志賀高原ネイチャだより

1年を通じた志賀高原の魅力をお届けします。

2012年06月

夏の扉が

d4f67c68.jpg青い空と、輝く真っ白な雲、深い緑、いよいよ夏が始まるんですね。

昨日から、日本列島は北に行くほど暑いという、おかしなことになっているようですが。

奥志賀も、梅雨空の顔をうかがいながら、開けようかどうしようかと迷っていた“夏の扉”がパッと開かれたようです。

そんな爽やかな奥志賀を離れるのは後ろ髪引かれる思いですが、この週末は東京で仕事をしますので、次回の情報発信は来週になります。

墓標 ?

5d2a1b75.jpg(志賀高原の自然ではありませんが)

中央アルプスのとある森のなか、突如目の前にあわられる写真の異様な光景!
何か訳があって、こんなところに霊園を作ったのかな等ととんでもないことが一瞬頭に浮かんでしまいます。

すぐにこれが何かわかる方は、相当に各地の山歩きをされている方か、熱心に自然環境問題を勉強されている方、又は林業関係者だと思います。

もうおおよそご想像がつくことと思いますが、これは現在長野県内の山林でも最も問題になっている「ニホンジカの食害対策」のためのものです。幼木がシカに食べられないように、保護しているのです。

ニホンジカをはじめとする食害問題の詳細は、ここでは述べませんが、一度崩れてしまった大きな生態の循環バランスを元に戻すには、とてつもないコストとエネルギーをかけなければならないという現実です。


こうしたものを見るたびに、便利さや豊かさのために進化し続けてきた、私達人間の文明や技術は、本当のところ一体何のためだったのだろうと、考え込んでしまうのが常です。

薄明 その2

5b19e137.jpg本当にいつまでも明るさが残ります。

7時を過ぎたこの時間でも、外で活動するのにほとんど支障が無い程度の明るさです。

緯度が高くなればなるほど、この度合いは大きくなるのですが、調べてみると、北海道の札幌辺りでは、志賀高原の緯度よりもさらに20分ほど日没が遅いようです。

朝も3時くらいから明るくなり始めるようで、もうそれはほとんど白夜に近いのではないかと思ってしまうくらいです。

薄明

3e7cb10c.jpg一年で最も昼が長い時期ですので、夕方もなかなか暗くならないばかりか、太陽が山の端に沈んでからも長々と薄明が続き、なかなか暗闇が訪れません。

秋から初冬にかけての、転げ落ちていく太陽のあと、まるで天から漆黒が降り注ぐような日没に比べて、“昼間”が何か後ろ髪でも引かれているのか、それとも“夜”が出番を渋っているのか、夕暮れ時の余韻を楽しんでいられます。

ちょうど気候も良いので、この時間は気持ち良いですね。
志賀高原では、ちょっと寒くてずっとは外にはいられませんが。


そんななか、夏至が過ぎてしまい、太陽は早くも南に帰り始めてしまっている現実を考えると、本格的な夏が始まる前だというのに、一抹の寂しさを感じてしまう私です。

小宇宙

05af2139.jpg自然が織り成す小宇宙には、ただただ感心するばかりです。

雨上がりの森は

a5529a68.jpg雨のあがったあとのブナ林は、“緑のダム”といわれるのが素直に納得できるようなに、タップリと水分を含んでいて潤い満点です。

そんな濡れたブナ林で欠かせないレギュラーは、ヤマナメクジです。

その気になって捜せばあっと言う間に見つかるくらい、あちらこちらで見つける事が出来ます。

ナメクジ嫌いな人が見たら、卒倒してしまいそうな大きさで、日本では最大の陸貝です。
カタツムリと同じ仲間なのですが、殻があるとないとではどうしてこうも扱われ方が違うのでしょうか。

