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Au Japon, trente ans de rencontres interreligieuses à la suite d’Assise
Claire Lesegretain
Le pape François a envoyé une lettre au vénérable bouddhiste Koei Morikawa, à l’occasion du 30e rassemblement interreligieux organisé au Japon.
La première édition avait eu lieu, en effet, en août 1987, un an après la Rencontre d’Assise, à laquelle le chef du bouddhisme Tendaï avait participé

≪ Nous croyons que la paix durable est vraiment possible, puisque nous savons que rien n’est impossible si nous nous adressons à Dieu dans la prière ≫. Le pape François a envoyé une lettre au vénérable bouddhiste japonais Koei Morikawa, grand maître de l’école Tendaï (au sein du Mahayana ou Grand véhicule), à l’occasion de la 30e rencontre de prière pour la paix, les 3 et 4 août, sur le mont Hiei, à Kyoto.
Le mont Hiei, lieu sacré du bouddhisme Tendaï, est le lieu où se forment les moines de cette école, pendant douze années.
En mémoire de Hiroshima
La première rencontre japonaise de prière pour la paix avait eu lieu, en effet, en août 1987, un an après la Rencontre d’Assise du 27 octobre 1986, à laquelle le vénérable Etai Yamada, chef octogénaire du bouddhisme Tendaï, avait participé.
Il avait été tellement marqué par ce rassemblement d’Assise, qu’il avait décidé d’organiser, chaque année, une semblable rencontre avec les leaders des religions présentes dans le pays du Soleil levant. Et ce, à une date proche du 6 août 1945, en mémoire du bombardement atomique sur Hiroshima.
Lors de cette 30e journée japonaise de prière pour la paix, le pape était représenté par le cardinal John Tong Hon, évêque émérite de Hong Kong. Ce dernier était accompagné du nonce apostolique au Japon, Mgr Joseph Chennot, de Mgr Miguel Miguel Ángel Ayuso Guixot, secrétaire du Conseil pontifical pour le dialogue interreligieux, et du sous-secrétaire de ce dicastère, Mgr Indunil Janakaratne Kodithuwakku Kankanamalage.
≪ Ce sommet religieux annuel, insiste le pape François dans sa lettre, contribue de façon significative à la construction de l’esprit de dialogue et d’amitié qui permet aux fidèles de toutes les religions du monde de travailler ensemble pour ouvrir de nouveaux chemins de paix ≫.
Désolidariser les religions et la violence
C’est justement la prière, écrit-il encore, qui ≪ inspire et soutient notre engagement pour la paix, puisqu’elle rend plus profond notre respect réciproque, qu’elle renforce les liens d’amour entre nous, et pousse à accomplir des efforts décisifs pour promouvoir des relations justes et une solidarité fraternelle ≫.
Le pape François écrit également que ≪ dans le monde actuel, marqué par la violence, par le terrorisme et des menaces croissantes pour la terre, ce témoignage de prière et de sollicitude partagée transmet un message fondamental aux hommes et aux femmes de bonne volonté ≫.
Une idée que François avait déjà exprimé le 20 septembre 2016, à l’occasion du sommet interreligieux pour la paix organisé à Assise à son initiative, et au cours duquel il avait souligné son objectif de ≪ désolidariser les religions et la violence ≫.
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メッセンジャーの○○は大丈夫なのか?【京大生の1万円使い方★嫁が別人に!?】
夏休み特別編▼夫の嫁への関心度調査!もし家で嫁が別人に変わっても大丈夫なのか?▼京都大学学生に1万円渡したら奇想天外な賢い金遣い▼月収数万円で結婚した芸人の食卓 メッセンジャー黒田
パネラー メッセンジャーあいはら 橋本マナミ 坪倉由幸(我が家) スリムクラブ(真栄田賢・内間政成) 藤崎マーケット 玉巻映美(MBSアナウンサー) プリマ旦那・河野 スーパーマラドーナ・田中 Wヤング・佐藤武志 浅香あき恵 ゴールデンルーズ・有馬
もし家で嫁が別人に変わっても大丈夫なのか?
プリマ旦那・河野、スーパーマラドーナ・田中、Wヤング・佐藤の3人の芸人が、妻の髪型、妻の手料理、妻自身が変わったら気づくかどうかを調査! 関西で一番偏差値の高い大学・京都大学の学生に1万円を渡したらどのような使い方をするのか? (1)理学部の女子院生は夜行バスで福岡へ…国内で2例目となる大発見のために1万円を使う! (2)工学部の男子は「人を喜ばせるために使いたい」と、1万円分の氷を購入! (3)にペットボトルのキャップを自在に操る法学部の男子はスタジオで“代打の神様”八木裕と真剣勝負!! 月収数万円で結婚した芸人の食卓を調査 今回は北海道でロケ。まだ結婚はしておらず、同棲中のゴールデンルーズ・有馬。「今ならまだ彼女を救える!」と藤崎マーケットが向かう。お昼の情報番組MCを務めているものの、遅刻癖があり事務所に一度クビにされているという情報にトキは「沖縄の時もまぁまぁクズやったし、クズは端っこにいく!」と言い切る。月収は「ガールズバーの1日バイトくらい」…。果たして? 番組HP http://www.mbs.jp/daijyoubu/
Twitter @MBSdai4 https://twitter.com/MBSdai4 ◎この番組は…心配性なスタッフが調べてきた、“世の中で起こっているさまざまな心配ごと”をメッセンジャーが時には共感し、時にはブッタ斬る!

ハートネットTV「夢のかけらを集めて〜写真家・甲斐扶佐義と女たち〜」
京都に美女が集まる店がある。店主は写真家・甲斐扶佐義さん。街の人々の日常を40年にわたって撮り続けてきた。美女たちと共に、甲斐さんが集めた夢のかけらの物語。
ハートネットTVはさまざまな「生きづらさ」を抱える人たちのための番組です。テーマは、貧困・虐待・自殺・うつ・依存症・発達障害・認知症・がん・難病・介護・リハビリ・障害・LGBTなど。ホームページも情報満載!みなさんがつながりあえるよう情報交換の場も設けています。◆ハートネットHP http://www.nhk.or.jp/heart-net ◆ツイッター・フェイスブックでの情報発信もしています。 写真家…甲斐扶佐義

短歌de胸キュン 夏の増刊号「千葉・館山編」(前編)
スタジオを飛び出して千葉県館山へ。船員を養成する国立館山海上技術学校を訪れる。今回は前編。
今回はスタジオを飛び出して千葉県館山へ。船員を養成する国立館山海上技術学校を訪れる。今回は前編。船員ならではのさまざまな技術を習得する授業に挑戦。佐伯裕子 小沢一敬 星野真里 小島よしお 村上健志 カン・ハンナ 中道美穂子


ランチは九州のものにしようと思ってましたが,少し迷って結局明太子食べ放題のどんぶり.明太子が美味しくていくらでも食べれるのでとても満足です.
その後昨日行けなかった携帯の件でお店に.ピッチからガラケーに機種変更になるとのこと.ピッチではないというのはどういうことなのでしょうか?契約にクレジットカードが必要とのことで夕方また出直しです.

<エルファロ>被災地の交流照らす「灯台」に 宿泊村あす移転オープン
 東日本大震災で被災した女川町で、トレーラーハウスを活用した宿泊村「ホテル・エルファロ」がJR女川駅近くに移転し、竣工(しゅんこう)式が3日、現地で開かれた。5日から営業する。
 63室を備え、最大195人が宿泊できる。バーベキューやたき火を楽しめる広場も設けた。被災事業者らが2012年12月、工事関係者らを受け入れるためオープンした仮設の宿泊施設が、本設の観光型ホテルとして再スタートを切る。
 式典には関係者ら約60人が出席。株式会社エルファロの田中雄一朗代表(31)は「エルファロはスペイン語で『灯台』。交流人口の増加に寄与し、町を照らす役割を果たしたい」と意気込みを語った。ホテル・エルファロは駅から約2キロ離れた清水地区の町営住宅跡地から移転した。5月上旬から営業を休止していた。


津波被災の工場 操業再開祝う 化粧品メーカーが改修終え竣工式
 化粧品メーカー「コスメティック・アイーダ」(神奈川県大和市)が東日本大震災の津波で全壊した宮城県山元町山寺の仙台第2工場を大規模改修し、3日、現地で竣工(しゅんこう)式を行った。
 式には同社や町の関係者約100人が参加し、6年ぶりの操業再開を祝った。神谷文夫社長は「多くの支援で操業を再開することができた。これから恩返しをしていきたい」と語った。
 新工場は鉄筋2階と3階の2棟で、建築面積は計約2390平方メートル。総事業費は4億2550万円。約50人が生産に従事する。
 同社では、亘理町逢隈高屋で主力生産拠点となる工場を建設している。同工場が10月に完成すると、同社の生産拠点は亘理、山元両町で計3カ所となる。グループ全体の年間売り上げは約11億円で、主力工場完成の5年後には年20億円を見込む。


夏の風物詩「古川まつり」災害公営住宅前にも飾り
 大崎市古川の夏の風物詩「古川まつり」が3日、市中心部で始まった。歩行者天国となった商店街に100本の七夕飾りが飾られ、道行く人は沿道の出店と一緒に楽しんだ。4日まで。
 古川七日町にある災害公営住宅前にも七夕飾りが並び、古川中の生徒が出店を出したり、合唱を披露したり、華を添えた。入居者代表の班長佐藤克彦さん(71)は「この場所がにぎやかになるのはうれしい」と笑顔を見せた。
 3日は創作みこしや古川おどりの行列が街中を練り歩いた。商業施設「リオーネふるかわ」では、ダンスコンテストや女子プロレスの試合があった。
 呼び物の「古川まつり太鼓」のそろい打ちは4日午後4時半から。古川七日町では市の姉妹都市、東京都台東区の伝統工芸を集めた「江戸下町職人展」も開かれている。


初の催しに向け七夕飾り付け作業進む 
 村田町中心部の蔵の町並みで5〜8日、通りや蔵の中に七夕飾りを並べる催し「小京都むらた 蔵の七夕さん」が初めて開かれる。主催する第三セクターまちづくり村田は、飾り付け作業を急いでいる。
 期間中は竹飾りや、鉢に竹を挿して飾る「鉢植え七夕」計約20本を展示する。暗い蔵の中で竹飾りをライトアップする趣向もある。
 まちづくり村田の社員たちは7月から、住民の支援を受けて七夕飾りの製作や設置に取り組んできた。
 同社によると、1940〜60年代ごろ、8月上旬になると町心部に豪華な七夕飾りが並び、大勢の人でにぎわったという。千葉勝由専務(60)は「生まれ変わった『蔵の七夕』を多くの人に楽しんでもらいたい」と話す。
 午前9時〜午後5時。連絡先はまちづくり村田0224(87)6990。


女性団体「観光PR動画停止を」
タレントの壇蜜さんが出演する宮城県の観光PR動画について、女性団体などが4日、県に対し、配信の即時停止を求める申し入れを行いました。
宮城県が制作したタレントの壇蜜さんが出演する夏の観光キャンペーンの動画をめぐっては、一部から性的な表現と受け取れる部分があるといった指摘が出されていて、これまでに女性の全県議会議員や、県議会の民進党系や共産党などの野党4会派が配信の即時停止を申し入れています。
こうした中、県内の女性団体のメンバーなどおよそ20人が県の吉田祐幸経済商工観光部長を訪れ、動画の配信の即時停止を求める要望書を手渡しました。
この中では、「動画の内容は女性を『性』の対象として扱っている印象が目立ち、女性を限定的に捉えるジェンダー思想が色濃く表れている。多くの女性が涼しくなるどころか不快な気分にさせられている」としています。
また、女性団体のもとにはメールやファックスで配信の中止を求める署名が330人分寄せられていることも報告されました。
これを受けて吉田部長は、「指摘は真摯に受け止めるが、キャンペーンはイベントなどさまざまな展開を企画しているので、もう少し様子をみたい」と述べ、当面は配信を続ける考えを示しました。
新日本婦人の会宮城県本部の佐々木ゆきえ会長は、「動画は男女が対等でないことを表すシナリオで、男女共同参画の理念に反している」と話していました。


<山形大アカハラ自殺>1年半以上公表せず、遺族は大学側を提訴
 山形大工学部(米沢市)の男子学生が2015年11月、指導教員の40代の男性助教のアカデミックハラスメント(アカハラ)を苦に自殺していたことが3日、分かった。大学が設置した第三者調査委員会は自殺とアカハラの因果関係を認定。大学は約1年後に助教を停職の懲戒処分としたが、学生の自殺は公表しなかった。
 学生の両親は助教と大学に計約1億1900万円の損害賠償を求め、山形地裁に提訴。先月25日の第1回口頭弁論で、第三者委の調査報告書を証拠として提出した。助教と大学はともに答弁書で争う姿勢を示し、大学側は「(報告書の内容は)そのまま大学の判断となるものではない」などと反論した。
 両親の訴えによると、当時4年の学生は自殺の直前、スマートフォンに「助教を恨んでいる」という趣旨のメモを残していた。両親は自殺前、工学部の後援会や保護者会などで学生が悩んでいる様子を学部長ら複数の教員に相談したが、大学側から適切な対応はなかったとしている。
 大学は両親の求めで、外部委員4人による「工学部キャンパス・ハラスメント防止対策委員会調査委員会」を設置。調査委は16年6月、(1)助教によるアカハラがあった(2)自殺とアカハラには因果関係がある(3)大学は学生の自殺前、両親の相談に対処しなかった−との報告書を作成した。
 大学は16年10月、助教が研究室の複数の学生に長時間、説教をしたり、不機嫌な態度を示したりする行為を日常的に繰り返したとして停職1カ月の懲戒処分とした。処分の発表時、学生が自殺したことやアカハラ発覚の経緯は伏せられた。
 小山清人学長は「自殺に関しては個人情報保護の観点から非公表とした」と説明。報告書の指摘や大学側の責任の有無については「ノーコメント」とした。


