今まで何度も「赤い楯㊤」広瀬隆 著 集英社 刊 という本を読んでいる、と書き引用してきましたがまた書きたくなってことがでてきたので記したいと思います。

それはもちろんロスチャイルドについてですがこのロスチャイルドについてよく言われるのは、初代マイヤー・アムシュル・ロスチャイルドが5人の息子をヨーロッパ各国へ進出させ、ヨーロッパの金融を支配し始めた、ところから今日に至り、世界を裏で操る世界覇権者にのし上がったということです。その5人の息子たちとは、

長男 アムシュル・マイヤー ---- ドイツ・フランクフルト家
次男 サロモンマイヤー ---- オーストリア・ウィーン家
三男 ネイサン・マイヤー ---- イギリス・ロンドン家
四男 カール・マイヤー ---- イタリア・ナポリ家
五男 ジェームズ・マイヤー ---- フランス・パリ家

の5人ですがよく言われるのがこの3男のロンドン家ネイサン・マイヤー・ロスチャイルドがロンドンの金融を支配し、後のシティーの金融を支配し、そこからヨーロッパ、アメリカの貴族や大財閥との姻戚関係が今日に至るまで続き、世界中に張り巡らされたネットワークを使って世界を裏で動かしている、といったことです。

ですがこのネイサン・マイヤーと同時に5男のフランス・パリ家ジェームズ・マイヤー・ロスチャイルドもフランスにおいて強力に金融、鉄道事業で支配を広め、その後のフランス、世界に多大に影響を及ぼしています。

そのフランスという国は今でもヨーロッパではイギリス、ドイツと共にヨーロッパにおいて非常に影響力のある国であると同時にその動向によっては世界に大きく影響を与える国でもあります。もちろん日本にも。

そんなフランスで財を成したロスチャイルドフランス家初代ジェームズ・マイヤーについて書きたくなったのでこの「赤い楯㊤」広瀬隆 著 集英社 刊 に書いてある部分をまずは引用します。

(引用開始)

(前略)1825年、スティーブンソンが列車を走らせた年、ヨーロッパ全土に吹き荒れた恐慌の嵐は、ロスチャイルド家に一考をもたらした。現金、保険、公債といった資本だけに頼っていると、暴落には耐えられない。これらの資本を物に変える必要があると悟った5人は、ロンドンで金融会議を開き、産業の買収に乗り出したのである。

まず手始めとして狙ったものが、第一に製鉄、第二に鉄道、第三に水銀であった。後年、これを足掛りにあらゆる分野に進出すことになる。この大転換がなければ、今日のロスチャイルド家は存在しなかったであろう。かのフィレンツェのメディチ家のように崩壊していたに違いない。全ての国の実力者と同じように、製鉄と鉄道を握り、鉱山と土地を手中にするところから、ロスチャイルド家もロイド家の後を追って近代的事業家としての活動力を身につけはじめた。

重要な機械と建造物は、すべて鉄からできている。物資を運ぶのは鉄道である。そして無数の鉱物資源が眠る鉱山や未知の土地----ロスチャイルド5人会議の結論は、それまでの単純な金貸しから、基幹産業を握りしめる転身を決定づけることになった。しかし水銀の鉱山を支配したことが、今日のウラン鉱山のカルテルにつながると、5人うち誰が予測したであろう。

1820年からウィーンに居を構えた次男サロモンは、オーストリア最大の製鉄工場ヴィトコヴィッツ製鉄所の買収を計画しはじめた。このため、北部ボヘミア(現在のチェコスロバキア)からウィーンに至るおよそ100キロの鉄道、その名も、爵位を授けてくれたハプスブルク家に敬意を表して、フェルディナンド皇帝鉄道という栄光ある名称を思いついた。これが皇帝の意に叶って、1835年から1839年までに事業を遂行し、オーストリア最初の鉄道が一部開通したのである。

