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Fig76

Jean-Jacques Goldman en tête du Top 50 des personnalités préférées des Français
Paris - L'auteur-compositeur Jean-Jacques Goldman est la personnalité préférée des Français, devant l'acteur Omar Sy et le champion de judo Teddy Riner, selon le Top 50 Ifop publié par le Journal du dimanche.
Invités à choisir les dix personnalités françaises "qui comptent le plus pour vous aujourd'hui, et que vous trouvez les plus sympathiques", les sondés ont permis à Jean-Jacques Goldman de passer de la 3e place il y a un an à la première en décembre 2017.
Omar Sy, deuxième, était arrivé en tête en décembre 2016.
Derrière le trio de tête suivent l'acteur, humoriste et réalisateur Dany Boon (4e), l'actrice Sophie Marceau (5e) et l'acteur Jean Reno (6e).
Le médecin et animateur de télévision Michel Cymes occupe la 7e place, devant l'humoriste Gad Elmaleh (8e), le chanteur Florent Pagny (9e) et l'humoriste Florence Foresti (10e).
Première personnalité politique citée, Emmanuel Macron occupe la 34e place.
Le chef de l'Etat arrive en première position du Top 10 parmi les sympathisants de son mouvement politique La République en Marche, devant Jean-Jacques Goldman et Michel Cymes.
Qu'il s'agisse des sympathisants de la gauche ou de la droite, ils placent Jean-Jacques Goldman en tête.
Sondage mené auprès d'un échantillon de 1.003 personnes, représentatif de la population française agée de 15 ans et plus (méthode des quotas).
Les interviews ont été réalisées par questionnaire auto-administré en ligne du 6 au 11 décembre 2017. Une liste de 64 personnalités a été soumise aux sondés. Auparavant, une liste de 50 potentiels nouveaux entrants avait été proposée aux internautes pendant tout le mois de novembre : les 10 premiers de cette présélection ont intégré la liste des 64 noms testés.
フランス語
フランス語の勉強?
地球ドラマチック「宇宙食レボリューション〜三つ星シェフの挑戦〜」
人類初の宇宙進出から半世紀以上。いまだに「改善の余地あり」と言われる宇宙食をグルメな料理にするため有名一流シェフが立ち上がった!前代未聞の宇宙食開発に密着する。
宇宙食改革に挑むのは、英国人三つ星シェフのヘストン・ブルメンタール。ヘストンは、アウトドア好きの宇宙飛行士のために、サケとソーセージを使ったキャンプ料理風の宇宙食を思い付く。ぜいたくな一品としてビーフシチューも献立に登場。トッピングの昆布は、宇宙空間でうまみを感じてもらうための秘策だ!さらに無重力空間でも「くずが飛び散らない」パン料理も考案。はたしてその成果は?いよいよ宇宙での試食が始まった… 渡辺徹 〜BBC World Wide制作〜

望月衣塑子 @ISOKO_MOCHIZUKI
ジャーナリストの伊藤詩織さんの著者インタビュー 本日発売の #プレジデント に!日本の難民問題にも言及。プレジデント社の方が、詩織さんに書いて欲しいと依頼されたようで、詩織さんが日本での仕事を受けれたととても喜んでました。「パリのすてきなおじさん」の著者インタビュー、写真も。
ニュース 東大の声VOUT @freedom_ut_stu
本紙は東大学内メディアではありますが、過去に東大は駒場寮を潰された歴史を持つことから、京大吉田寮での寮自治会の闘いを応援します。
ささきりょう @ssk_ryo
会社が組合の要求をのんだので、ストは解除された。明日から通常運航。労働組合、よくがんばった!
#九州商船ストライキ
今度の一件で、ストライキの強さを目の当たりにした。今後、他の労組も、この伝家の宝刀を抜くことを恐れず、何より忘れないでもらいたいな。

「国相手の大飯原発止めよう裁判」
大飯原発設置変更許可取消訴訟 第24回口頭弁論期日
地震動データ改ざんに関する求釈明への国の回答等。
報告集会:大阪弁護士会館1205室
呼びかけ:おおい原発止めよう裁判の会

松井計 @matsuikei
時々、「うちは仏教徒だからクリスマスで騒ぎません」てな論を見るけど、それよりもむしろ、「うちはクリスチャンだからああいうクリスマスはやりません」のほうが正しいような気がする。

年に一度の年賀状.昨日までにだいたい考えていたので,午前中に印刷しました.一言二言と言ってもほんの少しですが書き加えて投函.実は投函したのは夕方でした.
国相手の大飯原発止めよう裁判,の報告集会に参加しました.火山灰の影響が無視できないこと,国がデータをごまかしていることがわかりました.福井の原発でできた放射性廃棄物の保管ですが,六ヶ所村または和歌山の日置川が狙われているそうです.日置川には「工作員」が4人もいるとのことでビックリです.

六甲山の慰霊の木柱に黒いペンキ 東北と兵庫の登山者が建立
 兵庫県と岩手、宮城、福島3県の勤労者山岳連盟が昨年3月に神戸市の六甲山に建てた阪神大震災と東日本大震災の犠牲者鎮魂や復興を願う木柱が今年5月、ペンキのようなもので黒く塗られる被害に遭っていたことが25日、関係者への取材で分かった。被害届を受けた東灘署が器物損壊事件として調べている。
 木柱は兵庫県の連盟が東日本大震災の被災地支援のため東北でボランティア活動を進めた際に、各県の連盟と関係が深まり、設置が決まったという。兵庫県の連盟の村上悦朗副会長(81)は「腹立たしい。東北の被災者の方にも顔向けできない」と話している。


震災犠牲者 今度は鎮魂碑が全面真っ黒塗りつぶし被害
神戸の六甲山頂付近 兵庫県の勤労者山岳連盟が明らかに
 兵庫県の勤労者山岳連盟(労山)は24日、東北3県の労山と一緒に神戸市東灘区の六甲山頂付近に建立した震災犠牲者の鎮魂碑が、何者かにペンキのようなもので全面真っ黒に塗りつぶされたと明らかにした。被害を5月下旬に確認し、6月に県警東灘署に届けた。同署は器物損壊容疑で捜査している。
 兵庫労山によると、2011年3月の東日本大震災を受け、メンバーが現地で支援活動に取り組んだのをきっかけに岩手、宮城、福島の労山と交流を深め、昨年3月に鎮魂碑を建立。一辺9センチ、高さ1.3メートルの茶色の木製四角柱で、白字で阪神大震災と東日本大震災の発生日のほか、「復興祈願」などと記した。今年4月にメンバーが訪れた際は、無事だったという。
 兵庫労山の村上悦朗副会長(81)は「震災犠牲者の心情を思うと許せないが、また被害に遭うかもしれないと思うと修復もできない」と困惑している。
 神戸市では阪神大震災犠牲者を追悼する「慰霊と復興のモニュメント」(中央区)でも落書きが見つかっている。【藤田愛夏】


震災鎮魂の木柱 黒く塗りつぶし
阪神・淡路大震災と東日本大震災の犠牲者の鎮魂を願って六甲山の山頂付近に設置された木柱の文字が、ペンキのようなもので黒く塗りつぶされていたことが警察への取材で分かりました。
警察は、器物損壊事件として捜査しています。
この木柱は、阪神・淡路大震災と東日本大震災の犠牲者の鎮魂や復興を願って、去年3月、兵庫県勤労者山岳連盟などが神戸市東灘区の六甲山山頂付近に設置しました。
警察によりますと、木柱は高さおよそ1メートルで「鎮魂」や「復興祈願」などの文字が書かれていましたが、ことし6月、ペンキのようなもので黒く塗りつぶされているのが見つかったということです。
警察は、山岳連盟からの被害届を受け、器物損壊の疑いで目撃者がいないかなど捜査しています。
神戸市では、今月22日にも阪神・淡路大震災の犠牲者の名前などが刻まれているモニュメントに落書きがされているのが見つかっています。


柳美里さん、南相馬の自宅で朗読劇イベント
 東日本大震災と東京電力福島第1原発事故の被災地支援のため、南相馬市小高区に移住した作家柳美里さん(49)が24日、自宅のガレージで朗読劇イベントを開いた。柳さんが自宅で開業準備を進めている書店カフェ「フルハウス」に併設予定の劇場「LaMaMa ODAKA(ラママオダカ)」のプレオープンイベント。近くの住民や県内外のファンら約140人が観劇した。
 披露したのは、柳さんの小説「ねこのおうち」をクリスマス向けにアレンジした朗読劇。
 末期がんの妻と妻に寄り添う夫、飼い猫ゲンゴロウの悲しくも心温まるやりとりを、柳さんの友人のフリーアナウンサー渡辺真理さん(50)、NHKアナウンサー吾妻謙さん(48)が演じた。終幕では、来場者全員で「きよしこの夜」を合唱した。
 柳さんは2015年に神奈川県鎌倉市から南相馬市原町区に移住し、今年7月に小高区に移った。旧避難指示区域の子どもや住民の居場所づくりを目指し、来春にも自宅を書店に改装する計画だ。
 書店名「フルハウス」は柳さんが初めて書いた小説のタイトルで、大入り満員という意味。「初心に返って店を開き、多くの住民が帰還してほしい」との思いを込めた。
 併設の劇場は広さ約100平方メートル。住民が自由に文化活動を発表できる場にしようと自宅のガレージなどを改装する予定で、来秋の開設を目指す。
 柳さんは「劇場を完成させてから劇をやるのではなく、住民の皆さんと一緒に劇が生まれたこの場所に劇場を建てたい」とイベント開催の狙いを語った。
◎書籍購入費を募集 CFで500万円目標
 南相馬市小高区にある自宅に書店カフェ「フルハウス」を整備中の作家柳美里さんは、書籍購入に充てる費用をインターネットのクラウドファンディング(CF)で募っている。
 目標額は500万円。CF専用サイトの「Motion Gallery(モーションギャラリー)」で来年2月28日まで受け付ける。出資5万円で柳さんがガイド役を務める小高ツアー、10万円で直筆原稿などを贈る。


豪雨被災地の子どもサンタ激励
25日はクリスマスです。
九州北部豪雨で大きな被害を受けた福岡県東峰村の子どもたちの元を24日夜サンタクロースが訪れ善意で集められた絵本やおもちゃを手渡しました。
サンタが訪れたのは7月の九州北部豪雨で大きな被害を受けた福岡県東峰村の幼稚園や保育園に通う31人の子どもたちの家庭です。
サンタは地元の有志やNPO法人を通じて全国から善意で集められたおもちゃや絵本を1人1人に手渡しました。
サンタは子どもたちが災害の中で母親の手伝いや幼稚園の活動などこの1年がんばったことを褒めたあと絵本やおもちゃを手渡しました。
子どもたちは大喜びして早速、お母さんに読んでもらっていました。
中には豪雨のあと保育園と自宅を結ぶ道路が寸断されて母親と2日間会えなかったり自宅が被害に遭い引っ越しを余儀なくされたりした子どももいるということです。
プレゼントを受けとった子どもの母親は、「子どもたちがうれしそうな顔をしているのが一番うれしいです/災害はあったものの、こんな風な機会をつくってくれて胸がいっぱいです」と話していました。


