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Interruption des recherches au mont Kusatsu-Shirane
Au Japon, un jour après une éruption volcanique, les opérations de recherche pour retrouver des personnes qui pourraient toujours être bloquées dans une station de ski ont été suspendues pour la journée.
De nouvelles secousses volcaniques ont été détectées au mont Kusatsu-Shirane. Les recherches dans la station de ski au nord de Tokyo ont été suspendues mercredi.
Les pompiers et la police passaient au peigne fin une zone frappée par d' importantes chutes de roches volcaniques suite à l'éruption. Les responsables indiquent que les opérations de recherche reprendront jeudi si la situation se stabilise.
L'Agence de météorologie maintient le niveau d'alerte au niveau 3 sur une échelle de 5, précisant que d'autres éruptions pourraient se produire.
Mardi, une personne est décédée après avoir été touchée par des morceaux de roches volcaniques et 11 autres ont été blessées.
Des dizaines de personnes bloquées près du sommet ont dû être secourues par hélicoptères ou par motoneiges. Par ailleurs, l'agence fait l'objet de critiques pour ne pas avoir immédiatement émis un avis suite à l'éruption.
Des responsables précisent que les caméras de sécurité n'étaient pas orientées dans la direction du volcan, ajoutant que la confirmation des faits avait pris du temps.
Osamu Tezuka, Naoki Urasawa, ≪Fairy Tail≫... Le manga, nouveau pilier du festival d'Angoulême
FESTIVAL Depuis près de 50 ans, le festival d'Angoulême célèbre la bande dessinée, mais cette année, du 25 au 28 janvier, il a décidé de célébrer encore plus le manga à travers trois expos, des rencontres..
Si le Japon est le premier marché mondial de la bande dessinée, le France, elle, est le deuxième consommateur de manga dans le monde. Après le Japon bien sûr, mais avec tout de même 30 % des ventes de BD. Des chiffres qu’il est toujours bon de rappeler, vu que le manga a longtemps été victime d’une mauvaise de réputation, d’un étrange paradoxe, associé à la jeunesse et au Club Do d’un côté, et au sexe et à la violence de l’autre. Il l’est d’ailleurs toujours, un peu, par certains.
Des auteurs comme Jirō Taniguchi, sur le papier, ou Hayao Miyazaki, à l’écran, ont ouvert la voie à la reconnaissance, jusqu’à ce que le prestigieux Festival international de la bande dessinée d'Angoulême sacre Katsuhiro Otomo, auteur d’Akira, en 2015. Il était temps.
Trois mangakas, trois expos
En 1982, Angoulême recevait ainsi dans un relatif anonymat un certain Osamu Tezuka, aujourd’hui considéré comme le ≪ Dieu du manga ≫, avec 50 ans de carrière, 400 volumes, 150.000 pages dessinées et des chefs-d’œuvre tels que Astro Boy, Le Roi Léo, Bouddha ou Black Jack. Trente-six ans plus tard, le festival lui consacre une rétrospective exceptionnelle, la première du genre en Europe, pour mieux rendre compte de l’importance de son travail protéiforme, moderne et humaniste.
Mais ce n’est pas tout, Angoulême accueillera également deux autres mangakas de référence pour des expositions et masterclass : Naoki Urasawa, spécialiste du genre avec Monster, Pluto ou 20th Century Boys, et Hiro Mashima, dont le manga Fairy Tail est l’un des dignes représentants du shônen, aux côtés de One Piece et Naruto.
Japonismes 2018
Plus que jamais, le manga s’impose donc comme un pilier du festival d’Angoulême en général, et de cette 45e édition en particulier, avec également des mangas présents dans toutes les catégories de la compétition officielle (La cantine de minuit, L’enfant et le maudit, Tokyo Alien Bros., Hanada le garnement, Je suis Shingo) un pavillon spécial ou encore la création du Prix Konishi pour la meilleure traduction d’un manga japonais en français.
Cette mobilisation d’envergure s’explique aussi par le fait que 2018 est l’année du 160e anniversaire des relations diplomatiques entre le Japon et la France, du 150e anniversaire du début de l’ère Meiji, ainsi que des 90 ans de la naissance de Tezuka, et l’occasion d’une série de manifestations culturelles sur le thème ≪Japonismes 2018 : les ames en résonance≫. La France, le deuxième pays du manga.
フランス語
フランス語の勉強?
異邦人 @Beriozka1917
かつては東大が首位を独占していたアジア大学ランキングも、今では上位をシンガポールと中国が総なめしていますからね。まあ、大学を企業マインドでしか捉えられず投資を渋る日本が凋落するのは当たり前なのですが。ノーベル賞学者の山中教授でさえクラウドファンディングに頼らざるを得ないほど資金繰りに苦労するような本邦が没落するのは当たり前で、だからこそ教育投資の拡充によって自由に研究出来る環境作りが必要であるにも関わらず、愚かな現政権は一時的に産業資本が潤う短期的な成果を大学に要求する始末。本質的に研究機関である大学を企業レベルでしか捉えられない国が、予算を悪用して大学を締め上げているのだから救いようがない。幅広い知識の集積と学問の発展を促す為には、国は金だけ出して口は出すなというのが鉄則である筈なのに。研究というのは産業資本が欲するような短期的な成果を上げられるものより、長きに渡る失敗の繰り返しと試行錯誤によって初めて成果が得られるものの方が多いのだから、イノベーションだとか何とか勝手な言い草で大学を企業化しようとしている今の政府は、結局学問をズタズタにして全て台無しにするよ。基本的に「待てない」人は大学の在り方に口を出すべきじゃないね。そんなに短期的な成果が欲しいなら企業が自分でやれば良いのであって、大学を下請け機関にすべきではない。
きっこ @kikko_no_blog
国会で虚偽答弁を繰り返した佐川宣寿を国税庁長官に大出世させたことが「適材適所」だと言うのなら、安倍晋三と安倍昭恵は網走刑務所に収監するか国外追放が「適材適所」だと思う。

LC予約でトラブルです.面倒くさいです.イライラ.
月曜日に作ってもらった残りのサンドイッチを晩ごはんに食べました.おいしいけどなんだか悲しいです.
上司が見た?らしいのですが・・・

<大川小訴訟>控訴審が結審、和解勧告見送り 判決は4月26日
 東日本大震災の津波で死亡・行方不明になった石巻市大川小の児童23人の19遺族が、市と宮城県に約23億円の損害賠償を求めた訴訟の控訴審第8回口頭弁論が23日、仙台高裁であり、遺族側と市・県側がそれぞれ最終準備書面を陳述し結審した。高裁は和解勧告を見送り、判決期日を4月26日に指定した。
 遺族側は大川小の一部学区が津波浸水予想区域を含む点に触れ、「学校は児童が津波被災する危険を認識できた」と強調。堤防が地震で壊れる可能性も想定できたとし、「事前の予見義務があった」と主張した。
 市教委の対応は「適切なマニュアル策定の指導義務を怠った」と指摘。校長は「学校の地理状況を確認せず、津波は来ないと即断してマニュアルを見直さなかった」と批判し、学校の組織的過失を改めて訴えた。
 市・県側は「学校までの津波到達は歴史的にも例がなく、事前の予見は不可能」と反論。学校自体は浸水予想区域外に立地することなどから「津波の想定は職務上求められるものではなく、当時のマニュアルに不備はない」と述べた。
 市教委の事前防災の取り組みについては「必要十分で、各校に標準的なマニュアル見本を示し、必要に応じて指導や助言をしていた」と強調した。
 弁論終結後、小川浩裁判長は双方に和解の意思を確認。市・県側は希望したが遺族側が拒否したため、和解勧告しなかった。
 大川小では児童74人と教職員10人の計84人が死亡・行方不明になった。一審仙台地裁判決は校庭にいた教員らが津波襲来を約7分前までに予見できたと判断。市・県に計約14億2660万円の賠償を命じた。
 亀山紘市長と村井嘉浩知事は「和解による解決に至らなかったことは大変残念だ」との談話をそれぞれ出した。


<大川小訴訟>遺族「次世代に生かされる判決を」
 大川小津波訴訟の控訴審が23日、結審した。法廷で意見陳述した遺族2人は「次世代に生かされる判決を」と訴え、亡き子への思いを紡いだ。命は、なぜ失われたのか。それを知るため遺族らは和解を拒み、裁判所の判断に望みを託した。
 「大人になったら一緒に酒を飲み、腹を割って男の話をするのが夢でした」
 6年の長男大輔君=当時(12)=を亡くした原告団長の今野浩行さん(55)は声を震わせ、陳述を締めくくった。生きていれば、11月に20歳を迎えるはずだった。
 「あの日、学校の先生は動かなかったのではなく、動けなかった。危機管理マニュアルが整備されていれば現場は混乱しなかった」と悔やむ。「大川小で何があったのか検証し、悲劇を繰り返さないことが私たちの責務。子どもたちが、たとえ短い間でも生きていた証しになると信じている」と力を込めた。
 鈴木実穂さん(49)は6年の長男堅登君=同(12)=を失い、4年の長女巴那(はな)さん=不明当時(9)=の行方が今も分からない。「平時から学校防災に忠実に取り組んでさえいれば、子どもたちの命が奪われることはなかった」と涙を浮かべた。
 震災後に仕事を辞め、巴那さんを捜し続けた。「帰ってこられない娘に対して市と県には責任を取ってもらわなくてはならない。避難行動の何がいけなかったのか、目をそらさず真正面から向き合ってほしい」と声を振り絞った。
 閉廷後、遺族らはそろって記者会見に臨んだ。3年の健太君=当時(9)=を亡くした佐藤美広(みつひろ)さん(56)は「息子への供養だと思い頑張ってきた。今後の学校防災の礎になるような判決を望みたい」と語った。


