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Japon : un robot moine pour lire des prières bouddhistes lors des funérailles
L'entreprise qui le commercialise fait valoir que la solution est beaucoup plus économique qu'un humain, d'autant que les religieux se font moins nombreux au Japon.
La compagnie japonaise Nisseico a dévoilé, mercredi 23 août à Tokyo (Japon), un robot religieux qui peut accomplir plusieurs tâches liturgiques. Parmi celles-ci, comme le montre la vidéo, la lecture de textes bouddhistes pendant les cérémonies de funérailles.
Une solution plus économique pour les familles
Ce robot humanoïde surnommé "Pepper", conçu par la compagnie japonaise de télécommunications Softbank, porte ici une robe bouddhiste et chante des "sutras" (textes d'enseignements bouddhistes). Il a été montré "en action" lors d'une exposition spécialisée pour entreprises de pompes funèbres qui se tenait dans la capitale japonaise.
La firme qui commercialise ces machines vante leurs nombreux avantages. D'abord, ces robots permettent de remplacer les prêtres, de moins en moins nombreux. Ensuite, leurs services sont bien plus économiques : lors d'une cérémonie funéraire, le robot qui lit les "sutras" coûte 390 euros.
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ワイヤレスプレゼンターを買いました.緑のレーザポインタにするか迷ったのですが,レーザは緑がいいな♪と思ったのですが小型のものが魅力的でそれを買いました.人差し指に指輪のように?はめ込んで使うみたいです.
夕方耳を澄ますと虫のこえが聞こえてきました.鈴虫ではないけど秋の気配を感じます.

気仙沼港 サンマの初水揚げ
全国有数のサンマの水揚げ量を誇る気仙沼市の港で今シーズン初めてとなるサンマの水揚げが行われました。
気仙沼港には23日午前6時ごろ、長崎県雲仙市の「第3太喜丸」が入港しました。
そして、北海道の沖合でとれたおよそ20トンのサンマを今シーズン初めて水揚げしました。
23日は一匹130グラムほどの中程度の大きさのサンマが中心で、魚市場では仲買人が大きさや脂の乗り具合などを確かめていました。
23日のサンマは1キロあたり1030円から1210円で取り引きされ、去年の初水揚げと比べて100円ほど高くなりました。
震災前、全国2位だった気仙沼港のサンマの水揚げ量は震災で激減したあと回復していましたが、全国的な不漁の影響もあって、ここ2年は減少傾向が続いているということです。
サンマを水揚げした井上太喜漁労長は「ことしは例年より量が少なく不安なスタートになりましたが、まだ始まったばかりなのでおいしいサンマを一匹でも多く皆さんに届けたい」と話していました。


復興願い絆結ぶ酒 東北、熊本の信金が発売 被災地のコメ使った大吟醸
 岩手、宮城、福島、熊本4県の15信用金庫と城南信金(東京)が連携し、東日本大震災と熊本地震の被災地のコメで仕込んだ日本酒「絆結(きゆ)」の販売が22日、始まった。同信金が主催し東京国際フォーラム(千代田区)で開幕した商談会「よい仕事おこしフェア」に販売ブースが設けられ、復興の願いを込めた純米大吟醸を関係者が味わった。
 開会式で同信金の渡辺泰志理事長は酒造りの狙いについて「震災を風化させないために地域に根差した各信金の絆を生かした」と語った。試飲した村井嘉浩宮城県知事は「甘めでフルーティー。皆さんの思いが伝わる」と述べた。
 絆結は4県産ひとめぼれをブレンドし、福島県会津坂下町の曙酒造が5000本を醸造した。会場のほか4県の酒店などで販売する。720ミリリットル入り2800円(税込み)。1本当たり200円が4県に寄付される。
 商談会は23日まで。入場無料。中小企業などが431ブースを出展。東北の食を味わうエリアもある。


河北春秋
 東日本大震災で壊れ、復元された大崎市岩出山の有備館(旧岩出山伊達家の学問所)の傍らに、城下の外堀だった清流、内川がある。石積みの護岸や風情ある橋を巡る散策路を歩いた。この貴重な景観を、26年前の住民たちの運動が守った▼「U字溝で大改修する国などの案に住民が反対し、内川を街に生かし続けようと提案した」と真山智さん(80)。隊長を務める「内川ふるさと保全隊」(107人)の仲間と、児童らの生き物調査や夏祭り、除草作業、藤棚作りなどの活動を続ける▼内川は実は川でなく、430年近く前、伊達政宗が開削させた農業用水。北上川支流の江合川から高度な土木技術で導水され、途中86カ所の分水ぜきから水路を網の目のように広げ、周辺の3300ヘクタールもの水田を今も潤す▼大崎地方では多くの農業用水網だけでなく、水管理を各集落の共助組織「契約講」が担い、洪水時に遊水池となる蕪栗沼、品井沼なども整備され、冷害克服の優れた農法も開花した。東北を代表するコメどころ「大崎耕土」は長い営みのたまものだ▼水を巧みに利用し、豊かさを生む。そんな先人の知恵が培った大崎耕土を丸ごと「世界農業遺産」=国連食糧農業機関(FAO)認定=に登録しようと、大崎市など地元5市町が準備を進めている。

<五輪聖火リレー>「石巻から」市長と宮城知事が都知事らに要望
 2020年東京五輪・パラリンピックを巡り、村井嘉浩宮城県知事と亀山紘石巻市長は22日、聖火リレーの出発地に復興五輪の象徴として石巻市を選ぶよう小池百合子東京都知事、鈴木俊一五輪相に相次いで要望した。リレーができる限り多くの被災地を回る日程となることも求めた。
 都庁で懇談した小池氏は「(登米市の県長沼)ボート場の件では本当にご配慮、ご協力を頂いた。皆さんの声はしっかり伝えたい」と述べた。大臣室で会談した鈴木氏は「被災地を走ることは大会の成功につなげる重要な一要素。しっかり受け止めたい」と応じた。
 聖火リレーのルートや日程は大会組織委員会(森喜朗会長)が19年夏をめどに決める方針。「東日本大震災の被災地を出発」と「沖縄県から北上」の2案が示されている。
 村井知事と亀山市長は大会組織委への要望も希望したが、「各自治体から要望を受けると、今後の検討に支障を来す恐れがある」として断られたという。
 終了後、村井知事は「サッカー競技がある宮城は組織委からすれば仲間。要望をはねつけるのは非常に残念」と不満を示しつつ、「全国バランスの問題で慎重姿勢と理解した。引き続き個人的、間接的にお願いしたい」と述べた。


<福島第1>凍土壁の完全凍結開始 汚染水の抑制効果焦点
 東京電力福島第1原発1〜4号機建屋への地下水流入を減らす「凍土遮水壁」の完全凍結が22日に始まった。氷の壁の遮水機能と、建屋周囲の井戸「サブドレン」からのくみ上げなどが効果を発揮し、高濃度汚染水を目標通り減らせるかどうかが焦点となる。
 汚染水は、原子炉建屋に流れ込んだ地下水や雨水が溶融燃料(燃料デブリ)を冷やした水と混じり合って発生。東電は、多核種除去設備(ALPS)などで浄化し、増設したタンクにため続けている。
 現状では全てを処理できず、5万3000トンの汚染水がタービン建屋などにたまっている。津波が再び襲来して海に流出するリスクがあり、原子力規制委員会は早期除去を求めている。
 凍土壁が完成すれば、汚染水の発生量は現在の1日160トンから100トン以下に減る見通し。サブドレンや凍土壁が稼働する前は400トンに上っていた。東電は今後、サブドレンのくみ上げ機能を増強するとともに、汚染水の浄化処理を加速させる。
 東電は2020年9月までに建屋内の汚染水を一掃する目標を掲げる。さらに凍土壁が効果を発揮し、発生量を抑制できれば、「18年8月には汚染水を全て受け入れるためのタンクの容量を確保できる」とも試算する。
 ただ、建屋内の汚染水一掃は内部での作業を伴うため、汚染物質の外部飛散を防ぐ対策などが必要。凍土壁の効果も今のところ明確ではなく、汚染水の除去が想定通りに進むかは不透明だ。


