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ポケモン気仙沼180805

En images : après le terrible séisme au Japon, le bilan grimpe à 35 morts
Depuis jeudi et le séisme meurtrier dans le nord du Japon, les secouristes s’activent pour retrouver des survivants. Reportage dans le village d’Atsuma, ravagé par la catastrophe.
Le bilan des victimes d’un puissant tremblement de terre qui a provoqué des glissements de terrain dans le nord du Japon s’est élevé à 35 morts samedi, alors que des dizaines de milliers de secouristes intensifient leurs efforts pour retrouver des survivants.
Depuis jeudi et le séisme meurtrier dans le nord du Japon, les secouristes s’activent pour retrouver des survivants. Reportage dans le village d’Atsuma, ravagé par la catastrophe.
Le bilan des victimes d’un puissant tremblement de terre qui a provoqué des glissements de terrain dans le nord du Japon s’est élevé à 35 morts samedi, alors que des dizaines de milliers de secouristes intensifient leurs efforts pour retrouver des survivants.
C’est le village d’Atsuma, niché au pied de montagnes verdoyantes de l’île de Hokkaido, qui a payé le plus lourd tribut à la catastrophe, avec la majorité des décès, 400 personnes ont aussi été légèrement blessées, selon le gouvernement local du nord de l’île de Hokkaido. Le paysage de carte postale a été ravagé par des éboulements qui ont englouti les maisons construites en contrebas, laissant de profondes cicatrices marron le long des versants des montagnes.
Pour la seconde nuit d’affilée, de vendredi à samedi, les secouristes s’affairaient au milieu des décombres, à l’aide de pelleteuses et de chiens, en quête du moindre souffle de vie, une tâche compliquée par des répliques incessantes.
Un habitant d’Atsuma, Tenma Takimoto, a confié sa douleur après la découverte du corps de sa soeur, âgée de 16 ans. Son père et sa grand-mère ont aussi été enfouis sous la terre. "J’éprouve tant de regrets, nous avons partagé tant de souvenirs heureux. Je les garderai en tête toute ma vie", a-t-il dit à une télévision locale. "Je veux croire que le séisme est arrivé dans un rêve et que je vais me réveiller de ce cauchemar", confiait un autre résident à la chaîne publique NHK.
"Je n’ai pas de mots…"
Les images de télévision montraient des chaussées éventrées, des façades défoncées, des maisons vacillantes dans la capitale régionale Sapporo après ce tremblement de terre de magnitude 6,6 survenu en pleine nuit."Je n’ai pas de mots… j’habite ici depuis près de 20 ans, je ne sais pas quoi dire", soufflait un jeune homme, dans les rues de la ville.
Quelque 40.000 secouristes et 75 hélicoptères ont été mobilisés pour participer aux opérations et venir en aide aux sinistrés, qui ont été nombreux à passer la journée à faire la queue devant supermarchés et stations-service pour s’approvisionner. Après une coupure de courant générale en raison de l’arrêt de toutes les centrales de la région, l’électricité avait pu être partiellement rétablie. Les secousses, d’une force telle qu’il était impossible de tenir debout, selon l’agence de météo, ont aussi causé des coupures d’eau. Au total, 31.000 ménages n’ont toujours pas d’eau et environ 16.000 personnes ont été évacuées vers des abris.
Chaleur, typon, séisme, le Japon en première ligne
La catastrophe est la dernière en date d’une longue série meurtrière après des inondations début juillet, une vague de chaleur et plusieurs typhons.
Le Japon est situé à la jonction de quatre plaques tectoniques et subit chaque année quelque 20% des séismes les plus forts recensés sur Terre. Tout le monde garde en mémoire le terrible tremblement de terre et le tsunami du 11 mars 2011 qui ont tué plus de 18.500 personnes et provoqué la catastrophe nucléaire de Fukushima.
Le séisme de jeudi s’est produit alors que l’archipel se remet à peine du passage du très puissant typhon Jebi qui a tué 11 personnes dans le sud-ouest. Il a laissé dans son sillage des maisons en tout ou partie détruites, des poteaux à terre, des arbres arrachés, des toitures envolées (comme à la gare de Kyoto), des grues affaissées ou des véhicules accidentés.
Le cyclone a en outre inondé et isolé l’aéroport du Kansai (Kix), situé en mer sur une île artificielle au large d’Osaka, où les vols intérieurs ont repris vendredi.
フランス語
フランス語の勉強?
のり‏ @666_13_0723_xxx
東淀川区、すごい雨でーす。
雨の音で眠れませぬ。
台風すぎてもこれかよぉ。
中国地方、近畿地方、北海道。
大変だろうけど頑張ろう!!
今出来ること、今しか出来ないことをできる範囲で。

むねぞう@焚き火キャンプ計画中 @munezouqueatzal
東淀川区…凄まじい豪雨にさらされてまーす! いぎゃー
Karyn NISHI-POUPEE@karyn_poupee
パリ市の例をあげて水道の民営化の危険性についてツイートすると、ものすごいRT される。日本人はライフラインの一つである水道事業をこんなに大事にしているのは非常に良いことだと思う。是非、フランスを始め水道の民営化が失敗で終わった事で学んでライフラインを守って下さい。
渡辺輝人 @nabeteru1Q78
というか、伊丹空港の廃港を主張していた橋下氏が、関空の機能不全を目の前にして、それをドヤ顔で自慢するのって意味わかんないのですが。あんたのいう通りにしてたら、今頃伊丹も使えずに、関西経済が詰んでたじゃないか。
きんぐ‏ @333saking
これから関空でピーチに乗る方へ りんくうタウン駅からのシャトルバスは思ったより本数が多く待ち時間はほとんどなし 駅からも案内があります!第1ターミナル駅行きのバスもありますが第1ターミナルは入れないので第2ターミナル行きに乗った方がいいです!
サタデープラス【台風・地震対策…責任は?保険は?★USJ最新ホラー生中継】
▼あなたならどうする?台風・地震対策(1)台風で看板が家に激突…責任は?(2)地震で電柱が車を破壊…保険は?▼早くもハロウィーン!?USJ最新ホラーアトラクション生中継 丸山隆平(関ジャニ∞) 小堺一機 小島瑠璃子 森永卓郎 福島暢啓(MBSアナウンサー) 西村麻子(MBSアナウンサー)
★プラスその(1) USJから生中継 最新のハロウィーンイベントがスタートしたばかりのUSJから福島アナが生中継!今年登場したパーク史上初の没入型アトラクションを体験します。
★プラスその(2) 今週の顔★XTRAP 次世代ダンスパフォーマンスアーティスト・XTRAP(フィンガーダンスグループ)が登場!そのスゴ技を披露!!
★プラスその(3) マルわかり“プレイバック” 販売12億冊!ジャポニカ学習帳を取り上げます。表紙を40年撮影し続けている、カメラマン山口進さんの秘話に迫ります。 ★城田優さんが主演★ ドラマイズム「文学処女」は9/9(日)深夜0時50分〜<関西地区>スタート! 是非、ご覧下さい。 番組公式HP http://www.mbs.jp/saturday-plus/
twitter @saturdayplus https://twitter.com/saturdayplus ハッシュタグは「#サタプラ」
毎週土曜日あさ8時から生放送! 丸山隆平(関ジャニ∞)&小堺一機&小島瑠璃子。 各世代を代表するMCの3人がゴシップや旅や 旅行グルメとは一線を画す生活に『プラス』になる 情報をあなたにお届けします!お楽しみに!!

せやねん!【関空今後の影響▽吉澤ひとみなぜ?▽快挙!錦織&大坂▽テンピュール】
関空今後の影響…関西北海道停電の影響▽吉澤ひとみ容疑者なぜ?飲酒ひき逃げで逮捕▽錦織&大坂なおみテニス日本選手快挙▽NASA認めるテンピュールデンマーク工場へ潜入?
トミーズ雅 トミーズ健 藪恵壹 未知やすえ かつみ さゆり 宇都宮まき ミキ 井上雅雄(MBSアナウンサー) 松井愛(MBSアナウンサー) 大吉洋平(MBSアナウンサー) 玉巻映美(MBSアナウンサー) ほか 番組HP http://mbs.jp/seyanen/

バラエティー生活笑百科▽店からドタキャン?▽落とした預金通帳【ゲスト】今くるよ
ゲストは今くるよ。スタジオでおなじみの「どやさ!」を連発。入門してデビューした頃のことや今後の夢などを桂南光CEOと楽しくトーク。相談は「食べ放題、飲み放題で2980円」という店を見つけて、ラグビー部の同窓会のために予約したら、前日に「冷蔵庫が壊れたのでキャンセルさせてほしい」とお店から連絡が。代わりに紹介されたお店は5000円と言われたが、差額を払ってもらえるかを問う「お店からドタキャン?」他 今くるよ,桂南光, 辻本茂雄,三倉佳奈, 宮川大助・花子,スーパーマラドーナ, 澤登, 稲垣早希,天然もろこし, 一丸志帆
陸海空 地球征服するなんて
「この地球上で今1番有名な日本人は誰だ!?」知っている日本人を聞いてみると、お国柄が出てその国に興味が持てる!スタッフが現地の方にコツコツ聞いて世界1万人にインタビューしました。今、一番有名な日本人は…○○さん!なぜその国では知られているのか?あなたにその理由も知っていただきたいアンケートです! バイきんぐ 小峠英二、大石絵理 ☆番組HP  http://www.tv-asahi.co.jp/chikyu_seifuku/
100分de石ノ森章太郎
770作品超えという前人未到の漫画を描き上げギネスブックにも登録されている天才漫画家・石ノ森章太郎。あらゆる既成の文法を解体し、新しい表現方法を開拓し続けたその才能に、現代のクリエイターたちも刺激を受け続けている。そこで、石ノ森章太郎をこよなく愛する論客たちが一同に会し、石ノ森作品を現代に通じるテーマから深く読み解き、石ノ森章太郎が私たちに残してくれたものを徹底的に論じ合う。 伊集院光,島津有理子, 夏目房之介,名越康文,ヤマザキマリ,宇野常寛,竹宮惠子,島本和彦, 加藤有生子, 田中亮一
『レ・ミゼラブル』の世界 (岩波新書)
西永 良成
岩波書店
2017-03-23


ぱすと〜る ジャン・ヴァルジャンはあるキリストだった
 レ・ミゼラブルのストーリーの内部と、ナポレオン一世、三世の時代のフランスや作者ユゴーという物語の背景あるいは外部。このふたつがこの一冊にコンパクトにまとめられています。
 簡潔に、とはいうものの、「第1章『レ・ミゼラブル』とはどんな小説か」を読むと、スクリーンで観ただけのぼくには、ああ、シネマ版は小説のこのようなエピソードを省いたり、これとこれをまとめたりしたのだな、とわかる程度のていねいさは備えられています。 
 映画では、始めの方でジャン・バルジャン(以下JV)が神父に罪を赦され、最後の方で自身も自分を迫害し続けてきたジャヴェール警部を赦すという枠組みが印象的だったのですが、本書でも、警部のみならず、JVが育てたコゼットと結婚しながらJVを疎んだマリユスや、やはりJVを悩ませ続けた悪漢テナルディエをも許したことも挙げられ、これらには罪人を赦すキリストのテーマがあると指摘しています。
 小説の中には「徒刑囚がキリストに変わりかけていた」という一文があるのですが、そう言えば、新約聖書のイエスも十字架という刑を受けた囚人でした。ユゴーは、宗教制度としてのキリスト教には批判的でしたが、彼なりの肯定的なキリストのイメージを持っており、それをJVに重ねているのです。
 小説では、お尋ね者であることを隠して市長になっていたJVが、別人が彼と間違えられ刑務所に送られそうになっていることを知り、真実を語るべきかどうか逡巡する場面があるのですが、これは、受難前夜にゲツセマネの園で悩み血の汗を出しながら神に祈るキリストをモチーフにしているとのことです。
 あるいは、JVは力持ちで、襲いかかる者と揉みあうときも強いのですが、けっして人を射殺しません。戦闘には加わりません。人を殺すことを自らに禁じているのです。これもイエスを想わせます。
 重傷を負ったマリウスをかついで地下水道を進む章は、まさに「彼もまた十字架を背負う」と題されています。
 「大砲の弾は一時間二千四百キロメートルしか飛ばないが、光は一秒間三十万も進む。イエス・キリストがナポレオンに優るのはまさにこの点だよ」。これも小説中の人物の言葉。
 「ナポレオン」のところを現代人の名前に入れ替えたいという衝動に駆られます。

