志村建世のブログ

多世代交流のブログ広場

朝日新聞がネットに追いついた

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 きょうの「朝日新聞」朝刊で、森友学園の問題が記事になっていた。ネットでおなじみになった文書の写真も、合成して載せている。ただし内容をよく読むと、国会の質疑で追及を受けたという報告になっている。これなら国会担当の記者が安心して書けるわけだ。
 朝日新聞には2000人の新聞記者がいるそうだ。ハイレベルの入社試験に合格した優秀な人が多いだろうが、ふだんはどんな仕事をしているのだろう。いろいろな情報源に目配りして、今はネット上の話題にも気をつけているに違いない。森友学園の問題についても、関心を持つ記者はいたことだろう。独自に取材を進めてもいただろうが、この学園と安倍晋三・昭恵夫妻との関係が出てきたことを、どう受け止めていたのか。特ダネだと思いながらも、相手が相手だけに、うかつには書けないと慎重になっていたのではないか。
 報道機関にいて特ダネをつかんだら、昔ならその記者の手柄になって表彰されたりもした。しかし今では、ほとんどの問題が、まずネットの世界から流れ始める。無数の個人が自由に発信するのだから、どんな敏腕記者でもかなうわけがない。そこで、素人の発信者がまず情報を出して、それを記者が追いかけるという逆転現象が起きることになる。だからネット情報を知っていた者には、「新聞がネットに追いついた」印象になるのだろう。
 しかし新聞に記事が出るというのは、やはり大事なことなのだ。それは「うわさ話」が社会的な「ニュース」になったことを意味する。ネット上の情報は、大多数の人間にとっては、その場かぎりの「うわさ話」として通り過ぎて行くものだ。しかし新聞の記事になっていれば、その日付で記録され、半永久的に検索が可能になる。ネットにも情報集積の機能はあるが、紙に印刷されたものの信頼性には、長い伝統と独特の重みがある。
 新聞に望みたいことは、やはり批判精神の堅持である。政府が発表する公式記録の伝達だけなら役所に任せればよい。ネットに流れる情報の中から、庶民の「うわさ話」として出て来る疑問や怒り、悲しみなどを、親身になって拾い出してほしい。昔は一軒ずつ訪ね歩かないと聞けなかったような打ち明け話が、今はネットで見られる便利な時代になったと考えたらどうだろう。ネット情報を信頼性が低いと見下してはいけない。尊敬と信頼に値する発信者が多くなっていることを、私は日々に実感している。
 

ブログ連歌(481)

9599B 火事多発 鵺より怖き 放火あり (みどり)
9600  乾く関東 雨なく月余 (建世)
9601 慎太郎 よちよち歩き 俺に似る 
9602  太陽族も はや八十四 (うたのすけ)

 

老年暮らしのエンゲル係数

 エンゲル係数というものがあって、家計支出の中での食料費のパーセンテージで「豊かさ」を計るというものだ。19世紀のドイツの学者でエンゲルさんという人が提唱したことから始まり、人は食べ物は節約できないから、食費以外の支出の多い人が「豊かだ」と考えた。すると食べるだけで精一杯の人は貧しいということになる。日本でのこのエンゲル係数が、2015年までの1年間で23%から24%へ急上昇したというので話題になった。庶民の暮らしが苦しくなったからというのが主流の見方だが、老人世帯が増えているからだという指摘もあった。それに関連して、上野千鶴子さんが「平等に貧しくなろう」という記事を書いたら、賛否両論で、にぎやかな論争になったらしい。
 そこで最近の自分の暮らしを考えてみたのだが、夫婦世帯の買い物としてはエンゲル係数は90%以上なのに気がついた。食費以外の最近の買い物としたら、一年間で使い切った連絡ノート1冊と、太いサインペンぐらいしか思いつかない。いずれも100円ショップで用が足りた。そのほかトイレの改造とか居間の電灯のLEDへの切り替えといった、やや大きい支出もあったのだが、かなり前のことだから、もうすっかり落ち着いている。建物自体は頑丈だから、今のところ何の不具合もない。
 こういう平衡状態は、たぶん「貧しい」ことにはならないだろう。もちろん食費以外の支出としたら医療関係費もあるし、各種の税金はもちろん、墓地を予定しているお寺の「維持費」なんていうのもある。以前にも書いたが、この家を建ててローンを完済するまでは、借金と戦い金融機関に利子を払い続けた人生みたいなものだった。その結果として今の平衡状態があるわけで、私の次の世代は、ここを出発点として行けばいいことになる。無から有を作り出す必要はなく、今あるものを変化させて行けばいい。
 前出の議論では「移民を大量に受け入れる」という選択肢もあったのだが、それがこの国に合うとは思えない。喜んで来てくれる人を拒まない程度でいいのではないか。国民の数が減ってGDPが小さくなるのは当然のことで、それは決して「日本が貧しくなる」ことではない。過密が解消して、ゆったり暮らせるなら、「平等に貧しくなる」必要など毛頭もない。それこそ理想的な国づくりが出来るではないか。
 それよりもずっと大事なのは、これからの日本にも世界にも、絶対に新しい戦争を持ち込まないことだ。戦争は、それに備えて武器を整え軍隊を養成するだけでも巨額の費用がかかる。それは国のエンゲル係数を確実に大きく低下させるが、そんな形でのエンゲル係数の低さには何の価値もない。これからの成熟社会には、むしろ「食べること」に人々の関心が集まる意味でのエンゲル係数の上昇が似合うのではなかろうか。
 資本の論理による「大量生産と大量消費」を脱却した先に、人間の幸せとは何かを根源から問い直した、ゆったりとした平和な世界が広がって欲しいと思っている。

ブログ連歌(480)

