2005年11月

2005年11月29日

組合がんばれ

給与改定をめぐる県職員組合の「統一行動」への対応をとるため、早朝7:30に出勤した。

私が到着したときには、既に県庁のすべての入口の前に組合員が立ちはだかり、管理職とか臨時職員以外は、誰も入庁できなくなっていた。

結局、8:00過ぎには解散となり、数十年ぶりの「スト」突入にはならなかったが、私にとっては、「組合活動って何だろうか?」考えるきっかけになった。

今回組合は、人事委員会から勧告された給与カットや制度改正の撤回のほか、「家族看護休暇の導入」とか「時間外勤務削減と定数確保」といった要求を並べている。

公務員と言えども生活者であり、家族のためにも、要求すべきことはしっかり要求すべきだと思う。

ただ、彼らの掲げるプラカードをよく見ていくと、例えば「初任給短縮の廃止を撤回せよ」というものを発見した。
従来より新規採用者の昇給を早める慣習があり、これを廃止しようとする当局に対し、抗議しているのである。
この要求は、内容が分かりにくいだけでなく、スジも悪いと思う。
早期昇給すべきというぐらいなら、正々堂々と給料表を改定しろと主張すべきではないか。

法律上、「公務員の使用者は住民」と書いてある。住民に少しでも理解と共感を得られる要求をすべきだと思う。

給料を下げるなと言うのなら、その前提として、もっと質の高い仕事をして住民サービスの向上に努めることを組合としても約束すべきだろう。そうでなくとも、今のサービスは十分に高いレベルだという主張を伴わないとフェアでないのではないか。

良し悪しは別としても、最近の日本人は組織・団体に属して活動するのを嫌う傾向がある。組合離れも著しい。広島県職労も、頭数はいても、積極的に活動に参加する実質的な人数は減少しているのではないか。

そんな中、要求内容そのものが一般住民から理解されないようなものになっていては、組合活動そのものも理解されなくなってしまう。

以前読んだ本に、生活者のための組織である労働組合こそNPOの担い手だ、との主張があった。また、本来、「生活者起点」の行政をするにあたって、組合の果たすべき役割は大きいはずだ。

組合の活動が、少しでもスタイリッシュで共感されやすい、応援したくなるものに脱皮することを願う。

shigetoku2 at 01:24|PermalinkComments(0)TrackBack(0) 行政・地方自治 

2005年11月24日

松方財政

夜中にチャンネルを回していたら、「高校日本史」をやっていた。

西南戦争で疲弊した明治政府の財政を建て直すため、外国からの借り入れをしようとした大隈重信が政変により放逐され、1881年に松方正義大蔵卿が就任する。

紙幣増発によるインフレを解消するため、日本銀行を設立、兌換制度により紙幣を整理したわけだが、数年間で紙幣価値が半分になったり2倍になったりするようでは、当然ながら庶民生活にすさまじい打撃を与えることになる。

松方デフレで、自作農は小作農に転落し、官営工場の払い下げを受けた財閥のもとで農家の娘たちが女工として働く。
小作農の比率は約50%、女工の労働時間は15時間。

基本的にこんな時代が戦後改革まで続くのだから、日本社会は太平洋戦争を境に、本当に変わった。

ちなみに、たばこ税とか、酒税も、この頃にできたそうだ。
これらは「とりやすい税金」として存続しているが、松方さんの時代には酒税が税収の2割を占めていたそうだ。(今は4%ぐらい)
まだ所得税のなかった時代。
さぞかし財源には苦労したのだろう。

shigetoku2 at 03:42|PermalinkComments(0)TrackBack(0) 行政・地方自治 

2005年11月13日

防災意識とNHK

在京の岡高同窓会である「首都圏段戸会」に出席した。

3年前は年輩の方々が圧倒的に多い印象だったが、その後20〜30代の若手メンバーが増え、それに伴って出席者全体の人数も増加傾向にある。

世話人会を中心に、活動活性化と若手増員の努力を続けた成果だ。

これまで健康とか医療といった話題に偏りがちだった講演会も、今年は(若手を意識してか)「災害と報道」をテーマとして、NHK気象災害センター長の小嶋富男さんのお話だった。

20年前まで震度情報は人の感覚で判断されていた話、突発的な地震に備えるアナウンサーの話など、災害報道にかけるNHKの意気込みがよく伝わってきた。

不祥事などで受信料不払いに悩まされるNHKだが、災害大国ニッポンに住む私たちにとって、いざというときに信頼できるチャンネルを持つことは大事なことだと感じた。

同窓会は、年輩の方々が旧交を温める機会と思われているようだが、実は、まだまだこれからという若手の社会人にとって、社会の中枢を担う先輩方に何の気兼ねもなく、同郷の仲間としてお会いできる、めったにないチャンスである。