ヒデボン ナポレオン・ボナパルトとジャン・ヴァルジャンは同い年!!
 少し前に加島茂センセの「レ・ミゼラブル百六景」なる書物を読んだことがあったけど、「ジャン・ヴァルジャン」の要約を実にうまくまとめたもので、これさえ読めば、挿絵もふんだんに楽しめるし、この大著のいいとこどりがうれしくできる!ってんで、なかなか楽しく読むことができたものであった。
 で、この新書は、その「レ・ミゼラブル」が書かれた時代背景と、作者ユゴーの思想背景を紹介しようというもの。
 あらすじが何度かにわたってしつこく書かれているのは、多少なりともウザい気がしないでもないが、要は、著者翻訳の「ちくま文庫」版を読んでもらいたいからなのだろう。岩波文庫は挿し絵が豊富で、この面ではなかなかいいけど、何しろオリジナルの翻訳が古い!古すぎる!っていう感じ。
 で、新訳を読んでもいいけど、何しろこの新書の面白いところは、巻末の「年表」だろう。実世界の出来事と小説内の出来事が並列的に書かれている。あのナポレオン・ボナパルトと、ジャン・ヴァルジャンが、同じ1769年生まれということなのだ。



健全太郎 う〜む、考えさせられる一冊。しかし、読後感は清々しい一冊。
リアル任侠ヘルパーって、フジテレビの「任侠ヘルパー」パクり?と思って面白半分に読みました。な、なんと、マジなお話なんですね。この作者のテーマは「立ち直り」と「健全な社会」のようですが、当局の印象操作で、ヤクザを辞めた方が(あるいは、そのご家族が)、憲法で保障された「幸福追求権」を得られないとしたら、日本の社会はおかしな方向に向かっています。一人の国民として危機感を禁じ得ません。この著者の『組長の妻、はじめます。』や『ヤクザになる理由』も面白そう。何より、著者の、「吾輩は研究者だぞ」って力こぶ入っていない謙虚な姿勢に好感を持ちました(この方、「週刊読書人」誌上で、上間陽子さんの『裸足で逃げる』の書評していた方ですよね)。今の日本にも、こんな研究者が居るのですね。頑張れ、小山さん(主人公)!心無いカタギのイジメに負けるな小山さん。あなたの理解者は、日本中にいますよ。実に良い著書です!!
K.EBI 暴排条例の行き過ぎた運用が、離脱者をも「排除」し、「希望」を奪う。
著者は、14年間にわたり暴力団について研究しています。
本書の前半は、元暴力団員で今は介護ヘルパーになった40代男性の独白。
これが、滅法面白い。
後半は、暴力団からの離脱実態の
真面目な調査研究となっています。
暴力団から離脱後、
一般社会への復帰が上手くいかず、
組織に属さないアウトローとなり、
非合法な仕事をする人が増えています。
暴排条例の行き過ぎた運用が、
離脱者をも社会から「排除」し、「希望」を奪っているようです。
別に先の選挙の話ではありません。
著者は、日本の治安を守る意味でも、
暴力団からの離脱者を社会復帰させる政策の策定実行を
喫緊の課題として提起しています。


今日はパワーなしでのんびり.でもつい午前中だらだら過ごしてしまいました.昼過ぎから無料の寄席が福島であったのですがいかずに過ごしました.
図書館で本2冊借りて夕方一気に読みました.なかなか面白かったです.

被災地の子どもと住民が運動会
東日本大震災で大きな被害を受けた名取市閖上地区で、ことし4月に開校した小中学校と地区の住民の合同運動会が8日に開かれ、交流を深めました。
名取市閖上地区の小学校と中学校は、震災の津波で校舎が使えなくなったため、7年にわたって内陸に設けた仮設校舎などで授業を行ってきましたが、ことし4月に小中一貫の閖上小中学校として再開し、今回が初めての運動会です。
学校は8日、地域の住民と交流を深めようと、合同の運動会を開き、児童・生徒およそ140人と災害公営住宅などに住む住民およそ200人が参加しました。
このうち、応援合戦では、子どもたちが仮装してかけ声を挙げたり、人気の曲に合わせてダンスを披露したりすると、住民がさかんに拍手を送っていました。
また、徒競走では、子どもたちが会場の声援を受けて、懸命にゴールを目指していました。
さらに、地域の住民が10人1組でサッカーボールを渡していく競技も行われ、子どもたちがエールを送るなか、高齢者などが笑顔で奮闘していました。
運動会に参加した85歳の男性は「子どもたちの元気な顔を見ることができて気持ちが良いです」と話していました。
閖上小中学校の八森伸校長は、「子どもたちも閖上の歴史を作っていこうと張り切っています。これからも地域の方とともに歩んでいきたい」と話していました。


復興五輪 被災地メディアツアー
東京オリンピック・パラリンピックに向け、海外のメディアが、東日本大震災で大きな被害を受けた東松島市で8日、スポーツ教室を視察しました。
この「被災地メディアツアー」は「復興五輪」に向け被災地と連携した取り組みを発信しようと東京都が開いたもので、フランスやインドなど13カ国のテレビ局や新聞社などからおよそ30人の記者やカメラマンが参加しました。
一行は8日、震災の津波で大きな被害を受け、高台に再建された東松島市野蒜地区の宮野森小学校で開かれたスポーツ教室を視察しました。
海外では、震災の被害は大きく伝えられましたが、復興の現状はあまり知られていないことも多いということで、まず、市の担当者から、復興の状況などについて説明を受けました。
このあと、スポーツ教室で、女子ソフトボールの金メダリスト、馬渕智子さんが地元の小学生にバッティングの指導などを行い、交流を深めている様子を取材していました。
津波で大きな被害を受けた経験のある、スリランカの通信社の男性記者は「日本では震災をきっかけに、力強いきずなや団結力が生まれていることを自分の国に伝えたい」と話していました。
一行は9日、福島県昭和村を訪れ、オリンピアンと地元の人たちとの交流を視察するということです。


<ツール・ド・東北>「弱虫ペダル」伴走 人気アニメとポスターでコラボ
 ツール・ド・東北2018(河北新報社、ヤフー主催)のコース地の風景と、自転車競技が題材の人気アニメ「弱虫ペダル」を組み合わせたポスターがJR仙台駅などに近く、掲示される。
 図柄は9種類あり、仙台、石巻、気仙沼、東松島、女川、南三陸6市町の風景を背景に、主人公らが自転車で走行する姿などが描かれている。JR新宿駅と都心の地下鉄は10日、JR仙台駅は11日から掲示する。
 弱虫ペダルは週刊少年チャンピオンで連載中。2013年に初めてアニメ化され、自転車ブームのけん引役になった。
 原作者の渡辺航さんは「今回の企画を通して東北の復興が少しでも進むことを願っています」とコメント。ヤフーの担当者は「アニメの力を借り、東北の魅力を広く知ってもらうきっかけにしたい」と話す。
 ツール・ド・東北は東日本大震災の復興支援を目的に13年に始まり、今年で6回目。今月15、16日に県沿岸部で開催される。


トリチウム水/丁寧な議論と説明を尽くせ
 慎重な議論と丁寧な説明が必要だと、改めてはっきりしたのではないか。東京電力福島第1原発でたまり続ける放射性物質トリチウムを含む水の処分を巡る問題だ。
 政府の小委員会が先月末、福島県内と東京都の計3会場で国民の意見を聞く公聴会を開催した。計44人の意見表明は、原子力規制委員会が「唯一の方法」とする海洋放出への反対が大多数を占めた。
 福島県漁連会長は「漁業に致命的な打撃を与える」と訴えた。県沿岸ではようやく、ほぼ全ての主要魚種の試験操業が可能になったばかり。海洋放出すれば、風評がぶり返して深刻な被害が出てしまうと懸念するのは当然だ。
 「結論ありきで話が進んでいる」「タンクでの保管も選択肢に含めてほしい」といった指摘や要望もあった。
 トリチウム水に関しては国の検討会が2016年6月、蒸発や地層注入など五つの処分方法のうち、希釈しての海洋放出が最も短期間に低コストで処理できるとの技術的な評価結果をまとめた。
 処分方法の絞り込みを担う小委員会は、風評被害など社会的な影響も含めて検討を進めてきた。委員の一人は公聴会で「(われわれは)放出するとは言っていない」と、結論ありきとの批判を否定したが、海洋放出を前提に議論されてきた印象は拭えない。
 公聴会終了後、小委の委員長は「タンクでの長期保管の可能性も含めて議論する」と述べた。タンク保管に関してはこれまでの小委でも取り上げられており、今後はより詳細な検討が求められる。
 トリチウムの性質に関し、積極的に説明する必要性も浮き彫りになった。公聴会では「トリチウムが出す放射線は弱い」「健康への影響も小さい」といった説明に対し、異を唱える意見も出された。
 自然界に存在し、世界の原発からも放出されている現状をはじめ、トリチウムについて知っている一般市民は少ない。国民的な議論を深めるには、安全性などに関する科学的根拠や研究動向を、広く発信することが欠かせない。
 公聴会そのものの在り方を問う声にも耳を傾けるべきだろう。仮に放出することになれば、消費者らの反応次第で風評被害が拡大する。今回の3会場だけで終わらせず、より多くの意見を聞いて理解を深めるため、新たな機会を設けることを検討してほしい。
 トリチウム水の処分を巡っては、原子力規制委が海洋放出の早期決断を東電に迫ってきた。自民、公明両党も7月末、安倍晋三首相に提出した復興への第7次提言書に「先送りせずに解決策を見いだす」と盛り込んだ。
 確かに現状では保管のためのタンク建設は20年末で限界を迎えるが、時間的猶予がないことを理由にした拙速な判断は許されない。議論や説明を尽くすよう、小委員会には重ねて求めたい。