9579 将軍様も テレビの前に 居座って
9580  間髪入れず ミサイル発射 (うのすけ)
9581 身の丈に 合うとも見えぬ 長刀 (建世)
9582  核積みゆくか 宇宙の淵へ (みどり)
9583 見たくなし 心底厭な つくり笑み (みどり)
9584  手札になると 仁義を切って (建世)
9585 小国と 侮る付けが 今を呼び (うたのすけ)
9586  北の凍土は ますます固し (建世)
9587 ああ怖ろしや 兄まで消す 権力欲 (獣医さん)
9588  独裁国が 世にある不思議 (建世)
9589 毒針に 女工作員 恐ろしや
9590  映画もどきの 北の現実 (うたのすけ)
9591 王朝の 権力闘争 今に生き (みどり)
9592  時代劇でも あるまいものを (建世)
9593 馬耳東風 「断じて許せん」 耳にたこ (土熊)
9594  命乞い蹴り 毒殺指示か (うたのすけ)
9595 トランプは 張ったりあっての 面白さ
9596  政治に張ったり はた迷惑よ (うたのすけ)
9597 春あらし 梅は咲いたが その次は (建世) 
9598  世は荒れゆくも 桃の花どき (みどり)
9599 ぬばたまの 闇に香りて 鵺払う (土熊)
9599B 火事多発 鵺より怖き 放火あり (みどり)
9600  乾く関東 雨なく月余 (建世)
 
 

森友学園問題続報・昨夜のTBSラジオから

 教えてくれる人があって、森友学園問題についての2月20日放送のTBSラジオ「大阪の学校法人への国有地払い下げ問題〜森友学園・籠池理事長に荻上チキが直撃」を聞くことができました。放送は22時〜23時55分の1時間55分ですが、一部抄録書き起こしがついています。以下のアドレスで、1週間は首都圏エリア無料で音声が聞けるようです。
http://www.tbsradio.jp/120844
 この回の出演者は
日本大学教授、岩渕良克さん
学校法人・森友学園理事長の籠池泰典さん(電話出演)
の2名で、書き起こし部分の最初では、次のように経緯を説明しています。
「憲法改正などを推進する「日本会議」のメンバーが理事長を務める大阪の学校法人がこの春、小学校を開校へ。安倍総理の妻、昭恵さんが名誉校長を務めるこの小学校の土地をめぐって、国有地が極端に安い値段で払い下げられていたことが判明。また、この学校法人が運営する幼稚園では、在日韓国人などに対するヘイト表現を含む文書を保護者に配布していたことも明らかになっています。国会でも野党が追及を始めたこの問題、いったい何が起きているのか、どんな疑惑が指摘されているのか、疑問点を洗い出した上で、森友学園の籠池泰典・理事長に生電話インタビューしました。とりいそぎ、以下にその一部の書き起こしを掲載いたします。」
そして抄録の最後には、つぎの「お断わり」を入れています。
「※なお予定では、今回の件を取材している朝日新聞の記者やこの問題を提起した豊中市の木村真市議にもお電話で経緯などを伺うことになっていましたが、放送当日の夕方に、森友学園サイドから朝日新聞の記者や木村市議が出演するなら、籠池理事長の出演を取りやめるとの意向が示されました。番組としては、現在指摘されている問題を検証する材料を増やすためにも、生出演で理事長に話を訊く貴重な機会をいかすべきだ判断し、今回は予定を変更して、番組パーソナリティ荻上チキが経緯や疑問点を整理した上で、籠池理事長に直接お電話で伺うことにしました。今回の理事長の証言を検証するためにも、近日中にあらためて、朝日新聞の記者や木村市議などにもお話を伺う機会を作りたいと考えています。」

追記・「ウインザー通信」さんには、2月19日付けの新しい記事があります。
http://blog.goo.ne.jp/mayumilehr/e/1a6b80f71791c1d9e8a24e6f1e5752ea
 

梅は咲いたか

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(熊さん)ご隠居の庭の、梅は咲きましたか。
(ご隠居)ああ、咲き始めたよ。3分咲きか、風情のある見ごろだな。季節はいいんだが、世界も日本も、いよいよ煮詰まって大乱の様相だな。NHKと朝日新聞だけ見てたら何もわからんが、時代の変わり目というのは、こうやって始まるものだと思うよ。
(熊)そんなに大変なことですか。ご隠居はどこを見てそんなこと考えるんですか。今は日本じゃ安倍内閣、アメリカと世界じゃトランプ大統領が時の人になってるけど、関係あるんですか。
(隠)その二人が表に立ってるけど、それぞれが大人物というわけじゃないよ。でもね、人には回り合わせというものがあって、たまたま歴史的な転換に居合わせることがあるんだ。この二人はそれぞれに「先祖返り」を自分の使命だと思ってる。それに同調する支持者もいるから、チャンス到来と思えば突っ走ろうとするわけさ。ところが歴史は単純に過去には戻らない。頭は戻っても、世の中の全体が後戻りはしないからだよ。だから必ず舵取りが出来なくなって難破するしかないんだ。それが早く来るか遅れて来るか。遅れれば遅れるほど、混乱は大きくなって大勢に迷惑をかけるだろうね。
(熊)この前にご隠居は「アメリカの平和」と憲法9条の「世界の平和」ということを言ってたけど、そのことと関係あるんですか。
(隠)あるさ。トランプが考えているのは典型的な「アメリカの平和」だよ。イスラエルに接近した中東問題への態度を見たってわかるだろう。アメリカ・ファーストだから、アメリカ以外の「土人」はどうなったって関心はないんだ。それに乗っかりたいのが安倍首相で、「アメリカの平和に参加しますから仲間に入れてください、日本は文明国の仲間ですよ」ってアピールしたわけだ。だからその線で成果をあげたいもんだから、自衛隊も出します、アメリカの兵器もたくさん買ってアメリカの景気に貢献しますと忠勤を励んでいるんだな。今こそチャンスが来たと、やる気満々になってるのが今の姿だろう。
(熊)ところが足元をすくうような問題が出てきましたね。森友学園への国有地払い下げで疑惑があって、その右翼の学園に安倍晋三・昭恵夫妻がかかわってるってことでしょ。
(隠)そうだよ。この問題を、今の日本のマスコミがどこまで追及して真相を明らかに出来るかが、一つのポイントになるだろうね。トランプはアメリカ大統領として4年間の任期を全うできるかどうか。今まではニクソンだけが途中辞任の唯一の例だそうだ。日本の安倍首相はどうだろう。日本の総理大臣が任期途中で辞任するのは、決して珍しいことではないんだけどね。
(熊)早く自前で憲法9条の「世界の平和」を掲げる総理大臣を持ちたいもんですね。
(隠)そうだ、その通りだ。

