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 この夏、食欲の落ちてきた私たち夫婦の常備品になったのが、みかん・オレンジ100%の「ポンジュース」と、無添加の「あま酒」だった。ポンジュースは松山市の「蠅┐劼甍料」、あま酒は徳島県藍住町の「かねこみそ蝓廚寮宿覆班充┐気譴討い襦ポンジュースは、水分が欲しくなったときの飲料として常用していた。ぴりっとした酸味が、暑さにぼやけた意識をクリアにしてくれるような気がした。ビタミンCが入っていそうなのも良かった。
 「あま酒」の方は、説明書には温めて飲むのを前提にしているのだが、わが家ではもっぱら冷蔵庫で冷やしておいて、そのまま飲んだ。粥のように米こうじの濃い甘酒だが、アルコールはゼロのさわやかさで、食後にも別腹に入る感じで、気持ちよく飲めた。食が細いのを補って、栄養になるような気がして安心だった。妻は少し牛乳を混ぜて飲むこともあったが、私は甘酒の味そのものが気に入っていた。
 加齢とともに、食欲の減退をはっきり意識するようになったのがこの夏だった。好き嫌いのないのは昔と変らないが、たっぷり食べるのが楽しみなような、食前の空腹感が弱くなったのは否めない。食欲が、生きる力の源泉であることを実感している。野獣なら、こ辺で餌を取るのが面倒になって自然に退場するのだろうが、人間であるおかげでこうした飲み物に助けられた。今しばらくは世の変転を眺めていられそうである。
 じつは横のテレビでは、安保法制の参議院特別委員会での審議を中継している。時々ヤジや怒号を交えながら、浮世離れしたような法律解釈や適用例についての質問と答弁を繰り返している。与党は答弁に行き詰まるたびに、中断しては寄り集まって相談している。審議すればするほど疑問が出てきて、収拾がつかなくなるのがよくわかる。しかし不思議なことに、一人の質問が終ると、総理大臣は「提案は撤回致しません」と総括するのだ。
 話を聞いていると、与党側から譲歩する気配はない。60日ルールを使っても、今国会で成立させるのは既定の方針のようだ。この法案および政局の行方は見えないが、安倍政権に国の未来を託することができないのは、ますます確かになる。