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マイヤーレモン革命

 佐賀県は不思議な県である。
 「佐賀」と聞いたとき、九州人も含めた日本人は、古い城下町と、広い平野に広がる水田と、ムツゴロウの棲む潟の広がる海岸を連想するだろう。
 ところが、多くの人は、険しい山々を超える峠に存在する佐賀県や、玄界灘に開けた佐賀県があることを知らない。
 また、多くの人は、潟でない有明海に開けた佐賀県や、点々と窯元の存在する狭い盆地が展開する佐賀県があることを知らない。
 そうした人の半数くらいは前者を福岡県、後者を長崎県だと思っている。 
 柳川から諫早に向かう道中に存在する佐賀県もそうした場所の一つである。
 私たち熊本人は、これらの街々を通り過ぎる時、よほど地理に詳しい人でない限り、「佐賀、長崎、どっちだっけ」と首を傾げる。 
 白石町、鹿島市くらいまでは、「佐賀だよな」くらいの自信は持っている。ところが、七浦、 太良くらいまで来ると、「佐賀だっけ」くらいになる。私の愛車のカーナビは県境を越えると 「〇〇県に入りました」と教えてくれるのだが、私の感覚では「もう長崎県だろう」という場所に来ても、まだ知らせがない。
 もう潟はとっくになくなり、左側の車窓に広がる海は柳川で見慣れた泥色でなく、真っ青である。
 私の先入観ではこれは「長崎の海」なのだが、実は「れっきとした佐賀」なのだ。 
 ここは佐賀県太良町。 
 実はここに来るまで、妻は長洲からのフェリーの着く「多比良」と勘違いしていたらしい。「もうすぐフェリー乗り場よね…」と思っていたのだが、何時までもそこに着かないので私に確かめて分かったのだ。多比良は長崎県である。
 すぐ近くには「多良見」という町があり、これも長崎県である。
 再度強調。太良町は佐賀県である。
 太良町は美しい海、豊かな自然を背景として、柑橘類の生産、牧畜、林業、「竹崎がに」をはじめとした水産業も盛んな土地である。

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 「道の駅鱈(仮名)」で買った柑橘類である。
 左から柚子、カボス、早生ミカン、マイヤーレモンである。
 マイヤーレモンは我が家で「ハーブレモン」と呼ばれている柑橘類で、普通のレモンと比べてハーブ臭(レモンもハーブなのだが)がするので、焼き魚にかけたりするのには向かないが、搾って飲むと香りがよくて抜群に美味い。
 その日の夜はこの4種柑橘ミックスジュースに舌鼓を打った私たちであった。
 マイヤーレモンのハーブ臭と強い酸味。早生ミカンの素晴らしい甘み。カボスの爽やかな香りと酸味。柚子の気品あふれる風味。この4つのハーモニーは私たちを酔わせた。
 などとまるでミックスジュースの一つ一つの要素が分かるように書いているが、何のことはない、一つ一つ別々に食べてみた感想である。
 まずこの旅の目的の一つである「柑橘類を買う」は完勝。
 それにしても佐賀県は奥が深い。
 平野にクリークの広がる城下町から1時間くらいでこんな自然豊かな海辺の町に来られるとは。
 太良町を「佐賀の天草」と密かに名付けた私であった(迷惑ですか?)。
  さあ、次は「竹崎がに」である。