2018年06月10日

バターの果物

【しきち】
街のジューススタンドに、30代の男性が一人で来て緑のジュースを飲んでいた。「それ、何ですか?」と聞いたら「バターフルーツ」と言った。

バターフルーツ。調べると、インドで用いられるアヴォカドの別名らしい。確かに、バターみたいにトーストに塗っても美味しいからなぁ。輸入品も高級スーパーにあるが、インド国産もわりと出回っていて、写真の実はヴァサントナガルの八百屋で買ったもの。1キロ当たり200ルピーで、小さ目のもので48ルピー(80円)くらいだった。半分はクリームスパゲティにし、半分はわさび醤油で食べた。

シワジナガルにあるラッセルマーケットには、小さなアヴォカド専門店があった。数種類のアヴォカドを扱っていて、あれやこれや講釈を聞きながら安い品種の小さい実を1つか2つ買うのが常だった。しかし撤退したのか、ここ2年ほど専門店は見かけていない。

ジュース屋の手順は見逃したが、どうやら大量の砂糖を入れてミキサーにかけているようだった。アヴォカドミルクシェイク、一度飲んでみたいものである。  
Posted by shiki_chin at 01:49Comments(0)インド

2018年06月03日

カンマの位置(その2)

【しきち】
社会人一年生の時「大きな桁の間違いを防止するため、数字には必ずカンマを付けましょう」と教わった。数に関わるミスで一番怖いのは「ケタチ」(一けた多い、少ないなどの桁間違い)であることも強調された。1426と1246など間が入れ違う誤りを防止するため、しきちは数字の羅列をチェックする際に「いしにむ」「いにしむ」などブツブツ呟くようにしていた。

現在、26歳の同僚アルジュンのエクセルが気になって仕方がない。彼のパソコンに搭載されている表計算ソフト、エクセルの書式は、コンマが2桁ずつの位置にあるインド仕様になっているのだ。1,00,000。これを何度、「百万・・・いや十万」と目をこすって見直したことか。さらに、彼の手書きする数字には多くの場合、コンマがない。あってもインド仕様だ。

隣の課のギリシュが「シキチ、ちょっと助けてくれ」と呼びにきた。「エクセルのワークシートのカンマの位置を、3桁ずつに直したいんだけど・・・」と言うではないか!得々として「それはね、まずパソコンの地域設定を・・・」と説明する。「あ!直った!そうかー、パソコンが新しくなってからこうなっちゃって困ってたんだ。助かったよありがとう」と感謝までされた。ならばついでにアルジュンのパソコンも勝手にいじってしまおうか、と頭をよぎったが、そんなことをしたら今度は彼が「ケタチ」をやってしまうかもしれない。ぐぐっとこらえて、頭の体操、頭の体操・・と呟いている。
  
Posted by shiki_chin at 14:50Comments(0)インド

2018年05月26日

エチオピアのオートリクシャ

【しきち】休暇でエチオピアに行った。

首都アディスアベバへは、ムンバイからエチオピア航空の直行便でたったの5時間。デリーからもフライトがある。

見どころは、青ナイルの源流、石窟の教会などの遺跡、郊外に広がる手つかずの自然だろうか。首都にはメトロが走り、治安も安定しているので自力でウロウロできるのも良かった。

そして、しきちが目を引かれたのが、エチオピアの田舎を走るオートリクシャ。マダガスカルと同じで「Bajaj」(インドの車メーカー、三輪も製造)という固有名詞がそのままオートの総称になっている。写真はラリベラの街を闊歩するオートたち。皆そろって、牛の革とおぼしき幕でぴったりと側面を覆うスタイルなのだ。「わたしのおうち」感が醸しだされていると想像。バンガロールにも、厚手のビニル等で日よけ・雨よけを設けているオートは多くて、雨の時はとても重宝するのだが、ここまで車の一部のように覆うスタイルではなく、後部客席を覆うのみだ。想像だが、当地では日差しが強い上に雨も多いために進化したのではないだろうか。

食べ物は美味しく、ビールも手軽に入手できる。人々はしきちの接した誰もが親切で気が良かった。コーヒーがとても美味で、街角にスターバックスのような洒落たコーヒースタンドが沢山あり、エアコンのきいた中悠々とお茶ができるのも良い。もちろん、もっと安くコーヒーを提供する店もある。

成田からも、韓国経由でひとっとびの路線があるらしい。エチオピア、お勧めだ。  
Posted by shiki_chin at 20:10Comments(2)

