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Ikejime : des poissons abattus à la japonaise
Quelques professionnels en France pratiquent l'Ikejime, une méthode d'abattage rapide et moins douloureuse que l'asphyxie dont Stéphanie Woods à Saint-Guénolé/Penmarc'h.
Par Emeline Devauchelle
Mareyeuse à Saint-Guénolé, Stéphanie Woods doit parfois se lever à 4 h du matin. Rien à voir avec les horaires de criée. ≪ Je ne travaille qu’avec des fileyeurs et des ligneurs, qui partent en mer, le plus souvent, à la journée ≫. À leur retour, la quadra récupère une partie de leur pêche directement aux pontons des ports de Saint-Guénolé et du Guilvinec.
Si j’ai un gros départ de commandes à 7 h 30, il faut bien que je tue mes poissons dans la nuit.
Bar, dorades, rougets, soles, raies ou carrelets reposent ≪ une nuit au minimum en vivier pour se remettre de leur capture ≫ avant d’être abattus par Ikejime (mort vive en japonais).
No stress
≪ Le meilleur poisson, c’est celui qui a le moins souffert. Le stress et les convulsions nuisent à sa qualité ≫, appuie l’une des rares professionnels de cette méthode, rapide et moins douloureuse que l’asphyxie.
Perforé avec un pique dans le crane, l’animal, en mort cérébral mais dont le cœur bat encore, ne ressentirait plus rien : pendant qu’il est ≪ démédulé ≫ (avec une tige enfoncée le long de son arête dorsale pour détruire les nerfs), puis saigné.
Des gestes que Stéphanie Woods a mis deux ans à répéter pour lancer sa société de mareyage, en 2015. Rien à voir avec son ancien métier. La Roscovite d’origine a enseigné l’anglais au Japon avant de retrouver la Bretagne. ≪ Mon mari est de Saint-Gué. Nous voulions revenir vivre ici. ≫
Pas évident de valoriser l’expérience acquise à l’étranger ≪ quand on est parachuté à Penmarc’h ≫. La solution : ≪ Se mettre à son compte. ≫ Le mari devient ligneur, son épouse trouve une ≪ activité complémentaire ≫ pour obtenir ≪ le poisson le plus qualitatif possible ≫.
Reste à convaincre des pêcheurs locaux d’installer des viviers à leur bord. ≪ Du boulot supplémentaire leur demandant du temps, mais rémunéré en conséquence. ≫ Au début, certains étaient ≪ sceptiques ≫. Avoir un homme qui baigne dans le milieu, ≪ ça aide ≫, sourit la pétillante brune, intraitable sur ≪ l’état de tonicité des poissons ≫. ≪ C’est ce qui leur donne leur saveur. ≫
Mise à mort quasi instantanée
Un gout et une texture ≪ incomparables ≫ selon des palais de chefs étoilés qu’elle approvisionne (Romain Meder au Plaza Athénée, Olivier Nasti, Michel Trama…). Ikejime France ne fournit pas de ≪ gros volumes ≫ mais exporte en Europe, en Asie… Jusqu’à Singapour et les îles Caïmans.
L’entreprise a reçu les caméras de Thalassa. Après diffusion de l’émission, des téléspectateurs se sont insurgés contre cette méthode ≪ barbare ≫. ≪ Ils ne connaissent pas la réalité de la pêche, estime la gérante. Il vaut mieux que le poisson meurt de façon quasi instantanée, plutot que par asphyxie après une agonie de plusieurs heures ≫.
D’ailleurs, impossible pour la mareyeuse de travailler avec les chalutiers. ≪ Leur pêche est trop abîmée pour être maintenue en vivier. ≫
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ビーバップ!ハイヒール ジョブズもイチローも実践する日本人なのに知らない『禅』
ジョブズやイチローをはじめ世界の名だたる成功者たちが実践する『禅』 どんな教えか知っていますか? 日本人なのになぜか知らない『禅』の心。今夜、全てを教えます!
ハイヒールの二人が世の中の様々な常識にハテナ?と疑問を抱き、スタジオのメンバー達と深く考えていく知的好奇心バラエティ 
今さら聞けない『禅』の世界〜身近に潜むありがたい教え… 心にしみる「禅の教え」とともに、日本人が気付かぬうちに実践している『身近な禅の心』をご紹介します ▼ジョブズが気に入り、後にiPhoneを生む『禅の教え』とは? ▼「じゃんけんほい」実はルーツは禅だった!?
ハテナの自由研究は、たむけんの『味ルパン〜そのメニュー、盗ませていただきます』… 一流料理人なら己の舌だけを頼りに、「他の料理人の味」を盗んで「同じ味」を作れるのか?を検証する人気企画。見事盗めたら「味ルパン」と番組が認定する!
ハイヒール(リンゴ・モモコ) チュートリアル(徳井義実・福田充徳) たむらけんじ 福地桃子 大野聡美(ABCアナウンサー) 江川達也 筒井康隆 千葉公慈(駒沢女子大学教授・曹洞宗僧侶)… 駒澤大学人文科学研究科博士後期課程(仏教学専攻)満期退学。2011年より駒沢女子大学人文学部教授。著書に「知れば恐ろしい日本人の風習」「仏教から生まれた意外な日本語」「運が良くなる仏教の教え」など

A-Studio【田中麗奈】愛する旦那さまに取材…プロポーズ秘話&私生活告白
夫語る 田中麗奈との結婚生活 悩ましい!?コワイ寝言
1980年、福岡県久留米市に生まれる。高校在学中に、映画『がんばっていきまっしょい』の主演や新発売の清涼飲料水の初代キャラクターに抜擢されブレイク!その後も映画・ドラマを中心にコンスタントに活躍を続け、女優としても女性としても成長を続けてきた。Aスタジオには約6年ぶり2回目の登場!私生活では昨年2月に一般男性と結婚、人生の新たなステージに立った女優・田中麗奈の素顔に今夜も笑福亭鶴瓶が迫る! まずは愛するご主人に極秘取材!共通の友人に紹介され、出会って数か月で結婚…!プロポーズは空港で…海外での撮影を終え帰国した田中に、ご主人がまるで映画のような求婚を!?しかし周りの目を気にして(?)実際はご主人の理想とはちょっと違ったカタチに!?それ絶対に言っちゃダメ!…ご主人が明かす、世の夫たちを恐怖に陥れる田中麗奈の寝言語録とは!?カップ焼きそばをめぐる攻防(?)など、私生活が次々と明らかに…!小さい頃から芸能界に興味を持ち、小学2年生の文集で「夢は○○」と宣言!中学時代には大好きなダウンタウンのコントを完コピ&披露!?そのコントの相方でもあった幼馴染への取材で天真爛漫な学生時代も明らかに!東京の父母と慕うレストランオーナーも登場!Aスタジオに国境なし!?台湾在住の友人にも緊急取材!本格デビューから約20年。独特の魅力で人々を惹きつけてきた人気女優の、真面目で飾らない素顔をお見逃しなく! 笑福亭鶴瓶 emma 田中麗奈 番組HP http://www.tbs.co.jp/A-Studio/ Twitter @a_studio_tbs https://twitter.com/a_studio_tbs

冨永 格‏ @tanutinn
小沢一郎氏、共産党との共闘について「確固たる野党共闘こそが政権交代の近道…今の政権より、国民の生活に目を向けたマシな政権をつくらなきゃならない、という点では一致している…ただ、主力になる民進党がハッキリしないだけだ」
上川あや 世田谷区議会議員‏ @KamikawaAya

小池知事「差別という観点ではなく災害の被害を受けて亡くなった」はぁ?地震での倒壊や火災被害で死んだのではない。災害そのものでは生き残った人々が差別とヘイトのため人の手で殺されたのだ。さすが殺害を教唆する在特会の関連団体で講演しただけのことはある。レイシズムの本性。歴史修正主義者。

追加申し込みがありました.なんだかうれしいですね.
その準備のためPPTでスライドのサイズ変更をしなくてはならず,結局2013をインストールしました.
ついでに緑のポインタもゲット.買ったら結構高いのでこれもよかったです.

南三陸町の新庁舎完成 報道公開
東日本大震災の津波で全壊し、その後、再建が進められてきた南三陸町の役場庁舎が震災から6年半たってようやく完成し、25日、内部が報道陣に公開されました。
南三陸町は震災の津波で町の中心部が壊滅し役場の本庁舎や隣にあった防災対策庁舎も全壊しました。
防災対策庁舎には直前まで情報収集や避難の呼びかけにあたっていた職員などがいましたが、津波に襲われ43人が犠牲になったとされています。
震災後、町は仮設庁舎で業務を続けるとともにおよそ1.5キロ離れた場所に庁舎の再建を進めてきましたがようやく完成し、25日、内部が報道陣に公開されました。
新しい庁舎は地上3階建てで、津波で役場が機能を失った教訓から海抜およそ60メートルの高台に再建されました。
建物は震度7の地震に耐えられるよう設計されたほか自家発電設備が備えられ、災害時の拠点となる「災害対策室」のスペースも広く確保されました。
また、内部には地元産の杉の木がふんだんに使われていて、1階部分には町民が自由に使うことができる交流スペースも設けられています。
南三陸町の佐藤仁町長は「新庁舎は単なる『はこもの』ではないと思う。あの日、庁舎で亡くなった人たちの思いとともに町の未来のために働いていきたい」と話していました。
新たな庁舎では来月3日に記念の式典が行われ、翌日の4日から業務が始まる予定です。


復興願う金魚600匹 登米でつるし飾り展
 第9回夏のつるし飾り展(実行委員会主催)が、宮城県登米市の登米祝祭劇場で開かれている。27日まで。
 市内や南三陸町のつるし飾り愛好家や仙台市の障害者就労支援事業所の利用者ら計約40人が、古布を材料に1年かけて作った作品約1万2000点が並ぶ。
 東日本大震災からの復興を祈願し、幸せを呼ぶとされる赤い金魚や邪気を払うとされる黒い金魚を、今年の展示の中心に据えた。長さ約5センチの金魚の飾り約600点が、池をイメージした箱の中に涼しげな雰囲気で配置されている。
 制作した登米市の自営業吉田さき子さん(66)は「根気のいる作業だった。復興を願い一生懸命に作った」と話した。
 入場無料。午前10時〜午後4時(最終日は午後3時まで)。連絡先は実行委事務局長の佐々木雅年さん090(8920)5108。


<山田線>盛岡−宮古間11月に運転再開
 2015年12月に岩手県宮古市門馬で普通列車(1両)が崩れた土砂に乗り上げて脱線し一部区間運休が続いていたJR山田線について、JR東日本盛岡支社は24日、盛岡−宮古間(102.1キロ)の運行を11月に再開すると発表した。
 盛岡支社によると、崩壊した松草−平津戸間の線路脇斜面のうち、東北森林管理局が担当する斜面上部の工事が積雪などの影響で1カ月遅れた。
 昨年9月に始まった安全対策工事では、斜面やレール上にあった土砂約1万5000立方メートルを撤去。今年5月には現場に残っていた車両を解体した。現在は、斜面下部の地層に長さ約8〜17.5メートルのくいを打ち込む作業を進めている。
 今後は作業用機械の撤去やレールの整備、電気系統の工事を進め、試運転を行う。再開後の運行本数などは未定。
 盛岡支社の吉田幸夫設備部長は「利用客や地域の皆さんに迷惑を掛けた。11月中の運転再開という約束を守れるよう工事を進めていきたい」と話した。


<JR東>「被災路線の利用促進、大きな使命」坂井究・仙台支社長に聞く
 JR東日本仙台支社の坂井究支社長(56)が河北新報社のインタビューに応じ、東日本大震災の被災路線の利用促進に力を入れる方針を強調した。2011年7月の新潟・福島豪雨で不通となり、上下分離方式による復旧が決まった只見線については「復旧後も地元自治体と一緒に鉄路維持に取り組む」と述べた。(聞き手は報道部・保科暁史)
◎只見線、復旧後も地元と一緒に鉄路維持
 −震災で被災した管内の路線は全て復旧した。
 「被災路線の利用促進は大きな使命だ。震災直後の状況と比べると感慨深いが、大事なのはこれから。内陸に線路を移設するなど大きな投資をした。定期利用の通勤通学客、普通切符の観光、ビジネス客の両方を意識し、路線や沿線の活性化を図りたい」
 −只見線の鉄路復旧が決まった。
 「前職の経営企画部でも携わった。1日の乗客が50人程度では鉄道の力が発揮できず、利便性の面からもバスの方が望ましいと提案してきたが、地元の強い意向もあって復旧が決まった」
 「鉄道設備は地元自治体が所有し、運行はJRが担う。自治体は81億円を見込む復旧費の3分の2と、年間2億1000万円の維持費を負担する。この負担は大きい。まずはしっかりと復旧させることが使命で、その後は自治体と一緒に路線維持に取り組む」
 −人口減少で地方路線の維持が厳しさを増している。
 「鉄道の最大の強みは大量輸送。人口が減少していく地域で鉄道をどう維持するか、または違う交通に転換するか。長い目で見れば考えていく必要がある。国鉄時代の国の財産を引き継いだわれわれは、地域から逃げられない。地元と一緒に考えていく」
 「各線区の利用状況をホームページで公表しているが、それだけでは十分でない。一部の自治体は社員が出向き、利用者数の推移を説明している。まずは情報を開示し、地元にも実態を知ってもらうことが重要だ」
 −訪日外国人旅行者(インバウンド)の誘致に向けた取り組みは。
 「東北も伸びてはいるが、絶対量はまだ少ない。広域的に連携してPRしていくことが大事。当社が担うのは輸送面だが、鉄道だけで観光は完結しない。バス、飛行機、船などと協力した『立体観光』でインバウンドを呼び込みたい」


