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 朝日新聞の世論調査によると、安倍内閣への支持率が1年半ぶりに4割を切り、不支持が支持を上回ったということだ。相次ぐ失点の多さに比べれば下げ足りない感があるが、不支持が増えた理由としては、都議選を通して「安倍でない選択肢」が一つ増えたことが挙げられるかもしれない。
 安倍内閣への支持率の高止まりは、「ほかに代わりが見当たらない」という消極的な理由が大きかったように思われる。順当なら政権を明け渡した民進党が、態勢を立て直しながら政権の奪回を目指すべきところだが、都議選では自民党とともに議席を減らしてしまった。これはあまり大きな話題にはならなかったのだが、「2大政党による政権交代可能な政治」をモデルとして考えるなら、理想が少し遠のいたことになるだろう。
 さらに今回は民進党の少なからぬ部分が、「小池新党」に吸い寄せられる現象が起きた。これは民進党の所属候補者が、民進党としての政権獲得に自信を持てなかったことを意味する。民進党では芽が出そうもないから、人気のありそうな小池新党が魅力的に見えたのだろう。しかしこれは、自民党よりも右寄り・タカ派の党に身を寄せたことを意味する。つまり「非自民」ではあるけれど、実質は右派に身売りしたことになるわけだ。
 民進党というと、私などは今でも「改革するハト派」になってくれる党として応援しているのだが、「保守でタカ派」の自民党と正面から対決して、自民党の支持率が落ちれば民進党の支持率が上がる関係になってこないのが残念である。まだ路線の整理がつかないのだろうか。
 民進党の針路が定まらないうちに、この都議選では小池新党の「改革ムード」に呑み込まれてしまった。数は減らしたが生き残った民進党の議員は、健全野党となって、ここから民進党の再建に取り組んでほしいと思う。
 世論調査をじっと見ていると、心から支持できる政党がなくて悩んでいる有権者の顔が見えてこないだろうか。安倍自民がやってきたことには、みんな呆れて絶望している。手っ取り早く、すべて安倍流の反対をやればいいと思うくらいだ。こんな有権者のバックがあるのだから、期待を集めるのは難しいことではない。安倍内閣の支持率などは、本当は30%でも多すぎるくらいなのだ。