<山形大アカハラ自殺>非公表は「時代錯誤」学生ら
 アカデミックハラスメントが原因で山形大工学部の男子学生が自殺した問題で、同大の学生たちからは3日、自殺した学生を悼むとともに、情報公開に消極的な大学の姿勢を疑問視する声が上がった。
 大学は助教の懲戒処分を発表した際にも学生の自殺を伏せ、1年半余り明らかにしなかった。工学部3年の女子学生(21)は「今どき隠そうとするのは時代錯誤。研究成果のようないいことばかり公表して、嫌なことは表に出さないという姿勢はいかがなものか」と対応を疑問視した。
 「自殺について全く知らなかった」と話すのは工学部2年の男子学生(19)。大学は今後の学生への説明に関し、訴訟の判決を踏まえて判断する方針を示しているが、「裁判になる前に事実関係は公表すべきだ。事実だとしたら、自殺した学生が気の毒すぎる」と思いやった。
 大学が学生の自殺を防げなかったことへの懸念も広がる。医学部1年の女子学生(19)は「とてもショック。大学には自殺を未然に防ぐ対応を取ってほしい」と訴えた。


<山形大アカハラ自殺>学長「一般論としては申し訳ない」
 「一般論としては申し訳ない」「規則に従って非公表」−。アカデミックハラスメントを受けた男子学生の自殺について、山形大の小山清人学長は3日の定例記者会見で、質問した記者たちも首をかしげるような答えを連発した。
 学生の自殺や助教の実名を公表しなかった理由を「個人情報保護が最重要」と説明。だが、「保護すべき個人情報は助教か学生か」との質問には「ノーコメント」と口をつぐんだ。
 自殺した学生の両親への思いを問われると、「一般論として学生が亡くなったことについて申し訳ない。裁判の話とは別個。一般論としては申し訳ないと思っている」と話した。
 山形大では2004年8〜10月、報道機関の情報開示請求などで教職員によるセクシュアルハラスメント6件が相次いで発覚。再発防止のため、重大事案は学長判断で被処分者を実名公表できるとした「キャンパスハラスメントの防止等に関する規則」を策定した。
 ところが、小山学長は助教を懲戒処分とした際に匿名で発表した理由を「規則に従った」と言うだけで、実名公表しない理由への言及を避けた。
 学生の命を守り切れなかったことに関しては、「学長の責任はケース・バイ・ケース。裁判で大学に責任があるとされれば(学長にも)責任があると思う」との考えを示した。


<仙台朝市>ビアガーデンがオープン
 仙台市民の台所として親しまれ、観光客にも人気がある仙台朝市の東四(とうよん)市場(仙台市青葉区)に4日、ビアガーデンがオープンする。
 仙台朝市で仕入れた新鮮な三陸の魚介類を使ったバーベキューなど、約70種類の料理がビュッフェ形式で提供される。屋上に開閉式の屋根を設置し、雨の日でも利用できる。
 3日夕、朝市の関係者らに事前公開された。ビアガーデン支配人の猪股忠樹さん(43)は「朝市でしか手に入らない珍しい魚介類が味わえる。料理の種類も多く、家族連れでも楽しめる」と話した。
 120分食べ飲み放題で1人3900円(税込み)。営業は9月30日まで。時間は平日が午後5〜11時、土曜は午後3〜11時、日曜・祝日は午後3〜10時。月末の金曜は午後3時から。連絡先はビアガーデン022(398)5153。


内閣改造/首相の政治姿勢が問われる
 安倍晋三首相はきのう、内閣改造に踏み切った。手堅さを重んじて、実力派の閣僚経験者を要所要所に配置した守りの布陣と言えよう。
 身から出たさびとはいえ、度重なる閣僚の不手際や失言で政権の土台を揺さぶられてきただけに、「耐震強化」を優先したのは間違いない。
 「人心一新」の看板も掲げたものの、初入閣は6人、女性閣僚は2人にとどまる。国民の目には「重厚長大」に映ったのではないか。一歩間違えれば、「飽き」につながりかねない。賭けであろう。
 麻生太郎副総理兼財務相、世耕弘成経済産業相、菅義偉官房長官ら重要閣僚を留任させ、骨格は維持した。
 一方で「お友達優遇」批判にも配慮。政権と距離を置いてきた反主流派の野田聖子氏を総務相として内閣に取り込み、挙党態勢を演出した。
 安定感と政策の継続性を重視したのだろうが、その分、新鮮さに欠けた印象は否めない。裏を返せば、自民党の人材難が露呈した格好だ。
 焦点だったのは、稲田朋美氏が辞任した防衛相のポスト。南スーダンの国連平和維持活動(PKO)に派遣された陸上自衛隊の日報隠蔽(いんぺい)問題の収束が求められている。
 白羽の矢が立ったのは、小野寺五典氏(衆院宮城6区)だ。安全保障分野のエキスパートであり、即戦力として期待されての再登板だろう。
 防衛省は背広組の事務方と陸自の制服組との対立が深刻で、文民統制(シビリアンコントロール)の根幹を揺るがす事態に陥っている。隠蔽疑惑解明と引き裂かれた組織の立て直しが急務である。
 東北からは小野寺氏以外に、鈴木俊一氏(衆院岩手2区)が五輪相に起用され、吉野正芳復興相(衆院福島5区)が留任した。それぞれの立場で東日本大震災からの被災地復興に力を尽くしてほしい。
 自民党役員人事では、岸田文雄氏が外相から念願の政調会長の座を射止め、「ポスト安倍」の足掛かりを作った。窮地にある安倍首相を政策面で支えながら、閣外で力を蓄えて禅譲を狙う戦略だろう。
 ただ、憲法改正を巡っては9条改正に執念を見せる安倍首相と、慎重な岸田氏とでは立ち位置が異なる。改憲が後継の「踏み絵」になりかねず、岸田氏は難しいかじ取り役を迫られよう。
 内閣改造が政権浮揚につながるかどうかは、ひとえに安倍首相自身の政治姿勢に懸かっているのではないか。
 そもそも支持率が急落したのは森友、加計(かけ)学園問題の対応や強引な国会運営などで、安倍首相に対する積もりに積もった国民の不信感が一気に噴出したからに他ならない。
 今はさまざま疑惑について一つ一つ丁寧に、説明責任を尽くす謙虚さが求められる。たとえ問題閣僚を一掃したとしても、安倍首相が内向き志向を改めない限り、支持率の回復など到底望めまい。


安倍首相が窮余の内閣改造 政治姿勢も手法も変えよ
 安倍晋三首相は今の危機的状況をこれで乗り切れるだろうか。重大な岐路を迎える中で安倍改造内閣がきのう発足した。
 首相が頼みとしてきた内閣支持率の急落が続き、来秋の自民党総裁選で3選を狙う筋書きが揺らいでいる事態を踏まえた人事である。
 今回は、首相と距離を置いてきた野田聖子氏を総務相に起用するなど、これまでと違った姿を強調しようとしたのは確かだろう。「お友達内閣」批判に配慮し、挙党態勢作りを目指した点も認めていい。
 だが、支持率の急落は、「加計学園」問題での乱暴な対応や、「共謀罪」法をはじめ、世論を二分する法律を数の力で成立させてきた首相の強引な手法に国民の不信感が強まっていることが大きな要因だ。
 首相は記者会見で、まず「おわびと反省」を口にしたが、自身の政治姿勢や、取り組む政策の優先順位を、目に見える形で転換しないと国民の信頼は簡単には戻らない。
許されない疑惑隠し
 人事のもう一つの注目点は、「ポスト安倍」を目指す岸田文雄氏が外相から党政調会長に転じたことだ。首相は外相留任を望んでいたが、岸田氏の要望を受け入れた形である。
 首相はここで岸田氏を敵に回しては総裁3選がいよいよ危うくなると判断したと思われる。今まで思い通りに人事を進めてきたことを考えれば、これも「安倍1強」体制が崩れつつある状況の表れと言っていい。
 そんな首相がさっそく試されるのは国会への対応だ。
 今回の改造では山本幸三氏が地方創生担当相を、松野博一氏が文部科学相を、萩生田光一氏が官房副長官をそれぞれ退いた。いずれも疑問が広がるばかりとなっている「加計」問題にかかわってきた人たちだ。
 改造直前には、稲田朋美氏が南スーダン国連平和維持活動(PKO)派遣部隊の日報隠蔽(いんぺい)問題の責任を取って防衛相を辞任している。
 ところが日報問題は解明が不十分にもかかわらず、野党が求めている閉会中審査に対して、自民党は稲田氏の国会出席を拒んでいる。
 山本氏らも国会で説明する必要はないということになるのだろうか。これでは疑惑隠しと言われても仕方がない。同様に解明が進んでいない「森友学園」問題も含め、首相自らがリードして国会を早期に開き、関係者を交えて説明を尽くすべきだ。
 「加計」問題では、内閣人事局が官僚の幹部人事を握った結果、官僚が首相らに意見を言えず、行政がいびつになっている深刻な実情も見せつけた。官邸側の情報統制も目に余るものになっている。こうした「政と官」のゆがみも早急に見直す必要がある。
アベノミクスの検証を
 一方、首相は宿願としている憲法改正について「スケジュールありきではない」と会見で語った。
 憲法9条に自衛隊を明記する考えを突如提起し、2020年までの改憲を目指して自民党案を今秋の国会に提出するとの方針を変えなかった姿勢から軟化したように見える。
 首相の求心力低下で、自民党内でも改憲に異論が増える可能性がある。世論調査を見ても多数の国民が賛同しているようには見えない。このため首相主導で改憲論議を進めるのは困難になっている。
 ただし、仮にそれを認めるのであれば、方針転換をもっと明確にし、首相の言葉通り、「経済最優先」にきちんとかじを切るべきだろう。
 アベノミクスは行き詰まりを指摘されて久しい。経済成長頼みの財政健全化の道も険しくなっている。政権が発足して4年半余。旧民主党政権時代と比較して成果を強調する時期はとっくに過ぎた。まずこれまでの経済・財政政策のプラスとマイナスを謙虚に検証した方がいい。
 北朝鮮問題や、対中国、韓国外交など外交・安全保障面は厳しい状況が続く。今回、外相に河野太郎氏、防衛相には小野寺五典氏が起用された。首相と異なりタカ派色の薄い2人だけに、首相との連携をむしろプラスにつなげてもらいたい。また小野寺氏は日報問題で揺れた防衛省の立て直しが急務となる。
 「国民の声に耳を澄ませ、国民とともに政治を前に進める」と首相は改めて語った。その言葉を実行に移すことだ。状況を変えられるかどうかは、そこから始まる。今回を機に、かつてのような活発な議論が交わされる自民党に戻ることができるかどうかも脱「1強」のカギとなる。


改造内閣が始動 憲法守る政治、今度こそ
 安倍晋三首相が内閣改造を行った。内閣支持率の続落を受けた政権の立て直しが狙いだが、憲法を尊重し、擁護するのか否か、政治姿勢が問われている。
 第三次安倍第三次改造内閣が始動した。首相にとって第一、二次内閣を含めて八回目となる組閣は二〇一二年の政権復帰以降では、最も厳しい政治状況の中での改造人事ではなかったか。
 昨年七月の参院選での自民党勝利で「安倍一強」は強固になったかに見えたが、今年に入り局面は一変。学校法人「森友学園」への国有地売却問題や「加計学園」の獣医学部新設問題、防衛省・自衛隊の日報隠蔽(いんぺい)、防衛省・自衛隊を選挙応援に政治利用する稲田朋美前防衛相の発言などが相次いだ。
◆真相の解明が先決だ
 自民党は七月、四年前には大勝した東京都議選で惨敗を喫し、内閣支持率は共同通信社の調査で30%台にまで落ち込んだ。今回の内閣改造には、その失地を回復する狙いがあるのだろう。
 次の党総裁候補と目される岸田文雄前外相は政調会長として閣外に出たが、麻生太郎副総理兼財務相や菅義偉官房長官ら内閣の骨格は変えず、初入閣は六人にとどめた。引き続き厳しい追及が予想される文科相には林芳正氏、防衛相には小野寺五典氏を配したことからも、その狙いがうかがえる。
 林、小野寺両氏は一二年十二月に発足した第二次安倍内閣でそれぞれ農相、防衛相を務めた閣僚経験者でもあり、答弁能力も高いとされる。首相が二人を起用した理由は、分からなくもない。
 ただ、安倍政権が国民の信頼を取り戻したいのなら、真相解明が先決のはずだ。
 二つの学校法人の問題では、首相による関与の有無について真相は明らかになっていない。稲田氏が防衛省の日報隠蔽を了承していたのか否かも、証言が食い違う。
◆民主的手続きを軽視
 林、小野寺両氏にはまず真相解明、次に再発防止に取り組んでほしい。今回の内閣改造によって、指摘された数々の問題の解明に幕を引くことがあってはならない。
 野党側は憲法五三条に基づく臨時国会の召集や閉会中審査の開催を求めている。蓮舫代表の辞任表明を受けて民進党は次の代表選びに入っているが、安倍内閣は新しい代表が決まった後、速やかに臨時国会の召集に応じ、首相が所信を明らかにすべきである。
 自民党は稲田氏を参考人招致しての閉会中審査を拒んでいるが、真相解明に依然、後ろ向きと断ぜざるを得ない。加計学園の加計孝太郎理事長を含め、関係者の参考人招致を引き続き求めたい。
 ちょうど一年前の内閣改造を振り返ってみよう。
 七月の参院選を経て、憲法改正に前向きな「改憲派」が、衆参両院で改正発議に必要な三分の二以上の議席を占めた。これを受け、私たちは社説で、憲法尊重・擁護義務を負う首相や閣僚が、現行憲法を蔑(ないがし)ろにするような言動を繰り返さないよう自覚を促した。
 ところが、その後の政治はどうだろう。現行憲法を軽視または無視したり、民主主義の手続きを軽んじる政治がまかり通ってきた一年ではなかったか。
 首相は自ら期限を切り、九条など項目まで指定して政治目標とする憲法改正を主導してきた。議論を深めるために「一石を投じた」と説明したが、自民党の歴代首相が憲法尊重・擁護義務に反するとして避けてきた「禁じ手」だ。
 その一方、憲法に基づく野党側の臨時国会召集の要求は無視し続ける。改正したいからといって現行憲法を軽視・無視していい理由にはなるまい。
 稲田氏による自衛隊の政治利用発言は、行政の政治的中立性を著しく逸脱する憲法に反する発言だが、首相は罷免要求を拒否した。稲田氏を重用してきたからだろうが、憲法に反する発言をした閣僚を擁護したことは、憲法を軽視する首相自身の姿勢を表すものだ。
 首相は記者会見で「結果重視、仕事第一、実力本位の布陣を整えられた。政策課題に結果を出すことで信頼を回復する」と述べた。
◆政治姿勢改める必要
 しかし、いくら内閣改造で体制を一新したからといって、憲法や民主主義の手続きを軽んじる政治姿勢を改めない限り、国民の信頼回復は望めまい。
 「共謀罪」法の成立強行を挙げるまでもなく、「安倍一強」の鎧(よろい)の下にあった憲法や民主的手続きを軽視・無視する強権的手法を国民が見抜いたからこそ、支持率が落ちた事実を注視すべきだろう。
 憲法改正論議自体は否定しないが、国民から遊離した拙速な議論は避けるべきだ。現行憲法を蔑ろにする政治の継続はもちろん、許されてはならない。内閣改造を機に、あらためて指摘したい。