<ツール・ド・東北2017>大島大橋活用 提案次々と
 東日本大震災で被災した宮城県沿岸を自転車で巡るツール・ド・東北2017が、9月16、17日に開かれる。震災からの復興を支援する大会は今年で5回目。自転車への理解は徐々に広がり、観光を融合させたサイクルツーリズムの具体化への期待が高まる。環境整備の機運も醸成され、関係者は「今年をサイクルツーリズム元年に」と意気込む。各地の取り組みや先進地の事例を紹介する。(ツール・ド・東北取材班)
◎発進 サイクル観光(中)気仙沼の期待
 気仙沼市の離島・大島と本土を結ぶ気仙沼大島大橋(長さ356メートル)は今年3月、橋桁の架設作業を終え、2019年3月の開通を待つ。市がツール・ド・東北のコースに加わってから今年で4年目。橋の完成とともに、自転車に乗って観光するサイクルツーリズムは具体化への期待が増している。
 「大島大橋に自転車専用レーンを設置してほしい」
 昨年、市議会や宮城県議会の一般質問で、議員から提案が相次いだ。市が加盟する県離島振興協議会は、大島の自転車走行環境の整備を県に要望した。自転車で橋を渡れれば、太平洋やリアス海岸を眼下に望み、絶好のコースになると関係者は確信する。市は事業主体の県と協議の場をつくろうと、準備に入った。
<環境維持が鍵に>
 大島は周囲24キロ、人口約2500。「海あり山ありで、景観を楽しみながら自転車に乗れる」。東日本大震災後に住民有志がつくった「大島の自然を守る会」副代表の小野寺敏行さん(37)は太鼓判を押す。潮風を感じるなら、小田の浜海水浴場から最南端の龍舞崎に至る東側。起伏に挑戦するなら北側の標高235メートルの亀山がお薦めという。
 代表の小野寺隆太さん(36)は「交通量が増えれば、狭い道路に車があふれかねない。のびのびと自転車で走る環境を維持できるかどうかが鍵だ」と今後の課題を指摘する。
 気仙沼市中心部でも自転車は観光に活用できそう。気仙沼商工会議所の菅原昭彦会頭は昨年以降、台湾の世界的自転車メーカー「ジャイアント」幹部や静岡県でサイクルツーリズムに取り組む団体の担当者を招き、可能性を探ってきた。
 「気仙沼は南北に長く起伏もあり、自転車は観光の有効な足になる」と菅原会頭。エリアの特徴に合わせ、市街地観光なら電動アシスト付き自転車、大島までは走行性に優れるクロスバイクを導入し、仙台、石巻、気仙沼を巡る本格的なコース設定も視野に入れる。
<復興の現場見て>
 建設中の三陸沿岸道路には、気仙沼湾に長さ1344メートルの気仙沼湾横断橋(気仙沼ベイブリッジ)が架かる。ハードルは高いが、大島大橋とともに限定的でも開放されれば、自転車観光はさらに弾みがつく。
 震災から間もなく6年半。被災した街の表情は刻々と変わる。被災地の今を参加者に感じてもらうために、復興工事の現場そのものをより近くで見てもらえないかという提案もある。
 大島大橋の自転車専用レーン設置を求め、県議会で質問した気仙沼・本吉選出の守屋守武県議は「復興途上の現場を走れば、自然の脅威とそれを乗り越えようとする人間の力を感じられる。今だからできるツーリズムだ」と訴える。


復興の途上見て知って 自治体向けツアー始まる
 東日本大震災の被災自治体で復旧復興業務を支える応援職員の派遣継続に理解を深めてもらおうと、県は24日、全国の自治体職員らを招き、2日間の日程で県内の被災地視察を始めた。
 今年で3回目となるツアーには13都府県や32市町などから88人が参加した。県庁1階ロビーで出発式があり、村井嘉浩知事が「復興にはもうしばらく時間がかかる。支援の継続をお願いしたい」と呼び掛けた。
 一行は南三陸・気仙沼、石巻、山元の3コースに分かれ、集団移転先の新市街地や漁港、海岸防潮堤などを回って整備状況などの説明を受けるほか、被災市町の職員との交流会もある。
 南三陸、女川両町に本年度計4人を派遣する兵庫県宝塚市の広瀬義則給与労務課長は「被災自治体の職員だけで復興を進めるのは難しい。来年度も支援を続けたい」と話した。
 県によると今月1日現在、県と沿岸14市町で計274人の職員が不足しているという。


仙台 多くの小学校で授業再開
仙台市の多くの小学校で夏休みが終わり、25日から授業が始まりました。
仙台市では、夏休み期間中のほぼすべての日で雨が観測され、25日も雨が降る中、およそ1か月ぶりに児童たちが元気に登校しました。
このうち、仙台市の東六番丁小学校では、児童たちが25日も雨が降る中、傘をさしたり、長靴をはいたりして登校しました。
そして、児童たちは教室でおよそ1か月ぶりに再会した友達と話をしたり、夏休みの思い出を発表したりしていました。
仙台市内の公立の小学校120校のうち115校では先月21日から夏休みが始まりましたが、仙台市では7月22日から8月24日まで毎日、雨を観測しました。
2年生の女の子は「去年の夏休みと比べるとことしの夏休みは雨がいっぱい降って、ちょっと残念です。もっと晴れて欲しいです」と話していました。
2年生の男の子は「雨が降って行きたいところに行けなくて大変でした。夏休みは、雨の日に家で流しそうめんをしたのが楽しかったです」と話していました。


大阪市立の小学校で始業式
大阪市内の小学校ではゆとり教育からの転換で授業時間を増やすため、これまでより1週間早く夏休みが終わり、25日から2学期が始まりました。
2学期が始まったのは、大阪市立の小学校290校で、このうち大阪・北区にある豊仁小学校の始業式には、およそ360人の児童が出席しました。
式では服部敬一校長が「どのように過ごすかで、2学期の4か月間の楽しさが変わってくるので頑張ってください」と子どもたちに呼びかけました。
この後、子どもたちは教室に移動して、夏休みの宿題や思い出の絵などを提出していました。
夏休みの短縮は、「ゆとり教育」からの転換で授業時間を増やす必要が出たため、大阪市教育委員会が各学校でのエアコンの設置を進め、ことしから、すべての小学校で夏休みが1週間短い35日間になりました。
2年生の女の子は、「友達と近所で花火をしたのが一番の思い出です。2学期は算数の勉強を頑張りたいです」と話し、同級生の男の子は「おばあちゃんの家に行って魚釣りをしたことが楽しかったです。2学期は友達と仲良く過ごしたい」と話していました。


<災を忘れず>「次」の津波へ備え訴え
 地震や風水害などの天災、戦争や市街地の火事といった人災。生死を左右しかねない惨事の発生は人々に大きな衝撃を与えるが、その爪痕や傷痕が歳月の中で癒えるにつれ、風化は進む。「大切な記憶を継承する」。熱い願いが込められた東北各地の施設や地域を紹介する。
◎東北の施設・地域巡り(7完)リアス・アーク美術館(気仙沼市)
 東日本大震災後、その惨状を形容し「未曽有」「1000年に1度」「想定外」などの言葉が世にあふれた。「被害は繰り返すと、さんざん言ってきたのに」。リアス・アーク美術館の山内宏泰学芸係長(46)は「怒りを覚えた」と話す。
 三陸地域は、津波の常襲地帯。歴史・民俗系の展示も行う同館では、2万人以上の死者が出た明治三陸大津波(1896年)の実態に迫る企画展を2006年に開くなど、以前から地震への備えを訴えてきた。
 震災で住まいが流失した山内さんをはじめ、館の職員の多くは被災。それでも学芸員らは連日、気仙沼市と宮城県南三陸町を歩き回り、被害状況を写真とともに克明に記録していった。同館常設展示「東日本大震災の記録と津波の災害史」は、その成果だ。
 陸上に乗り上げた船や、枕木ごとめくれ上がったレール。頑丈そうな建物の鉄筋鉄骨も無残にえぐられ、津波の破壊力が見て取れる。キャプションと併せ、港町に散乱した魚の臭いまで伝わってきそうだ。
 展示室内には写真203点のほか、明治三陸大津波を描いた当時のイラストのパネルなど歴史資料137点を掲示。ひしゃげた軽トラックや熱で膨らんだドラム缶などの被災物155点も、展示空間を含めて一つの芸術作品とみなす「インスタレーション作品」のように置かれている。
 泥にまみれた電気炊飯器やカメラ、縫いぐるみなどそれぞれに付けられた説明文は、創作であり客観的事実ではない。だが、被災者が失った大切な過去を呼び起こす、真実でもある。
 「入館者にはいつも『学びなさい。覚えなさい。人生を変えてほしい』と話しています」と山内さん。津波の発生は防げないが、高台への避難などで、被害を減らすことはできる。「震災の展示を、明日の出来事として見てほしいんです」
[メ モ]気仙沼市と南三陸町で構成する気仙沼・本吉地域広域行政事務組合が運営。常設展入場料は一般500円、大学・専門学校生400円、高校生300円、小中学生150円。開館時間は午前9時半〜午後5時。月、火曜日と、祝日の翌日(土、日曜日を除く)は休館。


河北春秋
 応急危険度判定士をご存じか。災害などで被災した建物を調べて損壊状況を判定する。東日本大震災では、全半壊が東北で約36万棟に上り、自治体や民間の建築士らが担う判定士が休みなく歩いた。避難指示解除後間もない福島県の原発事故被災地の街では、活動が今なお続く▼3月末、6年ぶりに避難指示が解除された同県浪江町。JR常磐線が再開し、仮設商業施設も開いたが、商店街や住宅地に人けはない。軽ワゴン車で街を回る2人の応急危険度判定士に同行し、ある店に家主夫婦の立ち会いで入った▼閉め切られた店内に厚いガラス片が散乱する。「人の不幸につけ込んで」と家主が指さしたのは、壊された陳列ケース。原発事故で必死に避難した間に商品を盗まれた。「周囲の店も戻らず、商売はもう無理」▼次に回った民家の庭にはイノシシの足跡があった。天井が雨水で腐り、ネズミかハクビシンか、ふんが臭った。3軒目もイノシシらしきものにアルミ扉を破られて荒らされ、小動物の爪で至る所をぼろぼろにされた▼「一度は帰還を諦め、避難の解除で希望が湧いたが、家を見るとまた心が揺らぐ」と別の家主。「被災地の現実は外から見えない」と判定士たちも嘆息する。多くの家々が解体されていくが、「再建」の未来はまだ見えない。

デスク日誌 まひを恐れる
 感覚がまひしていないか、絶えず自戒しなければと思う。
 一本の原稿が届いた。「作業員の被ばく事故、レベル2か」。紙面を作る担当者に原稿を渡し、組み上がった紙面を見ると2段見出し。2段はそれなり。3段になると大きい扱い。「まあ、このぐらいか」。納得しかけた。
 紙面のレイアウトや見出しを担う整理部の前に、原稿を書く報道部で原子力も担当した。経験から「レベル2」は相当な事故という認識はあった。だが東京電力福島第1原発事故の最悪ランク「レベル7」の記憶が、レベル2を「2段でいいか」と錯覚させた。
 そう、錯覚である。電気をつくる過程で人の生命を危険にさらすことがあってはならない。事があったとき桁違いの影響がある原子力分野では、なおさらだ。
 1000年に1度といわれる大地震と原発事故という未曽有の複合災害を、被災地にいて経験している。一つ一つの記憶が強烈だ。それゆえニュース判断で「震災に比べれば、大きい問題ではない」と無意識にフィルターをかけていないか。自分の尺度を注意深く点検し直さなくては。
(整理部次長 八代洋伸)


トモダチ作戦で被ばく 空母乗組員らが東電提訴
東日本大震災の直後にアメリカ軍が行った支援活動「トモダチ作戦」に参加して被ばくしたとして、空母の乗組員などアメリカに住むおよそ150人が、東京電力に対して治療費に充てるため、少なくとも50億ドル(日本円でおよそ5500億円)の基金をつくることなどを求めて提訴したことがわかりました。
東京電力の発表によりますと、東日本大震災のあとにアメリカ軍が行った被災地の支援活動「トモダチ作戦」に参加した当時の空母の乗組員など157人が、活動で被ばくしたとして今月18日、東京電力とアメリカ企業1社を相手取ってカリフォルニア州南部地区の連邦裁判所に提訴しました。
原告は、福島第一原子力発電所の設計や建設、保守管理が不適切だったために事故が起き、被ばくによって損害を受けたと主張し、治療費に充てるため、少なくとも50億ドル(日本円にしておよそ5500億円)の基金をつくることや、損害賠償を求めているということです。
アメリカ軍のトモダチ作戦の参加者などからは、5年前から、これまでにすでに239人が同じような訴訟を起こしていて、今回の原告は訴訟を併合することを求めているということです。東京電力は今回の提訴について、「訴状を正式に受け取っていないが、原告の主張や請求の内容を精査したうえで、適切に対処していく」と話しています。


