ブログネタ
フランス語 に参加中!
気仙沼応援・目黒190313

Le dessin animé Heidi, trait d'union entre le Japon et la Suisse
Le dessin animé japonais 'Heidi' figure au coeur d'une exposition visible depuis mercredi au Musée national de Zurich. Pionnier du genre, il a fait du personnage de la fille des montagnes grisonnes un phénomène international.
Icône de la littérature pour enfants, Heidi est aussi une héroîne populaire qui a fasciné des générations de lecteurs dans le monde dès la sortie du roman de Johanna Spyri à la fin du 19e siècle. L'oeuvre a été traduite dans plus de 50 langues et continue à plaire, écrit le Musée national suisse.
Tourisme japonais en Suisse
Heidi est devenue rapidement une ambassadrice du tourisme suisse. En mettant à l'honneur la nature et sa sérénité, la vie villageoise et les paysages idylliques des montagnes, le roman a attiré les voyageurs en masse.
C'est au Japon que Heidi a remporté ses plus grands succès et ce, pour deux raisons principales: l'idéalisation des paysages alpins et le dessin animé sorti en 1974 'Heidi, petite fille des Alpes'. Cette série en 52 épisodes fait figure de pionnier du style 'anime', comme il est appelé au Japon. Au milieu des années 1970, elle prenait le contrepied de l'image industrielle de l'économie japonaise alors en plein essor.
Pour le public japonais, l'image des Alpes suisses reste aujourd'hui encore souvent associée au pays. La série animée Heidi, réalisée par Isao Takahata, y est pour beaucoup.
Superstar japonaise à Zurich
Visible jusqu'au 13 octobre, l'exposition 'Heidi au Japon' du Musée national est consacré à la fois à la genèse du célèbre dessin animé japonais - à l'origine du succès des 'anime' - et à la rencontre de deux cultures. Elle est le fruit d'une collaboration entre l'institut d'art et d'histoire de l'Université de Zurich et une équipe d'experts japonais.
Le 30 août, le Musée national organise une rencontre entre le maître des 'anime' japonais Yoichi Kotabe, 'père spirituel' du personnage japonais de Heidi, et le public. Superstar au Japon, impliqué dans la création du personnage de jeu 'Super Mario' et du phénomène Pokémon, il évoquera l'importance du personnage de Heidi au Japon, la naissance du genre de l''anime' et le lien culturel entre la Suisse et le Japon.
にほんブログ村 外国語ブログ フランス語へ
フランス語の勉強?
はやと @NI84USx7ecHjMU7
英検2020の日程が決まってないせいで来年度の行事予定は全く未定。高体連も大会日程組めんで困ってるぞ。そもそも何故テメエの都合だけで試験日決める? 高体連、高文連、高野連、校長会とちゃんと相談して足並みそろえて決めろや! あとウチはGTECのせいで○周年記念式典の日まで変えさせられたぞ!

ハガキが無事に届いたとメール.15日に投函したので間に合わないかと思って
誕生日で大台になったというのにびっくりしました.
殿様より強い?お方がいるよ!ってメールしました.

<震災遺構>「仙台市荒浜地区住宅基礎」来月2日から公開
 仙台市は16日、東日本大震災の津波で流失した住宅の基礎だけが残った若林区荒浜の一部エリアを、震災遺構「仙台市荒浜地区住宅基礎」として8月2日から一般公開すると発表した。近くの震災遺構「荒浜小」とともに、津波の脅威や震災前の暮らしを伝える空間として活用する。
 公開対象は深沼海岸西側で鎮魂のモニュメント「荒浜記憶の鐘」に隣接する約0.5ヘクタール。震災後の防災集団移転で市が取得したエリアの一部で、住宅6戸の基礎部分が残り、津波による浸食で生じた大きなくぼみが3カ所にある。
 市は津波の威力を実感できるよう、住宅基礎などの遺構にはほとんど手を加えず、ありのままの姿を公開する。駐車場や見学通路は整備し、津波のメカニズムや震災前の荒浜の生活、被災後の状況を写真や証言で伝える説明板を設置する。
 見学は自由で入場無料。スタッフは常駐しないが、荒浜小の管理事務所に事前連絡すれば、ガイドを務める市嘱託職員が住宅基礎群も案内する。
 貞山運河が流れる荒浜地区は震災前、約800世帯2200人が居住。市内唯一の海水浴場があり、自宅敷地を臨時の民間駐車場に開放する住民もいた。
 津波で地区の集落は跡形もなくなり、190人以上が犠牲になった。2014年、市の有識者会議が荒浜小と住宅基礎を併せて保存し、震災遺構の価値を高めるよう提案。市は住民や所有者の意向を確認しつつ、公開に向けた準備を進めてきた。
 市によると、岩沼市も千年希望の丘で6戸の住宅基礎を公開しているほか、04年の新潟中越地震の被災地、新潟県小千谷市も基礎を遺構として残している。
 郡和子市長は16日の定例会見で「津波の恐ろしさだけでなく、人々の暮らしや地域の記憶、震災の経験や教訓をより深く感じてもらえると期待する。防災・減災の重要性を発信する場になればいい」と語った。


<大震災>大川小の教訓後世に 長女失った平塚さん講演
 東日本大震災の津波で石巻市大川小6年だった長女小晴さん=当時(12)=を失った名取市みどり台中校長の平塚真一郎さん(53)が16日、同市ゆりが丘の尚絅学院大で「被災地から未来を考える〜大川小事故に向き合う〜」と題して講演した。学生や地域住民ら約130人を前に、平塚さんは「災害を『自分事』として捉えてほしい」と訴えた。
 大川小では全校児童108人中70人が死亡、4人が行方不明、教職員10人が犠牲となった。平塚さんは、バイアスを含んだ経験則が働いてしまったことや、精神的に追い詰められたことが判断を誤った原因ではないかと分析し、「救える命だった」と話した。
 大川小の教訓として「事故は偶然が重なったときに起きる。そのとき、いかに感情ではなく、分析的な思考で命を守る行動を取れるかが大事だ」と語った。
 平塚さんは小晴さんの写真を紹介しながら「平穏が突然壊れた喪失感は計り知れない。ただ、娘のおかげで今日のような機会がある。風化させないということは教訓を後世に生かすこと。意識を変えて実践してほしい」と訴えた。


<塩釜みなと祭>復興の祈り海駆ける みこし渡御
 塩釜みなと祭の本祭が「海の日」の15日、塩釜市を中心に松島湾で行われた。地元の塩釜神社と志波彦神社のみこしを載せた御座船「鳳凰丸」「龍鳳丸」が104隻の船を従えて湾内を巡り、海上安全や大漁、東日本大震災で被災したまちの活性化を祈った。
 氏子に担がれて神社の表坂を下りたみこしは2隻に載せられ、マリンゲート塩釜を出発。民謡や太鼓が響く中、岸壁で大勢の観客が見送った。
 次第に広がる青空の下、2隻は大漁旗や5色の吹き流しで飾った船と共に七ケ浜町、松島海岸、浦戸諸島などを約5時間かけて巡った。
 市中心部ではハットセ踊り、「よしこの塩釜」の踊りなどのパレードが威勢よく繰り広げられた。
 塩釜みなと祭は1948年に戦後復興を願い始まった。震災の年も途切れず、今年で72回目。


<東日本大震災>岩手の被災警察施設再建が完了 新釜石署が完成、業務開始
 東日本大震災の津波で全壊した釜石署の新庁舎が完成して16日、業務を始めた。これにより岩手県内では、駐在所など被災した警察関連の21施設の再建や統廃合が全て完了した。
 新庁舎は甲子川の河口付近にあった旧庁舎から約3キロ内陸の釜石市中妻町3丁目の旧昭和園グラウンドに再建した。震災前と同様、運転免許センターと交通機動隊沿岸分駐隊を併設した。
 鉄筋4階で延べ床面積は約5650平方メートル。総工費は約39億5000万円。自家発電機や大型貯水タンクを整備し、災害発生時には対策拠点となる。
 警察関連施設は岩手、宮城、福島の3県で計53カ所が被災した。岩手、福島は全施設が復旧。宮城では南三陸署など残る9施設の再建を進めている。


デスク日誌 止まった刻
 なるべく目立つ場所に置いてほしい。著書の売れ行きはもちろん、書店での置き場も気にする作家心理が少し理解できた。
 河北新報社が2018年1月から半年間にわたって連載した「止まった刻(とき) 検証・大川小事故」が今月5日、岩波書店から出版された。18年度の新聞協会賞を受賞した連載の書籍化だ。
 発売以来、仙台市中心部の書店巡りが日課になった。本が曲がっていたら直したり、ちょっと目立つ場所に置き直したり(本屋さんごめんなさい)。
 連載の開始直後から、書籍化を求める声が多く寄せられていた。大川小事故取材班キャップとして「約束を果たせた」と安堵(あんど)している。
 連載では遺族をはじめ、多数の関係者から多大な協力をいただいた。インタビューが5時間を超えたことも何度かあった。感謝の言葉もない。
 岩波書店編集局第二編集部の山本賢編集長は、本の帯に「悲劇を悲劇のまま終わらせない」と取材班の思いを代弁してくれた。
 今回の出版を機に全国各地に鎮魂の祈りが広がり、大切な命を守る一助になればと心から願っている。 (報道部次長 山崎敦)


<大震災>飯舘村の酪農 初の再開 2年前に全村避難解除
 東京電力福島第1原発事故に伴う全村避難が2年前に解除された福島県飯舘村で16日、東日本大震災後初めて酪農業が再開された。被災した酪農家らによる株式会社が村振興公社の牛舎を活用し、復興へ一歩踏み出した。
 村内では震災前、公社が村のブランド牛「いいたて牛」約320頭を肥育。酪農家12戸が乳牛約240頭を飼っていたが、避難指示で全て手放さざるを得なくなった。
 酪農を再開したフェリスラテ(福島市)は2014年、現在も避難指示が続く飯舘村長泥地区で酪農業を営んでいた社長の田中一正さん(48)ら、村内外の被災酪農家5人が設立した。
 同社はこれまで、福島市土船の「復興牧場」で乳牛570頭を飼育。子牛を北海道の牧場に預けて育成してきたが、村で育てることでコストを抑えることができる。堆肥を農地に還元するといった耕畜連携も可能で、村内農業の復興の一助になると期待される。
 16日は生後約8カ月の乳牛約20頭を牛舎に運搬。将来的には200頭まで増やすほか、和牛の繁殖にも取り組みたい考えだ。田中さんは「帰村した人の受け皿となれるよう、若者や女性でも作業しやすい牧場としたい」と話した。


<志津川湾>南三陸町が藻場保全へ調査 船上から湾内全域網羅
 宮城県南三陸町が、昨年10月にラムサール条約に登録された志津川湾の藻場調査に乗り出した。湾内全域を網羅する調査は初めて。潜水調査ではなく、船上からカメラや衛星利用測位システム(GPS)を使った効率的な方法で実施。海藻や海草の生育分布などを把握し、多様な生物を支える藻場の保全につなげる。
 志津川湾は寒流と暖流が混ざり合い、アラメやマコンブなど200種類以上の海藻が生息する。国天然記念物の水鳥コクガンの餌となる海草アマモが生え、重要な越冬地になっている。町の沿岸5793ヘクタールが海藻藻場として国内初の登録湿地になった。
 調査は電力中央研究所(東京)に委託。小型カメラと水深計を取り付けたピラミッド形の調査器具を海に沈め、1平方メートルの海底を撮影する。GPSで調査地点の情報を記録し、解析ソフトを使って海藻と海草の種類ごとに分布や量を示すマップを作る。
 同研究所上席研究員の本多正樹さん(58)は「潜水では狭いエリアの断片的な調査しかできなかった。今回の手法によって、短時間で広範囲な調査が可能になった」と話す。
 調査は5月末に始まり、海藻や海草の大まかな分布を把握する調査は終了。現在は主要な藻場で海藻などの量を調べている。志津川、歌津、戸倉の3地区の沿岸部6カ所が対象で、1カ所の調査で約120地点を撮影する。調査結果は9月までにまとめる予定。
 志津川湾は東日本大震災後、ウニが海藻を食べ尽くす「磯焼け」が問題になっている。町自然環境活用センター研究員の阿部拓三さん(44)は「海藻の分布を把握できれば、重点的に保護する場所が分かる。調査結果を藻場の保全や管理に役立てたい」と語る。


河北抄
 相馬市出身の画家門馬美喜さん(37)は、実家と東京のアトリエを行き来しながら、作品を制作している。モチーフは馬だ。国の重要無形文化財である伝統行事「相馬野馬追」の地元。馬は子どもの頃から身近な存在だった。
 前橋市のギャラリーで19日から始まる展覧会に、門馬さんは野馬追をテーマにした作品を出品する。祭り本番に向けて砂浜を走り込む人馬を実物大で表現した。遠景に大きな建造物がある。東北電力や東京電力の火力発電所だ。
 発電所を描き込むきっかけとなったのは、東日本大震災に伴う大規模停電。当時、東京で暮らしていた門馬さんは、周囲の人々が自分たちの消費する電力がどこで作られているのか、ほとんど関心を持っていないことに驚いた。
 発電所の描写に気付いた人が、少しでもエネルギーや電力の問題に目を向けてくれたらという思いがある。
 「相馬の日常の暮らしも電力と同じくらい知ってほしい」と門馬さん。震災を乗り越え、馬とともに生きる人々の息遣いも感じてほしいと願っている。


