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La chute d'une vitre d'hélicoptère au Japon était une "erreur humaine", reconnaît l'armée américaine
L'armée américaine a conclu lundi qu'une "erreur humaine" était la cause de la chute d'une vitre de l'un de ses hélicoptères, alors qu'il volait au-dessus du terrain de sport d'une école japonaise la semaine dernière, s'attirant la colère des habitants. "La vitre en question est conçue pour être retirée afin d'aider le pilote à sortir en cas de situation d'urgence. Les procédures appropriées pour s'assurer que la vitre était fixée n'avaient pas été correctement suivies", selon un communiqué de l'armée américaine. L'incident n'avait pas fait de blessé, mais avait soulevé l'indignation des riverains de la base aérienne américaine de Futenma, à Okinawa, près de laquelle il s'est déroulé.
La présence massive de l'armée américaine dans cette petite île du Pacifique au sud-ouest des principales îles japonaises est souvent mal supportée par les habitants, qui réclament notamment depuis des années la fermeture de la base aérienne de Futenma, invoquant la pollution sonore et des problèmes de sécurité. Cet incident est par ailleurs survenu deux mois après qu'un autre hélicoptère militaire américain a pris feu à l'atterrissage dans un champ désert d'Okinawa, sans faire de blessé. Et en novembre, un accident de la route à Okinawa causé par un Marine américain qui conduisait un camion en état d'ivresse avait tué un civil japonais de 61 ans.
"Nous souhaitons être de bons membres de la communauté okinawaïenne et nous assurer de la sécurité à la fois de notre personnel et de la communauté dans laquelle nous vivons et que nous servons", a assuré l'armée américaine, présentant à nouveau ses excuses pour l'incident "regrettable" de la vitre et de "l'anxiété" qu'il a causé parmi la population locale.
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フランス語の勉強?
冬斗@So This is Christmas出ました🎄‏ @Wintzer
セクハラ防止の企業向けのセミナー講師が言ってたことがなかなか深い沼で、中高齢の「どこからがセクハラか線引きがわからない」人に「その言葉、自分の娘に言えますか」と言ってもピンとこないと。それが「上司のお嬢さんに言えますか」と条件を変えると途端に納得して青ざめるらしい。

図書館から雑誌を借りていますが,少し古いのは館内閲覧なので中央図書館までコピーしに行きました.雑誌を取り寄せるのに15分くらいかかるというので,河北新報を読んでいました.宮城の新聞です.雑誌のコピーは40ページ近くあって結構時間がかかりました.
少し遅いランチはポルトガル料理と緑ワイン.鯖の炊き込みご飯.
仕事は少しだけ頑張りました.

<大川小>備えの重要性、子どもの心のケア…あの日の教訓を未来へ 当事者と遺族が訴え
 東日本大震災の津波で児童74人と教職員10人が犠牲になった宮城県石巻市大川小の出来事から、防災の大切さを次世代に伝えるフォーラム「あの日を語ろう 未来を語ろう」が17日、東京都内であった。当時5年で津波にのまれながら助かった高校3年只野哲也さん(18)らが、パネリストとして教訓や思いを語った。
 只野さんは、同小6年の次女みずほさん=当時(12)=を亡くした元中学教諭佐藤敏郎さん(54)らと対話しながら震災当日の状況を説明。「津波は水だけじゃなく土砂や木、車などを巻き込んでくる。ビデオや訓練で理解していれば危険を認識できたと思う」と、備えの重要性を訴えた。
 会場との質疑応答で、只野さんは被災した子どもたちの心のケアについて、「上からではなく、悩みを聞いて一緒に考えてくれることが大事」と指摘した。
 聴講した神奈川県横須賀市の教員石丸紀善さん(58)は「現場にいた人の言葉は重い。教員として、命を預かる覚悟が必要だと感じた」と話した。
 仙台市のNPO法人「KIDS NOW JAPAN」の東京支部が主催。防災関係者や学生、親子連れなど約100人が参加した。


被災の特養老人ホーム「不老園」高台で再出発 地域の福祉拠点目指す
 東日本大震災で被災した宮城県東松島市の特別養護老人ホーム「不老園」と関連施設が、同市の防災集団移転団地「野蒜ケ丘」(野蒜北部丘陵)地区に再建された。災害に備えた海抜20メートル以上の高台で、地域福祉の拠点となることを目指す。
 不老園は鳴瀬デイサービスセンターを併設する。木造2階で延べ床面積約4000平方メートル。ユニット型個室や機能回復訓練室、医務室、浴室、調理室などを備える。震災前から関係者が手を合わせてきた物故者の位牌(いはい)も置く。
 同じ敷地内のグループホーム「やすらぎ」は木造平屋で約780平方メートル。
 今年2月に着工、11月下旬に完成した。総工費は約15億8600万円で災害復旧に関する国の補助金を充てた。
 社会福祉法人やすらぎ会が各施設を運営する。定員は不老園60人(内訳は長期50人、短期10人)、やすらぎ18人。現在の職員は約25人でマンパワーが不足しており、看護や介護、調理の各職員を募っている。
 やすらぎ会は1976年設立。海に近い東名地区で不老園やデイサービスセンター、グループホームを開所した。震災では施設が全壊し、入所者と利用者計67人、職員11人が死亡・行方不明となった。2011年10月から同市の牛網地区の仮設施設で、グループホームなどを運営してきた。
 東名地区の跡地に建てられた慰霊塔は、野蒜ケ丘の敷地内へ移される予定。
 震災当時に施設長だった同会の平野耕三顧問は「人の命を預かっている。毎日を無事に過ごしてほしい」と話す。
 同会の亀井文行理事長は「被災した地域の皆さまや在宅福祉サービスのニーズに応えながら、少しでも恩返しがしたい」と誓う。
 渥美巌市長は「スタッフを早く充実させて、施設を全部活用できるのが望ましい。素晴らしい環境を生かし、さらに高齢者に愛されるよう祈念する」と語る。


河北春秋
 献花台の花が寒風に吹かれて揺れている。東日本大震災で被災した石巻市門脇・南浜地区に立つ「がんばろう!石巻」の看板。震災1カ月後から、周囲で進む復旧復興を見守ってきた。現在の看板は2代目。最初の位置から昨年4月、100メートルほど海側に移された▼看板のそばにノートが一冊、箱に入ってある。津波で流失した自宅跡地に看板を立てた石巻市の配管工事業黒沢健一さん(46)が、2012年夏から置いている。「看板に七夕飾りを設置した際、短冊に思いを書く人が多く、思いを記すものが必要だと感じました」▼ノートには訪れた人々が被災地への励ましや感想、犠牲者への思いを書き込んできた。メッセージは7000件を超え、ノートは28冊を数える。黒沢さんは時間の経過とともにメッセージがどう変わったのか、調べている▼石巻地方を中心に震災の伝承活動に取り組む個人や団体がこのほど、連携組織「3.11メモリアルネットワーク」を発足させた。黒沢さんも役員の一人だが、「語り部は今もつらくてできません」。でも、次代に伝えるべきなのは震災の記憶や教訓だけではない▼犠牲者との語らい、悲しみ、激励、感謝、生活再建への誓い…。ノートに刻まれた人々の思いもまた、大事に伝承しようと黒沢さんは思う。

<クリスマス>被災地の子どもにプレゼント「仮設住宅ある限り続けたい」
 東日本大震災で被災した宮城県石巻市と女川町で、住宅大手三井ホーム(東京)の社員らでつくるボランティア団体「被災家族に贈りものを届ける会」が16、17の両日、仮設住宅など8カ所を回り、子どもたちにクリスマスプレゼントを渡した。
 17日午前は石巻市の仮設住宅「南境第4団地」でクリスマス会を開催。千葉県船橋市在住の歌手横洲かおるさんと東京で活動する能楽師宮内美樹さんがそれぞれ歌と能の舞を披露し、集まった約30人の子どもたちを喜ばせた。
 近所の稲井小3年鈴木さやさん(8)は「楽しかった。猫のハンカチが入ったクリスマスプレゼントをもらってうれしかった」と笑顔で話した。
 届ける会は三井ホームが仮設住宅を建設した地域で被災者を励まそうと、2011年に活動を開始。15日は南相馬市の仮設住宅も訪れ、3日間で約200人の子どもにプレゼントを配った。発起人で三井ホーム社員の豊島秀一さん(58)は「仮設住宅がある限りは続けたい」と語る。