「今年は夏じゃなかった」東北の海水浴場、涙雨
 東北の海水浴場は今夏、記録的な長雨と低温が響き、来場者が減った。特に東日本大震災で被災し、復活を遂げた太平洋側での影響は大きく、軒並み開店休業状態。灰色続きの空が、復興ムードに水を差した。多くが開設期間を終えた20日以降、天候が回復し始める皮肉な状況に、関係者からは恨み節が上がった。
 「今ごろ天気が良くなって」。やりきれない様子で話すのは、20日で菖蒲田の営業を終えた宮城県七ケ浜町産業課の担当者。
 津波被害を受け昨季は10日間の試験開設だった。本格再開の今季は37日間で8万人の人出を見込んだが、4万9911人にとどまった。「8月上旬の台風5号の後も天候が回復しなかった。フルオープンで期待したが…」と表情を曇らせる。
 震災を経て7年ぶりに再開した海水浴場は復活の出はなをくじかれた。越喜来(おきらい)浪板(大船渡市)は集計が残る2002年以降で最少の1051人。「今年は夏じゃなかった」(市観光物産協会)と嘆く。
 サンオーレそではま(宮城県南三陸町)は目標4万人の半分弱の1万8066人で夏を終えた。町観光協会の及川吉則会長(51)は「天気には勝てず、仕方ない。海と親しむ場を大切に育てたい」と前を向く。
 薄磯(いわき市)は震災前の1割未満の1万7261人。唯一、海の家を開いた民宿経営鈴木幸長さん(64)は残念がる一方で、「再開できたことが大事で、来年に向けた一歩。数年かけて入り込みを増やしたい」と先を見据えた。
 復活4年目の吉里吉里海岸(岩手県大槌町)は9033人を集めた。砂像作りなどのイベント効果で何とか昨季比約1割減にとどめたが、海に入らない人が目立ったという。町商工観光課は「来年は防潮堤工事で開設できないかもしれないだけに残念だ」と話す。
 青森、秋田、山形3県の主な海水浴場も湯野浜(鶴岡市)は昨季の7割、合浦公園(青森市)、下浜(秋田市、31日まで開設)も5〜6割程度に沈んだ。7月から週末は雨にたたられ「今までにない低い数字」(青森市文化スポーツ振興公社)だった。
 東北は22日ごろから気温が上がり、夏の日差しが戻ってきた。本格再開2年目の月浜(東松島市)で海の家を営む小野勝見さん(68)は海水浴場が閉じた20日以降も営業を続ける。「反動で残暑が厳しくなるかもしれない」と、バーベキューなどで今後訪れる人に熱い期待を掛ける。


GS過疎地対策/自治体の関与で存続を図れ
 東日本大震災の際、被災地では、給油所のガソリンスタンド(GS)に車の長蛇の列ができた。ガソリンや灯油の供給拠点が欠かせない「インフラ」であることを、誰もが痛感した。
 そのGSの減少に歯止めがかからず、赤信号がともっている。とりわけ過疎地の実情は深刻だ。「難民」が発生しないように、自治体が国と協力して主体的に関わっていくことが求められる。
 経済産業省は年度内に、GS存続に向けた指針を策定する方針だ。さらに過疎自治体にGS維持の目標を盛り込んだ行動計画を求め、計画づくりの支援に乗り出した。
 23日には、課題を抱える市町村や県と対応を協議する全国初めての会合を群馬県で開催。タンク容量が600リットル未満で通常の10分の1以下の小型GSを集落単位で運営することも、対策の選択肢として提示した。
 自治体にとっては費用負担や運営コストの面からも関与しやすいはずで、国は補助金制度の活用を促すなどして積極的に後押ししてほしい。
 GSは全国でピーク時よりほぼ半減、東北でも3600ほどになった。中でも問題なのは近所にGSがなく、車両への給油や灯油配送などに支障が出る地域だ。
 経産省は、3カ所以下の市町村を「GS過疎地」として、2年前に関係団体などと対策協議会を設置した。
 GS過疎地は3月末現在で計302市町村と、前年より14市町村増えた。東北では青森県西目屋村のゼロをはじめ36市町村ある。最寄りの給油所まで15キロ以上離れている地域は仙台、青森、盛岡など県庁所在地にも点在する。
 GS過疎地の実態調査では、営業中の業者も多くが経営不振や設備の老朽化、後継者不足といった課題を抱えており、約3割に廃業リスクがあるとの分析もある。
 全国的には村出資の一般社団法人が運営を引き継いだり、廃業GSを町が買い取って設備を更新した上で民間に運営を委託したりと、自治体が積極的に存続に関わる例が出ている。地域住民が資本金を出し合って会社を設立し、運営を引き継ぐケースも。
 特に東北では、冬場の灯油配送が地域住民にとって、「生命線」でもある。
 仙北市は地域唯一のGS存続のために、関係機関と協議。各家庭にホームタンクを設置して備蓄量を増やす一方、配送する曜日を集約するなど、経営の効率化に地域で協力することになった。
 GSの経営自体は民間事業だが、社会インフラ維持は住民の生活を守るための行政の責務とも言える。にもかかわらず、該当する自治体の中には担当部署さえ決まっていないところもあるという。
 自治体自らが危機意識を持ち、業者や地域住民と共に、実情に合わせた対策を早急に検討する必要がある。


東京パラリンピック 心のバリアフリーが課題
 誰もが暮らしやすいバリアフリー社会をどう築いていけばいいのか。
 2020年8月25日に開幕する東京パラリンピックまであと3年になった。開催に向けて、公共施設や交通機関でハード面の整備は一定程度進んでいる。
 だが一方で、障害のある人や高齢者と接した時に、どう手を貸せばいいのか戸惑う人も少なくない。障害者用のトイレや駐車スペース、交通機関の優先席が適正に使用されていないケースも目立つ。
 いわゆる「心のバリアフリー」をさらに推進していくことが大きな課題だろう。
 東京都は昨年、現状を把握する目的で、1200人を対象にアンケートした。
 それによると、路上や交通機関で障害者や高齢者が困っているのを見かけた時に、「積極的に声をかけ、手助けをする」と答えた人は全体の2割にとどまった。
 内訳を見ると、家族に障害者や介護が必要な高齢者がいたり、子育ての経験があったりする人の割合が高かった。年代別では19歳以下で「手助けをする」人が1割程度だった。
 また「しばらく様子を見る」「何もしない」と答えた人にその理由を聞いたところ、「どうしていいか分からない」という人が4割で最も多かった。
 心の壁を取り払うのは、ハード面の整備よりも難しい。ではこうした状況をどう変えていくか。
 例えば、障害者、高齢者、社会人、学生らでグループを作り、都内の観光地などを回りながら手話や点字を学べるツアーを主催するNPO法人がある。
 障害者とどう向き合うかを学ぶ研修を社員に受けさせる企業も増えている。
 今の子供たちに、こうした経験をさせていくことも大切だ。
 特別支援学校や盲学校の子供たちとブラインドサッカーなどのスポーツを通じて交流をしている小中学校もある。
 ただ交流の機会が年に1回程度しかないことも多いため、回数を増やしたい。
 最終的には、働く場や学びの場で誰もが分け隔てなくともに過ごせる社会にすることが理想だろう。


仏公演へ 障害者グループが練習
滋賀県の障害のある人たちでつくる創作ダンスのグループが、10月にフランスで開かれるイベントでダンスを披露することになり、共演するミュージシャンの小室等さんらと練習に励んでいます。
滋賀県守山市と野洲市の知的障害のある人たちやダンサーなど20人あまりでつくる創作ダンスのグループは、10月にフランスのナント市で開かれる障害者の国際交流イベントに招かれ、湖の様子をテーマにしたダンスを演じます。
ナント市の芸術関係者がグループの活動に注目したことなどから招待され、以前から交流のある小室さんとの共演も決まりました。
24日、守山市でグループの練習が行われ小室さんやサックス奏者の坂田明さんも参加しました。
メンバーは、即興でされる楽器の音色やプロのダンサーの動きに合わせてうつ伏せになったり、体を左右に揺らしたりして、練習に励んでいました。
小室等さんは、「みんなの演技がフランスでどう感じてもらえるか楽しみだ」と話していました。
メンバーの40代の男性は、「すべての人に見てほしい。頑張ります」と話していました。
練習は、あと2回予定されているということです。


精神障害者家族会 危機回避へ支援強化を
 病気や障害などの困難を抱えた人や家族が集い、気持ちを分かち合い、支え合う。「仲間の力」を生かしたグループの活動が、さまざまな領域で広がっている。
 がん患者や家族、性的マイノリティー、自死遺族の集いなどが催され、最近では認知症の人や家族のカフェも各地で開かれるようになった。
 ところが今、日本の自助グループの草分けで、半世紀の歴史がある精神障害者家族会が危機的状況に陥っている。活動の衰退傾向が続き、家族会は約1200団体、会員数約3万人にとどまる。
 国内の精神障害者は年々増加し、推計390万人超。その家族は数倍に上ることだろう。ところが会員数は右肩下がり。全国精神保健福祉会連合会の調査では、多くの会が会員の高齢化、新規加入者の減少などに悩み、財政面も脆弱(ぜいじゃく)で活動がままならない。
 本県も同様だ。県連によると2016年度の家族会員数は457人で、10年前に比べ半減。福祉事業所の賛助会員を募るなど、財政基盤の安定化へ懸命に努力している。
 衰退要因は多様だ。根強い偏見を背景に、そもそも病気を受け入れられず、家族会の入会に抵抗を感じる家族は多い。保健所の統廃合や精神保健業務の市町村移管に伴い、家族への支援が弱まったことも一因。東日本大震災で被災した会員の転居などを機に、会が解散したケースもある。
 家族会の危機の背後には、さらに大きな危機がある。家族会というつながりを得られず、苦しみ孤立する家族が増えるという「見えない危機」の進行だ。
 相模原障害者施設殺傷事件の被告の「措置入院歴」など、重大な事件で精神障害がクローズアップされるたびに強まる偏見。だからこそ、「仲間の力」が求められているのに、家族会が本来の役割を果たせず消滅していく。危機は確実に深刻化している。
 行政や医療機関などが連携して、本人と共に家族も支えるスキルを共有し、地元の家族会活動の活性化へ支援態勢を強化してほしい。
 注目されるのが、山田町の取り組みだ。震災後、2カ月に1回ペースで家族懇談会を開き、統合失調症やうつ病、福祉制度について学んだり、他地域の家族会との交流を続けている。
 被災と障害という二重の困難を抱えた本人や家族の孤立を防ぎ、立ち直りを支える取り組みとして、他市町村も参考になるはずだ。
 かつて苦しみを経験した家族が、今まさに困難に直面している家族の相談に乗り、心を支える。そのような仕組みが育てば、地域のメンタルヘルスの向上にも貢献することだろう。


差別と政治 「国家の傷」癒やす融和の言葉を
 白人至上主義などを掲げる団体と反対派との間で起きた米南部バージニア州の衝突から約2週間。米社会の人種対立が激化している。「緊張にガソリンを注いで(あおって)いる」(米フェニックス市長)張本人は、トランプ大統領。その事実に、暗たんたる思いがする。
 「両陣営の責任だ」「左派も暴力的」「追加コメントをしたのに偽ニュースメディアは満足しない。本当に悪い連中だ!」…。トランプ氏は衝突直後、白人至上主義者や人種差別への明示的な非難をしなかった。批判を受け発生3日目にようやく言及したものの、すぐまたツイッターなどで「両成敗」を主張。差別擁護の姿勢に回帰した。
 迷走の果てに、開き直ったように差別や偏見、うそにまみれた発言を公然と続けるトランプ氏の振る舞いは、大国のトップとして、一人の人間として、到底容認できない。人種や思想に基づく差別や攻撃は絶対悪で、正当化は決して許されない。
 リンカーン大統領はかつて演説で、南北戦争を乗り越え「国家の傷」を治そうと国民に呼び掛けた。トランプ氏がまずなすべきは、謙虚な言葉でメッセージを打ち出し、分断が深まる米国の傷を癒やす融和に努めること。政治が率先して差別的な言動を繰り返し、批判に耳を傾けず攻撃し続ければ社会のたがは外れる。正義と自由、移民や人種への寛容さを国是とするはずの米国の針路を強く危惧する。
 しかし、テロや犯罪につながる排外主義や差別主義の台頭、社会の不寛容、分断は米国だけの問題ではない。世界が、日本が直面している困難でもある。
 日本では、特定の人種や民族への差別をあおるヘイトスピーチ(憎悪表現)をなくすための「ヘイトスピーチ解消法」の施行から1年が過ぎた。
 「不当な差別的言動は許されない」と法律に明記された意義は大きいが、対象は「適法に日本に居住する外国人」に限定されて、罰則もない。不法滞在者でも日本人でも差別は容認できず、対象拡大や、公共の場で人種差別行為を行わせないような法改正も検討すべきだろう。
 だが、むしろ根深いのは「政治の差別」。鶴保庸介前沖縄北方担当相は昨秋、沖縄で機動隊員が住民に吐いた「土人」の暴言を「差別と断じることは到底できない」と擁護。政権も「謝罪や国会答弁撤回は不要」と閣議決定までして容認した。松井一郎大阪府知事も機動隊員をねぎらい、反対行動をする人に責任があるかのように主張した。米国を笑えぬ恥ずべき言動で、社会全体で「許さない」と言い続けねばならない。高校無償化制度からの朝鮮学校の排除には国連も懸念を示している。
 米国の衝突では、為政者が差別を「批判しなかった」ことに多くの人が「ノー」の声を上げた。法律のみでは差別はやまない。個々の心の中にある憎しみの連鎖を絶ち、たゆまぬ共生への努力を誓う契機としたい。


