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Fig82

≪Kodokushi≫: ces Japonais qui meurent dans la solitude
Dans ce pays où une personne sur quatre a plus de 65 ans, les morts solitaires sont de plus en plus fréquentes... et génèrent une nouvelle économie.
Engoncés dans leurs combinaisons blanches, un masque couvrant la moitié du visage, ne laissant visible que les yeux, les agents de nettoyage remplissent sac poubelle après sac poubelle. Une fois enlevés le futon moisi, les piles de vieux journaux humides, les restes d'un dernier repas en fin de décomposition et les mouches mortes, ils désinfecteront l'appartement. Puis repartiront, pour intervenir dans un suivant.
Une population vieillissante
Au Japon, où plus d'un quart de la population est âgé de plus de 65 ans, ce genre de situation où une personne meurt seule dans son appartement n'est pas rare. Les corps des défunts peuvent rester en état de putréfaction jusqu'à plusieurs mois avant d'être découverts par des voisins qu'une odeur trop forte aura fini par incommoder, ou par un propriétaire impayé.
On appelle ces morts solitaires: ≪kodokushi≫. Les statistiques ont du mal à émerger, comme le gouvernement ne tient pas de comptes à ce niveau-là. Mais les chiffres régionaux indiquent une forte augmentation sur la dernière décennie.
Le NLI Research Institute, un think tank basé à Tokyo, estime qu'environ 30.000 personnes meurent chaque année de cette facon à travers tout le pays, relève le Washington Post. C'est 70% de plus qu'en 2005.
Vu l'ampleur grandissante du phénomène, une économie s'est peu à peu mise en place autour de ces morts solitaires: d'un côté, avec une industrie du nettoyage; de l'autre avec des offres d'assurance destinées aux propriétaires, dont les locataires seraient susceptibles de décéder sans crier gare dans l'appartement, pouvant entraîner des couts non négligeables.
De la recomposition à la décomposition
Les changements que connaît la structure familiale dans la société japonaise ont une incidence considérable sur ce phénomène. Alors qu'il n'était pas rare de regrouper trois générations sous un même toit, de plus en plus de Japonais vivent désormais seuls, et ont de moins en moins d'enfants. Pour peu que leurs dernières fréquentations aient été professionnelles, la retraite leur fait perdre la seule communauté qu'ils ont connue.
Masaki Ichinose, professeur de philosophie et membre du Center for Life and Death Studies de l'université de Tokyo, estime que la nouvelle génération, plus intéressée par sa carrière que par le fait d'avoir des enfants, contribue à son tour à ce nombre croissant de personnes vieillissant seules. D'ici 2060, le gouvernement japonais estime que près de 40% de sa population sera âgée les plus de 65 ans.
Quelques autorités locales ont commencé à mettre en place des services de contrôle des vieilles personnes vivant seules, et elles encouragent les voisins à garder un œil les uns sur les autres≫, rapporte le Washington Post. Plus qu'un système de surveillance qui ne s'avouerait pas, il s'agit simplement de tenter de recréer un lien social qui s'est progressivement dissous. Quelques associations de quartiers s'y attèlent, en attendant de voir passer les prochaines équipes de nettoyage.
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週刊 ニュース深読み▽まもなく開幕!ピョンチャン五輪 南北“急接近”の思惑は?
いよいよ開幕まで2週間と迫ったピョンチャンオリンピック!そんな中でいま注目されているのが、北朝鮮の動向。今年に入って突如オリンピック参加を表明。その思惑とは?
オリンピック参加を機に、長年にわたって対立を続けてきた韓国と北朝鮮の間で、急速な雪解けが進んでいます。このことが核・ミサイル問題にもいい影響を及ぼすのでしょうか。今回の「深読み」は、ピョンチャンオリンピックを巡る、韓国・北朝鮮両国の思惑と、今後の世界への影響を専門家と共に深読みします。みなさんも番組に参加してください。メールは番組HPから。ツイッターは「#nhk_fukayomi」をつけて投稿を。 高田延彦,大沢あかね, 慶應義塾大学准教授…礒崎敦仁,神戸大学教授…木村幹,ジャーナリスト…徐台教,NHK解説委員…出石直, 首藤奈知子,小松宏司ほか

助けて!きわめびと選「今からできる!空き巣対策」
いつ襲われるかわからない「空き巣」の被害。防犯対策を研究して50年のきわめびと・梅本正行さんによると、最も大事な極意は、“5分間を耐えるべし”。犯人も、家の中に入るまでに5分以上かかるとあきらめるといいます。そこで、5分間を耐えられるための空き巣対策を、梅本さんの監修をもとに建てられた防犯モデルハウスで検証。今住んでいる家でも応用できる工夫や心構えを伝授します。好評につきアンコール放送! 藤井隆,濱田マリ,小野塚康之, 日本防犯学校学長・防犯アナリスト…梅本正行, 菱田盛之,木元美香
えぇトコ「よお考えた!楽園の山に幸せ実る〜和歌山・紀美野町〜」
山と丘が連なる和歌山県紀美野町。シュロという木の皮をはいだ繊維から作る「シュロ箒(ほうき)」。上質なシュロだけを集めて作られるほうきには、品質の高さから注文が殺到。高級な和ろうそくの原料となるブドウハゼの実。87歳になる名人は、今も高い木に登って実を収穫する。川と山と丘、日本の原風景に心癒やされ、自然を知恵でよりおいしく、より豊かにする達人たちと出会う冬の旅。旅人は山村紅葉さんと木本武宏さん。 山村紅葉,木本武宏, 島よしのり,橋本のりこ
異邦人 @Beriozka1917
頻発する米軍機事故を取り上げた志位委員長に対し「それで何人死んだんだ」と、死者が出なければ問題ないと言わんばかりのヤジを飛ばしておきながら「誤解」とは何事か。あの暴言の何処に誤解の余地があるのか説明せよ。
今回の松本副内閣相もそうだが、選挙中に「防衛大臣としてお願いしたい」と地位利用した稲田元防衛相や、自主避難者を「自己責任」扱いした今村元復興相、文官でありながら自衛隊の服務宣誓を引用した佐藤外務副大臣など、現政権には誤解の余地がない失言を「誤解」と言い張る連中ばかり。

共震 (小学館文庫)
相場 英雄
小学館
2016-03-08


義援金詐欺 
震災から2年経った復興途中の東北で宮城県庁職員が毒殺された。なぜ殺されたのか?大和新聞記者の宮沢が真実に迫る!
この本は震災直後の東北沿岸部の悲惨な状況描写が生々しく、胸にグッと来るものがあった……このシリーズは読み続けたい。

魂が震えた。。。 tamadama
東日本大震災のリアルが描かれた小説です。
大地震で何が起こり、どう受け止め、いかに行動したかを追体験できます。
未だ復興半ばですが、東北が復活する日を楽しみにしてます。

ミステリとしてより、被災地を忘れないための・・・ neko
この作品には、殺人事件の謎を追う新聞記者の取材活動を軸に、被災地の現状や震災復興の問題点が描かれていました。
東松島の仮設住宅で、復興を親身に支える県職員が殺害される事件。犯罪やトリック等には目新しいものは感じられませんでした。
ただ、筆者自身が震災発生三週間後から定期的に現地で取材を続けた、被災地の様子や被災者の生の声はリアルな迫力があります。
なかなか進まない震災復興のさまざまな問題点。ノンフィクション作品より、ミステリとしての方がより多くの読者が身近に関心をもつのかも・・・。
個人的には、かなりの筆力のある筆者だからこそ「みちのく麺喰い記者」シリーズの一貫としてよりも、骨太な問題作として読んでみたかったと思いました。


ランチどうしようかな???と思いつつぶらぶらして阪神百貨店に行くと「阪神の有名駅弁とうまいもんまつり」というのをやっていたので行ってみることにしました.
東北地方のものは売り切れが多かったので大分の豊後水道のものを買いました.熊本のいきなり団子も売っていたので当然買い.部屋に戻っていただきました.いきなり団子の分が多かったかな?おなかいっぱいです.
さて張り紙頑張って,どうにかできました.

<止まった刻 検証・大川小事故>第2部 激震(5)引き渡し規則 継承されず
 マグニチュード(M)9.0の国内観測史上最大を記録した東日本大震災。巨大津波が河口から約3.7キロ離れた石巻市大川小を襲うまで約50分あった。児童74人と教職員10人の命が失われるまで何があったのか−。第2部は当時の児童や保護者らの証言を基に、3月11日午後2時46分の地震発生から3時10分ごろまでの初期対応を検証する。(大川小事故取材班)
◎14:46〜15:10
 雪はいつしかみぞれに変わった。
 3月11日午後3時ごろ、石巻市大川小の周辺に子どもを迎えに来た保護者の姿が目立ち始めた。心配そうな顔で子や孫に駆け寄り、無事を確かめ、安堵(あんど)の表情を浮かべる。
 児童の正面にテーブルが用意され、順番を待つ保護者の列ができた。「誰が来たか分かるようにメモを取って」。教職員の間で指示が飛ぶ。名前と時間を確認し、順に帰宅させた。
 「気をつけて帰ってね」。教え子を見送った4年担任の男性教諭=当時(27)=の髪はみぞれでべっとりぬれていた。別の教職員は泣いている児童に「すぐ迎えに来るよ」と声を掛けた。
 災害時、保護者による子どもの引き取りは、教育現場で「引き渡し」と呼ばれる。当初、引き渡しは6年担任の男性教諭=同(37)=が主に担当していたが、教諭らは手探り状態だったとみられる。
 当時大川中1年だった佐藤優太さん(20)=大学2年=は「とりあえずここで待っていて」と言われ、校庭で10分近く待たされた。5年の弟の隣で座って待つ間、「なんで引き取れないんだろう。親じゃなきゃ駄目なのかな」と考えていた。
 30代の母親は3月9日の前震時、海沿いの幼稚園に娘を迎えに行った。震度5以上で引き取る決まりがあったからだ。低学年の息子が通う大川小のルールが気になり電話した。「今のところ引き渡しのルールはない」という答えに「大川小は山側で安全なんだな」と受け止めた。
 実際は(1)震度6弱以上の場合は原則、引き渡す(2)引取者は事前に登録した人−などのルールが存在した。
 導入後の2007、08年度は緊急時の連絡先や引取者を事前に登録する「防災用児童カード」を保護者に提出させていた。だが、柏葉照幸元校長が着任した09年度を境に保護者への周知は途絶えた。
 柏葉氏は12年1月の遺族説明会で「児童カードは見たことがなかった。校長として引き継がず、怠慢があった」と謝罪した。津波警報発令時、浸水予想区域に住む児童を引き渡すかどうかも検討していなかったという。
 校長の怠慢が「大川小の悲劇」を拡大させたとみる遺族もいる。
 息子と母親を失った男性は「母はいつも孫の帰りをバス停で待っていた。あの日もちょうどスクールバスが着く時間帯。孫の帰りを待つ間、母も犠牲になったのではないか」と話す。
 6年の長男大輔君=当時(12)=を亡くした今野浩行さん(55)も「子どもが帰ってくるかもしれないのに逃げられるわけない」と批判。両親はすぐ避難できるよう身支度を整え、大輔君の帰りを待っている間に逃げ遅れたとみられる。
 地震発生時に校内や学校付近にいた大川小の児童103人のうち、引き渡された27人は全員助かった。引き渡しが犠牲を招いた他校と異なり、「なぜ、大川小だけが」と語られる理由の一つでもある。
 「あの日、迎えに行かなかったことは一生の悔い」。2児を失った母親(44)は7年近くたつ今も苦しんでいる。


デスク日誌 路傍の碑
 「貞観津波の碑がある」と聞いて、東松島市の宮戸島を訪ねた。郵便局の向かい、道路脇の空き地に高さ60センチほどの自然石が立つ。石にかすかに残る文字は風化して判読できない。
 「来世に伝える大きな地震。石碑にはそんな趣旨の言葉が刻んであったようです」。そう説明してくれたのが、近くに住む観音寺住職の渡辺照悟さん(87)。子どもの頃から、1000年前に置かれた石碑だと教えられて育った。
 1100年以上前の869(貞観11)年、貞観地震が東北を襲った。史書「日本三代実録」には津波が多賀城の城下まで押し寄せ、溺死者が1000人に上ったと記されている。
 宮戸島では貞観地震の時、二つの大津波が石碑の立つ島の中央部でぶつかった、と伝わる。住民たちは口伝により、貞観津波を教え残してきたのだろう。
 渡辺さんは東日本大震災を振り返って言う。「宮戸の多くの人が激震の後、この石碑より高い場所に逃げて助かりました」
 古い石碑のすぐ隣には真新しい石碑が立つ。今回の震災を踏まえて渡辺さんが建立した。「貞観の碑に感謝」と彫られてあった。(石巻総局長 古関良行)


