ブログネタ
フランス語 に参加中!
居酒屋1969梅田190411

Powehi, le nom hawaïen du premier trou noir reconstitué en image
Un professeur de linguistique hawaïen a été chargé de donner un nom à la première image de trou noir de l'histoire, dévoilée mercredi. Il est allé puiser dans l'imaginaire de l'archipel.
"Mal nommer les choses, c'est ajouter au malheur du monde", assurait Albert Camus. Et si dans la genèse, il revient à Adam de donner un nom à "tout le bétail, aux oiseaux du ciel et à tous les animaux des champs", il chute hors de l'Eden peu après. Autant dire que le professeur Larry Kimura, professeur de linguistique à l'université de Hawaï-Hilo, avait de quoi trembler au moment où l'Event Horizon Telescope, la mission internationale d'astronomes et de chercheurs qui a révélé ce mercredi l'image d'un trou noir pour la première fois de l'histoire, est venu le trouver afin qu'il forge un nom à cette avancée inouïe des connaissances humaines. L'universitaire a finalement rendu son verdict, comme l'a noté ici le Honolulu Star-Advertiser: la prestigieuse vision s'appellera Powehi aux yeux de la postérité.
Kumulipo
Il a tiré cette désignation du Kumulipo, un chant hawaïen composé au XVIIIe siècle qui est le récit des origines du monde ainsi que de la généalogie de l'aristocratie locale. Ecrit en l'honneur de la naissance du prince Kalaninuiamamao, celui-ci l'a ensuite transmis à sa fille Kalaninuiamamao.
La signification du mot excède de beaucoup les trois petites syllabes de la retranscription de Powehi. On peut la rendre par "l'insondable création noire parée" ou encore par "la source noire embellie de la création sans fin". Si la communauté scientifique s'est tournée vers le professeur Kimura et la langue hawaïenne pour le baptême de la prunelle de ses yeux, c'est parce que sur les huit télescopes employés, deux sont installés sur l'archipel.
Origine d'une idée
"Avoir le privilège de donner un nom hawaïen à la toute première confirmation scientifique d'un trou noir veut dire beaucoup pour moi et la lignée à laquelle j'appartiens", a glissé Larry Kimura, cité par le Guardian. Jessica Dempsey, directrice adjointe du télescope James Clerk Maxwell de Mauna Kea, et membre de l'équipe ayant élaboré l'image du trou noir, a relaté: "Nous lui avons décrit ce que nous avions vu, que le trou noir illuminait et faisait briller l'obscurité qui l'entourait, et là il a eu l'idée du nom". Elle a affirmé: "Quand il l'a dit, j'ai failli tomber de ma chaise".
にほんブログ村 外国語ブログ フランス語へ
フランス語の勉強?
10min.ボックス 日本史「縄文時代と弥生時代」
中高生「日本史」学習のための番組。指導要領のポイントとなる「伝統と文化」などを意識しながら、NHKの豊富な映像素材を利用、各時代の特徴を10分にまとめて伝える。今回は「縄文時代と弥生時代」。
10min.ボックス 地理▽どうしていろんな地図があるの?世界と日本の地域構成
「10min.ボックス地理」は、インパクトある映像で日本や世界の地域の様子を伝える中学生向けの社会科番組。1つの疑問をさまざまな「見方」から探究していく。
今回の疑問は「どうしていろんな地図があるの?」。メルカトル図法やモルワイデ図法、そして1999年に日本人によって考案された「オーサグラフ」などさまざまな地図を紹介。どうしてこうしたさまざまな地図があるのか、「移動」や「面積」などいくつかの「見方」をもとに探っていく。六大陸・三大洋の位置や、緯度・経度、世界各地との時差などもおさえつつ、世界やその中にある日本の地域構成についてもおさえていく。 柿原徹也


なんだか雑用でバタバタしました.
24の件でメールしたのですが見てもらっていなかったようで10階まで行ってKoさんにお願いしました.
さてさらに朝エレベーターで話ししたAnさんに話をするために14階.
夕方は久しぶりSのKaさんを待ってお話し.
その時にSaさんにもらった本を貸しました.
大したことしていないのに疲れました.

<桜田氏更迭>失言退場、東北あきれ顔「被災者見えてない」
 「いしまきし」「(五輪関連予算)1500円」と迷言を連発していた桜田義孝前五輪相が、「復興以上に大事」失言で降板させられた。東北のご意見番が口をそろえるのは、復興五輪の司令塔としての自覚のなさや政権のおごり。東京五輪・パラリンピックまで1年3カ月に迫る中での退場を、あきれ顔で見送った。
 「まずもって軽い。軽さをしまい込めないから問題発言をしてしまう」
 任命した安倍晋三首相と共に「深みがない」と切って捨てたのが、秋田市の詩人・エッセイスト、あゆかわのぼるさん(80)。最大被災地の石巻市を「いしまきし」と3回間違えた国会答弁を「被災地を知らず、知ろうともしていなかったことを物語っている」。
 青森市のタレント、伊奈かっぺいさん(71)は一連の発言をこう総括する。
 「受けを狙ったジョークのつもりだろうけれど、自分の立場ではジョークが成り立たないことを分かっていない。だけど、桜田さんは若者に夢を与えた。『こんなのでも大臣になれるんだ』という意味でね」
 「はじめての福島学」の著書がある開沼博・立命館大准教授も、被災地を地盤とする自民党衆院議員を「復興以上に大事」と持ち上げた大臣発言を「議員の先にいる住民の顔が見えていない」と看破した。
 「現政権のおごり、高ぶりを映し出した」と長井市のフォークグループ「影法師」メンバーの農業遠藤孝太郎さん(66)。釜石市の住職都築利昭さん(49)は「国民を助け、国を良くするのが務めなのに…」と怒りが収まらなかった。
 桜田氏の後任には、昨年10月に五輪相を退いたばかりの鈴木俊一氏(衆院岩手2区)が再登板する。
 植樹活動に取り組む気仙沼市のNPO法人「森は海の恋人」理事長の畠山重篤さん(75)は「どの大臣だって単なる飾り物。だが、鈴木さんが再登板するのだから結果的に良かったのではないか」と皮肉った。


<桜田氏更迭>東北議員反応「最悪のタイミング」「政権が被災地軽視」
 同僚議員を「復興以上に大事」と発言して更迭された桜田義孝前五輪相に対し、東北選出の国会議員は11日、与野党を問わず怒りをにじませた。野党は安倍晋三首相の任命責任を追及する必要性を強調。自民党からは、再び五輪相を務める鈴木俊一氏(衆院岩手2区)の手腕に「復興五輪」の前進を託す声が上がった。

 気仙沼市などを地盤とする自民党の小野寺五典前防衛相(衆院宮城6区)は「発言に驚いた。政治家より復興が大事だ」と指摘。「復興を後押しするのが復興五輪。五輪相の役割に逆行した。政府全体で襟を正すべきだ」と述べた。
 桜田氏と同じ自民党二階派に所属する平野達男元復興相(参院岩手選挙区)は「言語道断で弁護の余地はない。もっと早く辞めることができた。最悪のタイミングだ」と逆風を懸念した。鈴木氏の再登板については「被災者の思いを受け止め、復興五輪の理念実現に向けてレールを元に戻してくれる」と期待を示した。
 石巻市などが地元の無所属の安住淳元財務相(衆院宮城5区)は、桜田氏が石巻市を「いしまきし」と言い間違えたことに触れ「復興五輪の担当相が最大被災地の地名を分からないのはあり得ない」と批判。「震災で苦しむ人の気持ちを分かっていない。もっと早く辞めるべきだった」と語気を強めた。
 国民民主党の小熊慎司氏(衆院比例東北)は「桜田氏の資質は欠けていたが、安倍首相が閣僚に起用したこと自体が被災地を軽く見ている」と政権の体質を疑問視した。


<桜田氏更迭>被災3県知事 憤りと失望「復興に背」
 東日本大震災からの復興を軽視する失言で更迭された桜田義孝前五輪相に対し、2020年度末の国の復興・創生期間終了を見据え、復興事業を急ぐ岩手、宮城、福島3県の知事からは11日、憤りや失望の声が上がった。
 東京電力福島第1原発事故の影響が続く福島県。内堀雅雄知事は談話で「福島の復興はいまだ途上にあり、わが国の最優先課題だ」と指摘。「被災地への思い、理解に欠ける発言で極めて遺憾」と断じた。
 福島では20年東京五輪の野球・ソフトボールが開催される。後任の鈴木俊一衆院議員(岩手2区)には「被災地に寄り添った対応を期待したい」と求めた。
 「閣僚からあのような軽口が出るとは。政権が復興に背を向けていると言っても過言ではない」と厳しく批判したのは達増拓也岩手県知事。盛岡市出身の高橋比奈子衆院議員(比例東北)のパーティーでの発言だったことにも「非常にショックだ」と語気を強めた。
 失言で揺らぐ復興五輪の理念に関して「しっかりやらないと復興に対する国民の関心やエネルギーを奪いかねない。人手や予算不足の中で五輪に参画しようと頑張る被災地を裏切らないでほしい」と注文を付けた。
 村井嘉浩宮城県知事は「被災地に不適切とされる発言で、五輪まで1年余りの時期での辞任は非常に残念だ」との談話を出した。


<桜田氏更迭>「復興五輪が泣く」被災地首長、厳しく批判
 東日本大震災の復興より同僚議員が大事と失言し、事実上更迭された桜田義孝前五輪相に対し、道半ばの地域再生に取り組む被災自治体のトップは11日、「信じられない」「復興五輪が泣く」と厳しく批判した。
 石巻市の亀山紘市長は定例記者会見で「復興より大事なものがあるということ自体が信じられない」と強調し、「辞任は妥当な線ではないか」と突き放した。
 桜田氏が9日の国会答弁で石巻市を「いしまきし」と言い間違えたことを挙げ、「なじみのない地名もあり、ある程度の間違いはやむを得ないが、3回も間違われるのは困ったことだ」と不満をにじませた。
 気仙沼市の菅原茂市長は同日、報道各社の取材に対し、「復興五輪が泣く発言だ。3月11日から1カ月もたっていない。被災地に思いが至らないことが残念だ」と述べた。
 被災地を巡る閣僚の失言としては2017年4月、当時の今村雅弘復興相が「(被災地が)まだ東北で良かった」と発言、引責辞任している。菅原市長は「閣僚全員が復興大臣と明言する安倍内閣だが、徹底されていないことがあらわになった」と指摘。「震災から8年がたち、被災地ではない場所に住む皆さんの記憶は薄くなっているのかもしれない。全員が復興大臣という意識を再度、徹底してほしい」と注文を付けた。
 亀山市長は、被災地に対する政治家の失言が度々あることに「繰り返されることが問題であり、どこかに気持ちの緩みがあるのではないか。責任の重さを感じてほしい」と苦言を呈した。


河北春秋
 サッカーのオウンゴールは「自殺点」と呼ばれていた。改められたのは1994年のワールドカップ米国大会後。コロンビアのDFエスコバル選手が自国で射殺された事件が契機だった▼エスコバル選手は自身のオウンゴールでチームが敗退したと非難された。犯人はサッカー賭博で損した組織の一員とか。同選手がそうだったようにオウンゴールは懸命にプレーした結果で、仕方がないケースが大半。オウンゴールをして下を向く選手を見るたびに同情する▼こちらは全く同情の余地がない話。安倍政権にとってはオウンゴールと同じく、味方のミスによる失点だろう。更迭された桜田義孝前五輪相のことである。「東日本大震災の復興より同僚議員が大事」と全ての被災者を傷つける失言をした▼「被災地の道路が健全に動いたから良かった」「いしまきし」…。どうしてこうも発言が軽いのか。本人の言葉を借りれば、本当にがっかりさせられた。そんな同氏を適材適所として閣僚にしたのは首相である▼首相は「任命責任は首相たる私にある」と語るが、過去に何度も同じコメントを聞いたせいか、発言に重みが感じられない。考えてみれば、首相を間接的に選んだのは国民である。国民も「任命責任」について熟慮した方がいいのかもしれない。

桜田五輪相更迭/首相の任命責任が問われる
 安倍政権の看板の一つ「全閣僚が復興相」という言葉が空疎に響く。この政権の緩み、おごりは底なしだ。
 桜田義孝前五輪相が10日夜、東京都内であった自民党の高橋比奈子衆院議員(比例東北)のパーティーで「復興以上に大事なのは高橋さん」と発言し、事実上更迭された。
 桜田氏は3月にも東日本大震災の津波被害を巡り、沿岸部の国道や県道が各地で寸断されたにもかかわらず「健全に動いていたから良かった」と発言したばかりだった。
 2020年東京五輪・パラリンピックに向け「復興五輪」を主導するトップが、被災地の実情を理解しないばかりか、被災者の心情を逆なでした。17年4月に当時の今村雅弘復興相が「まだ東北で良かった」と述べ辞任に追い込まれたケースと重なる。政治家の資質に欠けると断じざるを得ず、更迭は当然だ。
 併せて問われるのは、安倍晋三首相の任命責任である。桜田氏は昨年10月の内閣改造で初入閣。自民党二階派が推す入閣待機組を「在庫一掃」で起用したのが実態だ。それでも首相は「適材適所」と強調し、桜田氏が失言を繰り返してもかばい続けた。
 道路整備を巡り「首相や副総理が言えないので私が忖度(そんたく)した」と発言した塚田一郎元国土交通副大臣を更迭した際にも、いったんは擁護した。森友、加計学園問題でも追及された「忖度疑惑」を悪びれることなく口にする塚田氏の態度は、政権のおごりそのものではなかったか。
 相次いだ更迭は、21日投開票の衆院補欠選挙への影響を最小限にとどめる判断があるが、首相が追い込まれた形で遅きに失した。身内に甘い体質が、多くの閣僚や官僚の問題発言を引き起こした土壌であることは隠しようもない。
 政権の緩みを招いたのは誰あろう首相自身なのである。最たる例が麻生太郎副総理兼財務相だ。一連の財務省不祥事に対する政治責任を不問とし、いまだ政権の中枢に据え続けるこだわりを示す。
 首相は桜田氏の前任だった鈴木俊一氏(衆院岩手2区)を再び五輪相に起用。後半国会に向け「内閣の全員が緊張感を持ち、丁寧な説明に努めたい」と強調するものの、額面通りには受け取れない。
 度重なる政権不祥事を巡っては、いっときは謙虚な姿勢を示す一方で、肝心の説明は尽くさないというパターンが繰り返されてきたからだ。
 前回の亥年(いどし)選挙は第1次安倍政権当時の07年で、閣僚の不祥事が相次ぎ支持率が急落。参院選で歴史的大敗を喫した経緯がある。今夏の参院選でも政権内で続く体たらくが、与党への逆風になることは避けられまい。
 それでも「1強」の陰で野党は多弱。不祥事があっても「数の力」で国会審議に影響はない。そう見くびるなら、おごりは改まるばかりか、でっぷりと肥大化するだけだ。