<原発事故>来春再開の小中「通学せず」95% 福島・浪江の保護者調査
 東京電力福島第1原発事故で一時全域が避難区域となった福島県浪江町の町教委は22日、保護者を対象にした意向調査の結果を公表した。来春町内で再開する小中学校に関し、通学に否定的な回答が9割以上を占めた。
 調査は通学対象の子どもがいる795世帯を対象に実施し、271世帯から回答を得た。「通学させる考えはない」が258世帯(95.2%)と大半を占め、「通学・検討中」は11世帯(4.1%)にとどまった。
 町教委は「大変厳しい結果。今後も保護者の要望を聞いて通学環境の整備に努める」と説明した。原発事故前、町内の小中学校には約1700人が通っていた。現在は二本松市内の仮校舎で計14人が学んでいる。


<壇蜜さん動画>女性議員のつどい 即時停止求める特別決議採択
 タレントの壇蜜さん(秋田県横手市出身)が出演する仙台・宮城観光キャンペーン推進協議会の観光PR動画について、宮城県内の女性議員でつくる「みやぎ女性議員のつどい」は22日、県議会棟で総会を開き、動画配信の即時停止を県に求める特別決議を採択した。
 動画は男女共同参画の視点に反すると指摘し、性的な内容を連想させる表現が含まれていると問題視。県に抗議が相次いでおり、「村井嘉浩知事は重く受け止めるべきだ」と批判した。
 動画を制作した県は21日、集客に一定の役割を果たしたとして、投稿サイトから近く削除する方針を発表した。世話人の福島一恵県議(共産党県議団)は「即時停止した上で、今後の広報に生かすために総括してほしい」と述べた。


被災空き家、強制撤去も 熊本市が安全対策方針
の恐れがある空き家について、所有者に代わって強制撤去や安全対策を講じる方針を明らかにした。強制撤去の是非を諮る審議会の設置など盛り込んだ関連条例案を、29日開会の定例市議会に提出する。
 市によると、2016年度中に「危険な空き家がある」と通報を受けた約300件のうち、危険を確認しているのは44件(7月末現在)。5月には、被災した中央区本山の空き家が崩壊し、市道をふさぐ事態も発生した。市は「地震で空き家が周辺に及ぼす危険性はさらに高まった」として、強制撤去について専門家に意見を聴く審議会を新設。所有者の特定や撤去までに時間を要することが想定されるため、市の判断で瓦の落下防止ネットを張るなどの措置ができるようにする。費用は所有者に請求する考え。
 市はパトロールで危険な空き家の実態把握を進めており、所有者には公費解体の申請など、適切な管理を促している。空き家対策の特別措置法に基づく通知や指導は行ってきたが、強制撤去まで至ったケースはない。市建築指導課は「台風などの災害で周囲に危険を及ぼす可能性もあり、対策は急務」として、本年度中に審議会を立ち上げたいとしている。(高橋俊啓)


買い物弱者 総合的な過疎地対策を
 過疎化の進行がさまざまな問題を生んでいる。「買い物弱者」もその一つだ。地域、集落から商店が姿を消し、著しい不便に住民が悩まされる事態だ。
 人口減少が経営維持を難しくした。マイカー普及によって住民が地域外の大型店に頻繁に出掛けることも、地域の商店衰退につながった。
 この状況が、高齢者などを自宅近くで用を足せない「買い物弱者」に陥らせる。過疎地が多い本県でも各地で直面し、今後深刻化する問題と言えよう。
 そのような中で、状況を乗り越えようとする取り組みもみられる。
 岩手町と町商工会は、買い物困難地域の支援のため、移動販売車を運行している。3月に試験を始め、5月から本格稼働。町周辺部を巡る4コースを設定し、週1回ずつ運行している。
 地域から大いに歓迎されているようだ。80代住民は「週に1度のペースが自分のペースにちょうどいい」と喜ぶ。そして「スタッフと話ができるのも楽しい」と感じている点に注目したい。
 買い物は、そこで暮らす人々にとって貴重なコミュニケーションの場でもある。商店の喪失は、店の人や客同士の触れ合いの機会も奪う。
 このように、住民にとって移動販売の効用は大きい。ただ、運営が苦しいという現実がある。同町の事業は採算ラインに乗っておらず、需要の掘り起こしに努めている。
 国内全体を見ても厳しい状況だ。総務省が移動販売や宅配などの対策事業について調査したところ、約7割が実質的に赤字だった。このほか、国や自治体の補助期間が終了すると採算が悪化し、廃止された事業も少なくない。
 しかし、移動販売の機動性は捨て難い。東日本大震災発生後、仮設住宅を回って被災者の暮らしを助けたことは記憶に強く残る。
 事業者の経営努力が求められるが、国の支援策拡充も検討すべきだ。そもそも大型店立地について国が規制緩和政策を進めたことが、地域の商店に大打撃を与えたことを忘れてはなるまい。
 過疎地を巡っては交通面でも不安が尽きない。路線バスの縮小・廃止が相次ぐ一方、マイカーに必要なガソリンスタンドの廃業が需要減少や施設老朽化、後継者不足を背景に増えている。買い物を含めた総合的な地域対策が必要と言える。
 タクシーや貸し切りバスで荷物を運んだり、貨物車に客を乗せたりする「貨客混載」サービスが来月から過疎地で可能になる。買い物支援につながることや交通網の維持が期待されている。運用の工夫に注目したい。


給油所過疎地/暮らしの「命綱」守る方策を
 ガソリンや石油は生活に欠かせない。地域を問わず供給が途絶えることがないよう方策を講じなければならない。
 身近な場所にガソリンスタンド(給油所)がない「給油所過疎地」が増えている。
 県石油商業組合によると、県内の給油所の数は1996年の約1200カ所をピークに減少し続けており、今やほぼ半分になった。背景には店同士の価格競争の激化や、低燃費車の普及などで、経営環境の厳しさが増していることがある。施設の老朽化や、経営者の高齢化も減少に拍車を掛ける一因となっている。
 中でも中山間地などは人口減少や過疎化の影響を受けており、事態はより深刻だ。
 経済産業省は、給油所が3カ所以下しかない市町村を給油所過疎地と位置付けている。県内では給油所の数が1カ所のみが5町村、2カ所が3町村、3カ所が7町村となっている(今年3月末現在)。この中には市部と隣接する町村もあるが、中山間地が多く、東日本大震災で津波の被害を受けたり、原発事故で避難区域になった自治体も含まれている。
 車は買い物や病院などに行くために不可欠だ。給油所は、水道や電気などと並ぶライフラインといえるだろう。灯油の配送などを通し、生活を支えている側面もある。身近になければ、災害時の燃料供給に困る事態も懸念される。中山間地や被災地ではなおさらだ。
 経産省は市町村に対し、将来どのぐらいの数の給油所が必要なのか目標を設定するよう求める方針だ。各市町村は地域の実情の把握を急ぎ、必要な給油所の確保に向けて官民挙げて知恵を絞らなければならない。
 全国では、住民が自ら地域の給油所を守る動きが広がっている。高知県四万十市では地域住民らが出資する会社が、閉鎖した給油所を買い取って事業を継続させた。秋田県仙北市では、事業者が住民の理解を得て灯油の配送日を集約して業務の効率化を図り、その一方で副業として市と連携した除雪事業を始めた。
 経産省は、事業多角化や運営体制の見直しなどによって地域の給油所が存続した成功例を広く紹介したり、市町村や事業者の相談に細かく対応したりすることで、より良い方策を見いだすための後押しをすべきだ。
 県には、市町村や事業所に対して広域的な観点から給油所存続に向けた助言や指導を行い、生活環境の維持につなげていくことが求められる。


