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レンコン200602-3

Une deuxième vague de Covid-19, ≪c’est presque certain≫, affirme un infectiologue japonais
Une seconde vague de Covid-19 a 90% de probabilité de se déclencher, a estimé dans une interview à Sputnik l’infectiologue japonais Akihiro Sato. D’après lui, le virus pourrait également muter, devenir plus meurtrier et affecter un plus grand nombre de personnes.
Dans une interview à Sputnik, Akihiro Sato, infectiologue japonais, a estimé que si la seconde vague de Covid-19 ne se produisait pas, ≪nous serions chanceux≫:
≪La probabilité d'une deuxième vague d’infections à coronavirus est élevée, elle est d’environ 90%, ce qui signifie que c’est presque certain.≫
Ce médecin et auteur d'un guide pour Tokyo sur les mesures de propagation des infections en métropole a expliqué qu’il était très difficile de déterminer les délais de cette deuxième vague.
≪Très probablement, ce sera en automne ou en hiver≫, a-t-il supposé. ≪Mais il se pourrait bien que la deuxième vague arrive plus tôt, en juillet ou en août≫.
Mutations du virus et dépendance à la température
Akihiro Sato ne partage pas l’avis selon lequel cette deuxième vague ne pourrait pas se produire en été ou que le virus disparaîtrait en cette saison:
≪En Asie, en Thaïlande, en Amérique du Sud au Brésil, les infections se produisent malgré la chaleur. […] Je crois que la température ou l'humidité de l'air n'a rien à voir avec cela.≫
Le médecin s’est penché également sur un autre point important concernant les mutations du virus:
≪Actuellement, il s'est propagé en Amérique du Sud, il peut y avoir des mutations. Il est possible qu'à la suite de mutations, le virus devienne plus meurtrier.≫
Envergure d’une seconde vague
Alors que seul un petit nombre de tests d’anticorps montrent un résultat positif, ceci indique qu'environ 99% de la population ≪ne sont pas tombés malades≫, a mis en garde le médecin.
≪Ainsi, il est possible que le nombre de personnes infectées pendant la deuxième vague soit plus élevé que pendant la première≫, a souligné M.Sato.
Le spécialiste a évoqué toutefois des facteurs positifs, tels que l’expérience acquise par l’humanité. Quant aux recommandations pour se préparer à la seconde vague, Akihiro Sato a conseillé de respecter les mesures de restrictions quand il est nécessaire et de les lever lorsque c’est possible.
≪Sinon, les gens ne tiendront pas, tout simplement≫, a fait valoir le médecin.
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土曜プレミアム・映画「ジャングル・ブック」【本編ノーカット・地上波初放送】
少年以外全てCG!ディズニーが贈る少年モーグリと動物たちとの絆を描いた感動作!「トイ・ストーリー」シリーズ短編「ハワイアン・バケーション」も同時放送!
ジャングルにひとり取り残された人間の赤ん坊。死を待つだけの幼き命を救ったのは、黒ヒョウのバギーラだった。彼から母オオカミのラクシャに託された赤ん坊は“モーグリ"と名付けられる。バギーラから自然の厳しさと生き抜くための知恵を教わり、オオカミの群れを率いるリーダーのアキーラからはジャングルの掟を、ラクシャから惜しみない愛を注がれ、モーグリは幸せに暮らしていた。人間への復讐心に燃える、トラのシア・カーンが現れるまでは…。シア・カーンはモーグリが成長すればジャングルの敵となるとみなし、命を狙い始める。バギーラは、シア・カーンから身を守る為、モーグリを人間の世界へ帰す決心をする。奥深いジャングルを旅する中、モーグリは大きなヘビのカーや人間になることを夢見る巨大猿人類のキング・ルーイ、そして陽気なクマのバルーらと出会う。さまざまな動物たちと出会い、自身の生き方を模索し始めていくモーグリ。人間はジャングルの“希望"なのか?それとも“脅威"なのか? 番組の終わりには「トイ・ストーリー」シリーズの短編『ハワイアン・バケーション』もノーカットでお送りする!物語の舞台は、おもちゃたちの新たなオーナーとなった女の子ボニーの寝室。バービーとのハワイ旅行の手配をしくじってしまったケンを見かねたおもちゃの仲間たちは、ふたりのためにとびきりの“ハワイの休日"を演出しようと大奮闘する!
『ジャングル・ブック』 バギーラ: ベン・キングズレー/松本白鸚  バルー: ビル・マーレイ/西田敏行  ラクシャ: ルピタ・ニョンゴ/宮沢りえ  シア・カーン: イドリス・エルバ/伊勢谷友介  モーグリ: ニール・セディ/北原十希明  キング・ルーイ: クリストファー・ウォーケン/石原慎一  カー: スカーレット・ヨハンソン/朴ロ美  アキーラ: ジャンカルロ・エスポジート/大川透
短編『ハワイアン・バケーション』 ウッディ: トム・ハンクス/唐沢寿明  バズ・ライトイヤー: ティム・アレン/所ジョージ  ジェシー: ジョーン・キューザック/日下由美  バービー: ジョディ・ベンソン/高橋理恵子  ケン: マイケル・キートン/東地宏樹
『ジャングル・ブック』スタッフ 〈監督〉 ジョン・ファヴロー  〈脚本〉 ジャスティン・マークス 
短編『ハワイアン・バケーション』スタッフ 〈監督〉 ゲーリー・ライドストロム  〈製作〉 ゲイリーン・スースマン  〈製作総指揮〉 ジョン・ラセター

さんまのお笑い向上委員会【話題の芸人がついに番組初登場!津田が今田に物申す!】
話題のあの人がついに初登場!今田&ダイアン津田オンライン飲み会ですぐ寝る〜問題!ゲストミルクボーイの出番は?ナダル爆笑自宅生活!問題発生モニター中芸人
毎週土曜夜に明石家さんま!お笑いモンスターさんまと豪華芸人たちが英知を結集!お笑い界に嵐を巻き起こす“笑撃"の番組!毎回1組の芸人を“向上ゲスト芸人"として迎え、彼らがお笑い芸人として次のステージへ向上すべく、さんまが“向上長"となって、向上委員会のメンバーと共に傾向と対策を練り、お笑い界のさらなる高みを目指す!番組は、まず視聴者や関係者から集めた“向上してほしいポイント"を紹介。さんま向上長と委員会メンバーで、向上ポイントひとつひとつを提示し、意見を出し合うトークを展開。さらに家庭事情などのプライベートにまつわる裏情報や、知られざる欠点など、重箱の隅をつつくように根掘り葉掘りチクりながら、向上ポイント、鍛え直しポイントをどしどし提示するという。しかも、向上ゲスト芸人のみならず、さんま向上長および委員会メンバーまでもがお互いをチクりあう、壮絶なツッコミ合戦に発展する可能性も否めない。収録スタジオは、出演者が一瞬たりとも気を抜けない戦場となる。さんまと共に英知を結集する委員会のメンバーたちも、一筋縄ではいかないそうそうたるメンツが名を連ねる。さんま向上長、人気芸人の委員会メンバー、ゲスト芸人たちによる、無限に広がるトーク展開!お笑い界に嵐を巻き起こす、ハラハラドキドキの爆笑エンターテインメント。 明石家さんま  久代萌美(フジテレビアナウンサー) 中川将史  鈴木善貴  池田哲也  大江菊臣  渡辺琢  フジテレビ第二制作室

Kumiko@home@Kumiko_meru
自民党が、どうしてあれほど「全国民一律」の給付を嫌がり、動きがのろのろのろのろしてると思う?全員一律なら、自分たちが調整する余地がないからだよ。金の流れを自分たちで調整できないってことは、それだけ権力が減るってこと。そりゃ嫌がるわ。
小田嶋隆@tako_ashi
小池百合子さんと安倍晋三さんを見て、うそつきには積極的なうそつきと消極的なうそつきがいることを知った。また、両者が互いをうそつきと見ている一方で、自分自身をうそつきとは考えていないこともわかった。私もそう思う。彼らがうそをついているのではない。うそが彼らについているのだ。
青木 俊@AokiTonko
学歴詐称がもとで失脚した二人。一人は起訴され、もう一人は議員を辞めることを条件に不起訴になった。詐称は、公職選挙法違反。検察は同様の対応を、現東京都知事にもするべき。法は誰に対しても平等であるべきだ。
安田登@eutonie
小池都知事の学歴詐称が問題になっていますが、それ以前に政治家に学歴を問うこと自体が問題では?伊藤博文や高橋是清の学歴など誰も問わなかったでしょ。以前に海外公演で学歴を書く欄があり、出演能楽師全員が出身中学を書いたことがありました。「能楽師に学歴など問うな!」と。それも遠い昔…。
孫崎 享@magosaki_ukeru
信濃毎日新聞5日「県世論調査5月30、31日実施、安倍内閣の支持率は18・6%」、全国的に見て、この数字が大手マスコミよりも国民感情に近いんじゃないのかな。
鮫島浩@SamejimaH
横田滋さんの柔和な表情は拉致被害者帰還を求める運動のシンボルだった。安倍氏を首相に押し上げたのは紛れもなく拉致問題だ。小泉訪朝から18年、安倍氏はその約半分の期間首相の座にあるのに「最重要課題」と言うばかりで何をしてきたのか。北朝鮮を安倍氏の支持率稼ぎに利用してきただけではないか。
望月衣塑子@ISOKO_MOCHIZUKI
#安倍首相 は日本の最重要課題と言葉だけは威勢が良かったが、結局、何の成果もあげられなかった。心よりご冥福をお祈りします。
42年余、願い続けた娘との再会は、かなわなかった−。北朝鮮に拉致された横田めぐみさんの父、滋さんが5日、87歳で亡くなった。 #東京新聞

弁護士 亀石倫子@MichikoKameishi
59年前に女性5人が死亡した「名張毒ぶどう酒事件」。死刑判決を受けるも無実を訴え続けた奥西さんは、88歳のとき刑務所で亡くなった。
今回、検察は当時現場にいた住民らの供述調書9通を開示。奥西さんの無罪が証明されるかもしれない重要証拠を、なぜ今まで隠していたのか。