2018年03月25日

カンマの位置(その1)

【しきち】
オフィスに出入りする業者の顔見知りの兄さんが、しきちに携帯電話の画面を指し示して「ちょっと、これ読んでくれないか」と言う。ファルクというその兄さんは英語が達者で立ち居振る舞いもスマート。控えめにしきちと世間話をして帰って行く。時々いただきもののチョコなどをお裾分けすると4歳の娘にあげるのだと言って嬉しそうに持って帰っている。推定33歳で、まさか老眼?と不審に思いつつ、渡されたスマホを手にとってみた。

Your account no. xxxxx021 is credited for INR 14,312.05 on 20-Mar-2018 

「口座に入金があったっていう知らせだよ」と言うと、「いくらですか?」と聞く。「1万4千312ルピー」と読み上げる。「本当ですか?14万じゃないんですね?」「うん、一万」

問わず語りにファルクいわく、これは彼の妻宛に来たショートメール(SMS)。妻あてに知り合いから15万ルピーの入金があることになっているのだという。14,312.05は14万ではなさそうだが、記号が2つあるからひょっとして・・・と、妻と話してたんですよね、と。

記号が2つというのはカンマとピリオドのことを言っている。上は新聞記事を一部拡大して丸印をつけたものだが、インドでは千の後は2桁大きくなるごとにカンマを打つのが一般的。とはいえ、西洋式に三桁ずつにカンマを打つ方法も広く使われているため、非常に紛らわしい。拡大した箇所は政府系企業の公告。新聞の本文では西洋式が使われていた。

インドでは携帯ショートメールで銀行口座の入出金情報やカードの使用情報が送られてくるのは十年以上前から一般的。おかげでカードの不正使用にいち早く気づいた、という友人もいる。言語を選択した記憶はないので、誰にでも英語のショートメールが送られてくるのだろうが、農村部で読み書きの苦手な人々や、下位中流層で地方語の義務教育しか受けていない人は必ずしも読めるとは限らない。ホットラインを充実させたりして乗り切っているようだ。

ファルクは丁寧にお礼を言って立ち去ったが、何となく気がかりでいつもより長く見送ってしまった。  
Posted by shiki_chin at 17:01Comments(0)インド

2018年03月13日

八百屋のスリカント

【しきち】
しきちが通常野菜を買うのは、アパートの敷地内の小さな八百屋である。朝8時ごろから夜9時ごろまで営業、正午から17時ごろまでが昼休みだ。

最も近いスーパーマーケットが徒歩20分の距離ということもあるのか、八百屋はかなり繁盛している。入荷日になると、お相撲さんほどの体積のある玉ねぎの麻袋や、山盛りのきゅうりやらブロッコリーやらが届くのだが、それらは傷む前にいつしか店頭から消えていくのだ。

八百屋の主は推定33歳のスリカント。名前は元同居人アルンが教えてくれた。スリカントは男前で、およそ人の外見になどコメントしないアルンですら「グッドルッキング八百屋」と呼ぶほど。無精ひげが似合うワイルドなタイプだが、目がくりっとして肌つやもよく、美しさも兼ね備えている。しかし本人は自分の容貌の麗しさを知ってか知らずか、非常に不愛想。野菜を買いにくる老人たちに親しげに声をかけられても、笑顔を見せることなく「おー」とか「ああ」とか返答している。「唐辛子はどこ」と聞けば奥を指さすし、「西洋キュウリは無いの?」と聞けば「ない」と端的に返答してくれるのだが、「キミは中国人か」とか「何の仕事なのだ」とかの一般的な質問をしきちがスリカントから受けたことは一度も無い。

スリカントの店でのしきちの日常の買い物は、きゅうり2本・トマト2個・玉ねぎ4個・大根1本など、少量多品目だ。種類ごとに大きな四角いケースに入った野菜から選んでザルに入れ、スリカントに見せると「20ルピー」とか「40ルピー」とか即答が返ってくる。通常なら量り売りなので一品目ずつ秤に載せるのだが、しきちの買い物は少量なので、彼はその手間をかけることなく目分量で値付けするのである。しきちも他のお店で買うと必ず秤を使用されるが、スリカントの八百屋では他の店よりもスムーズでちょっと安くて小銭も不要なので、非常にありがたい。

男前スリカントはアパート外から八百屋までバイクで通っている。学齢期の子どもがいて、時々バイクに載せていたり「学校の行事で今日は遅くなるらしいよ」と他の客が教えてくれたりする。あの愛想の無さで、家庭ではどんなパパなのかなあと少々興味深い。
  
