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Japon : la chaleur a fait 80 morts et conduit 35.000 personnes à l'hôpital
Le Japon est en proie à des températures étouffantes depuis plusieurs jours. La majorité des décès concernent les personnes âgées, mais des enfants figurent aussi parmi les victimes.
L'étouffante vague de chaleur humide qui s'est abattue sur le Japon a tué 80 personnes et conduit quelque 35.000 autres à l'hôpital en trois semaines, selon les données officielles publiées mardi.
"Des chaleurs sans précédent". La semaine passée, où les températures ont largement excédé 35 degrés à l'ombre en maints endroits, a été la plus meurtrière, avec 65 victimes recensées, selon l'Agence de gestion des incendies et désastres. Quinze morts avaient été déplorés les deux semaines précédentes. Avec entre 35 et près de 40° Celsius à l'ombre et une hygrométrie de plus de 80%, plusieurs villes japonaises affichent une combinaison mortelle, car elle affaiblit les défenses naturelles. "Nous observons des chaleurs sans précédent en plusieurs régions", a expliqué un responsable de l'Agence de météorologie, Motoaki Takekawa, lors d'une conférence de presse lundi soir. Cette vague de chaleur "est fatale et nous estimons que c'est une catastrophe naturelle", a-t-il ajouté.
Des enfants parmi les victims. La majorité des décès concernent les personnes âgées, mais des enfants figurent aussi parmi les victimes, dont un garçon de six ans qui a succombé à un coup de chaleur après des activités à l'extérieur et alors que la salle de classe n'était pas climatisée. "Des mesures d'urgence sont nécessaires pour protéger les enfants", a déclaré mardi matin le porte-parole du gouvernement, Yoshihide Suga, lors d'un point de presse régulier.
Plus de 40 degrés. Des températures inédites ont été atteintes à travers le pays, notamment dans la ville de Kumagaya (préfecture de Saitama), au nord de Tokyo, qui a battu le record national lundi avec un thermomètre affichant 41,1 degrés Celsius. La localité d'Ome, dans la préfecture de Tokyo, subissait une chaleur de 40,3°C, une première à l'intérieur de la métropole qui n'avait jamais connu de température supérieure à 40 degrés Celsius. D'après l'Agence de météorologie, les températures de 35°C ou plus pourraient durer jusqu'à début août, malgré quelques jours de répit prévus prochainement.
Des inquiétudes pour les JO. L'Agence de gestion des catastrophes a exhorté les personnes à utiliser les climatiseurs (installés dans la plupart des logements), à boire de l'eau et à prendre des pauses régulières au travail. Les habitants des régions de l'ouest ravagées par les pluies torrentielles au début du mois sont particulièrement mis en garde, eux qui s'escriment à tenter de nettoyer leurs maisons et alentour. Les records de températures atteints cette année ravivent les inquiétudes pour les jeux Olympiques de 2020 qui auront lieu à Tokyo en plein cœur de l'été, du 24 juillet au 9 août.
フランス語
フランス語の勉強?
内田樹 @levinassien
五輪組織委員会は時給0円で5000人の薬剤師がボランティアで集まると本気で思っているのでしょうか。その分の人件費をゼロ査定して五輪の財務計画を組んでいるんでしょうか?東京五輪どれほどの負債を未来の世代に残して終わることになるのか、想像するだけで怖いです。😟
YoJung Chen @YoJungChen
フランス大統領付警護官は警察を装って市民に暴行したのに大統領府はその二重犯罪を内部処分で穏便に済まそうとして、警察、司法、国会を巻き込む大政治問題に発展。
同じ最高権力者の知人の犯罪(強姦)容疑を最高権力が握りつぶしても、警察も司法も国会もマスコミも黙り込んだ侭の国もある様だが…

乙武 洋匡@h_ototake
「生産性がない」と他者に烙印を押す方がいる。みずから選んだ境遇でもないのに、そんな烙印を押された人々の悔しさ、やるせなさはどれほどだろう。そうした人々の生きづらさに寄り添い、苦しみの声を丹念に拾い、少しでもその生きづらさが解消されるよう活動するのが政治家の責務ではないだろうか。

ついにコー終了.とはいえweb報告をしなくてはなりません.昨日まで見ていたのは関係ないところで実際はちょっとというか結構面倒なのでした.早く帰りたいけどかなり時間をかけて頑張りました.
梅田で仕事して余裕もって関空へ行くことが出来ました.
鹿児島空港には少し遅れて着いて,そのためバスに乗り遅れてしまいました.結局お酒飲むことになったけど…

気仙沼向洋高 仮設校舎にお別れ
東日本大震災で被災したあと仮設の校舎で授業を続けてきた気仙沼市の気仙沼向洋高校の生徒たちが、新校舎に移転するのを前に、これまでの学びやに別れを告げました。
沿岸部にあった気仙沼向洋高校は震災の津波で校舎が使えなくなり、生徒たちは別の高校のグラウンドに設置されたプレハブの仮設校舎で7年間授業を続けてきました。
今月、新しい校舎が完成し、夏の間に移転することになったことから24日、仮設校舎を閉じる「閉校舎式」が行われました。
式には在校生や教職員、およそ400人が参加し、生徒会長の鈴木勇汰さんが「入学前は仮設の校舎に不安もありましたが、この校舎でさまざまな思い出ができありがとうございました」と感謝を述べました。
仮設校舎ではこの7年間で1100人あまりの生徒が学んだということで、全校生徒で校歌を歌い仮設の学びやに別れを告げました。
式のあと、生徒たちは地域の人たちの家を1軒1軒回りながら自分たちで作ったサンマの缶詰を配り、7年間お世話になった感謝を伝えていました。
近所に住む夫婦は「孫たちがいなくなるみたいで、さびしいですね」と話していました。
高校2年生の女子生徒は「仮設校舎には思い出がいっぱいあってさみしいですが新校舎でも頑張りたいです」と話していました。
地域へのお礼を終えた生徒たちは再度、体育館に集まり、佐藤浩校長が「新しい校舎でまたみなさんの姿を見るのを楽しみにしています」と話していました。
新しい校舎は被災した校舎よりおよそ1キロ内陸に建てられていて、生徒たちは来月24日に新校舎に初登校するということです。


遺体から生前の似顔絵、震災時は身元特定に効果発揮も…少ない「本番」 宮城県警、技術伝承に力
 宮城県警は、損傷や腐敗が激しい遺体の骨格などから生前の似顔絵を作成する「復顔法」の技術講習会を開いた。東日本大震災後の2012年から県内の警察官を対象に毎年開催し、今年で7回目。復顔法は身元特定に有効だが発揮する機会は少なく、技術水準の維持が課題となっている。
 震災発生から7年4カ月目の今月11日に開かれた今年の講習会。震災後に遺体の復顔のほとんどを担った県警鑑識技能伝承官の安倍秀一さん(68)が講師を務め、3月に県内の川岸で頭を下に向けた状態で発見された遺体をスライドに映し出した。
 「腐敗が進み、唇の合わせ目や眼窩(がんか)が上に引っ張られている。元々の顔のパーツの位置をよく推測して描く必要がある事例だ」
 講習会に毎年参加している警察官8人に安倍さんが説明した。顔の膨張具合は時間の経過とともに変わるため、解剖の前後や複数の角度から写真を撮ることなども助言した。
 安倍さんは「写真1枚から復顔を強いられる場合もある。遺体が置かれた状態や服のサイズ、歯の治療痕などあらゆるものが手掛かりになる」と話す。
 県警は12年5月以降、震災で亡くなった身元不明者99人の似顔絵をホームページや新聞で公開し、うち24人の特定に結び付いた。県警鑑識課は「事件や事故でも復顔法は効果的だ。顔の印象が分かるかどうかで捜査のしやすさは全然違う」と強調する。
 ただ、復顔が必要となる事件や事故などは毎年数件程度にとどまる。件数を重ねれば技術は磨かれ質の高さが保てるが、「本番」の少なさを講習会で補っているのが現状だ。
 受講した県警察学校の小山貴史警部補(42)は「万が一の際に少しでも早く遺体をご家族に返せるよう、年に1度の講習で感覚を取り戻し、復顔技術のレベルを維持したい」と語った。


石巻市の在宅被災者向け新制度 補助申請、1割に満たず
 東日本大震災の在宅被災者向けに、石巻市が本年度導入した家屋の小規模補修補助金制度の申請が低迷している。事前相談の受け付け開始から3カ月が過ぎ、申請世帯は計画の1割に満たない。支援団体は「被災者のニーズに合っているのか疑問だ」と指摘する。
 制度は津波浸水区域で全壊か大規模半壊と判定された家屋が対象。被災者生活再建支援金の加算支援金を受給し、市の住宅再建事業補助金が未利用であることが条件。100万円以下の補修工事に対し50万円を上限に補助する。災害救助法に基づく応急修理制度の未利用世帯は最大76万円。
 市生活再建支援課によると19日現在、相談に訪れた世帯数は823。うち申請に至ったのは179世帯で、市が計画した2800世帯の約6%にとどまる。
 相談者のうち、約80世帯はより補助額の上限が高い住宅再建事業補助金を申請した。他の相談者が全員申請したとしても、計画の3割程度にしか届かない。
 制度新設に当たり、市は本年度一般会計当初予算に14億7800万円を計上。対象となる可能性がある世帯にダイレクトメール(DM)を送った。
 同課の三浦義彦課長は「業者との打ち合わせなどに時間がかかっているケースもある。連絡がない被災者には訪問したり再度DMを送るなどの対応をしたい」と周知に全力を挙げる。
 石巻市を拠点に在宅被災者を支援する「チーム王冠」の伊藤健哉代表理事は「被災者の7割が高齢者で、障害者や要介護者ら自分の状況をうまく整理できていない被災者もいる」と指摘。「訪問活動をし、個々の被災状況を的確に把握して対応する『伴走型の支援』をしなければ制度は利用できない」と注文を付ける。


国境超え農家にエール 米・日系3世タナカさんら被災地支援
 東日本大震災の被災地の農業を応援しようと、米カリフォルニア州で農場を経営する日系3世のグレン・タナカさん(61)が被災3県の農家らに支援金を贈るプロジェクトを続けている。タナカさんらは18日に山元町を訪れ、震災後に同町で新規就農した内藤靖人さん(32)に650万円を届けた。
 タナカさんは祖父が広島県出身。震災で多くの農家が被災したことに心を痛めて仲間の日系人らと2011年から毎年、自身の農場でチャリティーイベントを開いている。
 6月中旬にあった8回目のイベントには約2000人が参加し、広大な農園を歩いて新鮮な野菜や果物を食べた。園内には震災を伝えるパネルや被災地の物販コーナーも設置されたという。
 プロジェクトは昨年までにイベントの入場料など約4000万円を集め、農家14人や農業を学ぶ岩手大の学生らに贈ってきた。
 タナカさんらは日本の知人を通じて内藤さんの起業精神や被災地活性化への思いを知り、支援を決定。今年から5年で計約2500万円を贈る。
 内藤さんは埼玉県出身。11年にボランティアで山元町に入った。町民との交流を通じて山元への思いが強まり、13年、新規就農者として移住。本年度、町が沿岸部に整備した農地など計約5ヘクタールでニンニクやマコモを作付けする。
 内藤さんは23年度までに就農希望者約10人を雇用した上で、独り立ちを支援する計画をタナカさん側に示している。支援金は新規雇用者の賃金や農機具購入などに充てられる予定。
 18日に町役場で支援金の贈呈式があり、タナカさんは「若い就農者を町に連れてくるという内藤さんの計画に参加できてうれしい」と激励。内藤さんは「米国から山元のことを思っていただき、心強く感じた」と感激した面持ちで話した。


