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Au Japon, la communauté LGBT se mobilise contre le ≪ discours de haine ≫ d’une députée
Mio Sugita, élue du parti au pouvoir, a qualifié les lesbiennes et les gays de personnes ≪ non productives ≫, ajoutant : ≪ Je me demande s’il faut utiliser l’argent des contribuables pour elles. ≫
Le drapeau arc-en-ciel des LGBT (lesbiennes, gays, bi et trans) a flotté vigoureusement, les 27 et 28 juillet, à Tokyo et Osaka. Les Japonaises et Japonais ont bravé le typhon Jongdari pour manifester et exiger la démission de la députée Mio Sugita, qu’ils accusent d’avoir tenu un ≪ discours de haine ≫. Elue du Parti libéral démocrate (PLD) au pouvoir dans le département de Hyogo (ouest), la députée a qualifié, dans une interview publiée le 18 juillet par le magazine Shincho 45, les personnes LGBT de ≪ non productives ≫, car ≪ ne pouvant pas se reproduire ≫.
Je me demande s’il faut utiliser l’argent des contribuables pour elles ≫, a ajouté celle pour qui une société acceptant des relations homosexuelles risque l’effondrement. Elle considère également un média parlant des couples de même sexe comme pouvant encourager les personnes ≪ capables de vivre une romance normale et de se marier ≫ à ≪ devenir homosexuelles ≫.
Ses propos ont suscité une vague d’indignation et un appel à manifester. A Tokyo, des milliers de personnes se sont rassemblées devant le siège du PLD, appelant à lutter contre les discriminations et déplorant que l’élue résume la vie humaine à la procréation. ≪ C’est comme si on m’avait dit que je n’avais pas le droit de vivre ≫, a déclaré une participante lesbienne.
L’homosexualité n’est pas la définition du malheur. Ce sont des remarques discriminatoires comme celles de Mio Sugita qui nous rendent malheureux ≫, a par ailleurs réagi Taiga Ishikawa, l’un des premiers responsables politiques japonais – de l’opposition – ouvertement homosexuel. Pour lui, outre leur aspect discriminatoire, les propos de Mio Sugita ≪ ternissent considérablement la réputation du Japon ≫ à l’approche des Jeux olympiques de 2020 à Tokyo.
La situation des LGBT évolue lentement
Les critiques sont d’autant plus vives que les réactions du PLD sont apparues mitigées. Si Shunsuke Takei, ancien secrétaire parlementaire aux affaires étrangères, estime que les propos de Mme Sugita ne sont ≪ pas de la politique mais simplement un discours de haine ≫, le secrétaire général du parti, Toshihiro Nikai, a refusé de les condamner. ≪ Hors des positionnements politiques, différentes personnes affichent des points de vue différents ≫, a-t-il simplement déclaré.
L’ambiguité de M. Nikai rappelle qu’en novembre 2017, Wataru Takeshita, autre cacique du PLD, avait estimé que les partenaires de même sexe ne devraient pas être invités aux réceptions de l’empereur Akihito. Le premier ministre Shinzo Abe a exprimé, en 2015, des réserves sur le mariage pour tous. Lors des législatives d’octobre 2017, le PLD a promis de faire adopter une loi pour une meilleure considération des LGBT. Elle se fait toujours attendre.
La situation n’évolue que très lentement au Japon, même si certaines municipalités, comme Sapporo (Nord) reconnaissent les unions de personnes de même sexe, et si le ministère de l’éducation a inclus en 2017 les LGBT dans sa politique de lutte contre le harcèlement à l’école. Mme Sugita, elle, n’en est pas à ses premières polémiques. Appartenant à la frange la plus nationaliste du parti, elle nie l’existence des femmes dites ≪ de réconfort ≫, contraintes de se prostituer pour les soldats de l’armée impériale nippone, et critique les femmes qui tentent de développer le mouvement #metoo au Japon.
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カントオク1日目です.1時間弱遅れですが,暑い.ランチ行こうとしたらもう終わりましたって.別のお店を探したけど,酷暑です.
お京阪でトラブルのせいでツイシン?よくわからないけどどうする?

港の社交場 希望照らす 宮城・南三陸に震災後初のスナック開店 「夢の続き」義姉とともに
 東日本大震災で被災した宮城県南三陸町志津川で、7年ぶりにスナックの明かりがともった。「地元で再開できるとは思っていなかった。かつての常連客の後押しで夢の続きが始まった」。スナック「愛に恋」をオープンさせたママの小山智美さん(49)は古里で念願の再出発を果たした。
 スナックは海の近くでかさ上げされた商業地に建つ。28日夜、開店を待ちわびた客が続々と訪れ、約50平方メートルの店内ににぎやかな笑い声が響いた。
 小山さんは開店目前に体調を崩して今月中旬に手術を受けたが、28日にオープンしたい理由があった。この日は長男裕人(ゆうと)さんの29歳の誕生日。無事開店できた安堵(あんど)感に浸りながら、酒を飲んだりカラオケを歌ったりして楽しむ客の姿をうれしそうに見詰めた。
 震災前は旧町役場近くでスナック「オレンジ」を義姉の大内恵子さん(53)と営んでいた。水産業が基幹産業の町での商売。漁師の客も多く、小山さんは「長靴を履いたままや腕に魚のうろこを付けて来るお客さんもいた」と懐かしむ。
 小山さんは志津川で生まれ育ち「いつか自分の店を持つのが夢だった」。だが独立から4年目、震災に見舞われた。
 借りていた店舗が津波で流失し、震災後は独立前に勤めていた登米市内のスナックで働いた。地元での再開は諦めていたが、昨年、登米の店を訪れたオレンジ時代の常連客に背中を押された。
 志津川にかつて15軒ほどあったスナックは震災の影響で多くが廃業に追い込まれた。町民から社交の場でもあるスナックの復活を望む声があっただけに、町のにぎわいづくりにつながりそうだ。
 「気軽に会いに来てもらえるアットホームな店にしたい」と小山さん。大内さんは「ママを支え、店を盛り上げたい」と語る。地元で愛される店を目指し、再び二人三脚で新たな一歩を踏み出した。


熊谷さんの短編舞台化「ラッツォクの灯」 モデルの地気仙沼で上演 「被災者の支えになりたい」
 仙台市在住の直木賞作家熊谷達也さんの小説を原作にした舞台「ラッツォクの灯」が28日夜、作品のモデルの地となった気仙沼市で上演された。
 東日本大震災後、熊谷さんが描き続けている「仙河海(せんがうみ)」シリーズのうち、短編集「希望の海 仙河海叙景」(集英社)の一編を舞台化した。
 劇団「黒色綺譚(こくしょくきたん)カナリア派」を主宰し、母親が気仙沼市出身の赤澤ムックさんが脚本・演出を手掛けた。同劇団に所属し、演劇ユニット「コマイぬ」を主宰する石巻市出身の芝原弘さん(36)らが出演した。
 津波で家族や家を失い心がすさんだ、芝原さん演じる翔平が止まっていた時と向き合い、一歩を踏み出す物語だ。
 会場はカフェ「K−port」で、海に面したガラス戸を開け、外に出て演じるシーンもあり、約80人の観客は1時間半ほどの公演をじっくり鑑賞した。
 熊谷さんの小説を初めて舞台化したこの作品は昨年11月、石巻市で上演された。その後、熊谷さんが芝原さんに気仙沼での再演を提案した。
 熊谷さんは「ぜひ気仙沼で上演してもらいたかった。作品に新たな命を与えてくれた」と語った。芝原さんは「被災した方の支えになるような芝居をしていきたい」と述べた。
 熊谷さんは教諭として気仙沼中に勤務した経験があり、当時同校に在籍した市民が上演に協力した。協力者の一人で、まちづくり団体「気楽会」代表の小山裕隆さん(40)は「時間の経過とともに忘れかけていたものを思い起こさせてくれた」と感謝した。


復興政策の課題 見つめ直す 日本学術会議と東北大、仙台でシンポ
 科学者組織の日本学術会議と東北大は29日、シンポジウム「東日本大震災後の10年を見据えて」を、仙台市青葉区の東北大川内南キャンパスで開いた。被災地で研究を続ける識者や前仙台市長の奥山恵美子氏が講演し、復興政策や防災の課題を指摘した。
 市民ら約150人が参加。東北大災害科学国際研究所の佐藤大介准教授(江戸時代史)は、被災地で歴史資料を修復・保存する活動を紹介し「過去の自然災害の被害が分かり、防災の基礎にもなる」と述べた。地域の資料を保存する活動を、被災者の自尊心の回復につなげる心理学分野の研究も紹介した。
 横浜国大大学院の吉原直樹教授(社会学)は、東京電力福島第1原発事故の被害を受けた福島県大熊町の復興政策を「避難住民の早期帰還を重視するあまり、住民同士の分断を招いている」と指摘。避難先から戻らない住民も含めたコミュニティー維持など柔軟な施策を求めた。
 奥山前市長は震災後の市の対応を振り返り「高齢者や障害のある人のための福祉避難所を開設できず、サポートも不十分だった」と反省点を挙げた。民間賃貸住宅を借り上げる「みなし仮設住宅」制度の事務手続きの複雑さを強調し、法改正による改善を訴えた。


河北春秋
 防護服に身を包み、雑草をかき分け進んだ先に古木があった。樹齢百年超。幹の太さは1メートル近く。四方に伸びた枝には直径2、3センチのナシの青い実が幾つもなっていた。もう何年も手入れがされていないというのに、生命力の強さに驚く▼東京電力福島第1原発で全域避難が続く福島県大熊町の「関本農園」。関本好一さん(83)の祖父が1913(大正2)年に開いた。一帯は水利が悪く、水稲が作れない荒れ地だった。現金収入を得るため選んだのがナシ栽培だったという▼果物はぜいたく品。作るのはまかりならん−。太平洋戦争末期、当局にナシの木を切るよう命じられた。親たちが幹だけを残したナシ畑に芋などを植えていたのを関本さんは覚えている。平和な時代が訪れ、自由に作付けができるようになった▼関本さんは自宅脇に直売所を開くなどして大半を農協を通さずに販売。キウイ栽培などにもいち早く挑戦した。経営が軌道に乗った後は息子に農園を任せていた。開園時に植えられた古木を「記念樹」として大切にしてきた▼原発事故前、町には約40軒のナシ農家があった。避難指示が続く町内ではいまだに栽培できず、避難先で営農を続けている農家もいないという。代々の汗が染み込んだナシ畑が復活する日は来るだろうか。