【現場から、】九州北部豪雨、「復興」見えぬ集落
 九州北部豪雨からまもなく半年です。福岡県朝倉市では、被災した集落に残り行方不明の妻の帰りを待ち続ける男性がいる一方、故郷から離れる決断をした住民も多くいます。存続の危機に直面する被災地の「現場から、」です。
Q.先祖に何と報告したんですか?
 「かあちゃんの何かを見つけてくれって」
 福岡県朝倉市の田中耕起さん(54)。あの日からずっと妻の加奈恵さん(63)の帰りを待ち続けています。
 「ハヤシライス食べたいから、早うつくらんかいって。うまいよ。いけてるもん、うちのかあちゃん」(田中耕起さん)
 今年7月、静かな集落を襲った豪雨は濁流となり、加奈恵さんがいた自宅に押し寄せました。仕事で外出していた田中さん。電話での数回のやりとりが最後の会話となりました。
 田中さん夫婦が住んでいた乙石川流域。長さ4キロほどの川に沿って、36世帯98人が暮らしていました。福岡県内の豪雨による犠牲者と行方不明者は合わせて38人に上りますが、このうち、7人は乙石川流域の住民です。
 乙石川の上流に住んでいた梶原恭輔さん(42)です。自宅は土砂に流され全壊。42年間過ごした故郷ですが、戻る気はないといいます。
 「住める状態じゃないし。住めない」(梶原恭輔さん)
 梶原さんは、豪雨の1か月後に朝倉市のアパートに移り住みました。いわゆる、みなし仮設住宅です。生活再建の猶予期間として、2年間は家賃の全額が国から補助されます。
 「土地はあるけど、家を建てられるわけがない。そういう人に『2年間』というのは無理じゃないかと、再建がね」(梶原恭輔さん)
 今月9日に開かれた国や朝倉市などの行政側と被災した住民らとの話し合い。どのように復興を進めていくかを議論する場です。もともと住んでいた場所に戻るのか、それとも離れるのか。重い決断を迫られている住民の苦悩は、強い言葉となって行政側にぶつけられます。
 「見捨てられるんじゃないかなというような気がしました。本当にですね、住んでみてください。怖いですよ」(女性)
 「戻りたい、戻りたいけど今のままでは戻れない、だからどうかして欲しい」(松末地域コミュニティ協議会 伊藤睦人会長)
 国などは、来年3月までに復興計画をまとめる方針です。
 住民それぞれの思いや事情が交錯し、復興が見通せないまま、被災地は豪雨から半年を迎えようとしています。


奄美復帰64年で記念集会
戦後、アメリカ軍に統治されていた鹿児島県の奄美群島が日本に復帰して、25日で64年です。
奄美市では、日本に復帰したことを記念する集会が行われました。
奄美群島は、戦後、アメリカ軍に統治されていましたが、地元の人たちの激しい運動を受け、64年前の昭和28年12月25日に日本に復帰しました。
奄美市では、毎年この日に合わせて記念の集会を開いていて、25日は市民や地元の小中学生などが集まり、名瀬小学校で集会が行われました。
会場には祭壇が設けられ、参加した人たちは、復帰運動に力を尽くしその後亡くなった人たちに献花を行いました。
そして、15歳の時に復帰を経験した奄美市の石神京子さん(79)が、戦後はどの家庭も貧しく、子どもたちもまきを拾うなどして家事を手伝っていたことや、日本に復帰するとの知らせを聞いたときは、地元の人たちは近くの学校の校庭に集まって喜びを分かち合ったことなど、当時の経験を話しました。
これを受けて名瀬中学校2年の西形みさきさんが「終戦後の先人たちの苦労が忘れられないように、今の奄美を生きる私たちが後世に伝えていかなければいけない」と決意を述べました。
参加した小学6年の女子児童は「昔の奄美の人たちが奄美を日本に返すように活動したことは、ありがたいことだと思いました。自分たちのあとの人たちにも伝えていきたい」と話してしました。


川崎・老人ホーム転落死 元職員「記憶にない」無罪主張へ
3件の殺人罪 18年1月23日から横浜地裁で初公判
 川崎市幸区の有料老人ホーム「Sアミーユ川崎幸町」で入所者3人が転落死した事件で、3件の殺人罪に問われた元施設職員、今井隼人被告(25)が、事件当時について「記憶していない」と説明していることが捜査関係者への取材で分かった。来年1月23日から横浜地裁で始まる裁判員裁判で、事件への関与を否定し、無罪を主張する見通し。今井被告は捜査段階で殺害を認めていたとされ、公判では供述の経緯なども争点になりそうだ。
 起訴状によると、今井被告は2014年11〜12月、当時86〜96歳の男女の入所者3人をホームの居室のベランダから転落させ、殺害したとされる。
 捜査関係者らによると、神奈川県警は16年1月末から任意で今井被告に事情を聴き、いったんは3人の殺害を認めたため、逮捕した。だが逮捕後、被告は黙秘に転じ、さらにその後は当時について「覚えていない」などと話しているという。
 これまでの公判前整理手続きで弁護側は、「精神障害の影響で健忘症の症状があり、事件当時の記憶がない」と主張。「検察側は殺人罪の成立を立証できていない」として、起訴内容について争う姿勢を示している。地裁は今井被告の事件当時の精神状態や責任能力などを調べるため精神鑑定を行っており、公判では鑑定結果なども審理されるとみられる。
 被害者3人はいずれも未明に、表通りから死角となる裏庭で見つかった。目撃情報や防犯カメラの映像などの物証に乏しい中、検察側は、3人の転落時に被告がいずれも当直勤務をしていたなどの状況証拠を積み上げて、被告以外に3件の事件を起こせる人物はいないとして有罪を立証するとみられる。
 裁判員裁判には、複数の遺族が被害者参加制度を利用して参加する予定。3月に判決が言い渡される見通し。【国本愛】


エルサレム決議 カネで正義は買えない
 トランプ外交の完全敗北といっていい。エルサレムをイスラエルの首都と認めた米国の決定に対し、国連総会の特別会合が圧倒的多数で、「決定の無効と撤回」を求める決議を採択したからだ。
 エルサレムにはユダヤ教、キリスト教、イスラム教の聖地の集まる旧市街があり、複雑な歴史を経て今日に至っている。
 米国は一九九五年に商都テルアビブからエルサレムに大使館を移す法律を成立させたが、反発を考慮し移転を延期してきた。トランプ氏の首都認定宣言は、公約を守ることで、支持率向上を図る狙いがあったようだ。
 しかしパレスチナやイスラム諸国は強く反発し、米国に近い英国やフランス、ドイツも中東の不安定化に懸念を表明した。
 国連総会に先立って開かれた国連安全保障理事会では、米国の拒否権行使で決議案は否決された。
 その後に開かれた総会の緊急特別会合で、賛成百二十八カ国、反対九カ国という圧倒的な差で決議は採択された。米国の決定撤回を求める国際社会の総意が、明確に示されたといえる。
 極めて問題なのは、特別会合に先立って、米国が各国に対して露骨な「どう喝」を行ったことだ。
 トランプ氏は、決議賛成国への財政支援見直しをにおわせた。
 さらに、ヘイリー米国連大使は、各国の国連大使に「われわれは一票一票に留意する」とするけん制のメールを送り、「国連に対する米国の見る目は変わる」と国連への拠出金削減も警告した。
 カネの力を使ってでも、自国の要求を実現させたいのだろうか。世界の大国とはいえない、乱暴な振る舞いだ。
 国連総会の決議には法的拘束力はない。しかし、安保理がまとまらない場合に国連総会が特別会合を開き、国際の平和と安全の維持について勧告する今回の仕組みは米国が主導して作り上げたものだ。一九五〇年、朝鮮戦争に関連し、安保理でのソ連の拒否権行使に対抗するのが狙いだった。
 それだけに米国は総会決議を重視し、大使館の移転を再考してほしい。
 北朝鮮情勢を巡って、米国と完全に歩調を合わせている日本は、今回は決議に賛成した。国際的な影響を考えれば当然の対応だ。
 日本は、中東地域で中立的な立場を維持し、「仲介役」としても期待されている。米国の外交が不適切な場合には、反対し、忠告することは、もちろん必要だ。


[国連エルサレム決議]力のおごりが孤立招く
 仲介者の役割を放棄したような米国の一方的な振る舞いに対する国際社会からの批判である。
 トランプ米大統領がエルサレムをイスラエルの首都と正式に認定した問題で、国連総会の緊急特別会合が開かれ、認定の撤回を求める決議案を賛成多数で採択した。
 賛成は日本を含む128、反対9、棄権35だった。米国が国際社会から孤立していることを示す結果だ。
 採択に至るまでのトランプ大統領らの態度は、同調しない国に露骨に圧力をかけ、敵か味方かに選別する姿勢が際立った。
 「私たちから数億ドルや数十億ドルも受け取っておきながら、反対する国があれば、やらせておけばいい。米国は大いに節約できる」。トランプ大統領は緊急特別会合の前日、こう言ってのけた。反対する国には経済援助を削減すると警告を発したのだ。
 カネの力に物を言わせ、米国に従えといわんばかりである。傲慢(ごうまん)極まりない。
 ヘイリー国連大使も国連演説で、最大の拠出金を支出している米国の主張が認められなければ、削減することを示唆した。会合を途中退席するなど、拠出金を人質にしたあからさまな脅しである。
 当初見込みより棄権が多かったのは、米国のどう喝によって安全保障や経済で米国の強い影響下にある国々が棄権に回ったためとみられる。
 決議に拘束力はないが、米国が自ら威信を低下させたことは間違いない。
■    ■
 エルサレムはユダヤ教、キリスト教、イスラム教の三大宗教の聖地で、帰属問題は中東和平の核心である。
 イスラエルは1967年の第3次中東戦争で、東エルサレムを占領・併合したが、国際的に首都と承認している国はない。
 一方、パレスチナ側は東エルサレムを将来の独立国家の首都と位置付けている。
 「パレスチナ国家樹立によるイスラエルとの『2国家共存』が和平実現への唯一の道」というのが米国の歴代政権の方針だった。
 トランプ大統領の首都認定は来年の中間選挙を控え、支持層のユダヤ系やキリスト教右派に公約の実行力をアピールする狙いがある。
 エルサレムを首都と宣言してから約3週間。パレスチナ人とイスラエル軍の衝突が激化し、対立を深めている。一方的な宣言で国際的混乱を引き起こしているのだ。
■    ■
 今回、日本は決議案に賛成した。中東外交で長年築いてきたアラブ諸国との関係を重視したためだ。
 河野太郎外相は現地時間の25日にイスラエルとパレスチナを訪問する。日本の立場も、国際社会と同じように「2国家共存」の支持であることを両首脳に直接伝えるとともに、国際社会と協力して和平への関与を強めてほしい。
 トランプ大統領の暴挙をいさめるのも同盟国の重要な役割であることを認識して働き掛けてもらいたい。
 中東では日本は一定の信頼感と期待感を持たれている。和平に向けて仲介者としての役割を果たしてほしい。


