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Au Japon, un séisme fait au moins trois morts et plus de 200 blessés
La secousse a été brève mais particulièrement intense. La région d’Osaka, dans le centre du Japon, a été l’épicentre d’un tremblement de terre de magnitude 6,1, selon l’Agence de météorologie du Japon. Le séisme s’est produit lundi 18 juin vers 8 heures, à 13 kilomètres de profondeur, au nord la ville.
Les autorités ont dénombré au moins trois morts, deux octogénaires et une fillette de 9 ans qui se trouvait à l’école, ainsi que 214 blessés, selon un nouveau bilan.
Le séisme n’a visiblement pas fait de dégâts majeurs, mais certains bâtiments ont été endommagés ou incendiés. Les transports publics, en particulier les trains, ont dû être arrêtés pour raison de sécurité, les autorités devant procéder à des vérifications sur les installations. Les chaînes de télévision montraient des passagers descendant dans le calme sur les voies, à l’aide d’échelles apposées par le personnel du réseau ferroviaire.
L’Autorité de régulation nucléaire a indiqué n’avoir rien détecté d’anormal dans les centrales de la région, tandis que plusieurs usines, dont le constructeur d’automobiles Honda, ont suspendu la production pour procéder à des vérifications.
Le risque de répliques
Le premier ministre Shinzo Abe a rapidement pris la parole pour assurer de la mobilisation du gouvernement, avec ≪ pour première priorité de sauver la vie des gens ≫. Il a ordonné à son équipe de ≪ réunir promptement des informations sur d’éventuels dégâts ≫.
De nombreuses secousses secondaires se sont produites et les autorités mettaient en garde les habitants de la région contre le risque d’effondrements de maisons et de glissements de terrain, des pluies étant de plus attendues.
Le risque que des maisons s’effondrent et que des glissements de terrains ou de boue se produisent est accru dans les zones fortmement secouées. Soyez très vigilants face aux risques sismiques et aux informations concernant des chutes de pluie, éloignez-vous des endroits dangereux sauf absolue nécessité ≫, a averti au cours d’une conférence de presse un responsable de l’agence météorologique, Toshiyuki Matsumori.
Le Japon est situé sur la ceinture de feu du Pacifique, une vaste zone qui concentre la majeure partie des tremblements de terre et des éruptions volcaniques de la planète. Il subit chaque année plus de 20 % des séismes parmi les plus puissants recensés dans le monde.
Le 11 mars 2011, un séisme de magnitude 9,1 qui s’est produit dans l’océan Pacifique a provoqué un tsunami faisant 18 000 morts et disparus et un accident majeur à la centrale nucléaire de Fukushima, dans le nord-est du pays.
フランス語
フランス語の勉強?
やっさん @Yasu_3333
こんなに地震が有るのに
原子力発電をまだ再稼働するの?

内田樹 @levinassien
地震のときはできるだけ動かない方がいいです。被害の全容って、なかなかわからないし、非常時になっても人間は「正常性バイアス」が働いて、危険を過小評価する傾向がありますから(阪神大震災のときにたくさんの事例を見ました)。ちょっと「怖がり過ぎ」の方が安全です。
ikupie📣 @ikupienonks
今、菅官房長官が「まいかたし」て言ったけど「ひらかたし」です。
るい(14世) next→vs岐阜(A) @B747_300SR
菅官房長官よ枚方のこと「まいかた」って言うなよ、お前のこと「かん」って呼ぶぞ
@3426japan‏ @3426nao
政府からの問い掛けに対して、大阪府は対策本部すら設置されておらず、国から連絡先もないと叱責され、12時30分頃にようやく対策本部を立ち上げたらしく、当時者意識がないのか、居ないのかわからない。
香山リカ @rkayama
関西の被害が心配ですが、被災地以外の方へ。とくに東北や熊本などの方は、ご自身が経験した大地震の記憶がよみがえり、胸が苦しくなったりしんどさを感じたりするかもしれません。今日もふつうに仕事や学校、家事などがあると思いますが、どうかペースをおさえてゆるやかにおすごしください。
NHK生活・防災 @nhk_seikatsu
まもなく夜を迎えます。気が張っていて、疲れや不安が大きくなっているかたもいらっしゃると思います。周囲の人たちと声を掛け合って、励まし合って行動するようにしてください。言葉に出すことで気持ちが落ち着くこともあります。
keaton’77 @keaton1966
防災なんて行政の組織力が発揮されるいわば「正念場」なのに、吉村も松井もこれまで何をしてきたか。組織力を破壊することばかりしてきて、この非常時になにをしておるのか。メトロが止まって観光客に何かこの馬鹿どもがなにかひとつでも配慮をしたか。カジノ万博などできるわけなかろう。
ほうき(こんな人達の1人) @h_houki
家に帰ってほぼずっとニュースを見てるけど、NHKニュースにも報道ステーションにも大阪府長も大阪市長も全く出てこない。なんなの?やる気ないの?
異邦人 @Beriozka1917
例え最高裁まで持ち込まれても公表しないという、情報公開の理念を徹底的に冒瀆する財務・国交両省による生々しい擦り合わせの事実が、辰巳孝太郎議員の入手した新文書で明らかに。責任者である麻生大臣の嘲るような態度も醜悪すぎて唖然。
滝本太郎 @takitaro2
「最高裁まで争う覚悟で非公表とする」まあ、そんな感覚で対応している事件は、権力者側の場合、時にはあるとは思う。いかんことだが。
 だが、それがばれたとき、権力が崩壊するのを前提としています。だって、違法行為をしない建前、それを守らないと法治主義でなくなるから。
 で、どうなのか。

布施祐仁 @yujinfuse
これが深刻なのは、財務省と国交省がこの協議をしているのが財務省の決裁文書の改ざんが明らかになった後だということ。改ざんまで明らかになってなお公文書の隠蔽を図ろうとしている。「つける薬がない」とはまさにこのこと。

0758に震度5⁻6の強い地震がありました.洗濯機の中をぐるぐる回される感覚というと大げさかもしれないけど,それに近い感じ.
無理やり出勤しましたが,キューコです.
夕方になってもJR・阪急は止まったまんまで,京阪・阪神は少しづつ動き出しているようです.

<震災遺構>旧門脇小校舎に観察棟 ワークショップで設計業者が素案
 東日本大震災の遺構として保存される石巻市の旧門脇小校舎の活用法を話し合うワークショップが17日、市防災センターであり、設計業務を請け負った共同企業体が計画素案を初めて示した。観察棟を新設し、津波火災の爪痕が残る教室などを見学する内容。出席した市民からは展示内容の改善を求める声が上がった。
 素案では鉄筋コンクリート3階の校舎の両端を解体。東側に3階の観察棟を建設し、津波を受けた1階の校長室や、津波火災の痕跡をとどめる2、3階の教室を見られるようにする。
 校舎裏の3階建ての特別教室棟は、3階を旧門脇小の思い出や震災被害を伝える展示にする。2階は石巻市全体の被害をまとめ、1階は企画展示スペースと多目的学習室を配置した。
 ワークショップでは住民ら出席者20人が4班に分かれて意見交換。特別教室棟の2階に震災当日の星空を再現するスペースを設ける素案に対し、「門脇の住民は校舎が焼ける様子や津波を見ていた」と異論が出たほか、未定の運営面に関して「ハードとソフトは一体で話を進めるべきだ」との指摘もあった。
 次回は7月8日に同所であり、今回の意見を反映した計画案について議論する。共同企業体は仙台市青葉区の鈴木弘人設計事務所など6社で構成し、4月に市と契約した。


<大槌旧庁舎>解体 賛否超え議論を 住民集会
 東日本大震災の津波で当時の町長ら40人が犠牲になった岩手県大槌町の旧役場庁舎について、拙速な解体に反対する「おおづちの未来と命を考える会」が17日、町内で集会を開いた。解体への賛否を超え、震災検証や防災対策の在り方を考えるのが狙い。町民ら60人が参加した。
 斎藤徳美岩手大名誉教授(地域防災)が講演。震災時に避難指示を出さなかった町の対応に触れ「犯人捜しではなく、徹底的な原因究明と対策の検討の中で、旧庁舎の存廃を議論するべきだった」と指摘した。
 「町内が二分したまま壊して終わりでは災禍が繰り返される。後世の命を守る『未来責任』から(一部保存などの)別の選択肢も探る必要がある」と強調。意見交換の継続を提案した。
 無職男性(79)は「右か左かに分かれるのではなく、話し合った上で町民全体が納得して前に進むことが必要だ」と感想を語った。
 考える会は、解体差し止めを求めて仮処分を盛岡地裁に申し立てている。司法判断確定までの解体中止要請に対し、町は14日付で「予定通り解体工事を進める」とする回答書を送付。18日にも内部の土砂搬出などの作業に着手する。


<岩手・宮城内陸地震10年>あの日と歩む(3)迎える 山の温泉宿守り継ぐ
 死者17人、行方不明者6人を出した2008年の岩手・宮城内陸地震は、14日で発生から丸10年となった。道路などのインフラは復旧し、山あいの集落はかつての姿を取り戻したかに見えるものの、人々の心の復興や地域再生の度合いはまだら模様だ。喪失感と向き合う遺族、産業振興に歯を食いしばる住民、集落の再興を誓う若者。関係者らの現在を見つめ、地域の未来を展望する。(若柳支局・古関一雄、栗原支局・土屋聡史、一関支局・浅井哲朗)
◎栗原市栗駒耕英 南寿美恵さん(43)
 岩手・宮城内陸地震では山の観光と集客の柱となる温泉旅館の多くが一時、休業に追い込まれた。東日本大震災を経たここ10年、営業再開にこぎ着けても、客足にかつての勢いはない。Uターンして家業を支える女性、旅館の経営者と支配人。地域自慢の資源で誘客を図り、にぎわいを取り戻そうと試行錯誤を続けている。
 山の麓の緑の中に、いかにも山荘風の赤い屋根が映える。
 栗原市栗駒耕英の新湯温泉くりこま荘。開業は1969年。前年に栗駒国定公園として指定され今年50年になる栗駒山と共に歩んできた。
 南寿美恵さん(43)は結婚で移り住んだ仙台市から6年前に夫と戻り、家族経営の温泉宿を切り盛りする。高齢化で活力が細る地区にとっても頼もしいUターン世代だ。
 くりこま荘は内陸地震で主な源泉が被害を受けた。寿美恵さんの父で社長の菅原次男さん(76)が「当初は続ける気がなかった」という温泉は翌年10月に再開。寿美恵さんは週末に仙台から通って手伝った。
 回復途上の客足を震災が直撃した。今度は営業を続けられるのかどうか。「生まれ育った温泉宿を残したい」。家業の立て直しに迷いはなかった。
 立ち遅れていたインターネット環境の整備を進め、情報発信に力を入れた。売り上げは内陸地震前の7割程度まで回復。地域の店が味を競うイワナ丼は評判だ。ただ、日帰り客は増えても宿泊客は伸び悩む。
 この春、経営に直結する変化があった。支配人を務めていた夫が仙台の介護現場に復職し、山を離れた。義母が亡くなり、義父が1人暮らしになったためだ。
 温泉と宿泊と料理。やりくりはきつくなったが手は抜かない。「大切にしなければいけないものが見えているから」。栗駒山の自然と食材。地域資源を取り入れた丁寧な仕事を信条に前を見据える。
●重なる思い
<集客へ新たな魅力を>
 震源地に近い一関市厳美町の旅館「かみくら」の佐藤奈保美さん(51)は開業5カ月で被災、半年の休業を強いられた。経営者として今年、10年を迎えた。
 「地震で温泉が枯れてしまったのではないか」との不安に駆られる中、2カ月後に電気とくみ上げポンプが復旧しました。元通りに温泉が湧き出た時は、安堵(あんど)と一緒に復旧への力がみなぎるようでした。
 3年間は復興支援のお客さんに助けられましたが、集客は年々厳しさを増しています。奥州湖(胆沢ダム)でのカヤック、縄文文化イベントといった新たな魅力発信が欠かせません。
 祭畤(まつるべ)の大自然に人を呼ぼうと走ってきた10年。自然の脅威を受け入れることで強くなれた気もします。
<古里思い全員が結束>
 栗原市花山の高野兼さん(53)は、花山温泉温湯山荘の支配人。施設は1年4カ月の休業後に再開したものの、依然として客足は戻っていない。
 私が物心つく頃から花山は観光の町です。その一つの拠点を立て直そうと、無我夢中で走ってきました。
 昨年度の宿泊者数は地震前より4割減りました。市内の温泉の休業が相次ぎ、観光地としての存在感が薄くなったのかもしれません。東京電力福島第1原発事故による風評も後を引いています。
 現実は厳しくても腹をくくるしかない。従業員はほぼ全員が被災地域に住み、古里への思いで結束しています。そばや自然薯(じねんじょ)、イワナなどの食材、心温まる接客で人を呼び込みます。


くるっと36m、ギンザケのり巻き作りに挑戦 南三陸・福興市
 宮城県南三陸町で毎月恒例の福興市が17日、同町志津川の仮設魚市場であった。80回目の今回は「志津川湾銀ざけまつり」と銘打ち、町内で水揚げされた旬の養殖ギンザケを販売したほか、来場者らで特大ののり巻き作りに挑戦した。
 生け締めにした養殖ギンザケ「みやぎサーモン」の1本売りは、販売開始から1時間もたたないうちに完売した。ギンザケのソテーやクリームパスタ、つみれ汁など多彩な料理も人気を集めた。
 会場を盛り上げたのが、ギンザケを具にした長さ36メートルののり巻き作り。来場者150人が協力し、息を合わせて一気に巻き上げると歓声が上がった。家族で参加した登米市の幼稚園児、上畑未夢ちゃん(5)は「上手に巻くことができた。味もおいしかった」と笑顔で話した。


<アングル宮城>大修理終えた松島・瑞巌寺 再び久遠の時刻む
 10年に及んだ「平成の大修理」を終え、24日に落慶法要が営まれる瑞巌寺(宮城県松島町)。国宝の本堂はもちろん、重要文化財の中門と御成門などの修理が進められた。
 東日本大震災に見舞われた時は、本堂の解体工事の最中。幸い屋根瓦を下ろしていたため、揺れによる大きな被害は免れた。
 「津波は松島の島々が防いでくれました。大震災を乗り越えて迎える落慶法要は、ひときわ感慨深いものがあります」と瑞巌寺の千葉洋一総務課長が話す。
 創建400年の瑞巌寺にとって初めてとなる大修理はそもそも、「宮城県沖地震」への耐震性を高めるのも目的だった。地震への備えも果たし、再び久遠の時を刻んでいく。(写真部・安保孝広、鹿野智裕)


<仙台満店>冷凍で通年提供を提案
◎ホヤ/ほやほや屋(塩釜市)
 ホヤといえば生で食べる刺し身や酢の物が定番。でも昨秋、JR本塩釜駅近くにオープンした「ほやほや屋」では、ちょっと目を引くメニューが並びます。
 例えば「ほやしゃぶ」は昆布だしにしゃぶしゃぶする回数によってホヤの味わいが変化。ポン酢かいり酒のタレでいただきます。「ほやチーズ春巻」はとろりとろけるチーズとの相性の良さにびっくり。ホヤの新たな魅力に気付かされます。
 「ほや(親)ぶん」こと、店主の佐藤文行さん(58)は、「夏だけ生で食べるこれまでのイメージを壊したい」と意欲的です。
 というのも、東日本大震災後、3年をかけようやく復活したホヤが、最大の出荷先だった韓国への輸出禁止で現在も大量に廃棄処分されているからです。子どものころからホヤ好きだった佐藤さんはこの現状を救おうと、「通年おいしく食べられるホヤと料理法を提案し、消費を上げるしかない」と奮起。冷凍ホヤを扱う会社をつくりました。
 雄勝、女川、南三陸産の身が肥えて味がのる6月から8月上旬のホヤのみを朝にとって素早く処理し、マイナス25度で急速冷凍。「水揚げ後すぐに身の中の排せつ物を処理することで、苦手な人が多いホヤ独特の生臭みはほぼなくなりまよ」と佐藤さん。
 ホヤ愛とアイデアあふれる料理を次々繰り出し、ホヤファンを増やしている同店。好きな方はもちろん、苦手だった方もぜひ一度お試しを。(せ)
[メモ]塩釜市北浜1の1の7▽午前11時半〜午後2時(ラストオーダー午後1時半)。午後5時〜▽火曜定休▽特製ほや塩焼きそば850円、ほやチーズ春巻200円、ほや天ぷら同▽夜はコース(1人3500円)のみ。予約制で2〜10名▽テーブル2卓8席▽022(355)6106。