異邦人@Narodovlastiye
それにしても、如何に三原じゅん子議員の質が政治家として最悪の水準とはいえ、まさか国会マターである予算に関して「政争の具にするな」とは、余りにも頓珍漢過ぎて開いた口が塞がらない。国会の権能として立法と並び予算は基礎的な知識であるハズなのだが、どうしてこんな人間が国会にいるのか。
Koichi Kawakami@koichi_kawakami
児玉先生、川村先生らの大規模抗体検出プロジェクトの途中経過報告
都内で採取された1000例中7例が陽性(0.7%)。都民に限るわけではないので、単純に換算はできませんが、都民1300万人とすると約9万人が抗体陽性(過去にSARS-CoV-2に感染した経歴あり)。
抗体陽性者9万人という数字は東京都発表のPCR陽性者5269人(死者309人)よりはるかに多いですが、PCR検査を絞っている状況では驚くほどの数字ではないと思います。ちなみにニューヨーク市は人口~900万人、PCR陽性者20.6万人、死者~17000人、IgG陽性が21.2%(190万人相当)。

異邦人@Narodovlastiye
アメリカの公的機関には、トランプ大統領が一方的に喚き散らしても「アンティファが暴動を扇動している証拠はない」と言っているFBIにせよ、権力者ではなく憲法に従うという参謀本部議長にせよ、民主主義が残っているが、日本は街頭で安倍批判をして拘束されたり、非常に危機的状況にある。

6月6日ってなんか歌があったような…と思ったら,かわいいコックさんでした.Youtubeでみました.
ランチはグランフロント.有機野菜などでおいしかったです.
ニトリに布団圧縮を見に行きました.
9時帰宅で黄.

気仙沼大島観光施設が本オープン
東日本大震災で大きな被害を受けた気仙沼市の大島で、新たな観光施設が6日、本格的にオープンしました。
「気仙沼大島ウェルカム・ターミナル」は、地域振興の新たな拠点として、ことし3月にプレオープンしましたが、集客の軸となる特産品の直売所については、新型コロナウイルスの影響で営業見合わせが続いていました。
全国的な緊急事態宣言の解除を受けて、6日から営業を開始し、午前10時のオープンに合わせて、さっそく買い物客が訪れました。
売り場に並べられた地元の海産物や野菜などには、市価より3割ほど安い価格がつけられ、訪れた人たちが次々と買い求めていました。
直売所では、当面、感染防止対策として、入場者の数を制限したり、レジに並ぶ際に、前後の間隔を十分空けてもらったりすることにしています。
地元の60代の男性は「大島のわかめはおいしいと聞いているので、楽しみにして来ました」と話していました。
気仙沼大島地場産品出荷・販売組合の斉藤仁事務局長は「ようやく営業を開始できて、感激しています。来ていただく方には、大島の海の美しさや特産品を楽しんでもらいたいです」と話していました。


テイクアウト「コロナ影響で実施」48% 宅配開始は26% 仙台市調査
 仙台市は飲食物の持ち帰りサービスを展開する市内の事業者を対象に、4月に実施したアンケートの結果をまとめた。新型コロナウイルス感染症の影響を受け、半数近くが「新たに実施した」と回答。宅配サービスも新たに始めた事業者も4分の1以上を占めた。
 市は3月、持ち帰りや宅配サービスの事業者を紹介するサイト「テイクアウトはじめましたプロジェクトin仙台」を開設。4月24日時点で参加していた270事業者にメールでアンケートを送り、137事業者から回答を得た。
 持ち帰りサービスの開始時期は「以前から実施」が52%、「新たに始めた」が48%を占めた。新たに始めた理由を自由記述で尋ねたところ「売り上げが減った」「店舗の営業ができない」「宴会が自粛となり、代替事業として始めた」など、新型コロナの影響を挙げる事業者が大半だった。
 宅配サービスは「実施していない」が48%、「以前から実施」「新たに始めた」がそれぞれ26%。新たに始めた理由は「新型コロナで売り上げ減少」などのほか、「食事宅配サービスのウーバーイーツが市内で始まった」と答えた事業者も一定数に上った。
 専用サイトに参加後の売り上げは「変化なし」が53%、「減少」が27%、「増加」が20%の順。持ち帰り・宅配の注文数は「変化なし」50%、「増加」47%、「減少」4%となった。
 専用サイトへの参加は5日時点で453事業者に増えた。市はメニューや価格が見やすくなるよう今月下旬、サイトをリニューアルする。担当者は「認知度を上げてほしいとの声が事業者にある。フェイスブックやツイッターに広告を出し、PRしたい」と話す。


ラジオで「とっておきの音楽祭」楽しんで 宮城のFM6局、7日に特番
 NPO法人とっておきの音楽祭(仙台市)は、宮城県内のコミュニティーFM6局と連携し、7日に特別番組「ラジオDEとっておきの音楽祭」を放送する。障害のある人もない人も一緒に楽しむ音楽祭は今年が20回目で、7日に市中心部で開催予定だったが、新型コロナウイルス感染症の影響で中止が決定。代わりにFMラジオとインターネットで、参加団体が披露したであろう演奏曲を流す。
 特別番組はラジオ3(青葉区)、エフエムたいはく(太白区)、fmいずみ(泉区)、なとらじ801(名取市)、エフエムいわぬま(岩沼市)、エフエムあおぞら(亘理町)で放送する。
 番組名を統一し、各局がそれぞれのプログラムを届ける。放送時間は午後1〜3時(エフエムあおぞらは2時まで)。参加団体が事前録音していた音源を各局で流し、計68団体の演奏曲を同時に楽しんでもらう。
 毎年の音楽祭は、市中心部の街角に設けたステージで合唱やロック、ジャズ音楽の演奏を披露する。特別番組は各FM局をステージに見立て、交流の輪が同時多発的に広がる音楽祭の盛り上がりを再現する。
 インターネット放送を利用すれば、全国各地で各局の番組を聴取できる。
 ラジオ放送と並行して、午後0時半〜3時半には動画投稿サイト「ユーチューブ」で動画も配信する。0時半〜1時、3時〜3時半にラジオ3から生配信するほか、視覚障害のある人も楽しめるように、ダンスや手話を交えた28団体のパフォーマンス映像を流す。
 音楽祭は2001年に始まり、昨年は全国から352グループ、約2550人が出演した。仙台発祥のイベントとして全国各地に開催が広がり、18年には全国ネットワークも発足した。
 NPO法人の菊地新生事務局長(46)は「音楽祭の中止は残念だが、ラジオで開催する初の試みで『アフターコロナ』にふさわしい新しい音楽祭の形を体感してもらいたい」と話した。


キンメダイもっと食べて 仙台水産、中央卸売市場で催し
 新型コロナウイルスの感染拡大の影響で、需要が減っている高級魚キンメダイの消費を喚起しようと、水産卸の仙台水産(仙台市)は5日、仙台市中央卸売市場(若林区)で、販路拡大に向けたイベントを開いた。
 刺し身や煮付け、アクアパッツァなどの調理例を紹介。新鮮な生魚や店頭販売に適した切り身のパック詰めなども並べた。
 関係者によると、すし店などで3月以降、仕入れが激減。市場での取引価格も例年より2〜3割安くなっているという。
 同社の坂井義昌執行役員は「産卵前で脂が乗っている時期。一般の消費者も買い求めやすい価格になっているので、家庭で楽しんでほしい」と話した。
 この日は千葉、静岡両県で水揚げされた約1500キロが入荷し、1キロ1100〜1500円で取引された。県内のスーパーなどに流通する。


香り華やか味すっきり 大吟醸「伊達セブン」利き酒会 宮城・大崎
 宮城県内の七つの酒蔵が共同で造り、7月2日以降に発売する純米大吟醸酒「DATE SEVEN(伊達セブン)」の利き酒会が5日、大崎市古川の寒梅酒造であった。
 6回目の今年は、リーダー蔵を務めた同社と周辺の農家が栽培したササニシキを29%まで磨いて仕込んだ。利き酒会では各蔵元が集まって水田のあぜにテーブルを並べ、酒を試飲して出来栄えを確かめた。
 出席者は「華やかな香りが印象的」「冷やしてワイングラスで飲むのに適している」と評価を語り合った。寒梅酒造の岩崎健弥代表(36)は「すっきりとしたコメのうま味を表現した。気軽にくつろいだ気分で飲んでほしい」と話した。
 新酒は仙台市青葉区の藤崎と仙台三越、宮城県内外の地酒販売店で発売予定。四合瓶2916円。各蔵は「七夕にちなみ、7月7日午前0時に開栓の解禁を」と呼び掛ける。
 伊達セブンは酒造技術の向上と地酒の共同PRを目的に2015年にスタート。新型コロナウイルスの感染対策により、JR古川駅で予定していた試飲販売会や東京都内の飲食店でのイベントは中止となった。


「バラ祭り」中止も花咲き誇る
 せんだい農業園芸センターでは今、色とりどりのバラの花が見頃を迎えていて、訪れた人の目を楽しませています。
 「聖火」という品種のバラは、前回=1964年の東京オリンピック開催時に開発されたもので、白から赤へのグラデーションはまるで聖火台の炎のようです。仙台市若林区のせんだい農業園芸センターのバラ園では今、およそ200種、1200株が色鮮やかに咲き誇っています。新型コロナウイルスの感染拡大を受け、恒例の「バラ祭り」は中止となりましたが、バラ園の見学は自由で、センターは「人との距離を最低2メートル取るなど、『新しい生活様式』に則って観賞してほしい」と呼びかけています。