遺族側の答弁書 8月提出へ
震災の津波で犠牲になった石巻市の大川小学校の児童の遺族が訴えた裁判で、石巻市と宮城県が上告を申し立てたことに対し、遺族側は、受理しないよう求める答弁書を来月、最高裁判所に提出することを決めました。
石巻市の大川小学校では、震災の津波で児童74人と教職員10人が犠牲になりました。
このうち23人の児童の遺族が裁判を起こし、2審の仙台高等裁判所は、ことし4月、事前の学校の防災対策に不備があったことなどを認め、石巻市と宮城県に14億3000万円あまりの賠償を命じる判決を言い渡しました。
石巻市と宮城県は判決を不服としてことし5月に上告し、「2審判決にある、事前の学校の防災対策の内容は、教員に極めて高度な義務や非現実的な回避義務を課すものだ。国家賠償法の『過失』の解釈を誤っており、法令違反がある」などとする上告理由書を提出しました。
これに対し、遺族側は、上告の棄却を求めるとともに、上告を申し立てたことに対し「上告する理由がない」として受理しないよう求める答弁書を来月24日、最高裁判所に提出することを決めました。
遺族側の弁護士は、答弁書の具体的な内容については今後さらに検討するとしています。


聖火はまず東松島に運ぶ計画
2020年東京オリンピック・パラリンピックの組織委員会は、聖火リレーの聖火について、ギリシャで採火式を行ったあと、まずは東松島市に運んでくる計画を明らかにしました。
組織委員会は、東日本大震災の被災地での大会への機運を盛り上げたいとして、大会の重要事項を決める理事会を、福島県にある「Jヴィレッジ」で初めて開催し、福島県の内堀知事や宮城・岩手両県の副知事らと意見を交わしました。
会議の冒頭で組織委員会の森会長は、「復興五輪として東北を応援しようという点は、大会招致以来の源流だ」と述べ、2020年の3月26日に福島県を出発する聖火リレーの聖火について、ギリシャで採火式を行ったあと、まずは被災地の東松島市にある航空自衛隊の基地に運んでくる計画を明らかにしました。
このあとの会見で森会長は、採火式の時期について、東日本大震災から9年となる3月11日に行いたいという意向を示し、聖火は、リレーに先だって、宮城、福島、岩手の3県で「復興の火」として各県で2日間ずつ展示する方針だということです。
また、大会期間中の暑さ対策の一環として、夏に生活時間を早める「サマータイム」の導入をめぐり、森会長は「2時間早めたい」と述べ、組織委員会として政府に働きかけていく考えを示しました。
【復興五輪へ新たな取り組みも】
東京オリンピック・パラリンピックの組織委員会は、被災3県との意見交換会の中で、聖火リレーや競技以外の面でも被災地を後押しする、新たな取り組みを検討していることを明らかにしました。
取り組みの一つが、震災での支援に対する感謝や選手への応援の気持ちを伝える「モニュメント」で、被災地の中学生や高校生がモニュメントにメッセージを書き、選手村などに設置する計画です。
組織委員会によりますと、このモニュメントに、大会に参加した選手が返事のサインを書くことも検討していて、大会後は被災3県に移設したいということです。
また、被災地を含め全国各地の伝統工芸品を世界に売り出そうと、東京大会のライセンス商品の販売の仕組みも示し、今後、実施していきたいとしています。
このほか、被災地の子どもたちが大会を観戦したり、ボランティア活動を体験したりすることも検討していくことにしています。


道の駅「遠野風の丘」 素通り阻止へ誘客大作戦 釜石花巻道路の全線開通控え、通年企画や施設改修
 遠野市の道の駅「遠野風の丘」で、創業20周年記念の大掛かりな感謝祭が始まった。市内を横切る東北横断道釜石花巻道路の全線開通を見据え、道の駅で集めた観光客を周辺に回遊させる戦略だ。巨額投資による道の駅改修工事も進んでおり、まちを挙げて「素通り阻止」の誘客大作戦を展開する。(釜石支局・東野滋)
 月替わりで各種イベントを繰り出す通年企画「20周年感謝祭」は6月にスタート。来年3月までの立ち寄り客で前年同期比20%増の数値目標を掲げる。道の駅を除いた市の観光客数も2017年度から2万2000人増の45万人を目指す。
<交通量4割減少> 
 市内は15年12月に遠野インターチェンジ(IC)の利用が始まって以降、道の駅周辺の交通量が約4割も減少し、関係者に困惑が広がった。
 ただ、本年度中に全通する利用無料の釜石花巻道路は80キロの全区間にサービスエリアなどの休憩場所が1カ所もない。市観光交流課は「遠野ICは路線の中間点に位置する。下りてすぐの道の駅を、今からアピールすることが重要だ」と強調する。
 感謝祭の事業費1639万円はほぼ全額を市が支出し、運営は新設された市観光推進協議会が担う。観光に関係する地元の団体や事業者が結集した協議会にとっては、今後を占う試金石となる。
 しかし肝心の市内への観光客回遊策は「今後、協議会で練っていく」(市観光交流課)にとどまり、出遅れの印象は否めない。6月以降、天候に恵まれて周辺への波及効果が見え始めていただけに具体策づくりが急務だ。
<多額の累積赤字> 
 道の駅をはじめとする主要観光施設を指定管理する第三セクター遠野ふるさと公社にとっても、感謝祭は正念場になる。来場者や売り上げの減少で累積赤字が過去最大の4010万円に達しているからだ。
 特に盛岡市内の大型商業施設に進出したアンテナショップ「結いの市」は開設以来12年連続の赤字で、市議会からは存続を疑問視する声も上がる。
 菊池美之(よしゆき)常務理事は「釜石花巻道路全通後も盛岡圏からの誘客の重要性は変わらず、情報発信拠点として維持したい。地場産品の販売や雇用など公社が果たす役割は大きく、危機感を持って感謝祭に臨む」と理解を求める。
<観光の底上げに>
 市は20年度まで約10億7300万円を投じる道の駅改修計画を進めている。費用対効果の面でも一層の集客増は欠かせない。
 市観光推進協議会長で公社の理事長でもある本田敏秋市長は「道の駅へのてこ入れは公社への経営支援ではなく、集客力をさらに伸ばして活用していくための取り組み。遠野観光全体の底上げにつなげたい」と話す。


懸命プレー 泥んこバレー熱戦 大崎の休耕田で地区住民ら親交
 「泥んこバレーin小泉」が29日、大崎市古川小泉の休耕田で開かれた。参加者は泥だらけになって自らのプレーをアピールした。
 地区住民の交流を深めようと地元町内会の小泉親交会が企画。9回目の今年は23チームが出場した。参加者はぬかるみに足を取られながらも懸命にプレー。際どい判定には、サッカーのワールドカップで有名になったビデオ判定を求める姿も。熱戦の末、風来坊ワン(同市)が優勝した。
 初めて参加した古川北中1年の手嶋友哉さん(12)は「ぬるぬるしてジャンプもできなくて大変だったけど、とても楽しかった」と笑顔を見せた。


介護離職10万人/実効性ある対策が見えない
 家族の介護や看護を理由に仕事を辞めた人が昨年は9万9000人に上った。総務省が先ごろ発表した就業構造基本調査で明らかになった。
 政府は「介護離職ゼロ」を掲げるが、離職者は10万人前後で推移している。介護現場の人材不足にも改善の気配はなく、高齢化が進む中で国や企業のより実効性のある対策が求められよう。
 6月に総務省が公表した家族介護者の調査では、仕事を続けたいと思いながら離職した人のうち、その後に就職活動をしても再就職できない人が6割近くに上った。親の介護が必要になる中高年ともなれば、いったん離職すれば再就職はかなり困難になる。働ける時間の制約も加わり、正規から非正規に転じるケースも多い。
 介護休業制度は法改正で3回までの分割取得が可能になり、介護給付金も引き上げられた。しかし、調査では家族介護者の9割が利用したことがなく、その6割は制度の存在すら知らなかったという。
 先が見通せず、親が遠隔地にいればなおさら困難が増すのが介護だ。勤務先に休業制度があっても、取得時期に悩み、結局は退職を選ばざるを得ない現状も浮かび上がる。
 国は介護離職者のうち年1万5000人程度が在宅サービスや施設利用の不足が原因とみて、施設整備などで解消を図るという。団塊の世代が全て75歳以上になる2025年を控え、20年代初頭までに50万人分の受け皿を用意する方針を打ち出している。
 しかし、それを担う人材確保が進んでいない。厚生労働省によると、25年度には不足する介護職員が全国で33万7000人に上る見通しだ。
 現在でも職員不足で定員を下回る利用者しか受け入れられない特別養護老人ホームがある。短期入所(ショートステイ)サービスを停止する施設も珍しくない。過酷な労働の割に賃金は低く、離職率は高い。このため介護職員の求人倍率は、全職種平均の2倍を超えている。
 外国人労働者に政府は活路を求めるが、どれだけ定着するのか、現場の受け入れ準備ができているかなど、課題は多い。量も質も確保するためには、目に見える形での処遇改善は不可欠だろう。
 一方で、国は要支援など軽度の訪問・通所サービスを介護保険の枠組みから市区町村の「総合事業」に移すなど給付抑制の動きも進めている。助けがあれば家で暮らせる高齢者が支援を受けられなくなれば、従来の生活を維持するため家族が仕事を諦める事態になりかねない。
 「介護離職ゼロ」とは逆行する動きではないか。総合事業では地域格差や、利用者の経済力による格差も懸念される。介護保険の理念そのものが揺らぐ中で、要介護者は確実に増えていく。事態を改善するために腰を据えた取り組みが必要になっている。


