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Au Japon, la justice autorise le redémarrage de deux réacteurs nucléaires
Les unités 3 et 4 de la centrale de Takahama avaient été arrêtées en 2016 par une première décision de justice pour des raisons de sûreté soulevées par des riverains.
Six ans après la catastrophe de la centrale Fukushima Daiichi, le nucléaire reste un sujet sensible au Japon. Deux réacteurs de l’ouest du pays mis à l’arrêt pour des raisons de sûreté vont pouvoir redémarrer, selon une décision de justice du mardi 28 mars.
La Haute Cour d’Osaka a levé l’ordre d’arrêt émis en 2016 pour les unités 3 et 4 de la centrale de Takahama, située à quelque 350 kilomètres à l’ouest de Tokyo. A la sortie de la cour, les plaignants ont fustigé ≪ une décision injuste ignorant l’opinion publique nationale et régionale ≫, selon une affiche brandie devant des caméras de télévision.
La compagnie Kansai Electric Power, qui gère ces deux réacteurs, a de son côté salué la nouvelle. ≪ Avec la sûreté comme priorité, nous allons nous efforcer de faire comprendre nos vues à la préfecture de Fukui ainsi qu’aux habitants ≫, a-t-elle déclaré dans un communiqué.
Pour des raisons techniques et géographiques, tous les réacteurs nucléaires au Japon sont situés en bord de mer et en zone sismique, les exposant à des risques accrus.
Seulement trois réacteurs en service
En mars 2016, un tribunal, saisi par un groupe de riverains, avait exigé l’arrêt des deux réacteurs, alors qu’ils venaient tout juste d’être remis en service. ≪ A la lumière de l’accident de Fukushima, il reste des interrogations sur les mesures de protection vis-à-vis d’un tsunami et concernant les plans d’évacuation ≫, avait alors souligné un juge, qui estimait que la compagnie n’avait pas fourni suffisamment d’explications sur les mesures de sûreté.
Kansai Electric avait fait appel et avait été une première fois déboutée. Elle a cette fois-ci obtenu gain de cause et va pouvoir commencer les procédures en vue du redémarrage des réacteurs, un processus qui devrait prendre plus d’un mois, selon la chaîne publique NHK.
Actuellement, sur les 42 réacteurs restants dans l’archipel (contre 54 avant le drame de Fukushima), trois seulement sont en service, tous situés dans le sud-ouest de l’archipel (Sendai 1 et 2, Ikata 3).
フランス語
フランス語の勉強?
時論公論「科学者は軍事研究にどう向き合うか」水野倫之解説委員
戦後、軍事研究とは一線を画してきた日本の科学者たち。日本学術会議は、この方針を継承する新たな声明案をまとめた。科学者は軍事研究とどう向き合うべきか考える。
デモ・プラカード‏ @DemoPlacard
「オシャレが好きなダサい人!」(女性自身4月4日号)
さすが、極右界のファションアイコン稲田朋美。
女性誌も、場違い、盛りすぎ、ダサすぎな稲田朋美のファションから目が離せません!

枝蘭亭‏ @gyokaigamieru
日本社会がどう騒いでも、これからも市民の手で「少女像」はいろんな土地で設置されていくだろう。なぜなら「少女像」は日韓関係の問題ではなく、女性への性暴力を根絶する闘いの意志として理解され始めているから。
「ヨーロッパ初の『少女像』」

科捜研の女9
沢口靖子演じる京都府警科学捜査研究所研究員の榊マリコが、“科学”を武器に事件の真相解明に挑む科学捜査ミステリー。第8話『もう一人の容疑者!呪われた映画の秘密』
不可解な事故が続発する映画撮影所で、今度は大道具の留め具が切れてプロデューサーが大怪我をするという事故が起きた。 マリコ(沢口靖子)は事故現場に残された靴痕に注目する。
沢口靖子、内藤剛志、加藤貴子、斉藤暁、泉政行、小野武彦 前田愛、六平直政 ほか


朝早く出かけてお京阪で枚方に出かけました.RI関連の説明会は30分で済んだので,図書館に行ってさらに10分くらい歩いて移動して別の図書館で時間をつぶしました.12時からFuさんとお話ですが,とても刺激的なお話が伺えました.Moさんから聞いていた長居できないというのもその通りでした.
樟葉駅でバイキングのお店に入ってしまいました.3月になって何度目のバイキングだろう・・・ 満足したからいいですが・・・
大阪に戻りネットを少しして,今度は西成・釜ヶ崎へ.山谷 やられたらやりかえせの映画を居酒屋でやっているというので行きました.なかなかいい映画でその後のトークもよかったです.

被災地の出向警察官12人が離任式
 東日本大震災の被災地支援のため、昨年4月から県警に派遣されていた出向警察官12人の離任式が27日、県警本部であった。
 式には村井嘉浩知事らが出席。中尾克彦本部長は「復興を治安面から支えるため、全力で任務に当たってくれた」とねぎらいの言葉を掛けた。
 愛知県警に戻る岡崎勇輝巡査部長(34)は石巻署で仮設住宅や災害公営住宅の巡回、住民の自主防犯組織の結成などに関わった。「住民との触れ合いが警察活動の原点だと再確認できた。被災地での経験を職務に生かしたい」と話した。
 新年度は新たに5人が着任する。


震災伝承の指針提示 石巻市が学習機会創出へ
 東日本大震災で被災した宮城県石巻市は27日、震災を語り継ぐ活動の指針となる震災伝承計画案を、市民を交えた検討会議の第5回会合で提示した。市は会議で出た意見を踏まえ、6月にも計画を正式決定する。
 震災伝承に携わる民間関係者ら14人が出席。計画案は「位置付けと役割」「震災伝承の現状と課題」など4項目で構成された。市や国、県、学術研究機関などによる新組織を設立し、震災関連資料の収集や防災学習の機会創出、慰霊・追悼の場の整備などに取り組む方針を盛り込んだ。
 前回会合で議論が集中した基本理念の文言を一部修正。「かけがえのない大切な命を守るため、今を生きる人、未来に生きる人、世界の人々へ、震災の経験、教訓、思いを伝え続けます」などとした。
 出席者からは基本理念について「シンプルで分かりやすい」「悲しみや痛みを背負っているという熱量が伝わらない」といった意見が出た。
 検討会議は昨年7月に発足。震災を後世に伝える方法をソフト面に絞って意見を交わし、市の計画案に反映させてきた。会合は今回が最後で、今後は市が内部で検討し計画を策定する。


<E番アナの応援席>銀次の決意/東北にもう一度歓喜を
 野球ファンのみならず、日本中が熱狂したワールド・ベースボール・クラシック(WBC)が終わりました。日本は準決勝で敗退し、決勝ラウンドでは東北楽天の則本昂大、松井裕樹両投手の出番はありませんでした。
 ただ、練習試合であっても、海外での慣れない環境、マウンドで、大リーグの打者と対戦できたことは貴重な経験になったのではないでしょうか。
 プロ野球開幕まであと3日となりました。東北楽天は岸孝之投手が加入し、則本との二枚看板になりました。安楽智大投手はけがで離脱しましたが、美馬学、釜田佳直両投手は好投を見せています。リリーフ陣も新人の菅原秀(大体大)森原康平(新日鉄住金広畑)高梨雄平(JX−ENEOS)各投手の評価が高く、九回の松井裕までつなげるめども立ってきました。
 打撃陣はオープン戦でチーム打率2割1分5厘と苦しんでいます。その中で気を吐いているのが銀次内野手です。昨季は4季ぶりに打率が3割を下回り、納得のいかないシーズンだったはず。オフには「ロープを使ったトレーニングで、けがをしないためのしなやかな筋肉づくりができた」と話していました。
 銀次の代名詞といえば、ボールを見送った後、バットをくるくる回す動作。以前、「これが出るときは調子がいいんですよ」と話していました。ボールがしっかり見えて体が反応している証拠だということです。
 オープン戦の打席をチェックすると、昨季より柔らかく回り、回数も多い。先発メンバーで出続けている中ではただ一人3割をキープしていますし、関連は健在なのかもしれません。
 今月11日、東日本大震災から6年がたちました。銀次は「理想は東北出身者が活躍して勝つのが一番。岸さんには負けないような活躍をしたい」と言います。
 チームが勝つ中で、自分もしっかり活躍してみせる。そして、自分がチームを、東北を、もう一度歓喜の瞬間へ引っ張っていく。そんな強い決意をこの言葉から感じました。(東北放送アナウンサー)