<風力発電>青森10年連続首位 宮城除く東北5県で増 17年度全国導入実績
 2018年3月末の都道府県別の風力発電導入実績で青森県が前年同月比8.4%増の41万7463キロワットとなり、10年連続全国1位だったことが新エネルギー・産業技術総合開発機構(NEDO)の調べで分かった。送電線の容量不足から伸びは鈍くなりつつあるが、秋田が前年と同じ2位、福島が前年の7位から5位に上がるなど宮城を除く東北5県で伸びた。
 稼働中の設備(単基10キロワット以上、総出力20キロワット以上)の最大出力を合わせた発電規模と基数は表の通り。6県の発電規模は9.5%増の113万3072キロワットで、全国(約350万キロワット)の3分の1を占めた。
 6県別に直近1年間の新規稼働をみると、青森県は日立キャピタル(東京)グループと横浜町との共同出資会社が2月、14基(3万2200キロワット)を稼働させた。同県の総基数は253基で、北海道に次ぐ2位。
 秋田県は大手3社が7基(1万5783キロワット)、山形県は地元企業などが6基(1万5900キロワット)、福島県は日立系と南相馬市内の企業が4基(9400キロワット)を稼働。岩手県は、県が一戸町に整備した高森高原風力発電所が1月、公営の風力発電所としては全国最大規模の11基(2万5300キロワット)の運転を始めた。
 日本風力発電協会によると、東北は環境影響評価(アセスメント)中の計画が依然多く、今後も導入が進むとみられる。日本海沖で数百万キロワット規模で進む洋上発電構想については、ルールを定める普及法案の成立や、送電線で受け入れが可能かどうかなどが課題となっている。


<北海道地震>支援満載で被災地へ 宮古―室蘭フェリーフル回転
 北海道地震の被災地支援に今年6月に就航したばかりの「宮蘭フェリー」がフル回転している。空路や鉄路の混乱が続く中、フェリー航路は宮古市から震度7を観測した胆振(いぶり)地方の中心都市室蘭市に直結。人員、物資、車両を満載して被災地を目指す。
 7日午前8時に宮古を出航したフェリーは、旅客238人、トラック48台、乗用車77台を積載。岩手、山形両県の災害派遣医療チーム(DMAT)や東北電力の作業員68人と電源車、高所作業車各7台が北海道へ渡った。
 宮古市は、室蘭市の要請で非常用米2000食分、飲料水360リットル、缶詰1080個などの救援物資を2トントラックに載せた。宮古市の芳賀直樹危機管理監は「トラックごと乗り込めるのがフェリーの利点」と強調する。
 フェリーは宮古−室蘭を10時間かけて1日1往復。地震発生から数時間後の6日午前8時半には、岩手県の消防隊員62人と消防車両17台がフェリーに乗り込んでいた。
 一方、7日午前6時前に宮古へ着いた便には、ほぼ満室の296人が乗船。室蘭市に出張していた千葉県の会社員高松祐司さん(46)は「新千歳空港が封鎖され、鉄道も動かず困っていた。フェリーに乗れて助かった」とほっとした様子だった。
 岩手県沿岸広域振興局(釜石市)はフェリー就航に先立って昨年6月、震源地に近い厚真町など11市町を管轄する北海道胆振総合振興局(室蘭市)と連携協定を結んでいた。達増拓也県知事は宮蘭フェリーを念頭に「最大限の支援を迅速に行いたい」と語る。
 8日朝に宮古を出発する便でも沿岸広域振興局職員と各種支援物資が被災地に向かう。フェリーを運航する川崎近海汽船(東京)の小原一良宮古支店長は「フェリーは災害に強い公共交通機関。今後も的確にニーズに応えたい」と話す。


北海道地震と市民生活 停電の悪影響を最小限に
 北海道胆振(いぶり)東部地震の影響が長期化する様相だ。大規模な土砂崩れによる被害者の捜索活動が続くが、死者は10人を超えなお多くの人の安否が不明だ。救出を急いでほしい。
 北海道全域が停電になるブラックアウトが発生し、地震の影響が直接の被災地にとどまらないことが今回の震災の特徴だ。
 道内全域の約295万戸で発生した停電は徐々に回復しているが、なお多くの住宅が停電している。全面復旧には時間がかかる見通しだ。
 電気は我々の生活と切り離せない。停電で、携帯電話のバッテリーが切れた人が相次いだ。札幌市が携帯電話の充電コーナーを設けたところ、約600人の行列ができた。現代人にとって携帯電話が欠かせないことを改めて示した。
 携帯電話は通話だけでなく、インターネット経由での情報取得や安否確認、ソーシャル・ネットワーキング・サービス(SNS)での発信など、災害時に重要な手段となる。
 今回のような全面的な停電も想定してどう備えればいいのか。
 たとえば、車のシガーソケットからでも充電できるアダプターがある。ハイブリッド車や電気自動車(EV)には、より大きな容量の電気を供給する機能を持っているものが多い。これは、一般的な家電製品も利用できる。日常生活の中の工夫も、災害への備えにつながる。
 停電によって病院も深刻な状況に陥った。札幌市内の病院では0歳女児の酸素吸入器が止まり、別の病院に搬送された事例もあった。病院の機能は今も十分に戻っていない。
 人工透析の患者への手当ても緊急を要する。熊本地震の時も多くの患者が危機にさらされた。北海道内には透析患者が約1万5000人おり、透析が可能な病院に患者を割り振って対応している。
 こうした病院など重要施設に電力を供給するため、政府が主導し、東京電力などから50台以上の電源車が北海道に入っている。緊急時にスムーズに対応できるような態勢作りが欠かせない。
 高齢者や障害者ら災害弱者が、電気のない生活で孤立化しているようなことはないか。震災の長期化に備え、自治会など地域全体の目配りも今後、より重要になる。


胆振東部地震 北電の責任 極めて重い
 北海道胆振東部地震は一時、道内全域が停電となる「ブラックアウト」を引き起こした。
 震源近くにある北海道電力苫東厚真火力発電所が運転を停止し、稼働中だった他の発電所も連鎖的に止まったのが原因だ。
 交通機関や病院をはじめ、暮らしに不可欠な都市機能が突然まひし、道民を不安に陥れた。
 大地震への十分な対策を取らなかった北電の責任は極めて重い。停電が続く地域の復旧を急ぐと同時に、この事態を招いた原因の究明と対策の徹底を求めたい。
 電力供給では、発電量と消費量を一致させないと、発電機が壊れる恐れがある。このため、需給バランスが崩れた際に稼働中の発電所を停止させる。
 全面停止を避けるには、電源を分散させ、一つの発電所が止まってもバックアップできる態勢を築いていなければならない。
 ところが、北電の場合、道内の消費電力のほぼ半分を苫東厚真1カ所で供給している。
 不測の事態が生じれば、待機中の発電所ではカバーしきれず、ブラックアウトに直結することは事前に分かっていたはずだ。
 苫東厚真では3基の発電機全てが地震で使えなくなった。北電は「3基とも損壊し、長期間止まることは想定していなかった」と言うが、認識が甘いのではないか。
 東日本大震災によって福島原発事故が発生し、その後も各地で大地震が頻発してきたことを考えれば、「想定外」は言い訳にしか聞こえない。
 電力の安定供給よりも、電源の集約による経営効率を優先したと言われても仕方ないだろう。
 地震発生時、本州の電力会社からの支援機能が働かなかったのも問題だ。北海道―本州間の送電線「北本連系線」を使って電気を流すには、道内側で一定の発電所が稼働している必要があるという。
 これでは今回のような大型電源の停止には対応できない。
 来年には石狩湾新港の天然ガス火発の稼働と北本連系線の増強が予定されている。北電は、電源の分散に加え、北本連系線の技術的な障壁の解消も急いでほしい。
 運転停止中の泊原発は停電の影響で、使用済み核燃料プールを冷却する外部電源を一時喪失。非常用電源が作動して冷却を続けた。
 9時間半後に外部電源が復旧し、大事には至らなかったとはいえ、震源が発電所に近い場合の対応は万全と言えるのか。徹底した検証が不可欠だ。


胆振東部地震 二次災害に十分警戒を
 道央を中心に甚大な被害をもたらした胆振東部地震は、発生から3日目を迎えた。
 犠牲者は増え、安否が不明の人も依然多く残されている。
 災害時の救助で生死を分ける境目は72時間とされる。捜索隊は二次災害に十分注意を払い、救助に全力を挙げてもらいたい。
 100を超える市町村の避難所に、一時は1万人以上の人が身を寄せた。慣れない避難所生活の疲れやストレスがたまり、体調を崩さないか心配だ。
 自治体をはじめ関係機関による支援には、避難者一人一人へのきめ細かな配慮が求められる。
 震度7を観測した胆振管内厚真町で、極めて大規模な土砂崩れが起きた。台風21号の雨で表土が重くなり、地震で斜面を滑り落ちる「表層崩壊」の可能性が高い。
 さらにきのうからの雨が追い打ちをかけ、危険は増した。余震も続き、気象庁は震度7も警戒するよう呼びかけている。
 気象情報や避難情報をこまめに入手し、危険を察知したら迷わず避難することが肝心だ。
 各自治体も、改めて住民に対する危険箇所の周知を徹底するとともに、可能な限り早めの避難指示を出す必要がある。
 家屋の損壊や二次災害の危険から、避難の長期化を強いられる人が出ることも予想される。
 停電や断水が続く地域も少なくない。交通網が完全復旧せず、食料や日用品が不足する所もある。避難者に必要な物資が行き渡るよう努めてほしい。
 中には、トイレの清潔さを保つのが難しい避難所もあり、食中毒や感染症のリスクが懸念される。衛生への気配りが不可欠だ。
 気がかりなのは、病気の人や高齢者、幼い子供の体調管理である。医師や看護師が避難所に常駐したり、巡回できる態勢づくりを整えることが急務だ。
 避難所になじめず、車中泊をする避難者も出ている。
 過去の災害では、血栓が肺に詰まるエコノミークラス症候群で亡くなる人も出ている。悲劇を繰り返さぬよう、車中泊の人に対するケアも欠かせない。
 停電の復旧時に起きる「通電火災」に注意したい。スイッチの入った電熱器が可燃物に接触したり、漏電したりして起きる。
 阪神大震災では、原因を特定できた神戸市の建物火災の6割を占めた。自宅を離れるときは、ブレーカーを落とすことを忘れないようにしたい。


北海道全停電  一極集中のもろさ露呈
 北海道で起きた地震の影響で一時、道内全域約295万戸が停電する「ブラックアウト」に陥った。日本の電力会社で初めての重大事態だ。被災地の市民生活や経済活動に大きな影響が出ており、早期の完全復旧が求められる。
 停電の引き金になったのは道内電力需要の半分程度を賄っている苫東厚真(とまとうあつま)火力発電所(厚真町)の緊急停止だ。この結果、他の発電所も連鎖して一斉にダウンした。
 道内最大とはいえ、たった1カ所の発電所の不具合がなぜ全停電につながったのか。
 家庭や工場に電力を供給する際には発電量と使用量を常に釣り合わせる必要がある。バランスが崩れると周波数が乱れ、周辺機器の故障を引き起こすからだ。
 苫東厚真の停止で管内の発電量が急減し、需給バランスが崩れた。このため稼働中の他の発電所も自動的に次々と停止した。
 本州から電気の融通を受ける送電網も機能しなかった。停電で変換装置を動かすための電気が調達できなかったのが原因だ。
 非常時には電力を供給する地域を絞り、需給を調整し、停電の範囲を最小限に抑えるといった改善策が必要ではないか。
 北海道電力は復旧に全力を尽くした上で、道内全域停電に至った経過を十分に検証すべきだ。
 今回の停電は、大規模発電所に頼る一極集中型の脆弱(ぜいじゃく)性という重い教訓を突き付けた。
 北海道電は発電所が一斉停止するケースを検討していなかったという。実効ある対策を求めたい。
 こうした事態を回避するために電源配置の見直しやバイパス整備、本州も含めた連携網や需給調整機能の強化も急務だ。
 東日本大震災後は原発停止の影響もあり、国内で火力発電への依存が高まっている。
 他の電力会社は自社管内での全域停電発生は想定できないとする。ただ、本州では電力融通も比較的容易とされるが、東西の周波数が異なり容量に限界もある。
 南海トラフを震源とする地震や津波の懸念される地域で大規模停電が起きないとは限らない。電力供給体制を含め停電リスクへの備えは十分か、あらゆる場面を想定し、対策を万全にする必要がある。
 今回の地震では医療機関が外来患者の受け入れをやめ、道路の信号機も止まった。インフラの中でも電気の重要性を改めて思い知らされた。都市圏ほど停電には弱い。電源の分散、連携強化が急がれるのは北海道だけではなかろう。