河北春秋
 新型コロナウイルス対策で、日本では外出禁止といった厳しい制限はなかった。にもかかわらず、死亡率は欧米諸国よりも低い。京都大iPS細胞研究所長の山中伸弥教授は、その要因を「ファクターX」と呼び、実態を明らかにできれば今後の対策に生かせると主張する▼山中教授が候補として挙げるのは、(1)クラスター対策(2)国民が早期から危機感を共有(3)マスク着用などの高い衛生意識(4)ハグや握手などが少ない生活文化(5)日本人の遺伝的要因−など。それらが複合した可能性もある▼この人に言わせると「民度の違い」なのだそうだ。麻生太郎財務相。4日の参院財政金融委員会で欧米諸国に比べて死亡率が低いことに対する自説を披露した。そうした認識は国際的に定着しつつあるとも▼何かと物議を醸す物言いをしてきた人だけに、今回の発言もさもありなんといったところか。確かに、自粛要請への協力をはじめとする節度ある行動は感染拡大を抑えることに貢献した。それを民度の高さと言いたいのかもしれないが、他国民をおとしめるとの批判も。もちろん、本人はそうした意図を否定する▼麻生氏によると、他国の人に民度が違うと言うと絶句されるそうだ。的を射ているからなのか、それとも、あきれて物が言えないからなのか。

麻生氏「民度」発言 死者を侮辱するに等しい
 日本の新型コロナウイルスによる死者が欧米諸国と比べて少ないことについて、麻生太郎副総理兼財務相が4日の参院財政金融委員会で「民度のレベルが違う」と発言した。「民度」は人民の生活や文化の程度を意味する。
 新型コロナで多数の死者を出した国々は文化の程度が低いと言っているに等しく、不適切極まりない。不幸にして新型コロナに感染し亡くなった人たちに対する侮辱とも受け取れる。発言を撤回し、謝罪すべきだ。
 麻生氏は5日の閣議後記者会見で「おとしめるという話とは違う。日本がお願いだけで(抑制)できたのは誇りを持っていいという話をしただけだ」と釈明したが、それで済まされるものではない。
 参院のインターネット審議中継(録画)を確認すると、麻生氏の答弁内容はおおむね次のようなものだった。
 「人口100万人当たりの死亡者は日本が7人。フランスは228人、アメリカが824人、イギリスで309人。おまえらだけ薬を持っているのかとよく言われた。そういった質問には、おたくとうちの国とは国民の民度のレベルが違うんだといつも言ってやるとみんな絶句して黙る。それが一番簡単な答えだ。クオリティーが違うという話をよくしていた」
 質問したのは自民党の中西健治氏で、統制色が極めて薄いコロナ対応でありながら少しずつ収束を迎えてきたとして「危機に当たって自由という価値を守り続けているのは高い評価を受けるべきではないか」とただしていた。
 「みんな絶句して黙る」と言っているところから、麻生氏がこれまで複数回「おたくの国とは民度が違う」と言い放っていたことが分かる。
 言われた相手はどう受け止めたのか。親しい間柄だとしても言っていいことと悪いことがある。口論になっても不思議ではない。自身の言動の非常識さに気付かないのなら閣僚としての資質以前の問題だ。いずれ、国際的な舌禍事件を引き起こして国の体面を傷つけないか、心配になる。
 欧米諸国で爆発的な感染が見られたのは、ハグや握手といった生活習慣も大きく影響していると考えられる。民度の差と一方的に決め付けることなど、論外だ。
 麻生氏の不適切な発言は枚挙にいとまがない。少子高齢化問題に関連し「子どもを産まなかった方が問題だ」と述べたり、財務事務次官による女性記者へのセクハラを巡り「はめられ訴えられているんじゃないかとか、いろいろなご意見は世の中いっぱいある」と放言したりした。
 「ワイマール憲法はいつの間にか変わっていた。誰も気がつかない間に変わった。(ナチスの)あの手口を学んだらどうか」と発言し、国内外から批判を浴びたこともある。
 安倍晋三首相は全てを不問に付してきた。任命責任を改めて問わなければならない。


麻生「民度発言」海外も報道 指摘された日本の高い死亡率
 また日本の評価が下がってしまった。予想通り、麻生副総理の「民度発言」を海外メディアが伝えている。
 麻生副総理は4日、参院財務委員会で、日本の新型コロナ対策の成果について非科学的な持論を大展開。日本の死亡率が少ない理由を尋ねる電話が海外からあったと明かしたうえで、「そういう人たちの質問には、『お宅とうちの国とは国民の民度のレベルが違うんだ』と言ってやると、みんな絶句して黙る」と自慢してみせた。
 死亡率が高い欧米を「民度が低い」とバカにしたのも同然だから、さすがに海外メディアが報道している。
 米紙ワシントン・ポストは、「日本の大臣の民度発言が炎上」とタイトルをつけ、麻生副総理の過去の「ヒトラー発言」も紹介。
 ブルームバーグも、「日本の大臣が“民度の高さがウイルス克服に役立った”と発言」のタイトルで伝え、「しかし、台湾や韓国など死亡率が低いアジアのなかでは、日本は突出していない」と、日本の新型コロナ対策が成功したわけではない、と論評している。
 海外では、死亡者数が少ない日本の対策を評価する声もあったが、「民度」を口にしたために、世界中に日本の実態を報じられた形だ。
 実際、慶大の菅谷憲夫客員教授によると、アジアのなかでは、日本の致死率はかなり高率だという。5月16日現在、人口10万人当たりの死亡者は0・56と、フィリピンの0・77についで2番目に多い。台湾は0・03、タイは0・08、韓国0・51、中国0・32、インド0・20、バングラデシュも0・21だ。「麻生理論」だと、日本の「民度」は、こうした国より低いということになる。ちなみに、アメリカは26・61、イギリスは50・46となっている。
 日本の死亡者数が欧米に比べて少ないのは「民度」ではなく、アジア特有の要因が原因となっている可能性がある。欧米で流行しているウイルスは、アジアよりも強毒だとの指摘もある。
 なのに、エビデンスも示さず「日本は民度が高いから」と、他国をおとしめたと取られかねない発言を国会でしているのだから、この男は、本当に懲りない。法大名誉教授の五十嵐仁氏(政治学)がこう言う。
「日本の死亡者が少ない理由について、国民皆保険やBCGをあげる声がありますが、それは“民度”ではなく“制度”の問題です。さらに、ハグをしないから、家の中では靴を脱ぐから、マスクが定着しているから、という意見もありますが、これらも“民度”ではなく“生活様式”の違いです。なのに、麻生さんは民度を持ち出している。まさにナチスの発想ですよ。民度発言は、ここ数年、流行している“日本はスゴイ”現象の延長です。自信を失った裏返しで、なんでも“日本はスゴイ”と思いたがってしまう」
 世界中があきれているのではないか。


給付金事業 電通7社に154億円 パソナへの外注費は明かさず
 国の持続化給付金で、一般社団法人サービスデザイン推進協議会から事業の大部分の再委託を受けた広告大手の電通と子会社六社がグループとして、少なくとも計百五十四億円を得る見通しであることが分かった。国からの委託費七百六十九億円が法人を通じ、電通グループ各社に配分される構図が浮かんだ。
 五日の野党合同ヒアリングで、経済産業省が電通から外注先である子会社への発注額を示した。法人から七百四十九億円で再委託を受けた電通は、システム構築を担当する電通国際情報サービスに十九億八千万円、ホームページ制作の電通デジタルに十六億三千万円など、計六百四十五億円を外注している。
 さらに、電通子会社の一部は、申請サポート会場の設置運営など大半の業務を人材派遣大手のパソナなどに外注。この外注分を除く少なくとも約五十億円が、電通子会社に渡る。
 設立に関与した企業に外注を重ねることで、管理費が膨らむ構図になっている。野党議員からパソナなどへの詳細な外注費を示すよう求められたが、経産省は金額を示さなかった。
 電通本体が「統合的な管理運営」の名目で得る金額についても、経産省は「百三億円」と明らかにした。同省は税抜き金額で記された資料に基づき、立憲民主党議員に外注費の金額を事前に説明していたが、五日のヒアリングではこの金額を「税込み」と説明。その結果、電通に渡る金額は三十八億円から百三億円と膨らむ形となった。子会社分を加えるとグループ全体には少なくとも百五十四億円が渡る。持続化給付金に関する委託費や外注費は補正予算に基づく数字で確定していない。
 一方、法律で義務付けられた決算開示を怠っていた法人は五日、二〇一六年度から三年分の決算をホームページで公表した。 (皆川剛)


五輪運営見直し 簡素化だけで済むのか
 世界的なコロナ禍の中、運営を見直すのは当然といえよう。
 来夏に延期された東京五輪・パラリンピックについて、日本政府が簡素化に向けた検討を始めた。
 感染防止のため無観客開催や観客数の絞り込み、選手らへのPCR検査などを対策案としている。
 東京大会は選手・コーチら約1万人が参加、来場者は延べ1千万人とも見込まれる。感染者の集団が発生しやすい環境といえる。
 世界に広がった感染が収束する見通しが立っている訳でもない。関係者や観客の安全を第一に考える観点から、簡素で合理的な運営を目指していくことは重要だ。
 政府は3月に五輪の1年延期を決めた際、「完全な形で実施するため」と理由づけた。簡素化は、その前提を変更することになる。
 これまでの五輪の在り方にとらわれない発想が求められる。商業化が進み、費用がかかりすぎる五輪を見直す機会にもなろう。
 ただ、解決しなければならない課題はあまりに多い。多様な議論を積み重ね、国民も納得できる方向性を示してほしい。
 最優先の課題は、感染防止対策である。見直し案では、検査や医療態勢の再検討のほか、選手村からの外出規制や行動ルール作成などを挙げているが、それだけで十分といえるかどうか。
 無観客や入場制限ともなれば、チケット払い戻しなどの業務が増えるうえ、収入が低下することも考えておかねばならない。
 延期に伴う負担増加問題もくすぶる。追加費用は数千億円に上るとされるが、国際オリンピック委員会(IOC)のバッハ会長はIOCの拠出を最大860億円とする計画を示した。残りは日本側が背負うことになる可能性が高い。
 コロナ対策で、政府も東京都も膨大な財政支出を迫られている。簡素化を進めても負担が大きすぎれば、開催そのものの妥当性が問われることもありうる。
 世界的な感染が収束しないままなら、「スポーツの祭典どころではない」との声も出てこよう。不参加を決める国や地域が相次ぐ懸念も拭えない。
 バッハ会長は来夏に開催できなければ中止、との見通しを示したと報じられた。簡素化しても実現したい開催国の立場はあろうが、世界の現状をふまえた、幅広い視点での議論を忘れてはならない。
 コロナとの共存が迫られる時代の五輪とは何か、簡素化するだけで済むのか−。改めて、根源的な問題が突きつけられている。