トランプ大統領はなぜ“失態”を演じたのか? 常識を疑え!
 アメリカの混乱が深まっている。2017年8月12日にバージニア州シャーロッツビルで白人至上主義者の集会が行われたのだが、それに反対して集まっていた群衆の中に自動車が突っ込み、ひとりが死亡、多数が負傷したのだ。亡くなったのは、日ごろから反差別のために活動していた法律事務所に勤務する女性で、自動車を運転していたのはネオナチに興味を持つ20歳の男性だった。
 当然、大きな社会問題になったのだが、複数の報道を時系列順に追いかけていくと、事件を受けてトランプ大統領は記者会見で「いろいろな側面」で問題があったとだけ発言、人種差別を掲げる白人至上主義者たちを名指しで非難するのを避けた。そのあと、メディアなどが一斉に大統領のあいまいな態度を批判したのを受けて、さらなる会見で「人種差別は悪だ」と発言を追加したのだが、それでも批判はおさまらなかった。するとトランプ大統領は次の会見でいわゆる“逆ギレ”し、「(衝突の)映像をじっくり見た。抗議する側も暴力的だった」などと反差別の側を非難し始めたのだ。記者たちが騒然となって「彼らが悪いとでも?」などと口々に質問すると、「オルト・レフト(注・ここでは反対派のこと)に問題はないのか?」「(反対派は)こん棒を振り回しながら向かって行ったんだ!」などと大声でそれを制したのだ。
 そもそも、実際の状況や個人の感情がどうあれ、アメリカには公民権法という人種差別を禁止する法律がある。これは黒人差別に反対するキング牧師らによって1950年代に盛り上がった公民権運動を受け、1964年にアメリカ議会で成立したものだ。一方、アメリカは「表現の自由」を最大限に大切にする国でもあり、ヘイトスピーチ(差別扇動表現)をめぐってはいつも議論があるところだが、それでも「人種差別はいけない」というのはアメリカ市民社会の前提になっているはずなのだ。
 それにもかかわらず、死者まで出た事件についてアメリカ大統領が「反差別の側にも問題があった」などと言ったのだ。これは、差別をする白人至上主義者側を擁護したのと同じことだ、と多くのアメリカ国民が衝撃を受けても不思議ではない。実際にこの発言を受けてすぐに、製薬会社メルクや半導体のインテルといった大手企業のCEOが相次いで大統領の経済諮問機関を辞任することを表明。またアップル社のCEOは社員への一斉メールで「大統領には賛同できない。アメリカ社会の理想とは違う」として、人権団体に巨額の寄付を行うことを伝えた。
 もしこれが日本だったらどうだろう。政治家はアメリカと同じく、「許されない事件」「暴力は容認できない」としながらも、やはり問題は人種差別主義側と反差別側、双方の「衝突」にあったとするのではないだろうか。とくにいま権力を持つ保守側の政治家は、「差別は悪。絶対にいけない」と善悪をはっきりさせるのを避けようとする傾向があるからだ。
 しかし、おそらくここからが違う。日本なら、権力者が「双方に非があった」、いわゆる「どっちもどっち」と述べたら、企業がそれに反発する姿勢を見せたりCEOが審議会などから離れたりすることはないのではないか。そしてメディアも、「差別はいけないが反対派も冷静になるべき」などといかにも中庸な態度を取ろうとするに違いない。
 これは日米の差なのか。それもあるかもしれないが、別の要因として「時代が変わってきた」ことが背景にあるとも言える。今や「善悪を断定するのは避けたい」「どちらが正義でどちらが悪かは時代とともに変わるからわからない」といったあいまいな態度は、多くの人から忌避されるようになってきたのだ。とくに人権の尊重に関する問題に関しては、社会や時代がどうなっても揺るがない“普遍的な正解”があることに多くの人が気づきつつある。「人種や民族で差別してはいけない」というのもそのひとつだろう。
 そういう意味では、「どっちもどっち」と問題をあいまいにして逃げ切ろうとしたトランプ大統領は、旧世代の感覚の持ち主であり、大統領に反発したアメリカの企業は新世代の感覚を有していると言えよう。そして、日本は政治家も企業やメディアも、全体として残念ながら“旧世代社会”のままなのかもしれない。
 差別はいけない。差別があるならそれをなくすようにすべきだ。なぜこのシンプルな答えを口にできないのか。私たちがトランプ大統領の“失態”から学ぶべきことは多い。
精神科医・立教大学現代心理学部教授 香山リカ 1960年北海道生まれ。東京医科大学卒業。学生時代より雑誌等に寄稿。その後も臨床経験を生かして、新聞、雑誌で社会批評、文化批評、書評なども手がけ、現代人の“心の病”について洞察を続けている。専門は精神病理学だが、テレビゲームなどのサブカルチャーにも関心を持つ。著書に『女は男のどこを見抜くべきか』(集英社)、『執着 生きづらさの正体』(集英社クリエイティブ)、『「いじめ」や「差別」をなくすためにできること』(ちくまプリマ―新書)など多数。


政治と世論を考える<5> 原発ゼロの民意どこへ
 「討論型世論調査」を覚えていますか。
 3・11翌年の夏、当時の民主党政権が震災後の原発政策を決める前提として実施した。
 政府としては初めての取り組みだった。
 無作為抽出の電話による世論調査に答えた全国の約七千人の中から三百人ほどに、一泊二日の討論会に参加してもらい、専門家による助言や質疑を織り交ぜながら、参加者の意見が議論の前後でどのように変化するかを見た。
 二〇三〇年の電力に占める原発の割合として、ゼロ、15%、20〜25%−の三つのシナリオが示されており、学習と討議を重ねて理解を深めた結果、「原発ゼロ」と答えた人が全体の約三割から五割に増えた。併せて公募した意見では、九割近くが「原発ゼロ」を支持していた。
 このような民意に基づいて、原発は稼働後四十年で廃炉にし、新増設はしないことにより「二〇三〇年代ゼロ」に導くという、「革新的エネルギー戦略」が決められた。それを現政権は「具体的な根拠がない、ゼロベースに戻す」と、あっさりご破算にした。
 特定秘密保護法や集団的自衛権、「共謀罪」などの時と同様、内閣支持率の高さだけを背景にした“具体的民意”の無視、というよりは否定とは言えないか。
 その後も世論調査のたびに、脱原発には賛成、再稼働には反対の意見が過半を占める。
 六月の静岡県知事選中に本紙が実施した世論調査でも、県内にある中部電力浜岡原発は「再稼働すべきでない」という意見が約六割に上っていた。
 にもかかわらず、政府はエネルギー基本計画の見直しに際し、はじめから「三〇年20〜22%」の原発比率を維持する考えだ。
 3・11前の割合は28%。老朽化が進む今、新増設なしには実現できない数字である。改めて国民的議論を起こす様子はない。
 3・11を教訓に「脱原発」を宣言し、原発の新設工事を中断させた韓国政府は、世論調査や討論会でその是非を国民に問う。ドイツの脱原発は、専門家や利害関係者だけでなく、聖職者などを含めた幅広い意見によって立つ。
 なのに当の日本は、政府の独断専行を“有識者”が追認するという“逆行”を改める気配がない。
 国民の声より大事な何か、国民の命以上に守りたい何かがそこに、あるのだろうか。


エネルギー基本計画 本気で再生エネ促進を
 国の在り方に重要な意味を持つエネルギー基本計画の改定に向けた議論が始まった。現行計画は曖昧で関連する政策と矛盾する項目が多い。未来の世代に責任を持つためにも本気で再生可能エネルギーを促進する内容に作り替えるべきだ。
 2014年に策定された現行の第4次計画は「原発依存度は可能な限り低減させる」「再生可能エネルギー導入を最大限加速」すると明記した。しかし一方で原発を低コストで安定的に発電できる「重要なベースロード電源」と位置付けて再稼働を進める方針も書き込んだ。そもそも整合性に欠けていた。
 計画の基本であるはずの30年度の電源構成比も盛り込まず、政府は別途翌年に構成比を決めた。原発は20〜22%、再生可能エネルギーは22〜24%で原発と大差なく、基本計画で明記した内容と矛盾していた。
 その後、地球温暖化対策の国際的枠組み「パリ協定」ができて政府は50年末までに温室効果ガスを80%削減する目標を国際公約した。しかし、石炭火力の電源構成比の26%は突出して高いままで、構成比は修正していない。このままでは国際公約は間違いなく守れない。
 経済産業省は9日に基本計画改定に向けた審議会の初会合を開いた。だが世耕弘成経産相が計画の骨格は変えない方針を示すなど、抜本見直しに慎重な姿勢を見せている。議論が始まる時期にこれはどういうことか。
 東京電力福島第1原発の廃炉費用は膨れ上がり、原発から出る高レベル放射性廃棄物(核のゴミ)の最終処分地選定のめどは依然立たない。今や「原発は低コスト」とは言えない。政府や電力会社が期待するように再稼働は進まず、新増設も難しい。目標とする原発の構成比自体「無理筋」なのだ。
 原発の使用済み燃料の再処理で生じるプルトニウムを消費するはずだった高速増殖炉もんじゅは廃炉に追い込まれた。原子力を巡る多くの深刻な問題が山積している。
 基本計画改定の議論でこうした原子力政策の問題と真摯(しんし)に向き合わずに、多くの課題を先送りして「つじつま合わせ」の小改定にする―。そうした意図が仮に政府周辺にあるならば、そんな中途半端な議論はしない方がいい。
 太陽光や風力など再生可能エネルギー導入を本気で考えるならば、送電網増強や蓄電池の整備、発送電分離や新たな優遇措置など、政策誘導でできることはたくさんある。地球とこの国の未来を見据えた基本計画にするための議論を求めたい。


東電 汚染水対策言及せず 規制委に文書提出
 東京電力は25日、再稼働を目指す柏崎刈羽原発(新潟県)6、7号機の安全審査に関連し、原発の安全管理に対する基本的な考え方をまとめた小早川智明社長名の文書を原子力規制委員会に提出した。福島第1原発事故の反省から安全確保や事故の風評被害対策に取り組む姿勢を強調した一方、規制委から「東電の主体性が見えない」と批判された福島第1原発の汚染水対策については具体的に言及しなかった。
 柏崎刈羽原発6、7号機の審査は終盤を迎えているが、規制委は東電が重大事故を起こした当事者であることを重視。7月に小早川社長らを呼んで安全管理についての考えを聞いたが、福島第1原発の廃炉で、汚染水を浄化処理した後に残る放射性物質トリチウムを含んだ水がたまり続けていることなどを田中俊一規制委員長が批判。改めて文書を出すよう求めていた。
 文書で小早川社長は「原子力の安全は社長が責任者」とし、主体性をもって風評被害対策や廃炉などの課題をやり遂げると強調したが、トリチウムを含んだ処理水の処分法には触れなかった。文書提出後、渡辺沖(ふかし)・原子力安全・統括部長は「今後、社長が直接説明する」と述べた。規制委は改めて小早川社長を呼んで意見を聞く方針。【鈴木理之】


防衛大綱見直し 「専守」逸脱を危惧する
 日本を取り巻く安全保障環境の変化に応じて防衛力の在り方を見直すとしても、憲法九条の枠内で行うのは当然だ。「専守防衛」を逸脱して、軍拡競争の泥沼に陥ることは厳に避けるべきである。
 安倍晋三首相が今月三日の内閣改造の際、小野寺五典防衛相に対して防衛計画の大綱(防衛大綱)を見直すよう指示した。
 二〇一三年十二月に閣議決定された現行の防衛大綱は一四年度から十年程度の防衛政策の基本方針を定めている。見直しは北朝鮮の核・ミサイル開発の進展などの情勢変化を踏まえたものだという。
 弾道ミサイルの発射実験を繰り返す北朝鮮は、アジア・太平洋地域の平和と安定に対する脅威となっている。日本への攻撃に備え、防衛力を適切かつ効率的に整備することに異論はない。
 しかし、小野寺氏の発言には専守防衛を飛び越える内容も含まれる。新大綱が専守防衛を逸脱しないよう注視する必要がある。
 新大綱の焦点はミサイル防衛の強化と敵基地攻撃能力の保有だ。
 小野寺氏は日米の外務・防衛担当閣僚による会合(2プラス2)で、ミサイル防衛を強化する考えを表明したが、これに先立ち国会では北朝鮮がグアム周辺に向けてミサイルを発射した場合、政府が迎撃可能とする「存立危機事態」に当たりうるとの考えを示した。
 ミサイル防衛はそもそも能力的に疑問視されている上、仮に迎撃できたとしても、日本の「軍事的行動」が北朝鮮による日本直接攻撃の引き金を引きかねない。
 日本を守るための防衛力整備が日本自身を攻撃にさらすきっかけとなっては本末転倒だ。敵基地攻撃能力の保有も同様である。
 首相自身は「現時点で具体的な検討を行う予定はない」としているが、小野寺氏は能力保有を求める自民党提言を踏まえて「総合的にどのような対応が必要か検討したい」と述べている。
 政府は、ほかに攻撃を防ぐ手段がない場合には「法理的には自衛の範囲に含まれ、可能」としてきたが、自衛隊がそうした能力を保有することはなかった。北朝鮮の脅威が念頭にあるとはいえ平時から他国攻撃の兵器を持つことは憲法の趣旨に反しないか。
 過去四回の大綱見直しはいずれも有識者らによる会議の提言を受ける形で行われた。国民の生命や財産、憲法に関わる問題だ。今回も政府内部の議論にとどまらず、幅広く意見を聞くべきである。