自然災害伝承碑 デジタルで伝える教訓
 災害は同じ場所で繰り返し起きることが珍しくない。子孫に教訓を伝える石碑が各地に残るが、忘れられがちだ。自然災害を伝える碑の場所が地図に記されるようになった。防災に役立てたい。
 国土地理院は新たな地図記号として自然災害伝承碑=図=を作った。ウェブ版の地理院地図で先月から公開している。スマホでも見ることができる。九月以降発行される二万五千分の一地形図にも掲載する予定だ。
 新記号のきっかけは、昨年七月の西日本豪雨だった。広島県坂町で行方不明者の救出作業を報じた地元紙の写真を見ると、捜索隊の脇に明治時代の土砂災害を伝える水害碑があった。「石碑があるのは知っていたが、関心を持って碑文を読んでいなかった」と住民は話していた。
 ウェブ版は地図記号のアイコンをクリックすると、伝承碑の写真と碑文の文面、建立されたいわれなどが表示される。一九七四年の台風で家屋十九棟が流失した「多摩川決壊の碑」(東京都狛江市)や、六八年に土石流で百四人が犠牲となった飛騨川バス転落事故を伝える「天心白菊の塔」(岐阜県白川町)などが紹介されている。
 防災情報をいかに伝えるかが、近年の課題である。
 伝承碑は災害が起きた危険な場所や、避難して無事だった場所に建てられている。自宅や職場、学校の近くにないか、調べてみてはどうだろう。学校や地域で防災マップや避難マップ作りが盛んだ。そうした際にも生かしてほしい。遠足や歩こう会のルートに伝承碑を入れるという使い方もある。
 地図をスマホで見る人が多い。ここに伝承碑や防災情報を加えることはできないだろうか。気象庁や自治体などからは多くの情報が出ている。各種のデータを一枚の地図の上で見せることができれば、わかりやすい。
 スマホ用アプリの「Yahoo!防災速報」が始めた「大雨危険度」が参考になる。アプリは土砂災害や洪水の警戒レベルを知らせる。利用者は自分のいる場所の危険度や、安全な場所はどこなのかを地図上で確かめられる。
 すべての人がスマホを使って行動できるわけではない。避難するときは周りに声をかけてほしい。


消費税増税/長期的な財政の道筋を描け
 10月に予定されている消費税率10%への引き上げが、参院選の大きな争点になっている。
 当初は2015年に引き上げると決まっていたが、安倍晋三首相は2度先送りした。今回の参院選も、一時は再々延期を掲げ衆院との同日選に踏み切るとの観測が広がった。
 負担増を積極的に支持する国民はあまりいないだろう。一方、少子高齢化で社会保障費が膨らみ続けることを考えれば、消費税率10%で収まるのかと懸念する声も少なくない。
 目先の増税の是非を争うだけでなく、将来への懸念を受け止めた論戦が重要だ。
      ◇
 消費税は26%まで上げる必要がある−。今年4月、主要国で構成する経済協力開発機構(OECD)がこんな数字を日本政府に示し、実行を促した。
 支出が税収を上回り、穴埋めに国債を発行する。毎年の繰り返しが、1100兆円を超える借金の山を築いた。
 その山を少しでも低くするには、支出と税収を釣り合わせて新たな借金をなくすのが第一歩になる。26%まで消費税率を引き上げれば収支均衡は達成できるとOECDは唱えた。
 税率26%は生活感覚からは到底受け入れがたい数字だ。そうまでしなければ、日本の財政健全化は入り口にすら立てない実態を物語っている。
 ところが首相の認識は異なる。参院選公示直後、「税収は順調に伸びている」として、消費税率10%からのさらなる引き上げが10年程度は不要との考えを示したのだ。麻生太郎財務相も同調した。
 民主党政権時に40兆円台だった税収は、第2次安倍政権で50兆円台に増え、本年度は消費税増税も織り込んで史上最高の62・5兆円が見込まれる。
 政権として増税打ち止めをアピールし、負担感を緩和する狙いだろう。だが、その場しのぎの印象は否めない。
次代の重荷を想像し
 毎年の借金は30兆円台と高水準にある。社会保障費は年1兆円ずつ膨らむ一方、消費税率引き上げによる税収増は6兆円に満たない。単純計算でも数年で増税効果は帳消しになる。
 今後10年を待たず、6年後の25年には団塊の世代が後期高齢者となり、社会保障の公費負担が現在より約10兆円膨れ上がると厚生労働省は試算する。
 消費税率を10%でとどめた場合、他の税収の伸びでカバーできるのかについて、首相も財務相も言及していない。
 足元の好材料にとらわれず、10年先、20年先まで見据えねば財政の将来像は描けない。
 次代が背負う借金の重さに想像力をはたらかせ、負担増の見通しも含めて政治の責任を果たす。有権者はそんな政党、候補者を見極める必要がある。
 今回の参院選では、消費税率引き上げで「全世代型社会保障」を構築すると理解を求める与党に対し、野党は「増税できる経済状況にない」として反対で足並みをそろえた。
 自民、公明両党は、景気失速に備え、キャッシュレス決済へのポイント還元など総額2兆円を超す景気対策を強調する。ばらまき批判や買い控えの懸念に応える必要がある。
 野党は消費税増税に代わる財源確保策を競う。家計重視を掲げる立憲民主党、国民民主党は金融所得課税や法人税の見直しなどを主張し、共産党、社民党は大企業や富裕層の課税強化を訴える。日本維新の会は規制緩和による経済成長と国会議員の「身を切る改革」を掲げた。
 所得税や法人税をどう見直すのか、有権者の判断に資する具体的な数値を示すべきだ。
社会保障の見直しも
 消費税増税への有権者の反応は分かれる。共同通信社の全国電話世論調査では、引き上げに「反対」が54・3%、「賛成」が40・8%となった。
 社会保障を支えるために増税が必要だとしても、膨れ上がる一方の国の予算を削るのが先だ。それが多くの有権者の率直な思いだろう。
 民主党政権時代の12年、民主、自民、公明の3党が消費税率10%への引き上げで合意したのは社会保障の維持と財政健全化の両立が目的だった。その原点を見失ってはならない。
 政府は新たな借金をなくす「基礎的財政収支の黒字化」を20年に達成するとの目標を掲げていたが、実現が難しくなると25年に先送りした。
 目標達成に努力する姿が見えないまま、ゴールの位置を変えるようでは財政健全化への取り組みの真剣さが疑われる。
 まずは効果に乏しい、需要が見込めないなど、無駄な歳出を徹底して絞り込むことが不可欠だ。同時に必要なサービスが提供できているか、格差是正に結びついているかなど、社会保障全体の見直しも必要になる。
 財政再建と社会保障改革の全体像を描いた上で、そのために必要な国民負担はどの程度かを具体的に示す。これ以上の先送りは許されない。腰の据わった議論が与野党に求められる。


[[2019参院選]消費税増税]負担増前に将来像示せ
 10月に迫った消費税率10%引き上げに対し、自民、公明の与党は予定通りの実施を主張し、野党は凍結や中止を訴えて真っ向から対立、参院選の大きな争点になっている。
 安倍政権は税収の一部を幼児教育の無償化など全世代型の社会保障改革に充てるとともに、財政再建を確実に進めると主張する。
 安倍政権はこれまで、景気への悪影響などを理由に、引き上げを2回延期した。今回は、増税できる経済環境が続くと判断している。一方、野党は消費や実質賃金が低迷する中、家計を直撃する増税は景気悪化を招くとしている。
 日銀の企業短期経済観測調査(短観)は2四半期連続で悪化した。国民の景気の実感は厳しい。米中の貿易摩擦で、世界経済の雲行きも不透明だ。引き上げができる状況なのか。
 政府は景気への悪影響の回避策として、食料品などの税率を8%に据え置く軽減税率制度を導入するほか、中小企業でキャッシュレス決済する際のポイント還元などの消費喚起策などを講じる。
 野党は大企業や富裕層への課税強化、行財政改革などで財源を確保すると訴える。
 国の一般会計予算は100兆円。税収が過去最高でも必要額の6割しか賄えない。歳入不足を補う国債を発行し続けた結果、国と地方の長期債務残高は2019年度末には1122兆円に上る見通しだ。消費税収の一部を教育無償化に振り向けるため、財政再建は後退した。
 財政再建と社会保障の将来像を明らかにする必要があり、公約を吟味したい。
    ■    ■
 沖縄タイムス社と朝日新聞社が選挙情勢と合わせて行った電話調査では、税率の引き上げに「反対」が57%で、「賛成」の31%を上回った。
 社会保障の充実のために必要という意見がある一方、引き上げ後の消費落ち込みによる景気への悪影響、低所得者に負担が重くなる逆進性の問題で反対は根強い。県民の所得は全国一低く、貧困率も全国平均を大きく上回り、逆進性の問題はより深刻だ。さらに、老後資金2千万円問題で明るみに出た年金など社会保障への不信が反対論を押し上げている。
 消費税の10%の引き上げ後は所得税を抜いて最大の税目になる。法人税率は下がり続けている。公平な負担や効果的な使い道を示さなければ、増税への理解は得られない。
    ■    ■
 消費税の引き上げについて、沖縄選挙区で事実上の一騎打ちを繰り広げる自民公認の安里繁信氏(49)=公明・維新推薦=と「オール沖縄」勢力が推す高良鉄美氏(65)の見解は分かれた。
 安里氏は「法案として通っており、争点化自体が無意味。今後は抜本的な税制改革が必要。生活に悪影響を与えない形で考慮されている」と主張。高良氏は「県内で1世帯当たり4万円負担が増え、沖縄経済の打撃となる。低所得の人たちには2%の増税はとても大きい」と反対する。
 県内事情を踏まえた活発な論戦を求めたい。


<’19参院選>原発政策 止めるか使い続けるか
 六月のG20大阪サミット開催期間の前後、東京駅や名古屋駅などのコインロッカーが、テロ対策で閉鎖になった。
 それほどテロには敏感なのに、こと原発に関しては、無防備だったと言うしかない。
 3・11後にできた原発の新たな規制基準では、大型航空機が体当たりしてくるような事態に備え、「特定重大事故等対処施設(特重)」の設置が義務付けられている。
 例えば、原子炉から十分離れた場所に、非常用の制御室や電源、冷却ポンプなどを備えることになっている。一基につき一千億円規模の追加費用がかかる。
 特重の整備には、再稼働に向けた工事計画が認可された後、五年以内に完了すればいいという、猶予期間が設定された。その間は原発を動かしていいということだ。
 ところがそれさえ守られず、関西電力高浜原発1、2号機に至っては二年半の遅れが出るとして、関電などは原子力規制委員会に猶予期間の延長を申し出た。規制委はさすがにそれをはねつけた。
 期限内に設置できない場合には、停止命令を出すという。
 それ以外にも規制委はこのところ、耐震や津波、火山の降灰など、自然災害に関する規制を強めている。原発を抱える電力会社は、さらなる対応と巨額の投資を迫られるということだ。
 新規制基準の導入後、関電が安全対策に投じた費用は、すでに一兆円を超えたという。安全を真摯(しんし)に追求すれば、原子力発電は、ビジネスとして成り立たない−。今や世界の常識だ。再生可能エネルギーへのシフトは加速する。
 にもかかわらず、国のエネルギー基本計画は、二〇三〇年度にも電力の二割以上を原発で賄うといい、新増設も視野に入れ、依然基幹電源扱いだ。誰のため、何のために、災害リスクの高い原発を莫大(ばくだい)なコストをかけて維持していこうとするのだろうか。自民の参院選公約はこれに沿う。
 一方、連立与党の公明と、立憲民主、国民民主、共産、社民の五党は「原発ゼロ」、日本維新の会は「脱原発依存」を掲げている。
 このうち、公明、国民、維新は一定の条件付きで当面の再稼働を認めるといい、立民、共産、社民は認めないという違いはある。
 だが大きく分ければ原発を止めるか使い続けるか、だ。投票判断の重要な手掛かりになるだろう。


原発政策 もっと踏み込んだ論戦を
 本県には東京電力柏崎刈羽原発が立地する。その再稼働問題は、県民や県土の将来に関わる重大なテーマといえる。
 だが、それに見合うだけの活発な議論が展開されているとは言い難い。参院選新潟選挙区での原発政策を巡る論戦である。
 新潟選挙区は、事実上の与野党対決となっている。原発政策では、与野党には大きな隔たりがある。
 政府与党は原発再稼働推進の立場なのに対し、野党は原発ゼロや脱原発を公約に掲げる。
 構図ははっきりしており、県民にとっては身近な課題でもある。にもかかわらず、選挙戦も終盤というのに、論戦は迫力を欠いているように見える。
 野党統一候補で無所属新人の打越さく良(ら)氏は「本気の原発ゼロ」を訴える。では、目標実現への道筋をどう考えているのか。同時に、立地地域の将来像をどう描いているのか。具体的に語ってほしい。
 自民党現職の塚田一郎氏は、県の「三つの検証」の結論が出るまで再稼働の議論はしないとする花角英世知事の方針に支持を表明する。では、与党の公約についての見解はどうか。きちんと聞きたい。
 12年前の中越沖地震では柏崎刈羽原発が想定を超える揺れに襲われ、原発の「安全神話」は大きく揺らいだ。
 そして、8年前に起きた東電福島第1原発事故によって「神話」は崩壊した。
 原発でいったん過酷事故が発生すれば、その被害や影響は広範囲に及び、長期にわたる。胸に刻み続けるべき、福島事故の重い教訓であろう。
 しかし、このところ、そうした教訓や事故の記憶が薄れつつあるのではないかと思わされる事態が起きている。
 先月の新潟・山形地震で、柏崎刈羽原発に「異常あり」と東電が自治体などに誤って連絡した問題で、原子力規制庁の現地事務所長が「重要視はしていない」と発言した。
 これに対し、柏崎市長や柏崎市議会が疑問を呈し、住民から反発の声が上がった。
 東電は福島事故の当事者である。さらに、社外の感覚とは乖離(かいり)した自社の都合優先の「安全文化」がたびたび問題視されてきたことを思えば、疑問や反発は当然だろう。
 そうした中だけに、参院選を通して原発を巡る論戦を深めることが極めて重要だ。
 抽象的な物言いや曖昧な表現ばかりでは表面をなでるだけに終わり、県民を戸惑わせることにもなりかねない。
 有権者に分かりやすく判断材料を提供するためにも、候補者には日本のエネルギーの将来像をどう構想するかを含めて自らの主張を明確にし、県民の疑問に答えてもらいたい。
 問われているのは候補者の選挙民に対する責任感であり、原発政策への当事者意識である。