安倍内閣改造/政権の体質は改まるのか
 安倍晋三首相が、内閣改造と自民党役員人事に踏み切った。「人心一新」で急落する支持率の回復を図るためだ。
 かつて70%を超えた内閣の支持率は、先月の世論調査で35・8%に下落し、不支持率(53・1%)が上回った。「首相が信頼できない」とする回答が5割を超え、国民の不信感が浮き彫りになった形である。
 「加計学園」の獣医学部新設問題で野党に追及された文部科学相の松野博一氏と地方創生担当相の山本幸三氏は、閣外に出た。自衛隊の日報隠蔽(いんぺい)で関与が疑われた稲田朋美氏は、改造の前に防衛相を辞任している。
 閣僚の交代で幕引きを図る意図があるのなら、「疑惑隠し」の批判は免れない。
 日報問題は、衆院安全保障委員会の閉会中審査で議論されることが決まった。野党は稲田氏の参考人招致を求めているが、自民党は拒否している。
 後任の小野寺五典氏は防衛相を務めた経験があり、安定感を期待されたとみられる。だが日報隠しで当事者としての説明を求めるのは無理がある。
 加計学園問題では、政府側の答弁が二転三転した。今後、前文科相らが答弁に立たず、後任大臣が追及をかわす展開になれば、真相の解明は遠のく。
 加計学園の疑惑に加え、「森友学園」の国有地売却を巡る問題でも、首相や首相夫人の関与の有無が取りざたされている。そうした疑問に正面から答えないまま、本当に「信頼回復」が可能だと考えているのか。
 首相と距離を置いてきた野田聖子氏を総務相に抜てきし、河野太郎氏を外相に指名したのは、「お友達重視」の印象を変えたいとの意図がうかがえる。
 ただ、安倍政権と与党は、重要法案で強行採決を繰り返すなど、異論に耳を貸さない「おごり」が指摘されてきた。最近までの高い支持率も、「ほかに適当な人がいない」などの消極的支持が多く、民進党の低迷に助けられたのが実情である。
 首相はきのう、「大きな不信を招いたことを改めておわびする」とテレビカメラの前で頭を下げた。「反省」が言葉だけで政権の体質が一向に改まらないのなら、国民の不信感は一層深くなると心すべきだ。


安倍首相の狙いは1つ 露骨な追及逃れ「隠蔽内閣」が発足
 そして誰もいなくなった――。3日の内閣改造について、大メディアは「支持率回復」や「サプライズ人事」など安倍政権の意向を忖度しているが、忘れては困ることがある。今回の改造人事の狙いはロコツな疑惑隠し。隠蔽内閣の逃げ切りを絶対に許してはいけない。
 今度の改造人事でクビがすげ替わるのは、そろいもそろって加計学園疑惑に連なる面々ばかり。愛媛・今治市が申請した獣医学部新設の国家戦略特区の認定に関わった山本幸三地方創生相、松野博一文科相、山本有二農相の3閣僚は全員、閣内を去った。
 文科省職員が作成したとされる昨年10月21日付の「ご発言概要」に〈官邸は絶対やると言っている〉〈総理は「平成30年4月開学」とおしりを切っていた〉との記載があり、国会で追及された萩生田光一官房副長官も交代。最側近として安倍首相の意向を党内運営に反映させるため、自民党幹事長代行に就任した。
 萩生田に押し出される玉突き人事で、そのポストを奪われたのは下村博文氏だ。加計学園からのヤミ献金疑惑が政治資金規正法の「あっせん」にあたるとして先月31日、同法違反の疑いで刑事告発された。
 獣医学部新設の特区認定の担当大臣や、加計疑惑の張本人を次々と閣外に放出するとは分かりやすい。安倍首相の人事の狙いは言うまでもない。秋の臨時国会で野党が加計疑惑を攻め立てても、「当事者不在」で逃げ切りを図るため。その布石は既に打ってある。
 南スーダンPKOの日報隠蔽問題を巡る衆院安保委員会の閉会中審査で、自民党は野党が求める稲田前防衛相の出席を拒否。自民党の竹下亘国対委員長は「大臣を辞任し、一番重い責任の取り方をした」「辞任した大臣を国会に呼び出すということは、やってはいけないという判断をした」と言い放った。
 日報を隠した上、稲田氏まで覆い隠すとは恥の上塗り。野党は「最悪の隠蔽工作」と反発しているが、この伝でいけば萩生田氏も担当3大臣も、閣内を離れたことを理由に自民党は国会招致を拒んでくるに違いない。「加計疑惑で閣内に“ゴミ”がたまってきたからキレイにしようという政権側の都合以外に、この時期に内閣改造を行う必然性は全くありません。国家の行く末を左右する閣僚人事まで、ついに安倍首相は私物化したわけです。首相は『丁寧な説明』を約束したはずなのに、『丁寧』どころか『説明』そのものを拒もうとする。結局、自ら進んで真相を解明する気など微塵もなく、疑惑にフタをすることしか考えていないのでしょう」(政治学者・五十嵐仁氏)
 在任中の職務に関する辞めた閣僚の参考人招致は、02年2月の衆院予算委に田中真紀子元外相の前例がある。
 この時、真紀子は「後ろからスカートを踏んづけられた」と語り、外務省改革を妨害されたと小泉元首相を批判したものだ。有権者がサプライズうんぬんに目を奪われたら、隠蔽政権の思うツボ。民進党も代表選にかまけて追及の手を緩めてはダメだ。


改造内閣発足 民意と向き合う姿勢こそ
 第3次安倍第3次改造内閣がきのう発足した。自民党の役員人事も併せて行われた。
 安倍晋三首相は、官房長官、党幹事長の留任で政権の骨格を維持する一方、批判を浴びてきた側近の重用は避けた。閣僚経験者や、首相と距離を置いてきた野田聖子氏らも起用した。
 学校法人「加計(かけ)学園」や陸上自衛隊の日報隠蔽(いんぺい)問題で支持率が急落する中、挙党態勢を築き政権基盤の安定を図る狙いなのだろう。
 組閣後の会見で首相は、政治不信を招いた責任を認めて陳謝した上で、改造内閣について「結果本位の仕事人内閣」だと強調した。
 だが、官邸主導の名の下で与党内の議論や国民への説明をないがしろにしてきた首相の政治姿勢を改めなければ、内閣改造で目先を変えたところで、国民の信頼回復は望めまい。
 慢心やおごりを排し、民意と謙虚に向き合えるのか。首相に問われるのはその点である。
■期待がしぼんだ1年
 内閣改造は昨年の8月以来、1年ぶりとなる。
 前回の改造直後、共同通信の世論調査で内閣支持率は52・9%、不支持率は30・9%だった。それが先月中旬には支持35・8%、不支持53・1%と逆転した。
 直接のきっかけは加計学園などの問題だ。首相自身、丁寧な説明を口にしながら自らと閣僚の保身を優先し、事態を悪化させた。
 しかし根底にあるのは、「安倍1強」と言われるほど権力が集中する中で、議論を軽視して突き進んできた首相に対する国民の不信感ではないか。
 特定秘密保護法、安全保障関連法に続き、いわゆる「共謀罪」法を、参院の委員会採決を省略する中間報告という奇手まで使って、数の力で強引に成立させた。
 一方、看板であるアベノミクスは、大規模な金融緩和もあって企業業績こそ改善したが、肝心の個人消費は一向に盛り上がらない。すでに限界は明らかだ。
 「女性が輝く社会」「1億総活躍」「働き方改革」などのスローガンは、「道半ば」のまま次々と置き換えられてきた。
 対アジア外交では国内の強硬論にばかり目を向けた結果、中国、韓国との溝を埋め切れず、最大の懸案である北朝鮮対応で足並みをそろえられていない。
 北方領土問題では、当初は大きな進展を期待させながら、帰属の問題では前進がなく、共同経済活動の前提となる「特別な制度」の姿すら見えないのが現状だ。
 そんな中で相次いだ不祥事や疑惑が引き金となり、国民の信頼の失墜を招いたとみるべきだ。
■許されぬ「疑惑隠し」
 内閣改造には、こうした政権運営の行き詰まりを打開する狙いもありそうだ。
 ならば首相に求められるのは、独善的との批判がある政権運営を徹底的に改めることだろう。
 そのためには、閣僚がイエスマンであったり、首相の意向を忖度(そんたく)することがあってはならない。
 とりわけ野田氏や、外相に起用された河野太郎氏には、内閣としての意思統一にあたり正面から首相にもの申す姿勢が求められる。
 今回の改造では、国会の焦点である加計学園問題に関わってきた文部科学相と地方創生担当相が、そろって交代した。改造前には陸自の日報問題で、稲田朋美氏が防衛相を辞任している。
 担当閣僚が代わったからといって、政府が説明責任から逃れられるわけではない。
 自民党は稲田氏の国会閉会中審査出席を拒否しているが、これでは閣僚交代が「疑惑隠し」だと受け止められても仕方あるまい。
 野党側は、森友学園への国有地払い下げ問題も含め、国会での徹底究明を求めている。
 首相は「丁寧な説明」を口にしている。野党の求めに応じ、臨時国会を召集するのが筋だ。
■異論にも耳傾けねば
 首相は、任期中の改憲を目指す姿勢を崩していない。議論を仕切る高村正彦副総裁を続投させたのもそのためだ。
 ところが首相の性急な姿勢には党内でも異論が強まっている。
 憲法改正推進本部の全体会合では、憲法に高等教育の無償化を明記する案に消極論が相次いだ。
 党四役人事では、外相だった岸田文雄氏が政調会長に就任した。
 岸田氏は会見で、党内の議論の環境を整えると述べる一方で、9条改正をいまは考えないとしてきた持論は「従来と変わっていない」と明言した。
 公明党の山口那津男代表も、首相が提案した9条改定論と距離を置く姿勢を示した。立ち止まるべき時が来ているのではないか。
 大切なのは、異論にもきちんと耳を傾け、民意をくみ取ることである。


内閣改造  おごり排し信頼回復を
 「第3次安倍第3次改造内閣」がきのう発足した。
 国民の政治不信は根深い。政権の立て直しに向けた安定重視の布陣とはいえ、安倍晋三首相にとって強い逆風にさらされての再船出に違いない。首相自らが「1強」のおごりを排して謙虚な姿勢で臨まなければ、政権の起死回生は難しいことを肝に銘じてもらいたい。
 首相は記者会見で「結果本位の仕事人内閣」と位置付け、「政策課題に結果を出すことで信頼を回復する」と力を込めた。
 森友・加計両学園を巡る疑惑や自衛隊の日報隠蔽(いんぺい)問題などで民意は離れつつある。内閣支持率が急落する中、首相は「人心一新を図りたい」として内閣改造と自民党役員人事を前倒しした。
 ところが、閣僚19人の顔触れをみると、政権の骨格である麻生太郎副総理や菅義偉官房長官らが続投し、外交の顔となる外相に河野太郎氏を起用するなど第2次安倍政権以降の入閣経験者が11人を占めた。新鮮味を欠き、実務や答弁の力を重視した陣容からは首相の強い危機感が透けてみえる。
 挙党態勢へ大派閥のバランスに腐心する内向きの論理ばかりが優先された。政権と距離を置く野田聖子総務相の起用は「批判勢力」を含め幅広い人材を登用する度量を示したが、野田氏の持論を封じ込める狙いがあるようだ。これで身びいきを反省し、信頼回復につながる改造と言えようか。
 防衛相に小野寺五典氏が再登板した。日報問題で揺れる組織の立て直しを図るが、隠蔽体質の糾明や再発防止を怠ってはならない。資質を欠く防衛相の言動で危ぶまれた文民統制の徹底も求めたい。
 加計問題で国会答弁の矢面に立った文部科学相と地方創生担当相を替え、幕引きを図りたい意向も見え隠れする。だが真相解明は程遠く、疑惑は残ったままだ。
 一方、党執行部は高村正彦副総裁と二階俊博幹事長を留任させ、政策立案を取り仕切る政調会長に「ポスト安倍」を目指す岸田文雄氏を充てた。ベテランを残した守りの布陣といえ、刷新感は薄い。
 政権復帰で安倍政権が再発足して4年7カ月余り。「1強」を背景に強権的な手法が国民の政治不信を招いた。都合の悪いことは調査せず説明もせず、ひたすら強弁で押し隠そうとする姿勢が首相に限らず内閣全体に波及した。
 新内閣はまず国民の声に謙虚に耳を傾け、丁寧な政権運営に心がけるべきだ。説明責任をおろそかにすれば信頼回復は難しい。


