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Victoire pour les victimes du tsunami au tribunal de Fukushima
Par Elodie Delmas
Mardi, le tribunal a statué en faveur des plaignants et a ordonné à l’entreprise Tokyo Electric Power Company (TEPCO) ainsi qu’à l’Etat de payer un total d’environ 500 millions de yens (soit presque 4 millions d’euros) de dommages et intérêts.
3 800 plaignants ont porté en justice l’entreprise TEPCO et l’Etat suite au tsunami de 2011. Ils affirment que l’Etat n’a pas pris de mesures vis-à-vis du tremblement de terre et du tsunami, alors qu’il était capable de le prévoir grâce à l’unité d’évaluation des risques. Celle-ci avait prévu qu’un tremblement de terre de magnitude 8 pouvait subvenir dans les 30 ans avec un risque de 20%.
Pour ce qui est de l’entreprise TEPCO, elle est tenue de payer les dommages et intérêts que les victimes ont subi. Toutefois, la requête des plaignants pour que l’entreprise rétablisse le taux de radioactivité a été rejetée.
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ソノサキ 〜今夜もバナナマンが気になるソノサキを大追跡!
背が高くなるクツの専門店で驚きの購入理由を調査…買った人のソノサキに感動ドラマがあった!使用済みおしぼりのソノサキ…知られざる巨大洗浄工場へ三四郎が追跡取材!
バナナマンが身近なモノや気になるアレの知られざる“ソノサキ”を大追跡する番組が待望のレギュラー化!今夜は第2回目の放送! 今回の大追跡はコチラ… ★店で使ったおしぼりのソノサキ…驚きの洗浄工場へ! ★背が高くなるクツを買った人…まさかの感動ドラマが! ★古くなったゲームのソノサキ…回収後に意外な再利用! ★傘も差さず、ずぶ濡れで立っていたソノサキを観察! バナナマン(設楽統、日村勇紀) 小山慶一郎、新木優子 三四郎☆番組ホームページ:http://www.tv-asahi.co.jp/sonosaki/  視聴者の皆さまから「気になるソノサキ」を大募集!  番組への感想&ご意見もお待ちしております!

佐々木 公哉‏ @sasaootako
311東日本大震災から今日で丁度、6年7ヶ月の月命日となる。東北は復興などしていない。 被災者はいまだに仮設住宅やみなし仮設で暮らしてる人が7万1千人もいる。これも、憲法 第25条の「生存権」に抵触したまま放置されているのだ。http://goo.gl/zpmmpn
所得を得られてこそ復興完遂。勘違いしてる政治家たち。 足を引っ張る「東京五輪」。 ●「東日本大震災月命日」ー 【311東日本大震災から今日で6年7ヶ月の月命日となる。東北は東京五輪で工事できない。被災者の所得も増えない現実】 https://goo.gl/QUjyEL

サイレント・ラブ
五木 寛之
角川書店
2002-12-01


本来あるべきセックス観 マツシタ
セックスとラブの間の深い谷を
どうやって埋めていくのか・・
「大事なのは、快感ではなくて・・・満足感」
と物語の中の女性は言う。
いつもこの作者には、驚かされる。
ある意味、一緒に思春期から成長してきたような錯覚を覚える。
常に嬉しい裏切りをしてくれる。
ファンとしては、非常にありがたいことだ。

新しい男女の愛し合いかたを見つけられる happymania
この本を読む前に、同時発売された同著者の「愛に関する十二章」を読んでポリネシアンセックスについては、ほんの少し理解があった。それがきっかけで興味が湧き本書を読んだ訳ですが、本書は何の知識もなく読んだとしても逆にそれが主人公と同じ状態でストーリーに入っていけていいと思う。ゆっくりと、まるで一冊の絵本や写真集をみているように静かに読める作品。読み終わったあとには、とても人を恋しくなって、人の鼓動を感じ肌の暖かさを感じたくなる一冊です。

東日本大震災から6年7か月になります.大した用もないのになんだか忙しくあわただしく感じるのでちょっとピンとこない月命日です.
締め付け??がキツイように感じるのでネットで少しだけ調べてみました.そんなものなのかな???という感じです.
なくしたと思った鍵は枕の下から出てきました.よかったです.

震災6年7カ月、現状知って 衆院選で被災地有権者
 東日本大震災から11日で6年7カ月。10日は衆院選公示を受け、沿岸被災地でも各候補が支持を訴えた。遺族の犠牲者への思いは今も絶えず、再建を夢見ていまだに仮設住宅で暮らす被災者もいる。だが、各党の公約に占める復興政策の割合はずいぶん小さくなった。「生活再建はこれから」「被災者の声に耳を傾けて」。被災地の有権者は、震災の風化を感じさせる政治に疑問を抱きつつ、古里の復興を託す1票を慎重に考えている。 
 陸前高田市竹駒町の仮設住宅で暮らす自動車販売店経営吉田達雄さん(52)は、11月にようやく同市気仙町の高台の宅地が引き渡される。だが、建築費高騰で自宅の再建計画は進まず、店の売り上げも経済の冷え込みなどで大きく落ちた。
 金銭面の不安は募るばかりで、震災で亡くした父に「もっと相談したかった」と悔やむ。「どの政党になっても生活は変わらないと思うが、せめて貧富の差を解消する経済策を考えてほしい」と注文する。
 大槌町小鎚で子育て世代や若者を支援している一般社団法人代表理事大久保彩乃さん(27)は、震災で祖父が犠牲になった。「このタイミングで解散総選挙に踏み切る意図が分からない」と困惑しつつ、「大槌など過疎地域は保育環境が不十分だ。地方の声を国の政策に反映させる選挙戦にしてほしい」と訴える。


東日本大震災から6年7か月で不明者を捜索 津波想定の訓練も
東日本大震災の発生から6年7か月となる11日、津波で大きな被害を受けた宮城県南三陸町の海岸で、今も行方がわからない人の手がかりを捜そうと、警察による捜索が行われました。
南三陸町歌津地区にある中山漁港近くの海岸では、11日朝、警察官が海に向かって黙とうをささげたあと捜索を始めました。
11日は、内陸部の警察署に勤務する若手警察官にも震災の記憶を伝えようと、南三陸警察署の隣の登米市にある佐沼警察署の署員も捜索に参加しました。
警察官たちは、スコップで砂浜の砂や石を掘り返しては、海岸に打ち上げられた衣服の切れ端を手に取るなどして手がかりを捜していました。
東日本大震災の死者と行方不明者は、避難生活などで亡くなった関連死を含め2万2000人を超え、このうち南三陸町では、今も211人の行方がわかっていません。
南三陸警察署の滝口忠克地域課長は「震災の記憶の風化が進む中、私たちは決して忘れてはならないという気持ちで若い警察官にも捜索に加わってもらった。これからも諦めずに行方がわからない人の手がかりを捜していきたい」と話していました。
福島県沿岸でも不明者捜索
福島第一原発から北におよそ30キロメートルの南相馬市鹿島区の海岸では警察官8人が捜索に参加し、はじめに、津波で犠牲になった住民や警察官に黙とうをささげました。
そして、一列になってくわなどで砂浜を掘り、行方がわからない人の手がかりがないか捜していました。
警察によりますと、福島県では、震災と原発事故から6年7か月の今も196人が行方不明のままで、このうち南相馬市では87人の行方がわかっていないということです。
被災地を支援するために高知県警から出向し、11日の捜索に参加した南相馬警察署の香川善人巡査部長は「福島県の復興に携わりたいという思いで出向してきたので、きょうの捜索も何か手がかりを捜したいという一心で行いました。あと半年ほどの出向期間中、捜索とともに復興にも貢献していきたい」と話していました。
津波想定し大規模訓練
宮城県塩釜市では、自衛隊や海上保安部などによる津波を想定した大規模な訓練が行われました。
訓練は、三陸沖を震源とするマグニチュード9の地震により、塩釜市で震度6弱の揺れを観測し、沿岸部に高さ10メートルの津波が押し寄せたという想定で行われました。
塩釜港などで行われた訓練には陸上自衛隊と海上保安部、それに警察と消防の4つの機関からおよそ100人が参加しました。
訓練は、事前のシナリオが参加者に伝えられずに行われ、はじめに、自衛隊員と消防隊員が倒壊した家や車の中に取り残された人を見つけると、流木などを取り除きながら救出しました。
海では、海上保安部のヘリコプターが漂流している人を見つけて救助する訓練が行われ、ロープをつたって海上に降りてきた隊員がつり上げて救助していました。
4つの機関は震災を教訓に連携を深めようと5年前から毎年、合同で訓練を行っているということです。
陸上自衛隊の二瓶惠司第22普通科連隊長は「きょうは現場の状況に応じて参加部隊が最善の行動を取ることができた。1人でも多くの命を救うのは共通の目的なので、今後も連携していきたい」と話していました。
完成した慰霊碑の前で祈りささげる
震災の津波で半数近い住民が犠牲になった宮城県石巻市の間垣地区では、今月に完成したばかりの慰霊碑の前で、亡くなった家族に祈りをささげる人の姿が見られました。
石巻市の間垣地区は、多くの児童が犠牲になった大川小学校の上流にあり、震災の津波で小学校の児童を含む74人、地区の住民の半数近くが亡くなりました。
地区で暮らしていた遠藤仁雄さんも、震災の津波で自宅にいた両親と妻を亡くしました。
慰霊碑は、震災後、災害危険区域に指定され住むことができなくなったこの地区の記憶を後世に伝えようと、遠藤さんら、かつての住民たちが建設を進め、今月、完成しました。
月命日の11日、遠藤さんは、家族を亡くした地区の友人2人とともに犠牲者の名前が刻まれた慰霊碑を訪れました。
そして慰霊碑に花を手向けたあと、静かに手を合わせ祈りをささげていました。
遠藤さんは「この地区のたくさんの人たちを忘れないためにも、慰霊碑を建てられてよかったです。完成まで時間がかかりましたが、訪れた人が手を合わせてくれるとうれしいです」と話していました。
亡き妻に手を合わせる 満開のコスモスの前で
震災の津波で大きな被害を受けた宮城県山元町では、妻の遺体が見つかった場所に咲く満開のコスモスの前で、静かに手を合わせる男性の姿が見られました。
宮城県名取市に住む高橋一夫さん(69)の妻、恵子さん(当時62)は、震災の当日、勤務先から車で帰宅途中に山元町で津波に流され、亡くなりました。
震災のあと、高橋さんは恵子さんの遺体が見つかった場所に、夫婦で訪れた旅行先で手に入れたコスモスの種を植え、育ててきました。
コスモスの花は今月に入り満開を迎え、月命日の11日、高橋さんはこの場所を訪れました。
そして花が咲いている場所の中心に、ピースサインをしてほほえんでいる恵子さんの写真を置くと、静かに手を合わせていました。
高橋さんは「いつも笑顔で迎えてくれる、私にはもったいない妻でした。花が大好きだったので、このコスモスも見てくれていると思います」と話していました。