東京の大学定員抑制 地方に学生引き付ける策が先だ
 東京一極集中の是正へ、政府は東京23区内の大学定員抑制を打ち出し、2018年度以降は23区内の私立大・短大に定員の増加を認めない方針を決めた。国による一方的な定員抑制は、学問の自由や若者の人生の選択肢を制限することにもなりかねない。大都市からも学生を呼び込める地方大学の魅力向上にこそ、力を入れるべきだ。
 定員抑制は政府が6月、「骨太方針」などで閣議決定。先月の全国知事会議でも、同様の決議を採択した。背景には、全国の大学生の4割が23区や周辺の「東京圏」に集中する一方、定員割れの地方大学が続出している現実がある。
 だが、定員抑制は憲法の定める「教育を受ける権利」を侵害する可能性がある。専攻したい学問や教えを受けたい教員が23区の私立大に限られる場合は特に、受験生にとって深刻な問題になる。地方出身者が都市部の大学に進み、幅広い社会経験を積み、全国から集まった学生と交流を深め刺激し合うことは、大きな財産にもなろう。
 18歳人口は18年から本格的な減少期に入る。大学・短大進学率も5割強で頭打ちになっている。「大学全入」時代を迎える中、そもそも定員抑制で東京一極集中が是正されると考えること自体に疑問を感じる。
 大学政策の面から一極集中の是正を進めるのであれば、地方大学の振興を主軸に据えるべきだ。「知の拠点」として、教育・研究機能向上への重点的な支援が求められる。
 政府は地方大学の振興に活用する新交付金を創設する方針を固めてはいる。だが、対象は大学と企業の共同研究、地元企業による学生の現場実習を想定しており、「実利」に偏っていると言わざるを得ない。政府は近年、「選択と集中」を旗印に、短期間で実用化が見込める応用研究への予算配分を厚くし、その結果、地道な基礎研究にしわ寄せが来ている。文系や理系、基礎や応用に関係なく地方大学を支援する仕組みを構築し、実施に移すべきだ。
 基礎研究を支えてきた国立大の運営費交付金はこの10年で10%以上削減され、私学助成の伸びも抑えられている。大学予算や研究費のあり方も、抜本的に見直さねばならない。
 日本のノーベル賞受賞者は近年、地方大学出身者が相次いでおり、研究レベルの高さを示している。大洲市出身で、徳島大大学院修了の中村修二・米カリフォルニア大サンタバーバラ校教授が好例。中村氏は徳島の企業で研究を続けたことも踏まえ「研究開発は静かな環境で集中できる地方が向いている」と述べる。地方大学も全国から学生を引き付けるため、教育や研究の質を高めることが不可欠だ。
 都市部に進学した若者が卒業後、地元に戻れる環境づくりにも知恵を絞る必要がある。政府や自治体は、大卒者が専門性を生かせる雇用の場の創出を進めていかねばならない。


御嶽レベル1 観測体制を拡充しつつ
 御嶽山の噴火警戒レベルが2(火口周辺規制)から1(活火山であることに留意)に引き下げられた。行方不明者の捜索や、観光、登山の本格再開に向けたステップになる。
 噴火予知の技術は確立していない。レベルが下がっても突然爆発する可能性は残る。
 事故の危険を下げるために、気象庁には観測体制の一層の拡充と機動的な運用を求めたい。
 警戒レベルは2014年9月の噴火直後に3(入山規制)に引き上げられた。翌15年6月の2への引き下げを経て、約3年ぶりの1への復帰である。気象庁は合わせて火口周辺警報も解除した。
 噴気孔からは今も水蒸気や火山ガスが勢いよく噴き出しているという。このため気象庁は、噴気孔からおおむね500メートルを「注意が必要な範囲」とした。
 3年前の噴火は地下の水分がマグマに熱せられ膨張して噴き出す水蒸気爆発だった。マグマが直接出てくるタイプの噴火と違って地下構造の大きな変化を伴わず、前兆をとらえにくい。
 今後、前触れなしに爆発する可能性もないとは言えない。警戒を緩めるわけにはいかない。
 噴火以降、気象庁、信州大などが観測機器を設置してきた。名古屋大は木曽町三岳支所に「御嶽山火山研究施設」を開設した。御嶽は今では最も観測体制の整った火山の一つになった。今後は生かし切ることが大事になる。
 14年の噴火の前、御嶽は火山性地震の増加などシグナルを発していた。気象庁が担当者を現地に出して調べていれば警戒レベルを事前に引き上げられたはず、と指摘する専門家もいる。
 気象庁はいま、現地に派遣する機動観測班の拡充を進めている。緊張感を持って御嶽と向き合ってもらいたい。
 地元木曽町と王滝村は火口からおおむね1キロ圏内の入山規制を当面維持する。登山道の復旧や避難シェルター整備が手付かずで、登山者を迎え入れられる状態になっていないためだ。原久仁男木曽町長によると、規制解除は「早くても来季の終わりか、19年になる」見通しという。
 御嶽周辺は過疎化が進み自治体の財政力は弱い。国や県による支援が欠かせない。
 登山者5人の行方が分からないままだ。家族は現地で捜索するために、入山規制の緩和を心待ちにしている。被災者の家族には、規制の運用で配慮しつつ、捜索活動への支援も考えたい。


「カジノ」報告書 解禁への懸念は尽きない
 刑法が禁じるカジノを本当に解禁していいのか。問題点や課題を整理した上で、改めて国民的論議を尽くす必要がある。
 野党の反対や国民の懸念を押し切り、昨年の臨時国会で自民党などが賛成して成立した統合型リゾート(IR)整備推進法を受けた政府の動きが本格化してきた。
 有識者会議がまとめたIR運営ルールに関する報告書に基づいて政府は実施法案を作り、秋の臨時国会に提出する方針だ。報告書に関する公聴会もきのうの福岡市など全国9カ所で開かれている。
 しかし、まだ賛否の隔たりは大きい。誘致自治体などに「外国人観光客の増加や地域活性化につながる」との期待が膨らむ一方で、さまざまな疑問や不安は解消されていない。国民的合意を得たとはいえないのが実情ではないか。
 最も懸念されるのはギャンブル依存症の増加だ。報告書は日本人の入場は▽マイナンバーカードで回数を規制▽料金を徴収▽本人や家族の申告で制限−などを挙げ「世界最高の規制」と銘打った。
 ただし、入場の規制回数や料金の額などは実施法案に先送りされた。公営ギャンブルやパチンコなどを含めたギャンブル全体の依存症対策も今後の課題とされた。
 厚生労働省によると、過去にギャンブル依存症になった疑いがある人は283万人に達すると推計される。報告書が示す対策だけで懸念解消とはいくまい。
 ほかにも青少年に与える悪影響、犯罪資金の流入や資金洗浄(マネーロンダリング)、暴力団の介在など問題は山積している。
 安倍晋三政権はIRを成長戦略の一環と位置付けるが、中核施設のカジノは既に120以上の国・地域にある。後発でも成長戦略として機能するのか。そもそもギャンブルを経済成長や活性化と結び付ける発想への疑念も消えない。
 推進法はこうした課題を深掘りせず、短時間の審議で拙速に成立した。実施法案で同じ轍(てつ)を踏んではならない。長崎県佐世保市など誘致に名乗りを上げている地方の側も慎重に功罪を見極めたい。