[エネルギー政策] 責任ある将来像を示せ
 薩摩川内市の九州電力川内原発1、2号機は今年で営業運転開始からそれぞれ35年、34年となり、東京電力福島第1原発事故後の法改正で原則40年となった運転期限が近づく。
 原子力規制委員会の審査を通れば1回に限り最長20年延長も可能だが、どうなるか。手続きを凍結したままの3号機増設計画も撤回されたわけではない。川内原発から目が離せない。
 福島原発事故後に旧民主党政権は原発ゼロ政策を打ち出したが、安倍政権は原発回帰の姿勢を鮮明にしてきた。2014年に改定したエネルギー基本計画で原発を「ベースロード電源」と位置付け、昨年7月の再改定でも再生可能エネルギーの主力電源化を掲げる一方、原発活用路線は堅持した。
 参院選では、原発やエネルギー政策を巡って各党の主張に違いがある。
 事故の後始末のめどが立たない中、原発を使い続けるか、廃炉にするか。廃炉にするなら代替電源はどうするのか。後世に責任あるエネルギー政策にするため各党の公約を見極めたい。
 自民党は原子力規制委によって規制基準に適合すると認められれば原発の「再稼働を進める」と明言。公明党も「世界で最も厳しい基準を満たした上で」再稼働を認める。
 ただ、新増設について自民は触れていないのに対し、公明は「基本的に認めず」とし立場が異なる。
 公示直前の党首討論会で安倍晋三首相(自民党総裁)は「現時点では想定していない」と言明したが、新増設がなければいずれ国内に原発はなくなる。本質的議論を避けていると取られても仕方あるまい。
 一方、立憲民主、共産、社民各党は昨年3月、再稼働を認めず「法施行後、5年以内に廃止」と明記した「原発ゼロ基本法案」を国会に共同提案しており、公約でも脱原発を強調。立民の枝野幸男代表らは法案審議に応じない与党を批判する。だが、原発を止めた分の電力をいかにコストを抑えて補うかなどの対策は十分とは言い難い。
 国民民主党は原発ゼロ社会を目指すとしながらも「地元の合意を必須」と条件を付けて再稼働を容認する姿勢。日本維新の会は再稼働に関係自治体の同意を法制化する必要性を訴える。
 地球温暖化防止のためのパリ協定が来年本格的に動き出す。温室効果ガス削減のため、日本も石炭や天然ガスなどの化石燃料依存から早急に脱却する必要がある。だが、原発の安全性に対する国民の懸念は根強い。
 世界的には再生可能エネルギーを中心としたエネルギー政策の大転換が進んでいる。各党には産業の国際競争力や安全保障の観点からも、将来を見据えた政策論議が求められる。


見て見ぬフリの安倍政権 福島原発事故被災者に2倍家賃請求
 東電の福島第1原発事故で、福島県を離れ、国家公務員住宅で暮らしている63世帯のいわゆる「自主避難者」。福島県は3月末の退去期限を過ぎたため、契約を盾に2倍の家賃を請求していたが、渡辺博道復興相は16日の会見で、「県の判断を尊重する」と国は傍観する考えを示した。
 63世帯が退去できないのは、うつ病や障害などで健康面から引っ越しが困難だったり、非正規で低収入で、都営住宅にも落ちたため、民間の高い家賃を払えないなどの事情がある。
 県と入居者の契約には2倍家賃条項が記されているが、「2倍家賃条項は悪意ある住居者を排除するのが趣旨で、やむを得ない事情の場合は発動しないのが普通です」(不動産仲介業者)。
 大体、国と東電のせいで福島県を離れざるを得なくなったのだ。「原発事故被害者団体連絡会(ひだんれん)」幹事の熊本美弥子氏は「国策で原発を推進してきたのに、県に丸投げし、被災者に手を差しのべない国の姿勢は許せません」と憤った。
 福島第1原発事故で住宅を解体した後の更地についても、2022年度から固定資産税が大幅に増額される。
 東電は子会社のリストラなど進めず、社員の高年収はキープ。営業利益も右肩上がりと順調だ。一方の被災者は2倍家賃や固定資産税を巻き上げられるのではたまったものではない。
 安倍首相は福島市内の果樹園で参院選の第一声を上げ、「福島の復興なくして東北の復興なし。東北の復興なくして日本の再生なし。この考え方のもと、政権奪還後、復興庁のもとに省庁の縦割りを排し、現場主義を徹底してきました」とアピールしたが、フザケルな! 苦しんでいる現場を切り捨ててきたのが、安倍政権の“実績”じゃないか。参院選で「ギャフン」と言わせるしかない。


沖縄 民意尊重して基地負担の軽減を
 沖縄県の米軍普天間飛行場の移設先、名護市辺野古の海で埋め立てが進んでいる。移設に反対する県と、推し進める政府との対立は収まらず、再び法廷闘争に入ろうとしている。
 2月の県民投票では埋め立てに7割超が反対するなど、沖縄はこれまで何度も民意を示してきた。にもかかわらず、「辺野古が唯一の解決策」と譲らず、移設へ向け強引な手法をいとわない政府の姿勢は目に余る。民意を尊重しなければ、問題の解決は遠のくばかりだ。政権与党をはじめ、各党には、沖縄が負い続ける基地負担の軽減に道筋をつけるという政治の責務を果たす覚悟を問いたい。
 「沖縄の皆さんの心に寄り添う」という言葉を、安倍晋三首相は繰り返してきた。しかし、昨年の知事選で移設反対の玉城デニー氏が当選しても、住民投票の結果を受けても、従来の方針をかたくなに変えなかった。政府は昨年12月に辺野古沿岸部で土砂投入を開始。工事を既成事実化し、反対の声を封じるような手法であり「寄り添う」態度とは到底考えられない。
 政府は、普天間飛行場の危険除去を理由に工事を急ぐが、日米両政府が「2022年度またはその後」で合意した返還の達成は既に困難な状況となっている。埋め立て予定海域にはマヨネーズ並みの軟弱地盤の存在が判明しており、工期の大幅な延長が見込まれる。政府は地盤改良工事のための設計変更を年内にも申請する方針だが、県は承認しない構えで、返還時期は一層見通せない。
 ほかにも県は、石井啓一国土交通相が、県による辺野古沿岸部の埋め立て承認撤回を取り消す裁決を下したのは違法だとして、取り消しを求める訴訟を近く那覇地裁で起こす予定だ。
 そもそも、対立の長期化の要因は政府にある。国交相の裁決の根拠となった行政不服審査制度は本来、国民の権利を守る目的であり、国からの申し立ては制度の趣旨に反していた。防衛省が「身内」である国交相に申し立てるという手法も公平性を欠いていた。なりふり構わず県を政府に従わせるやり方は、容認できるものではない。
 参院選沖縄選挙区では、自民党の新人と、玉城知事が支援する無所属新人が事実上の一騎打ちを展開している。無所属新人が辺野古反対を明確に打ち出しているのに対し、自民新人は県民の分断につながるとして辺野古に関する言及を避けている。これまでの知事選や国政選挙などと同様の構図であり、問題に向き合い続ける県民の疲弊も顕著となっている。
 議論をより活発にすべきは、ほかの全国の地域だろう。全国知事会が、米軍の「特権」を認める日米地位協定の抜本見直しを求める提言書を国に提出するなどの動きもある。辺野古移設を地方自治や民主主義の在り方に大きく関わる問題として熟議し、沖縄の過重な基地負担の軽減を一歩でも前に進めたい。


ロの返還協議拒否 主権の足場まず固めたい
 「衣の袖から鎧(よろい)」が見えたということか。国後、択捉を含む北方四島のうち歯舞群島と色丹島の2島引き渡し協議が暗礁に乗り上げた。安倍晋三首相が進める日ロ平和条約交渉で、ロシア側が日米同盟による脅威などを理由に拒否したのである。
 平和条約交渉は、1956年に日本とソ連(現ロシア)の議会が批准した日ソ共同宣言に基づく。戦争状態の終結や国交は回復したが、「平和条約締結後の歯舞群島、色丹島の日本への引き渡し」の条項だけが実現していない。
 プーチン大統領は2000年の就任直後に同宣言の法的有効性を引き続き認め、歯舞・色丹の2島引き渡しによる領土問題の解決に意欲を示している。
 昨年11月、安倍首相がシンガポールでの会談で56年宣言を基礎にした交渉の加速化を提案しプーチン大統領も同意した。
 日本側はロシア側に配慮し北方四島は「日本固有の領土」との主張を封印してまで譲歩を重ね、全体の面積のわずか7%にすぎない2島の返還で決着を図ったが、足元を見透かされたのは明らかだ。
 伏線はあった。昨年12月にプーチン大統領は、沖縄で民意に反して米軍基地の整備が進んでいることを挙げ、日米同盟下で日本が主権を主体的に行使できているのか疑問を呈している。
 平和条約の締結後の在日米軍の扱いなど、ロシアの懸念に対して「日本側の回答なしにロシアが重要な決定を行うのは難しい」と述べた。
 主権に疑問符がついている原因は言うまでもなく日米地位協定である。本紙が入手した外務省機密文書「日米地位協定の考え方」は北方領土の返還に際しての対応を例示している。
 すなわち「北方領土の返還の条件として『返還後の北方領土には施設・区域を設けない』との法的義務をあらかじめ一般的に日本側が負うようなことをソ連側と約することは、安保条約・地位協定上問題がある」ということだ。
 このような考え方を日本側が今も引き継ぎ、適用する可能性を否定できない以上、ロシア側が疑問を持つのも無理はない。2島返還を巡って日本側にさらなる揺さぶりをかけ、譲歩を迫ってくるのではないか。
 日ソ共同宣言の批准前の1955年にソ連は在日米軍の撤収を条件に領土問題の最終決着をする方針を決定したことが判明している。米国追従の日本の現状が2島引き渡し交渉の足かせになり、今後もロシア側に利用されかねないのは火を見るより明らかだ。
 今回の交渉拒否の背景にはロシア国内で領土問題の譲歩が支持率低下につながる懸念が高まったとの事情もあるようだ。とはいえ地位協定の抜本改定などを含め主権の真の回復がなければ、今後も対等な交渉環境は整わない。足元を固めることから始めたい。


安倍外交赤っ恥 北方領土「2島返還」交渉協議をロシア拒否
 安倍首相の“喜び組”と揶揄されているNHKの岩田明子解説委員は、この大失敗外交をどう解説するのか。日本、ロシア両国による外交交渉が続く北方領土問題について、ロシア側が1956年の日ソ共同宣言に明記された「歯舞群島」と「色丹島」の2島引き渡しの協議入りを拒否した、と報じられた。
「私とプーチン大統領の手で必ずや終止符を打つ」
 日ロ首脳会談で、安倍首相がこう言って北方領土問題の解決に前のめりになったのは昨年11月。以降、歴代の日本政府が薄皮をはぐように積み重ねてきた過去の交渉経緯を蹴飛ばし、勝手に「2島返還」に舵を切った上、外交青書でも従来の「4島の帰属」の記述を削除。ロシア軍が千島列島にミサイルを配備しても抗議すらせず、そうやって、ロシアのプーチン大統領を刺激しないよう細心の注意を払ってきたが、全く通用しなかったワケだ。
 それどころか、日本は3000億円もの経済協力まで約束させられたのだから、これを外交敗北と呼ばずに何と言うのか。関係をPRするためにプーチンを「ウラジーミルぅ〜」などと親しげに呼び、26回も会談した結果がこのザマだから恥ずかしい限りだ。
 赤っ恥をかいたのは安倍首相の片棒を担いで「2島返還プラスアルファ」などと大々的に報じていたNHKや民放、大新聞。大騒ぎしていたのだから今回も大きく報道するべきなのにチョボチョボだ。
〈政権交代前、決められない政治によって、経済は低迷し、外交の存在感も失われていました〉
 安倍首相は参院選の遊説でこう威張っているが、まさか北方領土返還の絶望を「決めた」ことによって、存在感を「発揮」とカン違いしているわけではあるまいな。


【ホルムズ海峡】有志連合は緊張を高める
 中東・ホルムズ海峡などの安全を確保するため、米国が同盟国に有志連合の結成を呼び掛けている。
 米軍によると、米国が派遣した艦船が監視活動を指揮し、参加国は米艦船の警備や自国の民間船舶の護衛に当たるという。
 6月にこの海域で日本のタンカーなどが攻撃されたことに伴う対応としている。日本政府にも参加や負担を求めてくる可能性がある。
 イラン沖にあるホルムズ海峡やその周辺海域は原油の海上輸送の大動脈といってよい。原油を中東に依存する日本にとっても、航路の安全は極めて重要である。
 だが、自衛隊は現状で有志連合に参加すべきではない。
 現行法上、派遣が難しいこともあるが、航路の安全確保は本来、実力部隊の派遣によってではなく、国際社会の対話と協調で実現していくのが筋である。
 自衛隊派遣について岩屋防衛相はきのう「現段階では考えていない」と述べた。当然の判断だ。他の同盟国にも冷静な判断を求める。
 トランプ米政権は、タンカー襲撃などはイランの最高指導者ハメネイ師が直轄するイラン革命防衛隊の仕業と指摘し、非難している。ただ、確たる証拠がないのが現状だ。
 そもそも、米国とイランの最近の関係悪化はトランプ政権が引き起こしたといっても過言ではない。
 イランと、米欧など6カ国は2015年、イランが核開発を大幅に制限する見返りに制裁を解除することで合意。中東の緊張緩和は大きく前進すると期待された。
 ところが、米大統領に就任したトランプ氏はこの核合意からの離脱を一方的に表明し、対イラン制裁も再開した。イランが猛反発するのも当然だ。
 トランプ氏のイランへの強硬姿勢には、来年の米大統領選に向け、支持者に強いリーダー像を見せたいとの思惑があるとみられる。支持層である保守派はイランへの制裁強化を望む人が多い。
 問題は、トランプ氏がそれに同盟国を巻き込もうとしていることだ。同盟国はこれまで、トランプ政権の対イラン政策に一定の距離を置いてきたはずだ。有志連合に加われば一転、同調したことになる。
 ホルムズ海峡はイランにとって対外戦略上の要衝である。そこに米軍主導で多国籍の艦船が展開すれば、イランには軍事的な包囲網に映るだろう。航路の安全どころか、かえって緊張が高まりかねない。
 米国は数週間以内に有志連合を結成したいとしている。同盟国は参加を検討するより前に、米国とイランの関係修復に当たりたい。
 日本はイランと友好的な関係を維持してきた。安倍首相は6月、仲介のためにイランを訪問し、ハメネイ師とも会談した。その日本が有志連合に入るようなことになれば、これまでの友好関係も仲介の取り組みも水泡に帰すことになろう。今後も粘り強い外交努力が必要だ。