国連エルサレム決議 米国の露骨な圧力看過できない
 米国の孤立が鮮明になった。トランプ米大統領がエルサレムをイスラエルの首都と正式認定した問題で、国連総会の緊急特別会合は、米政府を批判し認定の撤回を求める決議案を、日本を含む賛成多数で採択した。
 一方的な「首都認定」から半月が過ぎた。東エルサレムを将来の独立国家の首都と位置づけるパレスチナの抗議デモはやまず、イスラエル軍の銃撃や報復攻撃で多数の死傷者を出している。トランプ氏には、国際社会の声を重く受け止め、認定を撤回するよう求めたい。
 だが、米国は聞き入れるどころか、考えが認められないなら国連への拠出金を削減すると圧力をかけた。会合前にはトランプ氏本人が、米国が経済支援している国に対し「反対すればいい。米国は大いに節約できる」と支援削減をちらつかせた。
 国際社会を主導すべき大国が取る態度とは思えず、経済力の弱い国々を資金力によって都合よく動かそうとする傲慢(ごうまん)さは、看過できない。「国の尊厳や票をカネで買えると思うのは倫理にも反する」(トルコのチャブシオール外相)と猛反発を受けるのも当然だ。経済支援を盾に力ずくで服従を強いることは、到底許されない。
 米国の強い影響下にある国のいくつかは採択で棄権や反対に回ったが、128カ国の賛成に対し、反対は当事国である米国とイスラエルを含む9カ国にとどまった。もとより「認定」は国内の支持者をつなぎ留めるための身勝手で、大義もない。どう喝さながらの外交姿勢がさらに、国際社会からの信頼と米国の影響力を失墜させている。その愚に早く気付くべきだ。
 パレスチナ自治政府のアッバス議長は、中東和平の仲介を担ってきた米国に対し、「われわれは米国のいかなる和平案も受け入れることはできない」と態度を硬化させた。これまで積み上げてきた協議が水泡となりかねず、再構築が欠かせない。
 日本は、歴史的にも経済的にも重要な関係にある中東でイスラム諸国の反発を招くのを避けるため、決議案に賛成した。だがその一方、トランプ氏の不興を買って日米同盟にほころびが出ないよう、認定の是非に関しては黙している。米国の顔色をうかがうばかりでは、政権が自負する国際社会と米国の「仲介外交」の役割も果たせまい。
 国連のこれまでの決議は、エルサレムを国際管理下に置き、どの国も大使館を置かないと決めている。約束にのっとり、将来的なパレスチナ国家樹立によるイスラエルとの2国家共存に向け、中立の立場で2国間の交渉を支えるよう、毅然(きぜん)とした姿勢で臨むことが重要だ。
 河野太郎外相が今、中東を訪問している。イスラエルとパレスチナで、米国に同調しない立場を双方の首脳に説明するという。近隣諸国と連携して和平協議を立て直すとともに、トランプ氏に対しても、対立解消の努力を促さなくてはならない。


BPO意見書/「倫理違反」の指摘は重い
 放送界の第三者機関、放送倫理・番組向上機構(BPO)の放送倫理検証委員会が、沖縄の基地反対運動を取り上げた東京MXテレビの番組「ニュース女子」に関して、「重大な放送倫理違反があった」とする意見書を公表した。
 問題とされたのは、外部の制作会社が手掛けた情報バラエティー番組だ。1月の放送直後から「事実に基づかない内容だ」「批判する相手に取材もせず、差別的な表現がある」などの苦情が寄せられていた。
 「ニュース女子」は制作会社による「持ち込み番組」で、MXは制作に関与していない。それでも委員会は「放送前の考査を適正に行わなかった」として局側の対応を問題視した。
 公共の電波を使用している以上、放送した番組についての責任は放送局にあるとする。妥当な判断といえるだろう。
 「ニュース女子」は、化粧品会社の子会社が制作し、東京のローカル局のMXが放送している。時事問題をテーマに刺激的なトークを売り物とする。
 問題の放送では、沖縄の米軍北部訓練場のヘリコプター離着陸帯建設工事に反対する運動の参加者を、出演者らが「テロリストみたい」などと表現した。さらに「救急車の通行が反対派に妨害された」などの話を事実のように伝えた。
 委員会は現地調査を行い、救急車妨害の事実がなかったことなどを確かめた。その上で、MX側が番組の内容について裏付けの確認を怠った−などと指摘し、「放送倫理上の問題を真摯(しんし)に検証したとは言いがたい」と結論づけた。
 意見書は、局による番組の考査は外部からの干渉を防ぎ、放送の自主・自立を守る「とりで」だと強調する。今回の問題で「とりでは崩れた」と放送の在り方に警鐘を鳴らした。
 MXは当初、「問題はない」との姿勢を示したが、BPOの審議入りを受けて沖縄県民の声を紹介する番組を制作した。
 MXはもちろん、制作会社など関係者全てが意見書を重く受け止めねばならない。番組の内容を問わず公正、公平さを堅持し、人権を尊重する義務がある。放送界全体が、改めて深く肝に銘じるべきだ。


米軍ヘリ窓落下 「文句言うな…」被害小学校に続く中傷
「やらせだ」や「自作自演」まで のぞく沖縄差別
 米軍普天間飛行場(沖縄県宜野湾市)に隣接する市立普天間第二小学校への米軍ヘリの窓落下事故で、同校などに「学校を後から建てたくせに文句を言うな」といった抗議電話が続いている。第二小の歴史を踏まえ、差別意識ものぞく抗議の背景を考えた。【遠藤孝康、中村かさね】
 第二小は1969年、児童の増えた普天間小から分かれて開校した。飛行場は市域の4分の1を占め、市は「他に場所がなかった」と説明する。そもそも飛行場は沖縄戦のさなか、米軍が住民を収容所に拘束しつつ造ったもの。以前は役場や学校、多数の集落があった。終戦後、住民は周辺に住まざるを得なかった。
 米海兵隊は50年代に本土から沖縄に移転を始めたが、当初、飛行場は静かだった。60年代に飛行場で働いた崎浜秀松さん(81)は、「ベトナム戦争(73年和平協定調印)中はがら空きだった」と証言する。その後、様相は一変する。
 沖縄国際大の野添文彬准教授(日本外交史)によると、70年代後半、普天間には米軍岩国基地(山口県)などから新たに海兵隊部隊が移転し、軍用機が激しく飛び交うようになった。野添氏は「本土の基地縮小の結果、沖縄への米軍の集中や普天間の機能強化が進んだ」と話す。
 市は80年代、第二小PTAの移転要望を受け、約30億円の用地取得費補助などを政府に求めたが、実現しなかった。元PTA会長の藤井登良徳(とらのり)さん(68)は「政府は現状を全く分かってくれなかった」と振り返る。
 学校側への抗議電話は30件を超え、「やらせだ」など根拠のない誹謗(ひぼう)中傷も多い。翁長雄志知事は21日、「目の前で落ちたものまで『自作自演』だと来る。それ自体が今までにない社会現象だ」と語った。
 中傷の背景に何があるのか。沖縄国際大の佐藤学教授(政治学)は「基地集中を中国の脅威で正当化する誤った正義感がある。一度デマが広がると、事実を提示しても届かない」と話す。ジャーナリストの江川紹子氏も「政権に一体感を覚える人には、飛行反対は現政権にたてつく行為と映るのだろう」と指摘する。
 2013年、東京・銀座でのオスプレイ反対デモは「非国民」との罵声を浴び、昨年には沖縄県東村でヘリパッド移設に反対する住民に大阪府警の機動隊員が「土人」と言い放った。差別問題に詳しいジャーナリストの安田浩一氏は「沖縄が悪質なデマ、『沖縄ヘイト』の標的になっている。それを日本社会全体の問題として議論すべきだ」と語った。


生活保護費減額  議論深め安全網維持を
 政府は来年度、生活保護費のうち食費や光熱費などに充てる「生活扶助」を最大5%削減する。
 当初は13・7%減額を示していたが修正した。それでも受給世帯の67%が減額になる。
 生活扶助の水準は5年に一度検証される。前回2013年度には平均6・5%引き下げられた。
 憲法が保障する「健康で文化的な最低限度の生活」ができない、と各地で訴訟も起きている。
 こうした中でのさらなる減額には疑問を抱かざるをえない。
 とりわけ問題なのは、引き下げの理由である。
 政府は、生活保護を受けていない低所得世帯の消費支出より生活扶助費が多いことをあげている。
 政府の考えは、受給世帯の消費支出がそうでない世帯より多いのは認められない、ということだ。
 しかし、最低限の生活を保障すべきという観点に立てば、考え直すべきではないか。
 生活保護基準は住民税の非課税限度額や最低賃金に影響する。地域経済への影響も深刻になろう。
 一般世帯と受給世帯の支出を比較する方法は、保護費を固定せず社会全体の水準に合わせるためのものだった。
 だが「生活保護を受けていない低所得者」の多くは本来、生活保護を受けるべき人たちとなると、話は違ってくる。
 生活保護制度は、受給可能な人の2割程度しか受けていないという指摘がある。
 不正受給対策と同様に、受給漏れも対策を急がねばならない。
 ひとり親世帯が対象の母子加算も引き下げられる。社会で共有されつつある「子どもの貧困対策」に逆行するのではないか。
 一方で受給世帯の高校生が大学などに進学する際に最大30万円の一時金を支給する。
 生活保護費の年間削減額約160億円に対し、必要経費は年約7億円である。安倍晋三首相は「必要でやる気のある人」の進学支援を打ち出すが、この金額では本気度が疑われる。
 生活保護の受給世帯は164万世帯を超え、20年で7倍になった。国と自治体の負担は5兆円に迫っている。
 最大の要因は収入の少ない高齢者の増加だ。
 安倍政権は受給抑制を強めているが、無年金や低年金の高齢者は今後も増える。急場しのぎの抑制では「安全網」は維持できない。
 就労や医療、住宅の支援強化も含めた総合的な議論に早急に向き合う必要がある。


河北抄
 きょうはクリスマス。いつもより早起きし、プレゼントに目を輝かせる子どもたちの姿が目に浮かぶ。飛び切りの笑顔を想像し、ほっこりした気持ちになる一方、気になるニュースが頭をよぎる。
 「クリスマスなんてなくてもいい、来ないでほしい」。シングルマザーの3人に1人がそう考えたことがあると、NPO法人「チャリティーサンタ」(東京)が先日、調査結果を明らかにした。
 「多くの人にとってのお祝い事は、経済的に余裕がない人にはつらいイベント。そこに一人でも多く気付いてほしい」とチャリティーサンタ代表理事の男性。
 厚生労働省によると、18歳未満の子どものうち、平均所得の半分を下回る家庭で暮らす子どもの割合、いわゆる「子どもの貧困率」は13.9%(2015年)。7人に1人の割合だ。
 1人親家庭では50.8%に跳ね上がり、実に2人に1人が貧困状況にある。貧困といっても水や食料、住む家がないという極端な貧しさではない。ただ、「クリスマスなんか来ないで」と考えてしまう人々に思いを寄せたい。


クリスマスなんていらない
12月25日はクリスマスです。枕元に置いてあるプレゼントに気付いた時の子どもたちの笑顔を見ると、親のほうもつい笑顔になってしまいますよね。一方で、経済的な理由からクリスマスを心待ちにする子どもたちの思いが、重荷になっている親もいるといいます。「すべての子どもたちに夢のあるクリスマスを」。そんな願いを込めた新たな取り組みがこの冬、始まりました。(さいたま放送局記者 清有美子)
子どもたちの笑顔が見たい
「メリークリスマス!」。町じゅうがきらびやかに彩られた12月24日の夜、白い口ひげをたくわえ、真っ赤な衣装を身につけたサンタクロースが都内の住宅を訪れました。
玄関先に出迎えたのは、3人の幼い子どもたち。サンタクロースからそれぞれ、赤い袋に入ったプレゼントを手渡されました。
袋の中身は絵本。3人は絵本を取り出すと、「サンタさん、ありがとう」と弾んだ声でお礼を言いました。子どもたちの母親は「ことしは子どもの入学や引っ越しなどが重なり、クリスマスプレゼントを用意できませんでした。子どもたちも喜んでいてよかったです」と話していました。
“Book Santa”
子どもたちに届けられた絵本、実は全国から寄付されたものでした。「Book Santa(ブックサンタ)」と呼ばれるこの冬に始まったプロジェクトです。
経済的に苦しい母子家庭の子どもたちに、楽しいクリスマスを過ごしてもらおうと、東京のNPOの「チャリティーサンタ」と書籍や雑誌の取り次ぎ会社の「日本出版販売」そして、書店の「リブロ」が共同で行いました。
その仕組みです。取り組みの趣旨に賛同した人たちが書店やインターネットで思い思いの絵本を購入してNPOなどに寄付します。そして、寄せられた絵本をボランティアのサンタクロースが全国の母子家庭の世帯などに届けて回ります。
ことしは全国100世帯ほどの母子家庭に絵本を届けたということです。
クリスマスは来ないでいい
こうした取り組みが行われた背景には、“クリスマス格差”が広がっていることがあるといいます。
NPOはことし9月から10月にかけてシングルマザーの女性を対象にインターネットを通じてクリスマスの意識調査を行い、およそ1割にあたる103人から回答を得ました。
それによりますと、「クリスマスは来ないでいいと思ったことがあるか」という質問に対し、36.9%が「ある」と答えました。
その理由としては、「お金がかかるから」が最も多く、次いで「時間的な余裕がないから」、「母子2人で寂しいから」となっています。
また全体の9.7%、10人に1人が「うちにはサンタクロースが来ない」と子どもに伝えたことがあることもわかりました。
“あなたも誰かのサンタクロースに”
今、子どもの貧困が社会的問題になっています。
厚生労働省によりますと、所得が一定の水準を下回り、貧困状態にあるとされる世帯で暮らす、17歳以下の子どもの割合、「子どもの貧困率」はおととしの時点の推計で13.9%となり、およそ7人に1人に上っています。
また、母子家庭などひとり親世帯の貧困率はおととしの時点で50.8%と、全体の半数を超えています。
この冬の「ブックサンタ」の取り組みには802冊の絵本が寄付され、全国各地の子どもたちに届けられました。
NPOの代表の清輔夏輝さんは「クリスマスに幸せな経験をすることは子どもの成長にとっても大きな意味があると思います。クリスマスに夢を持つことのできる子どもが一人でも増えるよう、支援の輪を広げていきたい」と話していました。
「メリークリスマス!」
この言葉とともに子どもたちを笑顔にできる社会を作るために私たちに何ができるのか。忙しいさなかだとは思いますが、年の終わりにそんなことを考えてみてはいかがでしょうか。


