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décembre 2016

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Étudiante japonaise disparue à Besançon : l'assassinat du bout du monde
Les retrouvailles françaises entre l'étudiante japonaise et son ex-petit ami chilien cachaient-elles un complot meurtrier ?
Le mystère se dissipe peu à peu sur le parcours et le passé du témoin numéro un dans la disparition inquiétante de Narumi Kurosaki, jeune étudiante japonaise venue suivre ses études à Besançon (Doubs). Une disparition qui pourrait masquer un homicide. Comme nous le révélions jeudi, ce suspect recherché par la police judiciaire française avec l'aide d'Interpol est un jeune Chilien d'une vingtaine d'années venu lui rendre visite sur le campus, début décembre.
Une rencontre nullement fortuite
Cet étudiant en marketing, amateur de voyages, serait rentré précipitamment dans son pays quelques jours après la mort supposée de Narumi. L'affaire, très médiatisée au Japon, a conduit de nombreux journalistes nippons en Franche-Comté, d'où ils mènent une enquête pour leurs médias respectifs.
Les policiers de la PJ de Besançon sont convaincus que cette rencontre entre Narumi et cet ami chilien n'était nullement fortuite. La justice envisage même la piste d'un assassinat, ce qui suppose une préméditation. Les deux jeunes gens ont eu une liaison, remontant sans doute à leur passage commun à l'université de Tsukuba, près de Tokyo, entre 2014 et 2015. Mais ils avaient rompu depuis. Vient-il dans l'espoir de la reconquérir ? Compte-t-il lui faire une surprise ? Ou arrive-t-il avec de plus noirs desseins ? ≪ Narumi ne m'avait pas dit qu'il viendrait à Besançon. Je pense que la dernière fois qu'on s'est vus, elle-même ne savait pas qu'il viendrait... ≫, souligne un étudiant de l'université de Tsukuba, arrivé en septembre à Besançon et qui s'est confié au quotidien ≪ l'Est républicain ≫.
Les deux ex-amoureux ont été aperçus en train de dîner tranquillement le dimanche 4 décembre au soir dans un bon restaurant d'Ornans (Doubs), situé à une trentaine de kilomètres de Besançon. C'est ici que Narumi est vue par des témoins, des employés de l'établissement. Les deux jeunes gens redescendent ensuite comme ils sont venus, en voiture de location, sur le campus de Besançon, là où le drame se serait noué. Pour l'heure, aucun corps n'a été retrouvé.
Sur son profil professionnel, encore accessible en ligne, l'ex-petit ami se dit ≪ professeur assistant ≫, à l'université du Chili depuis l'été 2015. Son CV évoque plusieurs séjours à l'étranger, notamment une première expérience professionnelle acquise dans la location de voitures à Orlando, aux Etats-Unis, entre décembre 2010 et mars 2011. Est aussi mentionné ce séjour au Japon. Là, il a joué au handball, acquis des notions de japonais. Et sans doute rencontré Narumi.
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上方漫才トラディショナル【ベテランから若手まで◆M-1歌ネタ王者も登場!】
カウスボタン、阪神巨人、のりおよしお、Wヤング、こだまひびき、銀シャリ、かまいたち、ミキ、メッセンジャー、ロザン、ハイヒール、くにおとおる、はるかかなた(他)23組
中田カウス・ボタン Wヤング 大木こだまひびき 海原はるか・かなた 酒井くにお・とおる オール阪神・巨人 西川のりお・上方よしお ハイヒール ティーアップ テンダラー メッセンジャー アメリカザリガニ シャンプーハット ロザン 千鳥 ダイアン 銀シャリ 和牛 かまいたち スーパーマラドーナ ミキ アルミカン
大晦日の昼下がり、大掃除の手も止まるお茶の時間帯にお送りする「上方漫才トラディショナル」。 かつての寄席の雰囲気を出来る限り再現した舞台で、出囃子とともに伝統芸能としての漫才が次々披露されます。上方の漫才師たちが珠玉の本芸、正統派の漫才をたっぷりとお見せする3時間!是非、お楽しみ下さい。
今年、M-1グランプリに輝き、絶好調の銀シャリをはじめ、上方漫才大賞で大賞に輝いたオール阪神・巨人、上方漫才コンテストで優勝したミキなど、今年の上方漫才の顔になったメンバーも出演。また、メッセンジャー、ロザン、テンダラー、シャンプーハットなどのミドル実力派、さらに、「歌ネタ王決定戦」の4代目王者となったかまいたちも登場し、2016年を笑いで締めくくる。

しあわせニュース2016おおみそか
NHK全国54局が今年取材したニュースの中から「しあわせ」な話題だけを集めてお送りする「しあわせニュース2016」。いろいろあった今年を家族で笑って振り返ろう!
見所(1)女優・土屋太鳳が司会に初挑戦!…スタジオには、今年を彩った各界の超豪華ゲストが勢ぞろい。そんなスタジオを仕切るのは、おなじみ桂文枝さんと、土屋太鳳さん。司会初挑戦の土屋太鳳さんがどんな仕切りを見せるのか!見所(2)人工知能・AIシェフのしあわせ料理!…今年話題の人工知能・AIシェフがスタジオに登場。即興レシピで「しあわせフルコース」づくりに挑戦!いったいどんな料理ができあがるのか!?
桂文枝,土屋太鳳,片山千恵子, 谷村美月,土村芳,三宅宏実,上地結衣,ピエール瀧,TKO,又吉直樹,ぺこ,りゅうちぇる,服部幸應, 加藤諒,徳永圭一,田中寛人ほか

Road to 紅白「直前スペシャル」
紅白歌合戦直前SP!このあとの紅白の見どころが一気に分かる!/紅白全曲の魅力紹介/特別コーナーはどうなるか?/生放送直前の舞台裏から緊迫の生中継/司会バナナマン
紅白歌合戦まであと1時間あまり。紅白の見どころを一気にお届けします!/どうなる?RADIO FISH、桐谷健太、AKB48の特別企画/魅惑の共演のチェックポイント、前もってお知らせします!/ピコ太郎&渡辺直美ハーフタイム・ショーとは?/中継企画、紅白司会企画、ゴジラ、タモリ&マツコ・デラックス情報など、紅白前情報満載!/渡辺直美の緊迫のNHKホール舞台裏中継/出演:バナナマン、ピコ太郎
バナナマン,橋本奈穂子, 渡辺直美,香西かおり,ピコ太郎

第67回NHK紅白歌合戦「夢を歌おう」〜NHKホールから中継〜
今年のテーマは「夢を歌おう」。歌の力で皆さんの夢を応援します!紅組司会:有村架純、白組司会:相葉雅紀、総合司会:武田真一アナウンサー、スペシャルゲスト:タモリ、マツコ・デラックス 出場歌手:嵐、いきものがかり、石川さゆり、五木ひろし、宇多田ヒカル、AKB48、X JAPAN、KinKi Kids、椎名林檎、西野カナ、星野源、RADWIMPSほか全46組。スペシャル企画・出演者も多数!
有村架純, 相葉雅紀, 武田真一, タモリ,マツコ・デラックス, 秋本治,新垣結衣,伊調馨,大谷翔平,草刈正雄,春風亭昇太,高畑充希ほか

ゆく年くる年
「変わる風景 変わらぬ祈り」熊本地震や相次ぐ台風による水害など、自然災害に見舞われた2016年。世界各地ではテロや戦争が多くの命を奪い、またオバマ大統領の広島訪問、イギリスEU離脱決定、米大統領選など、大きな変化の兆しを感じた一年。時代と共に変わりゆく風景の中に、変わらない祈りを求めて、今年も全国各地と中継を結び、年越しの様子を伝える。キャスター・阿部渉・和久田麻由子

朝3時くらいに目が覚めてしまい,エクセルで少し作業をしました.でもそのせいで2度寝してしまい,目が覚めたら12時でした.
ちょっとだけ遠いスーパーでおそばその他を買いました.
ubuntuのインストールしてうまくいったのですが,エラーが出てしまいました.ハードディスクが故障しているようです.
夜は紅白です.タモリとマツコはなんだかよくわからない役で,ある意味気の毒でした.

東日本大震災 6度目の歳末/暮らしの復興 死角はないか
 東日本大震災の被災地は、発生から6度目の年の瀬を迎えた。仙台市内のプレハブ仮設住宅は今秋、入居者がゼロになった。市内で最大約3000人が暮らした18の仮設住宅団地は解体が進む。仮設住宅が立ち並んだ跡地は震災前の姿に戻りつつある。
 仮設住宅の解消は目に見える復興の形だが、ほんの一里塚にすぎない。震災と東京電力福島第1原発事故に伴う避難者数は12月9日現在、13万740人いる。岩手、宮城、福島の被災3県は8万4905人。大半はプレハブや借り上げの仮設住宅に住み、今なお震災と向き合う。
 ピーク時に比べて、避難者は約4分の1になった。裏返せば、復興の先頭から周回遅れした被災者が万単位でいるという冷徹な事実がある。
 仮設住宅を退去する被災者は、その地で築いたコミュニティーの崩壊に直面する。「仮設がなくなるのは復興が進んだ証し。でも友達ができ、全国から多くの支援を受けた。寂しさもある」。仙台市宮城野区で11月に解体が始まった仙台港背後地6号公園仮設住宅の居住者の声だ。
 似た場面が5年前あった。宮城県内で全ての避難所が閉鎖したのは2011年12月30日。最大32万人が身を寄せ、約9カ月に及んだ避難所生活は、困難の一方で連帯感、共生感を育んだ。家族や自宅を失った被災者は幾多の喪失を体験し、今を生きている。
 原発被災地では古里との離別を決断する人が増えている。復興庁などは10月、全町避難する福島県富岡町の住民意向調査結果(速報版)を発表した。7040世帯(回収率46.3%)に帰還の意向を聞いたところ、57.6%が「戻らないと決めている」と答えた。理由のうち「既に生活基盤ができた」が半数近くに上った。原発災害がもたらした非情な現実である。
 阪神大震災で、仮設住宅は発生から5年で全て解消された。東北の被災地は近代の災害復興史の中でも未知の領域にいるといっていい。ここに至り、計画の進行率で復興の進度を測ることに、どれほどの意味があるだろう。
 津波被災地では仮設住宅団地の集約が進む。住み続けざるを得ない被災者は、生活困窮世帯や要介護者を抱える高齢世帯が多い。復興の進展は同時に、自立困難な被災者を固定化させている。
 災害公営住宅の完成戸数は本年度末、被災3県で83%に達するという。数々の指標が100%に近づく中、あえて残り数%の中に潜む問題を突き詰めていく必要がある。
 せき立てるような復興の進め方は被災地に埋めようのない格差を生む。「最後の一人まで」という復興の理念は、被災地と被災者を包摂する願いであり、歩みの遅い被災者のよりどころでなければならない。復興に死角はないか。暮れゆく年を前に冷静に見つめ直したい。


浜の営み 重なる光跡 6度目の大みそか
 重機のエンジン音とダンプカーのクラクション。何かを打ち付ける甲高い響き。山を削り、地を突き固める振動。東日本大震災の被災地に年中あふれた復興の喧騒(けんそう)が、年の瀬の夕闇に消えていく。
 新しい街に灯がともり、災害公営住宅の建物群が浮かび上がる。高台移転地に一戸建て住宅が増えた。あの日、膨れ上がった海は暗く静まる。宮城県女川町の2016年が暮れる。
 陸前高田、気仙沼、石巻、名取、南相馬…。他の被災地は、どんな大みそかを迎えているだろう。この1年、暮らしはどこまで再建したか。東京電力福島第1原発の廃炉、放射性物質の除染はどれだけ進んだか。
 復興庁によると9日現在、岩手、宮城、福島の被災3県を中心に全国で13万740人が避難生活を続ける。1年前から5万1260人減った。その中には仮住まいを脱せずに亡くなった人も含まれる。
 沿岸、原発周辺を離れると、東北でも震災は過去の出来事になりつつある。家族や生活を奪われた人、古里に帰れない人にとって、震災は今も目の前の現実だ。
 震災から6度目の新年が来る。再生の歩みは続く。


震災から6度目の年越し
 東日本大震災の被災地は31日、発生から6度目の大みそかを迎えた。津波で甚大な被害が出た宮城県南三陸町の仮設商店街が本格再建に向けて閉鎖。新居で新年を迎える被災者がいる一方、岩手、宮城、福島3県では、プレハブの仮設住宅にいまだ約3万9千人(2016年11月末時点)が暮らしている。
 12年2月にオープンした「南三陸さんさん商店街」。3月開業の商業施設に移転するため、この日は仮設商店街として最後の営業日となった。閉鎖に伴うイベントで、店主らは「数え切れない出会いに元気づけられた」と感謝の言葉を述べた。


震災後初、ふるさとで新年 釜石、天国の妻へ報告
 東日本大震災の被災地に、あれから6度目の年の瀬がやって来た。津波で580人が犠牲になった釜石市鵜住居(うのすまい)地区。完成したての災害公営住宅に入居した古川滝男さん(71)は、震災後初めて故郷で新年を迎える。「2011年以来の、鵜住居の正月だ」。幼なじみだった妻の遺影とともに、ふるさとに戻った喜びをかみしめた。
 「母ちゃん、やっと帰ってきたよ。鵜住居だぞ」。津波で浸水し、かさ上げされた土地に立つ災害公営住宅。病気で09年に亡くなった妻幸子さん=当時(66)=の遺影を見つめ、古川さんは報告していた。「やったな、やったなぁ」。目に涙を浮かべ、何度も何度も語り掛けた。
 今月20日、同市甲子町の仮設住宅から11月に完成した公営住宅に引っ越した。津波で自宅を失い、ずっと取り戻したかった故郷での生活。真新しいリビングで、窓を拭いたり、演歌歌手のポスターを貼ったり。「大みそかに孫が来るからアニメも準備しなきゃな」。忙しさにも自然と顔がほころぶ。
 まだ人の姿は少ない。来年3月、近くに小中学校の新校舎が完成し、夏には別の公営住宅ができる予定だ。少しずつでも人が戻るのを願っている。「故郷がどうなるのか、この目で見守りたい」


河北春秋
 東松島市のJR仙石線・野蒜駅前に、山を切り崩して造成した宅地が広がっている。震災で被災した市民の新しい暮らしの場だ。11月20日、この区画をもって同市の集団移転に伴う宅地の引き渡しが完了した。来年は仮設住宅が役目を終える見込みだ▼野蒜地区の海べりに自宅のあった高橋妙子さん(63)も、仮設住宅を出てこの高台の街に引っ越す予定だ。「坂のある土地に住んだことがないので歩くのが…」と笑う。「新しい人間関係をうまくつくれるかしら」。少し真顔になった▼高橋さんの仮設住宅は野蒜駅の一つ石巻寄り、陸前小野駅の近くにある。集会所で、靴下を材料にした人気の人形「おのくん」を仲間と作っている。その横で自治会長の武田文子さん(66)が言った。「来年は飛躍の年にしなくちゃ」▼集会所に代わる交流拠点「空の駅」を小野駅前に整備中なのだ。これまでのコミュニティーを引き継ぐとともに、住民や観光客が心温かく過ごせる場にしようと、みんなで知恵を絞っている。ウェブで支援をお願いしてもいる▼新しい街や仮設住宅からの卒業が終着点ではない。これからの方がたぶんしんどい。「でもさ、私たちはいつも前向いてきたからね」と武田さん。集会所の棚に並んだおのくんたちが、うなずいたように見えた。

<熊本地震>宗教者 悩み聞きそばに
 熊本地震の被災地、熊本県益城(ましき)町の仮設住宅で、九州臨床宗教師会が移動式傾聴喫茶「カフェ・デ・モンク」を開いている。熊本県内の避難所は11月に全て閉鎖され、被災者の生活の場は仮設住宅に移ったが、慣れない暮らしに不安は大きい。東日本大震災に直面した宮城県内で始まり、今も震災被災地で続く取り組みが、熊本の被災者の心の支えになっている。
 益城町の「広崎仮設団地集会所」で今月6日、僧侶と牧師計6人が茶飲み話をしながら、被災者約15人の思いに耳を傾けた。被災者は「1人暮らしで、病気をして倒れていても分からない」などと不安を口にした。宗教者は被災者と語らい、苦悩を分かち合った。
 自治会長の田原八十八( やそはち )さん(83)は「この仮設団地は高齢者や1人暮らしが多く、障害のある人もいる。孤独死や自死を一人も出さないのが私の願い。お坊さんや牧師さんが入居者の話を聞いてくれるのは、とても心強い」と感謝した。
 同宗教師会は熊本地震が発生した4月、宮城で行われている傾聴喫茶を参考にして、各地の避難所で「カフェ・デ・モンク」を開始。全避難所が閉鎖されてからは、宗教師会の11人が月2回程度、益城町などの仮設住宅で、被災者の声に耳を傾ける。
 宗教師会長を務める熊本市の僧侶、吉尾天声さん(51)は「被災者が憂鬱(ゆううつ)な気持ちに耐えられず、生活する気力を失うことがあるかもしれない。そんなとき、われわれの顔を思い出してくれるような関係を築きたい」と話した。
 震災直後の2011年4月に僧侶ら有志で始めた「カフェ・デ・モンク」は今も宮城県内の災害公営住宅などで続けられている。栗原市築館の通大寺住職、金田諦応さん(60)は「被災者と息長く、一緒に泣き笑いを続ける。寄り添い、そばにいてあげることこそ、宗教者に求められている」と熊本の取り組みにエールを送る。


<熊本地震>二つの被災地 つながり今も
 4月に発生した熊本地震の甚大な被害に、東日本大震災の被災地は心を痛めた。地震後、九州と東北の被災地はつながり、県内でも人や物資、情報が活発に行き来した。地震発生から8カ月。新たな交流は今も続いている。
◎人手を 物資を/医師ら派遣、被災者受け入れ
 地震発生直後から、県をはじめ、自治体職員らが現地に派遣された。仮設住宅整備支援や被災家屋の応急危険度判定などに当たった。震災の経験から心のケアを目的とした医師や教員も派遣。東北大の研究者らも現地に入った。県はこの経験を生かし、12月、災害発生時に迅速に県職員を応援派遣するための「災害対応人材バンク」を整備した。
 災害時協定や応援派遣の縁で、自治体間の人的、物的支援が続けられた。街頭でもさまざまな形で募金が集められ、現地に届けられた。被災自治体のふるさと納税の受け付け代行業務という新たな形での支援に、岩沼市などが取り組んだ。
 県は地震被災者を一時的に県内のホテルや旅館に受け入れる事業を実施。夏までに55世帯125人が利用した。
◎ノウハウを/配送に奔走 学習支援も
 多くのボランティアが県内からも現地を訪れた。初期段階から活動拠点を設け、物資配送に奔走したグループもあった。車両型の移動美容室で被災者のカットや洗髪が行われた。震災で児童らの学習支援の経験がある大学生は、熊本でも同様の活動を行った。
 現地に出向かない形の協力もあった。石巻市の梱包(こんぽう)資材会社は、被災地に近い企業で製造できるよう、段ボール製災害用品の設計図をインターネット上で公開。被災聴覚障害者向けにネット回線を通じて大学講義の音声を文字情報に変換して提供する試みもあった。
◎経験継承を/熊本の児童来県し交流
 熊本県内では11月に避難所は全て解消されたものの、宮城同様、仮設住宅での生活が続く。元仮設入居者らが現地に赴き仮設住宅でのコミュニティーの運営についてアドバイスをするといった震災経験を伝える動きも出ている。
 被災した熊本の小学生が県内を訪れて震災被災地の小学生と交流し、災害時の対応やストレスへの認識を深める取り組みもあった。
 震災の津波で大きな被害を受けた女川町の商店主らは、熊本県内の商店主らと地域振興を目指す交流を始めた。災害を機に地域のつながりが深まったという両地域が協力し、被災地の復興と地域課題解決のための模索を続けていくという。
[熊本地震]4月14日午後9時26分、マグニチュード(M)6.5、最大震度7の前震が発生。16日午前1時25分にM7.3、最大震度7の本震が起きた。断層が動いた直下型で、人的被害は12月28日現在、死者181人(直接死50人、6月の豪雨災害5人、関連死126人)、重軽傷者2624人。建物は熊本県で8300棟余りが全壊したほか、熊本、大分両県で多数損壊した。避難者は熊本県内で最大18万人。熊本県内に一時855カ所あった避難所は、11月に全て解消した。


「くまもとに幸あれ」 新年への願い短冊に
 熊本地震の被災地は初めての年越しを迎えた。最大震度7を2度観測した熊本県益城町の木山神宮では31日、参拝に訪れた被災者らが「くまもとに幸あれ」などと復興に向けた願いを短冊に込めた。益城町ではブルーシートに覆われた家屋が依然として目立ち、仮設住宅で暮らす住民からは地震前と同じ生活に戻る見通しが立たない現状に不安の声も漏れた。
 木山神宮は短冊を添えた竹灯籠が並べられ、穏やかな光に包まれた。みなし仮設住宅に身を寄せる女性(56)は、幼い孫娘2人と一緒に「心と体を大切に」と短冊にしたためた。


原発事故でも避難せず診療の院長死亡か 焼け跡から遺体
東京電力福島第一原子力発電所の事故のため一時、ほとんどの住民が避難した福島県広野町で、避難せずに診療を続けてきた病院の院長宅で30日夜に火事があり、1人が遺体で見つかりました。警察は亡くなったのはこの院長とみて身元の確認を進めています。
30日午後10時半ごろ、福島県広野町で「高野病院」の院長をしている高野英男さん(81)の自宅から煙が出ていると、消防に通報がありました。消防が駆けつけたときに火はほぼ消えていましたが、この火事で木造平屋建ての住宅の一部が焼け、室内から男性1人が遺体で見つかりました。
現場は病院に隣接する住宅で、警察によりますと、この家で1人暮らしをしていた高野院長と火事のあと連絡が取れなくなっているということです。警察は亡くなったのは高野院長とみて身元の確認を急ぐとともに火が出た原因を調べています。
広野町では原発事故を受けて一時、ほとんどの町民が避難したほか、医療機関の休業も相次ぎましたが、高野院長は入院患者とともに病院にとどまり、地域で唯一の病院として診療を続けていました。


5年目の安倍政権 首相の姿勢 寛容さを国内政治にも
 激動が続く欧米や韓国と比べれば、今年の日本政治は安定していたといえるかもしれない。今月、安倍晋三首相が政権に復帰してから5年目に入り、「自民党1強」体制はさらに強固になったように見える。だが数々の課題が浮き彫りになった1年だったことも忘れてはならない。
 今年最大の政治決戦は7月の参院選だった。選挙の結果、自民、公明の与党と日本維新の会など憲法改正に前向きな勢力が、参院でも改憲発議に必要な3分の2を上回った意味は大きい。同時に注目すべきは自民党が27年ぶりに参院でも単独で過半数を占めることになった点だ。
 その影響は直ちに表れた。象徴的なのが先の国会で成立した「統合型リゾート(IR)整備推進法」(カジノ法)だ。公明党に根強かった慎重論を自民党は顧みることなく、維新とともに強引に成立させた。
 野党の存在感が薄い中、これまで公明党が安倍政権の行き過ぎに対して一定の歯止め役を果たしてきたのは確かだ。最近、公明党幹部から公然と自民党を批判する声が出始めてはいるが、今後、自民党の独走に拍車がかかる懸念は消えない。
 安倍首相が異論に耳を傾けず、自らの非を認めようとしないことは再三、指摘してきたところだ。ところが年金制度改革関連法の審議の際、首相は「私の述べたことを全く理解いただけないのであれば、こんな議論を何時間やっても同じですよ」と答弁した。議論を軽んじる姿勢がさらに強まったというほかない。
 担当閣僚が法案採決前に「強行採決」の可能性を語るなど、「1強」のおごりとしか思えない発言も相次いだ。一方で、自民党内では個々の政策や方針決定をめぐり、かつてのような激しい議論を戦わせる場面はめっきり少なくなっている。
 外交で首相が次々と行動を起こしている点は評価していい。しかし、首相がオバマ米大統領と米ハワイ・真珠湾を訪問して日米の和解を強調した直後に、稲田朋美防衛相が靖国神社を参拝し、中国、韓国との関係改善に水を差した。首相が最重要課題に掲げる北朝鮮による拉致問題は今年もまったく進展せず、沖縄の米軍基地問題も解決せずに年を越す。
 今年の年頭、私たちは多様性を認め、異論や批判を受け止めて吸い上げるほど民主主義は「強くなれる」と書いた。自民党総裁の任期延長が内定し、安倍政権は2021年秋まで続く可能性がある。だからこそ、首相が真珠湾で語ったように寛容さがもっと必要だ。


5年目の安倍政権 アベノミクス 的は外れツケが増えた
 「経済を、取り戻す。」−−。そう公約し、今の安倍政権は誕生した。それから丸4年。あの時の約束はどうなったのだろう。
 安倍政権が最も強調したのは「デフレからの脱却」と「経済の好循環」だ。2%の物価上昇率、3%以上の名目経済成長率を達成する、と公約に明記した。その実現のため登場したのが、金融政策、財政政策、成長戦略の「三本の矢」からなるアベノミクスだった。
 第一の矢、つまり日銀による異次元緩和が的を外したのは明白だ。物価上昇率は9カ月連続でマイナスで、「2年程度で物価上昇率2%」はかすりもしなかった。第二の矢、財政政策はどうか。毎年のように何兆円という経済対策が打ち出されたが、効果は持続していない。法律に盛り込まれた消費増税を、経済状況を理由に2度も延期しなければならなかった事実は、好循環が起きていない証しに他ならない。
 安倍首相は、有効求人倍率の上昇や雇用の増加を成果として強調する。景気対策による面も一部はあるだろうが、数字の改善=雇用の改善とは限らない。高齢化に伴う介護要員の需要増や建設・運輸業界の人手不足が有効求人倍率を押し上げている。高齢者が非正規社員として再雇用され雇用の総数を膨らませている面もある。経済構造の変化が高賃金の雇用を生み、人々が希望の職を得るという望ましい姿はまだ遠い。
 アベノミクス最大の罪は、重要な課題を先送りし、将来世代に回すツケを一段と膨らませたことだ。異次元緩和に出口は見えない。2017年度末の国と地方を合わせた長期債務は1094兆円となる見込みで、12年度末から約160兆円増える。
 アベノミクスの理論的支柱とされた経済学者の浜田宏一・内閣官房参与は文芸春秋1月号で、かつて日銀の金融緩和だけで経済が立ち直ると考えたがそうならなかったと誤算を認めた。そのうえで、原因を財政政策の踏み込み不足とし、もっと強力な財政のテコ入れと金融緩和を組み合わせる必要があると説いている。
 一段と借金は増えるが同氏は、「国の借金であれば消費者金融などとは違って返済期限もなく、将来世代に繰り延べすることもできる」と指摘している。
 せっかく働き方改革など構造問題に取り組んでも、同時に将来の不安が増大するツケ回しを続けていては効果は台無しだ。政策のコストは誰が負うのか、国民のチェックが求められている。


大みそかに考える 被爆国の気概がある
 核と人類の命運とを一手に握る米大統領の、いよいよ交代です。時代がうねる年明け。核廃絶への暗がりに、被爆国日本がかざすべき平和の松明(たいまつ)とは。
 来月の交代時、その黒カバンは恐らく最高機密の引き継ぎ案件となるのでしょう。中身は米大統領の核攻撃用指令装置、俗称「核ボタン」。今年、オバマ大統領と共に広島にも持ち込まれました。
 七十一年前の爆心地で、当事国の首脳が核廃絶への誓いを新たにする傍らに、核攻撃装置がちらつく光景は、人類が抱える矛盾をまさに象徴しているようでした。
 それは唯一の被爆国日本だからこそ際立つ矛盾であり、その後も国連などで幾度か際立ちました。直近は十一月、日本とインドの原子力協定署名です。
 核保有国なのに核拡散防止条約(NPT)未加盟のインドに原発を輸出する。核兵器に転用されるかもしれず、核軍縮に逆行する矛盾です。しかも、傷心まだ癒えぬ原発被災地の人々にも背を向け、また別の矛盾が重なります。
 そこまでして、日本が原発輸出に執着するのはなぜか。
 今年六月、米テレビでのバイデン米副大統領の発言が、微妙な含意をもって響きます。
 北朝鮮の核抑止に真剣に取り組むよう、中国に求めた席で「さもなくば日本は一夜で核武装ができるのだから」と釘(くぎ)を刺したことを自ら明かしたのです。
 真意は定かでないが、定かなことは、原発大国の日本が、核兵器製造に必要な技術・施設を一式国内に完備している事実です。そんな国は、NPT下の非核保有国で日本だけ。これを踏まえれば、発言の真意は、日本の原発を「潜在的核抑止力」に見立てた外交戦略の一環だったかもしれません。
◆同盟とは別次元の理想
 外交上もそれほど重要な原発技術だからこそ、多少の矛盾は押し切っても何とか維持したい。インドへの原発輸出も、つまりはそういうことでしょうか。
 核の矛盾が押し切られる時の言い訳は大抵「核抑止力」に頼るためです。日米同盟でいえば、日本は米国の「核の傘」に入るしかない。それが安全保障政策の紛れもない現実ではあります。
 しかし、ここで立ち戻るべきは私たちの原点です。そもそも戦後日本の平和主義は、原爆のむごたらしさを基点に戦争の愚を悟った当時の人々が、不戦の誓いを新憲法にも刻み、代々守り継いできたものでした。被爆国日本ならではの気概ともいえるでしょう。
 少し前まで多くの日本人の心には、そうした非核の気概がしっかりと息づいていたはずです。
 一九九八年五月中旬。インドの核実験翌朝、都内の大使館前に現れた武村正義・新党さきがけ代表(当時)は、ぶぜんとして「マハトマ・ガンジーの国なのに。残念というより悲しい」と語りながら館内へ入り、抗議文を手渡した−。本紙の夕刊報道です。
 非暴力主義の国父に独立を導かれた国が、究極の暴力というべき核兵器を手にする矛盾。紙面からは、冷戦後の時代にも逆行するインドに、日本の人々が募らせた悲憤が伝わってくるようです。
 国際社会においても、被爆国にしか果たせぬ使命は明快でした。苛酷な被爆体験を遠く未来の人類にまで伝え続け、核兵器の非人道性を広く知らしめることによって核廃絶の先導役を担うのです。
 それが、いつのころからか。
 多分、終戦体験世代が高齢化するにつれ、日本の政治は専ら、日米同盟を重視する現実路線に舵(かじ)を切り、核廃絶の理想はあえて遠ざけてもいるように見えます。
 けれど、核廃絶で目指す人類普遍の恒久平和と、「核抑止力」で同盟や国益を仮想敵から守る「平和」とは、およそ別次元です。政治もこの際、核政策は米国に気遣うことなく、現実の安全保障政策と切り離して、別々に取り組んではどうか。「核の傘」が欠かせぬ政治の現実は理解するにしても、人類の核廃絶を希求する私たちの心まで、日米同盟に支配される道理はないのだから。
◆原爆の対抗では滅ばず
 マハトマ・ガンジーが日本への原爆投下の約一年後、公表した論考『原爆と非暴力』の一節から。その要約です。
 <原爆がもたらした最大の悲劇から正しく引き出される教訓は、暴力が対抗的な暴力によっては打破できないように、原爆も原爆の対抗によって滅ぼされることはないということだ。人類は非暴力によってのみ暴力から脱出せねばならない。憎悪は愛によってのみ克服される。対抗的な憎悪は、ただ憎悪を深めるのみである>


分断の時代/信頼の「糸」をつむぎ直す
 「われわれの真の国籍は人類」。英国の作家H・G・ウェルズが約100年前に述べた言葉だ。第1次大戦の惨禍を踏まえ、人類は違いを超えて連帯せねばと訴えた。
 ウェルズの言葉と逆の流れが今、国際社会に広がっている。連帯よりも分断が、寛容さよりも排他的な動きが激しさを増している。
 全ての国が自国利益を優先して内向きになれば、他国との溝は深くなる。異民族、宗教などへの無理解な言動がまん延すれば、対立が紛争や虐待に発展する恐れがある。
 歴史から学んだその重い教訓を、改めて胸に刻む必要がある。
 「デバイデッド(分断された)・ステーツ・オブ・アメリカ」
 米国の次期大統領トランプ氏を特集した米誌はこんな見出しを掲げた。「合衆国」を意味する「ユナイテッド(連合した)・ステーツ・オブ・アメリカ」をもじった言葉だ。
 敗れた民主党クリントン氏の得票はトランプ氏を約280万票も上回った。だが獲得した選挙人の多いトランプ氏が勝利を手にした。
 「全ての国民の大統領になる」とのトランプ氏の言葉とは裏腹に、大統領選は亀裂を際立たせた。
 「私たちの大統領ではない」と叫ぶ反対派のデモが今も続く。一方でトランプ氏の過激な発言に刺激された白人至上主義者が、有色人種への嫌がらせに走る。抑制されていた負の感情が噴き出したかに見える。
 揺れているのは超大国・米国だけではない。欧州連合(EU)からの離脱を決めた英国も、国民投票で国民が明確に二分された。残留の支持者が多かった北部スコットランドでは、英国からの独立を目指す動きが再燃している。
 気がかりなのは、移民や難民の排斥に多くの支持が集まることだ。製造業など地域経済の低迷で困窮する労働者層の不満が背景にあるとされる。経済のグローバル化がもたらした深刻な問題といえるだろう。
 そうした不満や憤りは往々にして他の人種、民族、宗教への差別や迫害に向かう。欧州などで続くテロを生み出す要因とも指摘される。
 分断の溝を埋め、民主主義の基礎である自由や人間の尊厳をどう守り抜くか。他者の苦境に心を寄せ、共に立ち向かう。信頼の糸をつむぎ直す努力が求められる。私たちの国や地域にも共通する課題である。


常識覆す1年  既存体制への不信吹き出す
 2016年が終わる。これまでの常識が大きく揺さぶられ、驚きの出来事が相次いだ1年だった。
 その最たるものは、11月の米大統領選だろう。移民排斥や女性蔑視など数々の不適切発言を繰り返してきた共和党のトランプ氏が、事前の予想を覆して勝利した。
 欧州も揺れた。英国は6月に欧州連合(EU)離脱の是非を問う国民投票を実施し、離脱派が勝利してキャメロン首相が辞任。イタリアでは12月に憲法改正の国民投票で反対派が勝利し、提案したレンツィ首相は辞任した。
 グローバリゼーションに対する反動、ポピュリズム(大衆迎合政治)の拡大などがその底流にあると語られるが、低所得者層など抑圧された人々の既存の政治、経済体制に対する不信感の根深さが表れたといえるのではないか。
 貧富の差さらに拡大
 国際非政府組織オックスファムによれば、世界の貧富の差は拡大を続け、わずか1%の富裕層の所有する富が残り99%の人々を上回った。富める者はますます富み、貧しい者はますます貧しくなる。そのからくりの一端を解き明かしたのが、4月に公表された「パナマ文書」だ。租税回避地を使って課税を逃れていた各国首脳らの疑惑が明るみに出た。不公平で硬直化した仕組みを打ち破りたいという人々の願いはもっともだ。
 だが、人々の不満が移民や難民に向けられようとしているのが心配だ。3月にベルギー・ブリュッセルで、7月にフランス・ニースで、12月にはドイツ・ベルリンで不特定多数の人々を狙うテロが起き、移民排斥や反EUを掲げる極右政党が勢いを増している。だが、社会の分断や憎悪の悪循環が社会を不安定化することは歴史が教える通りだ。弱い者が、さらに弱い者を攻撃するような社会は避けなければならない。
 改憲が現実味帯びる
 国内では、天皇陛下が8月、皇太子さまに皇位を譲る退位への強い思いを国民に語られた。戦後70年を超え、象徴天皇制の在り方を考える機会となった。政府は特別法の制定を目指すが、皇室制度も含め国民的議論が求められよう。
 7月の参院選では、自民、公明の与党が大勝。憲法改正に賛同する勢力が、衆参両院で憲法改正発議に必要な3分の2以上を占め、衆院憲法審査会が約1年半ぶりに実質的な審議を再開した。改憲は安倍晋三首相の悲願であり、自民が総裁任期の延長を決めたこともあり、改憲が現実味を帯びる。
 一方、違憲の疑いが拭えない安全保障関連法に基づき、南スーダンに派遣の自衛隊に「駆け付け警護」が11月に付与され、戦後日本の平和主義を揺るがしている。
 改憲が必要だとしても、立憲主義や憲法の基本理念を尊重しながら、少数意見を大切にする落ち着いた議論が求められる。
 ところが、参院選後の臨時国会で、与党の国会運営は強引さが目立ち、先行きを不安視させた。
 トランプ氏の脱退表明で発効の見通しが立たない環太平洋連携協定(TPP)の承認案や支給額抑制につながる年金制度改革法案などを成立させ、国民の不安が根強いカジノ法案も十分な議論もないまま、会期を再延長して成立させた。熟議より数の力に頼る姿勢では国民の信頼は得られまい。
 原発政策もまた、大きな転換点を迎えた。1兆円を超える巨額の国費を投じながら、成果を残せなかった高速増殖原型炉もんじゅの廃炉が決まり、核燃料サイクル政策の行き詰まりが明らかになった。関西電力高浜3、4号機の再稼働に対しては、大津地裁が「安全性を立証していない」としてストップをかけた。国は、早急に原発に頼るエネルギー政策を抜本的に見直すことが求められている。
 自然災害は今年も大きな爪痕を残した。4月の熊本地震では震度7の猛烈な揺れが2度も起き、犠牲者は150人を超えた。9月の台風は東北地方や北海道を直撃し、高齢者グループホームで9人が亡くなる被害をもたらし、改めて災害への備えが問われた。
 問われる寛容と和解
 相模原市の障害者施設で入所者19人が刺殺された事件は、独善的な動機が世間を震え上がらせた。過労自殺、いじめ自殺など命の重さを考えさせる事件も相次いだ。
 そうした中、スポーツは今年も明るいニュースをもたらしてくれた。リオデジャネイロ五輪で日本は金12個を含む史上最多の41個のメダルを獲得。米大リーグのイチロー選手はメジャー通算3千安打を達成し、日本を勇気づけてくれた。ノーベル賞では、大隅良典・東京工業大栄誉教授が医学生理学賞で日本人の3年連続受賞となった。文学賞には米歌手ボブ・ディラン氏が選ばれ、詩や言葉、歌の力を再び信じさせてくれた。
 戦後の世界を考えさせる出来事もあった。オバマ米大統領の被爆地・広島訪問は「核兵器なき世界」への希望をつなぎ、安倍首相は真珠湾を訪問した。ここで出てきたのは寛容と和解の言葉だ。
 各国が、狭量な独善主義や排他主義を超えて他者に寛容な心を持ち、紛争を避けて和解を模索することができるかどうか、新しい年に問われよう。


2016年回顧 「想定外」駆け巡った1年
 今年ほど「想定外」という出来事が多かった1年は珍しいのではないでしょうか。
 震度7の揺れに2度見舞われた熊本地震や、当初は泡沫(ほうまつ)候補扱いだったトランプ氏が当選した米大統領選はその代表格でしょう。
 ただ、後から冷静に考えれば「あり得ない」という思い込みが、私たちメディアも含め先に立っていたのかもしれません。これまでなら通用した物差しは、既に時代遅れになっているのではないか−そんな疑問が湧き起こります。
 世の中では想像を超えた大きな変化が時折起きて、時代の節目を形づくってきました。日本の次の節目といえば、今のところ東京五輪・パラリンピックが開催される2020年でしょうか。
 そこへ向けて来年を読み解いていくには、大きな節目に当たるかもしれない今年を見つめ直すことが重要だと考えます。
 ●越年に思い寄せて
 熊本県は大きな地震が起こらない地域だと思われてきました。それをうたい文句に県が企業誘致を展開していたほどです。
 4月の熊本地震では熊本市東区の墓地で墓石が重なり合うように倒壊し、隣の益城(ましき)町では納骨堂が全壊して骨つぼが散乱しました。
死者の霊にまでむちを打つのか。自然の脅威は無慈悲でした。
 これまでの地震学では、最初の揺れでエネルギーが放出され、後は小さな揺れになり終息していくとみるのが大方の常識でした。
 気象庁は4月14日夜に起きたマグニチュード(M)6・5(震度7)の揺れを「前震」と位置付け、2日後のM7・3(同)の地震を「本震」と呼び直しました。
 直下に存在することは分かっていた活断層を甘くみていなかったか。明治時代に起きたM6・3の熊本地震は残念ながら地元でうまく伝承されていませんでした。
 県内では応急仮設住宅約4300戸の完成に伴い、全ての避難所が閉鎖されました。蒲島郁夫知事は「おおむね4年後のほぼ完全な復興」を掲げています。
 認定が続く震災関連死を含めて死者は計170人を超えました。亡くなった方々の冥福をお祈りするとともに、仮設住宅で越年される1万人以上の被災者の方々に改めて思いを寄せたいと思います。
 ●「国民の総意」問う
 5月に熊本地震の被災地にも足を運ばれた天皇陛下による退位のご意向は、多くの国民を驚かせました。8月の国民向けビデオメッセージでは「本日は、社会の高齢化が進む中、天皇もまた高齢となった場合、どのような在り方が望ましいか」と問題を絞って、分かりやすく切り出されました。
 高齢化は皇室典範が想定していない問題だけに、大きな時代の変化を感じた人も多いでしょう。
 日本の天皇はどのように皇位が継承され、時代によってどんな役割を果たしたのか。それは日本の歴史と「国のかたち」を考えることでもあります。
 政府は退位実現に向けた法整備を来年の通常国会で目指す構えです。退位されれば元号が変わるなど私たちの暮らしにも変化が生まれます。「国民の総意」に基づく天皇の地位や主権在民の意味を考え直すことを迫った出来事です。
 ●相次ぐ「前代未聞」
 まさに「前代未聞」の事故や事件も相次ぎました。
 九州の玄関口、JR博多駅前(福岡市)で11月、福岡市営地下鉄の延伸工事が原因で道路が大きく陥没しました。技術への過信はなかったか。下水道、ガス管などライフラインが埋設される全国の地下利用の在り方にも大きな警鐘を鳴らしたといえるでしょう。
 相模原市で7月に起きた知的障害者施設での殺傷事件も衝撃的でした。障害者の生きる権利を一方的に否定した凶行の動機や背景は何なのか。「人権尊重社会」が根底から問われました。暗いニュースの一方で、福岡市出身の大隅良典・東京工業大栄誉教授がノーベル医学生理学賞を受賞し、リオデジャネイロ五輪で日本は史上最多のメダル41個を獲得するなど輝かしい成果もありました。やはり明るい話題はいいですね。
 何が起こるか分からない。先行きが不透明な世の中だからこそ、先入観にとらわれず「想定外」を一つ一つ克服していく努力が求められる時代なのかもしれません。


[2016年回顧] 熊本地震が多くの教訓を突きつけた
 地震や台風など自然災害に翻弄(ほんろう)された1年だった。
 熊本県では4月中旬に2回、最大震度7の激しい揺れに襲われた。同じ地点で震度7を2回記録したのは、気象庁の観測史上初めてだ。
 地震の犠牲者は関連死を含め150人を超え、県が試算した被害総額は9月時点で3兆7850億円に上った。
 東日本大震災から5年。熊本地震の甚大な被害は、日本全体が地震列島であるという容赦のない事実をあらためて突きつけた。
 被災地では車中泊や物資輸送、医療支援などを巡る混乱が目立った。公共施設の耐震化の遅れや活断層周辺での土地利用の怖さも浮き彫りになった。
 地震列島で原発を運転するリスクも指摘され、九州電力川内原発に県内外の不安の目が注がれた。
 熊本地震が残した教訓と課題は多い。「想定外」をなくし、地域の防災力を高めることが大切だ。
 台風は東北や北海道にも相次いで上陸し、大きな被害が出た。岩手のグループホームの高齢者9人が死亡し、自力避難が困難な災害弱者をどう守るかが問われた。
 鹿児島県には台風16号が襲来し、大隅半島を中心に土砂崩れによる流木被害や道路の寸断など深い爪痕が残った。
■強引な「1強政治」
 7月の参院選は自民、公明両党が大勝し、安倍晋三首相は「1強体制」の基盤をさらに固めた。
 また、改憲に前向きな勢力が、衆参両院で憲法改正の発議に必要な3分の2以上を占める政治状況も生まれた。
 ただ、憲法のどこをどう変えるかなど具体論は語られていない。両院の憲法審査会は再開したが、「改憲ありき」の拙速な議論を進めてはならない。
 「安倍1強体制」の下で際立ってきたのが強引な国会運営だ。
 臨時国会では環太平洋連携協定(TPP)の承認など、数の力で採決強行を連発した。カジノ解禁の法案は、成長戦略の目玉との理屈で押し切った。
 対話を欠く強硬姿勢は、沖縄にも向けられる。米軍普天間飛行場(宜野湾市)の名護市辺野古への移設を巡り、沖縄との対立は深まるばかりだ。
 問題は、移設反対という沖縄の民意を政府が無視していることだ。過重な基地負担に向き合わない限り、事態の打開は望めない。
 昨年、強行成立させた安全保障関連法は本格運用の段階に入った。南スーダン国連平和維持活動(PKO)派遣の陸上自衛隊部隊に、武器使用の基準を緩めた「駆け付け警護」の任務を与えた。
 違憲との疑義がある安保関連法の既成事実化だ。海外で武器使用に踏み切り、国民が慣れてしまえば、平和憲法の理念の空洞化が進みかねない。
 天皇陛下の退位の意向は、多くの国民が賛同している。
 政府は陛下一代限りの特別法を検討しているが、天皇の地位は「国民の総意に基づく」(憲法1条)。象徴天皇のあり方など国民的な議論を深めたい。
 欧米各国は、内向きのナショナリズムのうねりに覆われている。米大統領選での実業家トランプ氏当選と、英国の欧州連合(EU)離脱決定は衝撃的だ。
 共通するのは既成政治や富裕層への強い反発である。もとをたどれば、グローバル化の反動による格差や貧困の問題に行き着く。
 社会は分断され、ポピュリズム(大衆迎合主義)もはびこる。寛容を失った排外主義の広がりが懸念される。
 暴力の連鎖は止まらず、テロも続発する。バングラデシュでは飲食店が襲われ、人質の日本人7人が犠牲になった。テロの封じ込めという難しい課題に国際社会は直面している。
 日本外交は正念場である。トランプ次期米大統領がアジア太平洋戦略を修正すれば、中国の軍事的台頭や北朝鮮の核開発に対する抑止力に悪影響を与えかねない。
 日本はどんな対米戦略を目指すか、自前の羅針盤が必要だ。
■知事の「チェンジ」
 今年の鹿児島で特筆されるのは、中央官僚らが占めていた知事の座の「チェンジ」だろう。
 7月の知事選で三反園訓氏は4選を目指した現職を破り、初の民間出身知事が誕生した。
 注目されたのは公約に掲げた「脱原発」政策だ。熊本地震の影響を考慮した川内原発の一時停止と再点検を申し入れた。
 しかし九電に拒否されると、発言は尻すぼみになり、結局、定期検査中の原発再稼働を黙認した。安全対策の充実にどう取り組むかが問われよう。
 鹿児島の観光には追い風が吹いている。18年のNHK大河ドラマ「西郷どん」が決まり、奄美群島国立公園が来春に誕生する。「奄美・琉球」の世界自然遺産登録も視野に入ってきた。地域の観光素材を磨き、発信力を高めたい。
 県産の食は海外でも人気だ。和牛や茶など農畜産物の輸出総額は15年度、過去最高の約49億円に達した。
 フランスに進出した枕崎かつお節の現地生産工場が完成し、稼働した。和食文化の拠点に、と世界を見据える。地場産業を勇気づける挑戦にエールを送りたい。


年の終わりに 相模原の事件を忘れない
 世の中があの日を忘れてしまえば、また同じことが起こるかもしれない。事件を風化させてはいけない―。
 相模原市にある知的障害者施設の入所者が殺傷された事件で重傷を負った尾野一矢さんの父親、剛志さんの言葉だ。一年の終わりに、あらためて胸に刻みたい。
 7月26日。19人の命が奪われ、職員を含め27人が負傷した。
 逮捕された男は、事件の5カ月ほど前、精神疾患と診断されて措置入院していた。自傷他害の恐れがある患者を強制的に入院させる制度である。
   <差別に目を凝らす>
 退院後、医療や福祉の関わりは途切れていた。再発防止に向けて政府が設けた有識者の検討チームはそれを踏まえ、措置入院した患者を退院後も継続して支援する仕組みを提言している。
 容疑者は精神鑑定のため留置されている。精神疾患が犯行に結びついたとは決めつけられない。精神医療の問題に議論を閉じるべきでもない。患者のためであるはずの支援が犯罪防止のための監視強化に向かわないかも心配だ。
 凄惨(せいさん)な事件の背後には、容疑者が抱いた強い差別意識がある。そのことにこそ目を凝らしたい。
 障害者は不幸をつくることしかできない、抹殺することが日本と世界のためになる―。事件の前、衆院議長の公邸に持参した手紙で、容疑者は訴えていた。
 障害者を社会の役に立たない存在とみなして虐殺したナチスの優生思想にそのままつながる。それが、この社会に深く巣くう問題であることを事件は突きつけた。
 「優生上の見地から不良な子孫の出生を防止する」。そう定めた優生保護法が1996年まで日本にはあった。
   <声上げられぬ人たち>
 法は改められたが、命の選別につながる考えを私たちの社会はどこまで克服できたのか。向き合うことを避けてはこなかったか。
 事件で亡くなった19人は、いまだに一人も名前が公表されていない。そのことにも、差別が根強く残る現実が映し出されている。
 障害者、家族にもたらした恐怖は計り知れない。「車いすで街を移動していて、ふいに誰かに襲われるような恐怖心に駆られることがある」。脳性まひで体に障害がある東京大准教授の熊谷晋一郎さんは語っている。
 標的にされているのは障害者だけではない。少数者をさげすみ、あからさまに排斥する主張は社会にはびこっている。
 在日韓国・朝鮮人への差別をあおるヘイトスピーチは、対策法の施行後も収まっていない。7月の東京都知事選には、排外的な街宣を繰り返してきた団体の元会長が立候補し、11万票を得た。
 大人の社会のゆがみは、子どもたちにも暗い影を落とす。福島の原発事故で避難した子が、学校でばい菌扱いされ、「近くに来るな」などといじめられた事例が各地で明らかになっている。
 ハンセン病患者への差別が、当事者や家族に苦しみを強いてきた歴史も見落とすことができない。強制隔離政策の根拠となった「らい予防法」の廃止から20年を経ても、根は断てていない。
 家族たちは今年、国に賠償と謝罪を求める集団訴訟を起こした。原告の大半が名前や顔を明かしていない。その後ろに、なお声を上げられない多くの家族がいる。
 戦後も半世紀余にわたって隔離政策が続いた背景には、社会の大多数の人の無関心と暗黙の了解があった。相模原の事件をめぐっても、障害者や家族が受けた衝撃の大きさを社会が広く共有しているようには見えない。
 容疑者一人が、おぞましい考えにとらわれた“怪物”なのか。私たち自身の中にも怪物は潜んでいないか。そのことを見据えずに、差別や優生思想を乗り越えていく手だては見つからないだろう。
   <命の尊厳守る責任>
 事件は市街地から離れた施設で起きた。重度の障害者の多くが地域で暮らせず、施設に入らざるを得ない状況は変わっていない。それが障害者を社会から見えない存在にしてしまっている。
 障害者は隣近所で生きなければならない―。脳性まひの当事者団体「青い芝の会」の中心的な存在だった故横田弘さんはそう語っていたという。
 姿が見え、声が聞こえる距離にいることが、障害者について知る出発点になる。施設を閉じた場所にしないこと、重い障害があっても地域で暮らせる社会的な支えを拡充することが欠かせない。
 障害がある人も、ない人も、あらゆる人が社会から排除されてはならない。命の価値に優劣はない。誰もが尊厳を持つ個人として尊重され、平等に生きられる地域、社会をどうつくっていくか。
 差別や排除を正当化する主張に対しては、許さない意思を明確に示し、社会全体で立ち向かう必要がある。責任を担う一人として何ができるか。それぞれが考え、自ら一歩を踏み出したい。


政治の劣化 国民の思いを映す熟議の国会に
 2016年が暮れる。内政を振り返れば、3年前の特定秘密保護法や昨年の安全保障関連法の成立過程で顕在化した、与党が審議を尽くさず数の力で押し切る傾向が一層強まった印象を受ける。「言論の府」の自己否定につながりかねない国会運営に、危惧の念を禁じ得ない。
 象徴的だったのが、カジノを中心とする「統合型リゾート施設(IR)整備推進法」だ。先の臨時国会では衆院委員会で採決を強行するまで、議論の場を設けたのはわずか2日。ギャンブル依存症の増加など懸念される多くの課題や反対の声に背を向け、審議の体裁を取り繕うことさえしなかった。「カジノ解禁ありき」で突き進んだ自民党は真摯に省みる必要がある。
 採決の強行は、環太平洋連携協定(TPP)の承認と関連法などでも見られた。協定の多岐にわたる項目の中には、国会で議論の入り口にさえ入っていないものも多い。トランプ次期米大統領が離脱を明言し、発効のめどが立たない状況で成立を急いだ安倍政権の姿勢が問われよう。説明を尽くさぬ独善的な手法が国民の政治不信に拍車を掛けていると言わざるを得ない。
 野党の対応にも疑問が募る。特に民進党は自民批判の受け皿となる存在感を発揮できなかったばかりか、首尾一貫しない対応も散見された。例えばカジノ法案は衆院で採決を拒否し、参院では一転して前向きに。党内に意見対立を抱える事情があるとはいえ理解し難い。党をまとめて巨大与党に毅然と対峙し、政権の選択肢を示すことが野党第1党の責務と肝に銘じたい。
 「政治とカネ」問題も後を絶たなかった。甘利明前経済再生担当相が金銭授受疑惑で辞任したほか、複数の現職閣僚を含む国会議員が、政治資金パーティー代金支払いで白紙領収書を受け取っていたことも分かった。国政だけではない。舛添要一前東京都知事が政治資金流用問題で、富山では大勢の市議や県議が政務活動費不正で辞職した。
 連鎖を断てない背景に、問題を軽んじる議員らの意識があるのは明らかだ。政治資金規正法や、甘利氏と秘書が問われたあっせん利得処罰法は実効性を欠くとの指摘も根強い。法改正をはじめ厳正な対応を急がなければ、信頼回復はあり得まい。
 国民の側にも、政治に対する意識変革が求められている。政策決定に積極的に参加することで、次世代にバトンをつなぐ責任を果たしたい。7月の参院選でも、初めて選挙権を得た18、19歳を含め投票率は低迷している。無関心を戒め、行動に移さなければ何も変わらないとの自覚を持つべきだ。
 民主主義が質の高い自由闊達な議論の上に成り立つことは、言うまでもなかろう。政治の劣化が著しいと見える現状は「安倍1強」の弊害とも言える。来年こそ、国民の思いが反映される熟議の国会に。異論に耳を傾ける当たり前の姿勢があれば、決して難しくはない。


海外回顧 排外主義に懸念強まる
 世紀の番狂わせに世界が驚き、身構えた。
 民主党のクリントン氏が優勢とみられた米大統領選は、共和党のトランプ氏の勝利で終わった。暴言を繰り返し、公職経験が全くない型破りな実業家が、超大国の次の指導者に就く。
 貧富の格差への怒りや、既存政治への不満がいかに大きいか。米社会の亀裂を見せつけられた選挙でもあった。
 懸念されるのは、トランプ氏が「米国第一」を掲げ、内向きで排外的な政策を進める構えを見せていることだ。
 メキシコ国境に壁を造り、移民を追い返すと訴える。女性やマイノリティー(少数派)への差別的な発言で物議を醸す。そんな候補が熱狂的な支持を受けたことに、民主主義の危機を感じた人も多いのではないか。
 トランプ氏は、環太平洋連携協定(TPP)から脱退する意向も示しており、日本は戦略の練り直しを迫られる。
 核戦力の強化に言及したことも見過ごせない。核兵器の廃絶は、唯一の被爆国として日本が決して譲れない主張である。
 トランプ氏が勝ち上がった背景には、ポピュリズム(大衆迎合政治)の台頭がある。米大統領選に先立つ英国の国民投票でも、それが現れた。
 投票の後、欧州連合(EU)離脱派の公約に誤りや誇張があることが発覚したが、多くの国民は見抜けなかった。大衆受けを狙う扇情的な言動が、冷静な判断を曇らせたと言えよう。
 排外的な動きが勢いを増しているのは、続発するテロと無関係ではないだろう。
 ベルギー、フランス、トルコ、ドイツと、今年も卑劣なテロが各地で相次いだ。7月には、日本人7人を含む20人以上が死亡したバングラデシュの飲食店襲撃もあった。
 怒りの矛先が移民・難民やイスラム教に向かい、偏見や差別が高じれば、それがまたテロを生むことにもなる。
 過激派組織「イスラム国」の壊滅などテロとの戦いと同時に、ポピュリズムや排外主義にどう立ち向かうのか。世界が直面する課題である。
 アジアも大きく揺れた。韓国では、朴槿恵大統領が親友の国政介入疑惑を受けて、辞任表明に追い込まれた。韓国の混乱は、核・ミサイル開発を進める北朝鮮の封じ込めにも影響する。早期の安定化を望みたい。
 南シナ海では、中国がオランダ・ハーグの仲裁裁判所の判断を無視し、軍事拠点化を推進している。一方的な主張を押し通して緊張を高める行為は許されない。建設をやめるよう、日本は国際社会と共に強く働き掛けていく必要がある。
 地球温暖化対策の新枠組み「パリ協定」の発効は朗報だった。課題は、実効性のある実施ルールを作れるかどうか。そして、脱退を唱えたトランプ氏を翻意させられるかどうかだ。ここでも国際社会の力が問われる。


2016「報道圧力&自主規制」事件簿! キャスター降板、高市と自民党の恫喝、原発圧力復活、反戦メッセージ削除…
「72位」──なんの数字かお分かりだろうか。今年4月、国際ジャーナリスト組織「国境なき記者団」が発表した、2016年度の「世界報道の自由度ランキング」における日本の順位で、東アジアでは香港や韓国よりも低くなっている。
 第二次安倍政権の誕生以降、どんどん激しさを増している官邸、自民党やその応援団によるメディアへの圧力。今年はそれが完遂し、もはやテレビをはじめとするマスコミは圧力なんて加えなくたった、勝手に萎縮、政権の意向を忖度した自主規制をしてくれるようになった。個別の事案をひとつひとつあげていけば、それこそ除夜の鐘がとっくになり終えて初日の出を迎えそうなので、今回はとくに象徴的な7つのトピックスを選んでみた。では、さっそくリテラが振り返る2016年「報道への圧力事件簿」をお伝えしていこう。
【圧力&自主規制その1】
国谷、岸井、古舘が降板して番組が骨抜きに! 政権批判弱まり首相にも追及できず
 やはり、2016年をもっとも象徴するのは、政権に批判的なテレビキャスターたちの降板劇だろう。言うまでもなく、NHK『クローズアップ現代』の国谷裕子、TBS『NEWS23』の岸井成格、そしてテレビ朝日『報道ステーション』の古舘伊知郎のことである。本サイトが昨年から報じ続けてきたように、彼らは官邸から陰に陽に圧力を受け続けてきた。そして、今年の春をもって、いっせいに番組を追われることになったのだ。
 もっとも、国谷氏も岸井氏も古舘氏も、最後の番組出演時の挨拶では、明確に「官邸からの圧力」を公言することはなかった。しかし、のちに国谷氏は『世界』(岩波書店)のなかで、官邸を激怒させた“菅官房長官インタビュー事件”を振り返りながら、〈人気の高い人物に対して切り込んだインタビューを行なうと視聴者の方々から想像以上の強い反発が寄せられるという事実〉について語り、これらを「風圧」と表現。また岸井氏も、番組降板後に発売された「週刊文春」(文藝春秋)での阿川佐和子との対談のなかで、官邸の「ディープスロート」から「『この人が岸井さんの発言に怒ってますよ』という情報が、逐一私に入ってたから、よっぽど、気に入らないんだろうなとは前から知っていました」と語っているように、実際、官邸はTBSの幹部に“岸井は気に食わない”と様々なかたちで伝えていた。その結果、番組降板に結びついたのであり、それは“古賀茂明「I am not ABE」事件”をめぐる『報ステ』及び古舘氏のケースも同様だった。
 はたして、彼らが去り“リニューアル”した各番組はどうなっただろうか。ご存知の通り、まさに「両論を併記していますよ」と言わんばかりのVTRやコメンテーターの解説が幅を利かせるようになり、さらに、参院選前の党首討論や日露首脳会談後の安倍首相の生出演時も、新キャスターたちが痛烈な質問をぶつける場面は皆無。ほとんど“政権との馴れ合い”の様相を呈している。その意味でも、3名のキャスター降板劇は、まんまと官邸の思惑どおりの結果になったと言えるだろう。
【圧力&自主規制その2】
高市総務相が「電波停止」発言で本音むき出し! 池上彰は痛烈批判するもNHKは…
 キャスターたちの同時降板問題と同時期に国会で飛び出したのが、放送事業を管轄する総務省の大臣・高市早苗による「電波停止」発言だ。この「国の命令で電波を止めることもありうる」というトンデモ発言には、さすがにジャーナリストたちが続々と反論。そのひとり、池上彰は朝日新聞の連載コラムで〈国が放送局に電波停止を命じることができる。まるで中国政府がやるようなことを平然と言ってのける大臣がいる。驚くべきことです。欧米の民主主義国なら、政権がひっくり返ってしまいかねない発言です〉と痛烈批判するほどだった。
 さらに2月29日には田原総一朗を筆頭にテレビで活躍するジャーナリストたち6名が、高市「電波停止」発言を批判する共同声明を発表。外国特派員協会で記者会見を行った。会見では複数テレビ局関係者たちの〈気付けば、街録で政権と同じ考えを話してくれる人を、何時間でもかけて探しまくって放送している。気付けば、政権批判の強い評論家を出演させなくなっている〉など、生々しい現場の実態も代読された。
 ところが、この会見の模様を報じたのはごく一握りの民放番組だけ。NHKにいたっては会見の取材にすら行かない有様だった。なお、NHKは今年で籾井勝人会長の任期が終わり、上田良一氏体制に移行するが、その状況はまったくかわらないともいわれている。実際、年明けの副会長人事には官邸の代理人となる“実務屋”を据えると目されており、官邸とNHKの今後の動きを注視し続けるべきだろう。
【圧力&自主規制その3】
参院選で自民党が“違法”政党CMゴリ押し、弁護士連れて局に乗り込み!
 安倍政権に批判的なキャスターを一斉に“パージ”したテレビ局。では、それによって官邸からの圧力が軽減されたかといえば、実際には逆だった。むしろ、“言論”という武器を奪われたことで、露骨な介入事件が勃発。そのひとつが、夏の参院選での“自民党オバマCM強要事件”だった。
 これは民放局の政党CMをめぐって、公職選挙法の規定から難色を示す局側に対し、自民党が弁護士をつれてゴリ押しを仕掛けたというもの。当初、自民党が代理店を通して出してきたCMには、5月の広島訪問時のオバマ米大統領と安倍首相のツーショット写真が挿入されていた。しかし、そもそも公選法において政党CMは「選挙運動が目的でない政党の日常の政治活動」の広告でなくてはならず、オバマの広島訪問は明らかに日本政府の外交の中で実現したことであり、自民党の活動ではない。当然、こんな違法の疑いの高いシロモノを垂れ流すと放送局は罰則を受けるが、さらに政党CMの随所に登場する“経済実績”を喧伝する数字も、各局で「数字が恣意的で、客観的ではない」という指摘の声があがり、一度は自民党側に「このままでは放映できない」と突き返したという。
 ところが、自民党は修正案でもオバマと安倍首相のツーショット写真を譲らず、各局の営業部に代理店が毎日のようにやってきて、CMを放映するように圧力をかけ始めた。さらに一部民放には弁護士まで送り込み、恫喝をはじめたのだ。最終的に、本サイトがこの圧力問題を報じた直後、自民党は一転して各局から“オバマCM”案を引き下げてしまったというが、経済実績の誇大広告的数字はそのまま。さるキー局関係者によると、政党CMをめぐってここまで露骨に圧力をかけられたことは、これまでなかったという。官邸&自民党はいまや完全にテレビ局をなめきっているといっていいだろう。
【圧力&自主規制その4】
沖縄で地元紙記者拘束も、本土メディアは無視! 政権忖度して沖縄を見放す新聞・テレビ

沖縄をめぐって、国が新基地建設を正当化するため県を相手取った訴訟や、機動隊による反対派市民への「土人」発言など、県民に対するいじめ、締め付けが一線を超えた今年、なんと沖縄タイムスと琉球新報の記者が取材中、当局に拘束されるという、民主主義国家とは思えない言論弾圧事件が発生した。当然、これには日本新聞労連も抗議声明を発表したが、政府は10月11日に「県警においては警察の職務を達成するための業務を適切に行っており、報道の自由は十分に尊重されている」などとする答弁を閣議決定。記者の拘束を正当化してしまったのである。
 まるで中国共産党や朝鮮労働党を彷彿とさせるモロな言論弾圧だが、本土のメディアはこれに抗議の声をあげることもなく、テレビはこれをほとんど報じることもしなかった。
 沖縄をめぐっては他の問題についても、本土のメディアは安倍政権を忖度して、過剰な自主規制を見せるケースが相次いだ。たとえば5月に逮捕された、米軍属の男による女性強姦殺人事件については、沖縄二紙と本土メディアとの差別的ともいえる温度差が際立った。そもそも、女性が4月に行方不明になった後、「琉球新報」が5月18日付朝刊で、県警が軍属の男を重要参考人として任意の事情聴取していることをスクープ。「沖縄タイムス」も後追いし、沖縄では一気に報道が広がっていった。にもかかわらず、本土の新聞・テレビは“米軍関係者が事件関与の疑い”との情報を得ていながら報道に尻込み。しかも、逮捕が確定的になってからも読売新聞と日本経済新聞(全国版)は、男が米軍関係者であることに一切触れなかった。さらに読売にいたっては19日までこの事件そのものをまったく報じなかったという異常ぶりだ。
 また、先日のオスプレイ墜落についても、現場の状況などから「墜落」という表現を一貫して使い続けている沖縄2紙とは対照的に、本土メディアのほとんどは政府発表を垂れ流すかたちで「不時着水」などと言い換え、テレビ朝日にいたってはネット局の琉球朝日放送に圧力をかけ、「墜落」の表現を潰しにかかった。
「分断された沖縄」ということがよくいわれるが、これはメディアも同様だ。報道の萎縮によって、本土メディアは完全に沖縄を見放し、沖縄のメディアだけが孤軍奮闘している。そのことを痛感させられた一年だった。
【圧力&自主規制その5】
熊本地震でも大本営発表垂れ流し…原発報道“自主規制”完全復活で住民の命は?
 最大震度7を観測した4月の熊本地震。本サイトでは安倍政権のあまりにお粗末な対応を一貫して指摘、批判してきたが、安倍政権に飼いならされた大新聞やテレビは、たとえば現地対策本部長を務めていた松本文明副大臣が自分への差し入れを要求し更迭された問題についても申し訳程度に触れるだけで、首相の任命責任をまったく問わなかった。とりわけ忠犬ぶりが尋常でなかったのが“安倍様のNHK”だ。震災発生後、籾井会長が熊本大地震の原発への影響について、“政府の公式発表以外は報道しないように”と指示していたことが判明している。
 そのほかにも、フジテレビでは熊本地震を受けて4月17日分の『ワイドナショー』を中止にしたが、実はこの放送回では安倍首相が出演予定で、14日に収録も終えていた。もちろんこの放送中止は、震災被害が広がるなか、安倍首相がテレビで松本たちと楽しく談笑している姿を流させたくないという意向が働いたからだが、本来、17日の放送日は北海道での衆院補選の選挙期間中で、そんななか首相だけを出演させるのは明らかに公平でない。ところが翌週の放送で松本ら出演者は、安倍首相が出演していた事実に一切触れなかったのである。これも、局側が完全に官邸にコントロールされているという事実を示す一例だろう。
 さらに、熊本地震における川内原発だけでなく、日本各地の原発をめぐっても、政府は原子力ムラと一体となってメディアに圧力かけ続けた。たとえば3月の高浜原発の運転差し止め判決では、判決を評価するような報道をしたテレビ局に関西電力が逐一「反原発派の一方的な言い分だけを流さないでほしい」という抗議を入れていたことが明らかになっている。また、柏崎刈羽原発の再稼働が争点となった10月の新潟県知事選では、再稼働反対の米山隆一候補が自公推薦の再稼働容認派・森民夫候補(前長岡市長)を破って当選をはたしたが、この選挙をめぐっても官邸と自民党は謀略を張り巡らし、再稼働反対派の泉田裕彦氏(前知事)の出馬撤回に追い込んだともいわれている。
 3.11以降、一時期は鳴りを潜めていた新聞やテレビへの“原発広告”が、再稼働政策とともに完全復活しているが、それとともに、原発ムラの圧力も完全復活したということだろう。
【圧力&自主規制その6】
ピーコ、永六輔、大橋巨泉の“反戦メッセージ”がカット! 石田純一は言論剥奪

 圧力を受けているのは、マスコミという“組織”だけではない。そのメディアで活躍する芸能人たちもまた、圧力や自主規制により政治的な発言を封印されている。これは、たんに芸能人が政治家や政策について語ったりできない、ということではない。問題は、その内容だ。
 たとえばファッション評論家のピーコ。ピーコはNHKが7月17日に放送した永六輔の追悼番組『永六輔さんが遺したメッセージ』に出演したのだが、放送時に番組がある部分を意図的にカットしていたことを、のちにピーコ自らこう告白している。「『永さんは戦争が嫌だって思っている。戦争はしちゃいけないと。世の中がそっちのほうに向かっているので、それを言いたいんでしょうね』と言ったら、そこがばっさり抜かれていた。放送を見て力が抜けちゃって……。永さんが言いたいことを伝えられないふがいなさがありますね」(朝日新聞8月20日付)。
 言っておくが、これはNHKだけの問題ではない。実際、7月に永が逝去した際、こうした永の「反戦平和」「護憲」への想いをほとんどの番組は触れようとしなかったし、同じく今年亡くなった大橋巨泉に関してはそれがもっと露骨だった。本サイトでもお伝えしたように、晩年、病床から憲法をないがしろにする安倍政権の危険性を訴えていた巨泉は、死去直前の「週刊現代」(講談社)7月9日号の連載コラム最終回で、「安倍晋三の野望は恐ろしいものです。選挙民をナメている安倍晋三に一泡吹かせて下さい」「このままでは死んでも死にきれない」と、苛烈な安倍批判の“遺言”を綴っていた。ところがテレビは、この巨泉の最期のメッセージを、完全に封印してしまったのである。
 その意味では、今年もっとも“言論の不自由”を味わったのは、もしかするとあの人かもしれない。そう、石田純一だ。ご存知のとおり石田は安倍政権による“戦争のできる国”に反対しており、その危機感から都知事選に出馬を模索するも断念に追い込まれた。その間、官邸とテレビ関係から多大な圧力と恫喝にさらされたのだが、なかでも悲惨なのは断念後の7月15日、所属事務所が「11日の会見をもちまして、(石田は)今後一切、政治に関する発言はできなくなりました」との発表を行ったことだ。
 繰り返すが、安倍政権を応援するような発言を行う芸能人はわんさかいる。だが、彼らがそうした「政治に関する発言」によって言論の自由を奪われることはほぼない。それどころか、これまで以上にメディアで重用され、ご意見版風なポジションを獲得している。対して、石田の場合は「都知事選の争点は憲法改正」と護憲を掲げ、明確に安倍政権と対峙する態度を示していた。だからこそ、メディアと芸能界はここまで過剰反応した。この状況は、あまりにも歪すぎると言わざるをえない。
【圧力&自主規制その7】
「反戦平和」「護憲」が取り締まられる“美しい国” メディアの死は民主主義の死
 あらためて言うが、「反戦平和」や「護憲」というのは、日本国憲法の下で生活している者は当たり前に口にしてよいものだ。ところが、改憲を目指し、日本を戦争のできる国に変貌させようとしている安倍政権を忖度したメディアは、こうした発言すら禁句に指定してしまった。ようするにマスコミ、とりわけテレビメディアは、自分で自分の首を絞めていて、言論の自由もクソもないのだ。もはや戦前そのものである。
 大げさに言っているわけではない。事実、そうした流れは市民生活のなかでも確実に兆している。ツイッターで安倍批判や反戦・平和をかたっただけで、ネット右翼が絡んでくるのはもちろん、7月には、自民党が“「子供たちを戦場に送るな」と主張することは偏向教育、特定のイデオロギーだ”と糾弾し、そのような学校や教員の情報を投稿できる“密告フォーム”を設置していたことが判明。しかも、自民党はその後、“密告フォーム”に寄せられた情報は「公選法違反は警察が扱う問題」(木原稔・現財務副大臣)などとし、情報の一部を警察当局に提供する考えまで示した。
 戦争を憎み平和を希求することを「偏向」と非難され、当局の監視下に置かれかねない、そんな時代を私たちは生きているのだ。事実、参院選の公示前の6月18日には、大分県警の捜査員が民進党や社民党の支援団体などが利用していた建物の敷地内にビデオカメラ2台を設置していたことも判明。さらに、4月に日本の表現の自由の現状を調査するため来日した国連特別報告者デイビッド・ケイ氏についても政府はその動向を監視し、さらにケイ氏が接触した市民に対しても内閣情報調査室が監視や尾行を行っていたとの報道もある。いまに「おいおい、ディストピア小説かよ」と笑っていられなくなるだろう。
 そして、こうした市民の監視、表現の自由の弾圧は、安倍政権のメディアに対する圧力支配と、まさしく地続きのものだ。忖度と自主規制に慣れきったメディアは“権力のウォッチ・ドッグ”であることを放棄する。実際、すでにテレビのワイドショーやニュース番組では、安倍首相や閣僚の不祥事をとりあげ批判することはほとんどなくなっており、政治家のスキャンダルでも舛添要一・前都知事のように、政治的後ろ盾が弱い人物をアリバイづくりで血祭りにあげるだけ。
 一方、安倍首相や閣僚の不祥事が絡む案件となると、とりわけテレビはとたんに弱腰になる。たとえば先日、ある民放の夜のニュース番組では、オスプレイ墜落事件よりも例の「おでんツンツン男」を先に、それも大々的に報じていた。だが、その番組が特殊ということではないだろう。事実として、いま、マスコミ報道では政治の話題が相対的に減少し、一般人の迷惑行為や炎上事件ばかりを盛んに報じるようになっている。そこでは、口利き・賄賂疑惑で辞職した甘利明・前TPP担当相が“潔いサムライ”に祭り上げられ、おでんツンツン男は“極悪非道の犯罪者”とされるのだ。
 このままいくと、マスメディアは来年、完全に「死」を迎えるだろう。政権が息の根を止めるのか、自ら首をくくるのか、どちらが先かはわからない。ただひとつ、確実に言えるのは、メディアの死は、民主主義の死に他ならないということだ。欧州で極右が台頭し、アメリカではドナルド・トランプが大統領に就任する。2017年、その暗雲を振り払えるか。それは、わたしたちひとりひとりに託されている。(編集部)


稲田防衛相の靖国参拝に米が異例の不快感
 ★安倍政権全体の政治センスのなさなのか、防衛相・稲田朋美の政治・外交音痴なのか。稲田は29日に靖国神社を参拝した。参拝後、特攻隊員だった叔父が靖国に合祀(ごうし)されたことに触れ、「家族や国を守るために出撃した人々の命の積み重ねの上に今の日本があることを忘れてはならない」とした。しかし、その直前には米ハワイ・真珠湾へ首相・安倍晋三に同行し、日米の「和解の力」を強調したばかりで、A級戦犯を祭る靖国への参拝は、真珠湾での慰霊を台無しにしたと言え、日米関係者を失望させた。 ★中国外務省は会見で「侵略の歴史を美化する靖国神社を参拝したことは『和解の旅』への何よりの皮肉だ」と反発。韓国外交省も「韓日関係の改善努力に逆行する行為だ」と批判した。しかし、何よりも米政府は閣僚の靖国訪問で異例のコメント発表。米国務省当局者は29日、「われわれは歴史問題には癒やしと和解を促進して取り組むことが重要だと強調し続ける」とトーンは控えめながら不快感を示した。 ★いずれにせよ、この稲田の行動は真珠湾での一連のセレモニーや演説が、政治パフォーマンスでしかなかったことを裏付けることになった。また、党内からは防衛相としての資質を問う声も上がっている。「そもそも真珠湾で首相の横に夫人のように寄り添い同行する稲田への違和感は大きい。首相のお気に入りは分かるが、結果、首相と稲田の両方の株を下げた」(閣僚経験者)。答弁でべそをかいた稲田は、結局自身の政治信条をコントロールできない、防衛相としても政治家としても極めて稚拙といえる。この国の防衛が彼女にゆだねられていること自体が危機的状況だ。(K)

2016年回顧 重圧増す日米同盟 沖縄基地強化に屈しない
 明暗に彩られた沖縄の1年だった。
 第6回世界のウチナーンチュ大会、リオ五輪・パラリンピックの県勢の活躍は県民の心に希望と勇気の明かりを灯した。その一方で米軍属の女性暴行殺人事件や相次ぐ米軍機の墜落事故、北部訓練場内のヘリパッド建設、辺野古新基地の工事再開と米軍基地の重圧がさらに重く県民にのしかかった。
 政府は全国の機動隊や自衛隊ヘリを投入してヘリパッド建設を強行した。司法を巻き込み、最高裁判決のお墨付きを得て辺野古新基地の工事を再開した。三権分立どころか国家権力が一体となって沖縄に襲い掛かる観すらある。
国家権力に立ち向かう
 基地に反対する沖縄の民意を国家権力が組み伏す。その屈辱に県民が立ち向かった1年だった。
 安倍晋三首相は年末の28日、米ハワイ真珠湾でオバマ米大統領と「日米同盟強化」のセレモニーを演じた。沖縄のこの一年の米軍基地強化の動きは「日米同盟強化」の布石と見ることができよう。
 「日米同盟強化」のくびきとして在沖米軍基地強化が進められていることを見据えねばならない。
 年末にはヘリパッドの完成に伴う北部訓練場過半返還のセレモニーが行われ、政府が米国に確約する辺野古新基地の工事も再開された。女性暴行殺人事件をきっかけとした米軍属の適用範囲明確化の日米合意も発表された。
 その全てが「沖縄の負担軽減」を名目になされ、日米両政府が宣伝に利用した。いずれも県民の頭越しに決定され、県民不在の欺瞞(ぎまん)に満ちた新たな「沖縄統治政策」が推し進められている。
 米軍属女性暴行殺人事件に県民は深い悲しみと怒りに包まれた。ヘリパッド建設現場で大阪府警機動隊員が発した「土人」発言は、県民の心を深く傷つけた。米軍ハリアー機、オスプレイの墜落事故は改めて米軍機の危険性を突きつけた。立て続けに起きる米軍事件、事故と同時並行で「基地との共存」を強いる国策が強行されたのである。
 政府は基地建設に関わる対応の違法、不当性を閣議決定でことごとく否定した。土人発言は差別に当たらず、抗議の市民排除、記者拘束も問題なしと正当化した。沖縄防衛局職員が現認したオスプレイの民間地でのつり下げ訓練をも否定した。
 政府は墜落事故を起こしたオスプレイの飛行再開を容認した。基地建設と沖縄予算のリンクを公言し、来年度の沖縄関係予算を当初比で200億円も減額した。基地建設推進のために手段を選ばぬ政府のモラルハザード(倫理欠如)はとどまるところを知らない。
ウチナーの肝心支えに
 米軍基地の重圧の一方で、海外から過去最多の7千人余が沖縄を訪れたウチナーンチュ大会は県民に新たな希望を与えた。今大会は県内外の若い世代が交流を深めたことが大きな成果だった。若い世代の国境を超えたネットワークは、21世紀の沖縄が世界に雄飛する資源となることだろう。
 スポーツの祭典・リオ五輪に県勢は重量挙げの糸数陽一、バレーボール女子の座安琴希、自転車ロードレースの新城幸也、内間康平の計4選手が出場し、糸数選手は4位入賞を果たした。パラリンピックでは車いすラグビーの仲里進選手が日本の銅メダルに貢献。車いす陸上の上与那原寛和選手も2種目で入賞した。県勢の活躍に県民が心躍らせ、励まされた。
 空手の世界選手権で個人形の喜友名諒選手が2連覇を達成し、金城新、上村拓也の両選手が加わる団体形も金メダルに輝いた。
 心臓病を患う翁長希羽(のあ)ちゃん(2)、森川陽茉莉(ひまり)ちゃん(1)の多額の渡米手術費を多くの県民の善意が支えた。他者を思いやるウチナーンチュの肝心(チムグクル)は、世界に誇る宝である。
 基地沖縄の重圧は増しても「基地のない平和な沖縄」の未来像は揺るがない。ウチナーンチュの肝心を支えに歩み続けるしかない。


[悲しみの現場]花手向ける人絶えず…
 「お父さんだよ、お父さんのところに帰るよ。みんなと一緒についてきてよ」
 沖縄の風習にならい「魂(マブイ)」を拾いにきた被害者の父親が、雑木林に向かって呼ぶ声が今も耳に残る。
 20歳の女性の命が奪われた暴行殺害事件。容疑者は元米海兵隊員で軍属の男だった。
 本紙社説は遺体が発見された翌日の5月20日から5日続けてこの問題を取り上げている。やりきれない悲しみと強い憤り、悔恨の思いにかられたからである。
 恩納村の山あいの遺体遺棄現場は、年の瀬のこの時期も訪れる人が絶えず、真新しい花が手向けられていた。事件から7カ月がたっても、怒りは収まらず、悲しみが澱(おり)のように沈んでいる。
 本紙の2016年県内十大ニュースの1位は事件を受けて6月に開かれた県民大会。被害者と同年代の玉城愛さんは「再発防止や綱紀粛正などという使い古された幼稚で安易な提案は意味を持たない。人間の命を奪う軍隊の本質から目をそらす貧相なものだ」と強い口調で両政府を非難した。
 当時、政府サイドから伝わってきたのは「最悪のタイミング」という言葉である。オバマ大統領の広島訪問を控えていたからだ。
 沖縄の負担軽減を掲げた日米特別行動委員会(SACO)の最終報告から20年。基地の整理縮小が遅々として進まない中での事件に、県民の心の奥底で大きな変化が起きている。
 米軍の事件・事故や演習被害に対する受忍度が、どんどん低くなっているのである。
■    ■
 ハワイでの日米首脳会談に間に合わせるように、両政府は今月、地位協定の軍属の範囲を狭める「補足協定」を結ぶことで合意した。米軍属の男が起訴された事件を受けた再発防止策の一環だ。
 米側が優先的裁判権を持つ軍属の範囲を縮小することで、管理を強化する狙いがある。しかし軍属の範囲をいくらか狭めたとしても、基地が集中する沖縄での抑止効果は限定的といわざるを得ない。
 米軍基地は地位協定によって米軍の排他的管理権が認められている。基地の外でも、米軍は各種の特例法に基づきさまざまな特権が与えられている。
 オスプレイが墜落した事故でも米軍は海上保安庁を現場に入れず、日本の捜査機関は蚊帳の外に置かれた。
 県民が求めているのは、その地位協定の抜本的改定である。
■    ■
 被害者の父親は先月公表した手記で「なぜ娘なのか、なぜ殺されなければならなかったのか。娘の無念を思うと気持ちの整理がつきません」とつづっている。
 政府によって「命の重さの平等」が保障されていないとすれば、私たちは、私たち自身の命や暮らし、人権を守るために立ち上がり、抗(あらが)う覚悟を示さなければならない。
 深い悲しみと怒りに覆われた1年だったが、後々振り返った時、基地負担軽減に向けて大きな一歩を踏み出した年として記憶されることを願っている。


渡辺和子さん死去「置かれた場所で咲きなさい」
 幸せに生きる心構えをつづり、ベストセラーになった「置かれた場所で咲きなさい」の著者で、岡山市の学校法人ノートルダム清心学園の理事長渡辺和子(わたなべ・かずこ)さんが12月30日午後1時15分、膵臓がんのため岡山市北区伊福町、学園内の修道院で死去した。89歳。北海道旭川市出身。葬儀は家族や近親者らで執り行う。後日お別れの会を開く予定。
 父は1936年の二・二六事件で凶弾に倒れた渡辺錠太郎旧陸軍教育総監。56年ノートルダム修道女会に入会、63年にノートルダム清心女子大学長、90年にノートルダム清心学園理事長に就任した。2016年4月に旭日中綬章を受章した。


大本山永平寺唐門を初の一般開放 大みそか夜から4時間限定
 曹洞宗大本山永平寺(福井県永平寺町)は大みそかの31日夜、唐門を参拝者向けに開放する。普段は皇室から使者を迎える時や貫首就任時のみに開かれ、一般開放は1839年の門の建立以来初めて。
 唐門は勅使門ともいわれ、門扉には皇室の御紋章の菊花紋が飾られている。唐門へと続く階段の両脇には巨大な杉がそびえ、永平寺を象徴する光景の一つ。近年では2008年、福山諦法貫首の就任時に開かれた。
 一般向けの開放は午後11時〜1日午前3時の4時間のみ。町観光物産協会などが例年2月に実施している永平寺ライトアップは唐門開放に合わせて前倒しし、31日午後8時半〜1日午前3時に行う。
 一般開放について永平寺では「(参拝者が)寺内部を通らず山門に直接参拝することになる。修行僧の案内や接客の負担が減り、修行に専念できる利点がある」としている。
 また同協会では「観光面で大きい。本山からは毎年継続すると聞いており、来年以降も期待できるのではないか」と話している。


釜山で少女像除幕式=在外公館前2例目−韓国
 【釜山時事】韓国南部・釜山の日本総領事館前に設置された慰安婦を象徴する少女像の除幕式が31日夜、行われた。ソウルの日本大使館前に続き、在外公館前に少女像が設置されたのは2例目で、日韓関係の新たな火種となるのは必至だ。
 除幕式は31日午後9時(日本時間同)すぎから開かれた。釜山中心部で開かれた朴槿恵大統領の即時退陣を求める集会参加者らも合流。少女像の近くには200人を超える人が集まった。
 除幕式に参加した釜山に住む大学生、金賢美さん(22)は日韓両国の慰安婦合意について「当事者の意見を無視し、締結した日韓合意は無効だ」と強調。制作費を寄付したという会社員の金到辰さん(40)も「日本の公式謝罪もなく、国民の同意もない」と批判し、合意の見直しを求めた。
 主催団体関係者によると、式に先立ち、開催方法をめぐり警察当局が一部容認しない考えを通知。少女像の周りには警官隊が展開し警戒態勢を敷いた。
 総領事館前の少女像をめぐっては、市民団体の学生らが日韓合意1年となる28日、許可を受けずに置いたため釜山市東区が道路法違反を理由に撤去。しかし、東区には非難が殺到し、朴三碩区長は30日、一転して容認する姿勢を示し、像を市民団体に返還した。
 日本政府は像の設置を受けて30日、日韓合意の精神に反するとして「極めて遺憾だ」(杉山晋輔外務事務次官)と抗議した。韓国外務省は「適切な場所について知恵を絞ることを期待する」と立場を表明する一方、日韓合意は「着実に履行する」方針を改めて示した。

アイロン1時間/昼から去年の資料整理/レコ大

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東大文学部無期限ストライキ1968秋

La ministre japonaise de la Défense ruine les efforts de ≪réconciliation≫ de Shinzo
En se rendant au sanctuaire Yasukuni où sont entre autres honorés des criminels de guerre, Tomomi Inada dévalue le geste de son premier ministre envers les Etats-Unis. Elle relance les griefs des voisins du Japon à l’égard de son passé militariste
Le Bo-Taoshi, ce sport japonais est complètement dingue !
Ce sport violent est plutôt spectaculaire ! Il s’agit d’une activité physique de plein air qui se joue principalement par les cadets de l’Académie de l’armée impériale japonaise. Mais en quoi consiste ce sport qui ressemble au jeu de ≪ la prise de drapeau ≫ ?
Autant le dire tout de suite, ce sport a été banni par plusieurs écoles pour sa violence, mais les jeunes de la National Defense Academy of Japan poursuivent quant à eux cette tradition qui existe depuis 1945. D’ailleurs, à l’origine, le Bo-Taoshi est une création de l’armée pour entrainer ses soldats.
Les règles sont plutôt simples et heureusement, car il s’agit vraiment d’un sport de ≪ bourrin ≫, comme dirait l’autre. Néanmoins, celui-ci a le mérite d’être plutôt marrant à regarder. Le Bo-Taoshi oppose deux équipes de 150 joueurs qui se séparent chacune en deux groupes de 75. Sur un terrain se déroulent donc deux batailles simultanément pour la prise et la sauvegarde d’un genre de mat placé à la perpendiculaire.
Le but de chaque équipe est de protéger son mat face aux assauts de l’équipe averse tout en attaquant également. C’est pourquoi chaque équipe est séparée en deux groupes (d’attaque et de défense). Avec 300 joueurs sur le terrain répartis sur deux différentes zones du terrain, autant dire qu’il a du grabuge !
La règle stipule que l’équipe gagnant la partie est celle qui parviendra à faire pencher le mat de l’équipe adverse à au moins 30 degrés en partant du sol, une règle qui avait changé en 1973 puisqu’à l’époque, seuls 45° étaient suffisants. Pour protéger son mat, chaque équipe place ses 75 joueurs tout autour de ce dernier, avec une base consolidée et un joueur en son sommet (le pauvre !).
Sur la vidéo suivante, on peut voir la violence des impacts, surtout que les coups destinés à repousser l’adversaire sont autorisés sous réserve de ne pas se transformer en pugilat. Cependant, on pourrait dire que le Bo-Taoshi fait penser à une combinaison de rugby et de jeu de la prise de drapeau.
フランス語
フランス語の勉強?
師走、年の瀬。あわてない あわてない。名作アニメ「一休さん」 第14・15・16話
第14話「あくびと猫の茶わん」▽第15話「あばれ馬とジャンケンポン」▽第16話「ケチ兵衛と歌の名人」
室町時代に生きた臨済宗の僧・一休宗純の幼少期をモチーフにした名作アニメ。1976〜1982年放送。 加茂の河原で近所の子供たちと平和に遊んでいた千菊丸は、実は、後小松天皇の皇子。権力闘争の中、足利幕府より、出家しなければ命がないと強い圧力がかかり、安国寺の小坊主「一休さん」となった。母上さまと別れた一休さんは、毎朝日の出前に起こされ、冷たい水での床掃除に泣きべそをかく日々。温かい母上さまの懐が恋しかった。そんな一休さんが、毎日様々な難題、トラブル、意地悪などを“とんち"や“知恵"で解決していく様は爽快!子どもが見ても楽しい、大人が見たら懐かしいアニメを全15話、3話ずつ放送。

世界入りにくい居酒屋「フランス マルセイユ」
フランス屈指のリゾート地、マルセイユのNO.1の入りにくい居酒屋は、150年の歴史を誇る、漁師たちが愛する店。あさりがゴロゴロ入ったボンゴレビアンコ、旬の魚のオーブン焼きなど、鮮度抜群の魚介を使った料理が絶品!人気の飲み物は、ザクロやミントのシロップで割ったマルセイユ伝統のカクテル・パスティス!ガラッパチだけど、優しい心を持つ漁師たちの集う居酒屋で、マルセイユを味わい尽くす!
島崎和歌子,篠田麻里子

報道の日2016 「世界を揺るがすテロ〜激動のアメリカと日本」
年末恒例の長時間報道特番。ことしは、1963年のケネディ大統領暗殺テロ以降の日米関係、テロ事件に注目。 ▽ケネディ大統領暗殺〜日米初の衛星中継「幻のVTR」 ▽連続企業爆破事件〜日本最悪の爆弾テロで被害者初証言 ▽クアラルンプール事件〜超異例のテロ犯釈放。日本政府を悩ませた本当の人質は ▽能登沖不審船事件〜自衛隊初の「実戦」命令。決死の隊員が身にまとったものとは▽カンボジアPKO文民警察官殺害〜“丸腰”隊員が撮った危険地帯 ▽アメリカ同時多発テロ〜機内に凶器なぜ?日本の空港警備は万全? ▽「イスラム国」vsトランプ次期大統領で世界は ▽波乱万丈トランプ氏の歩みも随時紹介
関口宏 雨宮塔子 小池百合子東京都知事 恵俊彰 ホラン千秋 板橋功(公共政策調査会) 岸井成格 皆川玲奈(TBSアナウンサー)

第58回 輝く!日本レコード大賞 栄冠は誰の手に!?【安住紳一郎&天海祐希】
宇多田ヒカル/西野カナ/きゃりー/桐谷健太/AKB/いきもの/AAA/坂本冬美/氷川きよし/ピコ太郎/セカオワ/バクナン/イエモン/西内まりや/ボイメン(他)
長きに渡り年末の国民的行事として視聴者に親しまれてきた「輝く!日本レコード大賞」。58回目を迎える今年、2016年の音楽シーンの頂点に立つのは一体どの作品なのか? 12/30に日本レコード大賞・最優秀作品賞&最優秀新人賞が発表されます!司会は安住紳一郎(TBSアナウンサー)と女優・天海祐希
優秀作品賞
「あなたの好きなところ」西野カナ/「海の声」浦島太郎 (桐谷健太)/「女は抱かれて鮎になる」坂本冬美/「最&高」きゃりーぱみゅぱみゅ/「365日の紙飛行機」AKB48/「涙のない世界」AAA/「花束を君に」宇多田ヒカル/「BELIEVE」西内まりや/「みれん心」氷川きよし/「ラストシーン」いきものがかり
新人賞
iKON/林部智史/羽山みずき/BOYS AND MEN
最優秀歌唱賞
鈴木雅之
優秀アルバム賞
back number/葉加瀬太郎
日本作曲家協会選奨
城之内早苗/山川 豊
作曲賞
岡 千秋「命の恋」神野美伽
作詩賞
原 文彦「秋恋歌」香西かおり
編曲賞
SEKAI NO OWARI「Hey Ho」SEKAI NO OWARI
企画賞
『1936〜your songs〜』 山崎育三郎/『スナック JUJU 〜夜のRequest〜』 JUJU/『PERFECT HUMAN』 RADIO FISH
特別賞
THE YELLOW MONKEY
特別話題賞
『PPAP (ペンパイナッポーアッポーペン) 』ピコ太郎
特別功労賞
永六輔〜(歌唱)さだまさし
最優秀アルバム賞
「Fantome」宇多田ヒカル
優秀アルバム賞
「YELLOW DANCER」星野源/「醒めない」スピッツ
特別賞
『君の名は。』RADWIMPS/『シン・ゴジラ』鷺巣詩郎・伊福部昭/BIGBANG
特別栄誉賞
船村 徹
企画賞
『あからんくん』プロデュース:松本一起 (作詩)、伊勢正三 (音楽)南こうせつ・イルカ・池田聡・太田裕美・大野真澄・我那覇美奈・しなまゆ・名倉七海 他
企画賞
『顧みて』永井龍雲/『ザ・ピーナッツ トリビュート・ソングス』/『Sugar Cane Cable Network』BEGIN/『長編歌謡浪曲 無法松の恋〜松五郎と吉岡夫人〜』中村美律子
企画賞
『トゥ・ヤング』雪村いづみ with 美空ひばり・江利チエミ/『東京恋文』蘭華/『未樹の歌の旅…』松川未樹
功労賞
志賀大介 水前寺清子 千 昌夫 馬飼野俊一
特別功労賞
伊藤ユミ (ザ・ピーナッツ) 喜早哲 (ダークダックス) 佐々木行 (ダークダックス) 冨田勲


アイロンかけをしました.なんと1時間近くかかってしまいました.疲れた・・・
のんびりしていたいのですが,昨日まで処理できなかった昨年の資料整理があります.少しだけ仕事しました.
部屋でレコ大を見ました.新人賞の林部智史が歌う「あいたい」がいいです.

<台風10号>仮設住宅で年の瀬 安堵と不安
 岩手県沿岸に深い爪痕を残した台風10号豪雨から30日で4カ月となる。被害が集中した岩泉町では計画した仮設住宅が全て完成し、生活再建が本格化した。避難所は解消したが、被災した住宅を補修して不自由な生活を続ける人も多い。被災者は安堵(あんど)と不安が入り交じった年の瀬を迎えた。
 仮設住宅は、町内に10団地223戸を整備した。最大675人が身を寄せた8カ所の避難所は26日までに、全て閉鎖した。岩泉向町の自宅が全壊した農業遠藤忠裕さん(59)は同居していたおば、姉と2世帯に別れて岩泉中野仮設団地に入居した。「自宅再建など考えることが多く、これまでの正月とは違うが、少しゆっくりしたい。来年こそは良い年になると信じたい」と話す。
 半壊以上の被災家屋で生活を続ける被災者は21日現在、712世帯1048人に上る。岩泉向町の笠原弘子さん(53)は、全壊した自宅の2階に夫と暮らす。入浴や洗濯はできない状態が続く。
 「何とか暖かく過ごせるようにはなった。支援金だけでは修理費用が足りず、まだ大変」。笠原さんは不安そうな表情で語った。
 町は災害公営住宅への入居意向調査を始めており、来月中に整備戸数をまとめる。本年度中に復興ビジョンも策定する。


<羽生結弦>教科書に舞う 被災地出身者が執筆
 ソチ冬季五輪フィギュアスケート男子金メダリストの羽生結弦選手(22)=ANA、宮城・東北高出=の話題が、2017年度の大学生向け英語教科書に掲載される。編集責任者で、台湾の大学・崇右(そうゆう)技術学院名誉教授の千葉剛さん(70)=大船渡市出身=が「東日本大震災にも負けず、目標を達成した姿を学生に学んでほしい」と採用した。
 教科書は一般教養の英語を対象にした「クールジャパン」(南雲堂)。全15章で、単語数は各章約400。旬の話題を通した読解力向上や文法の学習などを目指す。
 羽生選手は文型を学ぶ第1章に登場する。演技を「living work of art(生きた芸術品)」と表現。震災で仙台市内の練習拠点が一時閉鎖するなどの困難を乗り越え、五輪で金メダルを獲得した快挙を紹介した。
 活躍に対する被災者の思いにも触れ、「especially inspiring to the people of the Tohoku region(特に東北の人々を励ました)」とした。
 元東京農大教授の千葉さんは約30年前から英語教科書の執筆、編集を手掛ける。被災地支援を続ける俳優渡辺謙さんや尾花沢市出身でサッカー女子日本代表「なでしこジャパン」の前監督佐々木則夫さんら、東北関係者の話題も多く取り上げてきた。
 羽生選手については、「意志の強さや被災者を勇気づけた点を強調した。五輪連覇への期待も込めた」と話す。他の題材は鶴岡市のバイオベンチャー・スパイバーやアベノミクス、世界文化遺産の富士山など。教科書は全国約100校で採用される見込みという。


知事権限封じ検討 愚策やめて辺野古断念せよ
 名護市辺野古の新基地建設で、政府が翁長雄志知事の承認が必要となる埋め立て計画の変更申請を避けることを検討している。知事権限での工事中断回避が目的だ。果たしてそんなことが可能なのか。
 大型の埋め立て工事の場合、複数回の変更申請をするのが通例だ。防衛省は米軍岩国基地の滑走路沖合移設事業で8回の変更申請を山口県に提出した。中部国際空港(愛知)の埋め立て事業の変更申請も14件だ。
 防衛省の地方協力局長は2014年の衆院安全保障委員会で辺野古の埋め立てについて「工事促進に資する工法への変更、環境保全の観点などから変更を申請することはあり得る」と述べている。ところが政府は知事の権限を封じるため、変更申請をしない方針へと舵(かじ)を切った。「なりふり構わぬ」とはこういう姿勢を指す。
 ちょっと待ってほしい。沖縄防衛局は2件の作業方針を決めずに棚上げしているではないか。美謝川の水路と埋め立て土砂の運搬方法だ。美謝川は埋め立てで河口部をふさぐため、地下水路を整備する必要がある。当初の申請はキャンプ・シュワブの外に流れる切り替え案を示していた。これだと名護市との協議が必要となる。市は移設に反対しており、協議がまとまる見通しは立たない。
 このため防衛局は市の権限の及ばないシュワブ内を通る水路に見直し、承認を許可した仲井真前県政に変更申請を出した。しかし水路の長さは当初計画の4倍以上に当たる1022メートルまで延び、仲井真県政も難色を示したため、防衛局は申請を取り下げた。
 土砂運搬も当初はベルトコンベヤーを設置して実施するはずだった。辺野古ダムをまたぐため、市との協議が必要となり、市の同意が必要ない国道329号の上に工事橋を設置する方法に変えた。これも県に変更申請を出したものの、理解を得られず取り下げた。
 どちらを選んでも2件の作業は市もしくは県の同意が必要となる。それとも美謝川は河口部をふさいだまま放置するのか。北部訓練場のヘリパッド建設のように、ヘリコプターで土砂を空輸するとでもいうのか。
 政府関係者は「いくらかかってもそのまま造る」と言っている。愚策としか言いようがない。すでに工事は破綻している。往生際の悪いことなどせず、辺野古移設そのものを断念すべきだ。 


辺野古工事再開  強硬姿勢は解決妨げる
 国は聞く耳を持たないのか−。激しい抗議の声は当然だろう。
 政府は、米軍普天間飛行場(沖縄県宜野湾市)の名護市辺野古への移設工事を約9カ月半ぶりに再開した。県の埋め立て承認取り消しを巡る最高裁判決で、県側の敗訴が確定して1週間。県が取り消しを撤回してすぐ工事にかかった。
 翁長雄志知事は工事再開前の協議を求めたが、政府は拒否した。なぜそこまで強硬な姿勢で急ぐのか。県側はあらゆる手段で移設を阻止する姿勢を強めており、問題解決の糸口が遠のくばかりだ。
 政府は、最高裁の軍配を辺野古移設の「錦の御旗」にしたいようだ。翁長氏と会談した菅義偉官房長官は「(わが国は)法治国家だ」と司法決着を強調した。
 だが、最高裁は行政手続きに欠陥がなかったかを審理し、法的に前知事の埋め立て承認は不合理でないとしたにすぎない。移設計画自体にお墨付きを与えたわけではない。むしろ一連の経過は裁判所では問題解決できないことを浮き彫りにしたのではないか。
 思い起こしてほしいのは、今年3月の双方の訴訟和解に際し、福岡高裁那覇支部が示した「本来あるべき姿は、沖縄を含めオールジャパンで最善の解決策を合意し、米国に協力を求めるべき」との見解だ。
 和解後も政府が法的手続きに突き進む中、6月に国地方係争処理委員会も「真摯(しんし)な協議で双方が納得できる結果を導き出す努力」を促した。それこそ解決への「唯一の道」ということだろう。
 それなのに政府は話し合いに背を向け続け、工事再開を手土産にするかのように安倍晋三首相は米ハワイ訪問で日米同盟の強固さを誇った。直前の米軍新型輸送機オスプレイの大破事故にも6日後の飛行再開を容認し、不安と怒りが渦巻く県民感情を逆なでした。民意より対米関係を優先する姿勢こそ対立の溝を深めている。
 翁長氏は、来年3月が更新期限の岩礁破砕許可など県が持つ権限を駆使して移設阻止を貫く構えだ。政府は北部訓練場の部分返還の実績を訴えるが、在日米軍施設の依然7割が集中する県内での負担付け替えでは納得を得られまい。
 沖縄ではオスプレイ問題から米海兵隊や全基地の撤去を求める声も広がりつつある。地元の理解なしに安定的な基地運用はできない。事態を打開するには、まずは工事を止め、普天間の危険除去という共通目標に沿う新たな道を話し合いで探るべきだ。


電通書類送検 慣習や意識の変革こそ
 問われるのはこれからと考えるべきだ。
 広告大手電通の女性新入社員が過労自殺した問題である。東京労働局が法人としての電通と女性の当時の上司に当たる幹部1人を、労働基準法違反の疑いで書類送検した。
 労使協定で定めた上限を超える残業を女性ら2人にさせ、勤務時間も過少申告させた疑いだ。
 労務管理は悪質だった。
 1991年にも、入社2年目の男性社員が過労自殺した。遺族は提訴して、電通が1億6800万円を遺族側に支払って和解。女性新入社員が自殺するまでの約10年間で、違法残業の是正勧告を5回受けていたことも分かった。
 それでも長時間労働を当然視する体質は変わらなかった。30人以上の社員が違法な残業を強いられ、100時間以上過少申告していたことも分かっている。会社の組織的な関与を含め、全容を明らかにしなければならない。
 再発防止に必要なのは、何よりも意識改革である。
 電通社員の心構えを示す「鬼十則」が象徴的だ。「取り組んだら放すな、殺されても放すな」などの言葉が並び、新入社員は暗記するよう求められていた。
 石井直社長は記者会見で来年1月の辞任を表明し、「この問題があってから、時代に合わなかったりする表現があったと認識した」と述べている。旧態依然とした体質に経営陣も漬かっていた責任は大きい。
 電通は女性新入社員の遺族の「命より大切な仕事はない」という言葉と向き合い、一から企業風土をつくり直す必要がある。
 捜査は異例のスピードだった。女性の労災認定から3カ月、家宅捜索から1カ月半である。通常なら強制捜査から立件まで半年から1年かかるとされる。
 立件を急いだのは、長時間労働を批判する世論が高まったことに加え、働き方改革を進める政府が、一罰百戒の意味を込めたと考えられる。
 長時間労働は電通だけの問題ではない。15年度に労災認定された過労死は96件、過労自殺(未遂含む)は93件と高止まりが続いている。政府は労基法の改正などを含めた長時間労働の是正策を検討中で、来年3月に方針をまとめる。
 制度を変えるだけでは違法な長時間労働はなくならない。労務管理への対応を誤れば、大企業でも屋台骨が揺らぐ。企業はそのことを強く認識して慣習や意識の改革に取り組み、従業員が働きやすい環境をつくっていく必要がある。


長時間労働対策 社会全体の意識変革こそ
 企業や働く側、そして市民、社会全体の意識を変えることこそが一番重要だろう。
 厚生労働省は、悪質な企業名の公表の基準を広げるなどの長時間労働緊急対策をまとめた。広告大手・電通の過労自殺問題を受け、法改正の前に一歩踏み出した。
 ただ、実効性は不透明だ。企業へのムチ強化だけでなく、長時間労働をしない、させない意識の啓発が求められる。
 緊急対策は企業名公表の基準拡大と企業にサービス残業をなくすため調査を行う責務を負わせた。
 現行の公表基準は、月100時間超の違法な長時間労働が、従業員10人以上か、従業員の4分の1以上に確認された事業所が年間3カ所あった場合が対象だ。
 緊急対策では、公表基準を月100時間超から80時間超に引き下げた。さらに過労死・過労自殺を出した企業も対象とした。
 過労死や過労自殺した人が2カ所以上の事業所で出たことや、このような事業所が1カ所でも別の事業所で月100時間超の違法労働が従来同様に確認された−のいずれかの条件で公表するとした。
 さまざまな条件が提示され、どこまで抑止力を発揮するかは分からない。迅速に対策を示した厚労省の姿勢は評価できるが実効性を上げるには法改正は欠かせない。
 政府の働き方改革実現会議では、残業時間の絶対的な上限の設定や違反の罰則強化を求める声がある。来年3月には政府の方針がまとまる予定だ。
 専門家の中には、終業と始業の間に11時間など一定の休息取得を義務付ける勤務間インターバル規制が必要だとの指摘がある。実効性ある対策を講じてほしい。
 緊急対策は、電通に入社して半年余りの高橋まつりさん=当時(24)=が昨年12月25日、自殺したことがきっかけとなった。
 厚労省は28日、電通と幹部を、上限を超える残業をさせたとして労働基準法違反の疑いで書類送検した。異例のスピード立件は事の重大性からいって当然だ。
 母幸美さんが先日公表した手記にこうある。「人は、自分や家族の幸せのために、働いているのだと思います。仕事のために不幸になったり、命を落とすことはあってはなりません」
 利益追求のため少ない社員で多くの仕事をこなす経営は変えなければならない。業務に見合う社員を雇用し、残業をしなくとも生活のできる給与にする必要がある。
 長時間労働を受け入れ、あるいは美風としてきた働き手も変わることが重要だ。
 長時間労働の背景に消費者の不規則な要望があるとの指摘がある。競争が激しい業界では、顧客の無理な要求に応えざるを得ないという。市民の側も発注の分散や余裕ある発注に意を用いたい。
 新潟市民病院の女性医師が自殺し、遺族が過労が原因だと労災申請している問題も記憶に新しい。
 幸美さんは手記を「日本の働く人全ての人の意識が変わってほしいと思います」と締めくくった。この言葉通り、社会全体での取り組み拡大が鍵になる。


平和賞受賞者らがスー・チー氏を批判
 【ニューヨーク共同】ミャンマー西部でイスラム教徒少数民族ロヒンギャが迫害されている問題で、ノーベル平和賞受賞者ら23人がアウン・サン・スー・チー国家顧問兼外相の対応が不十分だと批判し、国連安全保障理事会で同問題を議題として取り上げるよう促す連名の書簡を安保理に送付した。安保理外交筋が29日、明らかにした。
 書簡には南アフリカのツツ元大主教、パキスタン出身のマララ・ユスフザイさんやイランの人権活動家シリン・エバディさんらノーベル平和賞の受賞者11人のほか、人権活動家が名を連ねた。


釜山の総領事館前に少女像 地元区容認、日本政府は撤去要求
 【釜山共同】韓国南部・釜山の日本総領事館前の歩道で30日、地元の市民団体が従軍慰安婦被害を象徴する少女像を設置した。釜山市東区は28日に同団体が設置を試みた際は「不法設置物だ」として強制撤去したが、市民から抗議が殺到、設置黙認に転じた。杉山晋輔外務事務次官は30日、李俊揆駐日韓国大使に対し「極めて遺憾だ」と抗議し、撤去を要求した。
 日本政府は韓国政府や釜山市などに設置を認めないよう求め、韓国政府も東区に同様の要求をしていた。朴槿恵大統領が親友の国政介入疑惑を巡り弾劾訴追され、政権の抑えが効かなくなっていることが浮き彫りとなり、問題の長期化は必至だ。


稲田防衛相 靖国参拝 「和解の力」に冷や水 外交関係者「米のメンツ潰した」
 稲田朋美防衛相が29日に靖国神社を参拝したのは、安倍政権の支持基盤である保守層への配慮からだ。ただ、稲田氏が米ハワイ・真珠湾に同行し、安倍晋三首相が日米の「和解の力」を強調した直後だけに、A級戦犯を祭る靖国への参拝に理解を得るのは容易ではない。中韓両国との関係改善にも冷や水を浴びせかねず、与野党から批判の声が上がった。【高橋克哉、小田中大】
 稲田氏は参拝後、特攻隊員だったおじが靖国に合祀(ごうし)されたことに触れ、記者団に「家族や国を守るために出撃した人々の命の積み重ねの上に今の日本があることを忘れてはならない」と語った。
 稲田氏は2006年、A級戦犯を裁いた東京裁判の不当性を主張する「伝統と創造の会」を自民党の有志議員と結成。サンフランシスコ講和条約(1952年)が発効して日本が主権を回復した4月28日と、終戦記念日の8月15日に靖国を参拝してきた。
 それでも、防衛相就任直後の今年の8月15日は参拝を見送った。首相に同行して真珠湾で米国の戦没者を慰霊した以上、靖国参拝は国内の保守層への配慮を示すために必要だとの認識とみられる。ただ、日本の戦争責任を認めることに否定的な靖国への参拝で、外交上の波紋は避けられない。日米外交筋は29日、稲田氏の参拝で「中韓との良好な関係を求めてきたオバマ米政権のメンツを潰したのは間違いない」と語った。
 政府は日中国交正常化45周年の来年に首相の訪中を模索。日韓では北朝鮮の脅威に備え、軍事情報包括保護協定(GSOMIA)を締結するなど安全保障分野の連携が進んでいただけに「歴史認識問題が再燃し、中韓との交流が止まりかねない」(政府関係者)との懸念が出ている。
 自民党幹部は29日、取材に対し「首相が稲田氏を起用したので仕方ないが、防衛相には不適格だ」と批判。公明党幹部も「米国だけでなく中韓との和解はどうあるべきか、政治家としての姿勢が問われる」と語った。民進党の野田佳彦幹事長は「真珠湾に同行した直後の参拝はどういう意味なのか、内外に説明する責任がある」と述べた。


年のおわりに考える 理想の旗を高く掲げて
 憲法改正が来年の大テーマとなるでしょう。緊急事態条項の創設などが現実になれば、九条も狙われます。平和主義の大切さを考えねばなりません。
 法と現実の関係を考えてみましょう。例えば憲法には男女平等が書かれています。理想です。一四条で「法の下の平等」が定められ、性別で差別されないことを保障しています。二四条でも「両性の本質的平等」という言葉が登場します。でも、現実の社会ではいまだ男女不平等が残っています。そんな現実があれば、憲法の描く理想に近づかねばなりません。
 理想と現実−。両者の間には常に隔たりがありますが、現実を理想の方向に導くのが正義の姿であるといえます。
 ところが、九条の話になると、その関係が怪しくなります。改憲論者は世界で戦争の歴史が続いているから、その現実に合わせて日本も正規の軍隊を持たねばならないと考えるのです。
 実際に自民党の憲法改正草案は、国防軍の創設をうたい、戦争放棄の条文から「永久にこれを放棄する」という大事な言葉を削除してしまいました。
 九条一項の戦争放棄は「戦争の違法化」と説明されます。侵略戦争などの否定です。一九二八年にパリで締結された「不戦条約」も戦争を放棄し、紛争は平和的手段によって解決することを規定しました。日本も批准したものの、わずか三年後に満州事変を起こしました。
 その結果、国際連盟を脱退せざるを得なくなり、日中戦争へ、太平洋戦争へと突入していったのです。「戦争の違法化」の理想は、もちろん四五年に制定された国連憲章でも生きています。
◆九条改正は限界を超す
 日本国憲法の先進性はむしろ九条二項に表れています。戦力の不保持と交戦権の否認の条項です。これこそ中核です。戦力がなければ、戦争などできはしないのですから…。十八世紀の政治哲学者カントが「永遠平和のために」で唱えた「常備軍の全廃」の精神が具現化されています。
 これについても、改憲論者は自衛隊の存在を盾にとって、理想をなげうち、現実の方向へと導こうとします。この点については憲法前文が揶揄(やゆ)されるケースが目立ちます。例えばこんな部分です。
 <日本国民は(中略)平和を愛する諸国民の公正と信義に信頼して、われらの安全と生存を保持しようと決意した>
 現実離れしていると言うわけです。確かに世界で紛争がありますが、平和を愛さない人はいません。まさに理想の旗を高く掲げた日本国憲法の不朽の先進性を示すくだりだと考えます。
 九条がなければ、かつてのベトナム戦争で韓国の若者が五千もの命を失ったように、日本の若者も多くの血を流していたでしょう。軍拡の道を歩んでいたでしょう。
 逆に言えば、もし九条が改正されてしまったらどうなるか−。実は日本国憲法は「平和主義」を根本原理として書かれているので、かなり重要な条文をいくつも変えざるを得ないのです。
 首相や内閣の権能などは書き換えねばならないでしょう。軍隊を持てば、軍法会議の規定も必要になってきます。それどころか、前文の平和的生存権や表現の自由、集会・結社の自由などは「公益及び公の秩序」の名の下で制約を受ける可能性が濃厚です。
 九条を変えれば、それぞれの条文がきしむ音を立て、似て非なる憲法になってしまうことでしょう。この事態は憲法改正の限界点を超えると考えるべきなのです。
 自民党草案では国を守ることを国民に課す内容も含まれています。「国防義務」そのものです。平和と安全は守らねばなりませんが、権力がそれを口実にしてさらなる強権を得ようとするのは歴史が示しています。
 ナチス・ドイツでは緊急事態宣言と全権委任法でヒトラーの独裁を築きました。憲法に拘束されない無制限の立法権を政府に与える法律です。正式名称は「民族および国家の危難を除去するための法律」です。国家の危機と言われれば皆、反対しにくいものです。権力はそのような手口を使います。
◆国際社会からの信頼は
 国家の危機を口実に再び「軍」を持てば、周辺国はさらに危機感を高め、軍備を増強するに違いありません。九条というブレーキ装置を壊したら、かえって危険度は高まりはしないか。
 国際社会で戦後日本が信頼されてきたのは平和主義があったためです。理想の旗はもっと高く、永久に掲げ続けたいものです。


回顧2016 周囲にもっと耳傾けよう
 将来への展望がなかなか見いだせないためなのだろうか。閉塞(へいそく)感という日本の社会を覆う厚い雲が、なかなか晴れない。
 それを如実に示すような事件が2016年も相次いだ。
ゆがんだ「正義」なぜ
 相模原市の知的障害者施設「津久井やまゆり園」に刃物を持った元職員の男が侵入し、入所者19人を殺害、職員を含む27人に重軽傷を負わせたのは7月26日である。
 犠牲者の数では戦後最悪の殺人事件となった。
 「保護者の疲れきった表情、施設で働いている職員の生気の欠けた瞳、日本国と世界のためと思い、居ても立ってもいられずに本日行動に移した次第」
 男は事件の5カ月前、衆院議長公邸にこんな内容の手紙を持参していた。まだやまゆり園に勤務していたころである。
 男はその後、措置入院したが半月足らずで退院し、事件を起こした。施設と警察、相模原市の連携が十分だったのかなど、いくつかの課題が浮かび上がったのは確かである。
 ただ、それ以上に重視しなければならないのは、男がなぜこうしたゆがんだ「正義」をふりかざすようになったのかを、丁寧に解き明かすことだろう。
自分の物差しが全て
 気になるのは、この事件ほどではないにせよ、他者を差別、排除するかのような行動が社会で一層目立つようになったことである。
 特定の人種や民族への差別をあおるヘイトスピーチ(憎悪表現)をなくすための対策法が、5月に成立した。
 多くの在日コリアンが暮らす地域で「朝鮮人を殺せ」と叫ぶデモが繰り返され、社会問題となったことなどが背景にある。
 施行後には、差別的言動を繰り返していた団体が川崎市内で計画していたデモが、中止に追い込まれた。罰則規定はないものの、法律がヘイトスピーチを「許されない」と規定した意味は大きい。
 ただ、裏を返せば、法律を整備しなければならないほど、ヘイトスピーチの存在が大きくなっているとも言えよう。
 東京電力福島第1原発事故で、福島県から横浜市に自主避難した中学1年の男子生徒が、小2のころから陰湿ないじめを受けていたことが11月、明らかになった。
 名前に菌をつけられて呼ばれる、「原発事故の賠償金をもらっているだろう」とゲームセンターで遊ぶ金をたかられる―。
 やむを得ず故郷を離れた生徒の身になって考えてみるという発想が、どこにも見られない。学校や教育委員会を含め、事態を放置した周囲の大人たちも同様である。
 むしろ、大人たちに賠償金をやっかむ言動があったとすれば、それが子どもたちに悪影響を与えた可能性はないだろうか。
 格差社会の中で自分の存在を確認するには、他者をおとしめるしかない―。そんな思考がまん延し、今年も各地で起きてしまった子どものいじめ自殺につながっているとすれば、深刻だ。
 会員制交流サイト(SNS)の浸透と共に、○か×かをはっきりさせた、分かりやすい短文が重宝されている。
 しかし、自分の物差しだけで単純に白黒をつけ、他者の言葉に耳を貸さないのでは、民主主義は成り立たない。
 残念なのは、政治の世界に対しても同様の指摘をしなければならないことだ。
 先の臨時国会では、ギャンブル依存症への懸念などをそっちのけにして、自民党や日本維新の会などの推進派がわずかの審議時間でカジノ法を成立させた。
 熟議とはほど遠い。私たちはもっと危機感をもつ必要がある。
方向転換の芽はある
 そうした身勝手な発想は、まだ国民の中で大きな流れにはなっていない。
 北海道は今年の夏、四つの台風が相次いで上陸し、各地に甚大な被害をもたらした。
 復旧を後押ししたのが、各地から被災地に赴いたボランティアである。市街地が浸水した上川管内南富良野町では1カ月間で延べ4500人が、床下にたまった泥のかき出しなどに汗を流した。
 互いを思いやる共助の姿勢が社会の包摂へとつながっていく。その芽はある。そう信じたい。
 京大大学院の佐藤卓己教授は雑誌「潮」1月号で、民主主義が熟議と結びつけられて考えられたのは、決まった職と収入があり安定した生活を営む中間層が存在していたからだと指摘した。
 その上で、「日本もこれ以上、中間層が没落すると、社会全体が本音や感情に流されていく危険性は高い」と警鐘を鳴らす。
 私たちに必要なのは、そうならないための知恵と工夫である。


石田純一は志を捨てていなかった!『バイキング』特番で東国原相手に言論規制と集団的自衛権を真っ向批判
 今年7月に都知事選出馬へ意欲を見せたものの、その後、野党統一候補が鳥越俊太郎に決まったため出馬を断念した石田純一。さまざまな政治圧力によって一時はテレビで姿を見かけなくなっていたが、いまやバラエティ番組にも復帰し、逆にすっかり政治から遠ざかったように見える。
 それどころか、テレビ復帰以降、記者から政治家への再チャレンジについて聞かれても、「いやいやもう」などと否定し、テレビ出演で都知事選出馬に関してツッコまれても、ヘラヘラとお茶を濁すという姿勢に終始してきた。その様子を見ると、国会前デモで安保法制反対を叫び、都知事選の出馬会見で憲法や集団的自衛権に言及したことが、まるで一時の気の迷いだったかのようだ。
 実際、出馬を断念した直後の7月15日、石田の所属事務所は「今後一切、政治に関する発言はできなくなりました」と発表したが、スポンサーやテレビ局、代理店との間で、“タレント”としての石田の政治的発言は封印されたらしい。
 しかし、一昨日28日に放送された『バイキング・ゴールデン! 坂上忍と怒れるニュースな芸能人』(フジテレビ)に出演した石田は、意外な姿を見せた。
 この日、「夫から何の相談もなかった」と証言する妻の東尾理子と一緒に登場した石田。いつものように妻から責められ、ひたすら苦笑い。司会の坂上も石田に「いい年こいてなにやってるの?」と責めたてるなど、番組全体が“政治家になるとか血迷った石田をイジってやろう”というムードに包まれていた。ところが、坂上が呆れたように「なんで政治家になろうと思ったんですか〜?」と質問すると、石田は一瞬躊躇した後、しかし毅然とした表情でこう切り出した。
「政治の話になってしまうんですけど。例えば集団的自権権とか、原発の再稼働とか、反対している人のほうが多いじゃないですか。そういう意見を汲み上げたい。自分がそう思っていたんです」
 なぜ出馬したのか、自らの主張を語る石田。そんな石田にさらに火をつけたのが、出演者の東国原英夫だった。それまで石田の様子をバカにしたように聞いていた東国原は、石田のその言葉を聞いて「政治行政を愚弄し、ナメている」「選挙は最低でも3年の準備が必要で、それもしていない」と批判。だが、石田はその言葉を遮って、自らの思いをこう語り出した。
「(政治を)愚弄などしていません。腹が立つのは大いに結構で、私も騒がせただけで、恥じ入るところは多い。けれども、たとえば自分たちはメディアの側から、何かを言っていくのが本業だと思っています。日本が非常に怖いのは、戦前に近いような、自主規制や自粛も含めて自由に物が言えなくなってくる時代だとすごく感じるんです。きな臭さを感じるんです」
 自主規制が進み、言論が抑圧されていることへの危機感を感じないのか、とまさに本質をつくような切り返しをしたのだ。さらに、石田は、東国原に対してこんな質問を投げかけた。
「ひとつだけうかがっていいですか。集団的自衛権についてどうお考えですか」
 この質問は石田がいまも、安倍政権に強い危機感を抱いていることの証明だろう。
 そもそも、石田が政治的行動をはじめたのは、安倍政権が集団的自衛権を容認し、安保法制を強行しようとしたことを受けてのものだった。国会前のデモに参加してスピーチを行い、メディアに対しても理路整然とした安保法制批判を口にするようになった。都知事選出馬表明も、直後に参院選が予定されており、自民党が「憲法改正」という争点を隠して参院選に臨もうとしていたことに危機感を抱いたためだった。石田は自身が捨て石になって、それに一石を投じ、野党共闘を盛り上げようとしたのだ。
 都知事選出馬が取り沙汰された今年7月の会見で、石田はこう訴えている。
「市民目線では、憲法改正とか集団的自衛権について、話し合ったほうがいいんじゃないのか。憲法のどういうところを変えていくのか、新しい日本にするのは結構だけど、どういう日本に変えていくのか。文言とか改正すべき点とか、そういうものがまったく論議が行われていない」
「笑われ、バカにされ、生活も厳しくなるかもしれないが、立ち上がったほうがいいと思った」
 ようするに、石田はこのときの思いをまったく捨てていなかったのだ。実際、石田の政治的発言は、この『バイキング・ゴールデン!』だけじゃない。「女性自身」(光文社)11月29日・12月6日合併号でも、「“都知事選出馬騒動”から3カ月──石田純一『理子も実は選挙応援を』真相激白100分」と題するインタビューが掲載されているが、子どもたちの将来を真剣に考えるからこそ、と現在の思いや夢をこう語っていた。
「平和ボケといわれる日本の社会ですが、自分の夢は、この70年間続いた平和で安全な国を、子供たちや次の世代にバトンタッチしていくこと」
「太平洋戦争で『将来は音楽家になりたい』『野球選手になりたい』という夢を持っていた青年の多くが死んでしまったんですね。戦争は夢や生活を奪うもので、決して文化じゃない」
 もちろん、こうした言葉をいまのメディア状況のなかで、きちんと届かせるのはかなり難しいだろう。くだんの『バイキング・ゴールデン!』でも、石田の集団的自衛権についてどう考えているのか、という質問に対して、東国原は「私はいまのままでいいと思っていますが、それは置いといて」とまともに相手にしようとしなかった。石田が「置いとかないで」と反論しようとすると、北村晴男弁護士が入ってきて、「その議論をする場じゃないでしょう。石田さんは人がいいから。でも野党から梯子をはずされたわけじゃないですか」と、議論そのものを潰されてしまった。
 しかし、味方もいなかったわけではない。番組では、サプライズ登場した義父の東尾修が「いま東国原さんが、ガンガン言うもんだから、だんだんムカついてきて。これは守ってやろうと」「もしも出馬したら、応援してやろうと思いました。応援します」と断言。やりとりを聞いていた松嶋尚美が「(石田さんは)悪くない」と号泣するというハプニングも起きた。
 石田にはそれこそこれからも「笑われバカにされる」こと恐れずに、閉塞したメディアのなかで可能な限りの政治的発言を行い続けてほしい。そうすれば、石田の思いに心を動かされる人間が必ず増えていくはずだ。(伊勢崎馨)


