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 きょうの朝日新聞だが、きょうから参議院の選挙戦が始まるということで、「7党首討論会」という企画記事を掲載していた。その集合写真がこれなのだが、なにか「小学校の学級委員の選挙じゃあるまいし」という気がした。もちろん出席した各党首の責任ではなく、演出をした朝日新聞の担当者が思いついて、それを各党首が受け入れたのだろう。こういう場では、もし多少の違和感があったとしても、撮られる側としては、依頼された通りに協力するのがエチケットというものだ。私もカメラマンとしていろいろな人の肖像も撮ったから、そのことはよくわかる。
 それでも、この写真を見たときのザラっとした違和感は、何なのだろう。日本の進路が、いよいよ決まって行く実感がある、その大事な選挙が、こんな仲良し会的な雰囲気で行われていいのだろうかという違和感が、根底にありそうだ。
 今度の選挙では、安倍首相は、「とりあえず改選の過半数が取れればいい」という、非常に低くハードルを下げた目標を述べたと伝えられる。本当は欲しい「参議院でも3分の2以上」は、とても取れそうもない現状を踏まえた発言と思われる。悲願だと言っていた「憲法の改正」は当面隠しても、自分の「失点」にカウントされるような結果だけは、絶対に見たくないというのが本音だろう。
 自民党の目標がそれならそれでいい。自民党の改選議席数を、半数ぎりぎりか、それ以下にまで減らしてみたらよかろう。野党側は、一人区ですべて候補者一本化の調整を済ませたということだ。参議院の選挙結果は、影響が長く残るところに特徴がある。自民党の「改憲発議」の可能性を、絶望的に小さくしてやれる好機が、間もなくやってくる。