民進党代表選 党を愛さぬ醜い対立
 ★案の定、民進党代表選挙が危うい状況だ。元民主党代表・前原誠司と元民主党幹事長・枝野幸男の日本新党、新党さきがけ、民主党と歩んだ2人が一騎打ちで次期民進党代表を争うという。21日に告示された民進党代表選で同じ政治的歩みをしてきた2人が議論を戦わせると際立って違う価値観の中にあることが分かった。 ★消費税値上げ、脱原発構想、憲法改正。党の政策の延長線上にあるとは思えない2人の考えは別の党の考えともいえるものだ。ことに前原は昨年の代表選でも自衛隊を憲法に明記する「加憲」を掲げ首相・安倍晋三とも考えが近いが、今回は封印した。「お互いどこか持論を展開せず、代表選用の建前の議論」(党参院中堅議員)。野党共闘への是非にしても機関決定しているものをひっくり返すのか、別の方法なのか。2人は野党再編にも安易に答えすぎる。代表になったら党内の再点検をし、党勢を立て直し、この選挙中にもぽつりぽつりと辞めていく離党者が戻りやすい環境を作るべきで、野党との連携はその次の話だ。民進党の中に軸がはっきりとないため、中途半端な議論になっている。 ★しかし、問題はそれだけにとどまらない。野党第1党として、首相指名候補になる自覚が2人にあるのだろうか。まさかちっぽけな民進党の代表を決める程度と軽く考えてはいまいか。すでに一騎打ちの状態で陣営もヒートアップ。民主党時代から代表選後は負けた陣営は離党に追い込まれそうな対立に発展してきた歴史が繰り返されそうだ。「ここは2人で代表選を盛り上げて党勢を拡大する場。党内対立の火種づくりではない」(副大臣経験者)というものの対立は激しさを増す。党を愛していない者たちの対立は醜い。

中途半端な議論は不要だ/民進党代表選
 前原誠司元外相と枝野幸男元官房長官の一騎打ちとなった民進党代表選は、9月1日の臨時党大会での投開票に向けて、論戦や支持固めが繰り広げられている。
 論戦では双方の主張のどこが決定的に違うのか、それは何に由来するのかを突き詰めてほしい。党分裂を恐れて議論を中途半端に終わらせてはならない。これからの党運営は浮かび上がった相違点を乗り越えながら進めるべきだ。
 両氏は1993年衆院選で日本新党から初当選を果たした同期。その後、民進党の前身である民主党の結党に参加、時期は異なるが、それぞれ代表、幹事長という党要職を務めた。9条を対象とする憲法改正への姿勢や共産党との選挙協力の在り方などで違いはあるが、自民党に代わる政権をつくるという初当選時の信念は変えていないだろう。
 来年末の任期満了を待たない早期の衆院解散も想定される中で、論戦でまず焦点となるのは次期衆院選での共産党との選挙協力への対応だ。
 21日、立候補届け出後の記者会見で前原氏は「衆院選は政権選択で、理念や政策が合わないところと協力するのはおかしい」と述べ、従来の路線を見直す考えを明確にした。一方、幹事長として昨年夏の参院選の改選1人区で共産党との協力に尽力した枝野氏は「一人でも多く当選させるのが大きな責任」として関係を維持する姿勢を示した。
 また、憲法改正を巡って前原氏が「政権を目指す政党として国の基である憲法の議論はしっかりと行っていく。議論は年単位でかかる。安倍晋三首相の実績づくりにくみしない」と党内議論を進めていく方針を示した。
 対して枝野氏は「民主主義を強化し、人権保障をより高め、国民の生活、経済をより良くする」のが改憲の目的とし、党内議論の結果、その必要性はなかったと述べた。
 これらの問題で、両氏の主張の違いは小さくはない。しかし、野党共闘について枝野氏も党の主体性を重視していく考えだ。また、憲法を巡っては憲法の解釈変更による集団的自衛権の行使容認や安倍首相が描く来年中の発議というスケジュールに反対であることは一致している。
 党は今、存亡の機にひんしている。両氏は初当選時の原点に戻り、徹底した議論を戦わせる必要がある。23日には弘前市でも街頭演説や討論会が予定されている。


田中真紀子氏、民進代表戦は「枝野さん勝って」
 田中真紀子元外相(73)は22日、文化放送のラジオ番組に出演し、取りざたされる衆院新潟5区補選(10月22日投開票)への出馬に関し、意味深な発言を連発した。
 真紀子氏は番組内で、民進党の代表選に触れ「枝野さんに絶対勝ってほしい」と述べ、枝野幸男氏を支持する考えを明かした。「枝野氏のほうが、自民党との対立軸が分かっている。ハンサム男の前原さんは、自民党の人が『我々よりも右だ』という人だ」と持論を述べた上で、「国民のためには今は枝野さんが、お買い時だ」と主張した。


加計疑惑「建設図面」入手でも…NHKはなぜ放送しないのか
 再び「加計疑惑」に火がつくのは間違いない。「今治加計獣医学部問題を考える会」の黒川敦彦・共同代表が、23日夜10時、獣医学部の「建築図面」全52ページをツイッター上に全面公開するからだ。建築家やライフサイエンスの専門家に直接見てもらうためだという。「黒川敦彦@加計の図面戦争なう」のツイッターアカウントにアクセスすれば、誰でも閲覧可能だ。
 建築士や獣医学の専門家が「建築図面」を詳細に分析したら、批判が噴出するのは確実である。すでに本紙が2回にわたってスクープしたように、建設中の獣医学部キャンパスには、あまりにも不可解な点が多いからだ。
 最上階の7階の図面には、「ワインセラー」「ビールディスペンサー」……などの表記があり、まるで宴会場のよう。さらに、バイオハザード施設がWHOの安全基準を満たしていない恐れがある。
 最大の問題は、建築費が水増しされている可能性を捨てきれないことだ。獣医学部の施設整備費は148億円。これを延べ床面積3万2528平方メートルで割ると、坪単価は約150万円になる。建設費を基に、愛媛県と今治市は、96億円を補助すると決定している。
 ところが、坪150万円は高すぎると疑問視されているのだ。国会でも民進党の今井雅人衆院議員が、同じく国家戦略特区で医学部をつくる国際医療福祉大に確認した上で、「医学部の建築費は坪当たり87万円、看護学部の方でも79万円とのこと。約半額です。本当にこれほどカネがかかるのか」と疑問をぶつけている。
 建築のスペシャリストが、黒川敦彦氏が公開する獣医学部の「建築図面」を見たら、価格が水増しされているのかどうか一発でわかるはずだ。
「かりに坪単価を水増ししているなら、補助金詐欺にあたる。驚いたことに、今治市は補助金を出すにあたって学園の見積もりの妥当性も検討せず、市議会もチェック機能をはたしていません」(黒川敦彦氏)
 建築費を水増ししていれば、国の補助金5600万円を不正受給した疑いで逮捕された森友学園の籠池夫妻と同じ構図である。
 見逃せないのは、公共放送であるNHKが、この「建築図面」を独自入手しながら放送しようとしないことだ。
「NHKは建築図面をかなり前に手に入れたようです。現場の記者は『クローズアップ現代+』で放送することを前提に、建築の専門家に分析もしてもらったようです。でも、官邸から圧力があったのか、忖度したのか、まったく別の理由なのか、いまだに放送されていません」(NHK関係者)
 NHKは、前川喜平前文科次官のインタビューを撮りながら放送しなかった前科がある。
 行政が歪められた「加計疑惑」にどんな闇があるのか、徹底解明する必要がある。


