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Les Japonais ont inventé une glace qui ne fond pas
par Pauline Giacomini
Manger sa glace, avoir les mains propres, être une personne cool.
On l’a tous vécu. Le sirop sucré qui dégouline sur les doigts que l’on lèche compulsivement, la serviette beaucoup trop petite du glacier, qui étale plus qu’elle n’essuie et n’arrange rien. On essaye de sauver sa dignité, mais c’est trop tard. Stop, les Japonais ont trouvé la solution miracle au plus grand problème des vacances : la fonte des glaces (sans mauvais jeux de mots, hein).
À Kanazawa au Japon, une découverte accidentelle dans un centre de développement et de recherches a permis de mettre au point une glace qui ne fond pas. Ces glaces magiques aussi appelées "not-melting popsicles" (les bâtonnets glacés qui ne fondent pas) seraient déjà en vente dans certaines boutiques de la ville avant que leur commercialisation ne s’étende à Osaka et à Tokyo.
Comme nombre de découvertes majeures, elle est le fruit d’un pur hasard. Un pâtissier a voulu utiliser pour une nouvelle recette une molécule extraite de la fraise appelée polyphénol, connue pour ses bienfaits sur la santé. Àson contact, il s’avère que la crème se solidifie. Selon un expert en pharmacie de Kanazawa, le polyphénol empêche en effet l’eau et l’huile de se séparer, ce qui permet à la glace de rester solide.
D’après les journalistes du magazine Quartz, testée avec une température extérieure d’environ 28 °C, la glace conserve son allure même après cinq minutes sous cette chaleur de plomb. Une seule question subsiste, une glace qui ne fond pas est-elle toujours une glace ? Vous avez quatre heures.
フランス語
フランス語の勉強?
雨上がりの「Aさんの話」〜事情通に聞きました!〜指の不思議&洞察力&レア自販機
指が語る真実!指2本を見れば、その人の性格や才能すべてがわかる!▽洞察力診断テスト・身近な工夫に気づいていますか?▽レトロ自販機に魅せられた男&坂ミシュラン!
Aさんの話は、宇治原調査員が「指」について調査!東洋医学では“第二の脳”とも言われる手指。才能や個性など様々な情報が詰まった指のフシギを紹介!指2本を見れば、その人の性格や才能がわかる!浮気性の指とは?お金持ちになれる指とは?スポーツや芸術に向く指とは?ロザン・菅調査員は「問題解決スペシャリストの目 身近な工夫に気づいていますか?」と題し、洞察力診断テストを実施!選挙の投票用紙に施されている、開票結果を早く出すための工夫とは? 学校の教室に施された、勉強を邪魔しない為の工夫とは?「人はなぜこんなに一生懸命になれるのか?〜世界に一つだけのAさん〜」では、かまいたち調査員がレアな自販機だらけの聖地へ!昭和時代に製造された“レトロ自販機”その魅力とは?また、坂に星をつけて評価する「坂ミシュラン」を行う事情通と、関西ナンバーワンと噂のものすごい坂へ! 雨上がり決死隊、ケンドーコバヤシ、海原やすよともこ、ロザン、かまいたち


200ページのpdf印刷がうまくできず,ジョブを削除してから原稿草稿を印刷してみました.時間をおいてからチェックしなくては…と思います.
部屋に帰ると速達が届いていました.これにハンコを押して明日郵便局からまた速達で出さなくては・・・
クタクタなのでHennessy味わいながら一服.おいしいです.

<石巻川開き>色とりどりの希望の大輪6000発 被災地の夜空を染める
 石巻市の「第94回石巻川開き祭り」(実行委員会主催)は1日夜、恒例の花火大会があり、幕を閉じた。東日本大震災からの復興を願う約6000発が夜空を彩った。
 午後7時半から旧北上川の中瀬で打ち上げられた。宮城県内の名人花火師によるスターマイン、音楽に合わせた花火などを披露。オレンジやピンク、緑といった色とりどりの大輪が被災地の空にきらめいた。
 光の競演を眺める大勢の見物客たちは石巻の夏の風物詩に魅せられ、「きれい」「すごい」などと歓声を上げた。
 花火大会は震災前、約1万6000発を市内の別の場所で打ち上げていた。震災の影響で会場を中瀬に移し、規模を縮小して開催している。


河北春秋
 ♪十年はひと昔暑い夏 おまつりはふた昔セミの声…。井上陽水さん自作の『夏まつり』である。歌詞にちりばめられる浴衣、綿菓子、笑い声。日本人なら、それらの言葉を聞くだけで「ああ、そうだったな」と遠い夏を追憶するだろう▼仙台市内を走る観光バスが日を追うごとに増えてきた。先週末は「相馬野馬追ツアー」の一行を見た。週が明けたら、「東北夏祭りツアー」のバスがホテル前に停車していた。旅の乗客はきっと、行く先々でそれぞれの夏祭りの記憶を重ね合わせて見るに違いない▼きのう盛岡さんさ踊りが始まり、きょう東北三大祭りのトップを切って青森ねぶた祭が開幕する。秋田竿燈まつり(3〜6日)、仙台七夕まつり(6〜8日)も間近である。期間中、何とか好天に恵まれるといい▼一方で、大きな祭りをここ数年複雑な気持ちで見ていた人たちもいよう。東日本大震災で大きな被害を受けた宮城県山元町笠野地区の八重垣神社は先頃、ようやく新社殿が完成し夏の例祭を行った。祭りばやしが復活してこそ、余裕が生まれて大きな祭りも楽しんで見られる▼歌『夏まつり』は締めの歌詞が♪ふるさとはふた昔夏まつり。「随分帰ってないなあ」との心境で終わる。「いつかまた古里に帰りたい」と思う人も多いかもしれない。

<弘前ねぷた>水滸伝や三国志の世界描く鮮やか武者絵 城下練り歩く
 城下町の夏の夜を彩る弘前ねぷたまつりが1日、青森県弘前市で開幕した。水滸伝や三国志をテーマにした武者絵、あでやかな美人画などが描かれたねぷたが沿道の観客を魅了した。
 初日は大小の39台が、弘前公園周辺から中心市街地の土手町まで約1キロを練り歩いた。「ヤーヤドー」の掛け声とともに、笛や太鼓のはやしがもり立てた。
 24年連続の出陣となる団体「津軽衆」の高さ9.1メートルの扇ねぷたも登場。扇の前面に源氏側の女武将巴御前(ともえごぜん)、背面には不動明王が描かれ、沿道から「迫力がすごい」との声が漏れた。
 同市の会社員荒田修治さん(35)は「妻と家族3人で見たのは初めて。子どもが掛け声を出して喜んでいた」と話した。
 今年の参加は80台。2〜4日は土手町、5、6日はJR弘前駅周辺を午後7時から、最終日の7日は土手町を午前10時から運行する。


籠池夫妻逮捕 「神風」の真相に迫れ
 「教育勅語」の奉唱など復古調の教育方針を掲げる学校法人を舞台に、どんな「神風」が吹いたのか。検察が前理事長夫妻の逮捕に踏み切った。疑惑の全容を解明すべく、捜査を尽くしてほしい。
 大阪市の学校法人「森友学園」前理事長の籠池泰典(やすのり)容疑者と妻諄子(じゅんこ)容疑者が詐欺の疑いで大阪地検特捜部に逮捕された。
 小学校建設に関して金額の異なる三通の契約書を作り、最も高額の契約書を国に提出して補助金をだまし取った、とされる。
 事は厳正であるべき公金の支出である。なぜ、行政のチェックが利かなかったのか。学園側と行政の間で重ねられた具体的なやりとりを解明する必要がある。
 森友学園の小学校計画をめぐっては、いくつもの「特別扱い」が明らかになっている。その最たるものが国有地の格安売却だ。
 建設用地として、財務省は鑑定価格九億五千六百万円の国有地を一億三千四百万円で学園に払い下げた。国は、ごみ撤去費八億円余を差し引いたと説明するが、その経緯ははっきりしていない。
 財務省の佐川宣寿・前理財局長(現国税庁長官)は学園との交渉について、国会答弁などで「記録は既に破棄した」などとし、説明を拒み続けてきた。
 一方で、関係者の話から、近畿財務局が学園側との交渉で買い取り可能な金額を尋ね、双方が具体的な数字を出して協議していた疑いも新たに浮上。八億円値引きをめぐる疑惑は深まる一方だ。
 多くの国民が注目するのは、小学校の名誉校長を務めていた安倍晋三首相の妻昭恵氏の存在であろう。国有地の交渉に際し、昭恵氏付きの政府職員が財務省に問い合わせていたことも発覚している。契約の成立に向け、官僚が政権の意向を忖度(そんたく)したのか、否か。
 逮捕容疑となった補助金問題ばかりでなく、特捜部は、国有地問題についても背任容疑の告発状を受理している。背任の立件には、職員が自己または第三者の利益を図る故意の立証が必要となり、ハードルは高いとされる。だが、不可解な特別扱いをうやむやにしておくことは許されまい。
 財務省との交渉進展について、泰典容疑者は三月、国会の証人喚問で「神風が吹いた」と証言している。それで国民の財産たる国有地が格安で売却されてしまうのであれば、とても納税者は納得できまい。検察には、捜査を尽くして「神風」の真相に迫り、疑惑の全容を解明してもらいたい。


籠池夫妻の逮捕/国有地売却疑惑が本筋だ
 国の補助金をだまし取ったとして、学校法人「森友学園」の前理事長籠池(かごいけ)泰典容疑者と妻の諄子(じゅんこ)容疑者が詐欺容疑で、大阪地検特捜部に逮捕された。籠池容疑者は不正への関与を否定していたが、公金をだまし取っていたのなら悪質である。教育者としてあるまじきことだ。
 ただ、森友学園を巡っては、さまざまな疑惑が持ち上がっている。発端となったのは、大阪府豊中市の小学校用地が国から売却された際、8億円余り値引きされた問題である。これが核心部分であり、本筋だ。特捜部はこの疑惑にも捜査のメスを入れ、徹底解明しなければ、国民の納得は得られないだろう。
 逮捕容疑は小学校の校舎建築で工事費を水増しし、国の補助金5600万円をだまし取ったというものだ。金額が異なる契約書が3通存在しており、正しい金額を大幅に上回る契約書を国に提出し、夫妻が不正を主導したとみられている。
 なぜ国有地が大幅に値引きされたのかは不透明なままだ。
 当初は「安倍晋三記念小学校」を設立するとして寄付を集めていた。安倍首相夫人の昭恵氏が一時名誉校長に就任し、夫人付の政府職員が財務省に問い合わせをしている。籠池容疑者はこうした動きが影響して事態が進んだとして、「想定外の値下げにびっくりした」「神風が吹いた」と話していた。
 ところが、一方の当事者の財務省は「記録を破棄した」として詳しい説明を拒んだうえ、それでも売却は「適正だった」と国会で答弁している。
 ほかにも前例がない10年間の分割払いなど、売却を巡る財務省の対応は異例ずくめだ。首相夫人の「関与」を役人が忖度(そんたく)したのか。政治的な圧力があったのか。依然多くの謎は残る。
 特捜部は、国有地の安値売却で国に損害を与え、交渉記録を廃棄したとして、財務省近畿財務局担当者に対する背任容疑などの告発を受理している。刑事事件の立件には消極論もあるが、公正であるべき行政がゆがめられたのなら許されない。
 籠池容疑者は「国策捜査」「トカゲのしっぽ切り」と検察を批判していた。信頼をつなぎとめるためにも、法と証拠に基づき捜査を尽くすべきだ。


