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2016年07月22日

岡崎空襲から71年。ご遺族の想い

7月20日、「岡崎市平和祈念式」が行われました。

岡崎では終戦間近の1945年7月19日夜から20日未明にかけて、大空襲があり280名余りの市民がかけがえのない命を失いました。

平和祈念式における岡崎市遺族連合会の上原久会長の追悼の辞(会長が体調不良のため木俣正俊副会長が代読)が、あまりに胸に迫り、心に強く残る内容だったので、ここにご紹介します。

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追悼の辞

本日ここに、岡崎市主催により平和祈念式が挙行されるにあたり、遺族を代表して謹んで追悼の言葉を申し上げます。 

今から70年前、悲惨であった戦争が終わり日本に平和が蘇ってまいりました。

忘れもしない終戦の日であります。思い起こせば、あの大戦において祖国の安泰を願い、切ない肉親との恩愛の絆を振り切って、大陸の荒野や灼熱の南の島や海に、また雪の氷に閉ざされる北辺の極地でむなしく一命を落とされた御霊に思いをはせるとき、あれから70年経った今もなお故郷へ肉親の元へ帰れないままシベリヤや広大なアジア全域に広がる南の孤島に埋められたままの遺骨、暗黒の海中深く沈んだままの遺骨が何十万柱もあることを思うとき、無念の感情が去来し万感、胸に迫る思いがいたします。

顧みれば戦争によって一家の大黒柱や肉親の命を奪われ家庭までも破壊された家族が歩んできた苦労の道は永い試練の歳月であり物心両面に至る苦労は言葉にいい尽くせないものがあります。

今、私たちは御霊のおかげで平和で豊かな生活を亨受していますが、この平和と豊かさがあなた方々の限りない多くの犠牲の上に築かれたものであることを深く心に刻み、決して忘れてはならない事だと思います。

岡崎空襲の日に平和を祈念する日に制定されたことは誠に意義深いものと思います。
私たち遺族にとりましても無上の慰であり感謝と感激の極みであります。

最後になりましたが悲惨な戦争を体験した私たち遺族は、この悲しい歴史を絶対に繰り返さないこと御霊の慰霊顕彰が私たち遺族会の信条であり使命として、子、孫に至るまで継承することを固くお誓いいたします。

終わりに御霊のご冥福とこよなく愛された郷土に限りない発展にご加護あらんことを心から念じ追悼の言葉といたします。


平成28年7月20日

岡崎市遺族連合会 会長 上 原 久

shigetoku2 at 00:59│Comments(0)TrackBack(0)

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