国の公文書管理/「公開」の原則を徹底せよ
 政府が、行政文書の保存に関する責任者を各省庁に置く検討を始めた。役所が取り扱う膨大な書類のうち、何を行政文書として残すかを判断する。
 有識者でつくる公文書管理委員会が文書管理のガイドラインの見直しを進めており、年内の改正を目指すという。
 行政文書は公文書の一部で、重要なものは保存して国民に公開するのが原則だ。しかし「森友学園」への国有地売却問題や、「加計学園」の獣医学部新設計画を巡る国会審議では、官僚らが「文書が存在しない」「既に廃棄した」などと木で鼻をくくるような答弁に終始した。
 疑惑を否定する官邸の意向を忖度(そんたく)した結果だろうが、かたくなな姿勢を見ると、情報公開の理念が「骨抜き」にされていると思わざるを得ない。
 官僚の恣意(しい)的な判断に委ねては、非公開の範囲がますます広がる恐れがある。外部の目で文書保存をチェックする仕組みを新たに設ける必要がある。
 国などの公文書は歴史的事実の記録であり、主権者である国民が主体的に利用し得るもの。公文書管理法はそう定める。公文書は健全な民主主義の根幹を支える「国民共有の知的資源」とも明記している。
 文書作成と管理は行政事務の根幹である。それを軽視するような官僚らの答弁には耳を疑う。事実とすれば、公文書をずさんに破棄した疑いが深まる。
 今回発覚した文書には「個人メモ」とされたものも含まれる。パソコン内の「個人フォルダー」に保存され、確認が遅れたとされた文書もある。
 政府内にはこれらを行政文書から除外しようとする声もあるようだが、国民に背を向けた対応に批判が高まるだろう。
 法律上、行政文書は「職員が職務上作成・取得し、組織的に用いるため保有している文書」と定義される。個人のメモでも職務上、組織内で共有されていれば、行政文書とみなすべきであり、「個人」を隠れみのにした抜け穴は認められない。
 「公文書を残すことは正しい歴史を後世に残す作業だ」と福田康夫元首相は述べている。公文書管理法の制定を主導した政治家の言葉を、全ての政府関係者が肝に銘じるべきである。


国会召集時期 1カ月先とはあきれる
 政府・与党は秋の臨時国会を来月25日からの週に召集する方向で調整に入った。
 民進党など野党4党は学校法人加計(かけ)学園の獣医学部新設問題の真相究明に向け、今から2カ月前の6月下旬に早期召集を要求した。
 憲法53条は、衆参いずれかの総議員の4分の1以上の要求があった場合、内閣に臨時国会の召集決定を義務付けている。
 その規定に基づく要求を無視し続け、1カ月も先の日程を出してきた。憲法違反の疑義があり、国民の目線とあまりにずれている。
 森友学園への国有地売却や陸上自衛隊の日報隠蔽(いんぺい)の問題もある。政府は速やかに召集すべきだ。
 「3点セット」とも言うべき加計、森友、日報問題は、国会の閉会中審査などを通じても、さまざまな疑念は何も解消されないどころか、新たな疑問点も浮上した。
 2年前に政府の国家戦略特区の会合で愛媛県今治市からヒアリングした際、加計学園関係者が同席していたのに、議事要旨に発言記録がなかったことはその一例だ。
 安倍晋三首相は加計や日報問題の担当閣僚を代え、「疑惑隠し」との批判も出た。そうでないと言うなら、一刻も早く国会で説明責任を果たすしかない。
 それが、首相が内閣改造後の記者会見で語った「謙虚に丁寧に国民の負託に応える」道でもある。与党が言う首相の外遊や法案準備は召集先送りの理由にならない。
 安倍政権は安全保障法制成立後の2015年秋にも、野党の国会召集要求に対し、憲法53条に召集決定までの期限の定めがないのをいいことに応じなかった。
 しかし、この期限に関しては03年に内閣法制局長官が「召集のために必要な合理的な期間を超えない期間内」に召集を決定しなければならないと答弁している。
 自民党が野党時代の12年にまとめた憲法改正草案は、要求から20日以内の召集を義務付けている。
 来週末には来年度予算案編成に向けた各省庁の概算要求が出そろい、民進党新代表が選出される。
 遅きに失したとしても9月初旬には国会を開かないと、国民は到底納得しないだろう。
 与党は臨時国会に補正予算案の提出を検討すべきだとしている。地方や中小企業に景気回復が波及していないとの理由のようだ。
 不都合な問題から国民の目をそらし、10月22日に愛媛、青森、新潟で行われる衆院補選に向け、ばらまきで歓心を買う。そんな思惑がないか注意を払う必要がある。


高校生平和大使 核廃絶へ尊い20年の活動
 核兵器廃絶を訴える高校生平和大使の活動が20年目を迎えた。戦争や被爆の体験が風化する中、若者による活動の意義は大きい。
 インドとパキスタンが核実験をした1998年、長崎の平和団体が被爆地の声を世界に伝えようと、未来を担う高校生を国連に派遣したのが始まりだった。
 高校生大使は毎春、公募で選ばれ、1年交代で後輩に引き継がれる。これまで国内外の約200人が務めた。長崎や広島を訪れる修学旅行生との交流、各地の活動報告会のほか、4年目からは核兵器廃絶署名を集めて国連に届ける。署名は計160万筆を超えた。
 炎天下の夏も雪が舞う冬も、街頭に立ち核兵器廃絶を訴える歴代高校生大使の地道な活動は尊い。
 今年も22人の平和大使が今月21、22両日、スイス・ジュネーブの国連欧州本部を訪れ、1年分の約21万4千筆の署名を提出した。国連での核兵器禁止条約採択も反映し、署名は過去最多となった。
 ところが、記念すべき年に残念なことが起きた。2014年以来続いたジュネーブ軍縮会議での高校生の演説が実現しなかった。
 軍縮会議日本政府代表部の高見沢将林(のぶしげ)軍縮大使は、高校生に「軍縮会議では通常、政府代表の発言しか認められない」と説明した。一部の国に強い懸念があり、見送らざるを得なかったという。
 にわかに信じ難い説明だ。平和を願う高校生の発言を封じて、軍縮会議を名乗る資格があるのか。仮に一部の国に何らかの懸念があったとしても、それを説得するのが日本政府の役目ではないか。
 米国の「核の傘」に依存する立場から核兵器禁止条約の採択をボイコットした日本政府こそ、高校生が演説で条約に言及するのを恐れたとの見方もある。
 意味不明な大人の論理に巻き込まれて、今回は軍縮会議での発言機会はなかったが、高校生は署名提出時やレセプションで「二度と核兵器により苦しむ人を出してはならない」などと英語でスピーチした。平和大使の純粋な訴えはきっと世界へ通じると信じたい。


裁判の公開
 来日して間もない米国人弁護士のローレンス・レペタさんが東京地裁の傍聴席でペンとノートを取り出すと、廷吏が慌てて制止した。1982年のことだ▼当時、日本の裁判所で傍聴人の法廷内メモは禁止されていた。裁判は公開で行う、と憲法に書いてあるのに、メモできないのはおかしい。国家賠償訴訟に踏み切った▼「誰でも法廷で傍聴できる」。国は憲法の規定をただそれだけのことだと主張した。二審までは敗訴。だが最高裁からは「メモは自由」という判決を引き出した。実質勝訴である。その日から全国の裁判所でメモが解禁になった▼「黒船」と新聞は書いたが、そんな大それたつもりはない。こだわったのは、憲法の公開裁判の原則は、裁判のすべてを知る権利を誰もが持っているという確信だった。「人々の監視がなければ、公正な裁判はできない」▼レペタさんはこの夏、米国へ帰国した。直前まで、最近の裁判所の動向を気にしていた。刑事裁判の記録の閲覧制限が厳しくなっていること、個人情報保護で匿名化が著しいことなどだ▼米国連邦裁判所の記録は日本からでもオンラインで閲覧できる。レペタさんに教えられ試みると、簡単にアクセスできた。法廷の録音も聴くことができる。ここまでして初めて「公開」といえるのだろう。

国語の大学入試問題が、来年からトンデモないことになる予感 「駐車場の契約書」!?これでいいのか
伊藤 氏貴 明治大学准教授
戦後最大の「国語」の変革
教科書から文豪が消える!――こんなちょっとした騒ぎが持ち上がったことがあった。今世紀に入ってまだ間もない頃のことだ。
いくつかの新聞は「漱石・鷗外が教科書から消えた」と大々的に報道し、特集を組んだ雑誌もあったが、これはほぼ全面的な誤解であり、むしろ彼らの作品は教科書会社を横断して定着している。芥川龍之介『羅生門』、中島敦『山月記』と並び、夏目漱石『こころ』、森鷗外『高瀬舟』『舞姫』はながらく定番中の定番となっている。内容を思い出される方も多いだろう。
漱石の『こころ』に至っては、現行の高校2・3年生用の「現代文」教科書9社23冊のうち、これを載せていないものはただの1冊しかない。(その1冊の編集に私も携わっているが、おかげで全く売れなかった……。文豪の定番化は高校の先生方の強い意志である。)『こころ』はしばらく前から完全に「国民文学」の地位を確立しており、どこの親子でもともに語り合うことのできる稀有な小説となっている。
しかし、この安定もいよいよ終わりを迎えるのかもしれない。おそらく現場の先生方も教科書会社もこの変革には抗えない。
教育現場でこれから数年間に起きようとしている「国語」の一連の変化は、「文豪が消える!」どころの騒ぎではすまない戦後最大の大変革なのだが、あまり報道されてはいないようだ。
ここには、いわゆるアクティブラーニングの導入など、「国語」1教科に限らない要因もあれば、高校の「国語」系の科目の再編成もあり、さらには入試改革もあって、非常に複合的な問題ではある。まだ文科省の指針に不明な部分もある。
しかし、最近示されたセンター後継試験の内容を見るだけでも、「漱石・鷗外が教科書から消える」以上の大変動がもたらされることは間違いない。
センター後継試験の「本文」
かおるさんの家は、【資料A】の「城見市街並み保存地区」に面している、伝統的な外観を保った建物である。城見市が作成した景観保護に関する【資料B】「城見市『街並み保存地区』景観保護ガイドラインのあらまし」と、かおるさんの父と姉の会話を読み、後の問い(問1〜4)に答えよ。
いきなりなにを読まされているのかと不審に思われたかもしれないが、これが公表された新テストのモデル問題の冒頭部である。【資料A】は地図であり、【資料B】は市の広報。そしてそれにまつわる父娘の会話、この3つがつまり読解問題の「本文」にあたる。
ちなみに上は「モデル問題例1」であり、「2」の「本文」は以下のようなものだ。
駐車場使用契約書
 貸主 原パーク(以下、「甲」という。)と借主 ○○サユリ(以下、「乙」という。)は、次のとおり駐車場の使用契約を締結する。
第1条 合意内容
 甲は、乙に対し、甲が所有する下記駐車場を自動車1台の保管場所として使用する目的で賃貸する。
(駐車場の表示)
  住所      東京都新川市新川朝日町2丁目3番地
  名称      原パーキング第1
  駐車位置番号  11番
第2条 期間 
 乙の使用する期間は、平成28年4月1日から平成29年3月31日の1年間とする。契約期間満了までに甲、乙いずれか一方から何等の申し入れがない時は、さらに1年間の契約が自動的に更新されるものとする。
以下、第8条まで延々と「契約書」の内容がつづく。モデル問題はどちらも以下のサイトから全文を見ることができるが、いずれも、大学の入試問題としてはついぞお目にかかったことのないような「本文」であることはおわかりいただけただろう。
http://www.dnc.ac.jp/corporation/daigakunyugakukibousyagakuryokuhyoka_test/model.html
「読む」ことの意味が変わる
センター試験の廃止とその後継試験についての議論は紆余曲折を辿った。科目横断だとか、細かい点数化をしないだとか、さまざまな案が上がっては消えたが、結局残ったのは、英語の試験を完全に廃止し、外部試験を用いることと、国語と数学とで記述式設問を導入することだった。
数学は一瞥するかぎり、これまでのような問題の途中式を書かせるというもので、受験生の側からすれば、解答だけをマークするのか、途中経過を解答用紙に書くのか、というだけで、それほど大きな変化はないだろう。
国語にも記述式設問が導入されるということはお聞き及びになった方も多いだろう。その採点基準をどうするのか、誰がその膨大な採点を担当するのか、などまだ完全に解決されていない問題もある。
しかし、それは受験生自身には直接関係のない、出題者側の技術的問題である。記述式の解答を作るのには、選択肢から正解を選ぶのとは異なる力が要求されるとはいっても、学校ではそれなりに訓練を積んできているはずだ。設問の種類が変わるだけならば、対応も十分可能だろう。「読む」だけでなく「書く」力を養うべきだというのは至極もっともなことだ。
だが、モデル問題を見れば、このたびの入試改革の肝はそこにはなかったことがわかる。「書く」という要素が増えるというより、「読む」ことの意味ががらりと変わる。
共通一次時代から、現代文の問題は2題、1題は評論、もう1題は小説というかたちで長らく安定していたが、ここに自治体の広報や駐車場の契約書が入ってくるのだ。評論ならば、一貫した論旨と論理展開を、小説ならば人物の心情を読み取ることが求められてきたのだが、広報や契約書の場合、把握すべきは情報である。その処理をしも「読む」という時代になってきたということなのだろうか。
現在の指導要領でも「実用的な文章」という項目はあり、教科書にもたとえば手紙の書き方やグラフに関連付けられた文章が載せられることもあるが、新テストほど「実用」に即した情報処理を教材化しているところはないだろう。
現場の先生も教科書会社も、この新しいタイプの問題に合わせて、新しい授業、新しい教科書を展開していくことが求められることになる。
「国語」の行方
「読む」ことの意味や「国語」のありかたがこうした方向へ変化していくこと自体が悪いというわけではない。実際、モデル問題には出題意図や採点基準などきわめて詳細な解説が付されており、それを読めば非常に考え抜かれた問題であることがわかる。
たとえば、モデル問題例1では、父と娘の会話から、2人の議論の対立点がどこにあるのかを探る設問があり、モデル問題例2では、契約書をよく読むことで、貸主の一方的な賃料値上げ要求にどう対抗するかを考える設問がある。どちらも論理的思考を必要とするし、実際に生活の場ですぐにも役立つような内容だと言える。
地図も読めず、電化製品のマニュアルを読むくらいなら哲学書の方がまだましだと思え、保険や不動産も専門家の言いなりになるばかりの私のような人間こそ、まずこういう勉強をすべきなのかもしれない。
しかし、疑問もある。まず、果たしてこれは大学入試で問うべきことなのか、ということだ。議論にも契約にも、生産的であるため、騙されないための論理性が必要なのは言うまでもない。でもそれは、大学に行かない人には必要ではないのか。普通に生きていれば誰だって議論する場面や契約を結ぶ場面と無縁ではいられない。
しかも、この2つのモデル問題例にかぎって言えば、内容のレベルは決して高くない。むしろ今や進学率が97%に達する高校の入試でこそこのようなことを問うべきではないか。
また、もう1つは、こうした生きていくための情報処理を扱うのが高校の「国語」という科目なのだろうか、という疑問である。
もちろん、ことばの扱いに関わるものである以上、全く無縁ということはないだろう。その点、「国語」が実質的にその扱う文章の内容から「道徳」の時間になっているという批判を考えてもよい。
「道徳」の教科化には大きな問題があるだろうが、少なくとも「国語」と「道徳」が意識されないまま同化してしまうことに対する1つの歯止めにはなりうる。同様に、こうした情報処理は、一種の生活の技術として別科目を立てることも考えるべきではないか。
このことには、先述のとおり、指導法や指導要領の変化の他の要因も大きく絡んでくるし、センター後継の新テストが全体としてどのようなかたちになるのかは11月にならないと示されず、今後どうなっていくのか、まだ正確な見通しは立たない。
しかし、「国語」の単位数に限りがある以上、新しい入試に合わせてこれまでの教材が減るだろうことは間違いない。今度こそ「文豪が消える」ことが現実になる。その未来を見据えつつ、今後起こるだろう大変革に関して注意喚起を促す第一報としたい。


