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Ariana Grande accusée d'appropriation culturelle à cause de son nouveau tatouage
Le nouveau tatouage d’Ariana Grande n’a pas fini de faire jaser si on se fie aux nombreuses conversations qu’il continue de soulever après avoir été dévoilé sur son Instagram il y a quelques jours.
La chanteuse populaire s’est fait tatouer des caractères de l’alphabet Kanji censé se traduire par ≪7 Rings≫, mais voudrait plutôt dire ≪petit grill barbecue≫.
La pondeuse de succès a depuis tenté de modifier le tatouage, mais avec plus ou moins de succès, certaines personnes affirmant qu’il se traduit désormais par ≪barbecue japonais doigt cœur≫.
Si l’erreur de traduction en a fait rire plusieurs, d’autres fans d’Ariana Grande, eux, ont été offensés par l’utilisation des caractères japonais simplement pour leur côté esthétique alors qu’elle ne maitrise vraisemblablement pas la langue.
Les critiques se sont faites si insistantes sur Twitter qu’Ariana a cru bon de répondre à ses détracteurs dans une série de tweets désormais supprimés.
≪Il y a une différence entre appropriation et appréciation, pouvait-on lire sur son compte Twitter. Mes fans du Japon sont toujours excités lorsque j’écris en japonais ou lorsque je porte des vêtements avec des écritures japonaises. Toutefois j’ai retiré tous les vêtements avec des caractères japonais de mon site web, bien que tout le monde s’en fout.≫
On aurait offert un million de dollars à Ariana Grande pour se faire retirer son tatouage, ce qu'elle a évidemment refusé.
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フランス語の勉強?
テレメンタリー 「のれんを下ろす日 〜人情親父 仙台最後の屋台〜」
昭和30年代には数百軒の屋台が軒を連ね、博多と並ぶ『屋台の街』として知られていた仙台。しかし、その後、「主の代替わりは認めず」とする当局の規制により、街から屋台の姿が消えていく…。今、残るのは1軒だけ。東京オリンピックの年から半世紀以上にわたり、屋台を営んできた85歳の主は、数年前から引退を考えつつも踏み切れずにいる。「働くことは世間とつながること」と話す男性の姿を通じて、人が働くことの意味、現代社会から失われつつあるものを見つめる。
吉岡秀隆 東日本放送


コーシシシューを頑張りました.とりあえず完成?かな.
夜帰ってテレビを見ていつの間にかBSが見れるようになっていることに気が付きました.台風が9月だったから約半年.長かったです.

児童が震災慰霊碑の絵を描く
東日本大震災から8年になるのを前に、入院患者などが犠牲になった石巻市の雄勝病院の跡地に慰霊碑が建てられることになり、地元の小学生たちが慰霊碑の土台に貼り付ける石のプレートに絵を描きました。
津波で入院患者など64人が犠牲となった雄勝病院の跡地には、震災から8年となるのにあわせて、慰霊碑が建てられる予定です。
5日は、雄勝小中学校の児童などおよそ20人が、慰霊碑の土台に貼り付ける石のプレートに絵を描きました。
プレートは地元特産の雄勝石でできていて、児童たちは「命」をテーマに、ハートや花のほか、高台に避難する人々の姿などを絵の具で丁寧に描いていました。
慰霊碑の土台には121枚のプレートが貼り付けられ、土台の上には、津波のあと見つかった直径1メートルほどの雄勝石が載せられるということです。
参加した小学4年生の男の子は、「たくさんの人が亡くなったことを忘れないように描きました。震災のことを伝えていきたいです」と話していました。
慰霊碑の制作を呼びかけた石絵作家の齋藤玄昌實さんは、「慰霊碑の制作を通して、地域で多くの人が亡くなったことや命の大切さを考えてほしい」と話していました。
震災から8年となる来月11日には、地元の人たちが参加して除幕式が行われるということです。


石巻釜、大街道の情報紙「ゆくゆく輪」 被災者つなぎ大団円 「役割果たせた」来月最終号
 東日本大震災で被災した石巻市釜、大街道両地区で4年半にわたって発行してきた地域情報紙「ゆくゆく輪(わ)」が3月に終刊する。震災で失われた住民同士のつながりを取り戻そうと発行を続け、結び付きが回復してきたと判断し区切りをつける。複数の支援団体でつくる編集部は「終刊後も地域に残り、復興に貢献したい」と意欲は衰えない。
 ゆくゆく輪はA4判見開き4ページで月1回発行。約5500部を無料で戸別配布している。地域行事の告知や市の支援制度に加え、支援団体の紹介、住民の取り組みを広く取り上げてきた。3月下旬に発行する55号が最終号になる。
 編集作業はいずれも市内の一般社団法人「BIG UP石巻」や寺院「秋葉山大宝院」、住民組織「上釜を愛する会」など両地区で活動する団体が請け負っている。
 発刊は2014年9月。両地区の11町内会を対象に約2000部でスタートし、最大で約6500部を発行した。市などの助成金や寄付金で運営費を賄い、配布は町内会など地域住民の協力をもらった。
 編集部員が津波避難ビルに指定された建物を訪ねたルポ風の企画記事が好評だった。浸透するにつれ、読者から「自分たちの活動を掲載してほしい」などの売り込みも多くなった。編集部の原田豊さん(39)は「人と人とをつなぐ道具になった」と振り返る。
 両地区は多くの世帯が津波に遭い、多数の住民が仮設住宅や災害公営住宅に移った。自宅が被災したまま地域に残る在宅被災者のコミュニティーが脆弱(ぜいじゃく)になっていたことが課題だった。
 震災から8年近く。世帯数が少しずつ回復して全町内会が活動再開したのを受け、編集部で「一定の役割を果たせた」と終刊を決めた。読者からは「残念」「最後に載せてほしい」などの声が寄せられているという。
 秋葉山大宝院住職で編集部代表の天野秀栄さん(38)は「ここまで続くとは思っていなかった。戸別配布などに協力してくれた方や地域の住民の方に感謝したい」と話した。


そば一筋 悔いなし 震災も耐えた宮城・南三陸「大朝日」 30年超の歴史に幕 客足減など影響
 宮城県南三陸町志津川のそば店「大朝日」が5日の営業を最後に、30年以上掲げたのれんを下ろす。東日本大震災で被災した町に残った数少ない飲食店として町民やボランティアの胃袋を支えたが、客足の落ち込みもあって決断した。「そば一筋の人生に悔いはない」。店主の菅原武さん(81)がしみじみと語った。
 菅原さんは町内の志津川中を卒業後、東京都のそば店で修業した。同郷の末子さん(76)と結婚し、独立して都内でそば店を20年近く営んだ。50歳を前に故郷に戻り、1987年に現店舗を開いた。
 店は夫婦二人三脚で切り盛りしてきた。菅原さんはそばとつゆを仕込み、出前をこなした。実家が食堂だった末子さんも調理や接客で支えた。
 人気メニューはカレーそば。辛めのつゆにカレーの風味が絶妙に合った一品だ。かけそばは1杯450円。そばや丼物の値段は全て開店時から据え置いている。
 昼食時によく足を運んだという会社社長高橋福喜さん(64)は「飽きのこない味で、食後にくつろげる雰囲気も良かった。震災直後は食事ができる店が町に少なかったので助かった」と振り返る。
 津波で周辺は浸水したが、1階部分が駐車場、2階に店舗がある構造が幸いして深刻な被害を免れた。震災10日後に営業を再開。町に入ったボランティアにそばや丼物を振る舞うなどした。
 震災後に三陸自動車道が町内に延伸すると、店が面する国道45号の交通量が目に見えて減った。休日の客足が大きく落ち込んだ上、体力の衰えも実感するようになった。菅原さんは昨年秋ごろから店を畳むことを考え始めた。
 震災前の面影を残す店の明かりが町から消える。「地元で店を続けられて幸せだった」と末子さん。菅原さんは「妻がいたから仕事ができた」と感謝し、東京時代から守ってきた店先ののれんを見詰めた。


<陸前高田市長選>戸羽氏、5票差で3選 「復興完遂を」vs「次の段階を」 有権者判断真っ二つ
 東日本大震災で大きな被害を受けた陸前高田市の市長選は3日投開票が行われ、現職が新人を5票差で振り切り、辛うじて3選を果たした。「復興の完遂」を呼び掛ける現職と「ポスト復興」の論陣を張る新人に、有権者の判断も真っ二つ。国の復興・創生期間が終わる2021年3月が近づくにつれ、被災自治体の首長選挙は潮目が変わろうとしている。 (大船渡支局・坂井直人)
 自らも被災しながら復興の陣頭指揮に当たってきた現職戸羽太氏(54)は、今を起点に過去8年にわたる復興の集大成を強調した。
 「悔しくて苦しくてつらくても、みんな諦めずに頑張ってきた。その苦労を無駄にしないためにも、結果を出させてほしい」。個人演説会では情に訴える場面も目立った。
 対する新人紺野由夫氏(59)は、今を起点に将来の市政課題を先取りして行政経費の節減を公約とした。
 元岩手県企画理事のキャリアを前面に「現在は復興予算で一時的に経済が復活しているだけ。それが終わったら、どう自立していくのか」との主張だ。
 手厚い支援を受けて進められてきた復興事業は、次期任期の途中で一応の区切りとなる。有権者もまた、これまでを総括するか、これからに目を向けるかで揺れていた。
 期日前投票を行った有権者105人を対象にした河北新報社のアンケートでは、戸羽氏に投票した人の約7割が「市政の継続」を理由に挙げた。一方、紺野氏に投票した人の4割は「行財政運営」「市庁舎の規模縮小」を関心のある市政課題とした。
 被災自治体では震災直後、先行きを見通せない不安や復興の遅れへの批判が「現職落選ドミノ」となって表れた。大接戦となった陸前高田市長選は、被災自治体における新たな民意の表れなのか。
 3選を決めた戸羽氏は3日夜「初心に戻り、市民全体に認められるよう頑張りたい。市財政について、これまで以上に分かりやすく知らせなければならない」と神妙に語った。
 ◇陸前高田市長選開票結果
当 6504戸羽  太 無現
  6499紺野 由夫 無新
(投票率78.38%、選管最終)