再会願い続けた42年 救出活動を先導 横田滋さん死去
 四十二年余、願い続けた娘との再会は、ついにかなわなかった−。北朝鮮に拉致された横田めぐみさんの父、滋さんが五日、八十七歳で亡くなった。めぐみさんは拉致問題を象徴する存在で、滋さんは妻早紀江さんとともに長年、拉致被害者救出活動の先頭に立ってきた。晩年は病気と闘いながら、娘との再会を信じ、活動に関わった。 (山本哲正)
 一九七七年十一月十五日、新潟市立寄居中学の一年生だっためぐみさんは、バドミントン部の練習を終えて下校途中、自宅近くで行方不明になった。新潟県警は一年間で延べ三千人の捜査員を投入して捜索。滋さんも毎日のように海岸に向かったが手掛かりすら見つからず、「神隠しにあったよう」(滋さん)だった。
 九六年、めぐみさんとみられる女性が北朝鮮にいるとの脱北者の情報が、朝日放送のプロデューサーから横田夫妻に伝えられた。九七年二月、滋さんは記者会見で「遺留品も書き置きも身代金の要求もなかった。もし拉致されたのなら、そうしたものがないことが納得できる」と述べた。
 滋さんは世論を盛り上げようと全国を回った。拉致被害者家族連絡会(家族会)の代表を十年務め、全国での講演回数は千数百回を超えた。二〇〇〇年には、政府による北朝鮮への食糧支援に抗議。「食糧支援が人道支援というなら、順序としてまず私たちの家族を返してほしい」と訴えた。
 〇二年九月の日朝首脳会談で、めぐみさんは「死亡」と伝えられた。感情を表に出すことが少ない滋さんだが、記者会見では両手でマイクを握りしめ、「娘の死亡を信じることはできない…。どういうかたちで北朝鮮へ行き、どういうかたちで結婚し、なぜ死亡したのか…」と涙を流し、声を詰まらせた。
 翌十月、孫娘のキム・ウンギョンさんとの血縁関係がDNA型鑑定でほぼ断定された。滋さんは「すぐにでも会いたい」と希望したが、家族会内に、北朝鮮が拉致問題の幕引きに利用することを懸念する声があり、先送りした。実現したのは一四年三月。拉致被害者の親が亡くなっていく中、滋さん自身も難病を患った経験から「私たちもあと半年遅れたら、だめかもしれない」と決断した。
 モンゴルでウンギョンさん夫妻とひ孫の女児に会った滋さんは、ウンギョンさんについて「背も早紀江より大きくなって、丸顔で、やっぱり同じ家系なのかなと思った」と面会時の様子をうれしそうに語った。
 その後、拉致問題は進展がないまま時間だけが過ぎた。滋さんは近年は足腰が弱まり、言葉も思うように出なくなった。一七年九月、東京都内で開かれた拉致問題の解決を求める「国民大集会」に寄せたビデオメッセージで、滋さんはひと言、絞り出すように語った。
 「めぐみちゃんと、早く会いたい」


めぐみ、会いたかった 温和さに秘めた強い思い 横田滋さん死去
 忘れられない光景がある。二〇〇二年十月十五日、東京・羽田空港に着いた政府チャーター機から姿を現した拉致被害者たちが、出迎えた家族と抱き合った。横田滋さんも笑顔を浮かべ、再会した家族らの様子をカメラで撮影していた。同じ場所にいながら、抱き締める相手のいないその胸中は、いかほどだったろう。
 一九七七年十一月にめぐみさんが拉致されるまで、一家は普通の家族だった。「ゴルフもカラオケもしません。家族で旅に出るのが楽しみでね。安い国民宿舎を選んで泊まった」。平穏だった日々を、滋さんはそう語っていた。
 北朝鮮による拉致の疑いが濃厚になると、九七年に拉致被害者家族会を結成したが、政府もメディアも反応は冷たかった。それでも滋さんらは救出を訴え続けた。川崎市川崎区の自宅マンションを取材で訪れると、語り尽くせぬほどの苦労を、穏やかな口調で話してくれた。
 ただ、拉致問題が進展しなくなると、「なぜ北朝鮮に交渉を呼び掛けないのか」と不満が口をついた。北朝鮮が拉致を認めた〇二年以前の拉致被害者家族の状況を、「放置されていた」とも表現した。「訴え続けないと、拉致問題が忘れられてしまう」との思いは強かった。
 七十歳を超えても署名活動に、講演にと全国を回ったが、難病を患うなどして〇七年に家族会代表を退いた。衰えから講演途中で言葉が出なくなることもたびたび。他の拉致被害者の親の訃報に接すると、「(早く解決しないと)子どもが帰ってきても、親がいないことになってしまう」と焦りを募らせた。
 一九六五年の初節句に早紀江さんが撮った白黒の写真が、滋さんのお気に入りだった。娘を抱き上げ、ほほとほほを合わせてほほ笑む父−。あの時のぬくもりを、もう一度感じてもらいたかった。 (山本哲正、飯田孝幸)


横田滋さん死去 元拉致被害者や家族会からコメント相次ぐ
 北朝鮮による拉致被害者の横田めぐみさん(失踪当時13)の父親で、拉致被害者家族会の代表を務めた横田滋さんが5日、87歳で亡くなった。
 家族会代表の飯塚繁雄さん(81)は、「同じ思いで活動してきた仲間がまた一人いなくなり、非常に残念だ。亡くなる前にもっと話をしたかった」と声を落とした。
 めぐみさんの元夫(韓国人拉致被害者の金英男氏)の姉である金英子さん(62)は、共同通信の電話取材に「どれほどつらく、長い時間を送られたか。娘さんに一度も会えずに亡くなった気持ちを思うと、あまりに胸が痛い。長い悲しみが死期を早めたような気がして残念でならない」と語った。
 拉致被害者の蓮池薫さん(62)と、祐木子さん(64)夫妻は、「あまりに当然な親子の再会を最後まで阻んできた北朝鮮当局への憤りを鎮めることができません。日本政府は、拉致被害者の両親がまた一人亡くなったというありきたりな言葉で済ませないでいただきたい」と話している。


横田滋さん「早く会いたい」病床の祈りかなわずに…
北朝鮮による拉致被害者横田めぐみさん(55)の父親で、拉致被害者家族会の代表を務めた横田滋(よこた・しげる)さんが5日午後2時57分、老衰のため死去した。87歳だった。1977年(昭52)11月、当時中学1年のめぐみさんは新潟市の中学から帰宅途中に北朝鮮の工作員に拉致された。以来43年、滋さんは再会を願い続けてきたが、かなわなかった。葬儀・告別式は近親者のみで行う。後日、お別れの会を予定している。
   ◇   ◇   ◇
「めぐみちゃん、早く会いたいです」。病床からの願いがかなうことなく滋さんが逝った。
滋さんとともに救出活動の先頭に立ってきた妻の早紀江さん(84)は「本日午後2時57分、老衰のため、息を引き取りました。北朝鮮に拉致されためぐみを取り戻すために主人と二人で頑張ってきましたが、主人はめぐみに会えることなく力尽き、今は気持ちの整理がつかない状態です」と悲痛なコメントを出した。
めぐみさんは77年11月15日午後6時半ごろ、新潟市立寄居中バドミントン部の練習を終え、友人2人と一緒に校門を出た後、自宅まであと約200メートルのところで姿が確認されたのを最後に行方不明となった。
20年後の97年、脱北した工作員の証言で北朝鮮に拉致されたことが判明。滋さんは各地の被害者家族とともに「拉致被害者家族会」を結成し、初代代表になった。北朝鮮は02年9月、日朝首脳会談で拉致を認めたが、めぐみさんら8人は「死亡した」と説明。滋さんは「信じることができない」と号泣した。04年に遺骨として提供された骨はDNA鑑定で別人のものと判明している。
滋さんの誕生日は11月14日。めぐみさんは拉致前日、滋さんの45歳の誕生日に「これからはおしゃれに気を付けてね」と「くし」をプレゼントした。そのくしを大切に、滋さんは全国を飛び回り、1400回を超える講演をし、救出を訴える署名活動を続けてきた。
05年に血小板が減って出血しやすくなる難病「血栓性血小板減少性紫斑病」を患い、07年には胆のうの摘出手術を受けた。07年11月、10年にわたって務めてきた家族会代表を退任したが、活動は続け、16年3月まで講演に立った。
18年4月、パーキンソン症候群のため、川崎市内の病院に入院した。手足、言葉が不自由になり、胃ろうの処置も受けたが、早紀江さんによると、めぐみさんと会う日を信じてリハビリに励んでいた。病室には<1>小学校の運動会でのめぐみさん<2>佐渡への家族旅行<3>そして北朝鮮で撮影された大人になってコート姿で立つめぐみさん−3枚の写真が置かれていた。
【横田滋さんの歩み】
▼1932年(昭7)11月 徳島県で生まれる。北海道にも暮らし、日本銀行入行
▼62年(昭37)10月 早紀江さんと結婚
▼64年(昭38)10月 長女めぐみさんが誕生
▼77年(昭52)11月 新潟支店勤務の時、中学1年だっためぐみさんがバトミントン部の練習後、帰宅中に失跡。夫妻は捜索願を出し、捜索活動を始めた
▼97年(平9)2月 北朝鮮による拉致が表面化。3月には家族会が結成され、滋さんが代表に就任。救出活動を始める
▼02年(平14)9月 小泉純一郎首相が初訪朝。金正日総書記が拉致を認め謝罪した。北朝鮮側は、めぐみさんは93年に死亡したと説明。同10月には、曽我ひとみさんら拉致被害者5人が帰国した
▼04年(平16)11月 北朝鮮がめぐみさんの「遺骨」と説明した骨などを政府代表団が持ち帰ったが、鑑定では別人のDNA型が検出
▼07年(平19)11月 滋さんは体調不良を理由に家族会代表を退任したが、全国で集会参加や講演を続けた
▼14年(平26)3月 夫妻はモンゴルを訪れ、めぐみさんの娘キム・ウンギョンさんと面会
▼16年(平28)2月 北朝鮮が拉致再調査の特別調査委員会を解体すると表明
▼17年(平29)11月 早紀江さんら家族会が米トランプ大統領と面会したが、滋さんは参加しなかった
▼18年(平30)4月 滋さんが入院し、療養生活に
▼20年(令2)2月 映画「めぐみへの誓い」の製作会見が行われたが、滋さんと早紀江さんは欠席
▼同6月 滋さんが死去。めぐみさんは現在55歳