理屈では解決できない理不尽さの一つですね。

6月の台風

762fb594.jpgいくらなんでも、まだ沢筋に残雪があるこの時期に台風が来るとは。
しかも通過コースが、日本列島を縦断するかのような。

いくら神々の気まぐれでも、もうちょっとの配慮が欲しいと思ってしまいます。

未だ深い傷を治せないままでいる国土に、どうかこれ以上深い爪あとを残さないように、芽吹いたばかりの木々や草花の葉や枝を、出来るだけ傷つけないようにと、大自然の脅威の前で、なすすべも無くオロオロとし、ただ一刻も早い通過をと願う私です。

コートの脱ぎ方

9466942f.jpg題名から連想する「作法・マナー講座」ではありません。

スポーツハイムのある、標高1500メートル前後では、ほぼ全ての落葉樹が新芽を出し終わりました。
この情報欄でも何度か発信していますように、多くの新芽は、冬の間寒さをしのぐために、様々なパーツに守られていますが、この時期はそれらのパーツを突き破ったり、落としたりしながら伸びていきます。

細かく観察してみると、そのパーツの落とし方や開き方は、その樹ごとに様々なやり方があるようです。

いずれにしても、合体モノ戦闘ロボットアニメのような滑らかさとスムーズさ、合理さを兼ね備えていて、感心するものばかりです。

「ウィーン、カシャ、ウィーン、カシャ」

という擬音をこちらから発してしまいそうになるのは、私くらいでしょうか。

夏の予感

30a368d6.jpg爽やかに晴れた一日でした。

全国的には梅雨真っ只中の今ですが、この季節の奥志賀は、実にドライな空気と、心地良い気温で、一年中でも最も過ごしやすく心地良い時期です。

抜けるような青空と白い雲に、夏が近付いていることを実感するこの頃です。

次は

fa418fef.jpg久しぶりに夕方時間が出来たので、少し前にみつけたクロサンショウウオの卵塊がどうなっているかと見に行ったところ、今度は水辺にモリアオガエルの卵塊が無数にありました。

しばらくの間観察していると、大人のモリアオガエルたちが沢山泳いでいて、ゲロゲロと泣き出します。

思わず触れてみたくなるような、クリーミーな泡に包まれている卵たちですが、この泡のおかげで、卵時代はかなり安全なようです。
彼らにとって卵から出て水に落ちる瞬間が、生涯最初で最大の危険なときのようです。

その瞬間を狙って、虎視眈々と狙っている生物がこれまた周囲に無数にいるのです。そうした生物にとって、オタマジャクシは格好の餌でもあるのです。

嗚呼、人間に生まれてきて良かったぁ。

雨に濡れて

75c85082.jpgもともとドライな気候の志賀高原ですが、梅雨入りしたとたん、まるで模範生のように、小雨が降り続いています。

少し前まで、少雨傾向だったので、少しお湿りとしては良いのかも知れません。

今、遊歩道・登山道脇で一気に花をつけているイワカガミですが、その名前のとおり葉っぱが艶々していて、とても目立つのですが、雨に濡れてその艶々感が一層引き立ち本当に「岩鏡」のとおりです。

お花畑

1e87fcd6.jpgひと月前までは雪の下だったとは想像もう出来ない光景です。

6月の志賀高原は、いたるところでこんなお花畑が見られます。

生命のエネルギーに溢れかえっています。

山全体が、まさに“パワースポット”

えっ、今日も!?

3aaf665f.jpg奥志賀に戻ってきました。

朝から厚い雲に覆われた奥志賀は、昼前から雨になりました。
ジッとしていると寒いくらいです。

一昨日の「部分月食」(私は別の山でしたが)に続き、今日の「金星太陽面通過」も見る事が出来ませんでした。

特に金星の太陽面通過は、もう私は生涯出会うことも無さそうですので残念です。

西日本では晴れたところも多かったようですので、今後インターネットなど各種情報で見る事が出来ると思います。そちらを楽しむことにします。
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