最低賃金引き上げ まだ十分な額ではない
 県内の最低賃金が早ければ10月から、現行の時給714円から23円引き上げられて737円となる。上げ幅の23円は1991年度と並び過去最高だが、非正規労働で生活するには、まだ十分な額とは言えない。
 最低賃金はパート労働者を含む全ての働く人に適用され、これを下回る賃金は違法となる。
 毎年の最低賃金額は、労使が参加する国の中央最低賃金審議会が改定の目安額を提示し、都道府県ごとに決められる。沖縄は目安額として22円の引き上げとしていたが、沖縄地方最低賃金審議会はさらに1円上乗せした。好調が続く県内景気や、それに伴う人手不足を加味したようだ。
 安倍政権が3月に公表した「働き方改革実行計画」には「最低賃金が千円になることを目指す」と引き続き明記されている。計画では「企業収益は過去最高」と評価したものの、労働分配率は「近年低下傾向にある」と認める。そして、景気の好循環とアベノミクスの進展のために労働者の賃金を引き上げ、企業収益の好調さに比べて低い労働分配率を上昇させることが重要とうたう。
 しかし、毎年のように最低賃金千円を掲げる割には歩みは遅い。全国平均は848円だが、引き上げが働き方実行計画に掲げる「年3%程度引き上げ」のペースでは、千円到達にはあと6年ほどかかる。
 しかも、沖縄など8県は全国最低額で、最高額の東京都の958円とは221円の差がある。今回の改定で地域間格差はこれまでより3円広がった。
 時給737円では、週40時間、フルタイムと同じように働いたとしても年収は150万円に届かない。家計を支えるには厳しい額だ。
 しかも、沖縄は非正規雇用の割合が全国一高い。総務省就業構造基本調査(2012年)によると、県内の非正規雇用率は44・5%で、全国平均の38・1%を大きく超える。
 さらに、最低賃金を下回る給与、いわゆる最賃破りが沖縄県は5・2%で、全国平均を3・3ポイントも上回るという。
 働く人の半分近くが非正規雇用であり、長らく全国で最も低い最低賃金が続いている。その最低賃金さえも守られない例がある。こうした点が沖縄の低所得、ひいては貧困を生んでいる。
 幸い、県内は観光客の増加などによる好況が続き、直近6月の有効求人倍率は1・18倍で、9カ月連続で1倍を超えた。さまざまな業界で人手が不足し、企業も待遇改善に力を入れ始めている。
 非正規雇用の人の正社員化を進めるのはもちろんだが、非正規でも憲法25条の「健康で文化的な最低限度の生活を営む権利」を保障する必要がある。足腰の弱い中小零細企業への支援策を行いつつ、最低賃金を目標額まで引き上げるべきだ。


ガザ停戦3年 復興進まず 電力供給1日2〜4時間
 パレスチナ自治区ガザ地区を実効支配するイスラム原理主義組織ハマスとイスラエルの大規模な戦闘が終結して26日で3年が経過する。だがイスラエルの封鎖政策などで復興は遅々として進まず、ヨルダン川西岸を支配するパレスチナ自治政府(PA)がハマスへの圧力を強化するなど同胞間の対立も深刻化。ガザ地区200万人の住民は苦境に陥っている。
 「鳥肉はどうだい」「こっちはモモだよ」。売り子の威勢のいい声が響きわたる。休日の金曜朝、シャティ市場は食材を求める買い物客であふれていた。
 活気に満ちた光景だが、裏がある。酷暑の中、1日の電力供給は約2〜4時間に過ぎず、各家庭は冷蔵庫で食品を保管できない。その日に使う食材を、その都度買わざるを得ないのだ。
 難民キャンプで暮らすタクシー運転手、アシュラフ・アブラムディさん(36)は「市場には以前は週に2回しか来なかったが、今はほぼ毎日。ゆうべも暑くてよく眠れなかった」と、うんざりした表情で語った。
 PAは今年4月、ガザ地区に対する財政支出を財政難を理由に大幅にカット。対立するハマスに圧力をかけたとみられる。これによる燃料不足が電力危機に拍車をかけている。
 ガザ保健当局のエルケドラ広報官は「医療機関は自家発電で電力をまかなうが、この状況が続けば、現在の1日当たり250件の手術や200人の出産に対応できなくなる」と語った。
 アルシファ病院のジハード・ジュアイディ集中治療室(ICU)長は「ICUと手術に電気は不可欠」と指摘。この10年間でICUの医師が23人から15人に減ったといい、「復興どころではない。状況は確実に悪化している。命に関わる医療は政治問題とは切り離してほしい」と訴えた。
 国連児童基金(ユニセフ)によると、ガザ地区では過去4カ月で、電力不足のため使用可能な水量が3分の1減少。国際基準で最低とされる1人1日当たり100リットルのほぼ半分の53リットルに落ち込み、南部では1日40リットルにまで激減している。電力不足は汚水処理も阻害しており、連日10万立方メートル以上の汚水が海に垂れ流されている。ユニセフは6月に報告された3歳未満の子供の下痢の症例は3月の2.5倍に当たる3713件に上ったとし、国際社会に支援を呼びかけている。【ガザ市(パレスチナ自治区ガザ地区)で高橋宗男】


森友と同じ構図に 加計学園「建設費水増し疑惑」に新証拠
 森友学園と同じ轍を踏むかもしれない――。23日、衆院第1議員会館で民進党の「加計学園疑惑調査チーム」によるヒアリングが行われ、議員と共に「今治加計獣医学部問題を考える会」共同代表の黒川敦彦氏が参加。愛媛県今治市に建設中の獣医学部キャンパスをめぐり、加計学園の“建築費水増し”疑惑を裏付ける新たな証拠が飛び出した。
 黒川氏が疑惑の証拠として提出したのは「政府統計の総合窓口」(e―Stat)の建築着工統計調査データだ。それによると、愛媛県で2017年4月に着工された「鉄骨造」の「学校の校舎」の欄に<建築物7棟、床面積3万281平方メートル、工事費予定額80億813万円>とある。計算すると、坪単価は約88万円だ。
 そして、このデータに該当する鉄骨造の校舎は、加計学園獣医学部キャンパスのほかにないのだ。
「22日、今治市の建築指導課で加計学園の情報であることを確認しました。学園側が市に出した建築単価はデータの通りです」(黒川氏)
 オカシイのは、加計学園が文科省に提出した資料で、施設工事費は約148億円、延べ床面積は3万2528平方メートルとなっている。この数字に基づくと坪単価が150万円となり、相場の2倍にあたるため“補助金目当ての建築費水増し”疑惑が指摘されているのだ。
 改めて正確な建築費と坪単価の計算を学園側に問い合わせると、「建物工事費約126億円、延べ床面積3万3091平方メートル、坪単価126万円」(秘書室)という回答があった。外構工事費や設計監理料など約22億円を差し引いているため、坪単価は150万円を下回っているが、それでも統計データの数字より約40万円高い。
■浮上する加計理事長逮捕の可能性
 日刊ゲンダイが入手した52枚の建築図面を見た1級建築士の川本幸立氏がこう指摘する。
「獣医学部棟の内装は、壁や床の材質を見ても、必要最小限度といったところでしょう。コスト的に特別高い仕様になっているわけではありません。高く見積もっても、坪単価100万円が関の山でしょう」
 ちなみに、土地の造成や謎のワインセラーの整備費なども含めると、獣医学部キャンパスにかかる総事業費は計192億円。愛媛県と今治市は、半分の96億円を補助する方針を決定している。市は補助金の支出について「6月に(学園側から)詳細な工事費内訳書の提出があり、審査を行っている」という。
 このまま審査が通れば、建築費が高く見積もられた疑いのある総事業費の半分に巨額の税金が投入されることになる。
「加計学園が市や文科省に出している建築費の差額はどうなるのでしょうか。建築費を水増しして市や県から補助金を詐取したとなれば、森友学園の補助金不正詐取事件と同じです。加計孝太郎理事長が逮捕される可能性が浮上します」(黒川氏)
 加計理事長は雲隠れしていないで、疑惑の真相を話したほうがいい。


総務省への請求 漏えいか 下村氏事務所の日報に記載 
 下村博文(はくぶん)・元文部科学相の政治資金に関する情報公開請求があった二〇一四年十月当時、下村氏の事務所日報に「菅(すが)官房長官 大臣秘書官より 一昨日、マスコミから総務省に開示要求が入りました」と記載されていることが分かった。開示請求の二日後の十月二十三日付の日報で、本紙は週刊文春を通じ、印字された日報データを入手した。当時、日刊ゲンダイの記者が文科相だった下村氏はじめ、全閣僚の政治資金管理団体の少額領収書の公開請求をしており、総務省側から請求情報が漏えいした可能性がある。(望月衣塑子)
 少額領収書は各政治団体が保管し、総務省や都道府県選管に情報公開請求があると、政治家側は、同省などに写しを提出する仕組みになっている。日報には、菅義偉(よしひで)氏の秘書官から「総務省より、少額領収書の開示要求がきます。それが届いたら、二十日までの期日を、三十日まで必ず延長してください」「この連絡は厳秘!」という連絡があったと記載されている。
 政治資金規正法によると、開示命令を総務省から受けた場合、原則二十日以内に情報開示することを求めている。延長が認められるのは、選挙時や大量に領収書がある時など、事務処理上困難な場合に限るとされている。
 ゲンダイによると、総務省の開示は何度も延長され、全閣僚分が開示されたのは開示請求から九カ月後の一五年七月二十三日だった。
 下村氏は今年六月末、学校法人「加計(かけ)学園」側の陳情状況などが日報に記載されていたとする週刊文春の報道を受けて会見し、「日報がデジタルデータで漏えいした」と述べていた。今回の日報について、下村氏の事務所からは、これまで取材への回答はなかった。
 下村氏の事務所関係者は本紙の取材に、日報は下村氏の秘書が作成したと認めたうえで、「政治資金に関する開示請求者の情報は、よく事務所に伝わっていた。なんらかの経路で、総務省から漏えいしているのではないか」と指摘する。
 ゲンダイ側は「当時、公開請求したことを外部に漏らしたことは一切ない。政治資金に関するあらゆる情報は誰もが即時に見られるようにすべきだ」としている。
 一方、菅氏は七月十三日の会見で「秘書官は(開示請求の)情報は入手していないと言っている。日報に書かれているような指示もしていない」と否定。総務省は「(外部に)教えることはあり得ない」と説明する。
 政治活動に関する情報公開を巡っては、昨年十月に請求者情報を漏らした富山市職員が懲戒処分を受けた例もある。政治資金規正法に詳しい神戸学院大学の上脇博之教授は「秘匿されるべき開示請求者の情報を、官房長官側が総務省から得て、かつ、それを元に違法な運用を指示したとすれば大問題だ」と話す。


飲酒運転事故 「悲劇」繰り返さぬ社会へ
 飲酒運転は危険で悪質な「犯罪」であることを、社会全体で再確認しなければならない。本人や周囲の強い意志でこの犯罪を根絶する誓いを新たにしたい。
 福岡市東区で幼いきょうだい3人の命が奪われた飲酒運転による追突事故からきょうで11年になる。海の中道大橋で父親の運転する車が、飲酒した市職員(当時)の車に追突され、博多湾に転落した。市職員は危険運転致死傷罪などで懲役20年の刑が確定した。
 飲酒運転が引き起こした悲劇は枚挙にいとまがない。1999年には東名高速道で、飲酒したトラック運転手による追突事故で幼児2人が死亡した。
 これらの事故を教訓に法改正や官民一体の取り組みが進んだ。警察庁によると、飲酒運転による死亡事故は昨年213件で東名高速道の事故当時の2割以下となったが最近は減少幅が小さくなっている。危機感が薄れてはいないか。
 驚くべきことに、プロの運転手による飲酒運転も後を絶たない。
 北九州市は今年5月、勤務後に飲酒して軽乗用車を運転したとして市営バス嘱託運転手を解雇した。長崎バス(長崎市)では昨夏、運転手が乗車前に酒気を検出されたにもかかわらず、再検査を擦り抜けて客の乗る路線バスを運転した。言語道断というほかない。
 飲酒運転に対する罰則は着実に強化されてきた。危険運転致死傷罪は01年に刑法に新設され、14年には独立した自動車運転死傷行為処罰法として施行された。
 07年の道交法改正では飲酒運転の恐れがある者に酒類を提供した者も処罰の対象となり、飲食店も日常的に目を光らせている。それでも飲酒事故はなくならない。
 飲酒運転摘発者の6割近くが再犯という。アルコール依存症を疑うなど医学的な対応も必要だ。
 酒気の検知によりエンジンを作動させない安全装置(インターロック)の普及も進めたい。飲酒の弊害を早くから教える学校教育も有効だろう。
 「飲酒運転ゼロ」の実現に向けてあらゆる手だてを講じたい。