かんぽ不正販売 うみを出す覚悟必要だ
 かんぽ生命保険の不正販売は深刻だ。顧客の不利益になる契約を交わしていた実態が次々明るみに出ている。日本郵政グループ全体を揺るがす重大な不祥事であり、徹底的に調査し、全容を解明しなければならない。
 不正販売の形態はさまざまだ。顧客が従来の保険を解約して新しい保険にする際、一時的に無保険になった例が2016年4月から18年12月までの間に約4万7千件あった。新旧契約の保険料を故意に6カ月以上、二重払いさせていた例も約2万2千件に上った。いったん解約した後、健康状態の悪化を理由に新たに契約をしなかった例も含め、顧客に不利益が生じた契約は計約9万件にも及ぶ。
 信じられないほどの不正の数だが、いずれもほんの一部にすぎない可能性がある。保険は大半が全国の郵便局で販売され、契約者には高齢者が多い。かんぽ生命は社外有識者による第三者委員会で調査する方針だ。事実を詳細に明らかにするとともに、いつから、なぜこんなことが横行するに至ったのかを調べ上げる必要がある。
 かんぽ生命と、同社の委託を受けて保険商品の販売に取り組む日本郵便は、無保険になった顧客の契約復元や二重払い分の返還を進める。保険商品の営業については自粛するとしたが、8月末までと期限を切っているのはどうか。それまでの間に問題が全て解決しているとは思えない。
 問題をうやむやにしたまま、中途半端な状態で再スタートを切った場合、同様の問題が再発しかねない。この際、うみを出し切るしかないことを肝に銘じるべきである。
 不正の形態一つ取ってみても、実態は悪質だ。一時無保険になった事例からは、自分たちの都合のみ優先させた姿勢が見える。保険解約後に再び保険を契約しても、3カ月以内だと単なる乗り換えとみなされるため、その期間を過ぎるのを待って契約を結んでいた。新たな契約の締結は、営業成績の向上につながるからだ。
 いったい、どこを向いて仕事をしているのか。顧客第一の姿勢からは程遠く、コンプライアンス(法令順守)の欠如は著しいと言わざるを得ない。
 背景には07年の郵政民営化をきっかけに課された厳しいノルマがあるとされる。営業成績が目標に満たない場合は名前を公表されるなど、局員は大きなプレッシャーにさらされていた。そうした実態の解明も必要だ。
 日本郵便の社長は会見で「営業目標が時代に合っていなかった」と説明し、過剰なノルマが一因との認識を示したが、組織的な関与の有無には言及しなかった。現場のせいにしてはならない。指揮命令系統を明らかにすることが不可欠である。
 今回の不正販売で、日本郵政グループの信用性は著しく低下した。どう再生を図るのか。自浄能力が問われている。


地方創生  一極集中は続いている
 今年1月1日時点で国内の日本人は約1億2477万人いた。前年より約43万人も少なかった。10年連続のマイナスで、しかも減少数は過去最多となった。
 総務省の人口動態調査による。注目したいのは、都道府県別で東京圏(埼玉、千葉、東京、神奈川)と沖縄は増えていて、それ以外の府県が減ったことである。
 東京一極集中が、さらに進んでしまったといえる。政府が取り組んできた「地方創生」の効果が問われている。
 今から5年前、有識者らの日本創成会議が、人口減に伴う「消滅可能性都市」について予測した。重く受け止めた政府は、「まち・ひと・しごと創生基本方針」を定め、地方創生に着手した。
 出産や子育てのしやすい地域社会をつくり、雇用機会を増やして人口減に歯止めを掛けようという戦略だ。
 具体的には、新型交付金制度を導入して、若者の雇用、高齢者の移住、観光振興組織の設置を促した。企業の本社機能や省庁の地方移転も唱え、東京23区内にある大学の定員を抑制することまで打ち出した。
 けれども、そうした政策の効果が全国に及んでいるとは、とてもいえない状況だ。
 共同通信が行った自治体アンケートによると、東京23区からの企業誘致について、市町村の8割近くは、移転が実現するなどの成果はない、としている。
 何らかの成果があったとするのは、文化庁の移転した京都など政令市や、大津を含む中核市といった都市部である。
 本社機能の移転先は、首都圏か、新幹線や高速道路で東京とつながるところが多い。
 東京圏への転入超過を解消することなど、政府の目標は達成が困難な見通しである。東京一極集中を固定化し、小集落を切り捨てて新たな地方拠点をつくっただけ、といわれても仕方ない。
 現行の地方創生策の適用期間が切れる本年度末をにらみ、政府は新たな戦略に、都市部に住みながら地域のイベントなどに参加する「関係人口」を拡大する、と明記する方針だ。これにより、将来的には地方への移住につなげるというのだが、出生数の増加の方は、あきらめたのだろうか。
 地方創生に関して、今参院選で激しい論戦があったとは、残念ながら聞かない。統一地方選だけの争点では、ないはずである。


学会員の動き鈍く…投票率上昇で公明「選挙区1勝6敗」危機
 お寒い天気のように盛り上がらない参院選。公明の支持母体である創価学会もいまいち動きが鈍い。無党派層が投票所に足を運び、投票率がアップすれば、足をすくわれる公明候補も少なくない。今回の参院選は、安倍政権の悪政をアシストしてきた公明に審判を下す選挙でもある。
「当初から大苦戦が予想されていた兵庫は、全国の学会員が押しかけフル回転ですが、そのあおりも受け、兵庫以外の学会員の動きは鈍い」(政治部記者)
 選挙になると、学会員は知人に電話や訪問で公明候補への投票を呼び掛けるが、「今回は学会員からのしつこい電話が少ないわ」(大阪府民)という。公明党に不満を持つ学会員が造反しているとの噂もチラホラ流れている。
 今年は統一地方選と参院選が重なる亥年選挙。学会員は選挙疲れしている。また、改選11の公明は選挙区7、比例6の13議席を目標にしているが、多くのメディアは目標に届きそうだと伝えている。学会員には兵庫を除いて、楽勝ムードが漂う。改選議席を減らしそうな自民党は、学会の組織をアテにしているから、鈍い動きに大慌てだという。
 しかし、公明が立候補している7選挙区の情勢をよーく見ると、当選が堅いのは東京の山口那津男代表ぐらい。他の6つの選挙区は野党候補と激しく競り合っている。
■二見元副委員長「山口代表の下、ファッショ化が加速した」
 その山口氏も、ポスターにデカデカと「創価学会」を掲げる野原善正氏(れいわ新選組)に学会票が流れる可能性があり、最下位当選もささやかれる。
「このまま盛り上がらず、低投票率なら公明候補が逃げ切る。競り合っている野党候補が無党派層を取り込めば、野党に分がある。投票率次第で、選挙区で公明党が1勝6敗もあり得る」(前出の政治部記者)
 羽田内閣で運輸相を務めた元公明党副委員長の二見伸明氏がこう言う。
「ちょうど今回の選挙で山口代表が改選になりますが、この6年間、公明党は自民党と一緒になって、政治のファッショ化を加速させてきました。“平和の党”でありながら、2015年に安保法の強行に加担しました。17年の共謀罪は、参院で公明党が法務委員長なのにブレーキをかけなかった。沖縄の辺野古新基地は、地元の県連が反対しているのに、公明党本部は強引に推進し、昨年の知事選で〈基地ノー〉の圧倒的な民意が示されても、総括すらしようとしない。創価学会員もそうでない人も、公明党の6年間が問われる選挙でもあります」
 投票に行かず、ウッカリ公明を勝たせたら、公明のアシストのもと、安倍悪政が続くことを肝に銘じたほうがいい。


安倍昭恵夫人があの和田政宗候補をトンデモ応援演説! 公選法違反の“メール選挙運動”を有権者に呼びかけ
 今回の参院選で比例代表から出馬している自民党の和田政宗氏。6月下旬には「週刊文春」(文藝春秋)が、和田氏が公職選挙法で禁じられている「公示前の事前選挙運動」をおこなっていたと報道、Web上で録音された音声データも公開したが、本人が「切り貼りされたもの」「名誉棄損にあたるものについては対抗措置を取ります」と主張すると、対する「週刊文春」はノーカット録音を公開し、疑惑はより深まる結果となったことは記憶に新しい。
 報道に訴訟をちらつかせて言論弾圧をはかろうとは国会議員としてあるまじき言動だが、そんな和田氏の選挙戦に、なんとあの人が援軍として登場した。安倍昭恵氏だ。
 三連休の最終日となった7月15日の夜、「和田政宗候補を応援する会」という個人演説会が東京都内で開かれたのだが、そこに昭恵氏が登場したのだ。
 まず、挨拶に立った昭恵氏は、こう述べた。
「今回の選挙、安倍政権にとりましては本当に正念場の、大切な大切な選挙でございます。そのなかで和田政宗先生には、なんとしても勝っていただきたい。きょうはしっかりと昭恵が応援して来るるように、ということを言われて参りました」
 いまだ森友学園問題について国民の前で何の説明もおこなっていないというのに、選挙の応援には、夫である安倍首相直々に「しっかり応援してこい」と背中を押されてノコノコやってくるとは……。まったく呆れるしかないが、さらに呆気にとられたのは、昭恵氏の口から語られた次の言葉だ。
「和田先生には、安倍政権が叩かれ、そして私が叩かれているなかで、表立って、ほんっとうに助けていただきました。応援をしていただきました。連日、私は、まるで犯罪者かのように、メディアから追いかけられて、あることないこと書き立てられてですね、辛い日々を送っていたんですけれども、そんななかでしっかりと応援をしていただいた。正しいことをちゃんと発言をしていただいた」
 えっ、よりにもよって和田氏が、森友問題で「正しいことをちゃんと発言してくれた」ですと……!? 
 昭恵氏がそこまで言うならあらためて振り返ってみたいが、和田氏といえば昨年3月、朝日新聞が森友学園の決裁文書が改ざんされていたことをスクープすると、「全く別の決裁文書の調書を比較した可能性がある」などと誤報扱い。ところが、財務省が公文書改ざんの事実を認める方針を打ち出すや否や〈今回は財務省による証拠隠しを、政治の力で防いだことになります〉などと理解不能なことをほざきはじめ、ワイドショーに出演すると「(昭恵氏が)関わってなくても(国有地売買は)あった」「そもそもの問題は近畿財務局が相当悪い」と責任を近畿財務局に押し付けたのだった。
 だが、もっとも醜悪だったのは、伝説的なトンデモ質疑として多くの人の度肝を抜いた、昨年3月19日に参院予算委員会でおこなわれた森友公文書改ざん問題の集中審議での和田氏の発言だ。和田氏は質問に立つと、財務省の太田充理財局長(当時)に対し、こんなことを言い出したのだった。
「まさかとは思いますけども、太田理財局長は民主党政権時代の野田総理の秘書官も務めておりまして、増税派だから、アベノミクスをつぶすために、安倍政権を貶めるために、意図的に変な答弁をしているんじゃないですか?」
 すさまじい陰謀脳としか言いようがないが、これにはさすがの太田理財局長も血相を変えて反論。首を横に大きく振りながら「いくらなんでも、そんなつもりはまったくありません! それはいくらなんでも……それはいくらなんでも、ご容赦ください!」と抗弁したほどだった。
昭恵夫人と「和田を応援する会」を企画したのはあの「男たちの悪巧み」メンバーか
 とまあ、森友問題における和田氏の活躍ぶりはご覧のとおり、デマを吹聴し、陰謀論を振りまくというもので、とてもじゃないが「正しいことをちゃんと発言」したとは天地がひっくり返っても言い難い。
 しかし、「まるで犯罪者であるかのようにメディアから追いかけられた」と被害者意識丸出しの昭恵氏にとっては、デマと陰謀論で抗した和田氏に恩義を感じているらしい。昭恵氏は和田氏に感謝を述べると、つづけてこう発言したのだ。
「このご恩返しをなんとか私はしたいという思いで、きょう、このような会を、増岡後援会長とともに開かせていただいたようなところでございます」
 なんと、この和田氏の「応援する会」自体、昭恵氏が企画・開催したものだというのである。しかも、「増岡後援会長」というのは、2015年のクリスマスイブに昭恵氏がFacebookに投稿した例の「男たちの悪巧み」写真で、安倍首相や加計学園の加計孝太郎理事長らとともに写っていた、鉄鋼ビルディング専務の増岡聡一郎氏のことではないのか。というのも、「応援する会」が開催された会場も、「悪巧み」パーティがおこなわれたのと同じ丸の内にある鉄鋼ビルディングだったからだ。
 しかも、昭恵氏が企画したこの「応援する会」には、和田氏とともに森友・加計問題で陰謀論やデマを撒き散らかしてきた自民党の青山繁晴参院議員や、安倍応援団によるネトウヨ番組『報道特注』メンバーである豊洲市場仲卸三代目・生田よしかつ氏も弁士として登場したのだ。
 森友問題の最大のキーパーソンである昭恵氏が音頭を取り、森友・加計問題をメディア批判にすり替えてきた和田氏を功労者として応援する──。露骨すぎて反吐が出るが、昭恵氏は1ミリも反省していないどころか、自分が何をしでかしたのか、いまだに無頓着であるらしい。でなければ、「森友問題で私を助けてくれた!」なんて無邪気に選挙応援などできないだろう。
「和田先生には主人の近くで働いてほしい」と公選法違反の“メール”選挙運動呼びかけ
 しかも、昭恵氏は挨拶のなかで、このように和田氏のことを猛プッシュした。
「(投票用紙の)2枚目には和田政宗。『自民党』ではなくて名前を書いていただきたいんですね。名前を書いていただかないと、和田先生、当選できません。そして、本当にこの先生は安倍政権のために絶対に力になってくださる。これから日本は世界のなかでもっともっと役割が大きくなってくると、私は主人と一緒に世界に出て行って感じているところですが、そのなかにおいて、絶対に和田政宗先生には、主人の近くで働いていただきたい」
 外交で大失態ばかり犯し、嫌韓感情を煽って選挙利用する安倍首相が、世界で役割を果たせるとはとても思えないが、その上、ネトウヨ陰謀脳の国会議員に側近としてそれを支えてほしいって……。「世も末」「日本終わってる」としか思えないが、さらに昭恵氏はこう述べて挨拶を締めくくった。
「きょう、本当にいいなと思ったら、一人ふたり、必ず、お電話をして、メールをして、LINEをして、少しでもこの輪を大きく広げていただきますように、心よりお願いを申し上げまして、私のご挨拶とさせていただきます」
 おいおい、電話やLINEはOKだが、選挙運動用の電子メールの送信は候補者・政党等にしか認められておらず、一般有権者が電子メールで特定候補者の投票を呼びかけるのは公選法違反。つまり、昭恵氏はダメ押しで公選法違反の選挙運動を要求したのである。
 どこまでいっても反省・学習しない昭恵氏……。森友・加計問題は何も終わっていないというのに被害者ヅラして選挙運動に勤しむこの総理夫人を、このまま野放しにしていていいものなのだろうか。


