朝の太陽


写真は、僕が撮影した、生まれたての太陽である

すこし意地悪した

 

もう一度

善悪二元論=光と闇の二元論を見直そう

 

「日ユ同祖論」という言葉を聞いたことがあるだろう

「日本人のルーツは、失われた十支族である」という説だ

確かに、日本語の中の、
祭りの掛け声やいくつかの言葉とヘブライ語の類似、

神社の形態と、幕屋などの類似などは、興味深い

しかし、もっと前の歴史を調べねばならない

 

ユダヤ十二支族の祖はイスラエルに変名したヤコブであり、その父がイサク
そして、その父が、アブラハムだ
アブラハムはもと、アブラムという名だったが、

神からアブラハムという名を与えられた

 

さて、
旧約聖書創世記10章を見ると、

ノアの息子、セム、ハム、ヤフェトの系図は次のようである 中略
ハムの子孫は、クシュ、エジプト、・・・クシュにはまた、ニムロドが生まれた
・・・彼の王国の主な町は、バベル、ウルク、アッカドであり・・・

 

同じく創世記1128
ハランは父のテラより先に、故郷カルデアのウルで死んだ。
アブラムとナホルはそれぞれ妻をめとった

 

創世記11 31
テラは、息子アブラムと、ハランの息子で自分の孫であるロト、および息子アブラムの妻で自分の嫁であるサライを連れて、カルデアのウルを出発し、カナン地方に向かった

彼らはハランまで来ると、そこにとどまった

 

この、ウルクからは、シュメルの至宝「ウルク出土の大杯」が出土している
また、ウルのジグラトは、ピラミッドの原型とも言える
この、ウルでアブラハムは生まれ、そこから旅立っている

そして、メソポタミア時代の地図を見ると、これらの町の北東に

スサという都市があったことは、前章で書いた

地図も出した


では、スサノオ、とは、スサの王 なのだろうか

 

ユダヤ人(ヘブライ人)の祖はアブラハムにあり
彼が生まれたのは、シュメルの地であり

アブラハムが「ハムラビ法典」〜目には目を〜で有名〜に

強い影響を受けていたことは歴史書に書いてある

であるならば、シュメルを調べる必要がある

 

シュメル文化は、正倉院宝物の中に、その残したデザインのモチーフが残されている

紀元前四千年にさかのぼると言われるシュメル文化だが
「シュメル語に近い古代オリエント世界の言語は確認されず、シュメル人はどこからやって来たかわからない」と

小林登子氏が、その著書「シュメルー人類最古の文明」に記している

 

しかも、シュメル語は

日本語と同じ膠着語(日本語の「てにおは」のような接辞を持つ言語)に属す

 

シュメル人の宗教は、ゾロアスター教であった


善悪二元論
善と悪、光と闇

ゾロアスターは
「光は神的な起源を有し、地上の火は天上の光明に対応する
そして、光は同時に霊であった」とする

 

ゾロアスターは、アフラ(アスラ、仏教では阿修羅)の至上者として
アフラ・マズダー神を信仰した

この、ゾロアスター教が、キリスト教やギリシャ哲学に影響を与えたことは
多くの学者が指摘している

そもそも、最初にあげたように、ユダヤ人の祖が、シュメル人であったからには
アブラハムがゾロアスター教を信奉していたことは確実だ

イエスキリストもユダヤ人で、旧約聖書に精通していた

そして、この、ゾロアスター教と、ミトラス教が合体して作られたのが、
キリスト教であることを指摘する宗教学者は多い

クリスマスは1225日だが、そんな寒い季節に羊飼いは動かない

これは、太陽崇拝である


冬至にむかって太陽は弱り、1225日を持って復活する

それは、ミトラス教の教えである

ところがエジプトにおいて

太陽信仰のまえには、隼(はやぶさ)が信仰されていた

ホルス神のことだ

 ホルス神

ホルス神
その、右目が太陽、左目が月で、これらが、「万物を見通す目」の原型で、

フリーメーソンやアジアの建物に使われている

 

一ドル札の、ピラミッドの上の、万物を見通す目が有名だ

 

ただ、よく見ると、この、いわゆるピラミッド・アイは、左目である

カッバーラ(カバラ)、裏神道では「迦波羅」における

「生命の樹」のイデアは、
シュメルのそれとは、まったく異なる

 

ここは、キリスト教徒はもちろんのこと、ほとんどの神職者も知らないのだが

アダムとエヴァが禁断の木の実を食べた木は

「善悪の木」だった

そして、神は二人がもうひとつの木:生命の樹

の実を食べて永遠の生命を得ることがないように、二人を楽園から追い出し

エデンの園の東にケルビムと、きらめく剣の炎を置いた

旧約聖書 創世記 三章


ただ、ゾロアスター教において、生命の木は「ハマオ樹」として大切にされる
この樹木から採った液と牛乳を混ぜた「ハマオ酒」を飲むと、不死を得られるとされる
ただし、ハマオは、単に物質的なものでなく、霊的なものである

「天照大神」が太陽神であるならば、
それはミトラス教やエジプトの太陽神の影響であろう

しかし、イザナギが禊をした際
左目から天照が、右目から月読が、鼻からスサノオが生まれたという古事記の逸話は、
ホルス神(隼)信仰(右目が太陽、左目が月)と反対である

また、「明」という漢字が、日+月であることも、ある意味を示唆している

 

長くなったので

スサノオ=スサの王の秘密は次章に譲るとして

 

次回までに

読者は

 

右・左

東・西

 

についての考察を、僕と一緒にせねばならない

 

上にそれを解く鍵がある

「善悪」の木・・

エデンの園の

「東」に・・

 

最後に興味深い、与謝蕪村の発句を挙げる

 

「菜の花や月は東に日は西に」

 

スサノオ超考古学20 特別編その参 比較宗教学から導かれる、スサノオは宇宙の創造神PART2 に続く・・