2017年01月15日

パキスタン旅行 その2

【しきち】
現在、外国人が陸路でインド・パキスタン国境を超えられる唯一の場所が、ラホールとアムリトサルを結ぶ場所だ。ボーダーには鉄の門と国旗掲揚台があり、日没前にはフラグセレモニーと呼ばれる応援合戦のような国旗降納式が行われる。両国の警備兵が足を高々と上げて行進し、スタンドに陣取った見物客は旗を振ってはやし立てる。インド側のスタンドには二階席の建設が進んでいた。しきち一行も、パキスタン側で見学を行った。

国境を実際に超える場合のイミグレーションは、パキスタン時間の16時まで(2017年1月)。セレモニーの開始時刻は季節で変わるようだが、しきち達の際はパキスタン16時半(インド17時)からであった。

旅行最終日の朝、しきちは午前9時にパキスタン・ワガの国境から500mの地点で車を降りた。セレモニー見学を含め、国境へ到達するには3回の身体検査・検問があり、時間がかかる。9時半すぎに出勤してきたイミグレ担当官をしばし待つ。

パキスタンのイミグレ担当官は20代前半とおぼしき2名の黒衣女性たちだった。ぽつりぽつりと出国者が来る合間は、猫のように二人じゃれあって辺りを行ったり来たりし、お喋りしたりスマホで遊んだりしている。しきちの書類はすぐに先輩らしきおじさん係官の手にゆだねられ、しきちは待つように言われた。おじさん係官とて陽だまりでほかのおじさん同僚達とおしゃべりしており、様子を聞きにいっても「もうちょっと待て、調べてるから」と言う。猫係官は「あのね、あなたインドのe-Visa(雇用ビザ)でしょ、これって空路でしか国境超えちゃだめなのよー!」と言い、フフフと笑っている。しきちは頭痛を覚え「彼が調べてるらしいから待ちます」とボソボソと言って冷たい金属の椅子に座り込んでふて寝。

1時間後、おじさん係官がしきちの旅券を持ってきた。「進みなさい」。やった、その言葉が聞きたかった!猫係官はアッサリとスタンプを押し、しきちは足取り軽く校庭くらいの敷地を超えて、隣のインド側の敷地へ。工事中のスタンド席を通り、インド側イミグレへ。ここでも前の人が終わるのに30分、自分の番で40分ほど待った。おやつと読み物は持参すべし、と心の中にメモ。しかし特に不快な尋問も賄賂要求と思われる場面もなく、時間がかかる点以外はスムーズ。パキスタンもインドも観光ビザという外国人は数人通って行ったし、インド人もパキスタン人も居たが、インドが雇用ビザという第三国パターンは近年まれだったに違いない。後続がどんどん国境を通って、彼らの記憶が風化しないといいなぁ。以下、備忘メモ。

・どちら側から国境を超える場合でも、インド・パキスタン両国のビザはあらかじめ取得が必須。
・両国の時差は30分。パキスタン正午=インド12時半。
・パキスタンのイミグレカウンター脇に立派な免税店があるが、営業していない。インド側にも大した店は無し。
・少なくともパキスタン側には両替施設もない。おじさんが「インドルピーあるよ」と英語で声をかけてくる。
・パキスタンからの外貨の持ち出し及びインドルピーの持ち込みには厳格な制限があるが、現金を見せるようにという要求は無かった。
・パキスタン側の正規の係官は税関(CUSTOM)及び出国審査(IMMIGRATION)。ほか、各関所での警備担当者が何度もパスポートや荷物をチェック。
・インド側の正規係官は入国審査、探知犬、税関。税関までは無料バスで行く。
・インド側の入国審査官は、手続きの最後に短冊のような白い紙(税関用紙)をくれる。ここに自分の名前や国籍、旅券番号を書き、無くさずに保持。
・入国審査が終わった地点にポーターが客引きしている(有料)。そのまま進むと建物の外に大型バスが止まるので、荷物を後部の荷物室に入れて乗りこむ(無料)。小型ハンドバッグは車内持ち込みが可能。ポーターもバスに乗る。
・1劼曚描ると税関のビルに着き、ポーターがいち早く降りて荷物を下ろしてくれる(無料)。探知犬のチェックが済むまで荷物は放置するよう言われる。税関の係官に短冊を渡し、荷物を示して、ビルの外に出るとタクシー乗り場になっている。
・しきちのタイミングではオートリクシャは無く、タクシーでアターリー(国境町)バス停まで行き100ルピー払った。
・アターリーからアムリトサル市街まではバスで20ルピー。