[相次ぐ大規模災害]防災省創設を検討せよ
 尾根に残った樹木の緑と土砂崩れでむき出しになった山肌の茶色が幾何学模様のように広がる、見たことのない光景である。
 管内のすべての電力が止まる「ブラックアウト」は国内初といい、交通機関の混乱など都市機能に深刻な影響を与えた。
 北海道で最大震度7を観測した地震の被害が徐々に明らかになってきた。
 これまで確認された死者は18人、心肺停止2人、安否不明19人。警察や消防、自衛隊などが夜通しで救助に当たっているが、生存率が下がるとされる「発生から72時間」が迫っている。一刻も早く不明者を見つけ出してほしい。
 地震により道内全域で起きた停電は、8日中にはほぼ復旧する見通しという。しかし大規模な停電が起こるリスクは残っており節電を呼び掛けている。加えていまだに断水が続く地域もあるなど、住民は疲労の色を濃くしている。インフラの完全復旧に向け、政府や関係機関はあらゆる手段を講じてもらいたい。
 6月の大阪北部地震、7月の西日本豪雨、9月の台風21号。今年に入り、自然災害が続発している。
 大阪では住宅4万棟以上が被害に遭い、西日本では227人が犠牲となった。数日前の台風では関西空港が閉鎖に追い込まれ、利用者ら約8千人が孤立した。
 過去に例のない規模の水害や数十年に一度の災害は、地球温暖化など異常気象との関連が指摘される。
 これまでの延長線上でない緊急事態に、どのように備えればいいのか。
■    ■
 この夏、全国知事会議は、平時の予防対策から復旧復興までを担う「防災省」創設を政府に求める提言をまとめた。現在、内閣官房と内閣府が中心となり省庁横断的に実施している災害対応を一括して担う官庁の新設だ。
 大規模災害の頻発に加え、南海トラフ地震や首都直下地震など巨大地震を見据えた知事たちの切実な声である。
 訴えの根底にあるのは、これまでの政府の災害対応の遅れや非効率な取り組みへの危機感、多くの職員が2年程度で異動するため専門性が身に付かないなどの不満だ。
 政府の地震調査委員会は南海トラフ巨大地震が30年以内に起こる確率を70〜80%と予測している。土木学会はその際の経済的被害を1410兆円とはじきだす。
 巨大災害で甚大な被害が及べば地域は消滅しかねない。強力な調整力と司令塔機能を持った組織の構築は不可欠だ。
■    ■
 7日、告示された自民党総裁選でも防災対策は争点として急浮上している。
 立候補を届け出た安倍晋三首相は気象変化に対応できる国土強靱(きょうじん)化を訴え、石破茂元幹事長は経験と教訓の蓄積・共有が大事だとし防災省の新設を唱える。
 東日本大震災からの復興政策を統括する復興庁は2020年度末で廃止される。間もなく始まる後継議論の中で、「防災大国」の備えとして一元的組織の検討も進めるべきだ。


停電の教訓 分散型電源を進めたい
 北海道で最大震度7を観測した地震は、道内の全域に停電をもたらした。
 停電戸数は約295万戸に上り、阪神大震災を上回る規模になった。完全に復旧するには時間がかかる見通しだ。
 北海道電力の全域が停電したのは今回が初めてである。原因を十分に分析し、再発防止に向けた対策を取らねばならない。
 直接の原因は、同社最大の火力発電所である苫東厚真火力発電所の全3基が地震で一斉に停止したことだ。
 出力は合わせて165万キロワットあり、道内の電力需要の半分程度を賄っている。発電量と使用量のバランスが崩れると周波数が乱れ、周辺機器が故障する。それを避けるため、ほかの発電所も自動的に停止した。
 北海道電は、苫東厚真の全基が停止する事態を想定していなかった。経済産業省によると、北海道電が想定して検証していたのは約130万キロワットの供給が失われた際の対応までだ。今回の停電は想定外だったようだ。
 東日本大震災では、東京電力福島第1原発が「想定外」の津波に襲われ、全電源を喪失して重大事故につながった。北海道電は危機に備える対応を十分に取っていたのか疑問である。
 全域の停電で道民の生活は大混乱に陥った。
 新千歳空港が閉鎖され、鉄道網もまひした。現金自動預払機(ATM)が一部で停止し、酸素吸入器の停止で重症となった乳児もいる。停電の影響は大きい。より安定した電力の供給体制をつくる必要がある。
 他の電力会社からの供給網整備は喫緊の課題だ。一部整備されているものの十分機能しなかった。
 もう一つの解決策は、分散型の電源網の構築だ。再生可能エネルギーを基本に、比較的小規模な電源を需要がある地域の近くに配置して電力を供給する。
 非常時のエネルギー供給の確保につながる。消費地の近くで発電すれば送電によるロスも減り、エネルギーを効率的に利用できる。
 現在は再生可能エネルギーの発電分は電力会社に売却し、ほかの電源で発電された電気と一体となって供給されている。小規模分散型はこれと異なり、地域電源という意味合いが強い。
 全ての電力を賄うことは現実的ではないものの、電源にはさまざまな形態があるべきだ。欧州を中心として世界各地で広がりつつある。国内でも導入を進めたい。


北海道で震度7◆大規模電源の弱さ露呈した◆
 未明の北海道を最大震度7の地震が襲った。
 大規模な土砂崩れが起こり家屋がのみ込まれるなどして、亡くなった人やけが人が出た。
 震源から離れた大都市・札幌でも道路の隆起や陥没が相次いだ。道内全ての火力発電所が停止、大手電力会社の管内全域で停電するという前代未聞の事態となり、日本の電力システムの弱点があぶり出された。
発生確率過信するな
 今回の地震は、地下37キロで断層がずれた内陸直下型だったとみられる。日本の内陸で起こる地震の震源は普通、20キロより浅い。それより深いと岩石の温度が高くなり変形しやすくなるため、地震を起こすエネルギーを蓄えられないからだ。
 ところが、今回の地震が起きたと考えられる「石狩低地東縁断層帯」では、20キロを超える深い場所で地震が起こる傾向にある。その理由はよく分かっていない。
 この断層帯は南北に延び、「主部」と「南部」からなる。政府の地震調査委員会の評価によると、30年以内に大地震が起こる確率の高さは、南部が上から2番目の「やや高い」で、主部はその下のランクだった。
 地震の直前予知は不可能であり、発生確率を示す予測もあまり当てにならないことをあらためて認識する必要がある。政府の評価で最高ランクではないから大丈夫だと、決して考えてはならない。
 震度7が観測されたのは阪神大震災以降6回目。熊本地震では2度も起きた。不意を打つ脅威に備え何をすべきか、家庭や地域で話し合い、実行に移してほしい。
広域停電で都市混乱
 震源の近くにある北海道電力苫東厚真(とまとうあつま)火力発電所が地震のため緊急停止。道内全ての約295万戸が停電し、役所や交通機関などインフラ機能がストップした。新千歳空港も閉鎖を余儀なくされた。
 電力会社が送る電気はプラスとマイナスが常に入れ替わる交流で、1秒間に入れ替わる回数を周波数という。周波数が乱れると電気製品に悪影響を及ぼす。一定に保つには電力の需要と供給を一致させないといけない。
 緊急停止で電力供給が大きく減り、周波数の乱れによる発電機の損傷を避けようと他の3カ所の火力発電所も停止し、広域停電になった。1カ所の大規模電源に頼るシステムの弱さをさらけ出した格好だ。
 電力自由化が進んだ欧米には、大きな送電網で電力を融通し合うシステムがある。ネットワークが大きいほど、広域停電は起こりにくい。
 北海道だけの問題ではない。自然災害の多い日本では、電源を1カ所に集中させるリスクは大きい。泊原発の周辺で、事故時に不可欠な放射線監視装置(モニタリングポスト)の一部が停止したことも問題だろう。東日本大震災で学んだ教訓を忘れてはいないか。