首相が桜田氏を更迭 半年余も守った罪は重い
 安倍晋三首相はなぜ、この人を閣僚に起用し、半年余も続投させてきたのか。そんな疑問が改めて募る。
 失言や失態が相次ぎ、その資質が問われてきた自民党の桜田義孝氏が五輪担当相を辞任した。首相は「任命責任は私にある」と謝罪したが、遅すぎた更迭と言うべきである。
 辞任に追い込まれたのは、高橋比奈子衆院議員(比例東北)のパーティーで語った「復興以上に大事なのは、高橋さん」との発言による。
 高橋氏へのリップサービスのつもりだったろうが、東日本大震災の被災者らがどう受け止めるか、配慮する発想自体がなかったと思われる。
 政府は東京五輪・パラリンピックを大震災からの復興を後押しする復興五輪と位置づけている。その責任者の桜田氏が復興五輪の意義も理解していなかったことになる。
 あいさつでは競泳の池江璃花子選手が白血病を公表した際、「がっかりしている」と述べて批判された点にも触れ、「私も『がっかり』という言葉は禁句」と冗談めかして語っている。あぜんとするほかない。
 予算の額や人名、地名を読み間違える。サイバーセキュリティー担当でもありながら、その分野の知識を著しく欠く。国会で質問に答えられず、事務方が助け舟を出す。昨年10月の就任以来、こんな場面を何度、目にしてきたことか。
 にもかかわらず首相が更迭しなかったのは、桜田氏を辞めさせれば、財務省の文書改ざんで責任を取らなかった麻生太郎副総理兼財務相の進退問題が再浮上し、辞任ドミノにつながると恐れたからかもしれない。
 だが多くの国民にとって、しどろもどろの答弁を繰り返す桜田氏は、もはや冷笑の対象だったのではないか。「これでも閣僚が務まるのか」と国民をあきれさせ、政治不信をいっそう深めた罪はことさら重い。
 昨秋の内閣改造で首相は「適材適所」と自画自賛した。だが主要閣僚を除けば、実態は桜田氏を含め党内各派閥の要請を受け入れる「滞貨一掃」人事だった。その後問題が起きても首相が多くを不問にしてきたことで政権の緩みはさらに広がった。
 現内閣では塚田一郎氏が「忖度(そんたく)」発言で副国土交通相を辞任したばかりだ。首相は再三「緊張感を」と口にするが、緩みという病は重症だ。


桜田五輪相更迭 政権の体質こそ問題だ
 遅きに失した感がある。桜田義孝五輪相(69)が辞任した。事実上の更迭だが、これまでも不適切な言動を繰り返してきた。桜田氏を擁護し、続投を許してきた安倍政権の体質こそ問題ではないのか。
 閣僚辞任の直接のきっかけは、十日夜、東京都内で開かれた自民党の高橋比奈子衆院議員(比例東北ブロック)の政治資金パーティーでの発言。あいさつに立った桜田氏は「復興以上に大事なのは高橋さんだ」と、支持を呼び掛けた。
 発言の中で、東日本大震災の被災地復興への協力も呼び掛けてはいるが、復興よりも自民党議員の当選の方が大事だという発言は、内閣の一員として、今も苦しむ被災者と真剣に向き合っているとは言い難い。
 桜田氏は発言からほどなく、安倍晋三首相を首相官邸に訪ね、辞表を提出。首相は辞表の受理後、記者団に「被災地の皆さんに深くおわびしたい」「今後も東北の復興に全力を傾ける」と述べた。
 桜田氏の発言内容は許し難く、近く投開票される衆院補選や統一地方選後半戦、夏の参院選を考えれば、閣僚辞任は避けられないと首相官邸は判断したのだろう。
 とはいえ、そもそもなぜ桜田氏を閣僚に起用し、これまで続投を認めてきたのか、理解に苦しむ。
 桜田氏は昨年十月の就任当初から不適切発言を繰り返してきた。
 昨年の臨時国会では二〇二〇年東京五輪・パラリンピックの基本コンセプトや大会ビジョン、政府の最終負担額を即答できず、要領を得ない答弁を繰り返した。
 今年に入ってからも、競泳の池江璃花子選手による白血病公表を「がっかりした」と述べたり、震災被災地の道路被害について「健全に動いていたから良かった」と事実誤認の発言をするなど、不適切発言と謝罪を繰り返してきた。
 閣僚としてのみならず、国民を代表する国会議員として、そもそも適任だったのだろうか。
 安倍内閣では、桜田氏に限らず閣僚らの失言があっても、首相は「しっかりと職務を果たしてもらいたい」などと擁護し、問題が拡大して初めて辞表を提出させ、任命責任を認めてきた。「批判は真摯(しんし)に受け止める」とも述べてきた。しかし、責任を自ら取ることはない。この繰り返しだ。
 問題があっても自らの非を認めず、数の力を背景に強引に突破する。長期政権のおごりとも言えるそうした政権の体質そのものが、桜田氏の責任と合わせて、厳しく問われなければならない。


桜田氏更迭 首相の対応が遅すぎた
 なぜ任命し、なぜ早く辞めさせなかったのか。そこが問われる。
 桜田義孝五輪相が自民党の高橋比奈子衆院議員のパーティーで、東日本大震災の「復興以上に大事なのは高橋さんだ」と発言し、安倍晋三首相は直後に更迭した。
 被災地の感情を逆なでする発言は論外であり、更迭は当然だ。
 だが桜田氏は入閣当初から失態続きで、閣僚の資質に欠けることは明白だった。首相がかばい続けてきたことにより、東京五輪・パラリンピックのイメージダウンを招いた。この結果は罪深い。
 第2次安倍政権発足後、閣僚の辞任は実に8人目だ。先週は塚田一郎国土交通副大臣が「忖度(そんたく)」発言で引責辞任した。長期政権の緩みも極まったとの感がある。
 桜田氏は9日の参院内閣委員会で宮城県の石巻(いしのまき)市を「いしまきし」と3回言い間違えた。先月には、震災直後に東北の交通網が「健全に動いていた」と述べ、事実誤認を認め撤回している。
 政府は東京五輪を「復興五輪」と位置付けている。なのに五輪相が被災地の地名や震災の状況すらまともに語れないようでは、看板に偽りありと言わざるを得ない。
 2年前には「(被害が)まだ東北でよかった」と発言した今村雅弘復興相が辞任した。首相は「復興は政権の最重要課題」「全員が復興相」と繰り返すが、口先だけで真剣味がまるで感じられない。
 見過ごせないのは、自民党の安倍1強体制の弊害だ。
 昨年9月の党総裁選で石破派を除くほぼ全ての派閥の支援を受けた首相は、直後の内閣改造で各派の入閣待望組を多く起用し、「滞貨一掃内閣」とも呼ばれた。
 二階派の桜田氏はその象徴とされ、適格性より党内の派閥力学を優先させた論功行賞人事だった。首相の任命責任はそこにある。
 こうした国民不在の姿勢は、首相が麻生派の塚田氏を忖度発言後も直ちに辞任させず、当初は擁護していたことにも共通する。
 忖度発言の舞台となった下関北九州道路計画を巡っては、新たな事実が明らかになっている。
 麻生太郎副総理兼財務相の地元福岡県選出で麻生派の大家(おおいえ)敏志参院議員も、首相と麻生氏の意向を忖度して整備促進を働き掛けたと受け取れる発言をしていた。国会での徹底解明が不可欠である。
 野党側はきのう、首相も出席する衆参予算委員会の集中審議開催を要求した。副大臣、閣僚が続けて辞任する政権の異常事態だ。与党に拒否する理由はない。


桜田五輪相更迭/安倍首相の責任は重大だ
 「復興五輪」の名が泣いている。桜田義孝五輪相が東日本大震災の被災地を地盤とする自民党同僚議員のパーティーで、この議員を「復興以上に大事」と発言し、即日更迭された。
 東日本大震災の被災地では8年たった今も約5万人が避難生活を送っている。復興途上で苦しむ多くの被災者の気持ちを傷つける許しがたい発言だ。更迭は当然である。
 桜田氏は就任直後から数々の失言で批判されていた。今年3月には東日本の被災地の交通被害について「健全に動いていたから良かった」と事実誤認し、今週の参院内閣委員会では宮城県石巻(いしのまき)市を「いしまきし」と何度も言い間違えた。被災地の実情を知ろうともせず、復興の厳しさを軽く見ていたのだろう。
 所管の東京五輪やサイバーセキュリティー対策についても知識不足をさらして失笑を買った。辞任は遅すぎたといえる。
 資質に欠ける閣僚をかばい続け、傷を広げた安倍晋三首相の任命責任は極めて重大だ。
 今回は一転、失言からわずか2時間後に更迭を決めた。大阪、沖縄の衆院補欠選と統一地方選のさなかであり、夏の参院選への影響まで考慮して幕引きを急いだとみられる。
 安倍1強政権の緩みは明らかだ。首相らへの「忖度(そんたく)発言」で塚田一郎元国土交通副大臣が辞任してから1週間もたたない。この2年で失言による政務三役の辞任は5人目となる。
 沖縄県で相次いだ米軍ヘリコプターの不時着を巡り「それで何人死んだんだ」と本会議場でやじを飛ばした内閣府副大臣、東日本大震災が「まだ東北で良かった」と言い放った復興相、台風被災地の視察で長靴を持参せず職員に背負われて水たまりを渡った内閣府政務官−。首相におもねる一方で、被災地や沖縄をおとしめるような言動が目立つのは偶然だろうか。
 安倍首相は「復興が政権の最重要課題」と繰り返す。米軍普天間飛行場の辺野古移設に反対する沖縄の県民投票結果を「真摯(しんし)に受け止める」と言う。
 しかし、誠実に聞こえる言葉と裏腹の振る舞いが、当事者のみならず国民の信頼を裏切ってきた。任命責任だけでなく、自らの姿勢をも省みるべきだ。


桜田五輪相更迭 首相の任命責任こそ重い
 論外の問題発言だ。即座に辞めさせられるのは当然である。同時に、厳しく問われるのは安倍晋三首相の任命責任だ。
 桜田義孝五輪相が事実上更迭された。東日本大震災の被災地を地盤とする自民党衆院議員のパーティーでこの議員を「復興より大事」と発言したという。
 「復興五輪」の理念を掲げて開催する2020年東京五輪・パラリンピックの担当閣僚である。大震災から8年余を経て復興の途上にある被災地の神経を逆なでし、五輪の開催意義を自らおとしめた責任は重い。
 昨年10月の内閣改造で初入閣した桜田氏は就任以来、数々の失言や放言を繰り返し、大臣の資質を疑問視されてきた。
 例えば、国会答弁が事前に準備した答弁書の読み上げばかりだと野党議員に指摘されると、「答弁書を間違いのないように読むことが最大の仕事だ」と開き直った。五輪憲章を読んだかと問われると「話には聞いているが、自分では読んでいない」と答弁し、国民を驚かせた。
 更迭の前日も参院内閣委員会で被災地の宮城県石巻市を「いしまきし」と3回も言い間違えていた。わずか半年の在任期間で「失言語録」が編めるような閣僚だったのだ。
 首相自身も認める通り、任命責任は当然、首相にある。ではなぜ衆院当選7回のベテランながら閣僚経験のなかった桜田氏を五輪相に抜てきしたのか。
 半年前を振り返ってみよう。先の内閣改造は、安倍首相が9月の自民党総裁選で連続3選を果たしたのを受けて行われた。この改造で計19閣僚のうち初入閣は実に12人に膨らんだ。桜田氏はその1人だ。
 総裁選でこぞって首相を支援した各派閥が抱える「入閣待機組」に配慮した論功行賞人事だったからではないか。「在庫一掃」という野党の批判に対し、首相が「適材適所」と決まり文句で反論したのを思い出す。
 いわば「派閥の論理」で首相が閣内に取り込み、かばい続けた閣僚をついに擁護できなくなった−というのが、今回の更迭劇の実相ではないか。
 「忖度(そんたく)発言」で辞任に追い込まれた国土交通副大臣に続く閣僚の更迭は、安倍政権にとって痛手となろう。21日投開票の衆院大阪12区、沖縄3区両補選や夏の参院選への影響を危ぶむ声も与党内から上がり始めた。
 時計の針を12年前に戻せば、今年と同じく統一地方選と参院選が重なる「亥年(いどし)」だった。
 第1次内閣での閣僚「辞任ドミノ」、参院選大敗、自身の退陣といった苦い教訓を、まさか忘れてはいまい。長期政権のおごりや緩みはないか。謙虚に反省して出直しを期すべきである。