「心を空にして無心で遊ぼう!」山形の住職、独自の「雪板」福島の子に提供 雪遊びの楽しさ伝える
 子どもたちに雪遊びの面白さを伝えようと、山形県高畠町の天台宗寺院「明学院」の丸山晃俊住職(37)が、スノーボードならぬ「雪板」を作って遊ぶワークショップを開いている。東京電力福島第1原発事故の影響の受ける福島の子どもたちに外遊びの道具として提供していた「雪板」を、独自技術でより滑走しやすい形に改良。「パソコンや携帯ゲームより楽しいと感じてもらえたら」と願っている。
 雪板は合板を曲げたり、削ったりして作り、先端と末端が緩やかに反り返っているのが一般的な形。スノーボードのように靴を固定する金具や金属のエッジはないため、長靴などで板に乗り、踏みしめるように体重をかけて操作する。
 丸山さんは原発事故の後、福島の子どもたちの外遊び支援活動に携わり、冬の遊び道具として雪板を作り、提供してきた。
 もともとスノーボード好きだったことから、より楽しく滑走できる形状を独自に研究。板の裏面を3Dプレスで曲げて加工し、溝を彫って滑走しやすい工夫も施すなど試行錯誤で改良を重ね、現在のような形になったという。
 山形県川西町玉庭地区で7日に開いたワークショップには、地元の親子連れ約20人が参加。地元で活用策が課題になっているマツの間伐材を使って思い思いのデザインの雪板を作り、近くの丘の斜面で初滑りを楽しんだ。
 参加者はうまく一気に滑り降りたり、派手に転んだり。マイボードの感触を確かめながら何度も滑走を繰り返し、笑い声が絶えなかった。
 丸山さんは数年前から「BUDDHA BLANK」のブランドで、愛好者向けに雪板の製造・販売を行うとともに、共同製作形式のワークショップを開催。その売上金で、これまで約30人の子どもたちに雪板を提供してきた。
 英語のブランド名の意味は「仏陀(ぶっだ)の空白」。「心を空っぽに無心で遊ぼう」という、宗教家としての思いが込められている。
 丸山さんは「単純で面白い雪板の魅力を子どもたちと一緒に分かち合いたい。何もないと言われがちな土地にも遊びの宝があることも伝えていきたい」と話している。


<東北大雇い止め>地位確認求め労働審判申し立てへ
 東北大が3000人規模の非正規職員を3月末から順次雇い止めにする問題で、雇用継続が見込めない見通しの非正規職員らの一部が2月初旬にも、同大に地位確認を求める労働審判を仙台地裁に申し立てる方針を固めたことが26日、分かった。
 同大には、通算勤務期間が5年超の非正規職員が約1050人在職。同大は4月、業務や勤務時間を制限した上で無期雇用に転換する「限定正職員」制度を導入する予定だが、既に実施した採用試験では669人しか合格していない。
 申し立て予定の非正規職員側は「当然、雇用継続を期待した。新制度の導入は無期転換をできるだけ発生させないためにほかならず、雇い止めに合理的な理由はない」と主張している。
 弁護団によると、申し立ては数人で始め、随時追加を受け付ける。
 2013年4月施行の改正労働契約法は、18年4月以降に非正規労働者の有期契約が更新を重ねて通算5年を超えた場合、労働者の希望に応じて無期雇用に転換できると定める。
 同様の雇い止めを巡り、宮城大や山形大でも大学側と職員組合の団体交渉が続いている。


<深沼海岸>テリハノイバラ静かに見守って 津波、復興工事に耐え白い花咲かせる
 東日本大震災で津波を受けた仙台市若林区の深沼海岸で、ツルバラの一種「テリハノイバラ(照葉野茨)」が辛うじて生き残っている。青葉区の開業医で愛好家の大滝正通さん(76)が見つけた。「そそとしてかれんな花を咲かせる。貴重な野生種なので静かに見守ってほしい」と語る。
 テリハノイバラはハマナスと同じく、砂浜に生える日本原生種のバラ。宮城県が野生の北限との説もある。19世紀に欧州へ運ばれて交配され、子孫の園芸品種が世界中に広まっている。
 深沼海岸のテリハノイバラを定点観測してきた大滝さんは震災後の2011年5月、日当たりの良い松林の根元にわずかに残っているのを見つけた。その後、保安林の植樹や堤防工事で一時的に姿を消したが、17年6月に再び植生を確認できたという。
 6月20日前後に、約1週間だけ直径3センチの花を咲かせる。五つの花弁を付ける純白の花と「テリハ」の由来になった葉の深緑色の光沢とのコントラストが鮮やかだ。
 大滝さんは全国のバラ愛好家でつくる「オールドローズとつるばらのクラブ」の会報に投稿し、昨年12月号で深沼海岸に生き残るテリハノイバラを紹介した。
 「津波で塩水に漬かり、工事で整地されてもたくましく育っているのに驚く」と大滝さん。「深沼海岸は環境が激しく変化しているが、震災を乗り越えたたくましい草花。何とか生き延びてほしい」と願う。


<鳴子温泉>読書湯治の魅力を紹介 キャンベルさん2月4日に講演
 東日本大震災を機に、鳴子温泉との交流を続ける日本文学研究者のロバート・キャンベルさんが2月4日、大崎市の鳴子公民館で講演する。
 「お風呂にする それとも読書?−鳴子『湯よみ』のすすめ」と題し、日常から離れた温泉地でじっくりと読書を楽しむ魅力を紹介する。2011年に「きことわ」で芥川賞を受賞した小説家、朝吹真理子さんとの対談もある。
 現代社会に合った新しい湯治文化を創りだそうと、大崎市の第三セクター「鳴子まちづくり」が主催。キャンベルさんは震災後、沿岸部から鳴子温泉のホテルや旅館に避難した被災者を対象に読書会を開いた。鳴子まちづくりは「温泉も読書も人を元気にする力があり、相性がいい」と話す。
 午後1時〜3時半。定員150人(先着)。参加無料。申し込みは氏名や電話番号を記入し、ファクス0229(83)4751か、メールnwsajikiyu@yahoo.co.jpへ。連絡先はファクスと同じ。


女川市場食堂 市場直送でお手頃価格 食堂メニューを一新 刺身や煮魚など豊富
 女川魚市場内「女川市場食堂」のメニューが一新された。従来のセットメニューに加えて、刺身や焼き魚、煮魚、から揚げなども提供。市場直送の手頃な価格が売りであり、これまで以上に地元と観光客から愛される食堂を目指していく。
 震災前は魚市場と買受人協同組合の共同経営で食堂を営んでいたが、現在は町内に事業所を置く泉澤水産=本社・釜石市=が経営する。三陸の漁場から毎日水揚げされる豊富な魚を使い、熟練の職人たちが食材を仕込む。
 定置網に入った魚が6―7種類乗った「刺身定食」(税込1200円)や「海鮮丼」(1500円)は人気メニュー。サクサクとした衣の食感も楽しめる「天ぷら定食」(1200円)も目を引く。
 イワシをふんだんに使った「いわし丼」(800円)は2月末ごろまでの季節限定品。くじら刺身定食も近々リニューアルされ、ミンククジラの刺身をはじめ、さえずり(舌)、うねす(ベーコン)が味わえる。
 全40席で窓際からは女川港を見渡せる眺望も魅力の一つ。現在は市場の開業日に合わせて営業しているが、観光客への対応として日曜日の営業も検討しているという。
 同食堂では「港町ならではの新鮮さと、リーズナブルさが売りです。女川に揚がった海の幸をたくさん味わってください」と話していた。
 【お店情報】▽住所=女川町宮ケ崎字宮ケ崎87▽電話=電話0225-53-5585▽営業時間=午前6時半―9時、11―午後2時半。魚市場の休業日に準ずる。


佐川長官ウソ確定 国有地払下げ「価格調整」の決定的証拠
 日刊ゲンダイは決定的証拠を入手した。「国有地8億円値引き」の森友学園問題で、財務省の佐川宣寿前理財局長は昨年の国会で散々「事前の価格交渉」を否定してきたが、近畿財務局が開示した内部記録から、改めてウソが明確になった。森友問題はまだまだ終わらない。
■交渉記録「廃棄した」も怪しい
 問題の内部記録は神戸学院大の上脇博之教授の情報公開請求に財務省が今月4日、約4カ月間待たせた揚げ句にやっと開示した文書に含まれていた。森友学園との売却交渉が本格化する前の2015年12月1日付で、財務局の売却担当者が局内の法務担当者との相談内容を記録した「法律相談書」に、佐川前局長のインチキ答弁を覆す新たな証拠が見つかったのだ。
 相談書には政府機関の情報セキュリティー対策の統一基準である「機密性2」と付されており、「漏えいにより、行政事務の遂行に支障を及ぼすおそれがある情報」を意味する。土地売買契約締結までの事務処理手順などが記されているが、末尾には次のように記載されている。
〈予算を必要とする不動産鑑定士の鑑定評価まで行った後に学校法人が買わないとする結果にならないよう売買金額については、できる限り学校法人との事前調整に努めるものとする〉
 要するに、森友側が「やっぱりいらない」とヘソを曲げないよう、事前に価格調整をしようというわけだ。
 昨年、明らかになった財務局と森友側の協議が録音された音声によると、16年5月半ばに「ぐーんと下げていかなあかんよ」と迫る籠池前理事長に対し、財務局の担当者は「理事長がおっしゃるゼロ円に近い金額まで、できるだけ努力する」と返答。価格の「事前調整に努めた」結果、そんな発言が出たのだろう。
 さらに、佐川前局長が「廃棄した」と国会で答弁した「交渉記録」についても、存在していた可能性が高まった。上脇教授はこう言う。
「今回、開示された相談記録には保存期間について『5年』と明記されています。佐川前局長は交渉記録を廃棄した理由について『規則により保存期間は1年未満と定めている』と国会で答弁していました。機密性の低い法律相談記録の保存期間が5年で、より重要な森友側との交渉記録の保存期間が1年未満というのは不可解です。相談記録には森友側の主張が記載されています。後から中身を詳細に確認するためには、大本である交渉記録を精査しなければならない場面があったはず。それを廃棄したとは、明らかに不自然でしょう」
 確かに、内閣府が所管する「行政文書の管理に関するガイドライン」には、〈歳入及び歳出の決算報告書並びにその作製の基礎となった意思決定及び(中略)過程が記録された文書〉の保存期間を「5年」とすることが記載されている。佐川前局長が言う通り「廃棄した」のであれば、明確なガイドライン違反だ。
 カギを握る籠池前理事長夫妻は昨年8月、補助金を詐取した疑いで逮捕されて以降、勾留されたまま。長男の佳茂氏はツイッターで「(父は)4畳程度の室内で必死に生きています。太陽の光にも当たれず命を日々、削っている状態です」と、悲痛な叫びを上げている。
 それなのに、国会で大ウソをこいた佐川前局長は安倍政権を守った“論功行賞”でヌケヌケと国税庁長官に栄転。この期に及んで安倍首相は、24日の衆院代表質問の答弁で「適材適所」と評価しているのだからフザケている。今国会で確実に佐川前局長を招致の場に引っ張り出すべきだ。


佐川国税庁長官 納税者を甘く見るな
 確定申告の時期を迎えるが、これで徴税業務に信頼を得られると思っているのか。佐川宣寿(のぶひさ)・国税庁長官のかつての国会答弁が虚偽に近いことが分かった。納税者を甘く見ているのではないか。
 学校法人・森友学園への国有地売却交渉をめぐり、財務省近畿財務局が内部での検討を記録した文書を、情報公開請求していた大学教授に開示した。
 文書は財務局の売却担当者から法務担当者への質問を書いた「照会票」と、回答をまとめた「相談記録」で二〇一五、一六年度分の計七十四枚。中には「売買金額の事前調整に努める」との方針を記したものもあった。
 開示文書には、このように詳細な交渉経緯もあったが、財務局側は「内部の検討資料であり、交渉記録ではない」と説明。交渉のやりとり自体を記録したものではないから、交渉の記録ではない−といった詭弁(きべん)を弄(ろう)している。
 佐川氏は財務省理財局長だった昨年二月の衆院予算委員会で、交渉記録について「売買契約の締結で事案が終了し、廃棄した」と答弁し、この文書の存在を明らかにしてこなかった。ほとんど虚偽答弁ではないか。
 佐川氏はまた、価格の事前交渉はしたことがないと明言した。その後、野党が音声記録などを示して追及すると、財務省は「価格ではなく、金額のやりとり」などと人を食ったような釈明をした。
 国民の怒りが収まらないのは、国民の貴重な財産である国有地がなぜ九割引き、八億円も値引きされたのか−未解明のままどころか、佐川氏をはじめ財務省側に究明しようという姿勢がまったく感じられないからだ。納税者である国民を小ばかにしているとしか思えない態度である。
 佐川氏は昨年八月に国税庁長官に昇進したが、それまで慣例だった就任会見を行わず、その後も記者会見や国会答弁は一度たりとも行っていない。もちろん佐川氏一人のことではなく、人事に関わった安倍晋三首相、麻生太郎財務相の責任は重い。
 「我々に与えられた使命を着実に果たしていくためには、何よりも国民の皆さまに信頼される組織であることが不可欠」−佐川氏が五年前、大阪国税局長に就任した際に語った抱負である。
 自身の言葉を振り返ってほしい。このような状況では国民から信頼される組織にはなりえない。疑惑解明に努めるか、さもなくば身を引くしかないだろう。