籠池夫妻の逮捕 疑惑の核心に迫らねば
 容疑が事実だとすれば、教育者としてあるまじき行為だ。
 学校法人「森友学園」の小学校建設を巡り国の補助金をだまし取ったとして、大阪地検特捜部が、詐欺の疑いで前理事長の籠池泰典、妻諄子両容疑者を逮捕した。
 2人は黙秘しているという。特捜部は捜査を尽くして、真相を明らかにしなければならない。
 加えて、看過できないのは、学園が大阪府にあった国有地を、鑑定評価額より約8億円も安く購入できたという不可解な事実だ。
 これこそ疑惑の核心ということを繰り返し指摘する必要がある。
 安倍晋三首相の妻昭恵氏が、学園の小学校の名誉校長に一時就任していた事実などと関係はないのか。特捜部は捜査を詐欺事件にとどめることなく、疑惑の全容を解明するべきだ。
 籠池容疑者らは、小学校の校舎建設工事に関して、実際より高い金額が記載された契約書を提出し、国の補助金約5600万円を詐取した疑いが持たれている。
 特捜部の捜査は当面、この事件の取り調べや証拠固めに向かうことになろう。
 だが、これだけでは、国民の疑問に答えたことにはならない。
 肝心の国有地売却の件で、これまでに納得できる説明がなされたとは、到底言えないからだ。
 それどころか、政府側の言い分にはほころびも目立つ。
 財務省の佐川宣寿・前理財局長は国会で、「先方にあらかじめ価格について申し上げることはない」と断言したが、近畿財務局が、買い取り可能な金額を尋ねていた疑いが浮上している。
 首相夫人付の政府職員が国有地について、財務省に照会していた事実もある。
 土地の価格などについて、入念なやりとりがあったと見るのが自然だろう。
 国有地は国民の共有財産だ。当然ながら、公正で公平な取り扱いが求められる。
 政府も「詐欺事件の捜査を見守る」として、事態を傍観するだけでは済むまい。
 首相への忖度(そんたく)が、行政をゆがめることはなかったのか。こうした数々の疑問について、丁寧に説明する責務がある。
 政府を監視すべき国会の姿勢も問われよう。首相夫人の国会招致はなぜ、実現しないのか。
 国有地が破格の安値で取引された理由に、国民は依然厳しい視線を注いでいる。政府も国会も重く受け止めなければならない。


籠池夫妻逮捕  国有地問題こそ焦点だ
 小学校建設をめぐり国の補助金をだまし取ったとして、大阪地検特捜部が、詐欺の疑いで、学校法人「森友学園」(大阪市)前理事長の籠池泰典容疑者と妻の詢子容疑者を逮捕した。
 逮捕容疑は、校舎の工事費を水増しした工事請負契約書を提出して約5600万円をだまし取った疑い。この問題では金額が異なる3通の契約書の存在が判明しており、森友学園は最も高い約23億8千万円の工事費で契約書を提出したが、実際は15億5千万円だったと特捜部はみている。
 これとは別に、学園が運営する幼稚園に大阪府や大阪市が出した補助金をだまし取った詐欺の疑いで、府や市が告訴している。
 事実なら、教育現場にあってはならない不正だ。学園は小学校設置許可申請を取り下げ、補助金を返還したが、多額の負債を抱え、4月から民事再生手続き中になっている。幼稚園児や小学校に入学予定だった児童への影響も大きい。事件の全容解明は不可欠だ。
 ただし、一連の疑惑の発端は、小学校の予定地だった大阪府豊中市の国有地の不透明な取引だったことを忘れてはならない。
 財務省近畿財務局は2016年6月、ごみ撤去費などとして約8億円も値引きし、1億3400万円で学園に売却した。財務省は適正と主張するが、交渉記録は「廃棄した」で押し通している。
 ところが、近畿財務局が、学園側との交渉の中で、国有地の買い取り可能な金額を尋ねていた疑いが浮上している。学園側は上限として1億6千万円を提示し、担当者は国が学園に支払う土壌改良事業費1億3100万円を上回る売却額を求めたとされる。
 これでは、これまでの財務省の説明と大きく食い違い、当初から大幅な値引きを想定していたことになるのではないか。
 さらに、こうした対応には、小学校の名誉校長に一時就いた安倍晋三首相の妻昭恵氏の意向が影響したのではないかと国会で追及された。政権は首相や昭恵氏の関与を否定したが、説明が尽くされたとは言えず、疑念は拭いきれない。
 特捜部は、不当に安い価格で国有地を売却し、国に損害を与えたとして背任容疑で近畿財務局長らに対する告発も受理している。
 国民の財産である国有地が不正に処分された疑いがある重大な問題だ。交渉に関する資料などの証拠を保全するため、近畿財務局への強制捜査も検討すべきではないか。徹底した捜査を求めたい。


籠池夫妻逮捕 「神風吹いた」徹底解明を
 学校法人「森友学園」前理事長の籠池泰典(本名・康博)容疑者と妻諄子(本名・真美)容疑者が国の補助金をだまし取ったとして、詐欺の疑いで逮捕された。
 夫妻逮捕で森友問題の幕引きとしてはならない。国有地がなぜ8億円余りも値引きされたのか、安倍晋三首相や昭恵首相夫人、政治家の関与はなかったのか。多くの疑問は依然、闇の中である。全容解明を大阪地検特捜部に強く求める。
 森友学園が大阪府豊中市で開校を予定した小学校の用地となった国有地が、格安で売却された問題が今年2月に発覚した。森友学園による当初の「安倍晋三記念小学校」計画や昭恵夫人の名誉校長就任は、学校開設への不公平な手続きを疑わせた。昭恵夫人付き政府職員が国有地について学園の要望を受け、財務省に照会していたことも明らかになっている。
 数々の疑惑が国会で追及されたが、昭恵夫人の参考人招致は実現せず、不透明感は残ったままである。
 籠池容疑者によると、昭恵夫人は夫妻と共に小学校建設用地を視察し「何かできることは」と協力も申し出たという。森友学園が運営する幼稚園での講演会では「こちらの教育方針は大変、主人も素晴らしいと思っている」と評価していた。
 籠池容疑者は2015年9月に昭恵夫人から「安倍晋三からです」と100万円の寄付を手渡されたと主張している。その頃から小学校設立計画がとんとん拍子に進み、籠池容疑者は「神風が吹いた」と振り返っていた。安倍政権側の意向で「神風が吹いた」のかについても、特捜部には切り込んでもらいたい。
 財務省は評価額の14%での売却を適正だと主張してきた。到底認められない。
 「9メートルぐらい」の深い地中から「ごみが出た」とする学園側の申告を受けた近畿財務局は、ごみ撤去費など8億円余りを引いた約1億3400万円で売却した。だが、籠池容疑者は今年5月、深さ3メートルより下の地中には「廃棄物はない」とする業者のメールを公表している。
 財務省が国有地取得に必要な手続きを詳細に示した文書を作成し、学園側に渡していたことも判明している。文書には売買契約締結までの手続きが記され、籠池容疑者は「近畿財務局が一式用意してくれた。土地取引がスムーズに行くと安堵(あんど)した」としていた。学園を特別扱いし、優遇していたことが疑われる。
 特捜部は、学園と交渉した近畿財務局関係者に対する背任容疑の告発も受理している。徹底的な真相究明を求めたい。
 政府はこの間、事実解明に後ろ向きな姿勢に終始してきた。交渉記録は「破棄した」との説明で乗り切ろうとする対応は許し難い。安倍政権は、国民が納得するよう説明責任を果たすべきだ。


[籠池夫妻逮捕]安値売却の根幹に迫れ
 学校法人「森友学園」前理事長の籠池泰典容疑者と学園の幼稚園副園長を務めていた妻の諄子容疑者が、大阪地検特捜部に詐欺容疑で逮捕された。
 小学校建設にあたり工事費を水増しした工事請負契約書を国に提出し、補助金約5600万円をだまし取った疑いがもたれている。
 この問題では金額の異なる3通の契約書の作成が明らかになっている。国土交通省の補助金申請に提出したのは最も高い約23億8千万円の契約書。特捜部は約15億5千万円と記された契約書が正しいと判断している。
 籠池容疑者は3通の契約書について、当初「いずれも正しい」と説明。国会の証人喚問では「刑事訴追の可能性がある」と答弁を拒否。その後、最も低い約7億5千万円が正しいと主張するなど、話がコロコロ変わった。
 額といい、手口といい、国民の税金である補助金をだまし取ったことが事実だとすれば、悪質性は高い。
 学園が運営する幼稚園を巡っては、教員や障がいのある子どもの数を偽り、大阪府の補助金を不正に受け取った疑いもある。 
 大きく金額の異なる契約書の不正を、行政は事前の審査で見抜くことができなかったのか。
 補助金不正の解明とともに、それを入り口に小学校用地として学園に売却された国有地の不透明で不可解な取引に切り込むべきだ。
 森友問題の核心は、言うまでもなく8億円余に上る国有地の値引きに、何らかの力が働いたかどうかである。
■    ■
 国有地売却で焦点となっているのは、小学校の名誉校長に就任していた安倍晋三首相の妻、昭恵氏の存在だ。
 夫人付の政府職員が国有地について学園側の要望を受け、財務省に照会していたことが判明。学園側との土地取引で財務省担当者が「特例」と発言した音声記録も残っている。
 証人喚問で籠池容疑者は格安で小学校用地を手に入れた経緯を振り返り「神風が吹いた」と語った。
 昭恵氏の存在が財務省側の忖度(そんたく)につながり、学園が優遇されたのではとの疑念が消えない。
 財務省は適正な売却であるとの主張を続け、交渉記録は「破棄した」と説明する。財務省と学園との交渉の精査が不可欠にもかかわらず、説明には後ろ向きだ。
 昭恵氏も口を閉ざしたままである。
■    ■
 特捜部は、国有地を不当に安い価格で売却し国に損害を与えたとして近畿財務局幹部らへの背任容疑の告発も受理している。国民の財産に関わる問題であり、全容解明に力を尽くしてもらいたい。
 森友問題は「国家の私物化」が疑われている点で加計(かけ)学園問題とつながり、記録がないという点では自衛隊日報問題と重なる。内閣支持率を押し下げた要因がここにあることを、安倍政権は忘れたわけではあるまい。
 神風の正体は何なのか。昭恵氏らの国会招致をいま一度求めたい。