<戊辰戦争150年>会津藩士・遠藤敬止しのぶ「現代人のかがみ」
 戊辰戦争を戦った会津藩士で、明治時代に現在の七十七銀行頭取や仙台商工会議所会頭を務めた遠藤敬止(1849〜1904年)の法要が17日、仙台市青葉区新坂町の充国寺であった。
 会津若松市の顕彰会が戊辰戦争150年の節目に、東北経済の発展をリードし鶴ケ城跡保存にも力を尽くした遠藤の功績を、改めてたたえようと実施した。新城猪之吉顕彰会長(末広酒造社長)や室井照平会津若松市長、鎌田宏仙台商議所会頭ら約60人が参列し、故人の遺徳をしのんだ。
 読経や焼香の後、新城会長が「現代の人々のかがみ。長く顕彰することが後継者の育成につながるよう切望している」とあいさつした。


<戊辰戦争150年>仙台藩首席奉行・但木土佐の業績たたえ顕彰板設置
 仙台藩の首席奉行として戊辰戦争で指導的役割を担い、敗北後に明治新政府に処刑された但木土佐(1818〜69年)の150回忌追悼式が17日、宮城県大和町の保福寺で営まれた。
 但木家の家臣の子孫らで組織する「土佐会」(中山和広代表)会員や、地元関係者ら約80人が出席。同寺に伝わる但木の肖像画を祭壇に飾り、読経と焼香で地元の戦死者4人と共に供養した。
 但木家を代表し、元検事総長の但木敬一さん(74)=東京都=が「土佐公は平和を求め、己の信念に従って行動した。処刑されても思い残すことはなかっただろう」と語った。
 浅野元・町長は「現在の町の発展は、郷土を守ろうとした土佐公ら尊い犠牲の上に築かれた」と述べた。
 但木の業績を記した顕彰板が同日、境内に設置されたほか、同町の郷土史家千葉茂さんが記念講演した。
 但木は吉岡(現在の大和町)領主。藩の財政再建や殖産興業を進めた。戊辰戦争では新政府から「朝敵」とされた会津藩を救済しようと和平交渉に奔走し、奥羽越列藩同盟の結成を主導した。


東北新幹線6時間運休 仙台駅発車後緊急停止 14万9600人に影響
 17日午後1時55分ごろ、東北新幹線仙台−古川間を走行中の東京発新函館北斗・秋田行き「はやぶさ・こまち21号」(17両編成)が緊急停止した。車両故障が原因で立ち往生し、乗客約800人は別の列車で仙台駅に移送した。東北新幹線は約5時間45分にわたり全線で運転を見合わせ、ダイヤの乱れが終日続いた。
 JR東日本によると、東北、秋田、山形、上越、北陸の各新幹線は上下計25本が運休、152本が最大約5時間20分遅れ、約14万9600人に影響が出た。JR東は車両の電気系統に原因があるとみて調べている。
 列車は仙台駅を発車後に間もなく停電し、緊急ブレーキが作動して止まった。乗客は午後3時15分ごろから横付けされた別の新幹線に移動し、午後5時20分ごろに仙台駅に到着した。けが人はなかった。
 はやぶさ21号に乗っていた青森市の会社員八木橋一さん(60)は「車内は空調が止まって暑かった。仙台に泊まり、明日の始発で帰る」と話した。
 列車は電源回復後もブレーキが解除できなくなって動けず、約5時間15分にわたりその場で停止。復旧後、自走して宮城県利府町の新幹線総合車両センターに収容した。同センターで詳しい原因を調べている。


<東北新幹線トラブル>仙台駅、乗客から不満「運行情報少ない」
 東北新幹線が車両トラブルのため全線の運転を一時見合わせた17日、JR仙台駅は駅員に状況を確認したり、切符を払い戻そうとしたりする利用客で混雑した。再開を待つ人からは、運行に関するJRの情報が少ないとの指摘があった。
 仙台駅の新幹線ホームや改札口は、深夜まで長い列が伸びた。臨時のアナウンスがほとんど流れない時間帯もあり、最新の情報を求める乗客が不満を漏らした。神奈川県鎌倉市の主婦前田美香さん(54)は「JRの説明があいまいで、何をすべきか分からない」とため息をついた。
 大阪出張を終え、盛岡市に戻る途中だった会社員の女性(48)は諦めて17日は仙台に泊まると話した。「最後の最後に長旅の疲れがどっと出た感じ。持っている切符をどうしたらいいかもアナウンスがなく、分からない」と困った表情を見せた。


<東北新幹線トラブル>休日、行楽の足直撃 乗客ら疲労、困惑
 東北新幹線が車両トラブルのため全線で運転を一時見合わせた17日午後、JR仙台駅は家路を急ぐ行楽客や観光客らでごった返した。緊急停止した車両に取り残された乗客は一様に疲れ切った表情。週明けを控えた東北の玄関口は大混乱した。
 仙台駅3階の新幹線改札前にはプロ野球観戦を終えたファンや大きなスーツケースを引く観光客らが大勢押し寄せ、駅員に説明を求める人が列をつくった。
 「状況が全然分からない。あす仕事があるのに、どうしたらいいのか…」。仙台市内でバスケットボールの試合を観戦し、帰宅途中だった青森市の会社員藤田すみかさん(47)は困惑した。
 仙台や松島を1泊2日で観光した栃木市の会社員沼尾利行さん(58)は「突然の出来事だから仕方ない」と諦め顔。仙台市太白区の60代女性は「券売機が動いていて、新幹線が止まっていることが全く分からなかった。もっと大々的にお知らせしてほしかった」とJRの対応を批判した。
 緊急停止した車両に乗り合わせ、救済の新幹線で約3時間半後に仙台駅に戻った秋田市の男性会社員(25)は「車内は落ち着いていたが、すごく長い時間のように感じた」と疲れを隠せない様子。「在来線で秋田まで帰るしかない」とうなだれた。


「世界一優しい夫」=新幹線殺傷で犠牲者遺族
 東海道新幹線のぞみの車内で乗客3人が殺傷された事件で、殺害された会社員梅田耕太郎さん(38)=兵庫県尼崎市=の葬儀が終わり、妻と両親が18日、弁護士を通じてコメントを発表した。「私にとって世界一優しい夫」「胸の張り裂けそうな悲しみと喪失感にただただ涙が流れる」と早すぎる死を悼んだ。
 妻は梅田さんとの旅行の思い出などに触れ、「たくさんの優しさと愛をありがとう、安らかに眠ってください」「悲しい事件が二度と起こらない社会になることを強く願う」と記した。
 両親は、今でも息子がいなくなったことが信じられないとし、「事件に遭遇してしまったことが本当に悔しくて無念」とつづった。その上で「目の前の危険に手を差し伸べずにいられなかった息子の勇気に、わが子ながら心を激しく揺さぶられている」とした。


女川原発再稼働是非”県民投票”を10月から署名活動
 女川原子力発電所の再稼働に反対する市民団体は17日、再稼働の是非を問う県民投票の実現へ向けた署名活動を10月から始めることを決めました。
 署名活動を始めるのは、女川原発の再稼働に反対する市民団体「みんなで決める会」です。17日に仙台で開かれた集会では、知事や県議会に県民投票の条例制定を求めるためには2か月の間に県内の有権者の50分の1にあたる約4万人分の署名を集める必要があることなどが説明されました。
 「みんなで決める会」では、女川原発2号機の安全審査が早ければ年内に終了すると見込んでいて、県民投票の実現に向け10月から署名活動を始めることにしています。


【福島第2廃炉】早急に具体的な道筋示せ
 遅きに失したとはいえ、当然の判断である。早急に具体的な工程表を策定して、実行に移すべきだ。
 東京電力が、福島第2原発の4基全てを廃炉とする方針を初めて福島県に伝えた。
 東日本大震災で炉心溶融事故を起こした第1原発は既に廃炉作業に入っている。実現すれば、福島県内の東電の原発10基が全て廃炉となる。
 第2原発は、第1原発の南約12キロにある。震災発生時は4基とも運転しており、一時的に冷却機能を失ったものの炉心溶融は免れた。
 運転停止は7年3カ月におよぶ。今は第1原発の廃炉に向けた後方支援拠点になっているが、大量の核燃料は保管されている。再稼働への不安は被災住民の帰還を妨げ、県などは強く廃炉を求めてきた。
 第2原発は4基とも運転開始から30年を超えている。仮に原則40年のルールを目前に再稼働を目指しても、新しい規制基準に適合させるには多額の投資が必要になる。もちろん、立地自治体の同意を得られる見通しもない。
 事実上、東電には廃炉しか選択肢はなかった。にもかかわらず経営に影響するとの判断から、あいまいな回答を繰り返し、復興の足かせとなってきた責任は重い。
 東電には廃炉に向けたスケジュールの明示が求められるが、課題は山積している。
 4基の廃炉費用は計2766億円と見込まれている。電力会社は廃炉に必要な費用を解体引当金として電気料金に織り込んでいる。東電は昨年度末時点で、既に1975億円を積み立てているという。
 しかし廃炉作業では、原子炉内の構造物や建屋のコンクリートなど放射性廃棄物が発生。処分などで費用は想定より膨らむ可能性がある。その処分先もまだ決まっていない。
 第1原発の廃炉作業との両立も難題だ。第1では既に1日約5千人が作業しており、人員確保は難航が予想される。いずれも政府や、廃炉になる原発を持つ他の電力会社との連携が求められる。
 東電がなぜ、この時期に廃炉を表明したのか。それには政治的な要素が指摘されている。
 一つは、第1原発で汚染水を浄化した後に残る放射性物質を含んだ水の処分だ。第2の廃炉表明で、今秋に再選を目指す福島県知事らの協力を取り付け、海洋放出の地元理解を得たいという思惑である。
 さらに、新潟県知事選では与党系新人が当選した。東電は、第1原発の廃炉や賠償など事故対応費約16兆円を抱える。経営再建の柱とする柏崎刈羽原発の再稼働を推し進める意思表示ではないかという見方だ。
 ただし、3・11以降、原発に対する世論は厳しい。安全対策のコストも膨らんでいる。
 未曽有の事故を起こした東電は、廃炉や賠償に責任を果たすことは当然として、原発頼みからの事業転換を求められていることも自覚すべきである。


「核のごみ」問題 もう先送りはできない
 九州電力玄海原子力発電所(東松浦郡玄海町)は3号機に続いて4号機が再稼働し、20日には発電と送電を始める。東京電力福島第1原発事故後、新規制基準のもとで先行して再稼働した鹿児島県の川内原発2基と合わせ、九電が目標としてきた4基体制が実現する。全国では5原発9基目となる。稼働原発が増えることは、使用済み核燃料が確実に増えていくことでもある。保管場所の猶予はあまりなく、青森県六ケ所村の再処理工場は完成が遅れ、国の最終処分場建設はいまだ展望がない。再稼働優先で、行き場のない「核のごみ」という直面する課題を先送りしてきたツケは大きく、政治の責任は重い。
 九電管内の原発再稼働は2015年8月に川内1号機、10月に川内2号機、今年3月に玄海3号機、そして今月16日の4号機と続いてきた。玄海1号機は廃止し、2号機は存廃を20年3月までに判断する。九電の決算資料によると、電力量に占める原発の割合は、川内2基の稼働で16年度が15・1%、17年度17・9%に上る。再生可能エネルギーは16年度18・6%、17年度20・3%と原発を上回っているものの、本年度、原発は玄海の2基分が加わってさらに伸びる可能性がある。依存度は高まり、原発回帰路線を数字の上でも物語っている。
 原発は13カ月稼働後、いったん停止して定期検査に入る。玄海原発ではその際、1基当たり約70体ずつ使用済み核燃料が発生する。冷却後、六ケ所村の再処理工場に運ぶ計画だが、20年以上完成が遅れ、再処理工場の受け入れ用貯蔵プールが満杯状態となり、持ち込めない事態になっている。使用済み核燃料を水中で冷やして一時的に保管する貯蔵プールの容量は、3号機があと7年、1、2号機とプールを共有している4号機が5年程度で限界になる見通し。保管期間の長期化も懸案となろう。
 九電は延命策として、燃料を置く間隔を狭めて貯蔵容量を増やす「リラッキング」を計画、燃料を金属容器「キャスク」に入れて空気冷却する「乾式貯蔵」を導入する方針を掲げている。今後、原子力規制委員会にそれぞれ認可を申請する見込みだ。ただ、リラッキングは原子力規制委の前委員長が安全面から難色を示していた。乾式貯蔵施設の建設計画も明示されておらず、地元同意など不透明な要素が多い。
 日本は使用済みの核燃料を再処理し、ウランやプルトニウムを再び核燃料として利用する核燃料サイクルを国策としている。玄海3号機で再利用燃料を使うプルサーマル発電もその一環である。しかし、サイクルの要のはずだった高速増殖炉「もんじゅ」は廃炉が決まり、先行きが見通せない。
 再処理できないために使用済み核燃料の行き場がなくなる一方で、再処理工場が完成して動き出せば、国際社会が核兵器に転用されないよう厳格な管理を求めているプルトニウムの保有量が増加する懸念が生じてくる。原発を動かす先には、日本の「核」の問題が横たわっている。使用済み核燃料の問題はこれまでも議論されながら解決策を見いだせていない。一時しのぎの対策ではなく、行き詰まった核燃料サイクルの見直しを含めた原子力政策の転換が迫られている。(辻村圭介)


思考停止が招く電力危機、原発「国策民営」の限界
エネルギー 日本の選択(1)