【佐川国税庁長官】国民の前で語るべきだ
 開いた口がふさがらない。森友学園への国有地売却を巡る問題の安倍首相の認識である。
 衆院の代表質問で、国税庁の佐川宣寿長官の更迭を拒否した。理由は「適材適所の考えに基づき行った」人事だからという。先月の特別国会に続く発言だ。
 佐川氏は昨年の通常国会で、財務省理財局長として森友問題の答弁に立った人物だ。さまざまな疑念が浮上する中、「適正な価格で売った」「(交渉記録は)破棄した」と繰り返してきた。国税庁長官に昇格したのは国会閉幕後の7月のことだ。
 森友問題はその後、交渉時の音声や関連文書の存在が次々に明らかになった。会計検査院の調査でも、売却価格がずさんな積算によるものだったことが判明している。
 虚偽答弁だった疑いが生じるのは当然だ。少なくとも担当局長としての責任を果たしていない。
 国税庁長官は、全国にある税務署や国税局を束ねる税務行政のトップだ。財務省の中では事務次官級のポストでもある。
 納税は国民の義務であり、徴税の権限は強い。国税局は強制調査も行う。業務も職員も公明正大でなければならない。国税庁長官はなおのことである。
 佐川氏は長官就任後、だんまりを決め込んでいる。国会答弁について釈明するどころか、就任の抱負すら語っていない。ほとぼりが冷めるまで逃げ回るつもりだろうか。徴税トップにふさわしくない。
 当人だけの問題ではない。首相は「適材適所」と評価する。麻生財務相も責任を問うどころか、「引き続き職責を果たしてもらいたい」と述べている。政権として、あまりに無責任だ。
 疑念は膨らむ一方である。研究者の情報公開請求に対し、財務省近畿財務局は森友学園との交渉の経過を記した文書を開示した。
 国会答弁では交渉記録は「廃棄した」ことになっている。近畿財務局は「開示文書は内部の検討資料で交渉記録ではない」と釈明する。検討資料は残して、肝心の交渉記録は破棄したというのだろうか。
 開示文書には、売却交渉に入る前から「(学園と)売買金額の事前調整に努める」との方針があったことも記されていた。特別な取引だった可能性がにじむ。
 他にも残されている文書や隠されている事実がありはしないか。佐川氏は国民の前で真実を説明するべきだ。間もなく確定申告が始まるが、このままでは税務への信頼は損なわれよう。
 国会での答弁に疑義が生じている以上、国会は責任を持って真相を究明しなければならない。予算委員会などが始まる。佐川氏はもちろん、安倍昭恵首相夫人の国会招致が不可欠だ。
 首相は国会審議は「国会で決めることだ」と繰り返し主張している。与党は招致を拒否すべきではない。加計学園の問題も同様である。


雲隠れ半月「謝罪遅い」 「はれのひ」社長会見
 成人式を前に突然営業を停止した振り袖販売・レンタル業「はれのひ」(横浜市)の篠崎洋一郎社長(55)が、問題発覚から十八日たって、ようやく公の場に姿を現した。記者会見する姿に対し、人生の晴れ舞台を傷つけられた被害者らからは「謝罪が遅い」「時間は戻らない」など、怒りや悔しさ、失望の声が上がった。 (鈴木弘人、加藤豊大、鈴木貴彦)
 「謝罪が遅すぎる。全く心に響かない」。同社の営業停止により、予約していた着付けとメークができなくなった横浜市南区の専門学校生和田奈々さん(20)は記者会見での篠崎社長の様子を知り、こう憤った。
 式当日、レンタルした着物は手元にあり、着付けとメークも別の業者に頼んで出席はできたものの、一生に一度の舞台を台無しにされたとの思いは消えない。「当日は慌ただしく、友達と一緒に振り袖姿で写真を撮れなかった。時間は戻らない」と言葉少なに語った。
 娘の振り袖を三十数万円で購入し被害に遭った東京都八王子市の四十代主婦は、雲隠れしていた社長が会見したことに「少しでもいい方向に向かってくれることを願うばかり」とあきらめきれない様子だった。
 同社と取引があった都内の印刷会社社長も「経営者として非常に無責任だ」と、怒りをあらわにした。
 二〇〇八年から取引を始め、昨年三月ごろに支払いが滞り始めたという。「社長と連絡が取れなくなり、おかしいと思っていた」と振り返り、「関係業者は『一生の思い出を残してもらおう』と、成人式の一日にかけて日々仕事している。被害に遭った新成人のことを思えば、いくら謝っても通用しない」と切り捨てた。
 八王子市内の「フォトスタジオプライム」は被害者を支援しようと二月まで、被害者の衣装代や着付け、ヘアメーク、撮影料を無料にしている。代表の河村優子さんは「振り袖だけではなく、卒業式のはかまを予約した人もいる。その人たちが預けた着物や撮影した写真を、一日も早く返してあげてほしい」と話した。
 同市で成人式を担当する市教育委員会の平塚裕之生涯学習政策課長(52)は「一生に一度の大切な日を、つらく悲しい日にしてしまった業者の行為に今も強い怒りを感じる。この際、社会の中で責任ある対応をして、精いっぱいの償いをしていただきたい」と語った。
◆社長「取り返しつかない」
 篠崎洋一郎社長の記者会見での一問一答は次の通り。
 −破綻の経緯は。
 「急激な出店で人件費などのコストがかさみ、大幅な赤字になった。経営判断を間違った」
 −経営悪化後も注文を取り続けたのは詐欺ではないか。
 「店は開いていたので従業員も私も必死で営業していた。そういうつもりは毛頭なかった」
 −金融機関との交渉は。
 「昨年十月中旬にはこうした事態が想定できた。融資してもらえるよう交渉したが、断られた」
 −なぜ成人式当日に営業できなかったのか。
 「前日のぎりぎりまで交渉を続けていたが、着付け費用を支払うめどが立たなかった」
 −当日はどこで何をしていたのか。
 「知人の家にいた。一生に一度の成人式を台無しにし、取り返しのつかないことをしてしまったという気持ちだった。こうした事態になったのは、全て私に責任がある」
 −被害者への言葉は。
 「深くおわびを申し上げたい。顧客には着物が届くよういち早く対応したい」
 −弁済できる資産は。
 「個人の資産は預金が数十万円あるだけで、それ以外はこの一年間で会社に入れてしまった」


若手の非正規1.7倍増 “iPS不正”量産しかねない生産性革命
 ノーベル賞学者の山中伸弥所長の顔に泥を塗った京大iPS細胞研究所の不正騒動は、起こるべくして起きた問題だ。懸念された進退問題は収まったものの、山中氏が「研究所自体が信用を一夜にして失ってしまった」と言うように、日本の研究機関が被ったダメージは計り知れない。しかし、個人の事件として片づけていいのか。
 不正に手を染めたのは、特定拠点助教の山水康平氏(36=幹細胞生物学)。2017年2月に米科学誌に発表したiPS細胞に関する研究論文で、グラフ12個のうち11個を捏造や改ざんしたのだが、騒動を受けて京都精華大専任講師の白井聡氏(政治学)はこう言っていた。
「〈特定拠点助教〉などという役職名は、一般に大学で聞いたことがありません」
 言われてみれば、そうだ。京大に詳細を確認すると、こう回答があった。
「本学独自の職種で、iPS細胞研で再生医療に従事する任期付き助教を指します。教員の雇用形態は任期なしと任期付きに大別されますが、本学では任期付きを〈特定〉と呼んでいる。任期付き助教の雇用期間は5年間で、終了時の審査をパスすれば、2年間を1回のみ更新できる体制をとっています」(総務部広報課)
 問題の助教は非正規雇用教員だったのだ。
 非正規は民間企業ばかりでなく、学問の世界でも急増している。アベノミクスは科学技術イノベーションを掲げているが、国立大学法人運営費交付金は17年までの13年間で1445億円も減額した。
 資金繰り悪化で常勤教員の補充が進まず、高齢化が加速。13年までの15年間で平均年齢は45・3歳から47・4歳へ上昇。35歳未満の割合が17・5%(1万517人)から9・8%(6189人)へと激減した。16年度までの9年間で若手教員の任期なしポストは半減し、任期付き雇用は約1・7倍に増加である。
「論文捏造は〈有期雇用〉という不安定な立場で成果を焦った結果なのではないか。採算性重視の競争主義を大学改革に持ち込んだ負の側面です。じっくり腰を据えて研究する環境ではないのです。大学に限らず、人の生活の安定を無視した非正規や非常勤という制度が日本中に蔓延し、社会が壊れていっているように思います」(白井聡氏)
 安倍首相は施政方針演説で「イノベーションの拠点となる大学の改革を進めます」と胸を張っていたが、「働き方改革」や「生産性革命」で効率性を重視する。iPS不正は決して他人事ではないのだ。


河北春秋
 人類はどこから来てどこへ行くのか。19世紀の英国に生きた博物学者チャールズ・ダーウィンはハトを何羽も飼い、交配を重ねた。その様子は『種の起源』に書かれている。こうしたハトがいたからこそ、生物の進化は解き明かされていった▼今世紀初頭には近畿大教授らがホウレンソウの遺伝子を組み込んだ豚を誕生させた。脂肪を植物性油のリノール酸に変えるのが目的で、教授は「人間が長い間食べてきて健康にも良い野菜の遺伝子を入れた」と語り、今も実験を続ける▼今度はサルである。21年前に英国で報告されたクローン羊「ドリー」と同じ手法を使ったサルが中国で2匹生まれた。受精卵分割とは異なり、体細胞から遺伝的に同じ情報を持つクローンの霊長類が初めてつくられた▼新聞写真をじーっと見た。2匹が体を寄せ合ってこちらを見ている。研究チームは「(クローンサルは)人類の健康、医療に貢献する」と強調するが、気になるのはやはり科学の暴走である。「個性」に重きを置かず、運命を定める社会を想像するだけでゾッとする▼カズオ・イシグロさんは小説『わたしを離さないで』で臓器提供をするクローン人間たちを描いた。科学技術の進歩は常に倫理上のジレンマを抱える。種の起源に立ち戻る議論があってもいい。

日本の市民団体「慰安婦問題は外交でなく人権問題」
「日本、合意後に謝罪と逆の行動 
アジア全体の被害者に贖罪すべき」

 「日本軍慰安婦問題は外交問題でなく加害責任の問題だ」
 日本の市民団体「日本軍『慰安婦』問題解決全国行動」(以下、全国行動)が25日、「日韓合意は解決ではない、政府は加害責任を果たせ」というタイトルの声明文を出した。全国行動は、被害者中心の接近こそ国際人権基準であるとし「(問題)再燃の原因は、被害者を排除した国家間の合意にある」と指摘した。
 全国行動はまた、安倍晋三首相が本当に謝罪したのかも疑わしいと述べた。「(2015年合意の時)“反省”とか“謝罪”という単語を用いたが、日本はその後まもなく『性的奴隷ではなかった』というなど事実認識が従来と何も変わっていないことを繰り返し表明した」と指摘した。「(慰安婦問題は)一つの国との間で外交的に解決できる問題ではなく、アジア全体にいる被害者全員に届く贖罪の姿勢を見せることでのみ解決できる問題」とも明らかにした。
 日本政府と市民の間では、12・28合意で問題が解決されたわけではないとの趣旨の韓国政府の後続措置は受け入れられないという世論が支配的だ。こうした状況で、日本政府の対応を批判する市民社会の声が上がった。
 一方、東京新聞は26日「文在寅(ムン・ジェイン)大統領の主張を考える」というタイトルの記事で、韓国政府の新方針に対し、日本の世論も韓国側に冷淡な反応が大勢を占めたとしても、日本も合意以後に合意とは矛盾する態度を見せたとの批判を受けていると指摘した。
東京/チョ・ギウォン特派員


文在寅大統領が笑う 安倍首相の「日韓合意」平昌殴り込み
 安倍首相の平昌五輪開会式への出席をめぐり、首相周辺が大騒ぎしている。韓国が事実上ホゴにした慰安婦問題に関する日韓合意をヤリ玉に挙げ、自民党外交部会では「日本が容認していると誤ったメッセージを送ることになる」「政治利用されるだけだ」などと反対論が噴出。党本部や官邸には安倍首相の支持者らから抗議電話が殺到しているという。
「官邸の狙い通りです。外交部会の紛糾は官邸の思惑をくんだヤラセで、安倍首相支持者向けのガス抜き。出席拒否をチラつかせて文在寅政権を揺さぶったつもりが、米国の意向もあって行かざるを得なくなった。しかし、アッサリ翻意では格好がつかない。それで、異論が高まる中、文在寅大統領に直談判するために乗り込む、というシナリオを練ったのです」(官邸事情通)
 韓国大統領府は「日本側が訪韓計画を公式表明したことを歓迎する」と声明を出したが、文在寅大統領は腹の中でせせら笑っているようだ。大統領選中から文在寅氏のブレーンを務める世宗大学教授の保坂祐二氏が25日、出演した韓国CBSラジオで安倍首相の動向をこう評していた。
〈慰安婦問題を理由に平昌に行かなければ、批判の矛先が日本に向く恐れがあるとの助言があったと理解している〉
〈話はするだろうが、強調はしないだろう。強調するほど日本が不利になる国際社会の視線がある〉
 つまり、文在寅政権は安倍首相が拳を振り上げているのはポーズに過ぎないと見抜いているのだ。
 現地で取材する国際ジャーナリストの太刀川正樹氏はこう言う。
「韓国社会で安倍首相ほど嫌われている日本の現役政治家はいません。朝鮮民族をイジメ抜いた岸信介元首相の孫にあたる上、韓国を見下したような横柄な態度を取るので、思想の左右を超えて忌み嫌われている。そんな人物がやって来て、世論が猛反発する日韓合意に言及しようものなら、反日デモに発展しかねません」
 一部メディアは「平昌出席で殴り込み」と報じたが、アウェーで堂々突き上げを食らうか、尻尾を巻くか。見ものである。