後半国会 「森友」幕引きはできぬ
 2017年度予算案がきのう、参院本会議で可決、成立し、通常国会は後半に入った。
 ここまでの論戦で焦点となったのは、学校法人「森友学園」への国有地売却をめぐる問題だ。
 国民の財産が、不透明な経緯で8億円以上も減額された。
 安倍晋三首相の妻昭恵氏と学園との密接な関係を受けて政府内で忖度(そんたく)が働き、異例ずくめの売却につながった疑いも拭えない。
 与党側からは、予算成立を機に疑惑に幕を引こうとする声ばかり聞こえる。しかし政府の説明に国民が納得していないのは明白だ。
 国連平和維持活動(PKO)の日報隠蔽(いんぺい)と稲田朋美防衛相の資質の問題や、「共謀罪」法案をめぐる金田勝年法相の不安定な答弁に対する追及も未消化なままだ。
 このままでは必要な法案の審議にも影響する。国会はまず国民の疑念を解消しなければならない。
 学園の籠池泰典(かごいけやすのり)氏は証人喚問で、土地貸借に関し昭恵氏に助力を求め、「首相夫人付」政府職員からファクスを受けたと述べた。
 これに対し首相は、職員が問い合わせに応じただけだと答弁し、昭恵氏自身の関与を否定した。
 だが政府職員が独自に照会したという説明はあまりに不自然だ。「首相夫人付」職員の照会が、政府内の判断に影響を与えた可能性もある。関係者に確認が必要だ。
 昭恵氏から学園への寄付金の有無をめぐっても主張が食い違う。昭恵氏に国会で説明を聞きたい。
 「森友」問題では、稲田防衛相の答弁も二転三転している。
 学園の代理人弁護士として出廷していた過去に加え、弁護士の夫が土地売却の協議に同席した点でも答弁が事実と異なっていた。
 さらに重いのは、組織ぐるみの隠蔽が疑われるPKO日報の実態を稲田氏が知らなかった事実だ。
 当初廃棄したとされた日報データが保管されていたと判明してから、報告を受けるまでに1カ月を要した。省内を掌握できていない以上、進退を問わざるを得ない。
 「共謀罪」の要件を変更した組織犯罪処罰法改正案は、犯罪実行前の幅広い摘発を可能とし、当局の恣意(しい)的な運用も懸念される。法案の本質自体が受け入れがたい。
 そのうえ金田法相の答弁は「準備」の適用範囲などをめぐって変遷を繰り返している。このまま質疑を進めるわけにはいくまい。
 給付型奨学金の新設など、国民生活に直結する法案の審議も控える。国会はそのためにも、積み残された疑問の究明を急ぐべきだ。


“100万円寄付”昭恵夫人の反論は官僚作文のコピペだった?
「雌鶏歌えば家滅ぶ」ということわざがピタリ当てはまる。大阪市の学校法人「森友学園」の国有地激安払い下げ問題で大揺れの安倍政権。学園の籠池泰典理事長が証人喚問で、首相の妻・昭恵氏から手渡された「100万円の寄付」証言に対し、政権側は昭恵氏がフェイスブックに投稿したとされるコメントを盾に反論。見苦しい言い訳を繰り返しているが、この昭恵コメントをよくよく読むと不自然な点が多く、官僚による「代筆作文」の疑いがあるという。
〈官邸側が作成して、昭恵夫人に投稿を依頼したのではないかとさえ思える〉
 昭恵コメントについて、こうブログに書き込んだのは元検事の郷原信郎弁護士だ。郷原氏は、昭恵氏の過去のフェイスブック投稿と異なり、今回の文面は「旨」や「当該」といった典型的な官僚用語が多用されていることに違和感を覚えたという。さらに「フェイスブックを使う人は分かると思うが、過去に半角数字を使っていると、まず表示されるのは半角数字。昭恵氏はこれまでずっと半角数字だったのに、なぜか今回だけは全角数字なのです」(郷原氏)。
 籠池理事長が「100万円の寄付」の場として、「園長室」と証言したことに対し、昭恵氏はコメントで〈『玉座の間』であったと思います。内装がとても特徴的でした〉と否定していた。しかし、講演料や寄付金について「記憶がない」と話す一方で、部屋の名前や内装だけを鮮明に覚えているのは変だろう。
 そして、決定的に怪しいのが、〈秘書(谷氏)に対して書面でお問い合わせいただいた(国有地の)件については、それについて回答する旨、当該秘書から報告をもらったことは覚えています〉というくだりだ。
「政府側は、谷氏が籠池氏の手紙に対応したことは『総理大臣夫人付職員』としての公務ではなく、個人で対応したと説明しています。寄付の有無について『全く記憶がない』という昭恵氏がなぜ、谷氏からの個人的な報告内容の詳細を記憶しているのか」(郷原氏)
 その通りだ。そもそも昭恵氏が籠池理事長の証言に対し、わずか4時間で的確にポイントを押さえて反論しているのも不自然だ。普通であれば「ウソをつくな」などと感情的な文言があってもおかしくないのに、冷静沈着に淡々と書いている。籠池喚問の翌日に講演で「お騒がせしています」と涙ぐんだ人物と同一とは到底、思えない。
「コメントは、昭恵夫人が直接フェイスブックに書き込んで投稿したのではなく、別に作成された文書を投稿欄にコピペしたのではないかと疑わざるを得ません。真相を解明するには昭恵氏本人から聞く以外にないでしょう」(郷原氏)
 偽証罪も問われかねない証人喚問の重大証言に対し、官僚作文をフェイスブックにコピペして反論――。
 これが事実であれば内閣総辞職は当然だ。もはや何が何でも昭恵氏を証人喚問に呼ばないとダメだ。