 日本のエネルギー政策が滞っている。原子力、再生可能エネルギー、火力とそれぞれが大きな課題に直面しているが、政府は近く閣議決定するエネルギー基本計画でも十分な具体案を打ち出せない。迫る電力危機を回避するため、いま日本がとるべき選択肢を探る。
 「もっと議論しないとまずい」「核心に触れてないじゃないか」――。
 5月16日、経済産業省の審議会。日本のエネルギーの将来像を決める場のはずなのに、事務方は「日本にとって重要な電源」と公言してきた原子力で踏み込んだ議論を避けた。
 コマツの坂根正弘相談役や福井県の西川一誠知事など委員から相次ぎ批判の声が上がったが、結局、経産省が基本計画案に盛り込んだ「最適な電源構成」の原発比率は2030年に20〜22%。2015年に決めた前回の数値のままだった。
 この「20〜22%」はこの3年間、「どう実現するのか」と批判され続けてきた数字だ。現時点では絵空事に近い。
 達成には計算上、少なくとも30年に30基を動かす必要がある。だが11年の東京電力・福島第1原発事故の後、再稼働にこぎ着けた原発は9基だけ。今後も大幅に増える見通しは立たない。
 しかも原発には寿命がある。運転期間は原則40年で、最長でも60年で廃炉にする必要がある。仮に今あるすべてが60年を認められたとしても、50年末には18基、70年までにゼロになる見通しだ。
 「原発を活用し続けるなら新設や建て替えが欠かせない」(東京理科大の橘川武郎教授)のは明らかだが経産省は新増設に関する言及を避けた。
 同省は基本計画の策定に向け首相官邸と擦り合わせた。「安倍政権はエネルギー問題でリスクをとるつもりはない」(政府関係者)。官邸の意向をくみ取り、原発を争点にするのは避ける方が賢明という過度な配慮が働いたとの見方もある。
 エネルギーミックスでは再生可能エネルギーを全体の22〜24%、石炭や天然ガスなどによる火力は56%とする目標値も据え置いた。原発で20〜22%を達成できなければエネルギー供給が不安定になるが、そうしたリスクへの言及もない。
 原発の本格的な再稼働が困難な状況に加え、地球温暖化対策で日本が責任を果たすためにも、もっと再エネを伸ばし火力を縮小すべきだとの指摘がある。経産省も再エネを「主力電源化する」としたが、その覚悟を示すほどの具体案は乏しい。
 国が議論を避けている問題がもう一つある。原発のコストだ。
 火力は石炭や天然ガスといった燃料が必要で、再エネの技術は発展途上といった理由から、国は「原発がもっとも安い」と言い続けてきた。従来の国内設備の試算では原発の発電コストは1キロワット時あたり約10円、火力は12〜13円、太陽光や風力発電は20円以上だった。
 だが常識は変わりつつある。ある米投資銀行の試算によると、安全対策費用がかさむ原発は約15セント(約16円)に上昇しているが、急速な普及と技術革新が進む風力や太陽光は世界で5セント程度。すでに原発を逆転した。
 経産省は計画策定の過程でこうした外部の試算を使わなかった。原発への逆風がさらに高まることを避けているようだ。
 資源に乏しい日本が安全確保を大前提として原発を活用できれば、エネルギー安全保障の上で期待できる役割は大きい。問題は、その意義や課題、実現への工程表を説明できていないことだ。
 再エネが急速に普及する欧州も電源構成は火力の48%、再エネの26%に対し、原発も26%を占める。原発を多く抱えるフランスが他国で電気が足りなくなった際に供給するなど欧州全体の安定に一役買っている。
 島国の日本が隣国から電力をもらうのは現時点では難しく、いかに自国内で安定電源を確保するかが課題だ。原発にその役割の一端を担わせるとしても、計画から完成までには20〜30年という長い時間がかかる。早く具体的な実行計画を決めないと間に合わない。
 国策の具体化を民間に委ねる「国策民営」は限界にきている。原発には1兆円単位の巨額の投資がかかるだけでなく、地元の地方自治体から同意を得ることも不可欠だ。
 さらに使用済み核燃料の処理の問題は、もはや民間企業が個別に対応できる範囲を超えている。もっと国が前面に立つ必要がある。
 原発の活用策を示せないなら、再エネの拡大へ大きくかじを切らないと電力供給に支障が出る。天候によって発電量が変動する再エネを使いこなすには、電気をためておく蓄電池の普及や、電力を融通し合う送電網の整備が欠かせない。
 大きな投資を伴う作業の実行には、明確な針路と相当な努力が求められる。早急に思考停止から脱しないと、次世代に大きなツケを残すことになる。


京の着物産業  サミット契機に再生を
 日本の民族衣装ながら、着物の需要は縮小を続けている。生産から流通まで和装業界は危機的な状況にある。その最大の集積地は京都だ。一方で最近、京都では観光客や若者の間でレンタル着物が人気を集め、意欲的な担い手が活躍するといった光明も見える。
 折しも9月に京都市内で全国の和装業者らが集い、平成最後の「きものサミット」が開かれる。古い商慣行の改善などを議論するという。京都は率先して新時代の和装のあり方を提示し、再生に向けた改革を引っ張ってほしい。
 和装の市場規模は1980年前後の1兆8千億円を頂点に低迷が続き、今や3千億円を切る。西陣織工業組合の出荷額は90年の最盛期から9割近く縮小。京友禅京小紋生産量はピークの2%、丹後ちりめんは同じく3%に落ち込む。
 市場の縮小は賃金の低下、人材の不足を招く。西陣織では2万人を超えた織り手が約千人にまで減った。年金受給者が多く、副業に頼る若手・中堅も少なくない。
 戦後の洋装化の中、和装業界は高級路線で生き残りを図る。だが経済の低迷もあり、「高くて着にくい」などとして消費者の着物離れが進んだ。実際、着物の価格や品質は不透明な面が大きい。今年1月には横浜市の振り袖販売・レンタル業者が突然営業を停止し、新成人が晴れ着を着られなくなる「はれのひ問題」も起きた。
 委託販売や長期手形といった取引、「高売り」「圧迫販売」ともいわれる手法など旧態依然たる商慣行を、消費者目線で改めることが欠かせない。適正な価格と生産者らへの応分の報酬を実現することで、消費者が安心、納得して着物を買える環境を整えるべきだ。
 国の調査では、着物を着た経験のある女性の多くが「今後も着たい」と考えており、中でも20代は8割に上る。京都の観光地でも国内外の若者がレンタル着物で歩く姿が目につく。すぐに着物の購入に結びつくわけではないが、和装の潜在力は感じさせる。
 ネット販売や産地直販などの選択肢が広がっているほか、若い職人や経営者が企業や研究機関、異業種と連携し、意匠や生産技術を活用した新商品を開発したり、ITを導入する動きも出てきた。
 京都市での開催は9年ぶりとなるサミットは、東京五輪を視野に着物文化を内外に発信し、その価値を再認識する好機だ。若手・中堅の意見も積極的に取り入れ、消費者の目に見える形で業界が変わるような改革の弾みとしたい。


カジノ法案強行採決 賭博の合法化なぜ必要か
 安倍政権はどこまで強権的なのか。国の形を根本から変える重要法案を十分な論議もせず、数の力で押し切る。何度となく繰り返された光景をまた見せつけられた。
 カジノ解禁を柱とする統合型リゾート施設(IR)整備法案が、衆院内閣委員会で自民、公明、日本維新の会により強行採決された。
 19日の本会議で衆院を通過させ、会期を延長して今国会で成立させる方針である。
 カジノ法案には多くの疑問や不安が残る。
 そもそも日本にカジノは必要なのか。刑法が禁じている賭博を合法化する法案だ。
 政府は成長戦略の柱に位置付け、安倍晋三首相は「世界中から観光客を集める」と強調する。だが、ギャンブルで負けた人の不幸を踏み台にしてもうかる仕組みのカジノが、国家の成長戦略にふさわしいのか。大いに疑問だ。
 政府は経済効果の試算もせずに、プラスの側面ばかりをアピールする。負の側面も併せて考えるべきだが、その議論と説明は欠落している。
 懸念されるのはギャンブル依存症の増加だ。厚生労働省の推計では、日本は人口の3・6%、約320万人に依存症の疑いがある。競馬や競輪などの公営ギャンブルやパチンコ・パチスロが多く、先進国の中では突出した数値だ。
 法案では依存症対策として日本人客の入場を「週3回・月10回まで」「入場料6千円」「マイナンバーカードによる本人確認」と規定した。
 政府は「世界最高水準の規制」と自画自賛するが、年間120回も利用できること自体がもはや依存症を招くと言えよう。ざる法でしかない。
 法案は、カジノ事業者が入場客に金銭を貸し付けることも認めた。客を借金漬けに追い込み、依存症を助長するもので専門家も批判している。
 政府は訪日外国人客の増加も法案の効果として挙げるが、腑(ふ)に落ちない。既に訪日客は過去最高を更新し続けている。賭博ではなく、日本独自の自然や文化、観光資源の魅力を向上させることの方が、はるかに有効ではないか。
 疑問だらけなのに、衆院内閣委はわずか18時間で審議を打ち切った。カジノ法案は全251条に及ぶ。200条を超える新規立法は1997年の介護保険法以来で、当時の委員会審議は50時間だった。いかに議論が尽くされず拙速だったかがうかがえる。
 公明は2016年のIR推進法の本会議採決では山口那津男代表ら約3分の1の衆参議員が反対したが、今回は全員が賛成に回った。支持者に賭博へのアレルギーが強いため、来年の参院選や統一地方選への影響を最小限に抑えたいとの狙いが透けて見える。
 3月の共同通信世論調査ではカジノ解禁に反対が65%で賛成27%を上回った。大半の国民が強い懸念を抱いている。なぜ急ぐのか。国会はもっと時間をかけて本質的な議論を重ねるべきだ。


就学援助の縮小 国は支援を拡大すべき
 家計の苦しい家庭の小中学生に、市町村が学用品代などを助成する就学援助は、教育の機会均等を確保するために欠かせない。
 にもかかわらず、道内の人口上位12市のうち旭川や函館など5市が2019年度、帯広と室蘭の2市が20年度に対象を縮小する可能性があるという。
 援助を受ける道内の小中学生は約8万2800人で全体の21・6%を占める。受給率は全国で7番目に高く、影響が危惧される。
 各市町村が援助対象を決める目安となる生活保護基準が、今年10月から3年間で最大5%引き下げられるからだ。
 安易な削減は、子どもの貧困解消に向けた動きにも逆行している。政府は軌道修正し、支援拡大に乗り出すべきだ。
 自治体の厳しい財政事情は分かるが、こうした事態は予想できたはずだ。手を尽くして、援助の維持に努めてもらいたい。
 就学援助は、生活保護を受給する「要保護者」と、市町村が生活保護世帯に近いと認めた「準要保護者」が対象となる。
 今回縮小が検討されるのは準要保護者で、認定基準は、世帯収入が生活保護基準の1・1〜1・3倍とする例が多い。
 生活保護基準の引き下げに認定基準を連動させると、各市で数十〜数百人が援助を打ち切られる恐れがある。
 学校教育法は、経済的に就学困難な子どもの保護者に、市町村が必要な援助を与えることを義務づけているが、市町村だけで対応できる課題ではない。
 生活保護基準の引き下げは、13〜15年度の6・5%減に続くもので、このときも援助の対象から外れた子どもが少なくなかった。
 こうした事態を繰り返すのは避けなければならない。
 困窮家庭の実情をよく知るのは市町村だ。政府にきちんと現実を伝える必要がある。
 まず政府は、準要保護者への就学援助を巡り、05年に廃止した国費による補助を復活するべきだ。
 日本の子どもの貧困率は13・9%と先進国でも高い。援助の縮小が、教育格差を生み、貧困の連鎖につながる懸念が拭えない。
 だからこそ、13年に成立した子どもの貧困対策推進法は、生まれ育った環境で将来が左右されないよう国が教育の機会均等を図るよう定めている。
 この趣旨に沿って、政府にも自治体にも、貧困の連鎖を断つ努力が求められる。


児童虐待の緊急対策 専門職の大増員が必要だ
 政府は児童虐待への取り組みを強化するため関係閣僚会議を開き、緊急対策を実施することを決めた。
 東京都目黒区で船戸結愛(ゆあ)ちゃん(5)が継父から殴られ、ほとんど食事をもらえず死亡した事件がきっかけだ。
 虐待で命を落とした子どもは2015年度だけで52人に上る。今回のように児童相談所が関わりながら防ぐことができなかったケースも多い。抜本的な改善策が必要だ。
 結愛ちゃんは今年1月まで暮らしていた香川県でも、継父からの暴力で児童相談所に2回保護されている。東京のアパートに転居した後、香川県の児相から連絡を受けた品川児相の職員が家庭訪問をしたが、結愛ちゃんに会えなかった。
 虐待をした親が児相から逃れるために別の地域へ転居することは珍しくない。異なる自治体や児相の情報共有、警察など関係機関との連携の重要性は以前から指摘されてきた。
 ただ、どのくらい実効性のある連携になっているのかが問題だ。今回も香川県の児相は「緊急性の高い事案として継続した対応を求めた」と言うが、品川児相は「そのような説明はなかった」と否定している。
 16年度に全国210カ所の児相が対応した虐待は12万件を超え、この10年で3倍以上に増えている。国や自治体は児童福祉司の増員を図ってきたが、16年度は約3000人で、10年前の1・5倍程度に過ぎない。
 政府は19年度までに550人の増員を計画している。それでも虐待の急増には追いつかない。職員は疲弊しており、他自治体からの引き継ぎに十分対応できないのが実情だ。
 香川県の児相は結愛ちゃんを保護しながら、継父の元に戻した。親子関係の修復を重視するのはわかる。そのためには虐待する親の教育や更生が十分になされることが必要だ。虐待を繰り返す親には一時保護を解除した後も専門的な支援が継続されなければならない。
 こうした実務を担うためには経験を積んだ職員が必要だが、児相の現場では勤務経験が3年未満の職員が4割を占めるといわれる。
 現在の体制では増え続ける虐待に対応するのは困難だ。大幅な体制拡充と専門性の高い職員の養成が求められる。


参院改革自民案/「救済」という名の党略だ
 参院の選挙制度改革案が議論されている。自民党が、定数を選挙区と比例代表で計6増やし、比例に拘束名簿式を一部導入する公選法改正案を国会に提出した。「1票の格差」の是正と選挙区の「合区」対象県の候補者救済のためとし、今国会での成立を目指す方針だ。
 厳しい財政事情などで国会議員の削減を進めてきたにもかかわらず、定数を増やすことは時代に逆行する。合区で立候補できなくなった県の候補者を救うという目的も自民内の都合にすぎない。まさに党利党略で、認めることはできない。
 提案内容は、1票の格差是正のため埼玉選挙区の定数6(改選数3)を2増やし、格差を3倍未満に抑える。比例区では定数を4増とし、得票順に当選者が決まる非拘束名簿式のほかに、各党が当選者を割り当てることができる拘束名簿式の特例枠を取り入れる。
 背景には、合区の解消が難しいことがある。2016年の参院選で鳥取と島根、徳島と高知の1人区が選挙区を統合し、どちらかの県は候補者を擁立できなくなった。有権者の反発を受け、自民は憲法改正で合区を解消すると主張していた。
 だが、来年夏の参院選が近づく中で改憲は見通せず、「苦肉の策」として増員案を示した。
 この案だと合区で立候補できない候補者を優先的に当選させることができる。他方、そのあおりで落選する候補が出る可能性があるため、救済目的で比例の定数を4増やすことにした。お手盛りと言うほかない。
 与党の公明党は、比例の定数増に難色を示すものの、埼玉選挙区の定数増は「やむを得ない」と容認する。最後の3議席目を争ってきた公明にとって、有利になるとみられるためだ。
 対する野党も足並みがそろわない。定数増について、真っ向から反対する党があれば、国民の声を広く反映させるとして理解を示す党もある。
 参院選が1年後に迫った。周知期間などを考慮すれば、制度改正のタイムリミットは近づいている。
 各党は自らの党に有利かどうかを基準に考えるのではなく、国民が納得できる制度を設計しなければならない。


河北春秋
 「死刑執行という未知のものに対する恐怖が、私の心をたとえようもなく冷たくする時がある。自分の五感さえ信じられないほどの恐ろしい瞬間があるのだ。しかし、私は勝つ」。1966年に静岡県で一家4人が殺害された強盗殺人事件で死刑が確定した袴田巌さん(82)が獄中で書いた手紙だ▼一貫して無実を訴えてきた。家族との書簡集に載っている手紙や日記にはその思いがほとばしる。「チャン(父ちゃん)は決して真犯人ではない」▼だが長い拘置所生活で不自然な言動が目立つようになった。拘禁症だ。叫んでも自分の声しか返ってこない独房。孤独の闇の深さは誰も推し量ることができない。4年前、48年ぶりに釈放された。今も自分を権力者に例えるなど、意味不明のことを言う▼袴田さんの第2次再審請求で東京高裁は静岡地裁の決定を取り消し、再審開始を認めない決定をした。弁護側のDNA型鑑定の信用性を否定。しかし、捜査機関の証拠捏造(ねつぞう)の疑いは晴れず、もやもやした思いが残る。真相解明の場は最高裁に移る▼ボクサー、死刑囚として不屈の魂で闘い続けた袴田さん。今はその面影はない。5月に支援者が設置したメッセージボードに「幸せの花」と書いた。春から夏へと季節は移るが、花はしばらく咲きそうもない。

