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Rui Hachimura, le premier véritable porte-drapeau japonais en NBA : c’est un pays tout entier que Rui fait rêver, à lui de jouer
Par Nathan Grenouilleau
Le 20 juin 2019 restera à jamais gravé dans l’histoire du basket japonais. En étant sélectionné par les Wizards en 9ème position, Rui Hachimura est tout simplement le premier joueur né en terres nippones à avoir été drafté en NBA. C’est un sacré exploit, et c’est désormais un pays tout entier qui est prêt à pousser derrière son nouveau porte-drapeau préféré. Il aura une immense pression, mais Rui a les épaules suffisamment larges pour rendre fier tout le Japon.
Entendre son nom le soir de la Draft, venir serrer la main d’Adam Silver et porter une jolie casquette aux couleurs de sa nouvelle franchise, c’est toujours une immense fierté pour n’importe quel joueur de basket. Mais parfois, c’est tout un pays qui se met à rêver grâce à tout cela. Rui Hachimura en est sûrement l’un des plus beaux exemples. En effet, le natif de Toyama portera désormais à jamais l’étiquette du premier joueur japonais à avoir été drafté en NBA. Bon, dit de cette manière, ça ne fait pas lever les foules, mais il faut bien se rendre compte que l’ancien coéquipier de Killian Tillie à Gonzaga est peut-être la clef qui pourrait enfin faire décoller le basket au pays du Soleil-Levant. Bah ouais, parce le judo et le sumo c’est bien mignon, mais la balle orange n’est pas vraiment à la fête au Japon. C’est bien simple, avant jeudi soir, il n’y avait eu que deux Japonais qui avaient eu la chance de fouler les parquets de la Grande Ligue, et on ne peut pas vraiment dire que cela s’était traduit avec beaucoup de succès. Quatre petits matchs avec les Suns en 2004-05 pour le pionnier Yuta Tabuse et quinze apparitions pour Yuta Watanabe sous le maillot des Grizzlies cette saison, et le compte est bon. Vous l’aurez compris, le Japon et la NBA jusque-là, ça fait à peu près 1 000, et c’est d’ailleurs bien pour cela que Mister Hachimura est particulièrement attendu pour ses premiers pas. Le talent du garçon est bien présent, l’engouement de la nation l’est également. Rui est sûrement encore loin d’avoir montré tout ce qu’il avait sous le pied, mais le président de la fédération japonaise Yuko Mitsuya n’a pas manqué de rappeler aux micros d’ ESPN que les Japonais étaient déjà extrêmement fiers de leur prodige :
≪ Le fait que Hachimura [Rui Hachimura, ndlr], un produit issu du système de basket japonais, a été sélectionné à la Draft NBA nous rend extrêmement fiers. ≫
Il en faut peu pour être heureux, n’est-ce pas ? On ne se rend pas forcément compte de l’impact que cette Draft peut avoir pour nos amis japonais tant le basket français est aujourd’hui pleinement épanoui, mais on parle bien là d’un événement qui marque l’entrée dans une nouvelle ère pour le basket nippon. Oui, Rui Hachimura va probablement faire vibrer des millions de compatriotes au rythme de la Grande Ligue, ce qui était clairement impensable il n’y a pas si longtemps de cela. Mais l’enfant de Toyama va aussi et surtout contribuer comme rarement à populariser la balle orange au pays des sumotoris. Les mangas comme Kuroko’s Basket c’est bien sympa, mais Hachimura en NBA, c’est tout de même vraiment extra. Plus sérieusement, le Japon n’est que la 48ème nation au classement FIBA, et quand on regarde d’un peu plus près son palmarès sur la scène internationale, et bien on en a vite fait le tour. Avec aucune médaille olympique à se mettre sous la dent ni aucune breloque glanée aux Championnats du Monde en cinq petites apparitions, les Nippons n’ont pour le moins pas fait rêver grand monde lorsqu’ils arrivaient à se qualifier pour ces grandes compétitions. Là encore, tout cela pourrait très vite changer grâce à Rui. Bien évidemment, l’ailier des Wizards ne va pas pouvoir faire de miracles, mais il a tout de même déjà réussi à mener son équipe à la Coupe du Monde qui se déroule en Chine cet été. La scène sera idéale pour briller et pour faire rêver tous les gamins japonais, sans oublier que tous les projecteurs seront braqués sur lui l’été prochain lorsqu’il aura l’opportunité de défendre fièrement les couleurs de son pays lors de Jeux Olympiques qu’il vivra à domicile. Le gamin ne va donc pas se contenter de rendre fier son pays en le représentant de l’autre côté du Pacifique, il va également permettre au Japon de développer une véritable culture basket. C’est très fort ça, Hachimura.
La NBA pour les Nippons jusqu’à présent ? Pas la plus grande des success story. La balle orange au Japon ? Loin d’être une passion. Rui Hachimura n’a peut-être pas encore mis un pied sur les parquets américains, mais il se présente d’ores et déjà comme l’emblème d’une nouvelle ère pour le basket japonais. Il y a un pays tout entier qui en attend beaucoup de lui, alors à Rui de jouer.
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フランス語の勉強?
毎日新聞@mainichi
「問責決議案の提出は愚か者の所業」「野党のみなさん、恥を知りなさい!」。安倍首相の問責決議案が採決された24日の参院本会議で自民・三原じゅん子議員が行った反対討論に、「『上から目線』の『圧政者』」との批判が出ています。
有田芳生@aritayoshifu
佐野眞一『唐牛伝』はすごい。60年安保のヒーローをここまで取材した迫力に脱帽するとともに、田中清玄との関係でしか知らなかった私の歪んだ認識を恥じている。「主流派全学連」の唐牛健太郎に対して「共産党系全学連」のヒーローが川上徹さんだった。故人を追想しつつ『素描・1960年代』を読む。

昨日電話した時に職員証再発行の申請書が本日届きました…と言っていたからまだ数日かかるかなと思っていたら今日無事に届きました.いろいろ不便なのでよかったです.
震災関連の本,と言っても阪神淡路大震災関連ですが,を読んでしんどいです.思い出すとしんどいし,忘れたままというのもなんだあかなぁ.
Uの人と話したらコオロギのお話.粉砕機使うって?
一方Vの人は3人に増えました.

<東日本大震災>ボウサイ、宮城で学ぶ 米ポートランド州立大生が被災地訪れ交流
 東日本大震災の被災地で災害への備えを学ぼうと、米オレゴン州にあるポートランド州立大の学生らが23日、仙台市を訪れた。宮城県内の被災地を視察する東北学習ツアーの一環で、被災した住民らと交流を深めながら、27日まで震災や津波発生時の状況や復興への心構えを教わる。
 学生や教員ら13人が宮城野区蒲生の南蒲生集会所であった住民との交流会に参加した。震災当時の状況や、町内会をはじめ地域コミュニティーが復興に大きな役割を果たしたことなど、被災者の体験談に耳を傾けた。
 大学院で都市計画を学ぶジョセフ・メイヤーズさん(32)は「自分の街も地震の被害を受ける可能性が高い。震災の被災地の状況を自分の目で確かめ、復興に携わった人の話を聞きたい」と話した。
 一行は石巻、気仙沼の両市も訪れる予定。同州立大の東北学習ツアーは2017年に始まり、今回で3回目となる。
 関係者によると、大学があるオレゴン州ではおおむね200年周期で大地震と津波の記録があるが、直近300年は発生していない。近い将来大地震が起きると予想されているため、同州立大が災害とコミュニティーの役割などを研究しているという。


<五輪聖火リレー>ルート外れた岩手の5町村怒り、県は恐縮 スポンサー関連「最優先」か
 2020年東京五輪の聖火リレールートが、岩手で物議を醸している。県内33市町村のうち、コースから外された5町村は「不公平」「『復興五輪』の理念に反する」と怒り心頭。大会組織委員会に代わって批判の矢面に立つ県は、言葉少なにうつむくばかりだ。それぞれの言い分を聞いてみた。(盛岡総局・江川史織)
 「格差があっては、五輪の喜びを共有できない」(鈴木重男葛巻町長)
 ルートから外された葛巻、西和賀、住田、軽米の4町と九戸村は5日と20日の2回、組織委に再考を促すよう県に要望した。県は「5町村から要望があったことは組織委に伝えた」(スポーツ振興課)と事務的対応に徹する。
 県内の聖火リレールートは地図の通り。1993年アルペンスキー世界選手権盛岡・雫石大会の舞台、雫石町で来年6月17日にスタートを切る。県は「世界的に注目を集めやすいことから選ばれたのではないか」と読んだ。
 だが、スタート地点を少し手前に延ばせば、アフリカ・コートジボワールのホストタウン登録を目指す西和賀町だ。競技終了後に選手たちを町に招き、大会の疲れと緊張を癒やしてもらおうと計画している。
 町民の一人は「聖火が来れば町も一層盛り上がると思うが、そこまでは望まない」と謙虚に語る。
 住田町は東日本大震災でいち早く、独自の判断で仮設住宅を整備した。神田謙一町長は「被災者が暮らす町を外すのか」と嘆く。
 県も住田町の人々が被災地の後方支援で果たした役割は重々承知で「組織委には全市町村を通過するよう要望していた」と釈明。県幹部は「東京は被災地の本当のことを分かっていない」と顔をしかめた。
 葛巻、軽米、九戸の県北3町村は鈴木俊一・五輪相の地盤である衆院岩手2区に位置する。前述の県幹部は「政治家への忖度(そんたく)は問題だが、そのそぶりすら見せない組織委の度胸にも驚いた」。
 聖火は二戸市から軽米町を飛び越えて洋野町に引き継がれる。軽米町の山本賢一町長は県町村会長だ。面目をつぶされ「5町村長の中でも一番怒っている」(ある首長)という。
 あえて軽米町を飛び越える必要があったのか。県によると「リレーは隊列で実施し、次の市町村には車で移動する。県北地域は山が多く、日中の限られた時間内で通過するのは困難」と説明する。
 さまざまな事情でコースから外された5町村。一方で「絶対に外せない」(組織委関係者)のが矢巾町と金ケ崎町だった。
 矢巾町には日本コカ・コーラ、金ケ崎町にはトヨタ自動車が、それぞれ関連会社を置く。ともに東京大会の聖火リレーのスポンサーでは最高位の「プレゼンティングパートナー」。聖火リレーの隊列にも広告車両が加わる。県は「当然、最優先で選ばれたろう」とみる。
 「リレー実施市町村に車や電車で1時間以内に行ける人口カバー率なら100%を達成している。5町村の皆さんには、この点を理解してほしい」と県スポーツ振興課。この説明で理解してもらえただろうか。


<原発・福島のいま>再開の海水浴場波高し 海開き、今夏7ヵ所に 観光客、震災前の2割以下
 東日本大震災と東京電力福島第1原発事故で一時は全て休止を強いられた福島県内の海水浴場は今夏3カ所が9年ぶりに復活し、計7カ所=図=で開設されることになった。震災から9年目でようやく再開が本格化するが、先に開設した海水浴場は苦戦を強いられている。
 今夏は南相馬市の北泉、いわき市の久之浜・波立(はったち)、新地町の釣師浜の各海水浴場が再開する。震災前にあった18カ所のうち半数超は、復旧中などを理由に再開のめどが立っていない。
<原発事故影響も>
 先行して再開にこぎ着けた相馬、いわき両市の4カ所は昨夏の入り込み数が計約11万3000人。震災前の2010年と比べ2割以下に落ち込んだ。
 相馬市商工観光課は「震災後に無料で通れる(東北中央自動車道の)相馬福島道路ができ、山形方面に期待して周知を図ったが実際は3分の1に減った」と漏らす。
 レジャーの多様化などを背景に海離れが全国で進む中、県内の減少幅はそれを上回る。いわき市観光事業課は「明確な分析はできていないが、原発事故の影響はあるだろう」と話した。
 県や各自治体による調査では、水質や空間放射線量は震災前と同様の数値が確認されている。ある自治体の担当者は「ことさら『安全』と強調すればかえって不安をあおりかねず、地道に数字を積み上げるしかない」とも打ち明けた。
<魅力発信へ工夫>
 サーフィンの名所として知られる北泉海水浴場は今夏、第1原発30キロ圏内で初めて再開する。南相馬市は今夏の目標を震災前の3割に当たる2万5000人に設定した。
 市は「客数が減るのは目に見えている。海を知らない子ども向けのPRや通年のイベント実施など工夫をし、もう一度人が集まる場所にしていきたい」(観光交流課)と述べ、魅力発信に一層力を注ぐ考えだ。
 日本大の畔柳昭雄特任教授(親水工学)は「島国の日本で海離れが進めば、自然災害や環境破壊への関心も薄くなる」と懸念を示した上で「熱心な工夫によって客数増を実現させた地域もある。『泳ぐ』以外の視点で海を活用することで人を呼び込んだり、遊泳期間を拡大したりすることも有効だろう」と語る。