森友問題で政府が隠していた手紙の中身が判明!籠池理事長から昭恵夫人への口利き依頼はゼロ回答どころか満額回答だった
FAXによって安倍昭恵夫人の土地取引への関与が取り沙汰されているが、本日、さらに驚きの“物証”が出てきた。本日開かれた参院決算委員会で、共産党の大門実紀史議員が疑惑の“手紙”の内容に踏み込んだのだ。
 この手紙というのは、籠池泰典理事長の証人喚問の際、自民党の西田昌司議員が公開した籠池理事長から昭恵夫人付きの職員である谷査恵子氏へ送ったとされる封筒の中身にあたるもの。この手紙の返答が、件のFAXだと見られていた。証人喚問で西田議員はなぜか封筒のコピーしか取り上げず、肝心の中身に触れようとしなかったのだが、この手紙のコピーを共産党が独自に入手したのだという。
 そして、この手紙の中身は衝撃的なものだった。大門議員は手紙のなかで籠池理事長が谷氏へこのような依頼をしていたと明かす。
「定期借地契約が10年なのは短すぎる。50年契約にした上で、じつはいちばんの眼目は『早く買い取ることはできませんか』ということ」
 件のFAXでは、籠池理事長が土地の買い受け特約が10年であるところを50年契約にできないかともちかけていたと思われ、実際に財務省の国有財産審理室長は〈これ以上の長期定借は難しい状況〉と返答していた。だが、この手紙の本題は契約期間の延長ではなく、「国有地を早く買い取りたい」ということだったのだ。
 しかも、籠池理事長は手紙のなかで「賃料が高い」「賃料を半額程度にしてもらえないか」と要望。また、工事費の立て替え払いについても「平成27年度予算で返してくれると言ったのに、平成28年度に遅れるのは何事か」と記述しているという。
 この手紙の内容は極めて重要だ。なぜなら、これらの籠池理事長の要望は、その後、すべて叶えられているからだ。手紙は2015年10月26日に送られたものだが、その後、2016年4月6日という平成28年度予算がはじまってたった6日というスピードで工事費の立て替え分1億3176万円が支払われ、さらには同年6月20日にごみの撤去費用8億1900万円を差し引いた1億3400万円という格安価格で国有地を売却。15年5月に近畿財務局と締結した貸付契約では月額賃料が227万5000円だったが、この16年6月の契約では、頭金が2787万円、毎年1100万円と延納利息1%という10年間分割払いという内容で、月額にすると100万円以下となる。手紙当時の月額賃料227万5000円から見事に「半額以下」となっているのだ。
 つまり、自民党はFAXの財務省からの回答を「形式的なもの」「ゼロ回答だ」と主張してきたが、根本の手紙を見れば、現実は籠池理事長の願い通りに事が進んだことになる。これは「満額回答」以外の何物でもない。
 しかし、この期に及んでも菅義偉官房長官は「内容からして、まさにゼロ回答だと思っている」などと強弁。安倍首相にいたっては「(手紙は)一部しか読んでいない」と逃げたのだ。
 だが、こんな詭弁が通用するはずがあるまい。そもそも自民党が封筒しか取り上げなかったのは、その中身である手紙を公開すると「満額回答」であることが発覚してしまうからこそ隠してきたことは明白。にもかかわらず、安倍首相は同じ決算委員会で昭恵夫人の100万円寄付問題を言及されると、「辻元(清美)議員との間にも同じことが起きている。きょうの新聞に『3つの疑惑』と出ていましたね」「(辻元は)証明しないといけない」などとネトウヨ脳がつくり上げた辻元議員の陰謀論を振りかざす始末だった。
 言わずもがな、籠池理事長が昭恵夫人に対して行った“要望”が、ものの全部叶えられているこの事実は、昭恵夫人が土地取引に深く関与していることを明確に示す証拠だ。引き続き、昭恵夫人の疑惑は徹底して追及されなければならないし、夫である安倍首相の卑劣な言い逃れを許すわけにはいかない。(編集部)


昭恵氏付職員に買い取り陳情=籠池氏が手紙で−参院決算委
 学校法人「森友学園」(大阪市)の籠池泰典氏が安倍晋三首相夫人の昭恵氏付の政府職員宛てに送った手紙で、大阪府豊中市の国有地について「早く買い取れないか」と陳情していたことが明らかになった。共産党の大門実紀史氏が28日の参院決算委員会で、独自入手した手紙の内容を公表し、菅義偉官房長官も確認した。
 大門氏によると、手紙は2015年10月26日付。政府が表書きを公表した書簡と同一とみられる。この中で籠池氏は、早期買い取りや賃料の半減などを要望。同学園は16年6月に国有地を格安で購入しており、大門氏は「籠池氏の要望は全て実現している。満額回答だ」との見方を示した。
 昭恵氏付職員が15年11月に籠池氏に送ったファクスでは、定期借地契約などについて財務省の回答を伝える一方、売却には触れていない。菅長官は決算委で「(財務省の回答は)内容からして、まさにゼロ回答だった」と述べ、昭恵氏付職員が売買に関して便宜を図っていないとの認識を示した。
 菅長官はこの後の記者会見で、籠池氏からの手紙について「(国会の決定があれば)積極的に提出したい。(財務省の)忖度(そんたく)がないとよく分かってもらえる」と表明した。


森友問題の泥沼化に官邸も怯える、「安倍独裁」が裏目に
清談社
3月23日、学校法人森友学園への国有地払い下げ問題に関連して、渦中の人物である森友学園の籠池泰典理事長の証人喚問がおこなわれた。この問題が発覚して以来、安倍政権の支持率は下がり続ける一方で、与党内部からは、先行きを危惧する声も上がり始めている。長期安定政権に見えた安倍政権を揺さぶり続ける森友学園問題の背景と、証人喚問が今後、安倍政権に与える影響について、ジャーナリストの鈴木哲夫氏に聞いた。(取材・文/清談社)
安倍総理の権力濫用
証人喚問を決めたトンデモ背景
 問題発覚以降、自民党は一貫して野党が要求する籠池理事長の証人喚問にゴーサインを出さなかった。その風向きが変わったのは、3月16日に行われた参議院の予算委員会の理事たちの現地視察だ。その場で籠池理事長が「安倍総理からの100万円の寄付」の存在を明言したのである。
「自民党はそれまでは『民間人を安易に国会に呼ぶのはいかがなものか』と理屈をつけて、籠池理事長の招致に徹底して反対していました。もちろんそれは建て前で、本音は国会に呼んであることないことを理事長にしゃべられたらどうなるか分からない、口利き議員の名前がさらに出される可能性を恐れて反対していたわけです。ところが、安倍総理からの寄付について言及されると、すぐに参考人よりも重い証人喚問を行うことを決めたわけです」(鈴木氏)
 参考人招致に比べ、証人喚問は、嘘の証言をしたことが明らかになった場合、偽証罪に問われる。証言者の責任もより重くなる。なぜ自民党は、証人喚問を求めたのか。
「自民党の予算委員会のメンバーから聞いた話ですが、籠池理事長の発言に安倍総理が激怒して証人喚問の実施を決めたそうです。しかし、これはおかしな話です。これまで散々『民間人だから』という理由で拒否していたのに、安倍総理の名誉を損なう発言をしたというだけで一転、証人喚問をするというのですから。これでは政権に批判的な人間を証人喚問して圧力を掛けようとしているとの批判が出るのも当たり前でしょう。権力の濫用と言われても仕方ありません」(鈴木氏)
財務省の関与を伺わせる
FAXを暴露した籠池理事長
 まるでどこかの独裁国家と変わらないようなやり方である。だが23日の証人喚問では、森友学園問題に早期に幕引きをしようという自民党の思惑は果たされなかった。
 籠池理事長は、堂々とした態度で証人喚問に臨み、安倍総理からの寄付や他の政治家の名前などを具体的に証言し、それだけでなく安倍昭恵総理夫人付職員からのFAXの存在まで明らかした(のちに菅義偉官房長官が、FAXは実物であると発表している)。
 野党は、安倍昭恵総理夫人や松井一郎大阪府知事の国会招致を求め、問題はさらに拡大の様相を見せている。
「今回の籠池理事長の証言により、昭恵夫人との発言の食い違いが公の場で明らかになりました。嘘を言えば偽証罪に問われる証人喚問の場でなされた発言は重い。また、総理夫人付職員からのFAXも、財務省の関与をうかがわせるものです。結果的に自民党は証人喚問で、籠池理事長の発言の信憑性を貶めるのではなく、新たにいろいろな疑問へと広げる形になってしまいました。籠池理事長ひとりの証人喚問だけでこの問題にケリをつけたいという思惑は、完全に裏目に出たかたちです」
 証人喚問の翌日の24日、国会は払い下げの交渉当時の理財局長である迫田英典国税局長官と元近畿財務局長の武内良樹財務省国際局長の参考人招致を行うなど、自民党は早くもさまざまな動きを見せている。今後、この問題はどのような様相を見せるのだろうか。
「自民党は問題の鎮静化を急ぎたいでしょうが、世論がそれを許すかどうかです。財務省や大阪府の担当者は『記録がない』の一点張りで、具体的なやり取りをいまだに明らかにしていません。何一つ真相は解明されず、疑惑は深まるばかりです。寄付自体は違法ではないとはいえ、安倍総理自身が国会で『私や妻は一切関わっていない。もし関わっていたら間違いなく、首相も国会議員も辞任するということを、はっきり申し上げる』とまで断言しているわけですから、野党も追及の手を緩めることはないでしょう」(鈴木氏)
証人喚問で開いたパンドラの箱
安倍政権の行方は世論とメディア次第
 安倍政権は、森友学園問題のほかにも、危うい答弁を繰り返す稲田朋美防衛大臣の資質問題や、南スーダンの自衛隊の日報問題、「共謀罪」を創設する組織的犯罪処罰法改正案など難題を抱えている。また、6月には小池百合子東京都知事と対決する東京都議会議員選挙も控えている。今後の政界の動向は、政局含みで展開するのは間違いないだろう。
「森友学園問題が泥沼化することによって、安倍内閣の国会戦略が行き詰まりを見せていく可能性はあります。安倍内閣の支持率にもさらに影響を与えるでしょう。結局、今回の証人喚問はパンドラの箱を開けてしまったようなもので、官邸や自民党はとにかくこれで終わりにしたいのでしょうが、一方でどこまで問題が波及するのか見当がつかないと本音を漏らす人もいます」
「これまでのリスクマネジメントが奏功しているとはまだ言えないでしょう。予算の成立に合わせて、予算委員会という議論の場を閉じることはできますが、あまり強引に推し進めれば、それこそ『森友学園問題隠しだ』と世論に受け止められ、さらに支持率が下がる可能性もあります。今後はメディアがどこまで真相に迫れるのか、そして世論がこの問題に対して、どこまで高い関心を持ち続けるのかがカギを握るでしょう。森友学園問題が長期安定政権のように見えた安倍政権を揺さぶる“蟻の一穴”になる可能性はあります」(鈴木氏)
 果たして、森本学園問題は安倍政権の「終わりの始まり」になるのだろうか。まだまだ森友学園問題の展開は予断を許さない。