袴田事件 再審手続き見直すべきだ
 一度は開かれたはずの再審の扉がまた閉ざされた。
 強盗殺人事件で元プロボクサー、袴田巌さん(82)の死刑が確定した「袴田事件」の第2次再審請求で東京高裁は、再審開始を認めた2014年の静岡地裁の決定を取り消し、請求を棄却した。
 弁護団は「不当で承服できない」として、きょう特別抗告する予定だ。審理の場は最高裁に移ることになる。
 事件は1966年6月に起きた。静岡県のみそ製造会社の専務宅が全焼し、一家4人の他殺体が見つかり、従業員だった袴田さんが逮捕された。犯行時の着衣とされるシャツやズボンなど「5点の衣類」が会社の工場のみそタンクの中から見つかり、それらの証拠を基に80年、死刑判決が確定した。
 地裁は弁護側が提出した新たなDNA型鑑定を基に、衣類の血痕は袴田さんや被害者のものではない可能性があると認定。警察が証拠を捏造(ねつぞう)した疑いまで指摘した。
 一方、高裁は新たなDNA型鑑定について「一般的に確立した科学的手法ではない。有用性に深刻な疑問がある」と信用性を否定した。地裁と高裁が正反対の結論を導いており、DNA型鑑定を巡る課題を示したといえよう。
 それにしてもいったん再審開始が決まってから4年がたつ。審理の長期化への批判は免れないだろう。
 高裁の判断はDNA型鑑定の評価に重点を置いており、無罪の可能性を徹底的に検証したようには思えない。
 そもそもこの事件は警察が自白を強要した疑いが強い。検察側は当初、袴田さんの「自白」により犯行時の着衣をパジャマとしていたが、事件から1年2カ月後の公判中に5点の衣類がみそタンクから見つかると、それが着衣だったと変更した。しかし、見つかったズボンは袴田さんには小さすぎるなど、多くの疑問点が残っている。
 一審で死刑判決を言い渡した元裁判官は後に「無罪の心証を持っていた」と告白し、袴田さんの再審を求める活動にも加わった。
 審理の長期化など、袴田事件は再審手続きの問題点を浮き彫りにしている。裁判所がいったん再審開始を認めても検察が異議を申し立てるため、再審裁判に入るまでに相当な年月がかかる。ドイツなどでは検察が抗告できない仕組みにしているという。日本も見直すべきではないか。
 検察側の証拠開示が十分でないという問題もある。裁判員制度に伴って刑事裁判では証拠開示が進みつつあるが、再審請求審では開示のルールが法律で決まっていない。開示を求めるかどうかは裁判官によって異なり、袴田さんの第1次再審請求も、開示を巡るやりとりなどで結論が出るまでに27年かかっている。
 冤罪(えんざい)で苦しむ人を救済し、真相に近づくためには全ての証拠を開示し、再審裁判の中で審理を尽くすべきである。


種子法廃止に考える 食料主権の問題です
 植えたての田んぼに梅雨は慈雨。緑が映える見慣れた景色。でも待てよ、日本の主食と言いながら、そのもとになる種子のこと、私たち、知らなすぎ。 
 昨年四月、国会は種子法の廃止を決めた。審議時間は衆参合わせて十二時間。その法律がそれまで果たしてきた役割も、廃止に伴う人々の暮らしへの影響も、そもそもそれがどんな法律なのかも、恐らくほとんど知られずに。
 正しくは主要農作物種子法。わずか八条の短い法律だった。
 主要農作物とは稲、大豆、はだか麦、小麦、および大麦−。つまり主食系である。
 「あって当たり前の空気のような存在として、ことさらその大切さを考えることが少なかった法律と言えよう」
 龍谷大教授の西川芳昭さんは「種子が消えれば あなたも消える」(コモンズ)に書いている。
 種子法の制定は一九五二年の五月。サンフランシスコ講和条約が発効し、この国が主権を取り戻した翌月だった。
◆戦争への反省に立ち
 第二次大戦末期、米や麦は一粒でも多く食用に回さねばならなくなり、種を取る余裕を失った。そのことが戦後の食糧難を一層深刻にしたのである。
 種子法も憲法と同じ、先の大戦の反省に立ち、私たち国民を守るために生まれた法律だった。
 もう二度と、種が途絶えて人々が飢えることのないように、穀物の優良な種子の開発と安定的な供給を都道府県に義務づけたのだ。
 これを根拠に都道府県は、その土地の気候風土に合った奨励品種を定め、公費を使って作出し、その種子を安く農家に提供し続けてきた。
 稲の場合、種子の流れはこうである。
 まず県の農業技術センターなどで「原原種」が生産される。原原種とは、せっかく開発した優良品種に別の“血”が混じらないよう、公的機関が毎年責任を持って生産する大本の種のこと。CDで言えば原盤だ。「原原種」を増殖させたものが「原種」である。この原種がさらに特定の種子農家のもとで増やされて、一般の農家に販売される。
◆競争原理はそぐわない
 その種子法がなぜ廃止されたのか。おととし秋に国が定めた「農業競争力強化プログラム」には次のように書かれている。
 <戦略物資である種子・種苗については、国は、国家戦略・知財戦略として、民間活力を最大限に活用した開発・供給体制を構築する−>。そのためには<地方公共団体中心のシステム>である種子法が、民間の開発意欲を阻害していたというのである。現政権お得意の「成長戦略」の一環だった。
 種子法廃止で都道府県が直ちに種子の供給を止めるわけではない。だが、海外の大資本の参入により、日本人の主食を守り続けてきた「公的種子」の開発、供給システムが、崩される恐れはある。
 モンサントやデュポンなど、わずか八社で世界の種子の売り上げの約八割を占めるという。
 種子法の対象外ではあるが、少し前まで日本の野菜の種は、100%国産だった。今や九割が海外生産だ。そして大半が、自家採種が不可能なハイブリッド(F1)の品種に取って代わられた。
 野菜の種子の価格は、四十年前の約三倍になったという。
 「ニンジンがニンジンくさくなくなった。ピーマンがピーマンくさくなくなった。においも味も、どんどん画一化されていく。それがつまらなかったんだなあ」
 「あいち在来種保存会」代表の高木幹夫さんが、地場の希少野菜の種を集め始めた理由である。
 「農作物の多様性、豊かさを守るため、私は“種採りじじい”になった。種子の種は、種類の種でもあるからね」
 米や麦が近い将来、野菜のようにならないという保証はない。
 種子法廃止で一つ確かに言えること。多様性の喪失だ。
 市場競争の勝者による淘汰(とうた)が進み、種子の多様性が失われ、消費者の選択肢も次第に狭められていく―。
◆自分で選ぶべきだから
 そもそも種子は命そのもの、命をはぐくむものである。だから「みんなのもの」だった。すべてを競争原理の世界に放り込み、勝者による独占に委ねてしまっていいのだろうか。
 「これは、食料主権の問題です」と、西川教授は考える。
 私たちが何を育て、何を食べて生きていくかは、私たち自身で決めるべきではないのだろうか。「主食」であればなおさらだ。
 今国会でも復活の声が上がった種子法は、私たち主権者=消費者にも無関係ではないのである。


貝に微小プラスチック粒子が蓄積 沖縄・座間味で大量に、東京湾も
 地球規模の海洋汚染が問題になっているプラスチックの微小粒子「マイクロプラスチック」が、東京湾や沖縄県・座間味島の海岸の二枚貝の中に大量に蓄積していることを東京農工大の高田秀重教授らのグループが18日までに確認した。
 グループは過去に東京湾のカタクチイワシから見つけているが、貝は海外で検出例があるだけだったという。生物の体内に取り込まれやすい直径0・02〜0・08ミリのごく小さな粒子が多く「貝の生息や生態系への影響を詳しく調べる必要がある」としている。
 2015〜17年に東京都と川崎市の東京湾でムラサキイガイなど、座間味島ではイソハマグリの体内を調べた。


海のプラスチックごみ 危機感持って対策促進を
 日本は深刻化する海のプラスチックごみ対策に後ろ向きだ。世界からそう受け止められかねない。
 カナダで開かれた主要7カ国首脳会議(G7サミット)で「海洋プラスチック憲章」がまとまった。海のプラごみを減らすため、産業界と協力し、2030年までにすべてのプラスチックを再利用や回収可能なものにすることなどを目指すとした。
 ところが、憲章への署名は英独など5カ国と欧州連合(EU)にとどまり、日米は加わらなかった。市民生活や産業界への影響調査ができていなかったと、政府は説明する。
 だが、海のプラごみは新たな地球環境問題としてG7の主要課題となっていた。政府は危機感を持って国内対策を促進しなければならない。
 国連によれば15年の世界のプラごみ発生量は約3億トン。毎年800万トンが海に流出し、その半分は中国とインドネシアなど東南アジア4カ国に由来するという。また、日本からも数万トンが流出しているとの試算がある。海洋国日本が、各国と連携して対策に取り組むことは当然だ。
 海のプラごみで注目されているのが、大きさ5ミリ以下のマイクロプラスチックだ。プラスチックが紫外線や波の作用で砕かれてできる。洗顔料などに使われる微粒子(マイクロビーズ)もその一種だ。
 海水中の有害物質を吸着しやすい性質があり、魚や貝が誤って食べると、食物連鎖を通じて生態系や人体に悪影響が及ぶ心配がある。
 このため欧州では、ストローなど使い捨てのプラスチック製品を禁止する動きが急速に進んでいた。
 日本は今国会で、マイクロプラスチック対策を盛り込んだ改正海岸漂着物処理推進法が議員立法により成立した。だが、民間企業にマイクロビーズの使用抑制を求めることが柱で、プラスチック製品の禁止などには踏み込まなかった。これでは抜本的な対策にはならない。
 政府は今後、「プラスチック資源循環戦略」を策定し、プラごみの削減を目指すという。対策の効果を上げるには、使用量削減などの数値目標を戦略に書き込む必要がある。
 国民への啓発も極めて重要だ。
 プラスチックの乱用や無責任な投棄がもたらす悪影響を認識することが、対策の大前提だからだ。


大阪府北部で震度6弱 近畿で強い揺れ、M5.9
 18日午前7時58分ごろ、大阪府北部で震度6弱の地震があった。気象庁によると、震源地は大阪府北部で、震源の深さは約10キロ。地震の規模はマグニチュード(M)5・9と推定される。
 JR西日本によると、関西地方の新幹線と在来線は運転を見合わせた。
政府は首相官邸の危機管理センターに官邸対策室を設置。大阪府も災害対策本部を立ち上げた。
 各地の震度は次の通り。  震度6弱=大阪北、高槻郡家本町、枚方、茨木、箕面粟生(大阪)▽震度5強=亀岡和久成、長岡京、八幡、大山崎、久御山(京都)大阪都島、大阪東淀川、大阪淀川、豊中曽根南、豊中、吹田、高槻、高槻消防など(大阪)


大阪北部で震度6弱、9歳女児ら3人死亡
 18日午前7時58分、関西地方でマグニチュード6.1の大きな地震がありました。大阪府北部では震度6弱を観測し、これまでに3人の死亡が確認されました。大阪から報告です。
 大阪府警によりますと、高槻市の寿栄小学校の前の道路でプールの壁が倒れ、下敷きになった9歳の女の子が病院に搬送されましたが、死亡が確認されました。また、午前8時20分ごろ、大阪市東淀川区では高さ2メートルの民家のブロック塀が幅10メートルにわたって崩れ、高齢の男性が下敷きになりました。
 高槻市立寿永小学校の現場です。プールの壁、その塀が歩道側に倒れかかって、9歳の女の子が倒れてきたプールの壁に挟まれて亡くなったということです。
 また午前8時20分ごろ、大阪市東淀川区では高さ2メートルの民家のブロック塀が幅10メートルにわたって崩れ、高齢の男性が下敷きになりました。大阪府によると、男性は81歳で病院に運ばれましたが、死亡が確認されました。また、同じ塀の下敷きになった別の男性も頭をけがして病院に運ばれましたが、軽傷とみられるということです。
 また、高槻市内では火災も発生しました。既に消し止められているということですけれども、民家の火災も複数の場所で発生しています。
 また、大阪市淀川区で家の中の棚が倒れ、下敷きになった人がけがをするなど、複数のけが人の情報があるということです。
 地震発生直後の大阪市内の様子です。激しく揺れているのがわかります。建物は床がはがれたり、壁が崩れ落ちるなどの被害が数多く出ています。
 「飲食店です。中のものが倒れて割れています」(記者)
 大阪府北部にある茨木市でも震度6弱を観測。大きな揺れによって食器棚が倒れたほか、食器が散乱するなど、大きな被害が出ています。
 「門があった場所なのでしょうか。それが倒壊してしまい、完全に道路をふさいでしまっている様子が見てとれます」(記者)
 茨木市にある浄教寺では、壁が崩れ落ちました。
 高槻市内の映像です。水道管が破裂したため、道路から水があふれ出しています。市内では地震の後、断水や水道の水が濁るなどの影響が出ました。
 「大阪府豊中市です。電柱が倒れて道をふさいでしまっています」(記者)
 また、震度5強を記録した大阪府豊中市では、電柱が根元から倒れ道路をふさいでしまっています。
 9歳の女の子が亡くなった大阪府高槻市寿栄小学校の前です。あちらのプールの壁が崩壊し、その下敷きになり、9歳の女の子が亡くなったということです。警察によりますと、壁が倒れて小学生が挟まれたと119番通報があり、女の子は搬送先の病院で死亡が確認されたということです。女の子は登校中だったと見られるということで、現在、身元の確認を急いでいるということです。
 続いて、茨木市からの情報をお伝えします。震源地からほど近い、茨木市にある妙徳寺というお寺に来ています。こちらの妙徳寺というお寺では、門が完全に崩落してしまっています。先ほどまで、道路の方にまで、こちらの門の瓦礫がダーッと流れ込むような形で、広がっていたのですが、お寺の職員の方々が掃除をして、今は仕切りをして、この門を囲っているという状況です。この門の倒壊によってけが人などはいなかったとのことですが、実はこちら、妙徳寺のお寺の中には保育園も併設されていまして、そちらに通園している園児が保護者の方々のお迎えを待っているという状況です。
 続いて、大阪駅から福本アナウンサーです。JR大阪駅3階の改札前です。地震発生から3時間半以上は経過しましたが、大きな変化はありません。駅の利用客はベンチや床に座って時間を過ごしています。本を読んでいた会社員の男性に話を聞きました。「どうしようもないので、ただ待つしかない、電車が動くのをただ待つ」と話していました。また、専門学校生の男性に聞きますと、「学校が休みになることの連絡が来た。動けない、どうしようもないのでスマートフォンを触りながら時間を過ごします。電車が動くか、親が車で迎えに来るまで、この場所で待ちます」と話していました。
 JR西日本によりますと、まず電車の中に閉じ込められている人の救出を最優先にするということです。その後、線路の安全が確認され次第、運転再開を目指すということですが、現在のところ、運転再開のメドは立っていないということです。
 ここでさらに交通の情報をお伝えします。JRの在来線なんですが、JR西日本が、京阪神エリアの広い範囲で運転を見合わせています。また私鉄は阪急電鉄、京阪電鉄、阪神電鉄、大阪モノレールなどが全線で運転を見合わせています。
 新幹線なんですが、東海道新幹線が米原から岡山の間で上下線とも運転を見合わせています。
 また、大阪の地下鉄、大阪メトロでは谷町線、四つ橋線、長堀鶴見緑地線、今里筋線、南港ポートタウン線で運行を再開しています。
 大阪市バスから民営化された大阪シティバスは全線で運行されています。
 続いて、空の情報をお伝えします。伊丹空港では日本航空が運航を見合わせています。全日空やIBEXエアラインズは通常どおり運航しているということです。関西空港と神戸空港では、通常どおり運航しているということです。
 続いて、高速道路の情報です。阪神高速が全線で通行止め、また、NEXCO西日本管内では名神高速、新名神高速、中国道、近畿道、京都縦貫道、京滋バイパス、第二阪七などで、通行止めが発生している状況です。


