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 これは偶然なのだが、きのうの朝日とは対照的な第1面が、きょうの東京新聞に出ていた。見ての通り、日本の憲法9条を世界から戦争をなくす最強の「武器」としている。戦争をなくすのに戦争用語の「武器」を持ってくるのは気に入らない、「最善の方法」とか「当然の手順」と言えばいいと思うのだが、ここでは目をつぶるとして、9条支持を国連の決議にしようという発想は、大いに評価していいと思う。
 もしこの決議が国連で通ったら、「日本の憲法はみっともない」と思っている安倍首相はどんな顔をするだろうか。まさか国連から脱退はしないだろうが、かなりゆがんだ顔になるのではなかろうか。それとも手っ取り早く宗旨替えして、「わが国は世界平和の先導者として」などと国連で演説したりするだろうか。
 でも、日本の首相が何を言おうと、そんなことはどうでもいい。要は世界が「もう戦争は要らない」ことを認識して、軍備拡張という浪費をやめ、緊張の緩和に向かえばいいだけの話なのだ。国連は、そもそも「もう戦争はしない」ことを前提に作られた組織だった。当面の武力を保持する唯一の理由は、ドイツと日本という「ならずもの国家」たちを、保護観察の下に置くためだった。この「旧敵国条項」は、今でもちゃんと生きている。
 その「前科一犯(一犯では済まないが)」の日本国の憲法が、国連のお手本として総会の場で読み上げられるとしたら、これほど愉快なことはない。世界の隊列の最後尾について歩いていたのが、「全体、回れ右」で、先頭になって歩き出すことになる(余計なことだが、回れ右は、どうして「右回り」なのだろう。アメリカでも右回りする。右利きの人が多いからだろうか)。
 お正月だから初夢的な記事として出たのかもしれないが、改心した悪人が稀代の善人に変身することだってある。憲法9条は、私たち日本人の希望の星なのだ。