籠池夫妻逮捕 国有地問題も徹底解明を
 大阪の学校法人「森友学園」前理事長の籠池泰典(かごいけやすのり)、妻諄子(じゅんこ)の両容疑者が大阪地検特捜部に逮捕された。国の補助金をだまし取った詐欺の疑いである。
 森友学園を巡っては、大阪府豊中市の国有地が格安で学園側に売却された問題も浮上している。今回の詐欺事件にとどまらず、国有地問題についても徹底的に解明しなければならない。
 逮捕容疑は、学園が豊中市の国有地での開校を目指していた小学校の校舎建築を巡り、設計事務所の役員と共謀し、国の補助金5600万円を不正に受給したというものだ。
 補助金の目的は木造建築技術の普及だ。学園側は建築費23億8千万円の工事請負契約書を提出し、補助金を受け取っていた。
 ところがその後、金額が違う3通の契約書の存在が判明した。提出された契約書の金額が最も高かったが、特捜部では3通の金額のうち15億5千万円が正しかったと判断した。
 不正に取得した全額が返還されたとはいえ、補助金の詐取などあってはならないことだ。子どもたちを預かる教育者としても決して許されない。
 籠池容疑者は逮捕前の取材に対し「国策捜査」「やましいことはない」と語るなど、これまで関与を否定し続けてきた。
 その真偽も含め、同様の事件を防ぐためにも真相をきちんと明らかにしてほしい。
 前理事長夫妻の逮捕で最も注目したいのが、2月に発覚し、「森友疑惑」の核心と指摘される国有地払い下げ問題の行方である。
 特捜部は、学園と交渉した財務省近畿財務局関係者に対する背任容疑の告発を受理している。
 疑惑のポイントは、学園が豊中市に開校予定だった小学校の用地となった国有地が、8億円余り値引きされ売却されていたことだ。
 さらに、払い下げに絡み、一時は名誉校長に就任した首相夫人安倍昭恵氏の意向が影響したとの疑惑も出てきた。
 3月に国会の証人喚問に立った籠池容疑者は、首相夫人付きの政府職員が財務省に問い合わせたことや、昭恵氏から100万円の寄付を受け取った状況などを具体的に証言した。
 だが政権側は昭恵氏の関与を否定し、学園側との言い分は食い違ったままだ。それ以降、真相の解明につながる動きに進展は見られなかった。
 この問題では、国会で当時の佐川宣寿・財務省理財局長が「資料を破棄し、面会記録は残っていない」などと答弁し続け、批判を招いた。その佐川氏が7月に国税庁長官に昇進し、波紋を広げたことは記憶に新しい。
 安倍晋三首相側との関係の近さが行政への疑念を生みながら、説明が尽くされない。森友学園問題と加計(かけ)学園問題は似た構図だ。国民の政権不信の高まりは、ここに起因しているはずである。
 わだかまり続けている疑問を晴らせるのか。多くの国民の目が捜査に注がれていることを、検察は忘れてはならない。


籠池夫妻逮捕 国有地問題の解明なるか
 国政を揺るがしてきた学校法人「森友学園」(大阪市)を巡る疑惑が、大きな節目を迎えた。国の補助金をだまし取ったとして、大阪地検特捜部がおととい、詐欺の疑いで学園の前理事長・籠池泰典容疑者と、妻の諄子容疑者を逮捕した。
 学園が大阪府豊中市で開校を目指していた小学校に絡み、補助額を決める基準となる校舎建設費を約1・5倍に膨らませて報告し、約5600万円の補助金を詐取したとされている。学園は問題が明るみに出た後の3月、全額を国に返還したが、特捜部は金額の大きさなどから悪質性が高いと判断したようだ。
 学園が運営する幼稚園についても疑惑が持たれている。教員の人数や障害のある園児の数を水増しし、大阪府から約6200万円の補助金をだまし取った詐欺容疑でも告訴状が受理されている。
 教育者でありながら多額の公金をだまし取っていたなら、断じて許しがたい。真相を徹底的に解明してもらいたい。国や府についても、なぜ不正を見抜けなかったのか、手続きの在り方を点検する作業が求められよう。
 ただ、不正受給問題は一連の疑惑の核心とは言えまい。小学校の用地として旧国有地が大幅に値引きされ、学園へ売却された問題こそ、解明が必要だ。
 評価額が9億5600万円に上る土地が、経緯が不透明なまま8億円以上値引かれ、学園に1億3400万円で売られた。財務省は金額や手続きは適正だったと主張するが、裏付けとなる客観的な証拠が示されていない。交渉の記録については「廃棄した」との説明に終始している。
 籠池容疑者自身が、国会の証人喚問で「想定外でびっくりした」という大幅な値引きがなぜ行われたのか、国民の疑問は払拭(ふっしょく)できていない。
 7月末には、財務省近畿財務局が学園側との交渉の中で、いくらなら買い取りが可能なのかを問い合わせた疑いが浮上した。財務省はこれまで、事前に価格のやりとりはしていないとしており、事実であれば説明と矛盾する。
 近畿財務局関係者に対しては、国有地を不当に安く売却して国に損害を与えたとする背任容疑の告発が行われ、特捜部が事情聴取をしている。刑事責任を問うには、国に損害を与えようとする意思があったことの立証が必要でハードルの高さが指摘されているが、問題の全容に特捜部は迫ってほしい。
 小学校の名誉校長を一時務めていた安倍晋三首相の昭恵夫人の存在が売却に影響したのではないかとの疑念も消えていない。財務省側が忖度(そんたく)し、森友学園の優遇につながったのではないかとする見方だ。だが、夫人による公の場での説明はいまだに行われていない。夫人はもちろん、一連の疑惑について関係者がしっかりと説明責任を果たす必要がある。


「森友」籠池夫妻逮捕 忖度せず疑惑解明せよ
 ついに捜査のメスが入った。大阪市の学校法人「森友学園」の小学校建設を巡る疑惑である。報道で表面化して約半年。国の補助金をだまし取ったとして詐欺の疑いで、大阪地検特捜部は、学園前理事長の籠池泰典容疑者と妻を逮捕した。
 今回の容疑は小学校校舎の工事費水増しによる約5600万円の補助金詐取だが、国民の大きな関心は国有地がなぜ、鑑定価格より8億円余りも安く払い下げられたのかということだ。
 この土地取得がなければ、当然ながら校舎建設はかなわなかった。疑惑の核心部分といえよう。財務省職員が国有地を不当に安く学園に売却して国に損害を与えたとする背任容疑の告発も、特捜部は受理している。補助金詐取と国有地払い下げは根が同じだ。特捜部は同時並行で捜査するのが筋ではないか。
 焦点は、安倍晋三首相の妻、昭恵氏の存在である。小学校の計画段階で名誉校長に就き、学園系列の幼稚園で、その教育内容を持ち上げる講演をするなど学校建設を支援していた。
 籠池前理事長は財務省との交渉で、昭恵夫人との親密さをことさらアピールしていた。交渉内容を夫人に逐一報告し、夫人付の政府職員を通して財務省からの回答を受け取っていた。財務省の幹部が学園との契約を「特例」と述べた音声記録も残っている。
 国会の証人喚問で、籠池前理事長は一連の経緯を振り返り「神風が吹いた」と語った。えこひいきや、官僚による忖度(そんたく)はなかったのか。国民が知りたいのは、まさにこの点だろう。
 今回の逮捕が、籠池前理事長が言うように「トカゲのしっぽ切り」で終わらぬよう、特捜部には徹底した疑惑解明を求めたい。そのため、昭恵夫人への事情聴取も視野に入れるべきだ。
 野党も再三、国会招致を求めてきたが、政府・与党は首相夫人は「私人」との立場を崩さず応じていない。首相が、国会の場で「私や妻が関係していたということになれば、首相も国会議員も辞める」と断言し、引っ込みが付かなくなったのではないか。反省や謙虚という言葉をどれほど首相が口にしようとも、説明責任と向き合わない限り、不信の払拭(ふっしょく)はかなうまい。
 一方で、特捜部の動きには解せない点がある。家宅捜索の時期と対象だ。国会閉会の翌6月19日に籠池夫妻宅に踏み込んだが、財務省は対象から外した。不公平だとか国策捜査だとか、野党などが批判したのも無理はない。この時期に財務省を捜索しなかったことが後々、疑惑解明の障害にならないか心配だ。
 というのは、財務省が国有地売却の交渉当時に使っていた省内の情報システムや職員貸与のパソコンを更新し、7月31日までにデータを物理的に消去するよう業者に求めていたからだ。
 財務省はかねて交渉記録は廃棄、消去したと繰り返してきたが、パソコンなどを押さえておけば電子データを復元できる可能性もあった。敏腕検事ぞろいの特捜部が証拠保全の重要性に目が向かなかったはずがない。
 データやパソコンが実際どうなったか定かではないが、おとといの逮捕がデータの消去期日だったのは偶然の一致だろうか。司法が忖度などするはずないと国民は信じている。大阪地検特捜部の責任は重い。