若者サンタが笑顔お届け 被災地の陸前高田・広田町全1100世帯に一足早いプレゼント
 岩手県陸前高田市広田町の全約1100世帯に17日、サンタクロースの衣装を着た若者たちが一足早いクリスマスプレゼントを配った。
 同市気仙地域の中高生や首都圏の大学生、住民ら約100人が参加し、広田町の美しい風景写真などを張った手作りの茶筒を32小集落の一戸一戸に届けた。子どもがいる家庭には菓子を添えた。
 地元の高田高3年深尾智絵さん(18)は勉強を終えた後に約1週間かけて製作に励んだ。「笑顔を届けたいと思って参加した。広田の人は『お茶っこ』が好きなので、これで楽しんでほしい」と話した。
 市内の中高生や首都圏の学生による地域活性化プロジェクトの一環。2015年から全戸に配っている。


河北抄
 太平洋沿いの海岸線を976人が駆け抜けた。10日、仙台市若林区藤塚地区を発着点に行われた「復興祈願第2回心をつなぐ若林シーサイドマラソン」(実行委員会主催)。参加者は昨年の第1回大会から558人も増えた。
 およそ100世帯、330人が暮らしていた藤塚地区の集落は東日本大震災の津波で失われ、人が住めない災害危険区域に。マラソンは年に一度のにぎわいだ。<マラソンの最後の一人うつしたるあとの玻璃戸に冬田しずまる>。ちょうど82年前の10日、弘前市に生まれた歌人・劇作家寺山修司の作品が思い浮かぶ。
 ただ、コース沿いには玻璃(はり)(ガラス)戸も田んぼもない。各部の上位ランナーに贈られた若林区特産の「仙台井土ねぎ」や参加者に振る舞われた豚汁の良い香りに、人の営みの重さを実感する。
 男子10キロで先頭がゴールして約1時間10分後、最後の走者は郡山市の専門学校教員猪川(いかわ)一裕さん(59)。一緒に参加した教え子たちの声援を受けてテープを切り、「歩くような速さだけど、根性試しに挑戦した」と完走に笑顔を見せた。


<災害公営住宅>収入超過世帯の家賃割り増し 月額21万円も「人口流出招きかねない」
 東日本大震災の被災世帯向けに整備した岩手県沿岸の災害公営住宅で、入居4年目から生じる収入超過世帯の家賃割り増しが問題化している。建設費の高騰で、通常の公営住宅に比べ割増幅が大きくなるためだ。家賃が払えずに公営住宅からの退去が相次げば人口流出に拍車が掛かると懸念する声も上がる。県と市町村は、家賃割り増しが本格化する来年度を前に対応を検討し始めた。
 3DK(65〜75平方メートル)の間取りで割り増し後の各市町村の家賃上限(試算)を見た場合、最大額は宮古市で21万3900円、大船渡市で20万6500円、野田村で16万5000円、陸前高田市で15万5700円となる。
 逆に完成時期が最も早かった県営住宅の家賃上限は7万7000円にとどまる。公営住宅の家賃には立地や建物の構造、資材費、人件費が反映されるためだ。
 県内の災害公営住宅は、11月現在で約5000戸が完成し、うち約4500戸に入居。県は収入超過世帯を約300世帯と見込む。
 陸前高田市内の災害公営住宅で暮らす自営業男性(50)は、自宅の再建を目指しており「災害公営住宅の家賃はできるだけ抑えたいのに、これでは生活すら大変になる」と家賃引き上げに不安を募らせる。
 市内では宅地造成が長期化する一方で民間賃貸住宅が少ないため、市建設課は「収入超過基準の緩和や、みなし的な家賃上限の設定を考えたい」と説明する。
 「共働きの若い夫婦や子育て世代の人口流出を招きかねないのではないか」。大槌町議会の12月定例会では、町議が懸念を表明。町は「公営住宅は、そもそも低所得者世帯のセーフティーネット(安全網)であり、福祉施策の意味合いが強い。子育て世代の活用は想定していなかった」と対応の難しさを口にする。
 東北の被災自治体では相馬市が本年度、減免規定に被災世帯が入居している限りは家賃を割り増ししない措置を追加。震災前から続くコミュニティーの維持を重視した判断だという。
 岩手県建築住宅課の担当者は「災害公営住宅間で家賃の不公平感をなくす必要がある。市町村とできるだけ足並みをそろえ、宮城や福島の状況も見たい」と話している。
[収入超過世帯の家賃割り増し]公営住宅法に基づく措置。所得額に応じて段階的に引き上げるケースもあるが、入居世帯には住宅明け渡しの努力義務が発生する。公営住宅は原則、月額所得15万8000円を超す世帯は入居できない。東日本大震災では特例により入居を認めた。


<コバルトーレ>「今後も熱い声援を」女川で優勝報告会
 宮城県女川町に拠点を置くサッカークラブ「コバルトーレ女川」は17日、町内のホテルで全国地域サッカーチャンピオンズリーグ2017の優勝報告会を開いた。
 サポーターやチーム関係者ら約120人が参加。バンドの演奏などを楽しみながら、悲願の日本フットボールリーグ(JFL)昇格の喜びを分かち合った。
 成田星矢主将は「来季は厳しい戦いになると思うが、より一層の応援をお願いしたい」とあいさつ。阿部裕二監督は「選手の力だけで勝ち取った結果ではない。今後も熱い声援を送ってほしい」と話した。
 東日本大震災前からクラブを応援している女川町の会社役員男性(49)は「震災直後、物資の配布などに奔走する選手の姿を見てきた。苦労の連続だったと思うが、引き続き頑張ってほしい」とエールを送る。
 コバルトーレ女川は今季、東北社会人リーグ1部で連覇を達成。全国地域サッカーチャンピオンズリーグで王座に輝き、JFL昇格を果たした。


山形・長井の「影法師」熱唱43年の軌跡輝く 集大成のCDブック発売
 山形県長井市のフォークグループ「影法師」は、結成43年目となる活動の集大成としてCDブック「現場歌手 影法師」を自主制作し、発売した。反戦歌を基調に地方から社会的メッセージソングを発信し、息長く活動を続けてきたグループの軌跡をたどることができる作品集だ。
 1975年結成の影法師は、作曲・ボーカル・ギターの横沢芳一さん(64)とバンジョー・ギターの遠藤孝太郎さん(65)、作詞・ベースの青木文雄さん(64)、マンドリンの船山正哲さん(59)の4人編成。このうち横沢さんと遠藤さんが結成当時からのメンバーだ。
 これまでに制作した100曲超の楽曲は大半がメッセージソング。旧国鉄長井線存続運動のテーマソング「今日もあの娘は長井線」(81年)や地方と首都圏の格差を訴える「白河以北一山百文」(91年)、東京電力福島第1原発事故をテーマにした「花は咲けども」(2013年)などが代表曲となっている。
 CDブックは2010年以来7年ぶり2度目。メジャーデビュー曲「つらい時代」(03年)を含むオリジナル33曲を収録した2枚組CDを、各曲の制作背景や活動記録をまとめた208ページの単行本に収容した。
 タイトルの「現場歌手」は、酒田市出身で影法師と親交のある評論家佐高信氏が名付けた。
 米沢市で1日開いた制作発表会でメンバーは「戦争を知らない子供たちへ」(16年)など6曲を演奏。遠藤さんは「今までの活動を記録することで今後の方向性を探りたい」と話した。
 CDブックは1000部制作。1部3000円(税込み)で長井市内の道の駅と書店で販売している。連絡先は遠藤さん0238(84)6445。