朝日新聞・高橋純子氏 「安倍政権の気持ち悪さ伝えたい」
 新聞記者は、ウラを取って書けと言われるが、時に〈エビデンス? ねーよそんなもん〉と開き直る。政治部次長だった時に書いた朝日新聞のコラム「政治断簡」をまとめた著書「仕方ない帝国」(河出書房新社)が評判だ。キチッとした優等生の文章が当然の朝日において、時に〈『レッテル貼りだ』なんてレッテル貼りにひるむ必要はない。堂々と貼りにいきましょう〉とあおり、〈安倍政権は「こわい」〉と言い切る。テンポ良く、小気味いいが、もちろん、炎上も数多い。そんな名物コラムはなぜ、生まれたのか? 朝日新聞論説委員の高橋純子氏に聞いた。
■番記者慣例、森元首相への誕生日プレゼントを拒否
  ――毒づくような高橋さんのコラムは始まった当初から話題でした。中でも炎上したのが、「だまってトイレをつまらせろ」というタイトル。紙がないことを訴えても聞く耳を持たないのであれば詰まらせろと。強烈な安倍政治批判でした。あれが本のタイトルでもよかったのではないですか。
 あのコラムについて、「中学生みたいな文章を載せるな」「次長ともあろう人がなんて下品な」といったお叱りを読者からたくさんいただきました(笑い)。トイレの話は私が考案したテーゼではなく、船本洲治氏という活動家が編み出したもの。さすがに本のタイトルに使わせていただくのは美しくないと思いました。
  ――“名物記者”だったと聞きました。森元首相の番記者時代に慣例だった誕生日プレゼントを拒否したそうですね。
 西部本社の社会部から2000年に政治部に異動しました。政治部特有の“しきたり”を知らず、自分では当たり前の疑問を森元首相にぶつけて記事を書いていたら、ある日、「君の質問には答えたくない」と言われました。メディアと森元首相との当時の対立をご存じの方も多いと思います。いくら「有志で」であっても、さすがに誕生日プレゼントを渡すのはよくないと思ったんです。
  ――それにしても、お堅い朝日のイメージからはかけ離れたコラムです。
 それまでは論説委員として社説を担当していました。「政治断簡」はストレートな永田町の話題を取り上げることが多かったのですが、私を筆者に加えようとした上司には、永田町の外の社会と政治記事をリンクさせる意図があったのかもしれません。
  ――社説も担当していたんですか。
 そうなんです(笑い)。「〜ではあるまいか」などとかしこまった文章を書いておりました。社説は政治家や官僚に向けたものが多く、政策や法律に照らした内容が多かったですね。
  ――政治断簡とは、随分文体が異なります。
 政治断簡は、ひとりでも多くの読者に自分の言葉が届いたらいいなと思って書いています。そのためには、もっともな内容をもっともらしく書いても、読者には届かない。読者に読んでもらうには身体性のある表現が必要だと思っています。
  ――身体性とは?
 極端に言うと、論の精緻さよりも、筆者の感情を込めた文章です。筆者がこれだけ怒っているとか、うれしいとか悲しいとか、そういった表現が今の新聞には失われているように思います。社説を書いている時から、筆者の体温が感じられるように書くことが大切だと考えていました。
  ――それで独特の文体が生まれたのですね。
 08年に休刊した月刊誌「論座」で編集を担当していた頃、うまいのにつまらない文章をたくさん読みました。私は「ヘタでもいいから死んでもこれだけは言いたい」という気持ちを伝えられたらと思っています。
人間の醜い感情を利用した「分断化」社会
  ――コラムがああいう表現になったのには、安倍1強政権だからこそのニーズや必然性があるようにも思います。言葉のすり替え、ごまかしが当たり前の安倍政権をバカ正直に論じてもはぐらかされてしまうというか。
 その通りです。安倍政権の振る舞いや政策を正面から論じても読者はピンとこない。政府もヘッチャラです。なぜなら、向こうは百も承知で「人づくり革命」「1億総活躍」をはじめとする、欺瞞的で、人間を道具扱いするかのごときキャッチフレーズを次々と繰り出してはばからないからです。欺瞞を正面から論破するのは難しい。だから「なんか嫌だ」「どっか気持ち悪い」などといった自分のモヤモヤした感情をなんとか言葉にして読者に伝えないと、権力に対峙したことにならないんじゃないかと思うんです。
  ――筆を走らせ過ぎると、“新聞の中立性”に目くじらを立てる人もいそうです。
 中立って、真ん中に立つことでも、両論併記でもないはずで、各人が「正しい」と思うことを発信し、議論したりせめぎ合ったりする中でかたちづくられるものではないでしょうか。なので、記事を読んだうえで目くじらを立ててくださるのであれば、うれしくはないけどありがたいですね。
  ――一方で安倍政権を手放しで応援する人も存在します。
 差別や憎悪、妬みといった、人間の醜い感情を巧みに利用した「分断統治」が行われている印象を持ちます。社会が分断化されてしまっているのです。もちろん、首相自身が差別的な言葉を口にすることはありませんよ。でも、いつからか、「反日」「国賊」といった、国によりかかって異質な他者を排除するような言葉が世にあふれかえるようになりました。権力を持っている人たちの振る舞いが暗にそうした空気を社会につくり上げ、メディアの批判も届きにくい状況があるように思います。
  ――そういえば、コラムでも〈安倍首相はつるんとしている。政治手法は強権的だが、相手と組み合うのではなく、ものすごいスピードで勝手にコロコロッと転がってゆく〉と書いてました。
 安倍政権はぷよぷよしたゼリーみたいなもので包まれている感じがします。いくら批判しても、吸収されたり、はね返されたりしてしまうもどかしさがあります。例えば、現状に不満を抱えた人たちの承認欲求を逆手に取って「動員」する。それが首相を包むゼリーのようになってしまっているのではないかと。そうした人の承認欲求は別の形で満たしてあげることこそ政治の仕事のはずなのに、人間のルサンチマンをあおって利用するなんて、政治家として絶対にやってはいけないことだと思います。
■「長い物には巻かれろ」でいいのか
  ――「1億総活躍」もそうですが、もともと軍国主義の歴史を背負った言葉を平気で使うところに、首相の姿勢が垣間見えます。
 安倍政権は「1億総活躍社会」のことを「包摂」と説明しています。しかし、私が取材した政治学者は、1億総活躍について「あれは包摂ではなく動員だ」と指摘していました。包摂とは、社会的に弱い立場にある人々を一定の範囲に包み込むこと。動員とは意味が全然違います。キチンと腑分けして見極めなければならないというのが、当座の私の結論です。
  ――1億総活躍と大衆動員する先に何があるのか。
 本のタイトルを「仕方ない帝国」としたのは、今の日本の“長い物には巻かれろ”という風潮に「本当にそれでいいの?」と問いかけたかったこともあります。動員されている人も、最初からモロ手を挙げて安倍政権を歓迎していたわけではないはずです。旧民主党政権が誕生した時は、「社会が変わるんじゃないか」と希望をもった人も多かったと思います。しかし、期待した民主党はダメだった。その後の東日本大震災から脱原発への動きも頓挫した。絶望と諦めが日本人の根底にはあると思います。でも、このまま「仕方ない」が続いていけば、結局、日本は何も変わらない。多くの人が自分の無力感を肯定しながら生きていくしかないんじゃないかなという気がします。
  ――本の中では「最後は金目でしょ」と言った石原元環境相の発言にも噛みついていましたね。
 あの発言こそが安倍政権の本質を表していると思います。カネさえ付ければ、どんな政治手法でもありだと考えているとしか思えないとてつもない言葉ですよ。あらゆることを損得の基軸に落とし込もうとする安倍政治が、私は嫌い、というか、なんか悔しい。だからといって、言葉を強めて批判的な記事を書けば、読者に届くわけでもない。記者として今の政権に対峙するにはどうすればいいのか、非常に悩ましく思ってます。 (聞き手=本紙・岩瀬耕太郎)
▽たかはし・じゅんこ 1971年福岡県生まれ。93年に朝日新聞社入社。鹿児島支局、西部本社社会部、月刊「論座」編集部(休刊)、オピニオン編集部、論説委員、政治部次長を経て編集委員・論説委員を兼任。


九州商船 全便ストライキに突入 長崎ー五島列島 年末年始へ混乱必至 旅客船巡るストは全国でも異例
 九州商船(長崎市、美根晴幸社長)の船員112人が加盟する全日本海員組合長崎支部(松本順一支部長)は25日、長崎、佐世保と五島列島を結ぶ全便・無期限のストライキに突入した。旅客船を巡るストは全国的に珍しい。年末年始の繁忙期に及べば、帰省客や物流に影響し混乱は必至だ。  長崎県によると、五島列島発着便の輸送人員で九商のシェアは約6割に上る。このうち長崎―福江は独占状態だ。全便止まれば一日約2千人の足に影響し、物流も滞る。五島産業汽船(新上五島町)はストの間、長崎―福江3往復6便などを臨時運航するが、どこまでカバーできるか見通せない。  組合は、九商がジェットフォイル整備員の採用形態を船員から陸上従業員に変えた「陸上化」に反発。撤回しない限りストに入る方針を示していた。一方、九商の美根社長は、陸上化は経費削減や船員不足への対応に必要として「撤回する考えはない」としていた。  24日は、野口市太郎五島市長と江上悦生新上五島町長が九商と組合をそれぞれ訪ね、スト回避を要請していた。これを受け九商の担当役員が組合を訪れ交渉を求めたものの、最後まで折り合いは付かなかった。