最低賃金の引き上げ 国際競争力はまだ足りぬ
 パートやアルバイトなど働き方に関わらず適用される最低賃金が3年連続で3%引き上げられることになった。引き上げ額の目安は26円で、過去最大のアップだ。
 政府は最低賃金の目標値を1000円としている。このペースで引き上げが進めば、東京都は2019年度にも突破する。
 ただ、働き手不足は深刻だ。政府はベトナムから介護労働者1万人を招く計画を立てたが、すでに韓国の最低賃金は実質的に日本より高い。中国の諸都市も近年は大幅な最低賃金の引き上げを図っている。
 アジア諸国の高齢化は進んでおり、今の日本の最低賃金の水準では外国から介護労働者を集めるのは難しくなるだろう。国際競争力の弱さは否めない。
 フルタイムで働く人の平均賃金との対比では、日本の最低賃金は約40%の水準にとどまる。フランスは60%、イギリス、ドイツは50%前後で、日本は経済協力開発機構(OECD)加盟国の中では最低レベルにある。
 今国会で成立した働き方改革関連法では、長時間労働を是正するため残業時間に上限規制が設けられた。最低賃金を少し上回る程度の賃金で働いている非正規社員は多く、複数の仕事を掛け持ちしないと生活できない人もいる。非正規社員の長時間労働を改善するためにも、さらなる引き上げが必要だ。
 地域間格差も問題だ。諸外国では全国一律の最低賃金が一般的だが、日本は都道府県ごとにA〜Dの4ランクに分かれている。今回の引き上げで、東京は985円となるが、沖縄などは760円にとどまる。前年度よりさらに差は広がった。
 実際の賃金は物価など地域特性を理由とする差よりも、企業の規模や産業・職種による差の方が大きい。同じ内容の仕事なのに地域によって時給200円以上も差があると、最低賃金の低い地方からの労働力流出は進むばかりだろう。
 連合の調査では世帯収入は改善の傾向にあるものの、暮らしに関する将来の不安を感じている人は多く、消費の回復にはつながっていない。
 最低賃金の一層の引き上げと格差是正を進めるべきだ。税金や保険料を納める層が厚くなれば、社会保障制度の安定にもつながる。


国連人権理事会/米国の脱退は責任放棄だ
 超大国としての役割を自覚しなくてはならない。
 米国が国連人権理事会からの脱退を発表して1カ月余りが過ぎた。最近もヘイリー米国連大使が「国連最大の失敗」と主張するなど、批判を強めている。
 「自国第一主義」を掲げるトランプ米政権はこれまで、地球温暖化対策の「パリ協定」や国連教育科学文化機関(ユネスコ)など国際的な枠組みからの離脱を相次いで表明してきた。
 国際社会が積み上げてきた努力を、一方的に崩す姿勢には理解し難いものがある。
 米国が人権擁護の旗振り役を降りたのは、人権理に「イスラエルへの慢性的な偏見がある」という理由だ。親イスラエルの立場を鮮明にするトランプ政権は、イスラエルの批判の場に利用されているとして改革を求めていた。
 人権理はパレスチナ情勢に関して、イスラエル軍による自治区ガザへの軍事作戦などを非難する決議をたびたび採択してきた。だからと言って離脱という選択をするのは、責任放棄に等しい。再考を求めたい。
 12年前に発足した人権理は47カ国の理事国で構成される。国連加盟国の人権状況を監視し改善を促すなど、極めて重要な役割を担っている。
 国際的に人権への対応が主要な課題となっている中、トランプ大統領がそのことを十分理解しているのか疑問である。
 トランプ政権は、中国やベネズエラ、コンゴ(旧ザイール)など、人権を軽視しているとされる国が理事国になっていることも指摘している。
 ならば、人権理内にとどまって改革の先頭に立つのが、長年世界に人権重視を訴えてきた米国の責務ではないか。
 人道団体などからは米国の不在で人権理が弱体化し、被害者支援が難しくなるとの懸念も出ている。
 一方で英国やドイツなどが米国に苦言を呈しているのに対して、日本は批判を封印している。米国の姿勢を容認するという間違ったメッセージを世界に送ることになりかねない。
 人権理は、日本が北朝鮮による拉致問題を追及する場でもあった。国際世論を喚起するためにも米国の復帰を促すべきだ。


ヤマト過大請求 顧客への背信、目に余る
 宅配便の値上げで顧客に負担増を強いる一方で、引っ越し事業では料金の過大請求を続けていた。
 宅配便最大手ヤマトホールディングス(HD)の子会社ヤマトホームコンビニエンスが、法人向け引っ越し事業で8割の顧客に過大請求していた。過去2年間で計4万8千件、総額17億円に上る。
 ヤマトは会社ぐるみの不正を否定しているが、子会社の元支店長が先週記者会見し、組織的な水増し請求が行われていたと証言した。事実なら極めて悪質だ。
 ヤマトHDでは昨年、宅配事業を担うヤマト運輸で240億円もの残業代未払いが判明し、事業の抜本見直しを進めている。荷物の急増に伴う人手不足が背景にあるとして運賃値上げも実施した。
 宅配便という生活インフラを守るために値上げを受け入れ、負担を分け合う顧客の信頼を裏切った責任は重い。事態の全容を明らかにし、再発防止に努めるべきだ。
 引っ越し料金は実際に運んだ荷物の量に基づいて請求されるのが一般的なルールだ。だがヤマト側によると、実際の荷物量が事前の見積もりより少なかったのに、見積額のまま請求していた。
 個人向けは、当日に依頼者と荷物量を確認して請求するため過大請求の可能性は低いという。
 裏を返せば、顧客企業の担当者が実際の荷物量を確認しにくい法人向けの盲点を突き、ルールの逸脱が横行していたと言えよう。
 ホームコンビニエンスの2018年3月期の営業利益は5億円余りで、過大請求がなければ赤字だった可能性もある。業績をよく見せかける意図はなかったか、徹底した真相究明が必要だ。
 気になるのは、過度に利益を追求してきたヤマトの経営姿勢だ。
 宅配事業では、他社が不採算を理由に撤退したネット通販大手アマゾンの商品配送を請け負って規模拡大を図り、人手不足が深刻化した。その結果、残業が常態化して残業代未払いにつながった。
 自浄作用が働かなかったことも問題だ。過去に過大請求を指摘する内部告発があったが、全社的な調査は行われなかった。今回は外部の告発で発覚しており、それがないと放置された恐れもある。
 これが売上高1兆5千億円を超える巨大企業グループにふさわしい姿と言えるだろうか。儲(もう)け優先で内向きな企業風土を根本から変えない限り信頼回復は望めまい。
 法人向け引っ越しで不適切な請求が他社でも行われていないか。業界は点検を急いでもらいたい。


水道法改正 市場開放ありきは危険
 海外の巨大資本にも市場を開く水道法の改正案は、衆院を通過した後、参院で時間切れになった。次の国会では慎重な議論を望みたい。水を守るということは、命を守るということでもあるからだ。
 水道法改正案は、水道事業の経営基盤強化の名の下に、事業者に施設の維持と修繕を義務付けるとともに、官民連携や広域連携を促す内容だ。
 政府は次の国会で成立を図るだろう。
 現行の水道法は「水道事業は、原則として市町村が経営するもの」と定めている。例外はあるものの、そのほとんどが公営だ。
 財政難にあえぐ多くの事業者すなわち自治体が、老朽化する水道管など施設の維持、管理に困っているのは否めない。
 法定耐用年数の四十年を超える老朽水道管の割合は、東京都が13・5%、愛知県が16・6%、大阪府では三割近くに上っている。
 六月の大阪府北部地震では、水道管の破断による断水が多発し、老朽化の実態があらためて浮き彫りになった。対策が急がれるのも確かである。しかし、人口減による料金収入の目減りなどもあり、更新はままならない。
 そこで民間の参入を促進し、経営の改善を図るのが、改正案の“肝”らしい。
 具体的には、自治体に施設の所有権を残しつつ、事業の運営権を民間に委ねる仕組み(コンセッション方式)の導入だ。
 これに対し、水や空気、穀物の種子などのように、人がそれなしでは生きていけない「社会的共通資本」を市場経済に委ねることへの懸念も次第に強まっている。
 世界の民営水道市場は、下水道も含め「水メジャー」と呼ばれる仏英の三大資本による寡占状態。このほかにも、米国のスーパーゼネコンなどが日本市場の開放を待っている。
 フィリピンの首都マニラでは、民営化によって水道料金が五倍になった。南米のボリビアでは、飲み水の高騰や水質の悪化に対する不満が大規模な暴動に発展した。
 改正案には、民間の運営に対するチェック機能の定めがない。マニラやボリビアのようにはならないとの保証はない。
 一方、北九州市のように、隣接自治体との事業統合により、料金の値下げや緊急時の機能強化に成功した例もある。
 市場開放ありき、の法改正はやはり危うい。広域連携を軸にした、さらなる熟議が必要だ。