「東海テレビは、いつのまにか“猛々しい”イメージになっていた」プロデューサーが語る映画『ヤクザと憲法』撮影裏話
 これまでにない“異色ドキュメンタリー”を次々と世に送り出す東海テレビのプロデューサー・阿武野勝彦氏。‘16年1月に劇場公開された『ヤクザと憲法』は、観客動員数延べ4万人を突破し、単館系ドキュメンタリー映画としては異例の大ヒットを記録している。
 今回は、’17年1月2日にロードショーされる劇場作品第10弾『人生フルーツ』の伏原健之監督を交えながら、独自の視点で問題に切り込む東海テレビのドキュメンタリーについて語ってもらった。
――まずは阿武野さんが東海テレビに入社してから、ドキュメンタリーを手掛けるまでの経緯を教えてください
阿武野:最初はアナウンサーとして入社しましたが、向いていませんでした。滑舌が何ともならなかったし、頭に浮かんてもすぐに言葉にできないというのはアナとしては致命的でしたね。それで、ドキュメンタリーを作っている部署がたまたま僕のすぐ後ろだったので、7年後ですけど、上司が僕の志向性を察して人事異動してくれました。そうして、ドキュメンタリーの道に迷い込んだという感じです。
――一番最初に手掛けたドキュメンタリー作品は何でしょうか?
阿武野:テレビドキュメンタリーの『ガウディへの旅』ですね。サグラダ・ファミリアなどで知られる建築家のアントニ・ガウディの生涯をたどる番組で、ディレクターとして、延べ50日間のスペインロケをしました。番組内容はフリーハンドで、なぜかスポンサーにお金をもらいにいくところまでやりましたね。 
 30代の僕は「得も言われぬ」とか「そこはかとない」みたいな情感が大事だと思っていて、それをテレビでどう表現できるかを考えていたんです。しかし、40代でまたダム問題のその後を追っているうちに、取材対象である村人の怒りを背負うような気持ちで取材することになりました。気がつくと、電波少年の土屋敏男さんみたいに革ジャン着て、ズジズジと約束破りの「悪い奴ら」に直撃しに行くみたいになっていました(笑)。
――ドキュメンタリーの制作に関わったらキャラクターが180度変わってしまったと
阿武野:まあ、それが一つの転機だったかもしれませんね。他局があんまり触れないものに取り組むというスイッチがオンになったんでしょうね。その延長上に『ヤクザと憲法』はあるといえます。これは反響が大きかった反面、更に激しくレッテルを張られるようになったというか、過去に遡って「ずっと危ないものを手掛けてきた東海テレビ」というラベル一色に塗り固められた感じですね。
――そんな東海テレビの代名詞となっている『ヤクザと憲法』ですが、改めて制作の経緯を教えてください
阿武野:いつも、ディレクターが取材したい題材を、僕のところに持って来るというスタイルです。『ヤクザと憲法』も監督の圡方宏史君が愛知県警の捜査4課の担当記者だった経験から「ヤクザは早晩絶滅するので今のうちに取材してみたい」と言ってきたんです。
 最初はヤクザが主眼で、憲法は特に意識していませんでしたね。しかし、実際に取材に入ってみたら暴排条例とか暴対法が出てくるわけです。たとえば、今のヤクザはアパートも借りられない、銀行口座も作れいない、果ては子供の通園を幼稚園に断られる。そうなると、これは人権問題なわけで、法の下の平等、憲法に抵触しているのではないか、と。手ぶらで取材に行ったら問題に突き当たっていった。それを映像記録としてまとめたということです。
――そういえば『ヤクザと憲法』で密着した大阪の二代目東組の幹部が11月に、大麻取締法違反で逮捕されましたが、関連はあるとお考えですか……?
阿武野:うーん、直接確かめていませんが、作品とは関係ないと思いますよ。取材対象は東組の二次団体の二代目清勇会ですし、その事案は奈良県警の摘発でしょ。映画公開に関連して、僕たちと大阪府警、清勇会とは一悶着ありましたが、映画公開からもうすぐ一年ですし、映画が原因で奈良県警に逮捕されたということはないでしょう。
 書籍版『ヤクザと憲法』(東海テレビ取材班/岩波書店)を10月末に出版しました。取材に迷う記者の心持ち、取材対象を取り巻く難しい問題など、結構あからさまに出しましたが、特段のトラブルはないですしね。
――予算面でスポンサーが付くことはありますか?
阿武野:ケースバイケースです。『ヤクザと憲法』はノースポンサーです。報道局のなかにドキュメンタリーのための予算があるので、スポンサーがないから作れないということはないですね。ただ、映画は宣伝費がかります。宣伝費は会社から出してもらわないとできません。企画を通す段階で「制作費はゼロです。きっと儲かります」と言い切れば、とてもいい会社なんで「じゃあトライしてみなさい」と言ってくれます(笑)。
――すごい考え方ですね……
阿武野:多少の方便はあってもいいんじゃないですか。だって、儲かりますっていう仕事の多くは、実際はほとんど儲かってないですからね。
 劇場公開第1弾の『平成ジレンマ』のときは、公開直後に3.11の大震災が発生しました。あの非常時に教育について考える映画を観ている場合じゃなくなった。「これは大赤字になる。まずい」と思いましたが、単館映画は入場者数が確定するまで半年から1年くらいかかります。
 じゃあ、結果が出るまでにやれるだけやってしまおうと。そう思っていたら、3本目の『死刑弁護人』にたくさんお客さんが入ってくれました。ヒットですね。話題にもなって、会社にも良い噂が入りますから、いい回転になるわけです。そうなると、一作目の赤字はどのくらいだなどと誰も言わない。そんなふうに、今までなんとかやってきました。
――では、今度公開される新作『人生フルーツ』について、監督の伏原さんから制作の経緯を教えてください
伏原:僕らは普段、ニュースの仕事をしています。その中で、高齢化社会の問題は定番のネタです。しかし、年を取るととんでもないことになるとか、切り口も内容的に暗く伝えがちなんです。そうじゃなくて自分がこうなりたい、お手本にしたくなるような明るくて楽しいものがないかと思って調べていると、地方紙とか雑誌に出ていた津端さんご夫婦に辿り着きました。
――これまでの作品の中でも『人生フルーツ』は、ほっこり系のドキュメンタリーという印象がありますね
伏原:人生フルーツの取材中は、ちょうど『ヤクザと憲法』が話題になっていた頃で、対照的というか、ホントに何も起きないんです。でも逆に何にも起こらないものもアリなんじゃないかと思って作りました。
 圡方も『ヤクザと憲法』の取材に行ったとき、事務所には拳銃があってドンパチやってるとか、抗争事件をイメージしていたらしいけど、「ごくごく普通で何にも起こらない」と言っていました。テーマや対象の違いはあっても、同じ人間を描くことや制作手法に違いはないと改めて思いましたね。
――これまでにもナレーションで樹木希林さんを起用したことはありますが、今回改めてオファーした経緯を教えてください
伏原:撮影が終わった段階で、阿武野さんから樹木希林さんでいこうと聞かされました。だから、希林さんありきで編集しました。希林さんの声の力はよく知っていたので、あえてナレーションを少なくしました。呪文のような短いフレーズを繰り返すことで、逆に印象が残るようにしました。
――次回作の構想があればぜひお聞かせください
阿武野:内容は明かせませんが、テレビドキュメンタリーは年間数本作っていますし、映画化は編集が少し進んだところで決めています。1年に1本か2本ぐらい映画にできて、ドキュメンタリーの面白さを全国の皆さんに届けられたらと思います。
 それで、さっき伏原君も言ってましたけど、『ヤクザと憲法』と『人生フルーツ』の制作姿勢は同じなんです。人間を描く事はなんら変わらない。それなのに東海テレビのレッテルは「猛々しい」とか「境界を超える」とか。そんな気持ちはまったくないんですが(笑)。『人生フルーツ』観てもらえれば、なんと豊かな表現集団なのかとわかってもらえるとおもいます。
 物事には多様性とグラデーションし、人間は多面体であるのに、一方向からしか光を当てないで決めつけのはおかしいですよね。たとえば、光市母子殺害事件では被告弁護団に対するメディアスクラムが問題になりました。
 僕たちがその弁護団に密着取材したテレビドキュメンタリー『光と影』では、裁判所に入廷していく被害者家族をメディアが一斉にカメラを向ける場面を、あえて被害者家族の背中越しにメディアの列に向かっていく様子を撮影しています。
 本来、オリジナリティのある映像を撮ろうとするのが、表現者の特性だと思うんで、「みんな同じ」アングル、取材であることは嫌なはずなんですが、今のメディア人はそうでもないんですね。突出して失敗するより、みんなと同じほうを選択する。『光と影』のこの取材は、今の報道の象徴的な場面だったと思います。
 今は世の中みんなレッテル合戦ですよね。こんな状況だと、もし、大きな“濁流”がやって来たら、みんな一斉に流されてしまうようで恐ろしいですね。そうならないように、『人生フルーツ』のようなドキュメンタリーを楽しみながら観て、多様な視点で生きていくヒントにしてほしいと思います。
<取材・文/永田明輝>


フランス原発で日本製の欠陥部品が大問題。国内原発17基にも使われている!?
フランスの原発で、日本製の欠陥部品が使われていることが判明。フランスでは大問題になっている。しかし日本ではほとんど話題になっていない。そこで専門家を直撃、この問題がどれだけヤバいのかをリポートする!
最悪の場合はメルトダウンの恐れあり!?
 原発大国フランスで、原発12基が、緊急点検のために停止させられるという異常事態になっている。蒸気発生器や圧力容器などの原発の最重要部品の鋼材の強度不足が発覚したためだ。問題は、この強度不足の部品を提供した企業「日本鋳鍛鋼」は、日本の原発にも部品を提供しているということだ。
 日本の原発でも、強度不足の部品が使われている可能性があるのだが、原子力規制委員会は書面上のデータだけで「問題なし」としてしまっている。
「これはフランスのみならず、世界の原発業界全体を揺るがしかねない大問題です」。深刻な面持ちで語るのは、ショーン・バーニー氏。環境NGO「グリーンピース・ドイツ」で原発問題を担当する専門家で、今回発覚した強度不足問題についての調査や意見交換のため、緊急来日中だ。
「’14年末に建設中のフラマンビル原発3号機の原子炉圧力容器に使われている鋼材が基準を満たさないものであることが発覚し、ASN(フランス原子力安全局)は、同じような問題がないか、フランスで58基ある原発すべての調査を行うよう指示しました。その結果、18基の原発で類似の問題があるとされ、うち深刻だと思われる12基の原発を停止するよう、ASNは命令。順次、原発を停止して徹底的な点検を行っています。これらの停止命令が下された12基の原発に鋼材を提供していたのが、日本鋳鍛鋼です。そして、日本で再稼働した川内原発1号機、2号機など、日本でも17基の原発で日本鋳鍛鋼から供給された鋼材が使用されています。つまり日本においてもフランスと同じように、原発の最重要部品で強度不足の鋼材が使われている疑いがあるのです」(バーニー氏)
 具体的に、どのような問題が日本鋳鍛鋼の鋼材にあるのか。バーニー氏が解説する。
「’95年から’06年にかけて日本鋳鍛鋼がフランスの原発に供給した鋼材には、基準値である0.22%を超える炭素が含まれており、特にトリカスタン原発1号機と3号機の蒸気発生器の鋼材は、0.39%という基準値の1.7倍もの高い濃度の炭素が含まれることが発覚しました。一般的に炭素濃度が濃い鋼材は、壊れやすくなります。こうした異常が見つかった鋼材が使われている部品は、いずれも『クラス1』に分類されるもの。つまり原発の安全機能の中で最も重要とされる部品です。だからこそ原発を停止させて点検を行う必要があるのです。私たちは、英国の原子力コンサルタントのジョン・ラージ博士に依頼し、この問題について分析をしてもらいました。ラージ博士はその報告書の中で、今回の問題で停止した原発の運転再開には、蒸気発生器を原発内から取り外し、新たなものに取り替える必要があると指摘しています。また、それは大変困難な作業で、時間や1か月あたり約1億5000万ユーロ(約183億円)もの莫大なコストがかかることや、新たな蒸気発生器をいくつも作る生産能力があるか、という点も同時に指摘しています」
そのまま放置すれば破局的事故の可能性も
 金属材料学が専門の井野博満・東大名誉教授も、炭素を多く含む鋼材が原発に使われることの危険性を懸念している。
「今回、問題になっている原発部品用の鋼材について『強度』という言葉がよく使われますが、より正確に言うと『破壊靭性』です。炭素を多く含む鋼材は硬くなりますが、その分脆くもなります。例えるならば、包丁などの刃物がそうです。硬くてよく切れますが、破壊靭性があまりないため、使っているうちに刃こぼれしてしまう。反対に、含まれる炭素が少ない鉄は、加わった力に対してのねばり強さ、つまり破壊靭性がある。なぜ原発の部品で破壊靭性が必要なのかというと『熱衝撃』、つまり急な温度の変化に耐えるためです。例えば、熱したガラスのコップに冷たい水を急に注ぐとパリンと割れてしまうことがあります。これと同じように、何らかのトラブルで原子炉に緊急冷却水を流し込まなければいけない場合に、原子炉の部品は急激な温度変化に耐えられる必要があります。ですから、炭素を多く含む鋼材でできた原子炉は緊急冷却の際の熱衝撃でダメージを負い、重大な事故を引き起こす可能性があるのです」
稼働中の原発を含む国内17基に欠陥部品!?
 原発の危険性についての数々の著書がある小出裕章・元京都大学原子炉実験所助教も「原発の蒸気発生器や、圧力容器が壊れることは、絶対に避けないといけません」と強調する。
「フランスで見つかった事例では、蒸気発生器の下部の『水室』と呼ばれる部位で鋼材の強度不足があったのですが、これは、核燃料に直接触れる一次冷却水が流れるところですから、もし水室にヒビや穴ができたら大変です。そこから一次冷却水が漏れ、核燃料を冷やせなくなるという、原発で一番あってはならない極めて深刻な事態になります。フランスの事例では、圧力容器にも鋼材の強度不足が見つかりましたが、これは蒸気発生器より輪をかけて危険だと言えます。圧力容器は原子炉そのもので、ここに穴が開いたら、冷却のための水が原子炉内にたまらなくなってしまう。核燃料が冷却できなくなれば、核燃料が溶け落ちるメルトダウンが起きます。つまり、福島第一原発事故と同じか、最悪の場合、もっとひどい事故も起こりうるのです」
 もし国内17基の原発が強度不足という爆弾を抱えているのであれば、日本の存亡を左右しかねない大スキャンダルだ。だが、原子力規制委員会の対応には、あまり危機感が感じられない。早々と「日本鋳鍛鋼製の国内向けの製品については、いずれも製品中に規格で定められた炭素濃度を超えるような部分が残っているおそれはないと評価できる」との判断を示した(今年11月22日、第45回原子力規制委員会)。日本鋳鍛鋼や各電力会社から提出されたデータを根拠に「問題なし」としているが、バーニー氏はこれに疑問を呈する。
「日本の電力会社のデータ評価には、2つの大きな問題があります。原発用の鋼材には鍛造鋼と鋳造鋼という製造方法がありますが、最初から、鋳造鋼は調査の対象として除外されています。しかし、炭素偏析、つまり炭素濃度が不均一になり濃い部分ができるということが鋳造鋼でも起こるのです。ですから、鋳造鋼も調査対象にすべきです。もうひとつは、鋼材の製造当時のデータを評価していることです。しかし、完成した製品は検査する部位によって炭素過剰が検出されない場合もあります。ですから、製造当時のデータだけを見て問題ないと評価するのは適切ではありません」
 前出の井野氏も「規制委の調査は不十分です」と批判する。
「規制委が参考としているデータは、過去の分析データや解析結果だけで、実物の検査をやっていません。特に日本鋳鍛鋼がフランス向けの蒸気発生器のものとして出したデータは、鋼材中の炭素の割合についての予測値が0.29%とされていますが、誤差の設定が大きすぎて、最大値はフランスの基準値をはるかに超えた0.37%にもなります。これでは信頼のおけるデータだとは言えません。実際の部品を超音波などによる非破壊検査や原発部品の表面の分析を行うべきでしょう。これらの検査はすぐできるはずです。また、廃炉が決定している国内の原発で、実際の部品の破壊検査もしてみるべきでしょう」
 日本の規制委の呑気さに対し、ASNの調査は徹底している。「フランスは’14年末の問題発覚以来、約2年かけて徹底的な調査を行っています」とバーニー氏。
「製造当時の編集されていない生データや、外部表面の非破壊検査、超音波検査、計算による分析、問題の部品のレプリカを使用しての化学・機械検査や破壊検査、未使用の交換用の蒸気発生器を使っての検査などです。これだけのことをやって、フランスの多くの原発に深刻な問題があることが改めてわかったのです」
【ショーン・バーニー氏】グリーンピース・ドイツ核問題シニアスペシャリスト。過去30年以上、原発の問題に取り組む。原発の鋼材強度問題を調査、日本側に伝えるために来日
【井野博満】東京大学名誉教授。工学博士、専門は金属材料学。共著に『福島原発事故はなぜ起きたか』(藤原書店)『材料科学概論』(朝倉書店)など
【小出裕章】元京都大学原子炉実験所助教。福島第一原発事故以前から原発の危険性を訴え続けてきた。『原発のウソ』(扶桑社)など著書・共著多数


SMAPファン新聞広告「これからもそばに」
 大みそかに解散する人気アイドルグループSMAPに、ファンが感謝と応援し続ける思いを伝える新聞広告が30日、朝日新聞に計8面にわたって掲載された。
 広告は「SMAP大応援プロジェクト」と題し、参加したファンの名前を列記。「いつもたくさんの愛と勇気をくれたSMAPへ」「これからも私たちはそばにいます」「We Love SMAP Forever」などのメッセージを掲載し、「この想いがどうか届きますように」と締めくくっている。
 広告は、ファン3人が発案。インターネットで資金を募るクラウドファンディングで、1万3千人超から約4千万円を集めて実施した。

ピエール・バル―亡くなる/防衛相稲田の靖国参拝許すな

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Japon: la ministre de la Défense au Yasukuni, un jour après Pearl Harbor
La ministre japonaise de la Défense s'est rendue jeudi au sanctuaire patriotique Yasukuni de Tokyo, au risque de brouiller le message pacifiste envoyé lors de son déplacement avec le Premier ministre Shinzo Abe à Pearl Harbor.
Tout juste de retour de Hawaï, où la réconciliation a été mise à l'honneur, Tomomi Inada a visité en début de matinée ce lieu de culte shintoïste, perçu en Asie comme le symbole du passé militariste nippon.
C'est la première fois que la très conservatrice avocate, habituée des pèlerinages au Yasukuni, s'y déplace depuis sa nomination à la Défense en août dernier.
"Cette année, le président du pays qui a largué des bombes atomiques (sur le Japon) a visité Hiroshima. Hier, le Premier ministre s'est exprimé à Pearl Harbor pour apaiser les esprits des défunts", a rappelé la ministre, vêtue de noir.
"En regardant vers l'avenir, j'offre mes prières pour bâtir la paix au Japon et dans le monde", a-t-elle ajouté, même si le choix d'un pèlerinage au Yasukuni est au contraire vu par les voisins asiatiques comme une provocation.
"Quelle que soit votre perception de l'histoire, que vous soyez amis ou ennemis, le désir d'exprimer sa gratitude, de respecter et de commémorer ceux qui sont morts pour leur nation doit être compris dans chaque pays", a justifié cette proche de Shinzo Abe.
Ce geste a aussitôt été condamné par Séoul. "Nous ne pouvons que déplorer la visite de la ministre dans un sanctuaire qui honore des criminels de guerre et glorifie la colonisation passée du Japon", a réagi dans un communiqué le gouvernement sud-coréen. "Le Japon ne pourra gagner la confiance de ses voisins et de la communauté internationale que quand ses dirigeants (...) feront acte de remords sincères".
M. Abe, qui jouait au golf jeudi selon des informations de presse, s'est refusé à tout commentaire, a rapporté l'agence Jiji.
- "Mauvais endroit" -
Pékin et Séoul considèrent que le Japon ne s'est pas repenti suffisamment ni sincèrement pour les forfaits commis par ses soldats durant l'expansion colonialiste de l'archipel entre 1910 et 1945. Et chaque visite au Yasukuni réveille leur colère.
Ce lieu est honni en Asie en raison de l'enregistrement en catimini en 1978 des noms de 14 criminels de guerre condamnés par les Alliés à l'issue de la Seconde Guerre mondiale. Ces patronymes ont été ajoutés à ceux de 2,5 millions de soldats japonais tombés depuis la moitié du XIXe siècle.
Malgré cette aura sulfureuse du Yasukuni, des ministres et parlementaires s'y rendent régulièrement, en particulier au moment des festivals de printemps et d'automne, ou bien autour du 15 août, date anniversaire de la capitulation sans condition du Japon en 1945.
Un autre ministre, Masahiro Imamura, chargé de la reconstruction du nord-est du Japon dévasté par le tsunami de 2011, y avait été vu mercredi. Il avait alors assuré que sa démarche n'avait "rien à voir" avec le voyage hautement symbolique de Shinzo Abe à Hawaï.
Trois quarts de siècle après l'attaque de Pearl Harbor, le dirigeant japonais et le président américain Barack Obama ont rendu hommage mardi aux victimes de cette offensive qui précipita les États-Unis dans le second conflit mondial, et fait l'éloge de la réconciliation, s'attirant une réaction sévère de Pékin.
"Si le Japon veut vraiment oeuvrer à la réconciliation sur les sujets historiques, M. Abe a choisi le mauvais endroit", avait commenté le journal nationaliste Global Times, affirmant qu'il ferait mieux de visiter Nankin, ancienne capitale de la République de Chine théâtre d'exactions des militaires nippons en décembre 1937.
Shinzo Abe, un nationaliste convaincu, était lui-même allé au Yasukuni en décembre 2013 pour fêter le premier anniversaire de son retour au pouvoir, ce qui avait fâché non seulement Pékin et Séoul mais aussi fait réagir Washington. Il a fait des offrandes, mais n'y est pas retourné depuis.
Pierre Barouh, auteur des chansons du film "Un homme et une femme", est mort
Le parolier et compositeur Pierre Barouh, auteur notamment de ≪La bicyclette≫ et des chansons du chef d'oeuvre ≪Un homme et une femme≫, est décédé mercredi à l'âge de 82 ans.
Il laisse en souvenir son ≪ba da ba da da ba da ba da...≫ Le parolier Pierre Barouh, auteur du texte des chansons ≪Un homme et une femme≫, est mort mercredi à 82 ans. L'auteur, compositeur, interprète et éditeur a aussi écrit d'autres paroles restées dans les mémoires, comme ≪La bicyclette≫ interprétée par Yves Montand: ≪Quand on partait de bon matin / Quand on partait sur les chemins / A bicyclette...≫ Il a également écrit pour Françoise Hardy (≪Des ronds dans l'eau≫).
Mais ≪Un homme et une femme≫, chanson du célèbre film de Claude Lelouch dont il est le parolier et l'interprète avec Nicole Croisille, sur une musique de Francis Lai, reste comme l'un des monuments de la carrière de cet artiste éclectique et curieux. ≪C'est, je crois, la première fois qu'on utilisait la chanson comme ça dans le cinéma, qu'on tressait de la sorte ces deux modes d'expression populaire≫, se souvenait-il le mois dernier dans un entretien à l'AFP, avec encore plein de projets à l'esprit.
Claude Lelouch a souligné pour sa part que Pierre Barouh était ≪la seule personne dont j'ai écouté les conseils≫. ≪Et son regard sur le monde est omniprésent dans la plupart de mes films≫, a ajouté le réalisateur sur Twitter.
Johnny Hallyday a posté une vidéo accompagnée du message ≪Que de bons souvenirs avec toi. Au revoir Pierre≫.
Loin de se contenter d'écrire des chansons - il a enregistré une demi-douzaine d'albums sous son nom-, il a également créé en 1966 Saravah, son label découvreur de talents. Parmi eux: Jacques Higelin, Brigitte Fontaine, Jean-Roger Caussimon, Areski Belkacem, mais également le Bénino-Togolais Alfred Panou, précurseur du slam dans le paysage hexagonal, le Gabonais Pierre Akendengué, aux prémices de la world music, ou encore le percussionniste brésilien Nana Vasconcelos.
Maurane pleure son premier producteur
La chanteuse belge Maurane lui a rendu hommage, ≪Pierre Barouh (Mon premier producteur) s'en est allé≫. ≪J'ai beaucoup de peine. Repose en paix Pierre≫, a-t-elle ajouté sur Twitter
En 2006, Pierre Barouh co-signe également avec sa fille Maïa, auteur-compositeur-interprète et multi-instrumentiste, ≪Daltonien≫, titre éponyme de son dernier album. Pierre Barouh a participé le 20 novembre au concert organisé à Paris pour fêter les 50 ans du label. ≪Il avait plus de 80 ans donc il était fatigué mais sur scène il était en pleine forme≫, a confié à l'AFP son épouse Atsuko Ushioda, en annonçant sa mort mercredi. Hospitalisé depuis cinq jours, il est décédé mercredi après-midi ≪à l'hôpital Cochin à Paris à la suite d'un infarctus≫, a précisé sa femme
Plus de 200 disques édités en 50 ans
Sa première chanson ≪Les filles du dimanche≫, retenu par Georges Lautner pour son film ≪Arrêtez les tambours≫ (1961), est celle qui va lui permettre d'entrer dans le monde du cinéma. ≪Cette très belle chanson, qu'il jouait à la guitare, a été le sésame pour lui≫, a expliqué à l'AFP son fils Benjamin qui s'occupe de la maison de disques.
Pierre Barouh, né en 1934, rencontre ensuite Claude Lelouch, qui le dirige une première fois sur son film ≪Une fille et des fusils≫. Puis vient ≪Un homme et une femme≫ (Palme d'or à Cannes en 1966) avec Jean-Louis Trintignant et Anouk Aimée. C'est le succès du film qui va notamment lui permettre de créer Saravah. Pierre Barouh prend alors la route, le plus souvent possible, aux confins des musiques du monde. Il a édité plus de 200 disques en 50 ans.
Son histoire d'amour avec Atsuko Ushioda le lie au Japon, où il part vivre dans les années 80. S'y constitue alors un cercle de fans qui retrouve un documentaire datant de 1969, ≪réalisé en trois jours à Rio de Janeiro et que j'avais vite oublié≫. Ce film, ≪Saravah≫, capte l'essence de la samba et devient culte. ≪Il a refait surface grâce aux Japonais et depuis on ne cesse de me solliciter au Brésil à ce sujet≫, s'exclamait l'octogénaire en novembre, amusé de ce ≪Barouh d'honneur≫.
Etudiante japonaise disparue à Besançon : la piste chilienne
La France a communiqué à Interpol l'identité d'un ex-flirt de la jeune Japonaise disparue à Besançon. L'homme de nationalité chilienne serait reparti dans son pays. Il s'agit d'un témoin clé pour les enquêteurs.
L'enquête sur l'inquiétante disparition de Narumi Kurosaki, une Japonaise de 21 ans venue étudier à Besançon (Doubs), prend une direction inattendue, à 12 000 km de là : le Chili. Lundi, les autorités françaises ont en effet communiqué à Interpol l'identité d'un homme d'une vingtaine d'années, de nationalité chilienne, qui aurait récemment regagné son pays d'origine. Il est pour les enquêteurs le témoin clé d'une énigme qui attire dans la préfecture du Doubs les principaux médias nippons. Une affaire criminelle sans cadavre. La police judiciaire de Besançon a publiquement exprimé sa certitude que la jeune femme, arrivée dans cette ville tranquille de Franche-Comté à la fin de l'été, a été tuée dans la nuit du 4 au 5 décembre.
Le suspect est présenté comme l'ex-petit ami de la victime présumée. Cet homme serait le dernier à avoir vu Narumi Kurosaki vivante selon le scénario reconstitué par la police. Ils se seraient rencontrés peu après l'arrivée de cette dernière sur le campus, fin août. L'étudiante logeait sur place dans une résidence universitaire.
Le suspect a pris soin de nettoyer son ordinateur
Le 4 décembre, Narumi se rend à son cours de danse, avant d'accepter un rendez-vous avec son ancien flirt. Lui l'aurait invitée à diner à 25 km de Besançon, à Ornans, où ils se seraient rendus en voiture. Ils auraient ensuite regagné le campus, ainsi que l'attestent des images tirées de caméras de vidéosurveillance. Que s'est-il passé ensuite ? ≪ Comme d'autres étudiants, j'ai entendu un cri, malheureusement un cri de femme. Il était entre 3 et 4 heures. Difficile de savoir d'où ça venait, certains disent du rez-de-chaussée ≫, a confié à ≪ l'Est républicain ≫ un ami de la disparue.
Le témoin numéro un, gravitant lui aussi dans les cercles universitaires de Besançon, pourrait avoir regagné son pays d'origine le 7 ou le 12 décembre quand il a compris que les investigations se resserraient autour de lui. Pour rejoindre l'Amérique latine, il serait passé par Genève, puis par Madrid. Non sans avoir au préalable nettoyé son ordinateur avec un logiciel spécialisé.
Des fouilles ont été effectuées dans des secteurs boisés autour de Besançon mais, pour l'heure, aucun indice n'a été découvert.
Un témoignage troublant est même venu perturber les investigations. Le patron d'un bar- tabac-PMU a assuré à la presse avoir vu la disparue le 19 décembre, à Verdun (Meuse), à plus de 300 km de Besançon. Il dit l'avoir reconnue formellement après avoir pris connaissance de l'avis de recherche dans les journaux. La jeune Japonaise qui s'est présentée dans son établissement était, selon lui, ≪ moralement détruite ≫, pleurant et téléphonant en permanence. Elle aurait payé ses consommations, soit 12 €, avec une carte bancaire, un mode de paiement qui devrait faciliter les recoupements techniques. S'agissait-il de Narumi ? Pour l'heure, magistrats et policiers s'en tiennent à leur hypothèse : l'étudiante a été tuée et son meurtrier présumé a pris la fuite, mettant un océan entre la justice française et lui.
フランス語
フランス語の勉強?
師走、年の瀬。あわてない あわてない。名作アニメ「一休さん」 第11・12・13話
第11話「するめとやせ蛙」▽第12話「すて子と闇夜のからす」▽第13話「おねしょとお姫さま」
室町時代に生きた臨済宗の僧・一休宗純の幼少期をモチーフにした名作アニメ。1976〜1982年放送。 加茂の河原で近所の子供たちと平和に遊んでいた千菊丸は、実は、後小松天皇の皇子。権力闘争の中、足利幕府より、出家しなければ命がないと強い圧力がかかり、安国寺の小坊主「一休さん」となった。母上さまと別れた一休さんは、毎朝日の出前に起こされ、冷たい水での床掃除に泣きべそをかく日々。温かい母上さまの懐が恋しかった。そんな一休さんが、毎日様々な難題、トラブル、意地悪などを“とんち"や“知恵"で解決していく様は爽快!子どもが見ても楽しい、大人が見たら懐かしいアニメを全15話、3話ずつ放送。

サラメシ・紅白歌合戦スペシャル「紅白メシ」
サラメシが紅白の舞台裏へ▽武田アナと有村架純さんの昼▽ホール観覧者はどう決まる?抽選の舞台裏▽美術チームに密着。今年のテーマを公開!ハレ舞台作り上げるチーム飯。
勝負するのは歌手だけじゃない!紅白歌合戦にかけるオトナたちの昼▽総合司会の武田真一アナウンサーは妻との合作弁当。有働アナウンサーからの申し送りメモを発見!▽こちらも歌番組初司会。有村架純さんは手作りのおにぎり▽NHKホールで生の紅白見るのに応募葉書99万枚!抽選の現場へ▽美術・大道具チームに密着。今年のメインセットのテーマは?歌を彩る舞台の仕掛けを公開。ハレの舞台を作り上げるチーム飯。
有村架純,武田真一,五木ひろし,山内惠介,三山ひろし,ずーまだんけ, 中井貴一

音楽と旅して「名曲アルバム40周年」
世界各地の名曲を5分にまとめて紹介する「名曲アルバム」が放送40周年を迎えた。番組開始当時の映像や歴代の豪華な出演者など秘蔵映像を公開。新作の制作舞台裏も披露。
中村紘子,加藤登紀子,倍賞千恵子,ダークダックス,東京少年少女合唱隊,東京フィルハーモニー,田中祐子, 江原正士

ニュースキャスター 超豪華!芸能ニュースランキング2016決定版
独占取材!清原和博氏が10か月ぶりカメラの前で全てを語る!逮捕当日から屈辱の留置場生活「化け物で悪魔」覚醒剤との闘い!そして息子への思いを涙ながらに語る…▽市川海老蔵を単独取材!激動の2016を振り返る!闘病中の妻・麻央さんに届け…ブログに秘めた真の思いとは… 2016年芸能界を彩った、はたまた騒がせた“今年の顔”その後どうなっているのか?可能な限り本人を直撃! そんな芸能ニュースのキーワードを元に、『Nキャス』メンバーが歴史を振り返る2時間半!
ビートたけし(フリージャーナリスト) 安住紳一郎(TBSアナウンサー) 三雲孝江 池谷裕二(東京大学薬学部 教授) 湯山玲子(著述家・日本大学芸術学部 講師)

池上彰2016総ざらい 今年のニュースとあのニュースの今!? 年末4時間SP
2016年、日本で、世界でどんなニュースがあったのか、池上彰が徹底解説!そして過去にあったニュースの今を知ることで、今年のニュースがもっとわかります!さらに今年の大ニュースだった、トランプ大統領誕生やイギリスEU離脱、そして日ロの領土問題、来年はいったいどうなる?池上彰が解説します!(1)今年もいろいろニュースになった、北朝鮮。大韓航空機爆破事件のキムヒョンヒは今どうしてる?(2)今年導入されてニュースとなったマイナス金利。金利がものすごく高かったバブルの遺産、今どうなっている?(3)今年もニュースになった異常気象。広島の豪雨による被災地は今どんな対策を?(他)
池上彰 宇賀なつみ(テレビ朝日アナウンサー) 市毛良枝・片岡鶴太郎・長嶋一茂・伊集院光・光浦靖子(オアシズ)・チャンカワイ(Wエンジン)・中丸雄一・鈴木ちなみ・橋本環奈・平泉成・石原良純・菊池桃子・千原ジュニア・坂下千里子・高橋みなみ

ニュースで英会話 ▽ダイジェスト 2016年の“声”
旬な英語ニュースを元に核となる英単語やその背景知識を学ぶ番組。教材は主にNHKワールドで放送された英語ニュース。政治・経済から地球環境などの社会・文化ネタまで幅広いジャンルを扱い英語でその話題について会話する力を養う。今回のテーマは「ダイジェスト 2016年の“声”」 
各センテンスの解説やeラーニングは番組HPでhttp://nhk.jp/e−news/
鳥飼玖美子,伊藤サム, トッド・ルシンスキー, 岡部徹, 吉竹史


Pierre Barouhが亡くなったとのこと.特別ファンだというわけではないですが,やはり残念です.
2015年の秋に名古屋や東京に行ったときに資料を整理しました.結構時間がかかりました.いろいろと思い出してしまいました.
それにしても防衛相稲田の靖国参拝は許しがたいです.

復興途上の街に老舗酒店再開 5年9カ月ぶり
 東日本大震災で街が失われた気仙沼市鹿折で今月、3年後に創業100年となる「すがとよ酒店」が営業を再開した。周囲は復興途上でつち音が続いているものの、昔なじみの客たちが年越しの買い物に訪れ、店のにぎわいが戻りつつある。店主の菅原文子さん(67)はピアノがあるミニホールも設け、「鹿折に人が集える場所に」と夢見る。
 すがとよ酒店は旧かもめ通り商店街にあり、津波で全壊。菅原さんは夫豊和さん=当時(62)=と義父母の豊太郎さん=同(91)=、のり子さん=同(89)=を失った。同市魚町で仮店舗を営みながら鹿折での再建を誓い、グループ化補助金を活用して5年9カ月ぶりに開店させた。
 「酒 すがとよ」。津波で唯一残った緑色の看板が蔵造り風の新店舗の前に置かれた。菅原さんは約100平方メートルの店内を花で飾り、地酒などを得意の墨書で紹介する札を添えた。早速、贈答品の発送や来月2日の初売りの福袋作りに忙しい。
 「お帰り、おめでとう」「元気?」。昔なじみの客が相次いで訪れ、年越しの買い物をしながら近況を語り合う。隣に長男豊樹さん(42)が経営するコンビニも建ち、復興土地区画整理事業が続く土色の古里に人の動きが生まれてきた。
 近くに8棟の災害公営住宅も完成。被災して鹿折を離れた人が入居し、来店して「お互い、やっと戻って来られた」と涙ながらに再会を喜んだという。
 「ゆかりの人、新しい人が集える場を鹿折につくりたい」。そんな思いで、2階にミニホールを造り、新しいピアノを置いた。被災地を支援するピアニスト小原孝さん(川崎市)と出会い、その縁で贈られたピアノだ。22日に小原さんが店を訪れ、弾き初めをした。
 2月には、新酒を楽しむ会をミニホールで催す。「ピアノを囲むサロンにしたい。夫もにぎやかなことが好きだった」と菅原さん。鹿折での新年に期待する。


震災被災の保護者65% 学費賄えず
 東日本大震災に伴い経済的に困窮し、公的な就学援助制度を利用する保護者の65%が学費を賄えていない状況にあることが、被災地で子どもの支援に当たる民間団体の調査で分かった。制度は十分でなく、震災の影響が家庭に根強く残っていることが浮き彫りになった。
 調査は国際NGOの公益社団法人セーブ・ザ・チルドレン・ジャパン(東京)が3月28日〜11月22日に実施。同NGOが今春、就学費用の一部を助成した石巻市と岩手県山田町の小学1年生、中学1年生がいる計268世帯を対象にした。書面で聞き、265世帯から回答を得た。全回答のうち192世帯(72.5%)が一人親家庭だった。
 家計への震災の影響では、震災前と過去1年間の家計の状況について「赤字で借金をして生活」「赤字で貯金を取り崩している」と回答した世帯が、震災前は92世帯(34.7%)だったのに対し、過去1年間では165世帯(62.3%)に増加した。
 就学援助制度を利用しているのは205世帯(77.4%)で、うち134世帯(65.4%)が、学校にかかる経費を「あまり賄えていない」「全く賄えていない」と回答。制度の未利用は41世帯あり、うち16世帯(39.0%)は利用が必要だと考えているのに「周囲の目が気になり申請しなかった」「制度を知らなかった」と答えた。
 NGOの担当者は「震災による子どもの生活への影響は医療や進学、校外活動など多岐にわたっている。子どもの就学費用や住宅費の軽減など、保護者に対する一層の経済支援が必要だ」と指摘する。
[就学援助制度] 経済的な理由で就学が困難な児童生徒の保護者に学用品、修学旅行、給食などの費用の一部を国や市町村が援助する。生活保護法の要保護者の他、市町村教委が独自に認定する準要保護者が対象。援助額や基準は市町村によって異なる。対象の児童生徒は増加傾向にあり、2013年度は全国で約152万人で全体の約15%を占めた。11年度、東日本大震災に伴う就学支援制度が別に設けられた。


<震災遺構>気仙沼向洋高 保存範囲を拡大
 気仙沼市は東日本大震災の震災遺構となる気仙沼向洋高旧校舎の保存範囲を見直す方針を決めた。保存対象とした南校舎だけでなく、解体を予定していた北校舎を含めてほぼ校舎全体を残す。一般公開で旧校舎を見学した人たちの声を受け、震災当時の姿をできるだけ残すことが津波伝承に必要と判断した。
 市は27日、県が実施している南校舎を除く旧校舎解体工事の入札を中止するよう要望した。県は参加業者に中止を通知する。
 新たな保存範囲は、最上階の4階まで浸水した南校舎のほか、教職員ら約50人が震災当夜を過ごした北校舎、総合実習棟、体育館、生徒会館など。プール跡や北、南校舎に挟まれた家庭科実習棟は解体を検討し、工期は今後詰める。
 旧校舎は3日に初めて一般公開された。見学者136人は市外からの来訪が約7割を占めたほか、参加者へのアンケートでは「そのままの状態」の保存を望む意見が大半を占め、市に方針転換を決断させた。
 菅原茂市長は「見学者らの声に背中を押された。津波の恐ろしさの伝承と防災教育のため、より価値ある状態で残す」と説明した。
 市が2015年5月に保存範囲を南校舎のみと決めたのは、国の復興交付金の活用が認められない維持費を抑える目的だった。市は南校舎に内部公開する見学路を整備するが、他の校舎はそのまま残して維持費を抑える方針。地元住民にも説明する。
 市は校舎のそばに展示施設も整備し、18年度中の開館を目指す。気仙沼向洋高の生徒は仮設校舎で学んでおり、新校舎の利用開始は18年4月を予定する。
[気仙沼向洋高旧校舎] 海岸近くの気仙沼市波路上瀬向に77年から立地した県立高の校舎。東日本大震災の津波で校舎4階まで浸水し、学校にいた生徒約170人は内陸に避難、校舎に残った教員ら約50人も翌日救助された。市震災遺構検討会議が15年4月に保存を求める報告書を市に提出し、市が翌月、国の復興交付金を使って南校舎を保存整備すると決めていた。


<回顧みやぎ>五輪復興発信 理念どこへ
◎2016振り返る(10)長沼ボート場開催実現せず
<地元は蚊帳の外>
 2020年東京五輪・パラリンピックのボートとカヌーの会場候補に一時挙がった県長沼ボート場(登米市)。騒動の期間中、頻繁に通った管理事務所を今月20日、再訪した。
 オフシーズンのボート場は、例年の師走通り、静かな光景が広がっていた。事務所では、高橋賢司所長らが来シーズンに向けた準備の打ち合わせをしていた。
 「当時、話題になったボート場を見ようと多くの人が来た。テレビの取材陣も常に複数いて、取材や問い合わせは延べ約100件はあった」と高橋所長。記者も含め事務所にいた4人は「あの騒動は何だったんだろう」と力なく笑った。
 「長沼が会場候補に」の一報は9月28日の早朝に流れた。
 県ボート協会役員の携帯電話を鳴らしたが、「うそだろ?」の返事。五輪開催の可能性が出ていることを知らされていなかった。大会運営の実動部隊となる競技関係者が「脇に置かれている」と感じた。スムーズに進むのか疑った。
 そもそも、東京都の調査チームは用意周到に事を進めたわけではない。日本ボート協会や日本カヌー連盟にも事前の打診や相談はなかった。突然の提案に両団体は猛反発した。
 県カヌー協会幹部は「連盟に何も話がない。どうなっているのか」とぼやいた。長沼を推す県ボート協会も、東京開催を望む全国のボート関係者の間で四面楚歌になった。「つらいよ」と幹部は漏らしていた。
<「登米が有名に」>
 現地まで視察に訪れた小池百合子都知事だったが、11月29日、長沼での開催案を下ろした。長沼を持ち上げた当事者の対応としては、あっさりとしていたと感じた。それでも、横断幕を掲げて小池都知事を歓迎し、誘致運動に奔走した登米市民は「登米を有名にしてもらった」「市民が心を一つにする出来事だった」と感謝の気持ちを表した。
 ただ、気になるのは「復興五輪」の考え方はどうなったのかということ。長沼開催の主張の背景には、復興を世界へアピールするという狙いがあったはずだ。
 野球の福島県内での開催の決定も先送りになった。「復興」という言葉が安直に使われていたのではないか。その疑念は今もぬぐえない。(登米支局・本多秀行)
[メモ] 2020年東京五輪・パラリンピックのボート、カヌー・スプリント会場に関し、東京都の都政改革本部の調査チームが9月下旬、都内の「海の森水上競技場」から登米市の県長沼ボート場への変更案を公表。県内は歓迎ムードに包まれたが11月29日、都は変更を断念。「海の森」に決定した。長沼ボート場は89年開設。98年に国際大会対応のA級コースになった。


<汚染廃棄物>一斉焼却 地域と思惑擦れ違い
 東京電力福島第1原発事故に伴う放射性物質で汚染された国の基準(1キログラム当たり8000ベクレル)以下の廃棄物の処理問題で、宮城県が掲げた県内施設での一斉焼却は先送りを余儀なくされた。村井嘉浩知事は「全市町村の合意」を旗印に協力を迫ったが、栗原、登米両市の慎重論を押し切れなかった。地域ごとに異なる事情と、それぞれの思惑が擦れ違いを生んでいる。
 「県内の全自治体で痛みを分かち合うのが今回の提案のポイント。前提を変えることは難しい」。一斉焼却の棚上げが決まった27日の市町村長会議後、報道各社の取材に答えた村井知事は、焼却に賛成する自治体だけでの実施を否定した。
<賛成自治体は落胆>
 会議では住民不安や風評被害への懸念が多く出たが、大半の首長が県の方針に賛同した。試験焼却受け入れを決めた仙南2市7町でつくる仙南地域広域行政事務組合の大友喜助角田市長は「問題解決のため、合意形成を図った頑張りは何だったのか」と落胆した。
 県内にある汚染廃棄物は約3万6000トン。処理するには、1日最大1800トンの焼却処理能力を持つ仙台市の協力が欠かせない。
 自前の廃棄物処理を終えた仙台市にとって、多くの廃棄物を抱える栗原、登米市が焼却に参加しなければ「理解を得るのは難しい」(奥山恵美子仙台市長)というのが実情だ。
 村井知事も「廃棄物を持たない自治体の議会や住民に『なぜうちで燃やすのか』と言われたら反論できない」と、「全員一致」を堅持する意義を強調する。
 一方、栗原、登米両市も、以前から「焼却はしない」と住民に説明してきた経緯がある。村井知事が合意を求めて「ごね得は許さない」などと強硬な発言をしたことも反発を招いた。
 佐藤勇栗原市長は「住民の不安を解消できず慎重にならざるを得ないのに、自治体の状況を分かっていない」と不満を隠さない。市町村長会議では、表向きは賛同したが「他から反対が出れば同調する」と胸に秘めていた首長もいた。
<「今後が見えない」> 
 一方、東日本大震災で被災した沿岸部からは「大量の震災がれきを他県で受け入れてもらい処理が加速した。空間線量の測定や風評被害を補償する仕組みなどを整備することで、住民の安心につながる」(須田善明女川町長)と焼却推進を求める意見も相次いだ。
 県は市町村による廃棄物の土壌へのすき込みや堆肥化の検討状況を見ながら、半年以内に再び一斉焼却を提案する。「試験焼却を進める方針を、知事自身が会議で無理と判断した。今後どう進めるかが見えなくなった」(山田裕一白石市長)との戸惑う声もあり、受け入れへの環境が整うかどうかは不透明だ。


スキー場7ヵ所セシウム不検出 宮城県
 宮城県は28日、県内7スキー場の雪に含まれる放射性セシウムは全て不検出(1リットル当たり0.71〜0.85ベクレル未満)だったと発表した。空間放射線量率は毎時0.03〜0.06マイクロシーベルトだった。
 測定を希望した5市町を対象に今月16〜24日、泉ケ岳、スプリングバレー泉高原(仙台市)、白石(白石市)、オニコウベ、上野々(大崎市)、七ケ宿(七ケ宿町)、セントメリー(川崎町)で調査した。


<茨城震度6弱>窓ガラス破損、天井が落下
 茨城県高萩市で28日夜、震度6弱を観測した地震で、茨城県は29日、同市の市立中学にある体育館の窓ガラスが割れたり、宿泊施設の天井の一部が落下したりするなどの被害が確認されたと発表した。
 県によると、市立君田中学の体育館の窓ガラスが破損し、宿泊施設のロビーの天井とひさしの一部が落下した。いずれもけが人はなかった。県内では高萩市の60代の男性と北茨城市の40代の女性が階段から転倒するなどして軽いけがを負った。
 那珂市の電子部品工場では薬品が電気コードに落下して停電。通電後に引火して炎上したが、直後に消し止められた。


住宅の被害は5棟に 県道の通行止め解除 高萩震度6弱
高萩市で28日夜に震度6弱を観測した地震で、県災害対策本部が29日夕に発表した被害状況(同日午後3時現在)によると、住宅の被災が新たに確認され、壁のひび割れや屋根瓦の落下など高萩市で計5棟となった。県や気象庁などは、余震のほか、大きな揺れで地盤が緩んでいることが懸念されるため、同市や日立市では土砂災害に警戒するよう呼び掛けている。
このほか、新たに分かった被害では、高萩市内の集会所2カ所と交流館1カ所で建物や窓枠のゆがみが確認され、ため池のコンクリートの継ぎ目から水漏れがあったため、水位を下げて安全を確保した。
県道で、落石のため、通行止めとなっていた北茨城大子線は29日午後4時半に規制が解除された。


<東北学院大>キャンパス集約で空洞化懸念
 学校法人東北学院(仙台市青葉区)が、2021年を目標に旧仙台市立病院跡地(若林区)に東北学院大のキャンパスを集約する計画を巡り、泉区や多賀城市にある同大キャンパス周辺で動揺が広がる。集約後の既存キャンパスの存廃について東北学院は「何も決まっていない」と話すが、両キャンパスの地元では、学生流出を懸念する声が出ている。(泉支局・北條哲広、多賀城支局・佐藤素子)
 「キャンパス集約のうわさは東日本大震災前からあったので既定路線だろう。今後、街の空洞化が気になる」と話すのは泉区の不動産会社の担当者。同社は泉区天神沢に泉キャンパスが開設された1988年ごろから学生向けの賃貸アパートを仲介しており、「完全撤退となれば死活問題につながりかねない」という。
 泉キャンパスは、教職員を含め約6000人を抱える。周辺はアパートや飲食店、カラオケ店やコンビニなどが建ち並び、大学の門前町を形成している。
 大学近くで飲食店を営む男性は「この辺りは学生アルバイトに支えられている店が多い。学生がいなくなると労働力の確保が難しい」と不安がる。仙台市地下鉄泉中央駅近くの飲食店従業員も「客であり、従業員でもある学生の存在は大きい。キャンパスの閉鎖、縮小となれば、影響は避けられない」と懸念する。
 工学部がある多賀城市中心部の多賀城キャンパスには約2200人が通う。市と同大は2007年、包括連携協定を締結。大学の資源を生かした市民向け公開講座や長期休暇を利用した小中学生の学習支援などを展開している。キャンパス移転で継続を危ぶむ声もあり、市幹部は「街から若者がいなくなる影響は計り知れない」と心配する。
 ただ、泉キャンパスと事情が異なるのが、学生の多くがJR仙石線を使う通学組で、地元に学生向け賃貸アパートが多くないこと。人員規模が泉キャンパスの約3分の1と小さいこともあってか、キャンパス閉鎖と売却による開発可能用地の出現に期待を寄せる声も出ている。
 地元商工会関係者は「にぎわい創出につながる活用をしてほしい」とひそかに願う。学生流出のマイナスを上回る住宅開発などによる定住人口増を望む気運が一部で高まっている。
 東北学院広報部は「キャンパス集約は学習の場をまとめる計画であり、現段階で既存キャンパスの存廃までは決まっていない」と説明。「計画については地元や仙台市とも連携しながら進めたい」としている。
[メモ] 泉キャンパス(約27.6ヘクタール)は教養学部の1〜4年生と文、経済、経営、法の4学部の1、2年生合わせて約5600人が在籍。大学院生や教職員を含めると6000人規模。多賀城キャンパス(約15.1ヘクタール)は工学部の学生と大学院生約2100人、教職員約110人が在籍する。東北学院によると、旧仙台市立病院跡地に整備する都市型キャンパスにはホール棟、講義棟、高層棟(地上19階)、研究棟、カフェ棟の計5棟を建設。建築面積約8870平方メートル、延べ床面積約5万8730平方メートル。


<伊達政宗>生誕450年 記念看板設置
 2017年に仙台藩祖伊達政宗の生誕450年を迎えることを広く知ってもらおうと、仙台市は28日、政宗の生誕記念をアピールする看板を市役所本庁舎正面に設置した。
 看板は、縦1.5メートル、横13.5メートルで「伊達政宗公 生誕450年〜日本遺産『政宗が育んだ“伊達”な文化』〜」と記されている。政宗がかぶとの前立てに使った三日月をあしらった。
 政宗ゆかりの文化財などは、国が日本遺産として認定している。市観光課は「政宗の偉業をあらためて知ってほしい」と話している。


年明け医師ゼロ 陸前高田・広田に衝撃
 東日本大震災で被災した陸前高田市広田町の国保広田診療所長の近江三喜男さん(68)が30日の休日当番医を最後に辞職することになり、広田地区に常勤医がいなくなる。震災前後の約11年間、住民の命と健康を守ってきたが、医療の復興を巡る市の姿勢に「主体性に欠ける」と不満を抱いた。
 今年秋、診療所の患者たちに近江さんの手紙が届いた。「このまま仕事を続けることは精神的にきわめて難しい」。初めて思いを知り、地域に衝撃が走った。
 同市出身の近江さんは東北大医学部を卒業後、心臓血管外科医の実績を重ね、国立病院機構仙台医療センター(仙台市宮城野区)の心臓血管外科部長を務め、東北大医学部臨床教授を兼任していた。2006年4月、医師が辞めた広田診療所に着任。1人で訪問診療をこなし、学校医も務めた。震災で診療所が全壊してもすぐ、避難所の小学校の保健室で医療を続けた。
 一方で市の対応に不満が募った。仮設診療所の設置は避難所閉鎖から2カ月後の11年8月。感染対策などに問題を感じて何度も市に改善を求めたが、変わらない。再建が遅れる中、同じ高台で集会施設が先に着工し「広田の医療をないがしろにしている」と落胆した。
 市によると、診療所の再建は設計変更などで遅れ、17年6月ごろの見通し。菅野利尚民生部長は「決して診療所を置き去りにしたのではない」と説明する。
 診療所の患者は1日35人前後。広田地区コミュニティ推進協議会には「なぜ引き留められなかったのか」と電話が殺到した。斉藤篤志会長(76)は「分かっていれば市に対応を要望していた」と悔やむ。
 同協議会は今月中旬、市に週5日診療の確立と情報の共有を求めた。斉藤会長は「住民側も常に医師と交流を図らなければならない」と考える。
 近江さんは来年1月から岩手県田野畑村の診療所に勤め、村に常駐する唯一の医者になる。「新たなチャレンジ。早く環境になじみ、じっくりと患者に接したい」と話す。


[首相、真珠湾訪問]日米の次は日中和解を
 米軍による広島、長崎への原爆投下と日本軍によるパールハーバーへの奇襲攻撃は、両国民の戦争観に深い影を落とし、越えがたい溝をつくってきた。もしオバマ米大統領の広島訪問がなかったら、安倍晋三首相の真珠湾訪問も実現しなかっただろう。
 両首脳は広島でも真珠湾でも、謝罪という言葉に触れないことによって訪問にまつわる政治的リスクを回避し、相互訪問という形をとることによって「和解」をアピールしたといえる。
 安倍首相は27日午前(日本時間28日朝)、ハワイのホノルルでオバマ大統領と会談した後、大統領とともに真珠湾のアリゾナ記念館を訪ね、真珠湾攻撃の犠牲者に献花し、黙とうを捧げた。
 安倍首相は演説で、米国や米国民が示した戦後の「寛容の心」に謝意を表し、「不戦の誓い」や「戦後70年間に及ぶ平和国家の歩み」を「不動の方針」として貫いていく決意を表明した。
 両首脳の相互訪問が日米関係史を飾る成果であることは間違いない。ただ、日本の被爆者のわだかまりがこれで解消されると考えるのは早計だ。トランプ政権になって核軍拡が進めば、後戻りする可能性もある。
 今回の真珠湾訪問に関してもう一つ気になることがある。中国との和解はどうなるのか、という点だ。日米の「和解」と「同盟強化」が強調されればされるほど、中国はおだやかではいられなくなる。日米和解のうねりを東アジアにも及ぼし、緊張緩和につなげる取り組みが必要だ。
■    ■
 真珠湾での演説で両首脳は日米同盟がかつてなく強化されたことを強調した。安倍首相は同盟の中身にも踏み込み、「それは、いままでにもまして、世界を覆う幾多の困難にともに立ち向かう同盟」である、と語った。
 憲法9条の下で「不戦の誓い」を立て、「平和国家」として歩んでいくことと、「いままでにもまして、世界を覆う幾多の困難にともに立ち向かう」こととは、どのようにつながるのか。
 日本国憲法は「戦力の不保持」と「交戦権の否認」を掲げている。一方、米国は戦後さまざまな戦争に関わり続けてきた軍事大国だ。水と油のような異なる安全保障基盤に立つ日米の「同盟」とは一体、どのようなものなのか。
 以前は「同盟」という言葉を使っただけで国会で取り上げられ問題になった。今や鳥の鳴かぬ日はあっても「同盟強化」が叫ばれない日はない、といいたくなるほどだ。
■    ■
 安倍首相は首相になる前の2004年の著作で「軍事同盟というのは血の同盟」だとその本質を説明した。
 日米同盟とは「軍事同盟」なのだろうか。首相が強調する「同盟深化」「同盟強化」とは、お互いがお互いのために「血を流す」ということなのだろうか。
 日米同盟は米軍の日本駐留によって担保されている。米軍や米軍基地をどこよりも多く引き受けているのは昔も今も沖縄である。公平な負担の論議もないまま、同盟強化だけが叫ばれる現状は危うい。


首相真珠湾訪問 「和解の力」アジアに示せ
 安倍晋三首相は日米開戦の発端となった米ハワイの真珠湾で戦争犠牲者を慰霊した。
 意義ある訪問にするためには、首相の心からの謝罪が不可欠だが、謝罪はなかった。首相演説は、米国の「善意」と「寛容」に感謝し、「和解の力」を強調し「強く結ばれた同盟国として」米国に寄り添う姿勢を示した。現在のテロに通じるような奇襲攻撃についてどう考え、どうすべきかを語らなかったのは残念だ。
 首相は演説で「米国は日本が戦後再び、国際社会へと復帰する道を開いてくれた。米国のリーダーシップの下、自由世界の一員として、私たちは平和と繁栄を享受することができた」と感謝した。
 1952年4月28日にサンフランシスコ講和条約が発効し、敗戦国日本が主権を回復したことを指すのだろう。しかし、首相の言う「私たち」に沖縄は含まれていないことは明らかだ。
 この条約によって沖縄、奄美を含む南西諸島が日本から切り離され、米施政権下に置かれ異民族支配が始まった。その後に繰り返された住民に対する弾圧、人権蹂躙(じゅうりん)、基地被害の源流となった。この日を沖縄では「屈辱の日」と呼んできた。
 それどころか日本復帰後も、米軍専用施設が集中し安全保障の負担を強いられてきた。首相演説に示された歴史観に同意できない。
 首相は日本が「不戦の誓い」を堅持したことを強調し、今後も貫くと述べた。しかし、憲法解釈の変更を反映させた安全保障関連法を成立させ、自衛隊の本来の任務である専守防衛を大きく逸脱する危険な領域へと日本は入った。安倍政権下で日本は「戦争ができる国」へと転換しつつあり、まったく矛盾する発言だ。
 さらにオバマ大統領との会談で、首相は米軍普天間飛行場の移設について「辺野古移設が唯一の解決策」と強調した。辺野古反対の民意を無視し新基地建設を強行する姿勢からは、寛容さも沖縄県と和解する意欲も感じられない。その首相が、米国の寛容さに感謝し「和解の力」を語る資格があるのだろうか。
 米国だけでなく中国、韓国、シンガポールなどアジア各国を訪れ、慰霊と併せて侵略を謝罪するのが筋である。米国とだけ「和解の力」を発揮する二重基準では、日本は国際社会から信用されない。


オスプレイ墜落の39年前、子供たちの命を奪った「横浜米軍機墜落事故」│スノーデンが日本人ジャーナリストに語った「米軍のおごり」
Text by Midori Ogasawara小笠原みどり
ジャーナリスト。朝日新聞記者を経て、2004年、米スタンフォード大でフルブライト・ジャーナリスト研修。現在、カナダ・クイーンズ大学大学院博士課程在籍。監視社会批判を続ける。新刊に『スノーデン、監視社会の恐怖を語る 独占インタビュー全記録』(毎日新聞出版)、共著に『共通番号制(マイナンバー)なんていらない!』(航思社)、共訳に『監視スタディーズ』(岩波書店)。
米国国防総省の元契約職員、エドワード・スノーデンに対する独占取材に日本人として初めて成功したジャーナリストの小笠原みどり氏には、忘れられない記憶がある。小学校1年生のときに、自宅近くに米軍ファントム偵察機が突っ込み、死傷者9人の大惨事となったのだ。
オスプレイ事故は起こるべくして起こったのではないか? スノーデンが著者に語っていた警句とは何か? 安倍政権は米軍の操り人形なのか? 安倍・オバマの真珠湾訪問の裏側で、我々にのしかかる日米安保の闇を撃つ。
日本の住民より米軍優先
2016年12月13日、米軍普天間飛行場所属の垂直離着陸機・オスプレイが沖縄県名護市沿岸で墜落した。
オスプレイが危険きわまりない無理な乗り物であることを繰り返し指摘してきた人たちは、「ついに起きたか」と暗然たる気持ちになったことだろう。軍用機は世界中で事故を起こしているが、なかでもオスプレイは墜落を繰り返し、「欠陥機」と呼ばれてきたからのだから。
多くの人にとって、墜落はけっして「意外」ではなかった。
普天間飛行場周辺の住民が飛行差し止めなどを求めた「普天間爆音訴訟」の原告団長・島田善次氏も、今回の墜落を「危険性の高いものが上空でやりたい放題の訓練をしているわけで、落ちるべくして落ちたという印象だ」と語っている(「朝日新聞」2016年12月14日付夕刊)。
しかも、別のオスプレイが同夜、普天間飛行場に「胴体着陸」している。この現場は公開されていないが、海に落ちたオスプレイ以上にバラバラにくだけ散った可能性がある。
起きるべくして起きた今回の事故について、安倍首相は「重大な事故を起こしたことは大変遺憾だ。飛行の安全確保が大前提だ」と語った。米側に事故原因の究明と情報提供を要請し、安全が確認できるまでオスプレイの飛行停止を求めた。
しかし米軍はわずか半日で、オスプレイが空中給油を受ける訓練中に機体が不安定になった「人為ミス」との見解を示した。
さらに驚くべきことに、米軍は事故からわずか6日後に飛行を再開している。世界中で墜落してきた機材の「飛行の安全確保」が1週間足らずで可能なものだろうか? 民間の航空機事故であれば、こんな短期間の原因特定と飛行再開はありえないだろう。
日本政府が日本の住民のいのちより、どれだけ優越した地位を米軍に与えているか──論より証拠、である。
まるで米軍の一機関に過ぎないかのような安倍政権の対応をみて、私の脳裏をよぎったものがある。私が7ヵ月前に会話した米国防総省の国家安全保障局(NSA)元契約職員、エドワード・スノーデンの言葉だ。
スノーデンは2013年、NSAが「テロ対策」の名のもと、世界中の電子ネットワークに極秘監視システムを張りめぐらせ、いまや世界中の人々のメールやチャット、通話を大量収集していることを内部告発した。
私は2016年5月、このスノーデンにインターネットを通じて2時間半にわたるインタビューをおこない、このほど書籍として刊行したばかりだ(『スノーデン、監視社会の恐怖を語る 独占インタビュー全記録』毎日新聞出版刊)。
スノーデンはNSAが日本の政権中枢を大規模に盗聴していた事件が発覚したことに対し、こう述べた。
「どうして日本政府は公に抗議しないのですか? もし抗議しないのなら、 それは自ら進んで不適切な扱いを受け入れているのと同じことでしょう? 自分で自分に敬意を払わないで、どうしてだれかに敬意を払ってくれるよう頼めますか?」
この言葉がいま意味することは何か? 米軍に奉仕する日本政府とおごりたかぶる米軍。軍が起こすべくして起こす事件事故と、その惨事に引きずり込まれる人々。惨事を矮小化する政府と、忘れたがる私たち──。
火の海となった横浜市緑区 
私は小学校1年のとき、学校からの帰り道で、坂の上から飛行機が地上へ墜落するのを見た。
宇宙から降って来た黒いハレー彗星のように、空を右から左へ斜めに引き裂いた煙幕は地面に突き刺さって、轟音とともに風景を震わせた。ごく当たり前の1日の、ごく当たり前の昼下がりの景色に、乱入した巨大な悪魔。私は、夢ともうつつともつかぬまま、無性に不安にかられ、家へと駆けた。背中のランドセルで、筆箱が鼓動のように激しく鳴った。
1977年9月27日に起きた横浜米軍機墜落事故。私が暮らしていた横浜市緑区に米軍のファントム偵察機が突っ込んだのだ。荏田町(現・青葉区荏田北)の宅地造成地周辺は火の海となり、死傷者9人の大惨事となった。
私が家に帰り着いて間もなく、テレビの画面が速報を伝えた。米軍も偵察機もなんだかわからなかった7歳の私は、空から突然に降ってくる鋼鉄と燃料油の恐ろしさにおびえるだけだった。
パイロット2人は墜落直前にパラシュートで脱出して無傷だった。すぐに海上自衛隊のヘリコプターが駆けつけ、2人を米空軍厚木基地(神奈川県)へと運び去ったが、それを知ったのはもっとずっと後のことだ。ヘリコプターは現場の被災者を救出しなかったし、米軍も自衛隊も、事故の発生を消防に通報することはなかった。
横浜米軍機墜落事故の悲劇は、緑区の小学生にとって「死傷者9人」という乾いた数値では片付けられない生々しい痛みとして伝わった。
墜落現場近くの自宅にいた林和枝さんは当時26歳。息子である3歳の裕一郎くんと1歳の康弘ちゃんも一緒だった。3人とも全身に火傷を負って病院に運ばれた。裕一郎くんは翌28日午前0時40分に「バイバイ」の言葉を残して亡くなった。康弘ちゃんも未明の4時半に、「ぽっぽっぽー」と『鳩』の歌を口ずさみながら息を引き取った。
全身の8割に火傷を負って生死をさまよう母の和枝さんに、しかし夫や両親は子供たちの死を告げることができなかった。和枝さんは、皮膚のない体表面からの化膿を防ぐために、硝酸銀の薬浴など激痛を伴う治療を受け、肉親らからの皮膚移植手術を繰り返していた。
彼女が真実を知れば、生きようとする意志を失ってしまうかもしれない、と考えたからだ。
墜落から1年4ヵ月後に治療が一段落を迎えたとき、和枝さんは真実を知る。家族が病室でユウ君、ヤスちゃんの死を告げたのだ。和枝さんは大きなショックを受けて泣き続け、慟哭のなかで「2人の子どもをもう一度抱きしめたかった……」とつぶやいた。
数日後、自宅で幼子の遺骨と対面した。その日の和枝さんの闘病日記はこう記している。
〈ほんとほんとうに亡くなってしまったという事と、姿は変わってしまったが、子どもに会えたうれしさが入り混じり、胸がいっぱいになった。
今まで会えたらやさしく抱いてやりたい気持ちだったので、そっと康弘のお骨を抱いてやり、続いて裕一郎のそっと抱き話しかけるようにすると心が伝わったような感じがした。
でも、これが生きてこうとすることができたならば、ほんとうにうれしいが、遺骨と対面する結果になったのは残念でしょうがない。悲しい。
でも、裕一郎と康弘に約束をした。二人の分までママが一生懸命がんばって生き抜いていくことを。〉
(横浜米軍機墜落事故平和資料センター『1977・9・27—2015・9・27 横浜米軍機墜落事件年表 人々が残したもの』より)
自身と子どもたちのいのちと、何重にも身を切られ、深い嘆きと悲しみを胸に、和枝さんは再び生きる決意をした。
政治によってつくられた31歳の母親の死
ここで悲劇が終われば、残された者にはまだわずかな救いがあったかもしれない。
和枝さんは墜落事故から4年4ヵ月後の1982年1月26日、31歳で絶命する。70回におよぶ皮膚移植を受け、深い傷を負った体で、愛児たちの死を乗り越えようとすることは生易しいことではない。それも自然死ではない。人為的な死、日米安保という政治によってつくり出された死なのだ。


靖国参拝! 稲田防衛相が過去に「靖国は不戦を誓うところじゃない」「後に続くと靖国に誓え」と発言
 稲田朋美防衛相がきょう29日、靖国神社に参拝した。極右思想の持ち主で初当選以降、毎年、終戦記念日に参拝してきた稲田は今年8月、防衛相に就任し、ジブチでの自衛隊の活動視察のためという名目で靖国参拝を自重していた。
 その稲田が、とうとう本性を表したかたちだ。
 稲田は参拝後、報道陣に、「日本と世界の平和を築いていきたいという思いで参拝した」と語ったが、これが真っ赤な嘘であることは明らかだ。
 稲田は過去にこんな発言をしている。
「国民の一人ひとり、みなさん方一人ひとりが、自分の国は自分で守る。そして自分の国を守るためには、血を流す覚悟をしなければならないのです!」(講演会での発言)
「靖国神社というのは不戦の誓いをするところではなくて、『祖国に何かあれば後に続きます』と誓うところでないといけないんです」(「WiLL」2006年9月号/ワック)
「祖国のために命を捧げても、尊敬も感謝もされない国にモラルもないし、安全保障もあるわけがない。そんな国をこれから誰が命を懸けて守るんですか」(「致知」2012年7月号/致知出版社)
 また、稲田氏は06年9月4日付の産経新聞で、『国家の品格』(新潮新書)で知られる藤原正彦氏の「真のエリートが1万人いれば日本は救われる」という主張に同意を示しながら、こんなことを訴えている。
〈真のエリートの条件は2つあって、ひとつは芸術や文学など幅広い教養を身に付けて大局観で物事を判断することができる。もうひとつは、いざというときに祖国のために命をささげる覚悟があることと言っている。そういう真のエリートを育てる教育をしなければならない〉
 靖国に行って人殺しの戦争に参加することを誓うべきと語り、さらに国のために命を捧げるのが「真のエリート」だと言い切る──。今回の参拝もこうした極右思想の延長線上に行ったのは間違いない。
 我々はとんでもない人間を防衛大臣にすえているということを改めて認識すべきだろう。(編集部)


米、靖国参拝に強い不快感か 真珠湾訪問直後に防衛相
 【ワシントン共同】稲田朋美防衛相による29日の靖国神社参拝について、オバマ米政権は公式な反応を示していないが、日米首脳が連れ立って真珠湾攻撃の犠牲者を慰霊する歴史的なハワイ・真珠湾訪問の直後に、中韓などが軍国主義礼賛の象徴と見なす靖国を重要閣僚が訪問したことに、強い不快感を抱いているとみられる。
 オバマ大統領は真珠湾での演説で和解が恩恵をもたらすとのメッセージを世界中に送りたいと強調。歴史問題で対立が続く日中、日韓関係の改善を促す意味が込められていたとも読み取れるだけに、稲田氏の参拝は米国側には、両首脳の真珠湾訪問に冷や水を浴びせる行為と映りかねない。


防衛相の靖国参拝、中国外務省「断固反対」
 【北京=永井央紀】中国外務省の華春瑩副報道局長は29日の記者会見で、稲田朋美防衛相の靖国神社参拝について「断固たる反対を表明する。日本に厳正な申し入れをする」と述べ、抗議する考えを示した。
 防衛相が安倍晋三首相の米ハワイ真珠湾での慰霊に同行したことにも言及し「いわゆる和解の旅に対するこれ以上ない皮肉だ」と批判。「侵略の歴史を直視して深く反省し、歴史と未来に責任ある態度で問題を適切に処理するよう日本に促す」と求めた。


韓国「糾弾禁じ得ない」 稲田氏の靖国参拝を批判
 稲田氏の靖国参拝を受け、韓国外務省と国防省は相次いで声明を発表し、「糾弾を禁じ得ない」と強く批判しました。
 また、韓国のメディアは稲田氏の靖国参拝を速報で伝え、聯合ニュースは「安倍総理の真珠湾訪問がパフォーマンスに過ぎなかったという批判が起きる」などと論評しています。
 一方、中国は、共産党系国際紙「環球時報」などが速報で伝えたものの、今のところ、目立った論評はしていません。
 中国外務省は、28日に今村復興大臣が靖国を参拝したことに対し、「日本は過去の歴史を直視し、責任のある態度で問題を適切に処理するべき」と批判しています。


中韓が抗議=軍事情報協定運用に影響も−稲田防衛相の靖国参拝
 【北京、ソウル時事】稲田朋美防衛相が靖国神社を参拝したことについて、中韓両政府は29日、「断固として反対する」(華春瑩・中国外務省副報道局長)などと批判するとともに、日本政府に抗議した。
 華氏は記者会見で「日本の侵略の歴史を美化する靖国神社を参拝したことは、日本の一部の人物の頑固な誤った歴史観を反映している。真珠湾(訪問)の『和解の旅』を大いなる皮肉にした」と批判。「侵略の歴史を正視し、深く反省し、歴史と未来に責任を負う態度で適切に対応するよう、日本の指導者に促す」と語った。この後、同省の肖千アジア局長が、在北京日本大使館の伊藤康一公使に抗議した。
 韓国外務省は29日、在韓日本大使館の丸山浩平総務公使を呼び、鄭炳元東北アジア局長が「強い遺憾と抗議の意」を伝えた。同省報道官は、記者会見で「日本の指導者が歴史を正しく直視し、真の反省を行動で示したときに、周辺国と国際社会の信頼を得られる」と主張。参拝は関係改善の努力に逆行し、不適切だと批判した。
 日韓両政府は11月末に、韓国世論の反発が強い軍事情報包括保護協定(GSOMIA)を締結したばかりで、今後の運用に影響を及ぼす可能性もある。GSOMIAを締結した国防省は29日、靖国参拝に「慨嘆を禁じ得ない」とした上で、「深刻な憂慮と遺憾」を表明。在韓日本大使館の防衛駐在官を呼んで抗議した。
 韓国紙・朝鮮日報(電子版)は、稲田氏を「『女安倍』と呼ばれる安倍(晋三)首相の側近」と説明。聯合ニュースは、韓国世論が反発する中、対日関係改善の流れを考慮してGSOMIAが締結されたと指摘し、防衛相の参拝は「(他閣僚の参拝とは)深刻さの次元が違うというのが、政府の認識だ」と伝えた。


【靖国参拝】 中国「断固とした反対」、韓国「慨嘆を禁じ得ない」
 【北京=西見由章、ソウル=名村隆寛】稲田朋美防衛相が靖国神社を参拝したことについて、中国外務省の華春瑩報道官は29日の定例会見で、「断固とした反対を表明する」と述べ、日本政府に抗議する考えを明らかにした。
 華氏は、安倍晋三首相ともに真珠湾を訪問した稲田氏が、時を置かずに「第二次大戦のA級戦犯をまつり、日本の侵略の歴史を美化する靖国神社」に参拝したとして、「『和解の旅』への大いなる皮肉だ」と批判した。
 一方、韓国外務省は29日、「日本の責任ある政治家が、過去の植民侵奪と侵略戦争を美化し戦争犯罪者を合祀した靖国神社を参拝したことについて、慨嘆を禁じ得ない」と批判する報道官論評を発表した。同省の鄭炳元(チョン・ビョンウォン)東北アジア局長は、在韓日本大使館の丸山浩平総務公使を呼び、抗議した。


なぜここまで平気で嘘をつけるのか? 2016年安倍首相がついた大嘘ワースト10! 強行採決、TPP、ガリガリ君…
 話のすり替えに逆ギレ、ごまかしなど、今年も安定の姑息な言動を繰り返した安倍首相。しかし、2016年はとくに思い上がりに磨きがかかり、誰の目にもあきらかな「大嘘」を連発。ついには「ホラッチョ安倍」と呼ばれるにいたった。
 そこで今回は、安倍首相が今年ついた嘘のなかから厳選した「10の大嘘」を振り返りたい。これが、「美しい日本」の総理大臣による絶句必至の虚言の数々だ!
●大嘘1「そもそもですね、我が党において、いままで結党以来ですね、強行採決をしようと考えたことはないわけであります」
10月17日、衆院TPP特別委員会
「じゃあ去年の安保法制強行採決は何だったんだよ!」というツッコミをせざるを得ないが、驚くことにこの10日後にも同じ発言を繰り返した。そして、審議をないがしろにしたままTPP法案に年金カット法案、カジノ法案と立て続けに強行採決……。結果、「強行採決をすることしか考えていない」ということを自ら堂々と証明してみせた。この、自分がついた嘘をやはり嘘なのだとすぐさま実証してみせるという常人ならざる倒錯ぶりは、もはや「変態」と呼ぶべきだろう。
●大嘘2「私自身は、TPP断固反対と言ったことは一回も、ただの一回もございませんから」
4月7日、衆院TPP特別委員会
安倍首相がこう言い放ったとき、目の前にはあの2012年総選挙時の「ウソつかない。TPP断固反対。ブレない」という自民党ポスターが証拠として掲げられていた。そうやってブツを突きつけられても「言ったことねーし」とシラを切ってしまう、この恥知らずっぷりには感嘆せずにはおれない。ちなみに、2013年2月23日の記者会見で安倍首相は「オバマ大統領には『選挙でTPP交渉参加に反対という公約を掲げて政権に復帰した』と説明した」と話しており、これはいまでも官邸HPで動画が公開されている。
●大嘘3「世界経済はリーマンショック前に似ている」
5月27日、伊勢志摩サミット
国際会議での突然のこのぶっ込みには、G7の首脳も海外メディアも目がテンに。メルケル首相は「世界経済はそこそこ安定した成長を維持している」と言い、フランスの高級紙「ル・モンド」も「安倍晋三の無根拠なお騒がせ発言がG7を仰天させた」と見出しにして報道した。もちろん、安倍首相がこんなことを言い出したのは増税延期のための布石だったが、世界に発信されるG7の席上でさえホラを吹くとは。しかも、その後には「私がリーマンショック前の状況に似ているとの認識を示したとの報道があるが、まったくの誤りである」と言い出す始末。「世界中のメディアが嘘の報道をした!」って、もうあなたの嘘は国辱なんですけど……。
●大嘘4「「株価下落により、年金積立金に5兆円の損失が発生しており、年金額が減る」といった、選挙目当てのデマが流されています。しかし、年金額が減るなどということは、ありえません」
6月27日、Facebook
ご存じの通り、これはデマでもなんでもなく、7月29日には政府も約5兆3000万円の運用損を出したことを公表。しかも例年は前年度の運用成績の発表は7月上旬なのに、今年は参院選後の7月下旬に遅れさせるという手に出た。ようするに、「5兆円損失はデマだ!」と選挙目的でデマを流したのは、安倍首相だったのだ。総理がデマ発信源になるという尋常じゃない低俗さには言葉を失うが、もうひとつ、強行採決の末に成立した年金カット法案によって年金額が減らされることになったという事実も忘れてはいけない。
●大嘘5「私が申し上げていることが真実であることはバッジをかけて申し上げます。私の言っていることが違っていたら、私は辞めますよ。国会議員を辞めますよ」
1月12日、衆院予算委員会
「北朝鮮による拉致被害者家族連絡会」(家族会)元副代表の蓮池透氏の著書について問われ、こう声を荒らげた安倍首相。だが、本サイトがおこなった蓮池氏へのインタビュー(前編/後編)や『拉致被害者たちを見殺しにした安倍晋三と冷血な面々』(講談社)でもあきらかなように、安倍首相が言っていることは嘘ばかり。たとえば、安倍首相は北朝鮮から一時帰国した拉致被害者たちを“体を張って止めたのは自分”だとしてきたが、蓮池氏は安倍が実際は「弟たちを一度たりとも止めようとしなかった」「安倍首相は拉致被害者の帰国後、むしろ一貫して、彼らを北朝鮮に戻すことを既定路線として主張していた」と証言。嘘の武勇伝で拉致被害者を政治利用してきたことの恥がまるでないこの総理には、とっとと国会議員バッジを外していただきたいものだ。
●大嘘6「妻のパート月収25万円」「日本はかなり裕福な国だ」
1月8日、参院予算委員会/1月18日、同委員会
実質賃金の減少率の高さを指摘された際、「景気が回復し、そして雇用が増加する過程においてパートで働く人が増えれば、一人当たりの平均賃金が低く出ることになるわけであります」と言い、そのたとえ話として飛び出した「妻のパート月収25万円」発言。「景気も上向きだしパートに出ようかしら」などと呑気な理由で働きに出るという設定自体がボンボンの発想すぎて唖然とさせられるが、そのパート月給の現実離れした金額に「いまの世の中、パートで25万も稼げるわけないだろ!」と怒りの声が殺到した(ちなみに当時の直近データではパート労働者の平均月収は8万4000円)。このように実態とは大きくかけ離れたデタラメ話を安倍首相は並べ立てるが、その最たるものが「日本はかなり裕福」発言だ。OCDE(経済協力開発機構)の統計でも日本の相対的貧困率はワースト6位と出ているのに、自分にとって都合の悪い現実には絶対に目を向けない。庶民の生活など、眼中にないのである。
●大嘘7「我が国が核兵器を保有することはありえず、保有を検討することもありえない」
8月6日、広島での記者会見
発言自体は素晴らしいものだが、はっきりいって「お前が言うな」である。この発言から約10日後に米・ワシントンポストがオバマ大統領の「核兵器の先制不使用宣言」をめぐって安倍首相がハリス米太平洋軍指令官に反対の意向を示していたことをスッパ抜いたが、10月には国連の「核兵器禁止条約」に向けた交渉を2017年にスタートさせる決議で日本は世界で唯一の被爆国であるにもかかわらず反対。また、安倍首相は2006年に「核兵器であっても、自衛のための必要最小限度にとどまれば、保有は必ずしも憲法の禁止するところではない」と答弁書に記し、官房副長官時代の02年には「憲法上は原子爆弾だって問題ではないですからね、憲法上は」と語っている。こうしたことからも安倍首相が積極的な核武装肯定論者であることは疑いの余地がないが、しかし安倍首相はワシントンポストの報道も「発言してない」と否定。記事を否定するのであれば核兵器の先制不使用に対する自身の考えをあきらかにするべきだが、それさえしていないという事実が何を意味するか、わたしたちは考えなくてはいけないだろう。
●大嘘8「国民の信任を得た」「(自民党改憲案を)実現していくのは総裁としての責務」
7月11日、参院選の結果を受けて
数ある安倍首相の今年の嘘のなかでも、もっとも悪質なのは参院選後の発言だ。安倍首相は7月の参院選の遊説において、ただの一度も憲法改正のケの字も出さなかった。なのに、いざ選挙が終わると、ケロッと「信任を得た」と胸を張り、まるで改憲の是非が選挙の争点であったかのように述べては「実現していくのは責務」などと言い出したのである。これは国民を騙し討ちしたとしか言いようがなく、完全な背信行為だ。
●大嘘9「私が自民党憲法改正草案を出したと言うが、どこに出したんですか? 世に出したのは私ではありません。谷垣総裁のときに出されたわけでありまして」
10月3日、衆院予算委員会
争点隠しをおこなって改憲勢力の3分の2議席以上を確保した安倍首相だが、国会で自民党憲法改正草案が俎上に載せられ、基本的人権について定めた97条が削除されていることなどについて説明を求められると「俺が草案を出したんじゃない!」といういつものキレ芸を披露。これがとんだ大嘘であることは既報の通りだが、そもそもこの憲法改正草案は安倍首相の側近である礒崎陽輔が原案を執筆。しかも原案では自衛隊を「自衛軍」としていたものも安倍が「自衛軍などという恥ずかしい名称はやめて国防軍とすべきだ」と主張した結果、12年4月に公表された憲法改正草案では「国防軍」に改められたという経緯がある。どう考えても「安倍様の、安倍様による、安倍様のための憲法改正草案」なのだ。来年もこの調子で、ペテンによって改憲の危険な本質を隠そうとするだろうが、こんな見え透いた嘘に騙されてはいけない。
●大嘘10「そんなもの政治資金で買いませんよ!」
6月24日、『NEWS23』(TBS)党首討論で
安倍首相が今年、いちばんのパニック&大ギレ状態で繰り出したのが、このケチくささ全開の嘘だ。発端は、生活の党の山本太郎議員が「ガリガリ君を政治活動費で支出していますよね?」と指摘したことだが、安倍首相は目を泳がせながら「全然知らない」と狼狽。さらに山本議員が追及を続けると、「そんなもの政治資金で買いませんよ!」と声を荒げたのだ。だが、政治資金でガリガリ君を2本買ったことは、実際に日刊ゲンダイが問題の領収書そのものを公開しているように、安倍首相の資金団体が領収書を出したことで発覚した正真正銘の事実だ。小学生でさえお小遣いから自腹をきって買っているものを領収書で落とし、さらには「買ってないもん!」と癇癪を起こす。恥ずかしすぎて耐えきれないが、これが日本の総理大臣の姿なのである。
 ──どうだろう。この1年、安倍首相が国民に投げかけた真心を尽くした言葉たちは。もはや安倍首相は嘘をつくことに慣れすぎて、「公人は嘘を言ってはいけない」という正常な感覚さえ失ってしまっているとしか思えないが、最大の問題は、こんなミエミエの嘘を次から次へと吐き続けているのに、メディアが責任追及もせず黙認していることだ。
 そうしたメディアの機能不全によって、安倍首相は今年、嘘のみならず聞くに堪えないトンチキな発言も連発した。この「安倍首相アホ発言集」については、追ってお送りしたいと思う。(編集部)


開き直り、陰謀論、逆ギレ、詭弁…安倍首相が発した2016年「アホすぎて茫然」の発言集!
 今年、安倍首相が吐いた「大嘘ワースト10」に続いて、今度は2016年に飛び出した「ベスト・オブ・アホ発言」をお送りしよう。
 マスコミを完全封殺した結果、不都合な事実が伝えられず高支持率を維持することに成功した安倍政権だが、そのことで図に乗った総理が今年はさらに大暴走。背筋が凍るような開き直りに、妄想、陰謀論、トンチキな詭弁、逆ギレ……そんな安倍首相の醜態を厳選して詰め合わせた、リテラからの御歳暮だ。
 え? そんなものいらない? まあまあそう言わず。来年こそは返品できるよう、いまは絶望のアホっぷりをとくと噛みしめていただきたい。
◎誰か教科書持ってきてあげて!
「私は立法府、立法府の長であります」

5月16日、衆院予算委員会
いや、あんたは行政府の長だから! 誰か三権分立を説明してあげて! と悲鳴をあげたくなった一言(姑息なことに、議事録ではこの発言をこっそり修正)。ただ、何度も同じ間違いを繰り返し、さらには強行採決を連発する姿勢からは、本気で立法府は自分の思い通りになるものだと信じ込んでいる可能性も……。
◎萎縮してないの、ソコくらいでしょ…
「きょう、帰りにでも日刊ゲンダイを読んでみてくださいよ(笑)。これがですね、萎縮している姿ですか?」

2月4日、衆院予算委員会
キャスター降板が相次ぐなど言論機関の萎縮を問われ、その返事がコレ。いつから日刊ゲンダイは日本を代表する言論機関になったんだよ!(ゲンダイさんごめんなさい!)と言いたいが、このあと調子づいた安倍首相は「安倍政権を弁護する立場の言論のほうはですね、なかなか貫き通しにくい雰囲気すらあるという人もいるわけで」などとネトウヨ陰謀論を開陳。それこそ、ワイドショーや産経や読売をみてくださいよ(笑)。
◎頭の中、大丈夫?
「(国会でのヤジは)独り言だったんですが、独り言(の声)が大きくなった」

5月1日、『ワイドナショー』(フジテレビ)
審議中についつい「日教組!」って独り言を言っちゃってる、とな。ヤ、ヤバい、完全に頭の中を陰謀論に支配されていて、勝手に口が……。
◎期待裏切らない!イライラキャラ炸裂
「ちょっと6時に出なきゃいけないんだよ、飛行機の問題があるから!」

6月21日、『報道ステーション』(テレビ朝日)
参院選前の党首討論の収録で、さんざん「簡潔に申し上げます」と言って野党の追及に割って入っては長々と話した挙げ句、最後にはイライラした様子で腕時計を指さして、この「俺は忙しいんだアピール」。時事通信によれば、安倍首相は収録後も「(収録は午後)6時までって言ったじゃないですか。びっしりなんですから、日程が」と司会者に詰め寄ったらしいが、収録が終わったのは6時1分……。文句をがなり立てる時間があるならさっさと空港行こうよ!
◎むしろクッパに徴兵されたクリボーでしょ?
「安倍晋三です。マリオではありません。でも、マリオのように闘い続けています」

9月21日、NY・金融関係者向け会合で
絶対言うと思った発言その1。そこまで安倍マリオをお気に召したのならヒゲを伸ばしてみたらいかがかと思うが、そんなことをしたら、海外メディアはマリオじゃなくヒトラーと重ね合わせること必至だしねえ。
◎そのヨイショを自慢げに語る感覚がスゴイ
「(トランプに)こんなキュートなPPAPは初めて見たと言ったら本当に喜んでくれた」

12月20日、講演会で
絶対言うと思った発言その2。トランプもかわいい孫を褒められたらそりゃ喜ぶよね、としか。というより、たんなるヨイショ話を外交成果のように誇らしげに語るって、すでに従属っぷりがすごいんですが。
◎ニューヨークでも「保守速報」脳
「日本はいわゆる侍の国として、非常に保守的な国でもあります」

9月2日、NY・男女平等イベントでのスピーチ
男女平等を語る場で「日本は侍の国で保守的」と胸を張るって、どういうこと??  しかも安倍首相はこの言葉のあと「日本が変われば世界が変わると聞いています」と続けたが、一体、誰に聞いたの? 「日本はサムライ」「日本はスゴイ」って、そこ、日本会議の集会じゃないですから!
◎日本語が不自由すぎる首相官邸
「日本政府を代表して、キューバ政府及び同国国民、ご遺族の皆様に対し、ご冥福をお祈りします」

11月26日、首相官邸Facebookでのカストロ議長哀悼メッセージ
いやいや、政府と国民と遺族に「ご冥福をお祈り」するって、失礼すぎるよ! その後、首相官邸は文面を修正したが、「日本の伝統を守る」だの「美しい国」だのと言っている人間とその取り巻きがこれなのだから、呆れるほかなし。 
◎待機児童対策がコレだそうです
「叙勲において、保育士や介護職員を積極的に評価していくことについても検討していきたい」

3月14日、参院予算委員会
「バカ発言」というより「バカにするな発言」と言うべきか。待機児童問題の背景にある保育士などの“待遇改善”の一環が勲章などの栄典を授与って、給与水準のアップが先決なのは当然。ちなみに、賞勲局によれば勲章を含む栄典全体の予算額はおよそ28億から30億円、そのほとんどは勲章や褒章の製造費とのこと(06〜10年まで。栗原俊雄・著『勲章 知られざる素顔』岩波書店より)。本気で待機児童問題に取り組むつもりなら、この予算をすべて回してください!
◎「TPP断固反対」で政権奪取したのにね
「(TPPは)決して終わっていない」
「いま、我が国こそが早期発効を主導せねばならない」

11月14日、参院TPP特別委員会
トランプとの会談を控えてこう息巻いたのはいいものの、会談後トランプはあっさり「就任初日に離脱通告するから」と宣言。目も当てられない状態に。しかも“重要5品目などの「聖域」が確保できないなら脱退”という国会決議も守られていない状態で12月9日には強行採決で可決、成立させちゃったのだから、これはあきらかな政権の大暴走だ。
◎もはや、ツッコむ気にもなれない無責任
「憲法について論評はできるが、答える義務はない」

10月12日、衆院予算委員会
参院選の遊説では憲法改正のケの字も出さず、選挙が終わると「信任を得た」と言って改憲まっしぐらだったのに、いざ国会で憲法改正草案について追及されるとダンマリを決め込むようになった安倍首相。で、この発言である。論評っていってもどうせ「押し付け憲法だ」の一点張りで「芦部信喜? 誰それ」などと不勉強が露呈するだけだろうが、改憲の旗振り役なのに「答える義務はない」とは、あまりに無責任だ。
◎映画の取材協力者はあなたの嫌いな枝野&百合子だけど
「『シン・ゴジラ』でも自衛隊が大活躍していると聞いています」

9月12日、自衛隊幹部との懇親会で
この時点では「まだ観ていない」ということだったが、そりゃあ安倍首相にとっては早くしたくてしたくてたまらない「防衛出動」が描かれているのだから、喜ばしい作品であることはたしか。こうした『シン・ゴジラ』ブーム=「自衛隊が国民に支持されている!」と気をよくした結果か、ついには次のようなパフォーマンスまで披露したのだ。
◎ヒトラーですか? それとも金正恩ですか?
「(命を賭けている自衛隊に)いまこの場所から、心からの敬意を表そうではありませんか」

9月26日、衆院本会議での所信表明演説
安倍首相がそう言うと、自民党議員らが次々に立ち上がって拍手……。戦後はじまって以来のファシズムを想起させる国会パフォーマンスに、野党や一部メディアからも「まるで北朝鮮や中国共産党の党大会だ」「言論の府にふさわしくない」という批判の声が上がった。しかも恐ろしいのは、安倍首相が “起立して拍手”を促す際、「海上保安庁、警察、自衛隊に敬意を表す」という大義名分を掲げていたこと。つまり、あらかじめ自衛隊員の“英雄化”をはかっておくことで、駆けつけ警護で殉職者が出た場合の反発を最小限に押さえ込もうとした可能性があるということだ。そして、駆けつけ警護の危険性を指摘されたときに発したのが、次の言葉である。
◎命がかかった問題なのに、この軽さ
「南スーダンは、たとえば我々がいまいる永田町と比べればはるかに危険」

10月12日、衆院予算委員会
なに言っちゃってるの? という感じだが、安倍首相は「永田町よりは危険だろうが、それくらいでなぜ『駆けつけ警護』をやめる必要があるんだ」と言いたかったらしい。あまりにふざけた答弁だが、これは安倍首相がいかに自衛隊員の命を軽んじているかの証拠だろう。そして、自衛隊の活動地域であるジュバの治安悪化が次々と伝えられても、政権は「戦闘状態ではなく衝突」「状況は安定している」と詭弁を弄し、ついに自衛隊員を送り出してしまった。この罪深い判断を絶対に忘れてはいけない。
 ……とまあ、このように茫然とするような発言が相も変わらず総理から飛び出した2016年。ただ、失笑しているだけではいけない。最後にも触れたように、安倍首相は今年、こうした呆れた発言を繰り返しながら、あきらかな戦闘地域である南スーダンへ自衛隊員を送り、沖縄に対しては危険を甘んじろと言わんばかりに圧政を敷いたのだから。
 権力の暴走を監視するという役割をメディアが放棄しているいま、安倍首相のひとつひとつの言動をチェックし、責任の追及をおこなっていくこと。来年も本サイトではそうした「当たり前」を続けていきたいと思う。(編集部)


P・バルー氏死去、「男と女」が大ヒット
 ピエール・バルー氏(フランスの作詞・作曲家、歌手、俳優)フランスのメディアによると、28日、パリの病院で死去、82歳。
 1934年パリ生まれ。バレーボールのフランス代表選手から芸能界入り、クロード・ルルーシュ監督の映画「男と女」(66年)に出演。映画の中の「ダバダバダ」のスキャットが印象的な主題歌(フランシス・レイ氏作曲)を作詞し、男声パートを歌い大ヒットした。
 同映画の主演女優アヌーク・エーメさんと結婚して離婚後、日本人の潮田敦子さんと再婚。映画監督、音楽プロデューサーなど多彩な才能を発揮し、日本でも公演や音楽活動を展開した。

火の用心/慰安婦問題の真の解決を

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日本軍慰安婦問題 私たちのような被害者を二度とつくらないで

Découvrir la culture japonaise avec la fête Oshogatsu 2017
La fête japonaise Oshogatsu 2017 sera célébrée le 8 janvier à l’Université Polytechnique de Hanoï au 1, rue Dai Cô Viêt, dans l’arrondissement de Hai Ba Trung à Hanoï.
Organisée par le club de japonais HEDSPI Nichibu, cette fête retracera l'atmosphère du Nouvel an japonais et permettra de développer les échanges culturels entre le Vietnam et le Japon.
De nombreuses activités présenteront diverses facettes de la culture japonaise lors de cette fête, à travers us et coutumes, plats, et jeux traditionnels.
Les visiteurs pourront confectionner des produits traditionnels tels que poupée qui éloigne la pluie Teru Teru Bozu, calligraphie, peinture chibi, jeux traditionnels, ou encore préparer des Mochi et découvrir des plats traditionnels du Japon.
En particulier, le comité d’organisation offrira de nombreux cadeaux attrayants pour les chanceux participants à ce programme.
En 2015, la fête Oshogatsu a attiré près de 5000 visiteurs... Celle de cette année promet de faire vivre aux participants l'atmosphère animée du Nouvel An japonais.
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第1回明石家紅白!
明石家さんまが紅白司会!?お笑いモンスター・NHKと初タッグ。「さんま流紅白」▽ピコ太郎・オリジナルPPAP披露!槇原敬之「世界に一つだけの花」トリは「舟唄」
明石家さんまが紅白司会!?お笑いモンスターがNHKで初タッグ・初の冠番組。「さんま流紅白」を開催!31年ぶりにNHK本格出演で、何が起きる!?▽ピコ太郎番組オリジナルPPAP▽槇原敬之「世界に一つだけの花」▽いきものがかり・みんなで「じょいふる」▽欅坂46・衝撃のモノマネ▽泉谷しげるが大暴れ▽歌ウマ6人組リトグリと明石家さんま・まさかのコラボ▽トリは八代亜紀「舟唄」▽紅組・白組、勝つのはどっち?
明石家さんま, 八代亜紀,槇原敬之,泉谷しげる,いきものがかり,ピコ太郎,欅坂46,Little Glee Monster

師走、年の瀬。あわてない あわてない。名作アニメ「一休さん」 第8・9・10話
第8話「あみだ様とわら靴」▽第9話「めでたくもあり めでたくもなし」▽第10話「立派な衣装と風邪薬」
室町時代に生きた臨済宗の僧・一休宗純の幼少期をモチーフにした名作アニメ。1976〜1982年放送。 加茂の河原で近所の子供たちと平和に遊んでいた千菊丸は、実は、後小松天皇の皇子。権力闘争の中、足利幕府より、出家しなければ命がないと強い圧力がかかり、安国寺の小坊主「一休さん」となった。母上さまと別れた一休さんは、毎朝日の出前に起こされ、冷たい水での床掃除に泣きべそをかく日々。温かい母上さまの懐が恋しかった。そんな一休さんが、毎日様々な難題、トラブル、意地悪などを“とんち"や“知恵"で解決していく様は爽快!子どもが見ても楽しい、大人が見たら懐かしいアニメを全15話、3話ずつ放送。

みちのくモノがたり「大船渡 ピンチを救った大発明」
東北のキラリと光るモノ作りを伝える「みちモノ」シリーズ。漁具を製造して三陸の漁業を支えてきた大船渡の鍛冶職人、熊谷鈴男。震災で陥った経営危機を救ったモノとは!?
東北のキラリと光るモノづくりを伝える「みちのくモノがたり」。大船渡市三陸町綾里の鍛冶職人、熊谷鈴男の鉄工所には日々、小刻みに鉄を打つ心地よい音が響く。熊谷は使い勝手のよいさまざまな漁具を作り半世紀以上三陸の漁業を支えてきた。しかし震災で漁業は壊滅的な被害を受け漁具の売り上げは激減。熊谷が再起をかけたのは私たちの生活に役立つ画期的なモノだった!高い鍛冶技術と妥協しないモノづくりへの姿勢に光をあてる。

ぐるっと関西 おひるまえ ▽観光特急・青の交響曲を満喫
「かんさい鉄道“車両”めぐり」今回、ピックアップする車両は、今年9月にデビューした、近鉄南大阪線・吉野線を走る観光特急「青の交響曲(シンフォニー)」です。「知っ得NHK」では、NHK大阪放送局発の年末年始の番組やイベントをピックアップ。番組のみどころやイベントなどの最新情報を紹介します。
河島あみる,山神明理

ライジングスター 飛躍の秘密
リオ五輪でのメダルラッシュをはじめ、2016年のスポーツ界を盛り上げたのは、20歳前後の若きアスリートたちだ。この番組は、今年ブレイクした“ライジングスター”の飛躍の秘密を探る。柔道男子に復活の金をもたらしたベイカー茉秋。アメリカでの戦いに挑む17歳のプロゴルファー・畑岡奈紗。野球界では“大谷世代”の94年生まれが大活躍した。五輪金メダリストなどをスタジオに招いて、躍進に至る秘話を聞く。
渡部建,平井理央, 稲村亜美,田中ウルヴェ京,土性沙羅,川井梨紗子,佐々木千隼

守真弓 ‏@mori_m4
首相が引用した詩について
「詩は南北戦争で亡くなった南軍兵士の墓を飾ることに反対した北軍士官を『勇者は勇者を敬う。勇者は死者を敬う』と批判する内容」「首相は『和解の力』の重要性を強調したかったとみられるがビアスの詩は、寛容になれない士官の態度を痛烈に皮肉ったものだった」


スーパーで買い物をした後,何人かのひとが「火の用心」といって,拍子木を叩いていました.電気ストーブは使わないし,料理のときに注意しなくては・・・と思いました.寒いところご苦労様です.
慰安婦問題で日韓「合意」から1年です.当事者抜きの「合意」です.真の解決のために,まず事実を正しく認識することから始めなくてはいけないのではと思います.

<大川小訴訟>控訴理由書「教員に過失ない」
 東日本大震災の津波で死亡・行方不明になった石巻市大川小の児童23人の遺族が提起した訴訟で、仙台地裁判決を不服として控訴した市と宮城県が27日、「大津波の襲来を予見するのは極めて困難であり、教職員に過失責任はなかった」とする控訴理由書を仙台高裁に提出した。
 骨子は表の通り。教職員が(1)津波の襲来を予見できたか(2)裏山に避難する義務はあったか(3)学校近くの北上川堤防付近(三角地帯、標高約7メートル)に避難しようとしたことを責められるか−などを軸に、地裁判決への反論を展開した。
 市は「教職員がラジオや市広報車で津波情報を得たとしても、事前の想定を超える津波の襲来は予見できなかった。裏山には雪があり、将棋倒しになる危険性も高かった」として、三角地帯に向かった判断を正当化した。
 県は「教員らは当時の知見・情報を基に適切に対応し、過失はなかった。(数多くの犠牲を出した)結果を前提に判断してはならない」と強調。遺族の請求を大筋で認めた地裁判決の破棄を求める考えを示した。
 10月26日の地裁判決は、津波が襲来する7分前の午後3時30分ごろに市広報車が避難を呼び掛けた時点で、教員らは大津波の襲来を予見できたと認定。「裏山は避難場所として何ら支障がなく、堤防付近への避難は不適当」と遺族の請求を認め、約14億2660万円の支払いを市と県に命じた。
 地裁判決によると、大川小教職員は地震発生後の約45分間、児童に校庭に待機するよう指示。校庭近くの三角地帯に向かう途中で津波にのまれ、児童74人と教職員10人の計84人が死亡・行方不明になった。遺族側も事前防災や事後対応の不備を認めなかったのは不当だとして、控訴した。


復興団地に10社目進出 多賀城
 宮城県多賀城市は27日、同市八幡一本柳に整備中の工業団地「さんみらい多賀城・復興団地」に進出するパン・菓子製造の藤商事(利府町)と立地協定を結んだ。協定締結は計10社となった。藤商事の進出で、10.2ヘクタールの団地面積のうち82%の立地が決まった。
 復興団地は、市沿岸部の企業が津波で被災した場合に事業継続を後方支援する「津波復興拠点」。進出企業は、被災企業が操業停止に陥らないように、生産受託などを行う。
 藤商事は、県内で石窯パン工房ばーすでいを5店舗展開する。5000平方メートルの敷地うち、店舗を含めた工場面積は約980平方メートル。主力商品の「和らすこ」、災害用備蓄用のラスク缶詰「かりっ子」などの製造拠点と、飲食スペースを備えた販売店舗を置く。
 立地に伴い本社機能を移転し、企業内保育施設の設置も検討。2019年春の操業開始を見込む。
 締結式で藤商事の藤崎敏夫社長は「現在の工場は手狭で、一括生産が可能な場所を探していた。地元住民を対象に手作りパンやケーキの教室なども計画している」と話した。


<三鉄>3年ぶり赤字へ 台風10号打撃
 岩手県などが出資する第三セクター三陸鉄道(宮古市)は27日、盛岡市で取締役会を開き、2016年度決算見通しを承認した。当期損失は3182万円で、3年ぶりの赤字となった。JR山田線(盛岡−宮古間)が昨年12月の脱線事故で全線運転を取りやめていることにより、内陸部からの客足が振るわなかった。8月の台風10号豪雨の被害も打撃となった。
 経常損失は1億8202万円で23年連続の赤字。前年度比4606万円(33.8%)増と損失幅が広がった。台風豪雨による特別損失は2472万円。北リアス線の山口団地−一の渡間と堀内−野田玉川間で線路に土砂が流入。久慈市の車両基地と一部信号機が浸水被害に遭った。
 4〜10月期の輸送人員は前年度比7万2171人(18.0%)減の32万8287人。うち団体観光客の利用は1万9380人(35.4%)減の3万5436人と落ち込んだ。
 山田線が接続する北リアス線(宮古−久慈)は24万4920人で前年同期比18.5%減となった。
 記者会見した中村一郎社長は「非常に厳しい見通しだ。山田線の全線復旧を待っていられない。企画列車など増収に向けた新たな仕掛けが必要だ」と語った。


<三陸沿岸道>大きく迂回 支援に遅れ
 台風10号豪雨による道路網の寸断は、山間部の交通ネットワークのもろさを浮き彫りにした。
◎岩手復興 大動脈北へ(20)地域分断
<3日間 陸の孤島>
 宮古市西部の山間部にあり、国道106号沿いに集落が点在する新里地区。8月30日の豪雨で、国道は市中心部方面と盛岡方面の双方が寸断された。被災から3日間は「陸の孤島」と化し、住民約2700人が取り残された。
 市新里総合事務所の高鼻辰雄所長は「最も難儀したのは支援物資の輸送だった」と振り返る。市が調達した物資はいったん、市中心部に集約され被災地区に運ばれた。
 新里地区は106号の被災で車両での運搬はできず、事務所職員が歩いて中心部方面に向かった。寸断区間は近くのJR山田線のトンネル内を歩き、手作業で運んだ。
 地域分断は被害が甚大だった岩泉町でも起きた。盛岡から岩泉に至る国道455号が町中心部を挟んで2カ所で流失し、東西で三つに分かれる形になった。
 「役場から小川(地区)に行くには半日がかりだった。被害状況や住民の安否を確認するにも移動時間が長く、効率が悪かった。道路の開通が待ち遠しかった」。町の植村敏幸総務課長は当時の状況を語る。
 町西部の小川地区と町中心部の間では国道455号が被災し、大きな迂回(うかい)を強いられた。通常は車で30分ほどの距離だが、隣の葛巻町などを経由して片道3時間近くかかるルートで物資を運んだ。
<2時間が7時間>
 支援する側も焦燥が募っていた。県トラック協会の佐々木隆之常務理事は、県の要請で緊急物資を配送するための調整業務に当たっていた。「通常の経路は全く使えない。確実に物資を届けるため、どこを通れば岩泉にたどり着くのか、ルート探しから始まった」。
 第1陣として豪雨翌日の8月31日午後、二戸市にある県の防災倉庫にあった備蓄品を岩泉町に運んだ。国道455号は通行止め。久慈市から田野畑村を経由する道だけが生きていた。
 通常なら2時間ほどで到着するが、迂回路に交通量が集中して渋滞が発生。到着したのは出発から約7時間後だった。
 地域の足も打撃を受けた。8月30日午後、国道106号を盛岡から宮古に向けて走行していた岩手県北自動車(盛岡市)の高速バスが通行止めや土砂崩れによって進路を阻まれた。
 盛岡に引き返すこともできず、宮古市川内の道の駅やまびこ館に翌朝まで待避した。運行中のバスが災害で立ち往生するのは、東日本大震災を除けばここ30年で初の事態だった。
 同社乗合事業部の荒屋敷正剛副部長は「内陸と沿岸を結ぶ道路は迂回路がない道が多い。災害に限らず、交通事故でも復旧に時間がかかる場合は今回と同じような分断が起きる恐れがある」と指摘する。


河北抄
 火の怖さをまざまざと見せつけた新潟県糸魚川市の大火。「建物の焼損面積が3.3万平方メートル(約1万坪)を超えたら大火」(消防庁)と呼ばれる。消防白書によると、戦後に国内で51件あった。阪神、東日本の大震災と工場火災などを除けば、大火の数は40件。
 そのほぼ3分の1の13件は東北で起きているから、かなりの割合。仙台市でもかつてあった。1919(大正8)年3月2日、約700棟が焼失している。
 1週間後の河北新報に防災建築の権威だった佐野利器(としかた)・東京帝大教授が『仙台大火所感』を書いている。大変な被害だったが、それでも<不幸中の幸福であった>と教授。他の都市より瓦屋根が多く飛び火が少なかったためだった。
 仙台大火の前年、宮城県大河原町で起きた火災では2キロ先の船岡町(現在の柴田町)に火が飛び、100棟も焼けたという。<飛び火のレコード(記録)かも知れぬ>と教授も驚いた様子で記す。
 強風下の飛び火は糸魚川でも被害を拡大させた。あっと言う間に空間移動するのだから、つくづく火は怖い。


「お供え」一人親家庭に 仙台の寺院など支援
 仙台市や岩手県奥州市などの寺院が、仏前に供えられた食品を「おさがり」として経済的に苦しむ一人親家庭にお裾分けする活動に取り組んでいる。宗派を超えた全国の寺が各地の支援団体と連携。貧困の連鎖、食べ残しや期限切れで捨てられる「食品ロス」が社会問題化する中、「宗教者としてできることから始めたい」と言う僧侶らは、地域の橋渡し役として物資と共に見守りの心を届ける。
 仙台市若林区の愚鈍院住職中村瑞貴さん(56)は1、2カ月に1回程度、供え物を段ボールに詰め、宮城県内の支援団体に送る。お盆や彼岸、法事の際に檀信徒らが供える菓子や果物などは食べる前に消費期限が切れたり、傷んでしまったりする物も少なくない。
 東日本大震災直後、寺には多くの人が身を寄せ、支援物資の仕分け拠点になった。「大切な食べ物を無駄にせず、少しでも多くの人のために役立てたい」と中村さん。被災者支援の活動が落ち着いた今年6月に始めた。
 支援先の家庭と直接顔を合わせることはない。その代わり、返礼のメッセージが届く。中村さんは「手紙から親子一緒に喜ぶ様子が浮かんでくる。仏と檀信徒の救いの心を、支援につなげたい」と話す。
 奥州市江刺区の興性寺は今年2月から取り組む。副住職の司東隆光さん(33)は「震災孤児や貧困に苦しむ子どもを支えたいと前々から考えていた。寺の活動を知り、食品を寺に届けてくれる人もいる」と手応えを口にする。
 中村さんや司東さんが参加するのは「おてらおやつクラブ」。奈良県田原本町の安養寺住職松島靖朗さん(41)が2014年1月、本格的に活動を始めた。
 参加する寺院は現在、47都道府県で470カ寺を超えた。140近い支援団体を通じ、毎月延べ約4400人の子どもの元に物資を届ける。東北では、宮城県内11の寺をはじめ計24カ寺が参加する。
 松島さんは「寺は前面に出ず、一人親家庭と支援団体のつながりを後方支援する。子どもの貧困問題に社会全体で向き合いたい」と話す。
 クラブの連絡先はファクス050(3488)0963、電子メールはmail@otera−oyatsu.club
◎「貧困問題の解決に」奈良の住職が講演
 おてらおやつクラブ代表の松島靖朗さん(41)は11月、仙台市で開かれた宮城県宗教法人連絡協議会の研修会に招かれ、活動の背景や思いを語った。
 松島さんは、子どもの6人に1人が貧困状態にある一方、年間600万トンもの食品が捨てられる国内の状況に言及。「1日1食の食事にすら困り、餓死してしまう母子家庭がある。食品が集まってくる寺の社会福祉活動として、貧困問題の解決に少しでも役立ちたい」と話した。
 大阪市で2013年に起きた母子餓死事件をきっかけに、同年秋に同市の母子家庭支援団体と協力して取り組みを開始。14年1月にクラブを設立し、すぐに十数カ寺が協力してくれた。
 松島さん自身も母子家庭で育った。「経済的に困ると孤立しがちだ。見守ってくれる人がいて本当にありがたいという言葉を支援先からもらう。全ての苦しむ人を救う『仏助』を広げたい」と呼び掛けた。


宮城・福島で震度4
28日午後9時38分ごろ、茨城県北部を震源とする地震があり、東北地方では宮城県と福島県で震度4を観測しました。
この地震による津波の心配はありません。
各地の震度は、震度4が岩沼市、大河原町、丸森町、福島県の郡山市、いわき市、白河市、須賀川市などでした。
また、仙台市や福島市のほか、山形県上山市など東北南部の広い範囲で震度3を観測しました。
震源地は茨城県北部で、震源の深さは10キロ、地震の規模を示すマグニチュードは6.3と推定されます。
JR東日本によりますと東北新幹線は安全を確認するため大宮と仙台の間の上下線で一時、運転を見合わせましたが午後9時47分に運転を再開しました。
警察によりますと震度4を観測した福島県と宮城県では地震による被害の情報はこれまでのところ入っていないということで引き続き情報収集を進め確認を進めています。
東北電力によりますと現在、運転を停止している女川原子力発電所はいまのところ地震による設備への影響はないということです。


南部バスが県内企業に事業譲渡
経営の悪化で民事再生法の適用を申請した青森県八戸市の「南部バス」が、盛岡市のバス会社「岩手県北自動車」に対し、すべての事業を譲り渡す契約を結びました。
青森県の三八地域を中心に路線バスなどを運行する八戸市の「南部バス」は、26億円余りの負債を抱え、資金繰りに行き詰まったとして11月、東京地方裁判所に民事再生法の適用を申請しました。
これについて、会社の代理人を務める弁護士が28日に八戸市で記者会見を開き、岩手県などで路線バスを運行している盛岡市の「岩手県北自動車」と、すべての事業を譲り渡す契約を結んだことを明らかにしました。
バス事業は「南部バス」の名前で、これまで通り継続されるということで、順調に行けば、1月中旬にも事業が譲渡される見通しです。
今の従業員については、「岩手県北自動車」が面接をしたうえで、引き続き採用するか判断し、「南部バス」に支払われる譲渡金は、債務の返済にあてられるということです。
代理人を務める高橋修平弁護士は、「契約を結べたことは非常に喜ばしいが、債権者にはしっかり内容を説明していきたい」と話しています。


<金閣寺>今冬初の雪化粧 観光客うっとり
 強い寒気の影響で28日、京都市北区の金閣寺(鹿苑寺)がこの冬初めて雪化粧した。未明から断続的に雪が降り、黄金色がいっそうの輝きを見せた。
 家族5人で旅行に訪れた愛知県西尾市の会社員野田奈穂さん(42)は「雪の金閣寺は見たことがなかったので、降ったと聞いて急きょ来た。白さと金色のコントラストがきれい」とうっとりとした様子で見入っていた。
 気象庁や京都地方気象台によると、28日早朝の京都市の最低気温は平年より0・8度低い1・3度で、1月中旬並みに冷え込んだ。兵庫県や奈良県では平年より8〜9日遅い初雪が降った。


辺野古埋め立て 性急過ぎる工事再開だ
 なぜそんなに急ぐのか。沖縄県・米軍普天間飛行場の名護市辺野古移設工事を国が再開した。最高裁が沖縄県の埋め立て承認の取り消しを違法とした判決から1週間である。
 国は、沖縄県が求める工事再開前の事前協議にも聞く耳を持たなかった。県側は、あらゆる権限を使って移設工事を阻止する構えを見せている。国と県の緊張が一段と高まるおそれがある。
 最高裁判決を受け沖縄県の翁長雄志(おながたけし)知事が取り消し処分を撤回する通知文書を国に送り、きのう防衛省沖縄防衛局が受け取った。工事再開は、それを踏まえた対応だ。
 これに先立ち、翁長知事は首相官邸で菅義偉官房長官と会談し、工事再開前の協議を求めたが、菅長官は「工事再開の方針は変わらない」と平行線をたどった。
 これに対し反対派の人たちは「工事再開は許さない」と抗議の座り込みなどを行った。
 埋め立て工事は3月に国と県の代執行訴訟の和解で中断していた。再開は埋め立ての承認効力の復活を確認したうえでの措置であり、法的な手続きとしては問題はない。
 しかし、あまりに性急だ。多くの米軍基地が集中し、事件や事故が絶えないなかで暮らす沖縄の県民感情に配慮すれば、もっと丁寧なプロセスを経てもいいはずだ。
 事前協議は埋め立て承認時の留意事項にもある。法廷闘争直後でもあり、信頼関係の再構築を探る場が必要だった。
 沖縄県では普天間飛行場所属の新型輸送機オスプレイの重大事故から6日後の飛行再開を認めた政府への批判があった。今回の工事再開も沖縄県民の心情を逆なでするものだ。
 きょう、安倍晋三首相が太平洋での日米開戦の地となった米ハワイ・真珠湾のアリゾナ記念館を訪問し、オバマ米大統領とともに戦没者を慰霊する歴史的な行事が行われる。
 米政府は最高裁判決を歓迎している。慰霊を前にしたタイミングでの工事再開だけに、米国にアピールする政治的な意図があるとみられても仕方ないだろう。
 翁長知事は「絶対に新辺野古基地は造らせないという気持ちで頑張る」と語った。来年3月で期限切れとなる岩礁破砕許可の更新を認めないことも想定しているようだ。
 移設反対派の後押しを受けた翁長知事である。国がかたくなな姿勢を貫いて県民感情を害し続ければ、現実的な解決は遠のくばかりだ。
 沖縄県内最大の米軍施設・北部訓練場の約半分が返還されるなど米軍基地整理・縮小も進んでいる。不信の連鎖を断ち、建設的な対話の環境整備こそ急ぐべきだ。


沖縄と基地/県民の負担軽減の道探れ
 基地問題をめぐる沖縄県と政府の主張はまったく交わることがない。糸口さえ見いだせない1年だった。
 米軍普天間飛行場の名護市辺野古沖への移設問題では、国の主張を認める最高裁判決が出た。東村(ひがしそん)、国頭村(くにがみそん)にまたがる米軍北部訓練場はその過半が返還された。政府はこれらを「成果」とするのに対し、県民の反基地感情は高まるばかりだ。
 底流に、「沖縄に寄り添う」と言いながら強権的な姿勢で臨む安倍政権への不信感がある。辺野古移設でも県側は協議を重視したが、政府は話し合う余地なしとばかりに提訴に踏み切った。政府は沖縄の訴えに耳を傾け、対話によって深い溝を埋めるよう努めるべきだろう。
 翁長雄志(おながたけし)知事は、自らの埋め立て承認取り消しを「違法」とする判決が確定したのを受けて処分を撤回、工事は再開された。だが知事の徹底抗戦の構えは変わらない。県民の強い支持があるからだ。
 沖縄では2010年、普天間飛行場の県外移設を掲げた仲井真弘多(なかいまひろかず)前知事が当選した。ところが前知事は公約を破り、辺野古沖の埋め立てを承認してしまった。県民の怒りを背景に選ばれたのが翁長知事だ。
 県民から見れば今も、埋め立て工事は「公約違反」であることに変わりはない。知事選だけでなく、続く選挙でも一貫して「県外移設」の民意を示している。政府はこの固い民意と向き合わねばならない。
 北部訓練場では、返還条件として新たに設置したヘリコプター離着陸帯(ヘリパッド)で、オスプレイ使用が明らかになった。政府は県の環境アセスメントを求める声に耳を傾けず、夏の参議院選挙で現職閣僚が敗れた後、工事再開を強行した。
 辺野古沖で起きたオスプレイ大破事故では、県民の反発をよそに、発生からわずか1週間足らずで米軍の飛行再開を認めた。
 オスプレイ撤去を求める集会で知事が「沖縄県民を日本国民と見ていない」と憤るのもうなずける。県議会も撤去と事故原因の徹底究明を求める決議を可決した。さらに米政府と米軍に、海兵隊撤去と普天間飛行場の県内移設断念を求める。
 沖縄の基地負担は限界に達している。政府は県民が受け入れられる負担軽減の道を探る努力をすべきだ。今のような対立関係をいつまでも続けてはならない。


辺野古工事再開 沖縄の声無視するのか
 政府はきのう、沖縄県の米軍普天間飛行場を名護市辺野古に移設する工事を再開した。
 再開前に翁長雄志(おながたけし)知事は菅義偉官房長官と面会し、沖縄との事前協議を求めたが菅氏は拒否した。
 翁長氏は国勝訴が確定した先の最高裁判決を受け、埋め立て承認の取り消しを撤回したものの、他のあらゆる権限を使って移設を阻止する姿勢は揺らいでいない。
 沖縄の声を無視し、判決を錦の御旗とするかのように工事を再開した政府の姿勢はあまりにも一方的であり、地方自治を踏みにじる強権姿勢と言わざるを得ない。
 翁長氏が一貫して掲げるのは、沖縄が背負い続けてきた過重な基地負担の歴史を背景に、知事選、国政選挙などで移設反対派が勝ち続けた「オール沖縄」の民意だ。
 民意に背く新基地建設の強行は憲法が保障する地方自治の侵害だと最高裁への上告でも訴えたが、判決はそこは素通りした。
 安全保障政策は国の所管といっても主権者は国民である。住民の切実な声や地域の代表である知事の意向に、司法や行政が耳を傾けなくていいはずがない。
 力ずくの政府の姿勢は、米軍北部訓練場のヘリパッド建設を強行し、新型輸送機オスプレイの事故から6日後の飛行再開を容認したことにも表れている。
 翁長氏は先週、政府が主催した北部訓練場部分返還の式典を欠席し、同じ日に開かれたオスプレイ事故の抗議集会に出席した。
 政府は訓練場返還や辺野古移設を「基地負担の軽減」と強調するが、いずれもオスプレイの運用を前提にしている。沖縄から見れば「基地機能の強化」であり、「危険のたらい回し」と映る。
 不平等さが指摘される日米地位協定にも似たような構図がある。
 日米両政府は一昨日、在沖縄米軍属の男が起訴された女性暴行殺人事件を受け、軍属の対象範囲縮小に向け地位協定を補う補足協定を結ぶことで実質合意した。
 多少の改善としても、県が求めるのは地位協定の抜本改定だ。
 政府に求められるのはこうした溝を埋めるためにも真摯(しんし)な対話を重ね、沖縄の声を受け止めて米国にもの申すことのはずだが、逆に米国の顔色をうかがうような姿勢ばかりが目立つ。
 安倍晋三首相は米ハワイの真珠湾への出発前に「オバマ大統領と共に強化してきた同盟の価値を世界に発信する」と述べた。日米同盟は沖縄の犠牲の上に維持されている現実を忘れてはならない。


辺野古工事再開 法治国家否定する暴挙だ 政府の虚勢に民意揺るがず
 新基地建設に反対する県民の願いが年の瀬に踏みにじられた。年内工事再開の事実を突き付け、建設阻止を諦めさせる狙いが政府にあるならば大きな誤りだ。
 沖縄防衛局は米軍普天間飛行場返還に伴う名護市辺野古への新基地建設に向け、工事を約10カ月ぶりに再開した。キャンプ・シュワブ内に保管しているフロート(浮具)を海上に設置する作業を進めた。
 多くの県民はこの暴挙を政府の虚勢だと受け止めているはずだ。新基地建設ノーの強固な意思は、政府の強行策によって揺らぐことはない。むしろ県民の怒りの火に油を注ぐ結果を招くものだ。
 政権の専横が露骨に
 菅義偉官房長官との会談で翁長雄志知事は「事前協議を含め、話し合いを続けてほしい」と要請した。菅官房長官は「工事再開に向けて必要な準備を行っている。わが国は法治国家で、確定判決の趣旨に従って工事を進める」と拒否した。
 まさしく問答無用であり、およそ民主国家が取るべき態度ではない。ここに安倍政権の専横が露骨に表れている。翁長知事が「強硬的にならざるを得ない」と対抗措置を示唆したのも当然だ。
 菅官房長官は「法治国家」を説き、工事再開の根拠に最高裁判決を挙げた。しかし、沖縄を相手に法治国家を逸脱する行為を重ねてきたのは、ほかならぬ政府の方だ。
 海上保安官による過剰警備に象徴されるように、選挙などで幾度も示された新基地拒否の民意と、それに基づく建設反対運動を政府は力ずくで抑え付けた。沖縄の自己決定権を否定するものであり、法の下の平等、言論の自由を規定する憲法の精神にも背くものだ。
 そもそも翁長知事による名護市辺野古埋め立て承認取り消しを違法とする判断を下した最高裁判決も、新基地建設を強行する政府の主張を無批判に踏襲するものだ。
 弁論を開かず、環境破壊や基地負担増の可能性を十分に吟味しないまま「辺野古新基地の面積は普天間飛行場の面積より縮小する」として建設は妥当との結論を導いた。まさに国策追従判決だ。
 政府と最高裁が結託して新基地建設を推し進めているかのような態度は、まさしく法治国家の瓦解(がかい)を自ら表明するものだ。菅官房長官が、工事再開前の協議を求めた翁長知事の要請を拒否したのも、その一端でしかない。
 法治国家を破壊するような政権の屋台骨を支える官房長官が工事再開にあたって法治国家を掲げる姿は、もはや茶番だ。沖縄以外でも同じような理不尽な態度を取れるのか、菅氏に問いたい。
 早急に対抗措置整えよ
 工事再開は、翁長知事が最高裁判決を受け、埋め立て承認取り消し処分の取り消しを沖縄防衛局に通知したことに基づく。裁判の過程で翁長知事は「確定判決には従う」と明言していた。沖縄側は法治国家の精神を守ったと言える。
 判決に従うことで行政機関の信頼性を担保し、新基地建設阻止に向けた長期戦に備えるとの判断が働いた。取り消し処分をそのまま維持した場合、政府と司法がさらに強硬姿勢を取る恐れもあった。
 今回の県判断に対し、異論があるのも事実だ。「最高裁判決には執行力はない」という指摘である。「県民への裏切り行為だ」という批判もある。県内識者の間でも見解が分かれている。
 しかし、今回の取り消し通知によって新基地反対運動に足並みの乱れや分裂が生じることがあってはならない。
 そのためにも県は判断に至った経緯を丁寧に説明しながら、政府への対抗措置を早急に整える必要がある。県民の不安を払拭(ふっしょく)してほしい。
 県の対抗措置を無効化するため、政府は知事承認が必要となる埋め立て計画の設計概要の変更申請を避けることなどを検討している。それを実行すれば政府自ら無法状態を引き起こすことになる。断じて容認できない。


[辺野古工事再開]法的権限サヤに収めよ
 民意が踏みにじられ、軽んじられ、国策が強行される。住民運動を力で排除し、公金をばらまき、地域をずたずたに分断して。 
 新基地建設を巡り、翁長雄志知事が「辺野古沿岸部の埋め立て承認取り消し処分」を取り下げたことを受け、政府は27日、埋め立てに向けた工事を再開した。
 行政上、仲井真弘多前知事の「埋め立て承認」が復活したことになるが、民主主義や地方自治の観点から検証すると、この移設計画には依然として問題が多い。
 もう一度、辺野古問題の経緯を振り返りたい。
 2010年、仲井真氏は「普天間飛行場の県外移設」を公約に掲げ再選を果たした。以降、毎年のように慰霊の日の平和宣言で「一日も早い普天間飛行場の県外移設」を求めた。知事が会長を務める軍転協も、同様に政府に県外移設を要請してきた。
 政府・自民党の圧力で、自民党国会議員5人が「県外移設」の公約をかなぐり捨て、仲井真氏が県民への事前説明もほとんどないまま埋め立てを承認したのは、3年前のちょうどこの時期だ。すべての混乱の原因はここにある。
 政治家の「裏切り」に県民の怒りが爆発し、その後の県知事選、衆院選、参院選では新基地建設に反対する候補者が当選したのだ。
 しかし今やその民意さえお構いなしに、辺野古埋め立てが強行されようとしている。
 普天間移設計画は当初の「基地内移設」から「基地の外への新基地建設」に変わり、住民の頭越しに進めないという方針も反故(ほご)にされた。
■    ■
 県が15年に実施した県民意識調査で、米軍基地が沖縄に集中する現状を約7割の人たちが「差別的だと思う」と回答した。
 私たちが「差別」という重い言葉で本土の人たちに問うのは、基地負担の不均衡の解消である。自分たちが受け入れられないものを未来にわたって沖縄に押し付けようというのは公平・公正・正義に反する。
 沖縄と本土との埋めがたい溝が、沖縄に基地を集中させる見返りに金をばらまくという「補償型政治」によってもたらされていることも忘れてはならない。
 米軍再編交付金は、米軍再編への協力度合いに応じて支払われるという究極の「アメとムチ」政策である。
 埋め立て予定地に近い「久辺3区」に直接補助金を出すのもなりふり構わないやり方だ。
■    ■
 工事再開を前に翁長知事は菅義偉官房長官を訪ね「事前協議」を求めた。しかし話し合いは物別れに終わった。
 戦後、これだけ基地を押し付けておきながら、なぜこれから先も沖縄だけが負担を強いられなければならないのか。どう考えても理不尽である。
 沖縄の人々が望んでいるのは、憲法で保障された普通の生活だ。基地の過重負担を解消してほしいというのは、決して過大な要求ではない。 
 政府は埋め立ての法的権限をサヤに収め、対話による解決を図るべきである。


東京五輪経費負担 関係自治体と連携図れ
 2020年東京五輪・パラリンピックを巡る迷走が止まらない。会場見直し問題がようやく決着したのもつかの間、今度は仮設施設整備費の負担の在り方に関する難題が、東京都以外の競技開催自治体を巻き込む形で表面化した。
 五輪の時だけ必要になる仮設施設整備費は、大会組織委員会が負担するというのが招致時の原則だった。ところが組織委が先に大会総予算の大枠を公表した際、開催自治体にも負担を求めることを想定していることが分かった。
 都以外の開催自治体は「なし崩し的に支出を強いられるのではないか」と不信感を強め、招致時の原則を確認するよう求める要請書を、小池百合子都知事と組織委の森喜朗会長に提出する事態となっている。
 開幕が3年半後に迫っているというのに、主催する都・組織委と他の開催自治体の関係がぎくしゃくしていては大会準備は円滑に進まない。都と組織委は信頼関係の立て直しに向けて開催自治体と意思疎通を図るべきであり、国も積極的に調整に努めなければならない。
 組織委が示した大会の総予算は1兆6千億〜1兆8千億円に上る。このうち仮設施設整備費としては2800億円を見込んでいるが、組織委は800億円しか負担できないとした。残る2千億円は都や国、開催自治体などの負担を想定している。
 事前の協議もなく一方的に負担を突き付けられるのでは、開催自治体が反発するのも当然だ。組織委などに要請書を提出したのはサッカーやバスケットボールなどが行われる宮城、埼玉、神奈川など6県と4市。各自治体は「仮設施設の整備費は組織委が負担し、資金不足の際は都が出すという原則を確認した上で開催を引き受けた」と強調している。
 サッカー1次リーグの一部が行われる宮城県利府町のスタジアムについては、五輪の施設基準に合わせるためのバリアフリー化などで20億〜30億円かかるとの試算もある。県は五輪後も活用できる設備については負担する方針だが、五輪のためだけに設置する電光掲示板などへの支出には否定的だ。
 他の開催自治体も「地元負担がないというから引き受けたのに、後になって負担しろというのでは県民の理解が得られない」と不満を募らせている。
 立候補段階で都は「コンパクト五輪」を目指したが、経費削減のため他県に協力を要請して分散・広域開催になった。そうした経緯を踏まえれば、都も組織委も関係自治体と連携を強化し、開催計画への理解を得るのが筋だろう。
 経費負担については都と組織委、政府の3者で年明けから協議を本格化させるが、開催自治体との議論の場も設けなければ展望は開けない。五輪成功のためには、一刻も早く関係団体が足並みをそろえる必要がある。


「同一賃金」指針案 着実に待遇是正進めよ
 正社員と非正規労働者の不合理な待遇差をなくす「同一労働同一賃金」の実現に向けた政府指針案が示された。
 非正規労働者が増加する中で、大きな格差の解消は働く人から切実に望まれている課題だ。あくまで第一歩だが、具体的に動きだしたことを評価したい。
 ただ、指針案は現状では拘束力がなく、実効性の担保が必要だ。今後の法整備がポイントとなる。
 政府はそのための労働契約法など関連法の改正案を来年の国会に提出する予定だ。働く人の立場を重視して議論を進めてもらいたい。
 指針案で踏み込んだ内容とされるのが賞与だ。「貢献に応じた部分につき、同一の支給をしなければならない」と明記。危険度に応じた特殊作業などの手当を同一支給すべきとしたことと併せ、一定の効果を上げると思われる。
 一方、根幹となるべき基本給については曖昧さが否めない。職業経験や能力の相違に応じた差を容認したからだ。現状を追認したと言える。
 もっとも、新卒一括採用や、定年制による雇用保障、年功賃金方式の日本企業の慣行にあって、格差是正はなかなか難しいのも事実だ。
 雇用慣行の変更が伴わない限り、「同一労働同一賃金」に向けてどこまで格差を解消できるかが現実的な目標と言えるのではないか。経済界、労働界を含め、幅を広げた議論が必要になる。
 また、非正規の待遇向上に伴い、経営側の人件費負担増回避のため、正社員の待遇に影響が及ぶ恐れがある。各企業や職場の対応が問われてこよう。
 一方、すぐに実行すべきと思われることが指針案の中にある。
 その一つが福利厚生。食堂や休憩室、更衣室について「同一の利用を認めなければならない」と明記した。利用の差別は正規と非正規間に「壁」をつくる。壁の撤廃は進んでいるとみられるが、遅れている職場は取りかかりたい。
 指針案を出した背景には、経済政策「アベノミクス」の成果を急ぐ政府の姿勢がある。賃金を上げて個人消費を活性化し、景気浮揚を図るために、非正規の待遇改善も不可欠と判断した。
 その狙いはともかく、非正規の待遇改善は、ワーキングプアが激増する社会にあって景気とは関係なく実施すべき政策だ。
 非正規は雇用労働者全体の約4割に上っている。しかも正規との賃金格差は、欧州では10対8程度だが、日本は10対6ほどと開きが大きくなっている。
 今回の指針案を皮切りに、改善の歩を着実に進めていかなければならない。