Posted by shiki_chin at 01:38Comments(0)インド

2018年02月25日

バリへ行った

【しきち】
父・姉とバリへ行ってきた。しきちが初めてバリへ行ったのは学生時代。バブルの名残を残すクタビーチには「ミチュアミ!」と言いながらヘアデザイナーのおばちゃんたちがどこまでも追いかけてきたし、兄ちゃんたちは居並ぶ土産物店に腰掛け、流暢すぎる日本語で話しかけてきたものだ。

それから数年に一度は訪れている。空港ターミナルは新しくなったし、ビザ代は不要になった。空港へ至る海上高速道路まで出来つつも、バリはちゃんと棚田や供物や伝統衣服のクバヤを保持し、ヒンドゥ教の寺院を大切にしながら現代へ続いている。

今回初挑戦したのは、2011年に出現したTrans Sarbagitaという公共バス。事前にネットで検索すると、計画中のものを含めれば12路線が存在し、30円〜50円の低価格で15分おきに運行されているという。これは楽しみだ。

写真はしきちが撮影した車内風景。残念なことに路線は2つか3つしか確認できず、運行間隔は60分に一度になっていた。が、運賃は3500ルピア(30円)とお手頃で、エアコンをガンガンきかせて寒いほどの快適さ。ちゃんと市民の足にはなっていたものの、UBERやGo-Jekなどのスマホで呼ぶタクシーが余りにも普及しており「低価格だから乗るけど、便利じゃないよね」というような扱いになっていた。我々も、道を尋ねるたびに「UBERを呼べばいいよ」と言われるのであった。

バンガロールではUBERやOlaも発達しているが、同時にオートリクシャも健在で簡単に流しを拾えるし、市バスや空港バスもある。選択肢があるのは有難いことだと思ったのであった。  
Posted by shiki_chin at 15:03Comments(0)バリ

2017年11月21日

A&Mインスタント麺、がんばれ

味の素と日清・マルちゃんが組んで、インドで新たなインスタント麺を売り出した。ブランド名は「A&M」。テイスティマサラと、ベジマサラの2つの味が販売中だ。

報道によると、タミルナドゥ州の人の味覚に合わせたのだという。「インド人の味覚」ではなく「タミリアンの味覚」っていうところに大いに共感。何といってもインドは広くて多様で日常の食べ物も地域やコミュニティによって大きく違う。主食も違う。仮に同じ食べ物でも、呼称が違う。

ピンポイント戦略だからだろうか、チェンナイではスーパーで売っているこの袋麺、まだバンガロールでは見かけたことがない。1袋、12ルピー(約20円)。中身はシンプルに麺と粉スープのみ。鍋に250mlの水を沸かし、2分後に粉末スープを入れてお好みの塩梅まで加熱したら出来上がり。ベジマサラは赤いスープで、ちょっと酸味のあるトマトスープ風。テイスティマサラは黄色いスープで、日本のカレーヌードル風だ。どちらもベジタリアンであり、現在のところこのブランドではチキンフレーバー等は見つからない。特筆すべきは、麺。かなり弾力を残して仕上がっている。

日本のインスタント麺を想像して食べると「何だこりゃ」と思うかもしれず、あくまでもインドのスナックとして食べるのが前提ではあるが、大いにおススメ。他に袋麺ではネパール発のWai Wai Noodle (10ルピー程度)もしきちのお気に入りだし、大手スーパーではCOCAブランド等の東南アジアからの輸入品も50円程度で手に入る。インスタント麺市場がどんどん盛り上がるといいなあ。  
Posted by shiki_chin at 02:28Comments(0)インド

2017年11月17日

頭の重い朝は・・・

グッドモーニング!とオフィスに入ってきた営業マン、マニシュがしきちの顔をじっと見ている。「シキチ、何やら冴えない様子じゃないか。あ!そう言えば昨日は残業せず慌てて帰って行ったよな、さては・・・」

昨夜、「今日はディナーの約束があるから絶対に早く帰るんだ」と、4時から宣言しておいて定時に抜け出したしきち。食事会が楽しくて少々飲みすぎた。ひどい二日酔いでもないけど、頭が重くて胃もスッキリしない。