危機の社会保障 増える生活困窮者 安全網をどう維持するか
 「とてもみんなの顔は覚えられない。分かるのは4割ぐらいです」
 大阪市内の区役所で生活保護世帯の支援を受け持つケースワーカーの男性(44)は済まなそうに語る。
 担当する高齢者は約280世帯で、法律が定める標準数の「1人につき80世帯」を大きく上回る。連日、電話相談や家庭訪問する嘱託職員からの報告に忙殺される。
 標準数に満たぬワーカー数について市は「嘱託職員などを活用している」と説明する。だが、受給者の女性(73)にとっては「忙しいって分かっているから、相談しにくい」のが実態だ。
 日本の社会保障制度は、医療保険や雇用保険、年金などの社会保険が土台となっている。
 生活保護は、社会保険の網から漏れ、親族による援助、働く能力などあらゆる可能性を考えても最低限の生活ができない人に適用される「最後の砦(とりで)」の制度だ。
20年以内に崩壊の懸念
 最近は無年金・低年金の高齢者が「最後の砦」になだれ込み、生活保護の受給世帯数は毎年、過去最多を更新している。昨年度は月平均で約163万7000世帯、受給者数は約214万人に上った。65歳以上の高齢者世帯は初めて半数を超え、うち9割は独り暮らしが占めている。
 しかも、今後20年を経ずして「団塊ジュニア」世代が高齢者の仲間入りをする。就職氷河期(1993年〜2005年)に大学を卒業した世代は非正規雇用が多く、平均賃金がほかの世代より低い。預貯金もない困窮高齢者が近い将来に爆発的に増えるとみられている。このままでは日本の社会保障の形が崩れていく。
 大阪市はその縮図である。人口に占める受給率は5・3%。全国平均1・7%を大きく上回る。市民19人に1人が受給している計算だ。
 高度成長期に大阪には労働者が大量に流入した。だが、高齢にさしかかる頃にバブル経済が崩壊し、仕事を失う人が続出した。身寄りのない老人やシングルマザーに加え、格差拡大に伴うワーキングプアの増加が受給者数を押し上げた。
 大阪市は橋下徹市長時代から不正受給対策に本腰を入れるようになった。その結果、受給世帯は12年をピークに減少に転じた。
 一部の区では受給者の顔写真付きカードを「本人確認のため」交付している。顔写真カードを求めるような対応に「受給者への偏見を強めかねない」との批判も根強い。
 神奈川県小田原市では生活保護を担当する職員が「保護なめんな」とプリントしたジャンパーを着用していたことが分かり、受給者の人権を傷つけたとして問題化した。
 ネットやSNSでは「ナマポ」などの表現で受給者を攻撃するような書き込みが絶えない。正当な受給であるにもかかわらず、「在日特権」をあおるヘイトスピーチに通じる不寛容な空気の反映だ。
急場しのぎには限界
 国の支出はすでに年間4兆円の大台に近づいている。政府は歳出抑制を図り、安倍晋三政権は13年度以降、3段階で保護基準を引き下げた。
 政府は来年度に向けて、5年に1度の支給基準見直しを進めている。大都市を中心に生活扶助が引き下げられる見通しだ。
 問題は給付の引き下げだけではない。安倍政権になってから福祉事務所による親族などへの調査の強化、申請書類の厳格なチェックなどが徹底され、受給者数の抑制が図られている。いわゆる「水際作戦」だ。受給基準にあてはまる可能性がある低所得世帯のうち、実際に受給しているのは約2割との説もある。
 生活保護が認められれば、病気のとき無料で医療機関にかかることができる。しかし、認められない人は国民健康保険に加入せざるを得ない。ここで保険料を払えないと「無保険」となる。今、約21万世帯が医療費の全額負担を求められている。
 健康保険証を持っていない人の受診を拒むことができなかった医療現場でやむを得ず広がっているのが「無料低額診療」だ。患者の自己負担分を医療機関の持ち出しなどで補う制度で、15年度にはのべ約780万人が利用した。
 国民皆保険といいながら、この国ではすでに「皆」が破れつつある。
 急場しのぎの給付抑制策を続けていても、このままでは20年後に「安全網」が崩壊することは避けられない。持続させるための方策を真正面から議論する段階にある。


生活保護費引き下げ 酷薄な弱者切り捨て許されない
 5年に1度の生活保護費見直しで、厚生労働省は食費や光熱費などに充てる「生活扶助」を最大約5%減額しようとしている。ひとり親世帯の母子加算も一部引き下げる方向という。
 前回2013年度改定でも、発足間もない第2次安倍政権がいの一番に生活保護費に手を付け、生活扶助が6.5%減額された。「自助」「適正化」の名の下、多くの税の無駄や大盤振る舞いの防衛費を放置したまま安易に「最後の安全網」を崩壊させることは許されない。最も困窮している人々をさらに追い込み、切り捨てる政権の姿勢に抗議し、強く撤回を求める。
 しかも厚労省は当初、約14%もの大幅切り下げを目指していた。審議会の反対で一転して翌日、5%に抑制したが、それほど簡単なら下げ幅の根拠や妥当性にかえって疑問が生じよう。
 国は引き下げの根拠を、低所得世帯との「均衡」に置く。だが、15年時点の日本の相対的貧困率は15.6%。2千万人近くが貧困に陥っている。対して生活保護受給者は、直近の今年9月時点で約216万人。この20年で2.7倍に増えたが、それでも生活保護が必要なのに受給していない人が約8割と指摘される。均衡ラインは、実態よりかなり低い可能性が高い。
 低所得世帯の生活が落ち込むと「逆転現象」を避けるために生活保護費を下げるという、果てしない「切り下げ合戦」を続ければ、社会の底は完全に抜けよう。働いても最低限度の水準に届かない労働環境をまず改善して、低所得世帯と生活保護世帯の暮らしの水準を、ともに引き上げることこそが急務だ。
 審議会も、現在の算定方法について「最低生活を保障する水準を満たすと言えるか、検証する必要がある」と異例の言及をした。厚労省は重く受け止め、「引き下げありき」の算定基準を早急に見直さねばなるまい。
 さらに看過できないのは、母子加算の引き下げ。子ども1人の場合に月約4千円減らす方針という。シングルマザー世帯の過半数が貧困状態にある中、政治の酷薄に憤りを禁じ得ない。
 政権は「子どもの貧困解消」「教育無償化」を言い立てるがまるで整合性がない。子の貧困は当然に「大人の貧困」。削減分は生活保護世帯の高校生の進学支援などに振り向ける考えというが、別に予算を確保すれば済むこと。「貧困の連鎖」の放置、拡大を強く危惧する。
 生活保護費の切り下げは、誰にとっても決して人ごとではない。市町村などの低所得世帯向け減免制度の多くは、適用基準額が生活保護基準額に連動している。今は無関係な人も、解雇や病などを機に、いつ貧困や孤立に陥るかも分からない。
 生活保護制度は、時の政権による「施し」などではなく、憲法が保障する「健康で文化的な最低限度の生活」を守るための権利である。政治に分断され、冷たい自己責任論に陥らぬよう関心を寄せ続けたい。


内密出産制度  「出自知る権利」見据え
 親が匿名で生んだ子どもが成長後に出自を知ることができる−。そんな一歩につながってほしい。
 育てられない赤ちゃんを匿名で受け入れる「こうのとりのゆりかご」(赤ちゃんポスト)を設置している熊本市の慈恵病院が、妊婦が匿名で出産し、子どもが一定年齢に達した後で出自を知ることができる「内密出産制度」導入を検討していることを明らかにした。
 母親には出産時に限って匿名を認め、子どもには自分について知る環境を保障する。そんな仕組みといえる。
 日本も批准する「子どもの権利条約」は「出自を知る権利」を規定している。望まない妊娠・出産に苦しむ女性だけでなく、生まれた子どもの権利をどう守っていくか。広く深い議論につなげたい。
 病院の構想では、妊婦に身元を記した封書を行政機関に預けてもらったうえで匿名での出産を受け入れ、子どもは特別養子縁組した家庭などで養育を求めるという。
 ドイツでは2014年に制度化されている。相談機関に実名で相談し、医療機関では匿名で出産できる。16歳になった子どもは母親の名前を知ることが可能という。
 同病院の「ゆりかご」は、遺棄されて命を落とす新生児などを救うため10年前に設置された。これまで130人が預けられたが、26人は親の身元が分かっていない。
 「ゆりかご」の運用を検証する同市の専門部会が9月にまとめた報告書では、子どもの身元が判明しない場合の問題点として、遺伝性疾患のリスクを知ることができないほか、思春期以降の人格形成に影響することを挙げている。
 匿名でしか預けられない妊婦の事情を理解すると同時に、子どもの将来を見据えた対応が重要だ。
 ドイツの倫理審議会は09年、キリスト教団体が設けた「ゆりかご」を「乳児殺しの回避にならない」と政府に廃止を勧告、母親が身元を明かさずに出産できる制度とともに法令に反するとした。内密出産制度はその後に導入された。
 ただ、日本で同制度を設けても、現行法上は子どもが無戸籍になる可能性がある。法的な問題点や子どもに及ぼす影響について、国や自治体も含めた検討が必要だ。
 同市の報告書は、妊娠・出産について身近な人や公的機関に相談できない女性が多いことや、現在の性教育では妊娠後への対応が不十分などの課題も指摘している。
 命の重さや生まれてくる子どもの権利に関し、社会全体での議論を深めることが不可欠だ。