理研が非常勤職員を「大量雇い止め」で上がる現場の悲鳴 波紋はどこまで広がるか
田中 圭太郎 ジャーナリスト
最先端の研究を支えてきた彼らが…
国内最大の研究機関「国立研究開発法人 理化学研究所(以下、理研)」の非常勤職員が、2018年の3月末以降、大量に雇い止めされることになった。最先端の研究発表や研究事務を長年支えてきた職員たちが、一方的に導入された就業規則によって、職場を去らなければならないのだ。
理研は物理学、工学、化学、数理・情報科学、計算科学、生物学、医科学など幅広い分野で研究を進める、日本唯一の自然科学の総合研究所。1917年に財団法人として創設され、株式会社、特殊法人を経て、2003年に文部科学省所管の独立行政法人として再発足。2015年に国立研究開発法人理化学研究所となった、100年の歴史がある日本を代表する研究機関だ。
その理研が、非常勤職員の契約期間を5年上限とするルールを導入したのは、2016年3月のことだ。非常勤職員たちは戸惑い、労働組合とともに反対の声をあげたが、さらに彼らを混乱させたのが、理研が交渉の中で、雇い止めをする明確な理由や、人数を明らかにしなかったことだ。
雇い止めの期限が来年3月末に迫るなか、交渉にまともに応じようとしない理研の態度に労働組合は憤り、今月18日、東京都労働委員会に不当労働行為の救済を申し立てた。
理研の雇い止めは、「改正労働契約法」の趣旨に反する恐れがあると同時に、研究者の将来や、他の独立行政法人にも大きな影響を及ぼす可能性がある。問題点をリポートする。
雇い止めされる理研の職員が会見(厚生労働省・2017年12月18日)
涙を流しながら
12月18日、来年3月末で理研を雇い止めされる非常勤職員6人が、労働組合とともに厚生労働省で記者会見を開いた。内訳は、60代の男性1人と、30代から50代の女性5人。全員が6年以上勤務している。「雇い止めに納得できない」と涙を流しながら訴えたのは、40代の女性だった。
「雇い止めを禁止するような法律がこの国にはある。にもかかわらず、どうして理研が決めたルールで雇い止めになるのか、理解できません」
この女性が指摘している法律とは、2013年4月に施行された改正労働契約法のことだ。簡潔に言うと、非正規の労働者を5年以上同じ職場で雇う場合、本人が希望すれば、原則「無期雇用」にしなければならないことを定めている。この法律に基づけば、会見した6人は、2018年4月以降、「無期雇用」を申し込む権利が発生するはずだった。
ところが理研は、独自に決めたルールによって、それを阻止しようとしているという。
理研の研究の下支えをしている非常勤職員には「アシスタント」「パートタイマー」「事務業務員」といった職種があり、職員のほとんどが女性だ。もともと契約期間に上限がなく、1年契約を毎年更新し、10年以上働き続けてきた職員も多い。過去に半年以上の休業期間をおいて、再雇用されているケースも少なくない。
こうした実態があるにもかかわらず、理研は2016年3月、労働組合や労働者代表の反対を押し切って、契約期間の上限を5年と定めた。それも、「2013年4月の契約」に遡って適用し、「2018年3月で雇い止め」と決めたのだ。
合格基準が不明なテストを実施
労働者の無期雇用申込権を阻止するために、契約期間の上限を5年とすることは改正労働契約法の趣旨に反すると、筆者は過去の記事でも指摘してきた。
たとえば東京大学でも同じ問題が起きていたが、結局東大は労働組合との話し合いの末、雇い止めを撤回。5年以上働く非常勤職員らを「原則、無期雇用に転換する」方針を決めた。(詳しくは『東京大学で起こった、非常勤職員の「雇い止め争議」その内幕』
理研も「すべての対象者を雇い止め」にするわけではなく、無期雇用の職種「無期雇用アシスタント」を作り、この試験に合格した職員は「無期雇用にする」として、2016年から試験を開始。2016年は74人、2017年は47人が合格。2017年は少なくとも100人ほどが不合格になったとみられる。
このように「無期雇用に転ずる制度を作ったのだから、これで問題ないだろう」という姿勢なのかもしれない。しかし理研は、そもそも不合格だった人が何人いたのかを明らかにしていない。不合格になった職員は点数も明かされず、なんの説明も受けていないという。
さらに職員が不審に思っているのは、試験を受けた職員のなかでも、特に、長年勤務してきたベテランの職員が「不合格」になっている傾向がみられることだ。
「私も受けましたが落ちました。長く勤務されて、仕事を十分に理解している方も不合格になりました。なぜ雇用してもらえないのか、理解できません」(40代・女性)
理研は、雇い止めする人数も組合や職員に説明していなかったが、その数字は12月になって、意外なところで明らかにされた。この問題が国会でも議論されたためだ。参議院内閣委員会に提出された資料では、理研には非常勤職員が4209人在籍し、そのうち496人が2018年3月に契約期間が終了すると記されていたのだ。
将来的には研究員も雇い止め?
理研の労働組合と、上部団体の科学技術産業労働組合は、団体交渉で雇い止めの人数や、理由などを明らかにしないのは「不誠実団交」だとして、12月18日、東京都労働委員会に不当労働行為の救済を申し立てた。
理化学研究所労働組合と科学技術産業労働組合が東京都労働委員会に申し立て(2017年12月18日)
組合は、理研が行う雇い止めから非常勤職員を守るために申し立てを行なったが、他にも危惧していることがある。
その1つは、多くのベテラン職員が大量に雇い止めされることで、研究業務が滞ってしまうことだ。実際に、各研究室からもベテラン職員がいなくなることで研究に支障がでる、と困惑の声があがっているという。団体交渉の場で組合が「研究に支障がでるはずだ。そこは大丈夫だと考えているのか」と質すと、理研から返ってきた言葉は「自信がない」だったという。
もう1つの危惧は、この雇い止めが非常勤職員にとどまらず、将来的に研究者にも及ぶ可能性がある点だ。改正労働契約法は、2014年4月に特例が設けられている。その内容は、「大学等及び研究開発法人の研究者、教員等については、無期転換申込権発生までの期間を原則5年ではなく、10年」としているものだ。
組合によると、理研で無期雇用されている職員・研究員は600人で、無期雇用の研究者の募集は長い間行なっていない。その一方で、有期雇用、つまり非常勤の研究員は約2000人もいるという。
今回の職員の雇い止めがまかり通れば、労働契約法の改正から10年を迎える2023年4月までに、今度は2000人の非常勤研究員の多くを雇い止めするルールが導入される可能性が否めないのだ。
「非常勤職員の大量雇い止めにより、理研全体のパフォーマンスが低下し、研究レベルは下がらざるをえません。いまの経営陣は研究の現場を知らないのです。さらに今後、研究員の雇い止めが起きてしまったら、日本の自然科学研究の未来はないでしょう」(組合関係者)
理研の回答は…
筆者は理研に対し、雇い止めは労働契約法の趣旨に反するのではないかと質問した。その回答は雇い止めを正当化するものだった。以下回答を掲載する。
「理研においては、多くの職員が時限プロジェクトに従事しており、この時限の到来により改廃され得るプロジェクトを遂行するため、その財源で雇用される職員については有期雇用が基本と考えている。
さらに、有期雇用を適切かつ効果的に活用し、研究系人材の流動化を促進するという社会的な使命を果たしていく観点から、適切かつ効果的に、また労働法制の下で有期雇用の運用を図ることは重要であり、そのため、任期制職員の雇用期間に関し関係する規定において雇用上限の明確化を明示したものである」(原文のまま)
理研は「研究系人材の流動化を促進する」ことは「社会的な使命」だと回答し、「雇い止め」を正当化している。しかし、「労働法制の下で有期雇用の運用を図ることは重要」とあるが、労働法制の下で、と言いながら契約期間を5年上限とすることは、無期雇用化を促す改正労働契約法の趣旨と矛盾するのではないか。
組合側の弁護団は、理研が契約期間の上限を導入したことは、「改正労働契約法の脱法行為」であると同時に、必要性と合理性がない不利益変更であり、違法と指摘している。「無期雇用アシスタント」の試験が、実態として長く働いた人を落とすための試験になっているのではないかということも、違法性が疑われると話している。
さて、東京都労働委員会の審査は年明けから始まる。しかし、雇い止めが起きる2018年3月末までに理研の態度が変わらなければ、組合側は新たな法的措置も検討しているという。
理研の雇い止め問題の行方は、理研だけで終わる問題ではない。独立行政法人全体に影響を及ぼす可能性があることを指摘しておく。
先述した参議院内閣委員会で示された資料では、各省庁が所管する独立行政法人の非常勤職員が、2018年3月にどれだけ雇い止めされるのかが初めて明らかにされた。その人数は、理研も含めて少なくとも4700人。上限付きの契約となっている非常勤職員は3万人もいる。このままでは多くの人が異を唱えることができないまま、無期雇用申込権を得られなくなってしまう可能性があるのだ。
日本の研究基盤を揺るがす問題が起こっていることに、注視しなければならないだろう。


働き方に革命などいらない
 ★政治は二流だが、経済は一流。この言葉が戦後の日本の製造業と産業、そして経済をけん引してきた。しかし今年は、その製造業の信頼が崩壊した年でもあった。神戸製鋼所、日産自動車と「ものづくり日本」を代表する企業の不祥事が後を絶たない。神戸製鋼のアルミや銅製で発覚した品質データの改ざんは、日本の産業全体の信頼を脅かす。日産の完成車の無資格者検査は、70年代から横行していたという。スバルも新たに同様の検査実態を認めた。他にも東洋ゴム、東レでも発覚。年末には14センチもの亀裂を見逃し、大惨事の危険すらあった新幹線「のぞみ」を、JR西日本と東海は運行していた。国交省は新幹線初の重大インシデントに認定した。 ★日本の製造業の誇りは、その品質レベルの高さだ。Q(品質)、C(コスト)、D(納期)を総合的にやりくりして、コスト削減と生産性向上に日夜努力し続けた。だが、ものづくりの品質と信頼は既に神話の世界に入ってしまった。「昔は良かった」ということなのだろうか。それぞれ会社の幹部が会見を開いて、説明やら陳謝やらに追われているが、その現場の労働者はどう考えているのだろうか。政界関係者が言う。「鉄鋼、自動車、ゼンセン、不祥事で名前が出た会社は大手有名企業でもあるが、連合傘下の中でも、連合幹部や連合組織内候補の政治家を輩出する企業ばかりだ」と指摘する。 ★連合は、働き方改革で非正規労働者などと正規社員を区別なく扱う努力もしたが、最後は官邸と手を握ろうとして失敗している。働き方の一方、パワハラやセクハラ、それに伴う自殺など、コンプライアンス違反が問われた大手企業も多かった。労働貴族もいなくなったが、熟練の達人たちを企業も組合も守らなかったツケではないのか。働き方に革命などいらない。本来の信頼回復のために何をすべきか、財界も組合も共に考えるべきではないか。