籠池前理事長逮捕/不信の原点を明らかに
 国の補助金をだまし取ったとして、大阪地検特捜部は詐欺の疑いで森友学園前理事長の籠池泰典容疑者と妻を逮捕した。国有地が8億円余りも値引きされ、小学校用地として学園に売却されたことが2月上旬に発覚。小学校の名誉校長に安倍晋三首相の昭恵夫人が就任していたことから学園が優遇されたと野党は一斉に追及した。
 だが政府は売買交渉の経緯について説明を拒み続け、野党も攻めあぐねるうち、首相の友人が理事長を務める加計学園の獣医学部新設計画に絡む疑惑が噴き出す。森友問題は後景に退いた形になったが、内閣支持率急落や東京都議選の自民党惨敗を招いた政権不信の原点はそこにある。
 問題の核心は言うまでもなく、8億円もの値引きの不透明な経緯であり、未解明のままだ。国有地を不当に安く学園に売却して国に損害を与えたとする財務省近畿財務局の担当者に対する背任容疑の告発も特捜部は受理している。政府が説明に背を向ける中、告発によって解明を託されたことを重く受け止め、捜査を尽くしてもらいたい。
 加計問題を巡る閉会中審査でも野党は森友問題を取り上げ、昭恵夫人の国会招致を求めたが、首相は「疑惑の目を向けられるのはもっともだ」としながらも「国会がお決めになること」とかわした。「反省」「謙虚」を強調しても説明責任と向き合わない限り不信の払拭(ふっしょく)は難しい。
 国有地売却を巡っては、昭恵夫人の存在が焦点となった。財務省側との売買交渉で籠池前理事長は開校予定の小学校の名誉校長だった夫人との関係を強調。交渉内容を逐一、夫人に電話で報告したという。さらに国有地の定期借地契約に関する要望などを夫人付の政府職員に伝え、財務省幹部の回答を職員からファクスで受け取っていた。
 昨年3月、この幹部と面会。その際、売却前の学園との定期借地契約について幹部が「特例」と述べていたことが音声記録から分かっている。翌月には小学校用地の地中にあるごみの撤去費が8億円余りと見積もられ、6月に評価額の14%に当たる1億3400万円で売買契約が結ばれた。
 国会の証人喚問で前理事長は、この間の経緯を振り返り「神風が吹いた」と語った。撤去費算定の根拠にも疑問が投げ掛けられ、夫人の存在が財務省側の忖度(そんたく)につながり、学園が優遇されたのではとの疑念は根強い。
 だが財務省は省内規則に基づき学園側との面会・交渉記録を廃棄したとして説明を拒み、調査要求も突っぱねた。夫人も口を閉ざしている。野党は全容解明には夫人の証人喚問が不可欠としたが、政府と与党はあくまで「私人」との立場で、応じなかった。
 特捜部は財務局側に説明を求めるなど捜査を進めている。ただ背任事件では自己・第三者の利益を図る目的や損害を与える目的を立証することが求められ、ハードルは高い。また通常国会閉幕後の家宅捜索で財務局など背任容疑の関係先は対象になっておらず、現時点でどこまで核心に迫れるか見通すのは難しい。
 昭恵夫人の関わりも含め、国民に見えないところで何があったのか。首相が何度も約束した「丁寧な説明」が果たされるのを待ちたい。


「森友」籠池夫妻逮捕 国有地売却こそが疑惑の核心だ
 学校法人「森友学園」(大阪市)を巡る一連の疑惑で、大阪地検特捜部が国の補助金をだまし取ったとして詐欺の疑いで、前理事長の籠池泰典容疑者と妻諄子容疑者を逮捕した。
 公金の詐取は重大な犯罪であり、検察には捜査を尽くすよう求めたい。しかし、真に重要なのはその先。学園は小学校建設用地として、国有地を格安で取得している。巨額の値引きがなぜ行われ、そこに政治の関与はなかったのかが疑惑の核心だ。今回の事件を突破口にして、全容を解明しなければならない。検察の存在意義が問われていると肝に銘じるべきだ。
 逮捕容疑は、大阪府での小学校新設に関し、国の補助金約5600万円を詐取した疑い。金額の異なる3通の工事請負契約書を作成し、国には最も高い金額の契約書を示して過大に補助金を受けたとされる。しかし一方で行政が、資金力に欠ける学園が提出した書類を漫然と受理し、不正を見抜けなかった点も見過ごせない。行政のずさんな手続きと判断の甘さを含め、経緯を明らかにしてもらいたい。
 国民の財産たる国有地が、鑑定価格から8億円も値引きされ売却されたのはなぜか。地中のごみの撤去費用を引いたというが、前理事長は国会の証人喚問で「神風が吹いた」「想定外の値下げにびっくりした」と述べた。小学校設置認可を巡っても府の私学審議会がいったん「保留」とした決定を、1カ月後に「条件付き認可適当」と変更した。経緯はあまりに不透明で、国や府に優遇され、要望が次々と実現していったように映る。
 焦点は安倍晋三首相の昭恵夫人の存在だ。昭恵氏は学園の幼稚園を何度も訪れ、一時は小学校の名誉校長に就いていた。前理事長は、財務省との売買交渉で昭恵氏との関係を強調し、交渉内容を逐一、電話で報告したと明言している。「首相夫人」の影響力の大きさが、学園の有利になるよう官僚らの「忖度(そんたく)」につながり、優遇されたとの疑念は拭えないままだ。
 特捜部は国有地の値引きについて、財務省近畿財務局の職員に対する背任容疑の告発を受理した。だが財務局は前理事長との面会や交渉記録の文書を「廃棄した」と押し通し、情報開示に背を向ける。昭恵氏も口を閉ざし続けている。背任罪での立件には、国に損害を与える目的を立証する必要があり、捜査には困難も予想されるが、行政の公正さ、公平さに関わる重要な問題である。断固とした決意で核心に踏み込まねばならない。
 首相は6月の国会閉会を受けた記者会見で、森友・加計学園を巡る国会答弁を反省し「真摯(しんし)に説明責任を果たしていく」と述べた。だが7月の閉会中審査でも約束は守られなかった。首相は、検察が捜査中だとして説明責任から逃げ続けることは許されない。自らが財務省に文書の提出を求め、昭恵氏の国会招致にも応じ、事実解明に乗り出すべきだ。


籠池夫妻逮捕 国有地値引き放置するな
 用地の大幅な値引き、教育施設では補助金の不正取得の疑い−。一体、どんな経営が行われているのだろう。
 大阪地検特捜部が、国の補助金をだまし取った詐欺の疑いで、学校法人「森友学園」前理事長の籠池泰典容疑者と妻諄子容疑者を逮捕した。
 大阪府豊中市の国有地に開校を計画していた小学校の校舎を巡って、工事費を水増しした工事請負契約書を国側に提出し、約5600万円を詐取した疑いだ。
 金額が異なる3通の契約書のうち、最も高い約23億8千万円のものを提出した。特捜部は、正しいのは15億5千万円だったと判断している。
 国の補助金は、木造建築技術などの普及が目的だ。学園は3月に全額を返還したが、それで済むものではない。返還は、契約書の問題が発覚した後だった。
 特捜部は、学園が運営する幼稚園に大阪府や大阪市が出した補助金をだまし取ったとする詐欺容疑でも捜査中だ。
 これらの不正の疑いの根底に何があるのか。事件の全容解明が急がれる。
 籠池氏は逮捕前、「国策捜査」と批判してきたが、検察が疑惑に捜査のメスを入れるのは当然である。
 一方で、疑惑の核心が、国有地の値引き問題であることを忘れてはならない。
 学園は、国有地を土地評価額より8億円余りも安い1億3400万円で購入した。財務省近畿財務局は「地中のごみ撤去費を差し引いた」などとしている。
 特捜部は、国有地を不当に安く学園に売却し、国に損害を与えたとする近畿財務局担当者への背任容疑の告発も受理した。籠池夫妻の不正解明を突破口に、土地取引を巡る疑惑にも切り込んでもらいたい。捜査を尽くすことが大切である。
 値引き問題では、小学校の名誉校長に一時就任していた安倍昭恵首相夫人の関与や官僚の忖度(そんたく)の有無が、最大の焦点だ。昭恵夫人担当の政府職員が国有地に関して財務省に照会したことが、影響したのではとの見方もある。
 国会で財務省は「資料は破棄した」としており、真相は明らかになっていない。
 安倍晋三首相は全面的に関与を否定し、2月の衆院予算委員会では「私や妻、事務所が関わっていれば、首相も議員も辞める」と断言した。
 世論調査などの結果によると、多くの国民は、首相や昭恵夫人から納得のいく説明が得られていないと思っているようだ。
 野党は籠池夫妻の逮捕を受けて、値引き問題についても追及を強める方針で、昭恵氏の証人喚問も求める。
 安倍内閣の支持率が急落した要因の一つが、森友学園に関する疑惑である。首相は加計(かけ)学園問題でも批判を浴びて「真摯(しんし)に説明責任を果たしていく」と約束した。
 そうであれば、首相も昭恵氏も、国会の場で国民の疑問に丁寧に答えるべきだ。


籠池前理事長逮捕◆政府は「不信の原点」説明を◆
 国の補助金をだまし取ったとして、大阪地検特捜部は詐欺の疑いで森友学園前理事長の籠池泰典容疑者と妻を逮捕した。国有地が8億円余りも値引きされ、小学校用地として学園に売却されたことが2月上旬に発覚。小学校の名誉校長に安倍晋三首相の昭恵夫人が就任していたことから学園が優遇されたと野党は一斉に追及した。
 だが政府は売買交渉の経緯について説明を拒み続け、野党も攻めあぐねるうち、安倍首相の友人が理事長を務める加計学園の獣医学部新設計画に絡む疑惑が噴き出す。森友問題は後景に退いた形になったが、内閣支持率急落や東京都議選の自民党惨敗を招いた政権不信の原点はそこにある。
核心は値引きの経緯
 問題の核心は言うまでもなく、8億円もの値引きの不透明な経緯だ。国有地を不当に安く学園に売却して国に損害を与えたとする財務省近畿財務局の担当者に対する背任容疑の告発も特捜部は受理している。政府が説明に背を向ける中、告発によって解明を託されたことを重く受け止め、捜査を尽くしてもらいたい。
 加計問題を巡る閉会中審査でも野党は森友問題を取り上げ、昭恵夫人の国会招致を求めたが、首相は「国会がお決めになること」とかわした。説明責任と向き合わない限り不信の払拭(ふっしょく)はかなうまい。
 国有地売却を巡っては、昭恵夫人の存在が焦点だ。財務省側との売買交渉で籠池前理事長は夫人との関係を強調。交渉内容を逐一、夫人に電話で報告したという。さらに国有地の定期借地契約に関する要望などを夫人付の政府職員に伝え、財務省幹部の回答を職員からファクスで受け取っていた。
 昨年3月、この幹部と面会。その際、売却前の学園との定期借地契約について幹部が「特例」と述べていたことが分かっている。翌月には小学校用地のごみの撤去費が8億円余りと見積もられ、6月に評価額の14%に当たる1億3400万円で売買契約が結ばれた。
学園優遇の疑い濃厚
 国会の証人喚問で前理事長は、この間の経緯を振り返り「神風が吹いた」と語った。撤去費算定の根拠にも疑問が投げ掛けられ、夫人の存在が財務省側の忖度(そんたく)につながり、学園が優遇されたのではとの疑念は根強い。
 だが財務省は学園側との面会・交渉記録を廃棄したとして説明を拒み、調査の要求も突っぱねた。夫人も口を閉ざしている。
 特捜部は財務局側に説明を求めるなど捜査を進めている。ただ背任事件では自己・第三者の利益を図る目的や損害を与える目的を立証することが求められ、ハードルは高い。
 昭恵夫人の関わりも含め、国民に見えないところで何があったのか。首相が何度も約束した「丁寧な説明」が果たされるのを待ちたい。それなしに内閣改造で体制を一新したとしても、疑念はくすぶり続けるだろう。