死刑制度の存廃 終身刑含め議論進めたい
 オウム真理教による一連の凶悪事件で死刑が確定した13人の刑が執行された。1カ月という短期間に13人もの大量執行は極めて異例だ。
 今回の執行に対して、欧州諸国や国際機関から強い批判の声が上がった。2020年までの死刑廃止を求めている日弁連も抗議声明を出した。
 死刑廃止が世界の潮流となる中、日本は今後も制度を維持していくのか。終身刑導入なども視野に、死刑制度の存廃について国民的な議論を一歩進めていく時機だ。
 オウム事件は残忍卑劣な未曽有の事件だっただけに、死刑はやむを得ないと考える国民は多いだろう。被害者遺族も多くが厳罰を望んでいた。愛する家族の命を奪われた心情は十分に理解できる。
 ただ、今回の13人死刑執行には不透明な部分が多い。なぜこの時期か。来年の改元を前に「平成の事件は平成のうちに決着を」という意向が働いたともされる。
 再審請求中が10人いたにもかかわらず、執行に踏み切ったのはなぜか。元教祖の松本智津夫死刑囚の精神状態はどうだったのか。政府は国民への説明責任を果たしていない。議論する上での判断材料が不足している。
 世界はどうか。国際人権団体アムネスティー・インターナショナルによると、17年現在、死刑制度廃止国が106、実質廃止国が36の計142カ国ある。存続国は56カ国あるものの、17年に執行したのは23カ国だった。
 先進国で死刑を続けているのは日本と米国(州によっては廃止)だけだ。韓国は制度自体はあるが約20年間執行していない。欧州連合(EU)は死刑廃止が加盟条件だ。
 国連の02年調査で「死刑が終身刑よりも大きな抑止力を持つことを科学的に裏付ける証拠はない」との結論が出ている。人口当たりの殺人発生率の低さが世界1〜3位のオーストリア、ノルウェー、スペインはいずれも死刑を廃止している。
 上川陽子法相は「死刑廃止は現状では適当ではない」と発言している。死刑容認の国民世論も背景にあるようだ。
 内閣府の14年の世論調査によると、死刑容認派は80%、廃止派は9%だった。ただ「終身刑を導入した場合」を聞くと、容認派は51%に減り、廃止派は37%に増え、差は大幅に縮まった。
 現行制度では死刑と無期懲役の差が大き過ぎる。終身刑導入を具体的に検討する時期ではないか。
 死刑は国家が一人の命を奪う究極の刑罰である。過去に再審事件が相次いだように、冤罪(えんざい)の危険性も付きまとう。
 裁判員裁判の中で一般市民が死刑と関わる機会も皆無ではない。判断を下すためにも、政府は死刑について秘密主義に陥らず、十分な情報公開を果たすべきだ。
 正しい情報に基づいて具体的な議論を進める機運を高めていきたい。


稲田元防衛相 “憲法教”ツイートを削除 「誤解招く」
 稲田朋美元防衛相は29日、ツイッターに法曹界の護憲派を「憲法教という新興宗教」と否定的に評するコメントを投稿した。その後批判を受け、30日までに削除した。
 稲田氏は29日に保守系団体「日本会議」の東京都中野支部の集会に参加。支部長の弁護士について「法曹界にありながら憲法教という新興宗教に毒されず安倍(晋三)総理を応援してくださっている」と投稿した。これにネットで「憲法尊重・擁護義務に反する」などの批判が相次いだ。
 稲田氏は毎日新聞の取材に「ツイッターに書くにはあまりにも誤解を招きやすい(表現だった)なと思う。憲法を否定するつもりは全くない」と説明。「憲法を変えさえしなければ日本は平和であるというのもまた違う」とも語った。【田中裕之】


杉田議員に5000人が辞職要求も…自民は抗議の声を完全無視
「人権無視する議員は辞めろ」「差別をするな」――。LGBT(性的少数者)のカップルは「『生産性』がない」と寄稿した自民党・杉田水脈衆院議員の議員辞職を求める抗議集会。27日夜、東京・永田町の自民党本部前には、約5000人(主催者発表)が駆け付けたのだが、抗議を受けた自民党はガン無視だった。
 この日、性同一性障害であることを公表している上川あや世田谷区議ら「LGBT自治体議員連盟」のメンバー4人が、安倍晋三総裁宛ての抗議声明を渡すため自民党本部に向かった。声明は「根強いLGBTへの差別や偏見を助長するとともに、子どもを産まない人、産めない人、障がいや病気などによって経済的な自立が難しい人をも否定するもので、決して許されるものではありません」と訴える内容だ。
 ところが、党本部の建物に入れてもらえなかったうえ、党職員すら顔を出さなかった。結局、抗議声明は、受け取りを拒んでいた警備員が渋々受け取った。
「党職員すら対応しないというのは、LGBTの人たちの声には耳を傾けないという自民党のメッセージです。杉田議員の見解を党として容認しているということ。有権者は、しっかり覚えておいて、次の選挙の判断材料にすべきです」(立正大名誉教授・金子勝氏=憲法)
 石破茂元幹事長は、杉田発言を「自民党は許してはならない」と講演で批判し、稲田朋美元防衛相は、政調会長時代にLGBTに取り組んだことを挙げ「私は多様性を認め、寛容な社会をつくることが『保守』の役割だと信じる」とツイートした。だが党職員すら対応に応じないという姿勢に自民党の「本音」がよく表れているではないか。ナチの優生思想と全く同じ。早く政権の座から引きずり降ろさないと国民がどんどん不幸になる。


LGBT差別 なぜ自民はとがめない
 これでは差別や偏見をあおるヘイトスピーチ(憎悪表現)と何ら変わるまい。性的少数者(LGBT)の支援策を巡って、自民党の杉田水脈(みお)衆院議員が月刊誌「新潮45」の最新号に寄せた文章である。
 中に、こんな一節が見える。「LGBTのカップルのために税金を使うことに賛同が得られるものでしょうか。彼ら彼女らは子供を作らない、つまり『生産性』がないのです。そこに税金を投入することが果たしていいのかどうか」
 当事者たちは同等の扱いを訴えているのであり、税金投入のくだりは要領を得ない。同性カップルを結婚に相当する関係と認める条例が東京都渋谷区で2015年に成立して以来、広がる行政支援に横やりを入れたかったのかもしれない。
 パナソニックが社内ルールの変更で同性婚を認めるなど、LGBTの社員も働きやすい職場づくりに踏み出す企業は増えている。お茶の水女子大は今月、戸籍上は男性でも性自認が女性のトランスジェンダーの入学に門戸を開く方針を公にした。
 多様性を認め、受け入れることが共生社会への道を開くとの思いからだろう。「性的指向による差別の禁止」は、五輪憲章にも盛り込まれている。2020年東京五輪・パラリンピック開催地の国会議員として、杉田氏は認識を改めてほしい。
 氏の属する自民党が、先の衆院選で掲げた公約にもある。<性的指向・性自認に関する広く正しい理解の増進を目的とした議員立法の制定を目指す><多様性を受け入れていく社会の実現を図ります>
 そううたった党が不問に付すのは、どうにも理解できない。二階俊博幹事長は今回、「人それぞれ政治的な立場、いろんな人生観がある」といった見解にとどまっている。
 わけても杉田氏は、自民党中国ブロックの比例単独候補として当選した。政党票で議席を得た以上、「いろんな人生観」で済まされるはずがない。このまま、公党としての役割を投げ出してしまうのだろうか。
 「生産性」を尺度に持ち出す人権感覚は、とりわけ見逃せない。「五体不満足」の著者、乙武洋匡さんは「国家にとってどれだけ有益かという観点から優劣がつけられる社会になれば、次に排除されるのは『私』かも」とツイートしている。
 あながち取り越し苦労とはいえないだろう。人間に「生産性がない」といったレッテルを貼る論理は、相模原市の障害者施設「津久井やまゆり園」で2年前、入居者19人の命を奪い、27人に重軽傷を負わせた元職員のおぞましい優生思想を思い起こさせるからである。
 「生産性革命」は、安倍政権にとって看板政策である。高齢者も、女性も、障害のある方も―とはやす一億総活躍プランでも、「生産性」はキーワードになっている。にもかかわらず、誤解させかねない暴論をなぜ、とがめないのだろうか。
 LGBTとして生きることは、誰の権利も妨げるわけではない。であれば、その自由を認めるのが、日本国憲法の根底を流れる「個人の尊重」という原理である。それを認めないとなれば、全体主義に向かって敷くレールにほかならない。受け入れることは到底できない。


「LGBT 生産性ない」自民 杉田議員の発言に野党から批判
自民党の杉田水脈衆議院議員が、LGBTと呼ばれる性的マイノリティーの人たちについて、「『生産性』がない」などという考えを示したことに対し、野党側からは「議員の資格がない」などと批判が相次ぎました。
自民党の杉田水脈衆議院議員は、今月発売された月刊誌で、LGBTと呼ばれる性的マイノリティーの人たちについて「彼ら彼女らは子どもを作らない、つまり『生産性』がない。そこに税金を投入することが果たしていいのか」などという考えを示しました。
これについて、共産党の小池書記局長は記者会見で「無知、無理解、悪意と偏見に満ちた文章と言わざるをえず、個人の尊厳を根本から否定するようなもので、杉田氏は撤回し、謝罪すべきだ」と述べました。
そのうえで小池氏は「謝罪や撤回の中身にもよるが、これだけ時間がたっても、いまだに何のコメントも出さないというのは議員の資格がない。辞任すべきだ」と述べ、杉田氏は議員辞職すべきだという考えを示しました。
また立憲民主党の福山幹事長は記者会見で、「『LGBTの皆さんが生きやすく、理解が広がった社会にするべきだ』という世界の潮流がある中で、全く時代遅れの無理解な人権無視の発言だ」と批判しました。