国連軍縮会議 外務省が核廃絶演説の高校生大使を口封じ
 言論統制は高校生にも――。22日、スイス・ジュネーブの国連欧州本部で開かれたジュネーブ軍縮会議。2014年以来、毎年8月に日本の高校生平和大使が核兵器廃絶を世界に訴える恒例行事が、今年は見送られた。
 高校生平和大使は、各地の高校生が核兵器廃絶署名を集めて国連に届ける活動。活動20年目の今年は過去最多の署名21万4300筆を集めて渡欧したが、なぜか今年に限りスピーチの機会を与えられなかったのだ。
 外務省は「今年になって、問題視する国が出てきて見送ることになった」(軍備管理軍縮課)と説明するが、大ウソだ。7月にNYの国連本部で採択された「核兵器禁止条約」が影響していることは間違いない。
「核兵器禁止条約」は核兵器の開発や保有、使用だけでなく、核による威嚇まで禁止する画期的な内容で加盟国の3分の2近くの122カ国が賛成した。前文には「ヒバクシャ」が明記されるなど日本の被爆経験をくんだ条約だった。なのに、米国の「核の傘」に頼る日本は会議に参加すらしなかった。
 それでも大人の事情とは関係なく、22人の高校生平和大使は、当然のようにスピーチで「核兵器禁止条約」への共感を語る予定だった。それを知った外務省が、公式の場で高校生に「正論」を吐かれては、安倍政権のメンツはまるつぶれだと慌てて横やりを入れ、発言を封じたのは明らかである。
 立正大名誉教授の金子勝氏(憲法)は言う。
「『核兵器禁止条約』に反対しただけでも日本は国際社会から批判されているのに、純粋に核兵器廃絶を願う高校生の演説機会まで奪うとは、どうかしています。少年も含めて自分の思い通りにしたいのは余裕がないことの表れです。毎年恒例の高校生の演説がなくなり、他国の代表も日本政府に不信感を深めているでしょう」
 国際社会に、いい恥さらしだ。


くらしの明日 私の社会保障論 生活保護基準と格差=首都大学東京教授・阿部彩
下層の引き上げが必要
 現在、生活保護制度における保護基準の妥当性について厚生労働省で検討が行われている。
 生活保護制度は、憲法25条で定める、すべての国民に「健康で文化的な生活」を保障するための具体的な制度であり、保護基準とは「健康で文化的な生活」を送るために最低限必要な生活費を指す。勤労所得や年金をはじめ、活用しうるすべての資源を用いても、この基準値に足らない場合、その差額分が支給される。
 誤解が多い制度なので付け加えると、資産があったり、働けるのに働いていなかったりすると保護には至らない。生活保護を受給するには、資産は役所から調査され、健康問題などで働けないことを証明しなくてはならないからである。すなわち、生活保護基準は、最後の最後の「命綱」なのである。
 かつて、保護基準は一般市民の消費水準の約6割になるように設定されていた。これは、高度成長期に、一般市民の生活水準が急速に改善される中、被保護世帯の生活水準が著しく低かったものを、徐々に引き上げていったからである。1984年に、保護基準が一般世帯の消費の6割に達したため、それ以降は一般世帯の動向に合わせて変動されている。
 しかし、近年の検討では「生活保護基準が高すぎる」という批判を受けて、一般市民の6割ではなく、「下位10%(所得分布の一番下の10%の人々)の世帯」の平均に合わせるという理念が打ち出された。日本の貧困率は2000年以降、ほぼ15%を超えているので、これは実質的には貧困層よりも、さらに下の人々と比べているということになる。
 このような下方圧力の中、保護基準は年々引き下げられている。13年から15年にかけて、一番大きく減少した母子世帯では、4割の世帯で推計月額1万〜2万円の減額となっている。
 日本の格差の特徴は、富裕層が中間層よりもさらにリッチになるのではなく、下層がさらに落ち込み、中間層と下層の差が開いてきたことにある。そのため「下位10%」の人々の暮らしは、中間層に比べても、さらに激しく落ち込んできている。
 生活保護基準は憲法の定める「健康で文化的な生活」を維持する最低限の生活費のはずだが、それを、社会の下位10%の下降とともに、引き下げていくとどうなるのだろうか。逆に、下位の人々の生活が、せめて生活保護基準を上回るよう、最低賃金や年金を引き上げていく、という方向性が必要なのではないだろうか。
 保護基準が日本全体の下方スパイラルを止める歯止めとして機能するのではなく、逆に、スパイラルを加速させるメカニズムとならないか心配である。


水俣条約発効 脱水銀社会 日本が先導を
 水銀による環境汚染や健康被害を食い止めるための国際ルールを定めた「水銀に関する水俣条約」が先週、発効した。来月にはスイス・ジュネーブで第1回締約国会議が開かれる。「脱水銀社会」実現へ向けた地球規模の枠組みがようやく動きだす。
 公害病の原点とされる水俣病を引き起こした水銀の恐ろしさは日本ではよく知られている。先進国では使用量が減っている一方、アジアやアフリカ、南米では、採掘した金を水銀を使って抽出する方法が広く普及している。水銀を含んだ廃液や汚泥が農地や河川に垂れ流されたり、成長過程にある子どもたちが水銀を使った作業に従事したりしているケースもある。
 状況を改善しようと、国連環境計画(UNEP)が主導し、2013年に熊本市で行われた会議で条約が採択された。今年5月、締結国が発効条件となる50カ国に達した。
 条約は、新規の水銀鉱山開発は即時に、既存の鉱山も15年以内に産出を禁じる。一定量以上の水銀を含む体温計や電池などの製造、輸出入は20年までに原則として禁止し、土壌や水、大気など自然界への排出を規制する。採掘から適切な廃棄に至る包括的な規制が緒につく意義は大きい。
 国内ではまず、体温計や蛍光灯など水銀を含む製品を、家庭から確実に回収することが課題となる。加えて、日本はこれまで蛍光灯などからリサイクルした水銀を輸出に回してきたが、条約の発効によって輸出が制限を受ければ、国内で安全に保管・処分する仕組みも必要となる。
 水俣条約発効は大きな一歩だが、実効性という点では物足りなさが残るのも事実だ。汚染源となった企業などが被害の補償や環境回復の責任を負う「汚染者負担の原則」は明記されなかった。日本が提案したものの、各国の合意に至らなかった。
 金採掘現場での水銀使用についても、途上国の人々にとって生活の糧となっている現実を踏まえ、削減は求めるものの、直ちに使用を禁じることは見送られた。
 条約では、各国が拠出する基金で発展途上国に資金援助することを掲げている。日本政府は途上国の水銀汚染対策のため、資金面に加え、技術面でも協力していく方針という。最悪の公害病を経験した日本が蓄積したノウハウを十分に生かし、継続的な支援を進めてもらいたい。
 1956年に水俣病が公式確認されてから60年以上がすぎた。条約名は、水俣病のような被害を繰り返さないという決意を込めて日本が提案したものだ。来月の第1回締約国会議には、熊本県水俣市の胎児性水俣病患者である女性が参加し、水銀被害の撲滅を訴える予定という。
 人命や健康よりも経済を優先した負の教訓を踏まえ、世界の水銀対策をリードしていくことは、日本に課された重い使命と言えよう。