「同一賃金」指針案 実効性確保する具体策を
 格差是正には、実効性を確保する具体策が欠かせない。
 政府は働き方改革実現会議で正社員と非正規労働者の不合理な待遇差をなくす「同一労働同一賃金」実現のための指針案を示した。
 正社員と同じ仕事をする非正規の賃金は「同一の支給をしなければならない」と明記している。
 賞与や休暇、通勤費、深夜・休日手当、食堂利用などの福利厚生は同一待遇とした。
 政府は労働契約法の改正に向けた議論を進め、改正案を来年、国会に提出する。
 企業は、非正規というだけで、待遇に差をつけることは許されなくなる。賃金制度や職場環境の見直しを迫られるだろう。待遇改善に向けた一歩と言える。
 非正規は、雇用されている人の4割弱を占める。正社員並みの負担や責任のある仕事をする人も増えているが、賃金や福利厚生には大きな差がある。
 パート労働者の時給は、欧州ではフルタイムで働く人の7〜8割であるのに対し、日本では6割弱に抑えられている。政府は、これを8割程度に引き上げることを目標にしている。
 正社員に賞与を出す事業所は8割を超えるが、パートは4割を下回っている。慶弔休暇でも同様の差がある。
 政府は安倍政権の経済政策アベノミクスの成果を出すため、賃上げで個人消費を活性化し、景気浮揚を図りたい考えだ。
 労働者にとっては、仕事と子育て、介護を両立できる働き方の選択肢が広がるメリットがある。
 懸念されるのは、指針案が能力や成果、勤続年数の違いによる賃金差を容認していることだ。これでは待遇差がどこまで是正できるか、不透明だ。
 しかも、待遇に差がある場合、企業に説明責任を課す仕組みは盛り込まれなかった。
 企業はこれまで、待遇差について、非正規に積極的に説明してきたとは言い難い。むしろ放置してきたのが実情だ。
 こうした企業に対し、立場が弱い非正規が説明を求めるのは簡単ではない。
 非正規で働く人から「待遇差の定義があいまい」「指針案の内容は不十分だ」との声が上がるのは当然である。
 法改正に向けた議論はこれからだ。政府には企業が積極的に格差是正に取り組むよう背中を押す対策が求められる。
 企業側が警戒するのは、人件費増だろう。
 待遇改善に伴う人件費の上昇分を商品価格に転嫁したくても、他社との競争が激しい中では難しい。経営を圧迫するリスクになる可能性もある。
 ただし、日本では少子高齢化によって、労働力不足が現実味を帯びている。
 待遇改善は、企業にとって働き手を確保したり、労働者の意欲を高めたりするのに有効な手段となるだろう。
 企業が意識を転換し、待遇改善のメリットに目を向けることが重要である。


「アマゾン多過ぎ」ヤマトドライバーから悲鳴続出、「利便性」が生んだ過酷な実態
「12月に入って、3キロも痩せました」。首都圏のヤマト運輸に勤めるAさんは、入社10年以上のベテランセールスドライバー。体重が減るのは、長時間の肉体労働に加え、昼食の時間が取れないためだ。
「荷物が多くて、まとまった休憩が取れません。12月は、お歳暮、クリスマス、おせちと1年で一番忙しい。朝7時半から夜11時くらいまで働いています」
実質的な時間外労働は「過労死ライン」と呼ばれる月80時間前後。「僕だけでなく、大半がそんな感じで働いているんです」
●ネットショッピングでドライバー疲弊
ネットショッピングの拡大で、宅配便の利用が増えている。国土交通省によると、2015年度の宅配便は37億4493万個。この10年間で約8億個(約27.3%)も増加した。
ショップ事業者としては、Amazonが独走している。インプレスの調査によると、2015年のAmazonの売上高は9300億円。2位のヨドバシカメラが790億円だから、10倍以上だ。楽天については、楽天ブックスなどの直販が対象のため、5位(550億円)。楽天市場を含めた流通総額では日本トップクラスとされる。
必然、Amazonの配達を受け持つヤマトの取り扱い数も増える。同社の2015年度の「宅急便」取り扱い総数は17億3126万件。Amazonの配達開始から3年で、およそ2億4000万件(約16.4%)伸びた。
本来、荷物が多いことは、ドライバーにとってマイナスばかりではない。ヤマトでは配送件数に応じた「業務インセンティブ」があるからだ。ただし、宅急便は1個20円ほど。仮に余分に50個運んでも、1000円ちょっとにしかならない。
「忙しさに比して、給料が上がった感覚はありません」。Aさんは訴える。結果として、現場にはAmazonに対する負担感が蔓延しているという。
●終わらない「再配達」、コンビニ配送は「オアシス」
Aさんの場合、1日に運ぶ荷物は150個ほど。12月は200個以上の日もあったという。そのうち、2〜3割がAmazonだ。「Amazonを扱うようになって、本当にしんどくなりました」
Aさんは朝、配達を始めると、まずマンションに向かう。「宅配ボックスってあるでしょ。すぐいっぱいになっちゃうから、他社と競争になるんです」
ボックスを狙うのは「再配達」したくないからだ。国交省の調査(2014年)によると、宅配便の再配達率は19.6%。再配達1回目でも約4%が残る。「みんな帰宅してから再配達の電話をかけてくる。だから夜の仕事はいつまでたっても終わらないんです。ヤマトの時間指定は午後9時までですが、その後も配達を続けています」(Aさん)
宅配ボックスを使いたい理由は、ほかにもある。都心部で働くBさん(40代)は、「タワーマンションは宅配業者にとって、面倒なルールが多い」と語る。管理人から台車の利用禁止や、一軒一軒インターホンで許可をとるよう言われることが多いそうだ。宅配ボックスを使えれば、そのわずらわしさから解放される。
「Amazonは、もっと荷物をまとめて発送してくれたらなと思います。それから、小さいものは封筒で送ってもらえると、不在でも郵便受けに入れられるのでありがたいです」(Bさん)
再配達に悩まされる宅配ドライバーにとって、オアシスとも言えるのが「コンビニ」だ。今年、ヤマトを退社した元ドライバーのCさん(30代)は、「コンビニはまとまった量を確実に受け取ってくれるから、本当にありがたかったです」と語る。
しかし、コンビニ店員の評判は芳しくないようだ。Cさんはこう続ける。「知り合いの店員さんは、『こんなサービスなくなればいいのに』と話していましたね。バックヤードがいっぱいになるし、受け渡しに時間がかかるから『休めない』って」
●業務効率でカバー図るも「現場はパンク状態」
Amazonの配送はもともと佐川急便が受け持っていた。ところが、運賃の値上げ交渉が決裂し撤退。入れ替わりで、ヤマトが2013年から参入した。現在、Amazonの配送はヤマトを中心に、日本郵便や「デリバリープロバイダ」と呼ばれる中小企業などが受け持っている。
佐川が撤退するような運賃でもヤマトが手を挙げたのは、佐川とのビジネスモデルの違いが大きい。佐川の宅配便の多くは、下請け業者に代金を払って届けてもらっている。これに対し、ヤマトはほぼ自社ドライバーで届けることができる。配達効率を上げれば、利益が出る。
しかし、目論見に反して、現場はパンク寸前だという。前述のAさんは次のように証言する。「この1年で周りのドライバーが10人ぐらいやめました。下請けの人にお願いして凌いでいるけど、社員自体はなかなか増えない。この間も、体験入社の子を1日、トラックの助手席に乗せたところ、『仕事が慌ただしすぎる』と言ってやめてしまいました」
●「送料無料」を求める消費者
Aさんはこうも述べる。「Amazonについて言えば、会社(ヤマト)が安く仕事を取って来て、現場に押し付けているという感覚です。そもそも『送料無料』は厳しいと思います。最近は、米や水など重いものもネット通販。消費者の方も『送料=手間賃』だと思ってもらえないでしょうか…」
送料が無料なのはAmazonだけではない。急速にシェアを伸ばしているヨドバシカメラなどもそうだ。野村総研が2016年に発表した「買い物に関するアンケート調査」によると、「ネットショップを選ぶ際の必須条件」は、「送料が安いこと」が約70%で、「価格の安さ」を上回る1位だった。送料無料の背景には、消費者の強い要望がある。
「適正な送料をいただければ、給料も上がるし、人も増えると思うのですが…。ダッシュボタンも出て、これからAmazonやネット通販の利用はもっと増えますよね。肉体労働ですから、今のままでは、あと何年体がもつか、まったく先が見えません」
●「労働時間の削減」がかえってサービス残業を生む
ヤマトは今年8月、横浜市にある支店が労働基準監督署からの是正勧告を受けた。問題視されたのは、(1)休憩時間が法定通り取得できていないこと、(2)時間外労働に対する賃金が支払われていないこと。
労基署に窮状を訴えた元ドライバーによると、労働時間を短縮するための取り組みが、かえってサービス残業を生み出していたそうだ。
ヤマトの労働組合は、会社との協定で労働時間の上限を決めており、上限は年々短縮されている。しかし、業務量は増える一方。サービス残業しないと、仕事が回らない状態だったという。
ヤマトの社員ドライバーは5年前から約4000人増えて、およそ6万人。しかし、荷物の増加に追いついているとは言いがたい。単純計算だが、この間、社員ドライバー1人当たりの宅急便の件数が年3000件以上増えているからだ。
会社も業務の効率化を目指し、近年は地域の主婦を2〜3時間だけパート社員として雇う「チーム集配」という方法に力を入れている。ドライバーと同乗させて、客先まで荷物を届けさせるのだ。
同社広報は「労働集約型の産業なので、人手が大切という認識は当然あります。ドライバーの増員も含めて、対策を検討しています」と話す。
●ユーザーはどうすべきなのか?
12月24日午前、記者宅のインターホンが鳴った。部屋の前にいたのは、ヤマト運輸の中年セールスドライバー。ネットの酒屋で注文した商品を届けてくれたのだ。
サインをしながら、恐る恐る尋ねてみる。「やはり、クリスマスは大変ですか?」。男性は苦笑いで答えた。「キャパ超えちゃってますね。特にAmazonは多過ぎ。仕分けが追いつかないですよ」。送料別のサイトで買ったものの、後ろめたい気持ちばかりが残った。
近所の営業所をのぞくと、大小さまざまな段ボールがうず高く積まれていた。慌ただしく出入りするスタッフ。「現代のサンタクロース」は忙しい。それも物凄く――。
今年はクリスマス期間中に、佐川急便に大規模な遅配が発生し、大きな話題になった。ネット通販で生活は飛躍的に便利になったが、運ぶのは「人」だ。宅配便の増加に、業界が耐えられなくなって来ている。
とはいえ、Amazonをはじめ、ネット通販の便利さを手離すことは難しい。Aさんに尋ねてみた。「利用者として最低限できることはなんでしょうか」。返って来た答えは、次のようなものだった。
「僕も『利用者』なんで、あんまり偉そうなことは言えません…。時間指定して、その時間必ず家にいてくれる、それだけでもだいぶ違います」


過労死対策  国の本気さが伝わらぬ
 過重労働の被害をなくすという国の本気さが伝わってこない。
 厚生労働省は、電通社員の過労自殺を受け、過労死防止の緊急対策を打ち出した。違法な長時間労働を社員にさせた企業の社名公表を拡大し、サービス残業が疑われる企業に実態調査させる仕組みの導入などが柱だ。
 過酷な労働実態への批判の高まりから指導強化を掲げたが、極めて限定的にとどめており、はびこる長時間労働と過労死、健康被害の深刻さに対し及び腰の感が拭えない。国は企業や職場任せにせず、抜本的な法規制や監督の強化を進めるべきだ。
 緊急対策は、厚労省が法改正を待たず行政裁量で取り組みを急ぐ姿勢を示した形だ。そうだとしても付け焼き刃が目立ち、企業への抑止効果には疑問符が付く。
 企業名の公表は大企業が対象で、違法残業が月100時間超という要件を、過労死の危険性が高まる月80時間超に引き下げる。過労死・過労自殺を出した企業も対象に加えるが、複数の事業所で出るか、月100時間超の事業所が3カ所以上ある場合に限った。
 これでは掲げる「過労死ゼロ」が泣く。公表制度は昨年に導入してから適用は1件。同省の実態調査で、月80時間超の残業があると申告した企業が2割、100時間超も1割あるにもかかわらずだ。
 そうした中で昨年度に労災認定された過労死は96件、過労自殺は93件(未遂含む)に上る。認定自体が申請数の4割前後の厳しさから、泣き寝入りも多いという現実を直視しているのだろうか。
 政府は働き方改革実現会議で長時間労働対策を検討し、来年3月にまとめる方針だ。残業時間の絶対的な上限設定や罰則強化を求める声があるが、有識者15人のうち規制に慎重な経済団体幹部3人に対し労働者側は1人とバランスを欠き、合意形成は見通せない。
 人手不足や企業間競争が厳しい中で個々の企業の自制に委ねるのでは悲劇を防げまい。一律の上限規制に加え、終業と始業の間に休息取得を義務付けるインターバル制導入など具体的規制が必要だろう。
 企業への監督強化も重要だ。過去の過労死や行政指導を生かさなかった電通のように、違法行為を続ける企業が目立つ。指導する労働基準監督官が全国で約3千人と少なく、態勢強化が不可欠だ。
 業務を担う従業員の健康を守るのは企業の一義的な使命である。かけがえない命と企業活力を奪う過労死の防止へ経営者が責任を果たすべきなのは言うまでもない。


南スーダンPKO 自国の都合優先の姿勢危惧する
 南スーダンの国連平和維持活動(PKO)で、政府が陸上自衛隊に付与した新たな任務「駆け付け警護」と「宿営地の共同防衛」の運用が今月始まった。
 そんな中、国連安全保障理事会で米国が提出した、南スーダンへの武器輸出などを禁じる制裁決議案が否決された。情勢の深刻さと国際社会の手詰まりをうかがわせる事態で、異例の棄権をした日本の姿勢を含めて、懸念を禁じ得ない。「自衛隊の安全のために武器禁輸に反対する」―との論理は、説得力を持ち得ない。結果として自国の都合を優先し、南スーダンの人権に消極的と受け取られ、信頼が揺らぐ事態を強く危惧する。
 日本は、南スーダン政府を敵に回せば現地の情勢が悪化し、陸自のリスクが高まると主張する。だが「武器禁輸を支持しなければPKO部隊の安全を守れるという考えは非常に不自然」(パワー米国連大使)。詰まるところ、不測の事態で陸自撤収という最悪のシナリオが「政権の失点」になると恐れているのでは、との疑念は拭えない。
 そもそも国連要員らが襲撃された場合に武器を持って救援に向かう駆け付け警護では、南スーダン政府軍関係者と敵対する可能性もある。安倍政権が安保関連法に基づき、海外の自衛隊活動を大幅拡大して隊員を危険にさらし、抜き差しならない状況に自ら首を突っ込んでおきながら、刺激したくないと決議を渋ったところで事態は好転せず自衛隊の安全確保にも程遠い。
 改めて、PKO参加の5原則のうち「紛争当事者間の停戦合意」は崩れたとの認識を持ち、撤収も含め他の貢献策を真摯に考えるべき時機であろう。
 陸自が活動する首都ジュバでは7月に大規模戦闘が発生。反政府勢力トップは「和平合意は崩壊した」と断言した。日本の本来業務のインフラ整備も治安悪化に伴い、市民が使う道路からPKO施設内に移っている。加えて先日、陸自が作成した過去のPKO派遣隊全ての日報を防衛省・自衛隊が廃棄したことも判明。情勢分析の甘さや情報収集・公開もまともにしようとしない姿勢は看過できない。
 日本政府はかねて「戦闘行為ではなく衝突」「ジュバは比較的安全」(安倍晋三首相)と楽観的見通しを示し、駆け付け警護も「限定的な場面で能力の範囲内で行う」「無理をしない」(稲田朋美防衛相)と緊迫感のない発言を繰り返してきた。しかし事態はより深刻で、米国が訴える民族大量虐殺の危機を重く受け止めねばなるまい。
 長い目で見れば、武器禁輸は戦闘を減らし、平和を構築する確実な一歩。実効性の問題や、オバマ政権中の採決を急いだ米国の事情もあるにせよ、日本も合意に向けた努力を続けるべきだ。併せて、飢餓や貧困の解消を目指す「人間の安全保障」や対話の促進など、日本らしい和平支援も不可欠。武力行使以外で平和を取り戻す、息の長い闘いの道を模索してもらいたい。


大火の教訓  初期消火いかに重要か
 「対岸の火事」と見るわけにはいかない。
 新潟県糸魚川市の大火である。木造住宅密集地は、京都市をはじめ全国の都市に広がっている。わが街の問題ととらえ、とくに初期消火がいかに重要かをあらためて肝に銘じたい。
 火炎は約30時間続き計144棟、約4万平方メートルが焼失した。燃え広がった要因の一つは、20メートルを超す強風に火があおられ、地元の消防力では手に負えなかったことにある。
 強風が大火をもたらすことは、京都の歴史をひもとけばすぐに見てとれる。近世三大大火の一つと言われる「天明の大火」は、東からの強い風で火が鴨川を越え、当時のほぼ市街地全域を焼いたと記録にある。
 強風で火勢が増す前の消火初動が何より大切なことを、何度でも認識しておくべきだ。
 糸魚川ではラーメン店の鍋の空だきが原因とみられる。店側の不注意に加えて、消火設備についても検証する必要があろう。
 7月に京都の花街・先斗町の居酒屋から出火、6棟計約100平方メートルが焼けた。このあと、地元の住民団体が行政と「火災対策ネットワーク会議」を結成し、初期消火や自衛消防などについて検討を重ねたことに注目したい。
 1厨房(ちゅうぼう)1消火器の設置や、従業員・アルバイトを巻き込んだ防火訓練参加などを働きかける。住民のほかテナント業者にも防火意識を徹底し、消火器の扱い方などを体験する。こうした自衛の実践が他の地域にも広がればいい。
 国土交通省は、地震などで火が回りやすく、避難が困難な「著しく危険な密集市街地」に全国17都府県197地区を指定している。京都市11地区、向日市2地区、大津市2地区が含まれている。
 道路の拡張や建物の不燃化などで、2020年度までに問題をほぼ解消するのが目標だが、利害や景観、住民負担などで簡単ではない。現実に即した対策が急務だ。
 糸魚川では細路に消防車が入れず、小型ポンプ車が出ていればとの専門家の指摘も出ている。
 京都市はさらに狭い路地や袋小路が多い。小型消防車を導入し、防火水槽や移動式ポンプなどを整備し、空き家跡を広場にして火の拡大を抑えようとしている。こうした対策を進めていってほしい。
 多くの高齢者が暮らす地域では避難の仕方を考えておきたい。
 「火の用心」−住民が声を掛け合い、火の始末をしっかりする。風化させない実践でもあろう。


部員10人の進学校、つかめ甲子園 京都・洛星、21世紀枠候補
 京都屈指の進学校で知られる洛星高(京都市北区)が初の甲子園出場に一歩ずつ近づいている。来年3月19日に甲子園球場(兵庫県西宮市)で開幕する第89回選抜高校野球大会の21世紀枠候補校に近畿代表として選ばれた。部員わずか10人ながら、今秋の府大会ベスト8に躍進。文武両道を貫くナインは「甲子園は夢の舞台」と吉報を心待ちにしている。
 同高は中高一貫の私立校。部員の大半が京都大など難関大学を目指している。全員が中学の軟式野球部出身者だが、勉強がより厳しくなる高校で野球を続けるのは半数ほど。今年は夏の京都大会後に3年生10人が引退し、新チームは1、2年各5人で出発した。
 集中し工夫を凝らした練習が伝統だ。夏の京都大会では、1968年の創部以降でベスト4が3度、ベスト8は9度を誇る。OBは医師や政治家、大企業の役員ら多方面で活躍する。
 普段は日没で完全下校となるため、練習は2時間程度。少ない部員数をカバーするため10人全員が全ポジションをこなせるよう、夏休みに投手、捕手、内野手、外野手を交代で練習した。中村好邦監督(39)は「休む者はいなかった。代わりがいないことが自覚を促したのかも」と言う。
 秋季府大会は、1年の水江日々生投手(16)と2年内藤貴之捕手(17)を中心とした堅守で1次戦を突破すると、桂高との2次戦1回戦はサヨナラ勝ち。準々決勝は名門の龍谷大平安高に0−5で敗れたが、最後まで食い下がる粘り強さを見せた。
 21世紀枠は全国各地区の代表9校から3校が選出され、1月27日に発表される。近畿代表になって注目されても、中村監督は「自分たちの力は変わっていない」とナインを諭した。水江投手は「甲子園は憧れの舞台。まだ未熟なので、もし出られても今はプレッシャーの方が大きい」と話し、2年の吉田大樹主将(17)は「選ばれなくても終わりではない。来春と夏の大会につなげたい」と練習に打ち込んでいる。


金閣寺 白とのコントラストに「きれい」 今冬初の雪化粧
 強い寒気の影響で28日、京都市北区の金閣寺(鹿苑寺)がこの冬初めて雪化粧した。未明から断続的に雪が降り、銀世界の中で黄金色がいっそうの輝きを見せた。
 家族5人で旅行に訪れた愛知県西尾市の会社員野田奈穂さんは「雪の金閣寺は見たことがなかったので、降ったと聞いて急きょ来た。白さと金色のコントラストがきれい」とうっとりとした様子で見入っていた。
 気象庁や京都地方気象台によると、28日早朝の京都市の最低気温は平年より0.8度低い1.3度で、1月中旬並みに冷え込んだ。兵庫県や奈良県では平年より8〜9日遅い初雪。高知県の国見山では平年より9日早い初冠雪を観測した。


真珠湾慰霊 米国への謝罪ない…被爆地から首相演説に
 安倍晋三首相の真珠湾での演説について、被爆地からは厳しい見方が相次いだ。和解につながる第一歩として一定評価する一方、米国への謝罪がなかった点への不満や、安保法制強化を進める安倍首相への疑念を強くにじませた。
 今年5月にオバマ大統領と原爆慰霊碑の前で握手を交わし、過去に真珠湾を訪れた経験がある坪井直・広島県原爆被害者団体協議会(広島県被団協)理事長(91)は「アリゾナ記念館で献花した現職の首相という点は評価するが、もっと早く行くべきだった」と不満を漏らした。
 演説に謝罪が含まれなかったことについては「過去にとらわれず、未来志向の表れと感じた」とする一方、「日本の戦後復興が米国の寛容さによってもたらされた」との趣旨を述べた点について「被爆した者にとっては納得できない気持ちがある」と話した。
 もう一つの広島県被団協の佐久間邦彦理事長(72)は、日米同盟を「希望の同盟」などと表現したことに触れ、「慰霊のための訪問のはずなのに、日米同盟の強化が一番の目的だったのではないか。政治的な意図がみてとれた」と疑問を呈した。謝罪が含まれなかったことについても「日米開戦がなければ原爆投下につながらなかったと考えると、戦争のきっかけを作った点は謝罪すべきだったのでは」と話した。
 長崎の被爆者で原水爆禁止日本国民会議議長の川野浩一さん(76)は約20年前、米ニューヨークで被爆者の写真展を開いた際、米国人から「リメンバー・パールハーバー」と言われたことが忘れられないという。今回の演説内容を受け、川野さんは「日米のわだかまりを解き、和解へつながる一歩だ」と一定評価したうえで、「75年前の日本の攻撃でたくさんの人が亡くなったことを考えると、慰霊には謝罪が伴うべきだった」と述べた。
 長崎原爆遺族会顧問の下平作江さん(81)は「真珠湾攻撃の犠牲者の家族もずっと苦しんでいたはず。首相としてもう少し早く行き、きちんと冥福を祈ってほしかった」と語った。演説内容については「戦争をしないと誓ったが、実際の日本政府の動きは戦争をしようとしているように見え、和解や寛容を訴えても言葉が響かなかった。本当に戦争をしないために何をすべきか誓ってほしかった」と注文した。【山田尚弘、寺岡俊、加藤小夜、今野悠貴】


安倍首相大誤算 アリゾナ記念館には竹下登氏も行っていた
 ビックリした国民も多かったのではないか。9年前、突然の辞任を表明した時と同じ顔色だった。27日、ハワイに到着した安倍首相。太平洋戦争の戦没者らが埋葬されている国立太平洋記念墓地を足早に回り、哀悼の意を示していたが、小雨交じりの海風にあおられたせいか、髪は乱れ、表情は疲れ切り、顔色はドス黒かった。
 日本からハワイまでの飛行時間は8時間。長旅の疲れもあったのだろうが、沈んだ表情にはワケがある。今回の真珠湾訪問が想定していたほど盛り上がらず、安倍首相にとって「誤算続き」だったからだ。
■「SMAP解散」のニュースに押された
 当初、安倍官邸は「現職首相初の真珠湾訪問」を“ウリ”にするつもりだった。ところが、過去、吉田茂元首相だけじゃなく、鳩山一郎氏、岸信介氏といった歴代首相が続々と訪問していたことが判明。真珠湾訪問の“価値”は一気にダウンしてしまった。訪問のタイミングが「SMAP」の解散と重なったことも、安倍首相にとっては誤算だったに違いない。真珠湾訪問のニュースが小さくなってしまった。
 で、苦し紛れに安倍官邸は「アリゾナ記念館の訪問は初」と大々的にPRし始めたが、これも大ウソの可能性があるのだ。閣僚経験のある元自民党議員が本紙にこう明かした。
「アリゾナ記念館は竹下登元首相も足を運んでいます。88年6月にカナダのトロント・サミットに出席した帰りにハワイに立ち寄った時です。あの時、トロントからバンクーバー、シカゴへと渡り、ハワイ・マウイ島のマウイプリンスホテルに泊まった。そこからオアフ島の軍事基地に飛び、竹さん(竹下首相)はアリゾナ記念館へ向かった」
 この大臣経験者は、竹下元首相に同行していたという。
 これが事実なら、安倍首相の真珠湾訪問はますます「歴史的」じゃなくなってしまう。事実関係を外務省に確認すると、報道課の回答は驚くべきものだった。以下、一問一答。
――竹下元首相もアリゾナ記念館に行ったと聞いた。安倍首相の訪問は初めてではないのでは?
「(発表は)慰霊訪問は初めて、となっていたはずです」
――ということは、慰霊ではない歴代首相の訪問はあるのか。
「あるかもしれません」
――事実確認できないのか。
「北米局の職員が全員、出払っていて分からない」
 やはり、竹下元首相は「アリゾナ記念館」に足を運んでいたのではないか。それにしても、なぜ外務省は事実を確認し、国民に伝えようとしないのか。自民党OB職員がこう言う。
「アリゾナ記念館を訪れた歴代首相は複数いると思います。ただ、皆、コッソリ行った。うかつに訪れると、生卵をぶつけられかねなかった。かつての米国民は『真珠湾をだまし討ちした日本』という怒りの声が強かったからです。だから、あくまで“極秘”扱い。外務省も記録を残していないだろう」
 政治解説者の篠原文也氏がこう言う。
「政府の『真珠湾訪問が初めて』という発表をうのみにし、垂れ流しているメディアの責任も重い。竹下元首相のケースにしても、トロント・サミットは記者も同行していたわけですから、事実確認すればすぐに分かると思います」
 一体、安倍首相の訪問は、何人目なのか。


安倍首相が“真珠湾訪問”で欺瞞のスピーチ! オリバー・ストーン監督らが徹底批判するも日本のマスコミは
 日本時間今日未明、アメリカ・ハワイ州を訪問中の安倍晋三首相は、「日米開戦」の舞台となった真珠湾で犠牲者を慰霊するとともにこんなスピーチを発表した。
「戦争の惨禍は、二度と、繰り返してはならない。私たちは、そう誓いました。そして戦後、自由で民主的な国を創り上げ、法の支配を重んじ、ひたすら、不戦の誓いを貫いてまいりました。戦後70年間に及ぶ平和国家としての歩みに、私たち日本人は、静かな誇りを感じながら、この不動の方針を、これからも貫いてまいります」
「あのパールハーバーから75年。歴史に残る激しい戦争を戦った日本と米国は、歴史にまれな、深く強く結ばれた同盟国となりました。(略)私たちを結びつけたものは、寛容の心がもたらした、ザ・パワー・オブ・リコンシリエイション、和解の力です」
 結局、蓋を開けて見れば謝罪や反省の言葉は一切なく、「不戦の誓い」とやらもアリバイ的な一般論にすぎないものだった。いや、それどころか、安倍首相はこの後、国家が戦争に駆り出した兵士を「勇者」ともち上げ、その死を「祖国を守る崇高な任務」と称えてすらいた。いったい、何が「不戦の誓い」か。
 しかし、考えてみれば、それも当然だろう。今回の安倍首相の真珠湾訪問は、誰がどう見ても今年5月のオバマ大統領による被爆地・広島訪問とのバーターだ。外交面で言えば、昨年4月に米議会上下両院合同会議で行った演説と同様、アメリカから「歴史修正主義者」と批判されないようにその本質を隠しながら、日米同盟の重要性と強化の意思を見せただけだ。
 たとえば「米国のリーダーシップの下、自由世界の一員として、私たちは平和と繁栄を享受することができました」というセリフが象徴するように、安倍首相が「脱却」すると息巻く「戦後レジーム」= 対米追従を継続させる誓いを真珠湾で立てさせられたにすぎない。
 しかし、これまで“安倍首相だからできたレガシーだ”と露骨なヨイショを繰り広げてきたマスコミはおそらく、この空疎なスピーチも絶賛するはずだ。そして、あの危険で欺瞞に満ちたレトリックをさらに増幅させていくのだろう。
 それは言うまでもない、「真珠湾の訪問で過去の戦争に完全に決着がついた」というレトリックだ。真珠湾訪問が決まった直後から、安倍首相は周辺に「真珠湾に行けば、日米では『戦後』が完全に終わったことになる」と興奮気味に語り(朝日新聞12月24日付)、官邸関係者や安倍応援団の保守系メディアもしきりに同様の「戦後の終焉」「過去の清算」という言葉を拡散し続けてきた。
 しかし、真珠湾で慰霊をしただけで、どうして“戦後を終わらせられる”ことになるのか。
 当たり前の事実だが、先の戦争で日本が戦ったのはアメリカだけではなかった。太平洋戦争ではオーストラリア本土空爆などを含む太平洋地域を広く攻撃し、同時に東南アジア各国を侵略、傀儡政権を樹立していった。もちろん、日中戦争も継続、泥沼化していった。
 事実として、日本は真珠湾攻撃と同時に、複数アジア各地への侵攻戦を開始している。このとき、軍部が想定していた戦いは、西太平洋の制海権を確保し、アジアの敵国拠点を叩いて資源及び輸送ルートを確保するというものだった。実際、1941年12月8日の真珠湾攻撃と同日には、英領マレーへの奇襲上陸、フィリピン空爆(翌1月に首都マニラを占領)、香港戦(12月25日に攻略)開始など、一斉にアジア各地で侵攻を始め、さらに翌年1月にはインドネシア、ビルマ、2月にはシンガポールと、次々と占領している。
 また、日本は真珠湾攻撃の前年から、大東亜共栄圏を掲げて仏領インドシナへの侵攻を始めており、さかのぼっていけば37年には日中開戦(盧溝橋事件)が、31年には満州事変がある。
 そして、これらの国で日本は真珠湾攻撃とは比べものにならない虐殺行為を繰り広げてきた。それは、南京事件や重慶爆撃だけではない。たとえば日本が傀儡政権を樹立したフィリピンでは45年のマニラ戦で市街が壊滅。約10万人の市民が犠牲になったとされる。また、ベトナムでは44年から45年にかけて日本の軍部が物資確保のため食糧を徴発し、そこに米軍の空爆や凶作が重なって大飢饉が発生。これによる餓死者は200万人以上とも言われている。こうした各国の民間人を含む多大な被害事実もまた、日本の戦争責任と呼ばなくてはならないものだ。
 だが、安倍首相は「真珠湾訪問で『戦後』を完全に終わらせる」と嘯き、こうした加害事実や戦争犯罪をまるごとすべて過去のものにしようとしているのだ。しかも、前述したように、日本のマスコミは今回の真珠湾訪問を“歴史的快挙”のように報じるばかり。安倍の言う「『戦後』を終わらせる」ということが、実際には何を意味しているかにほとんど触れようとしない。
 そんななか、25日には映画監督のオリバー・ストーンや高橋哲哉・東京大学教授など、日米韓の学者ら53人が安倍首相の歴史認識を問いただす公開質問状を発表した。
 質問状はまず、〈親愛なる安倍首相〉から始まり、1941年12月8日に日本が攻撃した場所は真珠湾だけではないと指摘したうえで、安倍首相の歴史認識に関して3つの質問をしている。
〈1)あなたは、1994年末に、日本の侵略戦争を反省する国会決議に対抗する目的で結成された「終戦五十周年議員連盟」の事務局長代理を務めていました。その結成趣意書には、日本の200万余の戦没者が「日本の自存自衛とアジアの平和」のために命を捧げたとあります。この連盟の1995年4月13日の運動方針では、終戦50周年を記念する国会決議に謝罪や不戦の誓いを入れることを拒否しています。1995年6月8日の声明では、与党の決議案が「侵略的行為」や「植民地支配」を認めていることから賛成できないと表明しています。安倍首相、あなたは今でもこの戦争についてこのような認識をお持ちですか。
 2)2013年4月23日の国会答弁では、首相として「侵略の定義は学界的にも国際的にも定まっていない」と答弁しています。ということは、あなたは、連合国およびアジア太平洋諸国に対する戦争と、すでに続行していた対中戦争を侵略戦争とは認めないということでしょうか。
 3)あなたは、真珠湾攻撃で亡くなった約2400人の米国人の「慰霊」のために訪問するということです。それなら、中国や、朝鮮半島、他のアジア太平洋諸国、他の連合国における数千万にも上る戦争被害者の「慰霊」にも行く予定はありますか。〉(ピース・フィロソフィー・センターHPの質問状全文より)
 このように質問状は、安倍首相が歴史修正主義の運動に積極的に加担してきた事実をどう考えているのか、先の戦争における日本の侵略戦争の評価について言葉を濁すのはなぜか、そして、真珠湾で「慰霊」するにもかかわらずなぜ他の被害国にはまったく「慰霊」に向かわないのか、という実に本質を突く疑問を投げかけている。
 だが、これは本来なら、マスコミが追及すべきことではないのか。何度でも繰り返すが、この国のテレビや新聞は、官邸の口車にのってデタラメな“安倍レガシー”の拡声器になるばかりで、真珠湾訪問の欺瞞、そして安倍の薄気味の悪いスピーチについてけっして批判しようとしない。
 この態度こそが、なし崩しの“次の戦争”につながっていることに彼らはどこまで気づいているのだろうか。(編集部)


「許し合うこと大切」=首相演説「うそ」と批判も−真珠湾・元日本兵
 空母「瑞鶴」に乗艦し、真珠湾攻撃に参加した楠木優さん(94)は、広島県府中町の自宅で安倍晋三首相が演説するテレビ中継を見守った。ハンカチを握りしめ、真剣な表情。最後までじっと聞き、「やはりあの戦争はすべきでなかった」とつぶやいた。
 演説で、真珠湾で戦死した戦闘機パイロットのために米兵が碑を建ててくれたと知り、感謝の思いが込み上げたという楠木さん。和解を訴える内容にうなずき、「許し、許し合うことは大切だ。訪問で過去の清算が進むならいいこと」と語った。
 瑞鶴の元整備兵川上秀一さん(98)=岡山県笠岡市=は、首相が米国の退役軍人と言葉を交わす姿に「きのうの敵はきょうの友だとはっきり感じた」と感慨深げ。否定的な意見もある中での訪問を評価し、「両国の関係がより堅固になり、次世代まで永遠に平和であるよう願っている」とかみしめるように語った。
 戦闘機の元パイロット笠井智一さん(90)=兵庫県伊丹市=も「米国と一緒に慰霊したことに意味がある。歴史に残る平和への大きな一歩だ」と喜んだ。「戦争は人の殺し合い。平和以外に幸福はない」と強調し、「きょうはそれを考える日にすべきだ」と話した。
 一方、空母「飛龍」の整備兵だった滝本邦慶さん(95)=大阪市東淀川区=は、不戦を誓う首相の演説に「うそをつくな」と厳しい口調。安全保障関連法成立や憲法改正への動きを指摘し、「実際には戦争できる準備を急いでいる」と批判し、「それを見せないきれいな言葉にだまされてはいけない。勝っても負けても泣くのは国民。二度と戦争をしてはいけない」と訴えた。


首相の真珠湾慰霊 国内から注文「これで和解成立でない」
 日米開戦の地となったハワイ・真珠湾で二十八日に演説した安倍晋三首相は「和解の力」と日米の結束を繰り返した。演説を聞いた国内の戦争被害者や在日米軍基地が集中する沖縄出身者からは「言葉よりも行動を」「まずアジアへの謝罪を」という厳しい声が上がった。 
 「安倍首相は日米関係を希望の同盟と強調したが、沖縄にとっては絶望の同盟になりつつある。沖縄が置き去りにされていると実感した」。沖縄在住や出身の学生らでつくる「SEALDs(シールズ)琉球」の中心メンバーだった国際基督教大四年、元山仁士郎さん(25)=東京都杉並区=はそう受け止めた。
 首相は「(日米は)共通の価値のもと信頼を育てた」と語った。元山さんは「日米が共通して持っているはずの民主主義や地方自治の価値観をないがしろにして、沖縄に米軍基地の負担が押し付けられているのに」と違和感を覚えた。
 「歩み寄って慰霊したのは意義のあること。でも広島と真珠湾の相互訪問で、これで戦後が終わった、和解が成立したんだというふうにはしてほしくない」と思う。「沖縄では、あの戦争が米軍基地の集中という形で現在も変わらずに引き継がれている。沖縄も含める形で戦後を終わらせ、沖縄の人にも希望だと思えるような日米関係を築いてほしい」と訴える。
 中学生の頃、長崎で被爆した日本原水爆被害者団体協議会(被団協)事務局長の田中熙巳(てるみ)さん(84)は「和解、不戦の誓いなど一語一語は良い言葉だが、スピーチ全体を通して何を言おうとしているのか分からなかった」との感想を持った。
 首相は「和解」を強調したが「私たちは原爆被害者として政権に対して『和解』は求めていない。軽々しく和解という言葉を使ってほしくない。言葉よりも、その後の行動が大事だ」と語った。
 東京大空襲・戦災資料センター(東京都江東区)の館長で作家の早乙女勝元さん(84)は「極めて情緒的で、きれいな言葉が並んでいる。歴史的な事実が裏に隠れてしまう」と危ぶむ。
 大空襲を生き延び、戦争被害を語り継いでいる早乙女さんは、当時の米軍パイロットからも話を聴いた。「彼らにとって、十万人もの命が失われた東京大空襲は『リメンバー・パールハーバー』だった」といい、「安倍首相の演説は真珠湾攻撃のつけが国民に回ってきたことに、言及はなかった」と残念がった。
 さらに「真珠湾攻撃以前に日本は中国や朝鮮半島を侵略し、マレー半島に上陸した。本来、アジア太平洋諸国への謝罪をまずすべきではないのか」と疑問を投げ掛けた。
◆靖国参拝の遺族「憎しみよりも戦争なくして」
 東京・靖国神社を参拝に訪れた静岡県吉田町の遺族会婦人部役員の曽根玲子さん(74)は「二度と戦争を起こさないと一生懸命言ってくれた」と評価した。
 父親の広次さんは三十九歳の時にフィリピンで戦死したという。潜水艦に乗っていたと聞いているが、詳しい状況は分からず、骨も遺品もなかった。「米軍に爆撃されて亡くなったとは思うけれど、米国を憎む気持ちはない」と話す。
 「米兵にも遺族はいて、気持ちは同じ。憎しみよりも、戦争をなくしてほしい。スピーチがその一歩になる…なってほしい」


産経新聞とFNNがまたペテン的手口の世論調査! 大失敗の日露首脳会談を「国民の6割が評価」の結果に誘導
 侵略戦争への真摯な反省もなく、対米従属姿勢を見せただけに終わった安倍首相の真珠湾訪問。しかし、それでもマスコミは「歴史的なできごと」と大宣伝を展開している。
 真珠湾訪問については、国民がどう評価するかはまだわからないが、同じようにマスコミが大宣伝しても、失敗をごまかせなかったのが先日の日露首脳会談だ。
 共同通信が17、18日に実施した全国電話世論調査によれば、日露首脳会談を「評価しない」が54.3%で、「評価する」の38.7%を15.6ポイント上回った。
 また、朝日新聞が19、20両日行った世論調査では、会談自体への評価についてこそ「評価しない」と「評価する」が拮抗したものの、「会談では、北方領土で、日本とロシアが共同での経済活動をする協議に入ることなどで、合意しました。今回の会談で、北方領土問題をめぐる交渉が、どの程度進んだと思いますか」という項目では、肯定的回答(「大いに進んだ」2%、「ある程度進んだ」25%)に対して否定的回答(「あまり進まなかった」48%、「まったく進まなかった」22%)が大きく上回った。
 当然だろう。安倍首相はあれだけ北方領土返還に浮き足だっていたのに、結局、交渉らしい交渉はほとんど見られず、しかも蓋を開ければ日本が3000億円にものぼる経済協力で貢がされるという結果に終わった。安倍倍首相はプーチンの手のひらで転がされていただけだったのだから、国民は「なんでそうなるの? バカなの?」と思うに決まっている。むしろ、安倍首相が生出演したニュース番組など、メディアがもっとしっかりと首相の先走りやミスを指摘していれば、日露会談自体に対する世論の評価はさらに数段下がっていたことは明らかである。
 ところが、そんななか、やっぱりあの新聞だけは、共同や朝日とはまったく違う「世論」を伝えていた。そう、“安倍政権の機関紙”と呼ばれる産経新聞である。19日付の夕刊一面には、こんな見出しが躍った。
「日露首脳会談、評価63% 北方領土『進展』26% 本社・FNN合同世論調査」
 えっ!? 国民の6割以上が日露首脳会談を評価したってホント? と、思わず目を疑ってしまったが、記事によれば、産経新聞がFNNと合同で17、18両日に実施した世論調査の結果、〈安倍晋三首相とロシアのプーチン大統領が北方四島での共同経済活動実施などで合意した日露首脳会談について、「評価する」との回答が63.9%にのぼり、「評価しない」の30.7%を上回った〉のだという。つまり、あの元島民らからも「成果ゼロ」と苦言を呈された首脳会談について、「評価する」が実に33.2ポイントも差をつけて圧倒したというのだ。
 いや、ひょっとしたら、普段から政権の御用新聞となっている産経のこと、「電話回答では産経新聞の調査だというだけで回答を断る人もいるから、サンプルにバイアスが生じることもあるだろう」と思う方もいるかもしれない。しかし、それでも仮に「評価する」が10ポイント程度上回っていただけならば想定の範囲内と言えなくもないが、実際には、その差30ポイント以上。こんな大差ははっきり言ってめちゃくちゃである。
 当然、ここにはペテン的なからくりが存在した。
 実は、産経新聞20日付朝刊に掲載された「主な質問と回答」によれば、問題の「日露首脳会談、評価63%」(夕刊見出し)の根拠となった質問は、このような文章であった。
「安倍首相とプーチン露大統領の首脳会談で、北方四島での共同経済活動の実現へ協議することで合意し、元島民の自由往来の対応を検討することになった。今回の会談を評価するか」
 もうお分かりだろう。つまり、産経新聞は単に首脳会談自体を「評価する」か「評価しない」かを尋ねていたのではなく、その前に「北方四島での共同経済活動の実現へ協議合意」「元島民の自由往来の対応」という言葉をかぶせることで、意味を限定し、肯定的な評価を導くようにミスリードしていたのである。
 賛否が拮抗した朝日の設問と比較すれば、その恣意性は明らかだ。朝日の設問は「安倍首相と、ロシアのプーチン大統領は、日本で首脳会談を行いました。今回の会談を評価しますか。評価しませんか」というもので、会談それ自体に対する評価しか尋ねていなかった。これと比べれば、産経の質問文、設定は明らかな論点のすり替え、詐欺的としか言いようがないだろう。
 だが、これは今に始まったことではない。本サイトではこれまで、産経によるデタラメな世論調査について、以下の記事で指摘してきた。
●「安保法制必要が7割」はインチキだった! 産経、フジテレビの世論調査が今度は質問改ざんで回答を誘導(2015年9月22日)http://lite-ra.com/2015/09/post-1516.html
●フジ産経が「天皇の生前退位のために改憲が必要」のデマにもとづく詐欺的世論調査を実施! 安倍政権もグルか(2016.08.10)http://lite-ra.com/2016/08/post-2484.html
 詳しくはリンク先をご一読いただいきたいが、これらはいずれも今回の日露首脳会談のケースと同様、恣意的な設問文で回答を誘導したケースである。しかし、さらにたちが悪いは、こうした産経による露骨な“世論操作”と安倍政権が、二人三脚の関係にあることだ。
 たとえば、今年4月、新安保法が施行された前後、安倍政権と自民党は「安保法制に対する国民の理解が深まってきた」と言いふらしていた。もちろんこれは大ウソ。事実、同時期に実施されていた各社世論では、共同通信や毎日新聞だけでなく、政権に好意的な読売新聞でさえ「評価しない」が「評価する」を10ポイント前後上回っていた。
 しかし、菅義偉官房長官は会見で「昨今の世論調査では、(賛否が)逆転するところもあり、ほとんど接近してきている」と述べ、小野寺五典・元防衛相もテレビ討論で「実は、法案成立のときは、賛成3割、反対6割だったのですが、直近の調査では賛成6割、反対3割になっています」と嘯き、事実とは反対のことを喧伝していた。そして、その根拠となっていたのが、産経FNNが3月1に実施した全国電話世論調査であった。産経はこのときも、設問文で意味を恣意的に限定して、政権に有利になるような数字を弾き出していたのだ。
●安倍政権の「国民に安保法制への理解が広がっている」は大ウソ! 根拠は“応援団”産経のインチキ世論調査だった(2016年4月1日)http://lite-ra.com/2016/04/post-2117.html
 何度でもいうが、賢明な読者諸賢は、こうした安倍政権と団結して詐欺的な“世論操作”を行うマスメディアを、決して信頼してはいけない。とくに、何かの縁で産経新聞や「産経ニュース」を読む場合は、見出しで判断するのではなく、世論調査にしてもしっかりと設問の文章に“罠”が仕込まれていないか、よくよく確認してもらいたい。
 なお、余談ではあるが、最近、産経の名物記者である阿比留瑠比氏が、22日付のコラムで面白いことを書いていた。阿比留記者は、天皇の「生前退位」をめぐって、民進党の皇位検討委員会が一代限りの特別法でなく、皇室典範の改正で恒久的に制度化すべきと主張したことに関して、こう攻撃している。
〈「メディア各社の世論調査で、国民の高い割合で、皇室典範を改正して今後すべての天皇に退位を認めるべきだという声が、圧倒的に高い」
 蓮舫代表は15日の記者会見でこう述べていたが、世論調査はあくまで参考に資するものにすぎない。世論調査通りに物事を決めるのであれば、専門家も政治家も必要がなくなる〉
 あれだけインチキな調査で政権をバックアップしておいて、都合が悪いときはそう言うのか(笑)。まあ、少なくとも“産経の世論調査は「参考に資するもの」以下である”と認識しておけば、ほぼ間違いないだろう(小杉みすず)


フランス留学生不明 なぜ日本人女性ばかり狙われるのか?
 筑波大からフランス東部の町、ブザンソンの大学に留学中だった黒崎愛海さん(21)が、行方不明になっている事件。捜査当局が行方を追っている重要参考人の男は20代前半の外国人留学生で、すでに欧州圏外に逃亡しているという。
「2人は黒崎さんが9月に渡仏する前、まだ日本にいる頃にSNSを通じて知り合ったようで、男は数回、日本へ渡航歴があります。2人は現地でよく一緒に行動していて、黒崎さんが最後に目撃された夜も大学近くのレストランで食事をして一緒に寮に戻っている。その後、深夜に黒崎さんの部屋の付近から彼女の叫び声が聞こえたと複数の寮生が証言しています。部屋に血痕はなく、男はいったん、電車でフランスから出国し、飛行機で高飛びしている。段取りの良さから、当局は計画的な監禁ではないかとみて捜査を進めています」(現地メディア関係者)
 今月上旬にはブザンソンの隣の県で、複数の刺し傷がある20代女性の遺体が発見されている。男はこの遺体遺棄事件にも関わった疑いが持たれている。
 ただ、解せないのは仏捜査当局がすでに容疑者を特定し、国際刑事警察機構を通じて加盟各国に捜査協力を呼びかけているというのに、氏名はおろか国籍まで公表していないという点だ。
「昨年のパリ同時多発テロ事件の際も犯人の名前と写真を公開したように、通常、隠すようなことはしません。ところが今回は『捜査の都合上』の一点張りです。容疑者が逃亡したり、捜査に支障をきたす恐れがあるという判断のようですが、なぜ名前と国籍を公表すると捜査に支障が出るのか判然としません」(前出の現地メディア関係者)
 今年9月にはカナダのバンクーバーで、短期語学留学中の30歳女性が白人男に殺害されたばかり。なぜこうも日本人女性ばかり狙われるのか。フランスに10年以上の滞在経験がある関西の私立大教授が、「一般論ですが」と前置きしてこう言う。
「(黒崎さんの)留学先のフランシュ・コンテ大付属の応用語学センターは外国人向けの語学講座があり、日本人に限らず、留学生が多いところです。仲間同士、フレンドリーというイメージがありますが、そう思っているのは日本人だけ。大半の留学生は語学を習得することが目的ですから、誰かに食事に誘われてもそうそう行ったりしないし、もっと警戒します。異性と2人で食事に行くことは『付き合ってもいい』という意思表示なので普通は断る。以前から外国人に誘われ、何のためらいもなくついていく日本人留学生が多かったので、危なっかしいなぁ、と心配していた。今回の事件で恐れが現実になったと思いました」


痴漢冤罪に巻き込まれたときの対処法 もし逮捕されたらどうすればいい?
 サラリーマンにとって痴漢冤罪は他人事ではない。冤罪事件の第一人者、今村核弁護士は語る。
「週末に逮捕されて、『週明けにはなんとしても出社しなければならない』との思いで、やってもいないのに自白してしまうケースもありました」
 もし冤罪であるならば、取るべき選択肢は2つだという。
「逃げるか、逃げないか。本当にやっていなくて、逃げ切れる状況なら、逃げるのもやむを得ない選択肢の一つかもしれません。ただし無理に周囲の人を振り払って怪我をさせてしまったり、途中で捕まったりすれば逆効果です」
 となれば、おとなしく捕まるのが現実的なのだろうか。
「『俺はやってない! 目撃者はいませんか!?』とすぐに大声でアピールし、関心を集めましょう。気が動転しているとは思いますが、痴漢冤罪は目撃証言をどれだけ集められるかが肝心。捕まってからは、会社や家族に冤罪であることを説明し、休職手続きをしたりビラ配りをして目撃者捜しをするなど協力を得ることが大切です」
 自分の発言がブレないように取り調べ内容をノートにメモすることも有効だとか。そして何より重要なのが、屈しないことだという。
「長くつらい闘いになります。精神を病んで自殺未遂を繰り返した奥さんや、無罪を得たもののトラウマでコンビニにすら入れなくなった男性も見てきました。それでもやってないことはやってないと言い続けるのです」
もし逮捕されたらどうすればいい?
 いざ自分が逮捕された時、下手なことをして不利にならないようにするために、どうすればいいのか。アリシア銀座法律事務所の代表弁護士・竹森現紗氏に話を聞いた。
「取り調べに答える前に弁護士を呼んでほしいですね。知り合いがおらず、金銭的に不安でも無料で弁護士を呼べる当番弁護士という制度があります。自分で判断せずに、まずは相談を」
 取り調べが始まってからはどうすればいいのか。
「当然ですがやっていないことは絶対に認めない。憔悴した末に認めてしまったとしても、後になってそれを覆すのは簡単ではありません。また、調書にサインを求められたら、自分の発言と調書の内容が一致しているかをチェックすることも重要。言葉のニュアンスが異なっていることもあります」
 これはあくまで逮捕された時の対処法。法の遵守が大前提だが、サラリーマンがうっかり犯しがちな犯罪はあるのだろうか。
「経費で私物を買うことは業務上横領にあたることがあります」
 ドキッとした方は要注意。
<取り調べ3か条>
一、自分で判断しない
一、やっていないことは認めない
一、発言と調書が一致しているかチェック
【今村 核氏】弁護士。’62年、東京都生まれ。東京大学法学部卒業。旬報法律事務所に所属。数々の冤罪事件、民事事件を担当。著書に『冤罪と裁判』(講談社)ほか
【竹森現紗氏】弁護士。アリシア銀座法律事務所代表。国内大手渉外事務所などを経て、’13年、同事務所設立。男女トラブルから企業法務まで幅広く扱う。『銀座の弁護士が教える 泣かない女になる方法』(文響社)


格差社会ゆえに過熱する「お受験」。翻弄される母親たちの困惑と、子どもの幸せに対する切なる思いとは/小説『ママたちの下剋上』深沢潮インタビュー
 女性が子どもを持つと周囲から自動的に母と見なされ、ひとりの人間を育てるのにふさわしいスキルと人間性を求められます。しかし母になることに最初から慣れている人などいません。現代の日本社会では誰もが迷い試行錯誤しながら、自ら母となっていくべく自己鍛錬をしなければならないのです。
 世の中に子育て指南の類いはあふれていますが、怪しい情報や時代錯誤な押しつけも多いもの。孤独な環境に陥りがちな母親が「何を信じたらよいのか分からない」という心情になるのも不思議ではありません。そのなかで、学歴という分かりやすい指標を信じて子育てに邁進する母親たちがいます。
 作家、深沢潮さんの新作『ママたちの下剋上』(小学館)は、中学受験に特化したクラスを持つ「聖アンジェラ学園初等部」が舞台。ひょんなことから同校の広報を務めることになった子どものいない主人公、香織の目を通して、受験に邁進する母と子の様子がリアルに描かれています。有名学校の付属校に入れるために幼稚園や小学校から子どもを受験させ、小学校受験で希望の有名校に入れなければ、中学受験専門のクラスがある小学校に入学させて次のチャンスに賭ける……。著者の深沢さんは、年々加熱する子どもの早期教育事情を、綿密な取材とご自身の体験を元に小説化したそうです。
――中学受験に特化した小学校が舞台ですね。現実でもそうした学校が増えているようです。それくらい早期教育熱が高い親が多いのでしょうか。
深沢潮さん(以下:深沢)「今の日本では、ある程度の社会的地位に就ける人の絶対数がどんどん少なくなっています。その状況を受けてお母さんたちのなかでも早いうちからよい学校、安心できる環境に子どもを入れたい気持ちが高まっていますね。私自身も10年前に娘を小学校受験させたのですが、その頃より状況が厳しくなっていると感じました」
無理をしてでも、有名校に。
――世の中の格差の問題が背景にありますね。昔はのんびりとしていても中間層にいられたのが、現代はもっと必死に上層部に食い込まないと生活が楽にならない。この小説のタイトルは「ママたちの下剋上」です。主人公・香織の姉がまさにそのタイプなのですが、経済的に無理をしてでも子どもを有名校に入れ、高い学歴をつけることで自分の人生も一発逆転させたい人も多いのでしょうか。
深沢「昔に比べて、全体的な小学受験者数は減っているといわれています。でも一部の人々の間では、『とりあえず入れておこう』という切迫感がむしろ高まっているのです。ですから、所得が追いつかないのに早期教育や受験に邁進している人も多いでしょう。ただ、無理して私立の学校に入れても、入ってからのママ友との付き合いが大変です。取材したなかで、子どもを私立の小学校に入学させてからマンションや車を買い替えたり、エルメスのバーキンを購入したりと背伸びしてしまう母親がいるといった話を聞きました」
――そこまでしないと、ママ友付き合いができないんですね。作中でも母親同士が、同じ塾の親子を格付けし合う会話が出てきます。本来世の中にはさまざまな経済状況の人がいて当たり前だと思うのですが、ことさらに異質な人を揶揄する姿に「子どもが同じ学校にいれば、母親同士も均質であるべき」という考えが垣間見えました。
深沢「知り合いから聞いた話ですが、子どもが超有名私立の中等部に入ってママ友のランチ会をそのクラスでやったら、欠席者がひとりもいなかったそうです。つまり欠席できない雰囲気がある。働いている母もいるはずですから、休んで来ているのでしょうね」
――働いているから忙しい、とは言えない雰囲気……。有名な小学校や中学校に子どもを通わせているあいだは、その女性が母になる以前に持っていた属性を、いったん脇に置かねば母親として務まらないのですね。
深沢「これは有名校や私立校にかぎった話ではありませんが、PTAの集まりが平日昼間にあるなど、学校には働く母親に優しくないシステムが少なからず残っています。私は自分自身が子どもを受験させてみて、周囲に専業主婦が多いことにびっくりしました。現代の社会においては専業主婦で子育てだけに専念できる人は、特権階級ですよね。でも有名な学校では、母の多くが専業主婦。実際子どもに付きっきりにならないと、超高学歴を得るようには育てられないのが現状です」
専業主婦家庭と、共働き家庭
――『「灘→東大理III」の3兄弟を育てた母の秀才の育て方』(KADOKAWA)の著書で有名な、“プロお受験ママ”佐藤亮子さんも専業主婦でした。
深沢「そうなんです。そこまで子どもの教育に手間をかける専業主婦が多いと、両親が働いている家庭の子どもは学習面でハンディができます。医者や弁護士、官僚、有名企業などの、世の中で“ハイスペック”だといわれている人が集まる世界に、なかなかアクセスできなくなってしまいますよね」
――今の社会では少数派である専業主婦家庭で、経済的にも余裕がある親の子どもが高学歴を得て社会を動かす地位に就く構造があるのですね。しかし同じような家庭の子どもしかいない均質化された世界で育った人が、異なる環境の人に対して優しい社会を作れるかというと、疑問が湧きます。
深沢「無理でしょうね。例えばそういった人が官僚になったとして、働く女性やシングルマザー、貧困家庭をサポートするのは難しい。子どもの頃から自分と同じような環境の人しか周りにいないわけですから、想像力が働かないんです」
*   *   *
 小説に登場する主人公の夫がその典型。高学歴で母は専業主婦、加えて金持ち家庭に育ったお坊ちゃまでした。彼は悪い人間ではないけれど、単純に他者に対する理解がありません。妻の仕事を尊重せず、育児負担をすべて妻に押し付ける前提での子ども好き発言など、無神経な言動が多いのです。それは作中のキャラクターだけのことではなく、一般的に“ハイスペック”な男性は妻も自分の母と同じように専業主婦で教育に専念するよう求めるため、同じような環境で育つ“ハイスペック”人材が再生産されていく仕組みがありそうです。
 日本の共働き率がどんどん上がっていくなかで、ハイスペック人材を育む世界が、現実と乖離している状況がうかがえました。
*   *   *
――子どもたちのお受験事情には、社会の歪みが表れているように見受けられます。ただし深沢さんの小説は、そういった世界を外側から批判しているわけではないですね。主人公の香織は、はじめこそ冷ややかな目でお受験ママを見ていますが、「聖アンジェラ学園初等部」の仕事に打ち込むなかで、受験する子どもたちに寄り添い、合否に一喜一憂する親の気持ちに共感していきます。
深沢「母親は基本的にはわが子を思って勉強させていますし、子どもは懸命にその思いに応えようとしています。勉強はできないよりはできたほうがいいし、チャンスがあるなら偏差値が高い学校、就職に苦労しない学校に行ってほしいと思うのは不自然なことではありませんよね。問題なのは、一生懸命になっているうちに子どもの受験結果が自分のスペックのひとつになってきてしまうこと。子どもが親の思いについてこられるうちはよいのですが、それが苦しくて圧し潰されてしまう子もいます。教育は子どものためという名目があるので、外からは歯止めが効きにくいのです」
自分のことも家族のことも見失う前に…
――受験にかぎらず、母親業は“子どものため”と“自分のため”の境目が曖昧なところがありますね。親子の思惑がうまく噛み合っているうちは他人が口を出すことでもないのですが、結果として自分も子どもも追い詰めてしまっては元も子もありません。
深沢「そういう状況になってしまったら、立ち止まる勇気を持ってほしいですね。母親は子どものために全速力で走りつづけてしまうので、子どもの状況を直視せず、自分が見たいように見てしまう傾向があります。お受験という狭い世界にいると、そこから外れたらもう終わりだと思いがちです。でも実際は受験は子育てのひとつのステップに過ぎません。今のわが子にとって何が本当にベストなのかを、立ち止まって、人の意見も聞きながら考える余裕を持って欲しいですね」
*   *   *
 小説のなかに「社会を変えるより、目の前の状況に合わせて生きていくほうがより現実的で、子ども個人の幸せに通じるのではないか」という、登場人物の言葉がありました。
 子どもに学歴を付けさせるためにお受験に懸命になる親は、自身も学歴のために努力したり、あるいは学歴によって差別されたりといった経験があるように見えます。学歴社会を身をもって生きてきたからこそ、子どもによい学歴を得てほしいと願うのです。
『ママたちの下剋上』を読むと、母親が「目の前の現実」である学歴社会を強烈に意識し、お受験に邁進するのも仕方がないことのように思えます。家族関係や他者への思いやりなどの、生きる上で大切なものすら見失いそうになる母たちの姿は、学歴社会に一度は翻弄されたことのある人であれば、他人事とは思えないのではないでしょうか。(蜂谷智子)


来年度予算閣議決定を受けての軍学共同反対連絡会声明
軍事研究費急拡大!軍事国家への道をひた走る安倍政権に反撃を!    
2016年12月28日 軍学共同反対連絡会
 2017年度予算案が12月22日,閣議決定された。軍学共同に反対している立場から,この予算案に対する私たちの見解を表明する。
 この予算案では,教育・科学振興費は5.3兆円と据え置かれる一方,防衛費は5年連続増加し5.1兆円となった。第3次補正予算案に含まれる防衛費約1800億円を合わせると大幅な軍備増強となる。とりわけ,「安全保障技術研究推進制度」の予算が,今年度の6億円から大幅に増額され,概算要求通り110億円も認められたことに,軍学共同に反対する私たちは強く抗議する。
 この予算案によって,軍事国家への道をひた走る日本が今後,「軍産学複合体」を形成し,国政を大きく歪めていく端緒を開いたと,私たちは見ている。というのは,概算要求とともに防衛省が併せて公表した『防衛技術戦略』『中長期技術見積もり』『将来無人装備に関する研究開発ビジョン』の3つの文書において,今後20年程度を念頭においた防衛技術開発計画が展開されているからである。その実現に向けての第一段階として110億円もの研究開発予算を計上したと考えられるのである。
 この制度は企業に属する研究者からの応募も認めてはいる。しかし,主要なターゲットは大学・研究機関の研究者たちであろう。研究者たちは可能なら,自らの意志で自由に研究テーマを設定でき,成果の発表や公開にも完全な自由が保証される,公的学術支援機関からの研究費によって研究を遂行したいと望んでいることは疑いない。しかし,「選択と集中」政策の下で研究費不足に追い詰められている現状では研究が維持できないとして,「安全保障技術研究推進制度」に手を出す研究者が出てくるであろう。防衛省はこのような研究者たちを狙っているのである。秘密研究となる可能性が高い防衛省の資金に応募して「防衛装備品」(武器)開発の下請け研究に従事するなら,結局のところ日本の軍国主義化に大学・研究機関の研究者たちが加担していくことになるのは必至である。
 併せて,防衛省から委託を受けた産業界の「装備品」(武器)開発研究にも,産学共同という名の下に,大学・研究機関の研究者が従事する方向が展開されていく可能性もある。こうして学術研究の現場である大学・研究機関が「軍産学複合体」へと変質させられていくことを私たちは危惧する。私たちは,110億円の予算を削除し,「安全保障技術研究推進制度」自体を廃止するよう求める。
 今回の予算措置において提示されているのは「1件当たり数十億円で5年継続」という,基礎研究を行なっている研究者にとっては破格の好条件での研究費の供与である。少なくない研究者たちが「科学・技術の発展のため」という大義名分のもと,これに応じていく事態が広まることを,私たちは深く憂慮する。巨額の研究費を餌にする防衛省に利用されるか否か,研究者たちの矜恃と社会的責任が強く問われることを指摘したい。
 目下,日本学術会議において防衛省からの研究資金への対応について議論がなされている。現下の状況に鑑みて日本学術会議に求められるのは,「世界の平和と人類の幸福のための学問」という学術研究の原点を示し,市民からの信頼を裏切らない学術界であることを明確に宣言することである。それは研究費不足で悩む研究者への励ましとなるとともに,現代の知性を代表する学者集団に対する社会的な信頼につながり,軍事大国化に反対する強い意思表示となることは確実である。今,黙したまま,軍事大国化が進行する現状を追認してはならない。学術の府を軍事研究の場にしてはならない。
 私たち「軍学共同反対連絡会」は,市民とともに健全な科学の発展のために尽す所存である。
 私たちは当面,次の3つの取り組みを行う。
1 1950年,67年の2度にわたり日本学術会議が発した「軍事目的のための科学研究を行わない」声明を堅持し,防衛省による「安全保障技術研究推進制度」に明確に反対していくことを日本学術会議及び各会員に要請する。日本学術会議に設置された「安全保障と学術に関する検討委員会」はこの間の議論をまとめ,2月4日に市民に開かれたシンポジウムを開催する。そこに多くの市民が参加され,声を上げていくように訴える。
2 今後の通常国会での予算案審議の中で,「安全保障技術研究推進制度」110億円の予算の問題点を国会議員と共同して明らかにし,これが日本社会の今後のあり方に関わる大問題であることを多くの市民に訴えていく。またあわせて,貧困な文教予算の問題を浮き彫りにし,科学者が平和と人類の幸福のための本来の研究ができるように,国公私立大学への運営費や補助金増額を求めていく。
3 3月から始められる来年度の「安全保障技術研究推進制度」募集に対して全国の大学・研究者が応募しないように働きかける。各界有志による緊急署名運動の呼びかけが進められており,連絡会もそれに全力で取り組む。
軍学共同反対連絡会共同代表 池内了,野田六囲此だ昌馨”


釜山の日本領事館前「平和の少女像」強制撤去
28日、韓日慰安婦被害者合意1年に合せて釜山市民が設置 
釜山東区は4時間後に少女像強制撤去、警察は13人を連行 
ソウル旧日本大使館前では今年最後の水曜集会開催

 韓日政府による日本軍「慰安婦」被害者問題関連12・28合意の1周年である28日午後、釜山東区(ドング)草梁洞(チョリャンドン)の日本領事館前に、釜山の市民たちが「平和の少女像」(少女像)を設置したが、釜山東区庁と警察が4時間後に少女像を強制撤去した。市民は「日本の警察官、日本の公務員たちか」として反発した。
 釜山の青少年・学生・芸術家などが集まって作った「未来世代が建てる平和の少女像推進委員会」(推進委)の会員100人あまりは28日昼12時から釜山東区草梁洞の鄭撥(チョンパル)将軍銅像前で「日本軍性的奴隷問題に対する日本政府の公式謝罪を要求する水曜集会」を開いた。続いて日本領事館に抗議書簡を伝達し、昼12時40分頃に日本領事館前の歩道にリフト車を動員し重さ1トンほどの少女像を下ろした。管轄地方自治体である東区は少女像が道路法の「道路を占用できる工作物と施設の種類」に該当しないという理由で建設を許さなかった。東区は午後3時30分から少女像を取り囲んだ市民に解散を命じ、午後5時頃に少女像をトラックに載せて他の場所に移した。警察は少女像の撤去を阻もうとした13人を公務執行妨害の疑いで連行した。
 推進委は少女像撤去に抗議するろうそく集会を鄭撥将軍銅像付近で午後7時30分から開いた。推進委関係者は「少女像が日本領事館前に建てられる時まで、ろうそく集会を開く」と話した。
 これに先立って推進委は、昨年の12・28合意以後「平和の少女像建設は私たちの歴史を正しく立て直し被害者の名誉と人権を守る価値ある闘いだ」として、少女像建設のための市民寄付8500万ウォン(約830万円)を集めた。10月には日本領事館前の歩道に少女像の設置を許可してほしいという釜山市民8100人の署名を東区に提出した。この日、ソウル鍾路区(チョンノグ)の旧日本大使館前では約2000人が参加して今年最後の水曜集会が開かれた。参加者は今年亡くなった「慰安婦」被害者7人の遺影に花を捧げて黙祷した。
 市民は慰安婦被害者7人の遺影を持って外交部前に行進した。キム・ボクトンさんは、外交部に向かって立って「大統領が道を誤れば、首が飛ぼうが止めるべきなのに、大統領の言葉だけ信じて言われたとおりにするのか。朴槿恵(パク・クネ)、ユン・ビョンセは今日にも退陣しろ」と叱責した。主催側は「韓日合意無効、朴槿恵・ユン・ビョンセ辞退」を主張する書簡を朗読した。
 慰安婦被害者11人と、亡くなった被害者6人の遺族は日本政府に直接、法的責任を問い賠償を請求するためにソウル中央地裁に日本政府を相手どり損害賠償請求訴訟を提起した。韓国挺身隊問題対策協議会(挺対協)は、日本軍慰安婦被害生存者は現在39人だと明らかにした。
釜山/キム・グァンス記者、コ・ハンソル記者


「少女像を広め12・28合意を覆そう」自治体・市民団体に巻き起こる抵抗の嵐
韓日慰安婦合意から1年…ソウル市、少女像の設置支援条例を発議 
キム・ヨンソク市議会議員、被害者支援や記念物の設置・管理など法的根拠を準備 
全羅北道井邑(チョンウプ)では23の団体が参加し 
市民3千人が有志で、両拳を握る堂々とした姿の少女像を製作

 韓日政府の「12・28合意」1周年を控え、地方自治体と市民団体でこれに抵抗する動きが相次いで現れている。少女像の設置と被害者記念事業を活性化する条例を作ったり、市民の募金を通じて少女像を設置している。
 共に民主党のソウル市議会議員キム・ヨンソク氏(道峰1)は27日「ソウル市の日帝下日本軍慰安婦被害者支援条例一部改正条例案」を代表発議すると明らかにした。少女像のような造形物の設置と支援、管理事業を明示し、資料収集と研究、教育広報、被害者の名誉回復のための国際交流など、国内外の活動を市長が支援できるようにした。条例名も「ソウル市日帝下日本軍慰安婦被害者支援及び記念事業に関する条例」に変えた。
 キム議員は「現在ソウル市は、日本軍慰安婦記憶の場の造成支援、日本軍慰安婦記録物管理事業、日本軍慰安婦と関連する記念広報事業を施行中だが、来年の予算の4億3800万ウォン(約4260万円)のうち、被害者の生活補助と葬祭費支援を除いて記念事業に使う金額は3億3000万ウォン(約3200万円)だけ」だとし、「少女像の撤去はありえないことであり、ソウル市もより多くの少女像を設置すべきだ」と条例発議の趣旨を説明した。現在、慰安婦被害者記念物はソウル市の9カ所をはじめ、韓国国内に45カ所、海外に11カ所の合わせて56カ所になる。
 全羅北道井邑(チョンウプ)では、政府の合意に抗議する有志たちが少女像を立てる。「平和の少女像建設のための井邑市民推進委員会」は28日午後3時、全羅北道井邑市ヨンジアートホール広場(映画館CGVの前の崔徳壽(チェ・ドクス)烈士追悼碑)で、平和の少女像の除幕式を行うと27日明らかにした。
 井邑地域の23団体が参加して2月に発足した推進委は、市民3千人あまりから4500万ウォン(約440万円)の募金を集めた。銅で作った少女像は幅2メートル、奥行き1.5メートル、高さ1.6メートル大だ。制作は地域で活動する彫刻家のキム・ヨンリョン井邑文化院事務局長が務めた。
 少女像は、東学農民革命の故郷に相応しく、辛い歴史を清算し、正義と平和の世の中に向けた意志を込めようと、椅子から立ち上がり両拳をぐっと握りしめた堂々とした少女の姿を表現した。特に少女像の姿だけでなく、制作を担当した彫刻家と設置場所・除幕式の日程など大半を募金に参加した市民たちがオンライン投票で決定したため意味が大きい。
 彫刻家のキム氏は「再びこのような不幸なことを繰り返してはいけないという市民たちの熱い信念を少女像に表現した」と話した。少女像の周辺には公募で選定した井邑中高校生たちの「日本人に伝えたい文」、「日本軍慰安婦被害者のハルモニたちに捧げる文」、「平和の少女像と共にする私の誓い」などが書かれている。また、「歴史を忘れた民族には未来がない」という内容の井邑市民の誓いが刻まれている。全羅北道地域の市民社会団体は28日午前11時、全州市(チョンジュシ)豊南門(プンナムムン)広場で日本軍慰安婦問題の正義ある解決と韓日軍事情報包括保護協定の廃棄を求める記者会見を開く。
パク・イムグン、チェ・ウリ記者


12・28日韓「合意」は解決ではない! 日本政府は「慰安婦」問題解決に立ちあがれ
昨年12月28日の日韓政府間「合意」から一年を迎えました。
被害者をおきざりに、「責任の痛感」「お詫びと反省」「軍の関与」というあいまいな事実認定と実体のない言葉を並べて日本軍「慰安婦」問題を「最終的かつ不可逆的に」解決すると表明した日韓「合意」に対し、私たちはあらためて、「合意」は解決ではないことを訴えます。
「合意」発表直後から、韓国では被害者はもちろん市民・学生らによる批判と抗議の声が湧きおこりました。日本では政府とメディアが一体となって、あたかも「慰安婦」問題は「合意」によって終結したかのような見方を拡げました。私たちはこのような動きを許すことができないと、「合意は解決ではない」ことを訴え、全国各地で集会やデモ、講演会などあらゆる行動を展開、日本政府への要請行動も行ってきました。11月には韓国、フィリピン、インドネシア、東チモールの被害者を招いて証言集会や外務省交渉を行い、今もアジアの各国で被害に苦しむ被害者らの存在を伝え、「慰安婦」問題は日韓間だけでは解決できない問題であり、日韓「合意」で解決していないことを訴えました。
韓国政府は2011年の憲法裁判所決定を受けて、「慰安婦」問題は日韓請求権協定で「法的に解決済み」であるか否かについて、日本政府と対立した状況にありました。これを棚上げして「合意」としたことは、国家としての責任を放棄するものです。日本政府が「日韓条約で解決済み」「10億円は賠償金ではない」と繰り返しているにも関わらず、「和解・癒し財団」のもと、「賠償金」であるかのように装いながら被害者に配るというのは、まさに被害者を欺き、愚弄するものです。日本大使館前の「平和の碑(少女像)」の撤去を執拗に求める日本政府の姿勢もまた、「反省」や「お詫び」が口先だけのものだと繰り返し見せつける行為です。このように、「合意」は被害者の尊厳回復措置を行うと言いながら、それどころか、被害者の尊厳を傷つけているのです。
安倍首相は国会で、「合意」は「私たちの子どもや孫、次の世代の子どもたちに謝罪し続ける宿命を負わせるわけにはいかない。その決意を実行に移すための決断」だったと述べました。そして、被害者へのお詫びの手紙の話が出ると即座に、「毛頭考えていない」と答えたことと同様、安倍首相にはこの「合意」で国家の責任を認める気もなければ謝罪の意思もないことが明らかです。今、未來の世代のためになすべきこととは、歴史を隠蔽することではなく、事実を明らかにし、記録し、記憶・継承すること、再び被害を繰りかえさせないことです。
日本政府は第12回アジア連帯会議で各国被害者と支援者によって採択された「日本政府への提言」と、国際人権基準に沿って、加害の事実に向き合い、謝罪と賠償、真相究明と教育などの被害回復、再発防止措置を行うよう、私たちは強く求めます。
2017年、私たちは二国間の談合的「合意」によって翻弄され、踏みにじられたすべての被害者の尊厳回復のために、アジアの被害者や市民と連帯し、ともに闘います。
みなさまがともに声をあげてくださることを心より願うものです。
2016年12月28日
日本軍「慰安婦」問題解決全国行動


【「慰安婦」日韓合意】 合意から1年、ソウルの日本大使館前で抗議集会 最大野党の代表ら参加
 慰安婦問題で日韓両政府が合意を交わしてから1年となる28日、合意に反対する韓国の元慰安婦支援団体「韓国挺身隊問題対策協議会(挺対協)」が、ソウルの日本大使館前で数百人規模の日本政府への抗議集会を開いた。
 ソウルの集会には、最大野党「共に民主党」の秋美愛代表や朴元淳ソウル市長も参加。朴氏はソウル市が慰安婦関連資料を国連教育科学文化機関(ユネスコ)の「世界の記憶」に登録する運動を続けると宣言した。
 挺対協の尹美香・常任代表は「合意に反対する声は高まり世界各地で少女像が増えている。すでに合意は無効化された」と話した。
 合意では、日本が軍の関与と政府の責任を認め、韓国政府が設立する財団に「元慰安婦の名誉と尊厳の回復、心の傷を癒やすための事業」を行う目的で10億円を拠出することを決めた。


2016年の一年間に亡くなった日本軍「慰安婦」被害者追悼式及び第1263回日本軍「慰安婦」問題解決のための定期水曜デモ声明書
「ナビの夢」は永遠に
2015年12月28日、日韓両国政府の「合意」という残酷な二次被害により、日本軍「慰安婦」被害者たちと彼女たちの訴えに共感する世界中の市民たちは、これまでになかった痛みと悲しみの中でこの一年を送らねばなりませんでした。2016年は日本軍「慰安婦」問題の歴史において最悪の年でした。その苦痛に満ちた一年の間に、私たちは7名のハルモニを見送る事しかできませんでした。
「2015日韓日本軍『慰安婦』合意」は明白な誤りでした。日本政府の「謝罪と反省」は既に1995年に被害者たちにより拒否された「国民基金」当時の曖昧なレベルにとどまりました。それに先立ち1993年の「河野談話」で日本政府が明らかにした、強制性の認定と持続的な真相究明及び歴史教育に対する決意は全く見られず、むしろ20年前よりも明らかに後退しました。それにも関わらず、韓国政府は「最終的かつ不可逆的解決」と「国際社会での批難・批判を控える」ことに合意し、更には平和の碑(少女像)への日本政府の「憂慮」に対し、「適切に解決されるよう努める」と約束までしたのです。被害者と市民が合意直後から「絶対反対」と「無効化」を切々と叫んだのは、日韓「慰安婦」合意がこのように話にならないような合意であったからに他なりません。
「代読おわび」という傲慢な行為を強行した安倍総理は、自身の口で「謝罪と反省」に言及する事を最後の最後まで拒絶しました。韓国政府が卑屈に要請した追加措置すら「毛頭考えていないと」冷酷に切り捨てられました。代わりに安倍政権は「強制連行の証拠はない」、「性奴隷ではない」と言い張り、「約束通り少女像を撤去しろ」と圧迫しました。そして「2015合意」を「外交業績」とし、最長寿政権を狙い、日本を「戦争のできる国」にするよう邁進しています。
安倍政権の最大の援軍として名乗り出た朴槿恵政権は、被害者と市民の明白な反
対にもかかわらず、軍事作戦を繰り広げ「2015合意」を押し付けました。「一歩
後退」であることが明白なのにもかかわらず「一歩前進」だと言い張りました。
「賠償金か?」という問いに「癒し金だ」、「賠償金だ」、「賠償金的性格の癒し金だ」と度々言葉を変え、しどろもどろに迷走を続けました。合意を規定事実化するため、率先して財団をつくり、率先して日本政府から10億円を受け取り、率先して「現金支給」事業を推し進めました。高齢の被害者たちに無理矢理会いに行き、事実ではない嘘と巧みな話術で懐柔・圧迫し、「反対とは言わなかったから賛成」と被害者たちを反対派・賛成派に分断し、「過半数」が「現金支給」事業に申請したから「成功」であると宣伝しました。過ちを犯しながらもそうでないと言い張り、頑として押し付けようとする「朴槿恵式壟断」の典型です。「普遍的女性の人権」に対する認識は勿論の事、日本軍「性奴隷」という惨憺とした被害を受けた高齢の被害者たちに対する基本的な礼儀すら見受けられない恐るべき態度です。
しかし、私たちは鮮明に覚えています。過去一年間の間に「少女像」を守るために雨風に吹かれながらも、昼夜を問わず活動した、数多くの若者たちがいる事を。「正義記憶財団」を共につくり、共に引っ張っている市民たちがいる事を。何よりも、最後に残った血の一滴、汗一滴まで流しつくし、真の解決とは何かを体を張って見せてくれるハルモニたちがいる事を。
犯罪事実の認定、公式謝罪、法的賠償、真相究明、歴史教育、追悼、責任者の処罰!これまで四半世紀以上叫び続けて来ました。困難に打ち勝って立ち上がった被害者たちと彼女たちの訴えに共感した市民たちが、数十万とも言われる被害者たちの悲痛なまでの痛みを叫んできました。「普遍的女性の人権」への深刻な侵害に対し、「最終的かつ不可逆的な解決」は有り得ません。「普遍的女性の人権」への深刻な侵害の解決は、韓国人と日本人が別々に成しえることは出来ません。
だからこそ、私たちはこの場で世界市民としてまた叫ぶのです。韓国政府は「和解・癒し財団」を即刻解体せよ!韓国政府は「2015合意」を即刻破棄せよ!韓国政府は日本軍「慰安婦」問題の正義の解決のために率先して取り組め!日本政府はしかるべき責任を真摯に誠実に履行せよ!
私たちはまたこの場で世界市民として再確認します。日本軍「慰安婦」犯罪に対する認定と謝罪、真相究明と教育は永遠に続けなければなりません。「ナビの夢」は永遠に繋げなければなりません。私たちの行進は続きます。
2016年12月28日
2016年に亡くなった日本軍「慰安婦」被害者追悼式及び第1263回日本軍「慰安婦」
問題解決のための定期水曜デモ参加者一同

ゆうパック送ったけれど・・・/手塚治虫の火の鳥 復活編

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Meurtre de l'étudiante japonaise : Les medias japonais se déplacent à Besançon
TV Asahi, Nippon News Network, Fuji Tv, NHK News Web.. Les télévisions japonaises se mobilisent pour informer leurs téléspectateurs des conséquences de la disparition et du probable meutre de la jeune étudiante Narumi. Des correspondants se sont déplacés à Besançon
Au japon, la disparition de la jeune étudiante prénommée Narumi fait la une des chaînes de télévision. Les responsables de l'université de Tsukuba ont donné une conférence de presse au Japon. Pour eux, l'étudiante est toujours présumée vivante tant que le corps n'a pas été retrouvé. Un point de vue relayé par les médias nippons.
Le reportage de TV Asahi : http://news.tv-asahi.co.jp/news_international/articles/000090900.html
Le reportage de Nippon News Network : http://www.news24.jp/articles/2016/12/26/10350037.html
Besançon et son Centre de Linguistique Appliquée sont assez connus au Japon. Vue de l'archipel, la capitale de la Franche-Comté a la réputation, jusqu'à maintenant, d'être une ville calme où l'on peut vivre en sécurité. Ces derniers mois, le critère de la sécurité est devenu crucial aussi bien pour les touristes que pour les étudiants. Les attentats de Paris donnent une image d'insécurité auprés d'une partie des asiatiques. Ce fait-divers fait malheureusement connaître Besançon sous un jour différent et même si cela ne reflète pas la réalité du quotidien bisontin, ce drame pourrait, peut-être, influencer à terme le choix des étudiants japonais qui désirent venir étudier en France.
L' homme soupçonné d'avoir tué Narumi est toujours activement recherché, mais le corps de la jeune fille, portée disparue depuis début décembre, reste toujours introuvable. Un mandat d'arrêt international devait être émis à l'encontre d'un homme de nationalité étrangère - la police ne souhaite pas pour l'heure donner plus de précision sur son origine - qui évoluait "dans la mouvance étudiante", selon le commandant Régis Millet, de la police judiciaire de Besançon. Aujourd'hui, l'université de Bourgogne Franche-Comté, a tenu à préciser qu'il ne s'agissait pas d'un étudiant de son établissement.
L'étudiante, âgée de 21 ans, a disparu depuis le 4 décembre. En France depuis fin août 2016 pour étudier le français, elle logeait dans une résidence universitaire sur le campus de l'université de Besançon.
Bien que la police n'ait pas retrouvé son corps, les enquêteurs disposent d'éléments permettant de dire qu'elle a été tuée. "Des éléments nous permettent de dire que le suspect a tué cette jeune femme", a expliqué le commandant Millet, évoquant la vidéosurveillance, des données téléphoniques et des témoignages.
Pourquoi le Japon ne présentera pas d'excuses aux États-Unis à Pearl Harbor
Shinzo Abe rend une visite de deux jours à Barack Obama. Une cérémonie d'hommage est prévue sur le lieu de l'attaque aérienne nippone de 1941.
La photo sera historique. Ce mardi 27 décembre, Barack Obama et Shinzo Abe se retrouveront devant le mémorial honorant les morts de Pearl Harbor à Hawaï. Plus de 2400 soldats et civils américains y avaient péri sous l'offensive des avions japonais le 7 décembre 1941. Préparée dans le plus grand secret, cette attaque surprise de l'armée japonaise visant à anéantir la flotte américaine avait précipité l'entrée des Etats-Unis dans la Seconde Guerre mondiale.
Cette célébration 65 ans plus tard est inédite pour un Premier ministre japonais, alors que Shinzo Abe effectue une visite de deux jours aux Etats-Unis ces 26 et 27 décembre.
Malgré tout, celui-ci n'a pas l'intention de présenter des excuses au peuple américain. "Le but de la visite est de commémorer les victimes de la guerre, pas de s'excuser", avait ainsi déclaré en amont Yoshihide Suga, le porte-parole du gouvernement. "Ce sera l'occasion de montrer aux futures générations notre détermination à ne pas répéter les horreurs et souffrances de la guerre ainsi que de mettre en avant la réconciliation entre le Japon et les Etats-Unis", avait-il ajouté.
Le séjour de Shinzo Abe sur les lieux de l'attaque de Pearl Harbor intervient quelques mois après la venue historique de Barack Obama à Hiroshima, ville symbole de la bombe atomique. Le président américain avait alors rendu hommage aux morts, serrant notamment dans ses bras un survivant du feu nucléaire. Mais sans présenter là aussi d'excuses.
Relations diplomatiques au beau fixe
Un choix d'Obama qui "arrangeait" en fait le Japon, comme l'évoque un journaliste des Echos. Celui-ci explique qu'au mémorial de Hiroshima, un texte explique simplement au visiteur "qu'à un moment, au XXe siècle, le Japon a pris le chemin de la guerre" et que "le 7 décembre 1941, il a initié les hostilités contre les Etats-Unis, la Grande-Bretagne et d'autres". Mais comme le note le journaliste, aucun mot sur les multiples exactions commises par les troupes nippones, tels les massacres de civils et viols en masse en Chine, ou les "milliers de jeunes femmes asiatiques transformées en esclaves sexuelles pour les soldats nippons dans la région".
Malgré ces "non-excuses" acceptées des deux côtés, les relations diplomatiques restent au beau fixe entre les deux pays. "L'alliance américano-japonaise n'a jamais été aussi forte, a récemment vanté le secrétaire américain à la Défense Ashton Carter lors d'une visite en Asie. C'est une alliance qui joue dans les deux sens, qui profite autant à chaque partie. Elle est nécessaire parce que nous faisons face à des responsabilités et menaces communes".
Le 7 décembre dernier, jour de la date anniversaire de Pearl Harbor, Barack Obama avait lui loué la solidité de l'alliance entre les Etats-Unis et le Japon, "adversaires les plus acharnés" devenus "alliés les plus proches".
"Une alliance inimaginable il y a 75 ans"
"Je suis impatient de me rendre au mémorial de l'USS Arizona (à Pearl Harbor, dans l'archipel d'Hawaï) à la fin du mois avec le Premier ministre japonais Shinzo Abe", avait annoncé le président américain à propos de la visite du jour du dirigeant japonais. "Cette visite historique sera un hommage au pouvoir de la réconciliation", avait-t-il ajouté, soulignant que les deux anciens pays ennemis, désormais liés par "une alliance inimaginable il y a 75 ans", continueront à travailler main dans la main "pour un monde plus pacifique et plus sûr".
Abe, premier dirigeant étranger à rencontrer Trump
Ce n'est pas non plus anodin si le premier dirigeant étranger à serrer la main du futur président américain, Donald Trump, fut Shinzo Abe le 17 novembre à New York.
"C'est un honneur pour moi de rencontrer le président élu Trump avant les autres dirigeants du monde, avait déclaré en amont Shinzo Abe avant de quitter Tokyo. L'alliance entre le Japon et les Etats-Unis est la pierre angulaire de la diplomatie et de la sécurité du Japon, (qui) ne peut fonctionner que dans la confiance".
"Nous avons eu une discussion franche durant un long moment" sur divers sujets, a expliqué aux journalistes le Premier ministre japonais après la rencontre, sans donner de plus amples précisions.
Par ailleurs, autre signe de la bonne entente entre les deux pays, les Etats-Unis ont annoncé la semaine dernière la prochaine restitution au Japon de plus de 4000 hectares de terrain situés à Okinawa, un geste symbolique destiné à alléger le fardeau de la présence militaire américaine dans cet archipel subtropical japonais.
Dans le cadre d'un accord qui remonte à 1996, les Etats-Unis vont ainsi rendre au Japon un peu plus de la moitié de leur camp d'entraînement dit "Northern training area", basé au nord d'Okinawa et essentiellement composé d'une forêt tropicale préservée. D'autres terres devraient être restituées "dans les années à venir", selon les forces armées américaines, "parce que nous respectons le souhait des Okinawaïens de voir notre présence réduite".
Le Premier ministre japonais a "exprimé sa gratitude", tandis que l'ambassadrice des Etats-Unis au Japon, Caroline Kennedy, a salué "une étape importante" dans l'alliance entre les deux pays.
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高橋留美子劇場(第13話)
専務の犬◇数々の名作を世に送り出してきた高橋留美子の傑作短編集をアニメ化!
折笠愛 子安武人 加門良 真柴摩利 高木渉

師走、年の瀬。あわてない あわてない。名作アニメ「一休さん」 第5・6・7話
第5話「たけのこと虎退治」▽第6話「さむらいと千菊丸」▽第7話「なぞなぞ問答と山伏」
室町時代に生きた臨済宗の僧・一休宗純の幼少期をモチーフにした名作アニメ。1976〜1982年放送。 加茂の河原で近所の子供たちと平和に遊んでいた千菊丸は、実は、後小松天皇の皇子。権力闘争の中、足利幕府より、出家しなければ命がないと強い圧力がかかり、安国寺の小坊主「一休さん」となった。母上さまと別れた一休さんは、毎朝日の出前に起こされ、冷たい水での床掃除に泣きべそをかく日々。温かい母上さまの懐が恋しかった。そんな一休さんが、毎日様々な難題、トラブル、意地悪などを“とんち"や“知恵"で解決していく様は爽快!子どもが見ても楽しい、大人が見たら懐かしいアニメを全15話、3話ずつ放送。


昨日ゆうパックの箱を買って,あわただしくいろいろお菓子を送りました.11時くらいには仙台に着いていたようですが,不在票が入っていたとのメールをもらいました.生ものではないので急ぐことはないのですが・・・
図書館から借りてきた手塚治虫の火の鳥.前回は黎明編でしたが,今回は復活編.AC2482年でレオナとチヒロの話.AC3030年にロビタが集団自殺.帯には科学文明の繁栄の陰にひそむ廃墟――手塚漫画は終末に向かう未来に警鐘を鳴らす!!とあってなかなかスゴイです.ほぼ40年前の作品とは思えません.

河北春秋
 星野富弘さんの『あなたの手のひら』は、四季の草花に折々の思いを寄せた詩画集だ。その中にある『別れ』にはサンガイグサが描いてある。3月ごろから開花するホトケノザのこと。亡き父に向けこう書いた▼<あなたが最後に見た季節が また巡って来ました あれから私は幽霊というものが いてもいいと思うようになりました できることならあなたに幽霊になってもらってでも もう一度逢(あ)いたいのです−>。5年前の春から、同じ思いをしている人もいるだろう▼福島県大熊町で大震災の津波に遭い、1人だけ行方の分からなかった木村汐凪(ゆうな)さん=当時(7)=の遺骨が今月、見つかった。町は原発事故で立ち入りが制限されている。父の紀夫さん(51)が春夏秋冬、避難先の長野県から通い探し続けていた▼<子供たちの遊ぶ声にひかれ 行ってみればだれもいない 夕陽の道に草の実がこぼれていた>(『晩秋 アカマンマ』)。この詩のような経験を、紀夫さんは何度もしたのかもしれない▼『冬の枝 びわ』<雨を信じ風を信じ 暑さを信じ寒さを信じ 楽しみを信じ苦しみを信じ 明日を信じる 信じれば雨は恵み風は歌 信じれば冬の枝にも花ひらく>。ようやく、汐凪さんとのつながりを取り戻せた。あれから6度目の冬である。

「娘からのプレゼント」津波不明の女児身元判明
 福島県大熊町のがれきから9日に遺骨が見つかり、DNA型鑑定の結果、東日本大震災の津波で行方不明の同町の木村汐凪(ゆうな)さん=当時(7)=と判明した。大熊町は東京電力福島第1原発が立地し、今も全域が避難区域。避難先の長野県白馬村から捜索に通い続ける父紀夫さん(51)は「娘からプレゼントを受け取った気がする」と話した。
 紀夫さんによると、首とあご部分とみられる遺骨を、自宅近くのがれきから作業員が発見。鑑定で汐凪さんのものだと分かり、22日に福島県警から連絡を受けた。
 汐凪さんが震災当日に履いていた靴も、2012年6月に付近で見つかっている。「『ここにいるよ』とずっと手を振っていたのだろうと思うと、申し訳ない気持ちになる」と紀夫さん。
 原発事故直後から全域に避難指示が出た大熊町では当初、警察や自衛隊も満足に捜索できなかった。「娘はなぜ6年近くも待ち続けなければならなかったのか。事故がなければもっと早く見つけてあげられた」と憤る。
 津波で、汐凪さんの祖父王太朗さん=当時(77)=と母深雪さん=当時(37)=も犠牲に。汐凪さんだけが見つからなかったため、紀夫さんは立ち入り許可を得て仲間と自主捜索していた。「まだ一部が見つかっただけ。これからも捜し続けたい」と語った。


津波で姉を亡くした少女 熊本に10万円寄付
 東日本大震災の津波で幼稚園児だった長女愛梨(あいり)ちゃん=当時(6)=を亡くした宮城県石巻市の佐藤美香さん(41)と、次女で小学3年の珠莉(じゅり)さん(9)が26日、熊本市の熊本県庁を訪れ、街頭募金などで集めた約10万円を田嶋徹副知事に手渡した。県への寄付として、熊本地震の被災者支援の事業費に充てられる。
 美香さんは熊本県氷川町出身で、愛梨ちゃんらと毎年のように帰省していた。熊本地震を知った珠莉さんが「自分たちが大変なときに、いろいろな所から応援してもらった。恩返ししたい」と提案。今年5月に宮城県女川町の駅前で他の遺族らと募金活動をした。
 美香さんは石巻市で語り部としても活動している。「震災を経験しているから、どれだけ大変かが分かる。命の大切さや、災害に事前に備えることの大切さを伝えていきたい」と話していた。


<原発避難いじめ>寄り添う心 風化に危機感
 東京電力福島第1原発事故で福島県から自主避難した児童生徒へのいじめが横浜市などで明らかになった問題を巡り、義家弘介文部科学副大臣は26日、河北新報社のインタビューに答えた。いじめ防止対策推進法の運用面に課題があったとの認識を示し、教育現場の改革に取り組む覚悟を強調した。(聞き手は東京支社・片山佐和子)
 −横浜市や新潟市でのいじめ発覚を受け、現地で指導、助言をした。
 「東日本大震災から5年9カ月がたち、古里を離れざるを得なかった人々へ寄り添う気持ちが風化していると危機感を覚えた。避難者への偏見や無理解の影響もある。子どもは大人の考え方を敏感に悟る。震災前とは別の居住地の学校に通う福島県の子どもは1万2000人以上。古里に帰れない事情を理解すべきだ」
 −横浜では学校や市教委の対応の遅れが問題視された。いじめ防止対策推進法は機能しなかった。
 「問題は運用だ。いじめが起きた時に対応するシステムが形式的で、明らかに機能しなかった。法が定める『重大事態』だという意識も低かった」
 「小学校高学年で多額の金品のやりとりがあり、常識の範囲を超えていた。不登校を余儀なくされ、命(自死)について考えるほど子どもが追い詰められた。教育が介入して事実を明らかにすべきなのに、警察が不受理だったとして問題を矮小(わいしょう)化した」
 −推進法施行から3年が経過し、見直しが進む。
 「横浜では学校と教育事務所、市教委の情報共有などガバナンス(組織統治)にも問題があった。重大事態が起きた時に対応するプロセスを、法の原点に戻って整理する必要がある」
 −改革への覚悟は。
 「東北福祉大の特任准教授(2007年4月〜12年12月)を務めた。古里が被災した教え子も多く、心を痛めている。避難者に対する排他的な風潮は社会全体で変えないといけない」
 「今朝、地元(神奈川県)で街頭演説中、福島から避難した男性に声を掛けられた。涙ながらに『子どもたちを守ってほしい』と言われ、大人も不安の中にあるのだと感じた」
[いじめ防止対策推進法]大津市で2011年に起きた中2男子のいじめ自殺をきっかけに制定され、13年9月施行。被害者が心身の苦痛を感じているものをいじめと定義。定期的な調査や相談窓口の設置、早期発見、防止措置を学校にも求めた。自殺や不登校など深刻ないじめ被害が疑われる「重大事態」では学校や教委による調査と被害者側への情報提供を義務付けた。


福島の子どもたちへ 「自信をもって生きていきなさい」
任意団体ベテランママの会代表
番場さち子
2016年12月27日 MRIC by 医療ガバナンス学会 発行  http://medg.jp
昨今、福島から自主避難した子どもたちが虐めにあっていたという問題が浮上しています。
これは今に始まったことではなく、震災直後のあの忌わしい東京電力福島第一原子力発電事故直後から、それは数えあげたらきりがないほどの実例があります。
私も、たくさんの若いママたちや子どもたちからの相談や愚痴を聴かせてもらいました。
震災直後に、任意の市民団体「ベテランママの会」を立ち上げたのは、そういった弱者の声を拾い集めることからのスタートでした。http://veteran-mama.com/
私も避難所にいる時には、大津波から逃れて来た高齢の男性や女性の悲壮な体験談を聴かせていただくことが多く、あの時の臨場感たっぷりの壮絶な体験談は、今思い起こしても心が苦しくなる実話ばかりです。
その後、一番多く寄せられましたのが、福島から避難した方々の差別や虐めについての相談でした。
「被災者とバカにされた」
「福島ナンバーの車に、釘のようなもので傷つけられた」
「車に生卵をぶつけられた」
「放射能移るんじゃない?とばい菌のように扱われた」と言うのは、報道と同じです。
ひどいものは、「放射能や子どもの健康不安に苛まれているよりもと思い、一家で決心して関東へ着の身着のまま避難して来ました。子どもたちを学校へ行かせてやることができるようになり、ようやく少しの落ち着きを取り戻したと思っていたのに、今朝、玄関前に、人糞が置かれていた・・・」というものもあります。泣きながら電話されてきた若いお母さんに、私は「それは犯罪だから、警察に訴えていいのよ」と言いました。顔も知らない福島出身の若いお母さんの屈辱的な思いを、しばらくの間、電話で伺ったことが思い出されます。ご近所の皆様も、放射能汚染されたであろう福島県民が、自分の近くにやってきたと、恐怖以外の何ものでもなかったのでしょう。逆の立場なら、私も同情しながらも恐怖心や警戒心が芽生えたかもしれないと、避難先の方々の気持ちを想像したりもしました。
あの方々は、今どうしていらっしゃるのか・・・その後の消息はわかっていませんが、お元気でいらっしゃることを望んでいます。
福島県民の心の闇は、あの原発事故から始まりました。
まぎれもなく、あの日からすべてが始まりました。
放射能や放射線を知らないから、不安が余計に、心に負担を加担させると、私はそのように考えました。避難所にいる時に、テレビが支援で持ち込まれ、「直ちに健康に被害はない」がリフレインされても、私たち自身も不安が拭えない日々が続きました。
傾聴を続けてきた「ベテランママの会」が次に行い始めたのが、東京大学医科学研究所から、毎週、南相馬市立総合病院に来てくださっていた坪倉正治先生と放射線勉強会をスタートさせたことです。冊子も作成いたしました。
http://ameblo.jp/1130gokusen/entry-11902146748.html
それもこれも、不安でたまらない人々から、少しでもストレスを緩和させてあげたくての思いでした。
また、東京の大学にデビューした若者たちが、福島出身ということで揶揄され、傷つき、たくさんの悩みや相談が寄せられました。せっかく入学した大学に通学できなくなった学生さんもいます。
最初は喫茶店などでお話しを伺っていましたが、じっくり話を聴く事が出来て、泣ける場所があったらいいのに・・との思いで、「番來舎」を立ちあげました。
http://www.banraisha.com/
この「番來舎」立ち上げには、実に3年半の年月を要します。
「福島の人に貸したら、マンションの価値が下がる」と言われたこともあります。
「福島の人たちが出入りしたら、放射能落としていくんじゃないか」と不安な声をぶつけられた事もあります。ようやく3年半かかって、福島出身でも気にしないオーナーさんとの出会いがあり、「番來舎」は駒場東大前にサロンとして構えることができたのです。
そこでは、福島出身のお母さんや学生の悩みを聴いて上げたり、福島に関わる先生方の講演会を開催したりしています。悩める方々は気軽にお訪ねください。いつも常駐しているわけではありませんので、ご連絡をいただいて日程調整しましょう。
私自身も避難所にいるとき、体調を崩し、都内に出た折に病院に受診することが度々ありました。福島県南相馬市の保険証を提示しますと、受付嬢は、ハッとした顔で私を一瞥し、慌てふためいたようにドクターのところに顔色を変えて飛んでいくというのが、何度か病院で受けた私の洗礼です。別室に通され、患者さんが順番を待つ待合室は通らず、裏から入るように指示されたとき、たくさんのお母さんが泣いて訴えてきた「差別」「ばい菌扱い」はこのことか、とわが身で体験させてもらいました。何度も聴かされていた話しでしたので、むしろ私にも来たかという新鮮な印象でした。
放射能は移りません。
知らない人には、そう教えてあげましょう。
福島の子どもたちは、正しい知識を身につけ、知らない人には正しいことを教えてあげましょう。
私は最近の講演で、「除染した汚染土や草木が入っているフレコンバッグは、東京電力の電気を使っている関東の人たちの物で、われわれ福島県が1000万袋もお預かりしてあげている」と話して来ます。
ポリエチレンの袋に入れられたそれは、福島県内11万4700箇所の仮置き場にとりあえず置かれています。中間処理施設はたったの2%しか契約できておらず、最終処分場の話も決まっていません。予想では、2200万㎥にもなり、東京ドームで換算すると18杯分と言われています。
https://www.env.go.jp
福島は関東のために電気を作り、それを送り、そして原発事故後は、それで出た汚染土をお預かりしてあげているのです。何も恥じることはありません。
むしろ感謝してもらうべきです。
いろいろな考えや事情があっての避難生活だと思います。
故郷を追われ、やむなく住まいを変えたストレスは、それは体験したものにしか理解できない話です。ある日突然、今までの普通の暮らしを奪われた我々の胸中を想像しろと言っても、それは土台無理な話です。
ただひとつだけ言えることは、福島の子どもたちは恥じてはいけないということです。
むしろ胸を張って、自信を持って言いましょう。
「福島の子です。関東の方々の電気のために私たちが犠牲になってあげたのです。」と。
私は、自分の子どもが小さかったら、どう教育していただろうかと考えることが時折ありますが、なんと言われても、やはり正しいことを教え、自分の言葉で故郷を語れるように育てたであろうと思います。
「自信を持って生きていきなさい」私から悩める福島の子どもたちへのメッセージといたします。
番場さち子プロフィール
1961年3月3日生まれ
任意団体ベテランママの会代表 番來舎主宰
教育アドバイザー 発達支援員 書道教授 上級食育指導士
2011年3月東日本大震災及び原発事故により114名の塾生が避難し0に。
30キロ圏内の公教育機能が停止する中で、地域の子どもたちを連日30−40名受け入れ、授業・教材を無償提供。
任意団体ベテランママの会を立ち上げ、南相馬市医療再建会議委員として東京大学医科学研究所、南相馬市立総合病院などと協働のもと、坪倉正治医師と放射能に関する勉強会を主催。
南相馬に留まらず、全国各地からの相談を受け入れる。
2014年「福島県南相馬発 坪倉正治先生の放射線教室」を上梓。
同10月英語版も作成。福島の支援拠点として駒場東大前に「番來舎」をオープン。
2015年2月「日本復興の光大賞」受賞。
2016年2月「地域再生大賞優秀賞」受賞。


<東京五輪>仮設費用負担「理屈通らぬ」
 2020年東京五輪・パラリンピックの地方会場に設ける仮設施設の整備費負担問題で、村井嘉浩宮城県知事は26日の関係10自治体による東京都などへの要請後、「国家的イベントなので手伝うのは当然だが、復興途上にある宮城県が全て(を負担)というのは理屈が通らない」と述べた。
 組織委が仮設施設費用を全額負担すると記した立候補ファイルを巡り、森喜朗組織委会長が「組織委ではなく都が作った」と発言したことには「非常に無責任な言い方。真摯(しんし)に都と話し合い、財政的裏付けを示してほしい」と批判した。
 小池百合子都知事が関係自治体が加わる協議会で年度内に負担枠組みを決める方針を示したことに対しては「どこがどの程度負担できるのか考えることが重要。非常に合理的だ」と評価した。
 会場となる宮城スタジアム(利府町)の改修には照明や大型ビジョンの増設などに25億〜30億円が必要との県独自試算を示した。
 東京以外の自治体へ負担を求める流れに、他の知事たちも猛反発した。
 黒岩祐治神奈川県知事は「都知事選や会場見直しで大事な問題が先延ばしされた。どこがリーダーシップを取って進めているのか分からない」と憤った。
 上田清司埼玉県知事は「今更、費用負担の議論はしなくていい」とけん制。報道先行で費用負担の問題が浮上したことに「不愉快以外、何ものでもない」と突き放した。
 森田健作千葉県知事は「(招致時の)条件をしっかり守っていただきたい」と強調した。


【東京五輪】 宮城・村井知事、森喜朗会長と火花バチバチ 「非常に無責任」と激怒
 2020年東京五輪・パラリンピックの費用負担問題を巡り、大会組織委員会の森喜朗会長(79)と宮城県の村井嘉浩知事(56)が26日、激しく批判し合う場面があった。関係地方自治体の首長と面会した際、森氏は「村井さんが文句を言うのは筋が違う」と名指しで不快感を示し、村井氏は「非常に無責任」と激怒。森氏と小池百合子都知事(64)のバトルに、村井氏も参戦!?(サンケイスポーツ)
 組織委は今月21日、東京大会の総予算を1兆6000億〜1兆8000億円と発表。うち組織委が賄う5000億円以外は都や国、そして競技開催自治体が負担するとされた。これに反発する都以外の関係自治体の首長がこの日、組織委の森会長を訪れたのだが…。
 「立候補ファイルは私ではなく、東京都が作った。だから、これで組織委を怒られてもね」「仮設施設は組織委(負担)というのは、きちんとした整合性がない」
 森会長は渋い表情で、突き放すように言い切った。森氏が組織委会長に就任したのは、開催地が東京に決まった後のこと。大会招致段階で「仮設施設の整備費は組織委が負担する」とした「立候補ファイル」には、自身は関与していないとの言い分だ。
 森氏との面会には神奈川県の黒岩祐治知事(62)、千葉県の森田健作知事(67)らが出席したが、森氏が特に刃を向けたのは宮城県の村井知事だった。
 宮城県でのサッカー予選開催は立候補ファイルに盛り込まれているとして、「組織委は関係ない。村井さんが私どもに文句を言うのは筋が違う」。さらに、小池氏がボート・カヌー会場の見直しで宮城県の「長沼ボート場」を挙げ、村井氏が受け入れる姿勢を示したことにも触れ、「(長沼に決まっても)東京都がその分の費用を出せるはずがない。だからあなたに(当時)注意した」と“嫌み”を放った。
 村井氏は怒り心頭だ。「立候補ファイルは都が作った」との発言について面会後、報道陣に「あの言い方は失礼。“組織委ができる前に決まったことは、オレは知らない”というのは無責任だ」と非難。「五輪の全てに組織委は関わっている。真摯に都と話し合ってほしい」と強調した。
 ボート会場で小池氏とタッグを組もうとし、小池氏に近いとの見方もある村井氏が気に入らなかったのか…。小池氏vs森氏が宮城県に飛び火したようだ。


埼玉県 五輪開催費用は組織委が全額負担を
東京オリンピック・パラリンピックの開催費用の負担について、競技会場がある埼玉県の塩川副知事は27日、埼玉県庁を訪れた東京都の山本副知事に対し、当初の計画どおり組織委員会が全額を負担すべきだという考えを伝えました。
東京大会の開催費用をめぐっては、組織委員会が会場を抱える自治体などにも負担の一部を求める案を示したことに対し、関係する自治体は「当初の計画どおり、組織委員会が全額負担するべきだ」などと反発しています。
東京都は組織委員会と政府との間で来年3月までに負担の大枠を決めたい方針で、それに先立って関係自治体の状況を個別に把握するため、27日、山本副知事が埼玉県の塩川副知事と会談しました。
この中で、山本副知事は「情報交換が十分ではなく、費用がどのくらいかかるのかというところから始めたい。費用負担の問題は年明けからの作業で検討し、東京都、組織委員会、政府の3者協議の場にフィードバックしたい」と述べました。
一方、塩川副知事は「費用負担は、仮設施設は組織委員会、常設施設は自治体というのが大原則だ」と述べ、当初の計画どおり組織委員会が全額を負担すべきだという考えを伝えました。
上田知事 迷惑かけないとの文書もらっている
埼玉県の上田知事は27日の記者会見で、「組織委員会で費用を出せないのであれば、東京都などが補填(ほてん)すべきで、われわれには迷惑をかけないという趣旨の文書ももらっている。基本的に無理筋の話を後からしていると思っている」と述べました。
そのうえで、「大会を招致をした東京都、組織委員会、それに政府の3者が緊密な連携を取って責任を果たしていくべきだ。費用負担で迷惑をかけないという原則を堅持しないと、今後、どのような協力もできなくなってしまう」と述べ、関係する自治体に負担を求めるべきではないという考えを改めて示しました。


<東京五輪>復興相が地元負担容認発言
 東京五輪のサッカー競技開催地となっている宮城県の村井嘉浩知事が仮設施設整備費を組織委で負担する原則の堅持を求めたことについて、今村雅弘復興相は26日、「地元自治体が少しは負担することを検討してもよいのでは」と述べた。視察先の仙台市で報道各社の質問に答えた。
 東日本大震災の被災自治体を支える立場の復興相が地元負担を容認する姿勢を示したことに、反発を招く可能性がある。今村氏は「(東京五輪は)オールジャパンでやる要素がある。(組織委などが)負担できる範囲を話し合ってほしい」とも語った。
 今村氏は同日、サッカー予選会場候補地の宮城スタジアム(宮城県利府町)を視察。トヨタ自動車東日本宮城大衡工場(大衡村)や仙台港も訪れた。


<回顧みやぎ>大川小 未来のために検証を
 東日本大震災から6年目を迎えた2016年。宮城県内では、交通インフラを中心に被災地の復興が進む中で、復興工事を巡る事件もあった。新市誕生や商業地集積に沸く一方、政治家のモラルが問われた1年でもあった。現場の記者が振り返る。
◎2016振り返る(8)大川小訴訟、控訴審へ
<真実が知りたい>
 3.11を想起させる雪が、石巻市大川小に舞っていた。今月10日、東日本大震災の語り部をしている児童遺族5人が校庭で呼び掛けた。
 「全ての人が『あの日』の子どもであり、先生であり、帰りを待っていた家族。当事者として向き合えば、絶対に悪い方向には行かない」
 県内外から訪れた約80人の市民が、真剣な表情で耳を傾ける。
 「あの日」の児童と教職員の姿を思い浮かべ、改めて一つの疑問を抱く。「なぜ、大川小だけ、避難が遅れたのか」
 目の前の裏山は、児童が授業で登っており、簡単に避難できた。津波情報は何度も届き、児童と教職員の一部も避難の必要を訴えていた。地震発生から津波襲来までの51分間は、死の恐怖と隣り合わせだったはずだ。
 真実が知りたい−。遺族が起こした訴訟は、切なる願いが出発点だ。
 遺族による情報公開請求や証言を基に練り上げた最終準備書面は356ページに及ぶ。「愛する子は帰らないが、死を無駄にしたくない」。分厚い書面に遺族の思いが凝縮されている。
 10月26日の勝訴を呼び込んだのは、執念とも言える遺族の地道な作業があったからだ。ただ、仙台地裁判決は遺族の「なぜ」に答えを示さなかった。
<和解示唆に疑問>
 判決後、市と県は早々と控訴方針を表明した。仙台高裁での審理は来年、始まるが、市と県は既に和解の考えを示唆している。ならば「なぜ、早々と控訴したのか」という疑問は消えない。
 亀山紘市長は、ただ一人助かった男性教諭に法廷で証言を求める意向を示し、従来の姿勢を大きく転換した。地裁判決は、被災直前、校舎内の安全を確認していたとして、男性教諭をただ一人免責した。「未来の教訓」の鍵を握る「なぜ」に答える環境は整いつつある。
 「意見が違っても、実はみんな同じ船に乗っている」。元中学教諭で大川小遺族の佐藤敏郎さん(53)が以前、話してくれた。
 「51分間や3.11前、何か命を救うきっかけはなかったか。誰かを責めることではなく、未来のために検証していきたい」と佐藤さんは言う。
 今は次の「震災前」であり、大川小の校庭から急ぎ学ぶべき点は無数にある。84の命を決して無駄にしないために、児童と教職員の声に耳を澄ませたい。(報道部・斉藤隼人)
[メモ]東日本大震災の津波で死亡・行方不明になった石巻市大川小の児童23人の19遺族が市と県に約23億円の損害賠償を求めた訴訟の判決で、仙台地裁は今年10月26日、「教員らは大津波の襲来を予見でき、裏山に児童を避難させるべきだった」と学校の責任を認め、計約14億2660万円の支払いを命じた。市と県は判決を不服として控訴し、遺族も続いた。遺族が「児童の最期を究明する唯一の手段」と位置付けた、唯一助かった男性教諭(病気休職中)への尋問は見送られた。同小では、児童74人と教職員10人が死亡・行方不明になった。


<只見線>鉄路20年度にも復旧 上下分離式
 2011年7月の新潟・福島豪雨による不通が続くJR只見線会津川口(福島県金山町)−只見間について、福島県と沿線7市町の只見線復興推進会議検討会は26日、鉄路による復旧を図る方針を決めた。運行に当たっては、線路などを地元自治体が所有する「上下分離方式」を採用する。
 運営方法を詰め、年度内に会津地域17市町村と福島、新潟両県などによる復興推進会議で正式決定する。災害から約5年5カ月で、鉄路復旧へ大きく動きだす。運転再開は早くとも20年度になる見通しだ。
 検討会は福島市で非公開で開催。「只見線は奥会津地域の地方創生に不可欠」などとして、鉄路復旧方針を全会一致で決めた。福島県と市町村、有識者のプロジェクトチームを設け、只見線を生かす地域活性化計画の策定にも合意した。
 県は上下分離で地元負担となる約2億1000万円の年間運営費の負担割合を県7割、会津地域17市町村3割とする案を提示。市町からは県に一層の支援を求める意見が出た。
 約81億円と試算されている復旧費は、地元側が約54億円、残りをJR東日本が負担。地元負担では積み立てた復旧基金21億円を活用する方向という。
 基金を除く地元負担の33億円について、鈴木正晃副知事は会議後、「市町村の負担軽減のため、県が相当の覚悟で臨む」と話した。
 バスによる運行継続を主張してきたJR東の坂井究経営企画部長は「率直に残念だが、検討会の結論を真摯(しんし)に受け止め、社内で意思決定したい」と受け入れる意向を示した。


<只見線>鉄路復旧 膨らむ負担に不安も
 JR只見線の鉄路による復旧が決まったことについて、沿線自治体は「地域の声が受け入れられた」と歓迎した。ただ、多額の復旧費や上下分離方式に伴う年間運営費の負担が今後強いられるため、「新たな困難の始まりになる」と懸念の声も出ている。
 「地域振興のため、鉄道復旧は何より大事」。復旧方針を決めた26日の検討会に出席した福島県金山町の長谷川盛雄町長は語った。只見町の菅家三雄町長も「地域の経済や文化をつないだ只見線の歴史と良さをアピールしたい」と話した。
 沿線住民も鉄路復旧に期待する。金山町の写真家星賢孝さん(68)は「沿線風景は世界に誇れる。赤字でも世界中から多くの人を呼ぶスイスの山岳鉄道のように、環境整備すれば日本全体に利益をもたらす」と強調した。
 復旧費の地元負担割合に関する協議はこれからだ。2億1000万円と見込まれる年間運営費が将来、拡大する恐れは否定できない。
 星さんは「施設は老朽化しており、また自然災害があれば年間運営費は膨らみ、自治体はいずれ行き詰まる。本来なら国が施設を所有すべきだ」と指摘する。
 会津若松市の室井照平市長は「合意の下で鉄路復旧へ進むのであればできる限り対応したいが、費用を出し続けるのは大変。地元負担軽減を引き続き県などにお願いしたい」と述べた。


<道しるべ探して>基地と原発 構造的差別
◎とうほく共創 第7部響き合い/哲学者 高橋哲哉氏に聞く
 誰かの利益が、別の誰かを犠牲にして生み出される。それが偶発ではなく、制度のような形で成り立つ場合を「犠牲のシステム」と呼ぶ。
 基本的人権を保障する憲法上、あってはならないことだが、戦後日本には「国益」と称した犠牲のシステムが間違いなくあった。一つは「福島」で事故を起こした原発の推進政策であり、もう一つが「沖縄」の基地負担で成り立つ日米安全保障だ。
 福島第1原発事故は、電力を享受する首都圏が福島にリスクを負わせていたことを明らかにした。基地問題も、本土の国民が日米安保を支持してリスクだけ沖縄に肩代わりさせている。
 核の平和利用や安全保障という国策の下、特定の人々が犠牲になる点で福島と沖縄は似ている。人権保障や法の下の平等といった憲法の原則から、福島と沖縄だけが外れたかのようだ。
 民意に反する点も共通する。「脱原発」の世論は事故後、着実に広がっているが、政府は原発推進を強行している。米軍基地も沖縄が名護市辺野古への移設に反対しているにもかかわらず、強硬に押し付けようとしている。
 個人的に沖縄を差別する人はあまりいないが、本土への基地受け入れに反対し、沖縄に基地を閉じ込めていること自体が「構造的差別」に他ならない。
 構造的差別は原発にも言える。電力の大消費地ではなく、過疎地への立地を原則としているのは、都市で犠牲を出したくないという発想であり、中央が地方を差別する構造だ。
 また、差別を神話で隠したり、「尊い犠牲」と美化したりするのも犠牲のシステムの特徴だ。原発は安全神話でリスクを隠し、基地負担は沖縄への感謝という形で美化された。
 福島と沖縄は今、互いにシンパシーを感じ始めている。
 福島の人々は原発事故に直面し、いくら声を上げても政府が聞いてくれないという、沖縄が抱えるつらさを初めて実感した。沖縄の人々には、自分たちに似た苦しみを福島も味わっているという、同情や共感がある。当事者しか分からない感覚が、両者の心をつないだと言える。
 ただ、福島も東北も歴史的に見れば、基地問題で沖縄を差別する側だったことを忘れてはならない。その責任を認め、一緒に考えていく姿勢を前提にしなければ、真の連帯はない。
 反省の上に東北は、沖縄と手を携えてほしい。国内の構造的差別をなくし、原発や核、戦争といった犠牲のシステムをなくすというメッセージを世界に発信してほしい。世界は必ずその声に耳を傾けるはずだ。


<三陸沿岸道>生活道確保へ業者連携
 岩手県を襲った台風10号豪雨は各地の幹線道路を寸断した。道路復旧の現場と三陸沿岸道路を生かした道路網強化の動きを追う。(盛岡総局・山形聡子)
◎岩手復興 大動脈北へ(19)早期復旧
<豪雨で国道寸断>
 本来の道路工事より、まず復旧だった。
 宮古市西部の山間部にある茂市地区。8月30日に岩手県を襲った台風10号豪雨で、閉伊川沿いの国道106号は濁流によって約260メートルがさらわれた。
 復興支援道路「宮古盛岡横断道路」を施工する戸田・岩田地崎特定建設工事共同企業体(JV)の前作業所長杉内仁志さん(60)は31日朝、現場事務所から1.5キロ東にある被災場所に向かった。
 片側1車線の道路はコンクリート製の護岸もろとも流され、山側の路肩が1〜2メートルほど残っているだけ。ガードレールは川に垂れ下がり、ひしゃげていた。
 内陸と沿岸をつなぐ動脈が寸断された。
 杉内さんは「通常なら開通に1カ月はかかる状況。不幸中の幸いだったのは、横断道路施工のため、近くに多くの業者がいたことだ」と振り返る。
 茂市地区の被災現場の工事は、地区の孤立が解消された9月2日に着手。10日には復旧した。
 国道106号のほか、被害が甚大だった岩泉町と盛岡市を結ぶ国道455号、久慈市に至る国道281号など多くの県管理道路が被災した。県は単独での早期復旧は難しいと判断し、台風が襲来した8月30日夜、東北地方整備局三陸国道事務所に協力を求めた。
 同事務所は、三陸沿岸道路や宮古盛岡横断道路で施工中だった業者に復旧作業に当たるよう要請。2本の国道と岩泉町内の県道の復旧に延べ58社が携わった。
 岩泉町を横断する国道455号は、国道45号から町中心部に向かう途中の乙茂(おとも)地区で約130メートルが流失。東側からの復旧を担った青木あすなろ建設(東京)の白髭伸雄主任(45)らは8月31日、三陸沿岸道路を建設していた普代村から駆け付けた。
 盛り土材に使う土砂は宮古市内の三陸沿岸道路トンネル工事現場から運び、西側からは別の業者が作業に当たった。「自分たちだけでは20日はかかると思った」。各社が連携し、被災10日後の9月8日に復旧した。
<24時間フル回転>
 内陸部の建設会社もフル回転した。岩泉町内の国道455号で最後まで通行止めだった西部の落合−二升石(にしょういし)間の約2キロでは、3カ所で道路が崩れた。
 分断により沿岸方面から作業に入るのは困難になった。県建設業協会盛岡支部の19社が道路が無事だった盛岡方面から重機や作業員を送り込み、24時間態勢で作業した。土砂や砂利が足りない時は、小本(おもと)川の川底の岩を掘って調達した。
 工事を担当した遠忠(八幡平市)の遠藤忠臣社長は復旧工事中、現場近くにある旧JR岩泉線の橋を歩く住民の姿を見た。道路が使えず、やむなく廃線になった鉄路に頼っていたのだ。
 遠藤社長は「物資を運ぶ輸送道路は生活に欠かせないインフラ。とにかく早く復旧させるという思いだけだった」と語る。
 早期復旧の背景には、かつてないスピードで進む復興道路の整備と関係機関の連携があった。


<糸魚川大火>ふるさと納税が急増
 大火に見舞われた新潟県糸魚川市へのふるさと納税が急増している。火災が発生した22日以降、26日までに集まった寄付は計約1億2430万円。この期間だけで、過去最高だった2015年度の3倍以上となった。「復興に向けてがんばって」などの応援メッセージが添えられたものもあるという。
 市によると、15年度の寄付は計約4100万円、件数は1096件だった。大火の後は22日正午〜26日午後5時で計6240件と急増した。
 市は寄付金を被災者支援や町の復興に充てる予定で、担当者は「有効に活用し、一日も早く市の元気な姿をお見せしたい」と話している。


<宮城カキ>6海域ノロ陰性 出荷再開
 宮城県内の海域でカキからノロウイルスが検出され、県漁協が出荷を休止した問題で、県漁協は26日、検査で陰性が確認された一部の海域で生食用カキの出荷を再開した。ウイルスが未検出だったのは気仙沼湾から女川湾まで北部の6海域。石巻湾や松島湾など南部の5海域ではウイルスが検出され、加熱用カキとして出荷する。
 県漁協は26日、石巻市内で開いた記者会見で検査結果を説明。阿部誠理事は「ノロウイルスは85度で約90秒加熱すれば、感染力を失う。加熱用の商品はしっかり火を通し、おいしいカキを食べてほしい」と安全性をアピールした。
 県漁協はノロウイルス発生の危険性が高まる11月下旬から、11海域をさらに細分化した計27定点で毎週検査を実施。海域内の全定点で陰性が確認された場合、生食用として出荷している。次の検査結果は2017年1月4日に判明する予定で、原則として陰性の海域は生食用、陽性の海域では加熱用として出荷する。
 県漁協は今月19日の検査結果で、石巻市の雄勝湾を除く10海域でノロウイルスが検出されたとして、県内ほぼ全域で生食用カキの出荷を休止。安全性の確保と生産量調整のため、22日以降は加熱用カキも出荷を見合わせていた。


<宮城カキ>生食用休止の浜 需要期に痛手
 カキからノロウイルスが確認された宮城県内の一部海域で26日、生食用の出荷休止が続くことになった。該当する浜の生産者らは「加熱用として消費者に届けられるのは救いだが、県産カキは生食用がメイン。一日も早く生食用の出荷を再開したい」と複雑な胸中を明かす。
 ノロウイルス検査は県漁協が実施。対象11海域のうち、牡鹿南、荻浜湾、石巻湾中央部、石巻湾西部、松島湾の5海域で陽性反応が出た。
 石巻市荻浜の共同かき加工場では同日午前7時に関係者がカキむきを開始。生産量を調整するため作業を3時間短縮した。
 地元のカキ生産者江刺みゆきさん(75)は「生カキの需要が増える年末に出荷できないのは大きな痛手」と胸の内を吐露。「加熱用は生食用より価格が落ちるが、全く出荷できないよりはまし」と話す。
 19日にあった県漁協の検査では、雄勝湾を除く10海域でウイルスが検出され、県漁協は生食用カキの出荷を見合わせた。
 松島観光協会が運営する「かき小屋」は加熱した蒸しカキのみを提供するが、志賀寧専務理事は「生のカキを出していないのに風評被害があった」と嘆く。
 県漁協松島支所の高橋幸彦運営委員長は「カキの生産量は例年の最盛期に比べて10分の1ほどに落ち込んでいる。まさに書き入れ時だけに影響が大きい」と話した。


<カキのノロ蓄積>流行の兆し 早期に把握を
 カキへのノロウイルス蓄積を巡り、東北大未来科学技術共同研究センターの大村達夫教授(環境水質工学)は「人間社会で流行すれば、海洋へのウイルス流出増加は避けられない」と指摘。感染拡大を防ぐため、流行の兆しを早期に捉えることが重要だと主張する。
 下水処理場のウイルス除去機能について、大村教授は「99%以上は除去できる」と説明。塩素消毒を強めれば除去率は向上するが、「有害な有機塩素化合物を生み出し、生態系に悪影響を与える」と否定的な考えを示す。
 大村教授は下水中のウイルス濃度から流行の兆しを把握し、早期に警報を発信するシステムの構築を研究している。約4年にわたり宮城県松島町の処理場で実施したモニタリングで、県の感染性胃腸炎警報の発令日より約1カ月〜1カ月半前に、ウイルス濃度が非流行期の平均値の2倍以上になることを確認した。
 大村教授は現在、早期警報システムの実証実験の実施に向け、仙台市と協議している。「流行前に感染対策を徹底できればカキへの蓄積は減らせる。カキ産業を守る観点からも大切」と指摘する。


イチエフ 廃炉の現場から<読者から> ともに考え続けねば
 今回も貴重なご意見をお寄せいただき、心より感謝します。
 それぞれ、福島第一原発の現状や廃炉の困難さ、費用の大きさをわが事と受け止めて、原発依存の未来を憂えておられるように感じます。
 埼玉県熊谷市の自営業市原裕司さん(49)は「福島第一原発の廃炉作業は、私にはガダルカナルの戦いの二重写しのように感じられます」と指摘します。
 ガダルカナルとは、太平洋戦争の激戦地として知られる西太平洋ソロモン諸島の小島。一九四二年八月からちょうど半年間の争奪戦が、攻守の転換点になったといわれています。
 日本軍は、まずガダルカナル島の戦いを局地戦だと見誤った。総合的見地に立った戦略のなさが馬脚を現した。そして、先の見えない消耗戦の底無し沼に引きずり込まれ、再起不能のダメージを受けた−。
 「安倍首相が『アンダーコントロール』などと言って能天気に五輪を招致しているその裏で、破滅が刻一刻と近づいているような気がします」
 私たちは今、転換点にいるようです。
 名古屋市西区の環境システムコンサルタント浜田尚さん(90)は「事故で発生した汚染水(主にトリチウム汚染水)を海に流すことは大変な間違いです。絶対に許してはなりません」。
 トリチウムは、三重水素とも呼ばれます。水素と同じように酸素と結合して水になっていますが、ベータ線という放射線を出して崩壊する放射性同位体です。
 産廃処理施設の設計、施工に半世紀携わった経験を踏まえ、病床からの訴えです。
 機械工学が専門という名古屋市緑区の会社顧問小林久夫さん(76)は「原子力関連施設ほど危険極まるものはないだろう。たとえ可能な限りの現代最高の大型コンピューターを駆使したところで、人間が望む理想のエネルギーが確保できるわけでもない」と疑問を投げかけます。
 そして「この国は、原子力に頼ることはできない。平和事業のための新エネルギーの開発が使命である」と強調しています。
 間もなく六回目の新年です。しかし、イチエフの廃炉には少なくとも四十年。まだ長い道のりです。私たちもともに考え続けなければなりません。福島とこの国の未来について。 (飯尾歩)


[熊本城の再生] 被災地復興への象徴だ
 熊本地震から8カ月が過ぎた。
 被害が大きかった益城町の幹線道路沿いでは、倒壊家屋の解体・撤去が進んでいた。
 一方で重機が入れない山あいの集落では、被災家屋に手が付けられず、道路が寸断された高台の駐車場には車が取り残されたままだった。普段の暮らしを取り戻すまでには重層的な支援が必要だ。
 長い復興の道を歩む熊本の人々にとって、心のよりどころになっているのが熊本市の熊本城の存在である。
 ただ、地震で被害を受けた城の再生は難事業だ。
 熊本市熊本城調査研究センターによると、石垣全体の約3割に膨らみや緩みなどがあり、積み直す必要がある。
 そのうち崩落は本震だけで50カ所229面に及んだ。崩れた石は3万個前後と推測され、多くはまだ元の位置が分かっていない。
 熊本大大学院の上滝剛助教は、崩れた石垣の石が元あった場所を特定するソフトを開発した。石を撮影しタブレット画面上で輪郭をなぞり、地震前の石垣の図面データと照合して候補を見つける。
 約100個のうち6個が崩落した石垣で試したところ、5個の正しい場所を選んだという。精度を高め完成版を来春、熊本市に提供する予定だ。
 再生への一筋の光となることを期待したい。
 城の南側には、辛うじて残った石垣に支えられた「飯田丸五階櫓(やぐら)」がある。市民から「奇跡の一本石垣」と呼ばれる。
 緊急工事によって巨大な鉄骨に守られている。余震で櫓が崩れて市民にこれ以上ショックが広がることを避けようとの熊本市の意図は理解できる。
 熊本は3年後の2019年に開かれる、ラグビーのワールドカップ日本大会の開催地の一つでもある。市はそれまでに、天守閣に観光客が入れるよう再建することを目指している。
 勇壮な天守の復活は、内外に熊本再興を印象づける好材料だ。
 城全体の復旧目標は20年後、630億円を超える費用を見込む。文化庁は10月に熊本城復旧総合支援室を設けた。異例の専門部署は再生への意気込みと捉えたい。
 善意の輪も広がる。城の災害復旧支援金と11月から受け付けている「復興城主」制度には、合わせて4万件余り、約20億円の寄付が届いている。被災地域からの申し出もあった。
 鹿児島からも応援を続けたい。生活再建に向き合う隣人の姿を、立ち直る城の姿に重ね合わせて忘れるまい。