パキスタン情報に関心のある方、お気軽にコメント下さい!次回からまたバンガロール編に戻ります。
  
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2017年01月14日

パキスタン旅行 その1

【しきち】
インダス文明、ガンダーラ美術の旅へ。モヘンジョダロやハラッパ等の遺跡を見に、パキスタンに行ってきた。日本の学校教育を受けた者ならだれもが知るであろうこれらの遺跡はインドでの知名度は低い。「去年モヘンジョダロっていうタイトルの、古代をテーマにしたボリウッド映画が公開されたよ。架空の話だと思ってた」という反応があった程度。

独立以来ずっと芳しくない印パ関係。昨年末北の国境カシミール地方での軍の衝突が報道されて、特に仲が悪い。しきち姉の発案で、昨年9月には手配を開始し、10月には東京でパキスタンの観光ビザを取ったしきちであったが、職場の同僚らにパキスタンに行くと言うと無用な心配を誘うだろうから、「北インドに遊びに行ってくるよ」とだけ言い残した。

パキスタンについてはガイド本「地球の歩き方」もこの10年間発行されていないくらいに情報が乏しい。が、観光で行くことは充分可能だ。パキスタンの観光ビザも2日あれば取得できる。東京でもデリーでも取得可能だが、提出書類は同じではないので注意が必要だ。しきちはデリーまで行かずに一時帰国を利用して東京で取得した。

今回、父・姉が日本から、しきちは現地参加の形で3名でのパッケージツアーを予約。ここ数年、インドからの直行便のフライトは就航していない。さらに、国境超えの列車も運休している。デリーとラホールを結ぶ国際バスはWebサイト上は運休にはなっていないが、運行の事実確認を怠ってしまい、不明。ゆえにしきちは中東オマーンを経由して首都イスラマバードに飛んだ。帰りはラホールから徒歩で国境を越え、インド・アムリトサルに入った。

旅行は素晴らしかった。本当に行ってよかったと思う。デジカメが壊れたため写真が無いが、備忘録のみ羅列することにする。明日は国境編を掲載。

・日本からパキスタンへ行くツアーは、西遊旅行・ファイブスター・クラブツーリズムなどにより催行されている。
・パキスタンは外務省の海外安全情報において「レベル2 不要不急の渡航はやめて下さい」とされており、アフガニスタン国境等の一部地域はレベル3・レベル4。ツアーではレベル3以上の場所には立ち入らない。
・日本人の旅行客は2001年をピークに減少傾向。フンザ(桃源郷と言われる美しい山すそ)の、ヒマラヤのふもとのトレッキングが人気。
・パキスタンの治安は不安定で、外国人を狙ったテロの発生も過去に起こったため、バックパッカーの自由旅行は難しい(2017年1月現在)。
・パキスタンには8つの行政区があり、そのうち首都近郊やラホールを含むパンジャブ州は治安が安定している。モヘンジョダロ遺跡は州外にあり、かつ街中からはずれているため、路線バスを乗り継いで行く等の行動は難しい。
・しきち一行は、モヘンジョダロ遺跡から近いサッカル空港へ国内便で飛び、そこで外国人登録(旅券の写しと行動計画の提出等)を行い、車でモヘンジョダロへ行った(約2時間)。
・「モヘンジョダロ空港」も存在するが、一日数便の発着と少ないらしい。
・モヘンジョダロ遺跡にはパキスタン観光客が多く訪れていた。外国人も一日に1〜2組は来ているとのこと。
・モヘンジョダロ遺跡は広大で、本当に大都市だったのだと感嘆。日陰が無く冬でも日差しが強い。
・しきち一行はサッカル市内に宿泊。モヘンジョダロの内部の宿泊施設は改築中で、一部屋だけ見せてもらったが非常に快適そうであった。
・パキスタンの宿泊施設はインドと似ておりピンからキリまで存在。しきち一行は3つ星のビジネスホテル風に宿泊したが、停電対策の自家発電があり、湯も出て英語も通じ、特に不自由はなかった。
・宿泊や各種入場料には外国人価格(税)が存在する。モヘンジョダロの入場料は約500円、パキスタン人は20円。
・宿泊はしきち一行が使用したホテルは、1部屋あたり5千円〜1万円程度。
以上、全て2017年1月現在。

