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だるま元気いしのまき190211

Facebook, canal de diffusion consommé sans modération
Le réseau social a tardé à retirer la vidéo en direct du terroriste, la faute à un algorithme inefficace.

Dix-sept minutes. C’est la durée pendant laquelle le terroriste de Christchurch a diffusé, en direct sur sa page Facebook, les images du massacre qu’il était en train de perpétrer dans deux mosquées de la ville. Sans qu’à aucun moment, le réseau social, si prompt par ailleurs à supprimer les photos de nus, n’interrompe la retransmission.
Efficace pour repérer les images susceptibles de contrevenir aux règles du réseau social, l’algorithme de modération utilisé est en revanche inopérant pour détecter pendant leur diffusion celles filmées en Facebook Live, la fonctionnalité de vidéo en direct du réseau social. Un enjeu de taille pour le géant américain, alors que ce format, devenu star depuis plusieurs années, booste l’audience et le temps passé devant leur écran par les internautes. D’autant plus problématique que l’autre algorithme, celui qui choisit de mettre en avant les contenus sur les pages Facebook, pondère avantageusement les vidéos, surtout si elles sont publiées en ≪natif≫ via Facebook Live, plutôt qu’en partage depuis YouTube ou d’autres plateformes.
Comme à Christchurch, c’est par le biais d’un signalement - le plus souvent d’autres d’internautes - que l’alarme est donnée. ≪La police néo-zélandaise nous a alertés concernant une vidéo diffusée sur Facebook peu après le début du flux en direct et nous avons supprimé le compte Facebook et la vidéo du tireur≫, a indiqué dans un communiqué Mia Garlick, porte-parole de Facebook en Nouvelle-Zélande, ajoutant que le réseau social travaillait pour supprimer ≪tout éloge ou soutien envers le crime et le tireur ou les tireurs≫. Son compte Instagram a lui aussi été supprimé.
Une position affirmée également par les principaux géants du numérique, impliqués dans la dissémination du message de haine. ≪Le massacre néozélandais a été diffusé en continu sur Facebook, annoncé sur 8chan, retransmis sur YouTube, commenté sur Reddit et copié dans le monde entier, avant même que les sociétés de technologie ne puissent réagir≫, résume Drew Harwell, journaliste au Washington Post .
La maison-mère de YouTube, Google, a rappelé que ≪les contenus choquants, violents et explicites n’ont aucune place sur [nos] plateformes et sont supprimés dès qu’ils sont repérés≫. Twitter a de son côté indiqué avoir suspendu le compte du suspect, s’évertuant à bloquer ou supprimer les occurrences les plus choquantes des images de la tuerie de Christchurch. Un jeu du chat et de la souris doublé d’un contre-la-montre, de multiples versions de la vidéo macabre continuant d’être repostées à mesure qu’ils les suppriment. Sans modération.
Christophe Israël
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チコちゃんに叱られる!「“おいしいプリンの秘密”“甲子園球場の謎”ほか」

佐藤隆太さん、MEGUMIさんもタジタジ。プリンの歴史を追うと気になるアレの意外な秘密が。高校野球の季節、甲子園のなぞが明らかに。宇宙人に関わる疑問からは最先端の宇宙研究が見えてきます。自転車に乗るときについしてしまうあの動作、実は人体の神秘が背景にあるんです。キョエちゃんコーナーはかわいらしいお父さんに関する疑問が。誰かに話したくなる話題ばかりの45分。ご家族みんなで楽しく見てください。 岡村隆史, 佐藤隆太,MEGUMI, 塚原愛, 木村祐一, 森田美由紀
いちおし!九州沖縄 アサタビ!
あったかい出会いを求めて九州・沖縄をめぐる「アサタビ!」。今回は、俳優の迫田孝也さんが、佐賀県太良町を旅します。古くから“豊足(ゆたたり)の地”と呼ばれ、この時期はカキなど、有明海の恵みが豊富な太良町。最近は、干潮の時だけ全景を現す“海中鳥居”が、SNSで人気のスポットに。さらに、月と有明海が織りなす美しい絶景が見られる、星空の観察会にも飛び入り!“豊足の町“の恵みを満喫します。 迫田孝也, 辻本彩乃
ドキュメント72時間「東北 春を探して 国道45号線を行く」
東北の太平洋沿岸を走る「国道45号線」が舞台。震災から7年、3月11日に仙台を出発し、道行く人々に声をかけながら北上する。道ばたの桜を眺めるのが日課だという男性。かつて自宅があった場所でひなたぼっこをする年配の女性。東北の自然に魅せられ、東京から移り住んだ研究者。復興格差も見える沿岸部の町を行き、それぞれが待ちわびる春とは何かを探る3日間。 市川実日子
世界ナゼそこに?日本人〜知られざる波瀾万丈伝〜超有名&感謝される日本人2時間SP
【超有名&感謝される日本人SP】ある奇想天外な事で世界一となりイギリスで大人気の女性▽私財を投げ打ちミャンマーの貧しい人々の命を無償で救い救世主と感謝される医師
超有名&感謝される日本人SP  ▽イギリスで、ある奇想天外な事で世界一となり超有名に!ドラマ・CM・歌とイギリスを席巻している41歳女性。彼女を超有名にしたある事とは?▽ミャンマー奥地の秘境で、私財3000万を投げ打ってまで貧しい人々を無償で救い感謝される44歳男性医師。車も通れない山奥の無医村を回る巡回診療を10年も続けているという。大切な人の死に導かれた波瀾万丈の人生ドラマとは? ユースケ・サンタマリア、新井恵理那 笛木優子、朝比奈彩、東貴博、渡部陽一

3.11あの日から8年・終(つい)の住みかと言うけれど…〜取り残される被災者〜

真新しい災害公営住宅に移った人たちの暮らしはどうなっているのか。
政府が復興の総仕上げの象徴と位置づける頑丈な集合住宅での暮らしにもいくつもの歪みが明らかになっている。
5年前、仙台市で最初に完成した荒井東地区の災害公営住宅には高齢者を中心におよそ300世帯が入居。
去年の暮れ、男性が死後数か月たった状態で見つかった。
隣人すら名前を知らなかったという。
亡くなったのは1人暮らしの60歳の男性と分かった。
孤独死だった。
自治会にも加入しておらず、どんな生活をしていたか分からなかった。
災害公営住宅自治会長・庄司宗吉は見守りの必要な住民を把握しようと努めてきた。
現在、自治会には半数しか加入しておらず、残りの住民は名前すら分からない。
どこに誰が住んでいるか教えてほしいと行政に度々要望したが、個人情報の保護を理由に教えてもらえずにいた。
誰にもみとられずに亡くなる孤独死は災害公営住宅では入居者の増加とともに増え続け、去年は76人。
公営住宅の入居者はもともと宮城や福島など別々の地域に暮らしていた人たち。
住民同士の交流会も開かれたが集まるのは同じ人ばかり。
新しいつながりはなかなか生まれなかった。
住民の健康に新たな異変も起きていた。
5年前に入居した男性はそれまで経験したことのない不眠の症状に苦しんでいる。
宮城沿岸の港町名取市閖上で生まれにぎやかに暮らしていた男性は津波で自宅を失い、80年以上過ごしたふるさとを離れざるをえなくなった。
息子や妹の家など5回も転居を繰り返し、ここに入居後不眠に悩まされるようになった。

知ってる?!4歳児のヒミツ
子どもたちの知られざる世界を、リモートカメラで観察するドキュ・エンタメ番組。そこには大人顔負けの個性と人間関係が広がっていた!番組MCは麻生久美子・澤部佑。
4歳児は、社会性に目覚める年頃。その時、心と脳はどんな成長過程にあるのか、専門家の“ナルホド”な解説と共に、子どもの世界をこっそり見ちゃう番組。10人の子どもが集まった教室では「事件」がいっぱい!友達の輪に入れず、寂しそうな女の子。そこに、そっと近づいていく子が!相手の気持ちを考えた、大人顔負けの行動とは?一方、おもちゃを巡るトラブルも!子供たちだけ解決できる?イギリス発、海外人気番組の日本版。  玉川大学教育学部教授…大豆生田啓友,東京大学大学院教授…開一夫,聖心女子大学准教授…高嶋景子 麻生久美子,澤部佑

NHKスペシャル 廃炉への道2019「核燃料デブリとの闘いが始まった」
福島第一原発の事故で出た「核燃料デブリ」。それに初めて触れる調査が行われた。廃炉最大の壁・デブリの正体に迫るとともに、地元の住民が廃炉をどう見つめているかを描く
メルトダウンした3つの原子炉を「廃炉」にする、世界でも例のない取り組みを記録するシリーズ「廃炉への道」。事故から8年、廃炉最大の“壁”である「核燃料デブリ」に、初めて直接触れる調査が行われた。番組では、東京電力や技術者たちを徹底取材。「デブリの正体」に迫っていく。廃炉作業が進む一方で、いま原発の周辺では住民の帰還が進んでいる。地元の住民はどんな思いで、廃炉をみつめているのか取材する。
ETV特集 アンコール「ドヤ街と詩人とおっちゃんたち〜釜ヶ崎芸術大学の日々〜」
日雇い労働者の街、大阪・釜ヶ崎。酒、ギャンブル、家族離散…辛酸をなめてきたおっちゃんたちが心をわしづかみにする絵や詩を生み出している。人生が刻まれた表現に迫る。
釜ヶ崎芸術大学。NPOが運営し、街のあちこちで詩や絵、書道、音楽などのさまざまな講座を開いている。ここで年配の男たちが生み出す作品が出色だ。酒やギャンブルにおぼれたり、家族が離散したり、波乱を生きてきたおっちゃんたち。人づてに聞いた孫の誕生を祝おうと描く絵本。生き別れの娘との思い出をつづった童話。人生が刻まれた表現の重みと輝き、彼らを支える詩人の活躍、そして釜ヶ崎という街の懐の深さを見つめる。 上田假奈代

Scholarly Vicke @Vicke_2011
日本天文学会より声明「天文学と安全保障との関わりについて」http://www.asj.or.jp/news/190315.pdf 出た。資料にあるよう若手の大多数が「安全保障技術研究推進制度」に賛成。軍事研究への「研究の自由」を守れの意見が強く難産でござった。軍事「研究の自由」を唱える集団、社会が支持支援してくれるのだろうか?
ほしねぇ@おバカ高校生 @hoshine1111
【#今朝のニュース】日本天文学会は、人類の安全や平和を脅かす研究は行わないとする声明を発表しました。🚀しかし、天体観測のためのレーダーを軍事的に使うことが出来るなど、天文学に使う技術には軍事技術と重なる部分が多く線引きが難しいため、研究内容は会員らの自主性に任せていく方針です。📡

朝駅からメールすると,どこかで時間つぶしてって.コンビニ行ってコインランドリーいて結局30分待ちました.
寝不足だったのか2時間も寝てしまいました.
夕方の待ち合わせはどこ?タラって?ちょっとイライラしてしまいました.
行こうと思っていたイタリアンは満席だったので駅裏のイタリアン.美味しかったです.

