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Brexit : une majorité des Britanniques veulent rester dans l'Union européenne, selon un sondage
Le Brexit perd de plus en plus de soutiens en Grande-Bretagne. D'après un nouveau sondage, il apparait en effet que plus de la moitié des Britanniques préféreraient rester au sein de l'Union européenne plutôt que d'en sortir à la fin du mois de mars 2019. Ils sont ainsi 51% des sondés à être opposés au Brexit, et à peine 41% à y être favorables, selon une étude de l'institut BMG Research publiée samedi dans le journal The Independent. Cette différence de 10 points de pourcentage est la plus grande différence entre le pro- et anti-sortie de l'UE depuis le référendum de juin 2016. A l'époque, 52% des électeurs avaient voté en faveur du Brexit.
En outre, 7% des personnes interrogées n'ont pas pu se prononcer lorsqu'il leur a été demandé si la Grande-Bretagne devait rester au sein de l'Union européenne. Enfin, 1% n'a pas du tout répondu à cette question.
D'après le bureau d'études qui a réalisé le sondage auprès de 1.400 personnes, cet écart grandissant entre les partisans et les opposants au Brexit est dû aux Britanniques qui n'ont pas participé au référendum de l'an dernier. Ceux qui s'étaient alors abstenus voteraient aujourd'hui dans leurs très grande majorité en faveur d'un séjour prolongé au sein de l'UE. Presque toutes les personnes (90%) qui avaient effectivement voté en 2016 garderaient par contre le même vote aujourd'hui.
Theresa May a obtenu vendredi le feu vert des dirigeants des 27 autres pays de l'UE à l'ouverture de la deuxième phase des négociations sur le Brexit. Celle-ci portera sur un accord de transition et sur les futures relations commerciales entre les deux parties.
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明日へ つなげよう「千原ジュニアがゆく 聞いてけろ おもしぇ〜話」
「ローンが残る車の方が流されて…」被災地にはとっておきの笑い話がある。悲しみを吹き飛ばす笑いの力とは?千原ジュニアが三陸で“鉄板のお笑いネタ”を聞く。語りYOU
被災地にあるのは、悲しい話や感動的な話ばかりではない。とっておきの笑い話がある。「ローンが残ってる車の方が流されて…」「やっと避難所から仮設住宅に移れたら、壁から○○○声が…」仲間同士集まっては笑い合い、明日への活力にした。悲しみを吹き飛ばす笑いの力とは?千原ジュニアが三陸の漁師や、お茶飲み仲間を訪ね“鉄板のお笑いネタ”を聞く。人々の笑顔の裏には、震災から6年を生き抜いた底力がにじむ。 YOU 千原ジュニア

NNNドキュメント 不法海域〜北のミサイルと密漁船〜
今年6月、日本海の好漁場「大和堆」へ向かった石川県能登町のイカ釣り船団。しかし、そこには北朝鮮の国旗を掲げ、イカを密漁する数百隻もの木造船がいた。漁が出来ないため、拿捕や臨検を求める漁業関係者。国は巡視艇の警戒活動で違法船を排除したと言うが、その後、日本海には再び木造船の姿があった。一方、日本海の上空には北朝鮮の弾道ミサイルが相次いで飛来。北のミサイルと木造船に脅かされる漁師たち。安心して操業できる日は戻ってくるのだろうか。 湯浅真由美 テレビ金沢
東北魂TV #164
遂にあの男が復活!?「帰って来た牛タンマン」 鳥居ワールドで「AP」を語る…絶叫の謎キャラ「サンシャイン池マギー」登場!
“笑いで東北を、日本を元気に!"をテーマに、サンドウィッチマンやマギー審司、鳥居みゆきなど東北出身のお笑い芸人が"東北魂"として一挙集結。 他の番組では観ることのできない、爆笑のユニットコントやロケ企画を繰り広げる! 遂にあの男が復活!? 「帰って来た牛タンマン」 鳥居ワールドで「AP」を語る…絶叫の謎キャラ「サンシャイン池マギー」登場!ほか  サンドウィッチマン(伊達みきお・富澤たけし) マギー審司 狩野英孝 鳥居みゆき トミドコロ ★スぺシャルゲスト★ U字工事 とろサーモン

バリバラ「きこえない家族のコミュニケーション」
今回は、聴覚障害のある人と家族の関係にスポットをあてる。聞こえない子どもと聞こえる親。逆に聞こえない親と聞こえる子ども。どちらも、コミュニケーションをとる上で悩みをかかえているという。「聞こえない」ってどういうこと?聞こえない子どもをどうやって育てればいい?今年6月にスタートした乳幼児向けの手話教室に参加した2組の家族を取材、コミュニケーションのあり方について考える。 IVAN, 山本シュウ,大西瞳, 玉木幸則, 神戸浩,ベビー・バギー

天満橋でのチェルノブイリ・ヒバクシャ救援関西発足26年の集い,に参加しました.26年も地道に活動を続けてこられたということに心から敬意を示したいと思います.継続して活動するというのはとても難しいことだと思います.子どもの保養を頑張っている方の報告を聞きました.関西では保養を受け入れる団体は増えているそうですが,身を削りながら頑張っているとのこと.頭が上がりません.全国には200−300くらいの団体があるとのことでした.せめてカンパくらいしたいと思いました.ダンス コア ポシブルによるバレエ「折り鶴」はインパクトが強いものでした.激しいバレエというわけではないけれども,なんというか訴えてきます.
夜に久しぶりの牛タンマン.とはいえなんだかスッキリしません.

「あれ勝負下着なんだな」東日本大震災で不明の妻を見つけたきっかけ
17日放送の「明日へ つなげよう『千原ジュニアがゆく 聞いてけろ おもしぇ〜話』」(NHK総合)で、東日本大震災の被災者の漁師が、津波で行方不明となった内縁の妻を見つけたきっかけを明かした。
番組では、千原ジュニアが東北の被災地を訪れ、今だからこそ話せる震災にまつわる被災者のおもしろエピソードを聞いて回った。
ジュニアはそのひとつとして、当時13メートルの津波でほとんどの船が流されたという港を訪問。番屋と呼ばれる小屋に行くと、朝4時から漁に出ていた漁師らが作業を終えて酒を飲んでいる真っ最中だった。
そこでジュニアが話を伺うと、定置網漁リーダーの畑中隆一郎さんが、再建した漁船のクレーンを紫色にした理由を語り始めた。畑中さんは当時、内縁の妻と同居する話がでていたそう。だが、内縁の妻は津波で行方不明となり、沖にいた畑中さんは助けようにも助けられなかったそうだ。そんな内縁の妻が紫色好きだったことから、再建時にクレーンを紫色にしたとのことだ。
また、内縁の妻の遺体はなかなか見つからず、新聞の身元不明者リストで探しても手がかりがつかめない日々が続いたそう。ところが1カ月程経ったある日、新聞に「ジーパンにピンクと黒の下着。白のハイネックと茶色の革ジャンパー」という服装の情報を見て、「あいつの格好だ!」とピンときたということだった。
畑中さんは「結構歳いってる人なんだけど、あれ勝負下着なんだな」「それでわかって」と当時を振り返りながら少し笑顔に。実際に勘は当たったそうで、畑中さんは最後に酒を飲みながら「悲しい話だけどね」とポツリと漏らしていた。
このエピソードには、ジュニアが真面目な口調ながらも「まさかの紫色が一切入っていないですね」とツッコミを入れ、畑中さんら漁師仲間を大笑いさせていた。


東日本大震災 「つらくても伝える」大川小生存の18歳
 東日本大震災の津波で児童・教職員84人が犠牲になった宮城県石巻市立大川小学校で、奇跡的に助かった只野哲也さん(18)が防災を語るイベントが17日、東京都大田区で開かれた。今月から伝承活動に取り組み始めた只野さんは「もう7年、と遠い過去のように忘れてほしくない。つらくても声に出して伝えていく」と決意を語った。
 子どもの防災活動に取り組む仙台市のNPOが主催。現在高校3年の只野さんは小学5年だった当時、現場で津波にのまれ助かったが、妹と母、祖父を亡くした。高校では柔道部主将として部活動に専念し、大勢の前で震災について話すのは約2年ぶり。
 只野さんは今月10日、イベントの聞き手役となった同小児童遺族の佐藤敏郎さん(54)に誘われ、被災校舎前で初めて語り部活動に取り組んだ。「直接人に伝える力が大事だとわかった。(佐藤さんら親世代のように)少しでも語れるようになりたい」と力を込め、自分より若い子供たちに「楽しい学校生活が送れるよう、防災訓練に取り組む意識を変えてもらえたら」とメッセージを送った。【百武信幸】


東松島・赤井遺跡に大和朝廷軍事施設「牡鹿柵」の塀や溝の跡 史書「続日本紀」裏付け
 古代牡鹿郡を統括していた役所跡とされる宮城県東松島市の赤井遺跡で、大和朝廷の軍事施設である城柵「牡鹿柵(おしかのさく)」とみられる塀や溝の跡が見つかった。市教委が16日、現地説明会で公表した。史書「続日本紀(しょくにほんぎ)」に記述される牡鹿柵の存在が裏付けられ、市教委の担当者は「東北の古代史に影響を及ぼす発見」と話す。
 市教委によると、遺跡南東の外周部から、直径20センチ前後の丸木を並べた材木塀跡と塀に沿った溝跡が、それぞれ東西に120メートル確認された。蝦夷(えみし)の反乱に備えた城柵の外郭施設に当たるという。
 材木塀は、丸柱材を深さ60センチほど埋め、隙間なく並べてあった。高さは約2〜3メートルと推定される。材木塀は3列あり、地中の柱が劣化する約20年間隔で、新たな列に建て替えた可能性があるという。
 溝は年代ごとに三つ見つかり、材木塀に沿って延びていた。
 続日本紀には、古代牡鹿郡には役所の「牡鹿郡家(ぐうけ)」と軍事施設の「牡鹿柵」が設置されたとの記載があるが、牡鹿柵跡はこれまで発見されていなかった。
 16日の現地説明会で、市教委生涯学習課の横田竜巳学芸員(28)は「塀は蝦夷の侵入を防ぐ牡鹿柵の可能性が高く、大和朝廷のとりでだったのだろう。郷土史の価値だけでなく、東北全体の古代史に影響するだろう」と話した。
 赤井遺跡は東西約1.7キロ、南北約1キロ。飛鳥時代末期から平安時代初めまで営まれ、現在の石巻地方を統括する役所と、東北地方有数の豪族道嶋氏の豪族居宅の推定地とされる。
 市教委は11月6日〜12月末の予定で第47次調査をしていた。17日午前10時〜午後3時に発掘現場で遺跡見学会が開かれる。


災害住宅の整備完了 石巻・雄勝 最後の16戸が完成し記念式典
 東日本大震災で被災した宮城県石巻市雄勝町の伊勢畑地区で、災害公営住宅16戸が完成し、16日に現地で式典があった。これに伴い、雄勝町では16団地の災害公営住宅計94戸の整備が完了した。震災発生から6年9カ月余り。入居者は古里で年の瀬を迎える。
 式典には住民ら約40人が出席。亀山紘市長は「整備に時間を要し、皆さんに大変ご不便をかけた。安住の地で平穏な生活を取り戻してほしい」と述べた。
 最後に完成した16戸は、雄勝湾を望む海抜20〜30メートルの高台に建設。木造平屋で外壁に特産の「雄勝石」を使った。周辺には伝統工芸品「雄勝硯(すずり)」を販売する雄勝硯伝統産業会館、市雄勝総合支所などを設ける。
 二郷信子さん(81)は夫重信さん(87)と共に近く入居する。雄勝町にあった自宅が津波で流され、仮設住宅での生活を余儀なくされてきた。「一日千秋の思いで待っていた。素晴らしい場所にすてきな家を造っていただいた」と喜ぶ。
 地域の伝統芸能「胴ばやし獅子舞」を披露し、入居者の無病息災を願った川田徳雄さん(78)は「子どもの頃から親しんできた古里。一人でも多く帰れるまちづくりをしてほしい」と望む。
 雄勝町は人口流出が続き、2015年の国勢調査の人口は約1000で、10年と比べ約3000減った。