京大卒エリートが会社辞めてしばらくふらふらしてみた 「リア充」よりも幸せな生き方
pha 作家
隕石が落ちて会社が潰れたらいいのに
「会社を辞めます。働くのが嫌になったので、しばらく何もせずふらふらします」
と上司に伝えたのは28歳のときだった。
そもそも就職した瞬間から辞めたかった。小さい頃からずっと働きたいという気持ちがほとんどなくて、毎日ごろごろとマンガでも読んで寝て暮らしたいと思っていた。就職したのは純粋に生活費のためだった。
そんな僕が3年も仕事を続けられたのは奇跡的なことだ。しかしそろそろもう限界だ。もういいだろう。毎日「突然隕石が落ちてきて会社が潰れたらいいのに」と考えながら生きるのにはもう飽きた。
幸いなことに会社員生活で貯めたお金がある程度あるので、1年か2年は無職をやれるはずだ。
しばらくは何もせず、ひたすらだらだらと寝て暮らすという理想の生活を送ろう。
上司や会社の人たちからは、
「もっと深く考えたほうがいい」
「この先の人生どうやって生きていくつもりだ」
などと引き止められた。
「人生をドブに捨てるつもりか」
「絶対に後悔するぞ」
などと脅してきた知人もいた。
だけど誰の言葉も自分の心には響かなかった。
そもそもこの会社にずっといてどうなるというんだ。僕があまり仕事ができず職場にもあまり適応していなかったのはみんな知ってるはずだろう。なのになんで引き止めるんだ。
この会社で死んだ目をしながら何十年もだましだまし勤めるよりは、好き勝手に気ままに生きてどこかで野垂れ死んだほうが気持ちのいい人生のはずだ。
勤め先が悪い会社というわけではなかった。むしろいいほうだろう。
給料はあんまり高くないけれど、仕事はそんなに忙しくなく、将来的にも倒産しそうにない会社だった。でもそんなぬるい会社でも勤められないということは、多分自分には社会人は無理だったのだ。
僕は京都大学を卒業したという世間から見ると輝かしい経歴を持っているのだけど、それは単に受験勉強ができたというだけだ。一人でコツコツ勉強をするスキルと、社会性や仕事能力やコミュニケーション能力は全く違う。いい大学を出れば将来安泰とか言ってたのは誰だ。結局いい大学を出ても社会に適応できないダメな人間はダメなままなのだ。
これ以上この職場にいても自分も苦しいし周りにも迷惑がかかるだけだ。じゃあできるだけ早く辞めるのがいいだろう。そう思って誰の意見も聞かず、僕は職場を去った。
都会のマイノリティは仲間を作れる
会社を辞めた僕が向かったのは東京だった。僕は出身も大学も就職先も全て関西だったので、一度は首都に住んでみたいという気持ちがあったからだ。
東京に来たのは正解だった。多分東京に来なければ、こんなにも長期間にわたってふらふらとした生活を続けられなかっただろう。もっと田舎や地方に住んでいたら、なんとなく周りの雰囲気に流されて、また就職したり何かの拍子で結婚したりして、そしてその合わない暮らしでまた閉塞感を感じてストレスを溜めて、不幸になっていただろうと思う。
世間一般のルールに合わせられないマイノリティの人間はできるだけ大きな都会に住むべきだ。なぜなら、都会には自分と同じような性質を持つ仲間がたくさんいるからだ。地元では誰一人知らないような作家やバンドを知っている人が東京にはたくさんいた。田舎のマイノリティは孤立するしかないけれど都会のマイノリティは仲間を作れる。これが大きな違いだ。
僕が上京した当時はちょうどツイッターが流行し始めた頃で、ネットを通じて知らない人に会うことがそれまでに比べてすごく簡単になっていた。
重度のネット中毒だった(今もだけど)僕は、ツイッターやブログに毎日のように大量の投稿をし、それを通じてネット上の知り合いを増やし、ネットのいろんな人に会ったりネット関係のイベントに顔を出したりするという生活を続けた。
ネットには自分と同じような、ネット中毒の人間や働きたくない人間が無数にいた。自分と話が合う人間がたくさんいるということがとても嬉しかった。それはあのまま関西にいたのでは絶対にあり得なかったことだろう。
怠惰でもできる小遣い稼ぎ
そんな感じでふらふら遊びながら暮らしていると、働いているときに貯めた貯金もだんだんと底をついてきた。だけど普通に働くのはもう絶対に嫌だったので、自分みたいな怠惰な人間でもできるような、小銭稼ぎの手段を探した。
ネットで知り合った人の中には、僕と同じように定職に就かずふらふらとしながら生きている人がたくさんいて、そういう人たちからもらう情報がとても参考になった。
治験、アフィリエイト、本やCDのせどり、スマホの転売など、いろいろやった。そのへんの胡散臭い小銭稼ぎをいくつかやっていれば、あまり贅沢はできないけれどなんとか生活をやっていくことはできた。
あとは、ネットで自分の生活状況を詳しく公開していたせいか、いろんな知らない人が物やお金を送ってくれた。パソコン、自転車、原付、本、食料品などさまざまなものをタダでもらった。多分みんな、ネットの変な人に物を送りつけるのを楽しんでいたのだと思う。
お金より自分の時間の方が大切
そんな生活をしていると、たまに何かの間違いで会った真っ当ぽい人に、
「せっかく京大を出ているのにもったいない。いい服を着ていい車に乗っていい女を抱きたいというような、人並みの欲望は本当にないのか?」
などと言われることもあった。
そんな風に言われても、何を言っているのか全然ピンとこなかった。服には興味がないし車は嫌いだし、女性は嫌いじゃないけれど、それは別にお金があれば仲良くなれるというものでもない気がする。モテるかどうかって、もっと気遣いとかそういうところの問題じゃないだろうか。
そもそも、お金が欲しいと思うことが僕には昔からあまりなかった。そりゃあ生きていくには最低限のお金は必要だけど、必要以上にあってもしかたない。むしろお金より時間のほうが大切だった。
毎日通勤してフルタイムで働いてストレスを溜めながらそれなりのお金をもらうよりも、お金がなくても毎日好きな時間に起きてごろごろしながら本を読んだりネットを見たりしているほうがいい。そちらのほうが自分にとっては幸せだということに僕はあるときに気づいた。だから会社を辞めたのだ。
何が幸せかというのは人によって違うものだけど、世間や他人は自分の基準を無理矢理に押し付けてくるところがある。全く余計なお世話だ。僕はそういう意見を全く耳に入れないことにしていた。
「無職だと不安にならない? 自分が何者でもないような状態って心細くない?」
みたいなことを言われることもあったけど、これも意味がよくわからなかった。
むしろ僕は働いているときのほうが不安だった。会社の仕事なんていう自分の本質と何の関係もないものに1日の大半の時間を使っている状態のほうが、自分が何者なのか分からなくなって苦しい感じがあった。自分はこんな人間じゃないんだ、こんなことをしたいんじゃないんだ、とずっと1日中思っていた。
それに比べると無職の状態は、全ての時間を自分の好きなように使えるから、これこそが自分だ、自分の人生だ、と思えた。
無職になったくらいで自分が何者でもないような気がする人は、自分が何が好きでどういう人間かということを、今まであまり考えてこなかったのではないだろうか。
都内のシェアハウスを転々
その頃の僕は、東京都内のいろんなシェアハウスを1ヵ月〜数ヵ月ごとに転々としていた。その理由は、せっかくだから東京のいろんな場所に住んでみたかったのと、無職でもシェアハウスは入居しやすかったからだ。
普通の家を借りるのには、敷金・礼金・仲介手数料・家具や家電を買うお金など、すごくたくさんのお金がかかる。あと、保証人をつける必要があったり、勤務先などで審査されたりもする。無職には到底無理な話だ。
それがシェアハウスなら、デポジットを1ヵ月分くらい預ければ特に審査もなく住める。その代わりそれほど家賃が安いわけではなく、普通のワンルームを借りるのとあまり変わらなかったりするのだけど。
中には環境が劣悪なシェアハウスもあった。都心の狭い雑居ビルの部屋に2段ベッドをたくさん詰め込んで、部屋の中は常に薄暗くてゴミ箱からゴミが常に溢れているシェアハウスや、大きなオフィスフロアをパーティションで無理やり区切って2畳くらいの個室をたくさん作って、そこに詰め込むように人を住ませているシェアハウスなど、法律的に合法なのか怪しいところもたくさんあった。そんな住環境も、よくわからない国でバックパッカーでもしていると思えばそれなりに面白がることができたけれど。
大学の寮みたいなシェアハウス
そんな風に転々としたシェアハウス暮らしを続けているうちに自分にはやりたいことが一つできた。それは「自分で自分好みのシェアハウスを作る」ということだ。
ネットで僕がよく会うような、自分と趣味や好みが似ている人、お酒を飲んでワイワイ騒ぐよりももくもくと本を読んでいるほうが好きな人、普通に会社で働くのが苦手な人、パソコンやゲームや本や音楽が好きな人、そういう人が集まるシェアハウスがあったらいいのに。
僕のイメージとしては、大学時代に住んでいた寮があった。その寮はとにかく汚くてボロくて、学校に行かないダメな学生がたくさんいて、みんな一日中ゲームをしたりマンガを読んだりしていた。僕の怠惰さは生来のものもあるけれど、あの空間で養分を得て花開いたのだと思う。あの頃は楽しかったなあ。またあんな場所を作れないだろうか。
そんな願望をブログに書いたら、
「家が1軒空いてるけど借りない? 3LDKの分譲マンションなんだけど」
と、ネットの知り合いから連絡が来た。
おお、本当か。渡りに船だ。僕は二つ返事で了承した。
そうして、現在では全国に数十軒あるギークハウスの最初の1つ「ギークハウス南町田」が東京都町田市に誕生したのだった。
「正社員にならねば」「結婚しなければ」「子どもを作らねば」「老後に備えなければ」……「こうあらねば」が人を追いつめている。生きるのが苦しいときは、世間の価値観や周りの意見にとらわれずに、自分が好きなものに立ち返るといい。仕事や家族やお金に頼らず、社会の中に自分の居場所を見つけ、そこそこ幸せに生きる方法を、京大卒の元ニートが提唱。
pha(ふぁ)作家。1978年生まれ。小さい頃から労働意欲に欠け、京都大学を卒業して適当な会社に入社するも3年で辞め、以降ふらふらと定職に就かずにシェアハウスで暮らしている。著書に『持たない幸福論』『しないことリスト』『ひきこもらない』などがある。


