「腎」が弱っている「腎虚」とは

中医学では、「腎」とは生命力、活力の源です。

「腎」には、人の成長や発育を促進したり、
性行為、妊娠、出産などの生殖機能や、
若々しさを維持する生命エネルギーのもととなる物質である
「精(せい)」が蓄えられています。

「腎」の「精」が十分にあれば、女性の月経・妊娠、出産、授乳は
正常に機能します。もし腎精が不足すれば、「腎虚(じんきょ)」という状態になり、
不妊や閉経などの原因となります。

「腎虚」は簡単に言えば「老化」のことです。
最近は男女問わず、若くても腎虚の方が多くみられます。


● 腎虚の舌 
 いろいろなパターンがあるが、全体的に色が良くなく、
裂け目や乾燥がみられ、若若しさがない。

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そして腎虚タイプには、冷えるタイプ、ほてるタイプ の方がいます。
それぞれ陰虚タイプ、陽虚タイプも合わせて参考にして下さい。

  冷えるタイプの方は⇒陽虚タイプの養生法


  ほてるタイプの方は⇒陰虚タイプの養生法



出やすい不調とトラブル
腎虚の女性

「腎虚」とは簡単に言うと「老化」のことで、
その症状は、頭・耳・下半身に現れやすいといいます。

  ・物忘れがおおい
  ・抜毛、白髪がふえた
  ・聴力低下、耳鳴り、めまい
  ・足腰がだるい、腰痛
  ・頻尿、または尿が出づらい

また、生殖機能のおとろえが見られます。
     ・不妊
     ・精力減退
     ・早産、流産しやすい
     ・先天的(初潮が遅い、無排卵性月経、無月経など)

大病や手術の後や、長期にわたって排卵誘発剤など
ホルモン治療を行っていた方にも、腎虚タイプが多いです。

おすすめの食事
腎虚のおすすめの食材


●「腎」を強くする食材は
黒いもの、ねばるものクルミ、黒ごま、黒豆、黒きくらげ、
ひじき、山芋、ナマコ、なめこ、オクラ、そら豆、木の実、古代米などです。

よく噛んで食材そのものの味を堪能して食べることが老化防止の秘訣です。
また、少量の酒は、血流をよくし痴呆を防ぐと言われます。

骨とすじが肌つやを生む
みずみずしくハリのある肌やつやつやの髪を保つためにも、
牛すじや鶏手羽先、ふかひれ、豚の耳、豚足などをことこと煮込んで
エキスを抽出したスープはコラーゲンたっぷりで美容には欠かせないものです。

また、オリーブ油やごま油などの植物油や、ココナッツミルク、
杏仁、ナッツ類にも肌を潤す作用があります。

● 冷えるタイプ、ほてるタイプ
、それぞれのおすすめ食材をとりいれて
腎虚タイプには、冷えるタイプ、ほてるタイプ の方がいますので、
ご自分に合った食材&養生法を参考にすると良いでしょう。


ツボ

 関元(かんげん)
おへそから指4本分下。

体を温める原動力を高め、代謝をよくするほか、
生殖機能を整える作用もあります。

強く押さずに、手の平や指全体でマッサージしたり、
冷えるタイプの人はカイロで温めるのも◎。
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   湧泉(ゆうせん)
足の指を曲げたとき、足の裏にできるくぼみにあるツボ。

生命エネルギーの源である「腎」の機能を強化します。
下半身のだるさを取り、体全体をエネルギッシュにする作用があります。
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両手親指をかさねて、気持ちいいと感じる程度の力で押します。
かかととアキレス腱をよくつまんでもみほぐし、最後に足首をぐるぐると回します。



生活アドバイス

● 婦人科のトラブルに注意
ホルモンバランスを整えるためには、まず不調の陰に婦人病や
生活習慣病などが隠れていないかどうか、チェックすることが大切です。
また、性生活の回数が多すぎるのも、「腎」の機能を低下させ、
ホルモンバランスをくずすもの。

「精」や「気血」を消耗し、老化を早めてしまいます。
特に、性欲が落ちたと感じている場合、無理は禁物です。
粗食になりすぎないように

食事は粗食になりすぎないように
若い頃と比べて食の好みが変わることもあり、
さっぱりしたものや簡単なものを選びがちですが、
粗食にしすぎないことがポイント。

「腎」を養う作用がある黒豆や黒ごまなど黒色の食材、
山いもやオクラなど粘りのあるものは積極的に食べて。
夕食に取り入れるのが効果的です。

みずみずしくハリのある肌やつやつやの髪を保つためにも、
骨やすじ、ナッツ類、植物油などもバランスよく食べましょう。


マッサージで下半身の血行をよくしながら、「腎」を補う
腎虚タイプの場合、翌日に疲れが残るほどの激しい運動は
かえって「腎」を消耗する可能性があります。
自分の体力に合わせたエクササイズを選ぶことが大切です。

「腎」の衰えは、下半身に現れます。
今までと同じように歩いているのに、足が妙に疲れると感じるようなら、
上のツボ(湧泉)とかかとを中心に、足裏マッサージを。

また、下半身全体の血行をよくして、脂肪を燃焼させやすくする
マッサージもおすすめです。

           マッサージ
    お風呂につかりながら、足の裏をそろえる形で座り、
    手の親指のつけ根をおへその下の「関元」にあてる。
              ↓

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    手のひらをおなかに密着させたまま、時計回りに
    ゆっくりと4〜5回マッサージする。
    おなかの脂肪を少し上に持ち上げるようにすると効果的。


柴田鍼灸整骨院
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