めぇ名「いわぬまひつじ村」 岩沼・玉浦地区に整備の牧場看板除幕
 東日本大震災で被災した宮城県岩沼市玉浦地区の景観改善などを目的に、市が同地区に整備したヒツジ牧場の正式名称が「いわぬまひつじ村」に決まり、現地で16日、「めぇ称おひろめ会」が開かれた。
 牧場の整備・管理を担う公益社団法人青年海外協力協会(JOCA)が名称を公募し、岩沼市を中心に遠くはバングラデシュから計346作品が寄せられた。5作品に絞り込んで11月27日から4日間、市内四つの小学校で決選投票を行い、決定した。
 おひろめ会では地元住民ら約100人が見守る中、JOCAが看板の除幕式を実施。名称を記したヒツジ形の看板が披露された。看板は牧場内に掲げられる。
 JOCA岩沼事務所の原田勝成総括主任は「地元の皆さんに末永く愛される牧場にしたい。気軽に立ち寄ってほしい」と話した。
 いわぬまひつじ村は5月に完成した。牧場と広場、農園などから成り、面積は約3ヘクタール。現在、16匹のヒツジを飼育している。


師走の夜に希望の明かりともる 亘理、山元のイチゴ出荷が最盛期
 師走の夜に、ビニールハウスの明かりが、一つ、また一つともる。
 東北一のイチゴ産地、宮城県亘理、山元両町の農業ハウス群。東日本大震災の津波で被災した農家が内陸部のイチゴ団地で営農を再開し、5シーズン目を迎えた。クリスマスを前に、約220戸で促成栽培の出荷が最盛期を迎えている。
 亘理町吉田の浜吉田団地では毎晩、ハウス60棟で株の勢いを維持するための電照が行われる。震災後、ハウスには二酸化炭素濃度や湿度などを調整する最新設備が導入された。町いちご団地管理組合の森栄吉組合長は「新しい設備にも慣れてきた。技術を底上げし、より良い産地を目指したい」と話した。


弥生以降に仙台平野襲った津波を研究 岩沼の斎野さんが論文「今後の防災に役立てて」
 弥生時代(紀元前4世紀〜紀元後3世紀)以降に仙台平野を襲った津波を研究している宮城県岩沼市の斎野裕彦さん(61)=仙台市職員=が、研究成果をまとめた論文「津波災害痕跡の考古学的研究」を出版した。考古学や地質学、当時の社会的影響などを多角的に検証した。斎野さんは「今後の自然災害研究や津波防災に役立ててほしい」と話す。
 斎野さんの研究は、遺跡調査を基本とする考古学に加え、津波堆積物から津波の発生時期を推定する地質学や堆積学の分析方法を取り入れた。古文書の災害記述を調べ、津波の規模や被災後の集落の移動にも焦点を当てた。
 対象は仙台平野を襲った弥生、平安、江戸の3時代の津波。弥生時代の津波痕跡がある沓形遺跡(仙台市若林区)、平安時代の津波(869年)跡が確認された下増田飯塚古墳群(名取市)の資料、江戸時代の津波(1611年)の記述がある「駿府(すんぷ)記」などの文献を調べた。
 斎野さんは各時代の津波の被災状況を整理した上で、東日本大震災の津波痕跡と比較。「弥生時代は同規模かそれ以上、平安時代はやや規模が小さいと推定でき、江戸時代は津波痕跡がなく比較できない」と結論付けた。
 斎野さんは仙台市の文化財行政に携わってきた。今年3月に定年退職後、再任用され、埋蔵文化財の専門員を務める。論文は昨年9月、首都大学東京の博士号(考古学)を取得し、今年9月に出版された。
 斎野さんは震災で被災した岩手、宮城、福島3県の沿岸自治体や公立図書館、研究機関などに計120冊を寄贈。「自然災害の歴史を正確に理解するには多分野の連携が重要なことを知ってほしい」と願う。
 B5判258ページ。価格900円(税抜き)。連絡先は発行元の同成社03(3239)1467。


立民・枝野氏がタウンミーティング、入党呼び掛け 「被災地の声拾いたい」と仙台で初開催
 立憲民主党は16日、仙台市で初のタウンミーティングを開催し、足場となる地方組織の構築に向けて本格始動した。一方、党再生を巡って混乱が続く民進党は宮城県連が同日、定期大会を開き、党員・サポーターにこれまでの経緯と今後の方向性を説明。出席者からは10月の衆院選で合流した希望の党への拒否反応とともに、立民との連携を熱望する意見が出た。
 青葉区であった立民のタウンミーティングには、枝野幸男代表が出席。約400人が駆け付けた。枝野氏は衆院選を「結党からわずか20日ほどで1000万票の期待を受けた」と総括。「草の根からまっとうな政治を取り戻す」と理念を訴えた。
 従来の党員・サポーターに当たる「パートナーズ制度」(仮称)を導入し、年明けにも募集を始める方針を説明。「他党との合流模索など永田町の内向きな論理ではなく、国民の声が届く政治を実現する」と入党を呼び掛けた。
 枝野氏は会合後、仙台を全国初開催の地に選んだ理由を「東日本大震災の被災地の声を拾いたかった」と強調。地方組織の構築に向け、「県単位の組織づくりに優先して取り組む。民進の地方議員には思いを共有する議員もおり、連携していく」と述べた。
 青葉区であった民進県連大会は重苦しい雰囲気に包まれた。桜井充代表は約120人を前に衆院選の結果について「野党が分裂し、安倍政権を延命させた」と陳謝。「信頼される党に生まれ変わるよう努力する」と理解を求めた。
 党員・サポーターの意見を聴く場は急きょ非公開に。出席者によると「希望は安全保障法制や憲法改正に賛成する異質な集団。一線を画すべきだ」との意見や、「民進の綱領に近い立民に絞って合併してはどうか」と再編を望む意見などが寄せられたという。
 衆院選を巡っては「民進の名前がなくなる危機に陥ったのは、小池百合子東京都知事の人気を頼ったせいだ」「昨年の参院選、今年の仙台市長選で築いた野党共闘が崩れた」と責任を追及する声も上がった。
 桜井代表は大会後、立民との連携に言及。「郡和子仙台市長を支える勢力を築けるよう、2019年の仙台市議選に向け、(立民県連の)岡本章子代表と協議して擁立作業を進める」との考えを示した。


南三陸の海の熟成ワイン引き上げ
海の中で熟成させたワインを宮城特産のかきと一緒に味わってもらおうと、仙台市のワイナリーと南三陸町の漁協が取り組んでいる共同プロジェクトで、海中でおよそ半年間熟成されたワインが、17日、初めて引き上げられました。
これは、仙台市太白区の秋保地区にあるワインの醸造会社、「秋保ワイナリー」と、南三陸町戸倉地区の漁協が共同で行っているプロジェクトです。
海中でワインを貯蔵すると熟成が早まり味がまろやかになるという海外の文献があったことから、ことし6月、漁協のかきの養殖用のかごに白ワインとりんご酒のボトル14本をロープでつるして、海中に沈めていました。
17日は、ワイナリーや漁協の関係者が集まって、引き上げ作業が行われました。
半年の間、海中に沈んでいたワインボトルには、貝やかきなどがびっしりと付いていましたが、ボトルが割れることはなく、14本すべてが無事に引き上げられました。
秋保ワイナリーの毛利親房社長は「開けてみないと味は分からないが、海中での熟成は成功したと思います。地元の食の応援をするのがワイナリーの目的なので、地元の豊かな食とワインを絡めたワインツーリズムを進めていきたい」と話していました。
17日に引き上げられたワインやりんご酒は、今後、仙台市内のシェフなどを集めて、南三陸町のかきと合わせて試飲してもらうということです。


石巻 クジラ肉の販売会
正月の料理や贈り物として需要が増えるクジラの肉の販売会が16日、石巻市の道の駅で開かれ、多くの人が列を作って買い求めました。
石巻市周辺では、かつて捕鯨が盛んに行われ、いまも正月の料理や贈り物としてクジラの肉の需要が高まります。
販売会は、石巻市などが毎年夏と冬に開いているもので、会場となった石巻市小船越の道の駅「上品の郷」では、開始前から50人ほどが列を作りました。
販売されたのは、南極海での調査捕鯨で捕獲され、石巻市が買い取ったミンククジラで、赤肉は100グラムあたり260円と、市価より2割ほど安い値段です。
16日は、500グラム入りのパックが800個ほど用意されましたが、販売開始とともに5個、10個とまとめて買い求める人が多く、開始から1時間ほどで完売しました。
5個買ったという男性は「年末から年始にかけて帰省する子どもたちなどに食べさせたい」などと話していました。
また、石巻市水産課の中野洋さんは、「クジラの肉を食べる食文化を伝えていくためにも、これからも続けていきたいと思います」と話していました。


「めし−っ」「しるーっ」絶叫!ひたすらかき込む 大漁願い、奇習「おこもり」
 神社にこもり、ひたすらご飯やすまし汁をかき込む青森県佐井村牛滝地区の奇習「おこもり」が15日夜、同地区の牛滝神明宮であった。
 大漁や無病息災などを願って江戸時代から続く伝統行事で、地区住民約50人が参加。午後9時すぎに長老や子どもが食べる「一番膳」が始まった。お膳は白飯のほか、豆腐とキノコのすまし汁、たくあん、ゼンマイのからしあえの4品。
 食べ手は「めし−っ」「しるーっ」と絶叫しながら、次々とお代わりを催促。給士役も大声を張り上げてせき立てた。女性らによる三番膳が終わるまで、社殿に大声と笑い声が響き渡った。
 おこもりは1月15日と12月15日の年2回。地区総代の坂井一尚さん(60)は「1月のおこもりのおかげで1年を無事に過ごせた。タラも豊漁だった。今後の海上安全を祈願したい」と話した。


河北春秋
 「何、飲むすか?」「へば、ビールで」「おらにはワインを」。カウンター越しの会話ではない。大みそかの男鹿半島。ナマハゲに乱入された家でのやりとりである。潟上市の郷土史家天野荘平さん(68)は「時代が変わった」と苦笑する▼ナマハゲにはお膳と日本酒を出すのが決まり事だった。今や担い手は50〜70代が中心で、飲み方も穏やか。道端で酔いつぶれているナマハゲに出くわすこともなくなった。「若者は行く先々でしこたま飲まされ、正体をなくしたものです」と天野さん▼男鹿半島から若者がいなくなったわけではない。伝統行事への関心が薄れたのが、ナマハゲ高齢化の主因らしい。「泣ぐ子はいねがー」とすごみを利かせようものなら、家に上がるのを拒否されることも▼一方、秋田市などの大学に通う留学生たちは、古来の習俗に興味津々。今年はドイツの若者がナマハゲデビューする。数年前から留学生を受け入れている地区では、「ナマハゲの起源はロシアなど外国の漂流者だろう。体の大きい留学生が演じると、迫力があっていい」と歓迎する▼北朝鮮船の漂着が相次いだ男鹿半島周辺。「そんなの昔からあったこと」と住民は案外、冷静だという。天野さんも「妙な具合に政治利用される方が心配」と成り行きを見守る。

<東北線開通130年>臨時列車「なごみ(和)」 豪華に記念運行
 JR東北線郡山−仙台間の開通130周年を記念し、JR東日本が運行する臨時列車「なごみ(和)」の出発式が16日、JR仙台駅であった。多くの市民や鉄道ファンらが駆け付け、節目を祝った。
 5両編成で全車両グリーン車。全席が電動リクライニングシートで、テレビなどが見られるITモニターが付いている。仙台駅を午前11時に出発し、郡山駅に午後0時42分に到着する1本を運行した。インターネットで応募した約90席は約3時間で完売したという。
 セレモニーで市民によるすずめ踊りが披露され、関係者がテープカット。市榴岡小吹奏楽部の演奏の中、列車は郡山駅へ向かった。
 列車に乗り込んだ奥州市の会社員菅原宏幸さん(49)は「いつか乗りたいと思っていたのでうれしい。豪華なシートやモニターの映像を楽しみたい」と笑顔で話した。
 東北線の郡山−仙台間は1887年12月15日に開通した。