手掛かり求め一斉捜査 県内沿岸部震災から6年7カ月
 本県沿岸部の警察署による、東日本大震災の行方不明者一斉捜索は9日から、各地で繰り広げられている。震災から6年7カ月となる11日に合わせ、6署で行われている。
 いわき中央署は9日に新舞子海岸で実施、9人が参加した。海に向かって黙とうをささげた後、警杖(けいじょう)を使って砂をかいたり、岩の隙間をのぞき込んだりして遺留品を捜索した。
 県警本部によると行方不明者や身元確認につながる遺留品は見つからなかった。


東日本大震災から6年7か月 応援の職員2500人余
東日本大震災の発生から11日で6年7か月です。宮城、岩手、福島の3県では、依然、復興事業に当たる職員が不足していて、今もほかの自治体から応援として派遣されたり、任期つきの職員として採用されたりして、2500人余りが業務にあたっています。
宮城、岩手、福島の合わせて40の自治体では、復興関連の工事や被災者への対応などで依然、職員不足が続いています。
このため3県には、ほかの自治体から応援として職員が派遣されたり、任期つきの職員として採用されたりして、今月1日の時点で2524人が業務にあたっています。
県別に見ますと、宮城県が1277人で最も多く、次いで岩手県が626人、福島県が621人となっています。
しかし、3県の自治体が必要としている数には209人足りないということで、被災地の担当者は、全国の自治体を回って、引き続き被災地に職員を派遣してもらえるよう要望しています。
震災から6年7か月が経過し、災害公営住宅などの整備は進んでいますが、土地の区画整理や上下水道の整備などの公共事業が続いているほか、福島県では避難指示が解除された地域に帰還する住民への対応など、人手が必要な状況だということです。
宮城県の担当者は「震災から6年7か月がたつが、災害の規模があまりに大きく、今でも応援職員の力が欠かせない。全国を回って説明を続けるとともに、OBなどの採用を増やして復興を進めていきたい」と話しています。


他自治体からの応援1200人余
東日本大震災の発生から11日で6年7か月です。
宮城県では依然として復興事業にあたる職員が不足しているため、いまも他の自治体から応援として派遣されるなど1200人あまりが業務にあたっています。
宮城県によりますと、沿岸の14の自治体では土地の区画整理など復興関連の事業が増えたため、依然として職員不足が続いています。
このため県内では他の自治体から職員が応援として派遣されたり、任期付きの職員として採用されたりして先月1日の時点で1277人が業務にあたっています。
それでも自治体が必要としている人数には143人足りないということで、県や自治体の担当者は全国の自治体をまわって引き続き被災地に職員を派遣してもらえるよう要望しています。
復興の進み具合は地域によって差があり、仙台市は昨年度から職員不足が解消されたほか、塩釜市と利府町も来年度からは新たな応援を求めない方針ですが、そのほかの自治体では土地の区画整理や上下水道の整備などの事業が残っていて応援職員に頼らざるをえないのが現状です。
宮城県の担当者は、「震災から6年7か月がたつが、災害の規模があまりに大きく、今でも応援職員の力が欠かせない。全国を回って説明を続けるとともに、OBなどの採用を増やして復興を進めていきたい」と話しています。

東松島市ではいまも118人の応援職員が復興関連の業務にあたっています。
東松島市によりますと震災のあと、宅地の造成などは進んでいますが、地盤が沈下した場所では雨が降ると道路などが冠水する状態が続いているということです。
このため、市では平成32年度にかけて新たに4か所にポンプ場を作って川への排水を進める計画で、下水道課の22人の職員のうち7人は他の県から派遣された応援職員や任期付きで採用した職員で補っています。
富山県小矢部市から派遣されている上原雅司さんは「暮らしている人が不便さを感じないよう復興の手助けをしたい」と話していました。
一方で、応援職員を集めるのは年々難しくなっています。
このため東松島市では、職員を派遣している自治体にメリットを感じてもらおうと、今年度から応援職員に災害時の対応などのノウハウを伝える研修も始めました。
参加者に手渡される資料には、簡易トイレを設置した時に、どんなことが課題になるかなど具体的な事例が記され、事前に利用者の目線にたった準備が必要だと指摘されています。
愛知県豊山町から派遣されている建石卓巳さんは「災害はいつ起きるかわからないので、ここで学んだことを地元に戻って生かしたい」と話していました。
東松島市下水道課の八木哲也課長は「復興事業の規模はこれまでに経験したことがないほど多く、震災から6年7か月がたっても応援職員の力は欠かせない。引き続き各地の自治体などに協力を求めていきたい」と話しています。


震災月命日 妻に捧げるコスモス
11にちは東日本大震災の発生から6年7か月となる月命日です。
津波で大きな被害を受けた山元町では、妻の遺体が見つかった場所に咲く満開のコスモスの前で静かに手を合わせる男性の姿が見られました。
名取市に住む高橋一夫さん(69)の妻、恵子さん(当時62歳)は震災当日、勤務先から車で帰宅途中に山元町で津波に流され亡くなりました。
震災後、高橋さんは恵子さんの遺体が見つかった場所に、夫婦で訪れた旅行先で手に入れたコスモスの種を植え育ててきました。
コスモスの花は今月に入り満開を迎えていて月命日の11日、高橋さんはこの場所を訪れました。
そして、花が咲いている場所の中心にピースサインをしてほほえんでいる恵子さんの写真を置くと静かに手を合わせていました。
高橋さんは「いつも笑顔で迎えてくれる、私にはもったいない妻でした。花が大好きだったのでこのコスモスも見てくれていると思います」と話していました。


