フランス語の勉強?

septembre 2018

台風/ウィスキー飲んでだらだら→強く反省

関空第1ターミナル北180914

Le cœur du Japon balayé par le typhon Trami
Le coeur du Japon était balayé dimanche par le typhon Trami qui a fait des dizaines de blessés, notamment dans les îles du sud, et menaçait de provoquer inondations et glissements de terrain.
L'ouragan tropical a déjà entraîné de très fortes perturbations dans les transports dans l'ouest du Japon. Plus de mille vols ont été annulés en raison de la fermeture de l'aéroport du Kansai, près d'Osaka.
Le centre du typhon a atteint vers 20H00 (11H00 GMT) la ville de Tanabe, au sud d'Osaka, a annoncé l'Agence météorologique japonaise.
Le typhon Trami, accompagné de rafales de 216 km/h, devait balayer la plus grande partie de l'archipel avant de s'affaiblir légèrement, tout en causant de très fortes intempéries encore lundi, ont prévenu les services météorologiques.
La chaîne de télévision publique NHK a annoncé qu'un homme était mort dans la préfecture de Tottori, sur l'île d'Honshu, et qu'un autre était porté disparu dans l'île méridionale de Kyushu, mais ces informations n'ont pas été confirmées officiellement.
Une femme a de son côté été portée disparue dans la région de Miyazaki, touchée par des précipitations record et des inondations.
Selon les médias, cette sexagénaire a été emportée dans un canal au moment ou elle travaillait avec son mari dans leur champ de riz.
Au total, 84 personnes ont été légèrement blessées, la plupart présentant des coupures dues à des éclats de vitres brisées, d'après les autorités.
Le gouvernement a conseillé à 1,5 million de personnes d'évacuer, selon NHK. Un demi-million d'habitations à Okinawa et Kyushu (sud-ouest) étaient privées d'électricité.
En raison des vents violents et de l'averse il était impossible de s'aventurer à l'extérieur, a raconté à l'AFP Yuji Ueno, un responsable de la municipalité de Shirahama dans la préfecture de Wakayama, près de la ville de Tanabe, située en plein sur la trajectoire du passage du typhon.
"A partir de 14H00, nous avons vu des vents et des pluies incroyables. J'ai fait un pas à l'extérieur de la mairie dans l'après-midi, l'averse tourbillonnait dans un vent très fort. Un vent énorme. C'était difficile de se tenir debout, c'était vraiment effrayant", a-t-il dit.
- Perturbations dans les transports -
Alors que le typhon progressait vers l'est, les autorités ferroviaires ont pris la décision rare d'annuler la circulation des trains en soirée à Tokyo, dont le réseau est l'un des plus fréquentés du monde, exhortant les usagers à rester dans des endroits abrités.
A Osaka, située près de la trajectoire du typhon, l'aéroport Kansai, qui avait déjà subi d'importants dégâts au moment du passage début septembre d'un autre typhon, a fermé deux pistes. Les services aéroportuaires ont fait installer des sacs de sable pour éviter une inondation des pistes, comme cela s'était produit pendant le passage du précédent typhon.
"L'aéroport est fermé. Il y a très peu de monde autour et tous les magasins sont fermés. C'est vraiment désert", a raconté à l'AFP un homme d'affaires britannique Richard Swart, 56 ans, de Durham dans le nord de l'Angleterre. Bloqué dans son hôtel situé près de l'aéroport, il entend le vent "hurler".
Vingt-quatrième typhon de l'année en Asie, Trami ne frappera pas directement la capitale, mais des vents violents et d'intenses précipitations y sont attendues dimanche soir.
L'agence météorologique japonaise a averti que la tempête pourrait entraîner des glissements de terrain et des inondations, de même que des épisodes de foudre et des tornades dans tout le pays.
Dans la ville de Kochi, sur l'île de Shikoku (sud), les vents ont arraché les tuiles des maisons.
Un précédent typhon, Jebi, le 21e de l'année dans la région, avait entraîné la mort de plus de 10 personnes début septembre dans l'ouest de l'archipel, provoqué divers dégâts matériels et paralysé l'aéroport d'Osaka, construit sur une île artificielle, avec des pistes envahies par les eaux.
En septembre également, un fort séisme a frappé l'île d'Hokkaido, dans le nord du Japon, faisant plus de 40 morts.
フランス語
フランス語の勉強?
MBCニューズナウ@MBC_newsnow
JRはきょう、県内全ての在来線で始発から運転を見合わせるということです。
九州新幹線はきょう、通常運転の予定です。
肥薩おれんじ鉄道は、きょうの始発から、出水から川内の間で運休します。
#台風24号 #鹿児島
【鹿児島県で記録的短時間大雨】 南大隅町付近で約120ミリ #鹿児島 #台風24号 #南大隅町

バナナマンのせっかくグルメ!【ぶどう狩りシーズンの山梨県甲府絶品グルメ大満喫】
人気No.1の名店!具沢山の野菜ほうとう★1日1000個も売れる絶品スイーツ「じまん焼き」とは?★毎日満席!甲府のサラリーマン達が愛する大人気焼き鳥店でビールも
「せっかく甲府に来たんだから○○食ってけし!」日村さんがこのボードを持って山梨県甲府をぶらり!地元の方にオススメグルメを聞き込み&食べまくり★本場だから味わえる!珍しすぎる“ほうとう”に設楽さん大興奮★山梨県甲府の観光地★新宿から特急電車で1時間半!武田信玄ゆかりの地として歴史を垣間見れる街!日本一美しいと言われる渓谷「昇仙峡」が人気スポット!この時期はぶどう狩りもシーズンを迎えている。  ★MC:バナナマン(設楽統・日村勇紀) ★スタジオゲスト:川田裕美 ★副音声ではスタジオのバナナマン&川田裕美さんのトークをより楽しむことができます ★番組HP http://www.tbs.co.jp/sekkaku-g/  ★公式twitter  @sekkaku_tbs https://twitter.com/sekkaku_tbs/ ★youtubeにて予告動画を公開中! https://www.youtube.com/watch?v=OzaY0WahufQ

バリバラ「にしくんプレゼンツ・世界のマイノリティーツアー」(後編)
バリバラ世界進出第2弾!インドでは男でも女でもない「第3の性」キンネルに出会う。ウガンダでは「ウガンダ1醜い男」の壮絶な過去を笑いに変える生きざまに迫る。
身長109センチ・にしくんが世界のマイノリティーを訪ねる旅の第2弾。インドでは、男でも女でもない「第三の性」、キンネルとよばれる人たちを取材。厳しい戒律の下で暮らし、自由がないキンネルたちだが、今、当事者が声を上げ、変わりつつある。ウガンダでは、「ウガンダ1醜い男」として人気のセバビを訪ね、彼が率いる障害者コメディー集団と夢のコラボ!壮絶な過去を笑いに変えて生きる彼らの生きざまに迫る。 サヘル・ローズ, 山本シュウ,大西瞳, 玉木幸則,大橋グレース,岡本真希, 神戸浩

吉田寮祭 @yoshidaryosai
【重要】つい先程、京大当局により、吉田寮の電話線が切られました。これより、吉田寮の電話番号である075-753-2537/2538は不通となります。

台風が来るというので部屋から出ないで生活できるよういろいろ買ってきました.
でもウィスキー飲んでダラダラしてしまいました.
強く反省です.

名取・閖上に新集会所が完成 笑い声あふれる場に お披露目会で住民祝う
 東日本大震災で被災した名取市閖上地区に新たな集会所が完成し、現地で29日、住民主催のお披露目会があった。閖上地区では現地再建が徐々に進んでおり、内陸部のプレハブ仮設住宅などから戻った住民ら約180人が新しいまちの住民活動拠点の開館を祝った。
 「閖上中央集会所」は木造平屋で床面積約155平方メートル。4畳半から24畳まで三つの集会室があり、大勢が集まれるように間仕切りを取り外せる構造にした。隣接地にはお祭りなどを催せる小規模な公園も整備した。総事業費は約5200万円。
 お披露目会を開いた閖上中央第2団地住民有志の会の代表長沼俊幸さん(56)は「この団地は仮設住宅ではなく、一生暮らす場所。みんなが顔を合わせる場所がようやくできたので、楽しく、笑い声が聞こえる団地にしたい」と話した。
 参加者は閖上太鼓の演舞などを観賞しながら、交流を深めた。


内陸避難者と共に備え 盛岡町内会が防災訓練 「体験伝える」「交流深める」
 盛岡市の「月が丘2丁目町内会」(486世帯)は29日、初めての防災訓練を実施した。東日本大震災の沿岸被災地からの避難者が住む岩手県営災害公営住宅「備後(びんご)第1アパート8号棟」の入居者も参加した。
 震度5強の揺れを想定した避難と安否確認を行い、専門家から傘や食品用ラップを使った骨折の応急処置法を学んだ。
 災害公営住宅は今年3月に入居が始まり、現在は岩手、宮城両県からの19世帯が暮らす。訓練は入居者と住民の交流促進も狙いの一つ。気仙沼市から妻と移り住んだ男性(86)は「いつか私たちの被災体験を伝えて、防災に役立ててほしい」と話した。
 町内会長の高橋幸雄さん(72)は「災害公営住宅の入居者には少しずつ心の重荷を下ろしてもらい、気軽に相談し合える関係が築けるようサポートを続ける」と語った。
 備後第1アパートは10月、新たに9号棟(18戸)と10号棟(8戸)の入居が始まる。


大般若経 浦安の舞 慰霊、復興の祈り重ねる 陸前高田東大寺と鶴岡八幡宮
 東大寺(奈良市)と鶴岡八幡宮(神奈川県鎌倉市)は29日、陸前高田市の夢アリーナたかたで「東日本大震災物故者慰霊と被災地復興への祈り」を開いた。
 市民ら約1000人が参加。僧侶15人のほか、計20人の神職とみこが法要と祭事を行った。僧侶が国家鎮護や除災招福を祈って「大般若経」を転読したり、みこが四海(しかい)の平穏を祈る神楽「浦安の舞」を披露したりした。
 鶴岡八幡宮の吉田茂穂宮司は「復興し尽くすまで行う」と誓った。東大寺の狹川普文別当は「これからも一緒に歩んでいきたい」と述べた。被災地支援に取り組む歌手さだまさしさんの奉納演奏もあった。
 合同の祈りは2011年に始まり10回目。元々は東大寺と鶴岡八幡宮で行っていたが、17年10月の郡山市、18年5月の宮城県松島町と東北で開催している。


石巻などで臨時休校に
台風24号の接近に伴って県内の小中学校や高校の一部は、1日の授業を取りやめたり授業を始める時間を遅らせたりする対応を取るところが出てきています。
県教育委員会などによりますと、石巻市と多賀城市、気仙沼市はすべての公立の小・中学校を、1日、臨時休校にすることを決めました。
また仙台市と塩釜市はすべての公立の小・中学校の、亘理町はすべての公立の小学校、名取市は10の公立の小学校の授業の開始時間を遅らせることにしたということです。
一方、私立の学校も鉄道の運転見合わせなどの影響を考慮し、休校などの対応を取るところが出ていて、常盤木学園高校と大崎中央高校、それに東北学院の中学校と高校、仙台育英高校、秀光中等教育学校が臨時休校を決めました。
また授業の開始を遅らせることを決めたのは、尚絅学院の中学校と高校、明成高校、東北高校、宮城学院の中学校と高校、東北学院榴ケ岡高校、古川学園の中学校と高校、聖和学園高校、聖ドミニコ学院の小学校と中学校、それに高校、東北生活文化大学高校、仙台白百合学園の小学校と中学校、それに高校です。
このほか宮城大学と東北福祉大学も、午前中の講義を取りやめることを決めました。


伊方原発仮処分 リスクに向き合ったのか
 危険性は社会通念上無視し得る程度にまで管理され、客観的に見て安全性に欠けるところがない−。大分地裁は、四国電力伊方原発3号機(愛媛県伊方町)の運転差し止め仮処分を求めた大分県民らの訴えを、こう断言して却下した。
 司法の言う「社会通念」は、原発事故の被害に遭いかねない地域で暮らす市民の抱く「社会通念」と、ずれてはいないだろうか。疑念が拭えない。
 これまで存在の知られていなかった断層が引き起こしたとみられる北海道での地震は、大きな被害をもたらす地震が国内のどこででも起こり得るという事実を、私たちに改めて突き付けたばかりだ。
 伊方原発の近くには国内最大級の中央構造線断層帯があり、四国沖で起きる南海トラフ地震による被害も懸念される。原発の周辺住民はもちろん、対岸の大分県民が不安を募らせるのは当然だ。
 争点となった耐震設計の目安となる「基準地震動」と原発稼働の前提となる「新規制基準」について、大分地裁は全面的に合理性を認めた。阿蘇山の破局的噴火リスクについては、現在のマグマだまりの状況や前兆現象の有無などから「差し迫ったものでない」と退けた。
 だが現在の科学では、いつ、どこで、どんな規模の地震や火山噴火が起きるか予知できないことは、常識となりつつある。近い将来起こると想定されている南海トラフ地震であっても、その想定を超える揺れと津波が伊方原発を襲わないとは誰も断言できない。
 残念ながら、私たちの「社会通念」は、地震や火山の研究・観測の実力、現状も含めた知見を正しく理解した上で、相応のリスクは甘受せざるを得ないと納得する段階には、まだ至っていないのではないか。
 今回の裁判は、そうした前提で、伊方原発の特殊な立地条件も踏まえ、安全性を巡る丁寧な審理が尽くされたのか。疑問が残ると言わざるを得ない。
 3号機については先日、広島高裁が阿蘇山の噴火リスクを理由に運転差し止めを命じた仮処分を異議審で覆したばかりだ。
 司法はかつて、高度な専門性などを理由に、国の原子力行政や電力会社の主張を追認しがちと批判された。だが、原発の安全神話が崩壊した東日本大震災以降、その安全性を根底から問い直すことは、原発関連裁判における司法の責務といえよう。
 四電は来月下旬にも3号機を再稼働するという。原発の過酷事故を二度と起こさない。この覚悟を持って、司法は原発のリスクに正面から向き合い続ける必要がある。


伊方原発再稼働 「社会通念」基に容認とは
 「想定外」の事態が起きた場合にどう備えるかという想像力を欠いていないか。リスク認識の甘さを感じざるを得ない司法の判断である。
 愛媛県伊方町にある四国電力伊方原発3号機の再稼働の是非に関わる高裁と地裁の判断が相次いで示され、ともに再稼働を認める形となった。
 3号機の運転を差し止めた昨年12月の広島高裁の仮処分決定を不服とした四国電力の申し立てによる異議審で、同じ広島高裁が25日、異議を認め、再稼働を容認する決定を下した。
 28日には大分地裁が、原発対岸の大分県の住民が3号機の運転差し止めを求めた仮処分申し立てに対し、差し止めを認めない決定を出した。
 昨年末の高裁決定は、熊本県の阿蘇カルデラで大規模な破局的噴火が起きた際に火砕流が原発敷地内に到達する可能性を指摘し、高裁段階で初めて原発の運転差し止めを命じた。
 今回の高裁判断はそれを覆した。三木昌之裁判長は「大規模な破局的噴火が起きる可能性が根拠をもって示されておらず、原発に火砕流が到達する可能性は小さい」と指摘した。
 昨年の高裁決定が差し止めの根拠とした原子力規制委員会策定の「火山影響評価ガイド」の立地評価については、「相当な正確さで噴火の時期と規模を予測できることを前提にしており不合理」とした。
 裁判長が異なるとはいえ、同じ高裁でこれほど判断が分かれた。今回の高裁決定を受け四国電力は10月下旬に再稼働させる方針を表明したが、納得できない人は少なくあるまい。
 引っかかるのは、三木裁判長が原発立地の適合性に関し「自然災害の危険をどの程度容認するかという社会通念を基準とせざるを得ない」との考え方を示したことだ。
 三木裁判長はさらに、国が破局的噴火の具体策を定めておらず、国民の多くも問題にしていないことを踏まえ、「伊方原発の安全性は欠けていないというのが社会通念」とした。
 「社会通念」とは、極めて曖昧だ。原発の再稼働に結び付く安全性の判断根拠をそこに求めることが、果たして妥当なのかどうか。
 東京電力福島第1原発事故まで国内の原発は安全という見方が「社会通念」であり、それが原発の「安全神話」の根っこにあったのではないか。
 裁判所が「社会通念」を持ち出して原発の安全性について判断を下すことには、独善的な印象も受ける。
 大分地裁が下した決定も破局的噴火が生じる相応の根拠はないとし、原発立地の適否を考慮する上で「社会通念上、無視できる危険」と結論づけた。
 福島第1原発事故が残した教訓は、多くの住民の日常を奪う過酷事故を二度と起こさないためには、どんな「想定外」も許されないということだ。
 原発再稼働の流れが加速する中で、それが忘れ去られていないか。強い危機感を覚える。


【原発再稼働決定】「社会通念」とは何なのか
 〈社会一般で受け容(い)れられている常識または見解〉。広辞苑にはそうある。手元の辞書にも同様だ。「社会通念」の意味で、疑問も、異論もない。
 ただ、四国電力伊方原発3号機(愛媛県伊方町)の再稼働を容認した先の広島高裁と大分地裁が共に火山リスクの基準とした「社会通念」の使い方は、釈然としない思いを強くさせられる。
 伊方原発の運転差し止めを求めた原告側も「虚構の社会通念論だ」と猛抗議する。火山の危険性の「社会通念」とはいったい何なのか。
 裁判の争点になったのが、伊方原発から約130キロの熊本県・阿蘇カルデラで「破局的噴火」が起きる確率や、火砕流が原発に達する可能性をどれだけ予測できるかどうかだった。住民側と四電側がそれぞれ過去のデータなどを示し、争った。
 伊方原発の運転の仮処分を巡り広島高裁が昨年12月に差し止めを認めた決定は、「現在の火山学の知見」から結論を導き出した。火山活動や噴火規模は推定できず、火砕流が到達する可能性が「十分小さいと評価できない」と判断した。
 原子力規制委員会が定めた「火山影響評価ガイド」の基準に沿って検討した結果だった。筋が通った審理であり、規制委の適合判断を不合理とした。
 この運転差し止めの仮処分決定を一転し取り消した広島高裁も火山調査の資料などを踏まえ検討。「破局的噴火の可能性を予測することは困難」と結論付け、噴火予測が可能とする火山ガイドを「不合理」と断じた。
 だが一方で、破局的噴火の可能性が「根拠をもって示されていない」とするとともに、国がそうした大災害を想定した対策を策定していないことを「国民の大多数は格別に問題にしていない」と指摘。火山リスクにより原発施設が安全性を欠くことはないとするのが「現時点のわが国の社会通念」と認定した。
 そうだろうか。阪神大震災や東日本大震災をはじめ、国民は「想定外」の大災害を相次いで経験してきた。何より、東京電力福島第1原発事故は原発事故が一度起きれば取り返しのつかない危機に陥ることを実証した。「安全神話」はもうない。
 社会通念は変化していく。想定を超える自然災害はいつでも、どこでも起きる―。それこそが大災害の教訓から得た「現時点のわが国の社会通念」ではないか。本来、科学的な知見や分析に基づくべきリスク判断の根拠を「社会通念」に求めるのはあまりに乱暴だろう。
 再稼働容認ありきの「虚構」の理由付けと受け止められてもやむを得まい。今年2月の全国世論調査では8割以上が原発事故の不安を訴え、「いますぐ」も含め75%が「原発ゼロ」を求めている。国民の原発不信の根深さは明らかだ。それこそが今の「社会通念」ではないか。
 広辞苑には社会通念とは〈良識〉ともある。


トランプは大喜び 安倍政権が米国に差し出す「血税5兆円」
「巨額の貿易赤字は嫌だと言うと、日本はすごい量の防衛装備品を買うことになった」――。
 安倍首相との首脳会談を振り返ったトランプ大統領はこう言って満面の笑みを浮かべたという。この発言について菅官房長官は28日の会見で、安倍首相が米国製の防衛装備品を調達する考えを示したことを認めた上で、「我が国の防衛力強化にとって重要だ」とか言っていたが、ちょっと待てもらいたい。防衛省が8月末に決定した2019年度予算の概算要求額は過去最高の5兆2986億円に上る。財政が厳しい今の日本がどうやって「すごい量の防衛装備品を買う」(バイ・アメリカン)カネを捻出できるのか。
 それでなくても、安倍政権の防衛予算は6年連続の増額だ。安倍首相は、北朝鮮や中国の脅威をあおり戦争法を成立させて以降、「次期主力戦闘機F35」「垂直離着陸輸送機オスプレイ」「無人偵察機グローバルホーク」「水陸両用装甲車AAV7」など新たな高額武器をバンバン購入。「迎撃ミサイルSM3ブロック2A」や「陸上配備型イージス・システム(イージス・アショア)」などのミサイルシステムの導入も決めた。多くは米国製で、しかも「言い値」で買わされているのだから、日本国民にとってはたまらない。
「日本政府は米国から買った防衛装備品の支払いについて『後年度負担』という方法で分割払いしています。ただ、どの装備品も、数百、数千億円と高額のため、分割とはいっても支払い額の合算が来年度以降は年間2兆円ほどになるとみられている。これ以上、米国から装備品を爆買いするとなれば、分割払いだけで予算を消化してしまうでしょう。空自の弾薬予算が大幅削減され、隊員から『訓練もできない』とボヤキ声が漏れていますが、シャレになりませんよ」(防衛省関係者)
 安倍政権がトランプに差し出すカネは一体、どのくらいになるのか。ヒントは自民党が5月にまとめた、新たな防衛計画の大綱と中期防衛力整備計画(中期防)への政府提言だ。サイバー・宇宙分野の体制強化や防衛費の大幅増額を盛り込み、対GDP(国内総生産)比で、ほぼ1%弱で推移してきた防衛費枠の撤廃と「GDP比2%」を明記した。
 安倍首相も昨年3月の参院予算委で「GDPの1%以内に防衛費を抑えるという考え方はない」と答弁しているから、仮に2%になれば単純計算で防衛予算は10兆円規模になる見通しだ。つまり、トランプの言う「すごい量の防衛装備品」の代金として5兆円の血税を差し出すというわけだ。
 そうなれば、代わりに削減されるのは、間違いなく社会保障費だろう。すでに安倍政権は、医療、介護、福祉分野の予算を切りまくり、個人負担分をどんどん引き上げているが、さらなる国民負担を求めるのは間違いない。これを売国奴と言わず、何と言うのか。「ウィンウィン」どころか、「ゼロサムゲーム」だ。
 ちょっとニラミを利かせれば、ブルってポンと5兆円を差し出す。トランプが安倍首相を「シンゾー」と呼ぶワケがよく分かる。


沖縄県知事選で玉城デニー当選! 卑劣なデマ選挙でも勝てなかった安倍政権、辺野古反対の民意を示した沖縄県民
 翁長雄志知事が2015年の県民大会で発した「うちなーんちゅ、うしぇーてぃないびらんどー!」(県民をないがしろにするな)という力強い言葉が、いま、再び響く。──本日、投開票がおこなわれた沖縄県知事選で、亡くなった翁長知事の後継候補だった玉城デニー氏が、“安倍政権の傀儡候補”の佐喜真淳氏を破り、当選を確実にした。
 今回の知事選はまさに「県民をないがしろに」した選挙だった。本サイトでも繰り返し伝えてきたが、自民党と公明党、日本維新の会などの佐喜真陣営は、潤沢な選挙資金と組織力にものを言わせたすさまじい物量作戦を展開。自民党は企業・業界団体に、公明党は創価学会に、厳しい締め付けをおこなっただけでなく、選挙期間中におこなわれた安室奈美恵の引退前のラストライブをめぐり、菅義偉官房長官がイベントを企画したセブン-イレブン・ジャパンや音楽プロモーターを通じて“知事選にはかかわるな”と圧力をかけようとしたと報じられたほど。
 さらに、もっとも醜悪だったのが、佐喜真応援団がネット上で繰り出した、玉城氏に対するデマ攻撃だ。その詳細は過去記事に詳しいがhttps://lite-ra.com/2018/09/post-4278.html、「小沢一郎の別荘」「隠し子」などの疑惑はすべてデマであることが週刊誌報道などによって判明しているにもかかわらず、選挙戦最終盤までネット上で流布されつづけた。しかも、「小沢別荘」デマを拡散させたのは、公明党の遠山清彦衆院議員というれっきとした国会議員だった。
 このような類を見ない物量作戦とネガティブキャンペーンを繰り広げながら、佐喜真氏は見事に敗れた。普通なら、もっと大差をつけて玉城氏が勝利を収めていてもおかしくはないのだ。
 なぜ、安倍自民党と公明党がここまで総力戦を展開しながらも、敗北を喫したのか──。それは、佐喜真氏が最後まで最大の争点であった「辺野古新基地建設の是非」について明言を避け、逃げてきた結果だろう。
 玉城氏は「辺野古新基地は絶対につくらせない」と明確に訴えてきたが、対する佐喜真氏は辺野古新基地にほとんど言及することなく「普天間飛行場の早期返還」の一点張りで押し通し、告示前におこなわれたJC(日本青年会議所)主催の公開討論会では「安全保障問題は国が決めること。我々には努力の限界がある」などと発言(ちなみに、この討論会で佐喜真氏の口からは「女性の質の向上を目指す」などと女性を下に見るような発言も飛び出した)。他方、辺野古の話をしない代わりに佐喜真氏は「携帯電話料金の4割削減」などという首長にも国にもまったく権限がないデタラメな政策を打ち出すという“騙しの公約”を掲げた。
 さらに、佐喜真氏は、「対立から対話へ」というキャッチフレーズを打ち出し、プロモーション動画では、佐喜真氏と菅官房長官が対話をするシーンを織り交ぜ、佐喜真氏が菅官房長官の肩を強く叩くという猿芝居まで披露していた。
 しかし、いくら辺野古についてふれず、あたかも「菅官房長官にだって強く出られる」という印象付けをおこなっても、「早期に辺野古への移設と普天間飛行場の返還を実現する考え方に変わりはない」という考えを示してきた菅官房長官が表立って応援していることから佐喜真氏がどういう考えなのかは明々白々。「対立から対話へ」ではなく、「対立から国の言いなりへ」というのが実態だったのだ。
安倍政権と本土メディアは沖縄県民の辺野古反対の民意を無視するな
 こうした嘘にまみれた選挙に対し、沖縄県民があらためて「辺野古新基地建設はさせない」とはっきり打ち出した玉城氏を選んだ意味は、非常に大きい。
 だが、この民意が示された選挙結果を受けて、安倍政権がさらに“沖縄いじめ”を激化させることは必至だ。なかでも、翁長知事が命を賭けた沖縄県の辺野古埋め立て承認の撤回に対しては、選挙中は見合わせていた撤回の効力を失わせる執行停止の申し立てなどをさっそくおこなうだろう。
 そして、もうひとつ大きな問題は、「本土」メディアの報道姿勢だ。米軍基地問題は沖縄県だけの問題ではけっしてなく、国全体の問題だ。にもかかわらず、今回の沖縄県知事選をクローズアップしてじっくり報じたテレビ番組はごくわずかだった。
 この背景にあるのは、基地問題を沖縄に押し付けつづける「本土」メディアの姿勢にくわえ、政権からの“圧力”に怯えたせいだろう。基地問題を争点として伝えた場合、どうしても佐喜真氏の欺瞞が露わになってしまう。そうすれば、安倍政権からどんな恫喝を受けるか──。そう考えた結果、忖度して“報道しない”という選択をとったのではないか。
「本土」メディアがこの調子では、これから玉城新知事が安倍政権と対峙し、米軍基地問題や日米地位協定について日本全体の問題だといくら訴えても、この国はいつまでも沖縄にその重荷を背負わせつづけることになる。その一方、安倍政権がさらに沖縄報道に目を光らせていくことはあきらかだ。
 今後は、沖縄の問題に向き合わない「本土」メディアの報道姿勢にも、よりいっそう注視する必要があるだろう。


沖縄知事選 玉城デニー氏が初当選 辺野古反対派に追い風
 翁長雄志(おながたけし)知事の死去に伴う沖縄県知事選は30日投開票され、翁長氏の後継として米軍普天間飛行場(沖縄県宜野湾市)の名護市辺野古への県内移設計画に反対する元自由党衆院議員の玉城(たまき)デニー氏(58)が、移設を進める安倍政権が支援した前宜野湾市長の佐喜真淳(さきまあつし)氏(54)=自民、公明、維新、希望推薦=ら3氏を破り、初当選した。政府は移設を計画通り進める方針だが、玉城氏は「あらゆる権限を駆使して阻止する」としており、今後も政府と沖縄の対立が続く。玉城氏の得票は沖縄県知事選で過去最多得票となった。
 1996年の日米両政府による普天間飛行場の返還合意以降、知事選は6回目。移設阻止を掲げた翁長氏が移設推進を訴えた現職を大差で破った2014年の前回選に続き、辺野古移設反対の強い民意が改めて示された。一方、9月の自民党総裁選で3選した安倍晋三首相は10月2日に内閣改造を行うが、全面支援した佐喜真氏の敗北は来年の統一地方選や参院選を前に大きな打撃となった。
 辺野古移設を巡っては、政府が17年4月に護岸工事に着手したが、県が今年8月末に埋め立て承認を撤回して工事は法的根拠を失って止まっている。政府は工事再開のために法的措置を取る構えだが、移設反対の玉城氏の勝利を受けて県民の反発が強まるのは必至だ。
 玉城氏は8月に膵(すい)がんで急逝した翁長氏の後継として、辺野古移設に反対する共産や社民などの政党や企業、団体からの支援を受けた。選挙戦で「翁長氏の遺志を継ぎ、辺野古に新基地を造らせない」と強調。政党の推薦は受けずに、前回選で保守の一部と革新が辺野古移設反対で共闘した「オール沖縄」態勢の再構築を狙った。
 前回選以降、「オール沖縄」勢力から一部の保守系議員や企業が離脱するなどしたが、「イデオロギーよりアイデンティティー」「誇りある豊かさを」と翁長氏のスローガンを繰り返し使って「弔い合戦」をアピール。無党派層にも浸透して幅広い支持を集めた。
 自民県連が擁立した佐喜真氏は、普天間飛行場の早期返還を強調する一方、辺野古移設の賛否を明言しない戦略を徹底した。移設問題で政府と対立した翁長県政からの転換や政権と協調しての経済振興を訴えた。
 菅義偉官房長官が9月に3回沖縄に入るなど政府・与党は異例の態勢で組織戦を展開。県本部が辺野古移設に反対のため前回選は自主投票に回った公明も、今回は推薦して全面支援した。だが、翁長氏が知事就任後も埋め立て工事を強行した安倍政権への反発は強く、支持を伸ばせなかった。
 初当選を決めた玉城氏は「辺野古に新しい基地を造らせないという誓いをぶれずにしっかり貫いていく」と移設阻止の決意を述べた。そのうえで「(県による辺野古沿岸部の)埋め立て承認の撤回は公有水面埋立法に基づく判断だ。それを守れないのは民主主義国家、法治国家ではない」と移設工事を強行する政府を批判した。
 投票率は63.24%で前回(64.13%)を下回った。当日有権者数は114万6815人【遠藤孝康】


貴乃花親方退職 ファン裏切らぬ解決を
 「平成の大横綱」がこんな形で角界を去るとしたら残念だ。
 貴乃花親方が、日本相撲協会に「退職届」を提出した。
 弟子の幕内貴ノ岩関に対する元横綱日馬富士関の傷害事件で、親方が内閣府に出した告発状の内容を事実無根と認めなければ、親方を辞めるよう協会から圧力を受けたことが主な理由と説明した。
 協会側は「そのような事実は一切ない」と否定している。
 両者の間の主張は異なる点が多く、もやもや感が拭えない。
 協会は、税制上の優遇措置を受ける公益財団法人だ。ファンを裏切らぬよう、事実関係を厳密に確認して説明を尽くし、解決策を見いだす責務がある。
 発端は、昨秋の巡業中に起きた日馬富士関の傷害事件だ。当時巡業部長だった親方は被害者の側だったが、協会への報告義務を怠ったとして理事を解任された。
 その後、親方は、協会の対応を問題視する告発状を出したが、弟子が暴行事件を起こしたために取り下げた。3月には2階級降格の処分を受ける。
 親方は「一兵卒で出直す」と語っていた。ならば、協会にとどまって、自らの掲げる改革の実現に努めるべきではないか。
 一方、協会は7月、全ての親方や力士は、相撲部屋の集まりである五つの一門のどこかに所属することを決めた。
 貴乃花親方だけが最後まで無所属で残り、結果的にこの決定が、孤立化を深めさせた印象は否めない。退職届の提出に至る今回の事態を見越していた協会幹部もいたとの指摘もある。
 傷害事件が起きてからおよそ1年間、協会と親方の間では確執が続いていた。
 角界の暴力的な体質に目立った改善が見られない上、こうしたごたごたが重なるようでは、ファンからも見放されよう。
 現役時代の親方は、幕内優勝22回を飾り、兄の元横綱若乃花と共に「若貴」コンビとして空前の相撲ブームを巻き起こした。
 かたくなな一面があったとはいえ、そんな功労者を失うのは、協会にとっても損失と言える。
 協会は10月1日の臨時理事会で、貴乃花部屋の力士らの移籍問題を協議した後、親方の退職について話し合う方針だ。
 今後も親方は「土俵には携わっていきたい」と述べている。
 双方が歩み寄る選択肢は残されていないだろうか。最善の道を探るには結論を急ぐ必要はない。


減らぬ介護離職  実効性ある対策が急務だ
 安倍晋三首相が「介護離職ゼロ」を掲げたのは3年前の9月だが、改善が見られない。
 総務省が5年ごとに行う就業構造基本調査で、介護や看護を理由に離職した人は年間9万9千人にのぼった。
 2012年の前回調査では10万1千人だった。10万人は割ったものの、微減にとどまっている。「高止まり」といってもいいだろう。
 「20年代初頭までにゼロ」の目標達成には、ほど遠い。団塊世代が全て75歳以上になる25年を控え、要介護者は確実に増えていく。
 仕事と介護が両立できるよう、実効性のある対策は待ったなしの状態だ。
 まず求められるのは、施設整備など介護サービスの拡充だ。だが、ニーズの増大に追いつかない状態が続いている。
 ネックになっているのが現場の人手不足だ。職員が足らず、「空き」があっても定員を下回る利用者しか受け入れられない特別養護老人ホームは多い。
 介護職は仕事の負担が大きい割に、賃金が全産業平均を下回っている。政府は外国人労働者の就業に活路を求めるが、人材獲得を巡る国際的な競争も激しくなっている。働く条件の見直しは欠かせない。
 離職は職場の中核を担う40〜50代が多い。離職すれば経済的に不安定な生活を余儀なくされるが、中高年にとって再就職のハードルは高い。
 別の総務省調査によると、仕事を続けたかったのに家族の介護で離職した人のうち、再就職したのは30・2%にとどまることが分かった。
 ようやく仕事が見つかっても正規から非正規に転じるケースが多い。「介護は先が見えず、再就職しようにもできない」との声も聞かれる。家族介護者に焦点を当てた就職支援策が必要ではないか。
 企業にとっては人材の損失となる。だが、仕事と介護の両立を支える「介護休業」に関し、調査では回答者の9割以上が利用した経験がなかった。
 介護休業は法改正で分割取得が可能になり、介護給付金も引き上げられた。なぜ利用が進まないのか。政府は制度を改めて見直してほしい。
 長時間労働が常態化し、休める雰囲気ではない職場が依然として多いのではないか。「制度はあっても、勤め先が認識していなければ利用できない」との声も上がっているという。
 企業経営者には無理なく働ける環境の整備が求められる。介護との両立に向けて社員が努力しやすい仕組みが必要だ。
 離職者を性別で見ると、男性が2万4千人だったのに対し、女性は7万5千人と8割弱を占めている。
 安倍政権が掲げる女性活躍推進にも介護離職が影を落としている。晩婚化で出産年齢が高齢化し、親の介護と子育てが同時期に発生する「ダブルケア」も深刻になってきている。
 就業者の高齢化が進み、「配偶者の介護」も見逃せない。今後、定年延長が進めば、ますます増える可能性がある。
 社会全体が介護離職を重要課題と認識し、腰を据えて対策に取り組むべきだ。


あすへのとびら パレスチナの苦境 不条理に抗する連帯を
 銃を携えたイスラエルの兵士がロバの身分証を確かめている。覆面の美術作家バンクシーがパレスチナ・ヨルダン川西岸地区の「分離壁」に描いた絵だ。
 権力批判や反戦のグラフィティ(落書き)を世界各地でゲリラ的に制作しているバンクシーは、2000年代から分離壁に作品を残してきた。パレスチナに連帯する意思表明だ。
 ところが、ロバと兵士の絵を目にした地元の男が「俺たちはロバじゃない」と怒り、壁の一部ごと切り取って売り払おうとする。公開中の映画「バンクシーを盗んだ男」は、1枚の絵をめぐるドキュメンタリーである。
 絵を描いたからって壁がなくなるわけじゃない、くそくらえだ―。盗んだ男は吐き捨てる。激しい言葉が、軍事占領下で生きる人々の、やり場のない憤りと屈辱感を浮かび上がらせる。
 イスラエルの建国によってパレスチナの人々が故郷を追われてから70年になる。帰還はかなわず、その後、西岸とガザ地区が占領されてからも半世紀が過ぎた。
 状況が変わらないばかりか、パレスチナの人々を一層窮地に追いやる動きが強まっている。とりわけ、イスラエルで7月に成立した「ユダヤ人国家法」は重大だ。
   <基本法による排斥>
 憲法の役割を果たす基本法の一つである。イスラエルを「ユダヤ人の国民国家」と規定し、自決権はユダヤ人のみが持つと定めた。さらに、入植地(ユダヤ人の居住区)を国益と位置づけて、占領地で建設を推進、強化することを打ち出している。
 パレスチナ難民の帰還は認めない。占領地もユダヤ人の土地である―。そう宣言しているに等しい。イスラエル国内に住むパレスチナ人にとっては、居場所はないと退去を通告されたも同然だ。
 アパルトヘイト(人種隔離)体制だと国内外で批判が出ている。ユダヤ人、パレスチナ人らの若手による交響楽団を創設した指揮者バレンボイムは「イスラエル人であることを恥じる」と語った。
 後ろ盾である米国の政権交代が右派を勢いづかせた。露骨にイスラエルに肩入れするトランプ政権は、国連決議で領有が認められていないエルサレムを首都と認定し、大使館の移転を強行した。イスラエルへの偏見を理由に国連の機関からも離脱している。
 パレスチナに対しては、国連の難民救済事業機関(UNRWA)への拠出を中止し、自治政府への支援も打ち切った。食料援助のほか、多くの学校、診療所を運営するUNRWAは深刻な財政難に陥っている。各国の追加拠出で当面の活動停止は免れているが、先行きが見えない状態は続く。
 パレスチナの暫定的な自治を取り決めた1993年のオスロ合意は、「2国家共存」に向けた画期となった。けれども、難民の帰還や入植地の問題は棚上げされ、四半世紀を経て進展はない。
 名ばかりの自治の下、入植地は拡大し続けている。占領地に自国民を移住させることは国際法に反する。にもかかわらず、入植者はオスロ合意当時の3倍近い、60万人にまで増えた。パレスチナ人の生活圏は分断され、入植地を警護するイスラエル兵による暴力や不当な拘束も絶えない。
   <声上げ続ける人々>
 ガザは封鎖が10年以上続き、イスラエルは軍事侵攻を繰り返してきた。難民の帰還、封鎖の解除を要求して3月末から続くデモにイスラエル兵は銃を向け、180人以上が死亡している。
 「共存」の土台は壊され、オスロ合意の崩壊は決定的になっている。圧倒的な力によって、パレスチナの人々がねじ伏せられているようにも見える。
 だが、孤立を深めているのはむしろイスラエルと米国の側だ。エルサレムに大使館を移した米国に追随する国はほとんどない。イスラエルに対する国際社会の批判は厳しさを増し、製品の不買や企業取引の停止を呼びかける運動は世界に広がっている。
 ユダヤ人社会にも変化がある。米国ではイスラエルを無条件に支持してきた主流派に背を向ける若い人が増え、新たな組織が結成されている。イスラエルでも、ユダヤ人の国家ではなく「すべての市民の国」を求める声が若い世代の間で高まっているという。
 そして何よりパレスチナの人々は、尊厳や生きる権利を押しつぶそうとする力に抗して声を上げ続けるだろう。数年前に来日したガザの弁護士ラジ・スラーニが「おとなしい犠牲者」にはならないと話していたのを思い出す。
 人々の連帯によって「すべての市民の国」を実現し、パレスチナの不公正な現状を変えることはできないか。そのための行動をどう積み重ねていくかを考えたい。


就活ルール廃止 混乱来さぬよう対応を
 2021年春に卒業する現在の大学2年生から、面接の解禁時期などを定めた就職活動のルールを廃止する。そう方針表明した経団連・中西宏明会長の発言に懸念の声が広がっている。
 経団連は10月に開く会長・副会長会議で、加盟企業を対象とした就活ルールの廃止を正式決定する見通しだ。
 しかし何の対策もなくルールを廃止すれば、企業の採用活動は際限なく早まり、学生の就活期間は長期化する恐れがある。大企業に比べて採用活動で苦戦が続く中小企業への影響も大きいだろう。
 学生の側も「早く内定がほしい」と熟慮せずに就職先を決め、企業との間でミスマッチが起きる可能性もある。学生の本分である学業への影響を考えると、やはり一定のルールや条件は必要だ。
 事態を重く見た政府は、経済界や大学関係者と新たな就活ルールについて話し合う組織を、近く設置する。
 ただ、新たなルールを策定するといっても、21年春入社の学生に対応するには時間の余裕がない。ルール策定から準備作業、学生への周知などを考えれば、21年春入社分は3月に会社説明会、6月に選考活動を解禁するとした現行ルールを維持すべきだ。
 当然ながら、新たなルールでは経団連の関与が薄まる。政府の新組織は、新ルールが有名無実化しない方策についても、しっかりと議論しなければならない。
 21年春に入社する学生の就活時期は、20年東京五輪・パラリンピックの影響も受ける。6月の面接解禁と学生ボランティアの準備期間が重なるため、五輪を理由にルール破りをする企業が現れないとも限らない。
 民間企業の採用活動とはいえ、大学教育の根幹に関わる問題である。学生が就活で混乱することのないよう、政府は責任を持って環境整備を進めてもらいたい。
 経団連のルール廃止を巡っては、少子化と人口減で深刻化する人手不足を背景に、企業の人材獲得競争が激しくなっている実情がある。
 経団連に加盟していない新興企業や外資系企業は自由に採用活動を行っており、加盟企業から不公平感が強まっていた。違反企業への罰則もなく、かねてからルールの形骸化が指摘されていた。
 日本企業のグローバル化が進む中、企業は世界中で通年採用による人材確保にしのぎを削っている。終身雇用や新卒一括採用といった日本型の雇用形態が、時代に合わなくなりつつあるのが現実だ。
 各企業「横並び」の限界が指摘される中での、新たな就活ルールづくりである。
 政府の新組織では、通年採用への移行を念頭に置いた上で、新卒一括採用の雇用慣行をどのように位置付けるかが話し合われる見通しだ。
 いずれにせよ、新興企業や外資系企業を含めた柔軟かつ多様で、実効性のあるルール策定を求めておきたい。


デスク日誌 募集開始
 2020年東京五輪・パラリンピックを支えるボランティアの募集が26日始まった。本来、自主的であるべき参加について、国に促すような動きがあり、疑問の声が上がっている。
 問題になったのは文部科学省とスポーツ庁が7月に出した通知。全国の大学に対し、学生がボランティアに参加しやすいよう、授業や試験の日程を柔軟に変更するよう求めた。
 これに応じる大学がある一方、反発する意見が噴出した。「参加しない学生への配慮を欠く」「まるで動員のよう」「大学は五輪のためにあるのではない」
 同じような議論はサマータイム導入が浮上した際もあった。「暑さ対策とはいえ、競技開始を早めるために、日本全体の仕組みを変えられてはたまらない」
 東京大会で必要なボランティアは11万人。12年ロンドンの7万人、16年リオデジャネイロの5万人を大きく上回る。いずれも「活動は10日以上」「宿泊は自己手配」と東京と同じ条件だったが、両大会とも約24万人が応募した。東京もたぶん大丈夫だろう。
 国を挙げての下、漂った強制の雰囲気。確かに危うさを感じ、気になった。(整理部次長 細谷隆)


台風接近 大阪 ミナミでは
大阪・ミナミの繁華街では、百貨店や商業施設が、のきなみ営業を取りやめているほか、商店街の店も多くがシャッターを閉めています。
買い物客の姿が少ない一方、外国人観光客は数多く、行き交っていて、韓国から来たという女性は「きょう帰る予定だったが、帰ることが出来なくなったのでレストランや遊ぶ場所を探そうとして、とりあえず人がいる所に来た」と話していました。
またスペインから来た男性は「きょうはもともと京都に観光に行く予定だったが、電車が動いていないので大阪の繁華街に来て、これから何をしようか考えている」と話していました。


台風24号、関西上陸へ 新幹線計画運休、関空閉鎖
 非常に強い台風24号は30日、速度を上げながら鹿児島・種子島付近を北寄りに進み、九州南部に接近した。夜には四国か近畿に上陸する見通し。列島縦断のコースを取るとみられ、影響が広い範囲に及ぶ恐れがある。気象庁は猛烈な雨や風、高波や高潮に最大級の警戒を呼び掛けた。宮崎市では60代女性が用水路に流されて行方不明になった。
 台風接近に伴い、東海道新幹線は東京―新大阪間、山陽新幹線は新大阪―広島間で計画運休し、関西空港は滑走路2本を午前11時から閉鎖。航空各社によると、台風の進路に当たる空港を発着する路線を中心に計900便以上が欠航し、7万人超に影響が出る見通し。


関西空港の滑走路を閉鎖
台風24号の接近に備えて関西空港は、30日午前11時から2本ある滑走路すべてを閉鎖しました。
関西空港の運営会社によりますと、10月1日の午前6時まで閉鎖されるということです。
早めに滑走路を閉鎖することで多くの利用客が空港に取り残されるなどの混乱を避けるのが狙いで空港の運営会社では、欠航などの運航情報は各航空会社のホームページなどを確認してほしいとしています。
また、対岸とを結ぶ空港の連絡橋のうち鉄道はJRが午前中に運転をとりやめ南海電鉄も午後2時45分までにすべての運転をとりやめるということです。
NEXCO西日本によりますと連絡橋の道路部分は強風のおそれがあるため午後3時ごろから通行止めにする可能性があるということです。


関西私鉄の台風影響(午後5時)
台風24号の接近に伴って、30日、関西の私鉄は、順次、運転をりやめるなどしています。
関西の私鉄では▼近鉄、▼阪急電鉄、▼阪神電鉄、▼南海電鉄、▼京阪電鉄、▼大阪モノレール、▼阪堺電車、▼近江鉄道、▼信楽高原鉄道、▼山陽電鉄、▼能勢電鉄、▼北条鉄道、▼神戸電鉄、▼和歌山電鉄の貴志川線が、運転を取りやめています。
また、▼北大阪急行と▼泉北高速鉄道も午後5時すぎから順次、運転を取りやめたり見合わせることにしています。
▼大阪メトロは、午後4時から地上を走る各線の区間のうち、▽御堂筋線の中津駅と江坂駅の間、▽中央線の阿波座駅とコスモスクエア駅の間、それに▽南港ポートタウン線の全線で、それぞれ運転を見合わせています。


金正恩氏と「恋に落ちた」 トランプ氏がジョーク
 【ホイーリング共同】トランプ米大統領は29日、北朝鮮の金正恩朝鮮労働党委員長との良好な関係について「互いに意地を張り合いぶつかり合ったが、私たちは恋に落ちてしまった」とジョークを飛ばした。南部ウェストバージニア州ホイーリングの支持者集会で語った。
 北朝鮮は昨年、弾道ミサイル発射や核実験を繰り返し、米国を何度も威嚇。トランプ氏も金氏を「リトル・ロケットマン」と中傷するなど緊張が高まったが、史上初の米朝首脳会談以来、親密な関係が続いていることを誇示したかったようだ。


樹木希林さんに最後の別れ 是枝監督「母失ったよう」
 個性派俳優としてテレビドラマや映画などで広く活躍し、15日に75歳で死去した樹木希林さんの葬儀が30日、東京都港区の光林寺で営まれ、俳優の吉永小百合さんや北大路欣也さんら関係者や、ファンら計約1500人が別れを惜しんだ。
 祭壇には和服姿でりんとした表情の樹木さんの遺影が置かれ、映画監督の是枝裕和さんの弔辞を俳優橋爪功さんが代読。樹木さんに母の姿を重ねていたという是枝監督は「二度、母を失ったような悲しみの中にいる。(訃報で「大女優」と伝えられたことに)居心地の悪さをちょっとだけ感じています。そのくくり方はあなたの存在を矮小化してしまう」と悼んだ。


警察署逃走の樋田容疑者を逮捕
8月、大阪の警察署から逃走した樋田淳也容疑者(30)が、29日夜、山口県周南市で万引きした疑いで警察に逮捕されました。
警察は、48日間にわたった逃走中の行動などを調べることにしています。
逮捕されたのは、勾留されていた大阪の富田林警察署から逃走した樋田淳也容疑者(30)です。
樋田容疑者は、強盗傷害や窃盗の罪で起訴され、女性に性的暴行をしようとした疑いで再逮捕されましたが、8月12日の夜、警察署の接見室で弁護士と会ったあと、アクリル板を破って逃走しました。
警察は留置場を壊して逃げた加重逃走の疑いで全国に指名手配し、連日3000人の警察官を動員して行方を捜査してきました。
その結果、29日午後6時半ごろ、山口県周南市の道の駅で樋田容疑者とみられる男が餅などの食料品を万引きした疑いで警察官に逮捕され、指紋や足の入れ墨が一致したことから、本人と確認しました。
警察は身柄を大阪に移し、48日間にわたった逃走中の行動などを調べることにしています。

コピー整理/台風で買い物たくさん

雄川の滝180916

Le typhon Trami atteint le Japon: 17 blessés
Un puissant typhon a fait 17 blessés samedi en atteignant l'île d'Okinawa, dans le sud-ouest du Japon, et devrait faire d'autres dégâts en poursuivant son chemin dans l'archipel lors du week-end, ont annoncé les autorités.
Appelé Trami, ce typhon avec des vents mesurés à 216 km/h devrait atteindre l'île principale de Honshu tôt dimanche, et provoquer de fortes intempéries dans de nombreuses régions jusqu'à lundi.
Des images diffusées par les télévisions nippones montraient samedi des branches arrachées qui bloquaient une artère de la ville de Naha, des vagues imposantes se briser sur des digues ou la pluie s'abattant à l'horizontale.
Des policiers tentaient de déblayer des branches malgré des vents violents. Des rafales de vents violents ont renversé un camion et brisé les vitres d'une banque.
Près de 700 personnes ont dû être dirigées vers des abris à Okinawa, et plus de 200.000 foyers ont été privés d'électricité, a indiqué la télévision publique NHK.
Au moins 386 vols ont été annulés, principalement dans l'ouest du Japon, selon la même source. De leur côté, les chemins de fer japonais ont annoncé la suspension de tous leurs trajets dans la région d'Osaka d'ici dimanche midi.
Dix-sept personnes ont été légèrement blesées dans des accidents liés au passage du typhon à Okinawa et plusieurs maisons ont été endommagées mais il n'y a pas eu de morts, ont déclaré des responsables locaux.
"Le bilan pourrait grimper car nous sommes en plein milieu du décompte", a déclaré Masatsune Miyazato, un responsable du bureau sur la gestion des désastres. "Les gens à Okinawa sont habitués aux typhons mais nous leur recommandons vivement de rester vigilant", a-t-il déclaré à l'AFP.
Ce 24e typhon de l'année en Asie devrait prendre la direction de Kyushu puis de Honshu, et balayer ainsi le Japon du sud-ouest au nord-est.
Un précédent typhon, Jebi, le 21e de l'année dans la région, avait tué plus de 10 personnes début septembre dans l'ouest de l'archipel, provoqué divers dégâts matériels, et paralysé l'aéroport d'Osaka (Kansai International Airport), construit sur une île artificielle, avec des pistes envahies par les eaux.
At the Kyoto dorm that time forgot, Japanese students dig in
Kyoto University wants students out of "filthy" Yoshida Ryo but won’t say if the 105-year-old antiestablishment hub has any future.
by J.J. O'Donoghue
KYOTO – The reception area at Yoshida Dormitory, a 105-year-old student residency in Kyoto University, is reached via a short lane lined by tall gingko trees and rows of bicycles, some of which look like they have been stationary for as long it would take to complete a Ph.D. The classic wooden entrance is a portal into another world, clouded in cigarette smoke, where defiance and progressiveness mix easily with cats and chickens.
In some ways, Yoshida Ryo, as its known in Japanese, is like a museum, with pieces of history and debris strewn everywhere. It’s also an outlier: Rent for one month is \2,500, the toilets are all unisex, and the dormitory is run and managed by students. That includes the resident clutch of chickens.
On Sept. 30, Kyoto University wants all 170-plus students out of Yoshida Dormitory. The official reasoning: The tumbledown wooden dormitory is a safety risk, especially in the event of a strong earthquake. On this point, and possibly this point only, the university and the students of Yoshida Dormitory are in agreement.
For the students at Yoshida Dormitory it’s not just the building that’s at stake, but the institution: Without a base, a home, that institution — and 100 years of doing things differently — will crumble.
So, come the day — the hour hasn’t been specified — the students will not budge. On some level, Kyoto University surely knows this. Since the late 1970s, university officials have been fighting to get the dormitory closed. On March 31, 1986, owing to the deterioration of the dorm, the university set a deadline to have students move out. They didn’t.
It’s a war of attrition that boils over every few years, and while this month’s eviction deadline states that “students must move out,” they won’t.
Besides, the dormitory committee have made their intentions quite clear. On the main road outside the dormitory stretched across a manicured hedge, a large banner reads in Japanese and English: “Yoshida Dorm Is Calling for New Students.”
Budget beds and bold ideas
Since its inception in 1913 as a residence for male undergraduates at Kyoto University, Yoshida Dormitory has been self-governing. Students are also responsible for selecting applicants. In 1985 the dorm began accepting female students, and foreign students followed in 1990.
Past residents of Yoshida Dormitory include physicist and Nobel Prize laureate Isamu Akasaki, journalist and Sunday Mainchi editor Takao Iwami, as well as Shiro Ishii, a surgeon general in the Imperial Japanese Army and the director of Unit 731, Japan’s notorious biological warfare unit set up in China during World War II.
Besides being physically unlike any modern college dorm, Yoshida has a markedly different atmosphere. The hierarchical structure in many college dorms in Japan and nearly all university circles has been flattened, and they’ve ditched the polite formalities that accompany it.
For some students the dormitory’s attraction is its history, it’s live-and-let-live attitude, its politics and progressiveness. There’s also a good deal of quirkiness to dormitory life, such as the committee that meets about the chickens — committees are a big thing at Yoshida — or the annual events, which include the Kamo River Race, a competitive run organized by the dorm. Like the dorm, the race is not run-of-the-mill: Competitors run in the river that runs though the center of Kyoto.
For others the selling point is that four-digit figure: \2,500 for one month (\400 rent, \1,600 utilities and \500 for the students association). To put that into perspective, right alongside Yoshida Dormitory stands Yoshida International House, a cookie-cutter dormitory where the cheapest accommodation starts at \38,000 a month.
‘Dilapidated, decrepit, dirty’
In 2010, CNN featured Yoshida Dormitory on its website. Its clickbait headline was “Yoshida-ryo: Dilapidated, decrepit and downright dirty.” The article, which is far less titillating than the headline, is accompanied by photos that document the state of the old dorm.
Judging by a recent visit, not much has changed, except the students are a lot more weary of the media. They want publicity, but not the negativity. To which one could say: “Why not take a leaf out of a KonMari book and declutter?” But it’s doubtful the students at Yoshida know or care about KonMari, and it’s pretty clear their fight isn’t with dirt.
When Sophia Yates, a final-year politics student at the University of Melbourne, stayed at Yoshida Dormitory in 2016 her primary motivation was straightforward: She wanted to be around as many Japanese students as possible in order to improve her Japanese.
Like many prospective students, Yates had seen pictures of the dorm on the internet before moving in. Still, she was “pretty shocked,” she says. “It was filthy.”
But Yates also wanted to do something out of the ordinary.
“I knew that they were like a huge anti-establishment dormitory and it was a really strange place, so I’d definitely give it a go.”
The low rent also helped.
“It’s not luxury, so you are paying for it in some ways,” she says, laughing.
Yates was accepted to stay after an interview in the manga library, home to a lot of moths and insects as well as books.
Even though her stay was only six months — one of which she spent living in a room with 11 other students — Yates says she would have been happy to stay longer at the dormitory.
“I was really sad to leave,” she explains. “Yoshida Ryo is a really accepting place where everyone is welcome. For example, there’s a lot of LGBTI students, students of all ages, students who wear very unusual clothing and are really outgoing, really quiet students, and all of these people are accepted. I think that’s quite different to the rest of Japan.”
Yates keeps in regular contact with students at Yoshida and has been helping with translation for the dormitory’s website, which details its ongoing negotiations with the university authorities.
A means to an end?
As Kyoto University has made clear in its “Basic Policy to Ensure the Safety of Yoshida-Ryo Resident Students,” the university has “a social responsibility to provide its students with a safe and effective learning environment.”
For nearly 40 years the university has been sounding the alarm that a large earthquake could seriously damage the old wooden dormitory. In the meantime, the construction’s condition has been worsening.
The university maintains that in order to fulfill this responsibility, no new students should be admitted to Yoshida and all those already there should be out by the end of September. The university also promised to find alternative accommodation for full-time students for the same rent for the duration of their degree.
As to the fate of the 105 -year-old-dorm, the university is being vague at best, stating that it will “continue addressing the issue of the old Yoshida Ryo building, and is considering increasing the number of dormitory rooms that it provides for use by its students.”
Contacted for more information on their plans for the old dorm, the university’s answer was the same as above: They would continue to examine the issue of what to do with the old building.
The students at Yoshida Dorm are, to put it bluntly, having none of it. While none of the students or negotiators would go on the record — all requests for quotes and comments from the students had to be approved by a committee, which ultimately declined to co-operate with us for this article — it’s clear from public records and from our meeting with students that they want the old building to be spared both for its history and its architectural heritage. They are also demanding that repairs be carried out while they continue living in the dorm.
Yates, on the phone from Australia, says: “A lot of my friends there are really concerned that if there is an earthquake they could all die — they’re not happy about it. They would love someone to fix up the dorm.”
Adding to the students’ suspicions, university authorities — led by Shinsuke Kawazoe, executive vice president for student affairs and library services — are demanding that students also vacate the far newer halls of residence at Yoshida Dormitory, which were built in 2015 and are therefore up to modern safety standards.
The university insists because they don’t know which students are living where — in the old or new dormitories — it is imperative that all students leave. The students deny this, saying that have detailed information of all residents and where they are living, and have approached university authorities with the accommodation lists.
Yates may be nearer to the mark when she says: “Look at it — it looks like a slum and it’s right on the campus of Kyoto University. It’s probably quite embarrassing for the upstanding university officials.”
And it’s also, as she noted, a “hotbed of political activism.”. What the students of Yoshida Dormitory really face is an existential crisis.
The fight goes on
In a version of art imitating life, Aya Watanabe drew on the unfolding story at Yoshida Dormitory for the NHK drama “Wonderwall,” which pitched a Kyoto dormitory association against university officials.
“This kind of argument is not only limited to the field of university, but it’s also relevant to a wider issue: how we live as a society,” Watanabe told Yahoo News. “I hope that a place like Yoshida Ryo will always exist in our society. The building itself and the spirit that inhabits the building are inseparable, so if you destroy one of them, you cannot rebuild them easily.”
William Andrews, author of “Dissenting Japan: A History of Japanese Radicalism and Counterculture from 1945 to Fukushima,” says that while the Yoshida Dormitory is a local issue, “it arguably exemplifies the ham-fisted approach to student autonomy of Japanese universities.”
According to Andrews, colleges in Japan, especially private universities, have over the past two decades successfully “cleansed” campuses of political groups. At Kyoto University this battle has even extended to large signboards, “which are such a potent tool for student self-expression — political or otherwise.”
For the students at Yoshida Dormitory, Sept. 30 has been coming a long time now. It’s also a kind of Groundhog Day. They’re prepared for it and prepared to, well, to do not much on that day. They’re certainly not going anywhere. As far as the students are concerned, you don’t just walk out on 105 years of history and autonomy.
As for Kyoto University, when we asked what they would do in the event of students staying put, they replied, “No comment.” In some ways, both sides are more alike than they let on.
Shun Aoki contributed to this report.
フランス語
フランス語の勉強?
ETV特集 アンコール「私は産みたかった〜旧優生保護法の下で〜」
“不良な子孫の出生を防止”するため障害者への強制不妊手術を認めていた旧優生保護法▽優れた命と劣った命を分ける“優生思想”の広がり▽人生を翻弄された人々はいま…
もしも、16歳に戻れるなら…自分でも知らないうちに子供を産むことができなくなった70代の女性は、悔しさと共に人生を振り返る。“不良な子孫の出生を防止”するため障害者に不妊手術を強制していた旧優生保護法。その数は16000人以上とされる。背景にあったのは、優れた命と劣った命を選別する“優生思想”。戦後日本で、なぜ優生思想は広がったのか。旧優生保護法を契機に、障害者の命をめぐる知られざる歴史に迫る。 劇団態変主宰・芸術監督…金滿里, ayako_HaLo,守本奈実

異邦人 @Beriozka1917
あまりにも杜撰な富田林警察署の施設管理や警備体制が、結果として樋田容疑者に50日間もの逃走を許し、最終的に捕まえたのが警察官でなく万引きGメンって、もう何処から突っ込んで良いのやら。

久しぶりに旭区.コピー整理を頑張りました.台風が近いので買い物もたくさん.
「飛び級だったが,やはり永遠の高校2年生」というメールが届きました.メールの先ではガッカリしている感じでゴメンナサイ.

<かしまの一本松>盆栽で「復刻」九州の業者から寄贈、南相馬市庁舎で展示
 東日本大震災の津波に耐えながらも昨年暮れに伐採された南相馬市鹿島区の「かしまの一本松」を模した盆栽が市に寄贈された。伐採を知った九州の業者が「復刻」した3鉢を「かしまの一本松を守る会」に送り、うち2鉢を市に寄付した。
 業者は定年後の技術者による「西定技研」(福岡県久留米市)。岸幹夫代表取締役(76)が今春、「工芸松盆栽の技能を復興に生かしたい」と申し出て、守る会の五賀和雄会長(77)から送られた写真などを基に盆栽を手掛けた。
 高さ約90センチの盆栽は19日、原町区の市役所本庁舎に寄贈された。クロマツに特殊プラスチック樹脂で緑の葉が加工されている。高さ82センチの鉢は鹿島区役所に贈られた。いずれも各庁舎1階ロビーに展示している。
 五賀さんは「立派な盆栽は復興のシンボルになる。応援に感謝したい」と話した。門馬和夫市長は「一本松が枯れて伐採されたのは残念だった。地元や全国で残そうとする活動があるのはありがたい」と述べた。
 伐採された高さ約25メートルの一本松の材は、地区住民の表札へと加工が進んでいる。


<岩手・宮城内陸地震10年>被災で休業の佐藤旅館、秘湯再開へ一歩ずつ 来春に延期も焦らず準備
 岩手・宮城内陸地震で被災し休業している栗原市花山の温泉施設「佐藤旅館」の再開に向け、現地で準備が進んでいる。当初10月14日としていたオープン時期は、計画の遅れなどで2019年春になる見通し。運営する同地区の太陽光発電施設管理会社花山サンゼットは「多くの人が集うぬくもりのある宿にしたい」と意気込む。
 施設は木造2階の11室。山あいの秘湯として人気を集めたが、内陸地震で源泉が枯れ、被害が大きかった建物の一部は解体を余儀なくされた。地震から丸10年の6月14日、同社と経営者が業務委託契約を結んだ。
 これまで建築士らが建物の状態を確認した結果、構造上の問題はなかった。地震後も経営者が小まめに手入れを続けていたため、温泉施設や座敷、居室はほぼ修繕せずに使えるという。
 資金は金融機関からの借り入れと中小企業庁の事業継承補助金を充てる。施設には起業家らの作業場「コワーキングスペース」を設ける予定。大学生らからサービス内容やイベントの在り方について意見を募ることも検討する。
 28日に関係者と現場を確認した同社の阿部幹司社長は「計画の遅れは残念だが、きちんとおもてなしできる施設にするには時間が必要だった。着実に歩を進め、地域内外の人が足を運ぶ地方創生のモデルのような宿にする」と力を込めた。


福島第1原発の汚染水 処理後も基準値の“2万倍”放射性物質
 福島第1原発から日々発生する汚染水の対策を根本から見直す必要が出てきた。
 東京電力は28日、汚染水を浄化した約89万トンの処理水のうち、8割超に当たる約75万トンに放出基準値を上回る放射性物質が含まれていたことを明らかにした。一部からは基準値の約2万倍の濃度が検出されていたというから驚きだ。
 これまで東電は、多核種除去設備(ALPS)で汚染水を処理すれば、化学的には水素と同じトリチウム(三重水素)以外の放射性物質を除去できると説明。しかし、ALPSの不具合で高濃度の汚染水が混入したり、劣化したフィルターの交換を後回しにしたため、基準値を上回る放射性物質が残ってしまったという。
 東電は処理水を処分する場合は再浄化する方針を示しているが、現在の処理量は1日約340トン。再浄化には年単位の時間と莫大な追加費用が必要になるのは必至だ。


<強制不妊手術>宮城で3人目 女性が提訴 全国の原告計13人に
 旧優生保護法(1948〜96年)下で強制不妊・避妊手術が繰り返された問題で、知的障害を理由に不妊手術を強いられた宮城県の60代女性が28日、国に3300万円の損害賠償を求める訴えを仙台地裁に起こした。60代と70代の女性2人が原告の同種訴訟が同地裁で係争中で、提訴は3人目。兵庫県の夫婦2組も同日、聴覚障害者として初めて神戸地裁に、関西在住の女性(75)も大阪地裁に相次いで提訴し、全国の原告は計13人になった。
 仙台地裁に提訴した女性は69年に「中等度精神薄弱」と診断され、77年に不妊手術を受けたとされる。女性の実妹は亡くなった母親から「自治体職員に『障害年金を受給するには手術を受けるしかない』などと言われ、やむを得なかった」と説明されたという。実妹が今年3月、弁護団に相談し、宮城県への情報公開請求で手術記録を確認した。
 女性は他の原告と同様に、国は手術による人権侵害の実態を旧法廃止前から把握し、補償の必要性を認識していたと指摘。憲法が保障する幸福追求権に基づく自己決定権、人格権の侵害を前提に、救済措置を怠り続けた政府と国会の立法不作為を主張している。
 神戸地裁に提訴したのは、兵庫県内の70代の夫婦と、同県明石市の小林喜美子さん(86)と夫宝二さん(86)。憲法違反で救済措置も怠ったとして、国に1人当たり1100万円、計4400万円の損害賠償を求めた。
 70代夫婦は68年ごろ、夫が不妊手術を強いられた。喜美子さんは60年ごろ、妊娠発覚後に中絶手術と不妊手術を受けさせられた。いずれも、説明なく家族に病院に連れて行かれたとしている。
 提訴後に記者会見した喜美子さんは「なぜ妊娠しないのか分からなかった。寂しい気持ちで暮らしてきた」と心境を明かした。宝二さんは胸をかくように手を回す「苦しかった」という意味の手話を繰り返し、「皆さんに事実を知ってもらいたい」と訴えた。
 国に3000万円の損害賠償を求め、大阪地裁に提訴した女性は、高校受験に励んでいた15歳のときに日本脳炎にかかり高熱が出て、その後遺症で脳に障害が残った。高校卒業から結婚するまでの間に、大阪市内の産婦人科医院で不妊手術を受けさせられた。
 女性は「仲の良い夫との子どもが欲しくてたまりませんでした。手術のせいで子どもができず、とても悔しいです」と文書でコメントを出した。


<強制不妊手術>第三者機関の設置や被害者への個別通知を 全国弁護団が声明
 旧優生保護法国家賠償請求訴訟の全国弁護団は28日、政府与党内や超党派の国会議員連盟で救済制度の検討が進んでいることを踏まえ、被害認定を担う第三者機関の設置や被害者への個別通知を制度に盛り込むよう求める声明を発表した。
 声明は、厚生労働省の全国調査で個人を特定できる手術記録が3033人分しか見つからなかったことに触れ、「記録のない被害者を排除しない制度が必要だ」と強調。被害認定は有識者による第三者機関で柔軟に行うべきだとした。
 被害の性質上、「本人の申告を待つ救済形式では不十分」とも指摘。被害の多い年齢層の障害者ら手術を受けた可能性がある人も含め、第三者機関が被害者に制度を個別に通知するよう求めた。
 仙台市内で記者会見した弁護団共同代表の新里宏二弁護士は「被害者に制度の情報が伝わらず補償機会を失うこともあり得る。被害者の掘り起こしは救済の大きな課題だ」と話した。弁護団事務局は随時被害相談を受け付ける。連絡先は022(397)7960。


強制不妊手術 「これが真の公開法廷」傍聴拡大 札幌地裁
慰謝料求めた訴訟第1回口頭弁論 弁護団「大きな一歩だ」
 旧優生保護法(1948〜96年)下で不妊手術を強制されたとして、札幌市の小島喜久夫さん(77)が国に1100万円の慰謝料を求めた訴訟の第1回口頭弁論が28日、札幌地裁(岡山忠広裁判長)であった。弁護団などの求めに応じて傍聴席の約6割で障害者対応を可能にした法廷には、初めて裁判を傍聴した人工呼吸器を装着した車椅子の障害者や聴覚障害者らが訪れた。弁護団は「これが真の公開法廷。大きな一歩だ」と語った。
 一方、国側は原告が主張する旧法の違憲性について見解を示さず、請求棄却を要求。「不法行為への賠償制度を定めた国家賠償法がある」として、被害を訴えなかった原告側に問題があるとの認識を示した。
 強制不妊手術が全国最多だった北海道内で、旧法を巡る一連の訴訟の口頭弁論が開かれたのは初めて。小島さんが実名で被害を訴えたことから、裁判は障害者の関心を集め、弁護団が障害者用の傍聴席の拡充を要求。岡山裁判長が応じた。
 弁護団によると、この日の弁論を傍聴したのは少なくとも人工呼吸器や車椅子が必要な身体障害者ら5人、聴覚障害者7人、視覚障害者2人。法廷に設置された二つのモニターには、小島さんらの意見陳述の内容が振り仮名付きで表示された。弁護団が「多くの障害者がここに来ている。正しく伝えるため、ゆっくり大きな声で分かりやすく発言してください」と呼びかけると、岡山裁判長は法律用語を補足しながら話した。起立が認められた手話通訳が発言者の名前を訳すため、発言者はそれぞれ名乗ることを求められた。
 初めて裁判を傍聴した札幌市の三田村亜依さん(33)は、大学では法学部だったが、車椅子に加え、たん吸引や人工呼吸器が必要なため裁判の傍聴をためらってきた。「自分も早く生まれていれば、同じ被害に遭ったかもしれない。人ごとではない」と言った。
 知的障害のある同市の原田千代子さん(58)は「他の裁判でも、強制不妊手術問題を知りたい障害者への配慮を続けてほしい」と願った。視覚障害者の荒木ともかさん(47)は「格段に理解しやすかった」と評価した。
 小島さんはこの日、「(強制手術から提訴を決意するまでの)57年間の苦しみが消えることはない」と証言。妻麗子さん(75)が傍聴席の最前列で見守った。【日下部元美、安達恒太郎】


デスク日誌 生グソ
 JR秋田駅から南に約1キロの住宅地。かき氷屋さんの入り口横の窓ガラスに「生グソあります」と記した紙が張られている。9月末まで営業の夏季限定のお店でいつもにぎわっている。
 生グソ。何やらぎょっとするような響きでもあるが、この店で特に人気があるかき氷の愛称だ。
 正式には「生グレープフルーツソフト」。ガラスの器の底に敷いたグレープフルーツの果実にたっぷりかき氷を盛り、その上にソフトクリームが載っている。
 注文の際に店の人がイチゴなら「生イソ」と略して伝票に書く。同じ理屈でグレープフルーツは生グソとなる。お客さんの間でまず話題となり、いつしか愛称に定着したとの説がある。
 全国的にも知る人ぞ知る存在のようで、ネット上にはブログなどで「秋田人が愛してやまない『生グソ』」「秋田市民の神スイーツ」といった言葉が並ぶ。
 秋田にはアイスクリームの「ババヘラ」もある。いずれも一度耳にしたら忘れない創造的な名前と言っていいかもしれない。秋田の風土や人々の感性に宿るネーミングのセンスなのだろうか。文化的側面から深掘り取材してみようかな。(秋田総局長 松田博英)


<西日本豪雨>被災した岡山市に仙台市が半年間職員派遣
 仙台市は西日本豪雨で被災した岡山市に10月1日から半年間、北道路建設課の沢口普主任(50)を派遣する。同市から全国市長会に要請があり、農道や水路の復旧業務に当たる。今回の被災地に職員を長期派遣するのは初めて。
 郡和子市長が28日に市役所で訓示し、「期待に応え、良い仕事をしてほしい」と激励した。建設会社勤務を経て2013年に市役所入りした沢口主任は、取材に「民間で道路や水路の測量や施工に携わった。復旧に経験を生かしたい」と述べた。
 同市は13年度、東日本大震災の復興支援で岡山市職員2人の派遣を受けた。


東北大の「貧食カレー」復刻!
東北大学の食堂の看板メニューだったカレーがレトルトカレーとして復刻され、29日、東北大学で販売会が行われました。
タマネギと豚肉などが入ったこのカレー、仙台市青葉区の東北大学の川内キャンパスにあり、「貧食」の愛称で親しまれたプレハブの食堂で販売されていたもので、「貧食カレー」とも呼ばれ、多くの学生に愛されていました。
地下鉄工事に伴って食堂が平成20年で閉店となり、「貧食カレー」も姿を消しましたが、復刻を望む声が数多く寄せられたことから、大学の生協が大阪市の食品メーカーの協力でレトルトカレーとして、今月20日、復刻させました。
29日は復刻を記念して、川内キャンパスで、午前11時から販売会が開かれました。
会場には卒業生などが訪れ、試食用の「貧食カレー」を味わったり、「貧食」がパッケージにデザインされたカレーを買い求めたりしていました。
仙台市で暮らす30代の卒業生の男性は、「『貧食』でカレーばかり食べていました。懐かしい味ですね」と当時を思い出しながら味わっていました。
生協によりますと、今月20日から通信販売などで売り出した1200個はすでに完売で、29日の販売会に用意した300個も2時間半で完売したということです。
東北大学生協の宮崎研次長は、「多くの要望をいただき、やっと復刻できた。今後も販売を続けていきたい」と話していて、来月9日ごろから販売を再開するということです。


「朝鮮学校」敗訴 生徒の救済を探りたい
 高校無償化を巡り、国が朝鮮学校を対象外としたことの是非を問う裁判で、大阪高裁が、原告の大阪朝鮮高級学校の請求を認めた一審判決を取り消し、逆転敗訴とする判決を言い渡した。
 同様の訴訟5件のうち、一審で朝鮮学校側が勝訴したのは大阪のみだが、初の高裁判断でこれも退けられた。判決は、在日本朝鮮人総連合会(朝鮮総連)の影響を重く見る国の主張を追認した。
 しかし、無償化によって教育の機会均等を図る制度の趣旨を踏まえれば、今回の判断には疑問が拭えない。
 裁判の争点は、無償化の基準となる「適正な運営」の要件だ。
 高裁は、幹部の人事交流など総連との密接な関係を踏まえ、教育基本法の禁じる「不当な支配」を受けている疑いがあるとした。
 一審は、こうした総連との関係の存在を認めた上で、「在日組織が民族学校を援助するのは不自然とは言えない」としていた。
 むしろ一審が問題視したのは、無償化の適用の可否を国が恣意的に判断することである。「教育への過度の行政介入を容認することになりかねない」からだ。
 文部科学省は、朝鮮学校が無償化適用の審査を受ける根拠となる条文を省令から削除したが、乱暴と言わざるを得ない。
 削除を違法と認定し、適正な運営の判断は財務状況など客観的な材料で行うべきだ、とした一審の内容はうなずける。
 そもそも高校無償化は民主党政権下の2010年に始まったが、朝鮮学校への適用については、当初から賛否が分かれた。
 12年末に政権が交代し、朝鮮学校を適用対象から外す方針が示され、当時の下村博文文科相は拉致問題の停滞を理由に挙げた。
 北朝鮮の拉致行為は重大な犯罪だが、その解決は政治の責任であり、教育に絡めるのは筋違いだ。
 高校無償化から8年、各地の朝鮮学校では負担の重さから生徒の流出が加速し、統廃合が進む。
 朝鮮学校の扱いを巡る政府の強硬姿勢が、在日韓国・朝鮮人などを「排除」する風潮を助長してきたことは否めまい。
 朝鮮学校では韓国籍や日本国籍の生徒も学び、卒業生はともに日本社会を担う一員となっている。
 子どもに民族教育を受ける権利を保障するのは国際的な流れだ。これを守るため、朝鮮学校も一層運営見直しを進めるべきだ。
 生徒の救済を第一に、国と朝鮮学校の双方に努力を求めたい。


朝鮮学校判決/学ぶ権利をどう保障する
 国が朝鮮学校を高校無償化の対象から外した処分を巡る訴訟の控訴審判決で、大阪高裁は「国の対応は適法」と学校側の逆転敗訴を言い渡した。
 一審の大阪地裁は教育の機会均等を確保する観点から、無償化の適用除外を「外交的、政治的意見に基づくもので違法」と結論づけた。国はこれを不服として控訴していた。
 判決が覆ったことに、学校関係者からは「差別を容認されたようで残酷だ」との声が上がった。ショックを受け涙を流す生徒もいたようだ。
 そうした反応は無理もない。
 2010年に始まった高校無償化は外国人学校にも適用されている。しかし、朝鮮学校については北朝鮮による拉致問題が進展しないことなどを理由に、第2次安倍政権が「国民の理解が得られない」と対象外にした経緯があるからだ。
 拉致や核・ミサイルの開発は許せない。だが、日本に住む子どもたちの教育とは別次元で考えるべきである。
 朝鮮学校は各種学校の扱いで、行政の規制や監督の下に置かれている。ほかの外国人学校と同等に扱うのが筋だろう。
 正反対の判断となったのは、在日本朝鮮人総連合会(朝鮮総連)との関係について見方が分かれたためだ。
 高裁は総連との間に人事交流があることや、北朝鮮の指導者を礼賛する記述のある教科書を使っている点などを重視した。「教育の自主性をゆがめる『不当な支配』を受けている疑いがある」と国の主張を追認した。
 一方地裁は、総連との一定の関わりを認めた上で「歴史的事情に照らせば両者の関係が適正を欠くとは認められない」と指摘していた。
 同種の訴訟は全国5カ所で起こされ、今回が初の控訴審判決だった。地裁では大阪以外の3カ所で学校側が敗訴している。
 懸念されるのは、司法判断が新たな差別を容認する風潮につながることである。国連人種差別撤廃委員会が政府対応に懸念を表明している。国籍にかかわらず、民族教育を学ぶ権利を保障するのが世界の潮流だ。
 地域社会が多様なルーツを持つ人で構成されていることに、いま一度向き合う必要がある。


大分・伊方決定 社会通念というリスク
 司法はまたしても「社会通念」という物差しを持ち出して、四国電力伊方原発(愛媛県)の運転差し止めを求める住民の訴えを退けた。原発リスクにおける「社会通念」とは、いったい何なのか。
 伊方原発は、四国の最西端、日本一細長い佐田岬半島の付け根にある。
 対岸は、豊後水道を挟んで九州・大分だ。最短で約四十五キロ。半島の三崎港から大分側の佐賀関港へは、フェリーを使えば七十分。古くから地理的に深く結び付いており、人や物の行き来も頻繁だ。
 伊方原発に重大な事故が起きたとき、原発の西側で暮らす約四千七百人の住民は、大分側に海路で逃げることになる。
 細長い半島には、ほかに逃げ場がないのである。
 伊方原発は「日本一再稼働させてはいけない原発」と言われてきた。
 わずか八キロ北を半島に寄り添うように、長大な「中央構造線断層帯」が九州へと延びており、南海トラフ巨大地震の震源域にある。
 さらに、伊方原発は阿蘇山から百三十キロの距離にある。
 原子力規制委員会の「火山ガイド」も指摘する、噴火による火砕流や火山灰の影響が心配される距離感だ。
 両岸の住民は、巨大地震と巨大噴火という原発事故の“二大要因”を共有する間柄、原発事故は「対岸の火事」ではないのである。
 大分地裁は、やはり四国電力側の主張を丸のみにするかのように「原発の耐震性評価は妥当」と判断し、「阿蘇山の破局的噴火が生じることが差し迫っているとは言えない。破局的噴火に相応の根拠がない場合、社会通念上無視できる危険である」とした。
 三日前の広島高裁と同様、またもや「社会通念」という、科学でもない、法律でもない、あいまいな“物差し”を持ち出して、大分地裁も、住民側が主張する具体的な不安を退けた。
 重ねて問う。「社会通念」とは、いったい何なのか。
 地震や噴火のリスクは確かにそこにある。しかし、確率は低く、取るに足らないものであり、そのようなことに不安を覚える人たちが、非常識だということなのか。
 だから、備えを図る必要もないという判断なのか。
 このような「社会通念」が定着し、原発が次々と息を吹き返していくとするならば、「安全神話」の復活以上に危険である。


大分地裁伊方稼働容認 司法による「安全神話」危惧する
 原発の安全神話が、国民の命と権利を守るとりでであるはずの司法によって、再び形作られることを強く危惧する。
 四国電力伊方原発3号機について、対岸の大分県の住民が運転差し止めを求めた仮処分申し立てに対し、大分地裁は差し止めを認めない決定を下した。広島高裁が、阿蘇山の噴火リスクを根拠に運転を禁じた同高裁抗告審の判断を覆し、再稼働を容認したばかり。再稼働を強引に推し進める国や電力会社の主張を、またも漫然と追認した。
 地震や火山への対策について大分地裁は、国の原子力規制委員会の新規制基準は合理的で、「合格」とした判断にも不合理な点がないと繰り返し、原発の運転による具体的な危険はないと指摘。そのため住民の命や暮らしを守る訴えには「理由がない」と一蹴した。しかし、伊方原発は南海トラフ巨大地震の震源域にある。長大な活断層・中央構造線断層帯がすぐ近くにあり、激震に見舞われる可能性が否定できない。住民の不安に向き合おうともしない冷淡な決定に、憤りを禁じ得ない。
 新規制基準を疑いもなく合理的と断じる姿勢は、極めて危うい。新基準は東京電力福島第1原発事故の原因究明の途上で制定されたもので、委員会自体がこれで安全とは言えないとしている。司法がお墨付きを与えて安全神話を生むことは、福島の事故以前に逆戻りすることにほかならず、看過できない。
 火山の破局的噴火についても規制委が示した考え方を追認し「社会通念上、無視できる危険性」と判断した。だが、現在の科学では予測できない以上、自然の脅威に謙虚に向き合い、最大限の安全を追求すべきだ。
 さらに納得できないのが避難計画に対する判断だ。新基準が避難計画について定めていない点を「不合理でない」とし、計画の有無や内容を検討するまでもなく、命や健康を侵害する具体的危険性がないと断じた。危険がないと決めつけ、避難計画の必要性にさえ目を背ける「命の軽視」は到底容認できない。
 実際、住民は万が一の際に、安心を得られないでいる。伊方町民は大分県に船で避難する計画だが、西日本豪雨によって、港に通じる道路の寸断や土砂崩れによる孤立は一層現実味を帯びている。津波などで船が出せない恐れも大きい。
 避難先の大分県は伊方原発から最短でわずか約45繊I向き次第で放射性物質が及ぶ可能性がある。にもかかわらず県は原発稼働の意思決定に関与できない。電気がもたらされることなく、リスクだけ負わされた「被害地元」の現実や、県境を越えた広範囲の命の危険を、司法も電力会社や国も直視すべきだ。
 近年、想定をはるかに超えた自然災害が頻発している。原発は安全と言い切れる根拠はどこにもない。四電は来月再稼働へ準備を進めるが、国も電力会社も、経済優先で突き進むことは許されない。


伊方原発 「一番ひどい決定」敗訴の住民側憤り 大分地裁
3号機の運転差し止め求める仮処分申請が却下
 「司法は屈した」。大分地裁前に集まった申立人や支援者ら約70人は、28日午後3時過ぎ、掲げられた垂れ幕を見てため息を漏らした。伊方原発3号機の運転差し止めを求める仮処分申請が「理由がない」として却下された同地裁決定。住民らは各地で出された同様の仮処分決定などを踏まえ「これまでで一番ひどい」と憤った。
 決定後、大分市内の大分県弁護士会館で記者会見した住民側の弁護団は「積極的に原発の危険性を審理しようという姿勢が著しく欠如している」と厳しく非難。この日の大分地裁決定は、運転差し止めを取り消した25日の広島高裁決定でさえ合理性を否定した原子力規制委員会の手引書「火山影響評価ガイド」を肯定した。弁護団はこの点を特に問題視し「権力側に追従しようという姿勢を如実に示している」と指摘した。
 申立人の一人、中山田さつきさん(64)=大分県杵築市=は「こんなものを受け取るために申し立てたわけではない」と怒りをあらわにした。「福島第1原発事故を見れば、大分も被害を受けるのは明らか。なぜ原発のために暮らしが脅かされないといけないのか」と語気を強めた。
 住民グループ「伊方原発をとめる大分裁判の会」の小坂正則事務局長(65)=大分市=は、地裁が四電側の噴火リスクなどへの考え方に「不合理な点がない」とした判断について「原発に対する我々と裁判所の社会通念があまりに乖離(かいり)している。まだまだあきらめる必要はない。希望を持って闘いたい」と前を見据えた。【津島史人】


「新潮45」休刊 老舗の名を泣かせるな
 性的少数者(LGBT)への差別的な表現が批判された月刊誌「新潮45」が休刊する。世間の批判への反論特集がさらなる批判を浴びた。新潮社は休刊で済ませず、問題の核心の検証が必要だ。
 ヘイト本は売れる−。そんな時代なのだろう。嫌韓・嫌中など特定の民族や国などへの差別や憎悪をあおる本や雑誌がひしめく。編集者にそんな思想がなくても、売り上げが目当てで、ヘイト市場に手を出す出版社もあるという。
 「新潮45」の場合はどうだったのか。八月号でLGBTのカップルを「生産性がない」などと否定する自民党の杉田水脈(みお)衆院議員の寄稿を掲載した。むろん、多くの人々はこの原稿の中身に疑問を持ったり、差別的であると感じたのだろう。批判的な反響がわき起こった。
 すると同誌は十月号で「そんなにおかしいか『杉田水脈』論文」と題した擁護特集を組んだ。中には「LGBTの権利を擁護するなら、痴漢が触る権利を社会は保障すべきでないのか」という趣旨の文章も掲載された。暴論だ。
 これは致命的である。作家や評論家らから抗議が起こった。社内からも、書店などからも批判の声が上がった。一連の特集について社長が「あまりに常識を逸脱した偏見と認識不足に満ちた表現が見受けられた」という声明を出さざるを得なかった。
 それでも批判は続き、二十五日に休刊の発表に至った。
 <ここ数年、部数低迷に直面し、試行錯誤の過程において編集上の無理が生じ、企画の厳密な吟味や十分な原稿チェックがおろそかになっていた>
 新潮社側はそう説明する。確かに一九八五年の創刊からピーク時十万部あった部数は今や二万部を切る状態である。だが、「編集上の無理」とは具体的に何なのか。それが「企画の吟味や原稿チェックがおろそかになった」ことと、どうつながるのか。ヘイト化した実態がつかめない。
 東京新聞(中日新聞東京本社)にコラムを書く文芸評論家の斎藤美奈子さんも「そんなの言い訳になんないよ」と厳しく指摘する。「差別に乗じて利益を上げている以上、それは『差別ビジネス』で、普通の差別より悪質」とも。
 休刊するとしても、同社は今回の事態を招いた詳細な検証と分析はいる。新潮社は多くの文学者を世に出した名門出版社である。老舗の名を泣かさぬよう「差別ビジネス」とは決別してほしい。


新潮45廃刊/編集過程の検証が必要
 性的少数者(LGBT)を巡る表現が差別的だと批判を浴びていた月刊誌「新潮45」が休刊となった。事実上の廃刊である。8月号でLGBTについて「子どもを作らない、つまり生産性がない」とした自民党の杉田水脈衆院議員の寄稿を掲載。それに対する批判への反論を10月号で、7人の寄稿で特集したが、さらに大きな批判を受ける結果となっていた。
 刊行元の新潮社によると、この決定は同誌が部数低迷で編集上の無理が生じ、企画の厳密な吟味や十分な原稿チェックがおろそかになっていたことへの反省の思いを込めてのことだという。
 10月号の発売は9月18日。翌19日には新潮社の文芸編集者らがツイッターで「良心に背く出版は、殺されてもせぬ事」という創業者・佐藤義亮氏の言葉を紹介。著名作家たちもその特集を批判したり、新潮社の新刊を置くのを控える書店も出てきたり、異例の展開となった。このため21日に佐藤隆信社長名の「常識を逸脱した偏見と認識不足に満ちた表現が見受けられた」との談話を発表したが、謝罪の言葉はなく、批判は収まらなかった。
 そして25日に休刊決定となったのだが、結論を急ぎ過ぎてはいなかっただろうか。「常識を逸脱した偏見と認識不足に満ちた表現」があったのなら批判を受け止め、内容を再検討して同誌の主張に生かしていくのが、雑誌メディアとしての本筋ではないか。休刊は残念だが、少なくとも編集過程の検証やLGBTについてどのように同社として考えているかを明らかにして、謝罪すべき点があれば、それを表明すべきだろう。
 10月号の発売から、わずか1週間で休刊となった今回の「新潮45」の問題は、別な角度から見ると、インターネット社会の反映を強く感じさせる。作家ら書き手たちも雑誌などに頼らなくてもネット上に自分個人の考えを発信できる。出版社の社員も、書店の人も同様である。それが次々に広がり、非常に速く伝わっていく。新潮社の対応が、そのスピードに押しまくられているように感じられる。
 そしてLGBTを巡る寄稿の表現が批判を浴び、大きなニュースとなったことには、その雑誌が文芸出版の老舗中の老舗である新潮社の名を冠した「新潮45」だったことも関係しているだろう。
 同社創業者の出身地・秋田県仙北市角館町には「新潮社記念文学館」がある。同社が刊行する新潮文庫は1914(大正3)年の創刊。断続はあるが、現代まで続く文庫では最も古い。そして同館の外壁には新潮文庫のオブジェがあり、川端康成の「雪国」が文庫を開いたような形で刻まれている。それは戦後、刊行された第1号であったからだ。以来、1万1千冊以上も同文庫は刊行されている。そんな名門出版社で起きた差別問題を巡る雑誌の休刊だ。
 「新潮45」の特集に対して、同社の文芸編集者らがすぐに批判の意見をツイッターで表明したことには大きな意義がある。独立した精神の編集者がいて、そんなことを言える気風が同社にあるということだろう。その精神を生かし、今回の問題をしっかり検証して明らかにし、日本を代表する出版社としての使命を果たしてほしい。


「新潮45」休刊◆世論の怒り真摯に向き合え◆
 性的少数者(LGBTなど)への表現が差別的だとの批判を受けた月刊誌「新潮45」の特集を巡り、新潮社は同誌の休刊を決めた。「謝罪ではない」としていた社長談話から一転、休刊に追い込まれた格好だ。同社は「部数低迷に直面し、試行錯誤の過程で編集上の無理が生じた」と謝罪。日本雑誌協会によると最新の発行部数は1万6800部、10年前の約4割に落ち込んでいる。厳しい経営の中で性急な結果を求められ、話題になるような極端な特集掲載に走った。出版不況が続き、社内に十分な編集体制を整えられなかったことが背景にある。
国内外から批判の声
 「新潮45」は自民党の杉田水脈(みお)衆院議員が、LGBTを「子供をつくらない、つまり『生産性』がない」などと表現し、行政支援を疑問視する寄稿を8月号に掲載し、批判を受けた。さらに10月号では「そんなにおかしいか『杉田水脈』論文」と題し、杉田氏の寄稿を擁護する反論特集を掲載。国内外の作家や新潮社内からも批判の声が上がり、同社との仕事を見合わせる作家や書店が相次ぐなどの動きが広がった。
 近年、性的多様性を尊重する流れはある。3年前に東京都渋谷区は同性カップルを結婚に相当するパートナーと認める全国初の制度を導入。札幌、大阪、福岡市などが続き、社内制度の見直しを進める企業も出始めた。お茶の水女子大をはじめ複数の女子大はトランスジェンダーの学生受け入れに向け、具体的な検討に入った。
 だが杉田氏の主張はこの流れに逆行している。そもそも子どもを産むか産まないかについて、生産性という尺度で評価すること自体おかしい。優生思想の差別的な考えに通じるものがあり、無理解と偏見に満ちた内容だ。全ての国民に「個人の尊重」と「法の下の平等」を保障する憲法と相いれるものではない。
根底に伝統的家族観
 自民党の二階俊博幹事長は当初、「人それぞれ、政治的立場はもとより人生観もいろいろ」と語り、党として問題にしない考えを示していた。杉田氏も批判を意に介する様子はなく、「先輩議員から『間違ったことを言っていないから、胸を張っていれば良い』と声を掛けられた」とツイッターでつぶやいた。保守派に根強い伝統的家族観が根底にあるのだろう。
 その後、批判の高まりを受け、自民党は杉田氏に対して指導を行ったが、自民党の谷川とむ衆院議員がインターネット番組に出演し、「(同性愛は)趣味みたいなものだ」と発言したことも発覚。新潮社はもとより政治家たちは、国内外に広がった世論の怒りを真摯(しんし)に受け止めるべきだ。
 身近な人にも相談できずに悩み、職場や学校で差別や偏見、いじめにさらされる切実な訴えが後を絶たない。休刊によって問題が収束するわけではない。差別解消と人権保護を阻む壁を見直すときだ。


公明党 「原点」を忘れていないか
 公明党は30日、2年に1度の党大会を開く。党の最高議決機関で重要な方針決定などが行われるが、党自体は、どこに向かおうとしているのだろう。自民党との連立維持を重視するあまり、結党の原点ともいえる「草の根民主主義」や「清潔」「平和」を忘れてはいないか。
 党大会を前にした代表選では山口那津男氏の無投票6選が決まった。党大会で承認される。自公連立も継続し、自民党総裁選で連続3選を果たした安倍晋三首相を支えることになる。
 安倍政権で今後、公明党が直面する最大の課題は、憲法改正への対応にほかならない。首相は「憲法改正にいよいよ挑戦する」と改憲への意欲を改めて強調しており、9条に自衛隊を明記する改憲案を秋の臨時国会に提出する意向だ。
 公明党にも「与党で調整したい」と秋波を送る。前のめりの首相に公明党はどう向き合うのか。山口氏は「世論調査をみると改憲の優先順位は高いとは言えない」と慎重な言葉を繰り返し、与党協議にも否定的だ。
 共同通信社の世論調査では、秋の臨時国会に改憲案を提出する首相の意向について「反対」は51・0%と半数を占め、「賛成」の35・7%を上回った。公明支持層に限っても「反対」は50・3%で「賛成」の26・6%を引き離し、改憲への冷めた空気の根強さを裏付けた。
 こうした世論や支持層の声を公明党は、首相と自民党に正面からぶつけることができるのか。懸念を深めざるを得ない事態が続いてきた。先の通常国会で、公明党がカジノを含む統合型リゾート施設(IR)整備法に賛成したのには驚かされた。
 支持母体の創価学会はカジノへの嫌悪感が強いとされる。そのためだろう、整備法提出を政府に促した「カジノ解禁法」を巡る2016年12月の国会採決は自主投票とし、山口氏ら多くの幹部が反対票を投じた。ところが整備法の採決では一転して出席議員が一致して賛成した。
 参院定数を6増し、「合区」で議席を失う自民党議員を救済するのが主目的の改正公選法にも賛成した。平和の問題では15年、憲法違反の指摘が強い集団的自衛権行使を容認する安全保障関連法に賛成した。安倍政権が抱える森友、加計(かけ)問題などでも物申す姿勢は甘い。
 自民党への原則なき同調が進んでいるとの批判に、山口氏は「単独政権なら自民党の暴走は加速する。公明党が政権内で歯止めになっている」と語る。
 そうであれば、改憲問題への対応は、党の存在意義すら問われかねない試金石といえる。原点を見つめ直す徹底的な論議を党大会などに求めたい。


改正労働者派遣法3年 それでも「派遣切り」懸念消えず
「何のための法改正だったのか」と不満の声、上がる
 業務に関わらず派遣労働者の派遣期間を一律3年までと定めた改正労働者派遣法が施行され、30日で3年。国は法改正の目的を「直接雇用を促すため」としていたが、相談窓口を設ける団体には「派遣切り」に関する相談が相次ぎ、派遣切りが増える懸念が消えない。正社員への希望がかなわなかった人からは「何のための法改正だったのか」と不満の声が上がる。
 秘書や通訳、「コンピューター支援設計(CAD)」システムのオペレーターなど政令で定める26業務には派遣期間の定めがなかったが、2015年9月30日の改正法施行で、他業務と同様に3年の制限が設けられた。
 改正法は、派遣会社が同一部署で3年間働く労働者に取るべき対応として、派遣先に直接雇用するよう依頼する▽派遣会社で無期契約で雇用する▽別の派遣先を紹介する−−などを求めている。
 しかし、国の狙い通りには機能していない。大手建設会社でCADオペレーターとして3年勤務している埼玉県の派遣社員の女性(45)は、派遣先での直接雇用を強く望んできたが、拒まれている。「結局は、私たちが雇用の調整弁である状況は変わっていない」と嘆く。
 女性は1993年に短大を卒業した。当時は就職氷河期で就活は難航し、派遣社員として別の会社でCADの技術を磨き、正社員になった。しかし、本社が自宅から遠く離れた場所に移転したため転職を決意。15年夏に派遣会社に登録し、今の会社に派遣された。
 同じ仕事をする同僚たちは、改正法施行前に派遣会社と無期雇用契約を結んだが、ほとんどの人が以前より待遇が悪くなった。女性はその姿をみて、直接雇用を求めたが、建設会社は「前例がない」「学歴や資格が足りない」などとして応じなかったという。
 女性は「多くの派遣社員は派遣先での直接雇用を求めていると思うが、その願いはほとんどかなえられていないのではないか」と話す。「派遣先は過去最高益を上げ、大量の新卒正社員を採用している。なぜ、長く働いてきた人たちを正社員にしようという発想にならないのでしょうか」
 インターネットを通じて派遣労働者の相談を受けている「非正規労働者の権利実現全国会議」によると、7月から「派遣切りされそう」といった相談が増え始め、9月24日までに152件に上った。直接雇用を求めた場合、派遣会社が年収の3割を紹介料として労働者に求めたケースもあった。同会議の冨田真平弁護士は「直接雇用の障害になっている可能性がある。何らかの規制が必要ではないか」と語る。【市川明代、神足俊輔】


理研と東大 皮膚に貼る心電計 薄い有機太陽電池開発
 皮膚に貼って曲げ伸ばしできるほど薄い有機太陽電池を開発し、長時間身に着けて使える心電計を作ったと、理化学研究所と東京大の研究チームが英科学誌ネイチャーに発表した。身に着けるタイプの測定機器は電源の確保が難点だったが、この太陽電池を使えば、電力消費や装着する不快感を気にせずにさまざまな生体情報を計測するデバイス開発につながるという。
 開発した太陽電池は、金属酸化物や高分子化合物を6層重ねた構造で、厚さは0.003ミリ。層の内部に凹凸をつけることで光の反射によるロスを防ぎ、曲げ伸ばしできる太陽電池では世界最高のエネルギー変換効率(10.5%)を実現した。この太陽電池を使った心電計は手の指に貼れるほどの小ささだ。
 今後は測定したデータを蓄積、送信する仕組みも開発し、実用化を目指す。開発した理研の福田憲二郎専任研究員は「長時間測定して初めて分かる疾患の発見や、高齢者の見守りなどへ活用したい」と話す。【酒造唯】


安倍政権に災害の対応押し付けられるコンビニオーナーの苛酷! 本部からは「避難は最後」「店を閉めるな」圧力
 非常に強い台風24号が沖縄を襲い、本州を横断しようとしている。なんとか被害が最小限にとどまることを祈りたいが、こうした自然災害が起きるたびに、コンビニ取材を続けている筆者が気になることがある。台風、地震、大雨などの自然災害で、安倍政権がコンビニエンスストアに、災害対応を押し付ける動きが激しくなっていることだ。
 7月の西日本豪雨災害で安倍政権(首相官邸)もこのコンビニをPRに積極利用している。たとえば次のようなコメントをFacebookで投稿している。
「本日、生活に欠かせない飲料水やカップ麺などを、自衛隊が各店舗まで直接運ぶ、緊急輸送を実施しています。事業者による輸送とあわせ、今日一日で、セブンイレブンでは通常の2倍、ローソンでは通常の4倍以上にのぼる水や食料を、呉市内の各店舗に配送する予定です(略)」
 さらに、9月に発生した北海道胆振東部地震では、世耕弘成経済産業大臣がTwitterで自慢げにこんな投稿をしていた。
「9月8日 コンビニは被災した少数の店舗を除き、全店開店予定。水、カップ麺は本州からの送り込みは到着済。停電解消で配送センター復旧で、通常以上の発送体制。今晩か明朝には品不足は解消見込み。おにぎり、弁当も工場が復旧。生産再開中。一部供給開始済。全域拡大に向け各社対応中」
 救援物資を被災者に直接、配るというならともかく、コンビニが開店するとか、商品が届くというのを何を自分たちの手柄のように、自慢げに語っているのか。
 まったく、安倍政権の空疎な「やってる感」演出には辟易とさせられるが、しかし、この災害時のコンビニ利用は、安倍政権の災害対策の目玉らしい。
 実は、大手コンビニは、2017年6月から災害対策基本法に基づいて指定される「指定公共機関」に追加されており、災害時に国の要請に応じて、ライフラインの復旧や支援物資の輸送などの緊急対応を行うことになっているのだ。つまり、いざとなれば、コンビニが、国の機関のかわりになる公共インフラに組み込まれているのである。
 しかし、コンビニエンスストアは店ごとにオーナーが異なるフランチャイズ経営で、その加盟店オーナーの多くは脱サラ組の個人経営者だ。そこまでの負担を受け入れて、国のために奉仕する余力があるのだろうか。
 しかも、コンビニフランチャイズのオーナーは、本サイトでこれまで何度も指摘してきたように、きわめて劣悪な労働環境に置かれている。オーナー自ら寝る暇もないほど働いても、ほとんどの利益を本部に持って行かれてしまうブラック労働状態のうえ、ちょっとでも本部の命令に反すると、たちまちペナルティを課されてしまう。
 災害時の対応を行うといえば聞こえはいいが、こういうブラックな構造を考えると、そのツケはすべてコンビニオーナーに押し付けられてしまう可能性が高いのだ。
 最近、コンビニ加盟店ユニオンとジャーナリスト・北健一氏による共著『コンビニオーナーになってはいけない 便利さの裏側に隠された不都合な真実』(旬報社)が出版されたが、そこでも、災害において、コンビニオーナーたちがとてつもなく過酷な任務を強制されている事実を、コンビニ加盟店ユニオン副執行委員長の三井義文氏が語っていた。
 コンビニチェーンによっては原則として、コンビニ本部とフランチャイズオーナーの間で、24時間365日店を開店することを義務付けられている。もちろん緊急災害時などは例外が認められているが、現場では、基本的にどんなことがあっても店を開け続けるよう、プレッシャーをかけられているという。
大型台風で巡回に来た本部の社員が「避難勧告が出ても逃げないで」
 三井氏はコンビニのフランチャイズオーナーだった時代、大型台風がきたとき、本部の社員から「避難勧告が出ても、この地域で最後に避難するのはオーナーさんですからね、先に逃げないでください」と言われたという。
〈台風なんですよ。ほんとうに、すごい台風が来てたの。うちの店の近くを川が流れているんですけどね、もう何回も氾濫しているんです。(略)これ言われたのは、お店を始めて一年目でしたかね。本部社員が、ぐるぐると地域を巡回してるんですね、状況を見ながら。私がいつもどおり店をやってると来たわけですよ。で、言われたのがこの言葉だった。〉
〈その夜、たしかに川は危険水位に達し、地元消防団の出動になりました。その時に見回りに来た消防団員にコンビニは店を閉められないことを伝えたところ、訓練を受けたわれわれがいるわけですから、この地区に残る意味はありませんときっぱり言われました。
「そのとおりだ!!」
 私は、われに返りました〉
 また、三井氏は東日本大震災時にコンビニオーナーたちが本部の指導によって生命を危機にさらされ、ときには命をなくしている実態を、体験者から聞いて、紹介している。 
〈震災当日、二四時間三六五日、店を閉めてはならないという本部の指導のもと、店にいたオーナー本人とその時の従業員一名は、店内に流れ込む津波の水が嵩み、オーナーはコピーマシンの上で、従業員はカウンターの上で一夜を過ごしたと語り始めました。〉
〈本部は黙して語りませんが、どれだけのコンビニ関係者があの東日本大震災で亡くなったのでしょうか。このことを語るコンビニオーナーも店を閉めてはならないという本部の指導を忠実に守り、従業員と共に逃げ遅れていたわけです。〉
豪雪で孤立も「どんなことがあっても店を閉めるな」
 しかも、この状況は東日本大震災の後も基本的に変わっていないという。震災被害を受けて、各コンビニ本部は緊急時マニュアルを作成し、オーナー、従業員の生命優先を打ち出したが、これは表向きのことでしかなかった。三井氏は今年に起きたこんなケースを紹介している。
〈今年二月に起きた日本海側の豪雪に際して、店への配送も止まり、(略)コンビニ自体がサービスを提供できない事態になり一時的閉店要請をしたところ、どんなことがあっても店を閉めてはならないとの指導で、従業員の安全を考えオーナー夫妻で丸二日以上、店に泊まり込みで雪かきを続けたところ、奥様が過労で意識をなくし救急配送されても、オーナー自身は店を離れられなかったと訴える人がいました。〉
 この話を聞くと、2017年の災害対策基本法「指定公共機関」化によって、本部の締め付けはむしろ過酷になっているのではないかとさえ思えてくる。
 たしかに、災害で物資不足におちいったとき、コンビニは頼りになる存在だ。しかし、だからといって、コンビニオーナーや従業員に過度な負担をかけ、命を危険に晒していいというものではけっしてないはずだ。
 コンビニオーナーの皆さんは危険を察知したら、本部の言うことなんてきかずにすぐに逃げてほしい。そして、安倍首相と自民党は宴会を開いている暇があったら、コンビニに無理をさせなくても物資を届けられる体制を一刻も早く構築すべきだろう。(小石川シンイチ)


台風24号、西日本に上陸の恐れ 新幹線運休、関西空港閉鎖へ
 大型で非常に強い台風24号は29日、南西諸島近海を北寄りに進み、九州南部に迫った。暴風域に巻き込まれた沖縄県では負傷者が続出した。台風は勢力を保って西日本に接近・上陸する恐れがあり、速度を上げながら10月1日にかけて東日本、北日本に近づく。列島を縦断すれば、広い範囲に影響が及びそうだ。
 山陽新幹線と東海道新幹線は30日に計画運休の実施が決まった。関西空港は滑走路2本を30日午前11時から10月1日午前6時まで閉鎖。ユニバーサル・スタジオ・ジャパン(USJ、大阪市)も30日は休園する。


関西の主なデパート全店休業
台風24号の接近に伴って、関西の主なデパートは、30日すべての店舗で休業を決めています。
▼「エイチ・ツー・オーリテイリング」は、▽阪急うめだ本店や▽阪神梅田本店など関西にある12店舗すべて、▼「近鉄百貨店」は、▽あべのハルカス近鉄本店をはじめ東海地方の店舗を含めて10店舗すべて、▼「大丸松阪屋百貨店」は▽梅田店、▽心斎橋店(みせ)、▽京都店など関西にある8店舗すべて、▼高島屋は▽大阪店など関西にある5店舗すべてを30日は休業することにしています。

ブツキソ始まる→遅い!/穴にネズミで改竄?

りんくうタウン駅バス乗り換え180914

La première voiture en plastique présentée au Japon
Un véhicule réalisé à 90% en matières plastiques permet d’économiser de l’énergie et ouvre un large horizon au développement des voitures électriques de demain, affirment les concepteurs japonais de cette nouveauté.
Un groupe d'ingénieurs, en collaboration avec des chercheurs de l'Université de Tokyo, a réalisé la première voiture composée à 90% de différents types de plastiques.
Selon la chaîne japonaise NHK, ce nouveau concept car a été mis au point dans le cadre du programme gouvernemental consacré à la mise en pratique des innovations.
L'utilisation des matières plastiques étaient jusqu'ici bannie de l'industrie automobile en raison de la résistance jugée insuffisante de ce matériel. Or, en combinant plusieurs types de matières plastiques, les chercheurs japonais ont réussi à apporter une solution à ce problème.
Qui plus est, le recours à la résine a permis de réduire de 40% le poids du véhicule, permettant ainsi d'économiser de l'énergie, ce qui ouvre un large horizon au développement des voitures électriques de demain.
フランス語
フランス語の勉強?
渡辺輝人 @nabeteru1Q78
安米貢三に改名したらどうか。名前はみつぐぞうと読む。宗主国に献物をし続ける強い意志の表れである。 / “トランプ氏「日本はすごい量の防衛装備品を買うことに」:朝日新聞デジタル”
立川談四楼 @Dgoutokuji
安倍さんは国連総会の演説で「背後」を「せご」と読んでしまったんだね。これまで「安倍でんでん」と呼ばれてきたが、これで新たな渾名「背後どん」決定だ。ルビを振らなかった外務省の重大ミスだが、担当者は「背後をせごと読むとは、いくら何でも、いくら何でもご容赦を」と言ったとか言わないとか。
姜(Kang/自家焙煎) @fire_ree
背後を「せご」と読んだり、云々を「でんでん」と誤読する人が憲法をイジろうとしているんだから怖いよな。漢字もマトモに読めない人が危険物取り扱いのマニュアルを書き換えようとしてるんだよ?怖くね?
洋子, 斧 @walkinonthinice
「背後」を「せご」と読むって、なかなかお目にかかれないレベルのバカなんじゃないか
原稿を書いた役人が「なんでルビをふらなかったんだ」って怒られていないか心配。でも全ての漢字にルビをふったら「『にっぽん』ぐらい読めますよ!バカにしているのか」とか怒りそうだし、プライド高いバカを担ぐの大変だろうな…

内田樹@levinassien
この人の言い間違いが問題なのはただの無教養ではなく、彼が日常的に犯す言い間違いを「それ違うよ」と指摘してくれる人が周りに一人もいないということです。
報道ステーション
台風24号が沖縄に接近…非常に強い勢力のまま、週末には本州縦断へ▽「金曜特集」光と音と自然と…“日本庭園でデジタルアート”小川彩佳が取材
緊迫感や速報性を重視した“ニュース”と元気で明るい“スポーツ”、硬軟取り混ぜた時代を映し出す“特集”に季節感あふれる“気象情報”と情報満載です。 富川悠太(テレビ朝日アナウンサー) 小川彩佳(テレビ朝日アナウンサー) 松岡修造、澤登正朗、中山雅史、稲葉篤紀、前田智徳、寺川綾、寺川俊平(テレビ朝日アナウンサー) 喜田勝(気象予報士)、三谷紬(テレビ朝日アナウンサー) ☆番組HP  http://www.tv-asahi.co.jp/hst/ ☆Twitter  https://twitter.com/hst_tvasahi


いよいよブツキソ始まりました.しかし遅いからダメ!と苦情が入りました.
穴にネズミで改竄?ネズミは悪くないのに.アベさん!もう改ざんはしないで!これまでにした改ざんは潔く認めて反省してください.

<震災遺構>大川小旧校舎の整備 工事完成20年度にずれ込み
 宮城県石巻市は27日、東日本大震災の震災遺構として保存する大川小の旧校舎について、工事完成が当初予定の2019年度末から20年度中にずれ込むことを明らかにした。
 市震災伝承推進室は「学校周辺の釜谷地区全体の排水計画作りや、横断歩道の設置計画の変更などにより、(基本設計に)時間がかかっている」と理由を説明した。当初は本年度中に基本設計から実施設計まで終える予定だった。
 市は整備方針として、(1)校舎など既存施設に極力手を加えない(2)沿道から見えないよう施設の整備や植樹を行う(3)校舎西側に広場や慰霊碑、花壇を設置する−などを示している。


支援の灯、ライブで燃やす 仙台と神戸のミュージシャン、来月8日仙台でチャリティー
 東日本大震災を挟んで親交を深める仙台市のジャズバーと神戸市のミュージックバーが10月8日、仙台市内でチャリティーライブを開催する。全国で大規模災害が相次ぐ中、「被災地へ向けたチャリティーの灯を絶やさない」と企画した。
 ライブを開くのは、青葉区国分町の「クロスビー」オーナーでギタリストの村上徳彦さん(58)と、神戸市中心部の三宮にある「エリース」のボーカル、エリーさん(64)。昨年夏に神戸で初開催し、九州北部豪雨の被災地に収益の一部を寄付した。
 村上さんは2011年の震災直後、エリーさんの夫でエリースオーナーの勝浦敏夫さんから仙台のことを気遣うメールを何度も受け取った。勝浦さんはその年の11月、がんのため61歳で急逝した。神戸から届いた温かな励ましへの感謝の気持ちが、村上さんの胸にずっとある。
 「センダイ ミーツ コーベ」と題したライブには村上さんとエリーさん、勝浦さんの次男でドラムスの優さん(34)ら両店のミュージシャン約15人が出演予定。今回は、今年発生した豪雨や地震の被災地に収益の一部を贈る予定。
 村上さんは10年夏に初めてエリースを訪れた時の思い出などを来場者に紹介し、共に大きな震災を経験したミュージシャン同士の縁について思いを語る。
 「バンドマンができる支援の形として、会場に集う人たちの気持ちを被災地に届けたい」と村上さん。エリーさんは「各地で大変な災害が起きている。神戸と仙台で今後もチャリティーライブを続け、少しでも被災者の力になれたらいい」と願う。
 ライブ会場は青葉区本町2丁目の「ライブドーム・スターダスト」。午後5時半開演。チケットは1ドリンク付き5000円。定員約100人。連絡先はクロスビー022(215)7766。


気仙沼・大谷海水浴場で砂浜清掃復活 住民50人参加、21年の遊泳再開へ一歩
 東日本大震災で被災し、遊泳できなくなった気仙沼市本吉町の大谷海水浴場で、地元住民が総出で砂浜を一斉清掃する震災前の恒例行事「浜清掃」が復活した。小学生から高齢者まで約50人が参加。環境省の「快水浴場百選」に選ばれた砂浜をきれいにした。
 同市大谷小が総合学習で漂着物を調査するのに合わせ、大谷公民館などが企画した。2021年夏の海水浴場再開に向け、地元の機運を高めるのが狙い。
 4年生約30人と住民有志が26日、幅約300メートルの砂浜を1時間かけて清掃。流木やペットボトル、漁具などを拾い集めた。
 斎藤遥希君(10)は「こんなに多くのごみがあるとは思わなかった。きれいになってすっきりした」と話した。
 浜清掃は1960年代から50年以上続いた伝統行事だった。美しい砂浜を海水浴客に楽しんでもらおうと、地元の子どもたちや漁師らが海開き直前に500人以上集まった。共同作業は地域のコミュニティーを形成する役割も担っていた。
 地元の漁師芳賀勝英さん(73)は「地元にとってお祭りのような行事だった。美しい大谷の砂浜を残すため、地域が一丸で取り組んでいた伝統を次の世代につなぎたい」と語った。
 海水浴場は70年代のピーク時には一夏で40万人以上が訪れた。2020年度まで宮城県の防潮堤工事が続くため、今は遊泳できない。
 大谷公民館の佐藤和明館長(62)は「今日はかつての浜清掃の雰囲気を思い出した。本格的な復活に向け、定期的に清掃活動を続けたい」と話した。


<むすび塾>宮城・富谷の児童、備えの要点を体感 被災状況聞き教訓学ぶ
 河北新報社は27日、通算82回目の防災・減災ワークショップ「むすび塾」を富谷市明石台の東向陽台小学区で開いた。4年生29人が東日本大震災で避難所になった町内会施設を訪問。住民から避難生活や教訓を聞き、備えの大切さを学んだ。
 児童は4班に分かれ、雨の中、東向陽台第1、向陽台サニーハイツ、東向陽台3丁目の3町内会にそれぞれ向かった。
 向陽台サニーハイツ町内会では会長の須藤弘さん(74)が震災時、町内会館に約200人の住民が避難した状況を説明。「避難所では小学生も助け合いの戦力だった。皆さんも災害時には活躍してほしい」と呼び掛け、「生きているのが一番大切だ。地震が起きたら安全な高台に逃げてほしい」と訴えた。
 東向陽台小学区の一部では、長町−利府線断層帯を震源とする地震が起きた場合、最大で震度6強の揺れが起きると予測されており、一部の班は土砂災害危険箇所なども見て回った。
 学校に戻った児童は、各町内会で聞いた被災状況や危険箇所を班ごとに大型地図に記入。「防災倉庫には水や食料があった」「崩れたり倒れたりするような場所には近づかない」などと記し、防災マップを仕上げた。
 東北大災害科学国際研究所の保田真理講師(防災教育)は「災害はいつどこで起きるか分からない。各町内会で聞いたことを忘れず、災害が起きたときに役立ててほしい」と話した。
 今回のむすび塾は日本損害保険協会(東京)の安全教育プログラム「ぼうさい探検隊」を基に実施した。同協会の協力は7回目。


<女川原発1号機廃炉検討>運転35年目迎え、延長経費など考慮し判断
 東北電力の原田宏哉社長は27日の定例記者会見で、女川原発1号機(宮城県女川町、石巻市、出力52万4000キロワット)について「廃炉も具体的な選択肢として検討していく」と明言した。運転開始から35年目を迎え、さらなる運転期間の延長に伴う経費などを考慮し、最終判断する。東北電が原発の廃炉の可能性に言及するのは初めて。
 1号機は1984年に営業運転を始め、同社の原発4基の中で最も古く、国内で稼働する39基のうち8番目に古い。東日本大震災後、4基とも停止している。
 原田社長は、原子力規制委員会による女川2号機の再稼働審査が終盤を迎えていることに触れ「1号機は一世代前の設計で、2号機の審査の知見をそのまま反映できないものが出てくる。原子炉格納容器が小さいなど安全対策も難しさがある」と述べた。
 判断時期については「いつまでに判断するというものはない。経済性などを踏まえ、慎重に見極めていきたい」と説明した。
 東京電力福島第1原発事故以降、原発の運転期間は原則40年と定められ、規制委が認めれば1回に限り20年延長できる。ただ、事故後の新規制基準を満たすには巨額の安全対策費が必要で、事故以降、6原発9基(福島第1原発6基を除く)が廃炉を決めた。
 女川1号機は福島第1原発と同じ沸騰水型炉の「マークI」タイプで、福島を除く他社の4基は、いずれも廃炉が決まっている。
 東北電は残る3基のうち、女川2号機を2020年度以降、東通原発(青森県東通村)を21年度以降に再稼働させるため、規制委の審査への対応や安全対策工事が続く。女川3号機は審査申請の準備が進んでいる。


<女川原発1号機廃炉検討>「地元企業に影響」「駆け引きでは」懸念と臆測も
 「地域経済への影響は避けられないだろう」。東北電力女川原発1号機(宮城県女川町、石巻市)の「廃炉検討」が伝わった27日、立地市町の住民の間に波紋が広がった。東日本大震災後、1号機と共に運転を停止している2号機の再稼働の行方が注視されるだけに、反原発運動に携わる団体からは「再稼働との駆け引きではないか」との懸念や臆測も出ている。
 「残念だ。女川原発と取引のある町内外の企業にも少なからぬ影響が出るだろう」。女川町の自営業男性(77)は原発の規模縮小の動きを不安視した。
 1号機は1984年の運転開始から35年目。町内の会社社長持田耕明さん(47)は「運転期間は原則40年というルールが示されている以上、仕方がない。(再稼働を)やるのかやらないのか、中ぶらりんな状態が一番良くない」と話した。
 石巻市の50代男性会社員は「思い切った判断だと思うが、将来、北海道の地震で起きたブラックアウト(全域停電)のようなことがなければいいが」と危惧した。
 反原発を訴える住民団体の多くは「廃炉は当然」と受け止めた。
 市民団体「放射能汚染廃棄物の焼却処分に反対する石巻地域の会」事務局長の日野正美さん(65)=石巻市=は「仮に2号機が再稼働してから1号機に着手しても、運転開始から40年を超える。(廃炉検討を)表明せざるを得なかったのでは」と推察した。
 市民団体「脱原発仙台市民会議」の篠原弘典共同代表(71)=仙台市=は「1号機は震災時も運転中で損傷が大きかった。廃炉するしかないと思っているので驚きはない」と語る。2号機の国の審査が終盤を迎える中での言及に「2号機の再稼働に向けたイメージづくりに利用しようとしているのではないか」と批判した。
 再稼働に反対する石巻市の50代主婦は「理由は何なのか。2号機の再稼働と引き換えではないか。これまで原発を動かさなくても電力は間に合っていた」と厳しく指摘した。


<原発事故避難者集団訴訟>福島地裁裁判官ら、浪江・津島地区で現地検証
 東京電力福島第1原発事故で帰還困難区域に指定された福島県浪江町津島地区の住民が国と東電に慰謝料の増額などを求めた集団訴訟で、福島地裁郡山支部は27日、現地検証を行った。佐々木健二裁判長ら裁判官3人が原発事故の影響を確認した。
 3人は津島小など11カ所を回り、避難を余儀なくされた原告らから原発事故前の様子などの説明を受けた。
 秋祭りが開かれるなど交流拠点だった津島稲荷神社では、福島市に避難する宮司の井瀬信彦さん(87)が対応した。検証終了後、井瀬さんは「地域が崩壊した現状を見てもらえた」と話した。
 津島地区の訴訟での現地検証は初めて。28日もあり、放置されたままの住宅など9カ所を回る。
 同訴訟の原告は地区住民の約半数に当たる669人。訴えによると、原発事故で古里を奪われて精神的苦痛を受けたとして、月額慰謝料10万円を35万円に増額することや、除染による原状回復を求めている。判決は2021年3月に出る見込み。


<福島・飯舘村>村外の仮設を災害公営住宅に再利用「時間短縮、帰還に有効」
 福島県飯舘村は東京電力福島第1原発事故の避難者向けに整備する災害公営住宅について、村外で使われてきた木造の仮設住宅を再利用することを決めた。県によると、仮設住宅の災害公営住宅への転用は県内で初めて。復興庁が27日公表した「福島再生加速化交付金」に建設費2億300万円が配分された。
 村などによると、災害公営住宅は約5200平方メートルの敷地に整備する。年度内に造成工事に着手し、来年秋ごろまでに移設などの完成を予定する。
 帰還困難区域を除く飯舘村の避難者に対する仮設住宅の無償提供が来年3月末で終わることから、村は再利用を決めた。担当者は取材に「通常の災害公営住宅に比べ、設計や建設に要する時間を短縮できる。避難者の帰還のための環境整備を急ぎたい」と話した。
 福島再生加速化交付金ではこの他、県が双葉町に整備するアーカイブ拠点施設の建設費用に10億3800万円配分された。


<福島知事選 課題の現場>「仕方ない、でも…」不安募る避難者 仮設住宅無償提供、終了時期公表
 「そろそろ折り合いを付ける時かな」。福島県浪江町から避難する斎藤基さん(67)がぽつりと語る。
<諦めの声広がる>
 東京電力福島第1原発事故から7年半が迫った8月末、福島県は避難者向け仮設住宅の無償提供の終了時期を公表した。浪江、富岡両町は2020年3月と示された。
 斎藤さんは二本松市内の仮設に暮らす。「いつかは自立しなきゃいけない。来年3月には仮設を出ようと思う」。自宅は帰還困難区域にあり戻れない。同市に家を再建する方向という。
 被災者の間で、県の方針に対する猛烈な反発は起きていない。「自宅には帰れないが、しょうがない」「いつまでも暮らし続けるわけにはいかない」。福島市内の浪江町民向け仮設では、諦めの声が多かった。
 ただ、退去後の暮らしに不安は募る。
 福島市にある飯舘村の避難者向け仮設住宅。夫と2人暮らしの佐藤隆子さん(79)は、村内に11月に完成予定の村営住宅への入居申し込みを考えている。
 村の避難指示は昨春、一部を除き解除された。解除地域に自宅があった避難者の仮設終了は来年3月。浪江町より1年早い。
 佐藤さんは「やっぱり古里がいい」と言うが、買い物や医療など福島市の便利さが身に染みている。「村に帰って運転できなくなった時を考えると心配。安心して帰れるわけでない」
 循環バスの運行、診療所の再開…。自治体は帰還環境整備に注力するが、不安解消に至っていない。
<期限ありき批判>
 行政支援がさらに届きにくいのは、借り上げのアパートやマンションなど、みなし仮設に住む避難者だ。
 県によると、20年3月末までに無償提供が終わる富岡、浪江、葛尾、飯舘の4町村の避難者では、県内のみなし仮設居住者が4055人に上る。通常の仮設住民の約8倍。他に県外のみなし仮設の住民もいる。無償提供終了後も住み続けるなら家賃が発生する。
 福島県川俣町の一戸建てに夫や息子夫婦、孫と避難する飯舘村の女性(68)は「(無償提供が終わる)来年3月には家の確保が間に合いそうにない」と語る。
 飯舘に戻らず町内に家を建てるつもりだが、土地を購入できていない。来春以降は「どうしたらいいか、不安だ」と打ち明ける。
 県は今後、みなし仮設の避難者を対象に住まいに関する意向調査に入る。県生活拠点課は「必要に応じて戸別訪問し、住まい確保を支援したい」と説明する。
 避難者の暮らし再建は県の重要課題の一つ。いわき明星大の高木竜輔准教授(地域社会学)は「仮設終了は、避難者の自立した生活が大前提。期限ありきで進めることがあってはならない」とくぎを刺す。(福島総局・阿部真紀、高田奈実)
◎自治体側は帰還に期待
 福島県が2020年3月末までの仮設住宅の無償提供終了を打ち出したことに、地元自治体側はおおむね容認の姿勢を示す。
 今年4月時点で借り上げを含め県内外に約1800戸の仮設住宅を抱える浪江町。生活支援課の居村勲課長は「生活再建の見通しが立っていない入居者もいる」と説明。ただ「無償提供は永遠に続くわけではない。あと1年半で道筋を付けられるように支援したい」と語る。
 自治体側の容認の背景には、終了時期の明示が帰還につながるのではないかとの思いもある。避難指示解除後も帰還が進まない中、仮設入居者が「避難」から「自立」へと軸足を移し、一部でも古里に戻ることを期待する。
 ある自治体の担当者は「区切りを設けることで、入居者は生活再建を切実に考えるようになる。その結果、帰還が増えてくれればいい」と言う。
 だが、仮設住宅を退去後に帰還する例は少ないとの見方もある。別の担当者は「原発事故からもう7年半。避難先で基盤を築いた避難者に戻ってもらうのは容易ではない」と語る。
[福島県の仮設住宅の無償提供終了]南相馬市、川俣町、川内村の旧避難区域と、帰還困難区域を除く葛尾、飯舘両村からの避難者は2019年3月末で終了する。葛尾、飯舘両村の帰還困難区域と富岡、浪江両町の終了は20年3月末。これまでに楢葉町が18年3月末、県内各地からの自主避難者向けが17年3月末に終わっている。大半が帰還困難区域の大熊、双葉両町の終了時期は今後検討する。


福島・川俣の山木屋小、来春休校も 今春再開も新規入学予定なし
 東京電力福島第1原発事故で避難を余儀なくされた福島県川俣町山木屋小が、来春で休校となる見通しとなっていることが27日、分かった。今年春に地元で授業を再開させたばかり。在校生が全て卒業し、現段階で入学する児童がいないという。
 県内では原発事故後、避難先で授業を続けてきた県立高や、帰還困難区域にある浪江町の小中学校の例はあるものの、地元で再開した学校では初めての休校となる可能性がある。
 町教委は取材に「山木屋にゆかりの子どもたちを中心に、少人数教育など学校の魅力を積極的にPRしていく」と説明。引き続き児童の確保に努める方針だ。
 町教委によると、町に住民票があり、来春の就学を控える2人の児童の家庭から、避難先の町外の学校に入学する可能性を伝えられた。現在の在校生は6年生5人だけで全て卒業する。
 町は今後、町議会の議論などを経て、避けられない場合は早ければ12月に休校を決め、県に届ける。
 山木屋小は今春、山木屋中との一貫校として地元で再開した。在校生は中学生を含め15人。事故前の小中学生は計89人で、事故後は町内の避難先で授業を続けた。山木屋地区内の幼稚園は休園が続いている。
 県内では今年4月、富岡町、浪江町、葛尾村、飯舘村の小中学校も地元で授業を再開した。


<小中校エアコン>気仙沼市は設置せず「仙台より気温低い」 やませで度々冷夏も
 今夏の猛暑を受け、宮城県内で小中学校の教室へのエアコン設置を決める自治体が相次ぐ中、県最北部に位置する気仙沼市は27日、今年の平均最高気温が仙台市より2度以上低かったことなどを理由に、全教室にエアコンを設けない方針を明らかにした。「やませ」の影響で度々冷夏となる地域だけに、現段階では不要と判断した。
 市議会9月定例会の一般質問で、斎藤益男教育長が説明した。今年の7、8月の平均最高気温は27.1度で仙台市より2.3度低く、夏休みを除くと官庁が冷房をつける基準の28度を超えた日が9日だけだったことを理由に挙げた。
 全26小中学校の保健室にエアコンを完備し、「クールスポット」として活用されていることにも触れ「教育現場からはエアコン設置に関する直接的な要求は少なく、むしろ老朽化による施設の改修要望の方が多い」と述べた。
 市教委によると、市内に221ある普通教室のエアコン設置率は2.3%。普通教室や職員室など全てにエアコンを設置すると4億3000万円かかるという。


国、違憲性の見解示さず争う 強制不妊訴訟初弁論、札幌
 旧優生保護法(1948〜96年)下で不妊手術を強制されたとして、札幌市の小島喜久夫さん(77)が国に1100万円の損害賠償を求めた訴訟の第1回口頭弁論が28日、札幌地裁(岡山忠広裁判長)で開かれた。国は違憲性の見解を示さず、請求棄却を求めた。地裁は多くの障害者の傍聴を想定し、席の約6割で対応できるようにした。介助者同伴やたん吸引のための出入りも認めるなど、画期的ともいえる配慮を示した。
 旧法を巡っては、札幌、仙台、東京、熊本の各地裁で計7人が提訴。28日午前に宮城県の60代女性が仙台地裁に訴えを起こし、午後も大阪と神戸の両地裁で提訴が相次ぐ見通し。


大学入試英語 公平さに不安ないよう
 東大は二〇二〇年度から大学入学共通テストに導入される英語民間試験の成績提出を義務付けないと決めた。民間試験活用は国の入試改革の柱だが、公平さに不安を残さぬよう慎重に進めるべきだ。
 今の高校一年生がすでに対象となる制度変更だ。人生にもかかわる入試の方針は本来、可能な限りすみやかに示すべきだが、東大がこれまで決めかねたのは、いくつもの心配な点があるからだ。
 現在の大学入試センター試験の後継で始まる共通テストの英語で、「聞く・話す・読む・書く」の四技能を測る民間試験の活用が決まったのは、とくに話す力を測ることが目的とされている。
 だが文部科学省が認定したTOEICなど八種類の試験を公平に比較できるのか、住む地域や家の経済力などで受験機会の格差が生まれないかなど疑念は解消されていない。
 二三年度までは、入試センターも共通テストを作る併存期間とされているため、国立大学協会は、民間試験の結果に水準を設けて出願資格とすることや、共通テストの得点に加点するなどの形での活用をガイドラインで示している。
 東大は五神真学長が林芳正文科相に採点ミスなどトラブル発生時の国の責任を直接問うなどの異例の対応を経て、結論に至った。「現時点ですべての問題が払拭(ふっしょく)されたわけではない」(福田裕穂副学長)として、二〇年度については基礎的な英語力があることを示す一定水準の民間試験の得点を出願資格としたうえで、高校が調査書などで同程度の実力を証明することでも出願が可能とした。
 心配される負の部分を極力小さくすることに努めた方策といえる。方針を決めかねている他大学にも影響を与えるだろう。
 グローバル社会では話す力がますます求められるだろうという、改革の背景は理解できる。ただ小学校での英語教育もこれから本格化するという段階だ。大学入試という「出口」で拙速に成果を求めるのではなく、義務教育から大学に連なる一連の教育の過程で、話す力をどう強化できるのか、授業の工夫や支援にまずは軸足を置くべきではないか。
 民間試験の活用で、トラブルは起きるのか。起きた場合に、受験生に不利とならない解決が可能なのか。どんな学生が入学し、学びはどう変化したのか。二四年度以降の英語入試のありようを見定めるには丹念な検証を続けることが必要だ。