<東北の本棚>震災前の町並みを描写
◎まんが閖上風土記リニューアル版 伊藤仁 著
 名取市閖上の歴史や風物を親しみやすい漫画で紹介し、好評を博した初版を22年ぶりに大幅改訂した。閖上は東日本大震災の大津波で壊滅状態となった地域。震災前の町並みや人々の暮らし、震災復興を目指す現在の歩みを深い愛着を持って書き加えた。
 銀行員「クレオ君」が主人公のシリーズ3作目。リニューアル版も初版同様、地元の郷土史家らが編集した「閖上風土記」を参考にした。「第1章 ゆりあげの由来」「第2章 名所旧跡言い伝え」は「風土記」の内容を初版以上に数多く盛り込んでまとめた。
 「第3章 閖上の産業観光」は、かつてあった魚市場や朝市、商店街、サイクルスポーツセンターなどを丁寧に描き出し、在りし日のにぎわいを伝える。飲食店も当時の店構えで登場するため、知っている人には懐かしいことだろう。
 「第4章 閖上の復興」では震災後、操業再開にこぎつけた水産工場や仮設商店街の閖上さいかい市場の事業所をリポートする。
 初版と異なり、作中の事業所は全て実名。「閖上の町が確かに存在した証しにしたい」との思いからだ。
 著者は1950年茨城県生まれ、仙台市在住。73年七十七銀行入り。94年閖上支店に勤務し、今作の初版を自費出版した。クレオ君シリーズは計8作刊行。
 金港堂出版部022(397)7682=700円。


<東北の本棚>反戦思想の根底には愛
◎むのたけじ笑う101歳 河邑厚徳 著
 昨年8月、秋田県六郷町(現美郷町)出身のジャーナリストむのたけじさんが101歳で亡くなった。本書は晩年に密着した映画監督が、素顔と反戦思想の根底に迫った。
 むのさんは同年1月、さいたま市の自宅で誕生日を迎えた。亡き妻の思い出を交えて愛と性を語り「男と女が1時間2時間抱き合う。あの喜びをしのぐ経験はない」と力説した。同席した著者は話の意外な展開に驚くと同時に、男女がお互いを失いたくないという気持ちこそ、むのさんが戦争に立ち向かう原理だと気付く。
 むのさんは講演や対話集会に力を注いだ。特に若い世代は社会を変える力があると確信していた。やせて小柄な体で「このままでは人類は滅ぶ。戦争を絶滅させなければならない」と叫び、聴く人の心を揺すぶった。
 5月3日、東京・江東区の公園で5万人の憲法集会に参加。勝負服と称する赤いシャツを着て護憲を訴えたのが聴衆の前で話す最後となった。6日後、急性肺炎で入院。病状は一進一退を繰り返し、自宅に戻った後の8月21日、息を引き取った。
 むのさんを長年介助し、みとりをした次男は「ニコッと笑い、私の手を握って亡くなった」と証言する。「生まれるのはめでたくて死ぬのは悲しいというのはおかしい。人生は死ぬ時がてっぺん」と死生観を語っていたむのさん。信念を貫いた者こそ、笑って死ぬ権利を持つことを自ら証明した。
 むのさんは戦時中、新聞記者として宇垣一成ら政界、軍部の大物を取材し、終戦を機に退社。横手市で30年間、週刊「たいまつ」を発行した。本書は本人への詳細な聞き取りによって孤高の生涯を描き、読み応えがある。
 著者は1948年、名古屋市出身。NHKプロデューサーの後、大正大特命教授。長編ドキュメンタリー映画「笑う101歳×2 笹本恒子 むのたけじ」を昨年11月、全国公開した。
 平凡社03(3230)6573=842円。


カップうどんの戻し時間なぜ5分? 東洋水産と日清に聞く
 もうすぐ大晦日。年越しそばはカップ麺、さらにうどんも可というのが近ごろのご時世だ。そこで、素朴な疑問が。ラーメンやそばは、麺の戻し時間が3分のものが多いのに、なぜうどんは5分と長いのか?
「赤いきつね」の東洋水産の広報担当者が言う。
「麺の戻し時間の決め手は“太さ”と“乾燥方法”です」
 まずは「太さ」。成分の配合割合にもよるが、基本的に太い方が戻し時間がかかる。逆に細いほど短くなり、同社の場合、「細麺が特徴のとんこつラーメンには1分の商品がある」という。
 次に「乾燥方法」。インスタント麺には大きく分けて「フライ麺」と「ノンフライ麺」の2種類がある。一般的には、油で揚げて早く乾燥させたフライ麺の方が戻し時間が短く、熱風でじっくり乾燥させたノンフライ麺の方が長くなる。同社のノンフライ麺の代表銘柄「マルちゃん正麺」は、ラーメン(カップ)でも5分。「赤いきつね」はフライ麺だ。
■本当はもっと長くしたいが…
 カップうどんといえば「どん兵衛」も有名だ。日清食品の広報担当者にも聞いてみた。
「本物のうどんに近い太さや食感を再現するには、どうしても戻し時間がかかります。本当はもっと長くしたいくらいですが、5分がお待ちいただけるギリギリの時間との判断です」
 なるほど、おいしさと消費者のガマンをバランスしたということか。そもそも戻し時間ありきではなく、作りたい麺があって、そこに必要な戻し時間を設定しているという。ちなみに、どん兵衛はフライ麺。ノンフライ麺の代表格は「ラ王」だが、こちらもラーメンタイプながら戻し時間は5分と長い。かつては戻し時間1分の商品もあったが、現在は製造していないという。
「早く戻る麺は早くのびる麺でもあります。最後までおいしく召し上がっていただくのも大切だと思っています」(日清の広報担当者)
 たかが戻し時間、されど戻し時間だ。


MXテレビにBPO意見書 放送業界の大きな汚点だ
 事実の裏付けがないとの指摘は、裁判にたとえるなら有罪判決に等しい。放送業界の大きな汚点と言わなければならない。
 沖縄の基地反対運動の番組を放送した東京メトロポリタンテレビジョン(TOKYO MX)に、放送倫理・番組向上機構(BPO)の放送倫理検証委員会が重大な放送倫理違反を指摘する意見書を公表した。
 MXは、番組内容の問題を事前にチェック(考査)できなかったことを深刻に受け止める必要がある。
 検証委は今年1月2日に放送された番組「ニュース女子」の沖縄基地問題特集を審議した。スポンサーの化粧品会社「DHC」が番組枠を買い取り、子会社などが作った番組の納品を受ける「持ち込み番組」だ。
 BPOは放送の言論・表現の自由を守るためにNHKと民放連が設立した第三者機関で、放送局に意見を述べる役割を負う。制作に関与していなくても、番組内容の責任は電波を預かる放送局にあると判断した。
 検証委は沖縄で現地調査し、基地反対派が救急車を妨害したとの放送は、事実が確認できないと述べた。反対派が活動の日当をもらっているのではないかとの放送も、裏付けられたとは言い難いと指摘した。
 検証委が重視したのはMXが考査で問題を発見できなかったことだ。
 放送法は番組の編集に際し、政治的に公平であることや、事実を曲げないこと、意見が対立する問題について多くの角度から論点を明らかにすること、を放送局に義務づける。
 民放連とNHKが定めた放送倫理基本綱領は、報道に、事実を客観的かつ正確、公平に伝え、真実に迫るための最善の努力を求めている。
 MXは抗議活動を行う側に取材しなかったことを問題とせず、番組の完成版をチェックしていなかった。多様な論点を示す以前に必要な事実確認を怠った責任は重大である。
 今でこそ再発防止を打ち出しているが、MXは問題を指摘された当初「捏造(ねつぞう)、虚偽は認められない」と、問題視しない見解を出していた。
 検証委は意見書の中で、考査を要の仕組みと位置づけ、それが崩れたことに危機感を募らせた。
 行政の介入を許さず、自主自律を貫くためにも、自らの情報を不断に点検しなければならない。


BPO意見書 東京MXは直ちに謝罪を
 米軍北部訓練場のヘリコプター発着場(ヘリパッド)建設に反対する市民をテロリストに例える内容を放送した東京メトロポリタンテレビジョン(東京MX)の番組「ニュース女子」について、放送倫理・番組向上機構(BPO)の放送倫理検証委員会が「重大な放送倫理違反があった」との意見書を提出した。
 裏付け取材を十分しないまま、ヘリパッド建設に反対する人々を中傷する番組を放送しており、当然の結論だ。東京MXは公共の電波を使用している放送局として、一から出直す必要がある。
 「ニュース女子」は制作会社の持ち込み番組だ。このため委員会は東京MXが放送前、放送倫理などを基にして適正に考査したかを審議対象にした。さらに番組内容も検証した。
 番組では(1)反対運動の参加者が救急車の出動を妨害している(2)取材者が襲撃の危険を感じるほど参加者が攻撃的であった(3)反対運動の参加者が日当をもらって活動している−とする内容を放送した。
 委員会は東京MXの考査担当者ら5人、番組内容の事実確認のため東村高江区の救急車の出動を管轄する地元の消防本部消防長、放送に映っていた抗議行動への参加者3人らに聞き取りをしている。
 その結果、救急車が通行を妨害された事実はなかった。また取材者が反対行動の市民から「おまえ誰や」と罵声を浴びせられたという制作会社の説明についても「あってしかるべき映像や音声の裏付けがない。(中略)放送内容には、その裏付けとなるような客観的な事実が認められない」と否定した。
 反対運動に日当が出ているとの内容についても「疑惑を裏付けるものとは言い難い。たとえスーパー(画面上の文字表示)に疑問符をつけていても、裏付けなしに提起することが不適切であることに変わりはない」と批判した。
 つまり放送内容の根幹部分がことごとく事実ではない、もしくは裏付けがないと断定された。あまりにもお粗末な番組だったというほかない。
 委員会は考査についても不十分だったと指摘している。考査担当者は制作会社による持ち込み番組であるにもかかわらず、番組の納品された完成品(完パケ)の考査をしていなかった。開いた口がふさがらない。
 考査したのはスタジオ収録部分にスーパーが付いていない制作途中のものだった。東京MXは自ら定めた「納品前の完パケの確認」を怠っていたのだ。放送責任を全うしたとは言い難い。
 調査結果を踏まえ、委員会は「放送の自主・自律を守る砦(とりで)」について、東京MXが「本放送において、砦は崩れた」と指摘した。崩した砦をどう修復するのかを注視したい。そして東京MXは沖縄の人々と視聴者に直ちに謝罪すべきだ。二度と沖縄ヘイト番組を作ることは許されない。