震災月命日 新たな慰霊碑で祈る
東日本大震災の発生から6年7か月となる月命日の11日、震災の津波で半数近い住民が犠牲になった石巻市の間垣地区では、今月、完成したばかりの慰霊碑の前で亡くなった家族に祈りをささげる人の姿がみられました。
石巻市の間垣地区は多くの児童が犠牲になった大川小学校の上流にあり、震災の津波で小学校の児童を含む74人、地区の住民の半数近くが亡くなりました。
地区で暮らしていた遠藤仁雄さんも震災の津波で自宅にいた両親と妻を亡くしました。
月命日の11日、遠藤さんは家族を亡くした地区の友人2人とともに犠牲者の名前が刻まれた慰霊碑を訪れました。
そして、慰霊碑に花を手向けたあと静かに手を合わせ祈りをささげていました。
慰霊碑は震災後、災害危険区域に指定され住むことができなくなったこの地区の記憶を後世に伝えようと遠藤さんらかつての住民たちが建設を進め、今月、完成したものです。
遠藤さんは「この地区のたくさんの人たちを忘れないためにも慰霊碑を建てられてよかったです。完成まで6年半かかりましたが、訪れた人が手を合わせてくれるとうれしいです」と話していました。


<私の復興・水産関係者衆院選に思う>苦労に報いる政治を
 10日公示された衆院選(22日投開票)は震災と原発事故後、5回目の国政選挙となる。復興のステージで被災者はどう政治と向き合ってきたのか。特に被害の大きかった水産関係者の思いを追った。
◎(上)水産加工会社社長 遠藤祐二郎さん(宮城県石巻市)
 水産加工工場や住宅が再建され、街の姿が復活しつつある。石巻漁港近く、東日本大震災の津波に見舞われた石巻市渡波地区。ワカメやノリを主力商品とする海産物加工会社「富士國物産」は昨年10月、被災した社屋を建て直した。
 社長の遠藤祐二郎さん(58)が6年7カ月の道のりを感慨深げに振り返る。「初めはどこから手を付けていいのかも分からなかった。石段を一段一段上るようにやっているうち、ここまで来た」
 本社は高さ約6メートルの津波に襲われた。遠藤さんは地震後に従業員を帰宅させ、妻ら3人と車で逃げようとした際、津波を目撃。慌てて本社に戻り、2階に駆け上って命拾いした。
 周辺に点在する第1、第2工場と7カ所の冷凍冷蔵施設は全て被災した。商品の大半は浸水して売り物にならず、在庫だけで被害額は数億円に上った。
 「ゼロからではなくマイナスからの出発だった」
 従業員総出で泥をかき出し、がれきを運んだ。約1メートル50センチ浸水した工場を修復し、加工を再開したのは2011年8月。4カ月後、復旧費の最大4分の3を国と県が補助するグループ化補助金の交付が決まり、数千万円かけて冷蔵庫と倉庫、機械類を整備した。
 だが、「石巻の魚町」に打撃を与えたのは津波だけではなかった。
 5カ月間の休業が響き、販売先との取引が相次いで途絶えた。さらに東京電力福島第1原発事故による風評被害が加わった。
 「何十年の付き合いがあった取引先が離れた。風評被害も怖い。汚染された『ようだ』という話が『だった』と断定的になり、取引を断られた」
 12年12月の衆院選で、自民党が民主党(当時)から政権を奪還。震災後初の選挙で復興が話題となったが、販路喪失、風評被害による窮地を政治は助けてくれない。
 遠藤さんは販路回復を目指し、東京や大阪の商談会に足しげく通った。大きさがふぞろいのワカメを「理由(わけ)あり商品」として安価で売り、新商品を開発した。
 「当初は見向きもしなかったバイヤーが、次第に対応するようになった」
 売り上げは震災前の半分強まで回復し、復興の兆しが見えつつある。だが、14年12月の衆院選で「1強」を盤石にした安倍政権のアベノミクスの恩恵は感じない。
 今は原料が高騰し、経営環境を厳しくする。サンマに限らず、同社が扱うワカメやノリも不漁だ。
 「三陸への支援はもっとあってもいい」。遠藤さんは、ひたむきに働く生産現場が報われる対策に期待する。(石巻総局・鈴木拓也)


河北抄
 「仙台人は一番に『はい』と手を挙げられない」「街を自慢しない」「自分たちがどう思われているのか気にする」
 カードゲームを通じ「仙台人」のアイデンティティーを探るイベント「仙台ナンダ札」で、参加者たちからこんな言葉が出された。
 2〜6人単位で質問カードをめくり、思考を巡らせながら対話する。6月開催のイベントには、大学生から70代までの約90人が参加した。このとき語られた数々の言葉がまとめられ、13日から青葉区大町の東北リサーチとアートセンターで開かれる記録展で公開される。
 記録を見る限りでは、仙台人は静かで奥ゆかしく、消極的という傾向。自発性やエネルギッシュさを想起させる言葉は、ほとんどなかった。
 仙台という土地柄について、うっすらと感じていたものが、言葉として顕在化したということだろうか。主催のせんだいメディアテーク企画・活動支援室の渡辺曜平さんは「記録展で出会う言葉を共有し、新たな気付きにつなげていってほしい」と呼び掛ける。


<原発被災者訴訟>原告ら「ごく当たり前の判決」「うれしいが悔しい」
 福島地裁の10日の判決に対する原告の思いは複雑だ。相馬市の志賀勝明さん(69)は「原発を『安全』と言っていた国の責任が認められるのはごく当たり前」と受け止めた。
 南相馬市小高区で漁業を営んでいたが、事故で「先祖代々の土地を追い出された」。40年ほど前には、福島県内の原発の設置取り消しを求めた訴訟の原告団にも加わった。「(危険性を唱えた)当時の訴えが通じた」と語った。
 「うれしいが悔しい」。郡山市の団体職員渡辺スミ江さん(69)は二つの感情を整理できなかった。放射線への不安から「子どもが土いじりなどをできなくなった」と話し、空間放射線量の低減による原状回復が認められず、無念さを募らせた。
 賠償の対象外とされた地域の原告からは憤りの声も。会津若松市の自営業星明美さん(74)は「国や東電には何もしてもらえなかった。怒りは収まらない」と語気を強めた。


<原発被災者訴訟>国の指針超え被害認定 賠償対象期間は限定的
 福島地裁で10日にあった東京電力福島第1原発事故を巡る集団訴訟の判決は、巨大津波を予見できたにもかかわらず、国は東電に安全対策を取らせなかったとして過失責任を全面的に認定した。原発事故の被害をより広く認め、国が定めた賠償基準「中間指針」を超える水準の賠償も命じた。被害が広範囲に生じたことを示した意義は大きい。
 全国の地裁で30件に上る集団訴訟で3例目の判決。初の司法判断となった前橋地裁は国と東電の責任を認め、続く千葉地裁は国の責任を認めなかった。
 福島地裁は2002年7月に作成された巨大地震の長期評価を「研究者間で正当な見解と是認されていた」と指摘。「東電に対策を講じさせることができた02年末から8年以上、全く規制権限を行使しなかった」と国の不作為を指弾した。
 地裁は「中間指針を超える精神的損害がある」とも認定した。原告の7割を占める福島市など福島県内23市町村の居住者のうち大人に16万円を上積みするよう命じた。妊婦と子ども以外は賠償の対象外だった福島県南には10万円、賠償の枠組みから外れていた茨城県の一部などの住民にも1万円の賠償を認めた。
 ただ、精神的被害が発生したとする時期や賠償水準は限定的。弁護団が目指す賠償枠組みの抜本的な見直しには直結しない可能性が高い。放射性物質への不安を抱えながら、地元に暮らし続けた原告らに不満も残る判決となった。(解説=福島総局・柴崎吉敬)


<原発被災者訴訟>弁護団「全ての被災者救済の足掛かりになる」
 東京電力福島第1原発事故を巡る福島地裁判決で、国の責任が全面的に認められたことなどを受け、原告側弁護団は10日、福島市で開いた判決後の記者会見で「全ての被災者救済の足掛かりになる」と評価した。一方、原告からは「認定額などが被害に見合っていない」などと不満も漏れた。
 「国や東電の賠償は極めて不十分だという司法のメッセージだ」。弁護団共同代表の馬奈木厳太郎弁護士(東京)はこう強調した。
 判決は津波の予見可能性を認め、国が東電に対策を命じなかったことを「著しく合理性を欠く」と糾弾。国が定めた基準「中間指針」に基づく東電の賠償では不十分と認定した。
 特に中間指針から外れた福島県南などが対象とされたことに、弁護団は「訴訟の原告だけでなく、広く被災者救済を図れる枠組みができた」と評価した。
 ただ、認定された賠償の対象期間は今年3月の弁論終結まで。将来予想される損害の請求は却下され、馬奈木弁護士は「認定のハードルはやはり高かった」と悔しさをにじませた。
 認定された賠償額も約5億円と請求額約160億円のわずか約30分の1。会津地方や宮城県などの約1000人は請求さえ認められなかった。
 記者会見に同席した中島孝原告団長(61)=相馬市=は「認められた賠償水準は被害の実態と一致していない。全ての被災者が被害に見合った救済を勝ち取るまで戦う」と語った。