震災デマ 悪意のもの拡散せず 善意背景に誤情報目立つ
 災害直後に拡散されがちな、さまざまなデマ。北海道で6日未明に発生した最大震度7の地震でも、信ぴょう性のない情報がソーシャル・ネットワーキング・サービス(SNS)で広がり、被災者の不安をあおっている。今回、SNS上でどのようなデマが広がったのか。たどってみると、被災者の不安とSNS利用者の善意を背景に、部分的に誤った情報を含む呼びかけが、被災者支援の目的で頻繁に拡散されていた。【大村健一/統合デジタル取材センター】
政党公式アカウントも拡散→削除
 <拡散希望 NTTの方からの情報です。只今道内全域で停電しているため電波塔にも電気がいかない状況なので携帯電話もあと4時間程度したら使えなくなる可能性がでてきたそうです。 なるべく1人で行動せず家族や仲間、友人などと共に複数で安全な場所に避難して下さい>
 地震の直後、ツイッターやインスタグラムなどのSNSを通じ、この投稿が爆発的に拡散した。NTTドコモ北海道支社の広報担当者は「こうした情報は発信していない」と否定した上で、「基地局にはバッテリーがあり、それは一概に使用可能な時間が決まっているものではない。特に市役所などの拠点付近は24時間使えるようにしている」と説明する。
 つまり、デマではあるが、「バッテリーが数時間しか持たない基地局が存在する可能性もある」(広報担当者)といい、8日現在も北海道内の多くの地域で通話や通信サービスが利用できなかったり、制限がかかったりする状況が続いている。そもそも地震後は通話が殺到し、回線がつながりにくくなることが多い。今回の地震では、一部に正しい点もあるため否定しづらく、利用者が善意で被災者に注意を呼びかける内容のデマが目立っている。
 他にも、実際は市内の一部地域での断水だったにもかかわらず、「札幌市全域で断水」とするなど水道に関するデマもSNS上で広がった。道内各地で断水が発生していたのは事実だが、範囲などが誤っていた。
 立憲民主党の公式アカウントも、佐々木隆博衆議院議員の旭川市内の事務所から得た情報として、6日午前に「浄水場の自家発電が故障したため、石狩川水系の家は断水になるかもしれません。市内の約7割が対象になるそうです」とのツイートをしたが、間もなく旭川市役所が否定。7日午前に「以下の情報がデマとの情報がありました。お詫び致します」と謝罪し、投稿を削除した。
 2016年4月の熊本地震では、大西一史・熊本市長がデマを防ぐ目的でツイッターで被害や復旧に関する情報を積極発信して評価された。今回も、世耕弘成経済産業相が停電関連の情報を随時、投稿している。災害時、当局から密に情報が入る政治家や政党などが積極的に情報を発信する姿勢は浸透しつつある。一方で、影響力のあるそれらのアカウントが誤情報を流したケースは、7月の西日本豪雨でもあった。
悪意のあるデマは広がらず 
 今回、熊本地震の際にツイッターに投稿され、2万回以上リツイート(拡散)された「地震のせいで動物園からライオンが逃げた」などのような悪ふざけの投稿は広がりを見せていない。この投稿をした男性が偽計業務妨害で逮捕(後に起訴猶予処分)されており、「デマは違法」という認識が広がりつつあるようだ。
 また、1923年の関東大震災や、熊本地震などで寄せられた「朝鮮人が井戸に毒を投げ込んだ」「外国人窃盗団が被災地に押し寄せている」など人種差別的な意図を含むデマも広がっていない。
 しかし、基本的に投稿が公開されており、第三者が「その情報はデマだ」と指摘しやすいツイッターではなく、無料でメッセージをやりとりできるスマートフォン向けアプリ「LINE(ライン)」で拡散された偽情報が目立つ。
 特に、一見すると「熱中症などに気をつけて」などと有益な情報に見せかけて、「午前8時付近に大きな揺れが予想されているようです(自衛隊情報)」といった虚偽の情報を紛れ込ませ、「他の方へも情報提供をしてください」と拡散を呼びかけるメッセージが個人間のやりとりで広がったようだ。かつての「不幸の手紙」や「チェーンメール」のような古典的な手口が再び流行しつつある。
 災害時のデマや風評被害に詳しい東京大大学院情報学環総合防災情報研究センターの関谷直也准教授は「部分的には正しかったり、もっともらしかったりするが、全体として誤っているといった情報は、災害時の流言の典型だ。デマは災害時の不安を土壌にして広がる。今回は水と電気、通信に関して不安が広がっていたので、それに関する流言がSNS上で拡散した理由であろう」と指摘する。
 悪ふざけのようなデマがさほど広がらなかった点については「地震の発生が午前3時過ぎで、その時間にSNSを利用している人が少なく、SNS利用者のピークである夜の時間帯まで時間があったからであろう。被害の全体像が判明した後では、不確実性が低いため、流言は発生しにくい」と分析する。「過去の事例を踏まえれば、今後は地震の再来を予知する流言などが予想される」といい、「災害時のデマにはいくつかの典型があるのでそれらを踏まえておくことが重要だ」と注意を呼びかけた。
【災害に関するデマの典型】
(1)被害流言
 「被災地に窃盗団が向かっている」などの偽情報。実際は犯罪の件数は減少する場合がほとんどだが、一般的には増加すると信じられていることが拡散の背景にある。
(2)災害再来流言
 次に災害が来る時刻や場所を予告する内容。地震の場合、実際に余震が続くことが多いため備えを促す側面もあるが、具体的かつ科学的な根拠はなく、被災者の不安をあおる。
(3)後予知流言
 いわゆる「地震雲」などの気象現象や「クジラが海岸に流れ着いた」などの動物の異常行動から「災害は予知できたのではないか」とする内容。災害とこれらの現象との因果関係は証明されていない。
(4)災害予知流言
 災害前に「この日に災害が起こる」などと予言するもの。雑誌などマスメディアでもしばしば掲載される。明確な根拠はなく、混乱を引き起こすことは少ない。
※関谷直也著「『災害』の社会心理」(KKベストセラーズ)を基に作成


<北海道震度7>犠牲者数が交錯 政府主導で混乱も
 今回の北海道で起きた地震では、安倍晋三首相や菅義偉官房長官が犠牲者数をいち早く発表している。国の発表内容は警察や自治体より遅れることが多く、政府の先行発表は異例だ。政府関係者は「官邸主導をアピールする狙いがある」と話すが、首相が発言した情報が不正確で官房長官が謝罪する事態も招いている。
 6日午後6時、安倍首相は政府の関係閣僚会議で「これまでに9人の方が亡くなられた」と発言。北海道庁が同日午後10時現在の被害状況として発表したのは「死者5人、心肺停止4人」で、どちらの情報を採用するかでマスコミ各社の報道内容も分かれた。
 翌7日に混乱が生じた。午前9時の関係閣僚会議で安倍首相が「16人の方が亡くなられた」と発言し、菅官房長官も約2時間後の記者会見で「死者16人」と発表したが、午後には「死者9人と心肺停止7人だった」と訂正し、謝罪した。集計段階で、医師が正式に死亡を確認していない心肺停止者を死者に含めたのが原因だった。
 関係者によると、6日に政府が発表した死者数にも心肺停止者数が含まれていた。基になる資料で「死者など」とされていたのに、官邸への報告までに「など」が抜け落ち、心肺停止者を死者にカウントした可能性があるという。
 災害の被害の発表を巡る混乱は今回が初めてではない。2015年9月の関東・東北豪雨では、茨城県などが一時「15人」と発表した行方不明者が、全員無事だったことが判明。今夏に発生した西日本豪雨でも、地元自治体と警察庁が発表した犠牲者数が食い違うなど情報が錯綜(さくそう)した。
 政府関係者によると、こうした事態を回避する目的もあって、官邸主導の発表を推し進めたという。この関係者は「政府の責任で正確な情報を提供するのであれば良い取り組みだ。ただ、今回は(20日開票の)自民党総裁選もにらみ、危機管理態勢の充実ぶりをアピールする狙いもあったかもしれない」と指摘する。【最上和喜、金森崇之】


【北海道震度7地震】 両親と祖母が…涙枯れ果てた 無言の対面「つらすぎる」
 無事を祈る家族の焦りが募る中、全力の捜索が続いた。北海道で震度7を記録した地震から3日目となる8日。多数の安否不明者が出ている厚真(あつま)町では新たに心肺停止状態の住民を確認。自衛隊員らは生存率が急激に下がるとされる「72時間の壁」を前に土砂をかき分けた。家族が犠牲となった人たちの悲しみが広がる一方、日常に向けた一歩を踏み出す被災者の姿も見られた。
 「泣いて泣いて、泣きすぎて、涙も枯れ果てました」。土砂崩れで実家が倒壊し、両親が死亡した厚真町職員、中村真吾さん(42)は呆然(ぼうぜん)とつぶやいた。
 町内の施設で7日、父の初雄さん(67)と母の百合子さん(65)の遺体と対面した真吾さんは、「静かな、安らかな顔でした」と話した。「何とか助かってほしい」と無事を祈っていた祖母、君子さん(94)も8日午後、現場から発見され、死亡が確認された。
 地震当日、強烈な揺れにたたき起こされた真吾さんは家族の無事を見届け、有事の安全確認のため巡回を始めた。間もなく、土砂崩れに巻き込まれた民家が目に飛び込んできた。初雄さんらと連絡がつかず不安が募る。3人が住む富里地区の実家は周辺に着くと、一面が土砂に埋もれていた。
 コメ農家だった初雄さんは一本気で義理堅い人柄。元自治会長で地域の人から信頼が厚く「はつおちゃん」と親しまれた。百合子さんは地区婦人会の会長を務め、誰にでも優しく家族思いだったという。百合子さんが保管していた真吾さんらの写真を収めたアルバムが現場で見つかった後、近くから2人の遺体が発見された。「自衛官の方が早く見つけてくださって…」と言葉を詰まらせた真吾さん。町関係者の男性から新たな遺品が見つかったことを伝えられると「ありがとうございます」と毅然(きぜん)と応じ、確認に向かっていた。
 「当たり前のことだけれど、人が亡くなれば死亡届や葬儀などいろいろなことをしなければならない。今の現実が、夢としか思えない」。現実を必死に受け止めようとしていた真吾さんだが、「3人いっぺんに亡くなってしまうのは、つらすぎる」と肩を落とした。
 町関係者は「真吾さんは震災直後から、ご両親たちが厳しい状況であると分かりながら、他の町民を思って震災対応に懸命にあたってくれた。心中察するに余りある」と声を震わせた。


就活ルール いきなり「廃止」は乱暴だ
 大学生の就職活動に関する企業側のルールは不要なのか。決してそうは思えない。
 経団連の中西宏明会長が、新卒対象の会社説明会や採用面接の解禁日などを定めた採用選考指針を、2021年春に入社する学生の採用時から廃止する意向を示した。
 指針が経団連会員企業の紳士協定で罰則もないため、外資系やベンチャーなど非会員企業の青田買いが目立つほか、会員企業にも抜け駆けが見られ指針が形骸化しているからのようだ。
 現行の採用指針は、会員企業に対し、会社説明会を大学4年になる直前の3月1日から、面接などの選考活動を6月1日から、正式内定を10月1日から、それぞれ解禁している。
 ただ、近年は3年生の夏のインターンシップ(就業体験)で優秀な学生を囲い込み、面接解禁の翌年6月に内々定を出す企業が増え、グローバル企業を中心に新卒一括にこだわらない「通年採用」も広がっている。
 確かに、今という時代が、就活ルールの背後にある日本型雇用の変容期にある点は考慮すべきだろう。
 そもそも、経団連の指針は「終身雇用」や「年功序列」を前提に、一括して新卒を採用して仕事を割り振り育成する日本型雇用に基づく。
 そうした中、新卒一括であっても、年齢を問わない成果型賃金・昇進制度や、転勤が伴わない地域限定社員制度の導入など、日本型雇用を柔軟化する試みは広がっている。転職希望者対象の中途採用も珍しくない。グローバル化を背景に企業と労働者が仕事内容や勤務地、労働時間などを明確化する欧米型雇用も増え、異質な雇用形態が混在しているのが実情だ。
 だからといって一挙に指針を廃止するのはいささか乱暴だ。
 まず学生は混乱する。
 ルールを廃止すれば大企業は優秀な学生をさらに早く囲い込もうと動きを加速しよう。学生は1〜2年生時から就活に追われる事態すら生じかねない。大学教育の空洞化が心配だ。
 雇用環境の変化を踏まえつつも、経済界や大学、国を交えた多角的な議論を通じ、学生第一に新ルールを決するべきだ。経団連も協議はする方針という。
 その際、重視すべきは、ルールを首都圏の大企業偏重にしないことだ。就活の現場では、地方の学生も人材難に苦しむ中小企業も、首都圏との情報格差や機会格差という不利を抱えている。学生、企業双方のためにも配慮が大切だ。就活期間の短期化も求めたい。
 就活は学生の人生を左右する。学生が学業に専念できることを最優先に議論を進めたい。