桜田五輪相の更迭 政権の体質に問題がある
 閣僚の任に堪えられないことは明らかだった。桜田義孝前五輪相のことである。自民党の高橋比奈子衆院議員のパーティーで「復興以上に大事なのは高橋さんだ」と発言し更迭された。
 東日本大震災の復興の重要性を全く理解していない。被災者を傷つける、政治家としてあるまじき暴言である。
 桜田氏は昨年10月の五輪相就任以来、資質を疑わせる失言や不適切な発言を繰り返してきた。野党が罷免を要求したほどだ。
 国会で東京五輪・パラリンピック関連予算を「1500円」と述べたり「答弁書を間違いのないように読むことが最大の仕事」と答えたりした。
 競泳の池江璃花子さんが白血病を公表した際には、記者団の質問に「本当にがっかりしている」と配慮のないコメントをした。
 五輪憲章を読んでいるかを問われ、「話には聞いているが、自分では読んでいない」と答弁している。衆院予算委に遅刻して、審議の中断を招いたこともあった。
 致命的だったのは、復興五輪と位置付けているのに、震災の実態を把握していない点だ。津波被害に関し「まだ国道とか交通、東北自動車道も健全に動いていたから良かった」と事実誤認の発言をしている。今月の参院内閣委では宮城県石巻市を「いしまきし」と3度も言い間違えた。
 その都度、批判を浴びたが、安倍晋三首相は桜田氏の言動を事実上、放置してきた。任命した首相の責任は重大だ。
 五輪相は大会の円滑な準備・運営に関する施策を推進する重要なポストである。誰にでも務まると首相が考えたのなら五輪軽視も甚だしい。
 これまでの不適切発言も踏まえ、責任を取らせることにしたのは、21日に投開票される衆院大阪12区、沖縄3区両補欠選挙を前に、これ以上、目をつぶるわけにはいかないと判断したためだろう。
 浮かび上がってくるのは身内に甘い政権の体質だ。わけても、暴言、放言への鈍感さは目に余る。
 首相は、麻生太郎副総理兼財務相が不適切な発言をするたびに、不問に付してきた。
 「ドイツのワイマール憲法はいつの間にかナチス憲法に変わっていた。誰も気がつかない間に変わった。あの手口を学んだらどうか」「何百万人を殺したヒトラーは、いくら動機が正しくても駄目だ」「(財務事務次官のセクハラに関し)はめられ訴えられているんじゃないかとか、いろいろなご意見は世の中いっぱいある」「子どもを産まない方が問題だ」
 全て麻生氏の言葉だ。いまだに閣内にとどまっているのは不可解極まりない。
 今回の更迭劇は桜田氏だけの問題ではない。暴言、妄言に寛容な政権の姿勢が問われてこよう。政治家の言葉には責任が伴う。国会議員は、国民の模範となるような言動を心掛けるべきだ。


[桜田五輪相更迭]許せぬ被災地への愚弄
 失言を繰り返していた桜田義孝五輪相が辞任に追い込まれた。
 桜田氏が自民党の同僚議員を「復興以上に大事」と発言し、安倍晋三首相から事実上、更迭された。
 桜田氏が東日本大震災の被災地を地盤とする自民党衆院議員のパーティーのあいさつで飛び出した。被災地を愚弄(ぐろう)し、被災者を傷つける発言である。更迭は当然だ。
 桜田氏はこれまでにも失言を重ねてきた。ことし3月には、東日本大震災の津波被害に関連し「国道や東北自動車道が健全に動いていたから良かった」と事実誤認の発言をし、翌日に謝罪・撤回している。参院内閣委員会では被災地の宮城県石巻市を「いしまきし」と3回言い間違えた。
 相次ぐ失言に閣僚としての資質が問われ続けてきており、辞任は遅きに失したというほかない。
 安倍政権下では、被災地を軽視するような失言は過去にもある。2017年に、今村雅弘復興相が震災被害を「まだ東北でよかった」と発言し、辞任した。
 桜田氏の辞任は、5日に塚田一郎国土交通副大臣が道路建設計画を巡る「忖度(そんたく)」発言で辞めてから、1週間もたっていない。
 率先して復興のかじ取りと東京五輪・パラリンピックの成功に向けたけん引役となるべき五輪相の存在意義も問われる。
 安倍政権が掲げる「復興五輪」とはほど遠い発言が閣僚から続くのは、内閣全体で復興に取り組む姿勢が希薄化しているからではないか。
    ■    ■
 最大震度7を観測した東日本大震災では青森、岩手、宮城、福島各県を中心に大地震だけでなく、大津波による甚大な被害が出た。東京電力福島第1原発事故は収束のめどもたっていない。
 除染や生活インフラ整備が進む中、依然多くの区域で避難指示が続き、被災者が避難生活を強いられている。福島県の内堀雅雄知事は桜田氏の発言に「震災と原発事故から8年が経過したが、復興はいまだ途上で、国の最優先課題だ」と指摘する。
 桜田氏の発言から更迭までのスピード収拾は安倍政権が、度重なる閣僚の失態で、直近の統一地方選、夏の参院選への影響を抑えたい思惑があるのだろう。
 安倍首相はこれまで野党が求めてきた桜田氏の罷免を実行する機会があったにもかかわらず、拒否してきた。身内への甘さを露呈し、批判は免れない。
    ■    ■
 安倍政権下で相次ぐ閣僚の辞任は、長期化する「安倍1強」のおごり、緩みが続いているからである。安倍首相の任命責任は厳しく問われるべきである。
 安倍首相は「内閣全体で信頼を回復し、復興に向けて全力を傾ける」などと語ったが、内閣全体の被災地復興に取り組む切実さは十分に伝わってこない。
 「復興五輪」を目指すならば、まずは被災者の信頼を取り戻すことだろう。「寄り添う」という言葉だけでなく、復興支援を着実に行動で示すことが重要だ。


桜田五輪相更迭  首相の任命責任は重大
 桜田義孝五輪相が「復興以上に自民党議員の方が大事だ」と失言し、事実上更迭された。
 東日本大震災の被災地を地盤とする、衆院議員のパーティーでの発言だった。被災者の気持ちを傷つける、政治家としてあるまじき言葉である。
 桜田氏は失言を繰り返してきた。更迭は遅きに失したと言わざるをえない。
 なぜ、こんな人が閣僚になったのか。多くの国民は率直にそう思っているに違いない。
 震災関連に限っても、3月24日には被災地の道路被害に「健全に動いていたから良かった」と事実誤認の発言をした。
 今月9日には宮城県石巻市を国会答弁で3回にわたり「いしまきし」と言い間違えた。
 昨年10月に発足した第4次安倍改造内閣で初入閣したが、当初から資質を疑問視する声はあった。半年間、問題ばかりを起こしてきた印象がある。
 目前に迫る東京五輪・パラリンピックのため、一体どれだけの仕事をしたのか。任命しただけでなく、更迭を拒み続けてきた首相の責任は重大だ。
 安倍政権は今年2月で戦後単独2位の長期政権となり、11月には憲政史上最長となるが、おごりと緩みは極まった感がある。
 明らかに資質や能力に疑問符がつく人物が閣僚になっている。人材不足かもしれないが、大臣のポストが軽過ぎないか。
 特に現内閣は党内各派閥の推すがままの人物を登用して「在庫一掃」内閣とも批判された。「適材適所」と言って済ませようとしているが、国民は納得できまい。
 首相は「任命責任は私にある」と謝罪したが、同じように問題発言を繰り返してきた麻生太郎副総理兼財務相が居座っていることをどう考えるのか。
 本当に責任を自覚しているようには見えない。問われているのは首相の姿勢そのものである。
 閣僚辞任は第2次安倍内閣以降で8人目。この2年間は、不適切発言で政務三役の辞任が相次ぎ、「忖度(そんたく)」発言で塚田一郎国土交通副大臣が更迭されたばかりだ。
 被災地や沖縄といった困難な立場の人を、おとしめる発言が目立つ。「復興が第一」と掲げる安倍政権の地金が出たと取られても仕方ないだろう。
 21日に投開票を控える衆院補選や、参院選への影響も計り知れない。おごりを改め、根本的な「体質刷新」ができるかどうかが、政権に問われている。


五輪相更迭 首相の任命責任は重い
 自民党の同僚議員を東日本大震災からの「復興以上に大事」と発言し、桜田義孝五輪相が辞任に追い込まれた。
 震災の被災者を軽んじ、傷つける信じ難い言葉である。安倍晋三首相は間を置かずに事実上の更迭に踏み切ったが、辞めて済む問題ではなかろう。
 桜田氏は度重なる失言で閣僚としての資質が、問題視され続けていた。任命責任はもちろん、これまで擁護し、続投させてきた首相の姿勢自体が厳しく問われている。決して閣僚個人の問題ではない。
 桜田氏は3月にも東日本大震災の際に国道が「健全に動いていた」と事実誤認の発言をし、撤回に追い込まれた。今月9日には被災地の宮城県石巻市を国会答弁で3回も「いしまきし」と言い間違えてもいた。
 復興五輪を推進する担当大臣としての自覚がなさ過ぎるのにあきれる。少しでも勉強し、被災地に寄り添おうとする意識が全く伝わってこない。被災者から「われわれをないがしろにしているのではないか」と怒りの声が上がるのも無理はない。
 安倍内閣では、被災地を軽視するような閣僚の発言が過去にもあった。2017年に、当時の今村雅弘復興相が「まだ東北でよかった」との暴言を口にし、責任を取って辞任した。
 首相は、ことあるごとに「復興」を政権の最重要課題だとアピールしている。きのうも、桜田氏の辞任を受けて「全閣僚が復興相であるとの認識を再確認する」と強調した。
 だが、首相の言う「復興」が何を意味するのか明確に伝わってこない。そうしたあいまいさが、緊張感の欠如を招いているのではないか。
 復興五輪を理念に掲げる東京五輪の開幕まで500日を切り、国民により幅広い理解と支持を求めなければならない大切な時でもある。その先頭に立つべき五輪相の失言は、改めて政府と被災地の間に大きな温度差があることを浮き彫りにした。
 もともと被災地の復興と五輪の関係性を疑問視する声も強かった。被災地では「復興五輪という言葉だけが一人歩きしている」との声も少なくない。政府には誰のための、何のための復興五輪なのかをきちんと説明する必要がある。
 首相はこれまで野党が求める桜田氏の罷免を拒否してきた。その理由の一つは、桜田氏が二階俊博幹事長率いる派閥のメンバーだからだ。昨年9月の自民党総裁選で、3選を果たした首相を支えた二階派に配慮して桜田氏を入閣させた経緯もある。
 それでも今回、素早く更迭に踏み切ったのは21日投開票の衆院補選や統一地方選後半戦、さらには夏の参院選への影響を最小限に食い止めたいとの狙いからだろう。選挙が理由で重い腰を上げたのだとしたら、内閣の最高責任者としての自覚が足りないのではないか。
 閣僚の辞任は、安倍首相が12年に政権復帰して以来、桜田氏で8人目となる。今月5日には、塚田一郎国土交通副大臣が「忖度(そんたく)」発言で辞任したばかりだ。
 閣僚や副大臣の相次ぐ失言は、長期に及ぶ「安倍1強」体制のおごりや気の緩みの表れと言わざるを得ない。首相は謙虚に政権運営の手法を見つめ直すべきだ。


五輪相更迭 首相の責任が問われる
 桜田義孝五輪相が自民党衆院議員のパーティーで、この議員が復興以上に大事であると発言し、辞任した。事実上の更迭である。東日本大震災からの復興を最重要課題に掲げてきた安倍晋三首相にとっては大きなダメージとなる。桜田氏はこれまでも失言を繰り返し、閣僚としての資質が疑問視されてきた。更迭は遅きに失した感もある。安倍首相の任命責任が問われる。
 問題となった発言は、東京都内で10日夜に開かれた高橋比奈子衆院議員=東北比例=のパーティーで出た。あいさつの席上、「復興以上に大事なのは高橋さんだ」と述べた。被災者を傷つける発言であり、看過できるものではない。安倍首相が更迭を決めたのは当然である。
 桜田氏は度重なる失言で世間を騒がせてきた。先月には東日本大震災発生時の被災地の道路状況について「健全に動いていたから良かった」と事実と違う発言をしている。今月にも被災地の石巻市を「いしまきし」と言い間違えているが、今回はこれまでの失言とは性質が違う。いくら同僚議員のパーティーといえども許されない。
 桜田氏については野党から再三罷免を求められたが、安倍首相が拒否してきた経緯がある。しかしこの期に及んではかばいきれないと判断したのだろう。
 失言から間を置かずに更迭した背景には、今月21日投開票の衆院大阪12区、沖縄3区の両補欠選挙や統一地方選後半戦、さらには夏に控える参院選への影響を最小限に食い止めたいとの意向があったとみられる。だが5日には塚田一郎元国土交通副大臣が下関北九州道路建設計画を巡る「忖度(そんたく)」発言で辞任したばかりである。選挙への影響は大きいと指摘せざるを得ない。
 安倍政権ではこの2年間で、不適切な発言による政務三役の辞任が相次いでいる。中でも東日本大震災の被災者をはじめ困難な状況にある人たちをおとしめるような発言が引き金となったケースが目立つ。2017年には今村雅弘復興相(当時)が「(大震災が発生したのが)まだ東北で良かった」と発言し、辞任した。
 安倍首相は今月1日に新元号「令和」、9日に紙幣刷新というニュースを発表することで、政権に弾みをつける狙いがあったはずだ。それも桜田氏の失言、更迭で吹き飛んでしまった形である。
 桜田氏、塚田氏が辞任に追い込まれたのは「安倍1強」政権のおごり、緩みの表れである。「内閣全員が身を引き締め、批判があることも真摯(しんし)に受け止めなければならない」と安倍首相は語った。しかし失った信頼を取り戻すのは容易ではない。
 後半国会では安倍首相の任命責任を巡って、野党が厳しく追及するのは確実である。安倍政権がこれまで同様に数の力を背景に強引な運営を続けるようであれば、選挙で手痛いしっぺ返しに見舞われるだろう。


桜田五輪相辞任 「失言」から透けるもの
 怒りを通り越して、哀れというほかない。桜田義孝五輪相が、東日本大震災からの復興を巡る失言で辞任した。事実上の更迭となる。
 発言は、本県の自民党衆院議員、高橋比奈子氏のパーティーで飛び出した。「復興以上に大事なのは高橋さん」と、被災地を軽視するようなあいさつをした。
 議員を励ますつもりで、言葉を選び間違えたのかもしれない。だが、こうした言動がいかに被災者を傷つけるか。思いが至らないところに大きな問題がある。
 被災地に関する桜田氏の失言は今回にとどまらない。3月には、震災時の道路が「健全に動いていたから良かった」と述べた。被災の実情を見ていたのだろうか。
 当時は道路が寸断されて困難を極めたのだから、はなはだ理解が足りない。宮城県石巻市を「いしまき」と再三言い間違えるあたりにも、認識不足が表れている。
 2020年東京五輪は「復興五輪」と位置付けられる。それを担当する閣僚としての資質を明らかに欠いていた。辞任は当然だろう。
 他にも桜田氏は、競泳の池江璃花子選手の白血病公表に「がっかりした」と述べるなど、失言と謝罪を繰り返した。言葉に責任を持つ政治家の資質も不足している、と言わざるを得ない。
 閣僚の任に堪えないことは明白にもかかわらず、安倍晋三首相はかばい、続投させてきた。今回の更迭は、21日投票の衆院補選への影響を考慮したとみられる。
 昨秋の内閣改造では、桜田氏ら大臣を経験していない待機組の初入閣が目立った。能力を問わぬ「在庫一掃」人事とともに、首相の任命責任も厳しく問われる。
 さらに今回の問題は、不適格な大臣が発した軽口として片付けられない。「失言」から透けてくるものに目を凝らす必要がある。
 一昨年には、今村雅弘復興相が震災被害を「まだ東北で、あっちの方だったから良かった」と言い放ち、辞任に追い込まれた。桜田発言も通底していよう。
 震災は自分たちの身近ではなく、遠く離れた所で起きた。そんな感覚がどこかにあるのではないか。「あっちの方」「復興以上に大事」の発言に透けて見える。
 それが復興そのものや、復興五輪を担う閣僚の口から出るのだから根は深い。「閣僚全員が復興大臣」との首相の言葉もむなしく、政権全体の問題とも考えられる。
 後任の五輪相には本県被災地出身の鈴木俊一衆院議員が再登板した。内閣、政権、そして国民がもう一度、被災地と心を通わせることができるよう率先する責務があろう。