英国の和食チェーン「ワガママ」が謝罪  「病欠禁止」と従業員に
英国で有名な日本食チェーン「Wagamama(ワガママ)」は、支店マネージャーがクリスマス期間中に病欠する従業員は懲戒処分にすると警告したことを受けて、謝罪した。
ワガママのロンドン北部ノース・フィンチリー店のシフト表には、体調不良で休む従業員は、代わりにシフトに入る人を探す責任があると書かれていた。
同社は、このマネージャーが「従業員の欠員を恐れた」ため、「残念ながら、このような極めて異例の対応をとった」と説明。会社方針ではないと強調した。
労働組合「ユナイト・ホスピタリティー」がこのシフト表をフェイスブックに投稿して、明るみに出た。
シフト表の下には、「病欠はなし! シフトに出勤できない場合は、代わりに入ってくれる人を探す責任があると覚えておくこと(契約と就業手引きに記載の通り)」、「今後2週間の間に病欠する人は、懲戒処分を受けることになる」と書かれている。
「会社方針ではない」
同社は、このルールは「決して会社の方針ではなく」、ノース・フィンチリー店「のみで起きたこと」だと主張した。
労組「ユナイト・ホスピタリティー」の広報担当は、「体調不良の労働者を懲戒処分で脅すのは、不道徳だというだけでなく、慢性的な身体的、精神的な症状の人への差別に当たるため、労働安全衛生法と平等法の下で違法となる可能性がある」と指摘している。
日本や韓国、中国などの料理をアレンジして出すワガママは、2011年以来ロンドンの投資会社デューク・ストリート・キャピタルが所有し、英国全土で100カ所以上の店舗を持っている。
ワガママの広報担当者は「ノース・フィンチリー店の張り紙は、単独の出来事で会社の就業規則ではない」とコメントした。
「支店マネージャーは年末年始期間の人手不足を心配するあまり、残念ながら、このような極めて異例の対応をとってしまった」
「私たちは会社として全従業員に最大限の敬意をもって接しており、全員が一生懸命、働いていることを認識し、ありがたく思っている。起こってしまったことに対して心からお詫びし、従業員全員とお客様にメリー・クリスマス、そして新年おめでとうございますとお伝えしたい」
「血が煮えくり返った」
問題のシフト表について労組に知らせたのは、従業員の友人だった。
「写真が送られてきた」と彼はBBCに話した。「拡散してほしいと言われれたわけでは全くない。でも、あまりに頭に来て血が煮えくり返ったので、何とかしなければと思った」
「マネージャーの発案だったのかもしれない。法律を知らない人のやることだ」
シフト表の但し書きは、「人の健康と安全を危うくする」可能性があると、告発した男性は指摘する。
「病気の人に無理に働かせると、食中毒を引き起こすかもしれない。大間違いだ」
問題の店舗では、東欧出身の若者が大勢働いており、「クビにされるのが怖いか、自分たちも法律に詳しくないのかもしれない」と男性は話した。
ボイコットの呼びかけ
西スコットランド選出のスコットランド議会議員ロス・グリア氏(緑の党)は、早い段階でシフト表の写真をツイッターに投稿した。「もう『ワガママ』には行かない。従業員をちゃんと扱いなさい」と書いた。
@dtaylor5633さんも健康リスクを心配した。テイラーさんはツイッターに「最悪だ! 従業員が病気だと連絡することを怖がるあまり、料理は細菌やウイルスにまみれる。『ワガママ』のマネージメントは最悪だ」と書いた。
シフト表をきっかけに、ハッシュタグ#boycottwagamama(ワガママをボイコット運動)が広がった。多くの人が、店側がこのようなことをすれば病気の従業員が勤務シフトに入るのではないかと心配した。
しかし、一店舗に問題があるからと「会社全体を中傷する」するべきではないという意見も上がった。他店舗の元従業員だという人たちは、自分はノース・フィンチリー店のような経験はしていないと書き込んでいる。
(英語記事 Wagamama apology for 'don't be sick' staff notice


第二の加計? 山口敬之のスポンサー・ペジー齊藤社長に新たに52億円の不可解公金投入発覚…『総理』使った営業疑惑も
 経産省所管法人からの助成金4億円超を詐取した容疑で、ペジーコンピューティング社長の齊藤元章氏が逮捕された事件。本サイトでも報じてきたとおり、このスパコンベンチャー社長は、官邸御用ジャーナリスト・山口敬之氏と昵懇の仲。すでに山口氏が生活の拠点にしていた永田町ザ・キャピトルホテル東急内の高級事務所を齊藤社長が提供していたことや、二人が一緒に設立した財団法人の所在地が実は山口氏の実家であったことなどが報じられている。
 この間、両者の蜜月関係をめぐってはずっと、齊藤社長の会社への助成金に、山口氏と官邸による何らかの関与があったのではという疑惑がささやかれてきたが、最近、経産省とは別に、文科省関連法人からも約52億円という莫大な金を受け取っていたことが明らかになった。
 これは、文科省の文部科学省所管の国立研究開発法人「科学技術振興機構」(JST)が、齊藤社長が創設したペジー社の兄弟会社「ExaScaler」(以下、エクサ社)が実施するスパコン開発事業に融資したものだ。これについて、今月12日の記者会見で質問された林芳正文科相は、「ペジー社の関連企業のExaScaler社への支援は、スーパーコンピューター『暁光』の開発に対して、開発委託という形で総額60億円を限度として融資」し、「JSTからExaScaler社へはその内訳約52億円が支出された」と認めた。
 52億とは目も眩むような莫大な額だが、実際、JSTがホームページで公開している資料を見ると、エクサ社は2016年10月に「緊急募集」された「産学共同実用化開発事業(NexTEP)未来創造ベンチャータイプ」に応募、翌年1月に「新規課題」として決定されている。NexTEPは〈開発リスクを国(JST)が負担し、企業単独では困難な開発を後押し〉するもので、利子はなく、もし開発が失敗しても融資額の10%の返済でOKという事業者にとって喉から手が出るほど欲しいであろう代物。言うまでもなく、その原資は国民の血税を元にした公的資金である。
 だが、この文科省外郭団体による齊藤社長の会社への巨大融資には、あの加計学園問題を彷彿とさせるような、極めて不可解な事実があった。前述したとおり、この助成制度は「緊急募集」という名目で行われた。公募要項は100ページを超え、応募に必要な書類等も細かい書式の指定などがあり煩雑だが、その募集期間は2016年10月12日から同月の25日。つまり、発表から締切までたったの2週間しかなかったのである。
 そんな異様な短期間にもかかわらず、齊藤社長のエクサ社は、まるで事前に「緊急募集」を知っていたかのように応募を済ませ、結果、52億円という巨額融資を手に入れることができた。これはいったい、どういうことなのか。
第二の加計問題!52億円もの公的資金投入をわずか2週間の緊急募集で決定
 実際、NexTEPの2016年度緊急募集に応募できたのは、エクサ社の他は長崎県のエネルギー系開発会社のみ。両者とも新規採択されたが、長崎県の会社の融資上限はたったの2億円だった。何度でも言うが、対する齊藤社長の会社は52億円。ひょっとして、この極めて合理性にかける短期間の緊急募集は“エクサ社ありき”だったのではないか。そういう疑念が頭をもたげてくるのが自然だろう。
 思えば、加計学園問題では、今年1月4日、国が今治市と広島県の国家戦略特区で獣医師養成学部の新設を認める特例措置を告示し、公募を開始。募集期間はたったの1週間で、応募したのは加計学園だけだった。さらに、特区による獣医学部新設については、加計学園の岡山理科大学の他に京都産業大学も提案していたにもかかわらず、“京産大外し”としか思えない数々の事実が明らかになった。
 たとえば、政府がつけた「2018年4月設置」という条件だ。内閣府は昨年11月から今年1月にかけて「広域的に獣医学部のない地域に限る」「2018年度開学」「一校に限る」という条件を加えた。京産大は会見で応募を断念した理由について「『平成30年4月開設』との条件を今年1月4日に告示され、準備期間が足りないと判断したため」「タイトなスケジュールで、本学にとっては予期していない期日で難しかった」と説明している。ようするに、2018年4月の開学は、京産大にとっては絶対に不可能なスケジュールだったのだ。
 ところが、加計学園は行政と連携して、京産大がこの条件を知るはるか以前から「平成30年4月設置」を念頭に置いていたとしか思えないのだ。毎日新聞が入手した資料によれば、2016年4月1日の今治市議会の非公式会合で、市の担当課長が「最速18年の4月開学というものを想定している。ただあくまでも内閣府主導という想定で(スケジュールを)作らせていただいている」と説明していたという(6月9日付)。
 また、本サイトでもジャーナリストの横田一氏が指摘していたが、2016年8月3日には内閣府から今治市職員に対し、〈各者でスケジュールの共有を図り、当事務局からも、そのスケジュールに合わせ、進捗を確認できる体制をつくるべく(中略)今治市のスケジュール表を作成願います〉と書かれたメールが送られていた。さらに翌4日に今治市が作成したスケジュール表には「H30.4月開学予定」「(2016年12月に私有地の)無償譲渡案」と書き込まれていた。これらは行政が加計学園を想定して「平成30年4月設置」を設定したと考えるしかない証拠だ。
 ひるがえって今回、齊藤社長のエクサ社が、極めてタイトな「緊急募集」に応募することができ、結果的に国から52億円の融資を獲得したのも、加計学園をめぐる問題のような“エクサありき”の動きがあったのではないか。繰り返すが、齊藤社長と昵懇の山口氏は官邸に深く食い込むジャーナリストで、安倍首相の“お友だち”。そもそも、こんな巨額の公的資金投入を、たった2週間の募集期間で決めてしまえるのは極めて不自然だろう。事実、JSTはエクサ社が募集した「緊急募集」を締め切った後、通常募集の枠に切り替えて同じ公募を継続している。なぜ、そんな不可解なことをしたのか。疑問は次から次に湧いてくる。
齊藤社長が山口敬之を「官邸に近い人物」と紹介、山口は『総理』を印籠のように…
 実は、この疑惑に関しては、今週発売の「週刊新潮」(新潮社)12月28日号も「「安倍・麻生」ベッタリ記者の「欠陥スパコン」に公金100億円!!」という特集記事で追及した。タイトルの「公金100億円!!」とは、前掲の文科省管轄法人JSTからエクサ社への52億円融資と、これまでペジー社が経産省系の新エネルギー・産業技術総合開発機構(NEDO)から受給してきた助成金の合計のことである。
「週刊新潮」によれば、JSTはエクサ社への融資の経緯について、2016年度第二次補正予算で国から120億円が割り当てられたことで「緊急募集」したと説明。また、直撃されたJST理事長の濱口道成氏は「(補正予算が)出たらほら、(募集を)やらなイカンでしょ」「中途半端にほったらかしにしておくほうがイカンのよね」などと答えている。あからさまに“国から予算がきたから使ってみました(私のお金じゃないし)”というような、政府系ファンドなどにありがちな杜撰な実態が透けて見える。
 はたして、齊藤社長にわたったこの文科省系の巨額助成金に、山口氏や官邸は何らかの関与をしていたのか。その本丸についてはまだ明らかになっていない。しかし興味深いのは、新潮の同じ記事のなかで、山口氏が齊藤社長のカネ集めに同行し、官邸との近さを“印籠”のように使っていたとのコメントが掲載されていることだ。永田町関係が「齊藤社長は山口さんと基本的には一緒に行動していました」としたうえで、このように打ち明けている。
「齊藤社長が一所懸命にスパコンの性能を訴えて、山口さんは関心がなさそうな態度で。齊藤社長よりも偉そうな感じで黙って、よく言えば重鎮のような振る舞いをしているように見えたそうですね。ひとしきり話が進んだところで、齊藤社長が、“こちらの方は、総理、官邸と近い人物です。信頼していただいて大丈夫です”と言うと、山口さんが例の……ヨイショ本の『総理』を差し出してくる」
 念のため言っておくが、『総理』とは、山口氏が2016年参院選直前に幻冬舎から出版した政権PR本。その表紙には、執務室で電話をする安倍首相の写真が大きく使われている。まさしく「この紋所が目に入らぬか!」と言わんばかりだが、これでは加計問題どころか、安倍夫妻の名前を使って交渉していた森友問題まで思い起こさせるではないか。
 スパコンベンチャー・齊藤社長の補助金詐取事件は、官邸御用ジャーナリストの山口氏が、安倍首相の存在を見せびらかすことでカネを集めていたことが濃厚になり、公的資金をめぐる行政との癒着の可能性も高まった。メディアは徹底追及するべきだ。(編集部)