海外識者の新声明 沖縄の民意に力強い支持
 名護市辺野古の海が土砂投入の危機にさらされる中、改めて世界の目を沖縄に向けるよう促したことを高く評価したい。
 2014年1月以来、3回にわたって沖縄の状況を世界に発信し、沖縄の軍事植民地状態を終わらせることを訴えてきた世界の著名人たちが、今度は沖縄県による埋め立て承認撤回への支持を世界に呼び掛ける声明を発表した。
 今回もノーム・チョムスキー、ジョン・ダワー、ダニエル・エルズバーグ、オリバー・ストーンの各氏らが名を連ねた。世界の知性と認められる人々が沖縄に深い関心を寄せ続けていることは心強い。
 辺野古新基地建設に反対する県民大多数の意思は選挙などで何度も示されてきた。しかし日米両政府は、この民意をないがしろにして工事を強行している。今回の声明は、沖縄の民意は孤立しておらず、世界の良識ある人々から注視され強く支持されているということを改めて示すものである。
 14年の最初の声明は、前年末の仲井真弘多知事による埋め立て承認を受けて、103人が新基地建設の中止と普天間飛行場の返還を訴えた。
 米国の独立宣言や公民権運動を沖縄に重ねたことは、新鮮な驚きだった。18世紀、英国の植民地支配による「権力の乱用や強奪」を糾弾したのが独立宣言である。また、自由と平等、人間の尊厳を求めた20世紀の公民権運動を挙げて、沖縄の粘り強い非暴力の運動、数万人規模で繰り返される県民大会などへの共感と支持を表明した。
 15年1月には、訪米を計画している翁長雄志知事に、承認の取り消しか撤回の意思表示をするよう15人の連名で求めた。同年8月には、県の第三者委員会が埋め立て手続きの瑕疵(かし)を指摘したことを受けて、74人が翁長知事に承認取り消しを訴えた。
 今回の声明は、これまでの署名者の多くを含む133人が署名している。「(14年)当時懸念していた状況は良くなるどころか悪化しているので、今再び私たちは声を上げる」として、その後進んでいる南西諸島での自衛隊基地の建設・拡張の中止も求めた。
 そして、沖縄の平和、人権、環境保護のための闘いと、翁長知事が表明し謝花喜一郎副知事が遂行した埋め立て承認撤回への支持を表明し、新基地建設中止を主張した。
 さらに、世界中の人々と政府に向けても「沖縄の島々を非軍事化し平和に生きるための沖縄の人々の闘いを支持することを求める」と呼び掛けた。
 同じ日に東京でも宮本憲一氏ら識者109人による新基地建設のの白紙撤回を求める声明が発表された。今後賛同者が広がりそうだ。
 海外でも国内でも沖縄への基地集中政策に批判が強まっている。日米両政府はこの良識の声を受け止め、今こそ新基地建設を断念すべきだ。


関空の代替機能/3空港連携で危機克服を
 台風21号で被災した関西空港の代替機能として、復旧まで神戸、大阪(伊丹)両空港を活用する動きが急浮上している。
 関空は二つある滑走路のうち無事だった滑走路で運航を一部再開した。一部の国際線もきょう再開し、運営する関西エアポート社は、今月中にもう一つの滑走路を復旧させる方針だ。
 だがタンカーの衝突で損傷した連絡橋は全面開通のめどが立たず、空港島へのアクセスは当面、制限される。関西の玄関口の機能不全解消は見通せない。人や物の流れが滞るだけでなく、関西経済の新たなけん引役となった外国人観光客の客足が遠のけば、関西全体が大きな影響を受けることになる。
 過去の経緯から、関空は国際ハブ、神戸と大阪は国内専用と、各空港は線引きを明確にしてきた。今はそれを横に置き、3空港を擁する強みを生かして危機を克服する必要がある。
 代替案は松井一郎大阪府知事が久元喜造神戸市長に要請し政府も調整を進めている。伊丹など大阪空港の周辺10市は国内線振り分けを容認し、国際線受け入れにも前向きの姿勢だ。
 伊丹はもともと国際空港だった。神戸空港は海上にあり近距離国際線の発着や24時間営業が可能だが、いずれも運用時間や発着便数などの規制がかかっている。関空を国際ハブ空港として発展させる狙いで、フルに能力を発揮できていない。
 関空が十分に使えない以上、二つの空港の活用を検討するのは当然だ。3空港が互いにバックアップし合えば、関西の防災力も高めることになる。
 神戸や大阪が国際線を受け入れる場合でも、税関や出入国管理などの機能を整えなければならない。緊急事態であり関係省庁は速やかに対応してほしい。
 関西エア社は、関空と大阪に加えて今春から子会社で神戸も運営している。これを機に、官民で3空港の役割を見直す「関西3空港懇談会」の開催を求める声が高まっていた。
 神戸や大阪が関空の機能を受け入れるとしても、あくまで関空の復旧を急ぐためだ。しかし完全復旧の後には今回の教訓を踏まえ、関西にとって最善の空港活用策を改めて考えるべきだろう。


関西空港の台風被害 海上空港の脆弱性補う対策急げ
 四国や関西を縦断した台風21号と、北海道で発生した震度7の地震が重なったことで、国内の交通インフラが大打撃を受けている。住民生活や経済活動への影響を拡大させないよう、復旧を急がねばならない。
 とりわけ台風による高潮の被害を受けて閉鎖していた関西空港は、国内線が一部再開したものの、完全な運用再開にはなお時間がかかる。海上空港特有の自然災害に対する脆弱(ぜいじゃく)性があらわになっており、速やかな検証と対策が欠かせない。
 関西空港は、大阪府の沖合約5舛凌郵島にある。非常に強い台風21号の通過により、大阪港で過去最高の3.29辰猟位を記録。空港で想定していた1961年の第2室戸台風の潮位を上回り、滑走路やターミナルビルが浸水、対岸を結ぶ連絡橋は強風で流されたタンカーが衝突して通行止めとなった。
 関西空港は、海上を埋め立てた特性から、かねて地盤沈下に悩まされてきた。2004年の台風16号でも道路などが被災したため、護岸を2.2辰さ上げしていたが、浸水を防げなかった。かさ上げには費用面や、航空機の離着陸の高さ制限などのハードルもあるが、想定を再検討する必要があろう。
 滑走路から水を排出するポンプが損傷し、第1ターミナルビル地下の変電所が浸水して一部で停電が起きた点も復旧を遅らせた。国は南海トラフ巨大地震に備え、関西空港などの海上空港に対し、電気系統の機器が入る部屋の水密性確保や、機器を高所に移設することなどを求めている。関西空港の対策は不十分だったと言わざるを得ず見直しや強化が急務だ。
 連絡橋の通行止めで、ターミナルビルなどには利用客ら約8千人が一時取り残された。高速船やバスで空港外へ運んだが、輸送手段についての連絡が聞こえにくいなど、情報が行き渡らなかった。先が見通せないままの孤立は、利用客のパニックを起こしかねない。孤立した場合の輸送体制を確立し、水や食料などの物資の備蓄を万全にしなければならない。
 関西空港は17年、入国した外国人数が716万人と、成田空港に次ぐ2位。貨物取扱量は85万鼎函∪田、羽田に次ぐ3位となっている。国内有数の国際空港であり、運航制限が長期間続くと、観光や物流など経済への打撃が大きくなる。国は、本格復旧までの間、大阪(伊丹)と神戸の両空港に国際線を含めた発着便を振り分ける方針を示した。影響を最小限に抑える工夫が求められる。
 北海道地震による停電の影響で、新千歳空港も一時、閉鎖された。近年、甚大な自然災害が各地で相次ぎ、南海トラフ巨大地震の発生が懸念されている。複数の空港の同時被災に備えた対策や、被害が想定される場合に早めに空港を閉鎖させる基準など、被害を拡大させないためのルールづくりを、国が主導する必要がある。


【関空の閉鎖】海上のリスクを検証せよ
 非常に強い台風21号が近畿地方を直撃し、暴風や高潮などによって大きな被害が出た。
 特に衝撃的だったのは閉鎖に追い込まれた関西空港の惨状だ。きのう一部の国内線の運航を再開したが、海上に立地する危うさが改めて露呈したといえ、しっかり検証して対策を講じる必要がある。
 関空は大阪湾を埋め立てて造った人工島にある。高潮で滑走路とターミナルビルが浸水し、機能まひに陥った。大阪・泉州地域と結ぶ唯一の連絡橋は強風で流されたタンカーが衝突し、道路と鉄道が使えなくなった。空港に取り残され、一夜を過ごした旅行客らは約8千人に上る。
 自然が猛威を振るった格好ではあるが、それを「想定外」として済ませるわけにはいかない。
 関空島は1994年の開港以後も地盤沈下が続き、昨年1年間では平均で6センチ沈んだ。2004年には台風に伴う高潮と高波で浸水被害が出ている。対策として進めたのが護岸のかさ上げ工事だ。
 1961年の第2室戸台風で記録した大阪湾の最高潮位293センチに加え、50年に1度の高波が来ても護岸を越えないように高くしたという。ところが、今回は329センチと過去最高を塗り替えてしまった。
 21号は強い勢力、北上の速度など高潮につながる条件が重なったようだ。だが、滑走路やターミナルビルが浸水しただけでなく、ビルの地下にある機械室などの浸水が停電につながった。
 「浸水はあり得ない」という前提で台風への備えが組み立てられていた、と受け止められても仕方あるまい。それが基本の姿勢なら、「想定を超えるものが来た」とする関空運営会社の説明は簡単に理解を得られるとは思えない。
 「陸路」の危うさも改めて浮き彫りになった。流されたタンカーの衝突によって、頼みの連絡橋が破損してしまうような事態を想定することは難しいだろう。
 ではあっても、台風時のように強風で連絡橋が閉鎖されるケースはある。暴風で橋が損壊する危険性もゼロではあるまい。長時間にわたって「孤島」になるといったリスクについてどの程度検討し、対策を講じているのか。
 地球温暖化の進行に伴って、海面が上昇したり、極めて強いスーパー台風が日本を襲ったりする可能性が指摘されている。今後、より危険な高潮や高波に見舞われる恐れは一段と高まるに違いない。
 関空に限らない。国内ではほかにも羽田や中部、神戸、北九州、長崎などの海上空港がある。むろん、それぞれの置かれた条件は異なるが、海上に立地するゆえの脆弱(ぜいじゃく)さは共通していよう。
 気象災害にとどまらず、南海トラフ地震などの揺れや津波への備えの問題もある。関空の甚大な被害をきちんと検証し、どこに漏れがあったのかを点検した上で、対策に取り組んでもらいたい。


[空港閉鎖] 教訓を生かさなければ
 自然災害が起きるのは防げなくても、発生した場合に痛手を最小限に食い止める対策が必要だ。
 近畿地方などに大きな被害をもたらした台風21号と、北海道で発生した最大震度7の地震の影響で、関西空港と新千歳空港が閉鎖された。
 どちらも日本有数の空港で訪日外国人らの利用が多く、物流を支える重要な拠点でもある。図らずも今回の災害で施設のもろさを露呈したといえる。
 空港がまひすれば、訪日客などの減少や貨物輸送の停滞で国内経済に打撃を与えかねない。
 復旧に全力を挙げるとともに、閉鎖に至った経緯を検証し、今後の対応につなげるべきだ。
 新千歳空港はきのう離発着が始まったものの、利用客の混乱は続いた。関西空港は3日ぶりに一部国内線の運航が再開されたが、浸水被害の復旧には1週間程度かかる見込みである。
 新千歳空港は、震度6弱の揺れで天井が落ちたほか、壁や床にひびが入り、スプリンクラーの破損で各所に水漏れが発生した。
 滑走路や建物の構造それ自体に問題はないというが、停電で北海道の空の玄関口としての機能を失い、200便以上が欠航した影響は大きい。
 大事なのは、地震による「想定外」の事態とあきらめず、教訓を今後に生かす取り組みである。
 関西空港は、高潮で滑走路やターミナルビルが浸水し、全面閉鎖となった。一部で停電も起きた。
 空港と対岸を結ぶ連絡橋にタンカーが衝突して通行できなくなり、利用客ら数千人が孤立した。損傷しなかった車線の通行は特定車両に限って再開したが、鉄道の復旧は見通せない。
 法務省の統計によると、2017年に関西空港から入国した外国人は716万人で、成田空港に次いで2位だった。新千歳空港は149万人で6番目である。
 このところ増加傾向にある訪日外国人は消費意欲が旺盛で、日本の経済成長に欠かせない。
 政府は、伊丹空港や神戸空港への増便を目指して地元自治体との協議も始めた。安倍政権が成長戦略の柱に据える訪日外国人増に支障を来さないようにする狙いがありそうだ。
 一方、17年度の空港別の貨物取扱量では、関西空港は85万トンで成田、羽田に次ぎ3位。新千歳は21万トンで6番目だった。貨物が空港内に滞留しないように注意しなければならない。
 鹿児島空港も国内外の利用客が多い。防災体制に不備はないかチェックしておく必要がある。