<古里からのバトン>女の意気地 宿守り抜く
 東日本大震災や東京電力福島第1原発事故の被災地に、首都圏や仙台など都市部から気概に富む人々がUターンしている。「復興の力になりたい」「傷ついた古里の行く末を見守りたい」。生まれ育った景色は失われても、古里への思いは消えない。
◎復興Uターン(4)大船渡市 ホテル椿マネージャー 佐々木陽代さん(30)
 曽祖母から数えて女系の4代目。幾度となく津波に襲われたまちの宿に、ひ孫娘が帰ってきた。
 東日本大震災の発生から2年半後に完成した大船渡市のホテル「大船渡インター ホテル椿」は、マネージャーの佐々木陽代(ひより)さん(30)が、母博子さん(54)と切り盛りする。
 津波で全壊した母の旅館「海風苑」を内陸部に移して再出発した。栄養のバランスを考えた食事など、気配りと家庭的な雰囲気が売りだ。
 震災の津波で母の「海風苑」だけではなく、祖母幹子さん(78)の「ホテル福富」も2階まで浸水した。「もう再起できない」と感じていた。
 だが、祖母だけは違った。がれきの中に孤立したホテルで布団にくるまりながら「復興には泊まる場所が必要だ」と再開を決意。震災から約4カ月後には、水没を免れたホテルの3階で宿泊客の受け入れを始めていた。
<血筋が背中押す>
 津波常襲の浜で旅館業一筋。「佐々木家の血」(幹子さん)が背中を押した。
 曽祖母の故フクエさんが「福富旅館」を開業したのは1952年。8年後の60年、チリ地震津波が大船渡を襲った。やはり被災したが突貫で建物を修繕し、19日後にはいち早く営業を再開し、旅館は復旧活動の拠点となった。
 曽祖母に旅館業の何たるかを学んだ祖母。働く祖母の背中を見て育った母。女の意気地は陽代さんにも受け継がれていた。勤めていた花巻市の温泉旅館を2012年末に辞め、傷ついた古里でホテル開業に奔走する母との二人三脚が始まった。
 リニューアルオープンしたホテルは復興工事の関係者でごった返した。
 「ホテルぐらいはしっかりしてくれよ」。疲弊してストレスがたまった宿泊者が怒声を浴びせる。「被災者であっても、自分たちは迎える側の人間」と陽代さん。がむしゃらに働いた。
 祖母のホテルは15年4月に移転、新築を果たした。親子3人で宿を2カ所も再建し、多くの借金を背負った。復興需要は間もなく終わる。曽祖母の代から築き上げてきた信頼が頼りだ。
<地域密着に活路>
 新たにホテルでフラワーアレンジメント教室やコンサートを開くようになった。「地域密着」こそが旅館業の基本と考えた。
 サンマの水揚げ本州一の大船渡をアピールするなど、さまざまな復興まちおこしイベントにも裏方として関わる。「地域の魅力を再発見できるし、(復興の最前線に立つ)異業種の人々との交流で学ぶことも多い」
 「佐々木家の女性は『サイキョウ』なんです」と陽代さんがはにかんだ。
 創業の曽祖母は「最強」。津波にも歯向かう祖母は「最恐」。周囲と一緒に笑顔で困難を乗り越える母は「最共」。
 「私も、いろいろな人と出会って成長し、周囲に影響を与えられる人になりたい」
 4代目が目指すのは「最響」−。


<震災8年>被災3県観光業、なお回復せず 訪日客の沿岸波及が鍵
 東日本大震災で津波被害を受けた岩手、宮城、福島3県の沿岸で観光客数の回復が進んでいない。集客施設の整備が遅れ、作業員やボランティアらの復興需要も落ち着いた。震災から8年がたち、東北を訪れる訪日外国人旅行者(インバウンド)は急増している。内陸部の観光地で高まるインバウンド効果を、どう沿岸部にも波及させるかが問われている。(報道部・保科暁史)
 玄関先の海岸が堤防整備や農地復旧工事の資材運搬の基地港となり、6年以上が過ぎた。今も重機が土砂をかき上げ、トラックが頻繁に出入りする。
<復興需要が減少>
 「これでは観光客は戻らない」。東松島市宮戸の大高森観光ホテルの前社長桜井邦夫さん(83)が苦笑する。
 宮戸地区は津波で壊滅的な被害を受けたが、内湾に位置するホテルは被害が小さかった。2011年5月から作業員を受け入れ、ボランティアの拠点にもなって激減した観光客の穴を埋めた。
 復興需要が緩やかに減少したのと反比例し、観光施設は震災前の姿を次第に取り戻した。名所の嵯峨渓の遊覧船は再開し、農林水産業体験などの多目的施設が開業。それでも宿泊客は震災前の5割しか戻らない。
 宮城県によると、観光客入り込み数は県全体では17年に震災前を初めて上回ったが、東松島市は10年比で61.2%にとどまるなど沿岸自治体の大半は震災前を下回る。岩手も沿岸エリアが66.8%、福島の浜通り地方も68.2%までしか回復していない。
<平日でも満室に>
 一方、内陸の主要観光地やスキーリゾートではインバウンドの足音が力強さを増している。
 安比高原(岩手県八幡平市)のホテルに今季(18年12月〜19年3月)宿泊した外国人は延べ約4万人に達し、2シーズン前の約1万5000人より大幅に増える見込みだ。花巻空港の上海線が1月30日に就航したこともあり、2月上旬の春節(中国の旧正月)は中国人客が詰め掛け、平日でもホテルの計約1000室が満室近くになった。
 運営する岩手ホテルアンドリゾート(盛岡市)は新雪が楽しめるコースの拡大や物販エリアの改修など受け入れ環境を強化する。担当者は「外国人客は冬季の宿泊者の3割を占める。花巻空港の上海線、台北線を生かし、さらに取り込みたい」と語る。
 東北の外国人延べ宿泊者数は15年以降、さらに伸び幅が拡大。17年には全6県で震災前を上回った。18年も前年比26%増で、全国10ブロックで伸び率が最も高かった。
 インバウンドの流れを沿岸部にも呼び込もうと、交通インフラや観光施設の整備が徐々に進む。大高森観光ホテルの近くには18年10月、韓国版トレッキング「オルレ」のコースがオープンした。桜井さんは「受け入れ態勢をつくれば外国からのお客さまも増えるかもしれない」と期待する。
 東北観光推進機構の紺野純一専務理事推進本部長は「三陸鉄道リアス線の開業や三陸沿岸道の延伸など、沿岸部でも観光に必要なインフラがようやくそろってきた。震災遺構や教訓は重要な誘客ツールになる。教育旅行の誘致にも積極的に取り組む」と意気込む。


<災害住宅>宮城県内最後の完成「やっとという思い」 入居者仮設住宅暮らしに別れ
 「みんな出て行って取り残された感じがあった。『やっと』という思い」。石巻市南境の仮設住宅に暮らす主婦佐々木智恵さん(50)がしみじみと語る。
 東日本大震災の津波で同市鹿妻の借家が全壊して8年が過ぎた。宮城県内最後の完成となった東松島市柳の目西地区の災害公営住宅への転居が間近に迫る。
 2012年2月ごろに入った仮設住宅は茶の間や寝床にカビが発生、夜も眠れないほど呼吸が苦しくなった。行政に相談し、現在の仮設住宅に移った。
 症状は次第に落ち着き、住民とも打ち解けた。集会所の鍵の管理も任されるようになり、「いろんな人との出会いがあって絆を感じられたことが宝」と振り返る。
 猫が一緒のためペット可の災害公営住宅を探した。石巻市では人気地区を避けて申し込んでも全て外れた。東松島市に応募したらすぐ決まったが、完成までさらに2年余りを要した。
 「県内最後と知り、びっくりした。長かった。新しい場所に行けば新しい触れ合いがあると思う」と入居を心待ちにする。
 東松島市の仮設住宅に住む無職渋谷真由美さん(59)も柳の目西地区に移転する。「2月の説明会で顔合わせの場があったが、知っている人は誰もいなかった。不安も期待も半々な感じ」と言う。
 震災で東松島市のアパートが津波で被災。同市大塩の仮設住宅を経て17年11月ごろ、今の場所に移った。災害公営住宅は防災集団移転促進事業の対象者らが優先され、なかなか希望が通らなかった。震災時に一緒に逃げた愛犬もおり、入れる部屋も限られた。
 「仮設住宅も慣れてしまえば普通の家と同じだと思って過ごしてきた。ただ夏は暑く、冬は寒い。あっという間と言えばあっという間だった」と疲れた表情を浮かべた。
 3月下旬は引っ越し代が高騰するため、佐々木さん、渋谷さんとも4月に新居に移る予定だ。生活が一変したあの日から8度目の春。ようやく仮住まいが終わる。


<災害住宅>宮城県内の全1万5823戸整備完了 東松島で最後の100戸完成
 東日本大震災の被災者向けに東松島市が建設していた同市柳の目西地区の災害公営住宅100戸が完成し、24日に入居者に引き渡される。宮城県内最後の災害公営住宅となり、震災発生から8年で全1万5823戸の整備が完了する。
 県内の災害公営住宅は21市町312地区に建設された。完成戸数の推移はグラフの通り。市町別では石巻市が最も多い4456戸で仙台市3179戸、気仙沼市2087戸、東松島市1101戸と続いた。
 柳の目西地区の災害公営住宅は全て一戸建て。平屋と2階の住戸を組み合わせた町並みで、各戸の敷地には約1坪の家庭菜園用スペースを設けた。
 入居予定者は東松島市内のプレハブ仮設住宅やみなし仮設住宅などに暮らす51世帯101人。空き住戸の一部は5月にも一般募集する方針。
 同市の渥美巌市長は15日の定例記者会見で「県内で最後になったが、住まいの復興がよくここまで進んだと感じている。被災された方々は新しい住まいを拠点とし、自立に向けて再出発してほしい」と話した。


デスク日誌 ILC
 ビッグバンを再現し、宇宙誕生の謎を探る全長20キロの次世代加速器「国際リニアコライダー(ILC)」に関し、文部科学省は「誘致の表明には至らない」との見解を示した。何ともすっきりしない節目だった。
 国際的な物理学者チームが2013年、建設候補地として岩手、宮城県境にまたがる北上山地を選定。研究者組織や文科省を中心に誘致動向を取材してきた。
 支社3年目で4月に本社に戻るベテランが、一手に担った。研究者組織が加速器全長を短縮して建設費の削減を決めたり、日本学術会議が「誘致判断は慎重にするべきだ」と示したりした一連の経緯を丁寧に報じた。科学の基本を理解していない当方にも分かりやすく解説してくれた。
 異動を前に、ILCの行方を決定づける取材になればいいと思ったが、そうはならなかった。文科省は「計画に関心を持って国際的な意見交換を継続する」と言うものの、振り出しに戻された感覚は否めない。
 取材は続く。宇宙、そこは最後のフロンティア。ベテランの心強い知識と取材の要点は後任にしっかり引き継いでもらおう。最後まで苦労をかけます。(東京支社編集部長 吉岡政道)


最後の卒業式、7人巣立ち 今月閉校の気仙沼・水梨小
 児童数の減少に伴い今月いっぱいで閉校する気仙沼市水梨小(児童16人)で15日、最後の卒業式があり、卒業生7人が思い出と決意を胸に学びやを巣立った。
 笹川清治校長が一人一人に卒業証書を手渡し「さまざまなチャンスに果敢にチャレンジし、自分をチェンジさせ続け、自分の花を咲かせてください」と式辞を述べた。
 卒業生は全員で「門出のことば」を述べ「水梨小学校最後の卒業生として誇りを持って生きていきます。この学びやで過ごした思い出を心に刻み、夢に向かって強く歩き続けていきます」と誓った。
 東日本大震災の津波で市内にあった自宅が全壊し、3年時に転校してきた伊藤賢君は「皆が温かく迎えてくれた。将来は水梨小の校舎のように、皆を安心させてくれるような建物を造れるよう建設の仕事をしたい」と語った。
 同校は1873年にできた老松小水梨子支所が前身。1952年に松岩小水梨分教場から独立し開校した。開校後の卒業生は計1032人。複式学級の解消を図る市義務教育環境整備計画に基づき松岩小と統合する。17日に閉校式がある。
 県内の公立小学校で15日に卒業式があったのは63校。集中日は19日で、仙台市立106校を含む288校が予定している。