福島原発判決 国の責任を明確にした
 国と東京電力の両方に賠償を命じた福島地裁の判決だった。原発事故の被災者ら約四千人が起こした裁判で、津波の予見性とその対策をしなかった責任を明確にした点は極めて大きな意味がある。
 「なりわいを返せ、地域を返せ」のスローガンで全国最大規模の訴訟だった。原告は福島の全五十九市町村ばかりでなく、宮城、茨城、栃木にまたがった。
 居住地の放射線量を事故前の水準に戻す「原状回復」を求めたが、これは認められなかった。だが、国と東電に対し、約五億円の賠償を認めた。この判決が画期的といえるのは、原告勝訴に導いた論理の明快さといえる。
 まず出発点に挙げたのが、「長期評価」である。文部科学省の地震調査研究推進本部。その地震調査委員会が二〇〇二年に作成した「三陸沖から房総沖にかけての地震活動の長期評価」のことだ。
 これを判決は「専門的研究者の間で正当な見解として是認されたものであり、信頼性を疑うべき事情は存在しない」と断言する。
 そうすると国も東電も福島第一原発付近では最大一五・七メートルの津波を予見することができた。実際に〇八年に東電自身がそのように試算しているのだ。
 判決はいう。経済産業相は長期評価が公表された後、シミュレーションに必要な期間が過ぎた〇二年末までに、東電に対し非常用電源設備を技術基準に適合させるよう行政指導するべきだった。東電が応じない場合は、規制権限を行使すべきであった。
 判決は津波対策の回避可能性についても、さらに具体的に言及する。安全性確保を命じていれば、東電はタービン建屋や重要機器室の水密化の措置を取っていたであろうから、全電源喪失による事故回避は可能だった−。
 何と整然とした論理であることか。国の責任をはっきり明言した判決に敬意を払う。次のようにも書いている。
 <経産相の〇二年末の津波対策義務に関する規制権限の不行使は、許容される限度を逸脱して著しく合理性を欠いていた>
 〇二年から東日本大震災の一一年までの間、国も東電もすべきことを何もなさず、ただ漫然としていたのである。
 大地震も大津波もたしかに自然の力による天災であろう。しかし、原発事故は予見できたのに手を打たなかった人災である。そのことが、今回の裁判でより鮮明に見えてきた。


福島原発訴訟/賠償の見直し促す判決だ
 福島地裁前に原告の弁護団が「勝訴」の幕を掲げた。
 東京電力福島第1原発事故を巡り、被災者約3800人が国と東電に損害賠償などを求めた訴訟で、福島地裁は国と東電の責任を認め、約2900人に総額5億円を支払うよう命じた。神戸など各地で同様の訴訟が起こされている中、国の責任を認めたのは、3月の前橋地裁に次いで2件目だ。
 福島の訴訟は全国のシンボルと位置づけられる。4千人近い原告団は最大規模だ。また原告の8割は事故後も避難せず、ふるさとにとどまる。
 自主避難者を含め、さまざまな事情や思いを抱える被災者が原告団に集まった福島訴訟で、国の責任を断じる判決が言い渡された意義は大きい。
 また前橋、千葉に続いて、東電が国の指針に基づき支払い続ける慰謝料を超える賠償が認められた。今の賠償制度が被災者の被害実態に合っていないことは明らかである。
 判決が重視したのは前橋地裁と同じく、2002年に政府の委員会が出した長期評価だ。これに基づき、東電は15・7メートルの大津波を試算している。第1原発への津波は15・5メートルだった。
 判決は、事故は回避可能だったとして東電の過失を認めるとともに、「国が対策を命じていれば防げた。不行使は著しく合理性を欠く」と、国の責任を厳しく指摘した。
 原告の主張とは開きがあるものの、被害認定を見直した点も注目したい。判決は、生まれ育った場所でなりわいを営み、幸福を追求する「平穏生活権」を人は有する、とした。
 その上で区域ごとに検証を加え、従来の賠償を超える金額を算出した。自主避難者についても「避難はやむを得ない選択」と理解を示し、現在は賠償対象外の茨城県水戸市などの地域にも損害を認めた。
 金沢秀樹裁判長は一連の訴訟で初めて、福島県双葉町などに足を運んで被害を確認し、仮設住宅も訪れている。ていねいに審理した姿勢を評価したい。
 各地の訴訟に加われなかった被災者は多い。東日本大震災から6年半、国と東電は立ち止まって、個々の損害と賠償を見直すべきではないか。


「福島」賠償判決 明白になった国の責任
 東京電力福島第1原発事故の被災者約3800人が国と東京電力に損害賠償を求めた訴訟の判決で、福島地裁は国と東電の責任を認め、原告約2900人に総額約5億円を支払うよう命じた。
 判決は、巨大津波の発生を予見し、事故を回避できたとして、国の責任を認めた。
 全国で約30件ある同種の集団訴訟では3件目の判決で、国と東電の賠償責任を認めたのは、3月の前橋地裁に続いて2件目となる。
 国は、事故の起きた福島での最大規模の訴訟で責任が認定されたことを重く受け止めるべきだ。
 国の責任を巡り、判決は、政府機関が2002年に発表した地震に関する長期評価などから大津波を予見できたと指摘、国の規制権限で、東電に対策を取らせれば事故を防げたと結論付けた。
 前橋地裁判決とほぼ同じ構成で、妥当な判断である。
 国と東電は一連の訴訟で争点となった津波の予見可能性や国の規制権限について、一貫して否認している。こうした姿勢は無責任と言わざるを得ない。
 原告は、福島県を中心に、事故後もとどまった人が約8割を占める。空間放射線量を事故前と同じ毎時0・04マイクロシーベルト以下に戻すことと、線量が下がるまで慰謝料などの支払いを要求した。
 判決は、原状回復の要求は退けたものの、避難が強制されなかった区域でも、空間線量率が高かった地域などで賠償を認めた。
 その結果、文部科学省の審査会が定めた賠償の指針に比べ、多くの原告に金額を上積みし、茨城県の住民の一部にも救済の対象を広げたのは前進である。
 これまでの経緯を振り返ると、最初の前橋地裁判決は、指針の賠償額に拘束されず、「個々の事情に応じて、損害額を決めるのが相当」と判断した。
 次の千葉地裁判決は、指針を「最低限の基準」とし、事故前の生活を破壊された精神的損害賠償として、新たに「ふるさと喪失慰謝料」の支払いを命じている。
 今回を含め3件の判決がいずれも指針の不十分さを指摘したことは、司法の側から、指針の信頼性に重大な疑問が投げかけられたことにほかならない。
 指針は、避難指示区域とそれ以外を厳密に分け、賠償の格差を生み、住民の分断を招いた側面も指摘されている。
 政府は、こうした被災者の声に耳を傾け、指針の見直しに取り組む必要がある。


福島集団訴訟 国は責任を直視せよ
 まっとうな判断だ。
 東京電力福島第1原発事故の被害者約3800人が、国と東電に損害賠償を求めた訴訟の判決で、福島地裁は国と東電双方の責任を認め、約2900人に5億円を支払うよう命じた。
 原発事故の被害者による集団訴訟は、全国各地で30件ほど起こされている。福島地裁の訴訟では、事故後も避難せず自宅で暮らしてきた福島県の人たちが原告の中心で、宮城、茨城、栃木各県の住民も加わっている。
 判決は3件目。3月の前橋地裁は今回と同様に国の過失を明確に認定した。9月の千葉地裁は国の責任は認めなかった。
 大津波を予見できたか、が争われた。政府機関が2002年に公表した地震予測の長期評価に基づき、東電が08年に試算したところ津波が海面から10メートルの原発敷地を上回るとの結果が出た。
 福島地裁は判決で、国が長期評価を基にシミュレーションしていれば「最大15・7メートルの津波を予見可能だった」と断じた。さらに、東電に対策を命じていたら事故は回避可能だったとし「規制権限の不行使は著しく合理性を欠いた」と厳しく批判している。
 長期評価は確かな知見ではなく、東電に命じる権限もなかったとする国側の反論を一蹴した。
 原告側は放射線量を事故前の水準に戻す「原状回復」を求め、実現するまで1人月5万円の慰謝料を請求。判決は原状回復の訴えは退けた。前橋地裁、千葉地裁が認定した「ふるさと喪失」への慰謝料も、既に支払われた賠償に含まれるとして却下している。
 ただ、2件の判決に続いて、今回も国の指針に沿って東電が支払っている慰謝料を上回る賠償を命じている。現在の指針は加害者側が決めた枠組みであり、その範囲で解決できない損害がいかに大きいかを示している。
 住宅や仕事を失い、人間関係を断たれた。避難先では子どもがいじめに遭い、体調を崩す大人も少なくない。年間被ばく線量の限度は20ミリシーベルトに引き上げられ、その“異常値”を当然の目安のようにして国は避難区域を解除し、慰謝料や住宅無償提供を打ち切る。健康管理にさえ、国と東電は責任を持とうとしない。被害者が置かれている現状である。
 国と東電は支援や賠償のあり方の見直しこそ急ぐべきだ。原発事故は起きないと「安全神話」を吹聴しておきながら、法廷で「想定外だった」と強弁し、責任を回避するのではあまりに見苦しい。