桜田五輪相更迭/真の復興五輪へ仕切り直せ
 幾度も失言を重ねた上の何ともお粗末なてんまつだった。閣僚を任せるには不適格な政治家だったと言わざるを得ない。
 安倍晋三首相が桜田義孝五輪相を事実上、更迭した。桜田氏は、東日本大震災の被災地を地盤とする同僚自民党衆院議員のパーティーで議員を「復興以上に大事」と発言。首相はこれまでの不適切な発言も踏まえ、責任を取らせる必要があると判断した。
 桜田氏は、東日本大震災に関連して、3月に「国道や東北自動車道が健全に動いていたから良かった」と事実誤認の発言をしたり、今月9日には被災地の宮城県石巻市を国会答弁で3回にわたり「いしまきし」と言い間違えたりするなど、失言と謝罪を繰り返してきた。更迭、辞任は当然のことだ。首相の任命責任も重い。
 2020年東京五輪は、大会理念として「復興五輪」を掲げている。その「旗振り役」である大臣が軽率な発言を重ね、更迭されるに至ったことについて、本県をはじめ被災各地から憤りや失望の声が上がったことを、政府は真剣に受け止める必要がある。
 復興五輪については、共同通信が、震災で被災した本県と宮城、岩手3県の42市町村長を対象に行ったアンケートで、半数の首長が復興五輪の理念について、十分に浸透していないと感じていることが分かった。また自治体の担当者からは「復興五輪という言葉だけが独り歩きし、被災地は置き去りになっている」との声があった。
 首相は桜田氏の更迭を巡って記者団に「全ての閣僚が復興相であるとの認識を再確認し、今後も東北の復興に全力を傾けていく」と述べた。その言葉を信じたいが、桜田氏の発言は、被災地と五輪だけでなく、政府と被災地の距離感をも示すものではないのか。
 被災3県のうち本県と宮城県では五輪の一部試合が行われる。五輪を成功させるためには距離感を縮めることが不可欠だ。五輪開幕まであと469日。再登板する鈴木俊一五輪相には、復興五輪の意義と目的を再認識し、真の復興五輪の実現へ力を尽くしてほしい。
 閣僚辞任は、第2次安倍政権発足後、桜田氏で8人目だ。今月5日には塚田一郎元国土交通副大臣が道路整備を巡る「忖度(そんたく)」発言で事実上更迭されたばかりだった。
 政務三役の相次ぐ不適切な発言は、1強状態が長期にわたる安倍政権のおごりと緩みの象徴ではないかという指摘が多い。そして、永田町で震災の風化が進んではいないか。首相の対応力と有言実行が問われる局面が続く。


桜田五輪相更迭 言葉の重みが問われる
 遅きに失した辞任である。失言を繰り返した桜田義孝五輪相が事実上更迭された。「任命責任は私にある」とする安倍晋三首相の言葉の重みも問われる。
 直接の引き金は東日本大震災に関わる発言だ。岩手県が地元の自民党衆院議員のパーティーで、復興以上に大事なのは議員だと述べた。その日のうちに首相に辞表を提出し、受理されている。
 記者団の取材に「被災者の気持ちを傷つけるような発言をしてしまい申し訳ない」と陳謝した。
 「復興五輪」をうたう大会の担当相である。自ら認めた通り、撤回して済む問題ではない。
 競泳の池江璃花子選手の白血病公表に「がっかりしている」と発言したのは2月だ。国会では用意された文書を誤読するなど、たどたどしい答弁を重ねてきた。
 1996年の衆院選で初当選し7期目だ。二階俊博幹事長が率いる二階派に所属する。当選回数を重ねながら閣僚経験のない「入閣待機組」を数多く起用した昨年10月の内閣改造で初入閣した。
 過去には従軍慰安婦を「職業としての売春婦」と述べるなど、舌禍を懸念されていた。適材適所と繰り返す首相は閣僚にふさわしいと考えて起用したのか。続投させてきたのは適切だったのか。任命責任を口にするなら、きちんと説明する必要がある。
 桜田氏は大震災での道路被害についても「国道とか交通、東北自動車道も健全に動いていたから良かった」と事実誤認の発言を3月にしていた。宮城県石巻市を「いしまきし」と言い間違えたことも合わせ、被災地への関心の薄さや理解不足を露呈している。
 2年前には、当時の今村雅弘復興相が「東北で良かった」と発言し、辞任した。首相は「全ての閣僚が復興相であるとの認識を再確認し、今後も東北の復興に全力を傾けていく」とするものの、度重なる無神経な発言は政権の被災地軽視を疑わせる。
 問題発言が相次ぐ状況にも改めて目が向く。首相と麻生太郎副総理兼財務相の地元の道路整備を巡る「忖度(そんたく)」発言で国土交通副大臣が事実上更迭されたばかりだ。2月には、麻生氏が少子高齢化に絡んで「子どもを産まないほうが問題だ」と発言し、撤回した。
 麻生氏については決裁文書改ざんなどの不祥事も続いたのに続投させている。身内への甘さが規律の緩みを助長していないか。問い直すべきは、閣僚や政治家ら個人の資質にとどまらない。政権そのものの姿勢、体質である。


桜田五輪相辞任 政治の劣化に言葉を失う
 政治家の質の低下、政治の劣化としか思えない。
 不適切な発言を繰り返し、閣僚としての資質が問われてきた桜田義孝五輪相が辞任した。被災地を軽視するような言語道断の失言の責任を取った。
 道路整備を巡る「忖度(そんたく)」発言で塚田一郎参院議員(新潟選挙区)が国土交通副大臣を辞めてから1週間もたたない中での「辞任ドミノ」だ。
 「安倍1強」の下で政権のおごり、緩みがかなり深刻なレベルにあるのではないか。そう受け止めざるを得ない。
 自民党の党内事情や派閥の意向を優先させた内閣人事が招いた結果でもあり、安倍晋三首相の責任は極めて重い。
 桜田氏は10日夜、東日本大震災の被災地を地盤とする高橋比奈子衆院議員(比例東北)のパーティーでのあいさつで「復興以上に大事なのは高橋さんだ」と発言した。
 震災から8年余りを経ても、避難生活を余儀なくされている被災者は多い。そうした現実を無視した、あきれるばかりの物言いである。神経を疑いたくなるほどだ。
 安倍首相は東日本大震災からの復興を最優先課題に掲げ、「全ての閣僚が復興相のつもりでやってほしい」と繰り返してきた。2020年東京五輪・パラリンピックの理念は「復興五輪」である。
 桜田氏の発言により、復興重視や復興五輪に疑念を持たれても仕方がない。
 後任の五輪相には被災地の衆院岩手2区選出で自民党の鈴木俊一元五輪相が復帰した。被災地の思いに寄り添い、信頼回復に努めなければならない。
 桜田氏はこれまでも不適切な発言を繰り返してきた。
 震災の被害に関しては「国道とか交通、東北自動車道も健全に動いていたから良かった」と事実誤認の発言もあった。
 競泳の池江璃花子選手が白血病を公表した際には「本当にがっかりしている」とコメントして強い批判を浴びた。
 桜田氏が五輪相に就いた昨年10月の内閣改造では、自民党総裁選の論功行賞として首相支持派閥が推した入閣待機組が多く起用された。当時、首相は「適材適所」を強調したが、「在庫処分」との指摘もあった。
 衆院当選7回の桜田氏も待機組の一人だった。
 桜田氏の失言や迷言が招いた混乱を振り返れば、首相の言葉とは裏腹の「不適材不適所」な人事であり、そのしわ寄せが国民に及んだといえる。
 塚田氏は自民党の新潟県連会長、桜田氏は千葉県連会長だ。政権が掲げる「地方創生」の担い手である首長や議員を決める統一地方選のさなかに共に問題発言をし、引責辞任を迫られる体たらくでもある。
 塚田氏、桜田氏の相次ぐ辞任は、「1強」といわれる現政権が抱える問題点を象徴するものではないか。
 辞任で幕引きとせず、今後の国会の場で追及していかなければならない。


桜田五輪相更迭 任命した首相の責任重い
 桜田義孝五輪相が同僚議員を「復興以上に大事」と発言し、事実上更迭された。失言を繰り返し、閣僚としての資質に疑問符が付いていたのに、安倍晋三首相は擁護し続投させてきた。任命、監督責任は重いと言わざるを得ない。「全閣僚が復興相」と言い続けてきた首相の信用度も問われる。
 安倍政権では、この2年間で不適切発言による政務三役の辞任が相次いでいる。東日本大震災を巡っては、2017年4月に今村雅弘復興相が「まだ東北で良かった」と発言。同年3月には務台俊介内閣府政務官が被災地に長靴を持参せず、背負われて水たまりを渡ったことについて「長靴業界はだいぶもうかったんじゃないか」と述べた。首相は大震災復興を最優先課題に挙げてきた。復興を後押しするどころか、被災者をおとしめてしまった以上、辞任は当然だった。
 18年1月には松本文明内閣府副大臣が沖縄での米軍ヘリコプターの不時着を巡り、国会で「それで何人死んだんだ」とやじを飛ばし辞任。今月5日には、選挙の応援演説で道路建設の国直轄調査に触れ「首相や副総理が言えないので、私が忖度(そんたく)した」と述べた塚田一郎国土交通副大臣が引責した。桜田氏で5人目となった。「1強」のおごり、緩みも甚だしい。
 桜田氏は就任当初から資質が問題視されてきた。五輪憲章を読んでいるかを問われ「話には聞いているが、自分は読んでいない」と答弁。兼務するサイバーセキュリティー担当として「自分でパソコンを打つことはない」と公言するなど、適材適所でないのは誰の目にも明らかだった。今回の発言では、菅義偉官房長官に電話で「こんなことを言ったみたいです」と報告。まるで自覚のない様子だったという。作家あさのあつこさんは、共同通信の取材に「政治家の質の低さに、怒りより恐怖を感じる」と述べている。
 気掛かりなのは「復興五輪」を掲げる東京五輪・パラリンピックへの影響だ。日本オリンピック委員会(JOC)の竹田恒和会長も、招致疑惑で先月、退任を表明したばかり。相次ぐ辞任劇は国民の五輪熱を冷ましかねない。被災地の岩手県出身で再登板の鈴木俊一氏にはイメージ回復に尽くしてもらいたい。
 首相は、塚田氏をかばい続けたことが批判を浴び、桜田氏は発言から2時間で更迭した。第1次安倍政権で閣僚の失言や事務所経費問題などにより支持率低下を招き、「消えた年金問題」も重なって参院選に敗北、退陣に追い込まれた経緯がある。新元号や新紙幣の公表で政権浮揚を図ったつもりが、身内に足をすくわれた格好だ。
 失言、放言の常連である麻生太郎副総理兼財務相は、財務省の文書改ざん問題などがあったのにもかかわらず、居座っている。失言しても「撤回、謝罪すれば大丈夫」。そうした風潮が閣僚は無論、官僚にまでまん延している節がある。末恐ろしい事態だ。


桜田五輪相更迭 問われる首相の任命責任
 ついにというか、最後は腹立たしいまでの失言で大臣としての幕を下ろした。
 桜田義孝五輪相が、東日本大震災の被災地を地盤とする自民党衆院議員のパーティーで議員を「復興以上に大事」と失言し、批判を受けて辞表を提出した。事実上の更迭である。
 あまりに被災地の現状や被災者の心情に無知であり、逆なでする発言だ。安倍晋三首相は「内閣全員がより一層身を引き締めていかなければならない」と陳謝した。即刻の更迭は当然であろう。
 かつては2017年4月に今村雅弘復興相が、大震災被害を「まだ東北で良かった」と発言し、被災者を傷つけたとして辞任した。今回は、道路調査費の忖度(そんたく)発言による塚田一郎国土交通副大臣の辞任からまだ一週間もたっていない。政権を支える政治家の度重なる失言にはもうあきれるしかない。
 桜田氏は昨年10月の就任当初から発言が問題視されてきた。サイバーセキュリティー担当として「自分でパソコンを打つことはない」と国会で明言したり、「答弁書を間違いなく読むことが最大の仕事だ」と述べたりした。東京五輪の有力選手の病気公表には「本当にがっかりしている」と話すなど閣僚として資質不足は明らかだった。
 安倍政権は東京五輪・パラリンピックを「復興五輪」と位置づけている。だが桜田氏は今年3月にも大震災の津波被害について「国道とか、東北自動車道が健全に動いていたから良かった」と事実誤認し、認識のなさを露呈していた。五輪相にふさわしくない人物を選んだ安倍首相の任命責任も厳しく問われるのは間違いなかろう。
 これまで首相は、桜田氏に対する野党の罷免要求を拒んできた。ここに来ての更迭は統一地方選や衆院補欠選挙、さらには夏の参院選への影響を考慮してのこととみられるが、身内に甘いと批判されても仕方がない。
 一方、地元への利益誘導ととられる塚田氏の忖度発言については、野党が今後も国会で追及する構えだ。内容が事実でなかったとしても、支持者の歓心を買おうとする虚偽発言は許されない。職責を理解していない政治家が増え、言葉が軽んじられていることに憤りを覚える。
 相次ぐ失態は政権全体の気の緩みであり、自民1強による長期政権のおごりでもあろう。閣僚辞任は第2次安倍内閣になって8人目だ。ほかにも沖縄での米軍ヘリコプター不時着を巡り、「それで何人死んだんだ」と国会でやじをとばした内閣府副大臣などが辞任している。
 五輪まで500日を切った段階での担当大臣の辞任は、日本オリンピック委員会(JOC)の竹田恒和会長の6月末での退任と合わせ、大きなイメージダウンでもある。安倍政権は高をくくらず、真摯(しんし)に受け止める必要がある。