大学共通テスト 問題点の改善を着実に
 公表された内容に、戸惑う生徒や保護者も多いのではないか。
 大学入試センターが、センター試験に代わる「大学入学共通テスト」の試行調査の結果を示した。
 知識偏重を脱し思考力を重視する狙いの下、新たに国語と数1・Aで記述式が導入されただけでなく、従来のマークシート式の出題にも大きな変化がみられる。
 一方、難易度の高まり、問題の分量が増えたことによる負担、記述式の採点基準のあいまいさといった問題点も浮かび上がった。
 大学入試改革は、新学習指導要領が掲げる「変化の激しい時代を生きる力を育てる教育」への転換を促すのが目的だ。
 新テストは2020年度からで、来春には最初の受験生となる現中学3年生が高校に入学する。
 来年度の本格的な試行調査に向けて課題を洗い出し、着実に改善しなければならない。
 マーク式は、世界史Bで日本の出来事を世界史的な視点で問うたり、物理で「該当なし」を含めた選択肢から正解を全て選ばせるなど、新しい試みが打ち出された。
 記述式では、部活動という身近なテーマで複数の文章や資料を読み比べて情報を整理し、考えさせる国語の出題が目を引く。
 知識の実際的な活用力を問うており意欲は伝わる。
 だが、新機軸の問題の多くで正答率が低迷し、現在の授業内容とのギャップもうかがわせた。
 全体として難易度が上がったため、平均的な受験生には荷が重いとの指摘もある。
 結果が二極化しては、選抜試験として有効とは言えない。過度な負担とならないよう、内容や分量を検証する必要がある。
 記述式の採点は、複数で行われる。その評価が正確かどうか、抽出検査するというが、採点にばらつきが出るとの懸念は消えない。
 受験生が簡単に自己採点できることも重要なポイントだ。できなければ、出願の判断に迷うだろう。不安を払拭(ふっしょく)するため、明快で丁寧な説明が求められる。
 気になるのは、問題文や資料の量が従来より2割も増えた点だ。
 国立情報学研究所の調査では、基本的な読解力が身についていない中高生が多いことが明らかになった。就学援助率の高い学校で正答率が低い傾向もある。
 読解力や応用力は一朝一夕には育たず、初等教育からの積み重ねが必要だ。それを実現するためには、国や自治体による学校現場の支援が欠かせない。


ウーマンラッシュアワーが『THE MANZAI』で怒涛の政治批判連発! 原発、沖縄基地問題、コメンテーター芸人への皮肉も
 まさに「圧巻」の5分30秒だった。昨晩、放送されたフジテレビの恒例演芸番組『THE MANZAI 2017』に登場した、ウーマンラッシュアワーの漫才のことだ。
 ウーマンラッシュアワーの村本大輔といえば、8月に放送された『朝まで生テレビ!』(テレビ朝日)で「安倍さんは戦争の臭いがプンプンする人」「核の抑止力っていうのはほんとうに意味がない」などと物怖じすることなくはっきり意見を口にし、北朝鮮問題にも「対話」の努力を政治家に求め、その上、日本が侵略した過去にまで言及。終戦記念日には〈僕は国よりも自分のことが好きなので絶対に戦争が起きても行きません〉とツイートし、本サイトでは「最強反戦芸人」としてこの話題を取り上げた。
 だが昨晩は、ウーマンラッシュアワーという芸人として、こうした政治批判を、なんと漫才のネタに見事に昇華し披露してみせたのだ。
 まず、村本は、初っ端から「ニュースのコメンテーターやってるのも吉本の芸人」「ニュースを読むのも芸人、犯罪を犯してニュースに出るのも芸人ですね!」と言い、所属する吉本を含めた芸人の不祥事・スキャンダルを立てつづけに紹介。まあ、ここまではナイツや爆笑問題といった時事ネタ系漫才コンビも話のタネに使うものだ。
 だが、続いてもちだしたネタは、なんと原発。まず、村本は「福井県出身なんですよ」「よかったらきょうは福井県の場所だけでも覚えて帰って下さい。いいですか? 北朝鮮の向かい側!」と言うと、相方の中川パラダイスとこんな掛け合いをはじめる。
村本「福井県の大飯町、知っていますか? 大飯原発がある大飯町です」
中川「あー、ニュースであるよねー」
村本「原発の町、大飯町です。大飯町の隣は高浜町・高浜原発。その隣は美浜町・美浜原発。その隣は敦賀のもんじゅ。小さい地域に原発が4基あるんです!! しかし、大飯町には夜の7時以降にやっている店がないんです! 夜の7時になったら町が真っ暗になるんです! これだけ言わせてください! 電気はどこへゆく〜!!!」
 漫才がはじまって早々にぶっ込んできたのが、テレビタブーである原発ネタ。しかも、村本の超高速かつ「立て板に水」の語り口の迫力もあって、観覧席も大爆笑だ。
 しかし、ここからがすごかった。「福井に住ませてください」という中川に、福井に「愛」をもっているか否か次々に村本が質問を浴びせ、最終的に「ようこそ福井へ!」と歓迎する。そのスタイルをほかの土地にも当てはめてゆくのだが、福井につづいて東京を俎上に載せて小池百合子を「自分ファースト」と揶揄したかと思えば、次にテーマにしたのは、沖縄だった。
沖縄への基地押し付け、思いやり予算、対米追従も批判
 彼らの漫才の命でもあるリズム感、スピード感を伝えきれないことの野暮さは百も承知だが、ぜひ見逃した人にも知ってもらいたいので、以下に書き起こしたい。
村本「現在、沖縄が抱えている問題は?」
中川「米軍基地の辺野古移設問題」
村本「あとは?」
中川「高江のヘリパッド問題」
村本「それらは沖縄だけの問題か?」
中川「いや日本全体の問題」
村本「東京でおこなわれるオリンピックは?」
中川「日本全体が盛り上がる」
村本「沖縄の基地問題は?」
中川「沖縄だけに押し付ける」
村本「楽しいことは?」
中川「日本全体のことにして」
村本「面倒臭いことは?」
中川「見て見ぬふりをする」
村本「在日米軍に払っている金額は?」
中川「9465億円」
村本「そういった予算は何という?」
中川「思いやり予算」
村本「アメリカに思いやりをもつ前に──」
中川「沖縄に思いやりをもて!!!」
 一気呵成に畳みかけられてゆく、事実と正論。次に取り上げたのは、熊本だ。ここでふたりはいまなお仮設住宅に暮らしている人が熊本で4万7000人、東北では8万2000人もいること、一方で新国立競技場の建設費が1500億円もかかることを掛け合い、「国民はオリンピックが見たいんじゃなくて」「自分の家で安心してオリンピックが見たいだけ」「だから豪華な競技場建てる前に」「被災地に家を建てろ!!!」と展開したのである。
 さらに、次にぶち込んだのはアメリカと日本の関係だ。
村本「現在アメリカといちばん仲がいい国は?」
中川「日本」
村本「その仲がいい国は何をしてくれる?」
中川「たくさんミサイルを買ってくれる」
村本「あとは?」
中川「たくさん戦闘機を買ってくれる」
村本「あとは?」
中川「たくさん軍艦を買ってくれる」
村本「それはもう仲がいい国ではなくて──」
中川「都合のいい国!!!」
最後は国民に「意識の低さ」という問題を突きつける!
 安倍首相が完全に「トランプの犬」に成り下がっていることは、すでに世界が知っていることだが、日本のメディアだけがそこから目を逸らし、日米関係の強化を後押し。だが、武器の爆買いをネタにして、そんなのおかしいだろう、と吠えたのだ。
 そして、極めつきが、この応酬だ。
村本「現在日本が抱えている問題は?」
中川「被災地の復興問題」
村本「あとは?」
中川「原発問題」
村本「あとは?」
中川「沖縄の基地問題」
村本「あとは?」
中川「北朝鮮のミサイル問題」
村本「でも結局ニュースになっているのは?」
中川「議員の暴言」
村本「あとは?」
中川「議員の不倫」
村本「あとは?」
中川「芸能人の不倫」
村本「それはほんとうに大事なニュースか?」
中川「いや表面的な問題」
村本「でもなぜそれがニュースになる?」
中川「数字が取れるから」
村本「なぜ数字が取れる?」
中川「それを見たい人がたくさんいるから」
村本「だからほんとうに危機を感じないといけないのは?」
中川「被災地の問題よりも」
村本「原発問題よりも」
中川「基地の問題よりも」
村本「北朝鮮問題よりも」
中川「国民の意識の低さ!!!」
 言葉の勢いは増し、息をつかせぬまま、最後に突きつけられる「国民の意識」という問題。社会や政治の出来事を風刺する旧来の漫才ネタではなく、情報の多さとスピード感で見る者を引きつけながら、言葉の力で圧倒させる。しかも、毒舌芸人として鳴らす村本らしく、最後はマイクに向かって「お前たちのことだ!」と言い放ち、ステージを去った。それは、まったく見事な、新しい「漫才」だった。
村本「コメンテーターなんて情報集め、センターマイクの前で吐き出す」
「政治ネタはNG」という空気が蔓延するテレビ界に迎合せず、しかもきっちりと「話芸」というかたちに落としこんだその技量は素晴らしいものだ。事実、ツイッターではウーマンラッシュアワーの話題が急上昇、多くの人が2人を称えた。
 そして、印象的だったのは、ネタを終えた村本の一言だ。番組のエンディングで流れた映像では、ステージ袖の村本は「ただコメンテーターで終わる芸人といっしょにしないでほしい」とカメラの前で述べた。また、ツイッターでも、〈コメンテーターなんか情報集めにしか過ぎなくて、おれがほんとに吐き出す場はセンターマイクの前だけ〉とつぶやいた。
 奇しくも先週金曜日、安倍首相に誘われ焼肉を囲んだ松本人志。同日には米軍ヘリ窓落下事故を受けて沖縄県の翁長雄志知事が官邸で米軍機の飛行中止を求めたが、安倍首相は面会もせず、そのくせ、松本や指原莉乃らといった面子と会食。一方、松本は自身の番組『ワイドナショー』(フジテレビ)で安倍首相を平身低頭で迎え、無批判に擁護を繰り返し、ついには“メシ友”に成り下がった。これぞ、地に落ちた「コメンテーター」の姿だろう。
 だが、『ワイドナショー』にもコメンテーターとしてたびたび出演してきた村本は、安倍政権を刺激することを恐れてテレビが取り上げようとしない原発や沖縄の基地問題を、漫才というかたちにして「これでいいのか」と視聴者に投げかけた。
〈ほんとに吐き出す場はセンターマイクの前だけ〉という芸人としての矜持と、権力や空気に巻かれないという覚悟。──もしかすると今後、テレビ界には村本は使いづらいという空気が流れるかもしれないが、視聴者は彼らの笑いにビビットに反応したということをよく覚えていてほしい。視聴者が見たいものは、予定調和のコメントでも、ましてや権力の犬となった芸人ではないのだ。(編集部)