<新潟・山形地震>東北市長会が、仙台市から2人を鶴岡市へ職員派遣 
 東北市長会は24日、新潟・山形地震で震度6弱を観測した鶴岡市に対し、岩手、宮城、福島3県の4市から職員6人を派遣した。28日まで罹災(りさい)証明書の発行に関連する業務を支援する。
 宮城県からは仙台市資産税企画課主幹の後藤智幸さん(48)、同資産課税課主事の佐藤俊之さん(30)が現地に向かった。鶴岡市温海地区を中心に被災家屋の被害認定調査を手伝う。
 後藤主幹は2015年の宮城豪雨で、仙台市内の被害認定調査に関わった。佐藤主事も18年の西日本豪雨の際、応援に入った岡山県総社市で業務に取り組んだ経験があるという。
 市役所であった出発式で、後藤主幹は「(鶴岡市から職員派遣を受けた)東日本大震災の恩返しができるよう責任感を持って業務に取り組みたい」と語った。
 岩手県は盛岡、宮古両市から各1人、福島県は白河市から2人を現地に派遣した。21日に山形県市長会を通じて東北市長会に要請があり、震災の経験を生かすため、被災3県から市職員を送り込むことを決めた。


<新潟・山形地震>「断層にひずみ増加」 東北大災害研が報告会
 マグニチュード(M)6.7を観測した新潟・山形地震について、東北大災害科学国際研究所が24日、仙台市青葉区の同研究所で緊急報告会を開いた。遠田晋次教授(地震地質学)は「震源に隣接する海底断層にひずみが加わった」と指摘し、今後も警戒を呼び掛けた。
 政府は、山形県から新潟県北部の沖合に、M7.7の地震を起こす海底断層「F34」があると推定する。遠田教授は地震が与えた影響を計算し「F34の中央部に断層運動を促進する力が増加したと考えられる」と説明した。
 1964年の新潟地震(M7.5)は、F34の南部が動いたとする説があり「未破壊の北部にも力が加わった。遅れて発生する地震に注意が必要だ」と強調。今回の地震の震源と余震域は新潟地震の余震の空白域だったため、「50年以上たって起きた余震の可能性もある」と述べた。
 鶴岡市や新潟県村上市で建物被害を調査した大野晋准教授(地震工学)は、揺れが1往復する時間(周期)について「主に0.5秒以下だったことが特徴的」と指摘した。
 建物被害を起こしやすい周期1〜2秒ではなかったものの、屋根瓦の落下やブロック塀の倒壊を招きやすいといい、「昨年6月の大阪府北部地震と揺れも被害も似ている」と分析した。
 柴山明寛准教授(地震工学)は、落ちた屋根瓦が未固定だったことや倒れたブロック塀の鉄筋不足を挙げ、対策の必要性を訴えた。


<新潟・山形地震>通学路、危険塀12ヵ所 鶴岡市が緊急調査で判明
 新潟・山形地震で震度6弱を観測した鶴岡市で、ブロック塀が倒壊していたり、倒壊の恐れがあったりする場所が通学路に計12カ所あることが24日、市教委への取材で分かった。市教委が全37小中学校で実施した緊急調査で判明した。
 市は小学校から一定距離内にある危険なブロック塀の撤去費を補助しているが、範囲外にも倒壊しそうな事例があった。今後、補助要件の緩和なども議論になりそうだ。
 市教委によると、緊急調査は地震翌日の19日に全小中学校で実施。「危険な通学路」との報告が22件あった。
 内訳は「ブロック塀の倒壊」が6件、「ブロック塀にひびが入り、倒壊の恐れがある」が6件、「石垣が崩れた」が1件、「地盤沈下や舗装道路の亀裂」などが9件だった。
 各校は児童らが近づかないように標識を置き、回り道させるなどしているという。
 市内には通学路に数十カ所の危険ブロック塀があるとみられる。市の撤去費補助の対象は、小学校の校門からおおむね500メートル以内で通学路に面したケース。2005年度から制度を運用しているが、18年度の利用実績は5件、例年はほぼゼロだという。
 今回の緊急調査の危険箇所には校門から500メートル以上離れていた場所もあった。市建築課の担当者は「範囲外の人には住宅リフォーム補助制度で対応可能かどうか相談に乗っている」と説明する。
 同市櫛引地区の会社員秋山順一さん(60)は、小学校から約1キロ離れた自宅の塀が倒壊の恐れがあると判断された。「まずは市に被害を確認してもらいたい。優先順位があるのだろうが、早くなんとかしたいので使える制度なども教えてほしい」と話した。


<秋田・地上イージス>数値ミス「裏切られた」秋田県議会 自民からも不満
 秋田市の陸上自衛隊新屋演習場が候補地となっている地上配備型迎撃ミサイルシステム「イージス・アショア」を巡る防衛省の不手際が相次ぐ問題を受け、配備計画に対する秋田県議会の反発が高まっている。一定の理解を示していたとみられる自民党県議からも強い不満が噴出し始めた。
 「裏切られた気分で、会派内にも防衛省を擁護する声はない」。24日の県議会予算特別委員会。元自衛官の経歴を持つ自民党会派の鈴木健太県議は、失態続きの古巣を痛烈に批判した。
 同省が5月末に公表した現地調査の結果報告書は、標高や山までの距離を踏まえた照射角度(仰角)に幾重ものミスが発覚。今月上旬の住民説明会で職員が居眠りする緊張感のなさに、反発が強まった。
 佐竹敬久知事は「具体的な安全対策などがなければ説明は受けない」と強い不快感を示す一方、配備の可否の判断には依然として慎重な姿勢を貫いている。
 鈴木県議は「知事が新屋への配備は反対と言った場合、どうなると思うか」と問い掛けた。
 「そこは読み方が難しい」と佐竹知事は言葉に詰まった。背景には、同省が報告書でレーダーを住宅地から隔離するため演習場西側の県有地取得を提案したが、その後の説明で現在の演習場敷地内でも安全に配備できると「強硬姿勢」を示した経緯がある。
 佐竹知事は「より危険な状況で造られてしまうのは困る。良い方向に持っていくため詳細なデータを出してもらい、県も検証する必要がある」と述べた。
 報告書では津波対策の説明が抜け落ち、新たに山の標高にも誤りが発覚。失態に歯止めがかからない。
 第2会派みらいの佐藤正一郎県議は「現段階で新屋への配備は無理だと表明すべきだ」と迫った。佐竹知事は「具体的な安全対策などが示されない限り、協議には応じない」と繰り返し、明確な言及を避けた。
 6月定例会では自民会派が丁寧な説明や誠意ある対応、野党3会派が計画撤回を求める意見書をそれぞれ提出。新屋への配備反対を求める請願5件と併せて27日の本会議で採決される。
 4月の改選前は姿勢を明確にしなかった県議会の判断が問われる。


沖縄全戦没者追悼式で怒号 安倍首相の懲りないコピペ演説
 またか、とタメ息をついた国民も多いはず――。23日の「沖縄全戦没者追悼集会」であいさつした安倍首相。昨年も批判されたが、今年のスピーチも、前年の文面をほぼそのままコピペしたものを読み上げていたのだ。
「今年の追悼式は例年にないくらい、安倍首相に対して『帰れ!』や『ウソつき』といったヤジが飛んだ」(地元記者)という。スピーチの中身が毎年ほぼ一緒というフザけた態度が、県民の感情を逆なでしているのだ。
 実際、昨年と今年の「首相あいさつ」を比較すると、実に全体の5割が一言一句同じ。表現が変わっている箇所はあるものの、構成はまったく一緒だった。
 安倍首相は常日頃から「沖縄に寄り添う」とうそぶいているが、それが全くのデタラメだと分かる文章がある。昨年も今年も、<沖縄の方々には、永きにわたり、米軍基地の集中による大きな負担を担っていただいております。この現状は、何としても変えていかなければなりません>と、同じ文面を使い回しているのだ。
 辺野古の新基地建設に「ノー」の意思表示をした県民に対して、こうした“決まり文句”を並べているのは、基地負担の軽減について、いかにやる気がないかの証左だろう。<沖縄の基地負担軽減に全力を尽くしてまいります>という文言も同じだし、その基地負担軽減について<一つ一つ、確実に、結果を出していく>という決意もコピペだ。コラムニストの小田嶋隆氏がこう言う。
「全面改訂せずとも、少し応用を効かせればいいだけの話です。原稿を用意する役人やスピーチライターがいるのだから、変えようと思えば変えられるはず。こうなると、嫌がらせでわざと同じ文章を読んでいるのではないか、ツラ当てにきたのではないか、と勘ぐられても仕方ありません」
 安倍首相は、2014年に広島で読んだスピーチが13年の時の「コピペだ」と大炎上すると、翌15年から内容を全面的に変更している。なのに、沖縄でのスピーチは絶対に変えようとしない。コピペは続くよ、どこまでも、という状況だ。
「同じもの読んでりゃいいか」――。沖縄蔑視が透けて見える。


沖縄慰霊の日◆「捨て石」の構図変わらない◆
 23日、沖縄は慰霊の日を迎えた。太平洋戦争末期の沖縄戦の終結から74年。沖縄県糸満市摩文仁(まぶに)の石碑「平和の礎(いしじ)」には、新たに判明した戦没者42人の氏名が刻まれ、総数は24万1566人となった。玉城デニー県知事は全戦没者追悼式の平和宣言で「人間が人間でなくなる戦争は二度と起こしてはならないと決意を新たにする」と表明した。改めて平和を誓う機会にしたい。
移設反対の声届かず
 沖縄は、本土防衛の時間稼ぎのための「捨て石」とされ、米軍との激しい地上戦が繰り広げられた。県民の4人に1人が亡くなったとされる。
 だが沖縄を本土から切り離す「捨て石」の構図は、今も続いているのではないか。米軍基地の過重な負担を押し付けている現状だ。米軍は沖縄を制圧した後、住民の土地を奪って基地を造った。一方で本土の米軍基地も次第に沖縄に移され、在日米軍専用施設の約70%が今、沖縄に集中する。
 この1年間を振り返れば、その構図はより鮮明になっている。県知事選や県民投票で、米軍普天間飛行場の名護市辺野古への移設に何度も「反対」の声を上げているのにもかかわらず、政府は移設工事を強行している。
 玉城氏は「民主主義の正当な手続きを経た民意を尊重せず、地方自治をもないがしろにしている」と強調、辺野古移設断念を政府に強く求めた。
 日本を取り巻く安全保障環境は楽観視はできないが、大きく動いている。北朝鮮は朝鮮半島の非核化の意思を表明し、日中関係も改善の方向にある。安保環境の悪化を理由に、地元の理解を得られない基地負担をいつまで押し付けるのか。本土の負担も含めて総合的な安保政策を再検討すべきだ。
戦争の記憶は希薄化
 沖縄戦の「跡」は今も残る。宜野湾市では5月末に、小学生の男児が沖縄戦で使われたとみられる手りゅう弾を見つけ、投げて遊んでいた。爆発しない状態だったが、もしもと考えると恐ろしい。県によると、沖縄戦では約20万トンの弾薬が使われ、2018年3月末時点で約1963トンの不発弾が埋まっていると推定されている。
 一方で、戦争の記憶が薄れているのも現実だろう。その中で、戦後生まれの20〜50代の「非体験世代」の研究者ら28人が「沖縄戦を知る事典」(吉川弘文館)を出版した。新たな史料も基に、日米両軍の動き、集団自決など、沖縄戦の実相を伝える取り組みだ。
 編者の吉川由紀沖縄国際大非常勤講師は「74年がたっても、私たちはあの時代と地続きであることから逃れられない」と指摘。「今の日本社会を『沖縄』抜きには語れない。小さな島に7割の米軍専用施設があり続ける理不尽さ、憲法がないがしろにされる異常さに、『沖縄』は気付かせる」と記している。沖縄戦から今に続く課題を本土のものとして考えたい。


首相・財務相問責 信頼に足る内閣なのか
 首相問責決議案や財務相の問責、不信任両決議案が否決された。安倍内閣は「信任」された形にはなったが、公文書改ざんや年金問題への対応を見ると、とても有権者の信頼に足るとは言い難い。
 二十六日の通常国会会期末を前に、参院できのう安倍晋三首相に対する問責決議案が否決された。野党側が衆院に内閣不信任決議案を提出しても、与党の反対多数で否決される見通しだ。
 先週には麻生太郎財務相に対する不信任、問責両決議案が衆参両院でそれぞれ否決された。
 不信任、問責両決議案の提出は野党による会期末の恒例だが、首相の政権運営や閣僚の言動を振り返ると、その意味は軽くない。
 特に、麻生氏に対してである。
 かつて首相も務めた麻生氏は、自民党が政権復帰した二〇一二年十二月以降、副総理兼財務相を務める安倍内閣の要だ。
 しかし、この間の言動は適任なのか疑問符を付けざるを得ない。
 例えば、公平・公正であるべき行政が、首相らへの忖度(そんたく)で歪(ゆが)められたか否かが問われた森友学園への国有地売却問題である。八億円の値引きという核心部分を解明しようとはせず、当時の理財局長らを処分して幕引きを図った。
 虚偽の国会答弁をするなど政権擁護に徹したこの局長を「適材適所」と擁護し、その後国税庁長官に昇進させたのも麻生氏だ。
 財務省はこの問題を巡り、決裁文書の改ざんに手を染めたが、麻生氏は政治責任をとることなく、大臣の地位にとどまった。
 前財務事務次官による女性記者に対するセクハラ問題で、麻生氏は「セクハラ罪という罪はない」などと開き直った。
 地元福岡県での国政報告会では少子高齢化に関し「子どもを産まなかった方が問題なんだから」などと言い放ち、その後、撤回・陳謝に追い込まれてもいる。
 極め付きは老後の生活費が二千万円不足するとした金融庁審議会報告書だ。有識者に諮問しておきながら、内容が気に入らないから受け取らない暴挙が許されるのか。麻生氏をかばい、続投させている首相の任命責任も重い。
 与党多数の国会情勢では、不信任、問責両決議案が可決されることはないのだろう。
 しかし、国会は国権の最高機関だ。たとえ与党議員でも、信頼に足る内閣なのか、国民の側に立って考えるべきではないか。全国民の代表たる自覚があるのか、議員一人一人にあらためて問いたい。