糸魚川大火 きめ細かな被災者支援を
 メインストリートが通行できるようになり、銀行や一部商店の営業も再開された。
 被災者に寄り添いながら、大火からの再生への歩みを着実に、速やかに進めてほしい。
 糸魚川市の中心部で22日に発生した大火は、144棟が被災し、その8割に当たる120棟が全焼という大きな被害が出た。
 被災者は約200人に上り、まだ20人近くが避難所生活を余儀なくされている。
 まずは被災者が少しでも落ち着いて年を越せるよう、住宅の確保を急いでほしい。
 被災者の中には着の身着のままで避難した人も多い。働く場を失った人も少なくない。
 生活や住宅の再建や雇用への対策が急がれる。
 被災者の負担が可能な限り少なくなるような、ニーズに応じたきめ細やかな支援を求めたい。
 「正月なんて考えられない」という言葉に胸が詰まる。心のケアも忘れないでほしい。
 被災した一帯はJR糸魚川駅前だった。老舗の酒蔵や飲食店もある観光客を迎え入れる市の表玄関ともいえる場所だ。
 市のにぎわいを取り戻すためにも、産業や観光の核となるような復興の青写真を描くことが求められるだろう。
 その際に重要なのが、なぜ被害が拡大したのかをしっかり検証し、今後に生かしていくことだ。
 木造住宅や店舗が密集していたことが、大きな一因として挙げられている。
 細かく入り組んだ路地は消防活動を困難にした。防火水槽などの設備や装備が不十分だったのではという指摘もある。
 糸魚川市はこれまでも大火に見舞われてきたが、区画整理が進まなかったといわれる。
 歴史的な街並みは観光地としてだけでなく、住んでいる人たちにも愛着があるからだ。
 以前の姿に近づけるにしても、防災の観点から都市計画を進める必要があるだろう。住民の思いを尊重しながら、安心できる街づくりを進めてもらいたい。
 今回は、強い風により屋根から飛び火が発生し、隣接していない建物の屋根や壁まで飛んで被害が拡大したとの見方が強い。
 建物の屋根の耐火性を強化することも求められるだろう。
 県内をはじめ全国にも、住宅密集地や古い街並みが残る地域は多い。県や国も補助制度などの対策を考えるべきだ。
 今回のような強風下の火災では、一自治体の消防力だけでは限界があることも示された。
 県や各自治体は、他県を含めた隣接する市町村と素早く連絡する手順をはじめ、広域連携の在り方を改めて点検する必要がある。
 本県は中越地震や豪雨などの災害にたびたび見舞われながら、力強く復興を遂げてきた。
 今回もその経験や知恵を伝え、生かして、一日でも早い再生につなげたい。
 糸魚川市の特産品を購入したり現地を訪れたりするなど、息の長い支援を続けることも重要だ。


特定秘密保護法2年/監視機能の強化が急務だ
 国の安全保障に関わる重要な情報を特定秘密に指定し、漏らしたり、不正に取得したりした人に厳罰を科す「特定秘密保護法」が施行され、今月で2年となった。
 今のところ国民の知る権利を脅かすような深刻な問題は発覚していないものの、秘密指定の妥当性や文書管理といった運用状況について、政府の説明機会は極めて乏しく、その実態はベールに包まれたままだ。複数ある公的監視機関も必要な情報を得られておらず、十分な監視ができているとは言いがたい。
 少なくとも特定秘密の全体像が把握できるように制度を改めた上で、衆参両院と政府内にそれぞれ設置されている監視機関が広範に連携し、活動の実効性を高めていくことが不可欠だ。
 現状の運用で真っ先に改善が必要なのは、監視機関が何らかの問題意識を抱いたとしても、調査対象を決める手掛かりさえ、容易につかめないことだ。
 一般にイメージしにくい特定秘密の指定・管理は、秘密が記載された「文書」とそれを収める「箱」という比喩を使って説明されるケースが多い。つまり特定秘密の指定とは、題名のラベルを貼った箱をつくることで、秘密の内容を含んだ文書はラベルの項目別に、それらの箱に入れていくことになる。
 公的監視機関もまずは無数にある箱のラベルから中の文書を想像し、調査対象を決めるしかないのだが、このラベルの文言が抽象的で分かりにくいと指摘されている。
 省庁は箱のラベル、つまり秘密の概要を「特定秘密指定管理簿」としてリスト化している。例えば、外務省の管理簿には「北方領土問題の交渉方針」など、中身の推定が可能なものもある一方、「外国の政府から、その国では『秘密を保護する措置が講じられている』として提供された情報」といった、分野すら不明な記載も少なくないという。
 分かりにくい文言が目立つ背景には、秘密指定に対する省庁側の規律の緩さもありそうだ。今年8月には政府内の監視機関である独立公文書管理監が、防衛省が2015年に指定した特定秘密3件について中身の文書がないとして是正を求めた。
 これは省庁の実務において秘匿すべき具体的な内容が生じる前に、あらかじめ隠し場所となる「箱」を多めに用意していることを如実に物語っている。
 また現行制度では、政府は特定秘密の「箱」の数を公表するだけで、箱ごとの文書件数さえ監視機関への報告義務がないことも問題だ。件数はもちろん、人的情報、画像、技術情報といった内訳も開示するのが当然だ。
 秘密指定の曖昧さや監視機能の弱さといった課題は改善されないまま、秘密だけが刻々と肥大化していることを忘れてはならない。


同一労働・賃金 大きな改革への一歩に
 安倍政権が掲げる「働き方改革」の本丸である同一労働同一賃金に関するガイドライン(指針)案が示された。非正規社員の待遇を抜本的に改善する内容が盛り込まれている。
 賃金は労使の話し合いで決めるべきもので、政府の関与は間接的かつ限定的にならざるを得ないが、政府と労使は指針案の趣旨が実現するよう協力して取り組むべきだ。
 指針案は、(1)基本給(2)賞与・各種手当(3)福利厚生(4)教育訓練・安全管理−−に関してどのような待遇差のつけ方が不合理で問題があるのかを示した。
 基本給については、非正規社員の経験・能力が正社員と同じなら同一の支給をすべきであり、違うのであれば違いに応じた支給の根拠を明確にすることを求めた。
 正社員の賃金が高いのは一般的に残業や出張、配置転換を断ることができず、会社内での責任や将来の役割に対する期待度が高いためとされている。しかし、指針案ではそうした「主観的・抽象的説明」では足りないとされた。職務内容や配置転換の範囲について客観的かつ具体的な実態に照らし、正社員と非正規との賃金格差の妥当性が判断されなければならないというのである。
 多くの仕事を経験してきたとの理由で正社員が高い賃金を得ている場合も、これまでの経験と現在の業務に関連性がなければ「不合理」とされた。正社員として勤続年数が長いというだけで非正規と格差を付ける理由にはできなくなるのだ。
 現在の業務における能力や専門性が賃金に反映されるようになれば、仕事内容や勤務場所・時間を明確にした雇用契約が重視されるようになり、正社員の働き方は変わるかもしれない。正社員の長時間労働が少子化対策の足かせになっていることを考えると、この改革は社会全体に大きな影響をもたらす可能性がある。
 一方で、指針案の解釈や運用の仕方によっては正社員の賃金を引き下げる理由にされるリスクもある。制度改革が正社員に不当なしわ寄せとならないための措置も必要だ。
 賞与については、貢献度が同じであれば非正規社員にも支払わなければならないとされた。非正規社員を多数雇用しながら賞与を払わない企業は抜本的な経営の見直しを迫られることになるだろう。企業には厳しい改革だが、雇用労働者全体の4割にも迫る非正規社員の待遇を改善しなければ、経済の活性化も社会保障の安定もおぼつかない。
 政府は指針案に実効性をもたせるため、関連法の改正に取り掛かる。同一労働同一賃金は「働き方改革」の重要な第一歩と認識し、実現に向けて全力を挙げるべきだ。


同一労働・賃金 格差是正につなげたい
 政府の働き方改革実現会議が、「同一労働同一賃金」の指針案をまとめた。
 基本給、賞与・各種手当、福利厚生、教育訓練・安全管理に分けて、正規、非正規労働者の待遇差がどこまで許されるかの基準を示した。非正規への賞与や各種手当の支給なども促している。
 非正規の生活底上げを目指すという方向性は間違っていない。
 しかし、非正規の賃金を上げるために正規の賃金水準を抑えるようなことがあってはならない。
 政府は早ければ来年の通常国会で、パートタイム労働法など関連3法の改正を目指す。
 非正規の待遇改善を確実に進めるためにも、多角的な視点からの議論を求めたい。
 同一労働同一賃金は、同じ内容の仕事をする人は同じ水準の賃金をもらえるとする考え方だ。
 正規に対する非正規の賃金水準は、欧州では70〜90%だが、日本では60%弱と低い。
 問題は、欧州と日本では賃金のとらえ方が違うことだ。
 欧州は業務内容で賃金が決まる職務給が主体。一方、日本では勤続年数や責任の重さ、異動範囲などを考慮した職能給が主流だ。
 モノサシに違いがある以上、同じテーブルで、日本の賃金制度を一足飛びに欧州型にすることなどを議論するには無理がある。
 だからといって、待遇が不安定な非正規の賃金の低さは歴然としている。改善は急務である。
 そうした状況を踏まえれば、指針だけに沿って拙速に話を進めても、働く現場に混乱を招きかねない。具体的な肉付けのため、労使を交えた徹底的な議論が必要だ。
 そもそも、非正規の待遇改善について、法改正の前にできることはないか。
 例えば、最低賃金を順次引き上げることも重要である。多少給与が安くても転勤がない地域限定社員の導入なども、格差を一定程度埋めるだろう。
 経営環境に余裕のある大企業ならまだしも、中小企業の間では、非正規の待遇改善が人件費増につながることに危機感が広がっている。中小企業への支援なども、カギになるはずだ。
 日本では、非正規が働き手の4割を占めている。
 このため格差と貧困が拡大しており、結婚や出産の断念、晩婚化や晩産化の遠因にもなっている。
 深刻化している少子化防止の観点からも、具体的な政策づくりを急がなければならない。


同一労働指針案 待遇格差の解消を着実に
 政府が、正社員と非正規労働者の不合理な待遇格差をなくす「同一労働同一賃金」の実現に向けたガイドラインをまとめた。
 基本給だけでなく、手当や福利厚生、教育研修なども含めた処遇全般について、政府の考え方を具体的に示した初めての指針案である。
 最大の焦点だった賃金に関しては、「仕事を進める能力や成果などが同じなら、正社員と同水準を支給」とした上で、さまざまな手当や福利厚生は同一にしなければならないと明記した。
 評価できるのは、非正規ということだけを理由にした待遇差は容認しない、との強い姿勢を示したことだ。
 労働者全体に占める非正規の割合が4割に達する中、正社員との待遇格差の是正は、非正規で働く若者世帯の収入増や、将来不安の解消につながるだろう。少子化対策としても一定の効果が見込めるだけに、指針案が示した方向性に異論はない。
 高齢化と人口減に伴う労働力不足は深刻さを増しつつある。官民挙げて雇用環境の変革を急がなければ、持続的な成長は困難だ。企業は指針案を真摯(しんし)に受け止め、格差是正に向けた取り組みを着実に進めていく必要がある。
 一方、指針案では、キャリアコースの違いによる賃金差も容認した。「同一労働同一賃金」が原則の欧州とは異なり、職能給を基本とした日本の賃金制度や雇用慣行に配慮した形だ。
 仕事の内容で賃金が決まる欧州型への変革を一気に進めようとしても、企業対応に混乱が生じては元も子もない。
 正社員と同じ仕事をする非正規には同水準を支給するという原則を堅持しつつ、主観的、抽象的な理由で企業が格差を放置することは認めない仕組みを、しっかりと構築する。その方向で、段階を踏みながら改革を進めていくのが現実的だろう。
 問題は、待遇に差がある場合の立証や説明を企業に義務付けるよう訴えた労働者側の要望が、指針案には明記されなかったことだ。
 不合理な待遇だと思っても立場の弱い非正規が企業に是正を求めたり、説明を要求したりするのは難しい。このため、処遇差がどこまで解消されるのか不信感を募らせる非正規労働者は少なくない。
 政府は今後、指針案に基づき労働契約法などの改正に向けた議論を本格化させる。
 安倍政権が、働き方改革の看板政策に掲げる長時間労働の抑制はもとより、在宅勤務が可能なテレワークの拡大など、雇用環境の抜本的な見直しは、国民一人一人の生活に直結した重要課題である。
 正社員の6割弱にとどまっている非正規の賃金を、欧州並みの8割程度に引き上げられるかどうか。政府は、人件費増などを懸念する企業側が賃金制度や職場環境の改善に前向きに取り組めるよう、実効性のある支援策を打ち出さなければならない。


給付型奨学金 生きた支援へ拡充を図れ
 政府は大学や短大などへの進学者を対象に、返済の必要がない「給付型奨学金」制度を2018年度から本格導入することを発表した。国の奨学金は現在、貸与型で運用されており、給付型は初めて。来年の通常国会で日本学生支援機構法を改正し、同機構に基金を設ける。
 給付型奨学金は、6月に閣議決定した「1億総活躍プラン」に、創設に向けて検討するよう明記された。7月の参院選でも、各党が公約に掲げていたものだ。
 住民税非課税世帯の進学者が対象で、1学年当たり約2万人に国公立や私立、自宅通学や下宿といった事情に応じて月額2万〜4万円が給付される。特に経済負担が重い学生については17年度に先行実施する。児童養護施設出身者には、入学時の一時金として24万円が別途支給される。
 対象者は高校が推薦する。全国に約5千校あるが、少なくとも各校1人は給付を受けられるようにし、非課税世帯の在籍生徒数などに応じ、各校に推薦枠を割り振る。
 学費の高騰や親の収入の低迷などによって、奨学金に頼らざるを得ないケースが増えている。大学生の約4割が日本学生支援機構の奨学金を借りているという。だが、卒業後に就職しても低賃金や不安定な雇用が増加する中で、返済が困難な状況に陥る人も少なくない。
 国に給付型の奨学金制度ができることは、経済的な理由で進学に悩んでいる若者たちに朗報といえよう。しかし、横たわる課題は多い。その一つが規模が小さいことだ。住民税非課税世帯のうち大学などへの進学者は推計で1学年約6万人とされる。新制度の給付対象は、その3分の1にとどまる。額も含め、拡充に取り組むよう求めたい。
 対象者の選考基準も気になる。各高校が生徒の成績、部活動や課外活動などの実績、さらには進学の意欲を書いたリポートなどで判断する。進学後は毎年、学業の状況などを確認して問題があれば給付の取りやめや、返還を求めることもあるという。
 大切な税金を有効に活用する意味からも、本人の進学意欲や進学先での状況を把握することは必要だろう。ただ、経済的に苦しい場合はアルバイトをしているケースも多くある。高校での成績が振るわないとか、部活動などに参加できない生徒も少なからずいることだろう。推薦基準の指針となるガイドラインは、文部科学省と日本学生支援機構が策定する。そうした状況への配慮も含め、幅広い視点からの選考が望まれる。
 親の経済力によって進学を諦めたり、卒業後の奨学金返済の負担が結婚や出産など人生設計をゆがめたりしてはならない。学ぶ意欲のある若者に道を開き、人材を育てていくことは社会にとっても大きなプラスになる。給付型奨学金制度を有効に機能する仕組みに高めてもらいたい。


給付型奨学金 さらなる拡充が必要だ
 経済的な理由から大学への進学をあきらめたり、奨学金の返済に苦しんだりする若者が少なくない現状を変えていく一歩になるか。返済の必要がない給付型の奨学金が国の制度としてようやく実現することになった。
 ただ、給付を受けられるのは、所得が少ない世帯の学生の一部にとどまる。給付額も不十分と指摘されている。さらに制度の拡充を図る必要がある。
 2018年度から本格導入する制度の内容を政府が決めた。住民税非課税の世帯のうち、1学年あたり約2万人を対象にする。
 進学先が国公立か私立か、自宅からの通学か下宿かで区分し、月2万〜4万円を給付。児童養護施設の出身者には別途、入学時に一時金24万円を支給する。17年度は、私大の下宿生ら負担が特に重い人に限定して先行実施する。
 住民税非課税の世帯の進学者は1学年6万人ほどと推計されている。給付の対象になるのは、その3分の1にすぎない。
 大学や短大、専門学校への進学率は全体では7割を超すが、ひとり親の世帯では4割ほど、児童養護施設の出身者は3割に満たない。教育を受ける権利を等しく保障するには、給付型の間口を広げることが欠かせない。
 長く出し入れがない口座の預金を公益活動に使う「休眠預金活用法」が国会で成立した。給付型の奨学金を拡充する財源として、その資金の一部を充てることも検討に値するだろう。
 支えを必要とする若者は、住民税非課税の世帯に限らない。国費で賄う日本学生支援機構の奨学金を受ける学生は、学費の高騰や世帯年収の減少を背景に、今や学生全体のおよそ4割、130万人に達している。
 一方では、非正規雇用が増え、大学を卒業しても安定した仕事に就けるとは限らない。何百万円もの“借金”の返済に窮し、自己破産に追い込まれる人もいる。従来の貸与型奨学金が「学生ローン」と化し、若者の前途を狭めてしまっている現実がある。
 返済の負担は、結婚や子どもを持つことをためらう理由になり、社会に損失をもたらしてもいる。給付型を拡充すると同時に、貸与型についても、回収を優先して滞納者を追い立てる返還制度のあり方を根本的に改めるべきだ。
 教育に対する日本の公的支出の割合は先進国で最低水準にある。奨学金の議論と併せて、高い学費そのものを見直す必要があることも忘れてはならない。


南スーダン制裁否決 自国優先では信頼失う
 もし日本が国連平和維持活動(PKO)部隊を派遣していないならば、そして「駆け付け警護」の新任務を付与していなかったならば、結論は違っていたかもしれない。
 国連安全保障理事会は、米国が提出した南スーダンに対する武器禁輸を含む制裁決議案を否決した。
 理事国15カ国中、日本は中ロなど7カ国とともに棄権に回った。賛成は米英仏など7カ国にとどまり採択に必要な9カ国に届かなかった。
 安保理決議を巡り、同盟国の日米の歩調が乱れるのは異例。それどころか、両国の主張は真っ向から対立した。
 決議案は、南スーダンの政府軍と反政府勢力の和平合意が事実上崩壊し、このまま放置すれば「ジェノサイド(民族大虐殺)」を招く危険があるとしている。
 国連の潘基文(バンキムン)事務総長らが「残虐行為がジェノサイドに発展する危険性が現実としてある」「政治的な対立で始まったものが完全な民族紛争になり得るものへと変質した」と、度々行っていた警告に沿った内容だ。
 別所浩郎国連大使は「さらなる制裁は逆効果だ」と棄権の理由を述べたが、武器禁輸に反対する南スーダン政府と国連の対立が深まり、PKOに参加する陸上自衛隊のリスクが高まることを懸念したとみられる。
 これに対して、米国のパワー国連大使は「彼らの決断に歴史が厳しい評価を下すだろう」と非難した。棄権国に向けられた言葉だが、日本を意識したことは明らかだ。
 日米の落差の背景には、南スーダン情勢への認識の違いがある。日本政府は同国の内戦を「衝突」と呼び、国会では陸自の宿営地がある首都ジュバの治安は「比較的安定している」と答弁してきた。
 一方、国連の最近の報告書は、首都やその周辺の情勢は「不安定で流動的な状態」とし、同国全体としての治安が悪化していると指摘した。
 国連、米国の認識と日本の認識が、なぜこれほど懸け離れてしまうのか。
 陸自の安全は守らなければならない。それが脅かされれば派遣の前提が崩れ、国内の反対を押し切って駆け付け警護の任務を付与した政府にとって大きな痛手となる。この「論理」が日本の判断を曇らせていないかという疑問が消えない。
 国際社会に求められているのは、同国の紛争をこれ以上拡大させないための行動だ。南スーダンでは本格的な戦闘シーズンとなる乾季を迎え、情勢は予断を許さない。
 米国から「非常に不自然な考え方」とまで言われた日本の判断。陸自の安全を優先するあまり、国際社会の信頼を失うことを恐れる。


内蔵を蝕む“薬漬け” 安倍首相は再び政権を放り投げるのか
 期待をあおった北方領土問題ではプーチン大統領にコケにされ、27日の真珠湾慰問も、トランプと会談したことで怒らせてしまったオバマ大統領への最後の“ご機嫌取り”の色合いが濃い。「外交で支持率アップ」という安倍首相の“方程式”はどうやら崩れてきた。
 来年は米国がトランプ新政権になる上、欧州ではフランスやドイツなど大きな選挙が目白押し。世界が不透明かつ流動化し、“安倍外交”はますます難しくなる。
「2017年は、2つの体力の著しい低下で、安倍首相が追い詰められる可能性があります。ひとつは政権自体の体力、もうひとつは首相自身の体力です」
 こう言うのは、安倍を秘書時代から、健康問題も含めウオッチしている政治評論家の野上忠興氏だ。
 トランプが次期大統領に決まり、北方領土の進展が見込めなくなったころから、安倍は極度にストレスを募らせている様子。実際、官邸や自民党周辺では安倍の健康不安を疑う“目撃情報”が続出している。
「自民党役員会で、安倍さんはあくびばかりで、ぐったりしていた。以前は自分の言葉でしゃべっていたのが、最近は紙を見ながら棒読み。気力が感じられない」
「酒席には出るものの、あれだけ好きなワインに一口しか口をつけない。料理にもなかなか手をつけない」
「何より顔貌の変わりようには驚く。頬がたるみ、目の下はくぼんで、還暦過ぎたばかり(62歳)の男の顔じゃない。単に年を取ったというレベルじゃない」
 ドーランを塗っているからなのか、テレビ出演や講演などでの安倍首相は元気そうに見える。だが、これにも“裏”がある。
 安倍首相の側近中の側近のひとり、世耕弘成経産相が官房副長官だった今年1月、講演で安倍首相の持病(潰瘍性大腸炎)について、こう明かしているのだ。
「完全に治ったわけではない。薬でうまく抑えている」
 そう、薬である。大腸炎の炎症を抑えるため、安倍首相は有名な「アサコール」だけでなく、ステロイドも服用している。ステロイドには強烈な副作用がある。その上、強度のストレスに対応するため、10種類前後の多種多様な薬を合わせて服用しているという。こうした“薬漬け”が続けば、内臓がじわじわと蝕まれる。
「来年の安倍政権は、まず天皇譲位の問題で特措法への対応に追われる。トランプ相場も暴落の可能性が囁かれている。トランプ政権になれば、いよいよ自衛隊の海外派兵を要求されることになるかもしれません。安倍首相はストレスが強まるばかりでしょう」(野上忠興氏=前出)
 内政と外交の両方でニッチもサッチもいかなくなり、体調悪化が頂点に達する――。10年前の第1次内閣での「政権ブン投げ」を思い出す。来年はその二の舞いを演じることになるのではないか。


読売テレビ・清水アナの退社は本当に美談か? 堺市長選に維新から出馬の見方、党幹部と事前運動の情報も
 読売テレビのアナウンサー、「シミケン」こと清水健氏(40)が来年1月末で電撃退社すると報じられた。昨日、レギュラー番組の放送終了後に開かれた会見で、清水アナは「心も身体もいっぱいいっぱい」「息子の前で心から笑えていない自分がいるな」とその理由を語ったという。

 シミケンといっても、関西の視聴者以外にはあまりなじみがないかもしれないが、同局の夕方の情報ニュース番組『かんさい情報ネットten.』のメインキャスターを5年以上務め、主婦層を中心に絶大な人気を誇る看板アナウンサー。それに加えて、妻を癌で失い、幼い子どもを男手で育てるイクメンとしても知られる。番組スタッフだったスタイリストの女性と結婚して1年もたたない2014年4月に妻の妊娠と乳癌が相次いで発覚。当初は余命1か月とも言われた妻の闘病と妊娠生活を献身的に支え、妻は無事出産を終えて4カ月足らずの2015年2月、母親になってわずか112日、29歳の若さで息を引き取った。
 妻の死から1年後の今年2月には、その体験を綴った手記『112日間のママ』(小学館)を出版し、大きな話題になった。4月には癌撲滅や難病対策に取り組む「一般社団法人清水健基金」を設立。手記の売り上げ、講演会の収益などを医療機関や患者団体へ寄付している。
 今回の退社報道でも、フリーアナウンサーになる意思はなく、講演会など癌患者支援の活動と育児に専念するためという意向が、周囲の証言として伝えられている。
 だが、一方で、この清水アナの退社をめぐっては、そういう美談とは裏腹な、生臭い話も広がっている。来年9月に行われる堺市長選に、橋下徹が事実上仕切っている日本維新の会の候補として、出馬することになっているというのだ。
 実は清水アナは、2013年9月にあった前回の堺市長選でも、地元・堺出身の有名人として、維新側から二度にわたり出馬を要請されていた。手記によれば、清水アナは「一瞬立ち止まってしまった」ものの、「現時点ではキャスターとして頑張りたい」と固辞。振られた維新は急遽、元市議を候補者に立て、当時の橋下徹代表が先頭に立って選挙運動を展開したが、大阪都構想に堺が組み入れられることに危惧を覚えた市民から「NO」を突きつけられ、惨敗している。
それから3年。再び出馬の動きがもちあがっているというわけだ。維新はすでに清水アナのマニフェストを用意。3月頃までに出馬を表明するとも言われている。今回の会見で、清水アナは政界への転身について「今は基金のことで頭がいっぱい。行政に活かすことは考えていない。全くないです」と否定したが、この言葉を額面通りに受け取る政界関係者はほとんどいない。
 実際、清水アナは出馬に向けた事前運動としか思えないような動きもしている。堺市は現・日本維新の会幹事長である馬場伸幸衆議院議員の地元なのだが、清水アナはその馬場幹事長に連れられ、市内を挨拶回りする姿が今年夏頃から頻繁に目撃されていたのだ。
また、10月10日には現職の竹山修身市長がこんなツイートをしたことが大きな波紋を広げた。
〈高校生が企画する「サカイティーンズフェスティバル」が合庁前広場で開催されご挨拶。その後、読売TVtenキャスター清水健氏が高校生と堺の魅力を提言する座談会があり聴かせて頂きました。終了後清水さんにお礼を申し上げましたが、後方に馬場代議士や多数の維新市議が控えているのが異様でした〉
 10月22日には「シミケンサポーターズ」なる応援組織が堺市内の会館で設立イベントを行い、12月3日には同組織主催の「チャリティーライブ」が開かれている。ライブには清水氏と交流のある6組のミュージシャンが集まったが、いずれのイベントも主役は清水アナ。選挙には一切触れないものの、「シミケン頑張れ」という雰囲気が溢れていたという。設立イベントに誘われて出席した市民は語る。
「堺のことや癌患者支援のことを話すわけでもなく、亡くなった奥さんの闘病ビデオを流して、ゲストの芸能レポーターとどうでもいい立ち話をするだけ。本人は『ありがとうございます』『辛くて苦しいけど頑張ります』『皆さんの思いは無駄にしません』とひたすら頭を下げているだけの、何がしたいのかようわからんイベントでしたね。奥さんを亡くしたことはそりゃお気の毒やけど、どうも腑に落ちない。選挙のことは一切触れませんでしたが、選挙に向けて顔と名前を売るためのイベントとしか思えませんでした」
 一方、維新側はこの動きを悟られまいと必死だ。地元出身で、候補者選定の中心的役割を担う馬場幹事長も、今月初めのテレビ出演では「意中の人はいない。堺のために働きたいという人を選びたい」とはぐらかし、今月20日には、その馬場幹事長を維新が擁立する可能性がある、という松井一郎・日本維新の会代表(大阪府知事)の発言を朝日新聞が報じた。
「これらは完全に陽動作戦だといわれています。維新はどうも、出馬を隠し、清水アナにギリギリまで番組に出演させ、最高のタイミングで出馬を表明するという作戦を考えていたらしい。いま、橋下徹元大阪市長がやっているのと同じですね。民間人のふりをして冠番組を持ち続け、ギリギリのところで、国政に出馬する。そのローカル版をやろうということだったんでしょう」(全国紙政治部記者)
 まったく呆れるやり口だが、しかし、その清水アナのニュース番組を放映する読売テレビはテレビ局としてこんなことを許していいのだろうか。橋下氏の『橋下×羽鳥の番組』(テレビ朝日)も放送法違反に当たる可能性は十分あるが、清水アナは読売テレビの社員、局アナである。そういう立場の人間が選挙の事前運動まがいのイベントを開き、維新の議員に挨拶に連れまわされたり、イベント出演時に後ろを固めてもらっているのは、もっと問題だろう。
「読売テレビは、辛坊治郎の番組を複数放送していることからもわかるように、局ぐるみで維新べったりですからね。清水アナの動きも知っていながらずっと黙認していたんです。しかし、この秋に堺市市長にツイッターで暴露されたあたりから、局に批判が多数寄せられるようになり、かなり慌てていたようです。新聞などからも取材が入っていたらしく、このままいくと、BPO案件にもなりかねない。それで、清水アナに決断を迫ったんじゃないでしょうか。実は、維新サイドはもっとギリギリのタイミングでの退社を考えていたと聞いています」(在阪テレビ局関係者)
 一方、こうした批判の声に、清水アナ自身もかなり弱気になって、出馬に躊躇し始めたという情報もある。だとすると、今回、清水アナが政界への転身を完全否定したのも、目くらましでなく、迷いの表れということなのか。
 いずれにしても、同局の発表によれば、清水アナは来年1月27日の放送をもって番組を降板する。今回の退社報道を受け、「今、やるべき事を考え、今日の決断に至りました」とコメントを発表した清水アナ。もし、維新の思惑に乗せられ、みこしに担がれることが「今、やるべき事」なのだとすれば、亡き妻と一人息子思いの“美談”も色あせてしまうだろう。(編集部)


神戸、加古川中学生自殺 前年度のいじめ調査廃棄
 神戸市と加古川市の中学生自殺をめぐり、両市の第三者委員会がいじめの疑いについて調査している問題で、前年度までに実施されたいじめの有無や悩みに関する生徒アンケートが保管されていないことが26日、分かった。国は保管期限を定めていないが、有識者からは「自殺予防や事後検証のため、少なくとも卒業までは原本を残しておくべきだ」との批判も出ている。(上田勇紀、小林隆宏、土井秀人)
 神戸市垂水区で10月、市立中3年の女子生徒=当時(14)=が川で倒れているのが見つかった。首をつって自殺したとみられ、第三者委がいじめの有無や自殺との関連を調べている。
 市教育委員会によると、同校は学期ごとに、生徒に生活状況のアンケートを実施している。ところが、この女子生徒の学年で保管されていたのは、3年時の結果だけで、1、2年時の分は学校が学期ごとに廃棄していた。市教委は「問題のある記述は教員が記録するなどして把握している。第三者委の調査であらためて生徒にアンケートもしており、支障はない」とする。
 また、加古川市で9月、市立中2年の女子生徒=当時(14)=が自殺し、いじめが疑われる事案でも、学校が1年時のアンケート結果を廃棄。同市教委は「問題のある記述は記録し、保存している」としつつ、原本の保管について「スペースが限られ、物理的に難しい」と説明する。
 一方、宝塚市で今月、市立中2年の女子生徒=当時(14)=が自殺したとみられる事案について同市教委は「1年時のアンケート結果を保管しているかどうか不明」としている。
 文部科学省によると、アンケート結果の保管に統一ルールはない。2011年、中2男子生徒がいじめを苦に自殺した大津市も「保管期限は各校に委ねている」とする。
 同市第三者委の副委員長を務めた兵庫県弁護士会の渡部吉泰弁護士は「原本があれば当時の対応を検証できるが、『問題がなかったので破棄した』と説明されても証明できない。卒業まで蓄積しておけば変化を捉え、問題の早期発見にもつながる」と指摘。「各校が保管期限を判断すること自体おかしい」と話す。
 神戸市垂水区の女子生徒の母親は、亡くなった背景にいじめがあったと訴えており、「後から見返して気付くこともあるはず。1、2年分も残しておいてほしかった」と話す。


京都・東九条に文化芸術拠点 芸大移転で地域活性化案
 京都市は、京都駅東南部の東九条地域を対象に、文化芸術に重点を置いた活性化方針の案をまとめた。JR東海道線を挟んだ北側で予定している市立芸大移転を一つのきっかけとして、活用できていない市有地に芸術関係の創作活動や情報発信を担う拠点を誘致するとしている。
 対象区域は南北が八条通と九条通、東西が竹田街道と鴨川に囲まれた7町。特に東側エリアでは幅の狭い道路に住宅が密集し、居住環境の改善が長年の課題となっている。市は1993年度から老朽化した家を買収し、新たな住宅や公園などを整備する事業を進め、ほぼ完了した。
 地域では人口減少と高齢化が進む一方、来年4月には鴨川の東岸側で京都美術工芸大の新キャンパスが開設され、2023年には市立芸大移転が控えており、文化芸術の視点から新たなまちづくりの方向性を示すことにした。
 活性化方針は17年度から8年間を期間とする。エリア全体を「若者・アートモデル地区」とし、若手芸術家が活動しやすい環境を整え、移住や雇用確保につなげる。再整備が完了した京都駅八条口に近い西側エリアでは、閉校した山王小跡地の活用を検討し、商業・サービス機能の集積を図るとした。
 市は方針案に対する市民意見を来年2月6日まで募り、3月に確定させる。


今年もタダ飯タダ酒 安倍首相ポチ記者“ごっつぁん忘年会”
 26日夜、真珠湾を訪問するため米ハワイに向け出発した安倍首相。ところが、その直前の首相動静を見ると、〈5時47分、内閣記者会との懇談会〉とある。外遊前の忙しい時間に何をしていたかといえば、菅官房長官、萩生田官房副長官らとともに首相担当記者をねぎらうための“忘年会”に出席していた。
 この懇談会は過去の歴代首相も官邸や公邸で開催してきた恒例行事。今年は当初、28日の官庁御用納めに予定されていたが、真珠湾訪問が決まり、急きょ26日に前倒しされたという。
 記者クラブに詰めている記者が、普段から懇意にしている政治家や役人と酒食を共にするのは珍しいことではない。ただし、割り勘や会費制が“暗黙のルール”。ゴチになってしまうと、権力側に都合の悪い話が書けなくなってしまうからだ。ところが、内閣記者会の懇談会にかかる経費はすべて国費で賄われるのが通例となっているという。毎年、有名寿司店のケータリングやらローストビーフやら“豪華メシ”がドーンとふるまわれるそうだから、イイ気なもんだ。
■安倍首相との“撮影会”に記者が列
 タダ酒、タダ飯と聞いただけでア然だが、“ごっつぁん忘年会”には驚く恒例行事が他にもあるらしい。
「安倍首相と一緒に“撮影会”をするのが内閣記者会の恒例イベントとなっています。記者が喜々として列をなし、首相もご機嫌でニコニコしながら応じ、順番にスマホでツーショットを撮影していくのです。帰省した時に親戚に自慢したり、過去にはキャバクラで見せびらかす若手記者もいました」(ベテラン記者)
 権力者をアイドルみたいにあがめ、なれ合い、骨抜きにされていく――。それが今の安倍ヨイショ報道、国会での強行採決につながっていることを記者クラブの若い連中は分からないのだろうか。
 政治評論家の山口朝雄氏がこう言う。
「第2次安倍政権になって、内閣への権力集中と情報の集約が顕著になりました。経験の浅い若手記者は政権幹部にかわいがられ、情報をもらうことが仕事だと勘違いしているのかもしれません。大マスコミの上層部がしょっちゅう安倍首相とゴルフをしたり、食事を共にしているのだから無理もありませんが、政権とベタベタしているだけの記者は失格です」
 すっかり飼い慣らされてしまった記者クラブのポチ記者たち。まさか、「2次会は政府専用機で」なんてノリで真珠湾訪問にゾロゾロ付いていってるんじゃないよな。


中国政府「日本の指導者は深く反省を」
安倍総理大臣が真珠湾攻撃の犠牲者を慰霊するのを前に、中国政府は「戦争の犠牲者の弔いができる場所は中国にも多くある」という考えを改めて示し、「日本の指導者は深く反省すべきだ」と強調しました。
中国外務省の華春瑩報道官は、27日の記者会見で、安倍総理大臣が真珠湾攻撃の犠牲者を慰霊することを中国はどう評価するかなどと問われたのに対し、「日本の指導者がどこを訪れ、中国人の犠牲者を弔うべきかについて、私の同僚がすでによい提案をしている」と述べ、今月7日に別の報道官が発言した「南京大虐殺記念館など、中国にも戦争の犠牲者の弔いができる場所は多くある」という考えを改めて示しました。
そして、「被害を受けた中国などアジアの国々との和解がなければページがめくられることはない」と指摘しました。
そのうえで、華報道官は「日本の指導者は知らないふりをせず、もっと重要なことに手をつけ、歴史や未来に対する責任を持って、過去の侵略の歴史を心から深く反省し、過去ときっぱりと関係を断ち切るべきだ」と強調しました。


中国大使館 SMAPに謝意「日中交流に貢献」
年内いっぱいで解散する人気アイドルグループ、SMAPについて、中国大使館は、定例の記者会見で、中国でコンサートを開くなど日本と中国の友好に貢献したとして、感謝の意をあらわしました。
中国大使館の張梅報道官は27日都内で開かれた定例の記者会見で、26日、民放の番組の最終回に出演し、グループとしての活動に終止符を打ったSMAPについて触れ、「日本だけでなく、中国の若者の間で大人気でファンがたくさんいる」と述べました。
そのうえで、2011年に北京で行われたSMAPの公演について、「大盛況で熱気であふれていた。SMAPというグループは、中国と日本の間の友好交流、民間交流の促進に大きな貢献をしたと思う。この貢献に感謝する」と述べました。
中国大使館は、ツイッターでもSMAPの写真とともに、「ありがとう、SMAP」というメッセージを発信していて、張報道官は「日本で影響力のある人たちが、今後、両国関係の改善のために尽くしてほしい」と述べ、民間交流の重要性を訴えました。


「わいせつ表現」規制と女性差別克服は関係ない? 憲法学者・志田陽子氏インタビュー
スクール水着の少女が「養って」とお願いする鹿児島県志布志市のPR動画「UNAKO」。太ももと下着のラインがスカートからすけているようにみえる東京メトロのイメージキャラ「駅乃みちか」。これらは、「性的な表現がふさわしくない」として批判をうけ、「UNAKO」は公開中止、「駅乃みちか」はデザインが一部変更されました。
このような事態を疑問視し、「過剰な規制は、表現の自由に反するのでは」といった意見を持つ人もいます。賛否両論が沸き起こる性表現。表現の自由と、表現への批判、この二つは対立する概念なのか。そして、表現規制は、女性差別に効果があるのか。憲法学者の志田陽子さんにお話を聞きました。
批判は表現規制なのか?
――女性差別に関係するものに限らず、特定の表現に対して批判がおこると「表現規制ではないか」「表現の自由を侵害している」という声が少なからずあがります。ある表現への批判は「表現の自由」を侵害していると言えるのでしょうか。
志田:批判すること自体は、表現の自由を侵害しているとは言えません。批判の自由も表現の自由のひとつだからです。また批判された側がそれをどう受け止めるのかも自由です。ただ、批判する側が法規制を求めていたり、あるいは相手の表現を封じられるほどの権力性をもっていたりする場合は、対等な関係とは言えず、表現の自由と緊張関係に立つことになります。
――そもそも「表現の自由」とはどういうものなのか教えてください。
志田:日本国憲法の21条には「集会、結社及び言論、出版その他一切の表現の自由は、これを保障する。検閲は、これをしてはならない。通信の秘密は、これを侵してはならない」とあります。つまり「一切の表現の自由」が保障されていることになっています。ただ、実際の裁判などでは「公共の福祉による制限がある」という言い方で規制を認めています。
たとえば、刑法175条には「わいせつ物頒布等の罪」があります。有名なD・H・ローレンスの『チャタレー夫人の恋人』も、昭和30年代には、性秩序を乱すため「公共の福祉」に反するとの理由で、訳者と版元が有罪判決を受けました。そのほかにも、『悪徳の栄え』『四畳半襖の下張』といった文学作品が有罪判決を受けてきましたが、今はビジュアル(視覚)表現のほうが中心で、こうした文字表現が起訴されることはまずないと言えます。
――実際に人物が出演している場合はどうなるのでしょうか?
志田:被写体が無理やり出演させられた、出演契約時になかった性的シーンを強要された、などの実害がある場合は、まず表現の問題以前に「強制わいせつ」になります。また、18歳以下のポルノを提供・保持していた場合にも「児童ポルノ所持提供」として刑罰があります。出演者が18歳以上かつ撮影に同意している場合には、「表現を過剰に規制する法律ではないか」という問題になってきます。
――18歳以上、かつ同意のときに、「わいせつか? 表現の自由か?」という議論になるのですね。表現の自由や表現規制について国ごとで考え方が違うのですか。
志田:「表現の自由」が厚く保障されている国でも、ヨーロッパ型とアメリカ型ではかなり違いがあります。
ヨーロッパ型は表現の自由を保障しつつも、弱者を傷つける表現は厳しく規制します。ヘイトスピーチ規制も、早くからドイツで認められ、現在ではフランスでも認められています。「共存社会を目指すのであれば、声のあげづらい弱者に配慮した政策をとろう」というのがヨーロッパ型の考え方です。
一方、アメリカは「思想の自由市場」と言われる考え方があります。表現物の受け止め方は人それぞれ。基本的には、表現は可能な限り自由な状態にしておいて、政府が良し悪しについて格付けをしない。その土俵の上で、ある表現を批判するのも自由。その市民の意識がかなり強く、それがローカルな自治体の条例に反映されることはあります。結果的に批判によって、ある表現がダメになったとしても、それは自由市場の決めたことであり、法はその成り行きに手出しをしないという考え方をしています。ただし、アメリカでも、「わいせつ」や暴力を挑発する言葉は例外とされてきましたし、ヘイトスピーチはマイノリティの声をあげる自由を奪う、つまり「表現の自由市場を阻害するもの」なので規制するべきだとする考え方があります。
――アメリカは子どもの番組などの表現規制が厳しいイメージがありますが……。
志田:「思想の自由市場」は、あくまで十分な判断能力を持っている大人の世界の話です。未熟な子どもはチャイルドポルノから保護しようという考えの方が強く、規制もあります。また、自由市場といいつつも、アメリカのほうが日本よりもポリティカル・コレクトネス(PC)に敏感です。アメリカでは、市民が声をあげることは当たり前という風土があるので、自由市場の結果、自然にそうなっていったのでしょうね。
――日本はヨーロッパ型とアメリカ型のどちらなのですか?
志田:日本の表現の自由は理論的にはアメリカ型の色彩が強いです。しかし、実際には保障のレベルが低いのが現状です。
アメリカ型の考えかたでは、もし表現規制するならば「どうしても必要だと言えることに限り」「最低限」の規制にとどめることが鉄則になります。ドイツ流の考えかたでも、規制は、その必要性と釣り合う限度までだと考えられています。たとえば、インターネット上のいじめをなくす法規制を考えるとしましょう。そのとき、インターネットの利用そのものを全面禁止すれば、インターネットでのいじめはなくなりますが、インターネット上にある他の正当な表現もつぶしてしまうことになり、それは憲法違反となるはずです。このように、規制をするのであれば、必要最低限の規制でなければいけません。
しかし、日本の裁判では、「最低限」の法規制とは何なのかという理論的な線引きのツメがまだ甘いのです。今年5月にヘイトスピーチ対策法が成立しましたが、少なくない憲法学者がヘイトスピーチ規制に慎重でした。理由はいくつかあるのですが、私はこのことが大きな理由だと思います。弱者を追い込む表現は許されるものではない、という理解は共有しているが、理論的な線引きのツメが甘い日本でヘイトスピーチを規制する法律が成立すると、「国会前のデモが気に入らないから禁止しよう」といった恣意的な運用をしようとする政治家に格好の根拠を提供することになってしまうかもしれません。表現の自由を考えるときには、規制が権力によって悪用されてしまう可能性も考えなければならないのです。
なんのためのわいせつ規制?
――2016年のはじめに、「日本の漫画やアニメが女性に対する性暴力を助長させている」と国連の女子差別撤廃委員会から指摘がありました。日本にはわいせつ表現への規制があるにもかかわらず、なぜこのような批判を受けるのでしょうか。
志田:まず「性表現」と、性差別を固定・助長すると考えられる「性差別表現」は別物です。性表現は必ずしも性差別表現ではありませんし、性表現のかたちをとらない性差別表現もあります。「わいせつ表現」は性表現のうちの露骨すぎるもの、ということで、差別表現とは異なるカテゴリーです。その両方に該当するような表現は、「ポルノグラフィ」として深刻に問題視されるカテゴリーです。
日本は性表現の規制はあるのですが、性差別表現の規制はありません。性差別に限らず、差別表現に関して規制する法律は作らず、メディア(放送・出版)の自主規制に委ねています。「放送コード」といわれるものは、放送業界の自主規制です。ヘイトスピーチ対策法は、そうしたこれまでの枠組みを踏み出して、国家が一般人の表現を規制する、というものなので大きな議論を呼びました。
日本では、青少年を有害表現から守るという観点からの規制は多く行われています。性表現かつ性差別的な表現のかなりのものが、これによって抑制されているということはできそうです。しかしこれはヨーロッパのように「差別や虐待にあたるポルノグラフィを規制しよう」という発想ではありません。日本にその発想がないために、日本の表現が海外に輸出されたとき、眉をひそめられてしまうことがあると言われています。
日本がこうした海外の問題意識からズレた性表現の取り締まりをやっている例として、芸術家のろくでなし子さんの事件があります。ろくでなし子さんの場合、逮捕の対象となった作品の一部は無罪となりましたが、自分の女性器をスキャンし、3Dプリンタで出力することが可能なデータをインターネット上にアップロードした件では「わいせつ電磁的記録媒体頒布罪」として有罪とされました。彼女は自分で納得して、アートとして活動しているので、どこにも被害者はいませんし、性行為そのものを扱っているわけでもありません。いわば人体模型のようなものです。この逮捕・有罪判決は、弱者を守るための表現規制とは関係ないでしょう。
――なんのための規制かよくわからないですね。
志田:わいせつなものに厳しい一方で、児童の保護に本当に真剣か、疑問があるのが日本の現状です。日本は小さな子どもも利用するコンビニの店舗に、性的な商品を置くことが許されていますよね。読みたい人の権利はもちろんありますが、見たくない人の権利や子どもに見せたくない親の権利も考える必要があります。
――コンビニにエロ本を置くかどうかには、様々な意見がありますが、表現の自由を守るためにはどうすればいいのでしょうか?
志田:表現規制を考える際の鉄則は「最低限」ですので、その出版を禁止するのはやりすぎです。「コンビニにエロ本を置くのは望ましくない」と考えるのであれば、レンタルビデオ屋にあるような「18歳以上入室禁止」の暖簾をかけるといったゾーニングをするなどの工夫によって、見たくない人の権利を守ることができるでしょう。「それはコンビニのイメージダウンを招くので勘弁してほしい」とコンビニ業者さんが思うなら「現物は置かない」という選択をするのがスッキリするでしょう。商品カードをレジに持ってきたらレジで商品を出すという方法もあるでしょう。表現そのものを規制するような対策は、最後の手段にするべきです。
表現規制で女性差別は解消されるのか?
――わいせつ表現を規制することは、女性の差別撤廃に有効なのでしょうか。
志田:規制の推進を重要課題としている女性の法律家も大勢いて、私の見解のほうが少数説であることをお断りしておきますが、わいせつ表現を規制することは、女子差別の克服にほとんど効果はないと私は考えています。むしろ、規制による弊害のほうが大きいと思います。
わいせつな表現が今の日本において、性犯罪や性差別を助長させているのかは微妙な問題です。助長されている面もあれば、そういったコンテンツがあるおかげで実行に走らずにすんでいる人もいるかもしれません。むしろ日本においては、わいせつな表現そのものよりも、「よくできた嫁」とか「家族のために喜んで自分の人生を犠牲にする献身的な母」といったステレオタイプな表現のほうが、女性たちの生き方を拘束し苦しめていると感じています。
――では、表現規制の弊害とはなんですか?
志田:表現規制は取り締まる側にとって、一番やりやすい手段です。書店やネットで表現物を見つければ、それ自体が揺るがぬ証拠ですから警察だって実績を上げやすくなりますし、国にとっても「配慮しています」というアリバイになりますよね。
しかし、いま必要なのは「フィクション」の規制ではなく、虐待や差別で苦しんでいる「現実」の児童を救うことでしょう。たとえば、シングルマザーの貧困が進んでいるなら、支援のための法整備を進める。DVを受けている女性が相談できるところを増やす。虐待されている児童に手厚い保護ができるようにする、……などいろいろ考えられます。これは表現規制に比べて、デリケートで難しい課題です。だからこそ、養育能力を失っている家庭が支援を求める決心をするためには、処罰ではなく支援なんだ、という発想を前面に出すことが必要です。このような実際の問題にまっすぐ取り組むことが大切です。
――表現規制は万能薬ではないのですね。
志田:表現規制は間接的な効果を社会全体に期待するもので、根本の問題そのものに直接切り込む対処法ではありません。解決のためには上記のような直接の救済的対応を増やすべきで、表現規制は「それらをやっても効果が上がらない」となった時に、その後で考えることです。
表現の分野については、まず差別的だと思った表現に対して、批判すべきところを批判すること、また自分は被害者だと感じたならば訴えを起こす、といったアクションが重要でしょう。一般社会が、そうしたアクションを起こした人々をきちんとレスペクト(尊重)すること、揶揄・嫌がらせなどをしないことも必要です。そこをまるごと法規制に預けてしまうと、「批判をする」という表現の自由が、つまり社会全体の基礎体力が少しずつ奪われかねません。
一方で、批判を受ける側も、信念と理由があって公表したのであれば、批判に対してその信念と理由を説明したらいいと思います。とくに日本の自治体は批判に極端に弱く、一件でも苦情が入るとすぐに中止してしまいます。しかし、自信があるならば踏ん張ればいいし、その根拠をきちんと伝えるべきです。その上で、批判を受け入れたほうがいいなら謙虚に受け入れればいいのです。
表現の自由を守るためには、批判する側にもされる側にもある程度の強さが必要で、そのための啓発や教育が進んでほしいと思っています。その強さが明らかに足りない社会で表現への法規制を強めてしまうと、差別撤廃の本来の目的から焦点がぼやけ、表現の自由をただ手放すだけになってしまうおそれがあると思うのです。(聞き手・構成/山本ぽてと)

一休さん/神戸から電話/ジョルダン

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Avant les JO 2020, les Japonais peuvent suivre des cours pour apprendre à parler aux étrangers
De notre correspondant à Tokyo,
A quatre ans des Jeux olympiques de Tokyo, le Japon accueille plus de touristes étrangers que jamais : cette année, 24 millions de personnes devraient visiter l’Archipel, une accélération soudaine, alors que la barre des 10 millions n’avait jamais été franchie avant 2013. Mais c’est encore insuffisant pour le gouvernement japonais, qui s’est fixé l’objectif d’accueillir 40 millions de visiteurs étrangers par an en 2020, puis 60 millions d’ici 2030.
Face à l’optimisme et l’appétit de ses dirigeants pour cette manne venue d’ailleurs, les sentiments sont mitigés au sein d’une population peu mélangée : le pays ne comptait fin 2015 que 2,23 millions de résidents étrangers, à peine 1,76 % de sa population. La perspective des Jeux olympiques et d’un afflux touristique toujours plus fort alimente surtout les inquiétudes sur la propreté, la sécurité, les problèmes de circulation, et surtout la communication.
≪ Beaucoup de Japonais ont tendance à vouloir fuir face à un étranger ≫
Parfois, une exposition soudaine à l’étranger provoque des comportements insolites. En octobre dernier, l’annonce diffusée dans un train par un contrôleur a fait scandale: il s’excusait auprès des passagers nippons de la gêne occasionnée par la présence ≪ de nombreux étrangers ≫ à bord. Mais en relatant l’épisode, et en expliquant au passage à ses téléspectateurs pourquoi cette déclaration posait problème, même s’il y avait effectivement des non-Japonais bruyants à bord, la chaîne TV Asahi a résumé la scène avec cette illustration :
≪ Beaucoup de Japonais ne sont pas à l’aise face à l’étranger et ont tendance à montrer leur peur ou à vouloir fuir, ce qui peut laisser une mauvaise impression aux touristes ≫, note Sachiko Yaginuma, présidente de ≪ l’Association des coachs de l’hospitalité japonaise ≫. Convaincue qu’il n’y a ≪ pas de temps à perdre ≫ avant les JO, elle propose depuis cette année aux commerçants et professionnels du tourisme, mais aussi aux particuliers, des stages pour se sentir ≪ moins désemparés ≫ face aux visiteurs.
Langage corporel
≪ Les gens perdent leurs moyens car ils ont l’impression de ne pas pouvoir communiquer. On leur enseigne donc quelques rudiments linguistiques pour qu'ils soient moins sur la défensive ≫, explique-t-elle : savoir dire "bonjour" et "merci" en chinois et en coréen, et quelques phrases en anglais pour briser la glace. Celle qui dit avoir déjà formé quelque 200 personnes refuse cependant d’accorder trop d’importance à la communication verbale : ≪ L’apprentissage des langues prend beaucoup de temps. Avec des choses simples comme un sourire ou un regard, on peut aussi faire en sorte que ces touristes aient une meilleure impression de leur voyage au Japon. ≫
Dans la liste des inquiétudes qu’inspirent les étrangers, les différences culturelles qui pourraient engendrer des malentendus arrivent aussi dans le peloton de tête. Tout au long d’un e-book intitulé Au secours ! Je dois rencontrer un étranger dans 5 minutes ! , l’auteure Eri Obata recommande ainsi d’éviter tous les comportements considérés comme polis au Japon, mais qui pourraient surprendre une personne issue d’une autre culture, comme se conduire avec trop de réserve et de modestie, s’incliner, se cacher la bouche avec la main, rire pour manifester sa gêne ou ne pas regarder son interlocuteur dans les yeux.
≪ Le cerveau humain juge l’interlocuteur en une fraction de seconde ≫
Pour surmonter la barrière culturelle, Sachiko Yaginuma entraîne ses stagiaires à sourire ≪ en montrant les dents du haut ≫. ≪ Les Japonais ne sont pas habitués à sourire ou même à saluer les gens qu’ils ne connaissent pas, et c’est encore accentué quand ≪l'autre≫ est un étranger ≫, estime-t-elle.
≪ Le cerveau humain, explique cette ancienne présentatrice de radio et télévision, juge l’interlocuteur en une fraction de seconde lors d’une rencontre, et décide en fonction comment réagir. C’est pourquoi ces signaux visuels sont particulièrement importants ≫. Elle évoque le déclin de la population japonaise et l’importance du tourisme pour l’économie : ≪ Les Jeux olympiques, pense-t-elle, sont un rendez-vous important. Mais une fois passée cette échéance, il faudra donner aux gens l’envie de revenir. ≫
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師走、年の瀬。あわてない あわてない。名作アニメ「一休さん」 第1・2・3話
第1話「てるてる坊主と小僧さん」▽第2話「まんじゅうとねずみ」▽第3話「とんち合戦とねこのタマ」
室町時代に生きた臨済宗の僧・一休宗純の幼少期をモチーフにした名作アニメ。1976〜1982年放送。 加茂の河原で近所の子供たちと平和に遊んでいた千菊丸は、実は、小松天皇の皇子。権力闘争の中、足利幕府より、出家しなければ命がないと強い圧力がかかり、安国寺の小坊主「一休さん」となった。母上さまと別れた一休さんは、毎朝日の出前に起こされ、冷たい水での床掃除に泣きべそをかく日々。温かい母上さまの懐が恋しかった。そんな一休さんが、毎日様々な難題、トラブル、意地悪などを“とんち"や“知恵"で解決していく様は爽快!子どもが見ても楽しい、大人が見たら懐かしいアニメを全15話、3話ずつ放送。

福島をずっと見ているTV vol.64「“忘れない”を引き継ぐ」
震災・原発事故を描いた芝居を作り続けている、福島の大沼高校演劇部。この秋、そんな大沼高校の芝居を、熊本の中学生が演じることに。福島から熊本へつながる思いとは−。
福島県の会津地方にある、県立大沼高校演劇部は、東日本大震災以降、毎年震災・原発事故を扱った芝居を作り続けている。「震災を忘れない」を合言葉に、毎年新作を発表。県内各地で上演を行っている。この秋、そんな大沼高校の芝居を、先の地震で被害を受けた熊本県の中学生が演じることになった。演劇を通じて福島から熊本へ受け継がれる思いを取材した。さらに、新作を引っ提げ、演劇コンクールに臨む大沼高校の奮闘にも密着!
箭内道彦,合原明子, 相沢舞


BSで一休さんをやっていました.とんちの一休さんです.とんちで意地悪な桔梗屋の弥生さんをやり込めたりする場面は面白くもありますが,いろいろと考えさせる場面もあるなぁ・・・と思いました.
神戸のHaさんから電話があったそうで私のスケジュールを確認したいとのこと.そんなに急がなくてもと思いますが・・・結局年明けの1月5日にお話しすることになりました.
夕方はジョルダンを頑張りました.

<道しるべ探して>待ち続ける 何年後でも
◎とうほく共創 第7部響き合い(下)涙する目
 泣いて、泣いて、泣いて東京電力を憎んだ。
 東日本大震災の津波で浸水した家業の事務所を片付けていた時、福島第1原発が爆発する音を聞いた。南相馬市小高区の久米静香さん(63)の、避難先を転々とする日々の始まりだった。
 相馬市では支援物資の配給などを手伝いながら、訪れた人たちに泣きながらふるさとの惨状を訴えた。
 一方で「小高に帰りたい」という思いは日増しに募った。2013年春に仲間とNPO法人「浮船の里」を設立。日中しか滞在を許されない小高区に集会所を開き、訪れる人をひたすら待った。とにかく誰かと話がしたかった。
 里芋をしごいて泥を落とす動作にちなみ、食事をしながら語り合う「芋こじ会」を始めてみた。避難を強いられた原発20キロ圏内の住民しか分からない苦しみ、東京電力や国への怒り、放射線への不安。互いに気持ちをぶつけ合った。
 言葉にして吐き出すことで、次第に落ち着きを取り戻していく。そして気づいた。「このままじゃ駄目になる」
 批判することに疲れた参加者の一声で、ようやくみんなが前を向いた。かつての小高で盛んだった養蚕に取り組むようになり、今年、絹糸を使ったアクセサリーの製品化にこぎ着けた。
 「『普通』ほど幸せでぜいたくなことはないと震災で学んだ」と久米さんは言う。
 小高区は今年7月に避難指示が解除されたが、戻った住民は震災前の1割に満たない。だから久米さんは待ち続ける。「何年後でもいい。戻ってきた人を『おかえり』と迎えたい」
 全村避難が続く福島県飯舘村。自宅の修繕や片付けの際、村民の多くが「宿泊体験館きこり」に立ち寄る。
 長く休館していたが、今年3月に再開した。まだ宿泊はできないが、村民限定で入浴施設を無料開放。福島市や伊達市の仮設住宅とシャトルバスが往復する。
 戻る人、戻らないと決めた人、そして道に迷う人。「お互いの消息を尋ね合う場所になっている」と総支配人の佐藤峯夫さん(61)は言う。震災から「この間に亡くなった常連客も少なくない。あまりにも長い月日が流れた」。
 村は来年3月、一部を除いて避難指示が解除される。悲しみをたたえた世間話が幾百も繰り返される館で、佐藤さんたちスタッフも本格営業の再開に向けて準備を進めている。


<行く年に>災害のない年 紅白に込めて
 今年も一年が終わろうとしている。東日本大震災から6度目の年の瀬となる。東北各地の暮らしや習俗を見詰め、人々の息遣いに耳を澄ませた。
◎東北歳末点描(4)細工かまぼこ作り=気仙沼市
 宮城県気仙沼市南町のかまぼこ店「いちまる」は、紅白に彩られていた。色鮮やかなタイやハート形に文字が書かれた「細工かまぼこ」が机いっぱいに並んでいる。
 正月向けの縁起物は今が生産のピーク。地元だけでなく、東日本大震災後に増えた北海道から鳥取県までのファンが送り先だ。
 尾形啓一社長(51)と妻の旬紀(みき)さん(51)は、年末を新たな気持ちで迎えている。被災して約5カ月後に再開した店はかさ上げ工事に伴い9月、斜め向かいにできた災害公営住宅の1階で本格再建を果たした。
 「街には再建途上の人もいる。そんな仲間に頑張ってみようと思ってもらえる仕事をしないと」。働き者の夫婦は顔を見合わせた。
 今年は熊本県と鳥取県の地震、岩手県を襲った台風10号豪雨と自然災害が猛威を振るった。「新しい年は、災害のない年になってほしい」。そんな祈りをかまぼこ一つ一つに込める。


気仙沼図書館の館内カフェ 出店者募集
 東日本大震災で被災した宮城県気仙沼市は、同市笹が陣で現地再建中の気仙沼図書館に設ける館内カフェの出店者を募集している。新図書館は2018年3月末の開館予定。
 今年11月に着工した新図書館は、鉄筋コンクリート2階、延べ床面積約3200平方メートル。カフェは1階のフリースペースに40席程度を設け、出店者に厨房施設とカウンターの計約20平方メートルを貸し付ける。使用料は年約42万円、光熱費は実費負担。
 対象は市内に事業所がある法人か個人事業主で、飲食業に2年以上携わった経験が必要。希望者は応募書類に必要事項を記入し、来年1月11日までに図書館に提出する。担当者は「魅力のあるカフェを開いてもらい、新図書館との相乗効果を高めたい」と話す。連絡先は気仙沼図書館0226(22)6778。


<女川原発>知事選で争点化も
 東日本大震災と東京電力福島第1原発事故で本格工事や稼働が止まった東北の原子力関連施設は今年、工事再開や完成といった見通しの延期表明が相次いだ。
 東北電力は2016年9月、女川原発2号機の「17年4月以降」としていた再稼働工程を延期する方針を表明した。新規制基準への適合性審査が長期化し、安全対策工事の17年4月完工が難しくなったことが理由だ。
 13年12月の申請以来、審査会合は86回を数えた。東日本大震災の被災原発として焦点の地震・津波分野は基準地震動(最大1000ガル)、基準津波(23.1メートル)の議論が大詰めに入った。設備分野は今後、耐震設計や重大事故対策について詳細な議論に入る。
 現地では高さ29メートルへの防潮堤かさ上げ工事が17年4月完成予定。冷却水確保のための淡水貯水槽や耐震工事なども急ピッチで進む。
 宮城では17年秋に知事選が予定される。16年の鹿児島、新潟の両知事選では再稼働に慎重な知事が誕生しており、宮城でも争点になる可能性がある。


<羽越線転覆11年>事故の悲惨さ胸に刻む
 乗客5人が死亡した2005年12月のJR羽越線特急転覆事故から11年となった25日、山形県庄内町の事故現場で犠牲者の追悼慰霊式があった。
 JR東日本が事故現場に建てた慰霊棟に、遺族や同社幹部ら18人が参列した。
 冨田哲郎社長が「安全への誓い」として「事故の悲惨さを胸に刻み、安全を最優先に行動する文化を、組織の隅々にまで根付かせる取り組みを続けていく」と述べた後、参列者全員がカーネーションを献花した。
 同社は気象庁気象研究所と共に、事故の原因となった突風を予測・探知し、自動的に列車の運行を制御するシステムの開発を進めている。今年11月には突風探知のための新型ドップラーレーダーを酒田市沿岸部に設置。本年度内に観測を始める予定だ。
 一方、制御システム自体の完成時期は、見通しがついていない。
 事故は05年12月25日午後7時14分に発生した。秋田発新潟行き特急いなほ14号(6両編成)が突風を受けて脱線転覆し、乗客5人が死亡、乗員2人を含む33人が重軽傷を負った。


[糸魚川大火] 密集市街地の対策図れ
 建物が密集した市街地での大規模火災の恐ろしさをまざまざと見せつけた。
 新潟県糸魚川市の中心部で火災が起き、約150棟が延焼した。約30時間後に鎮火し、被害は約4万平方メートルに及んだ。
 地震や津波を除くと、住宅や飲食店が火元となった国内の市街地火災の焼損棟数としては過去20年で最悪である。
 なぜ、これだけの大火になったのか。原因を徹底的に究明し、今後の防火対策に生かさなければならない。
 年の瀬を迎え、着の身着のまま焼け出された被災者の心痛や疲労は察するに余りある。
 住宅確保や生活再建、まちの復旧・復興と課題は多い。国や県、市などが連携し、できるだけの支援をしたい。
 火元はラーメン店で、男性経営者は「中華鍋に食材を入れてこんろに火を付けたまま自宅に戻った」と話しているという。鍋が空だきになった可能性がある。
 ちょっとした不注意が大事に至ったことは極めて残念だ。
 ラーメン店は、JR北陸新幹線糸魚川駅から北西約200メートルの商店街にあった。
 延焼した原因はいくつか考えられよう。
 まず、被災地域は木造の店舗や住宅が密集する古くからの繁華街で、防火対策が追いついていない現状が指摘されている。
 路地も多く、場所によっては建物と建物の間にほとんど隙間がない場所もあったという。
 次に気象条件である。
 出火当時は日本海上の低気圧に南から暖かい風が流れ込み、一帯が乾燥する「フェーン現象」が起きていた可能性がある。
 風速10メートル前後の風も吹いていて、最大瞬間風速は24.2メートルを観測した。糸魚川市には強風注意報が出ており、瞬く間に燃え広がったことがうかがえる。
 飛び火があちこちで起き、火元から約300メートル離れた日本海の海岸付近まで燃えた。
 浮き彫りになったのは消防力の不足である。
 糸魚川市消防本部は消防車6台を出動させたが、対応できなかった。その後、県内の自治体や県外にも応援を求めたものの、消火活動は後手に回った。
 糸魚川市は「火災に対して消防力が劣っていた」と認めており、今後の大きな課題だ。
 同様の火災は全国どこでも発生する恐れがある。消防力向上に向けて対策を急ぐことはもちろん、初期消火に対する住民の防火訓練なども重要になろう。


福島の子ども甲状腺がん検診「縮小」にノーベル賞の益川教授らが怒りの反論! 一方、縮小派のバックには日本財団
「甲状腺検診は「自主参加」による縮小でなく、拡大・充実すべきです」
福島県で増え続ける子どもたちの甲状腺がんについて、12月20日、ノーベル賞受賞者の益川敏英氏や、物理学者の沢田昭二・名古屋大学名誉教授らが福島県にこんな緊急の申し入れを行った。
 本サイトでも何度も指摘しているが、福島原発事故以降、深刻さを増していのが健康被害、特に福島県の子どもたちの甲状腺がんの多発だ。今年9月に公表された 「福島県民調査報告書」によると、福島県の小児甲状腺がん及び疑いの子どもたちが前回より2人増えて合計174人と膨大な人数となっている。こうした発表が出るたびに、増え続ける甲状腺がんの子どもたち──。
 しかし政府や有識者会議、電力会社は「被曝の影響は考えにくい」などと非科学的態度、抗弁を続けている。しかも、現在、福島では子どもたちの甲状腺検査を縮小しようという異常な事態が進んでいるのだ。
 こうした動きに危機感を持ち、立ち上がったのが益川氏らだったのだが、提言は当然だろう。
 そもそも縮小の動きが明らかになったのは今年8月、地元紙福島民友に掲載された「県民健康調査検討委員会」の星北斗座長のインタビューだった。星氏はここで、甲状腺検査の対象者縮小や検査方法の見直しを視野に入れた議論を検討委で始める方針を示したのだ。星氏といえば、これまでも「現時点では福島で見つかった甲状腺がんは原発事故の影響とは考えにくい」などとその因果関係を否定してきた人物だが、さらにこれに同調するように、9月には福島県の小児科医会が、検査規模の縮小を含めた検査のあり方を再検討するよう県に要望を行っている。
 子どもたちの甲状腺がんが大幅に増え続けている以上、検診や治療体制の拡充を早急に図るべきだと考えるが、なぜかそれに逆行する“検査の縮小”が叫ばれ画策されていったのだ。
 こうした動きについて昨年、甲状腺がんの発生率は通常の50倍にもなり、今後もその増加は避けられないと、政府や医学界を批判した環境疫学の専門家である津田敏秀・岡山大学大学院教授もこう警告している。
「福島県ならびにその周辺の自治体では、甲状腺がんが桁外れに多発しています。そして、それは事故による影響でしか考えられない著しい多発です。過剰診断もスクリーニング効果も、チェルノブイリ周辺地域の同年齢程度の低曝露人口集団で行われた検診によりすでに否定されています。もし、この多発が事故による多発でなく、過剰診断やスクリーニング効果だとしたら、チェルノブイリ周辺地域での甲状腺がんの多発も事故による影響でなくなります。すでに、2巡目も桁違いの多発です。2巡目の多発は過剰診断もスクリーニング効果も意味をなしません。過剰診断もスクリーニング効果も、医学的根拠は一切示されていません。むしろ既存の医学的根拠に反します」
 また甲状腺患者が作る「311甲状腺がん家族の会」や、様々な団体が異議を表明。9月に行われた県民健康調査検討委員会でも、多くの委員から「縮小」はあり得ないとの発言が相次いだほどだ。
 ところが、こうした“縮小阻止”の動きに対して巻き返しが起こる。それが9月に開催された、笹川陽平・日本財団会長主催の国際専門家会議「福島における甲状腺課題の解決に向けて〜チェルノブイリ 30 周年の教訓を福島原発事故5年に活かす」だった。
 この会議には事故後、「100ミリシーベルトは大丈夫」「ニコニコ笑っている人には放射線の害は来ません」「福島県は世界最大の実験場」などトンデモ発言を繰り返す“縮小”派の代表格である山下俊一・長崎大学副学長も出席していたが、“縮小”派は科学的根拠をほとんど示さないまま曖昧な議論に終始した。
 さらに、議論は日本側の思惑とは真逆なものでもあった。たとえばベラルーシから呼ばれた専門家ヴァレンティナ・ドロッツ氏は「早期診断が非常に重要」と指摘し、ロシア国立医学放射線研究センターのヴィクトル・イワノフ氏も「福島でも、今後10年20年以上データを取り続ける必要がある」などと発言、 “縮小”を提言できるとは到底思えない結果となった。
 注目された同会議での提案だったが、しかし“縮小”を提案できる内容ではなかったためか、その後、3カ月ほど沈黙が続いた。ところが12月10日、会議内容とはかけ離れた“検査縮小”との提言が福島県に提出されたのだ。
 この会議を取材した新聞記者はその背景についてこう証言する。
「そもそもこの会議は2011年から毎年行われていますが、これまでも事故や健康被害を小さく見せるような議論が多かった。安倍政権に近い日本財団が、放射能被害を小さく見せようと、この会議を催しているのではないか、という見方もあるほどでした。今回も最初から検査縮小の結論ありきだった。ですから“縮小”の結論を無理やり出すのに、調整に時間がかかったのでしょう。提言にはドロッツ氏やイワノフ氏の名も入ってはいませんでした」
 実際、提言には“健康調査と甲状腺検診プログラムは自主参加であるべきである”などと国際機関や学会にはあるまじき“言い逃れ”の言葉さえ記されている。
 まさにトンデモ提言なのだが、しかし12月10日付福島民友によると、提言書を渡された内堀雅雄福島県知事は「大事な提言として受け止める」とし、提言を参考に27日に予定される県民健康調査検討委員会でも議論を尽くす考えを示したという。会議は国際的機関でも学会でもないにもかかわらずだ。
 というのも今年1月、世界的権威がある国際学会「国際環境疫学会」が、現状を「憂慮している」として県民の健康状態を記録・追跡し、原発事故によるリスクをさらに解明する手段を取るよう国や県に要請、専門家組織として調査活動を支援する意向も示した書簡を政府と福島県に送付した。しかし国と県双方が、この提言を無視している。また、前述した津田敏秀教授らが事故とがんの因果関係を指摘した論文も、現在でも無視されたままだ。
 まさに恣意的で性急としかいいようがないが、これが現在進行しつつある“甲状腺がん検査縮小”の動きなのだ。結局、政府や県、電力会社、そして「検討委員会」や原発利権に連なり群がる専門家たちも、福島の子どもたちの健康など一顧だにしていない。それどころか健康被害を“なかったこと”にしようとさえしている。さらにこうした異常な事実をマスコミもまたほとんど報じてさえいない。
 益川氏らが緊急申し入れを行ったのも、これら一連の動きに危機感を持ったことだった。本当に福島の子どもたちの健康を考えれば、それは当然だ。ここに申し入れ書の全文を掲載しておく。
〈福島県知事への申し入れ 
 甲状腺検診は「自主参加」による縮小でなく、拡大・充実すべきです
 2016年12月20日
 呼びかけ人
 益川敏英 名古屋大学素粒子宇宙起源研究機構長
 池内 了 総合研究大学院大学名誉教授
 沢田昭二 名古屋大学名誉教授
 島薗 進 上智大学教授
 矢ヶ崎克馬 琉球大学名誉教授
 松崎道幸 道北勤医協旭川北医院院長
 宮地正人 東京大学名誉教授
 田代真人 低線量被曝と健康プロジェクト代表(事務局)
 笹川陽平 日本財団会長(委員長)、喜多悦子 笹川記念保健協力財団理事長、丹羽太貫 放射線影響研究所理事長、山下俊一 長崎大学理事・副学長、Jacques Lochard 国際放射線防護委員会副委員長、Geraldine Anne Thomas インペリアル・カレッジ・ロンドン教授らは2016年12月9日、第 5 回放射線と健康についての福島国際専門家会議の名で、「福島における甲状腺課題の解決に向けて〜チェルノブイリ 30 周年の教訓を福島原発事故 5 年に活かす〜」と題する「提言」を福島県知事に提出しました。
 東日本大震災による福島第一原発事故と小児甲状腺がんの関連を検討するために行われてきた小児の甲状腺検診で、これまで170名以上の小児甲状腺がんおよびその疑い例が発見されています。
「提言」の要は、「検診プログラムについてのリスクと便益、そして費用対効果」の面から、「甲状腺検診プログラムは自主参加であるべきである」という事です。「提言」は、あれこれの理由をあげて「甲状腺異常の増加は、原発事故による放射線被ばくの影響ではなく、検診効果による」などと述べています。
 私たちは、以下に示した諸点の検討結果から、福島県民健康管理調査において発見された小児甲状腺がんが、専門家の間でも様々な意見があるものの、放射線被ばくによって発生した可能性を否定できないこと、そして、今後の推移を見る事が重要で、甲状腺検診を今まで以上にしっかりと充実・拡大して継続する必要があると考えます。
 検診は2011年10月から始まりました。発がんまでは数年かかるという前提で、事前に自然発生の甲状腺がんの有病率を把握する目的で先行調査が開始されました。その結果、予想以上に甲状腺がん有病者が発見されましたが、今後は本来の目的である事故による影響で、甲状腺がんの増加の有無を調査するために検診は継続すべきです。検査を縮小すべき医学的な根拠はありません。検診の原則の一つはハイリスクグループを対象とすることです。今回の福島原発事故による放射性ヨウ素による被曝は検診対象となるハイリスクグループの子供達を生み出したものであり、検診は継続すべきです。
 放射線誘発悪性新生物の発生は医学的には長期的に続くものと考えられており、今後も長期的な検査体制の続行が望まれます。事故後6年を経過しようとしていますが、高校を卒業し就職したり大学に進学したりして福島県外に出る18歳以上の人達も県外で甲状腺の検査が受けられるような処遇・体制の整備が必要です。こうした問題も含めて、国の責任で原発事故の放射線被曝による健康影響を最小限に抑え健康管理を促進するために、福島県とその周辺地域の住民に健康管理手帳の支給を国に申し入れるべきだと考えます。〉
 益川氏らのこの至極真っ当な“声”が社会に広がることを祈りたい。(松崎太陽)


福島除染に国費投入 事実上の「東電救済」容認し難い
 東京電力福島第1原発事故で大きな被害を受けた福島の復興指針を、政府が改定した。看過できないのは、放射線量が高く立ち入りが制限されている帰還困難区域の除染に、国費を投入する方針を決めたことだ。なし崩し的に国民への負担転嫁が進む現状に憤りが募る。
 政府は区域内に「特定復興拠点」を設け、集中除染で5年後にも避難指示解除を目指す。2017年度予算には約300億円を計上し、5年間の総額は3千億円規模になる見通し。復興拠点以外にも範囲を広げれば、費用は数兆円規模にはね上がるのは必至だ。具体的な方針について、国民に説明を尽くさなければなるまい。
 事故対応にかかる費用を東電だけでは賄えないとの指摘は、当初からあった。東電の経営改革や廃炉問題を検討してきた経済産業省の有識者会議の提言によれば、廃炉、除染、賠償などの総額はこれまで想定した約11兆円から約22兆円に倍増。このうち東電負担は16兆円にとどまる。除染への国費投入は、事実上の「東電救済」にほかならない。費用負担の在り方を国会で徹底的に議論するよう求める。
 汚染者負担の原則に反するのは明らかだ。除染関連の特別措置法は「費用は東電負担」と定めており、国費の投入はできない仕組みになっている。政府は復興拠点に居住できるようにするためのインフラ整備に、汚染された表土のはぎ取りや樹木の伐採などを組み入れるという。除染を「公共事業」と言い換えたところで環境行政の根幹を曲げることに変わりはないと、重く受け止める必要がある。
 除染費用を巡る方針転換が、原発活用を推進する安倍政権の政策を色濃く反映しているのは間違いあるまい。「国が東電を守る」というメッセージを明確に打ち出すことで、他の原発事業者の不安解消を図ったとも受け取れる。福島の事故に対する責任を認めることなく国費投入を決めた政府の判断は、到底容認できない。
 国民負担は除染以外にも広がる。有識者会議は、賠償費用の一部を電気料金に転嫁して徴収するよう提言した。大手電力の送配電網利用料に上乗せし、電力小売り自由化に伴い新規参入した新電力にも負担を求める。その代わり、原発で発電した電気を新電力が安価に利用できるよう大手電力に要請する。自由化の理念に反するだけでなく、原発を推進する枠組みに新電力を巻き込もうとするなりふり構わぬ方策を、強く危惧する。
 今後、廃炉や除染などの費用が一層かさんだり東電の経営状態が悪化したりすれば、国民負担がさらに膨らむのは想像に難くない。原発に依存しない社会を望む国民の声に耳をふさぎ、一方的に負担を押し付けることがあってはなるまい。政府は自らの責任を認め、事故の検証を徹底することこそが復興に向けた議論に欠かせないのだと、改めて肝に銘じるべきだ。


もんじゅ廃炉 政策の転換避けられない
 当然の判断だろう。むしろ遅きに失したと言わざるを得ない。
 政府が日本原子力研究開発機構の高速増殖原型炉もんじゅ(福井県)の廃炉を正式に決定した。
 運転再開には最低8年かかる上、5400億円超の費用が必要で、廃炉にする場合の試算3750億円を上回るのが理由だ。
 消費した以上のエネルギーを生みだし、核燃料サイクルの中核として位置づけられてきた政策が、目的を全く果たせないまま頓挫したことになる。
 もんじゅを所管する文部科学相らが大臣給与などを自主返納し、廃炉の結果責任を取るというが、政府は小手先の対応では済まないと認識すべきだ。
 もんじゅは1994年4月の初臨界以降、約22年間でわずか250日しか稼働していない。フル出力どころか、40%出力での運転しかできなかった。
 ナトリウム漏れ事故などのトラブルや大量の点検漏れが相次いだためだ。この間につぎ込まれた国費は1兆円を超える。
 給与などの自主返納よりも先に行わなければならないのは、巨額の投資に見合う成果を出せなかった責任がどこにあるのか、なぜ早く政策転換をできなかったのかなどの検証だ。
 ところが政府は、もんじゅの廃炉と引き換えに、より実用化に近い高速炉実証炉の開発に着手することを決めた。東京電力福島第1原発の過酷事故後、初の原発新設の意思表示と言っていい。
 国民の理解を得ないまま、もんじゅ失敗の総括や責任問題を曖昧にして推し進めることが許されるはずがない。
 そもそも発電実績883時間、それも40%出力の運転でどんな知見が得られたというのか。国民の原子力政策への不信感を増幅させるだけだ。
 政府は2018年をめどに高速炉開発の工程表をまとめ、10年間で取り組む課題などを具体化させるという。
 念頭にあるのは、フランスの高速炉実証炉「ASTRID(アストリッド)」や、もんじゅ廃炉後、国内で唯一の高速炉となる実験炉「常陽」などの活用だ。
 だが、共同研究を進めるとしているアストリッドはまだ設計段階で、成果が出るかは不透明だ。
 一般的な原発と違い、冷却材にナトリウムを使う技術的な困難さもあって、実用化への道は遠いのが実情といえる。
 常陽はもんじゅの前段階に当たる実験炉にすぎない。1970年着工の小規模な炉であり、できる実験は限られている。
 高速炉開発の旗を掲げ続けた場合、国民の税金が再び無駄に費やされかねない。
 政府はウランとプルトニウムの混合酸化物(MOX)燃料を一般の原発で使うプルサーマル発電で核燃料サイクルは維持できるとするが、再稼働は停滞している。
 もう一方の要となる日本原燃の使用済み核燃料再処理工場(青森県)も稼働の見通しは立っていない。原子力政策はもう限界に来ている。根本から見直す時だ。


<楽天>オコエ選手 父の祖国で野球交流
 プロ野球東北楽天のオコエ瑠偉選手(19)が、年末年始に父の祖国のナイジェリアを初めて訪問し、現地で野球教室を開く。スポーツ大臣とも面会する予定で、野球を通じた親善大使として日本との友好関係を深めることが期待されている。
 球団によると、28日に家族と日本を出発し、29日に首都アブジャで少年野球チームを集めて野球教室を開く。スポーツ大臣ら政府関係者を表敬訪問するほか、地元の野球連盟会長ら野球指導者とも懇談。現地メディアの取材を受けることも予定している。
 オコエ選手はナイジェリア人の父と日本人の母を持ち、「自分のルーツ」とナイジェリア訪問を熱望していた。球団も日本の外務省の協力を得て、野球に打ち込む現地の子どもに帽子を贈ることで支援する。
 アフリカ最多の人口約1億8000万のナイジェリアは大陸西部に位置する。リオデジャネイロ五輪で銅メダルを獲得するなどサッカーが盛んだが、野球は世界野球ソフトボール連盟の最新世界ランキングで最下位の71位にとどまる。
 ドラフト1位入団で日本の注目を集めた大型新人は、ナイジェリアでも知られているという。オコエ選手は「ナイジェリアの文化に触れるのが楽しみ。滞在する中でいろいろなことを吸収してきたい」と胸を躍らせる。来年1月5日に帰国予定。


オスプレイ空中給油 虚偽説明の責任誰が 米軍に抗せぬ「属国」際立つ
 欠陥機の墜落を引き起こした危険な訓練さえ、米軍の意のままに再開されるのか。安倍政権は一体、何をしているのか。
 13日に名護市安部の海岸に墜落した垂直離着陸輸送機MV22オスプレイを巡り、在沖海兵隊が県民の強い反対を押し切って訓練飛行を再開した19日時点で、墜落原因と説明する空中給油訓練の実施を政府が許容していたことになる。
 まず、危険極まりない空中給油の再開は県民を一層危険にさらす。断じて認められない。オスプレイの飛行停止、空中給油訓練の永続的廃止を強く求める。
 二枚舌そのもの
 今、起きていることの構図は、沖縄から見れば、しまくとぅば「ちらたーちゃー(二枚舌、二つの顔の使い分け)」そのものだ。
 琉球新報に対し、在沖海兵隊は「空中給油を含めたMV22オスプレイの飛行訓練は19日に再開した」と明言した。「空中給油は一時停止」と強調する日米両政府のこれまでの説明とは全く逆だ。
 19日の訓練飛行再開に対し、沖縄社会が猛反発したことを受け、「基地負担軽減」を担う菅義偉官房長官や稲田朋美防衛相らは「空中給油以外の飛行再開は理解できる」と述べ、空中給油訓練だけは停止されたと言いはやしていた。
 さらに防衛省は「空中給油の再開に当たり、慎重かつ段階的なアプローチが取られる」とまで強調し、米政府もそう説明していた。
 日本政府は空中給油再開だけは何とか遅らせ、一矢報いたという空気を醸し出す印象操作を図った。それさえも達成できず、北部訓練場の返還式典を強行し、菅氏らが一方的に「沖縄の負担軽減」を喧伝(けんでん)する神経が分からない。
 空中給油の再開許容は、紛れもない約束違反である。そもそも政府への信頼などないに等しいが、閣僚まで虚偽の事実を公然と発表した責任は誰がどう取るのか。
 県幹部が「話にならない」と反発を強めるのは当然である。
 現場部隊である海兵隊が独走し、軍の論理で危険な空中給油再開が決められたならば、米軍内、米政府の統制が利かない危険な構図が浮かぶ。沖縄社会の不安などお構いなしに海兵隊の運用が最優先されることになる。
 米軍基地の存在、訓練によって命を脅かされている県民は一体、どの国の、どの機関のどんな説明を信じればいいのか。
 沖縄は軍事植民地そのものではないか。日本の対米従属という言葉では生ぬるい。主権国家に程遠い属国性が極まる罪深さが際立っている。
 佐賀との二重基準
 もう一つ、見逃せない県民軽視がある。陸上自衛隊が導入を予定するオスプレイを佐賀に配備する計画を巡り、防衛省は墜落事故後、「佐賀では空中給油を予定していない」と説明し、佐賀で広がる不安払拭(ふっしょく)に躍起になっている。
 沖縄ではなぜ米軍に認められ、佐賀では実施しないのか。沖縄県民の命を軽んじる二重基準がまたも露骨に繰り出されたが、その根拠は誰も説明できまい。沖縄に米軍基地を集中させる「差別」を公然と認めることになるからだ。
 オスプレイは離着陸時はヘリコプターモード、水平飛行時は固定翼モードで飛ぶ。二つの飛行特性を併せ持つ複雑な機体構造は、安定性を欠く要因だ。
 空中給油訓練はさらに不具合が起きやすい。プロペラと給油口が近いため、乱気流や操縦ミスなどで給油機側との位置がずれれば、たちどころに給油管がプロペラに巻き込まれ損傷する危険性が高い。
 世界で最もオスプレイの機体構造に詳しい専門家が「ヘリモードで給油できないのは機体の欠陥だ」と明言している。
 こんな代物が沖縄の空を飛び、空中給油を繰り返せば、いつかまた確実に落ちる。いとも簡単に事故原因となった空中給油まで再開する軍隊組織の安全管理は到底信頼できない。海兵隊は米本国に撤収し、存分に訓練すればいい。


北部訓練場返還 負担軽減を強調されても
 歓迎ムードが盛り上がらないのは当然ではないか。
 沖縄県にある国内最大規模の米軍専用施設「北部訓練場」(東村、国頭村)の半分超に当たる約4千ヘクタールが返還され、政府主催の式典が名護市で開かれた。
 1972年の本土復帰後、最大規模の返還であり、政府は沖縄の負担軽減を強調している。
 だが、非返還区域で米軍の新型輸送機オスプレイの離着陸が計画されているなど、決して負担が軽くなるわけではない。政府のアピールとは裏腹に、県内では基地の機能が強化されるとの反発が強まっている。
 政府は今回の返還を機に、米軍普天間飛行場(宜野湾市)の名護市辺野古への移設に弾みをつけたい考えだが、県民の理解を得るのは極めて難しい状況だ。
 北部訓練場は、総面積約7500ヘクタールの米海兵隊の演習場である。96年の日米特別行動委員会(SACO)最終報告で普天間返還などとともに、部分返還が合意されていた。
 これにより、沖縄県の米軍専用施設面積は約17%減少するが、専用施設の集中度は約74%から約70%に緩和されるにとどまる。沖縄の過重な基地負担に変わりはない。
 県民が問題視しているのは、日米合意の中で、返還区域にある6カ所のヘリコプター離着陸帯(ヘリパッド)を、非返還区域に移設する条件が付けられたことだ。
 政府が2007年にヘリパッド建設に着手したのに対し、騒音や墜落を懸念する住民らが激しく抵抗した。その後、合意にはなかったオスプレイの運用計画が明るみに出て、反対の動きが強まった。
 にもかかわらず、政府は全国から500人規模の機動隊員を動員して、抗議活動を抑え込む手段に出た。ヘリパッドはほぼ完成したものの、力でねじ伏せるやり方に、政府への不信感が一層高まったのは無理もない。
 新たなヘリパッドでは、オスプレイが年間約2500回も離着陸する計画だという。返還前に別の機種が離着陸していた回数の倍以上になる。これでは負担軽減どころではないだろう。
 返還区域はほとんどが山林で、返還による経済波及効果も未知数だ。観光振興に期待する声もあるが、オスプレイが頻繁に飛来する上、米軍による土壌汚染も懸念される。政府は今後、1年から1年半かけて調査する方針だが、十分に汚染を除去できるかは見通せない。
 北部訓練場の返還式典が行われた日、同じ名護市で、オスプレイ不時着事故や飛行再開に抗議する集会が開かれ、主催者発表で約4200人が集まった。
 普天間の返還について、政府が「辺野古が唯一の解決策」と言い続けても、事態が一歩も動かないのは明らかだ。沖縄より米軍の主張を聞く態度を改め、負担軽減策に真剣に取り組むべきである。


河北抄
 日本の芸術は「余白の美」に特徴があるという。びっしりと画面を埋め尽くすのではなく、「間」をつくることで余韻、余情を持たせる。一種の「遊び」と言ってもいいかもしれない。
 物事を分かりやすく、スムーズに進めるにはどこかに遊びの部分が必要。余裕がないと、どこか窮屈で息苦しくなる。とりわけ人間関係が濃密で、時にギスギスしがちな日本の組織には不可欠だ。
 広告大手の電通の女性新入社員が過労自殺して1年。社員手帳に約60年載せてきた『鬼十則』を2017年版からやめるという。「取り組んだら放すな、殺されても放すな、目的完遂までは…」といった語録が並ぶ。遊びがなさすぎる。
 ニュースを聞いて、取材先の幹部が教えてくれた言葉を思い出した。「どうすれば後輩が休めるかを考えるのが一番の仕事だ」。心の余裕が好結果を生む、との体験談に基づく助言だった。
 鬼十則は削除されても、その敢闘精神はどこかの企業でこっそり生き続けるかもしれない。より良い働き方と生き方。組織の一人として自問を重ねたい。


[過労自殺 母が手記]残業の上限規制を図れ
 「会社の深夜の仕事が、東京の夜景をつくっている」
 深夜残業がまん延している職場の異常さを、まつりさんは母親にそんなふうに語っていたという。
 広告代理店最大手・電通の新入社員だった高橋まつりさん(当時24歳)は昨年12月25日、クリスマスの朝に、自ら命を絶った。命日に合わせて母親の幸美さん(53)が手記を公表し、悲痛な思いをつづっている。
 幸美さんは夫と離婚後、働きながらまつりさんを育てた。「あの日から私の時は止まり、未来も希望も失われてしまいました」
 まつりさんは昨年春、電通に入社し、インターネット広告などを担当。本採用となった昨年10月以降に業務が急増した。昨年10月から1カ月の時間外労働は約105時間。亡くなる前、まつりさんは会員制交流サイト(SNS)に「もう体も心もズタズタ」などと書き込んでいる。
 労働基準監督署は、まつりさんの自殺を長時間の過重労働が原因だとして9月末、労災認定した。
 電通は10月から、午後10時に本社ビルを一斉消灯するなど矢継ぎ早に改善策を打ち出したが、社則「鬼十則」にうたわれた「取り組んだら放すな、殺されても放すな」というモーレツ主義の企業体質を変えるのは容易でない。
 25年前には類似の過労自殺が発生、2014年6月、15年8月には労働基準監督署から是正勧告を受けている。
 働き方の全面的な見直しに取り組まない限り、電通には後がない。
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 幸美さんは手記で「日本の働く全ての人の意識が変わってほしい」と訴えている。
 長時間労働の改善は、同一労働同一賃金制の導入とともに、政府が進めている「働き方改革」の中心的な課題になっている。長時間労働はなぜ、なくならないのか。
 「人員が足りない」「業務量が多い」「予定外の不規則な業務が発生した」など、さまざまな理由が挙げられる。 制度的な問題も大きい。長時間労働を制限するはずの労使協定(「36(さぶろく)協定」)に抜け道が用意されているのである。
 労働基準法は労働時間を原則1日8時間、週40時間と規定しており、これを超えて労働者を働かせるためには労使が書面で「36協定」を結ぶ必要がある。
 だが、「36協定」を結んでいない事業所が依然として多いのが実情だ。それだけではない。
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 繁忙期の特例を盛り込んだ特別条項付きの「36協定」を締結した場合、抜け道が生じ、労使協定で定めた残業時間の上限を超える長時間労働が可能になるのである。
 残業の上限規制が必要だ。まつりさんは、ツイッターに「死にたいと思いながらこんなストレスフルな毎日を乗り越えた先に何が残るんだろうか」と書き込んでいる。
 労働者の健康とワーク・ライフ・バランスの確保は、企業経営にとって収益の確保と同じぐらい重要であるという意識改革が必要だ。改革を後戻りさせてはいけない。


同一労働同一賃金◆実効性確保へ具体策詰めよ◆
 政府は、正社員と非正規労働者の格差を是正する「同一労働同一賃金」の指針案を働き方改革実現会議に示した。
 基本給については能力や成果に応じた賃金格差を容認する一方、非正規にも賞与が必要と明示し、通勤費などの諸手当や福利厚生は同一とした。非正規の待遇改善に向けた第一歩といえるが、実効性をどう確保するかが課題となる。
従来の年功型に影響
 指針案は、基本給や賞与、諸手当のほか、福利厚生や教育訓練、派遣労働者など項目ごとに、不合理な待遇格差を例示した。
 政府はこの案に沿って関連法の改正を進め、改正法案を来年の国会に提出する。多くの企業は法施行までの間に、見直しに取り組まなければならなくなりそうだ。
 賃金の最も大きい部分を占める基本給については、金額を決める基準を「職業経験・能力」「業績・成果」「勤続年数」として、これらが同じであれば基本給を同一としなければならないとの原則を明記。その上で、違いがあれば「相違に応じて支給しなければならない」として賃金格差を認めた。
 賞与は非正規労働者に支給しない企業が少なくないが、指針案は、正社員への賞与制度がある場合は非正規にも支給するよう求め、金額は基本給と同様に経験や成果に応じるものとした。通勤費や時間外労働手当、深夜・休日手当などの諸手当、休暇や食堂利用などの福利厚生は同一とすることを明確に示した。派遣労働者の待遇は、同じ仕事をする派遣先企業の社員と同一とするよう求めている。
 非正規労働者の賃金を引き上げるという目標に誰しも異存がないだろうが、やり方次第では、日本で一般的な年功型の賃金制度や雇用慣行に影響を及ぼす可能性があり、慎重に進めなければならない。
大きい企業側の裁量
 指針案は日本の現状を踏まえて、目標実現の現実的な道筋を示したといえる。特に、企業は正社員と非正規の「将来の役割が異なる」といった主観的・抽象的な説明で賃金に差をつけてはならない-と明確化したことは評価できる。
 だが不十分な点もある。最も議論を呼びそうなのは、基本給について、能力や成果などの基準に基づく賃金格差を容認したことだ。能力や成果に違いがあるかどうかの判断は、企業に任される。待遇格差が合理的か不合理か分かりやすい事例を列挙した半面、退職金や家族手当、定年後の継続雇用など意見が分かれる微妙な領域については考え方を示さなかった。
 また労働側は、非正規と正社員の待遇に格差がある場合の立証や説明を企業側に義務付けるよう求めていたが、指針案に盛り込まれなかった。同一労働同一賃金の実効性を確保するための具体策は、積み残しになったままといえる。
 法改正に向けては、政府だけではなく労働側、企業側も参加し、具体的なケースを想定しながらさらに議論を深める必要がある。


同一賃金の指針 口約束で終わらせるな
 非正規労働者の待遇改善につなげてほしい。政府は「同一労働同一賃金ガイドライン(指針)案」をまとめた。ただ、指針の基となる法律はこれから策定するとしており、実効性が課題だ。
 安倍晋三首相は、政府の会議で「不合理な待遇差を認めないが、わが国の労働慣行には十分、留意した」と胸を張った。
 非正規労働者と正社員の待遇格差を是正するための指針案は、雇用形態にかかわらず仕事の内容が同じなら賃金も同じにする「同一労働同一賃金」への第一歩になると評価できる。
 通勤手当や出張旅費、時間外労働手当、慶弔休暇などでは待遇差を認めず、同一の支払い、処遇をするよう求めた。賞与についても、正社員に支給して非正社員に払わないのは「悪い例」と明記し、業績への貢献が正社員と同じなら「同一の支給」とした。
 厚生労働省の調査では、正社員とパートの両方を雇っている事業所のうち、正社員に賞与を払っているのは八割を超えるのに対し、パートへの支給は四割に満たない。慶弔休暇をパートに認めている事業所は四割程度だ。見直しを迫られる企業は多いだろう。
 基本給についても、経験や能力、実績などが「同じなら同一の支給をし、違うなら違いに応じた支給をしなければならない」との基準を示した。格差是正に向けて一定程度の前進は見込めそうだ。
 しかし、そもそもこの指針案はどういう位置付けのものだろうか。というのも、指針の法的根拠となる関連法の改正はこれから議論するのだ。そして、指針が効力を持つのは、改正法が施行される時だという。
 改正案を検討する段階で、人件費の負担増を嫌う経済界の反発で内容が後退する懸念は拭えないし、改正法が成立にこぎつけなければ、当然、指針も効力を持つことはない。日本労働弁護団幹部は「ただのアリバイづくりではないか」と警戒する。
 全労働者に占める非正規労働者の割合は四割近くに達し、正社員に対する非正規の賃金水準は六割弱にとどまる。政府は「欧州並み」の八割程度に格差を縮めるという目標を打ち出している。実現するかは、法改正の行方を見極めねばなるまい。待遇差に関する企業側の説明責任を強化するという課題も残っている。
 非正規労働者の待遇底上げを、単なる“スローガン”で終わらせてはならない。


【給付型奨学金】質量ともに一層の充実を
 政府が、返済の要らない「給付型奨学金制度」の創設を発表した。2018年度から本格的に導入するが、より経済環境の厳しい進学者を対象に17年度は先行実施する。
 経済的理由で多くの若者が進学をあきらめたり、卒業後も奨学金の返済に苦しんだりしている。遅きに失したとはいえ前進に違いない。
 だが対象人数、給付額ともに問題の解消には物足りない。若者の「一歩」を社会が後押しできるよう、一層の制度充実を求める。
 日本の大学生は2人に1人が奨学金を利用している。現在の制度が学生の選択肢を広げてきたことは確かでも、将来の重荷になっていることは否めない。
 欧米は給付型が主流だが、日本の奨学金は約9割が日本学生支援機構の貸与奨学金だ。このうち約7割は有利子で、卒業した時点で借金を抱えているのに等しい。延滞への対応も極めて厳格という。
 卒業後の生活が苦しく返済が難しい場合の救済制度はあり、14年から返済の猶予期間を従来の5年から10年に延ばした。とはいえ、大卒の3割以上が非正規雇用という現状では、返済に行き詰まる若者が出るのも当然だろう。
 ブラック企業を辞めたくても辞められない、結婚や出産を先送りせざるを得ない―。日本の経済、社会が余力を失ったツケで、将来ある若者が追い込まれている現状を見過ごすことはできない。
 対応を求める声に、政府もやっと重い腰を上げた格好だ。
 国公立大か私立大か、自宅か下宿かなどの条件によって、月額2万〜4万円を支給する。国立大の場合は授業料を免除した上で、給付額を減らす案もある。
 政府は住民税の非課税世帯を対象に、全国に約5千校ある高校で、18年度から1学年当たり約2万人の枠を設ける。各校1人は給付を受けられるようにするという。
 しかし、対象世帯の進学者は1学年に約6万人いる。恩恵が及ぶのが3分の1ではあまりに狭き門ではないか。
 進学後、学業の状況などによって給付の停止や返還を求めるという政府の方針も気掛かりだ。
 給付額そのものが学費や家賃を考えれば決して十分ではない。利用者はアルバイトなど別の収入も必要になろう。むろん、学業が本分としても、途中で給付を断たれれば退学を余儀なくされかねない。慎重な運用が求められる。
 親の所得水準が子どもの就学に大きく影響し、貧困の連鎖につながっていると指摘されている。給付型奨学金もあくまで改善への「入り口」と考えるべきだろう。
 日本は公的教育費の政府支出割合が先進国で最低だ。国立大でも授業料は年間約54万円に上る。果たして高等教育の在り方として望ましい姿なのか。若者の可能性を守り育む環境づくりへ、あらゆる側面から見直す必要がある。


真珠湾訪問に公開質問状 安倍首相が試される不戦の本気度
 やはり、こういう展開になった。26日、ハワイ・真珠湾訪問に出発する安倍首相に対し、日米などの歴史学者ら50人以上が公開質問状を発表した。真珠湾を慰霊するなら、中国や朝鮮半島、アジア諸国の戦争犠牲者も慰霊する必要があるのではないか――とした上で、国会で「侵略の定義は定まっていない」と答弁している安倍首相の歴史認識も問う内容だ。
 質問状に名を連ねているのは映画監督オリバー・ストーンや、核廃絶に取り組むアメリカン大のカズニック教授、現代史研究で知られる関東学院大の林博史教授ら。安倍政権に対して歴史認識を質す文書が出るのは、昨年5月に欧米や日本の著名な歴史学者ら187人の声明が出て以来、2度目だ。
 何せ、太平洋戦争を「自存自衛のための解放戦争だった」と正当化している保守層を支持基盤に持ち、かつ、東京裁判にも否定的な見方を示している安倍首相が、“象徴的”な場所ともいえる真珠湾を慰霊訪問するのだ。安倍首相が先の大戦に対して日本の首相として本気で哀悼の意を表するというのであれば、同じように旧日本軍が中国やアジアで繰り広げた侵略戦争で亡くなった犠牲者を慰霊するのは当然――と考えるのもムリはない。公開質問状は、そんな安倍首相の“本気度”を試していると言ってもいい。
 となれば、ガ然、注目されるのは、現地時間の27日午後(日本時間28日午前)にオバマ大統領と一緒にアリゾナ記念館を訪れる安倍首相の口から、どんな言葉が飛び出すかだ。
「謝罪すれば、保守層から総スカンを食らうし、上っ面だけの曖昧な言葉でお茶を濁せば、イエス・ノーがハッキリしている米国民は『わざわざ何を言いに来たのか』と反発する。恐らく最近、多用している『未来志向』という言葉を使い、『日米同盟の強化』や『不戦の誓い』を表明するつもりだと思います」(外交ジャーナリスト)
 内容次第では、安倍首相がナ〜ンも考えていなかったことがバレバレになるのは間違いない。他方、何を言おうが、今後、中国が「真珠湾に行ったのであれば、北京の抗日戦争記念館にも来るべきだ」と、今以上に態度を硬化させるだろう。すべて「無定見外交」が招いたツケだ。
「全く意味のない、中身のない真珠湾訪問になるでしょう」(元外交官の天木直人氏)
 日ロ首脳会談に続く「失敗外交」になりそうだ。


『SMAP×SMAP』最終回、SMAP最後の日に捧ぐ
この寂しい最後こそSMAPの誠実さだ! 他の“ビジネス仲良しグループ”とは違った5人の本物の関係、そして…

 本日、ついに『SMAP×SMAP』(フジテレビ)が20年9カ月の幕を下ろす。SMAPは『NHK紅白歌合戦』への辞退を発表しており、きょうの放送が事実上、SMAP最後の姿となる。
 しかも、きょうの『SMAP×SMAP』では生放送パートはなし、さらにはラストメッセージさえもないとスポーツ紙は報道。12月1日収録で「世界に一つだけの花」を歌唱したといい、歌い終わると中居正広が肩をふるわせて号泣したと伝えられているが、これがきょうのラスト、SMAPの最後を飾る可能性は高い。
 国民的アイドルグループとして芸能史を変えた彼らが打つ終止符と考えると、あまりに寂しすぎる最後──。だが、木村拓哉以外の4人にとって、これが嘘偽りのないSMAPのいまのかたちであり、「SMAPのドキュメント番組」でもあった『SMAP×SMAP』の最後にふさわしいはずだ。
 というのも、彼らはビジネスで「仲の良いふり」をしているグループとはまったく違い、ほんとうに「仲が良かった」ゆえに、演技して関係を取り繕うことができないからだ。
 たとえば、現在は嵐を筆頭に男性アイドルグループにとって「仲の良さ」を押し出すことは必須であり、バラエティ番組などではこれ見よがしにじゃれ合う。こうした“戦略”が生まれた原点こそが、『SMAP×SMAP』における5人の振る舞いだ。
 SMAPの魅力のひとつには、メンバー間の忌憚のなさがある。中居が音痴であることや稲垣が一向に踊れないことなど「アイドルのタブー」をギャグにしたのはSMAPが最初だが、SMAPはそうやって互いが互いをいじったり、言いたいことを言い合うことでキャラクターを際立たせてきた。それが『SMAP×SMAP』を通して、世間に広く「仲が良いグループ」として認知され、微笑ましいものとして受け入れられたのだ。
 タモリは以前SMAPのことを「アイドルグループの歴史を変えた」と称賛した際、「5人の個性がバラバラ」であることを要因としたが、そもそもSMAP以前はこの“キャラ立ち”という評価がアイドルグループに求められることもなかった。このSMAPのメンバーそれぞれのキャラを確立させたのは、それがSMAPの魅力になると確信していた飯島三智元マネージャーの手腕であるが、キャラ立ちの必要性だけではなく、仲の良い様子を見せることが人気につながるという「アイドルグループの掟」をもSMAPは確立したのだ。
 だが、重要なのは、彼らは「仲の良さ」を強要されて演じてきたわけでもない、ということだ。仲の良さは結果的に「SMAPらしさ」になったが、本人たちが意識してつくり出したものではない。事実、プライベートで5人がつるむことはないとメンバーは公言しており、その点は楽屋でもプライベートでも仲が良いことをアピールする嵐とは根本的に違う。
 しかも、SMAPの「仲の良さ」や「絆」のリソースは、「売れない時代から苦楽をともにしてきた」という“過去”にある。たとえば、中居と木村は他メンバーとは異なり互いに距離感をもって接していることが明らかだが、それはふたりが不仲だからなのではなく、高校の席も隣同士だったという同級生の照れ臭さや、ツートップであり年長者という役割を自覚するがゆえのものだろう。そうした密で信頼感を基盤にした関係性が、ふとした言動から垣間見える。それがSMAPの「仲の良さ」と評されるものの根本にあり、いま男性アイドルが求められているようなホモソーシャル的な馴れ合いとはまったく違うものなのだ。
 しかし、だからこそSMAPは──正しくは、SMAPであろうとした4人は──「仲が良い」というふり、演技ができなかった。
 現に、昨年8月に放送された「シャッフルBISTRO」のコーナーでは、香取が「木村くんが雑誌の表紙で着ていたコートを買った」と楽しげに話したり、ホスト役だった草なぎ剛のマイペースな進行ぶりに中居が茶々をはさんで盛り上げていたが、解散危機が表面化する直前、昨年の12月初旬に収録された同コーナーを見ると、中居や香取にいつもの元気はなく、木村に対してもよそよそしさが表れていた。
 こうした態度は、今年1月の「公開生謝罪」や8月の解散発表後も変わらなかった。それは過去2回も出演し、メンバーもリスペクトしていた世界的アーティストであるレディ・ガガや、あのタモリがゲストとして出演しても同じ。タモリのように恩義のある大物ゲストが出てきても、彼らはやはりギクシャクしたままだったのである。
 もし、「仲の良さ」を見せることがSMAPらしさ、SMAPとしてのビジネスだと捉えていたならば、4人も表面上は仲の良さを取り繕って演じたかもしれない。だが、『SMAP×SMAP』を通して、「関係」を演じるのではなく「そのまま」を見せてきた彼らは、それが「できなかった」のだ。
 もちろん、決定的な亀裂が入ったのは、今年1月の「公開生謝罪」にあるのは明白だ。
『SMAP×SMAP』という番組にとって最初にやってきた試練は、放送開始から約1カ月足らずで森且行が脱退したことだった。森が事務所を辞めてレーサーの道を選んだことがジャニーズに歓迎されなかったことは、脱退後、SMAPの歴史から森の存在が抹消されたように扱われたことからもよくわかる。しかし、事務所が森に対して冷たい態度に出ても、『SMAP×SMAP』で森自らが選曲したメドレーを歌い、送り出した。そのとき、最後に「BEST FRIEND」を歌い終わると、いつもならメンバーを仕切る中居が号泣しているためにすぐさま木村が場を回し中居をフォローしたシーンは、やはりSMAPは木村と中居というツートップがいてこそ成立し得たことを示していただろう。
 それは稲垣が道路交通法違反で、草なぎが全裸事件で、ともに謹慎処分となった後の復帰放送でも同じだ。緊張感を漂わせた中居に対して木村は明るく盛り上げるという引っ張り方で、『SMAP×SMAP』という番組はグループの危機を生放送の「ショー」として公開し、視聴者を巻き込むかたちで「危機を絆で乗り越えようとするSMAP」を肯定して見せてきた。2013年に放送された「SMAP5人旅」において、カラオケの「BEST FRIEND」に中居が涙したことがあれだけの大反響を呼んだのは、「危機を乗り越えてきたSMAP」を視聴者が目撃してきたことの結果でもある。
 しかし、解散危機報道が出たことでおこなった「公開生謝罪」は、そうではなかった。
 本サイトでは繰り返し伝えてきたが、育ての親である飯島マネージャーが退職に追い込まれたのは、娘可愛さにメリー副社長の目の敵にされたことが原因であり、すでに昨年1月の段階から「SMAPと一緒に出て行け」と宣告されていた。そうしたなかでSMAPが飯島氏とともに独立を画策したことは、不義理でも何でもない、当たり前の行動だった。そして、2015年に放送された『SMAP×SMAP』を見返しても、実際は大きな不安を抱えていたのだろうが、彼らには曇りはない。12月、木村が手のひらを返すまでは。
 木村の裏切りだけではない。あの生放送の公開謝罪で、別にSMAPは謝罪する必要なんてなかった。視聴者には「心配しないで」とだけ説明すればよかった。だが、悲痛な表情を浮かべて真意とは思えない謝罪を口にしなければならなくなったのは、既報の通り、メリー副社長からの要求だったからだ。──これまでSMAPは危機を乗り越えるために『SMAP×SMAP』で生放送を選んで視聴者に語りかけてきたが、そうした大事にしてきた舞台をメリー氏によって蹂躙されてしまった。あの瞬間に、『SMAP×SMAP』も、SMAPも、壊れてしまったのだ。
 そう考えれば、あの日以降、ギスギスした5人のまま番組が継続されたことは当然の話だった。信頼し合い、言いたいことを言い合ってきた関係は、もうそこにはなかったのだから。
 それでも、SMAPをずっとテレビ越しに見てきたひとりの視聴者として、これだけ絶望的な関係性を1年間目の当たりにしてきても、まだ今夜の放送で彼らが「SMAPは解散するけどスケートボーイズに戻ります!」なんて言い出してくれないだろうか、などと期待してしまう。たとえば、SMAPがメインで出演した『FNS27時間テレビ』(2014年)では、解散をテーマにした架空のドキュメンタリードラマの最後に、メンバーがファンを目の前にしてこう宣言するシーンがあった。
中居「昨日、SMAPは今後5人で、これからも足並みを揃えてつづけていこうという意思確認ができました」
稲垣「SMAPは解散なんか、絶対しません」
香取「SMAPが解散したら、つよぽんが泣いちゃうって言うんで、解散はしません!」
草なぎ「これからも5人、がんばりますんでよろしくお願いします」
木村「これから先も、みんなにも俺たちにも、明日はある!」
 だが、明日にはもうSMAPはいない。そして、きょうの放送でSMAPが、「BEST FRIEND」を歌うことは、きっとない。なんともやりきれないフィナーレだが、これが現在のSMAPのリアルであり、理不尽な事務所からの扱いに対する無言の訴えだと受け止めるほかないだろう。(大方 草)


“逃げ恥”原作者・海野つなみと本谷有希子が『あさイチ』で安倍政権の「1億総活躍」を批判!「お国の役に立てみたいな感じ」
 2016年は「女性の社会進出」「女性の活躍」がクローズアップされた年だった。この3年間で、働く女性が100万人も増加したことがしきりに喧伝され、初の女性東京都知事である小池百合子や民進党の蓮舫代表といった女性の政治リーダーの誕生も話題になった。
 しかし、現実はどうなのか。本当に女性の社会進出をサポートするような制度はまったく整備されず、むしろ、女性への負担は増大し、女性の貧困状況はむしろ悪化しているように思える。
 そういった現実が垣間見えたのが、先週19日放送の『あさイチ』(NHK)だった。この日の「女性リアル 年末SP 『オンナ×働く』モヤモヤ大特集」と題して、働く女性たちの本音を紹介したのだが、視聴者からも育児や家事と仕事の両立がいかに困難であるかという意見が多数寄せられ、ネットニュースでも大きく取り上げられた。
 しかも、これらニュースではあまり触れられていなかったが、この日の『あさイチ』では、安倍政権への批判も巻き起こった。政府が掲げる「一億総活躍社会」という言葉が俎上に上げられ、“活躍”という言葉や実質がまったくともなっていない政策への疑問が多数寄せられたのだ。
 番組では、まず、NHKネットクラブのアンケートで実に7割以上の女性が「活躍していない」もしくは「どちらともいえない」と答えたことが報告され、続いて、視聴者からのこんな痛烈な意見が紹介された。
「総活躍という響きに疑問を感じる。総活躍がみんなで活躍するではなくて、仕事、育児介護など1人ですべてこなすことに思えてならない」
「人生は活躍することと勝手に決められている気がして納得がいかない」
「総活躍とテレビで言われるのを見るたびに自分は輝いていないな。存在価値ないんだなとへこみます」
「子どもを安心して預けられる場所が少ない今、一億総活躍、よく言ったものだと思います」
「どこの家庭も一緒なんだな。安倍首相(ワンオペ育児)やってみな!」
 女性をとりまく様々な問題が解決していないのに、軽々しく “活躍”などと言ってもらいたくない。それが働く女性たちの “本音”ということだろう。
 さらに、この「一億総活躍社会」の本質に切り込んだのが、この日、ゲスト出演していたドラマ『逃げるは恥だが役に立つ』の原作者であるマンガ家・海野つなみだった。顔出しNGで、摺りガラス越しの出演ながら、「恋ダンス」を踊ったり、鋭い分析を連発していた海野だが、この「1億総活躍社会」という言葉についてこうコメントしたのだ。
「お国の役に立て、みたいな感じがします」
“活躍”は国から強制されるものではない。しかし、現在の安倍政権はこの言葉によって、「お国のため」に働けと強制しているように思える。まさに正鵠を射る発言と言っていいだろう。
 実際、同番組のレギュラーであるNHK解説委員の柳澤秀夫も同様の指摘をしていた。
「1億総火の玉っていう言葉が出てきたでしょ、戦時中。なんかね、個人的な印象だけど、そういうのもちょっと想起したり。それにさ、しかもいま全員参加というけど、みんな一生懸命それぞれがんばってんじゃない」
 また、この日は芥川賞作家の本谷有希子もゲスト出演していたのだが、本谷もやはり「1億総活躍社会」を厳しく批判していた。本谷は番組で様々な意見を聞いた結果として「私は今、心から本当に活躍したくないと思いました」「社会の制度が頼りないのはわかっている」として、作家として“活躍”という言葉じたいに疑問を投げかけた。
「活躍ってでも本来は、やった後から“活躍している”ということであって、最初からつけるものではないから、それがやっぱりおかしいんでしょうね」
“モヤモヤ”どころか、不満が大爆発。真っ向から安倍首相の言う「1億総活躍社会」に大きな批判を浴びせたのだ。
 だが、多くの女性たちの意見は当然だろう。そもそも安倍政権のいう“総活躍”や“すべての女性が輝く社会づくり”は、国民を欺くインチキだらけの代物だからだ。
 そのひとつが今年流行語にノミネートされた「保育園落ちた」に象徴される待機児童の問題だ。いくら政府が働けといっても、子供を保育園に入れられなければ、多くの母親は働くことなどできるはずがない。政府は「保育園落ちた」ブログをきっかけに、保育士不足の解消を目指し1100億円の予算案を閣議決定した。しかし全業種平均と比べ月10 万円も低い保育士の待遇がほんの2%ほどあがっただけ。7年以上の経験があると4万円アップされるが、しかしそれでも他業種に比べるとあまりに低い数字だ。しかもそのサービス残業など労働環境は待機児童解消の名目でさらに悪化しているとも言われる。実際『あさイチ』でも保育園で主任を務める女性のこんな声が紹介されている。
“待機児童問題に対応するため保育園でも定員を拡大。子どもを預かる時間も長時間化している。基準ぎりぎりの人数で対応しているため、現場は余裕を失っている”
 また一昨年末の衆院選で安倍首相は「幼児教育の無償化」を公約に掲げたが、しかしそれも実現などしていない。ひとり親世帯、多子世帯、所得制限などさまざまな条件付の“小手先“の決定でお茶を濁しただけ。これで根本的解決などするわけがない。
 また育休2年にしても同様だ。現在働く女性のうち6割もが非正規雇用だ。そして育休について非正規雇用の取得要件は正規に比べてもハードルが高い。そのため育休をとって復職できたのは正社員が6割、そして非正規では1割にしかすぎないのだ。しかも育休期間の中でタイミングよく保育園を見つけられなければ雇い止めされる可能性は高い。さらにこの2年育休は女性だけのもので、“育児は女性がするもの”という社会認識や負担を押しつけることになる危険性もある。実際、昨年度の男性の育休取得率はたったの2.65%だ。
 男女の賃金格差の問題もある。厚生労働省が発表した男女間賃金格差は71.3%と他先進国に比較しても、その格差は大きい。さらに女性の非正規雇用は正規より3割低いが、その解決もまた、まったく行われていないのが現状だ。
「介護離職ゼロ」にしても同様だ。安倍政権は15年4月の介護保険法改正で、特別養護老人ホーム(特養)の入所条件を厳しくし、補助認定が厳格化。さらにこれまで上限額まで全員が1割負担だった自己負担が、年金収入が280万円以上なら2割負担と倍増した。さらに膨らみ続ける介護保険財政に対し、在宅介護に重点を置く方針を定めたのだ。これは介護は家族でという方針であり、つまり多くの家庭でその任を担っている女性に押し付けようとするものだ。
 少子化も安倍政権が目標とする「希望出生率1.8」とは逆行する結果となっている。厚生労働省が発表する2016年の人口動態調査累計では、統計開始以来はじめてという出生率100万人の大台を割り込む見込みだ。これは安倍政権の少子化対策が、なんら実を結ぶどころか、少子化がさらに進行しているということが、実際の数字によって証明された形だ。
 また女性や子どもの貧困、とくにシングルマザーの貧困は深刻だ。2015年の厚生労働省の報告によれば母子世帯の母親の就業率は80.6%、しかしその平均年収は181万円にすぎない。さらに6人に1人の子どもが貧困という衝撃の数字が出て久しい。一方、安倍政権が推し進めるのが女性役員の登用だ。2016年、主要な東証1 部上場企業では半数以上が女性役員を登用し、“1億総活躍の政策が後押しした”と話題になったが、これにしても、安倍政権がいかに弱者ではなく“エリート層”を意識しているかがわかるだろう。持てるものや大企業、富裕層を優遇し、格差を固定化、拡大する。多くの女性が“これで女性が輝き活躍なんかできるわけがない”と思うのも当然なのだ。
 これまで安倍首相は“1億総活躍”だけでなく“美しい国”(第一次)“輝く女性”“3本の矢”“戦後以来の大改革”“デフレ脱却”国民に耳触りのいいスローガンを掲げ、高い支持率のもと、強行採決を乱発するなどデタラメな政権運営を続けてきた。しかし、その内実は『あさイチ』で海野が看破したように国民に“国のための労働”を強制し、戦争さえ可能な破滅的政策を国民に押し付けているのだ。
 今年4月から女性活躍促進法が施行されたが、しかしその背景には少子化による急速な労働力不足が指摘されている。つまり、安倍政権が女性に“活躍”などと言うのは、決して女性の自立を後押しするものではなく、ましてや“生き生きと輝いてもらいたい”わけではない。戦時中のように、国家の下支えのために働けということなのだ。
 しかし多くの女性たちは、決して騙されてはいなかった。自分たちの生活に密着した育児や男女格差、貧困などの切実な疑問から、政治は動く。安倍政権は女性を舐めてはいけない。(伊勢崎馨)


豊洲と五輪“待った”評価も 宇都宮健児氏が小池都政に注文
 今年はかつてないほどに東京都政が注目された一年だった。豊洲問題に五輪費用の見直し、都議会自民党とのバトルなど、「小池劇場」はいまだ継続中だ。夏の都知事選で出馬に向け公約をまとめながら、野党共闘のため告示直前に涙をのんだ宇都宮健児氏は、5カ月弱の小池都政をどう見ているのだろうか。直撃すると、一定の評価はしているものの、まだ注文がたくさんあるようで……。
■豊洲と五輪の「待った」は評価
――就任から5カ月弱。小池百合子都知事への率直な感想は?
 基本的にはよくやっていると評価しています。特に、私も問題意識を持っていた築地市場の豊洲移転の一時中断ですね。11月7日という移転期日が既に決定していたうえ、6000億円もの予算を使ってしまっていた。そこに「待った」をかけるのは、大変勇気のいる決断だったと思います。東京五輪の問題についても、どんどん予算が拡大するのに歯止めをかけようと「待った」をかけた。懸案の3つの競技場は4者協議になって結局、元のさやに収まるようですが、それでもこれまで組織委員会を中心に秘密のベールに包まれた中で進められてきたのを覆し、議論をオープンにしたことは評価できると思います。
――小池知事になって情報公開は進んでいますか。
 豊洲問題では、一貫して情報公開を徹底していく姿勢が見えます。都政の見える化、分かる化ですね。実は、東京都がこれまで一番不十分だったのが情報公開なんです。石原(慎太郎元知事)さんなんて、「都庁は伏魔殿」と言いましたが、自分がオープンにしようと思えばできたのに、やってこなかった。最高責任者だった立場を忘れて「伏魔殿」とは、とんでもない人だと思いました。
――8月に小池知事に10項目の要望書を手渡されましたが、その1番目が情報公開でした。
 情報公開は民主主義の基礎なんです。情報が隠蔽されたら、都民や国民は何が正しいのか判断できない。尊敬する米国のラルフ・ネーダー氏(弁護士・社会運動家)は「情報公開は民主主義の通貨」と言っていました。お金がなければ市場経済が機能しない。情報公開は民主主義にとって、それと同じことなのです。
――豊洲問題では、盛り土がなかった一件で役人の懲戒処分に発展しました。この責任の取り方はどうですか。
 元市場長ら8人の名指し批判と処分で終わったら、トカゲの尻尾切りになってしまいます。一番責任があるのは石原さんですよね。まったく知らなかったでは済まされない。しかも、豊洲に関する決定に石原さん自身がかなり関与していたのではないか。私はそんな印象を持っています。誰が、何のために、なぜ盛り土をしない決定をしたのか。そして、それをなぜ都議会や都民に明らかにしなかったのか。さらなる疑惑解明が必要です。
■都議選は「百条委員会設置にイエスかノーか」で
――そのためにはどうするべきですか。
 やはり都議会が百条委員会を設置して、石原さんを呼び出すべきなんです。特別委員会ができましたが、結局、都議会で多数を持つ自民党や公明党が本気にならなければ、ほとんど機能しない。そういう面では都議会の責任も大きいですし、都議会が変わらなければどうしようもない。以前、テレビ番組で一緒だった元鳥取県知事の片山善博さんが、「来年の都議選は、百条委員会設置にイエスかノーかで選挙をやったらいい」と言っていました。まさにその通りです。
――小池さんも石原元知事やその側近、当時の幹部からもっと話を聞くべきだと思いますが。
 その点では確かに少しもの足りなさを感じています。それから、やはり内部調査だけではお互いかばい合う面もありますから、第三者委員会を設置して、徹底調査する方法もあると思います。
自治体の使命は住民福祉の増進
――東京五輪についても引き続き、都民の監視が必要ですね。
 競技場問題と同様に、小池さんには今後もできるだけオープンな場で、ずっと口を出し続けてもらいたい。4者協議を完全オープンにしたことで、組織委員会の森喜朗会長の小池さんに対する嫌みがよく見えた。オープンな場でやれば、みんなが監視できるんです。今後も五輪にはいろいろな費用がかかるでしょう。五輪終了後の維持費の負担もある。これまでこうしたことは、下々の者は口を挟まなくていい、偉い人が決めればいい、だった。しかしそれではもう許されなくなっています。予算の使い方について、我々都民ももっと真剣にチェックしていかなければなりません。
――予算の使い方という点では、小池都政においてどんな政策に目を光らせていますか。
 地方自治法では、自治体の本来の使命は住民の福祉の増進です。東京都は首都であるうえ、一般会計と特別会計を含め年間予算は13兆円。スウェーデンなど国家並みの予算がある。しかし、それでも自治体なんですね。だから一番の政策の中心は都民の生活、暮らしでなければおかしい。石原都政以降、舛添都政まで、箱モノや五輪招致、世界一の都市をつくるなどが重視され、福祉がなおざりにされてきました。五輪や豊洲と違って目立たない政策、住民の福祉や暮らしに関係していることを、小池知事がこれからやっていくのかどうか。そこを十分監視しなければならないと思っています。
――具体的なチェックポイントはありますか?
 東京都の財力があれば福祉政策は変えられる。国を動かすこともできるんです。お隣の韓国・ソウル市では弁護士出身の朴元淳市長が市内の小中学校の給食を完全無償にしました。日本では一部の生活保護家庭やそれに匹敵する低所得者だけ給食費を免除していますが、それでは子供の間に分断が生じ、いじめの対象にもなる。ソウル市長選で朴氏は選別的福祉ではなく普遍的福祉という政策を主張して当選しました。普遍的福祉がなぜ重要かというと、中間層や富裕層も自分の子供が恩恵を受けるので、税金を払いやすくなるんです。ソウル市は、市立大学の学費も半額にしました。これも普遍的福祉です。日本では給付型奨学金の議論になっていますが、奨学金を受けられるのは低所得で成績のいい一部の学生だけ。選別的福祉ではダメなんです。ソウル市は財政が豊かなわけではありませんが、お金の使い方を変えれば、普遍的福祉は十分可能。東京都は財力があるのに、ソウルでできていることすらやっていない。
――やはり、税金の使い方が重要になってきますね。
 そうですね。まずは待機児童問題や特別養護老人ホームに入れない人の問題を解消できるのかどうか。本当の意味で彼女の力が問われます。そのためには、改革を続ける意志が相当強くないとダメ。議会と今のように対決を続けられるのか。弱気になって議会と妥協してしまえば、都民の支持を失うと思います。都議選が重要です。小池塾から本当に候補者を立てるのかどうか。
■次の知事選出馬は気力・体力・判断能力次第
――都知事選を振り返ってみて、自分が出るべきだったと思うことはありませんか。鳥越俊太郎さんに野党を一本化するため、出馬を断念しました。
 あの段階のあの決断は仕方なかったと思います。我々に力がなかったということなので。
――小池都政が評価できない方向に進んだ場合、次の選挙は出馬しますか?
 そういうことになるかもしれないけれど、その時の気力と体力、判断能力次第です。細川護煕さん(前々回出馬)や鳥越さんは、当選したとしても知事をやりきれるだけの気力・体力・判断能力がなかったんじゃないかな、と思います。都知事が自分で判断できないということは都民にとって不幸ですから。
――他にも小池都政で懸念材料はありますか。
 ちょっと危惧しているのは、小池さんがカジノについてあまり否定的ではないといわれていることですね。国会議員時代にはカジノ議連のメンバーでした。私は多重債務者問題をやってきたこともあり、カジノは大反対です。小池さんが東京でカジノをやろうとしたら、猛烈な反対運動をやらなければいけないな、と思っています。(聞き手=本紙・小塚かおる)
▽うつのみや・けんじ 1946年、愛媛県生まれ。東大法在学中に司法試験合格、69年、中退して司法修習生となり、71年弁護士登録。2010〜11年度、日本弁護士連合会会長。12、14年の都知事選で次点。多重債務者問題で被害者救済に取り組み、宮部みゆきの小説「火車」に登場する弁護士のモデルになった。


ハンセン病特別法廷 「差別が生んだ死刑」再審訴え
 半世紀以上前に熊本県で発生し、今なお残るハンセン病差別の象徴だといわれる事件がある。患者の裁判を隔離施設で開く「特別法廷」で審理された95件の中で唯一死刑が言い渡された「菊池事件」だ。無実を主張しながら死刑が執行された男性(当時40歳)を知る高齢の元患者らは「偏見や差別で捜査や裁判がゆがめられた」と訴え、名乗り出られない遺族に代わって検察が再審請求するよう求めている。【江刺正嘉、柿崎誠】
菊池事件 元患者ら、検察に要望
 1952年、熊本県の山村で、かつてハンセン病患者の調査を担当していた元村職員が殺害される事件が起きた。逮捕されたのは、ハンセン病療養所への入所を勧告されていた男性だった。最高裁の許可を得て、公判は療養所などに開設された特別法廷で行われた。
 裁判官、検察官、弁護人は白衣を着て手袋をはめ、裁判記録や証拠を箸でつかんだとされる。熊本地裁は53年、病人として県に通報されたことへの逆恨みが動機だとして死刑を言い渡した。
 男性は無罪を主張し、「ハンセン病患者なる故に審理がおろそかであり、公正に裁かれていない」と訴えたが、最高裁は57年に「予断偏見を有して裁判をしたと認める資料はない」として上告を棄却、死刑が確定した。
 国立ハンセン病療養所「菊池恵楓(けいふう)園」(熊本県合志市)入所者自治会長の志村康さん(83)は今では、男性と交流した同園唯一の生き証人になった。自治会役員として支援の責任者を務め、園に隣接する医療刑務支所に拘置されていた男性に毎月2〜3回面会していた。
 父を早くに亡くした男性は小学校をやめ、農業で一家を支えた。獄中から無実を証明しようと独学で文字を覚えた。丸刈りでがっちりした体格。面会時には決して目をそらすことはなく、心優しい人だった。高校にいられなくなった娘の将来を何より心配していた。志村さんは無実だと確信した。
 62年9月13日。娘が関東の高校へ転校すると決まったことを志村さんが伝えに行くと、「ありがとうございます」と大きな手で握手された。肩を抱き合って喜んだ。だが、実はこの日、3度目の再審請求が棄却されていた。男性は翌朝、刑場のある福岡拘置所(福岡市)に移され、その日のうちに死刑が執行された。
 遺族は名前が知られることを恐れているため、再審請求が難しい。志村さんたちは憲法に反する差別的手続きで裁判が行われたとして、検察官が自ら再審請求するよう熊本地検に要請している。
 特別法廷について最高裁は今年4月、偏見や差別を助長したと認めてようやく謝罪したが、菊池事件のような個別事件は検証の対象にならなかった。
 事件当時、患者を根こそぎ隔離・収容する「無らい県運動」が最も激しく展開されていた。恵楓園は1000床増床され、官民挙げた「患者狩り」によって地域にハンセン病への恐怖心や差別が渦巻いていた。
 志村さんは「菊池事件は無らい県運動がもたらした悲劇の象徴だ」という。「男性の無実を証明しない限り、ハンセン病問題は終わらない」。再審請求に応じない場合、年明け以降に検察の責任を問う国家賠償訴訟を起こして真相を究明することを検討している。
証言・凶器に矛盾
菊池事件の捜査の経過と疑問点
 事件で有罪認定の柱になったのは、元死刑囚の男性から殺害を打ち明けられたという大叔母や伯父の証言と凶器の短刀だったが、疑問や矛盾が多い。
 被害者の遺体が見つかったのは1952年7月7日。検視した医師は凶器を草刈り鎌と推定した。逮捕時に潜伏場所から草刈り鎌が見つかり、男性が「ガマ(草刈り鎌)で突き刺して殺した」と自供したとの調書がある。
 一方、記録によると大叔母は遺体発見翌日、警察に「事件当夜(6日)に男性が訪ねて来て、自分と伯父の前で『殺してきた』と言った。『包丁を現場近くの小屋に刺してある』と話していた」と証言。警察は翌日、村内の小屋で短刀を発見したとされる。だが、伯父は「『ドス』を右手に握っていた」と、食い違う説明をしていた。
 鑑定を担当した専門家は「凶器は鎌ではない」とし、小屋で見つかった短刀を凶器と認定した。だが、被害者が大量出血していたにもかかわらず短刀に血痕は付着していなかった。男性が事件当日に着ていた上着からも血痕は検出されなかった。
 男性は無罪を主張したが、国選弁護人は検察側が申請した証拠84点全てに同意。1審では凶器を鑑定した専門家や大叔母らの公開尋問も行われないまま、死刑が言い渡された。
 【ことば】菊池事件
 熊本県の山村で1951年8月、元村職員宅にダイナマイトが投げ込まれ、元職員らが負傷した。殺人未遂容疑で逮捕された村に住む男性は、懲役10年を言い渡された後、控訴中に収容先から逃走。52年7月に元職員が殺害される事件が起きると、村内に隠れていた男性が殺人容疑などで再び逮捕され、死刑が確定した。


「真珠湾」通告遅れは意図的か 対米開戦に新説 九大教授が米記録発見
 太平洋戦争の開戦通告が遅れたのは、ワシントンの在米日本大使館の怠慢だったとする通説を覆し、日本外務省が意図的に電報発信を遅らせたことが原因とする説が浮上している。九州大学記録資料館の三輪宗弘教授が、通告の訂正電報を外務省が13〜14時間遅らせて発信していた記録を、米国公文書館(メリーランド州)で発見した。開戦から75年。安倍晋三首相がハワイ・真珠湾を訪問するが、通告の遅れに関する真相究明が進んでいる。
 日本が日米交渉の打ち切りを米国に伝えた「対米覚書」が、開戦通告と位置付けられている。
 三輪教授が発見したのは、覚書の一部である二つの電報の発信記録。外務省が大使館に発信し、米海軍が傍受したもので、1941年12月7日の「午前0時20分」と「午前1時32分」(いずれも米東部時間)とある。この電報の存在と時刻が何を意味するのか。
 旧日本軍が真珠湾攻撃を開始したのは、同7日午後1時19分。覚書が当時のハル米国務長官に手渡されたのは1時間後の午後2時20分だった。この遅れが、米国から「だまし討ち」と批判される原因となった。
 覚書は、外務省が発信した暗号電報を大使館が解読し、英文に直してタイプライターで作成した。長文のため、電報は14部に分けて発信された。
 1〜13部は同6日午前8時〜11時25分に発信されており、内容はこれまでの日米交渉を確認するにとどまる。交渉を打ち切るという「結論」は14部で初めて分かるが、ぎりぎりまで機密を保持するため、13部から約15時間後の7日午前2時38分に発信された。
 現在の通説はこうだ。大使館は6日中に13部までをタイプライターで清書し、7日朝に14部を追加すれば開戦前に通告できたはず。しかし、大使館は7日朝から1〜14部の清書を始めたため、間に合わなかった。6日夜に大使館内で送別会があっていたことなどから、大使館の「怠慢」が通告遅れを招いた−。
 だが、三輪教授は、元外務省ニュージーランド大使の井口武夫氏が2008年の著書で触れた訂正電報の存在に注目した。当時、大使館の1等書記官だった奥村勝蔵氏が、1945年に「夜半までに13通が出そろったが、後の訂正電信を待ちあぐんでいた」と陳述していた。
 三輪教授は、大使館が1〜13部の「訂正電報」を待っていたため、清書ができなかったとする仮説を立てた。訂正が175字に上っていたことも外交資料で分かった。当時のタイプライターは途中で挿入や訂正ができない。大使館は「訂正電報」が届くまで清書ができなかったのではないか。
 発見した二つの電報は、他の電報の詳細と突き合わせた結果、「訂正電報の可能性が極めて高く、奥村証言を裏付ける証拠」と三輪教授は読む。13部が発信された6日午前11時半から、二つの訂正電報が出されるまで13〜14時間の「空白」がある。この間、大使館は清書ができない。
 これが事実とすれば、では何のために、外務省は訂正電報を遅らせたのか。


真珠湾攻撃に新説 専門家3人に聞く
 対米開戦に関し、九州大学記録資料館の三輪宗弘教授が発見した2通の電報記録について、専門家3人の見方を聞いた。
「価値ある物的な証拠」長崎純心大の塩崎弘明教授の話 くすぶり続けている通告遅延の責任問題で、外務省の訂正が十数時間も遅れたことを示す貴重な資料だ。開戦通告を巡っては、日米それぞれでいろいろな説が唱えられており、単なるイデオロギー論争にもなりがちだ。そうした中で物的な証拠を示したことに価値がある。今後の開戦通告の事実が大きく解明されることを期待したい。
「内容不明で判断困難」現代史家の秦郁彦氏の話 三輪教授が発見した訂正電報の発信時刻を示す記録は、訂正内容が分からなければ資料的価値の評価は難しい。2通の訂正電報が十数時間遅れていたからといって、全ての通告遅延の原因が外務省にあるとは言い過ぎではないか。大使館では、日米の大事な局面にもかかわらず、職員を一度は自宅に帰しており、大使館の対応にやはり問題はあったと考えている。
「責任所在解明に意義」筑波大名誉教授の波多野澄雄氏の話 分割発信された対米覚書の14部の発信が遅れた原因については、これまでの研究で参謀本部(通信課など)の介入が指摘されてきた。覚書の誤字脱字の訂正に関する2通の訂正電報まで13〜14時間も発信が遅れたとすれば、大使館の対応をさらに困難にしたことは間違いない。今回の発見は、開戦通告の遅延に関する責任の所在を明らかにするという意味で大きな意義がある。


清水健アナ、読売テレビ退社へ 妻が早世「子供との時間大切に」
 読売テレビの清水健アナウンサー(40)が来年1月末で退社することが25日、分かった。その後はアナウンサーとしての仕事からは完全に離れ、講演活動に重点を置く意向という。昨年2月に愛妻を29歳の若さで亡くし、現在は2歳の息子を抱えながら夕方のニュース番組「かんさい情報ネットten.」(月〜金曜後4・47)のメインキャスターを担当。週末は講演活動も行うなど多忙な日々を送っており、関係者によると以前から周囲に「子供との時間を大切にしたい」と漏らしていた。
 関西の夕方の顔が電撃的に退職を決めた。親しい関係者によると、清水アナは今月上旬に退職願を提出。会社サイドからは何度も慰留されたが本人の決意は固く、来年1月末での退社が決まったという。
 複数の関係者によると今後、フリーアナウンサーとして活動する意思はなく、現在も行っているがん患者やその家族に向けた講演活動に重きを置きたいよう。加えて、長男との時間を大切にしたいという思いも大きかったようだ。
 清水アナは、スタイリストだった奈緒さんと13年5月に結婚。奈緒さんは翌年4月に妊娠が分かったが直後に乳がんが見つかり、治療を続けながら長男を出産したが、悪性のがんで進行が早く、昨年2月に息を引き取った。その間、清水アナは亡くなる直前の約10日間を除いて看病しながら番組出演を続けていた。
 今年2月には亡き妻への思いをつづった著書「112日間のママ」(小学館)を発表。わずか1カ月で10万部を突破するなど反響はすさまじく、直後から医療施設や市町村からの講演依頼が殺到した。「こんな僕でも役に立てることがあれば何でもやりたい」と取材で答えたこともあり、今ではほぼ毎週末を講演にあて、休日のない状態が続いている。
 友人によると、最近では以前より20キロ近く体重も落ち、体も悲鳴を上げているようだ。
 著書の印税を、がんの新薬開発や難病対策に取り組む団体などに寄付、助成するための基金も設立。そのような活動から、これまで何度も政治家への転身が伝えられることがあった。今回、退社にあたって政界進出を考える向きもあるが、近い関係者は「今は基金の方が大事なので頭にないのでは」と話した。

フランダースの犬/クリスマスソングが明るすぎ

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Disparition : le mystère de l'étudiante japonaise de Besançon
Les policiers sont convaincus d'avoir identifié l'agresseur présumé de Narumi, étudiante japonaise de 21 ans, disparue le 4 décembre 2016 à Besançon.