東北観光機構とJR北海道「東北へ教育旅行」連携
 東北観光推進機構とJR北海道が、東北地方への教育旅行の誘致で連携している。北海道は最大の旅客供給地だったが東日本大震災で激減し、回復は道半ば。震災後、札幌市教委が航空機利用を解禁したことで首都圏に向かう学校も増えている。需要を呼び戻したい機構と鉄路利用を増やしたいJR北の狙いが合致した。
 機構とJR北は2020年度の修学旅行誘致に向けて、札幌、函館、苫小牧、室蘭の4市で今月9〜12日、学校や旅行会社の担当者を対象にした説明会を合同で開いた。
 機構は岩手や宮城の震災被災地での防災学習の内容や、農山漁村での体験メニューを紹介。JR北は北海道新幹線による旅程短縮の効果や、指定列車を使用した場合の運賃割引制度などを説明し、受け入れ側と送り出す側の双方で東北訪問のメリットをPRした。
 道央や道南の中学校を中心に、北海道は東北にとって、最大の教育旅行の客筋だ。全国修学旅行研究協会(東京)によると、09年度に東北を旅先にした道内の公立中学は、調査した650校のうち386校。弘前市や岩手県平泉町などが人気だった。
 震災後の11年度は9校に減少。16年度は417校中160校で、順調に回復しているが、震災前の水準には戻っていない。
 14年度には札幌市教委が中学の修学旅行で航空機の利用を解禁。目的地を首都圏に変更する学校が増え、16年度は全体の3割に当たる約30校に上った。
 一時は鉄道利用が減少したものの、JR北は北海道新幹線の開業効果で対抗する。同社の担当者は「日程の短縮に加え、宮城や福島まで足を延ばすことも容易になった。新幹線利用への関心は高まっている」と話す。道内や首都圏を訪れていた道北や道東の学校が、北海道新幹線で東北を訪れたケースもあるという。
 平日に大型の予約を確保できる修学旅行は、宿泊施設にとっても貴重な市場だ。特に復興需要が落ち着いた被災地で関心が高まっている。機構の担当者は「震災の教訓を生かした防災学習は東北ならではの教育素材。震災前の水準よりさらに伸ばしたい」と語った。


豪華客船が石巻に続々寄港 観光復興の弾みに
 石巻市の石巻港に「大型客船の夏」が到来する。豪華客船「ダイヤモンド・プリンセス」(定員約2700人、11万5875トン)=英国船籍=が28日に初寄港するのを皮切りに、9月までに他船を含む3隻が計5回来港。市は東日本大震災からの観光復興に向け、受け皿づくりに力を入れる。
 ダイヤモンド・プリンセスは9月5日、同18日と合わせ計3回寄港する。今月28日の乗船客は日本人が7割なのに対し、9月の2回は外国人が8割を占める。
 いずれも前日に横浜港を出港し、石巻港には翌日午前9時半ごろに到着する。市は同港で歓迎イベントを企画。鏡開きをして地酒を振る舞ったり、記念品を配ったりする。
 8月9日には過去最大となるクルーズ船「MSCスプレンディダ」(定員3247人、13万7936トン)=パナマ船籍=が来港。9月29日は「にっぽん丸」(同524人、2万2472トン)が入港する。
 市は訪日外国人旅行者(インバウンド)の拡大へ態勢づくりを進める。ダイヤモンド・プリセンス寄港の際は、スマートフォンから手軽にインターネットを利用できるSIMカードを横浜港で無料配布する。石巻港には公衆無線LAN「Wi−Fi(ワイファイ)」を設置。多言語表記の看板を設け、外国人対応の職員を配置する。
 課題は乗船客のつなぎ留めだ。現状では半数以上が寄港後、石巻以外の観光地に向かう。大型客船の場合、約半数が夕方まで松島や平泉(岩手県)などを訪問。あとの半数は石巻市内の観光拠点「いしのまき元気いちば」で買い物をする程度という。
 市河川港湾室の遠藤一成室長は「リピーターの獲得を見据え、どう石巻の観光を乗船客にPRしていくかが課題になる」と話す。
 受け入れ態勢の充実に向け、市は今月5日、ダイヤモンド・プリンセスを運航する「プリンセス・クルーズ」(米国)日本事務所の猪股富士雄営業部長による講演会を企画した。
 猪股氏は寄港地に求めることとしてバスの安全な導線やトイレの確保、にぎわいを提示。「インフラとにぎわいがうまく融合すれば素晴らしい寄港地になる」と環境整備を促した。


<西日本豪雨>宮城からも続々とボランティア 猛暑の中、汗だくで作業
 西日本豪雨で大きな被害を受けた岡山県総社市に、宮城県からボランティアが続々と駆け付けている。気温が連日35度を超える猛暑の中、汗だくで被災家屋の掃除などを手伝う。「東日本大震災で受けた支援の恩返しがしたい」。抱く思いは一つだ。(報道部・横川琴実)
 高梁川支流の氾濫による浸水被害に見舞われた総社市下原地区。23日午前、家財が搬出され、がらんとした民家で、多賀城市八幡の無職大場万太郎さん(80)が丁寧に床を拭いていた。
 隣接する倉敷市では最高気温35.2度を観測し、「こんな暑さは経験したことがない」と驚く。熱中症対策の20分おきの水分補給を欠かさず、したたり落ちる汗を拭いながら、黙々と雑巾がけを続けた。
 今月11日に車で総社市へ向かい、13日からボランティアに参加。車で寝泊まりしながら、被災した家具の搬出や掃除などを手伝う。
 7年4カ月前、震災直後の被災地に全国から寄せられた支援を忘れない。「岡山で少しでもお返しができればいい」と大場さん。新潟県中越地震や熊本地震で、1カ月半もボランティアを続けた経験があり、「今回もしばらく滞在する」という。
 総社市の片岡聡一市長がツイッターで呼び掛けたこともあり、同市にはこれまで延べ9000人以上のボランティアが訪れた。多くは西日本からだが、宮城や東北も少なくないという。
 南三陸町社会福祉協議会職員の高橋吏佳さん(46)は22、23日の両日、同僚2人と総社市に入り、被災民家の庭掃除や支援物資の仕分け作業などに当たった。
 震災時の感謝を伝えたくて参加したという高橋さんは「災害の種類は異なるが、苦しくても助け合って耐えた震災直後の記憶がよみがえった」と語った。
 総社市社協の佐野裕二事務局長は「多くのボランティアに助けてもらい、家具の搬出や泥のかき出しは9割以上が終わった。大変ありがたい」と感謝した。


<西日本豪雨>宮城県災害廃棄物処理支援チーム 震災の経験基に助言
 西日本豪雨の浸水被害で発生した災害廃棄物の処理を後押しするため、宮城県から派遣された支援チームが岡山県内で活動している。東日本大震災の経験を基に、混乱が続く現場で助言や支援を続ける。(報道部・樋渡慎弥)
 支援チームは21日、廃棄物1次仮置き場のごみ処理施設吉備路クリーンセンター(総社市)を訪れた。高さ5メートル以上に重ねられた畳を前に、リーダーの笹出陽康さん(58)は「あれでは高すぎる」と話した。
 大量の畳は内部の微生物が出すメタンガスで自然発火する恐れがある。2011年8〜9月、仙台市や名取市などで災害廃棄物の自然発火が相次いだからこそ分かる経験則だ。「3メートル以下にするように伝えよう」とメモを取った。
 職員5人が岡山県庁に入ったのは17日。廃棄物処理を担う循環型社会推進課は仮置き場の選定や搬出方法などの調整で混乱していた。16年3月に大規模災害を想定した「災害廃棄物処理計画」を作っていたが、機能しなかった。
 支援チームは災害廃棄物の総量を約50万〜60万トンと推計し、今後の処理の指針となる「基本方針」の策定作業を支援。市町村事務の廃棄物処理を県に委託できる枠組みも提案し、方針に盛り込んだ。
 豪雨発生から2週間が経過した。岡山県内の廃棄物処理は「何をどうしたらいいか分からない状況」(岡山県循環型社会推進課の国重良樹課長)から、ようやく本格化しつつある。
 22日には宮城県から新たに職員4人が岡山県庁に到着した。当面の間、8日間交代で支援チームの派遣を継続する見通しだ。笹出さんは「局面が変われば問題も変化する。どんな要請にも応えられる体制で支援を続ける」と語った。


西日本豪雨と異常気象 あらゆる面から備えを
 西日本豪雨では平成最悪の犠牲者を出してしまった。被災地で懸命な救出、復旧活動が続く中、東北から西日本の広い範囲で高温注意情報が出る猛暑に見舞われた。猛烈な豪雨が広範囲で続き、多くの観測地点で40度前後を記録するなど、最近の気象は明らかに異常だ。
 一つ一つの気象現象は豪雨をもたらす「線状降水帯」や、日本上空に居座る二つの高気圧の影響などで説明できるが、異常気象がこうも頻発すると、地球温暖化による気候変動が既に顕在化したと言わざるを得ない。
 個々の気象現象はスーパーコンピューターでも正確に予測しにくい複雑な仕組みで起きるが、豪雨につながる海水温上昇や大気中水蒸気量の増加の要因は温暖化でしか説明できない。
 異常気象はもはや異常と言えないほど日常化している。これからも頻発するだろう。国や自治体の防災対策、住民の避難体制から、洪水や熱中症などに対する個々の安全確保策に至るまで、あらゆる面から危険な異常気象に備えなければならない。
 異常気象は日本だけでなく世界中で頻発している。気象庁資料「世界の年ごとの異常気象2017年」は、昨年の平均気温はユーラシア大陸東部など広範囲で平年より非常に高かったと指摘。昨年12月に200人以上の死者が出たフィリピンでの台風被害など25の異常気象を例示している。
 気候変動に関する政府間パネル(IPCC)の第5次評価報告書は、今後極端な高温が増えることは確実で、熱帯や中緯度地域で大雨の頻度が増すなどと予測している。世界の気象の現実はその予測通りになっている。
 日本では6月に気候変動適応法が成立した。第1条では「地球温暖化その他の気候変動に起因して生活、社会、経済に影響が生じている」と明示した。
 西日本豪雨で川が決壊した岡山県倉敷市真備(まび)町地区では洪水ハザードマップがありながら住民の避難誘導に十分生かされなかった。これは一例で、防災上の反省点は多い。
 豪雨は都市部のゲリラ豪雨を含めて全国どこでも起きる。堤防の一律強化は容易ではないが、河川やため池の治水対策、施設の耐水策や避難情報の出し方の再検討、個々人の生活上の対策など、喫緊の課題は多い。
 もちろん国にも私たち個人にも、気候変動を何とか食い止めるためのあらゆる努力が求められる。今回の豪雨や連日の猛暑は、私たちが命に関わる極めて危険な状態にあることへの警告と受け止めるべきだ。


<瑞巌寺寄席>春風亭昇太さん高座「歌丸師匠がホントに来たら・・・」
 ◇…宮城県松島町の瑞巌寺の本堂で21日夜にあった「瑞巌寺寄席」。1年余り前から数々開かれてきた「平成の大修理」落慶記念行事が大団円を迎えた。
 ◇…昨年6月の第1弾は今月2日に他界した落語家の桂歌丸さんの落語会。「締めくくりの時も来たいね」と、当初は今回の出演話が進んでいた。
 ◇…「本来なら歌丸師匠も来る予定でしたが」とは高座に上がった春風亭昇太さん。「でも今ホントに来たら怖いけど」との一言に観客約300人は大爆笑。逸話も披露し、故人の分まで会場を沸かせた。(塩釜)