骨太方針/「痛み」には踏み込まず
 政府は経済財政運営の指針である「骨太方針」を閣議決定した。10月の消費税増税実施を改めて確認した上で、これによる需要減退を防ぐ対策を2020年度当初予算にも盛り込む方針を打ち出した。米中貿易摩擦などから景気減速の恐れが認められる際も、機動的な経済対策を実施すると明記した。
 その一方で、痛みを伴う財政再建や社会保障改革についての具体論には踏み込まなかった。2千万円必要とした老後資金問題で、麻生太郎金融担当相が報告書の受け取りを拒否し、年金制度の健全性を吟味する財政検証の公表が遅れている問題と同様に、国民負担増につながる問題にふたをした構図が見て取れる。
 財政制度等審議会の建議でも、年金給付水準の低下を見込み自助努力を促す記述が後に削除されていたことが判明した。
 政策立案・運営の基本となる各種の指針で、改革への後退姿勢が相次いでいる背景として、参院選を控えた政権・与党の思惑を指摘せざるを得ない。少子高齢化の進展や社会保障経費の増大などで国民が不安を高めているのは、政策や制度の持続性だ。それに正面から応えない態度は無責任と言うほかない。
 消費税増税を巡っては既に19年度予算で負担軽減措置を手当てしているが、骨太方針は20年度当初予算を活用し、さらに手厚く対応する方針を打ち出した。景気の腰折れを防ぐ必要性は認めるが、過剰な対応は財政再建をさらに遠ざけることになる。10月の増税後の情勢を丁寧に検証し、政策内容、規模は厳格に検討するよう注文しておきたい。
 追加経済対策については「リスクが顕在化する場合には、機動的なマクロ経済政策をちゅうちょなく実行する」と、かなり前のめりの姿勢を示している。一方で、財政健全化は、25年度に基礎的財政収支を黒字化するとした18年度の方針に触れた程度で、あっさり流した印象だ。
 財政運営の健全化を進める上で急務になっている給付と負担の在り方を見直す社会保障改革は、団塊の世代が75歳以上になり始める22年が迫っているにもかかわらず、次回に先送りされた。社会保障関係では在職老齢年金制度を取り上げ「将来的な廃止も展望しつつ見直す」とした。これは一定の収入がある人の年金を減額している今の仕組みを改め、減額の取りやめか縮小につながる制度変更だ。
 高齢者の働きがいを維持し、人手不足解消にもつなげようという目的は否定しないが、財源確保策がはっきりしない上に、社会保障改革全体の中での位置づけをどう整理するのかは不明確だ。
 安倍晋三首相が進めてきた経済対策アベノミクスは、金融緩和と財政出動で景気を下支えしている間に、将来性のある分野での事業環境改善などの成長戦略を実施し、成長路線を築く構想だ。しかし、いまだに財政拡張と金融緩和に多くを依存し、副作用も懸念される事態が続いている。
 今回も成長戦略として、巨大IT企業の規制強化や、地方銀行やバス事業の経営統合の促進、就職氷河期世代の正社員化などが盛り込まれたが、少し総花的になっていないか。実効性を上げるには、課題の緊急性から取り組みの優先順位を検討することも必要だろう。


骨太方針/痛みを伴う議論を避けた
 政府が経済財政運営と改革の指針である「骨太方針」を閣議決定した。
 参院選を前に、就職氷河期世代への集中支援や最低賃金の引き上げなど雇用や所得の底上げに手厚い施策が並んだ。しかし、社会保障を中心に国民の負担増を伴う改革にはほとんど踏み込まず、骨太とは程遠い。
 骨太方針は、2001年の小泉純一郎首相が始めた。当初は国債発行枠の上限設定や郵政民営化など、政権が反発を覚悟で改革の意思を打ち出してきた。
 ところが回を重ねるにつれ小粒になり、いまでは各省庁が進めたい施策を羅列する場に様変わりしつつある。
 今回、特に目についたのは社会保障改革の先送りだ。
 老後に2千万円の蓄えが必要とした金融庁報告書で、国民は改めて年金制度への疑問や不信を募らせている。骨太方針は、年金と介護について「必要な法改正も視野に19年末に結論を得る」とした。
 年金は今年が5年ごとの財政検証の年であり、介護保険制度の見直しは来年予定されている。これらを受けて対策を講じるのは既定路線にすぎない。
 医療を含む社会保障全般の改革を「20年の骨太方針で」とわざわざ予告したのも、参院選前に給付削減と負担増につながる議論を避ける狙いだろう。
 安倍政権が掲げる最低賃金1000円への引き上げは、目標達成を「より早期に」と意欲を示した。生活底上げにはつながるが、負担するのは企業である。中小企業が引き上げに耐えられる経済状況を実現させるのが先決だ。
 10月の消費税率引き上げ方針を明記し、25年度に財政健全化を達成するとの目標は堅持した。一方で、増税の影響を踏まえた景気対策を20年度予算編成でも実施すると明言した。
 ポイント還元やプレミアム付き商品券など、19年度の景気対策は2兆円に達する。来年も対策を打てば増税効果は薄まる。これで財政健全化の目標が達成できるのか理解に苦しむ。
 耳の痛い議論は後回しにし、ばらまきを繰り返す政権の体質は一向に変わらない。改革はまず、そうした姿勢を改めるところから始めるべきだ。


参院歳費返納法 「身を切る改革」に値せず
 議員一人一人が歳費を自主返納する。「身を切る改革」に踏み込んだかのように見えるが、発端はお手盛りで議員定数を増やしたことであり、決して改革の名に値するものではない。
 参院の改正歳費返納法が自民、公明、国民民主3党などの賛成多数で可決、成立した。8月1日から3年間、1人月額7万7千円を目安に自主返納する。自民、公明両党は所属の全参院議員が応じることを確認したとしているが、各議員の判断に委ねられるため、実効性には疑問が残る。
 きっかけは、昨年7月の国会で与党が1票の格差是正の大義の下、参院定数を6増(埼玉選挙区2、比例代表4)する改正公選法を強行成立させたこと。埼玉の定数増は、2016年の前回参院選で福井との間で3・08倍だった格差を3倍未満に抑えるためだった。
 問題は比例代表の定数まで増やしたことだ。自民が合区選挙区の「鳥取・島根」「徳島・高知」を継続する一方、比例代表で事前に定めた順位に従って当選者を決める「拘束名簿方式」を導入。合区で選挙区に擁立できない鳥取や高知の候補者を名簿上位に載せて救済を図る狙いだった。
 これは、15年の公選法改正の際、19年の参院選に向けて付則に明記した「選挙制度の抜本的な見直しを検討し、必ず結論を得る」に背くものだ。さらに、財政難の折、定数を減らす地方議会の流れと真っ向から逆らうものであることなど、さすがに与党も後ろめたかったのだろう。
 参院選は3年ごとに半数ずつ改選され、来月上旬にも公示される選挙は定数3増になることから、歳費や秘書給与など年間の経費約2億2500万円を3年分捻出しようというのが今回の改正歳費法だ。
 野党は定数6増自体に「身を切る改革に逆行」「自民のご都合主義」と反発してきた。協議が難航する中、国民民主の自主返納案に自公が乗った格好だ。選挙を控えそれしか手がなかったのが現状だろう。
 ただ、3年限定というのは理解に苦しむ。その後はどうするのか。何らかの抜本見直しをするつもりなのか。ならば、二院制における参院の果たすべき使命や役割などを徹底論議した上で、そのための選挙制度はどうあるべきかを検討する必要がある。
 民主主義の土台というべき選挙制度は幅広い合意が望ましいのは言うまでもない。にもかかわらず、自民はその努力を怠り、6増をごり押しした。「1強」のおごりそのものだろう。埼玉の定数増にしても苦戦する公明候補への配慮との指摘がある。有権者は来る参院選に際し、定数増の背景にあった党利党略を頭にとどめておくべきだろう。