「東京大学のやり方は大問題」非常勤雇用ルール巡って労組が緊急会見 最大数万人に影響…?
田中 圭太郎 ジャーナリスト
対立の根源
首都圏の大学などの教育機関に非常勤で勤務する教員・職員の労働組合「首都圏大学非常勤講師組合」と、東京大学教職員組合が8月23日午後4時より、厚生労働省記者クラブで会見を行った。東京大学が、「非常勤教職員の大半を、2018年4月以降雇い止めしようとしている」と主張。「日本を代表する公的な機関としてのコンプライアンスに問題があるのみならず、全国の非正規労働者に深刻な影響を与える」と警鐘を鳴らした。
問題の根底にあるのは、2013年4月1日に施行された「改正労働契約法」だ。ごく簡潔に言えば、2013年4月以降、5年以上同じ非正規労働者を同じ職場で雇う場合、本人が希望すれば原則「無期雇用」にしなければならない、というもの。労働者の雇用の安定を狙ったもので、企業ではこれを受けて非正規雇用の無期雇用化を進める取り組みが進んでいる。
一方、大学では5年以上働いた非正規労働者をどう扱うかについて、明確な基準を示せていないところが多いのが現状だ。
東京大学には、特任教員や看護師・医療技術職員などの「特定有期雇用教職員」2694人と、パート教職員の「短時間勤務有期雇用教職員」約5300人の非常勤職員がいる。あわせて約8000人のほとんどに、2018年以降は「無期雇用職員」への転換を申し込む権利が発生するはずだった。
ところが、東京大学は改正法が施行された2013年に、非常勤教職員の雇用のルールを「密かに」変更、独自のルールを設けていたという。
前述のとおり、5年以上働いた非正規労働者は「無期雇用」への転換を申し込むことが可能となるのだが、6カ月以上の休業期間(クーリング期間と呼ばれる)がある場合、継続して働いた期間が「リセット」されるというルールがある。
東京大学の場合、これまで非常勤教職員は単年度契約で上限5年まで更新ができ、3か月のクーリング期間(一種の休業期間)をおいて、再度契約が可能だった。
しかし、労働契約法の改正によって、6カ月以上のクーリング期間でなければ「リセット」されたとはみなされなくなったため、クーリング期間を3か月以上から「6か月以上」に変更したのだ。
この変更により、非正規職員は5年働いたあともまた働きたい場合、6カ月の「クーリング期間」を原則取らざるをえなくなるという。すると雇用期間が「リセット」されるため、無期雇用の権利が消滅してしまう。
非常勤講師組合の松村比奈子委員長は、「これによって、フルタイムの教職員の一部と法人化前から勤務する480人のパート教職員を除く、パート教職員の4900人近くが例外なく雇い止めされる危機にある」と指摘するのだ。
さらに「大学がクーリング期間を3か月から6か月に変更したのは労働条件の不利益変更にあたるが、就業規則の変更などの手続きや、労基署への届け出などが行われていないため、労働基準法違反の疑いがある」と違法性についても言及した。
数万人に影響…?
一方、東京大学は、8月7日に開かれた東京大学教職員組合と首都圏大学非常勤講師組合との団体交渉で、2018年4月から「職域限定雇用職員」という、フルタイムで定年まで働ける新たな制度を作る」と説明している。契約期間が満了しても引き続き働きたい非正規職員は、毎年秋に実施する試験に合格すれば、非常勤ながら定年まで働けるようになるため「希望者は試験を受けてほしい」としている。
東京大学はこの「職域限定雇用職員」を新設するので、今回の「新ルール」の制定には問題はなく、無期雇用を促す「改正労働契約法」の趣旨にも反していないと主張している。
だが、組合側は「これは専門的かつ高度な仕事をする職員、という前提があり、予算の裏付けがある部署に限って公募するもの。そのうえ、対象の部署や採用人数などは明らかにされていない、不透明な制度だ。このような試験を設けたとしても、これは法律で定められた『無期転換』にはあたらない」と主張、あくまで対象者全員の無期雇用転換を求めている。
組合側は8月23日の会見前に東京労働局を訪れ、東京大学に対して指導を行うよう申し入れたという。今後は「職域限定雇用職員」制度の導入を1年間延期して、いま働いている教職員の無期雇用転換に応じることを東京大学に求めていくが、このまま方針が変わらなければ、非常勤講師組合は労働基準法違反で大学を刑事告発する方針だという。
文部科学省は2016年度に、国立大学法人86法人を対象に「無期転換ルールへの対応状況に関する調査」を実施した。その結果、非常勤教職員を「原則無期転換する」と答えたのは秋田大学、浜松医科大学、愛知教育大学、三重大学、京都教育大学、奈良教育大学の6法人だけだった。
ほとんどの大学は「職種によって異なる対応を行う」ことを検討していると回答し、事実上態度を保留している。他大学は、東京大学の様子を見ているとさえ考えられる。
現在、86ある国立大学法人全体で、少なくとも10万人以上の非常勤教職員が働いている。東京大学の対応が、今後数万単位の雇用に影響が及ぶ可能性があることを指摘しておきたい。
真っ向から両者の意見が対立するこの問題。今後、歩み寄りは見られるのだろうか。