森友学園スキャンダルでも安倍内閣が健在の理由とは
日本人74%、安倍首相の説明に「納得できず」 
自民党の支持率には決定的打撃にならず 
第1野党支持率10%未満…代案不在

 森友学園スキャンダルに対する安倍晋三政権の釈明を日本国民の大半は信じていないが、安倍政権そのものは揺るがない。第1野党の民進党の支持率が10%にも及ばない“代案の不在”が安倍健在の背景になっている。
 日本経済新聞とテレビ東京が24〜26日に実施し、27日に発表した世論調査によると、森友学園への国有地売却をめぐる政府の説明について「納得できない」と答えた回答者が74%に達した。このスキャンダルは大阪豊中市にある森友学園が小学校を設立するという名目で、国有地を鑑定価格の14%である安価で買い付けたもので、学園の運営と国有地の購入に安倍首相と妻の昭惠氏などが関与したかどうかが争点になっている。森友学院の籠池泰典理事長は今月23日、昭恵氏が安倍首相からのものとし、寄付金100万円を渡したという証言した。これに対して安倍首相は「密室で起きて反証が困難な状況を羅列して、(籠池氏が)事実に反する発言をしたのは非常に遺憾」だとし、籠池氏の主張を全面否定した。
 日本国民の反応は冷ややかだ。共同通信が25〜26日に実施した世論調査でも、安倍首相が妻の昭惠氏と森友学園の関連性を否定したことについて、回答者の62.6%が「納得できない」と答えた。
 しかし、日本経済新聞の世論調査によると、安倍内閣の支持率は62%で、先月末の世論調査の時の60%よりむしろ2%ポイント上昇した。共同通信の調査でも内閣支持率は52.4%で、今年11〜12日の調査の時より3.3%ポイント下落した程度だった。
 安倍内閣が健在である理由の一つに、代案勢力の不在が挙げられる。昨年、民主党と維新の党が統合して結成された第1野党の民進党は27日結成1周年を迎えたが、支持率が10%を下回っている。日本経済新聞の調査で民進党の支持率は前回の調査の時より1%ポイント下落した8%に止まった。民進党は森友学園スキャンダルを明らかにできる証拠を提示することにおいて、共産党よりも活躍をできず、原発政策などの問題で自民党に対抗する代案を提示していないという評価を受けている。民進党の蓮舫代表は2030年まで原発稼動中止を党論として採択すると今月中に発表する予定だったが、民進党の最大の支持団体であり、日本最大の労組である連合の傘下の原発労働者たちの反発で、原発稼動の中止を党論に採択することを断念した。7月東京都議員選挙で小池百合子東京都知事側に惨敗した場合、蓮舫代表体制が崩壊するとの見通しも示されている。
チョ・ギウォン記者


学術会議の「軍事」歯止め 声明は議論継続の出発点
 科学者の代表機関である「日本学術会議」が、軍事研究について新たな声明を決議した。
 戦後2回にわたって公表した戦争や軍事目的の研究を否定する声明を「継承する」とした上で、大学などに研究の適切性を審査する制度を設けるよう求めている。
 半世紀ぶりの新声明については「従来より後退した」との見方も、「規制強化」との受け止め方もある。声明に強制力があるわけでもない。
 ただ、昨年6月から11回を重ねた議論をたどれば、学術会議の大勢が軍事研究への関与に否定的であることは明らかだ。科学者は声明の精神をくみ、真摯(しんし)に対応してほしい。
 検討のきっかけは防衛省が2015年度に始めた研究公募制度だ。「防衛装備品への応用」を目的とし、防衛省が審査した上で研究費を配分する。来年度の予算は初年度の30倍以上の110億円に増額された。
 これとは別に、多くの科学者が米軍から研究資金の提供を受けていたこともわかった。
 戦後2回の声明の精神を繰り返し確認してこなかったために、なし崩しに学術と軍事の接近を許してしまったことの表れだろう。
 新声明は軍事研究の歯止めとして「学問の自由」を前面に出した。その観点から防衛省の制度について「政府による研究への介入が著しく、問題が多い」と指摘したのは妥当な判断だ。応募を考える科学者や、これを認める大学などには納得のいく説明が求められる。
 「自衛目的なら軍事研究も許される」という意見も根強い。しかし、軍事研究の中で自衛目的と攻撃目的を区別することはできず、民生利用と軍事利用の線引きも難しい。
 防衛研究そのものの是非とは別に、軍事研究への関与を懸念するなら入り口で一定の歯止めをかけざるを得ない。声明が「研究資金の出所」に慎重な判断を求めたのは当然だ。
 ただし、研究資金の出所でふるいにかければ事足りるわけではない。それぞれの研究機関、科学者一人一人が、学術と軍事が接近する現状を認識した上で、科学研究のあるべき姿を考えてほしい。科学者以外の人も同様だ。
 声明決定は議論の終わりではなく、議論継続の新たな出発点である。


軍事研究禁止 学問の自由を守るため
 日本学術会議が先週末、防衛省が二〇一五年度から始めた軍事応用可能な基礎研究の公募制度は問題が多い、とする声明を決定した。学問の自由が脅かされるという判断を尊重してほしい。
 学術会議は一九五〇年と六七年に、戦争協力への反省から「軍事研究は行わない」とする声明を発表した。その後の五十年で、大きな変化が三つあった。自衛隊が発足して国内に防衛産業が育ったこと。民生用と軍事用の境界がわかりにくくなったこと。そして、研究資金の不足だ。
 民生と軍事の両方に利用される技術をデュアルユースと呼ぶ。コンピューターやインターネットは、米国の軍事技術開発の中で生まれた。確かに、巨額の資金が必要なので、民間企業が単独で開発するのは難しかっただろう。だからといって、軍事技術開発が有用だということにはならない。
 スーパーコンピューターで考えてみよう。
 国産のスパコン「京」が世界最速として話題になったのは、東日本大震災直後の二〇一一年六月だった。当初は学術研究に使われ、震災の分析にも貢献した。最近では民間企業も利用する。
 京を抜いて世界一になった米エネルギー省のスパコンは、核兵器開発などに使われている。その後、中国製の二機種がトップになったが、軍の研究機関にある。
 軍事研究はコスト意識が甘いとされる。民生用なら研究成果は公開され、利用もしやすい。必要な技術開発なら、民生用としてやる方が良い。
 新声明は、防衛省の公募制度は防衛装備庁の職員が大学に来て研究の進捗(しんちょく)状況をチェックするなど、研究への介入が著しく、問題が多いとした。さらに安全保障研究は「学問の自由と緊張関係にある」と警戒する。
 憲法九条の「戦力の不保持」は国際的には珍しいが、憲法二三条の「学問の自由」も少数派だ。日本は旧憲法時代、政府が特定の学説を公のものと決めつけ、それに反する学説を排斥するなど、学問の研究活動の自由を妨げたことがあったからだという。
 今回、新声明を出すのは、過去の声明が風化したためだ。科学者コミュニティーに対して、研究機関や学会で審査したり、ガイドラインを作ることを求めている。
 考えなければいけないのは理工系の研究者だけではない。四月には学術会議の総会が開かれる。総会の場で議論を深めてほしい。