河北春秋
 福島県7421人減、青森県6285人減、岩手県5025人減、秋田県4434人減…。先日、総務省が発表した全国自治体の昨年の人口移動報告。住民の転入、転出の差し引きで、増えたのは東京圏などの8都府県に偏り、人口減は東北6県を含め大半の県に及ぶ▼オリンピック開催を来年に控える東京では景気のよい都市開発や大イベントが相次ぎ、人、事業、カネの「一極集中」が加速する。その陰で、国が旗を振り交付金を配る「地方創生」の成果は見えていない▼東日本大震災の傷が癒えぬ被災地では「古里の復興に役立ちたい」という動機でUターンする若者が増えた。家業を継ぎ、起業をし、NPOを担い、地元を元気づける姿に取材で出会うが、まだまだ数は少ない▼大分県の話を聞いた。「うちは人口2万3千弱だが、転入者増が5年続く」という豊後高田市。児童生徒の給食費や医療費の無償化、無料の公営塾、移住者向けの空き家バンクや団地分譲などで全国から若い家族を呼び込む▼「ふるさと納税をフル活用している」と同市。風光の良さも加わり、人気雑誌の「住んでみたい田舎」ランキングで常に上位だ。大都市住民の3割は田舎への移住を夢見ている−という国の調査もあり、地方を再びにぎわせる知恵をこぞって絞りたい。

広がる統計不正/統計部門の集約化の検討を
 厚生労働省の毎月勤労統計をはじめとして、特に重要とされる国の基幹統計で、30件以上の不正が明るみに出るなど、統計不正問題が底なしの様相を呈している。
 毎月勤労統計調査に関しては、厚労省が設置した監察委員会の調査で、事務方の職員が主として調査対象者の聞き取りに当たっていた。こうした事後対応は、一般の常識からすれば不適切で逆効果であり、かえって批判を強めるだけに終わった。
 できるだけ統計不正問題を小さく見せ、省内で内々に済ませたいという保身の意図があったのは明らかだ。問題が発覚した後の拙劣な対応にも同省の隠蔽(いんぺい)体質と危機管理能力の低さが垣間見える。
 基幹統計に対する不正に対しては、省庁とは完全に独立した第三者機関によって、徹底的に事実が解明されることを強く望んでおきたい。共同通信社が先ごろ実施した世論調査でも、8割以上が政府の対応について「不十分だ」と答えている。
 統計不正が長年にわたって続いた背景として、予算規模の縮小や担当職員の減員が指摘されている。厚労省によると、不正のあった統計を扱う部署は、過去10年間で職員が2割減らされ、予算も一時2割ほど削られたという。
 賃金構造統計では調査員が出向いて調査すべきところを郵送で行っていたのが問題視されている。これも人員と予算減によって引き起こされたというのが、厚労省によるいわば原因分析のようだ。
 これに対しては、問題のすり替えではないかと疑問を呈しておきたい。
 確かに人員減や予算減があったにしろ、問題は旧態依然とした統計手法を墨守してきた経緯にある。内々にではなく、ルール改正というまっとうな手順を踏んで、調査手法の効率化を図るべきだった。
 この問題に関する国会での与野党攻防には、より建設的な論議を望みたい。官僚や担当大臣、政府への批判に終始するのではなく、再発防止に向けてどのような統計調査の体制強化を図るべきか、真剣に議論してもらいたい。
 幾つもの省庁にまたがってそれぞれに統計の部署が存在するのは、それこそ人員と予算の無駄だ。縦割りの省庁を横断する形で、統計を担当する一つの組織に集約するのが望まれよう。
 調査員と調査用紙による訪問調査という古風な調査手法が今なお省庁に残っているとすれば、調査を受ける側の民間企業にとっても、当然ながら負担が重い。電子化が急速に進んだ現在の状況に合わせて、統計手法を早急に改善すべきである。
 調査項目によっては、省庁よりも既に民間企業の方が広範で正確なデータを持っている。統計の専門家の最新の知見も交えながら、民間委託の在り方も含めて統計調査のあるべき姿を探りたい。


統計不正追及 与党は責任を忘れるな
 十四年間も見過ごされてきた厚生労働省による統計不正。実態解明の責任は国会全体が負っているが、与党側はなぜ担当官僚の参考人招致を拒否するのか。行政監視の責任を忘れては困る。
 衆院予算委員会がきのう始まった。衆参両院で先週行われた施政方針演説に対する各党代表質問に続き、各党の論客が一問一答形式で質疑する本格論戦の始まりだ。
 議案は二〇一八年度第二次補正予算案だが、議論が統計不正問題に集中したのは、統計の重要性を考えれば当然だろう。
 政策を正しく立案、議論、決定するためには、その政策の基礎となる統計が正しいことが前提だ。統計が誤っていれば、国民の暮らしのみならず、場合によっては生命、財産をも脅かす。
 毎月勤労統計を巡る不正がなぜ行われ、十年以上も発覚しなかったのか。その解明は、政府のみならず、国権の最高機関であり、国政の調査権を有し、行政監視の機能を担う国会の責任でもある。
 その責任は与野党を問わず負うが、与党側が十分に果たしているとは言えない。野党側が求めた同省の大西康之前政策統括官の参考人招致を拒否したからだ。
 大西氏は昨年七月から今年一月まで統計などを担当する政策統括官を務め、一月に衆参両院の厚生労働委員会で行われた閉会中審査でも、同省の統計責任者として統計不正について答弁に立った。
 毎月勤労統計に続いて発覚した賃金構造基本統計の不正に気付きながら総務省への報告漏れが問題視され、今月一日付で事実上更迭されて大臣官房付となった。与党側が野党の参考人招致要求を拒んだのは現職でないからだという。国民にはさっぱり分からない。
 直接の担当者にたださなければ実態解明は難しい。歴代政策統括官ら統計担当者を参考人として国会に招致すべきだ。なぜ不正に手を染め、受け継がれたのか、その解明なしに再発防止はできない。
 安倍政権の与党はこれまで、国会の場での真相解明をことごとく拒んできた。例えば森友、加計両学園を巡る問題である。
 政権を構成する与党とはいえ、立法府の立場から国政を調査し、行政を監視しなければ、三権分立とはとても言えない。野党に促される前に、率先して証人や参考人を国会に呼んだらどうか。
 与党議員は国権の最高機関に属する誇りを持つべきである。この期に及んで、まさか政府や首相官邸に忖度(そんたく)することなどあるまい。


政府の統計不正と与党 担当幹部の招致なぜ拒む
 統計不正問題に関する国会審議は衆院予算委員会に舞台を移した。
 行政監視機能を果たすべき国会の真価が問われている。理解できないのは、野党が求める参考人招致に与党が消極的なことだ。
 国の政策決定材料となる政府統計の信用性が疑われてはならない。にもかかわらず、基幹統計56のうち24統計で問題が発覚している。
 その中でも厚生労働省の毎月勤労統計と賃金構造基本統計は、定められた調査方法が守られていなかった点で悪質だ。国民の労働実態を把握する貴重なデータがなぜ長年にわたってずさんに扱われてきたのか。
 毎月勤労統計をめぐっては厚労省の担当部署が昨年からこっそり数値を補正し、その結果、賃金の伸び率が高く出ていた。過去の不正を隠蔽(いんぺい)するためなのか、それとも賃金を高く見せかける意図があったのか。
 真相を解明しなければ、再発防止策のとりようがない。だが、厚労省内では不正の発覚後も根本匠厚労相への報告が遅れた。賃金構造統計については、調査員が行うべき調査を郵送にしていた問題を把握しながら政府内の一斉点検で報告を怠った。
 政府の自浄能力が期待できないのであれば国会の出番だ。両統計の責任者だった厚労省幹部の参考人招致を野党が求めるのは当然だろう。
 ところが、与党は招致を拒んだ。今月1日、政策統括官から官房付に更迭され「現在の担当ではない」との理由だ。これでは政府・与党が示し合わせ、国会で答弁させないために更迭したとみられても仕方ない。
 勤労統計不正を調査した厚労省特別監察委員会の樋口美雄委員長の招致は与党も受け入れた。ただし、樋口氏は厚労省所管の独立行政法人の理事長を務めており、その肩書で招致するから監察委に関する答弁は認めないという条件付きだ。そこまでして何を隠したいのだろう。
 森友・加計問題で揺れた昨年の通常国会は、関係者の国会招致をめぐる与野党の駆け引きに多くの時間を費やした揚げ句、財務省の公文書改ざんは未解明のまま残された。
 今回の統計不正も官僚が勝手にルールを変えていた点で重大な問題だ。これを正すのに与党も野党もないはずだが、与党は昨年と同じ過ちを繰り返すつもりなのか。