付録・江戸端唄「梅は咲いたか……」の続き
 梅は咲いたか 桜はまだかいな
 柳ゃなよなよ 風しだい
 山吹ゃ浮気で 色ばっかり
 ションガイなー
付録その2・替え歌
 稲田辞めたか 金田はまだかいな
 内閣なよなよ 風の中
 総理は強気で 嘘ばっかり
 ションガイなー

これは安倍首相を退陣に追い込むかもしれない

 森友学園という不思議な小学校の存在が国会で取り上げられた。安倍首相は、「私も妻も認可、国有地払い下げに関係ない。関わっていたら総理大臣を辞める!」と発言したそうだ。どんな問題かと思ったら、詳しい経緯を教えてくれるブログがあった。「ウインザー通信」というのだが、ブログ主さんはアメリカ在住の日本女性で、海外にいるのに、というか海外にいるからこそと言うべきか、いつもすぐれた取材力で日本の動きを見てくれている。私は「花てぼ」さんを通して知り、数年前からフォローしている。
 この問題については、次の通り3回のエントリーがある。
2月12日・いちいち面倒だと思っても、今とにかく何かしなけりゃ、手遅れになってしまう!ダムも国も決壊する!
http://blog.goo.ne.jp/mayumilehr/e/6a6061c47f4ffe8b42ab16b5440f09d0
2月14日・『安倍晋三記念小学校』?!
http://blog.goo.ne.jp/mayumilehr/e/4f99e489ac5dfabe5edfb9dbae67dec4
2月16日・『国家神道』菌を子どもに植え付けようとする『学校法人森友学園』の正体と安倍一族の強いつながり
http://blog.goo.ne.jp/mayumilehr/e/d1de4bee7956728a1b4cc6abbcbcc9c5
 それぞれの記事を読んで頂くのがいいのだが、私なりに要約してみると、1回目では国有財産である土地の払い下げに関連して、森友学園への不自然な優遇を指摘し、次いでこの学園がこの4月に開校する予定の「瑞穂の國記念小學院」の名誉校長に、安倍首相の妻である昭恵夫人が就任している事実を伝えている。そして森友学園が経営している塚本幼稚園の現状について、園児に「教育勅語」を暗唱させるなど、特異な教育方針とともに、右翼思想講演会の拠点にしており、日本会議につながっていると報告している。
 2回目では、この小学校の設立計画の初期には、「安倍晋三記念小学校」を作る目的で寄付の募集をしていた事実を紹介していて、これには郵便振替用紙の現物写真が添付されている。さらに国有地の格安払い下げについて、その不自然さを深掘りしている。
 3回目では「少し追加」としているが、全体のまとめをしているので、これだけ読んでも全体像がわかる。さらに塚本幼稚園のレポートがすさまじい。塚本幼稚園退園者の会というのが出来ていて、体験談を集めている。
https://youchienblog.wordpress.com/2017/02/11/
 ここにはいろいろな問題があるのだが、核心は、やはり国有地払い下げの不自然さと、利得者である森友学園と安倍晋三・昭恵夫妻との関係だろう。「私は関わっていない」との弁明が通用するかどうかの問題になる。相手の地位を見て利得を贈ることを、常識では贈賄と呼ぶのだが。

 付録・「ウインザー通信」さんの次の記事も必読です。
「即死の燃料デブリ残骸・推定放射線量530シーベルトの現実から、逃げるのはもうやめよう!」
http://blog.goo.ne.jp/mayumilehr/e/80fd0d4707a557524ca2ccb7ff3333f8