「今の熊本」知りたい 東京の信金が応援ツアー
 城南信用金庫(東京)の顧客でつくる「城南友の会」約100人が10日、被災地応援ツアーで熊本市などを訪れ、熊本城を見学した。
 同金庫は全国の震災復興支援に取り組んでおり、3年前から被災地をめぐるツアーを企画。熊本は福島、宮城、岩手に続く4カ所目で、熊本中央信用金庫や熊本市が協力した。
 一行は二の丸広場で、熊本城の被害や復旧工事の現状について、熊本城総合事務所の津曲俊博所長から話を聞いた。
 東京都世田谷区の松方正輝さん(74)、千賀子さん(74)夫婦は「熊本地震のニュースに触れる機会が減り、今の熊本を見ようと参加した。熊本城の姿にショックだったが、現地に足を運び、買い物することで復興の手助けをしたい」と話していた。
 同金庫は、熊本と東北の被災4県のコメから復興を願う日本酒を造ったほか、東京での商談会で熊本の物産販売やパネル展示をするなどして支援。熊本ツアーは19日と11月6日にも実施する。(熊川果穂)


衆院選公示/「安倍政治」の総括 問われる
 衆院選がきのう、公示された。「自民党・公明党」「希望の党・日本維新の会」「共産党・立憲民主党・社民党」の三つどもえの構図。選挙結果で政権の枠組みが変わる可能性もあり、今後の日本の進路を占う重要な審判となる。
 今回の突然の衆院解散で野党再編が一気に進み、民進党が希望と立民に分裂した。めまぐるしく動いた展開に有権者の戸惑いは否めない。まずは政策、理念が問われる。岐路に立つこの国の将来像をどう描くのか。各党とも明確で分かりやすく訴えてほしい。
 5年近くの「安倍政治」の総括が、重要な争点であることは言うまでもない。看板の経済政策である「アベノミクス」の功罪はもちろん、首相の「共謀罪」法などを巡る国会運営や、森友・加計(かけ)問題への政治姿勢も論じられよう。
 安倍首相が衆院解散の「大義名分」として挙げたのが、消費税増税の使途変更だ。増収分を借金返済の穴埋めから、子育て世代支援などに振り向けるという。一方、野党は消費税増税凍結を主張する。
 どちらにしても借金が1千兆円に積み上がった財政の再建の道筋を示さなければ、政党として無責任だ。「痛み」を伴う改革から逃げてはならない。財源の手当てを含め踏み込んだ論戦を期待する。
 さらに解散の理由として、安倍首相は緊迫する北朝鮮情勢への対応も挙げた。安倍政権が推進する「圧力路線」の先に、何があるのかが見えてこない。いたずらに危機感をあおるばかりでなく、事態打開のための方策について冷静な議論を深めてほしい。
 憲法改正も大きなテーマで、自民が公約の柱に掲げた自衛隊明記の9条改正の是非も問われる。希望、維新は論議に前向きなのに対して、公明は慎重で、共産、立民、社民は反対で足並みをそろえる。
 他の項目についても「教育無償化」「地方分権」「首相の解散権制約」など、各党の主張はまちまち。現憲法に本当に不備があるのか。改憲の必要性について有権者に対して具体的に示すべきだ。
 東日本大震災の被災地に目を転じれば、「復興の加速」とは名ばかりで、暮らしの好転の兆しはうかがえない。経済的な恩恵から遠ざけられ、貧困と格差は深刻さを増す。
 今回の総選挙では与野党問わず、被災地に寄り添う政策が、かすんできたのは極めて残念だ。震災の「風化」加速への懸念が募る。
 東京電力福島第1原発事故で未曽有の被害を受けた被災地にとって、「原発ゼロ」政策にも注目したい。票目当ての「お題目」ではなく、工程表まで提示してこそ説得力を持つことを認識してほしい。
 東北の小選挙区は青森、岩手で定数が各1減となり、宮城、福島でも区割りが改定された。有権者に必ずしも周知徹底されているとは言えず、選挙管理委員会などのさらなる努力を求めたい。


有権者が怒りの決起か 民主主義死滅で最後の選挙か<上>
国民はとっくに見抜いている大義なき解散の姑息と暴力
 モリカケ疑惑から逃げ回る安倍首相に審判を下す衆院選が10日、公示された。安倍は消費増税後の使途変更だとか、北朝鮮危機への対応を大義に掲げているが、国会をないがしろにし、国民をも軽視した姑息な本性を国民はとっくに見抜いている。
 政治評論家の本澤二郎氏はこう言う。
「野党が国会でモリカケ疑惑を追及し続ければ、安倍首相は説明に窮して退陣し、議員辞職も避けられなかった。そうした事態を回避するための解散ですから、大義がないどころか矛盾だらけ。北朝鮮情勢がそれほど緊迫しているのなら、選挙どころではないはずです。国民は私利私欲にまみれた安倍首相が解散権を乱用したことにさらに不信を強め、こんな悪党に国のトップを任せていたのかと呆れ返っています」
 通常国会を強引に閉じた安倍は、憲法53条に基づく野党4党による臨時国会召集要請を3カ月も無視。ようやく開いたら、冒頭解散した。こうまで大義のない暴力的な選挙は、憲政史上、前代未聞だ。
 安倍の小ざかしい延命戦略で、野党はグチャグチャになった。希望の党を立ち上げた小池都知事に手を突っ込まれた民進党は空中分解。100人超が引っこ抜かれ、排除の論理に反発した枝野代表率いる立憲民主党と無所属に分裂した。それでマスコミは、「自民+公明」「希望+日本維新の会」「立憲民主+共産+社民」の3極構図だと解説するが、デタラメだ。選挙後、「自公希維」がまとまり、大政翼賛会まっしぐらなのを国民はとうに見透かしている。
 だから、安倍内閣も小池希望も支持率を落としている。NHKの世論調査(7〜9日実施)で内閣支持率は前月に比べて7ポイント減の37%に落ち、解散を「評価しない」が65%に上った。希望の政党支持率も前週比で0・6ポイント減の4・8%に低迷した。アベ嫌いが蔓延し、小池希望の失速も止まらないのは当然の流れだ。
遊説日程も明かせなかった安倍国難首相の国民愚弄
 解散を決めた張本人が国民の目を避けるのも前代未聞だ。安倍は5、6、7日に各地で街頭演説したが、そのスケジュールは非公表。「北朝鮮問題があるので日程の最終決定がギリギリになっている」とか言っていたが、チャンチャラおかしい。事前に公表しなかったのは、都議選の歴史的大敗を招いたアキバ演説の再来に怯えているからだ。聴衆から湧き起こった「辞めろ」コールに安倍は「こんな人たちに負けるわけにいかない」とイキり立った。大義ない解散に国民の大半が怒りを覚えている。安倍の遊説先にドッと押し寄せれば、どうなるかは言うに及ばない。
 政治評論家の野上忠興氏が言う。
「安倍首相は正面から辞めろコールを浴びせられるのが何よりもこたえる。批判は百も承知で官邸がステルス演説を強行したのです」
 その上、遊説先にもしっかり手回し。「安倍総理を支持します」「自民党しかいない!」と書かれた定型プラカードを掲げた自民党シンパを動員して前列に配置。舞台を整えてから、「北朝鮮の脅威と少子化という2つの国難を乗り切っていかなければならない」とかホザいているのだから、国民をバカにするにもほどがあるというものだ。
 それにしても、国民からコソコソ逃げているのに、よくも解散を打てたものだ。これで選挙に勝てると思っているのか。ノンフィクション作家の保阪正康氏は毎日新聞(9日付)で、安倍が名付けた「国難突破解散」を挙げ、「私は『国民愚弄解散』だと思う」と断じ、「こんな内閣を持っていたら、私たちは50年、100年後の国民に指弾されるだろう」と批判していた。本当にその通りだ。
 世論の反発や報道各社の要請で公示後は遊説日程がオープンになった。安倍が約束したモリカケ疑惑への丁寧な説明を求め、有権者が押し寄せたらどうなるか。安倍の対応が見ものである。