草津白根山噴火/備えと対応の再点検を
 群馬県の草津白根山が噴火し多数の死傷者が出た。スキー場のゲレンデに降り注ぐ噴石や黒い火山灰の映像に衝撃を受けた人も多いだろう。今回の事態を検証し、火山への備えや噴火時の対応を早急に再点検しなければならない。
 草津白根山は、常時観測火山として気象庁が地震計などの観測データを24時間監視し、東京工業大も火山観測所を置く、手厚く監視されている火山だ。それだけに噴火を予測できなかったショックは大きい。火山学者でつくる火山噴火予知連絡会が観測体制見直しを始めたのは当然だ。
 予想できなかったのは、今回噴火した本白根山鏡池付近は想定しておらず、別の場所にある湯釜火口周辺を主に監視していたからだ。さらに事前に火山性地震の増加や火山性微動の発生などの予兆も観測されなかったという。
 気象庁による監視カメラや地震計などの観測網に問題がなかったのか。予算の制約があるのは分かるが、効果的な観測体制づくりに知恵を絞ってほしい。
 噴火直後に登山者らに警戒をメールなどで呼び掛ける「噴火速報」を気象庁が発表できなかったことも課題だ。噴火警戒レベルの引き上げも発生から約1時間後で、後手に回った感は否めない。
 噴火速報は2014年の御嶽山噴火を教訓に導入されており、避難を促し被害拡大を抑える方法だ。気象庁は監視カメラが近くになく、事実関係の確認に手間取ったと原因を説明している。
 御嶽山噴火と同様に、気象庁や火山学者が噴火の第1発見者ではない状況はどこでも起こりうる。登山者やスキー客らから情報を素早く入手し、不確定な段階でも安全確保を第一に考え、噴火の可能性を伝えるべきだ。
 次に、発生からどれぐらいたってから、火口の位置、噴火の種類や規模、熱水が噴火口から出ていないかなどの情報を把握し、火砕流の発生などの有無を判断したかも検証してほしい。
 気象庁は火山のプロである。地元の協力を得て噴火のすぐ後にできるだけ情報を収集し、被害を最小限に抑える役割がある。素早い対応ができる仕組みづくりにも力を入れるべきだ。
 被害を受ける可能性がある地域を地図で示す火山防災マップの作成方法も見直しが迫られる。草津白根山で想定していた噴火口は湯釜火口周辺の1カ所しかなく、現在の防災マップは今回の噴火には役に立たなかった。
 火山は調査すればするほど噴火口の跡が見つかるといわれる。マップを作る際には、噴火口になりそうな地点を地形からできるだけ多く想定し、被害が及ぶ可能性がある地域を広く示すべきだ。
 その範囲に建物などがあれば、安全対策も求められるが、火口ごとに噴火の可能性を考慮しながら対策に優先順位を付けることもできる。最も重要なことは、近くで噴火が起きる可能性があるかどうかを認識することだ。そうすれば、スキー場の立地など土地利用も長期的な視点で見直すことにつながる。
 火山は温泉や美しい風景をもたらす観光資源でもある。正しく恐れるためにも、観測網の充実と、突然の噴火にも対応できる準備をしておく必要がある。


草津白根山噴火の教訓 手薄な体制 再構築が急務
 群馬、長野県境にある草津白根山が突然噴火。麓の草津国際スキー場で訓練中の陸上自衛隊員やスキー客ーら12人が死傷した。気象庁などは噴火の前兆をつかめず、死者・不明63人の犠牲者を出した2014年の御嶽山噴火の教訓も生かされなかった。あらためて噴火予知の限界や監視態勢の不備、対策の遅れが問われる。再点検すべきだ。
 日本には富士山や白山など111の活火山がある。草津温泉に程近い草津白根山は名物・湯釜のある白根山と本白根山(もとしらねさん)、逢ノ峰の総称で、常時観測の対象50火山に入っている。
 噴火は白根山から約2キロ離れた本白根山で起きた。監視対象ではあったが、気象庁が噴火の可能性が高いと判断していたのは、何度も火山性地震が確認された白根山の山頂火口付近だ。監視カメラも3台のうち2台は白根山付近、1台は逢ノ峰に設置。いかにノーマークだったかが分かる。
 今回の噴火は水蒸気噴火との見方が強い。マグマの上昇に伴う地殻変動といった前兆が表れにくい。しかし、御嶽山も同じ現象だった。再び犠牲者を出したことを直視すべきである。
 課題は幾つもある。
 気象庁は活火山111のうち38火山40カ所に「噴火警戒レベル」を設定している。草津白根山では昨年6月に2から1に引き下げたが、政府の中央防災会議は御嶽山噴火を基にレベル1の説明を「平常」から「活火山であることに留意」と変更した。つまり潜在的危険性への注意喚起だ。
 本白根山の噴火は、直近の噴火でも3千年前とされるだけに、楽観視していた可能性はないか。近年の研究では約5000〜15000年前の間、比較的大きな噴火が6回起きたことが判明。観測の強化を求める意見も出ていたのだ。
 また噴火の確認も後手に回り、気象庁がレベル3に引き上げるのに現地通報から2時間近く要した。登山者らに危険を知らせる「噴火速報」も出せず、専門家からは厳しい指摘が出ている。外部観測者頼みの連絡体制も問われよう。
 もし、大規模なマグマ噴火が起きれば「融雪型火山泥流」が発生する恐れもある。1926年には北海道・十勝岳で144人の死者・不明者が出た。観測、通報網の整備とハザードマップの見直しが必要だ。
 御嶽山を教訓に政府は15年、改正活動火山対策特別措置法(活火山法)を施行。49活火山の周辺自治体や観光施設に避難計画策定を義務付けたが、3分の2が未整備だ。専門知識が不足する中で国の指導力や予算不足が問題ではないか。
 地震研究に比べ研究者の数の少なさも指摘される。政府資料(14年)によると火山研究者は全国で約80人、うち大学に属する研究者は47人にすぎない。予算も地震研究の2割程度だ。
 人命の貴さを考えれば、災害列島に「不意打ち」「想定外」は通用しない。経験則に頼ることなく常に想定外を想定し、災害リスクに立ち向かわなければ、日常の安寧は得られない。


優生手術 重大な人権侵害 救済を
 〈優生上の見地から不良な子孫の出生を防止する〉―。障害者らへの差別意識に根差した旧優生保護法の下、戦後半世紀近くにわたって、多くの人が不妊手術や堕胎を強いられた。
 1996年にようやく法は改められたが、補償や救済は一切なされていない。重大な人権侵害を放置できない。国は実態を調査し、救済を進める責任がある。
 旧法により不妊手術を受けさせられた人は2万5千人近い。その1割余、およそ2700人の個人名を記した資料が19道県にあることが共同通信の調査で分かった。長野県は含まれていない。
 裏返せば、9割近くは被害を裏付ける資料が残っていない可能性がある。時間がたつほど、廃棄や散逸により実態の把握は困難になる。補償、救済の道が閉ざされることにもなりかねない。
 1948年に施行された優生保護法は、ナチスの断種法に倣った戦前の国民優生法が前身だ。知的障害者や精神疾患、ハンセン病の患者らへの不妊手術、人工妊娠中絶を認め、本人の同意を得ない強制手術も可能だった。
 さらに国は53年の通知で、身体の拘束や麻酔のほか、だまして手術をすることも容認した。法もその運用も、尊厳を踏みにじるものだったと言うほかない。
 強制手術の7割が女性だったことを踏まえ、国連女性差別撤廃委員会は一昨年、調査と救済を行うよう日本政府に勧告している。日弁連も昨年、被害者への謝罪と補償を求める意見書を出した。
 けれども政府は、かたくなに拒む姿勢を変えない。当時は適法だったから補償の対象にはならない、という理由である。
 日本と同様に障害者の不妊手術を法律で認めていたスウェーデンは90年代、政府が委員会を設けて実態を調べ、補償制度を設けた。ドイツも戦後、ナチス体制下で手術を強制された被害者に補償金や年金を支給している。
 憲法は個人の尊重を根幹に置き、人権の保障と法の下の平等を定めている。旧優生保護法はその精神と全く相反する。当時は適法という政府の強弁に理はない。
 命の選別につながる優生思想は社会になお深く根を張っている。不妊手術や堕胎を強いられた被害者の救済は、その克服に向け、欠くことのできない一歩である。
 宮城県の60代の女性は30日、国に損害賠償を求める裁判を起こす。被害者の訴えを正面から受け止め、政府は後ろ向きの姿勢を改めなければならない。


不妊手術強制 国は謝罪し救済すべき 
 「不良な子孫の出生防止」を掲げた旧優生保護法に基づいて、知的障害などを理由に、不妊手術を強いられた人たちの名前が載った資料が、19道県に2707人分現存していることが分かった。
 このうち1858人分は本人の同意がなく、道内の841人分は全員がこれに含まれる。
 不妊手術について、政府は「当時は適法」と主張する。
 しかし、そもそも命の選別が許されるはずがない。
 今回見つかった資料は全体の1割だが、被害の事実を裏づける重要な証拠だ。
 政府は、今回は資料が見つからず、破棄された可能性もある都府県を含め、あらためて徹底的な実態調査を急ぐ必要がある。
 被害者には高齢者も多い。政府は国家による人権侵害の事実を直視し、謝罪と救済を速やかに行わねばならない。
 1948年に施行された旧法の前身は、ナチス・ドイツの「断種法」の考えを採り入れた戦前の国民優生法だ。精神疾患やハンセン病などの男女に対し、強制不妊手術や人工妊娠中絶を認めた。
 96年、強制手術など障害者差別に当たる条文が削除され、母体保護法に改定された。
 この間、日本弁護士連合会などによると、手術を受けた人は2万4991人に上る。うち強制手術は1万6475人で、道内は最も多い2593人だった。
 こうして子どもを産み育てる権利を奪われた人たちの救済は、ほとんど手つかずと言えよう。
 ハンセン病が理由の被害者には謝罪と補償がなされたが、他の被害者は放置されたのが実態だ。
 同じ過ちを犯したスウェーデンとドイツは既に、国が被害者に正式に謝罪し、補償を行っている。
 被害者の救済を求め、2016年に国連が政府に勧告し、17年には日弁連も意見書を提出した。
 これに対し、かたくなに拒む政府の人権感覚には憤りを覚える。政府の対応が鈍いのも、この問題があまり知られていないからだ。
 被害者たちは差別を恐れ、つらい体験を話せなかったろう。社会も鈍感だったのではないか。
 30日には、中学3年のときに不妊手術を強制された宮城県の60代女性が、国に損害賠償請求を求める初の訴訟を仙台地裁に起こす。
 その背後には、人知れず苦しむ多くの被害者がいる。
 政府は誤りを認め、被害の全体像の解明に着手し、被害者一人一人と誠実に向き合うべきだ。


不妊手術問題 実態調査し救済措置を
 旧優生保護法の下で知的障害などを理由に不妊手術を施されたとみられる個人名が記された資料が全国に約2700人分、現存していることが共同通信の調査で確認された。手術を受けたのは約2万5千人とみられており、確認分はその1割にとどまるが、実態解明につながる重要な資料だ。国としても早急に調査を進める必要がある。
 優生保護法は「不良な子孫の出生を防止する」との優生思想に基づき1948年に施行された。ナチス・ドイツの「断種法」の考えを取り入れた国民優生法が前身で、知的障害や精神疾患などを理由に不妊手術や人工妊娠中絶を認める内容。53年の国の通知は身体拘束やだました上での手術も容認していた。
 「優生思想に基づく障害者差別だ」との批判が高まり、96年に障害者差別に該当する条文が削除され、名称が母体保護法に改定された。だが旧法に基づき不当に体を傷つけられ、子どもを産み育てる権利を奪われた人たちへの救済はその後も一向に進んでいない。
 この問題を巡っては、2016年に国連の女性差別撤廃委員会が、被害者が法的救済を受けられるよう日本政府に勧告。日本弁護士連合会も昨年、国に実態調査や謝罪を求める意見書を出したが、国は「当時は適法だった」と応じていない。
 そうした中、宮城県内の60代女性が近く、知的障害を理由に不妊手術を強いられたのは幸福追求権を保障する憲法に違反するとして国に損害賠償を求める初の訴訟を起こす。女性は重い知的障害があり10代で不妊手術を受けたが、事前に医師側から手術の説明はなかったという。
 加藤勝信厚生労働相はこうした動きを受け「まずは個々の方からいろいろな話を聞かせてほしい」と述べているが、同様の法律があったドイツやスウェーデンでは、既に国が正式に謝罪し補償を行っている。動きは鈍いと指摘せざるを得ない。
 訴訟がそうした状況を打開する突破口になればと思う。声を上げたくても上げることができずにいる人は多いとみられるが、訴訟などで注目されることによって名乗りを上げる人が出てくる可能性がある。来月には仙台弁護士会が電話相談窓口を設置する予定だ。
 日弁連によると、手術を受けた約2万5千人のうち約1万6500人は本人の同意を得ずに行われた。本県でそうしたことを示す台帳などは見つかっておらず、個人名の記された資料が3人分残るのみだが、県衛生統計年鑑という資料に、本人の同意なく不妊手術を施されたのが、記録が残る1949年以降147人いたことが記載されている。
 障害者差別を正当化する法律の下で被害者が受けた苦痛は計り知れない。高齢の被害者は多いとみられ、国は法的救済に向けて対応を急がなければならない。