安倍首相が不倫推奨?投票「昔の恋人を誘って」発言が物議
 自民党改憲草案では「不倫」も認められるようになるのか――。安倍首相が参院選の応援演説で「不倫を呼びかけた?」と話題になっている。
 安倍首相は16日、新潟県上越市などで行った街頭演説で期日前投票を呼び掛けた際、「お父さんも恋人を誘って、お母さんは昔の恋人を探し出して、投票箱に足を運んでいただくようお願い申し上げます」などと発言した。
 どうやら、「友達や家族、お子さんたち、みんな誘って行ってほしい」という定番のセリフを間違えたらしいが、記憶力が悪いのか、それとも自分の言葉の意味を理解していないのか。
 いずれにしても、この国のトップのオツムが問われる話だ。


安倍自民が恐れ、大メディアが無視する山本太郎の破壊力
 今、最も聴衆を集められる政治家だ。参院選も終盤戦。山本太郎代表が率いる「れいわ新選組」への支持が凄まじい勢いで広がっている。
 4月にできたばかりの「政治団体」に過ぎないが、山本の演説はユーチューブでモノ凄い数で再生され、寄付金はついに3億円を突破した。先週12日には候補10人が東京・JR品川駅前に集結。「れいわ祭」と称した演説会の開催を呼びかけると、口コミやSNSを中心に情報が拡散し、みるみるうちに黒山の人だかり。駅につながる通路や階段も人、人、人で、集まった聴衆の数は実に3000人に上った。
 山本が「20年以上続くデフレで、あなたの生活が、あなたの人生が削られてきた。取り戻すには消費税の廃止しかない」と訴えると、「そうだー」と賛同の声が上がり、拍手の音が鳴り響く。たっぷり3時間に及んだ山本らの“マイクパフォーマンス”を熱心に聞き入っていた。
「税金はないところから取るな! あるところから取れ!」――山本のシンプルかつ、歯切れの良いメッセージに感化されたのは、悪政に虐げられた庶民だけではない。文化人たちも決起し、こぞって支援を打ち出している。
 前出の「れいわ祭」には、作家の島田雅彦氏や、脳科学者の茂木健一郎氏、ギタリストのSUGIZO氏らも“参戦”。痛烈な安倍批判と熱い山本支援を繰り広げた。
 まずSUGIZO氏は淡々とこう訴えた。
「生きるために、お金を稼がなけりゃいけない。エリートでなければいけない。リッチな者しかこの国で幸せになれない。貧乏な人は病院に行けない。貧乏な人はおにぎり食べることも必死だ。僕が常々強く思ってることは、全ての命が祝福されて、生きることには心配する必要などない、ということです。そこから根こそぎ世の中を変えていこうという意識を持った政治家の方は、少なくとも僕は、太郎さんしか知りません」
 茂木氏は、常軌を逸した安倍政権の「韓国叩き」を念頭に、聴衆にこう問いかけた。
「日本ってね、他人のことをこんなに揶揄したり、引きずり降ろそうとしたりする人ばっかりの国だったっけ? 違うよね。日本ってこんなにお隣の国のことの悪口言ったりとか、いろいろ意地悪するような国だったっけ? もっと優しい国じゃないですか? なんで今、優しくなれないんですか? 一人一人が大事にされてないから、他人に優しくできないんじゃないですか?」
 彼らが正鵠を射る正論を畳み掛けるごとに、聴衆から賛同の拍手が地鳴りのように湧き起こった。
抑えられない、れいわの本気と有権者の怒り
 とりわけ聴衆の共感を得たのが、島田氏のスピーチだ。再録する。
「国民が生まれてから死ぬまでに払う税金の総額はどれくらいなのか。生涯に稼ぐお金の2割以上は税金で持っていかれてしまう。これは政府に搾取されてるといっても、過言ではない。ですから、国民はもっと税金を公平に、有益に使えと政府に要求する権利がある」
「年金資金をバクチまがいの株式運用に回して損失を出したのだから、年金返せと言うべきなんです。防衛上は、ほとんど意味のないミサイルを配備したり、演習にしか使わないポンコツの戦闘機を爆買いしてアメリカに無駄金を貢いでいることに、もっと怒っていいんです」
「さらに政府は消費増税をし、家計を圧迫し、なけなしの預貯金さえも搾り取ろうとしています。そんな泥棒政権をのさばらせていいんですか」
 さらに島田氏の言葉は熱を帯びていく。
「政府が絶対多数の国民に全く関心を払わないのだから、何を言っても無駄と諦めが支配してしまっています。国民は政治的無関心に誘導され、日本がどうなろうと知ったことかと思わされています」
「首相や閣僚、その不愉快な仲間たちがどんな不正を働いても国民は知らんぷりしてくれる。まさにそれこそ政府が望むところで、白紙委任状を受け取ったつもりでやりたい放題やっている」
「国民は虐待されている子供ですか? 私たちは大人なのだから、この不愉快極まる現状を変えなければなりません」
「有権者が無知で無関心でいる限り、悪政は続くでしょう。礼儀正しく、おとなしく、他人を攻撃せず空気を読む。そんな人々の沈黙の同意によって、不正や陰謀が見過ごされるのです」
 そして、聴衆にこう訴えかけた。
「彼らは税金を私的に乱費し、国民の財産を盗みましたが、本当の宝は奪えません。その宝とは、『私たちの良心』です。一方、彼らが私たちから気前よく買ってくれたものがあります。それは『私たちの恨み』です。私たちの良心を奪えぬまま、恨みばかり買ったので、彼らは悪事を全うできず、再来週(投開票日)には断罪されることになる」
 聴衆から、割れんばかりの拍手が巻き起こったのは言うまでもない。
■黙殺をはね返す「反緊縮」という世界の潮流
 ところが、これだけ熱気ムンムンの演説会を、大メディアはなぜか、スルー。会場には各局のテレビクルーの姿があったが、その映像は一切、放送されない。
 山本は「出る時は決まってます。開票速報です。『こんな変わったグループも、選挙やってましたよ』っていう様子を今、とらえてくださってる」と皮肉ったが、恐らく、その通りなのだろう。安倍政権への忖度なのか、官邸の意向なのか。いくら「れいわ旋風」が巻き起こっても、投開票日までメディアは「諸派」扱いで完全黙殺だ。
「90年代の新党ブームの頃のメディアには、選挙を盛り上げようとの心意気を感じましたが、今や『寄らば大樹の陰』。政権側に遠慮して『れいわ』の破壊力にフタをし、選挙戦を盛り下げている印象です。国政の行く末を決める選挙なのに、この無気力は深刻です」(政治評論家・森田実氏)
 ガン無視報道は、政権側が山本の「破壊力」に脅威を抱いている証拠ではないのか。山本たちの訴えは単純明快。「あきらめるな、1票で政治は変えられる」――この考えが有権者に浸透し“寝た子”を起こされたら、マズイ。選挙区との相乗効果で、野党統一候補に票を奪われたら、たまらない。れいわ旋風の大きなうねりを警戒しての黙殺なら、それこそ、政権もメディアも庶民の怒りをバカにしている。
 それでも山本はひるまず、16日から地方行脚を開始。ラストサタデーの20日まで岩手、北海道、秋田、宮城、福島、栃木、茨城、愛知、山梨の順で回り、選挙区では野党候補への投票を呼び掛け、票の掘り起こしに必死だ。高千穂大教授の五野井郁夫氏(国際政治学)が言う。
「れいわの掲げる弱者救済策は、英国のジェレミー・コービン党首の労働党や米国のサンダース派など、欧米で右派ポピュリズムに対抗して台頭する『反緊縮』の潮流とも合致しています。極端な右派に支配された安倍政権と対等に渡り合えるエネルギーを持つ野党政治家は、残念ながら山本代表しか見当たらない。92年の参院選では、発足2カ月足らずの『日本新党』が比例区で4人当選。翌年の衆院選で大躍進し、細川元首相が非自民連立政権を樹立する大きな足がかりとなりました。れいわが下馬評を覆し、今回の参院選で2〜3議席を得れば弾みがつく。1年以内と言われる総選挙まで勢いを増幅すれば、劇的展開の予兆すら感じます。少なくとも野党再編の中心となれる可能性は秘めています」
 山本の「本気」と有権者の「怒り」は、いくらフタをしても抑えつけられるわけがない。


『遊☆戯☆王』高橋和希の“安倍政権批判で炎上、謝罪”はおかしい! 政治的表現に自分の生んだキャラクターを使って何が悪いのか
 今回の参院選では、城田優や秋元才加、ラブリなど、著名人のSNSによる「選挙に行こう」という呼びかけが話題になっているが、そんななか、有名漫画家がインスタグラムで投票呼びかけをして炎上。謝罪に追い込まれた。
 その漫画家とは『遊☆戯☆王』(集英社)で知られる高橋和希氏。『遊☆戯☆王』は、1996年から2004年にかけて「週刊少年ジャンプ」(集英社)で連載されていた大ヒット作品だ。
 この作品は漫画・アニメのみならず、作中に出てくるカードゲームのグッズも人気を集めて社会現象となった。日本のみならず海外でも人気を集め、2009年には「世界で最も販売枚数の多いトレーディングカードゲーム」として登録されている。最近ではスマホアプリのゲーム「遊戯王 デュエルリンクス」がヒットし、連載開始から20年以上経ったいまも影響力のある作品だ。
 そんな作品の産みの親である高橋氏が、15日、『遊☆戯☆王』の主人公・武藤遊戯(闇遊戯)が「Let’s」と「VOTE!」と書かれたカードを持っているイラストをアップ。投稿のコメント欄でフォロワーに対してこんなメッセージを送った。
〈本当に今の売国政権で日本の未来は大丈夫かと思うわ! ヤバイ〜〜!!
アテム「決闘者のみんな! 今こそ正義の一票スタンバイだぜ!!」
「アテム」とは、『遊☆戯☆王』のなかに出てくる言葉で、主人公が危機的状況になると現れる別人格のような存在。
 また、イラストには他にも、ブラック・マジシャン、ブラック・マジシャン・ガールという2つのキャラクターが描かれており、それぞれの吹き出しには「独裁政権=未来は暗黒次元(ダーク・ディメンション)!」「ホント…日本て住みづらくなっちゃった…」というセリフが書かれていた。
 明るいトーンにはなっているが、高橋氏の安倍政権に対する危機感がヒシヒシと伝わってくる。高橋氏は、安倍政権の言論を弾圧し反対意見を封じ込める独裁体質、トランプ大統領の言いなりに国民の生命と財産を米国に差し出そうとしている売国的本質を喝破し、「安倍政権を止めるためには、投票に行くしかない」と呼びかけたのだろう。
 しかし、この高橋氏の投稿に対し、ネトウヨや安倍応援団がまたぞろ「政治的発言をするな」と攻撃を仕掛け、大炎上する事態となってしまった。
〈お前人として恥ずかしいな キャラにそんなこと言わせるとか そう思うんならこんなとこでうだうだやらずに街頭演説でもしたらどうなんだよ〉
〈小さい頃から憧れてきた遊戯やブラマジにこういうことを代弁させるのは正直幻滅したしがっかりしました……〉
〈気持ちわるー。自分のキャラクターを政治に使うなんて、最悪だ〉
〈著名人が自民党批判するとお金入るんですか? 作品が並んでる場でそんなこと言うとは思いませんでした。残念です。見る目のなさも〉
〈遊戯が投票紙を持って『俺達の未来の為に投票しよう!』とかならいいけどお前の政治思想はいらないんだよ〉
 その結果、高橋氏は翌16日に〈なにやらお騒がせしております。いろいろ意見を頂き、キャラクターに政治的表現をさせてしまった事、ファンの皆様に深くお詫び申し上げます〉との投稿をしなければならない状況にまで追い込まれている。
高橋和希氏の表現は真っ当、謝罪する必要なんてなかった
 言うまでもないが、今回の投稿は高橋氏が謝罪しなければならないようなものではまったくない。
 安倍応援団やネトウヨは『遊☆戯☆王』のキャラクターに政治的な主張をさせたなどと批判するが、『遊☆戯☆王』は高橋氏の生み出したキャラクターであり、そこにどんな思想を託そうと、それは作家の自由だろう。
 しかも、高橋氏はイデオロギーや党派性でこうした投稿をしたわけではない。高橋氏は2016年からインスタグラムアカウントを開設しているが、これまでこういった政治的発言をしたことはなかった。描いてきた作品もエンターテインメント作品で、社会的なトピックを直接的に扱うような作風ではない。
 そんな高橋氏ですら、安倍政権の独裁、売国的政策には危機感を覚え、何かを言わずにはいられなくなったのだ。そして、勇気をふるって、自分の生み出したキャラクターを使って、安倍政権を止めるための投票行動を呼びかけた。
 これのどこがいけないのか。高橋氏を批判している連中は、“キャラクターの政治利用”を批判しているふりをしているが、実際はたんに安倍政権批判を封じ込めようとしているにすぎない。おそらくこれが安倍首相を礼賛するものだったら、全く逆に絶賛して拡散していただろう。
 実際、吉本新喜劇が安倍首相に出演させても、TOKIOや関ジャニ∞の村上信五が安倍首相と面会しても、松本人志や指原莉乃が安倍首相と会食しても、彼らが謝罪に追い込まれることはない。何度でも言うが、今、タブーになっているのは、「芸能人や有名人の政治的発言」でなく「芸能人や有名人の安倍政権批判」なのだ。
 高橋氏はこんなご都合主義・ファシスト連中の意見なんかに負けず、これからも主張を続けてほしいし、他の作家も高橋氏の炎上を見て臆したりしないでほしい。高橋氏の行動は民主主義国の作家として当たり前の行為なのだから。