「そんな時はバナナミルクシェイクだよ、シキチ。調達してあげよう」と、訳知り顔でうなずくマニシュは部内で一番の呑兵衛で、本人も時々「俺、今日は頭が痛い」などと言っているので親近感がある。バナナミルクシェイクはモッタリと甘いのであまり食指が動かないが、以前もマニシュに買ってきてもらった生メロンジュースが二日酔いに意外といけたことがあった。

「シキチ君、我々のオフィスには薬局係が居るのを忘れたのかな。おい、ラメシュ」と、同僚を振り返る。ラメシュは「よし来た」と、机の引き出しをごそごそと引っ掻き回し始める。これはアスピリン、あ、これだ!おっと消費期限は・・・と男子二人、おでこを突き合わせている。

「ごめんシキチ、期限が切れちゃってるよ」と手を挙げて謝るラメシュに、しきちは椅子を蹴って立ち上がり「期限、関係ない!ぜひ下さい!」と頭を下げた。そして分けてもらったのが写真のバスクリンっぽい錠剤。2粒をグラス一杯の水に溶かして飲む。シュワシュワと発泡し、いかにもスッキリしそうだ。

午後から急にいつもの調子が戻ったしきちに、ラメシュが言った。「良くなったねぇ。薬の服用を提案したマニシュと、薬の提供をした俺のどっちの功績が大きいかな?」しきちが「そりゃ提供者のキミだよ、ありがとう!」と即答したら、マニシュが「やれやれ心配したのに」というように天を仰ぐ。しきちもオフィスに備えておこうかなあ。二人とも、ありがとう!
  
Posted by shiki_chin at 02:12Comments(0)インド

2017年11月10日

タコベルで週末ランチ


米国のタコスファストフード、Taco Bell。インドではバンガロールに最初に出店し、すでに5年あまりがたつ。人気はいまひとつ、と聞いていたが、ある土曜日の昼、一人でランチタイムを過ごした際にふらりと立ち寄ってみた。

注文したのはタコライスと固いタイプのタコス1つ、そしてビールの小瓶。タコベルでビールが飲めることを知らなかったので、メニューに見つけた時には嬉しい驚きであった。さらに、番号札を持って二階客席に行ってみると、テラス席があるではないか。昼飲みに最適!

インドの都市部では交通渋滞などに伴い、大気汚染が著しい。首都デリーでは、冬の朝はスモッグにより前を行く車のテールランプを見るのがやっと、という状況になり、朝のデリー発着のフライトは軒並み遅れてしまう。バンガロールはそれほどではないが、喘息の持病を持つ人はしきちの周りにも多く、その一因が大気汚染とも言われている。

それでも外の席があるレストランではいつも外を選んでしまう。晴天の昼下がりに、タコスのスパイシーソースを堪能しつつビールを飲むのは、良い気分転換になった。  
Posted by shiki_chin at 04:00Comments(2)インド

2017年11月07日

歩道整備

【しきち】
バンガロールの市内中心部では、ここ2年ほどで急に歩道整備が進んだ。MGロード、カニンガムロード、リッチモンドロード等で、非常なる大渋滞を引き起こしながらも工事が敢行されたのだ。これは、MGロードのコタック銀行(旧ING)前、オベロイの向かいあたり。

数名で横並びで歩いても余裕の広さ。感動したのはいかつい鉄製の車止めが完備していること。渋滞や信号待ちの際にはバイクが歩道に進入するのが当たり前となっているバンガロールで、バイク阻止のこの措置は歩行者にとっては福音である。そして、まさか!と声を上げそうになったのが車いす用のスロープまであること。

ビル前が極端に狭くなったり、スロープの先にまだ段差がある箇所は散見されたので、実際に車いす利用者が単独で歩道を往来するのはまだまだ敷居が高そうであるが、段差が少なくなるのは大歓迎。よくぞ、バリヤフリーを推し進めてくれたものだ、と企画者・工事担当者を賞賛したくなる。

インドの都市においては歩きスマホは命に関わるので絶対にやめておきたい。しきちはスマホを見ていなくても転んだり、段差で足をひねったり、人にぶつかったりするのは日常茶飯事だ。もはや、歩行すること自体をやめておくべきという意見もあり、実際に自分専用の乗用車がある外国人は歩くことはほとんどないだろう。そんな中で、渋滞や一方通行ゆえに歩いた方が早い中央商業地区での歩道整備は評価に値する。それでも歩きスマホはやっぱり危険であり、足を止めて素早く写真を撮ったしきちであった。  
Posted by shiki_chin at 01:00Comments(2)インド