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 弁護士の河合弘之氏が監督して作った「日本と原発〜私たちは原発で幸せですか」(2015年)およびその続編「日本と原発・4年後」(2016年)に続く第3作であり、脱原発後の解答編でもある新作「日本と再生〜光と風のギガワット作戦」を、渋谷ユーロスペースで見てきました。今回の上映は今日が最終日でしたが、上映後に河合監督から、今後各地での上映会を呼びかける舞台挨拶がありました。
 前の2作については、当ブログにそれぞれの記事があります。いずれも原発がなぜだめなのかを、理を尽くして教えてくれる映画で、今も各地で上映が続いているとのことです。
http://blog.livedoor.jp/shimuratakeyo/archives/55619186.html
http://blog.livedoor.jp/shimuratakeyo/archives/55715602.html
 今回の作品は、世界の再生可能エネルギー先進国を取材して、その具体的な成果をレポートしているところに最大の特長があります。中でも、日本の福島原発事故を教訓として、あざやかに変身したメルケル率いるドイツの成長ぶりが印象的です。ヨーロッパでは、発電は有利な輸出産業にもなるのです。当の日本が、過去のしがらみに縛られて、未だに「原発は主要なベースロード電源」などと言っているのが寝言のように聞こえます。
 太陽光を本命とする再生エネルギー発電の技術は、日進月歩で効率を高めコストを下げています。それは発電所が火力から太陽光に変るということではありません。地産地消を得意とする再生エネルギー発電が、送電・管理のコストを不要にして行くのです。
 私は、かなり昔に読んだ岩波新書で、未来のエネルギー問題を論じていたのを思い出しました。それによると、人間が利用できるエネルギーは、すべて太陽に由来するのです。石炭・石油は過去の植物の遺骸だし、水力は太陽熱による水の移動です。風が吹くのも、潮力波力も、気候を変化させる太陽の力です。そして、本命はやはり太陽光からの直接の発電であろうと結論していました。この本命にたどりついたら、エネルギーは無尽蔵になります。結局、人間にとってのエネルギー問題は、関心を引かない過去の遺物になるだろうというのでした。 
 人類の未来がどのようになるかは知りませんが、たかがエネルギーが欲しいために、始末のできない核エネルギーに手を出すなどは、愚行の極みであることだけは確かです。