カジノ実施法案 臨時国会提出は拙速だ
 カジノを含む統合型リゾート施設(IR)実施法案が、9月25日召集を軸に調整中の臨時国会に提出される見通しになった。先月末に公表されたIRの運営ルールに関する有識者の報告書を踏まえたものである。
 報告書はギャンブル依存症対策として「日本人の入場回数制限」などを盛り込んだが、これでカジノ解禁への国民の根強い不安や懸念が払拭(ふっしょく)されるとは思えない。昨年12月に公布・施行されたカジノ法を凍結するとともに、実施法案の臨時国会提出は見送るべきではないか。
 先の報告書によるとIRはカジノや国際会議場、ホテルなど計5施設の完備を要件とする。一つの事業者が5施設を一体経営するが、カジノ以外は運営委託も認めた。一つのIRにつきカジノは1カ所に制限し、カジノ収益を原資に採算性が比較的低い国際会議場を運営するなど、他の施設に還元する。
 IRはギャンブル熱をあおるのではなく、公益につながるとのイメージを強く打ち出したいのだろう。しかしカジノが核になることに変わりはない。
 またカジノ事業は免許更新制とし、政府内に新設する「カジノ管理委員会」が暴力団関係者の有無などを審査した上で許可する。管理委はマネーロンダリング(資金洗浄)や法令違反を監視、問題があれば免許を取り消すことができるという。
 日本人を対象とする入場回数制限はマイナンバーカードで本人確認する仕組みで、入場料金も徴収する。ギャンブル依存症や反社会的勢力の介在など、カジノの弊害を未然に防ごうという対策だろうが、「客商売」である以上、果たして実効性があるのかどうか、疑わしい。
 一方、IR誘致を巡っては北海道、大阪、和歌山、長崎の各道府県が乗り出し、海外のカジノ事業者は東京や横浜市など大都市への進出をうかがうという構図である。誘致する側と進出する側のずれは否めない。
 しかも報告書が示す運営ルールは「事実上の地方外し」にも映る。和歌山県の仁坂吉伸知事は「地方都市では条件を満たすのは極めて困難だ」と官邸に見直しを迫った。5施設を完備するといった形でハードルを上げれば上げるほど、地方都市には不利に働くのではないか。
 滞在型観光を実現し、雇用の創出と地域経済の振興を図ると政府がもくろむIR整備も、つまりは「大都市と海外の資本のための」成長戦略といえる。賛成する立場からしても、これで地方の活性化につながるとは思えなくなったのではないか。
 誘致を目指すに当たっては、自治体が未利用の公共用地を用意することもあろう。しかし、その多くは工業団地や港湾施設などの目的を掲げ、税金や補助金を投入して開発した土地に違いない。カジノに転用するというなら、あらためて納税者、市民に丁寧に説明すべきだ。
 IRの運営ルールについては広島など全国9都市で公聴会が開催中で、賛否は分かれている。にもかからず、実施法案の国会提出を日程に上らせるのは民意の軽視というほかない。
 先月の横浜市長選の共同通信社の出口調査では、6割がIR誘致に反対だったという。高かった安倍政権の内閣支持率にも陰りが見える中、あえて前のめりになる必要はあるまい。


衝撃の辛さと暑さ! 新・夏の風物詩「激辛グルメ祭り」が今年も開幕
 長らく続いた雨も止み、地獄のような残暑が襲い掛かってくる今日この頃。今年で5回目となる「激辛グルメ祭り2017」が、東京・新宿歌舞伎町の大久保公園で8/23から開催中。炎天下で辛い物を食べるという、日本でもかなりのドMな祭りを体感すべく、日刊SPA!が取材に向かった。
「辛い物好きな人も苦手な人も両方楽しめる」のがこのイベントのポイント。開催期間は3ラウンドにわかれていて、1st(8月23日〜31日)2nd(8月29日〜9月3日)3rd(9月5日〜10日)で、各ラウンドで9店ずつ、今回は過去最多の24店舗が出店。取材班が訪れたのは祭り初日の真っ昼間、午後2時。うだるような暑さの中で9店の看板メニューを実食。各激辛グルメの感想とイベントの暑さをレポートする。
■蒙古タンメン中本『冷やし辛中華』
 激辛ラーメンといえば右に出るものはいない「蒙古タンメン中本」が、今年は冷やし中華で出店。辛さには「小辛」「中辛」「激辛」があり、「激辛」を注文。この品は、以前当サイトの取材に応じてくれた、銀座のクラブの最年少ママ桐島とうかさんが無類の辛い物好きということで、試食してもらった。
 試食前は扇子を片手に涼しい顔を決めていたのだが……。
2、3口食べた後には思わずこの表情。
「凄くおいしい!でも特製ソースがかかっているところを直に食べるとヤバいです……。スープはまろやかなんで、交互か混ぜて食べると大丈夫ですね。めっちゃおいしいんですけど、これ絶対水いります(笑)」
 良いリアクションを見せてくれながら、笑顔で食べてくれたとうかさん。記者も、恐る恐る口にしたが、これが驚くほどにめちゃめちゃウマい!特性の辛ソースが舌を激しく刺激するが、まろやかなスープと相まって箸が進む進む。訪れたら必ず食べたい1品だ。
「辛いけど、凄くおいしい。激辛フリークにはたまりません」
「これ以上食べると今日は口が腫れて仕事にならないので」と、桐島さんはこれで退席。ここからは記者の実食によるレポートをお届けする。
■辛ちゃん『辛手羽先』
 新大久保の人気韓国式チキン専門店の激辛手羽先が登場。ピリっとした辛さを感じた後に、特製ソースによる甘みが口の中を満たしていき、手が止まらなくなる。手羽先の上に乗っているのはトッポギ。甘辛のソースがよく染み込んでいて、口の中でジュワっと溢れる。
■チェンマイ食堂 マイホーム『ヤム カオ ソーイ』
 小岩にあるタイ料理店の、イベントオリジナルのラーメンサラダ。チェンマイ出身のシェフが作る味は本場さながらで、複雑なスパイスが鼻を突きぬける。タイで食べた経験のある人はきっと現地の風景を思い出すはず。
■エチオピア『スパイシーチキンとコーンバターライスのカレー』
 言わずと知れたお茶の水と高田馬場にあるカリーライスの名店。コーンバターライスの甘みとタンドリー風チキンのスパイスがカレーソースによく絡み、絶品。だが記者は70倍を頼み、その辛さに悶絶。辛いというよりは痛い。激痛。
■京華樓『本場の四川麻婆豆腐』
 中華街や横浜にある、本場の四川料理が食べられる中華料理店「京華樓」。麻婆豆腐好きにはたまらないコクのある辛さに、蓮華と汗が止まらない。辛さのレベルには激辛と超辛があるので、舌をいじめ抜きたい人はぜひ。
BANH XEO SAIGON『レッドホットバインセオ』
 ベトナム料理バインセオの、イベントオリジナルバージョン。サクサクの生地にも唐辛子が練り込んであり、のどにくる辛さには悶絶。中に野菜と麺が入っていて、レタスで包んで食べると辛さも中和されてジューシーに味わえる。
■モンゴリアン・チャイニーズ BAO『羊の塩茹で』
 モンゴルの伝統料理。トロトロに煮込まれていて、口の中ですぐに身がとろける。抑えられながらもうまく引き出されている羊独特の香りと、出汁がギュッと詰まった辛スープの相性がたまらない。
■FONDA DE LA MADRUGADA『チキンタコス』
 原宿で25年の歴史を持つ老舗店のタコス。深みのある辛いソースと柔らかいほぐれたチキンがマッチする。たださすが唐辛子の原産国。激辛を頼んだが、マジで辛い。むせると涙が出た。
■バーンリムパー『パクチートムヤム麺』
 新宿にあるタイ料理店のトムヤム麺。今大人気のパクチーが大量にのっていて、パクチストは実食必須。スープはエビや貝の海鮮の旨味が存分に引き出されていて、信じられないほどウマい。汗をかきながら食べて夏を感じるにはもってこいの一品。
 午後2時に来場した記者が9品を完食したのは午後4時過ぎ。当日は気温が33.4度とうだるような暑さだったこともあるが、激辛グルメを食べ続けたことで普段は代謝の悪い記者の発汗作用も暴走、日常生活ではありえない程の汗をかいた。
 激辛グルメ祭りはラウンド毎に店舗の料理が入れ替わるので、最低でも3度は新鮮な味を楽しめる。平日の11時から18時まではアルコール類が半額で、昼飲みにもぴったりだ。夏を楽しみ忘れた人や、もう一度夏らしいことをしたいという人は、激辛グルメ祭りで体の外と中から「灼熱」を感じてみるのもアリかも。<取材・文/日刊SPA!激辛グルメ取材班>
【激辛グルメ祭り2017】
開催期間・時間:8/23〜9/10 11:00〜21:00
1stラウンド8/23〜27 2ndラウンド8/29〜9/3 3rdラウンド9/5〜10
※8/28、9/4の月曜日は店舗入れ替えのため休み
場所:大久保公園
料金:入場無料(飲食は有料)


小池都知事 朝鮮人虐殺追悼文見送り「特別な形控えたい」
 東京都の小池百合子知事は25日の定例記者会見で、関東大震災時に虐殺された朝鮮人犠牲者を慰霊する9月1日の式典への追悼文送付を今年はやめたことについて、「3月に(都慰霊協会主催の)大法要に出席し、関東大震災で犠牲となられたすべての方々への追悼の意を表した」「特別な形での追悼文を提出することは控えさせていただいた」と説明した。
 虐殺の背景には民族差別があり、特別に追悼の辞を述べる意義を見いだせないか、との質問には「民族差別という観点というよりは、災害の被害、さまざまな被害によって亡くなられた方々に対しての慰霊をしていくべきだと思っている」と述べた。
 これに対し、インターネット上では「虐殺は大震災で生き残った人々に対してなされた。震災死と同列に置ける訳がない」「災害にひっくるめるのは、殺害事件をなかったことにすることだ」などと批判する書き込みが相次いだ。【樋岡徹也】