関西の停電3万戸、長期化も…現地調査できず
 関西電力によると、台風21号の影響による管内の停電戸数は8日午後1時現在、約4万3900戸となった。このうち約3万1000戸は、倒木や土砂崩れなどの影響で現地調査ができず、復旧の見通しは立っていないという。
 長期化が予想されるのは、和歌山県が印南町や紀の川市などで約2万戸、京都府が京都市などで約5000戸、大阪府が泉佐野市などで約2400戸、奈良県が約2000戸、滋賀県が約1200戸、兵庫県が約200戸となっている。このほかの地域の停電は、数日中に解消される見込みだ。
 一方、世耕経済産業相は8日午前、大阪市の関電本社を訪れ、岩根茂樹社長と意見交換した。岩根社長は「広範囲にわたる長期間の停電で多大なご迷惑をかけ、申し訳ない」と陳謝し、世耕経産相は「電気がなくて生活に困っている人がいる。できるだけ早い復旧を目指し、全力を尽くしてほしい」と求めた。


松井一郎大阪府知事が台風対応を放り出し「沖縄行き」の無責任、橋下徹はWTC と関空の被害責任追及に逆ギレ!
 台風21号、北海道地震と深刻な大災害が相次いで直撃したというのに、みせかけだけの「やってるパフォーマンス」ばかりで、実際は総裁選のことしか頭にないのが丸わかりの安倍首相。しかし、この災害軽視の冷淡体質は安倍首相だけではなかったらしい。台風21号の直撃を受けた大阪府の松井一郎府知事が、とんでもない“災害対策放り出し”をしていたことがわかったのだ。
 発端は7日午後、同日告示された自民党総裁選について、松井知事がこんなコメントをしたことだった。
「もう消化試合の状況になっている」
「台風や地震が発生しているときだから、結果が見えているなら前倒ししてでも早く決めて選挙は終わらせたほうがいい」
 台風や地震で総裁選どころじゃないというのはわかるが、なんで総裁選延期でなく前倒しなのか。安倍首相をサポートする目的のコメントというのが丸わかりだが、しかし問題はコメントの内容ではなく、このコメントを口にした場所だった。
 これ、松井知事が沖縄県那覇市で記者団に語ったものだったのだ。7日、松井知事は沖縄県知事選の自公候補・佐喜真淳を応援するために沖縄入りしていたのである。
 言っておくが、大阪府では台風による家屋倒壊や冠水、停電や倒木被害などを受け、多くの府民はいまも不自由な生活環境に置かれている。関西空港も国内便が再開されたと言っても、ごく一部だけ。JRなどを含めて完全復旧にはほどとおい状態だ。にもかかわらず、松井知事は政局優先で大阪から離れて沖縄にいたのである。
 自分は被災地である地元を放り出し、職場放棄して、なんの関係もない沖縄県知事選に駆けつけながら、「台風や地震が発生している時だから総裁選なんて前倒しで終わらせたほうがいい」と平気でコメントするとは、いったい、この男、どういう神経をしているのか。
しかも、松井の職場放棄はこれで終わったわけではなかった。なんと9日からは、11月に行われる万博開催地投票対策と称して、イタリア、デンマーク、ハンガリーの3カ国を回り、ほぼ1週間、大阪を離れるのだという。地元でこんな被害が起きているのだから、中止するのが普通だが、松井知事は強行。関空が使えないからと、愛知の中部国際空港セントレアから出発するらしい。
 どこまで、台風被害に関心がないのかと愕然とするが、実は、松井知事のこの姿勢は最初からだった。「非常に強い勢いで四国・近畿を直撃」「第二室戸台風の再来か」と警告されていた台風襲来前から、実際に大阪府全域、特に南部で大きな被害が出た4日まで、松井は目立った情報発信をほとんど何もしていない。自ら陣頭指揮を取るべき災害対策本部も設置しなかった。台風一過の5日にあった定例会見で、関空について「わざと孤立させた。あの状態で動けば人命を危機にさらす。言い訳になるが、想定外のタンカー衝突があった」と、自ら言い訳と認める発言をしたぐらいだった。
そして、同日夜、久々にツイッターを更新したと思ったら、その内容は被災の状況を伝えるものでも、注意喚起でもなかった。元大阪市長の平松邦夫氏が、南港ベイエリアの人工島に建つ大阪府咲洲庁舎(旧・大阪ワールドトレードセンタービル、通称:WTCビル)の被害を伝える記事を自らのコメントとともにリツイートしたのに対し、「嬉しそうに言うな!」と、逆ギレしたのである。関空の冠水を受け、共産党関係者が、やはりベイエリアの人工島・夢洲で計画されている万博・カジノに疑問を呈したツイートには「共産党は風評被害をご希望なんでしょうかね?」と攻撃的に反論した。
 松井知事の防災意識の低さ、府民の生活よりも政局や自分のメンツを優先する体質は知っていたが、ここまで露骨だと呆れるほかない。
台風被害、耐震性欠如の旧WTCビルを大阪府庁にしようとした橋下徹
 しかも、これは松井知事だけでなく、前任者の橋下徹・前大阪市長にもいえることだ。今回の台風21号でかつて自分が主張を務めた大阪に被害が広がると、橋下は被災した府民・市民の生活そっちのけで、防災軽視で無為無策だった自分たちへの批判封じや責任逃れ、さらには、過去の失策をまるで「英断だった」と言いつくろうような自己正当化ばかりおこなったのだ。
 まず、大阪全域で台風が猛威を振るっていた4日、配信したメルマガで、橋下が延々語っていたのは、前述した大阪府咲洲庁舎(旧WTCビル)のことだった。大阪南港ベイエリアの人工島・咲洲に建つ256メートルの超高層ビル・旧WTCビルは府知事時代に強引に購入し、大阪府の第二庁舎としたものだが、今回の台風で長時間の揺れに見舞われ、31台のエレベーターのうち21台が自動停止。すぐ隣の駐車場では、20台以上の車が強風に吹き飛ばされたり、巻き上げられたりして横転・大破し、ビルの足元に残骸が積み上がった。
 このことを意識したのだろう、橋下は先回りして批判を封じ込めるように、ビル購入の経緯を自画自賛交じりに語りはじめた。
いわく、自分が2008年に府知事に就任する前から老朽化した府庁舎の建て替えが大きな問題になっていた。だが、府の財政逼迫や、当時府議だった松井一郎らが巨額の新規庁舎建設に反対していたのもあり、膠着状態に陥っていた。そこで思いついたのが、大阪市がバブル期に建設したものの、破綻したWTCビルを格安で買い取り、府庁を移転するアイデア。実現すれば、やはり負の遺産となっていた大阪ベイエリアの活性化にもつながる。役人や府議会には考えつかない「前代未聞、驚天動地のアイデア」だった──。
 これが橋下の説明するストーリーだが、事はそう単純ではない。当時の事情を知る大阪財界の関係者たちは、こう語る。
「大阪市には当時、港湾局が推し進めたWTC、経済戦略局が担当だったATC(アジア太平洋トレードセンター)など、『5K』と呼ばれる大型不良資産があったんです。あんな使い道のない、アクセスも悪いビルを買い取ってくれるとは、市や金融機関からすればラッキーなんですが、一方で『橋下はアホか』とも言われてました。当時から防災上の欠陥も指摘されていましたからね」
 橋下は府知事就任半年後の2008年8月、WTCビルの展望台に上り、「ここが関西に光を見せる拠点になる」「大阪再生の光が見えた。(府庁移転は)もう決まりです」と、上機嫌で語った。抵抗する府議会を押し切り、09年10月に購入を決定。この過程で橋下氏に同調し、移転に賛成した松井氏ら府議会自民党の一部グループが、後に大阪維新の会を結成することになる。
だが、橋下の府庁移転計画は、11年3月の東日本大震災でボロが出る。WTCビルは震源から約600キロメートルも離れているにもかかわらず、長周期振動で10分間にわたって最大2.7メートルも揺れ、約360カ所が破損。耐震性の欠陥に加え、津波や高潮、液状化、孤島化の恐れが防災の専門家から次々と指摘され、「災害時の拠点としてはまったく使えない」と断言されたのである。そこへ加えて今回、台風にも弱いことが露呈。結局、橋下氏は何の使い道もないビルを思いつきで強引に買い、将来にわたって維持・改修費を抱え込むという、典型的な「安物買いの銭失い」を主導したことが明らかになったわけだ。
 ところが橋下は頑としてこれを失策と認めず、自己正当化にいそしんでいる。先のメルマガでは、WTCビル購入が「今の大阪政治の根っこの根っこ」だったと言い、「あのときにWTCビルの購入をしていなければ、大阪維新の会も、日本維新の会も誕生せず、そして統合型リゾートや大阪万博の話も何もなかっただろう」と言い張った。
さらに、7日に連投したツイッターでは、WTC問題に加え、関空問題で批判されはじめたことを意識してか、「物事に100%の完璧はない。今回の台風被害は甘受すべき範囲内」「一つの事象だけに騒ぎ立てるバカな有権者に付き合うのはもう懲り懲りだよ」と有権者をバカ呼ばわりする逆ギレぶりを見せつけた。
松井一郎、橋下徹…維新の頭のなかにあるのは、カジノと万博誘致だけ
 橋下前市長といい,松井知事といい、この人たちは、どんな失敗や愚策をしても、逆ギレしてどなれば封じ込めるとでも思っているらしい。
 しかし、彼らが旧WTCビルについて、逆ギレしているのは、個人のメンツだけにとどまらない部分もある。旧WTCビルの問題が露わになれば、万博・カジノに批判が高まる可能性があるからだ。
「橋下氏も書いていますが、WTCビルと府庁移転問題は維新誕生のきっかけになった、いわば原点ですからね。それ以上に、すぐ隣の人工島・夢洲ではIR(カジノ)、その起爆剤としての万博という維新がこだわってきた“成長戦略”が描かれている。まったく先の見えない大阪都構想もそうですが、撤退すれば、自分たちの存在意義が根底から瓦解してしまうので、いくら災害があっても取り下げられないんでしょう」(在阪の全国紙・政治部記者)
 実は、旧WTCビルは府庁移転計画が消え、とりあえず「大阪府咲洲庁舎」と称する第二庁舎となったあとも、「無駄・不便・遠い」と職員には不評で、完全撤退論がくすぶり続けている。それでも松井知事は撤退する気などさらさらない。それどころか、2015年の府知事選時には、「ベイエリア活性化の司令塔にするべき」と主張し、ツイッターにこんなことを書き込んでいた。
「もし南海トラフの津波でベイエリアが甚大な被害となった場合に、地域の住民皆さんの命と財産を守り復旧復興の司令塔となるのが咲き洲庁舎だと僕は考えています(※原文ママ)」
 あれほど防災上の欠陥が指摘され、今回も機能不全の危険性が露わになった旧WTCビルを「住民皆さんの命と財産を守り復旧復興の司令塔」とは、もはや正気とは思えない。
 ようするに、松井知事にしても、橋下前市長にしても、頭のなかにあるのは、カジノと万博誘致と自分たちの権力維持だけ。大阪府民の生命や安全など、どうでもいいということなのだろう。実際、その姿勢は、今回の松井知事の現場放り出しの沖縄行きと、万博のためのヨーロッパ行脚に端的に表れている。
 比較的自然災害が少ないため、これまで目立たなかったが、大阪府民はとんでもない連中に自分たちの生命を預けていることをもう少し自覚したほうがいいのではないか。