【1強考】首相の「レッテル貼り」賛否 分断先鋭化する民意 敵か味方か 対立より対話望む声も
 北九州市小倉北区で30日午後、安倍政権の政策を批判する市民団体の集会が開かれた。その中に、福岡市博多区の主婦(40)もいた。「安倍さんの言葉、今も思い出すたびに怒りが湧いてくるんですよね」
 「こんな人たちに皆さん、私たちは負けるわけにはいかない」
 東京都議選最終盤の7月1日。自民党候補者の応援のため、JR秋葉原駅前でマイクを握った首相安倍晋三は、演説をかき消さんばかりの「帰れ」「辞めろ」コールを繰り出す聴衆に指をさし、そう叫んだ。
 「レッテルを貼られた」。テレビニュースで見た主婦は当時、そう感じた。
 2013年から福岡市内の寺に有志で集まり、憲法に関する勉強会を続けている。特定秘密保護法、安全保障法制、「共謀罪」法の成立に反対してきた。
 そうした政策以上に気になるのは安倍の姿勢だ。「自分の意見に反対する人間を『こんな人たち』と、別のカテゴリーに入れてしまう。みんなの総理なのに」
    ◇      ◇
 「やじを飛ばす前に、まず話を聞くべきだ。安倍さんの気持ちはよく分かる」
 福岡市西区の派遣会社員の男性(36)は、安倍の言葉に理解を示す。秋葉原での演説当日、「逆風の中、力強いご声援を賜り心から感謝いたします」と記した安倍のフェイスブックに、会社員は「いいね!」のボタンを押した。
 15年まで東南アジアで暮らした。首相が毎年のように交代する理由を現地の友人にいつも尋ねられた。再チャレンジで復権を果たした安倍の「実行力」に好感を覚え、憲法改正や安保政策にも賛同し、投稿をフォローするようになった。
 大義がない、疑惑封じ−。野党から上がる批判に、会社員は首をかしげる。「野党こそレッテルを貼っている。批判ばかりでは有権者の理解は得られない」
 首相安倍晋三の東京・秋葉原での演説はインターネット上で“炎上”したが、安倍自身、意に介しているふうはない。むしろ、自ら渦中に飛び込む。
 安倍が前回、衆院を解散した2014年11月。大学生がネット上で小学4年生になりすまして解散を批判する書き込みをし、謝罪した際には、自身のフェイスブックに「批判されにくい子どもになりすます最も卑劣な行為だと思います」と書き込んだ。その後削除したが、一国のリーダーが一学生をネット上で攻撃する姿には賛否が入り乱れた。
 拉致問題で対立した元外務省幹部を名指しで批判する一方、ヘイトスピーチ(憎悪表現)と批判が強いネット掲示板をシェア(共有)する。思想や立場に基づき「敵か、味方か」と峻別(しゅんべつ)する政治姿勢は、歴代宰相の中でも際立つ。
    ◇      ◇
 「ネトウヨ」(ネット右翼)、「ブサヨ」(ブサイク+左翼)−。インターネット上で飛び交う右派、左派それぞれの蔑称だ。安倍の言動も相まって対立は先鋭化し、議論がかみ合わないまま「親安倍か、反安倍か」という視点で全てを判断する傾向も見られる。
 そんな対立を、長崎県諫早市の自営業男性(38)はどこか遠くに感じている。「どうもぴんとこないんです」。安倍の秋葉原演説には「共感も反感も感じなかった」。周囲では話題になっていない。
 「政治には関心があるけど、右とか左とかはどうでもいい。日々の生活や教育、財政など、もっと重要な話があると思う」
    ◇      ◇
 最前線にあって、自らを振り返る人も出てきた。
 「安倍支持者の生活や思想の背景に目を向けず、相手に響く主張ができなかった」。そう語る明治学院大大学院2年の林田光弘(25)=長崎市出身=は、安全保障法制反対などを訴えて時代の寵児(ちょうじ)となり、昨年解散した若者グループ「SEALDs(シールズ)」の元メンバーだ。
 「互いのステレオタイプをつくって、相手をラベリングして単純化する。分断は世界の潮流です。でも、敵か味方かという見方はまずい」。衆院選では、全ての党の主張に耳を傾けようと決めている。
 従軍慰安婦問題など歴史認識に関する動画を投稿サイト「ユーチューブ」で発信し、50万回以上の動画再生回数を記録したビデオブロガー、馬田陽子(32)=福岡県筑紫野市=は最近、ネットの「限界」を感じる。「互いに歩み寄る気のない人間同士の罵倒合戦になっている」
 発信を始めて5年。「敵を増やすより、仲間を増やそう」と訴えるようになった。安倍支持を公言しつつ、こう話す。「自分は正しい、相手はばかだと切り捨てていたら何も変わらない。対話しないと」 =敬称略
 「大義なき解散」の衝撃に続き、新党の登場、野党第1党の事実上の解党など「劇場型」の様相となってきた衆院選。派手な動きに目を奪われがちだが、有権者にとって「安倍1強政治」の5年間を問い直す機会であることには変わりない。22日の投開票に向け、安倍政権の政治手法や政策の「功罪」を、九州の現場から検証する。


19歳でガクンと落ちる投票率 原因はどこに?
 昨年6月施行の改正公選法で導入された「18歳選挙権」。衆院選では22日投開票の今回が初めてとなるが、これまでの国政選挙や地方選挙をみると、19歳の投票率は18歳を下回る傾向にある。後輩有権者を越えられない“壁”の原因は、どこにあるのだろうか。神戸・阪神間の大学などで、19歳の投票事情を聴いてみた。(竜門和諒、赤松沙和、大橋凜太郎、門田晋一、小森有喜)
 18歳選挙権の導入後、初の国政選挙となった昨年7月の参院選。18歳の投票率は全国集計で51・28%を記録したが、19歳は約9ポイント低い42・30%。兵庫県内では18歳=49・32%、19歳=40・13%だった。身近な首長選でも同様で、今年4月にあった宝塚、淡路、宍粟市長選では19歳の投票率が18歳を10ポイント前後下回った。
 神戸学院大1年で徳島県出身の男子学生は、18歳当時の参院選で1票を投じた。高校時代は各候補者の公約をまとめた資料が授業で配られ、「選挙に行くのが当たり前という雰囲気があった」と振り返る。
 しかし、大学で友人と政治について語ることはほとんどない。住民票も地元に残したままで、神戸での投票権もない。不在者投票を使えば徳島の候補を選ぶこともできるが、「手間がかかる」ため、活用するつもりはないという。
 政治の「遠さ」を理由に挙げる声も多い。スキャンダルや「政治とカネ」に絡む疑惑が相次ぎ、不信感も募るからなおさらだ。
 「(前回参院選は)投票権を手にして初の選挙だったので関心もあり、投票した」という関西大2年の女子学生も、今は興味が湧かない。「市民に寄り添ってくれそうな候補者がいない。投票してもしなくても同じかな」
 神戸市立工業高等専門学校5年の女子学生は「将来が決まる選挙だと言われても、公約がどこまで実践されたか分からない。善しあしが判断できなければ投票もできない」とし、各党、候補者に一層の情報発信を求める。
 学生向けに、大学への期日前投票所設置やスマートフォンでの投票実現を訴える意見も。神戸市外国語大1年の女子学生は授業と運動部のマネジャーを両立させ、休日は7〜8時間のアルバイト。今年7月の県知事選は「時間があれば投票したかったけど、大学のテスト勉強で余裕がなかった」という。
 一方、投票に積極的な学生は「保護者の影響」を指摘する。投票を欠かさない親の姿を幼い頃から見てきた神戸高専4年の男子学生は「投票しても何も変わらないかもしれないが、投票せずに変わらないよりはずっとい」と話した。
■啓発、環境整備を/甲南大学法学部の平野淳一准教授(地方政治論)の話
 高校で主権者教育を受ける18歳に対し、大学に進学した19歳の場合、学生と先生に距離があり、アプローチしにくい状況がある。大学として主権者教育を取り入れるのも一つの手ではないか。また、過去には大学内に投票所を設置して若者の投票率が上がった例もある。啓発と投票環境の整備が大切だ。