<山形大アカハラ自殺>第三者調査委の報告書、信用性が争点
 山形大工学部(米沢市)の男子学生が自殺したのは助教によるアカデミックハラスメント(アカハラ)が原因だとして、遺族が大学と助教に計約1億1900万円の損害賠償を求めた訴訟は25日、第1回口頭弁論から1年となる。アカハラと自殺との因果関係を認めた第三者調査委員会による調査結果の信用性が最大の争点となっている。
 遺族側は昨年5月、自殺の法的責任は大学と助教にあるとして山形地裁に提訴。第三者調査委の報告書を証拠として提出した。
 報告書は、助教の機嫌を損ねると叱責(しっせき)や人格を否定するような発言を浴びせられる危険があると感じながら、研究室で長い時間を共にしていたことから「延々と続くストレス」が自殺の原因になった可能性を強く指摘していた。
 これについて、大学側は「そのまま大学の判断とはならない」「因果関係を認定することまではできない」などと反論。根拠として2016年10月にアカハラ問題で助教を停職1カ月とした際の懲戒処分書を提出した。
 懲戒処分書は調査委から報告書を受理した後、大学が役員会の審議を経て作成。「(自殺の2日前に)助教から厳しい叱責を受け、将来を悲観して自殺を選択した可能性が高いと推察される」と結論付けた。
 大学側は訴訟で、懲戒処分書からも「ハラスメント行為以上の詳細な事実関係は不明」と説明。「調査委の調査報告書を併せて検討しても、因果関係を認定できない」と主張した。
 一方、遺族側は懲戒処分を決めるに当たり、大学は理事と総務部長が助教や学部長ら教員数人を聴取しただけで「(事実認定の)相当部分を調査委の報告書に頼っている」と強調。
 調査委は外部有識者4人で構成され、聞き取りの対象も両親や研究室の学生ら広く関係者を網羅しているとして、その判断は「信用性がある」と訴えている。次回の弁論準備手続きは8月28日。
[山形大アカハラ自殺問題]工学部の4年生だった男子学生が2015年11月、指導教員だった40代の男性助教を「恨んでいる」とのメモをスマートフォンに残して自殺。16年6月、第三者調査委員会は助教によるアカハラと自殺との因果関係を認める報告書を作成した。報告書によると、両親から相談を受けた複数の教員が、相談内容を学内のハラスメント担当者に伝えなかったことなど、大学のずさんな対応も明らかになっている。


<山形大アカハラ自殺>第三者調査委の報告書、分かれる専門家の評価
 最大の争点となっている第三者調査委の報告書は訴訟でどの程度、重視されるべきなのか。大学や企業の相次ぐ不祥事でその役割が重みを増す中、専門家の間でも証拠としての評価は分かれている。
 「調査委が黒といえば、大学も黒と認めざるを得ないというものではない」と指摘するのは、大分県弁護士会所属の麻生昭一弁護士。2015年2月に大分大経済学部の男子学生が自殺した問題で、元講師によるアカハラが自殺の原因になったと認定した調査委の委員長を務めた。
 調査委の報告書について麻生氏は「あくまで専門的見地からの意見の一つ。法的拘束力はなく、裁判所は独自に判断するのが妥当」と説明する。
 一方、職場のハラスメント問題に関する著書がある仙台弁護士会所属の神坪浩喜弁護士は「一般的にアカハラと自殺との因果関係の立証はハードルが高いが、調査委が明確に認めていて客観性も保たれていればかなり有力な証拠となる」とみる。外部有識者4人で構成された調査委についても「大学から離れた人が調査する方が、信用性は高いと言える」と話した。
 NPO法人「アカデミック・ハラスメントをなくすネットワーク」(大阪市)の御輿(おごし)久美子代表理事は「調査結果の内容にかかわらず、裁判になると争う大学が多いが、学生や地域の信頼は低下しかねない」と強調。山形大が懲戒処分書で、因果関係に踏み込まなかった点については「ハラスメント加害者が処分を不服として訴訟に発展するリスクを想定し、毅然(きぜん)とした対応を取れなかった可能性がある」と分析する。


<山形大パワハラ>センター長減給1万円 最も軽い処分額
 山形大xEV飯豊研究センター(山形県飯豊町)のセンター長による職員へのパワハラ問題で、同大は23日、センター長の50代男性教授を1日分給与半減の懲戒処分にしたと発表した。これまでの減給処分では最も軽く、減給額は約1万円とみられる。同大職員組合は「あり得ない軽さだ」と処分決定の根拠を疑問視し、近く質問書を提出する。
 同大総務部によると、処分の理由は2016年4月〜17年2月、職員4人に対して(1)「ボケが!!」「役立たず」などと記した書き置きを机に残した(2)外部の人の前で「偏差値40」「小学生以下」などと侮辱した(3)事務連絡メールで「無能で非常識なお馬鹿(ばか)さんへ」と記した−など7件のパワハラ行為。処分の重さは、過去の事例も参考に役員会で決めたという。
 処分事由は「教員として品格と適格性を欠くハラスメント行為とそれらの行為により本学の名誉と信用を傷つけたため」とされ、職員の名誉と人格を傷つけたことは明記されなかった。
 職員組合の仁科辰夫執行委員長は「あり得ないほど軽い処分で到底、受け入れられない。処分決定の根拠について質問書を早期に出す」と強調した。
 同大の矢作清総務部長は「減給幅は労働基準法が定める上限。法律と学内規程に基づき、適正に処分した」と説明した。
 しかし、労基法は減給について、1日分給与からの減額は2分の1までと定める一方で、月額給与からの減額上限は10分の1と規定。同大は月額給与からの減給を選択しなかった理由を説明していない。
 同大は過去のハラスメント事案で、学生に肩をもませたり、性的な発言をしたりした男性教員計5人を減給10分の1(3カ月)から停職6カ月の処分としている。


十和田市役所に高橋弘希さんの芥川賞祝う垂れ幕
 十和田市生まれの作家高橋弘希さんの「送り火」が第159回芥川賞に決まったのを受け、十和田市は23日、市役所庁舎に受賞を祝う垂れ幕を掲げた。
 「祝」の文字に続けて高橋さんの氏名などを書いた垂れ幕は縦12メートル、横0.9メートル。垂れ幕をセットした装置を市職員が操作し、数分で設置を終えた。
 作業を見守った小山田久市長は「これからも大きく活躍してくれることを期待したい」と語り、市として高橋さんをたたえる方法を検討する考えを示した。


盛岡農高生が白石食品とスイカパンを共同開発
 滝沢市特産のスイカにちなんだ菓子パンを、盛岡農高(滝沢市)とパン製造の白石食品工業(盛岡市)が共同開発した。期間と地域を限定して販売している。
 表面はホウレンソウの色素を使った緑色のビスケット生地に、ココアでしま模様を描いてスイカそっくりにデザイン。中身のパン生地にはスイカ果汁の粉末を練り込み、チョコチップで種を表現した。
 1個183円。地元の「イオンスーパーセンター盛岡渋民店」で8月24日まで販売し、2000個の売り上げを目指す。
 販売初日の21日には、開発に参加した食品科学科3年のパン研究班10人が試食販売を実施。川又楓(かえで)さん(17)は「きれいな色を出すため、いろいろな野菜の色素で試した。滝沢市のスイカが全国に広まるきっかけになったらうれしい」と話した。


一度きり東京五輪 マラソン酷暑対策に血税100億円投入の愚
 2020年東京五輪の開幕まで、24日でちょうど、あと2年。日本列島は観測史上最悪の灼熱地獄に襲われている。うだるような暑さの中で競技を強行すれば、選手や観客から死人が出てもおかしくない。国と都は威信をかけて酷暑対策に乗り出しているが、たった一度きりの“スポーツの祭典”の暑さ回避策につぎ込まれる血税は、ベラボーな額に上りそうなのだ。
 23日は東京・青梅市で40.8度を記録し、観測史上初めて都内で40度超え。都心(千代田区北の丸公園)の最高気温も39度に達した。この過酷な状況で、全力を出し切る屋外競技のアスリートの心境をおもんぱかれば、五輪開催はどう考えたって無謀である。
 特に心配なのが男女マラソンだ。五輪組織委はスタート時刻を30分繰り上げ、午前7時としたが、まさに“焼け石に水”。23日午前7時の都心の気温は31.3度と、ゆうに30度を超え、レース終盤を迎える午前9時には32.7度に達した。よりによって、ゴールの新国立競技場まで残り5キロは上り坂が続き、今から専門家の間では「五輪史上、最も過酷なコース」との声が上がる。
■舗装費用1mあたり37万5000円
 都や国はマラソンコースの車道を特殊な舗装に切り替え、路面温度の上昇を抑えるというが、浪費される血税の額は半端じゃない。
「16年8月末に各種舗装を施した『青山通り』を瀬古利彦元選手らに試走してもらった結果、『遮熱性舗装』の評価が高いと判断。コースに施すことにしました。アスファルトに、熱を反射する塗料を塗る工法で、路面温度の上昇を抑えます。費用は1平方メートル当たり2万〜3万円を要します」(国交省道路局国道・技術課)
 選手が走る車道は約21キロ(往復で約42キロ)。内訳は国道5キロ、都道13キロ、残りは区道などだ。うち国道15号「中央通り」の「日本橋3丁目」周辺560メートルの4車線は昨年度に舗装済み。工事期間は周辺調整や資材の手配も含めて11カ月、費用は2億1000万円に上った。 1メートル当たり37万5000円。マラソンコース21キロを舗装すると、単純計算で約79億円、今年度の都の道路舗装費(約76億円)を上回る血税がつぎ込まれることになるが、さらなる上振れリスクもつきまとう。都心の国道を管理する東京国道事務所の担当者が言う。
「日本橋3丁目周辺は、アスファルトの表面5センチを削り、新たに5センチのアスファルト舗装を施し、路面に遮熱性塗料を塗りました。路面を平らにしてから塗料を塗布するためで、アスファルトのデコボコなど傷み具合によっては、さらに深く削る必要がある。その分、コストは高くつきます」
 マラソンコースは5月末に正式決定されたばかり。既に遮熱性舗装を施してあるのは、国道の約1キロと都道の約8キロだけ。残りは「今年度中に発注を終わらせる」(東京国道事務所)、「再来年には終わらせる」(東京都道路管理部保全課)と説明するが、タイトな工期もコストの上昇要因だ。それやこれやで、マラソンコースの酷暑対策に消える血税は100億円近くに達するのではないか。
 このクソ暑い中、同じコースを走るマラソン大会は二度と行われないだろう。遮熱性舗装で真夏の都心の気温が劇的に緩和されれば文句はないが、それこそ再び“焼け石に水”だ。一回限りの五輪の暑さ対策に100億円もの血税を費やすのは、愚の骨頂である。


河北春秋
 大暑は夏の盛りを表す季語だ。<念力のゆるめば死ぬる大暑かな>は村上鬼城の名句。命を脅かす暑さを表現する。<兎も片耳垂るる大暑かな>はきょう24日が命日の芥川龍之介の句。神経質そうな彼のイメージと違う愛らしい作品だ▼二つの句が詠まれたのは約100年前。地球温暖化やヒートアイランド現象で日本の都市部の平均気温は100年で2〜3度上がったとされるが、真夏の太陽に苦しめられるのは今も昔も変わらない▼とはいえ、今年は特に暑い。二十四節気の大暑の昨日は東北で気温が下がった地域もあった。一方で埼玉県熊谷市で41.1度と国内最高を更新するなど全国で猛暑が続く。西日本豪雨の被災地では暑さが復旧作業を妨げる。2年後に迫った東京五輪では暑さ対策が課題になっている▼深刻なのが熱中症。連日、多くの死者が出ている。厚生労働省によると、熱中症による死者は2010年に1731人を記録して以降、毎年500人以上に上る。8割は65歳以上の高齢者。熱中症は死者が多い自然災害の一つと言われるのもうなずける▼ただ、他の災害と違うのは注意すれば防げること。暑い場所を避け、小まめに水分補給する。発症したら首や脇を冷やし、重症時は助けを呼ぶ。決して念力や気力に頼ってはいけない。

