2004年11月
2004年11月29日 12:58
余が実業界の人となって以来、
接触する人も年々その数を増し、
従事する業務が正しくありさえすれば、
その結果は国家社会のためになるから、
余は常にこれに同情し、
その目的を達しさせてやりたいと思うている。
しかし、渋沢栄一のこのような「門戸開放主義」に目をつけて
無理を要求してくる人も少なくなかったようです。
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接触する人も年々その数を増し、
従事する業務が正しくありさえすれば、
その結果は国家社会のためになるから、
余は常にこれに同情し、
その目的を達しさせてやりたいと思うている。
しかし、渋沢栄一のこのような「門戸開放主義」に目をつけて
無理を要求してくる人も少なくなかったようです。
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2004年11月27日 08:57
この米国人教授の感想に
渋沢栄一のレスポンスは、
些細なことであるけれども
やはり小事と見ぬほうがよかろう。
そして、
これだけは言わせてくれと。
一言したいことは、
近頃は青年青年と云って
青年説が大変に多い。
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渋沢栄一のレスポンスは、
些細なことであるけれども
やはり小事と見ぬほうがよかろう。
そして、
これだけは言わせてくれと。
一言したいことは、
近頃は青年青年と云って
青年説が大変に多い。
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2004年11月26日 13:47
渋沢栄一が来日していた米国の大学教授の感想に
興味を示し、紹介しています。
上級の人も下層の人も、
すべて勉強しているということは、
著しく眼につく。
怠けているいる者が甚だしく少ない。
しかして、その勉強が、さも希望を持ちつつ
愉快に勉強するように見受けられる。
当時の日本は、
現在の日本とかなり違うなぁ
と思っていたら。。。
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興味を示し、紹介しています。
上級の人も下層の人も、
すべて勉強しているということは、
著しく眼につく。
怠けているいる者が甚だしく少ない。
しかして、その勉強が、さも希望を持ちつつ
愉快に勉強するように見受けられる。
当時の日本は、
現在の日本とかなり違うなぁ
と思っていたら。。。
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2004年11月24日 21:45
「利用厚生」。あまり聞きなれない言葉ですが、
日常生活を豊かにし、生計に不足がないようにすること（広辞苑）
だそうです。
従来利用厚生と仁義道徳の結合が
甚だ不十分であったために、
「仁をなせば則ち富まず、富めば則ち仁ならず」
利に就けば仁に遠ざかり、
儀に依れば利を失うというように、
仁と富とをまったく別物に解釈してしまったのは、
甚だ不都合の次第である。
この解釈の極端なる結果は
利用厚生に身を投じた者は、
仁義道徳を顧みる責任はないというような
所に立ち至らしめた。
ただ、渋沢栄一の考えでは、
かくのごときは決して孔孟教の脊髄ではなく、
一部の儒者によって捏造された妄説に外ならぬ。
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日常生活を豊かにし、生計に不足がないようにすること（広辞苑）
だそうです。
従来利用厚生と仁義道徳の結合が
甚だ不十分であったために、
「仁をなせば則ち富まず、富めば則ち仁ならず」
利に就けば仁に遠ざかり、
儀に依れば利を失うというように、
仁と富とをまったく別物に解釈してしまったのは、
甚だ不都合の次第である。
この解釈の極端なる結果は
利用厚生に身を投じた者は、
仁義道徳を顧みる責任はないというような
所に立ち至らしめた。
ただ、渋沢栄一の考えでは、
かくのごときは決して孔孟教の脊髄ではなく、
一部の儒者によって捏造された妄説に外ならぬ。
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2004年11月22日 13:43
一般的に「歴史」は事実のように思われていますが、
実は人類の記憶に残る「歴史」とは
常に勝者の視点から残されているもの
ではないかと思って、むなしく感じたことがありました。
強い者の申し分はいつも善くなるということは、
一つのことわざとして仏国に伝わっているけれども、
だんだん文明が進めが、
人々の道理を重んずる心も、
平和を愛する情も増してくる。
相争う所の惨虐を嫌う念も、
文明が進めば進むほど強くなる。
しかるに今日ヨーロッパの戦争のありさまは、
実に惨澹たるあり様である。
当時の世界情勢に渋沢栄一の心にも
むなしさを感じていたかもしれません。
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実は人類の記憶に残る「歴史」とは
常に勝者の視点から残されているもの
ではないかと思って、むなしく感じたことがありました。
強い者の申し分はいつも善くなるということは、
一つのことわざとして仏国に伝わっているけれども、
だんだん文明が進めが、
人々の道理を重んずる心も、
平和を愛する情も増してくる。
相争う所の惨虐を嫌う念も、
文明が進めば進むほど強くなる。