ノーベル賞・野依博士「本気で怒っている」日本の教育に危機感
 「教育の究極の役割は、人類文明持続への貢献だ。加えて、わが国の命運もかかっている。私はいまの教育と世相に大いに怒っている」――。2001年にノーベル化学賞を受賞し、現在は科学技術振興機構の研究開発戦略センター長を務める野依良治博士は、日本の未来、そして教育への危機感をあらわにする。令和の時代が始まったいま、ノーベル賞受賞者には日本の教育がどう見えているのか。教育新聞の小木曽浩介編集部長が聞いた。
ノーベル賞・野依博士「本気で怒っている」日本の教育に危機感
学校教育は「金持ち」になるためではない
――日本の教育はいま、大変革期を迎えています。先生が座長を務められた教育再生会議(※1)から干支がほぼ一回りし、令和の時代に入りましたが、いまの教育をどう見ていますか。
 私は教育の専門家ではありません。だが、この硬直化した教育の状況について言いたいことはたくさんある。本気で怒っています。本来、なぜ教育があるのか。まず、個々の人々が豊かな百年の人生を送るため。国の存立と繁栄をもたらすため。さらに人類文明の持続に資することが最も大事で、この根幹を忘れてはならないと思うわけです。
 問題は、じゃあ、どういう人生、あるいは国、あるいは人類社会であるべきか――ということ。そこに理念あるいは構想がなければ、とても教育はできませんね。
日本は戦後、欧米から民主主義や人権など多くのことを学んできたものの、残念ながら受け身であり続け、自らが考えた「国是」、英語で言うナショナルビジョンが共有されていないことに、根本的な問題があると思っています。
―― 学校教育については、どうでしょう。
 学校教育は、社会のためにある。個人が自由に生きる権利は大切だが、決して入学試験に合格するためだとか、あるいは金持ちや権力者になるためにあるのではない。教育界というのは日本であれ、あるいは世界であれ、あるべき社会を担う人を育まなければいけない。健全な社会をつくることが、国民それぞれの幸せにも反映するわけです。
 日本は他国並みではなく、格段にしっかりした次世代を育てなければなりません。行政にも現場にも、その覚悟が求められる。
 そして、多様な文化を尊重する文明社会をつくっていかなければいけない。
(※1)教育再生会議=教育改革を検討するために第1次安倍政権が2006年に設立。各界有識者16人がメンバーに選ばれ、野依氏が座長を務めた。第2次政権発足を受け、2013年に教育再生実行会議として復活した。
時代を生き抜く若い世代をつくるのが教育
―― 多様な文化とは何かを詳しく。
 私は、文化は4つの要素から成ると思っています。「言語」「情緒」「論理」、そして「科学」。
 言語は地域によってものすごくたくさんあり、他方で科学は一つしかない。情緒や論理の多様性は、その言語と科学の間にある。これらの文化的な要素をきちんと尊重しなきゃいけない。決して軍事力や経済力で踏みにじってはならない。
 私は科学者ですが、将来を考えると科学知識や技術だけでは、人々は生きていけないと思います。やっぱり文化に根差す思想がないと、未来を描くことも、実現することもできない。
―― そのためにも、教育しなければいけない、と。
 その通りです。同時に人は時代と共に生きているわけで、その時代が求める知は何かということです。教育は教条的ではいけない。昔の教育と今の教育は違うはずで、近未来も含めて時代を生き抜く若い世代をつくることが、個人のためにも、社会のためにもなるのです。
科学教育の本質は「無知の知」
―― 科学者の立場から見て、科学教育とは何でしょう。
 科学とは、真理追究の営みです。ポール・ゴーギャンの「われわれはどこから来たのか われわれは何者か われわれはどこへ行くのか」という絵がありますよね。この問いにまっとうに答えるのが科学だと思っています。
 科学は客観性の高いものですが、人々の営みとか自然観、人生観、死生観などの、まっとうな主観を醸成します。いたずらに経済的利益追求に貢献するだけではなく、これが本当の意味での科学の一番大事な役割なのです。
―― 非常にスケールの大きい命題ですね。
 そうです。科学は森羅万象に関わるからです。とはいえ、そんな大きな命題にはなかなか答えられない。だから個々の人は身の丈に合った科学的課題を選び、研究をし、ささやかでも人類共通の資産をつくるのです。そして誰かが、その知識を使うことになる。
 ソクラテスは「無知の知」と言っていますが、科学教育の本質はまさにここにある。人々は謙虚でなければいけない。つまり、何かを発見したら、その背後にはまた、大きい未知が残っていることが分かる。
 ニュートンは「私がかなた遠くを見渡せるのだとしたら、それはひとえに巨人の肩に乗っていたからです」と言っています。ニュートン自身もすごい科学者でしたが、ガリレオやケプラー(※2)の業績の上に乗っていたからこそ「遠くが見えた」と。科学の本質は知識の積み上げです。だから、いつの時代にも若い人が未知に挑む。最高水準の研究をして、新しい知に挑んでいる。
(※2)ニュートン(1642〜1727)は「万有引力の法則」を発見した英国の物理学者。ガリレオ(1564〜1642)は「地動説」を主張したイタリアの物理学者。ケプラー(1571〜1630)は惑星運動の「ケプラーの法則」で有名なドイツの天文学者
「科学者に必要なもの」野依博士の答えは?
―― 次代を担う若者たちですが、学力についてはどうでしょう。
 その話をするには、まずこちらから質問しましょう。科学者として成功するには、何が必要なのか分かりますか。
―― 観察眼やセンスでしょうか。
 それらも必要でしょうが、違います。ものすごく単純なんです。自分でいい問題を見つけて、それに正しく答えるということです。この生き方を貫くのです。
―― そう言われますと、新聞記者も同じですね。自分でいい問題を見つけることが一番重要です。
 もちろん、そうでしょう。それで日本の青少年の基礎的な学力ですが、PISA(※3)やTIMSS(※4)などの国際調査結果などを見ると、割と頑張っています。
 ただ問題は、学びが消極的な点。積極的に定説に対して疑問を投げ掛けたりすることがない。教科書などに書いてあったら、「ああ、それはそうですね」で済ませ、自分で考え「そうじゃないんじゃないか」と、工夫して挑戦しないのですね。
 創造性のある科学者に必要なのは、いい頭ではなく、「強い地頭」。自問自答、自学自習ができないといけない。
 それから、感性と好奇心。これが不可欠です。そして新しいことに挑戦しなければいけないから、やっぱり反権力、反権威じゃないと駄目ですね。年配者や先生への忖度(そんたく)は無用です。先生や社会は若者のこの自由闊達(かったつ)な挑戦を温かく見守る必要がある。
 今の大きな問題は、好奇心を持って自ら問う力、考える力、答える力。これらが落ちているということ。なぜそうなるのかというと、社会全体を覆う効率主義、成果主義のせい。しかも実は本当の成果を求めていない、形だけの評価制度は許せない。評価は本来、人や物の価値を高めるためにあるのですが、そうなっていない。問題の全体像をつかみ、自ら考えて、答えを得るというプロセスがなければ、知力を培うことは絶対にできません。
(※3)PISA(ピザ)=経済協力開発機構(OECD)の学習到達度調査
(※4)TIMSS(ティムズ)=国際教育到達度評価学会(IEA)の国際数学・理科教育動向調査
「目次」に関心のない現代の大学生
―― 全体像を把握する力も足りていませんか。
 例えば私たちは一冊の本があったら、まず第1章、第2章、第10章、第15章と、前から目次を順次眺めながら、全体の学問の構造を勉強しました。目次は大事です。
 しかし、今の大学生は目次には関心がなく、索引を見ます。例えば索引で万有引力の部分を読んで、「おお、万有引力とはこういうことか」と。細胞死なら細胞死の記述だけを読んで「これは分かった」と。だから知識が体系化されず、ばらばらで断片的なのです。
“教育最貧国”の日本「先生が気の毒」
―― “巨人の肩に乗る”格好にならないのですね。
 そう、なりません。ドローンでさっと舞い上がって、あらかじめ見たいものだけをピンポイントで見てくるようなものです。
 考える力、答える力が落ちていると言いますが、最も心配なのは「問う力」がほとんどないこと。誰かに作ってもらった問題に答える習慣が染み付いている。幼い子供たちは好奇心を持つが、学校教育が疑いを持つことを許さないのではないか。発展につながるいい問題を作るのは、与えられた問題にいい答えを出すよりも、ずっと難しいのです。平凡な既成の問題に答えてもまったく意味を成さないはずで、なぜこんなことが分からないのか。
 しかし、これは生徒が悪いのではなく、国なり、社会の教育に対する考え方が、科学研究を損なっているのです。
 私は教育再生会議(※4)の座長を務めましたが、やはり「社会総がかり」で教育に取り組まないといけない。その意味で日本は“教育貧困国”なのです。学校だけに任せては駄目です。学校教育だけでなく、家庭、近所、地域、さらに産業界、あらゆるセクターの組織、あるいは人々が教育を支えるという気持ちにならないといけない。そして教える側自身も、そこから多くを学ぶ。
 しかし実際には、今の小学校から大学の教育を見ても分かる通り、教育が学校に偏重している。そして皆、自分の義務を果たすことなく、「学校が悪い、先生が悪い」と言っていて、先生たちが気の毒です。一方でメディア報道によると、身勝手な教育者らしからぬ先生も大勢いるようです。不祥事は根絶しなければなりません。
 学校の先生に全部任されてもね。「親の顔が見たい」という言葉がありますが、家庭でしつけのできていない子供たちを教育できませんよ。学校教育はもちろん大事で、教育の中核を成すものだと思いますが、あくまで教科が中心でしょう。現代、そして将来の社会を支える人をつくる、そして、その個人が幸せに生きるということを、社会全体で考えない限り駄目です。
若年層の創造性を損なう入学試験の弊害
―― 何がひずみを生んでいるのでしょう。そして、教育界はどうするべきなのでしょう。
 わが国の教育界は、個々の若者に新たな社会環境を生き抜く力を与えるとともに、国全体の知的資質と資産の最大化に努めるべきです。あらゆる分野で人材不足で、特に均質性が気になる。
 私は、入学試験の弊害がものすごく大きいと思います。若年層の創造性と感性を損なう非生産的な過当競争は絶対に避けるべきだが、一方、現状を利する守旧派勢力は大きい。教育を取り巻く全てのセクターが世界の変化を直視し、近未来を担う若者を育てるべきです。
 まず入試にある科目しか勉強しないことは大問題だ。確かに学力は合否判定の軸です。しかし、筆記試験の成績が神のご託宣のように思われているが、その「信仰」の根拠は何か。この「神」は一人ひとりの獲得点数を1点刻みで正確に知っているが、人物の内容については何一つ理解していません。
 入学者の選抜においては、子ども、青年たちが、この学校・大学に入ってどのくらい成長するかという観点で、総合的に判断すべきだと思います。筆記試験で今まで詰め込んだ知識の量はそれなりに測れるかもしれないが、それだけでは不確実性に満ちた時代に生きる成長性は全く判断できないではないですか。
 人には個性と意志がある。学校も個性と意志を持つ。どういう若者を育てたいのか。子供たち、青年たちの過去の経験や、特技、人柄、志を勘案して、法人として自主的かつ総合的に選抜しなければいけないと言っているんですよ。
 「評価」は「分析」と異なり、本来は客観じゃなく主観です。大学はそれぞれに特色があるので、どういう学生が望ましいかは、みんな違うはずです。文学部と医学部、体育大学と外国語大学、芸術大学、みんな同じわけがない。
 もちろん最近の医学部入試のように不当差別があってはならず、公器たる大学が自らの意志で、あらかじめ評価の観点、項目を明確化し、公表することが不可欠であることは言うまでもありません。
 数量的物差しだけでは、事の本質を測れない。人の精神の営みや感性、文化的特質は計量化できないはずです。だから学生を受け入れる学校側が、自分たちのこととして、しっかりと見る目を持たないといけない。一般的な商品の購入には客観データが助言してくれるかもしれない。しかし工芸作品の美しさや文化作品の品格の鑑定は難しい。
 ましてや、人間の面白さや大きさはね。人々の人生にとって最も大切な伴侶の選択は、いかになされるべきか。人を物質化、機械化した客観的数値評価で幸せが得られるわけがないでしょう。
世界が多様性に向かう中、画一性に固執する日本
―― 「客観でなく主観で」は、選抜法の180度の転換ですね。
 「主観は偏見が入るからいけない」「筆記試験は客観的で公平だからいい」と言う。では本当に子供、青年たちの機会均等は保障されているのか。受験技術の習得に多額の費用がかかり、親の経済力が機会獲得の支配因子とも言われる。ならば現行の選抜法は、むしろ「政策的偏見」ではないでしょうか。
 特定の階層の、既得権の再確認であり、国家的には人的資源の大きな損失です。当人が預かり知らない外的要因で、18歳の時にその後の運命が決まっていいはずがない。将来の進路にもよるが、“規格品”が通用しない科学分野にとっては大問題です。ここでは要領の良さは通じません。守りの姿勢ではなく、全く無から有を生む、ひたむきな攻めの姿勢こそが求められるのです。
 世界が多様性の尊重に向かう中で、日本はなぜ、画一性にこだわるのか。民族性が関係するのでしょうが、私は全く理解できずにいます。世界では人材獲得競争が激化する中、英米の学長らに実情を話し、意見を聞いてみてほしい。これで海外の優秀人材を確保できるのか。安易な形式的公平性を排し、責任を持って主観的判断をすべきです。もはや18歳人口はわずか118万人、1992年の205万人からほぼ半減した。私立大学の定員割れ状況をみても、国内の人材枯渇は明白です。さらに大学生については、国内外の「頭脳循環」(英語でいう「Brain circulation」)を欠くため、数量、質ともに危機的状況にある。このままでは座して死を待つのみです。
 さらに言えば、大学院入試における、学部学生の囲い込みもひどい。大学院教授は、同一大学内の学部で教えてきた学生たちを審査する。他大学出身生が太刀打ちできるはずがない。利益相反の極致にあります。米国などでは同一大学生の内部進学を回避するところも多く、全く考えられない状況です。
 学生たちは勇気を持って動いて、武者修行するべきですね。
《プロフィール》
■野依良治(のより・りょうじ) 1938年9月生まれ、京都大学卒業。名古屋大学特別教授、工学博士。00年に文化勲章を受け、01年に「不斉合成反応の研究」でノーベル化学賞を受賞
■小木曽浩介(おぎそ・こうすけ) 1973年1月生まれ。早稲田大学卒業。岐阜新聞記者、ライブドアニュースキャスターなどを経て、教育新聞編集部長


<税を追う>名護市長選でも「フル稼働」 官邸から「頼むぞ」電話
 辺野古移設が争点となった二〇一八年の名護市長選。選挙に関わった関係者は「国政選挙以上に建設業界がフル稼働した」。政府・与党は、移設推進派の元名護市議、渡具知武豊氏を総力を挙げて支援。移設阻止を掲げる現職の稲嶺進氏を破り、八年ぶりに反対派から市長の座を奪還した。
 「国家権力が襲いかかってきた」と稲嶺氏。政府は振興策をちらつかせて地元業者の締め付けを図った。県政関係者は「末端の土建業者にまで官邸から『頼むぞ』と電話がかかってきた」と明かす。
 建設業界の献身ぶりは、自民党名護市支部の政治資金収支報告書からうかがえる。支部は渡具知氏の出馬表明直後から、建設業者を中心に約二千万円を集金。辺野古工事の受注業者の献金額は突出していた。自民党県連などからの寄付を合わせた約二千百万円が市長選直前の一七年十二月〜一八年一月、渡具知氏側の政治団体や本人に流れた。
 企業献金は政党支部や政治資金団体にはできるが、それ以外の政治団体や政治家個人には禁じられている。建設業者などからの献金が、名護市支部を迂回(うかい)して渡具知陣営の選挙資金になったようにも見える。
 支部に献金した市内の建設会社社長は「県北部では公共工事が減っている。地元じゃ死活問題。辺野古の仕事につなげたくて献金した」と打ち明けた。渡具知市長の後援会は本紙の取材に「支部からの寄付は政党活動の一環と認識している。迂回との懸念は当たらない」とコメントした。