水道橋博士も指摘! 『ニュース女子』問題は『そこまで言って委員会』もつくる制作会社「ボーイズ」が黒幕だ
 沖縄基地反対運動を攻撃する報道で、〈重大な放送倫理違反があった〉という放送倫理・番組向上機構(BPO)の放送倫理検証委員会による結論が公表された『ニュース女子』(TOKYO MX)問題。同委員会が決定に際して「重大」という表現を用いることは稀であり、いかに歪められた放送内容であったかが「放送の裁判所」とも呼ばれる第三者委員会によって認められたかたちだ。
 しかし、この決定に対し、番組を企画制作しTOKYO MX に持ち込んでいるDHCテレビジョンは、朝日新聞の取材に「1月に出した見解と相違ございません」と回答。その1月の見解では、「基地反対派の取材をしないのは不公平」という声や、「のりこえねっと」共同代表・辛淑玉氏に対するヘイトデマをおこなったことへの批判に対し、こう反論していた。
〈基地反対派の言い分を聞く必要はないと考えます〉
〈言論活動を言論の場ではなく一方的に「デマ」「ヘイト」と断定することは、メディアの言論活動を封殺する、ある種の言論弾圧であると考えます〉
〈今後もこうした誹謗中傷に屈すること無く、日本の自由な言論空間を守るため、良質な番組を製作して参ります〉
 自分たちが無根拠な〈誹謗中傷〉を散々垂れ流しておきながら、いったいどの口で「誹謗中傷に屈すること無く」などと言っているのか、ただただ呆れるばかりだが、この問題ではTOKYO MX 、DHCテレビジョン以外にもうひとつ追及しなければならない相手がいる。それは、同番組をつくっている制作会社だ。
『ニュース女子』はDHCテレビジョンと「ボーイズ」という制作会社が制作している。そして、この「ボーイズ」は『そこまで言って委員会NP』(読売テレビ/以下、委員会)の制作会社も手がけているのだ。
『委員会』といえば、安倍首相が何度も出演していることでも知られる露骨な“安倍政権応援番組”であり、同時に嫌韓反中本さながらの内容を平気で垂れ流しつづけている“ネトウヨ製造番組”。最近も、同番組のなかで、『ニュース女子』でも辛淑玉氏に対する悪質なイメージ操作をする発言をした須田慎一郎氏が前川喜平・前文科事務次官の「出会い系バー」通い報道について「取材した」「裏取りした」と言い張り、あたかも前川氏が女性をホテルに連れ込んだかのような発言をおこなうなど、『ニュース女子』とまったく同じ下劣さで、安倍擁護のためのデマを拡散した。
 また、出演者も、須田氏をはじめ長谷川幸洋氏や井上和彦氏など、『ニュース女子』の出演者とかなりかぶっている。
 しかし、それも当然で、両番組は制作会社が同じ、スタッフもかなりかぶっているのである。「ボーイズ」の社長は相原康司なる人物だが、この相原氏は『委員会』と『ニュース女子』両方の番組にプロデューサーとして名前を連ねている。また、「ボーイズ」に所属する複数のディレクターやプロデューサーが両方の「極右番組」を兼任している。
『ニュース女子』をつくったのは『殉愛』騒動で批判を受けたあの会社
 しかも、このボーイズ、たんに番組を下請けしているだけの存在ではない。そのことを如実に物語ったのが例の『殉愛』騒動だった。
 百田尚樹がやしきたかじんと妻・さくら夫人の夫婦愛を描いた『殉愛』(幻冬者)の出版をきっかけに、さくら夫人の嘘や遺産をめぐる不可解な動きが次々発覚したこの騒動だが、ボーイズはその渦中、なんともきな臭い役割を演じていた。
 ボーイズの相原社長は「たかじんの一番の子分」として『殉愛』にも頻繁に登場しているように、たかじんの側近中の側近だった人物。そして、同社はたかじんの生前から『委員会』はもちろん、『たかじんNOマネー』(テレビ大阪)や『ムハハnoたかじん』(関西テレビ)、『たかじんTV非常事態宣言』(読売テレビ)など、数多くのたかじんブランドの番組を手がけていた。
 だが、そのボーイズと相原社長はたかじんが病に倒れると、たかじんと入籍したさくら夫人に急接近。たかじんの死後は、さくら夫人の代理人のような役目を演じ、さくら夫人を「ボーイズ」の取締役に就任させたのである。また、それと前後する形で「ボーイズ」の子会社「TVTVTV」が設立した営利サイトを「やしきたかじんメモリアル」と改称し、たかじんの追悼ビジネスも手がけ始める。
『殉愛』の嘘を検証した『百田尚樹『殉愛』の真実』(宝島社)には、「さくら夫人と相原氏は、“たかじんマネー”でつながった利益共同体のようなもの」という大阪のテレビ局関係者の証言が掲載されていたが、ボーイズと相原社長はまさにたかじんの死後も、その利権のおこぼれにあずかろうとしていたのだ。
 ところが、『殉愛』騒動でこうした実態が明るみに出てくると、ネットやたかじんの古い知人などから厳しい批判の声が上がり、読売テレビなどたかじんの冠番組を抱えていた在阪テレビ局は軒並み、番組からたかじんの冠を外し、さくら夫人と距離を取る方向で動き始める。そして、さくら夫人と一体化していた相原社長やボーイズも番組制作から外されるのではないかという見方が有力視されていた。
 しかし、こと『委員会』を放送している読売テレビにかぎっては、ボーイズはまったく外されることなく、いまも『委員会』を牛耳り続けている。
「ボーイズはたかじんの威光をカサに、読売テレビとズブズブの関係を築いている。番組方針もほとんどボーイズが決めており、局側はほぼ言いなりですからね。『殉愛』騒動のときも、一時は局内で、けじめのためにボーイズを外そうという動きがあったのですが、当時の山西俊之制作局長らボーイズと癒着している幹部が猛反対。取締役からさくら夫人を外すことを条件に、ボーイズに制作を続けさせることで話がついたと聞いています」(在阪テレビ局関係者)
 ようするに、ボーイズは読売テレビにとって、いち制作会社とは思えないような影響力と発言力をもっている存在らしいのだ。
『委員会』を牛耳る制作会社「ボーイズ」がDHCと『ニュース女子』を
 また、この『殉愛』騒動はボーイズの極右ビジネスをさらに拡大させることになった。同社への批判が最高潮に高まり、ちょうどさくら夫人を取締役から外した頃、ボーイズは東京・虎ノ門に支社をかまえたのだ。
 虎ノ門というのは、周知のように、『ニュース女子』を企画制作しているDHCテレビジョンのスタジオと事務所がある場所。すでにこの時点から、DHCをスポンサーに極右番組をつくるというプロジェクトがもちあがっていたようだ。
「当時、相原社長は『殉愛』騒動やたかじんの死で、関西での番組制作が難しくなる可能性を考えて、新しいビジネス、スポンサーを探していた。そんなところに、DHCと出会って、いっしょに新しい番組をやろうということになったようです」(ボーイズ関係者)
 DHCの吉田嘉明会長は公式ホームページでヘイトスピーチを載せてしまうような極右思想の持ち主。ようすうるに、吉田会長の思想を体現するような番組づくりのパートナーとして名乗りをあげたということらしい。
 そして、その先兵役となったのが今年10月にDHCテレビジョンの代表取締役社長に就任した山田晃氏だった。じつはこの山田氏、前述したボーイズの子会社・「TVTVTV」の元社員。しかも、たかじんの死後、「TVTVTV」が立ち上げた「やしきたかじんメモリアル」の当初の責任者で、さくら夫人ともしばしば会食し、その様子がFacebookにアップされていた人物だ。
 ところが、その山田氏が『殉愛』騒動渦中に「TVTVTV」を退社。いつのまにか、DHCテレビに入り、同社の看板ネトウヨ番組『虎ノ門ニュース 8時入り!』(現・『真相深入り!虎ノ門ニュース』)のプロデューサーに就任していたのだ。
 当初は、『殉愛』騒動で山田氏も大炎上したため、ボーイズから逃げ出したのではないかという見方も流れたが、実際は、山田氏とボーイズとは切れておらず、むしろDHC入りはボーイズが送り込んだのではないかともいわれている。
 いずれにしても、この山田氏とボーイズが連携して、DHCに食い込み、つくり出した番組が『ニュース女子』だったのである。
 しかも、DHCテレビジョンにおける山田氏、ボーイズの影響力は、いまやかなり巨大なものになっている。
 じつはDHCテレビジョンは、CS放送チャンネル事業者だったDHCシアターと呼ばれていた時代から、DHC吉田会長と知己のエッセイスト・浜田麻記子氏が社長をつとめていた。
 ところが、この10月、浜田氏はDHCテレビジョンに無断で別会社を作り、YouTubeに配信していたとして社長を解任され、山田氏が代わって社長に就任したのである。
 しかし、当の浜田氏はこの解任理由を事実とは違うと否定しており、一部では、山田氏が吉田会長に進言して浜田氏の追い落としをはかったのではないかともいわれている。いずれにしても、浜田氏の解任で、DHCテレビジョンは山田氏、そしてそのバックにいると思われる相原社長らボーイズ人脈が完全に牛耳るかたちになっていた。
水道橋博士が『ニュース女子』の責任も“黒幕A氏にあり”と批判
 そういう意味では、今回の『ニュース女子』沖縄基地反対派へのデマについても、TOKYO MXやDHCテレビジョン同様、ボーイズの責任が厳しく問われるべきだろう。
 だが、BPOの検証委員会は放送局や放送界全体に対して意見するだけだし、マスコミの批判もせいぜいDHCテレビジョンまで。実働部隊の責任を問う声はほとんど出てこない。
 しかし、そんななか、あの水道橋博士が、『ニュース女子』問題におけるボーイズ・相原社長の責任を追及している。
 先日発売した著書『藝人春秋2下 死ぬのは奴らだ』(文藝春秋)で、博士はまず、ボーイズが制作していた『たかじんNOマネー』を自ら降板した騒動を取り上げ、〈(降板を決めた)最も大きな動機は、“黒幕A氏”への不信なのだ〉と書く。
“黒幕A氏”というのはもちろん相原社長のことだ。そして、博士は、橋下徹が大阪市長時代、同番組のプロデューサーであるA氏が「そんなもん! 橋下支持に決まっとりますわ!」と言い放ったエピソードなど、相原社長が軽薄な政治意図丸出しの番組づくりに邁進していく姿を描いたうえで、DHCテレビジョンの『ニュース女子』も相原社長率いるボーイズの制作であることを指摘し、その姿勢に疑問を呈する。
〈やしきたかじんを錦の御旗とした、政治思想的に偏ったA氏の番組作りは、大阪では視聴率的には支持されてきたのは事実であり、テレビマンとしてはある種のパイオニアであったことは認める。
 しかし、フェイクニュースやヘイトスピーチが社会問題化している今日、その傾向を煽るようなスタイルはもう時代にそぐわないのかもしれない。
 ましてや、たかじんという異能の才能によるフォローもオブラートもないままに、その劣化コピーのような尖ってばかりの番組を、生前たかじんが対抗意識を燃やし続けた「東京」でも始めるというのは、故人の遺志を考えてみても道理が通らないことだと、ボクには思えてならない〉
 そして、『ニュース女子』がBPOで審議されるなど、批判が巻き起こったことについて、
〈制作会社「ボーイズ」のA氏は、一連の問題が表面化しても一向に表に現れることなく、この件について一度も会見すら行っていない。かの殉愛裁判においても、名指しで問題視されているにもかかわらず、だんまりを決め込み、ついぞ表に出てくることはなかった。
 部下や関係者が死屍累々の現場で、今なお、平気の平左のままなのだ〉
 と厳しく批判したうえ、相原社長にこう呼びかけるのだ。
〈まずはこの文章受け、表舞台に立ち、一連の問題に責任者としての説明と反論をされることを期待したい〉
BPO〈重大な放送倫理違反〉でも番組は存続、「ボーイズ」も安泰
 まさに正論というしかない水道橋博士の檄文だが、しかし、残念ながらこの言葉は相原社長にもDHCテレビジョンの山田社長にも届かないだろう。
 博士も指摘しているように、もともと彼らは確固とした政治信条があって、こうした極右番組をつくっているわけではない。それこそ、自分たちがコバンザメのようにくっついていたたかじんの右傾化にのっかって、「視聴者を煽る極右番組づくりのノウハウ」を手に入れ、それを武器にDHCに接近。吉田会長に気に入られるようさらに論調をエスカレートさせ『ニュース女子』をつくった。それだけのことなのである。
 しかも、番組は、自分たちのバックであるDHCの100%子会社であるDHCテレビジョンの持ち込みであり、TOKYO MXにとってもDHCは最大の大口スポンサーだ(2015年有価証券報告書による)。おそらく彼らは何をやっても許される、BPOから意見されたところで痛くも痒くもないという気になっているのではないだろうか。
 いや、これは『ニュース女子』だけではない。れっきとした関西キー局が放送している『そこまで言って委員会NP』も同様だ。『殉愛』騒動であれだけ暗躍が明らかになっても、ボーイズは読売テレビから切られることはなかった。また、他局とはいえ、今回、ボーイズが制作している番組がBPOから「重大な放送倫理違反」と指摘される事態が起きたわけだから、普通なら、ボーイズを使うことを敬遠する動きが出てきそうなものだが、読売テレビにその気配はまったくない。
 おそらくこの背景には、読売テレビ上層部とボーイズの関係、さらには、安倍首相がわざわざ来阪して出演するほど贔屓にされているという特権意識があるはずだ。
 プロパガンダを平気で流し、差別をも商売にしてしまうことの罪の深さにも気付かない彼らに、自浄作用は望むべくもない。これだけ強いかたちでBPOから取材の杜撰さが指摘されても、無節操な番組制作会社と右翼人脈が合体したこのグロテスクな『委員会』型番組はなくなるどころか、どんどん増殖をつづけていくだろう。まさに世も末である。(編集部)


