先日、やまちゃんのブログを見て、今年の漢字が「命」に決まったと知りました。印刷屋さんだけに、情報が早いと思いました。そのコメントに、即興で次の一句を添えました。

「命」あって いのちを思う 年の暮れ

自分もここまで生きのびたかという思いと、そういえば「命」にかかわる問題も多くて、自分もいろいろに考えたという回想、こうしてまた一年が過ぎて行く自分の命の行く末など、さまざまな感慨を17文字に押し込めてみました。これが自信作ということではないのですが、ふと、同じことを別の形で表現したらどうなるか、試してみたくなりました。俳句は字数が少ないので、とにかく無駄を省いて、言葉の外で連想する意味がつながるのを狙うのですが、和歌は少し説明を加えながら、言葉のリズムで一つの流れを作り出すことができます。

選ばれた 一字は「命」 この年に 早すぎた死と 遅すぎる死と

こうすると、今年を象徴する字として「命」が選ばれたことを説明できて、その内容として、いじめ問題や不慮の事故、犯罪などで幼い命が奪われた痛ましさを、思い出して貰うことができます。そして最後が作者の感慨となり、もう充分に生きたではないかという思いとともに、老人の先行きが負担増、給付減などで厳しくなって行く現代への批判を込めています。
 次にもう一つの都々逸ですが、これは江戸時代から始まった俗謡で、日常の言葉で男女の情愛や風流などを歌います。形式は七・七・七・五ですが、川柳に似て、物事をちょっと斜めに見るようなところもあります。

いのちいのちと みんなが騒ぐ あんまり言われちゃ 生きづらい

これは子供の立場からの感想で、ちょっと皮肉を込めています。いじめ自殺の防止で通達が出されたりすると、学校ではにわかに校長先生がやさしくなって、全校生徒に「いのちの大切さ」のお話をしたり、家でも親が同じ話をしたりします。明るく元気でいた子供たちは、「なんのこっちゃ」と当惑することもあったかもしれません。あんまり気づかいされても、かえって困るんだよな、という心です。最後にやまちゃんへ、エールの折り込み句を一つ。 
 
らまいか ちの印刷 ちゃんとやる