<大川小訴訟>帰りたい 娘の「声」代弁
 大川小津波訴訟の控訴審で、原告の鈴木実穂さん(49)が意見陳述した。4年の長女巴那さん=不明当時(9)=は震災から6年10カ月たった今も行方が分からない。愛する娘からの「メッセージ」と題し、鈴木さんが「代読」すると、すすり泣きが廷内に満ちた。
◎原告 鈴木さんメッセージ
 私は鈴木巴那です。私はあの日、地震の後、寒さと怖さで体の震えが止まらなくて、校庭でお友達と手をつないで、はげましあってしゃがんでいました。お友達のお母さんが次々とお迎えに来るのを見ていて、私も迎えに来てもらいたいなぁって思ったけど、お父さんもお母さんも仕事で迎えには来られないのは分かっていたから、あきらめて先生の言うことを聞いて、じっと待っていました。
 おりこうにしていれば絶対大丈夫だって思っていました。でも、校庭から出ると、すぐにものすごい勢いの津波が来て私は流されてしまいました。
 私はあの日から、まだお父さんとお母さんの所に帰れずにいます。他のお友達は見つけてもらって、お父さんとお母さんに抱っこしてもらったりしたけど、私はまだしてもらえません。私も見つけてもらったら抱っこしてもらいたい。ずっとそう思ってきたけど、もうその願いはかなわないみたい。だって、もうすっかり骨だけになっちゃったんだもの。
 でも、こんな姿になっても、お父さんとお母さんの所に帰りたいなぁ。あの日の朝、お母さんが「いってらっしゃい」って、いつまでも見送ってくれたっけ。あれがお母さんとのお別れになってしまったね。大好きな学校で、がんばって泣かないで、先生の言う通りにしていただけなのに、どうしてこんな悲しい目にあうの? どうして私はお父さんとお母さんの所に帰ることができないの?


<止まった刻 検証・大川小事故>第2部 激震(2)難なく点呼「次」定まらず
マグニチュード(M)9.0の国内観測史上最大を記録した東日本大震災。巨大津波が河口から約3.7キロ離れた石巻市大川小を襲うまで約50分あった。児童74人と教職員10人の命が失われるまで何があったのか−。第2部は当時の児童や保護者らの証言を基に、3月11日午後2時46分の地震発生から3時10分ごろまでの初期対応を検証する。(大川小事故取材班)
◎14:46〜15:10
 「ただ今、宮城県沿岸に大津波警報が発令されました。海岸付近や河川の堤防などに絶対近づかないでください」
 3月11日午後2時52分、石巻市大川小の校庭にサイレンが鳴り響いた。校庭の隅に設置された防災行政無線のスピーカーが大津波警報の発令を知らせる。短い警告が2度繰り返された。
 1分前にはNHKのテレビとラジオが東日本の広い範囲に津波の到達予想を伝えていた。「宮城県は午後3時、高さ6メートルです」。時刻と高さはあくまで目安−と付け加える。ラジオ放送は、校庭にいた男性教頭=当時(52)=ら教職員の耳にも届いていた。
 当時、校庭には約100人の児童が整列していた=図=。教室からの移動は全体的にスムーズだった。通学用のヘルメットと防寒着を身に付けて座り、「寒いね」と肩を寄せ合った。
 「点呼を取ります」
 担任の女性教諭に名前を呼ばれ、当時5年の男性(18)=高校3年=は「はい」と返事をした。教諭が一人一人の無事を確認して回る姿を覚えている。
 点呼は数分で終わり、状況が教頭に報告された。男性は「教室から上履きのまま校庭に出て整列・点呼まで、避難訓練で練習した通りにできた」と振り返る。
 2010年6月の避難訓練計画書は、地震発生時の対応を(1)机の下などに避難(2)校庭に避難(3)整列・人員確認(4)次の指示まで待機−と定めていた。
 さらに「校長先生のお話」と続くが、当時校長の柏葉照幸氏は休暇で不在。教頭が指揮を執る際の役割分担や、余震が続く場合の想定はなかった。
 点呼を終えた直後、教職員は校庭から次の避難場所について検討を始めた。
 「どうしますか、山へ逃げますか?」。午後3時ごろ、男性教務主任(56)が教頭らに尋ねた。誰かから「この揺れの中では駄目だ」という趣旨の答えが返ってきた。既に津波の懸念が多少なりとも芽生えていた。
 児童の一部は動揺して泣いたり、抱き合ったりしていた。「先生たちが付いているから大丈夫だよ」。頼もしい声が聞こえた。
 列の後ろで2年担任の男性教諭=当時(55)=が嘔吐(おうと)した女子児童を抱っこしていた。いつもピンクのエプロンを掛けた優しい先生と評判だった。教諭は「ママ」と泣き叫ぶ女子児童を優しくなだめた。
 余震の度、校庭がざわめく。当時5年の男性は前年2月のチリ大地震津波を思い出していた。「こんなに大きな地震なら津波が来るかもな」。ただ、口にはしなかった。教職員や友達からも津波に関する話は聞いた覚えがない。
 男性は「内心は不安だったが、なるべく地震の話題は避けた。友達に『大丈夫』と言いながら、気持ちを落ち着かせようとしていた」と振り返る。
 柏葉氏はこの頃、約60キロ北西の大崎市内から教頭や教務主任、市教委に電話をかけ、教務主任も校長や市教委への連絡を何度も試みたとされる。いずれも電話はつながらなかった。
 方針が定まらないまま、校庭での待機が始まった。


大川小訴訟が結審 控訴審 4月26日判決へ 遺族側 和解に応じず
 東日本大震災の津波で石巻市立大川小学校の児童、教員計84人が犠牲となり、このうち児童23人の19遺族(29人)が市と県に23億円の賠償を求めた訴訟の控訴審は23日、仙台高裁(小川浩裁判長)で結審した。閉廷後、裁判所は双方に和解への意向を確認。市・県側は前向きな姿勢を示したが遺族側は応じず、判決は4月26日に言い渡されることとなった。
 一審では地震直後、現場にいた教職員の対応が適切だったかが主に問われたが、控訴審では市や市教委、学校といった組織による事前の備えが争われた。危機管理マニュアル整備などの防災対策がただされてきた。
 23日は双方が準備書面を提出して改めてこれらについて主張。遺族側は「市教委が職務上の義務を平時から尽くしていれば児童は死ぬことはなかった。本件は明らかな人災」と不備を指摘。一方、市・県側は津波襲来の予見可能性を否定した上で「事前防災の取り組みは要求される水準を十分満たしていた」と反論した。
 意見陳述には遺族2人が立ち、組織の過失と震災後の事後対応への強い不信感を訴えた。その上で「大川小の悲劇を二度と繰り返さないことが子どもたちの生きた証」「次の世代に生かされる判決を」と望んだ。
 結審を受け、亀山紘市長は「和解に至らなかったのは大変残念。代理人及び県と協議しながら引き続き真摯(し)に対応していく」とのコメントを発表した。


<福島第1原発事故>被災農家「再開の意向なし」42%
 東京電力福島第1原発事故の被災事業者の自立を支援する国や福島県、民間などによる「官民合同チーム」は、双葉郡など被害の大きい県内12市町村で進めている営農再開に関する調査の途中結果を初めて公表した。再開の「意向なし」が4割を超えた。
 戸別訪問は昨年4月から、原発事故後に避難指示が出された12市町村の約1万の農家や法人代表らに実施。同12月までに終えた1012人の状況をまとめた。県などが調査済みの認定農業者は対象から除いた。
 再開の「意向なし」は430人(42.5%)に上った。「再開済み」は219人(21.6%)にとどまり、再開の「意向あり」は193人(19.1%)、「未定」は170人(16.8%)だった。
 「意向なし」「未定」の計600人に理由や課題(複数回答)を聞くと、「高齢者や地域の労働力不足」が43.2%で最も多く、「帰還しない」が36.5%で続いた。
 「意向あり」の回答者が挙げた課題は「野生鳥獣の被害防止対策」(42.5%)「用排水路復旧」(34.7%)など。「再開済み」の回答者の課題は「農業機械・施設・家畜・新規作物等の導入」(41.6%)が最多だった。
 官民合同チームはさらに訪問を続ける。担当者は「課題を把握し、販路確保などで支援したい」と話す。
 認定農業者については県と農林水産省が2016年7〜11月、522人を訪問。再開済みが322人(61.7%)、「再開を希望」が122人(23.4%)、「再開せず」が63人(12.1%)などだった。