外務省に衝撃 次期駐米大使は安倍首相“お友達人事”の典型
 外務省OBにとって最高のポストである駐米大使に、杉山晋輔外務事務次官(64)を充てる人事が固まった。来年1月にも閣議決定する見通しだが、この人事に外務省内は衝撃と諦めの空気だという。
 現在の佐々江賢一郎駐米大使(66)は、通常3年とされる在任期間がすでに5年を超え、トランプ米大統領来日のビッグイベントも済んだことから退任が検討されていた。ただ「次」に起用される杉山氏は、2016年6月に次官に就任し、慣例の2年をまだ迎えていないため“途中交代”となる。そこで囁かれているのが、「なぜ『次』が、斎木昭隆前次官(65)ではないのか」である。
 駐米公使、アジア大洋州局長などを経て13年6月から16年6月まで外務次官を務めた斎木氏は、拉致問題での関わりもあり安倍首相とは古くから近しい仲とされてきた。夫婦揃って外務官僚で安倍首相とは家族付き合いともいわれ、昨年の都知事選では自民党の候補者選考で名前も挙がった。
「能力的にも順番から考えても、次期駐米大使は杉山氏ではなく斎木氏ですよ。しかし、何が原因なのか、斎木氏は官邸から外されてしまった」(外務省関係者)
■トランプべったりがますます加速
 一方の杉山氏は、東大出身者が当たり前の外務次官の中で、戦後初の私大(早大法学部中退)出身次官となった人物。省内では「太い指輪と香水」がトレードマークで、週刊誌に「機密費流用」疑惑を報じられたことがあり、次官抜擢時も「ありえない人事」と言われたものだ。が、安倍首相の外遊に常に同行し、ご機嫌取りをしてきた結果、今やかつての斎木氏のポジションを完全に奪い取り、安倍首相の覚えがめでたい官僚のひとりに上り詰めている。
 外務省OBの天木直人氏もこう言う。
「誰がどう見ても、次の駐米大使は斎木氏でした。杉山氏起用は典型的な安倍首相のお友達人事ですよ」
 安倍首相の意を受け、トランプべったりの屈辱外交がますます加速しそうだ。


【加計学園問題】前川喜平氏があらためて指摘する「総理の意向」
’17年の国会・閉会中審査で、加計学園の獣医学部新設に「総理の意向があった」と記された文書の存在を証言し、注目を浴びた前文部科学事務次官の前川喜平氏(62)。現在は講演活動や教育関係のボランティアに注力しているという前川氏だが、未だハッキリとした答えの出ない同問題にいま、何を思うのか。本人に話を聞いた。
●「非常に保守的」な文科省の体質
――前川さんはなぜ文部省に入ったのですか?
 大学(東京大学)では法学部でしたが、法律学が嫌いでした。とくに民法、刑法、商法といった実定法というヤツは本当につまらなくて、「法学部なんて来なきゃ良かったな」と思って、ずっとブラブラしていたんです。実際、大学には6年間いました。司法試験や国家公務員試験を受けるためにあえて留年する人もいますが、私の場合、本当に単位が足りなかった。本郷三丁目の駅を降りて赤門に着く前に喫茶店に入っちゃって、そのまま夕方まで本を読む。そうすると同級生たちが来て、飲みに行って帰る。いわゆる高等遊民的な生活をしていました。
 一方で、学生時代は仏教青年会というものに入って、この勉強は好きでやっていました。座禅修行のまねごとをしてみたり、お寺巡りをして仏像を見て歩いたり、そんなことをやっていましたね。
 そんなことで、ギリギリで卒業した状況だったのですが、国家公務員上級甲種試験に運良く受かった。役人になったら人に関わる仕事をしたいと思っていたので、人間の精神、魂を扱うという分野ということで「自分の性に合っている」と感じて文科省を選びました。
とはいっても、学部では教育判例も勉強していましたから、文部省が非常に保守的であることは理解していました。自分の考えと組織の論理がかみ合わないところはあるはずだ、と覚悟していましたが、想像以上でした。
――文科省には優秀な人が青雲の志を持って入っているんじゃないんですか?
 みんなが青雲の志を持っている訳じゃないですよ。役人には3つのパターンがあります。
1つは「世のため人のために尽くしたい」人。これが本来あるべき姿ですがね。生涯賃金で言えば、商社や銀行に行けば役人になる倍くらいもらえるわけですが、それでも国家公務員になる、と言って入ってくるわけですから。しかも、今はもう天下りはないですから(笑)。
 2つは「安定志向」の人。絶対に潰れないし、身分保障もある、という考えの人です。こういう人はかなりの数いましたが、大体仕事ができない。事務次官時代の仕事は人事が中心だったのですが「使えない人間をどこで使うか?」は非常に難しい問題でした。高学歴が多いので、プライドだけはあって、威張ってばかりで何もしない。するのはパワハラだけ。でも、悪いことをした訳じゃないから免職にもできない。
 3つめは「権力に近づきたい」人。国会議員に転身したり、政府の中枢に近づき権力を振るったりすることを考えている。官邸にたむろしているような官僚です。加計問題に関わったのは、まさにこのタイプでしょうね。
●加計学園問題はまだ終わっていないが、自分にできることはもうない
――加計問題では前川さんの発言が注目されましたが、この問題に関してはどうお考えですか。
 私の知らない事実がずいぶんと明るみに出たと思います。一番の成果で言うと「’15年から加計ありきでスタートしていた」ことが明らかにされたことですね。
――前川さんはそのことは知らなかったのですか。
 私が関わったのは事務次官になってからなので、去年(’16年)の8〜9月からのことだけしか分かりません。しかもそれまで担当は初等中等教育でしたから、この問題については全然知りませんでした。
――キーとなるのは「’15年4月2日の官邸訪問」なのでしょうか。
 この日(’15年4月2日)に加計学園、今治市、愛媛県の関係者が揃って官邸に行っている。そこで誰に会い、何の話をしたかが「ブラックボックス」な訳です。それでも、その前とその後に起きたことを考えると、だいたい想像がつく。
 8年にわたって愛媛県が獣医学部新設を「構造改革特区」で15回提案して、15回はねられている。そんななか、この官邸訪問の2ヵ月後、6月5日にワーキンググループが開かれて、今治市が「国家戦略特区」での獣医学部新設をはじめて提案した。それまで15回却下されているのに、この提案で「これは良いじゃないか」という話になった。しかも、そこに説明補助者として加計学園の人間がいた、ということも最近になって分かった。
 分かりやすく説明すると、構造改革特区というのは「地域限定の実験をする」という考え方。まずその地域で実験をして、そこで上手くいくようだったら他の地域のためにもその制度を広めましょう、というものです。でも、大学の学部を作れば、全国から学生が来ますよね。しかも、学生は卒業後に全国に散るから「地域限定」の実験にはならない。なので、文科省は「(獣医学部新設は)構造改革特区では論理的にできない」と断っていた。
でも「国家戦略特区」となると話が変わる。「地域限定」の実験ではなく、「国家」の戦略となるからです。この特区は国際競争力を付けるとか国際的な拠点を形成する、というように元々全国的に利益が及ぶような事業を行う特区なので、文科省が獣医学部の新設に際し、構造改革特区でこれまで「ダメだ」と言っていた理屈は通らなくなる。さらに言えば、「そういう説明さえすれば、構造改革特区ではできなかった事を国家戦略特区でできる」という知恵を出した人間が必ずいる。和泉洋人さんではないかと思います。4月2日の官邸で応対した人物は、報道では柳瀬唯夫総理秘書官だとされていますが、「構造改革特区は諦めましょう。これからは国家戦略特区ですよ。国家戦略特区の提案を出してください。そうすれば’30年4月に間に合うようにできます」と言うような相談をしたのではないか。
 明らかに4月2日の官邸訪問は非常に重要な意味を持っていたのでしょう。構造改革特区での挑戦を断念して、国家戦略特区で再挑戦するという方針を決めた重要な会議だと思います。構造改革特区のまま16回目の提案で通れば、その理由の説明は非常に難しい。でも、国家戦略特区は構造改革特区とは趣旨が違うので、理屈が作りやすい。実際、その2ヵ月後に「国際水準の獣医学教育特区」という提案を今治市が出していますが、これは言葉の上では国家戦略特区にドンピシャリです。さらに、これを出したのはあくまでも今治市で、加計学園じゃない。「加計ありき」なのは明らかですが、国家戦略特区に路線変更したところから、加計学園の名前を伏せている訳です。おそらく、今治市が作った提案書は加計学園側が作ったに違いないし、その際も彼らの知恵では作れないから、内閣府が指導している。つまり、提案を受け取る側の内閣府が「こういう風に書けば100点ですよ」とはじめから指導して添削した。そういう相談を4月2日にしていたんでしょう。
 この日に加計学園や今治市の人たちと会ったのが、柳瀬唯夫さんという「事務」の秘書官だったことがポイントです。総理秘書官には政務の秘書官と事務の秘書官がいるのですが、事務の秘書官というのは総理の影のような存在であって、総理の意向に添ってしか仕事をしない。その事務の秘書官が官邸で外部のお客さんと面談したということは、彼自身の自発的な行動ではない。総理の代理として応対していることは間違いない。さらに言えば、総理大臣の代理で人に会うのなら、総理から事前に指示があったか、少なくとも事前の了解をもらっているはずだし、事後には報告をしているはずです。柳瀬氏は7月の閉会中審査に参考人として招致されて「記憶にございません」と7回も発言していますが、記憶にない訳がない。絶対に憶えている。
 私は4月2日に官邸で応対したのが事務の秘書官だということを聞いて「これははじめから総理の意思があるんだ」と確信しました。だから「今治市の国家戦略特区の事業者に決定した1月20日に初めて知った」という総理の答弁はウソで、少なくとも2年前の4月2日には知っていたはずだし、国家戦略特区でやるっていう方針も知っていたはずだし、そのときから’30年4月に開学するという方針も決まっていたのでしょう。
――加計学園問題はまだうやむやになっている部分も多いですが、ご自身の今後については?
 この問題については、私の役割はほぼ終わっていると思っています。私が文科省で直接見聞きしたことは、すべてこれまでにお話ししています。国会で参考人や証人などで呼ばれても繰り返しにしかならないですし、私自身が貢献できることはもうないでしょうね。ただ、今後もキチンと国会の場で追及されるべき問題だと思います。
 私自身としては、いろいろな形で教育の世界に関わっていこうと思っています。文科省時代に私がやってきたことは教育行政なので、私の本来の知識や経験を発揮できるのは教育の「仕組み作り」。そういう部分で提言をするとかできればやっていきたいな、と。
 間違いなく言えるのは、選挙に出ることは一切ないということ。政治家とはもう二度と付き合いたくないです。政治がキチンと動かなければ民主主義は死んでしまうと分かってはいるのですが、たちの悪い政治家をたくさん見てきたし、あんな人たちと同じ空気を吸う場所にいたくないです。やっと逃れられたのに(笑)。