加計学園 安倍氏選挙応援で公選法違反の疑い
 安倍晋三首相と加計孝太郎・加計学園理事長の関係を巡り、加計学園が職員を派遣して安倍氏の選挙を応援し、公職選挙法に違反した疑いのあることが、週刊文春の取材でわかった。
 複数の加計学園関係者の証言によれば、2009年の衆院選を前に、山口県の安倍氏の選挙応援に職員が派遣されたという。
「若い職員が、受験生確保などの名目で出張していたと聞いています。ただ、学園と組合との団体交渉でこのことが問題になり、職員が有給休暇で“自主的に”選挙運動を手伝った形になったそうです」(組合関係者)
 週刊文春が入手した、2009年7月28日付の組合の「要求書」には次のように記述されている。
〈岡山理科大学、倉敷芸術科学大学および千葉科学大学に所属する事務職員が2009年8月末投票予定の衆院議員選挙において、実質強制的に特定政党の選挙運動に動員されていると聞き及んでいる。職場の上下関係において上位にある者が行えば、強要の意図がなくとも下位の者は非常に断りにくい状況に追い込まれることは火を見るより明らかであり、これは思想信条の自由に対する重大な侵害である〉
 安倍首相の事務所は、事実確認に対し、次のように回答した。
「公職選挙法、政治資金規正法にのっとり、適正に処理しています。なお、加計学園から寄付等は一切受領しておりません」
 加計学園はこう回答した。
「有給休暇をどのように利用しているかは、ボランティア、リフレッシュ、またはご質問にあるような政治活動や選挙運動などへの参加など職員によって様々です。当学園から出張命令で選挙事務所に派遣したとの事実はなく、団交の際のやり取りにもそのような事実はありません」
 公職選挙法に詳しい神戸学院大の上脇博之教授は、こう指摘する。
「加計学園の職員が法人側から強制又は半強制的に安倍氏や自民党の選挙応援に動員されたのであれば、選挙運動の自由原則に反し、公職選挙法違反の疑いも生じます。時効(3年)は成立していますが、そもそも加計学園は多額の私学助成金のほか、学生からも授業料等を受け取っている。もし、それが特定の候補者のために流用されたとなると重大な問題です。
 また、学園の資金が使われていれば、安倍氏が『寄附』を受けたことにもなる。事務所も承知の上で選挙応援を受け入れた場合、選挙運動費用収支報告書への記載が必要。記載していなければ、公職選挙法違反の不記載にあたる可能性もあります。両者の親密な関係が国会でも取り上げられているだけに、説明責任を果たすべきです」
 8月3日の内閣改造で政権浮揚を図る安倍首相だが、加計学園の獣医学部新設を巡っては、加計氏との親密な関係が指摘されているだけに、さらなる説明が求められそうだ。
 3日発売の週刊文春では、安倍政権を巡る新疑惑とともに、みのもんた氏と加計学園の知られざる関係などについて詳報する。


岸田氏 奔走の外相・防衛相 兼務で済むポストなのか
外相と防衛相は「分刻みのスケジュールで動く多忙なポスト」
 北朝鮮が大陸間弾道ミサイル(ICBM)を発射した問題で、岸田文雄外相兼防衛相が対応に奔走している。「地球儀俯瞰(ふかん)外交」を掲げる安倍晋三首相は外交・安全保障を重視してきたが、兼務で済むほど防衛相は軽いポストなのか。【佐藤丈一、加藤明子】
 岸田氏は稲田朋美前防衛相の「日報」問題での辞任を受け、7月28日昼に防衛相に就任。同日深夜のミサイル発射で29日午前0時半過ぎに首相官邸に駆け付け、そのまま防衛省で軌道など分析結果の報告を受けた。ようやく外務省に入ったのは午前3時20分ごろ。外務省幹部は「それまで省内で待機せざるを得なかった」と語る。
北朝鮮のICBMを巡る岸田外相兼防衛相の発言
 外相と防衛相はもともと「分刻みのスケジュールで動く多忙なポスト」(政府関係者)だ。岸田氏は両省の秘書官を伴い、5キロ以上離れた東京・霞が関の外務省と市谷の防衛省を何度も車で行き来している。場面に合わせて大臣車も乗り換えている。
 29日は議員宿舎に午前4時ごろ帰り、午前9時半ごろに外務省で米国のティラーソン国務長官と電話で協議。その後に防衛省に向かった。外相としての他国との協議は外務省内の専用電話を使う必要があるためで、同省幹部は「さすがに大変そうだ」と気遣う。
 一方、防衛省内は歓迎一色だ。前任の稲田氏と違い、岸田氏の手堅さは閣僚でも折り紙付きで、幹部は「やっと記者会見の質疑がかみ合うようになった」と喜ぶ。3日の内閣改造に向けても「防衛相で残ってくれないか」と留任への待望論まで出ている。
    ◇
 岸田氏は2012年末の第2次政権発足時に外相に就任し、13年12月にスタートした国家安全保障会議(NSC)でも安全保障政策に密接に関わってきた。岸田氏の兼務は、首相官邸の「経緯を熟知した岸田氏がふさわしい」(幹部)という判断が働いた。
 ただ、多国間の協力態勢を作る外交と、実力組織の自衛隊を動かす防衛の機能はあくまで別だ。兼務も内閣改造で解消されることが確実視される。
 岸田氏は1日の記者会見で外相として「米韓と協力しながら中国に責任ある行動を働きかける」と外交努力を続ける考えを強調。同時に、防衛相としては7月30日に行った日米の軍用機による朝鮮半島沖での共同訓練を巡り「今後の具体的な対応は手の内を明かすことになる」と圧力を強める考えを示した。
 こうした現状について、東大の牧原出教授(行政学)は「対外的に緊急対応が必要な場合、相手国とは外相、防衛相それぞれのチャンネルで話し合う。兼務は非常に難しいのではないか」とみる。実際、1日には東シナ海の日中中間線付近で中国がガス田開発の新たな試掘を行っている可能性も浮上した。
 安倍内閣は「万全の危機管理」をうたってきたが、稲田氏の辞任が決まった27日時点で北朝鮮のミサイル発射の兆候が出ていた。牧原教授は「そもそも日報問題を抱えた稲田氏を改造直前まで引っ張ったことが問題」と指摘。「危機管理より党内事情を優先したのは否定しがたいのではないか」と批判した。


福田元首相、安倍政権を批判 「国家の破滅近づく」
 福田康夫元首相は2日、東京都内で共同通信のインタビューに応じ、学校法人「加計学園」の獣医学部新設計画や「森友学園」への国有地払い下げなどを踏まえ、安倍政権下の「政と官」の関係を批判した。「各省庁の中堅以上の幹部は皆、官邸(の顔色)を見て仕事をしている。恥ずかしく、国家の破滅に近づいている」と述べた。2014年に発足した内閣人事局に関し「政治家が人事をやってはいけない。安倍内閣最大の失敗だ」との認識を示した。
 中央省庁の公務員の姿勢について「官邸の言うことを聞こうと、忖度以上のことをしようとして、すり寄る人もいる」などと指摘した。