気仙沼らしさ 若い感性で 唐桑中生が紙袋デザイン提案
 気仙沼市唐桑中(生徒125人)の2年生が23日、地元のデザイナーとソフトウエア会社の協力を受け、地域の魅力を伝える紙袋のデザインを考えた。生徒たちはカツオやサンマ、メカジキなど気仙沼らしさが盛り込まれた絵柄を提案。今後、デザイナーや市と連携し、デザインを生かした製品作りを模索する。
 同市唐桑町で活躍するデザイナー鈴木歩さん(37)が企画し、ソフトウエア大手「アドビシステムズ」が協力。鈴木さんの呼び掛けに応じた県内在住の若手デザイナーも手伝った。
 生徒たちは8グループに分かれ、紙袋に合うデザインを競った。デザイナーの助言を受けてアドビシステムズの最新ソフトを使い、パソコン上で彩りや配置、文字の形などを決めた。
 生徒、関係者約80人の投票で、最優秀賞には気仙沼みなとまつりで上がる花火やサメなどをバランス良く配置した作品が選ばれた。東日本大震災を忘れないようにと、津波で打ち上げられ解体された大型漁船「第18共徳丸」も添えられた。
 グループのリーダーを務めた2年川村茉依さん(14)は「気仙沼を知らない人でも、街の良さが分かるデザインができた。出来は完璧」と満足げだった。
 2月、市内のカフェに全てのデザインが展示される予定。鈴木さんは市と協力しながらデザインの活用法を探る。鈴木さんは「きらりと光るデザインばかり。伝えたい思いをしっかりと表現してくれた」とたたえた。


<次世代型放射光施設>文科省が建設を発表 仙台整備が確実、全国唯一の候補地に
 文部科学省は23日、物質中の電子の動き方を解析する次世代型放射光施設=?=の建設を目指すと発表した。整備運用で連携する企業や自治体でつくるパートナーの公募も始め、東北大青葉山新キャンパス(仙台市青葉区)への誘致を目指す産学連携組織の光科学イノベーションセンター(同市)が応じる方針。選考結果は6月初旬に公表する。全国で唯一の候補地となる見通しで、仙台への建設が確実視される。2019年度にも整備着手を目指す。
 文科省のパートナー公募には、センターと東北経済連合会、宮城県、市が共同で応募。青葉山新キャンパスへの整備計画を提案する。
 選定要件には、加速器本体を収容する建屋建設や整備用地確保、産学官金の集積と明確な発展ビジョン、整備費負担に向けた財源確保、候補地の地盤の安定性などが盛り込まれた。
 公募の締め切りは3月22日。文科省が科学技術・学術審議会の小委員会の意見を踏まえて選定する。書面審査と応募者へのヒアリングのほか、必要に応じて候補地に赴いて調査する。
 放射光施設を巡っては、18日に小委員会が早期の整備を提言。整備費は約340億円、運用経費は年間約29億円と試算した。
 整備費のうち、国は加速器整備などで190億〜200億円を拠出する方針。国側の施設整備は量子科学技術研究開発機構(千葉市)が受け持つ。
 パートナーに対しては建屋など135億〜150億円に加え、用地取得や造成の費用負担を求める。整備期間は5年と見込む。
 文科省は2018年度予算案に推進費2億3400万円を初めて計上した。担当者は「次世代型放射光施設の整備は海外と比べ大幅に遅れている。学術界、産業界からの期待は大きい」と話した。
[放射光施設]リング型の加速器を光の速さで回る電子が、方向を曲げた時に発する光を使ってナノレベルの物質解析をする。国内には理化学研究所の「スプリング8」(兵庫県佐用町)など9施設ある。次世代型施設は物質の電子状態を解析する軟エックス線領域に強みがある。低コストで高性能の磁石や新薬、低燃費タイヤなどの開発につながると期待される。


河北春秋
 高校の山岳部時代、秋田駒ケ岳(秋田・岩手)に登った。1970年に溶岩流を伴って噴火し、その数年後。入山規制はなく「生きた火山」を学びながら登った。最近また火山性地震多発のニュースを聞く▼火山噴火予知連絡会が定義する活火山は全国で計111あり、火山活動度のAランクの代表は阿蘇山。一昨年10月の噴火では熊本地震の被災地に噴石の雨を降らせた。23日には、秋田駒ケ岳と同じBランクの草津白根山が噴火した▼麓の群馬県草津町では、噴石がスキー場のゴンドラやレストハウスを直撃。訓練中の自衛隊員らも巻き込まれた。死傷者が十数人出ているという。35年前まで水蒸気噴火を続けたが、活動が弱まり、気象庁が昨年噴火警戒レベルを引き下げたばかりだった▼どこが、いつ噴火するか分からないのが火山の恐ろしさだ。噴火前の避難を可能にするのが予知。しかし、今回は「活動の高まりを示す観測データを得られず、レベルを上げるのは困難だった」と同庁▼東日本大震災後、火山が活発化したとの懸念も聞かれるが、「新たに噴火した火山数は増えていない」と同連絡会の藤井敏嗣前会長が以前、秋田市で講演した。ただし「大規模噴火が21世紀には複数回あると覚悟した方がいい」。東北には活火山が18もある。

草津白根山噴火 よく知って備えたい
 草津白根山(群馬県)が二十三日に噴火、多くの死傷者が出た。火山を近くで楽しめる貴重な場所だが、噴火を繰り返す危険な山でもある。備えるのは、火山国日本では、どこも同じである。
 エメラルドグリーンの火口湖湯釜に代表される景観で人気の観光地、草津白根山。噴火を繰り返し、時には有毒ガスを発生させる危険な火山でもある。
 常時観測火山に指定され、気象庁が二十四時間体制で監視している。東京工業大も火山観測所を火山のある草津町に置いて、長年、研究を続けている。
 それでも今回、事前に警告を発することはできなかった。直前の噴火警戒レベルは「1」で「活火山であることに留意」というものだった。
 二〇一四年に湯釜付近の火山性地震増加などでレベル2に引き上げられたが、昨年六月、レベル1に戻した。立ち入り禁止区域も半径五百メートル以内となり、再び湯釜が見られるようになった。道路沿いのレストハウスと駐車場も再開した。レベル1なら安全と思いがちだが、自然は怖い。
 草津白根山は白根山、本白根山、逢ノ峰の三つの山からなる複合火山。一八八二年から噴火活動が増え、これまでに十数回と国内でも噴火が多い。ほとんどは白根山にある湯釜で、水蒸気爆発だった。今回の噴火は一九八三年以来、三十五年ぶりで、本白根山の鏡池付近で起きた。やはり水蒸気爆発の可能性が高い。
 前兆らしき現象はなく、噴火に伴う火山性微動を観測しただけだった。現在の予知研究はマグマが噴出するような、規模の大きな噴火を対象にしている段階だ。的確な警告を出すのは難しい。
 気になることがある。噴火が本白根山だったことだ。湯釜は水蒸気爆発だけだったが、パターンが変わるかもしれない。火山活動がいつ終わるかも分からない。
 本白根山では一九七六年に女子高生ら三人が火山ガスのために死亡したことがある。火山ガス対策が今まで以上に重要になる。
 なだれにも注意が必要だ。雪の積もった火山で高温の溶岩が流出すると、積雪が一気に解けて火山泥流が発生する危険性がある。一九八五年に南米コロンビアのネバドデルルイス火山で起きた火山泥流では死者が二万人を超えた。
 草津白根山の火山防災マップには泥流の危険地域が記されている。備えに万全を期してほしい。


草津白根山噴火 さらなる警戒が必要だ
 群馬と長野の県境にある草津白根山が23日午前、噴火した。災害対策本部などによると、噴石の影響で1人が死亡、11人が負傷した。
 近くの草津国際スキー場(群馬県草津町)が災害現場となった。スキー訓練をしていた陸上自衛隊の一行約30人のうち40代の男性隊員1人が死亡したほか7人が負傷。ロープウエーのゴンドラに噴石が当たり、ガラスが割れるなどしてスキー客もけがを負った。このほかスキー場山頂駅のレストランにスキー客ら約80人が一時取り残された。
 草津白根山が噴火したのは1983年以来。関東地方が大雪だったこともあり、いつもに比べスキー客は少なかったというが、それでも多数の死傷者が出た。噴火の怖さ、自然の脅威をあらためて思い知らされた。
 気象庁によると、日本には噴火する恐れのある活火山が111あり、このうち火山噴火予知連絡会が噴火の可能性や周辺への影響度を考慮して「常時観測火山」に指定している火山が50ある。草津白根山はその一つ。2014年に火山性地震が増加し山体膨張が確認されるなどしたが、その後活動は低下し、噴火警戒レベル(5段階)は最も低い「1」(活火山であることに留意)だった。
 気象庁は今回の噴火を受けて噴火警戒レベルを2段階引き上げ「3」(入山規制)とした。会見では「噴火前に火山活動の高まりを示すような観測データは得られなかった」と説明。今後も噴火の可能性があるとして警戒を呼び掛けた。
 常時観測火山には地震計や監視カメラなど各種観測機器が設置されデータ分析が行われているが、今回何の兆候もなくいきなり噴火したことで、火山に対する危機感は一層高まったといえるだろう。草津白根山のように周辺にスキー場などがある場合は特に警戒が必要だ。
 常時観測火山は本県関係では秋田焼山、秋田駒ケ岳(秋田、岩手県)、鳥海山(秋田、山形県)、栗駒山(秋田、岩手、宮城県)、十和田(秋田、青森県)の五つがある。
 このうち秋田駒ケ岳では昨年9月14日、火山性地震が03年の観測開始以来最多の227回を数えた。マグマや熱水の移動を示すとされる火山性微動や地殻変動はなく噴火の可能性は低いとして、噴火警戒レベルは「1」のままとなっているが、草津白根山の例を見れば安心はできない。
 14年に58人死亡、5人行方不明と戦後最悪の噴火災害が起きた御嶽山(おんたけさん)=長野、岐阜県=も、発生時の噴火警戒レベルは「1」だった。
 予測が難しいという厳しい現実を受け止め、自治体や警察、消防など関係機関や地域住民が普段から情報交換を密にし、どんな備えが必要なのかを話し合っておくことが大切だ。連携を深め、万一の際の被害を最小限に食い止めたい。