大阪北部で震度6弱 3人死亡、広範囲で被害
 18日午前7時58分ごろ、大阪府北部で震度6弱を観測する強い地震があった。気象庁によると、震源の深さは13キロで地震の規模はマグニチュード(M)6.1。広い範囲で人的・物的な被害が生じており、大阪市と同府高槻市、茨木市で計3人が死亡し、90人超がけがをした。近畿圏では鉄道運休が相次ぎ、水道管の損傷や断水、ガスの供給停止が起きるなど都市機能がまひ。企業活動に影響が出ている。
 大阪府内で震度6以上を記録したのは1923年に現在の形で観測を始めてから初めて。この地震で津波の心配はない。
 気象庁によると、南海トラフへの影響はないとみられるが、同庁は「今後2〜3日は規模の大きな地震が発生することが多くある」と注意を呼びかけている。地震の規模は当初、M5.9と速報したが修正した。
 警察庁などによると、高槻市で死亡したのは市立寿栄小学校の4年生女児(9)で、登校中に倒れてきた学校のプールの壁の下敷きになった。大阪市東淀川区では80代男性が家屋の倒壊に巻き込まれ死亡。茨木市では男性(85)が自宅で倒れてきた本棚の下敷きになり死亡した。
 総務省消防庁によると午前11時30分現在、大阪、京都、兵庫、滋賀の2府2県で負傷者が91人出ている。大阪府と兵庫県で住宅、工場など計21件の火災が発生した。
 JR東海と西日本によると、東海道新幹線は設備点検の影響で米原―新大阪間で運転を見合わせた。山陽新幹線は新大阪―岡山間の上下線で運休しており、再開のめどは立っていないという。
 在来線も近畿圏の広い範囲で運転をとりやめた。阪急電鉄、阪神電鉄などの私鉄各線や大阪メトロなどで運休が相次ぎ、鉄道ダイヤに大きな乱れが出ている。
 全日空や日本航空によると18日正午現在、地震の影響で大阪国際(伊丹)空港発着便を中心に計46便が欠航。関西国際空港と神戸空港は定刻通り運航している。
 関西電力によると、大阪府と兵庫県で一時計約17万戸が停電。大阪ガスは高槻市と茨木市の一部で約10万8千戸のガス供給を停止した。ビルやマンションなどのエレベーターへのとじ込め、水道管破裂も相次いだ。
西日本高速道路(NEXCO西日本)は大阪府中心のエリア、阪神高速道路は全線でそれぞれ点検のため通行止めにしている。事故や被害の情報は入っていない。


大阪府北部で震度6弱
 18日午前7時58分ごろ、大阪市北区、大阪府高槻市、枚方市、茨木市、箕面市で震度6弱の地震があった。気象庁によると、震源地は大阪府北部で、震源の深さは約13キロ。地震の規模はマグニチュード(M)6・1と推定される。その後も地震が相次いだ。大阪府で震度6弱を観測したのは観測態勢が整った大正12(1923)年1月以降、初めて。
 大阪府災害対策本部や警察などによると、高槻市立寿栄小で女児(9)がプールの壁に挟まれ死亡。地震で壁が倒れたとみられる。大阪市東淀川区では80代男性が壁の倒壊に巻き込まれ死亡した。茨木市の住宅では80代男性が本棚の下敷きになり、病院に搬送されたが間もなく死亡した。
 大阪府豊中市では8人が負傷。京都府では亀岡市で50代女性が転倒し左腕を骨折するなど、男女7人がけがをした。
 兵庫県西宮市では転倒したり、物が落ちてきたりして5人が軽いけがをした。神戸市北区のスーパーでは天井からガラス板が落下し、客の男性(44)が頭や腕に軽いけがをした。
 高槻市では住宅火災が発生し、水道管が破裂した。
 東海道、山陽新幹線は一部区間の上下線、関西の鉄道各社は全線で運転を見合わせるなど交通網がまひした。駅には通勤通学客があふれた。
 関西電力によると、大阪府と兵庫県の計17万戸余りで停電が発生。大阪市や京都市、奈良県でエレベーターに閉じ込められる人が相次いだ。
 政府は首相官邸の危機管理センターに官邸対策室を設置。安倍晋三首相は官邸で記者団に「人命第一の基本方針で、政府一丸となって対応している。早急に被害情報の把握に努める」と述べた。
 関西空港と神戸空港は滑走路を一時閉鎖したが異常はなく、通常通り運航。関西電力によると、稼働している福井県の大飯原発3、4号機と高浜原発3号機に異常はなかった。
 総務省消防庁は、全国瞬時警報システム(Jアラート)で予想最大震度6弱の緊急地震速報を出した。警察庁は災害警備本部を設置し、大阪府も災害対策本部を立ち上げた。
 震度6弱を観測した地震の各地の震度は次の通り。
 ▽震度6弱=大阪北、高槻郡家本町、枚方、茨木、箕面粟生(大阪)
 ▽震度5強=京都中京区河原町、京都伏見区向島、京都伏見区久我、京都西京区大枝、亀岡和久成、長岡京、八幡、大山崎、久御山(京都)大阪都島、大阪東淀川、大阪旭、大阪淀川、豊中曽根南、豊中、吹田、高槻、高槻消防、寝屋川、箕面、摂津、交野、島本(大阪)
 ▽震度5弱=大津南消防(滋賀)京都伏見区竹田、京都伏見区醍醐、京都伏見区淀、京都西京区樫原、宇治、宇治折居台、亀岡、城陽、向日、京田辺、南丹八木、井手、精華(京都)大阪福島、大阪此花、大阪港区、大阪西淀川、大阪柴島、大阪生野、大阪空港、池田、守口、大東、四條畷、豊能、能勢(大阪)尼崎、西宮、西宮平木、伊丹、川西(兵庫)大和郡山、御所、高取、広陵(奈良)
 ▽震度4=高浜(福井)岐阜柳津(岐阜)名古屋南(愛知)四日市新浜(三重)大津、近江八幡、(滋賀)京都北区紫竹、京都上京区、京都左京区田中、京都東山区清水、京都下京区河原町、京都南区西九条、京都右京区、京都山科区、木津川(京都)大阪西、大阪大正、大阪天王寺、大阪浪速、大阪東成、大阪城東、大阪阿倍野、大阪住吉、大阪東住吉、大阪西成、大阪鶴見、大阪住之江、大阪平野、泉大津、和泉、羽曳野、門真、東大阪(大阪)神戸東灘区住吉東、神戸灘区八幡、神戸烏原、神戸兵庫区上沢通、神戸長田区、神戸北区南五葉、宝塚、淡路(兵庫)奈良橿原(奈良)小豆島池田(香川)など
 ▽震度3=加賀大聖寺南(石川)福井、敦賀(福井)飯田(長野)岐阜(岐阜)袋井浅名(静岡)豊田(愛知)津(三重)大津南小松(滋賀)舞鶴(京都)岸和田、富田林(大阪)相生(兵庫)平群(奈良)橋本(和歌山)鳥取(鳥取)隠岐の島町役場(島根)玉野(岡山)府中町(広島)徳島(徳島)土庄(香川)今治大三島(愛媛)など
 ▽震度2=高岡福岡(富山)金沢(石川)勝山(福井)甲府下曽根(山梨)諏訪(長野)高山(岐阜)浜松(静岡)名古屋(愛知)伊勢(三重)高島朽木柏(滋賀)福知山(京都)姫路(兵庫)十津川(奈良)和歌山(和歌山)境港(鳥取)松江(島根)岡山(岡山)呉(広島)萩須佐(山口)鳴門(徳島)高松(香川)松山中島(愛媛)安芸(高知)など
 ▽震度1=筑西(茨城)熊谷(埼玉)神谷(東京)湯河原(神奈川)糸魚川(新潟)富山(富山)七尾(石川)甲府(山梨)松本(長野)高山奥飛騨温泉郷(岐阜)静岡(静岡)設楽(愛知)熊野(三重)香美小代(兵庫)白浜(和歌山)米子(鳥取)益田市役所(島根)高梁(岡山)広島(広島)萩(山口)神山(徳島)高松空港(香川)松山(愛媛)高知(高知)中間長津(福岡)神埼千代田(佐賀)など


18日朝、東淀川区で震度5強を観測。淡路では水道管が折れ、浸水するマンションも発生しています。
本日18日7時58分、東淀川区で震度5強を観測する地震が発生しました。
この影響で阪急電鉄・大阪メトロは安全確認の為、全線で運転を見合わせています。
※追記:大阪メトロ今里筋線は運転再開、堺筋線は天下茶屋〜天六での折返し運転を行っています。(18日 13:00更新)
運転再開の見込みは今のところたっていません。
淡路の駅前、ホームでは駅の表示板を見ながら、勤務先などに連絡をとりあう人で溢れていました。
淡路本町商店街では通路に大きく物が散乱している様子はありませんでした。
ですが、淡路3丁目にあるマンション、メゾンドール清水では地震の影響で水道管が折れて、1・2階が広く浸水する被害が発生していました。
NHKの中継によると東淀川区内で白煙が上がっている様子は見られないようですが、消防車や警察のサイレンなどが継続的に響いています。
周囲の状況をよく見て、外に出る際は底のしっかりとした靴を履いて移動しましょう。
店舗によっては多くの皿が落ちてしまったりしている店舗もあるようです。自宅の棚などは大丈夫でしたでしょうか?
小さな余震なども発生していますし、今後も大きな地震が発生する可能性があります。
充分にお気をつけ下さい。(あわわ)


地震発生!東淀川区で震度5強を観測。一時避難場所、災害時避難所の情報はこちら。
18日07時58分ころ、地震による強い揺れを感じました
震源地は大阪府北部で、
震源の深さは約13km、地震の規模(マグニチュード)はM6.1と推定されます。(2018年6月18分 気象庁発表※一部更新)
この地震で東淀川区内でも震度5強を観測しています。
※追記:阪急電鉄・大阪メトロ・JRは緊急地震速報受信の為、運転を見合わせています。(18日08:20更新)
余震が発生する恐れがあります。揺れを感じたら、頭を保護できるように机の下などに隠れましょう。
崩れやすい塀や壁には近づかないようにしましょう。
避難をする場合は火災防止の為、ガスの元栓を閉め、電気のブレーカーを落としてから避難しましょう。
アクセスが集中し、見られない場合は記事の下のテキストデータをご利用ください。
大きな地震です。まずは自身の安全を確保し、近所の人で困っている人がいれば積極的に助け合うようにしましょう。(あわわ)


大阪震度6弱 JR博多駅も混乱 会議、就活…大阪行けず
 大阪府北部で震度6弱を観測した地震で、九州・山口でも交通機関に影響が出た。JR西日本によると、山陽新幹線は新大阪−博多の上下全線で一時運転を見合わせた他、山陽新幹線に直通している九州新幹線でも午前10時現在、最大約30分の遅れが発生しており、臨時列車を出すなどして対応している。
 福岡市博多区のJR博多駅筑紫口の新幹線改札口でも乗客が駅員に状況を尋ねるなど混乱した。同市早良区の会社員、鳴海(なるみ)孝規さん(47)は「昼から大阪市内の会議に出席するため新幹線に乗る予定だった。後続に予約を変えたが運転は再開するだろうか」と戸惑った様子。「大阪の同僚の無事は確認できた。会議は各地から大阪に集まるはずだが開催は難しいかも」と話した。
 就職活動中の福岡市中央区の男子大学生(22)は「大阪で午後から1次選考通過者対象の説明会に出るつもりだった。新幹線に乗るつもりだったが駅員から『午前中は動かない』と言われたので大学に戻ろうと思う」と話した。親戚と鹿児島旅行に向かうため新幹線を待っていた同市西区の竹下洋子さん(76)は「乗る予定の新幹線が新大阪発だったので到着が遅れている。旅行の日程に余裕はあるので、運転再開を待ちたい」と話していた。
 一方、国土交通省福岡空港事務所などによると、大阪(伊丹)空港の滑走路2本のうち1本が閉鎖されたため、福岡空港から出発する便の一部で遅れが出ている。【青木絵美、蓬田正志】


近くの断層、過去に大地震=大阪「6弱」は観測史上初
 気象庁の松森敏幸地震津波監視課長は18日午前、大阪府北部で起きたマグニチュード(M)6.1、最大震度6弱の地震について記者会見し、「地殻内部で起きた直下型地震」と説明した。震源のごく近くに「有馬−高槻断層帯」があり、この活断層の一部が動いたかは今後解析するという。
 大阪府で震度6弱以上の揺れを観測したのは、気象庁が1923年に地震観測を始めて以来、初めて。余震も続発し、松森課長は「今後1週間、最大6弱程度の地震に注意してほしい」と呼び掛けた。
 政府の地震調査委員会によると、有馬−高槻断層帯では1596年に慶長伏見地震(M7.5)が起きた。長期評価では、今後30年間の地震発生確率は0.1%未満とされていた。地震調査委には気象庁も参加しており、18日午後に臨時会合を開いて今回の地震との関係を検討する。
 一方、有馬−高槻断層帯の南西側には1995年に阪神大震災を引き起こした「六甲・淡路島断層帯」があるが、松森課長は「今回の地震と直接の関係はない」との見方を示した。東海沖から四国沖の南海トラフで起きる可能性がある大地震への影響についても「考えづらい」と述べた。


大阪北部の地震で付近の高速道路は通行止め 阪神高速は全線通行止め
正田拓也
6月18日7時58分に大阪府北部を震源として発生した地震の影響で、NEXCO西日本は高速道路の通行止めを発表しました。名神、新名神、中国道など大阪北部を中心としたエリアはほぼ通行止め。また、阪神高速道路も全線で通行止めとなっています。
大阪北部の高速道路は通行止め、解除見込みは未発表
 NEXCO西日本が第1報として9時30分に発表した「通行止め・災害状況等」では、大阪北部を中心としたエリアの高速道路が通行止めとなっています。主なものでは名神高速道路の西宮IC〜京都南ICなど中国自動車道の神戸三田IC〜吹田JCT、新名神高速道路の神戸JCT〜高槻JCT、京滋バイバスの大山崎JCT・IC〜瀬田東IC、第二京阪道の門真JCT〜巨椋池ICなどです。
大阪北部の地震で付近の高速道路は通行止め、阪神高速は全線通行止め(12:20現在 出展:NEXCO西日本)
 近畿道は大東鶴見IC〜吹田IC間が通行止めですが、大東鶴見ICより南側は通行が可能となっており、阪和道や関空橋は通行が可能です。
 NEXCO西日本では、通行止め区間について「道路点検を行っている」としており、通行止め解除の見込みについては「安全確認をした上で通行止めを解除する予定」としています。
阪神高速は全線で通行止め
 一方、大阪市内中心部などを通る阪神高速道路では、現在のところ災害状況は発表していませんが、交通情報についてはJARTIC(日本道路交通情報センター)を通じて発表しています。JARTICによると京都、神戸エリアを含めて全線で通行止めとなっています。


地震でデマ情報拡散 “冷静に行動を”
今回の地震のあと、ツイッターなどのSNS上では、事実と異なるデマの情報が投稿され、拡散しているケースが確認されていて、大阪府は不確かな情報をむやみに拡散せず、冷静に行動するよう注意を呼びかけています。
ツイッター上では大阪・西区にある「京セラドーム大阪の屋根に亀裂が入っている」とするデマの情報が投稿され、拡散しています。
また、「京阪電車が脱線している」というデマも拡散しています。
このほか、ツイッター上では大阪府の北部で「シマウマが脱走」しているという情報も広まっています。
いずれもこのような事実はなく、大阪府は不確かな情報をむやみに拡散せず、冷静に行動するよう注意を呼びかけています。大阪府は今後、ホームページでも注意喚起を行う予定です。
差別あおるような投稿も
また、ツイッターなどSNS上では在日外国人などへの差別をあおるような投稿が複数見られる一方で、こうした投稿を非難する声も上がっています。
具体的には「在日外国人の窃盗・強盗にはくれぐれも注意を」とか「外国人は地震に慣れていないから真っ先にコンビニ強盗を始めるか空港に殺到する」などと投稿されています。
一方でこうした差別的な投稿を非難する声も相次いでいて、「大きな地震や災害が起きると差別主義者がデマを流すのでご注意を」とか「災害情報に対してデマを飛ばす人間は存在しますが、情報リテラシーを高めましょう」などと投稿されています。