Mi-décembre 2016, le Centre de linguistique appliquée (CLA) de Besançon (Doubs) était à la fête. Tout au moins si l'on en juge par une publication sur sa page Facebook, datée du mercredi 14. Les nombreuses photos de la fête de fin d'année montrent des étudiants souriants, guirlandes autour du cou. Au mur : les couleurs des nationalités représentées dans cette structure où plusieurs dizaines d'étudiants étrangers se forment chaque année au français, dont un drapeau japonais.
On ignore si ses camarades le savent, mais ce moment-là Narumi, une jeune élève originaire de l'université de Tsukuba, non loin de Tokyo, n'a plus donné signe de vie depuis le début du mois. Désormais, les enquêteurs de la police judiciaire de Besançon ont acquis la conviction que la jeune femme, arrivée en France en septembre, avait été tuée. Selon ≪ l'Est républicain ≫, un suspect a été identifié.
Les photos de Narumi, 21 ans, laissent voir une jeune fille souriante et épanouie. Le 4 novembre, elle écrivait sur les réseaux sociaux être ≪ simplement contente d'avoir la chance de découvrir de nouveaux endroits et de savoir ce qu'il se passe dans le monde ≫. A l'appui : une vue ensoleillée de la capitale franc-comtoise et de sa citadelle.
Des cris entendus sur le campus le soir de sa disparition
Un mois plus tard, jour pour jour, Narumi dîne avec un jeune homme ≪ entre 20 et 30 ans, étudiant étranger lui aussi ≫, comme l'a déclaré le commandant Régis Millet, en charge des investigations.
Depuis, nul ne l'a revue. Patiemment, les hommes de la PJ ont retracé son parcours ce soir-là. Une véritable gageure. Car son meurtrier présumé ≪ a essayé de brouiller les pistes, selon le commandant Billet. Il a tout fait pour laisser peu de traces de son passage sur Besançon ≫. Présenté comme ≪ brillant intellectuellement ≫, ≪ tout laisse penser que ce jeune homme a préparé son acte ≫, dit la PJ. Il a tenté d'effacer autant que possible l'ensemble de ses traces, notamment sur Internet. Cela n'a pas empêché qu'il soit identifié grâce à la vidéosurveillance, dont les images ont montré que Narumi et son bourreau présumé, qu'elle connaissait depuis quelques mois, ont dîné ensemble en ville le 4 décembre.
La téléphonie a également été sollicitée. Si des données GSM ont pu être exploitées, cela n'a pas encore été le cas des éléments liés au GPS du téléphone, qui pourraient se révéler beaucoup plus précis. Des témoignages circonstanciés ont par ailleurs été recueillis sur le campus de la Bouloie, sur les hauteurs de la ville, où Narumi occupait une chambre dans une résidence universitaire. Le soir de sa disparition, des voisins disent avoir entendu des cris.
Alors qu'un appel à témoins a été diffusé en début de semaine, l'enquête a montré que son meurtrier présumé a quitté la France. Dans le cadre d'une instruction ouverte pour l'instant pour enlèvement, séquestration ou détention arbitraire, un mandat d'arrêt international — pour un pays ≪ hors d'Europe ≫ — devrait être très prochainement émis, et Interpol a été saisi. Le suspect est considéré comme dangereux. Le corps de Narumi, lui, n'a toujours pas été retrouvé, en dépit du déploiement d'importants moyens. Des chiens et des plongeurs ont notamment été engagés sur le terrain. Sans succès pour l'instant.
Les télévisions japonaises enquêtent à Besançon
Tout le Japon sait désormais que Narumi Kurosaki a disparu. Les informations se sont très vite répandues là-bas, notamment grâce aux réseaux sociaux. L’ampleur de la nouvelle, relayée depuis le début par notre quotidien, a été brutale. A tel point que les correspondants, basés à Paris, de TV Asahi, l’un des principaux médias du pays du soleil levant, étaient sur place, à Besançon, dès vendredi, pour suivre la conférence de presse, malheureusement très pessimiste, de Régis Millet, commandant de l’antenne bisontine de la police judiciaire. Ce samedi matin, les reporters de cette chaîne privée ont enregistré un direct de deux minutes sur l’affaire pour le journal télévisé de l’après-midi au Japon, décalage horaire oblige.
D’autres équipes, comme celles de NHK, Fuji TV, Nippon TV et Tokyo Broadcasting System (TBS), entre autres, sont arrivées dans la nuit de vendredi à samedi. Quelques heures plus tard, elles sont déjà à pied d’œuvre pour sillonner le campus de la Bouloie et essayer de recueillir des témoignages à la résidence Théodore Rousseau, sans grand succès. Les voisins de Narumi sont partis pour les vacances. Ses deux amies originaires, comme elle, de Tsukuba, à 50 km au nord-est de Tokyo, sont absentes. Toutes les portes du 1er étage restent désespérément closes.
Au rez-de-chaussée, ils trouvent enfin une chambre occupée par un étudiant sénégalais. ≪ J’en ai juste entendu parler un soir à la cafétéria de l’université, après sa disparition. Je ne l’avais jamais vue. ≫ C’est tout ce que Yasuhiro Kojima, le correspondant de Nippon News Network et la journaliste qui l’accompagne, Misa Takei, peuvent obtenir comme témoignage.
≪ C’est le choc au Japon ≫
Les reporters nippons, en général, ont du mal à accepter le fait que la jeune étudiante japonaise de 21 ans, disparue depuis le 4 décembre dernier, a été certainement tuée par un homme en fuite hors d’Europe à l’heure actuelle. ≪ On se demande comment elle a connu cet autre étudiant ≫, s’interroge Misa.
≪ En tout cas, c’est le choc au Japon. L’université de Besançon est très connue chez nous. La belle-fille de l’empereur Akihito, la princesse Masako, a étudié ici en 1989. A présent, les étudiants japonais risquent d’éviter cette ville. ≫ A mots couverts, ils avouent ne pas comprendre comment les policiers et les médias locaux peuvent dire qu’elle est décédée alors qu’aucun corps n’a été retrouvé. ≪ Au Japon, tant que la victime n’a pas été découverte, on parle de disparition ≫, affirme Misa. Cela s’appelle le choc des cultures.
En attendant, les équipes japonaises continuent de sillonner la ville. Elles devraient encore être présentes ce lundi pour tenter de voir les enquêteurs et peut-être en savoir plus.
Paul-Henri PIOTROWSKY
フランス語
フランス語の勉強?
グレーテルのかまど・選「聖夜のビッシュ・ド・ノエル」
フランスのクリスマス・イブを彩る、ビッシュ・ド・ノエル。特徴的な薪(まき)の形に込められた願いをひもときながら、ヘンゼルが雪をイメージしたビッシュに挑戦!
フランスを代表するクリスマス・スイーツといえば、ビッシュ・ド・ノエル!クリスマス・イブのディナーを彩るこのケーキ、色合いもフレーバーもバリエーション豊かですが、特徴的な薪(まき)の形だけは、譲れないポイント。実はこの形には、長く厳しい冬を乗り切り、太陽の恵みを待ち望む人々の願いが込められているのだとか。家族愛、助け合いの季節でもあるクリスマス。その精神を託した薪のケーキを、ヘンゼルが手作りします。
瀬戸康史, キムラ緑子

サンデーモーニング独でトラック突入テロ・容疑者は▽沖縄で抗議の声▽喝!総集編
一週間の見逃せないニュース&スポーツをサンデーモーニングならではの視点でお送りします!◎世界と日本の出来事を掘り下げるカバーストーリー▽独でトラック突入テロ・容疑者は▽ロシア大使殺害▽沖縄で抗議の声◎おなじみ・スポーツ御意見番「喝!&あっぱれ」▽▽喝!総集編▽フィギュア真央・宇野▽内村プロ宣言▽高木美帆完全V ◎関口宏の「一週間」ニュース◎墓碑銘〜2016年〜
関口宏 寺島実郎 浅井慎平 田中優子 目加田説子 岸井成格
橋谷能理子 唐橋ユミ 伊藤友里 水野真裕美 張本勲&上原浩治 三枝成彰

サイエンスZERO 徹底解説!科学の“未解決問題” 心はどうやって生まれるのか?
毎年、日本科学未来館で公開収録される「サイエンス・スタジアム」。今年のZEROが挑むのは、科学の“未解決問題”。2週にわたって、気鋭の科学者たちに徹底解説してもらう。1回目のテーマは「心はどうやって生まれるのか?」。心と脳はどう関係しているのか?脳波が心を生むのか?最古の“未解決問題”とも呼ばれる謎だ。古代ギリシアの哲学者の問いから、現代の人工知能に心を持たせる最新研究まで、心の謎に迫る!
最新科学が解き明かす「心」の謎/ ホムンクルス問題とは?/ 年に一度の公開収録。今年は、科学の“未解決問題”をテーマにお届けする! 1回目は、「心はどうやって生まれるのか」。人類最古の未解決問題とも言われる。/ 古代ギリシャの哲学者から現代の脳科学者まで、心がどうやって生まれるのかに挑んできた。その歴史や仕組みを、科学の観点から読み解いていく。/ ゲストは、神経科学者の金井良太さん。人工知能で心を生み出す研究をしている。/ 会場には300人を超える観客でぎっしり!未解決問題を一緒に考えた。

NNNドキュメント 3・11大震災シリーズ(77)その哭き声が聞こえるか〜避難区域の動物たち〜
無人の商店街をわがもの顔でうろつくイノシシの群れ。主のいない家を荒らすアライグマ。かつて家族の一員として飼い主と暮らしていたイヌやネコは野生化が進み、保護に来た人間に牙を剥いて威嚇した。原発事故で人が住めなくなった福島県の避難区域に広がった光景だ。事故から5年、避難指示の解除が進む今、増え過ぎた動物たちは人々の故郷への帰還を妨げる存在に...原発事故で生きる道筋を狂わされた動物たちの姿を追った。
浜田治貴  福島中央テレビ

ガリレオX “ガイア理論”再び ラブロック博士が語る生きている地球
この広い宇宙の中で、なぜ地球には多くの生命が断えることなく維持されてきたのか?
その謎を50年以上も探り続けてきたのがイギリスの科学者ジェームズ・ラブロック博士だ。彼は1960年代にそれまでの常識を覆す「ガイア理論」を提唱する。そしてまるで生命体のように、生きている存在としての地球像を描き出したのだ。
ラブロック博士が人々に語り続けてきたことは何なのか?
生きている地球という考え方の原点に今、改めて迫る。
今、地球環境に起こりつつあること
私たち人間は、ラブロック博士の「ガイア理論」を改めて見直すべきなのかもしれない。
今、地球環境が大きく揺れ動いている。特に地球上の生命に大きな被害をもたらすのは水不足だ。アメリカのカリフォルニア州では、2014年以降に深刻化した干ばつに悩まされていた。
なぜ雨が降らなくなってしまったのか? はるか以前から人間の営みが地球環境に与える影響を訴え続けてきた伝説の科学者ジェームズ・ラブロック博士の考えは?
ガイア理論の提唱者・ラブロック博士
イギリスの南西部にあるドーセット州。自然豊かなこの地域にジェームス・ラブロック博士が暮らしている。97歳となる現在でもパソコンを使いこなし、研究や執筆活動を続けている。
ラブロック博士の最も大きな業績の一つは、従来の常識を覆す「ガイア理論」を提唱したことだ。博士はそれまで“物質の固まり”と捉えられていた地球を、ある種の生命体として捉え直し、ギリシャ神話に登場する女神の名になぞらえて地球をガイアと呼んだのだ。
そんな「ガイア理論」が誕生したのは1960年代の事だったと言う。
生きている地球という考え方の原点
ラブロック博士は、科学者でありながら著名な発明家でもある。自宅には「ガイア理論」の原点ともなった自らの発明品が飾られていた。
この発明品は電子捕獲型検出器という観測装置。地球や様々な惑星の大気を精密に分析することができる画期的な機器だった。例えばフロンガスの影響で起こったオゾン層の減少やアメリカの生物学者レイチェル・カーソンが警告した農薬による大気の汚染は、ラブロック博士の発明によって明らかにされた科学的知見だったのだ。
そしてこの観測装置を使って、火星の大気を分析することで「ガイア理論」の基盤が作られていくのだった。
ラブロック博士が今、語りかけること
現在、起こりつつある地球環境の変化を、50年以上も前から警告し続けてきたのがラブロック博士だった。
ラブロック博士は語る。「このままでは やがて地球を傷つけることになります。 私たちは地球と共にあります。このままでは危険な状況に陥るかもしれません。」
人間は長い歴史のなかで、その生活様式や文化を大きく変えながら地球上に子孫を残してきた。しかしその反面、人間の営みの変化が地球環境に悪影響を与えるのではないかとラブロック博士は警告する。
97歳を超える孤高の科学者は今、何を見つめているのか?ラブロック博士の現在の想いに迫った。

クリスマススペシャルアニメ フランダースの犬
厚い友情に結ばれた心やさしい少年ネロと“フランダースの犬"パトラッシュの悲しくもはかない生涯を描いた、ヴィーダ原作の名作アニメの完結版!
1870年頃のベルギー・フランダース地方に、絵を描くのが得意な少年ネロと祖父ジェハンが貧しいながらも人々の好意に助けられながら暮らしていた。ある日、ネロは金物屋の主人に捨てられた荷車引きの犬パトラッシュを道端で助け、家に連れて帰り一緒に暮らすことにする。元気になったパトラッシュは牛乳運びの仕事を手伝い、いつもネロと一緒に過ごすようになった。
ネロ/喜多道江 アロア/麻上洋子・桂 玲子 ジェハン/及川広夫 ジョルジュ/駒村クリ子 ポール/菅谷政子 コゼツ/大木民夫 エリーナ/中西 妙子 他
脚本:中西隆三/加瀬高之/雪室俊一/吉田義昭/安藤豊弘/佐藤道雄 音楽:渡辺岳夫 キャラクターデザイン:森康二 作画監督:岡田敏靖/羽根章悦 プロデューサー:中島順三/松土隆二 他



子どもの視点から描く東日本大震災のその後。
東日本大震災と福島第1原発事故は、子どもたちの日常を一変させた。
東北の被災3県で、震災による遺児・孤児は1700人を数える。
仮設住宅に暮らす児童や生徒は宮城県だけで一時、6000人を超えた。
本書は2014年に、「透明な力を」のタイトルで河北新報朝刊に連載したルポ
をまとめたものである。

六〇年代社青同(解放派)私史
樋口 圭之介
社会評論社
2012-07


全世界が激動した1960年代、青年労働者・学生と共に時代を疾走した元社青同東京地本委員長が語る歴史的証言。次世代の若者たちに伝えたい熱い思いと政治的活動の記録。
樋口/圭之介
1938年2月13日東京荒川区に生まれる。1953年中学卒業後、大田洋紙店に就職。1959年入退学を4回繰り返して都立台東商業高校(定時制)を卒業。大田洋紙店を退職。銀星産業(株)(貿易会社)に入社する。1961年社青同(社会主義青年同盟)に加盟し、台東支部を結成する。1962年銀星産業を退社。日本社会党に入党、台東支部地区オルグになる。1963年社青同東京地本第4回定期大会で執行委員長に選出される。1964年社青同第4回全国大会で中央執行委員に選出される。同第5回大会で中執を退任する。1965年東京反戦青年委員会代表委員になる。1967年東京地区反戦連絡会議代表世話人になる。1970年社青同東京地本第11回大会で執行委員長を退く。1971年全国社青同再建連絡会議議長に選出される。全国社青同中央本部委員長に選出される(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)


テレビではビッシュ・ド・ノエルって言ってたけど,bûche de Noëlだからビュッシュ・ド・ノエルだと思うんですが・・・
とにかく部屋でのんびりです.本を読んで過ごしました.夕方からはなんとフランダースの犬の総集編をするというので録画.総集編なので物足りない感はあるけれども,やはり涙してしまいます.貧困・格差という問題をどうするかは現在でも大きな問題です.
スーパーに買い物に行くとクリスマスソング.明るすぎて嫌になってしまいます.

「汐凪...やっと会えたね」 大震災で不明女児の遺骨...父の元へ
 大熊町のがれきから9日に遺骨が見つかり、DNA型鑑定の結果、東日本大震災の津波で行方不明となっていた同町の木村紀夫さん(51)の次女汐凪(ゆうな)さん=当時(7)=と判明した。大熊町は東京電力福島第1原発が立地し、今も全域が避難区域。避難先の長野県白馬村から捜索に通い続ける木村さんは「娘からクリスマスプレゼントを受け取った気がする」と話した。
 木村さんによると、首と顎部分とみられる遺骨を、自宅近くのがれきから作業員が発見した。鑑定で汐凪さんのものだと分かり、22日に本県警から連絡を受けた。
 汐凪さんが2011(平成23)年3月11日の震災当日に履いていた靴も、12年6月に付近で見つかっている。「『ここにいるよ』とずっと手を振っていたのだろうと思うと、申し訳ない気持ちになる」と木村さん。
 原発事故直後から全域に避難指示が出た大熊町では当初、警察や自衛隊も満足に捜索できなかった。「娘はなぜ6年近くも待ち続けなければならなかったのか。事故がなければもっと早く見つけてあげられた」と憤る。
 第1原発から約3キロ離れた木村さんの自宅は津波で流され、父王太朗(わたろう)さん=当時(77)=と妻深雪さん=当時(37)=も犠牲に。王太朗さんは汐凪さんを車に乗せていた時に、深雪さんは別の車で勤務先から自宅に向かっていた時に津波に巻き込まれた。


福島 大熊町でただ1人不明の女児 遺骨の一部見つかる
福島県大熊町で東日本大震災の津波に巻き込まれ、町内でただ1人、行方がわかっていなかった当時7歳の女の子の遺骨の一部が見つかり、警察のDNA鑑定で本人と確認されたことが、女の子の父親への取材でわかりました。
東京電力福島第一原子力発電所が立地する福島県大熊町に住んでいた当時小学1年生で7歳だった木村汐凪ちゃんは震災の津波に巻き込まれ、町でただ1人行方がわからないままになっていました。
父親の木村紀夫さんによりますと、今月9日、町内の熊川地区の海岸で行われていた復旧工事の現場で、汐凪ちゃんが当時身につけていたマフラーと一緒に首やあごの骨の一部が見つかり、その後のDNA鑑定で本人の遺骨と確認されたと、今月22日に警察から伝えられたということです。
木村さんは、震災のあと5年9か月にわたって原発事故で避難区域に指定された町内の海沿いをたびたび訪れ、汐凪ちゃんを探し続けていました。木村さんは「汐凪と特定されてよかったと思います。しかし、まだ遺骨の一部しか見つかっていないので、これからも探し続けたい」と話していました。
福島県内で、震災の犠牲者の身元が特定されたのはおよそ11か月ぶりで、これで行方不明者の数は1人減って196人になります。
父親の紀夫さん「見つかりほっとしている」
木村汐凪ちゃんの父親の紀夫さんはNHKの電話取材に対し、「汐凪をずっと探し続けてきたので、見つかったことは、ほっとしています。一方で、原発事故のせいでなかなか捜索ができず、発見が遅れ強い怒りを感じています」と話していました。そのうえで、今後については、「すべての骨がみつかるまでは、引き続き捜索を続けるつもりです」と話していました。


津波で不明女児の遺骨を発見 震災から5年9カ月
 東日本大震災から5年9カ月。福島県大熊町で、津波に流されて行方が分からなくなっていた女の子の遺骨が見つかりました。
 汐凪ちゃんの父・木村紀夫さん(51):「『おかえり』と『申し訳なかったね』という(気持ち)ですね」
 父親の紀夫さんによりますと、今月22日、当時7歳の次女・汐凪ちゃんの遺骨が見つかったと警察から連絡があったということです。自宅から200メートルほど離れたがれきの中で見つかり、警察がDNAを調べて汐凪ちゃんだと分かりました。木村さんは毎月のように長野県から大熊町に戻り、行方を捜し続けていました。
 汐凪ちゃんの父・木村紀夫さん:「汐凪が自分で全部、段取りして出てきたのかなって。ずっと一緒にいたいって思いますね」
 木村さんは、汐凪ちゃんの遺骨を同じく津波で亡くなった妻の遺骨の横に並べて、また親子一緒に過ごしたいと話しています。


津波不明 6年…「お帰り汐凪」 捜し続けた父の元へ
 東日本大震災で津波被害を受けた福島県大熊町沿岸のがれきから今月9日、遺骨が見つかり、DNA型鑑定の結果、行方不明の同町の木村汐凪(ゆうな)さん(当時7歳)と判明した。大熊町は東京電力福島第1原発が立地し、今も全域が避難区域。避難先の長野県白馬村から捜索に通い続ける父紀夫さん(51)は「娘からクリスマスプレゼントを受け取った気がする」と話した。
 紀夫さんによると、首とあご部分とみられる遺骨を、自宅近くのがれきから作業員が発見。鑑定で汐凪さんのものだと分かり、22日に福島県警から連絡を受けた。
 汐凪さんが震災当日に履いていた靴も2012年6月に付近で見つかっている。「『ここにいるよ』とずっと手を振っていたのだろうと思うと、申し訳ない気持ちになる」と紀夫さん。
 原発事故直後から全域に避難指示が出た大熊町では当初、警察や自衛隊も満足に捜索できなかった。「娘はなぜ6年近くも待ち続けなければならなかったのか。事故がなければもっと早く見つけてあげられた」と憤る。
 津波で、汐凪さんの祖父王太朗(わたろう)さん(当時77歳)と母深雪(みゆき)さん(同37歳)も犠牲に。汐凪さんだけが見つからなかったため、紀夫さんは立ち入り許可を得て仲間と自主捜索していた。「まだ一部が見つかっただけ。これからも捜し続けたい」と語った。


堤防の環境対策 漁業者懸念「土砂で海濁る」
 東日本大震災の災害復旧事業で造る河川堤防を巡り、宮城県が環境・景観対策として、水際のコンクリート堤防面に計画する覆土(盛り土)に気仙沼市の漁業者らの間で疑問の声が上がっている。増水が起きれば覆った土砂が流出し、海の環境が悪化しかねないためだ。覆土は「県内統一の方針」(県)といい、他の河川堤防でも同様の懸念が浮上する可能性がある。
 県が気仙沼市の沖ノ田川で進める河川堤防工事では、河口から両岸約800メートルを海抜9.3〜9.8メートルに土盛りしてコンクリートで覆い、津波の越流を防ぐ。
 このうち上流部の水際のコンクリート面には、工事で出た土砂を30センチ以上かぶせる計画。コンクリートが目立たなくなり、雑草が生えて生態系や景観に配慮できるという。
 県が14日、一部の地元住民や漁業者に説明したところ「大雨で土砂が流れて濁り水が発生すれば、ウニやアワビなどの漁業に支障が出る」と覆土に反対する意見が相次いだ。
 出席した県漁協大谷支所の小野寺俊昭支所長は「震災復旧工事でも濁り水が出て困っている。磯根資源が豊富な海底に土砂が散乱したり、海が濁ったりすると漁ができない」と不安を口にする。
 県気仙沼土木事務所は「漁業への影響を考えていなかった」と釈明。懸念が相次いだことを受け、26日に広く住民らに呼び掛けて説明会を開くことにした。
 県は震災で津波が川をさかのぼって堤防からあふれたことを踏まえ、海岸の防潮堤と同じ基準で、河川下流部の堤防を高くする事業を進めている。堤防面は原則として覆土を行う。水際に石を配置して草木が根付けば、覆った土が定着してほとんど流出しないとみている。
 県河川課は「景観や自然保護のために覆土は利点がある」と理解を求める。
 県によると、豪雨で川が増水した場合は、治水上、覆土が「フラッシュ(流出)」することを前提にしている。流出後に再び覆土するかどうかは「状況によって判断する」と説明する。
 県内では、気仙沼市を流れる鹿折川のように堤防面に既に覆土された河川もある。沖ノ田川流域のような懸念が高まれば、県が説明を求められる場面もありそうだ。
◎専門家、県の対応に苦言
 河川堤防の水際のコンクリート面を覆土する宮城県の方針について、専門家は慎重に進めるべきだと指摘する。
 清野聡子九州大大学院准教授(生態工学)は「土砂が川に沈めば川の生物が窒息する恐れがあり、海に流れ込めば磯場にも影響を及ぼす。河川堤防のことだけを考えた対策と言わざるを得ない」として再検討を求める。
 県環境アドバイザーを務める鈴木孝男・元東北大大学院助教(生態学)は「水際に生物のすみかや通り道となる環境をつくるのは良いこと。いろいろなやり方で覆土流出も防げる」と一定の理解を示す。その上で「漁業者の懸念は当然。住民がきちんと納得、理解できる形で進めるべきだ」と県の対応に苦言を呈する。


津波に耐えた桜の木 地蔵になり復興見守る
 東日本大震災の津波で被災しながら花を咲かせた桜の木で地蔵が作られ、宮城県女川町中心部の商店街「シーパルピア女川」の一角に安置された。震災の記憶を後世に伝え犠牲者を鎮魂しようと、地蔵として活用した。設置した町民らは「復興に向けて歩む姿を見守り続けてほしい」と願う。
 地蔵は「桜咲く地蔵」と名付けられ、桜の木目を生かした風合いが特徴だ。台座を含め高さ約50センチ。地蔵堂は高さ約1.2メートル、幅約80センチ、奥行き約1.4メートルで扉には震災前の桜の姿が描かれている。地蔵堂の扉は原則午前8時ごろ〜午後6時ごろまで開いている。
 資金約90万円は町民らの募金で賄い、住民有志でつくる「女川桜守(も)りの会」が22日に設置した。
 桜の木は推定で樹齢約80年。震災前は町中心部の授産施設跡地の駐車場に立っていた。津波で幹の半分以上が裂けたが、約1カ月半後に数輪の薄桃色の花を咲かせ、被災した町民らの心の支えとなった。
 2012年5月に枯死が確認されやむなく伐採。桜守りの会などが保管した。町を訪れた京都府の僧侶の助言で地蔵にすることが決まり、京都府の木地師小田健太郎さんが制作。14年3月に開眼法要が営まれた。
 町は震災で大きな被害を受け、公民連携の復興まちづくりが進む。桜守りの会事務局長の藤中郁生さん(69)は「安置でき一安心した。町民を勇気づけた桜から作ったお地蔵さんに、これからも私たちを見守っていてほしい」と話す。


<回顧みやぎ>生活再建 尽きぬ不安
 東日本大震災から6年目を迎えた2016年。県内では、交通インフラを中心に被災地の復興が進む中で、復興工事を巡る事件もあった。新市誕生や商業地集積に沸く一方、政治家のモラルが問われた1年でもあった。現場の記者が振り返る。
◎2016振り返る(6)仙台市のプレハブ仮設住宅解消
<話し相手いない>
 東日本大震災の被災者が暮らした仙台市内のプレハブ仮設住宅が10月末で解消され、解体工事が進んでいる。3月で復興計画期間が終わった市にとって復興への大きな一里塚だが、再建先で新たな悩みを抱える被災者は少なくない。
 「毎晩、誰かしらが『一杯やるか』って呼びに来てさ。通路にいすを出して、4、5人が集まって飲むんだ。昼間は集会所で将棋を指してさ」
 若林区の災害公営住宅で独り暮らしの70代男性を取材した時のことだ。「あの頃が一番楽しかった」と、プレハブ仮設住宅で過ごした4年半の思い出を語ってくれた。
 「今は話し相手がいないから寂しい。夜になると、なおさら」。居間のテーブルの上には、津波で亡くなった奥さんの遺影が置かれていた。「晩酌だけが楽しみ」という言葉に、ただうなずくしかなかった。
 「災害公営住宅の方が住み心地はいいだろうけど、今度は家賃を取られるでしょ。お金が心配」。若林区のプレハブ仮設住宅から災害公営住宅に入居が決まった別の70代男性は、新生活への期待よりも不安を口にした。
 市東部にあった自宅は津波で全壊し、住宅ローンだけが残った。男性ら年金暮らしの被災者にとって、入居無料の仮設住宅から災害公営住宅に移る際、家賃の発生は切実な問題だ。生活再建への道のりが容易でないことを、改めて思い知らされた。
<遊ぶ場所がない>
 若林区の別の災害公営住宅に住む子育て世代の母親たちからは、「子どもの遊び場がない」という訴えを聞いた。
 子どもたちが近くにあるアパート敷地内の公園や災害公営住宅の駐車場で遊ぶと、近隣から「うるさい」「危ない」などと苦情が相次ぐという。ある母親は「子どもなりにストレスがたまる。外で自由に遊ばせてあげたい」とこぼした。
 仮設住宅を出た被災者の声は、新たな課題を次々と教えてくれる。市の復興が終わったわけでは、決してない。被災の「後遺症」が癒えるまで、市がすべきことは山ほどある。(報道部・小沢一成)
[メモ] 仙台市内では東日本大震災後、18カ所で計1505戸のプレハブ仮設住宅が整備された。ピーク時の2012年3月末には1346世帯3042人が入居していたが、今年10月末までに全員が退去した。市は来年3月までに全てのプレハブ仮設住宅の解体、撤去を目指している。


<原発賠償>「損害続く限り継続」と確認
 東京電力福島第1原発事故を巡り、福島県内の自治体や関係団体でつくる県原子力損害対策協議会が24日、福島市内であり、東電による賠償は、農林業、商工業ともに損害のある限り継続されることを確認した。国は原発事故の風評払拭(ふっしょく)を目指す作業部会を、県や農業団体などと年明け以降に設置する方針も示した。
 農林業者に対する2017年1月以降の賠償を巡っては、農協グループが、避難区域内は逸失利益の19年までの3年分を一括で払うなどとする東電案を受け入れる考えを改めて表明した。
 対象期間を超える損害に関しては、風評被害に苦しむ商工業者も含め、政府の原子力災害現地対策本部長の高木陽介経済産業副大臣が「賠償の継続を東電に指導する」と説明。東電の広瀬直己社長も「適切に対応する」などと約束した。
 商工業者に対しては、東電が15年6月、避難区域外の賠償について原発事故との因果関係が認められる場合に限り、同8月以降の逸失利益の2年分を一括して支払う方針を示していた。
 県商工会連合会によると、実際に2年分の賠償が認められた例は多くなく、轡田(くつわだ)倉治会長は対策協議会で「追加賠償を早急に提示してほしい」と要望。被災地の首長からも同様の意見が相次いだ。
 内堀雅雄知事は対策協議会で「風評との闘いは長くなる。国にも中長期的な予算確保をお願いしたい」と強調。終了後には「東電には(関係団体の)意見を真摯(しんし)に受け止め、しっかり賠償するように求めていく」と述べた。


<台風10号>被災の岩泉にサンタ150人集合
 クリスマスイブの24日、台風10号豪雨で甚大な被害を受けた岩手県岩泉町で、子どもたちを励まそうと「サンタが100人やってきた! in岩泉」があった。県内外から集まった約150人のボランティアがサンタに扮(ふん)し、町内各地でプレゼントを配った。
 プレゼントは小学生以下を対象に、お菓子の詰め合わせ700個を用意。サンタたちは町民会館や町小川支所など12カ所に分かれてプレゼントを届け、歌やダンスで楽しいひとときを演出した。
 町民会館でプレゼントを受け取った岩泉小1年の佐々木煌来(きら)君(7)は「サンタがいっぱいいて楽しかった。家に帰ってプレゼントを開けるのが楽しみ」と笑顔を見せた。
 東日本大震災後、県内の沿岸各地で「サンタがやってきた!」を催しているNPO法人遠野まごころネット(遠野市)のサポートで、町内の有志20人が企画した。お菓子は台風で被災した店舗から仕入れ、費用はクラウドファンディングなどで募った約60万円を充てた。
 実行委員長の箱石大樹さん(29)は「復興は進んできたが、まだまだ暗い雰囲気がある。子どもたちが楽しんで明るくなってくれて良かった」と話した。


「将来は福島県で農業を」 熊本地震で被災の白井さんが決意
 東海大農学部1年の白井克弥さん(19)=会津美里町出身=は熊本地震の発生当時、熊本県南阿蘇村にあった、倒壊したアパートに住んでいた。複数のアパートが崩れ、学生3人が犠牲となった。倒壊に巻き込まれながらも九死に一生を得た白井さんは「亡くなった学生の分までしっかりと学び、社会で役に立ちたい」と決意を語った。
 「ドーンという衝撃。すごい縦揺れだった」。4月16日午前1時25分。震度6強の地震が発生した。2階建ての木造アパートの2階に住んでいた白井さんは寝床から跳び起き、玄関に向かったが、ドアが開かない。慌ててベランダに出ると、1階がつぶれていることに気付いた。「助けを求める声があった」。何とか外に出ると、ほかの部屋の学生と協力して救助に当たった。
 「亡くなったのは1学年上の男子学生でした。自分は運良く助かった」。阿蘇キャンパスでは約1000人の学生が学び、うち8割がキャンパス近くで生活していた。周辺はアパートが密集し、地震で5棟以上が倒壊。同16日午後になって、つぶれた1階からブルーシートに包まれた遺体が運び出された。「地震の怖さを味わった」。その後、白井さんはキャンパスなどで避難生活を送った。
 阿蘇キャンパスは閉鎖され、7月から農学部の授業は熊本市内の熊本キャンパスで再開された。白井さんは将来、本県に戻って農業関連の仕事に就くことを目指している。東日本大震災時は中学2年で、被害の少ない会津にいたため、震災を、どこか遠くに感じていた。「今は違う。災害はいつ起きるか分からない。災害の怖さ、防災の大事さを伝えたい」


<糸魚川大火>被災証明受け付け開始
 新潟県糸魚川市中心部で発生した大火で、市は25日午前、被災証明書の発行申請の受け付けを始めた。同時に公営住宅や借り上げ民間アパートなどへの入居相談も実施。
 市によると、被災証明は火災保険などの請求の際に必要となる。市は建物被害の調査をほぼ終えており、身分証などで被災者であることが確認できれば、その場で「全焼」「半焼」など焼損程度が記載された証明書を発行する。
 火災は22日午前10時半ごろ発生し、約30時間後の23日夕に鎮火。市によると延焼は約150棟、約4万平方mに及んだとみられる。
 市は24日午後、市内の一部地域に出していた避難勧告を全て解除した。


19歳真冬の松島湾で奮闘 漁師の夢諦めず
 松島湾特産の養殖ワカメの水揚げが今月始まり、19歳の漁師が毎朝、刈り取りに励んでいる。宮城県塩釜市の青木拓斗さん。普通高校を卒業後、イカ釣り漁船の漁師を経て今年2月、同市の海藻加工会社「シーフーズあかま」に就職した異色の新人だ。
 冬至の21日早朝、青木さんは同社顧問の赤間広志さん(68)、社長の俊介さん(32)親子と船に乗り、漁場に向かった。小型クレーンで海中のロープを引き上げると、褐色に輝くワカメが現れる。長さ1.3メートルほどに成長したワカメを鎌で手際よく切り取った。
 水深が浅い松島湾は、秋口の水温変化が早いためワカメの成長に適した環境とされ、全国で最も早く12月に収穫が始まる。
 この日は冷え込みが緩んだが、真冬の漁場は氷点下になることもある。「体を動かしていれば、温かくなるので」と、青木さんは黙々と作業をこなした。
 仙台市出身。東日本大震災で住んでいたアパートが損壊したため、家族と塩釜市に移住。2015年に塩釜高を卒業した。
 漁師に憧れを抱いたのは小学生の時だ。マグロの一本釣りをテレビで見て「かっこいい」と思った。実は水産高校を志望したかったが、通学に時間がかかることから断念した。
 しかし、夢は諦めきれなかった。高校卒業後、仙台市で開かれた漁師就業フェアで知り合った釜石市のイカ釣り漁師の下に飛び込んだ。15年4〜12月、船酔いに苦しみながら働いた。「漁は楽しかったけれど、収入は不安定。養殖も勉強したい」と地元に戻った。
 松島町のカキ養殖漁師に相談し、紹介されたのが今の会社。16年2月に入社し、ワカメやアカモクの収穫、工場での加工作業などで経験を積んでいる。
 俊介さんは「仕事ぶりは真面目」と新人に期待を寄せる。漁業は高齢化と後継者不足が深刻化しており、「彼に倣って若者が続々と入ってくれればうれしい」と語る。
 「漁師をしていると同級生に説明すると『お前、何してんだ』と驚かれる」。青木さんは恥ずかしそうに、それでいてうれしそうな表情で語る。「ゆくゆくは漁業権を持って、自分で海藻の養殖を手掛けたい」。新たな夢を描いている。


民間借り上げ住宅返還期限 高齢者ら転居迫られる
 神戸市が阪神・淡路大震災の被災者に提供した「借り上げ復興住宅」のうち、20年の契約期限を31日から順次迎える民間所有の住宅で、年齢や要介護度から「転居困難」として市の入居継続要件に11月末時点で31世帯が該当しながら、期限内の転居を迫られる見通しとなっていることが分かった。継続入居は、市が住宅を再び借り上げることで所有者と合意することが前提だが、31世帯の住宅の所有者は期限通りの返還を求めている。
 同市の借り上げ復興住宅には11月末現在、都市再生機構(UR)や神戸すまいまちづくり公社の所有分を含め、市内全体で1420世帯が入居。市は返還期限後も、85歳以上▽要介護3以上▽重度障害者−のいずれかの入居者がいる世帯は継続入居を認め、URなどはこれに応じている。
 URなどを除く民間所有の住宅には594世帯が入居し、186世帯が継続入居要件に当てはまる。市の調査に対し、うち96世帯の住宅で所有者が市の再借り上げに合意する意向を示す一方、31世帯の住宅は所有者が期限通りの返還を求めており、市は継続入居を適用しない方針。残る59世帯の住宅については「まだ分からない」と回答し、期限通りの返還を求める所有者が増える可能性もある。このほか、所有者が既に期限通りの返還を求めた住宅で、期限前に退去した入居者も相当数いるとみられる。
 民間所有者にはもともと不動産業に携わっていない人もおり、震災で建設資材などが高騰する中、長期のローンを組み、借り上げ復興住宅となる建物を建設。今も1億円以上の借金を抱える人が多い。期限通りの返還を求める背景には、売却による借金返済などを目指すという事情もある。(高田康夫)
 【借り上げ復興住宅】阪神・淡路大震災の被災者のために兵庫県や神戸、尼崎、西宮、伊丹、宝塚市がURや民間などから借り上げた住宅。うち民間所有者から借りた住宅があるのは、兵庫県内では神戸、伊丹市だが、伊丹市は全戸で継続入居を認めており、民間所有の退去問題は神戸市にだけ残る。


民間借り上げ住宅返還で転居へ 医師ら「命取り」
 神戸市の借り上げ復興住宅のうち、31日から順次、返還期限を迎える民間所有の住宅。高齢などで市の入居継続要件を満たす31世帯も転居を余儀なくされ、医師らは「無理な転居は命に関わる」と危機感を抱く。
 同市中央区にある民間所有の住宅は2018年3月下旬が期限で、既に全24戸の半分以上の郵便受けがふさがれている。11月に引っ越し作業中だった住民の女性(75)によると、全員が転居を求められているが、「残っているのは寝たきりや病院通いの人ばかり」と案じる。


民間借り上げ住宅の所有者 借金と人間関係で苦悩
 借り上げ復興住宅の民間所有者も、多くが阪神・淡路大震災の被災者。今も残る建設費の負担と入居者との間で苦悩する。
 「子どもには迷惑を掛けられない。何とか私の代で借金にめどをつけたいが…」


クリスマス キリスト生誕地で深夜ミサ
 【ベツレヘム共同】イエス・キリスト生誕の地とされるヨルダン川西岸のパレスチナ自治区ベツレヘムにある聖カテリナ教会で、24日夜から25日にかけてクリスマス恒例の深夜ミサが行われ、世界各地から訪れた信者が祈りをささげた。
 国連安全保障理事会は23日、イスラエルによる占領地でのユダヤ人入植活動を非難し、即時停止を求める決議をしたばかり。
 オーストラリアから来たというキャロルさん(63)は「決議には大きな意味があると思う」としながらも、親イスラエルの立場を鮮明にするトランプ次期米大統領が就任すれば「決議に逆行する行動を取るのではないか」と懸念した。


ローマ法王、子どもたちの犠牲に思い
 【ローマ共同】ローマ法王フランシスコは24日夜、カトリックの総本山バチカンのサンピエトロ大聖堂でクリスマスイブのミサを行った。シリアやアフリカなど世界各地で戦争や貧困の犠牲となっている子どもたちに思いを寄せ「私たちは強欲な要求を捨て、本質に立ち返るよう求められている」と訴えた。
 法王は「両親に優しくなでられながらベッドで眠ることなく、爆撃を逃れるため地下に隠れ、すし詰め状態の難民船の底に身を潜める子どもたち」を憂えた。また「生まれることもできず、飢えを満たされず、手におもちゃではなく武器を持つ子どもたち」のために立ち向かう努力が必要と説いた。


糸魚川大火 なぜ拡大を許したのか
 新潟県糸魚川市の中心部で発生した火災は約150棟もの建物を焼き、この20年で国内最悪の事態になった。
 古い木造住宅の密集地に強風という悪条件が重なったとはいえ、これほどの延焼を食い止められなかったのはなぜか。十分な検証が必要だ。
 22日午前10時半ごろ、ラーメン店から出た火が、強く乾いた南風にあおられ、瞬く間に周囲に広がった。あちこちで飛び火もあり、消火が追いつかなかった。
 多くの市民が着の身着のままで逃げ出した。まずは被災者の支援に全力を注いでもらいたい。
 大火だっただけに避難生活は長期に及ぶ恐れがある。年の瀬の厳寒期でもある。特に高齢者や子ども、障害者など体調を崩しがちな人たちのケアに細心の注意を払ってほしい。
 新潟県はきのう、中越地震など災害対応の経験豊富な職員チームの先遣隊を派遣した。市と連携して調査し、食料や物資、ボランティアの人手、義援金など被災者が求めるものを発信してほしい。信州からも手を差し伸べたい。
 不幸中の幸いは、消防団員9人、住民2人がけがをしたものの死者を出さなかったことだ。昼間で火災に気づきやすかった。同時に、住民の証言から浮かぶのは「隣近所に声を掛け合って逃げた」という地域のつながりだ。深夜の火事でも教訓になる。
 一方で、消防力の弱さも浮き彫りになった。
 狭い路地が多く、次々と延焼していく中で地元の6台の消防車では太刀打ちできなかった。近隣自治体に応援要請したのは出火から1時間半後。新潟市を通じた広域応援要請は2時間半後だった。同市から現場到着まで約3時間かかった。約4万平方メートルを焼き、鎮火まで30時間を要した。
 大火を想定し、迅速で効率的な応援態勢をどう築くのか。全ての自治体に共通する課題だ。
 「焼山おろし」などと呼ばれる強風が吹く糸魚川では江戸時代から大火を繰り返してきた。直近の1932年、360棟余を全焼した火災を経験した高齢者からは「過去の教訓が生かされていない」との声が上がっている。
 47年に市街地の3500戸余の家屋を焼失する大火に遭った飯田市。立ち並ぶ民家や店舗の裏側に「裏界(りかい)線」と呼ばれる幅約2メートルの通りが縦横に延びている。延焼防止や消火、避難を目的に区画整理で地権者が土地を1メートルずつ出し合ってできた。火災に強い街づくりに向けて参考にしたい事例だ。


[糸魚川大火] 密集市街地の対策図れ
 建物が密集した市街地での大規模火災の恐ろしさをまざまざと見せつけた。
 新潟県糸魚川市の中心部で火災が起き、約150棟が延焼した。約30時間後に鎮火し、被害は約4万平方メートルに及んだ。
 地震や津波を除くと、住宅や飲食店が火元となった国内の市街地火災の焼損棟数としては過去20年で最悪である。
 なぜ、これだけの大火になったのか。原因を徹底的に究明し、今後の防火対策に生かさなければならない。
 年の瀬を迎え、着の身着のまま焼け出された被災者の心痛や疲労は察するに余りある。
 住宅確保や生活再建、まちの復旧・復興と課題は多い。国や県、市などが連携し、できるだけの支援をしたい。
 火元はラーメン店で、男性経営者は「中華鍋に食材を入れてこんろに火を付けたまま自宅に戻った」と話しているという。鍋が空だきになった可能性がある。
 ちょっとした不注意が大事に至ったことは極めて残念だ。
 ラーメン店は、JR北陸新幹線糸魚川駅から北西約200メートルの商店街にあった。
 延焼した原因はいくつか考えられよう。
 まず、被災地域は木造の店舗や住宅が密集する古くからの繁華街で、防火対策が追いついていない現状が指摘されている。
 路地も多く、場所によっては建物と建物の間にほとんど隙間がない場所もあったという。
 次に気象条件である。
 出火当時は日本海上の低気圧に南から暖かい風が流れ込み、一帯が乾燥する「フェーン現象」が起きていた可能性がある。
 風速10メートル前後の風も吹いていて、最大瞬間風速は24.2メートルを観測した。糸魚川市には強風注意報が出ており、瞬く間に燃え広がったことがうかがえる。
 飛び火があちこちで起き、火元から約300メートル離れた日本海の海岸付近まで燃えた。
 浮き彫りになったのは消防力の不足である。
 糸魚川市消防本部は消防車6台を出動させたが、対応できなかった。その後、県内の自治体や県外にも応援を求めたものの、消火活動は後手に回った。
 糸魚川市は「火災に対して消防力が劣っていた」と認めており、今後の大きな課題だ。
 同様の火災は全国どこでも発生する恐れがある。消防力向上に向けて対策を急ぐことはもちろん、初期消火に対する住民の防火訓練なども重要になろう。


糸魚川市 「ふるさと納税」急増 3日間で2950件
 大火が起きた新潟県糸魚川市への「ふるさと納税」(ふるさと糸魚川応援寄付金)が急増している。発生した22日から25日までの3日間で5000万円を超え、2015年度1年間の総額を超えた。
 市によると、15年度の寄付件数は1096件で計約4100万円。大火の後は、22日正午から25日正午までで2950件、計約5500万円となった。
 多くが2万〜3万円の小口で「復興がんばれ」などの応援メッセージも添えられている。市の担当者は「全国のたくさんの方々が心から糸魚川を思ってくれている」と感激する。
 ふるさと納税は、故郷や応援したい自治体に寄付すると居住地の税が軽減される制度。寄付の返礼品は、市博物館など無料招待券2枚に加え、寄付額に応じて約50品から選ぶ仕組み。【浅見茂晴】


糸魚川大火 焼け跡に再起誓う 被災証明書発行始まる
 新潟県糸魚川市は25日、22日に発生した大火で家屋を失った住民らに、火災保険を請求する際などに必要な被災証明書の発行を始めた。被災者たちは証明書を受け取ると、焼け落ちた自宅の後片付けを始め、黒いがれきの山に埋もれた思い出の品々を捜しながら、再起への思いを語った。市は25日、被害を受けた建物は144棟で全焼が8割超の120棟だったことを明らかにした。半焼4棟、部分焼20棟で、被災した人は200人余に上る。
 「結婚指輪はどこにあるのか……」。全焼の被災証明書を受け取った後、自宅を訪れた磯谷(いそがい)正行さん(73)は、がれきの山となった自宅をぼうぜんと見つめた。大切な品々はすべて、1階の居間に置いていた。孫の写真、磯谷さんが自宅近くの日本海を撮影するために購入した8台の一眼レフカメラ、そして婚約指輪と結婚指輪。指輪は孫が誕生した6年前、抱いた時に危ないからと指から外し、戸棚にしまっていた。
 22日は家に備え付けの防災無線の受信機が3度鳴り、火災を知った。預かっていた孫をせきたて、飼い猫5匹をケージやかばんに入れて車で逃げた。物を持ち出すことを考える余裕はなかった。
 変わり果てた我が家の前で妻(69)もうなだれた。磯谷さんは言った。「燃えてしまったものは仕方ない。結婚した時の若くなった気持ちで、やり直そう」
 経営している学習塾が焼けた秋山泰宏さん(27)も、建物から備品を運び出す作業を続けていた。出火当時、塾は休みだったが、塾生の中には受験を控える小学生から高校生計10人がいる。「今は受験前の本当に大事な時期。生徒らがスムーズに勉強できるようにしたい」と市内に持つもう一つの塾で授業を再開するつもりだ。
 江戸時代から続く造り酒屋「加賀の井酒造」の18代目蔵元、小林大祐さん(34)も全焼の被災証明書を受け取る一方、酒蔵へ向かった。すべてが焼け落ちた光景を前に覚悟を固めた表情を見せて語った。「これまでの人のつながりがある。移転はちょっと違う。この地で再開しよう」
 一方、糸魚川市は25日、火災の発生時刻を22日午前10時20分ごろだったと発表した。市は家を失った住民に、公営と民間の住宅206戸を家賃無料であっせんしている。【南茂芽育、堀祐馬、川辺和将】


西宮市長の発言 分別が足りないのでは
 未成年時の喫煙体験を中高生相手に語ったのをきっかけにした兵庫県西宮市の今村岳司市長(44)の言動には疑問を感じざるを得ない。
 今村市長は先月末、市が主催した中学生と高校生のグループ討論に参加した。その際、自らの中高生時代を振り返り「校内の部屋の鍵を盗んで合鍵を作り、そこで自由にたばこが吸えて楽器が弾けた」と語った。
 喫煙体験に触れなくても若者の心に響くメッセージは伝えられる。不用意といえる発言に対し、女性市議が議会の一般質問で批判すると、今村市長は自分のブログに「『お下品ザマス!』って言っている女教師みたい」と書き込んだ。
 市議会は、未成年を対象にした公的行事での発言は問題が大きいとして、発言の撤回と謝罪を求める決議を全会一致で可決した。決議はブログの記述についても「議員をからかい、侮るものだ」と指摘し改めるよう求めた。
 市長はブログの表現は修正した。一方で「たばこを吸っていいというメッセージを発したつもりはない」と説明し、発言の撤回と謝罪は拒否した。公人として分別が足りないのではないか。
 議会とここまでこじれるのは、議会との不正常な関係が背景にある。
 阪神大震災の被災者の住まいとして借り上げた復興住宅の入居期限が切れたため、明け渡し訴訟を起こす議案を出した時のことだ。提訴という強硬姿勢に議長は「他者を理解し、共感する姿勢に欠けている」という声明を出し、議会は全会一致で同意した。議会との対話を大切にして政策を進めるべきだ。
 今村市長はメディア対応でも批判を浴びたことがある。昨年1月、市が「偏向報道」と判断すれば、その報道機関の取材を拒否するという方針を示した。テレビ局の取材時に市職員を立ち会わせビデオ撮影をさせたこともある。
 そうした姿勢は公人として不適切と言えるだろう。後に「偏向報道」「取材拒否」の文言を撤回したものの方針は変えていない。
 議論を呼ぶような重要施策について市の見解を発表する場合、記者会見よりもホームページへの文書掲載を優先する方針も示した。だが、質問を受け付けない姿勢は誠実とは言えないのではないか。
 今村市長は会社員を経て市議を4期務め、2014年の市長選で、自民、公明、民主(当時)が推薦する現職を破り初当選した。
 既成の政党や団体の支援を受けない市民派市長の誕生に期待が高まったが、こうした言動が続けば新鮮なイメージも色あせる。政治家としての見識を深めてもらいたい。


地方大学の振興/東京一極集中の是正策に
 東京一極集中が止まらない。いまや総人口の実に4分の1が東京圏に集まっている。人口減に苦しむ地方を尻目に、東京だけが「一人勝ち」の様相だ。
 この不均衡を是正しようと全国知事会が東京23区での大学・学部の新増設を抑制し、地方への移転を促すよう政府に要望した。
 これを受けて政府も先日、東京での大学の新増設抑制を検討することなどを明記した人口減少対策の5カ年計画「まち・ひと・しごと創生総合戦略」の改定版を閣議決定した。
 東京に集まる人の動きで特徴的なのは「一極滞留」といえる現象だ。進学や就職でいったん東京に住むと、他の地域へ出ていかない。とりわけ15歳から29歳までの若者でその傾向が顕著とされる。
 知事会の要望はこの構造にメスを入れる狙いがある。人口減に直面する地方の強い危機感の表れと政府は受け止めるべきだ。
 衰退する地域の実情を見れば対策は急務である。だが、これまでの政府の対応からは一向に「本気度」が伝わらなかった。目玉施策だった中央省庁の移転でも目をひいたのは文化庁の京都移転ぐらいだ。
 地方創生の論議も政権の看板施策「1億総活躍」の陰に隠れ、政策実現の機運が急速にしぼんだ印象だ。知事会の要望は政府の消極的な姿勢に業を煮やした結果といえる。
 今回、知事会が要望した「地方大学の振興」は地域再生の重要なテーマだ。授業料や入学料を低水準に抑えるための財政措置のほか、地方での就職者に対する奨学金の返済免除制度創設なども求めている。
 地方大学には研究機能に加え、人材を育てて立地する地域に送り込む役割がある。多感な学生時代を豊かな風土、歴史にはぐくまれた街で学ぶ意義は大きい。戦前の旧制高校が評価されるのは、地域に根差して有為な人材を輩出したからだ。
 政府は総合戦略の改定で知事会への配慮を見せたが、単なるポーズにとどまってはならない。大学経営は厳しく、再編や統合などのリストラ策が進む。教育は未来への投資であり、地域再生の視点からも地方大学の関連予算を手厚くすべきだ。
 政府は2020年に東京圏の転出入を均衡させる目標を掲げる。その政策の中核として地方の大学振興策をしっかり位置付ける必要がある。


給付型奨学金 さらなる拡充が必要だ 
 政府は2018年度から、大学生らが返済不要で利用できる給付型奨学金を本格導入する。
 文部科学省が所管する日本学生支援機構の奨学金は返済が必要な貸与型だけだっただけに、厳しい経済状況の下で進学を希望する生徒にとって朗報ではある。
 ただ、十分とは言い難い。給付額や対象人数が限られているからだ。子供の貧困が社会問題となる中、「学びたい」若者の希望に応えられるよう、さらなる制度の拡充が欠かせない。
 新制度は住民税非課税世帯のうち、1学年2万人を対象とする。国立大か私立大か、自宅生か下宿生かなどに応じて、月2万円〜4万円を支給する。
 児童養護施設から進学する生徒ら、特に経済的に苦しい人に対しては、来年度から先行給付する。
 経済的な理由で大学進学を諦めたり、卒業後も多額の奨学金返済に苦しむ若者は多い。新制度は負担の軽減につながるだろう。
 だが、学費の高騰などに伴い、16年度に機構の奨学金を利用する学生は132万人に上る。1学年2万人では規模が小さすぎる。
 経済協力開発機構(OECD)加盟国中、公的な給付型奨学金がないのは、日本と学費が無料のアイスランドだけだ。しかも、日本は他国より学費が高めである。
 政府は最終的な予算規模を約210億円と見込んでいる。財源の確保など課題もあろうが、拡充に向けてこれからも検討を重ねてもらいたい。
 気になるのは、受給対象者の決め方だ。2万人の枠を全国約5千の高校に割り振り、学習成績や課外活動の成果などに応じて、各高校の判断で選ぶ。
 しかし、家庭の所得が低ければ低いほど、アルバイトに時間を割かれて成績が上がらなかったり、部活動に積極的に参加できなかったりする現状がある。
 低所得者の負担を緩和する制度なのだから、成績で一律に線引きすべきではないという声もある。
 文科省は年明け以降、推薦の指針を作成する。本当に支援が必要な生徒に手を差し伸べられる内容にしなくてはならない。
 景気後退のあおりを受け、大学卒業後も奨学金返済に追われて、結婚や出産をためらわざるを得ない若者が少なくない。
 いまや奨学金は若者たちだけでなく社会全体の課題だ。効果を検証し、常に制度の改善を図るとともに、大学授業料の見直しなども検討していく必要があろう。


防衛費最大更新 「脅威」便乗が目に余る
 「脅威」を強調し、そこに便乗するかのような優遇が目に余る。
 政府の2017年度予算案で防衛費は16年度当初比1・4%増の5兆1251億円となり、5年連続の増加で過去最大を更新した。
 北朝鮮の核・ミサイル開発に対するミサイル防衛(MD)関連は649億円計上し、より高度で迎撃可能なイージス艦搭載迎撃ミサイル「SM3ブロック2A」の取得費147億円を盛り込んだ。
 中国の海洋進出に対する沖縄県・尖閣諸島などの離島防衛を念頭に、ほかにも新型潜水艦(1隻・728億円)や最新鋭ステルス戦闘機F35(6機・880億円)などの大型装備がめじろ押しだ。
 一定の備えは必要だとしても、防衛費は聖域ではない。高額な装備の必要性や抑止効果がどこまで見込めるのかなど、通常国会の論戦で綿密な検証を求めたい。
 MD関連は16年度第3次補正予算案にも331億円計上した。17年度概算要求に含んでいた地対空誘導弾パトリオット(PAC3)の改良型導入などを前倒しする。
 また、韓国が配備を決定した米軍の最新鋭迎撃システム「高高度防衛ミサイル(THAAD)」導入の是非についても検討する。
 MDは費用対効果の徹底的な検証が大前提だ。国会の審議日数が短い補正に移すほどの緊急性が認められるのか疑問を禁じ得ない。
 3次補正には護衛艦などの整備や部品調達など「その他」の予算1375億円も付き、総額1706億円に上る。当初予算の伸びを抑えるための抜け道ではないか。
 防衛力の際限ない増強が東アジアでの軍拡競争につながらないか懸念される。韓国の政局混乱で日中韓首脳会談の年内開催が見送られ、対話の停滞が気がかりだ。
 軍事技術に応用できる研究に助成する「安全保障技術研究推進制度」も、16年度比18倍の110億円が要求通り認められた。
 第2次安倍政権以降、政府は武器輸出を基本的に禁じた武器輸出三原則を撤廃し、防衛省に外局の「防衛装備庁」を新設した。
 軍事産業を強化し国産の装備調達を進め、武器輸出を成長戦略につなげる―。そのために研究成果を生かすのが助成の狙いだろう。平和国家日本の取る道ではない。
 安倍政権は防衛省改革で制服組の権限も強化した。省内のシビリアンコントロール(文民統制)が弱まり、制服組の予算要求が通りやすくなっていないだろうか。
 だとすれば、なおさら歯止め役として国会の役割は重い。


17年度予算案 防衛費の優遇ぶり目立つ
 教育や農業などの経費がほぼ横ばいとなる中で、防衛費の異例ともいえる優遇ぶりが目立つ。
 政府が2017年度予算案を閣議決定した。一般会計総額は97兆4547億円と、5年連続で過去最大を更新した。
 16年度当初予算に比べて7329億円の増額だが、歳出では社会保障費がこのうちの5千億円を占めている。
 それさえも、政府目標を達成するため、医療や介護の国民負担を拡大させて伸びを抑えた形だ。
 大企業の社員ら現役世代の保険料負担を増やしたり、高齢者に能力に応じた負担を求めたりして対応しているのである。
 国民にとっては、恩恵を実感しにくい予算といえよう。
 これに対し防衛費は1・4%増え、過去最大の5兆1251億円と5年連続の増額となった。
 背景には、日本を取り巻く安全保障環境への危機感の高まりがある。北朝鮮の核・ミサイル開発が「新たな段階の脅威」に入り、中国も海洋進出に積極的だからだ。
 南スーダンの国連平和維持活動(PKO)で自衛隊の新任務「駆け付け警護」が開始になり、安全保障関連法も運用段階に入った。
 トランプ次期米大統領のアジア政策が不透明な中、「応分の負担」へ努力する姿勢を示して、同盟の安定化をアピールする狙いもあるのだろう。
 一方でアベノミクスが失速し、税収の大きな伸びを見込めないことから綱渡りの財政運営が続く。
 税収は、同時に決定された16年度の第3次補正予算案で、16年度の見通しを、円高を理由に約1兆7千億円下方修正した。
 ところが17年度は「トランプ相場」で円安に戻したことを背景に、補正後の16年度から2兆円近く増えると見積もったのである。
 国内外の経済情勢は不透明だ。あまりにも楽観的ではないか。
 「借金大国」から抜け出す道筋も見えない。
 国債の新規発行額は約600億円減ったものの、歳入に占める国債の比率は16年度からほぼ横ばいの35・3%と高止まりする。
 財政の健全度を示す基礎的財政収支の赤字額が、5年ぶりに拡大した。20年度に黒字化するという目標の達成は極めて厳しいと言わざるを得ない。
 借金を将来世代につけ回した上に、高齢化や人口減への不安を解消しなければ、個人消費は伸びずデフレ脱却も難しいだろう。
 17年度予算案では「1億総活躍社会」の実現のため3兆円近くを確保した。
 保育士や介護と障害福祉の職員の確保に向けた賃金引き上げや、働き方改革の予算などが盛られたことは評価はできよう。
 だが介護や医療など現場の人手不足は深刻だ。大都市圏への人口集中が進み、本県をはじめとした地方では少子高齢化が進む。
 表面的に取り繕ったような予算編成ではなく、正面から取り組む姿勢が求められる。
 無駄をなくし歳出抑制に努めるのはもちろんだ。年明けの通常国会での論戦を求めたい。


もんじゅ廃炉 核燃サイクルも見直しを
 1兆円超を投入してもトラブル続きで1995年以降、ほとんど停止したままの高速増殖原型炉「もんじゅ」(福井県敦賀市)の廃炉が正式に決まった。政府の決断はあまりにも遅すぎた。
 運転再開には5400億円以上かかり、動かなくても毎年200億円の維持管理費が必要になる。八方ふさがりだった。しかし、廃炉で「一件落着」ではない。
 30年かかる見通しの廃炉には険しい道のりが待つ。それでも政府は、核燃料サイクル政策を維持するために、高速中性子が減速せず連鎖反応を起こす高速炉の開発をあきらめないという。
 核燃料サイクルは、一般原発の使用済み核燃料を再処理し、取り出したプルトニウムとウランを混合酸化物(MOX)燃料に加工して高速炉、あるいは一般原発の「プルサーマル発電」に使う。
 しかし原発再稼働が進まず、一般原発でMOX燃料を使うのは愛媛県の伊方原発だけだ。青森県の再処理工場も完成が遅れ、再処理は英国やフランスに頼っている。
 そうした中でもんじゅ廃炉が核燃料サイクルの頓挫と受け止められないようにしたいのだろう。政府は新たな高速実証炉の開発方針を決めた。だが、失敗の反省も検証もないまま、原型炉の次の段階である実証炉に進むのは無謀だ。廃炉費用は3750億円以上、加えて実証炉開発にも巨費を投ずることが妥当な判断なのか。
 しかも、政府の原子力規制委員会がもんじゅの運営主体としては不適格と断じた日本原子力研究開発機構が廃炉作業を担当する。
 高速炉は水や空気に触れると爆発的反応を起こす液体ナトリウムを冷却材に使う。廃炉作業中の事故やトラブルの不安も解消されていない。福井県を納得させるため、政府は地域振興策として試験用原子炉の新設などを検討するという。お金を積めば何とかなるという旧態依然の発想ではないか。
 核燃料サイクルは安全面や経済性から世界的に時代遅れとなりつつある。もんじゅ廃炉を核燃料サイクル見直しの契機とすべきだ。


高速実証炉建設決定 「福島の復興」忘れてないか
 政府は日本原子力研究開発機構の高速増殖原型炉もんじゅ(福井県敦賀市)の廃炉を正式決定した。事故が相次ぎ、運転実績がほとんどなく、めぼしい研究成果も上がっていない。当然である。
 政府は核燃料サイクル政策を維持し、もんじゅの後継として、より実用化に近い高速炉の実証炉の開発に着手することも決めた。理解できない。
 高速増殖炉の実用化には四つの段階がある。二段階目の原型炉もんじゅは、1994年の初臨界から22年で250日間運転しただけである。発電実績はわずか883時間、40%出力での運転しかできなかった。
 もんじゅの経験を踏まえれば、経済性を検証する三段階目の実証炉が成果を上げる保証はない。
 西川一誠福井県知事は「国として反省が十分示されていない」ことを問題視している。文部科学省はこの間、反省どころか、事故やトラブル対応の経験を含め、知的財産の蓄積と人材育成に一定の成果が得られたとするなど、失敗を取り繕うことに終始してきた。
 もんじゅを所管する松野博一文科相は廃炉決定に際し、一転して「期待された成果が出なかった」と述べた。だが、政策の誤りを認めてはいない。
 「高速増殖炉ありき」の不誠実な対応で、西川知事が不信感を募らせたことを政府は知るべきだ。
 日本の使用済み核燃料再処理は日米原子力協定の下、特例で認められている。国内には核兵器への転用可能なプルトニウムが約48トンもたまっており、国際社会からは「アジアで核物質の保有競争が激化する」との懸念が出ている。
 行き場のないプルトニウムを蓄積する一方の核燃料サイクル政策は見直すべきだ。
 もんじゅには1兆円以上の国費が投じられた。廃炉には最低でも3750億円がかかると政府は試算する。実証炉でも同じような壮大な無駄が生じる可能性は否定できない。
 もんじゅの廃炉は当然だが、福井県の反発を押し切り、一方的に廃炉を決めるやり方は乱暴過ぎる。福井県には多くの原発が立地し、廃炉に対する不安も大きい。政府は不安を払拭(ふっしょく)する施策を着実に実施する責任がある。
 加えて政府は「福島の復興」にも責任がある。それを忘れてないか。実証炉建設費は福島第1原発事故の被災地復興に充てるべきだ。


もんじゅ廃炉決定 核燃サイクル見直し急げ
 政府が、日本原子力研究開発機構の高速増殖原型炉もんじゅ(福井県敦賀市)の廃炉を、正式に決定した。
 もんじゅはプルトニウム・ウラン混合酸化物(MOX)燃料を使って、消費した以上の燃料を生み出す「夢の原子炉」として期待された。
 投じられた費用は1兆円にも上るが、トラブルや不祥事続きで、運転はわずか250日にとどまった。
 政府はもんじゅの失敗を強く反省すべきである。これまでの過程を厳しく検証し、失敗の原因と責任の所在を明らかにしなければならない。
 もんじゅは一般の原子炉とは違い、冷却材としてナトリウムを使う特殊な原子炉だ。1995年には、深刻なナトリウム漏れ事故が起き、14年以上も運転を停止した。
 2010年5月に運転を再開したが、停止中の8月に燃料交換装置が落下する事故が発生し、運転再開が凍結された後も問題が続発した。
 もんじゅを再開するためには、原子力規制委員会の新規制基準に適合させなければならず、最低でも8年の歳月と5400億円以上の経費が必要になる。
 廃炉は当然で、遅きに失した感がある。
 政府は、福井県の西川一誠知事が「地元の理解なしに廃炉は容認できない」と反発するのを押し切って、廃炉を決めた。長年、国の方針に協力してきた県が、急な廃炉への転換に怒るのも無理はない。
 政府の試算によると、廃炉には30年で最低でも3750億円かかる。22年までに使用済み核燃料を取り出し、47年に解体を終える工程を示している。
 もんじゅの施設内には大量のナトリウムが残り、一部は放射性物質を含んでいる。ナトリウムは空気に触れると燃えやすく、廃炉の際の取り扱いには厳重な注意が要る。
 廃炉作業を安全、円滑に進めるためにも、政府は地元住民の理解と協力を得る努力を続けてほしい。
 雇用を生み、経済を潤してきたもんじゅを失う地元の振興策も欠かせまい。
 政府は、今後も核燃料サイクルを堅持する方針を崩していない。もんじゅの後継として、より実用化に近い高速炉の実証炉の開発に着手する。 原発の高レベル放射性廃棄物を減らす研究や、燃料のウラン資源の有効活用などに意義を見いだしているようだ。
 しかし、東京電力福島第1原発事故後、国民が原発を見る目は極めて厳しくなった。
 一般の原発の新増設も困難な状況なのに、高速炉の開発ができるものだろうか。
 他にも大きな課題がある。核燃料サイクルの中核となる青森県六ケ所村の再処理工場の完成が幾度も延期されていることだ。
 再処理で出る高レベル放射性廃棄物の処分場も決まりそうにない。
 先が見通せない核燃料サイクルの根本的な見直しを検討すべきである。


[日米で遺骨収集]遺族の元へ一刻も早く
 国に駆り出され、戦争の犠牲になった人々の遺骨を持ち帰るのは国の責務である。
 政府は米国と共同で戦没者の遺骨収集に乗り出す方針を固めた。来年度から、日米で激戦が繰り広げられた太平洋地域を中心に実施する。
 日米の情報が複眼的に活用でき、遺骨収集に力を発揮するのは間違いない。遺族の高齢化を考えると、残された時間は少なく、遺骨の収集作業を一刻も早く進めてほしい。
 日本とともに遺骨収集に当たるのは米国防総省が設置している「戦争捕虜・戦中行方不明者捜索統合司令部」(DPAA、米ハワイ州)。同機関は「全兵士を祖国へ帰す」を合言葉に、戦史資料などに基づき、米兵の遺骨を発掘。DNA鑑定し、遺族に引き渡す任務を負っている。科学的蓄積も豊富で遺骨収集に果たす役割が期待される。
 共同調査の対象は、フィリピンやソロモン諸島、硫黄島(東京都小笠原村)などを想定し、調査が軌道に乗れば範囲を広げる考えだ。
 政府の遺骨収集の取り組みは遅きに失し、継続性に欠けていたと言わざるを得ない。
 政府は1952年の国会決議を根拠に75年度まで3次にわたって海外の戦地で日本兵の遺骨収集を行ったものの、民間人について手薄のまま遺骨収集が事実上途切れた。
 国の責務として継続していれば生存者からの聞き取りや現地からの情報がいまより格段に容易だったはずである。
 日米の合同調査には、現時点で沖縄が対象に入っているかどうかはっきりしないが、当然入れるべきだろう。
■    ■
 第2次大戦による戦没者の遺骨で収集できていないのは、10月末現在、112万6千柱に上る。
 沖縄では3月末現在、収骨数は18万5121柱で、まだ2905柱が収骨されていないとみられる。
 4月1日に戦没者の遺骨収集を国の責務、と明記した「戦没者遺骨収集推進法」が施行された。
 だが、厚労省はDNA鑑定の検体を歯に限り、同時に頭蓋骨や骨盤などが1体分として残る遺骨を鑑定の基準としているため、特定への進展はみられない。
 県内で保管中の600柱余りのうちDNA鑑定の対象はわずか87柱で、これまでに特定されたのは日本兵4人にとどまる。米国や韓国では大腿(だいたい)骨や腕の骨などの四肢骨の鑑定も対象という。沖縄では多くの民間人が犠牲になった。鑑定対象を広げ、一人でも多くの遺骨を遺族の元へ帰すのが国の責務だ。
■    ■
 日米共同による遺骨収集は2014年ごろ、米側から打診されていたという。なぜ、この時期に浮上してきたのだろうか。オバマ大統領とともに真珠湾を訪問する安倍晋三首相がハワイ滞在中に言及する可能性もある。遺骨収集は日米関係が見通せないトランプ次期大統領の就任前に、同盟強化の狙いがあるとの見方も出ている。
 それでも、戦争で亡くなった肉親を片時も忘れたことがない遺族のことを考えると、このような人道的な面でこそ日米は協力してほしい。


浜矩子氏 「世界分断と排他主義が進むのか分岐点の年に」
 世界の分断と排除の論理がさらに進むのかどうか―─。来年は分岐点となるのではないでしょうか。
 それは2つの観点から言えます。ひとつは、米国のトランプ次期大統領に代表されるポピュリズムの台頭であり、反グローバルの旗印があちこちであがっていることです。イタリアで「五つ星運動」がどれだけ勢力を伸ばすのか。オーストリアは大統領選ではとりあえず極右の勝利は免れましたが、次はどうなるかわからない。仏ではルペン党首の「国民戦線」が勝利するのかどうか。独ではメルケル首相が勝ち抜くと思われているものの必ずしも断言できる状況ではなく、極右政党の「ドイツのための選択肢」が伸長すると展望されている。反グローバルの名の下に、極右排外主義的な政治社会傾向がぐっと強まる方向に行ってしまうのかどうか。
 2つ目は、金融環境が大きく変わる気配のあることです。トランプ新政権で財政大盤振る舞い体制に入るので、米国は出口のドアを開けることのできなかったゼロ金利の世界から、強制的に引っ張り出されることになります。米国が金利をグッと引き上げる方向に動けば、世界中のカネが米国に吸い上げられる。そうなると、各国が自己防衛のためにこぞって資本の流れを規制し始める。経済の反グローバルです。特にトランプ氏はTPPではなく2国間の通商協定と言っています。これはブロック経済構築の流れに近くなるんですね。戦間期の時代模様に逆戻りということになってしまいかねません。
「反グローバル」って実に質が悪いんです。グローバル化が人間を不幸にする、格差や差別、貧困を生んでいる、という感覚を世界の市民が持ってしまっている。しかし、実際はグローバル化は単なる現象であり、格差や貧困を阻止できないのは、国家の対応のまずさや無力が根源的な問題です。グローバル化にうまく対応すれば、国境を超えた幅広い共生を実現できるのです。ところが、グローバル化=悪になってしまっているので、結果的に右翼や排外主義者にお墨付きを与えている。これはとても危険なことです。
 さらに厄介なのは、グローバル化を利用して自分たちだけが勝者になろうとする新自由主義者の存在です。悪いのは新自由主義であって、人・物・カネが国境を超えて出あったり、結びつくことが内在的に悪だとは言えない。むしろ引きこもって外から人を入れない方が悪だと言ってしかるべきです。ここに「ねじれ」が生じている。「グローバル化」に対するきちんとした仕分けが改めて必要だと感じています。
 いずれにしても、最も悲観すべき状況になる可能性はある。警戒しなければならないのは、「まさか」という言葉です。「まさか、そんなことはないだろう」と思っても、「まさか」は必ず起こる。歴史が我々に示してくれています。
▽はま・のりこ 1952年生まれ。一橋大卒。三菱総研ロンドン駐在員事務所長などを経て、02年から同志社大教授。「さらばアホノミクス」など著書多数。


ホリエモン大阪府特別顧問に 日当5万5000円は払いすぎ?
 2025年の万博誘致を目指す大阪府が、元ライブドア社長で実業家の堀江貴文氏(44)を特別顧問として起用する。今月、松井府知事がホリエモンに就任を直接打診し、了承を得たという。年明けにも就任する見通し。
「府は万博の基本構想を『人類の健康・長寿への挑戦』と掲げており、最近、医療分野に進出し始めている堀江氏と方向性が合致したようです。堀江氏は半ばタレントとしても活動中。特別顧問に迎えて誘致を盛り上げてもらう狙いも府にはあるのでしょう」(府政関係者)
 しかし、この特別顧問制度は大阪ですこぶる評判が悪い。5年前、大阪市長に就任した橋下徹が特別顧問を民間から次々と登用し、謝礼も日額2万4500円から最大5万5000円に引き上げた。府の審議会委員の5倍を超す金額のため、府議会では「高すぎる」とたびたび問題になっている。
 現在、特別顧問は12人。堺屋太一元経企庁長官、猪瀬直樹元東京都知事、建築家の安藤忠雄氏などが名を連ねている。堀江氏が特別顧問に加わることで、再び批判が再燃しそうだ。
■万博誘致の広告塔的な役割も
「特別顧問は非常勤職員とはいえ立派な公職です。堀江氏はライブドア事件で実刑が確定した人物です。適性に問題はないのでしょうか。松井府知事は話題性を優先したようですが、報酬を税金から支出することに違和感を感じる人もいるかもしれません」(政治評論家の伊藤達美氏)
 一方、政治ジャーナリストの鈴木哲夫氏は、「報酬を高いと思うか安いと思うかはあくまで府民の判断です。恐らく、堀江氏は政策的なアドバイスをするだけでなく、万博誘致のために広告塔的な役割も担うことになるはず。報酬にはその対価も含まれると考えていい」と話す。
 狙い通り、大阪府が万博誘致に成功すればホリエモンに払う日当5万5000円は十分ペイしそうだ。


ビートたけしがSMAP解散で毒舌!「キムタクは汚名返上できない」「ジャニーズは独占禁止法に引っ掛からないのか」
 解散まで1週間を切ったSMAP。注目された最後の紅白出場も、23日にジャニーズ事務所が正式に出場辞退を発表。26日に放映が予定されている最後の『SMAP×SMAP』(フジテレビ)でも生出演しないことが正式に決定した。これでSMAPのメンバー全員が一堂に会す機会は永遠に失われたことになる。
 そんなSMAPをめぐっては、多くの芸能人や著名人たちがさまざまなコメントを出しているが、しかし、そのほとんどが、何かに怯えたような、そして本質から大きく離れた“どうでもいい”ものばかり。そんな中、“世界のキタノ”ビートたけしが吠えた。
 たけしは「週刊実話」(日本ジャーナル出版)1月5・12日合併号のトップインタビュー「ビートたけし 日本一刀両断」に登場し、SMAP問題に斬り込んでいるのだが、持ち前の毒舌が全開。誰もが思っていながら誰も口にできないことにまで踏み込んでいるのだ。
 たけしはまず、「オレは国民的と思ったことはないけどさ」とSMAPが“国民的アイドル”であるという前提に疑問を呈した上で、こんなことを言いはじめる。
〈独立しようとしたみんながSMAPを抜けても、SMAPの名前自体はキムタク1人が背負えばいいんじゃねーか。(略)SMAPって名前、メンバーが帰ってくる場所を残しておいた方がいいと思うぜ〉
 つまり、SMAPはキムタクが責任をもって維持しろ、というのだが、しかし、これはもちろんキムタク擁護ではない。逆に、キムタクが土壇場で裏切ったことをあげつらい、俳優としてのキムタクにこんな毒舌を浴びせる。
〈裏切り者のレッテルを貼られたキムタクはどうやって汚名返上するんだろうな。いまは、ドラマにキムタクを使ってれば必ず高視聴率を取れるって時代じゃなくなったし。子役で売れた役者と同じで年取ったら使えないヤツっているじゃん。『渡る世間は鬼ばかり』のえなりかずきとか(略)どんなドラマのどんな役にどうやって使うんだって。キムタクもそんな感じで、トレンディードラマ時代のキムタクのイメージが強すぎるし、何やってもキムタクじゃん。最近、司会に出てる坂上忍みたいに、しばらく潜伏期間を置かないと。みんなが忘れた頃に出てこないと無理だよね。いま、キムタクに普通のサラリーマン役やられても、なにやってるんだって感じがあるもんね。〉
 映画監督として高い評価を持つ“世界のキタノ”の強烈なダメ出しだが、しかし、いくらなんでもキムタクをえなりかずきと同列に扱うとは……。しかも、たけしの批判の矛先はキムタクだけではなかった。芸能タブーであるジャニーズ事務所の存在そのものにも向けられている。
 映画監督として高い評価を持つ“世界のキタノ”の強烈なダメ出しだが、しかし、いくらなんでもキムタクをえなりかずきと同列に扱うとは……。しかも、たけしの批判の矛先はキムタクだけではなかった。芸能タブーであるジャニーズ事務所の存在そのものにも向けられている。
〈でもさ、ジャニーズ事務所って、なんでこんなに力を持っているんだ? 独占禁止法に引っ掛からないのか? 男だけのグループって言うと、ジャニーズ以外だとEXILEぐらいなもんだろ。1回、太田プロで若い男の子集めてグループ作ったけど、一瞬で消えたからね。本当はジャニーズ以外からもいろんなのがじゃんじゃん出てくるようになれば、すごいグループが生まれるようになると思うんだけどな。あまりに独占企業になると。進化しなくなるかもね〉
 たしかにたけしの言うようにジャニーズ事務所は強大な影響力を背景に、男性アイドルを独占してきた。他事務所に所属する男性アイドルを圧力で潰してきたのも周知の事実だ。たとえばDA PUMPやw-indsといったジャニーズと“競合”する男性アイドルたちは、ジャニーズから様々な形で圧力をかけられ、音楽番組やバラエティから姿を消していった。
 そして男性アイドルを独占する一方で行われてきたのがメディア・コントロールと支配だった。たとえジャニーズのスキャンダルが週刊誌ですっぱ抜かれたとしても、テレビやスポーツ紙に圧力をかけ、後追い報道などを一切報じさせない。ジャニーズは自分たちの批判やスキャンダルを封じ、都合のいいストーリーを子飼いのマスコミに書かせ、さらに圧力で競合男性アイドルを潰すことで、アイドル市場を独占し、その“帝国”を築いてきた。
 たけしはこうしたジャニーズ事務所のやり方が、芸能界の“弊害”になり、新しい才能の誕生を阻んでいると指摘したのだ。これは多くの関係者が思っていても決して言えない“本音”だろう。
 さすがたけし、という感じだが、もっとも、この毒舌にはたけしなりの計算もあるらしい。週刊誌の芸能担当記者がこう解説する。
「まあ、たけしさんも芸能界ではまともに相手にされていない「週刊実話」だから、安心してここまで踏み込んだのでしょう。それと、たけしさんは、ジャニーズ事務所、そしてジャニーズタレントとの関係がほとんどないですからね。もうひとつの芸能タブーであるバーニングに関しては、絶対にこういう批判をいえないはずです。1987年にたけしが起こした「フライデー襲撃」事件の後、芸能界復帰のためにバーニングの周防郁雄社長の人脈に頼って以降、周防社長に頭が上がらなくなったといわれていますから」
 とはいえ、ジャニーズという強大なタブーに踏み込んだたけしのものいいは貴重だ。ちなみに、今回の「週刊実話」インタビューではSMAP問題だけでなく、有吉弘行と夏目三久の“妊娠報道”、電通の過労自殺、芸能界に蔓延する薬物汚染などを切りまくっている。一読の価値あり、だろう。(林グンマ)


過労自殺した高橋まつりさんの母親の手記 全文
大手広告会社、電通の新入社員だった高橋まつりさんが過労のため自殺してから25日で1年になりました。高橋さんの母親が寄せた手記の全文です。
手記全文
まつりの命日を迎えました。去年の12月25日クリスマス・イルミネーションできらきらしている東京の街を走って、警察署へ向かいました。嘘であってほしいと思いながら・・・。前日までは大好きな娘が暮らしている、大好きな東京でした。あの日から私の時は止まり、未来も希望も失われてしまいました。息をするのも苦しい毎日でした。朝目覚めたら全て夢であってほしいと、いまも思い続けています。
まつりは、あの日どんなに辛かったか。人生の最後の数か月がどんなに苦しかったか。まつりはずっと頑張ってきました。就職活動のエントリーシートの自己PRの欄に、「逆境に対するストレスに強い」と書いていました。自分が困難な境遇にあっても絶望せずあきらめないで生きてきたからです。
10歳の時に中学受験をすることを自分で決めた時から、夢に向かって努力し続けてきました。凡才の私には娘を手助けできることは少なく、周囲の沢山の人が娘を応援してくれました。娘は、地域格差・教育格差・所得格差に時にはくじけそうになりながらも努力を続け、大学を卒業し就職しました。
電通に入ってからも、期待に応えようと手を抜くことなく仕事を続けたのだと思います。その結果、正常な判断ができないほどに追い詰められたのでしょう。あの時私が会社を辞めるようにもっと強く言えば良かった。母親なのにどうして娘を助けられなかったのか。後悔しかありません。
私の本当の望みは娘が生きていてくれることです。まつりの死によって、世の中が大きく動いています。まつりの死が、日本の働き方を変えることに影響を与えているとしたら、まつりの24年間の生涯が日本を揺るがしたとしたら、それは、まつり自身の力かもしれないと思います。でも、まつりは、生きて社会に貢献できることを目指していたのです。そう思うと悲しくて悔しくてなりません。
人は、自分や家族の幸せのために、働いているのだと思います。仕事のために不幸になったり、命を落とすことはあってはなりません。まつりは、毎晩遅くまで皆が働いている職場の異常さを指して、「会社の深夜の仕事が、東京の夜景をつくっている」と話していました。
まつりの死は長時間労働が原因であると認定された後になって、会社は、夜10時以降消灯をしているとのことですが、決して見せかけではなく、本当の改革、労働環境の改革を実行してもらいたいと思います。形のうえで制度をつくっても、人間の心が変わらなければ改革は実行できません。
会社の役員や管理職の方々は、まつりの死に対して、心から反省をして、二度と犠牲者が出ないよう、決意していただきたいと思います。そして社員全ての人が、伝統を重んじることに囚われることなく、改善に向かって欲しいと思います。日本の働く人全ての人の意識が変わって欲しいと思います。


「うちは電通のこと書けないね」長時間労働に悩む女性記者たち マスコミの抱える課題
電通で過労自殺した新入社員の女性。それを伝えるメディア側の働き方について、同世代の女性たちに話を聞きました。
Kota Hatachi籏智 広太 BuzzFeed News Reporter, Japan
電通の新入社員、高橋まつりさん(当時24)が自殺したのは、2015年のクリスマスの朝だった。
それから1年が経った。高橋さんが抱えていた問題をメディアが一斉に報じたことをきっかけに、「働き方」をめぐる議論が加熱している。
報道各社は当初、電通の労働体制や働き方の問題点などを批判的に指摘。ほかの企業における長時間労働にフォーカスを当てた記事も多く伝えた。
でも、報じる側はどうだろう。マスコミの働き方には問題がないのだろうか。
BuzzFeed Newsは、新聞と雑誌業界で記者として働いてきた20代の女性に話を聞いた。
本当に辛かったサツ回り
「電通の長時間労働を批判する記事を書いているのは、自己矛盾じゃないかなと感じました」
全国紙の新聞記者として働いてきた20代女性は、BuzzFeed Newsにこう語る。伏し目がちなまま、こう続けた。
「社会にいくら訴えても、自分たちが変わらないと説得力がないですよね」
彼女自身も、長時間労働に苦しんできた一人だ。現状を少しでも訴えたいと、今回の取材に応じてくれた。
特に大変だったのは、事件事故の担当をしていた時だった。特に、毎月のように事件があったある1年間は、「本当につらかった」と振り返る。
全国紙の新聞記者は、ほとんどの場合、入社後すぐに地方に配属され、警察取材、通称「サツ回り」で鍛え上げられる。あらゆる事件の情報が集まる警察署で、取材力を磨き、なにかが起きた時の瞬発力をつけるためだ。
その日に事件や事故が起きるかどうかは、神のみぞ知る。人口が多い地方に配属されれば、忙しさは確実に増す。
火事や大事故、殺人事件が起きれば、いつどこにいようが現場や警察署などに駆けつけないといけない。寝ていても、飲んでいても、お風呂に入っていても、恋人と過ごしていても。
「移動の自由」はなかった
「事件、ニュースに動かされる仕事なんだから、仕方がないとも思ってきました。入る前から想像していた通りでした」
たとえば朝5時に起きて、口紅だけをつけて30分で家を出る。8時に警察幹部の家の前にたどり着く。笑顔であいさつをしたら、そのまま記者クラブへ向かう。
午前中に記事を執筆。昼休みは1時間。その後はいろいろと雑務をこなし、夕方から朝の12〜1時まで、再び警察幹部の家を回る「夜回り」だ。
そう、すべては「ネタ」のため。
食事はコンビニのおにぎり。家に帰ってするのは、シャワーを浴びて、寝ることだけ。
深夜2時ごろに布団に入ると、「なにをやってるんだろう」と、自然と涙が出る日も多かった。常に携帯が鳴っている気がして、なかなか眠れなかった。
ほっと一息をつく休みだってない。今になって当時を振り返ると、鬱だったんじゃないかと思っている。
「休日も、なにかがあっても呼び出されることばかりでした。それに、地方支局の人が減らされていて、土日の出番(当直勤務)を回されることも多かったですね。もちろん、平日に代休なんか取れません」
それでも誰かに相談しようと考えたことはなかったという。「実情を訴えてもなにも変わらない」と、諦めていたからだ。
もう一つ彼女を悩ませたのは、「移動の自由」だったという。新聞記者の多くは、たまの休日にも、基本的には自分が管轄する県(エリア)から自由に出入りすることはできない。
いつ、何が起きても対応できるようにするためだ。上司に理由を伝え、許可を得ることが必須だ。「友達の結婚式がある」と言ったが、上司から県外に出る許可を得られなかったことだってある。
「デスクには、『葬式なら納得できるけど』と言われました。こんなに移動とネットが発達した時代に、なんでだろうと思いましたね」
遠距離恋愛をしていた彼氏とは、長くは続かなかった。
仕事熱心=働いている時間
数年ほどして、部署が変わった。警察担当だった頃よりは、忙しくはなくなった。ただそれも、当時と比べてみれば、という話だ。
正確な残業時間はわからない。ただ、家に出て家に帰るまでの時間を計算してみれば、毎月100時間を超えるのは当たり前だという。
「12時から飲み会をすることとかもあるし、時間の感覚が社会からズレてる感じがするんですよね。プライベートも仕事も境目がなかったし、それが良しとされている。仕事熱心=働いている時間という感覚なんですよ」
「ニュースを追う仕事をする限り、誰かがどこかにいないといけないなのはわかっています。でも、潤沢に人がいたり、若い記者がたくさんいたりした時代と今は違う。もう新聞社の働き方のシステムは回っていないと思います」
会社が変わるなんて思っていないし、「結婚や子育てをしながら働く、ワーク・ライフ・バランスの実現なんて無理だ」という絶望しかなかったという。
長時間労働の温床となる「みなし労働制」
長時間労働がメディア業界に蔓延している事実は、データからもわかる大きな課題だ。
16年に始めて発表された「過労死防止白書」には、厚生労働省が企業約1万社(回答1743 件)、労働者約2万人(回答1万9583人)を対象に昨年、実施したアンケート結果が載っている。
これによると、1年で残業が一番多い月の残業時間が「過労死ライン」とされている80時間以上だった企業の割合は、テレビ局、新聞、出版業を含む「情報通信業」が44.4% (平均22.7%)と一番高い。
ただ、オフィスの出入りが激しい記者や編集者は労働時間を把握しづらいため、労働基準法に基づく裁量労働制(みなし労働制)を取り入れている職場も多い。
労使協定によってあらかじめ所定労働時間を決める制度だが、それが実質的な長時間労働の温床となっていることもある。
たとえば朝日新聞社では、裁量労働制職場の記者が記録した2016年3〜4月の2ヶ月分の出退勤時間を、所属長が短く書き換えていた。BuzzFeed Newsが11月に報じている。
常に締め切りに追われる仕事だった
「この間、知り合いと会ったら、こんな笑い話をしていました。『うちは電通のことを書けないね、ブーメランになって返って来るから』って」
ある雑誌社で記者経験のある女性は、BuzzFeed Newsの取材にそう語る。
常に締め切りに追われる仕事だった。終電で帰れることは、まずなかった。
「ネタを探すのが仕事。でも、実にならない時間がほとんどでした。普段は絶対に会食があるし、休日も取材関係の人と会ったり、飲んだり。丸一日休むことはあまりなかったですね」
目の前で当時の手帳を開いて、勤務時間を計算してもらった。毎月だいたい、140〜150時間は残業をしていたという。
そういう経験をしたことがあるからこそ、高橋さんのツイートには共感を覚えるものが多かった。「眠りたい以外の感情を失った」という言葉も、そのうちのひとつだ。
「普段はほとんど寝られないですし、体力的にもきつい。頭も働かないし、落ち込んでやる気がなくなって、仕事がうまくいかないという負のスパイラルに入ってしまうんですよね」
「アルコールがはけ口というか、飲まないと寝られないこともある。次のネタが見つかるか、1日1日を乗り越えられるかが不安でした」
そんな飲み会でのストレスも大きかった。政治家やジャーナリスト、評論家、芸能関係者などの飲みの席でセクハラされることなんて、日常茶飯事だったからだ。性的な関係を迫られ、断ると激昂する男性もいた。
我慢しながら続けても
「なんというか、むなしくなるんですよね。情報ってすぐに食い尽くされて、話題は消える。一体何の達成感があるんだろうって。楽しいと思えればいいんですけれど、やらされている仕事が多いからかもしれません」
自分でネタを取らないと始まらないという強迫観念に苛まれ、もはや立ち止まることすらできなかった。相談できる上司もおらず、毎日のように限界を感じていた。起きてから会社に行くまでが、つらかった。
高橋さんが自死を選んだ理由もわかる。自身も「ふと、ここで死んでもよいと思う気持ちになることがあった」という。
「ワーク・ライフ・バランスを求める人は、別のところにいけばいいんじゃないかっていう空気があるんです。仕事を楽しめないのは、その人自身の問題だって。そう思われるのが悔しいから辞めなかったし、休日は仕事を持ち帰って取材もする。休めないまま日々が過ぎる」
そう語る女性は、ギリギリのところでなんとか前を向こうとあがいていた。
「特ダネが取れたらいいな、と思ってたんです。ここで何もできなくて辞めるのは嫌だ。そう我慢しながら、続けていました」
この2人のような働き方は、マスメディアの記者の世界では珍しくない。BuzzFeed Japanには私(籏智)を含め、新聞、雑誌、テレビの世界で働いてきた記者やライターたちがいる。その多くが同じような経験をしたと語る。
命より大切な仕事はない
日々のニュースの仕事を左右される記者、ひいてはメディア業界全体の働き方は、往々にして過酷になりがちだ。
大事件や災害など、それが止むを得ない時もある。私が朝日新聞で記者をしていたときも、同じだった。日々の事件事故、熊本地震などの大災害、高校野球や選挙。多忙を極めた時期はいくらでもある。
そういう働き方を辛いと思わず、楽しめているときだってあった。世の中のためだと思って踏ん張ることもあった(死ぬほど嫌だったときもあったが)。でも、それが当たり前だ、としてはいけない。
高橋さんの母親・幸美さんは11月、シンポジウムでこう語っている。
「命より、大切な仕事はありません。娘の死はパフォーマンスではありません。フィクションでもありません。現実に起こったことなのです」
「自分の命よりも大切な愛する娘を突然亡くしてしまった悲しみと絶望は、失ったものにしかわかりません。だから同じことが繰り返されるのです」
BuzzFeedでは可能な限り効率的に、短時間で働けるように取り組んでいる。一方的に長時間労働について報じているだけではなく、まずは自分たちから。
自分たちを含む社会全体の問題と捉え、改善策を探る必要がある。これ以上、犠牲者を出さないために。


日米歴史学者ら 安倍首相に質問状「アジアも慰霊を」
 日米などの歴史学者ら50人以上が25日付で、安倍晋三首相のハワイ・真珠湾訪問を前に「公開質問状」を発表した。真珠湾攻撃で亡くなった米国人を慰霊するのであれば、中国や朝鮮半島、アジア諸国の戦争犠牲者も慰霊する必要があるのではないかと訴えかけている。
 映画監督オリバー・ストーン氏や核廃絶に取り組むアメリカン大のカズニック教授、現代史研究で知られる関東学院大の林博史教授らが名前を連ねた。
 質問項目は三つ。「侵略の定義は定まっていない」とする安倍氏の国会答弁などを取り上げ、第2次大戦の戦争観や、対米国と対中国の戦いの違いなどをただした。


安倍と橋下“カジノ血の同盟”がイブに語った改憲戦略と衆院選出馬計画! 橋下の冠番組を放映するテレ朝は放送法違反だ
 昨夜24日、安倍晋三首相と、日本維新の会で法律政策顧問の橋下徹前大阪市長が都内のホテルで約2時間半にわたり会談した。もちろん、菅義偉官房長官と維新の松井一郎代表(大阪府知事)も同席した。クリスマスイブの夜に悪党が勢ぞろい、という感じだが、いったい何が話し合われたのか。
 会談後、首相は記者団に「お互いに今年いろいろあった。来年もともに頑張ろうと話した」と説明したらしいが、そんな悠長なシロモノでなかったのは誰の目から見ても明らかだ。ある政治評論家がその内容についてこう解説する。
「第一はやはり、カジノ法案が成立した慰労会と、カジノ事業を今後、どう自分たちの利権にしていくかの確認でしょう。今回の唐突ともいえるカジノ法案成立はこの4人の談合で進められたといっても過言ではない。永田町では“カジノ血の同盟”なんていう人もいるくらいですから」
 たしかに、この4人はいずれもカジノ利権の代弁者として、カジノ法案を推進してきた。安倍首相はカジノ進出を狙うセガサミーとべったりの関係であり、菅官房長官も地元・横浜でIRを誘致しようと着々と準備を進めている。橋下と松井知事が率いる維新はもっとカジノに前のめりで、外資から国内までさまざまなカジノがらみの企業と深い関係をもち、大阪湾の人工島・夢洲への大阪万博とセットにしたカジノ誘致計画を進めているといわれている。
 今回のイブの会合はカジノ法案成立を受けてこうした自分たちの計画をどう具体的に進めていくか、について話し合われたのは間違いないだろう。
 しかも、この“カジノ血の同盟”の野望は、この国を賭博大国にすることだけにとどまらない。一部でも報道されているように、この席では、憲法改正に向けての具体的な動きも話し合われたようだ。今度は維新の会関係者が話す。
「今回、カジノ法案成立を急いでいたのは我々維新で、安倍首相がその要望に応えてくれた形でした。次はその見返りに、維新が安倍首相の憲法改正に全面協力するという確認をしたようです。そのために、いつ解散をして、次の選挙でどう戦うか、ということが話し合われたとも聞いています」
 しかし、これは維新が即、政権入りする、与党になるということではないらしい。逆に維新は、今の野党的なポジションのまま、安倍政権に協力していく作戦だという。
「改憲を実現するためには、3分の2ギリギリでは難しいですし、公明党が9条や緊急事態条項の改憲に乗ってくるかどうかは不透明。でも、安倍首相は、自民党だけでこれ以上、議席を増やすことは不可能と考えている。そこで、維新に野党のまま議席を大幅に増やさせ、さらにガタガタの民進党を割って取り込んでもらうという戦略を描いているようです。その結果、公明党を除いても7割以上の議席を確保できれば、公明党も乗らざるをえなくなる。そういうかたちで、改憲勢力を拡大させ、国民投票でも過半数をとろうという作戦ですね」(前出・維新関係者)
 そして、今回の会合では、選挙で維新が大幅に党勢拡大するための切り札についても話し合われた可能性が高い。それは他でもない、橋下徹の衆院選出馬だ。
「橋下のレギュラーテレビ番組が終了するのを待って、4月か秋に解散総選挙を行い、橋下が東京の選挙区から衆院選に出馬するという計画を進めているという噂はかねてからありました。橋下が出馬することで大阪に続く、東京でも民進党に議席をゼロにして、改憲勢力で全議席を占める。そういう戦略が具体的に話し合われた可能性は十分あるでしょう」(前出・政治評論家)
 なんとも恐ろしい計画が着々と水面下で進んでいるというわけだが、しかし、こうした動きを目の当たりにすると、あらためて首をひねりたくなるのは、こんな生臭い政治的な動きの中心にいる橋下徹が平気な顔で、『橋下×羽鳥の番組』(テレビ朝日系)という冠番組をもっているという事実だ。
 しかも、この番組は当初、バラエティという触れ込みだったのが、実際は政治や社会問題を扱う討論番組になり、最後は橋下が他の出演者を制してひとりで持論をしゃべりまくるという、完全な橋下のPR番組になっている。これこそ、政治的公平を謳った放送法違反ではないか。当のテレビ朝日関係者もこう眉をひそめる。
「いまの状態でも、橋下さんは維新の法律政策顧問であり、冠番組をもつのは問題ですが、もし、橋下さんが『橋下×羽鳥』の終了と同時に衆院選出馬するとしたら、テレ朝は橋下さんの事前選挙活動をバックアップしたということになり、完全に放送法違反、公選法違反ですよ。ところが、『報道ステーション』などの政権批判に対してはあれだけナーバスになっていたうちの局が、この番組についてはまったくそういうチェックを入れず、やりたい放題やらせている。もともとこの番組はうちの早河(洋)会長の肝いりで始まったといわれているんですが、早河会長がテレ朝の放送番組審議委員会委員長の幻冬舎・見城(徹)社長を通じて、安倍首相と急接近しているのは有名な話です。安倍首相と橋下さんの蜜月をみていると、もしかしたら、この番組を始めたことじたいに官邸の後押しがあったんじゃないか、という気さえしてきます」
 表現の自由や国民の人権を制限し、戦争のできる国に憲法を変え、日本を富裕層だけが肥え太るギャンブル国家にしようとしている安倍と橋下。この悪党連中のやりたい放題を止める手立てはないのか。(田部祥太)


3野党国会議員、京都で演説会 「民共共闘」波紋
 民進、共産、自由の野党3党の国会議員による合同演説会が25日、京都市下京区の京都駅前で催された。民進に合流前の「維新の党」代表を務めた松野頼久衆院議員、共産の国対委員長で引き続き京都1区から立候補予定の穀田恵二衆院議員(比例近畿)、自由の小沢一郎代表が並び、次期衆院選での共闘の重要性を強調した。一方、民進は、地元の京都府連の関係者が「民共共闘」に反発して全く姿を見せず、共闘に対する姿勢の違いがあらわになった。
 京都1区では「必勝区」と位置づける共産が先に穀田氏擁立を決め、民進との候補者調整を模索する。一方、民進府連は、前原誠司衆院議員(京都2区)ら保守系議員がおり、「『非自民・反共産』を掲げて保守層に支持を広げてきた。組織基盤が崩れる」(党地方議員)という意見が多く、12月上旬からは、前京都市議の公認申請に向けた手続きを進めている。
 演説会は共産の呼び掛けに応じる形で開かれ、小沢氏や松野氏がマイクを握った。松野氏は「京都1区の共闘がなければ、全国の共闘もない」と、京都1区の動向が全国の試金石になると言い切った。小沢氏も「野党が一体になって戦えば、自公に代わる政権をつくれる」と野党共闘の重要性をあらためて指摘した。
 だが、民進府連は松野氏に対し、演説会への参加辞退を要請してきた。演説会終了直後には、泉健太会長(衆院京都3区)の名で「党本部や府連に連絡もなく計画された」と不快感を示すコメントを発表。「これからも非自民・反共産の立場で活動する」と、京都での民共共闘を真っ向から否定した。府連は24日にも幹部会合を開き、公認申請手続きを加速する方針を確認している。
 一方の共産は、今回の演説会が京都での共闘実現の追い風になると期待する。穀田氏は記者団に「京都で野党と市民の本格的な共闘を見せた意義は大きい」と強調。民進府連の動きに対し「新しい試みをする時はいろんなことが起きる。気にしていたら何もできない」と語気を強めた。
 共産は同じ時間に城陽市で府党会議を開いていたが、党府委員会はホームページなどで呼び掛け、演説会場には支持者や議員が多く参加した。渡辺和俊・党府委員長は会議で「政党間協力に向けて独自に強めてきた努力が、(合同演説会という)画期的な成果に実った」と力を込めた。

ユニクロでソックス/父の誕生日だけど/元町

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Besançon : l'étudiante japonaise disparue a été tuée, selon les enquêteurs
Narumi Kurosaki est décédée, affirment les enquêteurs. Ils recherchent désormais son corps. Son meurtrier présumé, décrit comme ≪intelligent≫ et ≪dangereux≫ aurait pris la fuite pour un pays extérieur à l'Union européenne.
L'étudiante japonaise de 21 ans n'a plus donné signe de vie depuis le 4 décembre et une enquête a été ouverte à Besançon (Doubs) pour enlèvement et séquestration. Les enquêteurs l'affirment, ce vendredi : la jeune Narumi Kurosaki a été tuée et son meurtrier est en fuite.
La police judiciaire de Besançon est à la recherche d'un étudiant, agé de 20 à 25 ans, ni Français, ni Japonais. Le meurtrier présumé ferait partie des relations de la jeune femme et est le dernier à avoir été vu avec elle. Ce que confirment des témoignages et l'étude de la vidéosurveillance de l'université. ≪Il était très proche de la victime au moment de sa disparition≫, explique, au Parisien, Régis Millet, commandant de l'antenne de la police judiciaire de Besançon.
Un individu ≪intelligent≫ et ≪dangereux≫ en fuite
Le suspect est un jeune homme sans antécédent, croit savoir la police, mais il est ≪potentiellement dangereux≫. En effet, en étudiant ses relevés de carte bancaire et son parcours sur internet, la police a décelé un individu ≪très intelligent≫. Le jeune homme ≪s'est connecté à des sites difficiles d'accès≫ et a utilisé des moyens peu communs pour communiquer. De là à parler de préméditation, il n'y a qu'un pas.
Le jeune homme a pris la fuite pour un pays extérieur à l'Union européenne mais il est ≪en cours de localisation≫. La police judiciaire est en contact avec Interpol et des mandats d'arrêt internationaux devraient être délivrés dans les prochaines heures.
À la recherche du corps de Narumi
Selon les enquêteurs, Narumi est décédée quelques heures après sa disparition. Reste à retrouver sa dépouille et à comprendre les circonstances de son décès. La partie ≪difficile≫ de l'enquête, confie le commandant Millet. Grace aux données des téléphones portables, la police a réussi à déterminer les déplacements de la victime et de son agresseur et peut concentrer ses recherches sur une zone. ≪Des endroits matchent et nous essayons actuellement de réduire au maximum la zone≫, explique Régis Millet. Jeudi, des chiens et des plongeurs ont été envoyés sur le terrain. En vain.
Narumi Kurosaki est arrivée en septembre à Besançon pour suivre des cours intensifs de français afin d'intégrer en janvier les cours de Lettres de l'université de Franche-Comté.
Après Hiroshima, Obama et Abe à Pearl Harbor
Pour les deux dirigeants, il s'agit de solder un passer douloureux et de célébrer la solidité de leur alliance.

Deux lieux de mémoire douloureux, deux visites historiques chargées en symboles: sept mois après le déplacement de Barack Obama à Hiroshima, Shinzo Abe se rend à Pearl Harbor pour louer la force de l'alliance Tokyo-Washington.
Le président américain y voit la puissante illustration du ≪pouvoir de la réconciliation≫ entre deux pays jadis ≪adversaires acharnés≫. Le Premier ministre japonais se dit convaincu que cette image peut être source d'espoir pour le monde.
Les deux dirigeants se retrouveront mardi à Honolulu, à Hawaï, au milieu du Pacifique, à quelque 4.000 km de la Californie et 6.500 km de l'archipel nippon. Pour Barack Obama, sur le départ, le ≪50e Etat≫ a une résonance particulière: c'est là où il est né et a vécu l'essentiel de son enfance et de son adolescence.
Ils se rendront ensemble au mémorial USS Arizona, 75 ans après l'offensive surprise de l'aviation japonaise qui allait précipiter l'entrée des Etats-Unis dans la Seconde Guerre mondiale.
≪Jour d'infamie≫
Evoquant cette attaque du 7 décembre 1941, planifiée par le général Isoroku Yamamoto, Franklin D. Roosevelt parlera d'un ≪jour d'infamie≫.
Sur les quelque 2.400 Américains qui ont péri à Pearl Harbor, près de la moitié sont morts en quelques secondes à bord de l'USS Arizona lorsqu'une bombe a fait sauter le dépot de munitions du navire.
Comme pour Barack Obama en mai à Hiroshima, l'objectif n'est pas pour Shinzo Abe de revisiter des décisions prises il y a trois quarts de siècle ou de présenter des excuses. Mais de rendre hommage aux victimes, encourager une réflexion sur l'Histoire et se tourner vers l'avenir.
≪C'est en quelque sorte un épilogue à la conversation entre les deux pays sur le passé et sur la guerre≫, estime Sheila Smith, du Council on Foreign Relations. Et cela envoie un message sur la réconciliation ≪qui est important pour la région≫.
400'000 américains tués
En mai, lors d'un discours prononcé dans un impressionnant silence, M. Obama avait lancé un vibrant plaidoyer pour un monde sans arme nucléaire. ≪Nous connaissons la douleur de la guerre. Ayons le courage, ensemble, de répandre la paix≫, avait-il écrit sur le livre d'or en partant.
Plus de 16 millions d'Américains ont servi sous l'uniforme de 1941 à 1945. Plus de 400.000 ont été tués.
Pearl Harbor et Hiroshima, qui marquèrent le début et la fin de l'affrontement entre les Etats-Unis et le Japon impérial, sont deux événements très différents par nature: impossible de comparer l'attaque d'une base navale avec l'utilisation du feu nucléaire par lequel périrent des dizaines de milliers de civils.
Mais ils ont, respectivement, dans chacun des deux anciens pays rivaux, marqué durablement les esprits, et sont devenus des lieux de souvenir à part.
Sobre, épuré, le mémorial USS Arizona, qui attire près de deux millions de visiteurs chaque année, est un batiment blanc construit juste au-dessus de l'épave de l'énorme cuirassé éponyme qui affleure à la surface.
Relief particulier
La rencontre prendra un relief particulier, à moins de quatre semaines de l'arrivée au pouvoir de Donald Trump, qui envoie depuis des mois des signaux confus -et parfois contradictoires- sur l'orientation qu'il souhaite donner à la diplomatie américaine en Asie.
Pour Mireya Solis, de la Brookings Institution à Washington, Barack Obama et Shinzo Abe entendent, avec cette rencontre dans un lieu chargé d'Histoire, envoyer au prochain locataire de la Maison Blanche ≪un message fort sur la solidité de l'alliance USA-Japon≫.
Durant la campagne, le républicain avait promis de renégocier le financement des quelque 50.000 soldats américains stationnés sur l'archipel.
Il s'était aussi prononcé contre l'accord de libre-échange transpacifique (TPP), dont M. Abe est un fervent défenseur et qui a été conçu pour éviter que Pékin ne fixe, seul, les règles du jeu économique dans la région.
Piques de Trump
Il avait enfin laissé entendre qu'il avait peu gouté le déplacement historique de Barack Obama à Hiroshima. ≪Lorsqu'il est au Japon, le président Obama évoque-t-il l'attaque sournoise de Pearl Harbor ? Des milliers de vies américaines perdues≫, avait-il tweeté au moment de la visite.
Depuis son élection le 8 novembre, le tribun populiste a cependant tu ses critiques envers Tokyo, réservant ses piques les plus acérées -et les plus imprévisibles- au grand rival chinois.
M. Abe fut le premier dirigeant étranger à le rencontrer dans la ≪Trump Tower≫ à New York, après son élection.
≪La politique étrangère de Donald Trump est une grande inconnue. Difficile de faire des prédictions, mais je pense que la relation Etats-Unis-Japon restera très forte≫, estime Jon Davidann, historien à Hawaï Pacific University.
フランス語
フランス語の勉強?
ETV特集「空にいるあなたへ〜岩手・陸前高田“漂流ポスト”〜」
岩手県陸前高田市に東日本大震災で亡くなった家族や友人などに宛てた手紙が届くポストがある。その名も「漂流ポスト」。300通を超える手紙に込めた亡き人への思いとは?
夫を亡くした妻から…わが子を亡くした母親から…岩手県陸前高田市の「漂流ポスト」に届く手紙には、誰にも打ち明けられなかった思いがつづられている。「お父さん 夢でもいいから逢いにきて下さい。そして声を聞かせて下さい」「“あっ今ともが居た”とか思う時あるんだよ。近くに居るなら、顔見せて。声聞かせて。お願いだから」大切な人を亡くした悲しみとどう向き合っていけばいいのか?手紙に込めた亡き人への思いを見つめる
松岡洋子,宗矢樹頼,弘中くみ子,古城望


ユニクロでソックスと下着を買いました.ユニクロってブラック企業と言われていたのでは???と思いましたが,客としてはよくわかりません.
今日は亡くなった父の誕生日です.それよりもおばさんのお通夜ということでなんだか悲しいです.おばさんなので,そんなに悲しくないはず・・・と思っていたのですが,なんだかよくわからないけど気が抜けた感じです.
元町にお菓子を買いに行きました.南京町より西のほうは初めてで長いアーケード街でした.