闇営業対策で吉本興業の“芸人支配”が逆に酷く…共同確認書にSNSの項目、ウーマン村本も政権批判できなくなる?
 いまだ批判がなりやまない吉本興業所属芸人らの振り込め詐欺グループ闇営業問題。御用メディアだらけの新聞・テレビはともかく、ネットではむしろ、吉本興業という企業の責任を問う声が日に日に大きくなっている。
 そんななか、今月12日頃から、吉本興業トップである大崎洋会長が複数のメディアで“単独個別取材”に応じ始めた。インタビューが掲載されたのは、共同通信、時事通信、朝日新聞、読売新聞、毎日新聞、産経新聞、日経新聞、BUSINESS INSIDER JAPANなどのメディア。
 しかし、そもそも共同記者会見をやらず、“単独個別取材”にしたこと自体、週刊誌などの厳しい追及から逃げ、弱腰の新聞やビジネス系メディアのインタビューでお茶を濁そうとしているとしているとしか思えない。
 しかも、その発言の内容はひどいものだった。大崎会長は自分たち幹部の責任を否定した上で、今回の問題を芸人個人の責任に押し付けたのだ。
 例えば朝日新聞DIGITAL(14日)では、今回の反社会勢力の闇営業について「ひとこと、会社に(事前に)言ってもらえたら、こんなことはなかったわけです」と問題を芸人の闇営業と報告義務にすりかえ。自らの責任について「(会社を通さない営業で)業務上のことではなく、会社外のこと。考えていない」と“会社とは関係ない“という理由で否定した。
 当初、「調査の結果、金銭授受はない」と嘘の発表をし、宮迫らを厳重注意処分で済ませたことについても、「(宮迫)本人が『うん』と言わなかった。自社のタレントが嘘をついていたとは言わなかっただけの話だが、事実としてはそういうことです」「ヒアリングが1回で済んで、事実が全てわかればすぐに出したが、精一杯やった結果です」(BUSINESS INSIDER)と、芸人が嘘をついたからだと責任を押し付けた。
 さらに、驚いたのは、こんな事態になっても、芸人たちと契約書をかわすつもりがないと明言したことだ。今回の問題をきっかけに、吉本興業が芸人と契約書をかわしていないことが問題化しているが、大崎会長は“家族”などという言葉を持ち出してこう言い切った。
「結論から言うと変えるつもりはない。吉本に契約書がないと言っているのは、つまり専属実演家契約のこと。それとは別に口頭で結ぶ諾成契約というものがあり、それは民法上も問題がなく成立する。紙に書くというよりも口頭でということです。それを知ってか知らずか、タレントたちは吉本契約書がないから、と笑いをとっている」「吉本にとって芸人は、一緒に人生を共にする家族のような存在。大阪流に言うと『そんな水臭い紙の契約書なんて』ということもある」(朝日新聞DIGITAL)
 そして、契約書は交わさない一方で、今回の問題の対策として、社員や所属タレントに対し、反社会的勢力との関係断絶などを誓約する「共同確認書」に署名させることを明かした。
近藤春菜が吉本・大崎会長の契約書をめぐる嘘を暴露!
 しかし、こうした大崎会長の一方的な主張に対し、当の吉本興業所属芸人から、勇気ある批判が飛び出した。
 15日、ハリセンボンの近藤春菜が、MCをつとめる『スッキリ』(日本テレビ)で、これまでの吉本興業との“口頭”契約についてこう暴露したのだ。
「会長のインタビューは読みましたけども、わたしも吉本興業に所属している、お世話になっている芸人として、会長は口頭でも契約は成立する、民法上成立するとおっしゃってますけど、でも口頭だったとしても、芸人も芸人で納得してお互い同意していないと契約って結ばれないと思うんですよね。それに関して吉本興業はどういう考えで、あなたとこういう風に契約しますということを、口頭でも聞いた覚えはないですし。会社にいくら入ってあなたは取り分はこうですとか、他の問題に関しても、何もないですよね」
「会長のおっしゃっていることと芸人みんなの間での相違がすごくて、これで納得している芸人っていないと思います」
 大崎会長がいう“口頭”契約なんて実際は存在せず、そのことに対し芸人たちも納得していないというのだ。これが事実なら、吉本興業はこの期に及んでも、嘘とごまかしでその場しのぎをしようとしているということではないか。
 しかも、今回の吉本興業の対応でもうひとつ問題なのは、前述した「共同確認書」の内容だ。その詳細については明らかにされていないが、大崎会長によれば、これは「反社会的勢力との関係断絶などを誓約」させるもので、また「直接依頼された仕事をすべて会社に報告させる」ものだという。
 契約書をかわさず“共同確認書”に署名させるというのは、いつでも一方的にトカゲの尻尾切りができるようにするものとしか思えないが、この共同確認書には、もっと大きな問題がある。
ブラマヨ小杉が明かした!共同確認書に「SNSの発言に気をつける」の項目
 15日、『バイキング』(フジテレビ)では吉本興業の闇営業問題と、再発防止として“共同確認書”のことが取り上げられたのだが、そこに出演するブラックマヨネーズの小杉竜一はすでに“共同確認書”にサインしたことを明かした上で、その内容についてこう発言している。
「まあ、こういう(反社会勢力と)関係、持たへんのと、SNSとかの発言も気をつけますという」
 小杉が見た“共同確認書”には「コンプライアンス研修の受講や守秘義務、知的財産権の尊重」という項目があり、そこでSNSの話も出たという。これを受け、司会の坂上忍は「(今回の問題で)はたから見ていても個人でツイートしちゃってっていうのは、これどうなのかっていうのは同業者として僕もちょっと感じてたんですけど。そこらへんの管理を徹底するってことなんですかね」とコメントしていたが、しかし狙いは本当にそれだけなのか。
 というのも、以前、ウーマンラッシュアワーの村本大輔が吉本から受けていた圧力のことを思い出したからだ。村本が政権批判を含めて様々な社会的、政治的発言をしてきたことは周知の通りだが、『AbemaPrime』(AbemaTV)出演最終回に、村本本人がこんなエピソードを明かしていた。
「番組終わった後、楽屋に毎回、吉本の社員とか偉い人が待ってて、そのまま取り調べみたいなの受けるでしょ? そうなんですよ。僕、最近、吉本の社員のこと、『公安』って呼んでるんですよ。治安維持法でね、ちょっと僕がつぶやいたらしょっぴかれて」
「この前なんか『ガキの使い』で『アウト!』って言う藤原(寛)さん、(よしもとクリエイティブ・エージェンシーの)社長ですよ。社長が楽屋に座ってるんですよ。アベプラが終わったら、『ちょっと来てください』って言われて、『こないだのTwitterの件やけども、これはどうにかならんか、百田(尚樹)さんや高須(克弥)さんのこと』ということで、楽屋に30〜40分も閉じ込められて、ずっと藤原さんに言われたんですよ」
 ようするに、所属の「よしもとクリエイティブ・エージェンシー」の幹部からtwitterでの安倍政権批判や安倍応援団とのバトルを「なんとかしろ」と迫られていたのだ。
 そして、今回、吉本がもちだしてきた共同契約書にSNS制限の項目があった−−−−。これが本当なら、村本など、芸人の政治的発言、安倍政権批判を封じようとするものではないのか。
SNS制限は安倍政権に急接近する吉本が村本の政権批判を封じるため?
 いま、吉本は安倍政権やその周辺の権力と急接近している。2017年には、法務省のPRを吉本が会社をあげて請け負い、吉本芸人を大量投入。ほかにもダウンタウンが大阪万博誘致のアンバサダーになり、それ以外にも、さまざまな公的プロジェクトに吉本芸人が担ぎ出されるようになった。
 また大阪ダブル選のさなかの4月20日には、安倍首相がなんばグランド花月で吉本新喜劇に出演した。さらに、闇営業問題で吉本が入江を解雇した6月6日には、西川きよしら吉本興業所属芸人らが首相公邸を表敬訪問し、安倍首相の前でネタを披露したことがニュース番組で大きく取り上げられた。
 一方、吉本が政権から恩恵を受けていたことも判明している。NTTと共同で教育コンテンツなどを国内外に発信するプラットフォーム事業参入を発表しているが、ここに官民ファンド「クールジャパン機構」が最大100億円出資するというのだ。
 また、今年6月には、吉本の大崎会長が沖縄県の普天間基地や那覇軍港など返還が見込まれる米軍施設・区域の跡地利用に関する政府の有識者懇談会メンバーに選ばれた。吉本興業は10年以上にわたって沖縄国際映画祭を運営しているが、この背後には、沖縄や大阪のカジノ利権参入と関係があるのではないか、ともいわれている。
 まさに、吉本は安倍政権とベタベタなのだ。しかも、大崎会長自身はこうした姿勢を一向に改めるつもりはないらしく、今回のインタビューで「政権との距離の近さ」について問われた際も全く悪びれることなくこう語っている。
「政府の省庁や国連など公的な団体と一緒に仕事をすると、芸人たちの意識が変わるし、気付きも多い。お笑いのセンスが磨かれ、とてもプラスになる」(日経新聞)
「(今年4月の安倍晋三首相、吉本新喜劇に出演について)G20開催に伴う交通規制などへの協力を呼びかけたいという首相の気持ちがあり、『よくぞ来て頂きました』とお迎えした。テレビ放送も出来て、視聴率も安倍さんが出て上がった。すごくよかった」(朝日新聞DIGITAL)
 つまり、こうした政権との良好な関係を今後も続けていくために、吉本は今回の闇営業問題にかこつけて、安倍政権を徹底批判していうる村本やほっしゃん。(星田英利)らのSNSを封じ込めようとしているのではないか。そんな疑念が頭をもたげてくるのだ。
 いずれにせよ、今回の問題で、芸人を奴隷化するような吉本のブラックなやり口は見直されるどころか、逆に拍車がかかるだろう。そして、ほとんどの新聞・テレビは吉本と利害関係があるため、見て見ぬ振りをするはずだ。
 だとすれば、あとは当の芸人たちが声をあげるしかない。大崎会長を毅然と批判した近藤春菜に続く勇気ある芸人が一人でも多く現れることを期待したい。(伊勢崎馨)