【草津白根山噴火】火山災害、人ごとでない
 群馬県と長野県の境にある草津白根山の本白根山(2,171メートル)が噴火し、訓練中だった自衛隊員やスキー客に死傷者が出た。吾妻山、安達太良山、磐梯山、さらに隣接する那須岳を含めて4つの常時観測火山を警戒しなければならない本県にとって、突然の噴火の脅威は人ごとではない。今後、活動が活発化する可能性もある。事態を注視しながら火山防災への意識を新たにしたい。
 草津白根山は白根山、逢ノ峰、本白根山を含めた三山の総称。気象庁が噴火警戒レベルを設けた2007(平成19)年からレベル1が設定されていた。今回、噴火した場所は重点的に観測されてきた白根山の湯釜付近ではなく、本白根山の鏡池付近とみられている。専門家にとっても意外な場所だったという。常時、監視していても危険を見極められない火山観測の難しさを改めて示した。
 火山観測の難しさは63人もの死者・行方不明者を出した2014(平成26)年の御嶽山の噴火で思い知らされた。今回も御嶽山も噴火警戒レベルは「1」。登山者もスキー客もあらかじめ噴火の危険を感じている人はいなかったろう。
 草津白根山は百名山の一つだ。山頂近くまでのロープウエーもあり、ハイキング気分で気軽に登れる山として親しまれている。登山道は鏡池近くにもあり、ハイシーズンならさらに多く被害があった可能性もある。4千年近く前の本白根山の噴火では、溶岩流が現在の草津温泉近くまで達したという知見もある。
 火山噴火が周辺地域に大きな被害を及ぼす形態に「火山泥流」がある。積雪時にマグマ噴火によって高温の噴出物やガスなどが高速で下流に流れる「火砕サージ」が発生しすると雪が解け、土砂が樹木を巻き込んだ流れが広い範囲に達して土地をのみ込む。
 県内火山のハザードマップは最も広範囲に被害が及ぶ場合として火山泥流のケースを想定している。吾妻、安達太良でも積雪時に火山泥流が発生すれば1時間程度で多くの市街地に達するとされる。
 火山噴火によってもたらされる希少で雄大な自然景観は見る人に大きな感動を与える。しかし、その景色は強大な地球エネルギーによってもたらされることを常に頭の片隅に置かなければならない。
 御嶽山噴火の後、気象庁は火山周辺にいる人に危険を知らせる「噴火速報」のシステムを設けたが今回は提供しなかった。どうすれば早く正確に情報を提供できるか。検証が必要だ。 (佐久間順)


白根山噴火 観測態勢の再点検を
 前触れなく噴火する火山の怖さをあらためて実感する。群馬・長野県境にある草津白根山が噴火した。火山活動が活発化していることを示す兆候を捉えてはいなかったという。
 群馬側の山腹のスキー場では、噴石が休憩施設の屋根を突き破り、ロープウエーのゴンドラも窓が割れた。多くの負傷者が出ている。現場付近で訓練中だった陸上自衛隊員が死亡した。
 気象庁は噴火警戒レベルを3(入山規制)に上げ、引き続き警戒を呼びかけている。影響が長期化することも懸念される。
 2014年に火山性地震の増加や山体の膨張を観測し、警戒レベルが2(火口周辺規制)に引き上げられたが、その後、活動は落ち着いていたという。昨年6月にレベル1(活火山であることに留意)に戻したところだった。
 草津白根山は、一帯の白根山や本白根山などを総称して言う。今回噴火したのは本白根山である。白根山の活動が続く一方、南に2キロほど離れた本白根山は休止状態とみられていた。研究者からも「意外だ」と声が漏れている。
 噴火を予測する難しさを再認識させられる。爆発の規模によっては、さらに重大な事態につながったかもしれない。14年に御嶽山の噴火で60人以上の死者、行方不明者が出たことを思い起こす。
 噴火はいつ起きてもおかしくない。その緊張感を常に持ち、火山と向き合っていくほかない。
 草津白根山は全国に50ある常時観測火山の一つとして、気象庁が24時間体制で監視している。それでも噴火被害を防げなかったことを重くみて、観測のあり方を再点検する必要がある。
 火山については、分からないことが多い。一つ一つに個性があり、噴火の起こり方も異なる。それだけに、それぞれの火山を詳しく知る研究者が欠かせない。
 それすらおぼつかないのが現実だ。国立大の火山研究者は40人ほどしかいない。大学院生は10人足らずだといい、さらに先細りしていく恐れがある。
 手厚い観測態勢がとれれば、危険は回避できる可能性がある。2000年の北海道・有珠山の噴火はその一例だ。観測データに基づいて事前に住民を避難させ、死傷者が出るのを防いだ。
 日本は世界有数の火山国である。観測・研究を一元的に担う国立の機関を設けることを含め、態勢の強化を図るとともに、若い人が火山研究を志せる環境を整えることは国の責務だ。


京大iPS研究所で不正 先頭組織での残念な操作
 ノーベル医学生理学賞受賞者の山中伸弥教授が所長を務める京都大iPS細胞研究所で、助教(36)による論文不正が発覚した。
 iPS細胞研究は、難病治療や新薬開発などにつながるとして、国民の大きな期待が寄せられている。
 同研究所は国内の再生医療研究をリードする拠点組織である。不正はそうした期待を裏切る行為だと言わざるを得ず、とても残念だ。
 不正が認定された論文は、ヒトiPS細胞から、血液中の有害物質や薬物が脳に入るのを防ぐ「血液脳関門」の機能を持つ構造体を作製したという内容だった。昨年2月、米科学誌の電子版に掲載された。
 京大の調査委員会が残されていたデータの再解析をした結果、論文を構成する図や補足図計17カ所で捏造(ねつぞう)と改ざんが判明。論文の主張に有利な方向に操作されていたという。
 京大は他の研究や今後の研究に影響はないとしているが、本当に他に研究不正はなかったのか。更なる調査を進める必要がある。
 同研究所は2010年に開設された。当初から不正防止対策に取り組み、3カ月に1回は全研究者の実験ノートを確認する▽論文の図表の信頼性を裏付けるデータを提出する−−などをルール化していた。不正を認定された助教も、ノートやデータはほぼ提出していた。
 それでも不正を見抜けなかったのは、詳しい内容まで確認する体制にはなっていなかったからだ。
 山中所長が対策の形骸化を認め、ルールの運用を厳格化する方針を打ち出したことは当然である。
 ただ、研究が高度化すれば、専門外のスタッフが内容をチェックすることはより難しくなる。今回の論文には10人の共著者がいたが、だれも不正に気づかなかったという。これはおかしい。共著者こそが、内容を精査すべきではなかったか。
 不正をした助教は任期付きの研究者で、今年3月末が雇用期限だった。雇用延長や新たなポストの獲得に向け、研究成果を上げたいという焦りがあったかもしれない。
 若手研究者の雇用の安定化は、山中教授がかねて主張してきた。社会の発展に科学技術は欠かせない。不正対策とは別に、社会全体で検討すべき問題であろう。


iPS論文不正/問題の背景に目を向けよ
 京都大学iPS細胞研究所に所属する30代の特定拠点助教の論文で捏造(ねつぞう)と改ざんが見つかった。人工多能性幹細胞(iPS細胞)を使って脳の構造体を作ることに成功したとする内容で、内部の指摘で調べた結果、主要図などに不正があった。
 京大は論文を掲載した米科学誌に取り下げを求めた。今後関係者を処分する方針だ。他の研究には影響はないとしている。
 iPS細胞研究所は再生医療分野で世界的に注目を集める。一流の研究者をそろえ、所長はノーベル医学生理学賞を受賞した山中伸弥京大教授が務める。
 不正は国民から寄せられた期待と信頼を裏切ることになる。研究所は自らの手で問題点と背景を明らかにすべきだ。
 大学の調査に対し、助教は「論文の見栄えを良くしたかった」と不正を認めているという。論文はアルツハイマー病の治療にも将来役立つ可能性があるとしている。病の治療につながる発見を、首を長くして待っている患者のことは思い浮かばなかったのだろうか。
 生命科学分野では、STAP細胞問題や東京大分子細胞生物学研究所でのデータ捏造など、不正が後を絶たない。研究者の倫理を巡る意識改革が必要だ。
 今回の研究には一部に国費が使われており、一般の人から募った寄付金も活用されていた。「非常に強い後悔、反省をしている」と頭を下げた山中所長の責任も問われる事態だ。
 論文のチェック体制に不備があったことは明らかだ。研究所では、不正を防ぐために実験ノートの提出などさまざまな対策を講じてきたというが、形骸化していたことは否めない。
 論文は複数の研究者の共著となっているが、助教による実験データの解析や執筆の過程で不正をなぜ見抜けなかったのか。論文作成に至る経緯を検証し、再発防止に全力を挙げなければならない。
 研究所教職員の9割は非正規雇用で不安定な身分とされる。2014年11月に着任した助教も今年3月までの任期だった。
 山中所長自身、研究者の長期雇用などを可能にする資金的援助を呼び掛けている。国は研究にじっくりと向き合える環境の整備を急ぐべきだ。