記録的猛暑/災害と捉え命守る対策を
 まだ7月というのに、猛暑が続く。多くの人が熱中症で倒れ、死者も出ている。過去には死者が千人を超えた年もある。命を守るためには、もはや災害レベルの危機感を持ち、対応するべきだろう。
 きのうは、埼玉県熊谷市で最高気温が41・1度と観測史上最高を記録した。東京都青梅市でも40度を超えた。
 熱帯夜で寝苦しい日が続いている。室内でも熱中症は起きる。こまめに水分を補給し、冷房をためらわずに使ってほしい。
 日本救急医学会は、今年の暑さを「未体験のゾーン」として、初の緊急提言に踏み切った。高齢者と子ども、持病のある人は特に注意が必要としている。気温などが一定値を超えれば、学校の運動や課外活動も中止を求めている。
 環境省の「暑さ指数」も活用したい。気温や湿度から熱中症の起きやすさを計算し、ホームページで公表している。外出を避けたり運動を中止したり、あるいは水分や塩分を補給する参考にしてもらいたい。
 死に至る深刻な事例も後を絶たない。愛知県では、校外学習から戻った小学1年の男児が死亡した。兵庫県佐用町でも草刈りをしていた85歳の男性が亡くなった。
 厚生労働省の統計では、北日本や東日本で平均気温が高くなった2010年には、1731人が熱中症で死亡した。最高気温が40度を超えた13年も千人以上が亡くなっている。
 個人の体調管理は欠かせない。だが死者数を見れば、異常な猛暑には社会全体で対処するべきではないか。
 学校へのエアコン整備は、自治体によって大きな差が出ている。兵庫県内では神戸市など14市が全小中学校に設置済みだが、財政面から姫路市など19市町が検討中という。子どもの健康を考え、学習環境を整えるため早期の導入が必要だろう。
 猛暑対策で在宅勤務を取り入れた企業もある。ITなどを活用すれば、暑い中通勤しなくても自宅で仕事ができる。働く人の命と健康を守る観点から、国も導入を支援してもらいたい。
 「熱中症は防げる」−。このことを念頭に、あらゆる対策に取り組んでいきたい。


熱中症対策 命に関わる「災害」と捉え対策を
 きのう埼玉県・熊谷で41.1度の国内最高気温を観測した。
 日本列島が記録的な暑さに見舞われている。16日からの1週間に熱中症で病院に運ばれた人が全国で少なくとも2万1千人に上り、うち65人が死亡した。県内でも2人が犠牲となった。こまめに水分補給し、休憩を取る自衛策は不可欠だが、経験のない暑さを前に従来の常識だけでは命を守れない。猛暑は「災害」と捉え、社会全体で危機感を共有して新たな「防災対策」を講じなければならない。
 きのう全国927観測点のうち224地点が35度以上に達した。気温35度は気象庁が公表する5段階の「暑さ指数」で最高の「危険」レベルだ。
 特に高齢者と子どもへの警戒を怠ってはならない。搬送患者の半数は60歳以上であり、高齢者の1人暮らしだと周囲が異変に気づかないことが多い。日ごろから、地域で声を掛け合うなど、手当てが遅れたり暑さ情報から取り残されたりする人がいないよう、見守り体制の充実を図る必要がある。
 一方、子どもの場合は、汗をつくる器官が発達しておらず体温調整能力が十分ではない。身長も低く地面の熱や照り返しの影響を受けやすい。愛知県では、小1男児が校外学習から戻った後に意識を失い、搬送先の病院で死亡した。幼ければ体調悪化をうまく伝えられないこともあり、学校や周囲の大人が注意を傾けることが欠かせない。
 命に関わる危うい状況下で、「子どもは暑さを我慢して頑張れ」といった従来の考えは通用しない。長時間滞在する学校でエアコンの設置が進んでいないのは心配だ。全国の公立小中学校のうち、昨年4月時点でエアコンが設置されている教室は41%にとどまる。県内はわずか13%。松山市が昨秋、全中学校で設置を完了したが、全県的な対策の遅れは否めない。
 設置費や電気代の負担が大きいことが要因だが、隣県の香川の設置率は92%、東京は84%に達している。教育環境の公平性の観点からも現状は看過できない。国は設置費の3分の1を補助しているが、子どもの命を守るためにも国が責任を持って設置を推進するよう求めたい。
 気温35度は気象庁が「運動は原則中止」と定めるレベル。祭りや音楽、スポーツイベントの主催者は危機意識を高めることが重要だ。できるだけ気温が上昇する昼間を避け、特に高温の日は中止や延期をためらってはいけない。
 夏の高校野球選手権京都大会は、既に試合をナイターで実施した。選手や応援する観客らの健康に配慮した現実的な対応であり、評価できる。
 日本では暑さを理由に仕事を中断したり、予定を先送りしたりすることを避ける社会の風潮が根強いが、もはやそれは許されない。一人一人が津波や豪雨と同様に、「避難」や対処の遅れが命取りになる、との認識を持つことが肝要だ。


公文書 再発防止策 対症療法では信頼戻らぬ
 森友学園の国有地売却を巡る財務省の決裁文書改ざんという前代未聞の不祥事や交渉記録の廃棄、自衛隊日報隠蔽(いんぺい)問題を受け、政府がまとめた再発防止策には、監視強化や悪質事案への重い処分などが盛り込まれた。一方で公文書管理法の改正や外部のチェック体制導入には踏み込まなかった。抜本改革には程遠く、対症療法にとどまったとの印象が拭えない。
 再発防止策の柱としては▽各府省庁の公文書担当幹部や新規採用職員への研修▽公文書管理への取り組み状況を職員の人事評価に反映▽改ざんなど悪質な事案には免職を含む重い処分を人事院で検討―を挙げており、一定の効果は期待できるだろう。
 だが、監視体制の強化策にある▽内閣府で特定秘密保護法の運用状況を点検する独立公文書管理監を局長級に格上げし、事務局として「公文書監察室(仮称)」を設置▽各府省庁に「公文書監理官室(同)」を新設し、トップに審議官級の「公文書監理官(同)」を据える―には疑問符が付く。身内の監視ではやはり限界があろう。
 公文書などに精通する識者からは、会計検査院のような、政府から独立した第三者機関を設置すべきだとの指摘がなされている。各府省庁の監察室には国立公文書館などから専門知識のある職員を派遣する方針も示されているが、ここは同館の権限や機能の見直しも検討すべきではないか。
 苦渋がにじむのが決裁文書の修正禁止を盛り込んだことだ。変更をする場合は決裁を取り直すと書かざるを得ない辺りに、官僚が守るべき基本中の基本の逸脱に手を染めた財務省の罪深さが改めて思い知らされる。電子決裁システムへの移行を加速化させる方針も出されたが、予算を伴うことにも留意する必要がある。
 懸念されるのは公文書をどう定義するかに踏み込まなかった点だ。公文書管理法は「職員が組織的に用いるもの」としている。このため、政策決定過程を検証する上で重要な文書であっても、職員の「個人的メモ」として作られれば公文書として扱われなかった。定義を広げる法改正は欠かせない。メールも公文書として扱うよう検討すべきだ。
 野党は罰則規定を設ける公文書管理法の改正案を提出したが、厳しくすることで官僚が文書を残さなくなる恐れも指摘される。都合の悪い文書は初めから作らないといった風潮がまん延するのは本末転倒だろう。
 改ざん問題では、1年以上にわたって国会がだまされた経緯がある。「国権の最高機関」の権威、行政監視機能が侵された重大な事案だ。民主主義の土台が大きく損なわれた。
 安倍晋三首相は防止策をまとめた閣僚会議で「失われた信頼を取り戻すのは至難だが、成し遂げなければならない」と述べた。だが、自身が一連の問題に真正面から向き合ってきたといえるだろうか。政治家が誰一人責任を取らないままでは、官僚の意識改革は進むはずもない。


[公文書管理改革] 抜本策になるか疑問だ
 学校法人「森友学園」を巡る財務省の決裁文書改ざんや、防衛省・自衛隊の派遣部隊の日報隠蔽(いんぺい)問題を受け、政府は公文書管理の在り方を見直し、再発を防止する対策をまとめた。
 防止策には、各府省庁の文書管理に対する内閣府の監視権限の強化や、改ざんなど悪質な事案には免職を含む懲戒処分を行う方針などを盛り込んだ。
 これらは適正な文書管理に一定の効果があるだろう。だが、抜本的な対策になるか甚だ疑問だ。
 防止策は監視体制の強化策として、内閣府の独立公文書管理監を局長級に格上げし、事務局として設置する「公文書監察室(仮称)」は各府省庁を常時監視する。各府省庁にも「公文書監理官室(仮称)」を新設する。
 各府省庁の公文書担当幹部らへの研修は今夏から実施する。公文書管理状況を職員の人事評価に反映させるほか、公文書の保存や廃棄など行う電子決裁システムへの移行も加速させる。
 だが、こうした防止策には外部のチェック体制がなく、政府内部の監視が機能するかという点で課題が残る。
 しかも、保存すべき公文書の定義の見直しなど公文書管理法の改正には踏み込んでおらず、不十分と言わざるを得ない。
 公文書管理法は対象文書を「職員が組織的に用いるもの」と定義する。このため、政策決定過程の検証上、重要な文書が職員の「個人的メモ」として作られれば公文書として扱われないことになる。
 公文書の定義を広げなくては、国民が政策決定過程を点検することはできない。法改正は不可欠だ。
 立憲民主党など野党が提出した、公文書改ざんに対する罰則規定を公文書管理法に新設する案は見送りとなった。罰則規定により官僚が文書を残さなくなる懸念が指摘されるが、文書改ざんという不祥事の重大性を考えると、実効性ある規定を策定すべきだろう。
 制度の見直しに加え求められるのは、政治家の意識改革だ。
 財務省が改ざんした文書により、「国権の最高機関」である国会は1年にわたり欺かれていた。にもかかわらず、国会や内閣が厳しく対処し、政治家が責任を取る姿勢を示したとは到底言えない。
 公文書は公文書管理法により「健全な民主主義の根幹を支える国民共有の知的資源」と位置づけられ、国民への説明責任を果たすのに欠かせないものだ。
 法の趣旨を踏まえ、改ざんなどは議会制民主主義の土台を揺るがす重大な事態だと政治家は再認識し、官僚を指導すべきである。


公文書管理制度 再発防止は名ばかりだ
 政府は財務省の決裁文書改ざんなど一連の不祥事を受け、公文書の改ざんや隠蔽(いんぺい)の再発防止策を決めた。
 公務員の意識改革に向けた研修強化や事後修正の原則禁止などを盛り込んだ。だが、「抜け道の主因」とされた公文書の定義などは明確化しなかった。
 森友・加計(かけ)問題や防衛省による日報隠蔽での焦点は、時の政権への忖度(そんたく)があったのかどうかだ。この再発防止策では、忖度による文書廃棄や改ざんの余地を残す。
 政権の影響を受けない独立した公文書管理の監視機関が必要だ。
 安倍晋三首相はかねて法改正に言及してきた。今回の内容は運用の是正など小手先にすぎない。安倍政権が再発防止の名を借りて、幕引きを図ったようにも見える。
 公務員が業務上関わるすべての文書を公文書とすることを前提に、組織も抜本的に見直すべきだ。
 公文書管理法では公文書を「行政機関の職員が組織的に用いるもの」と規定している。
 これを逆手に取り、今回の問題では重要な文書やメールを「個人メモ」「手控え」とするなど、都合の悪い文書を廃棄する口実ともなっていた。
 昨年改正された公文書管理のガイドラインも問題だ。外部との交渉記録は相手方の確認を取ることを求めている。これでは互いに都合の悪い記述は極力省こうとする意識が働きかねない。
 再発防止策はそうした点に踏み込んでいない。
 特定秘密を監視する内閣府の独立公文書管理監の権限を広げ、省庁のチェック体制を強化するというが、管理監は法律上、首相の下に置かれ、独立した権限はない。
 決裁文書の改ざんや組織的廃棄など悪質な事案については「免職も含む懲戒処分」で臨む方針が明記された。刑事罰を科すかどうかも課題だろう。
 罰則だけを強化すれば、公務員が重要文書を作らなくなる弊害も指摘されている。恣意(しい)的な管理を認めない仕組みが欠かせない。
 国立公文書館の職員は約190人で、文書管理の専門家(アーキビスト)に限れば30人しかいない。膨大な文書をチェックするには少なすぎる。専門職の育成も急がねばならない。
 公文書は主権者である国民のものであり、政策の決定や執行の過程を歴史の検証に委ねるために作成、保存される。
 民主主義の根幹を支えるためには、弥縫(びほう)策は許されない。


