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1か月、積読だった萩尾望都「大泉の話」を読んでしまった。
萩尾望都と竹宮恵子のかかわりのなかで育っていった少女コミックの歴史が書かれている。
私のコミック史を振り返った。
小さいとき、少女漫画は、「りぼん」とか「なかよし」に掲載されていて、月1回。
「少女フレンド」「マーガレット」が、月2回、発行されるようになったのは、小学校4年生の時だった。
子どものころ手塚治虫の「りぼんの騎士」、ちばてつやの「ユキの太陽」「島っこ」「ママのバイオリン」は少女が社会に立ち向かっていく感じで面白い、わくわくして好きだった。
女性の描くコミックもあった。牧美也子・・・目が目着茶大きく、髪が真っ黒で印象的だった。

子どもの時の家にあった少年少女文学全集も何度も読み返していたが、少女漫画も私の中に大きく入り込んでいたのだろう。

中学・高校の時代は、それほどはコミックに入り込んでいなかった。
大学生になってから、少しずつコミックにはまっていった。
当時、バレエレッスンで一緒だったひろ子ちゃんから萩尾望都「トーマの心臓」「ポーの一族」を教えてもらった。
ひろ子ちゃんの下宿にはコミックが少し散らばっていた。
それから、またコミックを読み始めた。
山岸涼子の「アラベスク」は夢中になった。
バレエもの、音楽もの、スポーツもの、歴史もの、女性が主役になって葛藤しながら、成就していくコミックに目が覚まされるような面白さがあった。

決定的に少女コミックにはまってしまったのは、夫とであい、夫が経営していたライブハウス「ゆうな」の少女コミックの本棚。数カ月に1度くらいの頻度で、コミックが更新されていく。
竹宮恵子の「風と木の詩」、美内すずえの「ガラスの仮面」はそこで読んでいった。
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たった一度きりの大泉の話では、当時の少女コミックの作家はまだ20代前半の女性たち。
その人たちが、少女コミックの流れをつくっていったことに驚きをもってしまった。
一つの文化の流れをつくっていくエネルギーと精神的な消耗が描かれている。

子どもたちが生まれてから、こどもとのコミュニケーションにコミックは大いに役立った。
3人の娘、それぞれが好きなコミックが異なる。・・・面白い。
子育て真っ最中のママ。
コミックを読むどころではないらしい。

私は、またコミックにはまっている。WEBのコミック。
「大奥」「グランマの憂鬱」「光と影」「皇帝の娘」「青のオーケストラ」
やめられない。
少女コミックは、その時代において各個人がどのようにして感性豊かに出来事に立ち向かっていくか、描かれていて、その中に感情移入できて好きだなあ。