(明日に続く)
  
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2017年01月06日

バンガロール、2017年

【しきち】
バンガロールの元日。旧空港にほど近いシヴァテンプルに行ってきた。シバ神をまつったヒンドゥ教の寺院で、観光で訪れる人もいる有名な場所だ。

近くに住んでいたころもあるのだが、しきちは初訪問。今年初めて年越しをする日本人の友人の発案で気軽に出かけたのだが、外まで続く長い列に圧倒される。インドでもやはり初詣なのだ。

しかしありがたいことにスペシャルチケットというものが300円程度で販売されており、これを買えば線香などのお参りセットが無料でついてきて、しかも並ぶ必要がないという。まさに「ちょっと初詣にふらりとやってきました」という我々にはうってつけのこのチケットを二つ返事で購入し、列をすっとばして中に入ることができた。内部もものすごい行列と人込みで大熱気。

シバ神の像は立派だが、狭い敷地に強引に作られた寺は灰色の山を書き割りで作られて、チープな遊園地のようになっている。これはこれで面白い。ワイワイガヤガヤと記念撮影とお参りを済ませるしきち一行。

新札問題では、ATMの現金引き出し上限金額が2500ルピーから4500ルピーに引き上げられ、現金不足もかなり解消しつつある。500ルピーは数は多くないものの流通が拡大しつつある。ATMの前の長い行列も、しきち居住エリアでは見ることがなくなった。2千ルピーと500ルピーの他に、千ルピーのお札も発行されたとのこと。こちらはまだ流通していない。

今年もよろしくお願いします。
  
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2016年12月24日

バンガロール、冬本番

【しきち】
バンガロールの冬。12月と1月は気温が低く、夜は毛布がないと寒すぎるくらいだ。それでも日中は太陽光が眩しく、Tシャツでも寒くない。総じて、東京の冬よりもずっと過ごしやすい。しきちは正月くらいは帰省すべし、という声を無視し、祝日では無いことも理由にして年末年始は過ごしやすいバンガロールに滞在するのが常だ。

写真は大衆チェーン店、Adigasのトマトスープ。冬は特に、温かいスープがありがたい。あまり汁物を飲む習慣がなく、カップ麺も汁を捨てて皿にあけて食べる人がいるお国柄だが、トマトスープはインド国鉄の車内販売でも売りにくるくらい市民権を得ている存在だ。大きなクルトンも浮き、クリーミーで美味。シャワーキャップのようなものをかぶり、正面からカメラを見据えている調理場の兄さんたちが微笑ましいではないか。

子どもの頃を過ごしたエジプトも、冬は寒かった。男の人たちは、ガラベーヤと呼ばれるパジャマのような長衣の上から灰色のざっくりしたセーターを着ていた。突き出た太鼓腹とセーターは、カイロの冬の風物詩として思い出される。しきちは鼻が弱く、冬になると決まって鼻風邪をひいた。しきちが鼻をかんだ後のチリ紙を子ども部屋のゴミ箱に捨てると、そのゴミを回収してゴミ捨て場に出してくれるメイドのナディヤさんが「シキチのチリ紙から風邪がうつった」と毎年言っていたと母に聞き、申し訳なく思った。

