国家を維持するには経費が必要で、それは国民から取り立てるというのが伝統的な課税の考え方でした。近代になり、企業が法人となって納税の一部を担うことになりましたが、いまだに多数の国民が納税者となって国の財政を支える構図は変りません。私の主張は、中流までの生活をしている国民の労働所得に対する課税は、そろそろやめてもいいのではないか、ということです。その理由は、現代では、個人の労働よりも、各種の企業活動や資本の移動の方が、より多くの所得を生み出すようになっているからです。
 税制の適正化は、大多数の国民の生活を安定させるとともに、社会の浪費を抑制し、環境維持型の社会を形成して行くのに役立つ筈です。以下、勤労者への減税を当然のこととした上で、それに代わるべき「新しい税源」について、何回かに分けて考えてみたいと思います。