財務省人事 森友解明こそが信頼回復の一歩
 森友学園問題を巡る決裁文書の改ざんや事務次官のセクハラ問題といった前代未聞の不祥事で揺れた財務省の新しい幹部人事が発表された。事務方トップの事務次官には新居浜市出身の岡本薫明氏が就任し、国民からの信頼を大きく損なった組織の立て直しを図る。
 文書改ざんで政治とのゆがんだ関係が浮かび上がり、セクハラ問題では人権感覚を著しく欠いた省の対応が批判を浴びた。求められているのは、こうした不祥事の背景解明や体質改善であるが、人事だけではその道筋は見通せない。新体制と併せて打ち出した再生策を実効性あるものとして、抜本的な改革を進めなければ、省が訴える消費増税や財政健全化には耳を傾けてすらもらえないと肝に銘じねばならない。
 財務省では3月、文書改ざんで佐川宣寿氏が国税庁長官を辞任。さらに4月には福田淳一氏がセクハラで次官を辞任し、次官級の3ポストのうち2人が長期不在という異例の事態が続いていた。
 今回次官に就任した岡本氏は改ざん当時、文書管理や国会対応に責任を持つ官房長だった。改ざんには直接関与していないというが、厳重注意を受けた。岡本氏は記者団に「責任を痛感している」と述べており、深い反省の上に立ち信頼回復に全力で取り組んでもらいたい。
 文書改ざんは民主主義の否定であり決して許されない。再発防止が急務だが、真相はいまだ不透明だ。省の調査報告では、当時理財局長だった佐川氏が、政治家の名前が載る文書を「外に出すべきでない」として、改ざんを主導したと認めた。「最強官庁」とも言われた財務省の幹部が、これほどの不祥事に手を染めざるを得なかった背景の解明が欠かせない。
 学園との交渉記録を破棄したのは、安倍晋三首相が夫妻の関与を全面否定した国会答弁が契機だとも認定している。首相は答弁と破棄は無関係だと強調しているが、「首相1強」体制が長期化し、官邸が官僚人事の支配を強化する中、官僚に過度の忖度(そんたく)を強いたことは容易に推認できる。「病巣」を取り除く責任は政治にもある。
 さらには、国有地がなぜ約8億円も値引きされたのかという森友問題の核心部分は分かっていない。各種世論調査の結果では、この問題が決着していないと考える国民が依然多数であることを示しており、徹底解明なくては省の再出発はないと認識すべきだ。
 一連の問題では、任命・監督責任がある麻生太郎財務相のけじめが不十分なままだ。「(改ざんは)悪質なものではない」「(セクハラの前事務次官は)はめられた可能性は否定できない」といった暴言を繰り返し、混乱に拍車を掛けたことも見過ごすわけにはいかない。今からでも遅くはない。大臣自ら出処進退を決断し、組織刷新の範を示さねばならない。


財務省人事  自己改革は可能なのか
 信頼回復より組織の都合を優先したような人事ではないか。
 財務省が、新たな事務次官に主計局長だった岡本薫明氏を、国税庁長官には同庁次長だった藤井健志氏をそれぞれ起用した。
 セクハラ問題や森友学園を巡る決裁文書改ざんで、次官級の2トップが約3カ月も不在となっていた異常事態は解消した。
 ただ岡本氏は、文書改ざんが起きた時、文書管理や国会対応に責任を持つ官房長だった。改ざんは知らなかったというが、管理責任を問われ厳重注意処分となった。
 改ざんした文書を国会に提出した前代未聞の不祥事に間接的に関わったともいえるだけに、国民の理解を得られるかは疑問だ。
 それ以上に問題なのは、組織を立て直して刷新する意図が人事から読み取れないことだ。
 事務次官の後任を巡っては、主税局長や財務官の名前が一時浮上したが、最終的に「本命」だった岡本氏となった。「5年先まで決まっている」とされる次官候補の順番をたがえることはなかった。
 改ざん問題では、佐川宣寿前国税庁長官ら職員20人が処分されたが、麻生太郎財務相は閣僚給与1年分を自主返納することで決着を試み、大臣の座にとどまった。
 不祥事に手を染めた官僚個人の責任は問うたが、麻生氏の政治責任は問題にされず、財務官僚の人事の既定路線も守り抜いた。
 財務省は不祥事の再発を防止するとして、事務次官を議長とする「コンプライアンス推進会議」を設け、民間人を起用して法令順守や組織立て直しを図るという。
 だが、一連の改ざん問題に責任がなかったとはいえない大臣と次官の下で、厳しい自己改革ができるかどうかは極めて疑わしい。
 こうした形ばかりの改革を許したのは、新潟県知事選の勝利や世論調査の結果などで、森友問題への世論の関心が薄まったと安倍政権が感じているからではないか。
 政権は内閣人事局によって省庁の幹部人事を握っており、官僚は政権におもねりやすい。
 ほとぼりを冷ましたと思っている政権に、省内人事の慣行を認めてもらった同省がこれまで以上に従属を強めるなら、「国民全体の奉仕者」ではなくなってしまう。
 来秋に予定される消費税増税への対応や、与党などからの歳出圧力が強まる中での財政再建への取り組みなど、財務省に対する国民の目は厳しさを増そう。
 改めて襟を正し、不信感を払拭(ふっしょく)する努力を続けるしかない。


公文書管理 抜本的対策とは言い難い
 問題の根本的な原因はどこにあるか。防ぐためには何が必要か。公文書は後世に伝えるべき国民共有の財産だ。この大きな視点が抜け落ちている。
 改ざんや隠蔽(いんぺい)など相次ぐ国の公文書管理の不祥事を受け、政府が再発防止策を決定した。
 内閣府の独立公文書管理監を格上げし、各府省庁の行政文書の管理状況を常時監視するよう体制を強化するなどの内容だ。改ざんといった悪質事案に免職を含む重い処分を打ち出した。
 管理体制強化は一歩前進といえるが、対症療法にすぎない。
 独立公文書管理監は国民に公開しないことを前提とする特定秘密の検証・監察を行う役職だ。国民へ公開すべき公文書管理の適正化と異なる。
 本腰を入れるなら首相の下にある内閣府でなく公文書管理専門の独立機関をつくるべきだ。会計検査院のように府省庁へ強い権限を持てば中立性が増す。
 有識者の意見を聞くなど外部のチェックを入れる仕組みをつくることも重要だ。第三者の目を入れることで公平性や公正さをより強められよう。
 そもそも公文書の定義についてもきちんと考えるべきだ。公文書は公文書管理法で「健全な民主主義の根幹を支える国民共有の知的財産」と定義される。
 制定を主導した福田康夫元首相は「民主主義は国民が事実を知ることで成り立つ。事実を知らなければ判断できない」と述べた。各省庁の行政文書は、国民への説明責任を果たすものにほかならない。
 学校法人「森友学園」への国有地売却を巡って、財務省は決裁文書を改ざんし、安倍晋三首相の昭恵夫人が記述された部分を削除した。当時の理財局長が方向性を主導したと認定した。
 陸上自衛隊イラク派遣部隊の日報を巡り、陸自は不存在としていた文書を昨年3月に発見したが、当時の防衛相に報告せず隠蔽し、文民統制が問われた。 一連の不祥事では「ない」とされた文書が職員のパソコン内部で見つかった。個人的メモとして残されていたケースもあった。森友文書について近畿財務局は当初きちんと昭恵夫人や政治家の関わりを記録していた。
 改ざんや隠蔽を判断・指示したのは本省など上層部だった。一方で現場が記録していたことで後から不正が分かった。このことを重く受け止めたい。
 再発防止策によって、逆に職員が文書を作成しなくなり「個人資料」として行政文書に登録しなくなったら元も子もない。
 公務員が業務でつくった文書はメモを含めすべて公文書として扱うよう公文書管理法を改正する根本的な対応が必要だ。
 行政機関の行為を確実に記録することが公の奉仕者たる公務員の職務の礎となり、国民の信頼を得るはずだ。政治家の圧力といった不正を許さないモラルの維持にもつながる。
 もっとも森友問題など安倍首相への忖度(そんたく)が行政をゆがめたとの疑念が解消されないままでは、不祥事対策としてバランスを欠いた印象が否めない。


公文書管理 抜本的な対策こそ必要だ
 学校法人「森友学園」を巡る財務省の決裁文書改ざんなど、公文書管理に関する相次ぐ不祥事を受け、政府が再発防止策をまとめた。
 改ざん防止のため決裁文書の事後修正を禁止し、修正が必要な場合は新たに決裁を取り直すことなどを明文化する。改ざんなど悪質な事案は免職を含む重い処分を行う。修正した際に記録が残る電子決裁への移行も加速させる。
 チェック機能を強化するため、内閣府の独立公文書管理監の権限を拡大し、これまでの「特定秘密」に加え、一般の行政文書も監視するようにする。各府省庁にも「公文書監理官(仮称)」を置き、各府省庁の公文書担当幹部には研修を義務付けるという。
 だが、打ち出された防止策では不都合な文書を隠す「抜け穴」をふさぐ対策は十分とはいえず、失われた公文書管理への信頼を回復させることができるとは思えない。
 一連の不祥事では、政権への忖度(そんたく)で改ざんや廃棄といったずさんな公文書管理が行われた可能性が指摘されている。チェック機能の強化は重要だが、公文書管理監は法律上は首相の下に置かれたもので、独立した権限はない。公正に監視機能を果たすためには、政府から独立した機関をつくる必要があろう。
 公文書管理法では公文書を「行政機関の職員が職務上作成し、組織的に用いるもの」と規定する。しかし、一連の不祥事では、官僚が重要な文書やメールを「個人メモ」「手控え」などとし、都合の悪い文書を隠す口実にしている実態が浮き彫りになった。
 罰則強化だけが先行すると、本来は保存すべき重要文書を、官僚がこれまで以上に残さなくなる懸念がある。実際、官僚からは「後で問題にならないよう、記録は私的メモとするケースが増える」という声があるという。公文書管理に詳しい専門家からは、個人メモなどの「抜け穴」をなくすよう、公文書の定義を明確にすべきだとの意見が出ているが、今回の防止策には盛り込まれなかった。
 2011年施行の公文書管理法では、公文書は「民主主義の根幹を支える国民共有の知的資源として、主権者である国民が主体的に利用し得るもの」と定められた。だが、一連の不祥事を見ると、官僚も政治家も「行政情報は自分たちのもの」という意識が変わっていないようだ。
 米国ではヒラリー・クリントン氏が国務長官時代に公務で私用メールを使っていたことが分かり、大きな問題になった。米国では政策決定の過程が検証できるよう、メールなども公文書としてきちんと残すという考えが浸透している。日本でもこうした意識を根付かせる必要がある。
 現在や後世の国民への説明責任を果たすためには、公務員が職務上作成した文書を幅広く公文書と定義することが求められよう。政府は抜本的な対策に取り組むべきだ。