国立大にパワハラを捏造され、解雇通告を受けた教授の告白 【ルポ・大学解雇◆
田中 圭太郎 ジャーナリスト
先日公開した「ルポ・大学解雇」(http://gendai.ismedia.jp/articles/-/51247)では、近年、学校側の一方的な通知によって大学教授らが解雇されるケースが増加していることを指摘した。
今回は、国立大学法人・宮崎大学のケースを追う。同大学で教鞭を振るっていた准教授が、身に覚えのない「セクハラ」「パワハラ」で突然解雇されてしまった。裁判の結果、この解雇が不当なものであることが認められたが、その裁判資料からは「捏造」というほかない、あまりに強引な大学のやり方が明らかになる。
ジャーナリスト・田中圭太郎氏のリポート。
身に覚えのないハラスメントで懲戒解雇
宮崎大学の准教授のAさんは、2012年4月に約8年間勤めた同大学を退職し、公立大学法人・都留文科大学(山梨県)の教授に就任することが決まっていた。准教授から教授になること、新たな立場と環境で研究活動ができることに期待を膨らませていたのは言うまでもない。
そんなAさんのもとに、悪夢のような報せが入ったのは、退職直前の3月12日のことだった。宮崎大学から、唐突に次のような通達が届いたのだ。
<特別調査委員会に出席するように>
「特別」という言葉からも分かる通り、この委員会が開かれるのは異例のことだ。なにか大きな事件でも起こらない限り、設置されるものではないものだが、Aさんには自分が調査対象になるような覚えはまったくなかった。
嫌な予感がしたAさんは、万が一大学から不当な扱いを受けたときのために弁護士に相談し、なぜ自分が特別調査委員会に出席しなければならないのか、その設置目的や根拠などについて、弁護士を通して事前に大学に確認した。
これに対して大学からは「准教授(Aさん)が指導した学生の卒業論文に、半裸の女子学生らしき写真が多数掲載されていた。このことを調査する」と書かれた文書が送り付けられてきたのだ。
文書にはあわせて、「ハラスメント質問事項」なる文書が同封され、14項目にわたる質問が書き連ねられていた。
・あなたが指導した平成23年度卒業生に、東京の方へ就職するようしつこく勧誘しましたか。
・平成23年度卒業生に対して、自分の卒論指導を受けるように、無理強いをしたことはありますか。
・学生の半裸写真を、学生が嫌がるにもかかわらず卒論内に入れるように指導しましたか。
・あなたの研究室の女子学生に対して、遅い時間帯(例えば10時以降)自分と二人だけで研究室にいるよう勧めたことはありますか。……
どの質問も、Aさんに思い当たる節はなかった。そもそも質問に出てくる学生が誰を指しているのかもAさんにはわからなかった。自分が指導した学生の論文に、半裸の女子学生の写真など掲載させるわけがない。しかし、大学が自分を懲戒処分しようとしているのは間違いない。
Aさんは大学からの質問に対し「一切ありません。内容が抽象的でわからないので具体的に教えてください」と文書で回答した。
不穏な空気を感じながらも、予定通り宮崎大学を退職し、都留文科大学に赴任したAさん。その直後のことである。宮崎大学の菅沼龍夫学長名(当時)で、「懲戒処分として懲戒解雇する」と明記された3月30日付けの文書がAさんの元に送られてきたのだ。
Aさんは「ハラスメントがあった」という理由で、退職後にもかかわらず、宮崎大学を解雇されてしまったのだ。さらに6月には、「退職手当の支給制限書」が宮崎大学から送られてきた。Aさんには退職手当が支払われないことが、一方的に決められたのだ。
宮崎大学の内部で一体何が起きているのか…Aさんはまったく理解できていなかった。
地元紙などが相次いで報道
退職後の「不当な解雇」と「退職金未払い」。あまりに強引な宮崎大学のやり方に憤っていた矢先に、地元紙を中心に「宮崎大元准教授がハラスメント」と題する記事が、連日掲載され始めた。大学側が解雇を正当化するために、メディアを使い始めたのだ。
「単位めぐりパワハラか」
「卒業論文の指導中に女子学生の半裸の写真を撮影、卒論に掲載させた」
「複数の女子学生に半裸の撮影を強要」
もちろん、Aさんのもとにも事実関係を確認する取材が来た。前述の通り、内容は大学側が一方的に発表したものであるので、Aさんは代理人を通じて「まったく身に覚えがないか、事実誤認に基づく決めつけ」だと答えたが、結局、大学の言い分の方が大きく報道されてしまった。
この報道が、予想もしていなかった事態を引き起こす。Aさんは教授として着任していた都留文科大学の理事らから、突然呼び出しを受けたのだ。
「自主的に辞めるか、解雇かどちらか選んでください」
大学側がこう迫ると、Aさんは報道されたハラスメントは事実ではないと反論した。
「辞めません。私は何もしていません」
「それでは解雇です」
大学側はそれ以上何も聞くこともなく、理事長がひと言「報道されたから、解雇する」と解雇の理由を告げた。Aさんは赴任からわずか2カ月で解雇されてしまった。「何の審議もせずに決めるなんて……」。事実ではないハラスメント報道によって、長年の努力でつかんだ教授の職を失ってしまったのだ。
すべてをやり直すには、もう裁判しかない――Aさんは2012年12月、国立大学法人宮崎大学に対し、「解雇の理由は事実無根」として、解雇の無効を求めて宮崎地裁に提訴した。
一体なぜAさんは、一方的に「ハラスメントで解雇」とされたのか。
実は、この裁判が始まる前に、宮崎地裁は異例の対応を採っている。Aさんの弁護士が「宮崎大学の主張は明らかにおかしい。裁判になったことで証拠隠滅をはかる恐れがあるので、宮崎大学に対し証拠保全が必要」と主張したところ、提訴の前にこれが認められたのだ。
裁判所が、行政や大学など公的な機関に対して証拠保全をすることはめったにない。だが、宮崎地裁は緊急に行う必要があると判断。その結果、宮崎地裁は提訴前に、強制的に宮崎大学から証拠資料を押収した。
このときに集められた証拠によって、宮崎大学がなぜAさんをハラスメントによる懲戒解雇に追い込んでいったのかが、のちに明らかになっていく。
ある女学生の死
実は、Aさんが宮崎大学を退職する前月の2012年2月24日未明、4年生の女子学生Bさんが、大学の校舎から飛び降り、死亡するという痛ましい事件が起こっていた。BさんはAさんがゼミで指導していた学生で、卒業も決まっていた。
その前日、BさんはAさんの研究室を訪れていた。二人はしばし談笑したが、Bさんが帰ってから1時間後、Aさんの机にBさんが手書きのメモを残していたことに気づいた。
その内容はとてもセンシティブなもので、学生間でトラブルがあったことと、自殺をほのめかすような文言があったという。
Bさんは日ごろから精神的に不安定で、仲の良いごく一部の学生以外とは会いたくないと言っていた。そのためAさんはゼミの指導もBさんと他の学生とは別に行っていた。Aさんは彼女の精神科への通院もサポートし、家族ともその様子や体調について連絡を取り合っていた。
宮崎大学安全衛生保健センターから紹介された医院に付き添って行き、医師からは「先生が十分サポートして下さったことは、きっとご家族にも感謝されると思います」とメールももらっている。宮崎大学附属病院にも、彼女のカウンセリングをお願いしていた。
Bさんが研究室を出ていったあとの夜7時過ぎ、BさんからAさんの携帯にメールが届いた。
「もうあいつらと話すの嫌」という一文から始まり、「報告書は先生から(Bさんの友人に)連絡してください。お願いばかりでごめんなさい。そしてありがとう。先生だけが味方でした」と結ばれていた。
報告書とは、「学部重点経費」に関するものを指している。「学部重点経費」は優れた研究テーマに大学が経費を出すもので、Bさんはこれに関する報告書をまとめるよう、他の学生から押し付けられていたようだった。
Aさんは「報告書は安心して。なんとかするから。今日は安心してお休み。すべて大丈夫だよ」と返信した。Aさんがメモに気づいたのは、このメールを送った直後。それから8時間後に、Bさんは自殺した。
Bさんからメールを受け取ったとき、「ありがとう。先生だけが味方でした」という言葉がAさんは少し気にはなったが、それほど深刻には受け取っていなかった。しかし、Bさんのメモに気づいたあと、「死んではいけない」と言葉をかけられなかったことに、Aさんは悔やみ、胸を痛めた。
ところが、大学側はこの一件の直後に、ゼミの指導教員であったAさんを突然解雇したのだ。
裁判の資料で明らかになった「驚きの事実」
Bさんの死から7か月が経った9月末。Aさんは裁判所が抑えた資料によって、宮崎大学がこの件について「A准教授にパワハラがあった」と主張していることを初めてはっきりと知った。
資料によると自殺の5日後の2月29日、Bさんが書き残したメモに名前があった学生が、他のゼミや他の学部の学生とともに「A准教授と女子学生には性的関係があった」と大学側に報告していたのだ。
裁判で提出された資料などをみても、これは事実とは認めがたい。そもそもこの学生たちは、Bさんと親しいわけでもなく、むしろBさんが「会いたくない」と言っていた学生たちだったという。
ところが、この報告を受けて大学の理事や学部長らはBさんの両親と面談。その場で「A准教授がBさんに異常な接し方をしている」と学生らが訴えていることや、「二人に男女の関係があったと思われる」などの根拠のない話を伝え、両親の敵意がAさんに向かうようにしていることが裁判資料で明らかになっている。
その後、宮崎大学はAさんを懲戒処分するために動き始めた。大学はAさんを解雇したあと、6月になって、複数の学生から、3月9日と11日に「Aさんからハラスメントを受けた」という申立書を受理した、とマスコミに公表した。Aさんが誰に何をしたのかは、具体的には書かれていないし、Aさんの身に覚えはないという。それでも大学はAさんの言い分を聞くこともなく、申立書をもとにAさんを処分したのだ。
ところが、裁判所が証拠保全したパソコンの記録からは、驚くべき事実が判明する。
3月9日付の申立書のデータを確認すると、作成日は3月23日。3月11日付の申立書の作成日は3月26日となっているのだ。
申立書は学生が書いたものではなく、申立書が提出されたとする日付よりもあとの、懲戒処分を決定する直前に大学内で作成されていたものだった、ということだ。しかもファイル名は『ハラスメント申立書(●●・例)』と書いている。●●は学生の名前だが、例とはどういう意味なのか。誰かが例文を作り、それに倣って学生に申立書を作らせたのか。
勝訴の「決め手」
Aさんの懲戒処分を決定した際に、大学側が大きな問題にしたのが「Aさんが指導している学生の卒業論文に、無理やり半裸の写真を入れさせた」ことだった。大学はこの件が重大なハラスメント行為にあたるとしてマスコミに発表し、裁判でも争点になった。だがこの発表内容自体も、事実がねじ曲げられたものだったことが明らかになる。
Bさんの自殺から一週間後の3月2日のこと。学部長と事務職員がAさんの研究室に突然入り込んできて、「自殺した女子学生の卒論を出せ」と言ってきた。そして、唐突に研究室を見渡し、学部長らはBさんの卒論ではなく、なぜか別の冊子を手に取り、持って行こうとする。Aさんが「それはBさんのものではありませんよ」と言うと、「説明はあとで聞く」と言って構わず持って行った。
このとき学部長らが持って行ったのは、別の教授のゼミに所属する女子学生の卒論だった。それは、Aさんがなぜ自分の部屋に置かれているのかわからず、不審に思っていた冊子だった。
大学が問題にした卒業論文とは、この卒論のことだった。
この卒論は宮崎県の妖怪伝説について調査したもので、確かに中を見てみると、人魚のイメージを再現した項で、半裸に見えるような女性の写真が掲載されていた。しかし、Aさんはこの卒論を書いた学生の指導もしていないし、女性の撮影の強要もしていないという。
この卒論は知らぬ間にAさんの研究室に置かれていたのだが、今となっては誰かが研究室に忍び込んで置いていき、「Aさんのゼミ生の卒論に半裸写真があった」というストーリーを作った可能性すら疑われる。
その証拠に、3月27日に大学で開かれた処分を検討する会議では、この卒論を「自殺した女子学生のもの」として扱い、大学は一方的に「Aさんがこの卒論の指導や、半裸写真の撮影をした」と認定したことも、裁判所が押収した資料から明らかとなっている。
要は、大学側が解雇理由として挙げてきたものには、根拠がなかったのである。解雇の理由を「捏造」したのであれば、事態は深刻だ。それでも、宮崎大学は、裁判でも「ハラスメントは事実だ」と堂々と主張した。その結果、一審の宮崎地裁はAさん側の最終準備書面を受け取ることなく審理を終了し、Aさんの訴えを棄却。大学側が勝訴した。
しかし福岡高裁では、Aさんの主張が十分に聞き入れられたことで次々と大学側の捏造が認定され、Aさんが逆転勝訴したのだ。
大学側は即座に上告したが、2016年10月に下された最高裁判決は、国立大学法人宮崎大学に、慰謝料と退職手当あわせて300万円あまりをAさんに支払うよう命じた福岡高裁判決を支持。Aさんの勝訴が確定した。
真相はどこに?
判決文によると、Aさんが指導している学生に対し、半裸の写真を撮影し、卒業論文に掲載することを強制したかどうかについて、「そもそも当該の学生を指導した事実がない」と認定された。
さらに、それ以外に大学側が主張したパワハラ・セクハラ・アカハラも、事実無根であり、懲戒解雇になるような事案ではないとした。
そのうえでAさんが懲戒解雇になるような事由はないとして「大学の決定とマスコミへの公表はいずれも違法で、不法行為である」と厳しく断じている。
一方、ハラスメント報道だけでAさんを解雇した公立大学法人都留文科大学については、Aさん本人による地位保全の仮処分申請が認められ、解雇はすぐに無効になった。引き続きAさんが地位確認などを求めた裁判では、高裁で和解が成立している。Aさんの現在の肩書は、都留文科大学の教授である。
無実を証明したAさんだが、被害は深刻である。仮処分申請が認められて以降、都留文科大学はAさんに一定の給与を支払っているものの、和解のあとも、宮崎大学の判決が確定したあとも、Aさんは授業をもてず、5年近く教壇に立つことができないままになっているのだ。
宮崎大学によって大きく人生を狂わされたAさんは、いつになったら教授として教壇に立てるのか、先が見えない日々を送っている。文科省による指導が宮崎大学に入ったことで、せめて裁判の場以外でも真相が究明されることを願っている。
「宮崎大学の執行部は根本的に腐りきっている。文部科学省にはハラスメントを捏造したことを厳しく調査してほしい」
Aさんは、「ハラスメント捏造」に関与した学生については「中心になった人物を除き、大学に誘導されただけだろう」とかばう様子を見せている。
それでも大学は動かない
前述の通り、亡くなったBさんが前夜に残したメモには、学生とのトラブルを窺わせる一文があったという。事件性があったかどうかも含めて、大学はこの一件について慎重に調査すべきだったのではないか。法廷でも大学側は「自殺の原因は調査していない」と明かしたという。
最高裁で判決が確定したにもかかわらず、宮崎大学は告発を行った教員や関係者に対し、いまだ何の処分もしていない。そんな宮崎大学に対し、国が動いた。判決から5か月が経った2017年3月上旬、文部科学省が大学に対して指導をはじめたのだ。
文科省・国立大学法人支援課は、筆者の取材に、指導の内容を次のように話している。
「宮崎大学には判決結果を受け止めて、今回問題になった手続きや事実認定のあり方を検証して、今後同じことが起きない体制をつくるよう求めています」
指導を受けた宮崎大学は、「第三者による委員会を立ち上げて検証していく」と文科省に回答しているが、筆者の取材に対して、時期や体制についてなど、詳細を明らかにしなかった。
検証も自浄もしようともしないのなら、組織に問題あり、というほかない。


