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 これは2月9日夕刊と、10日朝刊のトップ見出しを並べたものである。朝日新聞だからこれを連続して1面トップに持ってきた。日付で言うと、おととい夕刊と、きのうの朝刊である。しかし、これを重大ニュースとして記憶に刻んでいる人は、私を含めて、どれくらいいるだろうか。このところテレビにはオリンピック関連の映像が流れている。北朝鮮の要人が平昌(ピョンチャン)に現れたというオマケもついている。それに対して、このニュースは「絵にならない」のだ。
 でも考えたら、森友問題は安倍政権の運命を左右する重大事件だった。なにしろ首相自身が「私にしろ妻にしろ、この件にいささかもかかわりがあったとすれば、それはもう、総理大臣も国会議員もやめます」と断言しているのだから。
 この件に関しては、いろいろと不可解なことが多い。事情に通じていると思われる籠池夫妻が、補助金の不正申請という、言わば「別件」で逮捕されて長期にわたり隔離されているのも不自然である。
 だからといって私に特別な調査能力があるわけではない。この種の問題に深入りする義理も意欲も持ち合わせてはいない。それでもなお、「何があっても、おかしくはないなぁ」という感覚は働くのだ。こういう文書を提出するにしても、わざわざ目立たないように、他のニュースに埋没するであろうタイミングを見計らって出したのは、なぜなのだろう。誰かの「忖度」が影響しているのだろうか。
 ことは国有地の売却にまつわる官僚の動きである。どういう動機でどのように動いたのか。資料はもちろん豊富な方がよい。官僚の動きの向う側に、政治家の影が浮かんでくるだろう。直接に責任を取らせることが今回はできないにしても、未来への抑止力として、事情はなるべく明らかにするのが望ましい。