麻生財務相の処遇 再任の理由が理解できぬ
 安倍晋三首相が10月2日に内閣改造を行い、麻生太郎副総理兼財務相と菅義偉官房長官を再任することを表明した。
 今回の内閣改造は自民党総裁選で首相が3選されたのに伴うものだ。首相は「しっかりとした土台の上に、できるだけ幅広い人材を登用していきたい」と語っていた。
 首相は両氏を「土台」と位置づけたわけだが、麻生氏については財務省不祥事の政治責任をとっていないことを指摘しなければならない。
 森友問題で財務省は公文書を改ざんし、1年以上にわたって国会を欺いていた。前代未聞の不祥事だが、麻生氏は職員の処分だけで幕引きを図り、真相究明も棚上げ状態だ。
 内閣改造は麻生氏の責任問題にけじめをつける機会となり得る。にもかかわらず再任するのは、不問に付すとわざわざ宣言するのに等しい。
 麻生氏は閣僚としての資質を疑わせる失言も繰り返してきた。
 財務次官のセクハラ問題では「セクハラ罪という罪はない」と言ってかばった。「G7(主要7カ国)の中で我々は唯一の有色人種」という事実誤認の発言までしている。
 「何百万人も殺しちゃったヒトラーは、いくら動機が正しくてもダメなんだ」というナチス・ドイツのユダヤ人迫害を理解するかのような昨年の失言は、政権の国際的な信頼を揺るがしかねないものだった。
 それでも首相は麻生氏を続投させるという。「アベノミクスを二人三脚で進めてきた」と語っており、この点を理由として説明したいようだ。だが、アベノミクスの中核は日銀による金融緩和であり、デフレ脱却の物価目標も達成できていない。
 本当に余人をもって代え難いのかは疑問である。
 麻生氏は森友問題で矢面に立たされても首相を支える姿勢を崩さなかった。首相と麻生氏が個人的な信頼関係で結ばれていることはわかる。
 だからといって、納得のいく説明なしの再任は内向きの人事だ。
 自民党総裁選の党員票で石破茂元幹事長が45%を得たのは、森友問題を含む首相の政権運営に対する「批判票」と受け止めるべきだ。
 だが、麻生氏は「どこが(石破氏の)善戦なんだ」と意に介さない。首相も同じ認識なのだろうか。


ボランティア  五輪支援へ運用柔軟に
 2020年東京五輪・パラリンピックの運営を支えるボランティアの募集が始まった。
 ボランティアは「大会の顔」ともいわれ、運営成功の鍵を握るとされる。五輪やパラリンピックに関わることができる貴重な機会でもある。やってみたいと思う人も多いのではないか。
 ただ、募集は観客の案内や競技運営の支援など9分野で、8万人にも及ぶ。東京までの交通費や宿泊費が自己負担となることや、1日8時間程度の活動を10日以上行うことなどが基本とされている。
 ハードルが高すぎるとの指摘も出ている。あまりに厳しすぎる条件を付ければ、参加できなくなる
人も出てくるのではないか。
 活動時間に柔軟性を持たせるなど、より参加しやすくする工夫を大会組織委員会に求めたい。
 国際的なイベントを支えたいと考える人は少なくない。東京五輪で自転車会場となる静岡県が行ったボランティア募集では、当初想定した約700人を超える873人(8月末)が名乗りを上げた。
 すでに募集を終えた来年のラグビーワールドカップ(W杯)日本大会には、約1万人の採用予定に対し、これまでのW杯で最多の3万8千人超が応募した。
 しかし、今回の五輪・パラリンピックのボランティア募集では、活動時間などの厳しい条件設定に加え、交通費相当として支給されるプリペイドカード(一律1日千円)の金額の妥当性が議論になるなど、組織委の募集の在り方に疑問が寄せられている。
 会員制交流サイト(SNS)では「ブラックボランティア」「やりがい搾取」などの声が上がっている。学生の参加を促すため文部科学省が各大学に授業や試験の日程を変更できると通知すると「学徒動員か」との批判が起きた。
 背景に、ボランティアを安価な労働力とみなしているかのような組織委の発想が垣間見える。大会の成功には、支援したいと思う人たちの協力が不可欠だ。批判に耳を傾け、五輪を支える意義を改めてアピールする必要がある。
 2月の韓国・平昌五輪では、寒さや輸送、食事などへの不満からボランティア1万5千人のうち約2千人が離脱した。事前の理解と実際の活動にずれがあると、ついていけない人も出てくる。
 せっかくのボランティアが活動を継続できなくなるようではいけない。組織委は十分な情報提供と説明を行い、心地よく参加できる環境を整えてほしい。


[貴乃花親方退職届]相撲協会は説明責任を
 絶大な人気を誇った大相撲の貴乃花親方が、日本相撲協会に退職を届け出て、協会を去る決意を明らかにした。協会は、届け出が退職に必要な退職届ではなく、引退届だったとして受理していない。だが、親方の決意は固く、協会を完全に辞めることになりそうだ。
 背景には、親方と協会との根深い相互不信がある。意見の食い違いから反目へと発展し、相撲ファンを落胆させる展開となった。
 双方の対立のきっかけは昨年10月、親方の弟子の貴ノ岩関が、元横綱日馬富士から暴行を受けた事件だった。親方は巡業部長だったにもかかわらず協会に報告せず、警察に被害届を出した。その後、協会による貴ノ岩関への聞き取りも師匠として拒否した。
 協会は親方が報告を怠ったことなどを問題視し今年1月、理事解任を決めた。親方は協会の対応には不備があるとして、内閣府の公益認定等委員会に是正措置を求めて告発状を提出するなど、対立はエスカレートした。
 その後、親方の身内に暴力事件があり告発を取り下げたが、協会執行部は親方への不信と怒りを募らせ、責任を追及した。
 親方によると、協会側から「告発状の内容が事実無根であると認めるよう求められた」が、「真実を曲げることはできない」と拒み、弟子たちの引受先にもめどがついたことから、退職を決めた。一方、協会は親方への圧力を全面的に否定している。
 双方の主張は食い違い、経緯は分からない部分が多い。
■    ■
 今回の決断に至った直接的な原因は、7月に協会が理事会で決定した「全親方は既存の五つの一門に属すること」との規定にある。協会から一門に配分される助成金の透明化を図ることが目的だという。無所属の貴乃花親方は、所属先の一門が決まっていなかった。結局、親方は退職を届け出る状況に追い込まれていったと思わざるを得ない。
 協会は、一門所属義務の決定を公表していなかった。最終的に親方を受け入れる一門がないという結末も想定された中で、内輪だけで大事な決定をしていたことに疑問を拭えない。
 親方が9月場所中に知ったとする一方、阿武松理事(元関脇益荒雄)は8月上旬に通達したという。ここも判然としない。
 公益財団法人として意思決定のあり方が公平、公正だったとは言いがたいのではないか。
■    ■
 貴乃花親方の退職届け出に至った協会の決定に、拙速感は否めない。一方、親方自身も協会との対話を拒み、かたくな過ぎた印象も強い。これまでの経緯で、協会と親方が見解の相違を克服するために話し合う機会はもてなかったのか。互いに関係の修復を図ろうとする努力はできなかったのか。
 現役時代、22回の優勝を果たして、大相撲ブームを巻き起こした親方だけに、こんな形で土俵を去るのは残念だ。一連の問題は、相撲人気に水を差した。協会にはファンが納得できる説明を求めたい。


日本に教訓与える他国の政治家2人
★世界の政治にはその国の文化やお国柄が反映される。民主主義国家からすれば、体制の違う国に違和感を感じる場合もあるだろうが、往々にしてその国にはその国の政治がある。マレーシアで1981年から03年の23年間、首相を務めたマハティールは今年、93歳で首相に返り咲き、公約だった消費税の廃止を実行した。開業医から首相になり、欧米ではなくアジアの日本から経済成長を学ぼうとルックイースト政策を取り入れて多民族・多言語国家マレーシアを一躍、東南アジア諸国連合(ASEAN)の有力国に押し上げた。★一方、昨年、フランス大統領選で社会党など左派陣営の統一候補を決める予備選で敗れた元首相のマニュエル・バルスはフランスの国会議員を辞職し、来年5月に行われるスペインのバルセロナ市長選挙に出馬する意向を表明した。元首相が他国の市長選挙に出るとは異例だが、まだ56歳という若さのバルスはバルセロナ生まれ。カタルーニャ出身の父親とスイス・イタリア系の母親と共にパリで育ち、20歳の時にフランス国籍を取得した。今回は故郷で新しい道を模索しようとしている。EUが移民問題などで停滞気味の欧州の中でも大きな話題といえる。★複雑な多言語と民族問題。それに移民問題を抱える中、バルセロナは人口160万人と飽和状態。加えてバルセロナ・オリンピック以来、激増する観光客に市民生活が脅かされるという都市問題を抱える。この挑戦が功を奏すかどうかはバルセロナ市民が決めることになるが、マレーシアとバルセロナは今の日本に教訓を投げかける。1つは消費税を廃止したマレーシア。そして、観光立国や観光大国を目指す国家の限界をバルセロナに見ることができる。一極集中や移民問題も底流には流れているだろう。そして、それを受け止める政治家がいるということも。世界は動いている。

沖縄県知事選、安倍政権がバックにいればこんな選挙戦も許されるのか! 自公・佐喜真陣営のやり方がヒドイ!
 自民・公明と日本維新の会、希望の党推薦の前宜野湾市長・佐喜真淳候補と「オール沖縄」支援の前衆院議員・玉城デニー候補が激突する沖縄県知事選(9月30日投開票)で、自公推薦候補が勝利した6月の新潟県知事選と同じような「ルール違反(公職選挙法違反)をしてでも勝つ」という“日大アメフトタックル流選挙”が横行している。地元紙琉球新報も選挙戦終盤の26日、ツイッターフォロワー数3万4168人の遠山清彦衆院議員(公明党)らの公職選挙法違反疑惑について、「真偽不明情報が大量拡散 知事選巡りネットに」と銘打って1面で次のように報じた。
 自民・公明と日本維新の会、希望の党推薦の前宜野湾市長・佐喜真淳候補と「オール沖縄」支援の前衆院議員・玉城デニー候補が激突する沖縄県知事選(9月30日投開票)で、自公推薦候補が勝利した6月の新潟県知事選と同じような「ルール違反(公職選挙法違反)をしてでも勝つ」という“日大アメフトタックル流選挙”が横行している。地元紙琉球新報も選挙戦終盤の26日、ツイッターフォロワー数3万4168人の遠山清彦衆院議員(公明党)らの公職選挙法違反疑惑について、「真偽不明情報が大量拡散 知事選巡りネットに」と銘打って1面で次のように報じた。
〈インターネット上で候補者が犯罪に関わったなどとする真偽不明の情報が大量に出回っている〉〈別のサイトでは、玉城氏や故翁長雄志知事をおとしめるような動画が何本も掲載されている。3万人以上のフォロワーがいる国会議員はこのうちの一本の動画を自らのツイッターに掲載し「当選を阻止する」と書き込んだ。これに対し、玉城氏は動画の自らに関する内容を自身のツイッターで否定した〉
 琉球新報の紙面では名前は出していないが、本サイトでも既報の通り「3万人以上のフォロワーがいる国会議員」が遠山氏であることは一目瞭然。そして2面では、特定の候補を当選、あるいは落選させるためにウソの情報を流すことを罰する公職選挙法「虚偽事項公表罪」についても解説、遠山議員ら佐喜真支援者が選挙違反に抵触する可能性を浮き彫りにしていた。
 遠山議員の公選法違反疑惑発言は他にもあった。県選挙管理委員会が「憲法で保障された投票の秘密の観点からすると、(期日前投票の)報告が強要されているとすれば好ましくない」(27日の琉球新聞)と問題視した「期日前投票実績調査票」が配布された告示翌日の建設業界の総決起大会に出席した遠山議員は約1200名の業者を前に「玉城候補の実績はゼロ」と断言、佐喜真支援を呼びかけた。
「(佐喜真氏と事実上の一騎打ち状態の)相手候補はどうか。『9年間、国会議員をやった』と言っていますが、彼がつくった法律は聞いたことがありません。彼がつくった政策は聞いたことがない。彼が沖縄に持ってきた予算、聞いたことがありません。実績ゼロであります。人柄が良くて歌が上手くても実績ゼロであります」(14日の建設業界総決起大会での発言)
 しかし、本サイトの26日付「沖縄県知事選で自民・佐喜真応援団が組織的なデマ攻撃!」が、民主党政権で一括交付金を担当する総理補佐官を務めた立憲民主党・逢坂誠二衆議院議員の投稿を〈沖縄一括交付金は沖縄のみなさんから強い要望があった。副知事さんは何度も私のもとに。玉城デニーさんからも繰り返し要望を受けた。逆に自民、公明の皆さんは一括交付金に批判的だった〉と紹介した通り、県が要望していた使い勝手のいい「一括交付金」創設に玉城氏が貢献していたのは明白だ。遠山議員はネット上だけではなく、建設業界の総決起大会という現実世界でもウソを垂れ流して玉城氏に職務怠慢政治家の烙印を押す一方で、佐喜真支援を訴えていたのだ。ウソを垂れ流して特定候補を当選、あるいは落選させることを禁じる「虚偽事項公表罪」の典型的事例なのではないか。
 佐喜真氏の極右団体・日本会議との関係をめぐっても、ウソ・隠蔽疑惑がある。佐喜真氏は、2012年の宜野湾市長選に立候補した時点ですでに沖縄県議としては唯一、「日本会議」のメンバーとして同会のHPでも紹介されており(しんぶん赤旗2012年1月21日付)、また自身も宜野湾市長時代の市議会答弁では日本会議のメンバーだったことを認めている。しかし、県知事選予定候補になると「日本会議のメンバーではない」(8月24日の事務所開きでの質疑応答)と一転否定し、極右政治家の過去を消し去ろうとしたのだ。
 沖縄在住の日本会議メンバーは日本会議沖縄県本部の会報を差し出しながら、こう話す。
「宜野湾市議から県議を経て市長となり、その実績を引っさげて県知事選に立候補した佐喜真淳候補は、市議会で答弁した通り、日本会議のメンバーで地方議員時代には日本会議の署名活動をしていたほどでした。当然、市長選では日本会議のメンバーが応援、今回の県知事選でも支援しています。5年ほど前から日本会議は沖縄に常駐職員を送り込み、那覇市内の神社本庁を拠点に活動を開始しました。この会報にある『上野』というのが、日本会議沖縄県本部の事務局長です。定期的にメンバーとその紹介者限定の勉強会を開き、一般向けには百田尚樹氏やケント・ギルバート氏の沖縄講演にも関わっています」
 実際、「日本の息吹沖縄県版 沖縄の芽吹き」と題する9月号の会報には、9月16日の南部支部の定例会の予定が記載され、テーマは「在沖米軍基地と沖縄経済 基地は成長の阻害要因?」となっていた。上野事務局長の名刺を見ると、「日本会議 沖縄県本部 事務局長上野竜太朗」とあり、住所は「那覇市若狭1−25−11 波上宮内」となっていた。この「波上宮」こそ、沖縄県の神社本庁包括神社の一つであり、神社本庁の地方機関「沖縄県神社庁」の所在地にもなっていた。
「日本会議沖縄県本部が連携しているのが右翼活動家です。沖縄県内で講演活動をしている我那覇真子氏ら我那覇ファミリーは、『沖縄は中国に乗っ取られかねない』などと危機感を煽り、ネット右翼に人気がありますが、こうした活動にも日本会議沖縄県本部と右翼活動家グループは関わっています。彼らの地道で精力的な活動の結果、一定程度の沖縄県民がネット右翼化、基地反対派への反発を生み出すのに成功している。その成果が実ったのが2月の名護市長選で、今回の沖縄県知事選でも日本会議メンバーの佐喜真知事誕生に向けて精力的に動いている。活動拠点の波上宮の地下一階の会議室で選対会議を開いているようなのです」(前出在沖日本会議メンバー) 
 遠山議員はじめ佐喜真応援団のヒドすぎる選挙戦が県知事選最終盤のもう一つの注目点になりそうだ。(横田 一)


投開票迫る沖縄県知事選 元公明党副委員長が怒りの直言
 9月30日に投開票が迫った沖縄県知事選は、故翁長知事の遺志を継いで米軍の辺野古基地建設反対を訴える玉城デニー前衆院議員(58)と、基地推進の自公が推薦する佐喜真淳前宜野湾市長(54)のデッドヒートとなっている。公明党と創価学会は佐喜真候補を全面支援だが、本来、地元の公明党や創価学会は、一貫して「基地のない沖縄」を願ってきたはずだ。地元の学会員が“信念”を曲げた選挙運動を強いられる状況に、元公明党副委員長が見るに見かねて立ち上がり、吠えた――。
■「意に反する選挙運動押し付けはパワハラだ」
  ――沖縄県知事選について沖縄の創価学会員に向けて、「自民党の候補を応援することは、沖縄を半永久的にアメリカの基地にするということ。それでいいのか」などとツイッターでメッセージを発信されています。
 リツイートも多く、予想以上に大きな反響があります。今度の選挙のカギを握るのは公明党、創価学会です。創価学会が完璧に力を出せば自公候補が、そうでなければ玉城さんが有利だとみています。
  ――公明党は本土から動員をかけるなど佐喜真候補当選に向け大キャンペーンを展開しています。沖縄の公明党はずっと辺野古基地建設反対で、今でもそうです。なのに、公明党本部や学会幹部は、地元の公明党、学会員に、基地容認候補を全力で応援するように求めています。
 おかしいですよ。本部には地方の声を聞こうという姿勢がないわけですよね。安全保障の問題は地元の信頼がなければ成り立ちません。沖縄の公明党は辺野古基地建設に反対なんだから、前回同様、自主投票にすればよかった。
  ――創価学会の原田会長まで沖縄入りしているそうですね。
 沖縄の選挙なら、せいぜい九州の最高責任者程度で、会長が行くのは異例です。学会員は公明党本部からの指示ならば反発もできるが、学会本部に「佐喜真候補をやるように」と言われると異を唱えにくいのです。一種のパワハラですよ。
  ――創価学会の池田大作名誉会長は著書「新・人間革命」で「核も基地もない、平和で豊かな沖縄になってこそ本土復帰である」と書いています。
「基地のない沖縄」は創価学会の基本理念です。だから、沖縄の公明党、学会員は辺野古基地建設にずっと反対なのです。それが、今日から容認派を応援しろと。学会員の中には、「ハイハイ、分かりました」と素直に応じる人もいるでしょうが、「本当にいいのかな」と疑問を感じる人も多いのではないでしょうか。
  ――そうした疑問を感じている人なのでしょうか、玉城候補の演説会に、1人で三色旗(学会の旗)を持った学会員の姿がありました。
 少数ながら行動に移す学会員もいるということです。黙ってはいても、内心は容認派を支援することについて疑問を持っている学会員は少なくないと思う。この“物言わぬ学会員”が知事選の勝敗のカギを握るとみています。
沖縄には基地なしでも自立できる自信ある
  ――現在の沖縄と基地の関係をどのように見ていますか。
 米軍基地でメシを食わせてもらっているという時代は終わった。1972年の沖縄返還前に、国会の委員会から派遣されて沖縄に行ったことがある。いろんな人から意見を聞いたが、学会が推薦した人から、「私たちも沖縄の基地の全面返還には大賛成です。だけど基地でメシを食っている人も大勢いるのです。言い方に気を付けてください」と言われました。確かに、50年前の沖縄にそういう側面があったのは事実です。しかし、今は状況が違う。米軍基地に依存しないで、メシを食っていけるんだという自信が出てきている。むしろ、基地は沖縄の経済発展の最大の阻害要因であることは、沖縄の経済界の共通認識になっています。例えば、基地がなければ観光はもっと伸びる。そうした認識をつくり上げたことは翁長知事の大きな功績です。
  ――基地問題以外にも公明党は、安保法制や共謀罪など、学会の基本理念とまったく相いれない政策で自民党に全面協力しています。2代前の神崎代表以降、公明党は連立政権に入って政策を実現するという路線に転じました。
 基本理念に反する時は、ちゃぶ台をひっくり返して連立政権から引き揚げる。その度胸があれば、それはひとつのやり方です。けれども、公明党は連立離脱の構えすら見せないじゃないですか。例えば、2014年の集団的自衛権行使容認の閣議決定に公明党はどれだけ抵抗しましたか。結局、自民党の言いなりで、創価学会は利用されるだけになっている。学会に対しては「もう生臭いところから手を引いて中立でいろ」と言いたい。
  ――公明党は連立政権のブレーキ役にもなっていない。
 ある農家の学会員がこんな話をしていました。「公明党はイヤだ」と言うと、学会の幹部は「公明党が連立の中にいるから安倍政権が暴走しないんだ」と説明したというのです。これに対して私が、「共謀罪の審議で参院の法務委員長は公明党だったのに、共謀罪の強行採決を止められなかった。ブレーキ役という説明は300%ウソだ」と言ったら、その学会員は納得していました。最近は学会員でも選挙で公明党に投票しないという人が増えている。だから公明党の総得票数が減っているのです。昨年の衆院選の比例で700万票を割りましたが、これからさらに票が減るようなことがあれば、創価学会は公明党、ひいては政治との関係を本気になって考え直した方がいい。
  ――共謀罪の成立直前に信濃町の創価学会本部周辺で、学会員50人にアンケートをしたら、7割以上の人が共謀罪を知らなかった。学会員のノンポリぶりに驚きました。
 昔は活発な議論があったように思います。例えばPKO法案について、学会員から「よく分からないから説明してほしい」と言われ、何度も説明したことを覚えています。今は、公明党が学会員に政策の解説をきちんとしていません。だから共謀罪もほとんどの学会員が知らないのです。公明党が言っていることだから信用してくれ、従ってくれというスタンスです。
■「辺野古容認派の応援で『功徳』は絶対にない」
  ――沖縄県知事選でも基地問題は徹底的に争点から隠して、「党本部の言うことに従ってくれ」と、基地反対の地方組織に議論なく押し付けているわけですね。
 公明党本部は地方自治を全く分かっていない。本来、地方と国は対等な関係なのに、安倍政権は国が上、地方が下という上下関係でとらえています。だから、「国が言うことを全部聞け」と地方に押し付ける。今回の公明党本部の沖縄への対応も安倍政権とまったく同じことをしてしまっている。党本部は自民党に顔が立つかも知れないが、これでは地方自治、民主主義ではない。創価学会も辺野古に基地をつくることが、自らの理念に照らして賛成なのか、反対なのか、きちんと議論しなくてはいけない。今のやり方では勝っても負けても大きな痛手になると思う。
  ――最後に、沖縄の学会員に一番言いたいことは?
 宗教的な立場から言うと、この沖縄県知事選挙は仏道修行じゃない。候補者が公明党員でマジメな創価学会の信者であれば、広い意味で仏道修行といえるかもしれない。だけど、佐喜真候補は極右の日本会議のメンバーでしょう。日本会議は創価学会と全く相いれません。佐喜真候補を一生懸命応援したからといって、功徳は絶対にない。「佐喜真候補を応援すれば、功徳はあるよ。玉城なら罰が当たるよ」と誘導するようなパワハラをはね返してほしい。功徳はないんだから、候補者の主張や姿勢を見て、納得する方に入れればいいんだ。創価学会の基本理念である「基地のない沖縄」のためには、どちらの候補がふさわしいのか――。沖縄の学会員は、ぜひ自分の頭で考えて投票してほしい。くれぐれも、後から後悔することがないように。(聞き手=生田修平/日刊ゲンダイ)
▽ふたみ・のぶあき 1935年生まれ。早大大学院、公明新聞記者を経て、1969年12月の衆院選で旧茨城3区から初当選。衆院議員10期。1993年に党副委員長に就任(〜94年)。1994年には羽田内閣で運輸大臣を務めた。


観光と基地は両立せず モルディブ政権交代は沖縄に通じる
 沖縄県知事選へのメッセージなのかも知れない。“インド洋の真珠のネックレス”とも呼ばれ、世界でも指折りのリゾート地で知られる「モルディブ」。人口40万人の小さな国を訪れる観光客は年間約120万人で、日本からも3万8000人が訪れる。23日にモルディブ大統領選が行われたのだが、争点となったのは外国の軍事基地の受け入れだった。
 大統領選は野党統一のイブラヒム・ソリ候補(54)が、親中派で現職のアブドラ・ヤミーン候補(59)に勝ち、政権交代となった。ヤミーンは大統領在任中、中国の「一帯一路」を生かして大規模な国土開発を進めてきたが、世論では常に、中国の軍事拠点化への警戒感が付きまとっていたという。
「インドに対抗する中国にとって、モルディブは絶好の軍事拠点。これまでモルディブは、中国の投資によって橋や港湾などインフラ整備がされてきましたが、いずれ、中国の軍港や基地が建設されると警戒は根強かった。2015年にヤミーン大統領が外国人の土地所有を認める憲法改正を断行した時、中国に基地用の土地を売るためではないかと反発が起きています。このまま親中派政権が継続すれば早晩、中国の軍事基地が建つ。そんな危機感が政権交代につながったのでしょう」(大手旅行社関係者)
 キレイな海や島も、基地が建てば台無し。これは、在日米軍基地の7割以上が集中する沖縄にも通じる話だ。
「モルディブ大統領選の結果は、沖縄県知事選の参考になると思います。モルディブでは政権交代で、軍事拠点化をはね返しました。沖縄の場合は、すでに米軍基地が置かれているが、一歩一歩、基地をなくす方向に進むべきです。基地がなくなれば、観光産業、沖縄経済も今以上に発展するでしょう」(政治評論家・山口朝雄氏)
 モルディブ大統領選と同様、民意が基地建設をはね返せるか――。沖縄知事選の大きな争点だ。


【「新潮45」休刊】「言論」の信用おとしめる
 性的少数者(LGBT)を差別するような自民党国会議員の寄稿や特集が批判を受けていた月刊誌「新潮45」の休刊が決まった。発行元の新潮社が発表した。
 事実上の廃刊で、社内外からの厳しい抗議の高まりをしのぎ切れないと判断したのだろう。人権に対する国民の視線や良識を軽視していたと非難されてもやむを得まい。
 同社は「企画の厳密な吟味や十分な原稿チェックがおろそかになっていた」と釈明した。あれほど過激な表現や論評を「チェック」できなかったとはどういうことか。具体的な経緯などの説明は足りない。
 「新潮45」は、8月号に自民党の杉田水脈(みお)衆院議員がLGBTには「『生産性』がない」などと主張する寄稿を掲載。「差別的だ」などと批判を浴びると、10月号に「そんなにおかしいか『杉田水脈』論文」「見当外れの大バッシング」との反論企画を組んだ。
 杉田氏の見解を推すような文芸評論家らの論考を載せ、LGBTの権利を擁護するなら「痴漢」が「触る権利を社会は保障すべきでないのか」との寄稿も並んだ。この特集にも厳しい批判が相次いで上がり、同社内からも異論が噴出した。
 そのためか同社は「あまりに常識を逸脱した偏見と認識不足に満ちた表現が見受けられた」とする社長談話を公表した。ただ、謝罪の文言はなく、具体的な措置も示さず、批判や不信をむしろ増幅させた。
 「常識を逸脱」した経過をまず具体的につまびらかにするのが筋だろう。批判への反論の特集からまだ1週間、社長談話からわずか4日でいきなり休刊方針を公表した経緯も全く不透明だ。
 休刊とする理由を同社は「十分な編集体制を整備しないまま刊行を続けたことに深い反省の思いを込めて決断した」とする。どの段階で、何が不十分だったのか分からない。休刊の「理由」と「反省」の真意を疑われても仕方ない。
 出版不況下で雑誌も苦境にあえいでいる。1985年の創刊以来、ノンフィクションや識者の意見などを企画してきた同誌もピーク時の10万部から近年は約1万7千部に減り、赤字状態だったという。
 同社も「部数低迷に直面し、試行錯誤の過程で編集上の無理」が生じたと認める。では、その「無理」とは何か。同誌は攻撃的な表現を使う右派的な路線が目立ってきていたともされる。
 「売れない」焦りと「売らんかな」に駆られ、読者の興味や嫌悪をあおる偏向した編集に陥っていたとすれば、表現や言論の自由、多様性の許容範囲を外れる。
 作家らの反発が収まらず、新潮社の新刊本の扱いを取りやめる書店も出ていた。いきなりの休刊の理由が経営上の損得勘定のみに置かれていたとすれば、編集現場にゆがみの余地を残すだけだ。言論機関全体への信用もおとしめかねない。破綻の真相の説明を尽くす責任があろう。


京大「吉田寮」 30日退去期限 どうなる自治の館
 1世紀以上の歴史がある京都大の学生自治寮「吉田寮」(京都市左京区)の存続を巡り、大学と寮生の対立が続いている。大学は耐震性不足などを理由として、30日までの退去を求めているが、寮の自治会は「建て替えや改修などの案が示されていない」と反発。OBや教員も巻き込んで「自由の学風」を巡る議論にもなっており、簡単に答えは出そうにない。
築105年 京大側「耐震不足」vs寮生「存続を」
 吉田寮には1913年建築の木造2階建て「現棟」、2015年建築の「新棟」がある。寮生でつくる自治会が運営し、寮費は月約2500円。入寮者の募集など運営は自治会に委ねられており、建物の風情と共に「自由の学風」を体現する存在となってきた。学生自治寮では1907年開設の北海道大・恵迪(けいてき)寮(建物は建て替え)などと並んで歴史が長く、卒寮生には、2014年のノーベル物理学賞受賞者の赤崎勇さんらがいる。
 老朽化した現棟の建て替えを巡っては、大学と自治会が長く話し合ってきたが、方針が決まらぬまま15年7月に交渉が停止した。大学側は17年12月になって突然、現棟については安全性に問題があるとして、新棟についても自治会が提出した入寮者名簿が信頼できないとして、全員に退寮を要請。交渉は今年7月に再開されたが、大学側が寮の今後の扱い方針を示していないこともあって自治会が反発した。大学は今月14日に「話し合いにならない」と事実上の交渉打ち切りを通告した。
 これに対し、自治会側はさまざまなイベントを寮で開くなどして対抗している。今月23日に開かれたシンポジウムでは、中嶋節子・京大教授(建築学)も「吉田寮は京大の歴史を蓄積する箱」と評価。元京大学長で京都造形芸術大学長の尾池和夫氏は「現役の学生が守ろうとしている。教員も関心を持って」と呼びかけた。登壇者からは「大学は法人化で所有地の有効活用を求められているのではないか」と指摘する声も上がった。
 老朽化などで2001年に廃止された東京大・駒場寮を巡っては学生が存続を求めて占拠し、東京地裁が立ち退かせる強制執行に踏み切った。吉田寮に関し、京大は現在のところ、強制的な措置をとる方針は示していないが、対立が長引けば更に混乱が深まる可能性もある。
 自治会は「下宿代が払えない学生や聴講生も受け入れ、福利厚生のセーフティーネットの役割がある」と訴え、居住棟の建て替えなどの具体的な改修案も提示して大学側に話し合いを求めていく方針だ。【菅沼舞】


安倍首相がトランプのご機嫌伺い 国連で各国首脳ウンザリ
「世界は深刻な『信頼欠如の無秩序』に悩まされている」(グテレス国連事務総長)、「(歴史上)国家主義者は敗北をもたらしてきた」(仏マクロン大統領)――。国連総会の演説で、各国の首脳らが「多国間主義」の必要性を訴える中、持論の「米国第一主義」を強調して失笑を買った米国のトランプ大統領。中間選挙を意識し、各国の代表団に自身の政権運営を自画自賛する姿には呆れたが、そんな男に「黄金のゴルフドライバー」を貢ぎ、ヤルことなすことすべてが「完全に一致」と盲従しているのが安倍首相だ。相変わらず国連演説もウソばかりの中身のない内容だった。
「日本は貿易の恵みを世界に及ぼす使命を負っている」。「トランプの忠犬」と揶揄されている安倍首相だが、さすがに他国が米国の姿勢を批判する中で、いつものようにヨイショするワケにはいかなかったのだろう。やんわりと「保護主義」を牽制していたが、対日貿易赤字に不満を募らせるトランプ大統領を刺激したくないホンネがアリアリ。「援助するのは、われわれに敬意を払う国、そして率直に言って友好国だ」と言い放ったトランプの発言に呼応するかのように、日本が米国の雇用創出に貢献していると強調した上で、「ウィンウィン(共存共栄)な関係を日米で続けていきたい」とおべんちゃら。北朝鮮に対しても、2度目の米朝会談の実現に意欲を示すトランプ大統領がへそを曲げないような発言を連発していたからアングリだ。
「北朝鮮が持つ潜在性を解き放つため、助力を惜しまない」「相互不信の殻を破り、金正恩委員長と直接向き合う用意がある」。安倍首相はこう強調していたが、そもそも昨年の国連総会で演説時間の大半を費やし、「必要なのは対話ではない。圧力だ」「(金正恩は)破壊者」と北朝鮮を猛烈に批判していたのは他ならぬ安倍自身だったのではないか。南北、米朝会談の実現でハシゴを外されて大慌てになっているクセに、上から目線で「殻を破り向き合う用意がある」とはよくぞ言えたものだ。外交評論家の天木直人氏がこう言う。
「安倍首相の演説は不誠実極まりない。言っていることと、やっていることが真逆です。例えば、北朝鮮に対して『助力を惜しまない』と言っていましたが、その一方で、トランプ大統領には『北朝鮮に大幅な譲歩をするべきではない』と進言したと報じられている。トランプ大統領が強く迫った2国間管理貿易を受け入れながら、自由貿易体制の『保全と強化』を主張している。世界から見れば、安倍首相の発言は支離滅裂で、ウソに等しいでしょう」
 しょせんはトランプ大統領に媚びへつらっているだけの小心者だから、世界の首脳も安倍首相の発言なんて興味も関心もない。日本メディアは安倍サマが国連で大演説した、みたいな報じ方だが、国連のホームページを見ると議場の雰囲気がよく分かる。席はスカスカで、座っていても雑談したり、居眠りしたり。とてもじゃないが、安倍首相の演説をマトモに聞いていたとは思えない。要するにお呼びじゃないのである。


相沢記者が語る「森友事件の本質」と「移籍の思い」
 NHKを先月末に退職し、新日本海新聞社が発行する大阪日日新聞に移籍した相沢冬樹記者(55)は、森友学園への国有地売却問題を一貫して取材してきた。移籍後も、森友事件を追及しているが、そもそも、なぜ大手メディアから地方紙の記者に転身したのか。相沢記者は、「どこにもしがらみはなく、遠慮もいらない」(吉岡利固・新日本海新聞社社主)を基本とする報道姿勢に感銘を受けたと言う。森友事件の本質と移籍の思いを聞いた。
 −NHK退職の経緯は。
 突然、大阪の報道部から考査部へ異動を命じられました。私は森友事件を中心になって取材し、そのことはNHK内の誰もが認めていた。そして、異動が伝えられた5月は、財務省の背任事件に対する大阪地検特捜部の捜査がヤマ場を迎えていた時期で、しかも、いつ終わるか分からない。そんな時期に取材担当者を代えますか。異動先の考査部は番組を放送後に講評する部署です。これは私にとって左遷と言うより、記者という生きがいを奪う行為です。生きがいを奪われたから退職を決意しました。
 −「森友問題スクープ記者を“左遷” NHK『忖度(そんたく)人事』の衝撃」と日刊ゲンダイに報じられたが。
 組織内部のことは分かりませんが、森友事件で私が特ダネニュースを出した後に報道局幹部が激怒したこと、別の特ダネを出す際に圧力があったことは事実です。「近畿財務局が国有地売却前に森友学園側から、支払える上限額を聞き出し、その金額以下で売った」というニュースを放送しましたが、放送後、私の上司に報道局幹部から、なぜこのニュースを報じたのかという怒りの電話がかかってきました。
 そして「財務省が学園側に対し、実際にごみを大量に撤去したように説明してほしいと口裏合わせを求めていた」というスクープニュースを出すに当たっては、報道局幹部の了解を取り付けるためにハードルの高い取材を求められ、全てをクリアして放送する直前に、情報が野党に漏れているという理由であやうく放送がボツになりかけました。しかも、特ダネなのにニュース7の一番最後の項目という扱いでした。何かに忖度したとしか言いようがありません。
 −もともと、森友問題の取材を始めたきっかけは。
 森友問題が明らかになったのは昨年2月8日。豊中市の木村真市議が、森友学園に売却された国有地を巡り、国が売却額を明らかにしないのはおかしいと情報公開を求めて提訴したことがきっかけです。記者会見を聞いてみると、他の全ての国有地は売却額が公表されているのに、この土地だけ開示請求しても出てこない。そしてこの土地に建つ小学校の名誉校長は安倍昭恵首相夫人。その瞬間に何かある、話が大きくなると直感しました。そこから私の取材はスタートしました。
 籠池泰典理事長(当時)は最初に各社のインタビューに答えた後、取材に応じなくなりましたが、その後、学園側から私に電話があり、単独インタビューに応じると伝えてきました。「相沢さんが信用できると思ったから」という話でした。理事長とのやりとりで信用されたのだと思います。
 −森友事件をどう捉えるか。
 二つの謎が残されたままです。一つは、なぜ、疑問のある小学校が認可されようとしていたのか。もう一つは、なぜ、国有地がごみの撤去費の名目で鑑定額から8億円以上も値引きされて売却されたのか。そもそもごみは撤去の必要があったのか。問題の土地は、森友学園の前に大阪音楽大が売買交渉をしていました。ここでは、ごみは問題にならず、大阪音楽大が数億円の買い取り価格を提示しても、折り合いませんでした。数億円で折り合わないものを、なぜ1億3400万円で売ったのか。おかしなことだらけです。
 −問題の本質は何か。
 誰が見てもおかしな土地取引なのに、財務省の担当者も、財務相も、首相も「問題ない」と言い切る。関係書類の提出を求めても「廃棄したからない」と言い切る。ところが後から出てくる。しかも改ざんされていたと分かる。誰が見てもきちんとした説明はされていないのに、「十分説明した。もう終わった」と、子どもでも分かるような嘘(うそ)を政治の力で押し通した。嘘を突き通せば嘘がまかり通ることを世の中に知らしめてしまった。多くの人が無力感、さらには政治への絶望を感じているのではないでしょうか。
 森友事件は私がNHKを辞めて記者を続けようと思った大きな理由の一つです。この1年半、「自分はこの事件を取材するために記者になったのだ」と宿命的なものを感じながら取材してきました。先ほど挙げた二つの謎を解明するまで取材を続けるつもりです。
 −大阪日日新聞を移籍先に考えた理由は。
 知人を介して7月下旬に、吉岡社主に初めて会いました。私が一通り話をする間、黙って聞いていた社主は最後にこう言いました。「こういう形で言論を封殺する不条理をわしは許せない。有為な人材をこんなことで埋もれさせてはならない。うちの会社はどこにもしがらみがないし、どこに遠慮もない。相沢さん、あんたには自由に取材して真実をどしどし書いてもらいたい。あんたはうちで面倒みる」。私はその言葉に深く感銘を受けました。強い者、権力者、スポンサーに遠慮し、忖度して、報道内容を左右しがちな今のメディア界にあって、こんな気骨のある人がいたことが大きな驚きでした。
 その後、私は鳥取市の新日本海新聞社を訪れ、社長にお会いしました。その時、社長の名刺に「代表取締役社長 記者」と肩書がありました。社長は「うちの会社は社長以下全員記者という心構えでやっています」と語りました。これもすごいことです。記者という仕事に限りない愛情と誇りを感じている私にとって、これほどふさわしい会社はないと思いました。
 −今後の抱負を。
 森友事件は私にとって、読者の皆さまへの「取材公約」ですから、最優先で取り組みますが、やりたいことはたくさんあるんです。私はあと1カ月で56歳ですが、さらに修業を重ねて成長を続け、読者の皆さまに新たな視点の記事を送り届けたいと思っています。
 あいざわ・ふゆき 1962年生まれ。宮崎県出身。87年にNHK入りし、山口放送局を皮切りに神戸、東京社会部、大阪府警キャップ・ニュースデスクなどを歴任。大阪局考査部副部長を最後にNHKを退職。9月1日から大阪日日新聞論説委員。


「金曜日」新社長、植村氏が早くも新潮、産経記者と火花
元慰安婦の女性の証言を初めて報じた元朝日新聞記者の植村隆氏(60)が、「週刊金曜日」を発行する「金曜日」の代表取締役社長兼発行人に就任し、2018年9月28日に都内で会見した。
植村氏は、自らの記事を「捏造」と非難した14年の週刊文春の報道をきっかけに大きな批判を浴びた。これで脅迫などの人権侵害を受けたとして、15年に版元の文藝春秋などを相手取って損害賠償や謝罪広告などを求める訴えを起こしている。産経新聞を始めとする、植村氏の慰安婦報道や訴訟に批判的なメディアについては、「闘いは継続して私がやっていかなければ」と、戦闘モードだ。
記者のひとりとして企画を提案したり出稿したりはあり得る
植村氏の就任は9月26日付。北村肇・前代表取締役社長兼発行人から打診を受け、自らへの批判に対する反論や、訴訟の経過を最も詳しく伝えたのが週刊金曜日で、「『週刊金曜日』に救われた」ことが就任を引き受ける理由のひとつになったという。「憲法を守る!『週刊金曜日』を守る!」スローガンに掲げ、支援を訴えた。
記事で取り上げた訴訟の当事者が社長に就任するのは異例だが、北村氏は「植村さん個人のものではなく、歴史的な裁判」だとして問題視しない立場だ。編集権は編集長が持つが、植村氏も記者のひとりとして企画を提案したり出稿したりすることはあり得るという。
植村氏は、「基本的には僕の裁判は他の人が書くのは普通」だとして、当事者として訴訟について記事を書くことには否定的だ。ただ、この発言のきっかけになる質問をしたのが産経新聞の記者だったということもあり、 「ただし、様々な、裁判だけじゃない問題がある。例えば、産経新聞との闘いは、継続して私がやっていかなければならないと思う」とも話し、産経批判の記事執筆に含みを残した。産経新聞は、1991年12月7日土曜日付の紙面(大阪本社版)で、元慰安婦の金学順(キム・ハクスン)さん(1997年死去)の講演会の様子を報じる際、「金さんは17歳の時、日本軍に強制的に連行され、中国の前線で、軍人の相手をする慰安婦として働かされた」と、地の文で「強制的に連行」という文言を使っている。植村氏はこのことを指摘しながら、産経新聞の報道姿勢を非難した。
「もう産経新聞、そういうことやめましょう」
「(「強制的に連行」と)バッチリ書いてある。ところが、その産経新聞の阿比留さん(阿比留瑠比・論説委員兼政治部編集委員)たちは、『植村が強制連行説を広めた』みたいな...ふざけるな!ということをずっと言っているわけで、もう産経新聞、そういうことやめましょう。我々は事実に基づいて報道するような世の中をつくりましょうよ」
会見後に取材を申しこもうとした週刊新潮の記者に対しては、 「私を取材するということは、私があなたを取材するということでもあるんだよ。そうすると、今までの週刊新潮の報道も、全部私は聞くからね。取材をするということは、自分が取材されるということ。それはきちんと把握していただかないと。お願いします」とけん制した。週刊新潮は16年5月5・12日号で、「100人の弁護士を従えて法廷闘争! 慰安婦誤報に反省なし! 元朝日『植村隆』記者の被害者意識ギラギラ」と題した記事で植村氏を批判している。この点を念頭に置いているとみられる。
「このままでは廃刊の危機もありうる」
植村氏は韓国カトリック大学の客員教授を兼務しており、韓国、自宅がある札幌、東京の3地点を行き来しながら「金曜日」の経営を担うことになる。小林和子編集長によると、ピーク時には5万人いた定期購読者は、今では1万3000人に減少。これとは別に書店で7000部ほど売れており、発行部数は2万部程度だ。経営状況は厳しく、誌面に 「いま『週刊金曜日』は経営的に極めて重大な事態を迎えております。このままでは廃刊の危機もありうるため、経費削減はもちろん、身を削ることも含めて、あらゆる手を尽くし『金曜日』の灯を守り抜く所存です」という訴えも載るほどだ。植村氏は収支改善策について問われ、「私は経営経験はないが、記者として32年間現場を歩いてきた。現場に出て、『金曜日を定期購読してください』という輪をどんどん広げていこうと思っている」
「広告に頼らない紙面づくり、というのが週刊金曜日の原則だが、『頼らない』ということで、載せないということではない。やはり読者のニーズに合ったような広告は載せていった方がいい。そういった広告を、社長自ら取りに行かんといかんな、と思っている」などと話した。
植村氏による慰安婦報道をめぐっては、朝日新聞が14年8月に掲載した検証記事と14年12月の第三者委員会の報告で、「挺身隊」の用語の間違いはあったものの、「事実のねじ曲げ」はなかったと結論づけている。
さらに、朝日新聞社は、済州島で慰安婦が強制連行されたとする「吉田証言」は虚偽だったとして同証言に関連する記事18本を取り消しているが、植村氏は吉田証言に関連する記事は出稿、取材ともにタッチしていない。(J-CASTニュース編集部 工藤博司)

靴買いました/横田さんの反天皇論にカンゲキ

ウメキタ180907

Elections à haut risque à Okinawa pour le gouvernement japonais
Alors que les habitants d’Okinawa doivent élire leur nouveau gouverneur dimanche, le débat fait rage autour de la présence de bases militaires sur l’archipel.
C’est un scrutin local à l’enjeu stratégique, déterminant pour l’avenir d’une pointe de terre verdoyante plongeant dans les eaux turquoises du Pacifique. Il sera suivi de près par Tokyo et Washington. Dimanche 30 septembre, les 1,4 million d’habitants d’Okinawa vont élire leur gouverneur. Il succédera au populaire Takeshi Onaga, mort d’un cancer, le 8 aout.
Du vainqueur dépendra le sort d’un déménagement hautement symbolique, celui de la base aérienne américaine des marines de Futenma, qui doit se réinstaller sur une autre partie de l’île. La base est aujourd’hui au cœur de Ginowan, une ville densément peuplée, non loin de la capitale, Naha, dont les habitants sont las des nuisances sonores et des problèmes de sécurité qu’elle génère. Conformément à un accord signé en 2006 par le Japon et les Etats-Unis, ses activités doivent etre relocalisées sur une base à construire sur un polder établi à la pointe d’Henoko, petit bourg abritant déjà une autre installation américaine : Camp Schwab.
Ce déplacement est vivement contesté. Le premier de ses opposants est un fougueux et souriant métis, Denny Tamaki, 58 ans, fils d’un GI et d’une Japonaise, animateur de radio, militant pour la paix et député à la Chambre basse nationale. Membre du petit Parti libéral, un parti d’opposition, il a été désigné par M. Onaga comme son successeur. Il veut poursuivre la politique du défunt gouverneur, qui a usé de tous les recours juridiques possibles pour bloquer les travaux d’Henoko, estimant qu’Okinawa, territoire limité – l’île principale fait 100 kilomètres de long pour 15 kilomètres de large –, accueille déjà trop de bases américaines.
Nous abritons 80 % des forces américaines déployées au Japon. Ce n’est pas normal ≫, s’insurge le candidat lors d’un rassemblement de quelques centaines de personnes, à l’approche du scrutin, au ≪ Tento mura ≫, camp de bric et de broc des opposants à Henoko installé face au Camp Schwab.
フランス語
フランス語の勉強?
金子勝@masaru_kaneko
【貿易交渉もご飯論法】アベはTPPで多国間協定しか受け入れないと言っていたが、二国間貿易交渉に引きずり込まれた。これをFTA交渉ではないというご飯論法は通用しない。交渉中は一方的に自動車関税引き上げをしないでねと先延ばしが精一杯。結局、自動車も農産物も、むしられるだけだろう。
【追い込まれたのに成果?】TPPの多国間交渉に米国を引き入れると言っていたのはアベ。TAGと言い換えても実質上、2国間貿易交渉FTAと同じ。二国間貿易交渉中に一方的に関税引き上げをしないなど当たり前のことで、それを自らの外交成果のように言うのはペテン。二国間貿易交渉に引きずり込まれたのだ。
【朝からフェイク】外国メディアはアベがFTA(free trade agreement)交渉を受け入れ,トランプが喜ぶと報道。TAGなどない。AP通信もhttps://bit.ly/2xSXhPZ ロイターもhttps://reut.rs/2NF61UB  ワシントンポスト紙もhttps://wapo.st/2NIXBvp  ビジネスインサイダー誌も

9.27天皇代替わりと民主主義に危機 ―横田耕一さん講演集会
私たちを取り巻く情勢は、益々、厳しさを増しています。安倍政権は、特定秘密保護法をはじめ戦争法、共謀罪の強行成立を図り、国内の戦時体制(有事体制)を強引におしすすめ、日米軍事同盟の主導による「戦争する国」へと、この国のかたちを変えました。
あわせて、現天皇明仁の「生前退位メッセージ」容認による一連の「天皇の代替わり」行事を来年におこない、あらたな天皇あっての民衆統合をおしすすめようとしています。「生前退位」メッセージは憲法で禁じられている明確な「天皇の政治発言」でしたが、昨年6月、安倍政権は議論を公にすることなく与野党全会一致で「天皇の退位等に関する皇室典範特例法」を制定しました。しかも天皇自身が提唱する「象徴天皇制」をも特例法に組み込み、現憲法で規定されている「天皇のかたち」を大きく変えてしまいました。
すでに、来年の代替わり儀式のスケジュールは、マスコミを通じて報道され始めています。しかも、即位礼は5月1日メーデーに行うという、労働運動つぶしともいえる事態がまかり通ろうとしています。
こうした情勢のなか、いま一度、憲法の原理の一つである「主権在民」に即して、「軍隊と天皇」について考察し、「新元号」の制定をはじめ一連の天皇代替わり行事に向き合いたいと思います。これら天皇代替わりの奉祝ムードで、天皇による民衆統合が発揚され、2020年の東京オリンピックで「新天皇」が国内外に披露されます。私たちは「天皇に生かされている社会や個人」を望んではいません。あくまでも憲法が定める「この国の主権者である私たち一人ひとりが、この国の未来の在り方に対する責任者」だと思います。
来る9月27日に大阪の地で上記の「天皇代替わりに異議あり!」関西集会を行ないます。ぜひ、ご一緒にこの集会を成功させ、来年の一連の代替わり行事に向き合いたいと思います。賛同団体・個人になって下さることをお願いします。あわせて、賛同カンパも重ねてお願いします。   
主催:天皇世替わりに異議あり!関西連絡会(寺田)


靴ガぼろくなっていたのを我慢していたのですが,やっと思い切って買いました.軽くて履きやすいです.値段はそこそこですが.
夕方横田耕一さんの講演会に行きました.明確な反天皇論にカンゲキ.天皇制は生まれで人を差別する制度なので憲法上よろしくない,と思いました.

<漂流ポスト>届いた手紙を供養 陸前高田・2年分100通 遺族も参列
 東日本大震災で亡くなった人への手紙を預かる陸前高田市広田町の「漂流ポスト3.11」は26日、この2年間に届いた100通以上を近くの寺で供養した。今回は初めて手紙を差し出した遺族2人も参列。ポストを管理する赤川勇治さん(69)と共に犠牲者の冥福を祈った。
 参列した仙台市の佐藤せつ子さん(62)は、お盆を終えた8月下旬、宮城県南三陸町の南三陸消防署に勤務していて津波の犠牲になった夫武敏さん=当時(56)=へ手紙をしたためた。
 <楽しかったですか。それとも「おまえはいいなあ、孫達に囲まれて」って、ちょっぴり悔しかったですか>
 消防署跡地に設けた献花台を道路整備のために片付けたと報告。<仕方のないこととわかっていても、とても寂しかったです>
 佐藤さんは「今も対話している。向こうの反応が分かるんです」と話した。
 もう一人の仙台市の清水和子さん(69)は、次女とその夫、6歳の孫、次女のおなかの中にいた孫の4人を津波で失った。
 自責の念を抱えて死ぬことばかり考えていたが、手紙を出して前向きになれたという。次女の夢だった看護師の国家試験に自ら挑戦し、3度目で合格した時も手紙で報告した。
 「まだまだ後悔は消えない」と手を合わせ、涙を拭った清水さん。「頑張っているよと伝えたかった。供養できてよかった」と感謝した。
 赤川さんは「(参列は)手紙を書くことで元気になってくれた証しのよう。うれしい」と話した。
 漂流ポストは2014年に赤川さんが開設。これまでに震災犠牲者のほか、病気で亡くなった人宛てなどの計約500通が届いている。


<北海道地震>災害FM 開局支援 宮城・オナガワエフエムが被災2町で奮闘
 北海道の地震で被災したむかわ、厚真(あつま)両町の臨時災害放送局の開局と運営を宮城県女川町の一般社団法人「オナガワエフエム」が支援している。東日本大震災の1カ月後にラジオ放送を始めた経験を生かし、当時道内から得た支援の恩返しをしようとスタッフらが現地入りした。ラジオを通じて被災者の生活復興を応援する。
 むかわ町の放送は19日に本格スタートした。役場内に「むかわさいがいFM」が開設され、平日午後6時から約1時間、生放送している。町内在住の女性2人がパーソナリティーを務める。
 初回は災害廃棄物の処分方法や入浴場所の案内、スーパーやコンビニエンスストアの営業予定といった生活情報を伝えた。竹中喜之町長が出演したほか、避難所で生活する男子中学生が「段ボール製のベッドが導入されて避難所の環境が改善されてきた」と現状を報告した。
 被災した町民の出演や避難所で音楽のリクエストを募る手法は、オナガワエフエムの前身「女川さいがいFM」が震災直後から培ったノウハウを踏襲。読み上げる原稿は当時の内容をベースにしている。
 オナガワエフエムのスタッフらは、現地を離れた後も台本作りや番組構成をサポートしている。
 代表理事の松木達徳さん(48)と理事の大嶋智博さん(44)は今回、道内のコミュニティーFMから支援要請を受け、17日に現地に入った。
 東日本大震災で、松木さんらは室蘭市のコミュニティーFM局から臨時災害放送局の運営の支援を受けた。最大震度7を観測した今月6日の地震後、「何かできることがあれば、すぐに声を掛けてほしい」と道内の関係者と連絡を取り合っていたという。
 むかわ町では26日現在、101人が避難を続ける。避難の長期化で疲れやいら立ち、不安を募らせる被災者が目立つようになった。
 大嶋さんは「7年半前の女川の光景と重なる。ラジオは人とのつながりを実感できるメディア。番組を通じて少し気を緩め、元気になれる時間をつくってほしい」とエールを送る。松木さんは「あくまでも無理のない範囲で放送を続けてほしい」とねぎらった。
 厚真町では「あつま災害エフエム」が20日に開局した。
[臨時災害放送局]災害時に被害状況や支援情報を伝えるため、自治体などが開設する。1995年の阪神大震災で初めて運用され、制度化された。東日本大震災では宮城、岩手、福島3県の24市町で開設され、今年3月末までに全て閉局した。オナガワエフエムは「女川さいがいFM」の活動を継承した。


<トリチウム水>放出に意見三様 福島県議会の自民・県民連合・共産の3会派
 東京電力福島第1原発でたまり続ける放射性物質トリチウムを含む水の処分方法を巡り、福島県議会の自民党、旧民進党系の県民連合、共産党の3会派は26日、国への対応を求める意見書をそれぞれ開会中の県議会9月定例会に提出した。原子力規制委員会が「唯一の手段」とする海洋放出に対し、立場や表現が異なる内容となっている。
 自民党の意見書は「海洋放出について、県民の意見を最大限に尊重しながら、慎重に決定されるよう強く要望する」と記述。海洋放出に反対する県民の声に触れる一方、ため続けることによる廃炉作業への影響も「懸念される」と指摘する。
 県民連合も慎重な決定を求めているが、海洋放出に関しては「安易に選択することなく」と表現。共産党は「行わないよう強く要望する」と海洋放出に明確に反対した。
 トリチウム水に関しては同日の県議会一般質問でも取り上げられ、内堀雅雄知事は「第1原発の汚染水対策は極めて重要な課題」と強調。「国、東電は(県民らの)声をしっかり受け止め、慎重に検討を進めていくことが重要」と述べた。


いじめ自殺で息子を失い4年…「真相と責任はどこにあるのか」悩み、闘い続ける父親 仙台市の館中学校いじめ自殺問題
宮城・仙台市泉区の館中学校に通っていた、当時1年生の男子生徒が、いじめを苦に自殺してから、27日で、4年です。 息子は、なぜ、自ら人生を終わらせなければならなかったのか。 父親は、今も悩み、闘い続けています。 泉区の館中学校に隣接する公園の献花台。 住民が自主的に設けたもので、男子生徒が亡くなって4年がたった今も、たくさんの花が手向けられている。 当時、中学1年、12歳だった生徒。 亡くなった生徒の父親は、「結婚して2年以上たってから、やっとできた子どもだったんです。かわいかったし、素直だったし、優しかったし」と話した。 第3者委員会の調査によると、生徒へのいじめは、入学直後から始まった。 消しゴムのかすを投げつけられ、アイドルとの合成写真をラインで流され、「変態」と言われ、寝癖をバカにされた。 亡くなった生徒の父親は、「『いじめられている。転校したいよ』と、(自殺の前日)電話がありました。『言えないんだったら、俺から(学校に)電話するよ』と話したら、『大丈夫、僕から言うよ』と。『またね』と電話を切って、それが最後の言葉になってしまった」と語った。 電話の翌日、生徒は自殺を図った。 病院で6日間、意識は戻らないままだった。 亡くなった生徒の父親は、「女房が(息子の)耳元でずっと手を握って、点滴を打たれ、呼吸器を入れられ、眠っている息子にずっと話しかけて、生まれた時からの話。なかなか子どもができなかったので、病院に通って、やっとできた子だ。大切な子なんだよ、あなたは。わたしを親にさせてくれたのは、あなただから。ありがとう、ごめんね、こういうことになってしまってと。ずっと亡くなるまで女房が...。翌日の午前10時1分に、たった12歳で息を引き取ってしまいました」と語った。 第3者委員会は、「日常的ないじめが自殺につながった」と結論付けた。 一方、関わったとされる複数の生徒は、「いじめはなかった」とし、仙台市も「いじめが自殺につながることは、予測できなかった」と主張。 真相と責任は、どこにあるのか、裁判は今も続いている。 この間、仙台市では、いじめ被害を訴えていた男子中学生の自殺が相次いだことを受け、「いじめ防止条例」の制定を急いでいる。 この議論の進め方に、父親は疑問を抱いている。 亡くなった生徒の父親は、「(郡 和子市長は)どの遺族にも話を聞いていない。いじめられている子は、宮城県は全国的に見ても多い。その子たちの意見も聞いてからスタートすべき。聞かない段階でスタートしているから、人間味のない内容になっている」と話す。 条例の骨子案には、「暴言・威圧的指導を禁止すること」や、「家庭や地域に期待される行動」などを明記。 2019年2月の市議会に提出される予定。 父親は、つらければ、「学校を休むこと」も選択肢の1つだと言う。 亡くなった生徒の父親は、「いじめで悩むくらいだったら、学校に行かない宣言をしましょう。親も、それを受け入れてあげてください」と語った。 実はこうした考え方は、2017年2月に施行された、「教育機会確保法」でも認められている。 この法律では、無理に学校に通うと、かえって子どもが苦しむ状況もあるとし、学校を休んでもよいことを初めて認めている。 この法律に基づく仙台市の対応を問われると、市長は、「子どもが登校したくないほどいじめられているのであれば、そのいじめ問題に対して、どのように学校の中で対処していくのかは、まさに、この(いじめ防止)条例を通していただき、各学校で方針を決めていく中で、いろいろなものが見えてくるのではないか」と述べた。 あくまで、学校でのいじめ対策に力を入れる考え。 父親は、「学校が全てではない」と考えている。 亡くなった生徒の父親は、「どんな形でも、高校に行っていなくても、息子が生きてさえいればと、今も毎日思っています。(自殺で)後悔はさせたくありません」と話していた。

御嶽山規制解除 火山のリスク忘れるな
 死者五十八人、行方不明者五人が出た御嶽山噴火から二十七日で四年。それを前に麓の長野県木曽町は山頂への登山を解禁したが、これは安全宣言ではない。官民ともにリスクを忘れてはならない。
 二十六日昼、上空から見た御嶽山は雲に埋まっていた。頂上の祈祷(きとう)所が時折、天空の城のように顔を出し、登山者を迎えていた。硫化水素のにおいが機内に流れ込み「活火山」を実感させた。
 噴火は二〇一四年九月二十七日昼、山頂近くで起きた。大規模ではなかったのに、戦後最大の火山災害になってしまった。頂上付近に二百五十人もの登山者がいて噴火に巻き込まれたためだ。その日は紅葉シーズンの好天の週末。家族連れら大勢が訪れていた。明確な前兆現象はなかった。
 噴火前に1(平常)だった噴火警戒レベルは、噴火直後に3(入山規制)にはね上がったものの一五年六月に2(火口周辺規制)、一七年八月に1(「活火山であることに留意」に変更)に戻った。
 これに伴い、木曽町は頂上近くにコンクリート製シェルター三基を設置。建物の屋根や壁を強化した。「安全対策が整ってきた」と同町。ただし万全ではない。政府は活動火山対策特別措置法を改正し、火山災害の避難計画を盛り込むよう市町村に義務付けたが、木曽町の策定はこれからなのだ。
 「通行規制の解除を求める声は遺族や御嶽信仰の信者からも」とも町は明かす。登山やスキーなどの観光は大きな打撃を受けた。原久仁男町長は「今、頂上に行けることが、来年以降(の観光振興など)につながる」と話している。
 火山噴火予知連絡会は、百十一の火山を活火山と定める。うち御嶽山や箱根山など五十を常時観測中。実際、御嶽山では一四年の噴火半月前に火山性地震が増えたが二日間で収束。それが登山者に伝わらず、警戒レベルも1で据え置かれた。「知っていれば行かなかった」と言う生還者もいた。
 長野県や木曽町の要請で、名古屋大は昨年、同町内に「御嶽山火山研究施設」を開所。研究者が常駐して自治体との観測データの共有を始めた。
 行政は、一歩進んで、携帯メールなどを通じて、火山情報を逐一、そのエリアにいる登山者に伝えられるようなシステムを構築できないか。登山者も「活火山は、いつか噴火する」とのリスクを忘れず、噴石から頭部を守るヘルメットや、火山灰対策の防じんマスクなどを携行してほしい。


御嶽山 追悼式、遺族ら冥福祈る 噴火から4年
 死者58人、行方不明者5人を出した2014年9月の御嶽(おんたけ)山(長野・岐阜県境、3067メートル)噴火から4年を迎えた27日、ふもとの長野県王滝村で追悼式が開かれた。噴火時刻の午前11時52分に合わせ、遺族らが犠牲者の冥福を祈った。
 長野県木曽町側の黒沢口登山道では26日、噴火災害後初めて火口1キロ圏内の立ち入り規制の一部が解除された。遺族や行方不明者の家族らが山頂へ登り、27日も朝から山頂で犠牲者を悼んで手を合わせる人たちの姿があった。
 この日の追悼式は、木曽町と王滝村でつくる実行委員会が主催し、昨年と同じ王滝村松原スポーツ公園内の慰霊碑前で行われた。
 参列した約200人は噴火時刻の午前11時52分に合わせ、全員で黙とう。遺族を代表して、小学5年だった次女の照利(あかり)さん(当時11歳)を亡くした愛知県豊田市の長山幸嗣さん(48)が「何年たっても愛する人を失った悲しみは癒えることはない。だが、だからこそ強く、愛と勇気をもって、前へ進む日々を積み重ねていきたい」と述べた。【小川直樹】


[水俣病認定50年] 政府は訴えに向き合え
 水俣病が国に公害認定されてから昨日で50年の節目を迎えた。
 これまでに公害健康被害補償法(公健法)に基づき、鹿児島、熊本両県で認定された患者は2282人(鹿児島493人、熊本1789人)に上る。
 だが救済を求める声も多く、鹿児島では1068人が認定を申請中で、司法解決を望む人も熊本と合わせると1000人以上いる。
 救済を求める声がやまないのは被害の全容が解明されない中、国が場当たり的な対応を繰り返してきたことが大きい。
 「半世紀を経ても水俣病は終わっていない」。国は被害者団体などの訴えに向き合い、解決に向けた道筋を立てる必要がある。
 1968年9月26日、園田直・厚生大臣(当時)は水俣病について「新日本窒素(現チッソ)水俣工場のメチル水銀化合物が原因である」と発表した。
 56年の公式確認から12年、あまりに遅すぎた政府の公害認定だった。この間、被害が拡大し続けたことは痛恨の極みだ。
 問題の解決を長引かせてきた最大の要因は認定基準のあいまいさである。
 環境庁(当時)は71年、「有機水銀の影響が否定できない場合は認定」と通知したものの、申請が急増すると、77年になって「複数の症状の組み合わせが必要」と厳格化した。
 その後、最高裁は2013年、「感覚障害のみでも認める余地がある」と判断。これを受けて環境省は手足の感覚障害だけでも認定可能とする指針を出した。
 一定しない認定の線引きが、どれほど被害者らを翻弄(ほんろう)してきたか、国は猛省すべきだ。
 鹿児島での認定は15年度の1人が最後だが、被害者団体などは「実態解明とは程遠い」として独自に現地調査や民間医師による集団検診を続けている。
 一方、国は一定の症状がある被害者を患者認定せずに救済する特別措置法を施行するなど、政治解決を図ろうとしてきた。だが、特措法の対象外となった伊佐市など県内在住者を含む1310人が国などに損害賠償を求めている。
 「症状はあるが認定されず、支援を受けられずに困っている人がいる」「患者は高齢化し、支える制度や人材が不足している」
 先日、水俣市であった水俣病被害者・支援者連絡会の集会では関係者の悲痛な訴えが相次いだ。
 おとといの記者会見で中川雅治環境相は、認定申請などを行う人が多くいることを「重く受け止める」と述べた。国の責任ある取り組みが求められる。


新潮45休刊発表も続く危機…各界から殺到する無責任の声
9月25日に「新潮45」の休刊を発表した新潮社。だがその後も、危機が続いているようだ。
同誌は8月号で、自民党・杉田水脈衆院議員(51)の「『LGBT』支援の度がすぎる」という寄稿を掲載。そのなかで杉田議員はLGBTについて「生産性がない」と言及。さらに多様な性を認める社会は「『秩序』がなくなり、いずれ崩壊していくことにもなりかねません」と持論を述べ、「私は日本をそうした社会にしたくありません」とも語っている。
杉田議員の寄稿には当初から批判が相次いでいたが、同誌は10月号でも「そんなにおかしいか『杉田水脈』論文」と題した杉田議員を擁護する特集を組んだ。そのことからも、さらに批判を生んでいた。
新潮社は休刊発表の際、「編集上の無理が生じ、企画の厳密な吟味や十分な原稿チェックがおろそかになっていたことは否めません」とコメント。また「これまでご支援・ご協力いただいた読者や関係者の方々には感謝の気持ちと、申し訳ないという思いしかありません」としている。
「『休刊したからといってこれで終わりではない!』との批判が噴出しています。というのも『生産性がない』として傷つけた人たちへの謝罪もなければ、同誌でなぜそういったことが起きたのかという原因を追求する姿勢もないからです。発端である杉田議員もだんまりを決め込んでいる今、『これではトカゲの尻尾切りだ』とする声も後を絶ちません」(文芸評論家)
辻仁成(58)も9月26日にTwitterを更新。「LGBTや世論の批判を45休刊でかわすのか?」とコメント。続けてこうつづっている。
「言論の自由を何度も盾にしてきた新潮社が休刊で逃げたら編集者魂はどうなる?謝罪意思が本当にあるなら45を続けて議論の中で出口を探せ。社員も読者も作家も納得できん」
また杉田水脈議員の文章をキッカケにゲイであると公表した、文学者のロバート・キャンベル(61)も同様にTwitterで指摘。「休刊したからこの問題が終わりでは短絡的です」と述べ、「ヘイトに近い断言や事実がゆがめられたものが、どういう過程を経て出されたのか検証することが大事」と語っている。
さらに漫画「テルマエ・ロマエ」の作者・ヤマザキマリ(51)も休刊を批判。実は同誌に「プリニウス」を連載中だったが、今回の休刊を受けてこう述べている。
「新潮45がいくら休刊になっても、この顛末の火種となった文章を書いたひとたちが今までと変わりなく、あのような考え方を懲りずにどこかで晒していくのだろうかと思うと、連載掲載の場が失われたことよりも、それがなにより残念だ」
Twitterでも《検閲の禁止、言論や表現の自由が規定されており、何人でも出版を行うことができる。でもな〜。程度ってもんがあるだろう》《当事者や被害者を貶めて傷つけるような「言論の自由」って、あってもいいんでしょうか》と賛同の声が上がっている。
休刊発表後も続く危機、新潮社はどう舵を切るのだろうか。


総合雑誌「新潮45」の休刊 安易な「偏向商法」のつけ
 性的少数者(LGBTなど)への差別的な表現が批判されていた月刊誌「新潮45」を休刊すると、発行元の新潮社が発表した。
 LGBTを「生産性がない」とした自民党の杉田水脈(みお)衆院議員の寄稿が批判を浴びたことに反論する特集の内容を問題視したという。
 最も問題になったのは、文芸評論家の小川栄太郎氏の論文である。LGBTを「ふざけた概念」と言ったうえで、LGBTと痴漢を同列にするような非常識な表現があった。
 佐藤隆信社長は「常識を逸脱した偏見と認識不足に満ちた表現」があったと認めたが謝罪はせず、批判がおさまらずに休刊に追い込まれた。
 新潮社は「部数低迷に直面し、試行錯誤の過程で編集上の無理が生じた」と説明し謝罪した。だが、ヘイト(差別)的な記事がどういう経過で掲載され、どんな狙いで特集が企画されたかは明らかではない。
 新潮社の本を店頭に置かない書店や、執筆の取りやめを表明する作家が出るなど批判が広がっていた。
 経営的なダメージを最小化しようとして休刊を急いだのであれば、ジャーナリズムとして疑問が残る。
 出版社などの雑誌ジャーナリズムは、人間や社会の本音を描き、議論を巻き起こすことが強みだ。行儀の良さではなく、過激な表現で醜悪さを報じることもある。しかし、今回はその度を越していた。
 背景には、出版市場の低迷がある。全国出版協会によると、昨年は前年比6・9%減少で、なかでも雑誌は10・8%減という。同誌の発行部数も最盛期の10万部から最近は平均1万6800部にとどまっていた。
 一方でネット言論が台頭し、右傾化した言説や論客が保守系メディアにもてはやされるようになった。同誌にもここ数年、保守系・反リベラルの論者が多く登場している。
 だが、出版メディアがネット媒体と違うのは、さまざまな情報をフィルターにかけ、品質をきちんと管理する編集機能が存在することだ。
 同誌は、極端な意見を掲載することで、一部の極端な読者層を取り込もうとする「偏向商法」だったと言われても仕方ないだろう。
 新潮社は掲載に至る経過を検証し、明らかにすべきだ。でなければ読者の信頼も回復できまい。


新潮45休刊/反省は誌上で示してこそ
 性的少数者(LGBT)を扱った特集が厳しく指弾された月刊誌「新潮45」が、休刊を決めた。事実上の廃刊である。部数低迷に直面して編集上の無理が生じ、原稿チェックなどがおろそかになったというのが、発行する新潮社による説明だ。
 内容に偏見や認識不足による表現があったことは、新潮社のトップ自身も認めている。苦悩を抱えて生きる人たちを傷つけたのは間違いない。批判が集まったのは当然だ。
 だがその反省として休刊で幕引きしようとするなら、出版社として無責任だろう。
 どの表現が問題で、なぜチェックできなかったかを十分に検証して誌上で公表し、多彩な意見を発信し続けるのが言論に携わる者の責務である。
 「新潮45」は8月号で、LGBTを「生産性がない」とした杉田水脈(みお)自民党衆院議員の投稿を掲載した。これに批判が高まると、最新の10月号では杉田氏を擁護する識者7人の主張を特集した。
 中には、LGBTは個人の嗜好(しこう)であり、これを認めるなら痴漢行為に及ぶ権利も保障せよとの説もあった。筆者の偏見や認識不足では済まない内容だ。
 雑誌離れは加速するばかりだ。「新潮45」もピーク時から大きく部数を減らしていた。あえて過激な論調を掲げて耳目を集め、部数を伸ばそうとしたのではないか。
 社内の別部門はインターネット上に「良心に背く出版は、殺されてもせぬ事」との創業者の言葉を発信した。自浄作用が働くことを期待したい。
 言論の自由は民主主義を根底で支える原則だ。社会全体がよりよい方向に進むには、人々が幅広い意見に触れ、議論を戦わせたり考えを磨いたりすることが不可欠である。
 世論の刺激を狙った記事を安易に発信し、非難されれば撤収する「炎上商法」の繰り返しでは、言論空間はやせ細る。社会の分断や亀裂も広がっていくばかりだ。
 ネットで誰もが自由に意見を発信できる時代だからこそ、良質な意見をさまざまな見地から提供することがメディアに求められる。わたしたちもその一員として責務を果たしたい。


「新潮45」休刊 検証と説明を求めたい
 新潮社は、性的少数者(LGBT)を巡る寄稿が差別的と批判された月刊誌「新潮45」の休刊を決めた。事実上の廃刊に等しい。
 部数が低迷して試行錯誤の過程で無理が生じ、「企画の厳密な吟味や十分な原稿チェックがおろそかになっていた」と釈明し、「このような事態を招いたことをおわびします」と謝罪した。
 激しい批判を受けての経営判断なのだろう。
 佐藤隆信社長は「あまりに常識を逸脱した偏見と認識不足に満ちた表現が見受けられた」との談話を発表したが、誰の寄稿のどの部分が逸脱していたかは明らかにされていない。
 しかも同誌の姿勢には、社員の一部からも異議が申し立てられた。問題の経過が不明のままでは、言論空間を構成する一員として、責任を果たしたとは言えまい。
 言論・出版の自由にも関わる問題だけに、企画、掲載から休刊に至る経緯を検証し、丁寧な説明を求めたい。
 自民党の杉田水脈(みお)衆院議員が8月号への寄稿で、LGBTの人たちを「子供を作らない、つまり『生産性』がない」と主張し、行政支援を疑問視したのが発端だ。
 少数者や弱者の人権を侵害するヘイトスピーチも同然で、差別解消に尽力する立場の国会議員にあるまじき見解と言うほかない。
 各方面から批判を受けると、同誌は最新の10月号で「そんなにおかしいか『杉田水脈』論文」と題し、反論する特集を組んだ。
 寄せられた論考の中には、どの性別を愛するのかという「性的指向」を、「性的嗜好(しこう)」と表現した部分もある。
 性的「指向」は、趣味や好みである「嗜好」ではなく、その人の生き方に関わることだ。論考は、その認識を著しく欠いている。
 さらに、LGBTを「ふざけた概念」とし、その権利を擁護するなら、痴漢が触る権利を保障すべきではないか、などと論理性を欠いた主張を展開している。
 作家や書店の反発を招き、社内からも批判が出たのは当然だ。
 編集者は、他者の尊厳を傷つける考え方や侮辱的な表現について、執筆者に行き過ぎを指摘しなかったのだろうか。
 30年以上の歴史を持つ同誌が、一連の問題に対する責任者の詳しい総括もなく、いきなり休刊とされたことにも違和感が残る。
 LGBTの権利尊重の特集をするなど、言論の場として別の対応もあったのではないか。


「新潮45」休刊  やるべき事はまだある
 性的少数者(LGBT)を巡る寄稿や特集が差別的だとして批判を受けている月刊誌「新潮45」について、発行元の新潮社が休刊を決めたと発表した。同社の広報担当役員は「限りなく廃刊と同義」としている。
 休刊の理由について「企画の厳密な吟味や十分な原稿チェックがおろそかになっていた」とし、十分な編集体制を整備しないまま刊行を続けたことに反省の思いを込めて決断したという。
 いくら表現の自由があるとはいえ、少数者の人権を否定し、傷つける言動が許されてよいはずがない。深い反省が求められるのは当然であり、老舗出版社にとって30余年続いた月刊誌の休刊は重い決断だったに違いない。
 だが、この問題を休刊で終わりにしていいのだろうか。問題の経緯を検証し、LGBTについて理解を深める特集を組むなど雑誌としてやる事はまだ残っているはずだ。創業者は「良心に背く出版は、殺されてもせぬ事」という言葉を残した。その精神にふさわしいけじめの付け方を望みたい。
 問題の発端は、LGBTを「子どもをつくらない、つまり生産性がない」として行政支援に疑問を投げかける自民党・杉田水脈衆院議員の寄稿を8月号に掲載したことだった。
 「差別的だ」とする当事者らの批判に対し、10月号の特集で文芸評論家・小川栄太郎氏らの寄稿を集めた「そんなにおかしいか『杉田水脈』論文」を掲載すると、作家や新潮社の社内からも反発の声が相次いだ。
 新潮社は「常識を逸脱した偏見と認識不足に満ちた表現」があったとする談話を社長名で公表したものの謝罪はなく、収まらない世論の怒りを受けて一転、休刊の発表に至った、というのが大まかな経緯である。
 一方、自民党は杉田氏に注意するよう指導したものの、謝罪や撤回を求めず、処分もしなかった。形だけ取り繕うような鈍い人権感覚が、差別を助長する言動を許したと言えないか。
 子どもを持つかどうかで人の価値を計り、選別するような考え方は容認できない。新潮45への厳しい世論は、少数派を尊重し、多様な社会を目指す人権意識が広がってきた証左でもあろう。
 新潮社によると、問題の背景には部数低迷もあったという。売るために人権軽視の編集をすることは自殺行為に等しい。教訓を出版界全体で共有してもらいたい。


新潮45休刊 読者への説明が要る
 読者に対する責任を考えるなら経緯を検証し、結果を次の号に掲載して編集部としての考えを明らかにした上で休刊とすべきではなかったか。
 新潮社が月刊誌「新潮45」の休刊を発表した。役員は「限りなく廃刊と同義」と説明している。
 自民党の杉田水脈衆院議員の寄稿「『LGBT』支援の度が過ぎる」を8月号に掲載。同性愛カップルを念頭に「子どもを作らない、つまり『生産性』がない」などとする内容が批判されていた。
 10月号では批判に対抗する形で「そんなにおかしいか『杉田水脈』論文」と題した特集を掲載、7人の論考を紹介した。全体として杉田氏を擁護したことから火に油を注ぐ結果になった。
 新潮社は10月号について、21日付の佐藤隆信社長名の文書で「あまりに常識を逸脱した偏見と認識不足に満ちた表現が見受けられた」とし、差別的な表現に配慮する考えを示していた。それから4日後の休刊表明である。
 杉田論文は「同性婚を認めれば、兄弟婚や親子婚、ペット婚や機械と結婚させろという声も出てくるかもしれない」とも書いていた。10月号では文芸評論家の小川栄太郎さんが、同性愛を「全くの性的嗜好(しこう)ではないか」とした上で、LGBTの権利を擁護するなら「痴漢」が「触る権利を社会は保障すべきではないのか」などと述べている。
 粗雑な主張に言葉を失う。不適切なのは明らかだ。LGBTに関する事実誤認も多い。
 しかし、だからといって新潮45を休刊、廃刊にすべきだという話にはならない。掲載した内容に事実誤認や偏見があったら誌面の中で軌道を修正し、信頼回復の努力をすべきだ。不適切な主張は公開の場で批判され、淘汰(とうた)されていくのが本来のあり方だ。
 新潮社によるいきなりの休刊決定はそうした機会を閉ざしてしまった。表現の自由を担うメディアとして問題が多い。
 出版不況が深刻だ。昨年1年間の販売額は1兆3700億円。ピーク時に比べ半減した。新潮45の部数も減少傾向にあったという。別の出版社の編集者は「いい本を作る意識は薄れ、出せば売れる本に安易に頼るようになっている」と業界の実情を話す。
 今度の問題の背景に、中身の十分な吟味を欠いたまま「売らんかな」に流れている事情がないか、気にかかる。出版界には、国民の「知る権利」に奉仕する役割を忘れてほしくない。


「新潮45」休刊 言論機関の覚悟が見えぬ
 差別的な言辞を一方的にまき散らしておきながら、社会の批判に正面から応えず幕引きを図ろうとするかのようである。言論機関である出版社の対応として強い疑問を覚える。
 性的少数者(LGBT)を巡る寄稿や企画に対し、差別的との批判を受けてきた月刊誌「新潮45」の休刊が決まった。発行元の新潮社が25日に発表した。
 「新潮45」は8月号に自民党の杉田水脈(みお)衆院議員による寄稿を掲載し、LGBTを「子供を作らない、つまり『生産性』がない」などとした主張に激しい反発が起きた。
 これを受け、10月号に特別企画「そんなにおかしいか『杉田水脈』論文」を載せた。この中には同性愛について「全くの性的嗜好(しこう)ではないか」などとする文芸評論家の寄稿もあり、批判は一層高まっていた。
 一連の寄稿や特集からは、性的少数者への無理解や偏見が伝わる。新潮社に関わりのある作家や社内からも批判や異論が相次いでいた。当然だろう。
 だが、休刊という措置には唐突感と違和感が拭えない。
 多様な言論を提供する雑誌として、杉田氏の寄稿や擁護する特集への反論や議論を世に問うことも重要な役割である。それなくして読者への責任を果たしたことにはなるまい。
 その上で雑誌継続の是非を慎重に判断することが、言論機関としてあるべき姿ではないか。
 休刊の説明では、部数低迷に直面する中で「編集上の無理が生じ、企画の厳密な吟味や十分な原稿チェックがおろそかになっていた」とし、謝罪した。
 さらに「会社として十分な編集体制を整備しないまま刊行を続けてきたことに対して、深い反省の思いを込めて」とも説明しているが、責任感を欠いているようにしか受け取れない。
 そもそも、作家らの批判が広がる中、21日に新潮社が佐藤隆信社長名で出した談話も中途半端だった。
 10月号の「そんなにおかしいか−」について、部分的に「あまりに常識を逸脱した偏見と認識不足に満ちた表現が見受けられた」としたものの、どこが問題かは明示していなかった。謝罪の言葉もなかった。
 にもかかわらず、それからわずか数日で突然の休刊発表にまで至った。
 社長談話では言論・表現の自由や意見の多様性などを十分に認識し、尊重してきたとしていた。今回の対応は、それと矛盾していないか。
 救いは、差別的な誌面に社内からも異論を唱える動きがあったことだ。良心的な出版物を刊行してきた老舗として、改めて原点を見つめてもらいたい。
 危惧するのは、LGBTを巡る今回の問題が「新潮45」というメディアの責任に矮小(わいしょう)化されてしまうことだ。
 自民党は杉田氏を指導し、党見解も表明したが、形式的な印象が強い。最大の問題は、政権党の国会議員が差別的認識を持っていたことだ。そこを忘れては、本質を見失う。


サマータイム 国民生活に弊害多過ぎる
 国民生活が大きく混乱することは目に見えている。本末転倒の議論は無用だ。
 夏季に時計の針を数時間進めるサマータイム(夏時間)制度について、自民党の研究会がきょう初会合を開くという。かつて国会などで何度も議論されては、デメリットが多過ぎるとの結論に至り、消えていった。
 今回は、2020年の東京五輪・パラリンピックの暑さ対策として、安倍晋三首相が自民党に議論をするよう指示した。大会組織委員会の森喜朗会長(元首相)の要請を受けたものだ。
 夏時間では、例えば標準時を2時間進めれば、午前7時は通常の同5時に当たる。
 議論の発端は、マラソン競技だ。男女とも午前7時にスタートする。少しでも涼しい時間帯にと標準時を2時間進める案が浮上しているという。マラソンは長時間に及ぶ屋外競技だ。暑さが選手や観衆に悪影響を及ぼすのは確かだ。さまざまな対策が必要なことは論をまたない。
 だからといって夏時間を導入するという案は筋違いだ。競技のスタート時間を繰り上げれば済む話だ。コース上に日陰を多くつくるなど、工夫一つで選手の負担は大幅に減る。夏場の路面温度を10度程度下げる「遮熱性舗装」の整備も始まった。
 夏時間のメリットとされるのは、涼しい早朝に社会活動が始まることで期待される省エネ効果などだ。欧州では1970年代後半から普及した。
 ところが欧州連合(EU)は先月、制度の廃止法案を加盟国に提案する方針を決めた。意見を公募したところ、8割超が廃止を支持したからだ。省エネ効果は小さく、健康にはマイナスとの意見が多かった。
 日本でも戦後間もない48年、電力不足のため連合国軍総司令部の指示で始まったが、4年後には廃止された。体内時計が狂い不眠などが相次いだためだ。
 日付や時刻に関わるすべてのシステムに影響する制度だ。航空・鉄道のダイヤなどの時刻変更に膨大な時間とコストを要する。家電や車も内蔵の電子時計を手作業で修正しなければならない。時計がぜんまい仕掛けだった時代とは前提が違う。
 そもそも高温多湿の日本の夏になじむのか。九州では今年8月、熱帯夜(夜間の最低気温が25度以上)でなかった日数は、長崎、鹿児島両市はゼロで、福岡市はたった1日だった。「早朝は涼しい」とは限らない。
 東京五輪に合わせて実施するには、今秋の臨時国会に関連法案を提出する必要があるとみられる。サマータイムが猛暑自体をなくすわけではない。EUの廃止提案で、導入の是非論はもはや決着したのではないか。


カープ初の3連覇 熱い闘い、元気もらった
 プロ野球の広島東洋カープが球団初となる3年連続のリーグ優勝を飾った。セ・リーグでは巨人に続く偉業である。待ち望んでいた本拠地マツダスタジアムでの胴上げも実現した。おめでとう、そして、ありがとう。
 昨季より早い時期から首位を堅持しながら、最後にもたついた印象がある。優勝決定は昨季より8日も遅くなった。喜びとともに、ほっと一息ついたファンも多かったに違いない。
 今季のチームの特色は何だろうか。何より自慢したいのは、人をじっくり育てるチームという評価が不動のものになったことだ。無名の外国人選手の育成にも成功している。
 今季途中から彗星(すいせい)のごとく現れたフランスア投手は開幕前は育成枠だった。強打のバティスタ選手と同じく、1990年に開校したドミニカ共和国・カープアカデミー出身の原石である。持ち前のパワーに緻密な赤ヘル野球が重なった「成長曲線」を目の当たりにした。球団経営が苦しかった時期にあっても、アカデミーを手放さなかった我慢が今、報われた。
 「育てながら勝つ」方針は選手層をおのずから厚くし、レギュラー不在時の危機管理も果たした。打線の中軸を担う丸佳浩、鈴木誠也両選手が今季序盤に離脱した際も、控え選手が見事にカバーし、戦力ダウンを感じさせなかったと言っていい。
 一方で記録的猛暑も影響し、屋外球場で先発投手が苦しんだ点はカープも例外ではなかった。その中で大瀬良大地投手が15勝を挙げたほか、アドゥワ誠投手をはじめとする中継ぎ陣が奮起したことをたたえたい。
 今季は新井貴浩選手が引退を決めた。他球団に移籍した経緯があったものの、復帰後は黒田博樹さんとともに、投打の柱として赤ヘル再建に力を尽くしてくれた。「新井さん、本当にお疲れさま」とねぎらいたい。
 新球場オープンから10年の節目でもあった。ファンの裾野を広げ、チームの人気、収益を引き上げ、選手と観客の一体感をより強めてくれた。観客動員は4年連続で200万人超えを達成した。きのうも、スタジアムは真っ赤に染まった。それは3連覇を祝う豪勢な花籠のようにも見えた。
 カープは広島の誇り、地方を元気づける「公共財」である。人も富も一極集中で東京に吸い寄せられる時代だ。スポンサーを持たない地方の「市民球団」が高みに立ち続けることを素直に喜び、胸を張りたい。
 7月には広島県を含む西日本各地を豪雨が襲い、200人を超す犠牲者が出た。災害の爪痕が今なお深く残る中、被災者や遺族に元気を与えたのは、カープの選手やくじけずに応援するファンの姿だった。一発の原爆で焼け野原となった広島で、市民の心に復興への希望の火をともした市民球団としての原点を思い起こさせる。
 春に黄金期を支えた「鉄人」衣笠祥雄さんが亡くなった。長い低迷を脱してリーグ制覇を果たした後輩の姿を見届けてもらったのはうれしいが、足りないものがある。日本一である。
 34年ぶりの頂点を極めて、被災者も交えて喜びを分かち合いたい。衣笠さんへの最高の報告にもなろう。そして何より、日本一に輝いてこそ、黄金期の再来と言えるはずだ。


拉致問題「国民大集会」が安倍首相の礼賛大会と化す異様! 杉田水脈に声援、櫻井よしこや家族会からは石破茂批判、韓国ヘイト
「北朝鮮による拉致被害者家族連絡会」(家族会)とその支援組織「北朝鮮に拉致された日本人を救出するための全国協議会」(救う会)などが毎年春と秋に開いている「国民大集会」が9月23日、東京都千代田区の砂防会館で開かれ、安倍晋三首相も出席した。
 米朝首脳会談後はじめてとなる国民大集会ということで、これまでよりも“対話路線”が強調されるのかと思いきや、実際はまったく逆だった。会場は、例年以上にヒステリックな極右運動的空気に包まれ、ひたすら安倍首相を礼賛し、総裁選で安倍首相と闘った石破茂元幹事長やマスコミを叩くという、政治集会と化していたのである。
 まず、驚いたのがオープニングだ。約1000人の参加者で満席となったホールに国会議員や地方議員、全都道府県の知事、副知事らが続々と会場に入ってきたのだが、そのなかに、あの“生産性”差別論文を発表して批判を浴びている杉田水脈衆院議員の姿があったのだ。差別論文に対する釈明に関しては「殺害予告を受けている」ことを理由に逃げ回っている杉田議員だが、こういう集会に出るのはありなのだろうか。
 しかも、信じられなかったのが、その杉田議員を支持する声が会場からあがったことだった。「水脈先生、国民は見てますよ!応援してます!」「すいみゃくちゃーん!」なる黄色い声が飛び交う様子に、いったい、これは何の集会なのかと耳を疑ったほどだった。
 そんな異様なムードのなか、最後に安倍首相が入場し、桜井よしこ氏の司会で国民大集会は始まった。ステージに掲げられているのは「全拉致被害者の即時一括帰国を!国民大集会」の文字と、大きな日の丸。主催者代表の飯塚繁雄氏(「家族会」代表)、拉致議連会長の自民党・古屋圭司衆院議員のスピーチが終わると、櫻井氏の「(総裁)三選されたばかりの力強い安倍総理にお願いをいたします」なる紹介を受け、満を持して安倍首相が登壇。会場は割れんばかりの拍手に包まれた。
 安倍首相は「6月12日に、歴史的な米朝首脳会談が行われました。米国の大統領と北朝鮮の国務委員長という2人の首脳が署名をして、文書を発出いたしました」と切り出し、2002年の日朝平壌宣言が今後の北朝鮮との交渉の基盤になるとの認識を示したうえで、なんと、まるでシンガポールでの米朝合意が自らの“お手柄”であったかのようにアピールをし始めた。
「私は4月の日米首脳会談の際に、トランプ大統領に対し、米朝首脳同士の合意を署名文書で残すことを提起したところでございまして、先般の米朝首脳共同声明は、首脳間の合意を署名文書の形で確認した、大変重みのあるものになったわけでございます。そうした前提の上に、トランプ大統領は相互の不信の殻を打ち破り、相互の信頼を醸成することで、共に問題を解決するという新しいアプローチを採ったということだと考えています」
 いったい、この男、何を自慢しているのか。「トランプ大統領に米朝の合意を署名文書で残すことを提起した」って、首脳会談をやっているんだからあんたが言わなくたって、普通、文書に残すだろう。
 そもそも、安倍首相は、米韓が北朝鮮との対話を進めてきたこの間、自分が何をやってきたのか、覚えていないのか。ひたすら北朝鮮を非難して「圧力」をがなりたて、逆に対話路線をつぶそうとしてきたのである。韓国が南北首脳会談実現に向けて動き始めた直後には、外務省を通じて韓国に「まだ時期が早い」「思いとどまるべき」だと、再三にわたって圧力をかけていたことも明らかになった。
 それが、歴史的な南北会談や米朝会談が実現し、対話の流れが決定的となると「私がトランプ大統領に提言した」と“功績者”ヅラ。厚顔無恥とはこういうことを言うのだろう。
拉致交渉停滞の批判に櫻井よしこは「安倍総理が正しい」「いまの状態でいいんです!」 
 また、安倍首相はこの挨拶で「安倍政権でこの問題を解決する。拉致問題は、安倍内閣の最重要・最優先の課題であります。拉致被害者の方々と御家族の皆様が抱き合う日が訪れるまで、私の使命は終わらない」とも語っていた。安倍首相といえば、9月14日に行われた日本記者クラブ主催の石破茂元幹事長との討論会で、拉致問題に進展がないことを質問された際、「拉致問題を解決できるのは安倍政権だけだと私が言ったことはございません」など開き直ったことが話題になったばかり。
 被害者家族の前では「拉致問題解決は私の使命」とアピールし、実際には成果がないことを追及されると「言ったことはない」とうそぶく。これを拉致問題の政治利用と言わずして何と言うのだろう。
 ところが、こんな“口だけ”のスピーチにもかかわらず、安倍首相が話し終え、渡米のために中途退席すると、会場を出るまでの間、参加者からはこの日一番の長い拍手が送られた。司会の櫻井氏は「本当に安倍総理にはいまが頑張りどきだと思います。日本にいて応援したいと思います。どうぞよろしくお願いします」などと言って見送る始末で、この櫻井氏の指揮のもと、集会はどんどん“安倍政権礼賛”のムード一色に染め上げられていったのである。
 たとえば、集会では安倍首相の退席後に各党代表らの挨拶に移ったのだが、立憲民主党の拉致問題対策本部事務局長の村上史好衆院議員がスピーチを終えると、櫻井氏は先ほどの安倍首相への“エール”から一転、「立憲民主党はですね、全面的に安倍総理をバックアップしてくださると」と嫌味をぶつ。さらには、拉致問題が停滞している現状を指摘した日本維新の会の高木佳保里参院議員に対しては、桜井氏は「停滞しているのは私たちの責任ではない」と語気を強め、安倍首相の圧力路線の擁護をとうとうと語り始めたのだ。
「むしろ安倍総理が1ミリも(北朝鮮に)譲らずにですね、いらっしゃるから(効果的)なんです。こちらが譲って、何か調査団をつくりましょうですとかですね、向こうの言い分をいれたらどんどん進みますけども、それは私たちの望んでいる進み方ではないんです! 一歩も譲らないからいまの状態があるんです! いまの状態でいいんです! こちらは1ミリも譲る必要はないんです!」
 安倍政権の方針に反する発言はすべて否定されるということらしいが、その攻撃はメディアへも向けられた。被害者家族の挨拶を受けた櫻井氏は、総裁選での安倍勝利を讃えながらマスコミを批判。参加者の目が一斉に後方の報道関係席に向けられ、「ちゃんと書けよ」などとかけ声が飛ぶ異様な雰囲気となった。
「メディアの報道の仕方はおかしいと本当に思います(会場拍手)。安倍総理は今回の選挙で圧勝してるんです。圧勝以外のなにものでもないと思います。(メディアは)相手候補が善戦しているということを盛んに言いますけど、そうではありません。拉致問題に関して、安倍総理ほどいろいろやってくださった政治家はいままでにいないんじゃないですか」
「拉致問題に関しての安倍さんの功績を考えずに、石破さんのことばかり褒め上げるのは、本当に本末転倒だと思います!」
 圧力一辺倒を盲従する櫻井氏が牽引して、参加者が安倍首相を個人崇拝するかのように礼賛し、政敵である石破氏や野党を徹底批判する。国民大集会は、まさに熱狂的な“安倍ファンクラブ”の集いの様相を呈していたのである。
家族会メンバーが「北朝鮮も南朝鮮も息を吹くように嘘をつく」のヘイトスピーチ
 しかも、驚いたのは、今回、拉致被害者家族会からも安倍首相の強硬論線の支持、そして、異論を封殺するような発言があったことだ。
 たとえば、「家族会」事務局長で横田めぐみさんの弟・横田拓也氏は「絶対忘れてはならないのは、彼ら(北朝鮮)が犯罪者、テロ支援国家であるということ」「拉致問題の解決の定義を決めるのは私たち家族です。北朝鮮ではなく、金正恩でもない。彼らの言うことを絶対にうのみにするわけにはいかない」と強調したうえで、こう語った。
「合同調査委員会を設けたりとか、連絡事務所の設置をしたりとか、調査リポートを求める、偽の証拠をもらう、そんなことは一切求めていないんです。日本国内にもそれを画策しているような連中がいます。こういう連中を私たちは完全に批判しなくてはいけないし、彼らに耳を傾けてもらいたいのは、私たちの救出活動にとって間違いなく妨害行為であるということです」
 これは、明らかに、田中均・元外務審議官や石破茂氏らが提起した拉致問題解決案への批判だろう。
 同じく被害者家族の増元照明氏はもっと直接的だった。増元氏は自民党総裁選に言及し、石破氏の平壌に連絡事務所を設置する案について「石破さんの発言は、拉致被害者は死んでいるという前提での連絡所設置です。生きていると信じていれば、櫻井さんがおっしゃったように『帰せ』という言葉を言えば済むだけです」と主張したのである。
 別に石破氏の肩をもつつもりはないが、平壌に連絡事務所を設置する案がなぜ「拉致被害者は死んでいる前提」なのか、さっぱりわからない。増元氏は「帰せ」と言えば済むと言うが、それで一向に帰ってこないから、さまざまなアプローチを提案しているだけではないか。
 しかし、この集会では、安倍首相が主導する路線以外は一切認められないらしい。増元氏が「死亡を前提とするような考え方を国民に広める国会議員やメディア関係者は私たちの敵じゃないですか!」と畳み掛けると、会場の熱気は最高潮に達する。参加者は口々に「日本の敵」「朝鮮総連に破防法を適用しろ」と叫び、なかには何の関係もない「辻元清美を前に出せー!」などという声までが飛び交う始末だった。
 さらに、この家族会のスピーチでは、もうひとつ愕然としたことがあった。家族会事務局次長で、めぐみさんのもうひとりの弟である横田哲也氏の発言だ。哲也氏は、南北首脳会談で関係改善が進む韓国と北朝鮮の関係を念頭にこう述べたのである。
「南北融和と言いましても、狐と狸の化かし合いで一寸先は闇です。歴史をひもとけば、北朝鮮も南朝鮮も息を吹くように平気で嘘をつき、裏切り行為をする国ですから、その軌道修正していくのはわれわれ日本国しかありません」
「彼らが口にする平和だとか非核化だとかは嘘だと、偽善だということが実態であって、だまされてはならない」
 民族や国家を持ち出し、一括りに「息を吹くように平気で嘘をつく」などと罵るのはヘイトスピーチの典型的な話法である。しかも「南朝鮮」との言い方で韓国に対してもヘイトを向けるのは、いったいどういうことなのか、首をかしげざるを得ない。
批判に焦った安倍首相と安倍応援団が家族会を誘導し、安倍支持大集会に
 言うまでもないが、北朝鮮による拉致被害は日本だけではなく、韓国にもいる。拉致被害者は韓国政府が認定しただけでも485人にのぼる。つまり、韓国も被害者なのだ。
 しかも、今回、北朝鮮と米国が対話のテーブルについたのは、文在寅大統領ら韓国政府の働きかけに負うところが大きい。拉致問題を考えても、少なくとも何もしなかった安倍首相よりは、解決につながる突破口の役割を果たしたはずだ。
 にもかかわらず、このタイミングで、その韓国にまでヘイトを放ってどうしようというのか。今後の交渉を考えても、完全に逆効果だろう。
 それにしても、国民大集会がこんな強行路線と異論封殺の安倍信者大集会のようになってしまったのはいったいなぜなのか。
 たしかに、国民大集会は「救う会」や安倍応援団の主導でもともと政治色の強い集会だった。しかし、ここ数年、一向に事態が進展しないことで、家族会のなかには圧力路線に疑問を感じる向きも出てきた。横田早紀江さんなども、「政府を信じて良かったのか」といった言葉を漏らすようになった。そして、国民大集会もそうした空気を反映してか、ここ数年は右翼政治集会的な空気は弱まっていた。それがこの米朝対話が始まったタイミングで、一転して、こんな強行状況に先祖返りしてしまったのだ。
 その理由について、拉致問題をめぐる動きをウォッチしてきた新聞記者がこう分析する。
「やっぱり安倍政権や安倍応援団の焦りの表れでしょう。この間、強行路線一辺倒だった安倍首相は米朝韓から蚊帳の外に置かれてしまった。米朝会談後も拉致問題にまったく展望が開けず、交渉の難航が予想されている。世論やメディアの批判も強くなっていて、先日の総裁選でも拉致問題でかなりの批判を受けてしまった。だから、安倍応援団が牛耳る国民大集会を使って“拉致の安倍”イメージを挽回したかったのでしょう。家族会にも相当な働きかけをしたんじゃないでしょうか」
 安倍首相による拉致問題の政治利用、政治宣伝はいまにはじまったことではないので、それ自体は驚かない。「家族会」も安倍政権に頼らざるを得ない状況では、同調せざるを得ない部分もあるのだろう。
安倍政権は強行路線で北朝鮮との決裂、ゼロ回答を狙っている!
 しかし、懸念されるのは、このタイミングでの強行路線への先祖帰り、異論封殺によって、本来の目的である拉致問題解決が逆に遠ざかってしまいかねないことだ。国民大集会で最後に採択された決議には、こんな文言が盛り込まれていた。
〈日本国内では一部の人物が、経済支援や国交正常化を先行させよとか、日朝合同調査委員会や平壌連絡事務所の設置などを求め、拉致問題の解決を歪曲しようとしている。〉
〈日本は、米国や国際社会と共に、北朝鮮の謀略や国内の様々な妄言には毅然として対抗し、拉致問題が解決するまで対北制裁を緩めず、経済支援も行ってはならない。全拉致被害者の即時一括帰国こそが解決の定義だという姿勢からぶれてはならない。〉
 はっきり言うが、これでは、目的が拉致問題解決ではなく、北朝鮮に強行姿勢を示すことにすりかわっているとしか思えない。こんなことを叫んでも何の解決にもならないばかりか、対話路線でようやく手が届きそうなチャンスを自ら手放し、拉致問題の進展をストップさせてしまう危険性さえある。
「全被害者の即時一括帰国」という目標も疑問だ。全被害者とはいったい何人なのか。政府認定の拉致被害者(17人)のうち未帰国の12人だけでなく、警察庁が「拉致の疑いが排除できない行方不明者」として計上する883人も含めた数字であれば、未来永劫、拉致問題は解決しないことになるだろう。北朝鮮がどんな数字を出してきても、日本側が「解決宣言」をするまでは、拉致問題はいつまでも日朝間に横たわったままだ。こうした主張を掲げている間は、北朝鮮が交渉に乗り出してくる可能性はないと思わざるをえない。
 しかし、実はこれこそが、安倍首相や安倍応援団の狙いだという見方もある。
「安倍官邸は何人かの被害者が帰ってくるより、むしろ決裂してゼロ回答のほうがいいと考えている。そうしたら、北朝鮮はこんなにひどいと煽って、支持率をアップさせられますからね。逆に下手に妥協すると、右派の支持を失いかねない。ただし、強行路線を維持するためには、被害者家族に支持してもらわなければいけません。そのために家族会を強行路線に誘導しているんでしょう」(拉致問題に詳しいジャーナリスト) 
 こんなやり方を許していたら、拉致被害者はいつまでたっても帰ってくることなく、安倍首相とその応援団に政治利用され続けるだけに終わるだろう。


安倍首相が米国に差し出す農産物 受ける打撃は2兆円規模
 1日延期された茂木敏充経済再生担当相とライトハイザー米通商代表部(USTR)代表による日米貿易協議が、米ニューヨークで日本時間25日夜に開かれたが、茂木大臣は「大きな方向については一致した」と曖昧な発言しかせず、詳細は同27日未明の日米首脳会談後に公表するとした。トップ交渉で安倍首相はトランプ大統領に何を差し出すのか――。
■自動車を守って農業を犠牲に
 日米貿易協議について安倍政権はこれまで、「農業分野ではこれ以上妥協できない」「自動車の追加関税は適用除外を求める」「2国間FTAではなく、米国のTPP復帰を促す」と主張してきた。しかし、中間選挙を前にして、対日貿易赤字削減で目に見える成果が欲しいトランプは強硬だ。
「トランプ大統領はツイッターで『米国は日本を助けるために多くのことをしているのだから、もっと互恵的な関係を築きたい』とつぶやいた。意味するところは、『北朝鮮の拉致問題で金正恩委員長に伝言したりするなど散々、協力してやったのだから、今度は安倍首相が私(トランプ)に協力する番だ』ということ。米国は、対中貿易戦争の結果、中国に買ってもらえなくなる大豆などの穀物類を日本が肩代わりするよう要求してきています」(自民党関係者)
 23日の日米首脳の夕食会は急遽、トランプの自宅に変更され、通訳だけを交えた30分の会談も行われた。安倍首相は既にトランプに口約束させられてしまったのではなかろうか。というのも、米国が日本に対し、TPPで約束させた以上の要求をのませるのは“既定路線”だからだ。
「USTR代表は就任の際、『日本にはTPP以上のことをやらせる』と議会で宣誓した。これが代表承認の条件になっているのですから、米国は必ず実現させようとしてきます。では、日本側は何を譲歩するのかというと、農業でしょう。安倍政権は“経産省政権”ですから自分たちが所管する自動車の追加関税は絶対に阻止したい。代わりに農業が犠牲になるのです」(東大大学院教授・鈴木宣弘氏=農政)
 米国はあらゆる農産物に牙を向けている。中でもコメ、乳製品、牛肉、豚肉は彼らにとっての目玉だ。中国が輸入制限する大豆やトウモロコシも日本が買わされる。牛肉と豚肉の関税引き下げのため、日米2国間FTAも締結させられることになるという。
「食の安全基準も緩和させられることになるでしょう。既に米国からは緩和を求めるリストが出されています。まずは、現在生後30カ月超となっている牛のBSE検査が撤廃され、ポストハーベスト農薬(防カビ剤)の食品添加物としての表記が撤廃される。日米の協議において日本に残された唯一の戦略は、『どれから差し出すか』という順番だけなのです」(鈴木宣弘氏)
 こうした形で日本が米国に農作物を献上することによる打撃はTPP時以上。その金額は、鈴木教授の試算では米国を含むTPP時で1兆6000億円だったから、これに「プラスアルファ」が乗せられ、2兆円近い額になる恐れがあるという。
 すべてはトランプとの蜜月関係と「外交の安倍」をフェイクにしないため。安倍首相はどこまで売国奴なのか。


伊方再稼働容認 判断分かれた火山リスク
 広島高裁が四国電力伊方原発3号機(愛媛県伊方町)の運転を差し止めた仮処分決定を不服とした異議審で、同高裁が四電の異議を認め、再稼働を容認する決定をした。
 高裁段階で初めて出された原発の運転差し止めが覆り、司法の再稼働容認の流れが鮮明になったといえよう。しかし、判断はまだ揺れており、想定外の自然災害に直面する日本での原発稼働にリスクがあることに変わりはない。住民の不安にしっかり向き合うことが必要だ。
 昨年12月の決定で差し止めの根拠となったのは火山の噴火リスクだった。約130キロ離れた熊本県・阿蘇カルデラで大規模な「破局的噴火」が起きれば、火砕流が原発敷地内に到達する可能性が小さいとは言えず、立地には適さないと指摘。四電の想定は過小であり、噴火の危険についての原子力規制委員会の判断も不合理だとした。
 これに対し今回の決定は、「破局的噴火が起きる可能性が根拠をもって示されておらず、原発に火砕流が到達する可能性は小さい」とするものだ。火山リスクのとらえ方については専門家の間でもさまざまな意見がある。正反対の結論には戸惑いを覚える人が多いのではないか。
 決定が言う「社会通念」にも違和感が拭えない。国が破局的噴火の具体的対策を策定していないことや、国民の大多数がそのことを格別に問題にしていないことから、「伊方原発の安全性は欠けていないというのが社会通念だ」と判断した。
 壊滅的被害をもたらすような破局的噴火は1万年に1回程度とされる。近い将来に発生する可能性は確かに低いとはいえるが、原発再稼働への国民の賛否が分かれる中で、危険性の判断を曖昧な「社会通念」に委ねるのはやや乱暴に過ぎよう。
 伊方3号機を巡る同様の仮処分は、28日に大分地裁でも決定が示されるほか、高松高裁や山口地裁岩国支部で係争中だ。伊方原発の周辺では南海トラフ巨大地震の発生が想定され、国内最大級の活断層も走る。佐田岬半島の付け根にあるため事故時の住民の孤立も懸念されている。
 四電は10月末に再稼働させる方針だが、周辺自治体へ丁寧に説明し、さらなる対策を講じていく必要がある。
 火山リスクについては、九州電力川内原発や玄海原発を巡る仮処分でも争点になり、いずれも「破局的噴火の可能性は極めて低い」などとして住民の差し止め請求が退けられた。とはいえ現在の火山学の知見にも限界があろう。
 近年は深刻な被害をもたらす地震や想定を超える風水害などが全国で頻発している。国や各地の原発が災害リスクを軽視し、対策を怠ることは絶対に許されない。
 考え得る限りの自然災害に備えることが重要だ。それができない原発は動かさないことが福島の教訓である。


安保関連法3年 「同盟深化」とは言うが 
 そもそも違憲の疑いが拭えない。法運用は抑制的であるべきだ。既成事実の積み上げに走る安倍政権の姿勢には危惧を覚える。
 集団的自衛権の行使を柱とした安全保障関連法の成立から3年が過ぎた。
 国連平和維持活動(PKO)での「駆け付け警護」、平時から米軍の艦艇などを守る「武器等防護」と、自衛隊の任務は次々拡大している。米国を狙う北朝鮮の弾道ミサイルの迎撃を容認するなど、日米の一体化も進む。
 「平和安全法制を成立させて互いに助け合うことができる同盟になった。大変強固な絆となっている」。法整備によって日米同盟は深化したと安倍晋三首相は胸を張る。
 トランプ米政権と渡り合えているのは安保法の存在が大きい、と語る外務省幹部もいる。しかし半面、日本が不測の事態に巻き込まれかねないリスクが増大していることも忘れてはなるまい。
 「駆け付け警護」の新任務が与えられた陸自PKO派遣部隊の宿営地、南スーダンの首都ジュバでは、大規模戦闘が発生し治安が悪化。部隊は撤収に追い込まれた。
 新任務が実行されることはなかったが、戦闘の危険と隣り合わせの活動であったことは、疑いようもない。部隊日報の「組織的隠蔽」にも批判が集まった。
 それでも政府は、自衛隊任務のさらなる拡大を意図している。「積極的平和主義」の旗の下、目に見える「国際貢献」を何としても増やしたいのだろう。「派遣ありき」の姿勢が露骨だ。
 現在、安保法で可能となった「国際連携平和安全活動」を初めて適用し、エジプト・シナイ半島で停戦監視活動中の「多国籍軍・監視団」(MFO)への参加を検討している。MFOは米国が中心で、1979年のエジプト・イスラエル平和条約に基づき、他に英、仏、伊、豪など12カ国が軍人約1200人を派遣している。
 政府は年内にも現地へ調査団を送り、安全が確保できると判断すれば、年明け以降にゴーサインを出す予定だ。米国から参加の打診もあり、将来的には部隊の派遣も視野に入れている。
 国際連携平和安全活動は、PKOと活動内容は似ているものの、国連が統括しなくても国際機関などの要請に応じて自衛隊を派遣できる。現地の状況は比較的安定しているというが、国連が統括しない初のケースだけに、慎重に判断すべきだ。
 安保法は「密接な関係にある他国に対する武力攻撃が発生し、わが国の存立が脅かされる明白な危険がある」などの3要件を満たせば、存立危機事態と認定し、集団的自衛権を行使できると定める。
 その前提に憲法上の疑義がある中、自衛隊の任務拡大や米軍との一体化が、果たして日本の平和に寄与していると言えるのか。もう一度立ち止まって考える必要があろう。


アベ友疑惑ついに法廷へ 加計“マル秘文書”全公開の可能性
 いまだくすぶる加計学園問題を巡って、約1年前から関連資料の開示請求を行ってきた東京都の翻訳業・福田圭子さんと「加計学園情報公開弁護団」が26日、都内で会見。加計学園の獣医学部新設に関わる文書を文科省が不開示としたのは不当として、国に決定の取り消しと文書の開示を求めて東京地裁に提訴したことを公表。隠され続けてきた“アベ友”疑惑の一端が今後、裁判を通じて白日の下にさらされる可能性がある。
 訴状によると、福田さんは2017年11月、獣医学部が新設された愛媛県今治市と加計が締結した「基本協定書」や学園の理事会議事録、校舎図面を開示請求。ところが、文科省は同年12月、「法人の不利益になる」といった理由で、議事録の開示を拒否。開示された図面も真っ黒に塗りつぶされ、内容が一切分からないものだった。
 獣医学部設置認可後もかたくなに開示を拒み続ける文科省に、福田さんと弁護団は総務省所管の「情報公開審査会」に不服申し立てをしたが、審査会も「(図面を公開すると)部外者の不法侵入など犯罪を誘発する」「厳格に保管されるべき病原体等が不法に外部流出させられる」などと判断したというのだ。
 ところが、加計の獣医学部同様、BSL(バイオセーフティーレベル)3の施設がある京都産業大学本山キャンパスは、研究施設などの概要図をフツーにウェブサイトに公開している。「不法侵入の恐れ」など、ただの建前で隠蔽する理由などないはずだが、そうまでして隠し続けるのは、よほど都合の悪いことが書いてあるからに違いない。加計のマル秘文書は裁判を通じて明るみに出るのか。弁護団の海渡雄一弁護士は会見の終盤でこう話した。
「今まで不開示にされてきたものは、『不開示にしろ』と指示を受けた役人が仕方なく判断したのでしょう。つまり、法律家の検討を経ていない可能性があるのです。しかし、訴訟になった以上は、国側が事実関係を精査した上で『このままでは裁判に負けるぞ』と判断し、判決前に部分的に資料を開示せざるを得なくなることが考えられます。私が見てきた原発関係の情報公開訴訟でも、被告側が資料の部分開示を繰り返してきたケースが多々ありました」
 いくら身をよじっても、もう隠しおおすことはできまい。


日本最高は東大の42位、中国・清華大22位
 【リバプール(英中部)=広瀬誠】英国の教育情報分析会社「タイムズ・ハイヤー・エデュケーション」は26日、今年の世界大学ランキングを発表した。昨年と同じく1位・英オックスフォード大、2位・英ケンブリッジ大、3位・米スタンフォード大で、日本の大学は東京大の42位(昨年46位)が最高だった。
 欧米の大学が上位を占め、アジアでは中国・清華大が22位(同30位)、シンガポール国立大が23位(同22位)に入った。東大以外で200位以内に入った日本の大学は昨年と同様、京都大の65位(同74位)のみだった。ランキングは、学習環境や論文の引用数、国際性などを評価して決められる。東大は収入面の改善で順位を上げ、清華大は研究分野が世界トップクラスと判断された。


早慶など17私大、3年で合格者3万8千人減
 大都市圏の有力私立大が近年、合格者数を大幅に減らしている。都市部への学生の集中を防ごうと、文部科学省が入学定員の管理を厳しくしたためだ。早慶など17大学の2018年春の合格者数(一般入試)は、厳格化前の15年春に比べて計3万8000人減少した。浪人生も増えており、大手予備校は「来春も狭き門が続く」と分析している。
 ◆副作用
 「受かると思ったのに……」。今春、立教大経営学部の一般入試で不合格だった都内の男性(19)は、通っていた予備校講師に驚かれた。昨年12月の模試では合格率が高い「B判定」。実際の入試でも、自己採点で「受かった」と手応えを感じていた。男性は、上智大や早稲田大の受験にも失敗し、浪人生活を送る。「自分の時に合格者数が減るなんて」とため息をついた。
 有力私大の入試が厳しさを増す背景には、政府の地方振興策がある。都市部の大学に学生が集中することで地方の大学の志願者が減り、若者の地方離れが進んだとして、文部科学省は定員管理を厳格化。大規模大(定員8000人以上)の場合、従来は入学者数が定員の1・2倍以上になると補助金(私学助成金)を全額カットしていたが、16年春は1・17倍、17年春は1・14倍、18年は1・1倍と上限を段階的に下げた。


東大 「民間試験必須とせず」発表 高校教員から歓迎の声
 東京大学は27日に記者会見を開き、2020年度に始まる大学入学共通テストの英語で導入が決まった民間資格・検定試験について、受験者からの成績提出を必須としないとする基本方針を正式発表した。福田裕穂副学長は「民間試験の活用は、地域や経済的な格差によって受験機会が左右されるなどの課題が残る」と指摘した。
 国立大学協会は既に受験生全員に従来のマーク式試験と民間試験の両方を課すガイドラインを発表しており、他大学の判断に影響を与えることが必至となった。
 福田副学長は20年度入試の出願要件に、民間の英語試験の成績を6段階で評価する国際指標「CEFR」(セファール)が、下から2番目のA2以上であることを追加すると説明。その上で「(A2以上の)民間試験の成績」か「A2以上のレベルがあると評価した高校の調査書」のいずれかの提出を求めるとした。双方を提出できない場合はその理由書で代用する。21年度以降の入試については今後さらに検討する。
 出願要件に高校の調査書などを認める理由については「万が一民間試験でトラブルが起きても、大学が判断できるセーフティーネットを作った」とした。
 東大の決定に、国立大学協会の羽鳥政男・企画部長は「国大協のガイドラインは拘束力のないものなので、活用を強制はできない。大学として熟慮した結果だと思う」と静観する意向を示した。
 高校の教員らからは、東大の決定を歓迎する声が聞かれた。民間試験の導入を巡っては、高校の英語教育が民間試験対策になりかねないとの懸念も示されている。埼玉県の県立高校の校長は「高校の評価を信頼してもらったということだ。英語の4技能(読む、聞く、書く、話す)をバランスよく育もうと、高校の現場も変わるだろう」と語った。
 文部科学省の山田泰造・大学入試室長は「民間試験を使うかどうかは大学が判断すること。文科省としては4技能評価が目的であって、大学入試センターの英語成績提供システムの利用を求めているわけではない。高校の調査書で4技能を評価できるのかについては注視したい」と述べた。【金秀蓮、伊澤拓也】


高校無償化訴訟 朝鮮学校側逆転敗訴 政治、生徒を翻弄
高校無償化訴訟、大阪朝鮮学園側逆転敗訴
 高校無償化は教育の機会均等を目的に導入されたが、朝鮮学校は8年間にわたって除外されてきた。生徒らは日朝関係や政治の思惑に翻弄(ほんろう)され続けている。
 2010年4月、当時の民主党政権が「すべての意志ある若者が教育を受けられる」として制度を導入した。大阪朝鮮学園は同年11月に無償化の指定を申請したが、直前に北朝鮮による韓国砲撃事件が発生。審査は止まり、結論が出ないまま12年12月に政権交代した。
 下村博文・文部科学相(当時)は「朝鮮学校は朝鮮総連と密接な関係にある。北朝鮮による拉致問題の進展がなく、国民の理解が得られない」と表明。大阪朝鮮など10高級学校が除外された。
 同種訴訟では、広島、東京、名古屋の各地裁も、朝鮮学校が朝鮮総連から「不当な支配」を受けている可能性を指摘し、訴えを退けた。
 文科省によると、無償化にかかる今年度予算は約3700億円。11万8800円の公立高の年間授業料を国が負担し、私立高生にも原則同額を支給している。インターナショナルスクールや中華学校などの外国人学校も含まれ、16年度は計約270万人が対象になった。【遠藤浩二】


高校無償化訴訟 「いじめそのもの」 卒業生ら落胆
高校無償化訴訟、大阪朝鮮学園側逆転敗訴
「子どもたちを司法が見捨てた」
 大阪高裁の判決後、そう書かれた垂れ幕を弁護士が掲げた。正門前に集まった数百人の保護者や卒業生からは落胆の声が上がり、チマ・チョゴリ姿の女子生徒らは抱き合って涙を流した。
 傍聴した卒業生の金明和(キム・ミョンファ)さん(46)は、ショックで裁判長の言葉が途中から耳に入らなかったという。「訴えが認められた1審では『日本社会に受け入れてもらえる』と喜んだのに」と肩を落とした。卒業生の60代女性も「より良い教育を子どもに受けさせたいという思いが、なぜ認められないのか」と憤った。
 「奪われ続けた声がある」「怒りが今また声となる」。朝鮮半島の統一旗をあしらったうちわを掲げた保護者らは、無償化運動のために作られた歌を合唱して抗議を続けた。
 判決後の記者会見では、大阪朝鮮学園の玄英昭(ヒョン・ヨンソ)理事長が「決して容認できない。在日朝鮮人への差別をあおる判決で、子どもたちへのいじめそのものだ」と批判。卒業生の申泰革(シン・テヒョク)さん(26)は在学中に無償化の審査が止まり、「政治に振り回され、無力だった」と振り返った。【戸上文恵、茶谷亮】


貴乃花親方  対話の余地なかったか
 日本相撲協会との対立が続いていた貴乃花親方(元横綱)が協会を去る決意を明らかにした。
 退職が受理されれば相撲協会から完全に身を引くことになる。だが、こんなやめ方でいいのか疑問を持たざるをえない。
 話し合う余地があるなら、双方が歩み寄る努力をすべきだ。
 ここに至った背景には相撲協会との根深い相互不信がある。その発端は、元横綱日馬富士の傷害事件を巡る協会の対応の不備を内閣府の公益認定等委員会に提出した告発状だ。
 その後に撤回したが、執行部の怒りと不信は消えなかった。7月の理事会で、全ての親方は五つある一門のいずれかに今月下旬までに所属する方針が決められた。
 無所属だった貴乃花親方は、告発状の内容を事実無根と認めなければ一門に入れず、親方もやめなければならないとの有形無形の圧力を受けたという。会見で「事実無根ではなく、真実を曲げることはできない」と述べた。
 一方、協会側は告発状を事実無根だと認定したうえ、同親方に対する圧力を全面的に否定した。双方の主張が食い違い、よく分からない部分も多い。
 直接原因となった全親方の一門所属の方針は、協会から一門に支給される助成金の透明化を図るのが目的だという。
 一門制度の見直しは進めるべきだ。理事選出など協会の閉鎖的な体質の温床となってきたからだ。
 とはいえ、こうした重要事項の決定が公表されず、内輪で決まったのは問題だ。公益財団法人としてふさわしい意思決定の在り方とは言い難い。
 貴乃花親方を受け入れる一門はほとんどなかったとみられ、当初から「貴乃花外し」の思惑が垣間見える。協会幹部のガバナンス(組織統治)が機能していないことがうかがえる。
 貴乃花親方自身も協会との対話を拒み、かたくなな姿勢に終始した。このため追い込まれ、苦渋の決断に至ったともいえる。改革や相撲道への真摯(しんし)な姿勢に共感する人は多かっただけに残念だ。
 重要なのは部屋関係者の今後だ。弟子たちは別の部屋に移る見通しだが、そこで活躍できる環境を整える責任が同親方にはある。
 相撲人気にも水を差した。このままだと相撲協会の権威や信用の失墜につながりかねない。八角理事長は改めて貴乃花親方と対話を試み、公益財団法人トップとしての責任を果たす必要がある。


貴乃花親方の退職届け出/異なる意見の尊重を
 大相撲の貴乃花親方が突然、退職を日本相撲協会に届け出た。協会はこれは「引退届」であって、親方を退くときに必要な「退職届」ではないため受理できないとしているが、貴乃花親方の決意は固い。既に千賀ノ浦部屋が弟子の受け入れ先となる準備が進んでいる。
 一時代を築いた元横綱が角界を去る道を選んだ背景には、親方と協会執行部の双方が抱いていた根深い不信感がある。意見の食い違いが対立につながり、反目に発展して多くのファンが悲しむ結末を迎えた印象だ。
 貴乃花親方は元来、わが道を行くタイプで、和を重んじる協調型ではない。率直な物言いで周囲を驚かせたこともしばしばだった。
 昨年10月に巡業先の酒席で弟子の貴ノ岩関が元横綱日馬富士から暴行を受けたとき、巡業部長だったにもかかわらず協会に報告せず、警察に被害届を提出。協会の危機管理委員会による貴ノ岩関への聞き取りも師匠として拒否した。こうした行動に対し、協会は巡業部長の職だけでなく、理事解任を決定した。
 すると、貴乃花親方は協会の一連の対応には問題が多いとして、内閣府の公益認定等委員会に適切な是正措置を求める告発状を提出した。
 危機管理委は第三者による公正で中立なものとは言えない、被害者の見解を聞く前に中間報告を公表したのは不適切だ、との主張を盛り込んだとみられる。
 直後に、自身の部屋の力士が付け人に暴力を振るう問題があり、貴乃花親方は告発を取り下げたが、執行部は親方の間違った認識は見過ごせないと、責任を追及した。
 貴乃花親方は、告発状の内容は事実無根であると認めるよう求められ「事実無根としなければ、親方を廃業せざるを得ないという有形無形の要請を受け続けた」「真実を曲げることはできない」として退職を決意したという。
 貴乃花親方は警察への被害届提出と内閣府への告発をなぜ急いだのだろう。慎重で思慮深い対応が求められる重要な問題なのだから、自分の考えとは異なる周囲の意見にも耳を傾けた上で、行動すべきだったのではないか。
 これまでの経緯で、協会の八角理事長(元横綱北勝海)と貴乃花親方が見解の相違を克服するための話し合いに臨んだ形跡はない。互いに関係の修復を図ろうと努力したとも聞かない。
 相撲協会に限らず、競技団体が重要な問題に対応する、あるいは将来の進路を決定するに当たっては、意思決定の過程でさまざまな意見が上がり、活発な議論がなされ、意見集約が進むというのが健全で理想的な姿だ。異なる意見を尊重することは豊かな多様性を育み、独善を防ぐ。
 貴乃花親方の引退決断の直接的な原因だった「全ての親方は五つの一門のいずれかに所属しなければならず、どの一門にも属さない無所属の親方は認められない」とする新規定は、その点、多様な意見を吸い上げるには不都合かもしれない。
 仲間内だけでの硬直した組織運営に陥る危険を排除するためにも、相撲協会は今回の貴乃花親方の衝撃的な退職の届け出を受け、多様な異なる意見を尊重する姿勢を確認してほしい。


宇多田ヒカル「音楽に責任はありません」にSKY-HIが異論!「この国の問題に目を塞いでいてはいけない」「大人の責務」
 SKY-HIは鋭いだけじゃなくて、深い。少し前に発売された「ユリイカ」(青土社)2018年8月号のインタビューを読んで、そのことを再認識させられた。
 SKY-HIは人気グループAAAのメンバーでありながら、ラッパーとしても活動。政治や社会問題にコミットした楽曲も次々発表し、コアな音楽ファンからも熱い支持を受けている。象徴的だったのは昨年6月、共謀罪が強行採決されてから一週間後に突如YouTube上にアップされた「キョウボウザイ」だ。
〈木曜日 朝4時(Morning)/国民的行事(国会)/色を変えた常識/説明ならば放棄/何らかの事情に/何らかの理想に/良い悪いの定規/それで作るなんてホント正気?(DAMN.)〉〈燃えた家計簿に(加計)/火消しをするように/木で隠した森(Friend)/丸出しでソーリー/シンゾウには毛が生えて/舌の数は無尽蔵/HP残り36ポイント(支持率)/保護するのは秘密の方で/テロと五輪 歪なコーデ/組み合わせて出来た/それで治安維持しようぜ〉といった強度のある政権批判の歌詞が大きな話題を呼んだ。
 しかもSKY-HIは、勢いやノリだけでこうした楽曲を発表しているわけではなかった。社会が抱える問題点を冷静に見つめ、深い思索の果てに、確信犯として、こうした表現を送り出していた。
 ケンドリック・ラマーを特集した「ユリイカ」で、SKY-HIは、なぜ音楽で社会問題へのコミットが必要なのかを語っているのだが、これが非常に説得力のある内容なのだ。
「アメリカには音楽が社会をリードしているというシチュエーションがずっとありますよね」と語ったあと、SKY-HIは、日本の音楽業界についてこう批判していた。
「日本だとそういうムーブメントは起こらないですよね。あゆ(浜崎あゆみ)が流行ったから、ヒョウ柄のギャルが増える、とか、アーティストの本質にかかわらず、表層的に人々の消費欲求を刺激するに留まるものがほとんど。意識とか、生き方に影響を与えることにまで至らないと思われているし、作る側もそう考えているようなフシも感じて」
 また、SKY−HIはその背景にある、日本社会の問題にまで言及していた。
「それはGHQの陰謀だ!ってのは冗談なんだけど(笑)、日本の戦後教育のやり方を問い直すことにも繋がるような気がして。制服の問題に代表されるように、同じ格好、同じ行動、規律を乱すな、ということを是とするスタンスは、明治初期ならまだしも、現代でいまだにそれをやっているのかと呆れてしまうし……」
「GHQの陰謀」と歴史修正主義者の用語にツッコミつつ、そうした陰謀論に基づいたよくある右派の戦後民主主義批判とは真逆で、むしろ現在もいまだ残る明治軍国主義の名残のほうを批判してみせるというのは、SKY-HIの民主主義に対する強い意識が感じられる。
 さらに、印象的だったのは、宇多田ヒカルのタワーレコードのポスター問題にふれたときのことだ。このポスターには、「今をどのような時代であると思いますか」「時代と関係ないところで生きてきたのでわかりません」「その中で音楽はどのような責任を担っていると思いますか」「音楽に責任はありません」と、音楽に政治性をもちこむことを否定するようにも読める宇多田ヒカルのセリフが掲載されているのだが、その感想を聞かれたSKY-HIはこう語っている。
「『音楽で世界を変える』って言葉の方が、いまは欺瞞として捉えられがちじゃないですか。謙虚とか謙遜もすごく美しいとは思う。でも、「僕にできることなんて歌うことくらいだから」とか、「音楽をやることにしか能がない」とか、そう発言することが美徳とされていたり、逆に社会に対してコンシャスな人を「意識高い系」と冷笑する状況は、決して理想的な状態ではないと思う。日本にはいいところもめっちゃあるから、それは大事にしたいとは思うものの、この国の問題に目を塞いでいてはいけない。とくにいまって、若い子にとってマイナスとなるような問題が多いですよね。どうして日本がこういうことになってしまったのかを考えるのは、ミュージシャンだけではなくすべての大人の責務なんだけど、とりわけ俺たちミュージシャンは若い世代と触れ合う機会が多いから、その責任が重大になってくる。だから、くだらねえ歌を流しているような場合じゃないんですよ」
SKY-HI「この国の問題に目を塞いでいてはいけない」「大人の責務」
 そう。SKY-HIは日本の音楽界では宇多田ヒカル的なスタンスのほうが評価されることをわかったうえで、その風潮自体が不自然であり、社会にコミットすること、日本の問題点を指摘することは「大人の責務」だと言い切っているのだ。こんなまっとうな覚悟を表明したアーティストがこれまでいただろうか。
 しかも、SKY-HIがすごいのは、たんに「批判する」「コミットする」だけでなく、その問題意識がどうやったら、より広く届けられるかを考えていることだ。SKY—HIは「批判的メッセージがエンターテインメントになっていくところまで押し上げていかなきゃいけない」と考えており、そのために常に試行錯誤を繰り返している。
 たとえば、今年6月、SKY-HIは「The Story of“J”」という楽曲をYouTube上に投稿した。その楽曲は、日本、アメリカ、北朝鮮の関係を、それぞれ、J、メアリー、コディと擬人化させ、二人の男と一人の女の人間関係を描きながら、ペリー来航から、太平洋戦争を経て、先日の米朝首脳会談までの歴史に例えるという、いわゆる「ストーリーテリング」ものの楽曲だ。
 この曲は前述した「キョウボウザイ」への反省にもとづいて制作された、とSKY-HIは「ユリイカ」のインタビューで語っている。「キョウボウザイ」は左右それぞれの立場から賛否両論を巻き起こしたが、その一方で、あまりに直接的過ぎるため、社会的な事象に関心のない「中間層」にはまったく届かなかった。そういった層に届かせるために採ったアプローチが、「The Story of“J”」で採用された擬人化やストーリーテリングで、よりエンターテインメントとして練られたものにしようと試みた、というのだ。
 しかし、「The Story of“J”」でもやはり反省点はある。5分足らずの尺なので仕方のない部分があるとはいえ、「The Story of“J”」は歴史を描くには、あまりにもざっくりとし過ぎていると批判する声もあった。たとえば、韓国で生まれ育ち兵役経験もあり、大阪大学に留学し現在は大阪を拠点にラッパーとして活動するMOMENT JOONによる指摘は参考になったと語る。
「The Story of“J”」が発表された直後、MOMENT JOONはツイッターに〈SKY-HIさんの歩み、ずっとずっと応援してるけど、あれほどの影響力を持ってるからこそ、もっと慎重になってほしい。特に彼個人と直接関係していないトピックで、皆の注意を喚起する目的の時事的な曲であればあるほど〉といった文章を投稿。その後、SKY-HIとMOMENT JOONの間でメールのやり取りがあった。そこで学んだことを彼はこのように語っている。
「ほとんどの韓国人が生まれたときからずっと戦争を意識せざるを得ない状況にあることを、身をもって知っている。そして、日本はその原因を作った国の一つですよね。だから戦争を終わらせようとしている韓国人の平和意識と、日本人の持っている平和意識は、根本的に違うと彼は言っていて。その点に関して、俺はそれの平和意識の違いについては知らなかったし、知らなかったことは恥ずかしい(中略)俺たちは自分の意識を変えなければならない、間違った意識を根付かせてはならないと、反省も含めて思ったんです」
SKY-HI「音楽や表現に批評性が育たないと、国としては民主的じゃない」
 その後、8月に配信されたミックステープ「FREE TOKYO」のなかの1曲「Name Tag」は、MOMENT JOONをフィーチャリングしたものだ。
 また、「FREE TOKYO」には、韓国のラッパーReddyをフィーチャリングした「I Think, I Sing, I Say feat. Reddy」もあり、ミュージックビデオが公開されているが、そこではこんなパフォーマンスがされている。
 SKY-HIが日本語で〈アメリカンとソングライト/チャイニーズの奴がギターでride on/イスラムのファンにツイートで対応 アレイコム/お粗末なGoogle翻訳もご愛嬌〉とラップすれば、Reddyが韓国語で〈日本で出会った友達は身体に彫ってたんだよBuddhaのタトゥー/俺は祈った後で言うJesus name/俺の女は持っているbaptismal name〉(YouTube上の動画についている和訳より)と応じる、そして、SKY-HIが歌う〈アホにバカにインテリ、芸能、ブサイク/俺の友達に唯一ないのはヘイトクライム〉というフレーズ。それぞれがそれぞれの文化を尊重し、差別を憎むというメッセージを、エンタテインメントあふれるパフォーマンスにするという試みだった。
 社会性のある楽曲を歌えば、立場やスタンスの違いから様々な反応が起きる。なかには厳しい批判もあるだろう。大抵のミュージシャンはその状況に嫌気が差したり、周囲の大人から面倒なことに首を突っ込まないように諭されたりして、社会的なメッセージを出すことを止めていく。
 そんななかSKY-HIは違う。むしろ、意見のなかから取り入れるべきものは積極的に取り入れていき、自分の表現を刷新しようと努める。
SKY-HIがそこまで、社会問題を表現することと必死で格闘しているのは、それくらい、危機感が強いからだ。SKY-HIは「ユリイカ」のインタビューでこうも語っていた。
「日本の音楽がアメリカみたいになるべきだというのではなくて、音楽や表現に批評性が育たないと、国としては民主的じゃないし、平和的じゃない。誰も何も言わないで、黙ってにこにこやるのが「平和」だと思う感覚が育っているのはまじでやばいと思うから」
 この国で、批判的メッセージをエンタテインメントとして定着させるというのは、とてつもなくハードルの高い目標設定であると思うが、これだけ社会や表現の問題に深く強く向き合っているSKY-HIを見ていると、期待を抱かずにはいられない。

バイトの手続きが/Toさんと相談/若い女/広島優勝!

ogaaw2

Naomi Osaka attire les commanditaires
Elle porte les couleurs du drapeau japonais sur les courts de tennis, mais son père est haïtien et elle a grandi aux États-Unis: Naomi Osaka bouscule la notion même d'identité dans un archipel ethniquement homogène, un profil atypique qui fait mouche auprès des marques.
Malgré sa défaite à domicile dimanche en finale du tournoi de Tokyo, la joueuse de 20 ans a pu mesurer son immense popularité au pays, deux semaines après son triomphe aux Internationaux des États-Unis, qui a fait d'elle la première ressortissante du Japon - hommes et femmes confondus - à s'imposer en Grand Chelem.
Osaka n'est pas la première athlète métisse à accéder à la gloire dans l'archipel.
Koji Murofushi, à moitié Roumain, avait conquis l'or au lancer de marteau aux Jeux olympiques d'Athènes en 2004. Douze ans plus tard à Rio, le sprinteur Aska Cambridge, qui a des origines jamaïcaines, obtenait l'argent au sein du relais 4x100 m masculin.
Autre métis connu, Yu Darvish, un nippo-iranien, est une vedette du baseball qui joue actuellement aux États-Unis avec les Cubs de Chicago. L'équipe de tennis de Coupe Davis compte aussi deux métis, Taro Daniel et Ben McLachlan.
Contrats à gogo
Mais la nouvelle sensation du tennis nippon semble promise à un destin plus grand, et les entreprises ne s'y trompent pas au moment où les commandites sportives ont la cote.
≪Comparée au joueur de tennis Kei Nishikori, qui est une superstar au Japon, mais pas dans le top 5 mondial, Naomi Osaka a le potentiel d'être numéro 1≫, commente Hirotaka Matsuoka, professeur de marketing sportif à l'université Waseda de Tokyo. En outre, sa triple identité (Japon, Haïti, États-Unis) fait d'elle une athlète du monde.≫
≪C'est actuellement la sportive au plus gros potentiel marketing du Japon, voire de la planète≫, lance-t-il.
L'équipementier allemand Adidas, en contrat avec elle jusqu'à la fin de l'année, serait prêt à lui accorder un nouveau partenariat record de plusieurs millions de dollars, selon des informations de presse, ce qui hisserait la jeune femme parmi les athlètes les mieux payées de l'année dans le classement Forbes - où huit joueuses de tennis figurent parmi les 10 premières -, non loin de Serena Williams (18 millions $).
À deux ans des JO de Tokyo, formidable tribune pour les sportifs japonais, les entreprises de l'archipel se pressent aussi au portillon, comme le fabricant de raquettes Yonex, le géant de l'alimentation Nissin Foods et le spécialiste des montres Citizen Watch.
≪Face à un marché japonais en déclin, les grandes compagnies cherchent à étendre leurs activités à l'étranger, et Naomi Osaka est la personne idoine pour cela≫, estime M. Matsuoka.
À peine était-elle arrivée au Japon, auréolée de sa victoire à New York, qu'elle signait un contrat avec le constructeur d'automobiles Nissan, qui vante sa jeunesse, son audace pleine de candeur et son profil cosmopolite.
Osaka s'est engagée pour trois ans, avec à la clé une exposition maximale, pas seulement au Japon, via des affiches publicitaires dans les trains, journaux, réseaux sociaux, à la télévision...
≪Du temps≫
Sa renommée au Japon, les louanges qui lui sont faites dans les médias et l'univers des entreprises contrastent avec la situation générale des ≪hafu≫ (de l'anglais ≪half≫ ou moitié) dans l'archipel. Les préjugés raciaux y restent vifs vis-à-vis des enfants de mariages mixtes qui représentent à peine 2% des naissances annuelles.
Peut-elle contribuer à faire évoluer les mentalités?
Assaillie de questions sur son identité, Osaka, qui ne parle pas japonais couramment, confie être ≪mal à l'aise≫.
≪Je ne pense pas vraiment au fait que je sois un mélange de trois différentes origines≫, soulignait-elle à son arrivée à Tokyo mi-septembre.
Elle se dit néanmoins prête à endosser son nouveau statut.
≪J'ai joué au tennis toute ma vie et c'est le monde dans lequel j'ai grandi≫ sans aller à l'école, ≪donc je ne peux pas dire que j'ai subi des brimades, mais si je peux aider d'une manière ou d'une autre, je suis partante≫.
≪Naomi est indubitablement un modèle≫, estime pour sa part Priyanka Yoshikawa, une Japonaise d'origine indienne élue Miss Japon en 2016, un an après le sacre controversé d'une métisse noire, Ariana Miyamoto, qui avait été arrosée d'injures sur les réseaux sociaux.
≪Le Japon devrait être fier, elle peut faire tomber les murs, mais cela va prendre encore du temps pour que les "hafu" soient considérés comme des Japonais à part entière.≫
Japanese magazine to close after Abe ally's 'homophobic' article
Controversy began in July with article in which MP Mio Sugita described LGBT people as ‘unproductive’
A prominent magazine in Japan is to close after an outcry over an allegedly homophobic article written by a rightwing MP from the ruling Liberal Democratic party.
The Shincho 45 said it would halt publication amid the continuing controversy over the views expressed by Mio Sugita. In the article the MP described LGBT people as “unproductive” and questioned the use of tax money to support them.
Sugita wrote that same-sex couples did not “produce children. In other words, they lack productivity and, therefore, do not contribute to the prosperity of the nation.”
The monthly magazine was plunged deeper into crisis after it ran a series of pieces in its latest edition under the headline: “Is Sugita’s article that outrageous”?
Its publisher, Shinchosha, apologised for the articles. “We can’t deny that we failed to scrutinise the feature package and check the articles fully because we are under-resourced for the editing process due to decreased magazine sales. We are so sorry for allowing this to happen,” it said a statement reported by the Asahi Shimbun.
The magazine’s demise follows an unusual intervention from the publisher’s president, Takanobu Sato, who said the latest edition contained expressions that were “full of prejudice and lacked understanding”.
Sugita’s article, which appeared in July, led to condemnation from politicians and LGBT rights campaigners, who demanded that she apologise. Her party initially refused to reprimand Sugita, but later said she had been reminded that her views contradicted its support for the rights of “sexual minorities”.
Sugita, an ally of the prime minister, Shinzo Abe, has not publicly apologised for the article. Abe said last week he had not pressured her to resign because “she is still young”. Sugita is 51.
Shincho 45, which first appeared in 1982, describes itself as a “bit dangerous” and has reportedly attempted to attract new readers by providing a forum for rightwing views and criticism of what it deems to be political correctness.
As campaigners for LGBT rights demanded that Sugita apologise, the magazine sought to defend the MP, who has claimed that the use of sex slaves by Japanese soldiers before and during the second world war was a Korean fabrication.
One of the articles in its latest edition, by the literary critic Eitaro Ogawa, said guaranteeing rights for sexual minorities led him to wonder whether society should also recognise the rights of men who grope women on trains.
Shinchosha’s director of public relations, Yukihito Ito, said the magazine’s editorial team “apparently failed to conduct strict checks on its articles, going overboard in a bid to increase circulation”, according to the Mainichi Shimbun.
フランス語
フランス語の勉強?
山崎 雅弘 @mas__yamazaki
英ガーディアン紙が「アベの盟友による『同性愛者嫌悪』記事が原因で日本の雑誌が廃刊」と報じている。杉田水脈議員が『Shincho 45』で「LGBTの人々はアンプロダクティブ(非生産的)」と述べた件、安倍首相が51歳の杉田議員を「まだ若いから」とかばったことにも触れている。
添田孝史 @sayawudon
「社会通念として、国民一般が備えていないものは、原発も備えなくても良い」とする広島地裁の判断。新規制基準が要求している「震源を特定しない地震動」や、10万年に1回クラスの竜巻も、国民一般は備えてないから、原発が備えてなくても問題無しということになる。規制基準の存在意義なくなりそう。
bandeapart72 @bandeapart72
"コービン党首になって19万人だった党員は昨年12月時点で56万4000人を突破し、党員数では欧州最大となりました…労働党のコービン政権が誕生すれば、経済財政政策はマクドネル氏に一任され、英国に新社会主義(公有化)革命が起こることを強く予感させました"資本主義を終わらせる新社会主義革命の悪夢「EU離脱より恐ろしい」

わたしが雇用責任ではないのですが少し関係しているバイトの件で手続きがまだ進んでいない・・・とのことでした.面倒なところです.
Toさんと相談しました.
フランス映画の若い女を見に行きました.でもよくわからないです.
広島優勝!うれしいです.