震度6弱 ガス復旧10日間程度か ライフライン影響まとめ
ライフラインへの影響をまとめています。
ガス
大阪ガスによりますと、午後1時現在、高槻市でおよそ4万6000戸、茨木市でおよそ6万4000戸、吹田市でおよそ20戸の合わせておよそ11万戸を対象にガスの供給を停止しているということです。
大阪ガスによりますと、ガス管が破損しているおそれがある場所を調査し、1戸1戸を回って安全確認をする必要があるため、復旧にはおよそ10日間がかかるということで、今月末までに供給を再開したいとしています。
また、周囲でガスの臭いがする場合は、絶対に近くで火を使用せずに、ガスメーターの元栓を閉め、窓や戸を開けて空気を入れ替えるなどして屋外に避難し、ガス会社に連絡してほしいとしています。
換気扇や照明などのスイッチを入れると火花が飛んでガスに引火するおそれがあるとして注意を呼びかけています。
大阪ガスのガス漏れの通報専用電話番号は、0120−0−94817です。
水道
水道は、震度6弱を観測した自治体を中心に水漏れなどの被害の情報が寄せられていて、水道局などが状況の確認を進めています。
このうち高槻市では、市内の南部を中心に大規模な断水が起きていて、今後も範囲が拡大する可能性があるということです。高槻市は、設置している避難所で順次、給水を行う予定だということです。
茨木市では「水が濁っている」といった通報が80件あり、市が詳しい状況を調べていますが断水や大規模な冠水は今のところ確認されていないということです。
枚方市でも断水や水漏れ、そして水の濁りなどの通報があり、被害の確認を進めています。
箕面市と大阪市では、大規模な断水などの被害は出ていないということです。
このほか、吹田市、交野市、島本町、摂津市で水漏れや水が濁っているという情報が寄せられているということです。
さらに兵庫県では尼崎市で水道管が壊れているなどの通報が相次いでいるほか、川西市でも濁った水が出ているということです。
滋賀県、奈良県では水道への影響は確認されておらず、京都府では情報収集中だということです。
水道管破裂の映像
NHKのヘリコプターからの映像によりますと、震度6弱を観測した大阪府高槻市の道路では、アスファルトの路面に穴があいて、水が噴き出している様子が確認できます。水が流れ出て、隣接する敷地が水につかっています。
現場は片側1車線の道路で、警察官が駆けつけて現場の状況を確認したり、通行する車の誘導にあたったりしています。
また、震度5弱の揺れを観測した大阪 大東市の住宅街で撮影された映像では、地面から、3階建ての住宅より高い位置まで激しく水が噴き上がっているのがわかります。
撮影した近所に住む女性はNHKの取材に対し、「地震の揺れのあと、水道管が破裂してブシャーという大きな音をたてながら水がとても高くあがっている。1時間以上たってもまだ収まっておらず、道路にも水があふれてきている」と話していました。
通信
NTTドコモは地震のあと続けてきた大阪方面の通話の制限を解除しました。NTT東日本・西日本も一部を除き、通話の制限をほぼ解除しました。
また、携帯電話各社によりますと、この地震で大阪府をはじめとする一部の基地局に被害が出ていますが、通話や通信に影響は出ていないということです。
停電
関西電力によりますと、管内の停電はすでに解消したということです。


山陽新幹線 下りで運転再開 上りは見通し立たず
JR西日本によりますと、山陽新幹線は点検のため、新大阪と岡山の間の上下線で運転を見合わせていましたが、下りは午後2時すぎに運転を再開しました。
一方、上りについては再開時期の見通しはまだ立っていないということです。
東海道新幹線の運転が見合わされていた区間は、午後0時50分に再開しています。
JRによりますと、運転を再開している東海道と山陽新幹線の区間でも列車の運休や遅れが相次ぎ、ダイヤが大幅に乱れているということです。


大阪で地震、熊本市長が経験生かしツイート 狙いはデマの拡散防ぐため 熊本地震直後、デマがツイッターにあふれた。
Kensuke Seya瀬谷健介 BuzzFeed News Reporter, Japan Kota Hatachi籏智 広太 BuzzFeed News Reporter, Japan
6月18日午前7時58分ごろ、大阪府北部で最大震度6弱の地震があったのを受け、熊本市の大西一史市長がTwitterを更新した。
熊本地震直後にデマがあふれ、現場が混乱したことから、今回の地震でも注意して情報を確認してほしいと呼びかけた。
2016年。最大震度7を観測する地震が熊本を襲った。
さまざまな情報が飛び交うのは、現場だけでなく、Twitterも同じだった。問題だったのは、正しい情報の中に、悪質なデマが紛れていたことだった。
たとえば「熊本市の動植物園からライオンが脱走した」というデマツイートは、当時、大きく拡散した。
投稿を知った大西市長は、公式情報を信じてほしいとツイートした。
情報発信を続けた市長の思い
2016年10月、BuzzFeed Newsの取材に大西市長は当時の思いを語っている。
「地震などの災害時にはデマが広まりやすい。いちいちそれぞれに対応するのではなく、『熊本市として公式な、正確な情報はここに載っていますよ』と呼びかけることが目的でした」
もともとTwitterを活用していた大西市長。震災当日から連日、水道の漏水状況などのライフライン情報、ボランティアの募集情報などの行政情報を投稿した。
なぜTwitterを選び、首長自ら正しい情報を発信しようとしたのか。
「一人でも多くの人に正確な情報を伝えるためにどういうやり方があるかと考えた結果です。一人ひとりがスマホやパソコンで情報を入手される時代になったなかで、ツイッターは非常に拡散力がある」
「匿名のSNSでは、正しい情報とそうではない情報が交錯します。そこで行政のトップが責任ある発言するのは大切なことだと考えています」
慎重な判断をしたい
今回の投稿の「未確認の情報をむやみにリツイートせず、情報の真偽を確かめてから責任をもってツイートして下さい」の言葉には、かつての苦労がにじむ。
のちに「熊本の動物園からライオンが逃げた」とのデマ投稿者は、偽計業務妨害の疑いで熊本県警に逮捕された。その後、不起訴処分(起訴猶予)となった。
また、今回の大阪の地震直後にもTwitterで、「京阪電車が脱線した」とソース不明の未確認情報が広まった。
軽い気持ちで間違った情報をツイートしない、そして、早くみんなに伝えてあげたい、と思っても、正しいかどうかの判断を慎重にしてからリツイートしたい。
誰よりも正しい情報を求めている場所は被災地であり、間違った情報もネットを通じて現地に届いている。


地震後にSNSでデマ拡散 大阪府「注意して行動を」
 18日朝の大阪府北部での地震後、ツイッターなどのSNSでは、デマや誤った情報が書き込まれ拡散しているケースが確認されている。
 SNSで拡散しているのは「京阪脱線している」「京セラドームに亀裂」「大阪府北部でシマウマ脱走」などの情報。京阪電車は神戸新聞の取材に「運休・遅延のみで脱線などの事実はありません」と話した。また大阪府危機管理室の担当者も「ドームやシマウマなどの事実は把握していない。デマには注意して行動してほしい」としている。
 熊本地震直後にデマが流れ関係機関に問い合わせの電話が殺到する騒ぎになったことから、熊本市の大西一史市長は公式ツイッターに「デマにご注意」と題して投稿。「未確認の情報をむやみにリツイートせず、情報の真偽を確かめてから責任をもってツイートして下さい」と呼びかけている。


阪神・淡路の被災者「23年前の揺れ、頭よぎる」
 関西圏を襲ったマグニチュード6・1の地震。兵庫県内でも18日朝、震源に近い阪神間を中心に激しい揺れが襲い、火災や建物被害、エレベーターの閉じ込めが相次いだ。
 尼崎市内では家屋の外壁がはがれ、道路に散乱した。市消防局によると、同市杭瀬南新町の工場では溶鉱炉の鉄が飛び散り火災が発生したが、すぐに消し止められた。
 伊丹市役所では本庁6階の天井パネル4枚がはがれた。ある職員は「もし業務中に落ちてきたら危なかった」と話した。
 神戸、西宮、芦屋市などでは休校となる学校も。神戸市東灘区の福池小では、登校してきた児童が教職員の誘導で校庭に一時避難した。地震から約30分後に安全確認を終えたが、この日は休校となった。児童にけがはなく、保護者が迎えに来て帰宅した。
 自転車で阪急夙川駅に向かっていた西宮市の女子大学生(20)は「突然、自転車が左右に揺さぶられた。近くにいた男子中学生も『地震やー』と騒いでいた」。神戸市北区の女性会社員(23)は徒歩で通勤中にJR三ノ宮駅で地震に遭った。「携帯電話の緊急地震速報にびっくりした。こんな大きな揺れは初めて」と不安げに語った。
 阪神・淡路大震災で次男を亡くした神戸市須磨区の男性(77)は自宅近くの喫茶店にいた。「一瞬、23年前の揺れが頭をよぎった。南海トラフ巨大地震など災害への備えを強めないといけない」と話した。


大阪震度6弱 ラッシュ直撃 「一緒にいた子が」児童犠牲
 大きな揺れが朝の都心部を襲った。18日午前、大阪府北部で最大震度6弱を記録した大地震。新幹線や各在来線は運転を見合わせて通勤・通学ラッシュを直撃し、主要駅は多くの人があふれた。大阪府高槻市で小学校の崩れた壁の下敷きになった小4女児(9)を含め計3人が死亡した。水道や電気などのインフラもトラブルが続いた他、火災や家屋の倒壊が相次ぎ、近畿地方の各地は大混乱した。
 「一緒に登校していた女の子が壁の下敷きになっちゃった」。午前8時ごろ、大阪府高槻市栄町3の市立寿栄(じゅえい)小学校の出入り口で、立っていた男性警備員(70)に、駆け寄ってきた女児が伝えた。
 高槻市教委によると、正門西側の通学路沿いにある同小のプールの壁(高さ3.5メートル)が40メートルにわたり道路に向かって倒れ、女児が下敷きになった。
 警備員の男性は近くにいたトラック運転手ら大人5〜6人と壁を持ち上げようとしたが、救助できなかった。男性が119番、間もなく救急隊員が駆け付けて壁を押しのけて救出。女児は体から出血しており、ぐったりしていた。
 大阪市東淀川区上新庄2の住宅街では、民家近くのブロック塀(高さ約2メートル)が崩れ落ち、男性が下敷きになって亡くなった。近所の住民によると、この日朝、近くの新庄小学校に通う児童の見守り活動に向かっていた男性とみられる。男性は足が悪く、普段はつえを使っていたという。
 一緒に活動に向かっていた別の男性が「大丈夫か」と声をかけたが、返事はなかった。この男性も足にけがをしたという。近くに住む井上清子さん(74)は「ドーンという音がして、崩れた壁を見てえらいことになったと思った」と青ざめた表情で話した。
 震度6弱を記録した大阪市北区のJR大阪駅。居合わせた嘱託職員の女性によると、駅員が「地震だ」と叫び、利用客は身を伏せた。大阪駅で足止めされた高校3年の武並佳輝さん(17)は「在来線で駅に到着後に強い横揺れがあり、手すりを握りしめた。家族と連絡が取れず心配です」と声を落とした。
 大阪駅から新大阪駅に向かう在来線は線路上で緊急停車した。乗客は約1時間半にわたり車内に閉じ込められた。兵庫県伊丹市の会社員、谷口博康さん(57)は「乗客は駅員に誘導されながら、大阪駅まで線路を歩いた」と疲れた様子で話した。
 滋賀県豊郷町を通過中の東海道新幹線の車内では地震の発生を知らせるエリアメールが鳴り響いて急停車。車内は停電して一時騒然となった。客たちは携帯電話で安否確認をするなど落ち着かない様子だったという。
 一方、大阪市内の公立小学校、中学校、高校の計約400校の多くが休校になった。既に登校していた生徒は学校のグラウンドなどで一時待機した。
 大阪市城東区の中学1年の女子生徒(12)は地震の揺れがおさまったので登校したが、校舎には入らず、校庭に集められた。泣き出していた生徒もいたという。教諭らが人数確認した上で、地域ごとに集団下校した。「強い余震がこないか怖いです」と話した。
【伊藤遥、金志尚、松浦吉剛、東久保逸夫】


大阪地震で差別デマ! 三浦瑠麗の影響か「スリーパーセルの仕業」なるデマまで…関東大震災の過ちを繰り返すな
 本日午前7時58分ごろ、大阪府北部で最大震度6弱を記録する地震が発生した。気象庁は、揺れの強かった地域では地震発生から1週間程度、最大震度6弱程度の地震のおそれがあるとして警戒を呼びかけている。
 建築物等の倒壊被害や交通機関の麻痺による混乱が報じられているが、そんななか、もうひとつ注意をしてもらいたいのがネットのデマだ。
 なかでも看過できないのが差別デマである。2016年4月の熊本地震では、発生直後から〈熊本の井戸に朝鮮人が毒を入れて回っているそうです!〉などという悪質なデマツイートが出回った。今回もすでにTwitter等のSNSでは、地震に乗じて差別を扇動する以下のようなヘイトデマが散見される。
〈在日4世の女学生が混乱に乗じて道行く爬虫類系の男性を睡眠薬入りアイスティーで昏睡させてさらってるらしいです!〉
〈大きい地震とか災害おこると在日が嬉々として犯罪に走るから気を付けなよ〉
〈外国人って地震に慣れていないから、真っ先にコンビニ強盗を始めるか、空港に殺到するようです〉
〈在日・中華人種の”窃盗・搾取・強盗”にはくれぐれもご用心をッ!!!〉
〈今後の在日朝鮮人・共産主義者による暴動、略奪、暴行に注意しよう〉
 念のため繰り返すが、これらのツイートは明確なデマであり、極めて悪質な偽情報である。
 さらには〈みんな気をつけろよ スリーパーセルが動き出す〉〈新幹線の次は地震。スリーパーセルの仕業だな〉といったようなツイートも見あたる。少なくとも熊本地震の際には「スリーパーセル」なる言葉はTwitter上で確認できなかったが、これは、今年2月の『ワイドナショー』(フジテレビ)での三浦瑠麗氏のデマ発言が影響したものと考えるのが自然だろう。
 番組中、三浦氏は米朝開戦について語るなかで、「実際に戦争がはじまったら、テロリストが、仮に金正恩さんが殺されても、スリーパー・セルと言われて、もう指導者が死んだってわかったら、もう一切外部との連絡を絶って都市で動きはじめる、スリーパー・セルっていうのが活動をはじめるって言われてるんです」「それがソウルでも東京でも、もちろん大阪でも。いま結構大阪ヤバイって言われていて」などとなんの根拠もないデマを語った。番組もデマであると指摘することなく、スリーパー・セルの解説として「一般市民を装って潜伏している工作員やテロリスト」とのテロップを流していた。
 当時本サイトでも詳しく解説した(http://lite-ra.com/2018/02/post-3799.html)が、この三浦氏の“スリーパー・セルでとくに大阪がやばい”発言はなんの根拠もない浅薄なデマであり、しかも「北朝鮮のスリーパー・セル=在日朝鮮人」と想起させ、差別を助長するものだと放送直後から大きく批判された。今回の大阪を中心とした大規模地震で「スリーパー・セル」なる言葉が新たなデマとして出てきたのは、やはり無関係ではないだろう。
差別デマが招いた関東大震災時の朝鮮人虐殺 政府はただちに差別デマを否定しろ!
 いずれにしても、こうした差別デマが悪質なのは、ただ被災地を混乱させるだけでなく、ヘイトクライムを招く危険性があるからだ。
 1923年9月の関東大震災では、発生直後の数日間で、「朝鮮人が暴動を起こした」「井戸に毒をいれた」「放火している」等のデマが広がり、日本人らによる大規模な朝鮮人のジェノサイドが行われた。いわゆる「朝鮮人虐殺」である。
 明らかに荒唐無稽な話であっても、非常事態の心理においては信じてしまいやすくなる。中学2年時に関東大震災を体験した映画監督の黒澤明は、のちに被災後の状況を振り返って〈恐怖すべきは、恐怖にかられた人間の、常軌を逸した行動である〉と記している。
〈下町の火事の火が消え、どの家にも手持ちの蠟燭がなくなり、夜が文字通りの闇の世界になると、その闇に脅えた人達は、恐ろしいデマゴーグの俘虜になり、まさに暗闇の鉄砲、向こう見ずな行動に出る。
 経験の無い人には、人間にとって真の闇というものが、どれほど恐ろしいか、想像もつくまいが、その恐怖は人間の正気を奪う。
 どっちを見ても何も見えない頼りなさは、人間を心の底からうろたえさせるのだ。
 文字通り、疑心暗鬼を生ずる状態にさせるのだ。
 関東大震災の時に起った、朝鮮人虐殺事件は、この闇に脅えた人間を巧みに利用したデマゴーグの仕業である。〉(自伝『蝦蟇の油』岩波書店)
 デマは非常時の心理のなかで増幅する。とくにインターネットが発達した現代では、デマはSNSを通じ、ひと昔前では考えられなかったほど早く、広範囲に拡散される。言わずもがな、公的機関やマスコミは、冷静にデマの流布への警戒を呼びかけなければならない。
 Twitterでは、大阪府の広報担当アカウント「もずやん」が15時40分ごろ、〈SNSでは実際に起こっていない事故など、事実と異なる情報が発信・拡散されています。情報の発信元にはご注意いただき信頼できる情報かどうか、十分に確認をしてください。また、未確認の情報をむやみに拡散しないでください〉とツイートで呼びかけた。
 一方で、公的機関や公人は、こと差別デマに関してはほとんどメッセージを発していない。
 たとえば、前述の〈みんな気をつけろ スリーパーセルが動き出す〉なるデマは、あるユーザーが10時ごろに自民党の杉田水脈衆院議員へ向けたツイート(メンション)だったが、杉田議員は16時現在、こうした差別デマについて一切の注意喚起をしていない。
 国や大阪府、大阪市をはじめとする各自治体は、デマ一般だけでなく、差別デマについてもただちに否定し、偽情報であることを周知させるべきだ。政府や公的組織、公人がこうした差別デマを明確に否定することなく放置していることが、差別の蔓延を助長していることをいい加減自覚してほしい。そして、私たちは、こうした差別デマに絶対に踊らされてはならないのはもちろん、偽情報を指摘するときも「明確なデマ」であることがわかるようなかたちで拡散するよう、配慮が必要だろう。(編集部)