<ハマテラス>タイル壁画 片岡鶴太郎さん制作
 宮城県女川町に23日開業した商業施設「地元市場ハマテラス」前に、タレントで画家の片岡鶴太郎さんが制作したスペインタイル製の壁画「女川賛歌」が完成し、同日、除幕式があった。
 作品は縦1メートル、横1.4メートルで、女川港に水揚げされるヒラメやアンコウなど6種の魚介類が描かれている。東日本大震災後、がれきに覆われた町に彩りを取り戻そうとスペインタイルの工房「みなとまちセラミカ工房」を町内に開いた阿部鳴美さん(55)と共同制作した。
 片岡さんは今年3月、テレビ番組の撮影で町を訪問。除幕式では「甚大な被害を受けてもなお海と共に生きるようとする町民に魅了された。壁画と一緒に私もこの町にいると思ってほしい」と話した。


女川の海 魅力発信 地元市場ハマテラス開業
 女川町中心部の商店街「シーパルピア女川」に23日、商業施設「地元市場ハマテラス」が開業した。町内で被災した水産物店など8店が出店し、町が誇る豊かな海の魅力を発信する。関係者は「女川の良さを発揮する舞台ができた」と町の新たなにぎわい拠点の誕生を喜んだ。
 ハマテラスは木造平屋、延べ床面積約990平方メートル。海鮮丼やかまぼこなど「海」がコンセプトの店が並ぶ。屋内に共用飲食スペース約80席が設けられ、屋外には女川湾を望む展望広場やイベント広場を備えた。
 震災前の町の観光客入込数は年間約70万人だったが、2015年は約40万人。シーパルピアを運営する女川みらい創造の鈴木敬幸社長は「女川の良さを伝え震災前以上の観光客を呼び込みたい」と意気込む。
 関係者約150人が祝った式典後に営業を開始すると、施設内は多くの買い物客であふれかえった。
 町内の仮設店舗から移転し、昆布巻きなどを販売するマルキチ阿部商店の阿部すが子会長は「ようやく本格的な再建がかない夢のよう。たくさんの観光客においしい海産物を食べてもらいたい」と話した。
 ハマテラス開業と駅前商業エリア開業1周年を記念し、町中心部では24、25の両日、コンサートや年の市などのイベントを開催する。


仮設商店街で最後の感謝セール
来年3月に新しい商店街に移転するのを前に、南三陸町の仮設商店街「南三陸さんさん商店街」で最後の感謝セールが行われています。
「南三陸さんさん商店街」は、震災のおよそ1年後に、町内の志津川地区にオープンした仮設商店街で、飲食店や食料品店などが出店しています。
その多くの店は、来年3月に近くのかさ上げされた土地に再建される新しい商店街に移るため、年内でいったん営業を終えることになり、23日から最後の感謝セールが始まりました。
24日は、午前中から家族連れなど多くの人が訪れ、商品券や地元でとれた海産物などがあたる福引きを楽しんだり、名物の海鮮丼「キラキラ丼」を味わったりしていました。
登米市から家族で訪れていた男性は、「キラキラ丼を食べたいと思っていたので、最後に仮設店舗で食べられてよかったです。これからも応援していきたいと思います」と話していました。
商店街で飲食店を営む高橋修さんは、「多くの店が欠けることなくこれまで続けてこられたのは、お客様のおかげです。これからもがんばり続けたいです」と話していました。


<回顧みやぎ>新住民の参加 工夫を
 東日本大震災から6年目を迎えた2016年。県内では、交通インフラを中心に被災地の復興が進む中で、復興工事を巡る事件もあった。新市誕生や商業地集積に沸く一方、政治家のモラルが問われた1年でもあった。現場の記者が振り返る。
◎2016振り返る(5)富谷市誕生
<移行に薄い関心>
 「富谷って市になる?」
 「うん。でも、いつだっけ。来年? 再来年?」
 4月に泉支局に赴任して早々、取材先で出会った30代夫婦の会話が耳に残っている。
 2014年春に1戸建て住宅を購入し、仙台市内から富谷町に引っ越してきたという夫婦。10月10日の市制移行は、15年5月の町の住民懇談会で告知されたが、知らなかった。
 夫婦は不勉強を恥じつつも「富谷町民だけど、感覚的に仙台市富谷区民だから。あまり行政とか興味ない」と正直に話してくれた。
 この夫婦が特別だったと思わない。他地域から転入してきた若い新住民の多くが、市制移行に大きな関心はなかったように思う。
 背景もある。仙台市のベッドタウンとして1970年代以降に人口が急増し、市制移行要件の人口5万を超えた富谷は、その9割を大規模宅地開発地域に住む新住民が占める。新住民は通勤通学の影響もあってか、富谷より仙台への帰属意識が強い傾向にあるのは否めない。
 「まず仙台があって、その近郊で、車があれば住みよい街として富谷は発展した。富谷に住みたいというよりも、選択の結果、富谷に住むことになった住民は多い」
 こう指摘したのは、仙台市青葉区の経営コンサルティング業佐々木篤さん(55)。佐々木さんを取材中、市制移行日を知らなかった夫婦を思い出し、妙に納得した。
<正念場これから>
 市制移行に向け、町は春先から歴史的な転換点を盛り上げようと躍起だった。職員も休日返上で作業をこなし一生懸命さは伝わってきた。その一方で、移行日を知らなかった夫婦がいたように、市昇格の意義が全住民に等しく浸透していたかどうかは疑わしい。
 「市昇格が目的ではない。これから富谷市をどうつくるかが大切だ」。若生裕俊市長は常々口にする。
 まさにまちづくりはこれからが正念場だ。「仙台市富谷区民」という意識が強い新住民をいかにまちづくりに巻き込んでいくか。住民の関心の低さに便乗し、好き勝手なまちづくりを進める市や市議会では富谷の未来はない。(泉支局・北條哲広)
[メモ]富谷町は10月10日、県内で14番目、東北で77番目の市として富谷市に昇格した。市町村合併を経ずに市制移行したのは1971年の多賀城、岩沼、旧泉(現仙台市泉区)の3市以来45年ぶり。東北での単独市制移行は2014年1月の滝沢市以来。富谷市誕生で全国の市町村数は791市、744町、183村となった。11月末現在の市人口は5万2506。


河北春秋
 「雲龍(うんりゅう)」という勇ましい言葉がある。龍は水中や地中にすみ、鳴き声で雷雲や嵐を呼ぶといわれる。雲間に躍動する図柄は定番だ。龍とくれば、対になるのが虎。では虎が操るのは何か。それは、風だ▼<雲は龍に従い、風は虎に従う>。そんな故事にちなんだ民俗芸能が宮城県加美町中新田にある。650年も前から続く「火伏せの虎舞」。虎に扮(ふん)した中学生が、おはやしに合わせ屋根の上で舞う。地区はしばしば、早春から初夏にかけて吹く北西の強風で大火に遭った。風を鎮め火災を防ぐ願いが込められている▼耐火、不燃化の進んだ都市で、これほどの大火が起きるとは思わなかった。新潟県糸魚川市の火災は10時間も続き、約150棟が焼け崩れた。胸の前で手を合わせ鎮火を願うことしかできない市民の姿に、胸が痛んだ▼乾いた強風が火勢を強めた。40年前に1774棟が焼失した酒田大火も、江戸時代初期の「明暦の大火」も強風下で起きた。それらの教訓から、防災都市の考え方が生まれたはずだった。延焼を食い止める公園や広い道、自主防災−。生かされなかったか▼先の故事の意味は「ふさわしいものを伴うことで物事がうまくいく」ということ。早期の市民生活回復のため、被災者対応や復興計画の知恵を東北から届けたい。

台風被害の岩手 岩泉町に100人超のサンタクロース
ことし8月の台風10号の豪雨で大きな被害を受けた岩手県岩泉町に、サンタクロースにふんした大勢のボランティアが訪れ、子どもたちにプレゼントを手渡しました。
岩泉町では台風10号の豪雨で自宅を失った被災者の多くが仮設住宅や壊れたままの住宅で冬を迎えています。
24日は子どもたちを元気づけようという町の若者たちの呼びかけで、100人を超えるボランティアがサンタクロースやトナカイの格好をして集まり、「1、2、サンタ」のかけ声のあと、町内の各地区に出発しました。
このうち、地元の第三セクターの社員などおよそ20人のグループは小川地区の役場の支所に向かい、子どもたちに絵本の読み聞かせをしたり、一緒にゲームをしたりして交流しました。
子どもたちには、お菓子のプレゼントが手渡され、子どもたちはうれしそうな表情で受け取っていました。
プレゼントを受け取った4歳の女の子は「お菓子がたくさん入っていてうれしい」と話していました。
盛岡市からボランティアに訪れた30歳の女性は、「実家が岩泉町なので、町のために何かできないかと考えていました。参加できてよかった」と話していました。


<楽天>嶋と松井裕が被災地で野球教室
 プロ野球東北楽天の嶋基宏捕手と松井裕樹投手が23日、南三陸町を訪れ、小中学生を対象にした野球教室を開いた。楽天の現役選手による教室の開催は町内で初めて。
 町総合体育館であった教室には同町と気仙沼市本吉地区の小中学生約80人が参加。嶋捕手からバッティングのこつを教わった後、両選手とキャッチボールをしてプロ選手の球威を体感した。嶋捕手は「すぐにホームランは打てない。地道に練習して少しずつうまくなろう」と呼び掛けた。
 志津川小6年の氏家航志君(12)は「憧れの選手からアドバイスをもらった。クリスマスにバットを買ってもらい毎日練習したい」と声を弾ませた。
 「子どもたちに笑顔になってもらおうと参加した。野球選手を目指してくれればうれしい」と松井投手。震災後、3回目の南三陸訪問となった嶋捕手は「復興が進んでいるが、変わらない場所もある。被災地を元気にするため野球で結果を残すのが使命だと思う」と来季の活躍を誓った。


糸魚川大火で被害の日本酒完売 東京のアンテナショップ
 新潟県糸魚川市の大火で焼け落ちた老舗酒蔵「加賀の井酒造」の日本酒が24日、東京都渋谷区にある新潟県のアンテナショップ「表参道・新潟館ネスパス」で完売した。年末に備えて23日に日本酒300本を用意したが、火災を受け「応援したい」とまとめ買いをする人が相次いだ。
 加賀の井酒造の酒は辛口ながら香りが高く、余韻のある飲み口が好評という。店長代理の相馬みどりさんは「以前からファンが多かった。再建を待ちたい」と語った。
 店内には、新潟県と糸魚川市が、義援金とふるさと納税を受け付ける臨時窓口を開設した。受け付けは25日午後3時まで。


熊本地震 阿蘇観光復興へ…俵山トンネル通行再開
 熊本地震で通行止めが続いていた熊本県西原村と同県南阿蘇村を結ぶ俵山トンネルルート(約10キロ)が24日、通行を再開した。熊本市と阿蘇地域を結ぶ主要道で阿蘇観光の復興にもつながりそうだ。
 同ルートで県が管理する俵山トンネル(全長約2キロ)は地震で天井が崩落するなどしていたが、国が大規模災害復興法に基づき復旧を代行した。通行止めの期間中は標高1000メートル超の地点も通過する通称「グリーンロード」が迂回(うかい)路となっていたため凍結などが懸念されていた。通行再開で九州道益城(ましき)熊本空港インターチェンジから南阿蘇村役場まで車で走行した場合の所要時間は迂回路を通るより約20分短縮される。
 蒲島郁夫知事は、南阿蘇村であった開通式で「阿蘇は熊本の観光の要だ。観光や生活道路として重要な道路の早期開通をうれしく思う」とあいさつした。【野呂賢治】


熊本市と南阿蘇村結ぶ県道 トンネル含む区間の通行再開
熊本地震のあと通れなくなっていた熊本市と南阿蘇村を結ぶ県道のうち、トンネルを含むおよそ10キロの区間の復旧工事が終わり、24日、通行が再開されました。
熊本市と南阿蘇村を結ぶ幹線道路の県道熊本高森線は、熊本地震により、俵山トンネルを含むおよそ10キロの区間が通れなくなりました。
う回路の「グリーンロード」は峠を越える急な坂が続き、時間がかかるうえ、冬には凍結などで通れなくなることもあり、国土交通省が県道の復旧工事を急いでいました。
南阿蘇村で行われた開通式で、熊本県の蒲島知事が「わずか8か月で復旧できて、うれしく思います。阿蘇は熊本の宝で、復興のために息の長い支援をお願いしたい」とあいさつし、南阿蘇村の小学生や熊本県のマスコットキャラクター「くまモン」がテープカットをして祝いました。
そして、午前11時に通行できるようになると、早速多くの車がトンネルを通りました。
この道路の復旧により、南阿蘇村方面と熊本市や熊本空港との交通の便が大幅に改善され、地震の影響が続く阿蘇地域の生活再建や観光の活性化が進むものと期待されています。
開通式を見に来た南阿蘇村の60代の女性は「生活が便利になるので本当にうれしいです。いいクリスマスプレゼントになりました」と話していました。


デスク日誌 聾学校
 福島県立聾(ろう)学校が来年度から聴覚支援学校に改称されることになった。同窓会などが反対したものの、名称を変更する県教委提出の条例改正案が県議会12月定例会で可決された。
 「手話でコミュニケーションを図り、差別と闘ってきた歴史が『聾』にはある」「『聾』は私たちのアイデンティティー」。同窓会関係者はこう訴える。
 東北ではこれまでに、岩手、宮城、秋田の3県が「聾」または「ろう」から「聴覚支援」に校名を変更した。各県教委などによると、福島と同様に反対の意見が出たという。青森、山形の両県も今後、検討することになる見通しだ。
 改称の是非とは別に、福島県教委の対応は残念に思えてならない。同窓会などに新名称を含めて具体的に伝えたのは11月下旬になってから。直後の条例改正案提出、県議会採決では議論を封じているかのようだ。
 もっと時間をかけるべきではなかったか。県教委と同窓会が手話を通じてやりとりする様子は、障害に対する理解を深め、差別や偏見をなくすきっかけになったに違いない。
 今年は障害者差別解消法が施行された年でもある。(福島総局長 安野賢吾)


ブラタモリで注目の八幡町 有志がマップ作製
 仙台市青葉区の八幡町商店会の有志が、加盟店と地域の魅力を伝える地図「八幡まちあるき」を作った。物販店、飲食店、不動産業、開業医などと歴史遺産をカラー写真で紹介。テーマ別お薦め散策コースも盛り込んだ。スタッフは「買い物や街歩きに活用してほしい」と話している。
◎四ッ谷用水、へくり沢…歴史や自然 3コース提案
 マップはA3判で折り畳める。商店会に加盟する32店の営業時間や特色をまとめ、大崎八幡宮や龍宝寺、三居沢大聖不動尊などを載せた。
 散策コースは、「四ツ谷用水・地形巡り」「神社仏閣・歴史的建造物」「広瀬川情景探訪」を提案。渓谷「へくり沢」や、本年度の土木学会選奨土木遺産に認定された四ツ谷用水などを巡る。NHK番組「ブラタモリ」にも取り上げられ、注目度の高いエリアだ。
 商店会の別組織で6月に結成した「八幡町商店街ファンコミュニティ」のメンバーが取材、編集を担当。青葉区の東北文化学園大と系列専門学校の教員らでつくる「八幡町応援隊」がデザインなどで協力した。
 商店会とファンコミュニティの副会長を務める星聡さん(51)は「地図作りを通じて歴史や自然に恵まれた地元の良さを再発見できた。ファンの裾野を広げたい」と話す。
 ファンコミュニティのフェイスブックにアクセスできるQRコードも掲載。1万部刷り、掲載店や大崎八幡宮などで配っている。連絡先は同コミュニティ070(5620)4714。


「間違った知識 親から子へ」 原発避難いじめ問題で意見交換
 東京電力福島第一原発事故後に福島県内から横浜市に避難した少年が転校先の小学校でいじめを受けていた問題を受け、福島県からの避難者や神奈川県の住民ら二十五人が意見交換する集会が二十二日、横浜市神奈川区のかながわ県民活動サポートセンターであった。参加者からは「いじめの背景には親の無理解がある」などの声が上がった。
 東日本大震災の被災者を支援する団体でつくる「かながわ避難者生活支援ネットワーク」が主催。冒頭で、今回横浜市でいじめ被害に遭った少年の代理人の黒沢知弘弁護士が問題の経過を説明した。学校や行政の対応は不十分とする一方、問題が報道された後、弁護士事務所に「何かできることはないか」などと励ましの声が届くようになり、「少しずつ一般の人の理解が広まっていると感じた」と話した。
 福島県浪江町から震災直後に鎌倉市内に避難した松尾弘美さん(72)は、同じ浪江町から関東に避難した若い母親数人から、子どもが小学校で「放射能きたない」などの言葉を浴びせられたと相談を受けることがあったという。「いじめた子に話を聞くと、親からそう教えられたと話すことが多いようだった。大人が間違った知識を子どもに植え付けているのが問題」と指摘した。
 神奈川県の住民からは「都合の悪いことを隠そうとする横浜市の体質がいけない」「原爆の被爆者も放射能の風評被害に苦しんだと聞くが、戦後七十一年たった今でも状況が変わっておらず情けない」など意見が出た。
 今後、避難者支援のための集会を月に一度、同所で開く予定。開催日程などの問い合わせは、同ネットワークの高坂徹さん=電090(2729)1246=へ。 (加藤豊大)


<南スーダンPKO>日報が廃棄 事後検証困難
 南スーダンの国連平和維持活動(PKO)に参加している陸上自衛隊部隊が作成した、日々の活動状況を記録した日報が廃棄されていたことが24日、防衛省への取材で分かった。7月に現地で大規模衝突が発生した際の記録もなく、事後検証が困難になる恐れがある。
 同省幹部によると、南スーダンPKOは現在11次隊が活動しているが、過去の派遣隊すべての日報が残っていないという。PKO関連文書の保存期間基準は3年間と内規で定められているが、「随時発生し、短期に目的を終えるもの」などは廃棄できる。
 防衛省統合幕僚監部の担当者は「上官には報告しており、使用目的を終えた」と説明。


いじめ調査委/遺族の「なぜ」に応えたい
 兵庫県内3市で公立中学生の自殺とみられる事案が相次いだ。いずれもいじめを受けていた疑いがあるとして、いじめ防止対策推進法に基づく「重大事態」と判断されたが、教育委員会の対応が分かれている。
 加古川市教委は、第三者委員会による調査を公表したが、神戸市教委は非公表。宝塚市教委は第三者委の設置を決めたが、「今後の対応は検討中」としている。
 被害の大きい「重大事態」の場合、同法は第三者委など、学校や教育委員会の設置する組織が詳しく調べることを義務づけている。ただ公表や設置について明確な規定はなく、事例により判断が分かれた。
 神戸のケースでは、遺族が「調査開始を公表しないことについて、市教委から相談がなかった」と話している。これでは誰のため、何のための第三者委かと首をかしげる。
 尊い命はなぜ失われたのか。その真相に近づくための調査は、遺族が納得できる形で進めるべきだ。
 加古川市教委は、遺族の了承を得た上で第三者委の設置を公表し、弁護士ら5人でつくるメンバーの名前も明らかにした。「調査には在校生や保護者への説明が不可欠。発表して事実を公にしなければ、調査は成り立たない」としている。
 一方、神戸市教委は、第三者委の設置を在校生の保護者らに伝えるにとどめた。「公表により、在校生に心理的な影響を与える恐れがある」などとし、メンバーも「公正中立な調査のため」と明らかにせず、結果の公表も未定だ。
 同法は、2011年の大津市の中2男子いじめ自殺を受け、13年に施行された。だが、重大事態の定義の解釈が学校や教員で異なる現状がある。国の有識者会議は、調査に被害者側の意向が反映されないことがあるとして、人選や調査方法、結果説明などの手続きを定めた指針を作成すべきだと提言している。
 4年前に川西市の高校2年生が自殺した事案では、県教委の第三者委と川西市の第三者機関「子どもの人権オンブズパーソン」がそれぞれ調査報告書を公表したが、いじめと自殺との因果関係の見解は異なった。
 因果関係の立証は容易ではないが、より公正な調査のあり方を巡る議論は必要だ。事案ごとの事情を配慮した上で、何よりも被害者側の知る権利を優先したい。


引きこもり支援  湖国発のモデルに期待
 自宅に引きこもる人たちが、人や社会とのつながりを取り戻すには、どんな支援が望ましいのか。あり方を探る事業が甲賀市と湖南市で進められている。各地の支援充実につながるモデルづくりを期待したい。
 事業は、地域の社会福祉法人が中心となり、保健所や市、社会福祉協議会、民生委員などが連携して手掛けている。
 今、直接に関わっているのは20〜50代の十数人。精神保健福祉士の資格を持つ支援員が、本人や家族の同意を得て自宅を訪問する。趣味も糸口に、地道に信頼関係を築く。
 次の一歩として、民家を改修した生活訓練事業所に通ってもらい、自宅の外にも居場所をつくる。家族同士の交流会や市民向けの学習会も開く。
 内閣府がこのほどまとめた調査によると、15〜39歳の引きこもりの人は全国で推計54万人に上る。引きこもりの期間は「7年以上」が約35%と最多になった。引きこもりになった年齢は「35〜39歳」が1割を超えている。
 長期化、高年齢化は滋賀のモデル事業からも伺える。40歳以上も含めればより深刻な現状が浮かび上がろう。引きこもりを若者の問題、不登校の延長とのみとらえては効果的な対策は立てられまい。
 引きこもりは、他者との関係を断つことでこれ以上傷つかないよう自己を守る手段といえる。だが、再び人とつながるきっかけを長くつかめないままでは、本人、家族ともつらかろう。親が働くうちは何とかなっても、退職後、死亡後に生活に行き詰まる可能性は高い。
 引きこもりへの対応は早い方がいいとされる。長期化しないうちに支援の手が差し伸べられるのが望ましい。
 もっとも、本人が20〜30代のうちは家族がSOSを発しない。親が高齢化してようやく現状打開へ動きだす。モデル事業からはそんな傾向が見えてきているという。
 早期の支援、自立につなげるため、地域の関係機関が連携して対応する仕組みを足元につくりたい。
 昨春施行された生活困窮者自立支援法は、社会的に孤立した人も対象としている。「ひきこもり地域支援センター」も全国にできてきた。
 とはいえ、支援は到底足りてはいない。充実を急ぐとともに、引きこもらざるを得なくなるような社会のありようも見つめ直す必要がある。


飯塚市長賭け事 自覚のなさにあきれ返る
 福岡県飯塚市の斉藤守史(もりちか)市長と田中秀哲(ひであき)副市長が、平日の日中に市庁舎を離れて市内で賭けマージャンをしていたことが分かった。
 2人は事実関係を認め、22日の市議会本会議で陳謝した。
 市長と副市長は地方公務員法で「特別職」と規定され勤務時間の定めはない
が、一般職員が勤務中に賭けマージャンをすれば懲戒処分ものである。災害などが起きれば、昼夜を問わず陣頭指揮に立って市民生活を守るのが市長の使命であるはずだ。首長としての自覚のなさにはあきれ返ってしまう。
 公人が賭けマージャンに興じること自体、言語道断の行為と言わざるを得ない。市民から辞職を求める声が上がるのも当然だろう。
 議会後に記者会見した斉藤市長は約10年前に就任した頃から賭けマージャンを始め、賭け金は1日1万円程度だったと説明した。
 「金を賭けずにマージャンをする人がどれくらいいるのか」とも述べた。平日昼間の賭けマージャンについては田中副市長が通算二十数回とし、斉藤市長は「1回だけだ」と釈明している。
 2人の賭けマージャンを巡っては一部の市民の間でうわさが広まり、市議会にも「副市長が頻繁にマージャン店に出入りし、市の指定管理者の事業者も入っている」との情報が寄せられていた。
 本紙の取材によると、第三者の人物が今年初めに田中副市長を訪ね、賭けマージャンをしていた場所に出入りする画像を示して交渉を迫ったという。
 副市長は第三者との面識を否定し「私がいると迷惑する人がおり、仕掛けられたと思っている」と語った。理解し難い説明だ。
 実際、メンバーの中に来年4月に市施設の指定管理者となる事業者の社長もいた。市長は社長と以前からの知り合いだと説明し、便宜供与については市長、副市長とも「一切ない」と否定している。
 市政への信頼を回復するには、単に2人が謝罪するだけでは済まされない。市長と副市長が自らへのけじめも含め、市民が納得する対応を取るしか道はない。


住民主体で利用協議を/三八地域の公共交通
 三八地方を中心に路線バスを運行する南部バス(八戸市)が経営に行き詰まり、民事再生手続きを進めている。これまで通り運行を継続しながら、岩手県の同業者に事業譲渡する方向で交渉を進めている。地域住民の生活に直結する問題だけに、事態の行方を注視したい。
 同社は1926年、「五戸電気鉄道」として設立され、70年に現在の社名に変更した。乗り合い、高速、貸し切りなどのバス事業を展開してきたが、乗合収入の長期低迷などにより赤字経営が続いた。9月末時点の負債総額約26億8400万円のうち、半分近くが退職金の未払いという。
 同社が担う広域バス路線は八戸市と隣接町村を結ぶ動脈。三戸郡内6町村の委託を受け、コミュニティーバスも運行している。利用者からは「生活の足。間違っても路線が廃止されることがないようお願いしたい」などと切実な声が上がっている。
 地方の路線バスの経営不振は、全国的な傾向だ。大きな要因は、車社会の進展と人口減少。昭和40年代に100億人を超えていた全国の乗り合いバス輸送人員は、近年は半分以下の41億人程度まで減っている。利用者が減り赤字路線が増加、国などの補助要件を満たせず赤字路線廃止、不便さが増しバス離れ加速−という負の連鎖が起きている。
 こうした中、公共交通再生への取り組みも全国で加速している。例えば岐阜市は、市民交通会議を設置して交通の在り方について議論してもらい、その提案を交通政策に反映させた。自治会単位での話し合いは、コミュニティーバス運行を中心とした地域づくりにまで及んだという。
 国も関連する法律を改正し、まちづくりと一体となった公共交通網の整備を推進している。この方針に沿って八戸市は、南部バスなどの事業者も交えて、交通網形成のための計画を策定している。同市と近隣町村はまた、定住自立圏のテーマの一つとして圏域交通の維持・活性化に取り組んできた。
 少子高齢化が進む中、路線バスなど移動手段の保障は自治体の責務である。一方で、路線維持を望むからには、積極的な利用も欠かせない。路線への補助は税金で賄われている。誰が負担し、どう利用するのか。南部バスの民事再生問題は、公共交通に対する住民レベルへの問いかけとも言える。


もんじゅ廃炉決定 後継開発は大いに疑問
 日本原子力研究開発機構が運営する高速増殖原型炉「もんじゅ」の廃炉が正式に決まった。1兆円もの国費を投入しながら実績を上げられなかったのだから当然だ。
 しかし、後継の高速炉を開発する方針を国が示しているのは甚だ疑問だ。
 掲げるのは原型炉よりも実用化に近い実証炉。政府の「高速炉開発会議」の方針によると、開発の工程表を来年初頭に作り始め、2018年をめどに策定する。
 経済産業省が設置した会議のメンバー5人は、経産相、文部科学相、原子力機構理事長、電気事業連合会長、原子炉メーカー社長。直接の利害関係者が短期間、非公開で方針を決めた。「後継開発の結論ありき」だったと思われても仕方ないだろう。
 冷却材ナトリウムの取り扱いなど技術的な困難が伴う高速炉。うまくいかなかったのに、その検証をしないまま一段階先に進めようとする発想は解せない。
 もんじゅは1994年に初臨界に達したが、翌年にナトリウム漏れ事故を起こして長期間停止。2010年に運転を再開した直後に燃料交換装置の落下事故が発生して止まったままだ。初臨界から20年余で250日しか運転実績がない。
 失敗の原因には科学的な理由や組織の問題などさまざまあろう。原子力を専門とする研究者からは、独立の第三者機関設置による検証を求める声が出ている。これから設けても遅くあるまい。
 高速炉は、使用済み燃料を利用する核燃料サイクルの要。日本は英仏への再処理委託などで取り出したプルトニウムを大量に保有する。
 プルトニウムは核兵器の材料となりうる。普通の原発で消費するプルサーマル発電が思うように進まない中、高速炉で使うめどが立たなければ、余剰プルトニウムに対する国際的な批判が高まっていくことになる。
 また、現在、青森県六ケ所村の再処理工場が稼働を目指す。各原発から運び込まれた使用済み燃料が大量に保管されているが、核燃料サイクル継続が困難になった場合は返還される方向になっている。だが、各原発は返されても受け入れる余裕はない。
 高速炉開発に固執する背景にはこのように「サイクル維持」を図らなければならない事情がある。しかし、このまま高速炉の開発を続けていけば、さらに膨大な国費を浪費する事態を招く可能性が大きい。
 貴重な国費を再生可能エネルギーなどの開発・普及に振り向けることこそ未来につながるはずだ。脱原発への転換と併せて、高速炉の開発は見限るべきではないか。


米訓練場返還 強いられる犠牲大きく
 沖縄の基地負担が軽減する―。安倍晋三政権はこう強調するが、とてもそんな状況ではない。負担が増え、県民の政府不信がより募るのではないか。
 沖縄県の米軍専用施設「北部訓練場」の半分超に当たる約4千ヘクタールが日本側に返還された。
 1972年の本土復帰後、最大規模の返還である。が、沖縄に集中する米軍専用施設の割合は74%から70%に減るにすぎない。
 政府は今回の返還をてこに、米軍普天間飛行場の辺野古移設を進めようとしている。
 未返還区域にはヘリコプター離着陸帯(ヘリパッド)が6カ所も整備された。深刻な事故を起こした米軍の新型輸送機オスプレイが頻繁に飛び交うことになる。
 部分返還と引き換えに、人々の暮らしがこれまで以上に脅かされることになる。沖縄が強いられる犠牲の大きさに目を光らせなくてはならない。
 訓練場の返還は96年の日米合意に基づくものだ。政府は一昨日、沖縄で記念式典を開いた。出席した菅義偉官房長官は「基地負担の軽減に大きく資する」と成果をアピールしている。
 なぜ、合意から20年もかかったのか。返還の交換条件として集落を囲むようにヘリパッドが設けられることになったり、後になってオスプレイが使用されることが分かったりしたからだ。
 騒音や墜落の危険性を懸念する住民らから反対の声が高まり、工事は一時中断された。しかし、政府は全国から機動隊員を動員して抗議活動を力で抑え込み、ヘリパッドの造成を強行した。
 米軍基地問題では、このほかにも県民の気持ちを逆なでする出来事が続いている。
 オスプレイの事故は詳しい原因が分かっていないのに、米軍は飛行を再開。政府はこれをあっさりと容認している。沖縄の人々の不安よりも米軍の意向を優先したと言っていい。
 普天間の辺野古移設を巡る訴訟では、最高裁が弁論を開かなかった。沖縄の声に耳を傾けることなく、政府の移設方針を黙認するかのような印象を残した。
 翁長雄志知事は政府の式典には出席せず、オスプレイ事故に抗議する集会に参加した。
 安倍首相は沖縄県民に寄り添うと言いながら、誠意ある向き合い方をしてこなかった。知事の判断は理解できる。政府は沖縄に対する上から目線の対応を改めるべきだ。県民の安全を第一に考えなくてはならない。


田岡俊次氏 「アメリカは中国にケンカを売れない」
 2017年の世界を揺るがす第一の出来事が、1月20日のトランプ政権の発足であるのはもちろんだ。
 国防長官にJ・マティス海兵大将、国土安全保障長官にJ・ケリー海兵大将、安全保障担当の大統領補佐官にM・フリン陸軍中将を指名したが、国防の要職を将軍で固めることに批判も出る。文民統制維持のため、本来軍人は退役後7年間は国防長官になれない規定なのに、3年前に退役したマティス大将を任命するには法改正が必要で、議会はもめそうだ。
■トランプタワー20階に中国工商銀
 トランプ氏は、イランの核平和利用を認めた2015年7月の「イラン核合意」(米、英、独、仏、中、ロとイランが合意)の破棄か見直しを唱え、露骨な反イスラム観を示す将軍を登用した。事実上のファーストレディーとなる長女イバンカの夫、J・クシュナー氏は厳格なユダヤ教正統派で、イバンカ夫人もユダヤ教に改宗した。米国の財政から見て、中東に新たに軍事介入する可能性は低いが、一層イスラエル右派に傾く政策で緊張が高まりそうだ。
 ロシアも「イスラム国」やアルカイダ系武装集団を相手に、シリア政府を助けて戦ってきたから、トランプ氏や将軍らは親ロ的で、国務長官に指名されたR・ティラーソン氏(エクソンモービルCEO)はロシアから友好勲章も受けている。
 米国の中国との貿易赤字は年間2500億ドル余(約30兆円)で深刻な問題だから、台湾との接近の可能性も示して牽制、有利な取引を進めたいだろう。だが中国製品に高率の関税を課したり、輸入量を制限すれば、米国の中間層以下の消費者や流通業界には打撃となる。対中輸出を増やそうとしても、大豆や旅客機などは十分売っているし、米国系メーカーの車も15年に260万台が売れた。競争力がありながら中国に輸出していないのは武器ぐらいだから貿易収支の改善は容易ではない。
 トランプ氏は中国に厳しい姿勢を示すが、世界最大の銀行、中国工商銀行の米国本部はトランプタワーの20階にある。中国は3兆ドル(約350兆円)の外貨準備の大半をウォール街で運用し、米国の金融・証券業界の最大の海外顧客。彼の事業も中国系資本の融資、投資を受けていると伝えられる。中国との決定的対立は避けざるを得まい。
 日本に対してもTPPに代わる2国間交渉で「米軍撤退」をちらつかせつつ激しい要求をしそうだが、米海軍が世界的制海権を保つには、横須賀、佐世保は不可欠で、日本はコケ脅しに屈すべきではない。
 シリア反政府軍の拠点だったアレッポは今月13日に陥落、同様にイラクのモスルでも政府軍が攻勢を強め「イスラム国」は崩壊に向かうが、かえって残党が世界各地に散り、テロに走る危険がある。米国、欧州で移民排斥の風潮が高まり、それに乗じる政治家が勢力を強め、失業し絶望する移民が増えればテロの温床となる。
 この点では来年の状況は悪化しそうだ。(12月15日寄稿)
たおか・しゅんじ 1941年生まれ。早大卒業後、朝日新聞社。米ジョージタウン大戦略国際問題研究所(CSIS)主任研究員兼同大学外交学部講師、朝日新聞編集委員(防衛担当)、ストックホルム国際平和研究所(SIPRI)客員研究員、「AERA」副編集長兼シニアスタッフライターなどを歴任。著書に「戦略の条件」など。


SMAP、5人連名の手紙で紅白出場を正式辞退 「スマスマをラストに」
 31日をもって解散するSMAPが「第67回NHK紅白歌合戦」(31日、後7・15)への出演を正式に辞退したことが23日、分かった。所属するジャニーズ事務所が、5人連名でNHKの番組担当者に宛てた辞退申し出の手紙の内容を公表した。特別枠での出演可能性を探っていたNHKはこれを受け、交渉を断念した。この日、26日のフジテレビ系「SMAP×SMAP」最終回の生出演辞退も判明。ファンが望んだ5人の生あいさつは実現しないまま、最後の日を迎えることになった。
 5人連名の手紙がSMAPの紅白に対するけじめ、誠意だった。NHK側に宛てた文面には「SMAPへ出演依頼を頂き、誠にありがとうございました」とオファーへの感謝を明かしつつ、辞退への思いをつづった。
 「グループのラストステージをどうすべきか、メンバーそれぞれにずっと悩み考えてきましたが、20年間一緒に歩んできたスタッフがいて、5人でレギュラー出演をさせて頂いた『SMAP×SMAP』を自分たちのラストステージとさせて頂きたいという想いに至りました」
 手紙は今月19日に事務所幹部がNHK側に手渡した。粘り強く交渉にあたっていた同局も、正式な辞退申し入れがあったことで「意思を尊重する」と出演交渉を断念した。メンバーが「今の状況ではグループ活動は難しい」と話していた今夏の民放歌番組辞退から状況は変わらず、生出演は実現しなかった。
 SMAPはデビューした1991年に紅白へ初出場すると、01、04年をのぞき、昨年まで通算23回出場した。03年に「世界に一つだけの花」で初の大トリに。大トリは計5回、13年も白組トリを務めた。リーダーの中居正広(44)は97、98、06〜09年と司会を計6度務め、07年は紅組を担当。紅白出場を重ねながら成長してきた。
 5人は今年の紅白に対して、「ご成功を心よりお祈りしております」と記し、「これからもメンバー5人それぞれに、お世話になることもあるかと思います」とソロ活動への思いもつづった。
 手紙には紅白を上回る「スマスマ」への特別な思いがあふれていた。フジテレビ関係者は26日の約5時間スペシャルの最終回について「生放送はない」と認めた。今月中旬、最終的に5人の意思を確認したという。今月1日に収録した「世界に一つだけの花」が5人最後の歌唱となる。
 解散の31日までに5人がそろうことはなく、8日のスマスマ収録でタモリ(71)がゲスト出演した「ビストロSMAP」がラストとなった。大みそか恒例だった5人の笑顔はもう見られない。国民的グループは静かに看板を下ろす。


イスラエル入植非難決議を採択 米が拒否権行使せず 安保理
 【ニューヨーク=高橋里奈】国連安全保障理事会は23日午後(日本時間24日朝)、パレスチナ自治区内のイスラエルの入植活動を非難する決議を採択した。入植活動への批判を強めるオバマ政権が、拒否権を行使せず棄権に回った。イスラエル寄りのスタンスを取る米国が拒否権の行使を見送るのは異例。採決を巡ってはトランプ次期米大統領が22日、米国は「拒否権を発動すべきだ」とフェイスブックに投稿し、決議への反対姿勢を鮮明にしていた。
 オバマ政権下で初めて採択されたイスラエルの非難決議となる。安保理15カ国のうち14カ国が賛成し採択された。米国が反対しなかったことで、議場は拍手に包まれた。
 米国はパレスチナ・イスラエル問題を巡り拒否権を行使することが多かった。2011年には同様のイスラエルによる入植非難決議案に拒否権を行使し廃案にした。過去にはカーター政権下の1979年に入植非難決議案の採決で棄権したことがある。
 決議は1967年に第3次中東戦争でイスラエルが占領した東エルサレムなどパレスチナの領土内での入植を、「法的な正当性がなく国際法に違反する」と非難。イスラエルに「東エルサレムを含む占領地でのすべての入植活動を迅速かつ完全に中止するよう求める」とした。入植地ではパレスチナ人が家を追われたり、差別的な扱いを受けたりしていることから、イスラエルへの批判が高まっていた。
 トランプ氏は22日、エジプトなどアラブ諸国が安保理での決議採択に動いたことを知り、フェイスブックで「すべてのイスラエル人にとって非常に不公平だ」と不満を表明し、米国が拒否権を行使するよう訴えた。決議案を作成したエジプトはトランプ氏やイスラエルによる圧力で決議案を取り下げたものの、ニュージーランドやマレーシアなど4カ国が採決を求め、決議採択に至った。
 トランプ氏は「国連にとって(自身が大統領に就任する)1月20日以降は状況は変わるだろう」とツイッターに投稿し、イスラエル支持をにおわせた。イスラエルのダノン国連大使は採択後、決議は「不名誉」と断じ、「米新政権と国連の新事務総長が国連とイスラエルの新たな時代を導いてくれると信じて疑わない」との声明を発表した。
 一方、国連の潘基文事務総長は報道官を通じて、決議は「国際社会の結束した努力と必要とされている安保理のリーダーシップを示す重要な一歩」と歓迎した。


イスラエル入植の即時停止を採択 米、拒否権行使せず棄権
 【ニューヨーク=北島忠輔】国連の安全保障理事会は二十三日、ヨルダン川西岸と東エルサレムでのイスラエルによる入植活動の即時停止を求める決議を、米国を除く十四カ国の賛成で採択した。イスラエルを擁護する立場から、過去に拒否権を行使してきた米国は、今回は棄権に回った。
 決議案はニュージーランドやマレーシアなど四カ国が提案。一九六七年以来、イスラエルが占領しているパレスチナ領土について、「法的根拠はなく、二国間解決の障害になっている」として、入植活動をやめるよう求めている。決議に拘束力はないが、イスラエルに対する国際社会の非難を表明する狙いがある。
 オバマ米大統領はイスラエルに批判的で、ロイターは「イスラエルのネタニヤフ首相と仲が悪かったオバマ氏の『別れ際の一撃』だ」と報じた。
 決議案は当初、エジプトが作成。二十二日に採決が予定されていたが、ネタニヤフ氏に頼まれたトランプ次期米大統領がエジプトに圧力をかけ、取り下げさせていたという。
 トランプ氏は二十二日、フェイスブックなどに「決議案に拒否権を行使すべきだ。イスラエルにとって、極めて不公正なものだ」と投稿。二十三日の採択後にはツイッターで「(来年)一月二十日からは状況が変わるだろう」と書き込み、就任後にイスラエル寄りの姿勢を取る考えを示した。


歴代首相では4番目 安倍首相「真珠湾訪問」のドッチラケ
 26〜27日に行われる安倍首相のハワイ・真珠湾訪問。大新聞・TVは当初、「現職首相の訪問は初めて」と大騒ぎだったが、1951年9月に当時の吉田茂首相の真珠湾訪問が表面化すると、「アリゾナ記念館を訪れるのは初めて」と一気にトーンダウン。オバマ大統領と最後の日米首脳会談が予定されているにもかかわらず、いつもと違って事前報道もチョボチョボだ。日ロ首脳会談の時と対照的だが、盛り上がらない理由はハッキリしている。単なる思い付きの安倍外交の「正体」が透けて見えるからだ。
■祖父・岸元首相を“パクった”か?
 そもそも、歴代首相の真珠湾訪問は吉田だけじゃない。22日付の米国「ハワイ報知」新聞は〈鳩山一郎、岸両首相も訪れていた〉との大見出しで、鳩山が1956年10月29日に、岸はアイゼンハワー大統領との会談で訪米した際の57年6月28日に、それぞれ真珠湾を訪れていた――と報じた。鳩山、岸ともに当時の新聞紙面を写真入りで紹介し、わざわざ〈公式の訪問とみられる〉との見解も添えている。
 これで安倍首相の真珠湾訪問は歴代首相として「初めて」どころか、4番目に後退したワケで、すっかり「歴史的」じゃなくなった。安倍首相はもったいぶって「真珠湾を訪問することの意義、象徴性、和解の重要性を発信したいとずっと考えてきた」と言い、熟慮を重ねた上での勇断――のような口ぶりだったが、爺さんの“パクリ”だったワケだ。
 アリゾナ記念館の訪問も“焼き直し”と言っていい。首相としてではないものの、河野洋平元副総理が、衆院議長時代の08年12月にアリゾナ記念館を訪れているのだ。衆院議長は総理大臣と並ぶ「三権の長」のポストだ。意義は重い。その河野氏は23日の朝日新聞で、訪問理由について、同じ年に広島市で「G8下院議長会議」が開かれた際、米国のペロシ議長(当時)が平和記念資料館(原爆資料館)に足を運んだことを挙げて、〈勇気を持って広島に来た。私も日本の衆院議長として真珠湾を訪問したいと心に決めた〉と話していた。今回の安倍首相の真珠湾訪問のケースとソックリだろう。これじゃあ、「初めて」が大好きな大新聞・TVがガッカリするわけだ。
■オバマの引き立て役に
「メディアの報道がほとんど見られない状況から、よほど中身がないのではないか。おそらく、巷間言われているように、トランプ次期大統領と面談した件を取り繕うために真珠湾を訪問するのでしょう。大体、首脳会談では何をテーマにするのでしょうか。オバマ政権とトランプ次期政権は核兵器に対する考え方だって真逆なのです。結局、北方領土問題と同じで、安倍外交とは、いつも行き当たりばったりなのです」(元外交官の天木直人氏)
 トランプにとって、オバマは政敵だ。そのオバマ政権最後の花道を飾る“引き立て役”を買って出た安倍首相を見たトランプが激怒し、対日要求をエスカレートさせるかもしれない。安倍首相の思い付き外交は国益を失うだけだ。


<仏留学生不明>重要参考人の男 既に出国か
 【パリ共同】筑波大からフランスの大学に留学している黒崎愛海さん(21)が行方不明になったことを受け、地元警察は行動を共にしていたとみられる留学生の男を重要参考人として、欧州連合(EU)加盟国の警察当局に通知し、行方を追っている。地元メディアが23日、伝えた。
 男は「20〜23歳の外国人」だが、日本人ではない。既にフランスを出国したとみられ、EU域外に出た可能性もあるという。警察は男を特定しているが、国籍や年齢は明らかにしていない。
 黒崎さんは、行方が分からなくなる直前の今月4日夜には重要参考人の男を含む知人らと食事していた。


「何とか無事に帰って」=留学生不明、筑波大が会見
 フランス東部ブザンソンに留学し、行方不明になっている筑波大の黒崎愛海さん(21)について同大が24日、記者会見した。玉川信一副学長は「行方不明という事態が出てしまったことは大変残念。何とか無事に帰ってきてほしい」と声を絞り出した。
 筑波大によると、黒崎さんは社会・国際学群国際総合学類の3年生で、今年9月1日から1年間の予定でフランシュ・コンテ大に留学した。一緒に留学中の筑波大生から今月13日、連絡調整に当たっている教授に「5日から黒崎さんと連絡が取れない」と知らせがあった。黒崎さんはダンス教室に参加した4日以降、連絡が取れないという。
 黒崎さんは米ハワイとオーストラリアで各2週間程度、研修した経験があるという。留学前に面談した関根久雄・国際総合学類長は「文化や国籍の違いなどの壁を全く感じさせないグローバル人材として、将来の活躍が十分に期待できる模範になるような学生の一人」と評価。帰国後はフランスでの経験を生かし、在学しながら母子家庭の経済的支援などを強化するビジネスを立ち上げる夢を持っていたという。


岡本夏生を独占直撃 「テレビは“自主退学”で連絡もない」
 テレビから姿を消していたタレントの岡本夏生(51)が、本紙の独占直撃に思いの丈をぶちまけた。9日に本紙土曜掲載の政治対談「言いたい放談」でおなじみの上杉隆氏(48)がアンカーを務めるネット配信ニュース番組「ニューズ・オプエド」に出演し、話題を呼んだことは本紙で報じている。3月に、レギュラー出演していたTOKYO MX「5時に夢中!」を突如降板して以降、約9か月ぶりの公の場だったからだ。一時は様々な臆測を呼び、死亡説まで流れた岡本の胸の内は――。
 ――久しぶりに岡本さんを見た
 岡本:「毎日何やってんだ?」と聞かれますけど“週休7日制”なりにやることは無限にある。私がこういうふうになってることも全部意味がある。熊本地震の支援ができてるのもそう。熊本に6回行くことができたのも週休7日制ゆえ。ただ、自分も収入ないですから、支援も全額自腹で頑張ってますけど、いよいよ限界に来て、数千円でも稼がないと継続できない。
 ――それが「オプエド」出演を受けた理由?
 岡本:義援金の募集もして、被災者に渡す活動もしてますけど、ネットに「岡本夏生に託したお金はどうなってるんだ」「着服しちゃったんじゃないか?」とご心配している方が多い。私は(義援金をくれた人に)手紙を書いたり、電話をしたりしている。最後の1円まで公開しようと思っている。私は顔が見える支援をして、ちゃんと伝えたい。「売名行為」「着服」とか言われてるけど、しているわけない。年内に自分の生の声を届けたいと思いました。
 ――芸能活動は?
 岡本:何も見えてません! 一切、メディア出演の連絡も来ないですから。芸能生活30年を超えて電話も鳴らなくなりました(笑い)。久しぶりのトークで“出所”した感じ。出演を断ってるわけでもない。でも、これはこれでいいですよ。こんな時にオファーをしてくださる方が仲間であって、いなくなった方たちは電話もしてこないし、そういうことだったんだなとよく分かった。
 ――MXの降板劇?
 岡本:そんなどうでもいいね、MXとか。
 ――話したくない
 岡本:語ってもいいんだよ。でも、今は時間がもったいない。それより優先的に伝えなきゃいけないことがある。集めたお金の行方をお知らせすることや支援のこととか。「売名上等、喜んで」「誹謗中傷、蜜の味」ですから。99%売名と言われてもオッケーでございます。
 ――テレビ引退?
 岡本:私はしゃべりたい方だから、ああいう番組に呼んでいただけるのは非常にありがたい。自分の意見をノーカット、ノー編集でね。もう生放送以外は出ないんじゃないかと。編集される番組は興味ない。「ミヤネ屋」(日本テレビ系)と「ノンストップ!」(フジテレビ系)で懲りた。自分の思いと真逆に編集されて。自分の言葉に責任を持って話したいんです。
 ――テレビ出演は今後ナシ?
 岡本:もうゼロに等しいんじゃないですか。芸能生活30年すぎて、いよいよテレビ界から追放、“自主退学”ってことでいいですよ。世の中に物申したいことはあるんですよ。オプエドみたいな番組を知ってほしい。くだらない芸能ニュースばかり追っかけてないで、世の中で何が起きてるのか見ていただきたい。
 ――重病説、死亡説は
 岡本:元気な体があるから毎日楽しく過ごしてますよ。病気説、死亡説、芸能界に消された説、何の問題もない。私は日々生きております。「岡本夏生、死んでなかった」と書いといてくださいよ。


元AKB岩田華怜 ヒザ上20センチ超ミニスカサンタ姿で美脚披露
 元「AKB48」の女優・岩田華怜(かれん=18)が24日、都内でファーストDVD「いわたかれん ふぁ〜すと」の発売記念イベントを開き、かわいらしいサンタクロース姿を披露。「クリスマス史上、最大にセクシーな衣装です」と、ヒザ上20センチ超のミニスカから美脚を見せつけた。
 今春にAKBを卒業し、現在は映画や舞台を中心に活動している。クリスマスイブだけに彼氏の存在を聞かれ「(卒業後)お仕事に集中しすぎて、プライベートは後回し。この仕事(発売記念イベント)がなければ、一人でいたと思います」と頭をかいた。“クリぼっち”をかろうじて回避するのが精一杯のようだ。
 今回のDVDは、ソロとして初めて本格的なグラビアとなった。撮影は今夏、千葉で行われ「水着のシーンは恥ずかしくて見られていないです」と赤面。それでも「スクール水着はファンの方に評判がいいです」とちょっぴり誇らしげだ。
 ただ、同期のメンバーからは「買わない」と言われたことを苦笑しながら明かした。


日本政府が南スーダンへの武器輸出禁止決議を棄権! 自衛隊“駆けつけ警護”だけが目的の安倍政権に大義なし
 南スーダンでの国連平和維持活動(PKO)で、新任務「駆けつけ警護」を付与された自衛隊の現地入りが完了してから1週間とちょっと。日本政府がその南スーダンをめぐってとんでもない行動に出た。
 23日、国連安全保障理事会の南スーダンに対する武器の輸出などを禁ずる制裁決議案の採決があったのだが、日本政府はその採決を棄権したのだ。その結果、採択に必要な理事国15カ国中9カ国の賛成を得られず、決議案が否決された。
 制裁決議案の提出国であるアメリカのサマンサ・パワー国連大使は「非常にがっかりしている。国連の事務総長までもが、過剰な武器の流入によって大勢の人々が命を落としていると指摘しているのに、これ以上議論を続ける必要があるのか。現地の残虐な状況に安保理メンバーの良心は揺り動かされないのか」(NHKニュースより)と、反対国や棄権国を厳しく批判した。
 当然だろう。南スーダンでは政治的対立及び部族間対立を背景とする政府軍と反政府軍の戦闘が断続的に発生している。また治安悪化で政府軍による市民の虐殺も起きており、南スーダンの人権問題を調査する国連の委員会は「飢えや集団強姦、村の焼き打ちといった形で、国内各地で既に民族浄化が進んでいる」「国際社会には(大虐殺に発展することを)防ぐ義務がある」と警告を発していた。
 今回の制裁はこうした状況を受けて、反政府軍、政府軍両方に武器の輸出禁止をするというもので、ジェノサイドを止めるためには絶対必要な措置だった。
 ところが、ジュバのPKOに自衛隊を派遣する日本政府はこの制裁案の対象に政府軍が含まれていることにずっと難色を示してきた。欧米諸国から「武器流入の削減や、憎悪や暴力をあおる人物への制裁をなぜ問題視するのか」と強く批判されても、その姿勢を変えようとしなかった。いったいなぜか。
 安倍政権は、制裁により政府軍と反政府軍間の武力バランスが崩れ、治安の悪化を招く可能性があるとして「制裁は逆効果だ」と主張していたが、これはあくまで建前にすぎない。
 本音は、「政府軍への制裁に参加すると、政府軍を刺激して、自衛隊が政府軍の標的になる可能性があるから」だという。
 安倍政権はこの間、「状況は落ち着いている」「(南スーダンで発生しているのは)戦闘行為ではなくて衝突」(稲田朋美防衛相)などとインチキをふりまいてきたが、現地の状況は非常に緊迫している。
 しかも、7月には自衛隊が派遣されているジュバでホテルに宿泊していたNGO関係者らが政府軍の兵士に襲撃され、レイプや殺害される事件が発生しているが、もし、このとき自衛隊がこの新任務を行なっていれば、南スーダン政府軍兵士との交戦に発展した可能性が高い。
 ところが、自衛隊が政府軍に応戦すると、「国や国に準ずる組織」に対して武器を使用すれば憲法が禁じる「武力行使」にあたる。国会でも政府軍と戦闘状態になることはありえない、と言っている手前、政府軍のことはとにかく刺激せず、見て見ぬ振りをしておく、という姿勢を貫きたい、ということらしいのだ。
 しかし、考えてもみてほしい。そもそもPKOはその名のとおり、紛争における当事者間の平和的解決を促し、国際社会の平和を維持する活動だ。日本もまた、そうした名目で国連PKOに参加しているはずである。
 にもかかわらず安倍政権は、「駆けつけ警護」を付与した自衛隊のために、市民のジェノサイドを防止するための武器禁輸決議案に反対した。つまり本来、自衛隊のPKO派遣は、平和維持や紛争解決の“手段”であるはずなのに、自衛隊派遣自体が“目的”にすり替わっているのだ。もっといえば、「新安保法に基づく新任務の付与」だけが自己目的化していると言える。
 環境、人権、戦争と平和をテーマに紛争地などを取材するフリージャーナリストの志葉玲氏は、「Yahoo!ニュース個人」に投稿した記事のなかでこう述べている。
「自衛隊を南スーダンPKO活動に派遣する目的が、同国の平和と安定を目的にしているのであれば、自衛隊の安全確保のために、対南スーダン武器禁輸制裁に安倍政権が反対することは、全くもって本末転倒だ」
 まさに本質をつく指摘だろう。安倍政権は「駆けつけ警護」付与という“実績”を作りたいだけで、南スーダンの平和維持など、まったく考えていないのだ。この姿勢は“本末転倒”としかいいようがない。しのかも、アメリカのパワー国連大使が「武器禁輸は南スーダンの国民のみならず、現地で活動するPKO部隊の安全確保の手段にもなるので、武器禁輸に反対するのは極めて疑問だ」と指摘していたように、こうした日本政府の動きが自衛隊を守るどころか、さらに危険を増大させる可能性もある。
 しかし、安倍政権にとって、そんなことはどうでもいいのだろう。安倍首相が考えているのは、政治実績のための自衛隊利用のみ。そのために、都合の悪いことはすべてスルーして目をつぶる。ジェノサイドを煽動することになってもなんの痛痒も感じない。
 そもそも、戦闘状態にある南スーダンへの自衛隊派遣は「PKO5原則」違反にあたる。そして、安倍政権には“平和維持への貢献”という大義がないこともはっきりした。今すぐ、南スーダンのPKOから自衛隊を撤退させるべきだ。(宮島みつや)


「非モテ」の本質と問題の根深さ、10年に及ぶクリスマス粉砕デモを通じ判明
◆社会は「モテないこと」に寛容になったのか?
 師走も終わりに近づいてきた。世間的には年の瀬、一年の終わりという収束の時期であろうが、我々革命的非モテ同盟にとっては「今シーズン開幕」を告げる始動の時期である。それは我々が毎年敢行している三大デモの先陣たるクリスマス粉砕デモが行われるからに他ならない。今回は12月24日の13時より渋谷の宮下公園から出発したクリスマス粉砕デモであるが、その担い手である我々革命的非モテ同盟は今年で結成から10年目という区切りの年を迎える。ここでは私、広報担当のAが筆を執る。
 時代の移り変わるスピードが早くなったと言われる昨今、10年という期間は社会が大きく変容するに十分な時間といえるだろう。実際、近年は「モテない」ということに対して社会が寛容な方向に変化しているという見方があるようだ。恋愛に興味がないと答える若者が増加していることや生涯未婚率の増加、果てはクリスマスを一人で過ごす事を指す「クリぼっち」なる言葉が現れ、それなりに認知されていることなどがその根拠だという。しかし、我々から見ると10年前から非モテを取り巻く状況はほとんど変化していないと言って良い。非モテであることを切実に感じている方々にとって、社会は少しも寛容になどなっていないというのが我々革命的非モテ同盟の視点である。
 そこでこの度は、我々がクリスマス粉砕を訴えて続けて来たこの10年間で見出し、社会からは放置され続けてきた非モテ問題の本質について、我々の歴史に触れつつ述べることにしたい。
◆革非同の変容〜個人的動機から社会問題へ
 革命的非モテ同盟の活動は2006年12月24日の「クリスマス爆砕大衆行動」から始まった。集団示威運動には路上使用許可が必要であることすら知らず、開始からわずか40分で警察の介入により中断させられた稚拙な活動が歴史の始まりだったのである。
 今でこそ「すべてのモテない人の“心のセーフティネット”たらんとする」という明確な理念を掲げている革命的非モテ同盟であるが、正直なところ設立当初からずっと真面目な姿勢で活動をしていたというわけでは決して無かった。
 そもそもが「女性にフラれた腹いせ」及び「ネット論壇で目立ちたいから」という、初代創設者F氏のルサンチマンと俗物精神というごく個人的な動機によって創り出された団体なのである。そして設立の経緯がそのようなものであったが故に、初期のデモ活動は妙なことをやって目立ちたいだけというおふざけじみた色合いが強かった。何となくネットニュース等に取り上げられ、何となくネット論壇で注目され、何となく虚栄心を満たすだけ。このような具合で初期の革命的非モテ同盟は、非モテの問題に対して真剣に向き合っていなかったのである。
 そのような体質が変容したのは初代創設者F氏が一身上の都合で退任し、内部で一悶着あった末に現代表のMarkWater体制が確立された頃からである。我々が漠然とした活動から変容した理由とは何か、それはデモという現場での実践を重ねることで、ネット論壇上でのやり取りでは決して見出すことができなかった非モテ問題の現実を、参加者の声などから直に感じ取ることが出来たからだ。
非モテであるゆえに苦しんでいる人々が抱える悩みの切実さを理解し、非モテ問題とは実のところ根の深い社会問題なのであるという視点を得た事が最大の理由である。端的に述べるならば、個人的動機で組織を運営していた創設者が退き、非モテ問題を真剣に論ずるべき社会問題として捉えるようになったという事が我々革命的非モテ同盟の変容なのだ。
 変容を遂げた我々が現場で感じ取った非モテの現実とは具体的に2点ある。1点目は、多くの非モテが本人は恋愛に興味が無い旨を表明しているにも関わらずモテないというだけの理由でバカにされる風潮に苦しんでいるということだ。これは未だに全ての人間は恋愛をするものであり、そこから「降りる」ような事はおかしいのであるという固定観念がなお強固に存在しつづけていることを示している。そして2点目は、より根が深いと思われる問題、すなわち非モテ問題とは実のところ精神疾患、特に発達障害と深く結びついているということである。
◆非モテ≒発達障害という視点
 非モテ問題とは発達障害と深い関連がある、もっとはっきり言ってしまえば非モテとして世の中から蔑まれている人の多くが発達障害を抱えているという事実がある。これこそ我々革命的非モテ同盟が長年の活動の中から見出した、最も根深くかつこの10年間において不変である非モテ問題の本質だ。
まず発達障害とは何かという事についてだが、詳細は専門書に譲るとしてごく簡易に説明すると、主に「社会性の欠如」という言葉でまとめられる特徴、すなわち「空気が読めない」「他人の気持ちを推し量れない」「言葉の裏を読めない」「コミュニケーションが上手くとれない」といった症状を持つ障害である。そして基本的に生まれつきの障害であり生涯を通じて続く、つまり完治しない疾患なのである。このような症状を抱えた者にとって恋愛が極めて困難であることは想像に難くないであろう。現代の自由恋愛とは微妙な心理的駆け引き、あるいは精緻なコミュニケーションそのものであり、それは発達障害を持つ者が最も不得手とする領域だからだ。現在の恋愛市場から真っ先に脱落してしまう者、それこそが「あの人空気読めないよね」とか「何だか妙な雰囲気をしている」と評されてしまう発達障害を抱えた者たちなのである。
 では、何故非モテと発達障害が関連していると我々は断言できるのか、それは以下2点の理由による。一つは我々の中枢メンバーのほぼ半数が発達障害の診断を受けていることである。当団体は先に述べた体制変更の際に一悶着あった事の影響で中枢メンバーの多くが入れ替わっているが、それでも発達障害を抱えた者の比率は減少せず、約半数という高い比率を維持している。もう一つの理由は、中枢メンバー以外のデモ参加者の中にも発達障害を抱えた方が少なからず居られたからである。これはデモ終了後のちょっとした談話をする中で、自分が発達障害である旨をカミングアウトして下さった参加者の方が毎回のように居られた為に判明した事実である。決して我々が参加者の方の外見や言動によって一方的に決めつけているというわけでは無い。
 これらの理由は主観的なものではないかとおっしゃる向きのためにもう一点、我々以外の視点から根拠を示しておこう。それは 中村淳彦氏による著書『ルポ 中年童貞』(幻冬舎新書・2015)に登場する中年童貞、つまり非モテの方々の性格を評した記述である。具体的に挙げてみると「空気を読むとか、相手の顔色を窺うことは一切しない」「スイッチが入ると、話が止まらない」「子供の頃から融通が利かず正義感が強い」「プライドが高く、一般的な客観性などまったくなかった」など、これらはいずれも発達障害の特徴をよく示しており、発達障害≒非モテという図式が普遍性を持っている事を示している根拠と言えるだろう。
◆見過ごされてきた発達障害問題、「病気のせいにするな、努力しろ」の無慈悲
 我々が見出した非モテと発達障害の深い関係という視点をなぜ殊更強調する必要があるのか、それはこの問題が非モテ当事者にとって極めて切実であるにも関わらず、社会が無理解のまま見過し続けてきた事実こそ、非モテに対する環境が何ら変化していないという事の根拠にほかならないからだ。
 非モテと発達障害の関連とは非モテ問題を考える上で本質的な要素であるが、過去10年間にこのような視点から非モテ問題を捉えた言説が果たして存在しただろうか? 存在していたとして社会はそれを切実な問題として真剣に受け止めていたであろうか? 我々は寡聞にして知らない。我々は結成から10年目にしてようやくこの問題を世に問う事が出来るだけの見識を得たのであるが、発達障害を抱えている当事者の方からはもっと早くに発達障害と非モテの関連を主張する言説があったことだろう。しかしそれは現在に至るまで有力な意見として汲み上げられず、一つの論陣を張ることなど無かったのだ。病気というデリケートな問題が絡むためという事もあろうが、恐らくはこのような言葉によって圧殺されてきたのではないか、すなわち「病気のせいにするな、努力しろ」と。
 だが、この無責任な言葉にこそ非モテ問題への無理解が凝縮されていると言っても過言ではないのである。それは先に述べた通り、発達障害は完治しない疾患であるからだ。この事実が示していることは、非モテ問題とは当人の努力によって解決する問題ではないという極めて重要な観点だ。漠然とした叱責を投げつけたり、浅薄な自己責任論的文脈で非モテの人格批判をしたりしたところで何ら問題の解決には帰依しないのである。
 また、一生付き合って行か無くてはならない疾患であるが故に当事者にとっては切実さの度合いが極めて大きくなるということも指摘せねばならない。冒頭で触れた非モテへの寛容化の要因として語られる最近の「若者の恋愛離れ」的な現象だが、現代の若者が恋愛をしない最大の理由は「カネがないから」であって外部の要因に理由を求めて開き直っているにすぎない。
 彼等はもし今後日本が再びバブル景気に突入することがあれば真っ先に我々「真の非モテ」を蔑む側に回ることであろう。しかし発達障害を抱えた非モテの場合、原因は常に自己にあり、それは根治しない。障害はどこまで行っても忌まわしき影の如くまとわり付いて来るのであって、気軽に他人のせいにするなどというわけにはいかないのである。カネがないという理由でモテないと開き直っている者と抱えている障害(それも完治しない)故にモテないことに苦しむ者、切実さの度合いは果たして同じであろうか。そしてこの絶望的な現実に直面している者に対して投げかけられる「努力しろ」という言葉が一体何の意味を持つというのだろうか。
 しかしながら我々が活動を続けてきた10年の間、「モテたいなら努力しろ」という言葉を浴びせられないことは無かったのだ。社会は非モテに対して無理解のまま一歩も進んでいないのである。
◆次の10年に向けて
 革命的非モテ同盟が活動を始めた時、ある方に言われた言葉がある。それは「どれだけ滑稽に見える活動でも10年間継続すれば必ずそれなりの形になる。だからとにかく10年間は続けることだ」というものであったが、まさにその言葉の通りであった。我々は10年間をかけて非モテ≒発達障害という構図を見出し、社会が如何に非モテの切実さに対して無理解であるかを見抜き、そしてこのような場で拙いながらも意見表明をさせて頂く機会を得た。言わばこれまでの10年間で革命的非モテ同盟は組織としての土台を築き上げてきたのである。
 それでは次の10年間は我々にとってどのようなものになるだろうか。積み上げてきた石垣の上に勇壮な天守を建てるがごとく、活動の質、量共にさらなる充実を目指さなければならないことは当然だが、今のところ断言できるのは今後も我々革命的非モテ同盟はデモ活動を継続して行くだろうということである。それは、デモの現場で出会う方々から切実な思いを受け取る事こそ、我々が今後も変化してゆくであろう問題の本質を掴む手段であり、そして我々の活動の原動力であるからに他ならない。机上の空論に留まらず常にデモという実践を伴う事こそ革命的非モテ同盟不変の本義なのである。
 今年のクリスマス粉砕デモは革命的非モテ同盟10年目のひと区切りであるとともに新たな歴史の一歩でもある。この先の10年が全ての非モテにとって明るい未来たらんことをという想いを背に、我々は今年も渋谷の街を雄飛するのである。

仮設のおばさん亡くなる/キレイな図形/弔電

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Fig37

Japon: un incendie géant ravage plus de 140 bâtiments
Un énorme incendie ravage la ville de Itoigawa, dans le nord-ouest du Japon. Plus de 140 logements ont été touchés par les flammes.
Un énorme incendie faisait rage jeudi à Itoigawa, ville côtière du nord-ouest du Japon, touchant plus de 140 bâtiments. Miraculeusement, aucune victime n'est à déplorer, seules deux femmes ont été légèrement blessées.
Le feu a pris aux environs de 10h30 locales dans un restaurant chinois avant de s'étendre aux pavillons et autres constructions environnantes. Un avis d'évacuation a été donné à quelque 363 foyers totalisant 740 habitants de cette commune de 44 510 habitants.
Au Japon, les touristes sont invités à ne pas donner de leçons de savoir-vivre
Gênés par les ≪ slurps ≫ bruyants qui accompagnent la consommation des ≪ ramen ≫, les visiteurs se permettent des critiques qui hérissent les Japonais.
Les visiteurs étrangers, c’est bien, sauf quand ils se mêlent de vous donner des leçons de savoir-vivre. Depuis 2011, le Japon connaît une véritable explosion du nombre de touristes. Entre janvier et octobre, il en a accueilli 20,113 millions, un chiffre en hausse de 23 % par rapport à la même période de 2015. Il en veut plus, tablant sur 40 millions en 2020, année des Jeux olympiques de Tokyo.
Ce boom ravit les commerçants, les hôteliers et un gouvernement désespérément en quête de moteurs pour la croissance interne. Les chaînes de télévision apprécient également. Elles multiplient les programmes comme ≪ You ha nani shini nippon he ? ≫ (≪ Vous, que venez-vous faire au Japon ? ≫), dans lesquels une équipe suit dans sa découverte des merveilles de l’Archipel un touriste attrapé à son arrivée à l’aéroport.
Pour autant, le phénomène de tourisme de masse – relativement récent – présente quelques désagréments. Certains visiteurs ne respectent pas les bonnes manières, la propreté notamment, auxquelles sont très attachés les Japonais, particulièrement dans l’espace public. Et puis il y en a qui se mêlent de toucher aux habitudes du quotidien, ce qui a le don d’enflammer les réseaux sociaux nippons.
La dernière affaire en date est celle des ≪ slurps ≫ bruyants qui accompagnent la consommation des ramen et autres udon – nouilles et pâtes locales. Cette pratique est traditionnelle. Elevés selon le principe de ne pas faire du bruit en mangeant, certains étrangers ne la supporteraient pas et le feraient savoir. Certains Japonais s’en offusquent au point d’y voir une forme de harcèlement. Ils ont même inventé un mot pour cela, nuhara, un condensé de noodle harassment (≪ harcèlement sur les nouilles ≫).
Contraste
La polémique a pris une telle ampleur qu’elle a été reprise à la télévision, donnant lieu à des débats parfois animés. Sur Yomiuri TV, le 10 décembre, Dewi Fujin, ex-femme du président indonésien Sukarno et aujourd’hui habituée du show-biz local, a qualifié le bruit de ≪ vulgaire ≫, fleurant bon un son ≪ campagnard ≫. Les réactions n’ont pas tardé. Sur Twitter, elle a été invitée à ≪ quitter le Japon ≫.
≪ Si le bruit vous gêne, estimait quelques jours plus tôt sur la chaîne Nippon TV la chanteuse Akiko Wada, connue pour son franc-parler, ce n’est pas la peine de venir. ≫ Pour l’ancien député Taizo Sugimura, le problème tient sans doute au contraste entre le fait de siroter bruyamment ses nouilles et l’image que les étrangers ont du Japon.
Tentant de prendre de la hauteur, l’influent essayiste Matsuko Deluxe a, lui, fustigé la trop grande sensibilité des Japonais. ≪ Ceux qui parlent d’agression contre la culture nippone exagèrent. ≫ Et d’inviter à ne pas faire attention aux réactions des étrangers et à profiter de ses nouilles.
De fait, la pratique relève d’une forme d’esthétisme. Pour les amateurs, les nouilles se dégustent très chaudes. Le ≪ slurp ≫ permet de faire entrer de l’air dans la bouche et donc de les tiédir. Il permettrait aussi de mieux saisir la subtilité du goût de la nouille comme du bouillon. L’amateur peut ainsi ≪ slurper ≫ tout son saoul au Nakiryu, seul restaurant de ramen honoré d’une étoile par le Michelin. Et puis, dans le rakugo, cette forme de narration mimée popularisée pendant la période d’Edo (1603-1868), la représentation de la consommation de nouilles se fait avec un ≪ slurp ≫.
Pétition contre l’ignorance
Ce genre de polémiques témoigne d’une sensibilité aux questions qui touchent au cœur de la culture et des habitudes. La question du nuhara peut de ce fait être rapprochée de l’utilisation de manji sur les cartes pour indiquer les temples. Similaire à la croix gammée des nazis, ce symbole a pu heurter des étrangers de passage. En janvier, l’autorité japonaise d’informations géographiques avait proposé de le remplacer par un symbole plus neutre.
La proposition avait soulevé une vague de critiques. Une tribune publiée par le Japan Times et signée de la journaliste Helen Langford-Matsui y voyait une concession à une vision européano-centrée de l’histoire. Une pétition avait été lancée pour lutter contre l’ignorance des touristes étrangers au sujet d’un symbole relevant du sacré dans plusieurs pays.
Dérivé du sanscrit, le manji est utilisé dans le bouddhisme, le jainisme ou encore l’hindouisme. Il est considéré comme très positif. Dans le bouddhisme chinois, il symbolise les 10 000 mérites promettant l’accès au nirvana.
Ces débats ne sont pas nouveaux. Dès l’ouverture du pays dans la deuxième moitié du XIXe siècle, les Occidentaux avaient émis des réserves sur les konyoku, les bains publics mixtes répandus dans les centres urbains depuis le XIVe siècle. Le prêtre américain Francis Hawks, qui accompagnait le commodore Matthew Perry en 1853 et 1854 lors de ses visites au Japon qui se sont traduites par l’ouverture de l’Archipel, avait jugé la pratique immorale. ≪ Les Japonais sont l’une des races les plus licencieuses du monde ≫, avait pour sa part estimé, en 1861, l’évêque de Hongkong George Smith dans Dix semaines au Japon.
A l’époque, les autorités japonaises avaient promulgué une interdiction de la mixité dans les bains publics, au moins à Tokyo, qui ne fut guère respectée. Elles craignaient alors qu’une mauvaise image du pays nuise à la conclusion de traités commerciaux avec les puissances occidentales.
フランス語
フランス語の勉強?
新・科捜研の女3
舞台は京都府警科学捜査研究所・・通称“科捜研” 沢口靖子演じる榊マリコが、科学を武器に難事件を解決します!微細証拠から始まるキレの良い科学捜査をお楽しみに!
LAST FILE 「完全犯罪に利用されたマリコ!!」
沢口靖子 内藤剛志 加藤たか子 斉藤 暁 深浦加奈子 泉 政行 森本亮治 小野武彦 田中 健 ゲスト 風間トオル

杉原こうじ(NAJAT・緑の党) ‏@kojiskojis
【許すまじ!】これはまさに「大軍拡予算」だ。防衛省幹部は「17年度を少なく見せるため、補正にできるだけ回した」。官邸と防衛省が財務省と結託して行った「潜水艦作戦」だと。しかも、「108億円」に微減すると報じられていた軍事研究費はなんと満額査定の110億円。12月23日の朝日より。
香山リカ ‏@rkayama
昨日ふたを開けてみたら「108億」ではなく要求満額の「110億」でした…。今年は6億ですよ?毎月の仕送り6万円だった学生に「来年から毎月110万送るからね」なんてことありえないでしょう?防衛省は軍事研究する大学にそう言ってるんですよ?今朝の新聞でほとんど報道されてないのは異常。
望月衣塑子 ‏@ISOKO_MOCHIZUKI
防衛省の助成金制度を6億円→110億円に。政府が閣議決定。本当に悔しい😭しかし怯んでいては「金を増やせば、大学も研究者も防衛省に食らいついてくる」と話す政府の思う壺。負けてはいられない💪❗️元気を出そう❗️凹んでる暇などないのです❗️

仮設に住んでいたおばさんが亡くなったと妹が電話してくれました.3年前くらいに母の3回忌でお会いした時には元気だったのに・・・.なんかショックです.まだあのときはビールも飲んで元気に思えたのですが・・・
少し遅いランチはホルモンスープ.キソキソを終えてややこしいソフトで図を書きました.わりとキレイにできて満足です.
夕方弔電をと思って郵便局に行ったら,今日はダメ.とのことで部屋に帰ってからNTTに電話しました.弔電って500円くらいかと勝手に思っていましたが,実は結構なお値段なのでした.フランス語だとtélégramme de condoléancesです.

宮城沖で見つかった遺体 震災不明者と判明
 石巻海上保安署は22日、宮城県女川町の沖合で11月に見つかった遺体の身元が、東日本大震災で行方不明になった気仙沼市本吉町の漁業芳賀冨雄さん=当時(79)=と判明したと発表した。遺骨は同日、芳賀さんの次男に引き渡された。
 海保によると、11月15日、女川町の江島から東に約17.4キロの沖合(水深約170メートル)で操業していた漁船が底引き網に入っていた頭蓋骨を見つけ、海保に届けた。県警がDNA型鑑定で身元を特定した。
 芳賀さんは震災当時、港にあった漁具を確認しようと自宅を出た後、行方が分からなくなった。津波に巻き込まれたとみられる。
 県内の震災の行方不明者は1人減の1231人になった。


津波犠牲の警官の父 交番に「感謝」の額
 東日本大震災の津波で岩沼署増田交番勤務だった長男を亡くした宮城県角田市の木工職人佐藤宗男さん(67)が22日、長男が世話になったお礼にと「感謝」の文字を彫った木製プレートを、移転新築されたばかりの同交番に贈った。
 プレートは縦52センチ、横30センチ。佐藤さんが仕事の合間を縫って彫り上げた。「長男が県民のために働けたことに感謝したい」という思いを込めた。警察官の魂を意味する造語「警魂」のプレートも併せて寄贈した。
 プレートを設置しに交番を訪れた佐藤さんは「長男が働いていた場所に付けられて本当に良かった。感無量だ」と話した。作業には妻きみ子さん(63)や同署幹部らも立ち会った。
 震災時、佐藤さんの長男宗晴(ときはる)さん=当時(32)=は名取市内の現交番隣接地にあった旧交番に勤務。避難誘導のため岩沼市沿岸部へ向かい、津波の犠牲になった。佐藤さんは11月、同署にも警魂プレートを贈っている。


<回顧みやぎ>中心商店街に危機感
 東日本大震災から6年目を迎えた2016年。県内では、交通インフラを中心に被災地の復興が進む中で、復興工事を巡る事件もあった。新市誕生や商業地集積に沸く一方、政治家のモラルが問われた1年でもあった。現場の記者が振り返る。
◎2016振り返る(4)仙台駅前の商業集積
<隣県の若者多く>
 JR仙台駅西口のペデストリアンデッキは今年、仙台商圏で人の流れが最も変化した場所だ。
 7月開業の仙台パルコ2と結ぶペデストリアンデッキを、若い世代を中心に多くの人が行き交う。東京の渋谷文化を発信する商業施設として注目を集め、週末の土日ともなると人波はさらに勢いを増す。
 これに先立ち、3月には駅の東西自由通路が拡幅された。ガラス張り天井の吹き抜け構造はそれまでの狭く、暗い印象の通路を一変させた。同時に、エスパル仙台東館が新たな駅の顔としてオープンした。
 駅前を歩く若者たちに話を聞いた。隣県の岩手、山形、福島から来ている人が多い。「街が大きい」「ファッションなど新しいものが得られる」。仙台に魅力を感じる理由は東京に全国の若者が集まる構図と一緒のようだ。
 パルコ2とエスパル東館は、既存の主な商業施設とペデストリアンデッキでつながる。利用者にとっては買い物や食事などの選択肢が増え、回遊性が一段と向上。駅前に人が集まる流れを加速させている。
 一極集中は一方で、仙台商圏を代表する中心商店街に影を落とす。
 山形市からパルコ2に買い物に来た女子短大生の話が象徴的だ。「駅前で買い物も食事を済むから、一番町商店街にはあまり行かない」
<個店の努力必須>
 仙台の若者ファッションをリードしてきたぶらんど〜む一番町商店街の仙台フォーラスの関係者は「パルコなど駅前に顧客を奪われている」と打ち明ける。地下フロアのファッションの比重を減らし、家具や雑貨など生活全般を扱うスタイルに今月リニューアルするなど知恵を絞る。
 駅からT字型に広がる六つの中心商店街のうち、最も離れた一番町四丁目商店街。中核を成す仙台三越の渡辺憲一社長は「エスパル東館の開業などマイナスの影響もあった。仙台商圏を盛り上げるために、われわれ商店街が踏みとどまらなければならない」と力を込める。
 仙台は駅前を中心に発展を続けているが、乱暴な言い方をすれば駅前は東京化した地方の一つの姿だ。仙台らしさを保ち複層的な商圏を創出するには、老舗も含めた個店の努力と商店街の頑張りが欠かせない。(報道部・山口達也)
[メモ]JR仙台駅2階の東西自由通路は3月18日、拡幅工事を終えて利用開始。幅は従来の6メートルから16メートルに広がった。商業ビルのエスパル仙台東館も開業。地上6階、地下1階で衣料品や雑貨など82店が入った。7月1日オープンの駅西口前の仙台パルコ2は地上9階、地下2階で衣料品や飲食店84店が出店。6〜9階にはシネマコンプレックス(複合型映画館)のTOHOシネマズ(東京)がある。


<行く年に>願うは子どもの笑顔
 今年も一年が終わろうとしている。東日本大震災から6度目の年の瀬となる。東北各地の暮らしや習俗を見詰め、人々の息遣いに耳を澄ませた。
◎東北歳未点描(2)災害公営住宅でクリスマス=福島市
 福島市の災害公営住宅「飯野団地」には、東京電力福島第1原発事故で全村避難する福島県飯舘村の住民たちが暮らす。
 団地完成から2年4カ月。3度目のクリスマス会を目前に、飾り付けなどの準備が団地内の集会所で行われた。
 カラフルなボールや輝くモール。約20人の親子が自由にオーナメントを取り付け、高さ1.8メートルのツリーを完成させた。
 子どもたちの胸も高まる。「ファインディング・ニモの車が欲しい。あとクマさんの人形も!」。小学1年古畑心愛(ここあ)さん(6)はサンタさんにおねだりした。
 一戸建ての家が並ぶ団地には、20世帯80人が暮らす。最近は福島市内などにわが家を求める世帯が増えた。来年3月には、飯舘村の避難指示が解除される。
 「引っ越しで来年の今頃は団地の住民が半減しそう」と自治会長の佐藤修治さん(41)。今年のクリスマス会は23日。子どもたちには目いっぱい楽しんでほしいと願う。


<福島沖地震>東松島 津波遡上高4m確認
 11月22日に起きた福島県沖を震源とするマグニチュード(M)7.4の地震による津波で、宮城県東松島市の大浜海水浴場では、津波が陸地の斜面をさかのぼって到達した高さ(遡上(そじょう)高)が4.0メートルに達していたことが22日、地震発生から1カ月に合わせた東北大災害科学国際研究所の報告会で明らかになった。
 サッパシー・アナワット准教授(津波工学)が、地元住民の情報提供に基づいて仙台湾周辺を調査。大浜海水浴場に隣接し、複数の小型漁船が転覆した大浜漁港で3.8メートル、月浜海水浴場で3.1メートルの遡上高をそれぞれ確認した。
 気象庁の観測による津波の高さは、最大で仙台港の1.4メートル。東京電力によると、福島第1原発では高さ1.6メートルの津波が到達していた。これらを局所的に上回った地点があった。
 津波を断層の長さと幅、ずれの大きさで解析した今村文彦所長(津波工学)によると、津波の第2波が福島県沿岸で反射して北上、仙台湾の中心域で増幅して高い波になったという。
 今村所長は「津波は後続波が大きくなる。これらを正しくシミュレーションしないと過小評価になる」と説明した。


<原発避難いじめ>原告団「報道は氷山の一角」
 東京電力福島第1原発事故で避難した子どもへのいじめが相次いで発覚したことを受け、今年2月に発足した「原発被害者訴訟原告団全国連絡会」が22日、「報道されたのは氷山の一角だ。大人にも心ない仕打ちが続いている」として、避難への理解を求める声明を発表した。
 連絡会は、原発事故に伴う損害の賠償を東電などに求めた全国21件の訴訟の原告で結成。原告数は1万人近くに上る。
 連絡会の幹部が22日、東京都内で記者会見。南相馬市から横浜市に避難中の松本徳子さん(55)は「慣れない生活を送る親が苦しむと思って、いじめられていると言い出せない子もいる」と話した。
 郡山市から子ども2人と大阪市に避難している森松明希子さん(43)は「避難者に対する大人社会の無関心や偏見がそのまま子どもの社会に移っている」と訴えた。


<原発事故>高校演劇部が学校再開の戸惑い描く
 東京電力福島第1原発事故に伴い福島市の仮設校舎で学ぶ相馬農高飯舘校(福島県飯舘村)の演劇部が、高校演劇の東北大会に2年連続で出場する。今年の芝居テーマは「学校再開」。生徒5人はいずれは仮設校舎が消える自校と重ね、複雑な思いで舞台に立つ。
 芝居は、福島市内の仮設校舎に別れを告げる修了式前日の設定。本来の校舎がある飯舘村に戻ることになるのだが、村に通学せず転校を選んだ福島市出身の2年生を描く。「卒業まで(再開を)待ってくれたっていい」と声を荒らげる場面もある。
 現実の世界では、飯舘村の避難指示は来春、一部を除いて解除される。飯舘校の今後は未定だが、生徒66人のうち7割は村外出身。地元再開時には転校を選択する生徒も予想される。
 福島市出身の部員たちは芝居に自身を投影させる。「仮設校舎がなくなることは想像できない。悔しい気持ちになる」と部長の2年菅野千那さん(16)。2年後藤滝翔(りゅうと)さん(17)は「(学校再開の)悪い面が見えてしまう。(福島市に)残る人たちのことも知ってほしい」と訴える。
 飯舘村出身の部員は2年高橋夏海さん(17)だけ。学校再開が現実になれば「私は村に戻りたい。でも転校する仲間にどう接したらいいのだろう」と悩む。
 顧問で脚本を手掛けた西田直人教諭(47)は「この学校もいつか再開する。最後の日をみんなで想像してほしかった」と話す。
 東北大会は23〜25日、いわき市のいわき芸術文化交流館アリオスで開かれる。相馬農高飯舘校の舞台は24日午前11時半から。


河北春秋
養殖法を考案した宮城新昌(1884〜1967年)は、そんな願いを持っていた。今のカキ養殖の基礎を築き、石巻市荻浜には顕彰碑が立つ▼宮城県は気仙沼から南三陸、牡鹿半島、松島に至る地域でカキ養殖が盛んだ。全国2位の生産を誇る。鍋が恋しいこの時期、石巻市の雄勝湾を除く県内ほぼ全域の生産地で、ノロウイルスが検出された。県漁協は25日まで、生食用のカキ出荷を見合わせている▼ノロウイルスは人体で増殖する。人から人へ感染することが多い。宮城県では今年、ノロウイルスなどによる感染性胃腸炎が大流行。人から海へ、ウイルスが流れ込んだらしい。カキに罪はない▼宮城県のカキの水揚げ量はむき身でシーズン(9月〜翌年5月)4000トン超だったが、東日本大震災で2011年は319トンに激減。15年は1700トン余りに回復していただけに、生産者の落胆は大きい▼カキ養殖のルーツを自負する荻浜の生産者は嘆く。「お歳暮などで需要が多い年末に水揚げできないなんて…」「死活問題だ」。県漁協は26日の検査結果を見て対応を検討する。豆腐のごとくカキが安心して食べられるよう、ウイルスの沈静を願うばかりだ。

来年度政府予算案/アベノミクスの限界如実に
 安倍政権の経済財政運営は「経済再生なくして財政健全化なし」が基本。経済を成長させ、その税収増で財政赤字を減らす。裏を返せば、経済を上向かせられなければ、財政再建は遠のくことになる。
 この成長頼みの危うさ、アベノミクス路線の限界が、如実に示されたのではないか。
 きのう閣議決定された2017年度政府予算案である。
 歳出規模が97兆円台半ばと過去最大に膨れた、その台所は「火の車」といえる。
 17年4月予定の消費税再増税を延期したことに加え、企業業績の失速に伴いアベノミクスの「果実」とアピールしてきた税収は、頭打ち。税外収入をかき集めるなどしても、国債(借金)の新規発行額は大幅には減らず、赤字の削減はおぼつかない。
 健全化の指標である基礎的財政収支の赤字額は約11兆円と、5年ぶりに拡大。20年度の黒字化目標達成は非常に困難になったと言うほかない。
 この目標は国際公約であり、わが国財政に対する国際的信認が揺らぎかねない。
 同時に、この苦しい台所事情のしわ寄せが暮らしにのしかかることは看過できない。
 際立つのは、「新三本の矢」の柱である子育て・介護を含む社会保障の分野だ。
 確かに、人材確保へ保育士や介護職員らの待遇改善策を掲げ、幼児教育無償化の対象を広げる。返済不要の給付型奨学金を創設して貧困の連鎖を防ぐ一歩も踏み出す。
 だが、高齢化に伴う社会保障費の伸びを抑制する方針の下、高中所得の高齢者や大企業社員らの医療・介護分野での負担は増やされる。一方で消費税増税延期に伴い、低年金者対策は先送りだ。
 社会保障の歳出改革は必要だとしても、負担増は家計に響く。低所得層の底上げは急務だ。これで低迷が続く個人消費が回復し、経済再生が進むのかどうか、疑問だ。
 税収増が続いたのは、金融緩和による「円安」で企業業績が改善したためで、それがアベノミクスの核心と言っても過言ではあるまい。年明けからの円高で本年度の税収は当初見込みを下回り、穴埋めのため国債の追加発行を強いられたのが、その証しだ。
 来年度の税収も、トランプ次期米大統領の積極財政策への期待を映した現下の円安相場をベースに見積もった甘い数字だ。米国の動向や円相場次第では下振れし、税収不足に陥る懸念は消えない。そうなれば財政はまた悪化する。
 財政再建へ歳出・歳入改革は待ったなしだ。国会で議論を尽くさねばならない。
 大震災の復興に関する特別会計は、高台移転を含む大規模事業がピークを越えたことなどから、17%減った。
 ただ、地域には復興格差がある。その実情に即した支援に加え、除染の加速や農水産物の風評被害対策、沿岸企業の人手確保策などは十分か、しっかりと点検したい。


除染に国費投入 国民の理解が大前提だ
 政府は、東京電力福島第1原発事故からの新たな福島復興指針を閣議決定した。
 事故の影響で立ち入りが制限されている帰還困難区域の一部を復興拠点と定め、来年度から国費を投入して除染とインフラの整備を一体的に進める。事業開始から5年後をめどに、住民に対する避難指示の解除を目指すという。
 原発事故で避難を余儀なくされた住民にとって、復興拠点の整備は帰還や地域再生の足場となるだろう。
 政府は、新たなまちづくりのための公共事業と位置づけ、東日本大震災の復興予算から費用を拠出する。山本公一環境相は「地元の方の強い要望を尊重した」と説明する。
 しかし、除染費用はこれまで、汚染者負担の原則に基づき、東電に請求するとされてきた。国費投入は事実上の東電救済策であり、国民に負担を転嫁することになる。
 そうであれば、投入の妥当性について国会で審議を尽くし、国民の理解を得ていく必要がある。国策として原発推進を掲げてきた政府の責任も、改めて問われよう。
 帰還困難区域は事故による放射性物質の汚染が最も激しいエリアで、県内7市町村の337平方キロに約2万4000人が暮らしていた。
 福島第1原発事故の除染は従来、汚染の程度がより低い地域を中心に進められてきた。今回の決定で、帰還困難区域の復興のステージが一歩前進することになる。
 来年度予算案では、復興拠点の除染費用として約300億円が計上された。5年間では総額数千億円規模となる見通しだ。
 政府は今月、除染費用の見積もりを当初の2・5兆円から4兆円に修正する新試算を公表したが、これには帰還困難区域の除染費用は含まれていない。
 復興拠点の整備が住民の帰還につながるかどうかは不透明だ。
 帰還困難区域が大半を占める大熊町、双葉町と復興庁が実施した意向調査では、帰還したいと答えた住民は1割余りにとどまる。帰還できるとしても事業開始から5年先で、住民の意向がさらに変わる可能性も否定できない。
 復興拠点の詳細な規模や場所は、復興庁が県や各市町村と協議中だ。住民の意向や、除染の効果などを見極めつつ、拠点の整備方針を柔軟に見直していくべきではないか。
 政府は、今年8月にまとめた「帰還困難区域の取り扱いに関する考え方」の中で、将来的には全域の避難指示を解除する「決意」を示している。そのための国民負担に関しても、今後、議論を深めていくことが求められる。


もんじゅ廃炉◆サイクル路線を白紙に戻せ◆
 政府は高速増殖炉原型炉もんじゅを廃炉にする一方で、核燃料サイクル政策を堅持、国産高速炉の実証を目指すことなどを決めた。
 日本は、使用済み核燃料を再処理してプルトニウムを取り出して利用するサイクル路線を採用し、高速増殖炉をその中核と位置づけてきた。その開発計画が頓挫したのだから、核燃料サイクル自体の見直しが不可欠なはずだ。
 もんじゅ失敗の検証も不十分なまま、ごく一部の利害関係者だけの議論を基に、路線継続や高速炉開発などを決めることは受け入れがたい。廃炉を機に核燃料サイクル路線を白紙に戻し、日本の原子力とエネルギー政策の将来を開かれた場で議論すべきだ。
失敗の検証すべきだ
 1994年に臨界に達したもんじゅは翌年12月にナトリウム漏れ事故を起こして長期間停止。2010年に運転を再開した直後に燃料交換装置の落下事故が発生し、止まったままだ。運転開始までに少なくとも8年、その後のデータ取得などを含めて16年間で少なくとも5400億円かかるというのだから、廃炉は当然だろう。
 問題は、なぜもんじゅが失敗したのかに関する科学的な検証も、政策の問題点の点検もなしに核燃料サイクルの堅持を決め、国産高速炉の開発を進めるとした点だ。
 実験炉、原型炉、実証炉、商用炉という四つの開発段階を踏む、としながら、なぜ、もんじゅの知見が不十分でも実証炉の開発が可能なのか。巨額に上る開発費をどう調達するのか。納得できる説明は聞かれない。
 福島第1原発事故以降、原発依存度低減が政策目標となり、電力市場の全面自由化や、再生可能エネルギーの拡大など日本のエネルギーを巡る状況は大きく変化した。それにもかかわらず「高速炉開発の意義は、昨今の状況変化によっても、何ら変わるものではない」とする政府方針には説得力がない。
将来世代へ負の遺産
 政府方針を決めたのは経済産業省が設置した高速炉開発会議の議論だ。メンバーは経産相、文部科学相、もんじゅを運転する日本原子力研究開発機構の理事長に加え、電気事業連合会長と原発企業の三菱重工業社長の5人。直接の利害関係者だけを集めた短期間の議論、しかも非公開。「結論ありき」だったと言われても仕方ない。
 政府が核燃料サイクル路線に固執するのは、これを放棄したら使用済み核燃料の行き場がなくなり、原発の運転自体が困難になるからだ。だが実現の見通しがないまま海外に再処理を委託するなどした結果、日本は使う見通しがほとんどないプルトニウムを約48トン抱えるまでになった。核兵器への転用も可能なプルトニウムの大量の在庫は、核不拡散上の大問題だ。
 その場しのぎの対応の積み重ねは、将来世代へ大きな負の遺産となる。経済的、技術的に行き詰まったサイクル路線の見直しに乗り出す政治的な勇気が求められる。


北部訓練場過半返還 「負担軽減」にならない 県民の力で圧政はね返そう
 誰のための返還なのか。米軍と安倍政権が仕組んだ欺瞞(ぎまん)に満ちた茶番と断じるほかない。
 米軍北部訓練場過半の返還を記念した式典で、菅義偉官房長官は「今回の返還は本土復帰後最大の返還であり、沖縄の米軍施設の約2割が返還され、沖縄の負担軽減に大きく寄与する」と強調した。
 在沖米軍基地機能強化による沖縄の負担増を、返還面積の広さで覆い隠し「負担軽減」と偽装することは断じて認められない。
 2016年12月22日を新たな「屈辱の日」に終わらせてはならない。真の負担軽減を勝ち取る「出発の日」として位置付けたい。
 新基地建設論理と矛盾
 菅氏は式典で、北部訓練場約4千ヘクタールの返還の起点を1996年の日米特別行動委員会(SACO)合意とした。沖縄戦までさかのぼるべきだ。
 県民は本土の捨て石にされた悲惨な沖縄戦に巻き込まれた揚げ句、土地を米軍に強制的に接収された。その事実を踏まえれば軽々に「負担軽減」とは言えないはずである。
 菅氏は「20年もの歳月を経てようやく返還を実現することができた」と述べた。米軍が「使用不可能」とする土地が返されるまで多くの年月を要したことを、まず謝罪すべきではなかったか。
 東村高江の集落を囲む六つのヘリパッド移設が北部訓練場過半返還の条件である。オスプレイは既に訓練を繰り返している。夜間も騒音が激化し、睡眠不足になった児童が学校を欠席する事態を招いたこともある。
 高江の状況を見れば、ヘリパッド移設を条件にした今回の返還がまやかしの「負担軽減」であることは明らかだ。
 政府は米軍普天間飛行場の危険除去のため、人口の少ない名護市辺野古移設を進めるとする。だが、北部訓練場ではそれと逆のことをやっている。山林にあるヘリパッドを集落近くに移すことは、辺野古新基地建設の論理と矛盾する。
 菅氏は「ヘリパッド移設で、これからもご迷惑をお掛けする」とし、住民に負担を強いることを認めた。これが安倍政権の言う「負担軽減」である。
 稲田朋美防衛相は式典で「オスプレイ事故を受け、集落上空を避けるなど、地元の生活環境への配慮が十分得られるように取り組む」と述べた。期待できない。
 防衛省は米軍に、民間地域でのオスプレイの危険なつり下げ訓練の中止を要請した。だが、米軍は訓練を強行した。日本政府に米軍の危険な訓練を止める力はない。
 知事欠席は当然だ
 空席が目立った返還式典とは対照的に、政党や市民団体でつくる「オール沖縄会議」主催のオスプレイ撤去を求める抗議集会は熱気であふれた。
 翁長雄志知事もうちなーぐちで決意を述べ、「皆で心を一つにして子や孫のため、どうしても負けてはならない。辺野古新基地ができなければ、オスプレイの配備も撤回できる。必ず造らせないように頑張ろう」と呼び掛けた。
 基地の過重な負担への不安が高まる中、知事が県民に粘り強い運動を求めたことに、県民の多くが勇気付けられたはずだ。
 菅氏は返還式典後、「基地の負担軽減を掲げる知事が出席できないのは極めて残念だ」と述べた。知事が式典を欠席した重みを受け止められないとあっては、沖縄基地負担軽減担当相の資格はない。
 知事が欠席したのは当然だ。それに不快感を示すこと自体おかしい。オスプレイ墜落事故直後に返還式典を強行することで、県民を愚弄(ぐろう)したことに気付くべきだ。
 沖縄が求めていることは子どもたちが健やかに育つ生活環境の保障である。今回の返還が安全な暮らしにつながることはない。抗議集会参加者だけではない。多くの県民がそのことを知っている。
 沖縄の未来を切り開くのは県民である。県民の力で圧政をはね返すことを改めて誓いたい。


[オスプレイ抗議集会]配備撤回のうねり再び
 オスプレイ墜落への怒りが会場内に渦巻いた。
 名護市安部海岸での墜落事故を受け、「オスプレイ撤去を求める緊急抗議集会」が22日、名護市内で開かれた。辺野古新基地建設に反対する政党、経済界有志、市民らでつくる「オール沖縄会議」が主催し、約4200人(主催者発表)が集結した。
 参加者に共通していたのは「墜落の不安が現実になった」との衝撃だ。そして墜落事故の原因が究明されていないにもかかわらず、事故からわずか6日後に飛行訓練を再開した米軍と、それを容認した日本政府への怒りだ。
 翁長雄志知事は、日本側が主体的に原因究明に当たることができない日米地位協定を批判し、強行された飛行再開に「政府は沖縄県民を日本国民として見ていない」と強い憤りを示した。
 この日、米軍北部訓練場の過半となる約4千ヘクタールが返還され、同じ名護市内で政府主催の返還式典が開かれた。ただ、日米両政府がどんなに基地負担軽減をアピールしようとも、それがまやかしだと県民は気付いている。返還と引き換えに、東村高江集落を取り囲むように6カ所のヘリパッド(着陸帯)が整備され、その運用が始まれば基地負担は、むしろ増すからだ。
 オスプレイ配備撤回を求めるうねりが、再び高まろうとしている。抗議集会で登壇した大学生の玉城愛さんの「県民の生活が安全なものになるには、オスプレイの配備撤回と新基地建設断念が必要だ」との訴えが象徴している。
■    ■
 登壇者からは「にじららん(もう我慢できない)」「がってぃんならん(合点がいかない)」と、うちなーぐちによる発言が相次いだ。
 翁長知事は「チムティーチナチ、クヮウマガヌタミニ、チャーシンマキテーナイビラン(心を一つに子や孫のためにどうしても負けてはいけない)」と呼び掛けた。稲嶺進名護市長も「オスプレイ、辺野古新基地、高江のヘリパッドも駄目なものは駄目だ」と、しまくとぅばで訴えた。
 在沖米軍トップのニコルソン四軍調整官の「感謝されるべきだ」との発言に代表される米軍の高圧的な態度や、日本政府の住民軽視の姿勢に対し、沖縄の怒りは頂点に達しようとしている。
 オスプレイ配備撤回という政治的運動と併せ、沖縄の歴史体験に根差した県民の尊厳を守る闘いになりつつある。しまくとぅばでの表明はその表れだ。
■    ■
 新基地建設を巡る「辺野古違法確認訴訟」の上告審で、県の敗訴が確定した。国は翁長知事の取り消し処分の取り消しを待って、埋め立て工事を急ぐ意向だ。
 県の動向に注目が集まる中、翁長知事は集会参加者を前に「今後も県が持つあらゆる手法で辺野古に新基地を造らせない公約実現に不退転の決意で取り組む」と表明した。政府主催の式典を欠席し、抗議集会に参加した翁長知事の発言に会場が沸いた。
 大規模返還をアピールしたい政府が式典を強行し、沖縄との溝をさらに深めたことを政府は直視すべきだ。


糸魚川大火 悪条件重なり燃え広がる
 もうもうたる煙が上がり、炎が建物をのみ込んでいった。町全体が燃えているようなテレビの映像を見て、恐怖を感じた人が多かったはずだ。
 糸魚川市の中心部で22日午前10時半ごろ、火災が発生し、強風にあおられ燃え広がった。
 10時間以上、家々を焼き、午後9時前になり、ようやく鎮圧状態になった。
 約140棟に延焼、7万5千平方メートルに被害が出た可能性がある。複数のけが人が出た。糸魚川市は約360世帯、740人に避難勧告を出した。
 佐渡市を除く本県の全自治体と、富山県の消防隊が駆け付け、消火に当たった。
 県は災害対策本部を設置して、自衛隊に災害派遣を要請した。糸魚川市に、災害救助法の適用を決定した。
 政府は首相官邸の内閣危機管理センターに情報連絡室を設置した。関係省庁と連携し、情報収集に当たった。
 本県では1964年の新潟地震に伴う製油所火災で、346棟を焼いて以来の規模だ。
 全国的にも、地震や津波によるものを除くと、住宅や飲食店が火元となった火災としては、過去20年で最悪の焼損棟数となった。
 大火は、延焼が起きやすい条件が重なった結果、発生したということができよう。
 気象庁によると、22日午前は日本海上の低気圧に南から暖かい風が流れ込む気象状況だった。
 この風が山間部を越えて糸魚川市周辺に吹き込み、一帯が乾燥するフェーン現象が起こった可能性がある。
 正午すぎには南からの24・2メートルの最大瞬間風速を観測した。
 現場一帯はJR糸魚川駅前の繁華街で、木造住宅や店舗が密集している。
 糸魚川市消防本部は火災発生時、消防車6台を出動させたが、消し止められなかった。
 現場では消火用の水が足りず、消火作業が追い付かなかった。
 糸魚川市は生コンクリート協同組合に水を要請し、生コン工場から地下水をポンプ車で送った。
 一刻を争う火災現場で、なぜ水が不足したのか。消火体制に問題はなかったのか。今後、十分な検証が求められるだろう。
 被災者は、年の瀬になって住まいを失い、避難を余儀なくされた。心身ともに大きなショックを受けたことだろう。
 大火だっただけに、避難生活は長期に及ぶ恐れがある。
 特に高齢者と子供たちは体調を崩しやすい。持病のある人は、薬が飲めなくなるなどして、症状が悪化する恐れがある。きめ細かなサポートが必要となる。行政のしっかりした対応が求められる。
 糸魚川市はもちろん、県や他市町村は、被災者のニーズを把握して、物心両面で支援するべきだ。企業やボランティアの力も不可欠である。
 冬の日本海側は強風が吹くことが多い。火が出ると甚大な被害につながりかねない。県内他自治体にも人ごとではない。


白井聡氏 「トランプ体制で対米従属はますます露骨に」
 このままでは、2017年は「世界は変わるけど日本は変わらない」ということになる可能性が高いですね。
 ブレグジット(英国のEU離脱)やトランプ大統領の当選で、従前のグローバリズムはもう限界、という意思表示がなされた。ではこの先、世界はどこへ着地していくのか、日本はトランプ大統領の米国とどう向き合うのか、ということですが、そこでおかしいのは、日本では常に議論が逆立ちしていることです。「米国がどうなりそうだから」という話ばかりで、「我々がどうしたいのか」という議論が一切ない。本来、「我々がどうあるべきか」が先でしょう。
 安倍首相がトランプ氏のところに一目散にすっ飛んで行ったことが、象徴的です。結局、我が国は誰が米国の大統領になろうが全く変わらない。「どんなケツでもなめます」ということを今回証明してみせました。
■争点さえはっきりさせれば与党は強くない
 トランプ体制では米国への従属がますます露骨になるでしょう。例えばTPP。本丸の米国に梯子を外され、極めて滑稽なのですが、ではTPPがなくなってよかったと言えるかというと、そうならない。おそらく米国は2国間FTA(自由貿易協定)で、日本国民の有形無形の富を吸い上げる姿勢をより鮮明にしてくる。今の政府はそれを押し返せやしないし、その意思もない。むしろ無理な要求でも全てのんでいくことが国益になると思っている節すらある。つまり、米国への従属性がさらに表面化するということです。
 安倍政治の行き詰まりは、内政外交全般にわたっていよいよ明確になってきました。アベノミクスは旗振り役が白旗を揚げるような状態です。外交では、私は日ロ交渉にとても注目していたんです。「永続敗戦論」を2013年に出版してから今まで、あの本で示した展望(耐用年数の切れた戦後レジームの無理やりの死守)から外れたことは何一つ起きていません。もし日ロが平和条約締結に向かうのなら、あの本で説明できないことが初めて起こることになり、実に興味深いと思っていました。しかし、驚くほど何もなかった。外交面での行き詰まりも明らかで、安倍政権はもう叩き壊す以外にない。
 では、どうしたら政権を崩すことができるのか。内閣支持率は高止まりしていますが、消極的に支持されているにすぎず、争点さえハッキリさせれば与党側は強くないことが、例えば新潟県知事選挙などで証明されています。自民と公明の協力関係も、都政やカジノ問題などでほころびが生じてきました。もっとも、誰が安倍首相にとって代わるのかといえば、今の民進党の中心にいる勢力にその力はない。やはり、新しい政治勢力が出てこないとダメだと思います。
 ただ、橋下徹氏のような単なる人気者ではダメ。レジーム転換のビジョンを持った人でなければ。例えば、前新潟県知事の泉田裕彦氏など、新たな旗印になり得る人は、政治の世界に何人かはいると思っています。
▽しらい・さとし 1977年生まれ。早大卒。一橋大院博士後期課程修了。現在は京都精華大専任講師。「永続敗戦論――戦後日本の核心」で石橋湛山賞。


ブラック企業大賞 電通に
労働問題に取り組む弁護士やNPOなどが選ぶ「ブラック企業」大賞に、ことしは新入社員だった女性が過労のため自殺した大手広告会社の電通が選ばれました。
「ブラック企業大賞」は、労働問題に取り組む弁護士やNPO、ジャーナリストなど11人の委員が違法な長時間労働やパワハラなどで問題となった企業の中から選んでいます。
ことしは、従業員に違法な残業をさせていたとして罰金が科されたディスカウントストアのドン・キホーテや原子力発電所の審査の対応にあたっていた男性社員が過労のため自殺した関西電力など11社が候補となりました。
そして新入社員だった女性が過労のため自殺し、厚生労働省の強制捜査を受けた電通が、23日、大賞に選ばれました。
ブラック企業被害対策弁護団の代表を務める佐々木亮弁護士は、「新入社員の過労自殺だけでなく過去にも痛ましい事件が起きていて労働者の人権を大事にしてほしいという思いで選んだ。長時間労働やハラスメント防止にしっかり取り組んでもらいたい」と話していました。
ブラック企業 大手にも批判
「ブラック企業」とは、違法な長時間労働や残業代の未払い、パワハラなど労働環境が過酷な企業を表す言葉で、若者を中心に広く使われています。
ここ数年、一部の大手企業に対しても「ブラック企業だ」という批判が寄せられるようになり、厚生労働省は、全国に展開する大手企業を専門に調査する過重労働撲滅特別対策班、通称「かとく」を去年、設置するなど監督や指導を強めています。
電通 一連の問題受け改善の取り組み
電通をめぐっては、去年、新入社員だった高橋まつりさん(当時24)が自殺し、ことし9月、過労が原因の労災と認められました。
母親の幸美さんは、記者会見で、「労災認定されても娘は戻ってきません。娘が生きているうちに会社はどうして対策をしてくれなかったのか」と訴えました。
まつりさんの過労自殺などを受けて厚生労働省は電通に立ち入り調査を行い、先月には労働基準法違反の疑いで強制捜査に乗り出しました。
電通では、一連の問題を受けて夜10時以降の深夜勤務を原則、禁止したほか、組合と取り決めた残業時間の上限を月5時間減らすなど労働環境を改善する取り組みを進めています。
また、社員の心身の健康について、家族からも相談を受け付ける電話相談窓口を設置することや、育児や介護をしている社員を対象にした「在宅勤務制度」を始めることを22日、新たに発表しています。
社員「体質は変わっていない」
電通の現役の社員がNHKの取材に応じ、長時間労働の対策で一定の効果が出ているとする一方、家に持ち帰って仕事をする人が少なくないなど企業の体質は変わっていないと証言しました。
電通では新入社員だった高橋まつりさん(当時24)が去年、過労のため自殺した問題などを受けて夜10時以降の深夜勤務を原則、行わないなどの労働環境の改善に向けた取り組みを進めています。
これについて今月、NHKの取材に応じた社員の1人は、「夜10時までという明確な残業規制が入ったため『あすまでにこれをやれ』と言って徹夜などを強いる理不尽な長時間労働は減っている」として対策で一定の効果が出ていると話します。
一方で「企業の体質は全く変わっていない。人によってはどんどん持ち帰って仕事をしている現状がある。ファミリーレストランや自宅、喫茶店など外に仕事を持ち出して作業をやっていると聞いている」と話しました。
さらに「体育会系という名目で正当化される理不尽なパワハラや人権を無視したひぼう中傷、暴言をはかれるといった企業文化は残っている。『俺はこれを乗り切ったんだからお前も乗り切れないと電通マンになれないんだぞ』といった企業風土は根深い」と話します。
特に新入社員に対しては、まつりさんの過労自殺が明らかになる前はパワハラともとれる厳しい指導が行われていたということで、「仕事がきつい部署では新入社員は3か月全く休みがなく、土日も出勤し続けるのが当たり前で、指導という名のもとで個室に詰め込んで個人的なことまでひぼう中傷する言葉を浴びせ続けるということが起こっていた」と証言しました。
そのうえで、「今回の件は電通の企業風土やパワハラが引き起こしたことで、犠牲者が出てしまったということを深く反省して社員一人一人が自分の言動をしっかりと見直してほしい」と話していました。


大阪府が堀江氏に特別顧問要請
大阪府は、2025年の誘致を目指している万博について、インターネット関連分野の技術を活用したものにしたいとして、こうした分野に詳しい実業家の堀江貴文氏に特別顧問への就任を要請しました。
大阪府は、2025年の万博について、従来の展示型ではなく、「AI=人工知能」やあらゆるモノをインターネットでつなぐ「IoT」の技術などを活用した体験型のものにしたいとしています。
こうした中、大阪府は、インターネット関連分野に詳しい実業家で元ライブドア社長の堀江貴文氏の意見を参考にしたいとして、堀江氏に特別顧問への就任を要請しました。
関係者によりますと、堀江氏側は、就任を前向きに検討しているということです。
2025年の万博をめぐっては、政府の検討会が先に発足し、来年3月ごろまでに国としての基本構想について案を取りまとめることにしています。
大阪府は、堀江氏からの意見を踏まえて、検討会に対する提言を行いたいとしています。

マッサージ快適/堺で歓喜の歌/ソプラノ美声/雨でびしょ濡れ

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Japon : moins d’un million de naissances en 2016
Le Japon devrait connaître pour la dixième année de suite un déclin naturel de sa population.
Moins d’un million d’enfants sont nés cette année au Japon, du jamais-vu depuis 1899 et une confirmation supplémentaire du vieillissement accéléré de la population, rapportent jeudi 22 décembre les médias japonais.
Le chiffre définitif devrait osciller entre 980 000 et 990 000 naissances, précisent le quotidien Nikkei et l’agence de presse Kyodo. Le Japon devrait donc connaître pour la dixième année d’affilée un déclin naturel de sa population, le nombre des morts excédant celui des naissances.
Moins de femmes en âge de procréer
En 2015 déjà, les naissances au Japon avaient flirté avec ce plancher jusque-là jamais atteint depuis l’enregistrement des naissances introduit en 1899. En 1949, année record, il était né 2,696 millions d’enfants au Japon. D’après le quotidien Nikkei, un des facteurs démographiques de la baisse tient au recul du nombre de femmes âgées de 20 à 39 ans, qui n’étaient plus que 13,66 millions en octobre, 20 % de moins que dix ans plus tôt.
Le taux de fécondité devrait de nouveau reculer. En 2015, il s’était établi à 1,45 enfant par femme en âge de procréer. Le gouvernement s’est fixé pour objectif de le faire remonter à 1,80.
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明日へ-支えあおう- 夫婦の味をもう一度〜岩手県大槌町・復興食堂ものがたり〜
2014年9月岩手県大槌町の秋祭りの様子が映し出された。岩間美和さんと敬子さんは決心をした。町では復興食堂を営むことで知られている。復興のシンボルだった。土地の嵩上げ工事が本格化して以来立退きを迫られていた。実現は困難だった。人件費も建築資材も高騰していた。妻の敬子さんはどうしも食堂を続けたい理由があった。
震災から8ヶ月の空き地だらけの中でどこよりも早く営業を始めたのが「おらが大槌復興食堂」だ。2011年11月だった。雇われたのは被災者達。看板メニューは「おらが丼」で800円。ボランティアで来ている人たちもここで食事をした。多くの人が集まった。店長は岩間美和さん。水産加工場で働いていたが、自ら店長を引き受けた。妻の敬子さんは接客を担当。工場でのパートを辞めて働き始めた。オープンから1年後に助成金が打ち切られることになった。美和さんが経営者になり食堂を続けることにした。
中学2年の次女のはづきさんと高校1年の長女のこゆきさんがいる。2人の将来を考えるとこのままでいいのかという思いが美和さんによぎる。美和さんは食堂再開のために他の仕事をしてなかった。食堂で使っていた道具を預けていた倉庫を訪ねた。新しい食堂でも使えるか一つ一つ確認した。厨房機器メーカーの三上貴広さんは「機械って寝かせているとどうしても正常値に戻らない」と語った。三上さんははっきりと「だめです、はっきり言うと」と美和さんに伝えた。美和さんはショックを受けた様子だった。3分の1の機器が廃棄となった。夫婦の思い描いていたようには運ばなくなっていた。美和さんは根本から見直すことにした。妻の願いは叶えたいが、家族の将来も考えなければならない。
敬子さんはガイドの仕事の傍ら、町の水産品の試食会でどんなメニューを新たに作る考えていた。「町民の人の好みを知るとメニューを考えていける」と敬子さんは語った。敬子さんが食堂再開にこだわるのは父・勝一郎さんの存在がある。勝一郎さんは自宅で津波に飲まれた。 行方不明になった。敬子さんは食堂を始めるまで人と話せなかった。敬子さんは「あの時食堂を始めて無かったら家にこもりっきりだったと思う」と語った。美和さんは敬子さんの気持ちが分かったが結論を先延ばしにし続けることはできない。
商工会の若生剛さんを家に呼び話し合った。食堂の経営は閉店までの4ヶ月間は赤字だった。ボランティアの数が減っていたことなどが原因だった。再開しても経営を軌道に乗せるのは難しいかもしれない。若生剛さんは「名前がシンボルになって、やめるわけにもいかないってなっていたのではないか」と語った。それでも敬子さんの思いは変わらない。
美和さんは決断した。2015年に町に出来る水産加工場に就職することにした。富山県などに赴き研修を受ける。選択肢はこれしかなかった。家族は美和さんの決断に反対しなかった。長女のこゆきさんは「やりたいだけじゃなく、働きに行くお父さんの考えも分かる」と語った。
震災後も続いてきた大槌町の秋祭りの準備が始まった。虎舞が祭りの主役だ。美和さんたちは毎年家族揃って参加してきた。祭りが終わると美和さんはふるさとを離れて新しい仕事に向かう。旅立つ前に敬子さんと話し合わなければならない。地代をどうするかが大きな問題になっていた。美和さんは「どこかで集合体を作って、助成金が出る環境じゃないと店を再開できる可能性はないのではないか」と語った。敬子さんは「まあいいよ。分かった」とつぶやいた。食堂再開は白紙に戻った。
9月20日、大槌町の祭りの日。それぞれの地区が自慢の山車を出して壮麗さを競う。食堂再開に全力を尽くしてきた日々だった。支えてくれた人たちに感謝と別れの挨拶をした。復興食堂の常連客が敬子さんを訪ねてきた。ボランティアとして参加してきた人たちだ。ボランティアが減ってからも通い続けている。敬子さんを「母」と慕っている。復興食堂の再開を気にかけていた。夜、祭りのクライマックス、伝統の虎舞の奉納が行なわれた。美和さんは新たな仕事で家族を支えると決めた。
2014年9月28日、美和さんと敬子さんは借りていた土地の持ち主と話し合った。復興食堂についての結論。美和さんは解約について説明した。土地の持ち主は「気をつかわなくて大丈夫」と語った。必要になったらまたいつでもどうぞというのが地主の考えだ。美和さんは研修先に持っていく荷造りをしていた。美和さんは「結果をだして大槌に帰ってくる。やるだけ」と語った。
美和さんが旅立った後、かつて復興食堂があった場所を訪ねた。年内には嵩上げ工事で土の下になる。敬子さんは、食堂再開は無理でも人が集える場所を作りたいとかんがえるようになった。敬子さんは「先のこと考えながらやれることをやっていこうと思う。これからだよね。動かなきゃけないのは」と語った。
22mを越える津波に襲われた岩手県大槌町。復興食堂を営んでいた岩間敬子さんは被災地ツアーのガイドをしている。敬子さんはこの仕事で家計を支えている。食堂閉店後も敬子さんが大切にしているのが「復興食堂」と書かれたのれんだ。
オープンから2年、転機が訪れた。町の中心地で土地の嵩上げ工事が始まったのだ。店は移転を余儀なくされた。多くの人に惜しまれつつ営業をストップした。町が大きく変わり始める中、美和さんは店を再開させることが店長である自分の務めだと考えている。夫婦は新たな場所で店を再開させることにした。店の真ん中には暖炉を置き、人々が集えるスペースも設ける。ところが2014年になり思わぬ事態が起きた。資材と人手不足になり値段が高騰。着工が遅れた。

明日へ-支えあおう- 復興サポート 島に元気を!お母さんたちの一歩~宮城県・浦戸諸島~ 畠山智之
日本三景 松島の中に4つの有人島を持つ浦戸諸島。4島の1つ桂島の秋祭りが行われている。神輿を担ぎ島を回るのだが、担ぎ手の半数近くは島外からのボランティアで行っている。2011年3月の津波で島の半数近くが全半壊し、野々島、寒風沢島、朴島、桂島の多くの人が島を去り疎化は進んでいる。桂島区長の内海さんは「このまま何もしなければ(島は)沈んでしまう」と語る。そうしたなか島の女性たちがはじめた1つの取り組みに迫る。復興サポート 島に元気を!お母さんたちの一歩~宮城県・浦戸諸島~
復興サポート 島に元気を!お母さんたちの一歩〜宮城県・浦戸諸島〜
浦戸諸島復興について 地元民たちと話し合い
東北大学の服部徹さんは震災直後から松島湾の復興を支援するプロジェクトを立ち上げてきた。その中で浦戸の女性たちと産物などを活かして活気を呼ぶことができないかとサポートを続けている。会場には若手や中堅の牡蠣や海苔の養殖業者に島の地区の役員や女性たちなど4つの島から22人が集まった。鈴木さんは「震災がなくとも限界集落は迎える現象だった」「事業継続は非常に厳しい状況」など地元の人が現状を語った浦戸にとって最大の問題は主力産業の「かき」「のり」の漁業の落ち込みにある
浦戸諸島での水産業
のり養殖業を営む阿部義隆さん(27歳)は、同年代が島を去るなか何代も続くのりの養殖を絶やすことはなかった。桂島野々島ではのりの経営者が集まり協業に踏み切った。しかし人手不足もあり出荷量は震災前の5割ほどに落ち込んでいる。
そうしたなか地元では”ジャミがき”やはじきのりなど売り物にjなりにくい海産物を活かしていこうという取り組みが始まった。昔から地元の人はこうしたものを家庭の食卓に並べたり、近所の人におすそわけしたりして無駄にしないようにしてきた。その味を浦戸の魅力をしてPRしようと桂島の女性たちが集まったのだ。取り組みの名は「島のおすそわけ」。きっかけは内海たけよさんが蓑原さんなどボランティアの方に振る舞ったおもてなしで、蓑原さんはその時に食べた「ノリのつくだ煮」など島の味をPRできないかと考えたのだった。
旧桂島第二小学校で蓑原さんらの働きかけに応えて桂島の8人の女性があまった海産物をもちより試作品作りが行われた。復興庁の支援を受け服部さんやボランティアも加わりPR活動の知恵を出しあった。試作品には「牡蠣の佃煮」「茎わかめのやわらか煮」「海苔の佃煮」など6種類が完成し東京・秋葉原や池袋などで販売され完売した。桂島の港のそばのサラ地に島のおすそわけの加工工場が作られることになった。内海みな子さんは島の憩いの場になればと期待している。
浦戸諸島復興について 地元民たちと話し合い
桂島の「島のおすそわけ」に参加した方々から「思ったより売れたかな」「歳なんできつかったかな」など話しをした。また内海美恵さんは「商品にするには一般化しなくてはいけなく、そこは私達が勉強していかなくちゃいけないところ」と語った。さらに漁師の阿部義隆さんなどから島にはまだ自慢の食材があると意見が出た。
ここからは各班にわかれ桂島の「島のおすそわけ」について意見を交わす。意外にも活動をはじめた女性達から「島に客が来てくれるのか?」「本業との両立ができるのか?」「浦戸4島が協力できるのか?」など不安の声があがった。そこで復興サポーターの北川静子さんを紹介した。
三重県多気町丹生地区の過疎化からの脱却
北川さんが住む三重県多気町丹生地区は水銀の町として栄えた。しかし昭和47年に鉱山が閉山し急速な過疎化が進んだ。その中に北川さんが地元の人達と立ち上げた「せいわの里 まめや」がある。看板には”田舎のおすそわけ”と書かれている。午前11時にレストランの開店とともに店内はいっぱいになる。「ひりょうず煮」「切り干し大根」 などが食べれる。レストランの隣にある直売所では地元の野菜や漬物などを販売している。訪れる人は年間6万人(丹生地区の60倍)となっている。
北川さんはかつて役場の観光課に勤めていて過疎化が進む故郷に危機感を覚えた。役場を辞め知り合いの主婦と活動をはじめた。まずは「地域を巻き込む」ことを考え地元の農家などから商品を購入。その際に商品になりにくいものも購入し信頼関係を築くなどした。今では「まめや」に協力する地元農家は150人にのぼる。そして様々な世代で味を継承していく「伝統の継承」ができるようにした。まめやでは世代も生活スタイルも違う人が働いている。となり町からも働きに来て味を継承してくれている。さらに子供がとってきた山菜などを買い取り料理に使っている。お客さんの嬉しいという反応は必ず伝えている。こうした中で、お店の売り上げの5%は「農村応援費」として貯蓄している。
浦戸諸島復興について 地元民たちと話し合い
浦戸諸島復興について北川さんと地元民たちとで話し合い。北川さんは震災から3年、変わったものもあるが変わらなかったものを地元民の皆さんに聞くと「近所のお付き合い」「自然の恵み」などがあがった。北川さんはそれを宝物だと語った。そこで先ほどあがった課題について北川さんに聞くと「本業との両立ができるのか?」について自らのお店では「生活スタイルに合わせた働き方」を取り入れていると語った。また「島に客が来てくれるのか?」について口コミで広がったとして、お店に来た人に地域の”ここらしさ”を感じてもらうことを大事にしたと語った。最後は「浦戸4島が協力できるのか?」について話し合われた。
お母さんたちの一歩 新たな取組
「浦戸4島が協力できるのか?」その一歩になればと4島んじょ共同作業が行われた。島にどんな食材があるのか、それを使って何ができるのか新たなヒントを探った。浦戸の女性たちは4島には限りない魅力が潜んでいること、4島が1つになればさらに大きな力になることを実感した。
宮城県・浦戸諸島
10月8日今年も牡蠣の出荷が始まった。おすそわけメンバーの1人内海さんは、この島の恵みを提供できる日を心待ちにしていると語った。島に笑顔が溢れるようにそれがお母さんたちの願い。


第九を聞きに堺に行きます.鳳は初めてです.なので大鳥神社に行ってみたけど,大したことない感じです.さて開始時間まで時間があるのでネットカフェで時間をつぶしました.マッサージの部屋でマシンが置いてあってスイッチを入れると気持ちいいです.約300円でお得な感じです.
歓喜の歌の前に,いくつか独唱があったけど,ソプラノは美声で感動です.歓喜の歌でもすごいです.ヴァイオリンでなくてピアノですが,それもいいです.
帰りは雨ざあざあ.びしょびしょになってしまいました.