<気仙沼・防潮堤施工ミス>知事、造り直しに応じず 安全確保を重視
 気仙沼市内湾地区の防潮堤高を宮城県が誤って施工した問題で、村井嘉浩知事は25日の定例記者会見で、住民が求める防潮堤の造り直しには応じないと表明した。整備が遅れることで、地域の安全性確保や予算執行に影響が生じかねないと最終的に判断した。休止中の工事を近く再開し、本年度内の完成を目指す。
 村井知事は、理由として(1)街づくりの安全性確保の懸念(2)背後地での市の土地区画整理事業への影響(3)技術面の難しさ(4)入札不調となった場合のさらなる工事の遅れ−の4点を挙げた。
 防潮堤工事の事業費は年度をまたぐ「繰り越し」の手続きを2回続けた。3回目は認められないため、本年度中に事業を終える必要があるとして「(判断の)タイムリミットだった」と理解を求めた。
 村井知事は「住民に多大なる迷惑と心痛を掛け、深くおわびする」と重ねて陳謝。「ミスの原因や経緯などは誠意を持って説明する。設計、施工各業者、県職員は基準に基づいて適切に処分する」と述べた。
 菅原茂気仙沼市長と、住民団体「内湾地区復興まちづくり協議会」の菅原昭彦会長には同日午前、電話で方針を伝えた。2人から「納得したわけではない」との返事があったと明かし、「できるだけ早く出向き、おわびしたい」と話した。
 防潮堤を計画より22センチ高く造ったミスは3月に発覚。県は見た目の高さを抑えるため、背後地をかさ上げする対応案を提示した。造り直しを求める住民側との協議が平行線をたどる中、市はかさ上げ工事を先行実施する方針を明らかにし、21日に着手した。


<気仙沼・防潮堤施工ミス>住民「知事あまりに乱暴」高さ不変に猛反発
 気仙沼市内湾地区の防潮堤高を宮城県が誤って施工した問題で、村井嘉浩知事が25日に防潮堤を造り直さないとする最終判断を下したことに関し、地元の地権者や住民団体は一斉に反発した。一貫して造り直しを求めた地元の意向を無視された形となり、住民は「あまりにも乱暴だ」と怒りをあらわにしている。
 「協議会としての要望が受け入れられなかった。非常に残念だ」。中心市街地の再生を議論してきた住民団体「内湾地区復興まちづくり協議会」の菅原昭彦会長が無念の思いを吐露した。午前9時半ごろ、村井知事から直接、電話で造り直さないことを伝えられたという。
 菅原会長は「県に対する不信感は残ったままだ。協議会としてどうするのか、今後、検討したい」と話した。近く会合を開き、対応を話し合う。
 協議会は間違った防潮堤の背後地にある魚町地区で再建を目指す住民の考えを尊重し、県に造り直しを求め続けてきた。15日に市役所であった会合でも、造り直しを求める方針を確認したばかりだった。
 地権者の男性(50)は「われわれに説明もせずに、いきなり頭越しに方針を発表するのは乱暴だ。そもそも間違ったのは県。全く反省していない」とあきれ顔。協議会メンバーの男性(60)は「15日の会合でも県の職員に丁寧に議論するようくぎを刺したばかりだった。一方的に議論を打ち切るのは許されない」と怒った。
 東日本大震災後、市は海岸沿いに整備される防潮堤に関して、住民合意に力を注いできた。県が今回高さを間違った防潮堤も2年以上の議論を経て、高さが決まった経緯がある。
 協議会の場でも「住民との合意がない防潮堤を気仙沼には造らない」との持論を強調していた菅原茂市長は、「住民合意がないまま、誤った高さの防潮堤が整備されることは非常に残念。(県には)住民の思いを真摯(しんし)に受け止め、対応してほしい」と注文を付けた。


<気仙沼・防潮堤施工ミス>県と住民の溝埋まらず 議論平行線、対立深まる
 気仙沼市内湾地区の防潮堤高を宮城県が誤って施工した問題で、村井嘉浩知事は25日、住民が求めた造り直しには応じず、22センチ高い防潮堤の建設を進める最終判断を下した。ミス発覚から203日。県と住民との間にできた深い溝が埋まることは一度もなかった。(気仙沼総局・大橋大介)
 防潮堤を巡る議論の経過は表の通り。県と住民の対立が決定的となったのは、5月18日に気仙沼市であった地元住民団体「内湾地区復興まちづくり協議会」の会合だった。
 県は当初、(1)造り直し(2)背後地かさ上げ(3)現状のまま設置−の3案を示し、住民の意向を選択する方針だった。会合で住民は「造り直し」を求めたが、出席した村井知事は時間や経費を理由に却下した。
 ある協議会関係者は「住民が選んだ意見を覆した。知事の強気な姿勢も不信感を大きくした」と明かす。
 その後、「造り直し」を求める住民と県の議論は平行線をたどった。この間、県は誤解を招くような住民の意向調査結果を示したり、施工ミスに気付いた時期を住民よりも前に県議会に示したりするなどして何度も住民の反発を買った。
 今月15日にあった会合で協議会は造り直しの方針を県に示したが、その10日後、県は最終決定を下した。防潮堤背後地の魚町の地権者(44)は「県はどれだけ住民の感情を逆なでするつもりなのか」と憤る。
 住民の中には、かさ上げ案を受け入れざるを得ないとの意見もある。それでも、県と住民の感情的対立が解消される可能性は極めて低い。


<校庭仮設住宅>宮城、岩手の14校 19年度末に解消へ
 復興庁は25日、東日本大震災で被災した岩手、宮城両県の小中高校計14校の校庭に立つ応急仮設住宅について、2019年度末までに全て解消する見込みになったと発表した。入居者が退去した仮設住宅は順次、解体工事が進んでおり、18年度内には10校、19年度内に残る4校の撤去が完了する見通し。
 8月末現在、校庭に仮設住宅があるのは岩手が宮古市、陸前高田市、山田町、大槌町の11校。宮城は石巻市と南三陸町の3校。
 両県沿岸部は仮設住宅の建設に適した平地や公有地が少なく、学校の校庭を活用する事例が相次いだ。最大で岩手は7市町村35校、宮城は7市町32校に設置。体育の授業や部活動、行事は近隣の学校の施設を借りるなどしていた。福島県には学校の校庭に整備された仮設住宅はない。
 吉野正芳復興相は記者会見で「震災前のように子どもたちが元気に運動する姿が見られる。復興への大きな一歩だと実感してもらえると思う」と話した。
 仮設住宅が撤去され、校庭が使用できるようになる学校は以下の通り。
 ▽岩手=鍬ケ崎小、宮古水産高(以上宮古市)、米崎小、竹駒小、広田小、横田小、第一中、高田高(陸前高田市)、吉里吉里中(大槌町)、大沢小、山田南小(山田町)▽宮城=石巻北高飯野川校(石巻市)、志津川小、志津川中(南三陸町)


<校庭仮設住宅>ようやく解消に、被災自治体の担当者「伸び伸び使って」
 東日本大震災で被災した岩手、宮城両県の沿岸部に残る学校校庭の応急仮設住宅が、2019年度末までにようやく解消される見通しとなった。復興庁による25日の発表を受け、被災自治体の担当者は「再び子どもたちに伸び伸びと使ってほしい」と環境整備に力を入れる考えを示した。
 岩手県内では復興庁が「8月末時点で校庭に仮設住宅がある」と公表した11校のうち、既に10校で入居者全員が退去し、仮設の撤去工事もほぼ終了した。残る大槌町吉里吉里中の仮設(80戸)でも、入居する2世帯の住宅再建にめどが立ち、本年度内に解体が始まる見通しとなった。
 町コミュニティ総合支援室の担当者は「仮設に適した公有地が少なく、(住宅再建のための)土地のかさ上げや団地造成に時間がかかってしまった」と説明。「生徒たちも『ようやく』という思いだろう」と気遣った。
 同県山田町の小学校2校では、昨年12月までに仮設の全入居者が退去した。住宅再建が間に合わなかった人は、町内の別の仮設に転居してもらった上で校庭の復旧工事を進め、両校とも今月から使用を再開した。
 町学校教育課の担当者は「少しでも早く震災前の環境に戻すため、入居者に協力してもらった。子どもたちに伸び伸びと使ってほしい」と話した。
 石巻市では石巻北高飯野川校第2グラウンドの仮設に、今月1日時点で19戸47人が暮らす。当初は19年9月まで入居が続くとみられていたが、住宅再建の予定がやや早まり、同年3月末には仮設が解消される見込みとなった。
 陸前高田市内では仮設を集約し、校庭の建物は17年度末までに原則閉鎖した。今年5月末までに全入居者が転出し、広田、米崎小の校庭は引き渡しも終えた。宮城県南三陸町の志津川小、志津川中のグラウンドにある仮設も入居者が全員退去。解体が進められ、本年度末までに校庭の復旧工事も終わるという。


宮城・女川町役場の新庁舎が完成 業務を開始
 東日本大震災の津波で全壊した宮城県女川町役場の新庁舎が完成し、25日に業務が始まった。10月1日に開庁式を開く。
 旧庁舎から約150メートル内陸に移動し、海抜20メートルの高台に整備。地上3階、地下1階で延べ床面積8390平方メートル。生涯学習センター、保健センター、子育て支援センターを併設する。
 総工費は42億9300万円で、震災復興特別交付税約25億円、災害復旧費約6億円などを充てた。
 庁舎入り口は住宅が並ぶ高台側と商業施設がある低地側にそれぞれ設置。中心部の二つのエリアをつなぐ。東北電力女川原発(女川町、石巻市)の事故に備え、放射性物質の防護機能がある災害対策室を設けた。
 新庁舎を訪れた男性(81)は「行政の施設が集約され便利になる」と歓迎。別の無職男性(72)は「もう少し完成が早ければ、人口流出を抑制できたのではないか」と指摘した。
 町は2011年7月から旧女川二小駐車場に整備した仮設庁舎で業務をしていた。


<中秋の名月>お月見会でご近所と交流 石巻・のぞみ野
 東日本大震災の被災者が移り住んだ石巻市のぞみ野の第2町内会は24日夜、十五夜にちなんだお月見会を集会所で開き、子どもからお年寄りまで約60人が「おぼろ月夜」などを歌って交流を深めた。
 昨年に続き2回目。町内の非常勤職員上村文恵さん(63)と、知人の主婦足立弘子さん(55)=大崎市=が電子ピアノとバイオリンを演奏。子どもたちは団子やサンドイッチを食べて楽しんだ。
 月は雲に隠れて見えなかったが、向陽小1年宮本笑胡(にこ)さん(7)は「友だちと一緒で楽しかった。音楽もすてきだった」と喜んだ。
 町内会福祉部長の杉山雅恵さん(67)は「たくさんの子どもが集まってくれて良かった。ご近所との関係を深めていい町内会にしたい」と語った。
 町内会は昨年6月に発足。市内各地の被災者が集まる新市街地にあり、コミュニティーづくりが課題になっている。


陸前高田「津波伝承館」具体像見えず 開館まで1年弱も展示・運営未定
 岩手県が陸前高田市に整備する「東日本大震災津波伝承館」の具体像が、いまだに見えてこない。愛称は「いわてTUNAMIメモリアル」と発表したが、開館まで1年を切った現在も肝心要の展示内容や運営形態の詳細は「まだ調整中」(県まちづくり再生課)だ。震災の伝承に取り組む語り部らは「継続的な検証調査」や「反省点の発信」を強く求めている。(大船渡支局・坂井直人)
 伝承館は「高田松原津波復興祈念公園」内に開設し、震災の事実と教訓を国内外や次世代に伝える。岩手県内各地の震災関連施設に観光客らを誘導する「被災地ビジターセンター」の役割も担い、県は2019年9月20日開幕のラグビーワールドカップ日本大会前の開館を目指している。
 実施設計によると、東北地方整備局(仙台市)の震災当時の災害対策室を再現して初動の取り組みなどを紹介。被災者の証言や各種データを展示し「なぜ逃げなかったのか」を掘り下げて独自性を発揮したい考えだ。
 陸前高田市観光物産協会で語り部ガイドを務める紺野文彰さん(67)は「単なる行政のPR施設にしてはならない」とくぎを刺し「復興の過程も含めて失敗例もきちんと展示してほしい」と要望する。
 県のパブリックコメント(意見公募)にも「後世に向けて継続的に検証を深めてほしい」「死者が出た指定避難所を展示内容に含めたらどうか」「要配慮者への対応を調査し、展示すべきだ」といった意見が寄せられた。
 ちなみに阪神大震災の教訓などを世界に伝える兵庫県の「人と防災未来センター」(神戸市)の場合、単なる資料展示にとどまらず、施設の機能は多岐にわたる。
 しかし岩手県は「施設の規模が違う」と強調。展示する写真や動画、物品の提供を呼び掛けたが、寄せられたのは写真が1枚だけだった。県の構想に関心が集まっているとは到底言い難い。
 施設を直営するか民間団体などに管理を委託するかも未定だ。復興政策に詳しい岩手大の井上博夫名誉教授は「伝承施設である以上、展示して終わりではない。施設長も専門的知識を持って情報収集、分析できる人が望ましい」と助言する。
 その上で「どういう理念で何を伝えたいのか、もう少し県民に情報発信すべきだ」と指摘する。
[東日本大震災津波伝承館]国と岩手県、陸前高田市が共同整備する道の駅内に設置。延べ床面積は約1480平方メートルで、展示制作費は約6億4100万円。


北海道地震、5市町で液状化被害 内陸・沿岸、市民生活へ影響懸念
 最大震度7を観測した北海道の地震で、液状化によるとみられる被害が沿岸部や内陸部の少なくとも5市町に及んでいたことが26日、道や各自治体などへの取材で分かった。全体の被害額は不明だが、大きく膨らむ可能性がある。住宅地では原因調査や復旧に時間がかかる見通しで、市民生活への影響も懸念される。
 太平洋岸の苫小牧港(苫小牧市)では、コンテナターミナルで液状化が確認された。道によると、揺れによる損壊も含め、計31カ所で約24億円の被害となった。
 一方、内陸に位置する札幌市や周辺の北広島市、江別市でも地面の陥没など液状化とみられる現象が発生した。


デスク日誌 空振りの味
 今年6月末から9月にかけて西日本豪雨、台風21号、北海道の地震と全国的に自然災害が相次いだ。山形県内でも8月に最上地方で2度、大雨による内水氾濫が発生。今更ながら災害列島の上に暮らしていることを痛感した夏だった。
 報道機関は各地の被害を伝えると同時に、土砂災害、風雨、地震への備えを促した。東日本大震災の被災地でも発生当時を思い返し、自宅や職場、学校付近のハザードマップの確認や懐中電灯の準備、家具の転倒防止措置といった防災対策を講じた人が多かったのではないだろうか。
 自分は水や非常食、乾電池、ラップ、ウエットティッシュ、カセットコンロなどの備蓄品を点検した。収納ボックスを開けるのは、2016年4月の熊本地震発生後に中身を入れ替えて以来。2年5カ月がたち、レトルト食品と缶詰の賞味期限が切れていたため、新しいものと交換した。
 業界団体によると期限を過ぎても安全面に問題はないようだ。早速、ランチョンミートとサバ缶を開封。缶の中身とともに、非常食の出番がなかった偶然と何てことのない日々のありがたみをかみしめた。(山形総局副総局長 須藤宣毅)


御嶽山 遺族ら慰霊登山 噴火後初、山頂付近で冥福祈る
 死者58人、行方不明者5人を出した御嶽山(おんたけさん)(長野・岐阜県境、3067メートル)の噴火災害から27日で4年となるのを前に、遺族らでつくる「山びこの会」は26日朝、慰霊登山をした。ふもとの長野県木曽町が午前10時半に登山道の規制を解除し、噴火後初めて遺族らが山頂付近に入り、犠牲者の冥福を祈った。
 木曽町は、噴火以降立ち入りを規制していた火口からの半径1キロ圏内のうち、一部の登山道についてシェルター設置など安全対策がおおよそ整ったと判断した。遺族や行方不明者の家族は午前10時半ごろから解除エリアに入り、山頂付近で噴火時刻の午前11時52分に合わせて黙とう。町は新たに建立した慰霊碑を除幕した。
 夫の泉水(いずみ)さん(当時59歳)を亡くした野口弘美さん(60)=長野県池田町=は山頂に立ち、「こんなところでたくさんの人が死んだと考えると悲しく、涙を流した。登ってくるまでの間にあの日の朝、送り出す時を思い出した」と語った。
 一般登山者も正午から解除エリアに立ち入りできるようになった。木曽町は解除エリアを除く1キロ圏内の立ち入り規制を続け、滞在は短時間にするよう呼びかける。また、山荘の営業終了などで登山者への注意喚起が難しくなるため、規制解除は10月8日正午まで。以降は1キロ圏内の立ち入りを規制する。
 長野県王滝村と岐阜県下呂市からの登山道は安全対策が進んでいないため規制が続く。【安元久美子、島袋太輔】


伊方原発再稼働を容認/社会通念が根拠では曖昧だ
 一方は、何万年かに一度であってもリスクがある以上、被害を前提に対策を考えるべきだとした。もう一方は、1万年に1回程度とされるリスクに対策を求めるのは、相当の根拠が要るとする。
 四国電力伊方原発3号機(愛媛県伊方町)について、広島高裁はきのう、運転差し止めを命じた昨年12月の同高裁の仮処分決定を取り消し、再稼働を容認する決定をした。運転差し止めを不服として四国電が申し立てた異議を認めた。
 裁判長が違うとはいえ、同じ高裁が正反対の決定を出したことは、原発の再稼働を巡り、司法判断が揺れる現状を浮き彫りにした。背景には住民が原発に求める安全性と、再稼働を前提にした国や電力会社のリスク基準との乖離(かいり)があるように思える。
 一連の裁判では、伊方原発から約130キロ離れた阿蘇カルデラ(熊本県)が巨大噴火を起こす可能性をどう評価するかが焦点だった。
 東京電力福島第1原発事故後の新規制基準では、原発から160キロ以内の火山を対象に、火山活動の可能性や噴火の規模、火砕流が到達する可能性など3段構えで影響を評価しなければならない。
 運転を差し止めた昨年12月の決定は、新規制基準に沿って阿蘇の活動可能性などを判断。その上で9万年前に起きた過去最大規模の噴火を想定し、火砕流到達の危険性に触れて「原発の立地は認められない」と、今月末までの運転を禁じていた。
 さらに、伊方3号機を再稼働審査に合格させた原子力規制委員会の判断は誤りだと切り捨てた。
 これに対し今回の異議審決定は、阿蘇の火山リスクについて「大規模な破局的噴火が起きる可能性が根拠を持って示されていない」と指摘。大噴火の危険は「社会通念」を根拠に「想定しなくても安全性に欠けることはない」と結論付け、原発に火砕流が到達する恐れは小さいとして再稼働を認めた。
 また、大噴火については「国は対策を策定していないが、国民の大多数はそのことを問題としていない」としている。住民感情とは隔たりが大きいように映る。
 現在の火山学の知見には限界がある。今回の決定も火山噴火の時期や程度は予知できず、社会通念を基準に判断せざるを得なかった。科学的な根拠を欠いており、基準が曖昧と言わざるを得ない。
 原発はひとたび重大な事故が起きれば、甚大な影響を住民に及ぼす。福島第1原発事故により、福島では今なお約4万4千人が県内外で避難したままだ。廃炉作業や汚染水など事故後の課題は山積している。
 福島の事故の教訓は、想定外の災害もあり得るということだった。考え得る限り、最大の災害に備えるという視点を忘れてはなるまい。


伊方原発の再稼働容認 リスクを直視していない
 同じ広島高裁が、1年もたたないうちに正反対の結論を出した。
 高裁はきのう、昨年12月に出した四国電力伊方原発3号機(愛媛県)に対する運転差し止めの仮処分決定を取り消した。四電の異議を認めたもので、四電は再稼働に向け準備を始めた。
 伊方から約130キロの距離にあり、9万年前に超巨大噴火を起こした阿蘇山(熊本県)のリスク評価が焦点だった。火砕流が山口県にまで達し、世界最大級の陥没地形(カルデラ)を形成したことから、破局的噴火とも呼ばれる。
 12月の決定は、原子力規制委員会の審査の手引書「火山影響評価ガイド」を厳格に適用し、「過去の破局的噴火で火砕流が到達した可能性が十分小さいとはいえない」として差し止めを命じていた。
 これに対し異議審では、巨大噴火の予知が困難なことを前提に「自然災害の危険をどの程度まで容認するかという社会通念を基準に判断せざるを得ない」と指摘した。
 国が破局的噴火のような災害に具体的対策を取っておらず、国民の大多数も格別に問題視していないとも言及して、破局的噴火が起きるリスクを火山ガイドの適用範囲から除外。立地に問題ないと判断した。
 だが、司法には国民一般が問題視していないリスクに警鐘を鳴らす役割もあるはずだ。破局的噴火のような巨大なリスクをどう評価するかについては、今回の広島高裁同様、判断が分かれているのが実情だ。さらなる議論が必要だろう。
 伊方原発は、大地震の恐れや地形条件などの点で、問題が多い場所に立地していると指摘されてきた。
 施設の近くには国内最大級の断層「中央構造線断層帯」が走り、想定を超える揺れが襲う危険性がある。
 また、細長い佐田岬半島の付け根付近に原発があり、半島に住む約4700人の避難経路が寸断されることが危ぶまれている。
 決定はそうしたリスクを直視していないのではないか。
 四電は伊方原発を主力に据え、再稼働できないと赤字が膨らむと主張する。しかし原発頼みの姿勢に固執すれば、万一の際の電力の安定供給にも不安を残しかねない。慎重に検討すべきだ。


伊方運転容認 “常識”は覆されたのに
 四国電力伊方原発の運転差し止め決定が、同じ広島高裁に覆された。しかし例えば、どの原発の直下でも巨大地震は起こり得るという北海道地震の新たな教訓は、十分に考慮されたと言えるのか。
 「(阿蘇山の)火砕流が原発敷地内に到達する可能性が十分小さいと評価することはできない」−。
 原子力規制委員会の「火山ガイド」を引きながら、同じ広島高裁は昨年十二月、伊方原発3号機の運転を差し止めた。
 阿蘇山から伊方原発までは約百三十キロ。大噴火による火砕流や火山灰が原発に及ぼす影響を否定できないとの判断だった。
 福島第一原発事故後、高裁レベルとしては初の運転差し止め決定は、いともあっさり覆された。
 今回、広島高裁は「大規模な破局的噴火が起きる可能性が根拠を持って示されておらず、原発に火砕流が到達する可能性は小さい」と指摘した。昨年末とは真反対。「運転期間中に破局的噴火を起こすという可能性は極めて低い」と強調する四国電力側の主張をそのまま受け入れた形である。
 争点は火山だけではない。原発が耐え得る地震の強さについても、住民側は「過小評価」だとして争った。この点に関しても「詳細な調査で揺れの特性などを十分把握した」とする四国電力側の評価が判断の基本にあるようだ。
 だがたとえそうだとしても、それらは過去の知見になった。北海道地震が、地震そのものの“常識”をご破算にしたのである。
 これまで、地震に対する原発の安全性は、重要施設の直下に活断層があるか否かが、基準にされた。ところが活断層のあるなしにかかわらず、原発の直下でも震度7の大地震が起こり得るということを、北海道地震は知らしめた。
 活断層の存在は一般に地表に現れる。だが、北海道地震の震源は、今の科学では見つけようのない地中に埋もれた断層だった。
 北海道で起こったことは、日本中どこでも起こりうる。地震に対する原発の規制レベルも大幅に引き上げるべきだということだ。
 地震国日本は、世界有数の火山国。巨大噴火は予知できないというのは、それこそ学会の常識だが、大噴火のリスクに対する考え方も、そろそろ改めるべきではないか。
 “活断層なき大地震”の教訓が十分に反映されていない以上、古い地震科学や社会通念に基づいて原発の再稼働を認めることは、あまりに危険と言うしかない。


伊方再稼働へ/首をかしげる高裁の決定
 運転を停止している愛媛県の四国電力伊方原発3号機について、広島高裁はきのう、再稼働を容認する判断を示した。
 同じ広島高裁が昨年12月、住民の訴えを認めて運転を禁じる仮処分決定を出したが、四国電の異議を認めてこれを取り消した。差し止めの法的拘束力がなくなり、四国電は再稼働の手続きに入るとみられる。
 同じ裁判所でも見解や結論が異なることはあり得る。ただ、今回はあくまでも仮処分の決定だ。広島地裁では運転差し止めを求める本裁判の審理が続いており、決定を高裁が覆せば、進行中の裁判に影響を及ぼす可能性は否定できない。
 地裁の判決を待たず再稼働に道を開いた高裁の判断には、首をかしげるしかない。
 伊方原発は佐田岬半島の付け根にある。近くに中央構造線断層帯が走り、南海トラフ大地震の影響が危惧される。
 最も懸念されるのは、大事故の際の住民の避難である。半島から脱出する道路が寸断されるため、多くの住民が取り残される恐れがある。
 国や愛媛県も避難計画に課題があることを認めている。県は今年5月、狭い道路で車両がすれ違えるようにする道路事業の補助拡充などを国に求めたが、抜本的な対策には程遠い。
 そうした中、広島高裁は昨年12月の決定で、対岸の九州にある阿蘇カルデラの大規模噴火が及ぼす危険性を指摘した。その上で、再稼働審査で「合格」とした原子力規制委員会の判断を「不合理」と断じた。
 今回の決定はこれと正反対の内容だ。「大規模な破局的噴火が起きる可能性が根拠をもって示されておらず、原発に火砕流が到達する可能性は小さい」と述べ、四国電側の主張を全面的に認めた。
 原発事故への不安は地元にとどまらない。伊方3号機についても、複数の裁判所で差し止めを巡る仮処分が争われ、28日には大分地裁が判断を示す。きのうの決定は、不安の広がりと向き合ったとは言い難い。
 福島第1原発事故をはじめ、大災害は想定を超えた被害をもたらしてきた。司法はその教訓を重く受け止め、安全性最優先の判断をしてもらいたい。


伊方再稼働容認 高裁判断は疑問拭えぬ
 未曽有の災害が引き起こす原発事故に対する国民の不安に正面から向き合ったとは言えまい。
 四国電力伊方原発3号機(愛媛県)の運転を差し止めた広島高裁の仮処分決定を巡る異議審で、広島高裁はきのう、四国電力の異議を認めて仮処分を取り消した。
 昨年12月の即時抗告審決定では、別の裁判長が九州の火山噴火による火砕流が原発敷地内に到達する可能性を指摘。四電のリスク想定は過小と判断し、今月末までの運転差し止めを命じていた。
 異議審決定は、これを「大規模な噴火が起きる可能性の根拠が示されていない」として退けた。
 同じ高裁が9カ月後にほぼ正反対の判断を下す。これでは、住民の不信はかえって膨らむばかりではないか。
 最大の争点は、伊方原発から約130キロ離れた阿蘇カルデラ(熊本県)で約9万年前に起きた過去最大級の噴火が再び起きた場合のリスク評価である。
 決定は「3号機の運用期間中に破局的な噴火が起きる可能性は低い。約9万年前の噴火でも火砕流は届いていない」との四電側の主張を全面的に認めた。
 さらに、160キロ圏内にある火山の活動可能性を判断すると定めた原子力規制委員会の内規について、前提となる噴火時期や規模の正確な予測は困難として「不合理」とまで言い切った。
 このため、立地の適合性は、災害の危険性をどの程度容認するかという社会通念を基準とし、多くの国民は大噴火を格別問題視していないと判断している。
 噴火を正確に予測できなければ、社会通念を基準にするとの論法は乱暴と言わざるを得ない。
 大規模な自然災害が常に想定を超える事態を引き起こしてきたことを忘れてはならない。
 万が一の危険性を考慮し、「想定外」をなくしていくことが、東京電力福島第1原発事故の貴重な教訓である。
 だからこそ、前回の決定は、過酷事故を二度と起こさぬよう、危険性が存在しないことを四電が立証できない場合、危険が推定されると判断したはずだ。
 大噴火の確率は極めて低いとしても、発生すれば計り知れないダメージをもたらす。
 こうしたリスクは社会通念として国民に受け入れられている―。今回の決定が、そうみなしているとすれば、違和感を拭えない。
 国民の意識とは隔たりがあるのではないか。


伊方原発決定  不安に向き合ったのか
 火山噴火が原発事故を引き起こすことはめったにないから、再稼働は容認できる−。広島高裁が四国電力伊方原発3号機(愛媛県)について出した決定である。
 住民の不安に向き合ったものとは言い難い。拙速な再稼働は禍根を残さないか。
 昨年12月に同じ広島高裁が同原発の運転を差し止める仮処分決定を出したが、四国電力が異議申し立てを行い、同高裁は異議を認めた。四国電はただちに再稼働手続きに入る見通しだ。
 広島や長崎の被爆者らが2016年3月に運転差し止めを求めて広島地裁に提訴と仮処分の申し立てを行った。同地裁は17年3月に差し止めを認めない決定を出したため、住民側は広島高裁に即時抗告を行い、同年12月に運転差し止め決定が出ていた。
 昨年12月の即時抗告審決定は、同原発から約130キロ離れた熊本県の阿蘇カルデラで大規模噴火が起きれば、火砕流が原発敷地内に到達する可能性があるとして、四国電の火山リスクの想定は過小と判断していた。
 一方、今回は「大規模な破局的噴火が起きる可能性の根拠が示されていない」などとして正反対の結論を出した。
 「運転期間中に大規模噴火が起きる可能性は低い」と主張した四国電の主張を全面的に認めた形だ。その理由は次のような内容だ。
 国が原発に重大な損害をもたらす火山噴火に対して具体的な対策を決めていない上、国民の多くもそれを問題にしていない。だから社会通念上、伊方原発の安全性は欠けていない−。
 国が想定していないから安全という考えだ。社会通念や想定を超えた福島第1原発事故の反省を踏まえているとは思えない。
 たしかに、火山噴火による原発事故の確率は高くはないだろう。だが原発事故は一度起きれば長期間、深刻な事態をもたらす。原発事故を、台風や洪水などの一般的な災害と同様に扱うことが適切だろうか。
 最新の地球科学の知見では、火山噴火や地震の予知は不可能なことが明らかになっている。今月6日の北海道地震でもそれは明らかになった。
 福島の事故以来、大津地裁などで原発の運転を禁じる司法判断が相次いだが、いずれも高裁段階で覆った。上級審には原発再稼働を進める国の意向が強く影響しているのではないか。司法が行政を追認するばかりでは困る。主体性を発揮して判断してほしい。


伊方原発の再稼働容認 火山リスクの軽視では
 原発の運転差し止めを巡る司法判断で、正反対の決定が下された。判断の根拠がまちまちだと、原発に対する国民の不安を募らせるだけではないか。
 広島高裁がきのう、昨年12月に同高裁が命じた四国電力伊方原発3号機(愛媛県伊方町)の運転差し止めの仮処分決定について、不服とする四国電力の異議を認める決定を下した。事実上、再稼働を容認した。
 差し止めの根拠とされた火山の噴火リスクをどう判断するか、どんな基準で運転の可否を判断すべきかが争点になった。
 運転差し止めを認めた昨年12月の決定は、大規模噴火に対する四国電力の想定が甘く、原子力規制委員会の審査も不十分だと断じた。約130キロ離れた熊本県の阿蘇カルデラで破局的な噴火が起きた場合、火砕流が原発に到達する恐れがあり、立地自体を「不適」とした。
 周辺の住民たちが抱く、万が一の懸念を踏まえての判断だったのだろう。
 ところが今回の決定は、阿蘇カルデラのリスクについて「大規模な破局的な噴火が起きる可能性が相応の根拠を持って示されておらず、原発に火砕流が到達する可能性は小さい」とし、昨年12月の決定を真っ向から否定した。
 国が破局的な噴火の具体的な対策を定めておらず、国民の多くも問題にしていないと指摘し、「伊方原発の安全性は欠けていないというのが社会通念だ」との判断を示した。「噴火による具体的な危険性はない」とする四国電力の主張を全面的に追認した形である。
 国に対策がないからといって、火山噴火のリスクを国民が受け入れているとするのは本末転倒である。科学的な「相応の根拠」も示さず「社会通念」で片付けてしまうのは、あまりにも原発のリスクを軽視しているのではないか。地元はもとより海を隔てた広島、山口、大分県などの住民の不安は置き去りにされはしないだろうか。
 破局的な巨大噴火の発生は1万年に1回とされる。発生すれば、広範囲に甚大な被害をもたらすのは確実で、原発の危険性だけを問題視することに意味はないとの指摘もあろう。
 ただ発生頻度が少ないからといって、対策を怠っていれば、甚大な被害を受けかねない。東京電力福島第1原発の事故から得た教訓を肝に銘じなければならない。わずかなリスクにも、しっかりと安全対策を講じるのは当然のことである。
 今回の決定を受け、四国電力は10月中にも再稼働させる方針を明らかにした。だが、運転差し止めを求める仮処分は高松高裁や山口地裁岩国支部、大分地裁でも係争中である。いずれかの裁判で差し止めが命じられれば、再稼働はできなくなる。
 伊方原発は「日本一細長い」とされる佐田岬半島の付け根にある。沖合には国内最大級の中央構造線断層帯が走り、南海トラフ巨大地震の想定震源域にも入っている。
 四国電力が算出した地震想定は十分なのか。事故時に半島で暮らす住民が安全に避難できるのか。火山のリスクに加え、各地の裁判では、さまざまな不安が訴えられている。一つ一つの不安と正面から向き合い、説明を尽くしていく姿勢が、四国電力には求められる。


広島高裁伊方稼働容認 「社会通念」基にした判断に異議
 四国電力伊方原発3号機の運転を差し止めた広島高裁の仮処分を不服とした四電の申し立てによる異議審で、同高裁は再稼働を容認する決定を出した。四電は10月27日に稼働させる方針を明らかにした。
 焦点だった阿蘇カルデラの噴火については「原発に火砕流が到達する可能性は小さい」などとして、原発の立地を不適としていた先の高裁判断を覆した。予測が困難な噴火を過小評価していると言わざるを得ない。原発のリスクから再び目を背けた司法の姿勢に失望する。
 先の高裁の決定では、阿蘇カルデラで約9万年前に起きた過去最大の噴火による火砕流が原発地点に到達した可能性が十分小さいと言えず、国の原子力規制委員会の火山影響評価ガイドに照らして原発の立地は不適としていた。
 今回高裁は、火山ガイドが噴火の時期や規模を相当程度の正確さで予測できることを前提としている点で不合理だとした。その一方で、原発の立地を不適とするには、運転期間中に破局的噴火が発生する可能性に相応の根拠が必要としており、矛盾している。原告弁護団が「無理難題」とするのは当然だ。
 また、国が破局的噴火への具体策を講じておらず、国民の多くも問題にしていないなどとして、「伊方原発の安全性は欠けていないというのが社会通念」と示した。国も国民も気にとめていないから危険ではない、というような論理は、あまりにも乱暴で理解に苦しむ。噴火の影響について示さず「社会通念」という曖昧な根拠で判断することにも異議がある。
 予測が困難だからこそ、過去に起きた最大規模の噴火を想定する必要性を指摘したのが先の決定だった。住民の安全安心をないがしろにする今回の判断は容認できない。
 地震動評価や重大事故対策に関しても、規制委の審査に不合理はないとする広島地裁や先の高裁の判断を踏襲した。伊方原発で最も懸念されている中央構造線断層帯の地震は、想定される最大の揺れの過小評価がかねて指摘されている。北海道の地震では活断層がない場所で震度7の地震が発生するなど、経験のない揺れが相次いでおり、再稼働を推進する政府の方針を追認する姿勢は看過できない。
 規制委は今回の判断に甘んじることなく、安全に向き合うべきだ。先の決定を受け、火山の危険性の再点検が必要だったはずだ。福井地裁も、関西電力高浜原発3、4号機を巡り新規制基準の合理性を否定している。
 伊方3号機を巡っては、28日に大分県の住民が運転差し止めを求めた仮処分申請の決定が出される。東京電力福島第1原発事故以降、揺れ動く司法判断で原発は運転の継続が不安定となっており、電力会社にとっても経営上のリスクであることは明らかだ。政府は、安全性にも経済性にも疑問が募る原発からの脱却を急がなければならない。


伊方再稼働認める 安全性の追求どこまで
 安全に絶対はない。だとすれば、許されるリスクはどこまでか。原発の是非を巡って国論が二分される中、社会全体の問題として、改めて考えたい。
 四国電力伊方原発3号機(愛媛県伊方町)の運転差し止めを命じた昨年12月の仮処分決定について、広島高裁は四電の異議を認め、決定を取り消した。住民側は不服申し立てを行わない方針で、原発の再稼働が確定する。
 東京電力福島第1原発事故後、高裁段階で初めて原発の運転を禁じた仮処分決定は約9カ月で覆ったことになる。四電は10月27日に3号機を稼働させる。
 昨年12月の決定は、約130キロ離れた熊本県・阿蘇カルデラで、大規模な「破局的噴火」が起きた際、火砕流が原発に到達する可能性を指摘していた。今回の決定は、そうした大規模噴火が起きる可能性が根拠をもって示されておらず、火砕流が到達する恐れも小さいとし、再稼働を容認した。
 ここで問題になっている「破局的噴火」の頻度は、日本の火山全体で1万年に1回程度とされる。阿蘇では約9万年前に起きている。
 同じ規模の噴火が発生すれば、周辺100キロは火砕流で壊滅、死者は1千万人を超えるとの研究もある。列島は火山灰で厚く覆われ、国家存亡の危機といえる災害となる。原発の安全性を問うには、いささか疑問の余地がないではない。
 発生頻度が著しく小さく、破局的な被害をもたらす災害のリスクは、社会通念上、無視し得るのではないか。12月の決定もそう指摘しつつ、原子力規制委員会が立地審査で用いる火山ガイドを厳格に適用して、運転の差し止めを命じた。
 それを受け、規制委はガイドの解説文書を公表し、巨大噴火については、原子力分野以外の法規制や防災対策も考慮していないことを挙げ、危険性は常識的に無視できるとしている。
 たとえ「常識的」であっても、そのまま当てはまらないのが原発だ。確実な万年単位の課題がある。高レベル放射性廃棄物(核のごみ)の問題である。
 地下深くに埋めて数万年先まで隔離する方針だが、処分場の候補地選定の手続きは進んでいない。原発は「トイレのないマンション」といわれるゆえんだ。
 動かせば出るごみの処理に数万年かかるのであれば、稼働の是非も同じスケールで考えるべきだろう。目先の経済的な理由から、いわんや電力会社の経営改善のために再稼働を急ぐといったことがあってはならない。
 伊方原発1、2号機は既に廃炉が決まっている。3号機に対する同様の仮処分は、高松高裁や山口地裁岩国支部、大分地裁でも係争中。四電は住民の根強い不安と、これからも真摯に向き合っていくべきだ。


【伊方高裁判断】危険を矮小化してないか
 四国電力伊方原発3号機(愛媛県伊方町)の運転を差し止めた広島高裁が一転、再稼働を認めた。
 熊本県・阿蘇カルデラの巨大噴火の可能性をどう評価するかが焦点だったが、「破局的噴火が起きる可能性が根拠をもって示されておらず、原発に火砕流が到達する可能性は小さい」と結論付けた。
 昨年12月の仮処分決定を不服として四電側が異議を申し立てていた。四電側の主張が全面的に認められたといってよいだろう。
 仮処分はもともと今月30日までの期限付きで、たとえ異議が却下されたとしても、法的には10月から運転が可能だった。それでも判断が覆った影響は大きい。
 昨年の決定は東京電力福島第1原発事故後、高裁段階で初めて原発の運転を禁じた司法判断だった。約130キロ離れた阿蘇で大規模な「破局的噴火」が起き、火砕流が伊方原発に達する危険性を指摘。四電の火山リスクなどの想定は過小と判断した。
 原子力規制委員会の新規制基準審査では、火山のリスクは「火山影響評価ガイド」に基づき判断する。広島高裁はその規制委の判断も誤りと断じていた。それが一転した。
 ガイドは、原発の半径160キロ圏内にある火山の活動可能性や施設への影響を評価するよう求めている。数十年のうちに、火砕流などを伴う巨大噴火が起きる恐れが「十分小さい」と評価できなければ、立地場所として「不適」になる。
 だが、現在の科学力で、このガイドがどこまで安全を担保できるかは議論が多い。2016年に九州電力川内原発1、2号機(鹿児島県)の運転差し止めの仮処分申請を却下した福岡高裁宮崎支部も、ガイドは安全確保の基準として「不合理」と指摘していた。
 こうした影響だろう。規制委は今春、ガイドの考え方を表明した。
 巨大噴火の可能性は「具体的にあるか、差し迫った状況にあるか」で判断するとした。巨大噴火を想定した法規制や防災対策は原子力分野以外にもなく、リスクは「社会通念上容認される」とも強調した。
 リスクの解釈を狭めたといってよい。今回の広島高裁決定も、大噴火のリスクに相当の根拠を求める従来の判断に戻った印象だ。
 広島高裁は同時にガイドの不合理性も指摘した。ガイドの位置付けは引き続き問われそうだ。
 火山列島である日本では、噴火の危険性は常にある。地震も同様だ。しかも、過去の研究や今後の予測は知見が十分とは言い難い。
 巨大噴火が起きるという根拠は確かに不十分だが、起きない根拠もまた乏しいと言わざるを得ない。リスクを矮小(わいしょう)化していないか。国民の大きな疑問や不安はそこにある。
 伊方3号機を巡っては28日に、大分地裁が運転差し止めの仮処分の判断を示すが、四電は来月下旬にも再稼働させる準備を進めている。問題点を曖昧にしたままの再稼働は許されない。 


[伊方再稼働容認] 火山リスクの評価に差
 四国電力伊方原発3号機(愛媛県伊方町)の運転を差し止めた広島高裁の仮処分決定を不服とした四国電の申し立てによる異議審で、同高裁は異議を認め、再稼働を容認する決定を出した。
 決定を受け、四国電は近く再稼働の手続きに入る見通しだ。
 異議審は、約130キロ離れた熊本県・阿蘇カルデラが及ぼすリスクについて「大規模な破局的噴火が起きる可能性が根拠をもって示されておらず、原発に火砕流が到達する可能性は小さい」とした。
 昨年12月の仮処分決定では、阿蘇カルデラで大規模噴火が起きた際、火砕流が原発敷地内に到達する可能性があると指摘。四国電の火山リスクの想定は過小と判断していた。
 同じ高裁で、正反対の判断が出たことに戸惑う住民は多いのではないか。
 四国電は改めて火山リスクについて住民に説明し、理解を求める姿勢が欠かせない。
 運転差し止めを命じた仮処分決定は東京電力福島第1原発事故後、高裁段階で初の判断だった。火山と原発の立地を巡る議論に一石を投じたといえる。
 四国電は異議審で「大規模噴火が運転期間中に起きる可能性は低い」と主張。地盤調査を踏まえた地震対策も実施し、3号機の安全性に問題はないとしている。
 伊方3号機を巡る同様の仮処分は、高松高裁や山口地裁岩国支部、大分地裁でも係争中で、どんな決定が出るか注目される。
 伊方原発周辺では南海トラフ巨大地震や、長大な活断層「中央構造線断層帯」を不安視する声がある。さらに、原発は細長い半島の付け根に位置し、事故時に半島の先端側の住民が安全に避難できるか懸念される。
 関係自治体は再稼働を前に、避難計画の実効性を繰り返し検証する必要があろう。
 福島の事故以降、全国各地の住民らによる原発の運転や建設の差し止めを求める訴訟の多くは、地震や火山などの災害リスクが争点となっている。
 地裁段階で運転差し止めを認めても、高裁が覆し運転を容認するケースも相次いでいる。
 火山噴火は、桜島を抱える九州電力川内原発の近隣住民も抱く懸念材料だ。全国で起きる地震や火山活動を見ると、住民が原発に不安を抱くのは当然といえよう。
 電力会社や関係自治体は、こうした住民に最大限の配慮をしてほしい。司法の場で再稼働が容認されたとはいえ、自然現象には人間の英知が及ばないことを忘れてはならない。


伊方原発の再稼働容認 阿蘇大噴火「根拠ない」
 四国電力伊方原発3号機(愛媛県伊方町)の運転を差し止めた広島高裁の仮処分決定を不服とした四国電の申し立てによる異議審で、同高裁(三木昌之裁判長)は二十五日、異議を認め、再稼働を容認する決定を出した。東京電力福島第一原発事故後、高裁段階で初めて原発の運転差し止めを命じた昨年十二月の決定を取り消した。四国電は3号機を十月二十七日に再稼働させる方針を明らかにした。
 決定で三木裁判長は、伊方原発から約百三十キロ離れた熊本県・阿蘇カルデラの火山リスクについて、「大規模な破局的噴火が起きる可能性が根拠をもって示されておらず、原発に火砕流が到達する可能性は小さい」と指摘した。
 四国電の主張が全面的に認められた形で、住民側は二十五日、最高裁で判断が維持された場合の影響を考慮し、不服申し立てを行わない方針を示した。仮処分の審理は終結し、この日の決定が確定する見通し。ただ伊方3号機に対する同様の仮処分で、大分地裁が二十八日に決定を出す予定で、差し止めを命じれば再稼働はできなくなる。
 三木裁判長は、昨年十二月の高裁決定が差し止めの根拠とした、原子力規制委員会策定の「火山影響評価ガイド」の立地評価について、「相当な正確さで噴火の時期と規模を予測できることを前提にしており、不合理だ」と指摘。立地の適合性は「自然災害の危険をどの程度容認するかという社会通念を基準とせざるを得ない」との判断枠組みを示した。
 その上で、国が破局的噴火の具体的対策を定めておらず、国民の多くも問題にしていないことを踏まえ、「伊方原発の安全性は欠けていないというのが社会通念だ」と判断。四国電が想定する火山灰の堆積量は合理的で、非常用電源確保の対策も取っているとし、噴火による対応不可能な具体的危険性は存在しないと結論付けた。
 地震のリスクについても、原発の新規制基準に適合するとした規制委の判断は合理的だとした。
 昨年十二月の高裁の即時抗告審決定は、阿蘇カルデラで、大規模な「破局的噴火」が起きた際、火砕流が原発敷地内に到達する可能性を指摘。広島地裁で係争中の差し止め訴訟で仮処分と異なる結論が出る可能性を考慮し、効力を今月三十日までとしていた。伊方3号機を巡る同様の仮処分は、大分地裁のほか、高松高裁や山口地裁岩国支部でも係争中となっている。


共通テスト 東大、民間試験求めず 英語成績提出
 東京大学は25日、2020年度から始まる大学入学共通テストの英語で導入される民間資格・検定試験について、受験者からの成績提出を必須としない方針を固めた。国立大学協会は民間試験の活用を決めているが、異なる複数の試験を比較することなど公平性を問題視する声が根強かった。東大の動向を注視している大学も多く、他大学への影響は避けられない状況となった。
 関係者によると、20年度から出願要件に、英語の成績を「A1」(初級)から「C2」(熟練者)の6段階で評価する国際指標「CEFR」(セファール)の下から2番目のA2以上であることを追加。受験生には、大学入学共通テストで導入が決まった民間資格・検定試験の成績か、A2以上のレベルがあると評価した高校の調査書のいずれか一つを提出することを求める。
 民間試験の成績もしくは調査書は出願資格に反映させるが、合否判定には一切使わない。障害や病気などで成績の提出が困難な場合は、その理由書を提出する。
 東大では、4月に設置したワーキンググループ(WG)が学内で議論を開始。7月には「民間試験の成績の提供を求めない」ことを最優先案とする答申を公表していた。【金秀蓮】


貴乃花親方引退届 協会と対立の歴史 発展尽力も北の湖理事長死去が節目
 自分の信念を貫き通した結果、貴乃花親方は日本相撲協会を去ることになった。その親方人生は、協会との対立の歴史でもあった。
 始まりは2010年の理事選だった。当時在籍していた二所ノ関一門が出馬候補を固めていた中で、協会を改革すべく立候補を表明。結果、一門を離脱することになったが、8年ぶりの選挙の末に初当選を果たした。北の湖前理事長(元横綱)には将来の理事長候補として期待され、14年には執行部入りして総合企画部長に就任した。
 相撲の発展に尽力しようと心血を注いでいたが、15年11月の北の湖前理事長の死去により、状況は一変した。16年の理事選で4選を果たした際には、劣勢と言われる中で丸刈りになって理事長就任を目指したが、多数決により敗れた。職務分掌では執行部から外れ、巡業部長となった。
 貴乃花親方は常々、「弟子は家族と同じ」と話していた。元横綱・日馬富士の傷害事件では弟子の貴ノ岩が被害者となったため、真実追求に固執した。第三者の判断を仰ぐために、警察の捜査に一任。協会の事情聴取の要請などに耳を傾けることなく、対立は色濃くなっていった。貴乃花一門の親方には、迷惑を掛けられないとの思いで一切、相談しなかった。結果、孤立していく形となった。
 協会が貴乃花親方の引退届を受理していないため、現時点で退職は認められていない。話し合いでの解決が望ましいのは明白だが、貴乃花親方と相撲協会の間にある溝は深い。


安倍首相が怯える 近畿財務局“森友キーマン”証人尋問Xデー
 安倍政権のレームダック化が進むか――。25日、大阪地裁で開かれた森友問題を巡る訴訟の口頭弁論で、森友学園側と国有地売却の交渉をした財務省近畿財務局職員の池田靖管財総括第3課長(54)の証人尋問が認められた。
 この訴訟は、大阪府豊中市議の木村真氏らが、国有地の売却額を非開示とした国の決定を違法として、国家賠償を求めているもの。原告側は、池田氏と森友学園の籠池泰典前理事長の証人尋問を裁判所に要求してきたが、国側は、「必要ない」と主張。
 しかし、25日、松永栄治裁判長は、「池田氏が非開示決定にどう関わったかを証人尋問で尋ねたい」として、池田氏については証人尋問を認めたのだ。
 森友問題を巡る別の裁判でも、21日、近畿財務局の前総務部長が証人採用されたばかり。これから、学園への不当な国有地売却の経緯を知る“キーマン”が続々と法廷に出てくるというワケだ。
 中でも池田氏はキーマン中のキーマンだ。今年5月に野党議員から籠池前理事長とのマスコミ対応に関するやりとりを暴露された人物。また、昨年8月にFNN(フジテレビ系)が公開した音声テープには、国有地の売却額を巡って、池田氏が籠池前理事長に「1億3000万円を下回る金額にはならない」と話している生々しいやりとりが記録されていた。
 森友問題の端緒を知る人物が証人として出廷するのだから、政府も頭を抱えているに違いない。木村真氏がこう言う。
「早く証人尋問を進めたいのですが、私が来月提出する陳述書を受けて、そこからさらに『準備に3カ月かかる』と言い出しました。証人尋問では聞かれたことに答えればいいだけなのに、事前にそんなに調整しなければならないことがあるのかと勘ぐってしまいます。国会開会中に裁判が重なることで、森友問題が脚光を浴びるのを恐れているのではないか」
 国はいろいろ理屈をこねてズルズルと“引き延ばし”作戦に出るつもりなのだろう。
「証人尋問ではウソを言えば偽証罪になるし、『記憶にない』と言い張れば証言の不自然さが際立ちます。この裁判で私たち原告が明らかにしたいのは、国が存在しないゴミを口実にタダ同然で国有地を売却したから情報を開示できなかった、ということ。学園との交渉経緯を詳しく知る池田さんが何を語るのか注目しています」(木村真氏)
 総裁選後に共同通信が実施した世論調査によると、モリカケ問題を巡る首相の説明に「納得していない」は76・8%。キーマンの財務省役人が法廷で何をしゃべるのか、Xデーに向け安倍首相は戦々恐々だろう。


森友・改ざん問題は終わってない! 近畿財務局元職員らが実名・顔出しで告発「佐川さん、嘘ついたらあかん」
 自民党総裁3選を決め、さっそく「憲法改正に挑戦」と宣言した安倍首相。しかし、読売新聞の世論調査では、総裁選の安倍氏と石破氏の得票について「石破さんがもっと多い方がよかった」と回答した人は49%にものぼった一方、「安倍さんがもっと多い方がよかった」と回答したのはたったの6%。安倍首相への不信感が高まっていることを印象付ける結果となった。
 こうした不信の高まりには、森友文書改ざん問題や加計学園問題が影響していることは間違いない。安倍首相は総裁選における日本記者クラブ討論会で、総選挙をもち出して「国民のみなさまの審判を仰いだところ」などと強弁したが、言うまでもなく公文書改ざんが発覚したのは、今年の話だ。
 だが、大手メディアはこの“未解決事件”を追いかけることもなく、安倍首相同様、まるで問題が「終わったこと」になっている。
 しかし、そんななかでも追及をつづけるメディアがあった。昨日、テレビ東京の報道番組『ゆうがたサテライト』と『WBS』が、森友公文書改ざん問題を独自取材し、大々的に取り上げたのだ。
 最初にテレ東は、実際に公文書を書き換えさせられたとされる、自殺した近畿財務局の職員・Aさんの父親を取材。テレビでははじめて取材に応じたAさんの父親は、「自分ひとりで別に責任を負う必要はないのに、なんで死なないけなんだんか」と無念を滲ませ、「(上司に)言われた通りに報告書を書いた(書き換えさせられた)ということは、本人の口からでなしに、最後に、遺書にそういうことを書いてありました」「(遺書は)7枚か8枚か、レポート用紙に書いとりましたから」と話した。
 しかも、テレ東の取材はこれで終わらなかった。なんと、近畿財務局など財務省の財務局OB職員6人がカメラ取材に応じたのだ。それも、全員が顔出し・実名での告白だ。
 まず、国有財産の鑑定などを担当した伊藤邦夫氏は、Aさんの死について、このように語った。
「本省の幹部の方々が一切責任を取らないという状況のなかで、現場の職員だけが苦しんで、そして最悪の事態と言いますか、仲間は自死に追い込まれた」
 Aさんの元同僚であり、国有財産の鑑定などを担当した喜多徹信氏は、2人ほどの現役職員から電話をもらい、「改ざんとかの仕事をやらされているなかでね、100時間を超えるような残業時間、ずっと追い詰められて、そして顔が変わってしまった」と話を聞いたという。その上、通常は職員の葬儀日程などの情報が流れてくるはずなのに、Aさんの通夜の情報はそれがなかった。国有財産の管理を担当していた田中朋芳氏は、「当局(近畿財務局)としても、異常な扱い、特別な扱いをしていた」と言う。
 しかし、近畿財務局OBたちは、Aさんが自死に追い込まれる以前、国会での佐川宣寿・元理財局長の「交渉記録はない」「記録は残っていない」という答弁の段階から、その嘘を見破っていた。
「『佐川さん、嘘ついたらあかん』と。文書っちゅうんはそういうもんではない。そういう記録が全然ないなんていうことは(あり得ず)、『嘘つくな』ちゅうて、もう歯がゆい思いがして」(喜多氏)
 いや、そもそも、国有地を8億円も値引きして売却したという事実自体、近畿財務局で仕事をしてきたOBたちには“あり得ない”ことなのだ。実際、関東財務局で国有財産の鑑定を担当していた内藤宗助氏は、こう語っている。
「8億円の値引きというのは、これは自分の仕事のやり方に照らしてみても、極めて異常すぎるんですよ。政治家や何かからの関与、いろいろと言ってくる、これはたしかに実際にありうるわけですよ。私も実際に体験しました。しかし、そうであったとしても、やっぱりできることとできないことはあきらかにあるわけで、そこはきちっと使い分けてきたわけですね。しかし、今度のことは、いわば底が抜けてしまったみたいな感じ」
財務局OB6人全員が「官僚だけの判断で改ざんはあり得ない」と口を揃えた
 政治家などが関与してくる案件は事実としてあっても、8億円もの値引きなど、まさかできるはずがない──。だが、それは現実に起こった。ようするに、籠池泰典氏のような一介の学校法人理事長や、そこらの政治家ではない、とてつもない権力の力が働いたということだ。
 そのことは、その後の決裁文書の改ざんや交渉記録の隠蔽という事実が示している。財務局OBたちにとっては、公文書を改ざんするという行為が、まずもって考えられないという。
「普通は『のり弁』ですよね。黒塗りにする。我々も情報開示請求されたら、黒く塗ってコピーをとって情報開示してましたけども、たとえベタ塗りでもね、でもそれが、元々を変えてしまうというのは考えられない」(田中氏)
「記録文書ですから、その記録文書をあとから直したら歴史が全然つながらないことになるわけですよ。だから、それを直すということは、我々の常識ではあり得ない」(内藤氏)
 無論、そんな“事実の改変”“歴史の改ざん”を、職員の独断でやれるはずがない。財務省が公表した決裁文書改ざん問題の調査報告書では「国会審議が紛糾するのではないかと懸念し、それを回避する目的で改ざんを進めた」と結論づけたが、記者が「公務員だけの判断で文書の改ざんなんてあり得ないということですか?」と質問すると、財務局OBたちは「あり得ない」と口を揃え、深く頷いた。
 さらに、財務局OBたちが懸念するのは、これからの問題だ。
 今年7月、公文書改ざん問題のキーマンのひとりである太田充理財局長が、事務次官への最短ポストである主計局長に昇進。改ざんに「責任を負う立場」だったとして文書厳重注意を受けた岡本薫明氏も事務次官へと昇格した。だいたい、これだけの問題を引き起こしておきながら、財務省トップである麻生太郎財務相は辞任することもなく、挙げ句、10月の内閣改造で続投が発表されるのは間違いないとみられている。こうした人事について、国有財産の管理を担当していた安田滋氏は「今度また人事異動なんかで出世をしていくということで、かえって職場のなかがどんどんどんどん締め付けが厳しくなってくるだろう」と指摘する。
 そして、もうひとつの懸念は、公文書の問題だ。関東財務局で国有地の売却などを担当していた小濱達男氏は、はっきりとこう語った。
「今後おそらく、公文書は改ざんしないと私は思います。しかし、つくるときの公文書そのものが、嘘の公文書をつくることになるでしょう」
「今後は公文書改ざんでなく、嘘の公文書がつくられる」財務局OBの警告はすでに現実に…
 公文書を改ざんするのではなく、これからは虚偽の公文書がつくられていく──。これは推測ではなく、すでに現実になっている。現に、政府は今年4月に行政文書の管理に関するガイドラインを改正したが、経産省ではそれに合わせ、政治家をはじめ省内外の人物との打ち合わせの記録を「個別の発言まで記録する必要はない」などと指示するなど、“議事録は不要”とする内部文書を作成していたことが発覚。さらに、毎日新聞の報道によれば、経産省幹部は課長級職員たちに「官房副長官以上のレクチャー(説明)では議事録を作成しないように」と指示していたという。こうした公文書を骨抜きにする指針をひそかに打ち出しているのは経産省だけにとどまらない可能性は高い。
 このように、森友問題は「終わった」話などではまったくない。番組でも触れていたが、安倍首相夫人である昭恵氏の話が最初に出てきた2014年4月28日の交渉記録について、今月18日におこなわれた森友問題の野党合同ヒアリングで追及を受けた財務省理財局の嶋田俊之課長は「まだ見つかっていない」などと、いまだにシラを切りつづけている。
 それどころか、今年5月に国交省が作成したとみられる国交省と財務省の話し合いメモでは、〈近畿財務局と理財局のやり取りについては、最高裁まで争う覚悟で非公表とする〉などという発言が記されていた。この期に及んで財務省は文書を“隠蔽”しているのだ。
 にもかかわらず、冒頭にも書いたように、大手メディアは森友・加計問題を「終わった」ことのようにし、追及することはない。いや、問題が噴出したときも、しっかり報じていたのはごく一部の番組だけだった。
 そんななかで、テレビ東京の『ゆうがたサテライト』は、昨年の段階から森友学園と日本会議の関係を伝えたり、昭恵氏の講演会の様子を放送、さらには昭恵氏に直撃するなど、積極的な報道で注目を集めていた。そして、テレ東は、問題を過去のものにしようとする他局とは違って、独自取材をおこない、貴重な証言を引き出したのだ。財務省の財務局OBたちの告発を報じた今回の報道は、まさに称賛に値するだろう。
 今回、近畿財務局のOBである田中氏は、なぜ取材に応じたのか、こう語っていた。
「国会が閉会してしまったら、みなさん関心もたないようなかたちになってくるという面もあり、そうなってほしくないということで、こういうかたちでインタビューにも応えさせていただいた」
 安倍首相は国会での追及から逃げつづけ、閉会とともに森友・加計問題を「終わったこと」にした。しかし、それで終わらせるわけにはいかない。テレ東記者の奮闘のあとに、他のメディアもつづいてほしい。


新潮45は限りなく廃刊に近い休刊…杉田水脈氏は逃げの一手
 新潮社は25日、LGBTに関する論文掲載をめぐり批判を浴びていた月刊誌「新潮45」を既刊の10月号までで休刊すると発表した。
 同誌は8月号に「LGBTの人々には生産性がない」などと主張した自民党の杉田水脈衆院議員の寄稿を掲載した。国内ばかりか海外からも批判が殺到する中、同誌は10月号で「そんなにおかしいか『杉田水脈』論文」と杉田氏を擁護する特集で反撃。これが火に油を注ぐ結果となった。
 同号は完売の書店が相次ぐなど異例の売れ行きを見せたが、「炎上商法だ」との批判も招き、ついに「限りなく廃刊に近い休刊」に追い込まれた。
 国民民主党の玉木雄一郎代表は同日、「(杉田議員について)何ら処分をしていない自民党の体質が問われる問題だ」と自民党の対応を批判したが、「新潮45」休刊の張本人の杉田議員は今どうしているのか。
「ツイッターは8月2日以後はプッツリ。永田町にはいますが、記者に取材されると顔をそむけてダンマリです。安倍首相が『まだ若いから』と擁護する甘い対応なので、本人はほとぼりが冷めるまで逃げていればいいと思っているのではないか」(自民党事情通)
 こんな人物が議員でいるのは税金の無駄遣い。一刻も早く進退を明らかにすべきだ。


杉田水脈議員“擁護論”の怪 「論として成立」していない
 LGBTに関する発言で「袋叩き」に遭った杉田議員を擁護する特集が載ったというので、「新潮45」を買って読み、驚かされた。
 藤岡信勝教授とは20年以上前に公開のシンポジウムで同席して、その概念と論理を大切にする公正な立論に感銘を受けた記憶がある。
 同教授は、まず、杉田論文を要約した。
(1)日本社会はLGBTの人たちを迫害した歴史はなく、今もそれほど差別されていると言えるだろうか。
(2)当事者によれば、親が理解してくれないことのほうがつらい。このような「生きづらさ」は制度を変えることで解消されるものではない。
(3)少子化対策のお金をLGBTのために使うことに賛同が得られるものか。彼らは子供を作らない、つまり「生産性」がない。
(4)LGBTとひとくくりにすることがおかしい。T(トランスジェンダー)は「障害」なので医療行為を充実させるかは政治として考えていい。
(5)多様性、さまざまな性的指向も認めよとなると、同性婚にとどまらず、兄弟婚、親子婚、ペットとの結婚、機械との結婚という声も出てくるかもしれない。「常識」を見失っていく社会は「秩序」がなくなり、いずれ崩壊していくことにもなりかねない。
 これに対して、同教授は、「全く何の違和感も持たなかった。論理の構造は明快で、論として十分成立している」と評価している。
 しかし、私の感想は次のものである。
〆でも日本社会でLGBTが白眼視されていることは公知の事実である。
■味韮贈圓痢崟犬づらさ」は、公的に、それもひとつの先天的な個性であると認め知らしめ、同性婚等の制度を整えることで着実に解消に向かうはずである。
LGBT(性的指向の多様性)を認めるための予算を「少子化対策」から考えること自体がそもそも間違っている。
ぃ味韮贈圓論菘慧なDNAの問題であり、治療の対象になる「障害」ではない。
ァ複機砲蓮∪菘慧な性的指向と非常識を混同した勘違いではないか。


「新潮45」休刊声明の嘘! 杉田水脈擁護、LGBT差別は「編集部」でなく「取締役」がGOを出していた
 昨日夕方、新潮社が「新潮45」を休刊にすると発表した。これはもちろん、同誌10月号に掲載された、右派論客らによる杉田水脈衆院議員擁護特集「そんなにおかしいか『杉田水脈』論文」をめぐって下された決定だ。周知のように、この特集のなかで、安倍首相のブレーンである自称文芸評論家・小川榮太郎が、「LGBTを認めるなら、痴漢の触る権利も保障せよ」というとんでもない差別的文章を掲載し、これについて、各方面から厳しい批判が寄せられていた。
 それは、同社と縁の深い作家や書店も例外ではなかった。『俺俺』など何作も同社から出版し新潮新人賞の選考委員を務めたこともある星野智幸は〈社員や書き手や読者が恥ずかしい、関わりたくない、と思わせるような差別の宣伝媒体を、会社として野放しにするべきではない〉と指摘し、「新潮」に掲載された「日蝕」で芥川賞を受賞し、多数の著書を同社から出している平野啓一郎も〈どうしてあんな低劣な差別に荷担するのか〉と批判。そのほかにも複数の作家や翻訳家らから「新潮社の仕事はしない」という表明が相次ぐ事態となっており、同社の書籍の取り扱いを拒否する書店も出ていた。
 そんななか、21日に佐藤隆信社長が声明文を出し、昨日とうとう休刊発表となったわけだ。しかし、これは、新潮社がグロテスクな差別を掲載した自社の責任に向き合った結果ではない。
 実際、新潮社がLGBT差別についてまったく反省していなかったことは、これまでの動きを見れば明らかだ。今回、新潮社は「新潮45」休刊の発表に際して、こんな談話を発表している。
〈ここ数年、部数低迷に直面し、試行錯誤の過程において編集上の無理が生じ、企画の厳密な吟味や十分な原稿チェックがおろそかになっていたことは否めません。その結果、「あまりに常識を逸脱した偏見と認識不足に満ちた表現」(9月21日の社長声明)を掲載してしまいました。このような事態を招いたことについてお詫び致します。
 会社として十分な編集体制を整備しないまま「新潮45」の刊行を続けてきたことに対して、深い反省の思いを込めて、このたび休刊を決断しました。〉
 また、昨日夜の新潮社の広報担当役員の会見でも、該当号が役員らに配布されたのは発売当日朝だったと説明した。
 ようするに、編集部のずさんな体制、不備が招いたものだとすべての責任を編集部に押し付けたわけだが、実際はそうではない。10月号の杉田水脈擁護特集は、編集部レベルの判断でなく、担当取締役がお墨付きを与え、原稿もチェックしていたのだ。新潮社社員がこう証言する。
「実は、『新潮45』の若杉良作編集長は、もともとオカルト雑誌『ムー』の編集者で、右派思想の持ち主でもなんでもない。押しが強いわけでもなく、上の命令に従順に従うタイプ。最近のネトウヨ路線も、売れ行き不振の挽回策として、担当取締役の酒井逸史氏から命じられていた感じだった。酒井取締役は元『週刊新潮』の編集長でイケイケタイプですからね。10月号の擁護特集も酒井取締役が事前にGOを出している。会社は役員が読んだのは発売当日になってからという意味のことを言っていたが、そんなわけがない。少なくとも酒井取締役は事前にゲラも読んでいると思いますよ。それどころか、『ここで反論すれば売れる』と企画そのものを焚きつけた可能性もある」
 取締役の関与を証言しているのは、この社員だけではない。昨日の『羽鳥慎一モーニングショー』(テレビ朝日)でも、「新潮社の現役社員」の話として、「編集長、編集部のトップよりもさらに上の担当役員レベルのGOサインがあった」という情報を紹介していた。
いずれにしても、10月号のグロテスクな差別記事は、「編集部の不備」でもなんでもなく、取締役レベルで決定した確信犯的企画だったということらしい。
新潮社の社長声明はたんに「作家への対応」にすぎなかった
 しかも、「新潮45」10月号が発売され、批判が高まった直後も、上層部はまだ強硬姿勢を崩していなかった。たとえば、新潮社のSNS公式カウントのひとつ「新潮社出版部文芸」が、「新潮45」や新潮社を批判するツイートを次々とリツイートしたことが話題になったが、実は新潮社上層部は当初、これを削除させようとしていた。
 先日、AbemaTV『AbemaPrime』の取材に匿名で応じた新潮社の編集者がこう証言していた。
「朝いちばんに役員が編集部に来て『ツイートをやめさせろ』と言ったのですが、誰がツイートしているのかわからないので、できなかった」
 新潮社は「新潮社出版部文芸」のツイートについて、〈各部署、社員の個人の意見表明に関して言論統制のようなことは従来より一切行っておりません〉などと表明していたが、真っ赤な嘘だったというわけだ。
 では、強硬姿勢を示していた新潮社上層部がなぜ一転して、社長の声明発表、さらには「新潮45」の休刊という対応をとったのか。別の新潮社社員が語る。
「新潮社の社長が声明を出したのも、休刊の決断をしたのも、作家の執筆拒否の動きが広がるのを恐れたため。それが一番の理由です」
 たしかに、弱者には強く出る新潮社だが、売れっ子作家にはとことん弱い。たとえば、有名なのが、百田尚樹の『カエルの楽園』をめぐるトラブルだ。同社から出版された『カエルの楽園』は、中韓に対するヘイトを織り交ぜながら憲法9条を腐した“寓話”作品だが、百田氏は明らかに村上春樹氏をモデルにしたキャラクターを登場させ揶揄している。ところが、その村上氏のキャラについて、新潮社が百田氏に「(村上氏だとばれないよう)名前を変えてくれ」と求めてきたのである(過去記事参照https://lite-ra.com/2016/05/post-2259.html)。つまり、新潮社は、作中の中韓のヘイト表現はスルーする一方、村上春樹という看板作家を刺激することだけを問題視していたというわけだ。
 今回の対応もこうした同社の体質の延長線上に出てきたものだ。前述した19日の『AbemaPrime』でも「多くの作家がコメントしているので、上の人たちは作家対応をどうするか協議しているようだ」という新潮社社員の証言があったが、騒動直後から作家対策に奔走。社長の声明は『とくダネ!』(フジテレビ)や『5時に夢中!』(MXテレビ)などにも出演している同社の名物編集者・中瀬ゆかり氏らが主導するかたちで、まさに作家対策として行われたのだという。
「最近、中瀬さんは文芸担当取締役に昇進したんですが、社長に『このままだと作家に逃げられてしまう』と声明を出すことを進言したらしい。実際、21日の社長声明については文芸編集者にのみ事前に通達されました。完全に作家対策だったんですよ」(前出・新潮社社員)
 もっとも、これは逆効果になった。なにしろ、その声明というのが〈常識を逸脱した偏見や認識不足に満ちた表現〉があったとしながら、誰に対する、どのような問題があったと考えているのかは一切示さず、謝罪もなし。その上、〈今後とも、差別的な表現には十分に配慮する〉などと、いま現在も差別的表現に配慮しているかのように言い張るという、ひどいシロモノだったからだ。
すべてが「ショーバイ」でしかなかったことを露呈した「新潮45」の騒動
 いずれにしても、佐藤社長が中途半端な声明を出したことで、さらに批判は拡大。それで、今度は一気に休刊という事態に発展していった。
「休刊については、佐藤社長のツルの一声だったらしい。『新潮45』は部数低迷でいつ休刊になってもおかしくなかった。印刷部数で約1万6千部、実売は1万部を切っていた。おそらく年間数億円の赤字を出していたはずです。そんなところにこの問題が起きて、そのせいで、作家からの批判が殺到した。このままだと、もっと大きな動きになるかもしれない。だったら、いい機会だからすぐに休刊にしてしまおう、ということになったんでしょう」(前出・新潮社社員)
 そう考えると、今回の新潮社の対応は最初から最後まで、「ただのショーバイ」でしかなかったということだろう。雑誌を売るために、安易にネトウヨ、ヘイト路線に飛びついてLGBT差別の扇情的な記事を載せ、それに対して抗議が広がり、作家から執筆拒否をちらつかされたとたん、慌てて雑誌を休刊にしてしまう。「新潮45」の休刊決定をめぐっては、「言論の自由を奪う結果になった」という声が出ているが、そもそも、新潮社の側に「言論」という意識などあったのか。新潮社OBもこうため息をつく。
「新潮社は昔から『週刊新潮』などで、差別的、人権を侵害する問題記事を連発していましたが、それでもメディアとしての最低限の矜持があった。でも、いまは、たんにショーバイでやってるだけ。だから、やっていいことと悪いことの区別がつかないし、抗議を受けると、すぐに万歳してしまう。醜悪としか言いようがない」
 実際、新潮社は大きな抗議運動に広がり、作家が声を上げたLGBT差別については対応したが、一方で、中韓や在日、社会的弱者を攻撃するヘイト本や雑誌記事はいまも出版し続けている。
 しかし、これは他の出版社も同様だ。中小出版社だけではなく、小学館や文藝春秋などもヘイト本やヘイト記事を多数出しているし、講談社も、ケント・ギルバートによる中韓ヘイトに満ちた『儒教に支配された中国人と韓国人の悲劇』を出版。ベストセラーになったことで、社員を表彰までしている。
 そして、これらの出版社の動機はすべて「ショーバイ」でしかない。出版不況で本が売れないなどという理由で、安易に売れ筋のヘイト本に群がり、その結果、差別や排外主義を蔓延させているのだ。
「新潮45」の問題をきっかけに、こうした出版社の姿勢そのものが見直されるべきではないのか。


宇宙の余命は1400億年以上 暗黒物質の分析で東大などが将来予測、数百億年説を否定
 宇宙の物質の大半を占める正体不明の「暗黒物質」の分布を調べ、宇宙が今後1400億年以上は存在し続けることが分かったと、東京大や国立天文台などの研究チームが26日、発表した。従来は数百億年で最期を迎えるとの説もあったが否定された形だ。
 宇宙が誕生したのは138億年前で、少なくともあと10倍の“余命”がある計算になる。論文をインターネット上で公開した。
 現在の宇宙は加速しながら膨張しているが、将来の姿は宇宙を膨張させる「ダークエネルギー」と、宇宙を収縮させる暗黒物質の力関係で決まるとされる。
 ダークエネルギーの力が強ければ宇宙は膨張し続け、全ての物質が崩壊して最期を迎える。一方で暗黒物質が強ければ、ある時点で宇宙は収縮に転じて消滅すると考えられている。
 研究チームは、米ハワイ島のすばる望遠鏡で2014〜16年に観測した約1千万個の銀河を分析。強い重力で光の進む方向が曲げられる「重力レンズ効果」がどのように表れているかを調べ、強い重力の源である暗黒物質の分布状況を明らかにした。
 このデータとダークエネルギーの推定量などをもとに、世界最高レベルの精度で宇宙の将来像を予測。その結果、今後少なくとも1400億年は最期を迎えないことが95%の確率で分かった。この時点でも星雲や恒星などは存在し、宇宙は加速膨張を続けているという。
 一方、今回判明した暗黒物質の分布状況は、アインシュタインの一般相対性理論などで構築された宇宙論の「標準模型」と一致しなかった。素粒子「ニュートリノ」の質量やダークエネルギーの性質を解明すれば説明できるかもしれないが、標準模型の訂正が求められる可能性もある。
 今回の結果は観測データの約1割を用いたに過ぎないため、東京大カブリ数物連携宇宙研究機構の村山斉機構長は「今後データを10倍にして、はっきりさせることが楽しみだ」と指摘する。


731部隊将校に博士号、京大が検証 有識者グループに回答
 第2次世界大戦中に人体実験の疑いがある論文を執筆した旧関東軍731部隊の将校に京都大が医学博士号を授与したとして、検証を求めていた有識者グループに対し、京大は26日までに調査を実施すると回答した。1カ月の予備調査後、本調査に進むかどうか判断するという。
 京大が戦時中までさかのぼって研究について検証するのは極めて異例。
 池内了名古屋大名誉教授らでつくる「満州第731部隊軍医将校の学位授与の検証を京大に求める会」(事務局長・西山勝夫滋賀医科大名誉教授)が同日、記者会見して明らかにした。
 同会は7月に山極寿一総長に要請書を提出。1945年に戦死した将校の論文「イヌノミのペスト媒介能力に就いて」で、サルが頭痛を訴えたという記述があることなどから、実験に使用したサルが人であった疑いがあると指摘している。
 同会によると、研究倫理・安全推進担当の副学長から9月18日、「関連資料の追加提出をもって、予備調査を開始する」とメールで回答があった。これを受けて同会は25日、関連資料約40点を提出した。
 同会共同代表の広原盛明・元京都府立大学長は「大学が将来的に軍事研究を行わないためには、過去の検証が不可欠。今回、京大が調査実施を決断した歴史的意義は大きい」と話している。


週刊金曜日 新社長に元朝日記者の植村氏 従軍慰安婦報道
 政治や社会問題などを扱う雑誌「週刊金曜日」を発行する会社「金曜日」(東京都千代田区)は26日、新社長に元朝日新聞記者で韓国カトリック大客員教授の植村隆氏(60)が同日付で就任したと発表した。北村肇社長(66)は任期満了で退任。
 植村氏は高知県出身。朝日新聞ではソウル支局や中国総局などで勤務し、記者時代に従軍慰安婦報道に関わった。
 植村氏は、慰安婦報道の記事を「捏造」とされ名誉を傷つけられたとして、ジャーナリストの桜井よしこ氏や出版社3社に謝罪広告の掲載と損害賠償などを求める訴訟を札幌地裁で争っている。


『朝日』元記者・植村隆裁判で西岡力氏が自らの「捏造」認める
「慰安婦」問題否定派の旗手である麗澤大学客員教授の西岡力氏――。彼の論考や発言は、国家基本問題研究所理事長の櫻井よしこ氏をはじめ、右派言説の論理的支柱となり、影響を与え続けてきた。その西岡氏が9月5日に東京地裁で尋問に答えた内容は、彼らに失望と嘆息を与えるかもしれない。西岡氏が、いくつかの重要部分について「間違い」を認めたからだ。
東京地裁では、元「慰安婦」記事を「捏造」と記述され名誉を傷つけられたとして、元『朝日新聞』記者の植村隆・韓国カトリック大学客員教授が西岡氏らを相手取り、損害賠償などを求めた訴訟が2015年1月から続いている。
植村氏は1991年8月、韓国での「慰安婦」問題に取り組む市民団体への取材やその聞き取り調査に応じた女性(のちに記者会見で名乗り出た金学順さん)の録音テープを聞いてスクープし、同年12月にも証言を記事化した。
西岡氏は、植村氏の記事に対し、『週刊文春』2014年2月6日号で「名乗り出た女性は親に身売りされて慰安婦になったと訴状に書き、韓国紙の取材にもそう答えている。捏造記事と言っても過言ではありません」とコメントした。
しかし、尋問で「そう訴状に書いてあるのか」と問われると、「記憶違いだった」と間違いを認めた。金さんの記者会見を報じた韓国『ハンギョレ』新聞の記事を著作で引用した際、「私は40円で売られて、キーセンの修業を何年かして、その後、日本の軍隊のあるところに行きました」という、元の記事にない文章を書き加えていることを指摘されると、「間違いです」と小声で認めた。
西岡氏はまた、元「慰安婦」の証言集は読んでおりながら、「挺身隊」名目で「慰安婦」にさせられた韓国人女性の証言は「覚えていない」とし、自らの主張と異なる最新の調査・研究結果も読んでいないと答えた。
佐藤和雄・ジャーナリスト、大学非常勤講師


安室さんコンサート:療育手帳で入場断られ…
 引退した歌手の安室奈美恵さんが2〜6月に開催した最後のコンサートツアーで、知的障害者に発行される「療育手帳」を身分証として提示した客が入場を断られた問題で、当事者から「取り返しがつかない」と憤りの声が上がっている。本人確認の業務を請け負った電子チケットサービス大手の「ボードウォーク」(東京都千代田区、飯田尚一社長)は、入場を断られた客にチケット代を返金する方針だが、国会議員が厚生労働省に対応をただすなど、問題は広がりを見せている。【大村健一/統合デジタル取材センター】
ダウン症の妹「来年は入れるよね?」 母は絶句
 「入場を拒否された妹は事情が分からず、母に『安室ちゃんのライブ、来年は来られるかな? 入れるかな?』と繰り返し聞いていました。引退するから来年はもうないことを妹は理解できないと思った母は『そうね……』と答えるしかありませんでした」
 宮崎市に住む会社員の湯浅雅代さん(36)は2月25日、福岡市中央区の「福岡ヤフオク!ドーム」で開催された安室さんのコンサートツアーに母親と姉妹3人の計4人で参加した。
 2番目の妹愛子さん(34)はダウン症。音楽が好きで、安室さんや浜崎あゆみさんのコンサートに姉妹でよく行った。「愛子はコンサートの後、うちわやペンライトを片手にいつも楽しそうに踊っています」と、雅代さんは話す。雅代さんは安室さんのファンクラブ会員で、会員向けの先行抽選でチケットを手に入れた。福岡にライブを見に行くことは、家族にとって数年に1度のぜいたくでもあった。
別の場所に連れて行かれ……
 愛子さんは普段から療育手帳を身分証として使っている。今回のコンサートでも、ボードウォークが「障害者手帳」を身分証の一つと認めていたため、療育手帳を持っていった。
 障害者手帳とは一般的に療育手帳、身体障害者手帳、精神障害者保健福祉手帳の3種類を指す。いずれも都道府県や政令指定都市などが発行するが、療育手帳は国の通知で規定されているのに対し、それ以外の二つの手帳は法律で規定されているという違いがある。
 雅代さんたち4人は開演2時間前に入場ゲートに着き、係員に身分証を見せたところ、療育手帳を見せた愛子さんだけ別の場所に連れて行かれてしまった。
 愛子さんは係の男性に「療育手帳は国から発行されたものではないので入場できない」と言われたが、意味がのみ込めず、係員に何度も手帳を見せた。見かねた雅代さんが駆けつけて説明したが、係員は「入場できない」の一点張り。やむなく愛子さんの入場を諦め、母親が付き添って会場の外に残り、雅代さんと一番下の妹だけで入場した。
「障害者手帳」なら有効とチケット会社は説明
 ステージに近い席だったが「愛子と母の空席が気がかりで、あまり楽しめなかった」と雅代さんは振り返る。
 ホテルに戻って改めてボードウォークの公式サイトを調べたが、療育手帳が使えないとはどこにも書かれていなかった。
 ボードウォークは昨冬のチケット販売開始当初、障害者手帳も身分証として有効と公式サイトで説明していた。その後、安室さんのコンサートツアー中の今年3月上旬に「複数の呼称や様式があり、多数を短時間に入場させる必要のある大規模コンサートにおける本人確認作業になじまない」として、身体障害者手帳と精神障害者保健福祉手帳の2種類に限る旨の注意書きを加えていたが、愛子さんが入場拒否されたのは、この注意書きが公表される前のことだ。
「楽しかったはずの時間を返してほしい」
 「運転免許証だって都道府県(の公安委員会)が発行しているのに……」と雅代さんは納得がいかない。安室さんのファンクラブにもメールで問い合わせたが「ボードウォークに問い合わせてほしい」と素っ気なく、なすすべがないまま安室さんは引退してしまった。
 ボードウォークは8月26日に返金の告知を公式サイトに掲載。雅代さんはそのことを毎日新聞の取材で初めて知った。返金は申し込んだが、わだかまりは消えない。「お金より、私たちの楽しかったはずの時間を返してほしい。ボードウォークには、取り返しのつかないことをしてしまったことを分かってもらいたいです」
名古屋でも同じトラブルの報告
 同じような訴えは他にもある。
 「あまりぐずぐずしていると警察を呼びます」−−2月中旬に開催された安室さんのナゴヤドーム(名古屋市東区)でのコンサートで、知的障害がある愛知県田原市在住の女性は本人確認の際に療育手帳を出して認められず、押し問答になった末、係員にそう言われたという。
 これは愛知県岡崎市の社会福祉審議会の分科会で、知的障害者の支援団体「岡崎市手をつなぐ育成会」の山田美佐子代表(55)が紹介した事例だ。この分科会の議事録はネット上に公開されている。
 山田さんによると、この女性は諦めて帰宅した。ボードウォークに返金の申請はしたが、「お金の問題ではない」と残念がっていたという。
 山田さんは「療育手帳は、東京都では『愛の手帳』と名付けられるなど、都道府県によって名称や形が異なることが多い。障害者手帳としてなかなか認識されないので、こうした問題が起きたのではないか」と話す。
条件変更の告知が「あまりにも分かりづらかった」
 「告知があまりにも分かりづらかった」と憤る人もいる。
 知的障害を持つ兄のために4月26日の京セラドーム(大阪市西区)公演のチケットを申し込んだという女性のもとには1月、ボードウォークから「【重要】入場時の注意事項について」というタイトルのメールが送られてきた。そこでは限定なしで「障害者手帳」が身分証として認められていた。
 ところが、4月上旬に再び「【重要】入場時、指定身分証による本人確認の実施について」というメールが届いた。そこでは有効な身分証について「障害者手帳(身体障害者手帳、精神障害者保健福祉手帳のみ可)」と表記が変更されていたが、タイトルや本文にそのことが書かれておらず、女性は気づかなかった。
 女性はこの変更に公演前日に気づいたが、兄の身分証は他になかったため、問い合わせた。しかしボードウォークは「もし今回入場を許可したら『今まで断ってきた人はどうなのか』となってしまう」などと主張し、結局入れてもらえなかった。
精神障害者保健福祉手帳でも拒まれた?
 療育手帳以外の障害者手帳でも拒まれたと訴えるケースもある。
 川崎市の女性は5月2日の東京ドーム(東京都文京区)公演で、同市の精神障害者保健福祉手帳を提示したが、「国が発行したものではない」と入場を断られた。あきらめきれず、終演後に「これで入れますか」と別の係員に手帳を見せたところ「入れます」と答えたという。「対応が一貫していないと感じた」と女性は話す。この件について、ボードウォークは「スタッフ全員に確認したが、確認できなかった」と説明する。
「差別に当たる可能性否定できず」と厚労省
 毎日新聞がこの問題をニュースサイトで最初に報じた19日以降、「ひどい」「対応が不誠実だ」などツイッター上には多くの批判が投稿された。
 長島昭久衆院議員(無所属、元副防衛相)は21日に「なんと!大変驚いている。二度とないコンサート。思い出はお金に換えられない。こんなことが二度と起こってはなるまい。療育手帳が身分証明になることがきちんと徹底されているのか、早速、厚生労働省から話を聞く」と投稿。同日「療育手帳がIDとしての有効か否かについては主催者の判断に委ねる他ないが、他方、本件が障がい者差別に当たる可能性は否定できず、主催者側の理解不足、対応の不備との批判は免れない」との厚労省の見解も投稿した。
 長島氏は取材に「今後は障害者手帳の制度の統一や、療育手帳の根拠となる規定の法制化など、根本的な問題解決に向けた努力をしたい」と答えた。
他のアーティストのコンサートでもあった?
 ボードウォークは9月30日まで、同社のサイトで返金の手続きを受け付けている。毎日新聞は同社に対し▽これまで何件、返金の求めがあったか▽いつから療育手帳を提示した客の入場を断っていたのか▽謝罪や返金の告知は公式サイトへの掲載以外の手段でもしているのか▽返金の期限を延長する考えはないか−−などについて25日までに見解を求めたが、26日現在、まだ回答はない。
 また、同社は今回の返金について、安室さんのコンサートでのトラブルとは明示していない。同社は人気バンド「Mr.Children(ミスターチルドレン)」など、他のアーティストの公演も手がけている。安室さん以外のコンサートでも同様のトラブルがあったのかどうかについても同社に問い合わせているが、未回答だ。
 一方、前述した「手をつなぐ育成会」代表の山田さんによると、2016年に人気アイドルグループ「嵐」が開催した公演でも、最終的には入場できたものの、ダウン症の女性に対して同種のトラブルがあったという。ボードウォークの運営ではなかった。
 別の業者のチケットでは、有効な身分証として身体障害者手帳のみを挙げ、精神障害や知的障害のある客が障害者手帳を使えないケースもある。

満月だけど/妙/7→本受け取り/新潮45が休刊

kwank2

Le Japon envoie un homme dans une rencontre de femmes ministres à Montréal et tout le monde est confus
Caroline G. Murphy
Montréal était la fin de semaine dernière l’hête d’un sommet historique qui réunissait une quinzaine de femmes ministres des Affaires étrangères de 15 pays différents... ainsi que M. Taro Kono, du Japon.
Plus de la moitié des femmes en haut position de pouvoirs diplomatiques du monde étaient donc réunies au même endroit, ainsi qu’un homme.
Les thèmes à l'ordre du jour étaient la prévention des conflits, la croissance de la démocratie mondiale et la lutte à la violence contre les femmes, dans le but d’apporter un point de vue féminin sur les divers enjeux.
La présence de Kono - bien en vue sous un écriteau précisant ≪réunion de femmes ministres≫, a bien fait rire les participantes, surtout quand ce dernier s’est éclipsé pour permettre une deuxième prise de la photo, cette fois en version exclusivement féminine.
Selon les informations du South China Morning Post, Kono assistait à la réunion pour souligner la ≪position favorable de l’administration du premier ministre Shinzo Abe dans la promotion de mesures visant à autonomiser les femmes≫.
Cependant, le cabinet d’Abe est largement dominé par les hommes: il n’y a que deux femmes ministres.
L’ironie de la chose n’a pas échappé aux internautes, qui ont été nombreux à le souligner sur Twitter.
Spot the odd one out-Foreign Minister Taro Kono joins female foreign minister conference to highlight Abe's stance on women's empowerment- a visual representation of why #womenomicsis not working in #Japan | The Japan Times https://t.co/ASRVkWJy3c
— Japan In Perspective (@SarahParsons73) September 24, 2018
“On Friday, Japan’s Foreign Minister Taro Kono was the only man in group photo on the first day of the Montreal meeting.”
Japan sends man to first-ever meeting of women foreign ministers:South China Morning Post https://t.co/d5IzshkFKH
— もえタクシー (@moetaxi) September 24, 2018
#CaptionThis
When #Canada hosted the first-ever meeting of women foreign ministers, #Japan sent a man! Japan's Foreign Minister Taro Kono found himself the only man at a photo session dominated by women... pic.twitter.com/uEqAsZcjwa
— Ramesh Ramachandran (@RRRameshRRR) September 24, 2018
What a surprise! I didn’t know Taro Kono @konotaromp is a woman 🙄 pic.twitter.com/l8soCVblxj
— _('、3 」∠ )_ (@3carltongardens) September 23, 2018
≪Il s’agit d’une rencontre historique, c’est un premier sommet du genre≫, a déclaré la ministre des affaires étrangères du Canada, Chrystia Freeland. Les cheffes présentes ont promis de se rencontrer régulièrement - même de manière informelle - au cours des années à venir.
Parmi les pays qui étaient représentés, mentionnons entre autres la Bulgarie, le Costa Rica, la Croatie, la République dominicaine, la Norvège et l’Afrique du Sud.
フランス語
フランス語の勉強?
布施祐仁 @yujinfuse
新潮社、「新潮45」休刊を発表。あんなのを載せたんだから当然だと思います。「言論の自由」を理由に、人権を侵害するヘイトを許してはならない。
安田菜津紀 @NatsukiYasuda
「休刊」は「幕引き」にはならないはず。何が問題だったのか、なぜ起きてしまったのか、繰り返さないためには何が必要なのか。具体的な検証なしには、「沈黙」と同じになってしまう。
Shoko Egawa @amneris84
『新潮45』の休刊は残念だ。きちんとした検証をし、体制を入れ替えて続けるには手間も金もかかる。そこまでして続ける気はないという経営上の判断だろうが、「会社として十分な編集体制を整備しないまま「新潮45」の刊行を続けてきたこと」の責任は、誰がどうとるのだろう
岩上安身 @iwakamiyasumi
早めの火消しを決断した、とはいえ、社内で、おそらくは相当にもみ合いがあったはず。新潮社はこれまで、新潮45が、月刊HANADAの如きネトウヨ雑誌と化すのを放置し、今回の小川榮太郎の記事で批判を浴びると休刊を発表。一時的に矛先を変える戦術なのか、本気で反省しているのか。そこが問われる。
大下賢一郎 @kemuchiman
新潮45、肝心の杉田水脈はいまだにダンマリで逃げ回ってる、誰も杉田の反論の機会を奪ってはいない。反論があるのであれば、新潮45にて行えばいいし、反論ができないのであれば先ずは誌面にて謝罪すべき。ここであやふやな形での幕引きを許せば、杉田は懲りずに同様の事を繰り返すだろう。
佐藤 圭@tokyo_satokei
当の杉田水脈氏本人はいまだ謝罪も発言撤回もせず、離党も議員辞職もせず、自民党も嵐が過ぎ去るのを待つのみ。逃げ切りを許してはならない。
小田嶋隆 @tako_ashi
オレが「新潮45」から原稿料を得ていることを、批判したり嘲笑したりする輩が後を絶たないので一言言っておく。商業誌を舞台に文章を書く執筆家は、媒体がどこであれ、自己責任で原稿を書いている。執筆した原稿に関してはともかく、掲載した媒体を理由にあれこれ批判される筋合いはない。
津田大介@tsuda
しかし、今回の新潮45休刊騒動を受けて、次号か次々号あたりで『正論』や『Hanada』や『WiLL』では、被害者意識丸出しの「言論統制で新潮45が潰された!」みたいな特集が組まれそうだな。どんな展開になっても、結局ああいうビジネスにはネタの提供にしかならないという。
武田砂鉄 @takedasatetsu
休刊発表前の3時過ぎに出た「大竹まことゴールデンラジオ」でも話しましたが、新潮社爐皚疚簑蠅世、最も問われなければいけないのは書き手です。なぜか被害者っぽく振る舞うはず(というかFacebookではすでに)。お仲間の山口敬之氏が「伊藤詩織問題」と銘打った原稿を書いたように。
東京さば子 @tokyo_sabako
BLARによる「本は、理解するために」の横断幕を撮影するメディア多数。新潮社の本館の前から「新潮45」の編集部があると言われている対岸にある別館に向け、さまざまな横断幕やプラカードを持つ人の多くが立っている。#0925新潮45編集部包囲
ゆーすけ @yoox5135
新潮社の取締役広報担当は新潮45がなぜあんなヘイト雑誌に転落したかについての原因究明について何もするつもりはないとのこと。休刊さえしとけば誤魔化せるだろうという態度。これじゃ何の解決にもなってない。最悪。#0925新潮45編集部包囲
Fujiwara Yasuhiro @yasuhiro008
朗報。この英断で局所、部分実施となり、議論したり考える時間が十分与えられれば、さまざまな意味で「教育」は救われます。
東大 大学入試の英語の民間試験 最初の年は活用しない方針

sararosemary @sararosemaryca1
英語民間試験導入も利権がらみ
これに東大が「必要無し」と言った
👍👍👍

KIT Speakee Project @KITspeakee
朗報だが,NHKのフライング。東大の公式発表はまだのよう。

昨日は中秋の名月,今日は満月.今日こそはと思っていたけれど,なんだか忙しくてお月さん見逃してしまいました.
妙に行きました.久しぶり.梅田からだとだいぶ近いです.
7にメールして本受け取りました.完全に忘れていたんだって.
ヘイト本になってしまった新潮45が休刊とのこと.なぜヘイトの道を取ってしまったのかなどの点検はせずに,休刊では差別隠しのようにも受け取れます.ちょっと嫌な感じです.

村井知事「防潮堤造り直さない」
気仙沼市に建てられた防潮堤が県のミスで計画より高く整備された問題について、村井知事は、記者会見で、「防潮堤を造り直すことは、安全・安心の確保やまち作りに遅れが出る」などと述べ、防潮堤を造り直さないと決めたことを明らかにしました。
この問題は、気仙沼市魚町地区の防潮堤が県のミスで計画より22センチ高く整備されたもので、造り直しを求める市や住民側と、造り直しはせず、陸側の土地を最大で20センチかさ上げする案を示した県との間で、5か月にわたって調整が続けられてきました。
その結果、市は今月15日に県のかさ上げ案を受け入れる考えを示し、住民側は引き続き防潮堤の造り直しを求めています。
こうした状況を受け、村井知事は、「防潮堤を造り直すことは、安全・安心の確保やまち作りに遅れが出る。技術的にも難しいほか、入札の不調により、工事がさらに遅れることが懸念され、造り直しはできないと判断せざるを得ない」などと述べ、防潮堤を造り直さないと決めたことを明らかにしました。
その上で、村井知事は、「施工が進んでいない防潮堤の区間については、早期に工事を再開したい。そして、市の土地区画整理事業に影響がでないよう、年度内の完成をはかりたい」と述べ、防潮堤の完成を急ぐ考えを示しました。
村井知事は、近くと現地に赴いて、こうした決定について説明し、理解を求めたいとしています。
村井知事の記者会見を受けて、気仙沼市の菅原茂市長は、「防潮堤を造り直さないことは、事業期限の問題もあったと推察するが、非常に残念に受け止めている。県には今後、住民に対し、決断に至った経緯などを丁寧に説明し、住民の想いを真摯に受け止めて対応してほしい」とコメントしています。


女川町役場 新庁舎で業務開始
東日本大震災の津波で壊滅的な被害を受けた女川町で、役場の庁舎が7年半が経過してようやく再建され、25日から新しい庁舎で業務が始まりました。
女川町は、震災による津波で町の3分の2の家屋が全壊し、800人あまりが犠牲となるなど壊滅的な被害を受け、町の庁舎も全壊し、仮設庁舎で業務が続いてきました。
元の庁舎から内陸に150メートルほど入った高台に、このほど庁舎の建物が再建され、25日午前8時半から業務が始まると、住民がさっそく窓口を訪れて住民票などの手続きを行っていました。
新しい庁舎は地上3階、地下1階の鉄骨造りで、建物の面積がおよそ8400平方メートル、大規模な災害が起きたときの対策本部を開ける部屋が設けられたほか、音楽会や映画の上映会を開催できる広いホールなどが備えられています。
また、これまでは庁舎とは別の場所にあった保健センターや子育て支援センターが庁舎内に集約されました。
女川町の須田善明町長は、「新庁舎が完成して、7年の歩みを感じている。心機一転して頑張っていきたい。ワンストップでさまざまなサービス提供ができる施設となっているので、住民に利便性を感じて頂けるよう進めていきたい」と話していました。
訪れていた近くに住む40代の男性は、「女川町のシンボルがまたひとつ増えたようでうれしいです。子どもから大人まで多くの人にとっての中心となる場所になっていってほしい」と話していました。
女川町役場では、来月1日に役場の開庁式を行うことにしています。
【県内で移転した役場庁舎は】
東日本大震災で被災し、移転をせざるを得なくなった役場庁舎は県内に5つあり、このうち、女川町の新たな庁舎は3番目の移転となりました。
震災で庁舎が全半壊し、新たな庁舎を建築して移転せざるを得なくなったのは松島町、南三陸町、女川町、山元町、亘理町の5つの町役場です。
このうち、平成26年に松島町、平成29年に南三陸町の新たな庁舎で業務が開始していて、女川町は3番目の移転となりました。
一方、山元町と亘理町では、仮設の庁舎での業務が続いていて、来年度中には新たな庁舎で業務が始まる見通しだということです。


校庭の仮設住宅 来年度末解消へ
東日本大震災のあと、岩手県と宮城県の学校の校庭に建設された仮設住宅について、政府は、来年度・2019年度末までにすべて撤去し、校庭を使用できる見通しになったと発表しました。
東日本大震災の発生後、岩手県と宮城県では小中学校と高校、あわせて67校の校庭に仮設住宅が建設され、復興が進むにつれて、徐々に撤去されています。
しかし、先月の時点で、70人あまりが仮設住宅での生活を余儀なくされていて、岩手県で11校、宮城県で3校の校庭が使用できない状態が続いています。
そして、25日、復興庁は、70人あまりの退去の予定などを踏まえ、校庭の仮設住宅を来年度・2019年度末までにすべて撤去し、校庭を使用できる見通しになったと発表しました。
吉野復興大臣は、記者会見で、「子どもたちの授業がなかなか思うようにできず、教育環境に重大な影響を与えているので、必ず、来年度末までに仮設住宅を解消したい」と述べました。
県によりますと、現在、県内で校庭に仮設住宅がある学校は、石巻市の石巻北高校飯野川校、南三陸町の志津川中学校、志津川小学校の3校です。
このうち、石巻北高校飯野川校は、仮設住宅があるのは第二グラウンドの一部で、校庭は使用できるということです。
また、志津川中学校と志津川小学校は、現在校庭の仮設住宅が建っていないスペースを使っていますが、仮設住宅はすでに解体作業に入っていて、今年度中に校庭を全部使えるようにしたいということです。


3.11を希望語る日に 若者の思い、動画で発信へ
 東日本大震災で父親を亡くした東北芸術工科大1年高橋知輝さん(19)=宮城県南三陸町出身=が、夢や希望を語る被災地の若者の姿を震災から8年になる来年の3月11日に、動画投稿サイトで発信する準備を進めている。多くの被災者がつらい記憶に苦しむ3.11を「若者が未来を見詰める日に変えたい」と思ったからだ。西日本豪雨や北海道の地震で被災した人たちにも見てもらいたいと願う。
 取り組みは、山形市にある同大に入学して間もない今年5月、身近な社会の課題を考える授業が出発点になった。
 授業で高橋さんは「被災者が憂鬱(ゆううつ)になる3月11日を変えたい」という素直な気持ちを課題に設定。大学で出会った友人たちと話し合いながら、動画発信のアイデアを形にしていった。
 活動をプロジェクト「僕らが!」と命名。高画質ビデオカメラの購入費用など十数万円をクラウドファンディング(CF)で確保し、近く撮影に入る予定だ。
 南三陸町志津川の自宅で両親、祖母、兄と妹の6人暮らしだった高橋さん。震災の津波で町職員だった父文禎さん=当時(43)=を失い、「毎年3月11日が近づくと暗い気持ちになっていた」と言う。
 震災の記憶から逃れたくなり、中学卒業と同時に地元を離れて宮城県利府高に進学し、野球部に入部。幼い頃に野球を始めたのも審判員資格を持つほど野球好きだった文禎さんの影響だった。
 野球をしている時だけは心が晴れたが、3年の夏を前に右足首を骨折。レギュラー争いに加われずに夏が終わり、父とのつながりを失ったような寂しさに襲われた。
 途方に暮れて迎えた夏休みに帰省し、高台にある母校の志津川中を訪れた。新しい道路や住宅が次々に姿を現す古里は、立ち止まったままの自分とは対照的だった。「亡くなった人の分までやるべきことをやろう」と前を向くことができた。
 高橋さんは「被災者だからこそ伝わるメッセージがあると思う。将来は南三陸に戻り、地域を盛り上げていきたい」と話す。
 プロジェクトのフェイスブックページはhttps://www.facebook.com/Takatomo1818/


<被災地 最後の一人まで>伴走型支援の今(下)ケース会議 再建プラン戸別に練る
<官民で構成>
 70代女性。40代の息子と10代の孫2人と暮らす。息子は入院中。月収は女性のアルバイト料と年金の計約14万円。
 「家賃が低い県営住宅に移っても何ともならない可能性がある。孫の学資金などを考えると、息子が就労できるまで生活保護受給を考えた方がいいのでは」
 「息子さんの医療費もかかる。現状は生活保護の基準を下回っている」
 2016年の鳥取中部地震で被災した鳥取県倉吉市の県中部総合事務所で今月上旬、ケース会議が開かれた。地震を機に生活難に陥った世帯を一軒ずつ調べ、官民が集まって個別の再建計画を練る。この日の対象は14世帯。会議は2時間半に及んだ。
 県内で損壊した自宅に住むとみられる被災世帯数は約1000に上る。地震から丸2年たった今も家屋を修繕できず、倉吉市内では屋根にブルーシートが掛かった住宅が目立つ。
 支援制度の隙間で途方に暮れている被災者はいないか−。県は今年2月、「災害ケースマネジメント」を国内で初めて制度化した。
 創設した「生活復興支援チーム」は県の中部地震復興本部や住宅支援の担当課、関係市町村、民間支援団体で構成。戸別訪問で住宅再建の悩みや暮らしの課題を聞き取り、一人一人に合った再建プランを組み立てる。必要に応じ、建築士や保健師、弁護士ら専門家を県の負担で派遣する。
 県は全ての在宅被災世帯を戸別訪問し、4月以降、40世帯についてケース会議で取り上げた。家族構成、健康や就労の状態、生活上の悩みなどの情報を基に意見を交わし、16世帯が解決へ動きだしている。
<国も参考に>
 県中部地震復興本部の西尾浩一事務局長は「いかにきめ細かく世帯ごとの状況を聞き取り、生活状態に応じた再建プランを提供できるかが課題になる」と話し、制度の磨き上げを図る。
 鳥取県の制度のベースは東日本大震災にあった。震災後、在宅被災者支援を続ける一般社団法人「チーム王冠」(石巻市)と仙台弁護士会による石巻市での実践や、仙台市が取り組んだ全仮設住宅への訪問調査を参考にしたという。
 仙台市の手法は16年の熊本地震の被災地でも取り入れられた。想定される首都直下型地震や南海トラフ巨大地震に備え、国も新たな動きを取り込もうとする。
 東日本大震災からの復興を巡り、議論が交わされた1月の参院予算委員会。安倍晋三首相は「政治がリーダーシップを取って省庁を集め、被災者一人一人のニーズに応えることが求められる。仙台市の事例を全国展開したい」と強調した。
 「チーム王冠」の伊藤健哉代表理事は「在宅被災者を含めた『最後の一人まで』を実現できる唯一の方法が災害ケースマネジメントだ。誰もが被災者になり得る時代、被災者を救う手だても進化させなければならない」と力を込めた。
[鳥取中部地震]2016年10月21日、鳥取県中部を震源地に発生。倉吉市など1市2町で震度6弱を観測した。マグニチュードは6.6。内閣府によると、鳥取、岡山の両県と近畿2府県で計30人がけがをした。鳥取県内は住宅約1万5000棟が被害を受け、このうち倉吉市内は9000棟以上に上った。


<被災地 最後の一人まで>伴走型支援の今 情報提供の仕組みを
◎仙台弁護士会災害復興支援特別委員会・宇都彰浩委員長に聞く
 災害ケースマネジメントについて仙台弁護士会は今年2月、国に法制化を求める提言書を発表した。東日本大震災で損壊した住宅で暮らす在宅被災者の調査結果が土台になった。仙台弁護士会災害復興支援特別委員会で委員長を務める宇都彰浩弁護士(45)に、災害ケースマネジメントの意義を聞いた。(聞き手は石巻総局・氏家清志)
<満足度高い>
 −提言の背景は何か。
 「仙台弁護士会で2015〜17年、石巻市などの在宅被災者563世帯を調査し、生活再建に至らない被災者が多いことが分かった。支援制度は多くあったが被災者に十分な情報がなかったり、情報はあってもうまく判断できなかったりするケースが多かった」
 −何が欠けていたのか。
 「自分が使える支援制度や収入などに応じた再建方法を選ぶには、助言する支援者や専門家が必要だ。一人一人の被災状況に応じた生活再建の支援制度をパッケージ化して情報提供する仕組みが重要になる」
 −災害ケースマネジメントはどう実践されたか。
 「12年、気仙沼市唐桑町只越地区の防災集団移転事業の支援に関わった。対象の約20世帯全てを個別にヒアリングし、家族構成や収入、住居の希望を聞いた上で必要な費用などを説明した。被災者は自分の置かれた状況を客観的に理解でき、ほぼ全世帯が最初の方針通りに再建した。手間がかかるが、結果的に早く生活再建ができる。何より被災者の満足度が高い」
 −仙台市が12年度に実施した全仮設住宅の訪問調査と伴走型支援が災害ケースマネジメントの好例となっている。
 「仙台市は外部の関係団体をうまく活用した。戸別訪問はシルバー人材センターを利用し、仮設住宅で発生した法的問題は弁護士会の外部委員に電話で問い合わせができる体制を整えた。調査で分類した深刻な世帯は迅速に福祉部門につなげた」
<国から補填>
 −国に災害ケースマネジメントの法制化を求める理由は。
 「災害が起きたとき、被災自治体に『災害ケースマネジメントをやれ』と言ってもできない。お金と人が必要だ。国の責任で被災自治体が取り組めるよう法制化しないといけない」
 「新たな法律を作るのが難しければ、激甚災害法に困窮者自立支援を書き加えればいい。激甚災害に指定されたとき、自動的に自治体負担分が国から補填(ほてん)され、生活再建支援員らの人件費などに使える。今の激甚法は大半がハード事業で、ソフト事業に関することは何も入っていない」
 −今後のあるべき被災者支援制度のあり方は。
 「今は被災者が申請しないと制度が使えない申請主義。それを変えない限り、救われない人はたくさん出る。障害者や認知症患者、高齢者はなお難しい。手間がかかっても個別に意向を確認する仕組みが必要だ」
[激甚災害法]被災自治体の財政負担の軽減が必要と認められる災害を、政府が激甚災害法に基づき「激甚災害」と指定する。道路や河川などの公共土木施設や農地の復旧事業に対する復旧事業の国庫補助率が1〜2割程度、引き上げられる。


事業承継、被災企業でも 産業の持続的復興へ模索
 東日本大震災で被災した企業に、事業承継で地域産業の存続を目指す動きが広がりつつある。経営者の高齢化などから中小企業の休廃業が全国的な問題となる中、大手企業の傘下入りや若手への事業譲渡などで地域経済の持続的な復興につなげようとしている。(報道部・小沢邦嘉)
 水産加工業の本田水産(石巻市)は創業70年を迎えた2017年、東海や北陸でスーパーなどを展開するバローホールディングス(岐阜県)に全株式を売却し、子会社となった。社長の本田太さん(67)は「最大の理由は後継者。スムーズに経営を交代する体制を整えたかった」と語る。
 事業の柱は地元で仕入れたカキやサバなどの加工。震災の津波で設備などが被災し、一時は休業に追い込まれた。国の補助金などを活用して再建を果たし、従業員約80人の体制で売り上げを回復させてきたが、経営を継ぐ親族らの不在が長年の懸念材料だった。
 「長く続けられる安定した経営基盤をつくらないと浜全体の商売も成り立たなくなる」と地域の先行きを見据えた上で、3年ほど前に企業の合併・買収(M&A)の仲介や事業承継を手掛ける業者に打診。バロー社を紹介された。
 今春、将来の経営者候補となる人材がバロー社から出向してきた。本田さんは約5年後のトップ交代も視野に「バロー社と連携して宮城の食材を東海地方にも売り込み、市場をさらに開拓したい」と意気込む。
 食品卸売業かね久(多賀城市)の社長遠藤伸太郎さん(46)は14年、同社の前身である金久商店(仙台市)の70代経営者から事業譲渡を受けた。食品業界で勤務が長く、旧知の税理士から後継者不在に悩む金久のオーナーを紹介され、承継を決断した。
 飲食店などのニーズに応じ、100種以上の業務用パン粉を販売。金久時代から続く事業は顧客から根強く支持されている。遠藤さんは事業を継いだ後、食品メーカーと連携した新商品開発にも力を入れ、売り上げを伸ばしている。
 今年に入り、後継者不在に悩む複数の食品関連業者から承継を打診された。遠藤さんは「地域の小さな市場にも残すべき商品や技術があると感じる。さらに事業を引き継ぐかどうか、しっかり検討したい」と次の一手を模索する。
◎東北増える休廃業/官民の経営支援が急務
 中小企業や小規模事業者の休廃業は全国で増えており、東北では東日本大震災後、件数が倒産の約5〜6倍で推移する。復興が道半ばの被災地では地域経済の衰退など深刻さの度合いが大きく、官民による支援が急務となっている。
 東京商工リサーチ東北支社によると、6県の休廃業と倒産の件数はグラフの通り。震災後、倒産は国の復興施策などで低水準にとどまっているが、休廃業は2012年をピークに2000件前後で推移し高止まりの状態が続く。
 休廃業の動向について東北支社は「震災後の12年に被災地を中心に急増した後、経営者の高齢化と事業承継の難しさを背景に各地で増加傾向にある」と分析。経営再建中の事業者が多い被災地では今後、さらに増える可能性もあるという。
 20年以降は団塊世代の経営者が70代となり、多くが引退時期を迎える。東北各県でも関係機関が危機感を強め、行政や商工団体、金融機関が連携した相談事業など事業承継に向けたサポートに乗り出している。


険しい道一歩一歩 気仙沼・羽田神社で「お山がけ」
 健やかな成長を願い、数え年7歳の男児が険しい山道を登る国の重要無形民俗文化財「お山がけ」が24日、気仙沼市赤岩上羽田の羽田神社で始まった。25日まで。
 午前9時に出発した最初のグループには市内をはじめ仙台市、東京都、川崎市などから51人が参加。子どもたちは白装束に鉢巻きを締め、つえを突きながらクリの実の落ちる山道を登り、羽田山山頂の奥の院でおはらいを受けた。
 約2.1キロを1時間半で歩いた気仙沼市田中前の鈴木丈琉ちゃん(5)は「少し滑ったけど楽しかった。将来は仙台うみの杜水族館の飼育員になりたい」と元気いっぱい。出迎えた母美加さん(43)は「泣かずに下山できて何より。逆境に負けない強い子に育ってほしい」と願った。一緒に登った祖父栄男さん(75)は「もう限界。何度も休んだ」と汗を拭った。
 お山がけは江戸時代から続く羽田神社の伝統行事。女人禁制で、父への甘えを断つため祖父や親族が付き添う。


唐桑の魅力、世界へ届け 気仙沼・中学生が動画制作
 気仙沼市唐桑町の魅力を伝えようと、唐桑中3年の生徒が、移住者らでつくる地元の一般社団法人「まるオフィス」と協力し、唐桑の観光スポットや地元の漁師の生活を伝えるPR動画を制作した。約1カ月かけて作品を磨き上げ、10月下旬にある学校の文化祭で一般公開する。
 同校が取り組む、地域の歴史や文化などを学ぶ「まちづくり学習会」の一環。学習会の指導役を務めるまるオフィスのメンバーとKDDIの社員がサポート役となった。
 学習会で「観光」と「漁業」を学ぶグループに所属する14人が20日、3班に分かれて動画作りに挑戦した。7月下旬からまるオフィスのメンバーと一緒に町内を歩いて撮影した動画を持ち寄り、それぞれ1分程度に仕立てた。
 観光を学ぶグループの6人は、10月7日に開設する韓国版トレッキングコース「オルレ」で楽しめる場所を編集。出発点となる唐桑半島ビジターセンターや半島の先端にある御崎神社、巨釜半造などを背景に現場でリポートする姿を盛り込んだ。
 漁業を学ぶ2班は漁船に乗って撮影したホタテ漁の様子や、漁師が仕事の魅力を語る場面をまとめた。
 伊藤ひなたさん(15)は「唐桑の良さをどう伝えるかをじっくりと考えた。仲間と協力していい作品ができた」と満足そうだった。
 動画は、まるオフィスのホームページでも公開される予定。星智樹さん(14)は「唐桑の美しさを世界中の人たちに見てもらいたい」とアピールする。


<戊辰戦争150年>動乱期の米沢を紹介 上杉博物館で特別展
 米沢市上杉博物館で、特別展「戊辰戦争と米沢」が開かれている。幕末から明治初期までの米沢藩の歩みを約100点の資料で紹介している。
 展示は時系列で、最初の資料は江戸から京都警衛に向かう米沢藩士約650人の行列を描いた「上杉斉憲上洛之図(うえすぎなりのりじょうらくのず)」(1863年)。これを契機に米沢藩は全国的な政局に深く関わっていった。
 上杉斉憲が朝廷から下賜(かし)された「牡丹菊常夏桔梗模様錦陣羽織(ぼたんきくとこなつききょうもようにしきじんばおり)」は色鮮やかさが際立ち、朝廷の期待が読み取れるという。当時普及し始めた大砲やその製造方法などを書き記した藩士の古文書は初公開で、いかに西洋の技術を取り入れていったかが分かる。
 戊辰戦争時、米沢藩が越後に進軍する際の本陣となった豪農・渡辺家の家相図など、国の重要文化財に指定されている貴重な資料も多数展示されている。
 前期は10月14日まで。後期は展示品を入れ替え、同20日から11月18日まで。ギャラリートークは10月6日と20日。「戊辰戦争の社会史−軍隊と民衆−」と題した講演会が同28日開かれる。連絡先は米沢市上杉博物館0238(26)8001。


災害の備蓄 普段から用意を怠らず
 胆振東部地震では、備蓄の大切さを改めて実感させられた人も多いだろう。
 地震発生直後からスーパーやコンビニに長蛇の列ができ、食料や水などが棚から消えた。
 公的な支援物資が即座に届く保証はない。災害を乗り越えるには普段からの備蓄が重要だ。
 各自治体は、避難所などの備品を充実させるとともに、備蓄に対する住民の意識を高めるよう、啓発に努めてほしい。
 2016年の熊本地震では、食料や水などが足りない避難所が散見され、今回も水や非常用発電機のないところがあった。
 段ボールベッドは、衛生的で健康を管理する上で効果的だが、まだ不足している。
 東日本大震災では、避難所にたどり着いても低体温症で亡くなる人が相次いだ。
 なのに、ストーブや厚手の寝袋、カイロなどの冬期の備えが不十分な施設も少なくない。
 地震や豪雨、台風など想定を上回る災害が多発している。各自治体は、避難所の用意は十分か、いま一度確かめ、物資の補充を急いでもらいたい。
 政府は、「防災、減災、国土強靱(きょうじん)化」を掲げるからには、財政支援をしっかり行うべきだ。
 民間の調査では、道内で備蓄をしている人は3割弱と全国でも最低レベルだった。
 政府は、被災地の要請を待たずに物資を送るプッシュ型支援を行っているが、交通網の遮断などで時間がかかるケースもある。
 最低でも3日間の備えが必要だが、日本災害食学会顧問の奥田和子さんは「家族一人一人の好物を最低10日分備蓄しよう」と勧める。好物は、ストレスや恐怖心から心を癒やしてくれるという。
 食料や水は、賞味期限の古い順から使って買い足し、常に備蓄を切らさないようにするローリングストックが効率的だ。
 子どもにはアレルギーに対応した食事や粉ミルク、高齢者にはおかゆを用意するなど災害弱者への配慮も欠かせない。
 内閣府が行った首都直下地震の被害想定によると、東京では復旧までに電気は6日、水道は30日、ガスは55日かかる。
 携帯ラジオや懐中電灯、カセットコンロなども不可欠だ。
 自動車の給油もこまめに行おう。移動はもちろん、充電器があれば電気も得られる。
 日本気象協会や自治体の備蓄情報も注意して万全を期したい。


河北抄
 赤れんがの煙突と白壁の酒蔵。時代を超えた街並みが美しい。広島県東広島市、JR西条駅前の「酒蔵通り」には7軒の蔵元が並ぶ。西条地区は灘(兵庫県)、伏見(京都府)と並ぶ酒どころだ。
 西条で1990年から毎年10月に開かれているのが「酒まつり」。全国およそ1000もの銘柄が楽しめ、約25万人が足を運ぶという。2011年のまつりは東日本大震災の被災地に「けっぱろうや!」とエールを送った。津波に襲われた岩手県の蔵のタンクに残っていた酒を、来場者は大切に味わったそうだ。
 7月の西日本豪雨で東広島市は甚大な土砂災害に見舞われた。自粛ムードもあったが、まつり実行委員会は「明日への希望と復興への活力を得るきっかけになれば」と一部のイベントを休止して来月6、7日の開催を決めた。
 経済の立て直しは地域再生に向かう力になる。東北でも西条の酒を酌み、共に復興を目指したい。広島県内の山陽線は主要区間で運転を再開、広島市から西条へのアクセスが回復した。現地を訪ねて美酒に酔うのもいい。