河北抄
 息の詰まるような思いで職場のテレビ画面を凝視している。けさ、大阪であった最大震度6弱の大きな地震。被害の模様を伝えるテレビの中継から少しも目が離せない。
 次々に被害の状況が入ってくる。「高槻市の小学校で9歳の女の子がプールの壁に挟まれ死亡」という速報。テレビは学校のプールを囲む高いブロック塀が数十メートルにわたって倒壊した様子を映し出している。
 これを書いている時点で、詳しい状況は分からない。ひょっとしたら、一瞬で倒壊したブロック塀に女の子は巻き込まれてしまったのだろうか。
 40年前の宮城県沖地震。仙台市内を中心にブロック塀の倒壊などで28人が亡くなった。あの後、倒壊の危険があるブロック塀はほとんどが撤去され、安全な生け垣に置き換えられた。
 直下型地震は、最初にカタカタと小さく揺れる初期微動の時間が短く、いきなりドーンと大きな揺れが来る。身構える時間がない。身の回りの危険箇所を常に確認しておく。備えはそれしかない。


安倍首相が震災対応せず参院決算委員会を強行し全閣僚出席! 森友加計追及を鈍らせるため震災を利用する卑劣
 本日午前7時58分、大阪北部で震度6弱の地震が発生した。17時現在、3名の死者と約300名の負傷者が報告されているほか、避難者も850名におよんでいる。さらに地震発生が通勤・通学の時間帯だったために交通機関は大混乱。水道や電気、ガスなどのライフラインのトラブルもいまだ相次いでいる。
 2016年の熊本地震では、マグニチュード6.5・最大震度7の地震が発生した2日後にマグニチュード7.3の「本震」が起こった。そのため被災地では「これから大きな地震が起こるのでは」と心配の声が広がっており、気象庁も「1週間程度は最大震度6弱程度の規模の大きな地震がつづく恐れがある」と発表した。
 大都市を襲った直下型の大地震と、膨らむ今後の不安──。ともかく災害復旧のためのすばやい対応が求められるなか、信じがたいことが起こった。なんと、安倍首相をはじめとして全閣僚が出席する参院決算委員会が、予定通り開催されたのだ。
 安倍首相は地震発生から1時間後に官邸に入ると、「人命第一を基本方針に政府一丸となって対応している」「自治体と連携しながら万全を期していく」と宣言したが、それとは裏腹に、開かれた決算委員会に出席したのである。
 これについて、ネットでは、地震にもかかわらず野党が委員会を開かせたかのようなデマが飛びかっているが、事実は全く逆。この決算委員会の開催を押し切ったのは、野党ではなく、与党・自民党だ。
 地震の発生を受け、立憲民主党の那谷屋正義・参院国対委員長が自民党の関口昌一・参院国対委員長に「復旧に影響が出るのではないか」として延期を提案したというが、これを関口国対委員長は「予定通り開催する」と返答したというのだ。
 つまり、政府には喫緊の対応が求められているにもかかわらず、安倍首相はもちろんのこと、小野寺五典防衛相や石井啓一国交相といった震災対応に当たるべき閣僚を出席させた決算委員会の開催を、野党が疑義を呈していたのに自民党がそれを聞かず、決定したのである。
 どうして、こんな大きな地震が起こったその日に、指揮に当たる安倍首相や大臣たちが震災対応をしないでいるのか。とくに、安倍首相は「首相出席の国会日数が多すぎる」と不満を口にし、さらに昨年は野党が求めた臨時国会を3カ月以上も召集しなかったにもかかわらず、である。きょうも安倍首相が震災対応に当たることを強く主張すれば、自民党が委員会を決行することはなかったはずだ。
 だが、その答えは簡単だ。地震の発生によって、きょうの決算委員会のNHK中継は中止となった。ニュース番組も震災報道に時間を割くことは必至だ。他方、安倍首相は決算委員会で野党から森友・加計問題の追及がおこなわれることは事前通告で把握している。ようするに、安倍首相にとってみれば、きょう委員会を開かれれば、モリカケ追及の実態が国民に知られづらく、かぎりなくダメージを軽減できることは確実だったのである。
委員会を強行したのは自民党なのにSNSで「こんなときに野党はモリカケか」の声
 しかも、きょう決算委員会を開けば、安倍首相にはもうひとつ利点があった。「こんなときでも野党はモリカケをやっている」という野党への反感を盛り上げることができるからだ。
 そして、この作戦は冒頭で指摘したように、すでに効果が表れている。実際は自民党が委員会開催を押し切ったにもかかわらず、SNS上には〈野盗5盗の馬鹿どもは大阪地震とは無関係で相も変わらずモリカケをやるつもりなんだろうか?〉〈野党正気か? ただのクレーマーだー〉〈うわー 参議院決算委員会 首相への質疑で 野党がモリカケやってるのだが…〉という批判コメントが投稿されている。
「被災者の救助・救命に全力をあげる」と言いながら、決算委員会を開かせ、モリカケ追及によって野党批判を喚起させる──。これを震災の政治利用と言わずして、何と言おうか。
 だいたい安倍首相は、2016年に起こった熊本地震のときも「官邸での地震対応に集中したい」などとして4月16日の視察を取りやめた一方で、週明けには国会でのTPP審議を強引に進めようとした。一方で、地震発生翌日から蒲島郁夫県知事が「激甚災害の早期指定」を求めていたにもかかわらず、安倍首相はこれを1週間以上無視。地震発生から9日も経ってからようやく現地視察をおこなったが、そのタイミングは党不利の事前調査が出ていた北海道での衆院補選の前日。しかも、現地視察と同時に激甚災害指定を表明するというパフォーマンスをおこなったのだ。
 その上、支援物資の輸送のために、安全性が不安視されているオスプレイを投入。自衛隊は輸送ヘリを数多く所有しているのに、それを出し惜しみしてわざわざオスプレイを投入したのは、オスプレイを売り込みたい米軍との密約と、自衛隊のオスプレイ佐賀空港配備のための地ならしという意図があった。
 また、2015年の関東・東北豪雨の際も、極右ネットテレビ「言論テレビ」の番組に生出演。櫻井よしこと日本会議の会長・田久保忠衛に囲まれ、「歴史的使命を完うする覚悟と戦略」を語ったこともある。洪水によって孤立し、救助を待つ人びとや不明者も多数報告される最中に、である。
 災害対応に真剣に取り組むこともなく、政治的に利用できるときは徹底的に利用する──。安倍自民党は「大規模災害に対応する」という目的で、憲法改正で緊急事態条項の新設を目論んでいるが、これも災害対応を名目にして内閣に権限を集中させようというものだ。この総理に、このまま災害対応・安全対策を任せていていいのか、国民は真剣に考えるべきだろう。(編集部)


作家・中村文則氏が警鐘 「全体主義に入ったら戻れない」
 ウソとデタラメにまみれた安倍政権のもと、この国はどんどん右傾化し、全体主義へ向かおうとしている――。そんな危機感を抱く芥川賞作家、中村文則氏の発言は正鵠を射るものばかりだ。「国家というものが私物化されていく、めったに見られない歴史的現象を目の当たりにしている」「今の日本の状況は、首相主権の国と思えてならない」。批判勢力への圧力をいとわない政権に対し、声を上げ続ける原動力は何なのか、どこから湧き上がるのか。
  ――国会ではモリカケ問題の追及が1年以上も続いています。
 このところの僕の一日は、目を覚ましてから新聞などで内閣が総辞職したかを見るところから始まるんですよね。安倍首相は昨年7月、加計学園の獣医学部新設計画について「今年1月20日に初めて知った」と国会答弁した。国家戦略特区諮問会議で加計学園が事業者に選ばれた時に知ったと。これはもう、首相を辞めるんだと思いました。知らなかったはずがない。誰がどう考えてもおかしい。ついにこの政権が終わるんだと思ったんですけど、そこから長いですね。
  ――「現憲法の国民主権を、脳内で首相主権に改ざんすれば全て説明がつく」とも指摘されました。
 首相が言うことが絶対で、首相が何かを言えばそれに合わせる。首相答弁や政権の都合に沿って周りが答弁するだけでなく、公文書も改ざんされ、法案の根拠とする立法事実のデータまで捏造してしまうことが分かりました。この国では何かを調べようとすると、公文書や調査データが廃棄されたり、捏造されている可能性がある。何も信用できないですよね。信用できるのはもう、天気予報だけですよ。後から答え合わせができますから。安倍首相の言動とあれば、何でもかんでも肯定する“有識者”といわれる人たちも、いい大人なのにみっともないと思う。
  ――熱烈な支持者ほど、その傾向が強い。
 普通に考えれば、明らかにおかしいことまで擁護する。しかもメチャクチャな論理で。この状況はかなり特殊ですよ。この年まで生きてきて、経験がありません。
■安倍政権が知的エリート集団だったらとっくに全体主義
  ――第2次安倍政権の発足以降、「この数年で日本の未来が決まる」と警鐘を鳴らされていましたね。
 これほどの不条理がまかり通るのであれば、何でも許されてしまう。「ポイント・オブ・ノーリターン」という言葉がありますが、歴史には後戻りができない段階がある。そこを過ぎてしまったら、何が起きても戻れないですよ。今ですら、いろいろ恐れて怖くて政権批判はできないという人がたくさんいるくらいですから、全体主義に入ってしまったら、もう無理です。誰も声を上げられなくなる。だから、始まる手前、予兆の時が大事なんです。
  ――そう考える人は少なくありません。総辞職の山がいくつもあったのに、政権は延命しています。
 安倍政権が知的なエリート集団だったら、とっくに全体主義っぽくなっていたと思うんです。反知性主義だから、ここまで来たともいえますが、さすがにこれ以上の政権継続は無理がある。森友問題にしろ、加計問題にしろ、正直言って、やり方がヘタすぎる。絵を描いた人がヘタクソすぎる。こんなデタラメが通ると思っていたことが稚拙すぎる。根底にはメディアを黙らせればいける、という発想もあったのでしょう。
  ――メディアへの圧力は政権の常套手段です。
 実際、森友問題は木村真豊中市議が問題視しなかったら誰も知らなかったかもしれないし、昨年6月に(社民党の)福島瑞穂参院議員が安倍首相から「構造改革特区で申請されたことについては承知していた」という答弁を引き出さず、朝日新聞が腹をくくって公文書改ざんなどを報じて局面を突き破らなかったら、ここまで大事になっていなかった。一連の疑惑はきっと、メディアを黙らせればいい、という発想とセットの企画のように思う。本当に頭の良い、悪いヤツだったら、もっとうまくやりますよ。頭脳集団だったら、もっと景色が違ったと思う。
 だいたい、メディアに対する圧力は、権力が一番やってはいけないこと。でも、圧力に日和るメディアって何なんですかね。プライドとかないのでしょうか。政治的公平性を理由にした電波停止が議論になっていますが、止められるものなら、止めてみればいいじゃないですか。国際社会からどう見られるか。先進国としてどうなのか。できるわけがない。
モリカケ問題は犯人が自白しない二流ミステリー
  ――安倍首相は9月の自民党総裁選で3選を狙っています。
 これで3選なんてことになれば、モリカケ問題は永遠に続くでしょうね。安倍首相がウソをつき続けているのだとしたら、国民は犯人が自白しない二流ミステリーを延々と見せられるようなものですね。
  ――北朝鮮問題で“蚊帳の外”と揶揄される安倍首相は外遊を詰め込み、外交で政権浮揚を狙っているといいます。
 “外交の安倍”って一体なんですか? 誰かが意図的につくった言葉でしょうが、現実と乖離している。安倍首相が生出演したテレビ番組を見てビックリしました。南北首脳会談で日本人拉致問題について北朝鮮の金正恩(朝鮮労働党)委員長が「なぜ日本は直接言ってこないのか」と発言した件をふられると口ごもって、「われわれは北京ルートなどを通じてあらゆる努力をしています」とシドロモドロだった。あれを聞いた時、度肝を抜かれました。この政権には水面下の直接ルートもないのか。国防意識ゼロなんだ、って。
  ――中国と韓国が北朝鮮とトップ会談し、米朝首脳会談が調整される中、日本は在北京の大使館を通じてアプローチしているだけだった。
 ミサイルを向ける隣国に圧力一辺倒で、あれだけ挑発的に非難していたのに、ちゃんとしたルートもなかったことは恐ろしいですよ。それでミサイル避難訓練をあちこちでやって、国民に頭を抱えてうずくまれって指示していたんですから。安倍首相は北朝鮮の軟化をどうも喜んでいない気がする。拉致問題にしても、アピールだけで、本当に解決したいとは思っていないのではないか、と見えてしまう。拉致問題で何か隠していることがあり、そのフタが開くのが怖いのか。北朝鮮情勢が安定してしまうと、憲法改正が遠のくからか。
■萎縮して口をつぐむ作家ほどみっともないものはない
  ――内閣支持率はいまだに3割を維持しています。
 要因のひとつは、安倍首相が長く政権の座にいるからだと思います。あまり変えたくない、変えると怖いなという心理が働いたりして、消極的支持が増えてくる。政権に批判めいた話題をするときに、喫茶店とかで声を小さくする人がいるんですよね。森友学園の籠池(泰典)前理事長の置かれた状況なんかを見て、政権に盾突くと悪いことが起こりそうだ、なんだか怖い……という人もいるのではないでしょうか。マスコミの世論調査のやり方もありますよね。電話での聞き取りが主体でしょう。電話番号を知られているから、何となくイヤな感じがして、ハッキリ答えない、あるいは支持すると言ってしまう。ようやく、不支持率が支持率を上回るようになってきましたが、正味の支持率は今はもう、3〜5%ぐらいではないでしょうか。
  ――政権批判に躊躇はありませんか。
 政権批判をして得はありません。ハッキリ言って、ロクなことがない。でも社会に対して、これはおかしいと思うことってありますよね。僕の場合、今の状況で言えば、そのひとつが政権なんです。この国はこのままだとかなりマズイことになると思っている。それなのに、萎縮して口をつぐむのは読者への裏切りだし、萎縮した作家ほどみっともないものはない。
 歴史を振り返れば、満足に表現できない時代もあった。今ですら萎縮が蔓延している状況ですが、後の世代には自分の文学を好きなように書いてもらいたい。それには今、全体主義の手前にいる段階で僕らが声を上げる必要がある。これは作家としての責任であって、おかしいことにおかしいと声を上げるのは、人間としてのプライドでしょう? それに、今の情勢に絶望している人たちが「この人も同じように考えているんだ」と思うだけでも、救いになるかなと思うんです。いろんな立場があるでしょうが、僕は「普通のこと」をしているだけです。(聞き手=本紙・坂本千晶)
▽なかむら・ふみのり 1977年、愛知県東海市生まれ。福島大行政社会学部卒業後、フリーターを経て02年、「銃」でデビュー。05年、「土の中の子供」で芥川賞、10年、「掏摸〈スリ〉」で大江健三郎賞。14年、ノワール小説に貢献したとして米国デイビッド・グーディス賞を日本人で初めて受賞。16年、「私の消滅」でドゥマゴ文学賞。近未来の全体主義国家を生々しく描いた近著「R帝国」が「キノベス!2018」で首位。