安倍内閣改造 永田町の論理は通用せず
 顔ぶれを変えたからといって過去の疑惑、不祥事が消えるわけではない。
 安倍晋三首相が内閣改造を実施し新たな自民党四役を決定した。資質を不安視された閣僚らを一掃し、閣僚経験者の再登板や、距離があるとされた野田聖子氏を取り込んでバランスに気を使った。しかし、これは永田町だけに通用する論理にすぎない。
 問題なのは閣僚だけでなく首相への不信感の高まりだ。森友・加計学園問題や南スーダン国連平和維持活動(PKO)部隊の日報隠蔽問題で説明責任を果たし、真相究明に取り組まない限り信頼回復にはつながらない。
 沖縄県民の民意を無視して名護市辺野古に新基地建設を強行する姿勢を改め、建設断念に舵を切らなければ沖縄の支持は得られまい。沖縄の施策に関係する河野太郎外相、小野寺五典防衛相、江崎鉄磨沖縄北方担当相も同様だ。
 共同通信が実施した7月の世論調査で、安倍内閣の支持率は、2012年の第2次政権発足以来最低の35・8%となった。不支持率は10・0ポイント増で最も高い53・1%。支持と不支持が逆転した。不支持理由として「首相が信頼できない」が前回比9・7ポイント増の51・6%で最多だった。第2次安倍政権以降で初めて半数を超えた。
 今回の内閣改造で加計学園問題に関係する山本幸三地方創生担当相や松野博一文部科学相を交代した。松野氏は「総理のご意向」「官邸の最高レベルが言っている」と記載された一連の文書への対応などで批判された。山本氏は松野氏との説明の食い違いが露呈し、国民の不信を強める一端になった。
 2人の閣僚を退場させても加計学園を巡る疑惑は依然として解明されていない。真相解明は急務だ。
 7月の閉会中審査で、安倍首相は加計学園の獣医学部新設計画を「学園の申請が認められた今年1月20日の諮問会議で知った」と以前の答弁と食い違う説明をした。首相の答弁の整合性が問題になっている。自身の説明責任が問われている。
 森友学園問題も、前理事長と妻の逮捕で幕引きとしてはならない。国有地がなぜ8億円余りも値引きされたのか、首相や昭恵首相夫人、政治家の関与はなかったのか。徹底究明が急がれる。
 南スーダンPKO日報問題は、直接の責任者で虚偽答弁が疑われている稲田朋美前防衛相が辞任したからといって、問題をうやむやにしてはならない。稲田氏を国会招致すべきだ。防衛省・自衛隊の隠蔽(いんぺい)体質にメスを入れ、シビリアン・コントロール(文民統制)を機能させる必要がある。
 強引な国会運営や閣僚らの失言がもたらした政治不信は、小手先の内閣改造では解消しない。首相の政治姿勢が問われていることを肝に銘じなければならない。


[安倍改造内閣]負担軽減に背く新基地
 安倍晋三首相が3日、内閣改造を実施した。
 名護市辺野古での新基地建設を巡って、国が知事の許可を受けずに岩礁破砕などを行うことに対し、県が差し止めを求め提訴するなど、対立が深まる中での改造となった。
 防衛相には、辺野古の埋め立て承認時に大臣だった小野寺五典氏が再登板した。外相には日米地位協定の改正に向け取り組んだ経験もある河野太郎氏が、沖縄担当相には、これまで沖縄との関係が薄い江崎鉄磨氏が起用された。
 7月末の大田昌秀元知事の県民葬で、安倍首相は「元知事が心を砕かれていた沖縄の基地負担の軽減に、政府として、引き続き全力を尽くす」と述べた。
 しかし、政権が繰り返し語る「負担軽減」はレトリックにすぎない。普天間飛行場返還のため、米軍にとって最も望ましい新基地を造るというものだからだ。新基地はキャンプ・シュワブやハンセン、北部訓練場、伊江島補助飛行場と一体的に運用される。軍港機能も新たに付加され、本島北部地域は米軍の一大軍事拠点に変貌することになる。
 政府がいう「負担軽減」は、県民の支持を得られておらず、大田氏が切望した「基地のない平和な沖縄」とも相いれない。
 保守県政時代に副知事を務め、大田氏の友人だった比嘉幹郎氏は県民葬で、「遺志を尊重し、県民に対するいかなる差別と犠牲の強要政策にも反対する」と語った。多くの県民が共感する意思表示を政府は真剣に受け止めるべきだ。工事を中断した上で、沖縄側との徹底した協議を求める。
 ■    ■
 安倍首相は会見で、森友学園へ格安で国有地を払い下げた問題や加計(かけ)学園の獣医学部新設計画を巡る問題、南スーダン国連平和維持活動(PKO)の日報隠蔽(いんぺい)問題を挙げた。その上で「国民の不信を招く結果になった」と、反省とおわびを述べ、新内閣で信頼回復に努めることを強調した。
 顔ぶれは、麻生太郎副総理兼財務相、菅義偉官房長官ら政権を支える骨格は維持しながら、「人心一新」をアピールした。だが、ふたを開けてみれば、閣僚経験者7人を再起用し、留任も5人と安定を重視した布陣となった。
 加計学園などの問題に加え、閣僚としての資質のなさや、経験不足が露呈し、内閣の支持率低下につながったとみているからだ。
 閣僚の入れ替えで支持率回復を目指すが、失った国民の信頼を取り戻すのは容易ではないだろう。
 ■    ■
 森友・加計学園問題などで国民の強い反発を招いたのは、政権に批判的な声に対して敵対的な首相自身の姿勢に加え、政権が自分たちに都合の悪いことを、ないことにしようとする傾向も見えたからだ。長い間支持率が高かった「1強」状態が招いたおごりである。
 関係閣僚を替えたからといって、これらの問題、疑惑にふたをして終わりとはならない。首相の「反省」が本物であるなら、真相解明に率先して取り組むべきだ。国民へ誠実さを示し、国政にあたることが求められる。


内閣改造 政治姿勢を改めるときだ
 閣僚や自民党役員の顔触れを変えたからといって、国民が政権に抱く疑念が消えるわけではない。「1強」のおごりや慢心とは決別し、謙虚な姿勢で政権運営に臨んでもらいたい。
 第3次安倍晋三第3次改造内閣が発足した。内閣支持率が急落する中、菅義偉官房長官や麻生太郎財務相ら5人が留任するとともに閣僚経験者7人を再登板させ、手堅さと安定感を最優先した。
 19閣僚のうち初入閣は6人にとどまり、清新さには欠ける。「守りの布陣」といえるだろう。
 防衛省の日報隠蔽(いんぺい)問題で矢面に立った防衛相、加計(かけ)学園の獣医学部新設問題を担当する文部科学相と地方創生担当相、「共謀罪」の趣旨を含む改正組織犯罪処罰法を巡る国会答弁が不安定だった法相は、いずれも交代した。
 政権と距離を置いてきた野田聖子氏を総務相に、歯に衣(きぬ)着せぬ発言で知られる河野太郎氏を外相にそれぞれ起用したのは、内外に挙党態勢を印象付ける狙いだろう。自民党役員人事では「ポスト安倍」を目指す岸田文雄前外相を政調会長に据えた。
 前内閣で積み残した宿題は多い。まずは日報隠蔽問題、加計学園問題、国有地格安売却の森友学園問題の解明が欠かせない。閣僚交代による幕引きは許されない。国民も国会も納得できる説明責任を果たすことが信頼回復の第一歩と心得てほしい。
 「アベノミクス」や「地方創生」など看板政策も色あせてきた。次は「人づくり革命」というが、打ち出した政策を検証する作業も必要ではないか。
 首相が前のめりの憲法改正は国民にも多様な意見があり、慎重で丁寧な論議が求められる。特定秘密保護法、安全保障関連法、共謀罪のような暴走は許されない。
 1年前、前回の内閣改造に際して私たちは「『数の力』を過信して国民の目に『おごり』と映るような政治は禁物」と指摘した。今回、首相は「人心一新」のための改造だという。何よりも首相自身が政治姿勢を改めるときである。


批判に耳傾ける謙虚さを/内閣改造
 安倍晋三首相が内閣改造と自民党の役員人事を行った。
 麻生太郎副総理兼財務相、菅義偉官房長官、二階俊博幹事長、高村正彦副総裁という政権を支える骨格を維持するとともに、閣僚としての資質が問われた稲田朋美元防衛相、金田勝年前法相の二つのポストに、経験者である小野寺五典、上川陽子各氏を再起用するなど安定重視の布陣とした。
 一方、安倍首相に一定の距離を置いていた野田聖子元総務会長を総務相に、当初、「廃棄済み」とされていた南スーダン国連平和維持活動(PKO)派遣部隊の日報の公表を促した河野太郎前行政改革担当相を外相に充て「人心一新」もアピールした。
 しかし、PKO日報隠蔽(いんぺい)問題のほか学校法人「森友学園」への格安での国有地払い下げ問題や、安倍首相の友人が理事長を務める学校法人「加計学園」の獣医学部新設計画を巡る問題で失った国民の信頼は、閣僚、党役員の入れ替えだけで回復させることはできないだろう。政権復帰以後の国政選挙連勝で得た「数の力」に頼った強権的な姿勢を改め、自らの非を率直に認め、厳しい批判にも耳を傾ける謙虚な姿勢が必要だ。
 安倍首相に異を唱えることなく、指示を忠実にこなすイエスマンだけだった改造前に比べれば、野田、河野両氏を閣内に迎え入れたことは評価できる。しかし、党内さえも味方か否かで切り分け、敵と見れば攻撃的とも言える対応をとる手法は相変わらずだ。
 理念、信条や政治手法が安倍首相とは大きく異なるにもかかわらず、協力姿勢をとる岸田文雄前外相は党政調会長として取り込み続けたが、時に批判的な発言をする石破茂元幹事長との協調関係には至らなかった。
 「安倍内閣、自民党に対し、国民の厳しい目が注がれている。私自身、至らない点があり、こうした状況を招いたことを深く反省をしている」
 安倍首相は自民党総裁として臨んだ3日の党臨時総務会で、こう述べたが、その「反省」が本物かどうか、これからの政権運営を見極めていかなければならない。
 森友・加計学園問題などで国民の強い反発を招いたのは安倍首相の敵対的な姿勢に加え、「1強」状態が招いたおごりだった。そういった姿勢を捨てない限り、国民の厳しい視線を変えることはできないだろう。


内閣改造 信頼回復に全力挙げよ
 安倍晋三首相は内閣支持率の急落による政権失速の危機を乗り切るため、内閣改造・自民党役員人事を断行し、第3次安倍第3次改造内閣が発足した。支持率急落は「安倍1強」のおごりへの国民の怒りが最大の要因だ。首相は生まれ変わる気持ちで謙虚に政権運営に当たり、政治への信頼回復に全力を挙げるべきだ。
 「骨格は替えないで、人心一新を図りたい」との首相の言葉通り、2012年12月末の第2次安倍内閣発足以来、政権の要となってきた麻生太郎副総理兼財務相と菅義偉官房長官は留任。自民党の二階俊博幹事長も続投し、骨格は維持した。
 一方、4年半にわたって外相として首相を支えた岸田文雄氏を党の政策立案を取り仕切る政調会長に起用した。「ポスト安倍」をにらんで党務に就くことを希望した岸田氏の意向を尊重し、挙党態勢の構築を重視した。
 「安倍外交」を担う外相には政策通で知名度の高い河野太郎前行政改革担当相を充て、2年前の総裁選で首相に対抗して出馬を模索した野田聖子元総務会長を総務相に起用@預始@した@預終@。挙党一致と人心一新をアピールする狙いだろう。
 学校法人「加計(かけ)学園」問題や天下り問題で混乱した文部科学省の立て直しのため、文科相に閣僚経験が豊富な林芳正元農相を充てた。防衛相には、第2次安倍内閣でも防衛相を務めた小野寺五典前政調会長代理を再起用した。南スーダン国連平和維持活動(PKO)部隊の日報隠蔽(いんぺい)問題で、稲田朋美元防衛相や事務次官らが辞任した混乱の収拾と文民統制の強化を図る。
 「共謀罪」の趣旨を盛り込んだ改正組織犯罪処罰法の国会審議で、不安定な答弁により閣僚としての資質が問われた金田勝年前法相の後任には、上川陽子元法相が再登板した。連立を組む公明党の要望はそのまま受け入れ、同党の石井啓一国土交通相が留任した。
 新内閣の閣僚19人の内訳は初入閣、留任・横滑りが各6人、閣僚経験者の起用は7人。新人を登用して党内の求心力を高めるとともに、政権の立て直しへ、ベテランを多く起用した安定重視の手堅い陣容となった。
 新内閣は、政治への信頼回復という喫緊の課題に直面するが、今回の人事でPKO日報隠蔽問題や森友学園、加計学園問題の真相がうやむやにされ@預始@ることがあっ@預終@てはならない。政府は丁寧な説明を尽くすべきだ。同時に、経済再生や安全・安心の確保など、国民が政治に期待する政策課題にも結果を出していかねばならない。