伊方再稼働許可 「福島の事故忘れたか」被爆者ら怒り
 被爆地・広島が「歴史的転換点」と評価した決定は、わずか9カ月で覆された。昨年12月の広島高裁の仮処分決定を取り消し、伊方原発3号機(愛媛県伊方町)の運転を認めた25日の異議審決定。破局的噴火のリスクは容認できるとする「社会通念」を理由に再稼働を認めた内容に、被爆者ら住民側は「(2011年の)東京電力福島第1原発事故を司法はもう忘れたのか。原発安全神話に逆戻りしている」と怒りや疑問の声を上げた。
 「この決定は歴史に断罪される」。決定が出た直後の25日午後1時半過ぎ、広島市中区の裁判所前で住民側の関係者が不当な決定と訴える垂れ幕を掲げると、集まった支援者から大きなため息が漏れた。噴火の正確な予測を前提にした原子力規制委の安全審査の手引書を「不合理」としながら破局的噴火の可能性について相応の根拠を示さなければ立地不適とはならないとする決定に、記者会見した住民側弁護団の河合弘之弁護士は「住民側に無理難題(の立証)を強いるもの」と批判。「原発の規制は、一般防災に比べ格段に高度な安全性が求められる」と強調し、社会はゼロリスクを求めていないとする「社会通念」に反発した。抗告人の一人で被爆3世の綱崎健太さん(38)=広島市中区=は「裁判長は福島原発の事故を忘れている。そうでないとこんな決定は書けない」と憤った。
 広島地裁で係争中の運転差し止め訴訟の原告の一人、免田裕子さん(78)=同市安芸区=は73年前、5歳の時に被爆。病身だった母は爆心地付近から逃れてきた被爆者の世話をしていたが、体調が悪化して約2週間後に息を引き取った。「今思えば、内部被ばくの影響ではないか」。フィリピンに出征していた父は戦死し、孤児になった。
 結婚後は2人の娘に恵まれたが、次女が原因不明の熱を出した時には「私の被爆のせいでは」と自分を責めた。原発は「平和利用といっても、何の害もなく動くはずがない」と以前から懐疑的だったが、福島第1原発の事故を機に「生活が壊され、放射線の影響にずっとおびえることになる。こんな危ないものは置いておけない」と訴訟に参加した。異議審で願いは届かなかったが、「誰にも被ばくさせないため、今後も訴訟で戦い続ける」と力を込めた。【寺岡俊、小山美砂、隈元悠太】
地元、引き続き安全対策を
 一方、伊方原発が立地する愛媛県伊方町の高門清彦町長は「再稼働に向けた判断が下され、正直ホッとしている」と話しつつ、「根底に不安を抱える住民もいる。安全対策と情報公開の二つを徹底してほしい」と四国電力に求めた。同県の中村時広知事も「再稼働しようがしまいが安全対策に対する考え方は変わることはない」と引き続き徹底した安全対策と情報公開を求めた。
 同町で自営業をする60代女性は「新たに造るなら問題だがもうあるし、働いている人も大勢いる。弁当屋や民宿は客が減ったと嘆いていた。ホッとしていると思う」と複雑な心境をにじませた。
 伊方原発の運転差し止めを求めて高松高裁に即時抗告中の「伊方原発をとめる会」と弁護団は愛媛県庁で記者会見し、「ずさん極まりない決定」との声明を読み上げた。弁護団の中川創太弁護士(58)は「専門家の話をしっかり聞いて出された決定ではない」と憤った。【木島諒子、花澤葵、中川祐一】
規制庁「驚きない」
 異議審決定について、原子力規制委員会の事務局の原子力規制庁は「当事者ではなくコメントする立場にない」としながらも「今後も原発の安全審査で、厳格な規制を行う姿勢に変わりはない」との考えを示した。規制庁の審査担当者も「驚きはない。これまでの規制委の判断が妥当だと認められたのでは」と話した。
 規制委は安全審査の手引書「火山影響評価ガイド」で、原発から160キロ圏内の火山は電力会社に影響評価を義務付けている。破局的噴火を含む大規模噴火では、火砕流や溶岩流が敷地に到達する可能性が「十分小さい」と判断できなければ立地不適格とし、原発の稼働はできないと定めた。
 「可能性が十分小さいかどうか」をどう判断するのか。昨年12月の広島高裁決定後、規制委はガイドを補完する形で見解をまとめた。それによると、原発の運転期間(原則40年)中に破局的噴火が起きる根拠がなければ、火砕流などが敷地内に到達する可能性も「十分小さい」と判断するとの解釈を示し、破局的噴火の発生可能性を具体的に示せなければ「社会通念上、安全対策を考慮しなくても許容される」との見解も明らかにした。想定した法規制や防災対策が原発以外では実施されていないことなどが根拠で、こうした見解が今回の決定で認められた形になった。【岩間理紀】


水俣病、公害認定から50年=終わらぬ裁判「救済進めて」
 水俣病が国に公害と認定されてから26日で50年を迎える。これまで公害健康被害補償法(公健法)に基づき、熊本、鹿児島両県で2282人が患者と認定されたが、認定や補償をめぐる裁判は今も続く。未認定患者らは「国や原因企業のチッソは責任に向き合い、被害者の救済を進めてほしい」と訴えている。
 国は1968年9月26日、水俣病はチッソ水俣工場(熊本県水俣市)から排出されたメチル水銀が原因だとして公害認定した。原因不明の病気発生が保健所に報告されてから12年以上が経過しており、未認定患者らでつくる「水俣病不知火患者会」の元島市朗事務局長(63)は「被害が広がり続けたことが水俣病最大の悲劇だ」と話す。
 公害認定後も、感覚障害や運動失調など複数の症状を要件とする基準を満たさないとして、患者と認定されないケースが相次いだ。8月末現在で約1800人が認定申請中で、約1500人が救済を求めて各地裁で訴訟を続けており、解決への道筋は見えていない。
 5月には犠牲者慰霊式に参列したチッソの後藤舜吉社長が報道陣に「救済は終わった」と話す場面があった。未認定患者で手足の運動障害や味覚障害などを抱える水俣市の山本サト子さん(69)は「国やチッソが責任に向き合い被害の全容が解明されない限り、問題は解決しない」と話した。


公文書の管理/官僚のご都合主義許すな
 国民の信頼回復より、官僚の保身を優先したのか。経済産業省が政治家らと折衝した際の記録について「個別の発言まで記録する必要はない」「いつ、誰と、何の打ち合わせをしたかが分かれば良い」などと省内に指示していたことが分かった。
 面倒を避けるため詳しい記録は残すなと言わんばかりである。これでは、どんな議論を経て意思決定に至ったのか、不当な働きかけはなかったかを十分に検証できない。政治家とのやりとりは「個人メモ」扱いとし、情報公開の対象から外す抜け道もまかり通ってしまう。
 昨年来、森友学園を巡る財務省の決裁文書改ざんや、陸上自衛隊の日報隠蔽(いんぺい)などで公文書に対する国民の信頼は大きく揺らいだ。政府は再発防止策として省内外の「打ち合わせ記録」を行政文書とし、情報公開の対象と位置付ける新ガイドラインを策定した。これを受けて各省庁が規則を見直し、4月から運用を始めている。
 菅義偉官房長官は問題にしない考えを示したが、経産省の指示は新ガイドラインを骨抜きにする恐れがある。撤回を求め、他省庁でも同様の運用がされていないか調査すべきだ。
 公文書は「民主主義の根幹を支える基本的なインフラ」「国民の貴重な共有財産」と定義される。適切な管理と公開は、現在および将来の国民に説明責任を果たすのに必要不可欠な仕組みである。
 政府は今月、各省庁の管理状況を監視する「公文書監察室」を設けた。決裁後の修正を禁止し、悪質な事案には免職を含む重い処分を下すという。
 それでも抜け道は残る。新ガイドラインは発言者の確認を取った上で文書に残すとしたため、加計学園問題での「総理のご意向」のような不都合な発言は消される可能性がある。
 意図的に文書を作らないという無責任行為を許す余地もある。官僚が自らの仕事をあまねく歴史の評価に委ねる自覚を持たない限り、ご都合主義の公文書管理が繰り返されるだろう。
 個人メモを含めて行政文書とする。保存や公開の判断に第三者の意見を反映させる。公文書管理のあり方を国民の視点から抜本的に見直す議論が必要だ。


森友裁判 財務局職員証人尋問へ
「森友学園」への国有地の売却価格を近畿財務局が当初、開示しなかったことの是非が争われている裁判で、大阪地方裁判所は25日、「プロセスを知りたい」として、学園と契約交渉にあたった財務局の職員を、証人として法廷に呼ぶことを決めました。
この裁判は、大阪・豊中市の国有地の「森友学園」への売却をめぐり、地元の市議会議員が情報公開を求めたのに、近畿財務局が当初、8億円あまり値引きされた売却価格を開示しなかったのは不当だと主張して、国に賠償を求めているものです。
大阪地方裁判所は25日、この裁判で原告側が証人尋問を求めていた、近畿財務局の池田靖前統括国有財産管理官を、法廷に呼ぶことを決めました。
池田前管理官は、学園と契約交渉にあたっていた担当者で、裁判所は「国側が公開に応じなかったプロセスを知りたい」として、必要性を認めました。
原告側の弁護士によりますと裁判のあと、非公開で行われた協議では、国側が「準備に3か月かかる」と主張したということで、実際に証人尋問が行われるのは、来年になる見通しです。
原告の木村真議員は「情報公開窓口の担当者でなく、契約をした直接の担当者を法廷に呼べることに大きな意味がある」と話しています。


<安倍政権に注文する>大事の前の「出口戦略」
 「おや」と思った人もいただろう。総裁選討論会で安倍晋三首相は日銀の大規模金融緩和からの出口戦略について「任期中にやり遂げたい」と言及した。緩和の副作用を意識するのなら、出口への道筋をよりはっきり示してほしい。
 昨年度末ベースで日銀が持っている国債の残高は約四百四十八兆円に上る。銀行経由で国債を買い続けた結果で、アベノミクスの「第一の矢」である「大胆な金融政策」(大規模金融緩和)の核心部分である。
 持っている国債からは利息が得られる。その額は約一兆二千二百億円。一方、国債購入により放出されたお金は日銀当座預金にも積み上がる。その残高は昨年度末で約三百七十八兆円に上り、これには利払い費が生じる。利息収入と利払い費の差額が日銀の収益であり約一兆円だった。
 仮に日銀が「出口」と呼ばれる利上げを実施すれば、当座預金の金利を上げる操作をすることになる。金利を1%上げれば、利払い費の追加分が単純計算で三兆七千億円程度生じる可能性がある。利払い費は利息収入を上回り、八兆円規模の日銀の自己資本は数年で消えてしまう計算だ。
 自己資本は企業の健全性の目安となる。日銀といえども自己資本を失い続ければ債務超過状態となる。普通の企業なら倒産が現実味を帯びる。もちろん金融政策を担う日銀に事実上、倒産はないだろう。国が公的資金を投入するなどして支援せざるを得ないからだ。
 問題は日銀に債務超過の懸念まで浮上している現状そのものだ。日銀が国債を購入する理由はお金を流して健全な資金循環を構築し、安倍政権最大の経済課題であるデフレ脱却を図ることにある。その目標値として「2%の物価上昇」がある。だが現実には1%にも達していない。にもかかわらず日銀の黒田東彦総裁は大規模金融緩和を続ける姿勢だ。
 アベノミクスの第二の矢は「機動的な財政出動」だが、国の借金は増加し続けている。第一の矢(大規模緩和)が借金の増加を手助けしている構図である。しかも出口の先には「中央銀行の債務超過」という「異界」の気配さえ漂い始めている。金融危機はささいなきっかけでも起きる。膨大な国の借金や中央銀行の財務悪化がいつ市場の標的になっても不思議ではない。安倍政権は、過度な国債依存から抜ける「出口」への戦略を、はっきり示すべきだ。


スポーツ団体のガバナンス 閉鎖体質を一掃すべきだ
 スポーツ界の相次ぐ不祥事を受け、競技団体のガバナンス(組織統治)に対して国の監督権限を強化できないか、検討が始まった。
 超党派の国会議員でつくるスポーツ議員連盟が有識者による会議を設置した。11月にも意見を取りまとめる。現在は監督権限がないスポーツ庁による調査・命令を可能にする法改正も視野に入れるという。
 レスリングのパワーハラスメントに日本大アメリカンフットボール部の悪質タックル、日本ボクシング連盟の助成金不正使用、体操界の暴力とパワハラ疑惑−−。今年に入って不祥事が立て続けに判明した。
 スポーツ議連の動きは、競技団体の自浄能力はもはや期待できないと、業を煮やしたものだろう。
 しかし、競技団体は独立性を保ち、競技の発展に努めるのが本来の姿だ。外部からの監視強化でなく、自主的な改革努力が大事である。
 不祥事の背景には、スポーツ界に根付く閉鎖性という体質がある。
 競技団体の運営は、かつて第一線にいた選手や指導者が担うケースが多い。一連の不祥事に共通するのは、そうした人物が組織内で要職に就き、強大な権力を得て1強体制を築く構造だ。その権威主義の下、自身に従わぬ者を排除していった。
 2013年に女子選手への暴力問題が発覚した柔道界では、外部有識者を全日本連盟の理事に登用し、組織の透明化を図った。
 こうした動きは増えつつあるが、より推し進める必要がある。日本レスリング協会が、外部有識者を含め理事の構成を抜本的に見直す方針を打ち出したのは当然だ。
 これまで外部有識者といえば、学者や法律家が主だった。日本バスケットボール協会で、バレーボール出身の三屋裕子さんが会長に起用されたように、他競技の第一人者を登用する仕組みもひとつの方法だろう。
 競技という枠を越えた、多様な人材を登用することが、排他的な「しがらみ」にとらわれない組織運営へとつながるはずである。
 もちろん外部から人を入れればすべてが解決するわけではない。閉鎖体質を一掃し、民主的な運営を行う意識改革は不可欠だ。国による規制の動きが具体化する前に自浄作用を発揮することが必要だ。


スポーツ界 国の介入招かぬために
 レスリング、アメリカンフットボール、ボクシング、体操、重量挙げ…。指導者による暴力や強権的な組織のあり方が相次いで表面化したスポーツ界に対し、国が指導、監督を強めるべきだという声が出ている。
 スポーツ庁は作業チームを庁内に設け、競技団体への監督を強化する仕組みについて検討を始めた。年内にも一定の方向性をまとめる。現在は助言ができるだけで、指導や処分、調査をする法的な権限はないという。
 見過ごせない事態だとはいえ、政治・権力が介入するのは望ましくない。競技団体の独立性や自治は何よりも尊重されるべきだ。国が強い監督権限を握ることは、スポーツへの統制や政治利用につながりかねず、賛成できない。
 1980年のモスクワ五輪の際、日本オリンピック委員会(JOC)は政府の圧力を受けて大会不参加を決めた。ボイコットを呼びかける米国に政府が追随したためだ。政治に翻弄(ほんろう)され、選手がしわ寄せを受けた苦い経験をあらためて思い起こしたい。
 明るみに出た一連の問題は、「勝つためなら」と暴力や強圧的な指導を許容する体質が根深いことを浮き彫りにした。絶対的な権力者に逆らえない、ゆがんだ組織体制もあらわになっている。徹底して実態を洗い出し、根本から改めていく必要がある。
 国が乗り出すのではなく、スポーツ界が主体的に取り組まなくてはならない。JOCや、問題が起きた競技団体にとどまらず、すべての組織、団体がわが事として受けとめ、足元を見つめ直す姿勢が欠かせない。
 スポーツ庁と並行して超党派の議員連盟は、選手らからの申し出に基づいて客観的な立場で調査にあたる常設の第三者機関の設置を検討するという。議員立法も視野に入れ、既に有識者会議を設けて議論を始めている。
 現状でも、競技団体などが第三者委員会を設けることは多いが、内部での調査には限界も指摘される。選手が声を上げること自体が難しく、内部通報の仕組みや競技団体の相談窓口が活用されていない実態を踏まえれば、独立した機関を置く意味は小さくない。
 ただ、それが政治介入の糸口にならないようにする必要がある。国は既に、五輪に向けた選手強化を率先し、強化費の配分を通して競技団体への関与の度合いを強めている。独立性という足場をどう守っていくか。スポーツ界の自覚と自浄能力が問われる。


「雨傘運動」4年 逆風にもひるまぬ熱意
 香港行政長官選の民主化を求めた二〇一四年の「雨傘運動」始動から二十六日で四年。中国は香港の「高度な自治」を形骸化させたが、「民主を失わせるな」と訴える若者の熱意は消えていない。
 学生らが香港中枢を占拠した雨傘運動が収束した後、中国が国際社会に約束した「一国二制度」を踏みにじる行為が目に余る。
 親中派が多数を占める香港立法会は、最近開通した香港と中国広東省を結ぶ高速鉄道の出入境検査のため、香港側に中国検査官が常駐できる条例を可決した。
 香港基本法は、中国官憲の香港での法執行を認めておらず、条例は「一国二制度」に違反する。
 香港と台湾は相互に代表機関を置くが、香港政府が台湾の新代表にビザを出さず、任期が切れた香港の駐台湾代表の後任も決めないという異常事態が続く。
 いずれも香港当局の決めた対応である。とはいえ、香港の自治に介入したり、台湾の孤立化を進めようとする中国の意向が働いていると見るのが自然であろう。
 中国は一四年に公表した「香港白書」で「一国二制度による自治は完全な自治ではない」と明言した。国際公約だった「高度な自治」を公に否定したといえる。
 雨傘運動後の一七年、市民の一票ではなく経済界代表らの投票による選挙で、親中派の林鄭月娥氏が長官に当選。中国は林鄭氏の統治を「社会の安定を促している」と評価した。その後、香港政府の政治が高度な自治を放棄したようなものに映ることが気がかりだ。
 最大時には十万人余がデモに参加した雨傘運動の挫折は、政治に無関心な親中派と過激な独立派の対立という社会分断を生んだ。
 だが、中国政府の干渉と香港政府の追従という逆風にもひるまず、民主を希求する若者の熱意が失われていないことが心強い。
 七十九日間に及んだ運動の最前線で、当時二十七歳のチャン・ジーウン監督がカメラを回した映画「乱世備忘 僕らの雨傘運動」が夏以降、日本各地で公開された。映画では、議論や合意の必要な「民主主義の迂遠(うえん)さ」に悩みながらも、権力者が民族を振りかざして団結を訴える危うさを感じ取る若者群像が描かれた。
 映画のメッセージは「香港の未来は市民のものだ」と読み解ける。映画のラストで若者の一人は「僕らの世代が動かないと、香港は消える」と訴えた。運動の灯は若者の心にともり続けている。


「言論の自由がない」D.スペクターさん東京五輪狂騒に苦言
 <24時間テレビはチャリティーでギャラもらえるのに、東京五輪は巨大なビジネスなのにボランティアはタダ働きっておかしいと思うのは、私だけ?>――。2020年東京五輪のボランティア募集について疑問を呈したツイートは、リツイート数が約5万件に上るほどの反響を呼んだ。投稿したのがデーブ・スペクターさんだ。56年ぶり、2度目の東京五輪の開催に向け、大会組織委員会や政府、東京都、メディアが一体となって盛り上げ機運を高めていることにも、「冷静になろう」と呼びかけている。
■スポンサーが自前でスタッフを
  ――東京五輪のボランティアに関するツイートが反響を呼びました。
 24時間テレビのことを今さらどうこう言うつもりはないけど、チャリティー番組とはいえ、結局金儲けじゃないですか。スポンサー企業の協賛金だけで番組内で募った寄付金額を超えているし、当然、出演者はギャラをもらう。それならなぜ、テレビ番組とは比較にならないほどの収入がある五輪で、一般人がタダ働きを強いられるのか。オカシイと思ったんです。
  ――ボランティアなら無報酬でいいという考え方がある。
 2012年のロンドン五輪でもボランティアがたくさんいたけど、事情が異なるのは、日本が英語圏ではないこと。日本において、英語を話せる人は特別なスキルの持ち主です。働いている年齢であれば、そのスキルを生かして仕事をしているはず。例えば、コーディネーター兼通訳を1日拘束した場合、相場は大体5万円。しかし、五輪ボランティアは、スキルがあっても無報酬で、交通費と別にもらえるのは五輪のユニホームぐらいです。ヤフオクで売るにしても数がたくさん出回るから、当分は高く売れないでしょうし(笑い)。
  ――東京五輪のボランティアは、<1日8時間程度><10日以上の活動が基本>などの条件が細かく決まっています。
 その条件で「お金はいらない」って言う人は、“スーパーボランティア”の尾畠春夫さんぐらいじゃないですか。仕事でもボランティアでも、人は「利用されている」と思うとモチベーションが下がってしまう。リオ五輪のボランティアはまさにそうだった。ろくに食事ができないとか労働時間が長すぎるとか、劣悪な環境だったと聞きます。東京五輪では妥協案として、少額でもいいから「手当料」をあげてもいいと思う。そうすれば、スポンサーの大企業が大儲けしている五輪に利用されている感じが薄れるじゃないですか。そもそも、スポンサー企業が自前で大会運営スタッフを用意すればいいのにね。
■グルになって視聴率を稼ごうとするメディア
  ――組織委と都が募集している五輪ボランティアは約11万人にも上ります。
 そもそもそんな大量に必要ですか。今や、日本には年間約3000万人の外国人観光客が来ています。それでも、都内で彼らを案内しているボランティアなんかほとんどいないでしょ。五輪だからといって、大量のボランティアが必要だという理屈は通りません。しかも、五輪を見に来る人は、ほとんどが関係者で五輪の事情を知っている人たち。友達や親戚が出場している人、あるいは、スポーツ関係者とかスポンサーとか。選手だって、自国のスタッフを雇っています。スマートフォンや宿泊所で、都内の案内情報は分かる。だから、組織委や都が考えているほど、ボランティアは必要ないと思う。
  ――組織委や都は宣伝費用を使ってボランティアを募集し、文科省は学生ボランティアの参加を暗に働きかけています。国を挙げて五輪を盛り上げようと必死です。
 日本で五輪が大袈裟に扱われる理由のひとつは、日本ではアマチュアスポーツが美化され過ぎているから。メディアはアマスポーツやパラリンピックに関して感動的な物語を演出しがちですが、冷静に考えると、アスリートは、自分のやりたいことをやっているだけ。今の時代、安い賃金で働いている介護士や学校の先生、消防士などの方がよほど偉いと思う。それなのに、アスリートに関しては美しい話が作られる。いわゆる、感動をオーバーに演出するのを改めて欲しい。
  ――アメリカでは、五輪はどのように扱われているのでしょう?
 アメリカ人は、五輪選手がメダルを取っても、「頼んだ覚えはない」という一歩引いた気持ちで見ています。才能のある人が自己満足でやっているという考えだから、日本みたいに大袈裟じゃないんですよ。もちろん、アメリカが獲得したメダルが増えるとうれしいけど。あと、アメリカには一年を通じて、野球やバスケ、アメフトやアイスホッケーなどのプロスポーツリーグがあるから、誰もスポーツ観戦に飢えていないんですよね。
  ――逆に、日本では五輪が過剰にもてはやされていると。
 放送の仕方にも問題があると思います。日本だと、NHKと民放が一緒になった「ジャパンコンソーシアム」が五輪の放映権を買う。だから、放映権獲得のために払った大金の元を取りたくて、しつこく宣伝をやり、各社がグルになって五輪を盛り上げて視聴率を稼ごうとするのです。ところが、アメリカではFOXを入れて4大ネットワークがあり、そのひとつであるNBCしか五輪を放送しない。他の局はニュースとして各競技の結果を伝えるくらいで宣伝もしない。だから、日本みたいに朝から晩まで五輪の話題一色ではないのです。それに、五輪選手を平気でちゃかしたりする。1局しか放映していないから、その他の局からすればタブーもないし、何を言ってもいいから。日本でも五輪が1局だけの放映だったら、もう少し扱いが違ってくると思う。
  ――アマチュアスポーツに対する見方や姿勢が日米では異なる?
 アメリカだと五輪に出た選手は、割とあっさり競技をやめる人が多いんです。出場した頃がピークで引退して、弁護士になったりビジネスをしたりする。日本だと、引退後にスポーツタレントとしての道があるから、講演したりコメンテーターになったりする。でも、日本のメディアでは、メダリストがずっと重宝されてヨイショされ続けるから、アマチュアスポーツ界で権力を握る“ドン”みたいな人が出てきてしまう。
■誇大妄想で時代遅れ
  ――日本では、五輪を批判することがはばかられるような雰囲気があります。
 まさに、五輪がしらける要因のナショナリズムですね。ところが、世界大会でも国内大会でも、各国の選手たちはみんな仲良しで敵ではない。だから、メディアなどが国VS国の敵対関係をつくったりあおったりすると、無理やり感が出てしまう。選手同士がライバルでも、国籍なんて関係ないのです。五輪は、プロスポーツと違ってわざわざお金を払って見ているわけじゃない上に、多額の税金が使われている。だから、見ている人は好き勝手言っていいはず。スポーツは何でも文句を言えるからこそすてきじゃないですか。なぜ五輪だけは、“キレイ”じゃないといけないのか。五輪には言論の自由がないと感じます。
  ――五輪以外にも世界大会や国内大会など多くの大会があります。
 五輪はあくまで“お祭り”なのに、国内外ではスポーツの数ある大会で最も価値のあるものに思われています。だから、五輪の演出や報道が過剰なのです。スポーツがメインなら、開会式を数時間もやる必要はないでしょ。普通のスポーツで数時間もセレモニーを行う種目ってありますか。五輪そのものが、出場者と観戦者、演出者による誇大妄想なんですよ。現実はというと、五輪は世界万博のように時代遅れになっているから、どの国もやりたがらない。
  ――最近、日本国内では台風や地震、豪雨などの災害が多発しました。五輪の時期も心配です。
 なおさら、五輪でムダ金を費やすのではなく、社会保障や防災、復興などにお金を回したほうがいいと思う。東京五輪は復興五輪と位置づけられていますが、無理やり感が拭えません。「元気と勇気を与える」のは、24時間テレビだけでいいんですよ。どうせ根拠はないんだから。でも、何だかんだ言って五輪の開会式には行きたい。だって、現地に行けたらインスタにアップして、みんなに自慢できるじゃないですか。五輪をボロクソに批判するなら、ちゃんと見ないと何も言えませんから(笑い)。 (聞き手=高月太樹・日刊ゲンダイ)
▽米国でテレビプロデューサー、放送作家として活躍し、1983年、米国ABC放送の番組プロデューサーとして来日。ツイッターのフォロワー数は、約176万人に上る。


沖縄県知事選で自民・佐喜真応援団が組織的なデマ攻撃! 選挙公約「携帯料金4割削減」もデタラメ!
 終盤戦に入った沖縄知事選(9月30日開票)。翁長雄志前知事の意思を継ぎ、辺野古新基地建設について「絶対に造らせない」と強い意思をみせている玉城デニー氏がリード、自民・公明などが推薦する佐喜真淳氏が続く構図だが、自公は菅義偉官房長官や小泉進次郎筆頭副幹事長などを投入、創価学会をフル動員するなどして猛烈な追い上げをみせていると言われる。予断は許さない。
 そんななか、沖縄での選挙戦以上に苛烈を極めているのが、ネット上のデマ攻撃、とくに玉城氏に対するネトウヨの攻撃だ。
 琉球新報がツイートやリツイートの一部(約20万件)を確認したところによれば、9月9日から告示日前日13日の間に一般の人々が投稿したツイートの大半が玉城氏へ攻撃や批判的な意見だったという。すでに玉城氏は10日の段階で、ネットを中心とする事実誤認のデマに対して名誉毀損で刑事告訴の手続きに入ったというが、琉球新報によればその翌日の11日から佐喜真氏の投稿のリツイートが増えたという。
 こうしたデマ攻撃が佐喜真支持者らによる玉城氏に対するネガティブキャンペーンであることは疑いないが、安倍応援団のネトウヨ文化人や与党の国会議員までもがその拡散に関与していた。たとえば経済評論家の上念司氏は、告示日以降、政治系のブログ記事などをリツイートしながら、こんな投稿を何度も繰り返している。
〈隠し子、政治資金問題に続きこれ?どれがデマなのか玉城さんに聞いてみよう!→【沖縄県知事選】玉城デニー候補が過去に大麻疑惑?〉
〈玉城さん大丈夫なの??あなたを応援している立憲民主党は疑われた人が潔白を証明しろって言ってますよ。応援してもらうなら隠し子、政治資金、大麻、、、ちゃんと疑惑を晴らしたほうがいいんじゃない?〉
〈玉城デニー氏は隠し子、政治資金、大麻、小沢別荘利殖疑惑について自ら潔白を証明すべきです。疑われた方が潔白証明せよって言うのが立憲民主党のロジックだろ?応援してもらってんだからそれに従った方がいいよ。今日も疑惑が深まっちゃっう!?〉(原文ママ)
 念のため言っておくが、上念氏が叫んでいる「隠し子」というのは、「週刊文春」(文藝春秋)9月13日号が掲載した「沖縄知事選与野党候補「隠し子疑惑」を連続直撃」という記事が元ネタだと思われるが、本サイトでも紹介したように、佐喜真氏は自身のフランス留学時代の隠し子を認めた一方で、玉城氏側は不倫疑惑なるものをはっきりと否定し、噂にのぼったという女性も「週刊文春」の直撃に対して一蹴している。普通ならボツになるレベルの、明らかに為にする記事だ。
「大麻」などと言っているのも同じだ。こちらは先週発売の「週刊新潮」(新潮社)9月27日号がトップ特集のなかで少し触れたものだが、なぜかネットでは針小棒大に語られている。
 一応確認しておくが、「週刊新潮」が報じたのは、9月頭に〈「デニーは昔、大麻を吸っていた」という黒い噂が広がり始めた〉と記された出所不明の怪文書が撒かれたという事実。そこで「週刊新潮」は、怪文書に記されていた情報を元に取材するのだが、怪文書に実名があった玉城氏が以前勤めていたとされる会社の関係者や社長は「従業員が大麻で逮捕されたことはあったけど、デニーは関係ない」「あの話は全くの嘘」と明言したという。結局、「週刊新潮」も「デニーは大麻を吸っていた」なる話の裏が取れなかったらしく〈単に玉城候補を貶めるために、佐喜眞シンパが出した悪質なデマ情報だろう〉と結論づけている。
 ようするに、これらはデニー氏が否定しているだけでなく、「週刊文春」や「週刊新潮」が取材してはみたものの、まったく根拠がなかった怪情報なのだ。にもかかわらず、上念氏やネトウヨたちは、まるで玉城氏には「隠し子」がいて「大麻を吸っていた」という偽情報をさも真実であるかのように拡散している。繰り返すが、記事を読めば誰でも偽情報であることがわかるはず。確信犯としか思えない。
佐喜真氏応援の公明党・遠山清彦議員がデマ動画拡散、デマツイートも
 また、「小沢一郎の別荘」に関するデマもTwitter上でかなり流通している。これは、9月7日にYouTubeに投稿されたある動画が元ネタ。映像では〈玉城デニー氏と超豪華別荘の関係は?〉なるテロップのもと、自由党の小沢一郎代表が宜野座村にもっている別荘が映し出されており、〈この別荘の建設工事 地元業者がみな嫌がったのを無理やり説得したのが玉城デニー氏だったという〉などと説明されている。これに対し玉城氏はTwitterで〈バカバカし過ぎて相手にしていませんでしたが完全なデマ!です〉と全面否定したのだが、この動画は公明党の遠山清彦衆院議員がツイートするなどして拡散。さも事実かのようにデマが一人歩きしている状態だ。
 しかも遠山議員は、玉城氏が14日にFacebookで〈「県や市町村の自由裁量度が高い予算=一括交付金(通称)の創設」を、政府与党(当時民主党)に玉城が直談判して実現にこぎつけた〉と投稿したことに対しても、〈玉城デニー氏の誇大宣伝がわかりました。彼は、一括交付金制度の中身を決めた平成24年3月13日から19日に4回開催された与野党PT交渉委員会議にいませんでした〉〈デニーさん、ゆくさー(嘘)です〉(15日Twitter)などと攻撃。自公の議員が民主党政権に飲ませて、一括交付金制度をつくったなどと主張した。
 しかし、実際には一括交付金は2011年12月24日に野田内閣が閣議決定して創設したもの。つまり、遠山議員が何やら言っている「平成24年3月13日から19日に4回開催された与野党PT交渉委員会議」のときにはすでに創設されていたのだ。しかも19日には、民主党政権で一括交付金を担当する総理補佐官を務めた立憲民主党・逢坂誠二衆議院議員が〈沖縄一括交付金は沖縄のみなさんから強い要望があった。副知事さんは何度も私のもとに。玉城デニーさんからも繰り返し要望を受けた。逆に自民、公明の皆さんは一括交付金に批判的だった〉と投稿。その、翌20日には沖縄関連法案に関する与野党PTに玉城氏が参加していたことを文書付きでツイートするなど、遠山議員の言っていることがデタラメであることが白日の下に晒されたわけである。
 もっとも、こうしたデマを使ったネガキャンはこれまでも行われてきた。しかし、それにしても今回は一種の社会現象と言えるほど異常。しかも、そのほとんどが玉城氏を攻撃する内容なのだから、佐喜真氏を応援する陣営が組織的に仕組んだものとみられても仕方がない。
「怪文書の類は選挙の常ですが、今回はデマの広がり方も含めて例がない。この間、沖縄でも永田町でもデニー氏に関する怪文書や怪情報が大量に出回っているのですが、明らかに根拠不明で眉唾物ばかり。文春や新潮もそういうネタが危ないとわかっていながら一応取材してみたはいいけど、やっぱり裏が取れず、逆に出てくるのは否定の証拠ばかりといった状況なんでしょう。こうしたデマが『疑惑』などといって取り上げられることで、ネットで一部だけが切り取られ、さも事実かのように流布されているわけですが、その規模からいっても、SNSを使った組織的なネガキャン運動が行われているんじゃないかと疑っている記者は少なくないです」(全国紙社会部記者)
 たしかに、自民党がJ-NSC(自民党ネットサポーターズクラブ)と謳ってネトウヨを組織化していることは有名だが、今回の沖縄知事選にあたっては従来よりもネガキャンが大掛かりだ。たとえば9月11日には「BuzzFeedNews」が沖縄知事選で玉城氏を攻撃する選挙公式サイト風のウェブサイトが設立されていたことを報じ、それらサイトの管理者住所などを調べたところ実態がなかったことを暴いている。背景は不明だが、玉城氏を落選させる目的で、デマを拡散する組織的な動きがある可能性は否めない。
ディズニー誘致は? 菅官房長官と佐喜真氏がいう「携帯電話料金4割削減」の罠
 だが、沖縄を巡って一番大きなウソをぶち上げてきたのは、ほかならぬ官邸かもしれない。佐喜真氏は、辺野古新基地建設の是非という最大の争点を隠しながら、選挙公約で携帯電話使用料の4割削減を掲げている。これは、菅義偉官房長官がゴリ押ししている明らかな人気取り政策だが、実は、3年前にもこれとよく似た構図があった。
 2015年12月、当時、宜野湾市長だった佐喜真氏は官邸の菅官房長官のもとを訪れ、「普天間基地の跡地にディズニーリゾートの施設を」なる要望を伝えた。菅官房長官は「政府として全力で誘致実現できるようにと誓いたい」と言って、前向きな姿勢を示したという。約1カ月後の宜野湾市長選では「ディズニーリゾート誘致」を公約に掲げて佐喜真氏が勝利したわけだが、しかし、あれから3年が経とうとしているなか、この話は、たち消えになったのかどうかもわからないほど音沙汰がない。
 実際、今回の知事選に向けた佐喜真氏の公式サイトのどこをみても「ディズニー」のデの字もなく、ディズニーリゾート誘致は絵に描いた餅どころか、有権者を“釣る”ための餌だったことがはっきりした。そう考えてみると、今回、佐喜真氏はまたぞろ菅官房長官と一緒になって「携帯料金4割削減」なる公約をぶちあげているが、これも同じようなことになるのではないか。
 だいたい、なぜ沖縄県知事が「携帯電話料金4割削減」を実現できると嘯くのか。事実、琉球新報の取材に対して総務省は「国の法で料金をこれにしようと言える権力はどこにもない」と回答しており、県知事にも国にも権限はないと説明。政府関係者も「(引き下げを求められても)事業者側がそれに従う法律などはない」と答えている。また、仮に全国的に値下げの余地があるならば、それは総務省や携帯キャリアを中心に調整されるもので、全国的な話題であって沖縄県の話ではない。逆に沖縄だけ携帯電話料金の大幅値下げを行おうというのであれば、なおさら意味がわからない。結局のところ、佐喜真氏と官邸が仕込んだあまりに露骨な“アメ”としか言いようがないだろう。
 昨日おこなわれた菅義官房長官の定例記者会見では、この携帯電話料金4割削減の選挙公約について、東京新聞の望月衣塑子記者が「これは県知事が決められるものではありませんが、もともと菅長官は知事選の結果に関係なく、全国で4割削減すべきというお考えなのでしょうか」と質問。すると、菅官房長官は「あなたのご要望にここはお応えする場ではありません」と回答を拒否。ようするに、選挙公約が「実現可能」だとは言えなかったのだ。
 いずれにしても、近年の選挙では稀に見るほどのデマと謀略の嵐となっている沖縄知事選。悪質なデマに踊らされてはならないのはもちろんだが、忘れてはならないのは、この選挙が沖縄の基地負担の将来を決めるだけでなく、沖縄が安倍政権に隷属させられるのかどうかを大きく左右する分水嶺になるということだ。有権者は、政治的思惑で飛び交うネガティブ情報よりも、候補者の政策の“本質”にこそ目を向けるべきなのは間違いない。


[LGBT支援]公約の本気度を見たい
 自民党の杉田水脈衆院議員が月刊誌「新潮45」で同性カップルを「生産性がない」などと主張し批判された問題で、同誌最新号が今度は「そんなにおかしいか『杉田水脈』論文」と題する特集を組み、また批判を浴びている。
 特集の中で寄稿者の一人である文芸評論家は同性愛を「全くの性的嗜好(しこう)ではないか」などと書く。どの性を愛するのかという「性的指向」と、性的趣味を示す「性的嗜好」を混同しているとしか思えない考えだ。
 さらにLGBT(性的少数者)の権利を擁護するなら、「痴漢」が「触る権利を社会は保障すべきでないのか」などと論じている。
 無理解による偏見であり、当事者への配慮を欠いた表現と言わざるを得ない。
 新潮社と関わりの深い小説家からも批判の声が噴出し、新刊書籍の販売を取りやめる書店も出た。
 佐藤隆信社長は「あまりに常識を逸脱した偏見と認識不足に満ちた表現」と異例のコメントを発表した。だが、どこが差別的な表現なのかには触れず、当事者への謝罪の言葉もなかった。
 杉田氏を巡る問題で自民党は8月、ホームページで指導したと明らかにしたが、処分しなかった。二階俊博幹事長は「いろんな人生観もある」と容認し、安倍晋三首相も総裁選で「まだ若いですから」とかばうような発言をした。自民党のうやむやの対応が差別をさらに助長する発言につながっているのではないか。
■    ■
 「生産性がない」との発言に対し全国各地で抗議集会が起き、批判の声が広がった。
 今回の知事選で前宜野湾市長の佐喜真淳氏、前衆院議員の玉城デニー氏ともLGBT支援について、公約に書き込んでいる。
 佐喜真氏は、福祉政策に「LGBT等のマイノリティーへの理解」と記述。「性的指向や性自認を理由とする差別をなくするため、理解の促進を図る。性の多様性を受け入れ、尊重する環境づくりを行う」としている。
 玉城氏は、主要政策の中で「沖縄県LGBT宣言」を盛り込む。「すべての県民の尊厳を等しく守る。個々の違いを認め合い、マイノリティーを排除せず、互いに尊重しあう共生の社会づくりを進める」とうたう。
 すでに那覇市をはじめ、全国9自治体が同性カップルを夫婦と同じような関係と認める「パートナーシップ登録制度」を導入している。県全体としての取り組みが課題だ。
■    ■
 国内でLGBTに該当するのは人口の約8%という調査がある。13人に1人の割合で、決して少数者ではない。
 自民党内には伝統的家族観を支持する政治家が多い。自民党から推薦を受ける佐喜真氏からは杉田氏の寄稿に対する意見を聞きたい。
 玉城氏は少数者に配慮し、多様性に富んだ共生社会を目指すという。「違い」をどう強みに変えていくか。具体的に語ってほしい。
 多様な生き方の尊重は世界の流れである。マイノリティーの人権の課題にどう取り組むか注視したい。


新潮45休刊 突然の決断、予想超えた批判
 性的少数者(LGBTなど)への差別的な表現について批判を受けていた月刊誌「新潮45」が25日、最新号の発売からわずか1週間、また佐藤隆信社長によるコメント発表から4日で休刊に追い込まれた。回収や続刊号での謝罪などを飛び越えた突然の決断の背景には、同社の予想を超えた批判の広がりがある。
 出版不況を背景に「右傾化路線」を取る出版物は増加傾向にあり、「新潮45」も反リベラル色を強めてきた。だが、保守系の雑誌だけで経営している出版社と異なり、文芸が中軸の新潮社がマイノリティーを蔑視しているととれる極端な特集を組んだことの波紋は大きかった。経営面への影響も懸念され、同社は迅速な処理をせざるを得なかった。
 ノンフィクション作家で同誌に多数の作品を発表してきた石井光太さんは「総合月刊誌が生き残るためには、ある程度偏った固定層の読者を確保する必要がある。そうでなければ、経営的に雑誌自体が立ちゆかない。『新潮45』はノンフィクションを載せる数少ない老舗月刊誌。そうした苦渋の中、バランスを保って刊行してきたが、今回はそれを崩してしまった」とみる。
 過度に偏らない編集が可能なのか。石井さんは「新潮社だけでなく、出版界全体の課題」と話している。また出版ニュース社の清田義昭代表は「文芸出版社から始まった新潮社は、もともと政治とは一定の距離を置いていた。だが、経営的に厳しいところから、話題になるような右傾化した特集を選んだのではないか」と指摘。その上で「今回の『休刊』は、ヘイト的な表現を許すような世の中の風潮ではなくなったことを示している。LGBTなどマイノリティーへの差別に対する人々の意識の高まりを感じる」と話した。
 記事の内容についての批判を受け、雑誌が廃刊に至った例は1995年、ホロコーストを否認する特集を組み国内外の批判を受けた月刊誌「マルコポーロ」(文芸春秋)がある。【大原一城、最上聡】
出版社の責任を放棄
 特集に寄稿した教育研究者、藤岡信勝・元東京大教授の話 新潮社の声明には特集に「常識を逸脱した偏見」があったとしているが、7人の筆者のうち誰のどの部分が該当するのか明らかにしないのは卑劣だ。また圧力をかければ、雑誌の一つくらい吹っ飛ぶ、という前例を作ってしまった。言論の自由を守るべき出版社の責任を放棄している。
論戦の場失い損失
 過去に「新潮45」に連載を持っていた評論家の武田徹・専修大教授の話 今回の企画が弱い立場の人たちを傷つけるグロテスクな言論であったことは認めざるを得ない。雑誌ジャーナリズムは、人間や社会の醜い部分をあえて見せ、議論を巻き起こすことで存在価値を示す傾向があったが、徐々に節度を見失った面があったのだろう。とはいえ、言論を戦わせる舞台としての雑誌の存在までなくした損失は大きい。批判する人たちは、同誌に反論の場を用意するよう求めるなど、慎重な対応があってもよかった。議論はまさにこれからなのに残念だ。
圧力強まる契機に
 近現代史研究者、辻田真佐憲さんの話 いきなり休刊という対応は極端だ。次号で編集長の見解を示したり、LGBTの問題に理解のある人物に寄稿を求めるなど多様な意見を紹介したり、言論で対応すべきだった。杉田(水脈)議員も何の反論もしていない。今回の件は言論弾圧ではないが、小川(栄太郎)氏らを支持する人々には、そう主張する口実を与えることになる。「何か問題があったら即休刊」なら、今後リベラル系の雑誌が問題を起こした時も、圧力が強まる結果になるだろう。


新潮社の社屋見詰め、無言の抗議 ツイッターで100人超が集まる
 月刊誌「新潮45」の休刊が発表された25日夜、東京都新宿区の新潮社本社には、ツイッターの呼び掛けに応じた100人以上の市民が集まり、無言で社屋を見詰める抗議活動を展開した。「外部の目で徹底的に調べて」「人権意識に逆行している」。集まった人たちは口々に憤りを表した。
 時折、雨脚が強まる悪天候。参加者は、性的少数者(LGBT)のシンボルカラーである虹色の傘を差し「恥を知れ」「差別でメシ食うなよ!」と書かれたプラカードを掲げた。
 出版関係の会社で働くという都内の30代男性は「表現の自由があっても、不当な内容だったら批判されるのは当然だ」と静かに話した。


新潮45休刊 「組織ぐるみ擁護に怒り」新潮社前でデモ
 休刊する月刊誌「新潮45」の今回の特集に抗議するデモが25日夜、東京都新宿区の新潮社前であった。デモには、性の多様性を象徴する「レインボーフラッグ」や「差別に抗議する」と書かれたプラカードを持った性的少数者(LGBTなど)や支援者ら100人を超える人が参加した。
 元書店員の女性(25)は「(衆院議員の)杉田(水脈)氏や(文芸評論家の)小川(栄太郎)氏の文章はヘイトスピーチそのもので許せない。新潮社の本を書店員としてたくさん売ってきただけに、裏切られた気持ちだ。休刊ではなく即刻廃刊すべきではないか」と怒りをあらわにした。台湾出身で、三重県で大学教員をしている男性は「杉田氏一人の寄稿だけではなく、組織ぐるみで擁護をしたことに怒りを覚えた。新潮社は掲載内容のどこが間違っていたのか、きちんと説明すべきだ」と語気を強め、団体職員の女性(40)は「なぜ時代に逆行するようなことをしたのか」と首をかしげた。【山口敦雄、大原一城】


「新潮45」LGBT差別…江川紹子が指摘、休刊だけですまされない問題の本質
 杉田水脈衆議院議員が、性的少数者LGBTの人々を「生産性がない」などと書いた文章を掲載した、新潮社の月刊誌「新潮45」(新潮社)が、同議員を擁護する特別企画「そんなにおかしいか『杉田水脈』論文」(同10月号)で、さらなる批判を浴びている。同社社内からも、同誌に否定的な声が発せられ、同社の佐藤隆信社長が、「ある部分に関しては、あまりに常識を逸脱した偏見と認識不足に満ちた表現が見受けられました」との見解を発表した。
自分では釈明しない杉田氏
 ただ、同社はこの見解は「謝罪ではない」としており、その内容は曖昧。会社として、この問題にどう対応するつもりなのかも、まったく見えてこない。これをきっかけに、どうしてこのような事態を招いてしまったのか検証し、是正する具体的な動きをするのか、それとも一時しのぎの声明で事態の沈静化を待つつもりなのか、今後の対応が注視される。
 一連の出来事を、
1)杉田氏や10月号に寄稿した小川榮太郎氏など、問題とされる文章を書いた者の問題
2)それを掲載した編集部の問題
 に分けて考えてみたい。本当は、杉田氏を擁護する安倍晋三総裁を含めた自民党の問題も考える必要があるだろうが、話が長くなりすぎそうなので、今回は上記2点に絞る。
 問題となった今年8月号の杉田氏の寄稿「『LGBT』支援の度が過ぎる」には、少なくとも次の3つの問題がある。
・LGBTのうちLGB(レズビアン、ゲイ、バイセクシュアル)を性的「嗜好」、すなわち「趣味」「好み」の話であるとし、女子校での先輩への「疑似恋愛」などと一緒くたにしているなど、読者に誤った情報を提供した。
・LGBTの人たちが、多額な税金を投入しなければならない施策を要求しているわけでもなく、実際に多額の金額が使われているわけでもないのに、あたかもLGBT支援に多額の金がかかっているような錯誤を読者に与えた。
 尾辻かな子衆院議員が、各省庁に問い合わせをしたところ、LGBT関連での税金支出はほとんどなく、具体的な金額が提示されたのは人権擁護局を抱える法務省のみだった、という。
 そこで法務省の平成29年度予算を見ると、「LGBT(性的少数者)の人権問題対策の推進」として計上されているのは1,300万円。法務省予算の0.017%、国の一般会計予算の0.00001%である。また、地方自治体では、札幌市や世田谷区で200万円。渋谷区は男女共同参画と合わせて1300万円だが、それでも予算総額の0.01%にすぎない。
 これを「支援の度が過ぎる」とは、「非難の度が過ぎる」だろう。
・LGBTのカップルについて「子供を作らない、つまり『生産性』がないのです」「そこに税金を投入することが果たしていいのかどうか」などと述べ、子供を産まない人達に差別的な評価をし、支援に否定的な主張をした。
 この論法だと、重度障害者やシングルのまま年齢を重ねた高齢者なども、生産性がないとして、政治から切り捨てられかねない。相模原市の津久井やまゆり園で19人を殺害した男の「重度の障害者は安楽死させた方がいい」という優先思想を想起して、ぞっとした人も少なくないだろう。しかも杉田氏は、全国民の代表者であるの国会議員だ。その議員までもがこうした発想でいるのかと、LGBT当事者以外にも、多くの衝撃を与えた。
 自民党は当初、「寄稿文は議員個人としてのもの」としてやりすごすつもりだったようだが、批判が高まる中、「個人的な意見とは言え、問題への理解不足と関係者への配慮を欠いた表現があることも事実であり、本人には今後、十分に注意するよう指導した」と発表した。
 しかし、その後も杉田氏から謝罪や釈明はなく、ブログやツイッターなどでも「自分はゲイだと名乗る人間から事務所のメールに『お前を殺してやる!絶対に殺してやる!』と殺人予告があった」とするツイートをした後、LGBTに関する投稿を削除し、本人はだんまりを続けている。
 問題について、自分の口できちんと説明しない。今の政界では、これが一種の流行りなのかもしれないが、政治家としてはこれはダメである。杉田氏の本稿に関する4点目の問題点として、ここは指摘しておきたい。
屁理屈や無知と偏見に満ちた“反論”
 彼女が語らない代わりに、ということなのか、「新潮45」10月号では立場の異なる7人が、こぞって杉田氏を擁護している。
 藤岡信勝・「新しい歴史教科書をつくる会」副会長は、マルクスがその著述の中で「生殖行為を『他人の生命』の『生産』と記述していた」とか、「社会科学の理論では人間の『生産』『再生産』などの言葉が分析概念として普通に使われている」等々と書いて、杉田批判を非難しているが、これは屁理屈としか言いようがない。杉田氏はマルキストではないし、彼女が同誌に書いた文書は社会科学の学術論文でもない。
 LGBT当事者として登場したゲイのかずと氏は、杉田氏の文章を問題視するツイートで議論に火を付けた、尾辻かな子衆議院議員を「同性愛者の恥さらし」などと罵倒。杉田氏の寄稿で多くの人が傷ついたのは、話し合いの場も持たずに「ツイッターで一方的に批判した」のが原因と、トンチンカンな非難をしている。
 極め付きは、文芸評論家の小川榮太郎氏の寄稿だろう。彼は、LGBTを「ふざけた概念」と一喝し、その生きづらさを痴漢になぞらえて、こう書いた。
<満員電車に乗った時に女の匂いを嗅いだら手が自動的に動いてしまう、そういう痴漢症候群の男の困苦こそ極めて根深かろう。再犯を重ねるのはそれが制御不可能な脳由来の症状だという事を意味する。彼らの触る権利を社会は保障すべきでないのか。触られる女のショックを思えというか。それならLGBT様が論壇の大通りを歩いている風景は私には死ぬほどショックだ。精神的苦痛の巨額の賠償金を払ってから口を利いてくれと言っておく>
 これは、社長声明が言うような「表現」の問題にはとどまらないのではないか。発想や思考そのものが差別的であり、無知と偏見と傲慢さにあふれている。
 しかも小川氏は、自分の無知ぶりを、恬として恥じないのである。
<LGBTという概念について私は詳細を知らないし、馬鹿らしくて詳細など知るつもりもないが、性の平等化を盾にとったポストマルクス主義の変種に違いあるまい>
 そうすると、自民党の中でもこの問題に熱心な稲田朋美・元防衛相は、「ポストマルクス主義の変種」にかぶれているとでも言うのだろうか。ちなみに彼女は、産経新聞系ネットメディアiRONNAに寄せた論考でこう書いている。
<サンフランシスコの慰安婦像設置にいち早く反対してくれたのは、実はLGBT団体だった。この問題が歴史認識やイデオロギー論争とは「無縁」と実感する良いきっかけとなった>
 そして、イデオロギーとは別次元の人権の問題として、この問題に取り組むようになったという稲田氏は、アメリカでの講演で次のように語った。
「すべての人が平等に尊重され、自分の生き方を決めることができる社会をつくるために取り組みます。人は生まれつきさまざまな特徴を備えています。そのことを理由として、その人が社会的不利益や差別を受けることがあってはなりません。保守政治家と位置づけられる私ですが、LGBTへの偏見をなくす政策等をとるべきです」
 稲田氏の言動からは、LGBTの人たちの生きづらさを、政治がかかわるべき、社会の問題として位置づけていることがわかる。
 一方の小川氏はどうか。
<こんなものは医学的、科学的な概念でもなく、ましてや国家や政治が反応すべき主題などではない>
 ここでも無知と偏見をさらけ出している。
 彼は、自身のFacebookで、批判は自分の文章を「誤読」しており、言いたいことが伝わっていないと反論。「ざっとでなく丁寧に、それも何度か繰り返し読んでほしい」と述べている。私は、誤読ではないと思うが、100歩譲って小川氏の言いたいことが誤解されているとしても、プロの物書きのくせに、何度もくり返し読まなければ「全文の趣旨」が分からないような文章を書く方が悪いのである。古典の名作ではあるまし、読者に何度もくり返し読むことを要求するとは、思い上がりも甚だしい。
 それでも、私が全文をくり返し読んで印象に残ったのは、小川氏はLGBTなどのように生きづらさを訴え、社会の変化を望む存在が嫌いで仕方なく、理解しようと努めることもなく、無知のまま嫌悪感を炸裂させているにすぎない、ということだ。
極右系雑誌の常連執筆者を起用した若杉編集長
 ブログやFacebookなどで、自らの無知と差別性を披瀝するのは、彼の自由かもしれない。が、雑誌の場合は、その品質を保つために、編集部に編集権がある。テーマに関して「知らないし」「知るつもりもない」者に執筆を依頼し、かくも劣悪な原稿を読んで、「これはいくらなんでもまずい」とボツにする判断ができなかったところに、編集部の著しい劣化がみてとれる。単に、本号の掲載された文章の劣悪さだけを指摘すればよい問題ではない。新潮社の社長としては、ここに問題性を感じなければいけないところではないか。
 同誌は、論調としては元々保守的な雑誌ではあるが、新潮ドキュメント賞の発表媒体であり、取材に基づくノンフィクションを多く載せていた、という印象が私には強い。しかし若杉良作氏が編集長になって以降、その政治的姿勢はさらに激しく右に傾き、ノンフィクション作品より、かなり極端な意見を多く掲載する極右オピニオン誌へと変貌していったようである。今年になって、その傾向に拍車がかかっている様は、特集のタイトルにも現れている。
「『反安倍』病につける薬」(2月号)
「『非常識国家』韓国」(3月号)
「『朝日新聞』という病」(4月号)
「問題の本質を直視しないいつわりの『安倍潰し国会』」(5月号)
「朝日の論調ばかりが正義じゃない」(6月号)
「こんな野党は邪魔なだけ」(7月号)
 そして、問題となった杉田氏の文章は、特集「日本を不幸にする『朝日新聞』」(8月号)の1本だった。
 右派論壇誌の「正論」(産経新聞社)、あるいは安倍政権礼賛と朝日新聞叩きがウリの「月刊WiLL」(ワック)や「月刊Hanada」(飛鳥新社)のようなラインナップ。小川氏や藤岡氏、八幡和郎氏、潮匡人氏ら、10月号の特集に寄稿している書き手も「WiLL」その他の常連執筆者である。
 同じく「WiLL」や、嫌韓嫌中を前面に押し出している「ジャパニズム」などの常連だった杉田氏が「新潮45」に頻繁に登場するようになったのも、若杉編集長になってから。2016年11月号のデビュー記事は、今回と同じLGBTがテーマで、タイトルは「『LGBT』支援なんかいらない」。
 この時の寄稿で、彼女はすでに「LGBTの人達には生産性がない」と書いている。しかも、彼女は以前ブログで同趣旨の主張をしたところ、「ツイッターをはじめとするネットは大炎上」したことも明かしている。
 問題はすでに指摘されていた。にもかかわらず、自らを省みることなく、繰り返しこの表現をくり返すのは、そういう「批判に屈しない」態度が支持者に受けると思っているからだろう。
 彼女は、この時の文章の中で、「日本は昔から多様性を認める文化で、欧米諸国のような同性愛者差別は存在しない」と言い切り、「それを証拠に」と以下のように書いている。
<今、テレビをつければ、在日外国人、ハーフ、そして同性愛者を見ない日はありません。こんな国は世界中でも珍しいのではないでしょうか?>
 これが「証拠」とは恐れ入る。LGBTに関するさまざまな調査を見れば、子供の時にいじめを経験している者が6割前後おり、職場でさまざまな差別的な扱いを受けたという人も多く、様々な生きづらさを感じていることが分かる。少し調べれば分かることなのに、そうした実態は杉田氏の目には入らないらしい。そして、LGB(レズビアン、ゲイ、バイセクシャル)といった性的指向などは嗜好(=好み)の問題なのだから、個人で解決せよ、支援なんていらない、ということになる。
 しかも、彼女はLGBTを含む「弱者」やマイノリティからの訴えが心底嫌いらしく、こうも書いている。
<このままいくと日本は「被害者(弱者)」ビジネス」に骨の髄までしゃぶられてしまいます。性別とか性的嗜好に拘らず、自分の問題は自分で解決できる自立した人間を作るための努力を怠ってきた、戦後日本の弊害が日増しに大きくなっています>
 戦後民主主義と国連が「弱者」をのさばらせ、社会をおかしくしている、という彼女の主張は、様々なテーマで一貫している。同誌でも、人の多様性を否定し、彼女が考える「普通」から逸脱した存在には、否定的で差別的な攻撃を加えてきた。
 たとえば、17年4月号では「『セクハラ』(という概念)が日本に入ってきてから社会がおかしくなった」と書き、それに国連が一役買っている、と主張。受ける者の「主観」に過ぎないセクハラによって「どれだけ日本の会社社会において国益を損なってきたかと思うとぞっとします」と述べている。
 17年9月号の同誌では、シングルマザーを標的にしている。タイトルは「シングルマザーをウリにするな」。
<シングルマザーはそんなに苦しい境遇にあるのでしょうか?>
<多くのシングルマザーは女手1つで子育てはしていません>
<シングルマザーになるというのはある程度は自己責任(中略)「私はシングルマザーなんだから」と特権的に言う人の気持ちが私には全く分かりません>
 最後にとってつけたように「一生懸命頑張っているシングルマザーの方々もたくさんいらっしゃいます」と書き添えているが、文章の大半は「仕事もせずに遊んでいるような人」にさまざまな手当が支給されていること非難する内容だった。
 こうした「弱者」叩きもまた、彼女の支持層には受けるらしい。先に話題にした小川榮太郎氏は、問題の杉田擁護原稿の中で、彼女をこう称賛している。
<杉田氏は概して弱者の名のもとにおけるマスコミからの異常な同調圧力、それらと連動しながら強化されてきた様々な弱者利権、それらがしばしば外国による日本浸食工作と繋がっている事の深刻な害毒と戦ってきた>
 同誌は、このような執筆者を使って、「弱者」叩きや極端な主張を「保守」の名の下に展開しているうちに、編集部の感覚もマヒしてきてしまったのではないか。
出版社としての良心と見識は
 雑誌業界は、どこも部数減に苦しんでいる。そういう中で、「WiLL」や「月刊Hanada」などの極右系雑誌は、最近は大新聞に広告を出すなど好調に見える。若杉編集部は、ウィングをさらに右に広げ、両誌の執筆者を取り込むと同時に、こうした雑誌の論調を好む層に食い込みたいと考えたのだろう。
 杉田氏の問題原稿が掲載された8月号に、作家の適菜収氏が連載「だからあれほど言ったのに」最終回で、この現象を示唆するような文章を書いている。
<5年くらい前に自称保守を対象として月刊誌の編集者から直接聞いた話ですが、毎回執筆者とネタ(朝日新聞、野党、中国、韓国、北朝鮮、日教組はけしからんといった話)が同じなのは、主な読者層が中高年だからだと。彼らは新しい情報や視点を求めているのではなく、自分が信じているものが正しいのだと誰かに保証してもらいたいのだと。書店のPOSシステムを見ると、いわゆるネトウヨ本を買っているのもこの層だ。定年後、時間をもてあまし、政治に目覚めてしまう。小金も持っている。でもリテラシーがないから、ゴミ情報に簡単に騙される。出版不況が続く中、モラルを失った編集者がこの層に向けて自慰史観のコンテンツを作る。これは政治がマーケティングの手法により劣化したのと同じ構造だ>
 このようにして「新潮45」編集部も劣化していったのだろう。
 しかし、「WiLL」や「月刊Hanada」などのヘイト表現も辞さない“刺激的”な表現に慣れた層にとっては、「新潮45」はまだ生ぬるかったのかもしれない。若杉編集長になっても部数減は止まらず、同氏就任時の2万567部が、直近では1万6800部にまで落ち込んだ。
 こうした状況を打開するために、10月号で初めて、安倍首相礼賛と朝日新聞叩きで知られる毒舌家の小川氏を起用し、杉田擁護と合わせて「『野党』百害」も特集し、10人の書き手に野党政治家の悪口を書かせるなど、これまで以上に極右層に受けそうなコンテンツを並べたのではないか。
 その戦略は成功した、と言えるかもしれない。小川氏の「痴漢」原稿などが大いに話題になって、本号はよく売れているようだ。私の家の近くの書店でも売り切れだった。
 しかし、その代償として新潮社が失ったものは、途方もなく大きい。同社新潮文庫の看板の「Yonda?」の上部に「あのヘイト本」と書き加えられる“事件”も起きた。良質な文芸書を出してきた同社の評価を、ヘイト本も出す出版社に貶めたのが、今回の出来事だ。その汚点をぬぐうのには、生ぬるい社長声明で終わらせることなく、今回の問題がどうして起きたのかを、自らきちんと検証し、対応策と合わせて発表することしかないのではないか。
 私は、「『新潮45』を廃刊にしろ」という声には与しない。今回、内部からも批判が出て来た同社である。自身の手で、同誌を立て直してほしいと思う。
「新潮社出版部文芸」のツイッターは、そのトップに創業者・佐藤義亮の次の言葉を固定ツイートとして掲げた。
「良心に背く出版は、殺されてもせぬ事」
 新潮社の、出版社としての良心と見識が問われている。
追記: 本稿を執筆後の9月25日に、新潮社が「新潮45」の休刊を発表した。今回の問題の原因は「ここ数年、部数低迷に直面し、試行錯誤の過程において編集上の無理が生じ、企画の厳密な吟味や十分な原稿チェックがおろそかになっていた」ことだとしている。
 事実上の廃刊という極めて残念な結論だ。検証と編集体制建て直しをするには手間も金もかかり、それはできないという経営上の判断だったのだろう。ただ、「会社として十分な編集体制を整備しないまま『新潮45』の刊行を続けてきた」ことへの責任は誰が、どうとるのだろう。いずれにしろ、同社が「信頼に値する出版活動」を続けていこうと思うのであれば、今回の問題がなぜ起きたかの原因を、外部の者も入れて検証し、公表してほしい。そのうえで、ノンフィクション作品を含めた良質な言論の場を、再度構築してもらいたい。
 また、杉田議員は政治家として、小川氏は言論人として、自らの言論活動の責任をきちんと取るべきであることは言うまでもない。(文=江川紹子/ジャーナリスト)


太陽光アセス 「安心」に確かな定めを
 各地に増えた大規模太陽光発電所(メガソーラー)は、広く森林を切り倒して造られる。長い目で自然環境に影響はないのだろうか。
 環境省がメガソーラーに対し、法に基づく環境影響評価(アセスメント)を義務付ける検討を始めた。有識者による会議を設け、早ければ来年秋にも導入する。
 太陽光発電は風力や水力など他の再生可能エネルギーと違い、環境アセスメントの義務がなかった。開発と環境保全のバランスをどう図るか、議論に注目したい。
 メガソーラーは、出力1千キロワット以上の大きな太陽光発電所を指す。再生可能エネルギーの固定価格買い取り制度が始まった2012年以降、全国で急激に増えた。
 県内では、計画中を含めて2千キロワット以上の施設が昨年までに40件を超え、全国的にも上位の規模となっている。数万キロワットに達する大規模な施設も珍しくない。
 太陽光は二酸化炭素を出さないクリーン発電で、国が拡大を進める。軽米町のように、太陽光を含む再生可能エネルギーで地域振興を目指す自治体も出てきた。
 一方、全国では建設時の自然破壊が相次ぎ、反対運動が起きている。茨城県では太陽光発電による掘削を放任したため水害に遭ったとして、住民が国を訴えた。
 メガソーラー建設は森林の伐採が避けられない。一定規模以上の開発には知事の許可が必要になるが、洪水をためる池を設けたり、ある程度森林を残すなどの基準を満たせば許可される。
 だが最近は、想定をはるかに超える大雨が増えた。施設内に土砂崩れや水害を防ぐ措置が講じられていても、全国には「安心」とは言い切れない例が目立つ。
 民家に近い急斜面に太陽光パネルが設置されたり、実際に土砂が流出した地域もある。パネルの景観も一部で問題になっている。
 このため山形県など49自治体が、独自にメガソーラーを環境アセスの対象にする条例を制定した。本県でも事業者と市町村が環境保全協定を結ぶなどしている。
 地方が対応に苦慮する中、遅かったとはいえ環境アセスの義務化に国が踏み出す意義はある。「安心」に確かな定めは必要だ。
 半面、アセスが導入されれば建設期間は延び、費用も増す。再生可能エネルギーの普及は今後も欠かせないだけに、事業者団体は導入の場合でも大規模施設に限るよう求めている。
 対象となる施設の規模をどうするかは、難しい判断となる。だが議論の方向は、近隣や下流住民の「安心」を第一にすべきだろう。


[H2B連続成功] 一層の正確性向上期待
 国際宇宙ステーション(ISS)に物資を運ぶ無人補給機「こうのとり」7号機を搭載したH2Bロケット7号機が、南種子町の種子島宇宙センターから打ち上げられた。
 補給機は予定の軌道に投入され、H2Bの打ち上げは7機全てで成功となった。H2Aを含めると40機連続であり、成功率は97.8%に上昇した。
 こうのとりは、現在運用中の無人補給機のなかで唯一失敗がない。27日夜に予定通りISSに到着し、物資を届ければ、日本の技術に対する各国の信頼は一段と高まることになろう。
 ただ、今回は天候悪化に加え、機体トラブルで打ち上げが4回延期された。事前の点検で不具合を発見することができたとはいえ、原因の究明は終わっていない。
 技術の正確性をさらに向上させ、開発中の新型主力ロケット「H3」につなげていきたい。
 こうのとり7号機は全長10メートル、直径4.4メートル。ISSの運用に欠かせないリチウムイオンバッテリーや実験ラック、食料・生活用品などこれまでで最も重い6.2トンを積んでいる。
 物資の補給では、米国とロシアが過去数年以内に失敗を経験している。6回全てで成功した日本への評価は高く、ISSの運用を支えているといってもいい。
 こうのとりには、ISSから地球に試料を持ち帰る実験用の小型回収カプセルも積み込まれた。
 カプセルは幅約84センチ、高さ約66センチの円すいに似た形で、大気圏突入の熱や衝撃に耐えるための工夫を凝らした。
 内部の筒型の断熱容器は宇宙航空研究開発機構(JAXA)と国内メーカーが共同開発し、保冷剤を使って冷蔵が必要な物でも持ち帰れるようにした。中身にかかる力の緩和のため、落下中に物体を上に浮かせる「揚力」を得るよう、角度を自分で調整する。
 無事に中身を地上に届けることができれば、日本がISSから物を持ち帰る手段を手にすることになる。将来の「有人宇宙船」実現につながる技術の進展も期待されよう。
 今回、気掛かりだったのは、ロケット燃料タンクの弁の部品に生じた微細な変形で、打ち上げが一度中止されたことだ。
 原因調査が長引けば、今後の打ち上げや次世代ロケット開発に不安が生じる可能性もある。解明と改善を急いでもらいたい。
 宇宙開発事業は費用対効果に対し、厳しい見方もある。成果を広く発信し、国民の理解を得る努力が欠かせない。


そっくり効果
 有名人の顔を見比べて「うり二つ」「いや似てない」と興に入ることが時折ある。第一印象は違っても、意外な類似点があれば「そっくり感」が増幅する▼人の外見だけでなく国や地域でも似た特徴を探すのは人の習性だろうか。舞鶴市は翼を広げたツル、イタリアは長靴などは有名だが、近頃は山口県とオーストラリアも話題に上る▼異色なのが、摂津や播磨など旧5国が統合した兵庫県を旧ユーゴスラビアになぞらえた「ヒョーゴスラビア連邦」だ。「7の国境、6の共和国、5民族、4言語、3宗教、2文字を持つ1国家」と呼ばれた旧ユーゴに対し、「7の県境、6の方言、5旧国、4新幹線駅、3空港、二つの海を持つ一つの県」と表す形容が「言い得て妙」と反響を呼ぶ▼昔から言われることだが、琵琶湖と淡路島も南北を逆にすれば形がそっくり。湖岸一周する「ビワイチ」と島を巡る「アワイチ」はともに人気サイクリングコースでもある▼そこに着眼した守山市と兵庫県淡路県民局が連携してPRを始めた。「片方を走破したらもう片方にも」と誘う▼琵琶湖を掘った土で淡路島ができたとの伝説もあり、連携は定め−という説明は苦しいが、湖や海の幸、水辺の景観を体感しつつ比べるのは楽しそうだ。こじつけとの声は風に吹き流せばいい。

安倍無策…ロシアでバッサリ
★首相・安倍晋三は自らの3選を手土産に国連総会に臨んだが、ロシアでの東方経済フォーラムの無策ぶりは政界に知れ渡ってしまった。ロシア紙「ロシア・インサイダー」では「日本の安倍、ロシアの東方経済フォーラムで大恥をかく」との見出しで「日本は今の東アジアの経済のダイナミズムの蚊帳の外だ。フォーラムでは安倍だけが浮いている。他の首脳は地域の大規模な投資・貿易・経済活動活性化のための相互協力に関心。日本の投資はけち臭い。安倍はロシアと日本の置かれている立場の理解がまったく時代遅れだ。経済的に豊かで技術的にも優越する日本がロシアに救いの手を差し伸べるというつもりでいる」とバッサリやられている。★12日付の、中国共産党機関紙・環球時報はそれを裏付けるように「中国は極東で28のプロジェクトに計40億ドル(約4400億円)を投資している」とし「中露の全面的な戦略パートナーシップがさらに強固なものとなった」と書いている。ところがその前日の11日に行われた日ロ首脳会談の日本の新聞の記事は「信頼醸成と対中国警戒感を共有」と、いささかずれた内容が掲載されていた。こんな調子でも日本では外交通で通るし、メディアは官邸や外務省の意向通りの記事を書いている限り、米国、ロシア、中国も適当に相手しながら日本に金だけ出させようとするだろう。★案の定、23日、米トランプ大統領は首相との夕食会の前にツイッターで「われわれは日本を助けるために多くのことをしてきた。関係をより相互的にしたい」と書き込んだ。つまり「こんなに良くしてやったんだからそっちも協力しろ」ということだろう。今度は何をいくらで買わされるのか。安請け合いして財布だけ用意すればいいというのは外交ではない。

核廃絶訴え 吉永小百合が示した安倍政権へのアンチテーゼ
 日本の大女優の訴えに安倍政権はどう反応するのか――。24日、明大のキャンパス(東京・御茶ノ水)で行われた核廃絶を訴えるイベントに、女優の吉永小百合がゲストで登場。核兵器廃絶に後ろ向きな政府の姿勢を批判した。
 このイベントは、26日の「核兵器の全面的廃絶のための国際デー」にあわせ、「核兵器廃絶日本NGO連絡会」が開催。昨年、ノーベル平和賞を受賞した「ICAN」の国際運営委員を務める川崎哲氏との一対一のトークショーに吉永が登壇すると、割れんばかりの拍手で迎えられた。
 白い長袖のブラウスに、白い水玉模様がちりばめられた黒のロングスカート姿。さすが、大女優の人気はバツグンで、2015年から4回目となるイベントには、昨年の聴衆120人を大幅に上回る550人が集まった。収容500人の会場は立ち見も出るほど。中には、吉永を一目見るために来場した若い学生の姿も見受けられた。
 吉永は、ICANが受賞したノーベル平和賞のメダルを見せられ、「素晴らしいですねえ」と思わず感嘆。続けて、核兵器廃絶にかける思いを語り出した。
「昨年、核兵器禁止条約が作られたのですが、日本ではまだまだ(条約を)知っている人が少ないような気がします。私たちが大きな声を出し、何とかして(政府が条約を)批准して、核兵器のない世界をつくっていくことが大事だと思います」
 加えて、原発問題にも言及。国民投票で原発の稼働中止を決めたオーストリアを引き合いに出し、「潔い決断に感銘を受けた」と語った上で、こう続けた。
「日本は唯一の被爆国。核兵器は絶対にやめましょうと自ら言うべきではないかと思います。核兵器禁止条約ができたので、私たちが(核廃絶の)声を出して政府に働きかけ、『私たちと一緒にやりましょう』と言っていきたい」
 核兵器禁止条約の交渉・締結に参加せず、原発再稼働に邁進している安倍政権。吉永の訴えは、そんな政策へのアンチテーゼであり、“母べえ”がアホ息子を叱っているようにも聞こえた。安倍首相の耳が「馬の耳」でなければいいが……。


東大 大学入試の英語の民間試験 最初の年は活用しない方針
東京大学は、国が3年後の大学入試に新たに導入する英語の民間試験について、最初の年は合否判定に活用しない方針を決めたことが関係者への取材でわかりました。国は民間試験を活用する方針を示していますが、東京大学の方針がほかの大学にどのような影響を与えるか注目されます。
文部科学省は今のセンター試験に代わり、2021年1月から始まる「大学入学共通テスト」の英語に英検やTOEICなど、民間の複数の検定試験を導入します。
東京大学は25日開かれた入試委員会で、最初の年となる2021年の入試では、その結果を合否判定に活用しない方針を決めたことが関係者への取材でわかりました。
一方で、希望する受験生が一定レベルの英語力があることを証明するため、願書に民間試験の結果を載せることなどは認めるということです。
民間試験の導入をめぐり、東京大学では出題傾向や難易度が異なる複数の民間試験による成績を公正、公平に比較することの難しさや、受験生にとって検定料の負担が重いことなどに懸念する声が上がっていました。
文部科学省は民間試験を活用する方針を示していますが、今回の東京大学の方針がほかの大学の判断にどのような影響を与えるか注目されます。


多死社会 一時預かる「遺体安置施設」 都市部で利用増加
 すぐに火葬できない遺体を一時的に預かる「遺体安置施設」の利用が都市部で伸びている。多死社会で火葬までの待ち時間が長引き、遺体の保管に困る遺族が増えているためだ。一方、迷惑施設として近隣住民の反対で撤退に追い込まれた例もあり、開業を巡るルール作りの議論も高まりつつある。
 JR荻窪駅から徒歩約10分。東京都杉並区の幹線道路沿いに、遺体安置施設「やすらぎ」はある。2人分の遺体を安置できる冷蔵設備と、ソファなどがある面会室を設け、故人との最後の時間を過ごせる。
 使用料は1日7500円。ここで故人を見送り、火葬場へ行くプランだと、費用は約30万円。一般的な料金より割安だ。2016年4月にオープンし、これまでに約130件の利用があった。約2週間預かった例もあるという。近親者だけの「家族葬」や、通夜・告別式をしない「直葬」など、近年の小規模・簡素化のトレンドにも対応する。
 こうした安置施設は数年前から、東京都内や横浜市など都市部で相次いで開設された。需要の高まりは、火葬場で順番待ちの時間が延びて遺体の保管が難しくなっていることに加え、都市部の住宅事情や核家族化を背景に、自宅に安置しない傾向もある。運営会社の小川尚彦社長(58)は「マンションに安置できなかったり、ご近所に知られたくなかったり、ニーズはさまざま」と話す。
 厚生労働省によると、16年の死亡者数は約130万人と、この20年間で約40万人増えた。一方、火葬場は老朽化や統廃合などで減少し、16年度末で全国に約4200カ所。この20年で半分近くに減った。東京都の葬儀関係者は「都市部では火葬が追いつかない」と明かす。
 ただ、遺体を扱うせいか、住民が戸惑い、迷惑施設として地域を巻き込んだ反対運動に発展したケースは少なくない。
 14年10月、川崎市の住宅街に工場を改装してオープンした「ビジテーションホームそうそう」は開業前、周辺住民を対象に説明会を開いたものの、「遺体に囲まれて不安」「衛生面は大丈夫か」などの批判を受け、溝が埋まらないままサービスを始めた。稼働率は上々だったが、地域の反対活動を見かねた建物オーナーから立ち退きを求められ、昨年撤退した。運営会社の竹岸久雄社長(42)は「地元の理解がないと難しい」とため息をつく。
 川崎市は反対活動を受け、新規開設の際は住民への事前説明を求めるとする要綱を策定した。同様に要綱や条例を制定する自治体は相次ぐが、施設数に地域差があり、国レベルの法的な規制はない。
 火葬場に詳しい一般社団法人「火葬研」(東京)の武田至代表理事は「財政面や近隣の反対などから火葬場を増やすのは困難。火葬にかかる時間の短縮のため、あらゆる手段を模索すべき時期がきている」と指摘している。【飯田憲】


「ボランティア搾取」なぜ反論せぬ 五輪組織委に喝! 西川千春氏×本間龍氏 対談(中)
 東京五輪・パラリンピックのボランティアを巡る、論客の対談の2回目。「五輪は商業イベントなのに、なぜボランティアは有償にしないのか」と迫る本間龍氏に対し、西川千春氏は「楽しいからボランティアをするのであって有償か無償かは関係ない」と主張する。そんな2人の見方が一致したのが、組織委員会の事なかれ体質だ。
◇   ◇   ◇
 司会 五輪の組織委について、本間さんから「無責任な運営組織」という指摘がありましたが、西川さんはどうみていますか。
 西川 まず申し上げておきたいのは、私は組織委のボランティア検討委員に就いていますが、組織委の手先ではありません。報酬はなし。やりがい搾取されている感じかもしれません(笑)。
 本間さんのお話のなかで、私が気になっているのは大義です。組織委がきちっと説明していないというのは、非常に私も同感なんです。なぜ東京五輪・パラをやるのか、具体的な目標がありません。だから国民は「じゃあやろう」と賛同できない。
 実はロンドン五輪は東京五輪のベンチマークになっていて、過去にたくさんの人が日本からロンドンに来ました。私はその人たちを案内したり、講演したり、通訳したりしたのですが、いつもその人たちにこう質問しました。「ところで東京五輪はなぜやるのですか」と。大臣を含めて結構上の方までいらっしゃいましたが、皆さん答えられないんです。
■ボランティアは感謝すべき「お客さん」
 本間 西川さんが参加されている組織委のボランティア検討委員会。議事録を開示請求しましたが、返ってきたのは黒塗りばかりの「のり弁当」でした。読んでも、さっぱり意味が分かりません。
 西川 透明性も、もう少し高めるべきだと思います。黒塗りの部分、見たところ、私の発言もけっこうあるようですね。交通費は支給することになりましたが、その議論も(委員会の)最初はなかなかすんなりいきませんでした。
 私は「交通費くらいはぜひ出してください」と強硬に主張しました。ボランティアはアルバイトを雇うわけじゃないのだから、彼らをモチベートさせる、どちらかというと彼らがお客さんくらいの感覚で運営しないといけない。ちょっとした心遣い、たとえばいい食事を提供してくれると、それだけで「ああ、大事にしてもらっているんだな」という気になるんです。
 自分が自由になる時間はものすごく貴重です。日本は時間に対する価値があまりに低すぎる。それを自ら削って公共のために差し出している人に対するリスペクトが、まずなければいけません。ですからボランティアに自分から手を挙げて来てくれる人に対しては、まず感謝なんです。
 本間 いろいろ話をしていると、西川さんも言うべきことはきちんと言っていただいている。ボランティアの考えを、僕は全然否定しません。僕はボランティアが悪いといっているのではなくて、東京五輪の組織委や国を含めたシステムが悪くて、それに乗っかるのはいかがなものかという話なんです。西川さん、ボランティアは有償では駄目なんですか。
 西川 有償にしてもいいと思いますが、さっきもいったように我々にとって有償、無償かは意味ないんです。というのはお金が目的じゃないから。自分から手を挙げているボランティアというのは、やりたくてやっているので、一番違うのは笑顔なんです。とにかくユニホームに腕を通したとたん、もうニコニコしちゃうんですね。
 そういう非常に士気の高いボランティアが搾取の構造になっちゃうのかもしれませんが、(いい笑顔があることで)大会の印象ががらっと変わるんです。ボランティアがハッピーで運営側もハッピーだったら、世の中きれいごとばっかりじゃないから、よしとしたいなという気がします。
■レガシーとして無償固定化の恐れ
 本間 ジャカルタで開かれたアジア競技大会では、お金をちゃんと出していたと聞きます。
 西川 アジア大会はちょっと別なんです。なぜかというと、ボランティアは成熟していて、経済がそれなりの基準に達した国・地域がベースになっています。イギリス、オーストラリア、カナダ、米国といった国々です。一方、開発途上の国・地域にはボランティアの考え方がありません。
 あと所得格差があまりに大きすぎる国。ブラジルのリオ五輪では、大会ボランティアはすべて無償でしたが、(観光案内などをする)都市ボランティアは(有償の)バイトでした。所得格差の問題があって、本当に貧しい人を助ける意味もありました。大会ボランティアをしているブラジル人は中産階級から上で、どちらかというと白い顔。都市ボランティアは一般市民の貧しい人を雇っていたから、黒人が多かったですね。
 司会 西川さんから、「ボランティアも運営側もハッピーならそれでいいではないか」という話がありました。本間さんはどう考えますか。
 本間 東京五輪のボランティアで無償が固定化されてしまうと、これ以降のあらゆるイベントが無償になってしまいます。レガシーという気持ちの悪い言葉でくくられて。国はボランティアが、国民が、無償で喜んで働く仕組みをつくりたいんです。ボランティアの公式資料にも載っていますが、21年にはワールドマスターズゲームズがあり、大阪万博も決まれば(無償ボランティアの対象に)加わってくるでしょう。
 西川 私もレガシーという言葉はけっこう使うんですけどね。
 本間 レガシーという言葉自体はいいけれど、彼らが使うと気持ちが悪いんです。
 西川 確かにそれはね。分かります、言っていること。やはり組織委の問題はあります。たとえば国立競技場。当初のデザインが撤回されましたが、リーダーシップとる人がいなかったから、ゼネコンからの建設費の要求だけがどんどん上がっていっちゃった。
 その後も、なぜそういうことになったのかきちっと明らかにせずに、リーダーシップをとって整理しない。官僚体質的なところがすごくあります。どうしても出向者で構成しているから、出向元を見ながらの仕事になってしまう。出向者体質の根性を捨てろと言いたいです。プロとして、ここに命をかけるんだという気持ちでやってもらいたい。
 ロンドンの組織委はプロが集まっていました。これは自分の一世一代の大舞台だ、自分がプロとして全力を尽くして、次のキャリアにつなげるんだという意識を持ってやっていました。それと出向者の考え方の違いはすごくあると思います。
■責任者が腕まくりして発言すべき
 本間 それにしても組織委には電通がついているのに、なぜこんなに反論が下手なんでしょうね。海外だとスポークスマンがいるんじゃないですか。
 西川 そう。もう少しきちっとね。ロンドン五輪では、金メダルをとった有名な陸上選手で組織委のトップだったセバスチャン・コー氏が、きちっと発言していました。責任ある人が官僚的な話だけじゃなくて、腕まくりして言わなきゃ駄目なんです。
 本間 僕もそう思います。(組織委は)僕の本でさんざんたたかれていますが、「そんなことねえよ」とちゃんと反論したらいい。
 西川 そうそう。なんでしないのかなあ。
 本間 たぶん、みんな官僚体質で、おれがやらなくていいやと。自分の顔をさらして、そんなことしなくても、2年後にはいなくなっちゃうし。
 西川 そう。2年後いなくなっちゃうって、出向者のメンタリティーだと思う。さっきも言ったけれど、これは本当にすごく重要と思っていて、リーダーシップをとるべき人がとらないと絶対にうまくいかない。ロンドン五輪の成功はそこにあったと思います。
 本間 言うべきことは言わないで、いきなりサマータイムやれとか。
 西川 日本ではサマータイムやっても駄目でしょう。欧州は北の方にいくと夏(の明るい時間)がすごく長くなるからサマータイムも有益だけれど、日本はそうではありません。
 本間 日本は経済界がうんと言わないと何も動かないから、たぶんやらないと思います。(五輪に)間に合いませんよね。
 西川 中小企業が、五輪・パラをきっかけにもっと頑張ってほしいです。日本は大企業中心で、契約とるときも大企業がとらないと中小に回ってきにくい。ロンドン五輪では中小企業でも入札できるように大きなプロジェクトも分割したんです。中小企業を本当にサポートしてくれる国だから。いろいろ勉強するところ、たくさんあるんですよね。

断水でトイレが面倒/明石焼き/15のヒント/中秋の名月だけど

あのヘイト本Yonda

Guerre commerciale : le Japon sera-t-il la prochaine cible de Donald Trump ?
Donald Trump pourrait initier un nouveau bras de fer commercial en Asie.
Après la Chine, le Japon ? Protagoniste jusqu'ici discret dans le feuilleton commercial mettant aux prises Donald Trump et ses partenaires, le pays du soleil levant va-t-il à son tour subir l'ire du président américain ? Son pire cauchemar : que lui soient imposées des taxes sur les automobiles. Le sujet sera au menu des discussions entre Donald Trump et le Premier ministre nippon, Shinzo Abe, mercredi en marge de l'assemblée générale de l'Onu à New York. Le locataire de la Maison Blanche fustige régulièrement le "très gros déficit" commercial des Etats-Unis avec l'archipel et a récemment menacé de le faire "payer", dans des commentaires au Wall Street Journal.
Pourtant, ce déficit n'est en réalité pas si "gros". En 2017, il était de 68,8 milliards de dollars (hors services), ce qui place l'archipel en troisième ligne derrière la Chine (375 milliards) et le Mexique (71 milliards). C'est une petit part du solde négatif total des Etats-Unis avec le reste du monde (796 milliards).Sur les sept premiers mois de 2018, il s'est établi à 40 milliards de dollars, selon les statistiques officielles américaines. Ce sont les exportations vers les Etats-Unis du secteur automobile (véhicules et pièces détachées) qui expliquent la majorité des déséquilibres, et la vue de ces "millions de voitures japonaises" irrite M. Trump, alors que peu de voitures made in USA sont vendues sur le sol nippon.
Pourtant Tokyo n'applique pas de droits de douane sur les automobiles importées, contrairement aux Etats-Unis qui pratiquent un tarif douanier de 2,5% minimum. Les grosses voitures américaines ne sont tout simplement pas adaptées au cadre de vie et au goût des consommateurs japonais, arguent les experts du secteur. De son coté, Donald Trump met en cause les barrières non-tarifaires, invoquant par exemple la sévérité des inspections.
Où en sont les négociations ?
De premières négociations entre le représentant américain au Commerce, Robert Lighthizer, et le ministre japonais de l'Economie, Toshimitsu Motegi, se sont tenues en août aux Etats-Unis et un second tour est prévu ce lundi à New York. Leurs vues sont opposées, Tokyo privilégiant un accord multilatéral comme le pacte de libre-échange transpacifique (TPP), dans lequel il espère encore faire revenir les Etats-Unis. D'après l'agence de presse Kyodo, le Japon pourrait cependant céder aux demandes américaines de négociations bilatérales, à condition que le secteur automobile soit épargné.
Pour l'heure, les hostilités n'ont pas vraiment démarré. Depuis l'accession au pouvoir du milliardaire américain, M. Abe a pris soin de le courtiser, au cours de divers diners, sommets et parties de golf. "Mais il est hautement probable que Donald Trump tourne son attention vers le Japon dès qu'il sera parvenu à une sorte d'entente avec la Chine et l'Aléna", estime Harumi Taguchi, économiste du cabinet IHS Markit, interrogée par l'AFP.
Quel serait l'impact de taxes sur l'automobile ?
"C'est l'arme la plus efficace de l'administration Trump dans ses discussions avec le Japon. L'impact sur l'économie serait probablement considérable", commente dans une note Tobias Harris, vice-président de Teneo Intelligence. L'archipel compte une dizaine de constructeurs automobiles, parmi lesquels les premiers groupes mondiaux Toyota et Nissan, qui vendent des millions de véhicules aux Etats-Unis, dont une partie produite au Japon. "Nous pensons que des taxes de 25% pourraient affecter le PIB japonais à hauteur de 0,4 à 0,5%", évalue Mme Taguchi.
Les fabricants ont eux déjà prévenu qu'ils ne pourraient supporter seuls le fardeau : Toyota a ainsi chiffré le potentiel surcoût pour les clients américains à 6.000 dollars par automobile. "Ils transféreront probablement davantage de production aux Etats-Unis", avance l'analyste, mais la situation est très différente de celle des années 1980 quand Ronald Reagan s'en était pris au Japon. "Les compagnies japonaises assemblent déjà près de 4 millions de voitures par an aux Etats-Unis et y emploient 1,5 million de salariés", souligne-t-elle, donc leur marge de manoeuvre est limitée.
Quant au gouvernement japonais, opterait-il pour des représailles, comme Pékin? "Ce n'est dans l'intérêt d'aucun pays", a dit M. Abe. Tokyo privilégierait plutot un recours auprès de l'Organisation mondiale du commerce (OMC), comme il l'a fait en mai pour contester l'instauration de taxes américaines de 25% sur les importations d'acier.
Comment le Japon peut-il y échapper ?
En augmentant ses achats de "gaz de schiste, de matériel militaire américain et d'autres produits qui n'affecteraient pas significativement la production sur le sol japonais", suggère Mme Taguchi. Cela suffira-t-il ? Probablement pas, et c'est là que le Japon va devoir se montrer fin négociateur. "Si le gouvernement Abe offre un ensemble satisfaisant de concessions, en particulier dans l'agriculture", peut-être pourra-t-il échapper au courroux américain, juge M. Harris. C'est cependant un sujet politiquement très sensible au Japon, soucieux de protéger ses agriculteurs.
フランス語
フランス語の勉強?
Tad @CybershotTad
安倍さん、ほんの1週間前に「拉致問題を解決できるのは安倍政権だけだと私が言ったことはない」って言ったばかりなのに。何なんこの人。
東京新聞:「安倍政権で拉致問題解決する」 被害者家族集会で首相:社会(TOKYO Web)

かおなし @cocorono121
「拉致問題を解決できるのは安倍政権だけだとは私は言っていない 家族会が言ってる」とつい1週間前に言っていた安倍総理はその家族会を前に昨日「安倍政権で拉致問題解決する」と勇ましく言っています…何度も言いますが本当に信じられないのはこんな御仁を支持している人が本当に日本にいるわけです
志位和夫@shiikazuo
明日(25日)は、翁長知事が急逝してから49日となります。沖縄県・糸満市の「魂魄の塔」にて、国政野党各会派が合同して、野党会派合同慰霊を行うこととなりました。日本共産党からは私が参加いたします。立民、国民、社民、自由、無所属の会、沖縄の風、沖縄社大党からもご参加と聞いています。
雇用のヨーコ @koyounoyooko
日大ユニオン結成!
雇い止めストップ、英語の外部委託や偽装請負の是正など、課題は山積。
民主的な大学運営を取り戻すために、頑張ってほしいです。
9/24赤旗より

反差別統一戦線東京委員会 @Anti_Discrimina
新潮社の看板に「あのヘイト本、」Yonda?とラクガキ
Shuhei @ShuShu0924
「あのヘイト本」の部分をブルーシートで覆わせたところまで含めて素晴らしい発想だったと思う。私たちは自分で隠さなければいけないようなものを自らの手で出版しております、と新潮社に公衆の面前で語らせたも同然だから。
吉田弘幸 @y__hiroyuki
今日は中秋の名月なのか。
そうだ。墓参りに行かないといけない気がする。お盆も忙しかったので,今年になってから一度もいっていない気がする。

ありた @chang728
実は大学の卒業実技試験を受けずに4回生の終わりに退学したのだが「同等の能力がある」として大学で働かせてもらっていた所、この度改めて卒試を受けて卒業さしてもらうことになったのだが当日まで曲の目星もつけておらず、研究室で楽譜を探して舞台袖に行ったら間に合わず次の順番の人が歌ってた。
というスパンの長い悪夢を見た。現実のありちゃんは学士は持ってます。

中野昌宏 Masahiro Nakano @nakano0316
そりゃあ、大学は知性と理性の府なんだから、政府がバカやってたら批判するのが当たり前。職業倫理みたいなもん。そしてそれは左翼とかいうのではないね。イデオロギーには関わらないから。
中林 香 @kaokou11
おかしなことをおかしいと言う、間違ったことを間違いだと言う、デマをデマだと言う事がなぜ左翼ということになるのだろう。それでは、おかしなことを言う、間違ったことを言う、デマを言うのが右翼なのだろうか?そんなことはイデオロギー以前の、人として当たり前の良心があるかどうかではないのか?
エリック ・C @x__ok
日本の人が聞いたら怒ってしまいそうですが、フランスには生活保護受給者用のバカンスサービスというのがいくつかあります。 https://www.ancv.com/bourse-solidarite… … 怒る先は私でもなくフランスでもないのでよろしくお願いします。
日本の生活保護受給者は自動車を所持してはいけないばかりかレンタカーも借りてはいけないとまで言われている。こちらは、フランスの 生活保護受給者用の自動車免許取得(自動車教習所へ払われる)の支援措置。
Bénéficier d'une aide pour le permis de conduire

清少納言 @seisyounagon_
今夜は中秋の名月ですか。月といえばみなさん、「望月の歌」はご存知ですか? 「この世をばわが世とぞ思ふ望月の欠けたることもなしと思えば(アーティスト:藤原道長」っていうあれですね。あれがリリースされたのは西暦で言えば1018年……つまり、今からちょうど1000年前なんですよ。
古賀茂明@フォーラム4@kogashigeaki
モリカケでは、無理矢理プロジェクトを進めた「忖度官僚」たちだが、障害者雇用については、歴代政権が本気でないことを見抜き、嘘までついて放置してきた「逆忖度」
安倍総理の「一億総活躍」もただのパフォーマンスだと見抜いたから、障害者雇用にまじめに取り組まなかった

バリバラ「にしくんプレゼンツ・世界のマイノリティーツアー」(前編)
バリバラ遂(つい)に世界進出!109センチの小さな旅人、にしくんがプロデューサーとして世界のマイノリティーたちを紹介。まず訪れたのは、内戦や貧困が原因で障害者が多いウガンダ。にしくんを待ち受けていたスーパーポジティブな人たちとの出会いとは?インドネシアのバリ島には、村中の人々が手話で話す不思議な村がある。買物や病院などの日常生活が全部手話でできるのだ。その暮らしに密着した。 サヘル・ローズ, 山本シュウ,大西瞳, 玉木幸則,大橋グレース,岡本真希, 神戸浩
テレメンタリー 「再会 〜日朝に別れた姉妹の58年〜」
戦後、在日朝鮮人の夫と北朝鮮に渡った日本人妻たち。フォトジャーナリストの伊藤孝司は去年、今年と彼女たちへの取材を重ねた。そのうちの一人、中本愛子さん(86)は、日朝間の協議が進まず里帰りを実現できずにいる。我々は、中本さんの依頼を受け日本で家族を探した。妹は熊本県で暮らしていた。姉の存在を伝えたところ訪朝を決意。58年ぶりの再会を果たした。「家族が自由に行き来できるようになって欲しい」そう願って姉妹は別れた。 河野多紀 朝日放送

今日もお休みですが仕事.しかし!断水です.トイレが使えなくて面倒です.コーヒー飲む分は湯沸しに必要分水をもらいました.
ランチは明石焼き.ふわふわでタコが入っていておいしい.明石に行くのはちょっと遠いけど,こんな近くで食べれて満足.梅田でもあるよね?
15のヒントを頑張りました.
中秋の名月だけど,忙しくてお月様見る余裕がなかったのでした.残念!

<被災地 最後の一人まで>伴走型支援の今(中)カルテ 窮状データ共有し連携
<歩みも網羅>
 「月収は障害者年金の10万円程度。生活苦を確認」「年末から血圧が高くなって不安がある。血圧の薬が買えない。仕事が欲しい」
 被災者の現状と歩みが世帯単位の資料に網羅される。情報を随時更新し、最善で最短の支援を差し伸べる。
 東日本大震災で損壊した自宅に住む在宅被災者を支援する一般社団法人「チーム王冠」(石巻市)は、被災者のあらゆる情報を世帯ごとにまとめた資料を「カルテ」と呼ぶ。損壊判定や支援制度の利用状況、課題など項目は20以上に上る。
 チーム王冠が作ったカルテは石巻市と宮城県女川町の在宅被災者約2100世帯分と、県内のみなし仮設住宅入居者約600世帯分。うち約500世帯を現在の支援対象としている。
 カルテを基に、特に生活が困窮する約120世帯を割り出し、フードバンクの協力を得て食料援助をしている。伊藤健哉代表理事(52)は「もはやカルテがなければ活動できない」と話す。
 カルテはチーム王冠のメンバーや連携する弁護士らと共有する。その一人、山谷澄雄弁護士(仙台弁護士会)は「被災者の情報を次回訪問する別の弁護士に引き継げる。同じことを聞かれれば被災者も『またか』となるが、すぐに次の話に移れる」と評価する。
 カルテは震災直後の困難な支援環境から生まれた。
 チーム王冠は当時、救援物資が行き届かない自宅避難者への食料支援に奔走した。避難所の被災者と異なり、自宅避難者は支援の網から漏れていた。伊藤代表理事は「このままでは放っておかれる」と危機感を抱き、個人の窮状をデータ化した。
<対応迅速化>
 災害ケースマネジメントは被災者個々の暮らし向きや健康状態などを聞き取り、オーダーメード型の生活再建計画を作る仕組み。行政や支援団体、専門機関が協力して支援する。関係機関が迅速に対応する上でデータ化は欠かせない。
 仙台市が2012〜13年、市内の全仮設住宅約1万世帯を対象にした訪問調査では、生活再建支援員が聞き取った情報を、市職員が直ちにデータベース管理ソフトに打ち込んだ。
 市被災者生活支援室の高橋貞人室長は「情報量がA4判で40枚以上に上る世帯もあった。就労、アルコール依存症、精神障害など多様な問題があり、そこを解決しないと住宅再建に進めなかった」と振り返る。
 国は13年、災害対策基本法を改正し、市町村に被災者台帳=?=の作成を促した。被災者カルテとも呼ばれるが、行政支援の漏れや遅滞を防ぐのが目的で民間団体は原則共有できない。
 日弁連災害復興支援委員会の津久井進委員長(兵庫県弁護士会)は被災者台帳の必要性を認めつつ、「行政が公的支援目的で保存するデータではなく、被災者が支援者の助言を受けて生活再建を考えるための記録が必要だ」と提言する。
[被災者台帳]大災害時、住宅被害や避難先、支援金受給などの状況を行政担当者が一覧できる仕組み。支援制度の漏れや二重支給を防ぐのが狙い。記載項目のガイドラインを作り、全国的な整備を進めている。東日本大震災の際に罹災(りさい)証明書の発行が遅れた反省を踏まえ、制度化した。


<気仙沼ストリートライブフェス>港町のロック 再生の響き
 東日本大震災で被災した気仙沼市を音楽で盛り上げる「気仙沼ストリートライブフェスティバル」が23日、同市田中前などであった。爽やかな秋空の下、ロックやジャズなど多彩な音楽が港町に響き渡った。
 銀行や商業施設の駐車場などを利用した六つのステージが設けられ、市内や東京、大阪などから集まった53組約250人が洋楽やオリジナル曲を披露。観客から大きな拍手が上がった。
 同市で活動するバンド「HENDRIX」のメンバーの会社員吉田晶子さん(51)は「4回目の出場だが、演奏は毎年、少しずつ進歩している。気仙沼の街中でロックを演奏できる機会はめったにないので楽しい」と話した。
 2012年に始まったイベントで今年が7回目。地元の音楽愛好者らでつくる実行委員会が主催した。


<戊辰戦争150年>会津藩公行列 「同盟」集結 威風堂々
 会津若松市の会津まつりのメイン行事「会津藩公行列」が23日、市中心部であった。戊辰戦争150年の今年は会津藩救済のため結成された奥羽越列藩同盟の加盟藩を中心に編成。俳優の綾瀬はるかさんが5年連続、鈴木梨央さんが初の特別ゲストとして参加した。 歴代の会津藩主や白虎隊をはじめ仙台、米沢、棚倉、長岡(新潟県)の同盟諸藩、「会庄同盟」を結んだ庄内藩、会津藩と共に鶴ケ城に立てこもった凌霜隊の郡上藩(岐阜県)、会津藩再興の地・むつ市などの関係者総勢540人が城下町を練り歩いた。
 出陣式で、NHK大河ドラマ「八重の桜」で山本八重役の綾瀬さんは「お変わりありませんか」の意味の「みんなさすけねーがー」とあいさつ。八重の子ども時代を演じた鈴木さんも「お元気だったなし」とともに会津弁で呼び掛けた。約7キロの沿道には大勢の見物客が詰め掛け、先人への感謝を込めて声援を送った。
 会津まつりは最終日の24日、子どもたちによる日新館童子行列などがある。


行政手続条例/慣習で仕事をしていないか
 講師に「皆さんのまちには行政手続条例がありますか」と聞かれて「ある」と答える受講生は、全体のおよそ2割だという。全国の自治体職員が実務を学ぶ自治大学校での講義の一こまである。
 これはやや意地悪な質問で、実は新潟県加茂市を除く全ての自治体が行政手続条例・規則を備えている。本来なら全員「ある」と返事をしなければならない場面だ。
 行政の公正と透明性を確保するため、許認可事務や指導の統一ルールを定めたのが行政手続条例。運用から既に四半世紀近いというのに、当事者である職員の間でも認知度はこれほどまでに低い。
 行政手続条例を知らずに職務を行う職員は「道交法を知らずにハンドルを握るタクシー運転手のようなもの」と上智大の北村喜宣教授(行政法)は指摘している。笑い事で済む話ではなかろう。
 多くの住民は日ごろ、役所というのは法律に従って仕事をする所だと思っている。しかし、条例の立法事実が示唆しているのは「役所仕事の実際は、法令ではなく慣習で事務処理をしているのではないか」という疑念だ。
 例えば住民の申請を事前審査し、不許可になりそうだったので無駄な申請はしないよう助言する。こんな事務はないだろうか。親切心かもしれないが、これは明らかに申請権の侵害に当たる。
 仙台市では今年5月、農地を宅地化する開発行為の手続きで、内部決裁を経ずに許可書を交付するという極端な不正が複数発覚した。
 注目したいのは、東日本大震災からの復興に伴う申請が殺到する中での不正だった点だ。仙台に限らず復興事業に忙殺される被災自治体で、職員の法令順守教育が後回しになっていることを危惧する。
 河北新報社の調べでは、震災発生から7年半が経過し、震災後採用の職員の割合は岩手県の大槌町や山田町で4割前後に達した。経験の浅い若年職員の管理職登用、実務研修の不足といったひずみが顕在化しつつある。
 他方、職場の慣習にもたれ掛かった事務の危うさに気付いた自治体では近年「行政リーガルドック」という取り組みが始まっている。チェックシートに業務の根拠法令を記入し、行政手続条例に反していないかどうかを診断する行政改革の手法だ。
 岩手県では本年度、県立大が滝沢市、軽米町とリーガルドックに着手した。花巻市も先進自治体の千葉県流山市から手法を学んでいる。
 行政手続条例の本旨は、これを順守することで市民の行政に対する信頼を保障する点にある。と同時に、正しい法務能力を身に付けることは、行政訴訟などのトラブルから個々の職員や行政組織を守るための最終手段だ。
 情報公開度などと同様に一度、法令順守度を点検してみたらどうだろうか。


陥没被害 住民に寄り添い復旧を
 住民の不安や要望に寄り添うことが何より大事だ。
 胆振東部地震では、札幌市清田区や北広島市などで地盤の陥没が起き、家が壊れたり傾いたりする甚大な被害が出た。
 原状回復にはさまざまな困難が予想されるが、安心して暮らせる環境が整わない限り、生活再建はおぼつかない。
 自治体は、丁寧な説明を重ねて住民の合意形成を図り、復旧に全力を挙げてもらいたい。
 国の補助制度などを活用することで、住民の経済的な負担を和らげる努力と工夫も求められる。
 清田区の被害は、谷に盛り土をした宅地造成が一因で液状化が起きたと指摘されている。造成時期は1970年代とかなり古く、土地の脆弱(ぜいじゃく)さを知らなかった住民も少なくないのではないか。
 平穏な暮らしが一転した人たちの困惑は察するに余りある。
 札幌市は、被害の原因調査に約3カ月かかり、地盤改良などの工事に着手するのは来春になるとの見通しを示す。
 被災した地域は広大だ。しかも地質の調査や測量、専門家からの意見聴取、工法の決定といった多くの手順を要する。
 ある程度の時間がかかるのはやむを得ないとしても、冬を控え、被災住民が一刻も早い復旧を望むのは無理もない。
 行政にはスピード感が求められよう。併せて事業の進捗(しんちょく)状況を分かりやすく広報するなど、きめ細かな対応も欠かせない。
 残念なのは、住民でもないのに清田区の現場に立ち入り、中には記念写真まで撮影する無神経な人がいることだ。
 被災者を傷つける心ない行為は厳に慎まねばならない。
 原状回復を巡っては、個人の経済負担の軽減についても、十分配慮するべきだ。
 たとえば、熊本地震に見舞われた熊本市は、液状化対策の事業費を補助する国の制度を積極的に活用。独自に市の公的な支援も加えて、再建を後押ししている。
 住宅の被害についても、自治体は現行法や制度の枠組みを入念に検証し、多様な支援の選択肢を用意する必要がある。
 液状化の危険性がある地域を住民に伝え、防災・減災に役立ててもらうことも大切だ。
 札幌市は「液状化危険度図」を作成・公表済みだが、全道的な取り組みは遅れている。
 住民の財産や安全にかかわる情報だけに整備を加速させたい。


北海道地震で工場停電  生乳廃棄悔しい 電力、乳業なぜ停止 危機管理体制再考を
 北海道地震による大規模停電で生乳廃棄を余儀なくされた全道の酪農家から、乳業メーカーや電力会社に対して、危機管理体制の見直しを求める声が高まっている。酪農家は停電に備え用意していた発電機を使って、搾乳・冷蔵したにもかかわらず、自家発電装置を持たない乳業工場が相次ぎ操業を停止し、生乳を出荷できなかった。農家からは「廃棄は人災」と憤る声も上がる。(川崎勇、大山知香)
 「停電に備えて発電機を準備してきた。生乳を出荷できたのに、本当に腹立たしい。残念だ」
 北海道大樹町で乳牛約1100頭を飼う日昭牧場の西川久雄理事は、6日未明の停電後50時間ほど、8日朝まで軽油を300リットル以上費やして自家発電機を稼働。通常通り1日2回の搾乳を続けた。2日分の生乳約36トンを泣く泣く廃棄した。同牧場は、2013年に発電機を設置。16年には停電時でも牛舎や搾乳設備の電力を確保しようと、約500万円をかけ大型発電機に更新していた。それだけに、悔しさが募る。所属するJA大樹町では、組合員78戸のうち7割が発電機を導入。隣接する広尾町のJAひろおも71戸の8割以上で設置していた。
 同町で乳牛630頭を飼う角倉光記さん(65)も、停電時は自家発電機で通常通り搾乳したが、10トン以上を廃棄した。角倉さんは「酪農家だけでは供給責任を果たせない。危機管理体制を改めて考え直すべきだ」と語気を強める。道によると、6〜10の5日間で全道の生乳廃棄による被害額は21億円ほどに上る。
 北海道電力への要望も相次ぐ。別海町の60代の酪農家は、乳業メーカーの対応も含め「今回の生乳廃棄は人災と言っても過言でない。電力の安定供給に向けて対策を進めるべきだ」と憤りを訴える。北海道農業団体災害対策本部は、同電力に対し電力の安定供給に関する要請を実施。万全な発電・通電体制の構築や再発防止などを求める。
 農水省によると、北海道内にある日量処理量が2トン以上となる乳業工場39カ所のうち、37カ所が大規模停電時に工場を稼働するための自家発電設備を持っていなかった。9割超の工場が操業を一時的に停止し、酪農家が出荷できなくなる事態に陥った。業界の大規模災害時の危機管理のあり方が問われた形だ。
 自家発電設備の導入が進まない背景に巨額の費用負担がある。工場の規模によるが、生産ラインを長い時間稼働させる自家発電設備は「高いもので10億円単位になる」(乳業関係者)。定期的な保守点検費用も大きな負担になる。
 地震発生直後も生産ラインを稼働できたのはよつ葉乳業の2工場だけ。自家発電設備を導入していたためだ。しかし多くの工場は、クーラーステーションなど周辺施設用に限定した自家発電設備にとどまっているのが実態だ。「落雷などの数時間の停電は想定できるが、これだけの大規模の災害には備えていなかった」(乳業関係者)と明かす。
 今回の被害を受け、対応を検討するメーカーもある。Jミルクは「いかに安定したサプライチェーンにしていくかが大きな課題だ」と話す。


給油所過疎地 「地域の基盤」維持したい
 ガソリンスタンド(給油所)が3カ所以下の「給油所過疎地」といわれる自治体が、増加の一途をたどっている。
 人口減少が続く地域を中心に、経営難で廃業となるケースが相次いでいるのが理由だ。
 灯油も販売するガソリンスタンドは、医療施設や学校、金融機関などと同様、地域に不可欠な社会基盤といえる。
 減少に歯止めがかからなければ、暮らしに支障を来すだけでなく、地域の存続に関わる事態ともなりかねない。
 将来にわたって機能を維持し続けられるよう、官民で知恵を絞りたい。
 経済産業省によると、1995年に6万カ所を超えていた国内の給油所は現在3万程度に半減している。背景に、給油所を取り巻く構造的要因がある。
 少子高齢化や若者の自動車離れに加え、ハイブリッド車(HV)など燃費の良い車が普及したことで需要が低迷、価格競争も重なって収益を圧迫する状況が続く。そこに後継者不足が追い打ちをかけている。
 とりわけ深刻なのが給油所過疎地といわれる地域だ。今年3月末時点で、給油所のない10町村を含め312市町村に上る。本県は3町村が該当する。
 最寄りの給油所まで15キロ以上離れた居住地のある自治体も、柏崎市など本県の6市町を合わせ300市町村を超える。
 それぞれ全市町村の2割に迫る。看過できない数字だ。マイカーに頼る地域では一層過疎化が進む要因になりかねない。
 こうした状況を受け、経産省は対策に乗りだした。
 その一つが簡易給油所だ。タンクローリーと給油機をつないで、車に給油する。地下タンクが不要で費用が安く済む。大型コンテナを使った地上設置型の給油所も実用化が可能か検証するという。
 ガソリンや灯油といった可燃物を扱う給油所は、設備の配置などに厳しい規制がある。簡易給油所の整備を進めるには、消防法を中心とした規制の見直しが欠かせない。
 地上にタンクがある簡易給油所で事故が起きれば、重大な被害につながる恐れがある。利便性と安全性の両立を最優先に検討を進める必要があろう。
 地域が独自に対策に取り組むケースも出てきている。
 高知県四万十市では100人超の住民が株主となり会社を発足させた。給油所に加え、コメの販売や生活雑貨の宅配など多角経営を行うほか、談話スペースを設け、地域のコミュニティーとしての役割も担う。
 廃業した給油所を自治体が買い取って再開したり、機能維持のため事業者同士が経営統合したりしたところもある。
 住民票の写しの発行など、行政機能の一部を給油所に移転することも考えられよう。地域の実情を勘案した柔軟な対応が求められる。
 このまま人口減少が進めば、給油所過疎地が増えるのは想像に難くない。住民生活を守るための備えを講じておきたい。


<安倍政権に注文する>「原発ゼロ」への転換を
 原発、エネルギー問題は、総裁選の争点にされなかったと言っていい。
 告示前日、地震による停電で全北海道が闇に包まれ、北海道電力泊原発の外部電源が一時途絶えた。一極集中電源の危うさや、3・11を経てなお脆弱(ぜいじゃく)な原発の防災体制が露呈して、国民の不安と関心は一層高まったというのにだ。
 原発の“持続可能性”は、おのずと怪しくなりつつある。
 膨大な「国費」を投じた高速増殖原型炉「もんじゅ」が廃止に追い込まれ、使用済み核燃料サイクル計画は、事実上破綻した。核のごみの処分場は、一向に決まらない。二〇三〇年代には一時保管の施設から放射性廃棄物があふれ出すという。国際社会は、核兵器のエネルギー源にもできる大量の余剰プルトニウムの処分を迫る。膨らむ維持費や廃炉費用に耐えかねて、電力会社と原子炉メーカーは提携に動き始めている。
 極め付きは、事故に備えた賠償金の上限引き上げを、政府が断念したことだ。
 原子力損害賠償法は、電力会社の賠償責任に上限なしと定める一方で、原発一カ所に付き千二百億円を用意するよう電力会社に義務付けている。
 福島の賠償費用はすでに八兆円を超えている。少しばかり積み増したところで焼け石に水ではあるものの、上限引き上げを断念するということは、原発は民間企業の手に負えないと、国が正式に認めたというに等しくないか。
 福島の賠償費用は不足分を国が立て替え、一部はすでに電気料金に転嫁されている。いずれにしても、ツケは国民に回される。
 もはや原発は、国家の意思と力がなければ、管理も廃棄もできない状態に陥っている。なのに、国民の多くが抱く不安や疑問に国は答えてこなかった。
 世界が再生エネルギーへのシフトを進め、国民の過半が原発再稼働に反対する中で、なぜ原発を主力電源と位置付けたままなのか。核燃料サイクルをなぜ断念できないか。福島のような事故が再び起きたとき、誰が、どのように責任をとってくれるのか。そもそも責任がとれるのか−。恐らく答えられないのだろう。
 原発事故の責任は、政府にも負いきれるものではない。福島の現状を見れば明らかだ。だとすれば「原発ゼロ」への転換を「国策」として明確に示すべきなのだ。


福島の「サン・チャイルド」 設置と撤去が残した教訓
 公共空間におけるアートはどうあるべきか。原発事故の風評被害を増幅するなどと批判を受けた巨大な子ども像が20日、撤去された。
 福島市が先月3日、「復興の象徴」として、JR福島駅に近い教育文化施設前に設置した「サン・チャイルド」だ。
 現代美術家のヤノベケンジさんが2011年の東日本大震災を機に制作した。高さ6・2メートルの像は黄色い防護服のような姿で、ヘルメットを脱いで前方を見つめている。放射線量計を模した胸のカウンターは「000」と表示されている。
 ヤノベさんは「未来を見据えて力強く立ち上がる姿に、希望が持てるよう制作した」と意図を説明する。
 設置直後から、市に批判が寄せられ、インターネット上でも賛否さまざまな意見が飛び交った。市は「賛否が分かれる作品を置くのは難しい」と、設置から1カ月もたたないうちに撤去を発表した。
 木幡浩市長が「合意形成のプロセスを欠いた」と謝罪したように、設置を急ぎすぎたのも混乱を招いた一因だ。
 震災から7年しかたっておらず、原発や放射能汚染というデリケートな問題を含んでいる。12年に福島空港ロビーで展示されて好評だった経緯はあるが、設置場所や時期など、事前に広く市民の意見を聞き、配慮すべきであっただろう。
 美術館やギャラリー以外の公園や街路など公共空間に設置される芸術作品はパブリックアートと呼ばれる。広く市民に芸術に触れる機会を提供するだけでなく、都市景観の形成や、記憶を形にするなどの役割を果たしてきた。
 その半面、不特定多数の人が見るため、メッセージ性のある作品への不快感などから議論を呼ぶこともある。行政側が一方的に置くだけでは、理解は得られにくい。ネット上にも公共空間が広がっているという現状も無視できない。
 しかし、ヤノベさんも危惧するように今後、表現者が過度に萎縮するようなことがあってはならない。
 地域住民に愛されることはもちろん大事だが、心地いいものだけがアートではない。見る人の心にひっかかりを残し、立ち止まって考えさせることも重要な役割のはずだ。


[「派遣切り」問題]法改正で待遇改善図れ
 正社員への道はむしろ狭まったのではないか。
 改正労働者派遣法の施行から3年を前に、「派遣切り」や「雇い止め」への不安が高まっている。
 2015年9月30日に施行された改正法は、派遣労働者が同じ職場で働ける期間を最長3年に制限するものだった。それまで受け入れ期間に制限がなかった秘書や通訳など26専門業務でもルールを統一したのだ。
 他方、派遣会社に対しては雇用安定措置を義務付けた。同じ職場で3年を迎えた労働者の正社員化など直接雇用を派遣先企業に依頼するほか、派遣会社自らが無期雇用するなどの対応である。派遣元と派遣先は、10月1日以降、この雇用安定措置をとらなければならない。
 ところが3年の経過を前に、派遣切りが指摘されている。
 市民団体「非正規労働者の権利実現全国会議」が昨年来続ける労働相談にも深刻な事例が数多く寄せられている。
 15年以上継続勤務してきた女性が直接雇用されることなく派遣を打ち切られた、派遣元が派遣先に求めた高額の紹介料が壁となって直接雇用が頓挫した、派遣元で無期雇用となった場合、時給が下がると言われた−などである。
 3年前の法案審議で安倍晋三首相は、「正社員を希望する人にはその道を開き、派遣を選択する人には処遇の改善を図る」と意義を繰り返した。
 希望者の正社員化どころか、現状は雇用の安定とは逆の方向に進む。
■    ■
 そもそも派遣法改正は、労働分野の規制改革を掲げる安倍政権が経済界の意向をくんで進めた規制緩和策である。
 改正法の最大のポイントは、企業の派遣労働者受け入れ期間の制限をなくしたことだ。働く個人でみると同じ職場にいられるのは3年に限られるが、3年ごとに人を入れ替え、労働組合の意見を聞くといった手続きを踏めば、企業は派遣労働者に同じ仕事を任せられる。
 そのため当時から「不安定な雇用が拡大する」との懸念が強かった。 
 頼みの綱の雇用安定措置も、派遣元は直接雇用の依頼義務を負うが、派遣先が断るのを拒めない。派遣先が見つからない間も給与を保障する派遣元での無期雇用には高い壁がある。
 政府は雇用安定措置の実効性や、派遣切りの実態を調査すべきだ。
■    ■
 改正労働契約法により4月から始まった「無期転換ルール」で、開始直前の雇い止めが問題となったばかりだ。法の「抜け道」を利用したルール逃れである。
 改正派遣法も同様に「抜け道」による悪影響が目立ってきている。
 派遣で働く人は、昨年6月時点で約156万人。リーマン・ショック後、雇い止めが横行したピーク時からは減っているものの、ここ数年増える傾向にある。 
 企業のやる気やモラルに頼るだけでは待遇改善は図れない。法の再改正を含む見直しが必要だ。


アマ競技で多発する不祥事 機能不全のJOCに解決できるのか
 パワハラ、暴力、買春、ドーピング違反――。ボクシングでは助成金の不正流用、体操界では塚原夫妻の協会私物化など、金銭問題まで発覚した。
 アマチュアスポーツ界で頻発する不祥事に、JOC(日本オリンピック委員会)は18日の理事会で、再発防止とガバナンス強化のため、竹田恒和会長を中心に各競技団体トップを集めた会長会議を定期開催するという。対策を取るポーズは取ったものの、それで解決するとは誰も思っていない。
「今のJOCは求心力がなく、リーダーシップ能力も薄れてきています」と言うのは元JOC職員でスポーツコンサルタントの春日良一氏だ。
「体操で問題となった『2020特別強化プロジェクト』も、塚原夫妻を筆頭とした体操協会に全部任せた状態で、詳細が明確でないまま進んでいた。本来なら、JOCが東京五輪に向けた根本的な方針や具体的な対策を出してから各団体に任せるべきです。今の強化本部は専門的な競技力の向上に関してはバラバラで、まったく機能していない。偏ったコーチング方針を続ける競技もあって、戦略的な策を講じていないところも多いのです。JOCはメダルの目標数ばかり口にしますが、『競技力向上』を“富国強兵”だと意味を取り違えている」
■「人間力」偏れば弱体化の恐れも
 JOC強化本部のスローガンは「人間力なくして競技力向上なし」。これまでは「競技力」を第一に記載していたが、不祥事多発を受けて「人間力」を一番上に記載し、競技力と並列させたという。
「バスケットボール選手の買春騒動があったので、倫理的な問題を取り上げたのでしょうが、選手強化の本質的な部分ではない。どういう戦略を取って競技力を上げていくかが大事であって、大義名分を取り繕うための漠然とした言葉だけでは意味がありません。JOCの『火事場のバカ力』に期待したいですが、このままでは、2年後の東京五輪までにはとても間に合わない」(前出の春日氏)
 選手の人選が「人間力」に偏れば、それはそれで競技そのものが弱体化する恐れもある。12日にスポーツ庁が開いた対策会議では、鈴木大地長官が「トップ選手強化に公金を使っているが、このままだと国民に理解してもらうことが難しくなる」と発言した。
 現状、スポーツ庁は調査や処分に踏み込む権限がないが、競技団体やJOCによる自浄作用に限界を感じ、国の介入も検討しているということだ。


ロヒンギャ迫害 真相解明し責任追及を
 イスラム教徒の少数民族ロヒンギャに対する一連の迫害の「主犯」はミャンマー国軍―。国連人権理事会によって設置された国際調査団は、先週公表した報告書でそう断じている。
 組織的な殺害や性暴力をはじめ深刻な人道犯罪があったことを確認し、ジェノサイド(民族大量虐殺)を意図していた可能性さえある、としている。事実であれば到底許されない。
 「驚くべき人権侵害が裏付けられた」として責任追及を求める声が、欧州やイスラム諸国から上がったのは当然だろう。
 人道犯罪などに関して訴追権限を持つ国際刑事裁判所(ICC)は、民間人への組織的攻撃など「人道に対する罪」を視野に入れて予備調査を始めるという。真相解明が望まれる。
 今回の報告書は440ページに及ぶ詳細なものだ。875人への聞き取りや衛星写真による集落破壊の検証などで、被害に迫っている。昨年8月にロヒンギャの武装集団と政府の治安部隊が衝突した後、大規模な迫害が始まったと指摘。「除去作戦」と呼ばれていたことや、2カ月余りで村落の40%以上が破壊されたことから、ロヒンギャ除去を目的に計画され、組織的に行われた疑いが強いとした。
 女性や子どもを含め数百人が殺された所もある。合わせて1万人以上が死亡したと推定している。責任者として、ミン・アウン・フライン国軍総司令官ら軍高官6人の名を挙げた。
 国連総会は、重要なテーマの一つとして取り上げる予定だ。
 ところが、肝心のミャンマー政府は「報告書は一方的な見方だ」と反発し、独自に調査する委員会を7月に設けた。外国人委員2人の中には、広島市出身で元国連大使の大島賢三氏もいる。真相解明への努力を期待したいが、「今更設置しても真剣さは感じない」との冷めた見方が国際社会にはある。
 各国は、民主化運動の指導者でノーベル平和賞を受賞したアウン・サン・スー・チー氏に、事態収拾への尽力を期待していた。軍事政権が終わり民主国家へと歩み始めた今こそ、旧弊を断ち切る好機のはずだ。
 しかしスー・チー氏は迫害を止められなかったばかりか、真相解明や責任追及に向けた積極的な動きを今も見せていない。隠然たる力を持つ軍部や、国民の多数派である仏教徒の顔色をうかがっているのだろうか。
 国連調査団も、彼女が迫害に関与した証拠はないが、防ぐ努力は見られず、「一定の責任は免れ得ない」と指摘している。
 ロヒンギャ関連の極秘資料を不法に入手したとして、ロイター通信のミャンマー人記者2人がともに有罪判決を受けた。軍事政権が言論弾圧に使ってきた国家機密法が適用されたこともあって、欧州各国は報道の自由が侵害されるとして、2人の即時釈放を求めている。それでもスー・チー氏は、判決は妥当との考えを示している。これでは失望感は広がる一方だろう。
 このまま情報統制や軍部の暴走を許していては、民主化が後退しまわないか懸念される。
 隣国バングラデシュに逃れたロヒンギャは72万人を超す。迫害の真相解明と責任追及がなければ、安心して国に戻ることはできまい。早期帰還への支援を続ける日本も、積極的に関わるべきである。


新幹線アセス  府民の懸念に向き合え
 国土交通省が来年度予算の概算要求に、北陸新幹線敦賀−新大阪の環境影響評価(アセスメント)費14億円を盛り込んだ。大阪までの早期延伸を求めている。
 アセスには4年程度かかる。当初予算に計上されれば、鉄道建設・運輸施設整備支援機構が具体化に動き、与党が目指す2023年春の金沢−敦賀開業後、着工が予定される。
 だが、整備を急ぐあまり、環境への影響を軽視することがあってはならない。
 敦賀−新大阪の具体的なルートは国が来年3月ごろまでに決める予定だが、途中、JR京都駅(京都市下京区)、JR松井山手駅(京田辺市)付近を通ることは決まっているため、丹波から山城地方にかけて、京都府内をほぼ南北に貫く形になるとみられる。
 一般的にアセスでは、ルート周辺の騒音や振動をはじめ、希少な動植物への影響などを幅広く調べる。府民の中には自然環境や生活への影響について不安の声もある。丁寧な対応を求めたい。
 機構は8月末に南丹市美山町で開いた地質調査の地元説明会で、京都丹波高原国定公園を通る可能性が高いことを明らかにした。
 公園では、アシウスギやブナなどが残る芦生原生林(南丹市美山町)をはじめ、国内有数の高層湿地で珍しい昆虫や植物が分布する八丁平湿原(京都市左京区)などが広がり、ニホンカモシカも生息する。実際のルートはトンネルが多いとみられるが、音や振動が生態にどのような影響を与えるのか、慎重な分析が要る。
 京都の清酒業界は地下水への影響を心配している。京都市中心部では、用地買収が不要な大深度での地下工事なども予想されるが、地下水の流れや水質に変化はないのか、入念に確認すべきだ。
 府は国交省への要望で、府域の特徴として「文化財の集積、豊かな地下水脈、広大な原生林」を挙げ、慎重な調査と十分な地元説明を求めている。
 府や京都市などの地元市町はアセスの手続きで意見を出す機会があり、府には国定公園内の開発行為に関する許可権限もある。府は住民の声を的確に国や機構に伝えるとともに、対策などで主体的な判断をしてほしい。
 同線建設は、巨額の費用の一部を地元負担で求められることもあり、必要性への疑問も出ている。アセスの手続きの過程を通して、府民の懸念にしっかり向き合う必要がある。


総裁選「どこが善戦なんだ」麻生の見識
★首相経験もあるものの、その内閣で野党に転落した“下野首相”でもある副総理兼財務相・麻生太郎が自民党総裁選挙で「善戦」の評価があがる元幹事長・石破茂に対して12年の総裁選での決選投票と比べ、国会議員の数が増えたものの石破の議員票が減ったことを指して「どこが善戦なんだ」と指摘した。確かに表層的には首相・安倍晋三は圧勝だが、それでよく財務相が務まる。★総裁選の数字を詳しく読み込めば、麻生の言う「どこが善戦なんだ」はむしろ首相に当てはまるといえる。議員7対3、党員55対45の差、そして党員数104万人に対して党員の投票数64万。首相の絶対得票率は3割台前半。これで党員や国民の支持を得たなどと胸を張る安倍陣営のざっくり感が、この国の経済をリードしていると思うとがっかりする。ほんの3割程度が首相の3選を決めただけなのだ。だからこそ側近議員たちは腰を低くし、謙虚にこれからの政権運営に臨まなくてはならない。つまり「勝てば官軍」だとか、「勝てば中身はどうでもいい」、「勝ちは勝ち」程度の認識でいるのならば、政権は当面維持できるだろうが、退陣時期は早まるばかりだろう。だからこそ今、「挙党一致」を言わないと来年の参院選挙で国民から決定打を打たれる可能性がある。★ところが政権中枢で起用されるといわれる安倍選対事務総長・甘利明は「石破が総裁選挙でそこそこの票を獲得したが、次が約束されているということではない。これからの3年間で世の中や自民党内から次を託すにふさわしいと認められる能力をどれだけ発揮できるかだ」と上から目線で指摘した。すでに世の中では一定の評価が出たといわれるのがこの総裁選だが、世の中との乖離(かいり)に気付かないとは恐れ入った。甘利は自らのスキャンダルの説明もせぬまま、選挙がみそぎとして復権したかのようなふるまいだが、その甘い考えも、世の中と乖離している。

地上型イージス 必要性の議論が不十分だ
 本当に効果があり、必要な装備なのか。そんな疑問が拭えない。政府がミサイル防衛強化策として導入を目指している地上配備型の迎撃システム「イージス・アショア」のことだ。
 配備候補地となっている陸上自衛隊むつみ演習場がある山口県阿武町の町長が先日、町議会本会議で「配備反対を明確に表明する」と述べ、候補地の自治体トップとして初めて公式に反対を明言した。もう一つの配備候補地である秋田県とともに地元では、有事の際には真っ先に敵の標的になるとの懸念や、レーダーの電磁波による健康被害への不安も根強い。
 イージス・アショア導入の是非については、もっと議論を重ねる必要がある。地元の合意なしに配備を強行することはあってはならない。
 ミサイル攻撃に対する日本の備えは現在二段構えだ。弾道ミサイルが大気圏外にある段階でイージス艦搭載の海上配備型ミサイルが迎撃し、撃ち漏らした場合は地対空誘導弾パトリオット(PAC3)が高度十数キロで対処する。
 この態勢に、イージス艦に比べ常時警戒が容易なイージス・アショアを加えることでミサイル防衛が強化されると政府は説明する。昨年12月、核実験や弾道ミサイル発射を繰り返す北朝鮮の「差し迫った脅威」に対して防衛能力を向上させる必要があるとして2基の導入を決めた。
 だが導入を巡っては、さまざまな問題がある。その一つが費用の膨張だ。当初は1基800億円程度とされていたが、小野寺五典防衛相は今夏、取得経費が1基約1340億円になると明らかにした。2基の導入で約2679億円となるが、建物建設費などを含めると、最終的には4千億円以上となる見通しだ。
 購入は、米国の制度である対外有償軍事援助(FMS)契約が主となる。同盟国は最新鋭の装備を購入できる半面、米国が示す見積価格や提供時期に従う必要がある。米国の「言い値」になりかねず、費用がさらに膨らむことも懸念される。巨額の費用に見合う効果が見込めるのか。冷静に見極めねばならない。
 今年6月に初の米朝首脳会談が実現するなどした朝鮮半島情勢の変化も見逃せない。北朝鮮のミサイル発射は昨年11月を最後に途絶えている。今月上旬の建国70年軍事パレードでも弾道ミサイルは登場しなかった。緊張が緩和されつつある中で、イージス・アショア配備が緊急を要する状況なのか疑問である。
 政府は年末までに新たな防衛力整備の指針「防衛計画の大綱」を策定する。2019年度予算の概算要求では、防衛費総額が5兆2986億円となり、過去最高を更新した。防衛費を安易に膨張させないためにも、イージス・アショアなど防衛能力の費用対効果や、防衛力整備の優先順位を入念に検討することが欠かせない。


国民投票CM 基準なしで大丈夫か
 改憲案の是非を問う国民投票の際のテレビ、ラジオCMに関して、放送時間の長さなど量についての統一的な基準を設けず、各放送局の判断に委ねることを民放連が決めた。
 民放連はこれまで、CM規制論が浮上すると「自主的な判断に任せてほしい」と言ってきた。放送界としての基準がないと各局は判断に困るのではないか。
 引き続き議論して、各局のよりどころとなる基準を定めるよう民放連に求める。
 国会が発議する改憲案に主権者としてイエスかノーかの判断を示すのが国民投票だ。改憲への最後の関門になる。
 国民投票法は国民の自由な意見表明を保障するために、規制は最小限にしている。運動は政党、団体、個人を問わず誰でもできる。戸別訪問もOKだ。
 投票の14日前まではテレビ、ラジオCMも自由に打つことができる。費用の上限はない。
 このため、資金力のある団体が大量のCMを流して結果をゆがめる危険がある、とする声は法案の審議段階から出ていた。一部野党は今も規制強化を求めている。
 これに対し民放連は規制に反対する考えを再三述べてきた。例えば投票法が成立したときの会長コメントは「放送事業者の自主・自律による取り組みに委ねられるべきである」としている。
 こうした経緯を踏まえると、統一基準は作らないとの決定は国民には分かりにくい。
 民放連は理由として、投票14日前からのCMが禁止されていることを挙げ「既に量的な配慮が行われているといえる」とする。だからといってそれより前が基準なしでいいことにはならない。
 民放連は「個別のCM内容を分類し、量的公平を図ることは実務上困難」とも言う。いまさら困難と言われても素直には聞けない。われわれに任せよ、としてきたのは民放連ではないか。CMが世論に対し強い影響力を持つことを、どう考えているのだろう。
 安倍晋三政権になってから放送に対する政治の圧力が強まっている。総務相が番組の内容に関連して電波停止を命ずる可能性に言及したこともある。
 放送界全体で向き合わないと自律を守るのは難しくなる。民放連として基準を定め、国民、視聴者に説明して理解を得てこそ、圧力に対抗できる。