<女川再稼働>住民投票条例案否決 宮城県議会、増す責務 県民意見幅広く反映を
 宮城県議会に提出された東北電力女川原発2号機再稼働の是非を問う住民投票条例案は、自民党会派などの反対多数で否決された。再稼働の地元判断に、県議会は住民投票によらず責任を持つと意思表示したに等しい。議会制民主主義の担い手としての責務が重みを増したことを自覚すべきだ。
 市民団体の直接請求が実現した背景には東京電力福島第1原発事故以降、再稼働に慎重な世論がある。署名数は県内有権者の5.75%と、先行した新潟県や静岡県を超え、県民の関心が高かったのは間違いない。
 議会に対する不信感も読み取れる。連合審査会で参考人の一人は「議員、首長と住民の意思の間にギャップが生じることがある」と指摘。再稼働の是非に、自らの意思が正確に反映されないのではないかと不安視する県民の意見を代弁したと言える。
 これまで原発に関する議論が活発ではなかった宮城県議会で、地元に立地する原発の在り方やエネルギー政策の方向性、民主主義の考え方などが論じられたことは直接請求の成果であり、評価されるべきだ。
 一方、署名の重みを踏まえた熟議がなされたのかどうかは疑問が残る。自民会は「慎重な検討」に腐心したが、当初から反対方針が見え隠れした。野党会派も与党側の動揺を誘う修正案までは示せなかった。
 「多様な意思を正しく反映できない」などとして住民投票を退けた以上、条例案に同様の意見を付した村井嘉浩知事とともに県議会は、再稼働を巡る意思決定の過程で住民意見をしっかりと吸い上げる責任を今まで以上に背負う。
 今後、再稼働に向けた手続きが本格化する。県や県議会が県民への説明責任を果たす場は、形式だけを整えたセレモニーであってはならない。(解説=報道部・吉江圭介)


<女川原発再稼動>30キロ圏内首長「11万筆に意義」「二元代表制と対立」
 住民投票条例案の否決を受け、女川原発30キロ圏内の緊急防護措置区域(UPZ)を含む宮城県内の自治体首長は、県議会の判断を冷静に受け止めつつ、「署名に意義があった」「二元代表制になじまない」など住民投票の意義、在り方について考えを語った。
 美里町の相沢清一町長は「11万超の署名が集まったことは意義があり、県民を巻き込んだ大きな動きであったことは確かだ」と採決に至る経緯を評価。「立地2市町を除くUPZ5自治体の首長による話し合いでは、多様な意見があることを理解した上で意見を述べていきたい」と語った。
 石巻市の亀山紘市長は「(住民投票は)市民の意向を直接伝える意義はあるが、議員は市民の負託を受けている。(否決は)県議会として二元代表制になじまないとの判断をしたのだろう」と指摘した。女川原発2号機の再稼働に関しては「安全確保を最優先にしていく」と述べた。
 女川町の須田善明町長は「議会での議論の上での自律的な判断と認識している。事業者には今後も安全確保の徹底を求めていく」と話した。


住民投票条例案否決/議論深める機会を無にした
 東北電力女川原発2号機(宮城県女川町、石巻市)の再稼働の是非を問う住民投票条例案を巡り、宮城県議会は15日の本会議で、議案を賛成少数で否決した。
 自ら意思表示をしたいと署名した11万人を超す県民の願いはかなわなかった。住民投票は、多くの課題を抱える原発の問題に関し、県民が考え、理解を深める絶好の機会となったはずだ。それだけに否決は残念な結末だ。
 東日本大震災と東京電力福島第1原発事故の発生から8年。被災地の住民は事故の惨状を目の当たりにし、今なお避難が続く福島の被災者へ思いを寄せてきた。
 原発事故の影響は宮城県内でも続いている。水産物の輸出禁止や汚染廃棄物の処理など、問題は暮らしに直結している。まして女川原発は足元にある原発だ。重大な事故が起きた場合、30キロ圏内に暮らす住民は21万人に上り、避難先は県内全域に及ぶ。
 県民が「わがこと」と捉えて、原発再稼働を問う住民投票を求めたのは当然だ。住民の政治参加の機会を認めなかった県議会の責任は、大きいと言わざるを得ない。
 村井嘉浩知事は条例案に付した意見で賛否を明らかにしなかったが、条例制定には消極的な考えをにじませた。意見は条例案の課題を指摘する一方、県民の暮らしや安全への言及はなかった。「判断は議会に委ねる」として議論の土俵に上らなかった村井知事の姿勢は「人ごと」のようにも映った。
 住民投票は有権者が個別の政策に意思を表明し、間接民主主義を補完する制度だ。本来、首長や議会と対立する関係ではなく、互いに補い、高め合う関係にある。
 過去の住民投票をみれば、住民は単に感情任せで投票しているわけではない。むしろ投票に先立って正確な情報を集め、それを基に多様な議論を重ねている。そうしたプロセスを通じ、投票と結果への責任を養っている。
 東北電力巻原発の建設を巡り、1996年、直接請求による住民投票が行われた新潟県巻町(現新潟市)には、こんなエピソードが残る。「町民なら誰であれ、3時間は原発の話をすることができた」。それだけ住民はエネルギー問題を学び、賛否の根拠や地域の将来像について意見を交わしたということだ。
 今回の条例案に関しては、賛否の二者択一を迫る選択に「多様な意思が反映されない」との批判もあった。しかし、県民の多角的な議論こそ重要であり、その過程で住民の多様な思いをくみ取り、熟議して政策に生かすのが政治の役割ではなかったか。
 福島第1原発事故で原発の在り方が転換点を迎えている今だからこそ、有権者が議論を尽くし意思表示する住民投票は大事にすべきだった。条例案否決で住民に無力感が募る事態を憂慮する。


<女川再稼働>宮城県議会、住民投票条例案否決 自民など反対多数
 東日本大震災後に運転を停止している東北電力女川原発2号機(宮城県女川町、石巻市)の再稼働の是非を問う住民投票条例案を巡り、宮城県議会2月定例会は15日の本会議で議案を採決し、最大会派の自民党・県民会議、公明党県議団などの反対で否決した。
 東京電力福島第1原発事故後、原発再稼働に関する住民投票条例制定の直接請求は宮城を含め計6件あったが、いずれも議会で否決されている。
 議長を除く議員57人のうち、反対は自民会派30人と公明会派4人、21世紀クラブ1人の計35人。賛成は旧民進党系会派のみやぎ県民の声9人、共産党県議団8人、社民党県議団2人、無所属の会2人の計21人だった。自民会派の1人が採決前に退席した。
 原案の採決に先立ち、野党側は公務員による意見表明が可能とした項目を削除するなどした修正案を提出したが、自民、公明両会派などの反対で否決された。
 与野党会派の計4人が討論に立った。県民の声の佐々木功悦氏は賛成の立場で「県民が意思を表明する機会を逸しない判断をするべきだ」と訴えた。
 自民会派の村上智行氏は二者択一方式に課題があると指摘し「県民の再稼働に対する思いを十分くみ取りきれない恐れがある」と反対理由を説明した。
 村井嘉浩知事は本会議終了後の取材に「結果を受け止める。再稼働を巡る判断などで答えを出す際、県民の代表である県議会や立地自治体の首長などとよく話し合い、私なりの考えをまとめたい」と述べた。
 条例制定を請求した市民団体「県民投票を実現する会」の多々良哲代表は「署名した11万人の願いを受け入れず、県民が意思表示する機会を奪った。議会と知事の責任は非常に重いと自覚してほしい」と述べた。


<女川再稼働>住民投票条例案否決 与党議員苦渋の棄権も 石巻・牡鹿選出5人与野党で賛否鮮明
 15日の宮城県議会2月定例会本会議で否決された東北電力女川原発2号機(女川町、石巻市)の再稼働の是非を問う住民投票条例案を巡り、反対に回った最大与党会派の自民党・県民会議で、1人が採決を棄権した。議員は「採決が仕事だが、自分の意思を貫きたい」と苦渋の選択をにじませた。
 棄権したのは7期のベテラン藤倉知格氏。採決前に退席した。2月28日の一般質問では、将来的な脱原発の可能性に言及。住民投票条例案についても「賛成、反対の2択以外の選択肢を入れるなど工夫の余地がある」と述べていた。
 「持論との整合性を取るため筋を通したい」と本会議前の会派総会で話した藤倉氏。「共同歩調を取りたかったが、断腸の思いだ」と心境を吐露した。
 同会派の石川光次郎会長は「会派で採決の拘束はしておらず、それぞれの選挙区で背負うものがある。判断は個人に委ねた」と述べ、一定の理解を示した。
 原発立地地域となる石巻・牡鹿選挙区の5人は与野党で賛否が鮮明になった。自民の3人は反対、野党会派の旧民進党系「みやぎ県民の声」と共産党県議団の各1人は賛成した。
 自民の佐々木喜蔵氏は「直接投票にはなじまない」と反対を貫いた。「地元には原発で生活してきた人もいる。2択で割り切れる問題ではない」と強調した。
 「地元でも実施すべきだとの声は多かった。11万人の思いが届かず残念」と悔しがるのは県民の声の坂下賢氏。「立地と他の自治体の思いに乖離(かいり)があるとの意見もあったが、福島の原発事故を見れば県全体で考えるべき問題だ」と訴えた。
 賛否の表明に慎重だった与党の公明党県議団は本会議で、4人が足並みをそろえ反対に回った。庄子賢一会長は「地域の声を聞き、多種多様な意見があると実感した」と説明。「多くの署名が集まったことは受け止めざるを得ず、非常に逡巡(しゅんじゅん)するところがあった」とも語った。


<女川再稼働>住民投票条例案否決 「県民無視」嘆く請求側
 署名した11万人の思いはくみ取られなかった。15日に宮城県議会で否決された住民投票条例案。東北電力女川原発2号機(宮城県女川町、石巻市)の再稼働の是非を問う機会を求めた関係者や原発周辺の住民は、議会の判断に不満をあらわにした。
 午後4時45分ごろ、条例案が否決されると、ほぼ満席の約150人が見守る本会議場の傍聴席は重苦しい雰囲気に包まれた。「無視された」「県民の声を聞く気がない」。ため息が漏れ、涙する人もいた。
 条例案を請求した「県民投票を実現する会」の多々良哲代表(60)は閉会後の集会で「否決ありきで反対のための反対を繰り返した」と批判。「原発再稼働の判断に知事や県議が責任を果たせるのか。運動を続けよう」と訴えた。
 県議が反対理由に挙げた「国策」「経費」に異論を唱える人もいる。傍聴に訪れた岩沼市の主婦鈴木真奈美さん(44)は東京電力福島第1原発事故後、乳幼児と北海道に自主避難した。「過酷な原発事故が起きて国策に翻弄(ほんろう)されたのに、見て見ぬふりをしている。お金と命の問題を比べて、いいはずがない」と嘆いた。
 立地自治体でも不満の声があった。宮城県女川町の無職高野和子さん(71)は「賛否を口にしづらい雰囲気がある。無記名投票で意思表明したかった」と憤る。石巻市の会社員森邦子さん(63)も「党の方針に左右される県議ではなく、自分たちが投票で決めたかった」と残念がった。
 「女川原発UPZ住民の会」(事務局宮城県美里町)の勝又治子代表(71)は「署名活動を通じ、福島の事故の影響を受けた県民が女川原発を真剣に考えていることが分かった」と手応えを語った。
 東北電力は原子力規制委員会の再稼働審査を7月中に終える方針。その後、知事や立地首長らへの「地元同意」の手続きに入る。同社は「条例案への言及は控える。引き続き理解活動に努めたい」と説明した。


