ダイソーの行列

 空港鉄道でソウル駅に着いた私達は、今度は地下鉄に乗り換えて梨泰院(イテウォン)にあるホテルに向かう。

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 一度「地獄鉄」と綽名のある 9号線を経験している私たちは、秋夕(韓国の盆に当たる)に大きなスーツケースを抱えて地下鉄で移動することに一抹の不安があった。

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 しかし、もう最終日ということもあってか、はたまたソウル-三角地(サンガクチ)間の4号線や乗り換えた6号線は元々混まないのか、たいした混雑もなく、無事ホテル近くの駅である緑莎坪(ノクサピョン)駅に着いた。

 いつもだったら地下から地上に上がる時に方向感覚を失ってしまうのだが、地上に出た途端、はっきりしたデジャブがあった。ここは以前来たことがある場所だ。もう6年前になるのだが、記憶が鮮明である。

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 すぐにソウルタワーのある南山を探す。その反対側がホテルだ。

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 やはり。龍山(ヨンサン)市庁に向けたダラダラ坂が見えた。

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 あの日は雨で、出勤する人たちが背中にはっきりと「行きたくない」という気持ちを表しながら歩いていた。

 今日もどういうわけかまた雨である。

 「ほんとにこっち?」と危惧する妻の言葉を無視してどんどん歩いていく。

 やはり。ホテルが見えた。私の記憶は確かだった。

 ホテルで一休みしたらもう5時過ぎである。南大門行きは最終的に断念。明日早く行こう。今日は妻の土産物を買いに「代走韓国(仮名)」に行くことにする。これも「オネスト(仮名)」で検索すると、すぐに見つかった。

 再び「ダラダラ坂(勝手に命名)」を、今度は上る。以前もこの坂が結構堪えたことを思い出したが、あれから6年経って加齢によって一段と体力が衰えていることを実感する。

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 しばらく行くと「代走」である。何でも風評被害によって不買運動の対象とされて客足が遠のいていると聞く。ここは支援の意味でも沢山買い物をしなければ(嘘。本当は安いから)。

 ところが、入ってみると案に相違して大賑わいである。西洋人もイスラム教徒も大勢いるが、日本人と韓国人も沢山いる。やっぱり大都会はこうじゃなきゃ。外国人の多い街だからなのか、よく分からないが、とにかく不買運動を喰らっている店とは思えない。

 しばらく妻は土産に相応しいお菓子を、私は歯ブラシと石鹸を探す。

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 あ、「チョムチョム(仮名)」だ。私はこのクラッカーにチーズを挟んで食べるのが大好きなのだ。
 韓国の焼き物菓子は日本のものよりちょっとだけ塩気が少ない。
 チーズにはかなりの塩気があるので、日本のクラッカーに挟むと少々塩気が強くなってしまうのだが、「チョムチョムチーズ挟みカナッペ」はちょうどよい塩気なのである。

 「チョムチョム」を見た瞬間、私の買い物スイッチが入ってしまった。

 私はこのスイッチが入ると「買い物マシーン」と化す。

買物マシーンの襲来

 このマシーンには人型ロボットのⅠ型と飛行船型のⅡ型があるが、韓国では主にⅡ型が活躍する。

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 今回もあれよあれよという間に買い物籠が一杯になり、「1000ウォンショップ」で70000ウォンも買い物をしてしまったのだった。

 「代走韓国」の梨泰院店は風評被害と無縁であることを確認して一安心。

 ところが、レジに向かうと、とんでもない行列である。客数に比べてレジの数が少なすぎるのだ。これは私が韓国旅行をする際のストレスの一つである。
 言葉が不自由な中イライラしながら待っている後ろの客を意識させられるのはマイペースを貫けない日本人としてはかなり辛い。
 
 そもそも私は行列が大嫌いで、どんなに美味い店でも行列していたらすぐに踵を返すくらいなのだ。私が都会に住まないのもこれが大きな要素の1つである。

 ところが今回はほんの数時間のうちにもう2回もえらく長い行列に並んでいる。

 まあ考えてみたら人口1000人にも満たない町から人口1000万人弱の街に来ているのだからやむを得ないし、これが旅の楽しさと言えなくもないのだが。

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 歯ブラシはやはり1本1000ウォンの一番高い奴が使いやすかった。

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 現在愛用の「護国石鹸(仮名)」が五個、くーっ、手に入って余は満足じゃ。

 海峡を挟んで睨み合っている賢人さんたち、「旅行は消費だ」って知っていますか。消費が伸びなくて悩んでいると聞いていたが。

 ずっとそんなことやっていると「嫌韓不況」と「反日不況」がやってきますよ。