「いのちの森〜高江」を見て話し合う集会で考えたこと

 昨夜は大久保地域センターを会場として開かれた「いのちの森〜高江」を見て考え話し合う集会に行ってきた。最初は昨年末に完成した1時間ほどの映画の上映で、謝名元慶福(じゃなもとけいふく)監督の作品。高江の森の自然遺産を丁寧に紹介しながら、住民が150人しかいない集落に500名の機動隊が投入され、抵抗する人々を排除して行く状況を伝えていた。北部演習場の再整備のため、新しいヘリパッドが作られて行く。昨年の夏から世界的に注目を集めるようになり、アメリカから反戦の退役軍人が座り込みに参加するまでになっている。
 のどかな自然風景の中で、大勢の人と人が力づくで争っている姿の異常さは鮮烈である。しかも対立している人たちは直接の利害関係人ではない。地元民は自然と暮らしを守りたいとしても、排除する機動隊員は役目として派遣されてきている。同じ言葉の通じる日本人同士である。相手が同情の余地もない「土人」だったら、仕事がずっと楽になることは見ていればわかる。
 映画を見て、その後につづいた話し合いを聞きながら、私はしだいに「戦争の本質」ということを考え始めていた。この対立の根底には「戦争」が横たわっている。そもそも基地とは戦争があるから必要になる。戦争さえなければ、目の前のすべての問題は消えてしまうのだ。では戦争とは何か。話し合ってもだめで、殺すしかない相手を消すための手段である。それほど悪い相手が、今でも本当にいるのだろうか。第一次第二次と、世界は戦争が終わる度に、戦った相手が本当は悪魔でもないふつうの人間で、政治の枠組みで戦うように仕向けられいただけだったのを知った。だから「戦争は心の中で始まるものだから、心の中に平和のとりでを築かなければならない」という反省の言葉を残したのだ。
 今の日本で警察官なろうとする人たちは、公務員としての身分待遇の安定とともに、国民の幸福を守るためには身を挺して悪と戦うことも辞さないという役割に魅力を感じている人も多いことだろう。そして教育の中でも職務命令の忠実な実行を求められるに違いない。それはいいのだが、高江のような「治安」の出動では、そこは戦場ではなく相手は「敵」ではないのだ。やりにくいだろうが戦争の論理に陥ってはならない。むしろ戦争というものの本質を理解した上での「反戦警察官」が増えることが、日本の警察のためには好ましいと私は思い至ったのだった。
 熱い戦争になって破壊と殺戮を始めなくても、戦争に備えて基地を整備しておくというだけの段階でも、これほどの自然破壊と資源・人力の消耗を強いているのだ。これでも戦争への準備が必要だとか、アメリカの武器を購入してアメリカの経済や雇用に貢献すると言っている政府の気が知れない。
 集会の終りに、岡野愛さんのリードで全員が立ち上がって合唱した「沖縄・今こそ立ち上がろう」のメロディーが、今も頭に残ってリフレーンしている。あとで解説を見たら、元歌は1968年にフランスのパリで歌われたというので驚いた。「美しき五月のパリ」として加藤登紀子が歌っている。

南枝まずほころぶ

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 北朝鮮の金正男氏は消されてしまった。トランプ大統領はイスラエルへ行って中東和平の枠組みを本気で壊しにかかったようだ。世界は動乱へと近づいて行くだろう。テロの恐怖はさらに拡散する。その中で日本は「アメリカの平和」に頼るしかないと思いつめている。
 八方ふさがりのようだが、落ち込んでいても始まらない。人間がこの地上に繁栄して、地球の主のような顔をしていても、それは一時の偶然のようなものだ。世界の大国も、気候を左右することは出来はしない。
 梅のつぼみがふくらんできた。間もなくいっせいに咲きそうである。この梅は白梅に近いから、さくらにも似た一瞬の花盛りになるだろう。今年の冬は、統計的にどうなのかは知らないが、例年よりも寒いように感じた。寒がりやの私が年をとって、発熱量が低下しているのかもしれないが。……とにかく早く春の温かさが来てほしいと思っている。
 梅のつぼみのふくらみに気づいてカメラを持ち出したが、いつものコンパクトカメラでは、思うように撮れないのがわかった。ピントが手動でないと、どうにもならない。そこで久しぶりにイオスを持ち出して望遠ズームをつけた。重量感が頼もしかった。
 きょうは「アメリカの平和」と「憲法9条の平和」というテーマで、ご隠居と熊さんに対談させるつもりだったが、次回に持ち越してみる。「アメリカの平和」に加担するよりも、自前の「憲法9条の平和」で世界の中心へ出て行けばいいのだ。自衛隊は武器は最小限にして道路を作りに行き、現地の人に作り方を教えて帰ってくるのがいい。

小学生の理科DVD「わかるよ!電流・電磁石」を見た

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 どういう風の吹き回しだったか忘れたが、昨日は自社製品のDVDを見てみた。(NiKK)にっく映像は私が創業した会社だが、今は隠居の身で給料も貰っていない。しかし名前だけは役員に入っている。会社は大儲けしている気配もないが、つぶれずに製品も増やしているようだから上出来だと思っている。その中で比較的新しい「電流・電磁石」というのを見た。
 見ているうちに途中で寝てしまって、最初から見直したのが2回。3回目にようやく最後まで見ることができた。実際に買った人はどうなのだろうと思ったが、1900円出して買ったら、途中で眠くなっても一度は最後まで見てみないと損だと考えることだろう。
 このDVDは「小学生の理科」として作られている。電流のところでは、電池と電球を図形化して直列・並列のつなぎ方などを丁寧に説明していた。あとで制作の責任者(つまり私の長女)に、「今の小学校では、こんなことを知らないと点が取れないのかい」と聞いたら、そうだという答えだった。このDVDシリーズのキャッチコピーは「勉強が好きになる」と表示してある。長女が大学受験の途中から、数学の面白さに目覚めたと言って理系に進路変更したことを思い出した。
 私が小学校(正しくは「国民学校」)を卒業したのは昭和21年(1946年)3月であり、終戦時に6年生だった。空襲つづきの中だから、まともな授業など受けていない。6年最後の通信簿に、やったことのない理科、図工、音楽などの教科にも、適当に「優、良上」などの評点がついていたのを見て驚いた。
 それでも私は電気には自信を持っていて、家族の中でも頼りにされていた。電気コンロ、ラジオ、呼び鈴など、電気製品の不具合は、大半は分解して正しく組み直せば正常になるものだという経験を、何度か感電ショックも体験しながら身につけていた。その感覚は、大人になった今でもずっと続いている。その私でも、電球を直列につなぐとどうなるかなどは考えたこともない。だいたい家庭の電気でそんな配線はあり得ないのではないか。つまりは、これは「実学」と「学問」との違いということだと気がついた。
 小学校の理科の試験で点が取れることと、電気製品の故障を器用に直せることとは、たぶん別なことなのだ。しかし電気メーカーの開発室にでも配属されたら、両者はめでたく合体することだろう。ウチの会社のDVDが、そんな幸せな子供の手に渡ってくれたら幸いである。

