今日はヨーロッパやアメリカで子育て中の皆さんや、国際カップル、インターナショナルファミリーの皆さんにおすすめの絵本を紹介したいと思います。

『あなただけの ちいさないえ』という1冊です。
縦長の少し小さめ絵本です。
中の挿絵は白黒なのですが、とても細かく描かれていて美しいです。

ベアトリクス・シェンク・ド・レーニエ 文
アイリーン・ハース 絵
ほしかわなつよ 訳
童話館出版
6歳~

作者はアメリカ人、オリジナル英語の題名は『A little House Of Your Own』です。
英語のタイトルだと 内容をお察しされた方も多いのでは?


どうしてこの絵本がヨーロッパやアメリカにお住いの日本人におすすめなのかは、きっと一度読むとわかる気がすると思うのですが、”あなただけのちいさないえ”の捉え方の違いにあると思うんです。
最初のイメージでは、ちょっと隠れ家的な秘密の場所のこと?と思いますが。。。
読み進んでいくと、”ちいさないえ”は隠れ家ではなく、”プライベートゾーン”のことだとわかります。
そして、それは、男女や大人子どもに関係なく、全ての人にとって大切な”個人の空間”だということ。

日本人にとって ”みんなと仲良く”というのは、当たり前のこと!のような気がします。友だちはもちろん、家族も、みんなで仲良く!和を重んじるというか、自分よりも”まわり”を優先したり、属している集団を大切にしなければならないこと結構ありますよね。
でも、”みんな”の中の”個々”にはあまり目が向けられていない気がするのです。

海外で生活されている人や、外国人と一緒に暮らしている人は、何となくこの”感覚の差”わかってくださると思います。

私は、ドイツで長年暮らしていく中で、自己主張の仕方に悩んだこと結構あります。
でも、私が悩んでいるほど、まわりは気にしていないというか、”個”としての”私”を尊重してくれていて、遠慮せずはっきり自分の意志を伝えれば良かったんだ~と思う事多いです。
例え意見が同じでなくても、”OK あなたの意見はわかりました”と認めてくれることに驚きを感じたことも多く、”同じ意見じゃなきゃ言いにくい”という私の思い込みに気付きハッとする事も今だにあります。

そんな私がこの絵本と出会った時に、ああ~、そっか~!と思ったのです。
こういうふうに小さい頃から、各自”プライベートゾーン”を作る方法を伝え、まわりの人の”プライベート”も尊重することを学ぶのだ!と。
そういう目でまわりを見回すと、夫(ドイツ人)の行動もすんなりうなずけたり、友人(ヨーロッパの人)と旅行をしても気兼ねなく過ごせたり、ずいぶん楽になりました。

”自分の空間”を作り、”じぶんだけのちいさないえ”持つことができるというのは素晴らしいことだと思います。
それは、誰と暮らしていても、どの国で暮らしていても。

みなさん、おひとり おひとりの幸福を願って





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我が家の娘は”隠れ家”が大好き!
あちこちに”じぶんだけのちいさないえ”を作っています(笑)




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