公文書管理法 野党案を軸に見直しを
 森友・加計学園を巡り問題点が改めて浮き彫りになった公文書管理法について、野党が改正案をまとめた。国の職員が職務上作成した文書の1年以上の保存を義務付けるなど、欠陥を是正する内容になっている。
 他の論点も含め、年明けの通常国会で議論を深めて抜本改正につなげるよう与野党に求める。
 森友学園への国有地売却で財務省は、関係書類は「廃棄した」との説明で押し通した。加計学園の問題では、内部告発で明るみに出た文書を菅義偉官房長官は「怪文書」扱いした。
 「国民への説明責任」を全うするよう求める公文書法の趣旨に反する対応だった。
 「消えた年金記録」の問題、厚生労働省の倉庫にしまい込まれた薬害エイズの関連文書…。文書のずさんな扱いは以前からしばしば指摘されている。
 公文書法が2011年4月に施行されてからも後を絶たない。福島原発事故では政府の対策会議の多くが議事録を作らなかった。内閣法制局は集団的自衛権行使を巡る憲法解釈変更について、内部検討の経緯を示す文書を残していなかった。最近では南スーダン国連平和維持活動(PKO)日報の隠蔽(いんぺい)問題がある。
 野党の改正案は立憲民主、希望、共産、自由、社民、「無所属の会」の6会派が先の特別国会で衆院に共同提出した。継続審議の扱いになっている。
 法案は1年以上の保存義務づけのほか、▽保存期間は最長でも30年とする▽保存期間が過ぎた文書は公開する▽組織的に使わなくなった文書も公文書として扱う▽特別防衛秘密にも公文書法を適用する―ことなどをうたっている。
 この通りに改正されれば政府が国民に知らせずに結ぶ外交密約も遅くとも30年後には開示される。防衛秘密にも保存、公開の網がかかる。透明度は上がる。
 文書管理の研究者で作る日本アーカイブズ学会は2年前、ルールから外れた廃棄に罰則を設けることや、特定秘密は秘密解除後に必ず開示することなどを内容とする提言をまとめている。ほかに「アーキビスト」と呼ばれる専門職制度の創設、電子データの「中間書庫」設置など、各方面から提案されている。
 公文書法には施行後5年の見直し規定がある。実行されないまま今に至っている。政府はガイドライン改定の準備を進めているが、運用の改善では問題は解消しない。法そのものを改正すべきだ。


【森友の撤去ごみ】もう言い逃れはできない
 学校法人「森友学園」への大阪府豊中市の国有地払い下げ問題でまた新たな事実である。
 小学校の建設用地から撤去されたごみの量は、国の算定の100分の1だったことが分かった。民進党の調査チームの会合で、国土交通省大阪航空局が明らかにした。
 大阪航空局は払い下げに当たり、地中から新たなごみが見つかった、との学園側の申し出を踏まえ、撤去すべきごみの量と経費をはじいていた。約1万9500トン、約8億2千万円だった。
 財務省近畿財務局はこの額を値引きし、土地を1億3400万円で売却する契約を結んだが、実際に撤去されたのは194トンだったという。
 ごみの量を巡っては会計検査院が11月、国の見積もりは過大と指摘。「値引き額の根拠が不十分で、算定の際に慎重な検討を欠いていた」と結論付けている。新たな事実もこの指摘を裏付けるものだ。
 それにしても100分の1というのは看過できない。算定が不十分であるにしても程がある。作為的と疑う声が出て当然だ。
 衆院選や特別国会が終わったいまごろになって、こうした重要な情報が出てくること自体、政府の姿勢が問われよう。
 特別国会では財務省が、学園と近畿財務局とのやりとりを録音した音声データの内容を認めた。「ゼロ円に極めて近い形で、払い下げをしてほしい」と迫る学園側に対し、近畿財務局側は「できるだけ努力する」などと応じている。
 財務省は、やりとりは国の考え方を示したものであり、価格交渉ではなかった、としている。強弁というものだ。
 土地購入を希望した別の学校法人には、ごみの撤去費として約8430万円を示していたことも明らかになった。単純比較はできないにしても、森友への配慮が目立つ。
 安倍昭恵首相夫人が一時、名誉校長に就任していた小学校の建設は、かくも異例ずくめだ。手続きがゆがめられていたのは明らかである。
 しかも、政府のこれまでの対応はあまりに不誠実だ。
 ことしの通常国会で財務省の佐川・前理財局長は、「面会記録は残っていない」「適正な価格で売った」「先方にあらかじめ価格について申し上げることはない」などと説明してきた。最近判明した事実はこれらの答弁と矛盾する。
 財務省は来年にも国有財産の処分手続きを厳格化するという。問題にけじめをつけないまま教訓にするというのだろうか。
 もう言い逃れは許されない。政府に改めて求める。なぜこうした事態になったのか、国民が納得できるまで説明を尽くすべきだ。トップの麻生財務相の責任も重い。
 来月には次の通常国会が召集される。国会は、加計学園問題も含め、追及を強める必要がある。真相究明には昭恵氏や佐川氏の招致が欠かせないことはいうまでもない。