何が「断腸の思い」か…安倍首相が横田滋さん・早紀江さんにとった冷淡対応! 直訴の手紙を無視、公務と嘘ついて国民大集会を途中退席
「滋さんが早紀江さんとともに、その手でめぐみさんを抱きしめることができる日が来るようにという思いで今日まで全力を尽くしてきたが、総理大臣としていまだに実現できていないことは断腸の思いであり、本当に申し訳ない思いでいっぱいだ。めぐみさんをはじめ、拉致被害者の方々のふるさとへの帰還、帰国を実現するためにあらゆるチャンスを逃すことなく、果断に行動していかなければならない」
 北朝鮮による拉致被害者・横田めぐみさんの父親である横田滋さんが亡くなったことを受け、安倍首相は5日夜、記者団のこんなコメントを発した。
 もっとも、このコメントには国民から批判の声が多数上がっている。「断腸の思いと言っているが、絶対に痛みなど感じてはいない」「安倍晋三は口だけ」「必ず取り戻すと言って家族会に会うたびに同じことを言ってたが、何もやった気配なし」「全力あげてきたのは改ざんで、拉致問題に全力尽くしてないだろ」
 当然だろう。拉致問題を自らの人気取りに利用し、ことあるごとに「拉致問題を解決できるのは安倍政権だけ」などとアピールしていた安倍首相だが、この間、成果なんてなにもなし。それどころか、近年は拉致問題をないがしろにするような動きまで見せていた。
 たとえば、2018年に文在寅大統領とトランプ大統領が南北首脳会談、米朝首脳会談に向けて動いていたときも、安倍首相は拉致問題の解決を進展させる絶好機にもかかわらず、自らの極右イデオロギーを優先。日韓首脳会談では文大統領に「米韓合同軍事演習を予定通り進めることが重要だ」と内政干渉して融和ムードへ冷や水を浴びせかけ、平昌五輪開催中の日米電話会談後には「北朝鮮に最大限の圧力をかけつづけていく点で完全に一致した」などと発言した。そして、南北首脳会談実現に向けて動く韓国に対して、外務省を通じて「まだ時期が早い」「思いとどまるべき」と、再三にわたって圧力をかけつづけたのである。
 米朝首脳会談が開催されることが決まると、ポチぶりを発揮して手のひら返し。「米朝会談は拉致問題解決の千載一遇の機会」と、トランプ大統領の任せておけば大丈夫であるかのような喧伝をしていたが、結局、何も働きかけはできず。米朝の合意文書に拉致問題の「拉」の字さえ載らなかった。
 しかも、これはたんに結果が出なかったということではない。安倍首相はある時期から明らかに拉致問題に対して関心を失っていた。
 たとえば、安倍政権は第二次政権発足時に「拉致問題対策本部」のもと拉致関連の会議体を6つも発足させているが、2015年を過ぎたあたりから、いずれの会議体もほとんど開かれることなく開店休業状態になっている。
 さらに、安倍首相のやる気のなさを象徴するのが、「北朝鮮による拉致被害者家族連絡会」(家族会)などが毎年春と秋に開いている「国民大集会」への姿勢だ。安倍首相は、2018年、2019年ともに「公務」「政務」を理由に途中退席しているのだが、実際は公務も政務もしておらず、そのまま東京・富ヶ谷の私邸に直行。来客もなく自宅で過ごしていたのだ。
 この冷淡な対応は、拉致運動を牽引し、それこそ総理大臣にまでのぼりつめる安倍人気の原動力として利用してきた横田夫妻に対しても同様だった。横田夫妻は安倍首相や救う会の「圧力を強めることが唯一の解決策」というスローガンのもと、北朝鮮への対決姿勢を煽る象徴的な役割を担わされてきたが、数年前から「40年経っても何もわからない状況で本当に信じていてよかったのだろうか」と疑念の言葉を口にするようになっていた。しかも、横田早紀江さんが思いを綴った長文の手紙を安倍首相に送ったにもかかわらず、安倍首相は何の返事も連絡もよこさなかったのだという。
 あれだけ横田夫妻の存在を自分の政治家としての人気取りや極右政策の実現に利用したにもかかわらず、利用価値がなくむしろマイナスと見るや、あっさりと切り捨てていたのだ。
 本サイトは2017年12月、この安倍首相の横田夫妻に対する冷淡な対応を記事にしている。これを読めば、長年「拉致問題の解決」を連呼してきた安倍首相の目的が実際は自分の人気取りと極右政策の実現にすぎず、拉致問題の解決や被害者家族の思いなんてまったく本気で考えていなかったことがよくわかるはずだ。(編集部)
安倍首相が横田早紀江さんの直訴の手紙を無視、2年間、返事も電話連絡もせず
 北朝鮮の脅威論がますます叫ばれる一方、なんの進展もなく膠着するばかりなのが拉致問題だ。安倍首相はこれまでも、ことあるごとに「拉致問題は最優先事項」と声高に唱えてきが、本サイトで何度も指摘してきたように、それらは政治利用とパフォーマンスでしかない。
 そんななか、驚きの事実が発覚した。拉致被害者・横田めぐみさんの母で、拉致被害者救出運動のシンボル的存在でもあった横田早紀江さんのことを、安倍首相が2年にわたって無視し続けているというのだ。
 この事実を明かしたのは有田芳生参議院議員。12月2日のツイッターにこんな投稿が掲載された。
〈横田早紀江「政府は一生懸命、知恵を練って下さっていると思いましたが、40年たっても何も分からない状況に、一体何だろうか、信じてよかったのかとの思いが家族にはあります」(めぐみさんが拉致された11月15日の記者会見)。早紀江さんが思いを綴った手紙を安倍首相に書いても梨のつぶてです。〉
 たしかに、かつては対北朝鮮強硬路線で安倍首相や救う会(北朝鮮に拉致された日本人を救出するための全国協議会)と完全に同一歩調をとっていたようにみえた横田早紀江さんだが、最近はその姿勢に変化が見られていた。めぐみさんが拉致された日から40年にあたる11月15日の会見では、有田氏のツイッターにあるように、「信じてよかったのか」と、後悔の念をただよわせていた。
 しかし、その早紀江さんが安倍首相に手紙を送ったのに、「梨のつぶて」とは一体どういうことか。そもそも早紀江さんと安倍首相は最近も、直接何度も会っている。たとえば今年だけでも2月22日に首相官邸で早紀江さんを含む拉致被害者家族と面会、また解散総選挙直前の9月17日には「国民大集会」に出席し、“拉致解決が最優先課題”だといつものように強調したが、その前に被害者家族と面会をしていた。さらに、9月28日の解散当日にも被害者家族を官邸に呼びつけ、トランプ大統領と被害者家族の面会の約束を取り付けたことを手柄のように披露し、露骨な総選挙向けアピールをした。そして11月6日には来日中のトランプ大統領と被害者家族が面会したが、その席には安倍首相が早紀江さんら家族とともに同席している。
 だが、表面的にはいまも緊密な交流があると思われていた安倍首相と早紀江さんだが、実際はまったく違ったということらしい。
 ツイッターについて有田氏本人に聞くと、こんな答えが帰ってきた。
「今から2年ほど前だったと思います。早紀江さんは思いを綴った長文の手紙を安倍首相に送ったのです。内容の詳細は知らないのですが、娘のめぐみさんの救出をお願いし、また自らの心情を記したようです。しかし現在に至るまで、安倍首相からの返事や電話などはありません。完全無視です。拉致問題を最重要課題と言いながら、この態度には不信感以上のものがあります」
 さらに、拉致問題を取材している大手紙記者も、安倍首相と早紀江さんの関係をこう証言する。
「家族会の面会や集会などでも、安倍首相は早紀江さんと握手するだけで、突っ込んだ話をしようとはしません。早紀江さんも“お願いする”立場ということで、本音を言えないのでしょう。手紙のことについて、安倍首相に直接きくこともしていないようです」
少しずつ政府への不信感を語るようになっていた横田早紀江さん「信じてよかったのか」
 しかも、こうした冷淡な態度は、早紀江さん個人に対してだけではない。安倍政権は第二次政権発足時に「拉致問題対策本部」のもと拉致関連の会議体を6つも発足させているが、それから5年あまり「日刊ゲンダイ」(12月4日付)が会議の開催状況を調べたところ、いずれの会議体もほとんど開かれることなく開店休業状態になっていたという。
 ようするに、拉致問題を前面に出して国民の人気を獲得し、首相にまでのしあがり、いまもことあるごとに拉致問題の解決を強調している安倍首相だが、実際は北朝鮮への強硬姿勢じたいが目的であり、拉致問題の解決や被害者家族の思いなんてまったく本気で考えていなかったというだろう。
 そしておそらく、早紀江さんは安倍首相のこうした態度をそばでみているうちに、その本質を見抜いてしまったのではないか。
 実際、早紀江さんは前述した11月15日の「信じてよかったのか」以前から、少しずつその“本音”を語るようになっていた。 
 トランプとの面会を前に10月17日に行った会見でこう訴えている。「戦争などやらないように。平和にやるように期待している」(「サンデー毎日」11月12日号より)。また11月4日に時事通信の取材に応じた際にも、北朝鮮への対応について「制裁も必要だが、対話も必要だ。侮られてはいけないが、追い詰めるだけでもいけないのでは」「戦争だけはやめてほしい。人を殺りくして街も壊滅するのでは意味がない」と戦争反対の思いを語り、11月18日に行われた新潟市の「忘れるな拉致 県民集会」でも、トランプ面会について触れた後、「今がチャンスです。安倍総理が平壌に行って、金正恩氏とちゃんとした話し合いをしてきていただければ、どんなにありがたいだろう」と、圧力ではなく、安倍首相の訪朝と対話を望む訴えをしている(朝日新聞11月19日付地方版)。 
 これらは、明らかにトランプの強硬路線に盲従し、北朝鮮との戦争すらやりかねない安倍政権への反対意見表明と言っていいだろう。こうした早紀江さんの変化について長年、拉致問題を取材するジャーナリストはこう話す。
「2004年の日朝実務者協議で、めぐみさんの遺骨が提出され、それが偽物だと判明して以降、早紀江さんの不信感は高まっていったのですが、しかし“お願いする立場”や、先鋭化する家族会や、安倍首相を礼賛し北朝鮮への先制攻撃を叫んでいる極右団体である救う会に説得、いや、ある意味洗脳されて、本音が言えなかったのです。しかし、そうしているうちに時はどんどん流れる。現在早紀江さんは81歳ですから年齢を考えても時間がない。11月19日にNNNドキュメントで「“ただいま”をあきらめない 横田夫妻の40年 残された時間」が放送され、滋さんの体調の悪化が公にされましたが、いまや政府や救う会に遠慮している時間などないということでしょう」
トランプ大統領との面会前に横田早紀江さんに加えられた圧力
 しかし、そうした早紀江さんの“願い”や“思い”をふみにじるような事態がいまだに進行している。3年前の14年、横田夫妻がめぐみさんの娘キム・ウンギョンさんとモンゴル・ウランバートルで初めて面会、その後「週刊文春」(文藝春秋)で面会時の写真と、有田氏による面会の様子などの記事が掲載されたが、これに対し救う会のHP には、横田夫妻による“不可解な声明”が掲載されたのだ。
 そこには写真は横田夫妻が提供したものではなく、有田氏が勝手に持参したもので、記事も有田氏が勝手に書いたという旨が書かれていた。当時、本サイトで報じたが、これは「救う会」会長の西岡力氏が横田夫妻を非難、圧力を加えたことで、横田夫妻が声明を出さざるを得ない状況に追い込まれたものだった。
 また、このとき、横田夫妻への圧力は西岡会長だけではなく、安倍首相応援団の櫻井よしこ氏や、かつて拉致問題担当相だった中山恭子参議院議員からもあったという。
 さらにトランプ大統領との面会でも、同様の “圧力”が存在した。トランプ大統領に戦争反対を伝えたいと考えていた早紀江さんに対して、安倍応援団が介入し、制止していたのだ。これを報じた「女性自身」(光文社)11月14日号よれば、10月19日クリスチャンの早紀江さんを囲む後援会的集会「祈りの会」が開かれたが、そこで早紀江さんが参加者に「トランプさんに会ったら、“戦争はしないでください”と言おうかな、それとも政治的発言は控えたほうがいいのかな」と話したところ、同会に出席していた「救う会」関係者が、早紀江さんのこの言葉をさえぎるようにこう発言したという。
〈「政治的発言はしないほうがいい。大統領に会えるのも安倍さんのおかげなんですから」〉
 この発言もまた、早紀江さんと同じクリスチャンとして、毎回のように同会に出席している西岡会長のものだったようだが、自らの排外的な政治心情を被害者家族に押し付けるグロテスクな圧力以外の何ものでもない発言だろう。 
 そして実際、トランプ大統領と面会した早紀江さんは“戦争反対”を伝えることなく、「風邪をひいて声が出ず、あまり話せませんでした」と苦渋の選択とも思えるコメントを残している。
 これまで本サイトでは安倍首相の拉致問題の政治利用の実態を暴き、徹底的に批判してきた。しかし、その本サイトですら、早紀江さんの心情を綴った手紙を無視するほど、安倍首相が裏で冷淡な態度を示しているとは想像していなかった。
 安倍首相はこのさきも拉致被害者のことなど一顧だにせず、ひたすら米国に追随し、対北朝鮮戦争の危機をさらに高めていくだろう。 
 何度でも言う。これ以上、拉致問題と被害者家族を安倍首相の政治の道具にさせていてはいけない。