iPS論文不正  チェック機能の検証を
 科学者の倫理が問われる不正がまたしても明らかになった。
 京都大は、iPS細胞研究所の助教が筆頭・責任著者を務めたiPS細胞(人工多能性幹細胞)に関する論文で、図や試験に捏造(ねつぞう)や改ざんがあったと発表した。
 いずれも論文の趣旨に有利なように操作されていた。大学の聞き取りに助教は「論文の見栄えをよくしたかった」と話したという。
 先端研究で医療などへの応用が期待されるiPS細胞研究への信頼を傷つけかねない行為である。
 助教の研究には、国の研究費や一般の人から募った寄付金の一部も使われていた。国民の期待を裏切ったと言われても仕方ない。
 ノーベル賞受賞者の山中伸弥氏が所長を務め、世界をリードしてきた同研究所だが、実験のチェック体制は形骸化していた。
 同研究所では実験専用ノートを全研究者に配布し、3カ月ごとに知的財産の担当者に提出することを定めていた。記入に際して書き換え可能な鉛筆の使用を禁じるなどの注意書きも添えられていた。
 ただ、ノートやデータのチェックはほとんど行われていなかったという。先端研究の実験は専門性が高く、外部から検証しにくい。内部のチェック機能がずさんであれば、同じことが繰り返される。
 助教が有期雇用の研究者だったことも気になる。研究成果が雇用延長や次の就職に影響するだけに成果を出すことへのプレッシャーがかかりやすいとも指摘される。
 同研究所では教職員のほとんどが有期雇用だといい、山中氏も4年前のインタビューで「異常な雇用形態」と話し、モチベーション面での改善が必要としていた。
 人件費を圧縮し、短期間で社会に有用とされる研究成果を期待する国の科学政策が若い研究者の焦りを誘発することにつながっていないか、考えなければならない。
 研究不正を巡っては、新たな万能細胞だとして発表されたSTAP細胞の論文が捏造とされたり、製薬会社ノバルティスファーマの降圧剤に関する臨床試験のデータ改ざん疑惑が刑事事件に発展したりしたことなどが記憶に新しい。
 国などはその都度、対策の指針や規定を設けてきたが、仕組みが機能するかどうかは研究者の倫理観や良心に負う部分が大きい。
 今回の不正で、助教と論文の共著者たちの間にどんなやりとりがあったのか、誰も捏造や改ざんを見抜けなかったのか。大学は経緯をしっかり検証し、再発防止に努めてもらいたい。


iPS研、論文不正 研究モラルも再生図れ
 iPS細胞(人工多能性幹細胞)の研究拠点、京都大iPS細胞研究所に所属する特定拠点助教の論文に主要な図の不正など捏造(ねつぞう)と改ざんが見つかった。同研究所で不正が発覚したのは初めてであり、社会に与えた衝撃は大きい。おとといの記者会見で山中伸弥所長は「非常に強い後悔、反省をしている」と、険しい表情で謝罪した。
 iPS細胞を開発した山中所長は6年前、ノーベル医学生理学賞を受賞した。生命科学研究の一大潮流をつくったとされ、注目を集めてきた。その足元が崩れた格好である。
 iPS細胞そのものの価値や可能性が損なわれるわけではないが、世界をリードしてきた日本の研究へのダメージは否めない。不正のチェック体制を点検し直すなど、信頼回復を急がねばならない。
 不正があった論文は昨年2月に米科学誌に掲載された。血中に含まれた薬物や有害物質が脳に入るのを防ぐ「血液脳関門」の機能を持つ構造体を、iPS細胞を使い、体外で作ることに成功したという内容。アルツハイマー病治療にも役立つ可能性があるとされた。患者や家族は期待を寄せたはずだ。
 だが内部からの指摘で京大が昨秋から調査したところ、グラフが再現できず、作製したという構造体も論文通りのものはできていなかったという。
 「論文の見栄えを良くしたかった」と、助教は理由を話したそうだが何とも愚かしい。進展を待ち望む患者を失望させるだけでなく、研究全体をおとしめる行為である。
 体のさまざまな細胞に変化できるiPS細胞は、再生医療への応用を目指し、研究が進められている。国は成長戦略の柱の一つに位置づけ、2022年度までの10年間で計1100億円の予算を投入する。国内外で競争が繰り広げられている。
 今回の不正の背景として、社会の強い期待が「プレッシャーになったのでは」との見方がある一方で、期限付き雇用の影響を指摘する声も聞こえる。
 山中所長も会見で「研究員は全員、任期がある。競争だ」と語った通り、同研究所の所員は一部の研究者を除き、有期雇用という。不正をした助教は36歳。雇用期限が迫り、雇用延長や他施設への就職のためには成果を出さねばならず、焦っていた可能性もある。不正をした言い訳にはならないが、若手の研究環境や心理については検証すべき余地がありそうだ。
 なぜ助教の不正を見抜けなかったのか、チェック体制も問われる。不正防止のため対策を講じてきたと山中所長は述べた。実験ノート提出の求めに助教は8割以上を提出していたという。それでも見逃した。ノート記述の中身をどのように点検する体制だったか。チェックが形骸化していたのではないか。
 また論文を掲載した米科学誌の査読体制にも疑問が残る。
 4年前のSTAP細胞を巡る騒動や、東京大分子細胞生物学研究所でのデータ捏造など、生命科学分野ではこれまでも研究不正が繰り返されてきた。
 研究には成果はもちろん、モラルが不可欠だ。科学者の意識をどう改革し、徹底させていくか。iPS細胞のみならず、日本の科学研究には抜本的な「再生」が求められている。


iPS論文不正 花形研究の威信傷つけた
 病気やけがで失った組織や臓器を修復する再生医療に役立つと期待されていた花形研究の威信を深く傷つけた。
 人工多能性幹細胞(iPS細胞)研究で世界をリードしてきた京都大iPS研究所で初めての論文不正が発覚した。
 京都大には、あらゆる角度から徹底的に調査して、実効性のある再発防止策を講じることを求めたい。
 不正は研究所の助教が論文の数値の書き換えを行っていたというものだ。
 論文はiPS細胞が将来、アルツハイマー病の治療に役立つ可能性があるとの内容だ。昨年2月、米科学誌に掲載された。
 数値は論文の重要なポイントで、書き換えは学内の指摘を受けて判明した。
 助教への調査では、不正は1人で行い、動機について「論文の見栄えを良くしたかった」と話しているという。京都大は他の論文も調べている。
 研究所は、2012年にノーベル医学生理学賞を受賞した山中伸弥氏が所長を務めている。
 山中氏は「不正を防げなかったのは非常に重大」として、辞任の可能性にも言及した。
 国はiPS細胞研究を成長戦略に位置付け、22年度までの10年間に1千億円を超える予算を投下することにしていた。
 文部科学省は京都大の調査結果を精査し、不正に関係があると認められた経費は返還を求める方針だ。厳しい態度で臨むべきである。
 生命科学分野では、これまでも不正が繰り返され、14年にはSTAP細胞問題が起きた。
 それだけに、なぜ不正が防げなかったのか、残念な思いが拭えない。
 研究所は不正防止策として、研究者に対し、日々の研究を記録し成果の証拠にもなる実験ノートの提出を求めていた。
 助教は8割強応じていたという。だが、不正は見抜けなかった。どこに原因があったのか。内容をチェックする人員や時間についても検証が必要だ。
 不正防止の上で最も重要なのは、研究者の倫理観である。倫理観を育む教育をいっそう充実させなければならない。
 助教の任期はことし3月までだったという。次のポストを確保するため、実績を残さなければならないとの過度なプレッシャーはなかったか。
 国から大学への交付金が減少する一方で、研究者が応募して獲得する「競争的資金」が増加している。
 研究者の間には一定の競争が必要であるとしても、行き過ぎた競争が論文不正の温床となっているとの指摘がある。そうした影響はなかったのだろうか。
 iPS細胞は実際に、目に重い病気のある患者の治療に使われる段階に入っている。今後は心筋梗塞や脊髄損傷、パーキンソン病といった病気への応用が計画されている。
 難病患者たちは、新たな治療法の開発を心待ちにしている。京都大には信頼回復に努めてもらいたい。


官房機密費判決 情報開示のルール化急げ
 たとえ機密費といえども税金が原資である以上、一定の情報開示は必要‐ということだろう。妥当な司法判断と評価したい。
 時の政権が裁量で使える内閣官房報償費(機密費)を巡る情報公開訴訟で、最高裁第2小法廷は個々の使途や支払先が特定できない範囲で関連文書の開示を認めた。透明な政治を求める国民の要望を踏まえれば一歩前進といえよう。
 政府が全面的に開示を拒んできた機密費を巡ってはさまざまな疑惑が付きまとう。最高裁判決を受け、政府は機密費の情報開示に取り組む責務を負った。
 訴訟を起こしたのは大阪市の市民団体のメンバーで、官房長官が安倍晋三氏だった2005〜06年の11億円▽河村建夫氏だった09年9月の2億5千万円▽菅義偉氏だった13年の13億6千万円について関連文書の開示を求めた。
 官房機密費は1947年度から計上され、最近は毎年度14億6千万円余りが支出される。官房長官一任の使途は開示されない。領収書も不要だ。その性格上、公開になじまない部分があるのは事実だろう。
 他方で非公開を逆手に取ったような目的外流用の疑惑が繰り返し表面化してきた。国会議員のパーティー券購入や背広代、評論家への付け届け、選挙資金などだ。自民党から旧民主党への政権交代直前、河村氏は2億5千万円も引き出した。これも不可解である。
 機密費には、政策的判断で使う「政策推進費」▽情報提供者への謝礼など「調査情報対策費」▽情報収集支援の贈答品や慶弔費の「活動関係費」の3類型がある。
 このうち政策推進費の繰入額や残額を記す「受払簿」など3種類の開示を最高裁は認めた。開示しても具体的支払先や金額は分からず、国側の「支払先の協力を得にくくなる」との主張を退けた。
 機密費の特殊性を考慮して、外交文書と同様に一定期間を経た上で開示する案もあろう。目的外流用を防ぐだけでなく、政策を検証する意味でも、機密費開示のルール化を急ぐべきだ。