室井佑月と立憲民主党・辻元清美が闘争宣言!「リベラルはお花畑なんかじゃない」「フェイクニュースに立ち向かえ」
“辻元おたく”ムロイが期待の大きさゆえにいろんな注文を出し「枝野さんは信用できるのか」問題まで語った前編。後編は一転して、頻繁に“フェイクニュース攻撃”を受けている辻元とネトウヨからディスられているムロイが、フェイク批判で意気投合! そして、フェイクやヘイトにどう対抗していくか、という話題から「リベラル」論議に。「理想論「お花畑」「空想、平和ボケ」という批判を二人はどうとらえているのか。そして「リベラルの力」はこの閉塞した社会を本当に変えることができるのか! 後編では2人の熱き“リベラル論”をご堪能いただきたい。 
●辻元が語る森友問題でのフェイク攻撃の裏、そしてつい最近も読売が…
室井 辻元さんといえば、フェイクニュースもすごいですよね。フェイクニュースの最大の犠牲者で宝庫(笑)。今年3月に森友学園問題でもフェイクニュースありましたよね。辻元さんが幼稚園に不法侵入したとか、小学校建設にスパイ作業員を送り込んだとか。大手のメディアが平気でやるんですから。
辻元 あの翌日、菅野完さんが(フェイクのもととなった)籠池諄子さんにインタビューして、侵入は実は見ていないし、思い込みのようなものだったと明らかにされたし、荻上チキさんのラジオ番組『荻上チキ Session-22』(TBSラジオ)では当の作業員が出演して、「(わたしとは)まったく面識もない」と言っていました。だけどそういうのは拡散されないですよね。
室井 辻元さんのスパイといわれた作業員が「私は辻元清美が大嫌い」と言ったの大はウケしました。(笑)
辻元  (苦笑)
室井 話を戻して(笑)、11月4日付の読売新聞が、「立憲民主党は今後、自民党議員と会食することを見合わせる方針に決めた」と報じていましたよね。辻元さんが「自粛するように呼びかけた」と。でもこれももしかしてフェイク?
辻元 あれも完全に誤報です。いま国対委員長という立場で、民進党の各委員会責任者の会議があり、国対委員代理の山内康一さんが、「自民党から飲みのお誘いがあったら、まず野党と先に懇親をしてから今度の話し合いをちゃんと先にするのが良いんじゃないと。まず野党間の信頼関係を固めてからの、自民党ですよね」と言ったとき、わたしは隣にいてそうね、と。
室井 そうなの!? ひどいですね。その後も一部メディアで、度量が狭いとか、かなり批判的に書いていました。
辻元 意図して書いた人もいるかもしれないけど。そもそもわたしはそんなニュースが流れていることすら知らなくて。そうしたら自民党の大物から、「辻元もう誘えないの? 飲んじゃダメなの?」という電話がかかってきて、なんだろうと思ったぐらい(笑)。
室井 怖いですよね。最初にあのニュース見て、普通にショックを受けましたもん。辻元さんがそんな排他的なことを言うのかと。でも辻元さんやわたしが安倍親衛隊みたいなのになぜ狙われるかというと、やはり女性だということが理由のひとつだと思う。彼らは自分の今の生活が不満で、勇ましいことを言ってくれる安倍さんのような人が好きなんですよね。安倍さんだけじゃなく橋下徹さんや石原慎太郎さんとかもそう。その上で、韓国人や中国人、北朝鮮の人など、自分より下に見たい人を見つけて差別する。その中に、女性も入っているんだろうと思う。
辻元 執拗にフェイクニュースのようなものを作り上げてでも、貶めようとする。それって道理とかじゃない。それと同じで、いますごく心配しているのは、政治の世界でもそうした風潮になっていること。今の日本は、政治家だけではなく霞が関の官僚が国の実務をして支えている。その官僚たちがのびのびと働いて、おかしいことは「おかしい」と言える職場環境ならいいけれど、今は違う。森友学園や加計学園問題を見ていると、官僚の仕事は「総理を守るために黒のものでも白にしろ」ということじゃないかとさえ思うもの。そうした官僚は出世もする。それはさすがに道理が通らない。
自民党の「女の国対委員長なんてありえない」という空気を打ち破る
室井 安倍さんは内閣人事局を作って、官僚人事を牛耳っていますからね。森友学園問題で、黒いものを白いとした佐川宣寿前理財局長なんか典型例ですよね。国税庁長官に出世した。
辻元 一方、「黒だからおかしい」と言った元文科省事務次官の前川喜平さんは貶められた。こういうことが目の前で展開されると、官僚はすごく萎縮すると思う。みんなのびのびと仕事ができなくなる。嫌になってくる。それは、日本の危機だと思う。
 そういうことがないように、わたしたち野党はきちっとチェックしていこうとしているわけでしょう? それこそ愛国心だと思うんですけど(笑)。
室井 こっち側のやり方が正しすぎるんですよ。あっちのやり方は、自分のが都合が悪いと“偏向報道だ”とニュース番組名や新聞社名を出してメディアを叩く。そんなことをする総理大臣、今までこの国にいましたか? そうやって個別に名前を出されると、他は怖がって報道できなくなる。だからこっち側も、メディア対策をもっとやらなきゃいけないと思います。向こうが文化人を取り込んでひどいことをしているなら、こっちだって味方になってくれるジャーナリストや文化人を作ってかわいがればいいのに。
辻元 安保法案のときは、そういった連携がうまくできていたと思う。今回も立憲民主にはたくさんの文化人・知識人が期待をもってくれた。新しい市民との連携モデルを提案してくれる学者もいた。
室井 その流れを止めないためにも、もっとメディア戦略をがんばってほしい。
辻元 今のところ立憲民主は、ネットの戦略に力を入れています。ツイッターアカウント開設から2日で10万フォロワーを突破して自民党を抜いたりね。それも自然発生的に広がった。まだ、党を立ち上げて約1カ月しか経っていないけど、わたしたちがプラットフォームとなり、市民との間の回路を作るような仕組みを年内で発表できるところまで行ければいいなと、いま準備を進めているんです。
室井 立憲民主のいい情報はもちろん、リベラルの人たちが読むと楽しいニュースが集まる場所があればいいですよね。そうすれば今後、リベラルたちが集結しやすくなります。
 あっ、いいこと考えた! 自民党が新しい憲法案を出してきたでしょう。辻元さんが頭になって、それをもとに「女性目線で読み解く勉強会」をしたら面白そう。女性として、「家族が助け合うとかあるけど、それって女性の負担が多くなるってこと?」とか。「安保関連法に反対するママの会」や女社長などをどんどん連れてきて、自民党案のひどさを勉強するんです。
辻元 たしかにわたしの支持者は女性の方が多いの。普通の決起集会や会合は男性が多いけど、わたしのところはおばちゃんや子連れのお母さんが多い。だから、それの延長線上でやれたらいいですね。誰かしてくれないかな。
 今はね、とにかく国対委員長で国会運営をやり遂げたいんです。本当に他のことを準備する時間が全くなくて。こういう集まりのボランティアしてくれる人がいたら本当に助かります。
 わたしがなぜそんなに国対委員長の仕事に熱くなるのかというと、女性で、野党第一党の国対委員長を務めた人は誰一人いないからなんです。自民党は「女性の国対委員長は考えられない」と言うレベル。国会運営や駆け引きは、男性の世界なの。そこにわたしが入っていき、「だから女性にはできないよね」と言われたくない。だからこそ、しっかりとやりたい。とにかく今は、国対委員長の仕事をまずやりきって女性でもできる、という道をつくろう、と。
室井  わたしは、その仕事ぶりを自分の連載で「すごいすごい!」と書きます。女性で偉くなる人が、早く出てきてほしいですからね。ちなみに小池百合子さんは、一見“女性の偉い人”で、「おっさん政治の脱却を図る」なんてやっていますが、彼女自身が男の政治家とあそこの大きさを張り合っているようなスタンスの人ですからね。辻元さんには普通の女性でも政治に参加できるような目線でお願いしたい。
リベラルは理想論じゃなく、実体的に社会を変える力がある
辻元 そのためには粘り強く、真正面から問題提起をきちんとしていくことが大事だと思ってます。潮目が変わるときは必ずある。そのときのためにも「リベラルの力」が大事だと思っています。よくリベラルは「理想論」だとか「お花畑」「空想」、「平和ボケ」なんて言われるけど、それは全然違う。たとえば、わたしが当選してすぐの20年前、LGBTの人権問題を国会で発言しても、誰も相手にしてくれなかった。それどころか「あいつは変な奴だ」という目で見られていた。でも20年間、運動をする人たちと一緒にいろいろなアプローチをして国際的な流れもできて、今はLGBTの人権問題は当たり前になり、一般企業にも広く波及している。むしろ「取り入れないとおかしい」という風潮にまでなっている。こうした流れを作るのが「リベラルの力」だと思う。
室井 リベラルの力か。その言葉、素敵ですね。たしかに新しいことに目を向け、改革しようとすると、最初は変人だと思われるし、迫害もされてきた。
辻元 原発だってそう。わたしは20年前から「脱原発。原発は危ない」と言っていたけど、当時は「過激派の活動家」と言われていた。でも現に、事故があったじゃない。そして今、「原発のない社会を作りましょう」という脱原発の流れが当たり前になっている。これも「リベラルの力」だと思う。わたしは今、女性で国会議員をやっているけど、戦前に「女性に選挙権を」と言うと、「あいつは魔女だ」とか、「うちの嫁は何をバカなことを!」と言われ、男女同権や平等を訴えた女性は、蔑まれて弾圧されてきた過去がある。最初に言い出す人は、いつもすごいバッシングを受けるんです。
室井 そうか、ヘイトやフェイクに立ち向かうのも「リベラルの力」ですね!最前線に立つからこそ、バッシングもされる。大変だけど。
辻元 そう。“非常識”とされていたことが“常識”として通る世の中になったのは、当時の人たちが粘り強く自分たちの人権や権利を主張してきたおかげ。蔑まれ、弾圧されて、それでも立ち上がり、バトンを渡してきたことが、今の流れに繋がっている。それは「リベラルの力」なんです。そういった意味ではけっして理想論ではなく、実体的に社会を変える力がある。私はそう信じています。
室井 なんだか勇気が出てきました。今日は本当に貴重なお時間ありがとうございました!(取材/構成・編集部)
辻元清美 立憲民主党衆議院議員、国対委員長。1960年生まれ。早稲田大学教育学部卒業。1996年、衆議院選挙にて初当選。2009年 国土交通副大臣(運輸・交通・観光・危機管理担当)、2011年 災害ボランティア担当の内閣総理大臣補佐官を歴任。民進党幹事長代行、衆議院憲法審査会委員、内閣委員、立憲フォーラム幹事長、NPO議員連盟共同代表、児童擁護議員連盟会長など。
室井佑月 作家、1970年生まれ。レースクイーン、銀座クラブホステスなどを経て1997年作家デビューし、その後テレビコメンテーターとしても活躍。現在『ひるおび!』『中居正広の金曜日のスマたちへ』(TBS)、『あさイチ』(NHK)などに出演中。「週刊朝日」「女性自身」「琉球新報」などにコラム連載を持つ。


米国製兵器購入 安全保障を商売にするな
 政府は年末に向けて、防衛費の来年度予算案と本年度補正予算案の作成を進めている。今週内にも決定して発表する運びだ。
 その防衛費を巡り、先月のトランプ米大統領訪日の際に、驚かされる出来事があった。トランプ氏が北朝鮮の脅威に絡み、記者会見の場で米国製兵器の購入を安倍晋三首相に要求したのだ。
 「首相は米国からさまざまな防衛装備を購入することになる。そうすればミサイルを撃ち落とすことができる。日本は大量に買うべきだ。(日本が買えば)多くの雇用が米国で生まれるし、日本がもっと安全になる」
 米国の雇用のために日本は米国製兵器を買え−その露骨さにもあぜんとするが、安全保障の現状に照らして考えれば、この要求はさらに深刻な問題をはらんでいる。
 現在の日本が直面する安全保障上の危機は、北朝鮮の無謀な核・ミサイル開発に起因する。しかしそれに対するトランプ氏の乱暴な言動や圧力路線が軍事的緊張のレベルを高めているのも事実だ。
 つまり理論的には米国が自ら緊張のレベルを上げ、その緊張を利用して日本により多くの米国製兵器を買わせることも可能なのだ。もちろん、トランプ氏がそんなことを意図していたずらに緊張を高めているとは言わないが、それが可能なこの構図自体が危うい。
 米国ではしばしば「軍産複合体」の弊害が指摘される。軍産複合体とは軍需産業と軍や政府機関の連合体を指す。軍需産業は平和が続けば利益が増えない。その軍需産業が政府に影響力を及ぼし、一体化していくと何が起きるか。
 日本政府は財政難の中、来年度予算や本年度補正予算で米国製の高価な最新兵器の導入に踏み切る方針だ。米国にとっては大事な「お得意さま」だろう。
 安全保障を商売のネタにするような大統領の発言には強烈な違和感を覚えるが、それが米国の本音なのかもしれない。軍産複合体が力を振るう米国に安全保障で全面的に依存することの危険性を、日本は認識すべきである。