「世界が日本を認める日」を読む

 「世界が日本を認める日〜もうアメリカの「属国」でいる必要はない」(カレル・ヴァン・ウォルフレン…PHP発行・単行本)を読んだ。2005年の発行で、新刊ではないのだが、今の日本にぴったりの本のように思った。著者は親日というか「日本国応援団長」のようなオランダのジャーナリストである。じつは「読谷の風」さんもこの著者に興味を持ち、同じ順番に読んだと聞いて図書館から借りてきた。
 本来の発行の趣旨は、日本における政権交代を促す意図があったと思う。その成果として鳩山由紀夫政権を成立させた民主党への政権交代があったわけだが、この一回だけでは成功しなかった。しかしまた一回りして、いよいよ何とかしないといけない現状になった中で読んでみたら、新鮮に読めるのである。内容はどんなものかというと、目次がよく出来ているので、それに沿って説明してみる。
第1章 日本と日本人が世界から認められるために
第2章 なりそこないの帝国の「属国」でいいのか(私の解説・以下同じ…なりそこないの帝国とは、もちろんアメリカのことである。「善意の帝国」などは信じ難い)
第3章 イラク〜破壊された世界秩序の象徴(アメリカが関与すると、必ず事態は悪くなる)
第4章 とてつもなく変化した世界と時代遅れの日本(「現状維持思考」が変化を阻む)
第5章 日本の外務省〜その奇異なる存在(何ごとも現状のまま)
第6章 日本のナショナリズム〜「愛国心」と似て非なるもの(過去の未消化が愛国心を阻害)
第7章 手ごわい隣国〜歴史の新しい段階に入った東北アジア(日本の対応遅れでチャンスを逃しそう)
第8章 EU〜日本の権力者が発見していない巨大勢力(著者はユーラシア大陸を東西に結ぶEUと日本との連携を重視している。現状はアメリカと癒着し過ぎている)
第9章 世界は日本を待っている〜ユーラシアの挑戦(著者はアメリカの未来に期待していない。世界の諸国家が平和共存するためには、ユーラシア大陸からまとまって行くのがいい。まず国連を守ることから始めようとして結論にしている)
 折から「ゆるぎない日米同盟」を手みやげにして、安倍首相は得意満面でアメリカから帰ってきた。それと同時に北朝鮮は派手にミサイルを打ち上げてみせた。政府は早速「ミサイル防衛」を強化すると発表している。この方向の行き先には、軍事優先の「アメリカの平和」しか見えない。
 世界の平和共存は、日本の憲法9条の先にしか見えてこないだろう。その意味でなら、日本は世界の中心へ出て行くことができる。しかしそのためには日米同盟は「ゆるぎない縛り」になってしまうのだ。アメリカに認められる日本になりたいのか、世界に認められる日本になりたいのか、どちらが子孫のために安心かという問題になる。

「look at me」のお笑い記者会見

 トランプ別荘での日米首脳会談に関連して、安倍首相の「変顔」が出回っている。つい見入ってしまって、中嶋寛さんから「逝きし世の面影」さんを経て、Newsln Biz にたどり着いた。
http://newsln.jp/news/201702110451260000.html
 ここに、ずっこけて「参ったなー」の顔になった場面が、微細に解説されていた。それによると、日本向けの両首脳握手の撮影のとき、大手マスコミのカメラマンが、トランプ大統領に「こちらを向いて下さい」と呼びかけたのだそうだ。トランプ氏は日本語がわからないから、隣の安倍首相に「What are they saying?」と尋ねた。すると安倍氏は、「Please look at me」と答えたため、大統領は安倍首相の方を向いてしまったというわけだ。
 もちろんカメラマンとしたら自分のカメラの方を向いて欲しかったのだからずっこけだが、安倍氏の直訳も間違いではない。ただし、「彼は『look at me』と言っている」、と説明しないと、この場合は役には立たない。しかし、とっさの返事としたら、この言葉になってしまったのは止むをえなかったろう。思わぬ一瞬の笑劇で、珍しい写真だけが残った。
 この場はこれでおしまいだが、ふだん使わない言葉での会話とは難しいものだと思う。まして外国の首脳との会話で、微妙な言い回しの違いで誤解が生まれたりしたら困る。なまじ英語の知識が少しはある私たちは気をつけないといけないかもしれない。
 この首脳会談が日本の未来にどんな変化を起こすのか、それとも単なるずっこけで終わるのか、先のことはまだわからない。

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ブログ連歌(479)

9559 狂犬の 仇名似合わぬ 紳士ぶり 
9560  とかく世間は これに騙され (うたのすけ)
9561 よく見れば 目つき鋭い 海兵隊 (建世)
9562  言われてみれば まさにその通り (うたのすけ)
9563 尖閣を アメリカ守ると 嬉しげに
9564  大臣の顔 じっと眺める (建世)
9565 アメリカに 良識生かす 司法有り (みどり)
9566  三権分立 日本はどうか (建世)
9567 でで虫が 鼎の縁を 這っており (土熊)
9568  角だし槍だし 踏み潰され (みどり)
9569 手土産の 朝貢外交 準備よし
9570  あとはゴルフで 成果を誇る (建世)
9571 大雪と 稀勢の里で 水戸ブーム (うたのすけ)
9572  老公さぞや ご機嫌麗し (建世)
9573 正直に 日誌に戦闘と 書いたのに (獣医さん)
9574  否だ否だと 稲田は否定 (建世)
9575 能無しと 言わるも女 辞任せず (みどり)
9576  恥なし知恵なし 度胸もなくて (建世)
9577 ミサイルで ゴルフ会見 引き立たせ
9578  北の将軍 寒波居座る (建世)
9579 将軍様も テレビの前に 居座って
9580  間髪入れず ミサイル発射 (うのすけ)

