共産党の志位委員長が昨日(2015年10月15日)の外国特派員協会の記者会見で提唱したという「国民連合政府」構想は、来年の参議院選挙に向けて現実味を帯びてきた。内容自体はこの夏から言われてきたことだが、日米安保条約の枠組みや自衛隊の存在については、党としての政策は一時凍結してもよいと踏み込んだところに真剣さを感じる。
安保法制を廃止するには、とにかく衆議院で連合政府が過半数を占めなければならない。一度の選挙で実現する話ではないので、選挙協力は一定の期間継続しなければならないのだ。共産党の公約が、政権をとったら直ちに日米安保は廃棄する、自衛隊は解体するというままでは、政権に近づくことは難しい。連合政府を実現するには妥協が必要ということだ。
政権に入ったための妥協というと、思い出すのは村山内閣時代の社会党である。あのときは首相の座を提供されたことで自民党の術中に落ち、社会党は不本意な妥協を繰り返しながら、分裂と壊滅の道へと進んでしまった。しかし今回の共産党の言う自党政策の一時凍結は、それとは次元が違っている。政策の違いを一時横に置いて、選挙協力で政権を交代させようというわけだ。
その場合は、共産党は首相を出す必要はない。内閣にも入らなくていいかもしれない。選挙協力で合意した政策に限って協力すればいいことになる。だから選挙協力の政策は、簡単明瞭で少数にしぼるのがいい。憲法違反の疑いの濃い安保法制は、運用で凍結した上で改廃する、原発は基本を廃止に向ける、格差の是正を優先する、といったところだろうか。とりあえずは参議院の一人区で全勝しなければならない。
それにつけても「国民連合政府」の顔になる人物が欲しいものだ。日本新党を率いて細川内閣を実現させたときのような熱気は、どうしたら生まれるのだろう。「とりあえず自民で安倍抜きで」あれば、誰でもいいのだが。
安保法制を廃止するには、とにかく衆議院で連合政府が過半数を占めなければならない。一度の選挙で実現する話ではないので、選挙協力は一定の期間継続しなければならないのだ。共産党の公約が、政権をとったら直ちに日米安保は廃棄する、自衛隊は解体するというままでは、政権に近づくことは難しい。連合政府を実現するには妥協が必要ということだ。
政権に入ったための妥協というと、思い出すのは村山内閣時代の社会党である。あのときは首相の座を提供されたことで自民党の術中に落ち、社会党は不本意な妥協を繰り返しながら、分裂と壊滅の道へと進んでしまった。しかし今回の共産党の言う自党政策の一時凍結は、それとは次元が違っている。政策の違いを一時横に置いて、選挙協力で政権を交代させようというわけだ。
その場合は、共産党は首相を出す必要はない。内閣にも入らなくていいかもしれない。選挙協力で合意した政策に限って協力すればいいことになる。だから選挙協力の政策は、簡単明瞭で少数にしぼるのがいい。憲法違反の疑いの濃い安保法制は、運用で凍結した上で改廃する、原発は基本を廃止に向ける、格差の是正を優先する、といったところだろうか。とりあえずは参議院の一人区で全勝しなければならない。
それにつけても「国民連合政府」の顔になる人物が欲しいものだ。日本新党を率いて細川内閣を実現させたときのような熱気は、どうしたら生まれるのだろう。「とりあえず自民で安倍抜きで」あれば、誰でもいいのだが。