内閣改造 国民の不信は拭えない
 安倍晋三首相(自民党総裁)が内閣改造と自民党役員人事を行った。2014年12月に第3次安倍内閣が発足して以降、3度目の内閣改造となる。
 今回の内閣改造は、首相にとってこれまでと全く異なる政治状況の下で行われた。森友学園問題や加計(かけ)学園問題、南スーダン国連平和維持活動(PKO)部隊の日報隠蔽(いんぺい)問題で内閣支持率が急落し、「安倍1強」が揺らぐ中での改造である。
 そうした厳しい状況を象徴していたのが、改造後の首相会見だった。首相は冒頭、一連の問題に触れて「大きな不信を招く結果となったことを深く反省し、国民におわびしたい」と述べ、深々と頭を下げた。
 内閣支持率の急落に危機感をにじませたもので、その思いは内閣改造の顔触れにも色濃く反映されたと言える。
 一連の問題に関係した閣僚や国会答弁の不安定さが問題視された金田勝年法相らが交代させられた。批判の矢面に立った防衛相や文科相などには閣僚経験者が起用されるなど、手堅さを重視した布陣に努めたことがうかがえる。
 ただし、いくら閣僚の顔触れが変わったとしても国民の政治不信を払拭(ふっしょく)するのは難しいだろう。なぜなら内閣支持率が急落した要因となっているのは、首相自身に対する不信感であるからだ。
 加計学園の獣医学部新設計画では首相の関与や官僚の忖度(そんたく)によって行政の公平性、公正性がゆがめられたのではないか。森友学園に国有地が大幅に値引きされて売却されたのはなぜなのか。国民の疑念は晴れないままだ。
 こうした問題の全容解明に対して、政府与党の姿勢は極めて消極的だと言わざるを得ない。
 それぞれの問題のキーパーソンである加計学園理事長の加計孝太郎氏、森友学園に便宜を図ったのではないかと指摘される安倍昭恵首相夫人らの国会招致を野党は強く求めているが、自民党は拒否している。首相は「国民に丁寧に説明し、国会に求められれば誠実に対応する」と繰り返すが、行動で示しているとは言えない。有言実行が強く求められる。
 今回の改造では新たに「人づくり革命」担当相が任命された。首相が力を入れる教育無償化など人材投資の旗を振る役回りだが、従来の「働き方改革」「1億総活躍」の各担当相との役割分担が分かりにくいといった疑問の声も上がっている。安倍内閣では改造のたびに目玉政策の看板が掛け替えられるが、ポストの新設が人気取りの道具になってはならない。
 首相は引き続き経済最優先を掲げ、「結果」を出すことで信頼回復に努めると言う。しかし、疑惑が解明されない限り信頼を取り戻すことはできないことを認識すべきだ。内閣改造で国民の目先を変えられるほど簡単な問題ではない。


内閣改造 危機感透ける背水の陣
 内閣支持率がいよいよ危険水域に近づき、これ以上は退くことのできない「背水の陣」。3日発足した改造内閣の印象だ。
 第3次安倍政権で3度目の改造。直前に防衛相を辞任した稲田朋美氏のほか、金田勝年法相ら答弁が不安定だったり資質を問われる大臣を交代させた。
 初入閣は6人にとどまり、閣僚経験のあるベテランを要所に配置した。さらに、安倍晋三首相と距離を置く野田聖子氏を総務相に起用するなど挙党態勢を演出した。
 堅実だが人心一新とは言い難い。自民党四役も、岸田文雄政調会長以外は70歳以上の重鎮で占められた。
 ここから透けてくるのは、もう失敗は許されないという決意だ。「安定優先」とは安倍首相の危機感の裏返し。それを反映した布陣というべきだろう。
 しかし、これで内閣支持率が一気に上向くかと言えば疑問符がつく。国民の目には、前内閣の「残像」が焼き付いているからだ。
 学校法人「森友学園」への国有地払い下げや、「加計学園」の獣医学部新設計画でちらついた疑惑、南スーダン国連平和維持活動(PKO)部隊の日報隠蔽(いんぺい)問題の真相はなおやぶの中にある。
 日報隠蔽問題では、閉会中審査で野党が求めた稲田氏の参考人招致を与党が拒否している。新内閣発足で問題を幕引きさせたいという思惑がありありだ。
 説明責任から逃げようとする姿勢を国民はどう見るだろうか。「安倍離れ」が起きたのは、強引な国会運営や不誠実な説明に終始した姿を通じて、国民が「安倍1強」のおごりを感じ取ったためだ。そのことにまだ気づかないのなら先は暗い。
 共同通信社が7月に行った全国世論調査では不支持の理由として「首相が信頼できない」という回答が半数を超えた。政策の是非ではないだけに深刻だ。
 国民の負託を受けて権力を預かっているという謙虚さを欠いたままでは、政策の着実な実行はおぼつかない。ましてや悲願とする憲法改正はさらに遠い。
 2020年東京五輪・パラリンピックを担当する五輪相には衆院岩手2区選出の鈴木俊一氏が起用された。東日本大震災の被災地出身議員として「復興五輪」を担う。
 これを機に、その意味を問い直してみたい。被災県で競技したり、聖火が走ることが復興五輪のすべてではないはずだ。
 全国知事会議で来県した小池百合子東京都知事は「被災地の復興なくして大会の成功はない」と強調した。閣内での奮闘を期待したい。


【安倍改造内閣発足】首相自身が変わるべき
 「一強」から「支持率急落」の激変の中、安倍晋三首相が改造内閣を発足させた。国民の批判の対象となった閣僚を退任させる一方、19閣僚のうち骨格である麻生太郎副総理兼財務相や菅義偉官房長官ら5人を留任させ、閣僚経験者を多用して安定感を重視した。しかし改造によって懸案がリセットされ、国民の疑念が拭い去られるわけではない。安倍首相は東京都議選での惨敗などを受け、国会の閉会中審査などに応じてきたが、国民は十分とは受け止めていないのではないか。首相自身が変わらなければ国民の信頼は取り戻せない。
 共同通信社が先月15、16日に実施した世論調査で、安倍内閣の支持率は前回6月より9・1ポイント減の35・8%と、第2次安倍政権発足後で最低を記録した。不支持率は10・0ポイント増の53・1%で、これまでで最高となり支持と不支持が逆転した。報道各社の調査によっては20%台の支持率もあり「危険水域に入った」という指摘も出ていた。
 共同通信の調査で安倍内閣を支持しない最も大きな理由は「首相が信頼できない」で、前回比9・7ポイント増の51・6%だった。不支持の最大の原因は首相自身ということになる。夫人が絡む「森友学園」問題、友人が絡む「加計学園」問題の解明に首相自身が積極的に取り組まなければ国民は納得しないだろう。
 本県からは吉野正芳復興相が留任となった。今年3月、帰還困難区域と一部自治体を除く多くの避難指示が解除されたことで政府は「一段落」の感覚になっていないか。3月の東日本大震災追悼式で安倍首相の式辞には「原発事故」の文言が無かった。異常な事態が6年以上も続くことに鈍感になってはいけない。吉野大臣には現場感覚で政府を動かし、復興庁の新しい体制にも道筋をつけてほしい。
 加計問題などで国民の不信を招いたことに安倍首相は昨日の記者会見で冒頭、頭を下げて反省して見せた。政策としては経済を最優先に、一つ一つの課題に成果を掲げていく方針を示した。その評価は国民が自分の現在と将来の暮らしに、安心と不安のどちらを感じるかだろう。
 少子高齢化や相対的な国力の低下で国民は地域や国家、子どもの将来性も縮小するような不安を漠然と抱えているのではないか。国家戦略特区が課題解決に寄与する政策なら、国民に分かるよう丁寧に説明すべきだ。国会で安定した勢力を抱える政権だからこそ長期的な視点に立って国民が求める課題に正面から対応してほしい。(佐久間順)


改造内閣発足/復興加速へ仕事人の気概を
 安倍晋三首相が、内閣改造と自民党の役員人事を行った。
 首相は今回の改造内閣を「結果本位の仕事人内閣」と位置付けるが、東日本大震災と東京電力福島第1原発事故からの復興についてはどう考えているのか。
 記者会見で首相は、留任となった吉野正芳復興相を紹介する形で「東北の復興なくして日本の再生なし。現場主義を徹底し、被災地の声を復興につなげてほしい」と語ったが、首相として復興にどう取り組むのか。その気概が伝わってこなかったのは残念だ。
 震災と原発事故の発生から6年5カ月近くがたつが、避難地域の復興は始まったばかりで、県全体を見渡しても、農林水産物を中心に風評被害が収まっていないのが実情だ。本県は足踏みをしている余裕などないことを認識し、復興の加速化に力を入れるべきだ。
 復興に関わる主要ポストをみると、復興相の吉野氏と経済産業相の世耕弘成氏は留任し、新しい環境相には中川雅治氏が就いた。
 復興相は復興政策を一元的に担う責任、経産相は原発の廃炉と汚染水対策の確実な進捗(しんちょく)、環境相は除染土壌を保管する中間貯蔵施設の整備や管理運営などそれぞれ重要な任務を持つ。中川氏は環境事務次官を務め環境行政のプロと言えるが、今度は大臣として本県の再生に実行力を示してほしい。
 改造内閣と自民党執行部は強い逆風の中の船出となる。加計(かけ)学園問題や南スーダン国連平和維持活動(PKO)部隊の日報問題などで国民の信頼が損なわれているからだ。閣僚経験があるベテランを総動員した感のある布陣から透けるのは「絶対に失敗できない」という首相の危機感だ。
 実際、閣僚メンバー19人の中で、第2次安倍政権以降の入閣経験があるのは留任や横滑りを含めて11人。残る8人のうち総務相に就いた野田聖子氏は第2次政権発足時に党総務会長を務めた。
 党執行部は大派閥のバランスに配慮し、党四役のうち2人は70歳以上の重鎮であるなど刷新感は薄い。「ポスト安倍」を目指す岸田文雄氏の政調会長就任も党亀裂を避ける思惑が見え隠れする。
 各種世論調査で内閣支持率が落ちた原因は、強引な国会運営や答弁がもたらした有権者の政治不信だ。堅い守りの布陣で憲法改正や経済再生、教育無償化といった「政策遂行」を訴えても、真摯(しんし)に説明責任を果たす謙虚な姿勢を伴わなければ信頼回復はおぼつかない。「安定」と「人心一新」にうたう内閣は本当に実力を発揮できるのか。国民は注視している。


内閣改造 強権政治を改めてこそ
 安倍晋三首相が内閣改造を行った。支持率が落ち込む中、閣僚経験者を多く起用するなど安定を重視した布陣になっている。
 問われるのは閣僚の顔触れよりも政権の姿勢だ。反対意見に耳を貸さない強権的な国会運営や、疑問に正面から答えない不誠実な対応を改めなければ、不信感は拭えない。
 菅義偉官房長官、麻生太郎副総理兼財務相ら5人が留任した。共謀罪を巡って不安定な答弁を重ねた法相、加計学園問題で明確な根拠を示さず疑惑を否定した地方創生担当相らは交代している。
 総務相には自民党の野田聖子元総務会長を起用した。アベノミクス検証の勉強会を開くなど首相と距離を置いてきた野田氏を取り込んだ形だ。党人事では副総裁、幹事長が留任している。首相の言いなり、官邸追随の流れがますます強まらないか心配になる。
 共同通信社が先月中旬に行った世論調査で内閣支持率は第2次政権発足後、最低を記録した。不支持は最も高くなり、支持と不支持が逆転している。不支持の理由で最も多かったのは「首相が信頼できない」だった。首相自身が招いた支持率急落である。
 2012年の政権復帰後、特定秘密保護法や安全保障関連法など巨大与党の強引な国会運営が続いてきた。共謀罪では委員会採決を省き、いきなり本会議で成立させる乱暴な手法を取った。
 前内閣で相次いだ閣僚の問題発言も見過ごせない。環太平洋連携協定(TPP)を巡って「強行採決」に言及した農相、東日本大震災について「まだ東北で、あっちの方だったから良かった」と述べて辞めさせられた復興相…。政権のおごり、緩みが表れている。
 首相はきのう党臨時総務会で反省を口にした。「安倍内閣、自民党に対し、国民の厳しい目が注がれている。私自身、至らない点があり、こうした状況を招いた」と殊勝な姿勢を見せている。
 これまでも度々、反省の言葉を語り、丁寧な説明を約束しながら行動は伴わなかった。加計学園や森友学園の問題で政府は「記録がない」「記憶がない」と繰り返し解明に後ろ向きだ。首相は野党が憲法に基づき要求した臨時国会の召集に応じようとしない。
 次の国会で政府は一部専門職を労働時間規制から外す「高度プロフェッショナル制度」の審議入りを目指す。カジノ解禁の実施法案も提出する方針だ。ともに疑問が多い。力ずくでなく、議論を尽くしてこそ「反省」は本物になる。