統計不正の論戦 与党の姿勢も問われる
 国会は論戦の舞台が予算委員会に移った。きのうの衆院予算委で安倍晋三首相は、厚生労働省の毎月勤労統計など続発する統計不正問題について、徹底検証と信頼回復に取り組む考えを示した。
 厚労省は先週末、賃金構造基本統計不正の隠蔽(いんぺい)を認め、統計問題は底なしの様相を呈している。
 国会は行政監視の使命を果たす時だ。自民党の小泉進次郎氏は予算委で、真相究明を求めることでは与党も野党もないと強調した。
 ところがどうだ。野党は、賃金統計の責任者だった大西康之・元政策統括官の参考人招致を求めたが、与党は拒否した。
 首相や小泉氏の言葉はうわべだけで、事実の解明に対する政府・与党の後ろ向きの姿勢が早くも表れたと言われても仕方あるまい。
 賃金統計は、主要産業の労働者の賃金実態を、雇用形態や職種などに分類して集計する。雇用の実情を映す重要データだ。
 本来は調査員が対面で行うべき調査を郵送で実施する規定違反があった。さらに、総務省の一斉点検に厚労省の室長は不正の認識がありながら報告しなかった。
 根本匠厚労相は担当幹部の大西氏を予算委審議直前の1日付で更迭。与党は「後任者が答弁すべきだ」などとして招致を拒否した。
 まずは、大西氏に経緯を詳しく語ってもらわなければ話にならない。厚労相と与党の対応に野党が強く反発したのは当然だ。
 小泉氏は厚労省を批判しつつ、野党が罷免を求める根本氏を「大臣を代えて済む問題ではない」と擁護するような姿勢も示した。
 真相究明に不可欠な関係者の招致には消極的で、形ばかりの検証や再発防止策で幕引きを図る。責任は官僚に押しつけ、首相と閣僚は政治責任を取らない―。
 森友・加計(かけ)問題で何度も見せられた政府・与党の対応が、また繰り返されるのではないか。そんな疑念を早くも抱かざるを得ない。
 立憲民主党は昨年の実質賃金が高い伸びを示した勤労統計不正に関し、安倍政権がアベノミクスの成果を誇張しようとしたのではないかと追及した。
 厚労省のデータ補正に加え、集計方法の変更も伸びに影響したとの指摘がある。立憲は、麻生太郎財務相が経済財政諮問会議で集計方法の「改善」を促したこととの関連を問題視した。
 首相と麻生氏は追及を否定した。いわれなき批判だと言うなら政府・与党は進んで関係者を国会に呼び、疑いを晴らすべきだ。


統計不正キーマン“幽閉” 安倍内閣の呆れる「隠蔽ドミノ」
「アベノミクス偽装」と批判が噴出する「毎月勤労統計(毎勤)」で不正に賃金がカサ上げされた問題を巡り、衆院予算委で4日から2日間の集中審議が行われている。しかし、安倍政権は疑惑のキーマンを異例の更迭人事で“口封じ”。まるでドミノ倒しのように分かりやすい隠蔽を重ねるのは、ひとつ間違えば、疑惑が官邸にまで飛び火しかねないからだ。
 厚労省は局長級の大西康之政策統括官を1日付で官房付に異動。統計不正の責任を押しつけた事実上の更迭だ。
「表向きの理由は『賃金構造基本統計』で、ルール違反の『郵送調査』を昨年12月下旬に知りながら、根本大臣や、1月の総務省の一斉点検でも報告しなかったこと。大西氏は統計政策担当の統括官として、不正の実態の全てを知り得る立場にいた真相解明のキーマン。不正を組織的に隠蔽した疑いもある。ただ、更迭され、主に局長級が答弁を担う慣例により、国会に呼ばれにくくなりました」(厚労省関係者)
 キーマンの尻尾切りは分かりやすい口封じ。組織的隠蔽の疑いをさらに組織ぐるみで隠蔽するもので、「官邸の指示による“幽閉”」(永田町関係者)との見方もある。
 大西氏は毎勤の不正についても昨年12月20日、根本大臣に不正を報告した“張本人”。翌21日、注釈ひとつ付けずに同年10月分の確報値を公表するなど、適切な対応を怠ったのはなぜか――。根本大臣は国会で、「事務方から『原因が明らかではない中、定例の業務として公表したもので思いが至らなかった』と聞いている」と言い訳。事務方に責任をなすりつけた。
■根本厚労相を飛び越え安倍官邸に連鎖
 もし大西氏が国会に呼ばれて「大臣に公表を指示された」とでも漏らそうものなら、大臣ぐるみの隠蔽に発展しかねない。
 さらに、官邸ぐるみの隠蔽に飛び火する可能性もある。
「大西氏からの報告後、根本大臣は『同月28日まで官邸に報告しなかった』と言っている。『不正の影響がどこまで広がるか分からなかった』『まずは事実関係の精査を優先した』との説明を額面通りに受け止める野党関係者は少ない。説明は官邸からの指示の受け売りで、実は20日時点で官邸にも報告があったことを伏せる隠蔽との見方が、大半です」(前出の永田町関係者)
 そもそもの問題は、全数調査すべき毎勤の対象事業者を長年、不正な抽出調査でゴマカしたこと。さらに、昨年1月からは抽出調査の結果を全数調査に近づける「データ補正」をこっそり始め、平均賃金の数値が不自然に上昇したことだ。野党は当時の加藤勝信厚労相、過去に毎勤の調査手法にケチをつけていた麻生太郎財務相の“介在”まで見据えている。
 つまり、国会で大西氏が余計なことをしゃべると、次々と追及の的は広がり、果ては官邸にまで及びかねない。だから、幽閉したのだ。
 野党の試算によると、昨年の実質賃金の伸び率は実際はマイナスなのに、統計不正により「プラス」に水増し。全ての隠蔽の目的はアベノミクスの失敗を覆い隠すことなのは、間違いない。
「今回の問題を巡って計22人の官僚が処分され、自民党厚労部会長の小泉進次郎氏も厚労省批判を強めています。まるで、厚労省だけが悪者と言わんばかりですが、そうではないでしょう。国の基幹統計を歪めることは、官僚にとって何のメリットもありません。もっと上のレベルの政治家か官邸を忖度し、アベノミクスを“粉飾”するために不正に手を染めたとみるべきだと思います」(政治ジャーナリストの角谷浩一氏)
 アベノミクス偽装の内閣ぐるみ隠蔽は、モリカケ問題と根っこは同じ。全てはアベ様の気分を損ねないための忖度だ。今度こそ、「自殺者」が出ないことを祈るしかない。


勤労統計と手口ソックリ 安倍政権から膨れたGDPのカラクリ
「毎月勤労統計」で火がついた「不正統計」問題が、ついにGDPの数字にまで拡大し始めた。以前から、専門家は指摘していたが、4日の国会で、不自然なGDPの伸びが取り上げられた。「勤労統計」同様、アベノミクスが成功しているように装うために計算方法を変えていたのだ。
■国会で追及
 2015年9月に自民党総裁に再選された安倍首相はいきなり「GDP600兆円の達成」を掲げた。すると、GDPの算出方法について、15年度から研究開発費なども組み入れる「国際基準」に変更。さらに、新しく項目を追加した。その結果、16年12月に発表された15年度のGDPは、旧基準より31兆円も増えた。
 かさ上げされた31兆円の内訳は、「国際基準」要因が24兆円、「その他追加」が7.5兆円だった。
 きのうの衆院予算委で立憲民主の小川淳也議員は、欧米でも「国際基準」適用で2〜3%増えるため、24兆円増は妥当だとしながら、「その他」の7.5兆円について不自然さを指摘、「安倍政権になってうなぎ上りだ」と追及した。
 民主党政権だった12年度の「その他」は0.6兆円プラスだったが、安倍政権発足後に急増。▼13年度4兆円▼14年度5.3兆円▼15年度7.5兆円になった。
 そもそも、「その他」は過去、GDPを押し下げるマイナス要因になるケースが多かったという。実際、94年度から99年度の平均はマイナス約3・8兆円。2000年から12年度はマイナス約0.7兆円だ。
■安倍政権で膨張のカラクリ
 ところが、なぜか安倍政権になった途端、どんどんプラスが増えているのである。
 著書「アベノミクスによろしく」(17年10月)で早くからGDPかさ上げ疑惑を指摘してきた明石順平弁護士が言う。
「GDPのかさ上げは、勤労統計の調査方法を変更することで賃金を上振れさせたのと構図がソックリです。賃金の上振れは、安倍首相が『3%賃上げ』の目標を掲げたタイミングで行われています。GDPのかさ上げも安倍首相が『GDP600兆円』を口にしたタイミングで、算出方法が『国際基準』に変更され、『その他』が追加されています」
 政府は「その他」の中身について、「防衛装備品」や「不動産仲介手数料」を例示するが、安倍政権発足後、急に「その他」がプラスになるのはどう見ても不自然だ。
「GDPのかさ上げ疑惑について、ようやく国会で取り上げてくれました。『その他』についての政府の説明は腑に落ちません。野党は、安倍政権の統計偽装の本丸ともいえるGDPに切り込んでほしい。真実が明らかになれば、国家ぐるみの粉飾決算ということになり、日本の国際的信用は失墜することになりますが、安倍首相が在任中に、アベノミクスのウミをすべて出し切るべきです」(明石順平氏)
 安倍首相はきのう、GDPのかさ上げについて、「目標(達成)は、跳躍して進んでいくということだ」と言い繕った。野党は「跳躍」の正体を暴けるか。