 

首相外遊でも、いそがし気な日曜日

(熊さん)日曜日だけど、昼の「のど自慢」も吹っ飛んで、ニュースばっかりですよ。
(ご隠居)安倍さんはトランプ別荘でゴルフと食事会だとか、すごく調子いいようだったが、北朝鮮が祝砲みたいなタイミングでミサイルを打ち上げよった。大陸間弾道弾なみの高い軌道へ上げて、大気圏再突入の実験を兼ねたみたいだな。国連の安保理は禁止してるんだが、言うことを聞く気はないらしい。
(熊)さっそく安倍さんは全くの違反で容認できないと言い、トランプさんも同調しましたね。
(隠)なにしろ「日米同盟の維持・強化」で合意したばかりだからね。それに反発した反応ともとれるが、逆に「だから備えが必要だ」ってんで、日米同盟を強化する作用もするんだよ。だから「水面下で北朝鮮に頼んで、やって貰ってる」って説が、昔からあるくらいだ。私にも本当のことはわからん。
(熊)へーっ、複雑怪奇だね、国際関係ってのは。狐と狸の化かし合いみたいだ。
(隠)それだけに首脳同士というのは、人間関係の親しさを強調することがあるんだよ。裸でいっしょにシャワーを浴びたとか、「ロン」「ヤス」と呼び合ったとか、日米間ではいろんな伝説が出来ている。だけどね、首脳同士が親密さを強調した時期というのは、日本がアメリカのペースに乗せられて従属関係を深めた時期と重なると言っている人が多いんだ。つまり、トップ同士が裸のつきあいで話し合うというのは、アメリカ的なアプローチなんだよ。日本の戦国時代に、大名同士がいっしょに風呂に入って同盟を深めたなんて話はないだろう。それよりも娘を相手の家に嫁入りさせる、人質をとるといった、家族関係からの縛りを重視したわけだ。
(熊)なるほどね。裸のつきあいというと、日本では家族同然ということで警戒心がゼロになってしまうけど、アメリカ流では、個人的なつきあいが交渉術の一つになってるわけだね。トップを説得して同意させておけば、あとの交渉が楽になるのは当り前だからね。
(隠)そうなんだ。それでこの週末の安倍さんの動静を見ていたら、あまりにも無邪気に喜んでいるようで不安だったな。トランプの立場は、イスラム諸国からの入国禁止大統領令などで、世界的には決して安定していないんだ。その中でトランプとの親密さをアピールして見せれば、日本はあの同類だという評価は決まってしまう。首脳会談では日本に対する厳しい要求が出なかったから、国益を守った気でいるかもしれないが、実務の交渉はこれから始まるんだよ。トップが日米の親密さを強調したんだから、ここれくらいはいいでしょうとアメリカから要求されたときに、本当に対等な交渉ができるかは疑問だな。まして日本の国際的な立場は、アメリカの子分という以外には、向上することはないだろうね。
(熊)アメリカの大統領とゴルフを2回やって、いっしょの食事を4回して、明日はお帰りですかね。
(隠)これでいい仕事ができたと、「やってる感」に満たされて帰ってくるんじゃないのかな。

「標的の島・風かたか」の先行上映を見た

 きょうは土曜日なのであまり目立たないが、「建国記念の日」でもある。この祝日が何であるかは、2014年の当ブログ「建国記念の日に見る紀元節への郷愁」で解説しているので、ご用とお急ぎのない方は、ご一覧いただけると幸いである。
http://blog.livedoor.jp/shimuratakeyo/archives/55595604.html
 昨日は「座・高円寺ドキュメンタリーフェスティバル」で、三上智恵監督の最新作「標的の島・風(かじ)かたか」の先行上映を見た。ほぼ2時間の大作で、宮古・石垣への自衛隊配備と、それに抵抗する先島諸島住民の素顔、そして沖縄本島では高江のヘリパッド建設、辺野古での新基地建設への、息の長い抵抗運動の実情を集大成していた。上映後に三上智恵監督自身による「舞台挨拶」の枠を超えた、かなり長時間の解説が聞けたのが良かった。高江・辺野古では、抵抗運動は現在進行中である。映画の最後の3分間は、今後の情勢を織り込んで、随時改定を加える予定ということだった。だからここでは、一回だけの特別バージョンを見たことになる。
 三上智恵さんは東京都の出身だが、1995年から琉球朝日放送の設立とともに同局へ移籍した。それ以来沖縄の立場で制作活動をつづけ、2014年からフリーとなって映画監督の道へと進んだ。今では沖縄の人間になって、この仕事を続けて行くと、自分で語っていた。何度か会合などでお見かけしたことはあるが、目の大きいギラギラ感が少し薄れて、ふっくらした自然体で話しているように感じられた。
 話の中で、「風かたか」は、沖縄の言葉で「風よけ」の意味だと説明された。かつて沖縄は本土を守るための捨て石として使われたのだ。おかげで軍民合わせて20万人が死に、その半数は非戦闘員だった。それでも日本が負けるのを防ぐことはできなかった。それと同じことを、今でもやっているのではないか。先島諸島をも含む列島線の要塞化は、何から誰を守るための「風かたか」なのか。大きく見れば、日本列島の全体がアメリカのための「風よけ」として使われようとしているのではないか。直截にそう指摘したのではないが、話されていることの真意は、よくわかった。
 上映後のロビーで、社会批評社の小西誠さんに出会った。今月の末に、同社から出る「標的の島〜自衛隊配備を拒む先島・奄美の島人」の資料を頂いた。これは先に出された「沖縄島嶼戦争〜自衛隊の海峡封鎖作戦」と連動している。つまりはアメリカのために中国を封じ込める作戦の一環なのだ。この戦略が日本の安全と繁栄のために役立つのか、日本の国益になるのか、大きな選択肢がここにある。日本列島はアメリカのための防波堤でありさえすればいいのか。「ゆるぎない日米同盟」でない大切な視点がここにある。