<税を追う>埋め立て開始「祝杯」 辺野古献金 新基地推進へ建設業界献身
 際限なく工費が膨らむ沖縄県名護市辺野古(へのこ)の米軍新基地建設。強行される工事の裏で、政治家と業者の癒着を疑わせる「政治とカネ」の問題が浮上した。県内の選挙で、米軍普天間(ふてんま)飛行場(宜野湾(ぎのわん)市)の辺野古移設が争点となるたび、容認派の候補を支えてきたのは建設業界だった。 (中沢誠)
 「昨年十二月の辺野古沖の埋め立て第一投は、業界にとっては『待っていました』ですよ。あの日はひそかに祝杯を挙げた」
 元名護市長で、建設業者などでつくる北部地域振興協議会の島袋吉和会長は、工事の進捗(しんちょく)を歓迎する。「これまで選挙応援をするだけで工事が回ってこなかったから、地元業者は干上がっていた」と話す。
 沖縄の自民党衆院議員の政党支部には、衆院選のあった二〇一四、一七年とも、解散から投開票日までの間に企業献金が集中している。多くは県内の建設会社や建設資材の会社だ。
 県内の建設会社幹部は「選挙が近づくと、候補者陣営からファクスや手紙で献金の依頼が来る。振込用紙も同封されている」と証言する。「うちは基地の仕事はないけど、献金はお付き合い。防衛省の仕事をしている会社なら、応援せざるを得ないだろう」
 一四年の衆院選直前、県内の六議員側に献金した沖縄市の建設会社幹部は「業界の将来を考えたら自民党」と話す。この会社は選挙の二カ月前に、辺野古沿岸部の護岸工事を二億九千万円で落札していた。
 一七年の衆院選中に辺野古の受注業者から献金を受けた西銘(にしめ)恒三郎衆院議員の事務所は「うちはもう献金をお願いしていない。政治力に期待して献金する業者もいるだろうが、今は通用しない」と説明する。
 埋め立て着手から半年。県内で恩恵を受けている業者は限られる。辺野古の関連工事で、大手ゼネコンの下請けに入ったことがある建設会社社長は「仕事が取れるなら、もっと寄付してるよ」とこぼす。
 それでも選挙応援するのは、「仲間外れにされるのが怖いから」と名護市で測量業を営む渡具知(とぐち)武清さん(62)は明かす。
 渡具知さんは辺野古移設への抗議活動に加わるうちに、付き合いのあった元請けから仕事が回ってこなくなった。途中で契約を打ち切られたことも。一八年二月の名護市長選では「渡具知測量を使うな」という話も聞こえてきたという。


<税を追う>自民、辺野古業者から献金 沖縄3議員側、17年衆院選中
 二〇一七年の衆院選期間中、沖縄県の選挙区から立候補した自民党の三議員の政党支部が、名護市辺野古(へのこ)の米軍新基地建設の関連工事を請け負った業者から、計六十万円の献金を受けていたことが分かった。国と契約を結んでいる業者の国政選挙に関する献金を禁じた公職選挙法(特定寄付の禁止)に抵触する恐れがある。三氏側は一四年の衆院選の公示直前にも別の受注業者から献金を受け、後に返金していた。 (中沢誠)
 防衛省は基地建設費用を「三千五百億円以上」とあいまいな説明に終始。埋め立て予定区域で軟弱地盤の存在が明らかになり、工費は大幅に膨らむ見込みだ。工事に投じられた税金の一部が、政治献金として政治家に還流した格好だ。
 献金を受けていたのは国場(こくば)幸之助(比例九州)、宮崎政久(同)、西銘(にしめ)恒三郎(沖縄4区)の三氏の政党支部。三氏の事務所は取材に「受注業者とは知らなかった。誤解を招かぬよう返金した」と答えた。
 一七年の衆院選は十月十日に公示、二十二日に投開票された。沖縄では全四選挙区で、米軍普天間(ふてんま)飛行場(宜野湾(ぎのわん)市)の辺野古移設に反対する「オール沖縄」勢力と、移設容認の自民候補が対決した。三氏のうち西銘氏は小選挙区で当選し、国場氏は比例代表で復活当選。宮崎氏は昨年、前衆院議員園田博之氏の死去に伴い繰り上げ当選した。
 宮崎氏が代表を務める自民党の支部は公示二日後に二十万円、国場氏や西銘氏がそれぞれ代表を務める自民党の支部は公示三日後に二十万円ずつ献金を受け取っていた。
 献金したのは浦添市の中堅建設会社。衆院選当時、辺野古新基地建設に関わる護岸や仮設道路の工事三件を防衛省沖縄防衛局から受注していた。契約記録によると、請負額は他の業者と共同で受注した護岸工事が九十一億二千万円、単独で受注した二件の仮設道路工事が計十三億円だった。
 一四年の衆院選では、別の受注業者が公示直前や公示日に、三氏を含む県内の選挙区から出馬した六人の議員側に、計九十万円を献金。四年前に報道で発覚すると、三氏側は受け取った計五十万円を返金した。
 今回の受注業者も一四年衆院選の公示前日、三氏の政党支部に各十万円を献金。衆院選中は工事を受注していなかったが、翌月に他の業者と共同で護岸工事を落札したことから、三氏側は報道後に返金した。
 一七年も同様に献金を受け取ったことについて、三氏の事務所は取材に「チェックするだけのマンパワーがない」「担当者が代わり、引き継がれなかった」と答えた。業者側は「ノーコメント」としている。
◆選挙絡みの疑い強い
<岩井奉信・日本大教授(政治学)の話> 公示直後の献金であり、選挙に関する献金の疑いが強い。寄付する側だけでなく、寄付を受ける側も精査しないといけない。二〇一四年の衆院選でも指摘されており、悪質だ。三人の議員は「知らなかった」では済まされない。辺野古移設が争点の選挙だっただけに、献金によって利益誘導を図ろうとした疑念を抱かせる。


外国人の90%、生活支援が必要 住宅、医療や多言語化
 総務省行政評価局は25日、日本の企業や大学で働く外国人と留学生375人を調査した結果、90・4%が生活環境の改善に「公的支援が必要」と回答したと発表した。住宅や医療の情報提供、行政サービスの多言語化などが上位。4月施行の改正入管難民法で外国人の就労拡大が見込まれる中、サポート充実が求められていることが改めて浮き彫りになった。
 必要な支援は複数回答で「外国人が借りられる住居の拡大や情報提供」が、最多の63・7%。「外国人は借りられない物件が多く、見つけるのに約2カ月かかった」「日本語ができなくても、手続きが簡単にできる窓口があれば」などの意見が聞かれた。


昭和大病院の隠蔽体質 医師2人の逮捕に「取材拒否します」
「(取材は)拒否します」
 大学病院に勤務する医師たちが次々と女性をレイプし、被害者が続出しているという認識があるのだろうか。
 昭和大病院(東京都品川区)の内科医、金古政隆(29)と研修医の大林久晃(26)両容疑者が睡眠薬入りのドリンクや酒を女性に飲ませ、レイプし、逮捕された事件。2人が勤務する昭和大病院に取材を申し込んだところ、学校法人昭和大学総務部総務課の小林達彦課長から返ってきた回答が、冒頭の一言だった。
 2人が準強制性交などの疑いで警視庁に逮捕されたのは、今年2月27日のこと。被害女性の体内からは、睡眠作用があり、市販されていない薬物が検出された。そこで本紙は翌28日、2人が事件に使用したとみられる薬を病院内で処方していたかどうか、昭和大の指示通り、文書で問い合わせたが、「捜査中のことでありますので、コメントは控えさせていただきます」と書かれたFAXが1枚送られてきただけだった。
 その後、捜査は進み、警視庁は今月20日までに金古容疑者を4回、大林容疑者を3回、逮捕した。
「再逮捕容疑は、女性2人にウオッカやスパークリングワインを飲ませて酔わせ、金古容疑者と大林容疑者がそれぞれ女性を1人ずつ自宅に連れ込んでレイプした。その後、2人はお互いの家に行き、部屋に残されていた女性を輪姦した。2人のLINEのやりとりなどから被害者が判明し、金古容疑者のスマホには女性をレイプしている画像が残っていた」(捜査事情通)
 もし2人が「医師」という立場を悪用して睡眠薬を処方し、レイプを繰り返していたとしたら大問題だ。文書で送っても「コメントを控える」という答えしか返ってこないのなら、直接話を聞こうと、20日、あらためて取材を申し入れたが、「電話口での対応は難しい。担当者が不在」(総務課)と断られた。
 そこで21日、小林総務課長に「そちらのご都合のいい日時で結構なので、どこまで内部調査が進んでいるのか、お伺いして話を聞きたい」と取材をお願いしたが、「業務多忙につき、お会いできません。お会いしても言えることはありません」の一点張り。「『拒否します』というのが回答ですか」と確認すると、「それは事実かと思います」と木で鼻をくくったような対応だった。
 昭和大といえば、昨年12月、医学部2年の四十宮直樹容疑者(20)が東京都台東区のラブホテルで、派遣型風俗店アルバイトのタイ人女性の頭部をトルクレンチで複数回殴打し、殺害。2月9日、殺人容疑で警視庁に逮捕されている。
 医療に従事する者を育てる教育機関でありながら、これだけ犯罪者を出したというのに、事の重大さを理解していないようだ。


元モー娘・市井紗耶香 参院選に立憲民主から出馬へ 4児のママ「子育て世代の声届けたい」
 元「モーニング娘。」でタレントの市井紗耶香(35)が、来月の参院選に立憲民主党から比例代表候補として出馬することが24日、分かった。近く出馬会見を行う。関係者によると、市井は「子育て世代の若いお母さんたちの声を届けたい」と意気込みを話している。
 モー娘のメンバーとしてファンを魅了した市井が“第2のステージ”を国会に定めた。
 党関係者によると、市井は「若いお母さんたちは何か問題があっても実際に声を上げることは少ない。声を上げることは決して恥ずかしいことではない。一歩踏み出す勇気を持ってほしいということを発信していきたい」と出馬を決意。母親と国会の橋渡し役となることを目指しているという。
 4人の子供を育てるママ。日ごろから子供の安心・安全に関心が高かった市井について、党の別の関係者が耳にしたことから急接近。今月に入りトントン拍子で話が進んでいった。立民からの出馬について市井は、党理念である「多様性を認め合い、困った時に寄り添い、お互いさまに支え合う社会の実現」に共感していたという。
 市井がモーニング娘。入りしたのは中学生の時。活動はわずか2年間だったが強烈な印象を残した。人気者だったがゆえに、党内では「浮ついたところがないか心配」の声もあったが、関係者は「実際に話をしてみると自分たちが直面している問題を直視していて、考え方も非常にしっかりしている。演説などを通じて実際に接してもらえば、有権者には良さは絶対に分かる」と太鼓判を押した。
 さらに市井は、憧れの議員として同党の蓮舫参院議員の名前を挙げ「委員会での質問を見ていても、ポイントを的確に押さえた切り込み方が気持ちいい。インスタグラムも毎日チェックしています」と目を輝かせて説明したという。
 次期参院選で立民は社会派弁護士、LGBT、聴覚障がい者ら多彩な候補者を公認。実生活で2歳から14歳のママでもある市井には“子育て中のお母さん”代表として期待を寄せている。
 ○…今夏の参院選のほかの主な著名人候補としては、アカペラグループ「RAG FAIR」の元メンバー、奥村政佳氏(41)が立憲民主党から比例代表で出馬することを表明している。また、同党からは元格闘家の須藤元気氏(41)“筆談ホステス”として知られる前東京都北区区議・斉藤里恵氏(35)らも比例代表で立候補予定。自民党からは元F1レーサーの山本左近氏(36)が比例代表での出馬を発表した。


NGT48崩壊の足音 “山口真帆派”高沢&渡邉が活動辞退を表明
 NGT48研究生の高沢朋花(16)と渡邉歩咲(18)が22日、活動辞退を公式ホームページで発表した。2人は、暴行被害と所属事務所AKSの対応に不信感を募らせて卒業した山口真帆(23)の一派といわれており、山口、菅原りこ(18)、長谷川玲奈(18)3人の卒業公演にサプライズで参加した在籍メンバーである。
 高沢は「アイドルとしてというよりも人としてその時に感じた自分の気持ちに正直に、ちゃんとこれからの人生を歩んでいきたいと思い……このような決断をさせていただきました」とAKSに三くだり半を叩きつけたともとれる語気の強いメッセージを掲載した。芸能リポーターの川内天子氏がこう言う。
「“活動辞退”という言葉は“卒業”よりも強く、“アイドルより、人として”という部分に、AKSに対する猛烈な批判が込められています。本人たちがこれだけ強く主張したということは、出ていく者を引き留められないほど迷走している事務所の内情も透けて見える。来月10日に行われるAKSが山口を襲撃した男2人に損害賠償を求めた訴訟の口頭弁論では新事実も出てくるでしょうし、いよいよ“NGTの崩壊”が始まったと言えます。山口さんが大手事務所に移籍できたことで、NGTに残って悶々としているよりも移籍したほうが未来があるということも明らかになったので、山口さんの卒業公演に出演した“残留メンバー”がAKSを出て行くのも時間の問題でしょう」
 今やNGTは、新潟県公認の冠を失い、ホームグラウンドのNGT48劇場は開店休業状態。立て直しのメドは立っていない。ちなみに高沢の好きな言葉は「因果応報」である。