石垣住民投票否決 賛否の民意を問うべきだ
 大いに疑問が残る結果だ。石垣市平得大俣への陸上自衛隊配備計画の賛否を問う住民投票条例案を石垣市議会が否決した。野党を中心に賛成した議員のほとんどが配備自体に反対のため民意を問う必要性を強調した一方、実施に反対した与党議員は「時期を逸している」「審議不足」などと主張した。
 野党は辺野古新基地建設の是非を問う県民投票と同日実施を狙い議論終結を急いだ。このため実施に反対・慎重な与党を反対で固めてしまった。とはいえ反対した与党の主張は説得力に欠いている。
 住民投票は直接民主制の一方式で、代表民主制の欠陥を補う制度だ。投票結果に法的拘束力はないが、特定の事象に対する民意の所在を明らかにするために法で認められた住民の権利である。議会はそれを最大限尊重すべきだ。
 石垣市議会は県民投票を巡り、反対する意見書を可決し予算案も2度否決した経緯がある。今回の否決で「市民の思いを反映させることがこんなに難しくていいのか」との疑問が市民から上がるのも無理はない。
 住民投票を求める署名数は、有権者の約4割に当たる1万4263筆に上った。背景には、自衛隊配備に対する民意が明確ではないという市民の思いがある。
 中山義隆石垣市長は昨年7月に配備受け入れを表明したものの、3月の市長選では明確な賛否表明は避けていた。昨年9月の市議選でも、事前に賛否を明らかにしていた議員はいずれも過半数に達していない。石垣市民の意思は明確ではないのだ。
 そんな中、国も市も配備に前のめりだ。防衛省は3月1日に駐屯地建設に着手すると県に通知した。改正された県環境影響評価(アセスメント)条例の適用除外や既成事実化を急ぐ思惑が透けて見える。市は容認の構えで、署名はそれらの姿勢への不信の表れといえる。
 中国公船の尖閣諸島周辺への領海侵入などへの危機感から陸自配備に賛成する市民がいる。一方、配備先の周辺住民を中心に反対意見も根強い。軍事拠点ができれば攻撃されるリスクが高まる。こうした状況を巡るさまざまな意見は市議会の否決により、全て置き去りにされる。
 市住民投票を求める会の金城龍太郎代表が「住民が蚊帳の外の外の外に置かれた」と述べたのは、そのことへの批判だ。住民投票を求める運動のうねりをつくってきた若者たちに、強い政治不信を抱かせることも懸念される。
 陸自配備に向けて3月に着工する面積は約0・5ヘクタールにすぎない。市や防衛省は一度立ち止まり、市民の声に耳を傾けるべきだ。県議会の与野党が歩み寄り県民投票条例の全県実施が決まったように、石垣市議会も市民と対話を深め、与野党で合意できる住民投票条例案を再度、模索してはどうか。


審議委員に寄付 中立性が揺らぎかねない
 総務省の審議会の委員8人が、大手携帯電話会社側から研究寄付金を受け取っていたことが分かった。
 携帯の料金値下げを議論した審議会だ。いずれも大学教員で、審議の結果が直接影響を及ぼす側から金銭支援を受けていたことになる。
 明確な違法性はないが、中立性が揺らぎかねない。委員の立場が企業や業界に偏っているとすれば、公正な審議は期待できない。
 総務省は把握しておらず、今後調査を行う予定もないという。
 容認できない。ただちに全委員を調査するとともに、業界との金銭関係を把握したり制限したりするルールを設けるべきだ。
 寄付金の総額は、就任前に受けた分を含め、2010年から18年までに計4330万円に上る。
 下部組織を含む審議会の委員は28人。このうち国立大学の研究者10人について共同通信が大学に情報公開請求して判明した。
 私立大学や民間企業に所属する委員もいるが、情報公開の対象になっていない。8人以外にも業界側から金銭支援を受けている委員がいる可能性がある。
 受け取っていた委員は審議への影響を否定している。結果的に問題なかったとしても、公正に議論されているという信頼が必要だ。研究者のモラルが問われる。
 これ以外に、経済産業省の審議会でも、委員3人が計3900万円の寄付金を受け取っていたことが判明している。都市ガスの規制緩和を議論する審議会で、日本ガス協会が寄付していた。
 国は大学向けの補助金を削減しており、多くの研究者が資金不足に悩む。業界からの寄付について透明性を高める必要がある。
 委員と業界の金銭関係を制限している国の組織もある。
 原子力規制委員会は、委員就任時に原子力事業者からの寄付を公表し、在任中は受けられないと定めている。新薬について話し合う厚生労働省の審議会は、直近3年以内に受け取った寄付金額によっては審議や議決に参加できないとの決まりを設けている。
 内閣府によると、法律や国の制度に関して専門家らが議論する審議会は17年8月時点で各省庁に計129ある。そこに、部会や分科会などの下部組織が連なる。
 著名な学者は複数の審議会の委員を兼ね、役所側には、発言力のある専門家に頼る構図がある。
 政策立案過程の客観性を保てるのだろうか。この機会に、全ての審議会について委員と業界の関係を検証すべきだ。


審議委に寄付金  透明性確保へ規定必要
 これで中立的な立場と言えるのか。
 携帯電話の料金値下げを議論する総務省の審議会トップや一部委員の国立大教員が、携帯電話大手側から多額の研究寄付金を受け取っていたことが分かった。
 同省は一連の寄付を全く把握しておらず、特に問題視はしていない。
 だが、その認識は甘いと言わざるをえない。審議会は国の政策立案過程の一つであり、何より求められるのは公平性と中立性だ。
 本来、中立であるべき委員が企業側に偏っているなら公正な議論など期待できず、審議会の存在自体にも疑義が生じかねない。携帯会社と委員の金銭関係について徹底調査してもらいたい。
 審議会は電気通信事業政策部会と下部組織で、現職委員計28人中10人が所属する国立大に共同通信が情報公開を請求した。
 それによると、部会と下部組織の両方で中心的立場を務める教授がNTTドコモとKDDIのグループ企業から計900万円を受領するなど、少なくとも8人が計4330万円に上る個人宛て寄付を大学を通じて受けていた。
 教授らは「特定企業に有利になる発言はしていない」などと説明。一方で情報開示制度を望んだり、公正さ確保のため自主的に公表したりする人もいた。
 私立大と民間企業所属の他の委員は詳細が分かっていない。情報公開請求が及ばないためだ。
 疑問なのは、原子力や新薬に関する国の組織には金銭のやりとりを制限する規定が設けられているにもかかわらず、総務省の審議会にはそれがないことだ。
 原発の再稼働を審査する原子力規制委員会の委員は在任中、原子力事業者からの寄付禁止が定められている。厚生労働省薬事・食品衛生審議会の薬事分科会委員にも直近3年以内に受けた寄付金の金額によって審議や議決に参加できないなどの取り決めがある。
 携帯料金の引き下げは政府の主導で審議会が昨年9月から議論を進めてきた。6月までに中間報告をまとめる予定という。
 携帯2社側は寄付の目的を「学術振興」とする。学者の研究に資金が必要なのは理解できるが、金銭支援を受けた企業について委員として議論するのは問題があるのではないか。審議に疑念を持たれないようにするためにも総務省は利害関係の情報開示を進め、透明性の確保に努めるべきだ。併せて金銭面の制限や調査に関するルールづくりを急ぐ必要がある。


[審議委員に寄付] 公平性は揺らがないか
 携帯電話の料金値下げを議論する総務省の審議会委員の少なくとも8人が過去に、携帯電話大手NTTドコモやKDDI側から研究寄付金を受け取っていたことが分かった。
 8人はいずれも国立大学教員で、個人宛ての寄付を大学を通じて受け取っていた。委員就任前を含む2010〜18年に1人当たり最高1040万円を受け、8人の総額は4330万円に上った。
 携帯大手から金銭的な支援を受けていた学者が、審議会で委員として議論することに明確な違法性はない。だが、審議に何らかの影響を与える可能性は否めない。
 委員の公平、中立の立場が揺らがないか懸念される。
 寄付金の受け取りは、現職委員28人のうち10人が所属する国立大学に共同通信が情報公開を請求して金額をまとめた。
 審議会には私立大学や民間企業に所属する委員もいるが、寄付や報酬をもらっていても情報公開制度の対象にならず、詳細は分からない。
 総務省は「金銭関係の把握は必要ない」としている。だが、携帯会社と全委員との金銭関係を調べて公表し、透明性を高めるべきではないか。
 審議会は国の政策立案の過程で委員の専門知識や幅広い意見を法律や制度に反映させ、国民生活の向上を図るために設けられる。
 中立的であるべき委員の立場が企業や業界側に偏っては、国民の利益を念頭に置いた公平な議論は期待できまい。
 問題の審議会は電気通信事業政策部会と下部組織だ。寄付金を受け取った委員の専門分野は経営管理や工学、法学、社会科学など広範囲に及ぶ。取材に応じた委員は寄付金の受け取りが審議に及ぼす影響を否定し、総務省も公平性を主張している。
 国から大学に交付される運営費が減る中、学者らにとって企業からの寄付は重要性を増している。だが、審議会委員を務める以上、客観性の担保など一定の規定は欠かせない。
 原発の再稼働を審査する原子力規制委員会では、委員は在任中に原子力事業者から寄付を受けてはいけないと定められているほか、就任時に直近3年分の寄付金を公表することになっている。
 新薬に関する厚生労働省の審議会でも、寄付額によっては審議や議決に参加できないなど委員と企業の関係を制限する規定がある。
 総務省もこうした規定を参考に情報公開を全委員に義務付けるなど、公正さに疑念を持たれないルールをつくる必要がある。