しかるに今日ヨーロッパの戦争のありさまは、
実に惨澹たるあり様である。
当時の世界情勢に渋沢栄一の心にも
むなしさを感じていたかもしれません。
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2004年11月19日 15:25
雛が孵化せんとして
卵の殻から離れずに困っておるのを見て、
親切な子供が殻をむいてやったところが、
かえって死んでしまった。
という「親切のかえって不親切になりし話」という
昔の小学読本があるようです。
余計なお世話は不要ということでしょう。
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卵の殻から離れずに困っておるのを見て、
親切な子供が殻をむいてやったところが、
かえって死んでしまった。
という「親切のかえって不親切になりし話」という
昔の小学読本があるようです。
余計なお世話は不要ということでしょう。
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2004年11月17日 16:58
埼玉の農商人の家に生を受け継いだ
渋沢栄一は、
十七歳の時、
武士になりたいとの志を立てた。
というのは、その頃の実業家は
一途に百姓町人と卑下されて、
世の中からほとんど人間以下の取扱を受けた。
頭を使って、体を動かしながら生計を稼いでいるのに
見返りが少なすぎると感じたのでしょう。
しかし武門に生れさえすれば
智能がない人間でも社会の上位を占めて
ほしいままに権勢を張ることができたのである。
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渋沢栄一は、
十七歳の時、
武士になりたいとの志を立てた。
というのは、その頃の実業家は
一途に百姓町人と卑下されて、
世の中からほとんど人間以下の取扱を受けた。
頭を使って、体を動かしながら生計を稼いでいるのに
見返りが少なすぎると感じたのでしょう。
しかし武門に生れさえすれば
智能がない人間でも社会の上位を占めて
ほしいままに権勢を張ることができたのである。
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2004年11月15日 16:23
お金のついて渋沢栄一は、物々交換と
と比べてお金の代表的価値、分割性という
便利性があるので、お金は大切にする
必要があると言っています。
しかし、お金がただ手元にあるようではダメなようです。
よく集めてよく散じて社会を活発にし、
従って経済界の進歩を促すのは
有為の人の心懸くべきことであって、
真に理財に長ずる人は、
よく集むると同時に
よく散ずるようでなくてはならぬ。
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と比べてお金の代表的価値、分割性という
便利性があるので、お金は大切にする
必要があると言っています。
しかし、お金がただ手元にあるようではダメなようです。
よく集めてよく散じて社会を活発にし、
従って経済界の進歩を促すのは
有為の人の心懸くべきことであって、
真に理財に長ずる人は、
よく集むると同時に
よく散ずるようでなくてはならぬ。
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2004年11月11日 16:42
１９２７年にアメリカの宣教師ギューリック博士の呼びかけに
渋沢栄一が応じた人形の民間外交です。
アメリカから１万３千体あまりの人形が
日本の子供たちに贈られました。
日本からは５８体の和服人形がパスポートと手紙を持って
アメリカに渡りました。
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渋沢栄一が応じた人形の民間外交です。
アメリカから１万３千体あまりの人形が
日本の子供たちに贈られました。
日本からは５８体の和服人形がパスポートと手紙を持って
アメリカに渡りました。
続きを読む2004年11月10日 22:26
経済同友会の「教育の将来ビジョンを考える委員会」
の常任委員になってくれというお誘いを引き受けて
今日、第一回目の会合に出席しました。
他に、「日本の使命」、「魅力ある日本」、「憲法問題」、
「イラク問題」とかなり熱くなる委員会に今まで参加
してきたつもりでした。
が、
今日の集まりは本当に熱かったです。
びっくりしました。
やはり、教育になると皆さんかなり強い思いを持っている。続きを読む
の常任委員になってくれというお誘いを引き受けて
今日、第一回目の会合に出席しました。
他に、「日本の使命」、「魅力ある日本」、「憲法問題」、
「イラク問題」とかなり熱くなる委員会に今まで参加
してきたつもりでした。
が、
今日の集まりは本当に熱かったです。
びっくりしました。
やはり、教育になると皆さんかなり強い思いを持っている。続きを読む
2004年11月09日 16:53
明治３６年にサンフランシスコを震源地とした
排日問題で日米関係が悪化してきたときです。
渋沢栄一は、
実業家の一人として、
また日本全体の実業界に対して
深く心神を労している身であるから、
国交上に大なる憂いを抱いた。
そこで、むなしく手を上げるのではなく、
政府間に任せるだけではなく、
民間外交に手がけました。
その後サンフランシスコにある日本人間に
在米日本人会なるものを組織した。
カルフォルニヤ州においてアメリカ人が
とかく日本人を嫌うという感情を改善せしむるために、