宮迫、ロンブー亮ら闇営業「謝罪文」でさらに炎上、問題点を謝罪のプロに聞いた
芸人たちによる反社会勢力への“闇営業”問題で、所属事務所の吉本興業は「お詫び」を掲載、当該芸人たちを謹慎処分にすると発表した。
なお6月24日には、お笑い芸人ザブングルの加藤歩と松尾陽介が過去に反社会的勢力の会合に参加したとして所属事務所のワタナベエンターテインメントが謹慎処分を発表するなど、この騒動は「吉本芸人」にとどまらず広がっている。
吉本興業の謝罪リリースには、事務所の謝罪文とともに今回謹慎処分を受けた芸人たちの謝罪コメント(記事末尾の掲載)も載っている。
そのコメントに対して、SNSでは「ウソをついていたのか」「謝罪文なのに逃げ道作ってる人多すぎん?」など、批判のコメントが相次ぎ、お詫びリリースそのものが「火に油を注ぐ」結果になったとも言える状況だ。なぜこうなったのか。
元マイクロソフト日本法人の業務執行役員として、3年で566件のお詫び訪問をした経験を持ち、『謝罪の極意』の著者でもある越川慎司氏は、闇営業の当事者の謝罪コメントの不可思議さをTwitterで指摘する。
越川氏は、謝罪すべきポイントは「お金をもらったこと」だけではなく「お金をもらっていないと言った」ことだと指摘。
このことについての謝罪がなかったことで、「『困っている後輩からの依頼で仕方なく受けたのだよね。でも、無償とはいえあんなパーティーに出たらダメだよ』という1次感情が、『え?結局お金もらってたの。なんだよ仕事かよ。』が2次感情の“怒り”に変わった」(越川氏)。
つまり越川さんが感じている吉本お詫びリリースと芸人たちの謝罪コメントへの“違和感”は、平たく言えば次のようなことだろう。
誰に対して何の謝罪なのかがわからない
謝罪の目的が何なのかがわからない
誠意が伝わらない
今回処分を受けた芸人たちが出席していた会合が特殊詐欺グループの主催だったことを考えると、まずは「被害に遭った方のことを思うと申し訳ない気持ちでいっぱいです」と、被害者(振り込め詐欺の被害者)を思って反省すべきだが、その言及がないことが反感を買うことにつながっている。
社会秩序を乱したことによって、「スポンサー、番組関係者に影響を与えた」ことにお詫びするのはその次の段階の話だ。
また、謹慎処分を受けて、謹慎中に何をして信頼回復を目指すのかについても言及することが望ましいが、この点もコメントでは明確になっていない印象がある。
越川氏はBusiness Insider Japanの取材に対し、次のようにコメントしている。
「まず言わなければいけないのは、“振り込め詐欺を助長してしまいごめんなさい”“お金をもらっていないと嘘をついてごめんなさい”なんですよ。
それなのに、“でも、本当に反社会勢力だと知らなかったんですよ”と謝罪コメントに入れるのは、反感の火種をつくってしまう。また、“はしゃいでいた自分が情けない”と自分が主役なのも、謝罪の鉄則としてはよくない」(越川氏)
「誠意が伝わらない」という印象をファンに抱かせたのだとすれば、事務所の指導がきちんと機能しているのか、疑わしいと思われても仕方がない。
以下、闇営業問題で謹慎処分を受けた芸人たちの謝罪コメントを全文引用する(太字は編集部によるもの)。
雨上がり決死隊 宮迫博之
「この度は世間の皆様、関係者の皆様、並びに番組・スポンサーの皆様に大変なご迷惑をおかけし申し訳ございません。そういった場所へ足を運んでしまい、間接的ではありますが、金銭を受領していたことを深く反省しております。相手が反社会勢力だったということは、今回の報道で初めて知ったことであり、断じて繋がっていたという事実はないことはご理解いただきたいです。詐欺集団、そのパーティーに出演し盛り上げている自身の動画を目の当たりにして、情けなく、気づけなかった自身の認識の甘さに反省しかございません。どれぐらいの期間になるか分かりませんが、謹慎という期間を無駄にせず、皆さんのお役に立てる人間になれるよう精進したいと思います。改めて誠に申し訳ございませんでした。」
ロンドンブーツ1号2号 田村亮
「特殊詐欺グループの開いた会に、私ロンドンブーツ1号2号田村亮が参加した件で、金銭の受け取りがございました。自分の都合のいいように考えてしまい、世間の皆様に虚偽の説明をしてしまった事を謝罪させて頂きます。私を信用してくれていた世間の方々、番組スタッフ、関係者、吉本興業、先輩方、そして淳を裏切ってしまった事は謝っても謝り切れないです。ただ、特殊詐欺グループとは本当に知りませんでした。そこだけは信じて頂きたいです。このような行動をとった自分が恥ずかしくて堪えられないです。謹慎期間を通して、自分を見つめ直し二度とこんな行動をしない人間になるようにします。」
レイザーラモン HG
「この度は、自分の認識の甘さによる軽率な行動で多くの皆様にご迷惑をおかけしてしまったことを深くお詫び申し上げます。この謹慎でしっかりと自分と向き合い、これからの人生を覚悟を持って生きていきます。申し訳ございませんでした。」
ガリットチュウ・福島善成
「5年前とはいえ、反社会勢力と知らず、そこで芸をして出演料を頂きました。そのお金が悪いことをして集められたお金とは知らず、生活費にあてました。報道のような高額ではありませんが受け取ったことは事実ですので、深く反省し二度とこのようなことがないようにします。いつも応援してくださるみなさま、関係者のみなさま、ご迷惑をおかけして本当に申し訳ございませんでした。」
くまだまさし
「この度は、私の自覚不足、認識の甘さによる行動で、ファンのみなさま、関係者のみなさま、先輩、後輩の芸人、多くの方々にご迷惑をおかけしましたことを心から深くお詫び申し上げたいと思います。深く反省し、二度とこのようなことがないようにします。本当に申し訳ございません。」
ザ・パンチ・パンチ浜崎
「この度は、関係者のみなさま、先輩、後輩の芸人、多くの方々にご迷惑をおかけしたことを心から深くお詫び申し上げます。大変申し訳ございません。二度とこのようなことがないように致します。」
天津・木村卓寛
「この度は、ファンの皆様・関係者の皆様・日頃お力添えを頂いている皆様にご迷惑をおかけする形となり、本当に申し訳ございませんでした。心より深くお詫び申し上げます。私の認識不足でございました。二度と、このような事がないように深く反省致します。今後は少しでも世の中のためになっていけるように、しっかりと精進していきたいと思います。本当に、申し訳ございませんでした。」
ムーディ勝山
「この度は、今回の件でご迷惑をお掛けしました皆様、心より深くお詫び申し上げたいと思います。近年地方でも応援してくださっている方がたくさんいる中、自分の認識不足により、このようなことになってしまい本当に申し訳ございませんでした。また精進できるよう、深く反省し二度とこのようなことがないように致します。本当に申し訳ございませんでした。」
2700・八十島宏行
「今回の謹慎処分を受け、今頭が真っ白の状態です。関係者の皆様、ファンの皆様、ご迷惑をおかけして申し訳ありませんでした。これからの期間で自分を見つめ直そうと思います。」
2700・常道裕史
「この度は私の認識の甘さ、確認不足によりあってはならない関わりが生じてしまいました。ファンの皆さま、関係者の皆さま、先輩・後輩芸人、多くの方々にご迷惑をおかけしましたことを心から深くお詫び申し上げたいと思います。深く反省し二度とこのような事がないようにします。本当に申し訳ございません。」
ストロベビー・ディエゴ
「私の認識の甘さから、多くの方々に多大なご迷惑、ご心配をおかけしました。真摯に受け止め、深く反省しております。本当に申し訳ございませんでした。」


ウソだった…宮迫博之ら11人を謹慎処分「2万〜3万円のギャラの芸人も 最初から全てを話すべきだった」
 吉本興業のお笑い芸人が事務所を通さず仕事をする闇営業を振り込め詐欺グループとの間で行った問題で、同社は24日、雨上がり決死隊の宮迫博之(49)ら11人の謹慎処分を発表した。「一定の金銭を受け取っていた」と判断。これまでの宮迫の「ギャラは受け取っていない」との主張はウソだった。同じ場に参加した他事務所の「ザブングル」も謹慎処分に。人気芸人のスケジュールが白紙になり、テレビ各局は激震に見舞われた。
 闇営業の仲介役だったカラテカ入江慎也(42)の契約解消に続き、吉本興業は参加した芸人にも厳しい処分を下した。この日、同社の東京本部で宮迫、ロンドンブーツ1号2号の田村亮(47)ら11人全員を集め、当面の間の活動停止と謹慎処分を通達した。謹慎期間については「最大で6カ月くらい。年内いっぱいになる可能性がある」(関係者)という。
 処分された芸人はこの日、事務所を通じてコメントを発表。宮迫は「間接的ではありますが、金銭を受領していたことを深く反省しております」と謝罪。その上で「相手が反社会勢力だったということは、今回の報道で初めて知ったことであり、断じてつながっていたという事実はないことをご理解いただきたいです」と釈明した。
 問題となったのは金銭の授受の“ウソ”だった。今月上旬に週刊誌が報じたのは、14年12月に宮迫や田村らが詐欺グループの忘年会に、別の誕生日会にくまだまさし(45)ら7人が参加した2つの闇営業。同社が宮迫らを事情聴取したところ「詐欺グループとは知らなかった。お金は受け取っていない」と答えた。そのため当初は厳重注意としたが“疑惑”はつきまとっていた。
 ご意見番的な存在のダウンタウン松本人志(55)もフジテレビの情報番組「ワイドナショー」で「(ノーギャラは)正直ないと思う」と指摘していた。スポニチ本紙の取材によると、事実関係に不明な点も多く、同社ではその後も2週間にわたり事情聴取を継続したという。
 宮迫はテレビ朝日「アメトーーク!」など10本のレギュラー番組を持つ。「スケジュールがタイトな中、(吉本は)芸人を4回ほど呼んで1人1時間から1時間半にわたって真夜中まで詰めた。すると、ギャラをもらったことをボツボツと認め始めたそうです」(芸人仲間)。
 関係者によると、ギャラについては入江が窓口となり詐欺グループから一括で受け取って分配したとみられる。約5年前の問題で記憶があいまいなところもあり、各芸人が受け取った金額については不明。周囲からは「2万〜3万円のギャラだった芸人もいたみたいです。最初から全てを話すべきだったのでは…」との声も漏れる。
 ポケットマネー欲しさに手を伸ばした闇営業で、保身のためについたウソが我が身に返ってきた。騒動はさらに広がりをみせており、ファンや視聴者を欺いた罪は重い。