稲田朋美、安倍政権に反省なし! 閉会中審査は出席拒否、自民党国防部会は「今後、日報を非公表にしろ」
 一体どれだけ鈍い神経の持ち主なのだろう。先週7月28日に日報隠蔽問題で防衛相を辞任した稲田朋美氏だが、31日、防衛省でおこなわれた離任式に出席。そこでも稲田前防衛相が持ち前の厚かましさを全開にしたからだ。
 たとえば、離任式では防衛省や自衛隊の幹部を前に、防衛相としての自分の実績を述べたかと思えば、いけしゃあしゃあと「風通しの良い組織文化を醸成してもらいたい」などとスピーチし、一方で謝罪や反省の弁は一切口にせず。栄誉礼まで受け、最後は大きな花束を抱えてニッコリ笑顔で「みなさんは私の誇りです!」「これからも日本の安全保障のために、一緒にがんばりましょう!」と元気に挨拶してみせた。
 何かあると「記憶にない」「誤解だ」を連発し、都合の悪い現実からは目を背けてきた稲田氏だが、辞任にまで追い込まれても、本人はまるで“円満退職”気分。しかも、国民の不信をここまで買って辞任したというのに、カメラ写りを意識してか、軽やかなボブヘアにイメージチェンジ。この期に及んでも、“国民=下々”への説明責任より自分がどう映って見えるのかを優先させているのだから、その厚顔無恥ぶりには、呆れるしかない。
 しかし、これが稲田イズムというものなのだろう。現に、現在発売中の「週刊文春」(文藝春秋)の記事では、防衛省内での稲田氏のニックネームは「姫」であったとし、防衛官僚は「“お姫さま”は全てがゴーイングマイウエイ」と稲田氏に苦言を呈していたが、安倍首相=殿の寵愛を受けてきたお姫さまはとにかく、見たいものしか見ようとせず、自分に都合の悪いことはすべてなかったことにしてしまうのだ。
 実際、こうした稲田氏の見たいものしか見ない姿勢は今回の離任式だけでなく、問題の特別防衛監察の結果への反応にも表れていた。
特別防衛監察の発表の際に稲田氏が口にした信じがたい発言
 周知のように、7月28日に発表された監察結果では、稲田氏に対して「幹部から日報の存在に関する何らかの発言があった可能性は否定できない」としながら「書面による報告や非公表を了承した事実はなかった」という玉虫色の結論となっていたが、これは、陸上自衛隊幹部による「稲田防衛相が隠蔽を了承した」とする証言を稲田氏が強硬に否定したためであり、「稲田氏に日報の存在を報告、了承をうけた」と陸自が監察に証言していたことは明らかだ。
 しかも、防衛省幹部の手書きメモでは、陸自に日報データが残っていたことを知った稲田氏があきらかに狼狽えながら「明日なんて答えよう」と発していたことが記録されていた。
 このように、稲田氏が日報データの隠蔽にかかわっていたことはもはや決定的なのだが、それでも稲田氏は“知らないものは知らない”“了承なんかしてない”と無茶を通したのである。
 その上、監察結果が発表された同日におこなわれた記者会見で、稲田氏は、なんと“いまはもう日報は公開されている”として「隠蔽の事実はなかった」と言い切ってさえ見せた。
 いやはや、何を言っているんだか。そもそも日報が情報公開請求された際、防衛省は文書もデータも「破棄した」と説明していたのである。その破棄されたはずのものが統幕で見つかり、その後、陸自でも見つかった。そして陸自で保管されていたことがわかっても、その事実を公表しなかった。これらの行為こそが「隠蔽に次ぐ隠蔽」であって、稲田氏が「いまは日報を公開しているから隠蔽じゃない」というのは問題を問題として未だ認識していない最たる証拠だ。
 そういう意味では、稲田氏が防衛相を辞めたところで、日報隠蔽の責任を取ることにはまったくなっていない。稲田氏の虚偽答弁はそれこそ議員辞職に値するものであり、今後も徹底的に追及する必要がある。
 ところが、自民党は驚くべき行動に出た。日報隠蔽問題をめぐる閉会中審査への稲田前防衛相の出席を拒否したのだ。同党の竹下亘国対委員長は「稲田氏は辞任といういちばん重い責任の取り方をしており、辞任した大臣を国会に呼び出すことはやってはいけない」などと主張している。つまり、“大臣を辞めれば説明する責任なんかもうない”と言うのである。最初からわかっていたが、これが安倍首相の言っていた「国民に丁寧に説明」の実態なのだ。
 いや、それどころではない。自民党はさらに呆れ果てた言動を始めた。昨日開かれた自民党の国防部会で飛び出した自民党議員たちの発言だ。
自民党では「日報を公開する必要があるのか」「これからは非開示に」
 8月1日付の朝日新聞の記事によれば、7月31日に開かれた自民党国防部会では、出席した議員から「そもそも日報を公開するべきではなかった」という声が続出。「日報は国民に報告するものではなく、指揮官に報告するものだ。なぜ公開しないといけないのか」「そもそも不開示と言えなかったのか」という発言が飛び交ったという。そして、この国防部会の終了後、寺田稔国防部会長は「開示にふさわしくないものの判断は、適切に今後やっていく。多少取り扱いが変わるかもしれない」とまで宣言したのだ。
 隠蔽の事実に対する反省はゼロ。むしろ「今度からは日報は非公表の扱いにすれば済む」と開き直る──。内閣支持率が危険水域に入っても、こんな国民を軽視する発言が出てくるとは、安倍自民党はどこまでも腐っている。
 本サイトでは繰り返し指摘しているが、そもそもこの日報隠蔽でもっとも重要な問題は、南スーダンへの安保法に基づく駆けつけ警護の任務を付与したPKO派遣に際して、日報に「戦闘」状態にあることを裏付ける“不都合”な記述があったために隠蔽されたのではないか、という点である。事実、稲田氏と安倍首相は、揃って国会で「戦闘」を「衝突」と言い換えて新任務付与を閣議決定し、強引に駆け付け警護の任務を付与した自衛隊部隊を現地に派遣した。
 しかも、今回の陸自で保管されていた日報を非公表とした裏では、官邸や安倍首相が防衛幹部に指示をした可能性すらある。というのも、岡部俊哉陸幕長に陸自で日報のデータが見つかったことが報告された翌日にあたる今年1月18日、防衛省の黒江哲郎事務次官と豊田硬官房長が官邸で総理に面会しているからだ。さらに、陸自内の日報データの保管事実が報道された3月15日の2日後にも、やはり黒江事務次官が安倍首相と面会している。
 安倍首相は日報の隠蔽について黒江事務次官ら防衛省・自衛隊幹部から報告を受け、対処方針を指示していたのではないか──その疑念は尽きない。いや、それどころか、隠蔽疑惑が表面化した12月末以前より、駆け付け警護の新任務付与のために、何らかのかたちで日報隠蔽に関与していた可能性もあるのだ。
 日報隠蔽問題にかんする閉会中審査については、稲田氏のみならず、安倍首相の出席も自民党側は拒否している。こうして明後日の内閣改造でお茶を濁し、その上、こっそりと「今後は日報を国民に開示しない」という身勝手で恐ろしい方針を打ち出すのだろう。
 いまこそ国会でしっかりと稲田前防衛相と安倍首相の嘘をあきらかにしなければ、またも不都合な事実は隠され、国民を欺いて憲法違反の行為が繰り返されていくことは目に見えている。とくにこの日報隠蔽は、自衛隊員の命が蔑ろにされた重大な問題だ。稲田・安倍の遁走を、絶対に見過ごすわけにはいかない。(編集部)


内閣改造で更迭決定? 鶴保庸介沖縄北方相に今度は閣僚資産で非公開の“隠しマンション”が発覚!
 明日3日に行われる第3次安倍内閣の第3次改造。すでに何人もの続投、内定者の名前が速報されているが、逆に注目されるのが“転落する”大臣たちだ。共謀罪答弁で無知をさらけ出した金田勝年法務相、加計学園問題で内部告発者を続出させた松野博一文部科学相、同じく加計問題でひたすら時間稼ぎ的答弁で大きな批判を浴びた山本幸三地方創生相──。要するに問題大臣たちの切り捨てが確定的と言われているが、もうひとり“放出”が決定的と言われているのが鶴保庸介沖縄北方担当相だ。
 鶴保氏といえば、森友加計問題などですっかり忘れ去られてしまった感があるが、2016年の担当相就任早々の会見で、沖縄復興予算を減額するといった恫喝発言を行い、その後も“土人”発言の擁護など、数々の舌禍事件を巻き起こしてきた人物。また2016年11月には毎日新聞にNPO法人との違法献金、口利き疑惑が報じられ、さらに同年8月には18歳年下の一般女性への妊娠、入籍、離婚に関し卑劣なハラスメントを行っていたことが「週刊ポスト」(小学館)や「週刊新潮」(新潮社)などにスッパ抜かれている。まさに“スキャンダルのデパート“とでも言うべき存在だけに“閣外放出”も当然と思われるが、しかしその裏で、これまで明らかになっていなかった鶴保氏に関する決定的なスキャンダルが浮上、明日のしんぶん赤旗でその詳細が報じられるというのだ。
 本サイトが複数の関係者に取材したところ、そのスキャンダルとは鶴保氏が公設秘書や実兄と組んだ複数の“資産隠し疑惑”だという。
 疑惑のひとつが鶴保氏所有の大阪市の高級住宅街にあるマンションの存在だ。鶴保氏は2014年にこのマンションの一室を購入したが、しかし国会議員に義務付けられている資産公開には記載がなく、また2016年の新閣僚就任の際の資産公開でも報告がなかった。この物件は賃貸物件として入居者を募集しているという。
 もうひとつの “資産隠し”が世田谷にあるマンションだ。このマンションはある会社の所有となっているが、その会社は鶴保氏の実兄と政策秘書が設立したもの。さらに問題の会社が実態のない“ペーパーカンパニー”ではないかとの疑惑まで浮上しているという。
鶴保大臣の資産隠しは“確信犯”、改めて問われる安倍首相の任命責任
「しんぶん赤旗では、問題の会社の本店とされる所在地を確認し、その実態がないことなども取材しているようです。また世田谷の物件も賃貸に出されているようですが、そもそも資産公開していないのですから、その家賃収入の申告がどうなっているのか。これがきっかけで新たな疑惑に発展する可能性もある。こうしたスキャンダルが浮上したことで、内閣残留は絶望的になったといわれています」(大手紙政治部記者)
 鶴保氏は2016年の資産公開で自己所有の和歌山や都内のタワーマンションを資産公開しなかったことが問題とされたが、にもかかわらず今回明らかになったような“資産隠し”を続けていたのだから、これは確信犯と言っていい。
 鶴保氏は1998年の初当選以降、公選挙法違反や年金未納問題、地元建設会社からの献金問題、そして度重なるスピード違反など、議員として以前に、そもそも法令遵守の意識が欠如しているとしか思えない。
 しかし、だとしたら、改めて問われるのは、こんな人物を沖縄北方担当相という重要な閣僚に抜擢し、米軍基地に自然や土地を奪われている沖縄の人たちの対応に当たらせていた安倍首相の任命責任だ。
 安倍首相というのはいったいどういうセンスで閣僚を人選しているのか。おそらく、それはよくいわれる“安倍一強のゆるみ”というようなレベルではなく、もっと本質的なものだ。安倍首相は政治家としての倫理、公共に資する姿勢などになんの興味もなく、たんに自分の味方かどうか、同じ右翼思想をもっているかどうか、それだけでしか人を見ることができない。だからこんな人選がまかりとおってしまうのだろう。
 そして、この本質は“支持率を下げないために手堅い人選でいくだろう”などといわれている今度の内閣改造でもそう変わらないのではないか。死に体となりつつある安倍政権で、またぞろトンデモ大臣が大量に誕生しないことを祈るばかりだ。(編集部)


PKO日報めぐる国会質疑 筋が通らぬ「稲田氏隠し」
 南スーダン国連平和維持活動(PKO)の日報問題をめぐる国会の閉会中審査で、自民党は稲田朋美前防衛相の出席を拒否した。
 防衛省と陸上自衛隊による日報隠蔽(いんぺい)の真相解明には疑惑の渦中にある稲田氏の説明が欠かせない。
 それを封じるなら自民党の疑惑隠しと言われても仕方ない。
 驚くのは、自民党の竹下亘国会対策委員長が口にした拒否の理由だ。
 「稲田氏は辞任という一番重い責任の取り方をした。辞任した大臣を国会に呼び出すことはやってはいけないと判断した」
 これは論理のすり替えだ。
 辞任は内閣としてのけじめであり、国会には事実を解明する責任が残る。稲田氏は閣僚を辞めても衆院議員という公職にある。
 安倍晋三首相は稲田氏辞任を受け「国会から要請があれば政府として協力する」と述べていた。
 しかし、自民党には辞任した閣僚の国会招致を慣例化させたくない思いがあるようだ。
 稲田氏の招致を認めれば、関係閣僚の交代も指摘される学校法人「加計学園」問題などに飛び火し、招致の連鎖が起きることを恐れたというのが本音ではないか。
 過去には田中真紀子元外相が在職中の職務に関し参考人招致された例がある。だが、問題を抱える閣僚は辞任と引き換えに疑惑を封印するのが常態化しているのが実情だ。
 こうした古い政治的な悪弊を断ち、国会が党派を超えて疑惑を解明する姿勢を明確にすべきだ。
 稲田氏に聞くべき点は多い。
 稲田氏が陸自内に日報データが残っているとの報告を受けたという疑惑について、防衛省の特別防衛監察は稲田氏と陸上幕僚監部幹部との協議で「何らかの発言があった可能性は否定できない」と認定している。
 協議があった2月は国会で日報問題が取り上げられた時期だ。陸自内の日報の存否が議論されなかったという方が不自然ではないか。
 報告がなければ稲田氏が陸幕に再確認を求めるなど正確な情報を把握する責任があったはずだ。
 支持率が急落する安倍政権はあす内閣改造を予定している。しかし、疑惑にふたをしたままで国民の信頼を取り戻せるとは思えない。