やがてチェコスロバキアのヴィトコヴィッツ精錬所をロスチャイルド家が手中に収め、後年のナチスとの争奪紛争に至ったことはすでに述べた。

このウィーンのサロモンには、息子と娘がひとりずつあったが、娘ベティーの嫁いだ先は、フランスにロスチャイルド商会(フランス語読みでロチルド商会)を開いた末弟ジェームズであった。叔父と姪が結婚したことになる。このジェームズが、やがてヨーロッパ大陸におけるロスチャイルド家の大黒柱として縦横無尽の活躍をはじめようとしていた。

兄にして義父であるサロモンの鉄道事業が着々と進行するのを見て、ケインズ2すでにフランスの金融界で一流の銀行家となっていたこの伊達男ジェームズは、パリとその北西部の町サンジェルマンを結ぶ鉄道の建設に乗り出した。さらにセーヌ川沿いに走るパリ=ヴェルサイユ鉄道を建設したあと、これらの短距離鉄道でなく、1845年に本格的な長距離鉄道に挑んだのである。

フランス最大の「北部鉄道」(北の鉄の道)である。北とは、花の都パリがそもそも北部に位置しているから、この大都会とヨーロッパ北部の工業地帯を結ぶ最も重要な幹線になるはずであった。

結局、1846年6月15日に鉄道が開通し、3週間後に早くもカーブを曲がりそこねた脱線事故で死者37人を出しながらも、やがてこれが文字どおり軌道に乗った。社長はジェームズ氏自身で、ここにイギリス・ロスチャイルド家3代目ライオネルと4代目ナサニエルを重役に迎えての大事業であった。

この北部鉄道こそが、フランスから北方にベルギー、ドイツへと抜ける輸送路となって、今日までロスチャイルド家の中枢的な財産として機能してきた大動脈である。

鉄道王として君臨したジェームズは、小説家エミール・ゾロが「金」と題する作品のなかでモデルとして描くほどの大実業家となっていた。当代随一の躍動的な画風で名声を博したフランス人画家オーラス・ヴェルネは「スマラへの道」と題する絵画で鉄道王ジェームズをモデルに、ひと財産を背負い、小脇に金目の箱を抱えて逃げるユダヤ人を皮肉たっぷりに描いてみせた。

ここまでの系図には、太っ腹のネイサンをロスチャイルド家のシンボルとして示してきたが、これからたびたび描く系図には、この姿のジェームズ・ロスチャイルドにも登場してもらうことになろう。(後略)

(引用終わり)

この引用文中にある、ヨーロッパの恐慌時にロスチャイルドは金融以外の事業にも目を向け始め、あらゆる産業への影響力を拡大していきます。著者の広瀬氏か書いているようにこの時点で‘ロスチャイルド5人会議’を行ってなかったら今現在の裏で世界を操るロスチャイルド財閥はなかったでしょう。

そしてこのフランス・パリ家ジェームズ・ロスチャイルドがフランスで鉄道事業を展開する前にオーストリア・ウィーン家サロモン・ロスチャイルドはすでにオーストリアにおいて鉄道事業に成功しています。ロスチャイルド・フランクフルト家初代マイヤー・アムシュル・ロスチャイルドがヨーロッパ各国に送り出した5人の息子たちがまずは金融を支配し、そこからまさに世界覇権者となる道が始まったといえます。

しかしこの引用文で一番重要なことは2段落目の、ロスチャイルド5人会議で決まった事業で第3に‘水銀’を支配する、すなわち鉱山の支配に乗り出した、ということでしょう。この鉱山事業が後のロスチャイルドのウラン資源のための主要な鉱山支配へとつながっていくからです、これがその後の世界の行方を決定づけた、といっても過言ではありません。

後にウラン鉱山をロスチャイルドは支配していくわけですがこのウランが第2次世界大戦で‘マンハッタン計画’と称して日本に落とされた原爆に使われ、戦後には世界中の原子力発電に使われるわけです。つまりロスチャイルドはマンハッタン計画をもって日本を壊滅させてその後、日本中につくられた電子力発電によるウランの売買で儲けていることになります。