安倍首相は日朝交渉やる気なし! 北とのパイプない北村内閣情報官を担当にすえ“北朝鮮にだまされない俺”キャンペーン
 また安倍首相の“北朝鮮やるやる詐欺”が始まった。安倍首相は、16日に生出演した『ウェークアップ!ぷらす』(読売テレビ)で日朝首脳会談について「拉致問題の解決に資する会談にしないといけない」と述べ、前向きな姿勢をアピールした。しかし一方で、西村康稔官房副長官は17日朝、『報道プライムサンデー』(フジテレビ)に出演し、「(日朝会談を)8月や9月までにやるのは難しい」と漏らした。こちらが安倍首相の本音だろう。
 ようするに、日朝会談をやるというポーズはとっているものの、実際にやって全面解決ができなければ、政権に大きなダメージとなり、自民党総裁3選もおぼつかなくなる。そこで、9月の総裁選よりあと、できればもっと先に伸ばしていく作戦らしい。
 そして、この“やるやる詐欺”を隠すために、官邸はいま、御用マスコミに「拉致被害者を取り戻せるのは、これまで北朝鮮と渡り合ってきた安倍首相しかいない」というストーリーを拡散させるよう、大号令をかけている。
「たしかに、安倍首相の側近たちがここにきて一斉に『北朝鮮に騙されず交渉できるのは、安倍首相しかいない。小泉訪朝のときも安倍さんがいたから北朝鮮に騙されずに5人を取り戻せた』と、当時の安倍首相の活躍をやたら語り始めています。ようするに、今後、北朝鮮との交渉が遅々として進まない状況が起きても、それは安倍首相が北朝鮮に騙されないように慎重にやっているからだ、というエクスキューズに使うつもりなのでしょう」(全国紙官邸担当記者)
 賭けてもいいが、「正論」(産経新聞社)や「月刊Hanada」(飛鳥新社)、「WiLL」(ワック)などの応援団メディアは今後、必ずや「拉致問題を解決するのは安倍首相しかいない!」「安倍首相がいかに果敢に北朝鮮と戦ってきたか」とのキャンペーンを展開していくだろう。“拉致タブー”に縛られたテレビも、こうした大合唱を追従するはずだ。
 いや、すでにそれは始まっているのかもしれない。たとえば15日には、産経新聞が朝刊の一面で「北との会談 私の番だ」「私はだまされない」なる唖然とする大見出しを打った。記事によると、安倍首相が14日に「北朝鮮による拉致被害者家族会」のメンバーと官邸で面会した際、〈「私は北朝鮮にだまされない。1994年から拉致問題に取り組んできたが、何度もだまされてきた。北朝鮮のだましの手口は分かっている」と強調〉したという。なお、この面会自体は他紙も報じているが、安倍首相のこの「だまされない」発言を報じたのは産経だけだった。
羽鳥慎一が紹介した安倍首相武勇伝を蓮池透氏が「真っ赤なウソ」と
 さらに15日放送の『羽鳥慎一モーニングショー』(テレビ朝日)では、拉致問題の歴史を振り返る説明のなかで、2002年10月の拉致被害者5人の「一時帰国」について、MCの羽鳥アナウンサーがフリップを使いながらこのような解説を入れていた。
「安倍総理はこの当時、官房副長官でした。このときに、帰ってきた5人に対して『絶対に(北朝鮮に)戻したらだめだ』と。これを戻したら2度とあの5人は戻ってこないということで、安倍さんが結局、戻さなかったんです」
 前後の流れとは関係なく、帰国しなかったというエピソードが安倍首相の手柄としてわざわざ語られたのは、明らかに不自然だった。
 もし、安倍官邸が“やるやる詐欺”をごまかすために「拉致の安倍」エピソードを再び喧伝しようとしているのならば、あらためて釘を刺しておかなければならないだろう。実は、こうした安倍首相の北朝鮮武勇伝は、ほとんどが安倍氏自らが吹聴した自己宣伝のデタラメである。
 その典型が、前述の『モーニングショー』が紹介した「安倍首相が拉致被害者5人の北朝鮮への帰国を止めた」という話だ。
 たしかにこのとき、日本政府は当初、拉致被害者5人は一時的な帰国であり、その後北朝鮮に戻すと約束していたが、結果的に5人が日本に「永住帰国」する決断をしたという経緯があった。そして、マスコミでは「安倍官房副長官(当時)が止めた」という話がまことしやかに報道され、安倍首相自身もFacebookで“帰さないという自分の判断は正しかった”と書き込むなど、あたかも自分の手柄のように吹聴してきた。
 しかし、これはまったくの嘘である。このことを著書『拉致被害者たちを見殺しにした安倍晋三と冷血な面々』(講談社)のなかで告発したのは、当時、拉致被害者である蓮池薫さんたちと行動をともにしていた兄の蓮池透氏だ。透氏は今回、本サイトに改めてこう語った。
「安倍さんが弟たちを北朝鮮に返さないように説得したというのは、真っ赤なウソです。少なくとも弟を説得したのは私であり、安倍さんではありません。当時の官房長官だった福田康夫さんが朝日新聞のインタビューで、2002年の10月23日の夕方に安倍さんが官房長官室に飛び込んできて、『携帯で全員の確認を取りました。帰らなくてもよいということでした』という報告を受けたと言っているのですが、私や弟にそんな電話はなかった。そのとき私は弟たちと新潟の温泉宿にいましたが、安倍さんからの連絡なんてひとつもなかったんですから」
身内の自民党市議も「安倍さんは拉致被害者に一度北朝鮮に戻るべきだと話をした」
 透氏によれば、安倍氏は一貫して一時帰国した5名を北朝鮮に戻すとの既定路線を主張し、日本政府はスケジュールを変更できないものとして進めていたという。もし、安倍氏が政府方針に逆らってでも「帰さないという判断をした」というのならば、拉致被害者や家族に対して、その気持ちを暗に伝えたり意思確認するなど何かしらのアプローチがあってしかるべきだ。しかし、安倍氏はそうした行動を一切起こしていない。透氏が当時の状況を振り返りながら続ける。
「断言しますが、当時の安倍さんから『本当は、私は薫さんたちを北朝鮮に戻したくないと思っている』というような言葉を聞いたことは、一度たりともありませんでした。一度もです。弟にとっては、このまま日本に留まり親兄弟をとるか、北朝鮮に戻り子どもたちをとるか“究極の選択”を迫られたのです。生きるか死ぬかというような本当に大きな問題。私は弟を何度も必死で説得しました。それも弟のみならず、国家、マスコミ、多くの国民の皆さんを向こうに回しての本当に孤独な闘いでした。最終的に弟は『北朝鮮には戻らない』と決断してくれた。これは日本政府の方針に逆らうものでしたが、あえて本人の口からその意思を日本政府に伝えたのです。決して安倍さんに説得されたものでも、意向に応えたものでもありません。その葛藤のなかで、もし安倍さんが一言でも『北に戻したくない』と声をかけてくれていたら、どんなに救われたでしょうか。仮定のことを言っても仕方がないですけど、とにかく、安倍さんが弟たちを止めたというのは事実無根です。なのに、新聞でもテレビでもいまだに『安倍総理が戻さなかった』と言い続けている。マスコミの騙されかたをみていると心底残念です。私と弟の闘い、互いの苦悩の末やっとの思いで到達した“決断”を、自分の売名のために安売りすることは非常に不愉快で許されません」
 しかも、これは透氏だけが証言していることではない。安倍氏の身内である自民党所属の札幌市議・勝木勇人氏も、2003年1月30日の自身のブログで、当時の安倍氏の言動についてこのように記していた(後に掘り起こされ騒ぎになった後、現在は削除)。
〈(安倍晋三氏は)地村さんたちには、最初、「とにかく一度北朝鮮に戻って、子供を連れて帰国するべきだ」という話をしたそうです。しかし、地村さんたちは、この申し入れを断固拒否したそうです。「一度、戻ったら、二度と帰国はできない」ということだったそうです。「私(安倍)他、政府の人間がたくさん同行すれば、変なことにはならないでしょう」と言うと、「みんなで一緒に行っても、突然銃をもった者が部屋に入って来て、我々を引き離そうとしたら、どうしますか? 安倍さんたちは、その場で何ができますか? 自衛隊も一緒に行ってくれるなら話は別ですが、」と言われ、結局、彼らの言うとおりにしたそうです。〉(現在は削除)
 これは同年の1月14日に札幌で行われた「安倍晋三先生を囲む会」に出席した勝木市議が、その席で安倍氏自身が発言した内容として紹介しているものだ。つまり、当時、安倍氏は地村保志さんら拉致被害者に対して「とにかく一度北朝鮮に戻れ」と言ったことを自ら認め、しかも周辺に吹聴していたことになる。つまり、「安倍氏は一貫して5人を北朝鮮に戻すことを既定路線として主張していた」という蓮池透氏の証言にピタリと一致するのである。
元公安で北とのパイプない“官邸のアイヒマン”北村滋内閣情報官抜擢の理由
 しかも、安倍氏の拉致問題をめぐる“武勇伝”の嘘はこれだけではない。2002年9月、当時の小泉純一郎首相と金正日総書記による日朝首脳会談と平壌宣言をめぐっても、「安倍氏が『金総書記が謝罪しなければ席を立って帰国しましょう』と小泉首相に直訴した」なる武勇伝が新聞やテレビでばらまかれた。
 しかし、本サイトでも何度も伝えているように、これも事実ではなかったのだ。日朝首脳会談をセッティングし、会談にも同行した田中均・アジア大洋州局長(当時)が、後にフリージャーナリストの取材に対して、安倍氏が署名見送りの進言をしたと発言したことは「記憶にない」と証言している。田中氏はその際、そもそも金総書記が拉致を認めて謝罪しなければ平壌宣言に署名できないのは会談関係者全員の基本認識だったから、わざわざそんなことを言う必要もなかった、という趣旨の解説もしていたという。
「対北朝鮮強硬派」「闘う政治家・安倍晋三」の印象を与える、この有名すぎる逸話も、実のところ偽の情報だったのだ。しかも、その発信源は安倍氏本人だった。実は当時、官房副長官だった安倍氏は帰国後のオフレコ懇談で「僕が首相に言ったんだよ。共同調印は見直したほうがいいって」などと各社に語っていたのだ。このことは複数記者のオフレコメモからも確認されている。
 そして、安倍氏はこうした自己宣伝と同時に、日朝首脳会談実現の立役者である田中氏について「北朝鮮の意向で動いている」といったマイナス情報をリーク、世論を煽り、田中氏を悪者に仕立て上げ、拉致問題の主導権を自分の手に握ってしまったのだ。
 ようするに、拉致問題で一躍脚光を浴び、総理への階段を駆け上がった安倍氏だったが、実際にはあらゆる手柄を横取り・独り占めにし、でっち上げを拡散して、自分の権力掌握のために政治利用したにすぎない。その結果、拉致問題は安倍氏の意向どおり、圧力一辺倒になり、まったく解決のメドもたたないまま野ざらしにされてきたのである。
 そして、それから16年たったいまもまた、安倍首相は拉致問題を本気で解決するのでなく、情報操作を使ったごまかし、政治利用を行おうとしている。
 それは、これまで指摘してきた過去の北朝鮮武勇伝デマの再利用だけではない。安倍首相は日朝交渉の担当窓口に、なんと自らの最側近で、謀略情報操作を得意とする“官邸のアイヒマン”こと北村滋内閣情報官を抜擢したらしいのだ。
「この人事には、我々も驚きました。北村氏は元公安でむしろゴリゴリの反北朝鮮ですから、対話のパイプなんてもっているはずがない。むしろ、北朝鮮の反感を買うだけ。にもかかわらず北村氏を日朝交渉担当にしたのは、いろんな北朝鮮に関するいろんなマイナス情報をマスコミにリークさせて、拉致解決できなくてもやむなしという空気を作るためじゃないのか、といわれています」(前出・全国紙官邸担当記者)
 この国はいつまで、嘘つき首相に騙され続けるのだろうか。(編集部)


総裁選 野田聖子は何と戦う?
 ★15日、総務相兼女性活躍担当相・野田聖子は日本記者クラブで9月の自民党総裁選を見据え、会見した。その中で総裁選の公約の1つとして「与党や政府が率先し、選択的夫婦別姓に真っ向から取り組む」とした。他にも各省庁の記者クラブとの協議の場を設け、もっと女性記者が活躍できるようなセクハラ・パワハラ再発防止策を講じるべきとの考えを示した。野田らしさが政権公約になることで、自民党に幅ができることはいいことだろう。 ★だが、首相・安倍晋三内閣の一員である限り、閣内不一致にならぬよう外相・河野太郎のように日頃の代議士としての考えや政策を捨て、閣内に入っている間は首相の考えに準じて大臣が終わればまた元の主張に戻るという姿勢が本当に正しい形なのかが問われている中、野田は閣内でパワハラやセクハラ問題と本当に戦っているのだろうか。前財務事務次官の辞任を認める閣議決定でも異論をはさまなかったし、総務省が監督するNHKの解説委員が独裁政治の成功例としてフィリピンのドゥテルテ大統領を挙げたことなども問題視しない。 ★そして何よりも今民主主義の根幹が崩れようとしている中で、首相が既に総裁選3選に意欲を見せる中、安倍政権の閣内にいながら出馬して何を戦うのだろうか。閣内の不一致もなく、総裁選挙ではその首相とともに総裁選挙を戦う理屈を党内議員や党員、国民はどう見るのか。党内同僚議員が言う。「今の野田は首相の軍門に下ったとみるのが妥当だろう。立候補推薦人の20人も、自力に加え手伝ってもらうのではないかというのがもっぱらだ。選択的夫婦別姓についてのテーマ設定も彼女のライフワークだが、誰もがやるべきことの最優先だとは思っていない。野田に失望したという声は多い」。政権の否定や批判をしないで出馬する野田は、このままでは当て馬となりかねない。