山口地裁伊方稼働容認 司法は福島の事故を忘れている
 東京電力福島第1原発事故を忘れたかのような司法判断の連続に、失望を禁じ得ない。四国電力伊方原発3号機の運転差し止めを求め、山口県の住民が申し立てた仮処分申請で、山口地裁岩国支部は申し立てを却下する決定を出した。
 愛媛をはじめ、広島、山口、大分4県の住民らが同様の仮処分申請をしているが、2017年に広島高裁が火山の危険性を指摘し運転を差し止めた以外、全て運転を認める決定が下っている。ほとんどが四電の主張を追認する内容で、原発の安全性や重大事故が起きた場合の避難など、住民の不安に正面から向き合っているとは言い難い。司法は、二度と福島のような事故を起こさない責任を改めて自覚し、住民の命や権利を守る役割を果たすべきだ。
 山口地裁で争点の一つだった住民の避難計画に対する判断は特に信じがたい。伊方原発から30膳外で避難計画が策定されていない点について、国の緊急時対応が合理的との理由で問題視しなかった。しかし、福島原発事故の被害が30膳にとどまらなかったことは周知の事実。事故への備えを一律に距離で線引きすることはできず、現実から目を背けるような姿勢は看過できない。
 さらに、地震などとの複合災害が起きた場合には「速やかに避難、屋内退避を行うことは容易ではないようにも思われる」と認めながら、具体的な問題点には触れていない。そればかりか「自治体レベルでの対応が困難になった場合には、全国規模のあらゆる支援が実施される」と言及。避難計画がなくても、いざとなれば国が何とかしてくれるといった論理はあまりにも乱暴で楽観的すぎる。
 伊方原発で最大の懸案である地震の影響に関しては、審尋の中で、地質学の専門家が活断層である沖合の中央構造線断層帯とは別に、地質の境界線の中央構造線の周辺にも活断層が存在する可能性を指摘した。決定では、四電や大学などが詳細に調査しているとして「活断層が存在するとはいえない」と断言したが、疑問だ。政府の地震調査研究推進本部も調査の必要性に言及しており、国や四電は速やかに検討すべきだ。
 広島高裁が運転差し止めの根拠とした巨大噴火の危険性は、「社会通念を基準として判断せざるを得ない」と、他の決定を踏襲した。だが、国民が気に留めないことと、実際の危険性は別の話だ。弁護団が「科学的な問題に社会通念を用いるのはおかしい」と指摘するように、噴火の規模の予測が困難な以上、自然災害には最大限謙虚に向き合わなければならない。
 社会通念を持ち出すべきは、原発の在り方そのものだろう。決定では「原発の必要性が失われている事情も認められない」としたが、太陽光などの再生可能エネルギーの普及が進む今、脱原発への潮流を司法が見誤ってはならない。


財界よりずっと遅れる原発政策
★12日、経済同友会代表幹事・小林喜光は会見で「3・11の不幸な事故が起きて(以来)、経済同友会は『縮原発』と(いう考え方)。100%はないにせよ、安全が技術的に担保されたら、今あるもの(原発)はこれだけ投資してきたので、40年なり(運転期限を最大)60年まで延長することも」としながらも「最終的には、自然エネルギーである風力発電、太陽光、地熱、あるいはさまざまなバイオ系の燃料に移行するだろう」と将来の原発政策の見直しを示唆した。★経団連といい、同友会といい日本の財界トップが原発後の展望を語るまでなったのは東日本大震災から8年という歳月が言わせたものだろう。また小林は「世界にある500基以上の原子炉を廃炉することを考えると、いや応なしに廃炉産業が重要な位置づけになる」とした。一方、我が国の政策で官邸と経産省はいまだ1つも実現しない原発の海外輸出を打ち出すなど周回遅れの政策を言い続けている。★国民民主党と自由党の政策協議では「2030年代原発ゼロに向け、あらゆる政策資源を投入。使用済核燃料の最終処分に関する国の責任の明確化。廃炉、使用済核燃料の減容化等を担う労働者・技術者の確保と育成。廃炉後の原発立地地域における雇用・経済政策を国の責任で推進」などが確認された。小林の考えと同じだろう。ところが立憲民主党の原発への取り組みは感情的で政策とは言い難い。「原発ゼロを単なるスローガンとして語る次元はとうに過ぎています。原発ゼロは、未来に対する私たちの世代の責任です。再稼働は現状では認められません。原発の稼働がなくとも日本経済は成り立ちます。再生可能エネルギーや省エネ等の技術開発によって、もはや原発ゼロはリアリズムです」。原発ゼロはやはり甘いスローガンだ。廃炉技術の確立、技術者育成、つまり廃炉産業の実現が政治の政策だろう。政治の原発への取り組みは財界よりもずっと遅れているのではないか。

<三陸鉄道>古舘さん「どんな状況にも対応」 新人運転士に辞令
 岩手県などが出資する第三セクターの三陸鉄道(宮古市)で15日、新人運転士古舘龍太さん(20)に辞令が交付された。運転士はJRからの出向を含めて28人となり、盛(大船渡市)−久慈間の163キロを一本のレールで結ぶ23日のリアス線開業を迎える。
 古舘さんは宮古市出身。2016年8月の台風10号豪雨で公共交通の重要性を実感し、鉄道員を志して17年4月に入社した。16日の宮古発久慈行き列車が初乗務となる。
 辞令交付式で中村一郎社長は「安全を確保し、乗客に喜んでもらえるよう業務に当たってほしい」と訓示。古舘さんは「三鉄には他の鉄道にはない温かさがある。どんな状況にも対応できる運転士を目指す」と意気込みを語った。


<三陸鉄道>リアス線記念列車応募に4000人 「これほどとは思わなかった」
 三陸鉄道リアス線開業に合わせて23日に運行される記念列車の乗車希望は、280人の定員に対して約4000人だったことが15日分かった。競争倍率14倍の「狭き門」を突破した当選者には既に、乗車券に代わる招待状を送った。
 記念列車はJRから移管される山田線釜石−宮古間(55.4キロ)で運行される。釜石発午前11時40分の一番列車は定員40人。ほかに定員80人の記念列車3本が運行される。運賃は無料。
 三鉄は2月1〜28日に乗車希望を募った。東北を中心に全国から申し込みがあったという。村上富男総務部長は「1000人ほどの応募を想定していたが、これほどとは思わなかった。リアス線への期待の大きさを感じる」と驚いている。
 リアス線は盛(大船渡市)−久慈間の163キロを結び、三セク運営鉄道では全国最長。通常の営業運行は24日に始まる。


海賊版対策法案  議論のやり直しが必要
 政府が著作権法改正案の今国会への提出を見送ることを決めた。
 法案は、現在は音楽や映像に限られている海賊版ダウンロード規制を、写真や文章などすべての著作物に広げる内容だった。
 漫画などを違法にコピーしてインターネットで公開する海賊版は巨額の被害を出している。何らかの規制は必要だ。
 とはいえ、あらゆる著作物を対象としたダウンロード違法化には、海賊版の被害を受けている著作権者の団体からも強い異論が出ている。法案提出の見送りは、妥当な判断だろう。
 国は当初、海賊版対策としてサイトへの接続遮断(サイトブロッキング)を法制化することを検討していた。しかし、文化庁の有識者会議で、憲法の「通信の秘密」に抵触するという指摘が相次ぎ、法制化を断念した経緯がある。
 今回の法案はその直後からまとめられたが、そのおおもとを議論する文化審議会の小委員会はわずか5回の開催にとどまった。「ネット利用を萎縮させる」という異論も続出し、議論が深められたとは言い難い。
 最も反発を招いているのは、規制対象が幅広く、私たちが日常的に行っているネット利用が処罰対象になりうることだ。
 法案では、利益目的ではなく個人的活用のためのダウンロードも一律に罰せられる。スマートフォン画面を保存するスクリーンショットも規制される。
 個人の資料のためのダウンロードや、メモ代わりにスマホ画面を記録することまで規制するのが現実に可能とは思えない。無理をすれば、ネット利用の萎縮や規制当局に対する不信感を強めるだけにならないか。
 そもそもネット上には、海賊版かどうか分からないコンテンツが少なくない。「海賊版と知りながら」利用したのかを証明することは簡単ではない。 
 法案提出の見送りの背景には、参院選を前にネット利用者の支持をつなぎ止めようとする自民党の判断がある。選挙後に同じ法案を出すのは許されない。
 漫画家などの団体は海賊版規制を求める一方、図版や資料などをダウンロードするのは新たな創造につながる行為で、規制は創作意欲の萎縮につながるとしている。
 創作の現場には、法律による一律的な規制が難しい実態があろう。そうした現実を踏まえるために、創作者を交えて議論をやり直す必要がある。


著作権法改正先送り 強引過ぎた審議、猛省せよ
 インターネット上の違法ダウンロード規制を強化する著作権法改正案が関係者や一般ユーザーの猛反発を受け、今国会への提出見送りに追い込まれた。自民党の文部科学部会と知的財産戦略調査会がいったん了承した法案の提出見送りは異例である。
 海賊版対策は必要ではあるが、論点が残っている以上、提出を先送りして修正を図る判断は妥当だ。だが、問題を抱える法案が提出寸前まで進んだ経緯からは政府・与党の強引さが浮かび上がる。
 改正案は、音楽と映像に限っていた違法ダウンロードの対象を漫画や論文、写真などあらゆるコンテンツに拡大。個人ブログ、会員制交流サイト(SNS)からのダウンロードやスクリーンショット(画面保存)も規制対象とし、悪質なケースは刑事罰を科すことが柱となっていた。
 これは、私的な情報収集まで規制対象になりかねない恐れがあり、ネット利用が萎縮するなど国民生活への影響が大きい。海賊版対策を求めてきた漫画家団体などからも次々反対論が出され、ネットユーザーには不安が広がっていた。
 1月、日本マンガ学会(竹宮恵子会長)が反対声明を発表。2月13日に文化審議会が規制強化の最終報告をまとめると、著作権に詳しい専門家らが19日、報告の問題点を緊急声明として公表した。
 しかし、22日の自民党関係部会は法案提出をあっさり了承してしまう。明治大学知的財産法政策研究所ワーキンググループが、部会に文化庁が出した資料を検証したリポートには、疑問点が満載だ。一例が「幅広い関係者の意見を総合的に勘案したバランスの取れた内容」との記載。関係者から相次いだ反対意見は、まるで無視されていた。
 27日、今度は日本漫画家協会(里中満智子理事長)が異議を唱えると、3月1日の党総務会は部会に判断を差し戻したが、6日の部会は修正を図ることなく法案を再度了承した。
 文化庁も自民党も立ち止まって審議をやり直す機会は何度もあった。だが、国民に幅広い規制の網を掛ける狙いの法案にもかかわらず、関係者の声に耳を傾ける姿勢はうかがえなかった。6日の部会では幹部から「政治論としての判断だ」との発言もあったという。統一地方選、参院選を控え、実績づくりを急いでいたとみられても仕方ない。
 1週間後、自民が一転して見送りを決めたのは慎重派議員の巻き返しによる。法案の不備が認識されたというより、選挙を前に「ネットユーザーの支持層が離反する」という「政治論」が決め手だったようだ。
 法案には海賊版サイトに誘導する「リーチサイト」の規制など、評価されている部分もあったが、それでも漫画家団体などからは、提出見送りを歓迎する声が上がった。拙速な議論が、あるべき規制まで遠のかせ、そのつけは結局国民が負う。政府・与党は修正に真摯(しんし)に取り組まなければならない。