先日記しましたが(http://blog.livedoor.jp/shiderz402-seikei/archives/8038533.html)第2次大戦時点でロスチャイルドは世界の主要な鉱山である、アフリカのベルギー領コンゴ(現在のザイール)、カナダのグレートベア鉱山、アメリカのコロラド州のカルノー鉱山を支配していてそこから戦争に使うウランを調達させていたのです。

ではここでこのフランス・パリ家ジェームズ・ロスチャイルドが設立した「北部鉄道」の20世紀に入ってからのこともこの「赤い楯㊤」に記してあったのでその部分を引用します。

(引用開始)

(前略)しかし実際に鉄道王ジェームズがわずかひとりで、資本の大半を負担して設立した北部鉄道が呑み込んだのは、バルザックの遺産だけではなく、ヨーロッパの全財産だったのである。

「北部鉄道会社」という名は、鉄道会社を示しているのではなかった。20世紀にあっては、鉄鋼、機械、石炭、金属、石油、建設、海運、電機、観光、食品まで、フランスの全産業に大手として君臨する企業グループの司令塔として、ロスチャイルド銀行と共にフル運転を続ける怪物となっている。

この鉄道が国有化され、フランス国鉄(SNCF)の母体となったのも、ロスチャイルド家の巧妙な戦略のひとつで北部鉄道会社img007あった。北部鉄道を失って、ロスチャイルド家は巨大な財産を奪われたと言われた。表向きはその通りである。ところが実際には、経営の苦しい部門を国民の税金でまかなわせ、濡れ手であわの部門を手許に残したのである。社名からは鉄道が消え、ただの「北部会社」と変わった。ところが実は、その重役室でロスチャイルド家の代理人をつとめるミシェル・ボシューがまぎれもなく「フランス国鉄」の最高幹部について、税金を自由に動かしてきたのである。「フランス国鉄」の実力者フェロンはロスチャイルド兄弟商会の重役であった。

北部会社の傘下にあった北部信用、北部電灯、北部投資・・・・このマンモス・グループの実態は、なぜか十分に追跡されたことがない。追跡したものは消えてゆくからだ。何よりも世界最大の鉱山カルテル「リオ・チント・ジンク」と「パリ・ロスチャイルド銀行」を所有するのが、北部会社である。(後略)

(引用終わり)

段落2段落目の、「20世紀にあっては、鉄鋼、機械、石炭、金属、石油、建設、海運、電機、観光、食品まで、フランスの全産業に大手として君臨する企業グループの司令塔として」とあるように20世紀に入ってからのフランスはロスチャイルド財閥が支配しているとさえいえます。これが現在では世界中で行われているわけです。そのロスチャイルド系列の会社というと、

マスコミ関係:ニューヨークタイムズ、ロイター通信

石油関係:ブリティシュ・ベトロリアム(BP)、ロイヤル・ダッチシェル

軍需産業:ビッカース、アームストロング

食品関係:ネッスル(コーヒー)、ユニリーバ(食品)、ブルックボンド(紅茶)、

銀行・金融:フランス銀行、イングランド銀行、パリ国立銀行、スエズ金融、香港上海銀行、ウェストミンスター銀行ルイ・ドレフェス商会、ソロモン・ブラザーズ、ラザール・フレール、ゴールドマン・サックス

その他:三井系企業、カーネギー、デュポン、ヴァンダービルト、J・P・モルガン、ハリマン、メリルリンチ、ロッキード・マーチィン社、フォード、ルノー、ウォルトディズニー、デビアス(ダイヤモンド独占)、 リオ・チント・ジンク(金・ウラン独占)、FRBの株主(一社を除きロスチャイルド系)

などです(参考リンク:http://ameblo.jp/careertalent/entry-11687936642.html)。

ここにでてくる会社、世界に多大に影響力を及ぼす会社ばかりですよね。これらの会社にロスチャイルドの息がかかっているということです。

また、「北部鉄道会社」が「北部会社」や「フランス国鉄」と社名を変え、国有化された。そしてそれらの会社はフランス国民の税金で運営された、とも記されていますが私などは、この文を読んでかつて竹中平蔵がやたらと言っていた、「大きすぎて潰せない」と重ね合わせてしまうのですがそれは私だけでしょうか?