加計疑惑 首相の威借る内閣府 真相… 官僚ら口閉ざす
 「平成30年4月開学を大前提に逆算して最短のスケジュールを作成し、共有いただきたい。これは官邸の最高レベルが言っている」
 加計(かけ)学園の獣医学部開設を巡り、昨年五月に明るみに出た文部科学省の文書。日付は二〇一六年九月で、表題は「藤原内閣府審議官との打合せ概要」とある。
 発言の主とみられるのは内閣府で特区事業を取り仕切っていた審議官の藤原豊(55)。藤原は一五年四月、学園や愛媛県の幹部らに「国家戦略特区で突破口を開きたい」と開学に向けた支援を約束した人物だ。
 文書からは、獣医学部を今年四月に開学させる前提で、最短のスケジュールを作成するように文科省に迫ったことがうかがえる。その上で「これは官邸の最高レベルが言っている」と虎の威を借りて強く迫った様子が浮かび上がる。
 この文書は省内の関係部署で共有されており、ある職員は「官邸の最高レベルは総理のことかと当時、話題になった」と振り返る。
 大学や学部を新設する場合、国家戦略特区で規制を突破しても、開学には文科省の認可が必要となる。内閣府職員の一人は「藤原さんは省庁を押し切って規制緩和をしたという実績作りに躍起だった」と語る。
 問題発覚後、文書を作成した文科省の担当者は「こうした趣旨の発言があったのだと思う」と省内のヒアリングに答えた。だが、内閣府は発言を否定。藤原も国会で「獣医学部の新設で総理から指示を受けたことは一切ない」と答弁した。
 内閣府は記録も残していないというが、ある職員は「藤原さんは『省庁とのやり取りは必ず記録に残せ』と口うるさく言っていた。記録がないなんてありえない」と証言する。
 官邸の関与をうかがわせる記録は一六年十月、官房副長官の萩生田光一(54)が文科省の局長に伝えた内容を記したとみられる「萩生田副長官ご発言概要」にも残っていた。「官邸は絶対やると言っている」「総理は『平成三十年四月開学』とおしりを切っていた」
 安倍晋三(63)の側近で文教族の萩生田は加計学園の名誉客員教授も務める。萩生田は今月、取材に局長との面会は認めたが首相や官邸に関連した発言は否定した。「文科省が自分たちの都合で作ったメモ。局長からは『問題解決のために副長官の名前が省内で使われる傾向があり、私もその一員で申し訳なかった』とおわびがあった」と説明した。
 取材班は改めて関係者に接触したが、文科省との協議に同席した内閣府幹部は記者と顔を合わすなり、逃げ出した。萩生田と面会した文科省局長は「話すことはない」と口をつぐんだ。
 ある文科省職員は申し訳なさそうに、こう答えた。「すみません。誰が漏らしたか、すぐ分かるので」 (敬称略、肩書は当時)


プラごみ対策 出遅れを取り戻したい
 この夏、各国を襲う猛暑とともに、もう一つの問題に世界の関心が集まっている。海を汚すプラスチックごみと国際社会の戦いだ。
 米コーヒーチェーンのスターバックスは今月、2020年までに世界でプラスチック製の使い捨てストローを廃止すると発表した。全店で紙製などに切り替える。
 プラスチックのストロー禁止・廃止の動きは米国の自治体、ホテル、航空会社に拡大している。英国、台湾などでは国レベルでも禁止の方向が打ち出された。
 さらに国連環境計画のまとめでは、レジ袋など使い捨てプラスチック製品への規制を行う国・地域が少なくとも67に上るという。
 アフリカが先進地で、ルワンダは10年前からレジ袋の生産、販売を禁じた。レジ袋については中国も禁止・課金を導入するなど世界で規制の動きが加速している。
 プラスチックによる海の汚染は地球規模で広がる。レジ袋や包装容器がごみとして海に流れ込むと、壊れたり劣化して細かくなり、5ミリ以下の微粒子「マイクロプラスチック」が生じる。
 汚染物質が吸着しやすい微粒子を魚が誤飲し、それを食べる人間に悪影響を与えると指摘される。深海魚の体内にも蓄積しているとの研究成果が今月発表された。
 世界で危機感が強まり、6月の先進7カ国首脳会議(G7サミット)の議題となった。しかし、プラごみ削減の数値目標を盛り込む文書に日本は署名を見送った。
 日本は、プラスチック製品に対する国としての規制もない。海の汚染と戦う世界的な取り組みに、立ち遅れているのは明らかだ。
 プラごみについて、政府は来夏までに大幅削減に向けた戦略をつくる。1人当たり排出量が世界で2番目に多い国の責任として、早期に出遅れを取り戻したい。
 戦略づくりでは、レジ袋や使い捨て容器の規制が焦点になる。マイクロプラスチック削減を目指す改正法が先月成立したが、企業の努力義務にとどまり、罰則はない。
 欧州や中国のような禁止・課金を導入すべきか。諮問を受けた中央環境審議会での幅広い論議が望まれる。まずは国として、プラごみ削減の明確なメッセージを世界に発信することが大事だ。
 日本は、ペットボトルなどの廃プラスチックを途上国に大量輸出し、いわば処理を押し付けてきた。しかし途上国側が輸入を制限し始め、今後の在り方が問われる。
 レジ袋を受け取らないなど、暮らしも一段と変化が求められる。長い海岸線と豊かな漁場を持ち、海の恵みを受ける岩手も関心を高めたい。


東京五輪あと2年 猛暑や渋滞、対応強化せよ
 2020年の東京五輪開幕まで2年を切った。選手強化が進む一方、大会運営には課題がのしかかっている。この夏の猛暑は災害に位置付けられ、対策の重みが増した。アクセス道路の整備遅れが影を落とす渋滞問題も、根本的な解決策が見つかっていない。2年という時間はあっという間に過ぎる。都や大会組織委員会はもちろん、関係機関が一体となって向き合う態勢づくりが急務である。
 暑さ対策では、2年後も「猛暑は災害」になるとの前提に立つことが何より重要だ。具体的には、直射日光からどれだけ逃れられるかが鍵になる。
 国際オリンピック委員会(IOC)は、とにかく日陰を多くつくるよう注文している。観客の列を覆う仮設の屋根、ミストシャワーなどは効果が見込めるだろう。行列の時間短縮、ボランティアの活動時間管理などの工夫も大事だ。
 選手についても、「鍛えているから」などと楽観視するのは禁物である。むしろ選手たちは、限界を感じても無理をする可能性がある。控室、ウオーミングアップ用の施設などを含め、選手目線でどんな環境を用意すべきかチェックしておかなければならない。
 決定済みの競技スケジュールも柔軟に見ていくべきだ。マラソンはスタートを午前7時に早めたといっても、当初予定から30分ずらしただけで、直射日光にさらされることに変わりはない。アテネは午後6時だった。夜間開催の可能性は検討されたのか。当日の気温上昇が見込まれるなら延期もあり得るはずだ。そのための日程の余裕をぜひ検討しておくべきだ。
 また、道路渋滞も重い課題である。都や組織委、国土交通省、首都高速道路会社などがつくる調整会議は今年1月、「対策をしない場合、首都高速の渋滞は例年の約2倍」との中間報告をまとめている。
 都心と臨海部の会場などを結ぶ環状2号線が、築地市場移転問題がこじれたことにより整備が間に合わないのが要因である。暫定道路で対応するが、車線が少なく輸送力が落ちる。
 政府や都は時差出勤や、自宅で業務をする「テレワーク」の促進、期間中の配送業務見直しなどを呼び掛けるが、決め手を欠く印象は否めない。
 気になるのは、これら課題への対応ぶりに関係機関の組織的な問題点もうかがえることである。渋滞問題では、混雑箇所に大会用レーンを設置する計画が「渋滞がかえって悪化する」との指摘を受けて見直しを余儀なくされ、現在も案が完成していない。都の打ち水作戦のパフォーマンスに対しては、逆に暑さ対策が手薄である表れなのでは、と懸念する声が上がった。
 専門家を交えて現状を分析し、必要な施設整備や運用見直しを計画的に実現していく“対策本部型”対応を今こそ関係機関に求めたい。連携を深めながら権限も集中し、即断即決していかなければ問題解決は遠い。国の総力によらないと、五輪成功はおぼつかない。