東京一極集中 遠のく是正の現実検証を
 東京一極集中は是正されるどころか、むしろ加速している実態が明らかになった。
 総務省が発表した2018年の人口移動報告によると、外国人を含めたデータで東京圏(埼玉、千葉、東京、神奈川)は転入者が転出者を14万人近く上回る「転入超過」となった。超過数は前年より1万人以上多く、一極集中が拡大している。長期的な比較が可能な日本人に限ったデータでは、23年連続の転入超過となっている。
 三大都市圏でみても名古屋圏、大阪圏はいずれも転出超過で、東京圏の“独り勝ち”が際立つ結果となった。
 都道府県別では東京圏を含む8都府県が転入超過だった一方、残りの39道府県は転出超過だった。岡山県は4367人、広島県は6057人、香川県は1676人の転出超過で、いずれも前年より超過数が増えた。
 このままでは全国の半数の自治体が消滅する可能性がある―。有識者による「日本創成会議」が衝撃的な推計を発表し、安倍政権が看板政策として「地方創生」を打ち出したのは14年だった。
 政府が策定した地方創生の5カ年計画「まち・ひと・しごと創生総合戦略」は19年度が最終年度となる。これまで政府機関や企業の地方移転、若者らの移住促進、農村部の集落機能の強化などを進めてきたが、十分な効果が出ていないのは明らかだ。東京圏と地方の転入・転出を20年に均衡させるという政府目標の達成は極めて困難だろう。
 政府自ら模範を示すとした政府機関の地方移転は文化庁の京都府への移転は決まったものの、掛け声倒れの印象が強い。優遇税制などを設けて企業の地方移転を促したが、大きな流れになっていない。20年の東京五輪・パラリンピックに向け、建設需要などが高まる東京圏への人口流入はしばらく続くとみられる。
 これまでの対策の成果や課題を検証するため、政府は1月末、有識者会議を立ち上げた。4月ごろに意見をとりまとめ、20年度から始める次期戦略に反映させるという。地方の声も十分に聴き、現状を正確に分析してもらいたい。厳しく検証した上で、戦略の抜本的な見直しが求められる。首都直下地震など防災面の備えとしても、一極集中の是正は急務である。
 各自治体による地方版戦略の検証も欠かせないだろう。政府が地方創生を打ち出した際、各自治体は国の方針に沿って地方版戦略を急いで作らされた経緯がある。地域特性や従来の施策の分析が不十分だった自治体も少なくないとみられる。各自治体が主体的に、取り組みの効果を検証し、次期戦略を練り上げる必要がある。
 全国知事会など地方からは地方創生の交付金などについて、地方の裁量拡大を求める声が出ている。政府には地方の自由度を高める対策を求めたい。


東京一極集中拡大 国は地方の声を聞き政策強化を
 東京圏への人口流入に伴う一極集中が加速している。総務省が公表した2018年の外国人を含む人口移動報告によると、東京圏(埼玉、千葉、東京、神奈川)は転入者が転出者を13万9868人上回る「転入超過」となった。前年より1万4338人も拡大している。
 安倍政権が掲げる看板政策の「地方創生」は、思うような成果を出せていない。政府は20年に東京圏の転入超過を解消する目標を示しているが、現状はむしろ悪化するばかりである。これまでの政策を徹底検証し、効果を上げていない原因を明らかにする必要がある。その上で原因を分析し、一極集中から脱却できるよう政策の見直しに早急に着手しなければならない。
 転入超過の東京圏以外の三大都市圏では、名古屋圏と大阪圏が人口流出を意味する転出超過となっており、東京の一極集中は明らかだ。都道府県別でみると、東京圏を含む計8都府県が転入超過だった一方、愛媛など残りの39道府県は転出超過だった。愛媛は4217人の転出超過で前年より954人増えている。ほとんどの地方の人口が東京に流出する傾向に歯止めがかからず、憂慮すべき事態だ。
 首都への人口集中に拍車がかかっている背景には、20年の五輪開催を控えた開発に伴う建設業やサービス業の慢性的な人手不足がある。選手村や競技会場は来年にかけ順次完成が見込まれ、建設作業員の需要は増え続けている。五輪前に新規開業する都心エリアのホテルでは人材が足りていない。マンション建設も進んでおり、五輪後も人口流入が続く可能性が高い。
 19年度は地方活性化策をまとめた「まち・ひと・しごと創生総合戦略」の新5カ年計画を策定する重要な年となる。15年度に始まった現在の総合戦略は、政府機関や企業の地方移転、若者の移住促進、農村部の集落機能強化などを幅広く展開してきたが、結果が出ていない。政策の方針転換は不可欠だ。
 てこ入れ策として昨年に打ち出した「中枢中核都市」構想は効果に疑問符が付く。松山市など82市を選定、地域の経済や住民生活を支える拠点として圏域全体を活性化させる狙いだ。ただ、周辺の小規模な自治体から中枢中核都市に人口が流入するだけの「ミニ一極集中」が生じる懸念が拭えない。
 地方創生に取り組む政府の本気度が問われている。政府機関の移転が文化庁の京都移転以外にあまり進まなかったのは、政府が弱腰姿勢で省庁の抵抗を抑えきれなかったからだ。防災の観点からも首都機能を地方に移すことをもう一度真剣に議論する必要がある。
 地方も知恵を絞りたい。地方で暮らし、働くことに大きなメリットがあると多くの人が実感できなければ、人の流れを大きく変えることはできない。政府は地方の声に耳を傾け、実態に合った有効な施策に人と予算を集中しなければならない。


竹田JOC会長招致を握り潰した “小池ファーストの会”の暴挙
 久々に存在感を示す好機を自らフイにするとは愚かな政党だ。都議会オリンピック・パラリンピック等推進対策特別委員会が、東京五輪招致の裏金疑惑に関する竹田恒和JOC会長の参考人招致を否決。都民ファーストの会が賛成すれば実現したのに、“ご主人様”の小池都知事に忖度。ホストシティーの議会として真相究明に当たる責務を、あっさり放棄したのだ。
 仏司法当局の捜査進展を受け、先月17日に特別委メンバーの音喜多駿都議が竹田氏の招致を要求。しかし、31日の理事会で賛成したのは共産党の理事1人のみ。理事ではない音喜多都議は採決には参加できなかった。
 とはいえ、オリパラ特別委の委員長は都Fの小山有彦都議、3人の副委員長のうち1人は都Fの伊藤悠都議だ。理事5人にも都Fの2人が名を連ねる。つまり都Fメンバーが全員賛成すれば、竹田氏に裏金疑惑の真相を迫れたのだ。
「裏金疑惑は都民も注視しており、開催都市の議員として解明すべき問題です。“しがらみのない政治”を掲げる都Fこそ、積極的に追及すべきでしょう。後ろ向きな態度は理解できません」(音喜多駿都議)
■ホストシティーの責務放棄
 2017年の都議選で当時の小池旋風に便乗して都Fが圧勝、最大会派に躍り出たのも今は昔。昨年8月に都内の有権者を対象にした朝日新聞の世論調査では支持率は1%に満たず、都内の地方選も苦戦続き。存在感は薄れるばかりだ。
 竹田氏招致で久々に注目を集めるチャンスをオジャンにした理由は、来年予定の都知事選で再選を目指す女主人への過剰な配慮のようだ。
「竹田氏はオリパラ組織委員会副会長も兼務し、組織委は会長の森喜朗元首相を頂点とする自民の牙城です。小池知事は昨秋以降、過去の批判への謝罪文まで渡し、都議会自民にスリ寄り。そのさなか、自民が反対する竹田氏の招致に都Fが賛成し、小池知事にケチをつけるマネはできっこない」(都議会関係者)
 小池知事が自民に秋波を送るのは、東京五輪の知事でいるための布石。落ち目で“しがらみだらけの知事”にしがみつくとは、都Fのメンバーは恥を知るべきだ。