米抗議デモ 分断深める大統領の愚
 白人警官の暴行による黒人男性死亡事件に対する抗議活動が、全米に広がっている。一部が暴徒化し、収束の気配は見えない。
 制圧のため軍投入も辞さないトランプ大統領の強硬姿勢が、混乱に拍車をかけている。トランプ氏は人種による米社会の分断をあおるかのような言動を慎み、平和的に事態収拾を呼びかけるべきだ。
 発端となった事件は、米中西部ミネソタ州ミネアポリス近郊で先月25日に起きた。黒人男性が、偽札使用の通報を受けて駆け付けた白人警官に拘束され、死亡。警官に膝で首を地面に押し付けられた男性が「息ができない」と訴える様子を撮影した動画によって、警官の暴行が明らかになった。
 米社会にはびこる人種差別への憤りが瞬く間に全米に波及したと言えよう。
 事件に関与したとして免職となった元警官4人全員が逮捕、訴追された。だが、事件から10日たった4日も首都ワシントンなどで抗議デモが続いている。
 デモ参加者による店舗の略奪や破壊行為が相次いだのは残念と言うほかない。一部で犯罪者集団が扇動しているとされ、デモに乗じた不法行為は決して許されない。
 男性の遺族の「お願いだから平和的にやろう」との訴えもあって、抗議活動はおおむね平和的に行われているという。
 ところが、トランプ氏はデモを「国内テロ行為」と決めつけ、「暴動制圧」を理由にワシントン近郊に陸軍部隊を待機させている。実際に出動させるかどうかは不明だが、米軍内部で自国民に銃口を向ける可能性に戸惑いが広がっているようだ。当然だろう。
 11月の大統領選で再選を目指すトランプ氏は強い指導者像をアピールし、保守層の支持固めを狙っているとみられる。だが「戦時」を演出する強引な政治手法は、社会の分断を加速させるだけだ。
 香港の民主化デモに対する中国当局の対応と同様、力ずくでは、問題は何も解決しない。
 抗議が盛り上がる背景には、人種差別の根深さがある。トランプ氏が白人至上主義を助長し、社会のひずみに正面から向き合ってこなかったことへの不満は強い。
 米国は多人種・多民族・多文化の国家であり、黒人や中南米系の人口が増える一方、白人との収入格差は縮まらない。こうした格差がコロナ禍によって一層浮き彫りになった。トランプ政権は、国民が抱く現状への不平や怒りの声を謙虚に受け止めねばなるまい。


マイケル・ジョーダン氏が110億円を寄付 人種差別撲滅のための啓蒙活動
 NBA元ブルズのスーパースターで、現在はホーネッツのオーナーを務めているマイケル・ジョーダン氏(57)と、ナイキ社のサブブランドとなっている「JORDAN BRAND」が5日、人種偏見の撲滅と社会正義に貢献している団体に、今後10年間で1億ドル(日本円で約110億円)を投入していくという声明を発表。「これは人種問題に論争を巻き起こそうとするものではない。根深い人種差別が根絶されるまで我々は黒人の命を守るために働き続ける」として、平等な社会の実現のための啓蒙活動に資金を注ぎ込む姿勢を示した。
 米国では5月25日、ミネアポリスでジョージ・フロイドさん(46)が警察官に膝で首筋を押さえつけられて窒息死。その後、全米各地に抗議行動が広がり、ジョーダン氏は「とても悲しくて心が痛み、そして怒りがこみあげてくる」というメッセージを公表していた。