「正気の沙汰ではない」気象予報士と医師が指摘する"灼熱"東京オリンピックの危険性
2020年東京五輪の競技日程が発表された。7月22日から(開会式は24日)8月9日までの19日間で、史上最多の33競技339種目が行なわれる。
このスケジュールでの開催で何より懸念されるのが、期間中の東京の気候だ。
7月23日には青梅市の最高気温が40.8℃となり、観測史上初めて都内で40℃超えを記録するなど、今年の東京は連日の猛暑。もし2年後も同じような状況になれば、選手の体に重大なダメージを与える事態まで起こりかねないのではないだろうか。
7月下旬から8月上旬にかけての東京の気象状況を『ひるおび!』(TBS系)でおなじみの気象予報士・森朗氏が解説する。
「20年東京五輪の日程を知ったとき、正直私は『ありえない』と思いました。というのも、この時期の東京は太平洋高気圧とチベット高気圧が強く、加えて山越えの風がフェーン現象的に吹き降ろしてくると、今年のような酷暑になるからです。
また、過去には7月22日の段階でまだ梅雨が明けていなかった年や、結局夏を通じて梅雨が明けなかった年があるように、ずっと雨が続いている可能性も捨てきれない。また、酷暑時にはゲリラ雷雨が起こりやすくなり、冷夏になったらなったで気圧配置的に台風が近づきやすかったり、前線の大雨に見舞われたりする。つまり、どう転んでもなんらかの心配事がある時期なんです」
その意味で前回、つまり1964年の東京五輪が10月10日から24日にかけて行なわれたのは、考えに考え抜かれた日程だったといえる。
「苛烈な夏を越し、秋の長雨が明けるのが例年10月10日あたり。そこから11月上旬にかけては非常に天候が安定し、過ごしやすくなります。ただ、11月に入ってしまったら肌寒さも感じるので、前回の東京五輪の開催期間は、東京でスポーツイベントを開くにはまさに最適の時期だったわけですよ」(森氏)
だが、過酷な気候下でも、すでに確定した日程で五輪を実施するしか選択肢はない。そこで大会組織委員会は暑さ対策として、マラソンを当初予定の午前7時半から午前7時へ、男子50km競歩を午前7時半から午前6時へ、ゴルフを午前9時から午前7時へなど、いくつかの屋外競技のスタート時間を繰り上げたのだが......。
「砂漠の都市の夏でさえ、朝晩はけっこう気温が下がるのですが、真夏の東京は一日の最低気温が30℃を上回ることも珍しくありません。つまり東京は世界でも極めてまれな、夏は24時間ぶっ通しで暑い街なんです。競技のスタート時間を1、2時間早めたところで、さほどの意味はないと思いますね。
それでも早朝は日中より若干気温は低いでしょうが、実は気温と湿度は反比例の関係にあり、かえって湿気は日中より増すんですよ。だからスタート時間の繰り上げは、逆効果にさえなりかねないのです」(森氏)
日本スポーツ協会(旧・日本体育協会)公認スポーツドクターで、16年まで日本オリンピック委員会強化スタッフ(医・科学)を務めた内科医の栗原隆氏も警鐘を鳴らす。
「もし2年後の東京が今夏と同じ暑さになったとしたら、日本スポーツ協会が出している指針では、『運動は原則中止』というレベルなんですよ。そんななか、世界最高水準の強度で競技を行なおうというんですから、医師の立場からすれば、正気の沙汰とは思えません。特に日本の夏は蒸し暑さが問題です。気温が高くても乾燥していたり、風が吹いていたりすると汗が蒸発して体を冷やしてくれますが、湿度が高いと汗がじっとり体に張りついたままで放熱されないので、熱中症になる可能性が高くなるんです」
特に警戒が必要な競技は、マラソン、テニス、トライアスロンあたりだという。
マラソンはそもそも鍛え抜かれたトップ選手でも健康リスクの大きい競技。ましてや酷暑のなかを走るのは相当危険です。熱中症までいかなくても、脱水症状で選手が倒れることはよくありますからね。給水ポイントでボトルを取り損ね、水分や電解質をうまく補給できなかった場合はかなり危険です。テニスは競技時間が長い上、コートからの照り返しもきついので相当な発汗量になる」(栗原氏)
でも、トライアスロンは、ランやバイクの距離がそう長くない上に途中で水分補給ができ、スイムは海中で体を冷やせるから、さほどの心配はないのでは?
「いえ、そのスイムが盲点なのです。激しい運動をしているので、選手は海中でもけっこう汗をかいているのですが、その割にはあまり喉が渇かないし、途中での水分補給もできない。しかも頭部には強い日差しが当たっているので、体温調節機能が狂いがちなのです」(栗原氏)
医学的見地からも、東京五輪はとても安心して見ていられる大会ではないようだ。


最高気温40度超えの岐阜県多治見市がまさかの設置率0%! 小中学校へのエアコン設置が進まないワケ
今夏の猛暑は"災害級"だ。7月17日には、愛知県豊田市の市立小学校に通う小1男児が熱中症で犠牲になっている。
「その日、公園での30分程度の校外学習を終え、『疲れた』と異常を訴えた男児を担当教諭は教室で休ませましたが、体調が急変して20分後に意識不明に。その教室には扇風機しか設置されておらず、室温は35℃以上に達していました。これでは体調が悪化して当然です」(地元紙記者) 
事故当日の豊田市内の最高気温は37.3度で、高温注意報が発令されていた。だが、この小学校の教室にはエアコンが設置されていなかった。ちなみに、同市内の公立小中学校約100校のうち、生徒が日常的に授業を受ける普通教室にエアコンが設置されている学校はほぼないという。
こうした実態は、豊田市の一件を受け全国各地の学校で表面化している。では、なぜエアコンを設置できないのか? 各自治体の事情を追ってみた。 
まずは"暑い町"とし有名な岐阜県多治見(たじみ)市。同市では7月23日に40.7度を観測するなど今夏も猛暑日が続いている。だが、市内にある小学校13校、中学校8校の普通教室へのエアコン設置率は0%だ。市内の小学校に通う生徒の母親がこう嘆く。
「子供がふらふらになりながら唇を紫色にして学校から帰宅することもありました。この町でも犠牲者が出てしまうんじゃないかと心配です」
だが、多治見市・教育総務課の担当者は苦しい胸の内をこう打ち明けるのだった。
「保護者の方からエアコン設置の要望は年々強まっています。ただ、財政的に厳しい。全小中学校の普通教室にエアコンを入れた場合の設置費用を試算した結果、総額16億円になることがわかりました。大型施設用の電圧変換機や室外機の設置など大がかりな工事が必要となり、施工費は莫大です。市の年間予算は350億円程度ですから、この財政負担はネックでありまして...」 
名古屋大学大学院の准教授で、『教育という病』(光文社新書)などの著書がある内田良氏は、「学校のエアコン設置を阻む最大の障壁が財政問題」と話す。
「まず、小中学校の教室にエアコンを導入するか否かは、学校の設置者、つまり市町村立なら市町村が決定します。ただ、行政の施策には常に"公平さ"が不可欠なので、市町村としては同一市内にエアコンがある学校とない学校が併存するという不公平な状況をつくるわけにはいかない。
そうなると、必然的に自治体内の学校の全教室に一斉にエアコンを導入することが求められる。すると、一度に数億から数十億単位の莫大な予算が必要になり、さらには毎年多額の電気代負担も生じる。多くの自治体がそこに尻込みするわけです」 
さらに別の問題もある。前出の多治見市の担当者がこう言う。
「小中学校のエアコン設置については文部科学省が設置費の3分の1を負担してくれる交付金制度がありますが、"申請しても採択されない"というのが実情です」 
この点については文部科学省に直接確認した。
「この交付金制度は空調設備の導入だけでなく、校舎の耐震化や和式トイレの洋式化や校内のバリアフリー化なども対象なのですが、交付金の予算自体が非常に厳しい状況にあるなか、優先順位をつけざるをえず、今年度は特に、小中学校へのエアコン設置に関する申請はどうしても後回しになってしまう状況です」 
ちなみに、市町村から上がってきたエアコン設置に関わる交付金申請のうち、文科省が今年度に採択したのは「0件」というから事態は深刻だ。


【外国人労働者】共生の準備が欠かせない
 外国人労働者の受け入れ拡大に向け、政府が骨太方針に盛り込んでいた新たな在留資格が、来年4月にも創設されることになった。
 最長10年の労働を可能にし、これまで認めていなかった外国人の単純労働を事実上解禁するものだ。政策の大転換といってよい。
 日本で働く外国人労働者の数は、昨年10月時点で過去最多の約128万人に上る。人口減少が進む日本では、外国人労働者の需要は増しており、政府は新たな制度で数十万人を受け入れる考えだ。
 だが、来春の開始となると拙速感が拭えない。これまでの受け入れ体制に問題が多かったからだ。
 最たるものが外国人技能実習制度だろう。低賃金や長時間労働、パワーハラスメントなどが相次ぎ、国内外から、「奴隷的」なケースがあるとさえ批判された。
 安易な門戸拡大では同じことが繰り返されかねない。外国人労働者の権利を擁護し、生活環境や相談体制なども整える準備が急がれる。
 社会の側もこれまで以上に共に暮らす意識づくりが大切だ。しっかりと議論や準備を重ねたい。
 新資格は慢性的な人手不足に悩む介護、農業、建設、宿泊、造船の5分野が検討されてきた。政府は多くの業界から要望が出ていることを踏まえ、製造業や水産業にも拡大する方向だ。
 新制度に合わせて在留管理を強化するため、「入国管理庁」のような官庁を創設する検討にも入った。
 在留期間は、通算で最長5年を原則とする。技能実習制度と合わせれば10年の滞在が可能になるが、家族の帯同は認めない。こうした制限から政府は「移民とは異なる」としている。
 移民の受け入れ問題を先送りした対症療法との指摘が出て当然だ。
 技能実習制度も、本来は途上国の人材育成という国際貢献の仕組みだが、政府は事実上、労働力確保の手段に用いてきた。在留期間も3年から5年に延長して受け入れ人数を増やしてきた。
 在留が10年になれば、技能もより高まり、日本で生活基盤もできる。永住を望む声も出るだろう。安倍首相は外国人労働者を求める一方で、「移民政策は取らない」方針を示している。都合のよい政策になってはいないか。
 日本の社会や産業は既に、外国人労働者なしでは成り立たなくなっている。大都市では、コンビニも飲食店もホテルも、外国人労働者が支えているといっても過言ではない。今後は介護現場での活躍も期待されている。
 日本への貢献にふさわしい受け入れ方を模索すべきだ。もちろん移民の門戸を開くとなれば国民的合意が必要になる。不安を抱く人も多く、簡単ではない。日本人の雇用への影響も検証しなければならない。
 だからこそ抜本的な論議が要る。問題の先送りを続ける国に共生の道は開けまい。