公文書不正 「身内の監視」で大丈夫か
 小手先の弥縫(びほう)策で再発を防げるとは思えない。公文書管理を巡って相次ぐ不正を政府は本当に反省しているのか。そんな疑念すら浮かぶ。
 政府は全閣僚による会議で再発防止策を決めた。内閣府の独立公文書管理監の権限を拡大して府省庁を常時監視する▽決裁後文書の修正を禁止し、変更する場合は決裁を取り直す▽人事院の懲戒処分指針を改定し、改ざんなど悪質な事案は免職を含む厳しい処分を科す−というのが主な内容だ。
 これで再発防止策は万全と考えているなら甘い。第三者の意見も聞いて練り直すべきだ。
 安倍晋三政権を巡る疑惑には公文書のでたらめな扱いが絡む。獣医学部新設の加計(かけ)学園問題では「存在しない」とした「総理のご意向」などとする文書が文部科学省内で見つかった。
 国有地売却の森友学園問題では、経緯を示す決裁文書から首相の妻昭恵氏らの名前が消されるなど改ざんされ、交渉記録が廃棄された。防衛省はイラク派遣部隊が現地の緊迫した情勢を報告した日報を隠蔽(いんぺい)した。
 再発防止策を決めた会議で首相は「職員一人一人がコンプライアンス(法令順守)意識を高めることが重要」と訓示した。果たして問題はそれだけか。
 改ざんや隠蔽、廃棄はなぜ起きたか。政権にとって都合の悪い文書を最初からなかったことにしよう−。そんな意図からではなかったか。官僚が権力に忖度(そんたく)したのか、政治家側から何らかの働き掛けがあったのか。
 肝心の動機や背景は先の国会審議でも未解明だった。そんな状況での再発防止策であることに留意する必要がある。
 不正が発覚した際、府省庁は「職員のメモ」「手控え」「備忘録」などと言い逃れをもくろんだ。保存期間1年未満の文書は担当部署の判断で廃棄できるとする各府省庁の規則が廃棄の根拠として乱用された。
 何が公文書なのか。その定義や保存期間を明確化する公文書管理法の改正に取り組まずに、再発防止などとは言えまい。
 公務員が業務で作った文書はメールも含めて、メモ、手控え、備忘録を問わず公文書として扱うのが基本だ。保存期間1年未満の設定は原則禁止にすべきである。
 監視機能にも懸念がある。独立公文書管理監や府省庁に新設する「公文書監理官室」(仮称)など、政府内部の監視だけで大丈夫か。特定秘密保護法施行に伴って設置された独立公文書管理監だが、いわば本業の特定秘密の監視ですら役割を十分に果たしてきたとは言い難い。
 政権から独立し、専門性も備えた監視の仕組みが必要だ。


「LGBT生産性ない」放言 杉田水脈議員を擁護した議員は誰
 安倍チルドレンがまたも暴言で炎上だ。
 自民党の杉田水脈衆院議員(比例中国ブロック)が月刊誌「新潮45」8月号への寄稿で、性的少数者(LGBT)について「彼ら彼女らは子供を作らない、つまり『生産性』がない」「LGBTのカップルのために税金を使うことに賛同が得られるものでしょうか」と主張。ネット上などで「ナチスの優生思想と同じ」「独身者や子供がいない夫婦にも税金を使うなということか」などといった批判を浴びている。
 杉田議員は22日、自身のツイッターで先輩議員から「間違ったことは言っていない。胸をはってればいい」と擁護する声をかけられたと反論。「自民党の懐の深さを感じる」と投稿した。毎日新聞が擁護した議員名を聞いたところ、杉田議員側は「期限内での返答は難しい」と回答したという。
 杉田議員は安倍首相の出身派閥の細田派に所属する2回生。先月も英BBCの番組で、アベ友の山口敬之氏にレイプされたとして訴えているジャーナリストの伊藤詩織さんについて「女として落ち度があった」と発言した“前科”も。まさか、擁護したのは安倍首相か?


東京医大「裏口入学」事件 疑われた自民議員が直撃に反論
 東京医科大学の「裏口入学」問題が拡大している。息子を不正入学させてもらった文科省前局長が東京地検特捜部に逮捕されたが、「裏口入学」の恩恵にあずかっていたのは、前局長の息子だけではなかった。特捜部が掴んだ同大の「裏口入学リスト」には、官僚のみならず政治家の親族の名前があるともっぱらだ。永田町では具体的な氏名が飛び交い始めている。
 22日の読売新聞によると、東京医大が今年2月に実施した1次試験で、複数の受験生の試験結果が後から「加点」されていた形跡があった。特捜部は受託収賄容疑で逮捕した文科省前局長の佐野太容疑者(59)の息子を含む複数の受験生に対する不正を確認したという。その「複数の受験生」に、ある自民党国会議員の親族が含まれている可能性があるという話が流れている。
「佐野前局長の逮捕後、永田町では自民党のA議員の名前が話題になっています。A議員の子供が東京医大の入試で“ゲタ”を履かせてもらったようだというのです」(永田町関係者)
 怪情報が飛び交うのが永田町の常だけに、どこまで本当か分からない。もし、与党議員の親族が裏口入学させてもらったとしたら大問題。真偽のほどはどうなのか。A議員の事務所に問い合わせると、いかにも迷惑そうな様子で本人が電話取材に応じた。
「子供が東京医大に入学したのは事実。しかし、現在、特捜部が捜査している『不正入学』とは全く無関係です。子供は、高校時代の成績を基にした『特別枠』の選考試験を受け、入学を果たした。今回の事件では1次試験で『加点』があったとされていますが、『特別枠』での選考は1次試験を経るものではありません。だから、そもそも不正入学の対象ではあり得ませんよ」
 A議員の複数の親族が東京医大の関係者だという。それが疑われる理由のひとつになっているのかもしれない。
「それじゃあ、うちの子にはどこの大学を受けさせればよかったんですか。そんなことを言ったら、あらゆる推薦、選考入試が『裏口』になってしまいますよ。東京医大の内部も主流派と反主流派で分かれていると聞きます。現体制を苦々しく思う人物もいるでしょうから、あらぬウワサが出てきているんじゃないですか。以前も別のメディアから同じような取材を受けましたが、子供の入試は間違いなく正当に行われたものと認識しています」
 終始うんざりした様子のA議員だった。
■特捜部の狙いは…
 以前から裏口入学リストには、大物政治家の名前が記されているとのウワサがあった。
 特捜部の狙いも“議員バッジ”とささやかれている。
「特捜部は、今回の事件について『三流省庁の局長程度では終わらせない』とやる気満々になっているといいます。“政治家案件”といわれたスパコン開発会社『ペジーコンピューティング』の補助金不正受給事件も、捜査が中途半端な形で終わっていますからね」(司法関係者)
 裏口入学は複数年にわたって行われていたという。今後、次々と政治家の名前が挙がってもおかしくない。


支持率下がる 政権に厳しい国民の目
 通常国会の閉会を機に行われた報道各社の世論調査で、内閣支持率が下がった。「カジノ法」などを強引に成立させた安倍内閣に対する不信感の表れだろう。政権は重く受け止めるべきである。
 通常国会の閉会を受けて、政局の焦点は九月の自民党総裁選に移った。しかし、連続三選を目指す安倍晋三総裁(首相)には手厳しい結果だったに違いない。
 共同通信社が二十一、二十二両日実施した全国電話世論調査によると、内閣支持率は43・4%で六月十六、十七両日の前回調査から1・5ポイント下落した。
 報道各社が同時期に行った世論調査の内閣支持率を見ると、産経新聞が2・5ポイント、日本経済新聞が7ポイントのそれぞれ下落。読売新聞は前月の調査と同じだったが、二カ月連続の上昇から一転、上げ止まった。国民が再び安倍政権に厳しい目を向け始めたのではないか。
 要因の一つは、カジノ解禁を含む統合型リゾート施設(IR)整備法や「働き方」関連法、参院定数を六増やす改正公職選挙法など国民の反対が根強い法律を強引に成立させた政権の横暴にある。
 共同通信の世論調査ではこれらの法律に、いずれも「反対」「評価しない」「問題だ」との否定的な答えが半数を超える。国民に背を向け「数の力」で押し通す国会運営を厳しく反省すべきだろう。
 もう一つの要因が、森友、加計学園をめぐる問題だ。次期国会でも追及すべきだとの答えは45・7%、追及する必要はないは49・3%とほぼ拮抗(きっこう)するが、公平、公正であるべき行政判断が首相の影響力で歪(ゆが)められたのか否か、真相は依然、明らかになっていない。
 首相自身も二十日の記者会見で「首相の立場が周囲に与えうる影響を常に意識し、慎重な上にも慎重に政権運営に当たらなければならない」と自らの強い影響力を認めた。ならば国会での解明に積極的に協力すべきではなかったか。
 与党も首相に遠慮せず、国会に与えられた国政調査という崇高な使命を果たさなければならない。
 内閣支持率が40%台にとどまるのは安倍氏に代わる首相候補が見当たらないことと無縁でない。内閣支持理由で最も多いのは「ほかに適当な人がいない」だ。
 安倍首相の陣営は総裁三選に自信を深めるが、政治の現状に対する危機感が自民党内で語られなければ、安倍政権の横暴に歯止めはかけられまい。自民党総裁選をその契機とすべきだ。果敢な挑戦者の出現に期待したい。