ナチュラルとナショナル 日本主義に傾く危うさ 中島岳志
 森友学園問題をめぐってファーストレディーの安倍昭恵夫人に注目が集まっている。昭恵夫人の言動には戸惑うことが多い。防潮堤批判や脱原発のような左派的な政治行動をとる一方で、塚本幼稚園の右派的な教育方針を称賛する。しかも、本人はそれを矛盾とは捉えていない。これは一体何なのか?
 『文芸春秋』3月号に掲載された石井妙子「安倍昭恵『家庭内野党』の真実」は、昭恵夫人の歩みを追い、思考の本質に迫る。
 昭恵夫人は森永製菓の創業家に生まれ、聖心女子専門学校卒業後、電通に入社。会社の上司の紹介で安倍晋三と出会い、二十四歳で結婚した。夫が亡き父・安倍晋太郎のあとを継いで政治家になると、山口県の選挙区に入り「政治家の妻」としての活動をはじめた。
 境遇が大きく変わったのは二〇〇六年。夫が総理大臣に就任し、四十四歳の若さでファーストレディーになったが、「三歩下がって夫を立てる良妻賢母」という型に戸惑う。そして、突然の総理大臣辞任。激しいバッシングと夫の体調不良で「どん底」を味わう。
 しかし、ここで最大の転機がやってくる。「私らしく自分の人生を生きたい」と考え、新しい世界に飛び込んで行くことを決意する。大学院に入り勉強を始める一方、神社めぐりをきっかけにスピリチュアル(霊的な)カウンセラーや神道関係者、ニューエイジ系の自然主義者と交流し、精神世界への関心を深めた。その延長上で、農業と食に興味を持ち、無農薬・無添加食品にこだわる居酒屋「UZU」を東京に開店した。
 スピリチュアルな自然主義者としての活動は、次第に政治性を帯び始める。東日本大震災を契機に脱原発運動へと接近し、行政の防潮堤政策を批判。社会活動家で安倍政権に批判的な三宅洋平と意気投合し、オスプレイ用ヘリパッド建設をめぐって対立が続く沖縄県の高江を訪問した。
 一方で、大麻の神秘性と有用性を訴え、「『日本を取り戻す』ことは『大麻を取り戻す』こと」と発言。大麻は日本の神事と深い関係にあると言い、アメリカの占領政策によって大麻栽培が禁止されたと訴える。過疎地で産業用大麻を栽培する活動を支持し、鳥取県智頭町(ちづちょう)を視察したが、その当事者は昨年十月に大麻所持容疑で逮捕された。
 スピリチュアルな活動が古来の神秘へと接続し、日本の精神性の称揚へと展開すると、その主張は国粋的な賛美を含むようになる。森友学園が開校を計画した「瑞穂の国記念小学院」の名誉校長になり、その教育方針を支持した。
 石井は言う。「そのベースにあるものは日本を神聖視する、危うさを含んだ、少し幼い思考ではないだろうか」
 インターネットサイトBLOGOS(一六年十一月九日)には、社会学者の西田亮介による昭恵夫人へのインタビューが掲載されている。そこでは「日本の精神性が世界をリードしていかないと『地球が終わる』って、本当に信じているんです」と語り、日本の優位性が論じられる。自分が動くと物事が一気に進むのは、超越的な力が働いているからだと言い、霊的な使命感が示唆される。政策内容は異なっても、「日本を取り戻す」というスローガンによって、夫と一体化する。
 従来、スピリチュアリティと政治の結びつきは、一九六〇年代後半から七〇年代のヒッピー文化を底流としてきたため、エコロジーやオーガニックという自然志向とともに、左派的な主張につながる傾向にあった。しかし、その近代批判が土着文化への回帰を促し、伝統礼賛論へと傾斜すると、時に「ニッポンすごい」という愛国的・右派的な言説へと合流する。
 この傾向は、戦前期の超国家主義者の性質と似ている。人生の煩悶(はんもん)を抱え、自然回帰を志向した農本主義者たちが、次第に日本精神を礼賛し、国体論による世界の統合を志向していったことはよく知られる。かつてナチス・ドイツも有機農業を称揚し、独自のエコロジー思想を打ち出した。ヒトラーは「化学肥料がドイツの土壌を破壊する」と訴え、純粋な民族性と国土のつながりを強調した。
 <右派的な権力者・安倍晋三首相>と<スピリチュアルな自然主義者・安倍昭恵夫人>。この両者の一体化は、危険な超国家主義を生み出しかねない。森友問題の中核は政治・行政による不公正な利益供与問題なのだが、昭恵夫人を媒介とすることで、それ以上に深刻な思想課題を含むことになっている。この点は重要である。
 スピリチュアルな志向性が日本主義化する現象は、現代社会の中で広範に見られる。ナチュラルなものへの共鳴が、ナショナルなものへの礼賛となる現象には注意深くなければならない。
 (なかじま・たけし=東京工業大教授)