在米日本人会を企てたのである。
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排日問題で日米関係が悪化してきたときです。
渋沢栄一は、
実業家の一人として、
また日本全体の実業界に対して
深く心神を労している身であるから、
国交上に大なる憂いを抱いた。
そこで、むなしく手を上げるのではなく、
政府間に任せるだけではなく、
民間外交に手がけました。
その後サンフランシスコにある日本人間に
在米日本人会なるものを組織した。
カルフォルニヤ州においてアメリカ人が
とかく日本人を嫌うという感情を改善せしむるために、
在米日本人会を企てたのである。
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2004年11月08日 11:33
近頃の流行語に
趣味をもたねばいかぬといいますが
へえ。流行言葉だったんですね。
「趣味を持つ」。
人が職掌を尽くすというにも、
この趣味を持つということを深く希望する。
仕事中にホビー（趣味）のことを考える人は
給料泥棒のような感じがしますが、
実は、単にホビーということではなく、
「ものごとのあじわいを感じとる力」
であるようです。（広辞苑）
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趣味をもたねばいかぬといいますが
へえ。流行言葉だったんですね。
「趣味を持つ」。
人が職掌を尽くすというにも、
この趣味を持つということを深く希望する。
仕事中にホビー（趣味）のことを考える人は
給料泥棒のような感じがしますが、
実は、単にホビーということではなく、
「ものごとのあじわいを感じとる力」
であるようです。（広辞苑）
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2004年11月05日 22:11
進行するためには争いを怖がってはならない
と渋沢栄一は指摘します。
絶対に争いを
避けようとするごとき
卑屈の根性では、
到底進歩する見込みも
発達する見込みもない。
ただ、単純に争うのは愚かであり、
タイミングということを
十分に極める必要がある、と。
争を強て避けぬと同時に
時期の到来を気長に
待つということも、
処世の上には必要
欠くべからさるものである。
タイミングを計ることは
リスク・マネジメントの重要要素の一つ
だと思います。
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と渋沢栄一は指摘します。
絶対に争いを
避けようとするごとき
卑屈の根性では、
到底進歩する見込みも
発達する見込みもない。
ただ、単純に争うのは愚かであり、
タイミングということを
十分に極める必要がある、と。
争を強て避けぬと同時に
時期の到来を気長に
待つということも、
処世の上には必要
欠くべからさるものである。
タイミングを計ることは
リスク・マネジメントの重要要素の一つ
だと思います。
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2004年11月04日 17:58
日本の高度成長期には、あまり人生の価値観に
ついて考えなかったかもしれません。
もっと正確にいうと、レールが敷いてあったので、
考える必要がなかった。
今は、違いますね。
１００年ぐらい前も違ったのでしょう。
人はこの世に生まれた以上、
必ず何らかの目的がなくては
叶わぬことだが、
その目的とは果たして何事であるか。
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ついて考えなかったかもしれません。
もっと正確にいうと、レールが敷いてあったので、
考える必要がなかった。
今は、違いますね。
１００年ぐらい前も違ったのでしょう。
人はこの世に生まれた以上、
必ず何らかの目的がなくては
叶わぬことだが、
その目的とは果たして何事であるか。
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2004年11月02日 16:43
色々な「主義」がありますが、これは初めて聞きました。
その Crab Hole-ism と正反対は、
アクセルを踏み続ける、Pedal To The Floor-ism
であると栄一は指摘します。
世の中には随分自分の力を過言して
非望を起こす人もあるが、
余り進むことばかり知って、
分を守ることを知らぬと、
飛んだ問違を惹き起こすことがある。
私は蟹は甲羅に似せて穴を掘るという主義で、
渋沢の分を守るということに心掛けてる。
要するに、リスク・マネジメントですね。
やはり、渋沢栄一から学ぶリスクマネジメントが
あったようです。
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その Crab Hole-ism と正反対は、
アクセルを踏み続ける、Pedal To The Floor-ism
であると栄一は指摘します。
世の中には随分自分の力を過言して
非望を起こす人もあるが、
余り進むことばかり知って、
分を守ることを知らぬと、
飛んだ問違を惹き起こすことがある。
私は蟹は甲羅に似せて穴を掘るという主義で、
渋沢の分を守るということに心掛けてる。
要するに、リスク・マネジメントですね。
やはり、渋沢栄一から学ぶリスクマネジメントが
あったようです。
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