安倍3選を許すのか 歴史の分岐点になる最も長くて暑い夏
 通常国会が閉会し、安倍首相は長い長い夏休みに入った。すでに政界では、秋の総裁選で安倍が“3選”を果たすことが既定路線になっている。
 それにしても、ここまで政権の腐敗、堕落、劣化があらわになった国会は、かつてなかったのではないか。内閣不信任案の趣旨説明をした枝野幸男立憲民主党代表が「この国会は憲政史上最悪の国会になってしまった」と指摘した通りだ。
 本来、安倍内閣は「公文書」の改ざんが発覚した3月に総辞職するのが当然だった。改ざんを強制されたノンキャリは自殺までしているのだ。すべて、森友疑惑から安倍夫妻を守るためだった。さらに、加計疑惑では、加計サイドと総理秘書官が首相官邸で謀議をしていたことが発覚。予想通り、最初から“加計ありき”だったことが証明された。モリカケの2つだけでも退陣は当たり前だろう。
 ところが、責任は下へ下へと押しつけられ、安倍は「ウミを出し切る」と拳を振り上げているのだから、ふざけるにも程がある。
 しかも、わざわざ国会を1カ月も延長しながら、やったことは過労死を増やす「高プロ制度法」、参院の定数を増やす「改正公職選挙法」、「カジノ法」の強行成立だから話にならない。どれもこれも、国民が反対した法律ばかりだ。いったい、誰のために政治をしているのか。
 極めつきは、200人以上が犠牲となった「西日本豪雨」への対応である。
「さすがに野党も、西日本豪雨の被害は尋常じゃないと分かったのでしょう。すぐに『被災地最優先でやるべきだ』と申し入れています。ところが、安倍自民党はカジノ法案の成立を優先させ、災害対応の先頭に立つべき石井国交相を委員会に張りつけた。石井大臣は、広島を流れる川の氾濫を“昼のニュースで知った”と答弁しています。それでも安倍首相は『対応は万全だ』と言い張っている。あまりにも国民をバカにしています」(法大名誉教授・五十嵐仁氏=政治学)
 立憲民主党の辻元清美議員が「毎日、不信任を出しても足りないくらいだ」と指摘していた。思わず口から出たのだろう。
「事実」を突きつけられても「事実」と認めない異常
 今回、安倍がどんな男なのかよく分かったのが、不信任案を突きつけられた時の態度だ。
 枝野が「災害対応の初動の遅れを指摘されても、カジノ法案や恣意的な選挙制度の改悪を優先させた。その一点をもっても不信任に値すると考えます」と、まっとうに政権を批判しても、相手を冷笑するようにケラケラと笑っていた。
 もはや、どんな正当な批判も、この男には通じない。ぬかに釘だ。野党の批判など屁とも思っていないのだろう。
 最悪なのは、国民の中に「無力感」や「諦め」「深い徒労感」が広がっていることだ。何しろ、どんなに「事実」を突きつけても、安倍は「事実」と認めない。モリカケ疑惑で決定的な証拠が次々に出てきても自分の非を認めない。普通の神経なら、とっくに退陣しているのに、居直り、居座り続けている。要するに常識が通じないのだ。
 しかも、議論も成り立たない。たとえば、6月27日の党首討論だ。安倍は質問には答えず、長々と自分の言いたいことをまくし立てた揚げ句、時間が過ぎても一方的にしゃべり続けていた。
 これでは、マジメに政治を考えている国民ほど「徒労感」に襲われてしまうだろう。批判することに疲れてしまう。と同時に、安倍がデタラメな答弁をしても、国民は「ああ、またか」と慣らされてしまった。政治評論家の本澤二郎氏が言う。
「安倍首相は、どんなに批判をされても暖簾に腕押しです。だから、日本社会に“何を言っても無駄だ”という無力感が広がっているのは確かでしょう。でも、それでは安倍首相の術中にはまるだけです。恐らく、安倍首相は、このまま9月の総裁選まで何もせず、国民が“モリカケ疑惑”や“豪雨対応”について忘れることを待つつもりでしょう。好都合なことに、大手メディアの報道が“猛暑一色”になっているとニンマリしているはずです」
 安倍周辺は、余計なことをしなければ、総裁3選は堅いと計算しているという。しかし、いま日本は「貿易戦争」など、目の前に難題が山積している。総裁選が終わる9月まで放置していたら、取り返しのつかないことになるのではないか。
■「西日本豪雨」の被災者は「安倍ノー」の声をあげろ
 すでに安倍は、細田派、麻生派、二階派など主要派閥から支持を取りつけ、党内の半分以上の支持を固めたという。しかし、このまま“安倍3選”を許したら、この国はオシマイだ。
 何十回、総辞職してもおかしくないデタラメ内閣が、あと3年も続くなど、あり得ない。少なくても「西日本豪雨」の被災者は、声を上げなければおかしい。安倍は、十数万人に避難勧告と避難指示が出ていたのにもかかわらず、被災地を見捨てて、「赤坂自民亭」と称する酒宴に参加して酒盛りを続けていたのだ。しかも、甚大な被害が判明した後でも、「人命」より「カジノ」を優先している。
 それでも、被災者が沈黙し、反乱しないようでは、この国に未来はない。
 評論家の佐高信氏はこう言う。
「安倍首相は、打っても打っても、倒れない。だから、国民の中に“徒労感”が広がっているかもしれない。でも、安倍政権は決して盤石ではありません。相手も必死に立っているのが実情です。薄皮一枚、ブチ破れば、必ず倒れる。すでに、自民党の船田元議員が法案に反対して採決を棄権するなど、綻びが見えています。安倍1強と言われながら、世論調査では“支持しない”が“支持する”を上回る状態が5カ月続いている。何かきっかけがあれば、自民党議員も自民党員も離れると思う。たとえば、公明党が“安倍3選ノー”となったら、自民党議員は雪崩を打つでしょう。公明票がなければ、自民党議員は選挙で勝てませんからね」
 安倍が3選されるかどうかで、この国は大きく変わる。
 もし、3選されたら、ますます弱者を切り捨てる政治が横行するだろう。「西日本豪雨」への対応を見れば明らかだ。被災地は地方の過疎地であり、犠牲者はほとんど高齢者だった。地方も、高齢者も、アベノミクスを進める安倍政権がないがしろにしてきたものだ。
 国民が「徒労感」と「無力感」に襲われて「諦め」たら、安倍の思うつぼだ。安倍3選を許すのかどうか、この夏は歴史の分岐点になるだろう。もっとも長くて暑い夏になると考えた方がいい。


安倍3選なら現実味 衆参同日&国民投票“トリプル選”の暴挙
 やはり、諦めていなかった。秋の総裁選で3選を決めたら、安倍首相はいよいよ憲法改正に突き進むつもりだ。
「自民党の憲法改正案を速やかに国会に提出できるよう、取りまとめを加速すべきだ」
 通常国会の事実上の閉幕を受けて、20日夜に会見を開いた安倍首相は、封印してきた憲法改正への意欲をあらわにした。
 総裁選への出馬については「セミしぐれを聞きながら考えたい」とはぐらかしたが、「憲法改正は立党以来の党是で、自民党の長年の悲願だ。候補者が誰になるにせよ、大きな争点となる」とも言っていた。自分が出るかどうかは明言しないのに、勝手に改憲を総裁選の争点に設定したのだ。
「改憲が総裁選の争点というのは、かなり踏み込んだ発言です。来年7月の参院選で、憲法改正の発議に必要な3分の2議席を失う可能性がある。それまでに必ず自分が改憲の発議までやるという意思表明でしょう。そのためにも総裁選では圧勝する必要がある。改憲の発議は、天皇陛下退位の関係で4〜5月は避け、できれば来年3月までにと考えているはずです。遅くとも通常国会終盤の6月には発議にこぎ着ける。自民党内には、安倍首相が総裁選で3選を決めたら、秋の臨時国会で議論を前に進め、一気呵成で年内発議という強気の意見もあります。来年3月までに発議にこぎ着ければ、7月に衆参同日選と国民投票のトリプル選挙の可能性も出てきました」(政治ジャーナリストの泉宏氏)
 国民的議論も始まっていないのに、いきなり1年後に改憲の国民投票なんて無理筋だが、何でもアリの政権だから、力ずくでやりかねない。参院の定数6増だって、会期末近くになって急に出てきたと思ったら、ロクに議論もないうちに決まってしまった。
 本来、改憲案は憲法審査会での議論を経て発議される。それは与野党合意が原則だ。この通常国会ではモリカケ疑惑が紛糾して支持率が下がったこともあり、改憲の審議は入り口で止まったまま。臨時国会でも野党側は審議入りに抵抗するだろう。
 それで、安倍首相周辺からは「憲法審査会なんてスッ飛ばして、自民党案を国会に提出してしまえばいい」という強硬論まで出始めている。今月17日には、安倍首相に近い議員たちが議員提出による改憲を目指す超党派の勉強会を立ち上げた。
 ズルしてでも数の力で通してしまえという態度は傲慢極まりないし、憲法を冒涜している。やはり、安倍3選なんて絶対ダメだ。


安倍官邸が画策 カジノ設置の隠れた“本命”は沖縄と東京
 カジノ実施法が成立し、「3カ所」となっている設置場所を巡って、自治体の争奪戦がますます過熱しそうだ。
 誘致活動に力が入っているのは、大阪、長崎、和歌山、北海道とされるが、官邸の“本命”は「沖縄」と「東京」だという。
「沖縄というのは政治的な目的があってのことです。かつてカジノ誘致を検討してきた沖縄県ですが、今の翁長知事は誘致に反対で、現在は手を挙げていません。しかし、沖縄では今秋に県知事選を控えている。政府与党は必勝態勢で臨む方針で、米軍普天間基地の辺野古移設を進めるためにも、何としても勝ちたい。そのために、経済振興のカードとしてカジノを沖縄に持っていくと、内々に手形を切るのではないか」(官邸事情通)
 今年11月に予定される沖縄県知事選に向け、自民県連はすでに候補者を絞り込んで、佐喜真淳宜野湾市長に立候補を要請済み。佐喜真は近く、受諾表明するとみられている。膵臓がんの切除手術をした現職の翁長知事も再選出馬の方向とされるが、安倍官邸は「あらゆる手を使って勝ちにいく」といい、そのひとつがカジノというわけだ。
 東京もカジノについて小池都知事は「慎重に検討する」としていて、積極的に誘致しているわけではない。だが、カジノ業者にとって費用対効果を考えれば、訪日外国人と日本人のいずれも人口が圧倒的に多い首都圏は外せない。国際会議場などとセットにして「成長戦略の柱」と位置付けているのだから、東京に設置するのがベストだというのである。
「都議会自民党と冷え切った関係の小池都知事は、最近、自民党本部や官邸に助けを求めてスリ寄っている。官邸が東京でカジノをやりたいと言えば、うなずくと思います。東京都は石原都知事時代から『お台場カジノ』を想定して土地を保有していますし、2020年五輪の跡地利用もできます。お台場にある安倍応援団のフジテレビもカジノ誘致を望んでいるといいます」(自民党関係者)
 しかし、設置場所を奪い合うほど、カジノにバラ色の未来が広がっているのかどうか。アジアのカジノは飽和状態との見方もある。10年後には巨大な不良債権になっているんじゃないか。


「カジノ解禁」法成立 賭博大国の道、なぜ進む
 カジノを賭博罪の適用対象から外し、国内で初めて解禁することを柱とした統合型リゾート施設(IR)整備法が成立した。2020年代半ば以降、当面3カ所を上限にIRが開業する見通しとなった。
 だが、依存症対策は十分なのか。政府が言うほどの経済効果は期待できるのか。国民の不安や疑問は拭い去れてはいない。
 政府は、カジノを稼ぎ頭に国際会議場や展示場、ホテル、劇場などを一体的に運営するIRを思い描いている。世界から観光客を呼び込むことで、税収増や雇用創出など地域振興にもつなげられるとして、「成長戦略の柱」と位置付けている。
 現実離れした想定と言わざるを得ない。IR誘致に積極的な北海道、大阪、和歌山といった道府県の試算では、カジノ客の7〜8割は日本人とみているという。カジノを目当てに海外から日本に来るのか疑わしいということだろう。
 実際、昨年秋に公表された、日本政策投資銀行などの訪日外国人旅行者の意向調査では、IRができたら行きたいとの答えは60%に達したが、カジノに行きたい人はわずか7%だった。
 これでは、海外の富裕層に日本でお金を落としてもらうのは夢物語で終わりそうだ。詳細な経済効果の試算を示すよう、政府は国会論議で再三求められたが、最後まで答えなかった。効果の乏しさは、国も気が付いているのではないか。
 急がれるのは依存症対策だ。国会審議で抜け穴の多さが露呈した。例えば日本人には週3回の入場規制を設けたが、1回の入場で24時間以内は自由に出入りできるという。日付をまたげば、実質的に週6日通える。これでは規制とはいえまい。
 カジノ事業者が入場者に金を貸し付けできることも問題だ。2カ月間は利息は付かないが、それを過ぎると年14・6%の遅延損害金が発生するという。
 しかもカジノ事業者は貸金業法の対象外となる。社会問題になった多重債務者の救済のため導入された、年収の3分の1を超す貸し付けを原則禁じる「総量規制」を守らなくていい。
 カジノ事業者は債権を譲渡することもできるという。暴力団をはじめ反社会的集団につけ込む隙を与えないか懸念される。
 政府は今後、国際会議場やホテルの規模、カジノゲームの種類などを決める。331項目にも上るのは細部の詰めを欠く法律だった証しだろう。国会審議を経ない政省令などで決められるが、政府は理由や経緯を国民にきちんと説明すべきである。
 共同通信社が21、22日に実施した世論調査では、IR整備法反対は64・8%に上り、賛成の27・6%を大きく上回った。国民が依然不安や抵抗感を根強く持っていることは間違いない。それを解消する責任が国や、誘致を目指す自治体にあることを忘れてはならない。
 競馬などの公営ギャンブルや、パチンコなどの市場は30兆円規模で世界有数という。依存症が疑われる人は、約320万人に上るとの推計もある。
 さらにカジノが加われば、賭博大国の道まっしぐらではないか。解禁して、ばら色の未来が開けるのか。カジノ頼みの地域振興・経済成長で果たしていいのか。あらためて問い直さなければならない。