就活ルール 過熱化防ぐ工夫は必要
 学生にとって人生の岐路となる就職活動。その新たなルールづくりが議論されることになった。
 きっかけは中西宏明経団連会長の表明だ。経団連は指針で就活解禁時期などのルールを定めているが、2021年卒業の学生(現在の大学2年生)から廃止すべきとした。
 大学には困惑が広がった。学生には一部に賛成の声も聞かれるが、不安に思う人が多いとみられる。また、経団連加盟の大手企業間にも賛否両論があるようだ。
 大学や短大、高専の関連団体で構成する「就職問題懇談会」は「急に変えるのは混乱を招くことになる」と反発。「21年卒については現行のルールを維持すべき」の方針を示した。
 大学側が指摘するように、廃止なら混乱は避けられない。予想されるのは中小企業の採用活動がより厳しくなることだ。
 就活が長期化して大企業に挑戦し続ける学生が多ければ、中小企業は内定を出しても通年で辞退される可能性がある。地方の企業も通年対応は負担が大きいだろう。
 一方、学生にとっても一定の期間設定がなければ、いつ始めていつ区切りをつければよいかつかめず、精神的な負荷が増す。
 ルールは形骸化が指摘されるが、そうだとしても過度な青田買いなどは防がなければならず、何らかの目安は必要だ。
 政府は経済界や大学関係者と、ルール見直しについて話し合う会議を来月新設することにした。具体的な検討を進めるが、政府は21年卒については現行日程を維持する方向で調整しており、該当する学生には一安心となるかもしれない。
 経団連の廃止方針の背景にあるのは、非加盟の外資系企業などがルールに縛られずに採用活動を展開していることだ。国内企業には、優秀な学生を奪われる危機感がある。
 新設する会議は、外資などを含め、いかに実効性あるルールをつくれるかが課題となりそうだ。難題だが、知恵を絞ってほしい。
 ルールはこれまでも何度か変更され、学生は右往左往させられ、大学は授業への影響や就職指導で苦慮した。苦労は企業側も同様だ。
 就活を巡っては、「日程ルールに基づく新卒一括採用」が日本独特の制度であり、「通年採用が一般的な欧米企業のように自由度を高めるべき」との意見が聞かれる。いずれは柔軟な制度検討の必要性が出ることは否めない。
 就活変更の影響は採用以外に波及する可能性がある。自由な採用になれば、雇用慣行の見直しや社員教育の在り方などに影響を及ぼすだろう。


日本最古、学生寮の暮らしは? 退去期限迫る京大吉田寮
 現存する国内最古の学生寮とされる京都大吉田寮(京都市左京区)の先行きが不透明になっている。大学側は、老朽化対策を施すとして9月末までに全寮生の退去を求めているが、寮生たちは「一方的だ」と反発、議論は平行線をたどっている。退去期限が迫る中、寮ではどのような暮らしが営まれているのか。築100年超の建物の中を巡った。
 ■話し合い、人と人つながる
 長年の風雨のせいか、建物の壁や柱は黒っぽく変色している。和洋折衷スタイルの玄関に立つと、頭上には撮影禁止を告げる段ボール紙のプレートがかかる。くつろぐ寮生が「こんにちは」と会釈してくれた。正面奥の事務室の本棚には漫画がずらりと並ぶ。冷房完備で、通称「漫画部屋」。3人の寮生がいすに座って読みふけっている。
 吉田寮は1913年築の旧棟と、2015年築の新棟、同年に補修を終えた食堂の計3棟から成る。現在、国籍や性別もさまざまな約150人が暮らしている。
 旧棟は南北に細長い木造平屋建ての管理棟から、木造2階建ての3寮棟が東に伸びる「E字型」の配置だ。現役の学生寮としては国内最古。外観の板張りなど明治時代の木造学校と共通する意匠が多く、建築史学会などは近代日本の文化史・建築学的に貴重な建造物だと指摘している。
 廊下の床材には良質なマツ材が使われ、足元の壁には湿気対策の通気口があちこちにあり、住環境への配慮がみられる。
 午後3時ごろ、キムチ鍋の香りが廊下の炊事場から漂ってきた。こげがこびりついたガスこんろの前で、医学部の学生が「遅めの昼ご飯。夕食も兼ねるかも」と言いながら、手際よく具材を片手鍋に放り込んでいた。
 夕暮れ、寮生がちらほらと帰ってくる。寮生の一室を訪ねた。畳はあちこちほつれ、壁の本棚には、代々の住人が残した持ち主不明の本も混じる。中央のこたつ机を囲み、遊びにきた元寮生と将棋について語り合う者もいれば、傍らでテレビゲームに熱中する者もいる。調味料の賞味期限を気にしながら、皆で豚まんをほおばった。
 「帰れば常に誰かがいて安心できる。ここは第二のふるさと」と4年生の喜友名(きゆな)正樹さん(21)は言う。
 寮の運営は伝統的に寮生でつくる自治会が担い、総会で話し合って方針を決めてきた。議論は長時間に及ぶこともあるという。現在の最大の議題は、今月末に期限が迫る退去問題だ。喜友名さんは「人付き合いが希薄な社会で、昔ながらの人と人とのつながりが残っていると思うんです」と語り、寮の存続を訴えている。


京大吉田寮の退去問題とは
 <吉田寮の退去問題> 京都大当局は2017年12月、老朽化対策の一環として、安全面で問題のない新棟を含む全寮生に今年9月末で退去を求める基本方針を発表。建て替えか、改修かなど、建物の今後についての方針は示していない。寮生は「寮自治会と大学が積み重ねてきた旧棟の補修に関する議論を無視し、一方的だ」とし、方針見直しを訴えている。7月と8月に寮生と大学側の話し合いの場が設けられたが、結論は出なかった。

雲の合間から中秋の名月 東京タワーや札幌の空にも
 旧暦の8月15日に当たる24日の夜、日本列島は全国的に曇り空に覆われたが、札幌市や東京都心では「中秋の名月」が雲の合間から時折、姿を見せた。
 6日の地震による全域停電(ブラックアウト)以降、節電が続く一方、19日には歓楽街・ススキノのネオンやさっぽろテレビ塔が再点灯した札幌市中心部。24日は、テレビ塔付近の空に白く丸い月が花を添えるように姿を見せ、市民の目を楽しませた。
 東京都心にある国会議事堂や東京タワー付近の空にも幻想的な丸い月が現れ、オレンジ色の強い光を放った。月を見ていた家族連れらは「きれい」などと言いながら、スマートフォンを夜空に向けていた。


今宵は中秋の名月、あすは満月 天気は?
日本気象協会 本社福嶋真理子
きょう(24日)は旧暦の8月15日。今宵の月は「中秋の名月」です。さらにあす(25日)は満月。気になるお天気は?二夜連続で美しい月を愛でられる?
今宵、中秋の名月
きょう(24日)は「中秋の名月」。旧暦の8月15日です。「月の満ち欠けのサイクルがちょうど1か月ではない」などの理由から、「中秋の名月=満月」とは限りません。今年の「満月」は、あす(25日)火曜日の午前11時52分。日本では月が地平線の上に出ていないため見えない時間帯ですが、満月前後の月はとても明るく見ごたえのあるもの。今夜からあすにかけて見られる月は「ほぼ満月」で、晴れていれば美しい姿をみせてくれるでしょう。
おだんご、すすき、準備できましたか?
お月見と言えば「おだんご」に「すすき」。月見だんごは、基本的には12個、うるう年のお月見には13個お供えするのがしきたりでしたが、いまは十三夜に13個、十五夜に15個というのが多いようです。まんまるなおだんごを月に見立てて食べることで、健康や幸せを願うと言います。そしてすすきは稲穂に見立てて、豊作や子孫繁栄を願います。
肝心な天気は?
今夜、北日本を寒冷前線が通過する見込みです。北海道や東北、北陸は雨や雷雨の所が多いでしょう。日付が替わる頃になると北海道の日本海側では天気が回復へ向かい、明るいお月様の姿が見られるかもしれません。本州の南岸には前線が延びて停滞しています。湿った空気が流れ込む関東は雲が多くなりますが、甲信地方や東海では晴れ間があって、お月見できる所がありそうです。近畿から九州では雲が多く、所々に雨雲がかかるでしょう。雲の切れ間から姿を現すお月様に期待したい所です。沖縄は湿った空気が流れ込んで雨や雷雨となりそうです。
あすの夜は、北海道や東北北部は晴れて、明るい月を見上げることができるでしょう。東北南部から東海にかけては曇りや雨で、月明かりを感じるにはあいにくの天気。近畿から九州では、満月直後の明るい月を愛でることができそうです。沖縄は引き続き曇りや雨でしょう。
十三夜に期待・・・
旧暦の9月13日の夜を「十三夜」と呼び、十五夜と十三夜の両方の月を愛でないと、お月見をしたとは言えない・・・という風習もあります。「後(のち)の月」とも呼ばれる十三夜は、今年は10月21日(日)です。中秋の名月に雲がかかって姿が見えない地域でも、十三夜に期待しましょう。


「家が貸りられない…」劣悪シェアハウスに住む25歳男性の貧困上京物語
 貧困に抗う若者たちの「再出発」に密着。家や職を求めて、貧困から抜け出そうとしている若者たちを、どのようなハードルが待ち受けているのか。再起を願う彼らに同行し、その姿を追った。
若者の貧困どん底ルポ
「誰も家を貸してくれない」劣悪な住環境でもがく若者
「足が伸ばせて雨風がしのげればそれでいい。誰か家、貸してください」
 ルームメイトを探すネット掲示板である日、こんな書き込みを見つけた。募集をかけていたのは上京したばかりだという25歳の男性。会って話を聞くと、地方の飲食店で契約社員として働いていたが低賃金での苦しい生活に嫌気が差し、単身上京したという。
「とにかく家が見つからないんです」
 開口一番、関谷誠さん(仮名)は悲痛な声を漏らした。
「上京した日にバイトの面接を受けて、家も決めていたんですが『働いていない人にはやっぱり貸せない』と突然大家さんから連絡があって。いくら『働く予定です』と言おうが、遠方の両親に保証人になってもらうと説明してもダメでした。上京して3週間、都内のネカフェを転々としながら家を探しましたが何軒回っても審査の段階で落とされる。東京に住むのがこんなに難しいなんて」
 手持ちのお金はわずかで、節約のためにネットカフェの有料シャワーは1週間に一度に抑え、主食は保存が利くカロリーバーを食べて飢えをしのいだ。約1か月間で体重が10圓睛遒舛燭箸いΑ
「家がないとバイトも見つからない。だから『屋根があればどこでもいいや』と、今のシェアハウスに転がり込むことに。光熱費込みで月3万円という破格な物件なんですが、住んでみたら地獄だった。自分のスペースはベニヤ板で囲われた二段ベッドの一角だけで、洗濯を干すのもベッドの上。ホコリと湿気で体を壊しそうです」
 そう話しながら咳き込む関谷さん。それでもバイトの掛け持ちで月15万円ほどを稼ぎ、できるだけ早く普通のアパートに移ろうとしている。この日は新規の不動産屋を訪ねる予定だった。しかし、バイト先である東京駅周辺を起点に探すと「管理費込みで4万円以下」という条件は厳しい。なんとか絞り出した築古アパート数軒の間取り図を受け取り、ドン・キホーテで安い食料品を買って帰宅した。
激安スーパーで食料を買い、パソコンを使う際はネットカフェで
「まあ、今は寝床があるだけマシなんで、根気強く探してみますよ」
 その背中からは、まだ東京に希望を抱いている様子が見てとれた。


「基地負担、分かち合って」 ウチナーンチュ 心の痛み
 沖縄県知事選の告示二日後の十五日、歌手安室奈美恵さん(41)の最後のライブが行われた同県宜野湾(ぎのわん)市の沖縄コンベンションセンター。隣の宜野湾海浜公園にも、安室さんの歌声が聞こえることを願い、千人以上が集まった。市内にある米軍普天間(ふてんま)飛行場はここから東へ約一・五キロと近い。
 歓声や拍手が響く中、二十三年前の十月にも、この公園に来た人がいないか探した。一九九五年に起きた米兵による少女暴行事件に抗議し、八万五千人が集まったとされる県民総決起大会。地元の普天間高校の女子生徒が「軍隊のない、悲劇のない、平和な沖縄を返してください」と訴え、その様子が全国に流れた。
 妹やめいといた安室ファンの女性(56)に尋ねると、「あの時も来ました。繰り返し同じようなことが起きる。悔しいし、本当に腹が立った」と振り返った。
 女性の自宅は南隣の浦添市にある。「上空は普天間に向かうオスプレイやヘリが日常的に飛び、テレビの音もかき消される」。二〇〇四年に米軍ヘリが墜落した沖縄国際大も近くにあり、事故の翌年に子どもが入学した。いつ落ちるかと、気が気でなかった。
 「沖縄だけに七割も(米軍専用施設を)押しつけるのは差別そのもの。普天間は撤去してほしい。でも辺野古(へのこ)(沖縄県名護市)じゃないでしょ。辺野古に移しても同じこと。絶対ダメです。基地を分かち合いましょうよ」と訴えた。
 四年前、辺野古移設反対を訴えた翁長雄志(おながたけし)氏が知事に就任後、菅義偉(すがよしひで)官房長官は四カ月、面会に応じなかった。その後、翁長氏が仲井真弘多(なかいまひろかず)前知事の埋め立て承認を取り消すと、国は県を提訴し、全国から海上保安庁職員や機動隊員を集めて反対運動を排除。選挙の結果を無視して、強引に移設を推し進めてきた。
 那覇市に住む女性で、ライターの知念ウシさん(52)は「政府が求めている答えはただ一つ。『辺野古OK。あきらめました。受け入れます』。沖縄は『辺野古NO』という答えを出しているのに、選挙なりなんなりで、それ以外の答えを求めてくる」と話す。
 元沖縄市長の東門(とうもん)美津子さん(75)が五年前、東京・銀座で那覇市長だった翁長氏らと、普天間飛行場の県内移設を断念するよう訴えたとき、沿道から大きな声が聞こえてきた。激励だと思ったら「売国奴」「日本から出て行け」と書かれたプラカードに目を奪われた。
 「えっ、沖縄って、こういうふうに見られているの」。日本の安全を守るためというなら「負担をかけていますね」と言われると思っていた。「ところが全然逆じゃないですか。とても信じられなかった。今もずっと残っています」
 県内各地で取材した人から「基地を分かち合ってほしい」とよく聞いた。「自分たちがつらいからといって『あなたたちも苦労しろ』みたいな言い方はしたくない。それがプライドだったかも」。知念さんはウチナーンチュ(沖縄の人)の気持ちをこう代弁した。
 「でも、分かち合ってほしいというのは、『もう自分たちだけで担えないよ』というところまで追い詰められ、せめて平等に基地も反基地運動も分け持ってほしいということなんじゃないかな」 (西田義洋、井上靖史、原昌志)


五輪ボランティアは「喜び」か「搾取」か 論客が激突 西川千春氏×本間龍氏 対談(上)
 東京五輪・パラリンピックのボランティアを巡っては、「一生に一度の感動体験」という前向きな評価がある一方、酷暑のもとでただ働きさせる「搾取」との指摘も根強い。9月6日に東京都内のイベントで、それぞれの論客が対談したもようを3回に分けて紹介する。ロンドン、ソチ、リオという3つの大会でボランティアを経験し東京大会のボランティア検討委員にも就いている西川千春氏と、博報堂出身の評論家で五輪ボランティアのあり方を批判してきた本間龍氏だ。
◇   ◇   ◇
 司会 対談に入る前に、まず西川さんから五輪ボランティアのいいところを話していただき、その後に本間さんから問題点を指摘していただきます。
■参加することに楽しさ、労働と思わず
 西川 ボランティアはやってみないと分からないところもあるので、自分のやってきたことのなかでお話しします。
 それは自分の人生を変える出来事でした。2005年7月6日、国際オリンピック委員会(IOC)が12年のロンドン大会の開催を決めたのです。私は1990年からロンドンに住んでいます。自分の街でこういう大きなイベントがあるなら、どうしてもそこに参加したいと思いました。
 何より私自身、スポーツが好きで、五輪・パラリンピックは楽しそうだというのが最初にありました。ボランティアのことを批判している方は、労働と考えてしまうのかもしれません。私はスポーツを見に行く、参加するという意識からボランティアに応募しました。
 大会では選手が試合を終えた後のインタビューの通訳などをしたのですが、そこで歴史的な瞬間に立ち会いました。女子団体の卓球でメダルをとったのです。石川佳純ちゃんも福原愛ちゃんも、監督までみんながんがん泣いていました。
 実は私は卓球部の出身で、卓球への思い入れがすごくありました。仕事だったら自分の感情を抑えますが、このときは感情をそのまま出して、一緒に泣きました。通訳としてはあまり出来がよくなかったですが、私にとって非常に大きな出来事でした。
 大会が終わった直後の英国選手団の祝勝パレードで、ボランティアは選手のすぐ後ろを一緒に歩きました。選手と同じように、沿道のみんなから応援してもらいました。選手が国のエリートとしての代表であれば、ボランティアは普通の人の代表だと感じることができました。
 五輪が終わった後は、虚脱感から、なかなか社会復帰できません。廃人状態です。でも五輪はよくできていて、冬季も含めると2年おきに開かれます。その後のソチ大会、リオ大会とも、迷わずボランティアに申し込みました。
 なぜ、そこまでしてやるのか。一つは自分の好きなオリパラに当事者の一人として参加できるからです。その満足感、達成感がモチベーションとなっています。
 有償か無償かという議論がありますが、私からみると金銭が目的ではないので、どちらでもあまり関係ありません。10日間以上、活動してくださいというのも同じです。実際にやってみると、長い日数をやることで、将来の友達となる人に出会えます。これがボランティアを続ける理由の一つでもあります。
 ただボランティアは大義に賛同し、そこで自分に何ができるかという自己実現が合わさって初めて成り立つと思います。東京大会はその大義について、もろ手を挙げて認められないような土壌があると、すごく感じています。それは組織委の方にがんばってもらわないといけないと思います。
■商業イベントの五輪で、なぜ無償
 本間 西川さんの楽しそうな話の後で気が引けるのですが、「ブラックボランティアに参加してはならない理由」ということでお話ししたいと思います。
 西川さんの話の最後にでてきた、今回の東京五輪に果たして大義があるのかという点が、僕は非常にひっかかっています。東京五輪は様々な問題を引き起こしてきました。まず招致にあたって、IOCの有力者に賄賂が渡っていたのではという疑惑がありました。
 それから五輪の予算の際限のない肥大化。最初は7000億円でやれるといっていたのが、今は1兆3500億円。(東京都の予測では)2兆〜3兆円に膨らむともいわれています。その多くが税金なのに、みな鈍感になっています。
 加えて、酷暑のなかでの開催。誘致の資料には「7月の東京は温暖でアスリートには理想的な気候」なんて書いてあります。そして10万人以上のボランティアのただ働き。組織委がつくった資料には、小学生、中学生、高校生まで参加とあります。
 東京五輪は商業イベントですよね。だってスポンサーを50社以上集めています。これまで1業種1社だったのに、垣根をすべて取り払った結果です。大手メディアもそろってスポンサーになっています。それで合計で4200億円以上のお金を集めています。
 そんな商業イベントを運営するのに、なぜ無償のボランティアを使うのですか。前回の東京五輪みたいに、まだ国が復興する途中でお金がないなら話は別です。でも、お金あるんです。それなら、ボランティアを有償にしてもいいじゃないですか。11万人に日当1万円、20日間働いてもらっても、わずか220億円で足りるんです。
 ボランティアに「無償」という意味はひとつもありません。広辞苑でも、「志願者」とか「奉仕者」と書いてある。それなのに組織委はボランティアはただと思わせようとしています。
 東京の夏は暑いです。一生に一度とか、感動を分かち合うとかいって、11万人のボランティアの命を危険にさらす。これは感動を売り物にした詐欺ではないか。詐欺のシステムがあまりに巨大になりすぎて、詐欺だと思えない。まさか国や組織委、コマーシャルに出てくるタレントが自分たちをだますなんて思えないですよね。
 組織委は収入総額さえ明かしません。スポンサーからいくらもらっているか聞いても、「守秘義務がありますから」という理由で答えない。酷暑の下で働くボランティアの命と健康についてだれが責任を持つのか、組織名と名前を教えてほしいと頼みましたが、これについても答えません。
 東京五輪のボランティアは、こういう無責任な人たちをお手伝いすることになるんです。皆さんの労働は、無責任な人たちにお金を差し上げていることと一緒です。(文・構成はオリパラ編集長 高橋圭介)
西川千春 1960年生まれ。慶応大法卒。アメリカ国際経営大学院(現在のアリゾナ州立大サンダーバード国際経営大学院)で国際経営学修士(MBA)取得。90年、日本精工の駐在員としてロンドンへ。2005年、経営コンサルタントとして英国で独立。五輪ボランティアとして12年ロンドン、14年ソチ、16年リオの3大会に参加。東京五輪・パラリンピック競技大会組織委員会のボランティア検討委員。著書に「東京オリンピックのボランティアになりたい人が読む本」(イカロス出版)。
本間龍 1962年生まれ、著述家。89年博報堂に入社。2006年に退社するまで、一貫して営業を担当。その経験をもとに、広告が政治や社会に与える影響について著作を発表。最近は憲法改正の国民投票に与える広告の影響力について調べている。五輪ボランティアに関する著書として「ブラックボランティア」(角川新書)がある。

朝から仕事→13-14のヒント/お彼岸で写真メール届いて

なんたんソフト・塩ソフト180917

Deux micro-robots japonais ont commencé leur exploration d'un astéroïde
Deux micro-robots largués par une sonde japonaise se sont posés sur un astéroïde et ont commencé leur exploration, dans le cadre d'une mission destinée à recueillir des informations sur la naissance du système solaire, a annoncé samedi l'Agence spatiale japonaise
Cette mission d'observation d'un astéroïde par un robot mobile est une première mondiale, selon l'agence spatiale (Jaxa).
Les deux robots de forme cylindrique se sont posés avec succès sur l'astéroïde Ryugu, un jour après avoir été largués par la sonde Hayabusa-2. "Chacun des robots fonctionne normalement et a commencé l'examen de la surface de Ryugu", a indiqué l'agence dans un communiqué.
Les micro-robots vont se déplacer sur l'astéroïde Ryugu -qui se situe actuellement à environ 280 millions de kilomètres de notre planète-, en effectuant des sauts jusqu'à 15 m de haut, et pourront rester en l'air jusqu'à 15 minutes.
"Je suis très fier que nous ayons établi une nouvelle méthode d'exploration spatiale pour les petits corps célestes", a déclaré le responsable du projet, Yuichi Tsuda.
L'agence avait déjà tenté en 2005, sans succès, de mener une mission similaire. A l'époque, le robot était parti autour de l'astéroïde Itokawa et avait cessé de donner signe de vie 18 heures après avoir été largué par la première sonde Hayabusa.
La mission doit le mois prochain jeter sur Ryugu un projectile pour provoquer un choc en surface et collecter les poussières ainsi créées. Il s'agit d'analyser quelles matières organiques et aqueuses étaient originellement présentes dans le système solaire.
Le but ultime est de contribuer à enrichir les connaissances de notre environnement spatial "pour mieux comprendre l'apparition de la vie sur Terre", selon la Jaxa.
Hayabusa-2, dont le retour sur notre planète est prévu en 2020, doit aussi larguer ultérieurement sur Ryugu un analyseur autonome nommé Mascot, conçu par le Centre national d'études spatiales (Cnes) français et son homologue allemand DLR.
フランス語
フランス語の勉強?
日曜ゴールデンの池上ワールド 池上彰の世界を歩く 美しい古都モスクワ
池上がモスクワで発見&解説!行列の“社会主義レストラン”&菜園付き別荘で新鮮ボルシチ…社会主義も良かった?▽意外に見どころ満載“赤の広場”日本人がなぜ英雄に?
池上彰が宮崎美子、相内優香(テレビ東京アナウンサー)とともにモスクワへ。 かつて存在した強大な社会主義の帝国・ソビエト連邦の痕跡をたどり、社会主義とは何だったのかを検証する。 好評!…プレゼントが当たる「池上彰の現代史クイズ」も必見!
(1)スターリンは何をしたのか? 独裁的支配体制の実態とは!?当時のモスクワ市民が語る恐怖の体験。 (2)東西冷戦時代の「核シェルター」に潜入 キューバ危機の際、アメリカを核攻撃するか首脳たちが話し合った会議室で、核戦争の恐怖を体験。
(3)ソ連崩壊の瞬間 崩壊の瞬間に立ち会った市民が当時の高揚感を語る一方で、現在の政治に対して思うこととは?  池上彰  宮崎美子  相内優香(テレビ東京アナウンサー)  宮本隆治

望月衣塑子 @ISOKO_MOCHIZUKI
甘利氏は秘書のタカリ疑惑で職を辞したが、その後の説明会見では調査報告書も示さず、約10分で会見を打ち切った。加計孝太郎理事長の会見に通じる「幕引き」だった。そんな甘利氏が党要職で良いのか
安田菜津紀 @NatsukiYasuda
安保関連法成立から3年。度々使われてきた「積極的平和」という言葉は本来、あらゆる暴力的構造のない、人権が尊重された状態のことだ、と最初に提唱したヨハン・ガルトゥング博士が教えてくれた。その後の平和学でも、他国の軍事行動に参加する意味で使われてはこなかった。
大内裕和 @ouchi_h
私は長い間、奨学金返済に苦しむ当事者と向かい合ってきた。貧困によって延滞を余儀なくされた人、返済のために結婚をあきらめた人、子どもを産むことをあきらめた人など、奨学金返済によって人生の選択を狭められた人が大勢いる。奨学金債務帳消しは、これ以上犠牲者を増やさないための要求だ。

東京から大阪に帰ってきました.クタクタなのですが朝から仕事を頑張りました.いろいろ仕事は溜まっていますが,とりあえず13-14のヒント.結構遅くまで頑張ってしまいました.
お彼岸で写真メール届いていました.駅のあたりもだいぶキレイになっていました.

宮城・石巻市の復興祈念公園で植樹祭
 宮城県石巻市で整備が進む「復興祈念公園」に憩いの場をつくろうと、マツなどの苗木を植える催しが行なわれました。
 この「復興の森づくり植樹祭」には、地元の住民など400人余りが参加しました。石巻市の南浜地区で国が整備を進めている「復興祈念公園」に、憩いの場をつくることが目的で、マツやハギなど40種類、およそ3700本の苗木が、1本ずつ丁寧に植えられていきました。
 この植樹祭は地元のNPO法人でつくる協議会が主催したもので、今後も公園全体で15万本植えることを目指し、活動を続けるということです。復興祈念公園は2020年度中の完成が予定されています。


彼岸の中日 震災被災地の寺で墓参り
 彼岸の中日のきょう、東日本大震災の被災地の寺では遺族らが墓参りに訪れています。
 宮城県南三陸町歌津の寺、津龍院です。近くに住む千葉みよ子さんが墓参りに訪れました。千葉さんは震災の津波で当時3歳だった孫ら親族4人を失いました。きょうは孫が大好きだったというお菓子などを墓前に供え静かに手を合わせていました。
 また千葉さんは孫と一緒に遊んでいた自宅の跡地にも足を運び、当時をふり返りながら在りし日をしのんでいました。


被災地駆け 墨痕に刻む 愛知の書家・波多野さん、久慈−宮城・松島340キロ走破 経験をアート化風化に抵抗
 東日本大震災からの復興を願い、走り続ける女性書家がいる。愛知県春日井市在住の波多野明翠(めいすい)さん(57)。今年は久慈市から宮城県松島町までの約340キロを7日間かけて駆け抜けた。波多野さんは旅で感じたことを作品で表現し、来年の個展で披露する予定。脚と筆で記憶の風化に立ち向かう。
 「震災から10年の節目にもう一度走り、被災地の変化を見たい」
 波多野さんは8月24日夕、松島町のゴール地点で伴走者らに感謝し、早くも次の目標を語った。
 同月18日に久慈市を出発。岩手県大槌町の旧町役場庁舎、東松島市のJR仙石線旧野蒜駅など以前立ち寄った場所で、その後の変化を写真に収めた。
 岩手、宮城両県の17市町村を走破し、目にしたのは観光スポットや震災遺構の誕生と、生活基盤の復興の遅れとのギャップだった。
 波多野さんは「宮古市の道の駅や宮城県南三陸町の商店街がにぎわう一方、至る所で道路の工事があり、復興は道半ばだと改めて認識した」と語る。
 各日とも地域の友人らが伴走し、復興状況を説明した。最終日に一緒に走った同町の自営業鈴木由美子さん(50)は「被災地を見て走り、応援する活動に感激した」と言う。
 趣味のマラソンや書道で被災者を励ましたいと、被災地を初めて訪れたのは2012年。沿岸部を走るのは今回で5回目となる。
 書家として、象形文字をモチーフにした墨のアート作品を手掛ける。作品「ジャーニーラン」は「走」と「旅」の象形文字を組み合わせ、被災地を駆ける波多野さん自身の姿を表現した。
 東北を離れると、震災の風化を感じる。「愛知など東海地方では『今更行っても』と被災地訪問をためらう人が多い。震災遺構を巡る賛否の議論や建設の動きを知らない」
 被災地の風を切り、復興の足音を聞く。東北から遠く離れた地で、筆の力が見る人の心を揺さぶり、震災の記憶と被災地への思いを引き出す。
 波多野さんは「震災から7年半。作品をきっかけに、被災地以外の人に震災や復興を見つめ直してもらいたい」と話した。


サンマ じゅうっ 脂じゅわっ 気仙沼で2年ぶりまつり
 気仙沼漁港に水揚げされた新鮮なサンマが無料で振る舞われる「海の市サンマまつり」が22日、気仙沼市魚市場前の「海の市」で始まった。23日まで。昨年は歴史的不漁で中止となり、2年ぶりの開催。宮城県内外の観光客らが、秋の味覚を堪能した。
 前日に水揚げされたサンマ1000匹が炭火で焼かれ、提供された。「サンマのつみれ汁」(100円)や「あぶりサンマの棒ずし」(300円)などを販売する屋台もあり、会場は終日にぎわった。
 家族で訪れた水戸市の無職押味一之さん(62)は「今年サンマを食べるのは2回目。気仙沼のサンマは脂が乗っていて、サイズも大きい」と喜んでいた。
 23日は午前9時半から1018匹のサンマ炭火焼きが無料で提供される。「海の市」を運営する「気仙沼産業センター」の清水敏也社長(57)は「昨年の分まで、気仙沼の新鮮でおいしいサンマを味わってほしい」と来場を呼び掛けた。


河北春秋
 この夏、札幌市へ旅し、夜の大通公園の照明群やススキノのネオンに見とれた。そのまばゆい明かりが消え去り、真っ暗になった街の映像に驚いた。6日にあった北海道の大地震。震源に近い厚真(あつま)町の山崩れなどで犠牲者41人を出し、それから2週間余り▼震源から約30キロ北西の千歳市にいる同業の知人は「ここは住宅の半壊がゼロ。生活は元に戻った」。さらに遠い札幌で一部の住宅地に液状化が起きたが、地震の被災地は限られた範囲という。「全道民が被ったのは停電。電気への安心感、信頼感も消えた」▼ススキノのネオンが再点灯したのは19日夜。地震とともに道全域の295万戸が停電し、翌々朝にほぼ復旧したものの、企業や家庭に節電が北海道電力から要請されていた。地震で止まった道内最大の苫東厚真発電所(火力)の全面復旧への歩みが遅いためだ▼道内には泊原発もあるが運転停止中。大停電の後も再稼働待望の世論は小さいそうだ。「大規模発電への依存の怖さを知ったから」と知人。多くの人は自己防衛で石油の暖房具やランタン、携帯充電器などを買い求めている▼むしろ地元にとって心配なのが観光客の減少。玄関の新千歳空港では人気の飲食店街が21日に再開した。「北海道はこれから紅葉の季節。どうぞ活気づけて」

御嶽山噴火4年 怖さと恵みをかみしめて
 丁寧に手入れされた登山道が続く。森林限界を過ぎると、眼下に紅葉が広がった。
 27日で噴火から4年になるのを前に、御嶽山に登った。山頂手前の「二ノ池」は標高約2900メートル。日本最高所の湖と言われる。
 近くの山小屋「二の池ヒュッテ」が営業していた。噴火後は閉鎖していたが、新たなオーナーが決まりこの夏、名称を変え再出発した。新オーナーの高岡ゆりさんは「日の出と日の入りはどちらも息をのむ美しさ。御嶽山を元気にしたい」と語る。
 二ノ池から山頂へ至る登山道には、立ち入りを禁ずる看板が置かれていた。火山活動が落ち着いた御嶽山の噴火警戒レベルは現在、最低の1になった。だが山頂付近は、安全対策が整うまで地元自治体が入山規制を続けている。
 木曽町は26日、この規制を解く。約90人が逃げ込めるシェルター(退避壕(たいひごう))3基を設置するなど安全対策が整ったと判断した。大勢が犠牲になった山頂部へ、まず遺族が、続いて一般登山者が、噴火後初めて足を踏み入れる。
 規制の解除は遺族にとって、長く待ち望んだ山頂での慰霊が実現することを意味する。
 2014年の噴火災害は戦後最悪の規模だった。58人が死亡、5人が行方不明になった。
 二度と繰り返さないため、国、県、地元の町村や住民がすべきことは何か。犠牲の重さに立ち戻りながら、火山と向き合う地域の在り方を問い続ける必要がある。
 解除は地元にとって、御嶽山の観光再生へのステップでもある。再生は、火山と生きる覚悟を前提としなければならない。
   <繰り返さないために>
 悲劇を防ぐことは本当にできなかったのか。遺族はいまも、納得できないでいる。
 遺族らが国と県を相手取った損害賠償訴訟が続いている。前兆とも受け取れる火山性地震の増加を観測しながら警戒レベル1を維持した気象庁の判断、地震計の故障をそのままにした県の対応などを追及している。
 疑念は地元町村にも向く。遺族会は、木曽町や王滝村が噴火前に適切な安全対策を取っていたか検証を求めた。山頂に建てる慰霊碑を巡っても、遺族側は両町村にとって教訓となる文言を銘文に刻むよう求めていた。意見が合わず、結局入らなかった。
 現在の火山防災の根幹にある噴火警戒レベルの制度が導入されたのは2007年。当時、火山学者からは、「気象庁の予知する力が十分ではないのに、予知できると地元に思わせてしまう」といった懸念が相次いでいた。
 東京大名誉教授の藤井敏嗣さんは「地域の主体的な火山防災につなげることが、レベル導入の前提だった」と議論を振り返る。
 火山活動は気象庁や専門家が考えること。レベル判断に従えばよい―。噴火前、そんな意識が広がってはいなかったか。両町村は見直してほしい。火山の情報を理解し、登山者とのパイプ役を果たすのは地元だからだ。
 予知できなかった4年前の噴火後、気象庁は観測機器を増強。御嶽山は全国でも最も観測態勢の整った火山の一つになった。それでも予知しにくい突発的な噴火は起こりうる。過信は許されない。
 現場には、シェルターのほか噴石の貫通を防ぐ屋根を備えた避難施設などの整備が進んだ。これらも、登山者が噴火を知り素早く行動できなくては機能しない。
 国や県は、火山を抱え主体的な活動が求められた市町村に、十分な支援をしてきただろうか。今年3月末時点で火山の避難計画を策定済みなのは全国の延べ155市町村のうち68にとどまる。ノウハウに乏しい市町村が対策に戸惑い続けていることの現れである。
   <人間と大地の時間軸>
 「美しい景観を楽しむだけでなく、それが長い時間をかけてどう形づくられたのか。大地の動きや歴史を学び、発信したい」
 「御嶽山火山マイスター」に今年春認定された1期生8人のうちの1人、王滝村公民館長の沢田義幸さんが話していた。
 マイスターは、噴火災害を踏まえ、火山防災の啓発や御嶽山の魅力を発信する活動をしようと県の呼び掛けで制度化された。
 山岳信仰が息づく奥深さ、悠然とそびえる姿、山頂一帯が広く変化に富む、登りやすさ…。登山中に聞いた御嶽山の魅力だ。
 人間にとっての時間は、大地の時間軸からみると一瞬だろう。御嶽山は1979年、突如長い眠りから覚め有史以来の噴火をした。その後91年と2007年のごく小規模な噴火を経て14年に至る。
 教訓を次の噴火につなぐ取り組みは、想像を超えた時間軸と向き合うことでもある。怖さと恵みをかみしめ、挑み続けたい。


スポーツ界不祥事/指導者育成に組織が努力を
 スポーツ界の不祥事が止まらない。パワハラ、暴力的指導、不透明な金銭の動きなどが、競技団体や学校の部活動などで次々に表面化している。スポーツ庁は監督強化の姿勢を示すが、組織自らが改革していかないと、抜本的な立て直しは難しい。
 2020年東京五輪まで2年。「なぜ、このタイミングで不祥事が相次ぐのか」という声はある。ただ、東京五輪が決まったからこそ膿(うみ)が出てきたとも考えられる。
 選手や指導者としての実績、あるいは対外的な交渉力や学閥などから、組織内での力関係が形成され、権力を握った人間は、内向きの運営で批判的な勢力を排除していく。こうした構造はスポーツだけに限らないが、これまで一般的な関心は競技の成果に目が向けられ、運営まで届きにくかった面があろう。
 13年に東京五輪開催が決まり、政府のスポーツ予算が一気に増加。15年にはスポーツ庁も発足し、13年度の243億円から18年度には340億円まで膨らんだ。競技団体などに配分される強化費も、18年度は100億円近い。多額の税金が投じられる以上、選手選考や組織運営を含め、より透明性、公平性が問われるのは当然だ。
 スポーツ庁の鈴木大地長官は「公金を強化に使っているし、今のままで一体持つのかという危機感もある。しっかりコントロールできるような態勢も考えていかなくてはいけない」と話し、競技団体に対する指導、監督強化の仕組みを検討する考えを明らかにしている。
 国民の不信感払拭(ふっしょく)のため、スポーツ庁の取り組みは重要ではある。だが、スポーツ界の独立性や自治が失われてもならない。そのためには、競技団体、大学などの組織自らの改革が必須だ。
 一つの課題は、選手強化や普及の基本となる指導者の研修や育成ではないか。
 暴力行為などで解任された日本体育大の駅伝部監督は、選手を蹴ったり、罵声を浴びせたりしながら、そうした行為が問題だとの認識を持っていなかったという。自分が現役時代、そういう指導で強くなった、と錯覚している指導者はいまだに少なくない。
 強権的指導でも、成果を上げていれば組織内で肯定される体質があるなら、それを変えていかなければならない。
 問題を起こした人物を排除しても、解決にはならない。「お家芸」とも言われる女子レスリングでは、パワハラで協会強化本部長が解任された後のアジア大会で、金メダルゼロに終わった。強化を個人の能力に頼ることが、組織のリスクとなることも示した。
 指導者の育成・研修プログラムやライセンス制度を確立している競技もある。暴力や権力に頼らずに、選手の能力を引き出せる指導者を、各競技団体などがどう育てていけるかが問われている。


デスク日誌 またも非公開
 2年後に迫った2020年東京五輪に向け、鈴木俊一五輪相が今月、岩手、宮城、福島3県を訪れ、ホストタウンに登録した地元市町村長らと意見交換した。
 宮城では、受け入れ国を応援する際の観戦チケットを確保できるよう、地元側が要望。2日後の福島では五輪相が「チケットを手に入れられる仕組みを検討している」と報告した。
 ただ、会合は非公開で、やりとりの詳細は不明。事前に内閣官房に問い合わせたところ、非公開の理由は「多様な意見を出してもらうため」との説明だった。
 五輪関連の会議は非公開が多すぎる。8月下旬にあった福島県内の聖火リレーのルートを検討する実行委員会の初会合がそう。
 驚いたのは今月上旬、福島県が開催した大会ボランティアの説明会。誰もが参加できるのに「マスコミが入ると参加者が緊張する」と公開は冒頭だけだった。
 「率直に意見を交わすため」。当局がよく使うせりふだが、率直な声をつまびらかにしてこそ関心が高まるはず。このまま五輪開幕まで、密室のやりとりが続くのだろうか。大会を盛り上げる機運醸成を妨げているようにしか思えない。(福島総局長 安野賢吾)


週のはじめに考える 人生楽しむためならば
 東京五輪の暑さ対策だという夏時間導入論の評判が芳しくありません。なるほど国家の一大事業を口実に国民生活が振り回されてはかないませんが…。
 何とも唐突なサマータイム(夏時間)導入論の再浮上でした。
 日照時間の長い夏の一定期間、時計の針を一〜二時間進める夏時間制度は、日本でも、省エネなどの観点から何度も導入案が取り沙汰されてきました。わずか四年ではありますが、戦後、連合国軍総司令部(GHQ)の指示で実際に採用された歴史もあります。
◆反論続出サマータイム
 今回は、二年後に迫った東京五輪の暑さ対策として大会組織委の森喜朗会長が安倍晋三首相に導入を要請。その是非の検討を首相が自民党に指示し、久しぶりに夏時間論議に火が付いた次第です。
 今夏の猛烈な暑さに慌てて持ち出したような今回の導入論は、これまでにも増して評判が芳しくないようです。
 反対論の焦点は、今の社会が依存しているコンピューターシステムの問題と人間の健康問題。
 夏時間となれば、当然のことながら、日付や時刻が関係するすべてのシステムに影響します。
 漏れなく時間の切り替えに対応できるのか。システムの変更や改修には巨額の費用がかかり、何より、ただでさえ不足しているIT技術者のやりくりがつかぬ。つまり、一年二年ではとても対応できる話ではない、と。
 人間への影響も心配です。睡眠や心臓などへの悪影響を示す研究結果は少なくありません。
 さらに図らずも、夏時間制度に親しんできたはずの欧州でも反対論が強まっているようです。
 欧州連合(EU)の執行機関、欧州委員会が今夏、全二十八加盟国で意見を公募したところ、四百六十万人もが意見を寄せ、うち84%が夏時間制度の廃止を求めるものだったと伝えられています。
◆欧州の廃止論の真意
 これほど疑問の声が強ければ、あわてて導入すべきか否か、言うまでもありません。
 暑さ対策というなら、競技時間を涼しい時間帯に移せばいいだけの話。反対論噴出は「五輪」という錦の御旗を振り回して国民を一斉に動かそうとする傲慢(ごうまん)さへの異議申し立てにも見えます。
 ということで、どうにも賛同しかねる今回の導入論ですが、かといって夏時間の考え方まで捨て去ってしまうことには、ためらいを覚えます。
 廃止論が八割を超えたEUの意見公募ですが、「やめたい」というのは年二回の時間変更。注目すべきは、本来の標準時ではなく夏時間の通年使用を望む声が多数を占めていることです。
 いつまでも暮れぬ夏の明るい空の下、アフターファイブを存分に楽しめる欧州の夏時間の心地よさは、多くの滞在経験者が指摘するところです。
 日本は欧州より緯度が低い、つまり、夏冬の日照時間の差が少ない上、今より早くアフターファイブが始まっても、真夏なら、より蒸し暑いだけかも。でも、その前後、少し気候の良い時期なら、どんな感じになるでしょう。
 滋賀県庁が二〇〇三年夏、県職員が三十分〜一時間早めに出勤する夏時間の実験をしています。終了後のアンケートでは、参加期間が二週間の職員は賛成が48%、五〜八週間の職員は66%。つまり、長く経験した人ほど賛成の割合が高い、という結果が出ています。
 今につながる夏時間制度を思い付き、議会に働き掛けたのは乗馬とゴルフをこよなく愛した英国人のウィリアム・ウィレット。一九〇七年のことでした。夏に時計を進めれば、仕事を終えた後でも乗馬を楽しめる。しかも、省エネになる…。
 英国で実際に導入されたのは一六年。つまり、第一次大戦勃発による石炭不足がきっかけだったのですが、発想の原点は、どちらかといえば人生を楽しむための工夫にあったようです。
 省エネや消費喚起など経済効果から考えるか。それとも、人生を楽しむ工夫と考えるか。
 GHQ時代の夏時間のように、日の入りの時刻が遅くなる分、労働時間が長くなると心配しているだけでは、日本の働き方を変える好機を逸するかもしれません。
◆自分の時間を取り戻す
 働く時間帯を見直してみることは、自分で出退勤時刻を決めるフレックスタイム制と同じように、自分の時間を取り戻す、自分の時間をつくりだすことにつながるはずです。逆に、もしもシステム優先で人々が希望する時間への切り替えができないとなれば、人間の尊厳の危機ということにも。
 国家のためでもなく、五輪のためでもなく、人生を楽しむためならば、夏時間の議論を続ける意味は大いにあると思われます。


自衛隊活動拡大 専守防衛に徹すべきだ
 日本が戦後貫いてきた「専守防衛」を逸脱しかねない形で、自衛隊の活動が拡大している。
 安倍晋三政権は3年前、集団的自衛権の行使を可能にした安全保障関連法を強行に成立させた。同法の違憲性はいまだ拭えない。
 にもかかわらず、政府は安保法に規定された米艦防護や駆け付け警護の任務付与などを実施して同法の既成事実化を図り、自衛隊と米軍の軍事的一体化を進めていることは問題である。
 日本は憲法9条で国際紛争を解決する手段として武力による威嚇・行使を放棄している。
 ならば、政府が重視すべきは対話による外交だ。専守防衛政策の徹底を改めて図らねばならない。
 先週、自衛隊を巡る二つの動きが明らかになった。
 一つは南シナ海での対潜水艦戦を想定した訓練だ。海上自衛隊の潜水艦「くろしお」と護衛艦3隻が参加して13日に行われ、海自は事後に異例の公表に踏み切った。
 南シナ海では、米国が中国による軍事拠点化に対抗し、「航行の自由作戦」と称して艦船を派遣している。海自の訓練は、日米防衛協力の強化の一環とも言えよう。
 海自の哨戒能力を中国の眼前で示すことは、緊張をいっそうあおることになりかねない。
 日本に求められるのは、海洋進出を強める中国に、外交を通して自制を促すことだろう。
 気になるもう一つの動きは、エジプト・シナイ半島でイスラエル、エジプト両軍の停戦監視をしている「多国籍軍・監視団」(MFO)への陸上自衛隊員派遣だ。
 安保法は国連が統括していなくても、国際機関などの要請に応じた「国際連携平和安全活動」に自衛隊を派遣できることを新たに規定した。その第一弾として数人の要員派遣を検討しているという。
 米国中心の活動に、なぜ今参加するのか、理由は明確でない。
 活動範囲拡大の実績作りとみられても仕方あるまい。
 政府が導入を検討している地上配備型迎撃システム「イージス・アショア」への懸念も尽きない。
 菅義偉官房長官は記者会見で、米領グアムに向けた北朝鮮の弾道ミサイルを迎撃することは可能との認識を示した。
 日本防衛のためとしながら、安保法で認めた集団的自衛権行使の名の下に、迎撃対象を無制限に広げる恐れがある。
 今なすべきは専守防衛の意義を見つめ直し、憲法の枠内で抑制的な防衛政策を構築することだ。


LGBT差別 地方から理解広げたい
 LGBT(性的少数者)への差別をどう解消していくか。自民党の杉田水脈衆院議員が月刊誌に発表した論文をめぐる騒動は、その困難な道のりを浮かび上がらせている。
 杉田議員は論文で、LGBTが「子供を作らない、つまり『生産性』がない」として、税金の投入に賛同は得られないなどとする持論を展開。「差別をあおる」「ナチスの優生思想と同じ」などと批判を受けた。
 その批判に対し、論文を掲載した月刊誌が、杉田議員を擁護する特集を掲載。さらなる批判が続出している。
 月刊誌の特集では、同性愛を「全くの性的嗜好(しこう)ではないか」と一方的に決めつける論文も掲載。だが、どの性を愛するのかという「性的指向」と、性癖を示す「性的嗜好」は全く異なる。批判はもっともと言えよう。
 杉田論文を受け、日本文学研究者のロバート・キャンベルさんは8月、共同通信の取材に同性愛者であることを公表した上で、性的指向について「自分の中に通底する一つの芯のようなもの」「『直せばいい』という論理は多くの人の苦しみを助長する」と述べた。特集の論者は、まずは基本的なことを知った上で、持論を展開すべきだ。
 杉田論文は、その差別的内容に加え、自民党が当初は論文を問題視せず、批判の高まりを受けてようやく杉田議員を「指導」した経緯も含め、LGBT差別の根深さを知らしめた。
 今後、心と体の性が一致しない人(トランスジェンダー)のホルモン療法への保険適用、男女別で部屋が分けられた介護施設での対応など、多様性を尊重する社会を具体的に実現していくハードルは数あるが、その歩みは決して容易ではあるまい。
 どう変えていくか。月刊誌の特集にはLGBT当事者も論文を寄せた。その中の「地方に住む多くの高齢者はLGBTという新しい概念に戸惑っています。これまで自分が培ってきた価値観を否定されたような居心地の悪さを感じています」との指摘は、重く受け止める必要があろう。
 やはり、足元から少しずつ理解を広げていくしかない。まずは、知る。そして、出会う。存在が見えなければ、先に進まない。そして、語り合う。その先に理解がある。
 盛岡市で今月、LGBTへの差別や暴力解消を訴える「プライドパレード」が、本県で初めて行われた。
 多様性を象徴する虹色の旗を振り行進する当事者ら。沿道から手を振る市民。晴れがましい光景に、岩手は確かな一歩を踏み出したと感じた。地方から対話、そして理解の輪を広げていきたい。


安保法成立3年 「なし崩し」の危惧が募る
 「日米同盟の深化」「積極的平和主義」−安倍政権の威勢のいいかけ声の下で自衛隊の任務がなし崩し的に拡大し、隊員のリスクが増大し続けるのではないか。懸念は膨らむばかりだ。
 集団的自衛権の行使容認や他国軍への後方支援拡大などを盛り込んだ安全保障関連法が成立して、3年がたった。
 この間、安倍晋三首相や政権は安保法を自賛し、評価してきた。法律を背景に自衛隊の「実績」づくりを急ぐかのような動きも目立つ。
 安保法は、憲法9条の下で歴代政権が禁じてきた集団的自衛権行使に道を開いた。それを契機に自衛隊の現場では日米の一体化が進み、多国間での共同訓練にもつながっている。
 これまで、日本の平和と安全に深刻な影響を与える「重要影響事態」を想定した自衛隊と米軍の共同訓練が行われ、米国艦艇などを自衛隊が守る「武器等防護」も実施された。
 ことし6月には、国連平和維持活動(PKO)の「治安維持任務」を想定した海外訓練を自衛隊が初めて行い、米海軍などとともに行動した。
 最近も、新たな動きが明らかになった。政府は、エジプト・シナイ半島でイスラエル、エジプト両軍の停戦監視活動に当たる「多国籍軍・監視団」(MFO)への陸上自衛隊員派遣を検討しているという。
 安保法で可能となった「国際連携平和安全活動」を初めて適用するものだ。
 法成立から3年、施行から2年半にもかかわらず、せきを切ったようである。
 安保法を巡っては、野党や多数の憲法学者が「違憲」と批判し、国民の間からも強い反対の声が上がった。それを押し切る形で政権が強引に成立させた法律を土台に、着々と既成事実が積み上がっている。
 そこに強い危惧を覚える。
 2016年12月には、南スーダンPKOの陸自部隊に安保法による「駆け付け警護」などの任務が与えられた。
 実行はされなかったが、首都ジュバでは戦闘が起き治安が悪化した。派遣された隊員は「戦争だった」と振り返るほど危険な状況に置かれた。
 政府、自衛隊は任務拡大一辺倒に陥らず、安全確保と専守防衛の原則から逸脱しないことを最優先に、活動の妥当性を慎重に吟味しなければならない。
 今月17日、潜水艦と護衛艦が南シナ海で対潜水艦戦の訓練をしたと海上自衛隊が発表した。公表は異例という。
 南シナ海の軍事拠点化を進めている中国をけん制する狙いとされるが、専守防衛からの逸脱ではないかとの疑問も投げかけられている。
 安保法ができ、首相が憲法9条への自衛隊明記に前のめりな姿勢を崩さない中で、タガが外れかけてはいないか。防衛予算も膨張し続けている。
 先の大戦への反省から平和の歩みを積み重ねてきた戦後日本の歴史が、後戻りするようなことがあってはならない。


【安保法3年】危うい政府の実績作り
 集団的自衛権の行使容認や他国軍への後方支援拡大などを盛り込んだ安全保障関連法が、成立から3年を迎えた。
 この間も、憲法が掲げる戦争放棄や、自衛隊の「専守防衛」との関係が問われ続けてきた。国民の理解は深まっただろうか。
 否であろう。それどころか不安や疑問は膨らみつつある。
 自衛隊は安保法に基づく新たな活動分野で着実に足場を広げている。平時から米軍の艦艇などを守る「武器等防護」もその一つだ。
 昨年5月、海上自衛隊のヘリコプター搭載型護衛艦などが日本の沖合で米補給艦に対し初めて実施した。その後、米軍機にも行ったことが明らかになった。
 米軍への物品提供の対象も拡大。米朝の対立が深刻化していた昨年、海自は日本海で北朝鮮の弾道ミサイル防衛に当たっていた米イージス艦への洋上給油を担った。
 米軍と自衛隊の一体化が懸念されるが、政府は詳しい情報公開に後ろ向きだ。なし崩し的に広がっている可能性さえある。
 2016年には、南スーダンの国連平和維持活動(PKO)に参加していた陸上自衛隊部隊に、襲撃された国連要員などを守る「駆け付け警護」の新任務が与えられた。任務が実行に移されることはなかったが、付与の実績を積んだ。
 現地は「戦争だった」と隊員が指摘するほど危険な駐留だったことも判明している。PKO参加5原則に抵触しかねない事態だが、防衛省は日報の隠蔽(いんぺい)問題に揺れ、まともな検証もできていない。
 安倍首相は当初「可能な限り最大限開示し、丁寧に説明する」としていたが、方便だったのだろうか。国民に不信が広がったままでは自衛隊員も報われまい。
 安保法は多くの憲法学者が違憲と唱える中、「自民1強」の国会で可決・成立した。各地で違憲性を問う訴訟も提起されている。
 運用は極めて慎重でなければならず、国会でも1件ずつ丁寧に検証すべきものだ。安易な適用拡大は許されない。
 だが、「積極的平和主義」を掲げる安倍政権は目に見える実績作りに前のめりになっている。新たに「国際連携平和安全活動」も初適用する構えだ。
 エジプト・シナイ半島でイスラエル、エジプト両軍の停戦監視活動をする「多国籍軍・監視団」に陸自隊員を派遣する検討を進めている。国連が統括しない初のケースで、米国を中心に12カ国が活動している。
 政府は数人を司令部要員として派遣する考えだが、要請を受ければ部隊派遣につながる可能性が否定できない。南スーダンの教訓も踏まえ、慎重な判断が求められる。
 安倍首相が自民党総裁3選を果たし、危うい「派遣ありき」が続く恐れがある。国際貢献の必要性は否定しないが、自国民の理解を得ない派遣は貢献とは呼べまい。


[全国世論調査] 首相への警戒感あらわ
 共同通信社は20、21の両日、自民党総裁選での安倍晋三首相の連続3選を踏まえ、全国緊急電話世論調査を実施した。
 首相が秋の臨時国会に自民党憲法改正案の提出を目指していることに「反対」とする回答は51.0%に上り、「賛成」の35.7%を上回った。
 また首相が政治や行政の意思決定で大きな力を持つ「安倍1強」を「問題だ」と答えた人が57.4%を占め、「問題ない」の33.6%を大きく引き離した。
 これらの結果から読み取れるのは、憲法改正への積極姿勢を含めて首相の政権運営に対する国民の警戒感が浮き彫りになったということだろう。
 改憲を巡る首相の前のめりの姿勢に対しては、自民党内にも異論がくすぶっている。加えて強引に推し進めれば、与党である公明党の態度硬化を招きかねない。
 悲願実現が見通せない中、首相に求められるのは国民の声を受け止め、取り組むべき課題の優先順位を間違わないことである。
 各種の世論調査でも明らかなように、国民が安倍内閣が取り組むべき課題として重視するのは改憲ではない。
 年金や医療、介護など持続可能な社会保障制度の見直しであり、景気や雇用などの経済政策、子育て・少子化対策である。そのことを首相は肝に銘じるべきだ。
 来年は統一地方選、皇位継承、参院選など重要日程がひしめく。首相が改憲論議で結論を急ぐようだと、政治の混乱を招くことは避けられまい。
 石破茂元幹事長は「憲法への向き合い方を粗略にするのは、国を真剣に考えていないということだ」とけん制する。公明党の山口那津男代表も「無理に進めてどうなるか」と、改憲案の早期の国会提出に否定的な見方を示す。
 世論調査では、首相の連続3選について「評価する」は29.7%にとどまる。内閣支持率は前回比3.2ポイント増えて47.4%に上がったものの、半分に満たない。
 来年10月に予定する消費税率10%への引き上げには54.1%が反対し、賛成の41.2%を上回る。これまで2度引き上げを延期してきただけに、国民に必要性を丁寧に説明する必要がある。
 学校法人の森友、加計学園問題では首相の説明に「納得していない」は76.8%に上り、国民の不信感は依然根強い。
 首相は政権運営を巡り、「謙虚に、丁寧に、慎重に当たっていく」と強調する。そうであるなら、自らの言葉に責任を持つ政治を実行することだ。


五輪ボランティア募集 熱意に応える配慮が必要
 2020年東京五輪・パラリンピックの大会ボランティア募集が26日に始まる。募集人員は8万人、東京都が募る都市ボランティアを合わせると11万人という大がかりなものだ。
 五輪・パラの運営はボランティアの存在なくして成り立たない。一方で、酷暑が予想される真夏の大会は負担が大きく、さらに研修も含めて多くの時間が割かれ、滞在費もばかにならない。無償を前提に大会成功への熱意で結集してくる人たちに、気持ちよく活動してもらうため何が必要か。組織委は最大限の配慮を真剣に考えるべきだ。
 ■貴い経験、大きな負担■
 五輪・パラのボランティアは性別、年齢、国籍や障害の有無などを超え、さまざまな人が担う。東京でもこうした状況が生まれるだろう。自然に異文化交流が生まれ、活動分野によっては選手と間近に接することができる。世界最大の祭典を支える経験は他では得難いものだ。
 福井県でも、関心を持つ人は多いのではないか。募集期間中には福井国体・全国障害者スポーツ大会がある。ここでスポーツボランティアを経験し、前向きな手応えを得た人にとって、東京は次の目標になり得る。
 ただ、開催期間は五輪が7月24日〜8月9日、パラが8月25日〜9月6日。平昌(ピョンチャン)冬季五輪は寒さが問題になったが、東京は酷暑が見込まれる中で1日約8時間の活動を10日以上、連続では最大で5日間求められる。
 12月に募集が締め切られた後、来年2月から説明会や面談、同10月から研修が始まるが、本番も研修も居住地からの交通費や宿泊はすべて自己負担・自己手配。地方在住者は相当な持ち出しの上で、過酷な活動に取り組まなければならない。
 ■食事が士気を左右■
 厳しさを承知の上で集まってくるボランティア。士気を維持するために、組織委には考えるべきことが山ほどある。
 特に、一息つく時間となる食事の充実は重要だ。リオデジャネイロ五輪では一部、粗末な食事しか手配できない活動場所があり、離脱者につながったと伝えられた。平昌でも食事に不満が出たという。食事内容はもちろん、涼しい場所での提供、時間の十分な確保も欠かせない。
 自己手配となる宿泊も懸念材料だ。期間中の首都圏はホテル需要が高まり、料金が高騰しているはず。海外から志願者がやってくることも想定しないといけない。民泊を考える人への情報提供の仕組み構築は必須だし、あらゆる施策を総動員しないと対応しきれないのではないか。このほか余裕を持った活動シフト、休憩場所確保など酷暑対策も詰めておく必要がある。
 ■大会の顔■
 活動期間中の1日一律千円の交通費支給について、組織委ボランティア検討委の清家篤座長は「最大限出せる額」と胸を張ったが、この言葉には違和感がある。支給決定も18日と、募集開始の直前だ。五輪ボランティア経験者で検討委メンバーの西川千春氏は、ロンドンやソチなどでは活動中、開催地内の公共交通機関が乗り放題だったことを著書で紹介しており、遅すぎた決定との印象が拭えない。
 また、組織委などは経済界や大学に協力を求めている。休暇などの面で参加しやすい条件づくりは急務であるが、応募はあくまで個人単位。この協力要請に人員確保に向けた大量動員の発想がないと言い切れるのか。
 8万人の募集はそれ自体が大事業で、戦略的対応を進めなければ成功しない。募集要項はボランティアを「大会の顔」とうたう。顔となる人々の熱意を呼び込むには、組織委自身が情熱をもって運営に最善を尽くすほかないはずだ。


加藤浩次が『スッキリ』で東京五輪ボランティア批判に「外野がウダウダ言うな」…“五輪無罪”同調圧力の典型
 9月26日から東京オリンピック・パラリンピックにおける大会ボランティアの募集がいよいよ始まる。
 ボランティアに関しては募集要項の案が出た時点で「10日以上かつ1日8時間以上という拘束時間」「交通費や宿泊費すら出ない」「医療従事者や通訳など専門性の高い仕事までボランティアの枠内に含まれている」といった数々の問題を指摘されていたが、結局是正されることになったのは交通費の問題ぐらいで、ほぼそのまま強引に押し通されるかたちとなった。
 しかし、改善された交通費も1日あたり一律1000円しか支給されないため、これではとても足りない。往復の電車賃の一部(もしくは大半)を自己負担しなくてはならないボランティア参加者は続出することだろう。
 そんななか、9月14日放送『スッキリ』(日本テレビ)での加藤浩次の発言が一部で話題となっている。
 この日の『スッキリ』では、「東京五輪ボランティア無償は問題ある? ない?」と題したコーナーが放送された。この企画は、ボランティアをめぐる賛否の議論をVTRにて紹介したうえで、スタジオにいる出演者が各々「賛成」と「反対」に分かれてコメントを言うという構成で放送されていたが、その討論のなかで「問題ない」派の加藤浩次は、東京オリンピックのボランティアに異論を唱える世間に対し、「外野がウダウダ言ってんじゃねえよ」と激高したのだ。
 自身の発言の番になった加藤はまず、「議論する意味がないと思っています。まず、募集かけて人数が足りないってなってないのよ。募集まだかけてない時点で、『その契約の条項がおかしい、お金くれ』って、『じゃあ、お前やんな』と。『いいよ』と。11万人集まればいいわけでしょ、そこで集まったら誰も文句ないじゃない」と怒りをあらわにしたうえで、このように語った。
「自分の経験になるかもしれない、各国の人と喋れるかもしれない、そして、自分のスキルを上げたいという気持ち、さらに、お祭りを盛り上げるひとつのパーツになって楽しみたいっていう、こういう気持ちがボランティアでしょうよ。それで『お金くれ』っておかしいって」
 加藤は「ボランティア=無償」という前提で論を進めているが、賃金の発生する「有償ボランティア」というかたちは一般的にいくらでもある。
 なので、「『お金くれ』っておかしいって」という意見がおかしいのだが、加藤は続けて「本当に11万人まったく集まんなかったら、その議論は必要だと思う。いまの時点でお金をあげるっていう、意味がわかんない。まったく意味がわかんない。ボランティアなんだもん。やりたいって方が一生懸命やって」と語り、本当に切羽詰まったときにお金の話を考えればいいと提案した。この男はなにを言っているのか。人が集まるから金が不要とか、集まらなかったら考えろ、とかそういう次元の話ではない。いま、批判されているのは、善意につけこんだ搾取構造なのだ。
 しかし、加藤がさらにひどかったのはその後だった。今年2月に行われた平昌オリンピックの会場で、日本から来たボランティアスタッフにも出会い、彼らは交通費や宿泊費も自費で来ていたと語りながら、このように叫んだのだ。
「それ以外の外野がウダウダ言ってんじゃねえよって思うな、俺は」
 もはや呆れるしかない。「外野がウダウダ言ってんじゃねえ」と言い出したら、ありとあらゆる社会問題に関する議論が成り立たなくなる。曲がりなりにも『スッキリ』というワイドショーでキャスターをやっている人間が、こんな言葉を口にするとは……。
「徴兵」「学徒動員」を想起させる文科省、スポーツ庁の各大学への通知
 それにしても、普段は芸能人のスキャンダルや炎上騒動で散々外野から辛辣なことを言っている加藤が、なぜこんな暴論をはいたのか。
 その背景には、明らかに「オリンピック開催に関して文句を言う人間は非国民」「オリンピックのためなら市民生活を犠牲にすることも許される」といった、いわゆる「オリンピック無罪」の考えがある。
 事実、オリンピックのボランティアをめぐっては、すでに現段階から加藤の言う「気持ちがボランティアでしょうよ」「やりたいって方が一生懸命やって」の範囲を大きく越え、むしろ、「徴兵」「学徒動員」とでも言うべき状況になりつつある。
 まず、文科省とスポーツ庁が全国の大学と高等専門学校に対して、学生を東京オリンピックのボランティアに参加させるため、大会期間中は授業や試験をやらないよう通知を出した。
 東京オリンピックは7月24日から8月9日にかけて行われ、パラリンピックは8月25日から9月6日まで行われる予定。通常であればこの時期は試験期間と重なる。
 そこで文科省は、すべての大学、高専に、授業や試験がこの大会期間と重ならないよう、対応を促した。実際、NHKの調べによると、都内にある大学119校のうち79校は、生徒のボランティア参加を促すため、該当期間に授業や試験などを行わない予定であるという。
 また、ボランティアへの参加を単位として認める大学も出てきた。すでに決定をくだしている学校はわずか4校だが、検討している大学は55校にものぼっている。
『スッキリ』のなかで加藤は、ボランティアへの参加を「気持ち」と表現した。しかし、大学生にとって単位が発生するということは正規の授業に準じるものであり、これでは強制とたいして変わらない。
企業にも東京五輪組織委からボランティア動員のノルマが
 また、「オリンピックのため」の滅私奉公が呼びかけられているのは学生だけではない。会社員もだ。
 東京都オリンピック・パラリンピック準備局大会施設部が、「大会期間中は休暇をとってほしい」「ボランティア休暇制度をつくってほしい」などと要望しているが、スポンサー企業はさらに“ノルマ”を課せられるようだ。
 2018年9月12日付「日刊ゲンダイDIGITAL」によれば、東京2020オリンピックゴールドパートナーの富士通は、東京五輪組織委員会から300人のノルマを課せられたという。また、同じゴールドパートナーの三井不動産にも300人のノルマが課せられていると報じられている。
「日刊ゲンダイ」の記事では、富士通の広報担当に話を聞いており、担当者は「300人の社員をボランティアとして送るだけでも、業務のバランスを考えたり、周囲の協力を得なければならない状況です。これ以上の人数がボランティアに割かれるとなると業務上の支障が出かねません」と証言している。しかも、富士通では、ボランティア参加者は積み立て休暇や有休を利用することになるという。
 加藤は「『お金くれ』っておかしいって」と言うが、はっきり言って、この状況のほうがよほどおかしいだろう。
 昨年夏、東京オリンピック・パラリンピックの開会式および閉会式の基本プランを作成する「4式典総合プランニングチーム」の一員である椎名林檎が「国民全員が組織委員会」なる言葉を口にし多くの批判を浴びた。
 しかし、オリンピックに異を唱える者や、大会のための滅私奉公に文句を言う人間を「非国民」のように扱う風潮は、さらに加速している。
 このように同調圧力をまん延させ、全体主義的な社会にしてまで、東京オリンピックは開催しなければならないものなのだろうか。それこそ「おかしい」だろう。


自民長崎「3人以上出産を」県連会長発言巡り 抗議の女性県議、役職再任されず
 自民党長崎県連は二十二日、長崎市内で常任総務会を開き、同党の江真奈美県議が五月に共産党県議らと一緒に記者会見を開いたことを問題視し、県連の広報副委員長と政務調査副会長に再任しないことを決めた。江氏は会見で、新婚夫婦に三人以上の出産を呼び掛けているとの発言をした県連会長の加藤寛治衆院議員(長崎2区)に苦言を呈していた。
 県連関係者によると、県連内部では「加藤会長に苦言を呈した江氏への事実上の処分」との声が出ているという。
 江氏は記者会見で、当時の民進と共産両党の女性県議と「結婚・出産は個人の自由意思」などとする抗議声明を出した。


余録 健康誌だった「新潮45+」が…
 健康誌だった「新潮45+」が「+」を取って全面刷新したのは発刊3年後だ。指揮をとったのは新潮社の「怪物」といわれた伝説的編集者、斎藤十一(さいとう・じゅういち)である。「自分の読みたい雑誌を作れ」が最初の指示だった▲斎藤伝説の一つが「貴作拝見 没(ボツ)」との五味康祐(ごみ・やすすけ)への手紙だ。坂口安吾(さかぐち・あんご)や佐藤春夫(さとう・はるお)ら大作家の原稿も平気で没にしたという。その一方で、瀬戸内寂聴(せとうち・じゃくちょう)、山崎豊子(やまさき・とよこ)、吉村昭(よしむら・あきら)ら戦後文壇を代表する多くの才能を鍛え上げ、世に送り出した▲文芸の目利(めき)きはまた、人間一皮むけば金と色と権力という俗物主義を「週刊新潮」の軸にすえた新潮ジャーナリズムの始祖である。「おまえら人殺しのツラが見たくないのか」は写真週刊誌「フォーカス」創刊時の言葉と伝えられる▲斎藤が没してから18年、この剛腕が生んだ聖俗二つの路線の分裂かと驚かせる騒動である。性的少数者への差別的寄稿を擁護する特集を組んだ「新潮45」に、社内の文芸部門でも批判の声があがり、社長が見解を公表する事態となった▲「あまりに常識を逸脱した偏見と認識不足に満ちた表現」。それが特集の一部に見受けられたとの佐藤隆信(さとう・たかのぶ)社長のコメントである。特集には性的少数者を痴漢になぞらえる寄稿があり、新潮社と接点のある作家からも批判が出ていた▲「人間は品格だ」。これは何と「新潮45」刷新当時に斎藤が力説した言葉だという。老舗出版社の“分裂”の背景には出版界の厳しい現状があろう。晩年の斎藤は言った。「俗物にもピンからキリまである」

国立研究法人 軍事研究規定7割なし 対応、大学より鈍く
 科学者の代表機関である日本学術会議は22日、国立研究開発法人の7割が、軍事研究に関するルールを設けていないとする調査結果を公表した。大学は3分の2がすでに設けているか検討中と回答した。学術会議は昨春、軍事研究を規制する声明を決議しているが、国立研究開発法人は、大学に比べて動きが鈍いことが浮き彫りになった。

築100年吉田寮、どう活用? 京大でシンポ
 築100年を超す京都大吉田寮の老朽化対策や学生寮以外の活用法について考えるシンポジウムが23日、京都市左京区の京都大吉田キャンパスで開かれた。参加者は、大正期の建物の意匠を生かした耐震化策や、市民が集える公共スペースの設置などのアイデアについて意見を交わした。
 寮生有志でつくる「市民と考える吉田寮再生100年プロジェクト実行委員会」の主催。大学側が建物の安全対策として、全寮生に9月末までの退去を要求している。実行委は今夏、寮の存続に向けた新たな活用法を探る目的でアイデアを公募し、26の提案が寄せられた。
 シンポには約150人が参加。元京大総長の尾池和夫京都造形芸術大学長をはじめ、建築史の研究者や写真家らコメンテーター13人が、各アイデアに対して話し合った。建物の屋根の上に誰もが集えるテラスの設置や、寮生が管理運営会社を立ち上げて、より主体的に保存活用に努めるといった提案が注目を集めた。
 「文化財の指定か登録をした上で、改修や利便性向上を図れないか」「建物の開放だけでなく、寮生が地域行事に参加し、周囲に関心を持ってもらうことも大切だ」などの意見が出た。寮生に対して「建物をもっときれいに使った方がいい」という要望も出た。
 退去を巡り、寮生と大学との話し合いが7、8月にあったが互いの主張は平行線をたどっている。「議論が建設的でない」などの理由で大学側は9月中旬、「現状で話し合いを行えない」と寮に通告している。
 実行委の経済学部3年の男子学生(21)は「今回寄せられた多様な提案を大学に伝え、寮の将来に向けた議論につなげたい」と話していた。


新潮45の特集受け...小説家、翻訳家が執筆・刊行取りやめの意志を表明
「新潮社の対処いかんによっては、刊行を取りやめるつもりでいます」
新潮社の月刊誌「新潮45」が10月号に掲載した特集「そんなにおかしいか『杉田水脈』論文」を巡って批判の声が上がっている中、これまで同社と仕事をしてきた作家や翻訳家らが、執筆・翻訳の取りやめの意志を相次いで表明している。
■翻訳者・藤井光さん
同志社大准教授で、現代アメリカ文学の翻訳を手がける藤井光さんは22日、同社と進めてきた翻訳の仕事について「いったん降りるという決断をしました」と表明した。
■小説家・近藤史恵さん
「サクリファイス」など、新潮社刊行の自転車ロードレース小説シリーズが人気の作家、近藤史恵さんも来年からの仕事を「お断りしてきました」と表明している。
■小説家・金田淳子さん
同人誌研究家で社会学研究者の金田淳子さんも、不買および、原稿依頼を受けない考えを示した。
■小説家・深沢潮さん「対処いかんで刊行取りやめ」
小説家の深沢潮さんは9月22日、自身のFacebookで、「たいへん心を痛めておりますと同時に強い憤りを感じております」として、「もうしばらく見守り続けるつもりではおりますが、新潮社の対処いかんによっては、刊行を取りやめるつもりでいます」と現時点での意志を表明した。
深沢さんは、2012年「金江のおばさん」で、同社が主催する第11回「女による女のためのR-18文学賞」大賞を受賞。これまで単行本2冊、文庫本1冊を同社から出しているという。
「11月に新刊を出すことが、私の書いてきたことと矛盾する行為になるのではないかと、たいへん悩んでいます」としつつも、「どうすれば良いのか、ずっと考え続けています。最終結論はまだですが、今現在の私の正直な思いをここにしたためました」と揺れる気持ちを綴っている。


沖縄は取り戻さないのか
 8月に亡くなった翁長雄志(おながたけし)沖縄県知事は、聞く人の胸に響く、というか、ボディーブローのようにこたえる言葉を数多く残した。
 その中に一つ、こういう発言がある。
 「総理の言う『日本を取り戻す』の中に、沖縄は入っていますか」
 翁長氏の著書によれば、2015年9月、安倍晋三首相と首相官邸で面会した時に発した言葉だ。首相の返事はなかったという。
   ◇    ◇
 今月中旬、沖縄に行った折に那覇市の琉球朝日放送(QAB)を訪ね、14年前のニュース映像を見せてもらった。2004年8月、米軍普天間飛行場(宜野湾市)の軍用ヘリが、隣接する沖縄国際大の構内に墜落した時の映像である。
 ヘリは爆発、炎上して校舎の壁を焼いた。破片が付近の民家の窓を突き破り、寸前まで赤ん坊が寝ていた部屋に飛び込んだ。
 さらに驚かされたのは、周辺になだれ込んできた米兵たちの行動だった。米軍基地の中でもない大学や住宅地に勝手に規制線を引き、学長や警察官でさえ入れなくしたのだ。
 映像にはその様子が鮮明に記録されている。
 中に入れないQABの記者が規制線の外側からリポートしようとしても、米兵がカメラを帽子で覆い、妨害する。「ここは公共の場だ」「何の権利があって妨害するんだ」と記者が英語で抗議するが、米兵は無言で記者を排除しようとする。住民が「ここは基地じゃないんだ」と叫んでも意に介するそぶりもない。
 私がこの映像を見ていて怒りがこみ上げてくるのは、記者という同業者であるからだろうか。日本人であるからだろうか。
   ◇    ◇
 当時、現場に一番乗りしたQABの笠間博之カメラマンは、規制線をすり抜けて校舎内に入り、煙を上げる事故機を近くから撮影した。それに気付いた米兵が、笠間さんと記者を構外に追い出
 さらに米兵は、撮影したテープを取り上げようと笠間さんを追いかけてきた。笠間さんは同僚にそっとテープを渡し、持っていくよう無言で指示した。大柄な米兵に囲まれた笠間さんは空のカメラを見せ「テープ、ノー」で押し通した。
 「とにかく撮って、伝えなきゃいけないと必死だった。一番腹が立ったのは、われわれを規制する現場の上を、米軍の別のヘリが飛んで撮影していたことですね」と笠間さんは語る。
 この時の米兵の行動は、日米地位協定によって正当化され、当時の日本政府もそれを追認した。
 QABの報道部長によれば、16年12月に米軍オスプレイが名護市の海岸に不時着し大破した事故でも、現場での米軍の取材規制は同じだった。「現場に入れない、というところを撮り続けてくれ」とカメラマンに指示したという。
   ◇    ◇
 「日本を取り戻す」という威勢のいいスローガンで政権に復帰した安倍首相は任期中、一度も日米地位協定の改定を米国側に要求していない。このほど自民党総裁選で勝利し、3選を決めた。翁長氏の「『日本を取り戻す』に沖縄は入っていますか」の問い掛けは、宙に浮いたままだ。
 その沖縄では今、翁長氏の後任を決める知事選が行われている。(論説副委員長)

ペルシア料理/乃木坂で軍事研究を考える/白石うーめん♪

南海電車cancelled180914

Au Mondial, cachez ce tatouage que le Japon ne saurait voir
Par Sylvain Labbe
Parce qu’ils sont les attributs des fameux yakusas, membres de la mafia japonaise, les tatouages devront être masqués par les joueurs de la prochaine Coupe du monde 2019, dont le coup d’envoi sera donné dans un an au Pays du Soleil levant.
L’information est à prendre très au sérieux et fait même l’objet d’une recommandation de la part de World Rugby. La Fédération internationale de rugby a ainsi pris le soin d’en informer les nations déjà qualifiées pour la prochaine Coupe du monde 2019, dont le coup d’envoi sera donné dans exactement un an, au Japon (20 septembre-2 novembre). Ainsi, les tatouages, dont sont friands de nombreux joueurs, notamment issus des îles du Pacifique, devront être dissimulés dans certains lieux publics.
La raison ? Ils pourraient être considérés comme une offense par la population japonaise. En effet, le tatouage, sur l’archipel nippon, porte une valeur culturelle toute particulière, puisqu’il est en général l’un des attributs des fameux yakusas, membres de la mafia locale et des syndicats du crime, dont on estime le nombre à 60 000 à travers le pays. De là à voir des joueurs tatoués confondus avec des criminels, il n’y a qu’un pas...
Même si, comme le précise Alan Gilpin, le patron du tournoi, cité par BBC Sport, "nous allons sensibiliser les Japonais sur le fait que les gens qui portent des tatouages dans le contexte du rugby international ne font pas partie des Yakuza. " Les consignes n’en sont pas moins claires pour toutes les équipes engagées : "Si les gens (tatoués) vont à la piscine publique, il faudra qu'ils se couvrent, précise Gilpin. Des stickers seront mis à la disposition dans les hôtels comme c’est déjà le cas pour les touristes étrangers. Nous ne forcerons aucune équipe à le faire, mais elles s’y plieront car elles veulent respecter la culture. Que ce soit l'Ecosse, l'Irlande, le pays de Galles ou l'Italie, qui sont tous venus récemment, ils comprennent cela", assure-t-il confiant. Des tatouages qui n’ont pas toujours eu cette image négative au Japon, mais ont fini par être accolés aux mafieux célébrés par le cinéma des années soixante.
フランス語
フランス語の勉強?
Nobuyo Yagi 八木啓代 @nobuyoyagi
カツカレー食い逃げ事件、なにが面白いかというと「面従腹背」の見本だから。正面切ってノーと言えない立場や地縁などの事情で、投票を事実上強要されている人でも、この手があるんだよって。沖縄でも、どこでも。
メキシコの大統領選でも、与党が裏金をばらまいて、優勢を確実視していた地区で蓋を開けたらボロ負けした。多くの選挙民がにっこり笑って裏金だけ受け取って、そういう候補に入れなかったんだよね。これ、賢い。

杉原こうじ(NAJAT・緑の党) @kojiskojis
9月22日、日本学術会議のフォーラム「軍事的安全保障研究をめぐる現状と課題」に参加。開催前に軍学共同反対連絡会の呼びかけでアピールも。入口と出口で軍事研究をどう止めるか、大学の審査制度の中身などについて報告や討論。若手研究者との意識のギャップに危機感も表明された。正念場が続く印象。
内田樹@levinassien
新潮社の友人からメール。社内の動きについてお知らせ頂きました。新潮社出版物への不買運動まで始まった以上、品位ある出版社という評価を守りたいなら、謝罪の上、『新潮45』は廃刊するのが適当でしょうとご返事しました。

東京に来ました.新宿に移動してちょっと休憩.というか仮眠.少し元気になってから広尾の都立図書館に.メトロの出口を間違えて少し迷ってしまいました.
凌雲閣という建物が以前あったということを知りました.大阪にも.
六本木に移動してペルシア料理.シチューとチャイが美味しいです.
乃木坂まで歩いていくつもりが道に自信がなく地下鉄でちょっと遠回り.
軍事研究を考える集まりでなかなか参考になり,考えるきっかけにもなりました.
池袋に行って白石うーめん♪をゲットしてから
新宿で模索舎.ミニコミ誌をたくさん買いました.渋谷に行こうと思っていたのですが,時間がなさそうなのでwifiがあるところでご飯を食べました.シーザーサラダがパンにドレッシングかけただけ???みたいな感じはありましたがまあまあ.

<気仙沼・防潮堤ミス>かさ上げ工事開始 気仙沼市、背後地に土搬入
 気仙沼市内湾地区の防潮堤高を県が誤って施工した問題で、気仙沼市は21日、県が提案した見た目の高さを抑えるために背後地をかさ上げする工事を始めた。土の購入など追加のかさ上げにかかる費用は県側が負担する。
 この日は追加でかさ上げするために必要な土の搬入が行われた。対象となる土地に、業者が大型トラックで次々と土を運んだ。
 市が新たに盛り土する対象は、内湾地区の土地区画整理事業(11.3ヘクタール)内で進める同市魚町の宅地約1万2500平方メートル。当初計画よりも5〜20センチ高く盛る。一部を除き2019年3月までに工事が完了し、5月中旬にも宅地を地権者に引き渡す予定。
 県と市は覚書を交わし、かさ上げに関する費用は全て県側が負担することを確認した。新たに必要な土の量は約5000立方メートルの見込みで、土の購入費などは数千万円に上る。
 15日にあった住民団体「内湾地区復興まちづくり協議会」の会合で菅原茂市長は、県が提案するかさ上げ工事の受け入れを表明。18日の定例会見で「市は造り直さないことを容認していない。時間がない中で、かさ上げを判断した」と述べ、防潮堤の高さに関する議論は継続する考えを示している。
 協議会は防潮堤の造り直しを求める方針を変えていない。


浜の活性化、南三陸の海に学ぶ 大正大生が来月末まで地域実習
 大正大(東京)の学生が19日から、東日本大震災で被災した宮城県南三陸町で地域実習を行っている。地域創生学部の1、3年生計28人が10月末まで町内に滞在し、町民との交流や就労体験を通じて地域の課題や活性化策を探る。
 21日は地元のカキ生産者と志津川湾に向かい、養殖場を見学した。戸倉地区の生産者は震災後、密殖を防いで高品質のカキを育てるため、養殖いかだを震災前の3分の1に減らす漁場改革に取り組んだ。2016年には、環境に配慮した養殖を推進する水産養殖管理協議会(ASC)の国際認証を受けた。
 1年の佐々木初菜(にいな)さん(19)は水揚げされたカキを船上で味わい、「家族に伝えたいと思うくらいおいしかった。南三陸の人から多くのことを吸収したい」と話した。
 実習は16年に始まり3回目。1年生は観光、水産、福祉、移住をテーマにグループで調査活動や就労体験を行い、3年生は地域の活性化や課題解決の企画に取り組む。3年の小斉平( こ せひら)勇樹さん(20)は「震災からの復興を後押しするため、町特産のタコを使った商品開発に取り組みたい」と意気込みを語った。


サン・チャイルド
 一つの美術表現をどう見るかは人それぞれだし、共感もあれば反感を持たれることもある。おそらく、そうした反応まで含めた総体が「作品」なのだろう▼福島市がJR福島駅近くに設置した高さ6・2メートルの子ども像「サン・チャイルド」が、福島第1原発事故の「風評被害を助長する」などと批判され、撤去された▼黄色い防護服姿でヘルメットを脱いで立ち、放射線量計を模した胸のカウンターには「000」と表示されていた。放射性物質の心配のない未来への願いを託した像だったが、意図は伝わり切らなかったようだ▼作者で京都造形芸術大教授のヤノベケンジさんは、チェルノブイリ原発事故の被災地を訪ねて作品にするなど、長年、原子力や放射線の脅威をテーマにしてきた。撤去は残念だが、「分断や対立を生むなら展示を取りやめた方がよい」と考えたという▼その判断は尊重されるべきだし、第三者がとやかく言うことではない。ただ、こうした賛否が分かれる作品は、表現と社会の関係や公共の場でのアートの在り方を市民が議論し、考えを深めるいいきっかけになったはずだ。撤去までにもう少し時間がほしかったとも思う▼ヤノベさんは今後も福島と向き合い、市民との対話を求めていくつもりだ。急がずに、溝を埋めていってほしい。

軽井沢スキーバス事故15人死亡 遺族らが損賠訴訟へ
 おととし、15人が死亡した長野県軽井沢町のスキーバス事故の遺族が12月にも損害賠償を求めて訴訟を起こすことが分かりました。
 大学生ら15人が死亡したスキーバス事故の遺族会「サクラソウの会」は22日に都内で会合を開き、12月半ばにバスの運行会社「イーエスピー」などを相手に損害賠償を求めて提訴する方針を固めました。請求額やイーエスピー以外の相手方などは今後、詰めるということです。
 サクラソウの会・田原義則代表:「再発防止策が出てますけれども、まだ完結しているわけではありません。どこに(事故の)責任があったのか」
 田原さんは運行会社の社長らの処分が出ていないことについて、「早く起訴してもらい、刑事裁判で責任の所在を明確にしたうえで提訴したい」と話しました。


東北初のランボルギーニ正規店 仙台にオープン
 自動車販売のタジマモーターコーポレーション(東京)は21日、ランボルギーニの高級スポーツカーを展示、販売する「ランボルギーニ仙台」を仙台市泉区七北田にオープンした。ランボルギーニの正規ディーラーの東北初の店舗となる。
 ショールームは広さ約270平方メートルで、商談のほか、ランボルギーニ4台分が展示できるスペースを設けた。車両の整備工場や保管用ガレージも併設した。
 オープンを記念し、昨年12月に発表されたランボルギーニ初のスポーツタイプ多目的車「ウルス」(約2700万円)が披露された。4WDで雪上モードがあるなど、従来モデルより雪道の走行性能が高い。
 同店の2019年の目標販売台数は25〜30台。石村信ゼネラルマネジャーは「ウルスの投入により東北でのビジネスが広がると考え、出店した。北海道も含む北日本エリアで新規顧客を開拓したい」と話した。
 営業時間は午前10時〜午後7時。水曜定休。連絡先は同店022(776)1963。


<安倍政権に注文する>強引な改憲に走るな
 自民党総裁に連続三選された安倍晋三首相は、憲法九条への自衛隊明記を含む改憲に強い意欲を燃やしている。
 記者会見でも「総裁選の最大の争点だった。結果が出た以上、大きな方針に向かって一致結束して進んでいかなければならない」と語った。目標は二〇二〇年の新憲法施行である。総裁の任期は二一年九月までの三年だから、自分の任期中で念願の憲法改正を達成したいのだろう。
 今秋に召集される予定の臨時国会で早くも党改憲案を提出し、連立与党を組む公明党と協議を進める方針という。施行の年を区切っているのだから、何とも急ぎ足であるのがわかる。
 国の最高法規であり、戦後日本の平和主義にかかわる規定だ。スケジュールありきで改憲を進めてならないのは当然である。
 そもそも首相の九条改憲案は昨年五月にビデオメッセージの形で唐突に提案されたものだ。戦力不保持などを定めた九条二項を維持したまま自衛隊を明記するという案である。これは一二年の自民党改憲草案とは全く様相が異なる。確かに首相の改憲案は衆院選の公約でもあったし、党大会でも決議されている。
 だが、総裁選を戦った石破茂氏はこれに「反対」と明確に唱えていた。憲法改正推進本部長代行の船田元氏も「首相の改憲への姿勢に同調できない」とし、総裁選で抗議の白票を投じている。自民党内でも意見が分かれているのが実態ではないのか。
 さらに公明党に至っては、山口那津男代表が「憲法改正の優先順位が高いとは言えない」とくぎを刺している。与党内でも足並みがそろわぬ現状である。
 国民の意見はどうか。どんな世論調査でも九条改憲には「反対」の声が上回っている。国民が積極的に望んでもいない改憲に首相が前のめりになるのはおかしい。
 改憲の動機が何なのかも不明瞭である。「自衛隊の違憲論争に終止符を打つ」などと語っているが、激しい論争のある現状ではない。違憲論はあくまで憲法学者の学説である。
 政府は自衛隊発足時から合憲説をとり、それが定着している。国民も自衛隊に対し、反目しているわけではない。
 九条の平和条項を変えれば、軍事国家への道になるかもしれない。九条改憲には軽々に踏み込んではならない。


安保法成立3年/違憲の疑い消えないまま
 安全保障関連法の成立から3年が過ぎた。戦後日本の歩みを変えた法律だ。これまでの流れを検証する必要がある。
 安倍晋三首相は「国民の命と暮らしを守り抜くため」と主張し、この法律で集団的自衛権の部分的な行使に道を開いた。従来の憲法解釈を百八十度転換した、強引な手法だった。
 密接な関係にある他国が攻撃され、国民の権利が根底から覆される明白な危険があれば、自国が攻撃されなくても武力を行使できる。忘れてはならないのは、大半の憲法学者がこれを「違憲」と指摘したことだ。
 しかし、政府は法成立後、南スーダン国連平和維持活動(PKO)の陸上自衛隊派遣部隊による「駆け付け警護」などの新任務を次々に付与した。米艦船を守る「武器等防護」や洋上給油を実施して米軍との連携も強めてきた。
 法を巡る憲法論議を棚上げして既成事実の積み上げを図る姿勢は、不誠実というしかない。
 さらに政府はエジプト・シナイ半島で停戦監視活動を行う「多国籍軍・監視団」(MFO)に陸自隊員の派遣を検討している。安保関連法で可能となった自衛隊海外任務の事例を拡大する狙いがあるのだろう。
 南スーダンPKOでは、派遣部隊の日報に現地の銃撃戦などが「戦闘」と記され、政府の派遣判断の是非が問われた。「廃棄済み」とした日報の存在が発覚するなど、自衛隊の「隠蔽(いんぺい)体質」も批判された。
 今回は司令部の要員数人の派遣にとどまり、停戦合意を条件とするPKO参加5原則を準用して安全を確保するという。
 だが、政府はこれまで法の運用について詳しい説明をしていない。国民に対してしっかり説明責任を果たすのが先だ。
 思い起こすのは、安保関連法成立時の混乱である。国民の多数が反対していたが、与党などはそうした声を国会内の数の力で押し切った。
 もともと実質11本の法改正などを2本に束ねた法律だ。成立を急いだために多くの論点が積み残された。改めて一から議論をやり直すべきではないか。
 問題をあいまいにしたまま法制度の定着を狙うやり方は、法治国家として許されない。


[安倍総裁3選]批判票の声に耳傾けよ
 事実上の首相を選出する自民党総裁選で安倍晋三首相(総裁)が石破茂元幹事長を破り、連続3選を決めた。
 任期は2021年9月までの3年間。第1次内閣を含めると、首相在職日数は19年11月に歴代トップに並び、最長政権が視野に入る。
 安倍首相は主要派閥の支持をいち早く取り付け、国会議員票で8割超を獲得した。だが、国民世論に近い党員・党友の地方票は石破氏が約45%を奪い善戦。国会議員票も想定より伸ばした。
 石破氏が訴えた「政治の信頼回復」や「地方創生」が共感を得るとともに、経済政策「アベノミクス」の効果が地方に及んでいない不満を裏付ける数字であろう。
 行政や政治の公平・公正性で疑義が消えない森友、加計学園問題を巡る議論は総裁選でも乏しく、首相は自身や昭恵夫人に対する疑惑を拭うことができなかった。
 「安倍1強」政治は国会審議でも丁寧な議論を避け、最後は数の力で法案を押し通す強引な手法が続いている。官僚は忖度(そんたく)してか、公文書の改ざんまでしている。
 首相は長期政権がもたらしているおごりとゆがみを猛省すべきである。
 安倍陣営は総裁選で激しい締め付けをした。石破派の斎藤健農相が、安倍首相を支援する国会議員から「石破氏を応援するなら、農相の辞表を書いてからやれと圧力を受けた」と告発した。
 敵と味方を峻(しゅん)別(べつ)し、異論を許さない「安倍1強」の本質であり、それを警戒する人たちの批判票でもあろう。
■    ■
 首相は記者会見で、最終任期の目標として掲げる憲法改正について「次の国会に改正案を提出できるよう一致団結して向かわなければならない」と前のめりだ。9条への自衛隊明記をはじめ、自民党の改憲4項目を秋の臨時国会に提出する構えである。
 だが国民と安倍首相との乖(かい)離(り)は激しい。共同通信社が連続3選を受けて実施した全国緊急電話世論調査によると、秋の臨時国会に党改憲案の提出を目指していることについて「反対」と回答した人は51・0%に上り、「賛成」の35・7%を上回った。
 安倍内閣が最優先して取り組むべき課題は「年金、医療、介護」「景気や雇用など経済政策」「子育て・少子化対策」が上位を占め、「憲法改正」は8番目にすぎない。
 世論は改憲を優先課題とは考えていないのである。
■    ■
 辺野古新基地建設を巡る論戦は交わされなかった。
 石破氏は公式サイトで沖縄への米軍基地集中は「(本土の)反基地闘争を恐れた日米が米国の施政下にあった沖縄に多くの海兵隊部隊を移したからだ」と説明。地理的優位性を否定し、政治的理由であることを指摘した。防衛相経験者の本音だが、削除したため全く議論にならなかった。
 県の埋め立て承認撤回を受けて安倍政権は知事選が終わるまで様子見を決め込んでいる。安倍首相は「謙虚で丁寧な政権運営」を繰り返した。謙虚で丁寧とは、民意に反して新基地建設を強権的手法で強行することでない。


マインド変える機を逃した自民
★自民党総裁選挙は党員票が、国民の政権への怒りと批判を反映した投票結果となり、国会議員が首相・安倍晋三への忠誠心を見せたことに対して隔たりと不安を残した。それは開票直後の首相と安倍陣営幹部の狼狽(ろうばい)ぶりを見ればわかる。党員票は党中央や政権の示す考えに地方の怒りを表しているとも言え、来年の統一地方選挙、参院選を迎える自民党としての政策の立て直しを示唆している。★首相が総裁選挙のパンフレットで示したような、名目GDPの政権交代前493兆円から551兆円で過去最高、正社員の有効求人倍率の統計開始以来過去最高、高卒大卒の内定率過去最高水準、国・地方税収合計は過去最高など景気回復の数字の羅列は、出せば出すほど地方経済の実態とはかけ離れ、党員たちを「政権は何もわかっていない」という気持ちにさせたのではないか。★今まで野党に指摘されていた時には政権与党である自民党に任せるしかないので批判として表れなかったが、総裁選挙で元幹事長・石破茂から人口急減、少子化、超高齢化、人手不足、貧困拡大、地方の疲弊、東京への一極集中など、未来はもはや過去の延長線上にはないと指摘されると党員は過去最高水準の数字よりも石破の言葉を切実に受け止めたということだろう。ところが待ったなしの現実を示した石破に対して自民党の大半の議員や安倍陣営は「野党のような政策」だと石破の指摘を一笑に付した。加えて総裁選の最中には石破の行動を制限したり、いじめたりして議論のチャンスさえも摘んでしまった。つまり政権を変えてマインドをチェンジするタイミングに自民党自身が気付かなかったのではないか。その結果は来年の参院選挙で見えるはずだ。

多様な性、見て考えて 関西クィア映画祭開幕、京都は10月
 性をテーマに国内外の作品を集めた「関西クィア映画祭」(実行委主催)が22日に大阪府豊中市で始まった。聴覚障害のある性的少数者の作品を特集し、多様な性や少数派の中にもある差別意識を考えるきっかけを提供する。京都では10月19〜21日に京都大西部講堂(京都市左京区)で開く。
 クィアは英語で「変な」を意味し、レズビアンなどを指す「LGBT」にとどまらないさまざまな性の在り方を表現している。自分らしい性を生きようとのメッセージの下、12回目の今年は計31作品を紹介する。
 「虹色の朝が来るまで」(2018年、日本)は、ろう者の女性同士の恋愛を全編手話で描く。「11歳の君へ〜いろんなカタチの好き〜」(17年、同)第1部は、ろうや難聴の性的少数者の生きざまに迫るドキュメンタリー。
 また、慰安婦たちの闘いを描いた「沈黙−立ち上がる慰安婦」(同、日本・韓国)を京都限定で上映し、民族差別にも向き合う。
 大阪会場は9月22〜24日、とよなか男女共同参画推進センターすてっぷ。詳細は映画祭のホームページで。
■チケット代価格自己申告のパスも
 クィア映画祭では、チケット代について通常の料金体系に加え、購入者が自身の経済状況に応じて価格を選ぶ「サポートパス」を新たに導入する。
 サポートパスは大阪か京都いずれかの会場の全作品に有効。「パスを買うと食費や家賃の支払いに困る」あるいは「月収が10万円以下」の場合は2千円か4千円で、同様の通常チケット代の半額以下に設定した。一方、「お金の心配がなく生活できている」人は1万円、「余暇を楽しむ経済的余裕がある」人などは2万円と高額にした。価格は購入者が自己申告で決める。
 実行委代表のひびのまことさん=左京区=は「お金がないから映画を見られないというのはおかしい。出せる人には出してもらい、信頼関係の中で映画祭をつくりたい」と話す。


河北抄
 「青竹で望遠鏡が自作できる」と言われても、にわかには信じてもらえないかもしれない。うたぐり深い人は中秋の名月の24日、「せんだい3.11メモリアル交流館」(若林区荒井)のお月見へぜひ。
 仙台市在住のマルチクリエーター門傳(でん)一彦さん(36)が東日本大震災の被災地へ出掛けて伸び放題の竹を切り出し、望遠鏡に仕立てた。まずは太さが違う2本の竹を用意し節を抜く。長さはおよそ70センチと15センチに。
 ここから門傳さんの技がさえる。「太い方に老眼鏡のレンズ、細い方にルーペを取り付ける。どちらも100円ショップで買えます」。これで青竹製ケプラー式望遠鏡の出来上がり。
 細い方を太い方の中に入れ、目を当てて前後にずらしながらピントを合わせると、拡大された景色が映る。
 「倍率は主に老眼鏡の度数で変わる」と門傳さん。レンズやルーペを変えれば見え方も当然違ってくる。門傳さんのように自作しようとする方も、必ず竹を使って月を眺めるように。竹とお月様は古来すこぶる相性がいいので。


森友裁判で新展開 近畿財務局の前総務部長が法廷で証言へ
 森友学園への国有地売却を巡る裁判で新展開だ。大阪地裁は21日、財務省近畿財務局の前総務部長に証人として証言を求めることを決めた。
 証人採用が決まったのは、近畿財務局の前総務部長で現在は預金保険機構に出向中の岸山敏浩氏(58)。森友問題を追及している神戸学院大の上脇博之教授の情報公開請求に対し不開示決定をした当事者として、教授側が証人申請していた。
 上脇教授が公開を求めたのは、国有地売買にあたり森友学園が近畿財務局に提出した小学校の設置趣意書。財務局は「経営上のノウハウを含むため学園の正当な利益を害する恐れがある」として不開示に。しかし、教授に提訴されたあと一転して開示。出てきた文書にはノウハウらしき内容などない。「この文書のどこに経営上のノウハウがあるのか? 正当な利益を害する恐れとはどういうことか?」――教授側は不開示を決めた岸山氏の法廷での証言を求めた。これに対し国は、証言は不要と反論していた。
■一連の問題で初めて公務員が証言に立つ
 21日の弁論で松永栄治裁判長は、申請通り岸山前総務部長の証人採用を決めた。一方、同じく教授側が求めていた美並義人前近畿財務局長や、籠池泰典元学園理事長の証人申請は認めなかった。
 しかし籠池氏が証言するはずの内容は、すでに報告書として原告側が地裁に提出している。そこには「安倍晋三記念小学校という名称を考えていた」と明確に書かれている。今後、裁判で経緯が追及されるだろう。
 NHKで森友問題のスクープを飛ばし、現在、大阪日日新聞の論説委員・記者の相澤冬樹氏はこう言う。
「注目は、近畿財務局の前総務部長の証人採用が認められたことです。一連の森友関連裁判で、国家公務員が、偽証すれば罪に問われる証人として法廷に立つのは初めてとなります。原告弁護団の阪口徳雄弁護士は『文書を不開示にした真の理由は森友問題を隠蔽するためだったことを証人尋問で明らかにしたい』と意気軒高です」
 安倍首相はゆっくりと眠れなくなってきた。


安倍首相が総裁選で獲得 地方票「55%」の怪しいカラクリ
 20日の自民党総裁選で、安倍首相が獲得した地方票の数字に注目が集まっている。
 全国の党員・党友が投票する地方票(405票)のうち、安倍首相は55.3%にあたる224票を獲得し、目標ラインとしていた「55%」をギリギリ死守。地方に強いとされる石破元幹事長が2012年の総裁選で獲得した地方票が55%だったことから設定された数値だが、5人が立候補した中で55%を集めた石破氏とは事情が違う。
「一騎打ちで現職が半分ちょっとしか取れないなんて、党員からの不人気が浮き彫りになった。今回、党員の投票率が61.74%でした。そのうちの55%だから、党員全体の3割からしか支持されなかった計算です」(自民党ベテラン職員)
■「ひとりで大量投票しているケースもある」
 自民党の規程によれば、党員票の投票資格を持つのは、「20歳以上で、前年まで2年連続で原則年額4000円の党費を納めた人」。今回は特例で党員資格が「18歳以上」に引き下げられ、党費も17年に納めていればOKとなった。これで投票資格のある党員がおよそ16万人増え、支援団体の会員である党友と合わせて、総裁選の有権者は約104万人だった。
 党員は総裁選前日までに主に専用はがきで投票。はがきは指定の郵便局に留め置かれ、選挙当日に都道府県連が開票することになっている。
「総裁選は公職選挙法の対象外だから何でもありだし、党員の投開票もいい加減なものです。“犬猫党員”という言葉もあるくらいで、自分で会費を払って知人を勝手に党員にしてしまうことは昔からよくある。安倍政権では国会議員に党員獲得の厳しいノルマを課しているから、なおさらです。しかし、国会議員の8割が安倍支持という総裁選で、陣営が誓約書まで取って必死に締め付け、組織的に投票させても、55%しか取れなかった。党費を払っていながら投票しなかった一般党員の多くは、安倍首相を支持していないと考えるのが普通です。そうなると、厳密に見れば、本当に党員票の55%を取ったのか怪しいものです。投票用紙をかき集めて、ひとりで大量投票しているケースもあるでしょう。都道府県連の開票結果はメールなどで党本部に送られるそうですが、数え間違いや、数字の入力ミスがあっても、国政選挙のようなチェックは入りようがありません」(政治評論家・本澤二郎氏)
 安倍の得票率が、陣営が設定した勝敗ラインの55%ぴったりだったのは、なんとも絶妙だ。かくて党員の約3割、わずか35万人が選んだ総裁が国のトップに君臨する。


日本が「国後・択捉」領有権を主張できる根拠は存在しない
 プーチン大統領がウラジオストクで行われた会議で、日本との平和条約を年末までに締結するよう安倍首相に提案した。プーチン大統領の発言は、実質的には国後・択捉に関する領土要求を終えることを意味し、これを理解するには日ソ共同宣言を振り返る必要がある。
 日ソ共同宣言は1956年に署名された条約であり、次の条項がある。
‘本とソ連との間の戦争状態は、この宣言が効力を生ずる日に終了し、両国の間に平和及び善隣友好関係が回復される。 
日本とソ連の間に外交及び領事関係が回復される。
 上記の2項目を見れば、「共同宣言」の形を取ってはいるものの、実質的には「平和条約」である。なぜ、「平和条約」としなかったのか。
「平和条約」は通常、領土が確定される。この領土で日ソが対立してまとまらず、領土は将来の妥結を目指し、その際に「平和条約」と呼ぶことにしたのである。
 それからずっと日ソ間では領土問題の合意ができず、「平和条約」というものが成立しなかった。従って、今、「平和条約を年末までに締結する」ということになれば、日本は領土問題については「現状で了承した」ということになる。
 日ソ間の領土問題は一括して「4島」といわれるが、「国後・択捉」と「歯舞・色丹」は外交上も地理上も、歴史的な経緯も異なる。「歯舞・色丹」は北海道に属し、かつ、外交上も、日ソ共同宣言では「ソ連は歯舞・色丹を日本国に引き渡すことに同意する。これらの諸島は日ソ間の平和条約が締結された後に引き渡されるものとする」とされている。
 一方、「国後・択捉」の位置づけについては、さまざまな経緯を説明する必要があるが、最も重要なのは51年のサンフランシスコ講和条約との関係である。この条約には「日本は千島を放棄する」と記載されている。そしてこの会議で、全権代表だった吉田茂首相は「国後・択捉」は「南千島」と述べている。つまり、日本に要求できる法的根拠は存在しないのである。
 56年の日ソ交渉時、「国後・択捉」をソ連領とする決意をした重光外務大臣に対し、ダレス米国務長官が「それは許さない」と言い、その後の日本政府は歴史的事実を歪め、嘘と詭弁を今日まで続けているのである。


談志師匠「落語家がしゃべるならどんな格好をしても落語」
 1993年5月、二つ目の花緑(当時は小緑)は春風亭昇太、立川談春、志らく、三遊亭新潟(現白鳥)、橘家文吾(現文蔵)、横目家助平(現柳家一琴)らと「落語騎兵隊」というグループを結成し、国立演芸場で旗揚げ公演を開いた。後見人が立川談志と立川流顧問の山藤章二氏とあって立川流色が濃い。
「その年の4月にフジテレビで『落語のピン』という落語番組が始まって、僕は1回目に出てます。談志師匠がレギュラーで他の出演者は若手ばかり。その収録現場で談志師匠という猛烈な毒に触れるわけです」
 若手が受けを狙って下手に崩した落語を演じると談志は怒った。ただ、怒りながら役に立つことを教示する。
「談志師匠に言われたことで今も覚えているのは、『落語家がしゃべるなら、どんな格好をしても落語なんだ』という言葉です。実際に収録中、ジーンズ姿で古典落語を演じてみせたこともあります。落語家はスタイルじゃないということがわかって、それが今、僕が洋服姿でやってる同時代落語につながったと思います」
 談志は晩年まで師匠の小さんの孫である花緑を気にかけていた。私が立川流顧問を務めていた時期、花緑の独演会に行ったと言うと、「どんな噺をやった?」と尋ねたものだ。
「『落語のピン』の頃の僕はまだまだ実力不足で、3回出たらもうテレビで演じられるような持ちネタがなくて、4回目の出演依頼は断りました。談春兄さんもそのうち出なくなって、結局、昇太兄さんと志らく兄さんだけが受けまくってましたね」
 落語騎兵隊で親しくなった志らくは、本格派の談春とは対照的に、古典落語を壊して、新しい演出と自作のギャグを加えて演じていた。
「刺激を受けました。古典をあそこまで壊してもいいんだと思いました」
 談志と志らくが所属する立川企画の社長、松岡由雄氏(談志の実弟)に気に入られて、立川流の落語会に出るようになった。そんな小緑をよく思わない先輩たちが落語協会内に大勢いた。立川流に対する反感ゆえである。
「一門の先輩に、『本当はいけないんだよ』と言われて、『そうなんだ』と初めて知ったわけです。でも、付き合いをやめる気はまったくありませんでした」(聞き手・吉川潮)
▽やなぎや・かろく 1971年、東京生まれ。中学卒業後、祖父・5代目柳家小さんに入門。2年半で二つ目に昇進し、22歳の時、戦後最年少で真打ちに。10月26日(金)、27日(土)、イイノホール(東京)で独演会「花緑ごのみvol.36」を開催。新作「鶴の池」(バレエ「白鳥の湖」の落語仕立て)を披露する。著書「花緑の幸せ入門『笑う門には福来たる』のか?」(竹書房新書)が発売中。 


樹木さんは乳がんの薬物療法を拒否 QOL優先で放射線を選ぶ
「あなたがお聞きになりたいのは、私がいつ死ぬか。そういうことなんじゃないですか」
 75歳の生涯を閉じた俳優の樹木希林さんの闘病生活を直撃したテレビリポーターに、生前の希林さんはジョークを交えながら、そんなふうに答えていました。
 2004年に発覚した乳がんは、翌年に乳房全摘手術を受けたものの、4年後の08年に腸や副腎、脊髄に転移。13年には全身転移があると診断されたそうです。それでも「今の治療はよくてね、痛いとかないのね。頂いた仕事を淡々とこなすことができるわ」と笑顔だったのがとても印象的でした。
 発症当時61歳。一般に毎年100万人に上るがんの新規発症者のうち3人に1人は、65歳未満です。自分の将来はもちろん、パートナーがいれば家族のこと、仕事のことなどが交錯して、不安は募るでしょう。そのショックから、告知から1年以内の自殺リスクは、がんでない人に比べて20倍といわれます。
 そんな不安はまったくみられなかった希林さんでしたが、告知当初は少なからずあったはず。では、それを乗り越えるよりどころは、どこにあったのでしょうか。希林さんの行動などから推測するに、仕事を含めた生活だったと思います。そこを中心軸に据え、治療と生活との両立を模索したのでしょうか。
 そう思わせるのが、術後の対応です。手術後のホルモン療法は基本ですが、希林さんは副作用のつらさから途中で拒絶したと報じられました。その後の転移がんには、いずれも放射線治療を選択されています。
 ここでタラ、レバをいうつもりはありません。しかし、乳がんのタイプに応じたホルモン療法や化学療法、抗HER2療法などの薬物療法を完遂すれば、より延命できた可能性はあります。
 一連の報道やテレビ映像に触れると、希林さんは、がん治療についてかなり勉強されていたようですから、薬物療法についての知識も蓄積した上で、放射線治療を選択したのかもしれません。
■「仕事は頂いた順に受けます」
 訃報後の特集でこんなシーンを目にしました。
「仕事は頂いた順に受けます。選ばない」
「最近は義理の仕事が多くてね、断れないのよ」
 仕事が第一だったことがうかがえます。その点を踏まえると、治癒の可能性より副作用の少なさに重きを置いた治療選択も合点がいくでしょう。放射線治療は、生活の質を維持するという意味では有効ですから。
 話題に上っている九州の放射線クリニックでは1回のピンポイント照射でさまざまな転移病巣に治療したと思われます。そうだとすれば、照射時間は数分で、副作用はほとんどなかったはず。希林さんのがん診断当時はあくまでも手術と術後薬物療法が標準。万人にお勧めできる治療ではありませんが、QOL(生活の質)を重視する考え方は参考になるはずです。


米紙が報道 米司法副長官がトランプ大統領の解任を画策か
 米国のローゼンスタイン司法副長官が昨年5月ごろ、「職務遂行能力を欠いた大統領を退任させられる」と規定した合衆国憲法修正25条に基づき、トランプ大統領を解任するために閣僚らの会合を開くことを画策していたことが分かった。21日付の米紙ニューヨーク・タイムズが、複数の関係者の話として報じた。
 今月5日、同紙に掲載された匿名の政府高官による論説文でも、25条の適用が検討されたことが暴露されたが、画策した人物の具体的な名前が出たのは初めてだ。
 ロシア疑惑をめぐっては、セッションズ司法長官の代わりにローゼンスタインが指揮にあたっている。トランプ解任を提案したのは、トランプがロシア疑惑捜査を指揮していたコミーFBI長官(当時)を解任した直後。トランプの対応を疑問視していたという。
 ローゼンスタインは司法省やFBIの当局者との会合で、25条の適用や、職務遂行不能の証拠として、トランプとの会話を隠しマイクで極秘録音することなどを提案した。
 ローゼンスタインは同紙の報道を否定している。


大坂なおみの母親が日本で受けた結婚めぐる人種差別…NYタイムズが特集で「純血性にこだわる社会」と指摘
 大坂なおみフィーバーが止まらない。全米オープン優勝に続き、現在日本で開催中の東レ・パンパシフィックオープンでも快進撃を続けている。
 本サイトでは、先日、大坂選手の偉業や美点を“日本の心”“日本人ならではの謙虚さ”などと無理やり日本に結びつける報道や論評に疑問を呈した。というのも、大坂選手に対しては、ついこの間まで、ネットで「日本選手っぽくない」「この人を日本選手と呼ぶことに違和感がある」という差別的な攻撃がやたら見られた。ところが大坂選手が全米オープンを制し世界的評価を集めたとたんに、今度は一斉に例の“日本スゴイ”に大坂選手の存在を利用しはじめたのだ。ヘイト常習の政治家のなかには、「特例で二重国籍を与えるべき」などと言い出す輩も出てくる始末だ。これこそが、醜悪な差別意識の裏返しだろう。
 実は、米紙ニューヨークタイムズが、全米オープン優勝前の8月23日、大坂なおみの特集記事のなかで、こうした日本社会の抱える差別性に対して鋭く切り込んでいる。
 記事では、大坂なおみ選手の母・環さんのあるツイートを紹介している。環さんが、今年の6月中旬、幼い頃のなおみ姉妹や、若かりし日の母環さん・父レオナルドさんや幼いなおみ姉妹の写真のコラージュを投稿。ファミリーの懐かしい思い出の1ページと見えるそれらの写真、しかしそこに環さんが添えた言葉は奇妙なものだったという。
〈was ‘disgrace’ to the family, had been in the desert&jungles for decades, I’m still surviving.〉
(家族の「恥」だった、何十年ものあいだ砂漠とジャングルの中にいた、私は今もまだ生きている)
 本サイトでは環さんのツイッターアカウントを確認できなかったが、ニューヨークタイムズの記事によれば、環さんのそのツイートには「#HappyLovingDay」というハッシュタグが添えられていたという。そのツイートが投稿された6月12日は、アメリカでは「Loving Day」と呼ばれる日。1967年のこの日、異人種間の結婚を禁止する法律がアメリカ全土で完全に廃止された。もちろん、この法律は環さんが生まれるより前に廃止されており、また日本生まれである環さんに、直接の影響があったわけではない。それでも、環さんはこの「Loving Day」に連帯の心を寄せた。ニューヨークタイムズはその背景として、環さん自身の体験をひもといている。
 記事によれば、大坂選手の父・レオナルドさんと、母・環さんが出会ったのは1990年ごろ。レオナルドさんはハイチ生まれでニューヨークからやって来た大学生だった。
 2人はデートを重ねるようになるが、数年間にわたり環さんの両親に交際のことは秘密だった。しかし、環さんが20代前半となりお見合いの話がもちあがったことをきっかけに、はじめてその関係を打ち明けることになる。相手は外国人で、黒人だった。父親は激怒し、環さんは両親と疎遠になる。
 その後、夫婦は大阪に移り住み、1997年に大坂なおみ選手が生まれる。そして、大坂なおみ選手が3歳のときアメリカに移住し、現在までアメリカを拠点に生活し続けている。そうした事情から、大坂なおみ選手が母方の祖父母にはじめて会ったのは彼女が11歳前後になってからだったという。
 本稿は大坂選手の祖父個人を糾弾しようというものではない。現在以上に外国人が少なかったという時代状況や、保守的な地方都市の名士(根室漁業組合長)という環境もあっただろう。
 また、祖父がかつての差別的な感情を乗り越えていることは、最近のコメントなどからもはっきりうががえる。たとえば、全米オープン優勝後に取材を受けた際も、「日本国籍を選んで欲しいか」という質問に「孫には孫の人生がある」と答え、国籍選択を強制するような発言は一切しなかった。
 それに何よりこれは、単に一個人・一家族の問題ではなく、日本社会全体の問題だろう。大坂家が数年後にアメリカに移住したことを考えると、大阪での生活にも苦労があったであろうことは想像に難くない。
 ニューヨークタイムズ記事も同様で、日本について「徳川幕府による鎖国政策から長い時間をかけて醸成されてきた閉鎖性」「純血性にこだわる社会」と指摘している。
青山テルマやアントニーも告白していた日本の“ハーフ差別”
 いずれにしても、大坂なおみ選手の母親のエピソードから改めて確認しておかなくてはいけないのは、世界中の多くの国と同様に、いやそれ以上に、日本にも人種差別は歴然と存在するという事実である。
 海外の差別問題が報じられた際などに、よく「日本には人種差別はない」などと他人事のように語る人が多いが、そんなことはまったくないのだ。
 実際に、かつて受けた差別を告白するアフリカ系ハーフは多い。
 たとえば、トリニダード・トバゴ人の祖父をもつ歌手の青山テルマは、17年2月に放送された『人生が変わる1分間の深イイ話』(日本テレビ)で、幼稚園のときに受けたいじめをこのように語っていた。
「小さいときはもう、辛かったけどね。『あの子、肌の色が違う!』みたいな。『何だ、アイツ』みたいな。『黒人だ!』みたいなとかさ。なんか、『ゴリラ! ゴリラ!』とか、超近所の子に言われたりとかさ。『テルマって黒人だから将来心配だよね』とか。『ホント、テルマちゃんってブサイクだよね』とか普通に言われてた」
 いくら子どもの言うこととはいえ、あまりにひどい差別だろう。そしてもちろん、これは単なる子どもの戯れ言などではなく、日本社会の差別意識が反映されたものであることは言うまでもない。だから、このような構図は、ハーフやクォーターの子どもたちが大人になってからも続くのだ。
 そういった差別の構図は、たとえば、職を探すときなどに表面化する。お笑いコンビ・マテンロウのアントニーは、アフリカ系アメリカ人の父と日本人の母との間に生まれたハーフだが、「女性自身」(光文社)14年4月15日号に掲載された、植野行雄(デニス)と春香クリスティーンとのハーフ芸能人座談会のなかでこのように語っていた。
「ハーフって名前で驚かれるよね。アルバイト応募の電話をかけて『堀田世紀です』って、流ちょうな日本語で言っても、相手は何も感じない。ところが、いざ面接に行くと、キョトンとされるの。しかも、受からない!」
 また、アントニーは同座談会のなかで、恋愛をめぐる話もこのように語っている。
「もし僕らが英語を話せたら、恋愛の可能性も無限に広がってたと思わない? この小さな島国で生まれ育って、日本人と恋愛しようとしても、相思相愛になる確率ってとんでもなく低い」
 ここでアントニーは「恋愛」とだけ言っているが、この発言の言外に、結婚しようとした際に婚約者の親族との間に生じる軋轢やそもそも外国人(のように見える外見)を恋愛対象から除外する日本人の差別意識を感じていることは間違いないだろう。実際、それは大坂なおみ選手の両親が受けた境遇である。
「日本人に見られたい」ハーフに立ちはだかる日本社会の排他性
 アントニーはお笑い芸人だから、こういった悲痛な過去もトークのネタとして昇華しているが、就職や結婚という人生における大きな出来事に立ちはだかる高い障壁は、多くの当事者にとって人生そのものを絶望に追いやる深刻な差別であり、看過されていいものではないことは言うまでもない。
 ここ最近でこそ、陸上のケンブリッジ飛鳥選手(父がジャマイカ人)や、同じく陸上のサニブラウン・アブデル・ハキーム選手(父がガーナ人)や、東北楽天ゴールデンイーグルス所属のオコエ瑠偉選手(父がナイジェリア人)など、大坂なおみ選手同様アフリカ系ハーフのアスリートの活躍が目立つ。
 また、先ほど登場した青山テルマやアントニーの他にも、クリスタル・ケイ、GENERATIONSの関口メンディー(父がナイジェリア人)、三代目J Soul BrothersのELLY(父がアメリカ人)、EXILEのNESMITH(父がアメリカ人)など、アフリカ系ハーフの芸能人も増えてきた。
 しかし、大坂なおみ選手に対して、当初ネットで「日本選手っぽくない」「この人を日本選手と呼ぶことに違和感がある」といった差別的な攻撃が多く見られたことからもわかる通り、偏見や差別は確実に存在する。むしろ、先ほど挙げたようなアスリートや芸能人らの活躍により、陰日向に行われていて見えにくかったアフリカ系ハーフに対する差別がようやく可視化されたということなのかもしれない。
 日本人とドイツ人のハーフである著述家のサンドラ・ヘフェリン氏は、日本に生まれ育ったハーフが直面する困難を記した著書『ハーフが美人なんて妄想ですから!!』(中公新書ラクレ)のなかで、「ハーフの問題を考える」ということは「日本人とは何か」が問われていると指摘する。
「片方の親が日本人で、日本語も話せ、和食や浴衣が好きで、国籍が日本、というふうに『血』『日本語能力』『国籍』『心』の面で、『日本人であること』をクリアしていても、顔が欧米人のようだと、『容姿』の壁が立ちはだかり、いつまで経っても『日本人』だと認められない」
「『日本人に見られたい』『自分は日本人』と思っているハーフにとっては、言葉、心や国籍の問題をクリアしていても、『アナタはココが『普通の日本人』とは違う』と指摘されてしまうことはつらい」
大坂なおみは日本を多様な文化を受け入れる社会に変えるアンバサダーに
 昨年大晦日に放送された『ダウンタウンのガキの使いやあらへんで!大晦日年越しスペシャル!絶対に笑ってはいけないアメリカンポリス24時!』(日本テレビ)にて、浜田雅功が『ビバリーヒルズ・コップ』のエディ・マーフィーのコスプレで顔を黒塗りにしたことが国際的な問題となったことも記憶に新しい。
 大坂選手に対する「日本人に見えない」という差別攻撃はもちろん、「日本スゴイ」への利用もそうした差別や偏狭なナショナリズムそのものだ。
 日本で複雑に受け止められているものこそが、世界中のファンや企業にとっては強い魅力となっていると、上述のニューヨークタイムズ記事は分析する。 「日本人の母とハイチ人の父をもち、アメリカで育った」その複雑で多様な背景こそが彼女の魅力となっているのだと。
 大坂選手のエージェントであるIMGのスチュアート・ドゥグッド氏はニューヨークタイムズの取材に対し、こう語っている。
「15年後の未来を想像したとき、彼女はグランドスラムのタイトルをいくつも獲るようなテニス選手として素晴らしいキャリアを築いていると思う」「でもそれだけではない。彼女は、日本で多様な人種の文化が受け入れられるように変えてくれるだろう。彼女が後に続く人たちのための扉を開いてくれたこと、それは単にテニスやスポーツだけのことではなく、社会のすべての人々のためのものであることを願っている。彼女はそういう変革のアンバサダーになれると思う」
 日本社会が大坂なおみ選手の活躍に見出すべきは、“日本スゴイ”“日本の心”への利用などではなく、自らの社会の差別感情や排他性を省み多様性を学ぶことだろう。

朝疲れて昼から/イベント?/13のヒント

ブログネタ
フランス語 に参加中!
関空連絡橋180914

Japon. Trois ans de plus au pouvoir pour Shinzo Abe
Conséquence des élections internes à son parti, le Premier ministre japonais, Shinzo Abe, pourra rester à son poste trois ans de plus. Une victoire toutefois mitigée, car les scores ne sont pas à la hauteur de ses espérances, indique la presse japonaise.
Shinzo Abe a été réélu le 20 septembre à la tête de son parti. Les députés et les adhérents du Parti libéral-démocrate (PLD) l’ont confirmé à ce poste, son deuxième mandat se terminant à la fin du mois.
Si Abe est reconduit à la tête du gouvernement sans qu’il y ait eu d’élections, c’est parce que le Japon est un régime parlementaire, où le Premier ministre est élu par les députés. Étant donné que le PLD est actuellement majoritaire, ce vote interne au parti a aussi permis de choisir le chef du gouvernement pour les trois prochaines années.
La plus longue présidence depuis 133 ans

Shinzo Abe restera donc à la tête du pays jusqu’en septembre 2021. Ce sera donc le gouvernement “le plus long depuis l’établissement du système de monarchie constitutionnelle [en 1885] ”, souligne la NHK, la télévision publique nipponne.
Chaque mandat présidentiel est limité à trois ans, d’après le règlement intérieur du PLD. Depuis 2017, il est possible d’effectuer trois mandats, contre deux seulement auparavant. C’est Shinzo Abe lui-même qui a fait changer cette règle afin de rester au pouvoir plus longtemps et de mettre au cœur des débats une réforme de la Constitution.
Une victoire amère
Pour le quotidien de centre gauche Asahi Shimbun, il s’agit toutefois d’une victoire mitigée.
Shinzo Abe a obtenu 80 % ds voix des parlementaires, mais seulement un peu plus de la moitié de celles des simples adhérents du parti, considérés comme plus proches de l’opinion publique.
Pour le journal, cette tendance risque d’avoir un impact à moyen terme : “En 2019, des élections sénatoriales et départementales sont prévues. Ce décalage [entre députés et membres du Parti] causera du souci au gouvernement d’Abe.
Cet écart d’opinion entre les députés et les autres membres peut s’expliquer par un rejet de “l’autoritarisme” reproché au dirigeant au sein de son parti, explique de son côté le Mainichi Shimbun, journal centriste. Et le quotidien de conclure : “Pour Abe, cela doit être une victoire amère.
Masatoshi Inoue
フランス語
フランス語の勉強?
はるみ @harumi19762015
「さすが自民党、絶妙なバランス感覚が働いた!とか言って石破氏善戦の悔しさを余裕顔で呑み込んで見せたのに「カレー食い逃げしたの誰だ」とか情けないにも程がある。
投票前のカツカレー「4人が食い逃げ」 安倍陣営嘆く:朝日新聞デジタル

あおざかな @aosakana
せこいなあ。了見狭いなあ。いかにも「安倍陣営」らしい。
投票前のカツカレー「4人が食い逃げ」 安倍陣営嘆く:朝日新聞デジタル

内田樹@levinassien
ホロコースト虚偽説を描いたDenial という映画があります。歴史修正主義はどんな妄説も、その正否にかかわる論争に持ち込みさえすれば、それなりの学問的根拠があるように見えることを利用する、という実話の映画化。歴史修正主義は「両論併記に持ち込んだら勝ち」なんです。
Denial の邦題は「否定と肯定」。いきなり「両論併記」に持ち込んで歴史修正主義者に軍配をあげてしまいました。配給会社は映画を観ないでタイトルを作ったのか、悪意があったのか、どちらか?でも、この「両論併記」による迂回的な妄説支援はどうやら今の日本のメディアの常套手段であるようです。
小田嶋さんの論の中に「雑誌というのはもともと雑多な意見を載せて、議論の場を提供する役割を担っているものだ」という編集者の言葉が出てきます。「掲載したテキストについていちいち責任を問われたのでは、編集者はやっていられない」というのもたしかに一理あります。
でも、誰にどんなものを書いてもらうかの企画する権限も、採否の権限も編集者にあります。現に僕は何度も書いた原稿を「ボツ」にされています。「こんなものは載せられない」と言って。僕がどういうものを書く人間が知らずに寄稿依頼したことには腹が立ちますけれど、それが不当だとは思いません。
どんな記事も編集部が「この意見を世に広めたい」という積極的な意思をもって集めたものだと見なされます。「いや、多様な論を紹介しただけで、内容に賛同しているわけではない」は通りません。現に文春の『マルコポーロ』は記事一つで廃刊になりました。出版社全体の意思と見なされたのです。


昨日帰宅したのが0時を過ぎていた(つまり昨日ではないのですが),のでクタクタ.朝はのんびりして重役出勤です.昼からお仕事.
なんだかよくわからないイベント?があるようですがとりあえず私には関係ありません.
13のヒントを頑張って準備しています.下書き段階なので明日もチェックします.
ウィスキーを買って少しいただきました.