英EU離脱の行方 危機回避へ打開策探れ
 英国下院は、欧州連合(EU)からの離脱の延期を求める政府案に同意した。
 これで、EUとの間で何の取り決めのないまま、29日の離脱期限を迎える最悪の事態はいったん回避できる見通しになった。ただ議会では離脱を求める勢力と、見直しを求める勢力の対立は際立ったままだ。EUからの離脱で何を想定しているのかも明らかでない。先行きはまったく見通せない。
 「合意なき離脱」という危機を回避したい思いに大きな違いはないはずだ。与野党双方の議員が立場や意見の対立を超えて向き合い、打開策を探る必要がある。
 今回の「離脱延期案」には条件がついている。政府とEUが結んだ離脱合意案を再び20日までに下院に諮り、可決されれば、離脱期限を6月末まで延期するとしている。
 ただ、離脱後もEUの規則に英国が縛られる合意案への反発は与野党ともに根強く、これまで2回も下院で否決されてきた。合意案に反対してきた保守党内の離脱強硬派をメイ首相が説得できるのかも見通せない。
 メイ首相は、3回目の採決で合意案が了承されなければ「延期期間はさらに長期になる」と議会に訴えた。
 合意案が三たび否決された場合は英政府が離脱合意案の議会承認という交渉カードを持たないまま、6月末を超えた延期をEUに要請せざるを得なくなることが予想される。
 EUが延期を拒否すれば、英国は「合意なき離脱」に追い込まれる。延期の要請が受け入れられたとしても問題解決への展望が開けるわけではない。
 離脱強硬派が合意案に強く反対しているが、EUは大幅な修正に応じる見込みはない。このままでは離脱問題が合意案を棚上げしたまま漂流してしまう恐れがある。
 離脱合意案の最大のハードルは、英領北アイルランドとEU加盟国のアイルランドの国境管理の在り方だ。国境問題が解決するまで英国がEU関税同盟にとどまる条項があり、議会強硬派の反発を招いている。
 英政府とEUはこの条項を2020年末までに代替措置に切り替えるよう双方が最善を尽くすことを付属文書に盛り込むことで合意した。EUがこれ以上の譲歩をするとは思えない。
 合意案に反対した議員が譲歩しなければ、合意なき離脱に突き進む恐れもある。
 そうなれば、合意案に激変緩和措置として盛り込まれた20年末までの移行期間がなくなり、関税や通関の手続きが即座に復活する。人とモノの交流が滞り、経済・社会の混乱を招くことになる。
 金融業では既に英国内から拠点を欧州大陸に移転する動きが加速している。日本の自動車メーカーでも、ホンダが完成車生産からの撤退を決めた。トヨタ自動車も合意なき離脱の場合、撤退の可能性を示すなど、日本の企業の英国離れも進む。
 合意なき離脱に伴う大混乱を回避するため、英政府も議会も知恵を出し合うときである。
 政府がEUへの離脱通知をいったん撤回することも選択肢ではないか。その場合は、下院の解散・総選挙か再び国民投票の実施で民意を問う必要がある。あらゆる方策を検討すべきだ。


英国のEU離脱 延期しても問題は残る
 英議会下院は29日に迫った欧州連合(EU)からの離脱について、6月末までの延期をEUに求める政府提案を賛成多数で可決した。
 メイ首相がEUと合意した離脱協定案を20日までに採決し、可決することが条件になる。
 しかし、協定案はこれまで2度、大差で否決されている。可決の見通しは立っていない。
 否決された場合の対応は不透明だ。6月末を超えた長期の延期も予想される。
 英国は何をしたいのか。EU加盟国のみならず、世界各地からそんな声が聞こえてきそうだ。
 メイ氏の指導力低下は目を覆うばかりだが、これ以上の混迷は避けなければならない。与野党とも党利党略を捨てて、英国の進む道を示してほしい。
 メイ氏が3度目の採決に提出する離脱協定案について、EUは修正協議には応じない構えだ。メイ氏は前回否決されたのと同じ内容の協定案を提出するとみられる。
 可決されれば、来週開かれるEU首脳会議で延期を要請する。
 経済に大きな混乱を招く「合意なき離脱」を回避するため、各加盟国は延期を認める公算が大きい。
 より複雑なのは、否決された場合である。EU側は延期が長期になるのであれば、期間と理由を明確にするよう求めるとみられる。5月の欧州議会選挙に英国の参加を促す可能性もある。
 これを英国が受け入れるかどうかは不明だ。英EUの意見が対立し、合意なき離脱が現実のものになる恐れもある。
 離脱の期限が2週間後に迫ってなお、国としての意思決定ができない英国の状況を憂慮する。
 メイ氏は否決した場合には、離脱そのものが立ち消えになりかねないとして、強硬離脱派の翻意に期待している。
 だが、瀬戸際戦術のような強引な政権運営が通用するだろうか。無責任と言わざるを得ない。
 14日の離脱延期の採決では、与党・保守党の多数の議員が反対に投票した。閣僚も含まれている。
 可決は野党第1党である労働党が賛成したためで、与野党のねじれが生じた。
 保守党は分裂状態で、労働党は再度の国民投票を狙う。政府、与野党とも自らの主張にこだわって大局的な視点を失っていないか。
 現状では過半数を得られる打開策は見つかっていない。1度立ち止まり、いまの英国に何が必要か、それぞれの立場を超えて考えてほしい。


英EU離脱/出口なき混迷が深まった
 英下院が、29日に迫った欧州連合(EU)からの離脱の延期を求める政府動議を賛成多数で可決した。
 EUとの間で何の取り決めもないままの「合意なき離脱」は、英国内とEU圏にとどまらず、世界経済に大きな混乱をもたらし、市民生活にも大きな影響を与える。最悪の事態を回避する離脱延期は、現時点ではやむを得ない選択だろう。
 メイ首相は、20日までに英・EUの離脱合意案を下院が承認することを条件に、6月末まで一度限りの延期をEUに要求する方針だ。だが、合意案は既に下院で2度否決されており、3度目の否決となれば延期はさらに長期化する可能性がある。先行きが見通せない状況は変わっておらず、出口の見えない混迷が一層深まった。
 最大の要因は、メイ政権とEUがとりまとめた離脱合意案を巡って与党・保守党が分裂状態に陥っているためだ。メイ首相が合意案にこだわりすぎているとの指摘もある。メイ氏は党内の説得に努め、早期決着に全力を注がねばならない。
 英国がEUに離脱を正式に通知してからまもなく2年。英国内は離脱の見直しを求める親EU派、EUとの決別を望む離脱派に分かれている。それぞれの内部にも温度差があり、合意を取り付けてEUの意向にも沿った案を見つけるのは困難な情勢となっている。
 合意なき離脱の可能性が消えたわけでもない。日本の産業界からは「結論の先延ばしにすぎない」との批判の声も上がる。日産自動車が英国での主力車種の製造計画を撤回するなど経済への影響も表れ始めた。英国とEU間の関税が復活する懸念が残り、離脱の影響が依然見通せないためだ。
 離脱が遅れれば、英国独自の通商政策の実現も遅れる。離脱後を見据えた日本との貿易協定の協議にも影響を与える可能性がある。離脱のメリットをアピールしたいメイ政権にとっても痛手だろう。
 国民投票で離脱を選択した英国民も、こうした事態は望んでいないはずだ。メイ首相と議会は、離脱戦略の根本的な見直しを含め、連携して事態打開の道を見いださねばならない。


離脱延期選んだ英議会 拒否だけでは前に進まぬ
 英国議会が欧州連合(EU)からの離脱を巡る採決で、否決や修正を重ねた揚げ句、離脱の延期を決めた。この結果、英政府はEUに対し今月29日に予定された離脱日の延期を要請することになった。
 EUが受け入れれば、経済や社会の混乱を招く「合意なき離脱」はとりあえず回避される。迷走が続く中ではやむを得ない選択だろう。
 ただし延期幅は定まっていない。来週中にも政府の離脱合意案を下院で3度目の採決にかけ、可決されれば6月末までの一度きりの延期を求める。否決された場合、長期の延期を求める見通しで流動的だ。
 問題の核心が解決されたわけでもない。英国が総体として求める離脱の形はハードなのかソフトなのか、それとも残留を再考したいのか。何を望んでいるのかが見えない。
 3日連続にわたった下院の採決を見るにつけ、不安は募ってしまう。
 初日、メイ首相は与党・保守党の離脱強硬派の支持を得ようと、EUから若干の譲歩を引き出した修正合意案を提示したが、否決された。強硬派らが依然、英優位の条件獲得にこだわったからだ。
 2日目は「合意なき離脱」を事実上、4割強が容認する姿勢を見せた。外国企業や国際社会が懸念する事態なのに無責任ぶりが目についた。
 3日目は政府の延期案を野党・労働党が大方支持し、保守党の約6割が反対に回る、ねじれ現象が生じた。
 つまり議会は依然、離脱強硬派、穏健派、残留派とばらばらで、折り合う気配がない。保守党は分裂し、労働党は前倒し総選挙を求め、両党からの離党者は再国民投票実施の声を上げている。
 こうした政治の不安定さと、それによる将来の英・EU関係の不確実性が、大手自動車メーカーをはじめとする企業の英国離れを加速させていることは間違いなかろう。
 EUのトゥスク大統領は1年以上の長期延期もやむを得ない、との態度を示し始めている。時間をかけるのは選択肢の一つだが、また堂々巡りが続く懸念が伴う。関係企業や周辺国の心配は拭えないだろう。
 「ノー」ばかりでは前に進まない。英政府と議会は責任を持って国の方向性を定め、着地点を見いだすべきである。


英EU離脱延期 民意を問い直せないか
 二十九日に迫っていた英国の欧州連合(EU)離脱期限の延期が下院で決まった。しかし、打開策は見当たらない。続々判明する離脱の弊害。民意を問い直すことこそ、民主主義の本分ではないか。
 新たな期限は六月末。メイ首相は離脱合意案を再び議会に諮る考えだが、可決される保証はない。代案もない。合意なき離脱の悪夢は去らない。
 国民投票の賛成多数でEU離脱を決めてから三年近くたつ。しかし依然、離脱の手立てを決められないままだ。
 メイ氏のリーダーシップ欠如、議員らの無為無策など政治の責任は大きい。
 EU下では自由な往来が保障され、平和や利便を享受していた。その恩恵を失う見立てが甘いまま離脱を強行しようとして、無理が生じているのではないか。
 国民投票時には「EUに払っている分担金を社会保障に回せる」など根拠のないキャンペーンが、離脱をあおった。
 しかし、離脱で人や物の流れは滞る。部品調達がスムーズにできず企業の英国外流出が進み、食料や医薬品が手に入らなくなり生活も直撃を受ける−こうした離脱の弊害やリスクはあまり論じられなかった。もしくは、誰かがなんとかしてくれるだろうと楽観していた。そして、今の袋小路である。
 ブレア元首相は「他の方法が尽くされたのなら再投票こそ論理的だ」と訴える。これに対し、メイ氏は「民主主義を信じた大勢の人たちに民主主義を届けられなくなる。政治の清廉を取り返しがつかないほど傷つける」として一貫して否定的だ。
 しかし、ここへ来て英メディアの論調も危機感を増している。
 フィナンシャル・タイムズ紙のコラムは「二回目の国民投票が今こそ必要だ」との見出しでこう訴える。
 「民主主義は、国としての意見を変える権利も意味する。不正な国民投票キャンペーンが行われたのならなおさらだ。投票以後さまざまなことが起きている」
 過ちてはすなわち改むるにはばかることなかれ、である。
 解けないパズルに挑む努力も、民主主義政治の役割だ。
 離脱期限の延期で考える猶予はできた。世論を見回し二回目の国民投票の可能性を探ってほしい。英国が覚悟を決めればEUの理解も得られるだろう。伝統で培った民主主義の底力に期待したい。