文字どおり老若男女の出会いの場となってきたこの会を大切にしていきたい。

shigetoku2 at 16:09|PermalinkComments(0)TrackBack(2) 行政・地方自治 

2005年11月12日

公務員のミッション共有と、高付加価値の行政

地域税財政室の担当者19人の仕事について、一人ひとりの個人目標を定めるため、グループリーダーを交えて3者面談シリーズを始めた。

一人あたり30分から1時間の面談で、「今の仕事の本質的な目的は何なのか」を語り尽くした上で、具体的な目標を決める。

基本スタンスは、いわば「『バカの壁』を破るための『気づき』と『行動』」だ。

たとえば、今のところこんな目標ができている。

・「固定資産評価審議会は形式的で無意味」とばかり言っていないで、資産評価についての政策提言をさせ、魂を入れてみよう。

・何故かいまだに手作業でやっている交付税算定事務を電算化して、効率化しよう。

・せっかく市町から詳細にヒアリングした財政情報。これをよく分析して、市町共通の財政問題を解決する方法を考え出してみよう。

・法規制で使い途が制限され、利子負担ばかり増える土地開発公社の「塩漬け土地」。規制があって困っているなら、規制の撤廃・緩和案を考えてみよう。

個人目標を立てる本質的な目的は、何よりも、室のミッションを職員が完全に共有することである。
何気なくやっている今の仕事は、果たして本当に、「市町のため、地域のため」という室のミッションに適合しているだろうか?もっと良いやり方がないものか?

これを考え抜き、気づき、行動することで、仕事の付加価値、さらには職員自身の付加価値が飛躍的に高まるはずだ。

今、国民的に厳しく求められている行革は、ただの公務員減らしであってはならない。

「低コストで高い価値を生み出す行政」を実現することが本来の目的であるはずだ。

いくら行革をしたつもりでも、「安くて質の低い行政」になってしまっては、国民は増税など決して受け入れないだろう。

今こそ公務員一人ひとりが全力で発想し、飛躍すべきときなのだ。
行政マン自身が、仕事のあり方をゼロベースで考え直していこうではないか。

shigetoku2 at 19:00|PermalinkComments(5)TrackBack(0) 行政・地方自治 

技術革新は偉大だ!

三原市(旧本郷町)のガルバ興業の菊川美仁さんを訪ねた。

亜鉛メッキ加工での鋼材のねじれをなくした「ゼロツイスター」は、大技術革新だ。

,佑犬譴覆い里如△佑犬譴鮓気北瓩垢燭瓩旅程が省ける。
△佑犬譴覆い里如鋼材の運搬に無駄がなくなる。(例えば、工場にトラックで鋼材を4本運び込んでも、ねじれが生じてしまえば、スペースの関係で帰りは2本ずつしか運び出せなくなる。)
E描の耐用年数は5年程度なので、その都度塗り替えが必要だが、亜鉛メッキなら何十年も塗り替える必要がない。
ざ粁造療匹蠡悗┐派要となる漁業補償といった問題も発生しない。
といった様々なメリットがあるという。

茨城県鹿嶋市からガルバ経由で石川県に運ばれる鋼材があるというから、そのコスト・ベネフィットは相当なものだろう。

これからは、公共事業も維持管理コストの厳密な算定をしてから実施する必要があると思う。
ライフスパンで物を考えるのは、単年度予算の行政では、意外とできないものである。
しかし、民間の技術革新を目にすることによって、そういう発想が否応なしに沸いてくる。
本当に技術革新は偉大だ。

ちなみに、ガルバでは、工場の上方の部屋で、女性がクレーンを操作している。
若い女性に監視された男たちは、よく働くそうだ。
こんなところにも民間企業の経営上の工夫が見られる(?)。

菊川さんは、三原JCでおやじの会結成を促進するそうだ。
吉島とうさんの会とも連携できるといいな。

shigetoku2 at 02:14|PermalinkComments(0)TrackBack(2) 経済社会・文化・科学 

山形の発展を!