【機密費の開示】公開ルールを作るべきだ
 首相官邸で執務する官房長官は、秘密のベールに包まれた大金を管理している。内閣官房報償費、いわゆる官房機密費だ。
 国の事業を円滑に行うため機動的に使う経費とされる。毎年12億円程度が予算計上されているが、詳細は非公表で、国民は実態を知ることができない。
 最高裁がその機密費について、月ごとの支払額などの開示を命じる初の判断を示した。
 機密費を巡っては、目的外使用の疑いが指摘され続けてきた。最高裁は支払先や領収証などの開示は認めなかったが、一歩踏み込んだ判断を示したのは間違いない。
 内閣官房は外交はもちろん国政遂行上の重要な役割を担う。非公式な交渉や情報収集のために、時には詳細を表にできない資金の必要性もあるだろう。
 情報公開法も、国の事務遂行に支障が出たり、他国との信頼関係が損なわれたりする恐れがある場合には情報の非開示を認めている。
 だが、あくまで例外であり、公金の使い道は最大限公開するのが筋である。そうでなければ機密を盾にした恣意(しい)的な支出を招きかねない。
 国や国会は厳密な公開ルールを作るべきだ。判決を重く受け止め、抜本論議を急ぎたい。
 市民団体のメンバーが、機密費に関連する行政文書の開示を求めて、3件の訴訟を起こしていた。
 いずれも2005〜13年に自民党政権下で官房長官だった3人が支出した機密費だ。情報公開請求では、国が全面的な非開示にしていた。
 裁判の争点は、機密費文書の全てが情報公開法のいう非開示の対象に当たるかどうかだった。
 控訴審では、支払先や具体的使途が明記されていない文書の開示を命じる判決と、国の主張を認め、ほぼ全面不開示とする判決に分かれた。このため、上告審での統一判断が注目されてきた。
 最高裁は、機密費の秘匿性の意義を認めつつ、機密費全体の月ごとの支出額や、機密費のうち官房長官が直接管理する「政策推進費」への繰入額などの開示を認めた。
 国はこうした文書でも、支払額や相手方、使途が特定される可能性があると主張した。非開示ありきであり、国民的な視点を欠いたものといえよう。最高裁は「特定は困難だ」として退けた。
 機密費への国民の疑念は深い。
 09年、政権交代が決まった総選挙の直後に、当時の河村建夫官房長官が2億5千万円を引き出したことが判明。10年には、野中広務元官房長官が野党議員や政治評論家などに配った過去を明らかにした。
 それ以前にも、ゴルフ代や背広代などに使われた可能性が指摘されている。問題は長年放置されてきたことになる。
 年間12億円もの公金の使途が全く闇の中というのは許されない。可能な限り開示するという視点で論議を始めたい。


透明性確保に取り組め/機密費判決
 内閣官房報償費(機密費)に関連する文書の開示を市民団体が求めた訴訟の上告審判決で、最高裁は一部開示を認める初判断を先ごろ示した。支払先などは分からないが、これまで秘密のベールに包まれていた機密費の運用の一端が明らかになる。
 開示を認めたのは月ごとの支払額などが記された部分。機密費の大まかな流れが分かる。これによって、支出をチェックできるとの見方もあるが、まだ十分ではない。機密費も元は税金であり、使い道について国民に十分な判断材料が提供される必要があるのは言うまでもない。
 今回不開示となった支出の相手方など特に機密性の高い情報については、一定の期間を置いて開示する方法も考えられよう。「ブラックボックス」との批判が絶えない機密費を巡り、政府は情報開示制度を整えるなど透明性の確保に取り組むべきだ。
 市民団体は官房長官が(1)安倍晋三氏だった2005〜06年に支出された約11億円(1次訴訟)(2)河村建夫氏だった09年9月の2億5千万円(2次訴訟)(3)菅義偉氏だった13年の約13億6千万円(3次訴訟)−を対象に情報公開を請求、不開示とされたために提訴した。
 三つの訴訟の一審大阪地裁判決は、支払先や具体的使途が明記されていない文書の不開示処分を取り消し、1、2次訴訟の大阪高裁判決もこれを支持した。3次訴訟の大阪高裁判決は、ほぼ全面不開示とし、判断が分かれた。最高裁判決は、3次訴訟よりは開示範囲を広げ、1、2次訴訟よりは狭めた。
 機密費は国の事業を円滑に遂行するため機動的に使用する経費とされ、官房長官の判断で支出される。支出方法や目的を定めた法令はなく、具体的な使途は公開されていない。内閣情報調査室の経費を含め年間14億円余りの予算が計上されている。
 機密費がクローズアップされたのは、外務省の元要人外国訪問支援室長が首相外国訪問の随行員らのホテル代を水増しし、機密費をだまし取ったとして2001年に逮捕された詐欺事件だ。
 今回の判決は情報公開の点からは一歩前進と言えるが、詳しい実態が明らかになるわけではない。国が「機密」を盾に秘匿を続ければ疑念は深まる。国民の理解が得られるように説明を十分に尽くしてほしい。


エネルギー計画改定◆原発比率引き上げは疑問だ◆
 2014年に閣議決定された現行のエネルギー基本計画の見直し作業が進んでいる。いまだに収束の見通しさえない東京電力福島第1原発事故から間もなく7年。世界のエネルギーを巡る情勢が激しく変化する中、時代と世論の要請に応えるものとしなければならないが、現在の議論はその進め方も内容もそれには程遠い。国の将来を左右する重要なエネルギー政策の議論を通り一遍のものに終わらせることなく、透明性の高い形で計画をまとめることが必要だ。
現実と大きな隔たり
 問題点の一つは、現行計画に基づいて15年に決められた電源構成の扱いだ。電源構成では、30年度の原子力による発電比率を20〜22%とすることを目指すとしている。15年の原発比率は1%強なので、大幅な引き上げとなる。だが、原発事故以降、廃炉が進んでいるため、運転期間の延長や新増設まで行わないと達成できない、とする専門家が多い。
 安倍晋三首相はことあるごとに原発依存度の低減を口にし、基本計画も冒頭で依存度の可能な限りの低減が「エネルギー政策を再構築するための出発点」だとしているのだから、この過大な目標は見直すべきだろう。
 逆に発電コストの急速な低下を背景に再生可能エネルギーの比率が15%程度まで増えたことを考えれば、30年度に22〜24%にする目標は小さすぎる。地球温暖化防止のためのパリ協定が採択され、世界各国で石炭火力削減が急速に進み始め、日本も大幅な排出削減を迫られている。26%という石炭火力比率も見直しが必要だろう。
 そもそも電源構成では今後、電力消費量が大きく増えると見込んでいるが、日本の電力消費量は原発事故以降、減少傾向にあり、現実と目標との隔たりも大きい。
市民参加の議論必要
 時代の流れにそぐわなくなった電源構成を見直すことが必要だが、経済産業省は早々に電源構成は見直さないことを表明。現在の議論はこの目標を達成するために何が必要かという矮小(わいしょう)化されたものに終始している。しかも議論は、経産省が選んだ委員による審議会の場に限られている。
 安倍首相のエネルギー問題や地球温暖化に関する発言もほとんどなく、政治的なリーダーシップが示されているとも思えない。一方で、立憲民主党は通常国会に30年までの全ての発電用原子炉廃止を政府目標とする法案の提出を目指しており、小泉純一郎元首相が顧問を務める民間団体が「原発ゼロ・自然エネルギー基本法案」の骨子を発表するなどの動きもある。
 今後の社会や経済の在り方に大きな影響を与えるエネルギー基本計画の見直しを、限られた人々だけでの議論による小手先の修正に終わらせることは許されない。国会での真剣な論争が欠かせない。多くの市民が参加できるような議論と意思決定の場も早急につくる必要がある。