NHK番組で印象操作か?カジノ誘致世論でおかしな円グラフ
 毎週金曜夜に近畿圏で放送され、各地の社会問題から芸能、文化、スポーツまで幅広く扱う、NHK「かんさい熱視線」。20日に放送された「関西にカジノ!?〜IRの光と影〜」の回において、世論調査の結果を表した円グラフが明らかにおかしいとの声が上がっている。
 IR誘致について「賛成17%」「反対42%」「どちらともいえない34%」「無回答7%」。しかし、放映された円グラフは、どう見ても34%の「どちらともいえない」の方が、42%の「反対」よりも面積が広いのだ(写真=ツイッターから)。まるでNHKがカジノ誘致に反対している人を少なく見せようとしたと受け取られかねない。
 実際にツイッター上では、「『反対』が42%で『どちらとも言えない』は、それより少ないハズなんですが」「まったくヒドイ! 印象操作」と指摘する投稿がいくつも上がっている。
 同番組では、4年前にも「出家詐欺」を扱った番組で“やらせ”が発覚し、BPOから「重大な放送倫理違反があった」と指摘された“前科”もある。
 円グラフを作成した経緯について、NHK広報部に質問書を送ったところ、次のように返答してきた。
「円グラフでは数字は正しく表記していましたが、作成時にミスがあり面積に誤りがありました。翌日の再放送で円グラフを修正して放送したことに加え、番組ホームページで訂正を掲載。今後、このようなことがないようにチェックを徹底していきます」
 日頃から政権寄りの報道をしていなければ、「印象操作」を疑われずに済むのに……。


補助金もらう立場にいながら…加計学園が愛媛県の要求無視
 血税を使っているという自覚はあるのか――。
 愛媛県今治市に獣医学部を新設した加計学園のことである。補助金をもらう立場にいながら、県の要求をガン無視しているのだ。
 愛媛県の中村時広知事は19日の会見で、県議会で加計側に説明責任を求める決議が出されたことについて、「(説明責任を果たすのは)当たり前のこと」とくぎを刺した上で、こう続けた。
「大きな災害の中で、財源のやりくりなども、これからいろいろと大変になる。そういう中で、学園に対するお金も貴重なお金。(説明を求めるのは)県議会での全会一致の決議という重い決議なので、受け止めていただけるものと信じている」
 ところが、学園側は、加計孝太郎理事長が先月19日に30分足らずの会見を開いてから、ずーっとダンマリなのだ。
 加計に支出される約93億円の補助金のうち、県は約31億円を負担する。一方で、西日本豪雨による県内の農林水産関連の被害額は、23日の時点で約433億円に上り、“台所事情”は厳しさを増している。
 学園に改めて公の場で説明する気があるか問い合わせたが、期日までに回答はなかった。被災者をバカにするにも程がある。


通常国会閉幕 立法府の役割はどこへ
 通常国会が閉幕した。安倍政権が最重要課題と位置付けていた働き方改革関連法をはじめ、カジノを含む統合型リゾート施設(IR)整備法、参院の定数を増やす改正公選法などが成立した。日本の将来に大きく関わる法律にもかかわらず、議論が尽くされないままに、与党が「数の力」で押し切ってしまった。これが国権の最高機関である立法府のあるべき姿であろうか。言論の府としての存在意義が問われる。
 国会最終盤の焦点となったIR整備法は、こんなに急いで成立させなければならなかったのか。特にギャンブル依存症対策の詳細な仕組みをはじめ331項目が国会審議の不要な政省令などに委ねられている。このためカジノの具体的な在り方まで踏み込めず、議論はすれ違いに終わってしまった。
 西日本豪雨の被災地で不明者の捜索などが懸命に続けられている中で、担当の石井啓一国土交通相が審議に張り付いたことは被災者や国民にどう映っただろうか。理解を得られたとは到底思えない。
 参院の定数を6増やす改正公選法の審議も同様である。自民党の提案はあまりに唐突だった。自民党による合区選挙区の現職議員の救済目的があからさまであり、党利党略以外の何物でもない。民主主義の根幹をなす選挙制度の改正は与野党の幅広い合意が不可欠である。にもかかわらず与党が野党との合意点を見いだす努力を放棄し、強引に成立させてしまった。
 今国会の看板でもあった働き方改革関連法は、一部の専門職を労働時間の規制から外す高度プロフェッショナル制度(高プロ)が盛り込まれた。不適切なデータが表面化し、裁量労働制の対象拡大が削除されたが、高プロに対して長時間労働を招くのではといった懸念は払拭(ふっしょく)されないままだった。
 一方で、森友・加計(かけ)学園を巡る一連の問題はいまだ真相解明には程遠い。なぜ森友学園に格安で国有地を払い下げたのか、なぜ財務省は公文書を改ざんしたのか。加計学園の獣医学部新設のプロセスに安倍晋三首相は本当に関与していないのか。問題に幕を引いてはならない。閉会中審査を利用して解明すべきである。
 追及する野党側にも問題があった。野党の第1会派が衆院で立憲民主党、参院で国民民主党とねじれ、足並みが乱れてしまった。野党の対応がばらばらで、「安倍1強」に対抗するには残念ながら力不足だった。
 政府にとって触れられたくない問題は答弁をはぐらかし、与党は十分な審議がなされなくとも時間切れとして「数の力」で押し切る。長期政権のおごりと与党の傲慢(ごうまん)さばかりが目立った半年間だった。こんな国会運営がまかり通っていいはずがない。議会制民主主義は深刻な危機に直面していると指摘せざるを得ない。


水道事業見直し 水に理解を深める好機
 先の通常国会で、水道事業の運営を見直す水道法改正案は今月初めに衆院を通過、参院に送られたものの成立が見送られた。西日本豪雨の発生と重なり、対策が急を要する中で、他の重要法案の審議時間を確保するためだ。
 その結果、参院議員定数を6増する改正公選法や、カジノ解禁を含む統合型リゾート施設(IR)整備法の成立が優先されたことには釈然としない印象が残る。
 公選法改正は自民党の党利党略優先との批判を引きずるものの、来年に参院選を控え「1票の格差」や「合区」問題に対応せざるを得ない必要そのものは認められよう。だがカジノ法案は、水道事業の見直しを上回る緊急性が認められるだろうか。
 内閣法制局のサイトにある水道法改正案の提出理由には「…水道施設の老朽化等に対応し、水道の基盤の強化を図るため…」と、その目的が記される。折しも西日本豪雨に伴って11府県で約27万戸が断水したのは、老朽水道管の破断が主因とされる。
 先月半ばには、大阪府北部地震による断水や漏水が随所で発生。与党は「水道管の老朽化対策は緊急課題」として法案の早期成立を目指した。こうした経緯に照らせば、その先送りとカジノ優先が国民生活に向き合った判断とは認め難いものがある。
 高度成長期に普及が進んだ水道は、管路などの老朽化に伴う漏水や破損事故が各地で発生。一方、運営する市町村などの事業者は人口減による収入源や人員不足で設備更新もままならない。県内の現場からも「抜本改革が不可欠」との声が聞こえる。
 政府の改正案は、課題克服へ水道事業の広域化と民営化を目指す内容。具体的には、水道施設の所有権は自治体に残したまま、運営権を民間に売却する「コンセッション」方式を導入するという。
 メリットは民間の技術や資金力を生かすことで運営の効率化が期待できること。片や本来的に営利を目的とする民間企業が、水資源の管理という極めて公共性の高い事業になじむかどうかという懸念もある。衆院では、国民の命を支える水の安全・安心や安定供給に確証がないとして、野党6党が反対した。
 水道事業の民営化率が高い欧州では、パリ市などで再び公営化する動きもある。合理性や採算性だけで民営化の是非を判断するのは早計。先送りで法案を吟味する時間ができたことを、与野党とも無駄にするべきではない。
 改正案は秋にも予定される次期国会で改めて成立を目指すことになる。空気と並び、われわれの命綱である水に理解を深める好機。国会の議論に関心を高めたい。


国を挙げた外国人観光客誘致の明暗
 ★確かカジノ導入も、ばくちの合法化の議論よりも外国人観光客を増やすための材料のような理屈もあったような気がする。17年の1年間で日本を訪れた外国人旅行者の人数は過去最多の2869万900人で今年はそれを更新する勢いだ。来年はラグビーワールドカップ、20年は東京オリンピック(五輪)で政府は訪日客4000万人、消費額8兆円の目標を掲げてさらなる訪日外国人向けのPRにいそしむだろう。消費増への期待が高いのだろうが、既に一時の爆買いも落ち着きを見せ、大量流入に対するきめ細やかさや、訪日外国人の嗜好(しこう)も多様化している。 ★1つは全国の観光地の情報が訪日観光客にいきわたっていて、日本人でも知らないような観光地に限らず魅力や絶景、味覚を楽しむものが増えた。一方、都市部には事実上の移民ともいえる在留外国人があふれかえる。都内のコンビニや中華料理屋では店員の日本人を探すほうが難しい。在留外国人は約300万人といわれるが、実態はもっと多いのではないか。 ★1992年に開かれたスペインのバルセロナ五輪。スペイン政府はそれ以降、観光客の誘致を続け、今では世界屈指の観光都市になった。ところが住民は自らの生活に不自由を感じたのか「観光客は帰れ」というモードだという。オランダ・アムステルダムも観光に力を入れたものの、住民からは「都市と観光はなじまない」と都市に観光客が流入することで都市機能が失われ、都市としての魅力がなくなることへの懸念が広がっているという。政府が数字の目標を掲げたことで、官民挙げて支援をして多くの訪日客が訪れるだろう。そこでは本当の日本の魅力を知ってもらいたい。日本はもうこりごりなどと思われないようにするには目標数値など掲げないほうがいい。