相次ぐ問題発言 撤回し謝罪を求める
 沖縄県民の命を軽視し、人権感覚が著しく欠如した発言が日米で相次いでいる。
 米海兵隊のネラー総司令官が、沖縄で相次ぐ米軍ヘリコプターの不時着について「予防着陸で良かったと思っている。負傷者もなく、機体を失うこともなかった」と述べた。米国防総省のマッケンジー統合参謀本部中将も「予防着陸」であり「特に心配していない」と述べた。
 一方、米軍ヘリの窓落下事故や不時着をただす共産党の志位和夫委員長の代表質問中に、松本文明内閣府副大臣が「それで何人死んだのか」とやじを飛ばし辞任した。
 県民を恐怖に陥れた事態を軍の責任者として謝罪するどころか「良かった」と開き直り、あるいは内閣の一員として不適切なやじである。看過できない。発言の撤回と謝罪を強く求める。
 米連邦航空局のホームページは「予防着陸」とは「これ以上の飛行は勧められず、空港またはそれ以外の場所で、前もって着陸すること」と説明している。つまり危険性を薄めた印象を受ける「予防着陸」であっても緊急の着陸に変わりはなく、問題なしと片付ける事態ではないのだ。
 マッケンジー中将は、在日米軍は、日本との相互防衛のために駐留しており「その責任を果たすために、訓練の継続が必要であり、沖縄の人々の不安を高めたとしても、同盟国を支えるために訓練は続けなければならない」とも述べた。
 米軍にとって沖縄県民は守るべき「同盟国」の一員ではないのか。県民の命を危険にさらしても構わない日米同盟なら必要ない。
 軍用地の強制接収に抵抗する島ぐるみ闘争が最高潮に達したころ、軍事植民地のような米国統治に対し、人民党書記長(当時)の瀬長亀次郎さんが県民大会でこう訴えた。
 「一リットルの水も、一粒の砂も、一坪の土地もアメリカのものではない。空気はわれわれがただで吸わせている」。火を噴くような62年前の演説は、現在の米軍にも当てはまる。
 問題は米軍だけではない。松本氏のやじは、志位氏が「危険な基地が沖縄にある限り、危険は変わらない」と強調し、普天間飛行場の無条件撤去などを求めたところで発せられた。聞きようによっては、一連の米軍事故で死人は出ていないじゃないか、とも受け取れる。辞任して済む話ではない。松本氏は発言の真意を説明する責任がある。
 防衛省によると、在日米軍の航空機やヘリによる事故・トラブルは2016年の11件から17年は2・27倍の25件に増加した。一歩間違ったら大惨事になる可能性があった。
 安倍晋三首相は今国会で「沖縄の方々に寄り添う」と答弁しているが、政権内で共有していないのか。松本氏はかつて沖縄・北方担当副大臣を務めている。安倍首相の任命責任は重大である。


[日米「不適切発言」]苦しむ県民に追い打ち
 米軍ヘリの不時着が相次いでいることについて、米海兵隊のネラー総司令官は25日、事故を未然に防ぐための予防的着陸だったとして「非常に素直に言って良かった」と述べた。
 ワシントンで開かれたシンポジウムでの発言である。「誰も負傷しなかったし、機体も失わなかった。私は心配していない」とも語った。
 ハリス米太平洋軍司令官も9日、ハワイで小野寺五典防衛相と会談した際、「一番近い安全な場所に(機体を)降ろす措置に満足している」と述べている。
 2016年12月、オスプレイが大破した名護市安部海岸での事故は、「クラスA」に分類される重大事故だった。ところがニコルソン四軍調整官は、集落を避けて海岸に「不時着」させたパイロットの技量をたたえ、県民をあぜんとさせた。
 04年8月、米軍ヘリが沖縄国際大構内に墜落炎上したときは、ワスコー在日米軍司令官が「ベストな対応」だと言い放った。
 これらはすべて「軍の論理」である。米軍高官の共通認識だと言っていいだろう。
 事故やトラブルが多発し住民に大きな不安を与えているにもかかわらず「軍の論理」で正当化するのは、占領者意識というしかない。
 住民は、憲法第13条で保障された平穏な日常を求める権利(幸福追求権)を脅かされているのである。
 事態は極めて深刻なのに日米双方から伝わってくるのは県民感情を逆なでする「不適切発言」ばかりだ。
■    ■
 内閣府の松本文明副大臣は25日、共産党の志位和夫委員長が衆院本会議の代表質問で米軍機事故などに触れた際、「それで何人死んだんだ」とヤジを飛ばした。
 開いた口が塞(ふさ)がらない。まるで問題を起こした米軍よりも県民を責めるような口ぶりである。
 この程度のことで大騒ぎするなと言いたかったのか。
 村営ヘリポートにAH1攻撃ヘリが不時着したばかりの渡名喜村の桃原優村長は記者団に語った。
 「もし人が死んでいたら、あなたはどうするのだと聞きたい」
 共産党が記者会見でこの発言を取り上げ問題が広がったため、松本氏は26日、急きょ安倍晋三首相に辞表を提出し、受理された。
 あっという間の辞任劇の背景にあるのは、28日に告示される名護市長選である。
■    ■
 米軍高官の発言といい、松本氏の国会でのヤジといい、両者には共通する点がある。
 代々そこで暮らしてきた人びとの生活感情や米軍基地を巡る歴史の記憶、基地被害の実態にあまりにも無頓着で、住民目線を決定的に欠いている点だ。
 政府に対する不信感と失望感は広がる一方だが、絶望している場合ではない。日米は地元沖縄の動きを注意深く観察しており、「まだこの程度」と思っている間は、大きな変化は起こらないだろう。
 政治を動かすには大きなうねりをつくり出すことが必要だ。


米軍ヘリ事故直後の沖縄・南城市長選で“オール沖縄”が勝利! 名護市長選や日米地位協定改定論議、さらに改憲に楔を!
 沖縄で相次ぐ米軍ヘリ事故問題が安倍政権を直撃した。1月21日投開票の南城市長選で、社民、共産、社大、自由、民進が推薦する新人の瑞慶覧長敏氏(元民主党衆院議員)が、自民、公明、維新推薦で現職の古謝景春氏を抑えて初当選したからだ。
 南城市長選は「翁長雄志県知事らオール沖縄VS安倍政権」の“代理戦争”初戦と位置付けられた選挙だ。そのため石破茂・元防衛大臣ら自民党大物議員が応援に駆けつけたが、結果は65票の僅差で古謝氏が敗退。“オール沖縄”が弾みをつけた形となった。翁長県政が始まって以降、オール沖縄支援候補は市長選で連敗を重ねてきたが、その流れが止まった瞬間だった。その理由を地元記者はこう分析している。
「南城市は保守系が強い地盤で米軍基地もないため、ヘリ事故の影響が及ぶ可能性は低いとみていたが、大物国会議員を投入しての自公推薦候補敗北は、米軍ヘリ事故と弱腰の安倍政権への反発が想定以上であったことを示すものです」
 選挙結果について翁長知事が「勇気が湧いてくる」とコメントしたが、この勝利は2月に控える名護市長選にも大きな影響を与えるだろう。名護市長選は菅義偉官房長官と二階俊博幹事長が年末年始にテコ入れのため訪沖しているが、今回の南城での勝利は安倍政権の出鼻を挫く形となった。
米軍ヘリ事故頻発でも米国に「NO」と言えない安倍首相の“下僕”ぶり
 翁長知事は1月19日、米国に「NO」と言えない安倍政権の対米従属ぶりを厳しく批判している。ヘリ事故の視察で沖縄入りした与野党国会議員11名(衆院安全保障委員会メンバー)に対し、「日本政府は国民を守ることにまったく当事者能力がない。事故が起き、要請に行くたびに日米両政府にたらい回しにされてきた。これが誇りある品格のある日米安保体制か」と強く訴えたのだ。
 米軍ヘリの窓枠が12月に落下した「普天間第二小学校」(宜野湾市)の上空を視察前日の18日に飛んだことにも知事は、怒りを爆発させた。「沖縄防衛局がカメラでヘリを撮っているのに、米軍は否定している。米軍はよき隣人ではない」
 素朴な疑問が湧いてくる。11月のトランプ大統領訪日を受けて安倍自民党は「日米首脳の関係はかつてないほど良好」と強調。特別国会で山本一太参院議員は日米首脳を「晋三・ドナルド関係」と呼んだ上で「総理は各国首脳と比較してもトランプ大統領と突出した別格の関係を築いていると思います。首脳会談5回、電話会談17回、ゴルフも2回」と称賛した。
 しかし実際は、相次ぐヘリ事故で日本国民が危険にさらされているのに安倍政権は形だけの申入れをするだけで、すぐに米軍は飛行再開に踏み切ることが繰返されてきた。「米軍ヘリ全機種点検と安全確認までの運用(飛行)停止」という沖縄県の要求は無視され続けている。
 日米首脳の共同記者会見で安倍首相は、トランプ大統領の日本を見下すアドリブ発言に反応できずに「忠実な従属的助手の役割を演じている(Japanese leader Shinzo Abe plays the role of Trump’s loyal sidekick)」(ワシントンポスト)と酷評されたが、米軍ヘリ事故頻発に対しても安倍首相は米国に「NO」と言えない“下僕”状態を続けているといえるのだ。
与党の事後現場視察や公共事業推進は名護市長選向けの“パフォーマンス”
「『米国ファースト・日本国民二の次』の対米追随の安倍政権(首相)VS県民第一の翁長知事」という構図が浮彫りになったが、野党は沖縄の訴えを重く受け止めて安倍政権を徹底追及する構えだ。
 実は、19日の与野党合同視察は15日の野党合同視察が発端だったという。両方とも参加した立憲民主党の本多平直衆院議員は、与党の内情をこう暴露した。
「12月に米軍ヘリの落下物事故が宜野湾市の緑ケ丘保育園と普天間第二小学校で起きた後、安全保障委員会の閉会中審査を求めましたが、与党は拒否しました。1月に入ってからは立て続けにヘリの不時着事故がうるま市と読谷村で起きた後、閉会中審査を再度申入れたところ、これにも応じない。そこで『野党はまず調査団を出す』と言って15日に視察をしたのですが、すると与党はようやく『安保委の議員視察をする』と言い出した。『15日に野党だけでは行かないで欲しい』とも言われましたが」
 野党の現地視察を与党が後追いした狙いは、「トランプ大統領の“下僕”のような安倍首相VS米国と対米追随の安倍政権に物が言える翁長知事の代理戦争」と見られている名護市長選への悪影響回避であることは容易に想像がつく。「米国に弱腰の自公推薦の渡具知武豊候補VS米国と安倍政権に物を言う『オール沖縄』支援の稲嶺進市長」という対決の構図では分が悪いので、現地視察と知事面談で“汗”をかいて米軍ヘリ事故問題や米海兵隊用の辺野古新基地建設が主要争点にならないようにしているのではないか。「名護市長選向けのパフォーマンスではないか」と勘繰りたくなる。
 安倍政権の「米国ファースト・日本国民二の次」の姿勢は15日の野党合同視察でも露呈した。読谷村のヘリ不時着現場で希望の党の渡辺周元防衛副大臣(党の外交・安全保障調査会長)が「(防衛省の)政務三役は現地視察に来ていますか」と質問すると、防衛省の中嶋浩一沖縄防衛局長から「来ていません」との回答。これを視察後に県庁で野党議員団から聞いた翁長知事は「別の所に行っていたのではないか」とつぶやいた。
 その場所が名護市を指すことはすぐに分かったが、防衛省政務三役が不時着現場を視察していなかったことも、安倍政権の「米国ファースト・日本国民二の次」の姿勢を物語るものだった。年末年始に菅官房長官と二階幹事長は名護市長選のテコ入れで現地入りした際、名護東道路完成前倒しなど公共事業予算増をアピールしながら自公推薦候補支援を呼びかける“土建選挙”を展開、血税を選挙対策費に流用するに等しい手法で新基地反対の稲嶺市長交代を目論んでいる。対米追随の安倍自民党は「県民の命よりも米海兵隊用の辺野古新基地建設優先」「日本国民の血税流用で米国益実現」と批判されても仕方がないだろう。
野党と“オール沖縄”の連携は、野党結集の新たな旗印になり得るか!
 翁長知事は野党議員団に対して「(安倍首相の言う)戦後レジームからの脱却ではなく、完結だ」「日米地位協定が問題」とも指摘した。事故原因究明なき米軍ヘリ飛行再開は、日本が70年以上経った今も占領国状態である現実を突きつけるものだが、この翁長知事の問題提起を野党は受け止めて、自衛隊明記の憲法改正で事足りようとする安倍首相に論戦を挑もうとしている。
 知事面談後の囲み取材で「日米地位協定改訂を通常国会で取り上げるのか」と聞くと、立憲民主党の本多衆院議員から前向きの答えが返ってきた。
「各党代表クラスもそういう発言をしていますので、各党それぞれの立場で地位協定には問題意識を持っている」
 そこで、「戦後レジームの完結」という知事発言を紹介した上で「憲法改正の前に日米地位協定を見直すのが先決ではないか」と質問をすると、これに対しては希望の党の渡辺・元防衛副大臣がこう答えた。
「『(今ほど)日米関係が緊密だった時代はない』と得意げに(自民党は)言っているが、だったらいつまでも隷属的な主従関係を続けるのか。(ヘリ事故の詳細について)日本側から聞かないと米軍は答えない体制を変えないといけない。米軍に申入れをするだけなく、定期的に途中経過や原因の説明を受ける仕組みを作らないといけない。形だけの申入れで終わって状況は改善しない。親密な日米首脳関係と言うのなら『対等な関係にしましょう』と言うべき。『戦後レジームの脱却』というのなら、日米地位協定改定で仕組みを変えないとおかしい」
 “アベ友ファースト5大疑惑”(森友・加計・準強姦・スパコン・リニア)に加えて、通常国会で与野党激突の政治課題がもう一つ増えた。沖縄ヘリ事故問題を重く受け止めた野党が翁長知事ら“オール沖縄”と連携しながら、事故原因究明なき飛行再開にNOと言えない安倍政権を徹底追及、日米地位協定改定の論議も挑んでいく。その結果、「占領国(下僕)状態脱却の野党VS自衛隊明記の9条改憲で戦後レジーム完結の対米追随の安倍自民党」「安倍政権(首相)VSオール沖縄・野党連合」という対決の構図が可視化される。名護市長選に影響を与えるだけでなく、安倍首相主導の憲法9条改正(改悪)に対抗する代替案として、「日米地位協定改定なき改憲論議はありえない」が野党結集の新たな旗印となる可能性も出てきた。
非自民勢力の結集で日米地位協定と憲法改悪にNOを!
 米軍ヘリ事故問題での「オール沖縄と野党の連携(非自民勢力結集)」は、年内の憲法改正発議を目指す安倍首相に突き刺さった“棘”ではないか。北朝鮮や中国や韓国への強硬姿勢で高支持率を維持してきた安倍政権だが、沖縄問題をきっかけに日米地位協定改定論議が本格化すれば、「トランプの忠実な従属的助手」と酷評された”下僕“のような安倍首相の属国的実態が露わになる恐れがあるからだ。
 なお総裁選を目指す石破氏も憲法改正と日米安保と日米地位協定改定はセットで議論すべきという立場で、石破氏が野党と超党派的に連携して、自衛隊明記で事足りる安倍首相に異論を唱えることも十分に考えられる。通常国会での論戦が注目される。(横田 一)