地域の味復活誓い幕 仮設商店街が閉鎖へ
 東日本大震災で被災した宮城県南三陸町の商店が集まる仮設の「南三陸さんさん商店街」が、今月末に閉鎖される。地域に愛されてきた老舗の飲食店「豊楽食堂」も53年の歴史に幕を下ろす。店主の孫で、2012年2月の商店街オープン時から店を支えた岩田大(ひろし)さん(29)は「料理を勉強し直し、復興した町にまた戻ってくる」と誓う。
 「いらっしゃーい」「お気を付けてー」。トレードマークの赤いタオルを頭に巻き、威勢よく客に声を掛ける。豊楽食堂はラーメンや丼の盛りが良く、昼時には地元住民や工事関係者で混み合う。
 岩田さんは東京都台東区の下町出身。1963年に祖父母が創業した食堂は志津川の中心部にあり、小さい頃から年に2回は訪れた。こぢんまりとした店内には常連客が来て会話を楽しむ。その雰囲気が大好きだった。「いつかこの店を乗っ取ってやるんだ」と幼い心に決意が芽生えた。
 震災当時は料理の腕を上げるため、仙台市の調理師専門学校に通っていた。町に駆け付けると、公立志津川病院に近い店は跡形もなかった。しばらくして祖母の遠藤とよ子さん(83)が仮設商店街に出店すると聞き、手伝うため町に引っ越した。
 最初の難関は、町名物「キラキラ丼」のメニュー化だった。商店街内の鮮魚店に駆け込んだ。店長に刺し身の切り方、盛り方を丁寧に教えてもらった。
 「商店街の良さは助け合い。『兄貴』と呼べる人もできた」と感謝する。営業中にご飯が足りなくなると、隣の店が快く提供してくれた。
 岩田さんにとっては、技術の未熟さを痛感した5年間でもあった。「観光客や工事関係者はいずれ少なくなる。もっと地域に密着した店にしなければならない」と先を見据える。理想の一皿を求め、修行に戻ることに決めた。
 共に厨房(ちゅうぼう)に立ってきたとよ子さんは「大がいたからこそ5年間続けられた。きっと一人前になってくれると思う」と見守る。
 食堂名物の焼きそばは麺を2度ふかした後、しょうゆのたれを絡めて焼く。500円と安く、手軽に胃袋を満たせる。「祖母から教えてもらった味を受け継ぎ、今度は自家製麺で挑戦したい」と目標を語った。
 さんさん商店街は来年3月3日、志津川地区のかさ上げした市街地に開業する。32店で構成する仮設商店街から23店が出店する。商店街は閉鎖を前に23〜25日、感謝セールを実施する。


仮設最後の登校日 思い出胸に再出発
 東松島市宮野森小(児童143人)が21日、同市小野地区の仮設校舎で最後の登校日を迎えた。仮設校舎は東日本大震災後に建てられ、旧野蒜小時代から5年近く利用された。児童は来年1月10日、市内最大規模となる防災集団移転促進事業の「野蒜ケ丘」(野蒜北部丘陵)地区に新築された校舎で再出発する。
 1〜6年の児童は市小野地区体育館であった2学期の終業式後、仮設校舎の教室で通信票を受け取った。
 6年の和泉永(はるか)さん(12)は「この校舎も今日が最後。正直、寂しい。最初はプレハブで驚いたけれどすっかり慣れ、いろんな思い出ができた」と話す。
 宮野森小は震災の影響などで今年4月、旧野蒜小と旧宮戸小が統合して開校した。和泉さんは2011年度、旧野蒜小に入学。本来通うはずだった旧野蒜小校舎が津波で被災し、当初は小野地区の市鳴瀬庁舎で授業を受けた。
 仮設校舎で学んだのは12年1月から。当時、ランドセルを椅子に乗せて引っ越し作業をしたことが特に記憶に残っているという。
 新校舎での3学期に向け、旧宮戸小出身で6年の山内琴叶(ことな)さん(12)は「統合してたくさん友達が増えた。仲間たちと小学校最後の生活が思い出深いものになるよう頑張る」と期す。
 仮設校舎と校庭は、ケアハウス「はまなすの里」の敷地に整備され、子どもたちが元気に勉強し遊んだ。
 児童は仮設校舎との別れに先立ち、はまなすの里を訪問。職員や利用者らに感謝の思いをまとめた寄せ書きを手渡した。
 はまなすの里施設長の伊藤寿志さん(44)は「子どもたちの姿が見え、声が聞こえるのが当たり前だった。それがなくなると寂しくなるが、子どもたちが新校舎での生活も楽しみ、前に進んでほしい」と望んだ。


<行く年に>進む街の復興見守る
◎東北歳末点描(1)竹駒神社でしめ縄掛け替え=岩沼市
 今年も一年が終わろうとしている。東日本大震災から6度目の年の瀬となる。東北各地の暮らしや習俗を見詰め、人々の息遣いに耳を澄ませた。
 新年を前に、岩沼市の竹駒神社で烏帽子(えぼし)に白装束姿の神社職員が拝殿前の大しめ縄を掛け替える神事があった。
 大しめ縄は長さ14メートル、重さ60キロ、中央の太い部分の直径は30センチに上る。境内にある神田「穂徳(すいとく)田」で今年秋に刈り取った稲わらを用い、職員が10日ほどかけて縄をなった。
 職員4人が拝殿前でおはらいを受けた後、脚立を使って掛け替えを実施。紙垂(しで)やわら房も取り付け、正月を迎える準備を整えた。
 市内では東日本大震災のプレハブ仮設住宅が4月、宮城県内で初めて解消され、3カ所にあった仮設住宅計384戸が撤去された。市は「復興のトップランナー」として、現在は沿岸部で津波を防ぐかさ上げ道路整備などに取り組んでいる。土田泰士権禰宜(ごんねぎ)(39)は「一日も早い復興を祈願するなど、初詣にお出掛けいただきたい」などと話す。


<原発事故>浪江の「無念」仏に伝えたい
 東日本大震災と東京電力福島第1原発事故で被災した福島県浪江町請戸地区の消防団を描いたアニメーション作品「無念」が2017年3月、フランスで上映される。事故の状況と教訓を広く世界に発信するのが狙い。町民有志らでつくり、作品を手掛けた「浪江まち物語つたえ隊」などは上映に必要な費用の一部を募っている。
 約50分間の作品は今年3月、つたえ隊と広島市の「まち物語制作委員会」が紙芝居を基に完成させた。原発事故で津波被災者の捜索を断念せざるを得なかった消防団員の苦悩を伝え、風評被害のシーンなども盛り込んだ。
 フランスでは3月16〜27日、パリなど3カ所の5会場で字幕を付けて上映する予定。会場ではつたえ隊の町民らが町の現状を紹介する。
 フランスは世界有数の原発立地国。浪江町出身でフランスを訪問する予定の岡洋子さん(56)=福島市=は「原発事故は人ごとでないはず。事故のありのままを知ってほしい」と語る。制作委員会の福本英伸さん(60)=広島市=は「心の被害の大きさを伝えたい」と話す。
 つたえ隊などは27日まで、専用のウェブサイトで通訳確保などに充てる出資金計100万円を募っている。1万円以上は「無念」のDVD(非売品)など金額に応じて記念品を贈る。
 作品はこれまで、全国で300回以上自主上映され、延べ1万人以上が目にした。東電社員向けの上映会も2度開かれている。
 出資などに関する連絡先は福本さん090(9734)9389。


人気デュオ「ゆず」、熊本市で被災地支援ライブ
 人気デュオ「ゆず」が22日、熊本市中央区の熊本城二の丸広場で、入場無料のフリーライブを開いた。激しい雨が降る中、会場に詰め掛けた約8千人を前に、ストレートに心に響く歌の数々を熱唱した。
 ゆずは北川悠仁さんと岩沢厚治さんの2人組。毎年、冬至の日に合わせてフリーライブを各地で開いている。今回は、熊本地震の被災地を支援しようと、熊本城を会場に選んだという。
 2人は元気にステージに登場すると、「いつか」「夏色」などのヒット曲を次々に披露。演奏中も「負けるな熊本!」とエールを送った。代表曲「栄光の架橋」では観客も合唱し、会場が一体感に包まれた。
 友人2人と訪れた同区の看護師富永渚さん(26)は「ゆずの熊本への思いを感じた。地震ではいろんなことがあったけれど頑張っていきたい」と喜んでいた。(中原功一朗)


<ノロ猛威>人で流行し海へ カキに蓄積か
 宮城県内の海域で生食用カキからノロウイルスが検出され、県漁協が出荷を休止した問題で、県内で流行している人のノロウイルスが影響したとみられることが21日、分かった。県漁協は検査対象の県内11海域のうち、石巻市の雄勝湾を除く10海域でノロウイルスの陽性反応を確認した。
 県水産業基盤整備課によると、感染者の嘔吐(おうと)物などに含まれるウイルスは一般的に下水処理を施しても完全に除去できず、一部が海に流出してカキに蓄積された可能性が高いという。
 県内では11月からノロウイルスなどによる感染性胃腸炎が流行。県疾病・感染症対策室によると、5〜11日の1医療機関当たりの患者は41.44人で、全国平均の19.45人を大きく上回った。2006年と10年にも流行したが、今年は過去と比べてかなり多いという。
 県は手洗いの徹底や、感染者が嘔吐した場所を塩素系漂白剤で消毒するなどして感染拡大を防ぐよう呼び掛けている。
 県漁協は11海域で毎週検査を実施。19日の検査で雄勝湾を除く10海域で陽性反応があり、県漁協を通じて流通させる20日と22〜25日の出荷分を休止した。26日の検査結果を踏まえて今後の対応を検討する。


第2原発意見書/早急に廃炉し復興に生かせ
 東京電力は福島第2原発の廃炉を速やかに決断すべきだ。
 県議会が、第2原発1〜4号機全ての廃炉を、国の責任で早期に実現するよう求める意見書を全会一致で可決した。
 県内原発の廃炉を巡っては、原発事故があった2011年、県議会と県が国と東電に対し、事故を免れた第2原発をはじめ県内原発の全基廃炉を求めている。
 このうち第1原発5、6号機については原子力災害対策措置法に基づく緊急事態宣言が第1原発で継続中であることから、国が東電に廃炉を求め実現した。
 しかし、第2原発は緊急事態宣言が解除されたため、国は法的な裏付けがないとして一歩引いた形になっており、廃炉の見通しが立っていない。国は、意見書の重みを受け止め、東電に第2原発の廃炉を促すべきだ。
 県議会は、県内原発の全基廃炉について、これまでに3回にわたり意見書を採択、国に実現を求めてきた。今回4度目の意見書を可決した背景には、第1、第2原発での相次ぐトラブルがある。
 先月に本県沖で発生した地震では第2原発3号機の使用済み核燃料プールの冷却が約1時間半にわたり停止する事態となった。トラブルは住民を不安にし風評被害を広げる可能性もはらむ。意見書は、トラブルが早期復興の足かせになっていると指摘し、廃炉に国の積極的な関与を改めて求めた形だ。
 国はかねて「原子力災害からの復興へ前面に立つ」としている。であるならば、復興に影響を及ぼす第2原発の廃炉にも責任を持つべきだ。
 東電は、第2原発の廃炉を先送りしている理由として、第1原発の事故収束に専念することを挙げており、第2原発を第1原発の後方支援施設として引き続き活用したい考えだ。
 しかし、第1原発で出た汚染水をためるタンクの組み立てや、放射性物質を含む海底の土壌拡散を防ぐための被覆材の製造などは、第2原発を廃炉にした後でも可能であり、廃炉の判断を妨げる理由にはならないはずだ。
 第2原発を廃炉にして施設を解体する際には、廃炉技術の蓄積が期待され、ノウハウは30〜40年かかるとされる第1原発の廃炉にも生かすことができるはずだ。外国の原発の廃炉への技術提供なども考えられる。
 第1原発の廃炉費用を巡っては国民負担が課題となっている。廃炉技術の提供などで東電の新たな経営資源が生まれれば国民負担の軽減にもつながるだろう。


新型転換炉「ふげん」 放射線量の記録を改ざん
 福井県の新型転換炉「ふげん」で放射線量計測器の記録を勝手に修正していたとして、原子力規制委員会は日本原子力研究開発機構に詳しい調査と報告を求めました。
 規制委によりますと、機構が廃炉を進めている新型転換炉「ふげん」で規制庁が11月の保安検査で放射線量計測器の検査記録の提出を求めたところ、以前の保安検査で提出していたものを勝手に修正していたことが分かりました。機構の内規では、修正には二重線や訂正印が必要ですが、担当課長の独断で27カ所、修正されていました。規制庁は安全上、問題はないとしていますが、委員からは厳しい意見が出ました。
 田中俊一委員長:「改ざんですよ。保安検査に対する対応の意識も非常に低下している」
 規制委は来月末までに原因などを報告するよう機構に求めました。


もんじゅ廃炉 サイクル断念が本筋だ
 「高速炉ありき」「核燃料サイクルありき」の結論だった。政府は高速増殖原型炉「もんじゅ」の廃炉を正式決定する一方で、使用済み核燃料を再処理し取り出したプルトニウムを再び燃やす核燃料サイクルの継続も改めて打ち出した。
 「もんじゅ」は1兆円を超える国費を投入しながら、相次ぐトラブルや不祥事により22年間で250日の運転実績しかない。運営主体である日本原子力研究開発機構は原子力規制委員会から「運営能力がないので交代を」とまで指摘された。
 廃炉自体は当然のことだが、問題はさまざまな課題に目をつぶったままの決定であることだ。なぜ、もっと早く無駄な税金投入をやめて廃炉にできなかったのか。その検証をなおざりにしたまま、非公開の会議で方針を決めた。これでは国民の納得は得られない。
 さらに根本的な問題は、「もんじゅ」を廃炉にする一方で、一段上の高速実証炉の開発を進める決定を下したことだ。
 高速炉はサイクルの要である。「もんじゅ」廃炉で本来のサイクルの輪は切れる。とすれば、何より見直さなくてはならないのはサイクル政策そのもののはずだ。
 ところが、政府は2014年に閣議決定した「エネルギー基本計画」にサイクル維持が盛り込まれていることを盾に、高速炉開発を前に進めようとしている。
 そのための方策として、フランスの高速実証炉「アストリッド」計画への参加を持ち出したが、実現性もはっきりしない計画で、その場しのぎとしか思えない。
 政府がサイクル維持にこだわるのは、サイクルの旗を降ろしたとたん「資源」だった使用済み核燃料が「ごみ」となり、これまで「資源」として貯蔵してきた青森県が発生元に持ち帰りを要求するからだろう。使用済み核燃料で貯蔵プールがいっぱいになれば原発は動かせない。
 しかし、この問題は政治が腰を据えて対策に取り組むことで解決すべきであり、サイクル維持を方便として使うべきではない。
 潜在的核抑止力の立場から再処理を維持したい思惑があるとの見方もあるが、これも説得力がない。
 福島第1原発の事故から5年9カ月を経て、いまなお仮設住宅や避難先で年を越そうとしている人たちがいる。政府は膨れあがる事故処理や廃炉の費用、賠償費用の負担を広く国民に転嫁しようとしている。
 そうした現実を思えば、政治が取り組むべき優先課題が高速炉開発でないことは明らかだ。サイクルは断念し、その費用を福島対策に振り向けてほしい。


もんじゅ廃炉決定 核燃サイクルなぜ継続
 日本原子力研究開発機構の高速増殖原型炉もんじゅ(福井県敦賀市)について、政府は廃炉を正式に決定した。
 もんじゅは1994年の初臨界から22年間で250日間の運転実績しかない。これまで1兆円もの国費が投入されたのに、トラブル続きで目立った成果を上げることができなかったのだから、廃炉は当然である。むしろ政府の決定は遅きに失したのではないか。
 使用済み核燃料を再利用する核燃料サイクル計画の中核に位置付けられた巨大プロジェクトが頓挫したのは重大な問題であり、核燃料サイクルの再検討が不可欠なはずだ。しかし、政府は廃炉を決定する一方で、サイクルの堅持や国産高速炉の開発を目指すことを決めた。
 もんじゅ失敗の検証も不十分なままサイクル路線を継続することが、国民の理解を得られるとは思えない。廃炉決定を機に従来の計画を全面的に見直し、今後の日本の原子力とエネルギー政策の在り方について広く議論すべきである。
 政府がもんじゅに見切りを付けたのは、運転を再開するためには最低でも8年かかり、5400億円もの追加費用が必要になるとの試算が9月上旬に文部科学省から示されたためだ。廃炉決定によって巨額の追加負担がなくなったとはいえ、これまでずるずると決定を先延ばしして国費を投入し続けてきた国の責任は問われよう。
 ただし、廃炉するにしても国民負担は避けられない。政府試算では廃炉作業は約30年に及び、最低でも3750億円かかるという。そうした厳しい状況に直面しながら、政府がなぜサイクル路線を継続しようとするのか理解に苦しむ。
 東京電力福島第1原発事故以降、原発依存度の低減が政策目標となって再生可能エネルギーが拡大し、高コストをかけて核燃料サイクルを実現させる意義は薄らいでいる。にもかかわらず「高速炉開発の意義は、昨今の状況変化によっても何ら変わらない」とする政府方針は説得力に欠ける。
 政府がサイクル路線に固執する真の狙いは、これを放棄したら原発から出た使用済み燃料の行き場がなくなり、原発の運転自体が困難になるからだという見方が強い。
 核燃料サイクルがストップすれば、再処理工場を抱える青森県は工場に保管中の使用済み燃料を全国の原発に戻す意向を示している。その場合、使用済み燃料の保管容量に余裕がない原発は運転停止に追い込まれる。こうした事態を避けるため、政府はサイクル路線の看板を下ろすに下ろせないというのだ。
 そうだとすれば、巨額の国費を費やしたもんじゅの問題に政府が正面から向き合っているとは言えない。原発再稼働の是非も問われる。政府は行き詰まったサイクル路線の検証に最優先で取り組むべきだ。


もんじゅ廃炉 原発依存にサヨナラを
 高速増殖炉がだめなら高速炉−。それではあまり意味がない。もんじゅだけのことではない。原発依存の仕組み自体が、実は“金食い虫”なのだ。サヨナラもんじゅ、そしてその背景の原発依存。
 莫大(ばくだい)な費用がかかる。危険なナトリウムを大量に使っているのに管理はずさん、だから動かせない−。国民の側から見れば、もんじゅを残す理由はない。
 廃炉の決定はむしろ遅すぎた。
 何度も書いてきたように、トラブル続きで長年ほぼ止まったままのもんじゅの維持に、毎年二百億円もの費用をかけてきた。
 建設費と運転・維持費を合わせると一兆四百十億円にも上る。廃炉にも三千七百五十億円かかるという。そのすべてが税金だ。
 さらに大きな問題は、政府の意図が廃炉というより、高速炉への置き換えにあることだ。
 政府がもんじゅの“後継”に位置付けるのが高速炉。もんじゅとの違いは、核燃料を増やせないことである。しかし、高速中性子を使って使用済み核燃料を燃やすことはできるという、ハイレベルの原子炉には違いない。
 しかも、原型炉のもんじゅよりワンランク上の実証炉をめざすという。さらに莫大な費用を要することは、想像に難くない。
 フランスが計画中の高速炉「アストリッド」は、現時点で最大一兆円の建設費が見込まれており、日本に共同研究、つまり費用負担を求めているのが現状だ。
 文部科学大臣は「国民の皆さまに納得していただけるもの」と繰り返す。
 だが、国民の過半が原発再稼働に異議を唱える現状で、看板を掛け替えただけで、新型原子炉に巨費を投入し続けることに、納得できるはずもない。
 高速炉開発の背景には、既に破綻が明らかな核燃料サイクル、つまり使用済み燃料を再処理して再リサイクルする仕組み、ひいてはごみ処理にめどを付け、原発依存を維持したいという意図がある。
 経済産業省は、再処理事業の総費用を十二兆六千億円と見積もっていた。その一部は電気料金にすでに転嫁されている。
 燃やすだけの高速炉ではリサイクルはなりたたない。破綻を繕う文字通りの弥縫策(びほうさく)にも、納得できるわけがない。
 繰り返す。高速炉計画も白紙に戻し、核燃料サイクルは中止して、安全で安価なもんじゅの廃炉と、核のごみ減量の研究に、地元福井で専念すべきだ。


もんじゅ廃炉決定 空虚な「地元理解」「対話」
 【論説】「夢の原子炉」と期待されながら、初臨界から22年の高速増殖原型炉もんじゅはわずか250日の運転実績で廃炉となる。「国策」としてその役割を果たせなかった責任は一元的に国にある。失敗の原因、総括もすることなく、今後どれだけの知見、実績を積み重ねて次のステージに向かうというのか。もんじゅ以上の巨費を投じて後継の実証炉を建設するなど「夢のまた夢」であろう。無定見にあきれるばかりだ。
 政府は廃炉や後継炉開発に対する立地地域の理詰めの疑問に十分答えていない。脱原発世論が定着した中で、国民理解が得られるはずもなく、リスクが高い実証炉推進は反原発世論を一層強める副作用がある。
 西川知事は19日段階で「説明が不十分。到底受け入れられない」と廃炉方針を拒否したはずだ。廃炉措置にしても、原子力規制委員会から運営主体として「不適格」の烙印(らくいん)を押された日本原子力研究開発機構がなぜ廃炉作業を担うのか、担えるのか。また安全確保体制をどう構築するのか、その疑念にも適切に答える責任があった。
 しかし、再度説明の場を持った松野博一文部科学相は「至らぬ点を真摯(しんし)に反省し、今後はこれまで以上に地元への説明会をさまざまな機会を通じて行う」と言うのが精いっぱい。廃炉措置についても「第三者による技術的評価を受ける体制を構築し、原子力機構をしっかり監視・監督していく」と抽象論に終始した。
 世耕弘成経済産業相は「地元の理解、協力なくしてわが国の原子力政策は成り立ち得なかった」と述べ「地元対話」を強調した。
 「地元対話」とは便利な言葉である。これまでの高姿勢による対話不足が国への不信感につながっていることを猛省すべきだ。
 知事は「国が机上で『運転再開しない』と決めるのは簡単、大きな混乱が生じるのは現場・地元」として「地元の納得がなければ物事が的確に進まない」と改めてくぎを刺したのも当然のこと。廃炉の意思決定に何ら参画できず、結局は言いなりにならざるを得ない地方自治体と国家権力のいびつな関係こそ問題だ。
 国は廃炉の理由に、再開するには最低でも8年、5400億円以上の追加費用が必要になること、新たな運営主体が見つからないことも理由に挙げた。全ては所管する文科省の指導、監督体制の不備に起因する。
 文科相らの給与の一部返納などで終止符を打ち、今度は1兆円超を費やしたもんじゅに代わるプロジェクトを経産省が仕切るのか。
 軽水炉で未曽有の原発事故を起こした上、核燃料サイクル実現のめども立たず、行き場のない使用済み燃料と核兵器への転用が可能な約48トンものプルトニウムがたまる日本の原子力政策はもう破綻寸前だ。この難題を海外の技術を活用して乗り切ろうという安易なシナリオに、国民を納得させるだけの説得力はない。
 「もんじゅの周辺地域を研究開発拠点に」とは、さらに説得力がない。


「辺野古」国勝訴 司法判断でも解決しない
 米軍普天間飛行場(沖縄県宜野湾市)の名護市辺野古への移設を巡る行政訴訟で、最高裁は翁長雄志(おながたけし)沖縄県知事による埋め立て承認の取り消し処分は違法として、知事の上告を棄却した。国の勝訴、沖縄県側の敗訴が確定した。
 この裁判の実質的な焦点は、国が進める政策に対し、地方自治体が民意を背負って抵抗した場合、地方の意思はどこまで尊重されるべきか−という点だった。
 1999年の地方自治法改正で、国と地方の関係が「対等・協力」と位置付けられたこともあって、最高裁の判断が注目された。
 しかし最高裁は、争点を行政手続きの適否に絞った。前知事の埋め立て承認は違法ではなかったとして「違法でない処分の取り消しは違法」という単純な論理で、「辺野古移設は自治権の侵害」などとする県側の主張を退けた。
 釈然としない判決だ。そもそもこの問題の発端は、「県内移設反対」を掲げた前知事が公約に反して辺野古移設に向けた埋め立てを承認したことにある。直後の選挙で前知事は落選、県民は「県内移設反対」の意思を鮮明にした。翁長知事が前知事の承認を覆したのは、こうした「県内移設を許さず」の民意を反映したものだ。
 最高裁は地方自治における「民意の実現」の意義には踏み込まず手続き論に絞ることで、結果的に地方の反対を押し切って国策を推進する政府を後押しする判断を下した、といえるのではないか。
 勝訴確定で政府は埋め立て工事再開に向けた準備作業を加速させる姿勢だ。しかし、沖縄県側は今後もさまざまな手段で抵抗する構えを崩しておらず、問題解決への道筋は依然として見えていない。
 今回の最高裁判決は埋め立ての手続きを法律的に追認したにすぎない。「辺野古移設が政策として最も正しいか」というのは全く別の問題である。ここに立ち戻って国と県とが真剣に話し合わない限り、本質的な解決はない。
 政府が勝訴を「お墨付き」にして強引に移設へ突き進めば、かえって対立を深めるばかりだ。


相次ぐ米軍機事故 安全意識の欠如明らか 全ての訓練を中止すべきだ
 米軍や日本政府の言う「安全」は、やはり信用できぬ。
 米空軍嘉手納基地で19日、P8哨戒機が事故を起こした。沖縄防衛局は「小さな破損」「軽微な事案」とするが、損害の程度の問題ではない。事故を起こしたこと自体、問題なのである。
 13日には米海兵隊のオスプレイが名護市安部の浅瀬に墜落して大破した。別のオスプレイは米軍普天間飛行場に胴体着陸している。
 県内で頻発する米軍機事故の背景に、米軍と日本政府の安全意識の欠如があることは明らかだ。相次ぐ事故に強く抗議し、全ての訓練中止を求める。
組織に構造的欠陥
 米海軍によると、P8哨戒機は牽引(けんいん)装置が外れて胴体下部などが損傷した。日常的に実効ある整備点検や安全確認を実施しているのか疑わしい。
 しかもオスプレイ墜落事故直後である。墜落事故を受けて、日本に駐留する全米軍は緊張感を持って安全な運用に取り組む責任がある。ニコルソン四軍調整官は在沖米軍にその徹底を指示したのだろうか。
 牽引装置や整備に必要な機器に不具合がないかも含めて常に点検・確認する意識がなければ、万全な安全対策を取ったことにはならない。米軍の組織自体に構造的欠陥があると断じるしかない。安全対策を講じた上で、事故が起きたなら問題はさらに大きい。
 沖縄防衛局が嘉手納町に事故を報告したのは20日である。遅過ぎる。基地内で起きた事故に県民は関係ないとし、連絡を急ぐ必要はないと考えるなら間違いだ。即座に県民に知らせるべきである。
 防衛局が町に「牽引を伴う通常整備中、P8の前輪と胴体下部に小さな破損が生じた」「軽微な事案に対する調査が行われている」と報告したことも許し難い。損害は多額で最重大事故「クラスA」だが、大した事故ではないとの意識が見える。
 相次ぐ事故に対する緊張感がないのではないか。防衛局が事故を矮小(わいしょう)化することでは米軍に緊張感を与えることはできない。その結果、事故も防げない。
 整備体制に不備はなかったのかなどを米軍にただし、町に報告することは、防衛局の責務である。
 四軍調整官はオスプレイ墜落事故に関連して「訓練にはリスクを伴い、危険も伴うことはある」とし、訓練中の事故発生を否定していない。今後も墜落を含む大事故は起きるということだ。
 米軍と日本政府の言う「安全」は県民の安全を意味しないのである。訓練は県民を危険にさらす。訓練中止しか事故防止策はない。
政府の責任重大
 安全に対する意識が低いのは米軍だけではない。日本政府も同様である。
 菅義偉官房長官はオスプレイ墜落事故を受けて「米軍機の飛行に際しては安全面の確保が大前提だ」と述べた。これは何もオスプレイだけを指しての発言ではあるまい。
 9月には米海兵隊のAV8ハリアー戦闘攻撃機が墜落し、今年だけでも県内では米軍機の墜落は2件も発生している。3カ月足らずで2件もの墜落事故が発生していることは「安全面の確保」ができた状況にはないということだ。日本政府は事故多発に重大な責任があることを自覚すべきだ。
 オスプレイの飛行再開では、安倍政権は米軍の「安全宣言」をうのみにした。稲田朋美防衛相は「県民と国民が理解して安全だということがない限り、飛行することはやめてほしいと申し入れた」と翁長雄志知事に説明していたにもかかわらずである。
 県民の誰がオスプレイの安全を理解し、認めたというのか。防衛相には説明する責任がある。
 米軍と日本政府が事故を重く受け止めない姿勢こそが墜落事故の要因である。その姿勢が変わらぬ限り、沖縄の「負担軽減」は実現しない。


[きょう式典と集会]「複合負担」を直視せよ
 44年前の復帰の日を思い出させるような状況設定だ。
 1972年5月15日のあの日、那覇市民会館では復帰記念式典が開かれ、隣接する与儀公園では基地撤去などを求める復帰協主催の県民総決起大会が開かれた。
 そして44年後のきょう22日。名護市内で政府主催の「北部訓練場返還式・祝賀会」とオール沖縄会議主催の「オスプレイ撤去を求める緊急抗議集会」が開かれる。
 政府が菅義偉官房長官ら大臣出席の下で返還式典を開くのは、北部訓練場の約半分(4千ヘクタール)の返還を強調することによって負担軽減が着実に進んでいることをアピールし、辺野古の埋め立て工事につなげるねらいがある。
 返還式を別の側面から見れば、東村高江の集落を囲むように新たに建設した6カ所の着陸帯(ヘリパッド)をフルに使って、オスプレイの本格的な訓練が始まることを意味する。面積の減少と基地の機能強化がメダルの裏表になっているのである。
 辺野古違法確認訴訟で県敗訴の判決を言い渡した最高裁は、普天間飛行場の代替施設の面積が縮小されることを強調しているが、面積だけで評価するのは一面的だ。
 北部訓練場の返還面積は確かに大きい。けれども、その半分が返還されても、米軍専用施設の面積は全国の約74%から約70%に改善されるのにとどまる。
 沖縄の基地負担の特徴は、世界にもほとんど例がない「複合過重負担」になっていることだ。沖縄の現実を見る場合、その視点が欠かせない。
■    ■
 「複合過重負担」の実態はどのようなものか。
 基地特権を保障した地位協定が復帰の際、そのまま沖縄に適用されたことは、沖縄に過重な負担を背負わせる結果を招いた。
 オスプレイが民間地の浅瀬で大破しても日本の捜査機関は捜査すら認められない。基地内に墜落すると、立入調査も思うに任せない。
 在沖米軍兵力の約57%、施設面積の約75%が海兵隊である。米本国の基地に比べ沖縄の海兵隊基地は極めて狭く、住民地域に隣接している。演習に伴う事故だけでなく兵員の事件も絶えない。
 陸上だけでなく、本島周辺の海や空も訓練空域、訓練水域に覆われている。墜落事故は海上でも起きている。
 米本国では軍と住民の話し合いの場が設定され、住民の要求に基づいて飛行ルートを変更したり訓練を中止することがあるが、沖縄にはそれもない。
■    ■
 海外の米軍基地で最も資産価値の高い嘉手納基地が本島中央に位置していることも無視できない負担だ。
 嘉手納基地も普天間飛行場も、司法が騒音被害の違法性を認め、国に損害賠償の支払いを命じている。嘉手納基地内で19日朝、海軍のP8対潜哨戒機がけん引用の装置と接触し、機体を損傷した。「クラスA」に該当する「重大事故」と判断しているという。
 沖縄の基地負担は単なる基地負担ではない。複合的で過重な、人権や自治にもかかわる負担なのである。


沖縄の基地問題 事態打開へ対話が必要だ
 司法判断は下されたが、国と沖縄県の対立はさらに先鋭化するのではないか。そんな懸念が増すばかりだ。
 沖縄県宜野湾市にある米軍普天間飛行場の名護市辺野古への移設を巡り、沿岸部の埋め立て承認を取り消した翁長雄志知事を国が相手取った訴訟の上告審判決で、最高裁は「承認取り消しは違法」として知事の上告を退けた。沖縄県の敗訴が確定した。
 1999年の地方自治法改正で地方自治体と国は対等な関係となった。その後、自治体が国の是正指示に従わない時に国が訴訟を起こせるようになり、今回が初の訴訟だった。最高裁は行政手続きに欠陥がなかったかどうかだけを淡々と審理し、前知事の埋め立て承認は違法とはいえず、翁長知事が取り消したのは違法とした。
 沖縄県は国の対応が地方自治を侵害し、憲法違反であるとも主張していたが、最高裁はこうした県側の訴えを審理の対象とせず、憲法判断には踏み込まなかった。9月の高裁判決が「辺野古が唯一の解決策」とする国の主張を全面的に認めたのに対し、最高裁は移設先が辺野古である必要性などには触れなかった。司法が政治的な場になることを避ける判断とみられる。
 基地問題は司法では解決できないということだろう。政府は埋め立て工事を再開する方針だが、強行すれば県民のさらなる反発を招くのは必至だ。沖縄県では前知事が県外移設の公約を翻して埋め立て承認をしたことに県民が反発し、県内移設に反対する翁長知事を誕生させた経緯がある。こうした民意を背景に、翁長知事は判決に従って埋め立て承認の取り消しは撤回するものの、別の手段で徹底的に移設を阻止する考えを示している。このままでは事態の泥沼化は避けられまい。
 沖縄県では今月13日、米軍の新型輸送機オスプレイが名護市沖で大破し、普天間飛行場でも胴体着陸する事故が起きた。米軍は事故からわずか6日後に飛行を再開し、日本政府も追認した。日米地位協定が壁となり、日本側は捜査にも加われない現状が浮き彫りになっている。不安を訴える沖縄の声に耳をふさぎ、米側の都合を優先させるような政府の対応に沖縄では怒りの声が上がり、きょう、翁長知事も出席し、抗議集会が開かれる。
 折しもきょうは沖縄本島北部の米軍訓練場の部分返還の式典も予定されているが、沖縄では歓迎ムードはないようだ。返還条件として集落を囲むようにヘリコプター離着陸帯が新設され、オスプレイが運用される予定で、県民の基地負担感は増している。
 反基地感情が高まれば基地の安定的な運用は難しくなり、日米同盟の土台も揺らぎかねない。沖縄の声を、政府はしっかり受け止めることが必要だ。これまでの強硬姿勢を改め、対話による解決を真摯(しんし)に目指してもらいたい。


辺野古最高裁判決 司法の限界が見えてきた
 米軍普天間飛行場(沖縄県宜野湾市)の名護市辺野古への移設を巡り、埋め立て承認を取り消した翁長雄志(おながたけし)知事を国が訴えた訴訟で、最高裁が知事の上告を棄却する判決を下した。
 県側敗訴の福岡高裁那覇支部の判決が確定し、翁長知事は近く承認取り消しを撤回する。だが、知事は許認可権を使った新たな対抗措置を打ち出す方針で、移転阻止へ徹底抗戦する構えだ。
 沖縄では、普天間所属の新型輸送機オスプレイが不時着事故を起こし、米軍が飛行再開を強行したことで県民の怒りが高まっている。
 判決をお墨付きに、国が辺野古移設を推し進めようとすれば、対立が一層深まるのは間違いない。
 政府に求められるのは、過重な基地負担に苦しんでいる沖縄の現状を直視し、県民の思いに寄り添うことである。誠実に県と話し合いを始めるべきだ。
 訴訟は、仲井真弘多(なかいまひろかず)前知事による埋め立て承認を翁長知事が取り消し、その撤回を求めた国の是正指示に知事が従わなかったため7月、違法だとして国が訴えていた。
 最高裁は、埋め立て承認について、普天間の危険性除去が課題となる中で、移設後に米軍施設が縮小し、住宅地上空の飛行も回避されるとした前知事の判断に「不合理な点はなかった」と指摘した。その上で、適法な承認を取り消したのは違法と結論付けた。
 高裁支部判決は、米軍基地を沖縄に置く「地理的優位性」にまで踏み込み、普天間の被害除去には「辺野古沿岸部を埋め立てるしかない」と断じていた。国策を追認した内容に、法律の専門家からも批判が出されていた。
 最高裁はそうした部分に触れず、行政手続きの欠陥など法律問題に絞って審理した。
 ただ、普天間よりも辺野古の方が基地の面積が狭いことや、国の環境保全策を肯定的に捉えた点は疑問である。多くの県民は、県内移設により、将来にわたって基地負担を強いられ続けることに反発している。環境破壊への懸念も強い。
 今回の訴訟の司法判断は確定したが、裁判で移設問題を決着させることへの限界も見えてきた。
 そもそも埋め立て承認は、前知事が県外移設の公約に反して行い、翌年の知事選で圧勝した翁長知事が公約に従って取り消したものだ。
 沖縄での衆参両院の選挙で辺野古移設に反対した候補が全勝するなど、地元の民意は明らかである。
 国の是正指示の適否を審議した第三者機関「国地方係争処理委員会」は6月、適否の判断を示さず、「国と県が真摯(しんし)に協議し、納得できる結果を導く努力をすることが解決への最善の道だ」として、両者の協議を促した。
 法廷闘争の泥沼化を誰も望んではいない。政府は係争委の見解に、改めて耳を傾けてほしい。


【辺野古訴訟判決】誠実に対話し局面打開を
 米軍普天間飛行場(沖縄県宜野湾市)の名護市辺野古への移設を巡る国と県の訴訟で、最高裁は辺野古沿岸部の埋め立て承認に対する翁長知事の取り消しは違法として、翁長氏の上告を棄却した。沖縄県の敗訴が確定した。
 双方は今春和解した際、確定判決に従うことで合意している。政府は翁長氏の取り消し撤回後、中断している移設工事を再開する方針だ。
 翁長氏は一方で「岩礁破砕許可」など知事の許認可権限を行使して、今後も移設阻止に全力を挙げる考えだ。国と県の争いは新たな段階に入ることになろう。
 昨年、翁長氏が前知事の埋め立て承認を取り消したことを受け、提訴し合う異例の事態となった。
 和解で双方が提訴を取り下げるなどした後、第三者機関の「国地方係争処理委員会」が判断を示さず話し合いを促したものの、国が福岡高裁那覇支部に提訴した。国の全面勝訴ともいえる9月の判決を受け、沖縄県側が上告していた。
 今回争われたのは、前知事の埋め立て承認を翁長氏が取り消した点だった。最高裁は承認に違法、不当な点はないとして、翁長氏の取り消しへの国の是正指示も認めた。
 判決は手続き論が主で、「普天間の被害除去には辺野古への新基地建設しかない」など、政府の代弁のような高裁判決への言及はなかった。軌道修正したとみていいだろう。
 沖縄県提出の「民意に反する基地建設強行は憲法に保障された地方自治を侵害する」との上告理由書は、門前払いの形となった。
 訴訟の趣旨は行政手続きだとしても、基地問題が本質であるのは間違いない。地元の反対にもかかわらず国策として県内移設が進められていく。最高裁が地方の切実な声に応えるかが注目されてもいた。
 気掛かりなのは沖縄の民意を顧みずに、政府や米軍が意向を押し通していく点である。
 米軍は新型輸送機オスプレイが不時着、大破した6日後に早くも飛行を再開した。配備撤回を求める地元の声に構わず強行した。
 今日は、米軍北部訓練場(東村など)の部分返還式典が行われる。約7800ヘクタールの国内最大規模の米軍専用施設で返還は約4千ヘクタールだ。
 だが残る区域にヘリコプター離着陸帯(ヘリパッド)を移す条件付きで、オスプレイの運用予定もある。現場で事故や騒音を懸念する住民らによる反対運動が続く。
 警官による差別発言や取材中の地元紙記者の強制排除もあった。翁長氏は政府主催の式典を欠席し、オスプレイ飛行再開への抗議集会の方に出席するという。
 沖縄側と政府、米軍の間の溝は広がる一方というしかない。
 司法判断をお墨付きに、政府が強引に辺野古移設を進めれば、さらに混迷しかねない。局面打開には双方が誠実に話し合うことだ。政府には沖縄の民意に向き合い、丁寧に理解を求める姿勢が欠かせない。


辺野古沖縄敗訴◆国は打開へ誠実に協議せよ◆
 沖縄県宜野湾市にある米軍普天間飛行場の名護市辺野古への移設を巡り、沿岸部の埋め立て承認を取り消した翁長雄志知事を国が相手取った訴訟の上告審判決で、最高裁は「承認取り消しは違法」と指摘して知事の上告を退け、県側の敗訴が確定した。
 政府は勝訴に基づき埋め立て工事を再開する方針だ。しかし翁長知事は別の手段で対抗を続ける考えを示しており、国と県の対立はさらに深まることになろう。
県の訴えは審理せず
 背景には、沖縄の過重な基地負担に政府が真正面から向き合っているとは言い難い現状がある。
 重大事故を起こした米軍新型輸送機オスプレイの飛行再開を、事故後わずか6日で認めた。
 本島北部の米軍訓練場の返還も、政府は「沖縄復帰後、最大の返還」と強調するが、返還条件として集落を囲むように建設されたヘリコプター離着陸帯ではオスプレイが運用される。辺野古移設などと連動し、事実上は米軍基地の機能強化と言うべきだろう。
 一連の動きは沖縄の民意を踏みにじるものだ。政府は工事再開という強硬姿勢ではなく、事態打開に向けて沖縄県と誠実に協議するとともに、解決策を見いだすよう米政府に働き掛けるべきである。
 最高裁判決は、前知事が行った埋め立て承認について、辺野古移設によって米軍施設面積が縮小されることや環境保全対策などを挙げて「不合理な点はない」と認定した。また国が地方自治体に是正を指示できることも認めた。
 一方、国の対応が地方自治を侵害し、憲法違反だと福岡高裁那覇支部で主張した県側の訴えは審理の対象となっていない。安全保障上、米軍基地を沖縄に置く「地理的優位性」を認めて、県外移設の実現の見込みがない以上、普天間飛行場の危険性を除去するには辺野古以外ないとした支部判断には触れなかった。弁論を開かず、承認手続きの法律論に限定した今回の判決は、沖縄県民が納得するものではなかろう。
第3の解決策を探れ
 国と県との和解条項では、両者は確定判決に従うことになっている。国は工事を再開する構えだが、県側は和解によって縛られるのは埋め立て承認の取り消しに限られ、他の手段での対抗が可能だと主張。対立は続くことになる。
 前知事の埋め立て承認後に示された県民の民意もある。2014年の県知事選で移設反対を公約に掲げた翁長氏が前知事を破り、同年末の衆院選の4小選挙区と今年の参院選でも移設反対派が勝利している。
 トランプ次期米大統領の方針はまだ分からない。しかし変化の可能性がある時だからこそ、日本政府は固定化した発想を脱するべきだ。普天間返還と辺野古移設は「二者択一」ではない。第3の解決策はないのか。米側との交渉を放棄するような政府の姿勢に、沖縄の反発が強まるのは当然だ。


給付型奨学金 「百年の計」支えるために
 経済的な理由から進学を諦めていた若者にとって、助けとなるのは間違いない。
 政府は2018年度から、所得の少ない家庭から大学などへ進学する若者を対象に、給付型奨学金制度を導入する。
 日本において、国の奨学金制度は貸与型のみだった。
 先進国では返済不要の給付型が一般的とされる。今回初めて、給付型が導入される意義は大きい。
 給付対象者の規模や財源、公平性の担保など課題は多いが、教育は「百年の計」である。
 これを第一歩として制度設計を進め、学ぶ意欲のある若者の未来を開いてほしい。
 新制度は住民税非課税世帯から大学、短大、高専、専門学校へ進学する人が対象だ。
 1学年当たり約2万人に、月額2万〜4万円を支給する。
 金額は進学先が国公立か私立か、自宅か下宿かで変わる。
 児童養護施設出身者らには入学時の一時金として、24万円を別途支給するのもポイントだ。
 制度導入は18年度だが、17年度は児童養護施設出身者や経済的負担の大きい私立大下宿生ら計約2650人を対象に先行実施する。
 給付型奨学金については、政府が1億総活躍プランで「創設に向けて検討」と記載し、参院選でも各党の公約となっていた。
 この問題が関心を集めるようになった背景には、奨学金を巡る現実の厳しさがある。
 世帯当たりの平均所得は減少してきたのに、学費は横ばいか上昇傾向だ。非正規雇用の増加などにより、奨学金の返済が滞る例が増えている。
 利用者の多い日本学生支援機構の奨学金は本人が資金を借り、卒業後に返済する仕組みだ。
 14年度の利用者は約133万人で、返済を3カ月以上延滞している人は約17万人に上っている。
 新制度はそうした現状の打開につながると期待されるが、課題は少なくない。
 住民税非課税世帯のうち、大学などへの進学者は推計で1学年約6万人に上る。だが、給付対象者はその3分の1にすぎない。
 財源問題もあろうが、対象者拡充への取り組みを進めてほしい。
 高等教育の機会を増やすことは、「貧困の連鎖」を断つことにも寄与するはずだ。
 対象者の選考で、どう公平性を担保するかも問われよう。対象者は高校が学業成績や部活動などの活動実績を踏まえて推薦する。
 だが低所得世帯の生徒は塾に行けなかったり、アルバイトで忙しかったりする例があると聞く。
 成績や課外活動のみを選考基準にすれば、不利になりかねない。生徒の事情を把握し、きめ細かく配慮することが必要だろう。
 経済協力開発機構(OECD)によると、日本の教育機関に対する公的支出の割合は加盟国中、最低レベルという。
 奨学金を巡る議論は、こうした問題に国民の関心を深めるよい機会となる。少子高齢化が急速に進む国だからこそ、次世代への投資が必要なのだ。


天皇が明日の誕生日会見で「生前退位」に殆ど触れられず、の情報! 安倍官邸の封じ込めで記者の質問もなく…
 衝撃的な情報が飛び込んできた。
 明日の天皇誕生日には、天皇の会見の模様が新聞、テレビで一斉に報道されるが、周知のように会見そのものはすでに20日、宮中で行われている。ところが、天皇はその席で「生前退位」の問題に関してほんの少ししか触れず、踏み込んだ発言をしなかった、というのだ。
 本サイトでもお伝えしてきたように、安倍首相は天皇の生前退位などを検討する有識者会議委員やヒアリングメンバーに自分の人脈や日本会議系の極右学者たちを配置。天皇が望む退位の恒久的制度化を否定する流れをつくり出し「一代限りの特別法」で対処する方針を打ち出した。そのことに、天皇が不満を抱いていることがこれまで様々に報じられており、今回の誕生日会見では天皇が、生前退位問題をめぐる安倍政権の姿勢に対して踏み込んだ発言まで行うのではないかとの観測も流れていた。
 ところが、20日に行われた会見で天皇は、今年一年を振り返るなかで、自分が思いを述べたことについては触れたものの、政府や有識者会議の議論の方向性については言及せず、一言、検討に感謝の意を表しただけだったという。これは一体どういうことなのか。
 そもそも、天皇の誕生日会見は例年、宮内記者会(記者クラブ)があらかじめ複数の具体的な質問事項を宮内庁側に提出し、調整したうえで、天皇がそれに応答するかたちとなっている。当然、今年は生前退位問題について、質問を出す動きがあったはずなのだが……。
「記者会から陛下への質問は事前に宮内庁総務課がチェックします。記者側には当初、生前退位問題を具体的に聞こうという動きもあったようですが、宮内庁側に差し戻されて、記者会の質問が今年を振り返る抽象的なかたちでひとつにまとめられてしまったと聞いています。ようするに、『生前退位』への個別具体的な質問を封じ込められてしまったんでしょう」(宮内庁関係者)
 こうした“生前退位発言封じ込め”の背後に、今年9月の宮内庁人事の影響があることは想像に難くない。
 宮内庁は9月23日、風岡典之長官が同月26日付で退任し、山本信一郎次長が長官に昇格する人事を発表した。宮内庁長官は通常、70歳の節目に交代して次長が昇格するが、ポイントは報道関係などの鍵を握る次長の後任人事だ。官邸は、その事実上のキーマンに、内閣危機管理監の西村泰彦氏(第90代警視総監)を送り込んだのである。警察官僚が宮内庁次長に就任するのは実に22年ぶりで、官邸の危機管理監から直に宮内庁入りするのは異例中の異例だった。
 官邸は、7月の「生前退位の意向」というNHKによるスクープは、宮内庁幹部によるリークによるものだとして激怒。風岡長官の退任はその“報復人事”だと目されているが、それ以上に西村元危機管理監の次長抜擢がもつ意味は大きい。
 もともと西村氏を官邸に引き込んだのは、“官邸の情報将校”の異名をもつ杉田和博内閣官房副長官(元内閣危機管理監)だと言われるが、西村氏は以前、警視庁の広報課長も務めており、マスコミにも太いパイプをもっている。つまり、官邸は宮内庁内の締め付けを強化するとともに、メディアコントロールに長けた警察官僚を宮内庁のナンバー2に送り込んだというわけだ。むしろこの人事は、今回の“生前退位発言封じ込め”のために行われたのだと言っても過言ではないだろう。
 他にも、官邸はこの間、さまざまなチャンネルで天皇側にプレッシャーを与え続けてきた。
 たとえば、安倍首相がヒアリング対象者にねじこんだ平川祐弘東大名誉教授は、11月、記者団に対して「ご自分で定義された天皇の役割、拡大された役割を絶対的条件にして、それを果たせないから退位したいというのは、ちょっとおかしいのではないか」とまで発言。これは、明らかに官邸から天皇側に対する強い牽制のメッセージだった。
 さらに、11月末には、天皇の学友である明石元紹氏が、7月に天皇から直接電話を受け、「生前退位」について「これは僕のときだけの問題ではなく、将来を含めて可能な制度にしてほしい」と伝えられていたことが明らかになったが、これに対しても、官邸は一斉に批判コメントを発した。
 たとえば「週刊新潮」(新潮社)12月22日号によれば、萩生田光一内閣官房副長官は「いきなりあんなことを言ってくるとは思わなかった」となじり、菅義偉官房長官は、「結局、自分が陛下と親しいってことを言いたいだけ」と公然と批判した。
「他にも、官邸は天皇周辺に『これ以上、踏み込んだ発言をしたら憲法違反になる』というメッセージを送っていました。記者たちにもオフレコでそのような解説をする官邸関係者もいましたしね」(官邸関係者)
 天皇が誕生日会見で「生前退位」に関してほとんど踏み込まなかったのならば、官邸のこうした“封じ込め作戦”が奏功したということだろう。会見の詳細については、情報解禁される明日、マスコミ各社が一斉に報じるまで定かではないが、いずれにせよ、天皇は外堀を埋められ身動きがとれなくなりつつあるようだ。(編集部)


安倍内閣が前年の18倍の巨額「軍事研究」予算を閣議決定! 大学や科学者も軍事協力に前のめりに
 本日、2017年度予算案が閣議決定した。高齢者の医療費自己負担などを引き上げたことで社会保障費の自然増分から約1400億円もカットした一方、防衛費は5兆1251億円と過去最大に。なかでも目を見張るのが、軍事応用研究のための資金を大学などへ提供する「安全保障技術研究推進制度」に110億円の予算を盛り込んだことだ。
「安全保障技術研究推進制度」は2015年から開始された制度で、防衛装備庁が設定したテーマに基づいて大学や企業などから研究を公募、採択されれば研究費が支給されるというもので、同年は3億円を予算として計上。今年度は倍となる6億円がつぎ込まれたが、来年はこれをなんと一気に18倍も増額させたのである。
 だが、急速に「軍学共同」を押し進めてきた安倍首相にとって、この増額は既定路線だった。事実、自民党は今年6月2日に開かれた国防部会で同制度への予算を「100億円規模」に拡充させることを安倍首相に提言。他方、防衛省は同制度の「1件あたり3年間で最大3000万円支給」という内容を「1件あたり5年間で最大十数億円支給」へと拡大させることを計画。そして今回、110億円という予算が組まれたのだ。
 厳しい経営を余儀なくされて背に腹を変えられない大学や研究者の頬を札束で叩き、カネで釣ろうとする安倍政権の浅ましさ──。毎度ながらそのゲスっぷりには反吐が出るが、110億円という莫大な予算が意味するのは、この制度が「研究者版経済的徴兵制」だということだ。つまり、安倍政権は「戦争ができる国」づくりのために科学者を動員しようと本格的に動き出しているのである。
 しかも問題は、こうした学問の自由を踏みにじる安倍首相の狙いに対し、当の大学や研究者たちが手を貸している現実だろう。
 それを象徴するのが、日本の科学者の代表機関である「日本学術会議」会長・大西隆氏による、今年4月に開かれた総会での発言だ。
 日本学術会議は1950年に「戦争を目的とする科学の研究には、今後絶対に従わない」とする声明を発表、67年にも同様の声明を出している。しかし大西会長は「私見」としつつも、この声明を否定するかのように、こう述べた。
「国民は個別的自衛権の観点から、自衛隊を容認している。大学などの研究者がその目的にかなう基礎的な研究開発することは許容されるべきではないか」
 科学者が戦争に協力してきたことへの反省から、日本学術会議は「軍事研究には絶対に従わない」と声をあげてきたその事実を、大西会長はこんな詭弁で覆そうとしたのだ。ちなみに大西会長が学長を務める豊橋技術科学大学は、2015年度の「安全保障技術研究推進制度」で研究が採択されている。
 そして、「防衛のための研究ならOK」という詭弁と同様に、大学や研究者が軍事研究を肯定するために用いる言葉に、「デュアルユース」(軍民両用)がある。
 たとえば、カーナビのGPSなどは軍事のために開発された技術だが、このように軍事技術が民生利用されれば生活は豊かになる、だからこそデュアルユース技術は推進すべきだ。そういう声は研究当事者のみならず大きい。
 だが、名古屋大学名誉教授である池内了氏は、このような意見に対し、『兵器と大学 なぜ軍事研究をしてはならないのか』(岩波書店)のなかで以下のように反論している。
〈(軍民両用が)可能になったのは軍からの開発資金が豊富にあったためで、最初から民生品として開発できていれば、わざわざ軍需品を作る必要はないのである。これまでの例は、あくまで軍事開発の副産物として民生品に転用されたに過ぎない。要するに巨大な軍事資金が発明を引き起こしたのであって、戦争が発明の母であったわけではないことに留意する必要がある〉
 さらに同書では、獨協大学名誉教授の西川純子氏も、アメリカの軍産複合体の例を綴るなかで、デュアルユースの危険性にこう言及している。
〈デュアルユースは科学者にとっても福音であった。これを信じれば、科学者にとって研究費の出所はどうでもよいことになる。科学者はためらいなく軍事的研究開発費を研究に役立てるようになるのである。研究者を「軍産複合体」につなぎとめることができたのは、デュアルユースという魔法の言葉のおかげだった。
 しかし、科学者にとっての落とし穴は、軍事的研究開発費の恩恵にあずかるうちに、これなしには研究ができなくなってしまったことである。軍事的研究開発費を受け取らなければ彼らの研究はたちまちストップする。科学者は研究をつづけるために「軍産複合体」に依存する選択をとらざるを得なくなるのである〉
 この指摘は、軍需産業界だけではなく軍学共同にもあてはまるものだろう。大学や研究者たちが軍事研究という言葉を糖衣で包むようにデュアルユースと言い換え、国から巨額の研究費を得るうちに、それに頼らなくては研究ができなくなってしまう……。そうなれば、国からの予算を確実に得られるより軍事的な研究に専念せざるを得なくなる状況が生まれるはずだ。
 戦争のために科学が利用される──安倍政権によって再び繰り返されようとしているこの悪夢のような状況に、しかし、抵抗する動きもある。今月7日に関西大学は学内の研究者による「安全保障技術研究推進制度」への申請を禁止する方針を打ち出したが、このほかにも広島大学や琉球大学、京都大学、新潟大学などが「軍事研究の禁止」を再確認している。
 学生と教員たちが軍事協力をしないと誓った名古屋大学の「平和憲章」には、こんな宣言が綴られている。
〈わが国の大学は、過去の侵略戦争において、戦争を科学的な見地から批判し続けることができなかった。むしろ大学は、戦争を肯定する学問を生みだし、軍事技術の開発にも深くかかわり、さらに、多くの学生を戦場に送りだした。こうした過去への反省から、戦後、大学は、「真理と平和を希求する人間の育成」を教育の基本とし、戦争遂行に加担するというあやまちを二度とくりかえさない決意をかためてきた〉
〈大学は、政治的権力や世俗的権威から独立して、人類の立場において学問に専心し、人間の精神と英知をになうことによってこそ、最高の学府をもってみずからを任じることができよう。人間を生かし、その未来をひらく可能性が、人間の精神と英知に求められるとすれば、大学は、平和の創造の場として、また人類の未来をきりひらく場として、その任務をすすんで負わなければならない〉
 戦争に手など貸すものか。いま求められているのは、大学を軍の下部組織にしようとする安倍政権に抗う声だ。そして、科学は平和のために貢献すべきという大前提を、いまこそ確認する必要がある。(水井多賀子)


ASKA報道で宮根誠司が“謝罪”するもポーズだけ! 釈放後も開き直ってASKAをクロ扱いするワイドショー
「ASKAさんに謝らなくちゃならない」
 12月21日放送の『情報ライブ ミヤネ屋』(読売テレビ)で、一連のASKA報道に対し、司会の宮根誠司がこんなふうに謝罪の言葉を述べたことが話題になっている。
 当然だろう。ASKAの2度目の逮捕から、宮根と『ミヤネ屋』はめちゃくちゃな人権無視の報道を繰り返してきたからだ。
 逮捕直前の11月28日、『ミヤネ屋』は、ASKAが芸能レポーターの井上公造に送っていた未発表曲のデモテープを許可なく放送。番組終了後には、その井上に逮捕約5時間前のASKAの携帯電話に直接連絡させ、引き継いだ宮根誠司が巧妙に話を聞き出し、それをそのまま翌日29日の放送で「独占スクープ ASKA容疑者逮捕直前の激白」と題して流している。
 さらに12月4日には、『Mr.サンデー』(フジテレビ)でASKAの父親を直撃、司会の宮根は「息子さんは残念ながら覚醒剤を使用してらっしゃると思いますよ」などと断定し、父親を非難した。
 しかも、宮根はASKAが嫌疑不十分での不起訴、釈放になった翌日である20日放送でも、謝罪するどころか冒頭から不満そうな顔をして、開き直ったようにこう言い放った。
「あの逮捕劇はなんだったんでしょうか」
 挙げ句、宮根は尿検査の結果が陽性だったことを繰り返し主張し、今回の結果はあくまで警察のなんらかの手続きミスであり、自分たちの報道はなんら間違ったものではないと強調さえしたのだ。
「なにが起こったのかまったくわからない」
「(科捜研で)陽性が出たのだから普通は尿だ」
「まったく理解できない」
 反省などさらさらないどころか、逆にASKAが“うまく逃げただけ”“嘘を付いている”といわんばかりの内容だった。これに対してはネットを中心に疑問の声が噴出。同日の『スッキリ!!』(日本テレビ)で司会の加藤浩次が「僕自身も起訴の方向になると思っていて(略)僕自身もしっかり考えないといけないなと思った」と反省コメントをしたこともあり、さらに宮根への批判が殺到、冒頭で紹介した謝罪になったと思われる。
 しかし、実はその謝罪発言の詳しい内容をチェックしてみると、それはとても「謝罪」とは呼べるシロモノではなかった。宮根はまず、こう切り出した。
「尿検査をした本人のものである。陽性が出た。これはもう、本人がほぼほぼ覚醒剤を使っていた所持していたって思うじゃないですか。それが絶対的証拠っていうことになりますよね」
 相変わらずの“そう発表されたんだから覚醒剤を使っていると思って当たり前”発言。そのうえで、報道の仕方を「ちょっと考えたい」と言いながら、こんな言葉を口にする。
「僕はちょっと反省しました。もし、本当に、もしもですよ、仮にASKAさんが無実ならば、謝らなくちゃならないことだし」
“もし”“かりに”無罪だったら──。宮根は何を言っているのか。ASKAは警察が立証を断念し、検察も嫌疑不十分と判断して不起訴処分で釈放となっている。つまり“無罪釈放”されたのだ。しかし宮根はそれをどうしても認めたくないらしい。最後にこんなコメントで締めくくったのだ。
「(本当に無実なのか)このあたりが我々、わからないことですが」
  ようするに、宮根はこの期に及んでも、自分たちの報道姿勢を本気で反省する気などまったくないのだ。
 だが、こうした態度をしていたのは宮根だけではない。逮捕前から逮捕まで、見世物のように実況中継し、ASKAが逮捕前に乗ったタクシーのドライブレコーダーを“公開”するなど、散々イジり回し笑い者にしてきた他ワイドショーも同様に、反省するどころか完全に開き直っていた。
 たとえば『直撃LIVE グッディ!』(フジテレビ)では、安藤優子が「尿検査で陽性が出たのは警察側が発表した事実」とその責任を警察発表に押し付けるような発言をしているし、『とくダネ!』(同)では釈放後のASKAブログに対し小倉智昭が「読んでも何を言いたいのか伝わってこない」とASKAに説明責任があるかのような物言い。『ひるおび!』(TBS)でも恵俊彰が「驚きましたね〜」「一体どういうことなんでしょうか?」とまるで他人事のようにコメントしていた。
 彼らに共通しているのは「警察が発表したのだから事実だと思うのが普通でしょ」という論理だ。一体これまで警察発表したなかに幾多の冤罪があったのか知らないのか、と言いたくなる。
 しかも、呆れたのが、こうしたワイドショーが警察の捜査ミスと自分たちの責任逃れのために、例の“尿とお茶の入れ替え”問題ばかりを取り上げたことだ。
 たとえば、20日の『バイキング』(フジ)や『あさチャン!』(TBS)、『ミヤネ屋』などはこぞって科学捜査研究所出身の専門家などを登場させて、彼らに「お茶から覚醒剤反応は100%出ない」「陽性が出るということは尿としか思えない」などとコメントさせていたが、そもそもこんなわかりきったことを真剣な顔で検証する意味がわからない。
 一方、21日の『グッディ!』にいたっては、逆に、覚醒剤逮捕歴がある人物に“尿とお茶のすり替えは覚醒剤使用者がよくやる方法”などと解説させる始末だった。
 たしかに、逮捕後、ASKAは「あらかじめ用意しておいたお茶を尿の代わりに採尿カップに入れた」と供述し、ブログでも同様の記述をしていた。しかし、ASKAの言動を鵜呑みにできないことは、これまでさんざんASKAをいじり倒してきたワイドショーなら承知のはずだろう。
 それをわざわざ本気で検証したふりをしたのは、ようするに、「嘘をついているのは自分たちや警察でなくASKA」であると強調したかったからだろう。
 実際、“尿とお茶の入れ替え”問題垂れ流しの一方で、こうしたワイドショーは警察の捜査、失態に対する踏み込んだ検証をほとんどやらなかった。
 そもそもなぜ、最初の段階で微量しか採尿できなかったのか。尿をすべて使い切ってしまったのは本当なのか。採尿カップという物証をなぜ破棄したのか。本鑑定での陽性反応は事実なのか。なぜ再検査を行わなかったのか。しかしワイドショーでは「誤認逮捕ではない」という警察発表を鵜呑みにしているのか、こうした当然の疑問に一切触れていない。
 さらに物証についても同様だ。今回、警察はASKAの自宅を家宅捜査し、タブレット端末やパソコンなどダンボール2箱分の証拠を押収している。ところが覚醒剤の“ブツ”どころか、覚醒剤に関連する道具さえ見つかっていない。そのため、警察は自宅以外の、ASKAが滞在したとされる都内ホテルや頻繁に訪れていた福岡でも物証や入手ルート解明のために捜査するなどと報じられた。だが、それら捜査の有無やその結果について警察はなんら発表していないが、こうした疑問についてもワイドショーは一切触れなかった。
 検証すべきは山ほどあるのに、肝心なことはスルーし続ける。なかでも最大の謎は「毛髪検査」をめぐる姿勢だ。
 覚醒剤使用容疑で逮捕した以上、尿検査だけでなく、毛髪鑑定が行われたと考えるのは当然だ。しかも1〜3日間といわれる尿鑑定検出に比べ、90日前の使用でも検出されるといわれるのが毛髪鑑定だ。起訴できなかったというのは、つまり毛髪検査ではシロだったということではないのか。だが、警察は毛根鑑定について「すでに釈放されていて、プライバシーに関わることなので、回答は控える」などと、その有無さえ“隠蔽”したままだ。
 加えて1度目の逮捕の際、ともに逮捕された元愛人には2度の毛髪鑑定が行われており、今回のASKAの逮捕でそれが行われなかったと考えるほうが不自然だろう。
 しかしワイドショーは最大の謎である毛根鑑定にほぼ触れることはなかった。確かに20日の『ミヤネ屋』では毛髪鑑定に言及していたが、専門家の若槻龍児氏らに「(毛髪鑑定は)覚醒剤を常用しているか立証するもの」「尿検査で陽性が出たからやらない」と説明されるや、宮根は我が意を得たりと言わんばかりに「毛髪検査は必要ないということですね」と警察の正当性を代弁する始末だった。
 本サイトでは先日、今回のASKA逮捕は警視庁組織犯罪対策部5課による冤罪事件、誤認逮捕だと指摘した。ワイドショーにはそんな発想はまるでないらしい。陽性反応の真偽、毛根鑑定の有無、誤認逮捕、冤罪など一切を検証することなく、問題を“お茶の入れ替え”にすりかえ矮小化した。しかもあくまでASKAは覚醒剤を使用していたことを“前提”にして、だ。
 しかし何度でも言うが、ASKAは警察が立証を断念し、検察も嫌疑不十分と判断し不起訴処分で釈放、つまり“無罪”となっている。
 そもそも一般刑法犯及び特別法犯(道交違反を除く)すべての事件の起訴率はたったの32.8%。つまり逮捕された7割近くが起訴されてはいない(平成27年版犯罪白書より)。
 ワイドショーに限らず、日本のマスコミは“逮捕”された時点でそれを大きく報じるが、しかしその後不起訴になったとしてもほとんどの場合、それを報じることはない。さらに“推定無罪”という近代法の基本原則に照らしても、今回の報道は異常なものだ。
 もっとも、『ミヤネ屋』を筆頭に、安倍応援団だらけのいまのワイドショーに近代法の基本原則や人権意識を求めること自体がそもそも「八百屋で魚を求める」ようなものなのかもしれないが……。(伊勢崎馨)


青森に「あべあべ(来て来て)」 県が方言ラップ配信 吉本芸人と掛け合い
 「あべあべ(来て来て)」−−。方言を話す青森県民と、大阪のお笑い芸人がラップのバトルで青森の観光名所やグルメを関西圏にアピールする動画「ディス(り)カバリー青森」を青森県が19日に動画サイト「ユーチューブ」にアップした。視聴数は配信から3日後の22日朝現在で10万回を超え、大きな話題となっている。【佐藤裕太】
 青森からは伊丹空港に定期便があるものの、県によると青森を訪れる観光客は関東・東北・北海道からが約7割を占め、関西圏からは7%前後と少ない。今年3月には北海道新幹線(新青森−新函館北斗)が開通し、さらに東日本からの誘客は見込まれる中、「西」からの一層の誘客強化を図るのが狙いだ。
 動画は3分41秒で、滑舌がよくないことを芸風にしている吉本新喜劇の諸見里(もろみざと)大介さんと、青森のリンゴ農家やホタテ漁師、女子高生らが津軽弁や南部弁を交え、お互いを「ディスる(けなす)」ラップで県の魅力を伝える。
 動画では「青森はリンゴとねぶたしかない」とけなす諸見里さんに、農家の女性が「わの目ぐらい澄んじゃーし(私の目みたいに澄んでいる)」十和田湖など自然の豊かさを紹介する。動画終盤には三村申吾知事も県内の名湯をPR。「おっさん誰ですの?」と語りかける諸見里さんに「つづ(知事)です」と切り返した。
 県誘客交流課の担当者は「笑いに厳しい関西に食い込むには、面白いと思われることが大事」と期待する。


稼働250日、投入1兆円…もんじゅ廃炉も高速炉開発は継続
 政府は21日、日本原子力研究開発機構の高速増殖炉「もんじゅ」(福井県敦賀市)の廃炉を正式に決定した。もんじゅは核燃料サイクルの中核施設で、1兆円以上が投じられながら十分な成果を出せず、廃炉になる。政府は将来の高速炉開発に必要だとして、原子力機構がナトリウムなどの取り扱いについて、もんじゅを活用した研究を実施する方針も示した。
 もんじゅは1994年に初臨界を達成したが、95年にナトリウム漏れ事故を起こすなどトラブルが相次ぎ、運転は250日にとどまっていた。廃炉には約30年で3750億円以上かかると試算されている。
 ただ、使用済み核燃料の再利用を目指す核燃料サイクル政策は維持し、もんじゅに代わる高速炉の開発を続ける。高速炉開発維持の背景には、使用済み核燃料を再処理する核燃サイクルが回らなければならないという意図がある。
 だが、青森・六ケ所村の再処理工場とMOX燃料工場は未完成。核燃サイクルの輪は完結していないのが現状だ。高速炉開発の先行きは不透明で、原発政策の行き詰まりが鮮明になった格好だ。


五輪費用負担「話が違う」、東京以外の開催自治体から不満続出
 22日、千葉と埼玉の知事の不満が爆発しました。東京オリンピック・パラリンピックの競技会場を抱える2つの県。もともと負担する必要がないはずだった開催費用の負担を求められたためです。
 22日、千葉県の森田知事の会見。
 「初めのお約束と違うわけでございます。組織委員会でまかなえない場合は東京都。それで駄目なら国で相談することになっているのだから、それをやってもらわないと」(千葉県 森田健作知事)
 埼玉県の上田知事も・・・
 「このところ、きな臭いにおいとか煙が出ていて、非常に不快感を持っています」(埼玉県 上田清司知事)
 批判の的は、21日、東京オリンピック・パラリンピック組織委員会が試算した大会の総経費の負担について。最大で1兆8000億円に上る開催費用。仮設施設の費用などとして試算するおよそ2800億円のうち、2000億円の一部が競技が開かれる自治体に拠出を求められる可能性があるのです。
 しかし、仮設施設の建設費は組織委員会負担という原則だったはず。
 「仮設の負担についても、各自治体でというのは筋が違う」(横浜市 林文子市長)
 これについて、小池知事は22日・・・
 「関係自治体は準開催都市とお呼びしたい。御用聞きではありませんけれど、国と組織委員会ともに真摯に協議を開いていく」(東京都 小池百合子知事)
 横浜市や千葉市などを「準開催都市」と呼び、負担を求めたい思いをにじませた小池知事。
 「都税を他のことに使うということは、法律的にかなりハードルが高い。3者(都、政府、組織委)で協議を重ねていきたい」(東京都 小池百合子知事)
 しかし、自治体のトップの怒りはおさまりません。
 「何ら正式に一つも話がない中で、煙や臭いだけは妙に出てくるというこれはけしからん話」(埼玉県 上田清司知事)
 東京都以外の競技開催自治体は、26日、当初の計画どおり組織委員会が全額負担するよう求める共同要請をするとしています。

会議で朝早い/久しぶりにMリサがQ

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Berhouma2

Mariage à Mendoza
Réalisé par Edouard Deluc (2012)
Durée 91 mn
Nationalité : franco-argentin
Avec Nicolas Duvauchelle (Antoine) , Benjamin Biolay (Xavier) , Philippe Rebbot (Marcus)
Synopsis
Pour célébrer le mariage de leur cousin, Marcus et Antoine, deux frères aux tempéraments très différents mais tous deux en quête d'aventures, font leurs valises pour l'Argentine direction Mendoza. Mais à leur arrivée à Buenos Aires, Antoine, en pleine séparation, est au plus bas. Marcus, au contraire, déborde d'enthousiasme et d'énergie. Pour remettre son petit frère d'aplomb, l'aîné, un poète un peu farfelu, décide de prendre les choses en main. Ensemble, les deux frères découvrent les plaisirs de la capitale. Sur leur chemin, les imprévus se multiplient, les belles rencontres aussi. Mais alors qu'Antoine reprend peu à peu le dessus, Marcus sombre...
Critique lors de la sortie en salle le 23/01/2013 Par Pierre Murat
Il avait déjà esquissé cette silhouette de doux dingue dans le moyen métrage du réalisateur, ¿Donde está Kim Basinger ? , Grand Prix de Clermont-Ferrand 2009. Dans ce long qui en est le prolongement, l'acteur Philippe Rebbot s'est retrouvé dans la peau de Marcus, grand escogriffe myope et barbu, déplumé et hirsute, à l'entrain exaspérant. Il l'a affiné, peaufiné pour en faire une incroyable silhouette burlesque. L'entendre tchatcher non-stop dans un sabir de franglais mêlé d'espagnol s'avère — à condition d'aimer les ≪ cabots ≫ qui n'ont pas peur d'en faire trop — irrésistible.
Pourquoi l'espagnol ? Parce que, flanqué de son frère, un don Juan en pleine déprime conjugale, Marcus débarque en Argentine pour assister au mariage de leur cousin. C'est un road-movie de plus, donc, comme le cinéma français les aime (voir Comme des frères). Bien sûr, au fur et à mesure des péripéties, le déprimé (Nicolas Duvauchelle) retrouve la joie de vivre, tandis que l'euphorique sombre dans la mélancolie. Marcus reste, néanmoins, original jusqu'au bout : terrassé par les beautés qu'il découvre, il est ainsi victime... du syndrome de Stendhal ! Edouard Deluc compense la fragilité de son scénario par son amour visible pour ses personnages, même les seconds rôles : soudain, un étrange réceptionniste et une jeune fille trop aimée par sa famille trouvent leur salut en suivant la route de ces ≪ Frenchies ≫ déboussolés... Tout ça est, donc, tout petit, mais très joli. — P.M.
フランス語
フランス語の勉強?

朝から会議です.無事に遅れず参加できました.会議はいつもながらつまらないですが・・・
職員食堂に行こうと思ったら食券がない???ので外に食べに行くことにしました.
夕方,久しぶりにMのリサが来ました.0点かも??なんて言っていますが・・・とりあえずいろいろお話聞きました.

宮城鮎川漁港、震災復旧でかさ上げした岸壁を切り下げ
 東日本大震災による地盤沈下を受けてかさ上げした岸壁が、その後の地盤隆起の影響で使いにくくなったとして、宮城県は完成からわずか2年余りで30cmほど切り下げる工事に乗り出す。震災後の地盤隆起を巡っては防潮堤などで高さを引き下げる動きが出ているが、既に復旧が終わった構造物の一部を撤去するのは初めて。
 切り下げ工事に着手するのは、石巻市にある鮎川漁港だ。同漁港のある牡鹿半島では、震災による断層活動の影響で最大1mほど地盤が沈下した。県は沈下分をコンクリートでかさ上げするなどして、2014年10月に復旧工事を完了させた。
 ところが復旧後、海面と岸壁の天端との差が開き、漁師から水揚げしづらくなったという声が寄せられる。県が調査したところ、震災後の地盤隆起の影響で、設計上の位置よりも30cmほど高くなっていることが判明した。
■“かさ下げ”が災害復旧工事に認定
 県の漁港施設の一部を撤去する工事なので、県単独の予算で発注するのが基本だ。ただし、この案件では地盤隆起の原因が震災であることから、水産庁は県と協議して、災害復旧工事の国費負担を受けられる仕組みをつくった。
 具体的には、岸壁や物揚げ場で30cm以上の隆起が確認された場合に限り、元の高さに戻す撤去工事にも災害復旧を適用できるように要領を変更。鮎川漁港は、この要領に基づく撤去の災害復旧工事第1弾となる。
 鮎川漁港の再工事は、岸壁や物揚げ場など5カ所で実施する。30cm分のコンクリートの撤去やそれに伴う背後地盤へのすり付けなどに掛かる費用は、約1億7000万円だ。
 県は、現時点でほかの漁港を調査する予定はないという。また、水産庁によると地盤隆起の影響を受けて切り下げを望む声は、今のところ鮎川漁港以外では上がっていない。(日経コンストラクション 真鍋政彦)


福島の被災地3次元映像で 仙台で企画展開幕
 東日本大震災と東京電力福島第1原発事故の被災地の歩みを振り返る企画展「震災と暮らし」が20日、仙台市青葉区のせんだいメディアテークで始まった。3次元映像で被災状況を知る体験コーナーも設けられている。
 体験はゴーグル状のディスプレーを装着し、周囲を見回すと幾何学模様の「マーカー」と呼ばれる位置情報を読み込み、立体映像が流れる。映像は、東北大総合学術博物館などが特殊な測量装置で記録してきた。
 今回は福島県内の体育館や漁港、駅など数カ所の映像を公開。浪江町の請戸漁港を見た宮城野区の大橋敦子さん(57)は「動くたびに風景が変わり、津波で何もなくなったことが実感できた」と話した。
 企画展は、ふくしま震災遺産保全プロジェクト実行委員会とメディアテークが主催。写真や資料など「震災遺産」約170点を展示している。
 25日まで。入場無料。映像体験は午前10時半〜正午と午後1時半〜3時の2回で、各回20人程度。


熊本県人口1万人減 震災で転出増
 熊本県は20日、県の推計人口(10月1日現在)が前年より1万1632人少ない177万4538人になったと発表した。6年連続の減少だが、前年比の減少率は0・65%で、1971年(0・79%)に次ぐ大きな落ち込みとなった。4月の熊本地震で住宅被害が大きかった南阿蘇村や益城町からの転出増が人口減に拍車を掛けたとみられる。
 県によると、減少率は記録が残る66年以降で過去5番目に大きい。転出者から転入者を引いた「社会減」が県全体で前年より約8割増加しており、熊本地震で相次いだ転出や県外避難を裏付ける形となった。
 市町村別の減少率は南阿蘇村3・70%(426人減)、益城町3・31%(1111人減)、熊本市0・16%(1216人減)など。このうち益城町と熊本市は前年の増加が減少に転じた。熊本市周辺で比較的被害が少なかった合志市、菊陽町、大津町は人口が増えた。


原発事故費用の負担 批判受け止め見直しを
 東京電力福島第1原発事故の損害賠償の一部を電気料金に上乗せさせる案を経済産業省が決めた。悲惨な事故の処理費用総額が21兆5千億円にも及ぶことが分かり、巨額費用捻出のために強引にひねり出した案だ。最終決定には多少の時間がある。多くの批判や異論を受け入れ、国民負担を安易に求める案を見直すべきだ。
 経産省は処理費用の総額が想定の約2倍に相当する21兆5千億円になるとの試算を公表。これを受け二つの委員会が相次いで巨額費用捻出策を議論し、ほぼ同じ枠組みを策定した。
 このうち「電力システム改革貫徹のための政策小委員会」は2兆4千億円を上限に電気料金に上乗せすることを柱とした提言をまとめた。賠償額の約半分は東電が負担するものの、残りは全国の電力大手と新電力の送電線使用料(託送料金)の名の下に電気料金に上乗せされる。標準家庭で毎月18円、40年間も続く国民負担になるという。
 提言の根拠が「過去分請求」。原発事故に備えた積み立ての不足分2兆4千億円について「事故前にも原発の安い電気を使ってきたのだから負担しろ」という考え方だ。
 不足はそもそも制度設計に問題があったためで、この考え方に説得力はない。公害対策には「加害者責任」の大原則がある。原発事故による損害賠償はこれとは異なると言うのだろうか。
 政府は電力自由化を進めているが、新電力の料金上乗せ策は、新電力経営に不利な要因となる。自由化を進める市場競争原理の観点からも問題がある。
 福島の事故の惨禍はとてつもなく大きかった。今回、廃炉費用と除染費用、損害賠償費用のいずれも大きく膨らんだ。
 溶け落ちた核燃料の処理技術は確立しておらず、廃炉費用はさらに膨らむ可能性がある。最終的な処理費用が不透明な中で、今回の経産省の方針はなし崩し的に国民負担を増やす恐れがある。
 政策小委員会のある委員は「託送料金は送配電の費用であり(廃炉など)発電に由来する(事故)費用は発電会社が負担すべきだ」と提言に明確に反対する意見書を提出。別の委員も反対し、政府与党内にも異論があったが、経産省は同省が主導した案で押し切った。
 経産省は今後、意見募集をするという。だが形式的手続きだけで批判や異論に耳を傾けないまま最終決定に突き進むならば「真の電力システム改革とはほど遠い原発、東電救済先にありきの暴挙」との批判を免れない。


辺野古で県敗訴 政治的な解決に努力を
 司法の最終判断は下ったが、政治的な解決にはほど遠い。
 沖縄県・米軍普天間飛行場の名護市辺野古への移設をめぐる国と県の訴訟で、最高裁は、埋め立て承認を取り消した翁長雄志(おながたけし)知事の対応を違法と判断した。これにより県の敗訴が確定した。
 最高裁の論理は、前知事による埋め立て承認に違法な点が認められない以上、それを取り消した翁長氏の処分は違法というものだ。
 今回の訴訟では、国防・外交にかかわる問題で国と地方の意見が対立した場合の判断や、沖縄県が辺野古新基地建設は地方自治を保障した憲法92条に反すると訴えたことについての憲法判断が注目された。だが、最高裁はこうした点にはいっさい言及せず、行政手続きとしての適否の判断に終始したと言える。
 確定判決には従うと言ってきた翁長氏は、近く埋め立て承認取り消しを撤回する見通しだ。22日には沖縄県・米軍北部訓練場の一部返還にあわせた式典が予定されている。政府は負担軽減をアピールして、辺野古移設に弾みをつけたい考えだ。これらを受けて政府は、移設工事を再開する方針だ。
 翁長氏は「あらゆる手段で移設を阻止する」とも語り、他の知事権限を動員して対抗する姿勢を見せる。
 ただ、辺野古移設の問題は、法律論をいくら戦わせても解決できないだろう。国と県が泥沼の法廷対立をしても、お互いの利益にならない。
 この問題は、前知事が県外移設の公約をひるがえして埋め立てを承認したことに県民が猛反発し、翌年の知事選で、移設反対派の翁長県政を誕生させたことに始まる。
 移設反対の民意が何度も示されながら、政府が前知事の承認を錦の御旗(みはた)のようにして移設を強行するのが、民主主義や地方自治の精神に照らして適切かが問われている。
 本質は行政手続きではなく、政治のあり方だ。政府は自らの手で解決を主導すべきだ。
 辺野古に建設予定の新基地や、北部訓練場の返還に伴い新設されたヘリ離着陸帯には、米軍の新型輸送機オスプレイが飛び交うことになる。
 名護市沖で起きたオスプレイの重大事故で、原因究明も終わらないまま飛行を再開させた日米当局の態度に、沖縄では反発が高まっている。政府が最高裁判決でお墨付きを得たとばかりに移設を強行してもうまくいかないだろう。
 政府は、話し合いで解決できないから裁判に持ち込んだと考えているようだが、形だけの対話姿勢を示していただけではないか。回り道のようでも国と県が再度、真摯(しんし)に話し合いをすることを求めたい。


辺野古判決 沖縄の声を聞かぬとは
 沖縄の声を聞かずに結論を出すとは…。米軍普天間飛行場の辺野古移設をめぐる最高裁判決は「沖縄敗訴」だった。国と地方は対等という地方自治の精神を踏みにじる判断と言うべきである。
 地方自治とは何だろうか。憲法の条文には、地方公共団体の組織や運営については「地方自治の本旨」に基づき法律で定めるとしている。では「地方自治の本旨」とは何か。その地域の住民自らが自分たちの要望に沿った政治を国から干渉を受けることなく実現することだと解されている。
 だから、「地方自治は民主主義の学校」と言われる。中央政府が一手に強大な権力を握らないよう、権力を地方に分散させる意義があるとも説明されている。明治憲法にはなかった規定であり、戦後の民主主義社会では十分に尊重されねばならない条文だ。
 だから、沖縄県側は「民意に反する新基地建設の強行は憲法が保障する地方自治権の侵害だ」と憲法違反を訴え上告していた。
 この観点からすれば、最高裁は大法廷に回付し、十分に審理したうえで、憲法判断に踏み込むべきだったと考える。だが翁長雄志(おながたけし)知事の言い分を聞く弁論さえ開かず、「国の指示に従わないのは不作為で違法」と退けた。
 米軍基地という政治的・外交的な問題には、確かに国の裁量が働くであろう。だが、全面的に国の政策の前に地方が従順であるだけなら、地方自治の精神は機能しない。当然、米軍基地の大半を沖縄に押しつける理由にもならない。
 別の問題点もある。基地の辺野古移設に伴う海の埋め立て承認が今回の訴訟のテーマだった。つまり前知事による埋め立て承認の判断に違法性がなければ、現知事はそれを取り消すことができないのかというポイントだ。
 選挙という「民意」が現知事の主張を支持すれば、政策を変更できるのは当然ではないか。
 この点について、最高裁は「前知事の承認を審理判断すべきだ」「(現知事が)職権により承認を取り消すことは許されず、違法となる」と述べた。大いに疑問を抱く判断である。
 それでは選挙で民意に問うた意味がなくなってしまうからだ。県民の合意がないまま埋め立てを強行しては「民意より米軍優先」そのものにもなる。
 高裁は「辺野古しかない」と言い切った。その言葉はなくとも、最高裁の思考回路も「辺野古ありき」だったのではなかろうか。


辺野古判決/沖縄の声は届かないのか
 米軍普天間飛行場(沖縄県宜野湾市)の名護市辺野古への移設を巡る沖縄県と国の訴訟で、最高裁が翁長雄志(おながたけし)知事の上告を棄却した。
 これを受けて国は中断中の移設工事を再開する方針だが、知事は今後もあらゆる手段で辺野古への移設に対抗する考えを表明している。
 最高裁で示されたのは一つの行政手続きについての判断にすぎない。国が高圧的な態度を改めない限り、知事を中心に抵抗は続く。それを多くの県民が支持している。国はこの事実を軽く見ていないか。
 裁判は知事が辺野古沿岸部の埋め立て承認を取り消したことに対し、国が撤回を求めて起こした。
 福岡高裁那覇支部は国の主張をほぼ認めた上で、「普天間の被害を除去するには辺野古に基地を建設する以外にない」とまで言い切った。すぐさま知事は上告した。最高裁は「高裁支部の論旨は採用できない」としながら、埋め立て承認の取り消しを違法とする結論は認めた。
 これまでの経緯を見ると、民意を背に対話を進めようとする知事側に対し、国はまともに応じようとしなかった。歩み寄る姿勢を見せないのは不誠実と言うしかない。
 今も国の姿勢が改められる気配はない。米軍によるオスプレイ事故への対応が如実に物語る。
 事故発生を受け、安倍晋三首相は「大変遺憾。オスプレイの飛行の安全確保が大前提だ」と述べていた。
 ところがどうだろう。機体に問題なしとする米軍の不十分な説明を、「理解できる」(菅義偉官房長官)とすんなり受け入れ、わずか6日で飛行再開を認めた。稲田朋美防衛相にいたっては「米側の対応は合理性が認められる」と発言した。
 県民の心情より米軍の意向を優先したと言わざるを得ない。沖縄全島で党派を超えて怒りの声が広がるのも当然である。
 沖縄海兵隊トップは沖縄県の副知事に「パイロットは住民らに被害を与えなかった。感謝されるべきだ」と述べ、県民の神経を逆なでした。にもかかわらず、政府は米側に抗議するどころか事実上、「不問」にしてしまった。
 沖縄には米軍基地の集中によってもたらされた苦しみの歴史がある。その怒りを受け止めることなく、基地問題の解決を図ることは無理だろう。国の誠実な対応を求めたい。


「辺野古」県敗訴 最高裁の姿勢問われる
 強大な権限を持つ行政機関の行き過ぎに歯止めをかけるのが三権分立の下での司法の役割であり、最高裁は最後のとりでのはずだ。
 だが、今回も過去の基地問題の判決と同様、あるべき姿からはほど遠い内容だった。
 米軍普天間飛行場の辺野古移設を巡り国と沖縄県が争った訴訟で最高裁は翁長雄志(おながたけし)知事の上告を棄却し、県側敗訴が確定した。
 判決は、仲井真弘多(ひろかず)前知事が行った辺野古沿岸部の埋め立て承認に不合理な点はなく、翁長知事による取り消しは違法と判断した。
 安全保障政策の根幹に関わる米軍基地問題で国と県が正面から対立した訴訟で、最高裁の判断が注目されていた。
 しかし高裁判決見直しに必要な弁論は開かれず、基地が集中する沖縄の歴史や現状を審理を尽くして直視しようとしなかった。これでは存在意義が問われよう。
 政府は勝訴を受けて移設工事を再開する方針だ。
 翁長知事は承認取り消しは撤回するものの、他の手段を尽くし移設を阻止する姿勢は変わらない。
 政府が強硬姿勢で突き進めば、沖縄との対立は後戻りのできないところまで先鋭化するだろう。司法判断だけで基地問題は解決できない。県と対話を続けるべきだ。
 県側は上告理由で、沖縄の過重な基地負担と辺野古移設反対の民意を踏まえ、国が新基地の建設を強行することは憲法が保障する地方自治の侵害だと訴えていた。
 しかし、判決は前知事の埋め立て承認が違法かどうかという手続きの問題に論点を絞り、県側の違憲の主張は門前払いされた。
 1999年の地方自治法改正により、国と地方の関係は「対等・協力」と位置付けられた。住民生活に影響の大きい基地問題で自治が軽視されてはならないはずだ。
 この点で9月の福岡高裁那覇支部判決はあまりに一方的だった。
 「国が説明する国防・外交上の必要性について具体的な点で不合理と認められない限り、県は判断を尊重するべきだ」と言い切り、「普天間の被害除去には辺野古以外にない」と結論付けた。
 県側の証人申請を全て却下し、国の主張を全面的に追認した内容には批判が根強い。
 最高裁は移設の是非には踏み込んでおらず、「辺野古」にお墨付きを与えたわけではない。
 だが、国と県をかつての「主従」関係とみなすような高裁判決の是正すべき点は是正するのが、最低限の役割だった。


辺野古訴訟県敗訴 不当判決に屈しない 国策追従、司法の堕落だ
 司法の国策追従は目を覆わんばかりだ。国の主張を丸飲みして正義に背をそむけ、環境保護行政をも揺るがす不当判決である。
 最高裁は翁長雄志知事の名護市辺野古埋め立て承認取り消し処分を違法とする判断を下した。行政法、憲法など多くの学者が誤りを指摘する福岡高裁那覇支部判決を無批判に踏襲する内容だ。
 政府が強行する辺野古新基地建設の埋め立て工事に司法がお墨付きを与えた。法治主義、地方自治を否定し、司法の公平性に背いて基地建設の国策を優先した。司法が担う国民の生命、人権、環境保護の役割を放棄したに等しい。
環境保全は不可能
 問題の核心は仲井真弘多前知事による辺野古埋め立て承認の当否である。
 公有水面埋立法は埋め立て承認に「適正合理的な国土利用」とともに「環境保全の十分な配慮」を義務付ける。高度成長期の乱開発、公害に歯止めをかける環境保護の理念が貫かれ、要件を満たさない埋め立て承認は「なす事を得ず」と厳格に禁じてさえいる。
 ジュゴンやサンゴなど貴重生物の宝庫の海域は埋め立てで消失する。「環境保全の十分な配慮」をなし得ないのは自明の理だ。
 前知事も県内部の検討を踏まえ「生活、自然環境の保全は不可能」と明言していたが豹変(ひょうへん)し、埋め立て承認に転じた。
 これに対し翁長知事は、環境や法律の専門家の第三者委員会が「承認は法的瑕疵(かし)がある」とした判断に基づき、前知事の埋め立て承認を取り消した。これが埋め立て承認と取り消しの経緯である。
 行政法の学者は埋立法の要件を極めて緩やかに解する高裁判決の同法違反を指摘する。また「普天間飛行場の危険性除去には辺野古新基地建設以外にない」などとする暴論を、行政の政策判断に踏み込む「司法権の逸脱」と批判し、国側主張を丸写しした「コピペ」との批判を浴びせている。
 最高裁判決は問題の多い高裁判決を全面踏襲した。「辺野古新基地の面積は米軍普天間飛行場の面積より縮小する」などとして新基地建設を妥当と判断した。県が主張した新たな基地負担増の指摘は一顧だにされていない。
 海域の環境保全策も「現段階で採り得る工法、保全措置が講じられている」として高裁判断を踏襲した。乱開発を防ぐ公有水面埋立法の理念からかけ離れた判断だ。
 普天間飛行場を辺野古に移設する妥当性、海域埋め立ての公有水面埋立法との整合性など慎重な審理が求められたが、最高裁は口頭弁論も開かずに県の主張を一蹴した。
最高裁が新基地に加担
 最高裁判決の根底にあるのは国策への追従姿勢だ。日米安保条約、不平等な地位協定に基づく沖縄への基地集中、負担強化の国策をただす姿勢のない司法の自殺行為、堕落と言うしかない。
 4月の米軍属女性暴行殺人事件、ヘリパッド建設工事再開、米軍ハリアー機墜落、オスプレイ墜落、そして辺野古訴訟県敗訴の最高裁判決と米軍基地問題、事件はなだれを打つがごときである。
 22日にはオスプレイ運用のヘリパッド完成を受けた米軍北部訓練場の過半返還式典が行われる。
 最高裁のお墨付きを得て、政府は早急に辺野古新基地の埋め立て工事を再開する構えだ。
 辺野古新基地の新たな基地負担に司法が加担した。最高裁の裁判官は過酷な沖縄の現実に正面から向き合ったと胸を張って言えるだろうか。基地負担の軽減を求める県民の願いを司法が踏みにじったのである。
 加速する基地建設の動きの最中にオスプレイが墜落した。国に司法が追従する基地負担強化に県民の怒りは燃え盛っている。
 翁長知事は辺野古訴訟敗訴が確定しても辺野古新基地建設を「あらゆる手段で阻止する」としている。事態は厳しくとも新基地建設に反対する民意は揺るがない。


[辺野古訴訟 最高裁判決を受けて]
「辺野古違法確認訴訟」の最高裁判決が20日言い渡され、県の上告が退けられた。米軍普天間飛行場の辺野古移設を巡る問題は、この20年で最大かつ重大な局面を迎える。社説特集を掲載します。
[県敗訴の構図]地方自治の精神ないがしろ
 「辺野古違法確認訴訟」で県側敗訴が確定した。福岡高裁那覇支部の判決を最高裁がほぼ追認した。
 戦後70年余りも、米軍基地から派生する事件・事故の被害にさらされ続けている歴史を一顧だにしないばかりか、今後も基地負担を強いることを意味する中身だ。地方自治の否定もあからさまである。最高裁も沖縄の声を封じ込めた。
■     ■
 米軍普天間飛行場の名護市辺野古への移設を巡り、国が県を訴えた「辺野古違法確認訴訟」で、最高裁第2小法廷(鬼丸かおる裁判長)は20日、翁長雄志知事の「承認取り消しは違法」と指摘し、県側の上告を棄却した。4裁判官の一致した結論だった。
 翁長知事は、埋め立て承認の取り消し処分を取り消す手続きに入る。
 だが、来年3月に期限が切れる埋め立てに必要な海底の岩礁破砕許可や、埋め立て区域内から区域外へ移植するサンゴの採捕許可、工事の設計・工法の変更に伴う審査など知事権限を最大限行使して新基地建設を阻止する考えだ。
 一方、国は今年3月、県と和解が成立して以来、工事がストップしていることから再開を急ぐ方針だ。菅義偉官房長官は「日本は法治国家である。確定判決に従い、県と協力して移設工事を進めていく」と語る。徹底抗戦の構えの翁長知事をけん制するが、対立が続くことは間違いない。
■     ■
 最高裁は判決で、辺野古新基地の面積が普天間飛行場と比較して相当程度縮小されることや、環境保全対策が取られているなどとして、前知事の判断に「不合理な点はない」と認定した。高裁判決を踏襲するものだ。だが面積を減らせば基地の負担軽減につながるわけではない。辺野古新基地には2本の滑走路が設計され、普天間にはない強襲揚陸艦が接岸できる岸壁や弾薬搭載エリアが新設される。耐用年数200年といわれ、沖縄は半永久的に基地の島から逃れられない。
 県は辺野古新基地の建設を強行することは憲法92条の地方自治の本旨(沖縄県の自治権)を侵害し憲法違反として上告していた。最高裁は今月12日付で棄却している。国と地方公共団体との関係が「上下・主従」から「対等・協力」に大転換した1999年の地方自治法改正後、初めての訴訟である。最高裁が審理せずに棄却したのは改正の精神をないがしろにしていると言わざるを得ない。
 米軍基地は日米地位協定によって米軍の排他的管理権が認められ、国内法が及ばない。
 沖縄では米軍絡みの事件・事故では「憲法・国内法」の法体系が「安保・地位協定」によって大きな制約を受けているのが現実なのである。基地内の事故や環境調査もままならず、自治権が侵害されるケースは枚挙にいとまがない。
 米軍絡みでは民間地も同じだ。オスプレイが名護市安部に墜落した事故で、住民の生命や生活、人権を守る責務を負わされている名護市のトップである稲嶺進市長が現場に近づくことができず、県が水質検査をすることができたのは6日後である。2004年の普天間所属の大型ヘリコプターが沖縄国際大に墜落、炎上した事故で警察や行政が米軍が張り巡らせた規制線から排除されたことと何も変わっていない。
■     ■
 最高裁が審理するのは憲法違反や法令・判例違反に限られることから、事実認定としては高裁判決が確定する。
 高裁判決は「普天間の被害を除去するには辺野古に新施設を建設する以外にない」としたり、北朝鮮の弾道ミサイル「ノドン」をことさら取り上げ、射程外となるのはわが国では沖縄などごく一部などと国の主張をなぞるように「地理的優位性」を強調して批判を浴びた。最高裁判決はこれらに触れなかった。
 最高裁が弁論を開かず判決を言い渡すことを決めたからである。とても納得できるものではない。
[民意の軌跡]差別的処遇への不満広がる
 2012年秋、県企画部が実施した県民意識調査で、在日米軍専用施設の約74%が沖縄に集中する現状に、7割を超える人たちが「差別的だ」と回答した。
 普天間飛行場にオスプレイが強行配備された時期と重なるこの調査以降、「差別」という言葉が沖縄の基地問題を語るキーワードとして頻繁に使われるようになった。
 同じころ実施されたNHK放送文化研究所の沖縄県民調査からも、基地の過重負担を問う民意を読み取ることができる。
 県民の基地に対する考え方を1992年と2012年で比較すると、「全面撤去」と答えた人が34%から22%に減った半面、「本土並みに少なく」は47%から56%に増えている。
 普天間飛行場の辺野古移設を巡って顕在化してきたのは、沖縄だけに基地を押しつける差別的処遇への怒りであり、日米安保の負担の適正化を求める声だった。
 新基地建設に反対する県民世論の基調は、10年ごろから変わっていない。
 本紙が朝日新聞と琉球朝日放送(QAB)と共同で実施した15年の県民意識調査では、辺野古移設は「反対」が66%を占め、「賛成」の18%を大きく上回った。
 「辺野古が唯一」だと繰り返す政府の説明の欺瞞(ぎまん)性を見抜き、基地と振興策をリンクさせる手法にも「ノー」を突き付け、不公平な負担の解消を求めてきたのだ。
 「新基地建設は許さない」との民意は、選挙でも示され続けた。
 端的に表れたのは14年の名護市長選、県知事選、衆院選沖縄選挙区、今年に入ってからの県議選、参院選沖縄選挙区だ。
 県知事選で保革双方から支持された翁長雄志氏が現職に10万票近い大差をつけて当選したのは、住民意識の変化を決定づけるものだった。
 辺野古違法確認訴訟の高裁判決に「新施設の建設に反対する民意には沿わないとしても、普天間飛行場などの基地負担の軽減を求める民意に反するとはいえない」と都合よく解釈した一文がある。
 新基地に反対する民意と基地負担の軽減を求める民意は一つだ。民意を無視した負担軽減もあり得ない。
 県民の揺らぐことのない意思は、人権や自己決定権をないがしろにされてきた歴史、しまくとぅばの復興など沖縄らしさを大切にする動きとも共鳴し合っている。
 一人一人の心の奥底から発せられる「新基地ノー」の声は簡単には変えらないし、戻ることもない。
[環境と埋め立て]貴重生物の悲鳴が聞こえる
 湾内に広がるサンゴの森では、カラフルな魚たちが泳ぎ回り、干潟ではトカゲハゼが跳びはねる。浅瀬にはジュゴンの餌となる海草が生い茂り、湾奥にはマングローブ林が延びる。
 辺野古の大浦湾一帯は、琉球列島に広がるサンゴ礁生態系の中でも、特に生物多様性が豊かな地域である。
 埋め立てが進み新基地が建設されれば、私たち「島人(しまんちゅ)の宝」である美しい自然の一つを失うことになる。
 昨年7月、環境問題などの専門家からなる県の第三者委員会は、埋め立て承認までの手続きに「法的瑕疵(かし)があった」とする報告書をまとめた。翁長雄志知事の埋め立て承認取り消しは、これを受けたものだ。
 131ページもの詳細な検証結果の半分以上をさいたのが「環境」の項目である。報告は国の埋め立て申請が辺野古の海の重要性を低く評価し、環境保全策が科学的に実効性あるものになっていないことなどを厳しく指摘する。
 国の天然記念物ジュゴンの保護策一つをとっても不備は明らかだ。国はジュゴンが「辺野古地先を利用する可能性は小さい」としたが、実際は環境団体によって多くの食(は)み跡が確認されている。海草藻場についても移植などによる保全措置を講じるとするが、その技術はいまだ確立されていない。
 そもそも辺野古アセスはオスプレイ配備を最終段階までふせるなど、専門家から「史上最悪」と言われるほど問題が多かった。
 2012年初め、沖縄防衛局が出したアセス評価書に対する仲井真弘多前知事の知事意見は579件にも及んだ。「評価書で示された措置では環境保全は不可能」と断じたのだ。
 翌年11月、補正後の評価書に対して県環境生活部が出した意見も48件に上った。現状では基地から派生する環境問題に日本側が対応できないことなども挙げ「懸念が払拭(ふっしょく)できない」と結論づけた。
 仲井真氏が埋め立てを承認したのは、それからわずか1カ月後。承認に至る経過は著しく透明性を欠き、正当性にも疑義が生じるものだった。
 新基地予定地は、県の自然環境保全指針で厳正な保護を図る「ランク1」に指定され、環境省の「重要海域」に選定された地域である。
 基地のない地域では自然を守ることが優先されるのに、沖縄では県や国の環境政策との整合性を保つことさえできない。
 私たちが100年後の未来に残したいのは豊かな自然である。米軍基地建設のため「宝の海」を埋め立てるのは最もやってはいけない愚行だ。
[新基地建設の行方]私たちの反対は変わらない
 日米両政府が米軍普天間飛行場の移設条件付き返還に合意してから今年で20年。新基地建設問題は大きな曲がり角を迎えている。
 最高裁で敗訴したことを受け、翁長雄志知事は週明けにも、名護市辺野古沿岸部の埋め立て承認取り消し処分を取り消す意向を明らかにした。
 行政の長として最高裁判決を厳粛に受け止めるのは当然であるが、判決によって新基地建設問題に決着がついたわけではない。「ジ・エンド」(物事の終わり)だと考えるのは早計だ。
 この問題は最高裁の判決ですべてが解決するほど単純でも簡単でもない。翁長知事をはじめ多くの県民が新基地建設に反対し、公正・公平な基地負担を実現せよ、と道理にかなった主張を展開しているからだ。
 法的には仲井真弘多前知事の埋め立て承認が「適法」とされたが、政治的には依然として埋め立て承認「ノー」の民意が大勢を占める。
■     ■
 この問題を強権的暴力的に解決しようとすれば、嘉手納基地を含む基地撤去運動に発展するのは必至だ。政府は復帰前のコザ暴動から学ぶべきである。
 政府は22日、北部訓練場の返還式典を開く。翁長知事は政府主催のこの式典には参加せず、米軍オスプレイ墜落事故に抗議する「オール沖縄会議」主催の集会に参加することを明言した。
 この決定は、国と県の今後の関係に甚大な影響を与えずにはおかないだろう。
 翁長知事の怒りを読み間違えてはならない。保守政治家を自認し、安保体制容認を公言する翁長氏をここまで駆り立てたものは何か。
 米軍属による女性殺害事件が発生したのは今年4月のことだ。7月には東村高江の北部訓練場でヘリパッドの建設工事が強行され、9月には垂直離着陸攻撃機AV8Bハリアーが本島東沖に墜落した。
 そして、オスプレイの墜落、大破。米軍は詳細な事故原因が究明されていないのにオスプレイの訓練を再開した。ハリアーの時もそうだ。
 軍の論理だけを優先し、住民の不安をそっちのけに訓練を再開する米軍。住民を守る立場にありながら、米軍を引き留めるのではなく、訓練再開に理解を示した政府。
 両者に共通するのは、県民不在の態度だ。翁長知事がいつにも増して激しい口調で怒りをぶちまけたのは、こうした現実に対してである。その思いを多くの県民が共有しているといっていい。
 県民の失望と怒りを軽く見てはいけない。翁長知事を追い込んではならない。
■     ■
 米兵による暴行事件に端を発した沖縄からの異議申し立てを受け、日米特別行動委員会(SACO)は1996年4月、在沖米軍基地の整理・統合・縮小計画を盛り込んだ中間報告を発表した。
 「新たな基地建設を伴う返還はしない」というのが防衛庁(当時)の基本的考えだった。普天間飛行場については、代替施設として「基地内」に「ヘリポート」を整備することが盛り込まれた。
 当初は辺野古などという話はなかったのである。
 政府は、負担軽減と危険性除去を強調する。普天間の固定化を防ぐために辺野古の代替施設が必要なのだと、政府は言う。
 その主張はあまり説得力がない。危険性除去を優先するのであれば、新基地建設を断念し、別の選択肢を探るのが近道だ。
 代替施設が完成するまで数年以上かかるといわれる。オスプレイの墜落事故を経験した住民に、それまで辛抱しなさいというのか。その間に事故が起きないことを政府は保障できるのか。
 米政府高官が指摘したように、沖縄への基地集中は異常である。あまりにも小さな島に、多くの卵を詰め込み過ぎる。戦後ずっとこの状況が変わらないというのは政府と国会の怠慢である。


辺野古訴訟 沖縄県敗訴/「北風」では解決が遠のく
 米軍普天間飛行場(沖縄県宜野湾市)の名護市辺野古への移設計画を巡り、司法の最終判断が出されたにもかかわらず、事態が進展するどころか、国と沖縄県との対立は激化していくのではないか。
 辺野古沿岸部の埋め立て承認を取り消した翁長雄志知事が、是正指示に従わないのは違法だとして、国が知事を相手に起こした訴訟。最高裁第2小法廷はきのう知事側の上告を棄却した。県側敗訴の一審福岡高裁那覇支部判決が確定した。
 今回は大法廷ではなく小法廷で審議された。県側が民意に反した辺野古移設強行は「憲法が保障する地方自治の侵害」と主張したのに、なぜ憲法判断を避けたのか。
 小法廷でも弁論は開き、「沖縄差別論」に耳を傾けるべきだった。政治判断に全てを委ね、難題から逃げていると言わざるを得ない。最高裁の存在意義が問われよう。
 時あたかも、米軍普天間飛行場所属の新型輸送機オスプレイが不時着事故を起こし、過重な基地負担に苦しむ沖縄県民の怒りは頂点に達している。県外移設にこだわる県側からすれば、国の主張を丸のみしたような最高裁判決は納得できないだろう。
 沖縄県では、県民の8割以上が辺野古への移設に反対している。翁長知事は民意をバックに、敗訴が確定しても、阻止に向けて徹底抗戦する構えだ。
 知事には幅広い権限が付与されている。翁長知事はあくまで埋め立て承認取り消しの処分についての判断だと解釈しており、次の新たな手段に打って出る可能性が高い。
 来年3月末に期限が切れる辺野古の「岩礁破砕許可」を更新しないといった複数の方策を温めているという。次々と繰り出されていけば、事態の泥沼化は避けられない。
 安倍政権が安全保障や外交上の国益を大上段から振りかざすだけでは、この問題は一歩も動かないだろう。沖縄県にも住民の安全、生活、人権を守る自治体としての責務があるからだ。国が上位に立ち、地方に隷属を強いる思考はもう通じないのではないか。
 国際情勢も変わりつつある。海兵隊は沖縄以外に長崎県・佐世保基地やグアム、オーストラリアなど国内外に分散配置が進んでおり、政府が強調する「一体的運用論」や「地理的優位論」は、今や説得力を失ってきている。
 加えて次期米大統領のトランプ氏の登場である。選挙期間中に日本への米軍駐留経費の負担増を唱える一方、撤退も示唆している。沖縄県に追い風が吹く可能性すらあり、先行きは不透明だ。
 いずれにしても、複雑に絡み合った糸をほぐすには、理詰めで押し切ろうとしても無理がある。強硬姿勢一辺倒の「北風」路線には限界があり、粘り強い対話でしか解決する道がないことを、安倍政権は肝に銘じるべきだ。


ロシアに3000億円経済協力 付き合わされる企業から恨み節
 不毛な日ロ首脳会談で領土問題は1ミリも動かなかったが、ロシアに3000億円規模の経済協力を約束した安倍政権。両国が16日にまとめた経済協力案件は、官民合計80件に上る。そのうち68件が民間企業のもので、LNG開発に三菱商事や三井物産などの商社、サハリン沖資源開発に国際石油開発帝石やJOGMECなどが協力する。みずほ銀行や三井住友銀行などがロ国営企業に8億ユーロ(約988億円)を融資することも決まった。
 この経済協力が平和条約への「第一歩」と喧伝されているが、安倍首相の成果づくりに付き合わされた企業の現場からは、恨み節が聞こえてくる。
「ワイロが横行し、制度がくるくる変わるロシアでのビジネスには不安がつきまとう」(商社)
「商取引の体系もよく分からないし、人口の少ない北方領土で採算が取れるのか?」(化学)
 JETRO(日本貿易振興機構)が今年11月、ロシアに進出している日系企業110社を対象に懸念材料を複数回答で聞いたところ、「不安定な為替」が76.8%とトップ。「許認可など行政手続きの煩雑さ」(63.4%)、「法制度の未整備、不透明な運用」(54.9%)と続いた。
「人口が少ない極東地域は、市場としての魅力も小さい。安倍政権の号令の下、ビジネス面でのメリットは度外視して経済協力に参加する企業がほとんどです。3000億円もの経済協力は、日本企業からすれば持ち出しでしかない。しかも、銀行や商社など多くの企業は欧米でも事業を展開している。ロシアに投資すれば、G7の経済制裁に反するとして、現地法人がペナルティーを科される可能性もあります。そうなった場合、政府は責任を取ってくれるのでしょうか。プーチン大統領のご機嫌取りのために、民間にまでリスクを強要するのは、やり過ぎです」(経済評論家・斎藤満氏)
 北方領土ではロシア法でも日本法でもない「特別な制度」をつくるとか言ってるが、検討が必要な法令は膨大な量に上り、制度設計は容易じゃない。経済協力が掛け声倒れに終わる可能性は高いが、案外それを願っている企業も多いかもしれない。


「WELQ」のことはいえない? 不当表示“水素水”に群がった大企業とブームを煽った「週刊文春」の責任
 お肌ツヤツヤ、血液サラサラ、さらにダイエットから認知症予防まで、美容・健康に様々な効能が謳われている水素水だが、はたして、その実態はただの「水分補給」だったらしい。
 去る12月15日、国民生活センターが、「容器入り及び生成器で作る、飲む『水素水』−『水素水』には公的な定義等はなく、溶存水素濃度は様々です−」と題した文書を発表。売れ筋の容器入り飲用水素水と、水素水生成器あわせて19銘柄についての調査結果とともに、事業者へのアンケートを公表したのだが、その内容はまさに愕然とするものだった。
 同文書よれば、容器入りの水素水10銘柄のうち、7銘柄のパッケージに「高濃度」や「水素たっぷり」などの表示があった。だが、それらの溶存水素濃度を2種の測定法で調査したところ、測定値が商品表示の範疇であったのはわずか4銘柄(うち、1銘柄はかろうじて1種の測定法で表示範疇を示した)という結果になった。とりわけ、容器がペットボトルの2銘柄については、どちらの測定方法でも溶存水素が検出されなかったという。
 水素水生成器9銘柄については、取扱説明書等に溶存水素濃度の表示のあった5銘柄のうち3銘柄の測定値が表示を下回った。また、全9銘柄はいずれも、生成後の水素水をコップに移し替えると、1時間で溶存水素濃度が約50〜60%に低下した。
 ようするに、国民生活センターが調査した水素水及び生成器の半分以上が、表記を下回る水素濃度だったというのだ。
 さらに驚くべきは、事業者へのアンケート結果だ。水素水飲用の効果を尋ねて回答の得られた15社のうち、「期待できる効果」として最も多かったのが「水分補給」(11社)だったのである。なお、「ダイエット」「疲労回復」「美容」「アンチエイジング」と回答した業者はいずれも1〜2社にとどまった。
 いうまでもなく、水素水の効果がただの「水分補給」であるならば、水道水を飲めば十分である。国民生活センターはすでにこれらの業者に、パッケージや広告で謳われている健康効果が景品表示法(不当景品類及び不当表示防止法)などに抵触する恐れがあるとして改善を要望したというが、それも当然だろう。
 だとすると気になるのは、これまで水素水の健康・美容効果を散々あおって、ブームまで引き起こしたメディアの責任だ。
 そもそも水素水は、2007年に太田成男日本医科大学教授(細胞生物学)の研究チームが世界的権威を持つ医学誌「Nature Medicine」に動物実験による水素の効果を実証した論文を発表、これに企業が飛びつき、2015年から16年にかけて大ブームとなった。巷は“水素関連商品”であふれかえったが、とりわけ2011年から太田教授と二人三脚でその効能を喧伝してきたのが、昨今“文春砲”などともてはやされる「週刊文春」(文藝春秋)だった。
「文春」は普段、あやしげな健康食品や健康商法を批判し、ぶっ叩いているのに、なぜか水素水については逆に大礼賛の立場をとっていた。つまり、大ブームの火付け役の一端を担ったといっても過言ではなく、他メディアとの“水素水論争”でも全面擁護の論陣を張っていたのだ。
 たとえば今年5月には、産経新聞がウェブ版「産経ニュース」16日付で「美容、ダイエットと何かと話題の『水素水』 実はかつてブームを巻き起こした『あの水』と同じだった…」と題した記事を公開。「今話題の水素水の多くは、電解還元水のことで、かつてアルカリイオン水と呼ばれたもの」(石川幹人・明治大学教授)、「水素には何かの効果があるかもしれない。しかし、市販の水素水に効果があるかと言われれば、ゼロだろう」(唐木英明・東京大学名誉教授)との指摘を紹介している。
 また、東京新聞も5月31日付で「健康効果実証されず 医薬品でもトクホでもなく…」という記事を掲載。水素水ブームに警鐘を鳴らす左巻健男・法政大学教授が、「そもそも水素は大腸でも発生し、おならの10〜20%を占め、外に出ないで体内にも吸収される。これは水素水から摂取する量よりはるかに多い」と指摘した。
 すると「文春」は、こうした批判に猛反論。6月9日号で医学的効果の提唱者である太田教授を登場させ、「水素水『効果ゼロ』報道に異議あり」と展開したのだ。
 記事では、産経ニュースが主張する「水素水はアルカリイオン水と同じもの」という点について、太田教授に「アルカリイオン水は水素が溶けているとしても量が少ない」「(市販の水素水とは)まったく別物」と反論させたうえで、複数の臨床試験が行われていると紹介。さらに、研究者や医療関係者、そして水素水愛飲者らのコメントのかたちで、認知症や糖尿病の予防改善、メタボ対策、勃起不全の治療、また、アンチエイジングや疲労回復にも効果があるとその効用を強調した。
 しかし、毎日新聞6月23日付によれば「現在、効果が研究されているのは分子状の水素」であり、「医薬品の臨床試験のように、被験者に内容を知らせず、水素水と偽の水素水を飲ませて効果を比べる信頼性の高い無作為比較試験を行ったものは約10本と少なく、試験での症例数も少ない」。仮に水素自体になんらかの医療的効果があるとしても、健康商品として売り出されている「水素水」とはまた別の話なのだ。実際、現段階で、科学的な証拠を基になんらかの健康効果を表示できる特定保健用食品(トクホ)や機能性表示食品として許可された水素水は存在しない。
 さらに、水素水の効能を否定する公的な報告も出ている。厚労省所管の独立行政法人「医薬基盤・健康・栄養研究所」は6月、水素水に関してこのように記載した。
〈俗に、「活性酸素を除去する」「がんを予防する」「ダイエット効果がある」などと言われているが、ヒトでの有効性について信頼できる十分なデータが見当たらない。現時点における水素水のヒトにおける有効性や安全性の検討は、ほとんどが疾病を有する患者を対象に実施された予備的研究であり、それらの研究結果は、健康な人が市販の多様な水素水の製品を摂取した時の有効性を示す根拠になるとはいえない〉
 そして、前出した国民生活センターのアンケートでも明らかになったように、水素水事業者ら自身がその効果について“後ろめたさ”を感じている。実際、「Wedge」6月号に寄稿された医師・ジャーナリストの村中璃子氏による取材記事では、業者側のこんな赤裸々な証言が掲載されている。
「水素水はあくまでも清涼飲料水。体に良いとは言っていません」(伊藤園広報担当)
「ええ、(水素水生成器で)できあがった水素水はアルカリイオン水と同じですよ」(パナソニックマーケティング担当者)
 だが、太田教授と「文春」はこうした反論に対して“市販の水素水は濃度の低いインチキ商品なだけで、基準を満たせば効能はある”と主張してはばからなかった。とりわけ「文春」は8月11日・18日合併号でも「水素水論争に最終結論 測って判った『ホンモノ』」なる記事で、各種水素水や生成器の水素濃度を測定する誌上実験まで行っている。
 しかし、繰り返すが、問題は水素自体の濃度がどうかということでなく、水素水をはじめとする各種商品(水素タブレット、水素風呂、水素ヘアトリートメント……etc.)が謳う美容健康効果がはたして本当なのか、という話だ。仮になんらかの効果があったとしても、「お肌がピチピチに」とか「毎日快便」とか「アトピーが治る」とか「朝立ちした!」とか、まるで“完全無欠の魔法の水”のような謳い文句は問題だろう。
 ちなみに太田教授は「今後の目標は、インチキ商品を排除した上で、10年以内に水素水市場を1兆円規模に拡大させることです」(「週刊新潮」7月28日号/新潮社)と意気込んでいるが、しかし、太田教授の次男・太田史暁氏が取締役を務める「水素健康医学ラボ株式会社」は水素入り化粧品「Auter」を展開していることも注視すべきだろう。この化粧品について。「産経ニュース」5月24日付の太田教授による反論記事でも「安全・安心な水素発生素材として唯一化粧品素材として承認・登録された素材を使っており」と宣伝していた。
 実際、「Auter」ホームページでは「世界初『水素化Mg』配合」をウリとする化粧水をはじめ、保湿クリームやバスパウダーなどを販売している。また同HPのブログを読むと、水素の効能を謳うエントリーがてんこ盛りだ。とりあえずタイトルを紹介するとこんな感じである。
〈春のイライラ・モヤモヤを水素で解消! 気分すっきり新生活〉
〈食欲の秋に欠かせない!? 水素水とダイエットの美味しい関係〉
〈水素水で新しいUVケアをはじめよう!〉
〈加齢臭も活性酸素が影響していた!?〉
〈お客様から教えて頂きました!水素水で口内ケア?〉
 ……いや、これ完全に“魔法の水”だろう。「文春」はこうした事実をどう考えているのか。
 そういえば、最近、キュレーションサイト「WELQ」が“インチキ医療情報”をバラまいていたとして話題になり「文春」も12月15日号のワイド記事でとりあげているのだが、そのなかでライターの朽木誠一氏の指摘として「インチキ医療情報の見破り方」のひとつをこう指南していた。
〈健康食品の販売サイトに繋がるような、営利目的の医療情報は避ける〉
 さていかに。いずれにせよ、今後の“水素水”界隈と「文春」がどう出るか、ウォッチし続ける必要があるだろう。(都築光太郎)


事実を記録する大切さ
 新聞が事実を記録することの大切さは分かっていたつもりだったが、あらためて痛感した。年末に予定されている安倍晋三首相の米ハワイ真珠湾訪問が、現職首相として初めてかどうかについて、である。
 結論から言えば、一九五一年に吉田茂首相の訪問例があり、安倍首相が初めてではないのだが、当初は本紙を含めて、政府の説明に沿って「現職首相が真珠湾を訪問するのは安倍首相が初めて」と報じていた。
 廃棄したのか、外務省にも詳細な記録が残っていないようで、菅義偉官房長官が吉田首相の訪問を確認したのは「当時の報道などの資料」。当時の報道がなければ、安倍首相こそ初めて真珠湾を訪問した現職首相かのように、歴史が「改変」されていたに違いない。
 本社はどう報じていたのか。同年九月十三日発行の「夕刊中部日本新聞」は、吉田首相が十二日午前「全権団および随員一行とともに約二十分にわたって真珠湾一帯を視察、十年前日本海空軍の奇襲攻撃の犠牲となった米陸海軍将兵の霊に心からの祈りをささげた」と報じていた。真珠湾を見下ろす米海軍司令部を非公式に訪問したのはその後だ。
 ほかの全国紙と比べても、最も詳細に報じている。新聞報道が第一級の歴史的史料となる好例だ。吉田首相ら一行の行動記録を克明に本社に送り続けたのは、ホノルル通信員の泉さん。ただ感謝、である。 (豊田洋一)

風邪っぽい???/キソキソ長引いてHaさんがテイコ―

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Les chrétiens cachés du Japon: du XVIe siècle à Hollywood
"Santa Maria", "Spirito Santo", "San Pedro": sur une petite ile japonaise au climat subtropical, des pêcheurs et agriculteurs semblables à des moines dans leurs sobres kimonos et sandales chantent a cappella des paroles venues de la nuit des temps et de l'autre bout du monde.
Leurs rapides signes de croix sur le front et la poitrine, leurs prières en japonais mêlé de latin et de portugais, portent le souvenir durement gardé de leurs ancêtres convertis au XVIe siècle par le jésuite François-Xavier suivi d'autres missionnaires européens, puis persécutés et entrés en clandestinité.
Le terrible passé de ces "chrétiens cachés", ou "kakure kirishitan", est porté à l'écran par le célèbre cinéaste américain Martin Scorsese, dont le film doit sortir le 23 décembre aux Etats-Unis.
"Si le film raconte bien l'histoire de mes ancêtres, alors je le regarderai volontiers", lance Masatsugu Tanimoto, après avoir avec ses camarades récité et chanté une trentaine d'"orasho", déformation japonaise du latin "oratio", qui signifie prière.
En priant aussi, il pense aux anciens. "Dans les orasho que vous venez d'entendre, nous disons +Maria+ à plusieurs reprises mais ce n'est pas elle que nous prions. Nous ne nous référons pas à un Dieu spécifique mais à nos ancêtres", affirme ce cultivateur de riz de 60 ans, qui pratique tout autant le bouddhisme et le shinto et ne fréquente aucune des multiples églises qui parsèment à présent la région de Nagasaki.
- Maria-Kannon, messagère des ancêtres -
C'est un culte aux allures métissées qui s'est forgé au fil du temps sur l'archipel de Kyushu, à mille kilomètres au sud-ouest de Tokyo.
Par camouflage ou parce qu'ils l'adaptaient à leur environnement, ces fidèles, privés de prêtres ou de bibles après la fermeture du pays au XVIIe siècle, ont créé leurs propres rites autour de chefs de communautés dits "oyaji".
"Esseulés, ils n'ont pas eu d'autre choix que de reproduire le culte le plus fidèlement possible" mais, sur certains aspects, "leur culture a repris le dessus", explique l'ethnologue Shigeo Nakazono.
Sur l'ile d'Ikitsuki, dans la maison du pêcheur Masaichi Kawasaki, 66 ans, quatre autels occupent tout un mur de la salle de séjour au sol de tatamis: deux bouddhiques, dont l'un consacré aux ancêtres, comme dans bien des foyers nippons; un shinto; et sur le quatrième, deux images d'une femme en kimono aux longs cheveux noirs portant un enfant, Maria-Kannon - la Vierge sous la forme de Kannon, représentation bouddhique de la compassion. Et des flacons, des pommes, des fleurs, un melon, une croix, des bougies.
L'homme taciturne, aux traits noblement marqués par la vie, montre de petites croix de papier: les aieux en glissaient dit-on discrètement dans les oreilles de leurs morts.
"C'est tout naturellement que j'ai appris la pratique de cette croyance car ça faisait partie de mon quotidien quand j'étais enfant, un peu comme on assimile une habitude de la vie courante", explique M. Kawasaki.
Il est de ceux qui continuent à refuser de rejoindre l'Eglise et observent leurs rites dans l'intimité, contrairement à une partie des chrétiens clandestins qui s'est convertie au catholicisme au retour des prêtres, au milieu du XIXe siècle.
- 'Le silence de Dieu' -
A présent toutefois, les jeunes se désintéressent de cette croyance et les kakure kirishitan ne sont plus que quelques centaines, selon les estimations qui ont cours sur ce sujet.
"C'est vraiment triste (...) Sans transmission, c'est fini", dit les larmes aux yeux Yoshitaka Oishi, 64 ans, menuisier.
"Je pense que l'Eglise catholique devrait leur dire qu'elle est consciente de la situation, qu'il faut au moins garder le souvenir, enregistrer le maximum pour l'Histoire car une chose unique au monde s'est passée ici au Japon", estime le père Renzo de Luca, directeur du musée des 26 Martyrs à Nagasaki.
Une histoire que le film de Scorsese, "Silence", va faire connaitre au monde. Le réalisateur s'est inspiré du roman éponyme de l'écrivain catholique japonais Shusaku Endo (1966), qui décrit le déchirement de missionnaires jésuites portugais du XVIIe siècle, pris de doute dans leur foi devant le "silence de Dieu" face au martyre infligé aux convertis japonais par les Shoguns, gouverneurs militaires, qui sentaient leur pouvoir menacé.
A Sotome, lieu dont s'est imprégné Endo, les marbres d'un petit cimetière forestier portent quelques prénoms chrétiens en syllabaire katakana: Isaberi, Maria, Doméigosu... Dans la forêt, on trouve une immense pierre plate sous laquelle les chrétiens chuchotaient les orasho, ou encore un sanctuaire shinto en souvenir d'un prêtre nourri en secret par les villageois.
Du haut d'une falaise, au soleil couchant sur la beauté sauvage des criques parsemées d'iles qui ont abrité la passion de ces hommes, un passage du roman d'Endo revient à l'esprit: "Derrière le silence oppressant de la mer, le silence de Dieu".
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新・科捜研の女3
舞台は京都府警科学捜査研究所・・通称“科捜研” 沢口靖子演じる榊マリコが、科学を武器に難事件を解決します!微細証拠から始まるキレの良い科学捜査をお楽しみに!
FILE.6 「VS警察犬ハリー!第三の銃撃犯を追え!!」
沢口靖子 内藤剛志 加藤たか子 斉藤 暁 深浦加奈子 泉 政行 森本亮治 小野武彦 田中 健 ゲスト 伊藤かずえ 石丸謙二郎

きよし・黒田の今日もへぇーほぉー 心斎橋アメリカ村学▽アメリカ村の新定番店
今日はアメリカ村の新定番をご紹介▽フライングタイガーの可愛いだけじゃない!実用的で便利な大人気雑貨▽大人もハマるパンケーキ▽老舗のボウリング場が最先端に様変わり
▽西川きよし、黒田有(メッセンジャー)、島田珠代、柴田博(ABCアナウンサー)ほか
◇番組HPhttp://www.asahi.co.jp/heehoo/
◇大掃除のお役立ちアイテム!44%オフ!大ヒット商品「コードレス回転モップクリーナー番組特別セット」面倒な床拭きがこれならラクラク。立ったまま拭き掃除ができるコードレスタイプの回転モップクリーナー。2つの特殊繊維製モップパッドで床をしっかり拭き掃除!

クローズアップ現代+「オスプレイ重大事故 広がる波紋」
沖縄・名護市の海上でアメリカ軍のオスプレイが不時着、バラバラになった事故から1週間。知られざる夜間訓練の実態など、事故の背景と、沖縄に広がる波紋を追跡する。
元防衛大臣…森本敏, 鎌倉千秋

ブレイブ 勇敢なる者・アンコール「えん罪弁護士」
勇気を持って世界を変える日本人に迫るシリーズ『ブレイブ』。第二弾は、日本の刑事裁判の有罪率99.9%に挑み、14件もの無罪判決を得てきた「えん罪弁護士」今村核。
「無罪」獲得「14件」。その実績に他の弁護士は「異常な数字」「ありえない」と舌を巻く。“えん罪弁護士”の異名を持つ今村核(いまむら・かく)は、有罪率99.9%と言われる日本の刑事裁判で20年以上も闘ってきた。過去に取り組んだ放火事件や痴漢事件では、通常裁判の何倍もの労力をかけて科学的事実を立証し、矛盾や盲点、新事実の発見からえん罪被害者を救った。自身の苦悩を乗り越え、苦難の道を歩み続ける男に迫る。
弁護士…今村核, 本田貴子, 相沢まさき,若林正,桐井大介,中野慎太郎,中尾衣里,下山吉光

Présentation de l'éditeur
≪ Quand Naoki explique Pourquoi je saute ? c'est à se demander pourquoi le reste du monde, lui, ne saute pas du même élan du coeur ≫ Josef Schovanec
Pour la première fois, un enfant atteint d'autisme sévère nous raconte l'autisme de l'intérieur. Il répond aux questions que les parents se posent :
Pourquoi fuis-tu le contact visuel ?
Est-il vrai que tu détestes qu'on te touche ?
Pourquoi répètes-tu la même question sans arrêt ?
Pourquoi sautes-tu en tapant des mains ?, etc.
David Mitchell, l'un des meilleurs écrivains anglais de sa génération et père d'un enfant autiste, a découvert ce texte qui fut pour lui une révélation, une sorte de ≪ Scaphandre et le Papillon ≫ de l'autisme : ≪ J'ai eu l'impression, pour la première fois, que notre fils nous racontait ce qui se passait dans sa tête. ≫
Il a décidé de le traduire du japonais avec sa femme KA Yoshida : ≪ Ce livre est bien plus qu'une somme d'informations, il apporte la preuve qu'il y a, emprisonné à l'intérieur du corps autistique, apparemment impuissant, un esprit aussi curieux, subtil et complexe que le votre, le mien, celui de n'importe qui. ≫
Naoki a appris à communiquer grâce à une grille alphabétique. Il a écrit ce livre à 13 ans et l'a d abord publié via Internet. Il a aujourd'hui 22 ans et communique toujours grâce à son clavier. Il vit à Kimitsu et tient un blog.
Traduit de l'anglais par Daniel Roche

Biographie de l'auteur
Naoki a appris à communiquer grâce à une grille alphabétique. Il a écrit ce livre à 13 ans et l'a d'abord publié via Internet. Il a aujourd'hui 22 ans et communique toujours grâce à son clavier. Il vit à Kimitsu et tient un blog.
très belle approche de l'autisme "de l'intérieur" toscanech
une joli livre ou l'on découvre la vision d'un enfant autiste de l'intérieur. Cela permet de mieux appréhender leur état d'esprit ou parfois l'incompréhension règne autour de leurs cris et signes d'aggressivité. On découvre la souffrance qui se cache derrière...je recommande cet ouvrage.
A lire ! Actu-Littéraire - Tests-Electro
Naoki signe une oeuvre impressionnante. Avec ses mots il parvient à nous faire vivre de l'intérieur son quotidien tout en remettant en cause notre vision de l'autisme. Un coup de massue. A lire !
parfait nellola
excellent livre, à lire si l'on est concerné ou pas par les troubles de la sphère autistique pour vivre "de l'intérieur" ce que nous avons du mal à comprendre .....
Excellent livre Bobinette
Ce livre est particulièrement intéressant car les explications de cet enfant autiste m'ont permis de comprendre certains comportements que je ne savais interprêter ayant un petit fils autiste. Il est vivement à conseiller aux personnes qui ont de fausses idées sur ce qu'est l'autisme et sur les troubles que ce handicap provoque. L'autisme est un trouble du développement et du comportement mais en aucun cas une maladie mentale.


なんだか調子イマイチ.部屋で寝てゆっくりしていたいところですが,そうもいきません.
図書館から10冊本を借りて,お昼はギョーザ.ちょっともたれた感じ?
10冊のうち5冊はマンガでめぞん一刻のドタバタが面白いです.
夕方キソキソが長引いてしまいました.Anさんが待ち人ありと伝えてくれたのですが,予想通りHaさんでした.テイコ―を知りたい,とのことでしたが,その場では答えられなかったので調べてメールで送りました.
明日は朝早くから会議なので早めに帰りました.