桜田五輪相更迭/任命責任が問われる
 東日本大震災の被災地を地盤とする自民党衆院議員のパーティーで議員を「復興以上に大事」と発言した桜田義孝五輪相が安倍晋三首相から事実上、更迭された。安倍内閣が最重要課題と位置づける被災地の復興を軽視する発言で、閣僚辞任は当然だろう。
 道路整備を巡って、学校法人「森友学園」問題などで焦点となった「忖度(そんたく)」に言及、更迭された塚田一郎元国土交通副大臣の件に続く失態。1強状態が続く安倍政権のおごり、緩みの表れと言わざるを得ない。安倍首相の任命責任が厳しく問われることになる。
 桜田氏は10日夜、東京都内での高橋比奈子衆院議員=比例東北=のパーティーであいさつし「復興以上に大事なのは高橋さんだ」と述べた。その後、安倍首相に辞表を提出し、受理された。
 辞表提出後、桜田氏は記者団に発言を撤回するとともに「被災者の気持ちを傷つけるような発言をして申し訳ない」と陳謝した。安倍首相も官邸で記者団に「被災地の皆さんに深くおわび申し上げたい。任命責任は首相たる私にある。今後も東北の復興に全力を傾ける」などと語った。
 発言から更迭まで2時間というスピード対応だったのは21日投開票の衆院大阪12区、沖縄3区両補欠選挙や統一地方選後半戦、さらには夏の参院選への悪影響を最小限に食い止めたいという安倍首相側の意向が働いたとみられる。
 しかし、これで一区切りとはいかない。発言、さらには「被災者の気持ちを傷つけた」ことを辞任の理由にした陳謝の言葉に、桜田氏の被災地復興に対する認識の軽さがにじむからだ。
 最大震度7を観測した東日本大震災では、揺れに加えて青森、岩手、宮城、福島各県を中心に大津波が襲い、甚大な被害が出た。東京電力福島第1原発では原子炉6基のうち1〜5号機で全交流電源を喪失、1〜3号機で炉心溶融(メルトダウン)が起きた。さらに1、3、4号機の原子炉建屋が水素爆発し、大量の放射性物質が放出された。
 国は福島県内の11市町村にまたがる区域に避難指示を出した。除染や生活インフラの整備が進み、2014年以降、順次解除されたが、依然として多くの区域で避難指示が続き、2月末時点で約4万1千人が県内外で避難生活を送っている。
 国民の命と財産、そして領土、領海、領空を守ることが国家の最大の使命とされる。安倍首相はじめ保守系の国会議員が使うフレーズだ。その言葉通りなら、守るべき対象が危険にさらされた福島県の状況に深く思いを致し、一刻も早い解決に努力し続けることが国会議員の役割であるはずだ。しかし桜田氏の発言、陳謝からはそんな認識がうかがえない。
 17年4月にも当時の復興相だった今村雅弘氏が大震災について「まだ東北で良かった」と発言し、辞任しているが、被災地に対する思い入れが感じられない。
 桜田氏の直前に辞任した塚田氏も重大な問題に対する認識の甘さが目立つ。安倍首相らへの忖度の有無は、学校法人「森友学園」問題などで焦点となった。道路整備に関する話で、その言葉を持ち出すのは事態の深刻さを分かっていない証左だ。失言の背景に自民党の劣化がうかがえる。


桜田五輪相更迭 言葉を軽んじる政治 首相に一因
 失言や不適切発言を重ねた上の辞任だ。「いまさら」と受け止めた人も多いだろう。
 桜田義孝五輪相が自民党議員のパーティーで、東日本大震災からの復興を軽視するかのような発言をした責任を取り、安倍晋三首相に辞表を提出した。事実上の更迭だ。桜田氏は就任以来、「言葉が命」であるはずの政治家として、あるまじき発言を繰り返しており、資質が疑問視されてきた。辞任は当然で、むしろ遅きに失したと言える。
 首相は任命責任を認めて、謝罪した。だが、政治家の失言・暴言は桜田氏に限ったことではない。近年、政治家がこれほど軽々しく言葉を扱うようになった一因は、トップである首相自らが数の力のみを頼りとし、説明を軽んじ、熟議を通して幅広い合意形成を目指すことを放棄してきたことにあろう。首相は「内閣全体で信頼を回復していく」とも述べた。ならば、まず自身を省み、姿勢や手法を改めることから始めるべきだ。
 桜田氏は10日夜、高橋比奈子衆院議員のパーティーであいさつし、「復興以上に大事なのは高橋さんだ」と述べた。リップサービスのつもりなのかもしれないが、あまりにも配慮を欠いている。
 震災と東京電力福島第1原発事故の発生から8年が過ぎた。今も避難生活を送っている人々は5万人以上に上る。関連死を含めて犠牲者は2万2千人を超えた。原発事故処理の先行きは見通せない状況にあり、処理費用の総額は最大81兆円とする試算も出ている。
 東京五輪・パラリンピックは「復興五輪」との位置付けだ。被災地への理解、共感を持ち合わせない五輪相は、不適格としか言いようがない。桜田氏の発言を伝え聞いた官邸はすぐさま事態収拾に動き、2時間後に更迭したが、被災地を深く失望させた責任は政権全体で重く受け止めなければならない。
 桜田氏の失言は、昨年10月の就任からわずか半年で、枚挙にいとまがない。先月にも被災地の道路被害について「健全に動いていた」と事実誤認の発言をしたばかりだ。今月9日には国会答弁で、被災地の宮城県石巻市を「いしまきし」と何度も言い間違えた。
 野党からその都度追及を受けながらも、かばい続けてきたのはほかならぬ首相だ。桜田氏が二階俊博幹事長率いる二階派のメンバーだからだと見る向きは少なくない。もう一人、少子高齢化に関して「子どもを産まない方が問題」とするなど、桜田氏同様の暴言を繰り返してきた麻生太郎副総理兼財務相についても、首相は要職で遇し続けている。国民目線よりも政権の実力者や後ろ盾を重視する姿勢はまさしく、「首相1強」の緩みとおごり、そのものだ。首相は問題が起きるたびに、指摘や批判を「真摯(しんし)に受け止める」と口にしてきた。そろそろ言葉ではなく、具体的な行動で示してもらいたい。


【桜田五輪相更迭】首相の判断が遅すぎる
 さまざまな不適切発言をしてきた桜田義孝五輪相を安倍首相は事実上更迭した。やっとというべきか、判断が遅すぎたのではないか。
 昨年10月の内閣改造で初入閣後、桜田氏は失言やその撤回、謝罪などを繰り返してきた。
 昨年の衆院内閣委で「答弁書を間違いのないように読むことが最大の仕事」と発言。今年2月、競泳の池江璃花子選手の白血病公表の際は「本当にがっかりしている」と述べた。2月下旬には衆院予算委に遅刻し、野党の反発で審議が長時間ストップしている。
 今回は東日本大震災の被災地を地盤とする自民党議員のパーティーで、その議員を「復興以上に大事」と述べたという。先月下旬にも被災地の津波被害について「まだ国道とか交通、東北自動車道も健全に動いていたから良かった」と話し、撤回と陳謝をしたばかりだ。
 思慮不足というレベルを超え、被災者の思いを深く傷つける発言だ。
 与党からも閣僚としての資質を疑問視する声があった。それでも安倍首相は擁護こそすれ、更迭の動きは見せなかった。
 昨年の党総裁選で桜田氏が属する二階派が安倍首相を支持した経緯が躊躇(ちゅうちょ)させた理由との見方がある。そうした「忖度(そんたく)」が働いていたとすれば、組織力学を重視し、国民の思いや疑問をないがしろにしたと言わざるを得ない。
 安倍首相は「下関北九州道路」整備を巡り、「忖度」発言をした塚田一郎国土交通副大臣を5日、事実上更迭した。こちらも当初は擁護していたが、統一地方選前半戦の投開票が迫る中、森友学園問題などを思い起こさせる言葉は不利に働くと判断したのだろう。
 桜田氏の更迭は、21日投開票の衆院大阪12区と沖縄3区の両補欠選挙や統一地方選後半戦などへの影響を考慮したとみられる。いずれにしても安倍首相の任命責任は重い。
 桜田氏が入閣し、塚田氏が副大臣に就任した昨年10月の内閣改造を安倍首相は「実務型の人材を結集した、明日の時代を切り開く全員野球内閣だ」と強調した。一方で野党は「見飽きた顔と見慣れない顔をかき集めたインパクトのない布陣」「入閣待機組の在庫一掃」内閣などと批判した。森友学園を巡る財務省の決裁文書改ざんがあっても留任させた麻生財務相らの顔が浮かぶ。
 安倍首相の言う「実務型」の人材集団なら失言問題など起こさず、国民のために自らの職責を実直にこなしたらいいはずだ。「辞任ドミノ」を踏まえ、任命責任を改めて考えてほしい。
 安倍首相は後任の五輪相に鈴木俊一衆院議員を起用した。東日本大震災の被災地選出で、桜田氏の前任者だ。「実務型」を重視するなら、鈴木氏を留任させる選択もあっただろう。岩手県の達増拓也知事は「政権全体の復興に対する考えが定まっていないことが問題」と厳しく非難した。重く受け止めるべき言葉だ。


桜田五輪相更迭◆首相の任命責任を問いたい◆
 東日本大震災の被災地を地盤とする自民党衆院議員のパーティーで議員を「復興以上に大事」と発言した桜田義孝五輪相が事実上、更迭された。安倍内閣が最重要課題と位置づける被災地復興を軽視する発言で、閣僚辞任は当然だ。
 道路整備を巡り、学校法人「森友学園」問題などで焦点となった「忖度(そんたく)」に言及し、更迭された塚田一郎元国土交通副大臣の件に続く失態。安倍政権のおごり、緩みの表れと言わざるを得ない。安倍首相の任命責任が厳しく問われなければならない。
選挙見据え2時間で
 桜田氏は10日夜、東京都内での高橋比奈子衆院議員=比例東北=のパーティーあいさつで失言。その後、安倍首相に辞表を提出し、受理された。桜田氏は記者団に発言を撤回し「被災者の気持ちを傷つけるような発言をして申し訳ない」と陳謝。安倍首相も官邸で記者団に「被災地の皆さんに深くおわび申し上げたい。任命責任は首相たる私にある。今後も東北の復興に全力を傾ける」と語った。
 発言から更迭まで2時間というスピード対応だったのは21日投開票の衆院大阪12区、沖縄3区両補欠選挙や統一地方選後半戦、さらには夏の参院選への悪影響を最小限に食い止めたいという安倍首相側の意向が働いたとみられる。
 しかし、これで一区切りつけさせてはならない。発言、さらには「被災者の気持ちを傷つけた」ことを辞任の理由にした陳謝の言葉に桜田氏の被災地復興に対する認識の軽さがにじむからだ。
背景に自民党の劣化
 最大震度7を観測した東日本大震災では揺れだけでなく青森、岩手、宮城、福島各県を中心に大津波が襲い、甚大な被害が出た。東京電力福島第1原発では原子炉6基のうち1〜5号機で全交流電源を喪失、1〜3号機で炉心溶融(メルトダウン)が起きた。さらに1、3、4号機の原子炉建屋が水素爆発し、大量の放射性物質が大気中に放出された。
 国は福島県内の11市町村にまたがる区域に避難指示を出した。除染や生活インフラの整備が進み、2014年以降、順次解除されたが、2月末時点で約4万1千人が県内外で避難生活を送っている。
 国民の命と財産、そして領土、領海、領空を守ることが国家の最大の使命とされる。安倍首相はじめ保守系の国会議員が使うフレーズでもある。その言葉通りであれば、守るべき対象が危険にさらされた福島県の状況に深く思いを致し、一刻も早い解決に努力し続けることが国会議員の役割であるはずだ。
 桜田氏の直前に辞任した塚田氏も重大な問題に対する認識の甘さが目立つ。安倍首相らへの忖度の有無は、学校法人「森友学園」問題などで焦点となった。道路整備に関する話でその言葉を持ち出すのは事態の深刻さを分かっていない証左だ。失言の背景に自民党の劣化がある。


[桜田五輪相更迭] 安倍首相の責任は重い
 桜田義孝五輪相が東日本大震災の被災地を地盤とする同僚議員を「復興以上に大事」と発言、責任を取って辞任した。事実上の更迭である。
 桜田氏は入閣以来、失言やちぐはぐな国会答弁を繰り返し、閣僚としての資質を疑問視する声が相次いでいた。だが、それに耳を貸さず擁護してきたのは安倍晋三首相である。
 道路整備を巡って「忖度(そんたく)した」と発言した、塚田一郎議員が国土交通副大臣を辞任したのは先週のことだ。政権のおごりと緩みが、相次ぐ失態を招いたと言わざるを得ない。首相の責任は極めて重い。
 桜田氏は10日夜、都内であった自民党議員のパーティーで発言、辞表提出後、「被災者の気持ちを傷つけるような発言をしてしまい申し訳ない」と陳謝した。
 被災地には、家族を失った人たちが懸命に前を向き暮らしている。復興のために働く大勢の人もいる。そうした人の気持ちを踏みにじる内容だ。非常識な発言にあきれる。
 桜田氏は先月、被災地の津波被害に関して「道路が健全に動いていたから良かった」と事実誤認の発言をした。宮城県石巻市を国会答弁で3回も「いしまきし」と言い間違えた。
 競泳の池江璃花子選手の白血病公表に関しても「がっかりした」と述べた。そのたびに発言を撤回し、陳謝してきた。
 政治家にとって言葉が何より大切なのは言うまでもない。更迭は当然であり、むしろ遅すぎる。
 問題なのは、不適切な発言をした桜田氏をかばい続けた首相の姿勢である。「職責を果たしてもらいたい」などと、野党の罷免要求を拒み続けたのは、理解に苦しむ。身内に甘いとの指摘は免れまい。
 今回、更迭に踏み切ったのは、安倍政権が最優先課題と位置づける震災復興に関わる発言だったからだ。五輪・パラリンピックを通じ、復興した姿を世界にアピールしようとしていた首相も、これ以上かばいきれなかったというのが実情だろう。
 相次ぐ辞任は、政権にとって大きなダメージだ。発言から更迭まで約2時間というスピード決着は、事態の沈静化を急いだものとみられる。
 衆院補欠選挙や統一地方選後半戦の投開票が21日に迫り、夏には参院選が控える。影響を何としても最小限にとどめたいという政権の危機感があったのは間違いない。
 国会議員の不祥事や、不適切な言動は国民の政治不信を増幅させる。「政治家のレベルはこんなもの」と信頼を失墜させたとしたら問題の根は深い。
 「1強」の強引さが目立つ安倍政権である。気を引き締めて政権運営に当たるべきだ。