「やってる感」で支持されている?安倍政権

 昨日の夕刊「東京新聞」の一面「紙つぶて」に、富士通総研の早川英男氏が「やってる感」という題で書いていたコラムが、簡にして要を得た秀作だと思った。筆者は、安倍政権の経済政策を「焼き畑農業」と評してきたそうだが、「三本の矢」から始まって「地方創生」「一億総活躍」と次々に目先を変えているだけで、踏み込みが足りないから、それらが成果を生むことはない、と評している。
 以下はコラムをそのまま引用すると

 にもかかわらず、安倍政権の支持率は極めて高い。それはなぜだろうと考えてきたのだが、昨年末に読んだ御厨貴・芹沢洋一両氏の対談本「政治が危ない」の中に重要なキーワードを見つけた。それは「やってる感」である。同書によれば、安倍首相自身「やってる感が大事だ」と意識して行動しているのだという。
 思えば日本には、成果の如何を問わず「頑張っている人を貶めてはいけない」という文化がある。次々と新たな課題を掲げる経済政策は、確かに頑張っている印象を与える。まして頻繁に外遊をこなし、その度にテレビに首相の姿を映し出す外交姿勢は「やってる感」満載と言えよう。
 だが一つ気掛かりな点は、成果を問うのでなく「やってる感」を評価する文化を変えない限り、長時間労働は無くならないことだ。それでは、アベノミクスの最新版スローガン「働き方改革」が本当に実現することもない。(引用終り)

 これは安倍政権の長命安泰の理由を、かなり鋭く解明しているように思われる。口で言うほどの民生安定の成果は上がらない一方で、目指している方向性には懐古的で危険なものが感じられる。それにもかかわらず支持率が落ちないのは、その指導力が積極的に評価されているというよりも、「頑張っているようだから、もう少しやらせてみればいい」という「やってる感」が、何となく期待をつないでいる可能性がある。
 だが、このコラムでも指摘されている通りに、結果を出せない政治は政治ではなく、国民の暮らしを明るくできない政治家は失敗した政治家なのだ。世界を渡り歩いて国費を散財するだけなら誰にでもできる。それをなにか特別な業績のように印象づけるのは、よほど確かな成果が見込まれないかぎりは、筋の悪い宣伝と言うほかはない。
 まして長時間労働ならぬ長期間政権を通して、この日本は良くなったのか悪くなったのか。その評価を「やってる感」などで決められてはたまらない。閣僚は次々にボロを出して弁明に追われるような政権がいつまで続くのか、「働き方改革」が必要なのは、他ならぬ安倍政権そのもののように思えてくる。

3紙3様・その2

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 昨日に引き続き、新聞の第1面が3紙3様になった。東京新聞は同じテーマに関連する続報という形で国会審議と結びつけている。日経は経済問題優先で一貫している。朝日は独自取材で新しい問題提起を試みているようだ。それぞれ個性が出ているように見えるのだが、これが明日になるとどうだろう。日米首脳会談の一色になるのではあるまいか。それもまだ中身がわからないから、意味づけとか個人の動静とかの周辺の話題にならざるをえない。3紙一様の似たような紙面づくりになりそうな気がする。この予想が当るかどうか、楽しみになってきた。
 たまたま見本紙をとっているから、こんな比較ができることになった。見本紙を格上げして東京新聞を採用し、日経と入れ替えるかどうか、これから他の家族とも相談して決めることになる。東京新聞には、意外にも見開き2面の株式欄がついているのがわかった。私はあまり関心はないのだが、これで日経の代替になるだろうか。他の紙面で東京新聞が面白いのは、もうわかった。たぶん値段も安い。
 ところで、記事の内容のことだが、東京新聞が書いている稲田大臣の発言について、中嶋寛さんが次のような秀逸な記事を書いている。
http://noraneko-kambei.blog.so-net.ne.jp/2017-02-09
 念のため文字起こしも無断でしておくと以下の通り。ただし関連するコメントやその返信なども面白いので、この機会に訪問をお薦めする。(以下引用)

警官:「万引き現行犯として逮捕します。万引き行為を認めますね?」
眼鏡に網タイツの買い物客:「否だ! 万引きではありません」
警官:「なぜ?!」
買い物客:「事実行為としての万引き・窃盗行為はありましたが、刑法235条の問題になる言葉は使うべきではないことから、「タイミングを見計らって黙って頂いた」という言い方をします」
...