<岸田敏志>震災被災者に思い寄せて 歌に
 東日本大震災の行方不明者が家族の元に帰ることを願い、宮城県や福島県の被災者が毎年3月3日の桃の節句に合わせて制作、展示している「かえりびな」に思いを寄せた歌「還(かえ)り雛(びな)」が完成した。歌を作った歌手で俳優の岸田敏志さんは「一人のボランティアとして曲を作りました。いつも前を向く被災者の皆さんのことを思っています」とメッセージを送る。
 歌詞は、人形作りを指導する神奈川県箱根町の旅館従業員茂村ひとみさん(67)が書いた詩「還りびな」を基にした。岸田さん本人がギターの弾き語りで、しみじみと歌い上げる。
 かえりびなは元々、女性の還暦に再出発を祝って贈る品。気仙沼市や南相馬市などから仙台市に避難している被災者らが2011年末ごろから、自身の再出発と、行方知れずの家族の帰還を祈って作り始めた。
 被災者らは「仙台かえりびなの会」「仙台高砂つるしびな結の会」(ともに仙台市)などを結成。14年春から仙台市や宮城県女川町、箱根町などで展示会を開いてきた。
 茂村さんは指導を通じ、行方不明の家族のため、黙々と人形を縫う被災者らの姿を詩にしたためた。
 今年4月、箱根町でかえりびなを展示した際、この詩を添えたところ、岸田さんの知人の目に留まり、歌作りが進行。岸田さんが詩を歌詞に替え、曲を付けて9月に完成した。茂村さんは「来年春の展示会場に流し、多くの人に聞いてもらいたい」と話す。
 来年の展示会は、震災の行方不明者と同数のかえりびな約2600体を用意し、2月に仙台市宮城野区高砂地区、3月に宮城県七ケ浜町で開催するという。
 岸田さんは11年夏、気仙沼市など宮城、福島両県の被災地6カ所を訪問。ギターの弾き語りを披露し、被災者を勇気づけた。岸田さんの所属事務所は「歌を通じて被災者の皆さんの思いを全国に伝え続けていきたい」という。


<回顧みやぎ>BRT新モデル 被災地から
 東日本大震災から6年目を迎えた2016年。県内では、交通インフラを中心に被災地の復興が進む中で、復興工事を巡る事件もあった。新市誕生や商業地集積に沸く一方、政治家のモラルが問われた1年でもあった。現場の記者が振り返る。
◎2016振り返る(1)大船渡線と気仙沼線 BRT継続決定
<住民の熱意 驚き>
 先日、茨城県内から冊子が届いた。副題は「消えたローカル線を、BRTへと甦(よみがえ)らせた人々」。利用客の激減で2007年に廃線となった旧鹿島鉄道の線路跡で、10年に運行を始めたバス高速輸送システム(BRT)「かしてつバス」の歴史がつづられていた。
 廃線後に一般道のバス路線にしたが、渋滞で遅れがちになり利用客が減少。住民の要望で沿線自治体が舗装し、BRTにした。
 地元関係者に話を聞き、住民の熱意に驚かされた。否定的な考えの住民もいたが、通学で使う高校生が沿線の飲食店マップを作って応援し、住民は沿道を彩るアジサイを植えた。定時性も回復し、利用客は鉄道時代の6割まで持ち直しているそうだ。
 大船渡線に続いて、気仙沼線のBRT継続に同意したのは今年3月。先行した気仙沼線の暫定運行からは既に4年が過ぎ、利用者に定着する。JRは専用道の延伸工事を進め、気仙沼市や南三陸町など沿線自治体も交通政策や復興まちづくりの議論を急ぐ。
<意識づくり重要>
 ただ、住民から新駅を要望する動きがある一方で、「鉄路復活」を求める運動も続いている。地元の足を巡る環境が一枚岩とは言いがたい。
 「乗らなければ、公共交通はなくなる。BRTもそれぞれが共存共栄できるか考えないと」。JR東日本幹部が発した言葉の意味を、被災地を走るBRT車両を見るたびに反すうする。
 「BRTは都市部の渋滞対策として誕生し、地方はまだ少数。被災地でよりよいものにしてほしい」。冊子を送ってくれた筑波大の石田東生教授(交通政策)は期待する。
 BRTは公共交通として新しく、課題も多いという。運行速度を安定させるための電子制御の採用や専用道の速度規制緩和といったJRや国の協力を得ることなどで利便性が高まるとした上で、乗客を増やす「地域の足を守る意識づくりが問われる」と指摘する。
 過疎化が進む地方の公共交通の維持は、全国共通の課題。震災復興と地域の発展のために、住民、行政、事業者が協働して、公共交通の新しい「モデル」を目指してほしい。(気仙沼総局・高橋鉄男)
[メモ]東日本大震災で被災したJR大船渡線気仙沼−盛駅(大船渡市)43.7キロと気仙沼線柳津(登米市)−気仙沼駅の55.3キロに関し、JR東日本は暫定運行していたバス高速輸送システム(BRT)での本格復旧を提案。3月に気仙沼市の受け入れで沿線全自治体が同意した。区間によるが、既に運行本数は鉄道時代の2〜3倍。鉄路跡を使う専用道の比率は気仙沼線は90%、大船渡線は51%にまで高める方針。


<原発避難いじめ>横浜集団訴訟の2人不登校
 東京電力福島第1原発事故で福島県からの避難者が国と東電に損害賠償を求めた横浜地裁集団訴訟の原告8世帯にいじめ被害を訴える子どもがいた問題で、うち2世帯の子ども2人が不登校になっていたことが19日、分かった。弁護団が記者会見し明らかにした。
 弁護団によると、訴訟資料や聞き取りを基に原告61世帯を調査。小中高生がいた29世帯のうち8世帯9人が小中学校に在籍中、同級生や上級生から「福島へ帰れ」「絶対にいじめてやる」と暴言を吐かれたり、暴行を受けたりしたと訴えた。
 このうち母親とともに避難し2011年4月に横浜市の小学校へ入学した男児は、友達ができずいじめを受けて不登校になったとしている。不登校になったもう一人について、弁護団はいじめの内容を明らかにしていない。


福島の帰還困難区域 来年度から国費で除染へ
政府は20日の閣議で、原発事故のあと原則として立ち入りが禁止されている福島県内の帰還困難区域の一部で、来年度から始める除染の費用を東京電力には請求せず、国が負担することなどを盛り込んだ基本指針を決定しました。
政府は20日の閣議で、「原子力災害からの福島復興の加速のための基本指針」を決定しました。
これに先立って開かれた原子力災害対策本部で、安倍総理大臣は「今回の決定に従い、次期通常国会で福島復興再生特別措置法を改正する準備を進める。関係閣僚は密接に連携し、福島の復興再生の道筋を具体化してほしい」と述べました。
決定された基本指針によりますと、原発事故のあと、原則として立ち入りが禁止されている福島県内の帰還困難区域の中に、住民が居住できる復興拠点を整備するため、各市町村は具体的な整備計画を策定するとしています。
そして、復興拠点の整備に向けて、来年度から始める除染の費用について、東京電力がすでに賠償を行ってきたことなどから、国が負担するとしています。原発事故に伴う除染は、東京電力が費用を負担することになっていて、国費が投入されるのはこれが初めてのことになります。
また、指針には、原発事故の影響で避難している子どもたちがいじめに遭う事例が相次いでいることから、教職員を対象とした研修や、いじめに遭った子どもの心のケアなどを強化することも明記されました。
帰宅困難区域の除染 放射線量高く難航か
長期間、住民が戻るのが難しい福島県の帰還困難区域は、ほかの区域に比べて放射線量が高い状態が続いているため、除染には時間や手間がかかる上多くの廃棄物が発生するため作業の難航が予想されます。
帰還困難区域での除染の効果を把握するため環境省は3年前、福島県の双葉町と浪江町の帰還困難区域内の6か所で試験的な除染を行いました。環境省によりますと、除染後の放射線量は6か所すべてでおおむね半分から3分の1にまで下がり、ところによっては避難指示が解除される際の目安となる年間20ミリシーベルト=1時間当たり3.8マイクロシーベルトを下回ったところもあったということです。
しかし、国が長期的な目標としている年間1ミリシーベルト=1時間当たり0.23マイクロシーベルトに比べると、いずれも10倍以上の水準でした。その後、2年が経過した去年12月の時点でも放射線量は高いところで1時間当たり3.57マイクロシーベルトとなっていて、ほかの区域に比べて放射線量が高い状態が続いています。
このため、帰還困難区域で今後、本格的に行われる除染では、地面の土をより多くはぎ取るなど時間や手間がかかるほか、廃棄物も多く発生することから作業の難航が予想されます。
除染に国費投入する理由は
20日閣議決定された指針では、原発事故の影響で長期間住民が戻るのが難しい福島県の帰還困難区域の除染やインフラ整備などの費用に国費を投入することが盛り込まれています。除染の費用を国が負担するのはこれが初めてで、政府は来年度の予算案におよそ300億円の予算枠を確保することにしています。
東京電力福島第一原子力発電所の事故による除染の費用について、これまでは事故を起こした東京電力が負担することが法律で定められ、除染を行う政府が費用をいったん立て替えたあと東京電力に請求することになっていました。
これは、汚染を引き起こした者が環境を回復するための費用を負担すべきだとする汚染者負担の原則という世界的な考え方に基づくもので、水俣病などの公害対策もこの原則に沿って行われてきました。
今回の指針はこの従来の枠組みからはずれるため、指針には来年の通常国会に、関連する改正法案を提出することも合わせて盛り込まれています。
政府は国費を投入する理由について、東京電力が帰還困難区域の住民に対し、長期間戻れないことを前提にした賠償を行ったことや、国が担うインフラ整備と除染を一体的に行うことなどを理由に挙げていますが、原発事故に伴う費用が大きく膨らんでいることも背景にあると見られます。
特に、今月、経済産業省が新たに示した見通しでは、東京電力福島第一原子力発電所の廃炉や賠償、除染などの費用がこれまでの2倍の21兆円余りに上るとしていて、国の有識者会議が東京電力の収益を増やす抜本的な改革が必要だと指摘しています。
しかし、与党内からは原発事故を起こした東京電力への請求を徹底すべきだという意見が出ていて、指針について政府は、今後丁寧な説明を求められることになります。


福島復興指針 除染に国費、閣議決定 来年度300億円
 政府は20日、東京電力福島第1原発事故からの新たな福島復興指針を、閣議決定した。福島県の帰還困難区域に設ける「復興拠点」の除染費用を東電に請求せず、国費投入に転換。来年度予算に除染費用として約300億円を計上し、来年の通常国会に福島復興再生特措法の改正案を提出する。安倍晋三首相は「地元の要望や与党提言を踏まえ、政策を具体化した」と述べたが、事実上の東電救済になり批判が出そうだ。
 政府は来年度から帰還困難区域(2012年時点の被ばく線量が年50ミリシーベルト超)の一部に除染やインフラ復旧を優先的に進める復興拠点を整備し、5年後をめどにした避難指示解除を目指している。
 原発事故後に成立した放射性物質汚染対処特措法には、除染について「東電の負担の下に実施される」「(東電は国から)費用の請求があったときは速やかに支払う」とある。このため帰還困難区域以外の除染費用については、これまで同法に基づき環境省などが東電に請求してきた。
 だが、13年12月の閣議で「実施済みまたは現在計画されている除染の費用は東電に請求する」とされ、その時点で計画がなかった帰還困難区域の除染費用はどこが負担するか決まっていなかった。
 今村雅弘復興相は20日の閣議後の会見で「新たな政策とし、東電に請求しないことを決定した」と話した。帰還困難区域の住民については東電の賠償が済んでいることを理由に挙げるが、これまで同じように賠償をしてきた地域は東電に費用を請求する除染をしている。【関谷俊介】


東電の原子力事業など再編や統合を 有識者会議が提言
21兆円余りに膨らんだ東京電力福島第一原子力発電所の事故の賠償や廃炉の費用をめぐり、負担の在り方を検討してきた国の有識者会議は、中核となっている原子力事業などでほかの電力会社との再編や統合を強く促し、収益改善を図るべきだとする提言をまとめました。
国の有識者会議が20日にまとめた提言では、東京電力福島第一原発の廃炉や賠償、それに、除染などの費用21兆円余りのうち、16兆円は事故を起こした東京電力が確保するとしています。
ただ、費用を賄うには東京電力単独では限界があり、他社との連携で収益改善を図り、国民の負担増にならないようにするべきだとしています。具体的には、新潟県の柏崎刈羽原発などの原子力事業や、電気を家庭などに送る送配電事業で、ほかの電力会社との再編や統合を進めるよう強く促しています。
また、当初の計画では来年3月に国の関与を減らすかどうか判断する予定でしたが、廃炉や賠償などについては国の関与を続けていくとしています。
一方、賠償の費用について国は、電力自由化以降に参入した事業者の利用者も含めて、電気の利用者のほとんどに負担を求める新たな制度を設ける方針ですが、提言では国に対しても制度の透明性を確保し、国民負担を抑えるよう求めています。
国と東京電力はこの提言に基づき、抜本的な改革を進め、国民負担をいかに抑えることができるかが課題となります。
東電社長「他社との再編・統合も進めたい」
今回まとまった提言について、東京電力の廣瀬社長は会議のあと記者団に対し、「提言を受け止め、改革を進めたい。コスト削減と収益の拡大を強化する必要があり、その手段として、ほかの電力会社との事業の再編や統合も進めていきたい」と述べました。


経産相に米山知事「再稼働認めず」 初会談で柏崎刈羽原発に言及
 米山隆一知事は19日、世耕弘成経済産業相と経産省で初めて会談し、東京電力柏崎刈羽原発の再稼働について「現状では認められない」との従来の見解を伝えた。一方、世耕氏は再稼働問題で具体的な言及は避け、日本とロシアとの経済協力で本県に関与するよう促した。両者は原発の安全確保に向け、協力関係を深めることで一致した。
 米山知事が就任のあいさつとして訪れた。会談は冒頭以外、非公開だった。
 米山知事は会談で、福島第1原発事故の原因究明など三つの検証を終えないうちに再稼働の議論をしない意向を伝えた。世耕氏が再稼働への必要性を強く主張したり、理解を求めたりする場面はなかったという。
 世耕氏は冒頭、原子力政策について「社会的信頼を得ることが重要だ。原子力災害対策を充実させたい」と述べた。経産省が設置する「東電改革・1F問題委員会」の取り組みも説明し「安全最優先で地元本意の事業体制の確立を求める提言をまとめる」と述べた。
 「今日をきっかけに濃密に対話したい」との世耕氏の呼び掛けに対し、米山知事は「お互いの立場は違うが、信頼や安全確保が大事だということでは一致できる」として、継続的な対話に応じる意向を示した。
 また、世耕氏は先週の日ロ首脳会談を踏まえ、「新潟はロシアと長いつきあいの歴史もある。新潟にとっても大きなチャンスなので、県や県経済界と連携したい」と話した。ロシアと本県を結ぶ天然ガスパイプライン構想などに言及し「新潟県に活躍してほしい」と求めたという。
 米山知事は終了後、報道陣に「きちんと話をできる関係の第一歩をつくった」と述べた。知事は2度延期された東電首脳との会談を年明けに行う予定であることも明らかにした。
                        ◇
 米山知事は19日、公明党の井上義久幹事長、漆原良夫中央幹事会会長(燕市出身)らと国会内で会談し、本県のインフラ整備などについて意見交換した。与党幹部との会談は初めて。当初、山口那津男代表も出席予定だったが、スケジュールの都合で欠席した。


日本の原発17基の「重大欠陥部品」疑惑。放置すれば破局的事故の可能性も!?
 原発大国フランスで、原発12基が緊急点検のため停止させられるという異常事態になっている。蒸気発生器や圧力容器などの原発の最重要部品の鋼材の強度不足が発覚したためだ。
 問題は、この強度不足の部品を提供した企業「日本鋳鍛鋼」が、日本の原発にも部品を提供しているということだ。
 日本の原発でも、強度不足の部品が使われている可能性があるというのだが、原子力規制委員会は書面上のデータだけで「問題なし」としてしまっている。果たして、本当に問題はないのだろうか?
フランスで12基の原発が停止に。日本でも17基で同様の欠陥部品が使われている”疑惑”が!?
「これはフランスのみならず、世界の原発業界全体を揺るがしかねない大問題です」。深刻な面持ちで語るのは、ショーン・バーニー氏。環境NGO「グリーンピース・ドイツ」で原発問題を担当する専門家で、今回発覚した強度不足問題についての調査や意見交換のため緊急来日した。
「2014年末に建設中のフラマンビル原発3号機の原子炉圧力容器に使われている鋼材が基準を満たさないものであることが発覚し、ASN(フランス原子力安全局)は、同じような問題がないか、フランスで58基ある原発すべての調査を行うよう指示しました。その結果、18基の原発で類似の問題があるとされ、うち深刻だと思われる12基の原発を停止するようASNは命令。順次、原発を停止して徹底的な点検を行っています。
 これらの停止命令が下された12基の原発に鋼材を提供していたのが日本鋳鍛鋼です。そして、日本で再稼働した川内原発1号機、2号機など、日本でも17基の原発で日本鋳鍛鋼から供給された鋼材が使用されています。つまり日本においてもフランスと同じように、原発の最重要部品で強度不足の鋼材が使われている疑いがあるのです」(バーニー氏)
日本の原発17基の「重大欠陥部品」疑惑。放置すれば破局的事故の可能性も!? 具体的に、どのような問題が日本鋳鍛鋼の鋼材にあるといわれているのだろうか。
「1995〜2006年にかけて日本鋳鍛鋼がフランスの原発に供給した鋼材には、基準値である0.22%を超える炭素が含まれており、特にトリカスタン原発1号機と3号機の蒸気発生器の鋼材は、0.39%という基準値の1.7倍もの高い濃度の炭素が含まれることが発覚しました。一般的に炭素濃度が濃い鋼材は壊れやすくなります」(同)
そのまま放置すれば破局的事故の可能性も
日本の原発17基の「重大欠陥部品」疑惑。放置すれば破局的事故の可能性も!?
 金属材料学が専門の井野博満・東大名誉教授も、炭素を多く含む鋼材が原発に使われることの危険性を懸念している。
「今回問題になっている原発部品用の鋼材に基準以上の炭素が含まれていることについて『強度』という言葉がよく使われますが、より正確に言うと『破壊靭性』です。炭素を多く含む鋼材は硬くなりますが、その分脆くもなります。
 例えるならば、包丁などの刃物がそうです。硬くてよく切れますが、破壊靭性があまりないため、使っているうちに刃こぼれしてしまう。反対に、含まれる炭素が少ない鉄は、加わった力に対してのねばり強さ、つまり破壊靭性がある。
 なぜ原発の部品で破壊靭性が必要なのかというと『熱衝撃』、つまり急な温度の変化に耐えるためです。例えば、熱したガラスのコップに冷たい水を急に注ぐとパリンと割れてしまうことがあります。
 これと同じように、何らかののトラブルで原子炉に緊急冷却水を流し込まなければいけない場合に、原子炉の部品は急激な温度変化に耐えられる必要があります。ですから、炭素を多く含む鋼材でできた原子炉は緊急冷却の際の熱衝撃でダメージを負い、場合によっては重大な事故を引き起こす可能性があるのです」(井野氏)
 原発の危険性についての数々の著書がある小出裕章・元京都大学原子炉実験所助教はこう警告する。
「フランスで見つかった事例では、蒸気発生器の下部の『水室』と呼ばれる部位で鋼材の強度不足があったのですが、これは核燃料に直接触れる一次冷却水が流れるところですから、もし水室にヒビや穴ができたら大変。そこから一次冷却水が漏れて核燃料を冷やせなくなるという、極めて深刻な事態になります。フランスでは圧力容器にも強度不足が見つかりましたが、これは蒸気発生器より輪をかけて危険だと言えます。圧力容器は原子炉そのもので、穴が空いたら冷却水が原子炉内にたまらなくなってしまう。冷却できなくなれば、核燃料が溶け落ちてメルトダウンが起きます。つまり、福島第一原発事故と同じか、最悪の場合はもっとひどい事故も起こりうるのです」(小出氏)
 『週刊SPA!』12月20日発売号の記事「原発17基[重大欠陥疑惑]を追う」では、日本の原発の「欠陥部品疑惑」を追及。川内原発再稼働容認に転じた三反園知事や原子力規制委員会はこの疑惑についてどう対応しようとしているのか? などをリポートする。
【井野博満】東京大学名誉教授。工学博士、専門は金属材料学。共著に『福島原発事故はなぜ起きたか』(藤原書店)『材料科学概論』(朝倉書店)など
【小出裕章】元京都大学原子炉実験所助教。福島第一原発事故以前から原発の危険性を訴え続けてきた。『原発のウソ』(扶桑社)など著書・共著多数
取材・文/志葉 玲


<ポケGO>宮城経済効果は20億円
 宮城県は19日、スマートフォン向けゲーム「ポケモンGO」を活用して石巻市で開催したイベント(11月12日)と、連動したレアキャラの出現(11月11〜21日)により、沿岸部への誘客促進など約20億円の県内経済効果があったと発表した。
 石巻市の中瀬公園を拠点に実施したイベントには約1万人が来場。ゲーム運営会社が期間限定で沿岸被災地に出現させたポケモン「ラプラス」を求め、計10万人が石巻市を訪問した。
 10万人の内訳は県内が7万人(日帰り客6万5000人)、県外の宿泊客が3万人。飲食代や交通費、宿泊料などの直接効果は12億4800万円に上った。
 各産業への波及効果は7億4600万円に達し、計19億9400万円がもたらされた。県が試算したサッカー、J1仙台の2015年県内経済効果(22億円)に匹敵する規模となる。
 県観光課の担当者は「想定を上回る大きな反響があった。多くの人に被災地の現状を見てもらう機会につながった」と分析した。
 県はポケモンGOの関連事業費として本年度一般会計補正予算で3000万円を計上。今後、ゲーム上でアイテムを入手できる「ポケストップ」を示した被災地周遊マップを作製する。


熊本へ感謝のブラバン 震災支援忘れない
 熊本地震の被災地を支援しようと、仙台市泉区の泉松陵高と鶴が丘中の吹奏楽部、市民バンド「フィルハーモニア・ウインド・オーケストラ(PWO)」(泉区)の3団体は25日、合同クリスマスチャリティーコンサートを泉区のイズミティ21で開く。ゲストとして東日本大震災の津波で被災した気仙沼市の気仙沼高と鹿折中の吹奏楽部も出演し、一緒に熊本への寄付を呼び掛ける。
 コンサートは3部構成。第1部が松陵高、鶴が丘中、2部が気仙沼高、鹿折中、3部が松陵高、鶴が丘中、PWOが出演。「サンタが街にやってくる」といったクリスマスの定番に加え、アイルランド民謡風の大編成曲「マードックからの最後の手紙」など計15曲を披露する。アンコールにサプライズ演奏も用意する。
 合同チャリティーコンサートは泉松陵高吹奏楽部の生徒らが企画。会場に募金箱を設置予定で集めた寄付は熊本県を通じ、被災者に届ける。
 同部には震災時、気仙沼市から避難してきた生徒もいて、国内の支援団体から楽器の寄付を受けた。また同部顧問の匹田千秋教諭は震災当時、気仙沼高吹奏楽部の顧問で活動再開にあたり全国から支援を受けた。
 教師、生徒ともに「何か恩返しをしたい」との思いがあり、以前から連携していた地元の市民バンドに加え、気仙沼の吹奏楽部にも参加を呼び掛けた。
 匹田教諭は「被災地からの感謝の気持ちを演奏に乗せて熊本に届けたい」と話す。午後1時開場。入場無料。連絡先は泉松陵高吹奏楽部の匹田教諭022(373)4125。


<伊達直人>南陽市に7年連続ランドセル
 山形県南陽市役所の正面玄関に19日朝、新品のランドセル4個と来春中学に進学する児童6人への入学祝い金1万円ずつが入った封筒6枚が置いてあるのを警備員が見つけた。「未来への南陽市を担う夢多き子供たちへ! Xmasプレゼント」のメッセージ入りで、贈り主として「伊達直人」の名が記されていた。
 市総務課によると、同市には2010年12月から毎年、同じ署名でランドセルが届いている。7年連続で寄せられたランドセルは計42個。今年はブルー、ネイビー、ラズベリー、水色の4色だった。
 祝い金は、6年前に初めてランドセルが贈られた児童6人が来春、中学生となるのに合わせたとみられる。「春より中学生、おめでとう! 周りの人を大切に日々、向上心を持って勉強・部活に頑張って下さい。輝かしい未来がある事を願っています。」との祝福メッセージが入っていた。
 市は経済的理由で購入が難しい世帯に毎年、届けられたランドセルを配っている。この6年間の送り主は同一人物とみられるが、確証は何一つない。
 白岩孝夫市長は「中学校入学まで気に留めてくださるお心遣いに、本当に心温まる思いです」とコメントした。今回、届いたランドセル4個は28日まで、市役所1階に展示する。


「星飛雄馬」児童施設に菓子贈る
 愛知県豊田市は20日、市内の児童養護施設、梅ケ丘学園宛てにクリスマス用の菓子詰め合わせや、即席麺が入った段ボール箱2箱が届いたと発表した。箱には送り主として「長屋の星飛雄馬」と書かれていた。
 市子ども家庭課によると、市役所の通用口に置かれた箱を19日朝、登庁した職員が発見。箱には「梅ケ丘学園へクリスマスプレゼント」などと書かれていた。「クリスマスパーティーにお役に立てれば幸いです」と書かれた手紙も添えられていた。市内の児童養護施設は梅ケ丘学園のみ。
 梅ケ丘学園の中屋浩二施設長は「子どもたちに、見守ってくれる人がいると伝えられるので、ありがたい」と話した。


<勝画楼>塩釜市議会、保存求める決議
 塩釜神社(宮城県塩釜市)が、所有する江戸期の旧書院「勝画楼(しょうがろう)」の解体を決めたのを受け、塩釜市議会は19日の12月定例会本会議で、保存に向けた取り組みを市に求める決議案を全会一致で可決した。
 決議案は、緊急動議として提出。勝画楼について「塩釜の歴史を物語る建築物として積極的に後世に残すべきものの一つだ」と強調。「塩釜神社の協力を得て、市民や市議会と情報共有を図りながら、保存に向けて全力で取り組む」ことを市に求めた。
 勝画楼は江戸時代の建築とされ、歴代藩主に愛された歴史的建造物で、料亭としても使用された。塩釜神社は15日、老朽化と安全性を理由に解体を決めた。年明けにも取り壊しを始めるという。
 本会議でこのほか、7億7734万円を減額する2016年度一般会計補正予算など23議案、意見書2件を原案通り可決し、閉会した。


<いわて銀河鉄道>6年連続の黒字に
 岩手県などが出資する第三セクターIGRいわて銀河鉄道(盛岡市)は19日の取締役会で、2016年度の純利益が前年度比6300万円減の4500万円になるとの決算見通しを公表した。黒字は6年連続。
 コンビニなどの関連事業や通勤定期の利用が好調で、営業収入が前年度比1億3900万円増の44億2900万円となる見込み。寝台特急「北斗星」「カシオペア」の運行終了に伴う旅客運輸収入の落ち込みが黒字幅縮小の要因となった。
 老朽化のため駅舎の新築を予定する岩手川口駅(岩手町)については、町や住民と意見交換し、本年度中に建設方針を示すことを明らかにした。


<マルカン食堂>閉店危機…2月20日再開
 6月に閉店した岩手県花巻市の老舗デパート「マルカン百貨店」の運営を引き継ぐ同市のまちづくり会社「上町家守(やもり)舎」は19日、レトロな雰囲気で人気のあった展望大食堂の営業を2017年2月20日正午に再開すると発表した。ナポリカツや10段ソフトクリームなど名物メニューを提供する。
 8階建てのビル6階にある展望大食堂は、老朽化した流し台やガス台など調理場の機材を一新した。昭和の雰囲気を残す壁や装飾はそのままで、テーブルや椅子も引き続き使う。
 勤務していた従業員23人と新たに募集する約10人で運営する。メニューは閉店前の約半分の70〜80品を用意し、順次増やす。
 6階と共に改修が進む1階フロアには、物販などのテナントやコーヒースタンドが入る予定。営業再開に合わせ、有料駐車場を開設する。改修工事は年内に終了する見通し。消防などの検査を経て再開準備を進める。費用は約1億5000万円。建物全体の耐震工事は来年6月に始め、19年3月までの終了を目指す。
 同社の小友康広代表(33)は「大食堂は閉店前と変わらない空間を目指す。市民のリビングとして、ライブや寄席などの使い方も提案したい」と話した。


<三陸沿岸道>唐桑北−陸前高田トンネル貫通
 国が建設する三陸沿岸道路で、岩手、宮城県境にできる県境トンネル(910メートル)の貫通式が19日、岩手県陸前高田市の北側出口付近であった。トンネルを含む唐桑北−陸前高田インターチェンジ(IC)間(10キロ)は2018年度に完成し、同年度中に宮城県気仙沼市から岩手県釜石市まで開通する。
 トンネルは15年10月に着工。気仙沼市唐桑町舘と陸前高田市気仙町福伏を片側1車線の道路で結ぶ。事業費は約38億円。
 式には自治体の関係者ら約80人が出席し、鏡開きをして貫通を祝った。気仙沼市の菅原茂市長は、釜石市が会場の一つになる19年ラグビーワールドカップ(W杯)日本大会に触れ、「ラグビーファンに三陸沿岸道路を通ってもらい、陸前高田や気仙沼の復興を感じてほしい」と期待を込めた。
 陸前高田市の長谷部智久副市長も「交流人口の拡大や観光振興につながってほしい」と完成を待ち望んだ。


三陸1300年歴史ロマン上演へ練習に熱
 郷土芸能を通して宮城県気仙沼市唐桑町の漁業文化を振り返る劇「唐桑ものがたり2016海の古道」が23日、気仙沼市民会館で開かれる。熊野の神の分霊が紀州(現在の和歌山県)から三陸地方に勧請(かんじょう)されて室根神社(岩手県一関市)に祭られるいきさつを描く。2018年の勧請1300年を前に、17年3月には和歌山県新宮市での公演も予定しており、出演者の練習に熱がこもる。
 気仙沼市や文化団体でつくる市文化遺産活用検討実行委員会が主催し、地元の芸能団体などでつくる唐桑大漁唄込(うたいこみ)復活推進実行委員会が主管する。
 作・演出は栗原誠さん。唐桑町を中心に活動する劇団「夢の海」や同町の郷土芸能団体メンバーら、小学生から70代まで市民100人余りが出演する。
 奈良時代、東北平定を目指す朝廷は、地元に根を張る蝦夷(えみし)勢力の制圧に熊野の神威を借りようと、約1000キロ離れた紀州から勧請。分霊は唐桑町鮪立(しびたち)港に到着し、同町舞根(もうね)を経て室根神社に祭られた。
 交流は後世も続き、江戸時代にはカツオ一本釣り漁法が唐桑に伝えられた。生鮮カツオ水揚げ20年連続日本一という、現在の水産都市・気仙沼につながる。
 舞台では三陸と紀州の歴史的関わりや、その奥に流れる人々の精神に光を当ててる。南北の勢力の対立と和解を町に伝わる白鯨伝説などを絡め、時間・空間を超えて壮大に描く。劇中に鮪立大漁唄込など四つの郷土芸能も披露される。
 復活推進実行委の戸羽芳文さんは「1300年の歴史ロマンを感じてもらうとともに、地域の成り立ちを考える機会になればいい」と話す。
 午後2時開演。入場無料。連絡先は復活推進実行委事務局090(4045)0732。


震災語り継ぐ「1・17のつどい」概要発表
 阪神・淡路大震災の犠牲者を追悼し、震災を語り継ぐ「阪神淡路大震災1・17のつどい」の実行委員会などは20日、来年1月17日に神戸・三宮の東遊園地で開くつどいの概要を発表した。震災から22年となり、会場で活動紹介などをする団体は前年より5団体少ない6団体となる。
 つどいは1999年から毎年開催。会場に竹灯籠を「1・17」の形に並べ、ロウソクをともしてきた。今年からは竹灯籠で描く文字を公募しており、来年の文字は1月13日に発表される。
 当日は、午前5時から竹筒に火がともされる。地震が起きた午前5時46分には黙とうがあり、遺族代表と久元喜造神戸市長が追悼のことばを述べる。会場には遺族や学生らが集う「交流テント」などが設けられ、炊き出しもある。
 実行委の藤本真一委員長は「会場への出展は減ったが、映像撮影やペットボトル灯籠作りなど、別の形で協力してくれる団体は増えている」と説明した。(阿部江利)


阪神大震災 民間追悼行事「下げ止まり」 今年と同じ59件 行事考える会「風化させぬよう努力」 /兵庫
 来年1月17日前後に民間で営まれる阪神大震災の追悼行事について、「市民による追悼行事を考える会」(神戸市)は19日、途中集計で59件と発表した。震災20年の2015年(110件)からほぼ半減した今年と同数で、同会は「下げ止まった」と評価した。
 同会は1998年から、市民レベルの追悼行事の実施を呼び掛けている。今回も約3000の市民団体などに震災22年の行事についてアンケートを行い、19日時点の回答をまとめた。
 追悼行事は集いやウオーク、コンサートなどで、熊本地震被災地と連携したものが9件、東日本大震災が25件あった。この他に、1月17日正午に黙とうを呼び掛ける商店街やスーパーマーケットなどは293件(前年比32件減)で汽笛を鳴らす船舶は11隻(同5隻増)。1月17日に鐘を突く寺院や教会は86件(同6件減)。防災訓練や黙とうなどを行う学校や幼稚園は1333施設(同1施設増)だった。
 防災訓練や黙とうをする学校はさらに増える見込みという。同会世話人の計盛(かずもり)哲夫世話人は「主催者の高齢化や資金難でもっと減るかと心配していたが、ほっとした。南海トラフ地震などに備え、震災を風化させないよう努力したい」と話した。【井上元宏】


熊本地震 被災地忘れないで 被災学生ら報告会 備えの重要性を呼びかけ 高松 /香川
 被災地を忘れないで−−。香川大(高松市)で18日、熊本地震の学生ボランティア報告会があり、熊本出身の香川大生と熊本の大学生、大学院生の計3人が現地で被災した体験を語った。震災関連死を含めて150人以上が犠牲になった4月の熊本地震から8カ月以上。風化を心配し、備えの大切さを訴える学生の話に約50人が聴き入った。
 報告会は、7月と10月に延べ35人の学生を熊本地震の被災地に派遣した香川大が企画した。ボランティアの際に現地の学生と交流した縁で熊本県の学生2人も参加。香川大生らはボランティアでの経験や反省点を話した。
 香川大経済学部4年の福元彩夏さん(22)は、就職活動のため実家がある熊本県益城町に帰省していて被災した。家族6人は無事だったが、家は大規模半壊と判定された。
 震度7の本震に遭ったのは前震を受けて家から避難し、車中泊をしていた時だ。「不意打ちだった。すぐに目が覚めた」。その後も余震が続いたせいか、「ボーッとして」家の片付けができなかった。地震を伝えるために写真を撮ろうとしたが、変わり果てた古里に向けてシャッターを切れなかった。
 「地震が来るとは思わず、対策ができていなかった。本当に地震が起きるかもしれない、と感じてほしい」と呼びかけた。
 熊本県南阿蘇村の東海大阿蘇キャンパスで学んでいた農学部4年の前原教志(たかし)さん(21)=熊本市=は、震災の風化を懸念する。阿蘇キャンパスでは3人の学生が倒壊した家屋の下敷きになって命を落とした。付近は住民の8割を東海大生が占めており、前原さんは「その分、心に傷を受けた学生は多い」と言う。
 地域の人たちとの結びつきも強い地区で、それが迅速な救助につながったと感じている。一方で「なぜ前震の後に準備をできなかったのか、と強く感じる」との悔いも残る。校舎が使えなくなり熊本市のキャンパスに通うが、阿蘇キャンパスの存続を求めて募金や慰霊祭などを続けている。「被災地を忘れず、今回の地震を教訓にしてほしい。一度、熊本に来てほしい」と訴えた。
 報告会に訪れた香川大経済学部2年の静輝美子さん(20)は「地震直後にどんなことがあったのかが分かり、衝撃的だった。香川では南海トラフ地震が心配されており、もっと対策をしなければいけないと危機感を持った」と話した。【岩崎邦宏】


オスプレイ再開 政府はなぜ認めたのか
 詳細な事故原因を明らかにしないまま、在日米軍が沖縄県・米軍普天間飛行場に所属する新型輸送機オスプレイの飛行を再開した。
 空中給油訓練中に名護市沖に落ち、機体が大破した重大事故から1週間もたたないうちの飛行再開だ。翁長雄志(おながたけし)・沖縄県知事が「言語道断」と批判したのは当然だ。
 米軍は、事故の原因について、給油ホースがオスプレイのプロペラに接触したためで「搭載システム、機械系統、機体構造」に問題はない、と改めて日本政府に説明した。
 政府は、防衛省・自衛隊の専門的知見から、米軍の説明に合理性があると判断し、飛行再開の通知を「理解できる」と容認した。
 ところが、オスプレイの機体構造に問題がなかったとしても、なぜ空中給油中にホースがプロペラとぶつかるような事故が起きたのかという根本原因は解明されていない。
 防衛省は、米軍の説明にもとづいて「乱気流が影響していると思われるが、他の要素もあるようで、調査中」(幹部)と話している。
 飛行再開を決めた米軍の判断は納得できない。それ以上に、簡単に再開を受け入れた日本政府の対応に問題がある。防衛省は、事故機を実際に見ておらず、米側から説明を聞いただけで合理性があると判断したという。これが住民の安全に責任を持つ政府の態度だろうか。
 4年前にオスプレイの国内配備を受け入れるにあたって、日本政府は過去の事故などを検証したが、今回はそういう姿勢は見られない。
 情報提供も不十分だ。県や市への説明が再開当日に行われたのは、日米当局の誠意を疑わせる。
 また、名護市沖の事故と同じ日、別のオスプレイが普天間で胴体着陸事故を起こしていたことが明らかになったが、当初、米軍から連絡はなく、防衛省は報道で事実を知った。その後の米軍の説明では、脚部を下ろす電気系統の故障が原因という。
 今回の事故では、在沖縄米軍トップのニコルソン沖縄地域調整官が、住民らに被害が出なかったことをもって「感謝されるべきだ」と開き直る発言をしたことも大きな問題になった。しかし、政府は遺憾の意すら示さず、事実上、不問に付した。
 日米地位協定が壁になり、日本側が事故を捜査できない問題も積み残されたままだ。第11管区海上保安本部(那覇市)は、航空危険行為処罰法違反容疑での捜査を受け入れるよう米軍に求めているが、米側からは回答がないままだという。
 事故は沖縄や配備計画のある地域の人々を不安にさせたが、事故後の日米当局の対応はその不安をいっそう増幅させかねない。


オスプレイ 飛行再開、理解できぬ
 海岸に「墜落」して停止されていた垂直離着陸輸送機MV22オスプレイの飛行を米軍が再開した。安全性の確認は十分とは言えず、沖縄県民の反対も無視した飛行再開だ。全く理解できない。
 米海兵隊のオスプレイが十三日に沖縄県名護市の海岸に不時着、大破してから六日。事故後停止していた同型機の飛行を再開した。在日米軍は飛行再開について「安全手順や機体を徹底的、慎重に見直した。安全な飛行運用を継続できると高い自信を持っている」と説明する。
 今回の「墜落」は、空中給油訓練中、事故機のプロペラが乱気流で給油ホースに接触して破損、飛行が不安定になったため起きた。空中給油は引き続き停止するものの、機体自体の原因ではないとして飛行を再開するのだという。
 しかし、開発段階から実戦配備後まで墜落事故を繰り返し、安全性に懸念が残る機種である。同じ十三日には別の機が米軍普天間飛行場に着陸する際、脚部の故障で胴体着陸する事故も起きた。
 ヘリコプター機能も持つオスプレイは、通常の固定翼機よりプロペラが大きい。空中給油を行えば乱気流時に給油ホース切断の危険性は高まる。操縦の難しさに加え構造上の問題も無視できまい。
 米側の説明を受けた菅義偉官房長官、稲田朋美防衛相はそろって「飛行再開は理解できる」と述べたが、日米地位協定の制約があり日本独自の機体捜査をしたわけではない。米軍はもちろん、日本政府の対応も全く理解できない。
 米軍基地が集中し、オスプレイの危険に、より深刻に直面している沖縄県では翁長雄志県知事ら多くの県民が飛行再開に反対し、撤去を求める。なぜ反対を押し切って強引に飛行再開を急ぐのか。
 二十二日には政府主催の米軍北部訓練場の部分返還式典が行われる。返還条件として新設されたヘリパッドは、当初は想定されていなかったオスプレイも使用する。
 飛行再開を急いだのは、返還式典を前に、オスプレイの飛行を既成事実化するためではないのか。
 オスプレイは陸上自衛隊も十七機導入し、千葉県の陸自木更津駐屯地では普天間に配備された米軍の二十四機の定期整備も始まる。米軍横田基地(東京都)にも米空軍特殊作戦用機が配備される。
 オスプレイは日本の空を飛び回る。危険にさらされるのはもはや沖縄県だけではない。すべての国民が直視すべき現実である。


オスプレイ再開 不安置き去りのままか
 在沖縄米軍はきのう、新型輸送機オスプレイの飛行を全面再開した。13日夜に発生した不時着事故から、わずか6日後である。
 オスプレイの安全性に再び重大な懸念が生じたにもかかわらず、原因や再発防止の詳しい説明がないままの見切り発車のような飛行再開は、住民の不安を無視したと言われてもやむを得まい。
 翁長雄志(おながたけし)知事が「言語道断だ」と反発したのは当然だ。
 当初、現時点の再開に難色を示しているとみられた政府は、あっさり容認した。沖縄と米軍のどちらに寄り添っているのだろうか。
 米側は、事故は空中給油訓練中のトラブルによるもので機体自体に問題はないという。空中給油訓練は飛行再開後も見合わせる。
 だが大破した機体の回収は終わっていない。どのような分析を行い、何を根拠にしたのか、なぜ再開を急いだのかは不明だ。
 また、別のオスプレイが普天間飛行場で起こした胴体着陸について防衛省は、部品交換で対応できる電気系統の不具合が原因だったとする。なぜ不具合が起きたのかさらに調べる必要はないのか。
 安倍晋三首相は16日のテレビ番組で「徹底的に原因究明してもらいたい」と述べていた。いずれのケースも原因究明と説明責任が尽くされたとはとても言えない。
 ところが稲田朋美防衛相は「米側の対応は合理性が認められる」と述べた。理解しがたい。
 沖縄県民の不安や懸念に真摯(しんし)に向き合おうとしない米側の姿勢は事故直後から顕著だった。
 在沖縄米軍トップのニコルソン沖縄地域調整官は抗議に訪れた安慶田(あげだ)光男副知事に「パイロットは県民に被害を与えなかった。感謝されるべきだ」と述べた。
 安慶田副知事は「植民地意識丸出しだと感じた」と憤った。沖縄が置かれた状況に対する県幹部としての偽らざる思いだろう。
 米軍の事件・事故で日本側の捜査権が制約される日米地位協定の問題は今回も浮かび上がった。
 第11管区海上保安本部は事故に対し航空危険行為処罰法違反容疑での捜査に着手し、米軍に協力要請したが、米軍は機体回収を一方的に進め捜査は困難になった。
 沖縄国際大学構内に米軍ヘリが墜落した2004年の事故の際も同じような事態が起きている。
 しかし、不平等な地位協定の改定を米国に要求するのは政府にとって事実上タブーとなっている。これで主権国家と言えようか。根源的な疑問を抱かざるを得ない。


オスプレイ飛行強行 墜落の恐怖強いる 命の「二重基準」許されぬ
 県民の命を危険にさらすオスプレイの飛行再開は断じて許されない。墜落原因が不明なMV22オスプレイの飛行を強行した米軍、容認する政府に強く抗議し、改めて飛行停止と撤去を要求する。
 米軍は13日の墜落事故からわずか3日後に飛行再開を政府に通告、6日後に飛行を全面再開した。政府は「安全性確認までの飛行停止」を求めていたが、それを覆す無責任な飛行容認である。
 事故原因の徹底解明、それに基づく安全性の確認が反故(ほご)にされた。県民の生命の安全をないがしろにする暴挙と断ずるほかない。
首相は発言に責任持て
 安倍晋三首相はテレビ番組で「原因が究明されるまで運航をやめるよう米側に要請した」と言明した。にもかかわらず菅義偉官房長官は飛行再開を「理解できる」と容認した。モラルハザード(倫理欠如)は甚だしい。首相は自らの発言に責任を持つべきだ。
 稲田朋美防衛相は翁長雄志知事に「県民と国民が理解し安全ということがない限り飛行はやめるよう申し入れた」と明言した。それが一転、「空中給油以外の飛行再開は理解できる」と容認した。
 しかしこの見解は欺瞞(ぎまん)に満ちている。事故機は回転翼を前に傾けた「固定翼モード」で墜落した。オスプレイの元主任分析官は「ヘリモードで補給できない事実は、予期されなかった航空機の欠陥」と新たな構造的欠陥を指摘している。
 従来指摘されている軟着陸のためのオートローテーション機能欠如の影響を含め、事故原因が解明されたとは到底、言えない。
 防衛相が「空中給油訓練以外の飛行」を認めると強弁するなら、オスプレイの空中給油は全廃すると明言すべきだ。
 名護市職員は、給油ホースを出した空中給油機が米軍機と並んで市役所上空を何度も通過したと証言している。危険な空中給油が海域だけでなく市街地など陸域上空でも行われている疑いがある。
 防衛省の土本英樹審議官は佐賀県議会で「オスプレイ配備は安全確保が大前提」とし、佐賀では給油訓練を実施しないと述べた。審議官は来県し「安全確保のため沖縄でも給油訓練を実施しない」と約束すべきだ。
 陸自オスプレイ配備を予定する佐賀の県議会、市議会で防衛省幹部、職員は何度も参考人質疑に応じている。防衛省は墜落事故が現実となった沖縄でこそ県議会、地元議会の質疑に応じるべきだ。
 県民の安全を軽視する「命の二重基準」は許されない。
欠陥機は撤去すべきだ
 県民の猛反発が予想されながらの飛行再開は、ヘリパッド完成に伴い22日に迫る米軍北部訓練場の過半の「返還式典」と無関係ではなかろう。オスプレイを飛行再開させねば同訓練場のヘリパッドは無用の長物となるからだ。
 住民、県民に墜落の恐怖を強いてでもヘリパッドでのオスプレイ運用を優先する軍隊の論理と日本政府の追従姿勢が明らかだ。
 オスプレイの飛行再開、ヘリパッドの運用強行は県民の怒りの炎に油を注ぐことになろう。
 オスプレイ対応のヘリパッドは県内に69基あり、50基が伊江島や北部訓練場、中部訓練場(キャンプ・シュワブ、キャンプ・ハンセン)に集中する。米軍普天間飛行場の「オスプレイ墜落の恐怖」が本島全域で一層、強まる。
 東村高江区住民の中にはオスプレイの訓練激化を恐れ転居した家族もいる。本紙「声」欄に「伊江島飛行場、高江、辺野古(新基地)を結ぶ魔の三角形」の投稿が載った。オスプレイが縦横無尽に飛び交う恐怖を県民に強いる。
 金武町の小学6年女子児童は「きょうふ心いっぱい。オスプレイ事故の避難訓練をしないといけないのかな」と書いた。
 県民に恐怖と忍従を強いるオスプレイ飛行再開は許されない。構造的差別に基づき配備された構造的欠陥機は撤去させるしかない。


[オスプレイ飛行再開]県民愚弄する暴挙だ 政府の対応に抗議する


オスプレイ飛行再開で覆い隠された重大欠陥! 安倍首相は一切抗議せず対米隷属丸出しの感謝発言
 どこまでアメリカの言いなりになるつもりなのか。昨日14時より沖縄に駐留する米海兵隊によるオスプレイの飛行再開を日本政府が容認した。
 沖縄県名護市海上にオスプレイが墜落してからまだ1週間も経たず、当然ながら事故原因もわかっていないなかでの政府の運用全面再開容認……。沖縄県民の命にかかわる問題をなおざりにし、安倍政権はアメリカに取り入ったのだ。
 だが、安倍政権がこうした態度に出ることは、当初からわかっていたことだ。現に、菅義偉官房長官はオスプレイの墜落を「パイロットの意思で着水」、稲田朋美防衛相も「不時着水」と言い張り、重大事故を過少に見せようとごまかしに必死。在沖米軍トップであるローレンス・ニコルソン四軍調整官が「パイロットは住宅、住民に被害を与えなかった。感謝されるべきだ」と机を叩いて“逆ギレ”した件についても不問に付している。
 しかも、安倍首相にいたっては、先週金曜に出演した『NEWS23』(TBS)でこんなことを言っていた。
「今回はですね、カーター長官が(オスプレイの飛行を)止めようということで、世界ではオスプレイ運行していますが、日本においては、運行を一時的に止めてくれました」
 事故原因もわかっていないのだから飛行を止めることはごく当たり前の話だが、この国の首相は「止めてくれた」とまるでサービスを受けたかのように感謝の意を表したのだ。今回の運行再開に対し、翁長雄志・沖縄県知事は「法治国家ではない」と政府の姿勢を批判したが、「運行を一時的に止めてくれた!」とありがたがっている首相の姿からは、もはやこの国は“植民地”でしかないという認識をあらためて再確認する以外、何もない。
 だいたい今回の事故は、機体がコントロール不能に陥った末の事故だというだけでなく「オスプレイの構造上の欠陥」だという指摘がなされている。
 実際、国防研究所の元オスプレイ主任分析官であるレックス・リボロ氏は、琉球新報の取材に対し、「航空機が制御できていた場合、機体の損傷を引き起こさずに水面に着陸できただろう。機体が激しい損傷を受けた事実はその航空機が制御不能であり、航空機を破壊するに十分な力で水面にぶつかったことを示唆している」と回答。空中給油をおこなうなかで起こった事故である点も、「回転翼モードで補給することができない事実は、予期されなかった航空機の欠陥である」とした。
 つまり、このオスプレイのスペシャリストは、今回の事故は〈オスプレイの新たな構造的欠陥〉によって起こったのではないかと指摘しているのだ。
 だが、既報の通り、日米地位協定の壁に阻まれ、墜落した米軍機の正確な情報を日本側が把握することは事実上不可能であり、事故原因の真相が公にされるかも疑わしい。
 しかも、日本メディアは米軍によってあきらかに“不平等”ななかでの取材を余儀なくされる。2004年の沖縄国際大学にヘリが墜落した事件では、米軍が現場を封鎖し、記者はもちろん警察も大学関係者も立ち入ることが許されなかったが、ピザの配達員だけは現場への入場を許されたという象徴的なエピソードがある。この事件をきっかけに事故時のガイドラインがまとめられ、事故現場に近いエリアは日米共同で規制することとなったが、しかし、今回のオスプレイ墜落事故ではそれがまったく無視され、日本側が規制を担うエリアでも米軍側から記者たちが締め出された。
 警察も機能しない、マスコミも取材が規制される。そして何より、基地ありきの政府が米軍にすり寄って事故原因を“隠蔽”する可能性は極めて高い。
 オスプレイの欠陥は覆い隠され、危険機種が上空を飛び回るという恐怖の日常が、沖縄に戻ってしまった。オスプレイの飛行再開容認は、安倍政権が「沖縄は治外法権の植民地」と言っているに等しいものだが、しかし、これは沖縄だけの問題ではない。オスプレイは来年1月から千葉県木更津駐屯地が定期整備拠点になる予定で、東京都の横田基地でもオスプレイ配備が予定されているからだ。
 欠陥機種の飛行さえ止めようとせず、私たちの生活と命の安全を米軍に売り渡した安倍政権。まったくもって許しがたい蛮行だが、ともかくいまはオスプレイの飛行禁止を訴えなくてはならない。再びの事故が起こってからでは、もう遅いのだ。(編集部)


米軍オスプレイ飛行再開 安倍首相“スンナリ容認”の魂胆
 オスプレイの危険性があらためて証明された先週13日の墜落事故以降、さすがの在沖縄米軍も飛行停止にしてきたが、19日午後からオスプレイの飛行を全面再開。米軍側は防衛省に空中給油以外の訓練を行うと連絡してきたという。許し難いのは安倍首相が飛行再開をスンナリ容認したことだ。安倍首相は何が何でも27日に行われる米オバマ大統領との日米首脳会談前に、オスプレイを飛ばすハラだったようだ。
 米軍は、沖縄本島近くの伊江島に駐機中のオスプレイ1機を、整備のため普天間飛行場まで飛行させることを突破口に、全面再開を企てていた。そうした動きに地元住民は首をかしげる。
「普天間には24機のオスプレイが配備されていますが、フルで使われているわけではありません。常に数機は予備機として待機している。墜落で1機が使用不能になったとしても、訓練にも実戦にも支障はない。慌てて伊江島から飛ばす必要はないはずです」
■飛行再開で既成事実化
 火急でもないのに飛ばそうとしたのは、時間が経つほどオスプレイの危険性が明らかになり、再飛行のメドが立たなくなるからだ。在日米軍は「航空飛行安全手順を慎重かつ徹底的に見直した」というマルティネス司令官のコメントを発表したが、県民からは「米軍の言いなりで、まるで植民地支配のようだ」と怒りの声が上がっている。
「マトモに事故の原因究明を行えば、最低でも6カ月は飛行できない。その間、オスプレイの是非が議論され、オスプレイの危険な本質が見えてしまう。そうなったら飛行再開は絶望的になる。一刻でも早く飛行を再開させ、既成事実をつくりたかったのでしょう」(地元メディア関係者)
 時間が経つほど県民の怒りを大きくすることも懸念しているという。
 大手メディアはまったく報じないが、オスプレイの残骸を処理する米兵は、仲間同士で肩を叩き合い、笑顔で記念写真を撮っている。県民が不安と怒りを強めているのに、県民の安全など眼中にないといった態度だ。問題が長引けば、米兵のそうした態度にも県民の怒りが募っていく。
 年末にかけての政治日程も決着を急がせたという。
「22日にオスプレイ反対の県民大会が開かれます。そこで『オスプレイ撤去』が盛り上がると再開しにくくなる。クリスマスや年末も迫っている。越年は避けたい。何より、27日の真珠湾でのオバマ大統領との日米会談までには決着させたかったようです」(沖縄メディア関係者)
 立正大の金子勝教授(憲法)が言う。
「沖縄県民が求めているのはオスプレイの完全撤去です。にもかかわらず、ロクに原因究明もせずに、飛行再開を容認するのは言語道断です。安倍首相は再飛行を突き返すべきでした」
 住民の安全は二の次ということだ。


オスプレイ再飛行 沖縄の声が聞こえないか
 「米軍の言いなりで、まるで植民地支配だ」と沖縄県民が怒るのも無理はない。
 米軍が、不時着事故を受けて停止していた新型輸送機オスプレイの飛行を再開した。
 沖縄県名護市沿岸で13日に起きた不時着事故からわずか6日での飛行再開に、耳を疑った人も多いのではないか。
 米軍は、乱気流など空中給油訓練中のトラブルが原因で、機体の問題ではないと防衛省に説明した。機体自体の安全性は確認できたとの判断だ。
 だが、上空から不時着機の事故後の監視を行っていた別のオスプレイも、米軍普天間飛行場で胴体着陸している。
 2機が続けてトラブルを起こしているのに、初めから結論ありきのように「安全」と言われても説得力に欠ける。時間をかけて、徹底的に事故を検証し、原因を究明すべきだ。
 事故後の共同通信社の全国電話世論調査によると、オスプレイの配備について「見直した方がよい」は66・8%に上ったのに対して、「続けてよい」は28・0%にとどまった。
 事故に対する抗議集会が開かれるなど、反発が広がっている中での飛行再開である。米軍の行動は、県民の感情を逆なでするものだ。
 沖縄県の翁長雄志知事は、飛行再開を容認した日本政府の対応を「県民不在」と非難した。
 米軍機の低空飛行訓練ルート「オレンジルート」に位置する徳島県民にとっても、飛行再開は看過できない問題である。
 オスプレイの飛行の中止を強く求める。


オスプレイ再開 なぜこれで容認なのか
 在沖縄米軍が輸送機オスプレイの飛行を再開させた。沖縄県名護市沖で大破した事故から1週間もたっていない。詳しい原因は分からないままだ。とても納得できるものではない。
 事故について米軍は、空中給油訓練中のトラブルが原因で機体の問題ではないと説明している。機体自体の安全性が確認できたとして空中給油以外は飛行を再開すると連絡してきた。日本政府は「理解できる」と容認した。
 海岸近くの浅瀬で起きた。機体がばらばらになり、乗員のうち2人がけがをした。「不時着」したとする米軍に対し、沖縄県は「墜落」との見方を示す。
 日本国内で初めての重大事故である。発生の翌日に政府は安全が確認されるまでの飛行停止を要請し、米軍は当面停止を伝えた。反発を和らげたいためのポーズにすぎなかったとみるほかない。
 機体に問題がないとしても、操縦の難しさや飛行の危険性は明らかだ。「安全性や信頼性に対する最大限の自信がなければ運用を再開することはない」との米軍の主張に説得力はない。
 米軍は原因の調査を継続中としている。機体の残骸の回収もまだ終わっていない。
 この段階で政府はなぜ、飛行再開を容認できるのか。沖縄県の翁長雄志知事は拒否するべきだとの考えを示していた。「米軍の言いなり」といった声が沖縄で相次いでいるのは当然である。米軍側に改めて飛行停止や日本の捜査受け入れを迫るのが筋だ。
 米政府は「オスプレイの能力は日本や地域の安全保障に大きく貢献している」と意義をアピールしている。呼応するように稲田朋美防衛相も「オスプレイの配備は日米同盟の抑止力・対処力を向上させ、アジア太平洋地域の安定にも資する」との見解を示した。
 安全保障を強調しながら、何を守るのか。沖縄の人たちをはじめ国民の暮らしの安心や安全を損ねるのでは本末転倒である。
 在沖縄米軍トップは事故後、抗議に訪れた沖縄県の副知事に対し「パイロットは県民に被害を与えなかった。感謝されるべきだ」と不快感を示したという。県民の気持ちを逆なでする発言である。こうした対応が続くのでは、米軍への反感が高まるばかりだ。
 22日には政府が米軍北部訓練場の部分返還式典を開く。返還条件であるヘリコプター離着陸帯(ヘリパッド)ではオスプレイの運用が予定される。県民感情から懸け離れた式典は見送るべきだ。


オスプレイ事故 飛行再開は許されない
 沖縄の海岸近くで米軍の新型輸送機オスプレイが大破した事故で、地元では抗議と憤りの声が高まっている。
 これに対し、米軍側は空中給油訓練中の事故による「不時着」で、機体の問題ではないとして、事故後に停止したオスプレイの運用を、空中給油を除き再開した。しかし事故現場は集落に近く、大惨事の恐れさえあった。事故から1週間もたたず、原因や再発防止策が不透明な現段階での飛行再開を認めてよいのだろうか。
 翁長雄志・沖縄県知事は「到底容認できない」と反発を強めている。オスプレイ飛来が想定される各地の住民らの不安も募り、日米間の信頼関係にも影響しかねない。政府は米軍の見解をただ受け入れるのでなく、原因の徹底的な解明を最優先し、安全性が確認できるまで飛行を止めるよう申し入れるべきだ。
 事故は13日夜に発生、沖縄県名護市の浅瀬で不時着しようとした普天間飛行場所属のオスプレイが大破した。乗員5人のうち2人が負傷、翼や胴体がバラバラになるほどの状態に「墜落ではないか」と疑問も出ている。
 米軍は給油訓練中、オスプレイのプロペラが給油ホースに当たって損傷したと説明する。偶発事故で構造上の欠陥が原因ではない、と強調したいのだろう。乗員は、機体を制御し陸地を避けて不時着したとしている。
 だが機体の回収や検証が済まないのに結論が出せるはずがない。どこまで制御できたのか、なぜ軟着陸に失敗したのかなど未解明な点が多く残っている。
 原因などを捜査する第11管区海上保安本部は米側に協力を要請しているが、日米地位協定によって機体の検証や乗員の聴取など日本側の捜査権は制約される。政府には海保の後押しに加え、不平等な地位協定の見直しも進めてもらいたい。
 垂直離着陸が可能なオスプレイには、以前から飛行方式変換時などの危険性が指摘された。海外では墜落や不時着事故が起き、乗員に死者も出ている。沖縄住民が不安を募らせるのは当然だ。22日に沖縄県で式典が予定される米軍北部訓練場の部分返還でも、オスプレイ運用が見込まれるヘリの離着陸帯建設が条件とされ、沖縄の厳しい状況は変わらない。
 沖縄だけではない。米軍のオスプレイ訓練飛行ルートは全国に及び、東京・横田基地にも配備が予定される。陸上自衛隊も佐賀空港への配備を計画し、各地で安全への懸念が広がっている。危険をどう取り除くかが政府の緊急課題といえる。


カジノ法成立/このまま推進はできない
 国会でカジノを中心とする統合型リゾート施設(IR)整備推進法が成立した。衆参両院合わせて約22時間と短く、中身に乏しい国会審議で、逆に広く認識されたことがある。ギャンブル依存症を中心とした「副作用」対策の必要性だ。
 本来ならカジノ解禁とセットで示されるべきだった。すべて後回しで、政府がこれから策定する実施法案に反映させるという。国民の危惧を棚上げし、先にカジノ解禁にお墨付きを与えた形だ。そんなやり方が支持されるはずがない。
 先週末の共同通信の全国世論調査では、法の成立に反対との回答が69・6%に上った。賛成は24・6%にとどまる。成立を推し進めた自民党支持層でも、60・6%が反対と答えている。当然だろう。
 政府は年明けにも安倍晋三首相をトップとし、内閣に整備推進本部を設置して対策の検討を始める。それに先駆け、無作為抽出の成人約2200人を対象にした依存症患者の実態調査に着手した。
 ギャンブル依存症は自殺や多重債務、児童虐待、さらには窃盗や殺人などを引き起こしかねない精神疾患だ。日本は「ギャンブル大国」と言われながら、これまで本格的な対策は講じられてこなかった。
 実際に予防や治療に取り組むとなると、対象はカジノだけにとどまらない。これまで依存症患者を生んできた競馬などの公営ギャンブルやパチンコ、パチスロなども加える必要がある。
 アルコール依存症では2014年6月、アルコール健康障害対策基本法が施行された。今年5月には基本計画を閣議決定し、全都道府県に専門医療機関と相談拠点を整備することになった。患者や家族が、相談から回復まで切れ目のない支援を受けられる体制をつくる。
 アルコール依存症の患者が推計109万人なのに対し、厚生労働省の調査によるとギャンブル依存症は536万人が「疑いあり」とされる。アルコール依存症対策と同様か、それ以上の対策が求められる。
 カジノ解禁には犯罪組織のマネーロンダリング(資金洗浄)の恐れや青少年への悪影響も懸念される。これらの社会的なコストを考えるだけでも、「観光立国の起爆剤」などと言えないだろう。このまま推進することはできない。


原発賠償費上乗せ 国民負担、国会で議論を
 東京電力福島第1原発事故の廃炉や賠償などにかかる費用がこれまでの想定の11兆円から21兆5千億円に倍増するとの試算を経済産業省が公表した。廃炉費用は2兆円から8兆円に増大し、賠償費用は5兆4千億円から7兆9千億円に膨らむ。除染は2兆5千億円から4兆円に、中間貯蔵施設は1兆1千億円から1兆6千億円に増える。
 21兆円超という途方もない額に、改めて原発事故の甚大さと深刻さを思う。廃炉費用の8兆円は、1979年の米スリーマイル島原発事故を参考に算定したもので、精査して積み上げた数字ではないという。廃炉作業の最難関は原子炉から溶け落ちた核燃料の取り出しだが、その方法はまだ決まっておらず、費用はさらに膨らむ恐れがある。
 21兆5千億円のうち15兆9千億円は東電が負担する。その中で廃炉費用全額と賠償の一部、計11兆9千億円については、送配電コストの削減や柏崎刈羽原発(新潟県)の再稼働による収益を基に、30年かけて賄う計画だ。東電の経営改革などを検討する経産省の有識者委員会が提言案としてまとめた。
 除染費用4兆円については、事故後に国が取得した東電株の売却益を充てるとしたが、そのためには現在9千億円に満たない株式の時価総額を9倍に引き上げる必要がある。新潟県知事が柏崎刈羽の再稼働に慎重姿勢を示していることと併せ、どこまで実現性のある計画なのか、説得力ある説明が求められる。
 一方、経産省は賠償費用のうち2兆4千億円を、東電を含む大手電力会社(原発のない沖縄電力は除く)や電力自由化により新規参入した電力会社(新電力)の利用者からも徴収する方針だ。電気を送る際の送電線使用料(託送料)として、電気料金に上乗せされる。
 福島の事故を受け、原発を持つ大手電力が事故に備えた賠償費用を積み立てる仕組みが整備され、各社は電気料金に上乗せして徴収している。福島の事故についても本来積み立てておくべきだったとし、その分を原発が稼働した過去にさかのぼって利用者に負担を求めるというのが経産省の言い分だ。
 平均的な家庭で月額18円上乗せされ、40年間払い続けることになるという。
 商品を買った後にメーカーから追加の請求書が送られてくるようなものだ。どれだけの人が納得するだろう。超党派の国会議員でつくる「原発ゼロの会」は、原発の安全神話を流布させてきた国と電力会社の責任を棚上げするものだとし、「事故検証と断絶した費用負担論は認められない」と批判する。
 未曽有の原発事故の対応費用という重大な問題で、新たな国民負担が電気料金の話として国会の審議も通さず決められようとしている。本当に必要な負担なのかどうかなど、福島復興への責任も見据え、国会の場でしっかり議論すべきだ。


もんじゅ廃炉 知事拒否 空論で理解得るつもりか
 【論説】何とも愚かしい政府の対応である。「もんじゅ廃炉」を打ち出し、代替策として「周辺地域を高速炉の研究開発拠点に」との抽象論で西川知事と手打ちをする算段だったのか。知事の拒否で20日にも原子力関係閣僚会議で正式決定する予定まで吹っ飛んだ。
 高速炉開発は言うまでもなく「国策」である。しかし、安全へのリスクが極めて大きい原発関連の立地は地元の理解なくして成り立たない。「到底受け入れられない」との知事反発を想定もしていなかったとすれば、それこそ地元軽視ではないか。「絵に描いた餅」のまま安易な年末駆け込み決着は許されない。
 高速増殖炉もんじゅは国費1兆円超を投じた原型炉。初臨界から22年を経過したが、相次ぐトラブルで十分な成果を残せず、政府の廃炉方針が決定された。国内の技術的蓄積が不十分なまま後継炉の実証炉開発を打ち出す拙速さ。それもフランスの技術活用で共同研究する計画である。
 もんじゅ再開には5400億円以上が必要。肝心の運営主体である日本原子力研究開発機構は保全管理能力が不十分とされ、受け皿も見つからなかった。このままでは国民の理解が得られないと判断したのだ。
 なぜもんじゅで失敗したのか。原因究明とその反省、客観的な検証も重ねず次の段階に進むことは、国民理解から程遠い。
 もんじゅの廃炉には巨額の3750億円が必要で、廃炉完了までに約30年を要する。核燃料サイクルの実効性やプルトニウムの処理能力も問われる。立地地域への影響では、安全上の問題や今後の振興策、また廃炉事業にどう関わるのかなど疑念や不安も多い。
 政府はこうした課題を後回しに「取りあえずご理解を」と言うなら立地地域に対し無礼であろう。知事が「廃炉には総括がさらに必要。議論も尽くしていない」「抽象的な代替策などの説明では納得できない」と批判したのは当然だ。
 しかも、今後の方策を決める高速炉開発会議には経済産業相、文部科学相、電気事業連合会長、三菱重工社長に加え、「不適格」の烙印(らくいん)を押された原子力機構理事長も加わっている。理事長は重工出身だ。密室で今後の推進策を決めるに足るメンバーなのか。議論には説得力がない。
 高速実験炉「常陽」活用に加え、頼りにするフランスの高速実証炉「ASTRID(アストリッド)」は国が建設の是非さえ決めていない。政府は開発の工程表を18年めどにまとめる方針だが、どこに、どこが建設し、運営主体になるのか、三菱重工中心なら経産省との出来レースである。
 地元対策では周辺地域を高速炉研究開発や原子力の研究・人材育成の中核的拠点に位置付ける。新たな試験研究炉の敷地内設置も想定しているようだが、安全性が厳しく問われよう。
 知事が具体性が不十分なまま受け入れた場合、県民の理解が得られないばかりか、責任も問われることになりかねない。


シリア人道危機 国連の監視で市民の安全確保を
 廃虚と化した厳寒の地に、数万の市民が置き去りにされている。飢餓にさらされ、医療施設は破壊された。いま最も急ぐべきは人道支援である。
 内戦の続くシリアで、アサド政権軍が激戦地アレッポを制圧した。反体制派の戦闘員の撤退や市民らの脱出が始まったが、反体制派によると、戦闘員や市民が乗ったバスを政権軍側が妨害して中断。昨日再開されたものの、両者の衝突が続く中で先行きは見えない。
 これ以上、自国の市民を犠牲にして得られる正義や自由などあり得ない。速やかな避難を最優先にすべきだ。
 国連の監視下での安全確保を求める。安全保障理事会は、国連関係者が人道支援活動や市民の保護をするための安全な移動ルートを確保するよう、全ての当事者に要求する決議案で合意した。潘基文事務総長にアサド政権と協議して治安対策を取るよう促す内容も盛られている。着実に実行に移さなければならない。まずは政権の後ろ盾であるロシアがアサド大統領に強く働き掛ける必要がある。
 内戦とはいえ、実際はロシアと米国を軸とした代理戦争だ。反体制派を支持するオバマ政権は、アサド氏の退陣を求めながらも、イラクとアフガニスタンの二つの戦争を泥沼化させた教訓から本格介入を見送り、混乱の中で台頭した過激派組織「イスラム国」(IS)への空爆を繰り返した。その間にロシアが政権側への軍事的てこ入れに乗り出した。国連や米ロの仲介によって2度の停戦合意が成されたが、その都度、米ロの対立で崩壊した。両国の責任は重い。
 民主化要求デモから武装闘争に転じた反体制運動は、アレッポ制圧により武力対決で追い詰められ、アサド政権の存続が濃厚になった。だが、アサド大統領は今後も攻撃を続けると強調している。シリア中部から東部にかけて支配を続けるISも、今月に入って中部パルミラを政権側から奪還するなど、展望の見えない状況を強く危惧する。
 今改めて国連の役割を問いたい。今月末で退任する潘事務総長は最後の会見で「われわれはシリアの人々を見捨ててしまった」と悔やんだが、泥沼化を許す前に手は打てなかったのか。これまで、停戦を求める安保理の決議案などに常任理事国であるロシアと中国が度々拒否権を行使してきた。機能不全が常態化した安保理の抜本改革も急がなくてはなるまい。
 大量の難民や越境するテロなどシリア情勢を元凶とする問題には歯止めがかからず、閉塞(へいそく)感で国際協調に背を向ける風潮が世界を覆う。米国は自国第一主義のトランプ次期政権に委ねられる。しかし、いかに状況が厳しくとも国際社会が連携して諦めずに立ち向かうしかない。
 日本は国連に加盟して60年を迎えた。米国に次ぐ世界2位の財政負担をするが、それにとどまらず、国際協調をリードする力を発揮しなければならない。


「反水素原子」の精密測定に成功
 宇宙にほとんど存在せず、物質と出合うと消滅する反物質の一種「反水素原子」が持つエネルギーの状態を高精度に測定することに成功したと、東京大などが参加する国際チームが19日付の英科学誌ネイチャー電子版に発表した。
 原子は種類ごとに取り得るエネルギーの値が決まっているが、反水素原子と水素原子の間には50億分の1の精度で違いはなかった。
 通常の水素は陽子と電子で構成されているのに対し、反水素は電気的性質が逆の反陽子と陽電子からできている。
 チームは、スイスの欧州合同原子核研究所に設置した装置で反水素原子を生成し、閉じ込めることに成功した。


女性警察官の苦悩「セクハラしてくる男性警察官よりも見下してくる市民のほうが面倒」
 ダイバーシティが叫ばれる昨今。職場での男女格差も埋まりつつあると思う人もいるだろうが、なかにはいまだに男女比率が極端な業種も少なくない。そんな職業の一つが「警察官」である。
 交番で女性警察官を見掛けることも最近は珍しくなくなったとはいえ、警視庁の女性警察官はわずか8.9%(平成28年度)と少数派。それだけにかなりの苦労がある。
「実はさほど困ることはないんです。出世したらやっかみとかがあるかもしれませんが、下っ端だとかわいがられるし、本当に厳しい仕事から外されることも多い。体力面でも学生時代に厳しい体育会系のクラブに入っていれば大したことはありません」
 こう話すのは、警視庁で交番勤務をしている20代の女性巡査。
「ただ、セクハラは多少ありますね。彼氏のことを根掘り葉掘り聞かれたり、お尻を触られるなんて日常茶飯事。警察ならではの厳しい上下関係が身についているので、上司の誘いもなかなか断れない。とはいえ、50代くらいのベテランの警察官からすれば、警察=男の仕事としてずっとやってきた。そこに急に若い女性が入ってくるのだから、戸惑う気持ちもわからないではないですね」
 と、多少のセクハラはあまり気にかけていない様子。しかし、内部のセクハラ以上に何より困るのが市民相手の対応だという。
「女性警察官であるというだけで見下してくる人が多いですね。迷惑行為を注意したり、交通違反の対応をすると『婦警ごときじゃ話にならん!』とすごむ人が結構いるんです。そう言えばなんとか逃げ切れると思ってる。私たちも男性と同じ訓練を受けており、そう簡単には逃げられるわけがないんですが……。ちょっと面倒ですね」
 さらに最近増えているのは女性被疑者の取り調べ。女性同士だからこそ話を引き出せるというわけだが、一筋縄ではいかないようだ。
「『落ちぶれた女だと思ってるんでしょ!』とキレられたりする。女同士、心が通えばいいのですが、逆にこうなるとお手上げです」
「婦警と警察官は別」という市民の意識に苦労が絶えないのだ。
 本誌「週刊SPA!12月27日号」特集記事「[職場マイノリティ]はツライよ」では、さまざまな職業における少数派の苦労や、少数派故に得する点などをリサーチしている。<取材・文/週刊SPA!編集部>


被爆2世 被爆者と同等の支援策求め集団訴訟へ
原爆で被爆した人を親に持つ広島と長崎などの被爆2世およそ50人が、世代を超えて原爆の健康被害が起きる懸念があるとして、被爆者と同等の支援策を国に求める訴えを起こすことを明らかにしました。
これは、全国二世協=全国被爆二世団体連絡協議会が広島市内で記者会見して明らかにしたものです。それによりますと、訴えを起こすのは原爆で被爆した人を親に持つ広島と長崎などの被爆2世、およそ50人です。
被爆2世は世代を超えた原爆の影響に不安を抱えていて、現在、国が被爆2世を対象に行っている年1回の健康診断では不十分だとしています。そのうえで、被爆者が年に2回受けている6項目のがんの検診を含む健康診断を被爆2世にも実施するなど、被爆者と同等の支援を行うことや、十分な支援が受けられていない精神的な苦痛に対して、1人10万円の慰謝料も求めることにしています。
全国二世協は来年2月に広島と長崎で訴えを起こすことにしていて、被爆2世が支援策を求めて国を訴えるのは初めてだとしています。全国二世協会長の崎山昇さんは「被爆2世は原爆の影響が否定できない。国が行った戦争だから、責任を持って解決してもらいたい」と話していました。


【東住吉女児焼死再審】 再審無罪確定の母親・青木さんが国賠提訴 1億4500万円求め
 大阪市東住吉区で平成7年、小学6年の女児=当時(11)=が焼死した火災で、殺人などの罪で無期懲役刑を受けた後、今年8月に再審無罪が確定した母親の青木恵子さん(52)が20日、違法な捜査で20年以上にわたって自由を奪われたとして、国と大阪府に約1億4500万円の損害賠償を求める訴訟を大阪地裁に起こした。
 訴状によると、青木さんは死亡した長女、めぐみさんの保険金目当てに自宅に放火し、殺害したとして7年9月に逮捕、27年10月に釈放されるまで7352日にわたって拘束された。
 この間、大阪府警の違法な取り調べで虚偽の自白に至ったが、大阪地検の検察官は自白内容を十分に検討せず、補充捜査も行わずに漫然と起訴したと訴えている。
 今年8月の再審判決は青木さんの自白について「取調官から精神的圧迫を加えられ、虚偽自白せざるを得ない状況に陥った」として証拠から排除していた。
 青木さんは提訴後に大阪市内で会見し「警察や検察からは謝罪がない。このまま何もしなければ冤罪(えんざい)はなくならない」と話した。

こころフォトスペシャル 6回目の夏 大切なあなたへ/自転車タイヤ交換/職員証

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阿倍野ハルカス

Ils ne font plus l'amour ! Au Japon, l'essor des poupées en silicone et des masturbateurs connectés
Les Japonais font de moins en moins l’amour. Le sexe "réel", s’entend. Leur libido se reporte en revanche sur la réalité virtuelle, les mangas et les robots siliconés. L’industrie du porno en profite et la démographie du pays en pâtit dangereusement. Enquête.
Quand on demande aux Japonais mariés à quand remonte leur dernier ébat, ils sont 45 % à répondre "au moins un mois". Pire, d’après une étude du gouvernement publiée en septembre, 42 % des hommes et 44 % des femmes célibataires de 18 à 34 ans n’y ont JAMAIS eu de rapports sexuels (26 % chez les 18-25 ans, en France).
Naturellement ces chiffres s’accompagnent d’un taux de natalité dramatiquement bas. Nous y reviendrons. Mais plus intrigante est cette autre tendance, qui n’est pas évoquée dans le rapport gouvernemental : l’explosion de la consommation de porno sous toutes ses formes. Le dernier chic consiste à s’accoupler avec des mannequins en plastique.
L’industrie pornographique se régale de cette réticence au contact physique, dont elle retire près de 20 milliards de dollars par an. Le porno est devenu le deuxième secteur de l’économie nationale, derrière l’automobile mais devant l’électronique. Et il tient salon.
Salon du porno en réalité virtuelle
Il est 14 heures. Malgré la pluie qui tombe depuis le matin sur Tokyo, des dizaines d’hommes patientent devant un immeuble gris du nord de la ville. Certains discutent, la plupart ne lâchent pas leur smartphone. "Tu sais ce qu’ils attendent ? ", demande un passant à sa femme. Madame hoche la tête.
En n’installant aucun affichage extérieur, en ne révélant l’adresse de l’événement que la veille, les organisateurs ont tout fait pour s’éviter des ennuis dans ce quartier résidentiel… et prévenir l’émeute. Bienvenue à "Adult VR Expo", le Salon du porno en réalité virtuelle (VR). Ou plutot la deuxième tentative d’organisation de ce rendez-vous initialement programmé fin juin.
Face à l’afflux de visiteurs, qui dépassait largement les prévisions, il avait fallu tout annuler à la dernière minute. Question de sécurité. La curiosité est d’autant renforcée autour de cette seconde tentative, le 27 aout. Dans la file d’attente, il se murmure que les casques de réalité virtuelle associés à des jouets sexuels, comme des poupées en silicone et des masturbateurs connectés, peuvent procurer des sensations mêlant trois des cinq sens, le toucher, la vue et l’ouie.
"Les personnage de manga ne me repoussent jamais"
Ils sont 400 à venir l’expérimenter, tirés au sort parmi 1 500 candidats, à l’entrée du Salon. A l’intérieur, dix-neuf stands. On y présente des jeux vidéo et films en 3D, des sextoys et des poupées en silicone. S’y cotoient des gens "du milieu" – comprenez du porno – à l’affut de l’évolution de leur industrie, mais aussi de nombreux amateurs venus "faire l’amour avec des personnages de manga". Ryuji Shibuya (le prénom a été modifié) a 24 ans.
Il avoue sans mal préférer les personnages fictifs aux "vraies" femmes : "Les personnages de manga, je les aime parce qu’ils ne me repoussent jamais. " Quand on lui demande ce qui a pu provoquer cela, Ryuji invoque l’échec de son premier amour. Traumatisé, il n’ose plus parler aux filles. Ses amis lui conseillent parfois de "vraies expériences", mais il ne comprend pas "pourquoi c’est si important".
Représentation graphique du sexe
La moitié des objets et technologies présentés sur le Salon épousent cet univers de BD et de dessin animé. C’est "la particularité du marché japonais", explique Ayaka Sasaki, de la plate-forme en ligne Imagine V. Pour comprendre cette appétence, il faut remonter la longue tradition de représentation graphique du sexe au Japon.
Dès l’époque Edo (1600-1868), des estampes circulant en grand nombre montrent les positions de l’amour de façon explicite et souvent extrême. Les mangas apparaissent au début du XIXe siècle avec l’œuvre fondatrice du grand Hokusai, qui décrit en images la vie des petites gens de Tokyo. La bande dessinée japonaise développe alors tout un courant pornographique.
Les mésaventures d’écolières en uniforme, poursuivies, violées, harcelées par des satyres au phallus gigantesque sont vendues dans le kiosque du coin de la rue, légalement, ou plutot à la faveur d’un vide juridique. Une loi entrée en vigueur en 1999 interdit certes les films et photos mettant en scène des mineurs, mais elle ne s’applique pas aux dessins animés ni aux films d’animation, quel que soit leur degré de violence, souvent élevé.
Révolution sexuelle
Satoshi Nozaki, député du Parti social-démocrate à l’origine de cette loi, invoque la liberté d’expression des créateurs : "Comment voulez-vous qu’une loi intervienne dans les fantasmes des gens ? " Mais dans un pays aussi avide de nouveautés que le Japon, la pornographie imprimée ne suffit plus, et elle s’est naturellement tournée vers les nouvelles technologies. Matelas, écrans, espaces de discrétion…
Au Salon du porno VR, le message est clair : n’hésitez pas, testez. Le visage à demi masqué par un casque de réalité virtuelle, un jeune homme s’agite sur une manette de jeux. Il tente de soulever la jupe d’une fille. La scène est retransmise sur grand écran, sous le regard impassible d’autres visiteurs faisant la queue pour lui succéder. L’ambiance est étrangement calme.
Yuta Yagishita et Guillaume d’Alessandro.
フランス語
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こころフォトスペシャル 6回目の夏 大切なあなたへ
東日本大震災で亡くなった方、行方が分からない方の
写真と家族からのメッセージを紹介している「こころフォト」。
震災から6回目の夏。
家族たちは癒えることのない悲しみを抱えながらも、
これまで手をつけることができなかったことに
ようやく踏み出そうとしている。
中学3年生の時、2つ年下の妹を亡くした21歳の女性。/ 妹の唯一の形見として残ったフルートに、/ この夏、初めて息を吹き込むことを決意。/ 妹と語り合った自分の夢を実現するために一歩踏み出す。
26歳の娘を亡くした父親。/ ふるさとでは父と娘の2人暮らし。/ 近所でも評判の仲の良い親子だった。/ 8月、ある場所で娘が書いた手紙を目にした父親は・・・。
27歳の娘を失い、残された5歳の孫娘を/ 育ててきた女性。/ 亡くなった母のことをあまり話題にしない孫のことが/ ずっと気がかりだった。/ ことし、孫が自ら作ったお守りに入っていたものは・・・。
番組では、仙台市出身の鈴木京香さんを案内役に、
震災から6回目の夏を迎え、家族が大切な人に送ったメッセージも紹介。
今を懸命に生きる家族の姿を伝える。
<出演>鈴木京香 <語り>大沢たかお

あの日 わたしは〜証言記録 東日本大震災〜「宮城県仙台市 金谷竜真さん」
東日本大震災に遭遇した人々の証言。仙台市のNPO法人「おもいでかえる」の理事、金谷竜真さんは、津波に流された多くの写真を洗浄し、持ち主に返す活動を続けている。

こころフォトスペシャル 6回目の夏 大切なあなたへを見ました.まだ震災の悲しみから立ち直れていない人が少なくないのだと思い知らせました.
朝自転車屋さんに行って自転車のタイヤ交換をお願いしました.今までだと職人さん的な,つまりガンコな感じのイメージのあるおじさんだったのですが,今日はスーパーでも見かけそうな感じの女性.ただ仕事柄がジャージ姿でしたけれども.コーナンで551買ってきたらいいですよ,ところどころさびているし・・・なんて適切なアドバイスがありがたいです.とても乗りやすくなりました.
昼過ぎには職員証を天満まで取りに行きました.

震災風化懸念 東松島の現状高校生議論
 18日にあった宮城県内の高校生による防災・減災ワークショップ「むすび塾」では、東松島市の被災地視察を基に、参加した生徒6人が震災の風化が進む現実や教訓を語り継ぐ意義を話し合った。「経験したことを語れる最後の世代」として、被災体験の発信に意欲的な声が相次いだ。
 石巻市の石巻河北ビルかほくホールで行われた語り合いでは、被災地での風化を危惧する意見が続出。気仙沼市出身の多賀城高1年阿部大和さん(16)は、11月の福島県沖地震で宮城県沿岸に津波警報が出た際、周囲で避難する人が少なかったといい、「津波の恐ろしさへの認識が薄れてきている」と述べた。
 築館高3年三浦梨瑚さん(17)も「震災直後に比べ、地震の揺れを軽視する人が増えている」と指摘。「沿岸部の学校でさえ、半分ほどの生徒が震災の発生時間を忘れている」との声も上がった。
 震災の伝承に向けた課題も議論し、志津川高2年の菅原遥人さん(16)は「次世代に語り継ぐのは自分たちの役目」と強調。古川高2年今野泰斉さん(17)は「広島が平和を学ぶ場になっているのと同様に、宮城は、震災の教訓を後世や世界に伝える場になる」と語った。
 約2時間に及んだ語り合いでは「震災体験を話したがっている高校生は多い」「もっと語る場が欲しい」との意見も出た。助言者として参加した元東松島市鳴瀬未来中教諭の制野俊弘・和光大准教授は「語り部を発掘してネットワークを作ってほしい。自分たちで語りの場をつくる努力も必要だ」と一層の奮起を促した。


震災から8カ月、南阿蘇村で断水・土砂と闘う区長
<全国の話題を追う:熊本発>
 最大震度7の激震が4月14、16日に立て続けに発生し、関連死を含め158人が亡くなった熊本地震から8カ月。間もなく年越しを迎えるが、土砂災害の危険と断水が続き、長期避難地域に認定された南阿蘇村立野地区では、今も避難勧告が解除されていない。先行きの見えない中で、区長ら住民がコミュニティーの維持と再建に向け、奔走している。年の瀬に迫った熊本から文化社会部の清水優記者がリポートする。
 12月15日。阿蘇の山道に雪が降った。外輪山西側にある南阿蘇村立野地区。家々の屋根でブルーシートが谷風に吹かれて揺れていた。住民の女性は「屋根のシートは3カ月ですり切れる。張り替える人も減ってきました」と寂しそうだ。
 立野地区の新所区では、4月16日の本震で、裏山にある九州電力の水力発電施設が壊れ、大量の水が土砂とともに集落を襲った。新所区の区長山内博史さん(62)は「うちも濁流に襲われた9軒の1つたい」と話す。家族は濁流にのまれたが無事だった。しかし、親しかった近くの片島信夫さん(当時69)利栄子さん(同61)夫妻が亡くなった。
 12月16日。山内さんは片島さん宅跡に花を手向けた。つぶれた車、家の残骸、濁流が通り抜けた山内さんの自宅。周囲は地震直後とほぼ変わっていない。
 復旧は遅れている。崩落した阿蘇大橋の対岸から引いていた水道管が橋とともに落ちて断水が続く。裏山は今も土砂災害の危険があり、避難勧告も解除されていない。6月の豪雨でも土砂崩れで地区が孤立。解体工事も難航している。
 6月の住民意向調査では立野地区の347世帯のうち158世帯が回答し、約7割が地区内への帰還を希望した。条件として、水道復旧と治山砂防施設の整備、道路復旧を求める回答が多数を占めた。
 水道は、立野地区内で国交省が掘った工事用井戸の水の半分を地区の水道用に使えることになり、村が水質向上のためのろ過装置を設置。水質が向上すれば復旧へ向け大きく前進する。
 インフラ改善の期待が膨らむ一方で、山内さんは「私が一番重視するのは治山や砂防施設の整備。2度と土砂崩れで住民が亡くなるような危険を取り除くこと」と強調する。水道が使えても、土地が危険なままでは安心して暮らせない。
 復興への道のりは長いが、山内さんは腰を据えている。地区住民が仮設住宅や見なし仮設のアパートに別れてバラバラになっても、訪ね歩いては区報を配り、悩みを聞いて回る。「情報ば共有しとれば、離れても絆は切れない。何があっても慌てず、みんなでやっていかにゃ。そぎゃんせんと、復興計画も絵に描いた餅になる」。1歩1歩、地区住民と歩いていく。【清水優】
 ◆熊本市の今 熊本地震の震災関連死として16日、熊本市は市内の70代男性を新たに認定したと発表した。一連の地震による関連死は103人となり、直接死の50人と6月の豪雨による2次災害で亡くなった5人を合わせ、犠牲者は計158人。市によると、男性は地震後に熊本県外へ避難したが、既往症の治療が十分に受けられず肺炎を発症、5月21日に亡くなったという。


熊本地震 復興計画の素案示す 被災状況に合わせロードマップ 南阿蘇村、住民らに説明会 /熊本
 南阿蘇村は熊本地震からの復興計画の素案をまとめ、17、18の両日に開いた説明会で住民に示した。被害が甚大だった村北西部を四つの地区に分けるなど、地区ごとの被災状況に合わせた復興のロードマップを定めている。
 素案によると、村北西部は▽袴野・長野区▽乙ケ瀬・沢津野区▽栃木・黒川区▽立野・新所・立野駅区−−の四つに分け、残る地域を「その他地区」としている。このうち、阿蘇大橋の崩落で村中心部と寸断された立野・新所・立野駅区では、仮設住宅を退去後に安い家賃で住むことのできる災害公営住宅や、震災遺構の保存に関する「復興ミュージアム」の整備を進める。また、地区ごとの状況に応じて復興を進めるための「まちづくり協議会」の設置や「集落支援員」の派遣などが盛り込まれた。
 村全体の復興のロードマップでは、道路や橋などインフラ復旧を目指す「復旧期」(3年)▽復旧した生活基盤などを基に震災前の活力を回復する「再生期」(5年)▽「発展期」(10年)−−の3段階を設定している。
 18日の説明会は、村外で避難生活を送る住民を対象に、大津町室の公民館で開かれた。大津町や合志市などで避難生活を続ける村民約110人が参加。「国道57号の復旧はいつなのか」「住宅地被害の復旧にはどの程度の財政的な補助が考えられるのか」などの質問が出た。【野呂賢治】


災に負けず祭りで元気を 倉吉・明倫地区
 鳥取中部地震で被害のあった倉吉市の明倫地区で18日、「河原町・冬の地蔵まつりwithめいりん冬のまつり」(河原町の文化を守る会主催、明倫地区振興協議会共催)が開かれた。ぜんざいの振る舞いや野菜の販売などが行われ、地域住民らが復興に向けて親睦を深めた。
 イベントは、今年で3回目。震災があり、「負けない明倫・立ち上がる倉吉」をテーマに開催した。
 会場となった同市河原町の下の地蔵さん周辺では、正月の花の寄せ植え講座や旧明倫小の円形校舎の歴史パネルなどを展示。つきたての餅を入れたぜんざい約400食が振る舞われ、訪れた親子連れらが舌鼓を打った。近くの女性(73)は「甘さもよくおいしい」と話し、体を温めていた。
 河原町の文化を守る会の馬田武男会長は「地震で被害もあったが、大勢の人に参加してもらい、明倫地区の元気につなげたい」と話した。(石原美樹)


兵庫県営震災借り上げ住宅 19日期限、混乱なく
 兵庫県が、都市再生機構(UR)から借りて阪神・淡路大震災の被災者に提供してきた「借り上げ復興住宅」のうち、神戸市中央区のポートアイランド住宅など13団地で19日、初めてとなる20年の借り上げ期限を迎える。県から入居継続が認められた59世帯が、期限後も住み続ける見込みだ。
 兵庫県は期限での転居を基本とする一方、原則80歳以上や要介護度、障害程度の基準で継続入居を認め、基準に満たない人も医師や弁護士らでつくる判定委員会が個別事情を判断している。
 県によると、19日に期限となる住宅は当初475戸あったが、継続入居手続きが始まる前の2015年5月末時点で114世帯が入居。判定委は65世帯の継続入居を認めたが、15日時点で、うち1世帯が死亡、3世帯はほかの県営住宅に転居、2世帯は高齢者施設などを含む民間住宅に入居したという。
 判定委で継続「不可」とされ、再判定でも認められなかった男性(64)の住宅も19日が期限だったが、兵庫県は「特に必要と認められれば、県営・市営住宅を相互にあっせんできる」とする神戸市との協定を初適用し、男性が住んでいたポートアイランド住宅近くの市営住宅をあっせん。通院先やヘルパーを替えなくて済むことから、男性は同意して転居した。
 ほかの住民も転居の意思を示しているといい、19日期限の県営借り上げ住宅では、神戸市や西宮市と違い、期限後の継続入居をめぐって裁判に発展する事例はないとみられる。(高田康夫)


地震の巨岩、売ります 被災住民がヤフオク!に出品
 熊本地震の巨岩、買いませんか−。熊本県御船町水越地域の住民が、地震で崩落して道をふさいでいる岩(高さ3・2メートル、周囲12メートル)を、インターネットオークションサイト「ヤフオク!」に出品した。入札は20日午後7時19分まで。
 住民によると、岩は4月16日の本震で山の斜面から崩落。この道は地域が管理する作業道のため、行政による撤去の見通しは立たず、現在も車が通れない。
 作業道の奥の畑でクリを栽培する岩本増喜さん(83)は「軽トラが入れないので手入れも収穫もできなくなった」と肩を落とす。同地域の高齢化率は60%近く、住民による撤去も、業者を雇う費用を捻出するのも難しい状況だ。
 住民らでつくる「水越地域活性化協議会」は10月下旬、支援組織「ふるさと発 復興会議〜九州・熊本」(河井昌猛議長)に相談し、オークション出品が決まった。落札者は岩をそのまま運んでも砕いてもよいが、道を通れるようにすることが条件。砕いて撤去した場合、費用は100万円前後になるとみられる。
 同協議会事務局の山下陽子さん(69)は「気軽に入札はできないかもしれないが、まずはオークションで注目してもらえれば」と話した。


<千年希望の丘>体験植樹 インバウンド誘致
 宮城県岩沼市は、東日本大震災で被災した沿岸部に整備中の「千年希望の丘」にインバウンド(訪日外国人旅行者)誘致のための体験植樹地を設けた。日本人向けの植樹地も今後造成する。いずれも有償で、植樹の時期に現地を訪れることができない場合でも代理植樹が可能になる。
 インバウンド向けの体験植樹地は千年希望の丘の一角の約100平方メートルで、11月に整備。88本を植えることができ、県内での修学旅行を検討している台湾の高校の校長らが今月1日、初めて3本を植樹した。
 市は丘の別の場所に日本人用の植樹地約970平方メートルも造る方針で、来年1月に着工し、3月までに完成させることにしている。
 植樹に適しているのは3〜5月ごろで、体験もこの時期に受け付ける。期間中に訪れることが難しくても、市職員による代理植樹が可能。代理植樹は電話で受け付け、名前と本数、植樹場所、日付を記した植樹証明書と報告画像が依頼者に送られる。
 樹種はモミジとヤマザクラ、ヤマブキの3種で、3種をセットで受け付ける。希望すれば日付と植樹者を記したA3判大の記念プレートを木のそばに設置できる。代理植樹を含め、植樹体験と記念プレートは有償で、価格は検討中という。
 菊地啓夫市長は「見せるだけでなく、体験型旅行を提案したかった。育ち具合を見に来るリピーターも期待できる」と話す。
 植樹体験は事前予約が必要。連絡先は千年希望の丘交流センター0223(23)8577。


<汚染廃棄物>試験焼却 住民の不安根強く
 東京電力福島第1原発事故に伴う放射性物質で汚染された国の基準(1キログラム当たり8000ベクレル)以下の廃棄物の試験焼却受け入れを巡り、宮城県内の市町村が難しい判断を迫られている。住民の不安は根強く、地域ごとに個別の事情も抱える。村井嘉浩知事が掲げた「全員一致」の方針が重くのしかかる。
 仙南2市7町で構成する仙南地域広域行政事務組合の新焼却施設「仙南クリーンセンター」は今月、試運転を始めたばかり。立地する角田市の大友喜助市長は試験焼却について「現時点では判断できない。住民の理解が得られ、試運転でセンターの安全性が確認されることが必要」と語る。
 亘理名取共立衛生処理組合の焼却炉と最終処分場がある岩沼市の菊地啓夫市長は受け入れに賛成するが、「処分場は来年9月で満杯になる。県外を含めて受け入れ先を探しているが、汚染廃棄物の焼却灰だけに見つからない」と明かす。
 仙塩地区の1市3町でつくる宮城東部衛生処理組合は、焼却炉と処分場を持つ利府町の判断が鍵となる。鈴木勝雄町長は「東日本大震災のがれき処理を他市町に手伝ってもらったので、引き受ける」と前向きだ。
 「市民の理解を得るのは難しいと考えている」と語るのは、3500トンの廃棄物を抱える栗原市の佐藤勇市長。賛否の明言は避けつつも、消極的態度を示す。
 市は独自に汚染牧草の堆肥化を検討している。国の基準を超す指定廃棄物の最終処分場候補地に挙がった経緯があり、焼却に対する住民の不信感は大きい。佐藤市長は「住民の声を聞く限り、慎重にならざるを得ない」と語る。
 4700トンの廃棄物がある登米市の布施孝尚市長も「慎重な判断が必要」と言葉を選ぶ。市は市内に新しい焼却炉建設を計画中で、昨年の住民説明会で布施市長は「汚染廃棄物は燃やさない」と述べていた。栗原市と同様、堆肥化の実証実験を検討している。
 市内にある廃棄物の処理が昨年終わったため、一斉焼却が決まれば他自治体の廃棄物を受け入れ、処理に協力することになる仙台市。「試験焼却に限り、昨年の実績を参考に検討する」と述べるにとどまる。
 仙台市の最終処分場がある富谷市は「仙台市の対応を待つ」と自らの判断を避けている。ある自治体幹部は「全市町村に一斉処理の合意を求めるハードルは高すぎる」と、県の進め方に疑問を呈する。
 気仙沼市の菅原茂市長は「各市町村の判断は廃棄物と焼却炉、処分場の有無で分かれる。廃棄物をよそに持っていこうという声は少なく、なるべく焼却以外での処理を望む流れになっている」と現状を指摘。「焼却に回す量を減らしてほしい」と話し、多くの市町村が抱える思いを代弁する。


原発避難いじめ 神奈川で8世帯9人被害 うち2人不登校
避難者支援の弁護団「潜在的な被害者、さらに存在の可能性」
 東京電力福島第1原発事故後に福島県から避難した生徒のいじめ被害が各地で明らかになっている問題で、神奈川県内への避難者を支援する弁護団が19日、少なくとも8世帯9人の子供がいじめを受け、うち2人が不登校となったと明らかにした。原発事故を巡る損害賠償訴訟の原告の陳述書を調査したもので、弁護団は「潜在的ないじめ被害者はさらに存在する可能性がある」と指摘した。
 弁護団によると、9人はいずれも県内の小中学校で、同級生や上級生からいじめを受けた。「福島へ帰れ」といった暴言や、蹴る、たたく、丸めた紙をぶつけられるといった暴力があったという。
 1人は今月川崎市で発覚した男子生徒の例。2012年4月に入学した市立中学で、同級生に「福島県民はバカだ」「近づくな」などと言われ、たたかれたり蹴られたりした。生徒側は学校を通じ話し合いをしたが、相手側が否定し解決しなかったという。また別の1人は、11年4月に入学した横浜市の小学校でいじめを受け、不登校になったという。
 この他に弁護団は、大人に対しても福島ナンバーの車が傷つけられたり、「まだいるの」などといった言葉を投げかけられたりするケースが多いとし、「避難者をしっかり支援する体制が国や自治体に必要。事故は収束しておらず、避難が必要な実態を周囲の人たちに理解してもらえたら」と訴えた。
 横浜地裁で係争中の訴訟は、14年12月の提訴時の原告は61世帯174人。うち29世帯に子供がいる。【藤沢美由紀】


<アイくるガールズ>福島愛で全国V
 福島県いわき市公認のアイドルグループ「アイくるガールズ」が、ご当地アイドルの全国コンテストで優勝した。メンバーのうち3人が15日、福島県庁で内堀雅雄知事に結果を報告。東日本大震災からの復興へ「福島を思う人の輪をもっと広げたい」と決意を新たにした。
 結成は2013年3月で、現在のメンバー7人はいわき市出身で市内在住の14〜24歳。県外のイベントや市内のライブハウスでの月1回の定期公演で、オリジナル曲を歌っている。
 優勝したコンテストは、「ご当地アイドルの登竜門」と呼ばれる「UMUアワード」。予選通過の15組が出場した11月27日の決勝(東京)で、いわき花火大会がテーマの「恋色スターマイン」を熱唱。「一歩一歩変わっていく福島に遊びに来てください」と語りも交えたという。決勝進出は3度目で、東北のグループとして初の優勝を果たした。
 リーダーのりおっちさん(24)は「(優勝したことで)県外の方が福島に何度も来てくれるようになった」と笑顔を見せた。内堀知事は「地元愛たっぷりで頑張ってきた成果」とたたえ、3人とポーズを取った。


河北抄
 師走に入り、タレント清水ミチコさんの仙台のライブを楽しんだ。音楽性に富み、時事ネタを盛り込んだ物まねワールドが展開され、会場は笑いで包まれた。
 地元ネタもさらりと突っ込んでくる清水さん。今回は、東京五輪・パラリンピックの競技開催が見送られた登米市の宮城県長沼ボート場がテーマに。某知事の声色でこんなせりふがこぼれた。
 「『長沼』ってとってもボートにふさわしい会場名だったのに…。こちらは『小池』で水が少ない。『森』ではボートなんかできないでしょう」
 知事の声で会場に促したのは、五輪開催時に外国人観光客にさりげなく宮城らしさをアピールするフレーズの練習。「ジャスは体操着です」「みそは仙台みそ」「笹かまは何味が好きですか」
 ボート会場問題で振り回された宮城。県内の自治体などは、事前合宿の誘致に懸命だ。「長沼騒動は宮城の知名度をアップさせたと前向きにとらえたい」との声もある。ライブ後、本番競技の前後に訪れる選手らを、この地に多く迎えられる日が来ることを改めて願った。


<原発事故>休校5校の校歌 大合唱
 東京電力福島第1原発事故のため本年度限りで休校となる福島県双葉郡の県立高5校にエールを送ろうと、県内の高校生約370人が18日、オーケストラの演奏と合唱で、5校の校歌をいわき芸術文化交流館アリオス(いわき市)の大ホールに響かせた。
 休校となるのは浪江、浪江高津島校、双葉、双葉翔陽、富岡。校歌の合唱は県高校総合文化祭活動優秀校公演の特別企画で、浪江高と津島校は同じ校歌のため、4曲を披露した。
 郡山市の4校100人で編成する管弦楽団の演奏に合わせ、郡山市といわき市にある13校の合唱部員ら235人と、5校の生徒が高らかに歌い上げた。それぞれの校歌の前には、高校の歴史が紹介され、在校生代表が「休校は悔しいが、母校に誇りを持って歩み続ける」「卒業までの残された日々を大切にしたい」などとメッセージを発表した。
 浪江高津島校3年の大山美奈子さん(17)は「同じ高校生のみんなが校歌を歌ってくれ、うれしかった。在校生は12人だけなので、大勢の歌声は迫力があって、感動した」と話した。
 双葉高の卒業生で、同校の校長、富岡高の教頭を務めた松本貞男さん(69)は客席で校歌を聞き、「福島の高校生が一つになって5校に思いを寄せてくれた。素晴らしい歌声で涙が出てきた」と語った。
 今回の企画に合わせ、相馬高や福島高など5校の新聞部が、休校する5校の生徒や卒業生らに校歌への思いなどを取材した新聞6万5000部を発行。会場で配ったほか、県内の全高校生に届ける。


<高浜1、2号機>原発延命の町 歓迎と不安
 「老朽原発」に地元はどう向き合っているのか。運転開始から40年以上が経過し、6月に60年までの運転延長が国内で初めて認められた関西電力高浜原発1、2号機が立地する福井県高浜町を訪れた。町は原発による経済的恩恵が続くことを歓迎しつつ、東京電力福島第1原発事故後に住民が抱える潜在的な不安や、実効性ある広域避難計画といった課題を抱えていた。(報道部・村上浩康)
 福井県の西南部、若狭湾に突き出た半島の狭い谷あいに高浜原発はある。「原子炉容器や構造物の劣化評価で、60年運転に問題がないことを確認した」と関電の担当者が淡々と説明した。
 福島の事故前、関電の発電電力量の半分を原発が占め、原発依存度は東北電力(2割強)など大手電力の中で最も高かった。原発の「延命」は、再稼働と並ぶ経営の最重要課題だ。
 関電は高浜原発1、2号機について、1990年代から給水設備、タービン、蒸気発生器といった大型設備を順次更新。「最新機と同等の信頼性を確保した」と強調する。現在は、2160億円をかけて全長1300キロのケーブル防火対策などの安全対策工事を進めている。
 「原発は最大の雇用創出先。国が安全と認めたものは受け入れる」。高浜町商工会の田中康隆会長は運転延長を歓迎する。
 原発は人口約1万1000の町に深く根を張る。労働人口の30%が何らかの形で原発から収入を得ている。最も町を潤すのは、運転時よりも多くの人が関わる定期検査。平時は年2、3基が定期検査に入り、1基当たり2000〜3000人の関係者が地元に金を落としていった。
 福島の事故後、売り上げが6〜7割程度に落ちた民宿や商店には、将来への不安が広がる。
 町当局も原発の延長に大きな異存はない。課題は事故時の広域避難だ。15年12月に策定した広域避難計画に基づき、今年8月に実施した防災訓練では、兵庫県への県外避難の訓練を初めて行ったが、複合災害や要支援者といった具体的な対応はこれからだ。
 町防災安全課の担当者は「福島事故は原発のリスクを痛感させた。住民の考えは複雑に入り交じっている」と漏らす。
 老朽原発の延命は、いずれ来る「寿命」も浮かび上がらせた。1、2号機が運転60年を迎えるのは2034年と35年。仮に3、4号機が延長を認められても45年には全基が止まる。商工会の田中会長は廃炉をにらみ「原子力保安大学校」の誘致を掲げる。
 15年に「ふるさとを守る高浜・おおいの会」を設立し、再稼働反対を訴える東山幸弘代表(70)は、町の空気をこう説明する。「原発があることへの不安と、原発がなくなることへの不安がある」

[高浜原発]関西電力が福井県高浜町に所有する加圧水型炉。1号機は74年、2号機は75年に運転を開始し出力各82万6000キロワット。85年運転開始の3、4号機は各87万キロワット。関電は2014〜15年に1、2号機の特別点検を行い、原子力規制委員会に新規制基準適合性審査と延長審査を申請。今年6月に認可を得た。安全対策工事を経て19年秋以降に順次再稼働する方針。3、4号機は審査で新基準に適合したと判断され16年1〜2月に再稼働したが、3月に大津地裁が決定した運転差し止めの仮処分により停止している。


大学と軍事研究 科学者は人類を愛せ
 戦争の反省から日本学術会議は二度も「軍事研究には協力しない」という決議をした。だが今、防衛省の豊富な予算を前に、方針が揺らいでいる。
 戦後、大学は学術研究に専念し、軍事研究は防衛省や防衛産業などで行われてきた。戦争中、核兵器開発などに多くの学者が関わった反省からだった。学術会議は一九五〇年と六七年に「軍事研究はしない」と決議している。
 その方針を見直すかどうかの検討が学術会議で続いている。十六日夕に開かれた「安全保障と学術に関する検討委員会」で議論は一段落し、年明けには中間取りまとめに入る。
◆50年ぶりの議論
 きっかけは、防衛省が防衛装備品開発のために「安全保障技術研究推進制度」を昨年、発足させて大学などに直接、研究費を助成するようになったことだ。狙いは防衛装備品に利用できる新技術の開発。原則として研究成果の公開を認める。新技術は民生用の利用も期待するので、デュアルユース技術だと説明している。
 初年度は三億円の予算で、百九件の応募があった。このうち四大学を含む九つの研究機関の提案が採用された。
 従来の学術会議の方針に反することから、同制度への対応が研究者や大学によって分かれた。学術会議会長の大西隆・豊橋技術科学大学長が提案者となって検討委員会を設置し、約五十年ぶりの議論が始まった。
 設置時には「自衛のための軍事研究は許されるのか」とか「民生と軍事両用のデュアルユース技術をどう規制するのか」といったことが課題と考えられた。議論が深まるにつれて、別の課題が明らかになった。研究成果の公開と、大学の研究・教育への影響だ。
◆米国とは違う仕組み
 大学の研究者は主に文部科学省の研究予算を使う。経済産業省や厚生労働省、企業などの助成を受けることもある。研究者がすべてを公開できるとは限らないが、成果は公開できる。
 防衛省は「採択するのは基礎研究で、成果は原則として発表できる」としている。学術会議が調べると、お手本にしたはずの米国防総省のDARPA(国防高等研究計画局)の仕組みは違っていた。
 米国では研究を公募する段階で「基礎研究」か「公開制限付き研究」かが示されている。基礎研究は契約に公開の自由が入る。一方、制限付き研究では機密保護が求められる。マサチューセッツ工科大(MIT)などは、機密性の高い研究をするために大学から離れた場所に研究所を置いている。
 検討委員会に出席した防衛省の担当者は「原則、公開が可能」と答えたが、制度的な保障はない。「特定秘密」についても「指定されることはない」と口頭で述べただけである。
 なぜ、契約書に入れないのか。不信と不安を呼んでいる。
 特定秘密の指定は、研究者個人だけでなく、大学への影響も大きい。将来、指定される可能性を考えれば、留学生は同制度の研究には近づけないという対応も必要になる。サイバー(電脳)セキュリティーを含めて、大学構内の態勢強化が求められる。
 教育機関としても問題がありそうだ。米国では制限付き研究を受託した研究室の卒業生は、軍需産業への就職が多かった。企業側も共同研究などを通じて優秀な学生を見いだしやすい。日本でも人材供給につながるだろう。
 今年のノーベル医学生理学賞を受賞した大隅良典・東京工業大学栄誉教授は「基礎研究が大事だ」と繰り返し話す。大隅さんの言う基礎研究は、そこから別の基礎研究や応用研究が広がっていく大樹のイメージだ。
 一方、防衛省のいう基礎研究は、要素技術の開発だ。新装備に不可欠な多くの基礎研究を集めて防衛装備品の完成を目指す。広がりは期待されていない。
 安全保障研究の領域は、陸海空から宇宙、サイバー空間へと拡大している。防衛省だけでは対応が難しい。このため、消極的な研究者に対して「国立大学が政府の方針に従わないのか」とか「学者には愛国心はないのか」との批判も出ている。
◆坂田昌一の言葉
 そうした批判にひるむことはない。それぞれが、何のために研究をするのかを考えることだ。
 ノーベル物理学賞を受賞した益川敏英・名古屋大特別教授の研究室に、恩師で物理学者の坂田昌一・元名古屋大教授の書がある。
 「科学者は科学者として学問を愛するより以前に、まず人間として人類を愛さなければならない」
 坂田さんは第一回学術会議総会の感想として「学問の政治に対する幇間(ほうかん)性をぬぐいさり」という言葉も残している。


カジノ法成立 議論を一からやり直せ
 賭博であるカジノを合法化する統合型リゾート施設(IR)の整備推進法が、自民党、日本維新の会などの賛成で成立した。
 国会の会期延長を機に突如浮上し、委員会審議は衆参を合わせてもわずか22時間である。社会的影響の大きい問題を扱うにはあまりに拙速だ。
 その短い審議の中でさえ、さまざまな問題点が浮かび上がった。
 政府は1年をめどに実施法を作る。その際、大切なのはカジノありきではなく、問題点を徹底的に洗い出すことである。
 国会はそれを受けて、一から議論をやり直すべきだ。
 与党が成立を急いだのは、成長戦略の柱としてきた環太平洋連携協定(TPP)の発効が絶望的となったからだろう。
 IRを東京五輪後の景気浮揚策と位置づけ、日本維新の会が積極的な、2025年開催を目指す大阪の国際博覧会(万博)と連動させたい意向がのぞく。
 だが、ギャンブルのもうけを成長戦略に据えるのは、まっとうな政策とはいえまい。
 とりわけ心配なのは、ギャンブル依存症の増加である。
 参院内閣委の参考人質疑では、賛成の参考人でさえ、依存症は制度や規制でのコントロールが難しいと認め、これまで以上の包括的な取り組みが必要と指摘した。
 法案をまとめた議員連盟が成功事例とするシンガポールでも、依存症に陥るなどして約32万人がカジノへの入場を禁じられている。
 青少年に悪影響を及ぼす恐れも拭えない。
 安倍晋三首相は党首討論で「IRはカジノだけではなく劇場、水族館などで構成する。家族で施設を楽しめる」と述べたが、家族で楽しむ場所にギャンブルが入り込むことこそ問題ではないか。
 道内では苫小牧市、釧路市、後志管内留寿都村が誘致に名乗りを上げ、それぞれの地域の特徴とカジノとの相乗効果で、集客を目指すとしている。
 だが、道内を訪れる人たちが求めているのが、北海道の魅力と賭博との組み合わせとは思えない。
 高橋はるみ知事は「全シーズン観光客を確保でき、雇用が安定する」と期待感を示す一方で、「社会的な影響にどう対応するか議論するべきだ」とも言及している。
 知事として問題点を認識しているのであれば、誘致の旗を振るばかりではなく、道民の意思に十分に耳を傾けた上で、改めて是非を検討する必要があろう。


子ども食堂 孤食解消と見守りの場に
 子どもの孤食の解消や貧困支援を目的とした民間の取り組み「子ども食堂」が、八戸市で初めて、11月から行われている。対象を限定せず、一人親や高齢者などの大人も集まる「共食」を通じた交流の場を目指す。八戸学院短大で食育を専門とする佐藤千恵子教授と教え子が、期間限定で仕掛けた試みだ。これを機に、同市や周辺地域で支援の輪が広まるよう期待したい。
 国の調査では、子どもの貧困率(平均的な所得の半分を下回る世帯で暮らす18歳未満の割合)は2012年に16・3%と過去最悪に。数値が公表されて以降、子ども食堂は貧困対策の一つとして開設が相次ぎ、全国で300以上あるとされる。
 貧困の解決には、まず親の生活水準を改善し、非正規雇用者を減らして育児しやすい労働環境を整えたり、低所得の一人親への公的支援を充実させたりといった根本的な対策が必要だ。
 ただ、孤食に悩む子どもは外見だけでは他の子と変わらず、実態をつかみづらいという問題もある。さらに、孤食が増える背景には貧困だけではなく、核家族化や共働き世帯の増加、勤務形態を含めた生活スタイルの多様化など、現代社会特有の要因が複雑に絡む。公的支援が十分に行き届いているとは言えない中、子ども食堂のように各地域のニーズに合わせて民間の力でサポートする活動は、柔軟性があり即効性も期待できる。
 孤食を続けると、栄養の偏りや生活リズムの乱れによって心身の健康がむしばまれるなど、さまざまな弊害が生じるとされる。子ども食堂は温かい食事を提供するだけでなく、地域の大人も交え世代を超えて触れ合う中で、支援が必要な子を見守るという意義が大きい。家族や地域コミュニティーの関係性が希薄化する今、子どもが大人と食卓を共にしながら楽しく会話する体験は、心の安定や社会性を身に付けることにもつながる。
 八戸市内では当面、2カ所の食堂を月1回、子ども食堂として開放。高校生以下は無料、大人には300円で食事を提供する。今後も食育や地域連携の機能を持たせた場として続け、市民に周知を図ってほしい。
 全国の子ども食堂のスタイルを見ると、働く母親に息抜きの時間をつくろうと開いたり、独居高齢者を含めた見守りの場にしたりと実に多様だ。運営には資金や場所の確保、食材調達などで賛同者の協力も要る。ただ、組織拡大にこだわらず活動に共感する人のネットワークを自然に生かし、緩やかに集まりやすい場所で続けることも大事だ。


三陸の交通網 整備の先を見据えたい
 三陸交通網の整備が進んでいる。高速道路の延伸、鉄路の復旧は、東日本大震災からの復興を大きく後押しすることになる。
 道路は、三陸沿岸の縦軸となる復興道路(三陸沿岸道路)と、沿岸と内陸を結ぶ横軸の復興支援道路(宮古盛岡横断道路、東北横断自動車道釜石秋田線)が完成に向けて順調に推移し、新たな区間開通のめどが立っている。
 岩手経済研究所は、これらの道路完成に伴う本県への経済波及効果を年540億円とする試算をまとめた。移動時間の短縮が交流を促進し、産業振興につながると見込んでいる。
 鉄路は、三陸鉄道に移管されるJR山田線宮古−釜石間が2019年3月ごろ全線開通の方向となった。それより先に、土砂崩落・脱線事故で復旧作業中の山田線盛岡−宮古間は17年秋ごろ全線再開の見通しだ。
 道路、鉄路それぞれの整備に沿線住民の期待は高まる。とはいえ、造ればそれでよい、というわけではあるまい。交通網とまちづくりを効果的につなげていかなければ、宝の持ち腐れになってしまう。
 そればかりか逆効果も表れかねない。道路は交流や物流を活発化させる半面、大都市に吸い寄せられるストロー現象を招く恐れが強い。
 鉄路、バス、マイカーといった各交通手段をいかに有機的に結びつけるか。そして、それを活用して、まちづくりといかに相乗効果を上げるかが問われる。
 県立大総合政策学部の宇佐美誠史講師(地域交通論)は「地域に必要な産業振興のために、交通がどれだけ寄与するかが鍵。また、観光などでは交通手段を整備したから人が来るわけでなく、まちそのものに魅力がなければならない」と説く。
 心配されるのは鉄路の未来だろう。整備される道路網とルートが重なるからだ。並行する道路の高速化は、鉄路の優位性を小さくする。もともと山田線はJRの中でも有数の赤字路線で、三鉄の経営も厳しかった。
 宇佐美氏は「鉄路存廃を問うアンケートでは『将来のために』存続を訴える意見がよく見られたが、今使わないと将来は見えなくなる。今のうちから協力すべきだ」と利用を促す。
 JR北海道は先ごろ、「単独では維持困難」な区間を発表。それは全路線の約半分にも上った。背景には人口減少や高速道路網の整備といった環境の変化がある。
 道路への膨大な国費投入が公共交通を衰退させる構図は全国共通だ。地方や民間任せではなく、鉄路維持に対する国の支援などを検討していく必要もある。


教育機会法 子どもの支えになるか
 不登校の子どもたちに学ぶ権利を保障していく一歩になるのか。当事者や親、関係団体の見方は割れている。法制定を押し切ったことが分断を生み、子どもたちを取り巻く状況を悪くしないか、気がかりだ。
 議員立法の「教育機会確保法」がこの国会で成立した。不登校の子どもを国や自治体が支援することを初めて法に明記した。
 もともと目指したのは、フリースクールや自宅での学習を公教育の一環として位置づけることだった。保護者が「個別学習計画」を作り、市町村教委の認定を受ける。子どもがそれに沿って学べば義務教育を修了したと認める―。
 実現すれば、学校だけの「単線」だった義務教育制度が大きく転換する。けれども、自民党内から、不登校を助長するといった異論が相次ぎ、行きづまった。
 反対する声は当事者や親からも上がった。フリースクールや家庭が「学校化」してしまい、子どもが安心して過ごせなくなる、といった心配からだ。
 法案化の過程で、個別学習計画の仕組みは削られた。学校以外の場を公教育に位置づけること自体が見送られている。
 それでも、不登校の子どもが休養する必要性や、学校以外の学びの場の重要性は条文に明記された。立法を求めてきたフリースクール関係者らは、不十分ながらも大きな一歩と受けとめる。
 一方で、学校への復帰を前提にした不登校対策が法の後ろ盾を得る形になり、子どもをさらに苦しめるとの批判が出ている。背景にあるのは、学校や教委がこれまで行ってきた子どもや親への働きかけに対する強い不信だ。
 法は、国や自治体が、不登校の子の状況を継続的に把握し、情報提供、助言などの支援に必要な措置を講じると定める。「支援」の名の下に管理や干渉が強まることを不安視する声は少なくない。
 当事者や経験者、親の意見を広く聴き、子どもをどう支えるかを考えなくてはならない。また、不登校を子ども個人や家庭の責任に帰すのでなく、学校のあり方が問い直されるべきだ。
 各地で親や住民が開設したフリースクールや居場所は、不登校の子どもが学び育つ場として大きな役割を担ってきた。その存在意義を認め、教育の枠組みにどう位置づけていくか。
 当事者や関係者の間に意見の違いがあるからこそ、向き合って議論を重ね、子どもにとっての最善を図る施策につなげたい。


「政府は相手にできない」 翁長沖縄知事、飛行再開に強い憤り
 米軍オスプレイ墜落事故以来飛行停止していたオスプレイが19日午後から飛行再開することに対し、翁長雄志知事は「言語道断だ。とんでもない」とコメントした。飛行再開を認めた日本政府の姿勢について「もうそういう政府は相手にできない。法治国家ではない」と憤った。
 米軍側は、「不時着」は訓練中の事故が原因で、機体の問題ではないとの見方を表明していた。17日に墜落現場を視察した安慶田光男副知事が「事故原因が究明されるまでは再開しないように要請している。米軍、米国政府は、沖縄県民をはじめ日本国民、日本政府に真摯(しんし)に応えていくべきではないか」と述べていた。


窪塚洋介が安倍政権を批判!「日本政府なんてとっくに死んでる」「今の政府は国のための政府じゃない」
 今月1日に発表された「ユーキャン新語・流行語大賞」のベストテンに「保育園落ちた日本死ね」が選ばれたことを発端に再燃した炎上問題。ネトウヨは「流行語大賞は反日」「韓国人が選んでいる」などと大合唱を始め、さらに、タレントのつるの剛士が〈こんな汚い言葉に〉〈日本人としても親としても悲しい〉という批判を書き込んだ。
 当サイトでは、つるののこういった言葉の裏にある、国家服従に何の疑問も抱かずそれを他人に強いる考えの危険性、また、つるのに影響を与えた右翼イデオロギーの存在を指摘する記事を配信したが、そんな状況のなか、ある俳優がつるのとは真逆のメッセージを発信した。
 その俳優とは、窪塚洋介。窪塚といえば、『タクシードライバー』『グッドフェローズ』『ウルフ・オブ・ウォールストリート』などの巨匠マーティン・スコセッシ監督が遠藤周作の『沈黙』を映画化した『沈黙 -サイレンス-』(来年1月日本公開)への出演がアナウンスされている。
 そんな窪塚が今月11日、前述の炎上騒動を受けてこんなツイートを投稿した。
〈「日本死ね」が流行語らしいけど、遅いだろ!?だってとっくに死んでんじゃん!笑 生きてるのは国民だけだよ。立ち上がれるのは生きてるやつだけ。日本政府なんてとっくに死んでただろぅ?今なんか一目瞭然でこの国の為の政府じゃないじゃん!て説明してる切なさよww〉(改行は引用者の判断で改めた。以下同)
 まさに窪塚の言う通りで、特に、〈今なんか一目瞭然でこの国の為の政府じゃないじゃん〉の部分など、年金カット法案やカジノ法案などの国民には何のメリットもない法案をまともに議論することもなく強行に採決していく状況を見る限り首肯せざるを得ない意見である。
 だが、こういったつるのとは180度真逆の主張をネトウヨが黙って見過ごすはずもなく、彼のツイッターアカウントもまた炎上した。なかには、〈もう一回飛んでみ。違う世界が見えると思うから。その世界の日本はまだ生きてるかもしれないよ。〉などと、過去に起こした彼のスキャンダルをあげつらうリプライまで散見され、まったくもって品性下劣と言う他ない。
 しかし、窪塚は今回の炎上騒動程度のことは何とも思っていないだろう。というのも、ここ最近の彼はこの国の権力者たちが行ってきた横暴な振る舞いに対し怒りの主張を発信し続けているからだ。
 たとえば、今年の7月12日にはこんなツイートをしていた。
〈みんなゼッタイ戦争行くなよ。アインシュタインが言ってたぜ、全員でボイコットすりゃいいんだよ。みんなを入れとく牢屋はないからな。戦争も政治の手段だから、国民みんなで中指あげてやろうぜ。で、行けって言う奴らにこう言うんだよ、「先ずお前が先に行け!!」〉
 また、窪塚がこのようなメッセージの発信を行うのはツイッター上だけのことではない。ご存知の通り、彼は俳優としてだけでなく「卍LINE」名義でレゲエ歌手としてもキャリアを重ねているが、2011年4月には東日本大震災を受けて「日本のうた」という楽曲を無料配信している(昨年リリースされたベストアルバムにもこの楽曲は収録されている)。その歌詞はこんな内容であった。
〈原発お疲れこれで絶交 A to the Zクリーンなのセット エネルギーリセットで倒れるゼットン 価値観根こそぎアップグレード〉
〈原発にぶら下がった結果今 ありえんような世界が現れた俺ら 人間無限に欲望を追うの〉
〈昨日までの生活嘘の様 目の前の現実荒れ模様 政府もメディアも糞の様 三度目の最悪、放射能〉
 ただ、窪塚は、ネトウヨが攻撃しているような「ブサヨ」でもなんでもない。2000年代初めはむしろ、ナショナリスト的な発言を繰り返していた。たとえば、こんな感じだ。
〈なんで原爆が二発もこの国に落ちたのかとか、東京裁判がいかさま裁判と呼ばれているとか、GHQってヤツらがこの国にどういうことをしたとか、そういうことを知るうちに、今この国がおかしくなっている理由が自分なりにわかってきた〉(「FRaU」02年10月22日号/講談社)
 そして、2002年には右翼思想を前面に出した映画『凶気の桜』を企画し、主演もしている。この作品は、国粋思想に傾倒し「ネオ・トージョー」を名乗る青年たちが、暴力をもってナショナリズムを表現しようとするさまを描いた映画だった。窪塚は当時このように語っている。
「去年なんですけど、「GO」って映画があってボクの役作りのなかで自分のこととか国のこととか社会のこととか考えるようになって。今まで、そういうのどうでもよかったっていうか、まぁ関係ないなと思って生きてここまできてたんですけど、なんか“そうか、オレ日本人じゃん”みたいな。オレが生まれて育ってここにいる、ココは日本。だから、やっぱそういうことは無視できないし。オレらだからやれることがある。アメリカがやってきて日本にいろんなことをしていまこういうふうになってる。いままでいろんなことがあって歴史の流れが自分の中で一つになって、そんときにオレらだからやれること、分かることがあってそれをやらんといかんというか。自分のたってる場所とかっていうのがわかんないまま生きてってるようなカンジがしてそれがちょっとかっこわりーなとか思って」(ウェブサイト「探偵ファイル」)
 この『凶気の桜』は、00年に『池袋ウエストゲートパーク』(TBS)、01年に『ストロベリー・オンザ・ショートケーキ』(TBS)と人気ドラマに連続して出演していた彼の人気や、映画版の方の作中で大々的に使われたキングギドラを始めとするジャパニーズヒップホップの効果もあり、ナショナリズムをファッショナブルなものとして広めてしまった作品でもある。
 しかし、その窪塚がいまは冒頭に紹介したような政府批判、反戦を叫んでいるのだ。これは逆に言うと、ナショナリスティックな思想をもつ人間ですら現在の国民無視の政治には問題意識をもたざるを得ない状況なのだということだろう。一昨年の12月にはツイッター上でこのようにも語っていた。
〈街で自民党いるとイラつくw もし自民党が勝って、五輪後に向けて戦争まっしぐらになって、魂丸ごと散々叩き売っといて、また「家族を守る」「この国を、故郷を守る、ブレない」とか言い出したら、殺意に変わる自信あるわ。笑〉(改行はこちらで改めた)
 現在の政権が押し進めようとしている「家族を守る」「故郷を守る」は、本当の意味での「守る」ではない。口当たりのいいことを言う彼らの裏にある真の思いはもう誰の目にも明らかだ。窪塚の発言の変化は、それを見抜いたがゆえのことなのは間違いない。(新田 樹)


西宮市長 「中高生時代の喫煙」発言撤回を可決 市議会
 兵庫県西宮市の今村岳司市長(44)が先月、市内の中高生を対象にした市主催の催しで「中高生時代、授業を抜け出して校内でたばこを吸っていた」などと発言したことを巡り、同市議会は19日、今村市長に発言の撤回と謝罪などを求める決議案を全会一致で可決した。市によると、この件で15日現在、市民らから約130件の電話やメールがあり、大半が批判する内容という。
 問題となったのは11月27日にあった「中高生ミーティング」での発言。今村市長は今月8日の自身のブログで、発言内容を紹介している。中高生の頃に自分たちの居場所は「授業を抜け出してタバコが吸えて楽器が弾けるところだった」と説明。また、校内の部屋の鍵を盗んで合鍵を作り、「そこで私たちは自由にタバコが吸えて楽器が弾けました」などと話したとした。
 発言を聞いた女性市議が今月8日の一般質問で批判。今村市長はブログで「ピンクのダサいスーツに黒縁眼鏡で『お下品ザマス!』って言っている女教師みたい」と揶揄(やゆ)。「キレイゴトは彼らを子供扱いしている。敬意を欠いている」と持論を述べた。
 決議は「市長が未成年を対象とした市主催事業において、このような発言をするのはきわめて問題」と批判。女性市議に対するブログの表現も「発言した意見及び議員を揶揄し、愚弄(ぐろう)するもの」であり、到底看過できないとしている。【釣田祐喜】


オスプレイ再開 「伝わらぬ沖縄の痛み」保守層からも怒り
 沖縄県民の反対を押し切って米軍垂直離着陸輸送機オスプレイは次々と上空に飛び立った。米軍普天間飛行場(沖縄県宜野湾市)所属のオスプレイが同県名護市安部(あぶ)沿岸で大破した事故から6日後の19日、米軍は飛行訓練を全面再開。「政府も米軍も沖縄の心の痛みが分かっていない」と、沖縄ではオスプレイ配備に反対する県民に加え、日米安保体制に理解を示す保守層からも怒りの声が一斉に上がった。
 午後1時58分、普天間飛行場に駐機していた1機が滑走路を離陸し、北に向かった。オスプレイはその後、次々と離着陸やホバリングを繰り返した。宜野湾市によると、周辺の市街地では日没後も低空飛行する機体が確認され、その度に特有の重低音が響いた。
 朝から普天間飛行場のゲート前には、同飛行場の名護市辺野古への県内移設に反対する人々などが集まって抗議の声を上げた。米軍が飛行再開に踏み切ると、上空に飛び立っていくオスプレイを恨めしそうに見上げた。
 団体職員の呉屋(ごや)達巳さん(41)は「事故が起きる度に米軍は『原因究明と再発防止に努める』と言うが、今回も県民に納得いく説明もないまま訓練を再開した。とても歯がゆい」と悔しそうに話した。
 北谷(ちゃたん)町の元教員、喜友名(きゆな)稔さん(77)は「日本政府は結局、米軍の言いなりだ。どれだけ抗議しても沖縄の思いは一向に届かない。一体どうしたらいいのか」と語気を強めた。
 普天間飛行場から約40キロ北東に位置する名護市安部のオスプレイの事故現場の上空でも午後3時20分ごろ、同飛行場を飛び立ったとみられるオスプレイ2機が姿を現した。
 在沖縄米軍トップのニコルソン沖縄地域調整官は安部地区を訪れ、當山(とうやま)真寿美区長(38)らに「本当に申し訳ない」と謝罪した。しかし、當山さんは「現場では部品の回収も続いているのに(飛行再開は)納得できない。一度起こったことはこれからも起こりうる」と硬い表情を崩さなかった。
 ニコルソン氏はその後、記者団に「飛行再開の決断は正しいと確信している」と強調した。
 日米安保に必要として辺野古移設を容認する自民党沖縄県連も飛行再開には強く反発した。沖縄防衛局の中嶋浩一郎局長を那覇市の県連に呼びつけて抗議。照屋守之会長は「何で国が飛行再開を認めるのか。冗談じゃない、(防衛)大臣に言って今すぐ飛行をやめさせろ。まず県民の理解を得るのが先じゃないのか」と激しい言葉を投げつけた。【比嘉洋、蓬田正志、佐藤敬一】
「住宅のそば、危険な訓練」の現実
 沖縄国際大の佐藤学教授(政治学)の話 今回の事故が改めて明らかにしたのは人口が密集する場所近くで夜間に危険な訓練が沖縄では実施されているという現実だ。13日にオスプレイが大破した際、在沖縄米軍トップが「パイロットは住宅や住民に被害を与えなかった。感謝されるべきだ」と述べたことが、図らずもそれを端的に示した。操縦を誤れば民間に大きな被害が出るということであり、飛行再開前にこの問題がもっとクローズアップされるべきだった。
 空中給油訓練が原因の一つというのが正しいにしても、「機体の問題ではない」という結論は早すぎる。沖縄では米軍と政府への怒りや不信の声が充満しているが、必ずしも本土でそれが共有されているわけではない。政府はその状況を踏まえて、沖縄の声は「感情論」として無視すればいずれ沈静化すると判断したのだろう。しかしこの判断は疑問だ。
ヘリパッド 周辺住民「不安」
 普天間飛行場の移設問題を巡る最高裁判決(20日)やヘリパッド建設を条件とした北部訓練場(沖縄県東村など)部分返還(22日)が迫り、沖縄の民意の沸点は低い状態になっている。その状況の中、飛行再開が強行され、沖縄の怒りは先鋭化する可能性がある。
 米軍北部訓練場の約半分の返還に伴い、周囲を取り囲むようにヘリコプター離着陸帯(ヘリパッド)6カ所が移設される沖縄県東村高江地区。22日の返還後にヘリパッドは米軍に提供され、オスプレイの訓練に使用される。区民たちは事故の危険性や騒音などの不安を口にした。
 高江で反対活動を続けてきた石原理絵さん(52)は「再開するとは思っていたが、あまりに早い。これから高江がどうなっていくのか。早く飛ばなくなる日が来るように県に具体的に動いてもらいたい」と語った。造園業の浦崎直秀さん(69)は「こんな小さな村の人間が声を上げても届かない。なるべく自分の頭の上に落ちないよう願うしかない」とため息をついた。
 仲嶺久美子区長(66)は「こんなに早く再開するとは。信じられない……」と絶句。20日に沖縄防衛局を訪れ、飛行再開に直接抗議することを明らかにした。【蓬田正志、佐藤敬一】


司法修習生に新たな「給費制」、日弁連会長「法曹志望者の確保にとって前進」
法務省が12月19日、司法試験合格者の実務研修である司法修習の期間中、修習生に対して生活費などを支給する制度を2017年から導入する方針を発表したことを受け、日本弁護士連合会(日弁連)は、中本和洋会長の談話を発表した。
報道によると、方針案では、月額に一律13万5000円を支給し、アパートなどを借りる必要がある修習生に対しては、住居費として月額3万5000円が支給される。制度導入にあたり必要となる裁判所法改正案を、2017年の通常国会に提出することを提出する予定。
中本会長は声明で、日弁連がこれまでも司法修習生に対する経済的支援の必要性を訴えてきた事に触れ、「法務省が新たな経済的支援策についての制度方針を発表した意義は重要」と法務省の方針を評価。「(今後も)法曹志望者の確保に向けた諸々の取組を続ける」とした。
談話の全文は以下の通り。
●司法修習生の経済的支援の制度方針の発表にあたっての会長談話
本年12月19日、法務省は、司法修習生の経済的支援策に関し、法曹三者での協議を踏まえ、平成29年度以降に採用される予定の司法修習生(第71期以降)に対する新たな給付制度を新設する制度方針を発表した。
2011年に司法修習生に対する給費制が廃止され、修習資金を貸与する制度に移行してから5年が経過した。この間、司法修習生は、修習のために数百万円の貸与金を負担するほか、法科大学院や大学の奨学金の債務も合わせると多額の債務を負担する者が少なからず存在する。近年の法曹志望者の減少は著しく、このような経済的負担の重さが法曹志望者の激減の一因となっていることが指摘されてきた。
司法制度は、三権の一翼として、法の支配を社会の隅々まで行き渡らせ、市民の権利を実現するための社会に不可欠な基盤であり、法曹は、その司法を担う重要な役割を負っている。このため国は、司法試験合格者に法曹にふさわしい実務能力を習得させるための司法修習を命じ、修習専念義務をも課している。ところが、法曹養成の過程における経済的負担の重さから法曹を断念する者が生じていることは深刻な問題であり、司法を担う法曹の人材を確保し、修習に専念できる環境を整備するための経済的支援が喫緊の課題とされてきたものである。
この間、多くの国会議員から、司法修習生への経済的支援の創設に賛同するメッセージが寄せられ、また国民からも多数の署名が寄せられるなど、新たな経済的支援策の実現を求める声が高まっている。
このような状況を踏まえ、法務省が新たな経済的支援策についての制度方針を発表した意義は重要である。日弁連はこれまで、法曹人材を確保するための様々な取組を行ってきており、その一環として、修習に専念しうるための経済的支援を求めてきたものであり、今回の司法修習生に対する経済的支援策についてはこれを前進と受け止め、今後も、法曹志望者の確保に向けた諸々の取組を続けるとともに、弁護士及び弁護士会が司法の一翼を担っていることを踏まえ、今後もその社会的使命を果たしていく所存である。


司法修習生 月額13万5000円給付制度新設へ 法務省
 法務省は19日、裁判官、検察官、弁護士になるために司法研修所などで約1年間学ぶ司法修習生に対し、一律月額13万5000円を給付する制度を新設する方針を明らかにした。希望する修習生に国が資金を貸し付ける現行の「貸与制」を見直すことによって、経済的負担から法曹希望者が減るのを食い止める狙いがある。新制度の内容を盛り込んだ裁判所法の改正案を来年の通常国会に提出する。
 改正案が成立すれば、来年度以降に修習生となる司法試験合格者から新制度が採用される予定。月額13万5000円の給付のほか、修習期間中にアパートを賃借するなど住居費が必要な修習生には月額3万5000円も給付される。現行の貸与制も貸与額を見直し、新制度と併用できる。
 修習生の経済的支援を巡っては、月額約20万円の給与を支給する「給費制」が2011年、国の財政負担の軽減を理由に廃止された。代わって無利息で月額18万〜28万円の貸し付けを受けられ、修習が終わった5年後から返済を10年間で完了する貸与制が導入された。
 法曹希望者は、法科大学院修了者の司法試験合格率が低迷していることなどを背景に激減している。法科大学院の志願者数は04年度に7万2800人だったが、今年度は8274人。こうした状況から政府は6月、「司法修習生に対する経済的支援を含む法曹人材確保の充実・強化を推進する」と閣議決定。最高裁、法務省、日本弁護士連合会が対応策を検討していた。【鈴木一生】


昼食会を拒否、天皇はやっぱり安倍に激怒していた! 誕生日会見で生前退位や憲法への姿勢を批判する可能性
 これは明らかに、天皇の安倍首相に対する怒りの表れだろう。本日19日、天皇と安倍首相らとの宮中午餐(昼食会)が予定されていたのだが、今朝になって、宮内庁がこれを取りやめたことを発表したのである。この昼食会は天皇が皇居に首相や閣僚らを招いてねぎらうという年末の恒例行事。宮内庁は天皇が16日から風邪の症状をみせていることを理由にしているが、現在は微熱といい、また天皇誕生日を前にした記者会見が延期になるという情報は現段階で入ってきていない。
「宮内庁内では、今日の宮中午餐の突然の中止は、生前退位をめぐる安倍首相の姿勢に、天皇陛下が激怒されて、会いたくないとキャンセルされたのではとの見方が広がっています」(宮内庁担当記者)
 本サイトで何度も伝えてきたように、安倍首相は「生前退位」の問題で、有識者会議委員やヒアリングメンバーに自分の人脈や日本会議系の極右学者たちを配置、天皇が望む恒久的制度化を否定する流れをつくりだし「一代限りの特別法」で対処する方針を打ち出した。しかも、安倍首相がヒアリング対象者にねじこんだ平川祐弘東大名誉教授は、11月、記者団にたいして「天皇はおかしい」とまで発言した。
 天皇、皇后がもともと安倍首相の戦後民主主義を否定する姿勢に危機感を抱いているのは有名な話だが、「生前退位」問題でその亀裂は決定的になったのである。
 実際、先週の「週刊新潮」(新潮社)12月22日号でも、宮内庁関係者によるこんなコメントが掲載されていた。
「陛下が有識者会議の行方を御憂慮されているのは間違いありません」
「陛下は2回目のヒアリングが終わった頃から、いたくご気分を害されている。その後も新聞やテレビで報じられる会議の内容に触れて、ご不満を募らせていらっしゃるのです」
 しかし、だとすると、俄然注目されるのが、誕生日前に設定された明日20日の記者会見だ。こうした安倍政権のやり方について、天皇が否定的反応を示すのではないかと観測されている。
「退位の問題については、宮内庁記者の質問事項にも入っています。陛下が退位の制度について踏み込んで発言され、官邸や有識者会議、ヒアリングメンバーを批判するようなことを口にされるのでは、という観測も流れ、官邸はかなり焦っています」(官邸担当記者)
 しかも、天皇が明日の“誕生日会見”で語るのは、こうした「生前退位」をめぐる政権への苦言だけではない可能性も十分にある。というもの、天皇、そして皇后は、これまでも安倍政権の憲法改正や歴史修正の動きに呼応し、そのたびに“反論”を行ってきたからだ。
 たとえば、第二次安倍政権成立から約1年となった2013年末には、天皇は日本国憲法を「平和と民主主義を守るべき、大切なもの」と最大限に評価した上で、わざわざ「知日派の米国人の協力」に言及し、「米国による押しつけ憲法」という安倍首相ら右派の主張を牽制するような発言をした。また、美智子皇后も2013年の誕生日に際し、明治初期に民間で検討された「五日市憲法草案」などの私擬憲法について語り、「市井の人々の間に既に育っていた民権意識を記録するものとして、世界でも珍しい文化遺産ではないか」と、基本的人権の尊重や法の下の平等、言論の自由、信教の自由などが、けっして右派の言うような「押しつけ」などでないことを示唆している。
 さらに皇后は2014年の誕生日に際した文書コメントでも、自ら「A級戦犯」について踏み込んだ発言をした(過去記事参照)のだが、実はその発言の2カ月前には、安倍首相がA級戦犯として処刑された元日本軍人の追悼法要に自民党総裁名で哀悼メッセージを送っていたことが報道されていた。連合国による裁判を「報復」と位置づけ、処刑された全員を「昭和殉難者」として慰霊する法要で、安倍首相は戦犯たちを「自らの魂を賭して祖国の礎となられた」と賞賛したという。
 しかし、こうした天皇、皇后の発言を黙って見過ごすわけがない安倍首相は、宮内庁に対しての締め付けを陰に陽に強めていった。とりわけ天皇の誕生日会見に関しては、前述した“護憲発言”のあった13年以降、安倍首相の歴史観や憲法観と対峙するような発言を自重せざるをえなかった。
 だが、明日の誕生日会見は、これまでとはまったく状況が異なる。
 実際、例のビデオメッセージでも天皇は何度も「憲法」「象徴」という言葉を口にし、「生前退位」に関してもただ自らの高齢化だけを理由にしたのではなく、「国事行為や、その象徴としての行為を限りなく縮小していくことには、無理があろうと思われます」と強調。さらには「象徴天皇の務めが常に途切れることなく、安定的に続いていくことをひとえに念じ、ここに私の気持ちをお話しいたしました」と締めくくった。
 これは、日本国憲法下で天皇が模索してきた“象徴としての在り方”を、次世代の皇太子にも引き継がせたいという意思に他ならない。明らかに、天皇の元首化をはじめとし明治憲法的な改憲を目指す安倍自民党に対する疑義だった。
 だからこそ、天皇は明日の会見で、「生前退位」に関する心境だけでなく、日本国憲法に対しても、いままで以上に踏み込んだ発言を行う可能性がある。天皇は「普段は穏やかですが、ご自身の信念は頑強と言ってよいほど貫き通す方」(前出・宮内庁記者)という。今日の安倍首相らとの午餐を回避したのは“事前交渉の拒否”と考えることもできる。会見内容の一斉解禁は例年23日だが、いずれにせよ、安倍首相は気が気でないだろう。(編集部)