<災害公営住宅ネコ屋敷問題>明け渡しへ強制執行手続き 気仙沼市が開始へ
 宮城県気仙沼市唐桑町の災害公営住宅を不法に占拠し、ネコを十数匹飼育している埼玉県内の50代女性に対し、気仙沼市は11日にあった市議会震災調査特別委員会で、明け渡しを求めて強制執行の手続きに入る方針を示した。来週中にも仙台地裁気仙沼支部に強制執行の申し立てをする。
 市は明け渡しなどを求め、2018年12月に提訴。地裁気仙沼支部は19年3月下旬、市の請求通りに明け渡しと支払いを命じる判決を言い渡した。
 市は現在、女性と連絡が取れない状態。判決が確定する前に退去を強制できることも認められたため、悪臭が出る夏までに解決を図ろうと強制執行の手続きに入る方針を決めた。
 市によると、地裁気仙沼支部の執行官は2週間以内に建物明け渡しの催告をした後、約1カ月後の6月上旬には強制執行する見通し。動物愛護団体などから引き受けの申し出が複数ある。
 気仙沼市内湾地区の防潮堤高が誤って22センチ高く施工された問題も取り上げられた。市は日本港湾コンサルタント(東京)と小野良組(気仙沼市)を5月8日まで1カ月間指名停止としたことを明らかにした。9日にあった市建設工事競争入札業者資格審査委員会で決まった。


「気仙沼大橋架橋で損失」大島汽船、宮城県を提訴
 7日に開通した気仙沼市の大島と本土を結ぶ気仙沼大島大橋(356メートル)の架橋に伴う航路事業の廃止で損失を被ったとして、同市の運航会社大島汽船が11日、宮城県に約9000万円の損失補償を求める訴えを仙台地裁に起こした。
 訴えによると、1948年設立の同社は2003年から、市の第三セクターとして本土と大島を結ぶ定期旅客船の運航を続けた。架橋に伴い、航路事業は廃止された。
 同社は16年3月以降、連絡協議会を設け、県に補償を打診し続けた。県は昨年9月、離職者への退職金の一部を支払うと回答。船着き場の撤去費や営業損失などの補償は拒否した。
 同社は、他県で離島と本土との架橋に伴う渡航事業の廃止があった場合、適切な損失補償がなされてきたと指摘。「十分な補償を行わない県の不作為は違法だ」と主張している。
 仙台市内で記者会見した同社の白幡昇一社長(67)は「事業の廃止は仕方ないが、県の対応はあまりに冷たい」と述べた。
 村井嘉浩宮城県知事は「訴状が届いていないため、コメントは差し控える。届き次第、内容を精査し、対応を検討する」との談話を出した。


新種の川エビ 気仙沼で発見 東京農大など 従来種よりはさみ大型
 東京農大やNPO法人「森は海の恋人」(気仙沼市)でつくる研究グループが11日、気仙沼市の舞根湾に注ぐ川で新種の川エビを発見したと発表した。東日本大震災後に市内の河川や湿地で続けている生き物の調査で見つけた。主に東北と北海道に分布することから「キタノスジエビ」と名付けた。
 大きさは3〜4センチ。全国に分布するスジエビと酷似し、同種と考えられてきたが、はさみ部分が5〜9ミリとスジエビに比べて大きいことやDNAの解析から新種と分かった。
 国立科学博物館などでスジエビとして保存された標本を調べたところ、多数の新種が混在していたことが分かった。新種は北海道−兵庫県の日本海側と青森−宮城県の太平洋側に分布していた。
 陸前高田市から宮城県南三陸町までの範囲で生息が確認されたのは、コンクリート護岸などの人工物が少ない川に限られた。
 千葉晋東京農大教授(生態学)は「新種の分布は河川の豊かさや健全性が関係している可能性がある」と発見の意義を強調。森は海の恋人副理事長の畠山信さん(41)は「気仙沼の自然にはまだまだ見つかっていない良さや奥深さがある。今後も調査を続け、次世代に引き継ぎたい」と話した。


桜しょんぼり冬景色 仙台で積雪5センチ 4月は21年ぶり
 発達した低気圧の影響で、県内は10日夜から11日朝にかけて雪が降り続いた。仙台の最大積雪量は5センチを記録。4月に仙台で5センチ以上の積雪を観測するのは1998年以来、21年ぶりとなった。
 仙台管区気象台によると、11日午前8時までの県内各地の最大積雪量は栗原市駒ノ湯44センチ、仙台市青葉区新川15センチ、大崎市古川と石巻が各7センチなど。日中の気温も亘理の10.2度が最高で、3月中旬並みの冷え込みとなった。
 仙台市内では桜の花や枝に雪が積もり、通行人が珍しそうに眺めていた。雪が原因とみられるスリップ事故も起き、県警によると、10日午後6時から11日午前8時にかけて23件発生した。
 管区気象台によると、12日の県内は晴れ、昼前から夕方は曇りとなる見込み。予想最高気温は仙台、石巻、大崎市古川ともに13度。


WTO逆転敗訴 安全性を立証しようとの日本政府の狙い裏目に
 世界貿易機関(WTO)の紛争を処理する上級委員会は11日(日本時間12日未明)、韓国が東京電力福島第1原発事故後に福島など8県産の水産物の輸入を全面禁止しているのはWTO協定のルールに違反するとした1審の判断を覆し、日本は逆転敗訴した。勝訴をテコに輸出拡大を図ろうとしていた日本政府への打撃は大きい。一方、韓国は禁輸を継続する方針を示した。
 河野太郎外相は12日、「主張が認められなかったことは誠に遺憾だ」との談話を発表。さらに「韓国に対して規制全廃を求める立場に変わりはない」と2国間協議を呼び掛ける考えを示した。
 吉川貴盛農相は12日の記者会見で「復興に向けて努力してきた被災地を思うと誠に遺憾」と述べた。そのうえで「日本の食品の安全性を否定したものではない」と強調した。
 菅義偉官房長官は12日午前の記者会見で、「日本産食品は科学的に安全との1審の事実認定が維持されている」としたうえで「敗訴したとの指摘は当たらない」と語った。
 一方、韓国外務省は12日、「現行輸入規制措置は維持され、日本の8県全ての水産物に対する輸入禁止措置は継続される」との政府見解を発表した。
 1審の紛争処理小委員会(パネル)は昨年2月、韓国による輸入規制は「差別的」かつ「必要以上に貿易制限的」でWTOルールに違反するとした日本の主張をおおむね認め、韓国に是正を勧告していた。これに対し、上級委は「パネルは製品サンプル中の(放射性物質の)実測値のみに基づいて安全性を調査している」として議論の過程に問題があったとの見解を示した。さらに「WTOでは食品の安全性について科学的証拠が不十分な場合、暫定的に規制を認めている」との韓国の主張に対し、日本は反論しなかったとも指摘した。
 WTOの紛争処理手続きは2審制。上級委は最終審に当たる。30日以内にWTOの全加盟国会合で採択され確定する。
 韓国は2013年、東電の汚染水流出問題をきっかけに規制を強化。青森、岩手、宮城、福島、茨城、栃木、群馬、千葉の8県産の水産物の禁輸対象を一部から全てに拡大した。日本は「科学的根拠がない」と15年にWTOに提訴。日本が1審で勝訴した後、韓国は昨年4月に上訴していた。日本はWTOを通じて安全性を立証しようとしたが、裏目に出た形だ。
 原発事故後、一時は54カ国・地域が日本産食品の輸入を規制した。現在も23カ国・地域で続いている。【加藤明子、ソウル堀山明子】


WTO、日本が韓国に逆転敗訴 原発事故で8県水産物規制
 【ジュネーブ共同】世界貿易機関(WTO)の紛争処理の「二審」に当たる上級委員会は11日、韓国による福島など8県産の水産物輸入禁止措置を不当とした「一審」の紛争処理小委員会(パネル)の判断を破棄した。日本は逆転敗訴となった。 
 上級委は、パネルの判断はWTOの検疫関連協定の解釈に誤りがあると指摘。韓国の措置について「必要以上に貿易制限的」としたり、日本を不公正に差別したりしたものとはいえないとした。
 また、韓国政府が消費者保護のためにどのような措置を取れば適切かは判断できないとし、食品で許容できる放射線レベルなど安全性の問題でも見解を示さないとした。


原子力団体サイト「炎上」 命名や絵柄「ふざけすぎ」
 原子力関連企業などでつくる日本原子力産業協会が12日までに、次世代層向けとしてウェブサイト「あつまれ!げんしりょくむら」を開設し、ツイッターなどに「ふざけすぎ」「原発事故から数年しかたっていないのに」との批判が相次いで、炎上状態となっている。
 協会担当者は「さまざまな意見が寄せられていることは把握している」とし、サイト開設の狙いを「逆境の中でも原子力に関わる若手を応援し、関心ある学生の疑問に答えていきたい」と話す。
 開設は8日。ホーム画面いっぱいに戦国武将や妖怪、ピエロのような大勢のキャラクターを、コミカルなタッチで掲載。


ブラックホール初撮影 結実した科学の国際協力
 間接的にしか存在が確認されていなかったブラックホールの姿が、目に見える画像として初めて撮影されたことを喜びたい。
 国際共同研究チームが、世界各地の電波望遠鏡をつなぎ、月面上のテニスボールを見分けるほどの解像度を実現した成果だ。宇宙観測の新時代が幕を開けたと言える。
 ブラックホールの存在は約100年前、アインシュタインの一般相対性理論に基づき予言されていた。しかし、強大な重力を持ち、光すら脱出できない暗黒の天体のため、視覚的に捉えることができなかった。
 相対性理論の更なる検証や銀河の形成過程解明など、宇宙の謎に迫る知見が得られることを期待したい。
 撮影されたのは、地球から約5500万光年離れた銀河「M87」の中心部にある巨大ブラックホールだ。
 研究チームは、南米チリの「アルマ」や南極など世界6カ所の電波望遠鏡の観測データを解析し、リング状のガスの輝きの中に「黒い穴」が開いている姿を描き出した。ブラックホールから光すら抜け出せなくなる境界は「事象の地平面」と呼ばれ、この穴の内側にあるという。
 研究チームには、日米欧をはじめ中国や台湾など17カ国・地域から200人以上が参加する。観測成功の最大のポイントは、地球規模で望遠鏡を連携させたことだ。国境を越えた協力が結実した偉業で、発表が日米の他、中国や台湾でも同時に行われたことがそれを象徴している。
 画像を鮮明にするデータ処理技術を開発するなど、日本の研究者たちの貢献もたたえたい。
 より遠方のブラックホールが撮影できれば、ブラックホールの進化の過程が追跡可能となる。宇宙に電波望遠鏡を打ち上げて地上と連携すれば、解像度が更に高まる。今後の観測の進展が楽しみだ。
 ブラックホール研究が、日常生活に直接役立つわけではない。だが、「宇宙とは何か」という根源的な問いかけに応え、人類の「知の地平」を広げる試みを大切にしたい。
 米中露を中心に、宇宙の軍事利用競争が進む。世界の研究者たちが国境の壁を越えて手を携え、国際協力で成果を出した意義は大きい。
 若者が科学に興味を持つ、新たなきっかけにもなるはずだ。


ブラックホール/宇宙の謎に一歩近づいた
 炎のようなリングに包まれた漆黒の穴は、宇宙の摂理の深遠さを思わせる。
 非常に強い重力を持ち、光さえ吸い込む天体である「ブラックホール」の撮影に、日米欧などの国際チームが世界で初めて成功し画像を公開した。
 100年以上も前に物理学者アインシュタインが予言し、存在自体は明らかになっていたが、観測されたのは初めてだ。ノーベル賞級の成果との呼び声も高く、学界に与えたインパクトは大きい。また一歩、人類は宇宙の謎に迫った。
 観測されたブラックホールはおとめ座のM87銀河の中心にある。地球から約5500万光年も離れており、通常の電波望遠鏡では見えない。
 そこで欧米、南極、ハワイと世界6カ所の電波望遠鏡を組み合わせ、直径1万キロと地球規模のアンテナを持つ望遠鏡に匹敵する観測データを集めることにした。チームは総勢200人を超し、文字通り世界の才知の結集といえる。
 画像中央の黒い穴がブラックホールだ。周囲の時空間が大きな重力でゆがみ、吸い込まれたガスやちりが激しく加熱されてリング状に光を放っている。
 鮮明な画像が得られたのは、多くの日本人研究者の努力による。統計学を生かして望遠鏡の死角に当たる部分のデータを推定したほか、データの伝送システムにも技術を提供した。
 宇宙研究と言えば「はやぶさ2」のようなロケットに目が行きがちだが、地道な基礎分野でも日本人が世界的な研究に貢献できたことを喜びたい。
 一方で、謎も残された。
 今回のブラックホールでは以前に、「ジェット」と呼ばれる高速・高温のガス噴出が観測されている。あらゆる物質を吸い込む一方でなぜガスを噴き出すかは、宇宙物理学で最大の疑問の一つだ。しかし今回の画像では、ジェットの存在が確認できなかった。
 ブラックホールはほかにも未解明の点が多い。研究が進めば星や銀河ができる過程が分かり、宇宙の歴史にも迫れると期待されている。
 画像を緻密に分析するとともに、さらに観測を続け、新たな発見に結びつけてほしい。