新井浩文の事件に便乗して愚劣な“在日韓国・朝鮮人ヘイト”拡散も、ウーマン村本や柳美里らが毅然と批判
 俳優の新井浩文が、女性に性的暴行を加えたとして、強制性交の容疑で逮捕された。新井は昨年7月に、自宅に出張マッサージの女性を呼び、わいせつ行為をした疑い。新井は一部容疑を否認しているという。
 多数の出演作をもつ有名俳優の“電撃逮捕”。テレビではワイドショーを中心に連日取り上げられ、俳優仲間であるムロツヨシのTwitterへの投稿が新井へのエールと受け取られ炎上するなど、余波が広がっている。
 女性への性的暴行が事実だとすれば、とうてい許しがたい犯罪であることは言うまでもない。しかし、その一方で目に余るのは、新井の出自にかこつけたヘイトスピーチが溢れていることだ。
 周知の通り、新井は日本で生まれた在日コリアン3世であり、デビュー作の映画『GO』でも在日の役を演じた。今回の事件では、新聞等で新井の本名が報じられている。そうしたことから、ネット上ではいま、新井逮捕に便乗して、韓国・朝鮮人や在日コリアンへの差別を扇動する言辞が次々にくりだされているのである。
 引用するだけでもヘドが出るが、そうした言辞は総じて〈強制猥褻や強姦の性犯罪は韓国人のお家芸〉〈やっぱりあの半島の遺伝子はヤバイ〉〈半島はレイプ大国だからな〉〈今回のことは国技ですからね!DNA にすりこまれているから!〉〈強姦民族らしい顔してんじゃん〉というような内容。つまり、新井が強制性交容疑で逮捕されたことと、在日コリアン3世という属性を無理やり関連させて、“韓国・朝鮮人は性犯罪を犯す”と触れ回っているのだ。
 あえてネトウヨたちに訊こう。レイプ犯罪を犯した「日本人」はごまんといるが、では、「日本人はDNAにすりこまれた強姦民族」なのだろうか。そのことと出自は一切関係ない。これは国籍や民族、出自を一括りにして悪質なレッテルを貼る差別の扇動、卑劣なヘイトスピーチ以外のなにものでもないのだ。
 そんななか、何人かの著名人が、新井逮捕をダシにしたネット上のヘイトスピーチに批判の声をあげているのが、せめてもの救いだろう。
 たとえば、在日コリアンであることを公表している作家・柳美里は、Twitterで、ネット右翼のヘイトツイートをあげて〈これらのツイートは、在日韓国・朝鮮人に対する差別や憎悪を扇動しています〉(2月1日)と断じた。さらにネトウヨの〈在日朝鮮人差別?税金も払わんやつに差別なんて言われたくない〉というツイートに対しても毅然と反論している。
〈私は誰かに頼まれて来日したわけではなく、
日本で生まれ、育ち、日本語で読み、書き、思考しています。
そして、税金、払っています。
18歳の時から書くことで生計を立てているので、かれこれ30年間税金を払いつづけています。〉(2月3日)
 いまだに“在日は税金や水道料金を払っていない”などの「在日特権」のデマが流通している。しかし実際には、本サイトでもなんども繰り返し説明してきたように完全に事実無根だ。また、ネトウヨたちは「通名」をありもしない「在日特権」の象徴みたいにあげつらい、たとえば犯罪歴を隠すことができるなどとほざいているが、これも大嘘である。
 現実として、犯罪を犯せば日本の警察の履歴にも名前が残るし、その是非はともかくとしても多くのメディアが実名で報じている。「特権」などと言われるような特別な利益を得ているなどということはない。そもそも、歴史的に「通名制度」は、日本の植民地政策のなかで半ば強制されてきたもので、戦後も就職差別や結婚差別から逃れるために「通名」を使い続けざるをえないという側面があった。
スマイリーキクチ、ウーマン村本も在日コリアンヘイトを批判
 ネットでリンチ殺人事件の加害者だとのデマを書き込まれ、多大な被害を被った芸人のスマイリーキクチは、新井浩文逮捕に乗じた在日ヘイトデマに関して、このようにツイートしている。
〈行為を批判するのではなく、国籍を批判する人達。在日だの通名だの関係のない話を持ち出している。でもネットで差別している人のほとんどが匿名を使う。なぜ差別をする人達は本名を名乗らないのだろう。実名だと何か都合が悪いのかな。匿名の人ほど通名の人達の気持ちを理解しているような気がする。〉(2月3日)
「匿名の人ほど通名の人達の気持ちを理解しているような気がする」というのは「ネトウヨたちは在日コリアンたちの心境がわかる」という意味ではなく、「なぜ匿名のネトウヨたちは“本名を名乗れない”ことへ想像力が及ばないのか」というキクチ流の問いかけだろう。
 もう一度強調しておくが、「在日特権」とは、有象無象のネット右翼たちが中心となって生み出した“差別の道具”に他ならならない。連中のやっていることは、おぞましい差別主義の正当化だ。
 ウーマンラッシュアワーの村本大輔は3日、自身のTwitterにこう投稿した。
〈新井浩文が在日朝鮮国籍だとわかった瞬間にバッシングが何万倍にもなる。国籍で人を決める人種差別主義者が日本には少なからずいる。彼に籍があるとするなら日本人でも韓国人でもなく役者人。せめて語るなら、せめてそこで。〉
「せめて語るなら役者人として」という言い回しは村本らしいが、彼の言うように、少なくとも今回の新井逮捕の一件で「人種差別主義者が日本に少なからずいる」という事実があらためて浮き彫りになった側面はあるだろう。ところが、これにまたもや“ネトウヨ界のインフルエンサー”である高須克弥・高須クリニック院長だった。
高須院長はウーマン村本への反論で「反日の外国人は敵」と差別扇動
 高須院長は、こんな投稿してウーマン村本に絡んでいた。
〈悪いことしたときにシーマンくん(引用者注:村本を高須氏はそう呼ぶ)のようなことを言って被害者に化ける方々こそ軽蔑されるべきです、
僕は国籍性別で差別はしません。
反日の外国人の方々は敵です。〉(2月4日)
 ウーマン村本は事件を在日コリアンの属性と結びつけるヘイトスピーチについて批判しているだけだ。差別という加害への言及がなぜ「被害者に化ける」ことになるのか、このへんがネトウヨ発想そのものだろう。
 しかも、「国籍性別で差別はしません」と言った直後も「反日の外国人の方々は敵」。高須氏がどう言い繕っても、「反日」「敵」などと認定して発信することが外国人差別の扇動以外何ものでもない。
 タガが外れたメディアもふくめ、韓国や北朝鮮を「反日国家」、市民やルーツを持つ在日を「反日民族」と呼ぶことにためらいのない状況のなかで、「反日外国人は敵」と言いふらすことは、「攻撃対象にせよ」と煽っているのと同じである。
 関東大震災での朝鮮人虐殺では、「朝鮮人が井戸に毒を入れた」「朝鮮人が放火してまわっている」というデマによって、無辜の朝鮮出身者が殺害された。それは、単なる非常時のデマではなく、民衆の差別感情と「朝鮮人」という属性へのレッテル貼りが招いたヘイトクライムだった。個人の事件をダシに「強姦がDNAにしみこんでいる」なる醜悪な言葉が飛び交う現代日本社会をみていると、このままでは同じことが起こらない保証はないとさえ感じる。
 繰り返すが、逮捕された新井浩文の容疑が事実であれば、断じて、強く批判されるべきである。しかし在日コリアンという属性を抽出してヘイトスピーチをまきちらすのは論外だ。決して看過してはならない。


安倍首相「サンゴは移した」の嘘に琉球新報編集局長が「民主主義国家の総理としてあるまじき行為」と痛烈批判
『美しい国へ』(文藝春秋)を出版した安倍首相率いる“国土破壊違法集団”のような政権が、美しい辺野古の海をぶち壊しにする違法な土砂投入によるイメージダウンを緩和すべく、“現代版大本営”のようなNHKから“サンゴ移植フェイク発言”を全国の視聴者に垂れ流した。まるで環境負荷抑制に努めているかのような印象操作をしたのに、全く非を認めようとしていないのだ。 
 1月6日放送の『日曜討論』(NHK)で飛び出した自身の“サンゴ移植フェイク発言”は大きな批判を浴びたが、しかし安倍首相は1月30日、各党代表質問に対して訂正も謝罪もしなかった。
「保護対象のサンゴについては移植し、国指定の天然記念物や絶滅危惧種に指定している貝類、甲殻類なども移動させる方針であると承知している」「南側の埋め立て海域に生息している保護対象のサンゴは移植したと聞いている」と答えるだけ、事実誤認であることを認めなかったのだ。
 1月27日の『日曜討論』でも安倍政権の謝罪拒否の姿勢は一貫していた。1月16日に野党合同の辺野古現地視察をした森ゆう子参院議員(自由党幹事長)が、環境負荷の大きい赤土を含んだ「土砂投入問題」や大規模な地盤改良工事が必要となる「軟弱地盤問題」に加えて、「サンゴは移していませんから。総理の日曜討論での発言は間違いです」と指摘した。しかし萩生田光一自民党幹事長代行は、次のように否定したのだ。
「たびたびサンゴの総理の日曜討論での発言が指摘をされているのですが、総理は辺野古の大きな意味で辺野古一体のことを『あそこ』と指摘をしたのでありまして、この土の入っている映像のところは、環境省が定めるレッドブックに規定されている希少サンゴは存在しなかった。それ以外の場所については、移植を進めております。これは事実でありますので、この際、申し上げておきたいと思います」
 これに対して小池晃書記局長(共産党)がすぐに異論を唱えた。
「総理は、土砂投入している『あそこのサンゴを移した』と言ったのですから、率直に『間違っていました』と言うべきですよ。しかも、7万4千群体のうち、9群体しか(移植を)やっていない。そう言うから不信感が広がる」
 安倍首相も自民党幹部も非を認めようとしないので、問題の発言を忠実に再現してみることにしよう。  
「2019年 政治はどう動く」と銘打った1月6日放送の『日曜討論』は、与野党議員が討論する通常の形式ではなく、9党党首への単独インタビューを合体する形で、放送時間も1時間42分と長めだったが、冒頭の安倍首相インタビューは30分弱で、辺野古問題については約2分半にわたって話し続けた。
 安倍首相はまず辺野古新基地が世界一危険な普天間基地の危険性除去のための代替基地と強調。そしてスタジオのスクリーンには「住宅地に隣接する普天間基地」に続いて「住宅の上を飛ぶオスプレイ」が映し出された後、「辺野古新基地予定地への土砂投入」の映像が流れたのを受けて安倍首相は、次のような環境負担抑制をアピールしたのだ。
「いま、土砂が投入されている映像がございましたが、土砂を投入していくにあたってですね、あそこのサンゴについては、これは移しております。また、絶滅危惧種が砂浜に存在していたのですが、これは砂をさらってですね、これもしっかりと別の浜に移していくという環境の負担をなるべく抑える努力もしながら、(埋立てを)行っているということであります」
 土砂投入映像を見た後で安倍首相が「土砂が投入されている映像」と触れた後、「土砂を投入していくにあたって、あそこのサンゴについては移しています」と述べたのだから、平均的な視聴者は「土砂投入エリアのサンゴを移植した」と受け取るに違いない。萩生田氏の主張するように「辺野古の大きな意味で辺野古一体のことを『あそこ』と指摘」と理解する人は皆無に等しいのだ。
安倍首相、防衛省、NHKは「サンゴは移した」発言の嘘を認め事実を説明すべき
 このことは、1月16日の辺野古現地視察の後、那覇市内で開かれた野党合同ヒアリングでも防衛官僚が「あそこ」が意味するのは土砂投入エリアであることを認めていた。ヒアリング後の記者会見で、赤嶺政賢衆院議員(共産党、沖縄1区)から次のような総括的な発言が出たのはこのためだ。
「首相が日曜討論で『あそこのサンゴは移植した』というのは全くの嘘とデタラメで、(ヒアリングで説明した)防衛官僚も『あれは埋立エリア2の1のところだ』と仰っていましたが、『(埋立エリア)2の1』は防衛省においても移植対象のサンゴはなかったわけですから、『サンゴを移植したのは嘘だ』と。嘘を言わせたと。訂正をするべきだ」
 そこで質疑応答に入ったところで、「赤嶺先生が仰った『安倍総理の事実誤認のフェイク発言』について、事実を曲げて放送した放送法違反にも当たると思いますので、NHKが(安倍首相発言についての)訂正放送を流すか、『そう(事実誤認)ではない』というのなら安倍総理を囲んだ討論会で反論するか、あるいは国会で議論するなどの対応が必要だと思うのですが、その点はいかがでしょうか」と訊くと、赤嶺議員はこう答えた。
「フェイクですから安倍首相が『フェイクを発言した』ということをきちんと認めさせる。訂正させることをまず最初にやりたい。その上で、NHKに対しても明らかな事実を曲げた発言をそのまま放送した責任については問うていきたい」
 続いて川内博史衆院議員(立憲民主党)は、安倍首相発言が文書に基づくものではなく、口頭説明の記憶に基づくものだったと指摘した。
「今日のヒアリングで防衛省は『(サンゴを含む)底生生物について総理レクした資料はない』『口頭でレクをする時にサンゴについて触れることはあったと思います』と言ったのです。総理のあの発言は目茶目茶いい加減な発言だということなのです。根拠なく、総理がテレビであのような発言をする。その総理自身の総理としての発言の本意というものを確認する必要がある。『何で、そんないい加減なことを言うのか』ということだと思います」
琉球新報・編集局長「民意を事実誤認で誘導するのは、民主主義国家の総理としてあるまじき行為」
 しかし『日曜討論』や通常国会代表質問で野党が追及しても安倍政権は、いまだに事実誤認であることさえ認めていない。「沖縄県知事選に関する情報のファクトチェック報道」で本年度の「第23回新聞労連ジャーナリズム大賞」を受賞した琉球新報の普久原均編集局長は、安倍首相発言についてこう話す。
「安倍首相が事実誤認のフェイク発言をしたのは、国民に誤った事実認識を意図的に刷り込むのが目的だったのではないか。“確信犯”だったのではないか。それは、民主主義の社会としていかがなものかと思う。民主主義社会は民意に基づいて動く。その民意を事実誤認で誘導しようとするのはあるまじきことだと思う。国民にありのままの事実を伝えて、事実に基づいた判断を仰ぐべきであって、意図的かどうかは断定できないが、明らかに事実と異なることを国民の意識に刷り込んだ上で、判断を仰ごうとするのは、民主主義の手法としても完全に間違っている」
「事実とは異なるプロガンダ(政治的意図を持つ宣伝)で世論を誘導することが横行する独裁国家であるならいざ知らず、民主主義国家の総理としてはあるまじき行為だと思っています」
 安倍首相サンゴ移植発言に対して琉球新報は2日後の1月8日、「事実を誤認して発言」とすぐに指摘。翌9日付の社説でも「首相サンゴ移植発言 フェイク発信許されない」と批判した。新聞労連ジャーナリズム大賞を受賞した「沖縄県知事選に関する情報のファクトチェック報道」に関わった琉球新報の滝本匠東京報道部長(県知事選取材班キャップ)はこう話す。
「沖縄県知事選でファクトチェックの記事を出してきたことが、事実誤認と指摘する従来よりも踏み込んだ書き方をすることができた」
 ちなみに琉球新報社編集局は『これだけは知っておきたい 沖縄フェイク(偽)の見破り方』(高文研)も出版。「県知事選で新しいことをやろう」と提案したフェイクニュース検証の産みの親といえる普久原均編集局長は、前書きで「われわれは、愚直に根気強く、虚構を一つひとつ覆したいと考えている」と記していた。
 安倍首相ら政権トップが平然とフェイク発言を繰り返し、その非を認めない今、ファクトチェックの重要性は増すばかりなのだ。(横田 一)