宮内庁「週刊新潮」への猛抗議は天皇が“官邸のネガキャン”に激怒したから!? 天皇は「安倍首相に恨み骨髄」は事実
 今月頭の皇室会議で、今上天皇の退位と皇太子の即位の日程が正式に決定した。2019年4月30日をもって、平成は30年あまりで幕を閉じ、5月1日にあらたな元号を迎える。
 そんななか、宮内庁長官が14日の会見で、「週刊新潮」(新潮社)に対して抗議を行ったことを明かし、その席でも「事実に全く反し、国民に大きな誤解を与えるもので、極めて遺憾だ」と強い調子で新潮を非難した。
 実は、宮内庁がマスコミ報道にたいして行う抗議には2種類ある。ひとつは宮内庁の官僚がアリバイ的に行っているもの、この場合は宮内庁次長などが口頭で抗議するだけで、文書などは送付しない。もうひとつは天皇皇后の希望で出される本気の抗議で、このケースでは、メディアサイドに抗議文書を送付。宮内庁のHP内にある「皇室関連報道について」というコーナーに抗議文が掲載されるのがパターンになっている。
 たとえば、昨年のNHKによる「天皇陛下『生前退位』の意向」スクープに対しての対応は典型的な前者だった。宮内庁は口頭では否定したが、NHKに抗議文書を送ることもHPに抗議文が出ることなく、後日、NHKを裏付ける「おことば」の表明となった。
 一方、今回の「週刊新潮」のケースは抗議文書を送付したうえ、「皇室関連報道について」に抗議文を掲載しており、完全に後者、天皇皇后の意向をふまえた本気の抗議だ。
「しかも、一週刊誌の記事に宮内庁長官が会見のなかでこれだけ強い調子で抗議を行うというのは、何年もなかったことです。今回は明らかに天皇陛下の相当に強い意向があったと考えるが自然でしょう」(ベテラン皇室記者)
 では、天皇を怒らせた新潮の記事はいったいどういう内容だったのか。抗議を受けたのは、12月14日号の特集記事「「安倍官邸」に御恨み骨髄「天皇陛下」が「心残りは韓国…」」。といっても、宮内庁が今回、新潮に抗議した箇所は、タイトルにある「天皇陛下が安倍官邸に御恨み骨髄」だとか「韓国訪問できなかったことを心残りに思われている」といった、記事のメイン部分ではなかった。
 抗議の対象はただひとつ、記事の33ページに掲載された官邸関係者の打ち明け話だった。以下に全文を引用しよう。
抗議を受けたのは「天皇がパレードをしたい」という官邸関係者の証言
「最近耳にしたのが、陛下が華やいだ雰囲気で皇居を去りたいお気持ちを持っていらっしゃるということ。具体的には、一般参賀のような形で国民に対してメッセージを発し、そのうえでパレードをしたいと考えておられるようです。その一方で官邸は、粛々と外国の賓客も招かずに静かにやりたいという考えがあって、そこで宮内庁とせめぎ合いをしていると聞いています」
 この官邸関係者の打ち明け話が確かならば、パレードみたいな派手な行為で皇位継承を盛り上げたいとする天皇・宮内庁側と、静謐な皇位継承をよしとする官邸、といった構図になる。しかし、これに対して、宮内庁はこんな内容の抗議文を送ったのだ。
〈陛下は、法案が通った非常に早い時期から、譲位の儀式の方はできるだけ簡素になさりたいとのお考えをお持ちであり、とりわけ、外国賓客の招待については、新天皇の即位の礼にお招きすることの可能性を考えられ、御譲位の儀式にお招きするお気持ちはお持ちでない、また、一般参賀については、最近のヨーロッパ王室におけるお代替わりの行事において、例外なく王宮のバルコニーで新旧の国王による国民に対する挨拶が行われていたが、陛下におかれては、そのようなことをなさるお考えのないことを度々、我々に留意するようご注意を頂いていたところであります。パレードについての言及はこれまでありませんでしたが、以上のようなことから、華やかなものをお考えとはとても考えられないことです。〉
 ようするに、天皇の意向は新潮の記事とはまったく逆で「簡素になさりたい」というものだったというのだ。そして、抗議文書は怒りの感情さえにじませながら、こう続く。
〈宮内庁としては、このような陛下のお気持ちについては、早くより、十分に承知しており、内閣官房に対しても、御譲位の行事については、外国賓客を招いたりすることなく、宮殿内において粛々と静かに行われたい旨を伝えていたところであります。
 冒頭引用した記事に掲載されている陛下のお気持ちやお考えは、事実に全く反するものであり、これを陛下のお気持ちであるかのように報ずることは、国民に大きな誤解を与えるもので、極めて遺憾です。
 ここに、正しい事実関係を明らかにし、誤解を正すとともに、抗議いたします。〉
 宮内庁長官の会見でもこの抗議文書と同様の内容が読み上げられ、さらに「天皇陛下は、できるだけ簡素になさりたいとの考えをお持ちだ」と念押しのコメントが発せられた。天皇が相当に激しい怒りを抱き、抗議をするように宮内庁に要請したと考えて間違いないだろう。
天皇が疑った「官邸によるネガティブキャンペーン」
 天皇や宮内庁の肩を持つつもりはないが、両者の主張を見比べると、たしかに、これは明らかに「週刊新潮」の誤報だ。
 だいたい、今上天皇は昨年の「おことば」のなかでも、昭和天皇の逝去時にあった「社会の停滞」を懸念し、長きにわたる関連皇室行事について「とりわけ残される家族は、非常に厳しい状況下に置かれざるを得ません。こうした事態を避けることは出来ないものだろうかとの思いが、胸に去来することもあります」と述べていたからだ。それが一転、大々的なアピール、しかも海外からお客さんまで呼ぶパレードのような“どんちゃん騒ぎ”を望むというのはありえない。
 もっとも、該当箇所はわずか10行ほどのコメントであり、いくら誤報とはいえ、宮内庁長官がここまで異例な激しい調子で抗議するようなものなのか。
 実は、天皇がここまで怒りを示したのは、それがたんにトンチンカンな誤報だったというのが理由ではなく「官邸関係者の打ち明け話」だったからではないか、という見方が浮上している。
 そのことは今回、宮内庁が新潮に送った抗議文書からもうかがえる。文書の後半、「内閣官房に対しても(略)宮殿内において粛々と静かに行われたい旨を伝えていたところ」と内閣官房を名指しする形で、事実が真逆であることを主張するくだりが出てくるのだ。ここまで具体的に書くのもやはり異例のことであり、新潮の情報源である官邸へのメッセージとさえ受け取れる。全国紙の宮内庁担当記者もこう解説する。
「天皇皇后両陛下の官邸への不信感はきわまっています。これまでのこともあり、今回の新潮が掲載したコメントも、官邸が自分たちにネガティブキャンペーンを仕掛けてきたとらえられ、ああいう抗議文書となったのではないでしょうか」
 たしかに、天皇皇后と安倍官邸の対立は根深いものがある。天皇皇后が戦後日本の平和主義を破壊しようとする安倍首相に危惧を抱いているのは、周辺の関係者が例外なく認めており、第二次安倍政権以降、天皇と皇后が踏み込んだ護憲発言を行ってきたのもその危機感の表れだった。
 ところが、天皇皇后のこうした護憲姿勢にたいして、安倍首相はブレーンのひとりである八木秀次・麗澤大学教授を使って攻撃に出た。八木氏に2014年の「正論」(産経新聞社)で〈両陛下のご発言が、安倍内閣が進めようとしている憲法改正への懸念の表明のように国民に受け止められかねない〉〈宮内庁のマネジメントはどうなっているのか〉と書かせたのだ。
「天皇陛下が安倍首相に恨み骨髄」の記述には抗議しなかった宮内庁
 さらに両者の溝が深くなったのは、女性宮家や生前退位をめぐる問題だった、以前から天皇サイドが水面下で検討を要望していたにもかかわらず、官邸は無視。その結果、天皇は「おことば」で国民に直接語りかけるという行動に出るのだが、天皇の表明後も官邸は、当時の風岡典之長官を事実上、更迭。次長に子飼いの内閣危機管理監だった西村泰彦氏をあてて牽制する報復人事に出た。
 国民世論におされてしぶしぶ生前退位だけは認める方向に転換したものの、政府有識者会議やヒアリングには、安倍首相直々の指名で“生前退位反対派”の日本会議系メンバーを複数送り込み、制度化を望む天皇の希望を無視し「一代限り」としてしまった。
 しかも、この有識者会議のヒアリングでは、安倍首相が人選した平川祐弘・東京大学名誉教授が「ご自分で定義された天皇の役割、拡大された役割を絶対的条件にして、それを果たせないから退位したいというのは、ちょっとおかしいのではないか」と天皇を批判する始末だった。 
 客観的に見ても嫌がらせとしかみえないが、こうした安倍官邸の仕打ちを天皇がどう受け取ったのかは、明らかだろう。事実、今年の5月21日には、毎日新聞が生前退位関連法について、天皇が「一代限りでは自分のわがままと思われるのでよくない。制度化でなければならない」「自分の意志が曲げられるとは思っていなかった」などと語っていたとすっぱ抜いていた(ちなみこの記事に対して宮内庁は抗議文書を送付しておらず、HPにも抗議を掲載していない)。
 そして、今回の「週刊新潮」による事実とはまったくちがう「官邸関係者の打明け話」。天皇が怒り心頭に発したとしても不思議はない。
 いや、そんなまどっろこしい言い方はやめよう。天皇が安倍官邸に激怒していることには、もっと決定的な証拠がある。それは「天皇陛下がパレードを望んでいる」という官邸関係者のコメントにあれだけ強く抗議した宮内庁が、そのコメントが載った「新潮」のタイトルと記事のメイン部分には一言も抗議していないという事実だ。
 改めて書いておくと、「新潮」記事のタイトルは、「「安倍官邸」に御恨み骨髄「天皇陛下」」。記事には、侍従職関係者によるこんなコメントが掲載されていた。
「陛下は喜怒哀楽の感情を表に出すことを決してされないのですが、それでも安倍さんには御恨み骨髄、という表現がぴったりくるのではないでしょうか。これだけ陛下の思いをないがしろにした首相は前代未聞だと言えます」(編集部)