大阪で大規模停電…ATM使用できず、信号停止
 23日午前5時40分頃、大阪府吹田市と摂津市、大阪市東淀川区の一部で大規模な停電が起きた。
 関西電力によると、最大約3万4340軒に上り、午後1時10分現在も周辺約2420軒で停電。病院が診療を停止するなどの影響が出ている。吹田市高城町の地中送電線に不具合が起きたことが確認され、関電が停電との関連を調べている。
 吹田市消防本部によると、午前6時頃に同市高城町付近の住民から「爆発音が2度聞こえた」と警察に通報があり、出動した消防隊員らがマンホールの蓋が約10センチずれているのを発見した。
 関電によると、マンホールの下には約7万7000ボルトの高圧電流が流れる地中送電線が4本あり、断線や接触によりショートした可能性があるという。2016年9月に目視点検を行っていたが、異常はなかった。
 府警吹田署によると、午前11時現在、市内の国道などで少なくとも27か所の信号が停止。警察官約100人が交通整理をしている。
 吹田市役所でも全館が停電し、窓口業務の開始が約30分遅れた。断続的に停電が続いた大阪府済生会吹田病院では、外来患者の診察や手術を一時停止。一部の銀行では現金自動預け払い機(ATM)が使用できなくなった。マンション2か所でエレベーターが停止し、小学2年の女児ら2人が一時閉じこめられたという。
 阪急電鉄の京都線正雀―茨木市駅間では信号が7分間表示されなくなった。河原町発梅田行き普通電車が一時運転を見合わせ、乗客約200人に影響が出た。


吹田市中心に一時3万戸余停電
23日朝、大阪の吹田市を中心に3万4000戸余りで停電が発生し、現在も1万4000戸余りで停電が続いています。
関西電力が復旧作業を進めていますが、病院の診察やスーパーの営業を一時、取りやめるなどの影響が出ています。
23日午前5時40分ごろ、大阪の▽吹田市や▽大阪市東淀川区、▽それに摂津市の合わせて3万4000戸余りで停電が発生しました。
関西電力が復旧作業を進めていますが、午前11時半現在でも、吹田市内の1万4000戸余りで停電が続いています。
吹田市にある大阪府済生会吹田病院では、入院患者の人工呼吸器などの機器は自家発電で稼働させましたが、午前10時半ごろに電気が復旧するまで外来の診察を停止しました。
病院のロビーは午前中、空調が止まった状態で、診察を待つ人たちはうちわなどを使って暑さをしのいでいました。
また、吹田市朝日町にあるスーパーでは、野菜や肉などの生鮮食品を少しでも冷たい状態で保存するために棚にカバーを掛けたり、商品を移したりする作業に追われ通常の開店時間の午前9時に営業を始められませんでした。
このほか吹田市内では一部の信号機が消えた状態が続き、警察官が交通整理にあたっています。
関西電力によりますと、吹田市高城町付近にある地中の送電ケーブルに不具合が発生した可能性があるということで、原因を調べています。
関西電力は、「多くの皆さまにご迷惑をおかけしたことをおわび申し上げます」と話しています。


愛媛大 別の教員もセクハラ行為か 学生が苦情
 愛媛大(松山市)の複数の男女学生が今年3月、教員が女子学生の体を触ったり、飲み会を断った学生に単位を出さないなどの対応をしたりしているとして、大学側に相談していたことが22日、大学への取材などで分かった。
 毎日新聞の情報公開請求に愛媛大が開示した関係資料によると、3月1〜7日、複数の学生が、同じ教員による被害について大学側に相談した。
 このうち女子学生2人は、教員が飲み会で女性の体を触ったり、飲み会を断った学生には単位を出さないなど対応が悪くなると相談。さらに、この教員は学会のため出張する際には必ず女子学生を同伴させていたという。学生は「飲み会を開くのをやめてほしい。指導できないのであれば、研究指導をしてほしくない」と訴えた。
 別の学生4人も「(この教員は)女性を遅くまで連れ回し、体に触ったりする。研究室の指導から教員を外してほしい」などと訴えた。
 また、男子学生2人は、この教員に「大学院進学後は研究室を変わりたい」などと伝えたところ、卒業に必要な単位を取り消されたという。「卒業判定が間近に迫っているにもかかわらず、どうしたら卒業できるかとの問いにも明確に答えてもらえない。人により態度が明らかに違う」などと相談した。
 このほか、男子留学生は、この教員から進学に必要な科目の追試験を受けさせてもらえず、ストレスから睡眠不足が続いたため薬を飲むようになったり、髪が抜け落ちているように感じたという。
 相談を受けた大学の人権問題対策委員長が、所属部局に対処を依頼し、対処結果について対策委員長に報告した。
 愛媛大では、女子学生が昨年4月、別の教員(既に依願退職)から性的な関係を迫られたとして、大学側に相談していたことなども明らかになっている。【花澤葵】


昭恵氏付 谷氏人事異動は「通常」 それとも「不自然」
在伊日本大使館赴任 FBに「驚き」「違和感」書き込みも
 安倍晋三首相の妻昭恵氏付の政府職員だった経済産業省の谷査恵子氏が今月、在イタリア日本大使館の1等書記官に赴任した。学校法人「森友学園」に対する国有地売却問題への関与が十分に説明されない中での異動で、経産省内からも「不自然な人事だ」との指摘が出ている。
 「今回の異動は多くの職員が驚くとともに、違和感を持っている」。経産省職員らで作る「全経済産業労働組合」の飯塚盛康副委員長は16日、フェイスブックに記した。
 この異動について、世耕弘成経産相は15日の記者会見で、森友問題が浮上する前の1月末に「内々示」を出したと説明。「同期の2種(ノンキャリア)の職員も、既に3分の1程度は海外勤務を経験している」と通常の人事だと強調した。
 ただ、こうした説明に納得していない人もいる。谷氏が昭恵氏付を3年間務めた後に経産省に戻ったのは2016年1月だ。飯塚氏は「世耕氏の発言の通りなら、経産省に戻って1年くらいで大使館への赴任を決めていたことになる」と指摘。「経産省の人事異動サイクルは通常2〜3年。よほどの理由がない限り1年での異動はない」とした。
 谷氏は経産省の「クール・ジャパン海外戦略室」などで勤務。その後に内閣官房で昭恵氏付を担当した。問題の国有地売却に関し、財務省への照会結果を学園の籠池泰典前理事長にファクスで送ったことが問題視されたが、政府は「谷氏個人が作成したもの」(菅義偉官房長官)と説明。野党は参考人招致を要求したが、自民党が拒否していた。
 元駐イラン大使の孫崎享氏は「国内にいれば参考人招致などの形で国会に呼ばれる可能性があった。海外に逃がした人事ではないか」と指摘。飯塚氏も「首相夫人という『私人』が国家公務員に危ない橋を渡らせた。異動は論功行賞だろうが、政権による公務員の私物化の象徴だ」と批判した。【佐藤丈一】