カジノ規制/依存症を抑制できるのか
 政府の有識者会議が、カジノを含む統合型リゾート施設(IR)の運営ルールに関する報告書をまとめた。各国の例を参考に「世界最高水準」のカジノ規制を設けるとしたが、どれだけの効果があるかは見通せない。
 ギャンブル依存症患者を増やし、反社会的勢力の資金源になるのではないか−など国民の不安は尽きない。有効な対策を練り上げるのが政府の責務だ。
 報告書ではカジノ規制について、日本人の入場回数制限や自己申告などによる利用制限、未成年者への広告・勧誘禁止などを示した。マイナンバーカードでの本人確認も義務づけた。
 これで依存症が抑制できるとの確証はない。疑いのある成人は全体の3%弱と推計されるが、カジノ設置でさらに増える可能性もある。政府は早期発見や治療、社会復帰などの支援策づくりを急ぐべきだ。
 カジノの収益を、併設する国際会議場やホテルの運営に充てるよう求めている点も気にかかる。カジノの利益が、IR全体の経営を左右することになる。収入減を避けるため、規制が厳格に適用されないのではとの懸念がぬぐえない。
 IR設置の枠組みは、都道府県か政令指定都市がIR事業者と共同で整備計画を作り、国土交通大臣が認定する。2020年以降、全国で2〜3カ所の認定が見込まれる。
 認定条件に掲げたのはカジノに加え、国際会議場やホテルなど計5施設の完備だ。国際競争力も要求しており、高水準の施設を造らなければならない。
 北海道釧路市や大阪市など、IR誘致には全国の自治体が名乗りを上げている。しかしこの条件では、財政力のある大都市が有利なのは明らかだ。政府の唱える地方創生とは裏腹に、格差を広げることにならないか。
 カジノへの根強い批判を意識してだろう。報告書はIRに「大人も子どもも楽しめる」「型破りで、印象的な空間の創出」を求めた。
 忘れてはならないのは、日本は今でも世界有数の「ギャンブル大国」であることだ。多重債務や自殺、家庭崩壊を招くなど、社会的な損失が指摘されている。「解禁ありき」ではなく、慎重に議論を進めたい。


カジノ解禁 議論を一からやり直せ
 賭博罪の例外となるカジノ解禁に向けた準備が進んでいる。
 政府の有識者会議がカジノの運営規則を盛った報告書をまとめ、発表した。政府はこれを基に実施法案を作り、次期臨時国会に提出する。
 カジノを巡っては、ギャンブル依存症の増加、治安悪化、子どもたちへの影響、犯罪絡みの資金洗浄の恐れといった懸念が拭えていない。世論調査では、国民の大半が解禁に反対している。
 そもそも観光振興に欠かせないものなのか。原点に返って議論を尽くすよう各党に求める。
 カジノは、統合型リゾート施設(IR)の中心に位置付けられている。事業収益を国際会議場、美術館、ホテルなどの運営に還元し採算性を確保するという。
 国や立地自治体は、税金とは別にカジノ事業者から納付金を徴収できる。安倍内閣や自民党は、外国の富裕層を呼び込むことで、経済成長や雇用創出につながるとうたっている。
 今回の報告書は、日本人向けの「弊害防止対策」として(1)マイナンバーでの本人確認(2)入場回数制限と入場料徴収(3)本人や家族の申告による利用制限の義務付け(4)クレジットカードの利用禁止―などを盛っている。
 独立性の高い管理委員会が事業の審査、許可に当たり、法令違反を監視する。よほどの規制がなければ健全な運営は見込めないことを物語る内容だ。こうした規則の実効性にも疑問が残る。
 経済浮揚や雇用への効果も疑わしい。アジアではカジノの数が増えていて、「過当競争にあり採算が取れない」「訪日外国人の増加につながらない」との専門家の指摘もある。韓国のカジノでは借金を返せない自殺者の増加、治安悪化が問題となっている。
 IR整備推進法は昨年の臨時国会で成立した。審議開始から成立までわずか2週間。超党派の議員立法にもかかわらず、与党側は採決を強行した。カジノは射幸性も依存性も強いというのに、懸念に対するまともな議論はなく、「悪影響を避けるための措置」を政府に丸投げした。
 これほど無責任な議員立法はない。報告書を議論の仕切り直しの機会ととらえるべきだ。
 外国人観光客は、日本各地の伝統文化や景観にこそ魅力を感じてくれている。観光の将来を考えても、手っ取り早く金をもうける手段が好結果をもたらすとは思えない。カジノ合法化ありきで進むことは認められない。


特定秘密 身内の監視では甘過ぎる
 懸念はやはり現実になってきた。2014年12月に特定秘密保護法が施行されて2年半が経過した。国民の知る権利が脅かされかねない事態が進行しつつある。
 内閣府の独立公文書管理監が5月、特定秘密文書93件の廃棄を妥当と判断した。特定秘密が廃棄されれば、施行以来初となる。
 対象は経済産業省の「2011〜14年に提供を受けた衛星画像」87件と防衛省の「外国政府等との画像情報協力に関する知識」など6件だ。公文書管理法に基づき保管する歴史公文書に該当しないとの報告が両省からあったという。
 しかし、この表記で中身が理解できる人などほとんどいまい。結局、指定から廃棄まで、特定秘密の中身が何であるか、国民はうかがい知ることができないまま、いわば闇から闇へ政府内部で処理されることになる。その秘密が政府の判断に与えた影響の有無を国民は将来にわたって検証できない。
 独立公文書管理監について政府は「独立した公正な立場で検証・監察」と説明する。ただし政府の職員であることに変わりはない。
 特定秘密の監視機能は脆弱(ぜいじゃく)だ。内閣府の情報保全監察室は独立公文書管理監が室長を兼任し、内閣官房の内閣保全監視委員会の委員長は官房長官あるいは法相が務める。どちらも身内の組織だ。
 国会にも衆参両院に情報監視審査会が常設されているが、どこまで機能しているか。このうち参院の審査会は昨年、政府に対する秘密開示や運用改善の勧告権を行使することなく、指定の妥当性を確認するための秘密提供も求めなかった。これでは審査会の役割を果たしたとはいえない。
 政府は特定秘密に指定しなくても、重要政策に関する資料やメモを秘密にしたがる。政府の情報は原則国民のものである‐との認識に欠けていることは、防衛省の日報隠蔽(いんぺい)問題、獣医学部新設の加計(かけ)学園問題、国有地格安売却の森友学園問題でも明らかになった。
 特定秘密に限らず国会の行政監視機能を高めるとともに、第三者の監視機関設置も検討すべきだ。


アイヌ民族遺骨 返還の流れを強めたい
 海外に持ち出されたアイヌ民族の遺骨返還に道を開いた歴史的な一歩と評価したい。
 明治初期に札幌市内で盗掘されたアイヌ民族の遺骨1体が、138年ぶりにドイツから日本に返還された。外交ルートを通じて公式に返還される初の事例である。
 ただ、アイヌ民族の遺骨を保管する国は、少なくとも8カ国あると言われる。その実態が詳細に把握されたとは言い難い。
 政府は、遺骨の本来の所在地や、海外流出に至った経緯などを早急に調査する必要がある。その上で、返還の流れを一層加速させる努力を重ねてもらいたい。
 返還された遺骨は、ドイツの民間学術団体が保管してきた。
 当時の学術誌などから、1879年(明治12年)、ドイツの旅行者が札幌市内の墓から持ち出した遺骨と判明した。
 返還を決めた理由について、学術団体の代表は「倫理的な一線を越えていた」と述べた。盗掘は人権侵害であり、返還は当然だ。
 オーストラリア政府も、博物館が保管するアイヌ民族の遺骨3体を返還する意向を示している。
 このほか、ドイツにはさらに14体が残り、米国や英国の研究機関でも保管されている。チェコ、スイス、ハンガリー、ロシアにも存在する可能性が高い。
 今回、ドイツには盗掘の記録があり、「収集経緯が不当であれば返還する」との団体の指針に基づき、条件付きで返還に応じた。
 しかし、国連の「先住民族の権利に関する宣言」(2007年)は「遺骨の返還を求める権利」を明記している。この原則に沿って解決を図るべきだろう。
 北海道アイヌ協会の加藤忠理事長は「名誉と尊厳を回復し、北海道の空気に触れさせて、イチャ●パ(供養儀式)をしてあげたい」と語った。関係国はこの思いを重く受け止めてほしい。
 一方、国内の大学や博物館が収集・保管する遺骨は、計約1700体に上る。
 返還先が見つからない遺骨について、政府は、胆振管内白老町に20年にできる「民族共生象徴空間」の慰霊施設に集約する方針だ。
 だが、遺骨は、元の埋葬地に戻すのが筋である。
 政府は、まず遺骨の出身地域や子孫を特定するための調査に力を尽くさなければならない。
 返還を求める真摯(しんし)な話し合いを関係国と続けると同時に、遺骨を納得して受け入れる国内の環境づくりも求められる。
●は小さい「ル」


性同一性障害 戸籍は男だが「私は女性」刑務所の配慮要請
窃盗で実刑判決の被告 法務省と札幌地検に申し入れ書提出
 窃盗罪で実刑判決を受けた札幌市の性同一性障害(GID)の被告が1日までに、刑務所の処遇に配慮を求める申し入れ書を法務省と札幌地検に提出した。被告は戸籍上男性だが、女性として生活しており、身体検査での女性職員による対応や、女性ホルモン投与による治療の継続を要望している。
 法務省は2015年から、性別適合手術を受けていれば、戸籍を変更していなくても入浴や身体検査の際に同性の刑務官に対応させる措置を取っている。しかし、手術が睾丸(こうがん)摘出や豊胸などにとどまる場合は、各施設ごとの「可能な範囲」での対応となっている。
 被告は昨年、市内で万引きしたとして在宅起訴され、1審で懲役1年6月の実刑を受けた。控訴、上告したが、最高裁が先月24日付で上告を棄却した。近日中に収監されるが、健康上のリスクを考えて完全な性適合手術は受けておらず、11〜13年に別の窃盗罪で収監された際には男性刑務官に対応され、精神的苦痛を受けたとしている。ホルモン投与についても認められなかったという。
 法務省によると、GIDと診断されたり、同様の傾向がある収容者は16年3月時点で全国で約50人いる。GIDに詳しい札幌医科大泌尿器科の舛森直哉教授は「心の性が基本であり、手術要件にとらわれない柔軟な対応が必要。ホルモン投与は中断すると身体・精神的ダメージが大きく、専門家の適切な処置が必要だ」と話している。【日下部元美、澤俊太郎】