安倍改造内閣 異論に耳傾ける謙虚さを
 加計(かけ)学園問題などの疑惑が解消されなくては国民の不信は払拭(ふっしょく)できないだろう。真摯(しんし)に説明責任を果たす謙虚な姿勢を求めたい。
 第3次安倍第3次改造内閣が発足した。閣僚経験のあるベテランを多く集めた、実務や答弁の力を重視した人選といえる。
 加計学園問題や南スーダン国連平和維持活動(PKO)部隊の日報隠蔽(いんぺい)問題などにより内閣支持率は急落している。
 安倍晋三首相は「反省すべきは反省し、新たな気持ちで結果を残して国民の信頼を勝ち得る」と決意を表明した。
 安定した布陣で立て直しに全力を挙げ、憲法改正や経済再生、教育無償化といった政策を前に進めていこうということだろう。
 だが党役員人事も含め、骨格の顔ぶれは変えず、初入閣6人、女性閣僚2人と刷新感はない。
 何より忘れてならないのは、支持率の低下は、強引な国会運営や閣僚らの失言がもたらした政治不信が根底にあるということだ。
 安倍首相の友人が理事長を務める加計学園の獣医学部新設計画を巡っても、首相や官邸の関与による「加計ありき」があったか否かが焦点になっている。
 政府の説明は二転三転し、首相が出席した衆院予算委員会の閉会中審査でも、参考人による答弁の食い違いが目立つなど疑問の解消にはほど遠かった。
 ところが今回の改造では、国会答弁の矢面に立った松野博一文部科学相と山本幸三地方創生担当相が、ともに交代した。
 PKO日報隠蔽問題では、辞任した稲田朋美元防衛相の閉会中審査への参考人招致を巡り、自民党の国対委員長だった竹下亘氏は「閣僚辞任という一番重い責任の取り方をした」と拒否した。
 その竹下氏は党の意思決定機関を束ねる総務会長に就任した。加計学園、日報隠蔽問題とも、早期幕引きを図るつもりなのだとしたら許されない。
 続投の二階俊博幹事長は先日、「今、自民党はいろいろ言われている。そんなことに耳を貸さないで、正々堂々、次の世代にこの国をバトンタッチできるまで頑張らなくてはいけない」と述べた。
 異論や反対の声に耳を傾けることなく、数の力で押し切ろうとする今の安倍政権、自民党の体質を象徴するような発言だ。
 一方で今回の閣僚・党役員人事では、「1強」と言われた首相の求心力低下もうかがわれる。
 「ポスト安倍」を目指す岸田文雄外相兼防衛相の閣内封じ込めを断念し、政調会長に据えた。
 首相と距離を置く野田聖子氏の総務相起用も、挙党一致を印象づける布陣と言っていいだろう。
 安倍首相が意欲を見せる憲法改正には、自民党内にもさまざまな意見がある。核・ミサイル開発を進める北朝鮮への対応をはじめ経済、少子高齢化対策など課題は山積している。
 他党はもちろん党内の異なる主張も聞きながら、丁寧な議論ができるのか。問われているのはその政治姿勢だということを、首相は肝に銘じなければならない。


内閣改造 疑惑隠しでは信頼戻らぬ
【論説】第3次安倍第3次改造内閣が発足した。閣僚経験者の再登板や自民党内の非主流派の登用など、安倍晋三首相は「結果本位の仕事人内閣」と表したものの、党政調会長に就任した岸田文雄前外相兼防衛相にスポットが当たってしまうほどにインパクトのない布陣と言っていい。「『サプライズのなさ』がサプライズ」という識者の言葉が当を得ている。
 森友・加計学園問題や、南スーダン国連平和維持活動(PKO)部隊の日報隠蔽(いんぺい)問題で失墜した国民の信頼は大臣の首のすげかえでは払拭(ふっしょく)されるはずもない。問われるのは首相自らの「1強」体質であることを肝に銘じるべきだ。
 安倍首相にとって来年9月の自民党総裁選で3選を果たし、宿願の憲法改正を成し遂げるためには、何としても支持率の下落に歯止めをかけなければならず、これまでのような身内に重きを置いた「お友達内閣」では国民の信頼回復もおぼつかない。新布陣はまさに保身に走る「崖っぷち内閣」である。
 挙党態勢の構築には腐心の跡がみてとれる。党執行部、閣僚人事ともに派閥のバランスに配慮したようだ。だが、党四役は70歳以上の3人が占め、19閣僚では留任が5人、閣僚経験者が8人と刷新感は薄い。思い切った若手の登用も考えるべきだったのではないか。
 去就が注目されていた岸田氏は、首相の留任意向を断り、自ら閣外へ身を置いて党務をこなすことを希望したとされる。党総裁選への布石ともみられる。記者会見で憲法の9条改正には慎重な姿勢は変わらないとした上で、政調会長として「活発な議論の環境をつくるのが私の立場だ」と述べたが、持論を封じてまで安倍政権を支え続けられるのか、疑問も残る。
 岸田氏が4年8カ月近く務めた外相には河野太郎元行政改革担当相が起用された。北朝鮮の核・ミサイル開発問題をはじめ米中韓ロなどとの間には難問が山積している。河野氏はどうかじ取りしていくのか、力量が問われる。
 総務相に郵政相などを務めた野田聖子元自民党総務会長を起用した。前回の総裁選で出馬を模索し、首相と距離を置いてきた。首相は「挙党一致」を印象付けたい考えなのだろう。だが野田氏にとっては取り込まれた格好で、存在感をいかに発揮できるかだ。
 一方、衆院安全保障委員会の閉会中審査が予定されているPKO日報隠蔽問題では、自民党側が渦中の稲田朋美元防衛相は辞任で責任を取ったとして参考人招致を拒否している。加計学園問題でも「大臣が交代したから」などと同じような対応を取れば、「疑惑隠し内閣改造」と言わざるを得ない。
 安倍首相は「私自身、至らない点があり、こうした状況を招いたことを深く反省している」と言うなら、疑念に対して丁寧に説明責任を果たしていく覚悟がなければ、国民の信頼は取り戻せない。支持率回復の要諦はそこにしかない。


安倍改造内閣 危機感にじむ守りの布陣
 安倍晋三首相による改造内閣が発足した。ここまで「1強」を維持してきた政権の支持率は急落しており、2012年12月の第2次安倍内閣発足以降、最大の危機に陥った中での改造である。
 閣僚19人のうち初入閣は6人、女性は野田聖子総務相ら2人にとどまった。派手なサプライズはなく、ベテランや閣僚経験者が目立つ。新鮮味は薄いが手堅い「守りの布陣」と言えよう。これ以上の失点は許されないという首相の危機感がにじむ人事だ。
 南スーダン国連平和維持活動(PKO)部隊の日報隠蔽(いんぺい)問題で大臣と幹部が辞任した防衛省トップには小野寺五典氏が再登板する。加計学園問題を巡る文部科学省の混乱収拾には実務能力に定評がある林芳正氏が当たる。党執行部は二階俊博幹事長が留任し、総務会長に竹下亘氏を、政調会長に「ポスト安倍」をうかがう岸田文雄氏を充てた。
 支持率低下とともに党内での首相の求心力には陰りが見えており、挙党態勢の人事を意識したのだろう。首相の出身派閥である細田派がやや自重する形で他派閥に配慮し、党内の非主流派も登用した。
 内閣の新たなポストとしては「人づくり革命」担当相を設けた。茂木敏充経済再生担当相が兼務する。人づくり革命は通常国会後に首相が打ち出したもので、教育無償化や人材への投資の施策を検討していくという。政権の新たな看板にしたいようだ。
 安倍政権は、地方創生や1億総活躍といった看板を次々と掲げ、担当大臣も置いてきた。だが、十分な成果を挙げているとは言い難く、キャッチフレーズ先行の感が強い。問われているのは成果である。道半ばの地方創生をはじめ、じっくりと腰を据えて取り組んでもらいたい。
 森友学園問題をはじめとして、強まる一方の政権批判の風向きを変えたい。今回の人事にはそうした思惑があったはずだ。しかし、内閣の顔ぶれを変えること以上に今必要なのは、国民や野党の批判を謙虚に受け止め、森友・加計問題などで首相らに向けられた疑念に丁寧に答えることである。安倍政権の根本的な政治姿勢が問われている。
 PKO日報問題では、国会の閉会中審査に、稲田朋美前防衛相を参考人招致するよう野党が求めている。稲田氏には、日報の非公表方針を了承していた疑いが浮上しており、うやむやのままの幕引きは許されない。だが、自民党は一貫して応じない構えだ。その理由が「稲田氏は閣僚辞任という一番重い責任を取った」というのでは、国民目線からかけ離れており、理解が得られるとは思えない。
 きのうの記者会見で首相は「国民の声に耳を澄ませる。政権交代時の原点に立ち返る」と語った。言葉だけでなく、長期政権で積み重なったおごりや緩みを排除していかないことには信頼回復の道は見えてこない。


内閣改造 疑惑解明から逃げるな
 いくら顔触れを変えても、政権が抱えている課題に変わりはない。森友、加計学園や、南スーダン国連平和維持活動(PKO)部隊日報の隠蔽(いんぺい)問題など、国民が抱く疑惑をうやむやにしようとするのであれば、到底許されまい。
 安倍晋三首相がきのう内閣改造を行った。大臣の問題発言や曖昧な答弁、強引な国会運営などが批判を浴び、内閣支持率は急落している。政権立て直しを図るため、追い込まれる格好での閣僚交代となった。
 失敗はもはや許されず、リスクを避けて実務能力優先で人選したのだろう。そんな守りの姿勢に強い危機感がうかがえる。
 歴史認識などの考え方が近い側近を重用する「お友達内閣」のイメージを変えようとした点も危機感の表れといえよう。首相と距離を置く野田聖子氏の総務相起用である。原発など党の政策に対しても歯に衣(きぬ)着せぬ発言で知られる論客、河野太郎氏は外相に就いた。挙党体制をつくって政権を安定させる思惑が首相にはあるようだ。
 野田、河野両氏は、首相を含め閣僚間で議論になることを恐れず積極的に発言してほしい。
 安定感のある人が多い一方、新鮮味が乏しいとの指摘もあろう。大事なのは何をするか、である。安倍首相は会見で「経済最優先」の考えを示した。
 ただ肝心の「アベノミクス」に陰りが見え始めている。日銀は先月、2%の物価上昇目標の達成時期をまた先送りした。「異次元緩和」に取り組んできたものの、先行きは不透明だ。金融政策の抜本的な見直しが必要ではないか。
 忘れていけないのは、政権への逆風となっている数々の疑惑は解明されていないことである。関連する文部科学や地方創生、防衛の大臣は全て代わったが、職を退いても説明責任から逃げられるわけではない。閉会中審査などで今後も、解明に努力する必要がある。
 安倍首相も、積極的に公開の場に出させるようにすべきだ。そうしてこそ、信頼を取り戻す道が見えてくるのではないか。
 そのためにも、まずは安倍首相が自ら真剣に国民の疑念に向き合うことが欠かせない。妻や友人に国会の証人として出るよう促すのが筋である。
 PKO日報の問題を抱える防衛相には、小野寺五典氏が就いた。隠蔽体質の改善を進めながら、省内で生じた亀裂を埋めていくことが求められる。責任は重大だ。公文書の管理には、安倍政権として取り組むことも急がれる。
 内閣改造に先立ち、自民党の役員人事が行われた。憲法改正の論議を主導する高村正彦副総裁を続投させたのは、首相が在任中に改憲を実現したい強い思いの表れだろう。しかし、連立与党の公明党をはじめ自民党内にも慎重論がある。首相の前のめり姿勢は理解し難い。国の根幹に関わるだけに、時間をかけた議論が不可欠だ。
 広島選出の岸田文雄氏は党政調会長になった。外相を務めた4年半余り、閣僚の一員として核兵器廃絶や改憲などの問題で首相との考えの違いを封印せざるを得なかったかもしれない。首相を目指すのなら、党内の意見をまとめる立場に就いたとはいえ、自らの考えをはっきり打ち出してもらいたい。


内閣改造/信頼回復へ真摯な対応を
 安倍晋三首相が、内閣改造と自民党の役員人事を行った。麻生太郎副総理兼財務相、菅義偉官房長官、二階俊博幹事長、高村正彦副総裁という政権を支える骨格を維持するとともに、閣僚としての資質が問われた稲田朋美元防衛相、金田勝年前法相の二つのポストに、経験者である小野寺五典、上川陽子各氏を再起用するなど安定重視の布陣とした。
 また、安倍首相に距離を置いていた野田聖子元総務会長を総務相に、当初、「廃棄済み」とされていた南スーダン国連平和維持活動(PKO)派遣部隊の日報の公表を促した河野太郎元行政改革担当相を外相に充て「人心一新」もアピールした。
 しかしPKO日報隠蔽(いんぺい)問題のほか学校法人「森友学園」への格安での国有地払い下げ問題や、安倍首相の友人が理事長を務める学校法人「加計学園」の獣医学部新設計画を巡る問題で失った国民の信頼は、閣僚、党役員の入れ替えだけで回復させるのは難しいだろう。
 政権復帰以後の国政選挙連勝で得た「数の力」に頼る姿勢を改め、自らの非を率直に認め、批判にも耳を傾ける真摯(しんし)さを求めたい。
 安倍首相に異を唱えることなく、指示を忠実にこなす閣僚が目立った改造前に比べれば、野田、河野両氏を閣内に迎え入れたことは評価できる。ただ、党内さえも味方か否かで切り分け、敵と見れば攻撃的とも言える対応をとる手法が変わるのかどうか。
 理念、信条や政治手法が安倍首相とは大きく異なるにもかかわらず、協力姿勢をとる岸田文雄前外相は党政調会長として取り込み続け、時に批判的な発言をする石破茂元幹事長は処遇せず、政権から遠ざけ続けている。
 「安倍内閣、自民党に対し、国民の厳しい目が注がれている。私自身、至らない点があり、こうした状況を招いたことを深く反省をしている」
 安倍首相は自民党総裁として臨んだ3日の党臨時総務会で、こう述べたが、その「反省」が本物かどうかは、今回の人事だけでは判断できない。
 森友・加計学園問題などで国民の強い反発を招いたのは安倍首相の姿勢に加え、「1強」状態が招いたおごりだったといえる。
 公開を求められた公文書や公的資料の提出を拒む、あるいは廃棄済みなどとして存在しないことにする。出さざるを得なくなると、ほとんどを黒塗り状態にしてしまう。
 これでは国民から、自分たちに都合が悪いものはうそをついてでも隠そうとしているような対応に映ったとしても不思議ではない。
 さらに加計学園問題では、官僚が作成した文書を菅官房長官が「怪文書」と切り捨て、文部科学省の内部調査が始まると、副大臣が国家公務員法の守秘義務違反を持ち出して官僚をけん制した。
 そして安倍首相は問題を追及する野党やメディアを「印象操作」と非難。東京都議選で街頭演説した際には、自らにやじを飛ばし続けた聴衆に対し「こんな人たち」とやり返した。
 今回の改造を出直しの機会に、そうしたおごりを捨てないと、国民の厳しい視線を変えることはできないだろう。