相次ぐ米軍ヘリ不時着 沖縄の安全確保は政府の責務だ
 米軍普天間飛行場(沖縄県宜野湾市)所属の攻撃ヘリコプターが、渡名喜村の村営ヘリポートに不時着した。不時着は今月に入り既に3回目で、沖縄の安全は危機的状況にある。県民が米軍機のトラブルにおびえ、平穏な生活を送れない事態は許されない。日本政府には、一刻も早く米軍に実効的な事故防止策を取らせるよう強く求める。
 ヘリは今月、うるま市と読谷村にも不時着している。県民が日常的に危険にさらされている状況は極めて深刻だ。翁長雄志知事は「米軍が制御不能になっている。管理監督が全くできない」と非難する。米軍は3回とも事故を回避するための「予防着陸」だったと説明するが、県民には到底受け入れられまい。米軍は機体や整備態勢、搭乗員の技術などを徹底的に点検して原因を解明し、装備や人員の運用を根本から見直さなければならない。
 過去2回の不時着で、県は原因究明まで同型機の飛行中止を求めたが、米軍は無視。今回不時着したヘリは、読谷村のヘリと同型機だった。米軍が要請を受け入れ対応していれば、トラブルは防げた可能性がある。
 小野寺五典防衛相は今回、在日米軍の全航空機の整備点検徹底と、同型機の飛行停止を申し入れたものの、米軍はまたも無視し、申し入れたその日に同型機を飛行させた。日本側の要求を一方的にはねつけることは、同盟国への姿勢として看過できない。海兵隊司令官が「不時着で良かった」と述べる米軍にはトラブルから教訓を得ようとする姿勢がうかがえず、再発防止に取り組む気があるのかさえ、疑わざるを得ない。
 基地問題について、安倍晋三首相は今通常国会で「なぜ、沖縄だけが大きな基地負担を背負い安全が脅かされているのか。沖縄県民の気持ちは十分に理解する」と述べた。だが、舌の根の乾かぬうちに、知事らが反対している普天間飛行場の名護市辺野古への移設を推進する決意を強調した。危険を県内でたらい回しするだけでしかない移設は、民意に反している。
 さらに、政府与党は沖縄の地方選挙に過剰なまでの「介入」をしている。来月の名護市長選は辺野古移設が最大の争点で、反対の現職に与党推薦の元市議新人が挑む。菅義偉官房長官は市内に建設中の自動車専用道の完成前倒しを指示し、政府は新人が勝利した場合、米軍再編交付金を市に支給する方針を固めている。いずれも、選挙で新人を勝たせるための「ばらまき」と映る。これでは「政権に寄り添う」姿勢を沖縄に強いているようにしか見えない。
 首相、政府与党には、真の意味で「沖縄に寄り添う」ことが求められている。国会で「基地負担軽減に全力を尽くす」と約束した首相は、自らの発言を実行する重い責任があると肝に銘じ、安全を望む県民の願いを、米政府と米軍も巻き込み実現しなければならない。


野中広務氏死去  90年代政治に深い足跡
 1990年代の日本政治を動かした主役の一人として、深く大きな足跡を残したといえるだろう。
 内閣官房長官や自民党幹事長を務めた野中広務さんが死去した。 気迫あふれる弁舌で周囲を引きつけ、政局を動かしていった姿はいまだ記憶に焼き付いている。
 応召した経験から、アジアや沖縄へ深い思いを寄せていた。憲法改正が政治の場で議論されるようになった今だけに、野中さんが世を去った意味が重く感じられる。
 90年代の自民党は、旧竹下派分裂、野党への転落、自社さ政権、自自公連立など大きく変転した。そのほとんどの過程に、野中さんは責任ある立場で関わった。
 派閥政治の全盛期に国会議員となり、派閥の中で頭角を現し、党内で存在感を高めていった。この時代の政治家の典型でもあった。
 圧倒的な情報力で政敵の弱点を突く「政界の狙撃手」と言われた半面、男女共同参画社会基本法(99年成立)審議に深く関わり、ハンセン病患者に理解を示すなど社会的公平への思いものぞかせた。
 こうした多面的な顔と懐の深さが、与野党の違いを超えて多くの人を味方に引き込んでいった要因だったことは間違いない。
 旧園部町(現南丹市)の町議から町長、府議、副知事と歩んだ地方自治へのこだわりは、国政に身を置いてからも強固だった。
 それを物語る逸話がある。
 地方分権が叫ばれながら各省庁の抵抗で推進大綱がまとまらなかった94年、自治相だった野中さんは閣僚懇談会で「いつになったら上がってくるんだ」と発言した。これに多くの閣僚が同調し、大綱は早期決定の流れになった。
 「地方自治をやってきた者として、発言が一つのチャンスになればと考えた」と語っていた。その後、閣僚経験者として異例ながら地方制度審議会の委員も務めた。
 ただ、小泉純一郎首相の登場で規制緩和などの構造改革路線が始まると自民党そのものが変質し始めた。衆院小選挙区制導入で派閥の求心力が衰えたこともあり、野中さんは政界に見切りをつけた。
 派閥政治は「抵抗勢力」として否定されたが、その後の官邸主導は党内の異論を封じ、国会からは活発な議論が消えている。
 自らの歩みを自負し、権力闘争に捨て身で挑んできた野中さんの言動には批判もあるが、国政を動かす責任感と覚悟を感じさせる。
 享年92歳のベテラン政治家の人生を、今の政治家たちも学んでおいて損はないはずだ。


情ある「影の総理」戦争経験から護憲訴え 野中広務さん死去
 「闘う政治家」のイメージが強かった野中広務さんだが、実際は「情」の人だった。戦争を体験し、京都府の旧園部町(現南丹市)の町議から地方政治の階段を一つずつ登ってきた生い立ちを主張や行動に色濃く反映させた政治家人生だった。折しも先の衆院選で自民党をはじめとする憲法改正に前向きな勢力が3分の2を超え、改憲がいよいよ現実味を帯びる中、情理をもって「憲法9条を変えてはいけない」と訴え続けた野中さんの言葉が一層重みを増す。
 2016年7月、改憲が焦点となった参院選。自民党候補の応援演説で、野中さんは「戦争を経験した私の命のある限り、憲法9条だけは守ってほしいと考えている。再び恐ろしい戦いで犠牲者を出す。そのようなことを日本民族は犯してはならない」と訴えた。現役時代そのままの舌鋒(ぜっぽう)の鋭さ、迫力を残していた。
 旧国鉄職員時代に召集され、陸軍上等兵で敗戦を迎えた。その経験が、戦禍にあったアジア、沖縄へのこだわりに表れた。「20世紀に起きたことは20世紀中に決着をつけたい」と中国や北朝鮮に何度も足を運んだ。
 国内で唯一地上戦があった沖縄には、特に思い入れが強かった。沖縄米軍用地特措法改正法案が野党の一部も加わり衆院で可決された時には、特別委員長として行った国会報告で「(戦前の)大政翼賛会のようにならないように」とクギを刺した。その真意は「圧倒的多数で決まっても、異論を持つ者の存在を示しておく。そのほうが、後々のためになる」。少数に配慮する保守政治の知恵を体現した。
 自らの歩みを「タケノコが一枚一枚皮を脱ぐように」と表現し、地方議員からたたき上げてきた経歴を自負した。旧園部町長、府議、副知事を経て、衆院議員初当選は57歳だったが、官僚や業界団体に人脈を広げ、党の選挙対策や利害調整に通じて力を付けた。袂(たもと)を分かった小沢一郎氏を、「悪魔」とまで批判して対立したことでも注目された。
 一方で官房長官時代には自由党党首(当時)だった小沢氏に「ひれ伏してでも」と低姿勢を貫いて自自連立を成功させ、参院の過半数割れを克服した。
 政敵に対しては猛烈に攻めたが、引き際も心得ていた。「けんか師」とも呼ばれた大胆な駆け引きは、要職に就きながらも地位に固執しない姿勢が支えた。党幹事長時代、加藤紘一元官房長官が野党提出の森喜朗内閣不信任案に同調しようとした「加藤の乱」を手際よく治めると、あっさり職を降りた。「影の総理」ともいわれ、実際、森政権末期には次期首相に取りざたされたが、固辞し続けた。
 規制緩和を進め、イラク戦争への自衛隊派遣を決めた小泉純一郎元首相を厳しく批判。03年の総裁選で自ら擁立した候補が小泉氏に敗れると、政界を引退した。その後もメディアで反戦、平和への思いを発信し続けた。安倍政権が憲法解釈を変えて集団的自衛権を使えるようにした安全保障法制には、「議会政治が崩壊する。死んでも死にきれない」「自衛隊員が命を落とすかもしれず、他国の人を傷つけるかもしれない法だ」と言い、後輩議員に「歴史を真剣に学んでほしい」と注文を付けていた。


野中広務さん死去:「沖縄寄り添った政治家」 県内から惜しむ声
 戦争を体験し、沖縄の振興や基地問題に強い思いを抱いてきた野中広務さんが26日、亡くなった。山中貞則さんや小渕恵三さんらから続く「沖縄族」の重鎮の訃報に、県内でも悼む声が上がった。
原点に贖罪意識
 元知事の稲嶺恵一さん(84)は先週、野中さんの京都市内の事務所に電話をかけ見舞いを申し入れたが、家族以外は面会できないと断られたという。「かなり具合が悪いのかなと心配していたが。非常に寂しい」と惜しむ。
 特に印象深いのは2000年の沖縄サミット。その前年の開催発表前日、内閣官房長官だった野中さんから直接「準備はできているだろうな」と電話があったという。「(首相の)小渕さんの意をくみ、野中さんが大変な政治力を発揮してくれた」。戦争で廃墟(はいきょ)となった沖縄への贖罪(しょくざい)意識が原点にあったとし「政界を引退されてからも、沖縄に寄り添う心をずっと持ち続けていた」と振り返った。
 米軍普天間飛行場返還問題では、県や名護市に県内移設容認を迫った。
 1997年、当時の比嘉鉄也名護市長(90)が海上ヘリ基地建設の受け入れを表明し辞任すると、涙を流したというエピソードも。比嘉さんは「基地のあるなしに関係なく北部の振興を考えてくれた。道路や通信網も整備され、観光客が多くなった沖縄をもう一度見てほしかった」と話す。
 一方、名護市議の仲村善幸さん(70)は名護市沖への移設受け入れを問う市民投票時、ヘリ基地反対協議会の事務局長だった。政府は市民投票が公選挙法上の選挙ではないとの理由で那覇防衛施設局職員を投入。「今と手法は違うが、民意を踏みにじろうとする構図はあの時から変わらない」
 政界引退後、安倍政権への危機感を示した野中さんを見て「保守でもリベラルな人だったのだろう」と思いをはせる。「寄り添う心があった野中さんに20年前の介入をどう考えているのか語ってほしかった」
 親交があった元日本青年会議所会頭の安里繁信さん(48)は「若造の意見にも耳を傾けるお父さんのような存在。基地問題に大きな進展がないことに心を痛めておられたのに『沖縄は大丈夫』と報告できなかったのが心残りだ」と語った。