[日米原子力協定] 核燃サイクル見直しを
 日本に原発の使用済み核燃料を再処理してプルトニウムを取り出し再利用することなどを認めた日米原子力協定が、30年の「満期」を迎え自動延長された。
 今後は一方が通告すれば6カ月後に協定は終了し、日本は再処理ができなくなる。
 再処理で取り出したプルトニウムをウランとの混合酸化物(MOX)燃料にして再利用する核燃料サイクル事業は、日本の原子力政策の根幹となってきた。
 その基盤である協定が極めて不安定な状態になった。これを機に政府は再処理からの撤退を含め、原子力政策を抜本的に見直す必要がある。
 1955年に最初の協定が結ばれて以来、米国は日本の原子力政策の後ろ盾となってきた。プルトニウムは核兵器に転用できる物質だが、非核保有国の日本が特例的に再処理を認められてきたのはこの協定があったからだ。
 だが、核燃サイクルの中核となる高速増殖炉の開発がなかなか進まず、原型炉もんじゅの廃炉で完全に頓挫。その代わりにと打ち出した、通常の原発でMOX燃料を燃やすプルサーマル発電も原発再稼働が進まず、停滞している。
 その結果、日本が国内外に保有するプルトニウムは核兵器6000発分に相当する約47トンに膨れ上がった。青森県六カ所村の再処理工場が稼働すればさらに増えるのは間違いない。
 使い道の見通しが立たないプルトニウムをため込むばかりでは、日本が核兵器保有を目指していると誤解されても仕方あるまい。
 米朝首脳会談が実現し、国際社会が北朝鮮の完全非核化を求める中、日本の余剰プルトニウムが北朝鮮に不用意な口実を与えるような事態は避けたい。
 政府は新しいエネルギー基本計画で、プルトニウムについて「削減に取り組む」と初めて明記した。ただ、米国側で高まる保有量増大への懸念に配慮して急きょ盛り込んだ経緯があり、具体的な削減策があるわけではない。
 唯一の消費策と言えるMOX燃料にしても、稼働可能な対応炉は現在3基しかなく、年間1.5トン程度しか消費できない。
 おまけにMOX燃料は、ウラン燃料より8倍も高価で米国は既に利用推進を断念しているという。
 こうした現状で日本が再処理を続け、核燃サイクル政策を維持することに内外の理解が得られるだろうか。
 日本の核燃サイクル政策は既に行き詰まっている。経済性と安全保障の観点から、政府には国策転換の決断が求められる。


くりぃむ上田が赤坂自民亭に続き安倍首相を痛烈批判!「特定秘密保護法以降、ひとつも丁寧に説明してもらった覚えない」
 カジノ法案や高プロなど悪法の数々が強行採決された“最悪の国会”が閉幕したが、安倍首相は会見で「我が国が次の時代に向かって大きな一歩を踏み出した、そういう国会になったと考えている」などとワケわからない総括をした。豪雨災害のなか、お友達の利権のためにカジノ法案の審議を強行し、国民の生活を置き去りにした政権の問題は、閉会後も一層追及されねばならないのは言をまたない。
 そんななか、本サイトでは先日、くりぃむしちゅーの上田晋也が14日放送の『上田晋也のサタデージャーナル』(TBS)のなかで、例の赤坂自民亭の一件を強く批判したことを紹介した(http://lite-ra.com/2018/07/post-4140.html)。
 マスメディアが弱腰のなか、「えひめ丸の事故のとき、森喜朗首相がゴルフやってて退陣まで追い込まれたじゃないですか。僕はまったく同レベルの話だと思う」とまで踏み込んだ上田の発言は大きな共感を呼んだ一方、ネット上ではまたぞろ安倍シンパのネトウヨたちが〈上田晋也は反日左翼〉〈上田晋也も極左マスゴミの操り人形に成り下がったな〉などと攻撃を仕掛ける事態となっている。
 あきらかな政治の国民軽視に対して苦言を呈しただけで「反日極左」呼ばわりする頭の悪さは毎度のことだが、しかし、人気商売のタレントにとってはときに命取りになりかねない。実際、ネトウヨの批判や電凸(放送局などへ電話クレーム攻撃)によって、どんどん政治的発言を封じ込められてきた芸能人を本サイトはごまんと見てきた。
 そんなことから、くりぃむ上田も、ネトウヨからの攻撃を受けて、政権に対するまっとうな批判のトーンが弱まってしまうのではないか。そんな懸念を抱いていたのだ。
  しかし、それは杞憂に終わった。21日放送の同番組でも上田は恐れることなく、赤坂自民亭の問題に対する批判を繰り返し述べたのだ。それだけでなく、政権による乱暴な国会運営を正面から批判、さらに与党が強行成立させた議員定数増の改正公職選挙法についても、実に当を得た指摘をしたのである。
 まず、番組では最初のVTRのなかで、赤坂自民亭について麻生太郎財務相が「いろいろな話をするという意味では極めて有効な手段の一つだと」「いいことだと思ってますから」「ああいう(批判的な)話で取られたのははなはだ残念ね」と擁護したことを紹介。スタジオトークにうつると、すぐに上田がこう切り込んだのだ。
「先週ね、この番組でも赤坂自民亭ね、あのタイミングでああいう会合をやるとはなんぞやと、大いに怒りましたけど。麻生さんがね『非常に有意義な会合だ』と。いや、そういうことを言ってるんじゃないんですよ。あのタイミングでやること(が問題)。ああいう(気象庁の)発表もあってね」
 まさに上田の言う通りだ。何度でも繰り返すが、事実、5日14時の時点で、気象庁は「記録的な大雨となるおそれ」と大雨では異例の緊急会見を開き、17時台には「厳重な警戒」を呼びかけ、十数万人に避難指示や勧告が出されていた。にもかかわらず、安倍首相ら政権幹部は内輪の酒盛りで騒いでいたのだ。政府としてなすべき対応をなおざりにしていたのは明らかであり、それを「有意義な会合」などと言うのはスリカエにもほどがある。
 しかも、上田はその前の週の放送で赤坂自民亭に対する怒りを表明したことを自ら持ち出した上で、もう一度、その問題点を指摘したのだ。ネットで「反日極左」などと言われようが、おかしいことはおかしいと言い続けるという、上田の決意表明のようにも思えてくるではないか。
くりぃむ上田「特定秘密保護法以降、1個も丁寧に説明していただいた覚えはない」
 実際、上田はその後も政権や法案の問題点について鋭い指摘を連発。たとえば参議院の議員定数を6増加する公選法改正案についても、「あれだけね、(安倍首相は)力強く『定数削減をします!』と言っておきながら、ねえ、人口は減っている、消費税は上がる、国民一人一人の負担は増えるにもかかわらず、定数を6も増やすというのは」と真っ向から疑義を呈したのだ。
 これは、安倍が野党時代の2012年党首討論で「私たちの選挙公約においてですね、定数の削減と選挙制度の改正を行なっていく、こう約束しています。いまこの場で、そのことをしっかりとやっていく! 約束しますよ!」と大見得をきり、首相に返り咲いてからも「身を切る改革」と連呼していたことを念頭に置いた発言だ。ようは「身を切る」とアピールしておきながら、実際には国民の負担を増やす安倍首相のアベコベと嘘を、上田は端的に指摘しているのである。
 さらに上田は、話題を振られたゲストのミッツ・マングローブが、定数6増は一票の格差を是正するためという面もあるとコメントしたこと対しても即座に反論。「でも他に方法があるわけでしょ、(定数を)6増やさなくても。一票の格差を是正するためには」とつっこんだ。
 これもその通りで、番組でもジャーナリストの龍崎孝氏が解説していたように、定数6増のうち4増にあたる比例区で、合区で候補者を立てられない県から優先して当選させる「特別枠」をつくる改正案は、実際のところ司法が指摘している一票の格差を解消するものではなかった。結局は、議員を増やしたいだけのお手盛りの法案なのである。
 しかも、上田がすごかったのは、これで話を終わりにしなかったことだ。上田は改正公選法のような合理的説明のつかない法案を、次々に強行成立させ続けている安倍首相の態度を、こう強く批判したのだ。
「なんて言うんでしょうね、あの特定秘密保護法案のときですかね、(法案を)強引に通して、『ちょっと私も説明不足でした』と安倍総理がね、『今後、真摯に丁寧に説明していきたい』とおっしゃいましたけど。あれ以降、1個も丁寧に説明していただいた覚えはないんですけどね。どの法案もただ強引に通して、今回も党利党略で拙速に決められた感が非常にあるんですが」
 振り返ってみれば、特定秘密保護法にしても安保法制にしても共謀罪にしても、有権者の多くが反対しているなか、安倍首相は「国民に丁寧に説明し続ける」と強弁を重ねながら数の力で強行成立させていった。そして、一度法案を通してしまえば知らん顔して、その「丁寧な説明」とやらを続けた試しはない。ようするに、国会会期中のみ殊勝なことを言っているだけで、あとはやりたい放題というわけだ。その意味でも、上田の批判は極めて筋が通ったものと言う他ない。
 本サイトでは、上田が赤坂自民亭を痛烈に批判した14日放送回を紹介する記事の中で、これまで目立って政権批判をしてこなかった上田が、ここまで怒りの声をあげたのは、安倍首相の暴挙のあまりの酷さゆえではないかと指摘した。だが、特定秘密保護法のころから安倍首相の二枚舌を見抜いていたということは、もしかすると、上田は今になって政権の問題点を指摘するようになったというよりも、ずっと前から、そのヤバさに気がついていたのではないか。そんな風にも思えてくるのだ。
 いずれにしても、“権力のウォッチドッグ”であることを放棄した現在のテレビ界では、安倍応援団コメンテーターばかりが重宝され、日和見のお笑い芸人やタレントがワイドショーや情報番組を仕切っている。そのなかにおいて、上田のようなスタンスは貴重だ。くりぃむ上田には、ぜひ、安倍政権の横暴や怠慢を徹底批判する気骨をこれからも発揮し続けてもらいたい。(編集部)


あした元気になあれ 座席、倒していいですか=小国綾子
 あなたは新幹線で座席を倒す前に「倒していいですか」と後ろの人に断りますか? そんなことを片っ端から聞いて回っている。
 発端は実業家、堀江貴文さんのツイッター。新幹線で「席を倒していいですか?」と聞かれ、<ウゼェ。勝手に倒せや。そうやって何でもかんでも保険かけようとすんなボケ>と不快感を表すツイートをしたのが賛否両論を呼んだのだ。それを報じた記事のコメント欄を読んで、びっくり。「(断ってから倒すのが)日本人として当然のマナーだろ」なんて声まで。
 実は私、これまで一度も声を掛けたことがない。相手を驚かせないようゆっくり倒すだけ。逆に、断りなく座席を倒されても平気。だから断りなく座席を倒されるのが不快な人もいるとは知らなかったのだ。ああ、ごめんなさい。
 友人知人に聞いて回って、さらに驚いた。意見は見事に真っ二つ! 「声を掛ける派」は「当然のマナー」「そうしてもらえないと自分も不快」というし、「声を掛けない派」は「リクライニング設計の座席なのに許可いる?」。何、この暗くて深いミゾ。
 「リクライニング問題」は日本特有ではない。特に、狭い飛行機では深刻なようで「座席を倒す時のエチケット」を説く英文サイトは山ほどある。米国の質問掲示板サイトでは「事前の声掛け」や「倒す角度」をめぐる論争も。
 JR東海にも聞いてみたが、特にルールを決めているわけじゃないそうだ。座席を倒す際は「後ろの席のお客様のご様子に留意して……」あたりが公式見解。
 たかが座席されど座席。どうしたもんかとネット検索していたら、こんな助言を見つけ、笑ってしまった。「声を掛けてもらわないと不快な人もいれば、逆に声を掛けられるのが不快な人もいる。相手を邪魔しないよう、口ぱくで座席を指さしながら倒す旨を伝えるといい」だって。うーん。
 この手の話は、何がマナーか、という「正しさ論争」をしても、平行線をたどるだけ。むしろ「私の常識は誰かの非常識」ぐらいに理解し、互いの感じ方の違いを受け入れ、ほどほどで折り合いをつけるのが平和なんじゃないかな。
 そんなわけで私は今度、新幹線に乗ったら、後ろの人に笑顔で会釈しつつ、ジワリジワリと座席を倒すってのを試してみるつもり。皆さんはどうしていますか?(統合デジタル取材センター)