朝鮮学校判決  無償化は普遍的な理念
 朝鮮学校を高校無償化の対象から外した国の措置の適法性を争う裁判の判決が広島、大阪の両地裁であった。広島地裁は国に裁量の逸脱や乱用はないと判断したが、大阪地裁は国の処分は違法、無効とする判決を言い渡した。
 正反対の判決をどう考えればいいのか。
 争点はいずれも「社会全体で子どもの成長を支える」という無償化に、例外を認めるかどうかだ。
 高校無償化は民主党政権時代の2010年に始まった。専修学校や外国人学校などが対象に含まれる一方、朝鮮学校だけは適用が見送られた。
 その後、第2次安倍内閣の発足で当時の下村博文文部科学相が正式除外を決めた。下村氏は北朝鮮による拉致問題などを理由に挙げていた。
 大阪地裁は判決で「教育の機会均等と無関係な外交・政治的意見に基づいて朝鮮学校を排除していて違法で無効だ」と指摘した。普遍的な理念に基づいて作った教育制度なのに、政治や外交問題を絡めて例外をつくることは、文科相の裁量を超えており、許されないということだ。
 北朝鮮はミサイル開発や拉致問題などで国際社会から孤立し、日本との往来も事実上、禁じられている。しかし、それと生徒たちの学習活動は関係ない。
 民族の伝統や文化に基づく教育を受ける権利は、国際人権規約や子どもの権利条約に明記されている。大阪地裁判決は人権の原則を踏まえた判断と言えよう。
 朝鮮総連との関係で「就学支援金が授業料にあてられない可能性がある」という国の主張についても、大阪地裁は根拠がないと判断した。教育の内容面では、広島地裁は原告側が求めた証人申請を全て却下したが、大阪地裁は卒業生や元教員を証人として採用し、具体的な実情を聞いた。
 国の主張は、主に過去の報道や民事訴訟の判決からの類推に基づいていたと指摘されている。具体的な根拠を示さない姿勢を取るのであれば、説得力に欠けるだろう。
 同様の裁判は東京などの3地裁・支部で審理が続いている。無償化の理念を踏まえ判断すべきだ。
 朝鮮学校の高校部門は現在、10校が授業を行っている。授業は朝鮮語だが授業内容は日本の学校に準じ、国内の大学のほとんどが受験資格を認めている。従来以上に開かれた学校運営を進め、多様性を認め合う共生社会の拠点になってほしい。


「残業代ゼロ」と連合/働く人の命と健康第一に
 失った信頼を取り戻すのは容易なことではあるまい。
 高収入の一部専門職を労働時間規制から外す「高度プロフェッショナル制度」創設を含む労働基準法改正案を巡って、迷走した連合のことだ。
 残業代がゼロになり、過労死を助長しかねないと、一貫して反対してきたにもかかわらず、健康確保対策の強化を条件に事実上の容認に転じ、法案を修正することで、いったんは政府と合意した。
 だが、その方針転換は十分な組織討議を経ておらず、共に反対してきた民進党、過労死で家族を失った人たちとの議論や調整もなく唐突に過ぎた。傘下の労働組合などから「認められない」「裏切りだ」との強い批判が噴出した。
 予想以上の反発を受け、今度は容認姿勢を撤回。経団連を加え予定していた政労使による修正合意を見送った。
 政府と水面下で交渉し、混乱を招いた連合執行部の責任は重大だ。労働組合の中央組織として、働く人たちの権利と暮らしを守るというその原点を見失ったに等しい。「独走」を猛省すべきである。
 もっとも、政府による「からめ手」からの攻めはしたたかだった。格差是正を図る同一労働同一賃金と共に、残業時間の上限規制を盛り込んだ「働き方改革関連法案」と、労基法改正案を一本化し、秋の臨時国会で一括審議するとの戦術をちらつかせた。
 長年の悲願である残業上限規制の実現を「人質」に取られ、連合は改正案で譲歩を迫られた形だ。国会で与党が多数を占め法案成立が見込まれる中、少しでも改善できるならと修正を求めたとされる。
 だが政労使合意見送りを受けても、政府は連合が求めた健康確保措置を盛り込み法案を修正した上で、従来方針通り、働き方改革関連法案との一括成立を目指すという。
 しかし、この一括審議にはそもそも矛盾がある。一方は残業に上限を設け労働時間規制を強化しようとする動きであるのに対し、他方は、その労働時間規制の緩和であり、規制に「例外」を設けようという取り組みである。
 真逆の事柄なのだから、本来、別々に国会に提出され審議されてしかるべき案件だ。政府に強く再考を求めたい。
 残業代ゼロは、認め難い。連合の修正要求も形ばかりの内容といえる。健康確保対策とした年間104日の休日確保義務付けは週休2日制にすぎず、働く時間の制限はない。臨時の健康診断を含め追加された措置も不十分で、過労死の危険は消えていない。
 しかも、いったん導入されれば、年収要件が引き下げられ対象職種が拡大される恐れを否定できない。
 連合は反対に「回帰」した。働く人たちの命と健康を守るために、民進党を含む同志とスクラムをどう組み直し、手ごわい政府といかに渡り合うか。信頼の回復に向け、その行動が問われている。


労基法改悪 労働者守る視点忘れるな
 人の命を削って長時間労働させる法律があってよいのか。いかにも経済成長路線を猛進する安倍政権の政策らしいが、基本的人権を保障しないような法改正を強行させてはならない。
 専門職で年収の高い人を労働時間規制から外す「高度プロフェッショナル制度(高プロ)」を含む労働基準法改正案のことだ。
 安倍政権は2015年4月、改正案を国会に提出したが、野党や連合が猛反発し、2年以上にわたり一度も審議されてこなかった。
 働き方改革を進める政府は、残業時間に罰則つき上限を設定、過労死ラインとされる月100時間に「未満」を付けるなどして、3月に政労使で合意した。
 一方で高プロの導入を計画。この二つの改正案を一本化して秋の臨時国会に上程、早期成立を図る構えだ。菅義偉官房長官は「働く方々の健康を確保しながら多様で柔軟な働き方を実現するために重要な法案」と位置付ける。
 連合はこれまで一貫して「残業代ゼロ法案」と批判してきたはずだ。しかし、神津里季生会長は安倍晋三首相に健康確保措置を拡充する修正案を提示し、7月中に政労使のトップ会談で修正に合意する方向にこぎつけた。ところが、傘下の産別や地方組織から異論が噴出、迷走の末に方針撤回を余儀なくされた。
 執行部の唐突な方針転換の理由も不明確で議論の積み上げもない。連合は神津会長の続投方針を固めたようだが、幹部の独断専行は日本最大の労働組合組織としてあってはならないことだ。労働者の権利と暮らしを守る労働基準法の原点に立ち返るべきである。
 高プロの対象は、年収1075万円以上の金融ディーラーや研究開発職など「働いた時間と成果の関連性が高くない」とされる専門職だ。法定労働時間を超えて働いても、深夜・休日勤務をしても残業代が支払われないことになる。
 連合の修正案は、新制度が定めている健康確保措置を強化し、年間104日の休日の確保を義務付けることなどを盛り込んだ。だが働き過ぎを防止する効果は極めて疑わしく、過労死の遺族からも批判や失望の声が上がったのは当然だ。
 そもそも、政府側にすりより水面下で交渉を進めるという政労癒着の構造は労働現場を無視したものだ。その直接の交渉役だった逢見直人事務局長は、会長に昇格する方向で調整が進んでいたというから驚く。
 連合が従来の要求型から「協議型」で新たな活路を開くとしても、政権が仕掛けた舞台に引き込まれては存在意義が薄れる。労働者の信頼を得るためにも、もっと開かれた連合へ出直すべきではないか。
 日本の労働生産性は35カ国中20位、先進7カ国(G7)では最下位だ。違法なサービス残業がはびこる中で、新制度はどう影響するか。長時間労働を助長する懸念が強く、残業代ゼロを広げるのが経営側の本音ではないのか。「例外なき働き方改革」が必要だ。安倍政権には任せておけない。


核ごみ処分マップ 行き先見えぬ「第一歩」
 高レベル放射性廃棄物(核のごみ)最終処分場の候補地として、国土の7割近くが「適地」に分類された。国が公表したこの選定をどう受け止めたらよいのだろうか。
 国は核のごみについて、地下深くに埋設することを決めている。問題は、場所をどこにするか全くめどが立っていないことだ。
 「長い道のりの最初の一歩」として経済産業省が示した「科学的特性マップ」。それによると、適地は本県を含め全国各地にある。途方もない広さだが、本当にそんなに適地は多いのだろうか。
 しかし、「科学的」と言うには程遠く、機械的に色分けした感がある。「日本列島での処分は安全にできる」とアピールしているように思えてならない。一方で、これほど網を広げたのは、具体的選定を棚上げしたようにも映る。白紙状態と言えなくもない。
 火山や活断層の周辺、地下に石油や天然ガスなど採掘可能な鉱物資源がある地域などは「好ましくない」として除外された。全体の3割強に当たる。
 残る7割弱が「好ましい」と評価される適地だ。そのうち、海岸から約20キロの範囲は「輸送面でも好ましい」地域に分類。「最適地」と位置付けられた。本県沿岸部は北から南まですっぽり入る。
 経産省はこの最適地を中心に「重点的な対話活動に取り組む」という。しかし、どう糸口を見いだすのだろうか。マップ公表を受けては、さまざまな反応が見られる。
 原発立地自治体には「処分場は他の場所に」との思いがあろう。「首都圏への電力供給のために原発を抱え、社会的責任は果たしている」(米山隆一新潟県知事)のコメントが端的に示す。
 一方、原発のない自治体には、核のごみが持ち込まれる事態は想定し難い。本県の達増知事が「これまで通り、受け入れる考えはない」と改めて表明した通りだ。津波被災地から反発の声も上がる。当然だろう。
 原子力産業は隠蔽(いんぺい)や不透明性が不信感を増幅させてきた。処分場選定では、科学的知見に基づいた調査とともに情報公開の徹底が欠かせない。並行して国民的議論の場を重ねることも重要だ。
 将来、処分場が必要なのは間違いない。しかし、マップ作成の背景には、原発再稼働への批判を和らげる狙いが透ける。このまま核のごみが増え続けることに国民の懸念が強いからだ。
 マップは処分場問題の解決に向けて動いている「ポーズ」と言えるが、解決が全く見通せない中では、これ以上ごみを増やさないようなエネルギー政策こそ早急に検討すべきではないか。