野中広務さん死去 「何言っているんだ 被災者救え…」
阪神大震災時に被災地対策の陣頭指揮、復興にも尽力
 26日に亡くなった自民党元幹事長の野中広務さんは1995年の阪神大震災時に自治相として被災地対策の陣頭指揮を執り、その後も復興に尽力した。ゆかりのあった関係者から悼む声が上がる。
 元衆院議員(1996〜2003年)で兵庫県宝塚市の中川智子市長(70)は、震災から3年後、被災者に最大100万円(当時)を支給する被災者生活再建支援法の成立に向けた議論が大詰めを迎えた時期のことを思い出す。大蔵省(当時)の官僚が「(支援は)私有財産につながり、公費を出すことはできない」と繰り返すのに対し、野中氏はこう説き伏せた。「何を言っているんだ。被災者を救うために大切だからお願いしているんだ。農家が風水害に遭ったら金を出すだろう。被災者が立ち上がれないような国は、だめな国になるんだよ」
 中川市長は「被災者やハンセン病患者など弱い立場の人たちに対し、惜しみない優しさを持っていた。残念でならない」と語る。市長になってからも携帯電話で度々、激励を受けていたといい、昨年6月、京都で一緒に食事をしたのが最後だった。中川市長は「耳が少し遠くなり、足が痛いと言っていたが、元気な様子だった。覚悟はしていましたが……」とつぶやいた。
 神戸大教授時代に阪神大震災を経験した熊本県立大理事長、五百旗頭(いおきべ)真さんは、震災の教訓を踏まえ、国と地元が費用を折半して設置した「人と防災未来センター」(神戸市中央区)のエピソードが忘れられない。「野中さんは当初、ハコモノに慎重だった。しかし地元の熱意を受け、費用を半分ずつにして建設する道筋を付けた。野中さんがいなければ、このシンクタンクは生まれなかった」と振り返る。「人の痛みに心をくだき、筋を通す人だった。間違ったことに対しては、体を張った『闘う政治家』という印象を持っている。今の政治家に野中さんのような気骨を持った人はいない」としのんだ。【高尾具成、元田禎】


コメント
自治大臣や内閣官房長官、自民党幹事長など要職を歴任された野中広務さんが昨日亡くなったとの報に接しました。
野中さんは、ハト派リベラル政治を目指した自社さ政権づくりに尽力され、村山内閣では、自治大臣、国家公安委員長として支えて下さり、阪神淡路大震災や地下鉄サリン事件などこれまで経験したことのない災害や事件に見舞われた際には、優れた政治力で陣頭指揮をとっていただきました。また、何よりも一人の政治家としても本当に親身に助けていただきました。
常に社会的に弱い立場の皆さんに温かいまなざしを向けられ、また沖縄にも心を寄せられていたことが忘れられません。何よりも、ご自身の戦争体験から、反戦、護憲の筋を通された気骨のある信念の政治家でした。政治家の潔さが感じられる、保守の政治家の良心そのものという存在でした。引退後も今の政治に警鐘を鳴らされてきましたが、惜しい政治家を失ったことは本当に残念であり、一つの時代が終わったと感じます。
心からご冥福をお祈り申し上げます。
社会民主党名誉党首 村山富市


カタルーニャ/住民の意思尊重されねば
 独立問題に揺れるスペイン・カタルーニャ自治州の州議会で、今月末にも新州首相を選ぶ投票が実施される。既に新議長には、独立派の議員が選出されている。
 最大の焦点は、プチデモン前首相の再選がなるかどうかである。独立運動を指揮したとして、司法当局から反逆容疑などがかけられ、欧州連合(EU)圏内の外国に逃れている。
 州議会の独立派側は、プチデモン氏の選出を目指す方針を固めた。これに対し、中央政府のラホイ首相は「再任されれば、自治権の停止措置を継続する」と対決姿勢を強めている。
 地域の自己決定を求める運動は英スコットランドなど、各地でみられる。尊重されねばならないのは住民の意思である。
 新たな州首相が決まるまで、中央政府は静かに見守ってみてはどうか。過剰な介入は控えるべきだ。
 出直し選は独立派の勢いが弱まるのを期待して昨年12月、中央政府がプチデモン氏ら州政府の幹部を罷免した上で、州議会を解散し実施された。
 しかし、ふたを開けてみると、第1党には反独立派の「シウダダノス」がなったものの、プチデモン氏らの「カタルーニャのための連合」など独立派3党が、135議席のうち70議席を獲得する結果となった。
 中央政府の強権的なやり方が裏目に出たとみられる。
 ただ、プチデモン氏が返り咲けるかは不透明だ。「州首相の就任には本人の議会出席が必要」とされるが、帰国すれば身柄を拘束される可能性が高い。映像中継などを通じた出席を検討しているが、認められるかどうか分からない。
 かといって、シウダダノスに連立政権を樹立できる力量があるかといえば、疑問を覚える。
 独立問題の影響で、カタルーニャ自治州では観光客数が減り、州外に移転する企業が相次いでいる。
 経済的な悪影響は住民の生活に影を落とす。中央政府には早期の事態収拾が求められる。
 まずは出直し選の結果を受け入れ、新しい州首相の選出がスムーズになるように取りはからうべきだ。その上で対話の機会を持つことが望ましい。


日米原子力協定 核燃サイクルの転換を
 7月中旬に30年の満期を迎える日米原子力協定が自動延長されることが決まった。
 非核保有国の日本に原発の使用済み核燃料の再処理やウラン濃縮などを認める内容だ。
 再処理で取り出したプルトニウムを再び原子炉で燃やす核燃料サイクル政策の前提となってきたが、状況は劇的に変わった。
 福島第1原発の事故が起き、核燃サイクルの破綻も明白だ。
 すでに日本が取り出したプルトニウムは、使うあてもないまま長崎型原爆6千発分相当の約47トンも積み上がっている。
 政府はこの機会に、見通しの全く立たない核燃サイクルを断念して、政策転換に向けた論議を始めるべきだ。
 米国は原子力関連技術を他国に供与する際、核兵器への転用を防ぐため、その取り扱いについて厳しい規制を求めるのが普通だ。
 同盟関係にある日本に対しては協定を通じ、核燃サイクルの実施を例外的に全面容認してきた。
 しかし、現在の日本が協定を既得権のようにとらえ、惰性で政策を継続することは許されない。
 青森県の再処理工場の完成は繰り返し延期され、再処理したプルトニウムを燃やす高速増殖原型炉もんじゅは廃炉が決まった。
 海外に再処理を委託して取り出した大量のプルトニウムを使い切る見通しも立っていない。
 電力業界は建設中の電源開発大間原発(青森県)をはじめ、通常の原子炉でこれらを燃やすプルサーマル発電の普及を模索するが、コストはかえって割高になる。
 何より福島の事故後、原発に厳しい目が注がれる中で、国民の理解は容易に得られまい。
 政府は「利用目的のないプルトニウムは持たない」ことを原則に掲げているが、現実は全く異なっている。国際社会がこれをいつまでも黙認し続けるだろうか。
 自動延長後、協定は日米いずれかが通告すれば、半年後に終了するルールに切り替わる。
 核拡散への懸念が強まれば、いつ米国から協定見直しを迫られてもおかしくない状況と言える。
 やはり核燃サイクルからの撤退へとかじを切る時である。
 政府は4年前に改定したエネルギー基本計画で、使用済み核燃料の直接処分など再処理以外の選択肢も調査・研究すると明記した。
 これを基に最終処分のあり方を国民にきちんと示し、改定作業中の新しいエネルギー基本計画に反映させてほしい。


終末期医療 一つ一つ話し合いから
 人生の最終段階で、どんな医療を受けたいか。医療者や介護者は、どんな治療やケアをなすべきか。
 厚生労働省が、終末期医療の決定手順などを定める国の指針(ガイドライン)の改定案を示した。2007年の策定以来、初の見直しで、3月末までに決める。
 人生の最期に、患者や家族は多くの選択を迫られる。まずは、どこで過ごすか。住み慣れた自宅か、設備のある病院か、または施設か。
 人工呼吸器をどうする。心臓マッサージは。おなかにチューブを通す胃ろう、血管に入れる中心静脈栄養などの選択にも迷う。どう選べば、その人に望ましい最期を迎えられるのだろう。
 改定案は、患者本人の意思を基本に「話し合いの繰り返し」を強調した。最期を自宅や介護施設で過ごす意思決定のため、医師・看護師のほかにケアマネジャーら介護者も加わるとしている。
 医療者から十分な説明がなされ、本人と医療・ケアチームが話し合う。本人の意思は変わることもあり、再び話し合う。意思が確認できない時は、家族らと最善の方法を繰り返し話し合う。
 人工呼吸器を付けるか一つとっても、家族で意見が割れることは多い。まとまらない時は専門家による話し合いの場を設け、助言する。
 この手法はアドバンス・ケア・プランニング(ACP)と呼ばれ、厚労省が医師・看護師らのチームを養成している。しかし行っている医師はまだ3割に満たない。
 一つ一つの話し合いから、人生最終段階の過ごし方を決めることは大切だ。医療と介護の連携を一層強め、現場に広げていきたい。
 指針の見直しは、高齢者が増えて亡くなる人が多くなることや医療費の増大が背景にある。「自宅で最期を迎えたい」国民が半数を超えた調査結果も後押しとなった。
 だが実際には、4人に3人が病院や診療所で亡くなる。入院頼みを脱し、自宅や介護施設でのみとりに転換するならば、態勢の整備を急がなければならない。
 最大の課題は国民の認識だろう。厚労省による最新の調査では、人生の最終段階にどんな医療を受けたいか「話し合ったことはない」国民が6割近くに上った。
 学校や職場でも「死」について教えられる機会はない。いきなり「話し合い」に直面しても戸惑う。このため厚労省の有識者会議では、自らの「みとり」を考える教育や企業研修が提言されている。
 妥当な方向だが、そうなると医療・介護の領域にはとどまらない。教育界、経済界、労働界などと連携し、幅広い議論の喚起が求められよう。


教員の働き方改革 長時間労働どう軽減する
 過重労働が問題となっている教員の負担を、どう軽減していくのか。長時間労働が続けば、いずれ体も心も悲鳴を上げるのは明らかである。
 教員の仕事は肥大化し、複雑化している。そんな業務の中で、外部、専門人材に任せられるものはないか。
 一人一人が、子どもたちと十分に向き合い、授業に集中できる環境をつくっていく必要がある。
 教員の働き方改革を巡って文部科学省は昨年末、「緊急対策」を公表した。
 教員が担う業務を明確にしたモデル案を作成することを盛り込み、時間管理の徹底へ意識改革を促した。教職員の業務量を一元管理する組織を省内に新設することや、勤務時間の上限を具体的に示すことも明記したが、大切なのはいかに実効性を上げるかだ。
 長時間勤務が常態化している学校現場の意識改革を進めるとともに、教員の数を増やすなどの抜本的な対策も講じていかなければならない。
 文科省は、保護者や地域など社会全体の理解を得るため、教員の働き方改革の趣旨を平易にまとめた資料を学校に配るといった普及活動にも力を入れるとした。これも重要だろう。
 徳島県内では、市町村立中学校で教員一人当たりの月平均残業時間が83時間36分と、80時間超が目安の「過労死ライン」を上回っていることが昨年12月、県教委が初めて実施した公立学校教員の時間外勤務調査で分かった。
 授業準備のほか、部活動の指導に多くの時間を取られているとみられ、憂慮すべき事態である。
 部活動は特に負担感が強いという。文科省は全国の公立学校の業務を支える外部人材を新年度、積極的に導入することを決めた。それに加えて、適切な練習時間や休養日に関する基準の設定を考えるのも大事だ。
 校務が忙しく、指導が行き届かないと悩んでいる教員は多い。心身の疲労や休息不足を訴える人もいる。
 管理職の負担も大きいようだ。本紙社会面の連載に登場した、徳島県央部の小学校に勤める50代の教頭は、始業時間より1時間以上早く出勤し、校内巡視を始める。授業は週15時間程度を受け持ち、担任の補佐にも当たる。
 職員会議やトラブル対応の報告書作り、PTAの文書作成などのほか、保護者からのさまざまな要求にも応えていかなければならない。
 当然ながら、学校全体の業務改善や、若手教員の授業力向上のための指導などに充てる時間は少なくなる。
 人口減少時代を迎え、社会情勢はめまぐるしく変化している。これに対応し、将来を担っていくのは今の子どもたちである。
 生きる力をどう育て、個性や主体性をいかに引き出していくか。教員に課せられた役割は大きく、責任は重い。子どもたちと接する時間をしっかりと確保したい。