大坂なおみが黒人差別抗議でキレキレ発言! トランプ御用キャスターらの「アスリートは政治に口出すな」圧力にも敢然と反論
 プロテニス選手の大坂なおみが、人種差別抗議デモをめぐってSNSでキレキレの発信をし続けている。
 今週末に大阪で行われる「BLACK LIVES MATTER」デモへの参加を呼びかけ、「政治にスポーツを持ち込むな」というクソリプやトランプ支持者のイチャモンにも敢然と反論している。
 ミネソタ州ミネアポリスでアフリカ系男性ジョージ・フロイトさんが警察官に殺害された事件に端を発し、全米各地で広がる黒人差別への抗議デモ。多くのアーティストやスポーツ選手らもSNSで差別への抗議と、運動への連帯の声をあげているが、大坂なおみ選手もそのひとりだ。
 5月30日に〈あなたに起こっていないからといって、まったく起こっていないということではありません(Just because it isn’t happening to you doesn’t mean it isn’t happening at all.)〉とツイートしたことや、6月2日の「Blackout Tuesday」に真っ黒の画面を投稿したことなどは、すでに日本の報道でも報じられているが、それだけではない。
 たとえば6月1日には、抗議中の男性が、警察から撃たれる催涙ガス弾を片っ端からテニスラケットで打ち返す動画に、〈OK、許す!(Undestood.)〉というコメントをつけ拡散。抗議デモへの連帯と警察の暴挙への怒りを、ユーモアも交えて端的に表現してみせた。
 さらには〈ナオミもLAで抗議に参加してくれた!ホント大大大ファンになっちゃう!〉というツイートに〈今日は、みんなどこに飛び出すの? 教えてください(Where’s everyone popping out today tho? Let me know)〉と返し、大坂選手自身の抗議デモ参加もうかがわせた。
 また、K-POPファンたちが、白人至上主義者たちの差別投稿に対し、BTSやBLACKPINKの画像や動画で埋め尽くしたムーブメントにも、「いいね!」した。
 ジョージ・フロイドさんが警察に殺害されて以降、大坂選手はずっとこの問題について発信し続けている。この間の大坂選手のツイートは、彼女の知性とセンスを感じさせるユーモアを交えながらも、その言葉には強い怒りと切実さがハッキリと込められている。
 しかも、大坂選手は差別そのものに怒っているのはもちろん、差別に対していまもまだ多くの人が沈黙していること、さらに多くの人が大坂選手に沈黙を強いてくることにも、違和感を表明している。
 たとえば、恋人と報じられたこともあるラッパー・YBNコーディの〈もはや沈黙は裏切りだ(there comes a time when silence is betryal)〉という投稿をリツイート(5月29日)。さらに普段黒人カルチャーに親しんでいるはずの人たちが、差別に対して沈黙していることに、こんなふうに皮肉たっぷりに疑問を呈した。
〈チェーンをつけたり、ジムでヒップホップ気取ったり、グータッチしようとしたり、スラングでおしゃべりしたりしたがる人たちが、急に黙りこんじゃって、おかしいです(It’s funny to me that the people who wanna wear chains, blast hip hop in the gym, attempt to get dapped up, and talk in slang are suddenly quiet right now.)〉(5月30日)
 あるいは、6月3日投稿した画像には、こんな言葉が記されていた。
〈もしあなたが、先週何も発言しなかったのだとするなら、なぜなのか自分自身に問いかけてください。
もしあなたが、正義のために立ち上がることに自分のプラットフォームを使うことに居心地悪さを感じるなら、なぜなのか自分自身に問いかけてください。〉
日本の人たちにも「お願いします」と日本語で行動を呼びかけた大坂なおみ
 6月2日、音楽業界の呼びかけで行われた「Blackout Tuesday」。世界中で多くの著名人が真っ黒な画像をアップし大きな話題になったが、一方で真っ黒な画像をアップするだけでなくもっと明確に発言するべきなどの異論を唱える著名人もいた。
 上述のとおり大坂なおみ選手もこの日、真っ黒な画像をアップしていたが、同時にその複雑な思いを明かしていた。
〈この1週間の間に黒い正方形を投稿しただけの人たちをこきおろしたい気持ちと、それとも、彼らは黒い正方形すらも投稿しないということもできたけどごくわずかのパンのかけらを与えてくれたと受け取るべきなのか、その狭間で揺れ動いている(I’m torn between roasting people for only posting the black square this entire week...Or, accepting that they could’ve posted nothing at all so I should deal with this bare minimum bread crumb they have given.)〉
 実は大坂選手がアップした黒い画像はただ黒いだけの画像ではなかった。1点目は真っ黒の画面の下部に「BLACK LIVES MATTER」という文字の入った画像。さらに3点の画像を同時にアップしており、それらには黒地に白い文字で、「NAACP(全米黒人地位向上協会)」「Color Of Change」などフォローすべき団体のアカウントのリストや、ミネソタ州検察などメッセージを届けるべき電話番号やメールアドレスのリスト、サインしてほしい署名リストが書かれていた。
 大坂選手は、差別をなくすために、もっと多くの人に発言してほしい、動いてほしいと切実に願っている。
 その思いは、日本に住む人に対しても発信されている。7日に大阪でも人種差別反対デモが行われるのだが、大坂選手はこの告知をリツイート。大坂選手のツイートは基本的に英語だが、この告知にだけはわざわざ日本語で〈お願いします〉と添えた。大坂選手は日本の人たちにも関心を持って動いてほしいと願っている。
 ちなみに今日は、この大阪でのデモに対する攻撃にも反撃している。「ここ大阪での馬鹿げたBLM、黙れクソって言いに行ってやる」と日本在住をなりすました英語での投稿には、大坂選手は「なんで日本語じゃないの? いつ違う国に引っ越したの? レイシズムがダダ漏れだから、隠したほうがいいよ」とピシャリ。「日本にも黒人がいたんだ笑 誰が資金を出してオーガナイズしたのか興味深いな」などという陰謀論には、大坂選手自身のしかめっ面のGIF画像を投稿した。この大阪でのデモに寄せる大坂選手の思いの強さが、感じられる。
大坂なおみは差別主義者やネトウヨのクソリプにも敢然と反論
 抗議デモに一部暴力行為が紛れ込んでいたことだけをあげつらい、攻撃してくる人たちにも、大坂なおみはけっしてひるんでいない。逆に、デモを攻撃し警察によるジョージさん殺害はスルーするその卑劣さをこうツイートした。
〈そろそろ、なんの武器も持たない黒人男性の死についてツイートしないのに、略奪についてツイートする頃ね(When you tweet about the lootings before you tweet about the death of an unarmed black man)〉
〈事件が起きて1週間ゴーストになったみたいに沈黙していた人たちが、略奪が始まったとたん、毎時間くらいの勢いでツイートし始めた(I see people been ghost on twitter for a week when the events first started unfolding, but as soon as the looting started they sure are quick to give us hourly updates on how they’re feeling once again)〉
大坂選手に対しては、例によって日米のネトウヨが絡み続けているが、差別主義者やネトウヨのクソリプにもこう敢然と反論している。
「お前なに?隠された差別すらないよ(You people? Not even undercover racism.)」とアフリカ系に対する差別表現まじりのツイートに対して、〈お悔やみ申し上げます。字が読めないのは大変ですね(My condolences to you. I know it must be hard to be illiterate)〉と皮肉たっぷりに返信。
 さらに、「スポーツ選手は政治発言をするな」と沈黙を強いられることにも大坂選手は強く憤っている。
「スポーツと政治を混ぜるな(Sports and politics do not mix)」というリプに対して、大坂選手は〈魚があなたのこと食べちゃえばいいのに(I hope that fish eats you.)〉と切って捨てた。ちなみにこのクソリプを送りつけてきたアカウントのプロフィール写真の男性の横には、人間大の大きな魚が写っている。
「政治に口出すな」に「なぜ私はダメであなたには発言する権利があるのか?」
 大坂選手が批判するのは、ネトウヨだけではない。著名なキャスターにも遠慮なく切り込む。FOXニュースのキャスターであるローラ・イングラハムが、2018年にトランプ批判をしたバスケットボール選手のレブロン・ジェイムズとケビン・デュラントに対し、「黙って、ドリブルしとけ」と発言する場面を報じるツイートをリツイート。
 イングラハムはトランプ寄りとされるFOXのなかでも、筋金入りのトランプ支持者でトランプからも賞賛される御用キャスターであり、移民差別発言や銃乱射被害者を揶揄する発言などでも批判を浴びたことがある人物。
 大坂選手は、イングラハムが2016年にトランプの大統領選キャンペーン集会に登場し、トランプに向かってナチス式敬礼をしたのではないかと物議を醸した場面の画像をアップし、「これ、あなただよね?」と投稿したうえで、こうきっぱりとツイートした。
〈アスリートは政治に口出しすべきじゃない、ただみんなを楽しませてればいい、と多くの人が口々に言うのが大っ嫌いです。まず第1に、これは人間の権利の問題です。それに、なぜ私はダメであなたには発言する権利があるんですか? その論理でいくと、IKEAで働いている人はグローンリード(IKEAのソファ)のことしか話しちゃいけないってことになりますよ(I hate when random people say athletes shouldn’t get involved with politics and just entertain. Firstly, this is a human rights issue. Secondly, what gives you more right to speak than me? By that logic if you work at IKEA you are only allowed to talk about the “GRONLID”)〉
 このツイートには、アメリカだけでなく日本のネトウヨも多数絡んでいる。わざわざ英語で例の「ALL MATTER LIVES(すべての命が大切)」だの、「ウイグルやチベットのことを考えろ」だの、「コロナの最中にデモ参加を呼びかけて日本人の命を危険に晒している」だの……。「Naomi chan」と、マンスプレイニングよろしくあえて“女子ども”扱いするように呼びかけるものも複数散見される。
 恥を知れとしか言いようがない。大坂選手がどれだけの強い怒りと切実さで発信しているか、わからないのか。
メディアが大坂選手を「日本人らしい謙虚さ」のイメージに押し込んできた
 日本のメディアでは、大坂選手について「日本人らしい謙虚さ」「日本の心」などと強調されることが多い。しかしそれは多様なバックグラウンドを持つ大坂選手の、ほんの一面にすぎない。周知のとおり、大坂選手は日本人の母とハイチ出身の父の間に生まれ、アフリカ系のルーツも持ち、アメリカで育った。日本でもアメリカでも多くの差別に晒されてきたことも想像に難くない。差別に憤り、ときに激しい言葉も使いながら発言するのは当然だし、それも大坂選手の魅力だろう。
 ところが、日本では大坂選手の怒りがきちんと伝えられていない。テニスは強いけど、控え目で自分の意思で発言したりしない、ただ自分たちの「日本スゴイ」を満たしてくれる。そんな都合のいい存在に押し込んでおきたいのではないか。
 以前、日清のアニメCMで描かれた大坂選手の肌がホワイトウォッシュされており問題になったときもそうだった。このとき、大坂選手は今回のように怒りはしていないが、実際はこのCMについて不適切との認識を示していたにもかかわらず、複数のメディアが誤訳とミスリードによって「気にしていない」「なぜ騒いでいるかわからない」などと報じた。
 ネトウヨに限らずメディアにも、差別について怒ったり、発言してほしくないという潜在的な願望があるのだろう。それが「賢い大人の対応」とも思い込んでいる。
しかし、大坂選手はちがう。理不尽な差別や人権侵害には、こうして毅然と声をあげる、それがほんとうの彼女なのだ。しかも、その言葉からは激しさだけでなく、知性とユーモア、そして史上最高年収を手にした女性アスリートにまでなった者としての、社会的責任感さえ感じる。
 大坂選手のエージェントであるIMGのスチュアート・ドゥグッド氏はニューヨーク・タイムズの取材に対し、以前こう語っていた。
「15年後の未来を想像したとき、彼女はグランドスラムのタイトルをいくつも獲るようなテニス選手として素晴らしいキャリアを築いていると思う」
「でもそれだけではない。彼女は、日本で多様な人種の文化が受け入れられるように変えてくれるだろう。彼女が後に続く人たちのための扉を開いてくれたこと、それは単にテニスやスポーツだけのことではなく、社会のすべての人々のためのものであることを願っている。彼女はそういう変革のアンバサダーになれると思う」(2019年8月23日)
 わたしたちは、いまこそ大坂なおみ選手の発信を受け止め、黒人差別に抗議の声をあげるとともに、自らの社会の差別と排他性を省みるべきだろう。(本田コッペ)