震災の教訓伝えたい 大東文化大生ら石巻・大川小など訪問
 東日本大震災に向き合い、震災犠牲への理解を深めようと、大東文化大(東京)の法学部生と教員13人が19、20の両日、宮城県内の被災地を巡った。津波犠牲者の遺族らの言葉に耳を傾けた学生らは7年半前の過酷な災害を心に刻んだ。
 20日は20メートルを超える津波が襲来した南三陸町戸倉小、児童と教職員計84人が犠牲となった石巻市大川小、行員ら12人が亡くなった女川町の七十七銀行女川支店跡地付近などを訪ねた。
 大川小では、6年生の次女=当時(12)=を亡くした元中学教諭佐藤敏郎さん(55)が案内役を務めた。佐藤さんは「大川小に楽しく学び遊んでいた日常があった。それが突然奪われた。この犠牲は二度と繰り返さないでほしい」と呼び掛けた。
 2年の小日向佑介さん(20)は「公務員を志望しており、命懸けで職務を全うしようとした職員の話に心を打たれた。被災地で学んだことを周囲に伝え、減災につなげたい」と語った。
 一行は19日には仙台市若林区の荒浜小、石巻市南浜町などを訪問。南三陸町では震災時に副町長だった遠藤健治さん(70)らの話を聞いた。遠藤さんは「防災は命を守ることが最優先」と強く訴え「インフラの復興は進んでいるが、持続可能なまちづくりの正念場はこれからだ」と力を込めた。
 同大法学部の被災地訪問は現地視察講座の一環で、昨年度に続き2回目。河北新報社は若者向けに運営する通年講座「311『伝える/備える』次世代塾」の連携企画として協力した。



「原発事故で閉店」マックと東電損賠訴訟和解
 東京電力福島第1原発事故で、福島県内の被災3店舗のロイヤルティー(加盟料)などが失われたとして、日本マクドナルドホールディングス、傘下の事業会社日本マクドナルド(ともに東京)が東電に約7080万円の損害賠償を求めた訴訟は20日までに、福島地裁で和解が成立した。
 和解は19日付。東電は取材に「訴訟に関する回答は差し控える」と説明。原告側も和解内容を明らかにしていない。
 訴状によると、富岡町、浪江町、南相馬市原町区の計3店舗が原発事故で閉店を余儀なくされた。2社は事故後1年間の加盟料と、放射性物質による汚染で使えなくなった浪江町店の設備費用を請求していた。


<北海道地震>避難者の健康下支え 仙台市派遣の保健師が活躍「現地の職員も疲れが出る。みんなで支えたい」
 41人が亡くなった北海道の地震は20日で発生から2週間を迎えた。長期化する避難生活を支えようと、東日本大震災を経験した仙台市の保健師らが現地で活動している。高齢者らの健康状態を聞き取るなどして、生活環境の改善を目指す。市は少なくとも1カ月間、保健師を交代で送り出して被災地をバックアップする。
 第1陣となる3人は11日、約100人が身を寄せる北海道安平(あびら)町の追分公民館を訪問。衛生面への配慮から、避難者が寝泊まりするホールを土足禁止にした。支援者らと大掃除をした後、段ボールベッドを運び入れた。
 13日からは体調や眠れているかどうかなどを避難者に聞き取っている。当初は1週間入浴していない高齢者もおり、感染症対策の必要もあった。カップラーメンやおにぎりが食事の中心だったことで栄養の偏りも見られたという。保健師らは課題を整理して町側に伝えていく。
 震度6強を記録した町は余震が続き、今も避難指示は解除されていない。派遣された市障害者総合支援センターの只埜(ただの)弓美主幹は「不安を抱える避難者が多い。自宅に戻った後も長期的支援が必要だ」と指摘する。
 市太白区保健福祉センター家庭健康課の佐藤和代課長は震災時、他自治体から駆け付けた保健師の調整役を務めた。佐藤課長は「自主的に動いてくれた派遣職員が心強かった。現地の職員も疲れが出てくるのでみんなで支えていきたい」と語った。(報道部・古賀佑美)


さとう宗幸さん、宮城県産米の新品種「だて正夢」東京で魅力発信
 地方活性化や観光振興をテーマに全国の自治体や企業が参加する商談会「2018“よい仕事おこし”フェア」が20日、東京・有楽町の東京国際フォーラムであり、歌手のさとう宗幸さんらが宮城県産米の新品種「だて正夢」をPRした。
 さとうさんは歌手の庄子真理子さんと共に特設ステージで「青葉城恋唄」「花は咲く」などを披露。さとうさんは「東日本大震災からの復興に全国から多くの支援を頂いた。被災地の状況もだいぶ変わり、子どもたちも落ち着きを取り戻しつつある」と話した。
 10月に本格デビューするだて正夢のおにぎりを味わい、「冷めても十分においしさが伝わってくる。宮城は海も山も食材の宝庫。ぜひ宮城の食を楽しんでほしい」と呼び掛けた。
 フェアは城南信用金庫(東京)などによる実行委員会の主催。全国212の信用金庫が協賛し、今年で7回目。


河北抄
 突然、大きな音とともに激しい縦揺れが襲った。「布団をかぶって揺れが収まるのを待った。数十秒が数十分くらいに感じた」。異国で経験した恐怖はいかばかりだっただろうか。
 19年前のきょう未明、台湾中部でマグニチュード(M)7.7の大地震が発生し、2400人余の人命が奪われた。冒頭は震源地・南投県で被災した仙台市の女性の体験談。雷のような山鳴り、岩が崩落する音が一晩中続いたという。
 国際消防救助隊の一員として、仙台市消防局のレスキュー隊4人が、地震発生から24時間以内に現地入りした。日本の救助隊による迅速な対応に、勇気づけられた被災者も多かったに違いない。
 台湾中部大地震から12年。東日本大震災で、今度は日本が大いに助けられた。人口約2360万の台湾から200億円を超す義援金が届いたというから驚く。
 震災以降、専門家は「動く大地の時代の幕が開けた」と警鐘を鳴らす。「明日はわが身」の備えはもちろん、国内外から多大な支援を受けた被災地の一員として、恩を忘れず、語り継いでいきたい。


仙台市で警官刺殺事件…日本の「交番」なぜ襲われるのか
 またも交番の警察官が刺殺された。
 事件が起きたのは、19日午前4時ごろ。仙台市宮城野区の交番を東北学院大3年の相沢悠太容疑者(21)が「現金を拾った」と訪れ、清野裕彰巡査長(33)が対応した。交番内にいた巡査部長(47)は隣室に移動。巡査部長が怒鳴り声を聞いて戻ると、清野巡査長が血まみれで倒れていた。相沢容疑者が刃物とモデルガンらしきものを手に向かってきたため、巡査部長は拳銃を3発発砲。清野巡査長と相沢容疑者は死亡した。
 交番襲撃は6月にも富山県で起き、大きなニュースになった。元自衛官の男(22)が警察官を刺殺して拳銃を奪い、逃走。小学校の警備員を銃撃で殺害した。なぜ交番は襲われるのか。
「まず拳銃があるからです」とは元兵庫県警刑事で作家の飛松五男氏だ。
「交番勤務には精神的に不安定な人たちがよく訪ねてきます。拳銃を奪うのが目的の者もいて、警察官と揉み合いになることが何度も起きているのです。警察に反感を抱いている市民の存在も大きい。交通違反キップを切られたとか警察が相談に乗ってくれないなどと不満を抱き、難癖をつけたりする。私は頭をスコップで殴られ、何針も縫ったことがあります。だから新人警察官は交番で市民と公衆応接するとき、安全のため相手をイスに座らせ、机を挟んで話を聞くよう指導されています」
 こうした交番襲撃は海外ではあまり起きないそうだ。国際ジャーナリストの堀田佳男氏が言う。
「米国では30年ほど前に、日本の治安の良さを見習って交番を設置する動きが起きました。私が知るかぎりではニューヨークやロサンゼルス、フィラデルフィアなどの4都市に『KOBAN』として存在し、フィラデルフィアでは犯罪が24%減りました。交番襲撃は起きていません。米国の警察官は相手が不審な動きを見せた段階で発砲するからです。拳銃を奪おうとした事件は聞いたことがありません」
 日本で交番が襲われるのは警察がナメられている証拠だろう。
「日本の警察官が厳しくないからです。市民が路上で暴れても逮捕せず、交番に連行して事情を優しく聴く。だから市民も警察官は強く出てこないと甘く見る。ヤクザに立ち向かうより安全というわけです。特に今回のような明け方4時は周囲に人が少なく、交番は密室状態。暴漢が襲撃しやすい状況です。本来なら警察官2人で対処すべきなのに油断してしまった。誠に残念です」(飛松五男氏)
 交番襲撃が再び起きなければいいが……。


連続3選
 品川に繰り出し派手に遊んだ男が、翌朝には仲間を帰して自分だけ店に居続けていた。勘定を促すと、「連れが戻ってくるから心配するな」としていたが、後に金を持っていないことがばれる▼やむなく布団部屋で過ごしていると、やがて店の用事を請け負うようになり、お座敷でご祝儀までもらいだす。何とも厚かましい落語の「居残り佐平次」である▼きのう安倍晋三首相が、自民党総裁として連続3選を果たした。総裁の任期は連続2期6年までだったはずなのに、党則を改定していた。こちらも、練達の佐平次に劣らぬ居残りといえよう▼長期政権が視野に入り、改憲発議や東京五輪の立ち会いが可能になった。先のリオデジャネイロ五輪の閉会式で、スーパーマリオに扮(ふん)したかいもあったというものだ▼とはいえ、森友・加計問題や公文書改ざんなどのマイナス事案を、次の任期に持ち込むことになる。対決した石破茂元幹事長の健闘をたたえて「一致結束しよう」と訴えたけれども、退任が近づけば政権はレームダック(死に体)になりかねない▼党にとって総裁選は、首相の残した勘定を済ませてしまうよい機会でもあったのではないか。さて落語の居残りの結末はというと、佐平次は持て余した店の主人から金と衣装をせしめ、出て行ってしまう。

崩れた圧勝皮算用 安倍3選という「終わりの始まり」<上>
露出をこれだけ抑えても隠し切れなかった無能と詭弁の見苦しさ
 議員票は安倍晋三329票、石破茂73票。党員票は安倍224票、石破181票。合計553票対254票――。
 結果が読み上げられた瞬間、会場となった党本部8階ホールに「おおっー」とどよめきが起き、3選を果たしたのに安倍首相の表情は固まったまま、笑顔はなかった。安倍は周囲に座る陣営の議員に握手を求めるも、心ここにあらずの様子で、動揺の色がアリアリだった。
 20日投開票された自民党総裁選。「焦点」は石破元幹事長が200票以上取れるのかどうか、だった。200票なら“ポスト安倍”の目が残り、200票未満なら政治生命を失う。ところが、それを50票以上も上回ったのだから、安倍陣営が呆然となるのは無理もない。特に、「4割取れば大健闘」とされていた地方の党員票で、石破に45%も奪われたのだから衝撃だったに違いない。
 安倍圧勝の皮算用はもろくも崩れ、この3選が、安倍政権の「終わりの始まり」となることがハッキリした。
 予想外の石破善戦は、安倍本人の身から出たサビだ。「拉致問題を解決できるのは安倍政権だけだと私が言ったことはございません」「私は一度もトリクルダウンとは言ったことがありません」――。討論会での、これらの発言に多くの国民・党員は唖然としたはずだ。「腹心の友」の加計理事長とゴルフや会食を重ねていたことを問われると、「ゴルフに偏見を持っておられる。テニスならいいのか、将棋ならいいのか」と逆ギレ。質問を的確に理解する能力もないことがバレてしまった。
 安倍陣営のベテラン議員はこう言った。
「先週金曜から3連休にかけてテレビで討論会を見た支援者から、『安倍さんひど過ぎるね』という反応が寄せられ、これはマズいと思っていました」
 実際、テレビに出れば出るほど、露出すればするほど、安倍は票を減らしていった格好だ。
 外交を理由にするだけでなく、北海道地震まで“利用”して総裁選日程をわずか6日間に短縮、石破との論戦から逃げまくったのに、それでも詭弁を弄する見苦しさや無能さは隠せなかった。
「党員は国民世論に近いと言いますが、世論以上に地方経済の今後や来年の参院選への影響を考えています。政治的意識の高い党員が、石破票、つまり『安倍NO』の票を投じることで、『安倍1強でいいのか』という良識を示したと言えます」(政治ジャーナリスト・鈴木哲夫氏)
 地方の反乱が起きたということだ。安倍1強は音をたてて崩れ始めている。
裏目に出た恫喝、露呈した卑しさ
「干されてもいいのか」――。今回の総裁選で終始飛び交ったキーワードである。安倍と会った岸田政調会長が不出馬を決断したのも、自ら率いる派閥全体が干されることを危惧してのことだった。
 無投票3選を狙っていた安倍は、総裁選が始まるずっと以前からライバルを潰すことに躍起で、そうした強権的手法は安倍側近や親衛隊に引き継がれた。選挙戦最終盤になって、西村官房副長官が、地元の神戸市議に対し「石破を応援するな」と圧力をかけていたことや、安倍応援団のひとりが、石破派の斎藤農相に「石破を応援するなら辞表を書いてからやれ」と迫っていたことも公になった。
 今回、異常な“恫喝選挙”は完全に裏目に出た形だ。
 石破が党員票で45%を獲得し、50人程度とみられていた議員票で20人以上、上乗せしたのも、締め付けに対する反発だったのは間違いない。
 政治評論家の野上忠興氏がこう言う。
「今度の総裁選で、安倍首相の本性が党員にもすっかり見透かされてしまいました。世論調査ではこれまでも安倍政権の政策に対してネガティブな反応が出ていましたが、今回、ついに党員にすら安倍首相は見放された。虚像がガタガタと崩れ、“オレ様政治”の限界が露呈したともいえます。それは安倍首相もうすうす感じているのではないですか。20日3選が決まった直後、壇上の挨拶でまず石破氏の健闘を称えた。心にもないのに、普段の安倍首相ならあり得ないことでした。記者会見でも『明日の日本をつくる』など平凡で陳腐な話しかできず、勇ましい“安倍節”は消えていました」
 驕れるものは久しからず、である。
石破大善戦でレームダック化は加速する
「圧勝」の皮算用が狂ったことで、この先、安倍政権の求心力は間違いなく落ちていくだろう。
 安倍は議員票と党員票ともに圧勝して、「石破をぶっ潰す」つもりだった。しかし、石破は大善戦し、ポスト安倍の“次の目”を残した。安倍陣営からも「もはや石破派を干すことはできない」との声が漏れてくる。来月1日にも行われる見通しの党役員・閣僚人事では、当初、安倍はこれまで通り“お友達人事”を断行するつもりだったが、そうはいかなくなってきた。
 安倍は総裁選の地方回りなどで、「私にとって最後の総裁選」と繰り返し言ってきた。3選で終わりということは、この先は下降線をたどるしかない。
 想像以上に安倍が党員に人気がないことが分かり、我が身かわいさで安倍支持に流れた国会議員の“安倍離れ”も加速する。安倍シンパだって、どうなるか分からない。
「政権を支える麻生副総理、菅官房長官、二階幹事長の3人も、安倍首相との距離がこれまでとは変わってくる可能性があります。『ポスト安倍』のキングメーカーとして、次の展開を考えて動くことになるでしょう」(鈴木哲夫氏=前出)
 臨時国会が始まれば、再び安倍はモリカケ問題で野党に攻め込まれることになる。頼みの外交でも米ロと隙間風が吹き始めた。
「安倍首相は3選を果たした20日がピークでしょう。山高ければ、谷深しです。落ち始めると早い。まず最初の試練は、今月30日投開票の沖縄県知事選。これで自公候補が負けると安倍政権には大打撃でしょう。来年の統一地方選、そして参院選がトドメになるのではないか」(野上忠興氏=前出)
 いよいよ安倍は追い込まれて行く。


「安倍3選」という「終わりの始まり」<中>
歴史は繰り返す「参院選で安倍はご臨終」
 総裁選の結果でハッキリ分かったのは、安倍自民党は来年夏の参院選で大敗する可能性が高いということだ。
 国会議員と違って、一般党員は国民に感覚が近い。安倍は地方議員を官邸に招くなど、地方票集めにシャカリキになっていたが、それでも55%しか得票できなかった。いかに国民がアベ政治にウンザリしているかの証明である。
 しかも、参院選の勝敗を決する32ある“1人区”のうち、安倍は9県で石破に敗北している。当初、安倍陣営が目標に掲げていた「地方票の7割」をクリアしたのも、和歌山、広島、山口の3県だけだった。
 第1次安倍政権の時、安倍は参院選で大敗して退陣に追い込まれている。歴史は繰り返す。また、来年夏、参院選で大敗し、安倍政権はご臨終となっておかしくない。
「12年に一回、春の統一地方選と、夏の参院選が重なる亥年は、自民党は参院選で大敗するというデータがあります。理由は、集票マシンである地方議員が、自分の選挙が終わった直後なので、積極的に動かないためだといわれています。前回、2007年の参院選の時も、野党に過半数を奪われ、安倍首相は退陣に追い込まれています。しかも、今回、党員票で苦戦したように、地方を中心にアベ政治への不満が渦巻いています。アベノミクスの恩恵もありませんからね。モリカケも忘れていない。総裁選で起こった“地方の反乱”は、参院選敗北の前触れと見ていいと思います」(法大名誉教授・五十嵐仁氏=政治学)
 そもそも、参院竹下派が“石破支持”に回ったのも、「安倍首相では参院選は負ける」と強い危機感があったからだ。
 アベ臨終のカウントダウンが始まった。
改憲だとか異次元緩和の見直しだとか、おそらく何もできやしない
 3選した直後の会見で、安倍は例によって「改憲」を口にしていたが、レームダック化必至の安倍に、改憲や異次元緩和の見直しといった大きなことがやれるはずがない。
 安倍は秋の臨時国会で自民党の改憲案を提出。来年の通常国会での発議に意欲を見せているが、どう考えても不可能だ。もともと改憲に慎重な公明党も総裁選の結果を受け、一層後ろ向きな態度を示すだろう。山口那津男代表は19日、「各種世論調査では優先順位は高くない」と言っていた。
 そもそも、来年の政治日程はギチギチだ。時間的に見ても、改憲などまず無理だ。
「改憲案の本格的な審議が始まるのは来年1月の通常国会から。3月までは予算案の審議が優先されるでしょう。その後、4月に統一地方選、5月には天皇陛下の退位に伴う改元が続く。すると、6月の会期末が迫り、『静かな環境』で議論する時間はありません。モリカケ問題の影響で7月の参院選は、自民党は議席を減らす可能性が高く、発議に必要な3分の2の改憲勢力を保てなくなるとみられます。どうしても参院選までに発議にこぎつけたいのでしょうが、総裁選で圧勝できず、求心力を失った安倍首相に議員がどこまで付いていくのか。改憲は不可能と言っていい」(ジャーナリストの高野孟氏)
 14日の討論会では、日銀の異次元緩和の「出口戦略」の必要性に言及していたが、実質賃金は伸びず、デフレ脱却からも程遠い。3度目の消費税増税延期まで取り沙汰される中、景気に冷や水をかける異次元緩和の見直しなどできるものか。結局、安倍は何もできやしないだろう。
自民党安倍シンパよりもヘタレが際立った進次郎
 党内の誰よりも姑息だったのが小泉進次郎筆頭副幹事長だ。
 安倍と石破のどちらを支持するのか――。総裁選を巡って、動向が注目されていた中、当の進次郎は20日の投開票日まで沈黙。それが一転、議員投票の直前になって、石破に1票入れると明言した。すでに党員票が締め切られた後の“告白”は、安倍に気を使ったと見られても仕方がない。結果的に自分に倣って石破へ投じかねない党員票の動きを食い止めたわけで、安倍シンパ以上のへタレぶりをさらけ出した。
 進次郎がモリカケ問題で安倍政権に啖呵を切ったのも今や昔。総裁選後、直前まで投票先を明かさなかったタイミングについて「仮に早く表明していたとしたら、私が望む形にはならなかったと思う」と言い訳し、「表明しなかったからこそ2人の論争に注目が集まったのではないか」と強弁。石破に1票入れることを決めた時期については、「私の中では(最初から)決まっていた」と暴露した。
 それなら、早々に「石破支持」を表明すればよかったはず。結局のところ進次郎は、石破に票を投じた党員・党友、ひいては、国民の期待を知りながら見事に肩透かしを食らわせたのだ。政治評論家の本澤二郎氏がこう言う。
「進次郎さんは安倍陣営から、『総裁選が終わるまで口を開くな』とクギを刺されていたといいます。その脅しをはねつけるだけの度胸がなかった。もし、進次郎さんが石破さんへの支持を早くから表明していれば、地方票の結果に影響したでしょう。沈黙したことで、安倍首相の続投を暗にアシストとした罪は重いですよ」
 国民も呆れ返っているのではないか。


崩れた圧勝皮算用 安倍3選という「終わりの始まり」<下>
米国、ロシアはなぜ、安倍の足を引っ張ったのか、この結果をどう見ているのか
 安倍3選を前に突如出てきたのが、「外交の安倍」の金看板のメッキがはがれる事態だった。
 トランプ米大統領は巨額の対日貿易赤字を念頭に、日本との友好関係が「(貿易交渉次第で)終わる」と宣言し、6月の日米会談でも安倍に「真珠湾を忘れないぞ」と迫っていたと米メディアが報道。
 ロシアのプーチン大統領も12日の東方経済フォーラムで、「年末までに前提条件なしで平和条約を結ぼう」と表明。安倍が意気込んできた北方領土返還は、棚上げになりかねない状況だ。
 安倍が親密ぶりをアピールしてきた米ロ首脳がこのタイミングで安倍のハシゴを外したのはなぜか。結局、2人は「アメリカファースト」「ロシアファースト」ということだ。安倍が総裁選で圧勝できず、求心力を失えば、ますます何でも言うことを聞く“イヌ”にできると計算したのではないか。
 今月末にはトランプとの会談が予定され、11〜12月にはプーチンと会談する方針だが、求心力を失った安倍は徹底的に足元を見られるだろう。元外交官の天木直人氏がこう言う。
「トランプ氏もプーチン氏も、総裁選の結果の意味を当然把握しているとみられます。求心力の低下に付け込んで、今後、自国最優先の強烈な譲歩を求めてくる可能性が高い。ところが、安倍首相は強い態度で交渉に臨むことはできないでしょう。“仲良し”であることを、外交成果として国内にアピールしなければ、さらに求心力が低下する恐れがあるからです。米ロのみならず、中国や北朝鮮も総裁選の結果を理解しているはずです。足元を見られるのは必至で、今後3年、外交成果は何ひとつ期待できません」
 結局、いいように利用されて終わりだ。
圧勝情勢をひたすら流した安倍サマ忖度メディアの赤っ恥
 今回、赤っ恥をかいたのが大新聞テレビだ。選挙中、うれしそうに「安倍圧勝情勢」を垂れ流していたが、結果は大外れだった。
 党員票だけでなく、国会議員票の見通しまで間違ったのだからどうしようもない。安倍サマ忖度メディアは、石破が獲得する議員票は50票と予測していたが、実際は73票だった。なぜ、大新聞テレビは間違えたのか。
「メディアが票読みを誤ったのは、現場の記者が永田町の論理でモノを見ていたからでしょう。情報源が派閥の幹部に偏っていたのではないか。いつの間にか、記者まで“安倍1強”に染まり、党内に渦巻く“反安倍”の気分や地方の不満をキャッチできなかった結果だと思います」(立正大名誉教授・金子勝氏=憲法)
 そもそも、大新聞テレビの報道が公正だったのか疑問だらけだ。
 大手メディアは、盛んに「安倍圧勝ムード」を強調していたが、安倍圧勝が既成事実化されれば、石破応援団は戦意を喪失し、迷っていた国会議員や党員が「勝ち馬に乗れ」と雪崩を起こすことは分かっていたはずだ。
「本来、総裁選の争点は『本当にあと3年もアベ政治を続けていいのか』だったはずです。アベノミクスは本当に成功しているのか、安倍外交は本当に成果をあげているのか、一つ一つ、検証するのがジャーナリズムの役割だったはずです。ところが、そうした視点は、ほとんどなかった。選挙日程が短縮されても、異論を唱えなかった。安倍首相が嫌がるからでしょう。大手メディアにまで、忖度が広がっているとしか思えません」(五十嵐仁氏=前出)
 安倍政権だけでなく、大手メディアも国民と乖離しているのではないか。
論功行賞人事にヨダレを垂らす醜悪な面々
 来月1日を軸に実施される見込みの内閣改造・党役員人事。党内の8割の国会議員が安倍支持に回ったのは、ポストへの期待があってこそだろう。
 初入閣を巡って醜い貢献度争いを繰り広げたのが、萩生田光一幹事長代行と西村康稔官房副長官の安倍側近2人。西村は神戸市議恫喝でミソをつけ脱落。早くも永田町では、「萩生田文科大臣」の名が飛び交っているという。
 オドロキなのは、大臣室で50万円のカネを受け取って辞任した甘利明元経済再生担当相が表舞台に復帰するのではとウワサされていることだ。甘利は、総裁選で選対本部事務総長として安倍にぴったり寄り添ってきた。安倍も甘利を重用したがっていて、党三役に就くのではとの話まで出ている。
 安倍の“お友達”下村博文元文科相もアピールに必死だった。総裁選では、細田派事務総長として、集票運動の鈍い議員を人事をちらつかせて脅していたという。
「安倍首相の取り巻きは皆、極めてスキャンダラスです。西村さんは西日本豪雨の際に開いた酒宴『赤坂自民亭』の様子をSNSにあげて大炎上。萩生田さんと下村さんは加計問題の疑惑の中心で、甘利さんは収賄の疑いを持たれた過去がある。安倍首相は、人事について『適材適所』と強調していましたが、ポストに目のくらんだワケあり議員の『スキャンダル内閣』でもつくる気なのでしょうか」(本澤二郎氏=前出)
 国民そっちのけの醜い争い――。これが、「国民の生命・財産を守る」とうたうアベ政治の成れの果てだ。


[安倍氏連続3選] 謙虚に国民と向き合え
 自民党総裁選はきのう開票され、安倍晋三首相が石破茂元幹事長を破り、連続3選を決めた。
 総裁任期は2021年9月までの3年間となる。政権が続けば、19年11月には通算で歴代最長が視野に入る。
 国会議員の大多数は早々に安倍氏支持を決めた。総裁選後の人事を見据え、「安倍批判は許さない」という雰囲気さえあった。
 結果は安倍氏の圧勝だったものの、石破氏は選挙後に存在感を示す目安とされていた200票を大きく上回り善戦した。党内に一定の批判票があることを、首相は重く受け止めるべきだ。
 総裁選で投票権を持つ党員・党友は約104万人で、全有権者の1%弱にすぎない。内輪の党首選の結果が、国民の意思を正しく映しているとも限らない。
 再選後のあいさつで安倍氏は「一致協力して新しい国をつくっていこう」と呼び掛けた。
 党内外の批判や異論を真摯(しんし)に聞き、謙虚に国民と向き合ってもらいたい。
■常とう句はいらない
 投票結果は安倍氏が国会議員票の8割以上を押さえ、党員・党友の地方票を合わせて553票となった。
 石破氏は地方票の約45%を獲得し、国会議員票も予想より積み増し、計254票だった。特に地方に現状への不満が渦巻いている表れといえよう。
 国民の視線には厳しいものがある。共同通信社の8月末の世論調査では、安倍内閣を支持する理由で最も多いのは「ほかに適当な人がいない」であり、支持しない理由の1位は「首相が信頼できない」だった。
 総裁選で勝利したからといって、これまでと同様に異論を数の力ではねつけたり、疑問に真正面から向き合おうとしなかったりすれば、国民との意識の乖離(かいり)は広がるばかりである。
 現職が立候補した今回の総裁選は現政権の総括が求められた。安全保障関連法などに見られた強行採決や財務省の決裁文書改ざんなどの不祥事が続き、政権運営のあり方が争点に浮上していた。
 ところが、論戦の機会は少なく、討論会などでも議論が深まったとは言いがたい。
 総裁選にかかわる報道を規制するような動きもあった。
 自民党の総裁選挙管理委員会は新聞・通信各社に対して、インタビューや記事、写真の内容や掲載面積などに関して「必ず各候補者を平等・公平に扱うようお願いする」との文書を出した。
 各都道府県連には、報道機関から寄せられたアンケートなどの取材対応を自粛するよう求めた。
 こうした要請は異論を排する「1強体制」の党の空気を映してはいないか。トップに立つ首相の政治姿勢とも無関係とはいえまい。
 森友、加計学園問題では、安倍氏と近い関係にある二つの学校法人のトップが、首相の存在を忖度(そんたく)した官僚によって優遇され、行政がゆがめられたとの疑惑が、今なおくすぶり続ける。
 安倍氏は「丁寧に説明する」と言いながら、納得のいく説明はしない。与党は安倍昭恵首相夫人ら関係者の国会招致を拒み、疑惑は未解明のままだ。
 再選は一連の問題の免罪符ではない。「丁寧な説明」といった常とう句を繰り返すばかりでは国民の不信感は拭えない。
 石破氏は総裁選で、官邸が中央省庁の人事を一手に握る内閣人事局の見直しや、疑惑は法案や予算審議と切り離し、別の委員会で議論する国会改革を求めた。
 衆院の改革は小泉進次郎党筆頭副幹事長らも提唱している。
 安倍氏はこれらの改革案を正面から受け止め、具体的な議論を始めるべきだ。
■改憲は拙速を避けよ
 安倍氏は総裁選を通じて、第2次安倍政権の約5年9カ月の経済、外交の成果を誇った。看板政策「アベノミクス」で株価や国内総生産(GDP)が伸びたことや、有効求人倍率の上昇、訪日外国人の急増は確かにその通りである。
 しかし、地方への波及は乏しく、企業が稼いだ金は内部にとどまったままだ。
 政策を支える上で重要な財政再建や金融政策についても、具体策が語られることはなかった。
 25年度の基礎的財政収支の黒字化をいかに実現させるのか、早急に道筋を示す必要がある。
 憲法改正について安倍氏は「憲法にしっかり自衛隊を書き込む」と述べ、終始前のめりだった。秋の臨時国会への党改憲案提出を目標とし、次の任期中に改憲を実現させたいと意欲を見せている。
 総裁選後にも「いよいよ憲法改正に取り組む」とあらためて強調し、改憲論議を加速させる意向をにじませた。
 ただ、石破氏が「国民の理解がないままに国民投票にかけてはいけない」と主張したように、多くの国民にとって改憲は喫緊の課題ではない。
 世論調査でも明らかなように、国民の関心は持続可能な社会保障制度など、安心できる暮らしを支える政策である。
 改憲は国家の根幹に関わる重要な問題である。自民党内や公明党にも異なる主張がある。拙速を避け、慎重に取り組むべきだ。


安倍総裁3選 石破氏善戦を重く見よ
 安倍晋三首相の優位が揺るがない中で行われた自民党総裁選の焦点は、その勝ちっぷりだ。首相は国会議員票の約80%を得る一方で、党員・党友による地方票は55%。連続3選を目指す現職に無役で挑んだ石破茂元幹事長は、善戦と言っていいだろう。
 いずれも首相陣営が早くから目標としていた数字とはいえ、市民感覚の反映とされる地方票と国会議員票の落差は見逃せない。石破氏は「自民党が(安倍カラー)一色でないことを示せた」と、自らの出馬の意義に胸を張った。
 今回の結果をどう総括し、仕上げの任期に生かしていくか。3期目は「安倍政治」に対する後世の評価にも関わって、一層重要な意味を持つ。当選のあいさつで、首相が真っ先に石破氏の健闘をたたえたのは、差し当たり賢明と言えようか。
 安倍首相と石破氏の一騎打ちは、7月の通常国会閉幕とともに実質的にスタート。2期6年の実績を強調して「責任、実行」を掲げる首相に、石破氏は「正直、公正」で対抗したが、これには同氏を支援する竹下派参院側からクレームがついた。
 「正直、公正」は安倍首相への個人攻撃になる−との判断という。そうした経緯は、今総裁選の観点を世間に意識させることになった。
 首相夫人を名誉校長に森友学園が計画した小学校の建設用地として国有地が格安で売られていた問題や、首相の親友が理事長を務める加計学園の獣医学部設置を巡る疑惑、その関連で表面化した財務省の決裁文書改ざんや政府答弁の矛盾など、多くの国民は首相の説明や政府、与党の事案処理に納得していない。
 石破氏の出馬に、「次」も視野に党内で存在感を高めたい思惑があったのは確かだろう。首相の政治姿勢に批判的な世論に、争点を見いだしたのは想像に難くない。
 しかし首相は石破氏の土俵に乗らず、前哨戦では専ら地方議員と会合を重ねるなど、実際に票を持つ議員や党員らへの訴えを重視。メディアへの露出を増やして世論に訴えかけた石破氏と、その戦いぶりは対照的だった。
 関西を中心とする地震や台風被害に加え、北海道を大地震が襲う中での総裁選。選挙期間中の首相の外遊もあり、政策や政権運営などで議論がかみ合ったとは言い難い。
 その中で、両者は地方創生の推進を訴えた。大規模災害が相次ぐ一方、東日本大震災は復興期間の最終盤を迎え、復興の長期化や人口減に伴う課題が噴出している。
 安倍首相は早速、憲法改正への決意を強調したが、まずは石破氏の善戦が示唆する世情の空気にしっかり向き合ってもらいたい。


安倍首相連続3選 政治への信頼取り戻せ
 自民党総裁選で、安倍晋三首相が連続3選を果たした。石破茂元幹事長との一騎打ちを制した。総裁任期は2021年9月までで、安倍氏にとっては集大成となる3年間である。「新しい日本の国造りに挑戦したい」と訴える安倍氏が、宿願でもある憲法改正をはじめ、経済、地方創生、外交などの諸問題にどう向き合い、この国の将来にどう道筋をつけていくのかが問われる。
 安倍氏は選挙戦を通して「批判を真摯(しんし)に受け止め、改めるべき点は改めて、丁寧な政権運営に当たりたい」と繰り返してきた。森友、加計(かけ)学園問題を意識した発言であることは間違いない。多くの国民は決着したとは考えておらず疑念を抱いている。「安倍1強」の中で安全保障関連法、いわゆる共謀罪法などを強引に数の力で押し切ったことへの不信感も残っている。
 「丁寧な政権運営」との言葉には何度も失望させられてきた。森友、加計問題への説明責任をしっかりと果たし、政権への信頼回復を図ることこそが、新たな任期の第一歩となろう。
 安倍氏が最優先で取り組むべき政治課題と位置付けているのが憲法改正である。「戦後70年、一度も行えなかった憲法改正に挑戦し、自衛隊を書き込むことで違憲論争に終止符を打つ」と強い決意を見せている。秋の臨時国会に党改憲案提出を目指しているが、なぜこれほど前のめりになるのか理解できない。
 改憲論議を深めることには異論を挟むものではない。しかし総裁選での勝利が改憲へのお墨付きを与えたことにはならないはずだ。共同通信の8月の世論調査では次の臨時国会に改憲案を提出することについて「賛成」が36・7%、「反対」が49%となっている。国民は拙速な改憲に抵抗感が強く、安倍氏との間には温度差がある。徹底的な議論が求められる。
 安倍氏の経済政策「アベノミクス」の行方も気掛かりである。株価や企業の収益、有効求人倍率は上昇した。しかし大企業や都市部の富裕層が潤えば、富が全体に行き渡るという「トリクルダウン」的政策の効果が地方にまで波及しているとは言い難い。
 来年10月には消費税が10%に引き上げられる。少子高齢化、人手不足にあえぐ地方が景気回復を実感できるような具体策を示すべきである。長期化した金融緩和政策の正常化に向けた取り組みも必要である。
 総裁選で、安倍氏は国会議員票、地方票とも石破氏を上回った。ただ石破氏が地方票の45%を獲得したことは、地方で少なからず安倍政権への不満が渦巻いている状況を物語っている。
 安倍氏の首相在任日数は、戦前の桂太郎首相を超える歴代最長が視野に入った。長期政権におごることなく、自らも総裁戦後の会見で強調したように「謙虚で、丁寧で、慎重な政権運営」を国民は求めている。


挙党体制作れぬけじめのなさ
★首相・安倍晋三の総裁選3選が決まった。予測通りに圧勝の結果になったが、複雑な党内事情をのぞかせ、安倍内閣の終わりの始まりも予感させた。安倍陣営は首相の再選は固いと踏んだものの、首相の弱点は、討論で即座に答えるべきテーマで高揚してしまい、興奮するとあらぬことを口走ることと知っていて、極力、討論やテレビ出演を避けてきた。★安倍陣営にとって最大の誤算は、メディアが首相の今後の政策よりも、首相の森友・加計学園疑惑についての政治姿勢の問題点に焦点を当てて、質問攻めにしたことだ。その討論でのやりとりが後のテレビ出演での首相の狼狽(ろうばい)につながり、言い訳に始終したように映ったのは、マイナスだったろう。また日ロ首脳会談や、その後のプーチン大統領からの「無条件平和条約の締結」という提案も、プーチンとの個人的関係や蜜月を売り物にして外交の安倍をうたっていただけに、失望感が増したのではないか。★これらが元幹事長・石破茂の善戦を誘発したといえる。またこの闘いが、今までの自民党総裁選と大きく異なるのは、「挙党体制」という言葉が消えたことだ。「干してやる」とか「どう喝」などの言葉が飛び交った。挙党体制には、「考え方が違っても、自民党はまとまらないと意味がない」という意味が含まれているが、勝ち組と負け組を分けたがる文化が、挙党体制を凌駕(りょうが)したといえる。★選挙中の乱暴な出来事は「枚挙にいとまがない」(石破陣営)。言いたいことは沢山ありそうだが、気になるのは「テレビ出演などでは、総理秘書官5人がぞろぞろと付いて歩いて来たことだ。まさに総裁選は党務。首相秘書官の1人が連絡係として付いてくるのは良いとしても、官邸挙げて秘書官が付いてくるのは、公務と党務の区別がついていない証拠だ。メディアから公正さを要請されてもけじめがないのは、安倍陣営ではなく、官邸そのものではなかったのか」(自民党中堅議員)。こういった指摘も「問題にしない」と党幹部たちが言って、終わらせようとするだろうが、少なくとも森友・加計学園疑惑は、首相夫人の関与が取りざたされ、その連絡係に夫人の秘書役の公務員が利用されたと指摘された。わざわざ閣議決定までして、「昭恵夫人は私人」とした意味がない。そのけじめのなさが、挙党体制を阻んでいるとすれば、党と官邸の私物化で首相は、森友・加計問題をいまだ理解していないことになる。★挙党体制が作れぬ内閣は、党内からの批判を受けながらスタートするだろう。総裁選の投票では、安倍支持の議員が最後に石破に駆け込んだのではないかと言われている中、来月早々に行われる党人事と内閣改造で、2つ目の安倍内閣の終わりの始まりが、はっきりと見え始めるのではないか。首相にとっては多難な3選となった。

安倍総裁3選 強権批判を受け止めよ
 自民党総裁選で首相・総裁の安倍晋三氏が石破茂元幹事長を破り、連続3選された。安倍政権が継続され、通算の首相在任期間が歴代最長になる可能性も出てきた。
 党員・党友による地方票と国会議員票の計810票を争い、安倍氏が553票を獲得。6年前は石破氏が上回った地方票も今回は安倍氏に流れた。
 しかし安倍氏陣営が思い描いたほど、引き離せなかったというのが正直なところだろう。背景には、党内に漂う閉塞(へいそく)感があるように思われてならない。
 前回無投票だった総裁選は6年ぶりの選挙戦となった。ところがポスト安倍に意欲を見せていた岸田文雄政調会長が早々に立候補を取りやめて安倍氏支持を表明。主要派閥がこぞって首相支持を打ち出したことで、連続3選は事実上固まっていた。
 圧倒的多数で連続3選を、と陣営は意気込み、全体で600票前後をうかがっていた。議員票を入念に固め、地方組織への呼び掛けにも注力した。
 その割に石破氏支持へ動いた議員が少なくなかった。1強政治への批判があるに違いない。
 象徴的なのは斎藤健農相への「圧力」問題だ。石破氏を支援する斎藤氏に、「農相の辞表を書いてからやれ」と安倍氏支持の議員が言い放ったという。
 「圧力」を問題視する声に、麻生太郎副総理兼財務相は、閣僚が首相の対立候補を支援するのは不適切だとの考えを示したほか、安倍氏自身も「昔はもっと激しかった」と述べた。
 自由闊達(かったつ)な議論を交わすことや多様性こそ「自由民主党」を名乗る党の特長でなかったか。異論を封じれば党の活力は衰える。世の中のパワハラ問題とも重なる根深い問題だろう。
 陣営が支持の誓約書を集める動きも伝えられた。「安倍氏批判は許さない」との空気が党内にまん延しているようだ。
 そこに今の自民党・政権の、さらには日本の息苦しさがありそうだ。「圧力」問題であぶり出されたと言える。
 党はメディアに対し「公平・公正に」と求める文書を送る一方、都道府県連の幹部らにはアンケート取材への対応を自粛するよう求めた。
 こうした動きや流れに、違和感や不安を覚えた党員や国民が多かったのではないか。
 おととい東京・秋葉原で演説した安倍氏は、退陣を叫ぶ一部群衆の声をどう受け止めたか。
 前日に北海道地震が起きたが予定通り総裁選は告示。一方で選挙活動自粛を決めた。ロシア訪問もあったとはいえ、首相が論争を避けた印象は否めない。街頭演説の回数も少なかった。
 安倍氏は改憲案を秋の臨時国会にも出す意向だが、他に急ぐべき政策があると石破氏。社会保障制度や財政再建、景気対策など問題は山積する。米ロの大統領との信頼関係に立脚する外交は安定を欠く。45%もの地方の根強い石破氏支持には地方創生への失望感もある。政治不信をどう拭うのか。これらが十分に論じられたとは言い難い。
 選挙後、石破氏は「党は一色でないと示せた」と語り、安倍氏は党内融和を強調した。ならば、物言える空気を党内に取り戻すことだ。1強におごらず、自ら唱えた「謙虚な政治」ができるか。自民党だけでなく、日本の政治や社会の問題である。


安倍総裁が3選  次世代に負担残さぬ責任を
 自民党総裁選で安倍晋三首相が連続3選された。石破茂元幹事長も予想以上に善戦した。
 「安倍1強」が今後も続くことになる。このまま首相を続ければ来年中に吉田茂、伊藤博文、佐藤栄作各氏の在任期間を抜く。同11月には歴代1位の桂太郎氏を超え、史上最長の政権が視野に入る。
 総裁選は事実上の首相を決める選挙だが、今回はこれからの国政を見据えた政策論争が活発に展開されたとはいえない。
 北海道地震への対応や外交日程などを理由に討論会や演説会が制限され、党員や国民が両者の訴えを直接見聞きする機会は減った。
 石破氏は「自民党は公の財産だ」と述べたが、政権党の党首選はその党を支持するかどうかに関わりなく、国民一人一人の暮らしに大きな影響をもたらす。
 しかし、党内の有力者が雪崩を打つように安倍氏支持に回り、選挙自体も政策論争を国民の目から遠ざけるような形になった。
 唯一の対立候補である石破氏を支持する地方議員や閣僚に対して圧力をかける事例も明らかになった。異論を許さない、いまの自民党の体質を象徴している。安倍氏を圧勝させることが目的化し、戦い方が世間の目にどう映るかを忘れていたのではないか。
 石破氏の善戦は、こうした党の体質に対して党員からの批判が少なくないことをうかがわせる。
 安倍氏はこの6年間、次々に目新しい政策を打ち出してきたが、全て成果を出したわけではない。
 アベノミクス総括を
 総裁任期はあと3年。これまで掲げてきた政策を精査し、総仕上げに全力を尽くす段階に入った。手つかずの課題を達成する道筋をつけることが、長期に政権を担当してきた者の責任である。
 最優先で取り組んでほしいのがアベノミクスの総括だ。首相再就任後の2013年4月に始まった大規模な金融緩和は、追加策や枠組み変更などで長期化している。
 日銀は2%の物価上昇目標を超えるまで緩和を続けるというが、目標達成は見通せない。低金利は地域金融機関の経営体力を奪い、地方経済に不安を投げかける。
 緩和で流し込まれた金が賃金の上昇につながっているとも言い難い。企業は過去最高の内部留保を抱え、稼ぎを人件費に回す労働分配率の低さも指摘されている。
 大企業による成長の果実が地方や中小企業にしたたり落ちるとの発想に立つアベノミクスには限界が見えている。雇用などの数値が改善しても、こうした格差を放置したままでは景気回復の実感は持てない。
 総裁選で安倍氏は金融緩和の正常化に言及した。「出口」に向けた準備を慎重に始めるべきだ。
 改憲案に世論は慎重
 日銀による国債の大量購入が財政規律を緩め、歯止めの利かない歳出増加につながっていることも問題だ。19年度予算の概算要求は102兆円を突破し、税収の2倍近くになっている。1千兆円を超える国の借金は先進国で最悪だ。
 それなのに安倍氏は昨年、消費税増税で見込まれる増収分のうち借金返済に充てる分の一部を教育無償化に回すことを決めた。
 財政再建の目標年次も、5年間先送りされることになった。後の世代に負担を先送りした形だ。
 25年度には団塊の世代が後期高齢者となるが、増え続ける社会保障費の在り方についての議論は進んでいない。高齢者層に痛みを強いる面はあるが、財政運営や社会保障を持続可能なものにするには避けて通れない道である。
 外交では、朝鮮半島の非核化に関し、南北、米朝の関係が急展開をみせている。圧力重視の外交姿勢のままでは、こうした変化から取り残される懸念がある。
 力を入れる拉致問題への対応も含め、新たな戦略の練り直しが必要ではないか。
 こうした課題に決着をつけていくには大きな政治的エネルギーが必要だ。安倍氏は早期の憲法改正に改めて強い意欲を示したが、9条も含めた自民党改憲案を秋の臨時国会に提出することには世論調査で半数近くが反対している。
 改憲派の石破氏でさえ、「スケジュールありきでなく、国民に理解してもらう努力がいる」と総裁選で丁寧な議論を訴えてきた。
 謙虚な姿勢忘れずに
 これからの3年間は積み残しの政策課題に全力を挙げるべきだ。国民が強く望んでいない早期の改憲に時間を費やしている余裕はない。国民にとって解決を急がなければならない政策は何か。その優先順位を間違ってはならない。
 石破氏の善戦を許した要因の一つは、政治姿勢にもあろう。
 森友・加計問題は行政への信頼性を大きく損なった。だがそれ以上に、国会での追及に対して論理をすり替えたり、平然と開き直ったりした安倍氏や政府関係者の不誠実な態度にうんざりした党員も少なくなかったのではないか。
 長く続く「安倍1強」によるおごりが、安倍氏ばかりか側近や自民党議員に謙虚な政権運営を忘れさせているようにみえる。
 石破氏が予想外に健闘した事実をふまえ、安倍氏は真摯(しんし)な姿勢で国民に向き合ってもらいたい。


安倍自民総裁3選 口先でない丁寧、謙虚を
 事実上、次の首相を選ぶ自民党総裁選で安倍晋三氏が3選された。特に国会議員405票のうち329票と圧倒的な票数を集め、石破茂元幹事長を突き放した。今後3年の任期で安倍氏は憲政史上最長の首相となる。
 ただし、地方の党員票は安倍氏224に対し、石破氏が181と善戦した。安倍陣営の圧勝戦略を阻んだのは、森友学園・加計学園問題に表れた政治や行政への批判票やアベノミクスに代表される経済政策の恩恵が地方には届いていないとの不満票だろう。安倍総裁は国民の批判や不満を謙虚に受け止めるべきだ。
 総裁選は安倍、石破両氏の一騎打ちとなったが、両者の政策論争は期待外れに終わった。安倍氏は、自身の関与が取り沙汰された森友・加計問題について問題をすり替えたり、はぐらかしたりした。
 特に民放テレビの報道番組での安倍氏の発言にはあきれた。司会者が「学生時代の友達でも金融庁幹部とメガバンクの頭取はゴルフをしてはいけない」と指摘したことに対し、安倍氏は「ゴルフに偏見を持っていると思う。今、オリンピックの種目になっている。ゴルフが駄目で、テニスはいいのか、将棋はいいのか」などと反論した。こんなすり替えで、国民は納得すると思っているのだろうか。
 ほかにも少子化や財政健全化への対応、地方の振興、災害列島と言われる国の防災、災害復旧策など喫緊の課題は多くあった。異次元の金融緩和策を正常化させる「出口」には総裁任期の3年以内に道筋を付けたいと述べたが、明確な説明はなかった。
 間近に迫る沖縄県知事選挙は、自民党が進める米軍普天間飛行場移設に伴う辺野古新基地建設が最大の争点となっている。
 石破氏は自身のホームページで、沖縄の基地集中の要因について、日米が本土の基地反対運動を恐れたからだとの見解を示したが、後に削除した。基地集中の理由が地理的優位性や軍事的要因などではないとした主張は正論だ。これを起点に沖縄の基地負担軽減や辺野古新基地建設の妥当性を論じてほしかった。
 安倍総裁は開票後、憲法改正に取り組むと明言した。しかし国民は改定には否定的だ。共同通信社が8月に実施した全国電話世論調査では、憲法改正への反対が49・0%と、賛成の36・7%を大きく上回った。
 国民のほぼ半数が反対する憲法改正は最優先課題だろうか。それよりも前に取り組むべき問題は多い。地方票に表れた不信や不満にどう応えるのか。
 選挙戦では石破陣営の斎藤健農相に対する辞任圧力問題などもあり、安倍一強態勢の弊害もにじみ出た。安倍総裁は「謙虚に、丁寧に」と繰り返したが、この間、丁寧な説明を受けた記憶はない。口先だけでなく実行してもらいたい。


安倍総裁3選 拙速な改憲は許されない
 自民党総裁選は、安倍晋三首相(党総裁)が石破茂元幹事長を破って、連続3選を果たした。
 安倍氏は通算の首相在職日数が戦前・戦後を通じて憲政史上最長となる可能性を手中にした。
 同時に、自ら宣言した「最後の総裁選」を勝ち抜いた安倍氏を待ち受ける現実は「次の総理・総裁は誰か」という「ポスト安倍」レースの始まりでもある。その号砲は事実上、総裁3選が決まった瞬間に鳴ったとみるべきだろう。
 「レームダック(死に体)」となることをいかに避けるか‐。任期満了を控え、その先はない権力者がいや応なく直面する課題だ。「1強」と呼ばれるほど強固な政権基盤を長期にわたり築き上げた安倍氏も無論、例外ではない。
 「最後の3年」に挑む安倍氏は悲願の憲法改正という政治目標を総裁選で掲げた。改憲の旗印で求心力を維持する戦略である。
 だが、それは国民が本当に望むことなのか。民意とは懸け離れた政治的志向ではないのか。
 総裁3選を果たした安倍氏に私たちが問いたいのはそこだ。国民の理解が深まらないまま「改憲」へ突っ走る姿勢では「有終の美」は飾れない‐と指摘したい。
 ●党員の優先順位低く
 6年ぶりの選挙戦となった総裁選だが、総じて盛り上がりに欠けた。主要派閥が相次いで安倍氏支持で固まり、国会議員票だけで勝敗の大勢は早々と決したからだ。
 政策論争も深まったとは言い難い。「正直、公正」を掲げる石破氏はむしろ安倍氏の政治姿勢や政治手法を争点化しようとした。
 そうした中で特筆すべきなのは憲法改正が主要テーマの一つとなったことだ。単に名目として掲げたのではなく、具体的な改憲の項目や政治日程も含めて議論したのは総裁選史上初といっていい。
 しかも議論を主導したのは挑戦者の石破氏ではなく、現職の首相でもある安倍氏だった。「いつまでも議論を続けるわけにはいかない」「(改憲は)立党以来の党是であり、党員の悲願だ」「いよいよ憲法改正に取り組む時がきた」 安倍氏の改憲を巡る発言は徐々に熱を帯びていく。
 極め付きは次の一節だ。「『なぜ急ぐのか』という議論は『やるな』というのと同じことだ」
 これは総裁選の討論会で9条改憲について石破氏から「スケジュールありきでやるべきではない」と指摘されたことに対する反論である。安倍氏の本音とも焦りとも解釈できる発言だった。
 安倍氏の9条改憲案は、戦争放棄を定めた9条1項、戦力不保持を定めた同2項を維持して新たに自衛隊の根拠規定を書き込むというものだ。秋の臨時国会に憲法改正案を提出する意向も表明した。
 しかし、石破氏も指摘する通り国民の理解は一向に深まっていない。自衛隊を憲法に書き込んでも自衛隊の任務や権限は何ら変わらないという説明も理解に苦しむ。
 共同通信社の世論調査によれば、秋の臨時国会への改憲案提出に「反対」は49%で「賛成」の36%を上回った。国民は拙速な改憲を危ぶんでいる。さらに注目したいのは同じく共同による党員・党友の調査結果(14、15両日実施)である。次期総裁に期待する政策(回答は二つまで)は「景気や雇用など経済政策」(38%)がトップで「年金、医療、介護」「外交・安全保障」などが続く。「憲法改正」(12%)は8番目だった。
 自民党員でさえ、憲法改正の優先順位は極めて低いのだ。ましてや党員ではない、野党支持者も含む国民レベルでみれば、安倍氏の改憲論がいかに性急で突出しているかは明らかだろう。
 ●国政の立て直しこそ
 そうだとすれば、最後の3年で何をすべきか。まずは国政の立て直しだ。換言すれば、政治と行政に対する国民の信頼回復である。
 森友・加計(かけ)学園を巡る疑惑は晴れないまま現在進行形だ。公文書の改ざんや隠蔽(いんぺい)、障害者雇用率の水増し問題など、行政の信頼失墜は底なしの様相である。制御すべき政治の機能不全も著しい。
 通り一遍に「うみを出し切る」と言うだけでなく、官僚組織の緩みを正し、しかるべき責任を政治がきっちり取る。要はまっとうな姿を取り戻すことだ。
 そして持続可能な社会保障制度や財政再建、国会改革など「痛みを伴う改革」にこそ、長期政権で培った政治力を存分に発揮してほしい。国民本位の発想と視点でこうした実績を着実に積み上げる努力が肝要だ。安倍氏が総裁選で繰り返し約束した「謙虚で丁寧な政権運営」が、その前提となることは改めて言うまでもない。


安倍氏が自民総裁3選 「謙虚な政治」の姿見せよ
 自民党総裁選はきのう、安倍晋三首相が石破茂元幹事長を破り、連続3選された。
 首相の政権運営は第2次内閣以降、既に5年9カ月を数える。第1次内閣からの通算で、来年中に戦前、戦後を通じ最長の在職日数に達することも視野に入れた。
 首相は記者会見で「引き続き、国家国民のため強力なリーダーシップを発揮せよと、力強く背中を押していただいた」と述べ、7割近い得票率にも触れながら大勝したとの認識を示した。
 果たしてそうか。結果を見ると国会議員票こそ大差だが、国民世論により近いと思われる党員票は石破氏が得票率45%と善戦した。
 首相があと3年、さらに長期政権を敷くことに全面的信任を得たとは言い難い。
 首相は総裁選で公約した「謙虚で丁寧」な政権運営を、今度こそ口先でなく行動で示す必要がある。そうでないと、政治に対する信頼はさらに損なわれる。
 政権の看板政策は内政・外交とも手詰まりに陥りつつある。点検と軌道修正を進め、国民が広く納得できる方向性を示すべきだ。
■「民意」直視すべきだ
 石破氏は党員票の結果について「国民の声に近い自民党であるべきだ。国民の思いと党の在り方が乖離(かいり)してしまった時が一番恐ろしい」と述べた。
 森友・加計問題が象徴する安倍1強政治のおごりに対する憤り、長期政権への飽き―。党員票の数字は石破氏が、そうした批判票の受け皿になったことを示す。首相は重く受け止めるべきである。
 一方、こうした党員の「民意」とは正反対の方向に進んだのが、総裁選の経過である。
 まともな政策の検証もないままに有力派閥が次々と首相支持を表明し、所属議員が雪崩を打った。
 強大な権限を持つ官邸や党執行部の締め付けにあらがえず、人事や選挙での冷遇を恐れて大勢になびく。そんな議員心理が働いた。
 選挙戦終盤で石破派の斎藤健農水相は、首相支持の国会議員から「石破氏を応援するなら、農水相の辞表を書いてからやれと圧力を受けた」と明かした。
 事実であれば見過ごせない話だが、首相はテレビ討論で「昔はもっと激しかった」と、いったんは問題視しない考えを示した。
 別の番組では「陣営は『あるはずはない』と怒っていた。名前を言っていただきたい」と語った。
 十分な裏付けもないままに事実がなかったかのように決めつけ、最後は開き直る。これでは森友・加計問題を巡る国会答弁と変わらず、謙虚や丁寧とはほど遠い。
■看板政策練り直しを
 総裁選は胆振東部地震による自粛と首相訪ロのため、実質的な論戦の時間は大幅に短縮された。それでも、首相の看板政策が曲がり角を迎えている現実は浮かんだ。
 石破氏の善戦は、アベノミクスの恩恵がいまだに及んでいない地方の潜在力をもっと引き出すべきだという主張が、一定の支持を集めたとみることもできる。
 首相も大規模金融緩和を終わらせる「出口戦略」に道筋を付けたいとの意向を示した。その前に政策の責任ある検証が欠かせない。
 首相はまた、65歳以上の雇用継続などを柱とする社会保障制度改革に着手する意向を表明した。
 その妥当性や、先進国で最悪の財政状況をどう再建するかを含めて議論を深める必要があろう。
 北方領土交渉に関して「無条件で、年内の平和条約締結」を打ち出したロシアのプーチン大統領の提案も、論戦の焦点となった。
 首相は平和条約へのプーチン氏の「意欲の表れ」と前向きに受け止める姿勢を示し、石破氏は「見方によっては(領土交渉が)振り出しに戻った」と指摘した。
 交渉停滞の現実を覆い隠すような首相の楽観論はいただけない。
 北朝鮮による日本人拉致問題解決の展望も見えないままだ。
 内政・外交を総点検し、改めるべきは改める必要がある。
■改憲進める大義ない
 首相は記者会見で、改憲案の次期国会提出について「結果が出た以上、一致結束して向かっていかなければならない」と強調した。
 また、来年の皇位継承や2年後の東京五輪・パラリンピックに触れながら、こうも述べた。
 「70年以上、一度も実現してこなかった憲法改正にいよいよ挑戦し、平成のその先の時代に向かって新しい国造りに挑んでいく」
 高揚感をみなぎらせるが、いま改憲が急を要し、それを求める国民の声が沸き起こっているわけではない。なのに、なぜ「挑戦」しなければならないのか。
 そこに納得のいく説明はないばかりか、改憲を政治的遺産(レガシー)にしたいとの自身の思惑さえ透けて見える。到底、くみすることはできない。


安倍氏3選/「1強」に揺らぎが見えた
 自民党の総裁選で、安倍晋三首相が3選を果たした。任期は3年で、歴代最長政権も視野に入ることになった。
 石破茂元幹事長も地方票を積み増し、存在感を示すことができるとされた200票を大幅に超えた。安倍氏が国会議員票の8割を固めていただけに善戦と言える。ポスト安倍の足がかりを得たことになる。
 安倍氏は、目指した「圧勝」ができなかった。得票から読み取れるのは、「安倍1強」に揺らぎが見えてきたということだ。この結果を真摯(しんし)に受け止め、これまでの強硬な政権運営を改める必要がある。
 6年ぶりの総裁選だったが、盛り上がりに欠けた。告示直前に北海道地震が起きたため、選挙活動を自粛したことや、党主催の演説会も前回と比べ大幅に少なかったことが影響した。
 何より5派閥が安倍氏の支持に回り、最初から国会議員票では圧倒する勢いだった。このため安倍氏の3選は動かず、勝ち方に焦点が移っていた。
 だが、ふたを開けてみれば、安倍氏553票に対して、石破氏は254票と予想を大きく上回った。とりわけ全国の党員・党友票は45%が石破氏に投票し、議員票とは差が出る結果となった。党員らは議員より一般国民の感覚に近いだけに、派閥の論理とは違って、強引な政治姿勢を含めた「1強」体制を疑問視しているのだろう。
 選挙戦で安倍氏は6年近い政権での実績を強調した。経済ではアベノミクスによる株価の上昇や雇用の増加などを訴えた。一方、石破氏は、こうした恩恵が地方や中小企業にまで及んでいないことを指摘した。
 加速する高齢化と人口減少の荒波に洗われ、地方は疲弊している。石破氏の善戦は、地方経済重視の姿勢が党員らの実感に響いたということでもある。安倍氏は地方の声をきちんと受け止めるべきだ。
 当選後のあいさつで、安倍氏は憲法改正に取り組むことを表明した。しかし多くの国民が望んでいるのは景気回復や社会保障改革であって、現在と将来の不安を取り除いてもらいたいということだ。自らの悲願を前面に出すあまり、国民の思いを読み違えてはならない。


<安倍政権に注文する>自民総裁に連続3選 国民の声を畏れよ
 安倍晋三首相を見る国民の目の厳しさを、党員票が代弁していた。これから最長三年間、政権を担う安倍氏に注文したい。「国民の声を畏れよ」と。
 石破茂元幹事長が予想以上に善戦したのではないか。安倍、石破両氏の一騎打ちだった自民党総裁選。現職総裁の安倍氏が連続三選を果たしたものの、報道機関の電話調査などで三分の二程度は得るとみられていた党員票(党員・党友の票)は55%にとどまった。
 安倍陣営は、石破氏が六年前に得た党員票が55%だったため、当初の目標通りと平静を装うが、その心中は穏やかではあるまい。
 今回の総裁選で投票権を持つ党員・党友は百四万二千六百四十七人。国会議員票と同じ四百五票が割り当てられ、得票数に応じて両候補に比例配分された。
 国会議員票で八割以上を獲得した安倍氏の党員票は六割弱。石破氏は国会議員票は二割弱だが、党員票は四割以上に達した。
 党員・党友は自民党支持者である上に、全有権者の1%にも満たない。厳密に言えば、世論を正確に反映しているわけではない。
 しかし、一般の有権者と同じように暮らし、働いている分、国会議員に比べて、国民により近い立場にあることも事実だろう。党員票は、世論の動向をある程度反映した指標になり得る。
 石破氏が予想以上の党員票を得たことは、国民が安倍政権に厳しい目を向けていることの表れと、謙虚に受け止めるべきである。
 来年春に統一地方選、夏に参院選がある。特に前回二〇一三年に圧勝した参院選で、前回並みの議席を得るのは容易ではない。
◆真摯な反省感じられず
 その上、党員の安倍氏支持に陰りが出始めたとすれば、選挙戦がより厳しいものになるのは避けられない。
 では、なぜ国民は安倍政権に厳しい目を向けているのか。
 それは公平、公正性が疑われる行政判断、強引な政権・国会運営が続き、政権に対する信頼が低下しているからにほかならない。
 今回は、安倍氏が連続三選を果たしたとしても、石破氏の問題提起により、信頼回復の起点となる可能性を含む総裁選だった。
 しかし、実際にはその好機を逸したと言っても過言ではない。安倍氏の言動を振り返る限り、真摯(しんし)な反省が感じられないからだ。
 例えば、公正・公平であるべき行政判断が安倍氏の影響力で歪(ゆが)められたか否かが問われた森友、加計両学園をめぐる問題である。
 安倍氏は総裁選の討論会などで「私の妻や友人が関わってきたことで、国民が疑念を持つのは当然だ」と語り、「行政を巡るさまざまな問題が起こり、国民の信頼を揺るがす事態になった。まさに私の責任だ」と認めた。
 しかし、さらに追及されると、「金銭をもらって政治的に便宜を図った贈収賄事件ではない」とかわし、「この問題も含めて昨年、衆院総選挙を行い、国民の審判を仰いだ」と突っぱねる。
 これでは「今後、慎重に謙虚、丁寧に政権運営に当たっていきたい」との言葉が空疎に響く。
 報道機関の世論調査では森友、加計両学園を巡る安倍氏の説明に納得していない人は依然、七割程度に達する。こうした国民の声を選挙に勝ったからといって突っぱねていいわけはない。
 安倍政権はこれまで国民の反対・慎重論を顧みることなく、法律の成立を強行するなど、強引な国会運営を繰り返してきた。
 今年の通常国会では、年収の高い専門職を労働時間規制から外す「高度プロフェッショナル制度」を創設する働き方関連法であり、カジノを含む統合型リゾート施設(IR)整備法である。
 さかのぼれば「特定秘密」を漏らした公務員らを厳罰に処す特定秘密保護法や違憲性が指摘される安全保障関連法、「共謀罪」の趣旨を含む改正組織犯罪処罰法も国民の反対を押し切っての成立だった。原発再稼働も同様である。
 その積み重ねが政権への信頼を蝕(むしば)み、党員票に表れたのだろう。
◆同じ轍踏ませてならぬ
 二〇年までの改正憲法施行を目指す安倍氏は、今秋の臨時国会に自民党改憲原案を提出する意向を表明したが、報道機関の世論調査では、反対が約半数に達する。
 国民の反対・慎重論を押し切って改憲案の発議を強行するようなことは、絶対に許されない。
 安倍氏は、主権者たる国民を畏れ、その声に耳を傾けて政権運営に当たるべきである。法律の成立を強行してきた、これまでと同じ轍(てつ)を踏むべきではないし、私たち国民も、踏ませてはならない。


安倍氏が自民総裁に3選 独善的な姿勢から決別を
 自民党員の中にも批判や不満が根強いことを如実に示す結果だった。
 安倍晋三首相が自民党総裁に3選された。総裁任期は3年。これにより安倍政権は2021年秋まで続き、首相の在任期間は第1次内閣と合わせ、戦前・戦後通じて最長の約10年となる可能性が出てきた。確かにこの結果は大きな意味を持つ。
 しかし、首相は国会議員票では圧倒したものの、党員・党友の得票は、現職首相という有利な立場であるにもかかわらず55%にとどまった。
 党員票は国民全体の世論により近いと見られる。今回は世論と議員意識の間に大きな落差があることが明白になった結果とも言える。
 それでも首相は当選後の記者会見で「全体で7割近い票を得た」と胸を張り、勝ったのだから全てが理解されたといった口ぶりだった。本当にそう考えているとすれば、認識は甘いというほかない。
本質突いた「正直、公正」
 党員らにはやはり首相本人の姿勢や手法に対する不満が大きかったと思われる。石破茂氏の得票が予想を上回ったのは「正直、公正」のキャッチフレーズが首相の本質的な弱点や欠点を突いていたからだろう。
 財務省が公文書の改ざんにまで手を染めた森友問題では、首相は総裁選でも「財務省の調査報告書を読めば、私や妻(昭恵氏)が土地の安値売却に関与していなかったことは明白だ」との説明に終始した。
 だが報告書は、なぜ昭恵氏らに関する記述が文書から削除されたかの根幹部分は明らかにしていない。首相の説明は今も説得力がない。
 加計問題では、長年の友人であろうと加計学園理事長は利害関係者であり、再三ゴルフを共にするのは問題ではないかと指摘されると、首相は「ゴルフではなく、テニスや将棋ならいいのか」とおよそ的外れで子供じみた反論をまくし立てた。不信解消どころか、あきれた人の方が多かったはずだ。
 言うまでもなく、あと3年、首相を続けるためには、まず来年夏の参院選をクリアする必要がある。
 現実には、党員以上に全体の世論は厳しい。直近の毎日新聞世論調査でも安倍内閣の支持率は依然3割台で不支持が上回っている。
 今回の党員票結果により、自民党には来夏の参院選を不安視する声が強まるのは確実だ。首相を取り巻く状況は変化し、従来のような独善的な姿勢は、もはや通用しないと見るべきだ。
 党員の不満が強いのは、地方を中心に景気回復の実感が乏しいからでもある。アベノミクスは大企業や都市部優先で「地方は切り捨てられている」と感じる人も少なくない。そうした党員らが、地方重視を訴えた石破氏支持に回ったと見られる。
9条改憲は緊急課題か
 安倍首相も「今回が最後」と明言して臨んだ総裁選だ。これまでのように「アベノミクスはまだ道半ば」と繰り返しているだけでは済まないとは考えているようだ。
 デフレ脱却のため強力に推進した日銀の「異次元の金融緩和」について、任期中に大規模緩和策を転換するための出口戦略を探る考えを示したのはその表れだろう。
 しかし、雇用や税収の増加など都合のいい数字を並べて自賛する首相の姿勢は結局、変わらなかった。不都合な事実から目をそむけていては決して次にはつながらない。
 何より今後、正面から向き合うべきは人口減少問題だ。長期的視点に立った包括的な対策を早急に打ち出す必要がある。
 外交も同じだ。ロシアとの北方領土問題や北朝鮮の拉致問題など、もはや「懸命に取り組んでいる」という雰囲気を醸し出すだけでは済まない。結果が求められる時期に入る。
 そんな中で首相は自衛隊を明記する憲法改正の自民党案を今秋の臨時国会に提出したいと言う。
 任期中に何としてでも改憲を実現させたいのだろう。ただし、それは本当に国民が求めている緊急課題だろうか。改憲議論の必要性は認めるが、自衛隊を明記すれば経済は上向き、人口減少問題が解消するわけではない。イデオロギー色が強い自らの願望を優先して突き進む姿勢には賛成できない。
 首相は「ポスト平成」への橋渡し役という重い責務を担う。まず政治への信頼を取り戻すことだ。その課題は、議論も乏しいまま圧倒的多数で首相を3選した自民党国会議員全てに問われている。


恫喝して票集めるよりも 討論会用の替え玉を用意したら?
「残念ながら、自衛隊は確かに国民に信頼されている」(安倍晋三首相)
 これは16日のNHK日曜討論での安倍さんの発言。
 そしてこうも続けた。
「多くの人は(自衛隊を)憲法違反とは思っていない」
 なら、憲法改正して自衛隊を明記しなくてもいいじゃん。
 安倍ちゃんは、自衛隊を合憲とする憲法学者はわずか2割で、だから自衛隊員の子どもがいじめられている、っていってたんだよ。
「(自衛隊員が子どもから)お父さん、憲法違反なの?」
 と言われ、かわいそうと。
 そのシナリオで憲法改正の意義を国民に訴えているのだから、そりゃあ、自衛隊が国民から信頼され、好かれていたらまずかろう。
 それについては石破さんが記者クラブの討論会でこう言ってたよ。
「今国民で自衛隊を違憲って思っている人が、読売新聞の調査だと1割もいない。自衛隊に対して好感を持ってらっしゃる国民は9割」
「お父さん……」という下手くそなお芝居、もうすんなよ。
 記者クラブ主催の討論会でも、安倍ちゃんは、
「先ほど石破委員から、今の安倍政権がとっているのはトリクルダウンの政策だという趣旨の話をいただきましたが、私はそんなことを一度も申し上げたことはございません」
「拉致問題を解決できるのは、安倍政権だけだと私が言ったことはございません。ご家族の皆さんがそういう発言をされた方がおられることは承知しておりますが」
 などと、びっくらするようなことを言い出した。
 自民党の人々は、どうしても安倍ちゃんを続投させたいようだが、この人、投票日まで保つの?
 恫喝して票を集めるより、討論会用の替え玉を用意したほうが良かったんじゃ……。
 あ、それなら、国会用も、外交用も替え玉がいるかもな。
 てか、それなら安倍でなくてもいいのでは?


デスク日誌 言外の意味
 例えば先日、麻生太郎副総理兼財務相が盛岡市内の講演で述べたという「G7唯一の有色人種」発言。この手のニュースがネットで配信されると、SNSで決まって「暴言をそのまま取り上げたら是認したことになる」などと報道姿勢に批判が相次ぐ。
 報道した新聞社や通信社はきっと「副総理ともあろう人が事実誤認に基づき意味不明なことを語っていますが、どう思います?」と添えたいところを、あえて淡々と事実を伝えるだけにとどめている。言うだけやぼなことは書かないのが流儀だ。
 新聞の朝刊1紙に掲載される情報量は文庫本1〜2冊分に匹敵するらしい。裏を返せば記事量には、限りがあるということ。有限のスペースにできるだけ情報を盛り込むため、かねて新聞社は記事の一本一本に何を差し置いても簡潔さを求めてきた。
 だから記事量の制約がほとんどないネットの世界に慣れ親しんだ人ほど、新聞記事を物足りなく感じるのかもしれない。新聞というメディア特性にぜひ理解を頂きたいが、一方で新聞社はネットの流儀にもっと歩み寄っていい。(報道部次長 佐々木篤)


河北春秋
 1日に2升の酒を飲み、200本のたばこを吸った。野武士のような風貌で毒舌。棋風は独創性に富んでいた。将棋の故升田幸三さん。名人に香車落ちで勝った不世出の棋士と言われる▼「勝負はその前についている」という名言を残した。自伝『勝負』で、日頃の訓練はもちろん、心身の調子を整え、技術を十分に発揮することが大切と説いた。自身は対局前に構想を練ることに苦心したという▼きのうの自民党総裁選も勝負は投票前に決していたのだろう。前評判通り、安倍晋三首相が連続3選を果たした。「1強政治」の強みを発揮し、国会議員や業界団体の支援を受けた▼石破茂元幹事長も善戦した。安倍氏への批判の裏返しと言える。各報道機関の世論調査では安倍内閣の不支持の理由は「人柄が信用できない」が多い。それを意識してか、安倍氏は「謙虚に丁寧に政権運営に当たる」と繰り返すが、言葉だけが上滑りして心に響かない。論点をすり替える「逃げ」の姿勢が目立つ▼升田さんによると、将棋には「まやかしの手」がある。負けそうな時に苦し紛れに打つ手で、未熟な人にはすごい手に見えるが、上手な人には通じない。安倍氏の任期は3年。まやかしと言われないよう、まずは真っ向勝負でモリカケなどの疑問に答えてほしい。

15万の平壌市民の前で非核化を説いた文大統領
分断後初めて南の首脳が北で演説
白頭山頂の両首脳の意味深い足跡
米国の迅速な交渉対応に注目

 北朝鮮訪問の最終日、文在寅(ムン・ジェイン)大統領と金正恩(キム・ジョンウン)国務委員長が一緒に白頭山(ペクトゥサン)に登った。20日午前、文大統領と金委員長は白頭山頂の将軍峰に登り、天池が広々と見下ろせる所で取り合った手を掲げた。南北首脳が民族の精気が宿る白頭山頂に共に登ったのは、南北和解の歴史を画したものというに値する。両首脳夫妻は随行員らと共に天池に降り、共に散歩した。文大統領夫妻は漢拏山(ハルラサン)から持ってきた水を天池に注ぎ、再び天池の水を漢拏山の水が入っていた瓶に移し入れた。文字どおり「白頭と漢拏の合水」だ。両首脳夫妻が白頭山頂に登り天池を共に散歩したのは、4月の板門店宣言の散策橋の散歩に続くもう一つの意味深い足跡として記憶される。
 特に文大統領が19日、平壌市民の前で行った演説は歴史に刻まれるできごとと言える。南の大統領として北の同胞の前で演説をしたのは、分断以来初めてだ。平壌「5・1競技場」をびっしりと埋めた平壌市民15万人の熱い拍手と叫び声の中で、文大統領は今回の北朝鮮訪問と首脳会談の成果を告げ、民族の平和と繁栄を力説した。文大統領は「白頭山から漢拏山まで、私たちの山川を永久に核兵器と核脅威がない平和の根源地にし、子孫に譲ろうと(金委員長と)確約した」と明らかにした。南の大統領が平壌市民の前で「南北首脳の非核化の意志」を公けに明らかにし、市民の熱い呼応を受けることによって今回の首脳会談の重大成果にまた別次元の公式性を付与したと同時に、北朝鮮の非核化の意志が北朝鮮住民たちと共有されたことを米国と全世界に知らせたといえる。
 文大統領は演説で「金委員長と北の同胞がいかなる国を作っていこうと思っているのか胸を熱くして見た」とし、「厳しい時期にも民族の自尊心を守って立ち上がろうとする不屈の勇気を見た」と述べた。北の同胞が体験した困難に触れ、その困難を勝ち抜くために注いだ努力を評価したことは、遠ざかった南北が近づくのに再び大きく貢献するものと見られる。文大統領の演説が南北の和解と繁栄のための努力に大きな力になったと信じる。
 南北首脳が平壌の首脳会談で一緒に作り出した「非核化合意」が、米国の素早い動きにつながっているのは喜ばしいことだ。トランプ大統領は北朝鮮に関連して「大きな進展」があるとし、金委員長にまもなく会うと明らかにした。ポンペオ国務長官は首脳会談の「成功」を祝い、北朝鮮が国際視察団の参観のもと、東倉里(トンチャンリ)のミサイル試験場と寧辺(ヨンビョン)の核施設を永久的に廃棄する意向を明らかにしたことに対して歓迎の意向を明らかにした。北朝鮮と米国の関係改善のための交渉に直ちに参加するという意志も明確にした。一部では、今回の合意が何の実質的進展もないと揶揄しているが、米国の公式反応は全く違うという点は注目するに値する。来週に開かれる朝米と、韓米の首脳会談に期待する。
 文大統領の2泊3日の平壌訪問は、予想を越える大きな成果を引き出した。金委員長が約束どおり韓国を訪問すれば、南北関係は過去とは全く違う質的な跳躍をすることになるだろう。南北首脳の平壌での出会いが、朝鮮半島の恒久的平和定着と共同繁栄に向かって後戻りできない転換点になることを願う。


BTSと秋元康のコラボ中止は当然! 秋元の女性蔑視や極右政権との癒着が問題にならない日本のほうがガラパゴス
 韓国のヒップホップアイドルグループ、BTS(防弾少年団)の日本版シングル(11月7日リリース)に収録予定だった秋元康氏作詞曲「Bird」が、韓国側のファンの反発により急きょ収録を見送られた件が話題となっている。
 BTSは、『LOVE YOURSELF 轉‘Tear’』(今年5月発売)と『LOVE YOURSELF 結‘Answer’』(今年8月発売)が、連続でアメリカのビルボード総合アルバムチャート1位を獲得したグループ。
 東アジアのグループが総合チャートで1位をとるということだけでも快挙だが、さらに、これらのアルバムはすべて韓国語で歌われており、英語以外の言葉で歌われたアルバムが首位を獲得したという点でも、イル・ディーヴォ『アンコール』以来12年ぶりの快挙でもある。
 BTSは日本でも確固たる人気を誇っており、「MIC Drop/DNA/Crystal Snow」は2017年度の年間シングルランキング(オリコン調べ)の13位に輝いている。
 そんなグローバルな人気を誇るBTSと秋元康氏のコラボには、多くの人が驚いたとともに、怒りをあらわにした。
 問題となったシングル「Bird/FAKE LOVE/Airplane pt.2」の情報は9月13日の朝に解禁され、そこで初めて秋元氏が関わる曲が収録されると発表されたのだが、その情報が告知されるやいなやツイッターを中心にすぐさま炎上した。
 BTSのファンが秋元氏とのコラボに拒否反応を示したのにはいくつか理由がある。
 ひとつはもちろん、これまでの秋元氏の仕事を見てきて感じた忌避の思いだ。〈難しいことは何も考えない 頭からっぽでいい 二足歩行が楽だし ふわり軽く風船みたいに生きたいんだ〉〈女の子は可愛くなきゃね 学生時代はおバカでいい〉〈女の子は恋が仕事よ ママになるまで子供でいい それよりも大事なことは そう スベスベのお肌を保つことでしょう?〉といった歌詞を問題視されたHKT48「アインシュタインよりディアナ・アグロン」をはじめ、本サイトでも何度も取り上げているように、秋元氏の書く歌詞は近年、女性蔑視的な内容を複数回にわたって問題にされ続けているが、その女性差別的感覚がいっこうに修正される気配はない。
 そういった作家性をもつ人物がBTSの歌詞を書くことでどういった楽曲が生まれるか?ということへの懸念がある。
 そして、もうひとつは、BTSの歌詞における「リアルさ」に関わる問題だ。
 BTSは結成段階からアイドルグループとして企画されていたものではなく、ヒップホップグループとしてオーディションされている。そういった背景も関係して、作詞や作曲にもメンバーが積極的に関わってきた。
 また、「防弾少年団」というグループの名前には「10代、20代に向けられる抑圧や偏見を止め、自身たちの音楽を守り抜く」というコンセプトが含まれており、彼らの歌詞には若い世代が直面する悩みを赤裸々に歌ったものも多い。
 たとえば、「No More Dream」では過酷な受験戦争に消耗して将来に夢を見出せなくなっている若者の苦悩を描き、また、「DOPE」では“三放世代”といった言葉に代表される世代間格差への憤りを歌っていたりしている。こういった内容の歌詞は、その渦中にいる若者たちの手によって書かれ、歌われるからこそ、切実な訴えとして聴衆に響く。
 結局「Bird」は楽曲が公開される前にお蔵入りになってしまったため秋元氏がどのような歌詞を提供していたのかは藪の中だが、どんな内容になるにせよ、そもそも、「抑圧」を与える側の最たる存在である秋元氏が書いた言葉が、これまでBTSの楽曲にあった「リアルさ」をもち得る曲となるのかは疑問だ。
秋元康の女性蔑視と安倍極右政権との癒着に、韓国ファンから抗議の声
 日本のファンからもこうした理由で秋元氏とのコラボレーションに批判的な声が上がっていたが、同日夕方頃、韓国でもBTSファンが怒りを表明し始めて以降、事態は大きく動いていく。
 韓国のBTSファンと思われる人物により、秋元氏との仕事を続行させることはBTSのアーティストイメージを損なうとの主張が書かれた文書が作成され、その文書の画像を多くのファンが共有した。
 「秋元康は右翼的政策の安倍政権に付き従う作詞家」という旨の文言が記されたその文書は、多くのフォロワーによってBTSの日本オフィシャルツイッターアカウント宛にリプライされることになる。
 秋元氏と安倍首相の親密な関係は常々指摘され続けてきた。最も有名な例は「FRIDAY」(講談社)に掲載された、安倍首相や見城徹氏(幻冬舎社長)らと共に総理公邸の西階段で「組閣ごっこ」写真を撮影した件だろうが、そういった関係性を背景に、秋元氏は国が主催する仕事を多く受注してきた。
 その端的な例は、秋元氏が東京オリンピック・パラリンピック競技大会組織委員会の理事に選出されているということだろうが、他にも、クールジャパン推進会議のメンバーに秋元氏が入っていたり、また、2013年12月には日本主催のASEAN特別首脳会議の晩餐会にAKB48を登場させたこともある。
 前述の文書では秋元氏の歌詞に見られる女性蔑視的な傾向についての記述はなかったが、それとは別に、日本同様、秋元氏の書く歌詞に女性蔑視的な思想のものが少なくない数見受けられることを指摘して、危惧を訴える声も出ている。
 そういったファンによる行動はネット上にとどまらず、BTSが所属する芸能事務所であるビッグヒットエンターテインメントのオフィスにも、コラボの中止を訴えた付箋やテープなどが貼られる事態ともなり、問題は時間を追うごとに大きくなっていく。
 結果的に、17日になって「Bird」の収録が見送られるとの発表がなされることになった。
 コラボ中止のニュースを受けて、特段BTSファンでもなさそうな人たちから「BTSはもう日本に来るな」「これでBTSの紅白出場はなくなったな」などといった声も起きているが、こういった声が恥ずかしげもなく起こること自体、いかに日本の音楽産業がガラパゴス化しているかを端的に示している。
BTSと秋元康とのコラボ中止で露呈した、日本のガラパゴスぶり
 BTSは現在、アメリカ10公演、カナダ3公演、イギリス2公演、オランダ1公演、ドイツ2公演、フランス2公演を含むワールドツアーを行っているが、どの都市でも数万人規模のアリーナやドーム会場ばかりなのにも関わらず、すでに全会場のチケートがソールドアウトしている。
 もちろん、このワールドツアーには日本も含まれているが(東京、名古屋、大坂、福岡)、客観的に見ればいまのBTSにとって日本の市場は世界各国にまたがる数多い取引先のひとつでしかないし、そういったグループにとって「紅白出場」などたいした価値もないのは言うまでもないだろう。むしろ、なぜ忙しいカウントダウンのタイミングでそこまで重要とも言えない国の一番組のためにスケジュールを空けなくてはならないのか。BTSと世界の音楽産業をめぐる状況を概観できていれば当然共有されている認識が、まったく広がっていない。
 今年2月、現在アメリカで最も人気のあるラップグループであるミーゴスが新木場スタジオコーストでのライブをキャンセルした直後、韓国のフェスに出演したのはその象徴的な例と言えるが、もはや日本は世界の音楽産業にとって重要な立ち位置にはない。スティーヴィー・ワンダーが紅白オリジナルソングを作曲していたような豊かな時代は終わったのだ。
 そういった変化は、バブル崩壊以降の日本自体の経済的な力の弱体化もさることながら、日本の音楽業界および音楽ファンの考え方の孤立化・ガラパゴス化も無縁ではないだろう。
 そして、そういった世界からの孤立は、秋元氏の歌詞をめぐる反応にも表れていると言える。
「Bird」および秋元氏に対して見せた韓国のファンの反応は過剰でもなんでもない。むしろ、国際的な基準から見れば当然のものといえる。
 実際、グローバルな舞台に出るような場面で秋元氏と仕事をするということは、国際的な問題になる可能性を抱え込むことと同義である。
 秋元氏の女性蔑視問題は上述した歌詞の問題だけにとどまるものではない。秋元氏は過去にも欧米諸国や東アジア各国から握手会をはじめとした疑似恋愛ビジネスを児童虐待や性的搾取として批判され続けてきた。その最たる例が、2013年に峯岸みなみが恋愛スキャンダルをスクープされた後、坊主頭になってYouTubeに動画を投稿したときで、その際は、BBC、CNN、ガーディアン、ABCなどの大手メディアが取り上げ、秋元氏がプロデュースするガールズグループの異様さを批判された。
 東京オリンピックの開会式閉会式の演出を秋元氏が手がける可能性はひとまずなくなったが、もしも、秋元氏が手がけるようなことになっていたら、必ず上記のような問題が指摘され議論となっていたであろう。
 むしろ、数えきれないほど問題を指摘されながら、今回のBTSとのコラボ中止のような展開にならず、秋元氏がいまだにJ-POP界におけるトッププロデューサーとして君臨している日本の意識こそ見直さなくてはならないものではないだろうか。


居酒屋で1カ月定額飲み放題サービス 京都・西大路駅近く
 京都市南区のJR西大路駅かいわいを活性化させようと、駅近くの居酒屋が1カ月3500円で飲み放題のサービスを始めた。「仕事帰りのサラリーマンに財布を気にせず楽しんでもらって、地域を盛り上げたい」と、近くに住む店主は話している。
 駅から徒歩1分の「蔵々本店」。主に関東地方で定額制サービスを提供しているチェーン店があるのを知ったオーナーの林龍興さん(30)=右京区=が、小遣い制のサラリーマンでも気軽に飲酒を楽しめるのではないかと考え、導入を決めた。
 ただ、店にとっては採算面で不安があった。このかいわいでは、安価なチェーン店の影響で閉店を余儀なくされた個人経営の店も少なくない。「地元に根ざす店として、地域貢献のつもりで、とりあえずやってみることにした」と林さん。客が新たな客を連れてくるようになり、利用は好調だという。
 「一息つける場所を目指しているので、ふらっと立ち寄ってくれるお客さんが増えてうれしい。店をきっかけに、このかいわいがにぎわえば」と話す。
 定額制サービスは前払いで、対象ドリンクはビールや日本酒など約50種類。390円以上の食べ物を2品注文すれば利用できる。2カ月で6千円のサービスもある。


関空ターミナルが全面再開
台風21号の影響で大きな被害を受けた関西空港は、閉鎖されていた第1ターミナルの一部でも21日から運用が再開されました。
すべての空港の機能がこれでほぼ回復し、航空会社の窓口には多くの利用客が訪れています。
今月4日、台風21号で大きな被害を受けた関西空港は、2つの滑走路と第2ターミナルに続いて、これまで一部が閉鎖されていた第1ターミナルでも浸水した電源設備などの復旧が終わり、21日から全面的に運用が再開されました。
再開したのはターミナル北側にある国際線の出発エリアなどで、航空会社の搭乗手続きをするカウンターなどには利用客の列ができていました。
香港に向かう61歳の男性は、「自分の乗る飛行機が飛ぶかどうか頻繁にニュースをチェックしていました。全面再開は、観光など関西の経済にとってもよかったと思う」と話していました。
また、妻の見送りに来た55歳の男性は、「連絡橋の交通規制でマイカーを使って空港に来られないのは少し不便ですが、全面再開は思っていたより早く、よかったです」と話していました。
空港を運営する「関西エアポート」によりますと、21日、運航される旅客便は国内線と国際線あわせて471便の予定で、通常時のほぼ100%に回復したということです。
「関西エアポート」の山谷佳之社長は、「再開を非常に喜ばしく思います。空港の一部はまだ復旧の途中ですが、旅客のターミナルが従来どおり利用できるようになったのは大きな一歩だ」と話していました。
一方、タンカーが衝突した空港の連絡橋は、鉄道が運行を再開していますが、道路は損傷していない車線だけで通行が行われていて、国では来年5月の大型連休までの完全復旧を目指すとしています。
【宿泊関係者が海外客を出迎え】
第1ターミナルの運用が全面的に再開された関西空港では、関西の宿泊事業者の団体が海外からの旅行客などを出迎えるイベントを行って、観光をPRしました。
イベントを行ったのは、日本旅館協会など宿泊事業者で作る4つの団体です。
第1ターミナルの国際線の到着ロビーには、関西2府4県の宿泊施設のおかみさんや京都の舞妓さん、それに各地のゆるキャラが集まりました。
そして「WELCOME TO KANSAI」と書かれた横断幕を掲げ、到着した海外からの観光客などを出迎えました。
また、ラグビーワールドカップや東京オリンピック・パラリンピックなど今後、日本で開催される国際的なイベントが書かれたティッシュを配って、今後も日本へ訪れるよう呼びかけました。
韓国から家族で訪れた旅行客の男性は、「関西空港が台風の被害を受けたことはニュースで知っていましたが、きょう到着してすっかり復旧して問題ないと感じました。大阪城などの観光を楽しみたいです」と話していました。
今回のイベントを主催した日本旅館協会の北原茂樹会長は、「思っていたよりも早く復旧できて喜んでいます。われわれ、もてなす側がいっそう努力して関西のにぎわいの復活につなげたい」と話していました。
【訪日外国人専門の旅行会社は】
関西空港が閉鎖した影響などで、ツアーのキャンセルが相次いだ訪日外国人向け専門の旅行会社では、空港の全面再開とともに秋の観光シーズンでの旅行客の増加に期待を寄せています。
大阪に本社のある訪日外国人向け専門の旅行会社「フリープラス」によりますと、台風の当日から10日間ほどは韓国や台湾などを中心とした東アジアからのツアーでキャンセルが相次いだということです。
被害額は少なくとも1000万円以上にのぼる見込みだということです。
その後、関西空港が全面的に再開される見通しが示されたことなどから、今週に入ってからはキャンセルは減っているということです。
「フリープラス」の東南アジア営業部マネージャーの福井晴浦さんは、「台風に続き北海道での地震もあり、日本への恐怖心でツアーをやめたいという声もあったが、10月、11月と観光客が増える秋を前に関空が復旧し本当によかったと思います。また多くの観光客に来てもらいたいです」と話していました。
【大阪城 観光客回復に期待】
関西空港の閉鎖の影響などで訪れる外国人観光客が大幅に減少している大阪の観光名所・大阪城では、空港の全面再開を機に観光客の回復に大きな期待を寄せています。
大阪城を運営する「大阪城天守閣」によりますと、今月初めから19日までに天守閣を訪れた人の数は8万2226人と、去年の同じ時期に比べて32パーセント減少しました。
台風の直後から海外からの観光客が急激に減少したためで、特にアジアからの観光客が減ったということですが、関西空港が一部で再開した1週間ほど前からは徐々に回復しているということです。
中国からの団体客の添乗員の女性は、「ニュースなどを見て旅行をキャンセルする人が一時は相次ぎ心配しました。今は団体の旅行客も、もどってきています」と話していました。
「大阪城天守閣」の氏原随景管理部長は、「入館者数がこれほど落ち込んだのは今までに例がありません。徐々に回復していますが、関西空港も全面的に再開したので、秋の行楽シーズンや中国の国慶節に向けて大阪城に訪れる人が増えるのを願っています」と話していました。
【デパート売り上げ回復期待】
外国人旅行者の消費で売り上げを伸ばしてきた大阪のデパートも、関西空港の全面再開で外国人客が戻ることを期待しています。
大阪・難波の高島屋大阪店は、ことし2月までの1年間の売り上げが全国の高島屋の店の中で最も多い1414億円余りとなるなど、外国人旅行者の増加を追い風に売り上げを伸ばしてきました。
しかし、台風21号が通過した今月4日以降、外国人客が減り、店の売り上げは去年の同じ時期と比べて10%以上、減少しているということです。
一方で、関西空港の運用が徐々に再開するにつれて、外国人客も戻り始めているということです。
高島屋大阪店の営業企画担当、龍神征也さんは「外国人客は徐々に戻り、売り上げも回復傾向にある。空港ターミナルの全面復旧で客足が完全に戻ることを期待している」と話していました。
来月の中国の連休「国慶節」にも期待していて、「店内すべてのカウンターで中国の電子マネー決済システムを20日に導入するなど、準備を進めてきた。お客さんを受け入れる準備をしっかり進めたい」と話していました。
【貨物復旧には時間かかる見通し】
関西空港は第1ターミナルが21日から全面的に再開し、旅客便の運航はほぼ通常に戻りましたが、倉庫などが浸水した航空貨物の全面復旧は時間がかかる見通しです。
空港を運営する「関西エアポート」は21日、広い範囲が浸水した国際貨物地区の様子を公開し、復旧状況などを説明しました。
それによりますと、貨物地区では台風による高潮などで多くの倉庫が浸水し、全体ではあわせて1700トンの荷物が取り残されたということです。
その後、荷物の回収などが進められ、比較的復旧が早い会社では通常の6割ほどの荷物を取り扱えるようになりましたが、会社によっては2割程度にとどまっているところもあるということです。
「関西エアポート」では、今月末には貨物地区全体で通常時の8割程度まで復旧できる見通しだとしています。
21日は、このほか第1ターミナルの全面再開にあわせて復旧した、利用客の荷物を仕分けるコンベヤーも公開されました。
モーターや制御盤が浸水し、使えなくなっていましたが、新しい部品などと交換し、20日までに復旧が完了したということです。
【輸出入 成田切り替え続く】
関西空港では旅客ターミナルに比べて貨物エリアの復旧が進んでいないことから、関西空港から医薬品などを輸出入していた大阪の製薬会社は、成田空港に切り替える対応を続けています。
「田辺三菱製薬」は、温度を一定に保つことができる医薬品専用の倉庫がある関西空港を使って、▽国内で製造した医薬品を中国やインドネシアなどに輸出し、▽医薬品やその原料などを輸入していました。
この倉庫を含めて貨物エリアの復旧が完了していないことから、この会社では、納期に余裕があるものを除いて、輸出入とも成田空港へ切り替える対応を行っています。
生産への影響は出ていませんが、兵庫県にある物流センターと成田空港の間などのトラックの輸送コストが余計にかかっているということです。
田辺三菱製薬物流管理グループの河村英之グループマネジャーは、「貨物エリアの設備は徐々に回復していて、9月中に何とか復旧する予定だと聞いている。事業に対する影響はほぼ無いが、成田空港に各社の貨物が集中しているため、トラックでの搬入搬出にかなり時間がかかっていて、今後、トラックの手配も厳しくなってくると納期への影響が懸念される」と話しています。
大阪税関によりますと、去年1年間の関西の2府4県の貿易額のうち、▽輸出はおよそ34%、▽輸入はおよそ27%を関西空港が占めていて、国際航空貨物の完全復旧に時間がかかれば、関西経済を支える貿易への影響は避けられない見通しです。


大阪空港24年ぶり国際線発着へ
台風21号の影響で関西空港の発着便の一部が振り分けられることになった大阪空港で、来月、香港と結ぶ1往復2便の臨時便が運航されることになりました。
大阪空港で国際線の旅客便が発着するのは24年ぶりとなります。
運航が決まったのは、日本航空の来月17日に香港を出発する便と、21日の香港行きの1往復2便で、中国国内の連休で旅行客が増えることを見込んだ臨時便です。
大阪空港では、今月の台風の被害で機能が低下した関西空港から最大で1日40便の発着が振り分けられることが決まっていました。
関西空港の機能は21日までにほぼ回復しましたが、大阪空港の地元自治体の一つの兵庫県伊丹市によりますと、国から「関西空港の運用が安定するまでインバウンドの受け入れを分担してほしい」として、臨時便を受け入れるよう要請があったということです。
大阪空港は、平成6年に関西空港が開港して以降、国内線だけが運航するようになっているため、国際線の旅客便の発着は24年ぶりとなります。
伊丹市の藤原保幸市長は、「今回のような事態に備えて、関西の3つの空港がどのように補完し合うか考えておく必要がある」と話しています。
【神戸空港は】
一方、大阪空港と同様に、関西空港の便が振り分けられた神戸空港では、これまでに全日空の羽田空港と結ぶ合わせて4便が発着しましたが、空港を運営する「関西エアポート」によりますと、これまでのところ、国際線の振り分けの要請はないということです。


名古屋大、軍事研究を禁止 基本方針、資金提供受けず
 名古屋大は21日の定例記者会見で、軍事利用を目的とする研究を禁止するとともに、国内外の軍事、防衛機関から資金提供を受けての研究も行わないとする基本方針を発表した。
 昨年3月、日本学術会議が決定した声明などの中で、大学は学術の健全な発展という見地から、軍事的安全保障研究とみなされる可能性のある研究の適切性を審査する制度を設けるべきだと求めたことを受けた措置。国内では京都大、琉球大も同様の基本方針を決定している。
 名古屋大の基本方針によると、軍事、防衛機関が関係するケースでも、人道上の目的が明白であれば、研究成果の公開を条件に例外的に学内に設ける委員会で審査を実施。研究者の意図に反し、軍事的に利用される可能性が高い研究を行う際も、審査の対象とするとしている。
 基本方針は今月14日の役員会で決定、発効した。松尾清一学長は会見で「どのような研究であっても、軍事利用される可能性がある。方針の決定をきっかけに、一人一人が自覚して研究を進めてほしい」と述べた。


名古屋大、軍事研究を禁止 基本方針発表、防衛機関から資金提供受けず
 名古屋大は21日の定例記者会見で、軍事利用を目的とする研究を禁止するとともに、国内外の軍事、防衛機関から資金提供を受けての研究も行わないとする基本方針を発表した。
 昨年3月、日本学術会議が決定した声明などの中で、大学は学術の健全な発展という見地から、軍事的安全保障研究とみなされる可能性のある研究の適切性を審査する制度を設けるべきだと求めたことを受けた措置。国内では京都大、琉球大も同様の基本方針を決定している。
 名古屋大の基本方針によると、軍事、防衛機関が関係するケースでも、人道上の目的が明白であれば、研究成果の公開を条件に例外的に学内に設ける委員会で審査を実施。研究者の意図に反し、軍事的に利用される可能性が高い研究を行う際も、審査の対象とするとしている。
 基本方針は今月14日の役員会で決定、発効した。松尾清一学長は会見で「どのような研究であっても、軍事利用される可能性がある。方針の決定をきっかけに、一人一人が自覚して研究を進めてほしい」と述べた。


放つ言葉の重みと軽み…演技を超えた演技女優「樹木希林」
 樹木希林さんが亡くなって、まもなく1週間が経つ。この間の報道の大きさに圧倒された。彼女が全く稀有な俳優だということが、広く認識されていたからだろう。美人女優として主役を張る映画やテレビの王道を歩んだ人ではない。演技の深化によって脇から主役クラスへ向かった俳優とも違う。希林スタイルとでもいうしかない独自の俳優人生が、多くの人たちを魅了したのだろう。
 若い時分からの軽妙でユーモア感覚あふれる個性派が、いつの頃か、ある独特の境地に足を踏み入れていった。ときにアドリブにも感じられる軽口や意味深長なセリフ回しが、彼女の生活空間の要所からつむぎ出されたかのようで、それが自然体にも見える演技につながった。彼女が放つ言葉の重みと軽み。演技を超えた演技ともいえる。
 その自然体が家族劇のなかで一層輝いた。是枝裕和監督の「歩いても 歩いても」(2008年)や「海よりもまだ深く」(16年)では、母として祖母として、家族の全体像をときに見守り、ときに突き放したりする。昭和を引きずる「良妻賢母」型ではないが、存在感が圧倒的なのだ。河瀬直美監督の「あん」(15年)では、産めなかった息子の姿を借金まみれの男に重ね合わせ、彼の仕事を助けることになる。「あん」は家族劇ではないが家族を求める話でもあった。
 今年の「万引き家族」では疑似家族のなか、もはや母や祖母でさえないひとりの老婆として、そこにいる人たちと生活をともにしているかのような印象をもった。ここまで来ると、家族の枠組みを超えている。
 樹木希林さん。とくにここ何年か、俳優の凄みを存分に感じさせてもらった。前人未到の俳優人生だったと思う。感謝である。

見送りありがとう/関空快速天王寺まで/疲れた

ブログネタ
フランス語 に参加中!
迷える女神像180910

Philippe Bigot, pionnier de la boulangerie française au Japon, est mort
Le Français Philippe Bigot était l’un des pionniers de la boulangerie française au Japon. Surnommé le "dieu du pain", le maître de la baguette est décédé, lundi 17 septembre, le jour de son 76e anniversaire.
Il était surnommé ≪ le dieu du pain ≫ au Japon. Le boulanger Français Philippe Bigot est décédé lundi 17 septembre, à l’âge de 76 ans. Depuis, les hommages se multiplient au pays du Soleil Levant.
150 employés
Arrivé au Japon en 1965, il a, durant cinquante ans, largement contribué à y populariser la baguette. Un vrai défi !
Lors d’un entretien accordé à la chaîne TV nipponne NHK, il avait en effet expliqué avoir cassé l’image selon laquelle ≪ le pain français était dur, qu’il était peut-être même immangeable ≫, en démontrant qu’une baguette pouvait être croustillante et moelleuse.
Philippe Bigot avait débarqué au Japon à l’âge de 22 ans, racontait-il sur le site France agroalimentaire. Il avait commencé sa carrière dans le sud-ouest de l’archipel, à Kobes, au sein de l’illustre boulangerie Donq, avant de créer en 1972, une boutique à son nom où il forma de nombreux Japonais à la confection du pain. Propriétaire d’une quinzaine d’établissements, il employait 150 personnes.
Pour les Nippons, le pain est devenu un aliment familier qu’ils rapprochent de la France, même si existent au Japon de très nombreuses variantes de pains qui n’ont pas d’équivalents dans l’Hexagone.
Distingué en 2017 au Japon
En 2003, Philippe Bigot avait été fait Chevalier dans l’ordre de la Légion d’honneur, par l’ambassadeur du Japon. L’an dernier, il avait reçu les honneurs du Japon, qui l’avait désigné ≪ maître-artisan de notre époque ≫. Une distinction annuelle décernée par le gouvernement japonais.
フランス語
フランス語の勉強?
金子勝@masaru_kaneko
【衰退がどんどん進む】もしアベや麻生が有名政治家の孫でなかったらトップに登れただろうか。まともに質問に答えられず、ご飯論法で責任逃れし、権力を私物化してお友達に利益をバラマキ、人事権を使って周囲を従わせ、証拠を徹底的に隠す。それでも今の地位にとどまれる。異様な格差社会だ。
日経LIVE@nikkeilive
1人1票の国会議員票は安倍晋三首相が329票、石破茂元幹事長が73票でした。首相の得票率は全体の80%を超えました。地方票の得票率は55%なので、国会議員と、より民意を反映する一般党員のズレが浮かんだ形です。
https://www.nikkei.com/article/DGXMZO35530670Z10C18A9PE8000/

江田憲司(衆議院議員@edaoffice)
私がお仕えした橋本政権は、事前の予想に反し参院選で44議席と、50議席を割り込み退陣しました。第一次安倍政権も参院選敗北で退陣しましたね。その意味で、来年の参院選では是が非でも安倍自民党に50議席を割らせたい。そのためには、野党が「過去の恩讐」を超えて「一致結束」するしかありません。
社民党OfficialTweet@SDPJapan
本日を「アベ政治の終わりの始まり」にしなければならないとの決意を新たにし、野党共闘を強化していきたい。(20日、会見で又市党首)
石破氏は善戦された。安倍陣営によるアメとムチの締め付けの中、まじめな自民党員の皆さんの中にも、この間のアベ政治の暴走への批判が、一定あることを示した。相次ぐ大災害に対し、補正予算を早期に編成するとともに、臨時国会を召集するよう求めます。(又市征治) http://www5.sdp.or.jp/comment/2018/09/20/%e8%87%aa%e6%b0%91%e5%85%9a%e7%b7%8f%e8%a3%81%e9%81%b8%e3%81%ae%e7%b5%90%e6%9e%9c%e3%81%ab%e3%81%a4%e3%81%84%e3%81%a6%ef%bc%88%e3%82%b3%e3%83%a1%e3%83%b3%e3%83%88%ef%bc%89/

🏕インドア派キャンパー📣ⒻⒸⓀⓁⒹⓅ🔥 @I_hate_camp
この白頭山は太平洋戦争中に侵略に立ち向かう抗日ゲリラの拠点としての"聖地"なんだよね。南北が慰安婦問題で意思統一して日本に対峙してくるなら、今の日本は世界から孤立していく事になる白頭山訪問の南北首脳 握った手を掲げ記念撮影
キハ22 @kiha22
京都大学吉田寮、現役寮生によると、『寮生の約半数が留学生』とのことです。「自分らには当たり前なので気にしていなかった」と。1997年に京大当局から要請があり、留学生を積極的に募集しています。留学生にとって寮は、お互いや日本人学生との間で24時間の共同生活の中で諸々の相談ができる場です。
京都大学副学長・川添理事は「代替宿舎」(アパート等の一室の借り上げ)を手配したことで吉田寮生追い出しへの対応は十分としているようですが、もともと京大当局自身が吉田寮自治会に要請して現在に至っている留学生の受け入れ・生活勉学のサポートについて、考えていなさそうなのは困ったことです。

バリバラ「アナタならどうする?〜障害者と一緒に働く上での悩み〜」
番組レギュラーがスタジオを飛び出し、東京で開かれた就労支援フォーラムの会場へ!「うつ病の部下のミスを注意したところ、『やめます』と言って来なくなった。あなたならどうする?」など、障害者と一緒に働く上での悩みや困りごとの実例をもとに、会場にいる企業の人事担当者、福祉関係者ら1500人を対象にアンケート。その結果を紹介しながら、専門家を交えて、障害者も健常者も互いに働きやすい環境について考える。 横澤夏子, 山本シュウ,大西瞳, 玉木幸則

大阪に帰らなくてはなりません.さみしいけど仕方ありません.夕方見送りしてくれるというので赤塚のあたりで待ち合わせ.予定より早くバス停に着きました.見送りありがとう.
空港でネットにつないで時間をつぶして関空まで.関空からは関空快速が復活しています.ただ天王寺まででさらに乗り換えです.
雨が降ってきましたが,疲れているのでとにかく一秒でも早く帰りました.

災害と産業 表れた「集中」の危うさ
 北海道地震は人々の暮らしとともに、道内の産業にも大きな打撃を与えた。その余波は国内全体に広がり、復旧は見通せない。
 とりわけ観光への影響が目立つ。道内宿泊施設の予約キャンセルは、先週末までに94万人を超えた。損失は300億円に迫り、今後さらに増えるとみられる。
 北海道は外国人にも人気の観光地で、昨年度の観光客は過去最高になった。訪れる人が落ち込めば道内経済にとどまらず、国が進める訪日客誘致にも影を落とす。
 ほとんどの道内観光地は受け入れに問題がない。自治体や観光施設は「北海道は安全」との呼び掛けに懸命だ。政府はじめ国全体で発信を強める必要がある。
 今回の地震では、工場も広い範囲で生産停止に追い込まれた。影響は全国に及び、トヨタ自動車は金ケ崎町の岩手工場など国内16工場の操業を一時取りやめた。
 停電により、変速機を生産する苫小牧市の工場が稼働できなくなったためだ。サプライチェーン(部品の調達・供給網)の寸断が、今回も表れたと言える。
 7月の西日本豪雨でも、供給網が途絶えて工場の生産停止や店舗の休業が広がった。企業の事業継続計画(BCP)が十分ではないことが再び浮かび上がる。
 東日本大震災の教訓を踏まえ、各企業は危機に備えてきたが、洪水を想定しないなどの不備も見られる。この機に危機管理の課題を改めて点検してもらいたい。
 北海道地震は、農業生産が全国トップの地域で起きたことにも特徴がある。農林水産被害は400億円に上り、さらに増えそうだ。
 これにより北海道が主力産地の野菜は、本州でも値上がりしている。ニンジンは東京の市場価格が前年の2倍に跳ね上がった。
 特に酪農の被害が深刻だ。停電で乳を搾れず多くの牛が病気になり、断水も重なって酪農家が生乳を出荷できない状態が続いた。さらに大手乳業工場が操業を停止し、全面復旧はまだ遠い。
 このため都内のスーパーでは、牛乳が一時品薄になった。一部地域で起きた災害が広範囲の暮らしに影響を及ぼす典型例だろう。
 今回の災害から農業が抱える問題が浮かび上がる。日本の生乳生産の5割を北海道東部が占め、大規模化が進む陰で、本州の小さな酪農家はやめていく。「集中」の危うさが表れたのではないか。
 食料安全保障の観点からも、全国で酪農を続けられる政策が必要だ。産業としての競争力を強めた大規模経営がある一方、小規模な農が分散、存続する姿が望ましい。


トリチウム水 本当に安心安全なのか
 東京電力福島第一原発構内にたまり続ける放射性物質を含んだ大量の水。タンクの設置も限界と、政府は海への放出に前のめり。漁業者は反発を強めている。母なる海は受け止めてくれるだろうか。
 水で薄めて海に放出−。シンプルで、わかりやすい解決法には違いない。でも本当に、それでよいのだろうか。
 メルトダウン(炉心溶融)した原子炉を冷やすなどした汚染水には、多種多様な放射性物質が含まれる。そのほとんどは多核種除去設備(ALPS)で取り除くことができるという。
 ただし、トリチウム(三重水素)は例外だ。性質が水素とそっくりなので、水から分離することができないというのである。ALPSで処理した後も、タンクを造ってため続けているのが現状だ。
 トリチウムは放射線のエネルギーも弱く、生物の体内に入っても蓄積されない、とされている。だから、海に流せばいいと。
 ところが、トリチウムは生物のDNAの中にまで水のごとく入り込み、遺伝子を傷つける恐れがあるとの指摘もある。
 タンクの中に残った放射性物質は、トリチウムだけではない。
 ヨウ素129やルテニウムが実際に検出されている。
 原子力規制委員会は、このような物質も「水で薄めれば基準値以下になり、問題ない」との立場だが、本当にそうなのか。
 思い出すのは、「公害の原点」といわれる水俣事件である。
 原因企業による有機水銀の海への垂れ流しを政府が放置し続けたため、深刻な被害が広がった。
 「海水の希釈能力は無限と考えたのは誤りだった」。事件に関係した高名な学者が、後に漏らした苦渋のつぶやきだ。水銀と放射性物質は同列にはできないが、不気味ではないか。
 規制委は「海洋放出は唯一の手段」と言うが、政府側からは、薄めて大気中に放出したり、地下に埋設したりなど、“代替案”も提示されている。ただし、海洋放出よりも手間や費用はかかる。
 このままでは廃炉作業に支障を来すという、東電側の主張はよく分かる。だが言うまでもなく、最も大切な“物差し”は人体への「安全」だ。「海洋放出ありき」は危うくないか。
 放射線の影響は未知なる部分が多い。漁業被害の問題だけにはとどまらない。
 議論はまだ、熟しているとは言い難い。


南北の平壌共同宣言 米朝停滞下での「つなぎ」
 韓国の文在寅(ムンジェイン)大統領と北朝鮮の金正恩(キムジョンウン)朝鮮労働党委員長が3回目の会談を行い、「平壌共同宣言」を発表した。南北の首脳が頻繁に会談するのは信頼醸成に役立つだろう。ただし、肝心の核問題での成果は今後の米朝協議に持ち越された。
 共同宣言には、北朝鮮がミサイルエンジン実験場などを関係国の専門家の監視の下で永久廃棄すると明記された。北朝鮮が核実験場を爆破した際、専門家の査察を受け入れない不透明な措置と批判されたことが念頭にあったのだろう。
 国際社会の声に耳を傾けようとしたなら、一歩前進だ。トランプ米大統領は早速、合意を評価している。
 しかし、これで米朝協議が大きく進展すると考えるのは早計だろう。
 北朝鮮は核開発の中核である寧辺(ニョンビョン)の核施設に関しても永久廃棄を表明したが、米国が相応の措置を取ればという前提条件を付けた。まず米国が朝鮮戦争の終戦宣言に応じるべきだとの北朝鮮の従来の主張を反映したものだろう。米国は非核化措置を先行させる必要があるとの立場で、これでは平行線のままだ。
 核開発を進めて北東アジアの緊張を高めた側が行動対行動の原則を持ち出す論理に、韓国が理解を示したことにならないか、懸念が残る。
 そもそも北朝鮮の非核化は、個別の施設ではなく、関連するすべての核施設、核物質が対象だ。
 北朝鮮の非核化で大きな成果が望めない中、文大統領が今回平壌を訪れたのは、南北がお互いを必要とする事情があったからだろう。
 北朝鮮は、米中間の貿易摩擦のあおりを受け、最近では中国からの全面的な後押しを受けるのが難しくなっている。トランプ大統領が中国への不満を表明しているためだ。
 また、韓国では経済対策が不十分だとして世論の支持離れが起きており、南北関係の改善をテコに反転攻勢に出る思惑があったのだろう。
 今回の両首脳の親密ぶりは、過去2回の韓国大統領の平壌訪問と比べても突出している。きょうは、中朝国境沿いにある朝鮮半島最高峰の白頭山にそろって登るという。
 政治的な演出は、対話の雰囲気作りにはプラスかもしれない。重要なのは、核問題で実質的な進展に結びつけることだ。


南北首脳会談 非核化 後回しせずに
 北朝鮮側が再び、核放棄への意欲を表明した。時期や方法について具体的な約束はしなかったが、ひとまず対話は続きそうだ。南北関係改善を急ぐあまり、非核化を後回しにしてはならない。
 韓国の大統領が平壌を訪問するのは十一年ぶり。南北首脳会談は今年だけで三回目となった。
 文在寅(ムンジェイン)韓国大統領を、金正恩(キムジョンウン)朝鮮労働党委員長が夫婦で出迎え、市内をともにパレード。自分の執務室がある朝鮮労働党庁舎で、初めて南北首脳会談を行うなど「破格の厚遇」を見せた。
 この歓迎ムードを反映するように、十九日の発表文には、非武装地帯での軍事的緊張の解消、開城(ケソン)工業団地や金剛山(クムガンサン)観光の正常化、二〇三二年の夏季五輪共同開催の誘致など、軍事、経済、スポーツ、人的交流など多方面にわたる合意が盛り込まれた。
 首脳間で信頼関係が積み重なっていることを実感させる内容であり、歓迎したい。
 ただ、合意の六項目中、非核化についての言及は、わずか一項目にすぎなかった。
 北西部に位置する寧辺(ニョンビョン)核施設と東倉里(トンチャンリ)のミサイル関連施設について、永久に廃棄する意向を示した部分だ。
 具体的な施設名を挙げたのは前進だが、東倉里は北朝鮮がすでに解体措置を取ったと表明している。核施設の廃棄には「米国が相応の措置を取れば」という前提があり、駆け引きは終わっていない。
 米国が求めてきた核施設リストや申告・検証、廃棄に向けた日程の提示は今回もなかった。
 非核化をめぐる米朝間の交渉は膠着(こうちゃく)している。休戦中の朝鮮戦争について「終戦宣言」と、北朝鮮の核放棄のどちらを先に行うかで、対立しているためだ。
 首脳会談前に文氏は、先に核放棄を行うよう正恩氏を説得する考えを表明していた。合意文を見る限り、応じなかったようだ。先に終戦宣言の実現を求める立場を変えていない可能性がある。
 正恩氏の年内ソウル訪問で合意したのは画期的だ。ただ、非核化の見通しがついていない段階では、混乱を招かないか。
 トランプ米大統領は、合意文の内容について、ツイッターで歓迎する意向を示した。二回目の米朝首脳会談が実現する可能性が高く、交渉は、この首脳会談の場に持ち越されることになりそうだ。
 韓国は、南北関係に目を奪われることなく、非核化についても、粘り強く説得を続けてほしい。


南北首脳会談/物足りない北朝鮮の姿勢
 北朝鮮の平壌(ピョンヤン)を訪問している韓国の文在寅(ムンジェイン)大統領と金正恩(キムジョンウン)朝鮮労働党委員長が2日間の会談を終え、合意文書に署名した。
 両氏の会談は今年4月以降、3回目である。今回、北朝鮮指導者としては初めて金氏が年内にもソウルを訪問することで一致した。南北関係の改善・発展のためにも両氏の絆が深まることは歓迎したい。
 目に付くのが、南北融和をさらに推し進める内容だ。2032年の夏季五輪の共催誘致に向けた協力などが盛り込まれた。
 一方、最大の焦点だった北朝鮮の非核化に関しては、物足りなさが否めない。現有の核兵器を含む全核施設の申告が抜けているためだ。
 北朝鮮側が最も踏み込んだのが、寧辺(ニョンビョン)の核施設を永久廃棄する用意があると表明したことだ。使用済み核燃料再処理施設やウラン濃縮施設などが集中する寧辺の核施設は、老朽化が指摘されている。東倉里(トンチャンリ)のミサイル発射台などを関係国の専門家による立ち会いの下で永久廃棄することも合意した。
 しかし、寧辺に関しては米国が相応の行動を取ることを条件にしている。つまり、核施設廃棄の見返りとして、朝鮮戦争の終戦宣言の受け入れを求めているということだ。
 6月の米朝首脳会談後、北朝鮮の非核化を巡る米朝協議は停滞している。米国が北朝鮮に全核施設の申告や査察受け入れを求める一方、北朝鮮は先に終戦宣言に踏み切るべきだと要求してきた。今回は北朝鮮が譲歩した部分はあるものの、米国に同時行動を求める基本姿勢は変わっていないと言える。
 金氏との関係を重視するトランプ米大統領は、今回の首脳会談の成果について、ツイッターで歓迎する意向を示している。今後、膠着(こうちゃく)していた米朝間の非核化交渉は再開する公算が大きいとみられている。
 だが、米政権内には非核化の意思に懐疑的な見方が強い。文氏は来週、国連総会出席のためニューヨークを訪れ、トランプ氏に会談結果を説明する。
 拉致問題の解決を目指す日本は、韓国側に詳しい情報の提供を求め、北朝鮮側の対応を冷静に見極めたい。解決に向けた道筋を探り続けることが重要だ。


南北首脳合意 非核化へ見極め必要だ
 韓国大統領として11年ぶりに平壌を訪れた文在寅(ムンジェイン)氏と、北朝鮮の金正恩(キムジョンウン)朝鮮労働党委員長との間で3回目の首脳会談が行われた。
 両首脳は「9月平壌共同宣言」に署名し、金氏は「朝鮮半島を核兵器、核の脅威のない平和の地にするために努力する」と述べた。
 金氏は、年内にも北朝鮮の最高指導者として初めてソウルを訪問するという。
 南北首脳が会談を重ね、信頼関係を築くことは朝鮮半島の緊張緩和に不可欠である。
 だが、非核化を巡る米朝間の協議は、トランプ米大統領が「非核化への進展がない」としてポンペオ国務長官の訪朝を中止させるなど、停滞している。
 問われるのは言葉ではなく、行動だ。南北首脳が4月の板門店(パンムンジョム)宣言で合意した「完全な非核化」に向け、北朝鮮が具体的な行動に踏み切ることが求められる。
 平壌共同宣言には、北西部東倉里(トンチャンリ)のミサイルエンジン実験場を専門家立ち会いの下、永久に廃棄することや、米国が相応の措置を取れば寧辺(ニョンビョン)の核施設の廃棄にも応じる用意があると明記した。
 金氏が非核化の決意を改めて表明した意義は否定しない。
 しかし、米国は北朝鮮に対して、核兵器と核施設などのリストと非核化を進める行程表を示すよう一貫して求めてきた。これらは共同宣言には触れられていない。
 共同宣言にある米国の「相応の措置」は、北朝鮮が要求してきた朝鮮戦争の終戦宣言を含んでいると受け止められる。
 米側の譲歩を引き出しながら、段階的に非核化を進めるのが狙いではないか。これでは非核化への本気度が疑われる。
 トランプ氏は共同宣言について歓迎の意向をツイッターに投稿したが、北朝鮮の真意をしっかりと見極める必要がある。
 気がかりなのは、米国の中間選挙が11月に迫っていることだ。目先の成果を急ぎ、非核化の見通しがないまま譲歩するようなことがあってはならない。
 共同宣言には、条件が整えば、閉鎖中の南北経済協力事業の開城(ケソン)工業団地や中断している金剛山観光事業を正常化することに加え、2032年夏季五輪の共同開催への協力なども盛り込まれている。
 しかし、国連の経済制裁が科せられている限り、経済分野での協力や交流は進まない。非核化が実現し、制裁が解除されることが前提となることを金氏は再認識しなければならない。


9月平壌共同宣言 朝鮮半島の平和期待する
 韓国の文在寅大統領と北朝鮮の金正恩朝鮮労働党委員長の3度目の会談が行われ「9月平壌共同宣言」が発表された。非核化への具体的措置が示され、軍事的緊張緩和と経済・民生の協力強化がうたわれた。朝鮮戦争の終結に向けてさらに一歩踏み出したものとして評価する。
 核とミサイル問題について「米国が相応の措置を取れば寧辺の核施設の廃棄など追加措置を取る用意がある」「東倉里のミサイルエンジン実験場とミサイル発射台を専門家立ち会いの下、永久に廃棄する」と表明した。トランプ米大統領は歓迎しており、米朝交渉が再開されそうだ。朝鮮半島の早期の非核化を期待したい。
 年内にも金委員長がソウルを訪問する。板門店で2回と相互の首都訪問で、1年間で4回目の会談となる。緊張緩和の動きは一層加速するだろう。
 宣言では「朝鮮半島を恒久的な平和地帯とするための実践的措置を講じていく」と確認し「偶発的武力衝突防止のために常時の意思疎通と緊密な協議を進める」とした。
 また、南北を結ぶ鉄道と道路の年内着工、経済協力の象徴である開城工業団地、金剛山観光事業の正常化を掲げた。保健・医療分野の協力強化、離散家族問題の根本的解決のための人道的協力の強化、2032年夏季五輪の共催誘致も盛り込んだ。
 今回の宣言は、南北の両首脳が事実上、戦争終結状態を確認したものといえる。最終的な終結宣言には、戦争に加わった米国、中国の参加が必要だ。朝鮮戦争休戦から65年、冷戦終結から27年を経て現在があることを考えるなら、簡単に実現できるわけがない。一つ一つ着実に進めていくしかない。
 北朝鮮の核開発と大陸間弾道ミサイル実験で、米朝の戦争が心配された昨年から状況が一変した。休戦状態のままの朝鮮戦争を終結させ、朝鮮半島を平和の地にしようという文大統領の信念とリーダーシップが牽引(けんいん)したことは間違いない。
 一方、一連の首脳会談に対して「蚊帳の外」と揶揄(やゆ)されてきた日本政府の姿勢はどうだろうか。8月に閣議報告された18年版防衛白書では、北朝鮮の核・ミサイルについて「これまでにない重大かつ差し迫った脅威」と明記した。そして地上配備型迎撃システム「イージス・アショア」導入を進めている。平和への努力の足を引っ張ることだけはやめてもらいたい。
 米朝交渉の進展で朝鮮半島の非核化、在韓米軍の縮小・撤退が実現すれば、戦争の可能性は小さくなる。沖縄に広大な米軍基地を置くための口実の一つがなくなる。日本政府は、脅威をあおり米国に追随するだけの姿勢をやめるべきだ。沖縄も信念を持って、自らの立場を世界に発信する自治体外交、民間外交を展開する気概を持ちたい。


南北首脳会談の“主役”に 正恩の妹・金与正に韓国が熱視線
「周辺地域の情勢が安定し、さらに進んだ結果が予想される」――。
 18日、北朝鮮の平壌で11年ぶりに行われた南北首脳会談で、金正恩朝鮮労働党委員長は今後の米朝関係の進展に強い期待を表明した。韓国の文在寅大統領は20日まで滞在し、19日午前も首脳会談を予定。その後、南北の合意内容を発表するとみられている。
 今年3回目の南北首脳会談で注目を集めたのは、金正恩でも文在寅でもなかった。金正恩の妹である金与正党第1副部長だ。平壌国際空港では、文大統領が到着する1時間前から、白いブラウスに黒のスーツを着た金与正が慌ただしく走り回る姿が見られ、金与正のふだんの様子を知らない北朝鮮国民の視線を集めていたほか、空港に到着した文大統領の腕を支える金与正のふるまいに韓国国民も驚いた様子。ブレークニュースの文日錫氏は「衝撃だらけのピョンヤン訪問初日」と書いていたほどだ。
 金与正はパレードに同行せず、先回りして宿舎の百花園迎賓館に到着し、玄関で労働党幹部とスマホで連絡を取り合ったり、百花園の女性職員と一人一人握手したり。今回の南北首脳会談の全てを仕切る“振付師”といった感じだった。
 韓国の聯合ニュースは、金与正を「公式的な肩書以上に国政全般を補佐し、事実上の秘書室長以上の役割をしている」との見方を伝えていた。
 もうひとつ話題だったのが、「三星」「現代」「SK」といったオール韓国ともいえる財閥メンバーが参加していたことだ。この韓国経済界の「ドリームチーム」は北側の要請ではなく、あくまで韓国政府の判断というから、南北とも今回の会談に相当、力を入れている様子がよく分かる。(現地取材協力・国際ジャーナリスト・太刀川正樹氏)


南北首脳会談  非核化の道につなげて
 南北首脳の合意をどう読めばよいのか。膠着(こうちゃく)する米朝交渉を打開する中身ではないのは残念だが、破綻を回避して交渉の道につないだ意味は小さくないだろう。
 北朝鮮の非核化を一歩でも前に進めるために、米朝は粘り強く対話を続けなければならない。
 韓国の文在寅大統領と北朝鮮の金正恩朝鮮労働党委員長の3回目となる首脳会談。最大の焦点は、北朝鮮から非核化への具体的な道筋が示されるかどうかだった。
 合意文書で、北朝鮮は東倉里のミサイルエンジン実験場などを専門家の立ち会いの下で永久廃棄することを明記。さらに、寧辺に集中する核施設の永久廃棄などの追加措置を取る用意があるとした。
 寧辺には使用済み核燃料再処理施設や黒鉛減速炉、ウラン濃縮施設などがある。北朝鮮の核拠点といえるが、専門家の中には老朽化が進んでいるとの指摘もある。
 この施設群の永久廃棄といっても、米国が「相応の行動」を取ることを条件にしていることに留意すべきだ。相応の行動とは何を想定しているのか。北朝鮮が求めている朝鮮戦争の終戦宣言であれば、米国は応じないだろう。結局は、非核化を優先させるべきとする米国との隔たりは大きく、これでは同じ議論の繰り返しになる。
 文氏は近く、国連総会に出席するため訪米し、トランプ米大統領に合意事項を説明する予定だ。米国はポンペオ国務長官の訪朝中止など、強硬姿勢に転じており、合意を受けてどう対応するのか。
 トランプ氏は合意事項を踏まえ「非常に興奮する」とツイッターに投稿している。ただ米政権内はボルトン大統領補佐官を中心に金氏の非核化の意思を疑う声が強く、一枚岩とは言えない。
 一方で、サプライズは金氏が共同記者会見でソウル訪問を表明したことだ。南北首脳の対話持続をアピールすることで、米国との交渉再開につなげたい考えだろう。
 北朝鮮トップのソウル訪問は初めてで、歴史的な出来事になる。文氏は韓国の四大財閥などの経済人を随行させており、将来の経済交流への意思がうかがえよう。
 しかし、実現するには北朝鮮が非核化し、国連決議の経済制裁が解除されることが前提であることを忘れてはいけない。
 文氏と金氏は同じ車で平壌市内をパレードし、南北融和を演出してみせた。平和の道をともに歩もうとするのは、東アジアの安定にとっても喜ばしいことだ。ムードだけで終わらせてはならない。


南北首脳会談 不十分だが次につなげよ
 北朝鮮の金正恩(キムジョンウン)朝鮮労働党委員長と韓国の文在寅(ムンジェイン)大統領による首脳会談が平壌で行われ、両首脳は合意文書「9月平壌共同宣言」に署名した。
 共同宣言で注目されるのは、「米国が相応の措置を取る」ことを条件に、北朝鮮が寧辺(ニョンビョン)にある核施設の「永久廃棄などの措置を取る用意がある」と言及したことだ。「米国の相応の措置」とは朝鮮戦争の終戦宣言だとみられる。東倉里(トンチャンリ)にあるミサイルのエンジン実験場と発射台を専門家の立ち会いの下で廃棄することも盛り込まれた。
 6月のトランプ米大統領と金委員長との米朝首脳会談では「朝鮮半島の非核化」という目標設定で合意した。しかし、非核化への行程表など細部が詰められておらず、その後の米朝交渉は難航して停滞状態に陥り、決裂も懸念される事態だった。
 今回の南北会談で、北朝鮮は文大統領の「橋渡し」に乗っかる格好で、米国との交渉を進展させる意思を示したといえる。
 特に寧辺の核施設は、北朝鮮の核開発のシンボルともいえる存在だ。その永久廃棄に言及するのは、北朝鮮としては大きなカードを切った認識だろう。
 しかし、今回の合意は「完全な非核化」という点では不十分と言わざるを得ない。最大の問題点は、すでに保有する核兵器をどうするのか、という核心部分が不明であることだ。
 また、北朝鮮の核・ミサイル施設は寧辺や東倉里だけではない。米国が求める「核施設の完全な申告と検証」という手順を飛ばし、自己申告した分だけ廃棄するという手法では、秘密施設の温存という疑念が残る。
 ただ、真意が不明な面はあるものの、北朝鮮が前向きな提案をしている、という点は過小評価すべきではないだろう。北朝鮮への警戒感を募らせ、その意図を全否定して交渉を破綻させては元も子もない。
 文大統領は今月下旬に訪米して、トランプ大統領に会談内容を説明する予定だ。金委員長が未公表のメッセージを託した可能性もある。米韓首脳で北朝鮮の意図を分析し、戦略を共有した上で米国の「次の一手」を決めるべきだ。今度は中途半端な成果で満足せず、完全な非核化という目標を揺るがせずに交渉を進めることが大事である。
 南北会談では金委員長のソウル訪問も合意された。北朝鮮の体制が国際的に認知され、融和ムードが先行して広がることを警戒する向きもあるだろう。
 しかし、北朝鮮トップの初のソウル訪問が、朝鮮半島に残る冷戦構造の転換に寄与し、地域の緊張を緩和させるのは間違いない。「非核化への一助」と位置付けて対応したい。


南北首脳 白頭山に登頂 抗日パルチザン闘争の聖地
 【ソウル渋江千春】北朝鮮訪問中の韓国の文在寅(ムン・ジェイン)大統領と、金正恩(キム・ジョンウン)朝鮮労働党委員長は20日午前、北朝鮮最高峰の白頭山(標高2744メートル)に一緒に登頂した。それぞれの夫人も同行した。文氏は20日中にソウルに戻る予定。
 平壌共同取材団によると、文氏と妻の金正淑(キム・ジョンスク)氏は午前6時40分ごろ、宿舎の百花園招待所(迎賓館)を出発。平壌国際空港まで車で移動する間、窓を開け、沿道で見送る市民らに手を挙げて応えた。空路到着した白頭山近くの三池淵(サムジヨン)空港では、金委員長と妻の李雪主(リ・ソルジュ)氏が出迎えた。両首脳は車やケーブルカーで移動し、山頂にあるカルデラ湖「天池」付近でトレッキングを楽しんだ。
 白頭山について、北朝鮮は金委員長の祖父、金日成(キム・イルソン)国家主席の抗日パルチザン闘争の聖地で、父の金正日(キム・ジョンイル)総書記の生家があると発表している。トレッキングが趣味の文氏が4月の南北首脳会談時に「白頭山に行きたい」と話し、今回、金委員長からの提案で登山が実現。尹永燦(ユン・ヨンチャン)国民疎通首席秘書官は19日の記者会見で「白頭山はわが民族の霊山であり、最も象徴的な山だ」と南北首脳の登山の意義を説明した。
 一方、金委員長は昨年11月の新型大陸間弾道ミサイル(ICBM)「火星15」発射実験成功後にも登頂。北朝鮮国営の朝鮮中央通信は当時、金委員長が「国家核戦力完成の歴史的大業を実現してきた激動の日々を感慨深く振り返った」と伝えた。


南北首脳会談 非核化交渉進展に期待
 北朝鮮の金正恩(キムジョンウン)朝鮮労働党委員長と韓国の文在寅(ムンジェイン)大統領は平壌で3回目となる首脳会談を行い、「9月平壌共同宣言」に署名した。
 首脳会談は、北朝鮮の非核化に向けた米朝交渉が停滞する中、打開策を見いだそうと開かれた。宣言は▽北朝鮮は北西部東倉里(トンチャンリ)のミサイルエンジン実験場とミサイル発射台を専門家の立ち会いの下、永久に廃棄する▽北朝鮮は米国が相応の措置を取れば北西部寧辺(ニョンビョン)の核施設の廃棄など追加措置を取る用意がある―など。非核化への具体的な措置も盛り込まれた。米朝交渉の進展を後押しする内容であり、評価したい。
 ただ、今回の会談をきっかけに、非核化の動きが加速するかは不透明だ。非核化の意思を繰り返す北朝鮮は朝鮮戦争終戦宣言を行うことが前提条件だと主張してきたが、米国は「まずは非核化」との姿勢を崩していない。しかも、実効性を担保しようと米国が「完全かつ検証可能で不可逆的な非核化(CVID)」を強く求めていることに北朝鮮は反発、事務レベルの交渉も難航している。
 共同宣言では、北朝鮮が核施設廃棄の追加措置に言及する一方で自国の主張に沿う対応をするようトランプ米政権に譲歩を求めているのが特徴だ。米国が北朝鮮の要求にどう対応するかが今後の鍵となる。トランプ氏は今回の南北首脳会談の結果について「非常に興奮する」とツイッターに投稿。11月の米中間選挙を見据え、対北朝鮮で成果を上げたい同氏は、非核化の具体的方策を示した金氏の姿勢を歓迎した。
 米国にとって重要なのは交渉を停滞させないことであり、北朝鮮との妥協点を見いだす努力も必要だ。6月の歴史的な米朝首脳会談を単なる政治ショーに終わらせないためにも、トップ外交を粘り強く進め、北朝鮮の完全非核化につなげなければならない。
 宣言は、いずれも将来の核・ミサイル開発能力を封印するもので、既に長年にわたり開発、配備してきた核兵器や弾道ミサイルなどの「現在の脅威」には踏み込んでいない。今後の米朝交渉ではこの部分もしっかり議論する必要がある。
 軍事的な緊張を緩和する合意文にも国防相レベルで署名した。直接の戦争当事者である南北で終戦宣言に向けた基盤づくりを進める方針だ。北朝鮮側の意向に韓国側が応えた構図と考えられ、金氏、文氏の個人的な信頼関係は深まっている。主張が平行線をたどったままの米朝間の橋渡し役として韓国には今後も期待が掛かる。
 国連総会を利用し、近く米韓首脳会談が開かれる。トランプ氏に対し文氏が朝鮮戦争の終戦宣言への理解と協力を求めることも予想される。米国にはCVIDなど肝心な部分は堅持しながら、交渉を進展させてもらいたい。