原武史氏 女性天皇について「血の穢れ問題にメス入れよ」
 2019年4月30日で天皇皇后両陛下が退位することが決定した。その一方で、長期的な皇室の存続を目的として、「女性宮家創設」の必要性も唱えられている。そこで、著書に『皇后考』『〈女帝〉の日本史』などがある放送大学教授、明治学院大学名誉教授の原武史氏に、問題点を聞いた。
 * * *
 男系の男子のみに皇位の継承を認めるという今の皇室典範を墨守することが、いずれ立ち行かなくなるのは明らかだと思います。
 ヨーロッパやアジアには王政を敷いている国が複数ありますが、そのような国には女帝もいれば、女系もいたわけです。万世一系が保てないならば天皇制はなくなってもいいという考えの人たちは「他国とは違い、世界で唯一日本だけが崩さず保ってきた」という点に誇りを感じている。それこそが「国体」であり、逆にいえば、女系天皇が誕生して万世一系のイデオロギーが崩壊したときに「日本が日本でなくなってしまう」という考えなのでしょう。
 ですが、男系の男子に固執することは、現実的には将来、悠仁親王の結婚相手に男子が誕生するまでとにかく子供を産ませるということにしか解決策はありません。昭和天皇の妻である香淳皇后は今上天皇を産むまでに4人の女子を産んでいます。5人目に、やっと皇位継承権をもつ男子が生まれた。現代においてこれと同じようなことを強制すれば、立派な人権侵害といわざるを得ません。
 明治初期に天皇が全国を回ったとき、地方の人々が天皇をすんなりと迎えたのは、政府がつくった神道のイデオロギーを受け入れたからではなく、民俗学的な「生き神」だと思ったからです。こうした「生き神」信仰は、今なお残っています。仮に皇統が途切れたとしても、必ずまた別の「生き神」が出てくる。天皇という存在や皇室がなくなったとしても、その信仰自体は残ると思います。
 ただ私は、もっと根本的な問題があるような気がしています。それは、皇室に男性よりも女性により多くのプレッシャー、負担がかかるようなしきたりが厳然と残っているということです。
 端的にいえば「血の穢れ」の問題です。2016年の天皇の「おことば」からもわかるように、天皇皇后が重要視していることの1つは「祈り」です。宮中祭祀はその最たるものといっていい。ですが、宮中には女性の生理や出産にともなう産褥を穢れと捉える考え方があります。生理中であれば、宮中三殿にあがることさえできない。明治以前からのしきたりによって絶対的な「男女の差異」を認めてしまっている。そこにメスを入れようとしない限り、女性天皇や女系天皇に関する議論は足元がおぼつかないままだと思います。


大飯2基廃炉 再確認したい40年ルール
 関西電力が老朽化した大飯原発1、2号機(福井県)の廃炉を決めた。出力が100万キロワットを超える大型炉の廃炉は、事故を起こした福島第1原発を除けば国内で初めてとなる。老朽原発の延命は慎重に、という運転ルールの原点を再確認する契機としたい。
 東日本大震災の後、原発の運転期間は安全性を確保するため原則40年までと定められた。「例外」として最長20年延長できるが、耐震性の強化や電気ケーブルを燃えにくくするといった安全対策を取り、原子力規制委員会の審査に合格しなければならない。
 大飯1、2号機はいずれも出力117万5千キロワット。1979年に運転を始め、2019年に40年を迎える。関電は当初、大型で運転効率がよい2基の運転期間延長を目指す考えだった。ところが、事故時に氷で原子炉を冷やす国内で例のない特殊な構造のため、通常の原発で1基あたり1千億円とされる対策費用がさらに膨らむ可能性があった。
 原発事業を取り巻く環境は厳しさを増してきている。電力需要の伸びが期待しにくい中で、昨年の電力自由化により、価格競争が激化している。関電は2基の延命に巨費を投じても、採算性が見通せないと判断したようだ。特殊な構造は安全面でネックになるとされており、廃炉の判断は妥当と言えよう。
 構造上の特別な事情はあるとはいえ、今回は形骸化が指摘される40年ルールが機能した形となった。
 これまでこのルールに基づいて廃炉になった6基はいずれも経済性に劣る小型炉である。一方で80万キロワット級と比較的大型の高浜原発1、2号機、美浜原発3号機は規制委に運転延長を申請し、全て合格した。あくまで例外だった老朽原発の延命が認められてきたのが実情だ。
 老朽原発の運転延長は本来、安全性の問題だったはずだ。だが、安全対策にコストをかけても見合うかどうかという経済性の問題にすり替わっている感がある。
 今後、稼働40年を迎える原発の大半は、初めから燃えにくい電気ケーブルを使っており、費用のかさむ難燃化対策を行う必要がない。対策費が下がれば、40年ルールがますます骨抜きになりかねない。
 安倍政権は原発回帰の路線を鮮明にしており、30年度に全電源に占める原発の比率を20〜22%程度に高める目標を掲げている。大型炉2基が廃炉される事態を受けて世耕弘成経済産業相は「原発の再稼働や運転期間延長で目標は達成可能だ」と述べている。言葉通りなら、40年ルールの形骸化がさらに進む懸念が拭えない。
 政府は現在、中長期的な政策の指針となる「エネルギー基本計画」の改定作業を進めている。福島の事故の教訓を踏まえた上で脱原発依存を前提に、原発比率の見直しを含めて原発事業の在り方を抜本的に議論すべきだ。


立憲 「原発ゼロ」明確化 基本政策の素案で
40年で原発原則廃炉の方針「徹底」
 立憲民主党が年明けにもまとめる基本政策の素案が24日、判明した。原発の新増設を「中止する」とし、「必要性が認められず、国の責任ある避難計画が策定されないままの再稼働は認めない」と指摘。40年で原発を原則廃炉とする方針を「徹底する」と掲げるなど衆院選公約で打ち出した「一日も早い原発ゼロ」をより明確にする。
 憲法改正については「権力に歯止めをかけ、国民の権利を守る観点から、真に必要な改定すべき事項を検討する」との原則を明記した。
 外交・安全保障政策では日米同盟を基軸と位置付けて「健全に進展させる」とし、基地負担軽減策で日米地位協定の改定提起を掲げた。経済政策では「中長期の財政健全化目標を定める」と掲げ、消費税など税制全体を見直して再分配機能を強化するとした。時給1000円以上への最低賃金引き上げ▽企業団体献金禁止と個人献金促進策の法制化▽各種選挙の被選挙権年齢5歳引き下げ−−なども盛り込んだ。
 原発ゼロについては、年内にもまとめる党綱領案にも明記する。綱領には、枝野幸男代表が結党に当たり訴えてきた「ボトムアップの政治」「草の根からの民主主義を実践する」などの文言を盛り込み、独自色を打ち出す。【真野敏幸】


「奇異の目なくすのが行政」 京都・長岡京市議がLGBT告白
 京都府長岡京市議の小原明大さん(40)が、このほど閉会した12月定例会本会議の一般質問で、LGBT(性的少数者)であるとカミングアウトした。LGBTへの差別解消に向けた対策の遅れが指摘される中、地方議員の当事者が公にする例は極めてまれだ。「いろいろな人がいて当たり前。当事者のしんどさを伝え、理解を広める、一つのきっかけになれば」と話す。
 「日常のあらゆる場面で当事者は存在しています。私もその一人です」
 12日、LGBTを巡る課題への対応について問う中で言及した。「当事者の困難の根本は、自分の存在が社会に想定されていないこと」と述べ、性的指向と性自認の多様性を説明。学校での教育の在り方や、同性カップルに自治体が証明書を発行する「同性パートナーシップ制度」の導入に関し、市側の見解を尋ねた。
 小原さんは取材に、中学生時代に男性同性愛者(ゲイ)だと認識したと説明した。これまで自身の性的指向を公の場で表明することはなく、「自分の人生から性的な側面は抜け落ちている状態だった」という。
 初当選から10年たった2015年の6月定例市議会の一般質問で、LGBTについて初めて触れた。委員会でも話題に上れば発言した。だが「どう見られるのかいつも不安だった。一方で、他人ごとのようにこの問題を取り上げることはしんどかった」と振り返る。
 今年7月、当事者の地方議員らで結成した「LGBT自治体議員連盟」の研修会に参加。各地の先駆的な取り組みに刺激を受けた。知り合った議員のカミングアウトに「続くことが大事」と思うようになった。
 12月定例会の質問に、市側は「(同性パートナーシップ)制度を使った人へ奇異の目を集めてしまわないか、というリスクを考えなければならない」と答弁した。小原さんは「制度をつくった上で奇異の目をなくしていくことが行政の役割。見て見ぬふりはしないでほしい」と望む。
 当事者であることを受容する中で、街中を歩くカップルや家族に「いいなあ」と思うようになったという。「横に置いてきた人間らしい感情。これで自然にいられるかな」
■住民の理解向上を期待
 「LGBT自治体議員連盟」の世話人を務める前田邦博・東京都文京区議の話 カミングアウトしている地方議員はごく少数。社会の偏見が根強い中、当事者にとっては現実の問題として、選挙でのマイナス要因になりかねず、立候補そのもののハードルも高い。ただ、カミングアウトで主張に具体性と切実さが伴う。行政職員や住民の理解の向上につながっていくことを期待したい。


刑事に好意、言う通りに自白 検証・湖東病院事件(1)
 「この人に全部任せておいたら間違いない」。13年前、取り調べを受ける西山美香さん(37)がそう思った相手は、弁護士ではなく、目の前の若い男性刑事だった。「この人の好むようなことを言ってあげよう」。供述は二転三転し、思いもよらぬ方向に発展していった。
 2003年5月22日の早朝、滋賀県湖東町(現東近江市)の湖東記念病院で入院中の男性患者が心肺停止状態になっているのが見つかった。患者は人工呼吸器を着けていたが、発見した看護師は当初「チューブが外れていた」と報告した。
 警察は、当直の看護師や看護助手だった西山さんが、チューブが外れれば鳴るはずのアラームに気づかず、異変を見逃した過失の可能性を疑った。
 「アラームは鳴っていたはずだ」。事件から1年が過ぎようとしていた04年5月、西山さんは任意の取り調べで繰り返し刑事に問われた。他の看護師同様「鳴っていなかった」と答えていたが、刑事に大声を出されたり、いすを蹴られたりする。怖くなり、「鳴っていた」と認めた。
 途端に刑事は優しくなった。コミュニケーションが苦手で、成績優秀な兄への引け目があった自分の身の上話も親身に聞いてくれた。「この人(刑事)は、私のことを分かってくれる」。うれしさから、次第に好意を抱くようになった。
 取り調べは続く。アラームが鳴ったのなら、呼吸器のチューブは外れていたのではないか、と詳しい状況の説明を求められた。「(アラームを止める)消音ボタンを押すときに外れたと思う」「確認しなかった」「布団をかけたら外れた気がした」。刑事の気を引くため、つじつまを合わせようと説明を重ねた。そして供述は「自分がチューブを外した」に行き着く。容疑が過失致死から殺人に変わった潮目だった。
 逮捕後に弁護士のアドバイスで否認を試みると、別室に連れて行かれた。別の刑事が「両親は警察を信用してるのに、なんであんたは信用しないんや」と怒声を浴びせた。謝って、否認を撤回した。若い刑事は「執行猶予もある。任せておけば悪いようにしない」と素直に認めるよう諭した。「好きだったし、言うことを聞いておけば大丈夫」と従った。
 「この場面はこうだったんじゃないか」「そうかもしれない」。刑事との特殊な信頼関係の中で、共同作業のように供述調書がつくられていった。身の上話で聞いてもらった職場への不満が、いつしか犯行動機とされていた。
 「西山さんの供述は、犯人の可能性を考慮する余地がないほど変遷している」。服役中の10年に行った最初の再審請求に先立ち、弁護側の依頼で西山さんの性格や供述を鑑定した大谷大の脇中洋教授(法心理学)はそう分析する。鑑定は、西山さんのコミュニケーションの特徴として、かなり高い迎合性と、葛藤状況で自暴自棄になる傾向を指摘。犯行の自白は真の体験記憶に基づかない虚偽供述だと結論づけた。
 逮捕されても「こんな大ごとになると思わなかった」という西山さん。「裁判で話せば分かってもらえる」。その期待は、裏切られることになる。
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 大阪高裁は20日、男性患者の人工呼吸器を外したとして殺人罪で服役した西山さんが求めていた再審の開始を認める決定をした。決定は、患者が病死した可能性を指摘。弁護団も事件はなかったとして「空中の楼閣」と批判した。西山さんはなぜ「自白」し、裁判所はどのようにして有罪判決を下したのか。西山さんへの取材や裁判資料を基に経緯を検証する。