叶静游さんからの「残暑お見舞い」に添付されてきた「五行歌」109首の中から、いくつかをご紹介します。この5月15日から7月1日にかけて作られたもののようです。

強制された
教育勅語と
軍人勅諭から
解放されて69年
また重苦しい足音が響く

憲法の死文化に
まっしぐら
時の政権が
勝手に解釈して
よい筈がない

大切な時間が
過ぎてゆく
大切な一つ一つを
急ぎ
伝え残す

税金は払った
投票もした
だから後はおまかせだ
そんな無責任な消費者は
本当の主権者ではない

小競り合いが
大きな戦争になる
相手を殺せば
逆襲され
殺される

今の平和は
沖縄の犠牲の上にある
集団的自衛権行使は
また沖縄を危険の
最前線に立たせる

徴兵制度に縛られ
昭和を生きた一人が
言い残す
殺し殺される駒に使われた
あの不条理は闇だった

今なし得ることは何か
残酷な戦時を語ることだ
培った平和の地平を
素知らぬ顔で乱す
恥知らずな歩みに抗う

抑止力をたかめるとは
限りない軍拡競争に
踏み込むことだ
人間はそんなに愚かなのか
歴史の繰り返しを許さない

(叶静游・和田静夫さんは、1926年生まれ、私より7年先輩の87歳です。)