警視庁渋谷署前で再び抗議デモ 職務質問でクルド人男性がけが
 東京都渋谷区の路上で5月、在日クルド人男性が警視庁の警察官から職務質問を受けた際に首にけがをさせられたとして、抗議するデモが6日、渋谷署周辺であった。外国人を含む数百人が「暴力反対」などと書いたプラカードを掲げた。
 クルド人男性は5月22日午後、車を運転中にパトカーに停車を指示され、職務質問を受けた。正当な理由がないのに地面に倒され、体を押さえつけられたなどと訴えている。同乗の知人が様子を撮影した動画をツイッターに投稿した。デモは警察の対応を非難する人たちが呼び掛け、同月30日にも行われていた。
 一方、警視庁の説明によると、男性はパトカーを速度を上げて追い越し、ウインカーを出さずに車線変更したため、署員が追尾して停車させた。運転免許証の提示を求めたが拒否されて急発進したため、再び追いかけて停車させたとしている。男性は車から降りたが、署員は交通量も多く危険な状況などと判断。その場に座らせようと体を押さえたといい、男性に注意したうえで、帰宅させた。
 同庁は「職務質問は適切で、違法な行為があったとは考えていない」としている。


海の向こうの人種差別に憤るだけでなく、我々の社会にある差別を考えよう
多くの人が声をあげ始めた「#BlackLivesMatter」
 George Floyd の死から始まったデモ、そして怒りの声は、全米でさらに広まり、とどまっていません。
〈参照:8 Minutes and 46 Seconds: How George Floyd Was Killed in Police Custody|nytimes〉
 暴動ばかりがクローズアップされますが、多くの方々は様々な形で連帯を示しています。警察官、軍人、市長、知事など、立場を変えた多くの人が、デモに賛意を示し、何ら有効なメッセージを発しないドナルド・トランプ大統領を批判しています。
 マイケル・ジョーダン、マティス前国防長官など、これまで頑なに政治的話題に沈黙してきた人たちすら、です。
 語ろうと思えば、いくらでもこの件に関しては「冷静に」「客観的に」書くことも出来ます。しかし、今日はそれについて話すつもりはありません。
 この #BlackLivesMatter をどこか遠いものとして考え、「アメリカは怖いね」「黒人は大変だね」などと思っている人も多いかもしれません。
 しかし、今日書くのは、我々が今暮らす日本社会の話です。
わたしの隣の差別
 僕は京都市左京区で生まれました。左京区には北白川という場所があり、そこには京都朝鮮学校があります。小学校低学年の頃だったと思いますが、彼女たちの通学路は僕の家の近くで、鮮やかな民族衣装で投稿する学生の姿をよく見ました。
 いつだったか、というのは明白には覚えていません(Wikipediaを見ると、概ね1999年頃の話だと思います)が、この民族衣装を着用する学生はいなくなりました。
 1994年に起こった「チマチョゴリ切り裂き事件」の影響です。当時はよく事情がわからず、なんとなく寂しい思いをしていたくらいでした。
 しかし、今考えれば、1987年に大韓航空機爆破事件が起こり、1994年に核開発、1998年にはテポドンが発射され、やがて2002年には拉致被害者の帰国、と、加速度的に日朝関係が悪化する中に彼らがいたことがわかります。(この辺の雰囲気は、群像新人文学賞を受賞された『ジニのパズル』を読むとよく分かると思います)
 当時の僕にはよくわからない話でしたが、一つ隔てた場所に、暴行され、暴言を吐かれていた人たちがいたことは、容易に想像されます。
 正直に言うと、そんなことは想像できませんでした。
 京都の小学校というのは、かなり人権教育をしっかりするところでして、あんまりそういう雰囲気はよくわかっていなかったし、そもそも接点もありませんでした(もしあの時代スマートフォンがあったら、どうなっていたかわかりません)。
 想像できるようになったのは、もっとずっと後のことです。
憎悪と恐怖と手段
 コロナ下でもいろいろなことが置きました。
新型肺炎を理由に「中国人は入店禁止」 箱根の駄菓子店:朝日新聞デジタル
「中国人観光客の入店お断り」の件 – 「麺や ハレル家」きまぐれ日記
 アメリカでたびたび人種による殺人が起こる理由の一つは、銃規制がないことに原因があるでしょう。日本で、ジョギング中の黒人が突然射殺されるようなことはありません。
「撃たれるかもしれない」という恐怖が、「やられる前にやる」暴力という結果を生むのです。憎悪と恐怖と手段が結びついた時、悲劇が起こります。
 しかし、それは日本に人種差別がないという理由にはなりません。
 今やルワンダはアフリカ諸国でも最も治安のいい国の一つですが、かつてこの国では人口の10〰20%も亡くなるジェノサイド(大虐殺)がおきました。ドイツのホロコーストも、言うまでもないでしょう。
 実際、日本社会で普通に暮らしていて差別的な発言に出くわすことは、珍しいことではありません。(人種差別・性差別、その他諸々含めて)
 かつて下記のような発言を行った団体の代表は、今度の都知事選にも出馬します。
”私自身も、視界に入れなければ何とかなると思っていた。
「良い韓国人も悪い韓国人も どちらも殺せ」
「朝鮮人 首吊(つ)レ毒飲メ 飛ビ降リロ」
 今年2月9日、在特会と友好関係にある団体主催のデモで掲げられていたというプラカードを目にした人の多くが、あっと息をのんだ。殺人教唆とも取れる言葉が、平然と踊っていたからだ”
〈出典:朝日新聞
「憎悪と恐怖と手段」と先程書きました。
 かつて、関東大震災において「朝鮮人が暴動を起こしている」という流言飛語が飛び交い、結果として多くの朝鮮人が暴行を受けました。
”戦後NHK会長にもなった野村秀雄は当時朝日新聞の政治部記者だったが、社会部の記者が、「各所を鮮人が襲撃しているから、朝日新聞で触れ回ってくれと警視庁が言っている」と駆け込んできたと振り返っている。
 評論家の中島健蔵は、警察署の板塀に「不逞朝鮮人が反乱を起こそうとしているから警戒せよ」という張り紙が出ていたことを記憶している。
 当時警視庁のナンバー2だった正力松太郎は、一時は「朝鮮人騒ぎは事実」と信じるなど、「警視庁も失敗した」ことを認めている。”
〈出典:関東大震災で東京市民の99%が信じた「デマ」とは 『証言集 関東大震災の直後 朝鮮人と日本人』 | J-CAST BOOKウォッチ〉
 有名な話ですが、演出家の千田是也氏は「朝鮮人が反乱している」という噂を信じて杖を持って飛び出したら、自分が朝鮮人に間違われて殺されかけたそうです。(たまたま近所の人がいたので助かったとか)
 現職の東京都知事である小池百合子氏は、この件について追悼文を送っていません。〈参照:小池知事、今年も追悼文送らず 関東大震災の朝鮮人虐殺:朝日新聞デジタル〉
 我々の社会にも、憎悪と恐怖は存在します。アメリカの暴動と隔てている壁は、もしかするととても薄いかもしれない。
 だとすれば、対岸の火事ではなく、我々もまた、自らの社会が抱える問題に向き合わなくてはいけない、と思います。
 銃口は、誰かに向けられていて、ただ引き金が引かれていないだけかもしれないのです。
<文/遠藤結万>えんどう・ゆうま(Twitter ID:@yumaendo)●早稲田大学卒業後、グーグル株式会社(現グーグル合同会社)に入社。中小企業向けセールスとアジア太平洋地域の分析を担当。退社後、CMO株式会社を設立し、インハウス化やマーケティング戦略支援、マーケティング教育などを手がける。デジタルマーケティングについてなどを「ブログ」にて執筆・公開中。著書に『世界基準で学べる エッセンシャル・デジタルマーケティング』(技術評論社)


国立天文台、軍事研究せず
自然科学機構9組織が助成不参加
 国立天文台(東京都三鷹市)など九つの研究組織でつくる自然科学研究機構が、軍事応用できる基礎研究に対し防衛省が助成する「安全保障技術研究推進制度」への不参加を決めたことが6日、分かった。これまで機構内で議論され、財政難から参加容認を求める声も出ていた。機構は「各組織に意見を聞いて審議した。所属の全組織の応募を認めない」と説明している。
 決定は4月23日。国立天文台と基礎生物学研究所、生理学研究所、分子科学研究所(いずれも愛知県岡崎市)と核融合科学研究所(岐阜県土岐市)の5機関、アストロバイオロジーセンター(三鷹市)など4センターの9組織で適用される。


「梅の日」に梅酒の初仕込み
きょう6月6日は、「梅の日」とされています。
収穫量が全国一の梅の産地として知られる和歌山県で、特産の「南高梅」を使った梅酒の初仕込みが行われました。
「梅の日」は470年余り前、後奈良天皇が五穀豊穣を願って梅を奉納したとされる日にちなんで、和歌山県内の梅の生産者団体などが定めました。
和歌山県海南市の酒造会社では、毎年この日にあわせて梅酒の初仕込みを行っています。
けさ収穫されたばかりの「南高梅」を水洗いしたあと、醸造用の酒や砂糖などが入った、高さ4メートル余り、直径2メートル60センチのタンクに漬け込んでいました。
きょうはおよそ8トンの梅を漬け込む予定で、作業が始まると、あたりは甘酸っぱい香りに包まれていました。
酒造会社の山本佳昭さんは、「ことしは花が早く咲いたので実の出来が心配でしたが、順調に育ちホッとしています。生産者が心を込めてつくった梅なので、優しく熟成させ、皆さんに喜んでもらえる梅酒をつくりたい」と話していました。
梅酒の仕込みは来月上旬まで行われ、完成した梅酒は来年秋ごろ、国内や中国・ヨーロッパなどの海外に出荷されるということです。