英EU離脱延期 混迷回避へ打開策を探れ
 英国の欧州連合(EU)離脱問題がヤマ場を迎えている。29日に迫った離脱期日を目前に、EUに3カ月の延期を要請することを決めた。だが、膠着(こうちゃく)状況は根本的に変わっておらず、何の取り決めもないままEUから出て行く「合意なき離脱」を回避できるかどうか、先行きは見通せないままだ。
 英下院は今週、「合意なき離脱」の拒否を決めたのに続いて、離脱期日の延期を求める政府動議を賛成多数で可決した。動議は、英・EUでまとめた離脱合意案を下院が20日までに可決することを条件に、1回限りで6月末まで延期するとしている。その期間を、合意案を具体化する関連法案の成立作業などに充てるという。
 合意のない離脱で、経済や市民生活などに大きな混乱をもたらす最悪の事態を、ひとまず先送りした格好だ。
 今後の注目点の一つが、EUの判断である。メイ英首相は、21日からのEU首脳会議で延期を要請する方針とされるが、延期が認められるためには、英国を除くEU27加盟国全ての了承が必要となる。EU側は、延期理由や期間などを考慮した上で判断するとの声明を発表しており、「合意なき離脱」の可能性は完全には消えていない。
 延期の条件として動議に盛り込まれた合意案の採決は、次で3回目となる。与党保守党内の離脱強硬派らに「否決すれば離脱の見通しが立たなくなる」と圧力を加え、合意案に基づく離脱の実現を目指す構えだ。
 だが、合意案はこれまで2回とも大差で否決されている。12日に行われた2回目の採決では、メイ氏が採決前夜にユンケル欧州委員長と会談し、懸案のアイルランド国境管理問題を巡る修正を引き出したが、強硬派を納得させるには至らなかった。
 求心力の低下が顕著なメイ氏が“三度目の正直”を実現させられるか、厳しい情勢は変わらない。英国が離脱後もEU規則に縛られる合意案への反発は依然根強く、またも否決となれば、EUとの協議は一層難航し、出口の見えない混迷が長期化することになろう。
 離脱問題を巡る政局が混乱を極める中で、企業も危機感を強め、「脱英国」の流れが加速している。英国に進出しているトヨタ自動車は「合意なき離脱」になれば、英国内の生産から撤退する可能性を明らかにした。ホンダも欧州での販売不振を理由としながらも、2021年中に生産を終了すると発表した。英国の自動車業界の苦境は、今後、他の業種にも広がりそうだ。
 不確実な状況がさらに続けば、欧州経済の不透明感はさらに増すことになる。行き詰まり状態を打開するため、2度目の国民投票を求める声も根強い。これ以上の混迷を深める状況を招かぬよう、冷静な判断が重要だ。メイ氏と英議会の責任は重い。


【EU離脱】英議会の威信が問われる
 英下院が英国の欧州連合(EU)離脱を6月末まで延期する政府動議を可決した。
 議会内には、昨年11月にメイ政権がEUと結んだ離脱合意案に不満がくすぶる。下院は2度、合意案を否決している。
 その影響で、市民生活や国内外の経済への影響が大きい「合意なき離脱」が今月29日に迫っていた。合意なしでもやむを得ないという強硬派がいる中、延期は下院として良識的な判断といえよう。
 メイ首相は21、22日のEU首脳会議で延期を要請するという。EU側も「合意なき離脱」は避けたい考えで、承認される公算が大きい。最悪の事態がひとまずは回避されることを願いたい。
 ただ、情勢は予断を許さない。
 延期は、下院がEUとの離脱合意案を20日までに可決することが条件になっている。3カ月は離脱の準備期間という位置付けだ。合意案があと数日で可決に変わる見通しは立っていない。
 否決されたとしてもただちに「合意なき離脱」になるわけではなく、7月以降も離脱延期の状態が続く可能性がある。EUは合意案の修正には応じない方針のため、英国は可決するまで論議と採決を繰り返すことになる。
 英国のEU離脱は域内はもちろん世界経済への影響が大きい。国民投票による民意とはいえ、自国中心主義という批判は免れまい。
 国際社会の厳しい目を踏まえればなおさら、英国は離脱に向けた速やかな手続きや合意形成を進める責任がある。ところが、メイ政権は迷走しがちで、議会も混乱が目立つ。
 特に問題になっているのは、離脱合意案のうち、英領北アイルランドと陸続きのEU加盟国アイルランドの国境管理を巡る条項だ。
 離脱すると、国境で税関検査などが必要になる。北アイルランドが自由往来を求める中、合意作業が難航。条項は、離脱後の激変緩和措置の期間である2020年末までに国境管理問題が解決しない場合、英国全体がEU関税同盟に事実上残ると定めた。これに強硬派議員が反発している。
 さまざまな意見があろうが、前例のない離脱が全て英国の思惑通りに進むことはあり得まい。意見が激しく対立しても議論を重ね、方向性を決めるのが政治の役割だ。
 日本の自動車メーカーをはじめ多くの海外資本が、英国内生産からの撤退を表明する事態になっている。先が見えない離脱劇に見切りをつけた側面が否定できない。こうした流れが続けば、英国の雇用や経済にも影響が大きいはずだ。
 英議会は「議会の母」と呼ばれ、議会制民主主義のお手本となってきた歴史がある。英国政治の威信が問われている。しっかりと合意形成し筋道をつける必要がある。
 総選挙や国民投票のやり直し論も浮上している。煮詰まる政府や議会に主権者の責任も問われる。


英EU離脱延期/立場超え打開策を探れ
 英下院は今月29日に予定されている欧州連合(EU)からの離脱を6月末まで延期することをEUに求める政府案を可決した。しかし、離脱合意案の議会承認は見通せない上に、承認なしで期限を延ばすだけでは何も変わらない。「合意なき離脱」を回避するために、与野党議員が立場を超えて打開策を探るべきだ。
 メイ首相は下院が2度否決したEUとの離脱合意案を3度目の採決にかける方針で、政府案は今月20日までに合意案が可決されることを条件に、離脱期限を6月末まで延ばすとしている。あくまでも現在の合意案に基づく離脱を実現するために、関連法案の成立に必要な時間を確保することが狙いだ。
 ただし政府案は離脱合意案が否決された場合の方針は示しておらず、英政府はさらに長期の延期を示唆している。
 離脱合意案が可決された場合、英政府は今月21、22日のEU首脳会議で6月末までの延期を要請する。承認には英国を除くEU加盟27カ国の全会一致の賛成が必要だが、承認される公算が大きいとみられる。
 しかし、メイ首相がどれだけ指導力を発揮したとしても1月と今月12日に大差で否決された離脱合意案を、1週間足らずで可決に持ち込むのは難しいだろう。合意案が三たび否決された場合、英政府は離脱合意案の議会承認という交渉カードを持たないまま、6月末を越えたより長期の延期をEUに要請せざるを得なくなることが予想される。
 仮にEUが延期を拒否すれば英国は合意なき離脱に追い込まれるし、延期を承認しても問題解決への展望が開かれるわけではない。離脱強硬派が合意案に強く反対しているのに対し、EUは合意案の大幅な修正には応じない意向だからだ。このままでは離脱問題は合意案を棚上げにしたまま漂流を続ける恐れがある。
 離脱合意案の最大の難問は、英領北アイルランドとEU加盟国アイルランドの国境管理の在り方だ。国境問題が解決するまでは、英国がEU関税同盟にとどまるとする条項があり、強硬派の反発を招いている。
 英政府とEUは今月11日、この条項を2020年末までに代替措置に切り替えるよう双方が「最善を尽くす」ことを付属文書に盛り込むことで合意した。強硬派の懸念は解消できなかったが、EUにこれ以上の譲歩は期待できないだろう。合意案に反対票を投じた議員には、賛成に転じる余地がないか再考するよう求めたい。
 英議会では与野党ともに、党派性を優先して国益を考えないかのような振る舞いが目立ったが、もはやそれは許されない。党派の利害を超えて協力する時だ。
 英政府がEUに対する離脱通知を一方的に撤回することもできる。その場合は、下院の解散・総選挙か国民投票の再実施で民意を問う必要がある。国民投票は英国社会の分断を激化させるリスクがあるが、解散・総選挙は一考に値するのではないか。あらゆる方策を検討すべきだ。
 英国では、金融業の拠点を欧州大陸に移転する動きが加速するなど、経済への影響が既に表れている。合意なき離脱による大混乱を避けるために、英政府、議会関係者の全てが知恵を出し合わなければならない。


河北春秋
 元Jリーグ専務理事の木之本興三さんは難病に襲われ、余命5年と宣告された。1975年、26歳だった。「殺してくれ!」と叫んだ。腎臓を全摘出。妊娠中の妻との離婚を考えた▼週3回の人工透析を受けながら立ち直った。「サッカー不毛の地」と言われた日本にプロリーグをつくるため奔走。現在の日本サッカーの礎を築く。著書『日本サッカーに捧げた両足』で「毎日は働けない。その分、人よりも激しく生きた」と回想した▼木之本さんと同様に腎臓を患った44歳の女性は死を選んだ。東京・福生の公立福生病院で昨夏、医師から透析治療をやめる選択肢を示されたという。中止は死を意味する。透析で苦しんでいた女性は中止を選び、1週間後に死んだ▼苦痛の中で冷静な判断はできたのだろうか。女性は亡くなる前日、「また透析しようかな」と語った。病院では約20人が最初から透析を受けないことを選び、死んだとの情報も。都や透析学会は病院の対応に問題がないか、調べている▼2年前に死去した木之本さんは6千回透析を受けた。両脚を切断後もサッカー界に提言した。日本の透析患者は33万人。前向きに生きる人は多い。病院は死の選択肢を示すより、希望を持って生きるための手助けをすべきだったのでは。そんな思いが消えない。

AIで列車などの突風被害防げ 気象研、4年後実用へ
 列車や飛行機に突風が直撃して起きる重大事故を防ごうと、気象庁気象研究所が人工知能(AI)を使った予測システムの開発を16日までに始めた。気象レーダーによるリアルタイムの観測データから突風の「種」を発見、危険が及ぶ範囲と時刻を推定し警報を出す。4年後の実用化を目指す。
 開発チームの楠研一・気象研室長は「将来は危険を回避する運転者がいない自動運転でも活用したい」と話している。
 突風を巡っては、06年に宮崎県延岡市のJR日豊線で特急列車が脱線して7人がけがをした事故や12年5月には茨城県で竜巻で中学生1人が死亡する事例があり、対策強化を求める声が高まっている。


強制不妊救済  司法判断に基づくべき
 国の責任が明確にならないままでは、深刻な人権侵害を受けた被害者は納得しないだろう。
 旧優生保護法の下で障害者らに不妊手術が繰り返された問題で、与党の合同ワーキングチーム(WT)と野党を含む超党派の議員連盟が、被害者へのおわびと一時金の支給を柱とする救済法案を決めた。
 来月にも国会に提出し、施行を目指すという。
 当事者の高齢化が進む中、救済を急ぐのは理解できるが、謝罪は被害者側の求める「国」が主体となったものではない。一時金の額は、要求と大きな開きがある。
 これでは、問題の解決は見通せないのではないか。
 1948年から96年まで施行された旧優生保護法は、「不良な子孫の出生防止」を目的に、知的障害や精神疾患、遺伝性疾患のある人らの不妊手術を認めていた。約2万5千人が手術を受け、このうち約1万6500人については本人の同意がなかったとされる。
 計20人の被害者は昨年1月から札幌、仙台、神戸など7地裁で、国家賠償請求訴訟を起こし、国が主体となった謝罪と、1千万円以上、最大で3千万円台後半の賠償などを求めている。
 一方、救済法案は被害者の心身の苦痛に対して「真摯(しんし)に反省し、心から深くおわびする」としたものの、謝罪の主体を「われわれ」とあいまいにした。一時金はスウェーデンの例を参考に、320万円にとどめた。
 請求内容との隔たりはあまりにも大きく、全国被害弁護団が「被害回復にならない」と反発するのも無理はない。
 訴訟で国が請求棄却を求めており、判決前に責任を認めるわけにはいかないと、WTなどは考えているのだろう。
 旧法が、議員立法によって全会一致で制定された経緯から、救済法案も同様に議員立法で成立させようとしている。夏の参院選が近づくと、各党が共同歩調を取りにくくなることも考慮したようだ。
 ハンセン病や薬害肝炎の問題の際には、国賠訴訟の判決後に救済制度が整えられた。今回の一連の訴訟の中では、仙台地裁が5月にも初の判決を出す可能性がある。
 そうならば、判決に基づいて救済策を考えるのが、妥当な手順だといえる。
 弁護団は、訴訟を取り下げることなく、継続する意向を示していいる。司法判断が、救済法案の内容と異なった場合、国会は直ちに法改正する必要があろう。