東京五輪でボランティアさせるため文科省が大学に「期間中は授業やるな」…まるで戦時中の学徒動員!
 先日本サイトでお伝えしたように(http://lite-ra.com/2018/07/post-4142.html)、2020年東京オリンピック大会期間中の酷暑問題が懸念されているなか、信じがたい動きが浮上した。
 文科省とスポーツ庁が全国の大学と高等専門学校に対して、学生を東京五輪のボランティアに参加させるため、五輪・パラリンピック期間中は授業や試験をやらないよう通知を出したというのだ。
 東京オリンピックは7月24日から8月9日にかけて行われ、パラリンピックは8月25日から9月6日まで行われる予定。ところが、文科省は、すべての大学、高専に、授業や試験がこの大会期間と重ならないよう、対応を促したのだ。通知を受けた大学側も、首都大学東京や国士舘大学、明治大学など、大会期間中を休みにすることを決定した大学や検討し始めた大学が出てきている。
 なぜ、たかだかいちスポーツイベントのために、教育機関の授業を犠牲にしなければならないのか。これではほとんど戦時中の「学徒動員」「国家総動員」ではないか。
 これはけっしてオーバーな話ではない。そもそも、東京オリンピック・パラリンピックのボランティアは、完全にボランティアのレベルを超えた、ブラック労働としか言いようのない代物なのだ。
 東京オリンピックに際して募集されるボランティアは、大会の運営に直接関係する大会ボランティアと、交通案内や観光案内などを行う都市ボランティアの二つに大別される。前者は8万人、後者は3万人、合計11万人のボランティアが必要だと試算されている。これは、2012年ロンドン大会における7万人を上回る数字で、過去最大のものだという。
 3月28日に、東京都と2020年東京オリンピック・パラリンピック競技大会組織委員会が大会におけるボランティア募集要項案を発表したが、とくに大会ボランティアのほうがひどい条件だった。
 まず運営側は、02年4月1日より前に生まれた人、合計10日以上活動でき、指定するすべての研修に参加できることを大会ボランティアの応募条件としている。
 10日プラス研修という拘束時間だけでも無償の域を超えているが、他の条件がこれまたひどい。1日の仕事時間は8時間もあり、1日1回を原則とする飲食は支給されるが、交通手段や宿泊場所は各自が手配し、費用も自己負担となっている。ようするに、寝泊まりの場所は勝手に考えて、勝手に現地に来いというのである。この条件を発表した直後、大炎上したため、6月になって、組織委は慌てて1000円程度の交通費を認める方針を出した。しかし、こんな少額では都内近郊の人でないと足りないし、日当や宿泊費などは依然出ないままだ。
 しかも、驚かされるのは、仕事の内容だ。組織委員会は「積極的に応募していただきたい方」として、競技の基本的知識がある人、英語やその他言語のスキルを生かしたい人、スポーツボランティア経験をはじめとするボランティア経験がある人といった厳しい条件をあげているが、それもそのはず。仕事の内容を確認すると、タダ働きとは思えないほど知識や技能が必要な仕事が含まれているのだ。
 たとえば、空港や会場での海外要人の接遇、関係者が会場間を移動する際の車の運転、選手がメディアからインタビューを受ける際の外国語でのコミュニケーションの補助、ドーピング検査のサポート、大会を記録するための写真や動画の編集サポートといったものまで。これは、タダ働き人員で補うレベルの仕事ではなく、プロの通訳やドライバーを雇って割り振るべき仕事だろう。
 ようするに、この悪条件でボランティアがなかなか集まらない懸念が広がる中、文科省は今回、大学と高専に「学徒動員」まがいの通知を出したというわけだ。
中学生、高校生にもボランティア半強制、五輪中は「ネット通販控えろ」
 いや、大学と高専だけではない。組織委は競技会場外での道案内などの仕事で中学生・高校生向けの募集枠を設ける方針なのだが、これについて「教育的価値が高く、スポーツボランティアの裾野を広げる観点から有意義な取り組みだ」(2018年3月28日付日本経済新聞)と説明している。ようするに、学校側がボランティアを内申点や推薦に反映させる空気を作り出し、中高生にもボランティアを半ば強制しようとしているのだ。
 さらに、「オリンピックのため」の滅私奉公は企業にも呼びかけられている。
東京都オリンピック・パラリンピック準備局大会施設部が、「大会期間中は休暇をとってほしい」「ボランティア休暇制度をつくってほしい」「オリンピック中はネット通販を控えてほしい」などと要望しているのだ。
 この事実を報じたのは、ウェブサイト税理士ドットコム。同サイトによると、今月7日、芝浦工業大学で行われた公開講座「東京2020大会に向けた輸送戦略」で、東京都オリンピック・パラリンピック準備局大会施設部の松本祐一輸送課長が大会中の交通マネジメントについて、このように語っていたという。
「大会期間中、混雑が予想される平日10日間は、できるだけ休暇を取っていただきたいとお願いをしています。大手のメーカーさんでは、全社一斉休業にする取り組みも決まっています。また、ボランティア休暇制度がない企業さんには、新たに設けていただきたいと思っています」
「本当にお願いしたいところは、ネット通販がかなり物量を増やしています。個人の消費者行動なので、『クリックしないでください』とは言えないのですが、たとえば大会期間の前に必要なものを納めていただき、不要不急のものは大会後に注文していただくなど、みなさまにご協力いただければと思います」
 たかだか数週間の運動会のために、なぜここまで市民生活が制限されなくてはならないのか。
オリンピック関連職種だけ「働き方改革」を猶予し、過重労働を容認?
 しかも、たんに生活を我慢するレベルでなく、オリンピックによって、国民の健康や命が危機にさらされる可能性もある。冒頭で指摘したように、東京五輪は前例のないような酷暑のなかで開催される可能性が非常に高く、下手をしたら、長時間、炎天下に立つボランティアは熱中症で命に関わりかねないからだ。五輪組織委はそんな悪条件での奉仕を無償でを半強制的にやらせようとしているのだ。
 さらに、オリンピックを理由に過重労働を求めさせようという動きまで出てきている。2019年度から始まる残業時間の上限規制により、原則として全業種で残業を年間720時間、繁忙月は特例で100時間未満までとなる。この上限規制は過労死ラインを容認するものであると批判されているが、運輸と建設に関しては、さらにこの上限規制に猶予期間が設けられる可能性がある。
 日本経済新聞の報道によれば、労働時間の単純な短縮は五輪関連などの工期に影響しかねないとして、日本建設業連合会が国土交通省に時間外労働の上限規制の建設業への適用に相当な猶予期間を設け、東京五輪以降に段階的に導入するよう要請したという。
 昨年夏、東京オリンピック・パラリンピックの開会式および閉会式の基本プランを作成する「4式典総合プランニングチーム」の一員である椎名林檎が語った「国民全員が組織委員会」なる言葉を口にして、批判を浴びたが、まさにそういう事態が進んでいるのだ。「オリンピックのため」というお題目があればどんな無理もまかり通る。そして、それを胃を唱える者や、オリンピックのために滅私奉公しない者は「非国民」のように扱う。
 もともと、今回のオリンピックは「復興五輪」という触れ込みで行われる予定だった。しかし、実際の東京五輪は復興どころか、国民の命と生活を脅かし、愛国心を煽るだけの最悪のイベントになろうとしているのである。


米軍、放射性物質を下水に流す 大震災後トモダチ作戦 厚木・三沢で12万リットル超
 【ジョン・ミッチェル特約通信員】在日米軍が2011年6月、厚木基地(神奈川県)と三沢基地(青森県)で放射性物質を含む汚染水12万リットル以上を下水道に流していたことが分かった。本紙が米軍の内部資料を入手した。
 汚染水は東日本大震災と東京電力福島第1原発事故後の「トモダチ作戦」に参加した軍用車両や装備品の除染で発生していた。
 米太平洋軍(当時)と在日米軍の内部討議資料によると、11年5月3日時点で「液体低レベル放射性廃棄物」が厚木に9万4635リットル(2万5千ガロン)、三沢に3万283リットル(8千ガロン)あった。
 本紙の取材に対し、在日米軍はこの時の保管量より多い量を翌月、厚木と三沢で投棄したことを認めた。同時に「投棄は日本政府の基準で安全と認められていた」と説明した。
 汚染水は「低レベル」と分類されているものの、実際の放射性物質の濃度は明らかでない。内部資料には、装備品の中に除染しきれないほど深刻に汚染された物があったと記されている。
 トモダチ作戦で出た固形や液体の「低レベル放射性廃棄物」は在日米軍基地6カ所で保管されていたことが公表されている。厚木と三沢のほかは普天間飛行場、横田基地(東京都)、横須賀基地(神奈川県)、佐世保基地(長崎県)。普天間では除染に使った布などの固形物がドラム缶に詰められていた。
 本紙の取材に、在日米軍は横田と横須賀では18年3月時点でも固形廃棄物の保管が続いていたことを明らかにした。横田の廃棄物は表面線量が日本政府が定める通常の被ばく限度、毎時0・23マイクロシーベルトを上回る2・1マイクロシーベルト、横須賀では下回る0・1マイクロシーベルトだった。横田にあった汚染水は東電が回収して廃棄したという。
ことば トモダチ作戦 東日本大震災と東京電力福島第1原発事故の後に米軍が実施した被災地支援活動。在沖米軍からもヘリや兵士が参加した。一方、原子力空母の元乗組員が放射線被ばくによる健康被害が出ているとして、東京電力などを相手に救済基金設立を求める訴えを米裁判所で起こしている。


沖縄県民投票の条例請求へ 辺野古移設、必要署名数上回る
 沖縄県名護市辺野古への米軍普天間飛行場(宜野湾市)移設の賛否を問う県民投票を求め、署名集めをしていた市民グループは30日、活動期間中に必要数を7万以上上回る数が集まったとして、各市町村の選挙管理委員会の審査後に翁長雄志知事に県民投票条例制定を直接請求する方針を示した。
 関係者によると、条例案は早ければ9月議会で審議され、県議会は移設反対派が過半数のため、賛成多数で可決される見通し。
 署名を集めていたのは、移設に反対する「『辺野古』県民投票の会」。5月23日に活動を開始し、2カ月間で必要とされる約2万3千筆以上の署名集めを目指していた。


京阪電車トラブル20人余手当て
30日朝、大阪と京都を結ぶ京阪線で、パンタグラフが変形しているのが見つかり、一時全線で運転を見合わせました。
この影響で、車両に残され体調不良を訴えた20人余りが病院で手当てを受けたほか、通勤や通学などの利用客、およそ27万人に影響が出ました。
30日午前8時前、大阪・寝屋川市にある京阪本線の萱島駅に停車していた7両編成の列車のパンタグラフの1つが変形しているのが見つかりました。
この影響で、京阪電鉄の本線と鴨東線、中之島線が、4時間近くにわたって全線で列車の運転を見合わせ、大阪の門真市駅と西三荘駅の間に3本の列車が立往生し、乗客が線路に降りて近くの駅に移動しました。
消防によりますと、エアコンが止まった車両に残された乗客など22人が体調不良を訴えて病院で手当てを受け、このうち2人は症状が重いということです。
京阪電鉄は、トラブルの原因を詳しく調べています。
通勤や通学の時間帯に起きたこのトラブルで京阪電鉄は全線であわせて115本が運休するなどしておよそ27万人に影響が出たということです。