内閣改造 大臣を代えても疑惑は消えない
 第3次安倍第3次改造内閣が発足した。ベテランを多く配して安定を重視する一方、安倍晋三首相と距離を置いてきた野田聖子、河野太郎両氏をそれぞれ総務相、外相に起用するなど、「挙党態勢」を演出。首相が内閣支持率の急落に危機感を抱いた結果と言えよう。
 南スーダン国連平和維持活動(PKO)の「日報」や、学校法人「加計学園」を巡る問題の当事者となった大臣は外した。「人心一新」を狙ったのだろうが、これで疑惑が解消されたわけではない。このままうやむやにすることは許されない。引き続き国会で追及していかなければならない。
 中でも、日報問題で自らが組織的な隠蔽(いんぺい)に関与した可能性が高い稲田朋美元防衛相は、これまで説明責任を全く果たしていない。自民党の幹部は「辞任という一番重い責任の取り方をした。辞任した大臣を国会に呼ぶべきではない」と稲田氏の参考人招致を拒む。辞めれば在任中の疑惑は不問となり、説明の必要もないと言わんばかりの姿勢は到底容認できない。
 加計学園問題で矢面に立った山本幸三前地方創生相と、松野博一前文部科学相も閣外に去った。今治市への獣医学部誘致を巡る経緯について、政府の説明と文科省の内部文書との食い違いは残ったままだ。二度の閉会中審査でもその溝は埋まらなかった。真相解明の責務は残っている。新しく就任する2人の大臣も「分からない」では済まされないと肝に銘じるべきだ。
 東日本大震災を「東北で良かった」と発言した今村雅弘前復興相をはじめ、第2次安倍内閣が発足して以降、閣僚の辞任は6人に上る。また辞任には至らなかったものの、国会での不安定な答弁が問題になった金田勝年前法相や、沖縄県での大阪府警機動隊員による「土人」発言を「差別であるとは個人的に断定できない」とかばった鶴保庸介前沖縄北方相らもいる。
 首相はこれらの問題が起きるたびに「自らの任命責任」を口にしてきたが、具体的に何らかの行動を取ったわけではない。任命責任を口にするなら、稲田氏らには大臣を辞めた後もその責務を全うさせるべきだ。
 自民党人事では、加計学園問題への関与が指摘された萩生田光一前官房副長官が幹事長代行の要職に就いた。側近の優遇は変わらないようだ。また、再任された二階俊博幹事長はかねて言動が物議を醸してきた。先日には、自民党への国民の批判について「そんなことに耳を貸さないで、正々堂々頑張らなくてはならない」と話した。
 首相は昨日「反省すべきは反省し」と改めて低姿勢を見せたが、党人事を見る限り、本当に反省しているかどうかは疑わしい。国民の信頼を取り戻し、内閣支持率を上げるためには「疑惑隠しの内閣改造」では逆効果だ。自ら真相を明らかにすることでしか信頼は回復できないと認識するべきだ。


内閣改造 政治不信を払拭できるか
 ベテランを多く入閣させるなど安定を重視した陣容となったが、失われた信頼をどう取り戻すのか。
 安倍晋三首相が内閣改造・自民党役員人事を行った。首相の友人が理事長を務める学校法人「加計(かけ)学園」問題などで内閣支持率が急落する中、麻生太郎副総理兼財務相や菅義偉官房長官を留任させるなど政権の骨格を維持した。
 初入閣は6人となったが、この布陣で何を目指すのか、いまひとつ見えてこない。
 改造の目玉は、政権と距離を置いてきた野田聖子元総務会長を総務相に起用したことだ。第2次内閣発足以来、4年半余り外相を務めてきた岸田文雄氏を政調会長に充て、後任に河野太郎前行政改革担当相を抜てきした。
 首相への「批判勢力」である野田氏や政治信条が異なる河野氏を閣内に取り込むことで「お友達優遇」との批判をかわし、挙党態勢をアピールする狙いがあるのだろう。
 河野氏は、情報発信力や改革姿勢が評価された形だ。外相や衆院議長を歴任した父洋平氏はハト派で知られ、中国や韓国との関係改善を図りたいとの思惑も読み取れる。
 一方で、閣内不一致が起きる可能性もはらんでいる。
 注目されたのは、加計学園問題を抱える文部科学相の人選だ。林芳正元農相の行政手腕に期待したとみられる。
 7月の閉会中審査では、首相の答弁の整合性が追及されるなど、疑問は残ったままだ。説明責任をしっかりと果たしてもらいたい。
 安倍政権は南スーダン国連平和維持活動(PKO)部隊の日報隠蔽(いんぺい)問題を巡って、稲田朋美防衛相が辞任に追い込まれ、大きな打撃を受けたばかりである。
 防衛相には、小野寺五典政調会長代理を再び登板させた。日報問題を踏まえ、シビリアンコントロール(文民統制)の徹底を図らなければならない。北朝鮮の核・ミサイルへの警戒も怠れない。
 焦点となったのは岸田氏の処遇だった。石破茂元幹事長と並び、衆目の一致する「ポスト安倍」候補である。
 岸田氏は、来年の総裁選への準備を進めるため、閣外に出て党務に就くことを希望していた。その要求を受け入れた上、岸田派から4人を入閣させたのは、「安倍1強」の状況が変化したことをうかがわせる。
 首相は政権の安定化に向けて、派閥のバランスを取ることに腐心したようだ。
 記者会見では低姿勢だったが、大切なのは、強引な国会運営や答弁が招いた有権者の政治不信をいかに払拭(ふっしょく)するかである。
 今回も経済最優先を打ち出し、新たに「人づくり革命」を掲げたが、看板倒れに終わらないよう、成果を出さなければならない。
 閣僚の度重なる失言や資質が問題視されてきただけに、安倍内閣は国民目線を忘れず、謙虚に諸課題に対処すべきである。


【内閣改造】人心一新などできない
 安倍首相が内閣改造と自民党執行部人事を行った。
 閣僚も党役員も派閥のバランスを考慮し、閣僚経験のあるベテランや重鎮を配している。安定優先の布陣だという。
 そもそも今回の改造は森友、加計(かけ)学園や南スーダン国連平和維持活動(PKO)部隊の日報隠蔽(いんぺい)問題などによる内閣支持率の急落が理由だ。数々の疑惑の幕引きを急ぎたい思惑があからさまなだけに、国民の多くは冷めた目で見ていたのではなかったか。
 首相は「国民の信頼回復に努める」と意気込むが、それは閣僚の顔触れを変えただけでは成し得ない。首相自ら疑惑の解明に率先して取り組む姿勢がなければ、不信はますます強まるだけである。
 内閣改造は支持率が低迷した時などに、「人心一新」を掲げて行われるのが常である。今回も安倍首相は「新たな気持ちで結果を残し」「新たな布陣で政策を前に進める」と、政治の「リセット」を強調する。
 しかし、それほど簡単に切り替えができる状況だろうか。
 安倍首相を慕っていた森友学園の理事長は、国有地の払い下げについて安倍昭恵・首相夫人側に相談。結果的に常識外れの値下げが実現している。加計学園の獣医学部新設を巡っては、「総理のご意向」などと書かれた文部科学省の内部文書に沿って、計画がとんとん拍子で進んでいった。学園理事長は首相の「腹心の友」である。
 官僚の忖度(そんたく)や「えこひいき」、政治の私物化が疑われる問題が立て続けに起こっている。異常な事態と言うほかない。
 PKO日報問題では、陸上自衛隊の隠蔽方針を稲田前防衛相が了承していたか否かが曖昧なままだ。こちらも「文民統制」の根幹が揺らぐ重要な問題である。
 改造では防衛相、文科相、地方創生担当相の関係閣僚が軒並み交代した。当事者を表舞台から退場させ、ほとぼりが冷めるのを待つ―。そうした従来のやり方を踏襲するつもりなのだろうか。
 内閣支持率が急落したのは、答弁が不安定だったり失言したりする閣僚の資質だけが原因ではない。疑惑解明に向けて消極的な姿勢に終始してきた、安倍首相への不信感が大きいのは明らかだろう。そうである以上、首相自身が対応を変えるほかに事態打開の道はない。
 日報問題で与野党が開催する国会の閉会中審査について、野党は稲田前防衛相の参考人招致を求めているが、与党は拒んでいる。森友、加計学園問題でも、昭恵夫人や加計学園理事長らの招致が実現していない。これでどうして真相解明が期待できよう。
 安倍首相がイニシアチブを取って関係者を招致し、堂々と質疑してこそ、信頼回復への第一歩が踏み出せるというものだろう。
 それができなければ疑惑隠しの内閣改造に終わるだけである。


改造内閣スタート これで幕引きとするな
 第3次安倍第3次改造内閣がスタートした。新内閣の布陣を見ると、閣僚経験のある中堅・ベテランを集め、安定感を重視した「実務型内閣」という印象だ。これまでは抜てき人事が目立ったが、今回はそれほど奇をてらった人事はなく、なんとしても支持率下落を止めたいという安倍晋三首相の狙いが透けて見える。
 しかし、森友・加計(かけ)学園問題や南スーダン国連平和維持活動(PKO)部隊の日報隠蔽(いんぺい)問題などで失った国民の信頼は一朝一夕では回復しない。謙虚に説明責任を果たす姿勢が求められる。
 19閣僚のうち5人が留任した。政権の要となる菅義偉官房長官と麻生太郎副総理兼財務相は続投。この2人をそのまま残したことで、首相としては冒険を避けた形だが、国民には「変わり映えがしない」と映るかもしれない。一方の初入閣は6人と少ない。
 注目の女性閣僚は2人で、野田聖子氏を総務相に据えたのが、サプライズ人事といえる。経済政策などを巡り、これまで安倍政権と距離を置いてきた野田氏は、2年前の自民党総裁選で立候補を模索。内閣の支持率が下がる中、野田氏の入閣で自民党内の幅広い人材を起用する姿勢をアピールし、挙党態勢の確立につなげる狙いがあろう。
 もう一つの目玉人事は、歯に衣着せぬ言動が持ち味の河野太郎氏が外相に就いたこと。PKO部隊の日報問題で、防衛省内の調査をやり直すよう求めたことでも知られる。首相とすれば、党内の幅広い意見に耳を傾けて政権運営に当たるイメージづくりを演出した形だ。
 省内が混乱した文部科学省と防衛省の大臣には、党内有数の政策通とされる林芳正氏と、安全保障政策に詳しい小野寺五典氏という閣僚経験者を充てた。文科省は天下り問題で幹部が処分され、国家戦略特区での獣医学部新設を巡り、内部で混乱があった。一方の防衛省も、PKO部隊の日報問題で大臣や次官らが辞任。ミサイル発射を繰り返す北朝鮮への対応も迫られている。いずれも早急に態勢を立て直すためには、実績のある、即戦力の人材起用が不可欠と判断したようだ。
 ただ、野党側から見れば、内閣改造をしただけでは、一連の問題の幕引きは認められないと言うだろう。体制を一新するだけで終わらず、丁寧な国会対応をするなど、引き続き国民の疑念を払拭(ふっしょく)する努力が必要だ。
 首相が強い意欲を示す憲法改正問題は今後の大きな政治テーマである。首相は秋の臨時国会で党独自の憲法改正案を提出すると明言した。しかし支持率の低下で、党内では年内のとりまとめが難しいとの観測も出ている。そこで、これまで以上に重要性を増すのが、党運営を仕切る三役ら幹部だ。
 二階俊博幹事長、高村正彦副総裁は再任させ、新しい政調会長には岸田文雄氏を起用。ハト派の岸田氏は憲法9条改正には慎重な姿勢を崩していないが、首相は党内のとりまとめ役を期待している。派閥の会長を務める岸田氏は安倍首相の後に政権を担う意欲を示しており、自らの信条に折り合いをつけながら、改憲問題をどう扱うかが注目される。国民世論を二分しかねないだけに、慎重で丁寧な議論が望ましい。(横尾章)


