大阪市糖尿病内科 ドクターブログ

大阪市中央区にある糖尿病内科の院長が綴る、糖尿病やメタボリック症候群などの生活習慣病とのつき合い方や注意点など。

言い訳

言い訳あるいは弁解するというと何か悪い事をして、しかも自己弁護している様であまりいい意味に使われないように思います。「言い訳がましいなぁ。。。」と言われるとなじられている様ですっかりやる気をなくしてしまうかもしれません。

実際生活習慣病の治療に当たっているとこの“言い訳”によく出あいます。メタボ撲滅のための特定検診などでは、「体重減らすため具体的に出来そうな23つの行動目標を立てて、36カ月頑張ってみましょう。」といった目標設定を良く行います。その際とても出来そうにない目標は立てないよう、具体的で少しだけ背伸びした目標というのが実際的でいいのですが、それですら1カ月あるいは2カ月後に「どうですか、やってますか?」と聞くと、「忙しくて出来ません」「来月からはきちんと出来るように思います。」との返事が少なからずあります。私は決して責めているつもりはないのに、どうも責められている様に感じるのか、言い訳あるいは弁解のようになります。今年の夏のように暑いと、アイスクリームや氷菓などあまり間食という意識なしに日常的に食べる方が多いのですが、その事を聞くと「つい、癖で買ってしまう」「暑いから、いつも冷凍庫に入ってます」とか、色々言い訳があります。

さてこの“言い訳”“弁解”ですが、結構その人その人の個性というか、まさに“生活習慣”を表わしていて生活習慣改善のヒントになることが多くあります。コンビニの商品陳列などはまさにそこをうまくついてますよね。冷蔵庫の良く冷えたビールのすぐ横におつまみの柿ピーやするめ、サラミが並んでいて、一緒にどうぞとなっていますからつい買ってしまいます。ビールもさることながら柿ピーのピーナッツは脂質が多く高カロリー、サラミ然り。せっかく運動した後のビールとおつまみで消費カロリーを軽く上回ってしまいます。

これは1例ですが「ついクセで買ってしまう」その言い訳、弁解を辿っていくと意外な落とし穴が見つかることがあります。ジョギングを始めたのに全く効果ない、エネルギー消費した後のビール一缶くらい大丈夫でしょう。。。「ビールだけですか?」自分へのご褒美が過剰??意外な落とし穴にハマっていませんか??

ゼリー食品とカロリーメイト

オフィス街にあるクリニックの為か、2030才台の若い人が風邪や腹痛などでよく来院されます。その時体調を確かめるために「朝食、食べてますか?」と良く聞きます。随分慣れましたが若い人の場合朝食抜きが結構多く、その時々の体調とはあまり関係がないようです。そして意外に多いのが朝食にカロリーメイトとかゼリー食品の利用です。随分多くの種類の製品があるようで商品名だけでは分からないことが多いのですが、先月新聞に「朝食に試したいゼリー飲料」という特集がありましたから、利用される方は想像以上に多いのでしょう。そう言えばゼリー食品だけでなく、「野菜不足解消のため野菜ジュース飲んでます」という方も結構多くいらっしゃいます。中高年には馴染みの薄い食品と思われるかもしれませんし、私もその一人ですが、単身赴任の中高年男性は結構愛用されているようです。

こういった食品をあまり利用しない私ですので簡単に判断しかねますが、味はともかく、余りに簡単に済ませる食事というところに抵抗があります(とは言っても自宅でしっかり朝食食べています、と自慢できるほどではありませんが。。。)。

好き嫌いはさておき、これらの食品の栄養、ビタミン成分は多分有効なのだと思いますが、前述の新聞を参考にするとどうもカロリーが少ないようです。ダイエット目的で利用することもあるかと思いますが、こんにゃくの入ったものは一袋150g前後で4050 kcalというのが驚きでした。これではちょっと朝食の代用にはなりませんね。

若い方のやせは日頃気になって仕方ありません。また中高年の方が痩身を維持していると、「若い」と感じる風潮も気になります。これから暑い夏の本番、食欲ないからゼリーで済まそうとしないで、カロリーも気にして欲しいと願うこの頃です。屋内でも熱中症が取り分けニュースになる時期ですので、体力保持のためにもぜひご注意を。

 

決断は大胆に、実行は慎重に

何事にも通じるタイトルですが、運動療法に関してあえて再び書いてみます。

糖尿病、脂質異常症、高血圧など、生活習慣病関連で運動が推奨されることは多いですし、検診や人間ドックの結果をご覧になると大抵、「運動を積極的に取り入れましょう」という類のコメントが記入されていることと思います。

運動を始めようかなと思ったら、“決断は大胆に!”。あれこれ考えずに、まずウォーキングを始めましょう。1日1万歩は歩かなければ効果ないだろうとか、ウォーキングはどんな格好でしょうかとか、知人に見られたら恥ずかしいとか、あれこれ気になることは多いでしょうが、まずは決断、始めることこそ大事です。通勤の往復、車でなく歩いて買い物に行く、昼休みの昼食後に会社の周りを一巡りなどがお手頃です。出来るときにできる範囲で、しかし生活習慣の中に容易に取り込むかが肝心、“運動”という言葉、あるいは“型”にとらわれず、身体を動かしましょう。

そして一旦始めたら、案外続くものです。その時始めて、カロリーカウンターやジョギングウェア、シューズなど、凝り始めたらしめたものです。

さて、“実行は慎重に!!”。特に運動に自信のある方、お願いします。若い時の様にはいきません。頭では分かっていても、ついもう少し根性出そうとか、あいつには負けられないとか。。。最近マラソン人気で、結構レースに参加される方も多いようです。ウォーキングからジョギング、マラソンへとステップアップを考えている方もあるでしょうが、膝への負担は格段に増えること、くれぐれもご注意ください。一般的にランニングでは自分の体重の3倍の負荷が膝にかかること、ご存知でしたか?70kgの人でしたら200kgですよ。

ランニングに際しては、開始前のストレッチ、走った後膝を冷やすことが痛み予防に有効だと言われています。また、万が一ランニング中に痛みや違和感を感じたら、即中止する“決断”をしてください。「明日からしばらく止めることにして、取りあえず今日は走り切ろう」、なんて考えていたら傷を深くするだけです。一旦膝を痛めたら、まず1カ月は再開困難だと思います。

繰り返し、始めるも止めるも、“決断は大胆に”です。

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