闇営業でも会社の責任問われないマスコミタブー・吉本興業のもうひとつの問題! 大崎会長が沖縄米軍基地跡地利用の有識者懇に
 吉本興業が今日の午後、所属芸人の“闇営業”問題で、雨上がり決死隊・宮迫博之やロンドンブーツ1号2号・田村亮ら11人を、当面、活動停止の謹慎処分にすると発表した。宮迫らすべての芸人がそれまでの回答から一転。書面で、振り込め詐欺グループ側から「間接的に金銭を授受していた」と認めた。
 世論はいま、宮迫らが嘘をついていたことに非難が集中しているが、この間、もうひとつ批判の目を向けなければならないのは、彼らが所属する吉本興業という会社だ。周知の通り、この問題は「フライデー」(講談社)のスクープから始まったが、宮迫たちが金銭の受け取りを否定すると、吉本はカラテカ・入江慎也を契約解除したものの、レギュラーを多数抱える宮迫たちについては言い分を信じた体で、厳重注意で済ませてしまった。
 周知のように、吉本興業は東京、大阪の民放キー局がほぼすべて株主になっており、バラエティからワイドショーまで、大量の所属芸人をテレビに送り込んでいる。テレビでは笑いにできるゴシップならまだしも、シビアな吉本スキャンダルは一切タブーなのだ。
 スポーツ紙も完全に取り込まれており、スキャンダルはもちろん松本人志を批判する記事すら書くことができない状態だ。
 おそらく、吉本はテレビとスポーツ紙をこのまま黙らせ、入江切りだけで乗り切ろうとしたのだろう。実際、テレビも吉本の言うがまま、宮迫らの番組出演続行を決定。スポーツ紙なども闇営業についてはほとんど続報を載せなくなった。
 まさに傲慢と言うしかないが、しかし、いくらマスコミを抑えても、ネットでは批判がおさまらず、出演番組のスポンサー撤退の動きも出てきたことから、結局、吉本はきょうになって宮迫らの「処分」を発表せざるをえなくなったというわけだ。
 しかし、この期に及んでも、吉本はまだ強権的なメディア統制をしていたらしい。実は、宮迫らの謹慎処分は、吉本の発表前、14時前後にスポーツニッポンが「芸人11人を謹慎処分 金銭の授受が発覚」とスクープしたのだが、スポニチはその後すぐに記事を削除していたのだ。そこで、「ハフィントンポスト」が吉本を取材したところ、吉本はスポニチの記事を「誤報だ」と回答したという。
 ところが、この直後15時前後に吉本もプレスリリースで正式に謹慎処分を発表した。この流れを考えると、スポーツ紙などのマスコミに情報解禁時間を強制していたのだろう。
 しかし、明らかな事実を報じた記事を取り下げさせ、「誤報」だと言い張るとは……。しかも、謹慎処分発表後も批判されているのは、宮迫ら芸人だけ。マスコミは吉本の責任についてほとんど触れていないのだ。一旦、「調査の結果、金銭授受はない」と嘘をついたのは吉本も同じ、普通の企業なら火だるまになっていたはずだ。
吉本興業のカジノ事業参入が噂されるなか、大崎会長が米軍基地跡地利用の有識者懇に
 吉本興業のメディア支配力を改めて見せつけさせられた今回の闇営業問題だが、しかし、懸念されるのは、吉本タブーによって、闇営業どころではない、もっと重大な問題が隠されそうになっていることだ。
 それは、吉本興業の大崎洋会長が、沖縄県の普天間基地や那覇軍港など返還が見込まれる米軍施設・区域の跡地利用に関する政府の有識者懇談会メンバーに選ばれたという問題だ。有識者懇の全5人のメンバーは今月18日に宮腰光寛沖縄・北方担当相が発表し、すでに20日には第1回会合が開かれているが、政権周辺から「なぜ吉本の会長が選ばれたのか、これは第二の加計問題になりかねない」という声が漏れ伝わって来ているのだ。
 たしかに、大崎会長といえば、吉本興業が10年以上にわたって運営している沖縄国際映画祭の企画者。沖縄への思いれは強く、沖縄でスクール事業なども展開している。
 しかし、一方で、吉本興業はこの間、ずっと沖縄でカジノ利権への参入を狙っていると報じられてきた。
「『沖縄国際映画祭』がスタートしたのは、沖縄がカジノ誘致を始めた時期。メインスポンサーであるパチンコメーカー『京楽』と共に、カジノ事業に食い込むために沖縄に目をつけた――という説が濃厚です」(「FRIDAY DIGITAL」2018年5月21 日)
 そして、普天間基地跡地は沖縄のカジノ誘致の有力候補といわれている。そんなところから、大崎会長の有識者懇メンバー入りは、安倍政権下で普天間基地跡地へのカジノ(IR)誘致と吉本興業のカジノ参入のシナリオが進んでいる証拠ではないか、という見方が急速に広がっているのだ。
吉本興業と安倍政権の急接近! 安倍首相の吉本新喜劇出演、吉本芸人の官邸訪問
 実際、これは妄想とは言い切れない。本サイトで繰り返しお伝えしてきたように、ここ数年の吉本と安倍政権の接近は、すさまじいものがあるからだ。
 ワイドショーや情報番組にMCやコメンテーターとして大量の芸人を送り込み、松本人志や小籔千豊、千原せいじといった芸人たちが安倍政権擁護を繰り広げており、松本にいたっては自身の番組に安倍首相を迎え、安倍首相と会食デビューまで果たしている。
 こうした政権との接近はタレント個人だけではない。2017年には、法務省のPRを吉本が会社をあげて請け負い、吉本芸人を大量投入して、法務省を紹介するというプロジェクトを立ち上げたそれ以外にも、さまざまな公的プロジェクトに吉本芸人が担ぎ出されるようになった。
 そして、先日の大阪ダブル選のさなかの4月20日には、安倍首相がなんばグランド花月で吉本新喜劇に出演した。
 さらに、闇営業問題で吉本が入江を解雇した今月6日には、西川きよしら吉本興業所属芸人らが首相公邸を表敬訪問し、安倍首相の前でネタを披露したことがニュース番組で大きく取り上げられた。
 一方、吉本が政権から恩恵を受けていたことも判明している。NTTと共同で教育コンテンツなどを国内外に発信するプラットフォーム事業参入を発表しているが、ここに官民ファンド「クールジャパン機構」が最大100億円出資するというのだ。
 本来、“コメディアン”という存在は、芸や皮肉で権力を笑い飛ばす役割を担ってになってきたはずだが、いまの吉本は逆に政権PRに手を貸しており、“安倍首相の太鼓持ち”になりさがったという感すらある。だが、背後にカジノ参入という目的があったとしたら、これらの動きも納得がいく。
 いずれにしても、大崎会長が有識者懇メンバーになった以上、もし、吉本興業が本当にカジノ事業参入に名乗りをあげたら、「官僚の忖度」を誘発し、第二の加計問題に発展する可能性は十分あるだろう。
 しかし、加計と違うのは、前述した通り、吉本興業という会社がマスコミにとって強大なタブーになっているということだ。闇営業問題をめぐる報道を見ていたら、仮に吉本興業がカジノに参入しても、マスコミがそのことを批判できるとはとても思えない。
 吉本興業と安倍政権の接近は私たちが想像している以上に、この国に悪影響を与えることになるかもしれない。(田部祥太)


選挙直前の維新駆け込みにも色々
★大阪では絶対的な有権者の信頼を持つ日本維新の会。地域政党ながら国政でも一定の役割を担っているが、北方領土を取り返すには「戦争しないとどうしようもなくないですか」発言で党を除名された丸山穂高、参院選の公認候補だった元フジテレビアナウンサー・長谷川豊の差別発言など言葉遣いの悪さなど政治家としての基礎ができていない者もいるようで、信頼できる政治家としてのキャリアがある人材を探している。★加えて各地域政党の代表を二重党籍で迎え入れる方式を採用していて沖縄の政治団体「そうぞう」代表・下地幹郎は維新で選対委員長を務めている。今回の参院選挙でも東京選挙区に元都議で「あたらしい党」代表の音喜多駿、神奈川選挙区では元県知事・参院議員・松沢成文を維新から擁立する。議員経験があり地域に根差す政治家を擁立する志向が続いている。野党関係者は「政界のはぐれ鳥を集めているだけではないか。維新のルーツは自民党を飛び出した人たちが元大阪市長・橋下徹に集ってできた党だが、国政では自民党に受け入れてもらえない人たちの集まりになっている」と厳しい見方もある。★そして今回、北海道の地域政党「新党大地」代表・鈴木宗男が維新から出馬する。「下地が鈴木を口説いていたが党内の反応は鈍かった。官邸から自民党では難しいから維新で頼むとのサウンドがあったようだ。最後は党代表・松井一郎が党内をまとめたようだ」(政界関係者)。別の政界関係者が言う。「首相・安倍晋三の北方領土問題のアドバイザーまで務める鈴木を自民党で引き取らないのもひどい話」という声もある。選挙直前の駆け込み擁立にはいろいろあるようだ。

安倍首相が読売テレビ・辛坊治郎の番組で野党を批判、参院選で自民党を選ぶようアピール! 明らかな事前運動、放送法違反だ
 金融庁報告書に端を発した年金問題の影響で内閣支持率を落としている安倍首相。NHKが21〜22日に実施した世論調査の結果では、内閣支持率は42%で前回より6%も下落。政党支持率でも自民党は5.1%落とした。
 参院選を前に安倍首相も焦り気味らしく、先週末の22日は“お友だち”メディアに出演しまくった。
 まず、辛坊治郎が司会を務める読売テレビの『ウェークアップ!ぷらす』に日本テレビのスタジオから生出演し、その後は加計学園問題を「朝日新聞のフェイク」と断じたこともある夏野剛・ドワンゴ社長が聞き役を務めたニコニコ生放送の番組をハシゴ。夜には櫻井よしこが主宰する極右ネットテレビ「言論テレビ」への出演収録分が放送された。
 しかし、これがひどいシロモノだった。もともと安倍首相のPR媒体と化しているニコニコや「言論テレビ」はともかく、『ウェークアップ!ぷらす』では、参院選前にもかかわらず、事前運動丸出しで、一方的な主張を約45分にわたって繰り広げたのだ。
たとえば、いま最大の関心事となっている年金問題。司会の辛坊が「公的年金の仕組み全体を見直す考えはあるんでしょうか」と質問すると、安倍首相は「その立論自体がちょっと間違っている」として、こんな話を延々とはじめた。
「高齢者が増えていきますから、いまよりは代替率が減っていきますが、そこにはですね、そこのレベルにはしていく。そのかわり、マクロ経済スライドを入れてですね〜」
 そう、あの党首討論で見せた「マクロ経済スライド」解説を繰り返し始めたのだ。しかも、そのマクロ経済スライドでどんどん給付が下がっていくことをネグって、マクロ経済スライドのおかげで「将来世代の所得代替率を確保」できるようなことを言いだす始末。こんな話を聞かされて国民に納得しろというほうがどうかしているが、もっと驚いた発言があった。
 安倍首相は「(党首討論で質疑した)4党の方々について若干反論させていただきますと」などと言い出して、党首討論における立憲民主党・枝野幸男代表が提案した総合合算制度と、高所得者優遇の保険料を見直し財源とすることを提案した志位和夫・共産党委員長への猛批判を突如としてはじめたのだ。
「枝野さんが言ってる意見はまったく意味のない意見だと思います」
「共産党が言っている『マクロ経済スライドを止めてしまえ』、これは乱暴な議論ですね」
 そんなに野党党首に言いたいことがあるなら、お友だちメディアに出る前に国会で集中審議を開催したらいいではないか。というか、それ以前に、参院選前のこのタイミングで、特定の政党の党首がテレビにひとりで出てきて、野党の主張を一方的に攻撃する。これって地上波で許されることなのか。
 この安倍首相の暴走には、さすがの辛坊も大慌て。「総理、申し訳ないです。やっぱりちょっと各党の方に来ていただいて論じないと不公平になりますので、ここで総理だけの反論を聞くわけにはなかなかいかないんですが」とフォローせざるを得ないほどだった。
安倍「北方領土問題は前進する」の数時間後にプーチンが「引き渡しない」
 だが、安倍首相の暴走は年金問題だけではない。外交問題については、現実に起きていることを無視した“パラレルワールド”的主張を繰り広げた。
 何しろ、誰が見ても行き詰まっている北方領土問題について、安倍首相は「前進する可能性はある」とアピールしたのである。しかも、その根拠として述べたのは「2年前の長門合意において、プーチン大統領と平和条約を私たちの手で締結をするという真摯な決意を共有することができた」というもの。
 ところが、この安倍発言から数時間後、プーチン大統領がロシア国営放送に出演し、北方領土の日本への引き渡しについて「そんな計画はない」とはっきりと明言したことが報じられてしまったのだ。「決意を共有した」と思い出に浸っているのは安倍首相だけで、プーチン大統領は安倍首相と過ごした温泉旅館でのことなどすっかり忘れてしまっていたのである。
 これでは安倍首相に良いところなしでマズいと思ったのか、辛坊は北朝鮮問題に話題を振り、安倍首相が「前提条件なし」と方針転換したことについて「北朝鮮のトップは他の国とは何回も交渉を重ねてるのに日本だけは交渉ができていないことに焦りを総理は覚えたのではという報道がありますが、私はねえ、総理の性格からして多分それはないだろうと」とフォロー。「これ、無条件に会うと言いながら、常識的には、どこかで拉致が動くんじゃないかという感触を持ったからではないかと想像するんですが」と質問した。
 すると、安倍首相は、なんと、「それはもちろんそうですね」と返答したのだ。
 え、拉致問題が動く感触を政府は持てているのか──。そう驚いたのもつかの間。安倍首相はこう続けたのだった。
「私だけが会ってないから会おうと努力するって、そんな軽薄な考え方は持ってませんが、極めて、その見方はですね、薄いというか、一面でしか見てない見方なんだろうと思いますが」
 拉致問題が動く感触を持っているかどうかを訊かれているのに、「自分だけが会えていないから焦っているというのは間違いだ!」という主張を繰り出す……。これには辛坊も安倍首相の話に割って入るように「総理、どうでしょう。水面下で何か交渉が進んでいるということは?」と再度、尋ね返したのだが、その答えは、「私自身が向き合わなければならない」。それってほとんど「気合ダー」って言ってるのと同じでは……。
 もはやコントを見ているようだが、外交で成果をあげるどころか失敗ばかり重ねているのだから、こんな展開になるのは当然の話だ。むしろ、誇れるような成果も身のある反論もできないのに、よくもまあヌケヌケとテレビになど出演できたものだと、違う意味で感心するほどだった。
憲法を議論する政党か審議すらしない政党か、参議院で選んでほしい、と事前運動
 しかし、この日の『ウェークアップ!ぷらす』で、もっとも「この人、何言っちゃってるの?」と強くツッコまざるを得なかったのは、このあとだ。
 辛坊が任期中に憲法改正する意思があるかを尋ねると、安倍首相は「残念ながらですね、憲法審査会において審議がなされていません」と述べ、なぜかイギリスやドイツ、カナダの首相と比較しても自分は長時間、国会に出席しているという主張をはじめ、再び憲法審査会が開かれていない現状を指摘。安倍応援団として改憲に向けてもっと強い言葉を期待していたであろう辛坊は、痺れを切らしたようにまったく同じ質問を畳みかけたのだが、すると、安倍首相はこんなことを言い出したのだ。
「当然、目指していますが、私ひとりでは目指してもですね、それは成し得ない。ですから、今度の参議院選挙においては、審議すらしない政党を選ぶのか、審議をする政党を選ぶのか、それを決めていただきたい。その上においてですね、選挙後にしっかりと議論を進めていきたいと思っています」
 審議する政党がいいか、審議すらしない政党がいいのか、参院選で選んでほしい……ってお前が言うか、という話だろう。
 言っておくが、国会では衆参で3月から予算委員会が開かれておらず、野党が要求している集中審議を与党が拒否しつづけている。ようするに、統計不正や、トランプとの貿易交渉密約問題、F35爆買いとその安全性の問題、景気動向指数が「悪化」に転じたなかでの消費税増税の是非、そして年金問題と、審議すべきことは山ほどあるというのに「審議すらしない」でいるのは、安倍自民党なのだ。
 世論調査でも年金問題には高い関心が寄せられているが、憲法問題をいますぐ審議すべきという声はまったく高まっていない。つまり、国民が強く求めている議題からは選挙前だからと逃げつづけながら、国民から特段の要請もない憲法審査会を持ち出して自民党を「審議する政党」と胸を張るなんて、正気とは思えない。端的に言って、頭がどうかしているのではないか。
安倍首相だけを単独出演させた読売テレビと辛坊治郎は放送法違反だ!
 いや、問題はそれだけではない。「審議する政党か審議すらしない政党か、参院選で決めろ」という安倍首相の主張は、総理大臣としてではなく、完全に自民党総裁としての発言だ。
 国会の会期延長をせず安倍首相が解散を言い出さなければ参院選は7月21日投開票になると見られているが、そんな選挙まで1カ月を切ろうかというタイミングで、テレビに政党の党首が単独出演して選挙の呼びかけをおこなうのは、放送法違反にあたる行為ではないか。
 実際、冒頭でも紹介したように、年金問題で野党の批判をはじめた安倍首相に対し、辛坊が「各党の方に来ていただいて論じないと不公平になりますので」「総理だけの反論を聞くわけにはなかなかいかない」と述べたが、これも放送法違反になりかねないために発せられたもの。だが、それだけにかぎらず、安倍首相は野党批判をして選挙における自党のアピールを繰り出したのだから、これは完全にアウトだろう。
 いや、選挙前のタイミングだとわかっていながら、安倍首相を単独出演させるテレビ局もテレビ局なのだ。放送法に抵触しかねないとして、野党代表も呼ぶか、安倍首相の出演を見送るのが普通だろう。しかし、御用メディアはそうした問題になる可能性があることをわかっていながら、安倍首相を出演させ、鋭く責任追及するでもなく、言いたい放題のアピールをさせるのである。
 支持率が下がっても「やってる感」で乗り切ればいいと考えている無責任総理に、不公平であることを承知しながら手を貸す御用メディア。こんな状況を、メディアはいつまでつづける気なのだろうか。