主に母が台所に立っていたが、時々ナディヤさんも腕を振るった。当時既に高校生くらいの子どもがいて、母よりもずっと年上だった彼女が作る、モロヘイヤのスープは絶品だった。モロヘイヤの葉をきれいに洗い、草刈のカマの刃の両側に持ち手が付いたような器具で細かくみじん切りにし、小切の赤肉(おそらくマトン)と共にクリアなスープに仕立てる。モロヘイヤがスープにとろみをつけて、とても滋味深く温まる。しきちのエジプトのソウルフードは、ダントツであのモロヘイヤスープ。母がことのほか喜んで、何度も「美味しいね、ナディヤさんのスープは最高よね」と言いながら食べており、子ども心にそんな母の様子を見るのが嬉しかったのかもしれない。

残念ながら、モロヘイヤはバンガロールではあまり一般的ではないようで、あの緑色のスープも当地では見たことがない。
  
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2016年12月17日

モノの値段

【しきち】
写真は、ムンバイの街角のチャイ屋での紅茶。こんな昔ながらの素焼きカップで供されるチャイはめっきり減ってしまった。日本酒のおちょこぐらいの小さなサイズ。

チャイは今や5ルピーでは飲めなくなってしまって、一杯7ルピーとか10ルピーとか。ばら売りの鶏卵は5年くらい前までは1個2.5ルピーだったのが、今は5ルピーが通常の相場だ。シャツのアイロンも、同じく5年間で倍になって1枚あたり5ルピーに。

日本円に換算すれば、現在のレートで卵は10個で約85円。日本よりも安いけれど、日本では10年前も今も卵は1パック100円がスーパーの特売で出ている。インドの都市部の物価上昇は本当に急激だ。

高額紙幣の偽造がインフレを後押ししているのだ、と同僚スラバニは言う。偽造した紙幣がどんどん出回れば、市中には現金が大量に滞留するからお札はダブ付き、結果同じ物でも多くの金を積まねば購入できなくなる。だから一時しのぎにしろ、印刷済で出回っていなかった偽札が今回の紙幣刷新政策で流通せずに防げたなら歓迎すべきことだ、と。

バンガロールのアパートの家賃。物件にもよるが、しきちの住む郊外エリアでは「11か月ごと更新で、毎回10%上げ」が相場である。今日10,000ルピーで契約したら、6年半後の第7回更新では19,487ルピーとほぼ倍の家賃になるのだ。では収入も倍になっているかと言うと、昇給は12ヶ月に1度で、新卒の技術者など特殊なケースを除けば凡そ5~8%の上昇だから、明らかに収入伸び率より支出の方が急速なのだ。こう考えると、スラバニの贋金流通理論はうなずけてしまう。

大根と玉ねぎを買ったお釣りで卵を3つだけ買いながら、1個5ルピーが6ルピーになる日はいつだろうかと思ったのだった。
  
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2016年12月06日

新札事件 その5

【しきち】
高額紙幣交換をめぐるゴタゴタはまだ続いている。以下、同僚らとの会話。

「出回ってる新札の、2千ルピーっていう金額が大きすぎるよね。5百ルピーがまだ流通してない」
「ATMがほとんど稼働してないのも不便すぎる」
「引き出し可能な金額(ATMでは1日に2,000ルピー、窓口では週に2万4千ルピー)が小さすぎる」
「俺の義母が新札発表の1週間後に亡くなったんだけど、本当に現金を集めるのに苦労した。坊さんも斎場も、現金無しにはどうにもならない。結局、手数料を払って旧札から新札に交換する人物を見つけて、交換したんだ。口座には預金があるのにひどい話だよ!」
「それはひどいね!中央銀行の通達では、冠婚葬祭の費用は旧札でも支払えるようだったけど」
「通達くそくらえだ。結局、現金商売の現場じゃ受け取らないんだから。病院じゃ人が死んでるって話だぜ、心臓発作で家族を病院に連れて行ったって、金が支払えないから診察室に入れないってさ」
「・・・それはマズイね。私立の大きな病院じゃカード決済が当たり前だけど、田舎じゃそうもいかないだろうし。中央銀行は公立病院では旧札を受け取るって言ってるけど、受取拒否をいちいち取り締まるわけでもないから、有り得る話だね」