その行為はあったが別のことばを使うのでその行為はなかったことになる?!
どーゆー理屈だ?!
法治国家が崩壊するよ!
あ、すでに崩壊してたか。
 

3紙3様の第一面

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 たまたまだろうが、今朝の新聞の第一面が、3紙3様に分かれていたのが面白かった。大ニュースがないから個性が出たのだろうが、1紙しか取っていない人の印象は、ずいぶん違うものになりそうだ。東京新聞は、「ない」と言われていた自衛隊の日報が、「発見」され開示された内容をトップ記事にしていた。
 報道の自由さがなくなって政府広報のようになってきたと言われる日本だが、この程度のことは今でもある。東京新聞の見本紙を入れてもらっているのだが、たしかに面白い。同じ国の新聞かと思うほど違った記事の書き方をしているところもある。最近は第一面だけをさっと見て済ますことが多くなっていたのだが、中身にも読みごたえのある記事が多いように思った。
 最近の朝日新聞が面白くなくなった理由にも見当がついた。要するにNHKのニュースで見たのと同じことが第一面に大きく出るから、新鮮味を感じられないのだった。NHKに在職していた時期に、朝日新聞の記者が訪ねてきて局内で対応したことがあったのだが、周囲を見回しながら「ウチの社内と雰囲気がよく似てますね」と、しきりに感心していたことを思い出した。
 日本を代表する報道機関だという自意識があると、政府系の会見や国会筋から出て来る情報を無視はできなくなる。すると自然に政府広報的な雰囲気に近づいてしまうのだろう。本当はその裏側まで入って深掘りするのが仕事のはずだが、労多くして報われることが少なければ、誰だって余計なことはしなくなる。評価の基準が安全第一に変ってしまっているのではなかろうか。私がいた頃のNHKには、政府に批判的なのが「よい仕事」だとする価値観があったような気がするのだが、それも遠い昔のことになった。
 それでも、いろいろな人間がいるから新聞の作り方にもいろいろある。紙の新聞には制約が多いから、ネット上の発言に力を入れている人も多くなったろう。しかし紙の新聞には、書いた人間から割り付け校正し印刷し配達するまで、多くの人手がかかっている。その確実性は、やはり社会的な信用を高めるだろう。配達した新聞は簡単に「削除」できないのだから。

お知らせ
明日の9日、正午から「国会一周散歩」に行く予定でしたが、悪天候と寒冷の予報があり、私の体調も万全でないところから、中止と致します。次の3月9日については、また別途にお知らせします。

辺野古沖ブロック投入と「さまよう木霊(こだま)」

 沖縄・辺野古沖では、コンクリートブロックの投入が始まったと伝えられる。アメリカとの合意も確認した政府は、いよいよ「決まったことは粛々と進める」段階に来たと判断したのだろう。まだ冷たい海で、抗議するカヌーと海保の攻防戦が、また始まることになる。
 いまネット上で注目されている動画のユーチューブがある。MBSドキュメンタリー映像'17の「さまよう木霊(こだま)〜基地反対運動の素顔」で、「消されないうちに」と推薦されている。
https://youtu.be/S29cY84vYgI
 いつ放送されたものかはわからないが、約50分の力作で、冷静な視点でバランスよく構成されていると思った。バランスよくというのは、喧嘩両成敗で両方の言い分を半々に伝えているという意味ではない。70年以上にわたる沖縄の血涙史を踏まえた上で、現状を伝え、これでいいのかと問うているのだ。最近話題になった「ニュース女子・東京MX」の誹謗中傷に対しても、確実な反証をあげて論破している。
 沖縄でいま起きていることの真実は何なのか、知りたい人には役に立つ番組になっている。結語のナレーションを書き起こしておこう。
「着工から10年に及んだ高江のヘリパッド建設は終り、いよいよ政府は中断していた辺野古の新基地建設に全力を注ごうとしています。民衆の抵抗とそれに対する本土からの抑圧の歴史は、これからも続いて行くのでしょう。72年前の沖縄での地上戦に始まる、沖縄の人々が歩んだ道を見つめ、その訴え続ける声に、私たちが立ち止まって耳を傾けない限りは。」

付録 東京新聞の見本紙をとったら、早速こんな記事がありました。

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NNNドキュメント「お笑い芸人vs原発事故」を見た

 昨夜というか今朝の0時55分から日テレで放送された、NNNドキュメント「お笑い芸人VS原発事故 マコ&ケンの原発取材2000日」を見た。眠ってしまうかもしれないと思ってビデオ予約もしておいたが、内容に引き込まれて最後まで集中して見られた。「おしどり」と名乗る夫婦漫才で、私は今まで知らなかったのだが、マコさんの取材力は本物だった。猛勉強をして東京電力の記者会見に通いつめ、質問に手をあげては誰も気づかない盲点を突き、東電から重要な情報を引き出してきた。東電の幹部さえも矛盾を突かれて前言をひるがえし、調査のやり直しを約束する場面も続出した。
 マコさんの活動で私たちに知らされるのは、福島原発事故は今も進行中だということだ。子供たちの甲状腺調査では、2巡目になってガンの発生が始まった。チェルノブイリと比べても日本の対策はお座なりではないのか。記者会見への出席回数は、6年間で最多となって今も続いている。安倍首相はオリンピック誘致のときに「汚染水は完全に湾内にブロックされている」と演説したが、それが事実でないことを東電に認めさせたのも、マコさんだった。
 原発事故は、6年ぐらいで見通しがつくような安易なものではない。日本に住む私たちは、これから末長く原発の放射能と向き合って生きて行くしかないのだ。真剣に勉強して子供たちの未来を考えている努力には、賞賛と感謝を送るべきだろう。だが今朝になってネット情報を見ると、「お笑い芸人を持上げてどうすんだ……」といった冷笑的な書き込みが多いのに気がついた。人を職業で差別するその本人は、いったいどんな人間なのだろう。原発の問題なんか早く忘れろと言いたいのか。子供も孫もいないのか。
 この番組は、これから再放送がある。大木晴子さんの「明日も晴れ」から転載させていただく。ぜひ拡散して多くの人に見てほしいと思う。
2月12日(日)11:00〜 BS日テレ
2月12日(日)5:00〜/24:00〜 CS「日テレNEWS24」

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プロフィール
志村 建世
著者
1933年東京生れ
履歴:
学習院大学英文科卒、元NHKテレビディレクター、野ばら社編集長
現在:
窓際の会社役員、作詞家、映像作家、エッセイスト

過去の記事は、カテゴリー別、月別の各アーカイブか、上方にある記事検索からご覧ください。2005年11月から始まっています。なお、フェイスブック、ツイッターにも実名で参加しています。
e-mail:
shimura(アットマーク)cream.plala.or.jp
著作などの紹介
昭和からの遺言 少国民たちの戦争 あなたの孫が幸せであるために おじいちゃんの書き置き
「少国民たちの戦争」は日本図書館協会選定図書に選ばれました。
詳細はこちらをご覧ください
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