東京の芋煮会で、山形県の斎藤弘知事にお会いした。

日銀マン出身の新進気鋭の若手知事だ。
県庁生え抜きのベテラン知事のあとでは、職員も勝手が違い、戸惑うこともあるだろう。

斎藤知事は、部長クラスとの対話だけでは飽きたらず、課長クラスともランチ討論をされているそうだ。
しかし「本当は仕事の話も聞きたいのだが、課長さん方は話しづらいようなので、まずは趣味自慢を聞くようにしている」とのこと。
どこの役所でも同じだ。
所管外の話や、不確実な話をぶち上げるのは、役人の性として、なぜか、なかなかできないようである。

知事の期待に応え、課長さんたちが奔放な議論を展開するようになるのはいつの日か?
そのとき、山形県庁は生まれ変わるだろう。
我が第二のふるさと山形県の大発展を祈りたい。

それにしても、芋煮会で飲んだ工業技術センターで開発されたというお酒は美味かった。
話に夢中で、肝心の芋煮を食べ損なったのだが。
うーん、今思い返しても食べたかった!

shigetoku2 at 00:31|PermalinkComments(0)TrackBack(1) 行政・地方自治 

管理職のマネジメントでDNAを変えよう

アフターファイブに、県庁の管理職男女5人でマネジメントの勉強会をした。

メンバーの皆さんからは、本当に学ぶことが多かった。

話題はきわめて多岐にわたり、1時間のつもりが1時間半余り、あっという間に時間が過ぎた。
第1回としては大成功だったと思う。

「自らの責任においてロッカー10本分の書類を処分した」
「広報室のチェックなしに担当室長自らの責任においてHPを更新できるように許可をもらい、毎日欠かさず更新している」
といった実績を持つ方々の話は、突破力満点だった。

「どんな仕事でも面白がってできるように、職員のモチベーションを高めることが重要」「レンガ積みという作業を、ただのつまらない作業と見るか、城を作るという壮大な事業と見るか」といった意見が出た一方、
「公務員は自己満足的な面白半分の予算要求をすることが多いから、本当に住民のためになるかどうか見極めて査定する必要性を説く幹部がいた」というアンチテーゼも出た。

県と市町との違いについて、住民との接触度に着目して「県はテレビ俳優、市町は舞台俳優」とした例え話も面白かった。

第2回以降の進め方については、まだ何も決めていないが、たとえば、
/Πが良かれと思って行動することを良しとする管理職のスポンサーシップを高めること
⊆治体行政の「バカの壁」(前例踏襲、建前重視、霞ヶ関指向など)を破るべく、管理職が先頭に立ってゼロベースで発想する癖をつけること
ミッション、気づき、対話、住民起点といった基本的な考え方(共通OS)をマネジメントに取り入れること
ご浜職が、横の連携をとり、マネジメント手法・効果を相互理解し、高め合う関係を構築すること
といった取り組みをみんなで合意し、実践していきたいと思う。

管理職が変わることで、職員はみな変わる。
広島県のDNAとして浸透させていきたい。

shigetoku2 at 00:29|PermalinkComments(0)TrackBack(0) 行政・地方自治 

2005年11月08日

友好の掛け橋

仕事で広島県消防学校を訪れ、厚井校長に敷地内を案内していただいた。

同じ敷地内に広島市の施設が併設されていた。
政令市に昇格したとき、自前の消防学校の建設を検討した結果、県と共同で設置しようということになったのだそうだ。

県と市それぞれが建てた訓練塔が二つ並んでそびえ、その間が救助訓練用のロープで結ばれている。
そんなロープが、何かとしっくり行かない県と市の友好の掛け橋のように見えた。

ちなみに、総務省消防庁から見習に来ている安藤くんは、あのロープを伝う訓練をやり遂げたそうだ。

高所恐怖症の私には到底できそうにない。


shigetoku2 at 00:14|PermalinkComments(0)TrackBack(0) 行政・地方自治 

2005年11月05日

ええじゃん広島県

広島の市電が、最近「ええじゃん広島県」とラッピングされている。

秋の観光キャンペーン。
市電だけでなく空港や駅にも「ようこそ広島へ」の看板が目につく。

簡単なことだが、「ようこそ」と呼びかけるだけで、訪れた方をホッとさせ、未知の土地で安心して過ごしてもらえると思う。

個人的には、「ようこそ」の気持ちを一番強く感じたのは、今年初め、林省吾消防庁長官(現総務事務次官)のお伴で訪れた石垣島だ。
空港にて、横断幕と花束による激烈な歓迎を受け、乗り継ぎの1時間だけの滞在だったのに、とても感激を覚えた。

広島県は観光分野が弱いと嘆く声も聞かれるが、ホスピタリティの基本は歓迎の気持ちをお客さんに率直に伝えることだと思う。

これを実践できているか。
まずここから始めてみよう。

shigetoku2 at 20:59|PermalinkComments(0)TrackBack(0) 行政・地方自治