2005年12月25日

ハドソンヴァレー旅行

もう一月以上前の11月半ばのことになりますが、ニューヨークから北に伸びるハドソンヴァレーを日帰りで旅行してきました。アメリカの中では比較的歴史豊かな一帯で、19世紀半ばにはハドソンリヴァー派と呼ばれる風景画家の一派を産み出した地域です。また昔から金持ちのニューヨーカーが週末を過ごす地域でもあり、ロッカフェラーやヴァンダービルド家の豪邸や、フランクリン・ローズヴェルトゆかりの地があったりします。私は、ヴァッサーカレッジのキャンパスと、ディアビーコンという現代美術館を訪れました。

ポレペル島のバナーマン城
 
NYCからは、オルバニーやモントリオールまで延びる鉄道の幹線がハドソン川の左岸を寄り添うように走っており、車窓からの川の景色は、なかなかの見ものです。秋は紅葉が見事なことでも有名で、私が訪れた時は盛りのシーズンは過ぎていましたが、でも変化に富んだ景色を楽しむことが出来ました。車窓から取った写真から幾つか紹介すると、↑はポレペル島という島に建っていた、バナーマン城という城の廃墟。その昔はリゾートホテルだったみたいです。上陸してみたいですが、禁止だとか。

ビーコン=ニューバーグ橋

ハドソン川はかなり川幅があるので、架かっている橋も結構な規模です。これはビーコン=ニューバーグ橋。橋げたの色からして、右の橋の方が新しいですね。

ヴァッサーカレッジ正門

ヴァッサーカレッジは、メトロノース線の終点、ポーキプシーという町にあります。↑はその正門。今は共学ですが、元々女子大だった由緒正しい名門リベラルアーツカレッジで、ルース・ベネディクトとか、メリル・ストリープが卒業生らしいですよ(どういう2人だか)。美術史では、リチャード・クラウトハイマーやウォルフガング・ローツという面子が教えたこともある大学です。ちなみに、大学には小さな美術館もあって(正門くぐってすぐ右)、こんな田舎でお目にかかるには上等すぎるコレクションを持っていました。オールドマスターも一応一通り地域と時代がカヴァーされているし、チャールズ・ムーアら土地柄のハドソンリヴァー派もあり、そして20世紀欧米はちゃんとビッグネームが揃っています。

ヴァッサーカレッジ本館

正門をくぐって正面に、この1865年完成の大学本館がそびえています。アメリカ東海岸の名門校、って雰囲気が濃厚に現れております。この大学を訪れたのは、現代建築を専攻している友人の発案で、キャンパスの建築を見るのが目的でした。というのもここにはこうした歴史的建物だけでなく、モダニズム建築もあるのです。

マルセル・ブロイアー設計の学生寮(ヴァッサーカレッジ)

これは、バウハウス出身のマルセル・ブロイヤーによる比較的小さな学生寮。とても機能的なT字型の作りで、腕の部分の上階に寝室が並び、胴の部分は平屋のパブリックスペースになっていました。煙突はこの建物のものではありません。ブロイヤーはホイットニー美術館を設計した人物ですが、全く作風が違いますね。

エーロ・サーリネン設計の学生寮(ノイズハウス)

こちらはエーロ・サーリネンの学生寮。芝生に面して緩い弧を描いて建つ姿は、英国バースのロイヤルクレッセントに着想を得ているのかな。ただしここはこの一つしか建物はありません。

ノイズハウス部分

クローズアップ。

ディア・ビーコン

ポーキプシーから20分くらいNYCに向けて戻ったビーコンという町に、ディア・ビーコンと呼ばれる現代美術館があります。駅から歩いて5分。元々ナビスコの工場だった建物を改装してできた美術館。クソでかい建物で、リチャード・セーラの鋼鉄の彫刻とか、展示物もクソでかいです。ウォーホルの大掛かりな展示をやっていました。

ハドソン川に日が沈む

ディアビーコンの駐車場より対岸を望む。昼飯を食うレストランを探すのに時間をとられ、我々がたどり着いたのは既に3時過ぎ。で、冬はなんと4時に閉館でした。一緒に行ったイタリアから来ていた友人たちはちょっと残念そうにしていました。

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