ついに本性が…小池百合子が関東大震災朝鮮人犠牲者の追悼を拒否! 背後に朝鮮人虐殺を否定する在特会系ヘイト団体
 小池百合子都知事が、9月1日に東京都墨田区の都立横網町公園で行われる関東大震災で虐殺された朝鮮人犠牲者への追悼メッセージを拒否したことが波紋を広げている。本サイトでは昨年の知事選の際から、小池氏とその側近の極右思想やヘイト団体との関係を指摘・批判してきたが、ここにきてその本性をモロにあらわしたということだろう。
 1923年の関東大震災では、発生直後の混乱のなかで、「朝鮮人が暴動を起こした」「井戸に毒をいれた」「放火している」などのデマが広がり、警察や自警団など、日本人らによる大規模な朝鮮人の虐殺が行われた。震災戦災のメモリアルパークである横網町公園には、その悲劇を二度と繰りかえさぬよう願う朝鮮人犠牲者追悼碑が建てられており、日朝協会東京都連合会などでつくる実行委員会が主催する9月1日の式典でも、朝鮮人犠牲者の追悼が行われている。例年、この式典には都知事が追悼のメッセージを寄せ、出席した都側の担当者が代読してきた。
 しかし、主催者側関係者によれば、8月初旬、公園を管轄する都の担当部署から、今年は小池都知事による追悼文を出さない旨を伝達。都側は理由として、同じ9月1日に同公園内の慰霊堂で行う都慰霊協会主催の大法要に知事が出席することを挙げ、「犠牲者すべてに哀悼の意を表すので、これからは個別の団体や個人のことで追悼を差し上げることはやらない」と説明したという。
 論外だろう。そもそも、被災者一般の追悼と朝鮮人犠牲者の追悼は全く意味がちがう。朝鮮人虐殺は混乱に乗じた人災であり、軍や警察という行政側も朝鮮人の殺害に加担したのだ。これに対し、多様の民族、国籍の人々が生活し、2020年にはオリンピックも行われる東京都のトップが、民族差別を背景にしたヘイトクライムの過去に対する追悼メッセージを拒否するというのは、国際的にもありえない判断としか言いようがない。
 ところが、本日の定例記者会見で、この問題について朝日新聞記者から質問された小池都知事は、「民族差別という観点というよりは、私は災害の様々な被害によって亡くなられた方々についての慰霊をすべきであると思っています」とごまかした。また、昨年は追悼メッセージを送っていたことを指摘されると、追悼文の文言は都知事自らが考えていないので事務方が慣例的に行うことが多いと開き直って、昨年は追悼文の送付について「後からたまたま知った」と、自らの関与を否定すらしたのである。
 こうした対応を見ても、小池都知事の言う「犠牲者すべてに哀悼の意を表すので、個別の団体や個人に追悼しない」というのは、誰の目にも方便であることは明らかだ。事実、会見のなかでも英字新聞ジャパン・タイムズの記者から朝鮮人虐殺の歴史認識について追及された小池都知事は「様々な歴史的な認識があろうかと思う」と相対化して、「関東大震災という非常に大きな災害、それに続く様々な事情によって亡くなられた方々」と、あからさまに朝鮮人虐殺という言葉を使うのを避けていた。
「朝鮮人虐殺はなかった」のヘイトデマを叫ぶ極右都議
 ようするに小池都知事は、朝鮮人虐殺の歴史事実を否定したいがために、朝鮮人犠牲者追悼式典での追悼メッセージを取りやめにした。そうとしか思えない。実際、一部新聞などでも指摘されているように、今回の追悼メッセージ取りやめの背景には、都議会で自民党・古賀俊昭都議が朝鮮人虐殺について小池都知事に行った質疑が関係しており、都側もそのことを認めている。
 古賀都議は8月2日の都議会で、横網町公園の追悼碑に〈あやまった策動と流言蜚語のため六千余名にのぼる朝鮮人が尊い生命を奪われました〉と記述があるのを問題視。本サイトで以前その内容がデタラメの宝庫だと指摘した朝鮮人虐殺否定本『関東大震災 朝鮮人虐殺の真実』(工藤美代子/産経新聞出版)を論拠に、「事実に反する一方的な政治的主張と文言を刻むことは、むしろ日本及び日本人に対する主権及び人権侵害が生じる可能性があり、今日的に表現すれば、ヘイトスピーチであって、到底容認できるものではありません」「(朝鮮人犠牲者追悼碑の)撤去を含む改善策を講ずるべき」「今後は追悼の辞の発信を再考すべき」と主張し、対応を迫った。これに対し小池都知事は「私自身がよく目を通した上で、適切に判断をいたします」と答弁している。
 たしかに朝鮮人虐殺における犠牲者数については諸説あるが、デマや流言によって多数の朝鮮人や中国人が、日本の警察や軍、自警団に虐殺されたのは歴然たる事実である。それは、当時、治安出動を指揮した警視庁官房主事の正力松太郎自身も証言していることだ。その犠牲者数の多寡を標的にして、「日本人に対するヘイトスピーチ」などと喚くのは悪質な言いがかりでしかない。
 しかも、古賀都議は横網町公園にある朝鮮人犠牲者追悼碑について、「(建立当時は)何せ共産党を中核とする革新都政でありましたから、相手の言うがままであったと思われます」などと、さも勝手に建てられたかのように吹いているが、実際には、この碑は民間、学界、法曹界、実業界、宗教界などから多くの人々の協力を経て、震災50周年の1973年に建立されたもの。『九月、東京の路上で 1923年関東大震災ジェノサイドの残響』(ころから)の著書がある加藤直樹氏によれば、追悼碑建立の協力者は個人で約600人、団体で240団体にものぼり、実際、その中には美濃部亮吉都知事を筆頭とする政治家はもちろん、共産党や社会党だけでなく、自民党や公明党の各区議団の名前も連ねられている。それを「相手の言うがままであった」とは妄想も大概にしてほしい。
 そもそも、この古賀都議は「極端と言っていいほどの右翼議員として有名」(都庁関係者)な人物。事実、古賀氏はホームページでは、〈東京都平和祈念館の反日偏向展示計画阻止、教育・教科書採択正常化、過激派性教育・ジェンダーフリー是正、石原知事の靖国神社参拝実現〉などの文言がこれでもかと並ぶ、典型的な極右政治家である。
 しかも、新聞では報じられていないが、古賀議員の質疑及び小池都知事の追悼文拒否の背景には、「日本女性の会 そよ風」という極右市民団体の存在がちらついている。「そよ風」は在特会の関連団体で、慰安婦問題や関東大震災朝鮮人虐殺の否定などを主張しており、2013年には大阪・鶴橋で「いつまでも調子にのっとったら、南京大虐殺ではなく『鶴橋大虐殺』を実行しますよ!」などとジェノサイドを先導したヘイトデモに協力しており、「そよ風」北海道支部長の女性は桜井誠・前在特会会長の「日本第一党」の副党首まで務めている。
朝鮮人虐殺を否定するヘイト団体「そよ風」と小池百合子の関係
「そよ風」は、関東大震災の朝鮮人虐殺を否定する歴史修正運動とロビー活動に熱を上げており、各地の朝鮮人慰霊碑の撤去を求める街宣や東京都に対する公開質問状の送付などを行なっているのだが、実は、この在特会系団体と、都議会で朝鮮人慰霊碑撤去の質疑をぶった古賀氏は昵懇の仲。それどころか、小池都知事ともただならぬ関係にあるのだ。
 事実、「そよ風」のブログによれば、昨年6月には「関東大震災の真実を伝える会」の名称で古賀都議と面会し、横網町公園内の朝鮮人慰霊碑について〈「関東大震災における6000人の朝鮮人虐殺」の嘘〉などをレクチャーしている。同年8月には、古賀議員が「そよ風」主催の会合で講演。今年3月2日の都議会質問も傍聴したことがブログで報告されている。古賀氏の質疑が「そよ風」の運動の“成果”であったことはほぼ間違いない。
 さらに前述のとおり、小池都知事自身が「そよ風」と浅からぬ縁がある。小池氏は2010年に「日本と地球の護り方」と題した講演会を行なっているのだが、この会を主催したのが他ならぬ「そよ風」で、協賛には在特会女性部も名を連ねていた。
 こうした関係を踏まえれば、今回、小池都知事が朝鮮人犠牲者の追悼文を拒否したのには、この在特会系極右団体のロビイングによる古賀都議の質疑だけでなく、「そよ風」が直接的に小池都知事に働きかけた可能性もあるだろう。
 しかも、「そよ風」は朝鮮人犠牲者の追悼式典が行われる9月1日に、同じ横網町公園での集会を予定している。今回の都知事による追悼メッセージの取りやめは、こうした歴史修正運動にお墨付きを与えることとなり、今後一層、都内での極右団体の活動を活発化させるだろう。
 いずれにしても、今回の一件で、小池都知事はその本質である極右思想だけでなく、ヘイトクライムを擁護するような差別主義を、世界に向け発信したことになる。
 もともと、昨年12月の所信表明でも「韓国人学校への都有地貸与の撤回」を功績として語り、今年3月16日の都議会予算特別委員会では「グローバル人材の育成の観点からも、国旗や国歌を大切にする心を育むということこそ重要」と言い、都立看護専門学校や首都大学東京での入学式・卒業式において、国旗の掲揚のみならず「国歌斉唱についても行うよう望んでいきたい」と述べるなど、知事就任後もその極右思想は隠しきれてなかったが、歴史認識についても「それぞれの立場がある」などと相対化して朝鮮人虐殺の事実まで無効化しようとしている。これでは、国際都市である東京が、グロテスクな民族差別とヘイトクライムを容認しているようなものだ。
 何度でも繰り返すが、これで本当に五輪を迎えようというのだからクラクラしてくる。わたしたちは、「東京大改革」などという頭の悪さ丸出しなコピーに騙されることなく、極右ヘイト団体と歩調を合わせて歴史修整と差別思想を拡散させている小池都知事に、明確なノーを突きつけていく必要がある。(編集部)


“極右”小池東京都知事、朝鮮人虐殺追悼文を拒否
9月1日の犠牲者追悼行事に追悼文送った慣例破り 
極右勢力の朝鮮人被害歪曲加速を憂慮
 “安倍対抗馬”に浮上した小池百合子東京都知事が、慣例を破って関東大震災朝鮮人犠牲者追悼式に追悼文を送らないことにした。関東大震災当時の朝鮮人虐殺を否定する動きを助長したという批判が提起されている。
 小池知事は、来月1日に東京都墨田区の横網町公園の朝鮮人犠牲者追悼碑の前で開かれる関東大震災朝鮮人犠牲者追悼行事に追悼文を送ってほしいという主催側要求を断ったと、東京新聞が24日報道した。関東大震災当時、日本人自警団などにより虐殺された朝鮮人犠牲者を記憶するこの行事は、日本の市民団体の主管で毎年開かれてきたもので、これまで石原慎太郎、猪瀬直樹、舛添要一など前任の東京都知事は毎年追悼文を送ってきた。小池知事も就任直後の昨年には追悼文を送ったが、今年は突然立場を変えた。
 ここには追悼碑に書かれた「朝鮮人犠牲者数6千人余り」という字句と関連した論議が原因になったと東京新聞は伝えた。今年3月、東京都議会で自民党所属の都議会議員が「碑文に書かれた犠牲者数の根拠が薄弱だ」と主張すると、小池知事は「慣例的に追悼文を出していたが、今後は内容を調べたうえで追悼文を発表するか否かを決める」と答えた経緯がある。
 1923年9月1日、東京など関東地方でマグニチュード7.9の大地震が発生し「朝鮮人が井戸に毒を撒いた」などのデマが流布され、自警団、警察、軍人らが在日朝鮮人を虐殺した。日本では小池知事の追悼文提出拒否が関東大震災の朝鮮人被害事実を歪曲しようとする動きを加速させるのではという観測が出ている。日本の右翼勢力は、関東大震災朝鮮人虐殺事件の被害者数が水増しされており、また事件は当時朝鮮人が起こした暴動に対する正当防衛だったと主張している。
 小池知事は最近人気が急上昇した政治家だが、平和憲法を否定しようとする極右保守団体の日本会議で活動し、慰安婦強制連行を否定した極右人物だ。
東京/チョ・ギウォン特派員


土地代込み5万円の破格物件、まさかの展開 香美町
 「約230平方メートルの土地代込み5万円」。破格の値段で売り出され、昨年夏に大きな反響を呼んだ兵庫県香美町村岡区柤岡(けびおか)の空き家を覚えているだろうか。町役場に全国から300件以上の問い合わせが殺到する中、所有者が選んだのは、埼玉県上尾市に住む60代の夫婦だった。今年7月に契約を結び、9月の本格移住に向けて準備を進める2人の“新居”を訪ねた。(黒川裕生)
 出迎えてくれたのは、ロビン・ピアソンさん(63)と、高橋清美さん(65)夫妻。ロビンさんはオーストラリア出身で、清美さんとは18年前に日本で結婚した。お互い再婚だ。
 山あいの集落にある取り壊し予定だった木造2階建て。香美町が移住希望者に紹介する「空き家バンク」に大阪府の所有者が登録したところ、家屋2万5千円、土地2万5千円という破格値が注目を集めた。清美さんがインターネットで偶然発見。ロビンさんに「日本では空き家が全国的な問題になっている」と伝えると、思いがけず「土地代込み5万円」の部分に、ロビンさんが食いついた。
 「あり得ない値段だ」「築100年の古民家なんて素晴らしい」
 ロビンさんの勢いに押された清美さんが同町役場に連絡し、2人は昨年8月、初めて現地へ。山、谷、川が織り成す日本の原風景を目にしたロビンさんは「ファンタスティック!」と感嘆。移住するつもりはなかった清美さんも、周囲に広がる「見事な景色」を一目で気に入ったという。
 ただ、清美さんには90歳の母や孫の世話があるため、関東を離れられない。ロビンさんは「それでもいい」と譲らなかった。結局、清美さんが2カ月に1回程度、柤岡に通うことで購入を申し込むことにした。
 兵庫県には全く縁がなかった2人。「この年になって、日本海側の山間部に住むことになるなんて」と清美さんは苦笑い。一方、3年前に埼玉大学の英語講師を退職後、残りの人生について考えていたロビンさんは、家の裏にある畑で野菜や果物を育て始めるなど、早くも田舎暮らしを満喫している。
 柤岡の住民も、畑にイノシシよけの柵を作ったり、地元の祭りに招いたりと歓迎。「英語を教えてきた経験を生かし、香美町の役に立ちたい」とロビンさん。清美さんも「地域の歴史を知りたいし、旅行もしたい」と夢を膨らませる。
 「ここで楽しく過ごせれば。誰でもウエルカムですよ」と口をそろえた。


三重大院に「忍者・忍術学」
全国初…専門科目を来年度新設
 三重大学大学院(津市)の人文社会科学研究科は来年度、新たに地域文化論専攻の専門科目として、全国で初めて「忍者・忍術学」を設置する。日本の「忍者」に関心の高い学生を国内外から集めて研究を進めることが狙いで、大学院入試の受験科目としても、忍者に関する文献の史料読解などを課す。(小田玲美)
 同大学では2012年度から、人文学部の山田雄司教授(日本中世史)らが、忍者に関する古文書や伊賀流忍者博物館(伊賀市)にある忍術書を解読するなど、忍者・忍術学の研究を開始。13年10月からは、一般教養の日本史の授業で、学生らに忍者・忍術学を講義してきた。
 大学院に進学して忍者・忍術学の研究を希望する学生は、人文社会科学研究科で日本史を専門科目として選択し、その中で忍者に関する古文書を読み解くなどの授業を受けていた。
 来年度からは、専門科目として忍者・忍術学を新設することに伴い、地域文化論専攻の授業として新たに「忍者文化論特講」「忍者文化論演習」「忍者文化史料論特講」「忍者文化史料論演習」(各2単位)を開講する。授業は山田教授、吉丸雄哉准教授(日本近世文学)、高尾善希准教授(日本近世史)の3人が担当。学生は忍者・忍術学に関連する講義だけを受講して修士号が取得できる。
 大学院の入試では、忍者関連文献の史料読解や、忍術に関する知識として語句の説明などを求める設問が盛り込まれる予定という。山田教授は「学問としての忍者研究を前面に打ち出した。社会人や留学生も含めて忍者のことを本格的に学びたい学生が集うことを期待している」と話している。
 同大は7月1日、忍者の国際的な学術研究拠点として伊賀市に「国際忍者研究センター」を開設。同センターの専任教員として高尾准教授を新たに採用し、忍者関連の古文書の発掘や情報収集を進めている。9月にはロシアから外国人研究者を招く予定で、大学院への専門科目新設に加え、今後は研究成果の海外への発信やネットワーク作りにも力を入れていく。