南北共同宣言 非核化進展に結び付くか
 米朝首脳会談で北朝鮮が約束した「完全な非核化」の進展につながるかどうか。交渉が停滞する中、そこが今後の最大の焦点となる。
 北朝鮮の金正恩(キムジョンウン)朝鮮労働党委員長と韓国の文在寅(ムンジェイン)大統領は平壌で南北首脳会談を行い、合意文書「9月平壌共同宣言」に署名した。
 南北首脳会談で注目されたのは、完全な非核化に向け、文氏が金氏から具体的な措置を引き出せるかだった。
 会談後の共同会見で、金氏は「朝鮮半島を核兵器も核の脅威もない平和の地とするために努力していく」と述べ、非核化への意思を改めて表明した。
 共同宣言は米国による「相応の措置」との条件付きで、北朝鮮が北西部寧辺の核施設を廃棄する用意があるとした。
 北朝鮮北西部の東倉里のミサイルエンジン実験場と発射台を専門家の立ち会いの下、永久に廃棄することも盛り込んだ。
 南北間の合意が非核化に関する方策に踏み込んだのは初めてとなる。だが、米国が求めている核兵器の申告や査察受け入れは含まれていない。寧辺の核施設は老朽化が指摘されている。
 トランプ米大統領は合意事項について、歓迎する意向をツイッターに投稿した。
 文氏は国連総会に合わせて訪米し、トランプ氏に会談結果を報告する。
 ただし、非核化を巡る米朝交渉が再開されたとしても、非核化が前進するかは不透明だ。
 というのも米朝関係は冷え込んでいるからだ。6月の米朝首脳会談後、北朝鮮は既に核実験場廃棄やミサイル実験中止などの措置を取ったとし、朝鮮戦争の終戦宣言が先決と主張するなど強硬な態度を取ってきた。
 一方の米国も、非核化の進展が不十分だとしてポンペオ国務長官の訪朝を中止させた。
 完全な非核化には、北朝鮮が保有する核兵器や核関連施設について、全て情報開示をすることが欠かせない。
 共同宣言は、これに応えたようには見えない。逆に疑問が浮かんでくる。
 北朝鮮が米国に求める「相応の措置」とは、何を意味するのか。核施設廃棄はどの程度実効性を持つのか。既に所有している核兵器などはどうするのか。
 これらを突き詰め、北朝鮮の「戦術」を見極めながら、完全な非核化の実現に向けて、粘り強く交渉を進めていかなければならない。
 会見で金氏は「早い時期にソウルを訪問することを約束した」と表明した。金氏のソウル訪問が実現すれば、北朝鮮最高指導者としては初めてとなる。
 文氏によると特別な事情がなければ訪問は年内の見込みだ。南北首脳が金氏のソウル訪問を打ち出したのは、南北関係を強化して足場を固め、対米交渉に臨む狙いがあるとみられる。
 懸念されるのは、韓国が融和に前のめりになり過ぎることだ。北朝鮮の非核化の実現に向け日本は米国、韓国とこれまで以上に結束せねばならない。


3回目の南北首脳会談 「段階的非核化」が明白だ
 北朝鮮の金正恩(キムジョンウン)朝鮮労働党委員長が今年3回目の文在寅(ムンジェイン)韓国大統領との南北首脳会談で、北西部寧辺(ニョンビョン)の核施設の廃棄など追加措置を取る用意があるなどとした「9月平壌(ピョンヤン)共同宣言」に署名した。核兵器の原料となるプルトニウムの製造に使ってきた原子炉などの稼働を停止する可能性に言及したもので、一定程度踏み込んだものといえるだろう。
 ただ、「米国が相応の措置を取れば」の条件を付している。朝鮮戦争の終戦宣言を狙っていることは確実だ。北朝鮮はこれまでも核実験場廃棄などの措置を取ったとし、米国に「相応の行動」を要求してきた。トランプ米政権は再度の米朝首脳会談に応じる構えだが、北朝鮮の「段階的な非核化」ペースを警戒しつつ、「完全な非核化」へかじを切らせるかが焦点になる。
 文大統領は南北会談前に北朝鮮に対して「現在保有している核兵器、核物質、核施設などを廃棄する段階に進むべきだ」としていた。会談では金氏にこうした要請をしたとみられる。北朝鮮は寧辺の核施設や東倉里(トンチャリ)のミサイル発射台などの廃棄というカードを切ることで応じた形だ。
 しかし、これらは今後の核・ミサイル開発能力、「未来の脅威」を封印するにすぎず、「現在の脅威」である現有核兵器などは温存したまま。核兵器の申告や査察受け入れが不可欠とする米国の要求に応えるものでないのは明白である。
 国連総会を機に、近く米韓首脳会談が予定されている。米国が南北会談や共同宣言をどう評価するかにかかっているが、トランプ氏がツイッターで「(非核化は困難との指摘が)間違っていることを2人で証明する」などと再度の首脳会談へ積極姿勢を示しているのは懸念材料でもある。非核化交渉が行き詰まりを見せていた中、北朝鮮が今月9日の建国70年の記念日に行った軍事パレードで、米本土を射程に収める大陸間弾道ミサイル(ICBM)を登場させなかったことなどを評価してのことだ。
 北朝鮮は、これまでの米朝交渉で自国の不満をぶつけながら、手のひらを返したように低姿勢ぶりを示すなど、米国を用意周到につなぎとめている。後ろ盾の中国との首脳会談で確認した「段階的な非核化」を推し進めているといえる。
 再度の米朝首脳会談で11月の中間選挙を重視するトランプ氏から終戦宣言を引きだそうと虎視眈々(こしたんたん)と狙っているのではないか。終戦宣言を認めれば、次は在韓米軍の撤退など北朝鮮が要求をエスカレートさせてくるのは目に見えている。
 韓国は非核化を誘導しようと、前のめりになっている。軍事的緊張を緩和する合意文に国防相レベルで署名したのは、まずは南北で終戦宣言に向けた基盤づくりに入ったともいえる。これもまた北ペースだ。
 日本は文氏が拉致問題に言及したか否か、金氏がそれにどう応じたかを早急に聞き取り分析する必要がある。ただし北ペースに乗せられてはならないことは肝に銘じなければならない。


南北首脳会談/トップ外交続け非核化を
 北朝鮮の金正恩(キムジョンウン)朝鮮労働党委員長は、今年3回目となる文在寅(ムンジェイン)韓国大統領との南北首脳会談で、核施設やミサイル発射台などの解体、廃棄を盛り込んだ「9月平壌(ピョンヤン)共同宣言」に署名した。
 北朝鮮は非核化の意思を繰り返し表明しているが、一方的な非核化は論外だとして米国に相応の措置を求め、米朝交渉は難航している。
 今回の会談結果を非核化への具体的措置に踏み出す転機としなければ、6月に初めて実現した米朝首脳会談の歴史的意義も色あせてしまう。トップ外交を維持し、北朝鮮の確実な非核化につなげなければならない。
 金委員長による早期のソウル訪問合意も、トップ外交を続けなければ、再び不信と対立が悪循環する構図に逆戻りしかねない南北両首脳の危機感が根底にあるとみられる。
 偶然だろうが、13年前の同じ9月19日、北京で開催されていた6カ国協議は、北朝鮮の非核化と米朝、日朝関係の改善などを盛り込んだ共同声明をまとめた。だが、合意内容を履行する初期段階で頓挫した。南北両首脳は今回、共同宣言に署名しながら「13年前と同じ轍(てつ)は踏めない」と覚悟しただろう。
 今回の共同宣言は、トランプ米大統領と金委員長の仲裁に意欲を示す文大統領と、南北の平和共存を進めながら米国から譲歩を引き出そうとする金委員長の思惑を調整した苦肉の作品とも言える。
 北朝鮮は北西部にある寧辺(ニョンビョン)の核施設を永久廃棄するなどの追加措置を表明しつつも、「米国の相応の措置」を条件にした。一方で、北朝鮮が韓国に求める開城(ケソン)工業団地の再稼働や金剛山(クムガンサン)観光の再開を「条件が整い次第」実現するとうたった。持てるカードで非核化を誘導しようとする韓国の姿勢は鮮明だ。
 南北が首脳会談で非核化を正面から取り上げ議論したのは今回が初めてだ。北朝鮮はこれまで核・ミサイル問題は米国との交渉課題だとして韓国の介入に難色を示してきた。米朝を仲裁しようとする文大統領の調整努力はそれなりに機能したとは言える。
 しかし北朝鮮が今回合意した東倉里(トンチャンリ)のミサイル発射台や寧辺核施設の廃棄は、いずれも今後の核・ミサイル開発能力を封印するもの。言い換えれば「未来の脅威」を交渉カードにしているにすぎない。
 既に長年にわたり開発、配備してきた核兵器や大陸間弾道ミサイル(ICBM)を含む弾道ミサイルなどの「現在の脅威」には踏み込んでいない。核開発の実態を申告することが非核化の第一歩だとする米国の要求も、こうした「脅威の時間軸」に関連している。
 現実の脅威を除去する段階に進まなければ、北朝鮮が求める朝鮮戦争終戦宣言など安全保障の枠組み構築に応じることができないとするのが米国の立場だ。
 南北は軍事的緊張を緩和する合意文にも国防相レベルで署名した。まずは直接の戦争当事国である南北で、終戦宣言に向けた基盤づくりに入ったとも言える。
 国連総会を利用し、近く米韓首脳会談が予定されている。北朝鮮の非核化措置と米国の終戦宣言への関与を「取引」する環境を整えることができるかどうかが、次の課題だ。


南北首脳会談 非核化進展へ米朝対話の再開を
 韓国の文在寅大統領は、北朝鮮を訪ねて金正恩朝鮮労働党委員長と今年3度目の首脳会談を行い、朝鮮半島非核化への具体的措置に初めて踏み込んだ「9月平壌共同宣言」にそろって署名した。6月の米朝首脳会談で約束された非核化協議は停滞しており、新たな提案によって交渉のボールをトランプ大統領へ投げ返した形だ。トランプ氏には北朝鮮との協議を再開して着実な成果に結ぶよう求めたい。
 共同宣言では、米国が「相応の措置」を取ることを条件に、核開発の拠点である寧辺の核施設を永久廃棄する用意があると表明した。東倉里のミサイル実験場と発射台を、関係国の専門家の立ち会いの下で廃棄することも約束した。
 米国はこれまで、北朝鮮に核施設の申告や査察受け入れなど具体的行動を求めてきたが、北朝鮮は信頼醸成のため朝鮮戦争の終戦宣言が先決だと主張。どちらを優先させるかで、にらみ合いが続いていた。宣言後、トランプ氏は早速ツイッターで歓迎の意を表明した。行き詰まり打破に向け、米朝仲介を自任する文氏が一定の役割を果たしたのは間違いあるまい。
 北朝鮮は、沿道を埋めた市民が統一旗を振って迎えるなど、文氏を熱烈歓迎した。金氏が北朝鮮最高指導者として初めてソウルを訪問することでも合意した。南北融和の演出は、平和を希求しているとのアピールであり、韓国を味方に局面転換を図ろうとの意図の表れだ。経済制裁にあえぐ北朝鮮が、それだけ交渉破棄に追い込まれるのを恐れている証左でもあろう。
 韓国にとっても、戦争回避は最重要課題だ。文氏が今回、韓国四大財閥トップを同行させたのも、経済に窮する金氏の「揺れ」を見据え、制裁緩和後の投資の可能性を示して非核化を迫る策だったに違いない。南北は軍事的緊張緩和でも合意した。文氏は来週トランプ氏と会談する予定だが、詳細な情報を共有し、半島の安定に向けて交渉を加速させなければならない。
 ただ今回も北朝鮮側から既に保有する核についての言及はなく、今後の工程表は示されていない。廃棄を示唆した寧辺の核施設は老朽化が指摘されており非核化への本気度には疑念も募る。真意と実態を把握し、査察方法などを緻密に詰めることが欠かせない。
 そもそも米政権では、金氏の非核化の意思に懐疑的な見方が強い。国内メディアは核開発の隠蔽(いんぺい)工作を伝え、国際原子力機関(IAEA)でも、完全非核化を宣言した4月の南北首脳会談後も北朝鮮が核開発を進めているとの報告が上がっている。
 北朝鮮は、核施設や保有状況などの全容を積極開示しなければ、積もり積もった米国や国際社会の不信感を拭うことができないと肝に銘じるべきだ。非核化への努力を宣言するだけでなく、一つ一つ実績を重ねることで、自らが願う制裁解除を実現させなければならない。


【南北首脳会談】必要なのは具体的行動だ
 北朝鮮の金正恩(キムジョンウン)朝鮮労働党委員長と韓国の文在寅(ムンジェイン)大統領が平壌で会談し、共同宣言に署名した。両氏による南北首脳会談は3回目で、合意文書は1回目の4月の「板門店(パンムンジョム)宣言」に続く。南北関係の緊張緩和の流れは歓迎されよう。
 だが、朝鮮半島問題の核心である北朝鮮の非核化の実現はなお不透明で、先行きを明確に見通せる合意内容には至らなかった。求められているのは「完全かつ検証可能で不可逆的な非核化」であり、その具体的な行程と行動だ。
 米国のトランプ大統領と金氏が6月の初の米朝首脳会談で「朝鮮半島の完全非核化」を約束したものの、その後の交渉は行き詰まっている。今回の南北会談は、米国を交渉につなぎ留めようと南北の利害が一致し実現した。
 共同宣言で北朝鮮は、北西部東倉里(トンチャンリ)のミサイルエンジン実験場などのほか、核兵器の原料を製造してきた寧辺(ニョンビョン)の核施設を廃棄するなど追加措置を取る用意があると表明した。核開発の拠点施設を手放す意向に踏み込み、米国側に本気度をアピールしたとみられる。
 金氏は「早い時期」のソウル訪問も約束した。米朝の「仲介役」である韓国との融和で米国を揺さぶり、交渉の膠着(こうちゃく)状態を打開するとともに譲歩を引き出す狙いだろう。今回の核施設廃棄の提案もあくまで「米国が相応の措置を取れば」という条件付きだ。
 米朝会談後、北朝鮮は一部の核実験場の閉鎖などに応じてきたものの、米国から見返りがない状況へのいら立ちもあろう。だが、米国が北朝鮮に求めるのは現有の核弾頭数などの申告や査察受け入れだ。期限を定めた非核化へ具体的な行動を迫って譲らない。
 北朝鮮側も体制保証の措置として朝鮮戦争の終戦宣言を優先するよう要求する姿勢は変えず、非核化の道筋で米朝の隔たりは大きい。北朝鮮は米国など国際社会との核を巡る約束を反故(ほご)にしてきた経緯もあり、米政権内の不信感を根強くしているのも事実だ。
 韓国の文氏にとっても改めて重要な局面になる。米朝の橋渡し役に意気込むが、交渉が停滞し、南北の経済協力も進展せず、国内の支持率は下落している。北朝鮮との緊張緩和と戦争回避、関係の安定化へ、具体的成果を求める国内世論にどう応えていくか。
 文氏は今回の会談内容をトランプ氏に報告する予定で、トランプ氏がどう評価するかが焦点になる。トランプ氏と金氏は互いに再会談に前向きな半面、今回の共同宣言に米国が要求する核放棄の具体的計画は見当たらない。中間選挙も控えるトランプ氏の判断は予測し難い。
 確かなのは、北朝鮮問題を巡る対話路線を絶えさせてはならないということだ。「完全な非核化」の一線を堅持しつつ、妥協と協調をどう形づくっていくか。日本を含め国際社会も積極的に関わっていくべきだ。


[南北首脳会談] 非核化の流れを着実に
 韓国の文在寅(ムンジェイン)大統領と北朝鮮の金正恩(キムジョンウン)朝鮮労働党委員長との南北首脳会談が平壌で行われ、共同宣言に署名した。
 最大の焦点は、非核化に向けた北朝鮮の具体的行動を引き出せるかだった。
 金委員長は非核化の意思を改めて表明したものの、具体化については核施設の廃棄などに触れながら、あくまで米国の対応次第との条件を付けた。
 一方的な譲歩はしないという、北朝鮮のしたたかな外交姿勢を示したのだろう。膠着(こうちゃく)している米朝交渉の打開に向け、米国と北朝鮮の駆け引きが激化するのは間違いない。
 南北首脳会談では、金委員長が年内にも北朝鮮の最高指導者として初めてソウルを訪問することでも合意した。
 南北の首脳が定期的に会談を重ね融和を深めていくことは、両国の平和共存や東アジア情勢の安定化に資するはずだ。
 関係国は、非核化への流れを加速させるための取り組みを強化しなければならない。
 南北首脳会談は今年3度目で、今回は米朝首脳が意欲を示す再会談に向けて事実上の予備協議の意味合いがある。
 文大統領によると、金委員長は会談で非核化への意思を改めて強調し、米国が「相応の行動」を取ることを条件に、北西部寧辺にある核施設の永久廃棄などの追加措置を取る用意があると述べた。
 寧辺は平壌の北約85キロに位置し、使用済み核燃料再処理施設や黒鉛減速炉、ウラン濃縮施設などが集まっている。
 北西部東倉里のミサイルエンジン実験場とミサイル発射台を関係国の専門家による立ち会いの下、永久に廃棄することでも合意したという。
 トランプ米政権は北朝鮮が非核化への具体的措置を取らない限り、朝鮮戦争の終戦宣言などの協議は始められないという立場だ。金委員長が南北融和を先行させ、非核化を置き去りにすることへの警戒心は強い。
 北朝鮮としては米国の立場を見据え、核施設の永久廃棄などの措置を取る用意があることを示すことで米国の警戒心を解き、交渉を有利に運びたい思惑があろう。
 南北首脳は、閉鎖中の南北経済協力事業の開城工業団地や中断している金剛山観光事業を正常化させ、南北間を結ぶ鉄道と道路の着工式を行うことでも合意した。
 南北の矢継ぎ早の交流活性化を歓迎しながらも、拉致問題を抱える日本は関係国と協調しながら解決への糸口を探るべきだ。


佐喜真氏はなぜ沖縄県知事選で日本会議との関係を隠すのか
先週水曜日(12日)発売のこの欄で、沖縄県知事選の候補のひとりである佐喜真淳前宜野湾市長が右翼組織「日本会議」と関わりが深く、そのことは2014年に宜野湾市民会館で日本会議沖縄県本部系の団体が開催した「沖縄県祖国復帰記念大会」で彼が主催者側として「閉会あいさつ」をしたのを見ても分かると述べ、さらに「この様子を記録した動画は今も、日本会議のホームページで閲覧できる。つまり同会議として自慢の画像なのである」と指摘した。
 すると驚いたことに、日本会議のホームページの「国民運動」コーナーに確かに存在した「動画・沖縄県祖国復帰42周年大会(5月10日)」という14年6月30日付の記事は、翌木曜日のうちに跡形もなくサイトから削除されてしまった。この一事をもってしても、佐喜真も日本会議も、この忌まわしい過去に触れられるのを嫌がっていることが分かる。
 実際、佐喜真は8月24日に那覇市で行われた事務所開きで記者から日本会議との関わりを問われて、「私はメンバーでもないし、現在でもメンバーではない」と答えている。しかしこれは明白な嘘で、宜野湾市長になりたての12年6月の同市議会で「市長は2月の選挙戦当時、ご自身で日本会議あるいは親学推進議員連盟会長と名刺に載っていたが、この市長が加盟されている日本会議はどのような団体なのか、そして市長としてもこれからも活動を続けていくのか」と質問されて、こう答えている。「私も日本会議に加盟しているひとりではございますけれども、これからの行動につきましては日本会議が持つさまざまな政策あるいは施策等々について吟味しながら、私が同意できるものに対してはやっていきたいと思っております」(議事録356ページ)。
 親学推進議員連盟とは、日本会議のコアな創始者のひとりである高橋史朗の主張に沿って、安倍晋三会長、下村博文事務局長で12年に創設された運動体で、全国に先駆けて11年に沖縄県で最初の地方組織ができ、その初代会長を佐喜真が務めたのである。
 過去にあったことを「なかった」と嘘をついて逃げようとしたり、その証拠となる文書をひそかに廃棄して知らんぷりをするのは、安倍が得意とする政治手法そのものである。「親学」とはどうやら、親が子に上手な嘘のつき方を教える運動のようである。


沖縄県知事選で佐喜真陣営が公共事業予算アップをエサに建設業者を選挙運動に動員! 投票した人リストまで提出させ…
 沖縄県知事選で佐喜真淳・前宜野湾市長を推薦する自公維が、札びらで県民の頬を叩くような卑劣な選挙を始めた。告示翌日(9月14日)の建設業界の総決起大会で、建設業界職域代表の佐藤信秋参院議員(自民党)や公明党の太田昭宏・前国交大臣や維新の下地幹郎政調会長ら国会議員が次々と挨拶。辺野古反対の翁長雄志知事時代に一括交付金や公共事業予算が約500億円も減ったことを問題視する一方、“「対立から対話」を掲げる佐喜真知事誕生なら、公共事業予算は増加に転じて建設業者の労務単価(人件費)もアップする”という“にんじん”をぶら下げて、辺野古反対を言わない新基地容認派の佐喜真候補への支援を業者に呼びかけたからだ。
「ーさきま淳氏とともに建設産業の発展をー」と題された建設産業政策推進総決起大会は、14日の平日、金曜日の14時から開始。勤務時間中のはずなのに、那覇市内のホテルの会場に駆けつけた建設業者は「約1200人」(主催者)だったという。
 会場入口では「内部資料」と記載された文書が配布されていた。「期日前投票の協力願い!!」と「『さきま淳』入会申込について(お願い)」を銘打った要請文2枚と、氏名や居住地を表に書き込む形式の「期日前実績調査票(個人報告用)」「入会申込書」がセットになっていた。いずれも県建設業協会の政治団体である「沖縄県建設産業政策推進連盟」が送付先でFAX番号が明記され、「期日前実績調査表」には次のようなただし書きがあった。
「※予定調査ではありません。実際に行った後にご報告下さい」
「※従業員・ご家族・親戚・友人・知人の方々の期日前の状況について、確認をお願い致します」
「※個人情報についての取り扱いには十分にご注意下さい。当方も十分に注意を致します」
「※氏名、地域、実行日については、必ず記入頂けますようよろしくお願いします」
●佐喜真陣営のなりふり構わぬ選挙戦略!期日前選挙に行った人の名簿まで提出
 人手不足が深刻な建設業界としては、勤務時間帯に総決起大会に駆けつけるだけでもかなり負担に違いないが、さらなる“宿題”として従業員・ご家族・親戚・友人・知人に期日前投票を依頼、実際に行った人の名簿提出も要請されていたのだ。
 民間企業経営者なら、気が重くなる“政治的活動要請”に見えるが、壇上で挨拶した国会議員の面々は違った。「大米建設」創業者の下地米一・元平良市長が父で、同社代表取締役会長の下地米蔵・建設業協会会長が兄の下地幹郎衆院議員(沖縄1区で落選・比例九州ブロックで復活)は、平然とこう言ってのけた。
「この選挙は日本にとっても沖縄にとっても大切な選挙ですので、仕事をやめて選挙運動しましょう」
 つまり、勤務時間中の選挙運動(無償労働提供)を要請していたということになる。民間企業の経営者が利益創出に関係ない無償労働(政治的活動)を社員に指示すれば、株主から背任で訴えられる恐れがある。そのため、「佐喜真知事誕生のための選挙運動が建設会社の利益になる」という前提で、総決起大会出席や期日前投票調査票提出や後援会入会要請など“タダ働き”をさせているということではないのか。「無償労働提供による佐喜真氏支援活動」の見返りに「建設業者の利益拡大」を約束する“買収選挙”ともいえる。
 建設業者を買収するための“にんじん”は何本もある。そのひとつが労務単価(人件費)の引上げだ。建設業界職域代表の佐藤信秋参院議員は「知事次第」と2度も強調しながら、労務単価(人件費)引上げについてこんな説明をした。
「(沖縄の労務単価は)ちょっと高い。1万9千円です。全国平均は1万8千円です。これを2万5千円、3万円に持っていかないといけない。ここが一番大事なところなのです。これをやるのは、どうするのか。知事次第なのですね、本当に。知事次第です」
 そしてもうひとつが沖縄の公共事業予算アップだ。佐藤参院議員はこう続けた。
安倍政権の卑劣な報復措置には触れず、公共事業予算・一括交付金アップをエサに…
「(全国で)公共事業費6兆円の予算の中でどれぐらいの割合が沖縄に来ているのか。昔は『3%』来ていた。今、どれぐらいでしょう。何と『2.3%』です。(中略)別に加減をしているわけではありませんが、知事を先頭に『俺のところに寄こせ』と言っていただかないと『0.7%』下がると、6兆円かける0.7%で(減額が)500億円ぐらいになるのです。元に戻さないとダメです。元に戻すにはどうするのか。佐喜真さんです。佐喜真さんを知事にしないといけない。知事を先頭に建設産業の皆様と、『俺のところは仕事をしっかりとやっているから仕事を寄こせ』と迫っていく。それをやっていきましょう」(発言ママ)
 まだある。それが沖縄県への一括交付金減額(570億円)の解消だ。佐喜真候補自身、挨拶としてこんな話をしていた。
「一括交付金、残念ながら県政が代わり、ピークの時から比較すると、ハードソフトともに減額をされ、ピークの時から比較すると、570億円あまりが減額をされました」
「私は今回の知事選におきまして、必ず皆様方のために予算をしっかりと確保に向けて全力を尽くしていきたいと思います」
 事実歪曲の驚くべき発言のオンパレードとしか言いようがない。翁長雄志知事時代に県の予算が減らされたのは、辺野古新基地反対を貫いて安倍政権と対立したことによる報復的措置だ。しかしその事実を一切無視し、翁長知事が『俺のところに(予算を)寄こせ』と陳情しなかった職務怠慢のせいと決め付ける。その上で、辺野古反対とは言わずに「対立から対話へ」と訴える佐喜真候補。そして佐喜真知事が誕生したなら、一括交付金減額(570億円)が解消され、公共事業予算も2.3%から3%に戻り、労務単価も1万9千円から2万5千円以上へ跳ね上がるとブチあげる。これを買収選挙と言わずしてどう言おう。
 辺野古新基地には反対せずに「公共事業予算が増えて建設業界は利益拡大(商売繁盛)」という中央依存型の近未来図を示す佐喜真陣営に対し、玉城デニー候補は翁長前知事の遺志を引継いで辺野古新基地阻止を掲げると同時に、補助金依存からの脱却(自主経済確立)も訴えている。沖縄県知事選は、辺野古新基地を事実上容認する“中央(官邸)傀儡の基地マネー依存候補”と、新基地建設阻止の自主経済確立派候補の実質的な一騎打ちといえるのだ。(横田 一)


自衛隊の活動 政権の都合で拡大か
 法律を定めたからには、実績を作ろう―ということか。
 政府がエジプトで活動する「多国籍軍・監視団」(MFO)への陸上自衛隊員の派遣を検討している。安全保障関連法で可能になった活動だ。結論ありきで進めてはならない。
 1982年からエジプト・シナイ半島に展開するMFOはイスラエル、エジプト両軍の停戦監視などが任務だ。現在、米国を中心に英、仏、伊など12カ国、約1200人の軍人が派遣されている。日本は財政支援をしてきた。
 政府は年内にも現地調査団を送り、安全と判断すれば、司令部要員として陸自幹部数人を派遣する意向だ。安保法に含まれる改正国連平和維持活動(PKO)協力法の「国際連携平和安全活動」を初めて適用することになる。
 2017年に南スーダンPKOの部隊が撤収し、自衛隊の海外派遣は今、アフリカ東部ソマリア沖の海賊対処などにとどまる。「積極的平和主義」を掲げる安倍政権として目に見える国際貢献を探る中でMFOが浮上した。政権の都合が先に立つ派遣方針である。
 国際連携平和安全活動は、国連が統括していなくても国際機関などの要請に応じて自衛隊を派遣するものだ。PKO参加5原則が準用される。この新たな活動が安保法で可能になったことをどれほどの国民が承知しているだろう。
 安保法は10の法改正をひとくくりにした法律と、一つの新法から成る。国会審議はもっぱら集団的自衛権の問題に焦点が当たり、多くの論点が掘り下げを欠いた。あれもこれも詰め込み、いちどきに成立させた法律の問題点が改めて浮かび上がる。
 15年9月に安保法が成立してから3年が過ぎた。この間、政府は南スーダンPKO派遣部隊への新任務「駆け付け警護」付与、海自の護衛艦による初の米艦防護など着々と運用を進めてきた。MFOに派遣されれば、自衛隊の活動はさらに拡大する。
 歴代政権が憲法解釈上、許されないとしてきた集団的自衛権の行使容認をはじめ、安保法は違憲の疑いが残っている。このまま既成事実を積み上げていくことは認められない。
 政府は将来的に部隊の派遣も視野に入れている。日本の国際貢献の在り方は憲法の枠内でできること、すべきことを慎重に吟味しながら決めていく必要がある。安保法の問題点と合わせ、派遣の是非について国会で議論を尽くさなくてはならない。


[安保法成立3年] 安易な適用拡大危うい
 自衛隊の役割を大幅に拡大した安全保障関連法が成立してから3年となった。
 この間に政府は海上自衛隊による「米艦防護」や、多国間共同訓練での陸上自衛隊の「治安維持」訓練など安保法に基づく活動分野を広げてきた。
 日本を取り巻く安全保障環境が厳しさを増す中、自衛隊の活動実績を重ねる狙いだろう。
 さらに政府は、エジプト・シナイ半島でイスラエル、エジプト両軍の停戦監視活動をする「多国籍軍・監視団」(MFO)への陸自隊員の派遣を検討している。現地に調査団を送り安全が確保できると判断すれば、年明けにも派遣する意向だという。
 安保法が認める「国際連携平和安全活動」を適用する考えというが、いかにも唐突で前のめりの姿勢が気になる。自衛隊の海外活動を増やすために適用事例を増やす意図があるとすれば、危うい判断と言わざるを得ない。
 MFOは1979年のエジプト・イスラエル平和条約に基づき、82年からシナイ半島に展開している。米軍を中心に現在は英、仏、伊、豪など12カ国、約1200人の軍人で構成され、日本はこれまで財政支援を行ってきた。政府は司令部要員として陸自幹部数人の派遣を検討している。
 エジプトとイスラエルの関係は比較的安定しているとはいえ、国連が統括しない機関の活動である。安保法の一つである改正国連平和維持活動(PKO)協力法で加わった「駆け付け警護」や宿営地の共同防護も任務となる。要員派遣には慎重な判断が必要だ。
 そもそも、MFOへの要員派遣を検討した背景には、目に見える「国際貢献」をアピールしたい安倍政権の意向が透けて見える。
 昨年5月に南スーダンPKOから陸自部隊が撤収し、現在の自衛隊の海外活動はアフリカ東部ソマリア沖アデン湾での海賊対処活動と、南スーダンPKOの司令部要員数人にとどまるからだ。
 MFOへの司令部要員の派遣が実現すれば、将来的に部隊派遣も視野に入れている。政府の事情でなし崩しに海外活動を拡大するのは好ましくない。
 安倍晋三首相は法整備によって日米同盟が深化したと強調するが、米軍と一体化することで自衛隊が思わぬ事態に巻き込まれるリスクが高まったとの指摘もある。
 最近のトランプ米政権の外交姿勢を見ると、対米同盟一辺倒の危うさを感じずにはおれない。国際協調と平和主義を基本とした粘り強い外交姿勢の重要さを改めて認識したい。


米政権の内幕暴露 メディアを軽視するな
 米紙ニューヨーク・タイムズへの匿名寄稿や著名なジャーナリストの新著で米トランプ政権の内幕が相次いで暴露され、ホワイトハウスに動揺と混乱が広がっている。しかし、トランプ大統領は寄稿した高官とされる人物の引き渡しを要求するなどメディアとの「戦争」を激化させており、言論の自由に対する権力乱用も懸念されている。大統領には、批判的な報道を謙虚に受け止め、メディア軽視の姿勢を改めるよう強く求めたい。
 大統領とメディアとの対立は就任前からだ。大統領は自分の性的スキャンダルを報じたCNNテレビをフェイク(偽)ニュースと罵倒、質問も拒否し続けている。だが、最近の大統領のメディア非難は度を越えている。都合の悪い報道を「フェイク」と一蹴し、「メディアは国民の敵だ。野党だ」とまで決め付ける主張は受け入れ難い。
 こうした発言に今夏、全米の約350紙が一斉に反論する社説を掲載し、報道の自由の必要性を訴えたのも、それだけ危機感が強いからに他ならない。
 米有力紙によると、同氏のうそやミスリード発言は就任以来、5千回を超えた。1日に8回以上、不正確なことをしゃべっている計算だ。
 そうした中、ウォーターゲート事件で当時のニクソン大統領を辞任に追い込んだワシントン・ポスト紙の著名記者による新著の抜粋が報じられ、次いでニューヨーク・タイムズ紙が匿名の政権高官の寄稿を掲載した。
 いずれも政権の内幕を暴露した内容だが、大統領を激怒させたのは、自らの衝動的な政策を阻止するため内部に抵抗勢力が形成されていると明らかにしている点だ。
 大統領が匿名の高官を突き止めるよう指示した、ホワイトハウスは犯人捜しで大混乱。うそ発見器の使用まで検討され、閣僚らが相次いで「私じゃない」と否定する姿は滑稽ですらある。
 大統領がメディアに憎悪を示すのは政権を覆うロシア関連疑惑の捜査が迫っていることを恐れている裏返しだろう。
 メディアの役割の一つは公権力の監視だ。権力者の不正な行いをチェックするのが重要な使命であり、ロシア関連疑惑を調査、追及するのはそのためだ。
 トランプ氏の攻撃にどう対応すればいいのか。一つの答えはメディア本来の役割を強化し、真実の報道を続けていくということだ。権力者のメディア攻撃は米国だけの問題ではない。日本でも十分起こり得ることを肝に銘じたい。


「国民だましたらあかん」籠池夫妻が安倍首相の演説に本音
 安倍首相の党総裁選最初で最後の都内の街頭演説には、森友学園の籠池夫妻が姿を見せた。
 演説中は記者団の呼びかけに無言を貫いたが、演説終了後に籠池泰典被告は「うそは言ったらいかんな。国民をだましたらあかん。全部うそだろ」とポツリ。「残念だな。こういう人が首相になるのか」と続けると、妻の諄子被告は「お父さんの言う通りだ」と応じた。
 2人は昨年の都議選のアキバ演説にも100万円の札束を持って“参戦”。昨年の衆院選のアキバ演説時は勾留中の身だったが、今後も安倍首相が街頭に立つたび、2人はもれなくついてくるのだろう。
 安倍首相は政治家引退後に「任侠映画のプロデューサー」になりたいそうだが、籠池夫妻との“仁義なき戦い”から逃れるためにも、サッサと第二の人生を歩んだらどうか。


渋谷最終演説で垣間見えた 石破陣営「正直、公正」の限界
 総裁選一騎打ちの最終日。19日、東京・渋谷のハチ公前広場で、午後6時から始まった石破茂元幹事長(61)の演説会は盛り上がりに欠けた。
 竹下亘総務会長ら石破支持の議員が応援に駆けつけ、「最後のチャンス」と気炎を吐いたが、観衆の反応はいまいち。陣営は聴衆「約3000人」と発表したが、開始時間前から会場に到着し、まともに話を聞いていたのは、多く見積もっても300人程度。
 都内きってのターミナル駅前の帰宅ラッシュと重なり、大混雑に「ジャマや」「何だ、石破か」と悪態をつく人もいた。演説に足を止めても、スマホでパシャリと撮影して立ち去っていく人がほとんどだった。
 聴衆に目を向けると、石破氏の演説を熱心に聞いている女子高生の姿が。「政治には興味ないけど、石破さんのことは面白くて好きなんです」と、スマホの待ち受け画面にする石破氏の写真を見せてくれた。意外や若い女性に人気があるのだろうか。
 混雑に乗じて、陣営スタッフは待ち合わせ中の人や通りすがりの人にも石破氏の写真入りのうちわを配って、「イシバ! イシバ!」と石破コールを呼びかけたが、応じたのは酔っぱらった外国人だけ。最も盛り上がったのは、演説が終わった後。選挙カーを降りた石破氏に握手や自撮りのツーショットを求めて人が殺到。このミーハー人気は既に投票を締め切った党員票の掘り起こしにはつながらない。
 聴衆に演説の感想を聞いても、出てくるのは安倍政権への不満ばかり。会場では「アベ辞めろ」のプラカードを掲げる人もいた。積極的な石破支持というより、“安倍よりはマシ”というのが正直な感想なのだろう。
 政治ジャーナリストの角谷浩一氏は石破陣営の選挙戦をこう振り返る。
「候補者の数が絞られて、討論の数が減った段階で石破氏の負けは決まったようなものです。唯一、評価できるとすれば、討論を通じてモリカケ問題を追及し、安倍氏が3選目の総理として妥当なのか疑問符を付けた点くらいです」
 しょせん「正直、公正」で“参加することに意義がある”というクリーンな感覚では、薄汚い権力闘争には勝ち残れない。石破陣営は、もっと気合をムキ出しにして総裁選に臨むべきだった。


進次郎氏当日まで完黙…裏に父・小泉元首相“ゴルフ密約説”
 結局「完黙」を貫いた。今回の自民党総裁選で安倍首相を支持するのか、石破元幹事長を支持するのか――。その政治判断が注目された小泉進次郎筆頭副幹事長は、選挙期間の最後まで自分の意思を明言しなかった。
 20日になって、NHKが〈石破元幹事長に投票する意向を固め、周辺に伝えた〉と報じたが、何を今更だ。
 6年前の総裁選で進次郎氏は石破氏を支持。今回は14日の党青年局主催の討論会を聞いてから投票先を判断するという、優等生の模範解答のような意向を示していたが、いざ当日になると、肩透かし。数十人の報道陣に囲まれながら、「二者択一に見えて、それほど単純なものではない」「真意は、語れば語るほど伝わらなくなる部分もある」「今言うべきことではないなというのが、私の率直な思いだ」と空虚な言葉を弄した。
 今回の総裁選が全く盛り上がらなかったのは、進次郎氏の煮え切らない態度も原因のひとつ。これでは、二者択一すら決められない“ヘタレ政治家”として自ら進んで評判を下げたようなもの。
 橋下徹前大阪市長にまで、「(政治家に求められる重要な能力は)究極の場面での決断力と、その説明力」「総裁選における彼の態度振る舞いを見て、政治家としての期待を失った」と公式メルマガでコケにされる始末だ。
「やっぱり、あの噂は本当だったのでしょうか」と言うのは、ある自民党議員だ。こう続けた。
「先月16日、進次郎氏の父・純一郎元総理が夏休み中だった安倍総理の別荘近くのゴルフ場で、森元総理や麻生財務相らとラウンドしましたよね。純一郎氏は終始ご機嫌でしたけど、あの日、安倍総理との間で、息子の進次郎氏の総裁選後の処遇について、ある密約を交わしたというのです」
 密約の内容とは、総裁選の間に安倍・石破両陣営への支持を表明せず黙っていれば、総裁選後の内閣改造・党役員人事で厚遇するというもの。
「具体的なポストとして官房副長官に起用するとの臆測まで流れた。実際、進次郎氏の地方党員への影響力を考えると、総裁選中に黙ってくれているだけで、安倍陣営には御の字ですからね」(前出の自民党議員)
 進次郎氏の姑息なはぐらかしの裏に、果たして密約はあるのか。噂の真偽は改造人事で証明される。


シールで聴衆選別…「ヤメロ」コール徹底排除した安倍陣営
「安倍ヤメロ! 安倍ヤメロ!」――。19日、総裁選圧勝が伝えられる安倍首相を待ち受けていたのは、聴衆からの辞任コールだった。最終演説に選んだ場所は、安倍首相のお気に入りである秋葉原駅。昨年7月の都議選応援演説で、ヤメロコールの大合唱を食らった場所でもある。そのコールにキレた安倍首相が放った「こんな人たち」発言が決定打となり、自民は都議選で惨敗。19日の最終演説は、そんな安倍首相の舌禍を恐れてか、聴衆に対して「選別」と「排除」の“超”厳戒態勢が敷かれていた。
■街頭に堂々と立てない首相が3年続投の異常
 今回の総裁選で安倍首相が街頭演説をしたのは、佐賀市と仙台市、秋葉原を入れて3カ所だけ。2012年の総裁選では、東京や大阪、愛知など13都府県を回り、17回もの街頭演説が行われたのに比べ、驚くべき少なさである。いかに安倍首相が国民の前に出るのを恐れているかの証左だ。
 実際、安倍陣営はギリギリまで最終演説のスケジュールを“隠蔽”。ようやく東京にお出ましかと思いきや、安倍陣営のスタッフが一般の聴衆を徹底して排除したのだ。
 午後5時の演説開始の30分前には、秋葉原駅電気街口のガンダムカフェ前は、動員された関係者や党員、党友がズラリ。停車した街宣車を取り囲むように設けられた党員・党友のためのスペースには、「晋ちゃん ファイト」と書かれた横断幕を掲げる集団もいた。
 鉄柵やカラーコーンで仕切られた、安倍応援団がひしめくそのスペースに一般の人が入ろうとすると、付近のスタッフが呼び止め、「自民党総裁選」と書かれたシールを衣服に貼っているかを確認。事前にスタッフが配ったシールを貼っていない人は、ことごとく門前払いされたのだ。
 なぜこんなに厳重なのか。聴衆を遠巻きに見つめていた警備担当の男性が次のように明かした。
「昨年の都議選や衆院選のときは、ほとんど規制はありませんでした。誰もが足を止めて、演説を聴くことができた。しかし、今回は『安倍ヤメロ』とコールする集団を排除するために、規制を強化したのです」
 排除作戦が露骨に表れたのは、安倍首相が会場に到着した直後。離れた場所に追いやられた反アベ派の聴衆約100人から「ヤメロ」コールが沸き上がったときだ。白いナイロン生地のウインドブレーカーを羽織った陣営のボランティアが、「平成のその先の時代へ責任、実行。安倍晋三」と書かれたノボリを持って、めいめいに「恥を知れ」などと書かれたプラカードを持った聴衆を取り囲んだ。
 ノボリでヤメロコールが遮られ、安倍首相の目にはアンチの姿は映らない。そのかいあってか、安倍首相は終始、ニコニコしながら気持ち良さそうに約15分にわたって演説。それでも、時折、ヤメロコールを続ける聴衆の方を見やり、「批判だけしても何も生み出すことができない!」と強調する場面もあった。懲りない男だ。
「19日の安倍首相の演説は、選対本部が予定したものではなかったようです。加えて、19日は党員票の締め切り日だったので、わざわざ演説する必要もなかった。にもかかわらず、安倍さんが秋葉原で最終演説したのは、石破さんに追い上げられている不安感を払拭するためだったのでしょう」(自民党関係者)
 総裁選は事実上、次の首相を決める選挙。投票権のある党員・党友でなくとも、聴衆は皆、国民なのだから演説を聴いて当然である。実際、石破陣営は誰ひとり排除していない。国民の前に堂々と姿を見せられない政治家が、総裁=首相に選ばれる時点で異常なのだ。
 “身内”に守られていないと街頭演説もままならない――。こんな首相にあと3年も続けさせるなんて、つくづく自民党の感覚はマヒしている。


安倍首相の秋葉原街宣で白ステッカーの人物が参加者に謎の茶封筒を… 動員・恫喝・圧力で3選は決めたが
 本日開票がおこなわれた自民党総裁選は、現職の安倍晋三氏が勝利し3選を決めた。だが、安倍陣営は当初目標として「党員票の7割を獲得する」と掲げていたが、安倍氏を選んだ党員票の結果は55.3%(224票)。石破茂氏は下馬評を上回る44.7%(181票)を獲得し、世論を反映しやすいと言われる地方票で善戦した。しかも、国会議員票でも予測より20票ほどが石破氏に流れており、予想以上の造反者が出たようだ。
 あれだけ締め付けたのに、この結果──。実際、今回の総裁選では、安倍陣営が神戸市議らに「石破の応援演説に参加すれば将来に差し障る」と脅したり、石破派の斎藤健農水相が安倍支持の国会議員から「辞表を書いてからやれ」と恫喝されたことを告白するなど、すさまじい圧力があったことがあきらかになっている。
 そればかりか、本サイトでお伝えしたように、昨日、JR秋葉原駅前でおこなわれた安倍首相単独の街頭演説会では、業界団体などに同演説会への動員が呼びかけられており、昨年の都議選応援演説で「こんな人たちに負けるわけにはいかない!」と安倍首相が指差した抗議する市民たちがいた演説カーの真向かいにあたる“特等席”は、鉄柵で仕切られ、動員者に配布された「自民党総裁選 9月20日開票」と書かれた白いステッカーを貼った者しか入れない状態に。安倍首相が演説をおこなった街宣車に近い内側の歩道も同様で、一般市民は遠くに追いやられてしまったのだ。
 この異常な様子は、昨晩放送の『報道ステーション』(テレビ朝日)や『NEWS23』(TBS)でも報じられた。
●『報ステ』の取材に参加者が「動員かかってる」「最低1万人あつめなきゃ」と証言
 たとえば『NEWS23』では、「最前列にいるのは安倍総理の支持者ばかり」だと指摘。安倍首相の政治姿勢を批判し、「安倍辞めろ!」とコールしていた市民の前方には安倍首相を応援する幟が乱立していたことを伝え、いかに安倍首相を抗議する市民たちの姿を隠そうと必死だったかを浮き彫りにした。
 また、『報ステ』のカメラは、チャーターされたと思しきバスから降り、会場に向かう人びとの姿を捉えていたが、バスから降りる人びとには問題の白いステッカーが配られていた。実際、「東村山からバスで来た」と言う人びとは、ステッカーを胸に貼り、グループで“特等席”に誘導されていた。
 そして、『報ステ』のリポーターが、年配のグループに「いつもこうしていらしている感じなんですか?」と声をかけると、こんな返事が返ってきたのだ。
「動員がかかっているんだよ(笑)。大変だよ。川崎から来たんだから(笑)」
「1万人、最低集めなきゃいけないんだから」
 まさに、なりふり構わない安倍陣営の動員作戦だが、さらに本サイトは、ある動画を入手。そこには、昨日の安倍首相の街頭演説会で、参加者に対し「茶封筒」が配られる様子が映し出されていた。
 その動画では、「安倍支持」と書かれた紙を小脇に抱える眼鏡をかけた男性(以下、男)と、例の白いステッカーを胸に貼ったジャケットと白のパンツ姿の女性(以下、女)の姿が捉えられている。本サイトに動画を提供してくれた影者によると、演説会が終わったあと、駅近くのベンチ前で立つこの男と女に、参加者が次々と声をかけ、参加者らは安倍陣営のテーマカラーである赤色の布を男に返却。男は赤い布を手持ちのビニール袋にしまっていった。他方、女は参加者に茶封筒を渡していたという。ちなみにこの赤い布は、安倍首相の演説中に“動員特等席”で参加者らが振っていたものと思われる。
白ステッカーの人物から謎の茶封筒を受け取り帰路につく演説会参加者たち
 これらの写真はその動画の一部だ。演説会参加者と思われる若い女性がおじぎをし、女から茶封筒を受け取ったとみられる直後の場面だ。背中が写っている黒いTシャツの男性も、わかりづらいが同じように茶封筒を手にしている。この若い女性と黒いTシャツの男性は茶封筒を鞄に入れながら、動画では、若い女性の話に対して女が「あー、そうですか! よかった」などと返答。そのあとは駅に向かって帰っていった。
 さらに、そのすぐあと、今度は紺色のTシャツの男性が赤い布を持って男に「布って……」と話しかけ、男は「お預かりしますので」などと言って赤い布を回収しようとする。そこですかさず女が水色の鞄に手を突っ込み、茶封筒を取り出し、Tシャツ姿の男性に手渡した。撮影されていることに気づいたのか、男が壁となって立ちはだかり、茶封筒を女が手渡してTシャツ姿の男性が受け取った瞬間は動画では確認できないのだが、撮影者は「受け取っていたのは確かだ」と言う。状況的にも、それしか考えられないだろう。
「秋葉原駅に近い場所で演説を見ていたのですが、演説会が終わると、『安倍辞めろ』コールをつづける人たちとは対照的に、さっさと駅に向かって帰る人が多かったんですよ。『あっさりしているんだな』と思って周りを見渡していたら、そのなかに動画に映っている男女に話しかける参加者の姿を見つけました。気になって観察していたら、何やら挨拶を交わしたあとに茶封筒を渡していたので、『これは何をやっているのだろう』と。
 ある2人組の参加者は、茶封筒をもらったあとも男女と『すごかったですね』とか『来られてよかったです』なんて談笑していた。一体、茶封筒の中身は何なのか。気になって男女と別れたその2人組に『何を受け取ったんですか?』と声をかけたら、『あなた何ですか?』と言われ、中身は教えてもらえなかったのですが……」(動画撮影者)
安倍首相演説会参加者に渡された謎の茶封筒の中身はいったい何だったのか? 
 この男女は次々に参加者に話しかけられ、茶封筒を手渡すという行動をつづけていたが、参加者の数もまばらになったころに「お疲れ様でした」と挨拶し合い、現場を離れたという。
 ──果たして、演説会参加者に手渡されていたこの茶封筒は、一体何なのか。自民党というよりも、動員をかけた自民党支持の業界団体が配っていたのだろうか。そして、その茶封筒の中には、何が入っていたのか……。
 本サイトでは、この件について自民党本部の総裁選挙管理委員会に対して質問状を送ったが、期限までに回答を得られなかった。
 いずれにしても、昨日、安倍首相の街頭演説会でおこなわれた動員作戦は、異常と言うほかない。「街頭」演説であるにもかかわらず、強制的に一般市民を隅へ追いやり、動員をかけ、あたかも圧倒的な人数から支持されているかのように見せようとする──これでは完全にプロパガンダではないか。しかも、それを現役の総理大臣が実施するとは、あまりに狂気じみている。
 きょう、予想通り3選は決まったが、今回の総裁選は、ある意味、安倍首相の嘘や圧力体質をあぶり出す機会にもなった。石破氏の地方票での善戦が象徴するように、安倍首相に対する「こんな人が総理でいいのか」という懐疑心は広がっている。今度は国民こそが安倍首相にNOを叩きつけ、退陣していただくしかないだろう。


八代弁護士と千原せいじが消費税で「たかだか2%」と暴論はき総スカン! 遙洋子は八代に「権力に従順な男やのぉ」
 安倍応援団やネトウヨコメンテーターがやたら幅を利かすようになった最近の情報番組やワイドショー。なかでもその傾向が強いのが関西ローカルの番組だろう。全国放送ではやや保守的という程度の発言しかしないコメンテーターが、関西ローカルでは露骨な安倍首相礼賛やヘイトまがいのセリフを連発しているというケースも少なくない。
 しかし、先日、その関西の情報番組で、調子に乗りすぎて総すかんを食らってしまったコンビがいる。弁護士の八代英輝と、千原兄弟の千原せいじだ。
 東京のワイドショーなどでも安倍応援団ぶりやネトウヨ的言動が有名な二人だが、ともに15日放送の『胸いっぱいサミット!』(関西テレビ)に出演、そこで消費税について、国民を馬鹿にしているとしか思えない暴論を口にし、共演者、スタジオの観客、さらにはSNSでも、ブーイングの嵐を浴びてしまったのだ。
 問題発言があったのは、番組内コーナー「関西人が選ぶ えらいこっちゃニュース!」でのこと。1位のニュースとして、自民党総裁選が大きく取り上げられ、まず、パネリストの東国原英夫が、石破候補が100%勝つ見込みがないことを解説すると、出演者の橋本マナミが「えーーっっ、なんで!? 森友加計問題とか、もうまったくなかったことみたいになってますよね」と疑問の声を上げる。さらに遙洋子も、14日に行われた総裁選討論会について「安倍首相はしゃべりがうまい」と一応もちあげたのち、こんな批判を展開した。
「でも上手でイラッときたのが、日本のほうがアメリカよりも女性の雇用率は高いんですよと(安倍首相が言ったこと)。いやでも実際、非正規がめちゃくちゃ多いじゃん。貧困多いじゃんっていうことは一切しゃべらない。そして女性はいろんなライフスタイルに向けて、いろんな働き方が選択肢としてあっていいみたいな美談として語っている。女が望んで仕事辞めたりパートに復帰したりとかやってるかどうかわからないじゃないですか。でもそれが女の働き方の成功例のように彼は発言した。対して石破さんがおっしゃったのは、虚心坦懐、女性の意見を聞こうよってこと。だから女性の意見を聞くことから始めると。どっちに説得があるんやといったら石破さんじゃないですか」
 もっとも、この女性の雇用問題については、さすがのせいじと八代英輝も何か言うとまずいと思ったのか、不機嫌そうな顔をしながらも口を挟まず、おとなしくしていた。
 だが、話題が消費税10%増税に話題が移り、スタジオで、安倍首相による「消費税増税分の半分を子育て世代に投資し教育無償化を実行する」との総裁選公約が紹介されると、徐々に雲行きが怪しくなる。
 このときも、最初は安倍政権への批判が中心だった。東国原が「約束違反だからね。これは全部社会保障費だったんで、もともと」と突っこむと、他の出演者も次々と消費増税に異を唱えていた。
 橋本マナミ「上がるっていうこと自体が、もう意味がわからないです。(中略)私もお金がない時期がけっこう長かったんですけど、(国民は)すごい切り詰めているんです。だから消費税が上がることによって、やっぱり消費が減ると思うんですね。全体的な。そうしたら経済もまわらなくなるし、本当にいいことが全然ないと思います」
 デヴィ夫人「助成金とかなんとかも非常に無駄遣いしているところがたくさんあるじゃないですか? それからやっぱりトヨタとかソフトバンクとかオリックスとか、ものすごい大きな大会社から取るのはいくらでも取っていいと思うんですけれど」
 東国原「その関連でいえば、法人税プラス内部留保がすごいじゃないですか。内部留保税というのを考えたほうがいいと思うんです」
 遙「その前にするべきことがあるんじゃないですか。議員さん領収書なしで経費が使えるだとか、立候補者減らしましょうねって言ってるのに増やす方向に行ったりだとか、その前にすることがあるやろう!」
八代弁護士が消費増税を「だって8から10に変わるだけですよ」
 デヴィ夫人までが弱者の側に立つとはびっくりだが、いずれも正論すぎるほどの正論である。しかし、ここでせいじが議論に割り込んできて、こうまくしたてたのである。
「それはもう3%になる頃からね、言うてきたことで、(いまでも)なおらないということは、なおらないんですよ。だからそんなもうね。そんな無理なことは無理やって諦めましょ」
「いや無理やもん。消費税が3%になったの何年前? 80なん年? あのときからなおらん。30年待ってなおらなへんものはなおらへんで、そんなもん」
 つまり、消費税3%が導入された1989年から、消費税とその使い方をめぐり政府への批判は存在した。でも未だに何も変わらないんだから、もう諦めて10%への消費増税も受け入れろ、ということらしい。この発言には出演者だけでなくスタジオの観客からも「えーっ!!」と声が上がった。
 しかし、もっと唖然としたのが八代の発言だった。東国原が「軽減税率が必要で、日用雑貨にはかけない、それが最低限の条件ですわ」と、消費増税での軽減税率の必要性を主張すると、八代は、訳知り顔でこう反論したのだ。
「でもね、そのたかだか2%にその軽減税率が使うほうがコストが……」
 2%増を「たかだか」って、いったいこの男はどういう神経をしているのだろう。しかし、これ、たんに口をすべらしたわけではなかったらしい。東国原が「だめ、軽減税率は絶対! 導入しなきゃだめ」と反論すると、八代は再びこう言い放ったのだ。
「だって8から10に変わるだけですよ」
 これにはスタジオの観客からも「えーーーっっ!」との大きな声があがり、東国原や橋本は「あなたは金持ちだから」「これが八代の正体です」などと批判、スタジオ中が騒然となった。
 しかしそんな八代に同調し、助け舟を出したのが、せいじだった。
「でも、俺、先生言う通りで、たかだか2パーよ」
「『ええっ』て(言うけど)ドーナツ2個やめたらええねんって」
「あほみたいにドーナツ食ってるからや。ほんま、もう」
遙洋子が八代弁護士に「権力に従順な男」「長いものに巻かれて生きてこられた」
 消費税2%増をドーナツ2個にたとえるせいじはどうかしているとしか思えないが、これに対し、遙が「いかに(お二人が)お小遣いを潤沢にもらっている立場にあるかですよ」と皮肉をかましたうえで、庶民にとってはけっして「たかが2%でない」ことを説得力をもって語り始める。
「なんでみんなポイントカードやTカードとかいろんなポイントカードで財布が膨らんでいるのかっていうと、1%、2%のサービスを追い求めて、財布ポイントカードでパンパンになっているわけですやん。そのなかでまで2パーあげるってどういうこっちゃ!」
 この遙の意見にスタジオの観客からは拍手が湧き上がるが、しかし、せいじと八代は引き下がらない。せいじは「それ(ポイントカード)入れるから、さらに擦れてまた財布、買い替えなあかんやろ?」と混ぜ返し、「ほんま俺、思うんやけどな。10%でええと思うで」「計算しやすいからええやん! なにも変わらへんで2%で」などと、「たかだか2%」を主張し続ける。
 さらに八代にいたっては、こんなとんでもないことを言い出した。
「法律で決まっているんです、私たち代表で選挙でしか意見を言えない。その選挙で選んだ人たちが決めたことを、なんで私たちが今度反対するんですか」
 開いた口がふさがらないとはこのことだ。ようするに、選挙で選ばれたんだから、安倍政権のやることに一切反対するな、と言うのである。言っておくが、選挙で選ばれたというのは白紙委任されたということではないし、国民には憲法で選挙以外のさまざまな政治意思の表明の形が認められている。こんな民主主義の基本原則すら無視するとは、この男、ほんとうに弁護士なのか。
 しかし、この八代の暴言については、本サイトが怒るまでもなかった。スタジオでも八代に対して非難の声が殺到したのだ。
 遙からは「なんで愚直に従わなきゃいけないんですか。権力に従順な男やのぉ!」「長いものに巻かれて生きてこられたんですね」と鋭いツッコミが繰り出され、東国原には「(自民党への投票数は)たかだか2000万人くらいですよ。そのなかでも半分は(消費増税)反対ですよ。だから選挙で選んだその政党が正義であるというのは考え方、ちょっとおかしいよ」と完膚なきまでに反論されたのだった。
千原せいじは「番組でこちょこちょしゃべっても、変わるか!」と開き直り 
 その後も、この“ネトウヨ・コンビ”は「これ(議員減数)やってからじゃないと税金あげられないというのは話が違うと思いますよ」(八代)、「結局ね、国民に興味がないんですよ。だからやってないことだけはツッツクけど、やってることに目がいかないという。もうそらもう」(せいじ)などと、安倍政権の消費税政策擁護を繰り返していたが、もはや、なんの説得力もなく、負け犬の遠吠えにしか聞こえなかった。
 実際、放送終了後は、SNSでもふたりへの批判が殺到。「なめとんのか!!!」「お前絶対アホやろ、ノー味噌腐っとるやろ」「なら所得税あげて払えるあなた方が払ってよ」「二人とも、本当にオメデタイ。お花畑とはこのこと」といった批判の声があふれた。
 八代やせいじはきっと「関西の番組だから、多少乱暴なことを言っても大丈夫」と考えていたのだろう。実際、ふだんは露骨な安倍政権礼賛やヘイトまがいの中韓批判を口にしても、ここまで炎上することはない。しかし、今回は、消費税というテーマで、庶民の懐具合をまったく理解していないどころか、国民を馬鹿にしていることがバレてしまったのだ。反発を招かないわけがない。
 おそらく、空気を読むことに長けている八代あたりはさっそく軌道修正して、消費税に対しては慎重になるかもしれない。もちろん、全国放送の『ひるおび!』(TBS)では、絶対にこういうことは口にしないだろう。
 しかし、この弁護士が「たかだか2%」という特権意識と「政権の決めたことに文句を言うな」という反民主主義的思想の持ち主であることを、視聴者はゆめゆめ忘れてはならない。
 それにしても、八代といい、せいじといい、なぜこんなネトウヨみたいな質の悪いコメンテーターばかりが重宝されるのか。ちなみに、せいじはこの討論の最後、「だから変わらないって。こんな番組でこちょこちょしゃべってたって、変わるか! そんなの!」と捨て台詞をはいていたが、視聴者の多くはきっと、「だったら、おまえが小銭稼ぎでこちょこちょしゃべるのをやめろ」と突っ込んだに違いない。


自民総裁選 大阪府連に不安の声 維新と政権の関係巡り
 安倍晋三首相の自民党総裁3選に、自民党大阪府連内では地方議員中心に警戒や不安の声がくすぶる。大阪都構想を巡って対立する大阪維新の会は、安倍政権、特に官邸との「蜜月」を府政の推進力としてきたからだ。台風21号で一時閉鎖された関西国際空港の対応でも維新代表の松井一郎大阪府知事は連携を強調。自民が安定政権となっても、維新との関係が続けば、来春の統一地方選の勝敗を左右するだけに心中穏やかではない。
 「官邸と連絡を取り合っている」。関空の対応を巡って松井知事は今月5日の定例記者会見で強調した。菅義偉官房長官に近く、維新前代表の橋下徹氏を交えて会食する仲。府幹部は「官房長官と直接やり取りしていたようだ」と明かす。
 実際、松井知事は6日に官邸を訪れて大阪(伊丹)、神戸両空港での関空代替を要望。7日から国内線の一部が再開し、自民府連の国会議員も7日に要望書を安倍首相に届けたが、後れをとった。ある府連関係者は「実際は知事の要望前に、首相が再開を表明したのに、まるで知事の要望で動き出したような印象になってしまった」と悔やんだ。
 安倍首相は、6年前の総裁選で戦った石破茂元幹事長に党員票で及ばなかったことを踏まえ、今年4月に大阪市内の会合で府議や市議らを前に「都構想に反対」と発言。府連内からは、首相の言葉を歓迎する声も聞こえたが、松井知事は「総裁が党会合で発言しても不思議ではない」と余裕を見せた。
 府議の一人は「首相の『都構想反対』発言や来訪は総裁選のためだった」と冷ややかだ。総裁選の期間中、安倍首相は一度も大阪に足を運ばなかったが、大阪府内では党員票の6割を獲得した。別の府連幹部は「安倍首相−菅官房長官ラインが続く限り、維新に苦汁をなめさせられるのではないか」と不安を隠さなかった。【藤顕一郎、岡崎大輔】


自民総裁選 安倍氏3選 立憲「参院選で戦いやすい」
 安倍晋三首相の自民党総裁3選に対し、立憲民主党など主要野党は改めて首相の政治姿勢への批判を強めている。来夏の参院選に向け、まずは30日投開票の沖縄県知事選での勝利を目指し、秋の臨時国会で攻勢を強める。
 立憲の枝野幸男代表は20日のBS朝日の番組収録で「安倍さんとの違いは明確に示せる。参院選は安倍総裁と戦うことが確定し、戦いやすい」との認識を示した。その後、記者団に憲政史上最長の首相在任の可能性があると指摘されると「そうなる前に政権を代えたい」と語った。社民党の又市征治党首も「本日を安倍政治の終わりの始まりにしなきゃならん、という決意を新たに野党共闘を強化したい」と述べた。
 総裁選の投票結果に関しては、野党内でも石破茂元幹事長が善戦したとの見方が多い。国民民主党の玉木雄一郎代表は記者団に「自民党員や地方には安倍1強に不満があることを表した数字だ。不満の受け皿になる野党の態勢を作っていかなければならない」と述べた。また「森友・加計問題についての首相の説明は、自民党の方にも納得できるものではなかったということだ。安倍首相がいかに『正直、公正』でないかの証左だ」と指摘した。共産党の志位和夫委員長は記者会見で、首相が国会議員票では石破氏を圧倒したことを挙げ「自民党の国会議員が国民の意識と相当離れたところにある」と批判し、「沖縄県知事選で勝利し、安倍政権に厳しい痛打を与える」と強調した。
 一方、安倍政権に近い日本維新の会の片山虎之助共同代表は記者会見で「自民党が先頭に立って改憲議論を展開し、発議案をまとめることを期待したい」と述べ、議論の進展に期待感を示した。【遠藤修平、立野将弘】


杉田水脈議員擁護「新潮45」に身内から批判ツイート相次ぐ
 自民党の杉田水脈衆院議員が「LGBTカップルは生産性がない」と主張した寄稿を掲載して批判を浴びた新潮社の月刊誌「新潮45」。
 18日発売の10月号で「そんなにおかしいか『杉田水脈』論文」と特集を組んで“反撃”したところ、身内から特集を批判する意見が公式ツイッターで投稿され、ほかの出版社や作家らから批判に賛同する声が次々と上がっている。
 真っ先に批判の声を上げたのは同社のツイッター公式アカウント「新潮社出版部文芸」。19日朝、同社の創立者である佐藤義亮の「良心に背く出版は、殺されてもせぬ事」との言葉を載せた。
 これに対して「岩波文庫編集部」や「河出書房新社」のアカウントが「新潮社出版部文芸さんの志、共有したいと思います」「これは新潮社さんの社是」などと投稿した。
 さらに、作家の村山由佳さんや日本文学研究者のロバート・キャンベル氏ら有識者からの投稿も相次いでいる。


関空冠水で考える…空港民営化は万能薬なのか 公共財の自覚どこへ 関空運営会社の経営陣
 訪日需要が好調だ。日本政府観光局(JNTO)によると、2018年1月から6月までの訪日客は1590万人と、前年同期比で15.6%増を記録し、4月には過去最速で累計1000万人を突破した。近年は中国からのクルーズ船などもあるが、多くは空の便で日本を訪れている。
 旺盛な訪日需要を背景に、航空会社や空港運営会社の業績も改善している。成田国際空港会社(NAA)の18年3月期純利益は前年同期比41.7%増の359億1800万円、関西国際空港と大阪国際空港(伊丹空港)を運営する関西エアポート(KAP)も同67%増の283億円と、大幅な増益となっている。
 こうした中、近年相次いでいるのが空港民営化だ。先駆けとなったのは関空と伊丹。いずれも国が出資する空港会社の管轄下にある「会社管理空港」だったが、16年4月1日から純民間企業の関西エアポート(KAP)が運営している。これを皮切りに18年4月には神戸と高松の2空港も民営化を果たした。直後の5月には、19年4月の民営化を目指す福岡空港の運営権について、優先交渉権者が決まった。さらに新千歳空港を核とする北海道7空港の民営化についても、2019年7月をめどに運営会社を選定する。
 筆者は当連載で以前、空港民営化の問題点を指摘した(記事はこちら)。当時、関空に就航する航空会社の関係者から聞こえてきたのは、民営化前なら「あうんの呼吸」で進んでいたプロモーションや空港の施設運営が思うように進まなくなっている、という悲痛な声だった。
 あれから1年が過ぎた今も、残念ながら状況は好転していない。重ねて言うが、消費者にとってサービス向上につながるとされている「民営化」は、こと空港運営の手法としては、「万能薬」とは言い切れない側面があるのだ。9月4日の台風21号により滑走路の冠水など大きな被害を被った関空では、KAP経営陣が早期の暫定再開案を打ち出せなかった。現在は事実上、国主導での復旧作業が進んでいると言っても過言ではない。運営会社の業務と責任として、災害からの復旧も含まれるにもかかわらずだ。
 今年4月、民営化3年めに突入した関空と伊丹の運営実態と、台風21号の被害に対するKAP経営陣の不十分な初動対応から、改めてこのことを問いたい。
民営化後に生じた「公共性」への温度差
 3空港の民営化は、国や自治体に所有権を残したまま運営権を売却する「コンセッション方式」で実施。KAPはオリックスと仏空港運営会社ヴァンシ・エアポートのコンソーシアムが設立したもので、株式はオリックスとヴァンシが40%ずつ同率で持ち、関西を拠点とする企業・金融機関30社が残り20%を保有している。
 2017年度の旅客数が、国際線と国内線合わせて前年度比12%増の2880万2506人と、3年連続で過去最高を更新した関空。このうち国際線は14%増の2190万人と6年連続で前年度を上回り、開港以来の年度合計として、2000万人を初めて突破した。さらに外国人に絞ると、68.5%を占める2190万人。日本人が海外へ向かう空港というよりは、訪日客の玄関口としての存在感が増している。これは同時に、訪日客を増やしていきたい政府にとって、関空が戦略的に重要な位置にあることも意味している。
 こうしたデータから見ると関空の民営化は、確かに「成功」の部類に入るかもしれない。だが筆者が昨年指摘したような関空の問題点が、改善されたとの声は国内や海外いずれの航空会社からも聞こえてこない。
 むしろテナント企業などからは、放置しておけば関空のプレゼンス低下につながりかねない話ばかりが耳に入ってくる。例えば以前から航空会社などが懸念していた、空港地下に集中する重要施設の冠水対策は、民営化後も後回しになっている。あるテナント企業に対しては、関空にとどまる必然性が薄れるほどの法外な値上げ提案がなされたという。
 後述する伊丹のターミナル改修でも、民営化前に計画されていたプランと比べ、空港が利用者から求められる利便性を重視するよりも、商業施設としてのにぎわい創出に舵が切られた。関空の第1ターミナル改修に至っては、今年3月としていた計画概要の発表すら到達できていない。
 航空会社や自治体などからも関空に対する様々な意見を集約していくと一つの問題が見えてくる。それは、営利企業とは対極にある「公共性」という概念の欠如だ。KAPの経営陣からも「公共性」という言葉は出てくるが、どうやら航空会社や自治体の考えるものとはかけ離れているようだ。
 昨年末、KAPの山谷佳之社長に「訪日需要が大きく落ち込んだ際、どのように対処するか」と尋ねたことがある。山谷社長は「短期的な落ち込みは怖くないが、長引くと問題だ。コンセッション(運営権の民間への売却)も継続できないだろう。国にお返ししなければならなくなる。国もコンセッションを解除するだろう」と応じた。
 こうした言葉から見え隠れするKAPの経営姿勢に、違和感を感じる関係者は少なくない。複数の航空会社の幹部が異口同音にこう指摘する。「何かあったら国に運営権を返すような気構えでは、安心して就航し続けることができない」。
 別の幹部も「山谷社長は“民間の知恵”と、ことあるごとに言っているが、出てくるのは商業施設の話ばかり。ターミナルも不動産投資のような改修の話にとどまり、将来像が見えてこない」と、飛行機が乗り入れられるショッピングモールのようになりつつある関空と伊丹の現状に危機感を抱く。
 新路線の誘致など関空が民営化した後も進むプロジェクトの多くは、国が出資する新関西国際空港会社の時代にスタートしたものだ。そして、現場を支えているのは、民営化前から閑古鳥が鳴く関空不遇の時代を支えてきた社員たちだ。
 空港が所在する自治体の幹部から聞いた、この話が印象的だった。「自治体は逃げられないんですよ。空港から航空会社が撤退してしまったら、都市としてのプレゼンスが下がってしまい、一度下がったものを戻すのは非常に難しく、さまざまな問題に飛び火する。だから支え続けなければならない。空港民営化の動きを見ていると、運営会社にその覚悟があるのか」
 航空会社も、地震などの天災に見舞われても、運航を維持しなければならないなど、社会から常に高い公共性が求められている。そうした企業や自治体の立場では、「経営難に陥れば将来の運営撤退を視野に入れるような企業と、よいパートナーシップを築くのは難しい」と考えるのは自然なことだろう。
 そして今回の台風21号による被害では、KAP経営陣は有効な早期復旧策を打ち出せなかった。運営権を売却したはずの国がしびれを切らし、復旧計画の大枠を裏で描く形になってしまった。国土交通省が職員5人を派遣して以降、「復旧作業が加速し、計画全体を見通せるようになった」(航空会社幹部)という。
利便性よりブランディングを優先
 大阪万博開幕を控えた1969年に開業し、現在は2020年の全面刷新を目指して改修工事が進む伊丹空港。今年4月18日に、ターミナル中央エリアがリニューアルオープンした。これまで南北に分かれていた到着口を中央1カ所に集約し、商業エリアには世界初となる空港内ワイン醸造所を併設したレストランや、関西の有名店などが出店した。
 民営化というと、こうした商業施設のリニューアルや、LCC(低コスト航空会社)の誘致が目玉となる。運営事業者を選定するコンペに提案される書類でも、ターミナル改修は提案事項の上位に据えられることが多い。
 しかし、空港の本来の役目は、言うまでもなく発着便の玄関口であることだ。地域の名店を揃えることも大事だが、空港に到着した乗客が迷わずに空港から都心部へ出たり、都心部から空港までスムーズに到着したりできるかどうかも、空港としての重要な資質と言える。
 筆者がかねて多用する伊丹で最近、そのことを痛感させられる出来事が増えている。リニューアル前より不便になったと感じるのだ。
 例えば空港から梅田行きのリムジンバスに乗ろうとした際、到着口が中央に集約されたことで、左右にある階段のどちらを降りれば梅田行き乗り場に近いのかが、直感的に分かりにくくなった。
 確かに、到着口を出てバス乗り場へ向かうまでに案内表示の看板などがないわけではないが、商業施設ばかりが目に付き、相対的に目立たなくなってしまった。ターミナル改修の経緯を知る関係者は、「当初の改修案では、バスなど二次交通について、到着口周辺でわかりやすく案内する計画だった。民営化後、商業施設があふれかえる計画になってしまった」と打ち明ける。
 そして、大阪の梅田駅などから空港へ向かうリムジンバスの乗り場についても、利便性に関わる変化があった。関空と伊丹のどちらへ向かうかに関わらず、バスの案内表示などが同じデザインや色調で統一されたのだ。
 民営化前、バスの案内表示は行き先によって「水色の関空、黄緑色の伊丹」とはっきり色分けされていた。このため「伊丹に行くには黄緑色」と一目で分かるようになっていた。バス乗り場ではわかりやすく、どちらの空港に行くか迷う外国人旅行者にも、色で説明することもできたのだが。
 確かに、各空港を示す文字のデザインや色などを統一することでブランドを高めたい、というKAPの方針も理解できる。しかし、空港という通過点を利用する人にとっては、直感的に分かりやすいことの方がより重要なはずだ。バスの誤乗を色分けによって防ぐといった気配りは、地味ながらも効果が期待できるものだ。
 たかがデザイン、されどデザイン。利用者に寄り添うような工夫を積み重ねていかなければ、空港のブランドを地層のように築き上げることは難しいのではないだろうか。
ノウハウある割に外部コンサル起用
 こうした変化は、働く社員のモチベーションにも影を落としている。今年で3年目に入ったKAPは、夏にボーナスが初めて支給された。これを機に、KAPを離れるという声が社員から漏れ伝わってきており、航空会社や関係企業は「ノウハウを持った人材が流出してしまうのではないか」(航空会社幹部)と危惧する。
 KAPの関係者によると、民営化後は毎月2〜3人程度は退職しているといい、ボーナス支給を契機にこの気運が高まっているという。これに対し、KAPは外部のコンサルタントを起用し、社員満足度の向上に取り組んでいるというが、前述の航空会社幹部は「空港運営のノウハウがあるという割に、外部コンサルばかり使っているのでは、ノウハウを持っていないのと同じではないか」と、首をかしげる。この幹部によると、外部コンサルを起用しているのは、空港運営という本業にかかわることも含まれるという。
 前述の自治体幹部は「空港会社だけでなく、電力会社などインフラ系企業で働く若手を見ていると、自治体に近い公共性に対する覚悟を感じる。それが良い方向に働くことばかりではないかもしれないが、あまりにも民間企業然とした考え方は、受け入れ難いのではないか」と、退職者たちの気持ちをおもんばかる。
 かつて取材した国交省の幹部は「役人の発想の限界を打破して欲しい」と、空港民営化に期待を寄せていた。筆者も同様で、民営化そのものを否定する気はなく、仙台空港のように地の利のなさに苦しみながらも、地元と活性化の道筋を模索する動きも見てきた。
 ただ、空港民営化に対する問題意識は世界の航空関連業界に広がりつつある。
 「われわれの調査では、民営化された各国の空港で、効率性や投資水準が向上していないことがわかった。民営化に、すべての答えがあると仮定するのは間違いだ」。6月上旬、オーストラリア最大の都市、シドニー。世界的な航空業界団体「IATA(国際航空運送協会)」の年次総会で、アレクサンドル・ド・ジュニアック事務局長兼CEO(最高経営責任者)はこう発言した。各国政府が不十分な検討で空港民営化を進めた場合、長期的に空港の社会的な便益が損なわれる可能性があると、警鐘を鳴らしたのだ。
 翻って日本。空港を擁する自治体の首長から聞こえてくるのは「我も我も」という民営化の話ばかりだ。ただ、民営化で先行した関空や伊丹の例からは、空港運営において営利追及と公共性確保のバランスを取ることの難しさが浮かび上がってくる。航空会社や自治体など周囲から利益第一主義に見えてしまうKAPの経営姿勢について、十分な検証と関係者による本質的な議論が必要な段階にきているのではないだろうか。
 そして、空港の運営権者を選定する際、公共財を扱う経営者の資質を厳しく見る必要がある。


関空振り分け伊丹・神戸両空港の地元肩すかし…国内線微増、国際線就航は絶望視
 台風21号の影響で関西国際空港の機能が一部停止したことを受け、大阪(伊丹)と神戸の両空港では兵庫県を中心にした地元自治体の決断で急遽代替便の受け入れ態勢が整えられたが、19日までに両空港に振り分けられたのは伊丹は1日十数便、神戸は計2便にとどまり、いずれも国内線となっている。21日に第1ターミナルが全面復旧するなど、関空の機能が大きく回復するなか、悲願の国際線就航に道筋を付けようと奔走した兵庫県や神戸市などは肩すかしを食らう形となっている。
 兵庫知事から不満
 「意味のない空枠だったのであれば釈然としない。担保にだけ使われたのか」。兵庫県の井戸敏三知事は18日の定例会見で不満をあらわにした。
 井戸知事は台風通過から2日後の6日には「関西全体にとって看過できない」と代替便受け入れを明言。首長同士で直接連絡を取り合い、12日に国際線を含む伊丹40便、神戸30便の受け入れを発表した。
▼旧陸軍あの傑作機「屠龍」プラモ発売へ
 チャーター便を除くと開港以来初の国際線就航を控えた神戸空港では、動線の仕切り壁設置や電源確保など準備が急ピッチで進められた。朝晩の運用時間の1時間延長に備え、空港にアクセスするポートライナーの始発や終発のダイヤ見直しも検討していた。
 しかし、19日までに実際に受け入れたのは伊丹で1日十数便、神戸空港で16、17日の各1便ずつ。枠が大きく余る現状に井戸知事は「国が航空会社に両空港をもっと使うよう働きかけないと」と憤る。
 将来への布石が…
 もともと神戸空港の運用制限は自治体や経済団体による「関西3空港懇談会」で平成17年に取り決められた。利用が低迷していた関空に配慮して24時間使用可能な海上空港にもかかわらず午前7時〜午後10時の運用時間と国内線のみの1日60便に規制された。また伊丹空港は関空の開港以降、国際線が廃止されている。
 大阪や京都と比べて外国人観光客の取り込みに苦戦する兵庫県では、神戸商工会議所の家次恒会頭が神戸空港について「海上空港の利点を生かせていない。国際化の議論を始めるべきだ」と述べるなど、規制緩和は地元の悲願でもあった。
 それだけに関空便の振り分けは、将来への布石になるとのもくろみもあった。井戸知事は「国際線就航の実績になる」と強調。また、兵庫県伊丹市の藤原保幸市長も「関空に一極集中し過ぎている」と述べ、伊丹空港の国際線再開に期待をかけていた。
 しかし、21日には関空の旅客機運航はほぼ回復する見通しで、地元では両空港への国際線振り分けに絶望的な観測が広がっている。
 ただ、今回の事故をめぐって、関西経済連合会の松本正義会長が3空港懇の今秋再開を示唆。井戸知事も「危機に際した3空港のあり方はテーマ」と応じており、規制緩和に向けた今後の議論に期待が寄せられている。

サラダ・ゴーヤチャンプル/今日も疲れてる

ブログネタ
フランス語 に参加中!
近所_家解体前180907

Après la disparition de Tiphaine Véron au Japon, le parquet de Poitiers ouvre une enquête
Tiphaine Véron a disparu fin juillet au Japon. Ce mardi, le parquet de Poitiers a annoncé ouvrir une information judiciaire pour enlèvement et séquestration concernant la Française. Le procureur précise toutefois qu’il s’agissait d’une procédure technique sans lien à ce stade avec une ≪ piste criminelle ≫.
Dans un communiqué de presse, le parquet indique que la procédure française de ≪ disparition inquiétante ≫ n’est pas adaptée au Japon. C’est donc la séquestration et l’enlèvement qui ont été retenus, afin de poursuivre les investigations dans le cadre juridique le plus adéquat, explique l’organe judiciaire.
La piste criminelle n’est pas envisagée (pour l’instant)
Ces ≪ qualifications ont été retenues au plan juridique, aucun élément ne permet à ce jour de s’orienter vers une piste criminelle ≫, ajoute le communiqué. Les enquêteurs, pour l’instant, n’ont pu ≪ retrouver la trace de Tiphaine Véron ≫, insiste le parquet qui précise que l’enquête se poursuit.
Tiphaine Véron, 36 ans, qui vit à Poitiers, n’a plus été vue depuis le matin du 29 juillet. La jeune femme, épileptique, avait alors quitté, pour aller se promener, son hôtel de Nikko où elle devait en tout passer deux nuits.
フランス語
フランス語の勉強?
金子勝@masaru_kaneko
【様変わり2】太陽光発電に入札制度が導入され、急速に買い取り価格引き下げられているために、ついに入札ゼロという事態を招いている。原発推進で再エネ普及を妨害し、地域の中小零細事業者を締め出して地域を潰す。ちなみに福島県は2030年に再エネ100%をめざす。
河出書房新社 翻訳書@kawade_honyaku
良心に背く出版は、殺されてもせぬ事(佐藤義亮)
長く続く出版社同士。もちろん、時代時代で変わっていく、変わらない訳にはいかないけど。良心に背いても、いいことないぜ、きっと。
ほにゃく課は、新潮社出版部文芸@Shincho_Bungei と同じ気持ちです。

岩波文庫編集部 @iwabun1927
新潮社出版部文芸さんの志、共有したいと思います。
岩波新書編集部 @Iwanami_Shinsho
ナカノヒト会の輪が広がっています。参加立候補があったのは、岩波新書、岩波文庫、角川新書、河出書房新社の人文書、河出書房新社翻訳書、講談社現代新書、講談社ブルーバックス、中公新書、平凡社ライブラリーというメンバー!#ナカノヒト会
岩波世界編集部、朝日新聞出版販売部からも参加表明がありました。なんだか大規模になってきたので、ちょっと驚いています。。。

岩波書店『世界』編集部 @WEB_SEKAI
岩波書店の創立者である岩波茂雄は、『世界』創刊に際して、次のような文章を寄せました。
「私は、大義名分なき満州事変にも支那事変にも、もとより絶対反対であった。…そのために自由主義者と呼ばれ、非戦論者とされ、時には国賊とまで誹謗され、自己の職域をも奪われんとした。」それにもかかわらず大勢に抗しえざりしは、結局私に勇気がなかったためである。私と同感の士はおそらく全国に何百万か存していたに相違ない。もしその中の数十人が敢然決起し、…死を決して主戦論者に反抗したならば、…少なくとも祖国をここに至らしめず時局を収拾しえたかとも思われる。」良心と良識から抗う声とともに決起する雑誌でありたいです

小沢一郎(事務所)@ozawa_jimusho
総理が討論をやりたがらないのはよくわかる。まず質問を理解できない。理解できなくて悔しくて逆切れする。「大切なことなんで言わせてください」と時間稼ぎをするが、最後は自分でも何を言っているのかわからなくなる。国会答弁も同じ。政治は国民との対話。それができない政治は止めないといけない。
ちちんぷいぷい【歌ネタ王!敗者復活芸人はダレ▼九州物産展▼神崎川駅前昭和レトロ】
台風21号直撃から2週間…まだ停電続く家とは?▽日本海の小さな島が永久の安らぎの場に!▽まさに食欲の秋全開!九州物産展を生中継▽歌ネタ王決定戦MC小籔千豊&フット後藤が敗者復活芸人と共に登場!残り枠かけた投票結果は…?▽前川清が神崎川駅前で昭和レトロを激写! 山本浩之 山中真 なるみ 前川清 月亭八光 てつじ 立岩陽一郎 西靖 豊崎由里絵 ほか 小籔千豊 後藤輝基 浦上浩 広瀬駿(気象予報士) 前田智宏(気象予報士) 辻憲太郎 福島暢啓
クローズアップ現代+ “精子力”クライシス 男性不妊の落とし穴
2月放送の「クローズアップ現代+」や7月放送の「NHKスペシャル」などで、日本に“精子の危機”が広がっていることが明らかになってきた。「精子の数が少ない」「ほとんど動かない」「肝心のDNAが傷ついている」など、「妊娠を成功させる精子の力」(=精子力)が衰えている男性が珍しくないというのだ。さらに取材を進めると、こうした“精子力”の危機が、頼みの綱の不妊治療にも影を落としていることが明らかになってきた。一部の不妊治療の現場には、男性不妊への理解不足や対処の甘さがあり、精子の改善治療を行わないまま、体外受精などを進め、失敗が繰り返されるケースもあるという。また、不妊に悩むカップルにとって大事な選択肢であった「精子バンク」も、岐路を迎えていることが分かった。日本では、長年、慶應義塾大学が運営してきたが、ドナー不足から休止状態に。一方、アメリカでは、精子バンクが民営化し、ビジネスとして成長している。インターネットなどで購入できるうえ、規制が甘いこともあり、一人のドナーから100人の子どもが生まれている可能性もあるという。男性不妊を取り巻く現状と、今後の向き合い方を考えていく。 鈴木おさむさん(放送作家) 武田真一・田中泉(キャスター)
笑ってコラえて!秋祭り
所ジョージが収録欠席という緊急事態!木梨憲武がスペシャルMCに▼スタジオ不在でも所さんはダーツの旅へ▼竹内涼真がマイクの旅に参戦▼超過酷!長距離バス一期一会の旅 木梨憲武、佐藤栞里 杉咲花、和田アキ子 篠原信一、ハリセンボン、小園凌央
所ジョージが体調不良でスタジオ収録欠席という緊急事態!そのピンチを救ったのは木梨憲武!スペシャルMC就任でお祭り騒ぎ▼スタジオは不在でも…所さんはダーツの旅で長野県松川村へ!爆笑村人が続々&絶品グルメに舌鼓▼竹内涼真がマイクの旅でディレクターに挑戦!アポなし取材で成田の町が騒然▼大好評の新企画!長距離バス一期一会の旅!初心者ディレクターが超過酷なロケでまさかの展開に▼SPゲストは杉咲花&和田アキ子 小澤龍太郎(日本テレビ) 矢坂義之(日企)、大石正通(日企) 東井文太(日本テレビ) 鈴木淳一(日本テレビ)、江尻直孝(日企)、柳川剛(日企)

あいつ今何してる? 原田泰造/小椋久美子が因縁ライバルに号泣/天才奇才3時間SP
原田泰造が恋した美女同級生が日本人で初の偉業を成し遂げた凄腕(秘)職人に!/小椋久美子が因縁のライバルと再会で号泣…/名門校の天才奇才卒業生…映画のような激動人生!
◇内容I(1)番組MC!ネプチューン・原田泰造(48)…小学生の時“大人の色気があってオシャレで好きだった"美少女が36年後の今、“日本人初の(秘)偉業を成し遂げた凄い人に!?原田も大興奮のドラマチックで情熱的な人生とは!?▼番組初!ネプチューン堀内健が泰造に内緒で同級生の調査ロケへ!さらになんと泰造が好きで仕方なかった初恋の美女に堀内が直接出演交渉!爆笑と感動の結末とは!?
◇内容II(2)北京五輪(2008年)バドミントン日本代表・小椋久美子(35)…“小学校からずっとライバルだった香川の天才少女"という因縁のライバルと17年ぶりの再会!そして小椋への知られざる秘めた思いに号泣…!▼中学時代のライバルだった東京屈指の実力美女選手を調査してみると、新潟で驚きの職業についていたのだが…実はその仕事は今の小椋につながるものだった…またも涙が止まらないライバル同士の数奇な運命のめぐりあわせが!
◇内容III(3)名門校の天才・奇才卒業生は今?▼東京屈指の進学校・私立駒場東邦高校の奇才…“文化祭の時、自作でプリントシール機を製作して大行列"・“東大の赤本(過去問題集)を肌身離さず、寝るときは枕にしていた"そんな奇才が38歳になった今、世界初の(秘)偉業を成し遂げ、年商140億円超えの巨大企業社長に!?▼埼玉の進学校・県立所沢高校で“授業以外常に何かを叩き続けていた"奇才が“ある世界大会"で優勝する凄腕(秘)職業に?! ネプチューン 林美沙希(テレビ朝日アナウンサー) 原田泰造・小椋久美子 伊集院光・赤江珠緒・広瀬アリス・パンサー向井慧 小林星蘭 ☆番組HP  http://www.tv-asahi.co.jp/aitsuima/ ☆番組Twitter  https://twitter.com/aitsuima


2人でタイヨーで買い物した後,サラダとゴーヤチャンプルを作りました.とてもおいしかったです.テレビ見てのんびりしたけど,今日も疲れてみたいでした.

TSUNAMIの猛威 胸に刻む クルーズ船乗客、南三陸を見学
 宮城県石巻市の石巻港に寄港した豪華客船「ダイヤモンド・プリンセス」の外国人乗客40人が18日、東日本大震災で被災した南三陸町をツアーの一環で訪れた。
 一行は同町の南三陸ホテル観洋が運行する「語り部バス」で約1時間半、通訳を介して従業員の説明を受けながら、津波の爪痕が残る旧戸倉中や震災後も津波で被災したまま残るビル「高野会館」を見て回った。町職員ら43人が犠牲になった町の防災対策庁舎の献花台では涙を浮かべる女性もいた。
 英国から妻と参加したクリス・テイラーさん(72)は「自分の目で被災地を見て学ぶことで、記憶に深く刻まれる。津波の怖さを伝えるには被災した建物の保存が必要だと思う」と話した。


石巻にようやく初寄港 豪華客船「ダイヤモンド・プリンセス」 外国人らに特産品PR
 石巻市の石巻港に18日、豪華客船「ダイヤモンド・プリンセス」(定員2706人、11万5875トン)=英国籍=が初寄港した。宮城県に来港した客船の規模としては過去最大。乗船客の8割が外国人で、石巻市内や松島、平泉(岩手県)などの観光を楽しんだ。
 同船は7月と9月上旬にも寄港を予定していたが、台風で中止となった。17日夕に横浜港を出発し、18日午前9時40分ごろ、石巻雲雀野(ひばりの)中央埠頭(ふとう)に入港した。
 接岸後、大崎市の鬼首神楽保存会が神楽を披露。石巻、東松島、大崎、女川、松島の3市2町の観光名所が描かれたうちわが配られた。式典で、亀山紘石巻市長は「東日本大震災で壊滅的な被害を受けた石巻港も世界中の支援で復興した。自然景観や海の幸を楽しんでほしい」と呼び掛けた。
 埠頭には特産品販売や地酒試飲のブースが並んだ。オーストラリアのチャーリン・スコットさん(64)は「地酒がとてもおいしい。すしやラーメンを食べてみたい」と話した。
 六つのツアーが用意され、乗船客は松島や平泉、秋保温泉(仙台市)、宮城県南三陸町の津波被災地などをそれぞれ訪ねた。同船は18日夕、函館港に向けて出港した。


<サン・チャイルド>撤去開始 「子どもたちがショックを受けないように」本体にカバー
 福島市は18日、JR福島駅東口の市教育文化複合施設「こむこむ」に設置していたモニュメント「サン・チャイルド」の撤去作業を始めた。8月3日に恒久展示したものの、線量計を模した胸の表示「000」が「線量ゼロでないと安全でないように見える」といった批判を受けた。
 市の委託を受けた業者が周囲にコーン標識を設置し、木製台座の解体に着手した。解体は「子どもたちがショックを受けないように」(こむこむ)と本体にカバーを掛けて進め、20日に作業を終える予定。撤去後の保管場所は非公表で、再展示するかどうかは決まっていない。
 サン・チャイルドは防護服姿の子どもの像。現代美術作家ヤノベケンジさんが東京電力福島第1原発事故後に作り、一般財団法人ふくしま未来研究会(福島市)を通じて市に寄贈した。


北電 苫東1号機が再稼働 地震前を上回る供給力を確保
 北海道電力は19日午前、北海道胆振(いぶり)地方を震源とする最大震度7の地震で停止していた苫東厚真火力発電所(北海道厚真町)の1号機(35万キロワット)が復旧したと発表した。6日未明の地震発生以来13日ぶり。同発電所の3基のうち、地震後再稼働するのは1号機が初めて。地震前のピーク需要を上回る供給力を確保できるため、「道内の電力需給は安定化する」(藤井裕副社長)としている。
 当初は18日中にも復旧する見通しだったが、ボイラーの水の不純物を取り除くことなどに想定より時間がかかるとして延期された。
 1号機の復旧時期は当初9月末以降としていたが、損傷が想定より軽かったため前倒しした。道内の電力供給力は356万キロワットから391万キロワットに増え、地震直前のピーク需要383万キロワットを超えた。本州からの送電など緊急時の予備分を入れると供給力は431万キロワットまで高まる。
 道内で最大の発電量を持つ苫東厚真は、6日の地震でボイラー管破断による蒸気漏れや出火で3基すべてが損傷し、道内全域の停電(ブラックアウト)を引き起こした。冬季の暖房需要増に備え、残る2号機(60万キロワット)、4号機(70万キロワット)の再稼働も急ぐ。全面復旧は11月以降となる見通し。【日下部元美、野原寛史】


【液状化】自宅や地域の再確認を
 北海道の地震で液状化現象の恐ろしさが改めて注目されている。札幌市清田区では、住宅が傾いたり、道路が曲がったりして街の光景が一変した。
 過去の地震でも液状化は度々、問題になってきたが、教訓は生かされていないようだ。液状化の危険を地図で示したハザードマップを作成している市区町村は全国の約2割にとどまることが分かった。
 高知県内で作成済みは高知市、いの町、黒潮町の3市町だ。南海トラフ地震が予想されるにもかかわらず心もとない。
 南海トラフ地震では強い揺れの後に津波が襲来する。揺れで液状化が起きれば、高台への避難の妨げにもなりかねない。
 ハザードマップの作成を進めるとともに、住民も自宅や地域の特性を再確認し、危険を自主的に把握していきたい。
 液状化は、地震の揺れで地盤が液体のように流動化する現象だ。地表に水や泥が噴き出したり、地盤が沈下したりし、建物や塀、堤防などが倒壊することもある。
 緩い砂質で、地下水が浅い地域や川の周辺、海岸・湖沼の埋め立て地に起きやすい。高度経済成長以降、住宅地や工業地帯の拡大に伴い、そうした場所が飛躍的に増えた。
 液状化の被害が知られるようになったのは1964年の新潟地震だ。鉄筋コンクリートの建物や橋などが崩壊。対策工法の導入が進むきっかけになった。
 しかし、被害はその後の地震でも後を絶たない。東日本大震災では、海岸の埋め立て地が大半を占める千葉県浦安市が広範囲で液状化し、市民生活が混乱に陥った。今回の札幌市清田区のように内陸部でも発生するので注意が必要だ。
 清田区の被災は別の課題も浮き彫りにした。液状化ハザードマップが作成されていたにもかかわらず、多くの住民がそれを知らなかったことだ。何のために作成したのかが問われよう。
 洪水や土砂災害、津波に比べ、液状化の防災が軽視されている証しではないだろうか。いま一度、地域の液状化の情報共有や対策について詰める必要がある。
 住民も意識を高めるべきだ。家を建てようとする場所、既に住んでいる地域にどのような特性があるかを把握することは防災の基本といってよい。津波や洪水だけでなく液状化にも関心を持ちたい。
 ハザードマップがなくても、埋め立て地かどうかや、川の土砂や粘土が堆積してできた軟弱地盤ではないかといった点は行政や専門家に相談できるはずだ。
 県内では、地層の特性を示した地盤地図や、地域によっては地質調査の業界団体がまとめた液状化の危険度分布データがある。大学にも研究者がいる。
 産学官民で連携しよう。「知らなかった」「分かっていたけど…」という事態は避けなければならない。


河北春秋
 「ありがとう」の語源は「有り難し」。辞典によると、元々は「有ることが難しい」、つまり「珍しい」「貴重だ」の意味で用いられた。転じて仏の慈悲などを受けた感謝の気持ちを表すようになった▼75歳で逝った俳優の樹木希林さんは「難が有る」と読めることに着目した。釈迦(しゃか)の邪魔をする弟子の例を挙げ、「お釈迦様は、弟子は自分が悟りを得るために難を与えてくれる存在なんだと悟った。人はなぜ生まれたか。いろんな難を受けながら成熟していくためではないか」と話した(『学校に行きたくない君へ』全国不登校新聞社編)▼「難」続きの人生だった。夫でロック歌手の内田裕也さんとの別居生活、左目の失明、がんの全身転移…。「難」をありがたい存在として受け入れ、こう語った。「不自由なまま面白がっていく。それが大事」▼「ジュリー!」「美しい人はより美しく。そうでない方はそれなりに」。ドラマやCMでコミカルな演技が人気だった。映画に軸足を移した後は存在感が際立つ演技で高評価を得た。認知症の母親、元ハンセン病患者、万引一家の祖母…。さまざまな役柄が目に浮かぶ▼晩年は終活を意識し、質素に暮らした。飾らず、争うことが嫌い。私生活でも愛された。多くの関係者やファンに感謝され、旅立った。

樹木希林さん逝く
 樹木希林さんの訃報を聞き、2012年の映画「わが母の記」を改めて見た。認知症が進む母親役の樹木さんと見守る家族。徐々に記憶が失われてゆく樹木さんの演技はリアルで、存在感は圧倒的だ▼幼い息子を他人に預けた心の痛みを引きずり、目の前にいる息子が誰か分からなくなっても一途に思い続ける。過去に思いをはせるように視線を泳がせ、つぶやくような言い回しが印象深い▼テレビやCMでもおなじみだった。ドラマ「寺内貫太郎一家」の主人公の母親役を30歳前後で演じ、老け役や年配女性の役が板についた。飾らず、自然体で、どこかコミカルな雰囲気も漂わせていた▼「全身ががんなので」と5年前に公表して世間を驚かせたが、その10年前には網膜剝離で左目が失明状態になり、翌年には乳がんが発覚した。そんな状況でも淡々と仕事に取り組み、映画「あん」「万引き家族」などで味わい深い役を演じた▼がんが全身に転移し「手の施しようがないが、このままでもいいかな」。死に対しても自然体を貫いていたようにみえた。撮影が終わると台本は処分し、衣類など1日1点は捨てるようにしていたとも▼後に何も残さず「いつの間にか消えているのが理想」と話していたが、独特の個性と演技力は人々の記憶に長く残るに違いない。

安保法成立3年 「専守防衛」踏み外すな
 安全保障関連法の成立から三年。今、私たちの眼前にあるのは戦後日本が貫いてきた「専守防衛」を踏み外し、憲法九条が蔑(ないがし)ろにされている現実だ。
 安倍晋三首相率いる内閣が「平和安全法制」と称し、強行した安保関連法の成立から、きょう九月十九日で三年を迎えた。
 安倍氏は、連続三選を目指す自民党総裁選の演説会などで、安保法について「日米はお互いに助け合うことのできる同盟になった。助け合うことのできる同盟は、その絆を強くするのは当然だ」と、その意義を強調し続け、支持を呼び掛けている。
◆違憲性は拭い去れない
 「助け合う同盟」とは、集団的自衛権を部分的ながら日本も行使できるようになったことを指す。
 おさらいになるが、集団的自衛権とは、自国と密接な関係にある外国に対する武力攻撃を、自国が攻撃されていないにもかかわらず実力で阻止する権利のことだ。
 日本の歴代内閣は憲法九条に基づいて、集団的自衛権について、主権国家として有してはいるが、その行使は憲法上、許されないとの解釈を堅持してきた。
 この解釈を変え、集団的自衛権の行使を一部容認したのが二〇一四年七月一日、安倍内閣の閣議決定であり、安保法はこの閣議決定を基に策定された。
 戦争放棄と戦力不保持の憲法九条が、日本国民だけで三百十万人の犠牲を出し、交戦国にとどまらず、近隣諸国にも多大な犠牲を強いた先の大戦に対する痛切な反省に基づくのは論をまたない。
 日本防衛のための必要最小限の実力組織として自衛隊が発足したが、専守防衛に徹し、他国同士の戦争には加わらない九条の精神を一内閣の判断で独善的に変えていいわけがない。安保法の違憲性は引き続き問われるべきだろう。
◆活動拡大で既成事実化
 にもかかわらず、国会での追及は手ぬるいと言わざるを得ない。安保法成立当時の最大野党、民主党は分裂し、野党共闘にも影を落としている。安保法廃止を求める野党各党はいま一度結束して、憲法論争に果敢に挑むべきである。
 安倍政権が成立後の三年間に進めたのは、安保法の既成事実化と自衛隊の活動領域の拡大、その裏付けとなる防衛費増額である。
 ここ数日、自衛隊をめぐる報道が相次いだ。その一つが、政府が秋田、山口両県への配備を計画する地上配備型迎撃システム「イージス・アショア」について、だ。
 北朝鮮が、米空軍が戦略爆撃機を配備する米領グアム島に弾道ミサイルを発射した場合、日本の地上イージスが迎撃することもあり得ると、防衛省が認めたという。
 日本を守る名目で導入される防衛装備品が、米国を防衛する集団的自衛権の行使にも使われて当然という、安保法に基づく日米の軍事的一体化を象徴する事例だ。
 安倍内閣はまた、エジプト・シナイ半島でイスラエル、エジプト両軍の停戦監視活動をする「多国籍軍・監視団」(MFO)に、陸上自衛隊の幹部自衛官数人を、司令部要員として派遣することを検討しているという。
 国際平和への貢献は必要だとしても、国連が統括しない米国中心の軍事的活動だ。参加打診は以前からあったとされるが、なぜ今、という疑問は拭い去れない。
 国連以外の国際機関の要請でも自衛隊を派遣できるようになった安保法の適用事例拡大に主眼があるのでは、と疑わざるを得ない。
 海上自衛隊の潜水艦とヘリコプター搭載型護衛艦が十三日に、南シナ海で対潜水艦戦の訓練を初めて実施したことも看過できない。
 南シナ海は、日本にとっても重要な海上交通路であり、中国が一方的に権利を主張し、軍事拠点化を進めることは、航行の安全確保の観点からも認められない。
 首相は「特定の国を想定したものではない」とするものの、中国けん制の意図があるのだろう。
 かといって中国をはじめ各国が領有権を主張し合う「係争地」に乗り込んでの訓練が緊張を高めるのは当然だ。それが、武力による威嚇を、国際紛争解決の手段としては放棄した日本の役割なのか。
◆自衛隊明記で9条変質
 自民総裁選で優位が伝えられる安倍氏は自衛隊の存在を明記する九条改憲を訴え、連続三選を果たした後、今秋の臨時国会に自民党改憲案を提出し、二〇年中の改正憲法施行を目指すと明言した。
 しかし、集団的自衛権の行使など安保法の違憲性を問わず、その活動を行う自衛隊の存在を憲法に明記すれば、他国同士の戦争には参加しない九条の精神を、さらに変質させることになりかねない。
 眼前で起きる安保法の既成事実化や自衛隊の活動拡大を放置していいのか。平和国家の道を歩んできた戦後日本の試練でもある。


安保法成立3年 自衛隊派遣の既成事実化許すな
 自衛隊の任務を大幅に拡大した安全保障関連法の成立から3年となった。この間政府は、米軍艦艇への「武器等防護」や洋上給油といった対米支援を柱として、国民に詳しい説明も行わないまま、法の実績づくりを推し進めてきた。恣意(しい)的判断で自衛隊が運用されるのではないかとのこれまでの懸念が現実となったことを強く危惧する。
 集団的自衛権の行使を可能にした安保法は憲法に抵触するとの疑念は深く、日本がかつての道に戻るのではないかとの警戒も国内外に根強い。それでも政府が自衛隊の活動拡大に固執するのは、安倍晋三首相が9条への自衛隊明記をもくろむ改憲への地ならしが狙いであることは明らかで、看過できない。
 この3年で国際情勢は大きく変化している。安保法がもたらす過度の米国傾斜や軍事への偏重は、安全保障上の緊張を高めるばかりだ。政府が取り組むべきは、平和憲法の枠組みの中での国際貢献の在り方を再定義することである。その上で安保法の必要性や問題点の洗い出しが欠かせない。法の廃止も決してためらってはならない。
 安保法を巡っては新たに、法施行で可能となった「国際連携平和安全活動」を初適用し、イスラエル、エジプト両軍の停戦監視活動をするエジプト・シナイ半島の「多国籍軍・監視団」(MFO)への陸上自衛隊員派遣を検討していることが明らかになった。安全が確保できると判断すれば、年明け以降に司令部要員として陸自幹部数人を派遣する意向だ。将来的には部隊派遣も視野に入れている。
 「積極的平和主義」を掲げる安倍政権だが、昨年5月に南スーダンの国連平和維持活動(PKO)から撤収して以降、PKOへの部隊派遣は途絶えたままだ。現地政府と反政府勢力の大規模戦闘に陸自隊員が巻き込まれる寸前だった南スーダンをはじめ、PKOはアフリカ各地の危険地帯での展開が多い。防衛省・自衛隊が派遣に二の足を踏むのも当然である。
 そうした中で、以前から米国に参加を打診されていたMFOは、政府にとって「渡りに船」だったと言える。エジプト・イスラエル関係は比較的安定しているとされ、「派遣ありき」の官邸、外務省と、「隊員の安全第一」の防衛省・自衛隊の思惑が一致した格好だ。
 しかし、MFOは国連が統括しない活動だ。結果的に一部の勢力・組織の軍事支援に利用される危険がある。中立・公平な活動が担保できるのか慎重な議論が不可欠だ。
 現地の治安も不透明な部分が大きい。過激派組織「イスラム国(IS)」に忠誠を誓うグループがエジプト軍や治安部隊へ攻撃を仕掛けている。「過激派の根絶は困難」とする専門家もおり、不測の事態に巻き込まれるリスクは拭えない。政府の事情のみをもって、なし崩し的に派遣の検討を進めることは断じて許されない。


多国籍軍に陸自  国会で十分な議論要る
 政府が、安全保障関連法の施行で可能になった「国際連携平和安全活動」を初適用し、エジプトで活動する「多国籍軍・監視団」(MFO)に陸上自衛隊員の派遣を検討している。
 安全が確保できると判断すれば年明けにも司令部要員として陸自幹部数人を派遣する意向という。
 国際連携平和安全活動は安保法に含まれる改正国連平和維持活動(PKO)協力法に基づくものだ。同法では国連が統括しなくても国際機関などの要請に応じて自衛隊を派遣することを認めている。
 だが、国連の指揮下にない活動は戦争中や戦後の軍事支援として利用される危険性もある。中立・公平性がより求められるだけに、派遣の是非についてはさまざまな観点からの議論が不可欠だ。
 自衛隊の海外活動を巡っては昨年5月に南スーダン撤収後、PKOへの部隊派遣が途絶えている。
 MFOはエジプト・イスラエル平和条約に基づき1982年からエジプトのシナイ半島に展開する。両国軍の停戦監視が主要任務で米英などから約1200人が派遣されている。
 軍事活動は行われておらず、両国関係も比較的安定している。アフリカ各地に多い危険なPKOに比べ、安全な地域とされる。
 今回検討が急浮上した背景には、安倍晋三政権が掲げる「積極的平和主義」の下で海外活動を増やしたい官邸・外務省と、「隊員の安全第一」の防衛省・自衛隊の思惑が一致したことがある。
 安保法制で新設された国際連携平和安全活動はこれまで適用例はなく、政権の実績づくりの狙いも垣間見える。
 活動ではPKO参加5原則が準用される。要件を満たさなければ即時撤退も盛り込まれている。
 だが、陸自部隊が2012〜17年に活動した南スーダンでは期間中、2回の戦闘があったのに、日本政府は「武力紛争にはあたらない」として活動を継続させた。
 陸自派遣では、原則がないがしろにされる例や日報問題など不祥事が相次いだ。新任務でこうした事態が起きないよう、これまでの活動をきちんと検証する必要がある。
 気になるのは「まず派遣ありき」の政府の姿勢だ。自衛隊の活動分野が従来の国連の枠組みから多国籍部隊へと広がることになる。将来的には部隊派遣も想定されているだけに、国会でしっかりした議論を求めたい。十分な検討なしに、自衛隊派遣を続けることは容認できない。


商業捕鯨否決/日本は戦略の練り直しを
 日本の商業捕鯨再開がまた遠のいた。ブラジルで開かれていた国際捕鯨委員会(IWC)総会で、再開を盛り込んだ日本の提案が否決されたのだ。
 近年の総会では捕鯨支持国と反捕鯨国で議論がかみ合わない状況が続き、IWCは機能不全に陥っている。谷合正明農水副大臣は「あらゆる選択肢を精査せざるを得ない」と総会でIWC脱退の可能性に言及した。日本は捕鯨政策を根本的に練り直すことを検討するべきだ。
 今回の総会は、日本に好機との期待があった。約半世紀ぶりに日本人が議長を務める上、米国の先住民などの捕鯨枠更新を議論するタイミングと重なったからだ。
 日本は資源が豊富な一部のクジラの商業捕鯨再開を、決定手続きの要件緩和と合わせて提案した。加盟国の対立で意思決定できない状況を刷新する必要性を訴える狙いだ。しかし反捕鯨国の強硬派であるオーストラリアに総会前から多数派工作を展開され、否決にいたった。
 IWCは捕鯨国の資源管理機関として1948年に設立された。ところがクジラを「神聖視」する反捕鯨国が増え、資源保護と持続的利用という本来の目的の議論が難しくなっている。日本の提案は両陣営の共存を図ろうとしていただけに、「科学的な議論ができない」とする関係者の指摘はうなずける。
 ただ、脱退には大きな代償も伴う。クジラは日本も締結する条約で「国際機関を通じて管理する」とされており、商業捕鯨再開には新機関の設立などが必要になる。調査捕鯨は困難になり欧米などの批判も必至だ。
 現実的な選択肢は、日本沿岸に限定して捕鯨再開を粘り強く訴えることだろう。ノルウェーやアイスランドのように異議申し立てなどの手法による捕鯨実施や、IWC非加盟で小規模な捕鯨を行うカナダの例もある。それぞれを精査した上で日本の進む道を決めるべきだろう。
 気掛かりなのは商業捕鯨撤退から30年がたち、鯨食文化への関心が薄れていることだ。関係者の間では捕鯨の伝統文化が失われるとの危機感が広がっている。政府は捕鯨再開の重要性を丁寧に説明し、国民の理解を得なければならない。


ふるさと納税見直し 制度の原点思い起こして
 ふるさと納税制度が見直されることになった。一部の自治体が高額な返礼品を用意して寄付を集めているからだ。大都市の税収を財源の乏しい地方に移し、地域活性化を図るという本来の趣旨を再確認する必要がある。ふるさと納税の目的は返礼品ではない。
 ふるさと納税は、応援したい都道府県や市区町村に寄付すると、自己負担の2千円を除いた額が所得税、住民税から減額される制度だ。2008年に創設された。寄付のお礼として農産物などを贈る自治体が多い。地方の自治体にとっては、有用で価値の高い仕組みだ。
 減額される寄付額の上限が15年に拡大されてから、活用する人が増える。「返礼品競争」が目立つようになった。中にはハワイの宿泊券や海外製品などを贈った例もある。
 これでは、ふるさとの発展を願う気持ちとは無関係に、損得勘定だけで寄付をするケースが増えてしまう。「通信販売みたいだ」とやゆされても仕方がない。
 とはいえ、現在は返礼品の有無などに関して法令上の規定はない。高額な返礼品も禁止されておらず、制度設計に不備があった。
 地方にある自治体の財政状況は総じて厳しい。1円でも多く収入を増やそうと、日々、知恵を絞っている。その手段の一つとして、ふるさと納税を最大限活用しようと考えるのは至って自然な流れだ。
 高額な返礼品の提供も財源確保のためであり、単純に非難するのは早計だろう。もともと、自治体側の自主性を尊重し競争を促す制度だったはずだ。
 一方で、寄付をした人が住む自治体は税収が減る。都道府県別に見ると、17年度に寄付獲得額が減収額を上回り「黒字」となったのは沖縄を含む35道県。東京、愛知など都市部を中心とする12都府県は「赤字」となっている。
 返礼品を呼び水とする手法に対し、都市部の自治体が「税収を奪われた」と苦々しく思うのも自然な反応だ。
 総務省は昨年4月と今年4月に、高額であったり地元産でなかったりする返礼品を自粛するよう大臣通知で要請している。残念ながらそれでも応じない自治体があった。
 このため法改正によって、返礼品を寄付額の30%以下の地場産品に限定し、違反した自治体は制度から除外して税の優遇措置を受けられなくするという。そうなると、産業構造が脆弱(ぜいじゃく)な自治体には寄付が集まらないのではないか。「地場産品」の定義は一定程度、緩やかにすべきだ。
 西日本豪雨や北海道の地震などの被災地には、ふるさと納税による寄付の申し込みが相次いだ。見返りを求めず、純粋な思いから制度を利用する事例も少なくない。
 寄付をする人も、制度を活用する自治体も、地域の活性化に寄与するという制度の原点をいま一度思い起こし、地方の発展につなげてほしい。


「辞表出せ」発言 麻生氏、圧力の議員擁護 石破氏反発「パワハラだ」
 自民党総裁選(二十日投開票)で、石破茂元幹事長を支援する斎藤健農相が安倍晋三首相(総裁)を支援する国会議員から辞表を出すように圧力を受けたとされる問題を巡り、十八日、閣僚や党幹部から発言が相次いだ。 (清水俊介)
 麻生太郎財務相は閣議後の記者会見で「現職がいなくなった後の総裁選と、現職がいるときの総裁選では意味が違う」と述べ、閣僚が首相の対立候補を支援するのは不適切だと指摘。「今回は(現総裁が)いてやるわけだから、どういうことになるかという話を根本に据えておかないといけない」と圧力を擁護した。
 二階俊博幹事長は党役員連絡会後の記者会見で「選挙は日を追うに従って過熱してくる。そういう中での発言で、党として改めて取り上げる必要はない」と静観する構えを示した。
 これに対し、石破氏は広島県尾道市での演説で「パワハラや圧力など、あってはいけないことが社会にいっぱいある。自民党の中でそんなことが行われて、どうしていい国になるのか」と圧力に疑問を呈した。
 鈴木俊一・五輪相も記者会見で「そういうことが実際に行われていることは好ましいことではない」と批判した。当の斎藤氏は記者会見で「あの場で私が述べたことに尽きている。何かつけ加えたり、解釈したりすることはない」と述べるにとどめた。
 斎藤氏は十四日の千葉市での会合で「安倍応援団の一人に『石破氏を応援するなら農相の辞表を書いてからやれ』と言われた」と明かしていた。安倍氏は自身の陣営に斎藤氏に辞表提出を迫った議員はいなかったとして、圧力を否定している。


原発外交、領土交渉…自民党は3代目に身上をつぶされる
 間もなく自民党総裁選の投票日。それにしても、3選を狙う安倍首相の振る舞いは目に余る。日本列島を相次いで襲った自然災害を選挙戦に利用しているからだ。
 そもそも安倍は、対抗馬の石破茂元幹事長との論戦を避けるため、出馬表明を2カ月も先送り。正式表明のおよそ10日後、最大震度7の北海道胆振東部地震が発生した。災害対応を優先すべく、石破陣営が総裁選の延期を求めたが、一蹴。3日間の選挙活動自粛に持ち込み、直接対決を減らすことに利用した。
 しかも、災害対応で陣頭指揮を執っているかのように演出しているが、実態は惨憺たるものだ。台風21号で機能不全に陥った関西国際空港を巡り、唐突にその翌々日の再開を発表。関西エアポートは大慌てで国内線の一部運航再開にこぎ着けるも、初日に飛んだのは国内線19便だけ。結局、伊丹空港と神戸空港に振り分けざるを得なくなった。
 NHKの安倍ヨイショ報道も目を覆うばかり。胆振東部地震を巡って「安倍首相“16人死亡 26人安否不明”」「安倍首相“あす中にほぼ全域で停電解消の見込み”」などと、あらゆるニュースに「安倍首相」を盛り込み、“リーダーシップ”を強調。国の防災基本計画では自然災害による死者数は都道府県が最終的に判断するのに、安倍がシャシャリ出た揚げ句、死亡と心肺停止を混同し、次々と訂正する大失態。被災地視察に向かっても、復旧支援への拠出は予備費からの5・4億円だけ。
 選挙戦から逃亡する訪ロもお粗末極まりない。日ロ首脳会談ではプーチン大統領に2時間半も待ちぼうけを食らわされ、東方経済フォーラムの席では、北方領土問題を棚上げして、年内の日ロ平和条約締結を持ちかけられた。公然とコケにされたのに反論もできない。慌てた菅官房長官が火消しに躍起になっている。
 この5年8カ月、安倍外交は失敗だらけ。原発セールス外交はみな失敗。トランプ大統領とのゴルフ外交もむなしく貿易交渉で攻められている。3代目が身上をつぶすというが、これでも自民党国会議員の8割がポスト欲しさに安倍を支持し、地方票で安倍が石破を上回るようであれば、自民党はオシマイだ。


東京、神奈川、四国…“地方票”石破氏の猛追に安倍陣営焦り
 自民党総裁選で、国会議員票の8割を固めて優位に立つ安倍首相。勝利は確実視されているが、この週末、報道各社が党員・党友を対象に実施した調査結果を見て真っ青になっているのではないか。石破元幹事長が意外な健闘を見せているのだ。安倍は地方票で大苦戦を強いられている。
■勝敗ラインを55%に下方修正
 読売新聞が14〜16日に47都道府県で実施した党員調査では、投票先は安倍が51%、石破36%だった。13%は投票先を明らかにしておらず、これがごっそり石破に向かえば、ほぼ拮抗する。
 日本テレビが15、16日に行った調査でも、安倍51%に石破が41%と迫り、「まだ決めていない・わからない」が8%だった。共同通信の14、15日調査では6対4で安倍が先行しているという。
「石破は地方票で3割取れば善戦といわれていたので、4割に迫る勢いとは驚きました。一般有権者の感覚に近い党員・党友から、安倍首相が支持されていないことが浮き彫りになった。先週金曜以降、テレビで流れた数少ない討論を見るだけでも、論理的で説得力がある石破に票が流れるのは当然という気はする。ロシア外交での大失敗もあり、石破は最終盤でさらに票を増やす可能性があるのではないか」(自民党ベテラン議員)
 国会論戦では、一方的に野党を罵倒していればよかったが、総裁選の政策論争ではそうはいかない。同じ自民党議員の石破に対し、責任転嫁するわけにもいかず、論戦では安倍のウソや劣勢が明らかになる一方。来年の統一地方選や参院選を考えたら、「こりゃ安倍ではダメだ」と考える党員が増えるのも当然だ。
 安倍陣営は当初、「完膚なきまでに石破を叩きのめす」と鼻息荒く、国会議員・地方票ともに圧勝を目指していた。8月20日の夜に選対の主要メンバーが国会近くのホテルに集まった際には、下村元文科相が「地方票でも8割取ろう」とハッパをかけたという。
「それで地方議員を締め付けたものの、思うように票が伸びない。幹事長や地方創生相として地方を回ってきた石破の底力は侮れないことが分かった。結局、2012年の総裁選で地方票で圧勝した石破の得票率が55%だったことから、安倍陣営は地方票の勝利ラインを55%に下方修正しています」(安倍陣営関係者)
 ある大手報道機関が集計した都道府県別の調査結果では、宮城や山形、茨城、長野などで石破がリードしていた。鳥取・島根も石破が圧勝。徳島、高知、宮崎でも安倍を引き離している。
 ほぼ互角か、安倍陣営が勝利ラインとする55%に達していない都道府県もまだ12ある。
 下村のお膝元である東京は数ポイント差で拮抗。神奈川は、小泉進次郎筆頭副幹事長を除く全国会議員が安倍支持を表明しているのに、過半数を制しきれていない。北海道、香川、佐賀、大分でも石破が猛烈に追い上げている。
「ポスト目当てだったり、権力に逆らえないという永田町の論理で安倍支持に雪崩を打った国会議員と、党員の感覚は違うということです。古くからの自民党支持者には政治意識が高い人も多く、主体性を持って投票する。安倍陣営から恫喝されたと告発した地方議員がいるように、異常な締め付けに対する反発もあるでしょう。もし地方票で石破が4割取れば、安倍1強になびく国会議員と党員のズレが顕在化し、たとえ安倍首相が勝っても政権運営の見直しを迫られかねません」(政治ジャーナリスト・鈴木哲夫氏)
 無理が通れば道理が引っ込むような安倍政権のやり方には、さすがに自民党員も黙っていられなくなったか。


海外では国民が猛反発…「年金改悪」日本だけがやすやすと
 地震の予知は至難の業でも、安倍政権がもくろむ年金支給年齢の引き上げは、“前兆”盛りだくさんで分かりやすい。68歳、70歳への引き上げでは済まず、“80歳説”まで、まことしやかに囁かれている。年金をめぐって海外では、国民と政府が大ゲンカをしているのに、なぜか日本の世論はとてもおとなしい。
 年金支給開始年齢は、男性は2025年から、女性は30年から、完全に65歳に引き上げられるが、すでに財務省は4月の「財政制度等審議会」で68歳への引き上げを提言している。さらに安倍首相は「人生100年時代」と称して、企業の雇用義務を65歳から70歳に引き上げることを明言している。「高齢でも働ける(稼げる)じゃないか」として、年金支給開始を70歳まで引き上げる魂胆はミエミエ。その後も、何かにかこつけてズルズル引き上げるのは必至とみられる。
 社会保障に詳しい立正大客員教授の浦野広明氏(税法)が言う。
「年金の支給開始年齢は、支払期日です。期日に払わなければ、私人同士なら大きな揉め事です。借り手の懐事情が苦しいとか、貸し手の稼ぎがあるからといって、『払うのを遅らせてくれ』は通用しませんよ」
 海外では“揉め事”が多発している。ロシアでは、女性の55歳を63歳に、男性の60歳を65歳へ年金支給年齢を引き上げる案に国民は猛反発。今月、モスクワなどで大規模デモが行われ、参加者から「プーチンは泥棒だ」「皇帝のように追放しよう」などの声が飛んだ。依然70%程度の高支持率を誇るプーチン大統領も、こと年金に関しては、ロシア国民から“袋叩き”に遭っているのだ。
 8月に就任したオーストラリアのモリソン首相は世論に配慮し、今月5日、老齢年金の支給開始年齢を70歳に引き上げる前政権の計画を撤回。年金受給年齢後も働き続ける人向けの「ペンション・ワーク・ボーナス」などの対策を講じていて、「今や年齢引き上げは必要ではない」と語った。
 支給年齢ではないが、4月には中米ニカラグアで年金支給額の5%減額案に国民が激怒。24人の死者を出す抗議デモなどの果てに、オルテガ大統領は減額案の撤回に追い込まれた。
「年金は高齢者の命綱です。支給開始年齢の引き上げや削減は生活を脅かすものです。それで、国民は命がけで猛反発するのです」(浦野広明氏)
 プーチンは、女性の支給開始を60歳にする緩和策を打ち出した。それでもおさまらないようだが、ロシア国民は強権プーチンを困らせ、譲歩を引き出している。
 日本だけ、やすやすと年金改悪がまかり通ろうとしている。


錯乱答弁を連発 テレビ討論でバレた安倍首相の薄っぺらさ
 話せば話すほどボロが出る。国会議員だけじゃなく、全国の自民党員からも「もうテレビに出さないでくれ」と悲鳴の声が上がっているという。20日投開票される自民党総裁選を前に、安倍首相と石破元幹事長が17日に民放テレビ局をハシゴして“直接対決”したのだが、あまりに支離滅裂の安倍首相の受け答えに唖然ボー然だった。
 とりわけ酷かったのが、安倍首相が加計学園の加計孝太郎理事長とゴルフや会食を重ねていたことについて、司会者が「加計さんは、いずれ利害関係者になる可能性があった。まずかったという気持ちはあるか」と質問した時の安倍首相の答えだ。
「ゴルフに偏見を持っておられると思います。ゴルフはオリンピックの種目にもなっていますから」「ゴルフは駄目でテニスや将棋はいいのか」
 はあ? 一体、何を言っているのか、この男は。司会者は、首相という絶大な職務権限を持つ身であるならば、知人であっても利害関係者とのゴルフや会食は控える必要があったのではないか――という倫理観や認識をただしたのだ。
 ごく一般的な中学生レベルの国語力があれば「慎むべきだった」とか「今後は襟を正して国民に不信感を抱かれないようにしたい」などと答えるだろう。それが「ゴルフはオリンピック種目」ときたからトンチンカン。モリカケ問題の“本質”を全く理解していないばかりか、マトモな受け答えになっていない。それでいて、司会者に「公平な報道を」と恫喝だから、何を寝言を言っているのか。
■ブラック企業の経営者の発想と同じ
 石破氏が「適材適所」の人事の考え方や内閣人事局について触れた時も、司会者の制止を聞かずに顔を紅潮させて反論。「私の秘書官たちがですね、私に対してですね、何も言わないかのごとくの議論がありましたけれど、そんなことはありません」「内閣人事局がつくられたという歴史を見ていただきたいと思うんですが。それは、行政改革、あるいは政治改革を行う中においてですね、やっぱり縦割りが酷かったんですから」などと一方的にまくし立ててブチ切れ。
 自分の秘書官らの悪口を言われたと勘違いして感情をムキ出しにしたのだろうが、まるで錯乱状態の子供そのものだ。
 石破派に所属する斎藤農相が「石破氏を応援するなら辞表を書け」と言われたことについて取り上げられた時も、それが何だと言わんばかり。「昔はもっと激しかった」「選挙はそういうものだ。それをいかに乗り越えるかだ」と言い出す始末だ。「昔はパワハラ、セクハラは当たり前だったのだから我慢しろ」と迫るブラック企業の経営者の発想と同じ。なるほど、これじゃあ公開討論から逃げまくるワケだ。自民党員が「このままだと、党がぶっ壊れる」と本気で心配するのもムリはない。政治評論家の山口朝雄氏がこう言う。
「安倍さんとしては痛いところを突っ込まれて苛立ちつつも、本人はうまくはぐらかしたつもりなのでしょう。しかし、はたから見れば会話が全くかみ合っていないから何を言っているのか分からない。そんなやりとりがずっと続いていた印象です」
 こんなパラノイア男のために自殺に追い込まれた近畿財務局の職員が本当にふびんでならない。


安倍首相が秋葉原街宣で大量の組織動員! 係員が「動員の方ですか?」とステッカー提示求め一般市民を排除
 本日、自民党総裁選の最終日を迎え、安倍首相はいつものJR秋葉原駅前に現れたが、またも駅前ロータリーには、日の丸の小旗をふる聴衆が大集結していた。しかし、この光景はなんともトホホな裏があった。
 今回の総裁選で安倍首相は醜態を晒しつづけてきた。たとえば、対抗馬である石破茂・元幹事長の陣営に対し「干すぞ」と恫喝したり、神戸市議らにも「石破の応援演説に参加すれば将来に差し障る」と圧力をかけ、さらに石破派の斎藤健農水相も安倍支持の国会議員から「辞表を書いてからやれ」と迫ったことを暴露されるなど、その「パワハラ体質」をいかんなく発揮。
 しかも、台風21号や北海道地震などの大規模災害が連続して発生、石破氏は総裁選の延期を提案したが、安倍自民党はこれを拒否して3日間の選挙活動の自粛とした。その結果、東京・銀座で予定されていた8日の安倍首相と石破氏による街頭演説会は中止となり、東京では2人の合同街頭演説会がおこなわれなかった。
「公正、正直」をスローガンに掲げ、安倍首相が民主主義をいかに壊しているのかを訴えながら憲法改正にも「まずは議論を」と主張する石破氏は、当初、国民からの支持を伸ばしていた。現に、ANN世論調査の8月18・19日実施時点では、自民党の次期総裁は安倍氏がいいと答えた人は34%だったが、石破氏は42%で安倍首相を上回ったほどだ。
 東京で合同街宣演説会を開けば、その声援に差がつき石破人気が印象付けられること、さらに昨年の都議選時のように「こんな人たち」から安倍首相への批判や抗議の声があがることを安倍陣営は恐れ、災害にかこつけて合同街宣演説会を中止にしたのである。
 安倍陣営の姑息さには反吐が出るが、それはきょうの単独街宣も同じだった。きょうの秋葉原街宣で安倍陣営は、日の丸を振る安倍応援団だけではなく、業界団体にまで大々的な「動員」をかけていたのである。
●係員が立ちはだかり「動員の方ですか?」と一般市民を排除し、支持者を良席へ誘導
 事実、安倍首相が演説をおこなった街宣車に近い歩道は、カラーコーンとバーで通行を規制し、さらにメディアのカメラが並んだ側の安倍首相がよく見える場所や、同じくもっとも眺めがいい2階の通路正面側では、鉄柵が張り巡らされ、中に入ろうとすると自民党スタッフがこう言って立ちはだかった。
「動員の方ですか? ステッカーを見せていただかないとここには入れません」
 きょうの街頭演説会の開始前、秋葉原駅前ではいろんな場所でスーツ姿の人々が名刺交換をおこない、「自民党総裁選 9月20日開票」と書かれた白いステッカーを手渡している場面があちらこちらで見られた。
「週刊朝日」オンライン限定記事(9月16日配信)によると、9月14日、「安倍総裁三選を応援する有志の会」代表・下村博文衆院議員の名前で、こんなFAXが〈東京都内の業界団体〉に送られていたという。
〈自由民主党総裁選挙の投開票を控え、私ども東京都選出国会議員有志は「安倍総裁三選を応援する会」を結成し、下記の通り「東京街宣演説会」を開催することと致しました。急なお願いで大変恐縮ではございますが、皆さま方におかれましては是非足をお運び頂き、できるだけ多くの方の動員にもご協力を賜りますよう心よりお願い申し上げます〉
 しかも、このFAXにはご丁寧にも〈東京街頭演説会に(出席・欠席)します〉と出席するか否かを丸をつけて報告させる「出欠票」が付いており、そこには「団体名」や「参加人数」、「現場担当者名」「連絡先携帯番号」までをも記述して返信するよう求めている。きょう、秋葉原でやりとりされていた総裁選の白ステッカーは、こうやって動員をかけられてやってきた人々に配られていたのだ。
ステッカーなく排除された一般市民が後方から「安倍やめろ!」コール
 それでなくても安倍首相は、告示前に石破氏が論戦を求めても一度も応えなかったが、その一方で日本歯科医師連盟や全国建設業協同組合連合会政治連盟の会長と相次いで面談したり、日本医師会の会報の一面で同会会長の横倉義武氏と対談をおこなうなど業界団体の支持取り付けに奔走してきた。そして、今度は見せかけの聴衆を集めようと大号令をかけていたのである。
 石破氏は18時から渋谷駅前でやはり街頭演説会をおこなったが、安倍首相がJR秋葉原駅前で演説が終わったのは17時45分くらいで、ほぼ同じ時刻。ようするに、「俺のほうが多くの国民に支持されている」と誇示するために、見せかけの支持者を秋葉原に集めさせたのだ。
 大量の動員をかけたのは、安倍首相を批判する市民の声を封殺する目的もあったはずだ。実際、安倍首相の演説中には「安倍やめろ!」とコールがあがったが、動員のせいで一般市民は後方に追いやられた状態でのこと。しかも、きょうは籠池泰典・前理事長がまたも“サプライズ”登場したが、籠池氏も後方から安倍首相を見守っていた。
 このあくどい選挙活動ひとつを見ても、とてもじゃないが一国の総理大臣がやるようなことではない。いや、選挙活動だけではなく、石破氏との論戦では、安倍首相は目をキョロキョロと泳がせながら、国民に対して嘘や詭弁を言い放ってきた。
 たとえば、利害関係者である加計孝太郎理事長とのゴルフについて問題があるのではないかと問われた際、「ゴルフじゃなくてテニスや将棋ならいいのか」と小学生並みの強弁をしたほか、石破陣営への恫喝問題も「もしそういう人がいるんであれば、名前を言ってもらいたいんですね」などと生放送で脅しをかけたり、拉致問題も「解決できるのは安倍政権だけだと私が言ったことはない。被害者家族が言ったのは承知している」と責任放棄。プーチン大統領による領土問題を棚上げした平和条約締結発言についても「平和条約締結は領土問題を解決してからとプーチン大統領の発言後も本人に言った」と主張したが、露・ペスコフ大統領報道官は「(プーチン大統領の提案後に)実際に安倍氏本人から反応はなかった」と発言し、安倍首相の嘘が明らかとなったばかりだ。
 災害を選挙戦に利用し、国民に堂々と嘘をつき、詭弁を弄して責任逃れに必死になり、見せかけの動員で圧倒的な支持を得ているのだと虚栄心を満たす──。こんな人物が、まだ総理大臣をつづけたいと言う。総裁選で安倍首相が曝け出したこの厚顔無恥な実態を、国民はしかと目に焼き付けておかなくてはならない。