“朴槿恵断罪”で朴正煕-朴槿恵時代に決着を付けよう
 検察が27日、朴槿恵(パク・クネ)前大統領に対し、収賄と職権乱用などの容疑を適用し拘束令状を請求した。前職大統領に対する3人目の拘束令状請求だ。政治的に不幸な歴史が繰り返されるのは残念なことだ。それでも、この間あらわれた国政壟断の破廉恥な事例と朴前大統領が取ってきた傲慢不遜な態度に照らしてみれば、法理的にはきわめて当然の帰結であり“事必帰正”で“因果応報”である。
 韓国の憲政史で前職大統領の悲劇的な話としては特別なことではないが、朴槿恵前大統領のように奇怪であきれる事例は見当たらない。今までの捜査であらわれた事実だけ見ても、彼女は表面では清廉で原則を命より尊ぶかのように振る舞ったが、すべて真っ赤な嘘だった。裏では大統領の地位を利用して財閥から金銭を取り上げ、側近と共有する政経癒着の最も醜い犯罪者であったことが赤裸々にあらわれた。国民皆がマスコミの発掘取材と3度の捜査を通じて朴前大統領の罪悪と偽善を鋭く見抜いていたのに、彼女一人が掌で天を覆い隠そうとした。
 検察の特別捜査本部が逮捕状を請求し適用した容疑の最も重要な告発者であり証人は、彼女が手足のように働かせた参謀たちだった。勅語を書き取るようにゴマ粒のような字でメモした業務手帳、一言も聞きのがさないよう録音した録音ファイルが彼女をしばった決定的物証としてブーメランになった。自ら国政壟断の物証を大事に保管しろと督促した格好であり、今になって誰を恨めるだろうか。
拘束令状は“因果応報”
 検察はこの日「大統領の地位と権限を利用して、企業から金品を受け取り、企業経営の自由を侵害するなど権力乱用的形態を見せ重要な公務上の秘密も漏洩するなど、事案がきわめて重大だ」と明らかにした。パク・ヨンス特別検察官チームが新たに確認した5点など計13点の容疑事実はほとんど完ぺきな証拠が確保されていると見なければならない。何よりも側近と参謀が多数拘束されているにもかかわらず、最後まで責任を彼らに負わせて自分だけは抜け出ようと言い逃れたことは、大統領である以前に一人の人間としても非人間的と言わざるをえない。
 一部の人々は「私益は追求しなかった」とか「服を一揃い得て着たことしかない」(ホン・ジュンピョ)として彼女を擁護している。しかし、検察は朴槿恵とチェ・スンシルの二人が経済的利益を共有してきたと見ている。実際、ソウル三成洞(サムソンドン)の住居価格をチェ氏側が支払うなど、経済活動を共にしてきた証拠が多くあるという。 大統領がチェ・スンシル氏の会社の広告の仕事を用意して、企業と銀行人事にまで細かく介入したことは、経済的動機がなければ納得できない。チェ氏一家が保有する数千億ウォン(数百億円)台の財産と海外財産などの実所有者疑惑は今後明らかにされなければならない課題だ。
 検察が「多くの犯罪疑惑を否認するなど証拠を隠滅する憂慮が今なお残る」と明らかにしたように、朴前大統領は事件初期から真の懺悔と反省をするどころか、尻尾切りと隠蔽・ねつ造で一貫した。物証と明らかになった容疑を「構成したもの」と言い逃れ、裁判所が発行した家宅捜索令状もとんでもない理由で拒否した。大統領の席から追い出され特権を剥奪された後に、やむを得ず検察に出頭したものの、最後まで率直な謝罪をしなかった。70%以上の圧倒的世論が彼女を拘束してこそ当然と見る理由だ。一部で前職大統領という理由で不拘束などの善処を主張しているが、彼女のどこにも情状を参酌する要素は見られない。
否認と隠蔽で一貫、“善処”の余地はない
 朴前大統領が容疑の否認を越えて、工作政治で世論を糊塗しようとしたことは極めて悪質だ。“朴槿恵大統領府”は、政務首席室を通じて市民団体の仮面をかぶった極端勢力に全国経済人連合会(全経連)が用意した資金を握らせ、突撃隊として動員した。検察はその真相も徹底的に明らかにし厳しく処罰しなければならない。“母親”を語り、“野球バット”で民主的手続きを威嚇する勢力は保守でも市民団体でもない。彼らをそのまま放置して統合とか和合・抱擁を論じることこそ話にならない。韓国の保守政党は“朴槿恵断罪”を契機に極端勢力と決別しなければならない。保守の皮を脱いで健康な保守として新たに出なおさなければならない。
 ちょうどセウォル号が水面に上がってきた翌日、健康な命を放置した責任者が法的処断の岐路に立ったことは多くのことを象徴する。憲法裁判所は弾劾審判決定文の補充意見を通じて、朴前大統領が(セウォル号事故の)当日午前10時に執務室に出てきて正常勤務をしたとすれば、生命を生かすことができただろうと明らかにした。それでも絶体絶命の7時間を浪費した指導者が、自分一人が生きるために自分の調書は7時間もかけて几帳面に読んだというから、国民と遺族が怒るのは至極当然だ。
 弾劾で罷免された朴前大統領を法的に厳しく断罪することによって、彼女が残した積弊を清算して「朴正煕-朴槿恵時代」を決着させることが必要だ。それが韓国の民主主義と法治が生きていることを示す道でもある。