時代の正体〈535〉拉致問題 利用するな 被害者家族連絡会元事務局長・蓮池透さん 2017衆院選 安倍政治を問う
【時代の正体取材班=石橋 学】どの口が「国難」などと言うのかとあきれた。不作為を棚に上げ、北朝鮮への圧力強化を信に問う厚顔も見慣れたものだった。拉致被害者家族の蓮池透さん(62)は身に染みている。「また政治利用だ」。対北朝鮮強硬派の急先鋒(せんぽう)が対話での解決を訴えるようになって久しい。自責の念を込め、憲法9条改正を公約に掲げるに至った安倍晋三首相とそこに連なる政治への批判を語る。
 〈北朝鮮が拉致を認めて15年の節目を迎えた9月17日の「国民大集会」。被害者家族を前に安倍首相は「被害者と家族が抱き合う日まで私の使命は終わらない」といつものフレーズを繰り返した〉
 あらためて残酷だと思う。展望もないまま老齢の家族に見果てぬ夢を与え続けている。スピーチの最中に「何年たっているんですか」とやじが飛んだそうだが、その通り。経済制裁を加えればもがき苦しみ、ごめんなさいとひれ伏し、拉致被害者を差し出してくる。そんな戦略なき圧力が意味をなさないのはもはや15年という歴史が証明している。
 拉致も核もミサイルも一緒くたにして「断固、許さない」などと情緒的な言葉を繰り返す無策ぶりに、解決する気などないのだと感じてきた。それどころかトランプ米大統領に追従する姿には一緒になって戦争がしたいのかという疑念さえ持つ。その米国は水面下で交渉しているというのに、国連での「必要なのは対話ではなく圧力」という演説はもはや宣戦布告だ。今にして思えば「国難突破解散」の布石だったのだろうが、国難があるとすれば外交の不作為が招く危機をこそ指すのだろう。
 多くの識者が指摘しているように、朝鮮戦争は休戦状態にすぎず、北朝鮮からすれば米国にいつ攻め込まれてもおかしくないという危機感がある。軍事超大国に物量でかなうはずがない。だから核開発を進めてきた。核保有国という対等の立場で交渉のテーブルに着き、休戦協定を和平協定に変えたい。それが北朝鮮の狙いだ。
 朝鮮半島有事は北朝鮮に残る拉致被害者の生命の危機に他ならない。日本は進んで米朝間の調停役になるべきなのに、偶発的軍事衝突を招きかねないトランプ大統領の挑発をいさめることさえせず、対話さえ否定した安倍首相は自ら拉致被害者を危機にさらしているとさえ言える。
無知の責任
 〈「北朝鮮による拉致被害者家族連絡会」事務局長時代には、改憲派の集会に招かれ「憲法9条が解決の足かせになっている」と発言したこともある。自民党のタカ派政治家に促されるまま話してしまったと後に悔悟を明かしている〉
 変節と言われるが、自分なりに学び、考えが深化したと自分では思っている。制裁は効果がないのだから別の方法を考えるべきだと言っているだけだ。これが左に偏って映るなら、それだけ世の中が右に傾いたということだ。
 はすいけ・とおる 1978年に弟薫さんが北朝鮮に拉致される。対話重視に転じたことで2010年に家族会を除名に。近著に「拉致被害者たちを見殺しにした安倍晋三と冷血な面々」(講談社)、「拉致と日本人」(岩波書店)。
 拉致問題は右寄りの政治家にとって都合のいいカードであり、手放したくないカードだったのだ。アジア侵略の加害国である日本が初めて被害者として胸を張って振る舞うことができるようになったからだ。
 私がそうだった。拉致が「疑惑」だったころは誰も耳を傾けてくれなかったのに突如スポットライトを浴び、有頂天になった。被害者なのだから何を言っても許されると調子に乗った。学生時代は、はやりのウエストコーストロックに入れ込み、望んだわけでもない東京電力に就職し、新聞も読まず、政治に関心もなく、日々をやり過ごしていたノンポリ男が口にした「北朝鮮に制裁を」が、強硬な姿勢のアピールに躍起だった安倍氏を首相の座に押し上げる片棒を担いでしまった。
 被害者意識が膨らめば加害の記憶は隅に追いやられていく。足かせが外れたかのように安倍政権は集団的自衛権の行使容認に踏み切り、安全保障関連法によって海外での戦争に道を開いた。そして本丸である9条の改正を公約に入れるに至った。
 無知ゆえの自分の右巻きな発言に責任を感じるとともに、一方では思いも寄らなかったと言うほかない。「救い出してくれ」の願いはあっという間に「北朝鮮憎し」に変換され、朝鮮学校の高校無償化からの除外といった八つ当たり以外の何ものでもない政策がまかり通る。責められるべきではないとわきまえていたはずの在日コリアンへのヘイトスピーチが街中で横行する。政権の暴走を許容し、後押しさえした根っこにあるものは何か。朝鮮半島との間に横たわる問題への関心は時間とともに強まっていった。...


立憲民主党に「個人献金」殺到か 慌てて受け入れ態勢準備
 ツイッターのフォロワー数17万人と、第1党を独走する立憲民主党。個人献金の申し出も殺到しているという。あまりの件数に、党本部が急遽受け入れ態勢を整えている。
 立憲民主党の選対本部がこう言う。
「全国の候補者に対して個人献金の申し出をたくさんいただいています。お金に絡むことなので、入金記録などきちんと管理するために、いま慌てて準備を進めているところです。HP上で献金できるよう、フォーマットを整備しています」
 分かりやすい“献金フォーマット”が完成すれば、申し込みがさらに増える可能性がある。一つ一つの献金は少額でも、何千、何万の単位で集まれば、それなりのカネになるだろう。
 同党から立候補している長妻昭前衆院議員(東京7区)の事務所は「献金もポツポツあります」と遠慮気味に答えた。
 一方、希望への参加を拒否し、無所属で出馬した議員にも「応援したい」と個人献金の申し入れが急増しているという。小池百合子代表の“踏み絵”を拒否し、無所属で出馬した逢坂誠二前衆院議員(北海道8区)がこう言う。
「予想をはるかに上回る反応で驚いています。無所属での出馬を表明してから、全国から献金の申し出が相次ぎ、200件近くになります。政治姿勢に共鳴してくれた方が、個人献金という形で応えてくれ、ありがたく思います。もっと簡単に献金できないのか、というお叱りもありました。簡便な方法にすれば、もっと広がるかもしれません」
 個人献金文化が定着する選挙になるかもしれない。