安田純平さんが「猿の惑星」と皮肉交じりのツイート。常岡浩介さんへの出国禁止措置めぐり
「自分は記者じゃないしとか自分は関係ないとか思っていると、そのうち後悔することになる」

安藤健二
中東のイエメンに渡航しようとしたジャーナリストの常岡浩介さんに対する政府の出国禁止措置について、常岡さんと親交があるジャーナリストの安田純平さんがTwitterで2月5日に言及した。
シリアで拘束中に見たというSF映画「猿の惑星」のストーリーを引き合いに出した上で、今回の政府の措置を「出国させたくない人間を自由に出国禁止にできるという話」と批判している。
■イエメンでの取材を予定していた常岡浩介さん
イエメンでは政府軍と反政府武装勢力による内戦が続き、外務省は渡航をやめるように退避勧告を出している。
朝日新聞デジタルによると、常岡さんは羽田空港からカタール、スーダン経由でイエメン入りし、飢餓問題を取材する予定だったが、2月2日午後の出国審査で「旅券の返納命令が出ている」と告げられた。
旅券返納命令書ではオマーンへの入国禁止が理由となっていたが、常岡さんは今回、オマーンを経由しない予定になっていた。
■安田純平さんの主張とは?
シリアで3年以上に渡って武装勢力に拘束された経験のある安田さんは2月4日、公式Twitterを更新した。
常岡さんへの出国禁止措置を批判する声をリツイートした上で、シリアでの取材を計画し、外務省から旅券返納命令を受けたフリーカメラマンの杉本祐一さんが最高裁で2018年3月に敗訴したことに言及。自身がシリアで拘束中に見たという「猿の惑星」のストーリーを引き合いに出して次のように述べた。
「拘束中に久しぶりに見た「猿の惑星」という映画は、長年の宇宙の旅から地球に戻ったら核戦争で自滅した人間に代わって猿が支配する惑星になっていたという話だったなあ」
その上で、出国禁止措置はジャーナリスト以外にも起こりうるとして、以下のように警告した。
「出国させたくない人間を自由に出国禁止にできるという話なので、記者以外にも今後好きなようにやるようになる。自分は記者じゃないしとか自分は関係ないとか思っているとそのうち後悔することになる」


麻生氏「子どもを産まない方が問題」発言で炎上でも無反省
「俺は何を言っても許される」と思っているのか――。麻生財務相が3日、地元講演会で「年を取ったヤツが悪いみたいなことを言う変なやつがいるけど、それは間違っている。子どもを産まなかった方が問題なんだから」と発言。大炎上している。
 最悪なのは、子どもを産めない女性を傷つけながら、まったく悪いと思っていないことだ。
 4日の衆院予算委でも、立憲民主の大串博志議員から問題発言を問いただされているにもかかわらず、なぜかニヤニヤ。大串議員が「何を笑ってるんですか!」と激高しても、反省するそぶりすらなく、「(発言が)誤解を与えたとすれば撤回する」などと人をバカにしたような表情で言い訳しただけ。最後まで謝罪しなかった。
 ネット上では、麻生財務相の暴言と言い逃れに<誤解なんてしていない><たわ言を抜かすな>などと批判が噴出している。
 それにしても、なぜ、この時期に問題発言をしたのか。予算委の前日に発言すれば、国会で追及されることは分かるはず。「統計不正問題から目をそらさせる高等戦術だ」という声もあるが、どうなのか。
「麻生さんは、2014年の衆院選の応援演説でも、『子どもを産まない方が問題だ』と発言して批判されています。それでも、また発言したのは、本音なのでしょう。予算委の前日にもかかわらず、暴言を吐いたのは『どうせ国民の批判は大したことない』と思っているからですよ」(与党関係者)
 これまで「麻生節」などともてはやされ不問にされてきたが、さすがに今回の暴言には、女性からの批判が強い。
 そもそも、麻生発言は、安倍政権で少子化対策がまったく進んでいないことを証明するものだ。子どもを産み育てやすい環境が整い、少子化が少しでも改善されていれば、「子どもを産まない方が悪い」と失言する理由がないからだ。
 政治評論家の本澤二郎氏がこう言う。
「麻生さんの失言は毎回、政治家としての資質を疑うレベルです。やんごとなき家柄なので、経済的な問題を抱えて結婚できない若者や、2人目、3人目を諦めざるを得ない女性が増えているという実情を理解できないのでしょう。加えて、女性蔑視もひどい。そんな人物が、消費増税の旗を振り、庶民に痛みを押しつける。いい加減、国民も異常事態だと気が付いて、怒らないといけません」
 失言大臣には、さっさと退場してもらいたい。