「俺の経験談を聞いてくれ。先週、シンガポールに出張で出かけた時、行きのタクシーでルピーの現金をほぼ使い果たした。だから忘れずにシンガポールドルを残しておいて、バンガロール空港の到着ターミナル内の両替屋に並んだ。1,800ルピー相当になるはずだったんだけど、2千ルピー札しかないから釣りの200ルピーを寄越せって言われてさ。『無い』と言ったら、ターミナルの外の両替屋なら少額紙幣があるかもしれないって言うんだ。仕方ないから外に出てみたら、ものすごい長い行列。やっと俺の番が来たらこれまた2千ルピー札しかないと言う。焦って『ここで替えられなかったら俺は帰宅できないんだ、何とかしてくれ』と拝み倒したよ。両替屋は知り合いやら何やらに電話して1,600ルピーの現金をかき集めて『これしか手当できない』と渡してきた。もう黙って受け取るしかなかったね。23時到着のフライトで、帰宅したのは午前2時過ぎだったよ」

この体験談はダントツ「ツイてない話」と認定され、しきちは「次回そんなことがあったら私が現金をタクシーで届けに行くから電話してよ!」と叫んだのであった。
  
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2016年11月27日

新札事件 その4

【しきち】
10日間の旅を終えて、先週の日曜にインドに戻ってきた。しきちの目論見ははずれ、新札をめぐる混乱は続いている。体感した苦労をまとめると。

/兄イ500と2000ルピーが発行される予定だが、500ルピーの流通が遅れている。しきちもまだ手にしていない。2000ルピーは出回っているのだが、金額が大きすぎて釣り不足の商店では受け取り拒否。旧来の100ルピー札に人気が集中する結果に。
銀行ATMの新札対応に時間がかかっている。100ルピー札をたくさん補充して稼働しているATMがごくまれにあるが、長蛇の列。
6箙圓料觚では現金を引き出せるが、営業時間中に行かねばならず、週に24,000ルピーまでしか引き出せないという制限付き。


とりわけ,量簑蠅録執錣如△靴ちは2千ルピー札を5枚ほど手に入れてほくほくしていたのだが、確かに八百屋で野菜を買う際に使うわけにはいかない。結局購入自粛。またもや、なるべく現金を使わないよう、家で備蓄食材を調理して酒を飲むという生活である。しきちの職場には「メイドさんの月給が6千ルピーなのだが、2000ルピーを受け取り拒否され、100ルピーの確保にかけずりまわっている」という人もいる。しきちと同じような消費者は少なくなく、巷には買い控えムード満載で、乗用車から大衆食堂まで、多くのセクターで売り上げが減少。経済への影響が取りざたされている。

の問題も、近くに取引銀行の支店がないしきちは苦慮して、同僚にネットバンキングから送金して引き出してもらうという手段で乗り切っているが、万が一にも同僚に税務調査などの迷惑がかからぬよう最低限にとどめている。

とはいえ現在のインドではネット決済やeコマースがものすごく発達していて、電気・電話代等の支払いには支障がないし、日用品だって金額にかかわらずネットショッピングして配達してもらえる。よって、都市生活者への影響は大したことがないと言える。だがインド国民の7割と言われる農村生活者の苦労は並大抵のものではないだろう。野党主導の抗議ゼネストも画策されているらしく、まだまだ余波が続いているのである。
  
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2016年11月19日

新札事件 その3

【しきち】
旧高額紙幣の使用廃止が発表された火曜深夜から4夜明けた、先週の土曜未明のことである。しきちはバンコク・ドンムアン空港の人気ないターミナルの端で、呆然と立ち尽くしていた。手には、インドのATMカード 。目の前には、緑・赤・青・黄ときれいに並んだタイのいろんな銀行のATM。それら全てのマシンに、しきちのカードはことごとく拒絶されてしまったのである。

しきち父と姉とのベトナム・ラオス6泊旅行。最初の宿泊地ダナンで集合すべく、LCCエアアジアで早朝にバンコクに着いたしきち、乗り継ぎのベトナム行きは新国際空港のスワンナプームから昼に出発する。二つの空港はタクシーでも30分ほどとかなり離れているが、時間は十分にあるため、屋台で麺を食べたりしながら公共交通機関で向かおうと考えていた。