マツコ・デラックス「安倍首相は馬鹿の象徴」発言にネトウヨが炎上攻撃! 総理への揶揄は名誉毀損じゃない!
「(小池百合子は)ちょっとなんか、器が小さかったかな」
「無神経、馬鹿じゃないと総理大臣ってできないと思うのよ。安倍ちゃんなんて馬鹿の象徴じゃない?」
 現在、ワイドショーで放たれたこんな言葉が波紋を呼んでいる。
 その発言の主は、マツコ・デラックス。マツコは10月2日放送『5時に夢中!』(TOKYO MX)にて、小池百合子と安倍晋三をこのように評した。
「(小池百合子は)ちょっとなんか、器が小さかったかなっていう感じの……。まあ、報道だけを見る限りでは、もうちょっとなんか無神経な人じゃないと、なかなか総理ってキツいよね。大胆っていうよりは、無神経。馬鹿。じゃないと総理大臣ってできないと思うのよ。安倍ちゃんなんてもう馬鹿の象徴じゃない? あれ、もうさ。あれぐらいのさ、アホな人じゃないと、多分あんなことやれないと思うんだよね。この時期に解散とか、普通の神経だったら言えないじゃん? でも、それを言えちゃうだけの図太ささだったり、無神経さだったり、どっか病気じゃないとやれない職業だと思うのよ」
 この解散の目的が森友・加計問題隠しなのは誰がどう見ても明白だ。その大義のなさは、解散の理由について教育無償化やら北朝鮮危機やらと、言うことが朝令暮改の様相を呈していることからも丸わかりなわけだが、それでも安倍首相は恥ずかしげもなく、いまも人前で堂々と「国難」などと詭弁を呈している。そして現在では、演説を聞く人々からのヤジを恐れ、ステルス演説などという前代未聞の恥ずかしい遊説を続けている。「丁寧な説明」とやらはどこへ行ってしまったのか?
 まともな神経の持ち主なら、あまりにロジックが崩壊している「言い訳」と「逃避」の連続に、我に帰る瞬間やつい軌道修正したくなる気持ちがうまれそうなものだろうが、周知の通り、安倍首相の行動にそのような「ためらい」や「とまどい」が浮き出る瞬間はない。これは、安倍が常人の域を遥かに逸脱した無神経さや愚鈍さをもちあわせている人物、つまり“馬鹿”だからだ。
 そういう意味では、マツコは間違ったことはなにひとつ言っていない。ただただ事実だけを指摘する発言だ。
マツコは、「安倍マリオ」も「アベノミクス」も批判
 ところが、ネトウヨたちはマツコのこの発言に激高。ネット上にはマツコをディスるこのような言葉が氾濫しているのだ。
〈なんだこのデブ男が!!共産党の回し者か!最近、売れてきて、なんでも言いたい放題だから、調子のってんじゃないのか!!お前がバカだろ。〉
〈不快過ぎて見るのが辛いほど。多分台本なのだろうけど、そんなこと視聴者は知らない。自分の意見として責任を持て!マツコ・デラックスには心底失望した。とにかく安倍総理はディスれというオーダーなんだろう。安倍総理のどこが馬鹿?具体的に言ってみなさいよ。〉
〈安倍総理よりマツコ・デラックスのほうがバカでアホで病気やと思いますよ。そんなやつにこれを言わせてるテレビが異常。〉
 マツコは小池百合子も「小物」と批判しているが、安倍批判だけが炎上しているところに、ネトウヨの安倍妄信とミソジニーが表れているが、それはともかく、マツコが安倍首相を批判したのは、別に今回が初めてではない。
 たとえば、昨年8月22日放送『5時に夢中!』では、リオ五輪閉会式における「安倍マリオ」について、「突き抜けていないよね。恥ずかしいんだったらやるんじゃないよ! すぐ脱ぐんだったらやるな、断れって話。ヒゲもないし中途半端」と語っていた。
「EX大衆」(双葉社)14年12月号掲載のコラムではもっと的を射た批判を展開している。そのコラムのなかでマツコは、「アベノミクス」のお題目の一方、実際に行われていることは結局、バカの一つ覚えのように公共事業に投資し続ける、昭和の時代から何も変わらない化石のような手法でしかないと喝破した。
「結局、安倍さんのやろうとしている経済政策って、おじいちゃんの時代とほとんど変わらないんだよね。
 東京五輪で莫大な経済効果がもたらされると思い込んでいることもそう。巨大インフラ整備や公共事業投資に力を入れれば、再び日本経済が右肩上がりになるって信じているのね。信じているというか、それしか術を知らないというか」
「安倍さんも結局、既得権益を持つ人たちとは仲良くしていたいのね。所詮は、昔のやり方と同じことやっているのよ」
 アベノミクス批判に、安倍首相の心に巣くう「おじいちゃんコンプレックス」までも軽く浮き彫りにさせたキツい一発。しかし、こうした批判については、あまりに的を射ていて、ぐうの音もでなかったのか、これまでたいした炎上はしなかったし、安倍応援団から批判の声もあまり上がらなかった。
 ところが、今回の「馬鹿の象徴」発言については、ネトウヨは大袈裟に騒ぎ立てている。どうも、連中に言わせると、「馬鹿」という言葉が「名誉毀損」だというのだ。
 いや、ネトウヨだけではない。したり顔の中立厨もこんなことを言い始めている。
〈これは酷いなぁ…
 公共の電波で安倍総理を病気とか言っちゃってるけど、これって名誉棄損で訴えられるんじゃないの?
 一般常識では言っちゃいけないと分かると思うけど芸能人だとタガが外れちゃうのかねぇ?〉
 こういった意見の人たちはとんでもない勘違いをしている。一国の総理大臣を「馬鹿の象徴」と評しようとそれは「名誉毀損」でもなんでもない。むしろ、権力者であるからこそ、「馬鹿の象徴」と評されることは積極的に認められるべきである。それは、過去の判例から裁判所が法的に認めていることでもある。
総理大臣に批判的な声をあげることは名誉毀損ではない!
 2000年のこと。月刊誌「噂の真相」(休刊)が、時の総理大臣・森喜朗が早稲田大学在学中に売春取締条例で検挙歴があることをスクープ。これに対し森喜朗が、名誉を傷つけられたとして、謝罪広告および1000万円の慰謝料を求めた民事訴訟を起こした。
 このとき、森は「噂の真相」が記事内で自分のことを「サメの脳ミソ」「ノミの心臓」と表現したことについても、「意見論評の域を超えている」として、名誉毀損の対象となると主張していた。
 しかし、翌年の4月28日、東京地裁はこの部分について、原告・森喜朗の主張をしりぞけた。判決は、問題とされた「サメの脳ミソ」「ノミの心臓」という暗喩表現について、〈低能、小心者を想起させる表現であり、原告は内閣総理大臣を務める適正を欠くかのような印象を与え、原告の名誉感情を害しかねない〉と前置きしつつ、〈具体的事実を適示するものではなく、いささか品位を欠く表現ではあるけれども、表現自体が違法性を帯びるようなものとはいえない〉とした。そして、こう続けている。
〈原告は政治家で、しかも内閣総理大臣である。その資質、能力、品格が政治的・社会的に厳しい批判に、時には揶揄にさらされることは避け難い立場にある。こうした立場を前提に本件雑誌を読む一般の読者も、風刺的表現として理解するにすぎないであろう。「サメの脳ミソ」などの表現をもって、直ちに原告の社会的評価を低下させるとするのは相当ではない。この程度の表現は受忍すべきだ。〉
 この判決の2日後、森喜朗は内閣総辞職し、総理の座から退いたのだが、それはともかく、裁判所は総理大臣など「公人のなかの公人」と言える人物に関しては、「厳しい批判」や「揶揄」も「受忍すべき」という判断を明確に示したのである。
 当然だろう。それがいかに辛辣で品位を欠く表現であろうが、為政者に対して自由に批判できることこそが民主主義国家としての絶対条件、最後の砦なのだ。
 実際、先進国ではどの国でも、メディアやジャーナリスト、お笑い芸人たちが自由に大統領や首相などの権力者を批判し、揶揄し、茶化し、バカにしている。もちろん、権力者の側もそれを圧力で封じ込めたりすることはない。日々大量につくられ続ける、ドナルド・トランプを皮肉ったジョークの数々からもそれはわかるだろう。
マツコ「私たち何に付き合わされてるんだろうって本当に思う」
 しかも、今回のマツコの場合は、前述したように、ごく真っ当な論評だ。
 10月9日放送『5時に夢中!』で、マツコは呆れ返った表情で吐き捨てるようにこのような言葉を放っていた。
「ずっとテレビもこの話題ばっかりだけど、私たち何に付き合わされてるんだろうって本当に思うよね。そもそもが何で解散したんだろう?から始まって、何を私たちいま聞かされてるんだろうっていう」
「この時期に解散とか、普通の神経だったら言えない」というごくごく真っ当な分析に対して、「名誉毀損」だなど平気で口にするのだから、その意識は到底、民主主義の国で生活している人間のものとは思えない。
 だが、まるで中国や北朝鮮のようなこうした価値観がネットにはびこるようになったのも、まさに安倍政権に原因がある。
 実は日本でも以前はもっと自由に政権批判ができていた。メディアでは辛辣な政治家の批判やスキャンダルが報道され、タレントたちもテレビで政治家をギャグにし、茶化していた。政治家もだからといってメディアに圧力をかけたり、名誉毀損で訴えたりすることはなかった。
 ところが、安倍政権はこうした批判報道を力で封じ込めようとし始める。報道に逐一抗議をし、メディアはどんどん萎縮していった。そして、自民党はネットサポーターを別働隊にして、自分たちへの批判者に「炎上攻撃」を仕掛けることで、批判意見をさらに封じ込めていった。そうして現出したのが、今の状況である。
 これ以上「表現の自由」が侵害されないためにも、我々は安倍政権をどうしても止める必要がある。(編集部)