原発ゼロ法案 元首相の指摘に傾聴を
 小泉純一郎元首相が「原発ゼロ法案」を発表、各党に法案の支持と国会提出を求めた。原発の即時停止と新増設禁止、核燃料サイクル撤退、再生可能エネルギーの発電割合を2050年に100%にするなどの内容だ。
 現役時代に原発推進の立場だった元首相は、東京電力福島第1原発事故後に「原発は安全で安価か疑問。放射性廃棄物の処理場も未定だ」として反原発に転じた。その持論を基にした再生可能エネルギー推進の基本法案ともいえる。
 政府は、安全性が確認された原発の再稼働方針を改めて表明したが、元首相の指摘に傾聴すべき点は多い。世論調査でも、原発即時停止に賛成が、反対を上回っている。政府、与党は法案が提出されれば、真剣に国会論議を行うべきだ。
 東京電力福島第1原発事故後、原子力規制委員会は、活断層上の発電所は不可、津波対策や建屋強靱(きょうじん)化など規制基準を厳格化。それでも広島高裁は昨年12月、四国電力伊方原発3号機の運転を、130キロ離れた阿蘇山の噴火リスクを理由に、差し止め決定した。稼働中の原発は4基だ。また、政府発表では、北海道東部沖の北米プレート境界で大津波を伴う超巨大地震の発生が切迫している。
 日本列島は四つのプレートの境界上に位置し、地球の活火山の約1割が集中。地震の負荷もかかりやすい世界でも特異な地形で、原発の安全対策を超える過酷事故が起きても想定外とはいえない環境にある。
 30年時の発電価格は、政府予測で、石炭火力や太陽光は1キロワット時12円、原発は10円と最も安価な電源と試算している。しかし、安全対策費の膨張や廃炉、廃棄物処理などの費用を含めると割高となるのは常識だ。関西電力が昨年末に、大飯原発の1、2号機の再稼働を断念し廃炉を決定したのは、安全対策費の増加で採算が取れないからだ。
 経済性の極みのはずの核燃料サイクルも事実上破綻している。使用済み燃料の再処理で得るプルトニウムを使う高速増殖炉「もんじゅ」はトラブル続きで既に廃炉が決定、六ケ所村の再処理工場の稼働もめどが立たない。1万7千トンもの使用済み燃料の処分場選定は絶望的だ。
 政府のエネルギー基本計画は近く更新期を迎える。原発比率を30年に2割(原発約30基分)、核燃料サイクル堅持、処分場の候補地決定などの現行計画は維持し続けるのか。現役の政治家や官僚は、責任の先送りや自己保身に傾かず、原発の現状に真面目に向き合う義務がある。


新潟知事、再稼働強行なら訴訟 柏崎原発巡り
 東京電力柏崎刈羽原発を抱える新潟県の米山隆一知事は24日、東京都内で講演し、県独自の福島第1原発事故の検証作業について説明し「県知事には再稼働にものを言う権限がある。検証を待たずに再稼働をすれば、差し止め訴訟をすることになる」と述べた。
 米山氏は「県民の生命、財産を守る責務があり、実効性のある避難計画が絶対に必要だ」と強調。避難計画を基に訓練を実施して、反省点を計画に反映させる手順が2回は必要だと主張し、再稼働を巡る地元同意手続きまでに3年程度かかるとする根拠を説明した。
 柏崎刈羽原発を巡っては、昨年12月に6、7号機が原子力規制委員会の審査に合格。


「野田に言われたくない」連携だが…
 ★沈黙を守っていた衆院会派「無所属の会」の前首相・野田佳彦は自身のブログで、希望の党との関係について立憲民主党との連携を目指すとしながら「(前代表の)小池百合子都知事、その周辺のカラーが脱色されるのを見定めてから連携を探るべきだろう。現状を放置すれば立憲民主党は(旧)社会党化し、希望は(旧)民社党化し、55年体制に逆戻りしていく。中道左派と中道右派をつなぐ役割を、無所属の会が担わなければならない」と、その役割を示した。 ★素直に読めば、小池を筆頭に細野豪志、長島昭久、玄葉光一郎、前原誠司らが外れれば、他の希望の党の人たちは排除しないと聞こえる。立憲民主党議員が言う。「野田に言われたくない。民主党・民進党の崩壊は野田政権からだ。それ以来じり貧で、今日がある。希望の党のチャーターメンバー以外には寛容にということだろうが、踏み絵を踏んで、民進党ではできないとの覚悟で飛び出した人たちのことを仲間と呼ぶのは、難しい」。 ★なお複雑な感情が渦巻くが、立憲の候補者は、選挙区に対抗馬まで立てられれば、もう仲間とも言いにくいだろう。立憲と無所属の会の温度差があるのも当然だ。そこに重ねるように22日、自民党筆頭副幹事長・小泉進次郎も「(希望・民進)両党の代表は、党の掌握ができていない」と指摘した。そう考えると、野田の考える流れになっていくのだろうが、くすぶり続けるわだかまりを払拭(ふっしょく)させるものは、まとまることのできる政策か、それとも政治家として国民のためになげうつ覚悟か。

橋下徹がリツイートしただけの岩上安身を名誉毀損で見せしめ提訴! 松井府知事の新潟県知事“誤読”提訴に続きスラップ攻撃
 このところの日本維新の会の“恫喝体質”は、以前にもまして目に余るものがある。そのひとつが、維新の生みの親である橋下徹・前大阪市長が、インターネット報道メディア「IWJ」代表のジャーナリスト・岩上安身氏を名誉毀損で提訴した件だ。
 橋下前市長は昨年12月、岩上氏がTwitter上で第三者によるツイートをリツイート(RT)したことで名誉が傷つけられたとして、岩上氏に100万円の損害賠償等を請求する訴えを大阪簡易裁判所に起こした。橋下氏は自身のTwitterで、〈彼がリツイートした内容は「橋下が府の幹部を自殺に追い込んだ」という完全な虚偽事実〉(17年1月22日)などと主張しながら、岩上氏への個人攻撃を連投している。
 一方の岩上氏は22日午後、東京の自由報道協会で会見を開いた。岩上氏によれば、橋下氏が損害賠償を請求しているツイートは昨年10年28日に第三者が投稿したもの。同29日、岩上氏は自身のコメントをまったくつけない形でRTした後、「すぐに削除」したという。ところが、それから約1カ月半後の同年12月15日、突然、岩上氏の元に橋下氏側から訴状が届く。岩上氏は「(訴状まで)橋下さんはまったくこの件に対して、ウンともスンとも言ってこなかった」と言い、実際、提訴前にメールや手紙などの抗議や、内容証明の送付もなかったという。
 会見のなかで岩上氏側は、裁判上の理由からRTの中身については「橋下氏の大阪府知事時代の職場環境形成について批判を述べた意見表明」(岩上氏の代理人弁護士)と述べるにとどめたが、同時に、RTは不法行為にあたらず、「仮に表現内容が名誉毀損に当たるとしても、原告が訴えるべきなのは元の投稿者であり、RTしただけの被告に名誉毀損は成立しない」などと主張。橋下氏側の提訴は「訴権の濫用」だと反論した。また、裁判ではRT内容の真実性ないしは真実相当性を主張立証する予定としている。
 たしかに、ネット上での発言内容が裁判沙汰になることは珍しくない。だが、今回の橋下氏の提訴には、常識的に考えても異様な点があまりにも多すぎる。岩上氏も会見のなかで、こう強く疑義を呈した。
「(私が)リツイートを消している状態から、内容証明というものすら送ってこないで、いきなり訴状を突きつける。これは常軌を逸しているとしか言いようがないと思います。ようするに“沈黙”のなかで行われたんですね。私は、これがもし判決が(原告勝訴で)確定するようなことがあったら、大変な社会的影響があるのではないかと思います」
批判をリツイートしただけの岩上安身氏を名誉毀損で“見せしめ”提訴
 RT内容が名誉毀損に当たるかは司法の判断に委ねられるにせよ、岩上氏が言うことはもっともだろう。だいたい、すぐに削除したという岩上氏のRT内容を橋下氏が問題視したというのなら、1カ月以上も抗議ひとつしないのは明らかにおかしい。それでいて、いきなり訴訟を起こすのはどう考えても名誉回復が目的とは思えない。
 そもそも一般論として、RTは他者の発言を紹介はしても、必ずしもそれに同意を示していることにはならないというのが常識的理解だろう。そのうえで言うが、もしも単にRTという行為に対してただちに名誉毀損が成立するならば、同じRTをした複数のアカウントのなかから恣意的に選び、気に食わない人物だけを狙って訴えるということが可能になってしまう。
 第一、橋下氏は「政界引退」を表明した後も、日本維新の会の法律政策顧問として居座り、現在は地域政党・大阪維新の会の法律顧問である。また維新議員を始めとする政治家たちについてSNSなどでもたびたび言及し、プレッシャーを与えたり謝罪等をさせるなど、未だに政界でイニシアチブを握っている。さらに、毎年末には安倍首相と会談を行っていて、昨年12月28日にも松井一郎代表を引き連れて安倍首相、菅義偉官房長官と会食。憲法改正の方針等に関して話し合ったとみられている。その政治的影響力の強大さは誰の目にも明らかだろう。
 そして岩上氏といえば、橋下氏や維新に対して批判的なスタンスで追及してきたジャーナリストだ。今回の訴訟も、批判的言論を威嚇・恫喝するためではないかと勘ぐらざるを得ない。
 実際、橋下氏は以前から、自身に対する批判的な言論を訴訟によっておさえこもうとしてきた。たとえば大阪府知事時代には、月刊誌「新潮45」(新潮社)2011年11月号に掲載された精神科医でノンフィクション作家の野田正彰氏が執筆した「大阪府知事は『病気』である」という記事に対して、名誉毀損だとして新潮社と野田氏を提訴している(昨年2月に最高裁が上告を棄却し、橋下氏の敗訴が確定)。
 こうした橋下氏の政治的・社会的影響力の強さ、以前から行ってきた訴訟による圧力、そしてその人自身の発言やツイートではなくRTした行為に対して訴えたことを合わせて考えると、やはり、岩上氏をある種の“見せしめ”にすることで、批判的言論の萎縮を狙ったとしか思えないのだ。少なくとも今回のケースで、単にRTしただけで名誉毀損が認められてしまったら、とりわけ政治家などの社会的強者に対する批判はかなりの抑圧を被るのは必至。こんなことが許されていいはずがない。
松井大阪府知事は、米山新潟県知事のツイートにイチャモン訴訟
 しかも、この橋下氏による提訴には、もうひとつ不可解なことがある。それは、盟友・松井府知事が起こしたもう一つの名誉毀損裁判と、Twitter上での発言という態様や、提訴の時期がほとんど一緒であるということだ。
 周知の通り、維新をめぐっては先日、大阪府知事の松井一郎代表が、新潟県の米山隆一知事を、やはりTwitterでの発言をめぐって名誉毀損で訴えた。米山知事は2012年衆院選と2013年参院選で維新から立候補(落選)した経緯をもつが、その後は維新の姿勢に対して批判的な発言をしており、昨年も森友学園問題をめぐって橋下氏とTwitter上で交戦している。
 念のため経緯を振り返っておくと、発端は昨年の10月末。生まれつき頭髪が茶色い女子生徒が大阪の府立高校から髪を黒染めするよう強要され、精神的苦痛を受けたとして府を訴えた裁判に関して、米山知事と国際政治学者の三浦瑠麗氏がTwitterで応酬し、そのなかで米山知事がこのようにツイートした。
〈因みにこの「高校」は大阪府立高校であり、その責任者は三浦さんの好きな維新の松井さんであり、異論を出したものを叩きつぶし党への恭順を誓わせてその従順さに満足するという眼前の光景と随分似ていて、それが伝染している様にも見えるのですが、その辺全部スルー若しくはOKというのが興味深いです〉
 これに対し、松井知事が〈米山君、いつ僕が異論を出した党員を叩き潰したの?君も公人なんだから、自身の発言には責任取る覚悟を持ってるでしょうね。いつ僕が異論を出したものに恭順を誓わせたのか説明して下さい〉と噛み付いたのが10月29日。
 そこで米山知事は同日、〈どこにも松井さんとは書いていないのですが…。文章上分かりづらかったなら恐縮ですが、状況上誰かは言わずもがな当然松井さんもご存知と思います。叩き潰していないという理屈は勿論言われるのでしょうが、あれだけ衆人環視で罵倒されれば、普通の人は異論は言えないと思います。違いますでしょうか?〉と、暗に橋下氏を批判したツイートだと反論した。なお、同時期には橋下氏が維新所属の丸山穂高衆院議員に対しTwitterで「ボケ」などと批判し話題になっており、米山氏の〈状況上誰かは言わずもがな〉〈あれだけ衆人環視で罵倒されれば〉というのはこの件を指していると思われる。
 だが、松井知事は〈話をすり替えるのはやめなさい。僕がいつ党員の意見を叩き潰したのか?恭順させたのか?答えなさい〉などと攻め立て、12月6日付で米山氏を名誉毀損で提訴。米山知事のブログによれば、松井知事は損害賠償として550万円を求めているという。
恫喝スラップ訴訟で批判意見封じ込めを狙う、橋下・松井コンビ
 ようするに松井知事は、Twitterで米山知事が暗に橋下氏を指して〈異論を出したものを叩きつぶし党への恭順を誓わせてその従順さに満足する〉とした論評等を、自分への「名誉毀損」と捉えて提訴したわけである。この程度の論評で、しかも当人が松井知事への発言ではないと言っているにもかかわらず、首長が首長に対して異例の名誉毀損裁判を起こすのは、控えめに言っても理解しがたい。
 だが、むしろ注目すべきなのは、前述の通り、この二つの訴訟が、Twitterでの発言を対象にしたこと(昨年10月末)や提訴のタイミング(12月)という点で、非常に似通っているという事実だろう。なお、岩上氏によれば、両件の訴訟代理人は、橋下綜合法律事務所所属の同じ弁護士であるという。
 偶然の一致にしてはできすぎだ。松井知事と大阪維新の会は、大阪都構想の住民投票を今秋にも実現したいとしているが、先の衆院選でも議席を減らして橋下・松井コンビの求心力低下も囁かれる維新が、ほんの些細な批判をも封じ込めたいというあらわれではないか。
 批判勢力を吊るし上げ、言論人やメディアを名指しながら罵倒して大衆を煽動する手法は、いまや、アメリカのトランプ大統領の戦術として知られるが、もともと橋下氏が政治家時代から繰り返してきたことだ。
 しかし彼らにどんな思惑があるにせよ、こんなやり方を許してしまったら、日本の言論の自由が脅かされることになる。政治的スタンスとは関係なく、メディアは徹底的に批判していくべきではないか。(編集部)