支持率低下で焦り? 安倍首相「インスタ」突如開設の狙い
「2018年いよいよInstagram始めます」――。安倍首相が人気SNS「インスタグラム」を15日に新設。早速、来年から本格的に始めると投稿し、「なぜ、今ごろ?」と話題になっている。14年に「笑っていいとも!」に出演した際のネームプレートの写真を添えている。
 安倍首相は、昭恵夫人、野田聖子、世耕弘成、橋下徹、「自民党」のほか、なぜか4月に現役を引退した元フィギュアスケーターの浅田真央もフォローしている。コメント欄には「真央ちゃんフォローしていてビックリ」などと驚きの声が上がっているが、なぜいきなりインスタグラムを始めたのか。
「インスタグラムは、『インスタ映え』が、今年の流行語大賞に選ばれるなど、注目を集めています。安倍首相は、とにかく世論の支持が離れることを恐れている。NNNの最新の世論調査では、内閣支持率が4カ月ぶりに4割を割る37.8%に落ち込み、不支持率は45.3%でした。流行のSNSを駆使することで、若い世代に訴えたいのでしょう」(官邸事情通)
■好意的なコメントが目立つが…
 気になるのは、コメント欄に「安倍総理頑張れ!」「毎日お疲れ様です」などと前向きな投稿が目立つ一方、「首相がインスタグラム開設」と報じたネットニュースのコメント欄には「昭恵を証人喚問しろ」「トランプ(大統領)の真似か」「遊んでる場合か!」と辛辣な意見ばかりが投稿されていることだ。
 インスタグラムは投稿者が公表したくないコメントを削除することができる。まさか気に入らないコメントを“削除”しているのか。ITジャーナリストの井上トシユキ氏はこう言う。
「不都合なコメントを削除するということは、さすがに露骨過ぎるので考えづらいと思います。最近の政治家のSNSを見ていると、支援者だけが書き込んでいるように見える。モリカケ問題や政府が進める増税案に疑問を持っているユーザーは、嫌いな政治家のSNSにわざわざアクセスしようとは思わないということです。反自民の考えを持つユーザーは、ネットニュースの掲示板という第三者的な場所でコメントしているのでしょう」
 しかし、いずれ削除しきれないほど批判コメントが殺到するのではないか。


ジュゴン保護「移入で」 生態専門家批判「短絡的」 辺野古・環境監視委員ら提言
1月末に開催された日本サンゴ礁学会第20回大会で、同会会員で普天間飛行場代替施設建設事業に係る環境監視等委員会の委員でもある識者らが、県内海域に生息するジュゴンの保護対策として「外部からの導入を検討することが必要」と提言していたことが16日までに分かった。識者らは5日に防衛省であった環境監視等委員会の会合でも他の委員に資料を配布し、同様の説明をしていた。トキやオオカミの繁殖事例とジュゴンを同列に扱うことについて、海洋生態学に詳しい識者は提言に対し「短絡的で根本的解決には到底至らない」と指摘している。
提言は「琉球列島におけるジュゴン個体数の減少と人間活動」と題した報告書の中でまとめられていた。サンゴ礁学会としての公式見解ではなく、学会内の発表となっている。
提言をまとめたのはサンゴ礁学会会員を含む5人で、うち4人は環境監視等委員会の委員も務める。提言者の一人、京都大フィールド科学教育研究センターの荒井修亮氏は「トキも中国からの導入で繁殖できたし、海外でもオオカミやヒョウなど成功事例はある」と述べ、導入案の有効性を主張する。また環境監視等委員会の目的は「あくまで工事を中止するためではなく、いかに最大限の環境配慮をするか検討するものだ」と話した。
報告書で識者らはジュゴンの個体数が激減し、現在は本島北部にしか生息していない理由の一因に、1970年代以降に加速した本島中南部沿岸での開発行為を挙げていた。海洋生態学に精通する向井宏北海道大名誉教授は「委員は開発行為がジュゴンに与える影響を熟知した上で、埋め立て工事にお墨付きを与えるつもりか」と述べ、移設ありきの保護措置の提言を批判した。
また向井名誉教授はジュゴンが好んで利用する海草藻場は限定的で、その重要な地点の一つが辺野古・大浦湾だと指摘。「いくら藻場を植え付けたり海外からジュゴンを連れて来たりしたとしても、そこに豊かな環境がなければいずれは滅びるのは明白だ」と述べ、科学的根拠や実効性の乏しい助言を呈す環境監視等委員会の資質に疑問を呈した。
今回の提言について、沖縄防衛局は「あくまで委員の先生方の見解であり、防衛局としては今後も指導を受けながら勉強したい」と話している。(当銘千絵)


被害我慢で「感謝状」? 高江米軍ヘリ炎上 「何に対して」地主困惑
沖縄県東村高江の米軍ヘリ不時着・炎上事故で、在沖米軍は15日、事故現場となった牧草地地主の西銘晃さん(64)に感謝状を贈った。米軍から事前の説明はなく、突然の感謝状に西銘さんは「あきれて物が言えない。我慢してくれたから感謝状なのか。何か自分から協力したわけでない。何に対する感謝状なのか」と話し、困惑している。
西銘さんによると、村長、区長と一緒に北中城村の米軍キャンプ瑞慶覧に同日来てほしいと、村役場を通じ招かれていたが、西銘さんは多忙を理由に断っていた。この時は「食事会」との説明だったという。
米軍側から15日午前9時ごろ「北部訓練場への通りすがりに寄りたい」と電話があった。その際は理由を言っていなかった。約30分後に米海兵隊政務外交部長のダリン・クラーク大佐が西銘さん宅を訪れ、ニコルソン在沖四軍調整官名の感謝状を渡した。米軍はツイッターの投稿で「多大なるご迷惑と、その後の協力に感謝」と趣旨を説明している。
被害を受けた牧草地は、日米が補償する方針だが、まだ原状回復はされていない。


沖縄でなぜ事故が多いのか? 米軍ヘリから透けるアメリカの事情
沖縄県宜野湾市の普天間第二小学校の運動場に2017年12月13日午前、米軍普天間飛行場所属のCH53E大型輸送ヘリコプターの窓が落下するという事故が起きました。児童の体育の授業中に、空から重さ約7.7キロの窓を落としてしまったCH53Eという海兵隊の大型ヘリ。実は今年に入り、事故や不具合を相次いで起こしています。なぜ、このヘリに関連する事故が多発しているのでしょうか。その背景にはある事情があります。
普天間飛行場所属のCH53Eは今年(2017年)に入って、事故や不具合が続いています。1、2月は着陸装置の故障、6月に久米島空港への緊急着陸、10月には東村高江で不時着・炎上事故が発生。3、4月には沖縄県が反対してきた米軍車両をつり下げた同型機の訓練が読谷村で確認されていました。
12月7日午前、普天間飛行場に近い保育園の屋根に、米軍のものと見られるプラスチック製の筒が同園のトタン屋根に落下しました。海兵隊は、落下物と同じ部品がCH53Eにあることは認めた上で、「飛行中に落下した可能性は低い」という見解を示しています。それから1週間もたたないうちに、普天間第二小学校への窓の落下事故が起こりました。
CH53Eは、米ロッキード・マーティン傘下のシコルスキー社が製造した重量物資輸送などを目的としたヘリ。1981年から米海兵隊で導入されています。別称はスーパースタリオン(Super Stallion)。3基のエンジンを搭載し、米軍が使用しているヘリでも最も大きく、全長約30メートル、高さ約8メートル、回転翼の直径24メートルあります。米軍車両をつり下げて飛行することもできます。CH53Eは、04年に宜野湾市の沖縄国際大に墜落したCH53Dの後継機ですが、海兵隊の導入から既に30年以上がたち、順次退役が決まっていました。
しかし、その後継となる新型機CH53Kは開発が遅れています。2006年に海兵隊とシコルスキー社は契約を結び、当初は2021年度までに完全配備される予定でしたが、開発期間やコストが膨らみ、今年4月にようやく生産体制が整ったばかりです。海兵隊の2017年航空計画によると、新型機配備は2019米会計年度開始を予定していますが、完全配備の2029年度まで、既に老朽化が進んでいるCH53Eの運用を先延ばししなければならない状況です。CH53Eの部品は既に製造停止になっているものもあり、防衛省が米国防総省に対し、海上自衛隊の同系機MH53Eの部品提供を実施していましたが、その提供期間も本年度で終了しています。
米海軍安全センターの事故統計では、2017米会計年度中、機体が大きく破損したり、死傷者が出たりするという事故の規模が最も重大な「クラスA」のCH53E事故が2件、いずれもアリゾナ州ユマで発生しています。2015年9月には、ノースカロライナ州キャンプ・ルジューン海兵隊基地でCH53Eが宙づり訓練中に墜落し、乗員1人が死亡、11人が負傷。2016年1月には、ハワイ州オアフ島沖で同型機2機が衝突、墜落する事故があり、12人が死亡しています。
CH53Eは、海兵隊が世界各地で軍隊や軍備品輸送のために使用しており、イラクやアフガニスタンといった戦闘地域での任務で既にぼろぼろ、と軍事専門誌などが何度も指摘しています。加えて、オバマ前政権下での強制的な予算削減で国防予算の上限額も定められたため、米連邦議会の軍事委員会や米国防総省は、事故の原因に、国防予算の制約・削減があり、機材不足や整備に深刻な影響を与えていると訴えています。米軍の再建・増強、即応態勢には、国防予算の増額が必要だという主張です。
2001年9月11日の米中枢同時多発テロをきっかけに、ブッシュ大統領(当時)「テロとの戦い」を掲げ、米軍のアフガニスタン侵攻に踏み切ってから既に16年。ベトナム戦争よりも長く、アメリカ史上最長となったアフガニスタンでの戦闘は続いています。オバマ前大統領は2014年にアフガニスタンでの戦闘任務完了を宣言し、完全撤退を目指しましたが、トランプ大統領は反対の立場を示し、2017年8月に米軍の増派を決めました。
長期化する戦闘で疲弊する米軍機や部隊。国防予算の削減。整備不良。新型機の開発を巡る膨大なコストと導入の遅れ。老朽化した機体を無理に先延ばして飛ばす−。そんな米軍を巡る事情が、訓練中の事故を招いているといえます。その悪循環が、子どもたちをはじめ市民の日常生活にも被害を及ぼしてしまう。なぜなら米軍機が人々の頭上を飛ばない場所はほとんどないから。それが沖縄の現状です。