「私は山本太郎に発掘されたノンポリ」 自民党議員一家で育った25歳女子が「れいわ新選組」を推す理由
参議院議員の山本太郎代表率いる政治団体「れいわ新選組」への寄付が3億円を超えた。街中での街宣活動はまるでフェスのような盛り上がりだ。
その輪の中に、自民党議員の家庭に育った25歳の女性がいた。チラシ100枚のポスティング、ポスター貼り、公選ハガキの送付、SNSでの拡散……。これまで「ノンポリ」だったという彼女が、なぜここまで「れいわ新選組」の選挙活動を支援するのか。
初めての寄付は250円
250円。
東京都内に住むAさん(25)が初めて「れいわ新選組」に寄付した金額だ。政治団体への個人献金も初めて。5月、山本太郎代表が街宣活動をしているところに偶然通りかかったのがきっかけだったという。
山本氏は演説が終わった後、自身との写真撮影の時間を設けている。マスコミでの露出が少ないため、参加者にSNSにアップして拡散してもらう戦略だ。参加者にとっても「日々の困りごと」を訴えたり、ねぎらいの言葉をかける貴重なコミュニケーションの時間になっている。
Aさんも写真撮影の列に並んだ。どうしても言いたいことがあった。
名門海外大学院でも手取り月12万円
Aさんは慶應義塾大学を卒業し、現在は海外で理系の大学院に留学中だ。専攻している学科は世界でトップ5に入る名門校。4月に帰国し、日本の研究機関で1年間のインターンシップをしている。華やかな経歴に見えるが、生活は厳しい。
インターン先からもらう給与は、手取りで月12万円。パートナーの男性と2人で住む賃貸住宅の家賃は月8万5000円。雇用保険はインターン先で加入しているが、住民税や国民年金は自分で納付しなければならない。年金は支払えないため、免除申請をしている。
女性は現在、修士課程。将来の夢は研究者になることだ。
  「大学生やポスドク(博士号を取得した後の任期付きの研究員)が困窮していることは社会問題として知られてきたけど、実は博士号を取るまでもすごく大変で。海外ではもっと給与があるのが一般的です。
でも大学の教授たちに『おかしいですよ、制度を整えるよう声を上げましょう』と言っても全く取り合ってもらえなかった。怒りが爆発してたので、とにかく誰かに聞いて欲しかったんです」(Aさん)
「政治屋」と嘲笑された私の話を聞いてくれた
山本氏はAさんの言葉にじっと耳を傾けた。特に山本氏の目の色が変わったのが、Aさんがパートナーの「治験」(薬などの安全性を人でテストすること)の話をしたときだ。
パートナーの男性も大学院生で博士課程在学中。研究の助成金で月約20万円の所得があるが、そこから社会保険料、奨学金の返済、学費などを引くと自由に使えるお金は月4万5000円しかない。学費や生活費を稼ぐため、学部生・修士課程時代は報酬の良い治験のアルバイトをしていたという。
この話を聞いた山本氏は、「後日詳しく話を聞かせて欲しい」と反応した。
「教授たちに(生活が苦しいことを)話しても『まるで政治屋だね』『学会の理事長にでもなって頑張ってください』と揶揄されるだけで、恵まれていない人間は排除しても問題ないという考えが透けて見えました。でも山本さんは違った。一緒に怒ってくれて、改めて話す時間も作ってくれた。
それまでは『反原発の人』で、何となく“色物”扱いされているイメージだったんですけど、これはちゃんと彼の政策を知らなくちゃと思いました」(Aさん)
Aさんはそのまま寄付受付の列に並び、250円を寄付した。同じ金額の野菜を買うのに、普段どれだけ悩んでいることか。
「生産性でなんか人間の価値はかれるかよ」
以降、Aさんはれいわ新選組のホームページやYouTubeで山本氏の演説を見続けた。「正論」、しかも「面白い」。不可能に思える政策にも財源を示していて、Aさんが抱いていた山本氏のイメージが覆るのに、そう時間はかからなかった。何よりうれしかったのが、「社会的弱者の存在を認めていたこと」だと言う。
特に共感したのが「生産性」に関する考え方だ。「死にたくなる社会から生きていたい社会に転換させる」と呼びかけた政見放送が話題になったが、山本氏は街宣活動でも繰り返し同じメッセージを伝えてきた。
「あなたには生きている価値があるのか、あなたは何かの役に立っているかみたいな社会的空気の中、生きていくのを諦めてしまいそうになる。諦めてしまって、今やもう年間で2万1000人以上が自殺し、50万人以上が自殺未遂している。この数字にも表れない人たちも、たくさん苦しんでいる。その苦しさの原因は何か。生産性で人間をはかるっていうこと。生産性でなんか人間の価値はかれるかよって。じゃあ何ではかるんだって。存在ですよ。存在しているだけでも、『ありがとう』っていうような世の中作ろうじゃないかってことですよ。存在してるだけで価値があるっていう社会を作れるのが政治。そのために税金払ってるっていうような政治を作っていきましょうよ。生産性で人間の価値がはかられる世の中。その先には何が待っているか。人の命を選別するという世の中だ」(7月13日、東京・渋谷の街頭演説で)
聞くだけで救われる演説
Aさんと共に研究者を目指していた友人が、急に起業すると言い出しマルチ商法を勧めてくるようになったことがある。実家の家賃やきょうだいの学費を稼ぐため、常に複数のアルバイトに追われていたという。そんな友人の変節を、大手企業に就職した他の友人たちは嘲笑した。笑った友人のうち1人の手取りは月16万円だ。
「周りを見ていてもうつ病やうつ病予備軍って本当に多いんです。原因は何でも自己責任を求める空気と貧困だと私は思っています。友人を笑った友人だって、手取りはたった16万円ですよ。私たち世代って全員弱者ですよね。
『死にたくなる社会』は、山本さんの演説を聞くまで私の中で透明でした。国に原因があるのかもしれないとぼんやり思ってはいたけど、具体的にどこに問題があるのかまで分からなかった。
山本太郎やれいわ新選組を支持しなくても良い。でも演説を聞くだけで救われると思って、友人たちに動画を勧めるようになりました」(Aさん)
れいわ新選組は消費税の廃止、安い家賃で住める公的住宅の拡充、奨学金を借りている人たちの全額をチャラにするなどの政策を掲げている。特に演説で盛り上がるのは、消費税廃止についての説明だ。そのために必要な財源は、所得税の累進性を強化して分離課税を止め、法人税にも累進性を導入することで担保すると山本氏は言う。そしてこう問いかける。「財源は確保できました。他に心配することは何ですか? 足りないのは、皆さんが『そうなって欲しい』という気持ちじゃないですか」(7月13日、東京・新宿の街頭演説にて)。
Aさんは政策を一通りチェックした後、団体のホームページから2000円を寄付した。「自分に力が無いと思い込まされていたけど、変わるべきは社会じゃないかと思うになりました」(Aさん)。
ノンポリがノンポリを呼ぶ
Aさんは修士論文の提出を控えた多忙な時期にもかかわらず、毎日のように選挙運動に走り回っている。
チラシ100枚のポスティング、ポスター貼り、公選ハガキの送付、SNSでの情報の拡散。インターン先の共有スペースには大阪の若者たちが作成した各政党の政策比較表「#政党のアレコレ比べてみました」を貼り、選挙のことを積極的に話題に出す。
周囲はAさん曰く皆「ノンポリ」。心がけているのは、「投票先決めた? この動画見てみて」とライトに話しかけることだ。「ももクロファンが『まずはライブに行って』と勧める感覚です(笑)。太郎さんは演説が何より魅力なので」(Aさん)。
動画を見た友人たちのほとんどが好意的な反応だそう。公選ハガキを頼んだ友人16人も、1人以外は皆、快諾だった。断ってきた友人は以前「うちの企業は自民党におんぶに抱っこだから」と話していたという。
Aさんは山本太郎氏やれいわ新選組に共感が集まっているのは、「ノンポリがノンポリを呼ぶ」からだと分析している。
「私はずっとノンポリでした。だから会社のしがらみとか、多数派に投票しておけば責任を問われなくてラク、みたいな気持ちも分かるんです。
一方でノンポリは『もっと選挙にかかわらなきゃ』という罪悪感を常に持ってる。でも報道やマニフェストを読んでもよく分からないし胡散臭く感じてたところに、理路整然とした政策と、これまで言葉にできなかった怒りとか悲しみを代弁してくれる人が現れてハマったという感じ。
れいわ新選組は野党共闘を乱していると批判する人もいるけど、私たち山本太郎に“発掘された”ノンポリは、太郎さんきっかけで政治、他の野党にも興味を持つようになってます。むしろこれまで若者を政治から締め出してこなかったか、考えて欲しいですね」(Aさん)
私に未来は無くても、未来への責任はある
Aさんは父親が医者、母親は専業主婦の家庭で育った。祖父は高齢で引退するまで自民党所属の地方議員だった。生活に不自由したことはなく、奨学金も利用していない。留学して自身の収入だけでは生活が苦しくなって初めて、政治や公的サービスの大切さを痛感したという。
「私には財産も未来も無い。でももっとかわいそうなのは下の世代の若い子たち。経済など状況が悪くなることは分かってるはずなのに、自分たちが困らないからと無責任な態度でいる上の世代にすごくイライラします。私は絶対にああはなりたく無い。だからせめて自分の1票に責任を持ちたいし、周囲にもそういう人が増えて欲しくて活動してます。
これまで国会なんて見たことなかったんですけど、今は次の国会が楽しみで仕方ないんです」(Aさん)
元自民党議員の祖父にも公選ハガキを送った。母親には「あまりのめり込まないで」と釘を刺されたそうだが、自民党員の親戚には「シングルマザーの候補者などもいて、すごく共感する」と好感触だ。
異端扱いして得するのは誰ですか
山本氏に「熱狂」する支持者を嘲笑するような空気が一部にあるが、Aさんは「太郎さんはカリスマじゃない。常に私たちと同じ目線だから支持してます。そうやって候補者や支持者を“異端”扱いするのは強者の思うツボですよ」と一蹴する。
山本氏がマイクを握るれいわ新選組の街宣活動には、親子連れ、タピオカを手にした若いカップル、ヘルプマークをつけて杖をつく老人、車椅子に乗る障害者など多様な人が参加しているのが印象的だ。
演説中もその後も、寄付の受付には長蛇の列ができる。若い人も多く、Aさんのように100円玉と10円玉数枚を寄付していく人もいる。
3億円という異例の個人献金を支える彼らの姿に、声に、社会は向き合ってきたか。選挙が終わった後も続く彼らの日常を、私たち1人1人が想像してみる番だろう。


「民主主義の下で同じ事例は見たことない」――文化服装学院・服飾史の専門家が「ViVi」×自民党に警鐘
 ファッション誌「ViVi」(講談社)が自民党の“宣伝”をしたとして、先月ネット上で大きな波紋を呼んだ。同誌公認のインフルエンサーである“ViVigirl”たちが、「ハッピーに生きていける社会にしたい!」「自分らしくいられる世界にしたい」などと“理想の未来”を語り、記事の最後には、「#自民党2019」「#メッセージTシャツプレゼント」のハッシュタグとともに、「どんな世の中にしたいか」という自身の思いをSNSに投稿するよう促し、抽選で“ViVigirl”がデザインしたTシャツがプレゼントされる、との内容が記載されていた。
 このコラボPR記事が出回ると、ネット上では「政治の知識がまだ浅い子に向けて広告を出すのが気持ち悪い」「『ViVi』はファッション誌じゃなくて自民党の“広報誌”に成り下がった」と厳しい声が続出。ファッションが政治的なメッセージを発信することは珍しくないが、それは“反体制的”な意見であることが多い。例えば、クリスチャン・ディオールの2017年春夏コレクションでは、「We Should All Be Feminists(男も女もみんなフェミニストでなきゃ)」というメッセージが書かれたTシャツが登場し、ファッションで「男女平等」を訴えている。
 これまでのファッションと政治の関わり方とは“真逆”の流れともいえる「ViVi」騒動。これは、ファッションの歴史の中でどのような意味を持つのだろうか。文化服装学院専任講師で、近現代西洋服飾史・ファッション文化論を専門とする、朝日真氏に話を聞いた。
ファッションは常に“反体制”の象徴だった
――「ViVi」のPR広告の件について、いつどこで知りましたか。
朝日真氏(以下、朝日) 「朝日新聞」の記事でした。最初に抱いたのは、「なぜ講談社? なぜ『ViVi』だけ?」という疑問でしたね。政治に少しでも興味のあるファッション業界人は、総じてネガティブなイメージを持っているようで、「愉快な話ではないよね」「気味が悪い」と言っています。
――政権与党が特定のファッション雑誌を使いPRを行うといった、「ViVi」のような例は過去にもありましたか?
朝日 私が知る限りではないですね。政権与党がファッションに“擦り寄る”なんて、初めて聞いた気がします。歴史を振り返ると、ファッションは常に、“反体制”の象徴としてありました。一番最初の事例が、1960年代後半、ベトナム戦争下にアメリカで起こった「反戦運動」です。このときは、純粋な反戦の意思表示が大きなムーブメントとなり、ピースマークのTシャツなどファッションも“ヒッピームーブメント”につながっていきました。
――ヒッピームーブメントとは、どのようなものだったのでしょうか。
朝日 一般社会人が着るスーツではなくジーパンをはいたり、襟のあるシャツではなくTシャツを着たり、いわゆる“体制”への反発から、新しい若者のファッションが生まれました。体制側の保守的な格好にアンチテーゼを示しめすためだけでなく、“仲間意識”を高めるために、若者の間で自然発生的に共通のアイテムを持つようになったのではないでしょうか。最近でも、2014年に香港で起きた民主化要求デモ「雨傘革命」や、18年にフランスで起きた「イエローベスト運動」も、やはり共通アイテムを効果的に使って運動を推し進めました。
――ヒッピー以外にも、反体制的な動きがムーブメントにつながった例はありますか。
朝日 イギリスでは70年代に、経済状況の悪化から大学生の就職難など、保守政権に対する批判が相次ぎ、そうした怒りから“パンクムーブメント”が生まれました。ヒッピームーブメントとの違いは、それにデザイナーなどファッションのプロが目をつけたことです。マルコム・マクラーレンとヴィヴィアン・ウエストウッドは、パンクムーブメントをファッションの手法としてうまく利用したのです。
――反体制的なことが大衆に受け入れられた、ということでしょうか。
朝日 そもそも“おしゃれ”というのは、“反体制”的なんですよ。大きな権力に対するアンチは、カッコよく見えますよね。だからこそ、マルコム・マクラーレンとヴィヴィアン・ウエストウッドは、意図的にビジネスとして仕掛けたのだと思います。
 今年6月に発表されたGUCCIの2020年リゾートコレクションが掲げたテーマは、人工中絶を制限する法制度に反対を示す「My Body My Choice(私の体、私の選択)」で、これはローマン・カトリックという体制への批判です。このように、「体制に反抗することがおしゃれ・カッコいい」というファッションの歴史的な前提を踏まえると、「ViVi」と自民党のしたことは、全然おしゃれじゃない。ファッションらしくないわけです。
――世界的に見て、「体制がファッションを取り込む」ような出来事はありましたか。
朝日 アドルフ・ヒトラーの「ナチス」は、ファッションをプロパガンダに使いましたね。ベニート・ムッソリーニの「ファシスト党」もそう。もっと言えば、ナポレオンもそうです。彼らは“カッコいい軍服”をデザインさせて、軍隊に若者を引き込む手法を用いていました。そうしたファシズム的な、絶対的権力下には、ファッションのプロパガンダ利用がありました。しかし、日本のような民主主義の下では、同じような事例を見たことがありません。もしかしたら、自民党の「メッセージTシャツ」は、党を支持する人たちが着る“ユニフォーム”を意図していたのかもしれませんね。
流行が生まれない時代だからできた「ViVi広告」
――日本では、「反体制としてのファッション」が生まれにくいような気がします。
朝日 新しいファッションは若者から生まれますが、日本の若者は諸外国に比べると、政治に対する興味関心が薄い気がします。それが、反体制とファッションが結びつかない理由のひとつかもしれません。
――日本は政治とファッションの関わりが薄いのでしょうか。
朝日 60年代のヒッピームーブメントの時代、日本人も「ベトナム反戦運動」や「フォークゲリラ」に参加し、70年代には日米安保により「学生運動」が起こりました。でも、80年代以降の日本の若者は、体制に逆らわなくなった。2015年に安全保障関連法案に反対する大規模デモが行われましたが、あれが久しぶりだったのではないでしょうか。日本のファッションは基本的に、政治とはあまり関係ない場所で流行が生まれてきたと思うのですが、しかし、影響はされているでしょうね。
――どういった影響が見られますか。
朝日 日本のファッションは60年代〜90年代まで、「ヒッピー」とか「コギャル」とか、流行がわかりやすくはっきりしていたんです。でも、2000年代以降って何がはやったかカテゴライズするのが難しくて、10年代になると、流行なんだか流行じゃないんだか、わかりにくいファッションが多くなってしまいました。そんな時代だからこそ「ViVi」の広告が掲載できたとも言えるでしょう。ファッションが好きでこだわりのある人から見れば、これはおしゃれじゃないですから。今までの歴史では、あり得ないことです。
 しかし裏を返せば、これは日本の若者のファッションに対する意識がレベルアップしたということでもあります。「流行の服を着てないと不安」とか、「みんなと同じ横並びという安心感」から脱却したんですよね。
――このPRは、成功したといえるのでしょうか。
朝日 これだけ話題になれば、炎上商法的には成功したんじゃないでしょうか。それに、さほど政治に興味のない人にとっては、印象に残ったという意味で、自民党にプラスに働いているようにも思います。この記事に嫌悪感を抱いた人は、そもそも政治に関心を持っている人でしょうし。ただ、今までの価値観から見ると、“ダサい”ですけどね。
――ファッションと政治は、どのような距離感が最適だと思われますか。
朝日 政治とファッションがつながること自体は、悪いことではないと思います。政治に興味のない人も、ファッションによって興味を持つ入り口になるから。でも今回の件に、「ViVi」読者に対して「政治の興味を持ってほしい」という意図があったとするなら、自民党だけじゃなくほかの政党の話題も取り上げる誌面を作るべきですね。現状だと、“偏り”がありますから。
――こうした現状がいきすぎて、ファッションが体制に取り込まれる可能性はあるのでしょうか。
朝日 それはないと思います。ファッションは、“アンチ”じゃないとファッションじゃない。おしゃれじゃないと、ファッションにはならないです。今も昔も、そこは絶対に揺るぎません。(番田アミ)
■朝日真(あさひ・しん) 文化服装学院専任教授、専門は西洋服飾史、ファッション文化論。1988年、早稲田大学卒業後、文化服装学院服飾研究科にて学ぶ。『もっとも影響力を持つ50人ファッションデザイナー』(グラフィック社)共同監修。NHK『テレビでフランス語』(NHK出版)テキスト「あなたの知らないファッション史」連載。NHK『美の壺』他テレビ出演。