恐怖の難民疑似体験、ダボス会議の話題さらう NGOが再現 対策強化促す
 【ダボス(スイス東部)=小滝麻理子】世界各地で難民は日々どのような生活を強いられているのか――。難民キャンプでの生活を疑似体験できる催しが世界経済フォーラムの年次総会(ダボス会議)に集まった世界のエリート層の話題をさらっている。世界の難民や難民申請者、強制的に住まいを失った避難民の合計数は2016年末で過去最高の推計6560万人に達し、状況は深刻化する一方だ。体験イベントに記者も参加してみた。
 イベントは「難民のある1日」と題する約1時間半の参加型プログラム。香港を拠点とする難民支援の非政府組織(NGO)「クロスローズ」がダボス会議の関連施設内に再現した難民キャンプで、参加者が難民にふんする。難民以外の人物はかつて難民だった人や現役の援助関係者が演じている。女性の参加者は中東など多くの難民キャンプでの実態にならい、スカーフで髪を覆うよう求められる。
 プログラムは貧しい集落のようなセットの部屋からスタート。村長役の男性が神妙な面持ちで「反乱軍がこの村を襲ってくるかもしれない」と参加者に説明していると、突如、激しい銃声音とともに反乱軍の兵士たちが集団でなだれこんできた。
 「頭をふせろ!」「走れ、走れ、国境のほうへ!」。急の出来事に参加者たちはわけもわからず、村長にうながされるままに、煙が立ちこめる道を走り、次の国境地帯のセットまでたどり着く。だが、ここでも兵士たちが厳しく詰問する。「身分を示せ」「カネは全て置いていけ」。銃を携えた兵士たちは参加者たちの体を荒々しくつかみ、辺りに再び怒号が飛び交う。
 国境を越えた先には、ぼろぼろのテントが並ぶ難民キャンプが広がっていた。参加者たちは腹ばいにさせられ、難民申請書を記載。難民キャンプを運営する武装兵士たちは間断なく、怒声やののしりの言葉を浴びせる。プログラムでは、夜の合図とともに参加者はテントに入り、朝の合図が出されるとキャンプ内の事務所で各国への難民申請手続きや離ればなれになった家族の捜索を続ける。「申請が通る見通しはない」「生き延びたいのはおまえだけじゃない」。参加者たちは冷たくあしらわれる。夜間には難民キャンプで精神に異常をきたした人の声もどこからともなく聞こえてくる。
 昼夜兵士たちに乱暴に扱われ、怒鳴られ続け、難民申請が全く進展しない体験がひたすら何度も繰り返される。疑似体験ではあるものの、参加者の顔には苦痛の色が浮かんでくる。何度目かの夜に、女性の参加者が兵士たちに無理やり連れ出され、彼女たちの表情がいよいよひきつった。
 ここでプログラムが終了。参加者の顔に思わず安堵の色が広がる。ここまで約40分だ。
 限られた時間だが、参加者は何を感じたのか。「次に何が起こるのか全く分からない恐怖」「激しいストレス」「無力感」「この状況すべてに対する怒り」「女性として感じる恐怖」――。終了後の討論ではこうした感想が相次いだ。
 「皆さんが今回体験したストレスは実際の難民たちが感じているストレスや苦痛とは比べものにならない。いつまで続くのかすらもわからない恐怖を難民たちは日々強いられ、自傷行為に及ぶ子供や若者も無数にいる」。兵士役を務めたクロスローズの現場責任者、デービッド・ベグビー氏は語りかけた。
 今回のプログラムが描くのは、国連難民高等弁務官事務所(UNHCR)や国際的なNGOが運営・支援する難民キャンプではなく、貧しい国々で民兵などに運営される粗悪な難民キャンプの実態だ。近年は多くのシリア難民が欧州の先進国に受け入れられる様子が話題になったが、実際には世界の難民キャンプの多くは紛争地の近くの途上国や貧しい国々の中に設置されている。慢性的な資金・物資不足に悩まされ、汚職がはびこっている場合が多い。
 特にアフリカなどの地域では民兵によって運営され、金銭の搾取や暴力、女性・子供へのレイプ、人身売買が常態化している例も多い。ウガンダ出身の難民で、今は支援組織で働くデビッド・リビングストン氏は「実態は今回のプログラムで描いたものよりもはるかにひどい」と話す。先進国内や大手のNGOが運営する難民キャンプであったとしても、資金不足に悩まされ、難民たちの人権が害されやすい点は同じだという。
 クロスローズのサリー・ベグビー代表は「毎日のように難民危機に関するニュースが流れているが、先進国の人たちは実感がわかず、難民の総数にもマヒしてしまっている。ダボス会議には世界の政策決定に影響力を及ぼせる人々が集まっている。『体験』を通じて、難民キャンプの問題改善や、根本原因である紛争解決に向けた真剣な議論を促したい」と話す。
 難民問題は人工知能(AI)や経済政策と並び今回のダボス会議の議論の柱の一つで、21世紀の国際社会全体が負う重い課題だ。主要国の一つである日本はその中でどのような役割を果たすのか。議論の行方は日本にとっても人ごとではない。