強制不妊救済案 被害者の思いと程遠い
 旧優生保護法下で障害者らに強制不妊手術が繰り返された問題で、与党のチームと超党派の議員連盟は、一律320万円の一時金を支払う救済法案をまとめた。
 来月初旬に国会に法案を共同提出し、同月内の成立、施行を目指している。
 被害者の高齢化が懸念されており、速やかに作業を進めたことは評価できよう。
 とはいえ、謝罪の主体や一時金の金額など、被害者の思いと大きくかけ離れている。法案を見直し、もっと被害者に寄り添った内容に修正する必要がある。
 旧法は1948年に議員立法による全会一致で成立し、政府が都道府県に手術件数を増やすよう促した結果、約2万5千もの人たちに不妊手術が行われた。
 謝罪について、救済法案には「我々(われわれ)は、それぞれの立場において、真摯(しんし)に反省し、心から深くおわびする」と書かれている。
 「我々」「それぞれの立場において」という言葉では、責任の所在が不明確だ。
 札幌地裁に国家賠償請求訴訟を起こした小島喜久夫さんが「一生子どもを作れない体にした人権問題を国が軽くみていると思わせる内容」と憤るのも当然である。
 過ちを繰り返さぬためにも、この現実を直視し、謝罪の主体を「国」と明記するべきだ。
 一時金は、99年から補償を始めたスウェーデンを参考にし、物価変動などを加味して金額を算出したという。
 しかし、7地裁での国家賠償請求訴訟で被害者は、最大3千万円台後半の賠償を求めており、あまりに隔たりがある。
 給付対象を不妊手術を受けた本人に限った点も納得できない。
 配偶者や中絶手術をされた人も、子を持つ権利を奪われた被害者であり、救済対象になってしかるべきではないか。
 被害認定を厚生労働省内の審査会が行うことも問題だ。
 毎月勤労統計の不正でも、厚労省の特別監察委員会の第三者性が疑われている。公平性を担保するためにも、独立した組織が審査しなくてはならない。
 約2万5千人のうち個人を特定できるのは約1割にとどまる。被害の認定を急ぐ責務がある。
 制度の周知を国の広報活動にとどめるのも不十分だ。
 救済からこぼれ落ちる人が出る恐れがある。被害者のプライバシーに配慮しながら、本人に確実に知らせる工夫が求められる。


強制不妊救済案/これで納得が得られるか
 旧優生保護法下で障害者らに不妊手術が繰り返されていた問題で、被害者に1人当たり320万円の一時金を支給するなどの案で与野党が合意した。4月初旬に法案を国会に提出し、月内の成立と施行を目指す。
 自民、公明両党のワーキングチームと、野党が加わる超党派議員連盟が議員立法を協議していた。一本化で参院選前に早期救済を図ったとみられる。
 ただ、神戸などで起こされた訴訟では1千万〜3千万円台の国家賠償が請求され、隔たりは大きい。原告が求める違憲性の確認にも言及しない内容で「被害に十分向きあっていない」と批判の声が上がっている。
 法案に記す「反省」と「おわび」を言葉だけにせず、さらに救済策を検討しなければならない。深刻な人権侵害を戒めとする国会決議も行うべきだ。
 旧法は「不良な子孫の出生防止」を掲げていた。最大の問題は、知的障害や精神疾患、遺伝性疾患などを理由に、本人の同意がなくても不妊手術を認めたことにある。1996年に「母体保護法」に改められ、同意によらない手術の規定は削除されたが、50年近くも人道に反する施策が続けられた。
 被害者は約2万5千人で、1万6500人は本人の同意がない強制とみられる。国や県の統計では、兵庫でも約350人が手術を強いられたとされる。
 支給される一時金の額は、同様の被害を補償したスウェーデンに倣ったという。強制だけでなく「同意」とされた事例も対象とし、記録がなくても手術痕や関係者の証言などの間接証拠を踏まえ、専門家の審査会で認定する仕組みを立ち上げる。
 一方で反省とおわびの主語は「われわれ」とし、国の責任は明言しない。各地の訴訟で国は「当時の法律では違法ではなかった」と責任を否定しており、それに配慮したとみられる。
 ハンセン病補償法で認められた配偶者や遺族への補償も盛り込まれず、対象を本人に限定した点も、踏み込みが足らない。
 これで全てを幕引きにしてはならない。近く仙台地裁で初の司法判断が示される見通しだ。それも踏まえ、引き続き被害者救済に全力を挙げる。政府と国会の責任は重大だ。


優生手術救済 被害者置き去りは駄目だ
 与野党が主導する形で動いたのはいいとしても、内容は不十分で被害者の納得は得られそうにない。確かな救済につなげるために、各党は法案を修正した上で国会に出すべきだ。
 旧優生保護法の下で障害者らに不妊手術が行われた問題で自民・公明の合同ワーキングチーム(WT)と野党を含む超党派議員連盟が救済法案をまとめた。4月初旬に共同で国会に提出し、月内の成立、施行を目指すという。
 優生手術を巡っては全国の7地裁に計20人の被害者が国家賠償請求訴訟を起こしている。国の行為による被害の救済策は、判決が出てからまとめるのが普通のやり方だ。判決の前に与野党が立場を超えて法案取りまとめを進めたこと自体は評価できる。
 問題は中身だ。盛り込まれた救済策は腰が引けている。
 第一に、誰が被害者に謝罪するかの問題だ。法案には「われわれは、それぞれの立場において、真摯(しんし)に反省し、心から深くおわびする」とある。「われわれ」は誰なのか、はっきりしない。
 被害者はかねて国による謝罪を求めている。手術が議員立法に基づき行政主導で進められた経緯を踏まえれば、国の謝罪を求めるのはもっともだ。
 与党WT座長の田村憲久自民党政調会長代理は「『われわれ』の中には国会と政府が色濃く入っている」と言う。ならばはっきり「国と国会」と書くべきだ。
 第二に補償の金額だ。同様の手術を国民に対して行ったスウェーデンの例を参考に、320万円の一時金を支給する。
 スウェーデンの補償は20年ほど前のことだった。他国の過去の例を今に適用するのは無理がある。
 強制的に手術を施され、子どもを持てない体にされた苦しみは、金で償うことはできない。それでも、政府と国会の誠意を感じてもらえる金額にすることは必要だ。被害者は裁判で1千万円以上の賠償を求めている。
 法案にはほかに、▽旧法の違憲性に触れていない▽被害の認定機関が厚生労働省に置かれ、第三者機関になっていない▽5年の期限がある―といった問題がある。このまま法案の提出、採決と進むようでは、国会は被害者を改めて裏切ることになる。
 早ければ5月にも仙台地裁で最初の判決が出る見通しだ。判決が旧法の違憲性を認め、賠償でも被害者に応えることも考えられる。与野党は裁判の行方を見守りながら法案見直しを進めるべきだ。


[「強制不妊」法案] 被害者救済には程遠い
 旧優生保護法下で障害者らに不妊手術が繰り返された問題で、与野党の国会議員が救済法案を決定した。
 被害者へのおわびと一時金320万円の支給を柱とした内容である。来月初旬に国会提出し、月内の成立、施行を目指す。
 被害者の高齢化に配慮して救済のための法案づくりを急ぎ、幅広く一時金支給を決めたことは一定の評価ができる。
 だが、7地裁に計20人が起こした国家賠償請求訴訟の請求額は1000万〜3000万円台後半で、法案の一時金とは懸け離れている。被害者側が「国」主体の謝罪を求めているのに対し、法案は反省とおわびの主体を「われわれ」として国の責任を明確にしていない。
 弁護団は「自己決定権を奪った旧法は違憲」として明記を求めていたが、違憲性への言及もない。
 被害者側の要望との隔たりは大きいと言わざるを得ない。原告側は訴訟を継続する考えを示しており、問題解決につながるか見通せない。
 旧優生保護法は1948年に制定され、96年に母体保護法に改正されるまで知的障害や精神疾患、遺伝性疾患などの障害や病気がある人を対象に不妊手術を認めた。
 この間に約2万5000人が手術を受け、うち約1万6500人が強制だったとされる。
 一時金の参考にしたのは、日本同様に不妊手術が行われた被害者への補償として、99年から17万5000クローネを支給したスウェーデンの例だ。物価変動などを反映させて現在価値をはじき出した。
 だが、被害者が心身に受けた苦痛は計り知れない。子を持つ権利を奪われるという不可逆的な被害に見合う額なのか疑問が残る。もっと被害者が納得できる案にするべきだ。
 法案では本人が「同意」したとみられるケースも一時金支給の対象になる。手術記録が残っているのは約3000人分にとどまるが、記録がなくても手続きを経て認められれば一時金が支給される。
 速やかな救済を図るには、プライバシーに配慮しながら被害者の掘り起こしに努め、救済に関する情報が広く伝わるような手だてが必要だ。法案では被害認定の請求は法施行日から5年以内だが、状況に応じて期限を延ばすなど柔軟な対応も求められよう。
 旧法制定から70年以上過ぎ、「優生手術」の条文が削除されてから23年となる。
 国は深刻な人権侵害を繰り返さないためにも、旧法に基づく障害者差別の実態を詳細に把握する努力を続けなければならない。


コンビニ店主 働く仲間と認めたい
 コンビニ店主でつくる団体を労働組合と認めコンビニ本部は団体交渉をする責務があるか−。中央労働委員会は、これを認めない判断を示した。だが、働く実態をみれば店主は労働者ではないのか。
 コンビニ店主は働く条件や店の運営について独自に判断したいのに、コンビニ本部がそれを認めてくれない。
 だから、セブン−イレブン・ジャパンやファミリーマートのフランチャイズ加盟店主たちは、それぞれ団体をつくり団体交渉を求めていた。
 店主が労働組合法上の労働者なら団体も労働組合になる。それなら本部は団体交渉に応じる責務がある。中央労働委は十五日、店主は独立した事業者で団体には団体交渉権はないと判断した。
 確かに、店主は契約上、本部とフランチャイズ契約を結ぶ事業者ではある。しかし、働く実態は違うのではないか。
 営業時間や仕入れる商品を自由に決められない。経営上の裁量は極めて限定されている。なんといっても店主は従業員と一緒に働いている。大きな組織の本部に比べ店主の立場が弱いのは明らかではないか。
 今やコンビニは物販を担うだけでなく、公共料金の支払いやATMの管理、食事スペースを設けるなど飲食店の役割も担う。業務の幅は広がり仕事量も増えている。一方で、人手不足から店主は長時間労働を強いられるなど経営環境は厳しさを増している。
 店主個別の交渉では打開できない。団体交渉によって少しでも健康を守り経営環境を良くしたいと考える姿勢は当然だろう。
 この問題では、二〇一四年に岡山県労委が、一五年には都労委が「加盟店主は労働組合法上の労働者」だと判断、団交拒否を不当労働行為と認定している。それを覆す中央労働委の判断は現状を丁寧に見ていないのではないか。
 企業などに雇われず個人事業主として働く人は今後、さまざまな業種で増える。だが、労働者を保護する労働法は適用されにくい。
 中央労働委は団交とは別に双方が向き合う協議の場設置を和解案で示したが、本部側は拒否したという。二十四時間営業への批判から短縮営業の検討も始めた。さらに歩み寄る勇気を持ちたい。
 コンビニは街にはなくてはならない社会インフラになった。本部も店主も共存できる経営のやり方はあるはずだ。