エルサレム首都認定、撤回求める決議案を検討 国連安保理
国連安全保障理事会(UN Security Council)がエルサレム(Jerusalem)の地位をめぐる一方的な決定はいかなるものであれ法的効力を持たず、撤回されなければならないとする決議案を検討していることが、AFPが16日に入手した文書で分かった。
 外交筋によると、決議案はエルサレムをイスラエルの首都として認定するという米国の決定を受けてエジプトが16日に提案したもので、早ければ18日にも安保理で採決される可能性がある。
 ドナルド・トランプ(Donald Trump)米大統領は今月6日、エルサレムをイスラエルの首都と認定して在イスラエル米大使館を現在のテルアビブからエルサレムに移転すると発表したことから、パレスチナを始めとする中東各地で抗議デモが発生。米国は世界各国から強い非難を浴びている。
 AFPが入手した決議案の草案によると、エルサレムは「交渉により解決されるべき」問題であり、トランプ大統領の判断について直接の言及は避けつつ「エルサレムの地位に関する最近の決定について深い遺憾の意」を表明している。またエルサレムの「性格や地位、人口構成」を変えようとする行為は「法的効力を持たず、無効で、撤回されなければならない」としている。
 複数の外交筋はこの決議案に対し米国が拒否権を行使すると予想しているものの、米国を除く安保理の理事国14か国のうち、全部ではないにせよかなり多くの国がこの決議案を支持するとみている。


生活保護見直し 格差拡大を招かないか
 「最後のセーフティーネット」が、その役割をしっかり果たせるのだろうか。厚生労働省は、生活保護費のうち食費や光熱費に充てる「生活扶助」について、最大5%引き下げる方向で検討している。
 例えば、都市部で小学生と中学生がいる40代夫婦の世帯は月約9300円減、単身の高齢者は月約4千円減となる。最大14%の引き下げとした当初案より抑えたが、家計への影響は少なくない。生活保護の受給者から「今でも生活が苦しいのに」と悲痛な声が聞こえてくる。
 2013年度から3年かけて平均6・5%カットしたばかりだ。いま政府は景気は回復基調にあると声高に叫び、賃金引き上げを促しているのに、貧困世帯の支援を切り下げる理由が、どこにあるのだろう。
 まず疑問に思うのは、政府が進める教育無償化など、子どもの貧困対策と矛盾しないかということだ。
 ひとり親世帯が対象の母子加算や、3歳未満への児童養育加算も引き下げる方向という。厚労省の審議会がまとめた報告書には「子どもの健全育成に逆行することのないよう、十分配慮を求めたい」という留意事項が盛り込まれた。重く受け止めなければなるまい。
 また、生活保護費の引き下げは、私たちの老後の不安を助長することにもつながる。受給者で増えているのは、高齢者世帯である。今年9月現在で全体の52・9%に及ぶ。そのほとんどが1人暮らしで、年金だけでは生活できないとみられる。
 年金財政は厳しく、今後も手取りの実質額は減っていく見込みだ。高齢化に伴って老後が長くなると、貯蓄も底を突くかもしれない。この先、高齢者世帯の受給者はもっと多くなる。いざというときに頼れる制度は、その意味でも大切だろう。
 もちろん、一部にある不正受給はゼロにしたい。受給者の医療費の適正化や、劣悪な環境に住まわせて保護費をむしりとる「貧困ビジネス」の規制強化にも手を尽くすべきだ。ただ、必要な人に必要なサポートが行き届かなくなるのは困る。
 今回の見直しは、日々の生活にいくら必要かということを、軽視していないだろうか。
 見直しの根拠は、生活保護の受給世帯の生活費が一般の低所得世帯を上回るという比較検証に基づく。その結果「より低い方に合わせる」との考え方には違和感が拭えない。実際、審議会の報告書にも「検証結果を機械的に当てはめないよう、強く求める」と明記されている。
 生活保護を受けられる世帯のうち実際に受けているのは2割程度、とみる専門家は多い。保護を受けると車が所有できないことや、保護自体への抵抗感が理由とみられる。受けるべき支援を受けず、より困窮した世帯に保護基準を合わせる―。それで憲法25条で定めた「健康で文化的な最低限度の生活」を守れるのだろうか。
 今年の厚生労働白書によるとこの20年、40代の世帯主について低所得者世帯の割合が増えている。所得が低い人が増えるほど保護基準が下がれば、さらなる格差拡大を招きかねない。
 保護基準は、最低賃金や他の低所得者対策の基準にまで波及する。見直しには、慎重に慎重を期すべきである。


ユニセフが重大懸念 日本の子供貧困は安倍政権で加速する
 全国各地の街頭で見られるユニセフ(国連児童基金)募金への呼びかけ。途上国の貧困にあえぐ子供たちを助けたい――と、募金する人も多いだろうが、今や日本が途上国への転落危機にある。訪日したユニセフのレーク事務局長がNHKの取材に対し、「日本のおよそ16%の子供が深刻な貧困状態にある。豊かな社会において子供が飢えや格差に苦しむことがあってはならない」など懸念を示したのだ。
 世界の子供の貧困問題に関わっているユニセフ事務局長の指摘だけに衝撃だ。日本の子供の貧困は「途上国並み」と断じられたのに等しい。
「子供の貧困対策」は安倍政権の“看板政策”だったはずだ。安倍首相も国会で〈子供の貧困対策は未来への投資であり、国を挙げて推進していきます。(略)ひとり親家庭・多子世帯等自立支援プロジェクトを決定し、(略)子供の貧困対策を大幅に拡充することとしたところでございます〉(16年1月21日の参院決算委員会)、〈子供たちの未来が、家庭の経済事情によって左右されるようなことがあってはなりません。経済的にもさまざまな困難を抱えているひとり親家庭や子供の多い世帯には、きめ細かな支援が必要です。(略)子供の貧困対策に全力で取り組んでまいります〉(16年9月27日の衆院本会議)と言っていたが、ナ〜ンもしていなかったのだ。
 それだけじゃない。国はさらなる子供の貧困イジメを画策している。厚労省が最終調整に入った、生活保護費の減額だ。原案では、減額幅は5%になる見通しで、40代の親と小・中学生の2人の子がいる世帯の場合、約1万円減額されるという。ひとり親世帯の母子加算も減額される見通しだから、子供の貧困をなくすどころか、〈国を挙げて〉拡大させるつもりだ。
■海外には大盤振る舞い
 許せないのは、そうやって子供の貧困イジメをする一方、海外には気前よくカネをバラまいていることだ。安倍首相は14日、都内で開かれた国際会議「UHC(ユニバーサル・ヘルス・カバレッジ)フォーラム2017」で、医療費負担で貧困に陥る人などのために、政府として約29億ドル(約3300億円)規模の支援を行うとブチ上げた。自国の子供の貧困対策はホッタラカシで、海外に大盤振る舞いなんて、あり得ないだろう。
 ついでに言うと、自公が決定した与党税制改正大綱では、所得増税やたばこ増税、国際観光旅客税、森林環境税などで年2800億円程度の増収となる見込みだが、それをソックリそのまま海外に差し出すワケだ。一体誰のため、何のための増税なのか。政治評論家の山口朝雄氏が言う。
「安倍さんは、もはや内政では行き詰まりつつあるため、せめて外交では目立ちたい、と考えているのではないか。手っ取り早く海外にカネを配ることが、政権のアピールになるというのでしょう」
 安倍氏が首相に居座り続けたら、日本の子供たちの未来はオシマイだ。


[「内密出産」検討]命を守る選択肢広げよ
 熊本市の慈恵病院が、望まない妊娠に悩む女性の出産を匿名で受け入れ、生まれた子が後から親を知ることができる「内密出産制度」の導入を検討している。
 母子の命と子どもの出自を知る権利の両方を守る新たな取り組みだ。
 慈恵病院は親が育てられない赤ちゃんを匿名で受け入れる「こうのとりのゆりかご」(赤ちゃんポスト)で知られる。
 2007年の開設から10年間で託された赤ちゃんは130人。うち少なくとも62人が医師らが立ち会わない自宅や車中での出産だった。自分で出産後の処置をし、へその緒をはさみで切ったケースもあったというから、誰にも話せずリスク覚悟で「孤立出産」を選択したのだろう。
 小さな命を救う最後の砦(とりで)としての役割を果たしてきたゆりかごだが、出自を知る権利を巡っては批判にさらされることも少なくなかった。最終的に親の身元が分からないままの子は26人。親の匿名性と親を知る権利は常にぶつかりあってきたのだ。
 病院が構想する内密出産は、女性の身元を記した封書を行政機関に預けた上で、匿名での出産を受け入れる制度。生まれた子は特別養子縁組をした家庭などで育ち、一定の年齢になれば出自を知ることができる。
 既に制度化しているドイツでは、16歳になると母親の名を知ることができるという。
 予期せぬ妊娠で追い詰められた女性の選択肢を広げるためにも、議論を前に進めてもらいたい。
■    ■
 内密出産制度については、ゆりかごの運用状況を定期的に検証する熊本市の専門部会も導入に向けた検討を国に求めている。
 ただ現行法では父母らに出生の届け出義務があり、母親の匿名性を保つと、子が無戸籍状態になる恐れがある。
 国の機関や専門家を交え問題点の整理に取りかかり、子が無戸籍になるのを防ぐ制度整備に着手すべきだ。
 ゆりかごを巡っては設置段階から「捨て子を助長する」などの意見があり、反対論は今も残っている。内密出産についても同様の声が起こるかもしれない。
 しかし130人の命が託されたという事実は重い。ゆりかごとともに設置された24時間対応の妊娠相談窓口には16年度だけでも6500件を超える相談が寄せられている。全体の約7割は県外からである。
■    ■
 自宅で出産し遺棄したり、赤ちゃんの遺体が発見されるなど「望まない妊娠」を背景にした悲劇が繰り返されている。
 厚生労働省が03年以降の10年間に児童虐待で犠牲になった子ども546人の事例を分析した結果、1歳未満の赤ちゃんが4割以上を占めていた。そのほとんどが実母が加害者というケースだった。
 望まない妊娠では母子手帳ももらわず、妊婦健診にも通わないなど、行政や病院の支援から漏れるケースが多い。
 命を守ることを最優先にいつでも対応できる全国的な相談窓口の整備も急務である。


