本日、高崎競馬の最後の開催を迎えました。
 みんなの無念の中行われたわけですが、最後について書いておきたいと思います。

 8レースで打ち切りと言う形になりましたがその最後は本当に高崎競馬らしいものだったのではないかと思います。

 私は雪の中での騎乗がどれほど危険なのかは以前聞いていたので実は「早くやめて欲しい。」そう思っていたのです。
 ただ、騎手の皆さんも最後まで騎乗したい。そう思っていたに違いありません。危険なのは自分たちが一番良く知っているわけですからその葛藤は考えるまでもないと思います。
 8レースのパドックから待機室の中で関係者と協議する騎手の皆さん。
 その姿はファンの目からみえていたので中止について話し合われているのはすぐにわかりました。

 騎乗命令が掛かりパドックを周回する。そんな中でかかった「最後までやれ〜、がんばれ〜」と言うファンからの声に…
 「終わり終わり。これで最後!」ある騎手の言葉が大きく響き渡りました。その声にファンたちの反応はすぐに変わりました。
 この姿を見て「高崎競馬がファンと最も距離の近い競馬場だ」そう思っていたことが現実に見えて感動しました。

 もし、場内アナウンスでこのことを伝えられていたら私の気持ちは納まっていたか…とてもそうは思えないだけにうれしかったです。
 そして、これで最後だと言うことを思うと涙が止まりませんでした。大雪の中でずぶぬれになっていたし、眼鏡をかけているので濡れる眼鏡の奥の涙が友人などに見えていなかったら良いなと思っています。

 そのパドックで「ありがとう」そして、それぞれ応援する騎手たちに対しての今までにもないであろう「頑張れ!」の声。ファンもこれ以上の騎乗が危険だし、無理だと言うことは十分承知していた。それをうかがえますし、高崎のファンがどれほど騎手の皆さんを愛していたかを証明してくれたのではないでしょうか。

 そして最後のレースのスタート。真っ白な馬場で行われたレース。まさしく高崎競馬最後の直線、赤見騎手騎乗のファーストルーチェと久保田騎手騎乗のブラックベスの叩き合い。とてもそんなことの出来る状態ではないにも拘らず…ハナ差ファーストルーチェが押さえきり勝利を収めました。
 高崎競馬はすばらしいレースを見せる。それをファンの目に焼き付けてくれたのではないでしょうか。
 そして…最後の直線で競争中止していた馬がいた。その姿がどれほどの馬場だったかを証明しているように思います。この馬ですがライトシーザー、競争能力には問題ないそうですので心配していた方は安心して欲しいと思います。少し捻っただけなので休養すれば回復するだろうとの事です。

 ゴール後、まず加藤和博騎手がそのままファンの前に来てステッキなどを投げ込んでくれました。加藤騎手、現在は浦和所属ですが宇都宮から騎手人生をスタートし高崎でも騎乗してくれていただけに縁のある騎手です。
 その後、赤見騎手のウイニングラン。涙をこぼしながらファンから「ありがとう」そう言葉をかけられていました。
 彼女は米田真由美騎手という、すばらしい先輩の後を受け男性騎手の中に入っても負けない根性と努力で良い成績を残せるまでになってきました。
 本当に「ありがとう」と言いたい騎手の一人です。

 本当にありがとうございました。
 それ以上の言葉は日本語にはないような気がします。簡単な言葉ですがこれで締めくくりたいと思います。