「朝鮮学校」判決 置き去りにされる生徒ら
 朝鮮学校が高校授業料無償化の対象から除外されたのは違法として、国に損害賠償を求めた九州朝鮮中高級学校(北九州市八幡西区)の卒業生らの訴えが退けられた。
 全国の同種訴訟4件とほぼ同じ判断を、福岡地裁小倉支部が下した。朝鮮学校は北朝鮮系の在日本朝鮮人総連合会(朝鮮総連)の影響下にあると認めた。
 教育基本法は、特定の勢力が教育を不当に支配することを禁じている。朝鮮総連はホームページに「ウリハッキョ(私たちの学校)」として全国の朝鮮学校を紹介するなど、自ら関係性を明らかにしている。校舎内には、北朝鮮の金日成(キムイルソン)主席と金正日(キムジョンイル)総書記の肖像画が掲げられている。個人崇拝により独裁国家を築いた指導者親子だ。
 朝鮮学校は学校教育法の「各種学校」に位置付けられる私立学校だ。生徒の授業料を無償化するのと同等の就学支援金が公金として投入されることの是非が、まさに裁判で問われた。
 支援金は学校に一括支給される。判決は「授業料に充てられる十分な確証が得られない」と疑念を呈した。学校側が今後、独立性と透明性を明らかにしていかない限り、国民の理解は容易には得られないだろう。
 その上で留意すべきは、そこで学ぶのだから生徒は北朝鮮を支持し、特定の思想に染まっている−とは必ずしも言えないことだ。訴状によれば、同高の生徒は朝鮮籍と韓国籍がほぼ同数で、日本籍もいる。とりわけ気をつけたいのは、朝鮮籍は北朝鮮籍と同義ではない点である。
 外国人登録令が出された1947年当時、北朝鮮も韓国もまだ存在せず、朝鮮半島出身者の国籍欄は全て「朝鮮」だった。その翌年に韓国が建国され、希望者は「韓国」への書き換えを始めた。法務省によると「朝鮮」は地域を指す。もとより在日コリアンの大半は半島南部の出身者だ。祖国統一を願い「朝鮮」のままにしている人もいる。
 そんな彼らが朝鮮学校で朝鮮語や一般教科を学んでいるのは、韓国系の学校が少ないためだ。朝鮮学校は戦後すぐ「国語講習所」としてスタートした。今は全国に約60校がある。
 一連の訴訟では、結果として、そうした学びの主体である生徒らが置き去りにされている。原告弁護団の「青春時代に民族も国境も関係ない」という主張はその通りである。
 大きな視点で理解する必要があろう。既に在日コリアンは4〜5世の時代を迎え、一人一人が自分の目で日本と朝鮮半島を見つめている。今後も日本社会を支えていく人たちだ。ありのままの姿と意識の変化を知り共生する社会を目指したい。


“天文学は軍事利用せず” 学会が声明も世代間で意見の違い
軍事利用につながる研究と科学者の関係が問われる中、日本天文学会は、「人類の安全や平和を脅かすことにつながる研究は行わない」とする声明をまとめました。
天文学の分野では望遠鏡の技術がレーダーに転用できるなど、軍事利用につながる技術が複数あります。
日本天文学会は、防衛省が装備品の開発につなげるため大学などに研究資金を出す「安全保障技術研究推進制度」を4年前に導入したことをきっかけに、軍事利用につながる研究について議論をしてきました。
そして16日、学会の年会で「人類の安全や平和を脅かすことにつながる研究や活動は行わない。科学者の社会的責任を自覚し、研究や教育などを通して平和に貢献する」とする声明を発表しました。
軍事利用につながる大学などの研究をめぐっては、日本の科学者を代表する日本学術会議がおととし「軍事目的の科学研究を行わない」とする声明を改めて出しています。
ただ、防衛省の研究資金の制度については研究費が減る中、認めるべきだという意見や、世界情勢を考えると防衛には協力すべきだという意見が若い世代を中心にあったということです。
日本天文学会の柴田一成会長は「戦争への怖さや嫌悪感などのバックグラウンドが世代間で違いがあることが分かった。平和を脅かすことにつながる研究かどうか、科学者はこれからも慎重に考えていく責任がある」と述べました。
「防衛省が研究資金」反対54%も若い世代は逆転も
日本天文学会は、防衛省が装備品の開発につなげるため大学などに研究資金を出す「安全保障技術研究推進制度」について、去年秋、学会に所属する研究者など2829人にアンケート調査を行い、結果の一部を公表しました。
このうち、この制度について賛成か反対かを問う質問に対して、全体のおよそ28%にあたる800人が回答し、反対が54%、賛成が46%で反対が上回りました。
一方、年代別に見ますと、70代以上は反対が81%賛成が19%、60代は反対が72%賛成が28%、50代は反対が68%賛成が32%、40代は反対が54%賛成が46%、30代は反対が48%賛成が52%、20代は反対が32%賛成が68%でした。
若い世代ほど防衛省の制度への賛成が増え、20代と30代では賛成が反対を上回りました。
賛成の理由については「昨今、基礎研究のための資金が減る中、趣旨を問わず、制度に応募できるようにすべきだ」という意見や、「世界情勢を考えると防衛省が基礎研究を推奨することは当然だ」といった意見などがあったということです。
このほか、「学会のような組織が、個々の研究者の考え方を制限すべきではない」との意見も出たということです。
結果について、日本天文学会の柴田一成会長は「若い世代ほど、防衛省の制度に賛成が多くなることに驚いた。科学者として軍事につながる研究かどうか、慎重に考えないといけない。今回のアンケートを詳しく分析するなどして、学会としても引き続き議論をしていきたい」と話しています。


天文学会が声明「平和脅かさず」 軍事応用可能な研究への助成に
 軍事応用が可能な基礎研究に助成する防衛省の公募制度を巡り、日本天文学会は16日、「人類の安全や平和を脅かすことにつながる研究や活動はしない」との声明をまとめたと発表した。
 日本学術会議は2017年の声明で、公募制度を「政府による介入が著しく、問題が多い」と指摘。学会や大学に軍事研究に関する指針の策定などを求めていた。
 宇宙から飛来する微弱な電波を検出する技術をレーダーに転用できるなど、天文学の研究は軍事研究につながりやすい。
 天文学会の調査では、会員の過半数が公募制度反対だが、声明を巡っては意見の対立もあったという。


小川彩佳『NEWS23』決定の裏で『報道ステーション』がまた“政権批判排除”人事! 加計、辺野古取材で活躍のアナを追放
 今月末でテレビ朝日を退社し、4月からフリーとなる小川彩佳アナウンサー。7月からは『NEWS23』(TBS)のキャスターに就任するのが決定的になっており、『報道ステーション』で見せたリベラルでジャーナリスティックな視点からの報道に期待が集まっている。
 だが、その一方で、小川アナに逃げられたテレビ朝日はまたも露骨なリベラル、政権批判排除人事を発表した。小川アナが務めてきたAbemaTV『AbemaPrime』司会進行の後任に、平石直之アナウンサーを充てるというのだ。
 平石アナは『スーパーJチャンネル』のリポーターや『やじうまテレビ!』のメインキャスター、『報道ステーション SUNDAY』のサブキャスターなどを務めてきた人物で、2004年にはニューヨーク支局特派員としてアメリカ大統領選を取材しており、現在は『報ステ』でフィールドリポーターを担当。現場主義の取材には評価も高かった。
 たとえば、昨年6月、大阪北部地震が起きた翌日に突然おこなわれた加計学園・加計孝太郎理事長の会見。地震翌日のうえ、開始2時間前のアナウンスで多くの東京メディアが物理的にたどり着くことができなかったなか、平石アナはじめ『報ステ』取材班は前日から大阪北部地震の取材に当たっていたため岡山市に急行。会見開始前に加計学園本部に到着したのだが、対して加計学園側は地元の記者クラブ加盟社しか会見場に入れないとして取材班を門前払い。しかし、平石アナらは記者を排除しようとする加計学園関係者に食らいつき、「重要なことはすべて理事長判断」という加計学園がいかにトップダウンの組織であるかを浮き彫りにするコメントを引き出してみせた。
 また、平石アナは沖縄の現場も取材。2016年7月、安倍政権が参院選翌日から高江のヘリパッド建設工事現場に資材搬入を再開させるという卑劣な動きに出た際、平石アナは高江のヘリパッド建設に反対する市民が警察によって強制排除される模様をレポート。2017年10月には、高江で米軍ヘリが民間地で炎上・大破した事故も取材し、不安に怯える住民の声を伝えた。
 そして、記憶に新しいのは、昨年12月14日に辺野古新基地建設工事で海に土砂を投入したときのことだ。平石アナは現地取材をおこない、同夜放送の『報ステ』で、かなり熱のこもった口調で現地の空気をこうレポートした。
「工事現場そのもので言いますと、予定通り、それこそ粛々と進められていたんですが、現場周辺でいうと、反対している人たちに諦めるという空気はほとんど感じられませんでした」
「沖縄の人はまだ、まったく諦めていません。きょうもはじめて抗議に参加したという若者もいました」
 さらに、同日の放送では、平石アナは新基地建設予定地に存在する軟弱地盤の問題をスタジオ解説。バケツに自ら手を突っ込んで再現実験までしてみせるなどわかりやすく視聴者に伝えた。
 硬派で、なにより取材力が買われていた平石アナ。にもかかわらず、『報ステ』を降板し、現地取材モノが少ない『AbemaPrime』の、しかもスタジオの番組進行役に回される──。
 これは、小川アナとまったく同じパターン、『報ステ』の“政権批判排除”人事ではないか。
安倍首相にも厳しく突っ込んだ小川彩佳アナも『AbemaPrime』
 小川アナのケースもまさにそうだった。小川アナは東日本大震災の直後、古舘伊知郎キャスター時代の2011年4月から2018年9月まで『報ステ』でサブキャスターとして出演していたが、たんなる「添え物」でなく、社会問題への強い関心とジャーナリスティックな視点をもち、取材にも積極的に出かけ、つねに弱者の立場に立ち要所要所で的確なコメントを発し、時を経るごとに存在感を増していった
 しかも、政権に不正や問題が起きると臆することなく厳しい発言もしていた。安倍首相が生出演した際も、メインキャスターの富川悠太アナやコメンテーターの後藤謙次が攻めあぐねるなか、厳しい質問を投げかけ、安倍首相を憮然とさせたこともある。
 ところが、政権に忖度する早河洋会長率いるテレ朝は『報ステ』の骨抜きリニューアルを敢行。昨年7月には番組のチーフプロデューサーを“早河会長の子飼い”とも指摘されている桐永洋氏に交代し、それによって『報ステ』は従来の政権批判や権力監視の報道がかなりなりを潜め、当たり障りのないスポーツニュースなどをメインに扱うように。同年10月からは早河会長のお気に入りである徳永有美アナをキャスターに抜擢し、もの言うアナウンサーだった小川アナを同番組から追い出してしまった。
 その上、小川アナの異動先は、ネトウヨ論客も多数出演する『AbemaPrime』という嫌がらせのような人事。小川アナが支持を集めたのはジャーナリスティックでリベラルなスタンスだったにもかかわらず、なぜかテレ朝は番組でコスプレをさせたり、露出多めの衣装でドラマに出演させたり、とセクハラまがいの扱いも繰り返していた。小川アナが『AbemaPrime』の番組進行役就任からわずか半年で番組の卒業と退社を決めたのも、無理からぬ話だった。
玉川徹氏も以前、AbemaTVにトバされそうに…
 そして、今度は現場取材でひとり気骨を見せてきた平石アナが、『報ステ』から『AbemaPrime』に移されるとは──。
「平石アナは取材熱心で現場スタッフからも評価を受けていたのに、それをネットテレビで番組進行役をさせようというのだから、それくらい局の上層部は少しでも『報ステ』の政権に批判的な報道を抑え込もうとしている。しかも、上層部はAbemaTVをそういうジャーナリスティックな思考をもつスタッフを“骨抜き”にする場所と考えているフシもあるんです。実際、『モーニングショー』でズバズバと安倍政権批判をおこなう玉川徹氏も、以前、AbemaTVの番組に異動させられそうになったことがある」(テレ朝番組制作スタッフ)
 それでなくても現在の『報ステ』は、スポーツや天気の話題にばかり時間を割き、月〜木曜担当のコメンテーターである後藤謙次氏が政権の問題点に切り込む程度。安倍応援団の野村修也氏がコメンテーターを務める金曜日にいたっては、もはや“報ステとは別物”状態だ。それが同番組の“最後の良心”だった平石アナまでいなくなるとなれば、一体『報ステ』はどうなるのか。ともかく、報道番組としては、小川アナの新『NEWS23』に大きく水をあけられてしまうことになりかねないだろう。