昨日、4千ルピーの交換に成功したしきち、財布や他の隠し場所にある全ての高額紙幣も銀行口座に無事入金し「1週間の旅行が終わる頃には、新紙幣は余裕で流通していることだろう。タイミング良く海外に行くことになっていて良かったなあ、ウヒヒ」と密かにホクホクしていた。が、インド紙幣に気を取られすぎて、旅行のためにキープしてある米ドルや円の現金を財布に入れてくるのをすっかり忘れてしまっていた。持参した現金は、帰りのバス代の200ルピー(約340円)のみ。あとはクレジットカードが2枚。しかしメトロのチケットも屋台の麺もコンビニのジュースも、クレジットカードでは買えない。

昨日買い物でデビットカードを使ったばかりだから、パスワード間違いや磁気エラーは考えにくい。最近世界で頻発している銀行カード不正使用に備え、銀行が自主的に海外使用をブロックしてくれているのかもしれない。そういえば「海外にお出かけの際はご一報下さい」と銀行からのメールが来ていたような気もする・・・。

姉と父に会ったら現金をねだるしかない、それまでは体力も気力も現金も温存しよう。幸い、航空券を見せればスバンナプーム空港までの無料シャトルに乗れるはずだ。時間が余るが、空港でジッと過ごそう。腹が減りすぎたらクレジットカードを使える高級店で食事をしよう。

しきちは踵を返して無料シャトルに乗り、 新空港へ向かったのであった。  
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2016年11月14日

新札事件 その2

【しきち】
不意に高額紙幣が使えなくなった水曜から二日たった、金曜のことである。

しきちも新札を求め、職場至近の政府系銀行に行ってみた。朝9時半、店内は意外にのどかで、カウンターの男性が「両替かい、10時過ぎたらおいで」と、声をかけてくれた。10時5分に再訪したところ、店内内には6時組程の地元客がいて賑わっているものの行列までにはなっていない。身分証明書の写しと、急札で四千円ルピーの現金、所定のフォームを差し出すと、5分後に手招きされてアッサリ両替が完了した。

もらったお札は新規発行のものではなく、今回刷新しない20ルピー(約34円)札。帯封つき、連番で200枚である。ハハッと、押し頂き、辞去したのであった。  
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2016年11月10日

新札事件

a【しきち】
目覚めたら、自分の財布の中身が無効のお札だらけになっていた・・・。

完全にサプライズで行われた、インド全土の高額紙幣政策。日本の家族からの知らせで初めて知った、という友人が多い。しきちも姉のメールを見たのが最初だった。

政策は、ブラックマネーあぶり出しのために現行の500ルピー・1,000ルピーを刷新し、旧札は流通不可にするというもの。金融機関での預け入れには12月末まで応じるので、銀行に入れることのできない黒い金を持っている人は慌てふためくのだ。事実、シュレッダーで裁断された紙幣がゴミとして出されているのが発見された、などというホントかどうか良く分からない報道もみかけた。

発表のあった9日は急きょ、金融機関の窓口は閉鎖となった(窓口現金取引以外は通常通り)。高速道路の料金所では、500ルピーを受け取りを中止したために支払いが滞った車であふれるというシーンが見られた。しきちの職場でも、出張者の昼ご飯を買いに行く際に現金が使えないので急きょカード払いができる店にお遣いに行った。だが、いつぞやかのようにタイヤが燃えたりすることもなく、おおむね混乱なく一日が終わったようだ。

ちょうど飲み会でカード払いし、現金を回収したばかりだったしきちは、手元の現金を預けに銀行に行かねばならないなぁと思っている。また、近所の八百屋は現金しか受け取らないので新札が出回るまでは高額な野菜や果物はやめておこう、と思う。銀行では、来月末までに限っては口座を持たないフリーの人にも4,000ルピーまでの両替をしてくれるらしいが、新札がまだ印刷されていない今、果たして対応してくれるかどうか。

図は「手元の高額紙幣をどうするか」の対応表。出典はYahoo India。祝日がいきなり前倒し・後ろ倒しになった時にも思うのだが、周りのみんなが意外と落ち着いているのを見ると、不測の事態への対応にイライラしない懐の深さに感心するのである。
  
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