4人に1人「本気で考えた」 自殺願望にどう向き合うべき
 成人の4人に1人が自殺願望の経験者――。先日、厚労省からこんな調査結果が発表された。
 昨年10月に男女3000人を調査。「本気で自殺したいと考えたことがある」と答えた人は23.6%に上った。前々回調査の08年から4.5ポイントの増加だ。なぜなのか。「原因の多くは長時間労働が増えたことです」と解説するのは「医療法人社団すずき病院」理事長で精神科医の坂本博子氏だ。
「電通の女性社員の悲劇でも分かるように、日本人は生真面目だから仕事を達成する使命に駆られる。一方、会社は人員を増やせない。1人当たりの割り当てが増えて長時間残業を強いられ、“この苦しみから逃れるには死ぬしかない”と考えてしまうのです。こうした傾向は世界的には日本人と韓国人が顕著です」
 対処法は趣味やサークル活動に参加すること。同好の仲間に自分の境遇を語れば、「会社を辞めたほうがいい」というアドバイスを受け、ハッと気づくことになる。真面目な人は他人に言われないと、辞めるという考えを持てないのだ。
 日本イーライリリーの最近の調査によると、うつ病の症状を自覚した人の35%が医療機関を受診するまでに半年以上かかっている。これはうつの初期症状で頭痛や胃痛を感じた場合、まず脳外科や内科を受診するからだ。
「そうやって精神科の診察を受けるまでの時間をロスし、症状が進んでしまうのです。脳外科などに行って改善が見られないときは、念のため精神科や心療内科を受診するような臨機応変さが大切です」(坂本博子氏)
 命を守るために家族が見守ることも大切だ。


「国への忖度だ」怒りの原告、司法を批判 高浜抗告審
 稼働中の原発を止めた大津地裁の仮処分決定から1年。大阪高裁は28日、原発の安全性を強調する関電の主張をほぼ全面的に認めた。滋賀の住民からは「司法の責任放棄だ」「国や電力会社の意向を忖度(そんたく)した」「福島原発事故の前に戻ったようなひどい判決」と厳しく批判する声があがった。
 「決定は『新規制基準に適合すれば安全』というもの。新たな安全神話だ。新規性基準に付き従う裁判所の姿勢は残念だ」。大阪弁護士会館で記者会見した申し立て住民の井戸謙一弁護団長(63)は落胆した表情を浮かべた。
 決定文は415ページと分厚い。だが、2006年に北陸電力志賀原発2号機(石川県)の運転差し止めを言い渡した元裁判官の井戸さんは「ほとんどが関電や原子力規制委員会の文書の引き写し」と断じた。住民代表の辻義則さん(70)=長浜市=も「大津地裁決定をことごとく否定し情けない。歴史に残る恥ずべき決定だ」と批判した。
 今回の高裁決定は、原発の新規制基準や審査に問題があることの立証責任は住民側にあるとした。だが、原発に関する資料や情報は電力会社側に集中する現実がある。辻さんは「今回の決定は市民に重い責任を課した。今後裁判を起こせなくなる」と他の訴訟への影響を危ぶんだ。
 申し立て住民の一人で福島県南相馬市から避難している青田勝彦さん(75)=大津市=は「福島の事故の経験者として『あの事故をどう見たんだ』と言いたい。何でもなかったような判断が腹立たしい」と憤り、妻の恵子さん(67)も「司法に良識はないのか」と怒りを込めて話した。
 申し立て人で公害問題が専門の畑明郎・元大阪市立大教授(71)=竜王町=は「原発産業が衰退し、台湾などが脱原発を宣言するなかで時代に逆らう決定だ。かつての四大公害では、司法が被害者を救う判断を出した。それを踏襲してほしかった」と注文を付けた。
 脱原発弁護団全国連絡会代表の河合弘之弁護士は「脱原発の戦いが終わるわけではない。不当な決定に屈することなく、勝つまで闘う」と力を込めた。
 申し立て住民らは、最高裁で住民側に対する厳しい判断が定着する恐れがあるとして、抗告はしない方針。今後、大飯原発(福井県おおい町)の再稼働差し止めを求める仮処分を、大津地裁に申請することを検討するという。