[春日野部屋傷害] 角界の体質どう変える
 またかと、あぜんとするほかない。元横綱日馬富士関の暴行問題で揺れる角界で新たな不祥事が発覚した。
 春日野部屋で力士同士の傷害事件が起き、加害者が有罪判決を受けていたことが分かった。
 春日野親方(元関脇栃乃和歌)は、事件後に当時の北の湖理事長(元横綱=故人)らに報告したといい、自身の隠蔽(いんぺい)を否定した。
 だが、親方は事件や裁判の存在を明らかにしておらず、相撲協会も公表していない。
 これまで不祥事が起きるたび、相撲協会の対応は後手に回っていた。公表を控え、メディアの報道によって事実を認める姿勢は変わっていない。
 スポーツ庁は相撲協会に事件の経過報告を要請し、他にも公表されていない刑事事件がなかったかについて調べるよう求めた。徹底した調査が求められる。
 相撲協会の隠蔽体質と危機管理意識の欠如は甚だしい。これを機に抜本的な対策に取り組まなければならない。
 事件は2014年9月5日の夜に起きた。当時春日野部屋に所属していた力士が弟弟子の顔を殴ったり腹を蹴ったりし、顎の骨を折る全治1年6カ月の重傷を負わせたとされる。
 元力士が若い力士を集めて掃除の仕方を注意しようとした際、指示に反し、先輩力士のマッサージ中だった若手も呼びに行ったため腹を立てた元力士から暴行を受けた。弟弟子は暴行の後遺症で味覚を失ったという。
 理由を問わず殴る蹴るの暴行は決して許されるはずはない。角界に巣くう暴力の根は深いと言わざるを得ない。
 元力士は傷害容疑、春日野親方は保護責任者遺棄容疑で刑事告訴され、元力士は懲役3年、執行猶予4年の有罪判決が確定した。親方は不起訴処分になった。
 弟弟子は、親方と元力士を相手取り損害賠償を求めて東京地裁に提訴している。
 春日野親方は16年1月に新理事となり、広報部長の要職にある。元日馬富士関の暴行問題などさまざまな不祥事では、当事者の調査や情報収集を担った。
 07年に力士暴行死事件が起き、相撲界は外部有識者の力も借りて再発防止を呼び掛けた。研修会も開き、啓発活動を続けている。
 相撲協会は14年1月に公益財団法人へ移行し、税制面で優遇を受けている。透明性を確保しなければ批判が高まるのは必至だ。
 八角理事長ら執行部は今こそ、対策の実効性が問われていることを肝に銘じる必要がある。


阪神優勝で“電気代1か月無料”
関西電力の子会社で、家庭向けの電力の小売りを行っている「ケイ・オプティコム」は、阪神タイガースがリーグ優勝したら1か月間の電気料金が無料になるなど、成績と連動した料金プランをことしも行うことになりました。
発表によりますと、▽去年は、阪神タイガースがリーグ優勝した場合、基本料金を割り引く料金プランでしたが、▽ことしは、抽せんで選ばれた100人を対象に、来年1月の1か月分の電気料金について、3万円を上限に、無料にするとしています。
また、日本一になった場合は、去年と同様、抽せんで5人に、5万円相当の純金の小判がプレゼントされます。
このほか、プランに加入すると、甲子園球場の公式戦に抽せんで招待されます。
去年は公式ファンクラブの会員がいる家庭が対象でしたが、ことしは、関西電力の管内であれば誰でも申し込みが可能で、3月1日から申し込みを受け付け、去年の10倍の4000件以上の加入を目指すということです。
記者会見には阪神タイガースのマスコットキャラクターの「トラッキー」も同席し、ポーズをとってアピールしていました。
「ケイ・オプティコム」の橘俊郎取締役は「同じ関西に基盤を置き、多くの方に愛されるタイガースとコラボすることでお客様により良いサービスを提供したい」と述べました。


眞子内親王の婚約者・小室圭氏の母親の男性問題を週刊誌が報道! 背後に安倍政権や極右勢力の結婚ツブシが
 秋篠宮眞子内親王の婚約者である小室圭さんに対するバッシング報道が相次いでいる。25日発売の『週刊文春』(文藝春秋)と『週刊新潮』(新潮社)がそろって、小室さんの母親の金銭トラブルについて報じたのだ。
 小室さんの母親が当時婚約者だった男性(60代後半外資系商社マン)に小室さんの国際基督教大学(ICU)の学費やアメリカへの留学費用、アナウンススクール費用などお金を工面してもらっていたが、その後婚約解消。男性側は約430万円のお金を貸していたものだとして返済を求めたが、小室さんの母親は「贈与」だとして返済に応じていないという内容である。
 昨年末「週刊女性」(主婦と生活社)が12月26日号で報じたのが最初だが、それを一斉に「週刊文春」「週刊新潮」が後追いしたのだ。
 文春も新潮も、ほぼ同じ話が並んでいるのをみると、男性本人かもしくはごく近い関係者が証言していると思われるが、しかし、これ、本当にこんなに大々的に報道するような話なのか。
 まず、これはあくまで小室さんの母親のトラブルであって、小室さん本人とは何の関係もない。
 しかも、そのトラブルも報道の価値があるようなものとは思えない。男性サイドは「貸した」と言っているが、借用書が存在しておらず、ほんとうに借金かどうか疑わしい。実際は、婚約中、婚約相手の子どもに支援しただけという可能性のほうが高いのではないか。
 また、小室さんの母親とこの男性の婚約が解消されたのは、男性側が破棄したためで、むしろ男性側が慰謝料を払ってもおかしくない事案だ。それを後になって「あれは貸した金、返せ」というのは、何か裏があるとしか思えない。
 しかも、両誌の記事を読むと、小室さんが高熱を出した際に、病院まで連れて行ったことまで“足代わりにされた”などと、恨み言を述べている。言いがかりとしか言いようがない。
父親の自殺、母親の男性関係…小室氏バッシングの裏側とは?
「どうも婚約解消後、経済状態が悪くなった男性側が金の返却を求めたところ断られた。そこに、小室さんと眞子さまの結婚話が浮上したので、週刊誌に売り込んだというところじゃないでしょうか」(週刊誌記者)
 だが、週刊誌はこぞってこんなネタに飛びついてしまった。いや、今回の金銭トラブルだけではない。これ以外にも、家族へのバッシングは飛び交っていた。小室さんの亡くなった父親がじつは自殺していた(「週刊新潮」)、父親の自殺を苦にした父方の祖父も自殺した(「週刊現代」講談社)、母親が霊能者のような人と付き合いがある(「女性自身」光文社)、さらに今週発売の「週刊女性」は、小室さんの母親がこの商社マン男性以外にも彫金師男性と交際、同居していたなどと書き立てている。
 前述のように、今回の「週刊新潮」「週刊文春」の記事については相手の男性サイドがネタ元とみられるが、その他のバッシング情報のなかには、宮内庁や宮家、さらには政権周辺から出ているものもあるようだ。「女性セブン」(小学館)は宮内庁関係者のこんなコメントを掲載していた。
「幼少から眞子さまの成長を見てきた宮中関係者の中には、端から小室さんを結婚相手とは認めないという強硬な姿勢をもっている人も少なくありませんでした」
「小室さんについてのネガティブな情報が流されるのは、抵抗勢力が水面下で動いているからかはわかりませんが、何かしらの思惑が蠢いているのを感じます」
 実際、一連の母親の報道を利用するかたちで、官邸や旧宮家関係者が一斉に宮内庁に対して、「結婚を止めさせろ」「婚約を解消させろ」と圧力をかけ始めているという。
「新潮、文春が“これまで本人たち同士の気持ちを尊重してきた秋篠宮さまも今回はさすがに懸念を示している”という内容のことを書いていましたが、秋篠宮家にもさまざまなルートを通じて“結婚を止めさせるべき”という働きかけがあるようです」(全国紙宮内庁担当記者)
 こうした小室さんバッシング、結婚ツブシの動きはなぜ起きているのか。そこには、どうやらこの国の極右勢力の政治的思惑があるようだ。
女性皇族を旧宮家の男子と結婚させたがっていた安倍首相
 眞子内親王と小室さんの交発覚直後から、ネットでは、「#眞子様婚約反対」なるハッシュタグまで作られ、「あんな素性のわからない人間が女性皇族と結婚しようなんておこがましい」「内親王の降嫁先としては胡散臭すぎる」などといった時代錯誤丸出しのバッシングが展開された。ちなみにこのハッシュタグには「#がんばれ安倍ちゃん」「#安倍総理支持」というハッシュタグが一緒に並んでいたり、アイコンに日の丸が使われていることも多く、安倍応援団やネトウヨがこうしたバッシングを煽動していたのは明らかだった。
 自民党政治家や保守系メディア、評論家なども「パラリーガルなんて一人前の男がやる仕事じゃない」「実際は皇室の金目当てなんじゃないか」などといういわれのない批判を浴びせていた。
 これらの攻撃が、安倍政権やそれを支持する極右勢力の差別意識に基づいているのはもちろんだが、もうひとつ、彼らを小室さんバッシングに走らせたものがある。それは、皇族の減少と皇統維持という問題だ。
 現在、天皇の孫世代の男性皇族は眞子内親王の弟である悠仁親王だけで、女性皇族がすべて結婚して皇籍を離れたら、最終的に悠仁親王だけになってしまい、その後の存続も危ぶまれる。
 そのため対策が断続的に議論されているが、代表的なのが、「女性宮家の創設」という案と、「旧宮家男系男子を皇籍復帰させる」という案だ。男女平等の観点からも「女性宮家の創設」には国民の支持も高いが、ミソジニーな日本会議や安倍首相をはじめとする極右勢力は男系の伝統にこだわりこれに強く反対し、「旧宮家男系男子の皇籍復帰」を主張している。安倍首相のブレーン・八木秀次氏などは、その変形バージョンとして「旧宮家男系男子と女性皇族を結婚させる」などという、個人の意志を完全に無視したトンデモ案を提案しているが、安倍首相も「旧宮家の男系男子孫と結婚する女性皇族がいたら女性宮家を創設してもいい」と同種の考えをもらした。
 こうした皇室存続をめぐる様々な議論のなかで、いずれの立場からも、ひとつのメルクマールとなると期待されていたのが、眞子内親王の結婚だった。しかし、眞子内親王はそのいずれの制度改革をも待たず、結婚して皇籍を離れることを決断した。しかも、その相手の小室氏は、ICUの同級生で、皇室と縁もゆかりもない存在だった。
 つまり、安倍政権や右派のなかには、この眞子内親王の決断に対する強い不満があり、それが小室さんバッシングに転化したということだ。
「そして、今回の母親の問題で、この右派の結婚ツブシの動きは一気に拍車がかかったということのようです。このまま、結婚話が本当に潰れてしまう可能性もある」(前出・宮内庁担当記者)
 眞子内親王には、こうしたグロテスクな政治的思惑など気にすることなく、個人の幸せを追い求めてもらいたいのだが……。(編集部)


ビートルズ「幻の映像」公開を 市民団体が東京高裁で係争中
 英国のロックバンド、ビートルズが一九六六(昭和四十一)年に来日公演した際、警視庁が撮影した記録映像の全面公開を巡って、名古屋市の市民オンブズマンが東京都と争っている。ファンの間で「幻の映像」とされる三十分強のモノクロフィルムの公開をオンブズマンが求めたのに対し、都側は「(警察官やファンの顔は)個人情報に当たる」として拒否。オンブズマンは昨年末の東京地裁判決でも敗訴したため、控訴に踏み切った。 (豊田雄二郎)
 判決などによると、フィルムはビートルズ来日(六六年六月二十九日〜七月三日)を三十五分三十秒に編集したもの。警視庁は警備のため数千人の警察官を動員したとされ、メンバー四人が降り立った羽田空港や公演先の日本武道館、宿泊先周辺の車両検問やパトロール、観客の状況などを収めた。四人の到着や演奏、移動、搭乗の様子も含まれている。
 半世紀近く「幻の映像」と言われていたが、二〇一四年、フィルムが警視庁に保管されていることが報道で明らかになった。オンブズマンらでつくる名古屋市中区の情報公開市民センター(理事長・新海聡弁護士)は一四年と一五年の二回、映像の全面公開を都側に求めた。
 都側は「(映像には警察官やファンの)顔が記録され、特定の個人を識別することができる」として認めなかった。センターは一七年一月に非公開決定の取り消しを求め、東京地裁に提訴。地裁は都側の主張を支持し、昨年十二月二十日付で訴えを退けた。
 直ちに東京高裁に控訴したセンターの新海弁護士は「来日時の映像は広く報道や商品化され、歴史の研究対象でもある。五十年前に撮影された映像で特定の個人を識別することは困難。何でも個人情報とする風潮も疑問だ」と話す。
 新海弁護士によると、提訴前、都側はオンブズマン側が七十万〜八十万円の実費を払うことで観客らの顔にモザイク処理を施して映像を公開する手法も提案したという。だが、都側は本紙の取材に対し、現有の機器でモザイク処理は難しいとして、一切公開しない考えを示した。
◆文化的価値 計り知れない
<ビートルズ来日に詳しい音楽評論家宮永正隆さんの話> 記録映像が持つ文化資料的価値は計り知れない。コンサート映像で観客の顔にモザイク処理を施したものは見たことがない。公開したとしても「写っている一般人が不利益を被る可能性」はなきに等しい。ミュージシャンやファンの意向とは別の「上から目線」または「事なかれ主義」が今も厳然と存在している図式だ。ビートルズ来日時に「席を立つと警察官に座らされた」「英国国旗を掲げただけで警察官が飛んできて破った」という他国では考えられない締め付けがあった当時と何ら変わっていないと感じる。