核のごみ処分 道筋を根本から問い直せ
 原発事業の問題点と行く末に、真摯(しんし)に向き合うことから始めなければならない。
 発電後に出る「核のごみ」(高レベル放射性廃棄物)である。長期にわたって強い放射線を出すため、深さ300メートル以上の地層に保管する最終処分場の建設が必要とされる。
 経済産業省と原子力発電環境整備機構(NUMO)が、建設に向けた意見交換会を全国各地で開催している。7日には長野市内でも開かれた。
   <現状の責任認めよ>
 「まず原発を止めて、これ以上ごみが出ないようにしてから処分場を提案するべきだ」「都合の悪いことは隠しているのでは」―。参加者からは、厳しい意見や疑問が相次いだ。経産省とNUMOはどう受け止めたのか。不信に正面から向き合えないようでは事態は進まない。
 反省するべき点は反省し、将来性が低い事業は難しさを包み隠さず説明する姿勢が必要だ。
 意見交換会を「国民に説明した」というアリバイに使うのではなく、核のごみの処分に向け、政府と国民がともに考える第一歩にしなければならない。
 原発は専門性が高く、国民が理解するのは簡単ではない。一から分かりやすい言葉で説明することが欠かせない。
 経産省とNUMOは意見交換会でまず地層処分の方法や処分地の選び方を説明し、その後に放射線や地震のリスクを話している。
 これで理解が得られるのか。
 まず説明が必要なのは、核のごみが大量にたまった理由である。そして、処分する責任の所在だ。
 原発は「トイレのないマンション」と言われてきた。それは54年前に発電が始まった当初から、核のごみを処分する方法が決まっていなかったためである。
 核のごみは数万年以上にわたって人間の生活環境から遠ざける必要がある。これほど危険性が高いごみは、ほかにはない。
 事業の開始時に廃棄物の処分方法を決めるのは、事業者の責任である。国と電力会社はそれを果たさないまま原発を始め、事態を放置してきた。その結果、日本には行き場のない核のごみがあふれる事態となった。
   <破綻した計画が前提>
 これは国と電力会社の取り返しのつかないミスだ。まず、そのことを国民の前で認めるべきだ。
 さらに責任の所在である。経産省とNUMOは意見交換会でこう話す。「日本は原発の電力を使って経済発展し、国民は豊かな生活を享受してきた。だから処分するのは世代の責任だ」と。無計画に無責任に進めてきたことを棚に上げ、国民に責任を押しつける。これでは反発を招くだけだ。
 処分計画の前提も危うい。
 核のごみは、原発の使用済み核燃料を処理する過程で生まれる。原発の燃料となるプルトニウムとウランを取り出して加工し、再び原発で使用する。これを「核燃料サイクル」と呼ぶ。後に残る廃液などが核のごみである。
 計画では、核のごみを高温のガラスに溶かしステンレス製の容器に流し込んで固める。最終処分はガラス固化体を人間への影響がなくなるまで地下深くに保管する。
 意見交換会では、これを前提に説明が進む。
 問題はすでに核燃料サイクルが破綻していることだ。
 取り出したプルトニウムなどを加工した燃料(MOX燃料)を使うはずだった高速増殖原型炉もんじゅ(福井県敦賀市)は、廃炉が決まっている。
 一般原発でMOX燃料を使うプルサーマル発電も、使用済みMOX燃料の処理方法が決まらない根本的な問題を抱える。このまま進めると、「トイレのないマンション」が増殖するだけである。
 日本がためこむ行き場のないプルトニウムは2016年末時点で約47トンに及ぶ。核爆弾換算で約6千発分になり、世界の保有量の1割弱を占める。安全保障の観点から世界の視線は厳しい。
 核燃料サイクルを今後、何年も続けられる環境にはない。使用済み核燃料を含めた最終処分の方法も再検討する必要が出てくる。
 経産省とNUMOは、この問題をどう考えているのか明らかにするべきだ。核燃料サイクルを前提にした処分計画では、国民に理解されるはずがない。
   <最終量の確定が必要>
 現在も増え続ける核のごみ。最終処分に向けた道筋を、少しでも早く付ける必要がある。そのために何が求められるのか。
 まず原発をあと何年、何基運転するか決め、核のごみの最終的な量を確定することだ。さらにこの事態を招いた責任を明らかにして、再処理なしでも可能な技術的な処分方法を示すべきだ。ためこんだプルトニウムの処分方法も研究しなければならない。
 現状の意見交換会では国民の理解は得られない。政府は最終処分に向けた道筋を根本から問い直す必要がある。


ユニクロ潜入・横田増生×東京新聞・望月衣塑子 ジャーナリストの“嫌われる勇気” 対談 ジャーナリストの“嫌われる勇気” #1
ジャーナリストは嫌われてこそ? 取材拒否がきっかけになった潜入ルポ『ユニクロ潜入一年』の横田増生さんと、安倍内閣の菅官房長官への「質問攻め」で注目を集める東京新聞記者・望月衣塑子さんが初対談。全2回の前編ではユニクロ、官邸取材の裏側と秘話を語っていただきました。(11月25日のイベントを収録。司会は大山くまおさん)新宿ライブフライヤーにて

横田さん、根性が本当にすごいですね
横田 このたび『ユニクロ潜入一年』を刊行いたしました横田と申します。3店舗で働いたんですが、去年の今頃はビックロの「感謝祭」で一生懸命、服を畳んでおりました(笑)。
望月 東京新聞の望月衣塑子と申します。今回は横田さんに対談相手として指名していただいたそうで……。ご本を読ませていただきまして、横田さん、根性が本当にすごいですね。私も結構しつこいと言われますが(笑)。今日は対談を通じてたくさん学んでいきたいと思います!
――では、横田さんがこの本をお書きになられた経緯を教えてください。
横田 あっ、その前に上着を脱がせていただいて(赤のパーカーを脱ぐと、中からユニクロの黄色いポロシャツが現れる)。錦織圭モデルです(笑)。
望月 ハハハ。仕込んでたんですね。
横田 パーカーもユニクロだったんですけどね。それでこの本を書いた経緯なんですけど、この前作にあたる『ユニクロ帝国の光と影』を書いたとき、ユニクロが版元の文藝春秋に2億円超の損害賠償を求める名誉毀損裁判を起こしました。いわゆるスラップ裁判、威嚇裁判ですね。これは最高裁まで行って、文藝春秋の完全勝利に終わります。それが2014年の年末です。裁判が終わって、久しぶりにユニクロの決算会見に出席しようと思っていたのですが、その決算会見の当日に発売になった『週刊文春』で、僕は「ユニクロ請負工場 カンボジアでも“ブラック告発”」という小さな記事を書いていたんです。すると、ユニクロの広報から僕の携帯に電話がかかってきて、今日の決算会見には出ないでほしいと連絡が入った。
ユニクロ柳井社長からの“招待状”だな、と
望月 この本の「はじめに」にありますが、ちょうど会見に向かうJR京葉線の車中のことですね。
横田 そうです。「この記事がこのタイミングで出るのはまずい」と。「何か間違ってましたか?」と聞いたら「間違ってはいない」と言う。ほう、同じ記事を出した朝日も日経も会見に出られるのに、僕は出られない。裁判でも勝った。記事も間違いがない。なんであかんねん、という話になりますよね。「で、どうしたんですか?」とさらに突っ込んだら、「柳井(正・社長)から、お断りしろと伝言を預かってきました」と。彼らとしては、記者会見取材を断りさえすれば、僕がもうどこかに行ってしまうだろうと思っていたんでしょうね。
望月 しかし、それは甘い考えだった(笑)。
横田 ええ。僕は毎朝googleでユニクロ関連のニュースをチェックしているんです。で、そういえば1カ月前に『PRESIDENT』の記事で柳井社長が「うちの会社の悪口を言う人に、私は会ったことがない」「そういう人は、うちの会社で働いて、ぜひ一回体験してほしい」というようなことを語っていたことを思い出したんです。これは僕への“招待状”だな、と。
望月 招待状(笑)。
横田 そこで『週刊文春』に「ユニクロで働きたいんですけれど」って打診をしたら、サポートをしていただけることになり、10回にわたる連載の後、このように書籍という形にしていただきました。とても幸運だったと思います。
望月さんは、潜入取材の経験あるんですか?
望月 1冊目で名前が知られているから、潜入のために離婚して名前を変えたんですよね?
横田 はい。妻と離婚して、再婚して、妻の姓になりました。だから僕の「横田増生」というのは、今はペンネームでして、潜入するときは田中増生(仮名)といいう名前です。
望月 初めは慣れなくて「田中さん」と呼ばれても気づかなかったとか(笑)。
横田 やっぱり練習していないので、わからないんですよ。初日行って、「田中さん、田中さん、チョコレートいりませんか?」って言われて。誰のことだ? あっ俺のことか、みたいな(笑)。望月さんは、潜入取材の経験あるんですか?
望月 私の潜入なんて横田さんに比べたら……。千葉の支局にいたときに、廃棄物処理法違反をしている暴力団の傘下団体が管轄している場所へいったことがあるくらいですね。ゴミがどのぐらい蓄積されているかを見るために潜り込んだんですが、見つかって、「ワーッ」と怒鳴られたから、ガーッと逃げました。横田さんの潜入期間は1年。だからこそ現場からの声が生々しいですし、説得力があるんです。
横田 ありがとうございます。
官房長官の記者会見は、企業の決算会見に似ている
――横田さんは、望月さんの官房長官記者会見の質問攻めをどうご覧になりますか?
横田 いや、あれが普通ですよね、記者としては。他の記者に「なぜもっと聞かないの?」と思うことたくさんありますもん。
望月 そう言っていただけると、これからも長官に向かって手を挙げる勇気がわきますね(笑)。
横田 あと、官房長官の記者会見を見ていると、けっこう企業の決算会見などと似ているところがあるんですよ。
望月 決算会見でも、経済部の記者はあまり相手の嫌がることを聞かないんですか?
横田 嫌がることを聞かない某大手経済新聞の担当者が優先的に指されるんですよ。僕がユニクロの決算に出席していたころは、僕が一番に行っても、席が取ってあるんです。それで「最近、ユニクロのファッションがちょっと尖がってきましたが」みたいなことを質問する(笑)。「ほかに聞くことあるやろ!」って。僕は今でもヤマトホールディングスの記者会見にも行きますが、そこでも「ヤマトさんは非常に頑張っておられて、サービス残業代も払われまして」みたいな感じでゴマばかりすっている。僕が「質問、質問、質問」と言いながら手を挙げても、ほとんど当たりません。
望月 とはいえ、気持ちいい質問をしがちな新聞社も、硬軟とりまぜて時には厳しい質問もするんですよね?
横田 しないです。
望月 えー。それはないんですね。
横田 僕が見聞きしている範囲では、ゴマスリ一辺倒です。ゴリゴリゴリゴリ。同じ新聞社でもしっかり仕事ができる人を何人も知っていますが、その経済新聞社で企業担当になると、ゴマをするほど出世できるのでしょうかね。
望月 うーん、マスコミと企業の関係としては不健全ですよね、それは。
記者会見で徹底して嫌われるのは、私たちの共通点ですね
横田 僕がこの前ヤマトの会見に出席したときも、「決算の質問だけにしてください」と釘を刺されるんです。でも、僕が一番聞きたかったのは、未払いのサービス残業代が200億円以上もあるのに、社長一人辞めないってどういうこと? ということ。ふざけんなと。社長も会長も合わせて4人ぐらい辞めろというのが僕の主張なんです。でも、その社長が出てくる会見では僕、絶対に当たりませんから。
望月 記者会見で徹底して嫌われているのは、まさに私たちの共通点ですね(笑)。
横田 嫌われているがゆえに、ヤマトの広報には僕の担当者らしき人がいるんです(笑)。この前の決算会見に僕が姿を現すと、「横田さん、お茶行きましょう」って外に連れ出された。本当は行く気はないんだけれど、付き合いも長いから一緒に行くんです。そうしたら、僕の『ユニクロ潜入一年』の著者インタビューのプリントアウトを見せながら「横田さん、ここで『もう僕はたぶんこういう潜入取材はしない』って語ってますよね。もう潜入取材しないって本当ですか!?」って。
望月 うれしそうな顔で逆取材されたんですね(笑)。
「あ、本音が言えないんだな」
――僕はライターの仕事をしているのですが、インタビューで相手の方を怒らせるのは、記事が載らなくなってしまう可能性があるので、けっこう恐怖なんです。でも、横田さんは平気で取材相手を怒らせますよね。
横田 いや、怒らせるのは望月さんの方がお得意かと(笑)。
望月 そうですね(笑)。でも、私も相手を気持ち良くさせてコメントを取りたいのではなく、相手が聞かれたくないことを聞かなければいけないという気持ちでいます。それから、番記者さんたちは普段、菅さんに情報をもらう分、本当は聞きたいけど聞けないということがあると思います。モリカケ問題があれだけ盛り上がっていても、「問題ない」と言われてしまうとシーンとしているわけですから。日々の関係上、厳しい質問が難しいんだろうなと思います。じゃあ、やっぱり私しかツッコめないなと。たとえ答えを聞けなくても、何度も質問を繰り返していれば、「あ、本音が言えないんだな」ということはわかりますし、伝わりますよね。そういう姿勢が必要だと思っています。
横田 記者は好かれることが目的じゃなく、聞くことが目的なので、相手に好かれても仕方ないんですよ。聞いて好かれるなら好かれても良しだし、嫌われるなら嫌われても仕方がないと思う。聞くことはやっぱり聞くという姿勢でいますから、そうすると煙たがられます。
望月 仕方ないですよね、仕事ですから。本当のことを聞くために、少なくとも隠されている何かに辿り着くために、菅さんに嫌な表情をされるのはしょうがない。たとえばこの間、森友学園の国有地購入「8億円超の値引き」については根拠不十分と、会計検査院がはっきりと回答を出しました。国が3割から7割も過大にゴミの量を積算していたと発表しているのに、その後の会見では「評価によって幅があると報告でも出ております」と菅さんは言うわけです。私が例によって「問題では」と質問しても「問題ない」の繰り返し。こうなると、やっぱり腹が立ってきますよね。しかも、私以外にも朝日新聞の記者も加勢してけっこう質問を重ねていたのにですよ。「それは違うだろーっ」って、誰かが言わないと、相手の言いっぱなしで終わります。
「まさに嫌われる勇気ですよ」
嫌われるようなことを追求しないと「影」の部分は変わらない
横田 ユニクロに関する本って、僕の本(『ユニクロ帝国の光と影』)の前に10冊以上出ているんですよ。でも、ほとんど全部ゴリゴリゴリ(ゴマスリのポーズをしながら)という本ばかり。それはそれでいいんだけれども、それだけっていうのはどうなの? 僕の本も批判だけしたいわけではないんですよ。タイトルに「光と影」と書いてあるとおり、ユニクロの良い部分もいっぱい書いてある。表紙で柳井さんの顔は赤く塗っちゃったけど(笑)。そのせいなのか、労働問題のところだけを取り上げられて訴えられたんです。しかし、嫌われるようなことを追求していかないと「影」の部分は何も変わらない。政治も経済も、ジャーナリストは嫌われるくらいがちょうどいいはずなんですけどね。
望月 同感です。嫌われて結構。それが記者の本分だと思います。