沖縄県知事選 「辺野古」争点をぼかすな
 沖縄県の翁長雄志(おながたけし)知事の死去に伴う知事選が先週告示され、4人の無所属新人候補による選挙戦が繰り広げられている。
 このうち、前宜野湾市長の佐喜真淳(さきまあつし)氏(54)=自民、公明、維新、希望推薦=と、前衆院議員の玉城(たまき)デニー氏(58)が激しく競り合う展開だ。佐喜真氏は安倍晋三政権の強力な支援を受けており、玉城氏は翁長氏の後継候補との位置づけである。
 沖縄県知事選では昨今、米軍普天間飛行場(宜野湾市)を名護市辺野古に移設するという日米両政府の計画を認めるか、それとも認めないかが大きな争点となってきた。
 特に今回は、「辺野古移設阻止」を掲げて当選した翁長氏が国と激しく対立するさなかに亡くなったこともあり、辺野古移設の是非が最大のテーマとなるのは当然だといえる。
 しかし、玉城氏が「あらゆる手段を行使して基地建設を阻止する」と主張するのに対し、佐喜真氏は辺野古移設の是非を明言していない。有力候補の一方が争点への賛否を語らない状況はかなり不自然に映る。
 告示日の出陣式の演説で、佐喜真氏は普天間飛行場の早期返還を訴えたが、その代替飛行場を辺野古に建設する計画には触れなかった。告示直前の公開討論会でも「(県と国との法廷闘争の)流れを注視する」などと語るにとどめた。
 この「明言しない」戦術の陰には、佐喜真氏を支援する政権の思惑があるのではないか。
 今年2月の名護市長選でも、安倍政権が推す新人候補が「辺野古移設」への賛否を明言せず、経済振興策を前面に打ち出す戦法で移設反対派の現職市長を破った。政権は今回の知事選でも、この「争点ぼかし」を狙っているように見える。
 確かに知事選の争点は一つではない。深刻とされる子どもの貧困解消策、自立型経済の確立、地域医療の充実など論じるべきテーマは多岐にわたる。
 しかし、やはり「辺野古」という最大の論点から距離を置く選挙戦術は、有権者に対して不誠実であろう。佐喜真氏は辺野古移設に対する賛否を明確にし、県民に判断材料を示して選挙を戦うべきである。
 一方、玉城氏は「移設阻止」の内実を問われる。沖縄では、着々と進む辺野古での建設準備作業を前に、反対する市民の間に無力感が漂い始めているのも現状だ。諦めを振り払えるような現実的な戦略があるのか。きちんと説明する義務がある。
 本土の住民もこの選挙に無関心であってはならない。沖縄の基地負担を自分たちの痛みとして捉え、解決策を考える契機として、知事選を見守りたい。


沖縄知事選 「辺野古」に向き合わねば
 論戦がかみ合わぬまま推移することを懸念する。最大争点である「辺野古移設」で論戦を交わし、有権者に明確な選択肢を示すべきだ。
 沖縄県知事選は30日の投開票に向け、候補者の舌戦が展開されている。
 米軍普天間飛行場(宜野湾市)の名護市辺野古への移設を巡って、国と激しく対立した翁長雄志(おながたけし)知事の急逝に伴う選挙だ。
 辺野古移設について、県民の民意を問う機会であることは間違いない。
 移設推進の安倍政権が支援する前宜野湾市長の佐喜真淳(さきまあつし)氏と、反対派で野党が推す自由党前衆院議員の玉城(たまき)デニー氏が出馬し、事実上の一騎打ちの選挙戦となっている。
 沖縄の基地問題をどう解決するのか、国との対立をどうするか。きちんと具体策を示し、競い合うことが求められている。
 だが、両氏の論戦が深まっているとは言い難い。
 最大の要因は佐喜真氏にある。普天間飛行場の危険性除去と早期返還を訴えるが、辺野古移設の是非は明言していない。
 「対立や分断から何も生まれない」と翁長県政を批判し、政権とのパイプを生かした所得向上や子育て支援策を打ち出す。
 佐喜真陣営が狙うのは2月の名護市長選の再現だ。
 政権が支援した新人が「辺野古隠し」を徹底し、国の交付金を基にした医療費の無償化などを強調し反対派の現職に勝利した。辺野古に触れないのは勝つための戦術にほかならない。
 しかし、前回の知事選でも争点となった辺野古移設について考えを明らかにしないのでは不誠実のそしりを免れまい。普天間など基地の整理縮小を言うなら、その方法を示すことが欠かせない。
 一方、玉城氏は「翁長氏の遺志を受け継ぎ、辺野古に新しい基地を造らせない」と訴え、移設阻止を前面に掲げる。
 翁長氏が再三協議を求めたのに国は応じなかったと指摘し、安倍晋三首相のことを「単なる強権政治だ」と批判している。
 玉城氏は移設への態度は明確だ。とはいえ、県が移設阻止の「最後のカード」とされる辺野古沿岸部の埋め立て承認撤回に踏み切った今、移設阻止へどんな展望を描くのか。
 翁長氏後継を言うなら具体策を明確にする必要がある。言いっ放しにしないためにも、主張にもっと説得力が欲しい。
 当選すれば国と対立する可能性が高い中で、県の振興をどう図るのかも問われよう。
 知事選は単一争点だけで判断されるものではない。しかし最大争点の論戦がかみ合わないままでは、有権者を困惑させるだけではないか。
 基地問題の原点は、国土の0・6%の面積にすぎない沖縄県に在日米軍専用施設の70%が集中することにある。
 国策で地方が過大な負担を強いられている構図は原発問題にも通じる。沖縄県知事選を通して、改めて国と地方の在り方を考えたい。


安室奈美恵さん引退/時代を画する存在だった
 歌手の安室奈美恵さんが16日に引退した。引退宣言から1年、安室フィーバーは日を追うごとに熱を帯び沖縄での最後の日々で頂点に達した。
 那覇市は安室さん一色で、お礼の言葉や写真が街にあふれた。15日に宜野湾市で開かれたライブでは、チケットが手に入らなかったファンも全国から会場周辺に集って別れを惜しんだ。
 2月から6月までの最後の国内外ライブツアーは、80万人という驚異的な動員数を誇った。1年間、繰り広げられた熱狂的な引退劇。トップ歌手として平成を駆け抜けた安室さんは、どんな社会的存在だったのだろうか。
 沖縄県出身の安室さんは1992年に14歳でデビュー。アイドルグループの一員だったが、95年にソロになり、96年にアルバム「SWEET 19 BLUES」が300万枚を突破した。200万枚を超えた「CAN YOU CELEBRATE?」は結婚式の定番ソングともなった。10代から40代まで、全世代でミリオンセラーを出す偉業を成し遂げている。
 結婚は97年、20歳の時。妊娠を発表、1年間休業して出産。2002年には離婚を経験し、子育てをしながらコンサートを中心に活動。若い頃と変わらない切れのあるダンスと伸びやかな歌声で人々を魅了してきたが、40歳の誕生日に突然、引退を表明した。
 安室さんを語る上で欠かせない言葉がいくつかある。一つは「アムラー」だ。90年代半ば、細いまゆ、ロングの茶髪、ミニスカートに厚底ブーツ姿の少女が各地に出現した。安室さんをお手本にしたファッションである。カリスマ的存在として少女に強いインパクトを与えたことが、新語・流行語として流通するほどの社会現象となった。
 「自立する女性」もキーワードの一つ。休業前に「ちゃんと休んで元気な赤ちゃんを産みたい。また戻ってくるので待っていて」とファンに語った安室さん。92年に育児休業法が施行され、子どもを持って働くことが当たり前になった時代の象徴でもあった。
 離婚後も子育てをしながら仕事に打ち込み、生き方そのものが自己主張だった。そこに多くの人が憧れた。あどけない少女が苦難を乗り越えながら自立した女性へと成長、成果を積み上げていく。安室さんの物語を見守りながら、自らを鼓舞してきた人はたくさんいる。「安室ちゃんと一緒に歩いてきた」。引退前に多く聞かれたファンのそんな言葉が示している。
 そして「沖縄」。彼女はふるさとへの愛をたびたび語っている。今年5月、故翁長雄志沖縄県知事(当時)から県民栄誉賞を受けた際も「一人でも多くの方たちに興味を持ってもらい、好きになってもらえたら」と話した。彼女の活躍が沖縄を身近な存在にしてきたのは間違いない。
 2000年沖縄サミットでイメージソングを披露後、「曲には世界平和への願いもあり、自分なりに言葉の壁を越えて一生懸命に歌った」と語り、沖縄出身らしく平和への強い思いも込めた。
 生き方に共感するファンに圧倒的な支持を受け、広く社会に影響を与え、時代を画する存在になった。引き際は笑顔ですっきり。平成の歌姫は最後まで、かっこよく、すがすがしかった。


安室奈美恵さん引退 時代を画する存在
 歌手の安室奈美恵さんが16日に引退した。引退宣言から1年、安室フィーバーは日を追うごとに熱を帯び、沖縄での最後の日々で頂点に達した。
 那覇市は安室さん一色で、お礼の言葉や写真が街にあふれた。15日に宜野湾市で開かれたライブでは、チケットが手に入らなかったファンも全国から会場周辺に集って別れを惜しんだ。
 2月から6月までの最後の国内外ライブツアーは、80万人という驚異的な動員数を誇った。1年間、繰り広げられた熱狂的な引退劇。トップ歌手として平成を駆け抜けた安室さんはどんな社会的存在だったのだろうか。
 沖縄県出身の安室さんは1992年に14歳でデビュー。アイドルグループの一員だったが、95年にソロになり、96年にアルバム「SWEET 19 BLUES」が300万枚を突破した。200万枚を超えた「CAN YOU CELEBRATE?」は結婚式の定番ソングともなった。10代から40代まで、全世代でミリオンセラーを出す偉業を成し遂げている。
 結婚は97年、20歳の時。妊娠を発表、1年間休業して出産した。2002年には離婚を経験し、子育てをしながらコンサートを中心に活動。若い頃と変わらない切れのあるダンスと伸びやかな歌声で人々を魅了してきたが、40歳の誕生日に突然、引退を表明した。
 安室さんを語る上で欠かせない言葉がいくつかある。
 一つは「アムラー」だ。90年代半ば、細いまゆ、ロングの茶髪、ミニスカートに厚底ブーツ姿の少女が各地に出現した。安室さんをお手本にしたファッションである。カリスマ的存在として少女に強いインパクトを与えたことが、新語・流行語として流通するほどの社会現象となった。
 「自立する女性」もキーワードの一つ。
 休業前に「ちゃんと休んで元気な赤ちゃんを産みたい。また戻ってくるので待っていて」とファンに語った安室さん。92年に育児休業法が施行され、子どもを持って働くことが当たり前になった時代の象徴でもあった。
 離婚後も子育てをしながら仕事に打ち込み、生き方そのものが自己主張だった。そこに多くの人が憧れた。あどけない少女が苦難を乗り越えながら自立した女性へと成長、成果を積み上げていく。安室さんの物語を見守りながら、自らを鼓舞してきた人はたくさんいる。「安室ちゃんと一緒に歩いてきた」。引退前に多く聞かれたファンのそんな言葉が示している。
 そして「沖縄」。彼女はふるさとへの愛をたびたび語っている。
 今年5月、故翁長雄志沖縄県知事(当時)から県民栄誉賞を受け取った際も「一人でも多くの方たちに興味を持ってもらい、好きになってもらえたら」と話した。彼女の活躍が沖縄を身近な存在にしてきたのは間違いなく、その功績は大きい。
 2000年沖縄サミットでイメージソングを披露後、「曲には世界平和への願いもあり、自分なりに言葉の壁を越えて一生懸命に歌った」と語り、沖縄出身らしく平和への強い思いも込めた。
 生き方に共感するファンに圧倒的な支持を受けた。彼女たちの凝縮した力が広く社会に影響を与え、時代を画する存在になった。引き際は笑顔ですっきり、平成の歌姫は最後まで、かっこよく、すがすがしかった。(共同通信・西出勇志)


プーチン批判のパンクバンドメンバー、毒盛られ搬送
ドイツの首都ベルリンの病院の医師らは18日、ロシアのプーチン大統領批判で知られるパンクバンド「プッシー・ライオット」の男性メンバー、ピョートル・ベルジロフさんに毒物が使用された疑いがあると明らかにした。
関係者によると、ベルジロフさんは11日にモスクワの裁判所で何かを食べた後、視力が落ち、会話や動きが急激に減退したという。その後、ベルリンに搬送された。容体は回復に向かっているという。


波紋呼ぶプーチン氏発言 前のめりの首相に危うさ
 「あらゆる前提条件をつけず、年末までに平和条約を結ぼう」。ロシア・ウラジオストクであった東方経済フォーラムで、ロシアのプーチン大統領が、突然言及した日本への提案が波紋を呼んでいる。北方領土問題では一切譲歩しないとの考えからなのか、はたまた1956年の日ソ共同宣言に沿って歯舞、色丹2島の返還に応じる含みを残したのか、はっきりしない。
 気がかりなのは、安倍晋三首相が帰国後「平和条約が必要だとの意欲を示したのは間違いない」との見方を示した上で、「今年11、12月の日ロ首脳会談が重要になってくる」と前のめりとも受け取れる姿勢を示していることだ。プーチン氏ペースで事が進むことの危うさが否めない。真意を確かめ、領土交渉を前進させる戦略を持つべきだし、国民理解の必要性を強調するならば、交渉経過を丁寧に説明する必要がある。
 首相はプーチン氏の提案直後、2人でやりとりし直接反論したと説明。これに対して、ロシアの報道官は首相本人からの反応は「なかった」と語った。「直接反論しなかったのは大きな失態だった」という野党の批判をかわすための虚言だとしたら「失態」では済まされない。
 プーチン氏の発言は、北方四島の帰属問題をまずは解決して平和条約を締結するという日本政府の従来の方針に反し、領土問題を事実上先送りする提案である。年金受給開始年齢の引き上げ案などで支持率が急落している大統領が国内向けに「強いロシア」を演出してみせた感が否めない。さらに同席した中国の習近平(しゅうきんぺい)国家主席にも誇示する面があったのではないか。現にロシアはフォーラムに合わせ冷戦終結後最大規模となる軍事演習を極東で実施。これには中国軍が初参加している。
 一方で、プーチン氏はフォーラムの場で、日ソ共同宣言を巡り「日本側が履行を拒否した」とも言及。提案は宣言に則し条約締結後の2島引き渡しを視野に入れたもののようにも映る。ただ、返還後に日米安全保障条約が適用されることには強い懸念を示しており、ロシア国内の世論からすれば2島返還も厳しいとみるべきではないか。
 安倍首相が2016年12月の山口県長門市での首脳会談で打ち出した「新たなアプローチ」による共同経済活動が遅々として進展しないことに、プーチン氏が焦りを感じているのも事実だろう。だからといって、首相が同じように焦っては相手の思うつぼだ。自民党総裁選で「戦後日本外交の総決算」を掲げる首相は、米国や中国とは不確実性を残しつつも、一定程度の成果を上げている。
 対ロシアでは、プーチン氏との会談は第1次安倍政権時代を含め22回に及んでいるが、「私たちの手で必ず問題に終止符を打つ」との決意は空文に近い状況にある。平和条約締結は大きな成果となり得るものの、「北方四島の帰属問題の解決」抜きでは国民理解は到底得られない。


プーチン発言 真意見極めて原則を貫け
 ロシアのプーチン大統領の唐突な発言が波紋を広げている。極東ウラジオストクで開催された「東方経済フォーラム」で安倍晋三首相に、一切の前提条件なしで年内に日ロ間の平和条約を締結するよう提案したものだ。
 問題の発言は、全体会合の討議の中で出た。プーチン氏は「平和条約を締結した後、友人として全ての係争中の問題を解決しよう」と首相に呼び掛けた。さらに、領土問題は時間をかけて解決すべきだとの考えも示した。
 プーチン氏は、平和条約締結後に色丹島と歯舞群島を日本に引き渡すと明記した1956年の日ソ共同宣言を交渉の基本に据えてきた。プーチン氏の発言が、従来通り2島返還には応じることを含むのか、あるいは一切譲歩しないということなのかは判然とせず、事実上の北方領土問題の棚上げを意図したととられてもおかしくない。
 日本政府の基本方針は、北方四島の帰属問題を解決した上で平和条約を結ぶというものである。北方領土返還の保証なしに条約を結ぶことは到底受け入れられない。
 フォーラムより2日前に行われた日ロ首脳会談では、プーチン氏から同趣旨の提案はなかったという。なぜ今回の発言となったのか。
 背景の一つに日本の経済協力に対するロシア側の受け止めがあろう。両首脳は2016年、北方四島での共同経済活動を含めた経済協力で双方が理解を深め、領土問題の解決につなぐ「新たなアプローチ」で合意した。だが、取り組みは遅々として進まず、極東開発などへの日本の投資規模などにも不満を抱いているとされる。
 さらには、今年6月の年金受給年齢の引き上げ案を発表した後に起きたプーチン氏の支持率急落の影響も挙げられる。強いロシアを演出し、求心力を回復したい思いがうかがえる。
 安倍首相としては、プーチン氏から何らかの譲歩を引き出し、外交成果をアピールする狙いで臨んだ今回のロシア訪問だったが、思わぬ展開の幕引きとなった。
 プーチン発言に対して安倍首相は「条約締結への意欲の表れだ」と冷静に受け止めた上で、「提案を受けた後、プーチン氏と2人でやりとりを交わし、日本の原則を直接伝えた」などと述べた。
 今回の提案をプーチン流の揺さぶりとみる向きは多い。とはいえ、国際会議の場での発言は重く、今後の交渉に影響を及ぼす可能性はある。今年11、12月に予定されている日ロ首脳会談の場で、安倍首相は日本の立場をさらに明確にし、交渉を前進させることが大切だ。
 今後、日本としては領土問題解決などを通じた両国の関係改善が双方の利益につながることを粘り強く説くことが必要だ。プーチン発言の真意を探り、しっかりと戦略を練って臨みたい。


日仏友好160周年イベント パリで香取慎吾さん個展
 日本とフランスの文化交流の一環として、パリの「ルーブル美術館」の関連施設でタレントの香取慎吾さんの個展が開かれます。
 香取慎吾さん:「めちゃくちゃ楽しんで描けましたね。ジャポニスム2018の一環として来てるので、フランスと日本のことも意識して」
 ルーブル美術館の地下にある関連施設「シャルル5世ホール」には、香取さんが描いた絵画など約110点が展示されます。展覧会は、日仏友好160周年を記念して日本の芸術を紹介するイベント「ジャポニスム2018」の企画の一つです。香取さんはイベント全体の広報大使も務めていて、「幅広く色んなものがある日本の文化をフランスの人に感じてもらいたい」と話しています。


「フランスパンの神様」死去
日本に本場のフランスパンを広め、「フランスパンの神様」と呼ばれた兵庫県芦屋市のパン職人、フィリップ・ビゴさんが17日に亡くなったことが分かりました。76歳でした。
フィリップ・ビゴさんは、母国のフランスで15歳からパン作りの修行を始め、昭和40年、22歳の時に神戸市に拠点を置くベーカリーに招かれ来日しました。
ビゴさんは全国をまわって当時、日本でほとんど知られていなかった本場のフランスパンを広め、若手職人の育成にも積極的に取り組んだことから「フランスパンの神様」と呼ばれていました。
こうした業績を評価され2003年にはフランスで最も名誉ある「レジオン・ドヌール勲章」を受章したほか、去年にはものづくりで特にすぐれた技能を持つ「現代の名工」に選ばれました。「現代の名工」に選ばれた際は、「パン作りへのこだわりを今後も若い職人たちに伝えて行きたい」と話していました。
フランス大使館によりますと、ビゴさんは17日に、亡くなったということです。
76歳でした。
日本に駐在するフランスのピック大使は「日本人のフランスパンに対する好感度向上に大きく貢献されました。心よりお悔やみ申しあげます」とする文章をツイッターに投稿しその功績をたたえました。
ビゴさんのパンは地元の兵庫県芦屋市をはじめ広く親しまれていて、ツイッターには、「おいしいパンを作ってくれてありがとう」とか「きっと空の上でもおいしいパンを焼いていることでしょう」とビゴさんを悼む声が次々と投稿されています。


募集できるのか…東京五輪ボランティアに交通費1日1000円
 2020年東京オリンピック・パラリンピックの組織委員会が18日、有識者らによる検討委員会を開き、8万人の募集を予定する大会ボランティアに対し、交通費相当額として1日当たり1000円を支給することを決めた。
 支給方法は現金ではなく、大会オリジナルデザインのプリペイドカードを想定。検討委の清家篤座長(前慶応義塾長)は「予算制約の中、最大限出せる金額」と評価したという。
 “やりがい搾取”などと批判を浴びる大会ボランティアを巡っては、組織委は「1日8時間程度、10日間以上の活動が基本」といった応募条件を掲げている。組織委が募集する大会ボランティアとは別に、東京都が独自に約3万人を募る都市ボランティアへの支給については、今後検討するという。これでどれだけのボランティアが集まるというのか……。


「新潮45」杉田水脈擁護特集に安倍応援団揃い踏み! 小川榮太郎は「LGBT認めるなら痴漢の触る権利も保障すべき」
 “LGBTには「生産性」がない”と「新潮45」(新潮社)8月号の寄稿文で主張したことが大きな問題となったものの、いまだに何の説明も公の場でおこなっていない杉田水脈・衆院議員。一方、17日に『NEWS23』(TBS)に石破茂・自民党元幹事長とともに生出演した安倍首相は、杉田議員について「『もう辞めろ』と言うのではなく、まだ若いですから、注意をしながら、仕事をしてもらいたい」と擁護した挙げ句、「党としても、多様性について尊重する党であります」などと述べた。
 杉田議員は51歳の立派な中年であり、その上、彼女は国会議員なのだから、なおさら深い思慮や慎重な言動が求められる。それを「若いから」などと年齢を理由に庇い、差別発言を容認する党のあり方を「多様性」だと言い張るとは……。これには石破氏が「多様な意見がある、だからいいんだっていう自由民主党であっていいとは私は思わない。これでどれほど傷ついた人がいるか」と切り返したが、まさにその通りだろう。
 しかも、問題の発端となった「新潮45」が、昨日発売の10月号で「そんなにおかしいか「杉田水脈」論文」なる特集を掲載。その特集の巻頭文では、こう書かれている。
〈8月号の特集「日本を不幸にする『朝日新聞』の中の一本、杉田水脈氏の「『LGBT』支援の度が過ぎる」が、見当外れの大バッシングに見舞われた。主要メディアは戦時下さながらに杉田攻撃一色に染まり、そこには冷静さのカケラもなかった。あの記事をどう読むべきなのか。LGBT当事者の声も含め、真っ当な議論のきっかけとなる論考をお届けする」
 差別性を指摘する当然の批判を「見当外れの大バッシング」「戦時下さながらの杉田攻撃」とすり替えるとは、「真っ当な議論」など期待できないことはこれだけで理解できるが、問題はその執筆陣だ。
 安倍首相を礼賛する『約束の日 ―安倍晋三試論―』(幻冬舎)でデビューし、森友・加計問題でも「朝日新聞の誤報だ!」とする陰謀論を展開してきた自称文芸評論家・小川榮太郎に、「新しい歴史教科書をつくる会」副会長の藤岡信勝、軍事ジャーナリストの潮匡人、極右YouTuberのKAZUYA、元・経産(通産)官僚の評論家・八幡和郎……。安倍応援団がそろい踏みしたのである。
 そして、この特集ではLGBTに対する差別を上塗りするかのような、驚くべき論文が掲載されている。小川榮太郎氏の「政治は「生きづらさ」という主観を救えない」なる論文だ。
 出だしから酷い。小川氏はまず最初に、こう主張する。
〈テレビなどで性的嗜好をカミングアウトする云々という話を見る度に苦り切って呟く。「人間ならパンツを穿いておけよ」と。
 性的嗜好など見せるものでも聞かせるものでもない〉
〈男と女が相対しての性交だろうが、男の後ろに男が重なっての性交だろうが、当人同士には何物にも代えられぬ快感であっても、傍目には醜悪な興奮であって、社会の公道に曝け出すものではない。性行為を見せないのが法律の有無以前の社会常識、社会的合意であるように、性的嗜好についてあからさまに語るのは、端的に言って人迷惑である〉
 同性愛は「性的指向(=sexual orientation)」であり、「性的嗜好(=sexual preference)」ではない。それを小川氏は「性的嗜好」、つまり趣味の問題だと前提した上で、「醜悪な興奮」などと異性愛におけるフェティシズムと同列に並べ、カミングアウトを「人迷惑」だと断言するのである。
 さらに小川氏はこう続ける。
〈私の性的嗜好も曝け出せば、おぞましく変態性に溢れ、倒錯的かつ異常な興奮に血走り、それどころか犯罪そのものでさえあるかもしれない〉
 これだけでも唖然とするほかないが、さらに小川氏は、“LGBTはイデオロギーだ”と言い募る。
安倍御用達評論家・小川榮太郎のデタラメすぎるLGBT攻撃と杉田水脈擁護
〈レズ、ゲイ、バイセクシュアル、トランスジェンダー──そもそも性的嗜好をこんな風にまとめることに、何の根拠もない。このような概念に乗って議論する事自体を私は拒絶する。
 概念を認めた上で、差別だ、権利だ、いやそんな事はないという議論を膨らませていくこと自体が、イデオロギーに乗せられることに他ならないからだ〉
 LGBTは机上の抽象概念などではなく、性的少数者が差別を訴え、権利保護を求める運動のなかで生まれた言葉だ。だが、これまでも繰り返されてきたように、強者はこうした反差別の社会運動を“弱者に食い物にされる”と攻撃してきた。実際、小川氏も〈杉田氏は概して弱者の名のもとにおけるマスコミの異常な同調圧力、それらと連動しながら強化されてきた様々な弱者利権、それらがしばしば外国による日本浸食工作と繋がってきた事の深刻な害悪と戦ってきた人だ〉と堂々とヘイトスピーチまで盛り込んで評価している。
 つまり、小川氏も杉田議員と同様に、差別を訴えるLGBTを「弱者利権」と攻撃しているのである。
 しかも、小川氏は〈トランスジェンダーは、現代心理学が量産する様々な心的変容同様、曖昧な概念だ〉とし、〈性転換をした後に後悔・自殺する人が後を絶たない〉〈同性愛者が一定年齢から異性愛に転ずる例も多い〉といい、〈Tという概念規定で性意識を縛ることは人性への冒涜〉と主張。以下のように宣言するのだ。
〈こんなものは医学的、科学的な概念でもなく、ましてや国家や政治が反応すべき主題などではない。文学的な、つまり個人的、人生的な主題である〉
〈ましてレズ、ゲイに至っては!
 全くの性的嗜好ではないか〉
 トランスジェンダーを「心的変容」と捉えること自体がすでに間違いだが、これは小川氏が異性愛を「当然、正常」と捉える差別的な考え方しかできないことを露呈させているにすぎない。
小川榮太郎は「LGBTを認めるなら痴漢の触る権利も社会は保障すべき」と
 だが、絶句するのはこのあとだ。小川氏は〈性に関する自意識など、所詮全て後ろめたいもの〉といい、〈LGBTの生き難さは後ろめたさ以上のものなのだというなら、SMAGの人達もまた生きづらかろう〉と述べる。「SMAG」なんて言葉は聞いたことなどないが、それも当然。これは〈サドとマゾとお尻フェチ(Ass fetish)と痴漢(groper)を指す。私の造語だ〉という。
 そして、突然こんな主張を展開しはじめるのである。
〈ふざけるなという奴がいたら許さない。LGBTも私のような伝統保守主義者から言わせれば充分ふざけた概念だからである。
 満員電車に乗った時に女の匂いを嗅いだら手が自動的に動いてしまう、そういう痴漢症候群の男の困苦こそ極めて根深かろう。再犯を重ねるのはそれが制御不可能な脳由来の症状だという事を意味する。彼らの触る権利を社会は保障すべきでないのか。触られる女のショックを思えというか。それならLGBT様が論壇の大通りを歩いている風景は私には死ぬほどショックだ、精神的苦痛の巨額の賠償金を払ってから口を利いてくれと言っておく〉
 ……。二の句が継げないとはまさにこのことだが、小川氏は、「LGBTを認めろ」と言うのなら「痴漢も保障されるべきだ」というのである。
 もう反論するのもバカバカしいが、痴漢はれっきとした犯罪であり、「男の困苦」などと同情を寄せることは被害者である女性に対する暴力だ。そして、痴漢という性犯罪の大元にあるのは、女性に対する性暴力を犯罪とも思わない、女性を低く扱う男尊女卑の社会構造だ。
 そのような構造に目を向けるでもなく、ましてや痴漢という性犯罪をLGBTの運動を重ね合わせること自体が意味不明だが、その上、「彼らの触る権利を保障しろ」「触られる女のショックより、LGBT運動によって俺のほうがショックを被っている」などと主張するとは……。このLGBTと女性に対する差別に塗り固められた主張が杉田議員の擁護になると小川氏は考えているのだから、頭が痛い。
 しかし、これこそが杉田議員を擁護し、もっと言えば安倍首相をバックアップする論壇界隈の「考え方」なのである。事実、安倍自民党は杉田議員に「注意した」というだけで何の処分も下さなかったし、安倍首相は冒頭で述べたように「若さ」を理由に無罪放免とした上、杉田議員の主張も「多様性」として「尊重する」とまで明言した。その背景にあるのが、こうしたグロテスクで醜悪極まりないLGBTや女性に対する差別観なのだ。
「新潮社出版部文芸」ツイッターは「良心に背く出版は、殺されてもせぬ事」と「新潮45」批判
 だが、問題は小川氏だけではなく、この差別を上塗りした論文を堂々と掲載した「新潮45」にもあるだろう。差別を丸出しにした杉田論文を掲載したことで「新潮45」にもその説明を求める声があがってきたが、それに対して「真っ当な議論のきっかけとなる論考をお届けする」などといってさらなる差別論文を「新潮45」は載せた。──これは『ニュース女子』沖縄ヘイト回を一切謝罪せず、それどころか検証と題してさらなるヘイトを煽ったDHCテレビや番組出演者たち、森友学園公文書改ざん報道を「朝日の捏造」と断言して攻撃し、改ざんが事実だと判明した以降もバッシングを展開している「WiLL」(ワック)や「月刊Hanada」(飛鳥新社)と同じやり方だ。
 もともと「新潮45」は保守色の強い雑誌だったが、それが2016年9月号から現在の若杉良作編集長に交代してからはさらに“ネトウヨ雑誌”化していると指摘されてきた。しかし、この10月号によって、「新潮45」は「WiLL」「月刊Hanada」と同じく、ヘイトや差別、フェイクを平気で垂れ流す極右メディアだと宣言したも同然だ。 
 老舗の大手出版社である新潮社までもが、ヘイトや差別で金儲けをする──。まったく辟易とするほかないが、この「新潮45」の姿勢に対しては、新潮社社内でも反発があるようだ。
 というのも、昨晩Twitter上では、「新潮社出版部文芸」のアカウントが「新潮45」や新潮社を批判するツイートを次々とリツイート。いったん削除されてしまったが、今日朝になってまた「新潮45」批判ツイートのリツイートを再開させ、「新潮45」やそれを売る社に対して異を唱えている。さらに、10時46分には、新潮社創業者である佐藤義亮の言葉として、こんな言葉をツイートした。
〈良心に背く出版は、殺されてもせぬ事〉
 昨年、ベストセラーとなったケント・ギルバート氏のヘイト本『儒教に支配された中国人と韓国人の悲劇』をめぐっても、版元の講談社では労働組合の会報で編集者らが社に対する強い批判を寄せていた(過去記事参照https://lite-ra.com/2017/10/post-3544.html)。大手出版社が出版を「文化」ではなく「ビジネス」だと開き直り、ヘイトや差別をも商売にするとは嘆息せざるを得ない。新潮社は百田尚樹の『カエルの楽園』などのトンデモヘイト小説を出版するなど、これまでも老舗文芸出版社としての看板を自ら汚してきたが、良識ある編集者たちにはぜひ、今回の「新潮45」問題を社内で提起してもらいたいと願うばかりだ。


日本は「科学論文の捏造大国」とみられている 多数の良質な研究を貶める少数の不正常習者
蟹分 解 : 恐竜研究家
8月17日付のアメリカの科学専門誌『サイエンス誌』に、北斎の富嶽三十六景「神奈川沖浪裏」のパロディが掲載された。よくみると、襲い掛かる巨大な白い波頭は論文と思しき大量のペーパーで構成されている。船には江戸時代の船頭ではなく、呆れて見上げる世界中の白衣の研究者たち。
“TIDE OF LIES”(嘘の潮流)という記事のタイトル(tideには、「とどめようもなく、莫大な量で押し寄せるもの」という意味がある)。
記事は、日本人の論文捏造(ねつぞう)事件と、それを暴くイギリスとニュージーランドの混成チームの奮闘を報じる。告発者たちの闘いをメインに、捏造論文のもたらす誤った治療や、メタアナリシス(複数の実証データを収集・統合して、統計的手法によりより大きな見地から分析すること)の脆弱性などの問題を取り上げている。
戯画は、日本が「論文不正大国」であると印象づける。さて本当か。 また、不正者はなぜ、無益な不正論文の量産に励んだのか。
一人の人物が大量の虚偽論文を作成
まず『サイエンス』の記事の要旨を紹介する。
弘前大学医学部の元教授である佐藤能啓氏は、リセドロンという薬品により、女性脳卒中患者の骨折率が、86%も改善すると主張するなど、骨折予防に関する論文を多数書いていた。
2005年、ビタミンDの骨折予防効果を調べていたイギリスの研究者(栄養士)が、脳卒中患者とパーキンソン病患者の骨折率を論じた佐藤氏の論文2編において、患者群の平均BMI(Body Mass Index、肥満度を表す)が正確に一致しているなど、複数の不自然な点を発見した。前後してドイツの研究者が、佐藤論文には、同氏が1人で特定の疾病患者500人を数週間ごとに診察したなど、現実性のない記述があることを指摘していた。
イギリスの研究者は、オークランドの疫病学者ら3名とチームでカルシウムに関する研究を行う中で、メンバーに佐藤氏の異常なデータが、メタアナリシスを歪めていると教える。疫病学者らは驚き、佐藤氏の臨床試験から33を抜き出して、被験者集団の属性データを比較し、異常な類似性を発見する。
チームは、こうした属性は統計的に生じえず、捏造が疑われるとの論文を著し、『JAMA』(Journal of the American Medical Association)など一流誌を含む、佐藤論文の掲載誌に取り下げを依頼する。だが編集者は、不正の審査が仕事ではないとして消極的な対応に終始した。不正を暴く論文も、なかなか掲載されない。2016年になって、アメリカの『Neurology』誌がようやくチームの論文を掲載した。その時点で、佐藤氏の33の不正論文のうち10は取り下げられていた。だが今なお複数の論文が残っている。
3カ月後、佐藤氏は謎の死を遂げる。記者は取材に来日し、代理人弁護士の証言などを得て、自殺であったと示唆する。そして、不正を暴いた不屈の努力の想像外の結果に、動揺する女性研究者の複雑な心境で、記事を結ぶ。
さて記事は、日本は科学論文の数で世界の5%程度にとどまる一方、「撤回ランキング」(撤回に追い込まれた論文の多い人物)では、ワースト10人中の半数を独占するという。出典の、Retraction Watch (「撤回監視団」といった意味)のデータを見ると、確かに、1位(183件を撤回)を筆頭に、6位、8位、9位、10位と、5人が「入賞」している。
これがわが国の科学研究の象徴だと思われては、不本意である。多くの研究分野で日本は高く評価され、21世紀のノーベル賞受賞者13名は、米国に次ぐ世界2位である。ランキングならば、研究者の論文撤回数ではなく、国別の撤回率を比較したいが、これは難しい。Retraction Watch も、いつも聞かれるが、分母の把握が困難だ、としている。
さて、論文撤回とは、どの程度の深刻さか。学術論文の出版規範を議論・制定している国際的組織のCOPE(Committee on Publication Ethics、出版規範委員会)は、論文の変更措置を「撤回」「訂正」「懸念表明」と定めている。最も重い「撤回」を考慮すべき場合は、要約すると以下のとおりで、安易には行われない。
(1) 不正または誤りの結果、明らかに結論が信用できないもの
(2) 二重投稿、剽窃、倫理に反する研究
たとえば、不正の証拠が決定的でない場合は、懸念表明にとどまり、論文は残る。撤回される論文とは、一言でいえば、有害無益な「世にないほうがよい論文」である。
不正研究を防ぐためには?
論文撤回の原因となる不正研究の防止策を考えよう。
論文不正に関わる人には、自ら好んで捏造を行う人と、共著者などとして、望まずして加担してしまう人がある。前者を捏造型、後者を加担型と区別しよう。
捏造型は、執筆に手間を掛け、発表に積極的である。論文内容は、耳目を引くものが多く、時に荒唐無稽でもある。彼らが「潮流」の原動力である。一方、加担型の関与者は、好んで誤った主張を行うわけではなく、被害者の面がある。同情すべきケースも多いが、不正に巻き込まれれば、問題を増幅してしまう。彼らの問題は、必要な検証を行わずに参加することにある。
加担型に関し特記すべき問題に、”Honorary Authorship”という慣習がある。著者が相手への好意のしるしに、あるいは自らの箔付けをねらって、名ばかりの共著者を設ける、いわば「名義貸し」である。共著者があると、一見チェックが働いているかに見え、不正論文の信用性を高めてしまう。
この習慣の廃止を訴える2012年8月31日付の『サイエンス』誌記事"Ending Honorary Authorship"によれば、研究論文の実に25%に、名ばかりの共著者があったという。世界的な問題だが、日本は対策が遅れているとの主張も目にする。
名を貸すだけでなく、共著者が誤った事実を信じてしまうと、事態は深刻になる。2014年に起きたSTAP細胞をめぐる騒動は記憶に新しい。世界的に著名な研究者である笹井芳樹氏は、共著者となって論文を手助けした結果、命を絶つところまで追い込まれた。
科学研究の体制は各国とも性善説で構築する。これは必然で、もし性悪説を取れば、研究も検証も致命的に遅れてしまう。性善説を保ちつつ不正に加担しないためには、主著者の主張の根拠を検証する基本動作が必要である。
不正者の隠蔽が巧妙なケースは多くはない。「根拠なくこんな主張をするはずはない」といった思い込みから、事実確認を怠り、稚拙な偽装を見逃すことに注意が必要である。 共同研究者が名探偵のごとく犯人を見分けるのは無理である。だが、基礎的な事実を確認することは可能であり、励行すべきである。
捏造型の人物には共通する特徴がある
捏造型不正者はもとより科学者ではない。これを見分けて追放する役目は、共同研究者ではなく、指導教官や研究所の管理職が担うべきである。捏造型の人物の心理を研究し、教育研修などでその識別法を徹底すれば、性善説のシステムの下でも、実行は可能である。
捏造型人物には、下記の特徴が顕著である。
(1) 不正に親しんで抵抗がない。ゆえに研究生活のごく初期から不正に手を染める。
(2) 研究の動機が真理探究ではない。その結果、データ管理、研究記録は極端に杜撰である。
(1)は、学生、院生時代に捏造や改ざん、盗用癖などがないか、指導教員が観察すべきである。また、(2)は、実験データを他者がチェックすれば一目瞭然なことが多い。ヘンドリック・シェーン、小保方晴子、佐藤能啓などの「名だたる」不正者は、いずれも重要データを提出していない。適正なデータの取り扱いや実験記録は、労力が大きいゆえ、似非(えせ)科学者は、常にこれらが杜撰である。
捏造型の識別と、そして、発見したら早期に排除する勇気が、アカデミズムに求められる。
さて、捏造者の動機は何か。なぜ佐藤氏は大量の論文を捏造したのか。ノバルティスファーマ事件のような直接の経済的利益を狙ったものではない。捏造の心理は以下の3点が考えられる。
第1に、「有名になりたい」という知名欲である。この心理は珍しくない。科学者には、理由は何でもいいから有名になりたい、という者は少ないが、似非科学者となれば話は別である。雑誌のグラビアに出るような者も出てくる。
第2に、常習性である。大きな不祥事の陰には、たいてい小さなごまかしがあり、味をしめて次第に大胆になる過程が潜む。とがめられなければ、不正は常習となる。人は、何度も行っていることを「正当」と感じる。
会議で「俺は、いつもこの席だ」といってたまたま座った新参者を追い払うのは、サルにも共通する「常習心理」である。法令も占有権を所有権に優先させ、成文がない場合には慣習を法規範とするが、これも同じ原理による。 常習性はまた、「中毒症状」を生むことがある。マニアが寝る間を惜しんでゲームに励むように、得失を考えず捏造に励む者もあるだろう。
人間は客観的事実よりも「信じたいこと」を信じる
第3に、信念である。人は、「真実」(truth)を追求する。「事実」(fact)に、直観による信念を加えたものが、「真実」である。客観的事実は一つでも、真実は主観的で、人の数だけある。 真実を求める本能は、文明以前に進化しているから、これが科学と相性が悪いのはやむをえない。地動説も進化論も人の直観に反している。
人は感情に従い、事実を超えてでも信じたいことを信じる。情が理より強いことの一例である(「『理屈を言うな!』と叱責する上司への対処法」で紹介した)。ドナルド・トランプ大統領の支持者に、事実を突きつけても興味を示さないのは、真実が感情に由来するためである。天才といえども例外ではなく、アルベルト・アインシュタインは「神はサイコロを振らない」との信念で量子力学を否定している。
信念の上位に観察事実を置かなければ、希代の天才も誤る。俗物が誤った信念に踊れば、捏造や改ざんに躊躇がなくても不思議はない。
捏造型不正者の多くに、知名欲、常習、誤った信念の3点が観察される。先述のように初期の小さなごまかしを見落とさず、真理探究心の有無を見分ければ、性善説のシステムを保ちつつ、早期に発見できる。少数の特異な者たちに、日本の宝である科学研究を貶めさせてはならないと強く思う。


追悼・樹木希林さん 貫いた“奇妙な夫婦愛”と“ドケチ伝説”
「好きですね、全部。全て何もかも好きです」
 15日に亡くなった樹木希林さん(享年75)は生前、夫の内田裕也(78)について、そう語っていた。内田とは1973年に出会い1カ月で結婚するも、家に帰らず、DVもあって、すぐに別居。その後も女性スキャンダルに警察沙汰、勝手に離婚届まで出したこともある夫と、最期まで夫婦であり続けた。ベテラン芸能記者の青山佳裕氏はこう言う。
「希林さんは寂しがり屋で、突然の取材にも快く応じ、ご自宅に上げてくださったのも、誰かとしゃべりたかったからという理由も大きかったと思います。でも一番しゃべりたかった相手は裕也さんでしょう。2001年に都内のご自宅を2世帯住宅にしてからは、もう一度ヨリを戻して生活を共にしたいと願い続けた。ご自宅には裕也さんの部屋があり、裕也さんのお写真が飾られているそうです」
 再び生活を共にすることはかなわなかったが、節目の時などには会って食事を共にしていたという内田夫妻。
「『わたしは墓守になる』とおっしゃったのを覚えています。内田家が檀家で、裕也さんのご先祖が眠るお寺のことで、掃除や供養をしないとご先祖が寂しがるというのです。そのお寺とは、東京の南麻布にある光林寺。今月30日に希林さんの本葬と告別式が営まれると聞いて、ああ、亡くなっても、内田家の嫁として、内田家の菩提寺に入りたいのだなあと思いました。と同時に、ゆくゆくは裕也さんもそこに入って、ようやく一緒にと思っていたら、裕也さんは同じ光林寺でも違う場所に永眠するという見方が一部にあって、亡くなった後も奇妙な夫婦関係は続くのかと驚きました」(前出の青山氏)
 希林さんが家族にみとられて最期を迎えようとするとき、内田と電話がつながり、意識が遠のく中、その声を電話のスピーカーを通じて聞いていたという。希林さんは生前、「自宅でみんなに囲ま
れて、夫には『どちらさまですか』と言って死にたい」「また生まれ変わることがあるのなら今度は出会わないようにしたい」ともコメントしていたが、2人にしかわからない夫婦愛を貫いた生涯だった。
 一方、仕事ではこんな一面もあったそうだ。
「若手の役者に対しても面倒見が良く、セクハラやパワハラから彼らを守ってあげる女神でもあったとか。どんなに大物になっても、弱い立場からの目線を忘れず、同じ立場に立ってあげていたのでしょう」(芸能プロデューサーの野島茂朗氏)
 ある映画関係者はこう振り返る。
「ロケ地までマネジャーも伴わずにおひとりでいらっしゃる。しかも、新幹線のグリーン車のチケットを送ったのに、それを普通車に買い直して。衣装も自分で持参されるなど、とにかく気を使われたり、余計なお金がかかるのを嫌う方でした。その一方で低予算映画でも知り合いならほぼノーギャラで出演することも。また、『祝儀、不祝儀2000円』といって結婚式でもお葬式でも金額は一律。ケチにも見えますが、見えを張ることなく、独自の価値観で生きた方でした」
 日本の芸能界を牽引してきた希代の大女優がまたひとり、この世を去った。


新潮社公式アカウントが「新潮45」批判を怒涛のリツイート 「中の人がんばって」の声援寄せられる
杉田水脈氏「論文」への再反論を「新潮45」が掲載。内部からの抗議とみられる行動に「社内でつらい目に遭いませんように」との声
自民党の杉田水脈(みお)衆院議員が、同性カップルを念頭に「生産性がない」などと主張し人権侵害の批判を受けた問題で、杉田氏の寄稿を掲載した月刊誌「新潮45」が9月18日、批判への反論を掲載した10月号を発売した。
Twitter上では杉田氏や新潮社に対する批判が再度殺到しているが、同社が運用する公式SNSアカウントの一つ、「新潮社出版部文芸」の公式Twitterは、18日の発売後から批判の意見を、多数リツイートしている。
同社のアカウントポリシーでは「情報発信の全てが、必ずしも新潮社の公式発表・見解を表しているものではありません」と書かれているが、内部からの抗議とみた人々による応援の声が「新潮社出版部文芸」に対して挙がっている。
新潮45に掲載された「再反論」
9月18日に発売された「新潮45」の10月号で掲載されたのは「そんなにおかしいか『杉田水脈』論文」と、題された企画。
編集部は企画の中で批判について「見当外れの大バッシング」「主要メディアは戦時下さながらに杉田攻撃一色に」と切り捨てた。
そして、「LGBT当事者の声も含め、真っ当な議論のきっかけとなる論考」だとして、教育研究者・藤岡信勝氏、文芸評論家・小川榮太郎氏、元参院議員の松浦大悟氏らの寄稿を掲載している。
小川氏は「政治は『生きづらさ』という主観を救えない」とする寄稿の中で以下のように書いている。
「LGBTの生き難さは後ろめたさ以上のものなのだというなら、SMAG(編注:サドとマゾとお尻フェチと痴漢を指す小川氏の造語とのこと)の人達もまた生きづらかろう。ふざけるなという奴がいたら許さない。LGBTも私のような伝統保守主義者から言わせれば充分ふざけた概念だからである。
満員電車に乗った時に女の匂いを嗅いだら手が自動的に動いてしまう、そういう痴漢症候群の男の困苦こそ極めて目深かろう。彼らの触る権利を社会は保障すべきではないのか。触られる女のショックを思えというか。それならLGBT様が論壇の大通りを歩いている風景は私には死ぬほどショックだ、精神的苦痛の巨額の賠償金を払ってから口を利いてくれと言っておく。」
(文芸評論家・小川榮太郎氏「政治は『生きづらさ』という主観を救えない」より、一部中略)
こうした新潮45の特集の内容に対しては、著名な作家たちからも「慄然とする」「どうしてあんな低劣な差別に荷担するのか」「論理が破綻している」の批判が多数挙がった。さらに「不買運動」に言及したツイートもあった。
「がんばれ」「新潮社の中の人がんばれ」
一方で、新潮社社内からの抗議とみられる動きもあった。
「新潮社出版部文芸」は発売された9月18日以降、公式Twitterで新潮45に対する批判のコメントをリツイート。同日深夜までにいったん削除されたが、19日朝には公式リツイートが再開されていた。
19日午前には「良心に背く出版は、殺されてもせぬ事(佐藤義亮)」と同社の創業者の言葉もツイートしている。
「新潮社出版部文芸」の公式Twitterは、普段は主に新刊の告知などに関わるツイートをしており、自社への批判を含む怒涛のリツイートは異例の事態だ。
この動きに対しても、作家を含む多くの人から「がんばれ」「社内でつらい目に遭いませんように」とする応援のコメントが寄せられている。
かつて職員として「NHK広報局 @NHK_PR」で公式Twitter運用を手がけた「中の人」で、その後新潮社から作家デビューした浅生鴨さんも「中の人などいないけどがんばれ。あなたを応援する者はたくさんいるから。本当にたくさんいるから。」と声援を送っている。
新潮社宣伝部は、リツイートについて、以下のように社としての見解をコメントしている。
杉田水脈氏の論文に端を発する新潮45の記事については、社内でも様々な意見が存在していますが、弊社では言論の自由を最大限に尊重するという立場から、各部署、社員の個人の意見表明に足して言論統制のようなことは従来より一切行っておりません。なお、新潮社出版部文芸のツイッターは、特定の個人が発信しているのではなく、複数の社員で共有しているものです。
安倍首相は擁護
杉田水脈氏の寄稿を巡って、自民党は8月に「個人的な意見とは言え、問題への理解不足と関係者への配慮を欠いた表現があることも事実であり、本人には今後、十分に注意するよう指導した」とのコメントを掲載している。
さらに、自民党総裁選でも討論の俎上に載せられている。
17日に放送されたTBSの「ニュース23」に出演した石破茂氏は「(杉田氏の発言は)『生産性』の理解が足りてない」と指摘。
杉田氏が衆院選比例中国ブロックで、比例単独候補の中では最上位だったことに言及し、杉田氏擁立の経緯を党が明かすべきだとの考えを示した。
一方で、安倍晋三首相は「(杉田議員は)まだ若いですから、そういったことをしっかり注意しながら仕事していってもらいたい」などと述べ、擁護する姿勢を示している。


「新潮45」杉田水脈擁護特集に安倍応援団揃い踏み! 小川榮太郎は「LGBT認めるなら痴漢の触る権利も保障すべき」
 “LGBTには「生産性」がない”と「新潮45」(新潮社)8月号の寄稿文で主張したことが大きな問題となったものの、いまだに何の説明も公の場でおこなっていない杉田水脈・衆院議員。一方、17日に『NEWS23』(TBS)に石破茂・自民党元幹事長とともに生出演した安倍首相は、杉田議員について「『もう辞めろ』と言うのではなく、まだ若いですから、注意をしながら、仕事をしてもらいたい」と擁護した挙げ句、「党としても、多様性について尊重する党であります」などと述べた。
 杉田議員は51歳の立派な中年であり、その上、彼女は国会議員なのだから、なおさら深い思慮や慎重な言動が求められる。それを「若いから」などと年齢を理由に庇い、差別発言を容認する党のあり方を「多様性」だと言い張るとは……。これには石破氏が「多様な意見がある、だからいいんだっていう自由民主党であっていいとは私は思わない。これでどれほど傷ついた人がいるか」と切り返したが、まさにその通りだろう。
 しかも、問題の発端となった「新潮45」が、昨日発売の10月号で「そんなにおかしいか「杉田水脈」論文」なる特集を掲載。その特集の巻頭文では、こう書かれている。
〈8月号の特集「日本を不幸にする『朝日新聞』の中の一本、杉田水脈氏の「『LGBT』支援の度が過ぎる」が、見当外れの大バッシングに見舞われた。主要メディアは戦時下さながらに杉田攻撃一色に染まり、そこには冷静さのカケラもなかった。あの記事をどう読むべきなのか。LGBT当事者の声も含め、真っ当な議論のきっかけとなる論考をお届けする」
 差別性を指摘する当然の批判を「見当外れの大バッシング」「戦時下さながらの杉田攻撃」とすり替えるとは、「真っ当な議論」など期待できないことはこれだけで理解できるが、問題はその執筆陣だ。
 安倍首相を礼賛する『約束の日 ―安倍晋三試論―』(幻冬舎)でデビューし、森友・加計問題でも「朝日新聞の誤報だ!」とする陰謀論を展開してきた自称文芸評論家・小川榮太郎に、「新しい歴史教科書をつくる会」副会長の藤岡信勝、軍事ジャーナリストの潮匡人、極右YouTuberのKAZUYA、元・経産(通産)官僚の評論家・八幡和郎……。安倍応援団がそろい踏みしたのである。
 そして、この特集ではLGBTに対する差別を上塗りするかのような、驚くべき論文が掲載されている。小川榮太郎氏の「政治は「生きづらさ」という主観を救えない」なる論文だ。
 出だしから酷い。小川氏はまず最初に、こう主張する。
〈テレビなどで性的嗜好をカミングアウトする云々という話を見る度に苦り切って呟く。「人間ならパンツを穿いておけよ」と。
 性的嗜好など見せるものでも聞かせるものでもない〉
〈男と女が相対しての性交だろうが、男の後ろに男が重なっての性交だろうが、当人同士には何物にも代えられぬ快感であっても、傍目には醜悪な興奮であって、社会の公道に曝け出すものではない。性行為を見せないのが法律の有無以前の社会常識、社会的合意であるように、性的嗜好についてあからさまに語るのは、端的に言って人迷惑である〉
 同性愛は「性的指向(=sexual orientation)」であり、「性的嗜好(=sexual preference)」ではない。それを小川氏は「性的嗜好」、つまり趣味の問題だと前提した上で、「醜悪な興奮」などと異性愛におけるフェティシズムと同列に並べ、カミングアウトを「人迷惑」だと断言するのである。
 さらに小川氏はこう続ける。
〈私の性的嗜好も曝け出せば、おぞましく変態性に溢れ、倒錯的かつ異常な興奮に血走り、それどころか犯罪そのものでさえあるかもしれない〉
 これだけでも唖然とするほかないが、さらに小川氏は、“LGBTはイデオロギーだ”と言い募る。
安倍御用達評論家・小川榮太郎のデタラメすぎるLGBT攻撃と杉田水脈擁護
〈レズ、ゲイ、バイセクシュアル、トランスジェンダー──そもそも性的嗜好をこんな風にまとめることに、何の根拠もない。このような概念に乗って議論する事自体を私は拒絶する。
 概念を認めた上で、差別だ、権利だ、いやそんな事はないという議論を膨らませていくこと自体が、イデオロギーに乗せられることに他ならないからだ〉
 LGBTは机上の抽象概念などではなく、性的少数者が差別を訴え、権利保護を求める運動のなかで生まれた言葉だ。だが、これまでも繰り返されてきたように、強者はこうした反差別の社会運動を“弱者に食い物にされる”と攻撃してきた。実際、小川氏も〈杉田氏は概して弱者の名のもとにおけるマスコミの異常な同調圧力、それらと連動しながら強化されてきた様々な弱者利権、それらがしばしば外国による日本浸食工作と繋がってきた事の深刻な害悪と戦ってきた人だ〉と堂々とヘイトスピーチまで盛り込んで評価している。
 つまり、小川氏も杉田議員と同様に、差別を訴えるLGBTを「弱者利権」と攻撃しているのである。
 しかも、小川氏は〈トランスジェンダーは、現代心理学が量産する様々な心的変容同様、曖昧な概念だ〉とし、〈性転換をした後に後悔・自殺する人が後を絶たない〉〈同性愛者が一定年齢から異性愛に転ずる例も多い〉といい、〈Tという概念規定で性意識を縛ることは人性への冒涜〉と主張。以下のように宣言するのだ。
〈こんなものは医学的、科学的な概念でもなく、ましてや国家や政治が反応すべき主題などではない。文学的な、つまり個人的、人生的な主題である〉
〈ましてレズ、ゲイに至っては!
 全くの性的嗜好ではないか〉
 トランスジェンダーを「心的変容」と捉えること自体がすでに間違いだが、これは小川氏が異性愛を「当然、正常」と捉える差別的な考え方しかできないことを露呈させているにすぎない。
小川榮太郎は「LGBTを認めるなら痴漢の触る権利も社会は保障すべき」と
 だが、絶句するのはこのあとだ。小川氏は〈性に関する自意識など、所詮全て後ろめたいもの〉といい、〈LGBTの生き難さは後ろめたさ以上のものなのだというなら、SMAGの人達もまた生きづらかろう〉と述べる。「SMAG」なんて言葉は聞いたことなどないが、それも当然。これは〈サドとマゾとお尻フェチ(Ass fetish)と痴漢(groper)を指す。私の造語だ〉という。
 そして、突然こんな主張を展開しはじめるのである。
〈ふざけるなという奴がいたら許さない。LGBTも私のような伝統保守主義者から言わせれば充分ふざけた概念だからである。
 満員電車に乗った時に女の匂いを嗅いだら手が自動的に動いてしまう、そういう痴漢症候群の男の困苦こそ極めて根深かろう。再犯を重ねるのはそれが制御不可能な脳由来の症状だという事を意味する。彼らの触る権利を社会は保障すべきでないのか。触られる女のショックを思えというか。それならLGBT様が論壇の大通りを歩いている風景は私には死ぬほどショックだ、精神的苦痛の巨額の賠償金を払ってから口を利いてくれと言っておく〉
 ……。二の句が継げないとはまさにこのことだが、小川氏は、「LGBTを認めろ」と言うのなら「痴漢も保障されるべきだ」というのである。
 もう反論するのもバカバカしいが、痴漢はれっきとした犯罪であり、「男の困苦」などと同情を寄せることは被害者である女性に対する暴力だ。そして、痴漢という性犯罪の大元にあるのは、女性に対する性暴力を犯罪とも思わない、女性を低く扱う男尊女卑の社会構造だ。
 そのような構造に目を向けるでもなく、ましてや痴漢という性犯罪をLGBTの運動を重ね合わせること自体が意味不明だが、その上、「彼らの触る権利を保障しろ」「触られる女のショックより、LGBT運動によって俺のほうがショックを被っている」などと主張するとは……。このLGBTと女性に対する差別に塗り固められた主張が杉田議員の擁護になると小川氏は考えているのだから、頭が痛い。
 しかし、これこそが杉田議員を擁護し、もっと言えば安倍首相をバックアップする論壇界隈の「考え方」なのである。事実、安倍自民党は杉田議員に「注意した」というだけで何の処分も下さなかったし、安倍首相は冒頭で述べたように「若さ」を理由に無罪放免とした上、杉田議員の主張も「多様性」として「尊重する」とまで明言した。その背景にあるのが、こうしたグロテスクで醜悪極まりないLGBTや女性に対する差別観なのだ。
「新潮社出版部文芸」ツイッターは「良心に背く出版は、殺されてもせぬ事」と「新潮45」批判
 だが、問題は小川氏だけではなく、この差別を上塗りした論文を堂々と掲載した「新潮45」にもあるだろう。差別を丸出しにした杉田論文を掲載したことで「新潮45」にもその説明を求める声があがってきたが、それに対して「真っ当な議論のきっかけとなる論考をお届けする」などといってさらなる差別論文を「新潮45」は載せた。──これは『ニュース女子』沖縄ヘイト回を一切謝罪せず、それどころか検証と題してさらなるヘイトを煽ったDHCテレビや番組出演者たち、森友学園公文書改ざん報道を「朝日の捏造」と断言して攻撃し、改ざんが事実だと判明した以降もバッシングを展開している「WiLL」(ワック)や「月刊Hanada」(飛鳥新社)と同じやり方だ。
 もともと「新潮45」は保守色の強い雑誌だったが、それが2016年9月号から現在の若杉良作編集長に交代してからはさらに“ネトウヨ雑誌”化していると指摘されてきた。しかし、この10月号によって、「新潮45」は「WiLL」「月刊Hanada」と同じく、ヘイトや差別、フェイクを平気で垂れ流す極右メディアだと宣言したも同然だ。 
 老舗の大手出版社である新潮社までもが、ヘイトや差別で金儲けをする──。まったく辟易とするほかないが、この「新潮45」の姿勢に対しては、新潮社社内でも反発があるようだ。
 というのも、昨晩Twitter上では、「新潮社出版部文芸」のアカウントが「新潮45」や新潮社を批判するツイートを次々とリツイート。いったん削除されてしまったが、今日朝になってまた「新潮45」批判ツイートのリツイートを再開させ、「新潮45」やそれを売る社に対して異を唱えている。さらに、10時46分には、新潮社創業者である佐藤義亮の言葉として、こんな言葉をツイートした。
〈良心に背く出版は、殺されてもせぬ事〉
 昨年、ベストセラーとなったケント・ギルバート氏のヘイト本『儒教に支配された中国人と韓国人の悲劇』をめぐっても、版元の講談社では労働組合の会報で編集者らが社に対する強い批判を寄せていた(過去記事参照http://lite-ra.com/2017/10/post-3544.html)。大手出版社が出版を「文化」ではなく「ビジネス」だと開き直り、ヘイトや差別をも商売にするとは嘆息せざるを得ない。新潮社は百田尚樹の『カエルの楽園』などのトンデモヘイト小説を出版するなど、これまでも老舗文芸出版社としての看板を自ら汚してきたが、良識ある編集者たちにはぜひ、今回の「新潮45」問題を社内で提起してもらいたいと願うばかりだ。


「新潮45」に批判広がる 10月号に非難への反発を特集
 性的少数者(LGBT)を「生産性がない」と表現した自民党の杉田水脈衆院議員の論考を掲載し非難された月刊誌「新潮45」が、「そんなにおかしいか『杉田水脈』論文」「見当外れの大バッシング」と反発する特集を10月号に掲載したことに批判の声が広がっている。作家らもツイッターで続々と声を上げ、新潮社の社内でも同誌への異論が噴出している。
 特集は小川栄太郎さんら保守派論客が寄稿。どの性を愛するのかという「性的指向」と性癖を示す「性的嗜好」を混同したまま、同性愛を「全くの性的嗜好ではないか」と語る論考も掲載した。
 これに対し、作家の平野啓一郎さんはツイッターで「どうしてあんな低劣な差別に荷担するのか」と発信。星野智幸さんも「社員や書き手や読者が恥ずかしい、関わりたくない、と思わせるような差別の宣伝媒体を、会社として野放しにするべきではない」とした。
 同社の文芸編集者らが運営するツイッターアカウントは「良心に背く出版は、殺されてもせぬ事」という創業者佐藤義亮の言葉を紹介しつつ、こうした作家らの批判をリツイート(転載)した。
 同社は「『新潮45』の記事については、社内でもさまざまな意見が存在している」と認めた上で「言論の自由を最大限に尊重するという立場から、各部署、社員の個人の意見表明に関して言論統制のようなことは従来より一切行っていない」とコメントした。
 杉田議員の8月号の論考は、LGBTが「子供を作らない、つまり『生産性』がな」く、税金の投入に賛同は得られないとの持論を展開し、「ナチスの優生思想と同じ」「差別をあおる」と批判された。


南北交流拡大へ 在日コリアンは
北朝鮮のピョンヤンで行われた南北首脳会談で、韓国と北朝鮮の交流拡大で合意したことについて、戦前から多くの在日コリアンが住む大阪・生野区ではさまざまな意見が聞かれました。
在日3世の79歳の女性は、「キム委員長がソウルを訪れると聞き、びっくりしました。早く2つの国が統一されて、1つの国になってほしいです」と話していました。
一方で、在日3世の78歳の女性は、「本当は北と南で1つの国になってほしいですが、どちらの国が上になるかで難しいと思います。北朝鮮は信用できませんし、核兵器も必要ありません」と話していました。
また、食材店を営む在日3世の48歳の男性は「2つの国を取り巻く世界の国々の本心がまだ分からないため、会談の結果をいま判断をするのは難しいです」と話していました。


関空の鉄道再開、復旧はどこまで進んだか 21日には第1ターミナルも全面回復へ
鳥海 高太朗 : 航空・旅行アナリスト 帝京大学非常勤講師
9月4日に近畿地方を襲った超大型の台風21号。その直撃により大きなダメージを受けた関西国際空港(大阪府泉佐野市)の復旧が、ようやく本格化してきた。
南海電鉄とJR西日本は9月18日、台風21号の影響を受けて運休していた「りんくうタウン―関西空港」駅の区間で鉄道の運転を全面再開した。強烈な風によって連絡橋にぶつかったタンカーによって損傷していた線路の修理には、当初は1カ月程度を要するというような見方も一部であったが、2週間で復旧にこぎつけたのは、関係各所の多大な努力があったに違いない。
ここまでの状況と今後の見通し
関空をめぐるここまでの状況と今後の見通しを以下に整理してみよう。
9月4日(火):台風21号が直撃。滑走路や第1ターミナル、貨物エリアなどが浸水し、ターミナル内が停電。タンカーが連絡橋に衝突したことで台風通過後も関空島は孤立状態に
5日(水):約7000人の空港滞留者の脱出が始まる。交互通行の形で損傷のなかった連絡橋の片側を使い、連絡橋の走行を緊急車両などに限って再開。神戸空港への高速船および南海電鉄泉佐野駅へのシャトルバスは大混雑で10時間以上待たされたケースもあった。深夜に脱出希望者全員が島外へ出た
7日(金):第2ターミナルとB滑走路を使ってピーチ・アビエーションとJAL(日本航空)が一部便で運航を再開(翌日より全日本空輸<ANA>も運航再開)
14日(金):第1ターミナルが部分再開し、A滑走路も使用可能に。国内航空会社に加えて、海外の航空会社の運航も徐々に再開した
18日(火):南海電鉄・JR西日本が運休していたりんくうタウン駅と関空駅の区間で運転を再開。定期便の運航も通常の50%までに回復
21日(金):第1ターミナルの全面復旧により、定期便全便の運航を受け入れられる状態に戻る予定
来年のゴールデンウィーク前後:連絡橋完全復旧を予定。ただし、対岸から関空までは2車線化になる予定で走行車両の緩和が検討される
筆者は、台風で関空の空港機能が麻痺したのち、9月9日、15日、18日と3回にわたって現地で取材を続けてきた。日を追うごとに関空の機能は着実に回復してきている。
21日には、関空の航空便は台風前の水準に戻る
18日は筆者も難波駅から南海電鉄を使って関空へ向かった。連絡橋の橋げたが取り外されている区間で徐行運転がなされたが、ほぼダイヤ通りに関西空港駅に到着できた。スーツケースを持った多くの旅行者が、関西空港駅の改札口から第1ターミナル、第2ターミナルへのシャトルバスに向かう姿が見られた。
関空到着後に第1ターミナルへ向かった。9日時点では停電が続き、空調も使えず、蒸し風呂状態。第1ターミナルからの運航が再開された翌日の15日時点では、大部分の停電が解消されていたものの、店舗の営業は半分程度で欠航便も多かったことから利用者は少なかった。
18日は、152店舗中128店舗(約84%)が営業を再開。損傷を受けて最後まで停電が続いていた第1ターミナルの北側の電気(配電機)も18日夕方より復電を始め、停電が続いている第1ターミナル2階のマクドナルドとTSUTAYA付近も早急に電気が入る見通しを明らかにするなど再開へ向けた準備が進む。21日には、ほとんどの店舗が営業を再開する見込みだ。
第1ターミナルが完全閉鎖されていた9日は、日中でも人はまばらでゴーストタウンのようだったが、18日にはずいぶんと活気が戻っている印象だった。
9月9日、15日、18日の3回ともに、筆者は取材後に羽田行きの飛行機で東京へ戻った。9日の羽田行きはJAL便のみのうえ、通常と異なる第2ターミナルからの出発でいつもとは違う導線だった。その後、15・18日は便数が限られる中でも、ANA便で飛行機に乗れた。
定期便の運航も徐々に戻っており、9月19日は定期便全体の56%にあたる266便(発着)まで回復し、損傷が激しかった第1ターミナル北側についても21日(金)より再開する。
運営する関西エアポートは18日時点で、全便の受け入れ体制が整ったことを明らかにしている。海外航空会社の一部で欠航を決めている便もあるものの、ANAやJAL、ピーチは21日以降、全便での運航体制に戻る。
連絡橋の道路を管理するNEXCO西日本は18日、タンカー衝突で損傷し、橋げたが撤去された連絡橋の完全修復が、来年(2019年)のゴールデンウィークあたりになると見通しと発表した。
現在は損傷しなかった片側3車線の道路を使っての対面通行となっている。関西エアポートの西尾裕専務執行役員は「段階的に入場できる車両制限の緩和も交通状況の確認を踏まえ、NEXCO西日本や警察の判断も含めて検討していきたい」と話している。
18日に鉄道が再開し、21日には第1ターミナルも全面的に使えるようになることで、関空の航空便は台風前の水準に戻る。
今後、影響が出るのは?
飛行機利用者で今後影響が出るのは、連絡橋の走行が禁止されているタクシー(公共交通機関を利用することが著しく困難な場合は乗り入れ可)・ハイヤー・レンタカー・自家用車で関空を訪れる人になる。ただ、関西エアポートによると「鉄道・空港リムジンバスで旅客の8〜9割の人を運べており、車などで空港に来られる人は1割以下」。関空はほかの空港に比べると公共交通機関を利用する比率が圧倒的に高いため、空港の利用者が大きく減るような事態にはならないだろう。
台風直撃前の状態に戻りつつある関空だが、利用者数が台風前の水準まですぐに戻るかどうかは予断を許さない。関西エアポートの西尾専務執行役員によれば「(関空では)これまで80%近い搭乗率を保っていたが、運航再開後の搭乗率はそれを下回っている」。ノーショー(予約をしているけど空港に来ない人)も多く発生しているとのことだ。
関空には復旧状況を正確に外部へ発信し、外国人旅行客への認知を進めていくことが求められると言えそうだ。


JR西 東淀川駅近く「開かずの踏切」3カ所解消へ
駅舎橋上化に合わせスロープなど備えた通路新設
 JR西日本は19日、東海道線東淀川駅(大阪市淀川区)近くにあり、ピーク時には1時間のうち3分しか開かないなど、長時間遮断される踏切3カ所を11月11日に廃止すると発表した。駅舎の橋上化に合わせてスロープやエレベーターを備えた通路を新設し、踏切を使わなくても計8線をまたいだ反対側に渡れるようにする。うち二つの踏切は、ピーク時には1時間あたりの遮断時間がJR西管内で1位と2位で、解消が課題だった。
 廃止されるのは東淀川駅南側にある南宮原(全長46.8メートル)と北側の北宮原第1(同21.4メートル)、第2(同24.8メートル)の3踏切。南宮原踏切は1日16時間以上閉まり、ピーク時の午前9〜10時にはJR西管内で最長の計57分間遮断し、5回しか開かない。それに次ぐ北宮原第1踏切は午前8〜9時に56分、短い待避場所を挟んで第1踏切とつながる同第2踏切も同9〜10時に40分閉まる。
 遮断機が下りると東西を往来するには地下道や歩道橋しかなく、高齢者や足の不自由な人ほど踏切を渡っていた。踏切を迂回(うかい)する自転車は1日平均約7000台。人やバイクが踏切で列車と接触する事故も過去に相次いだ。来島達夫社長は19日の定例記者会見で「どう踏切を無くすか、計画の整理に時間がかかった」と説明した。
 同社によると、ピーク時の遮断時間が1時間あたり計40分以上の「開かずの踏切」は管内に約50カ所あるという。【山下貴史】


東淀川駅の「開かずの踏切」11月廃止、橋上駅舎は使用開始 JR西日本
東西をつなぐ自由通路を整備
 JR西日本は2018年9月19日(水)、最大遮断時間が同社管内で最も長い東海道本線(JR京都線)の東淀川駅(大阪市淀川区)付近にある踏切を11月11日(日)未明に廃止し、あわせて橋上駅舎の使用を開始すると発表しました。
 新大阪駅から1駅の東淀川駅の前後には、南宮原踏切と北宮原第1・第2踏切があります。これらは国土交通省が定義する「開かずの踏切」(ピーク時に1時間あたり40分間以上遮断)に該当しており、特に南宮原踏切(横断長46.8m)では最大で1時間に57分、1日あたり16時間以上にわたり閉まっている状況です(2014年調査)。これはJR西日本管内で最も長い遮断時間といいます。
 そこで今回、大阪市と共同で、踏切の代替としてバリアフリー対応の自由通路を整備。階段、スロープ、エレベーター、上りエスカレーターもあわせて設置し、線路をまたいで東西を自由に行き来できるようにします。
 東淀川駅は既存の駅構内跨線橋を活用し、自由通路に接続する橋上駅舎の使用を開始します。これに伴い、東口駅舎と、バリアフリー未対応だった西口駅舎、東西をつなぐ駅構内地下通路は閉鎖されます。
 JR西日本は、踏切を廃止することで重大事故を未然に防止し、また、バリアフリー対応により快適で利用しやすい駅にするとしています。

バイキングで食べ過ぎ/神社/天文館で下着/クタクタ

ブログネタ
フランス語 に参加中!
shaty2

SpaceX: Yusaku Maezawa, le milliardaire japonais ami des artistes
Mécène, collectionneur d'art, ancien rockeur, le Japonais de 42 ans a fait fortune dans la vente de vêtements.
Un profil très atypique. Avant de se prévaloir du titre de futur "premier touriste lunaire" de SpaceX, le milliardaire japonais Yusaku Maezawa s'est fait connaître comme collectionneur d'art contemporain et mécène. Son nom avait déjà fait le tour de la planète lorsqu'il avait acquis en mai 2017 un tableau sans titre de Jean-Michel Basquiat au prix record de 110,5 millions de dollars lors d'enchères organisées par Sotheby's à New York.
Rockeur dans sa jeunesse, cet homme d'affaires décontracté de 42 ans, qui s'est enrichi en créant et dirigeant la galerie marchande de vêtements Zozotown, avait aussi déjà raflé des œuvres de Pablo Picasso, Roy Lichtenstein, Andy Warhol, Alexander Calder ou Jeff Koons, ainsi qu'un autre Basquiat. Il est à l'origine d'une fondation destinée à soutenir la création et sensibiliser le public. Il ambitionne en outre d'ouvrir un musée d'art contemporain dans sa ville de Chiba à l'est de Tokyo.
Ses motivations et son style tranchent avec les méthodes d'autres acteurs japonais du marché de l'art, dont les acquisitions étaient de purs investissements ou des marques de réussite sociale, jusqu'à l'arrogance parfois. Lui dit fonctionner "à l'instinct" sans chercher les conseils de spécialistes du marché de l'art. "J'achète simplement ce que je trouve beau. C'est tout. J'aime les grandes œuvres et l'histoire qui est derrière elles, mais les posséder n'est pas une fin en soi", a-t-il confié dans un entretien accordé l'an passé par courriel à l'AFP.
Nouveau protecteur des arts
A propos du Basquiat acquis, il disait: "j'espère qu'il donnera autant de joie à d'autres qu'à moi et que ce chef-d'oeuvre du jeune Basquiat alors âgé de 21 ans inspirera les générations futures. Je veux prêter à des institutions et expositions à travers le monde cette pièce qui n'a pas été vue du grand public pendant plus de 30 ans".
Yakasu Maezawa est perçu comme un nouveau protecteur des arts. "Toutes les périodes de l'Histoire ont vu apparaître des mécènes et il est celui que nous attendions", jugeait alors Shinji Hasada, de la maison de ventes aux enchères Shinwa Art Auction.
"Pour les jeunes comme moi", confiait Yukimasa Ida, lauréat d'un prix de la fondation Maezawa, "il est un collectionneur d'un genre pratiquement jamais vu au Japon (...) par la façon dont il révèle et influence de jeunes artistes".
Il le prouve encore en invitant des artistes à aller avec lui sur la Lune, pour voir ce que cela leur inspirera. Yakasu Maezawa est la 18e personne la plus riche du Japon avec environ 3 milliards de dollars, selon le classement du magazine américain Forbes.
フランス語
フランス語の勉強?
内田樹@levinassien
安倍石破のテレビ討論がTLを賑わしています。横からアシストしてくれる人がいない、原稿がないという状況だと支離滅裂なことを言い出す人物がわが国の総理大臣であるという痛ましい現実のを満天下にさらしたことはやはり「テレビの功績」と言うべきでしょう。
きむらとも @kimuratomo
「星さん、ゴルフに偏見を持っておられると思う。いまオリンピックの種目になっている。ゴルフが駄目で、テニスはいいのか、将棋はいいのか」
おお、これは素晴らしい。 これぞ #ご飯論法 の典型、正しい使い方。さすが本家本元、安倍先生。必修例文、ここ絶対テストに出るぞ。

平川克美@hirakawamaru
この言い方もそうだし、「ゴルフはスポーツ」発言もそうだが、常に言い訳と反論のために、論点をずらしたり、はぐらかしたりすることだけを考えている。論理の整合性とか、話の辻褄ということに理解が及ばないし、興味もない。相当痛い人格であることがわかる。
この差って何★意外と知らない俳句と川柳の差&今がピーク…ダニ退治で上地絶叫SP
[デ]同じ5・7・5…でも俳句と川柳の差って何?江戸時代にもあった賄賂&へそくり妻の爆笑川柳★危険な秋のダニ!ダメな掃除といい掃除の差★実は違った!台所とお勝手の差
★俳句と川柳  知ってるようで知らない…同じ5・7・5なのに俳句と川柳の差
★季語を入れる入れない…だけじゃない!意外と知らない基礎知識★同じテーマで作った二つの歌 A:さややかや 蛇口ひねれば 水が出る B:ひとり居に 蛇口の水の 音やさし どっちが俳句でどっちが川柳か分かるかな!?★江戸時代にもいた、賄賂をもらう役人に、夫にナイショでへそくり貯める困った妻…サラリーマンも驚く爆笑川柳
★ダニ掃除の差 9月の秋がピーク!大発生のダニを退治するにはどうすればいい?正しいダニ退治と実は意味ないダニ退治の差  ★井上咲楽の実家に訪問…危険なダニの実態調査★カーペットに潜むダニ!掃除機をかけるなら、夜?昼?どっちが正解?★布団を天日干しでパン!パン!!パン!!で、ダニが1000倍になるってどういうこと!?★やっていいダニ掃除とやってはいけないダニ掃除★キッチンにもダニ!
★外国人の差  外国人が分からない…お台所とお勝手、この差って何?
★実は「台所」は「料理をするところ」ではなかった…って、一体どういうこと?★元々は全然違う意味だった「台所」と「お勝手」誕生物語
★当たる ダニ掃除のコーナーで、視聴者の皆さんも参加できるクイズがでます!リモコンのdボタンでぜひ参加してください!ポイントを達成した人の中から抽選で番組特製クオカードが当たります!! 加藤浩次&川田裕美 土田晃之・上地雄輔/朝比奈彩・名倉七海・和田アキ子 井上咲楽 ◇番組HP http://www.tbs.co.jp/konosa/ 番組公式フェイスブックやってます!皆さんの「いいね!」をお待ちしております!! 《https://www.facebook.com/konosa.tbs》 番組公式ツイッターやってます!ここでしか見られない番組の裏側を日々つぶやいてます!ぜひのぞきにきて下さい! 《https://twitter.com/konosa_tbs》#この差って何ですか

教えてもらう前と後【華丸大吉の(秘)・福岡v s 浅草▽お受験戦争と替え玉入試事件】
実父がムスメの代わりに女子大を受験!?過熱する受験戦争でゆがんだ親子関係▼巧妙な偽札犯罪にヒロミも唖然!ニセ札10億円が日本を変えた!?▼レトルトカレーの秘密 滝川クリステル 博多華丸・大吉 泉麻人 松村喜秀 東貴博 中川翔子 ヒロミ 宮崎美子
世界の中心は福岡〜vs大物二世タレント
華丸・大吉に対抗し、東貴博が自慢の地元を紹介! 「日本文化発祥の地は浅草だ!」と言い放ち、醤油ラーメンやカツカレーなど浅草発祥の意外な国民食を披露。
その時、日本が動いた!
●受験戦争…「良い学校に入れば良い人生が送れる」そんな学歴神話がエスカレートし、進学塾が乱立。 今では考えられないスパルタ教育が認められた時代背景を貴重な映像とともに振り返る。●レトルトカレー…最近では災害用の備蓄品としての需要も高まる。日本の食文化を大きく変えたこのカレーが生まれたキッカケはナント点滴だった!? 受験戦争とレトルトカレーはコラムニスト泉麻人先生に教わります。  ●日本三大ニセ札事件…ニセ札事件が起きる度に進化し、今では世界トップクラスになった日本の偽造防止技術。巧妙な偽札犯罪の手口と、攻防の様を詳しく解説。教えてくれるのは、ニセ札鑑定士の松村喜秀先生。◇番組HP http://www.mbs.jp/maetoato/

クローズアップ現代+ “縁切り死” なぜ愛する人が突然…
どこの誰とも分からない、身元不明の遺体。その数は年々増加し、全国でおよそ2万体にのぼる。なかでも、家族・知人の前から突然いなくなり、縁もゆかりもない場所に行って身元がわかるものを一切捨て去り自ら命を絶つ、いわば“縁切り死”とでもいうべき死を選ぶ人が目立っている。その背景には何があるのか。番組では、縁切り死を選んだ人の身元を特定し、家族・知人のもとに返す警視庁の「身元不明相談室」を今回はじめて密着取材。一人ひとりの足跡を追うとともに専門家たちの「読み解き」を交え、現代社会の知られざる一断面に迫る。 渡會幸治さん (警視庁鑑識課長) 鎌倉千秋 (キャスター)

どこにランチ行くかいろいろ迷って結局鴨池のお店に行くことにしました.カレーが食べ放題のバイキングです.やっぱり食べ過ぎてしまいました.
近くの神社に行ってお願いしました.5円がたくさんなので10枚づつ.
車返して,天文館で下着を見ます.上下セットですがいろいろ買いました.黒.
さて.
部屋に戻って一休みのつもりがクタクタです.

防潮堤建設ミス「かさ上げへ協議開始」
 宮城県気仙沼市の防潮堤が、県のミスで計画より高く建設された問題で、気仙沼市は18日から背後のかさ上げ工事に向けて県と具体的な協議に入ることを明らかにしました。
 これは気仙沼市の菅原茂市長が記者会見で明らかにしました。18日から、かさ上げに必要な土砂の量などについて県の担当者と具体的に協議を始め、9月中にも工事を始めるということです。この問題は、気仙沼市内湾地区の防潮堤が、県のミスで計画より22センチ高く建設されたもので、県は背後を更に20センチほどかさ上げして海の見え方が変わらないようにする案を示したのに対し、住民らでつくるまちづくり協議会は、防潮堤の造り直しを求め、議論は平行線を辿っています。こうした中、気仙沼市は9月15日の住民との会合で、土地の所有者からは、かさ上げに異論が出ていないなどを理由に議論の決着を待たずに工事を始める方針を表明していました。


インフラ被災続発 総点検、対策強化 早急に
 北海道で起きた激しい地震、関西地方を中心に大被害を出した猛烈な台風など、自然災害が相次ぎ日本列島を襲った。
 被災地では多数の住民が犠牲になり、住宅損壊などのため避難生活を強いられる人も多い。
 一連の災害では大規模停電や断水、交通網の機能喪失など社会活動を支えるインフラの被害も多発し、暮らしや地域経済が大きな打撃を受けた。
 全国どこでも今回を超える災害が起きる可能性がある。国や各自治体などはインフラが大災害に耐えられるか総点検し、弱点を洗い出して強化、補完する対策を早急に進める必要がある。
 北海道で発生した最大震度7の地震では、北海道電力最大の火力、苫東厚真(とまとうあつま)発電所の停止を引き金に、一時は道内全域で295万戸が停電する重大事態となった。大停電で家庭生活のほか、病院の診療や空港、鉄道の運用、通信確保など広範囲で支障が出た。泊原子力発電所では外部電源を失う場面もあった。
 停電はほぼ解消したが、苫東厚真火力の全面復旧は11月以降とされる。不安定な電力需給が続くため国などは節電を要請、冬に向かう中で電力不足の恐れが地域に影を落としている。
 突発的な災害で発電設備が被害を受けても、影響は最小限に抑えなければならない。国などには大停電に至った原因究明を急いでほしい。全国的にも、非常時の他地域からの電力供給態勢が万全かなどの検証を望む。
 近畿地方を縦断した台風21号による被害も衝撃的だった。高潮のため大阪湾に造られた関西空港では滑走路などが水没し、一時全面閉鎖に追い込まれた。空港と対岸を結ぶ連絡橋もタンカーの衝突で激しく損傷した。空港の運用は順次再開しているが、施設の本格復旧に手間取り、大阪(伊丹)、神戸空港に発着便を振り分けてしのぐ。好調だった外国人観光客の減少など関西経済への悪影響が懸念される。
 海上の関西空港では、1994年の開港当初から地盤沈下や高潮、津波対策が課題だった。だが、今回の被害を見れば、護岸かさ上げやターミナルビルの電源設備への浸水防止策などが十分だったとは言えない。
 騒音問題が少ない海上空港は愛知・中部空港など各地にある。東京湾を埋め立てて広げた羽田空港も含め、関空と同様に高潮などが心配される。南海トラフ地震のような大災害はいつ起きるか分からない。東京五輪など国際イベントも控えており、最悪の事態にも混乱を極力防ぐことができる備えが不可欠だ。


閖上防災無線訴訟 2審始まる
東日本大震災の津波で、名取市閖上地区の防災行政無線が故障し音が出なかったことをめぐり、遺族が市に賠償を求めた裁判の2審が、仙台高等裁判所で始まりました。
この裁判は、震災の津波で赤ちゃんを含む4人を亡くした遺族が、「名取市閖上地区の防災行政無線が故障して音が出なかったため、適切な避難ができなかった」などとして、市に賠償を求めているものです。
1審の仙台地方裁判所は、ことし3月、「市に責任があったとはいえない」として訴えを退ける判決を言い渡し、遺族側が控訴していました。
18日、初めての2審が仙台高等裁判所で開かれ、遺族の女性は意見陳述で、「1審は、名取市をかばっているようにしか思えなかった。2審では、1審判決の1つ1つの内容が本当に正しいのか、見直していただきたい」と訴えました。
一方、名取市側は、「1審の判断は、事実の経緯からみて、極めて適正だった」として控訴の棄却を求めました。
2審では、防災行政無線が故障した責任が市にあるかどうかなどをめぐって、双方が改めて主張する予定で、次回は12月に開かれます。
遺族側の弁護団の代表、小野寺義象弁護士は裁判後の会見で、「将来の災害で、被害防止につながる判決になるよう主張を続けたい」と話していました。


<恋する灯台>石巻・大須埼、宮城県内初の認定 震災乗り越える姿評価
 石巻市雄勝町の大須埼(おおすさき)灯台が、一般社団法人日本ロマンチスト協会(長崎県雲仙市)などが認定する本年度の「恋する灯台」に選ばれた。認定は宮城県内で初めて。
 同協会は認定理由として「東日本大震災という苦難を刻みながらも立ち続ける姿は、見る者の心を温めてくれる」と説明。灯台周辺が憩いの場となっていることも評価した。
 大須埼灯台は雄勝半島の東端に立つ。高さ12メートルで初点灯は1949年。太平洋を望み、眼下にある大須漁港がハートの形に見える。周囲には住民が育てた四季折々の花が咲く。灯台内は一般公開していない。
 石巻市は本年度から3年をかけ、車道やトイレ、あずまやなどを整備する。市雄勝総合支所の阿部徳太郎支所長は「震災で雄勝地区は人口が4300人から1300人程度に減った。観光客を呼び込む観光資源になる」と期待する。
 恋する灯台は同協会と日本財団(東京)が「ロマンスの聖地」として灯台の魅力を伝えようと2016年に認定を始めた。本年度は大須埼灯台を含む10道府県11基を認定し、認定数は32道府県計42基となった。
 東北では尻屋埼(青森県東通村)碁石埼(大船渡市)入道埼(男鹿市)鼠ケ関(鶴岡市)が選ばれている。


沿岸の被災業者 事業再開に遅れ
この調査は、宮城県が毎年行っているもので、県内の商工会を通じておよそ3万8700の商工業者について、ことし3月末現在の営業の復旧状況を調べました。
それによりますと、営業を再開、または継続しているのは85.5%で、去年3月末に比べて0.2%増加しました。
地域別に見ますと、気仙沼市や南三陸町など県北の沿岸部が61.1%、石巻市や東松島市など県央の沿岸部が63.7%、仙台市や名取市など県南の沿岸部が68.0%にとどまるなど、沿岸部で事業の再開が遅れている実態が浮き彫りになりました。
一方、商工業者の14.4%が廃業し、去年の3月末に比べて0.3%増加しました。
去年3月末で事業を再開できていなかった業者の半数ちかくにのぼる32の業者が廃業し、すべてが沿岸地域だということです。
県商工金融課は「震災から7年が過ぎ、人口の流出や高齢化、販路の減少などから廃業する業者が増えてきている。今後は、販路の拡大に向けた商談会の開催や経営指導などの支援を行っていきたい」と話しています。i>

「貧食カレー」10年ぶり復活 東北大懐かしの味をレトルトで
 「貧食(ひんしょく)」の愛称で呼ばれ、1967年から41年間営業した東北大川内キャンパス(仙台市青葉区)の川内第2食堂で、人気メニューの一つだったカレーがレトルト商品として復活する。食堂閉鎖から10年。青春時代の懐かしい味は20日、東北大生協7店舗とインターネットの通販サイトで発売される。
 商品名は「川内第2食堂 普通カレー復刻版」。1個378円(税込み)で量は200グラム。販売元は東北大生協で、パッケージに食堂の外観写真を使い、レトロな雰囲気を醸し出した。
 第2食堂の元店長大友義弘さん(61)が、食堂を運営していた東北大生協に残っていた手書きのレシピを基に再現した。当時と同様にたっぷりのタマネギと少量の豚肉入りで、少し塩辛い味が特徴だ。
 普通カレーはライスが300グラム以上の大盛りで、10年前も値段は230円(税抜き)だった。安さと量の多さから学生に重宝され、食堂の愛称にちなみ「貧食カレー」と呼ばれた。
 大友さんは「30代以上の卒業生には青春の懐かしい味だろうし、今の学生にも当時の雰囲気を味わってほしい」と話した。
 売り上げの一部は東北大学基金に寄付される。29日に川内キャンパスで開催される卒業生らが集うイベント「ホームカミングデー」で試食会もある。
 貧食は「貧民食堂」の略称。懐に優しいメニューを用意し、学生の胃袋を満たした川内第2食堂への敬意を込め、広く使われた。


大阪北部地震 公共施設でアスベスト露出 天井など破損
 18日で発生から3カ月となる大阪北部地震では、有害物質のアスベスト(石綿)を覆う天井や部材が壊れ、図書館や公民館、学校の教室が使えなくなる事態が起きた。石綿の飛散防止対策を講じていても、揺れによって建物が損傷すれば、石綿が露出するリスクがあることが改めて示された。専門家は「公共施設は避難所として使われる可能性がある。除去しておくことが望ましい」と指摘している。
 「天井の破損等により長期間休館します」
 大阪府寝屋川市の総合センターの入り口には、4階にある中央図書館の閉鎖を知らせる張り紙が掲げられている。同センターは図書館に加え、市の福祉部門や中央公民館も入居する複合公共施設。しかし6月18日に発生した地震から3カ月がたっても図書館と公民館は閉まり、再開の見通しは立っていない。天井などが破損し、再び大きな揺れに襲われた場合、天井裏などにある石綿が飛散する可能性を否定できないためだ。
 6月の地震で寝屋川市では震度5強の強い揺れを観測。築45年を超える同センターは、公民館の研修室や図書館がある4階フロアの天井が30カ所以上損傷。天井裏に石綿を含んだ吹き付け材があり、すぐに立ち入り禁止の措置が取られた。
 舞台裏に石綿の吹き付け材がある2階の講堂も使用中止に。27年前に薬剤で固める対策工事をしたが、地震後に調べた結果、劣化が進んでおり崩れて飛散する恐れがあると判断した。
 市の担当者は「これほどの揺れは想定していなかった。過去の工事で石綿を除去しておけばよかったのかもしれない」と話す。
 同府箕面市の府立箕面東高校では、渡り廊下や視聴覚室の天井の部材が落ち、吹き付け材がむき出しになった。府教委は天井をシートで覆うなどの対策を取り、石綿を改めて覆う工事を進める。府教委は、除去しない理由を「除去工事でも全部は取り切れない可能性が高い。しかも長期間の工事が必要で、関係者に不便を強いる」と説明する。
 石綿問題に詳しい「中皮腫・じん肺・アスベストセンター」(東京都)の永倉冬史事務局長は「公共施設は地震の際に避難所として利用される可能性があり、石綿が残っていることは望ましくない。覆ったり、薬剤で固めたりする飛散防止対策はあくまで一時的なものと考え、早めに取り除くべきだ」と話す。【大久保昂】
アスベスト(石綿) 天然の繊維状の鉱物。耐火性が高く、かつては建材や工業製品などに用いられた。吸い込むと中皮腫や肺がんなどを発症するリスクがあるため、国内では現在、使用が全面的に禁止されている。


東電訴訟 双葉病院患者死亡は原発事故が原因 看護師証言
 東京電力福島第1原発事故を巡り、業務上過失致死傷罪で強制起訴された東電旧経営陣3人の第26回公判が18日、東京地裁(永渕健一裁判長)であり、事故の被害状況が初めて審理された。避難先などで多くの患者が死亡した双葉病院(福島県大熊町)の看護師だった女性が証人として出廷し、「患者が亡くなったのは、原発事故が原因だった」との見解を示した。
 起訴状などによると、旧経営陣3人は大地震が発生すれば原発に巨大津波が襲来して事故が起きると予想できたのに対策を怠り、2011年3月の事故を招き、原発から約4.5キロ離れた同病院の入院患者ら44人を死亡させたとされる。
 この日午前の公判で検察官役の指定弁護士は、同病院の医師や職員、震災直後に救助に当たった自衛官や警察官が検察の聞き取りに供述した調書を朗読。関係機関の連携不足や長時間移動、避難先の医療環境などが原因で患者が亡くなったと主張した。
 午後の公判では、同病院の看護副部長だった女性が、患者の避難状況を証言。「(原発事故が起きず、患者が避難先から)双葉病院に戻ることができれば、医療器具や薬が使えたので、もう少し(命を)保てた」と述べた。
 看護副部長はまた、避難先に到着するまでの長時間の移動中に、バスの中で既に亡くなっていた患者に気づいたことを明かし、「顔がそうはくで、衝撃だった」と説明。「白い防護服にくるまれたり、席の下に倒れたりしている患者もいた」と当時の過酷な状況を振り返った。
 公判は今年1月の第2回期日以降、証人尋問が続き、旧経営陣の津波対策に対する認識などを巡って審理が続けられてきた。【飯田憲、岡田英】


MOX燃料再処理/断念の方向に転換すべきだ
 ウランとプルトニウムのMOX(混合酸化物)燃料を国内の原発で燃やす「プルサーマル発電」を巡り、電力各社が使用済みMOX燃料の再処理を事実上、断念していたことが明らかになった。
 2016年度以降、必要な再処理費用の計上を中止しているという。巨額のコストが理由とみられる。
 経済産業省や電気事業連合会は「断念していない」と主張し、今後の成り行きが注目されるが、MOX燃料再処理の実現可能性については以前から疑問視されてきた経緯がある。新たな再処理工場が必要になるからだ。青森県六ケ所村に加えてさらに建設するのは、資金面でも場所の選定でも相当困難。再処理は見送る方向で再検討すべきだ。
 MOX燃料は二酸化ウランと二酸化プルトニウムの混合物。通常の原発はウランだけを燃料に使うが、多少のプルトニウムを加えても燃焼は可能であり、その方式がプルサーマル発電になる。
 プルサーマルの導入は、プルトニウムの余剰が背景になっている。プルトニウムは原発の使用済みウラン燃料を再処理して生み出すが、もともとは高速増殖炉用燃料と想定された。
 ところが高速炉開発は進まず、原型炉の「もんじゅ」も廃炉が決まった。プルトニウムの利用先は結局、MOX燃料に加工して通常の原発で燃焼させるプルサーマルしか残らなくなった。
 プルサーマルの計画は1990年代に浮上したが、本格実施は遅れ、2009年の九州電力玄海原発が最初。次いで四国電力伊方、東京電力福島第1、関西電力高浜の各原発で実施された。11年の原発事故までに実施したのはこの4原発だが、伊方などは事故後に再稼働してからもプルサーマルで発電している。
 使用済みのMOX燃料については、ウラン燃料と同様に再処理するというのが国の方針。プルトニウムの利用を図る核燃料サイクル政策を掲げる以上、MOX燃料も再処理しなければつじつまが合わないからだろうが、簡単にいかないのは以前から予想されていた。
 六ケ所村で再処理できるならともかく、できないために「第2再処理工場」を建設しなければならず、そのコストは膨大。六ケ所村の再処理工場の建設費は3兆円近くに達している。
 ウラン燃料とMOX燃料の再処理工場を二つ建設するのは、そもそも現実離れしていた。フランスで製造しているMOX燃料はウランよりかなり割高であり、再処理すればさらにコストを押し上げるのも明らかだ。
 それでも再処理を進めるつもりなら、できるだけ早く具体案を示して妥当性を広く議論すべきだろう。何も形がないまま再処理することだけを主張しても、説得力に乏しいお題目にすぎない。


医療機関の停電/エネルギー源分散が急務
 北海道地震に伴う大規模停電では、一時376カ所の病院が影響を受けた。
 発生翌日の正午までに停電が解消したのは約半数にとどまり、外来診療や手術の休止、患者の転院などが相次いだ。
 現在の医療施設は多くの機能を電力に依存している。電源を失えば直ちに機能停止に陥る。
 今回のように広域停電が長時間に及ぶ事態が発生しても、住民の命を守り続けるための措置を、関係機関は早急に講じなければならない。
 見逃せないのは、災害時に24時間受け入れる災害拠点病院でも治療に影響が出た点だ。
 拠点病院は、通常の電力使用量の6割程度を賄える自家発電機を持つことや、その燃料を3日分程度確保することが要件となっている。
 道内に34ある拠点病院はすべて停電し自家発電に切り替わった。しかし情報管理システムが不具合を起こして重症患者を受け入れられなくなったり、一般外来を原則中止としたりする例もあった。
 拠点病院は全国に731カ所、兵庫県内には18カ所ある。県の担当者は「今回のような停電が発生すれば、県内でも同様の事態が考えられる」と話す。想定を超えた停電が発生しても必要な医療行為を提供できるかについて、各拠点病院は平時から検証しておくべきだ。
 備蓄燃料が途切れれば、自家発電も作動しなくなる。厚生労働省は、災害時に燃料を優先確保するため関係団体と協定を結ぶことを拠点病院の要件に加えた。停電の長期化を想定して、輸送態勢などを整えてほしい。
 想定外の災害に備えるには、エネルギー源の分散も急がねばならない。
 地域内の拠点病院が同じ燃料に頼るのでは、緊急時にすべてがストップする可能性も否めない。ガスや重油など病院ごとに変えるのも一案だ。
 燃料確保すら難しくなる事態を想定すれば、太陽光発電など病院自体で電力をつくり出す仕組みや蓄電も検討に値する。
 災害時に医療機関が稼働できなければ人命は救えない。今回の震災を教訓に、全ての医療機関が電源確保策に取り組んでもらいたい。


保育所の整備 いつまで待たせるのか
 確かに待機児童数は四年ぶりに減少した。だが、依然として多くの家庭が保育所に入る機会を求めている。いつまで待てば希望する保育サービスを得られるのか。待機ゼロへ道のりはまだ遠い。
 希望しても認可保育所などに入れない児童数は、今年四月時点で一万九千八百九十五人だった。
 昨年より六千人ほど少なかった。厚生労働省は「十年ぶりに二万人を下回った」と施設整備の成果に胸を張る。
 保育の受け皿は認可外施設も含め二〇一三年度からの五年間で計約五十三万五千人分を確保した。厚労省は二〇年度までの三年間でさらに三十二万人分の確保を掲げる。
 ちょっと待ってほしい。
 それは依然として都市部を中心に二万人近い人が入所できずにいるということだ。そのうえ「自治体が独自に定める基準を備えた認可外施設を利用している」などの理由で待機児童の集計から除外されている「潜在的な待機児童」はさらに約六万八千人いる。
 政府は二〇年度末までに待機ゼロを目標に掲げるが、もともとは一七年度末にゼロにする予定だった。今も子育てと仕事の両立に困難を抱える家庭が多くいる事実を忘れるべきでない。
 懸念するのは保育ニーズのさらなる高まりである。女性の就業率は74・3%で年々上昇している。政府は80%になった際の保育ニーズを想定しているが、働き方の多様化が進む今、もっと増える可能性もある。
 政府が進める幼児教育・保育の無償化もニーズを掘り起こすとの指摘がある。厚労省は三〜五歳児の多くは既に保育所か幼稚園に通っていて影響は限定的と説明するが、ふたを開けてみないと分からない。
 政府は油断せず受け皿整備を進める必要がある。保育サービスを提供する責務のある自治体も正確なニーズの把握に努めてほしい。
 施設の「量」の確保は進んでも「質」の確保が課題として残る。適当な土地を得にくい都市部ではビルの一室を利用した小規模な保育所や、企業が従業員向けに設置する保育所などの活用は必要だ。
 ただ、保育所には将来の社会を担う子どもたちが安心して成長できる環境が必要なことは言うまでもない。不足が深刻化する保育士の処遇改善と合わせ質の底上げへ財源と知恵を絞りたい。
 少子化を食い止めるためにもこれ以上の先送りは許されない。 


ふるさと納税の返礼品規制 無償の原点に立ち返ろう
 制度が抱えている欠陥を、政府自身が認めたということだろう。
 応援したい自治体に寄付すると住民税などから控除されるふるさと納税について、総務省は高額な返礼品を法律で規制することを決めた。返礼品の調達費が寄付額の3割を超えたり、地元に無関係だったりする自治体への寄付は控除を認めず、対象外とする方針だ。
 ふるさと納税の規模は年々拡大しており、昨年度は総額3600億円にのぼった。それと同時に、高額な返礼品による自治体の寄付集め競争が過熱し、問題化している。金券が返礼品として配られ、富裕層が節税対策に利用するケースすらある。
 総務省は返礼品の調達費は寄付額の3割以内とし、地元に関係する物品とするよう自治体に要請している。それでも全体の14%の自治体が基準を超し、地元に関係ない物品を提供する自治体も11%にのぼる。
 しかも、多くの自治体は今後も総務省の示した基準に従うつもりはないという。このままでは要請を無視した自治体に寄付がいっそう集中しかねない。税制のゆがみに手立てを講じるのは当然だろう。
 だが、法律で規制するのであれば、その基準はより明確な根拠が求められる。なぜ「3割」が目安なのか、客観的な根拠は不明である。
 また、「3割」の算定方法や地元に無関係な返礼品なのかなどの判定をめぐり、総務省と自治体の見解が食い違う場合はどうするのか。
 ふるさと納税をめぐっては、西日本豪雨など災害で被災した自治体への寄付など、返礼品を伴わない善意の支援も広がっている。
 制度の創設当初から返礼品を出す自治体は多かった。だが「納税」と称しているものの、応援したい自治体に寄付する制度である。無償でというのが本来の姿だろう。
 広告手段の乏しい町村にとって、返礼品は特産物の数少ないアピール手段となっている。大都市圏の住民が返礼品を通じ、他の地域とふれあい関心を持つ効果も否定はしない。
 だが、深刻な弊害が現れている以上は、原点に立ち返る必要がある。一定の経過期間を定めたうえで、返礼品を廃止するような方法も含めて、政府は制度の抜本見直しを検討すべきだ。


ふるさと納税 本旨に立ち返るべきだ
 政府が、ふるさと納税で問題になっている高額な返礼品を法律で規制する方針を固めた。
 返礼品を寄付額の3割以下とし、地場産品に限定する。違反した自治体への寄付は、税の優遇措置から外す方向だ。総務省は来年の通常国会に地方税法改正案を提出し、来年4月の施行を目指す。
 過熱した返礼品競争が制度をゆがめており、制度設計に無理があった点は否めない。
 これを機会に、ふるさとをはじめ地方を応援するという本来の趣旨に立ち返るべきだ。
 返礼品は地域に関心を持ってもらう誘い水にすぎない。肝心なのは、寄付がどう使われるかだ。
 使い道をより具体的に示して寄付を集め、その成果を寄付者に知ってもらう。そんな地道な努力で、地域活性化への応援団づくりを進めたい。
 返礼品を巡っては、総務省が寄付額の3割を超える高額品や地場産品以外は避けるよう繰り返し要請してきた。
 しかし、2017年度の寄付額がトップだった大阪府泉佐野市をはじめ、従わない自治体も少なくない。依然、地場産業とは無縁の返礼品を並べ、寄付を集めている事例が散見される。
 見直し要請に応じた自治体からは不満が出ていた。
 こうしたやむを得ない事情があるとはいえ、地域の創意工夫の試みを奪うようでは、地方分権に逆行しかねない。規制は最低限にとどめるべきだろう。
 最近は釣りやカヌーなどの体験型の返礼品を用意する自治体も増えている。
 寄付者が訪れ、まちづくりに生かされていると実感できれば、継続的な寄付や、場合によっては移住につながる契機ともなろう。
 総務省の調査では、寄付金を充てる事業名を具体的に示して選択させている自治体は、14・3%にすぎない。
 地域づくりの取り組みを一層アピールする姿勢が求められる。寄付する側も政策を吟味して選ぶようにしたい。
 胆振東部地震では、甚大な被害があった胆振管内厚真町などに、ふるさと納税による寄付が集まっている。返礼品はなく、まさに自治体への応援と言えよう。
 制度の見直しにあたっては、こうした成果にも目配りする必要がある。
 併せて、政府は、国から地方への税源移譲という本筋の改革に取り組まなければならない。


ふるさと納税/本来の趣旨に戻り運用を
 加熱する返礼品競争に歯止めをかけるため、政府はふるさと納税制度の見直しを表明した。来年4月にも、過度な返礼品で寄付を集める自治体を制度の対象から外す方針だ。
 そもそもふるさと納税は、故郷や応援したい地域のために設けられた制度である。行き過ぎた返礼品に頼らず、本来の趣旨に立ち返った制度の運用で地域の活性化に結びつけたい。
 ふるさと納税は、納税者が自治体を選んで寄付をすれば、自己負担の2千円を除いた金額が住民税などから差し引かれる。自治体側は寄付のお礼に地元産の農産物などを贈っている。
 だがお礼の品を高額にして寄付の呼び水とする自治体が増え、年々競争が激しくなってきた。商品券や貴金属など地元とは無関係の品を贈るところも出てきた。総務省はこうした返礼品の自粛を再三要請したが、応じない自治体が後を絶たない。
 調査では、今月1日時点で全1788自治体のうち14%に当たる246が、寄付額の30%超の返礼品を贈っていた。海外産ワインなど地元産以外の品を扱う自治体も190あった。兵庫県内で30%を超えているのは、尼崎市と加西市だが今月中に見直すという。
 このまま見直しに応じない自治体が残れば、自粛したところとの間に不公平感が強まっていく。このため政府は、要請を受け入れない自治体を税優遇の対象から除くことにし、通常国会に地方税法の改正案を提出するという。要請に従わない自治体に問題はあるが、強権的な政府の対応にも違和感を覚える。
 ふるさと納税による寄付額は昨年度3600億円を超え、自治体によっては貴重な財源となっている。強引に寄付を集める自治体がなくならないのは、それほど財源に困っているためでもある。この点にも国は目を向け、対策を検討するべきだ。
 制度発足から10年で、ふるさと納税による寄付は定着してきたと言える。北海道地震では1億円を超える金額が短期間に集まるなど、品物を目的にしない寄付も目立っている。
 制度の変更は、自治体が地域の魅力をさらに見つめ直す機会となる。地域の隠れた資源を掘り起こすことが求められる。


ふるさと納税見直し◆存続のため明確なルールを◆
 野田聖子総務相が、ふるさと納税の返礼品の適正化に向けて法改正する意向を表明した。過度な返礼品バブルに業を煮やした政府が強制的な是正に踏み切る。具体的には寄付額の30%以下に抑えた地場産品に限定し、違反した地方自治体に寄付しても税の優遇対象にならないようにする。来年4月から適用する方向だ。この唐突な強硬策に対応を迫られる形となった自治体には、不満や困惑がくすぶっている。
多額寄付に不公平感
 ふるさと納税は「故郷への恩返し」をうたい文句に2008年に導入された。税収の東京一極集中を分散する狙いがあった。当初は返礼を前提としていなかったが、自治体はより多くの寄付を集めようと返礼が常態化。寄付する側も選択肢が増え、品定めに興味が注がれるようになるのは当然だった。いきおい返礼品の額が過剰に競り上がり、つられて寄付が増大。高額な返礼品で寄付を集める市町村との不公平感が強まった。
 拍車が掛かったのは15年に地方創生の一環で減税される寄付額の上限が約2倍に引き上げられてからだ。17年度の寄付総額は3653億円で初年度の45倍に増えた。
 市町村の最多は135億円の大阪府泉佐野市で、他県産の果実、魚介、飲料や格安航空会社で使えるポイントなどをリストアップしているのが問題視された。16年度全国1位、17年度3位だった都城市は返礼率が3割超であると指摘された。同市は返礼品取扱業者へ新商品開発やクレーム対応などの経費への対価を上乗せして支払っており、「返礼率3割は守っている。見解の相違」と反論する。
 返礼率3割や地場産品に関する基準が曖昧で混乱を招いたことは明らかだ。総務省は制度の不備をいったん認めるべきだろう。
返礼品の有効活用を
 総務省は昨年4月と今年4月の2回にわたり大臣通知で、返礼品の適正化を要請していた。7月には、通知に沿わない返礼品で10億円以上の高額寄付を受けた12市町の公表に踏み切った。しかし9月1日時点の調査では全体的に見直しは進んでいるものの、なお14%に当たる246自治体(本県は12市町村)で返礼品が寄付額の3割を超え、190自治体(同5市町)で地場産品でない返礼品を送っていた。「正直者がばかを見る」ではさらに不満が募る。
 西日本豪雨や北海道の地震でも、ふるさと納税による被災地支援の寄付が増えている。見返りを求めず、地域の課題解決につなげる本来の趣旨に沿った寄付も広がり始めた。存続のために明確なルール作りが必要だ。
 返礼品になるような特産品が乏しい自治体もある。しかし、最近では、墓守の代行など需要が「モノ」から「コト」に広がっている。そうした有効活用事例もあらためて周知し、自治体の事情に配慮しながら持続可能な制度として理解を得る努力が求められる。


【ふるさと納税】矛盾は解消できるのか
 創設から10年がすぎ、ふるさと納税制度が岐路に立っている。
 野田総務相が来春をめどに制度を見直す方針を示した。地方自治体が寄付者に贈る返礼品は地場産品に限り、調達費を寄付額の30%以下にするよう法制化する。違反した自治体は制度から除外するという。
 地方で生まれ育ち、都会で就職した人が地元に恩返しをする。関心ある自治体の活性化を応援する。そんな狙いで始まった制度は規模が膨らむにつれ、当初から内包していた矛盾が顕在化している。
 総務相が示した程度の見直しで、その矛盾は解消できるのか。
 ふるさと納税は、納税者が好きな自治体に寄付をすると、自己負担の2千円を除いた額が住民税などから減額される仕組みだ。
 ところが、一部自治体が豪華な返礼品を呼び水に多額の寄付金を集める一方、大都市の自治体は税収が流出して悲鳴を上げる事態になっている。東京都の自治体の住民税は2017年度、466億円の減収となった。
 税の論理でいえば、住民税は住んでいる自治体に納め、教育や福祉などの行政サービスを受けるのが筋である。受益者負担の原則からみて、制度が生むゆがみは明らかだ。
 初年度は81億円だった寄付総額は、17年度に約3653億円と過去最高を更新した。
 返礼品として肉や海産物を贈る自治体が増え、納税者もお得な制度として認知。海外のホテル宿泊券などを贈る自治体まで現れ、競争は激化してきた。安倍政権が地方創生の一環として、寄付上限を2倍に引き上げたことも拍車を掛けている。
 総務省は昨年以降、返礼品は寄付額の30%以下とし、地場産品に限るよう要請してきた。大半の自治体は応じたが、今月1日時点で全自治体の13・8%に当たる246の自治体は応じていないという。
 国の見直し方針は、要請に従って寄付額を減らした自治体や、税収の流出が止まらない大都市圏の不満、不公平感への対応策ではあろう。
 ただ、少ない税収に苦しむ地方間の競争を加熱させ、格差とあつれきを生んだ責任はそもそも国にある。都市と地方の税収格差を是正するならば、国が地方交付税や税源移譲で調整に努めるのが本筋である。
 むろん制度にはプラス面もある。
 返礼品として贈る地場産品の需要は、地域の経済や雇用に効果を生み出している。使い道を具体的に明示し、自然保護やスポーツ振興、移住促進などに使う自治体もある。
 被災地支援に活用する動きも広がっている。熊本地震が発生した16年度は熊本市への寄付が急増した。西日本豪雨の被災自治体でも、寄付額が前年同月比で40倍を超える例があった。多くの人が返礼を求めておらず、本来の寄付文化も育っている。
 地域を応援するという理念を生かして、矛盾を解消し、持続可能な制度に改善することはできるのか。地域の実情を知る地方の意見も踏まえた深い議論を求める。


「無知を恥じている」 樹木希林さんが生前、沖縄について語ったこと
 15日に死去した俳優の樹木希林さん(享年75歳)は2015年7月、ドキュメンタリー番組の撮影で名護市辺野古の米軍キャンプ・シュワブのゲート前を訪れ、新基地建設に反対する市民らと交流した。
 辺野古在住の島袋文子さんの隣に座り、新基地建設をめぐる沖縄の現状について聞いた樹木さん。「俳優仲間に辺野古のことを伝える」と話したという。
 16年3月には普天間飛行場の名護市辺野古移設に伴う新基地建設をテーマにした映画「人魚に会える日。」(仲村颯悟監督)の東京公開に合わせたイベントで仲村監督と対談した。「大変な思いをしている沖縄を自分が語れるか…。内地だと皮膚感覚で問題を感じられない。無知を恥じているんですよ。中に入ってみると、相当な苦しみがあるんですよね」と率直な気持ちを吐露していた。


沖縄県知事選 玉城デニー氏「ひとつになって前進すべき」
 総裁3選確実と目される安倍首相に、最初に立ちはだかる「壁」として注目を集める沖縄県知事選挙が13日に告示され、激しい選挙戦を繰り広げている。米軍の辺野古新基地建設に反対する沖縄県民の思いを背負った翁長雄志知事の急逝で「弔い選挙」の様相を呈するが、翁長知事に後継者として指名されたのが玉城デニー氏(58)。常に柔らかな笑みを絶やさないものの、基地問題や経済政策について語る時のまなざしは鋭かった。沖縄の未来について語ってもらった。
■辺野古に新基地をつくる理由はもはや存在しない
  ――翁長知事は死去直前、後継者として玉城さんの名を挙げた。音声も残っているとされるが、この話を最初に聞いた時、どう感じましたか。
 本当にびっくりしました。「どうして僕が」という思いでしたが、翁長知事が僕に期待を寄せてくださったなら、非常に光栄であると感じ、出馬を決意しました。
  ――翁長知事の遺志をどう継承していくのでしょうか。
 翁長知事は4年前の知事選以後、「イデオロギー(思想)よりもアイデンティティー(自分らしさ)」という考え方を重視していた。イデオロギーにこだわり、まるで誰かが沖縄県民を分断させていたかのような政治環境はもうなしにして、皆で腹六分、腹八分で納得し合い、結集。ひとつになって沖縄をしっかり前進させていくこと――これが翁長知事の方針でした。これからの時代は右も左もなく、沖縄が皆、力を合わせて進んでいくことが重要。それが翁長知事の遺志であり、私もしっかりと受け継ぎたいと思っています。
  ――選挙の最大の争点は基地問題。政府は、普天間飛行場の移転先、辺野古の沿岸部の埋め立て工事を強行しようとしましたが、県は埋め立て承認を撤回。政府は今後は、執行停止の法的措置をとる方針です。
 承認の撤回については、公有水面埋立法にのっとった手続きとして正式に行政判断したということ。私はその判断を支持する立場です。翁長知事は戦後70年以上、本土面積のわずか0.5%の面積の沖縄に、米軍専用施設の70%以上がずっと押し付けられたままだと憂慮し、本当にこれでいいのかと訴えてきました。これは沖縄だけの問題ではなく、日本全体の安全保障の問題です。本来なら、国民全体が等しく負うべき負担を、いつまで沖縄に背負わせるのかと政府に問いかけ、国民の皆さんにも理解していただけるよう努力をしたい。
  ――安倍政権はこれまでも、“沖縄イジメ”を繰り返してきた。この4年間で沖縄関連予算は約500億円も削減されました。
 2010年には、沖縄に駐留する海兵隊の多くを、ハワイやグアム、オーストラリアに移動させることを米国が発表しました。つまり、普天間の辺野古移設とは切り離して、海兵隊は外に移っていくということ。辺野古に普天間の代わりの新基地をつくるという根本的な理由がもう存在しないわけです。「辺野古が唯一」という考え方をいったんやめて、米国としっかりと協議するべきですが、安倍政権は「辺野古ありき」。移転の是非をめぐって、沖縄の振興予算を増やしたり減らしたり、政争の具に使っているのです。これが民主主義国家のあるべき姿なのか。予算増減という圧力で、県民の生活に不安と負担をかけることが、本当に法治国家なのかと翁長知事は強く訴えていましたし、私も同感です。
  ――対立候補の佐喜真淳前宜野湾市長は、辺野古移設について言及せず、経済政策を前面に打ち出しています。玉城さんは経済政策について、どう考えているのでしょう。
 経済政策については、既に県庁でさまざまなプランが作られています。実際、この4年間で沖縄経済は、観光産業をはじめとして目覚ましい発展を遂げている。入域観光客は13年の658万人から17年に958万人となり、ハワイの入域観光客を超えました。完全失業率も大きく低下し、就業者数や有効求人倍率も復帰後、最高の値となっています。
  ――とはいえ、沖縄では子供の貧困などが問題視されています。
 さまざまな数値が改善したとはいえ、沖縄では本土に比べ、まだまだ非正規雇用率が高い状況。教育や福祉を充実させて、正規雇用に転換させていくための仕組みを整備することで、改善することは可能です。子供や女性、若者と経済的に厳しい状況にある人たちへのセーフティーネットをつくって、「誰ひとりも取り残していかない」ということを県政運営の柱にし、豊かな沖縄をつくっていきたいと考えています。
幼少期に見た「コザ騒動」は本当に戦争だと思った
  ――玉城さんの生い立ちについて伺います。米国施政下の1959年に生まれ、戦後の沖縄を見つめてきました。
 私の父は沖縄に駐留していた米国人で、母は生まれも育ちも沖縄のウチナーンチュです。私が母のお腹の中にいる時に、父に「本国に帰れ」と通知が来て、当初は母も付いていくつもりだったそうです。出産して落ち着いてから米国に渡ろうと決め、父だけ先に帰ったのですが、僕が1、2歳くらいになってから、母は周りの皆さんと相談。これから米国に渡っても苦労するのではないかと考え、父に「私は沖縄でこの子を育てます。米国には行きません」と自ら連絡したそうです。母はその際、過去を振り返らずに前を向こうと決め、父の写真や手紙も全部燃やしました。僕は思春期の頃に父の話を聞いたことがあるんですが、母は「忘れたから、もういいよ」と一言。前向きな気持ちになりたかったのだろうと思いますね。
  ――バンド活動やラジオパーソナリティーも務めました。
 小さい頃から音楽が好きで、家の近所には米兵が飲みに来るバーがいっぱいあった。24時間営業の店のドアはいつも開いていて、店内からノリノリの音楽が聞こえてくるんですよ。米兵向けのラジオでもいろんな曲が流れていましたから、昔から音楽に触れやすい環境にありました。特にロックが好きで、中学生になると小遣いをためてレコードを買ったり、友達と貸し借りしたりしていました。高校生になってからは他校の友達とバンドを組みボーカルを務め、ロックに没頭した高校生活でしたね。
■キーワードは「新時代沖縄」
  ―――米軍基地に絡んで、沖縄ではさまざまな事件が起きています。
 特に記憶に残っているのが1970年に起きた米軍施設への焼き打ち事件「コザ騒動」で、あれは土曜の夜から日曜の朝にかけてのことでした。現場を見に行ったら、車はひっくり返されて焼けただれ、オイルやタイヤの焦げたにおいが漂っていた。嘉手納基地ゲート前で起こった暴動ですから、本当に戦争じゃないかと思いましたね。非常に衝撃的でした。
  ――米国と沖縄の関係について、どう感じましたか。
 あの時は沖縄は日本ではなかったんですね。米国が治めていると学校で習っていたので、ウチナーンチュが何か言っても、最後は米国が決めるからしょうがないかなという空気がありました。ところが、72年に沖縄が日本に返還された時、「これでやっと日本人になれる」と本気で思い、もう米国の言いなりにならないで済む、というおぼろげな期待がありました。
  ――実際は、期待通りになっていないように見えます。
 復帰以降、不要になった米軍基地は確かにかなりの数が返還されました。しかし、今の嘉手納基地や那覇空港など、基地の運用に必要な場所、機能を維持するための基地は相変わらず残ったままです。戦後73年たった今でも、小さな面積の沖縄に多くの米軍基地が置かれているのは、戦争当時の占領された時の姿のまま。2022年には復帰から50年になりますが、現在でも県民の痛みや苦しみも残されたままです。
  ――県知事選は全国的に注目度が高くなっています。本土の人にどういったことを見せていこうと考えていますか。
 沖縄は地理的に見てアジアの国と非常に近い環境にあるんですね。大胆な経済政策について知ってもらいたいことに加え、やはり辺野古の是非についても注目していただきたい。耐用年数200年といわれる基地をつくって将来世代に負担を背負わせてはいけないと思っています。明確に反対し、皆で一緒に成長していける沖縄を、選挙戦を通じ感じ取っていただけるように、しっかりと訴えていきます。キーワードは「新時代沖縄」です。(聞き手=小幡元太/日刊ゲンダイ)
▽たまき・でにー 1959年、沖縄県与那城村(現うるま市)生まれ。本名は康裕(やすひろ)。上智社会福祉専門学校卒業後、福祉関係施設の職員、インテリア内装業、音響関係の会社などを経て、地元ラジオのパーソナリティーを務める。02年に沖縄市議選へ出馬し、史上最多得票でトップ当選。09年の衆院選で沖縄3区から初当選後、連続4選を果たした。


捕鯨の国際交渉  方針転換視野に入れよ
 日本は捕鯨政策を根本から練り直す必要がある。
 国際捕鯨委員会(IWC)の総会がこのほどブラジルで開かれ、日本による商業捕鯨の一部再開提案が否決された。逆に商業捕鯨の停止継続が重要とする決議が採択され、商業捕鯨の再開は極めて困難な情勢になった。
 日本は今回の総会で、商業捕鯨の一時停止の解除と、捕獲枠や保護区の設定などの決定手続きを緩和する提案を合わせて提案した。
 保護区の設定をしやすくすることで反捕鯨国に配慮を見せる狙いがあったが、門前払いとなった。
 今総会を日本政府は捕鯨停止解除のチャンスと踏んでいた。約半世紀ぶりに日本人が議長を務めたことと、従来は反捕鯨の米国が、アラスカ先住民の捕鯨枠を要求する6年に1回の年に当たったためだ。
 米国などの軟化を期待した日本だったが、実際には、先住民の捕獲枠だけが早々に認められた後、、米国は日本提案に反対した。
 日本に対する厳しい視線が改めて浮かび上がった。背景には日本が国際社会の厳しい批判を受けながらも南極海で調査捕鯨を続けていることがある。
 2014年に国際司法裁判所(ICJ)は日本の調査捕鯨を国際捕鯨取締条約違反として中止を命じる判決を出した。調査名目だが、実際には「余った」とされる鯨肉が市場に流通しており、ICJは「事実上の商業捕鯨」という提訴国の主張を認めた。
 日本は規模を縮小したがその後も調査捕鯨を続けている。捕鯨に関しては、日本は「国際ルールを守らない国」と見られている。
 今総会の結果を受け、谷合正明農水副大臣はIWCからの脱退の可能性に言及した。IWCの加盟国が増加し、機能不全に陥っている面はある。だが脱退すれば南極海での調査捕鯨はいよいよ困難になるうえ、幅広く外交問題になりかねない。脱退は現実的な選択肢ではなかろう。
 日本の遠洋商業捕鯨は昭和初期に大型船が導入されたのに伴い本格的に始まった。和歌山県や千葉県などの沿岸で古くから続いている小型鯨類の捕獲とは分けて考える必要がある。伝統的な捕獲法や鯨食文化を守るなら、文化的理由の捕獲枠を主張するべきだ。
 商業捕鯨を担っていた大手水産会社はグローバル企業に成長している。海外消費者や株主の反発を想定すれば、商業捕鯨への再参入は期待できないのではないか。


AIと私たち  「人間の問題」も議論を
 人工知能(AI)が注目されている。製造業の現場での業務効率化、医療での診断補助などのほか、身の回りにあるスマートフォンや家電製品にも技術が生かされている。安倍晋三政権は経済政策の目玉として「AIによる生産性革命」を打ち出している。
 米国や欧州では、1千億個の脳の神経細胞の配線を解明したり、コンピューター上で再現したりする世界規模のプロジェクトが進行中という。AIの研究開発は、人の脳の仕組みや働き、いわば私たち自身を知ることにつながる。
 AIは今後の社会を大きく変える可能性があるだけに、どう位置づけるのかは議論が必要だ。
 まずはAIそのものの信頼性だ。AIは人間が作ったプログラムであり、不具合は付きものだ。開発が加速する自動運転車では、人が一定程度運転に関わるシステムが現実的とみられるが、完全な自動運転を目指す動きもある。人命を機械に委ねるだけに最大限の慎重さが必要だ。
 「自動運転の車が信号無視の親子を見つけたとき、運転手の命を犠牲にしてハンドルを切るようプログラムするか。親子の命を犠牲にするのか」。NHKの人気番組「マイケル・サンデルの白熱教室」で提起された。人間なら柔軟な状況判断が可能だが、機械は事前に想定する必要がある。犠牲者の人数と法令順守のどちらを重視するか。少々極端な例だが哲学的な検討が求められるかもしれない。
 AIが自発的な意思を持ち、人間を支配する−といった筋書きは当面ありそうにないが、人間が居場所を失っていく可能性はありそうだ。10〜20年後には今ある職業の半分以上がAIに取って代わられるという試算がある。新たな仕事が創出されるので心配は不要といった楽観論もあるが、企業は機械化を進めることで人件費を抑制してきた経緯がある。AIの旗振り役である国はこうした課題にもしっかり対策を講じるべきだ。
 AIが人間に代わって敵を殺傷する「殺人ロボット兵器」の規制については国連で議論が進んでいるが、米ロなど武器輸出大国が反対しており、見通しは不透明だ。
 こう考えると技術そのものよりそれを使う人間の側にこそ問題がありそうだ。犯罪などに悪用されたり、格差や差別を助長しないか。光だけでなく、影の部分にも目を向けたい。テクノロジーを人類の幸福につなげるため、人間や社会の根源を問う人文科学を含めた幅広い知の結集が必要だ。


[膨らむ防衛費] 適正規模の歯止め必要
 安全保障に万全を期すのは当然としても、厳しい財政事情の中で防衛費を「聖域」扱いするような姿勢でいいのかが問われる。
 防衛省は2019年度予算の概算要求で、過去最大の総額5兆2986億円を計上した。
 18年度当初予算比で2.1%増え、第2次安倍政権発足以降、7年連続の増加となる。
 ただ、例年概算要求に含まれる米軍再編関連経費は含まれていない。前年度当初から除くと、7.2%増とさらに跳ね上がる。
 安倍晋三首相は「従来の延長線上ではなく、真に必要な防衛力のあるべき姿を見定めていきたい」と強調する。
 だが、前のめりの姿勢だけでは説得力を欠く。防衛予算の適正規模はどうあるべきか。冷静な議論を通し、きちんと歯止めをかけることが必要だ。
 概算要求で際立つのは、核・ミサイル開発を進めてきた北朝鮮などを念頭に、海空領域の能力強化に重点を置くミサイル関連が多いことである。
 秋田、山口両県が配備候補地となっている地上配備型迎撃システム「イージス・アショア」2基の取得関連費2352億円を盛り込んだ。
 F35A最新鋭ステルス戦闘機は6機を916億円で追加取得し、搭載する巡航ミサイル「JSM」には73億円を充てる。F15戦闘機にも巡航ミサイルを装備する。
 海上自衛隊イージス艦には、巡航ミサイルに対応できる迎撃ミサイル「SM6」などを搭載する。
 しかし、北朝鮮を巡る情勢は変化の兆しが見える。朝鮮半島の非核化をうたった6月の米朝首脳会談を機に、対立から融和に向かう可能性がある。
 イージス・アショア配備については住民から反対の声も上がる。北朝鮮の具体的な行動を見極めなければならないが、装備増強を図るために「脅威」を叫んではいないか。
 海洋進出を強める中国の動向から目が離せないのも事実だ。南西諸島防衛に力を入れるにしても、外交努力で改善の流れにある日中関係の一層の進展を図ることが求められる。
 大幅な予算要求の背景には、年末の新「防衛計画の大綱」づくりや「中期防衛力整備計画」の策定を視野に、防衛力増強を既定路線とする狙いが透ける。
 自民党では相手のミサイル発射台などを破壊する「敵基地反撃能力」保有の議論もくすぶる。
 日本の安保政策の基本は「専守防衛」である。そこから逸脱することは許されない。


国際平和活動適用 安保法、十分な検証必要
 政府は、安全保障関連法の施行で可能となった「国際連携平和安全活動」を初適用し、エジプト・シナイ半島でイスラエル、エジプト両軍の停戦監視活動をする「多国籍軍・監視団」(MFO)に陸上自衛隊員の派遣を検討していることを明らかにした。安全が確保できると判断すれば、年明けにも司令部要員として陸自幹部数人を派遣する意向だという。
 国際連携平和安全活動は、安保法に含まれる改正国連平和維持活動(PKO)協力法に基づくもの。協力法では、国連が統括しなくても国際機関などの要請に応じて自衛隊を派遣することを認めている。ただ国連が統括しない活動は、一部勢力・組織を支援してしまう危険性もある。中立・公平さがより求められるだけに、派遣に当たっては慎重な議論が不可欠だ。
 今回検討する派遣もPKO参加5原則が準用される。5原則は紛争当事者間の停戦合意や紛争当事者による日本の参加合意などで、要件が満たされなくなった場合は即時撤退することも盛り込まれている。だが、2012年1月から17年5月まで陸自部隊が活動した南スーダンの首都ジュバで13年12月と16年7月に戦闘が起きた際、日本政府はどちらも「武力紛争に当たらない」として陸自の活動を継続させた。
 現実はどうだったか。派遣部隊員が「戦争だった。部隊が全滅すると思った」と証言するなど、一歩間違えば政府と反政府勢力の大規模戦闘に巻き込まれていた。PKO参加5原則がないがしろにされたことは明白である。
 南スーダンでは16年12月に、政府が安保法の新任務「駆け付け警護」の運用も開始した。ただし武装勢力に襲われた国連職員らを隊員が助けに行く危険な任務が付与されたのは数カ月間。人的被害を出して非難を浴びたくない一方で、自衛隊の海外活動を増やし、安保法制の適用事例を拡大させたい安倍政権の思惑が透けて見える。
 陸自派遣において隊員の安全をどう確保するのか。刻々と変化する派遣地域の状況にどう対応するのか。PKO参加5原則の順守に向け、これまでの活動を検証し、問題点を整理することが重要だ。その上で今後の活動の在り方を見極めなければならない。
 「積極的平和主義」を掲げる安倍政権に求められるのは、真の国際貢献は何かを見詰め直すことだ。十分な議論なしに、自衛隊派遣を続けることは容認できない。
 集団的自衛権の行使を可能にした安保法が成立して今月で3年。国論を二分した法案だったにもかかわらず、数の力を背景に安倍政権が国会で採決を強行した経緯があり、同法が憲法に抵触すると主張している専門家は今も多い。この機会に、安保法の是非についても議論を深めてもらいたい。


競技界のパワハラ 根絶へ意識改革を図れ
 今年に入ってからだけでレスリング、アメリカンフットボール、ボクシング、チアリーディング、体操、駅伝、そして重量挙げと競技団体や学校での指導者によるパワハラ問題が相次いでいる。県内でも高校バレーボール部の男子生徒が自殺。遺族は「顧問教諭による行き過ぎた指導が原因」と訴えている。
 指導者の資質や能力といった個人的な問題に矮小(わいしょう)化せず、組織として問題はなかったかを点検。再発防止へスポーツ界全体で意識改革を図っていく必要がある。
 指導者が圧倒的な力を持ち、その立場を利用して選手を追い込む。暴力を伴う指導は絶対に許されないし、「練習場所を与えない」「代表