沖縄の負担軽減 早く地位協定を改めよ
 在日米軍大型輸送ヘリコプターの重さ7・7キロの操縦窓が飛行中に外れ、校庭に落下した沖縄県宜野湾市の普天間第二小は、米海兵隊普天間飛行場の北に隣接して、子どもたちは日常的に軍用機の爆音に脅かされている。
 市街地のど真ん中で、市域の4分の1を占める同飛行場の90%以上は、戦後占領下で米軍が接収した民有地。つまり、もともと小学校があったところに造られた。その経緯に鑑みて、当初から安全への配慮が欠落していたのは想像に難くない。
 米軍は、飛行場内での沖縄県警の捜査を受け入れた。在日米軍基地の管理権を米側に委ねる日米地位協定下では異例だ。事故を重く見る米側の「配慮」だろうが、肝心の落下窓は協定の関連規定により米軍に返却され、立件は困難との見方が強いという。
 沖縄県は安全が確認されるまで飛行停止を要請したが、米軍機は構わずごう音を響かせる。今年10月に東村で起きた同型機の不時着・炎上事故などでも、米軍は日本側の要請を無視する形で短期間での飛行再開を繰り返している。
 日本の安全保障に果たす日米同盟の重要性は、かねて翁長雄志知事も認めている。だからなおさら、在日米軍専用施設の約70%が集中する沖縄の負担軽減が「沖縄問題」のように扱われることには我慢がならないに違いない。
 米軍関係者が絡む事件、事故は、本土で報道される数にとどまるまい。その度に、米側の権利擁護に偏る日米地位協定の在り方が問題になる。今回も、翁長氏は「地位協定にもメスを入れないと問題は解決しない」と訴えた。
 地位協定は全28条。日米安保が改定された1960年に締結された。前身は占領下の52年に結ばれた行政協定。米軍や米軍基地は日本の法律に縛られないなど、同じく米軍基地がある他国に比べても際立って米側に特権的な内容が引き継がれている。
 沖縄の負担軽減について、共同通信が先ごろ全国の知事に行ったアンケートでは、その必要性を理解しつつも各論では消極的な空気が浮き上がった。安全保障を「各自治体自身の問題として理解、認識していない」とする翁長氏の指摘は痛烈だ。
 一方で、約3分の1が地位協定改定の必要性に言及。地位協定を盾に、米側の立場を優先しがちな国の姿勢が「負担感」に輪を掛けて、より本土側の姿勢を内向きにしている面があるのではないか。
 日米地位協定は締結から約60年、一度も改定されていない。協定の現状が負担軽減の議論を消極的にさせているなら、それは国の責任だ。政権は改憲に熱を上げる勢いで、早期に協定を見直すべきだ。


リニア入札不正 捜査徹底し全容の解明を
 総工費9兆円を超える巨大プロジェクトに、入札を巡る不正疑惑が浮上した。
 リニア中央新幹線の関連工事を巡り、東京地検特捜部が偽計業務妨害容疑で大手ゼネコン大林組の強制捜査に入ったのだ。
 JR東海が発注する工事を受注するために、公正な入札業務を妨害した疑いである。
 不正が事実なら、「夢の超特急」事業に対する国民の期待を裏切ったことになる。
 徹底的に捜査を行い、全容を解明してほしい。
 リニアの工事契約は、民間同士だ。公共工事の入札で不正があった場合と異なり、刑法の公契約関係競売入札妨害罪などは適用されない。
 だが、民間であっても、不正な受注調整は大きな問題だ。公正な競争をゆがめ、価格が跳ね上がる恐れがある。
 リニアの工事は国の財政投融資3兆円を活用しており、公共色が強い。リニア中央新幹線は東京・品川−名古屋間を約40分で結び、2027年の開業を目指す。大阪までは約70分で、37年の全線開業を予定している。
 疑惑が浮上したのは、リニアが走る地下トンネルと地上をつなぐ名古屋市の「名城非常口」の新設工事だ。
 大林組の共同企業体(JV)が約90億円で受注した。大林組は受注できるよう、入札に参加したほかのゼネコンに要請したとされる。ゼネコンは高い見積価格を出し、協力したという。
 大林組の副社長らは「技術力などが評価されて受注できた」などと容疑を否定している。
 JR東海の担当者が、大林組に工事に関する情報を漏らした疑いも出ている。
 注目すべきは、不正疑惑が大林組だけでなく、業界全体に広がる気配があることだ。
 任意聴取の対象は、別のリニア関連工事の受注社を含むスーパーゼネコン4社全ての幹部らに及んだ。特捜部は近く、受注調整をした独禁法違反の疑いで4社を家宅捜索する方針だ。
 リニア関連工事については、JR東海などが15年以降、計22件の工事契約を締結した。
 スーパーゼネコンと呼ばれる大林組、鹿島、清水建設、大成建設の大手4社は、7割に当たる15件を3〜4件ずつ、ほぼ均等に受注している。
 一つの工事を譲れば、別の工事で見返りがあってもおかしくない。ほかに不正はなかったのか、全ての受注工事を精査するべきだろう。
 大林組など大手ゼネコンを含む建設業界は、これまでも入札などを巡る不正を繰り返し、再発防止を誓ってきた。
 今回の疑惑が事実ならば、業界の体質は全く変わっていないことになる。猛省を求めたい。
 東日本大震災の復興・復旧工事の増加に加え、20年の東京五輪・パラリンピックに向けた再開発などもあって、大手4社は最高益を更新し続けている。
 高い技術力と豊富な施工実績に裏打ちされてのことだろう。不正はそうした信頼を大きく損ねることを忘れてはならない。


<英ネイチャー>今年の10人に米長官を選出「科学を台無しにした」と批判
 英科学誌ネイチャーが19日付で選んだ「影響力があった今年の10人」に、パリ協定離脱を表明したトランプ米政権のプルイット環境保護局(EPA)長官が入った。他の9人は科学への貢献をたたえたが、プルイット氏に対しては「科学を台無しにした」と専門家の談話を引用して批判した。
 プルイット氏は米オクラホマ州の司法長官時代に、オバマ前政権の地球温暖化対策に反対してEPAを提訴している。就任後には火力発電所の二酸化炭素(CO2)排出規制を撤廃し、EPAの諮問委員会のメンバーに産業界寄りの利害関係者を次々に任命した。同誌はプルイット氏をEPAの「解体業者だ」と指摘した。