ユニクロ潜入・横田増生×東京新聞・望月衣塑子 「ふざけんな!」から取材は始まる 対談 ジャーナリストの“嫌われる勇気” #2
「ふざけんな!」からジャーナリズムが始まる! 実際にユニクロで1年働いて書き上げた潜入ルポ『ユニクロ潜入一年』を刊行した横田増生さんと、菅官房長官を「質問攻め」する東京新聞記者・望月衣塑子さんが初対談。全2回の後編は、嫌われても臆さず取材し続ける2人の信念を語っていただきました。(11月25日のイベントを収録。司会は大山くまおさん) 

取材してユニクロ、官邸は変わったか?
望月 横田さんは『ユニクロ潜入一年』の前に『ユニクロ帝国の光と影』を書かれていますが、この本が出たことでユニクロ自体、変わってきた部分が絶対ありますよね。
横田 僕の本が出たからかどうかは、社長の柳井(正)さんが答えないからわかりませんが、ユニクロの労働環境は良くなっているし、賃金も上がっていると思います。時系列で言うと、『ユニクロ帝国の光と影』が出た後に「地域正社員」という形で1万人以上を正規社員として雇用するようになりました。これはユニクロの雇用戦略の大きな転換です。店長にも残業代が出るようになりました。さらに、店長などの正社員の月の労働時間の上限は、240時間未満から220時間未満に下がっています。閑散期には195時間未満にまで下がりました。
――望月さんは今年6月から官房長官会見に出席していますが、会見自体に何か変化はありますか? 
望月 日に日に官邸側が強硬になっていると感じています。これまでは、官房長官会見は質問者の手が挙がらなくなるまで質問に答えるのがルールだったんです。たぶんアメリカの国務省やホワイトハウスの会見の真似ですね。だから納得がいかないときは何回でも聞くことができました。
久々に行った会見で6回質問させてもらったときは逆に感動
――6月8日午前の記者会見で望月さんは、37分間に25回近くの質問をぶつけていましたよね。そのあたりから、望月さんの存在について官邸もメディアもザワザワと……。
望月 ところが、8月の半ばぐらいに今井尚哉・首相秘書官が官邸番の記者たちにオフレコでこう言っていたと聞きました。「東京新聞の望月と朝日新聞の南(彰)という記者は、菅さんがやめるまで質問を続けるつもりだな。お前たちは10年目記者だろう、なんとかしろよ」という内容の。話を聞き、びっくりしました。
横田 えっ、官邸側から記者の側にそういうことを言ってきたんですか。
望月 はい。その後、関連があるのか、ないのかわかりませんが、会見を仕切る幹事社に対して官邸側が「番記者は好きなだけ質問をしてもいいが、部外記者に関しては質問数を制限してもいいか」という打診をしたらしいんですよ。番記者側は、「認めたわけではない」ということのようですが、とはいえ「承った」ということになっており、8月以降は実質的に質問が制限されるようになりました。今では手を挙げて指されても「いま挙げている方、お1人1問でお願いします」と言われますよ(苦笑)。ですので、先日、久々に行った会見で6回質問させてもらったときは逆に感動しました(笑)。
僕も今度、官房長官の記者会見に行ってみようかな
――質問回数が制限されて、質問の仕方を変えましたか?
望月 そうですね。質問を重ねられないので、聞きたいポイントを説明しきってから聞くようにしています。これだと、どうしても「質問が長い」と注意されちゃうんですけどね。
横田 官邸の記者会見って、フリーの記者も入れるんですよね。たしか、フリーの女性記者の方が望月さんがらみの妙なことを聞いてませんでしたか?
望月 私がテロ関連の質問をしたあと、「菅さんはいつもテロに遭っておりますが」という質問がありましたね。それ、私のこと言ってるな、って(笑)。
横田 僕も今度、官房長官の記者会見に行ってみようかな。ユニクロは自浄努力があったのか、経営は良い方向に変わっていきましたが、取材を受けないということでは一緒ですね。ただ、ユニクロは一私企業だけど、政府はそうじゃない。国民の税金で動いているのだから、記者からの質問にはちゃんと答えろってことですよね。
望月 いやもう、この勢いでぜひ潜入していただきたいですね(笑)。
官邸の意を汲んで、メディアに対するクローズが進んでいる
横田 でも、さっき伺ったように番記者以外への締め付けはきついんでしょう。
望月 民主党政権時代に、登録した記者はフリーでも官邸の会見に入れるようになったのですが、今は締め出すようになっています。新たに登録を申請しても、過去に記事を書いた実績のある方でも、なかなか通らないと聞きます。私たち新聞記者は会見に入れるパスが発行されていて、一時期は社会部の記者もみんな持っていましたが、全部官邸に回収されました。
横田 回収ですか。
望月 1年以上出入りしてない記者は、自然消滅です。新たなパスはもうほとんどクラブに所属しているメディアの記者にも出しません。だから、基本的に入れない方向なんですよ。しかもこれは官邸だけじゃなく、法務省や検察庁も同じなんです。検察庁は、久方ぶりに行ったら、昔は開けていた場所が閉められていました。会見も以前は毎日やっていたのが今は週1回とか、夕方の5時から30分だけとか。全般的に、メディアに対するクローズが官邸の意を汲んで全霞が関クラブの中で進んでいると感じます。
横田 そういう閉じられた場所にこそ行って質問してみたいものです。「ふざけんなよ、なんだよ、答えろよ」みたいな。急にガラが悪くなっちゃうかもしれないけど(笑)。
――とはいえ、横田さんとは今日初めてお会いしましたが、こんなに人当たりの良い方だとは思いませんでした(笑)。さすがユニクロでレジ打ちをされていた方だと。
横田 ユニクロでもAmazonでもヤマトでも現場に溶け込んでいましたからね(笑)。
キリング・ザ・メッセンジャーとは何か?
――横田さんは1年間ユニクロに潜入していたわけですが、望月さんが1年潜入取材できるとしたら、どこへ行ってみたいですか?
望月 そうですね……。私は武器輸出問題をやっているので、ロッキード マーティン社に入ってみたい。守秘義務を徹底されるでしょうけど。
横田 ユニクロも入ったとき、守秘義務を守るように一筆書かされました。僕が辞めてからはさらにCOC(企業行動規範)が厳しくなって、辞めるときにも守秘義務を守ると書かされるようになったらしいです。『ユニクロ潜入一年』にも出てくる、柳井さんの温かい言葉が詰まった「部長会議ニュース」も、僕が働いていた時は誰でも読めましたが、今は店長しか読めなくなったようです。僕が一番の愛読者だったのに!
望月 厳しくなったんですね。
横田 これって、組織の内部で不正が行われていても、伝えることができないようにする締め付けとも通じますよね。アメリカには“Killing the Messenger”(よくないことを知らせてくれた人に八つ当たりする)という表現があり、その言葉をそのままタイトルにしたジャーナリズムの学生が必読という書籍まであります。つまり、不正を伝えようとする人間を消す。僕たちジャーナリストや内部告発者が出ないように徹底するという考え方ですね。でも、そもそもこの考え方っておかしいんですよ。何か間違っていることがあるなら、その原因を正さなければいけない。
望月 取材者を排除するのではなく、問題の根幹に向き合って改善しようとするのが本来の姿ですよね。
横田 そうです。いかに取材されないようにするか、外に情報が出ないようにするかに力を入れるより、組織自身を変えんかい、って話なんですよ。ヤマト運輸だったら、もっと労働者の話を聞いたれよ、ドライバーの話を聞いたれよと。企業側が聞かないから、ドライバーが僕のところに内部の情報をくれるんですよ。ユニクロもそうです。
その質問を契機にちゃんと考えろ、って話
望月 ZARAもH&Mも、かつて横田さんのようなジャーナリストやNGOの捜査、告発があって問題化したことがありました。ただ、横田さんが取材した企業のように「なんでお前らが入ってくるんだ」という対応ではなく、非常に重いこととして受け止めて改善を行ったんですよね。
横田 そうです。
望月 それは根本に立ち返ったということだと思います。横田さんの作品を読んで思ったのは、これはユニクロを悪者にするだけの本ではないということです。むしろ、ユニクロが成長していくために彼らが考えなければいけないことを指摘している面があって、そこが横田さんのお仕事の価値だと思います。
横田 ありがとうございます。望月さんのお仕事も同じだと感じています。
望月 私も単純に自民党を潰したいとか、安倍政権は全部ダメだとか言いたいわけじゃないんです。モリカケ問題のように、ある面に関しては納得のいかないことが多々あるから、もし間違いがあるとしたらそれを指摘して、根本に立ち返っていただきたいと思っているんです。
横田 質問する方が悪いんじゃなくて、その質問を契機にちゃんと考えろ、って話ですからね。
望月 私たちの仕事はそのためにあるんですから。
バッシングは気にならないですか?
横田 望月さんは、あまりバッシングは気にならないですか?
望月 バッシングはもうしょうがないですね。脅迫電話が来ると、身の危険もあるし、会社にも迷惑をかけるので心配ですが、ネット上のバッシングは私がこういう質問を続けているからにはしょうがないという諦めがあります。
横田 ネットではいろんなこと言われますからね。僕はユニクロの本を書いたら、「誰に金もらって書いてるんだ?」って書いてありました。「読者からだよ!」って心の中で突っ込んでいましたけれど(笑)。
どこもかしこも、「ふざけてる場合か!」
――では、最後に、今後はどんな取材を進めるかお聞かせください。
望月 私はテレビ局の元記者の暴行事件に関して「もみ消し疑惑」を訴えた詩織さんのことを取材しました。日本における性犯罪に関する司法の壁の高さと、性犯罪被害の受け入れ窓口の狭さを日に日に実感します。被害にあった方が声を上げやすいような仕組みに変えていくにはどうすればいいか、そのきっかけになるような取材と報道をしていきたいと思っています。
横田 僕は年明けに『週刊ポスト』である企業について連載を始める予定です。
望月 どこだどこだ(笑)。
横田 そこもひどい企業であるということは間違いないです。本当に、ふざけんなってことがいっぱい起こっている。
――横田さんはモチベーションの根っこに「ふざけんな」っていう精神がありますよね。
横田 いやあ、どこもかしこも、「ふざけてる場合か!」って感じですね。
望月 「ふざけんな」。いい言葉ですよね(笑)。私も横田さんの「ふざけんな」精神で、これからも新聞記者をやっていこうと思います!
横田増生(よこた・ますお)
1965年、福岡県生まれ。アイオワ大学ジャーナリズムスクールで修士号。93年に帰国後、物流業界紙『輸送経済』の記者、編集長を務め、99年フリーランスに。著書に『潜入ルポ アマゾン・ドット・コム』(朝日文庫)、『評伝 ナンシー関「心に一人のナンシーを」』(朝日文庫)、『中学受験』(岩波新書)、『ユニクロ帝国の光と影』(文春文庫)、『仁義なき宅配 ヤマトVS佐川VS日本郵便VSアマゾン』(小学館)などがある。
望月衣塑子(もちづき・いそこ)
1975年東京都生まれ。東京新聞社会部記者。慶應義塾大学法学部卒業後、東京・中日新聞に入社。千葉・神奈川・埼玉の各県警、東京地検特捜部などで事件を中心に取材する。著書に防衛省取材をもとにした『武器輸出と日本企業』(角川新書)、『武器輸出大国ニッポンでいいのか』(共著・あけび書房)などがある。最新刊は『新聞記者』(角川新書)。