マスコミは相変わらずに北の独裁者家族の毒殺事件を、天下の一大事のように追っているが、肝心のこの国の政治はどうなるのだろう。安倍政権がいかに乱暴に国政の戦前回帰を進めようと、国内には対抗できる政治勢力がないと言われるようになって久しい。ここ当分は国内問題で安倍政権が倒れることはないと、天木直人氏も言っていた。
 しかし最近では、リニューアルした「新党憲法9条」ブログで、関連する以下の3本の記事を書いている。
http://kenpo9.com/archives/1036
(外国メディアは安倍辞任の理由をどう報じるか見ものである)
http://kenpo9.com/archives/1038
(安倍首相辞任の決め手は昭恵夫人が握っている)
http://kenpo9.com/archives/1021
(安倍夫妻が日本会議の信奉者である事こそ大問題である)
 天木氏の認識によると、安倍退陣はすでに決まったことであるようだ。その理由は、国内の政治情勢にかかわらず、世界は日本の軍国主義復活を許さないからだ、と言うに尽きる。
 ただし私としては、やや甘い「他力本願」のような印象を拭うことができない。たとえばアメリカでトランプ大統領と意気投合したというのが本当だとすると、「こっちはアメリカ・ファーストでやるから、君は日本ファーストでやればいい」と、お墨つきを貰ったりはしないだろうか。もちろん、アメリカの役に立つ「中国封じ込め」として働く範囲での事だが。
 日本の軍国主義復活を許さないという意味でなら、最も強く反応するのは中国だろう。大陸の奥地にまで攻め込まれた苦い経験は、簡単に忘れられるものではない。大陸を守るためには、沿岸を守る海軍を充実しなければならないとも考えるだろう。初めての国産の空母建造も進めていると伝えられる。
 これに対応して日本はアメリカ公認の下に、南西諸島への自衛隊配備を進めているのだから、双方で軍拡競争を始めた状況になった。こうなると軍国主義復活を許さない海外からの圧力が、安倍政権を強化する逆の作用をする形になってしまう。これを天木氏はどう見るのだろうか。
 正解は、たぶん当面の対立に目を奪われない、一段高い所からの視点の中にある。国防のために自衛の戦力が必要と思うなら、相手国にもその必要があると認めなければならないということだ。その緊張を終わらせることができるのは、憲法9条の実践以外にはない。この原点に立ち返るかぎり、軍国主義復活の悪夢も消えるのだ。要するに天木氏が言いたかったことは、その意味での「世界は許さない」だと私は理解した。