[安倍改造内閣] おごりを捨て真摯に国民に向き合え
 支持率が急落した内閣のイメージを払拭(ふっしょく)し、信頼回復につなげられるのか。新たな布陣の手腕が厳しく問われている。
 安倍晋三首相が内閣改造と自民党役員人事を断行し、第3次安倍第3次改造内閣が発足した。人心を一新し、困難な局面を打開する狙いだ。
 「お友達内閣」とやゆされるのを避け、多くのベテランを起用して安定重視に腐心したことがうかがえる。
 国民の政権への不信感が高まっているのは明らかだ。森友・加計学園問題や、南スーダン国連平和維持活動(PKO)部隊を巡る日報隠蔽(いんぺい)問題への稲田朋美元防衛相の対応など政権の姿勢に批判が集中した。7月の東京都議選の歴史的な大敗がそれを端的に物語る。
 疑惑に丁寧に答えず、真相解明に後ろ向きな態度は、ひとえに「安倍1強」のおごりと言わざるを得ない。強引な国会運営を反省し、真摯(しんし)に説明を尽くす姿勢が求められる。
 支持率の低迷は、衆院解散・総選挙の時期を巡る首相の戦略にも影響を与えているに違いない。内閣改造の成否が今後の行方を左右することになろう。
 経済再生や社会保障制度の見直し、核・ミサイル開発を進める北朝鮮への対応など、内外に課題が山積している。内閣が結束して取り組むことが重要だ。
■局面打開へ再起用も
 党四役人事で注目されるのは、岸田文雄外相兼防衛相が、希望した政調会長に就任したことだ。
 岸田氏は「ポスト安倍」の有力候補の一人だ。首相は来年の党総裁選で2021年までの総裁任期を得る思惑から、岸田外相を続投させて閣内に封じ込める狙いがあったに違いない。
 だが、支持率回復のために岸田氏の協力は欠かせず、最終的に受け入れざるを得なかったようだ。党総裁選に向け、岸田氏の動向が注目される。
 19閣僚のうち留任は菅義偉官房長官ら5人だった。総務相に首相と距離を置く野田聖子元総務会長を起用したのは、挙党態勢を演出する目的とみられる。
 首相にとって、昨年夏の安倍第2次改造内閣の目玉として防衛相に起用した稲田氏の誤算は大きかった。
 東京都議選の応援演説での自衛隊の政治利用と受け取れる失言や日報問題に絡む混乱など、およそ閣僚の資質に欠ける人物を重用した首相の責任は極めて重大だ。
 後任に小野寺五典元防衛相を再起用したのは、防衛省・自衛隊の混乱状態を収拾する狙いがある。
 「共謀罪」の趣旨を盛り込んだ改正組織犯罪処罰法を巡り、国会答弁が二転三転した金田勝年法相の交代は当然だ。上川陽子元法相が再登板する。
 学校法人「加計学園」の獣医学部新設計画問題では、政府の説明が次々に変わり、国民の不信を招いた。国会答弁の矢面に立った松野博一文部科学相、山本幸三地方創生担当相も交代した。
 文科相の後任には林芳正元農相を充て、実務や答弁能力を重視した。
 国会対策委員長に鹿児島県選出の森山〓(しめすへんに谷)前農相を起用したのは、国会運営で野党側との折衝の手腕を期待されてのことだろう。
■疑惑解明を忘れるな
 内閣改造で閣僚の顔ぶれを変えたからといって、森友・加計学園問題や日報問題が解決したわけではない。政府、与党は勘違いしないことだ。
 首相はこれまで森友学園問題への関与を全面否定し、2月の衆院予算委員会では「私や妻、事務所が関わっていれば、首相も議員も辞める」と断言した経緯がある。
 昭恵夫人からの現金100万円寄付の真偽については、政権側と学園側の言い分が食い違ったままだ。
 学園による当初の「安倍晋三記念小学校」計画や、昭恵夫人の名誉校長就任が、学園側と首相夫妻の親密な関係を思わせ、学校開設への不公平な手続きを疑わせた。
 国有地はなぜ学園側に格安で払い下げられたのか。真相解明には昭恵夫人や当時の財務省の交渉担当者らの国会招致が欠かせない。
 首相が「腹心の友」という加計学園の理事長ら関係者の招致も必要だ。
 日報問題の核心は、陸上自衛隊内で「廃棄した」とされていた日報が保管されていたことを巡り、稲田氏が報告を受け、了承していたかどうかである。
 稲田氏は否定しているが、報告を受けながら国会答弁で否定したとの疑惑は解消されていない。文民統制など重大な問題を含んでいる。自民党の稲田氏の国会招致拒否はあり得ない。
 憲法論議からも目が離せない。首相の狙い通りに今秋の臨時国会中に自民党改憲案を提出できれば、来年の通常国会中に国会発議、秋に国民投票との日程も見えてこよう。
 内閣改造で支持率が上がれば、首相が総選挙に打って出るのではないかとの観測もある。
 だが、国の骨格を変える憲法改正は、大局的な視点に立った慎重な論議が必要だ。国民の多くは早急な憲法改正を望んではいない。日程ありきの改憲は将来に禍根を残すことになりかねない。


国家破滅内閣に名を連ねた卑しい権力亡者の閣僚たち<上>
大嘘つき続ける安倍首相 小手先改造の無意味
 これほど醜悪な内閣改造劇は見たことがない。 3日、第3次安倍再々改造内閣が発足。森友学園、加計学園、自衛隊の日報隠蔽問題などで追い詰められ、政権浮揚を狙って人事刷新に踏み切った。
 安倍首相は記者会見で「結果本位の仕事人内閣」と名付け、胸を張っていたが、その表情は冴えなかった。船出するのが泥舟では、それも当然か。
「地味でパッとしない布陣だよね。“挙党態勢”と言うけど、中身は二線級ばかり。総理が声をかけた連中は、みな断っている。伊吹文明さんに文科相就任を断られ、河村建夫さんに打診しても逃げられたらしい。泥舟に乗りたくないと思われたら、政権の終焉は近い。大臣になったのは、泥舟でもいいから乗りたい連中だけでしょう」(自民党関係者) 
 この改造の本質が「疑惑隠し」にあることは、国民もお見通しだ。
「仕事人内閣というのなら、真っ先にやるべきことは、腐臭漂うスキャンダルの解明です。ところが、安倍政権の中枢メンバーは、加計学園問題で子供だましの嘘をつき続け、内閣改造の目くらましで国民をゴマかし、疑惑にフタをしようとしている。
 木の幹が腐っているのに、先端の細い枝だけ接ぎ木して立派に見せようとしているようなもので、こんな小手先の内閣改造には何の意味もありません。首相の反省の弁も口先だけで、一時的に殊勝な態度を見せれば国民をダマせると甘く考えているのがミエミエです。本当に反省していれば、内閣改造で延命を図るのではなく、行政を混乱させた責任を取って退陣しているはずです」(政治評論家・本澤二郎氏)
 沈みゆく泥舟と知りつつ、国家破滅内閣の泥舟に乗った連中もロクなもんじゃない。
福田元首相に看破された最低最悪内閣の正体
 安倍政権の破廉恥体質については、2日に共同通信のインタビューに応じた福田元首相が痛烈に批判している。森友学園への国有地払い下げや、加計学園の獣医学部新設を踏まえ、安倍政権下で「政と官」の関係がおかしくなっていることを「国家の破滅」という厳しい言葉を使って断罪したのだ。
<各省庁の中堅以上の幹部は皆、官邸(の顔色)を見て仕事をしている。恥ずかしく、国家の破滅に近づいている>
<官邸の言うことを聞こうと、忖度以上のことをしようとして、すり寄る人もいる。能力のない人が偉くなっており、むちゃくちゃだ>
<自民党がつぶれる時は、役所も一緒につぶれる。自殺行為だ>――。
 安倍が第1次政権をブン投げた後を引き継ぎ、「あなたとは違うんです」の迷言を残して辞めた福田から見ても、いまの安倍政権は異常なのだ。
「福田氏は慎重な発言をするタイプだけに、ここまで言うのはよほどのことですが、最低最悪内閣の本質をよく言い当てている。安倍首相は、一部の仲間内で国家権力を私物化しており、その一端が森友や加計問題で露呈したのです」(本澤二郎氏=前出) 
 自由党の小沢一郎代表も、内閣改造に関して談話を発表。こうつづっている。
<いま内閣に問われていることは、総理の友人の為の便宜供与や総理を守るための文書廃棄、口裏合わせ等の隠ぺい工作、そして、何よりそういうことを可能ならしめている公務員の「総使用人化」である>
<安倍総理は内閣改造などという意味のないことをする前に、即刻「すべて」を明らかにしたうえで、今こそ潔く身を引くべき時である>
 真っ先に変わるべき人が居座り、改造人事を断行するという不条理。“死に体”首相の卑しい思惑で政治が愚弄されている。
悪相・暴言で支持率が上がるわけはなし
「結果重視、仕事第一、実力本位の布陣を整えられた」――。組閣を終えた安倍は政権浮揚に自信を見せているが、この布陣では政権浮揚などあり得ない話だ。
 支持率急落に拍車をかけた菅官房長官と二階幹事長が残ったままなのに支持率が回復するはずがない。菅は加計問題で文科省の内部文書を「怪文書」扱いし、国民の政権不信に火をつけた男だ。しかも、批判を浴びた後も態度を変えず、安倍と加計孝太郎理事長の会食が、関係業者との供応接待を禁じた大臣規範に抵触するのではないか――との疑問に対しても「通常の交際」と顔色を変えず言い放っている。いまや、ゴーマン政権の象徴である。国民はあの悪相を見るたびに安倍政権への不信を募らせている。
 一方、二階は都議選の応援演説で「私ら(自民党)を落とすなら落としてみろ」と暴言を吐き、都議選の惨敗後も何ら反省することもなく、派閥の勉強会でも「そんなことに耳を貸さないで」と開き直っている。
 そんな「悪相・暴言」の2人が今後も毎日、テレビカメラの前に出てくるのに、他の閣僚を多少、入れ替えたくらいで国民の印象がガラリと変わるはずがない。政治評論家の小林吉弥氏はこう言う。
「政権の屋台骨は変わらず、イメージ刷新も程遠い。支持率の回復は到底期待できません」
 9月の臨時国会で、野党が再び、森友、加計問題を厳しく追及するのは確実。あの悪役2人がまた開き直れば、さらに国民の怒りに火をつけるのは間違いない。


小泉進次郎氏が英語で指摘した「第一次安倍政権の3つの敗因」
 もはや次世代ホープではない。“ポスト安倍”の一人、小泉進次郎氏(36)は、どのような自民党再生案を描くのか。この7年、同氏を追い続けてきたノンフィクションライター・常井健一氏の膨大な取材メモに、その手がかりは残されていた。
 * * *
 自民党から民心が離れ始めている。焦り、威張り、浮かれ、依怙贔屓をし、驕っているというのが、国民の多くが思い浮かべる自民党議員のイメージとなっている。
「自民党に対する今の逆風は否定しようがありません。なんで逆風が吹いているのかと言えば、自民党自身が蒔いた種です。私たちは謙虚になって、いつでも野党になりうるという気持ちを決して忘れてはいけない」
 歴史的惨敗に終わった東京都議選の最中、結果が出る前から安倍政権に公然と警鐘を鳴らしたのは、小泉進次郎衆院議員だ。36歳が東京・銀座の街頭で叫ぶ「正論」に対し、足を止める老若男女たちは頷いていた。
 筆者は、自民党が野党だった2010年の参院選以降、500回近く小泉が登場する街頭演説を全国各地で眺めてきた。彼を目当てに集まる大観衆の反響は、党勢を計るのに絶好のバロメーターだと思っている。7月の都議選では小泉登場前の会場はいまだかつてないほど白けた雰囲気だった。
 自民党は1955年の結党以来、何度目かの危機にある。先人たちは事あるたびに「自民党ではない自民党」を模索し、党勢を回復させてきた。そこで党内で数少ない“無傷”の小泉に党の再建を任せたらどうなるか。膨大な取材メモに書かれた発言録を元に「小泉進次郎の自民党再生計画」を勝手に練ってみた。
 実は、小泉ほど安倍晋三を反面教師とし続けてきた政治家はいない。原点は、政界デビュー前まで遡る。
 2006〜2007年、彼は米国ワシントンの戦略国際問題研究所で研究助手を務めた。そこでの共同研究で扱ったテーマが「第1次安倍政権の敗因」だったのだ。当時の報告書では、英文で3つのポイントを指摘している。
1、安倍に対する国民の期待が不自然なほど高かった
2、内政問題で判断を誤った。安倍は決められないリーダーとして痛手を負った
3、安倍内閣のメンバーたちが国民を失望させるスキャンダルを作りすぎた
 これらは10年前の問題点だが、2017年の安倍が抱える課題も3点に凝縮されていると言える。最近でこそ安倍との違いをオブラートに包んで語る小泉だが、4年半前はこう話していた。
「第1次安倍政権は官邸の上からあらゆるところに機関銃を撃ちまくった。戦うべき敵と作らなくてもいい敵を間違えちゃいけない」
 最近の安倍も、官邸主導で改革を急ぐあまり、党内や霞が関に敵を作りすぎた。さらに、あらゆる国民を包摂して統治を施す立場にありながら、異論を唱える人たちに粗暴な言動を続けた。
 小泉にさえ、演説中に激しいヤジが飛ぶことはある。そんなとき彼は「批判も受け止めながら、政治を前に進めたい」と応じる。意見の合わない議員や記者とやり合った後には、陰でフォローすることも忘れない。
「徹底的に攻め込んでも、逃げ道を作ってやれと言うじゃないですか。僕は国会で厳しく追及しても、絶対に個人の批判はしない。戦い方、戦うタイミング、そして深さ。それを見極めないと、最初の勢いはいいけど、気が付いたら後ろに味方が誰もいない状況になる」(敬称略)
●とこい・けんいち/1979年、茨城県笠間市生まれ。ネット企業、出版社勤務を経て、2017年、「小泉純一郎独白録」(月刊文藝春秋)で第23回編集者が選ぶ雑誌ジャーナリズム賞受賞。著書に『保守の肖像 自民党総裁六十年史』『誰も書かなかった自民党 総理の登竜門「青年局」の研究』など。