元SMAP3人の出演に圧力か ジャニーズ事務所に注意 公取委
国民的アイドルグループ「SMAP」の元メンバーの稲垣吾郎さん、草※なぎ剛さん、香取慎吾さんの3人。ジャニーズ事務所が民放テレビ局などに対し、事務所から独立した3人を出演させないよう圧力をかけていた疑いがあることが関係者への取材で分かりました。公正取引委員会は独占禁止法違反につながるおそれがあるとして、17日までにジャニーズ事務所を注意しました。
3年前に解散した「SMAP」のメンバー5人のうち、稲垣吾郎さん、草※なぎ剛さん、香取慎吾さんの3人は、おととし9月にジャニーズ事務所から独立し、「SMAP」の元担当マネージャーが新たに設立した事務所に所属して芸能活動を続けています。
関係者によりますと、公正取引委員会が関係者から事情を聴くなどして調査したところ、ジャニーズ事務所が民放テレビ局などに対し、独立した3人をテレビ番組などに出演させないよう圧力をかけていた疑いがあることが分かったということです。
稲垣さん、草なぎさん、香取さんの3人はテレビのドラマやバラエティー番組に数多く出演し、国民的な人気を集めていましたが、ジャニーズ事務所から独立後、出演していた民放テレビ局のレギュラー番組が次々に打ち切りとなり、現在、民放の番組への出演はなくなっていました。
独占禁止法では芸能活動に必要な契約の成立を阻止するなどして不当に妨害する行為を禁じていて、公正取引委員会は独占禁止法違反につながるおそれがあるとして、17日までにジャニーズ事務所を注意したということです。
芸能人の移籍トラブルをめぐり独占禁止法違反につながるおそれがあるとして、芸能事務所が注意を受けるのは初めてです。
※「なぎ」は「弓へん」に「剪」。
ジャニーズ事務所「圧力などかけた事実はない」
ジャニーズ事務所は「テレビ局に圧力などをかけた事実はなく、公正取引委員会からも独占禁止法違反行為があったとして、行政処分や警告を受けたものでもありません。とはいえ、このような当局からの調査を受けたことは重く受け止め、今後は誤解を受けないように留意したいと思います」とするコメントをウェブサイトに掲載しました。
SMAPとは
「SMAP」は昭和63年に結成され、平成3年にCDデビューして以降、「夜空ノムコウ」や「らいおんハート」、「世界に一つだけの花」といったミリオンセラーのヒット曲を次々に出したほか、テレビのドラマやバラエティー番組などにも数多く出演し、国民的な人気を集めました。
しかし、3年前の2016年1月、5人のメンバーのうち稲垣吾郎さん、草※なぎ剛さん、香取慎吾さんの3人が、担当マネージャーの去就をめぐる問題をきっかけにジャニーズ事務所から独立を検討していることが明らかになり、その年の12月に解散しました。
そして、3人はおととし9月にジャニーズ事務所から独立し、担当マネージャーだった女性が新たに設立した芸能事務所に所属して芸能活動を行っていました。
今月9日に亡くなったジャニー喜多川さんは「3名が自分達の決意で異なる道を歩み始めますが、どこにいようとも、又どのような立場になろうとも、彼らを想う気持ちに変わりはありません。長年にわたって頑張ってきてくれた3人ですので、これからも沢山の人々に感動と幸せを届けてくれることと確信しています」とコメントしていました。
独立後の活動
稲垣吾郎さんと草※なぎ剛さん、香取慎吾さんの3人は、おととし9月にジャニーズ事務所から独立後、SMAPの担当マネージャーだった女性が新たに設立した芸能事務所に所属し、3人の公式ファンサイト「新しい地図」を開設しました。
3人はテレビCMや映画、舞台、インターネット番組などに出演し活躍していますが、ジャニーズ事務所から独立後、東京の民放テレビ局のレギュラー番組はすべて打ち切りとなり、ホームページによりますと、現在、テレビのレギュラー番組を持っているのはNHKの番組「ブラタモリ」でナレーションを担当する草※なぎさんのみとなっています。
ことし4月に放送されたインターネット番組では、草※なぎさんが独立後の活動を振り返り、「確かによくわからない大人の事情とかもあるのか、まだ僕らはみんなが望む場所になかなか到達できていない面もある」などとコメントしていました。
独立や移籍めぐりトラブル相次ぐ
芸能人と所属事務所の関係をめぐっては、▽事務所側が認めなければ独立や移籍ができなかったり、▽事務所を辞めたあとの芸能活動を制限したりする契約を結んでいるケースがあり、独立や移籍をめぐってトラブルになるケースが相次いでいます。
このため、公正取引委員会は芸能人などを対象に実態調査を行い、去年2月、報告書をまとめました。
報告書で公正取引委員会は、複数の事務所などが共同で移籍などを制限することは独占禁止法上、問題となる可能性があるとしたうえで、芸能事務所には育成にかかった投資を回収する必要もあり、独占禁止法に違反するかどうかはさまざまな要素を総合的に考慮して判断するとしていました。
独占禁止法が禁じているのは
独占禁止法は事業活動に必要な契約の成立を阻止するなどして、競争関係にある会社の活動を不当に妨害する行為を「取引妨害」として禁止しています。
過去には携帯電話の人気ゲームサイトの運営会社が、ライバル会社と取り引きしないようゲームの制作会社に不当に圧力をかけたケースや通信カラオケの最大手が、系列の会社が権利を持つ歌謡曲をライバル会社に使わせないようにしたケースが「取引妨害」と認められました。
公正取引委員会はジャニーズ事務所が民放テレビ局などに圧力をかけた行為が3人が所属する事務所の活動を不当に妨害する「取引妨害」などにつながるおそれがあると判断したとみられます。
「これからも活躍を」「残念で悲しい」
ジャニーズ事務所が元メンバーの3人を出演させないよう圧力をかけていた疑いがあることについて、東京 渋谷で聞きました。
20代の会社員の男性は「初めて聞き、驚きました。テレビへの出演機会が減るのは残念ですし、どんな理由で圧力がかかったのかとても気になります。3人はトーク力もあるし憧れの存在なので、これからも活躍してほしいです」と話していました。
10代の女子学生は「3人のファンだったので残念ですし悲しいです。これからも昔のように圧力に負けずに、歌番組やバラエティー番組に出演してほしいです」と話していました。
20代の会社員の女性は「事務所を独立してからは3人のテレビへの出演は減っているなと感じていたので、圧力がかかっていたと聞いても納得です」と話していました。


都大路を山鉾巡行 京都・祇園祭前祭
 日本三大祭りの一つ祇園祭・前祭(さきまつり)のハイライトとなる山鉾巡行が17日、京都市中心部で始まった。祭りの創始から1150年を迎え、「動く美術館」に例えられる豪華な懸装品(けそうひん)を飾った23基の山と鉾が都大路を進んだ。
 午前9時すぎ、くじ取らずで先頭を行く長刀鉾が「エーンヤラヤー」の掛け声とともに下京区四条通烏丸東入ルを出発。今年の「山一番」の蟷螂(とうろう)山や芦刈山、木賊(とくさ)山が続いた。
 祇園祭は疫病退散を祈る八坂神社(東山区)の祭礼。869年に神泉苑で鉾66本を立てた祇園御霊会(ごりょうえ)が起源とされる。京都のまちは戦乱や災害に何度も見舞われたが、地域の人々が力を合わせて守り受け継いできた。


福島副党首、正念場「社民党の灯を残したい」政党存亡ライン「2%」突破微妙
 第25回参院選(21日投開票)で、社民党(衆院2、参院2)は存亡を懸けた崖っ縁の戦いを強いられている。戦後長らく野党第1党の座にあった旧社会党の結党から74年。今選挙の比例で有効得票総数の2%、あるいは公認候補2人以上が当選しないと政党要件を満たせず、政治団体に転落する。福島瑞穂副党首(63)は「生き残りたいし、灯を残したい。もし要件を満たせなかったら…いや、今は考えません!」と悲壮な思いを語る。(北野 新太)
 戦後政治史に一つの終止符が打たれるか、老舗の意地で踏みとどまるか―。社民党の運命を分ける戦いは最終局面を迎えている。
 比例票獲得のため、全国行脚を続ける福島氏は「労働者が流す汗をムダにしない政党…って言ったらちょっと古いけど、社民党は絶対に国会に必要です。今回も野党共闘の要石になりました。2%は厳しいハードルですけど、生き残りたいです」と、正念場に立たされた思いを語る。
 与党過半数超えの公算が各社の事前調査で伝えられる中で「社民の2%ライン」が注目を浴び始めている。衆参計4議席の小所帯となっている党は、2議席獲得か得票率2%を突破しない限り政党要件を満たせなくなる。2016年参院選では2・74%を得票したが、17年衆院選は1・69%と低迷。今参院選でも続けて2%を切ると政治団体に転落する。デッドライン突破には約120万の得票が目安となるが、微妙な情勢だ。
 6月、今回が改選だった又市征治党首(74)が肺がん治療のため不出馬を表明。想定外の展開の中、選挙区3人、比例4人を擁立した。福島氏は、7人中5人が女性であることを強調し「みんな労働の現場から来てる。小洒落(こじゃれ)た女たちじゃないですよ」と、他党との違いをアピールするが、再び「マドンナ旋風」を起こすには、あまりに絶対数が少なすぎる。
 前身の日本社会党は終戦直後の1945年に結党。一時分裂したが55年の再統一の後は野党第1党を担い続け、一時は衆院166議席の勢力を誇った。故・土井たか子氏が率いた89年参院選では自民を過半数割れに追い込み「山が動いた」の名言も話題になった。94年に誕生した自社さ連立政権では村山富市氏(95)が首相に就任したが、日米安保肯定など従来と真逆の政策を認めたことから党への不信感が増大。96年、社民党へ改称するも、民主党への大量離脱で分裂。以降、党勢は没落し続けている。
 98年の政界進出と同時に社民入りし、2003年から10年間、党首を務めた福島氏は「社民党がブレずに訴えてきたことの多くは今の野党の総意になっている。言い出しっぺとしての役割があります」と断言する。仮に政党要件を満たさなかった場合、立民への合流も取り沙汰されている。旧社会党の系譜が完全に途切れる可能性もささやかれているが、「今は考えません。マイナスのことを考えていたら選挙は戦えない。ド根性で頑張ります!」と、雑念を振り払うように言った。
 ◆政党要件 政治団体を政党として認めるための公選法上の要件。〈1〉国会議員5人以上〈2〉直近の衆院選か参院選の得票率が全国を通じて2%以上―のいずれかを満たさなくてはならない。政党であれば、政党交付金が支給(昨年の社民への支給額は約3億8000万円)される。政党から政治団体になると、選挙での扱いは「諸派」になる。政党以外の政治団体は、参院選で10人以上の候補を立てないと比例代表候補を擁立できない。衆院選で諸派になるとポスター枚数や選挙カー台数が制限される。


「安倍辞めろ」のヤジ飛ばした男女を道警排除 首相街頭演説中
 安倍晋三首相が札幌市中央区で15日に参院選応援のため街頭演説した際、「安倍辞めろ」などとヤジを飛ばした男女数人が、演説現場から北海道警に排除された。周囲の支持者とのトラブルはなく、安倍首相の演説が中断されることはなかった。道警警備部は「トラブルを未然防止するためで対応は適正」と説明するが、専門家は「過剰警備と感じる」と話している。
 安倍首相は同日午後4時半ごろ、JR札幌駅前で選挙カーに登壇。「安倍総理を支持します」と書かれたプラカードを掲げる支持者らを前に演説を始めた。すると、数十メートル離れた場所から若い男性が「安倍辞めろ」と連呼し、警備していた制服姿の警察官数人が男性を取り囲み、後方に引き離した。「増税反対」などと叫んだ女性も、私服姿の警察官数人に囲まれてもみ合いとなり、排除された。
 これに先立ち、安倍首相が市内にある地下道を小走りで移動した際も、大声でヤジを飛ばす若い男性がおり、私服姿の警察官数人が男性を現場から数十メートル移動させた。
 一方、安倍首相が市内の繁華街で選挙カーの上から演説した際には、中高年の男性が「安倍帰れ」などと叫び、周囲の支持者らが「おまえこそ帰れ」と叫び返すなど現場は一時騒然となったが、警察官は静観していた。
 道警警備部は、興奮した状態で繰り返し大声を出したために排除したと説明。「聴衆とのトラブルが懸念され、移動するよう声を掛けたが応じなかった」とし、通常の警察活動の一環だったとした。男性らの行動が公職選挙法違反(選挙の自由妨害)にあたるかどうかについては確認中とした上で、「移動を促したのは公選法違反を念頭に置いたものではない。ヤジを飛ばしただけで排除したわけではない」とした。
 現場の映像を見た札幌弁護士会の猪野亨弁護士は「聴衆の言動は良識の範囲で自由であり、強制的に排除するには相応の根拠が必要だ。今回は聴衆がつかみかかるような衝突しそうな雰囲気があるといった理由は見当たらず、過剰警備と感じる」と述べた。【岸川弘明、山下智恵】