「私はこんまりが嫌い」 アメリカ人著名作家がツイート、差別的と批判され謝罪
「こんまりが英語を話さないことは、彼女が日本人で、異なる文化から学ぶことがたくさんあるという意味でしかないと思います」などと批判の声が上がった。
Saori Ibuki伊吹早織
独自の片付け術を紹介したNetflixの番組「KONMARI〜人生がときめく片付けの魔法」をきっかけに、「こんまり」こと近藤麻理恵さんが、アメリカで大ブレイクしている。
そんな中、アメリカの著名作家が「私はこんまりが嫌い」「こんまりが英語を話さないことは、超大国アメリカの衰退を意味している」などとツイートし、差別的だと非難されている。
「こんまりが英語を話さないことは…」
問題のツイートを投稿したのは、アメリカの著名作家バーバラ・エーレンライクさん(77)。
エーレンライクさんは「ニューヨーク・タイムズ」や「アトランティック」などの有名紙でジャーナリストとして活躍し、1980年には全米雑誌賞を受賞。
本人のホームページには、「社会的不正義や不平等に関する執筆活動」や「医療、平和、女性の権利、経済的不平等に関する運動」などが主なライフワークとして挙げられている。
エーレンライクさんは2月5日(日本時間)、次のようにツイートした。
「白状します:私はこんまりが嫌い。なぜなら美的な感覚で言うと、私は散らかってる側の人間だから」
「彼女の言葉については、個人的には、彼女が膨大な数のアメリカ人視聴者に対して英語で喋らなくても別にいいけれど、(こんまりが英語を話さないことが)超大国としてのアメリカの衰退を示唆しているのは間違いない」
エーレンライクさんのツイートはメディアにも取り上げられ、多くの人から批判の声が上がった。
「本気?こんまりが英語を話せないことは、彼女が日本人で、異なる文化から学ぶことがたくさんあるという意味でしかないと思います。日本語を話せない私たちにも、片付け術を教えてくれるこんまりに感謝しています」
「英語が第一言語ではない優しいアジア人の女性から、アメリカ人が一生懸命学ぼうとしている姿は、この排外主義が強まっている時代において、希望を与えてくれるものの一つだと思うけど」
「むしろアメリカの衰退は、世界中のみんなが僕たちの言葉を学んでくれることばかり期待して、他の国々みたいに、子供たちに外国語を教えたり、他の文化がいかに大事かを教えたり、他の言葉にも耳を傾けるべきだと教えたりしようとしないことにあると思う」
エーレンライクさんは批判を受け、「ツイートで気分を害した方々、ごめんなさい!気の利いたユーモアのあることを言おうとして、うまくいかない時もあるんです」と謝罪。
「私はアメリカの衰退を悲しんでいる訳ではありません。…どんな時、どんな場合においても、英語以外の言語が使われることも心から歓迎します」と弁明した。
アメリカに公用語はない
CIAの資料によると、家庭で英語を話す人はアメリカ人の78.2%で、スペイン語が13.4%、中国語が1.1%、その他が7.3%を占める。アメリカに連邦政府として定めた「公用語」はない。
一方、「アメリカであるからには、英語を話すべきだ」という考えは根強く、排他的な文脈で使われることも少なくない。
2018年5月には、ニューヨーク市のレストランでスペイン語を話していた人に対し、「英語を話せ」「自分の国から追い出すぞ」と、弁護士の男性が脅した。
その映像がSNSで出回ると、中南米系の市民を中心に抗議活動が起きた。弁護士の自宅前に多くの人が集まり、ラテンパーティーを開いた。
また、2018年12月には、ミス・ユニバース世界大会に出場した「ミス・アメリカ」の女性が、ベトナム代表について「彼女は英語を話せるフリをしてる」などと笑った動画に批判が殺到した。
ミス・アメリカは「今思うと、(この大会に)集った数少ない仲間の勇気を讃えようとした際に、敬意に欠けているとも受け取れる発言をしてしまった」と謝罪した。


景気についての議論で「皮膚感覚」を軽視してはいけない理由:厚労省の不正統計問題から考える
<日本経済が良くないという記事を書けば、一部から、常軌を逸した批判もあった昨年。数字と日々向き合って経済を分析している人間にとっては、「2018年に賃金が大幅に上昇」というのは、どうもおかしな話だったのだが...>
毎月勤労統計の不正をめぐり、厚生労働省が公表していた2018年1〜11月期の実質賃金の伸び率が大半の月でマイナスになっていることが明らかとなった。2018年の賃金が大幅に伸びているという話はウソだったことになる。
統計は近代民主国家における礎であり、統計が信用できなくなったら国家としては終わりである。その意味で、今回の不正統計は極めて深刻な問題だと筆者は考えているが、今回、取り上げるのは少し違った視点の話である。
多くの専門家が首をかしげていた
厚生労働省は、毎月勤労統計調査において、本来、全数調査すべき東京都の事業者について勝手にサンプル調査に切り替え、しかもその補正を怠っていた。その後、同省は2018年以降のデータだけを補正するという意味不明の対応を行った結果、2018年から急激に賃金が上昇したように見えてしまった。
この作業は、麻生財務大臣による批判がきっかけだったともいわれており、一部からは、これが政権に対する忖度であると批判されている。
厚労省はその後、データの訂正を行ったが、得られた結果は、事業所を入れ換えたものだったことが判明。これがなければ、数字はさらに悪くなっており、大半の月がマイナス成長であったことが明らかとなった。同省では一連の批判を受け、データを再度集計する方針だという。 
忖度の有無はともかくとして、「2018年は賃金が上昇している」という話は事実と違っていたことになる。
2018年に賃金が大幅に上昇しているというのは、筆者を含め、日々経済を分析している人間にとっては、少々、解せない話であった。
日本企業にとっての頼みの綱だった米国経済は、米中経済戦争の影響でスローダウンが予想されている。今年の春闘ではトヨタ自動車労組がベア(ベースアップ)要求に具体額を盛り込まないことを決めるなど、賃金抑制圧力はむしろ高まっている。働き方改革で残業が減ったところも多く、その分、年収がダウンした社員も多いはずだ。
何よりも、国内消費が極めて弱く、賃金が順調に上がっている雰囲気はまったく感じられなかった。

多くの専門家は、賃金が上昇しているのは一部の大企業や公務員だけであり、中小企業の環境は依然以前として厳しい状態にあり、これが消費を抑制していると解釈していた。また、非正規社員やフリーランスの人にシワ寄せが行っている可能性も指摘されていた。
結局のところ、賃金は上がっていなかったということなので、「やっぱり」という話になる。
皮膚感覚を軽視してはいけない
筆者は昨年、「賃金は上がっていても、企業は基本的に昇給に抑制的であり、こうした傾向は今後も継続するので消費には逆風が吹いている」という記事を何度か書いた。このような記事を書くと、しばしば一部から、常軌を逸した批判を頂くことがある。日本経済が良くないというトーンの記事を書くのは「売国奴」だといった内容である。
景気が戦後最長という話についても同じである。「景気が回復しているといっても、多くの人にとって実感は湧いていないはずだ」などと書くと、同様の激しい批判を受ける。
数字上、賃金は上がっていても、消費というのは個人のマインドから大きな影響を受ける。経済学では収入の一定割が消費されると仮定して分析を行うが、そこには一定のブレがあることは考慮する必要がある(しかも今回の件については、賃金が上がっているという話そのものがウソだったので、議論の土台が違っていた)。
また、戦後最長の景気といっても、それは期間の話であって成長率の話ではない。諸外国に比べて成長率が低い状態では、輸入において相対的に不利になるため、貧しく感じるのは当たり前であり、多くの人に景気拡大の実感が湧かないのはむしろ自然なことである。
経済について分析する際、各種統計をベースに数字で議論するというのは、基本中の基本といってよい。
だが一方で、日常生活における皮膚感覚についても、決して軽んじてはいけないと筆者は考えている。数字と皮膚感覚は最終的には一致するものであり、もし両者に乖離があるのだとすると、あるタイミングで、どちらかに収束する可能性が高いからである。
日本はかつて1人あたりのGDP(国内総生産)が2位になったこともあるが、当時、「日本は貧しくなっている」などと感じる人はほとんどいなかったはずだ。
タテとヨコ、そして感覚を加えれば分析はより確実になる
経済が良い状態なのか悪い状態なのか適切に議論するためには、筆者は以下の3項目が重要だと考えている。ひとつは「タテ」、もうひとつは「ヨコ」、最後は「感覚」である。
タテというのは、過去に遡って分析することである。景気が戦後最長という話はまさにその典型だが、最長なのは期間であって、成長率が過去最高という話ではない。基本的に人間は成長率が高いと豊かさを実感する傾向が強く、国民の満足度を高めるためには高い成長率が欠かせない。
過去に遡って成長率を比較すれば一目瞭然だが、近年の日本の成長率は極めて低く、この状態で国民が豊かさを実感するのは難しいということが分かる。
ヨコというのは他国との比較である。日本は経済活動の多くを貿易に依存しており、他国との比較は避けて通れない。日本がいくらデフレだといっても、諸外国で物価が上がれば、輸入品の値段は一方的に上昇する。国内での稼ぎが同じなら、諸外国で経済が拡大して物価が上がった分、日本人が買えるモノの量は減ってしまう。
過去5年間の日本における実質成長率の単純平均は1.3%である。これに対して米国の成長率は2.2%、ドイツの成長率は1.8%である。一般的に豊かだと言われている国は、成長率も高いという現実を考えると、常にヨコの比較を行うことが重要である。
「感覚」を用いる際には少しだけ注意が必要
そして最後の決め手となるのが「感覚」である。
だが感覚を用いる場合には、余計なバイアスを排除するために、少しだけ注意が必要である。
このところ繁華街ではお店が混んでいることが多いが、これだけで景気がよいと判断してはいけない。よく注意してみると、繁華街のエリアが昔と比べて狭くなっていることが分かる。混んではいるが、お店の絶対数は減っている可能性が高いのだ。
つまり市場が縮小し、需要と供給が一致したことで、お店には一定の顧客が入ったのであって、景気が拡大した結果、お店が混み始めたわけではない。
感覚を頼りにする時は、視野を広げることが重要である。アンテナを広げて歩き回り、視覚、聴覚、嗅覚をフル活用することで、はじめて感覚が生きた情報となる。これらをうまく組み合わせれば、景気の現状分析において大きく間違うことはないはずだ。