ブラックホール  宇宙の解明へ姿見せた
 光さえ逃れられない「黒い穴」の姿を、人類は初めて目にすることができた。
 偉業に違いない。得られた画像が示すスケールの大きさに、畏れを抱く人もいるはずだ。
 地球から遠く離れた銀河の中心にある巨大なブラックホールの撮影に、日本などの国際研究チームが初めて成功したという。
 周りを取り巻くガスから発する光の中心に、輪郭がくっきりと写っている。
 ブラックホールは、100年以上前にアインシュタインの一般相対性理論をもとに、存在が予言されていた。
 これまで、吸い込まれていくガスなどから出るエックス線を観測した例はあるが、画像として捉えられたことはない。
 撮影によって、目に見えるかたちで、その存在が証明されたといってよいだろう。
 あれほど重いものが、一体どうやってできたのか。周辺の高温ガスは、星の形成にどう影響したのか。まだまだ、分からないことだらけである。
 ガスを吸い込む様子を詳しく観測できれば、重力の極めて強い場所で物質がどう動くか知ることにつながり、ビッグバンの前に超高密度で極小だったとされる初期の宇宙の様子もうかがえる。
 すると、星や銀河が出来上がる過程、つまりは宇宙の歴史が分かるそうだ。今回の快挙を、多くの謎の解明に向けた第一歩としてほしい。
 撮影されたのは、地球から約5500万光年も離れているおとめ座M87銀河の中心にあるブラックホールである。どのような方法で、姿を捉えたのか。
 見える光より波長が長く、途中にある障害物の影響を受けにくい電波を、データとして、なるべく多く集めなければならない。
 そこで、米国、欧州、南米、南極など世界6カ所の望遠鏡を組み合わせ、地球サイズの仮想的な望遠鏡をつくった。
 これは「超長基線電波干渉計(VLBI)」方式と呼ばれる。
 日本の国立天文台水沢VLBI観測所(岩手)や東北大、広島大の関係者に加えて、欧米などから200人を超える研究者が参加している。
 宇宙の研究においては、商業や軍事に利用するため、各国が覇を競う傾向もみられる。今回の初撮影は、研究者らによる国際協力の結果、得られた成果である。この点も、高く評価しておきたい。


イスラエル選挙 和平の枠組みを壊すな
 イスラエル総選挙は右派勢力が過半数を占め、ネタニヤフ首相が続投する見通しとなった。
 ネタニヤフ氏はトランプ米大統領の強力な後押しを受け、対パレスチナ強硬策を取ってきた。
 選挙戦最終盤には、ヨルダン川西岸のユダヤ人入植地を併合する考えも表明した。
 占領地に入植地を建設すること自体が国際法違反とされる。それらを併合するとなれば、パレスチナ、アラブ諸国の反発は必至だ。
 イスラエルとパレスチナの2国家共存を目指す和平の枠組みは行き詰まりの状態にある。これが完全に崩壊しかねない。
 この地域が一段と不安定になれば、影響は中東全域に及ぶ。ネタニヤフ氏は強硬策でパレスチナや周辺国と対峙(たいじ)するのではなく、和平の枠組みに戻るべきだ。
 ネタニヤフ政権は連続10年、通算13年に及び、続投すれば7月にも建国以来最長の政権となる。
 ネタニヤフ氏は検察から収賄罪などで起訴する方針を示され、同氏率いる右派「リクード」は苦戦が予想された。にもかかわらず国会120議席のうち35議席と、前回総選挙を上回る支持を集めた。
 ガンツ元軍参謀総長の中道政党連合「青と白」も躍進したが、同数の35議席にとどまった。
 勝因には、ネタニヤフ氏の盟友であるトランプ氏の存在が指摘される。トランプ氏は3宗教の聖地であるエルサレムをイスラエルの首都と認定し、米国大使館を移転させた。
 選挙戦中にも、シリアから奪ったゴラン高原についてイスラエルの主権を承認し、イスラエルと敵対するイランの革命防衛隊をテロ組織に指定した。右派の票を固め、情勢に影響した可能性がある。
 気がかりなのは米国が近く公表する新中東和平案である。イスラエル寄りの内容となるのは間違いなく、新たな火種となりそうだ。
 米国は本来、中立的な仲介役であるべきだ。トランプ氏はネタニヤフ氏に肩入れするのではなく、自制を促さなければならない。
 今回の選挙で1993年のオスロ合意を主導し、2国家共存による和平合意を目指してきた労働党はわずか6議席と落ち込んだ。
 イスラエル全体が右傾化を強める中、パレスチナ自治区では武力による抑圧、人権侵害が続く。ガザでは占領への抗議デモにイスラエル軍が発砲し、この1年だけで200人以上が死亡した。
 日本を含む国際社会もこれまで以上に関与を強める必要がある。


安倍政権マッ青 最高機密詰まる墜落F35Aで日米中ロ争奪戦
 青森県沖で墜落した空自のF35A戦闘機の機体回収の行方に対し、世界の軍関係者の注目が集まっている。
 回収作業は11日も、日米で捜索が続けられた。日米の航空機や艦船に加え、米軍は3000キロも離れたグアムから大型爆撃機B52も投入する異例の事態となっている。現在のところ、墜落したとみられる海域で破片が見つかっただけ。大部分の機体や操縦士は見つかっていない。
 日米がこれだけ大掛かりな回収作業を行っているのにはワケがある。最先端の軍事技術が使われているというステルス戦闘機だけに、墜落機が中国やロシアなどの他国に回収されたら大変な事態になるからだ。
 例えば、F35は秘密裏に敵の情報を集め、後方の航空機や艦船などに情報を送る役割を担っている。ネットワークの要である搭載ソフトは最高レベルの機密事項だ。
「搭載しているソフトは衝撃を受けると消滅するように対策がされていますが、問題はハードです。ステルス性は形状と素材が重要で、機体の一部でも分析されると使われている電波吸収材も明らかになってしまう。F35と同じ性能を持つ新たなステルス戦闘機が開発される恐れが出てくるのです」(軍事ジャーナリスト・世良光弘氏)
 米国には苦い経験がある。1999年、コソボ紛争で米国のステルス機F117が撃墜された。その時の残骸を入手した中国が新型ステルス戦闘機の開発を加速させたといわれているのだ。
「厄介なのがF35を掌握できるレーダーが開発されることです。F35のステルス性に疑問符がつけば、現在、米国が進める採用拡大にブレーキがかかるでしょう。場合によっては、開発をやり直す事態になりかねません」(世良光弘氏)
 F35は現在、日本を含む各国で390機以上が運用され、年末には500機になる見込みだ。それがパーになりかねないのだから、米国がカンカンになるのも無理はない。安倍政権がマッ青になっているワケだ。
 墜落機が消息を絶ったのはEEZ(排他的経済水域)だが、時間が経てば、機体の一部が公海にまで漂流しかねない。中国だけじゃなく、ロシアの原子力潜水艦も現場に向かっているはずだ。
 自衛隊の山崎幸二統合幕僚長は、11日の会見で、周辺国が機体の一部を収集する懸念について「しっかり監視していきたいが、公海上は手は出せない」と語った。機密が詰まったF35の機体をめぐって、日米中ロの“争奪戦”になってきた。


お騒がせ英議会…EU離脱延期決まった途端11日間の休暇入り
 欧州連合(EU)離脱でお騒がせの英国議会が11日、イースター(復活祭)に合わせた11日間の休会期間に入り、EU各国だけでなく英国民までア然とさせている。
 離脱期限を10月末まで再延期すると決めたEUのトゥスク大統領が同日未明、記者会見で「英国はこの時間を無駄にしないでほしい」と呼び掛けた直後、英下院のアンドレア・レッドソム院内総務が「皆さん、くつろいだ休暇を。ハッピー・イースター」と休暇入りを宣言。
 これにはツイッターで「トゥスク大統領の発言から数時間しか経っていないのに」と驚く声や「危機のさなかに、恥を知れ」などと怒りの声が上がっている。


国民健康保険料が大幅値上げ、年収400万円で年間10万円増額のケースも! 安倍政権は“人でなし”政権だ
「安倍晋三首相は増税によって、景気を悪化させようと決心しているように見える」──消費税の10パーセントへの引き上げまで半年を切ったなか、米経済紙のウォール・ストリート・ジャーナルが5日、こんな社説を掲載し、話題を呼んでいる。日銀短観をはじめとして経済指標がさえない内容であるのに増税を実施するのは「自傷行為になるだろう」と言うのである。
 それでなくても統計不正によって“アベノミクス偽装”がおこなわれていたことが発覚し、景気判断も信用に値するのかと不信感が高まっているというのに、何事もなかったかのように消費増税に踏み切るというのはあり得ない。
 しかも、今年以降、わたしたちの生活を直撃するのは、消費増税だけではない。国民健康保険の保険料が大幅に値上がりするというのだ。
 安倍政権は2018年4月から、市町村が担当していた国保の財政運営を都道府県に移した。国は“財政基盤を拡大することで国保財政を安定化させる”などと説明するが、実際には、これまで市町村が保険料を抑えるためにおこなってきた国保会計への公費の繰り入れをやめさせ、都道府県の算定する「標準保険料率」に合わせることを求めるものだ。
 国はこの変更で国保料が値上がりした市町村は全体の23パーセントだと言うが、しかし、国保の加入者の多い都市圏では値上がりした地域が続出。たとえば、「給与年収400万円・30代の夫と専業主婦、子2人の4人家族」の場合、東京都は51市町区村が値上げとなり、10市村が据え置き、値下げとなったのは千代田区のみ。しかも、江戸川区は年1万2300円の値上げで国保料は43万円に達し、21の区で年6800〜8600円増となり、国保料は42万円を超えたという。また、「年収240万円・非正規雇用の単身者」の場合も、東京都では72.6パーセントが値上げされている(しんぶん赤旗2月24日)。
 しかも、話はこれで終わりではない。この各都道府県の「標準保険料率」をもとに共産党が独自試算したところ、2019年度以降、市区町村が「標準保険料率」通りに国保料(税)を改定した場合、全国の約8割の自治体で平均4万9000円も値上げになることがわかったというのだ。
 この試算によると、たとえば東京都新宿区で「給与年収400万円・4人家族(30歳代の夫婦+子2人)」の場合、「2018年度の実際の国保料の額」は42万6200円だが、「2019年度の市町村標準保険料率で計算した国保料の額」(以下、2019年標準料試算)はなんと52万4700円。その差は9万8500円にもおよぶ。大阪市の場合も41万9500円(2018年度)が、2019年標準料試算では45万9900円となり、4万400円も高くなる。
 そもそも、国保の加入者は高齢者や非正規雇用の若者といった低所得者が多い。だが、「給与年収240万円・単身者(20歳代)」で新宿区の場合、試算では2018年度が16万2600円であるのに対し、2019年標準料試算では20万400円に跳ね上がる。こうした値上がりは名古屋市(16万9600円→17万6500円)、大阪市(20万2200円→21万2400円)や京都市(17万7200円→19万1800円)、福岡市(18万4900円→19万7600円)も同様だ。
 また、「年金収入280万円・高齢夫婦世帯(夫230万円・妻50万円、ともに65〜74歳)」で新宿区の場合は15万5000円→19万800円で3万5800円の値上がりで、名古屋市でも12万9000円→14万2300円、大阪市で16万6600円→18万2300円、京都市15万1100円→16万5000円、福岡市15万3400円→16万5400円となっている。
初診料や往診料など医療費が値上げラッシュ、安倍政権は「人でなし」政権
 高齢者や若者の貧困が深刻な社会問題になっているというのに、これほど大幅に値上がりするようなことがあれば、それは命にかかわる問題となるのは必至だ。一応、「標準保険料率」の活用は都道府県の判断にかかわり、市区町村も独自に負担抑制などを維持することも可能な状態ではあるが、7日の41同府県議選・17政令市議選で自民党が2015年を上回る議席を獲得した結果を見ると、都道府県や市区町村が国の圧力を撥ねつけるようなことができるのか、疑問だ。むしろ、安倍政権の徹底した「弱者切り捨て政策」を考えれば、数年のあいだにこうした試算のように大幅な値上げが起こる可能性のほうが高いだろう。
 いや、現実にこの4月からは、すでに生活に追い打ちをかけるような「値上げラッシュ」が起こっている。
 この問題を取り上げた「女性自身」(光文社)4月3日号によれば、「一部医療機関の初診料が800円値上げ(医療費3割負担の人は240円、1割負担の人は80円の値上げ)」や「一部在宅医療の往診費用が月2000〜4000円値上げ(うち1〜3割が患者負担)」、「40歳以上の介護保険料の負担増(65歳以上・大阪市の場合、月1000円以上の値上げ)」などがこの4月からはじまっている。そして、8月からは高額療養費制度も70歳以上を対象に、「年収約156〜370万円の世帯では外来費用は1人当たり支払い上限が1万4000円までだったのが、1万8000円に引き上げ」に。さらに、「年収370万円以上の世帯では1カ月の総医療費の上限額が約8万円だったのが、収入によって段階的に引き上げられ、最大で約25万円以上」となる。 
 こうした医療や介護といった命や生活の質にかかわる、けっして削れない分野で軒並み値上げした挙げ句、追い打ちをかけるように10月からは消費増税……。格差・貧困の拡大が叫ばれるなかで、法人税を引き下げる一方、低所得者ほど負担が大きい逆進性の高い消費税を増税しようという安倍政権の弱者に対する鬼畜ぶりはどうだ。成果などまるでない口だけの「アベノミクス」の幻想に惑わされず、統一地方選後半や参院選では投票によって、この「人でなし政権」にNOを叩きつけるほかないだろう。