台風、危機判断に難しさ 大阪府・市「災害対策本部」置かず 強風で被害 風水害は設置基準なし
 台風21号が直撃した大阪府では、府と大阪市のいずれも、知事と市長が陣頭指揮をとって総動員で対応する「災害対策本部」を設けなかった。地震の場合は震度に応じた設置基準があるが、風水害は明確な取り決めがなく、危機管理の担当職員らで対処可能と判断した。結果として被害が広範囲に及んだこともあり、専門家は「判断が適切だったのか検証すべきだ」と指摘している。 (堀越正喜、奥山美希)
 「停電などで予断は許さないが、必要な情報収集を急いでほしい」。台風が大阪をほぼ通過した4日午後6時、府は危機管理監をトップとする防災・危機管理指令部の会議を開いた。負傷者や倒木被害、施設の破損などの被災状況が報告されたが、会議に松井一郎知事の姿はなかった。
 台風の接近を受け、府は同日午前5時前、危機管理の担当職員ら7人を中心に情報収集などに当たる「警戒班」を立ち上げた。府内が暴風雨に見舞われていた同日午後2時40分には、各部の担当者らが連携して今後の対策を練る「指令部」に格上げしたが、災対本部には移行しなかった。
 危機管理監の下に課長級の職員が集まる指令部と異なり、知事が本部長を務める災対本部には部長級が結集する。全職員が危機対応に臨む体制と位置付けられるので、復旧作業などの優先順位をトップダウンで迅速に判断できる利点がある。
 府危機管理室によると、余震が想定される地震の場合は震度6弱を観測すれば自動的に災対本部を設ける。一方、台風など風水害は一過性なので明確な設置基準はない。担当者は「西日本豪雨など府のみで対応できない広域災害ではなく、災対本部を設ける必要はないと判断した」という。
 風水害による災対本部の設置は、1982年7月に死者8人を出した豪雨にさかのぼる。今回の台風では記録的な強風の影響で飛来物に当たったり、ベランダに出て落下したりして府内で男女8人が死亡。重軽傷者は約320人、住宅被害も2800棟を超えた。
 松井知事は今回の対応について「早い時間から避難を促し、十分に準備できていると判断した」とする一方、「外に出ないようにもっと情報発信すべきだったとは思う」と述べた。府幹部は「災対本部であれば知事が全面に出るため、府民に対する注意喚起などの効果はもっと大きかっただろう」と振り返る。
 大阪市も4日午前5時前に「警戒本部」を設置したが、災対本部は見送った。台風が通過し、警報も解除されたことから同日午後6時前に警戒本部は解散した。ただ、市内では広い範囲で停電が発生。夜間に市民から避難所の開設を求める声が寄せられたが、職員不在で連絡がつかない区役所が複数あったという。
 東洋大の中村功教授(災害情報論)は「今回は高潮や強風によって広域的な被害が起きた。結果論になるが、災対本部を立て、役所の全部署が一丸になって対処する体制を検討すべきだった」と指摘。「判断が適切だったかを検証し、風水害についても災対本部の具体的な設置基準を整える必要がある」としている。


経産省の指示  公文書の意義を損なう
 経済産業省が職員に対し、政治家らと折衝した際の記録の作成時に「議事録のように個別の発言まで記録する必要はない」と指示する内部文書を配布していたことがわかった。
 記録の隠蔽(いんぺい)指示とも受け取れる内容である。
 政府は森友学園を巡る財務省の決裁文書改ざんや、陸上自衛隊イラク派遣部隊の日報が発見された問題を受け、昨年12月に公文書管理の新ガイドライン(指針)を策定した。各省庁はこれに合わせて規則を見直し、4月から運用を始めている。
 内部文書は、規則改正の説明のために3月に配られたという。「記録はいつ、誰と、何の打ち合わせ」をしたかが「分かれば良い」とも書かれており、詳細な記録を残さず外形的な内容にとどめるよう指示する内容だ。
 これでは肝心の折衝のプロセスが抜け落ち、政策決定の過程で政治家の不当な働きかけがあっても検証ができなくなる。菅義偉官房長官は「公文書管理法を逸脱することはない」と強調したが、行政の透明性を高め、健全な民主主義を支える公文書の役割を骨抜きにするものと言わざるを得ない。
 新指針は、行政の意思決定の過程をたどれるよう政策立案などに影響する省内外との「打ち合わせ記録」を行政文書として作成し、情報公開対象とした。
 ただ、正確を期すとして、文書に残す際には「発言を相手に確認する」としたため、加計学園の獣医学部新設を巡る「総理のご意向」のような不都合な発言は修正される懸念がある。
 そのうえ経産省の指示通りに運用されれば、発言そのものまで記録に残らなくなり、新指針の趣旨に反して政策決定の不透明さが一層増幅されかねない。
 政府は他の省庁でも同様の指示はないか確認し、経産省を含め撤回させるべきだ。そうでなければ一連の公文書を巡る問題を何も反省してこなかったことになる。
 政府は7月、決裁文書改ざんなどを受けた再発防止策を決定した。内閣府の独立公文書管理監の権限を拡大し、各府省庁を常時監視することや、改ざんなどには免職を含む重い処分を行う方針も打ち出した。だが、外部のチェックが入らない監視体制が、どこまで有効に機能するか疑わしい。
 公文書は歴史的事実の記録であり、国民共有の知的資源である。その基本を踏み外さない管理、保存、公開の仕組みを育てていかねばならない。


医学界の「ガラスの天井」
 統計学では「有意差」という用語がしばしば登場する。数値データを解析して、偶然や誤差ではなく、確かに意味のある差があると推測できることを指す▼例えば新薬の効能を調べる際、いくら症状が改善しても、有効成分を含まないプラセボ(偽薬)や既存薬と比べて有意差がなければ、効き目は単なる偶然か、数値の誤差と見なされる▼男子が有利とうわさされた医学部入試を巡り、文部科学省が緊急調査に踏み切った。全国81大学で検証した結果、約8割の大学で男子の合格率が女子を上回っていた。合格率の男女差が1・67倍という大学もあった▼だが、不正入試騒ぎの震源である東京医科大を除く全大学が「不正はない」ときっぱり。偶然、誤差の範囲内というわけだ。不正の認定は難しいものの、有意差なしと言い切れるのか▼面接や小論文でのさじ加減の疑いは拭えず、女性の進出を拒む「ガラスの天井」が透ける。実際、高い離職率などを理由に女性医師は敬遠され、全体の約2割にすぎない▼「医は女子に適せり、啻(ただ)に適すというのみにあらず、寧(むし)ろ女子特有の天職なり」。故渡辺淳一氏の小説「花埋(はなうず)み」で評伝された明治期の女性初の公認医師、荻野吟子の言葉だ。「女性が輝く社会」と声高に唱えずとも、その活躍は時代の要請ではないか。

総裁選告示日に…安倍首相が内乱予備罪で刑事告発される
 現職の総理大臣が総裁選告示日に刑事告発されるとは前代未聞だ。
 日刊ゲンダイの既報通り、元参院議員の平野貞夫氏らが7日、安倍首相に対する内乱予備罪の告発状を最高検察庁宛てに提出。東京・霞が関の司法記者クラブで会見を開いた後、憲政記念館で記者説明会を行った。
 告発状によると、2012年12月に第2次安倍政権が発足して以降、安倍が〈日本の権力を私物化するために、国の統治機構を破壊し、憲法の定める統治の基本秩序を壊乱することを目的として、現憲法からその根本的原理を抹消することを策謀し、政府等の組織を使って、改憲が正当であると、国民を誘導、国民に認めさせ、国民の反対運動を威圧するなど改憲を強行しつつある〉と指摘。〈内乱の準備をなしている者であり、刑法第78条の内乱予備をおこなったものと思料される〉としている。
■記者クラブの面々は冷ややか視線
 告発理由の具体的な事例としては、14年7月の「集団的自衛権の行使を認容する閣議決定」や、17年6月に野党から提出された「臨時国会召集要求書」を3カ月間も放置して召集を拒否しながら、同9月の臨時国会の冒頭解散を行ったこと――などを挙げている。
 記者クラブで会見した平野氏は「政府が内乱罪を起こすはずないじゃないかというのが、日本人の80%の思い込み。平野はアルツハイマーになったのではないかという人もいるが、これは弁護士さんも分かってない」とキッパリ。同席した告発人の山口紀洋弁護士は「民主主義、平和主義、基本的人権の尊重、国民主権というものが、ここで守られるのか、それとも我々は放棄してしまうのか、という瀬戸際に立っている」と訴えた。
 一方、熱っぽく訴える平野氏らを冷ややかな目で見ていたのが記者クラブのメンメン。会見場は空席が目立ち、途中で離席する記者もチラホラ。質問は幹事社からの1問だけで、それも〈ムリ筋の告発なんじゃね?〉みたいな内容だったから、ハナから理解しようとする気はないようだ。


安倍首相に内乱予備罪の告発状“小沢一郎の知恵袋”が3つの指摘
 自民党総裁選(20日投開票)が告示された7日、3選が有力な安倍晋三首相に元国会議員が“内乱予備罪”の告発状を突きつけ、一部で話題になっている。
「台風21号、北海道地震で大きな被害がある中での告発状提出にちゅうちょはあったが、政治をしっかりしないといけないとの思いで予定通り行った」とこの日、最高検察庁に安倍首相を告発したのは元参院議員の平野貞夫氏(82)だ。
 平野氏は衆院事務局に30年以上勤務し、国会の裏の裏まで知り尽くしていることから、策士として知られ“小沢一郎の知恵袋”といわれた。
 第2次安倍政権以降、強行的に進められた特定秘密保護法、安保法制、共謀罪、そしてモリ・カケ問題での国会対応、公文書改ざんなど、怒りが沸点に達した平野氏が気付いたのが、安倍首相を“内乱予備罪”に問えるということだった。
「安倍首相は憲法の基本理念をことごとく踏みにじってきた。刑法77条で内乱罪の要件に国の統治機構を破壊し、憲法の定める統治の基本秩序を壊乱することを目的として暴動したとある。脅迫も暴動の中に含まれていると解釈でき、内乱を準備した予備罪に問えるんです」(平野氏)
 告発状では集団的自衛権の行使容認、昨年9月の臨時国会冒頭解散、財務省の公文書改ざん事件の3つが安倍首相が政府等の組織を使って、憲法や国会を破壊している違法行為に当たるとした。
 しかし、内乱罪及び同予備罪はこれまでテロ組織に対しても適用されたことはない。「どういう結果が出てくるか読めません」(平野氏)と告発状は受理されない可能性もある。
 それでも平野氏は本気も本気。「平野はついにアルツハイマー病になったのかと心配もされたが、今回の告発は『コロンブスの卵じゃないか』という意見もある」。有罪なら1年以上10年以下の禁錮刑となるが…。


伸ばした髪「いつか誰かのために」 小2男児の挑戦
 病気の子どもたちを支援する方法はいろいろありますが、この小学2年生の男の子・石田丞くん(7)が始めたのは髪の毛を伸ばすことでした。こうした医療用のウィッグを作るのに自分の髪を役立ててほしいという思いからでした。からかわれることもあったということなんですが、3年間、伸ばし続けた髪の毛をついに切る時が来ました。