三原じゅん子の安倍礼賛演説がカルトすぎる! 野党に安倍首相への「感謝」を要求、戦前口調で「恥を知れ」
 本日、衆院では内閣不信任案が、昨日は参院で安倍首相の問責決議案が提出され、いずれも否決された。明日、閉会を迎える国会だが、結局、安倍自民党は予算委員会の集中審議を拒否しつづけ、不信が高まる年金問題の説明責任から逃げたのだ。
 しかし、問題はこれだけで終わらない。昨日の参院本会議における問責決議案への反対討論に自民党代表として壇上に立った三原じゅん子議員が、政権与党として説明から逃げていることを棚に上げ、すべての責任を野党に転嫁。挙げ句、安倍礼賛を繰り広げたことに、ネット上ではこんな悲鳴の声が上がっているのだ。
「く…狂ってる」
「カルトに国会が乗っ取られた瞬間」
「この口調、まるで、どこかの独裁国家の放送かと思った」
「どこぞの独裁国家かと思いました」
「ここまで人間、恥知らずになれるのか、とこっちが恥ずかしくなる」
 一体、どんな演説だったのか。三原議員は、反対討論をはじめるや否や、『3年B組金八先生』での台詞「顔はやばいよ、ボディやんな、ボディを」を彷彿とさせるドスの利いた声で、こう吠えた。
「もう何度、この光景を目にしたでしょうか。野党のみなさん、はっきり言って、もううんざりです。野党のみなさん、国民にとって大切な、大切な年金を、政争の具にしないでいただきたい。お一人お一人の高齢者のみなさまの生活への切実な不安を、煽らないでいただきたい! 猛省を促します」
 そもそも「老後は年金に頼るな、2000万円自助で貯めろ」という報告書案を作成したのは政府であり、その問題を「報告書は受け取らない」「報告書はもうない」などと誤魔化しておきながら、「年金問題を政争の具にするな」「不安を煽るな」って……。
 だが、三原議員はさらにヒートアップし、「テレビ映りだけを意識して針小棒大のパフォーマンス。選挙目当てで、国民不在。所属政党コロコロ変える。対案なしで何でも反対。やることすべてがブーメラン。もう悪夢は絶対見たくない」などと下手なラップのようなフレーズを並べ立てて野党批判を展開。
 そして、決め台詞を放つかのごとく正面を睨み付け、ものすごい剣幕で、こう主張したのだ。
「政権交代から6年余り。民主党政権の負の遺産の尻ぬぐいをしてきた安倍総理に、感謝こそすれ、問責決議案を提出するなど、まったくの常識はずれ、愚か者の所業とのそしりは免れません! 野党のみなさん、もう一度、あらためて申し上げます。恥を知りなさい」
 出た、安倍首相とそっくりな「民主党の負の遺産」攻撃。三原議員は民主党が、第一次安倍政権が引き起こした「消えた年金」や「福島原発の津波対策拒否」の「尻ぬぐい」をやらされたことを知らないのか。
 しかも、民主主義国家の「言論の府」である国会で、行政府の長でしかない人物に「感謝」を迫るとは……。ここは、北朝鮮の最高人民会議か。いや、その口調を聞いていると、三原議員は本気で安倍首相のことを絶対君主か何かだとでも思っていて、国会を絶対忠誠を誓わない者への弾劾裁判の場だとでも勘違いしているとしか思えない。
 三原議員といえば、2015年の参院予算委員会でも「ご紹介したいのが、日本が建国以来、大切にしてきた価値観、八紘一宇であります」などと言い出したこともある。きっと、脳みそが「ファシズム」に侵されているのだろう。
三原じゅん子の安倍礼賛の根拠はフェイクだらけ、都合の悪い数字は隠し
 だが、恐ろしいのはこのあと。三原議員はこの反対討論の動画をSNSに貼り付け、自信満々で〈【拡散希望】〉と投稿。すると、「カルトか」の批判の一方で、ネトウヨや安倍応援団から「まったく正論」「スカッとした!」「流石女番長」「これが国民の声です」「説得力がありすぎる」などと絶賛するコメントも数多く寄せられたのだ。
 いやいや、「説得力がある」って、まったく何を言っているのだか。だいたい、三原議員は「野党のみなさんは、年金を増やす具体的な政策を持ってるのでしょうか? 具体的な対案もないままに、いたずらに国民の不安を煽る」「いままた、出来もしないのに対案もないのに、ただ不安だけを掻き立てる」などと述べたが、党首討論でも、立憲民主党の枝野幸男代表や共産党の志位和夫委員長は具体的な対案を提唱している。いま国民が不安に感じている、年金給付水準が下がっていくことがわかりきっている現行の制度にしがみつき、対案も出さず、他の提案にケチをつけているだけなのは、安倍首相のほうなのだ。
 しかも、だ。安倍首相が乗り移ったかのように三原議員が並べ立てた“安倍政権の成果”は、都合の悪い数字を覆い隠したものでしかない。
 たとえば、三原議員は民主党ディスを織り交ぜながら、安倍政権の成果をこう誇った。
「安倍内閣は、この6年間で正社員を130万人以上増やしました。民主党政権時代はどうだったか? 増えるどころか、なんと50万人も正社員が減っていた。あの時代、仕事をしたくても、見つからない。若者をはじめ多くのみなさまが、つらい思いをしていたのであります」
「安倍内閣のもと、この春、中小企業で働くみなさまの賃金はしっかりと上がりました。賃上げ率は、この20年間で最高水準です。民主党政権時代はどうだったか? 賃金を増やすどころか、企業自体の倒産がいまよりも4割以上多かった。連鎖倒産という言葉が日本中を覆っていました。まさに悪夢だったのであります!」
 三原議員は、まるで安倍政権が雇用環境を改善させたかのようなことを言っているが、冗談じゃない。雇用が増えたのは、世界的な好況と円安に支えられただけで、全体の比率でいえば、第二次安倍政権下(2013年1月〜2019年1月)で増えた雇用のうち、じつに約7割が非正規雇用であり、多くの人が「仕事をしても長時間・低賃金・社会保障なし」という労働状況に晒されているのだ。
 さらに、「賃上げ率はこの20年間で最高水準」と言うが、連合集計で見ると、これは名目賃金だ。そして、この結果から物価の変動の影響を差し引いた、生活実感に近い実質賃金の賃上げ率だと、民主党政権時代の平均賃上げ率は2.59%であるのに対し、第二次安倍政権での平均賃上げ率はわずか1.1%。安倍首相が持ち出す連合の結果で見れば、第二次安倍政権下の実質賃金の賃上げ率は、今世紀で最低水準なのだ。
 また、倒産件数についても、安倍首相は第二次安倍政権下で倒産件数が3割減だと胸を張っているが、倒産に休廃業・解散を加えると、2013年が4万5655件だったのに対し、2018年には5万4959件へと増加している(東京商工リサーチ調査、しんぶん赤旗2019年4月18日付)。ちなみに、休廃業・解散件数は2018年で4万6724件。これはリーマン・ショック後である2009年の2万5397件を上回っている。リーマン以上というこの数字は「悪夢」ではないのか。
安倍政権長期化で劣化する国会議員、フェイクとカルト地獄
 だいたい、民主党政権は約3年だったが、そこから安倍首相は倍にあたる約6年も政権を握ってきた。にもかかわらず、「安倍総理は6年あまりも民主党政権の尻ぬぐいをしてきた」って、まったくいつまで言っているんだか……。
 その上、噴飯モノだったのは、三原議員が声高に叫んだ、このフレーズだ。
「国民が求めているのは足の引っ張り合いではありません。しっかりと政策論をしてほしい。実のある議論こそ求められているのであります」
「令和の新しい時代に入って、明日の日本をどうつくるのか、建設的な議論を行う、真に国民のための国会を取り戻しましょう。こんな光景は、平成の時代で終わりにしたかった」
 それはこっちの台詞だよ!という話だ。いつまでも「平成」の民主党ディスばかり呪文のように唱え、対案を出している野党を「対案がない」と批判し、肝心の国会審議は拒否し、討論に立ったかと思えば安倍礼賛を繰り返す……。フェイクとカルトが混ざり合った地獄が国会で展開されるとは、それこそが「悪夢」のような光景だ。無論、ここまで国会を劣化させたのは、自らがネトウヨ脳の持ち主である安倍首相である。
 しかし、7月4日公示、7月21日投開票の日程が確定した参院選では、安倍首相に倣い、自民党議員はこうやって「悪夢の民主党政権」を猛アピールする算段なのだろう。一体、どこまでこの国を劣化させるつもりなのか、考えるだけで暗澹たる思いを抱かずにはいられないだろう。


反乱なのか 安倍首相“側近議員”がアベノミクスの成果否定
 安倍政権への反乱なのか――。自民党の西田昌司参院議員が毎日新聞のデジタルコラム「政治プレミア」に寄稿した一文が関心を呼んでいる。「景気が良くなったというのは全くの解釈違いだ。『本当にバカか』と私は言いたい」「実質賃金は下がっている」「労働分配率が下がっている」と強調し、「従業員の給与を増やさず、株主と経営者が自分の懐にいれている。とんでもない話だ」と経営者を批判、さらに「日本はデフレだ。消費増税は凍結すべきだ」「消費増税を強行すれば間違いなく経済は悪くなる」と訴えているのだ。
 驚くことに、主張の中身はどれもこれも野党が訴えていることとほぼ同じ。「好景気がつづいている」「賃金は増えている」という安倍政権の主張を真っ向から否定しているのだ。
 西田議員は当選2回。京都選挙区。税理士。安倍首相の出身派閥である細田派に所属し、安倍首相の経済指南役のひとりだ。もともと安倍首相に近い人物が、アベノミクスの成果を否定するかのような寄稿をしたことで驚きの声が上がっているのだ。
■主張はすべて正論
 主張の内容について経済評論家の斎藤満氏はこう言う。
「訴えていることは、まったくその通りだと思います。好景気だと考えているのは大企業と富裕層だけでしょう。労働分配率が下がっていることも、実質賃金が下がっていることも事実です」
 それにしても、どうして参院選前に安倍政権の経済政策を批判するような寄稿をしたのか。
「自分の選挙を有利にするためだ」「自民党議員のホンネを代弁した」「空気を読めなかったのではないか」……などとさまざまな臆測が飛んでいる。当の西田議員は、日刊ゲンダイの取材にこう言う。
「私は、事実に基づいて議論しなくてはいけないと考えています。リーマン・ショック級の経済危機が襲ってきたら、消費増税は見送ることになっていますが、現在、銀行の利益率はリーマン・ショックの時より悪い。だから、消費増税は凍結すべきだと思っています。もし、消費増税を実施したら、金融危機を引き起こす恐れがある。市場原理主義が蔓延したため、企業はコストカットに走り、従業員に利益が行き渡っていない。給与が下がって消費が落ちているのに、消費増税を行ったら、さらに消費を冷え込ませるだけです。ただ、私は安倍政権を批判しているわけではありません。アベノミクスを助けるために訴えているだけです」
 安倍首相が消費増税を凍結しやすいように、西田議員は意図的に発言しているという見方も流れている。
 しかし、自民党議員から「景気は良くない」「実質賃金は下がっている」という正論が次々に上がったら、参院選は大波乱が起こるのではないか。