忖度道路めぐり安倍首相の直接指示を証明する新事実が! 面会した議員が「総理から早期建設を、とのお言葉」
「私が忖度した」と安倍首相と麻生太郎財務相の地元への利益誘導を認めた塚田一郎国交副大臣につづき、「復興以上に大事なのは議員」と発言した桜田義孝五輪相と、安倍政権の「辞任ドミノ」が起きている。
 あまりにも当たり前すぎるだろう。桜田五輪相については大臣就任以前から「(慰安婦は)職業としての娼婦、ビジネスだ」などと堂々発言した人物であり、大臣としての資質などまるでゼロのネトウヨ議員でしかない。それを総裁選で安倍首相のバックアップに回った二階派への論功行賞人事で大臣に抜擢したのだ。安倍首相は「さまざまな批判があることも真摯に受け止めなければならない」などと耳タコフレーズを口にしているが、反省などまったくしていないのは明らかだ。きっといつものごとく、適当にいなしておけば、そのうち話題が消え去ってしまうだろうとタカをくくっているのだろう。
 しかし、もうひとつの問題、「安倍案件」として浮上した忖度道路問題に関しては、そのまま収束なんていうことは絶対にありえない。ここにきて、安倍首相自身が直接指示していた、という証言者までが出てきたからだ。
 それは、吉田博美・自民党参院幹事長が塚田国交副大臣に対して「塚田、わかってる? これは総理の地元と副総理の地元の事業なんだよ」「俺が何で来たかわかるか」と迫って忖度を引き出した際、その場に同席していた福岡県選出の大家敏志・参院議員だ。
 大家議員は昨年10月25日、やはり吉田自民参院幹事長とともに安倍首相と首相官邸で面会。いま「忖度道路」と呼ばれている「下関北九州道路」について陳情をおこなったことを自身のFacebookおよびブログに、こう記述していた。
〈山口県下関市のご出身である安倍総理からは「早期建設に向けた活動をしっかりと取り組むように」とお言葉を頂きました。〉
 この安倍首相の発言は、当時の西日本新聞朝刊にも記載されており、本サイトはそのことをいち早く指摘していたが、当事者である大家議員が自分のメディアで当時、そのことを開陳していたのだ。
 これは、安倍首相が陳情どころか「直接指示」していたという事実が確定的になったということだろう。
 しかも、大家議員は昨年12月9日にも、重大発言をしていることが判明した。北九州市でおこなわれた講演のなかで「総理と副総理の地元なので、2人がやるとぐちゃぐちゃ言われるから、参議院の吉田博美幹事長を引っ張り出した」と明言していたのだ。実際、この発言の約10日後の12月20日に大家・吉田両氏は塚田国交副大臣と面会していたわけで、これは、表立って動けない安倍・麻生の名代として吉田氏が圧力をかけていたことを認める発言と言っていいだろう。
 いや、安倍首相の指示は、今回、これらの事実が明らかになる以前からはっきりしている。4日の参院決算委員会で指摘されたように、安倍首相は下関や北九州にゆかりのある自民・公明党の国会議員有志によって結成された「関門会」のメンバーとして、2016年3月31日付けの石井啓一国交相に「下関北九州道路の早期実現に向けての要望書」を提出しているのだ。要望書の提出者欄にしっかりと〈安倍晋三〉と名前が記載されていた。
 さらに、この要望書には〈去る二月二十四日、安倍総理を囲み懇談会を開催させていただいたところ、その際、「第二関門橋」の早期建設促進の件が話題となり、「関門会」の総意として要請活動を行うこととなった〉と、安倍首相を囲んだ会で、要請活動が決まったことが明記されていたのだ。
直接指示の証拠がこれだけ出揃っても、本格追及できないマスコミ
 こんなあからさまな「総理案件」の要望書が提出されて、石井国交相が無視したとは考えられるはずがない。
 事実、塚田国交副大臣の発言どおり、実際に国直轄の調査計画に引き上げられ、先月29日には今年度から調査費は国が全額負担することが公表され、4000万円を計上。そして、国直轄で調査をおこなう道路の候補は全国で108路線もありながら、今年度に事業として予算を認められたのは下関北九州道路のみだったことも、池田豊人・国交省道路局長の答弁によってあきらかになっている。
 そこに加えて、今回の大家議員のブログやFacebookと発言である。もはや言い逃れできるような状況ではないはずだが、安倍首相は相変わらず「知らぬ存ぜぬ」をつらぬき、きょうおこなわれた参院本会議でも、「そもそも内閣総理大臣は要望や陳情をおこなう立場にはなく、また、石井国土交通大臣も『総理から指示があったとはまったく思っていない』と答弁しており、私が国交省の判断に影響を与えるようなことはなかったと承知しております。そのため私の指示で新たな調査をおこなうことは考えておりません」と強弁している。
 身内の「石井国交相が指示はなかったと言っている」などと言ってもなんの証拠にもならないのに、たったそれだけで「新たな調査はしない」と決定してしまう──。森友・加計問題をはじめとする「忖度」案件と同様、こうして疑惑の目を潰してしまおうとしているのだ。
 しかも、信じられないのが、これだけの証拠がそろいながら、まだ本格追及の姿勢を見せないマスコミだ。いったいどこまで、この政権の腐敗と不正を放置するつもりなのか。これでは、不正をやりたい放題の独裁国家と変わりがないだろう。


川口市の小学校、学校ぐるみで“クルド人少女のイジメ事件”隠し
織田朝日
 3月22日、埼玉県川口市にある芝中央小学校でも卒業式が行われた。足取りは重く、それでも一歩、一歩、学校へ向かう少女の心境はいったい、いかほどであったであろうか。
 少女はトルコ国籍クルド人である。両親とともに2歳で来日した彼女に、トルコの記憶は何もない。難民申請中である家族は入管の厳しい管理下に置かれ、あらゆる自由を制限されながら生活している。日本人の子供たちと見た目が違うため、学校では辛いことも多々あった。
 それでも少女はしっかり勉強し、この国で生き、弁護士の夢を叶えようと日々努力していた。この家族と筆者は10年以上の付き合いがあり、少女の成長をずっと見てきた。少女の苦労を知っているがゆえに、今回のイジメ事件は心がえぐられる思いであった。
以前の校長は、少女をイジメから守ってくれていたが……
 少女が6年生に上がった去年の4月、新しく鈴木彰典校長が就任した。ここからが不幸の幕開けとなる。以前の校長は、子供好きで誰にでも平等に接する人物であると当時の関係者は語る。人権意識の高い校長は、少女のことも常にイジメから守ってくれていた。
 しかし4月に新しい校長が就任してから事態は一変した。5月、数人の女子にクルド人少女がトイレに閉じ込められるという事件が起きた。のちの筆者の質問で、担任は「1人しかやっていない」と発言したが、事実究明をしていくうちに1人がドアを蹴飛ばし、3人が上からのぞく、残りは少女を罵倒したり、はやし立てたりしたという事実がわかった。証言の違いを追及すると、担任は口を閉ざしてしまうだけであった。
倒されて足を怪我したうえ、さらに蹴りを入れられる
 これだけでもあってはならない恐ろしい出来事だが、少女の不幸はまだまだ終わらなかった。辛いことはあってもなんとか学校に通い続けた。しかし今年の1月29日、徹底的に少女を追い詰める事件が起きた。
 体育の授業で男女混合のサッカーが行われた。少女は、A君が自分のことを「あいつは邪魔」と言うのを聞いた。次の瞬間、少女はA君に突き飛ばされ、転んでしまった。その際、足を怪我して、痛みに少女は泣き続けた。
 それに対しB君が、少女にサッカーを続行するよう指示した。少女は泣きながら「できない」と意思表示をしたが、聞き入れてもらえず無理やりサッカーをやらされた。当然、戦力にはならなかった。
 次の授業のために少女は教室に戻ったが、自分の机といすが誰かによって倒されていた。自分で直してからいすに座り、痛みと悲しさのあまり机に顔をうずめ泣き続けた。
 すると突然、何者かにいすを後ろに引っ張られ、少女は床に倒れ込んでしまった。やったのはB君であった。B君はサッカーの試合が散々だったのを逆恨みして、少女の背中を何度も蹴りまくった。泣いて嫌がる少女に対し、クラスメートが傍観しているなか、蹴りは容赦なく襲い続ける。
 中にはB君に、「お前の足が腐るから(蹴るの)やめろよー」と言う生徒さえいた。
教頭は「心が弱い」と、少女にも非があるかのような発言
 次の日、少女は病院で治療を受けた。その後に少女の母、従兄弟の妻(日本人)、少女の3人で学校に向かった。家族の苦情に対し岡和香子教頭は「(少女は)心が弱いから……」と、少女にもまるで非があるような発言をしたそうだ。
 筆者の質問に対し、教頭は「弱いなんて言っていない」と否定。何度も追及していくと「そもそも(少女の)母親には一切、会っていない」と答えた。
 しかし、間違いなく会っているという家族の証言により、再び「なぜ母親と会っていたのに会っていないと嘘を言ったのか」と質問した。教頭は、今度は「母親と会っていないなんて言っていない」と答えた。何故、証言がこうもコロコロ変わるのだろうか、学校の闇を感じる。
 A君の件に限っては、少女は養護教員に事情を訴えたが、それが職員たちに共有することなく終わり、「ただぶつかっただけ」という判断で終わっていた。
学校の教員たちは、誰一人として少女の側に立たなかった
 暴力事件のショック、そして学校側の不信感から、少女は登校拒否になってしまった。勉強がしたい、それでも学校に行くことは怖くてできない。なぜイジメをした側が、何事もなく毎日、学校に通い、自分は行くことができないのか? 少女の苦しみは募るばかりだった。
 また、この問題に関係ないPTAや「通訳」と称したほかのクルド人までが家に入り込んできた。その誰もが加害者側をかばう無神経さに、少女の嫌悪感は増す一方だった。
 支援者たちは、学校に何度も卒業式までの解決と、部外者の介入の停止を求めたが、学校の教員たちは誰一人として少女の気持ちを考えて行動するものはいなかった。たまに担任が卒業式の説明に来たが、まるで少女のせいで問題が解決しないとでも言うような態度に、更に傷つけられた。学校に少女を本気で呼び戻そうとする教員はいないようだった。
 教科書を取りに行くため、久しぶりに学校に顔を出せば、隣のクラスの子供にまで陰口を言われる始末だった。状況は良くならないどころか、目に見えて悪化の一途を辿り続ける。  そんな少女も、どうしても卒業式だけは参加したかった。1年から、辛い事があってもずっと頑張ってきた。自分がこの国で生きるために、家族の為に、そして自分の夢を叶えるために。この決心にいったい、どれだけ勇気が必要だっただろうか。決して簡単なことではない。
勇気をふりしぼって参加した卒業式で、再びイジメが……
 いよいよ卒業式。少女は母親と、心配で付き添いに来た支援者とともに学校へ向かった。他の生徒と違い、少女1人だけ図工室に通され、式開始まで待たされた。図工室には少女が学校に残していた勉強道具一式がまとめられて置いてあった。こんなやり方しか思いつかなかったのだろうか、学校側の対応に対して疑問がよぎる。
 いよいよ式が始まるので日本語教師が少女を迎えにきた。不安がる少女に 「私がついているから大丈夫」 と何度も繰り返す。それに対し筆者ら支援者は 「どうか彼女をお願いします!」 と何度も頭を下げた。
 別の入り口を案内され体育館へと支援者たちは入った。そこは、やはり何か異様で特殊な雰囲気が感じられた。ネットに出ている支援者の顔写真を、まるで卒業式をぶち壊す指名手配者のようにスマホで確認している保護者たち。ジロジロとしつこいほどに好奇の目で見てくる、卒業生の姉らしき人物たち。この薄気味悪い雰囲気は終わりまで続いた。
 ただひたすら「何ごともありませんように」という願いもむなしく、再び事件は起きてしまった。生徒たちが体育館へ向かう途中、1人の男児が少女の容姿と服装を大声でバカにしたのだ。最後までこの仕打ちはいったい何なのだろうか。図工室に戻った少女は母親の腕にしがみつき、泣き続けた。
「私は中立」と言いながら、加害者の側に立つ校長
 支援者は日本語教師に事情の説明を求めると「男児は少女に何か言っていたが、ぼそぼそと言っていたので何を言っていたのかわからない」と答えた。しかし教師は「私がついているから大丈夫」と言っていたのだ。この無責任ぶりはいったいなんなのだろうか。
 校長を呼び、ただちに男児に謝ってもらうよう求めた。しかし「全員の写真撮影が先だ。順番が崩れる」と、少女の件を後回しにした。「なぜ、被害者の側に立ってくれないのか」という支援者に対し「私は中立です」と校長はきっぱり答えた。
 その後、校長が少女と母親に「男児とその母親が校長室へ待っているので、そこで話し合ってください」と言ってきた。
 校長室で両者が顔を合わせても当然「言った」「言わない」という争いとなる。それを校長は仲裁に入る訳でもなく、少女に「(男児は)君のことを言ったのではないんだよ」と男児の味方をした。
「卒業式だから……終わりだから、もういいです」
 男児はなぜか話し合いの場で泣いていて、少女に「お前のせいだ、殺すぞ」と言ったり、机を蹴ったりする場面もあった。それでも校長は男児を叱ることもなく「もう卒業式なんだからさ、どうしたいの?」と、少女に何度も詰め寄った。
 相手の母親は「そっちのせいで卒業式を台なしにされた」と怒りをぶつけてきた。この場の雰囲気に耐えられなくなった少女は 「卒業式だから……終わりだから、もういいです」
 と言わざるを得なくなり、泣きながら学校を飛び出した。そこへ声をかける先生は一人もいなかった。せっかく勇気をだして卒業式に参加したのに。その夜、少女は37.8℃の熱をだしてしまった。
少女に“お守り”と持たせておいた小型カメラにイジメの証拠が
 後日、川口市教育委員会に支援者が電話したところ、校長から卒業式の件は「少女の勘違い」という報告があったというのだ。少女は校長たちの圧力で「もういいです」と言わされたが、男児の言い分についてはまったく認めていない。なぜそこまで少女に対してひどいことができるのか。少女が外国人だからなのだろうか。
 しかし、支援者が卒業式の日に「お守り」と称して少女のポケットに小型のカメラを入れていた。その動画を後日、証拠として校長に突きつけた。日本語教師は以前「ぼそぼそと言っていて聞こえなかった」と言っていたが、その動画を確認すると、男児は誰にでも聞こえるような大声で少女の悪口を言っていた。
 あるクラスメートからも「先生のそばで、大きな声で言っていた」という証言を得ることもできた。日本語教師もまた、少女を裏切ったことになる。  ここまで記事を読んで、いったいどれだけの大人たちがウソをついたのか、おわかりいただけるだろうか。本来、学校とは子供に「ウソはいけないと」教える存在なのではないのだろうか。どれだけ多くの教師をはじめ大人たちが、少女をよってたかって傷つけたのか。
 少女の件は、まだ何ひとつとして解決していない。被害者の声を黙殺するこの学校のやり方を見過ごしては、地獄を味わう子供は後を絶たなくなる。